交通・情報通信委員会 第7号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/03/28
会議録
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る二十四日、岩本荘太君が委員を辞任され、その補欠として奥村展三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に郵政省放送行政局長金澤薫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本放送協会関係の付託案件の審査及び運輸事情、情報通信及び郵便等に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として、今期国会中、必要に応じ随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。八代郵政大臣。
○国務大臣(八代英太君) ただいま議題とされました日本放送協会平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、郵政大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 まず、収支予算につきまして、その概略を申し上げます。 一般勘定事業収支につきましては、事業収入は六千五百五十八億円、事業支出は六千三百六十三億円となっており、事業収支差金百九十五億円は全額を建設積立資産繰り入れ及び債務償還に使用することとしております。 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出とも一千三十五億円となっており、放送設備の整備など建設費に七百九十八億円を計上しております。 次に、事業計画につきましては、改めて公共放送の使命と責任を自覚し、視聴者の要望に積極的にこたえつつ、公正な報道と多様で質の高い放送番組の提供に努めるとともに、高画質かつ多機能である衛星デジタル放送の発展に全力で取り組むこととしております。 あわせて、業務全般にわたる改革とその実行を一層推進し、効率的な業務運営を徹底するとともに、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努め、視聴者の理解と信頼を深めつつ、創造性と活力にあふれた公共放送を実現していくこととしております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。 郵政大臣の意見といたしましては、これらの収支予算等につきまして、適当なものと認めた上で、協会は、公共放送の使命にかんがみ、我が国の放送の発展に資するよう、その役割を積極的に果たしていくべきであり、また、事業計画等の実施に当たり特に配意すべき事項を付しております。 具体的には、受信契約の締結等の促進、衛星デジタルテレビジョン放送の普及の推進、地上放送のデジタル化の速やかな実現に向けた取り組み、中波放送の受信障害解消に向けた取り組み、映像国際放送など海外への情報発信の推進等の八項目であります。 以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(齋藤勁君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。海老沢日本放送協会会長。
○参考人(海老沢勝二君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。 平成十二年度の事業運営に当たりましては、公正な報道と多様で質の高い放送番組の提供に努めるとともに、平成十二年十二月に衛星デジタル放送を開始し、その発展に全力で取り組むこととし、視聴者の要望にこたえ、公共放送としての役割を着実に果たしてまいります。 あわせて、協会の主たる経営財源が視聴者の負担する受信料であることを深く認識し、業務全般にわたる改革とその実行を一層推進し、効率的な業務運営を徹底するとともに、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努め、視聴者の理解と信頼を深めつつ、創造性と活力にあふれた公共放送を実現してまいります。 平成十二年度の主な事業計画につきまして御説明申し上げます。 まず、建設計画につきましては、緊急報道体制強化のための設備の整備を行うとともに、衛星デジタル放送開始のための設備やハイビジョン放送設備の整備及び放送会館の整備などを実施いたします。 次に、事業運営計画につきまして申し上げます。 国内放送におきましては、多様な視聴者の要望にこたえて、番組の充実を図り、信頼感のある公正で的確なニュース・情報番組及び人々の共感を呼ぶ豊かで潤いのある番組の提供に努めるとともに、地域に密着した放送サービスや字幕放送の充実を行ってまいります。 国際放送におきましては、国際間の相互理解と国際交流に貢献するとともに、海外の日本人に多様な情報を的確に伝えるため、テレビジョン国際放送及びラジオ国際放送の充実を行ってまいります。 契約収納業務につきましては、受信料負担の公平を期するため、受信料制度に対する理解促進を図るとともに、効果的、効率的な営業活動を行い、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めてまいります。 調査研究につきましては、新しい放送技術の研究開発を行うとともに、放送番組の向上に寄与する調査研究を積極的に推進して、その成果を放送に生かし、また、広く一般に公開することといたします。 以上の事業計画の実施に当たりましては、経営全般にわたり業務の見直しを一層徹底し、要員については、年度内百九十五人の純減を行い、総員一万二千四百六十一人とし、給与につきましては適正な水準を維持してまいります。 これらの事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定において、事業収支で収入総額六千五百五十八億六千万円を計上し、このうち、受信料については六千三百十三億二千万円を予定しております。これは契約総数において四十七万件、衛星契約において七十万件の年度内増加を見込んだものであります。 これに対し、支出は、国内放送費など総額六千三百六十三億円を計上しております。 事業収支差金百九十五億五千万円につきましては、九十五億九千万円を債務償還に使用し、九十九億五千万円を建設積立資産に繰り入れることとしております。 次に、資本収支につきましては、支出において、建設費七百九十八億円、出資十五億九千万円、長期借入金の返還などに二百二十一億一千万円、総額一千三十五億円を計上し、収入には、これらに必要な財源として、事業収支差金、減価償却資金及び放送債券など、総額一千三十五億円を計上しております。 なお、受託業務等勘定におきましては、収入六億五千万円、支出五億六千万円を計上しております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて資金の需要及び調達を見込んだものであります。 以上、日本放送協会の平成十二年度収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、一層効率的な業務運営を徹底し、協会に課せられた責務の遂行に努める所存でございます。 委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いし、あわせて何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(齋藤勁君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○景山俊太郎君 自由民主党の景山俊太郎でございます。質問をさせていただきたいと思います。 第一番目は、沖縄サミットのデジタル放送実験についてまず伺いたいと思います。 小渕総理大臣の決断でことしの七月に沖縄サミットが開催されることになりました。沖縄県はさきの大戦で国内で唯一の戦場となり、県民は多大な犠牲を払いました。その県民の将来を案じて、「県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電した沖縄戦最後の海軍司令官大田中将の遺児を扱ったNHKの番組「沖縄に眠る父と」、これに小渕総理はいたく深い感銘をお受けになったようであります。今回、沖縄サミットが開かれることは、大田中将の遺言にこたえることであり、非常に意義深いサミットではないかと思います。 その沖縄サミットでは、世界の平和であるとか経済の問題であるとか、当面するいろんな課題が議論されると思います。その中で私は、今のIT革命、すなわち情報技術革命の対応策が主要議題の一つとなると考えております。 NHKは、BSデジタルと地上デジタルの実験放送を行って、参加各国の代表団とか報道陣などにこれを公開するという計画があるようでございます。沖縄サミットを契機にいたしまして、どのようなデジタル放送実験を行うのか、またこれをどのような形で国民が見ることができるのか、また世界の人が見ることができるのか、現段階での御計画についてまずお伺いをしたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 御指摘ありましたように、放送通信の世界はIT革命といいますか、情報技術革命の中に今おります。 そういう中で、私どもはこれから民放とともに十二月一日からBSデジタル放送を始めます。文字どおりことしはデジタル放送元年というふうに位置づけております。それと同時に、デジタル技術の急速な進歩によりまして、BSデジタルとともにまた地上デジタルの方も今いろんな面で共同実験を行っているところであります。 そういう中で、歴史的なサミットが沖縄で開かれるということでありますので、これまで開発を進めてきたデジタル技術あるいはハイビジョン、データ放送等を駆使していろんな実験をしてみようということであります。 特に、沖縄サミットには世界各国の首脳あるいは報道陣合わせて五千人から六千人の方々が出席するというふうに伺っております。そういう機会に日本のすぐれた技術を公開し、そしてまた沖縄の歴史あるいは美しい自然、沖縄県民の営み等をハイビジョンあるいはデータ放送でお伝えし、そして日本の現状というものを伝えていきたい、そういう意味合いでまず実験放送をしてみようということに踏み切ったわけでございます。
○景山俊太郎君 それから、ことしの秋、国民的な楽しみというのはシドニー・オリンピックが開かれることでございます。そこで、シドニー・オリンピックにつきましてもNHKさんにおいてはBSデジタルの試験放送をこれまた行う、こういうふうに聞いております。 これはサミットに引き続いてだと思いますけれども、十二月のBSデジタル放送本放送の開始を目前にいたしまして、これは海外からでありますけれども、どのような放送が行われるのか。サミットに引き続いての国民的期待のあるものでございますので、御説明をお願いしたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、BSデジタル放送を今月の十五日から実験放送を始めたばかりでございます。そして、これを八月末まで行うと同時に、また九月からはBS3Nという予備衛星を使って大々的な試験放送をするようにしております。その一環として、NHK、民放一緒になりましてBSデジタル放送の試験を進めながら、十二月一日の本放送に乗り出すということになっております。 そのために、この機会にBS3Nでもシドニー・オリンピックを放送することにしておりますけれども、全体的な計画につきましては今最終的な詰めを民放と一緒にやっております。そういう中で、地上波、BS、ハイビジョン、この三波、それにラジオ第一も使ってこれまで以上の中継をしてみたいと思っております。特に、オーストラリアとの時差は二時間でございますので、非常に放送中継が視聴者にとっては見やすい時間帯に設定されると思います。そういう面で、BSにつきましては私ども十五競技、二百八十五時間ほど放送します。地上波においてもそれくらいの規模で今放送計画を練っているところであります。 いずれにしても、オリンピックについては国民のニーズが非常に高いものでありますから、そういう面ではいろんなメディアを使って、できるだけ視聴者のニーズにこたえたいと思っているところであります。
○景山俊太郎君 ひとつよろしくお願いしたいと思います。 それから次に、NHKの情報公開について伺いたいと思います。 NHKは国民視聴者がひとしく負担する受信料によって成り立っております。成り立っている以上、説明責任というのは非常に重いものがあると思います。NHKは、情報公開につきまして、自主性を尊重してほしい、このように主張いたしまして、自主的な情報公開の仕組みを夏ぐらいをめどにしてつくりたいというお考えでありますけれども、その点をまず一つ伺いたいと思います。 それからもう一つは、経営委員会の議事録がこの二月から公表されております。自主的な取り組みとして極めて評価することであろうと思いますが、まだ目下のところ、放送局に行かないとそれが見れないということであるようでございます。 そこで、業務報告書とか決算書類などの経営情報は既にインターネットで公開されておりますので、この経営委員会の議事録もインターネット等で公開されることが必要ではないかと思いますが、この二点についてお伺いをしたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 情報公開はもう時代の趨勢でありますし、私ども報道機関は表現の自由をもとに放送法にものっとって放送事業をしているわけでありますけれども、できるだけ自主的に公開しようというそういう方針で、どの辺の範囲を公開するか、表現の自由とのかかわりもありますので、その辺を今慎重に検討しているわけであります。 先生御承知のように、私どもNHKは、国民の代表であります国会、衆参両院の委員会、本会議等で審議を経てきておるわけであります。それと同時にまた、決算についても御審議をいただいております。そういう面ではあらゆる事項について我々は国民に情報をできるだけ公開していこう、そういう方針で臨んでおるわけであります。そういう中で、ニュースの秘匿に対する問題もありますし、その辺の報道機関としての仕分けも大事でありますので、その辺を勘案しながら、夏ごろまでに情報公開の考え方をまとめておきたいと思っているところであります。 それから、経営委員会の議事録の公開でございます。 これはもう当委員会でも先生方からできるだけ早く公開するよう御指摘を受けました。そういうことで、経営委員会もことしの二月から議事録の公開に踏み切ったわけでございます。当面、NHKの各地方放送局等で閲覧できるようにいたしました。 そういう中で、できるだけ早くインターネットでも公開に踏み切るべきだという御意見でございます。 経営委員会としては、インターネットのハッカー対策の問題あるいは改ざんされるおそれがあるんじゃないかというようないろんな疑問も出ております。そういう中で、国民世論の動向を見ながら考えていきたいという姿勢をとっております。 先生の御指摘につきましては、私から経営委員会の方にそういう御指摘があったということを申し上げておきたいと思っております。
○景山俊太郎君 終わります。
○釜本邦茂君 自由民主党の釜本邦茂でございます。 まず初めに、郵政省にお伺いいたします。 視聴率のとれる番組とは、映画、音楽、スポーツ、ニュースの四大カテゴリーと言われております。確かに、民間放送において視聴率は広告料収入にも直結しており、軽視することはできないという事情は十分承知しておりますが、しかしながら、最近の視聴率偏重型になり過ぎた番組などを見ますと、今後質の向上にも重きを置いた番組づくりをお願いしたいと切に思う次第であります。 私が日ごろからとなえております健全な青少年の育成にも、放送の果たす役割というのは大変大きなものがあると思います。二十一世紀に向けて、郵政省が考えられておられる放送メディアの進むべき方向と役割について御所見をお伺いしたいと思います。
○政務次官(前田正君) 議員御指摘のとおり、放送は最も身近なメディアとして、青少年の価値観とかあるいは人生観に大変大きな影響を与えるものでございます。健全な青少年の育成に対して大変大きな役割を果たすものだと私どもはとらえております。 そこで、先生御指摘の二十一世紀に向けての放送メディアの進むべき方向と役割という点につきましては、私どもは、健全な青少年の育成というものも全体的に含めながら、やはり文化の向上は放送に課せられた使命であるという考えのもとに、今後はいろいろ、二十一世紀にはデジタル化とかあるいはまた多チャンネル化とか高機能化が進展していくものと考えておりますけれども、放送の本質というものはやっぱり番組でございまして、その質とか内容の向上に向けて我々はさらに一層向上努力をしてまいりたいと、かように考えております。
○釜本邦茂君 放送開始以来、常に日本放送界のリーダー的な役割を果たしてこられましたNHKですが、地上波のデジタル化、BS放送、ハイビジョンの充実、さらには放送の分野ばかりでなく通信分野参入の対応等、今後どのような具体策を考えるのか、お聞かせください。 また、新たに注目を集めているインターネット、データ放送などの情報通信との融合、あるいはケーブルテレビとの共存共栄などについてお考えをお聞かせください。 また、視点を変えて、今やテレビは各家庭に複数台数以上の保有がなされているように、国民生活の必需品となっているのが現状であります。したがって、今政務次官から御答弁がありましたように、提供する番組の内容は視聴者である国民の生活、生き方に影響を与えると言っても過言ではないと思われます。提供番組のコンセプトの方向づけにリーダー的な役割を果たすのもまたNHKにとっては重要な使命であると考えますが、この点についてお考えはいかがでしょうか、お聞かせください。
○参考人(海老沢勝二君) 今、メディアビッグバンとか情報技術革命とか言われるように、私どもの取り巻く環境というものは非常に急速に変化をしております。今、変革の時代とも言われております。そういう中で、特にインターネットあるいは携帯電話あるいは家庭用のゲーム機等、いわゆる情報端末機器といいますか、これがもう本当に急速に普及をしております。爆発的な勢いで普及しております。 そういう中で私ども、ラジオ、テレビを通じて放送しているわけでありますけれども、そういう新しい伝送といいますか、ツール、道具というものがこれほど発達してきますと、国民視聴者の方もいろんな伝送路を使って情報を得る、あるいは番組を楽しむという時代になってきました。そういう面で私どもは、そういう新しい伝送路に対しても公共放送として情報が格差なくまた情報弱者ができるだけできないようにということで、いわゆるユニバーサルサービスといいますか、そういう普遍的な情報なり番組をサービスしていくのが我々の使命だろうと思っております。つまり、今の放送にさらにそれを補完するような、また付加価値をつけるようなことが必要だろう、そういう時代だというふうに認識しております。 そういうことで、私どもはこれからどういうような新しいサービスができるか、今いろいろインターネットの活用、利用の仕方等も含めて検討を進めているところであります。そのためには、法制度を見直すとかいろんなことがこれから起こってくると思いますけれども、これからも国民の声を聞きながら、新しい方策を考えなきゃならぬというふうに思っているところであります。 それから、テレビ、ラジオ放送がいわゆる青少年あるいは社会に及ぼす影響は本当に大きいものが先生御指摘のようにあります。そういうことで、私どももいろんな面で青少年の健全な育成のため、あるいは生活に役立ち、そしてまた心豊かになるような、また元気が出るような番組を公共放送で一本でも多くつくるのが使命だろうと思っております。 そういう中で、二〇〇二年、平成十四年度から、学習指導要領が変わって、いわゆる総合的な学習時間というような時間も設けられます。そのためのインターネットあるいはパソコンを使った授業も展開されますので、そういう面で、私どももそういう新しい時代に即応した番組をある意味つくっていかなきゃならぬだろうというようにいろんな試みを展開しているところでございます。 いずれにしても、こういう環境の変化が激しい時代でありますので、それにおくれないように、また世界的な競争時代でありますので、世界的なあるいは地球的な視点に立って物を考えていかなきゃならない時代だろう。そういうことで、今後ともいろいろな面で創意工夫をしていきたいと思っているところであります。
○釜本邦茂君 ありがとうございます。 放送の最大のメリットはリアルタイムで出来事を伝達できることだと思います。テレビは、さらにそこに映像が加わり、一目瞭然で事態が伝えられるわけです。印刷メディアとの大きな差は、リアルタイムで視聴者と現場が直結できることであろうと思います。このことが人々に夢と感動を与えるという大きなことではないかというぐあいに思います。現在の天皇陛下の御成婚、また東京オリンピック、大阪万博、放送界は大きなインパクトを視聴者に与えたことは周知のとおりであります。 オリンピックだけでなく、ワールドカップ、世界陸上、プロ野球、Jリーグ、他のあらゆるスポーツイベントは優良ソフトと言えると思います。先ほど景山委員からも御質問がありましたシドニー・オリンピックの取り組み方について、先ほど会長からお話があったように思います。ことしの九月、我々も現場に行けたら行きたいわけでございますけれども、テレビの画像からすばらしいオリンピックの競技を放送されることを期待しております。 特に、このスポーツイベントの放送権市場ということについてお伺いしたいと思うのでありますが、先般も岩城委員からもありました、この放送権市場というのは、多分に一九八四年のロサンゼルス・オリンピックのころからこういう非常に放送権というものが出てきたのではないかというぐあいに思います。以後、オリンピックに限らず、ワールドカップと名がつくビッグイベントから、プロゴルフ、プロバスケットなどの放送権の高額化に拍車がかかり、放送産業を圧迫し始めているのが現状ではなかろうかと思います。 特に、二〇〇二年にアジアで初の日韓共催ワールドカップサッカーが開かれます。しかし、その放送権の獲得競争は激化し、前回のフランス大会の十倍に当たる約一千百五億円で落札されました。さらに、これに上乗せした形でこの放送権が各国の放送業界に売却されるわけですが、日本においてもISLというスポーツマーケティング会社からこの放送権を買わなくてはならないという状況でございます。そのために、NHKと民間放送連盟がジャパン・コンソーシアムを結成し、共同で放送権を獲得することにしていると伺っております。 その目算と、どれぐらいのゲーム放送が確保できるのかお聞かせください。
○参考人(海老沢勝二君) 今、委員から御指摘ありましたように、テレビ、ラジオの特性は、やはりリアルタイム、生放送が私は命だろうと思っております。ただ、ドラマとかドキュメンタリーは生でできませんので、特にスポーツあるいはニュース等は生で放送するのが基本であります。そういう面で、私ども、できるだけ生放送で臨場感あふれるものを、国民に夢と希望、感動を与えるというのが我々の使命だろうと思っているところであります。そういう中で、シドニー・オリンピックもかなりの時間を割いて生放送で展開する予定にしております。 それから、今御指摘がありました二〇〇二年の日韓共同主催によるワールドカップサッカーの放送権料の問題でございます。これは、ジャパン・コンソーシアム、我々ジャパン・プールと言っておりますけれども、NHKと民放が一緒になってこの放送権利を獲得しようということで、そういうコンソーシアムをつくったわけであります。これは、できるだけスポーツ放送権料の高騰といいますか、不当な高値で買うのではなくて、一緒になってできるだけ視聴者国民に負担をかけないという意味合いでつくったそういう組織であります。 この組織に対してISLの方から非公式にいろんな話がありました。それは、直接私は交渉しておりませんけれども、非公式な形としては二〇〇二年の一つの大会で日本円で二百五十億円程度の金額が示されたというように聞いております。これではとても我々放送事業者としては負担に耐えられないということで、話はそのまま中断といいますか、物別れのような格好になっているというふうに今伺っております。 そういう中で、世界各国を見ましても、今まとまったのはスペインとかブラジルだけで、サッカー大国と言われるイギリス、フランス、ドイツ等はまだまだ交渉が進んでいないと聞いております。我々も世界各国の動向を十分見きわめながら、国民の納得できるような形で話を進めていきたいというように思っているところです。 まだ決まっておりませんので、御了解願いたいと思います。
○釜本邦茂君 終わります。
○野沢太三君 自民党の野沢太三でございます。 平成十二年度の重要事項の一つといたしまして、衛星デジタル放送の開始と衛星・ハイビジョン放送の充実が挙げられているわけでございますが、これによってNHKの番組の放送時間がどのぐらいふえるか教えていただきたいと思います。
○参考人(松尾武君) ことしの十二月から開始するデジタルハイビジョン放送では、NHKとしては国民の生命、財産にかかわる緊急報道を含めて二十四時間放送を行う計画であります。 現在を申し上げますと、一日十七時間放送しておりまして、週に換算しますと百十九時間でございます。このうちNHKの放送分は八十三時間ということになりますので、デジタルハイビジョンに二十四時間化を行いますと一週で百六十八時間になりますから、放送時間はほぼ倍になるということでございます。 ただし、そこにおけるソフト、要するに番組の量は大体一・四倍程度、要するに再放送、リピート放送、地上波との相乗り放送とかいろいろございますので、大体一・四倍程度というふうに読んでおります。 以上でございます。
○野沢太三君 大変結構なことでございまして、この技術的な成果、果実をいろんな面に活用していただきたいわけでございますが、現在、NHKテレビが何時間くらい国会中継をしていただいているのか。きょうは非常に丁寧に各人全員の映像が出るようですけれども、私はこの問題が非常に重要だと思いますので、どのぐらいの時間数をやっているかちょっと教えていただけますか。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、国会中継を非常に重視しております。これは日本の民主主義の健全な発達を促すという意味からも、国民に影響するような大きな議題、問題につきまして中継をしておるわけであります。 ちなみに、平成十年の一月から十二月、一年間を見ますると、五十二回、二百四十九時間ほど放送をしております。そうしますと、一週間に一度、一日当たり五時間程度の放送をしているということになります。これはイギリスあるいはほかの国に比べてずば抜けて多い時間帯でございます。 そういう面で、国民の関心がある問題については今後とも事案に応じてできるだけ国会中継を重要視していきたいと考えておるところであります。
○野沢太三君 イギリス、フランスに比べてずば抜けて多いという、確かにそういう数字もありますけれども、アメリカに比べるとずば抜けて低い、こう言ってもいいんじゃないかと思います。総時間で恐らく三万時間前後は放送があるはずでございますが、その中で百時間、二百時間ということでは、まことに微々たるものと言わざるを得ないわけであります。 別途、朝日ニュースターという国会専門のチャンネルもできたんですけれども、これが技術的な制約その他がありましてなかなか普及をしない。そういう中で、現状ではこれはもう決定的に不足しているんじゃないかと思うわけでございます。現在、主要委員会とか予算委員会、本会議の冒頭等はやっていただいておりますが、もう少しこれを質問時間を含めてふやしていただけないだろうかなと思うわけです。 ちなみに、アメリカではC—SPANの1、2というのがありまして、C—SPAN1が下院の専門チャンネルで、C—SPAN2が上院。C—SPAN1は六千万の契約者があると伺っておりますが、C—SPAN2が四千万人、合わせて一億が国会専用チャンネルを活用しておられます。二十四時間放送、コマーシャルなし、全委員会、公聴会、参考人。そして余った時間はそれぞれ政府のPR、あるいは各議員の放送のためにもこれを分けていただける。このような方式が日本でもできますと、政治に関する理解が格段に深まると私は思うわけでございます。 そして、注目すべきことは、このC—SPAN1、2に契約しております方々の投票率はそうでない皆様の倍以上あるということもあわせ伺っておりまして、投票率低下という昨今の事情を改善するためにも、テレビによります国会中継の増加というのは大変役に立つのではないかと思うわけでございますが、もう少しふやしたらどうかと思いますが、会長のお考えはいかがでしょうか。
○参考人(海老沢勝二君) 今アメリカのお話がありましたけれども、アメリカの四大ネットワークは、大統領の一般教書、予算教書を放送するだけで、国会中継はやっておりません。C—SPANはもう御承知のように国会専門の中継局でありまして、それに対するものは日本でも、先生御承知のように国会テレビということで今CSで二つのプラットホームで二十四時間放送しているわけであります。それに対応するのがアメリカのC—SPANだろうと思っております。 一般の放送事業者は、アメリカは商業放送でありますので、そういう広告が入らないものはやらないというのがアメリカの原則であります。ただ、大統領の記者会見なりそれらにつきましてはまた別途やっておりますけれども、国会中継としてはアメリカの四大ネットはやっていないということであります。 それはそれとして、私ども、先ほど御答弁申し上げましたように、国政の重大な問題あるいは国民の関心のある問題については国会中継をやるのはもう当然でありますし、そういう面で先生御指摘のような点がありますれば我々も充実強化を図るつもりでございます。
○野沢太三君 よろしくお願いいたしたいと思います。 それから、昨年度から格段に充実されましたテレビの国際映像放送、これにつきましてお伺いしたいと思いますが、ワールド・プレミアム等も含めまして十二年度予算案ではどういうふうになっているのか、その収入その他はどういうことで賄っているのかどうか、そしてせっかく世界に向かって発信をしておりますが、どの程度これが利用されているかどうか、この辺についてのお調べがあれば伺いたいと思うわけでございます。 過日、私も南米のペルーに参りまして在留邦人の皆様と御懇談を申し上げたところ、この国際映像で日本のニュースが毎日見られるということで大変ありがたいというお話もありました。そして、日本語学校等があるんですが、見ますると教材等が極めて古い、それを何とか更新することとあわせ、テレビを見られるようにするということが、生きた教材として大変これが活用されるということで大きな期待がございます。 伺いますと、また世界各国におきます日本語の学習熱が非常に上がってきておりまして、英語に次いで第二外国語等の希望者が格別にふえているということも伺っておるわけでございますが、これらについて予算的にどういうことになっておるか、あるいは各国の視聴率がどのように上がっているのか、お伺いいたしたいと思います。
○参考人(松尾武君) まず、予算から御説明申し上げます。 テレビ国際放送の十二年度の予算は二十五・六億でございます。十一年度と比較しまして一・七億円の減少でございますが、これは為替レートによる減でございまして、実態はアジアの情報番組の充実等で二億円の強化をしております、これは制作費でございます、番組費でございます。 それから、ワールド・プレミアムについて申し上げますと、ワールド・プレミアムも地上波、総合波ですね、それからBS1、BS2を使いまして、すべてがそこからチョイスされたものをプレミアムとして配信しております。したがって、十二年度の予算では十一・五億円をワールド・プレミアムのために配信費として計上してございます。 それに伴う副次収入、要するに有料で見せておりますので見返りがあります。NHKに入ってくる収入は一・四億円ということでございます。 それと、海外の視聴者の動向でございますが、ワールドテレビ、これは無料でやっております。ワールドテレビの方はパラボラをくっつければ視聴できるという状態になっております。したがって、視聴者の数を正確に把握することは大変難しいということでございますが、絶えずリアクションというんですか反響が寄せられてまいります。その視聴した方々、現地の在留邦人の方々もいらっしゃいますが、旅行した旅先で見たテレビの感想であるとかを含めて大体月平均五百件参ります。 プレミアムの方だけで申し上げますと、確実に一つの契約行為をしているのが四万人、なおかつそれでハワイ等ケーブルで見ていらっしゃる方がいらっしゃいます。それ以外に、さらに数十万人の世帯の方々が日系として見ていらっしゃる。これはケーブルで見ていらっしゃいますので実数はなかなかつかみにくいという状況でございます。 以上でございます。
○野沢太三君 大変、日本文化の紹介という意味でもう待ったなしのこれは材料でございます。 過日も、在外公館の大使さん、公使さんとも懇談したときにこの点を取り上げまして、各国で御要望があれば、数十万程度の費用でアンテナもしくはチューナーの援助ができるから草の根無償の一環として大いにひとつこれを普及してほしいと御要請をしておきまして、大変各大使さんたちもこれについては熱心に取り組むと、こんなお話もいただいております。ひとつその点を含めて番組の一層の充実をお願いいたしたいと思います。 それから、昨今、インターネットの普及が大変目覚ましいわけでございますけれども、ラジオジャパンのインターネット音声配信をどんなふうにやっておられるのか、また、その経費等につきましてお話をいただきたいと思います。また、インターネット利用ということになりますと、放送か通信かいろいろ問題があろうかと思いますが、制度上の問題点ももしあれば聞かせていただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) ラジオ日本、短波による国際放送、私ども今一日延べ六十五時間、二十二の言語で放送しておりますが、こういうインターネット時代を迎えて、インターネットでもひとつ全世界に鮮明な、鮮明といいますか非常に音質のいい形で提供したいということで、先月、二月四日からインターネットによるサービスを始めたところであります。 これは二十二の言語を生でそのままインターネットにつなげるということであります。アメリカと日本にある三つのコンピューターを使って、これはNTTコミュニケーションズのコンピューターを使っております。それで全世界くまなくインターネットでつなげるようになりました。それをさらに充実させようということで、二十四時間すき間なく二十二の言語で放送し、特に毎正時には日本語と英語で最新のニュースを届けております。 ただ、インターネットの業務については放送法に規定がありません。そういう面で、調査研究ということで私ども今試行的に配信といいますか、提供している、そういう形でやっておるわけであります。 いずれにしても、視聴者のニーズが非常に高いものでありますから、こういう試行的な配信業務をしながら、視聴者の反応なりあるいはその動向を踏まえながら、今後、法制度が必要ならば、そういう面で今後いろんな関係当局に働きかけていきたいと思っておるところであります。
○田中直紀君 自由民主党の田中直紀でございます。NHKを中心に御質問させていただきます。 放送と青年に関する問題でありますけれども、先般、二月七日にNHKと民放連が中心になりまして放送と青少年に関する委員会の設置を決められた、こういうことでございます。 これは一昨年以降、我が国も大変暴力事件あるいは殺傷事件という犯罪が続発をしたことを受けて、郵政省を中心として青少年と放送に関する調査研究会の報告がございました。また、NHKと民放連が専門家会合ということで具体的な対応策を御検討された。この内容で、今回、四月から設置をされ、一般視聴者から寄せられた意見、苦情を毎月審議し、結果を委員会の意見として各放送事業者に伝え公表をする。もう一点は、研究機関と協力し、放送が青少年に与える影響力について研究調査を行う。 非常にこれにつきましては大切なことでありますし、有意義な委員会の設置であるというふうに高く評価をするわけでありますので、その実行につきましては力を入れて御努力をいただきたいと思うわけであります。 青少年と放送あるいは番組編成という問題については、NHKの会長さんは、放送におきましてはオピニオンリーダーとしてこの問題についてどういうふうに受けとめられておるか、そしてまた自主的に対処していく、対応していくということについてどう行動しておられるか、その辺をまず御所見を伺いたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) やはり二十一世紀を迎えて青少年の問題は、これはもう日本だけでなくて世界的な大きな課題になっております。 そういう中で、この数年来、青少年にテレビが及ぼす影響についてはいろんな論議がありました。そういう中で、私どもNHKと民放連が一緒になって、放送事業者が一緒になってこの青少年問題に真剣に取り組もうということで、放送番組向上委員会の中に青少年委員会というものを新しく設けて四月からスタートすることになったわけであります。 いずれにしても、私どもとしては、青少年の健全育成を図るのが我々の使命でありますし、そういう面で今後とも青少年に悪い影響を及ぼすような番組はつくらない、放送しないというのが大事だろうと思っております。そういう面で、私ども、おじいさん、おばあさんあるいはお母さん、お父さん、子供たちが一緒になってテレビを見ても恥ずかしくないようなそういう番組を提供するのが我々の役目だろう、そういうふうに認識しております。 そういう面で、こういう世の中でありますので、この青少年委員会の発足に当たって、七人の委員にお願いしたわけでありますけれども、この委員会だけに頼るのではなくて、我々が自主的にいい番組をつくる、そして心豊かになるような番組を一本でも多く提供するのが我々の使命だと、そういうふうに認識しておるところであります。
○田中直紀君 青少年と放送に関する調査研究会の中で、米国あるいは英国におきましては、既に草創期にテレビの影響というものを、人間形成において大変影響力が大きいと。マクルーハン理論等もありました。大変受け身の人が出てくると、こういうようなのがあったわけでありますが、今のそういう暴力的な問題も含めて大変影響力が出てきているわけであります。 教育番組で非常に御苦労をいただいておりますが、一方で、テレビ、メディアとこういう暴力の問題については既に諸外国で多くの報告がなされておりますし、実際に番組の主張が暴力的な行為、価値観、態度に結びつくという結論に至っているわけでありますが、我が国の公益性の高いNHKでやはり冷静に調査研究をしていただく。今までそういう研究をしていただいておるのでありましたら御報告をいただければありがたい。 それから、この報告の中でメディアリテラシーの向上、最近こういうことが多く言われるわけでありますが、いわゆるテレビを見て青少年が正確に情報というものを判断する能力を養わなきゃいけない、こういう指摘があるわけであります。特に娯楽過剰番組の危険性あるいはテレビ的な事実と社会的な真実の違いがわからない、一緒になる、そういうことが青少年の犯罪に影響があるのではないか、こういう指摘があるわけでありますし、この調査研究会においても強く放送事業者に問いかけておるわけでありますから、公益性の高いNHKさんとして、この辺に力を入れていただく。今までどういうふうに取り扱っておられたか、お伺いをいたしたいと思います。
○参考人(松尾武君) テレビと青少年に関する調査としては、一九七七年以来十年置きに実施している「小学生の生活とテレビ」というのがまず一つあります。それから、一九八七年以来五年置きにこれは実施しておりますが、「メディアと中学・高校生」という生活実態とメディアの調査をしております。これはうちの放送文化研究所で実施しているものであります。したがって、こういう調査の中で、中高生を含めた青少年のテレビへの影響、よい点、悪い点、それから暴力シーン、性描写シーンなどの描き方についてさまざまな青少年の意見というものを集約しております。 NHK自体は、そういうものを集約させながら、少年少女プロジェクトというものをおととしから発足をさせまして、そういうデータに出てきた一つの表現方法を踏まえつつ、新しい青少年番組の開発をしております。それが一つの象徴として「ききたい!十代の言い分」という十代の人たちが集まってさまざまなディスカッションをする番組に成長をしております。 それと、メディアリテラシーの問題でありますが、これはNHK各局が、これは持ち回りで行っておりますけれども、小学校五年生の教材として、放送に接触しメディアを勉強するということに対して、各放送局が協力をして、スタジオ公開、実際にカメラを振らせたりスイッチングをさせながらメディアのあり方について教育の一環として利用を促しているということでございます。 以上でございます。
○田中直紀君 委員会の中でも研究調査を力を入れてやっていただければありがたいと思っております。 あと二点ほどお伺いをさせていただきますが、BSデジタル放送が始まるに当たりまして、B—CAS、これからBSデジタルを見る受像機にICカードが必要になってくる、こういうことが報道をされております。 この二月にCAS関連の会社をNHKも入って設立をされた、こういうことでございまして、WOWOWだとか有料のBSデジタルは当然そのICカードで活用していく、こういうことでありますが、スクランブル化をやられないNHKでありますけれども、受信料の徴収を上げていかなきゃいかぬ、こういう事態でありますが、NHKとしてこの導入を、視聴者として実際にメリットがあるのかどうか、そしてまたNHKとして導入していくのかどうかということをお伺いをいたしたいと思います。 それから、NHKの予算を拝見させていただいておりますが、BSの受信料が増加をしてきておるということで、このところ非常に好調な収支バランスが見込まれてきておるわけでありますが、そしてまた会長さんも、二〇〇一年までは値上げをしない、こういう大変ありがたい努力のお話があるわけでありますが、中長期的に見ますと、御存じのとおり地上波のデジタル化ということで五千億の設備投資が必要である、こういう事態が二〇〇三年に到来するわけであります。 ですから、受信料の収入をそのまま毎年毎年使っていれば、BSも多チャンネルになってくる、こういうことでありますから、残念ながら二〇〇三年にはこれはどう考えても値上げしていかなきゃいけない。郵政省もどうもその方法を考えているみたいだとか、どこでそういう話が持ち上がってきたのか、ちょっと郵政省の指導には私は首をかしげるわけでありますが、私は、BSデジタルそしてまた地上波デジタルという事態にあっても値上げはしないで、受信料を三〇%今のところ取れないと、こういう事態でありますから、何とか目標を決めて、そしてデジタル化においては負担がないようにということを目指してもらいたいと思いますが、その二点ちょっとお伺いをいたします。
○参考人(芳賀譲君) CAS関係についてお答えいたします。 衛星放送をごらんになっているお客さんは確実にふえているわけでありますが、集合住宅でありますとかケーブルテレビでごらんになるお客さんが相当ふえております。それからCSをごらんになるお客さんもふえてくる。となりますと、BSのお客さんの発見、把握というのが技術的に大変難しくなってまいっております。そこを新しいデジタル技術を活用いたしまして、BSデジタル放送受信者の発見、把握を効率的に行いたい、その結果として受信料の公平負担の徹底を図りたい、こういうものでございます。 具体的に言いますと、テレビの画面の九分の一、左下のところですが、そこにNHKへのお届けをお願いしますというメッセージを流させていただくということにしております。お客さんから電話をいただければおよそ三十秒でこのメッセージは消去したい、こう考えております。また、お客さんがテレビを設置されてから一カ月間はこの自動表示を行いません。この間にテレビをお買い上げになったときに一緒につけてありますはがきでお届けをいただければ最初から表示は行わない、こういう仕組みにしてございます。 このCASを導入することによりまして発見、把握がそうでない場合に比べて一カ月程度早くなるのかな、それから発見できる数も多くなってくるのではないか、こういうふうに期待しているところでございます。ただ、これだけはやってみないとわかりませんけれども、そういう意味でございます。
○参考人(海老沢勝二君) 財政の問題について私から一言御答弁させていただきます。 私ども、できるだけ視聴者国民に新たな負担をかけないというのを基本方針として事業展開をしております。そういう中で、今新しい環境を迎えて地上デジタルをどういうふうにこれから進めていくか、いろんな大きな課題があります。そういう中で、この平成十二年度も厳しい経済情勢の中で一・七%、百二億の増収を見込みました。それと同時に、これだけでは新しい時代に対応できませんので、できるだけ今の業務の見直しをして経費の節減を図って、これも経費節減八十一億見込みました。それを新しい事業につぎ込んでいこう、そういう政策をとっております。そして、これからいろいろ地上デジタルの問題が出てきますけれども、私どもはできるだけ新たな負担をかけないように今後も努力していきたい、そういう方針でこれから業務展開を進めていきたいと思っております。
○国務大臣(八代英太君) 今、田中委員から郵政省が何か経費がかかるんだから値上げもいいのではないかみたいな、誘導されているような御意見がございましたけれども、決してそんなことはございません。 これは、受信料の公平負担という原則を考えましても、将来の受信機の普及状況、それからいろんな経営努力、いろんな形をとりながらやっていただいて、将来的な一つの問題としてこういうことも全体で検討をしなくちゃならないという思いを述べているわけでありまして、デジタル放送ですよ、さあどうぞということではございませんので、念のため申し上げておきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
○鹿熊安正君 私、自由民主党の鹿熊でございます。 NHKさんには連日、大変御苦労さんでございます。 それでは、質問に入りますが、初めに深刻化する青少年問題と放送についてお伺いいたします。 相次ぐ少年犯罪は現在最も深刻な問題であり、現代社会のひずみが複雑に絡み合って数多くの要因が子供たちに蓄積された結果だと指摘されております。こうした少年少女の心の問題に取り組むことは、テレビのみならず放送業界全体の役割でもあると思います。特に公共放送であるNHKの大きな使命であり、NHKの番組は二十一世紀に生きる少年少女を健全に育てていく機能を進んで果たすべきだと考えております。 私も何本か見まして感銘いたしたこともたびたびありましたが、NHKの予算や放送番組時間の中で青少年向け番組はどの程度のウエートを持っているものなのか、またこれまで放送された青少年向け番組に対し視聴者からの声を聞いておられると思いますが、率直にお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(松尾武君) 青少年番組というふうな単位で番組を集約はしておりませんので、幾らその経費として使うかということについてはちょっとここでお答えしにくい部分はあります。しかしながら、教育テレビを中心としたチャンネルに対する制作費は年々上昇させておりますので、そういう意味で申し上げますと、青少年番組の充実というのは年ごとに図っておるということでございます。 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、少年少女プロジェクトというのを私の管理下に置きまして、そこでさまざまな番組の開発をしております。したがって、そういう経費は普段の経費よりも余分にかかっておるという認識を持っております。 それから、視聴者からの反応でございますが、これは「ききたい!十代の言い分」、先ほども言いましたように、特集を出したときに、毎回電話、ファクス等の反響がトータルで百、二百に及ぶ反響が参ります。特に、青少年からの手紙が多くございまして、そういうものをまた選別して連絡をとって御出演いただくというようなこともあわせて実施をしております。 以上でございます。
○鹿熊安正君 今ほどの説明でよくわかりましたが、せっかく青少年向けにいい番組を制作してくださっていても、いつ放送しているのか一般視聴者やあるいは特に青少年にわかりづらいのではないかとも思います。もっと幅広く知ってもらうために、せっかくの青少年に向けての放送が内容に含まれておる場合は、NHK放送のみならずいろんな手段で番組を周知する方法がないものか考えてみたらどうかと、私、そう思うのでありますが、いかがなものでしょうか。
○参考人(海老沢勝二君) 今、先生御指摘のように、やはり多くの方に見てもらわなければなりません。そういう面で我々もいろんな面でPRをしておりますけれども、なかなか全部が行き渡らないという面があります。そういう面で、我々スポットと言いますけれども、番組と番組の間にいろんなお知らせをしておりますけれども、そういう中、あるいはほかのメディアも使いながら、できるだけ多くの少年少女たちに見てもらうように努力していきたいと思っております。
○鹿熊安正君 特別青少年向けということではやっておられぬと回答いただきましたが、今後とも、子供たちが健やかに豊かな心をはぐくむ番組をより多く制作、放送していただきたい、また一人でも多くの子供たちが何かを感じ取れるような番組を編成していただきたいものと思います。 そこでまた、国民の祝日に対して放送業界全体としてもっとしっかり国旗日の丸の掲揚と国歌君が代の斉唱の広報を行った方が好ましいのではないかと思いますが、この点について郵政省とNHKにおいては前向きに検討していただきたい、かように思うのでありますが、郵政大臣並びに、これはNHKさんにお答えしていただくのはちょっとあれでしょうから、郵政大臣からお願いいたします。
○国務大臣(八代英太君) 昨年、国旗・国歌が法制化されました。そういうことを踏まえて、放送事業者による国旗・国歌の広報につきましては、私、個人的には鹿熊委員と同じ気持ちを持つわけでありますが、しかしこれは放送事業者がそれぞれ自主的に対処していただくというのが私たちの考えでございまして、これはこの法律でも強制はいけないということでございますから、自主的な対応を私たちは待っているところでございます。
○鹿熊安正君 今、大臣からの御答弁いただきましたが、所感としてNHKさん、どう思われましたか。
○参考人(海老沢勝二君) 日の丸・君が代、いわゆる国旗・国歌が法律で制定されたということであります。これは国民が、長い間いろんな論議はありましたけれども、そういうことで国会で制定されたということであります。そういうことを私どもも十分深く受けとめて、この問題についてはいろいろな面で放送してきたわけであります。 そういう面で、我々放送を通じていろんな面で記念行事とかあるいはいろんな祝日とか、そういう場面ではそういう場面を放送しておりますので、そういう中で、国歌君が代の意味というものも国民は十分理解してくれるんじゃなかろうかと思っておりますし、我々も今の形で対応しなきゃならないんではないかというふうにも思っているところであります。
○鹿熊安正君 どうもありがとうございました。 次に、視聴覚障害者向け放送についてお伺いいたします。 聴覚障害者がテレビを楽しむのに欠かせないのは字幕放送であります。それだけに聴覚障害者の皆さんからはテレビの字幕放送をさらに拡充してほしいという切実な願いが寄せられておると聞いております。 そこで、きのう三月二十七日でありますが、「NHKニュース7」から開始した音声自動認識装置を使ったニュースの字幕放送の反響について、どのように評価されたものだろうか、もし把握しておられるのならばお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) きのうの夜の七時のニュースからニュースの生放送で初めて字幕放送を実施いたしました。三十五分のニュースでありますけれども、十六項目のニュースを出しました。その中で字幕放送をしたのは九項目であります。きのうはロシアの大統領が決まったというような大きなニュースが入りましたので、各国を結んでの中継というのがありましたために、若干少なくて十三分六秒という中で放送いたしました。これからそういう中継なりあるいは記者レポートなり、いろいろなものについても字幕放送をしたいと思いますけれども、まだまだそこまで精度が上がっていない。アナウンサーの読みだけを今試行的に字幕放送したわけであります。 これに対して、視聴者の方からゆうべからけさにかけて、NHKが決断してこういう放送をしたことに対して感謝するという電話やファクスがかなり入ってきております。 いずれにしても、まだまだこれを改良、改善しなきゃならない点が多々ありますので、さらに精度を高めながら、全時間放送できるようにさらに研究に努めていきたいと思っているところであります。
○鹿熊安正君 それでは、今後視聴覚障害者向けサービスをどのように拡充し、また取り組んでいかれる考えか、また、その長期計画を策定されていると聞いておりますが、その内容をお聞かせできればと思ってお尋ねいたします。
○参考人(松尾武君) まず、字幕でございますが、行政指針による、要するに朝七時から夜中の二十四時まで、それで生でない番組系の字幕化でございますが、平成十六年、二〇〇四年に総合テレビで九〇%を達成しようというふうに思っております。現在が六五・八%、これは計画値でございます。実施値は十年度で五五%強になっております。計画値として十六年度に九〇%を実施する、そして十九年度、二〇〇七年に一〇〇%の実施を計画しております。これは字幕放送であります。 解説放送、それから手話放送、それにそのほかデータ放送を含めたもの、これについては年度ごとに充実案を作成していきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○鹿熊安正君 ただいま、どうも十九年度までに字幕化が可能だということの答弁をいただきまして、ありがとうございました。 これで終わります。
○山内俊夫君 自民党の山内でございます。 本委員会は昨年も質問させていただきまして、そのときに私は、今思い出してみますと、副次収入をどうかということと、それと、教育的観点から私のふるさとであります香川の小豆島の「二十四の瞳」の問題を取り上げさせていただきました。 副次収入についてはなかなか、きょうも数字を見させていただきますとそんなに上がっていないということですが、たまたま昨年は「だんご三兄弟」が随分ヒットされたということで、著作権料も入っているんじゃないかなと思っておったんですが。きょうはそういった質問じゃないわけでございます。 小豆島については、その後、壺井栄生誕百周年ということで、地元もおかげさまで大変盛り上がりましたということで町長も大変喜んでおりまして、ありがとうございました。 それで、その後、私は放送技術研究所の起工式にお邪魔をさせていただきまして、NHKが持っている技術というのは大変な技術だなと感心もさせられたわけでございます。そのときに、NHKのこの技術研究所というのは、我が国でラジオ放送が始まって約五年後の昭和五年だったと思いますが、に設立されたと聞いております。ラジオからテレビ、テレビから衛星放送、それからハイビジョン、それから最新ではどうも立体ハイビジョンというような流れになってきておるようでございます。 大変世界に誇れる技術がNHKにもある。特に私も感心したのは、阪神・淡路大震災のときに、地震でゆさっと揺れた瞬間に何秒か前にさかのぼって映像を記録するということで、あれは世界でも大変びっくりしたというか、すごい技術だなということを感心させられたことがあるんですが、世界に誇れる技術がNHKにある。 そういうような観点から、今現在、技術研究所の建てかえをやられております。大変大がかりな工事だと聞いておりますけれども、これがいつ完成するかということです。現在どの程度まで進捗しておりますか。それと、完成した暁にどのような研究課題に取り組んでいかれるのか。 この二点についてお答えをいただけたらと思います。
○参考人(長谷川豊明君) ただいま先生から、私どもの研究所に評価いただきまして本当にありがとうございます。 まず一点目の、この研究所がいつできるのかというお話でございますけれども、この研究所は昭和三十六年に建てられまして、ほぼ四十年近くたっております。したがいまして、老朽化が進んでおりますので今建てかえておるわけでございまして、完成は来年、平成十三年の十月を目標に今建物を建てかえておるところでございます。 現在、昨年まで、地下二階までの穴を掘りまして、ことしじゅうには鉄骨が上へ上がってくる、年内には外から見て鉄骨が見える、こういう状況になると考えております。 それから、この研究所ができた暁には一体どういう研究をするんだという御質問でございますけれども、幾つかございますけれども、大きく三点について述べさせていただきます。 一点目はデジタル関係でございますが、御案内のように、今、地上デジタル放送についてはチャンネルプランをいろいろ検討しております。このチャンネルプランができた暁に、放送されますとこれは必ず電波の干渉というか混信がございます。こういうものをできるだけ軽減してサービス域を拡大する、あるいは周波数を有効に利用するという観点で、混信対策に既に研究着手しておりまして、そういうもので地上デジタルの発展に寄与しようというふうに考えております。 それから、衛星デジタル放送についてはことしの十二月から放送開始予定でございます。地上も二〇〇三年ぐらいというふうになっておりますが、こういう衛星・地上デジタル放送のサービスを段階的に向上させていくということで、双方向機能あるいは家庭内に、蓄積サーバーと言っていますけれども、番組をためることによって見ている方が一層便利にデジタル化のメリットを享受いただけるということで、そういう研究をしております。 それから、先生御指摘のように、この通信・放送融合時代におきましては家庭の端末が融合してくる。要するにパソコン、テレビ、電話が一緒になってしまう、あるいは携帯電話と携帯ラジオあるいは携帯テレビみたいなものが一緒になってくるという時代を迎えるというふうに考えております。こういう通信・放送融合のマルチメディア時代に、そういった端末あるいはネットワークが融合したときに、どのように番組あるいはコンテンツを視聴者の皆様に確実にお届けできるか、そういう研究をしようというふうに考えております。 二点目は、デジタル化イコール番組コンテンツの時代だと言われております。私ども放送事業としては、この番組コンテンツを効率的に制作する、ワンソース・マルチユースと言っておりますけれども、そういうシステムを研究していく。 それから三点目は、人に優しい放送。先ほど御質問がありました音声認識装置の字幕がきのうからスタートいたしましたけれども、まだまだ初歩段階でございます。中継現場あるいはいろんなレポートについてもこの認識装置が働くように、さらに改善、研究をしてまいりたいというふうに思っております。 いずれにしても、研究所はこれまでの実績のもとにこれからも放送の研究センターとして、開かれた研究を目指して、その役割を果たしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○山内俊夫君 大変いろんな技術もやられていると私も聞いております。こういったパンフレットもいただいておりますけれども、私は、次世代映像というものに大変興味を持っております。人間が目で見る、ビジュアルに感じてもらうというのが一番感性にフィットするわけなんです。 そういった意味から、先般の起工式にお邪魔したときに、技術の一端を御案内いただいて見せていただいた中で、立体ビジョンというのがございました。これは長野オリンピックを映されたものでございますが、人間の目と同じように右目と左目、同じようなレンズがあって、それをデジタルで分解して放映していく、いわば立体の基本的なものなんですが、それよりも私がびっくりしましたのは、あのときに向井千秋さんがハイビジョンでもって衛星から地上を映された分があったと思うんです。あれを見せていただいたんですが、これはレンズが一つなんです。大体五百五、六十キロの上空を移動をしていますから、映像の動きと衛星の動きがほぼ同じ方向であれば、右目と左目というような形で人間の目と同じようなことをやれるという技術も見せていただきました。 確かに、人間の場合七センチぐらいしか左右ありませんけれども、衛星の場合は一こまが大体〇・〇三秒ぐらいと聞いておりますが、その間に大体三十キロ以上移動するわけです。ですから、少しデフォルメされた映像にはなっておりましたけれども非常に臨場感があった。非常に感動を覚えたわけなんですが、ああいったことを将来的に次世代映像としてNHKが提供していただければ、非常に若い人の教育にもつながってくると思うんです。 今後の映像立体ビジョンの技術的な中身、それと今後の展開といいますか、そのあたりを少しお知らせいただけたらと思うんです。
○参考人(長谷川豊明君) 将来は立体テレビということで研究を私どもはやっております。 大きく二つございまして、一つは眼鏡をつけて立体を見ていただく、こういう方式でございまして、これは現在そういうものが実用化されておりまして、全国で四十カ所ぐらいでいろんなデモンストレーションを行っております。私ども放送センターにもございまして、皆さんにもお楽しみいただいておるわけであります。 ただ、この眼鏡をかける立体テレビというのは、長時間見ますとどうしても目の疲労を生ずるということがわかっております。この疲労がどうして起こるのかということについて今研究しておりまして、少し見えてきたんですけれども、ある違った方向をやると疲労がない映像が撮れるのではないかということまで来ておりますが、それを実際にカメラに撮ってまたテレビの画面に映すというところがまだ技術的に困難でございます。いずれにせよ、この疲労がどうして起こるかという原因を突きとめて、実用化へ向けてこれからも研究してまいりたいということでございます。 もう一つの方式は眼鏡のない方式なんですが、これは前に一つの方式をやったんですが、どうしても見るところが固定していないと、頭をずらすと立体感がだめだということで、ちょっと難しいということで、今度全く新しい方法で立体が見れるということで、後ろに回ったら後ろの絵、横に回ったら横の絵ということで、これは方式はちょっと複雑なんですけれども、インテグラル立体テレビと言っていますが、小さなレンズをいっぱいつくって立体画像をつくるという全く新しい方式でございます。 ただ、これは原理的なことを今研究所でやっておりまして、テレビの初期に例えますと、高柳健次郎さんがイロハのイの字を最初にブラウン管に出したというような段階でございまして、これを実用化するにはもうちょっと時間がかかるかなというふうに思っております。 いずれにせよ、先生御指摘のように、将来はバーチャルリアリティーあるいは立体画像という時代でございますので、こういう立体画像についてこれからも研究を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○山内俊夫君 ありがとうございました。 いち早くこの研究所が完成して、これをまた一般の人たちも自由に参加できるようなシステムを組んでいただけたらと思います。その中でNHKの持っている技術をしっかりと国民に見ていただく、そしてまたすばらしい技術を開発していただくということを特に期待をいたしております。 最後の質問になりますが、最近特に景気が余りよろしくないということで、いろんなところで倒産の話とかリストラの話とかもう本当に暗い話ばかりが多いわけです。そして、その中で、特に戦後五十数年たってきて、どうも日本人はだめだったんじゃないかというような、大変いろんな角度からこれは社会的にも経済的にもいろんなところから言われるものですから、だんだん本当に我々は自信をなくしてきているような気がするわけなんです。 近年でいえば、百三十年ぐらい前になりますけれども、岩倉使節団があの当時、植民地政策に対抗するために日本人はしっかりしなきゃいけないということで大変な使節団を送っていったあの勇気、そういったものがもともと日本人にはあったはずなんですが、それがどうも最近退化しているというようなことで、私はテレビが持つ力というのはもう十分認識をいたしておりますので、できるだけ日本人が元気になれるような番組、それをいろんなところで話をしておりましたら、NHKが、実はもうきょうからなんですね、三月二十八日から新しい番組が始まる、「プロジェクトX 挑戦者たち」という番組が始まったそうでございます。 時間的には、何か毎週火曜日の九時台、約五十分ばかりの番組だそうでございますが、今お聞きしておるところによりますと、三つばかりあるんですね、その番組が。富士山頂四千メートル上空のドラマというのがきょうの番組だそうですし、来週は「窓際族が世界規格を生み出した」ということで、中小企業の奇跡、VHSビデオの誕生。そして四月十一日には「友の死を越えて」という青函トンネル、あの過酷なトンネルを二十四年の大工事で行った、いろいろあります。 そのうち多分、黒部の第四ダム、こういったものも出てくるだろうと思いますけれども、こういった人間が元気になる、日本人が我々の先祖また先輩たちはすごいエネルギーと知恵があったなという番組をやられるそうでございます。これを少し御紹介いただけたらと思うんです。
○参考人(海老沢勝二君) 私どもNHKといたしましては、やはり生活に役立ち、そして心豊かになり、そしてまた元気が出るような番組をつくっていこうということで、新しい年度を迎えていろんな新しい番組の放送を始めたばかりであります。 そういう中で、今先生御指摘の「プロジェクトX 挑戦者たち」、今夜の九時十五分から放送が始まりますけれども、これは戦後画期的な事業をなし遂げた無名の日本人をひとつ幅広く取り上げてみようということであります。その一つが、今夜は、日本は台風なり災害の非常に多いところでありますから、富士山頂に巨大な気象レーダーをつくろうということで、このレーダーをつくるために九千人の方がかかわったという壮大な事業だったわけです。それをひとつ掘り起こして、こういうことを我々の先輩はやってきたんだということを改めて視聴者にお伝えしようと。そういうのを手始めに、いろんな戦後の新技術開発も含めて紹介しようという番組でございます。 いずれにしても、価値観が多様化した時代でありますし、いろんな物の考え方、そういう中で、これから二十一世紀を迎えて、こういう混迷の時代の中で、さらに視聴者国民が一人でも元気になるような、そういう励ましの意味も込めていろいろな番組をつくっていきたい。その一つがこの「挑戦者たち」ということであります。 今後とも、皆さんのいろんなニーズを聞きながら、さらに新しい番組を開始していきたいと思っているところであります。
○山内俊夫君 ありがとうございました。 ぜひすばらしい映像をまたお送りいただいて、そして、私も昨年言いましたように、「映像の二十世紀」とかいろんなビデオも収録いたしておりますけれども、これもぜひ収録できるようによろしくお願いします。 ありがとうございました。
○岩城光英君 自由民主党の岩城光英です。 初めに、郵政省に質問をいたします。 もう既に田中委員、それから鹿熊委員からお話がありましたが、テレビが青少年に与える影響というのは非常に大きなものがあろうかと思っております。そうしたことから、私も、昨年の十一月にもこの委員会で良質な番組を子供たちのために提供してほしいという質問を行いました。 ところで、去る三月十五日に、日本PTA全国協議会が全国の小中学生を持つ親に聞いた子供に見せたくないテレビ番組の調査結果をまとめて、民放四局とそれからワーストと判断された番組のスポンサーに対して青少年への配慮を要請した、こういった経過もございます。確かに、テレビの中にはその内容に首をかしげる番組があることも事実であります。 そうしたことを受けまして、この四月に放送と青少年に関する委員会が発足し、自主的な研究や視聴者と放送事業者を結ぶ回路として機能する機関ということで、その役割に大いに期待をしているところであります。 そして、この青少年委員会と同じように、青少年と放送に関する専門家会合の提言を受けまして、先ほども田中委員から話がありました青少年とメディア・リテラシーに関する調査研究会が開催されるわけでありますが、外国ではかなり前からこの問題に取り組んでいるようであります。 そこで、この委員会の役割をどのようにとらえているのか、そしてまた現在どのような議論がなされているのか、お伺いをいたします。
○政務次官(小坂憲次君) 岩城委員におかれましては、放送の青少年に与える影響について常に大変強い関心をお持ちいただきまして、感謝を申し上げているところでございます。 ただいまお話をいただきました放送と青少年に関する委員会は、昨年六月に郵政省と放送事業者で共同開催いたしました青少年と放送に関する専門家会合の取りまとめの中で、NHKと民放連によりまして放送事業者の自主的な機関として設置することが盛り込まれたものでございます。本年四月一日に、同じく放送事業者の自主機関であります放送番組向上協議会の中に設置することとなっておりまして、委員の選任や運営方法等の準備を既に終えたと聞いております。 この委員会は、放送と青少年に関する視聴者からの意見に対応することを通じまして、視聴者と放送事業者を結ぶ回路としての役割を果たす、今御指摘のとおりでございます。 そういった意味で、具体的な活動といたしましては、視聴者からいただきました放送と青少年に関する御意見を整理、また集計をいたしまして、必要に応じて自主的な対応を議論いたしまして、そういった中からこれらの活動内容や放送事業者の対応等を公表することを一つの活動といたしております。また、放送事業者、番組制作者、青少年自身、保護者などとの意見交換を行いまして、その概要をこれまた公表することにいたしております。さらには、大学等の研究機関と協力をいたしまして、放送と青少年に関する調査研究を行うこと、これらの活動を予定しておるというふうに聞いております。 なお、委員会は有識者、視聴者などで構成をいたしまして、その財源はNHKと民放連で負担するものと聞いております。
○岩城光英君 先ほどの質問は、メディアリテラシーの調査研究会、こちらの役割とそれから現在どのような議論がなされているかということについて。加えて御説明をお願いしたいと思います。
○政務次官(前田正君) 議員御指摘のメディアリテラシーとは、視聴者がメディアを選択いたしまして、主に見たり聞いたりすることによって、読み解いたりあるいは自己発信をする能力ということでございます。 放送分野における青少年問題を考える上では大変重要な問題であるというふうにとらえておりまして、我が国におきましては今まで行政とか教育機関あるいは放送事業者による組織的な対応が十分に行われていなかったというのが正直なところでございます。 一方、カナダとかあるいは諸外国におきましては、もう既にメディアリテラシーを学校教育の正規のカリキュラムとして位置づけまして、テレビ番組を的確に判断するために必要な技能とか知識の育成が行われているなど、非常に活発な取り組みが行われておると聞いております。 このために、郵政省は、学識経験者とか放送事業者、教育関係者あるいはPTA、そういったところの非常に幅広い方々からお集まりをいただいて、放送分野における青少年とメディア・リテラシーに関する調査研究会というものを設置させていただきました。もう既に現在四回会合が行われておりまして、諸外国におけるいろんな調査をしてみたり、あるいは我が国においてどう取り組んでいくかというふうないろいろとした検討が今行われておるところでございます。 今後、ことしの六月をめどにいたしまして、青少年のメディアリテラシーの向上に向けた方策と取り組むべき課題について報告書を取りまとめていただくことになっておりまして、郵政省としてはこの研究会の報告を踏まえまして積極的に進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○岩城光英君 こういった分野での取り組みもぜひともお願いしたいと存じます。 ところで、このメディアリテラシーという言葉は非常にわかりにくいんじゃないか。私も最近聞いてどういうことかなと。今おっしゃられましたように、視聴者がメディアを選択し、主体的に読み解き、自己発信する能力ということで、リテラシーというのは読み書きの能力ということだそうです。 いろいろ調べましたら、こういう説明もあるんです。「メディアリテラシーとは、市民がメディアを社会的文脈でクリティカルに分析し、評価し、メディアにアクセスし、多様な形態でコミュニケーションを創りだす力をさす。また、そのような力の獲得をめざす取り組みもメディアリテラシーという。」。外国ではメディアエデュケーションとかメディアスタディーズとか、こんな言い方もされているところもあるそうですが、これを国民の皆様にわかりやすい表現にしていくことも必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(八代英太君) 私も余り横文字は好きじゃありませんで、メディアリテラシー、こうなると、私は新読み書きそろばん、お行儀アンドしつけかなというような思いで、できるだけわかりやすく、メディアを通じて文化、歴史も学ぶ、それからまさに読むことも学ぶ、そして書くことも学んでいただく、あわせていろんな計算をしながら未来を展望するという思いを持ちますと、新読み書きそろばん的な感覚でいいのではないかというように思いを持っておりますが、先生はいかがお考えでしょうか。
○岩城光英君 私どももなかなかどういう表現をしたらいいかずっと頭を悩ませたものですからお聞きをしたわけでありますが、これからそういった検討もいただければと思います。 次に、NHKの方に質問をさせていただきます。 この四月から、実質的にはテレビのニュース番組が昨日から大幅に変わったわけでありますが、今度の番組改定の主な方針、どういった方針で改定されたのか、それとあわせまして、これも毎回質疑をさせていただいております住民に身近な地域放送の充実といった点では、新しい年度はどのように取り組まれるのかお伺いをいたします。
○参考人(海老沢勝二君) 日本で放送が始まってことしは七十五年になりました。それと同時に、放送法が施行されて特殊法人、いわゆる新しい日本放送協会、NHKが誕生してことしは五十年という非常に節目の年でございます。それと同時に、今デジタル技術の進展によってラジオ、テレビ、それに続く第三の情報革命の時代に入りました。そういう中で、私どもももう一度、公共放送NHKはどうあるべきなのか、世のため人のためにどういう放送をして貢献するのが我々の使命かどうか、そういうことをひとつ問い直してみようということで、二年がかりの検討の結果、新しい番組編成をしたわけであります。 そういう中で、先ほどからお話に出ていますように、もっと元気が出るような番組をもっと多くつくれとか、あるいは青少年の健全育成のための番組をさらに充実させろとか、あるいは字幕放送、いわゆる障害者向けの番組の強化とか、いろいろ視聴者のニーズにもこたえながら番組編成をしたわけであります。 そういう中で、できるだけ視聴者国民の意見を聞き、また立場に立って、国民のための国民の放送局としての公共放送をさらに強化といいますか、さらに信頼を得て公共放送NHKを国民放送局としてさらに充実させたい、そういうための番組編成だったということであります。
○岩城光英君 引き続き地域放送の充実にも力を入れていただきたいと思いますが。
○参考人(海老沢勝二君) やはりNHKは全国放送と地域放送が車の両輪でありますし、地域放送の充実は我々の最大の課題であることはもう言うまでもありません。 そういうことで、平成十二年度は前年度より、いろいろばらつきがありますけれども、平均して三十分ほど時間増を図りました。一日総合テレビは二時間半に地域放送は充実いたしました。それから、番組制作費も対前年比五億近い予算を増額しております。 そういうことで、地域発全国向けの放送あるいは地域へのきめ細かい身近な情報サービス、そういう面で十二年度はさらに充実を図ったわけであります。今後とも充実を図るよう努力していきたいと思っております。
○岩城光英君 最後に二点だけ質問をいたします。 まず一つは、これも昨年十一月におただしいたしましたが、「二十一世紀にのこしたいふるさと日本のことば」、この事業についてでありますが、これがいよいよ新しい年度から放送になるわけでありますけれども、どういった形のどういった内容になりますか、まずお伺いします。 それから二点目ですけれども、同じように地域の歴史、伝統、文化、そういったものに誇りを持っていただくようないい取り組みをNHKさんでしていただいております。平成十年四月から記録事業各県版「映像の二十世紀」、これを全国の放送局で展開されまして、昨年四月からその成果を放送して、四十七都道府県すべての放送を先般終えたところだとお伺いしておりますが、こういったふるさとに誇りの持てるような、地域の歴史、伝統、文化に誇りを持って理解できるようないい番組の内容をこれからもずっと続けていただきたい、長期的に続けていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○参考人(海老沢勝二君) 「ふるさと日本のことば」事業、今番組化の方へ進んでおります。先日もダイジェスト版といいますか、お国言葉のいろんな番組をつくりました。この四月からこれを教育テレビで番組化していくつもりでおります。 それと同時に、先ごろ「映像の二十世紀」地方版ということで四十七都道府県すべて放送が教育で終わりました。これを今度は総合テレビで日曜日の午前十一時から再放送してみたいと思っております。 いずれにしても、地方にはそれぞれのすぐれた文化がありますし暮らしがあります。それを我々はさらに掘り起こして、いろんな面で地方のよさというものを、地域のよさ、文化というものをさらに全国あるいは世界に向けて発信していきたいと思っております。
○岩城光英君 終わります。
○委員長(齋藤勁君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時四十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として阿部幸代君が選任されました。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 休憩前に引き続き、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○簗瀬進君 民主党の簗瀬進でございます。 けさも「あすか」を見させていただきました。一生一品がようやくでき上がりそうでございます。大変すばらしい番組を毎朝見させていただきまして、非常に心が和み、また家族の大切さというようなものを教えていただいているということで、私の大好きな番組でございます。そういう一生一品「あすか」というお菓子ができ上がったけさ、それを見させていただきまして、きょうNHKに質問をさせていただくということはこれは大変な無上の喜びでございます。 きょうは地上波デジタル化問題についてNHKの会長さん、そして郵政大臣からお話を聞かせていただきたいと思っておりますが、NHKの二〇〇〇年度予算を見ますと、受信料収入六千三百十三億円を中心といたしまして、事業収入が六千五百五十八億円、また事業の支出が六千三百六十三億円、そしてその差額、すなわち事業収支差金はプラスの百九十五・五億円を計上いたしているわけであります。財政安定化資金の五百三十三・九億円、これにも手をつけずに繰り越しているといった、全体的には大変健全財政になっていると思われるわけでありますけれども、今後の放送をめぐる状況からいってみますと、特に大きなものとして、地上デジタル波、地上デジタル放送の計画が進んでくるわけでありまして、膨大な投資がかかるわけであります。 地上デジタル放送懇談会の報告書によれば、二〇一〇年にアナログ放送は終わる、その前に、二〇〇六年には全国での地上デジタル放送が開始される、こういうふうな計画になっているわけであります。 ここでちょっとわかりづらいのでフリップを示しながら、デジタル化にどんな投資が必要になるのかという若干の説明を、もちろん釈迦に説法でございますけれども、させていただきますと、(図表掲示)まず一番先に放送局というのがあるわけです。渋谷の放送センターなど全国五十四の放送局がある。ここで番組を制作いたします。したがって、この番組も当然デジタル対応の番組をつくらなければなりませんので、番組制作設備も更新しなければならない。それから、当然それを送り出すという意味での番組を送り出す設備も更新をしなければならない。 ここが放送局なわけでありますけれども、放送局から今は光ファイバーのケーブルで各地にあります放送所というところに番組が送られてまいります。放送所が全国でNHKだけで四十二局あるわけであります。ここの放送所がマイクロウエーブあるいは光ファイバー等で送られてきた番組を今度は電波に直しまして、電波として送信をいたしまして、それを今度は家庭にある情報端末とも言うべきテレビが受ける、こういうふうなプロセスになっているわけであります。 こういう中で、NHK会長として、既に国会の審議等で明らかになさっているとおり、番組制作設備、この段階でございますね、これで三千億円かかる。それから、光ファイバー等で各地の放送所に送る、そういう意味での番組の送出設備に五百億円かかる。そして、この放送所から場合によっては各地にある中継放送所をつくってこれを電波で送っていく、そういう電波で送る際の送信設備、これに三千億円かかる。トータル六千五百億円の設備投資が予定をされているというわけであります。 既にこの中で投資済みのものもありますけれども、これからさらに五千億円を超えるような投資が行われるというようなことでございまして、これは大変巨額な金額であるということは、先ほど冒頭に数字を挙げさせていただきました受信料が年間で六千三百億円ちょっとであります。一人一人の国民の皆さんからいただいた年間の受信料のトータルよりも上回る六千五百億円というのは、大変巨額なデジタル化についての投資がなされようといたしているわけであります。 そこで、まずお尋ねしたいのは、今後、例えば受信料収入自体から見てみましても、大変な競争相手が出てくるわけであります。放送が大変多様化してくる。また、インターネット等のある意味での競合というようなものの中で、視聴者の言うならば選好が非常に多岐にわたってくる。したがって、それは全体的なトレンドとしては受信料が徴収できづらいようなそういう環境をさらにいや増していくのではないのかなと、こういう感じもいたします。 そういう中で、今後の、以上の財政的ないろいろな課題をどう乗り越えながら地上波のデジタル化計画を進めていくのか、これについてのNHK会長としての御所見を聞かせていただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 今、先生からるる放送設備の問題についてお話がありました。私ども、これから地上デジタルをやるために五千億の新たな設備投資が必要だということでございます。既にこの地上デジタルを目指しながら、また十二月末始まる予定のBSデジタル放送に向けて、いわゆるカメラとかスタジオとかそういうものをデジタル化するためにもう既に千五百億前後の資金をかけております。残りが千五百億であります。それに、先生言われましたように、各放送所から番組を出すための送出設備が五百億、そしてネットワークを構築するための送信設備が三千億ということであります。この最初の合わせて二千億につきましては、老朽更新といいますか、今の設備を新しく買いかえていくということで賄えるだろうと私は見ております。 問題は、新しくつくる送信施設設備のための三千億円であります。この三千億のうち、東京、大阪、名古屋、あと各都道府県の県庁所在地、ここをカバーするためには一千億でできるだろうと見ております。問題は、日本は山が多い、離島がたくさんあるというこういう地形的な悪い条件があるものですから、厳しい条件があるものですから、それに二千億かかるということであります。この二千億を負担するのは大変だということだと思います。 そういう面で、情報に格差なく、そしてできるだけ早く設備を構築するためには、我々の今の財政力ではとても難しいという現況であります。そういう面で、すべての施設を早く、国策としてやる場合は、やはり公的資金なり何らかの新たな財源を探さないと受信料の収入増だけでは賄い切れないという認識でございます。 そのほかの二千億につきましては、先ほど申しましたように、我々の経営努力でできるだろう、そういうふうに見ております。
○簗瀬進君 大変質問時間が限られておりますので、次に郵政大臣にお尋ねをしたいんですけれども、先ほどのフリップでお示しをさせていただいたように、このデジタル化というのは、技術的に言ってみますと、言うならば番組制作設備、それから送出設備あるいは電波としての送信設備、これらはもう本当にコンピューターが大変使われる分野です。それから、放送局から放送所にこういうふうにつながっているのは光ファイバーを使ってやるわけであります。この光ファイバーとそれから言うならばコンピューターの心臓である半導体、いずれにしても、今すごい技術革新がどんどん進んでいるわけであります。 例えば一例を挙げますと、ここに「半導体技術ロードマップ」というようなものをお持ちいたしました。(図形掲示)例えばここにSOC素子数というようなものがあります。これは大体小さな二センチ角ぐらいの半導体のチップの上にどれくらいのトランジスタが乗っているかという話です。それが例えば一九九九年では千二百万個から二千五百万個。しかし二〇〇八年ぐらいというと、これが一億個から二十億個、トランジスタがですよ、こんな小さいのに一億から二十億も乗せられる。こういうふうな状況になってくる。すさまじい技術革新が続いていくということになりますと、私はもうポストデジタル化といいますか、デジタル化の後がどうなっているんだろうか。 そのとき、例えば二〇一〇年ごろのテレビというようなものが今のような形のままで存在をし得るんだろうか。そういうところまで考えて、技術革新のスピードにおくれをとらないように、さらにスピードの方が先に行ってしまいまして、先ほど申し上げましたような多額な、これは民間まで入れますと一兆円を超えるような大変な設備投資が行われる。それが完成した段階では進んだ技術に対応できないような老朽化した技術になっているということだって場合によっては考えておかなきゃならないのではないのかな。そのときになって巨額な投資を惜しかったと言ってももう遅い。こういうふうなことにならないように、この未来像をどういうふうに描いていくのかということがすごいポイントだと思うんです。その辺についての御見解をいただければと思います。
○国務大臣(八代英太君) この委員会でも日進月歩ではなくて秒進分歩の話が出ましたが、技術革命、情報通信のこれはまさにそういう思いでございますから、そのためにこのデジタル化がそういう投資の犠牲になるようなことがあってはならない、私たちもむだにならないような方策はしっかりと押さえておかなきゃならぬだろうと、こう思います。 しかし、日本の家電メーカーを含めて特にデジタル放送に通じる放送分野の技術というものは、かなり私は世界の中でも先取りしていると思っておりますし、その辺は私は、むしろ情報通信の方がデジタル化を追いかけるような状況になるのか、どの辺でまた並行走行になるのかわかりませんけれども、そういう意味では最先端の放送方式というものをこのデジタル放送に当たっては取り入れるということが前提になっておりますから、絶えずそういう意味での技術革新はデジタル放送においては新しい角度からまさに秒進分歩の思いで取り入れつつ、二〇一〇年というものを考えながら、これからデジタル放送時代を迎えるだろう。 こんなふうに思っておりまして、今後も技術の発展の方向性というものは、これはしっかり十分に踏まえながらやらなきゃいけませんし、何よりも技術革新によってそういうものがむだになるほどまたばかげた投資はありませんので、技術革新をこうした新しい時代の波にしっかり乗せていくような方策も私たちは真剣に頑張って取り組んでいきたい、このように思っております。
○簗瀬進君 もう一つ、このようなデジタル化に対する大変大きな設備投資というようなことになりますと、勢い、企業規模というようなものは大きなもののみが対応できるという、そういう状況になるんじゃないか。放送という言葉を反対にするとSOHOでございます。まさにスモールオフィス・ホームオフィス的な、そういう放送というようなもの、地域密着型とかNGOの皆さんが本当に身近な情報発信できるような、そういう媒体というようなものも考えておく必要があるのではないのかな。 そういう意味では、今後、地域密着型テレビ、こういうようなものの必要性について郵政省としてもしっかりとした方針を持っていた方がいいんじゃないのかなと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 委員御指摘のように、確かに放送をひっくり返しますとSOHO、スモールオフィス・ホームオフィスという形で、まさに現在話題になっております放送のデジタル化、デジタル化の進む情報通信の分野をよく見きわめていらっしゃると思うわけであります。 御指摘のように、地域に密着した放送をできるようにしておく必要がある。これにつきましては現在でもコミュニティー放送というのが百三十一局開局をいたしております。また、さらにデジタル放送では地域のきめ細かい情報をデータ放送として取り込むことができるわけでございまして、こういった方面で御指摘の地域に密着した部分を消化していきながら、同時に小資本でも可能な放送。こういった意味で、衛星放送ではデジタル化によりまして多チャンネル化が可能でございます。それによって費用の低下を図ることができると思いますので、CSデジタル放送において多様な主体が放送分野に新たに参入をいたしまして、テレビジョン放送では百を超える事業者によりまして三百番組の多様な放送が行われております。 郵政省といたしましては、今後とも、できるだけ多くの方々、事業体が多様な放送をすることができるような、そういった放送の枠組み、放送がより一層健全に発展していくような方向を目指してまいりたいと考えております。
○簗瀬進君 ありがとうございました。 最後に、NHK会長さんにお尋ねをしたいんですけれども、現在NHKの組織人員は一万二千四百六十一人、こういうふうなことでございます。昨今、大変インターネット等のIT革命に対してNHKは非常に果敢に取り組んでいらっしゃる。大変評価をいたしておりますが、私は、IT革命というのは外向けのものと内向けのものがあると思うんです。内なるインターネット革命といいますか、私は、NHKはある意味で恐らく世界最大の放送局だと思います。そういうNHKの人的な資源というようなものを極めて有効活用する、そして大変風通しのいいものにし、またいろんなアイデアが満ちあふれてくるという、活性化されたものにするためにも、このインターネットという、言うならばEメールを使って、例えば会長さんに直接意見具申ができるようなそういう内部的な機構改革にも大いに有用性を発揮するんではないのかなと思うんです。 現在Eメールをどの程度社員の皆さんから受け取って読んでいらっしゃるのかということも聞いてみたいし、また今後の機構改革についてどういうふうな御方針でインターネットを有効に使っていこうとなさっているのかお聞きをさせていただきまして、質問を終わります。
○参考人(海老沢勝二君) 現場ではEメール、いわゆるインターネットを活用したやりとりをしております。私はちょっと忙しくて余りEメールの方をやっておりませんが、部内では各役員以下中心にかなりな活用をさせていただいております。 このように、私ども先端を行くといいますか、いろんな面で技術の開発を進めておりますし、できるだけこういう新しい技術を活用するのが我々の使命でありますので、それと同時にまた人材の育成が我々の最も大きな課題であります。そういう面で、個性豊かな専門性を持った人材を育てていく、つまりいい番組をどうつくるかが我々の仕事でありますので、そういう面でさらに人材の育成、活用に努力していきたいと思っております。
○簗瀬進君 ありがとうございました。
○吉田之久君 民主党・新緑風会の吉田でございます。 きょうは海老沢会長の大変元気な頑張っていらっしゃるお姿を拝見いたしまして、本当にうれしく思います。また、八代大臣初め皆さん御苦労さまでございます。 NHKが放送を開始されましたのは大正十四年でございます。私は大正十五年生まれでございまして、だからほとんど同い年で、今日まで人生を一緒に送ってきたような感じでいっぱいでございます。子供のころ、ラジオというのは大体神棚に置かれておりまして、大変厳粛なものでございました。またラジオ体操を聞きながら、やりながら大きくなりました。 昭和三十四年に、ちょうど私が県会議員に出ておったころでございますが、大分テレビが普及いたしまして、今の天皇・皇后、当時の皇太子殿下・妃殿下が御成婚になりました。もう国民は全部テレビにしがみついて、心からお祝いを申し上げておっただけに、当日は選挙運動にならなかったことを思い出している次第でございます。 私の母は先年九十四歳で亡くなりましたが、死ぬまでテレビはNHKしか見ませんでした。これは立派なテレビだ、もうNHKが生涯私に親孝行してくれると言っておりまして、改めてお礼を申し上げる次第でございます。 先日、世界の上院議員会議に出席のためパリにおりまして、ホテルでテレビのチャンネル二十二を押しましたら、NHKが出てくるわけでございまして、本当に鮮やかでございました。大変アトホームな感じを覚えました。 そこで、会長にお聞きしたいのでございますが、今現在、日本のNHKが世界の各国に対してどの程度のシェアで放送をなさっているのか、どの程度カバーなさっているのかということ。 同時に、それならば日本のニュースやあるいはスポーツ等も大いに放映されるべきでありますが、例えば「生きもの地球紀行」とか、あるいはこの間も拝見いたしました「原爆の恐怖」とか、もうすごい立派な番組がございます。私はこれは日本人だけが見ているのではもったいないと思いまして、大いにひとつ世界の子供たちに、世界の人たちにお見せするべき内容であると。 とは申せ、日本語では向こうには理解できませんので、その辺、各国の字幕をどのように用意されているのか、あるいはいろいろ翻訳して放送なさるのか、その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、公共放送として世界へ向けてのいろんな番組発信をしております。その一つが映像による国際放送、テレビジャパンと言ったりいろんな言い方をしておりますけれども、いわゆるノンスクランブルによる国際放送、それから世界の各放送局やCATV、いわゆる放送事業者へ向けての番組配信、NHKワールドプレミアムという二つの波で世界の九八%を今カバーしております。残念ながら南アフリカの一部が見えないというだけで、大体九八%を三つの衛星を使って発信をしております。いずれも二十四時間でございます。これには日本語とそれから英語ニュースあるいは英語の字幕、そういうものを使ってやっております。ほとんど日本語が大半でありますけれども、英語も最近ふやしてきております。 それともう一つは、NHKが関連会社を通じて各放送局なり放送機関に番組を販売しております。これは主に英語版にして販売しております。年間日本円で五億円程度、番組の本数としまして五千本程度を世界各国に今販売しております。 そのほか、外務省の文化無償援助あるいは国際交流基金の提供による資金によって、私どもの番組はもちろん無料でありますけれども、これを世界のいわゆる開発途上国といいますか、アジア、中南米、アフリカ等に無償で年間二千本前後、年によって違いますけれども、これまでに二万四千本ほど無償で提供しております。そういうことで、かなりの番組を世界に発信しておると言っても過言でありません。 そういう中で、「おしん」がこれまで五十四カ国、これからアルゼンチンで放送しますので五十五カ国で放送されて、非常に好評を得ております。それから、「生きもの地球紀行」等も非常に自然物として各国にいろんな面で提供しております。 そういう面で、今後とも我々のつくった番組を世界各国に発信していきたいと思っておるところであります。
○吉田之久君 次に、長期的な財政状況についてお尋ねをいたします。 二〇〇〇年度の予算では、事業収支差金百九十五・五億円を計上され、また財政安定化資金五百三十三・九億円にも手をつけないで繰り越しておられる。すこぶる健全財政で、御苦労をいただいていることはよく承知いたしております。 しかし、先ほども簗瀬委員からお尋ねがありましたが、地上波デジタル五千億の予算が二〇〇三年から必要だと承っておりますが、年間予算六千億に匹敵するほどの相当な金額でありまして、将来見通しが大丈夫なのか。 それよりも何よりも、先ほども御質問がありましたが、ワールドカップやオリンピックなどの国民の関心の高いスポーツイベントに対する放送権料、放映権料というんでしょうか、これが異常に高騰する気配があります。 例えば二〇〇二年のワールドカップサッカーの場合、FIFA、国際サッカー連盟からスイスのスポリスとドイツのメディアグループが、アメリカ、カナダは全部民間放送のようでございますが、それを除く放送権を千百五億で落札して、NHKと民放五社、ジャパン・コンソーシアムに二百五十億円の放送権料を提示しておるということでございます。 ちなみに、フランス大会のときは百十五億でありましたものが、一挙にどうして十倍の千百五億に上がるのか。まして日本の場合、前回五・五億円でありましたものが今度は二百五十億円、四十五倍にも五十倍にもはね上がるということはいかにも私どもの常識では理解、納得できないところでございます。 こういう商業主義がスポーツの世界に蔓延していくということは大変心配なことだと思うわけでございますが、この辺の対応について会長はどうお考えでございますか。
○参考人(海老沢勝二君) 世界的なスポーツイベントの放送権料の高騰問題でございますけれども、これはもう皆さん御承知のように、ロサンゼルス・オリンピックのときからオリンピックに商業主義が導入されて非常に高くなってきた。その後、ワールドサッカーとかいろいろなスポーツにもそういう波が押し寄せてきて、特に今度の二〇〇二年の日韓共催によるワールドカップは我々の予想をはるかに超える高い放送権料が提示されてきたということであります。 非常に私どもにとってはゆゆしき問題だと思っておりますし、また、アジア各国、まだほとんど交渉がまとまっておりませんけれども、各国ともこの高騰問題については非常に頭を悩ませているというのが現状であります。 そういう面で、我々日本も、これまでワールドサッカーをNHKが独占的に放送してまいりましたけれども、今度は日本、韓国共催ということで非常に国民の関心も高い、そういう中では相当高い値段になるだろうということで、できるだけ国民に大きな負担をかけないためにNHK、民放が一緒になってオリンピックと同じように共同してこの放送権利を獲得しよう、そういうことでジャパン・コンソーシアムをつくって対応しておるわけでありますが、話し合いがまとまらず中断状態ということになっております。 私ども、各国の動向を踏まえながら、これからの相手の出方を見ながら慎重に対応していきたいと思っておるところであります。
○吉田之久君 最後に、NHKのCSへの参入についてお伺いをいたします。 通信衛星データ放送に参入したいという海老沢会長の御意向は去る三月十六日、衆議院の逓信委員会でもお示しになりました。しかし、八代郵政大臣は十七日の記者会見で、放送法の改正が必要になり極めて慎重に検討したいとお述べになっております。また、きょうの新聞では、民放連の氏家会長は、NHKがCSに参入することは民業を圧迫する懸念があるとおっしゃっております。この辺のことにつきまして、会長と大臣から御見解を伺いたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 今、デジタル技術の進展によりましていろいろな伝送路、インターネットなりあるいは携帯電話なり家庭用のゲーム機が爆発的に普及している。それとCSの方も二つのプラットホームが今度日本の場合は一本に統一される。そういう中で、CSがことしの夏ごろ、百十度、私どもがこれからデジタル放送を始めるBSデジタル放送の同じ場所にCSが打ち上げられる。そうしますと、BS、CSが一つのアンテナで、一つの受像機で両方見られる時代になってきたということであります。 そういう中で、先ほど言いましたように、いろいろな伝送路、道具といいますかツールが出てくる。公共放送としてそういう新しい情報端末機器にも国民の生命、財産を守るための情報なりあるいは生活に役立つ情報を流すためには、いろんなそういう端末を使わなければ末端まで行き渡らないという、そういう社会情勢になってきたというわけであります。 そのために、BSデジタル放送で私どももデジタル放送をやるわけでありますけれども、ツースロットという狭い幅でありますので図形とか地図とかきめ細かい情報が流せないという状態であります。そういう面で、これから打ち上げられるCSの場合では大きな幅の伝送路を借りて、そうすれば非常にきめ細かい情報が流せるだろう。そういう発想でこの前の衆議院逓信委員会で、そういうことができれば我々としてもこのCSのトラポンを借りて非常にきめ細かいデータ放送をやってみたいという私の考えを述べたわけであります。 いずれにしても、こういう時代でありますから、技術的には何でも可能な時代であります。そういう中で、やっぱり公共放送、情報に格差なく、また情報弱者と言われる人たちにもユニバーサルサービスといいますか、いろんな最低限の情報を送るために、そういう伝送路を使う必要が必要になってきた時代だろう、そういう時代認識を持っています。 そういう面で、これは法の整備なりあるいは国民世論の動向などを見ながらやっていかなければならないわけでありますけれども、一応そういう時代認識を述べて、さらにサービスをするためにはそういうことも考えなければならないというふうに私は今思っているところであります。これができるかやるかはこれからのまだ検討課題だというふうに思っております。
○国務大臣(八代英太君) NHKの業務範囲というのは放送法第九条で決められておりまして、NHKは委託国内放送業務としてはテレビジョン放送のみを行うことになっている。こういうことでございますから、委員御指摘のような方向をもし目指すとすれば、今、海老沢会長の方からNHKの気持ちは伝えられておりますけれども、これは放送法というものがございますから、その改正を含めた制度整備が当然必要になってくるだろう、このように思います。 また、NHKがCS百十度衛星によりまして放送を行うことにつきましても、これはBSとCSとの役割の違い、あるいはNHKがCSで放送を行う必要性といったものの基本的観点をみんなで議論することも当然必要だというふうに思いますし、この辺はこれから慎重に検討しなければならない、こんなふうに思っているところでございます。
○吉田之久君 ありがとうございました。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤正光でございます。 早速質問をさせていただきたいと思います。 まず、先月四日からなんですが、国際放送であるラジオ放送において音声ニュースのインターネット配信が始まったようですが、その国内外からの反響についてお伺いをさせていただきます。 NHK会長、お願いいたします。
○参考人(松尾武君) NHKワールド・ラジオ日本のインターネットによる配信、調査研究は二月四日から始めました。この二月四日に一万四千件のアクセスがありました。これは今までのNHKホームページのアクセス数では最高でございます。今現在、一日当たり平均二千六百件のアクセスがあって、合わせて十三万件に達しております。 この中で、反響でございますが、一〇%が外国人からのメッセージでございます。Eメールで送られてきた反響がありまして、その中には、安定した音質でラジオ日本が聞けるようになり感激しているとか、日本の情報に直接触れることができてうれしいというようなもののほかに、多少間に音楽を入れていますので、もうちょっと時間をきちっと詰めて放送してほしいという要望等も寄せられております。 この四月からは二十四時間放送ということで、さらに密度を濃くしてこの調査研究をする計画でございます。 以上でございます。
○内藤正光君 大変な反響のようですね。 ところで、このインターネット配信サービスなんですが、業務としての位置づけはどのようになっているんでしょうか。
○参考人(松尾武君) 現在、ラジオ日本については国際局が担当しております。その国際局がラジオ日本をつくっていくのと同時に、スルーでサーバーにその音声が確保されて、後は自動送出という形をとっております。そこにはいろんなプロセスがありますけれども、基本的にはラジオの国際放送の担当者が担当をしているということでございます。
○内藤正光君 先日、私、イギリスBBC放送のホームページを見たわけなんです。BBC放送、言うまでもなくNHKと同じ公共放送でございますが、これを見て大変充実しているなという強い印象を受けました。もう数十カ国向けにいろいろな言語でメニューをそろえている。片やNHKの方はどうなっているのかなと見たら、この差が歴然としたものでございました。 BBC放送のホームページを見ていますと、昨今、米国発の情報に押し流されがちな中、英国の視点に立った情報を流そうという、そんなような姿勢を私は感じたわけなんです。私はこれも公共放送の一つの責務ではないかと思います。先ほどの御答弁にもありましたが、一割が外国人からのメッセージということで、やはりこれも大事なことなんだろうと。そしてまた、国益、国益というか公共放送NHKの責務ということでいえば、もう一つ大事なことがあろうかと思うんです。 それは何かといえば、災害時、国民に対して的確な情報を流すことがNHKに課せられた一つの大事な責務ではないかと思います。ところが、最近いろいろな技術が発展してまいりました。iモードしかり、インターネットしかり。これらは災害に強いということはもう既に実証済みでございます。そう考えていきますと、果たしてテレビだとかラジオだけに情報を流していることにとどめておいて本当にいいんだろうかと思うんです。 そこでNHK会長にお伺いしたいのは、デジタル時代における公共放送NHKの役割とは何なのか。私が最初に申し上げた二点の質問にもお答えいただきながら会長のお考えをおっしゃっていただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 今、イギリスのBBC放送のインターネットに取り組む姿勢についてお話がありましたけれども、私どもいろいろ研究してみますと、イギリスBBCはあらゆる伝送路を使って情報を流すという、そういう面で法律的にもきちっとした整備をされているように聞いておりますし、インターネットについても、新しい組織を四百人ほどで四十億円程度の予算でこの業務を遂行しているというふうに我々は聞いております。それから、フランス、ドイツでもいろんな面でそういう公共放送がインターネットを利用、活用しているということであります。 そういう中で、私どもも、おくればせながらと言うと失礼でありますが、二月四日からNHKのテレビと同時にまたラジオ短波放送、六十五年の歴史を持っておりますけれども、二十四時間絶え間なく二十二の言語でそのまま放送していこうということに踏み切ったわけであります。ただ、これも法律的にいろいろな問題がありますので、今、調査研究の範囲の中で試行的に始めたということであります。これにかかる費用は、今のところ年間一千万程度の資金でできることになっております。 そういう中で、今お話がありましたように、ラジオ、テレビに次ぐ第二の放送あるいは第三の放送とも言われるインターネットが張りめぐらされ、また携帯電話、IMT二〇〇〇というのが来年の春から発売される。このIMT二〇〇〇という携帯電話はiモードをさらに高度化したもので、テレビが映る、また映像をそれを使って発信できる、流せるというようなことで、これから阪神大震災のような大きな災害が起これば、被災者は携帯用のラジオと携帯端末、携帯電話を持っていけば、いわゆるライフラインとしてこの二つを活用しながらあらゆる情報が入手できる。そういう面で、私どもも公共放送として、あらゆるそういう伝送路に向けて情報をお伝えするのが公共放送の使命だろうと思っております。 ただ、そのためには、先ほど郵政大臣もお話がありましたように、法の整備なりあるいはさらにいろんな面での議論が必要になるというふうに言われております。そういう面で、我々も積極的にこれからの新しい時代に向けての議論を進めて、ライフラインと言われる放送というものを有効に活用していく時代だろう、そう思っております。
○内藤正光君 ありがとうございます。 インターネット配信サービス、今調査研究という位置づけでしょうが、これを本格的に始めようとした場合、やはり問題になってくるのが放送法。具体的に言えば、第九条でNHKの業務をまず規定している。そして三十九条では業務の遂行以外の目的に受信料を使ってはならないと。この二つによって、例えばこれを素直に解釈すればインターネット配信業務はできないことになってしまう。 ところが、私、これはどう考えても放送と通信の融合という流れに反するのではないのかと思うんです。と申しますのも、簡単に言うならば、例えばNHKが生み出したコンテンツはだれのものか、番組だとかニュースだとか、そういったコンテンツはだれのものか。これはもう間違いなく受信料を払っている国民のものだと思うんです。 であるならば、NHKの責務というのは、通信だとか放送だとかいった技術にとらわれることなく、そのコンテンツそのものを国民のところへ伝達するのが私は公共放送NHKに課せられた当然の責務ではないかと思います。これは災害情報について言えばなおさらのことなんだろうと思います。これは通信だとか放送だとか言っている場合じゃない、要は国民のところにいかに的確に正しく伝えることができるか、これが大事なポイントなんだろうと思います。 ですから、私、ここで大臣にお伺いをさせていただきたいんですが、こういった放送と通信の融合ということにかんがみて、私は放送法を改正すべきではないのかと考えるんですが、これに対する御所見をお伺いしたいのと、またこれを改正する際、大きな課題となってクローズアップしてくるのは、問題となってクローズアップしてくるのは、もし何かあればおっしゃっていただきたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 今、内藤委員からいろいろBBCの話なども引用されてお話がございました。BBCとNHKは非常に似ているところがありますので、私も五月にはBBCを実は勉強に行くことになっております。 そのことをまず申し上げながら、これから二〇一〇年を目指してデジタル放送時代を迎えるということになりますと、放送と情報というものの今二本のレールで法律はでき上がっておりますが、やがてこれは一本のレールになる方向性というものも一方では検討は避けられないだろう、このように思っているんです。 しかし、現実におきましては、今言われましたように九条に基づいて、業務範囲というのはNHKではこういうことをしなければならないと。これは、言ってみれば国民共有の財産でありますから、まさにその気持ちを体している、このように理解をしていただきたいと思うんです。 そこで、NHKが通信回線を利用して、災害であれ何であれサービスの提供先を特定して情報提供サービスを行おうとすれば、負担金である受信料を財源として広くあまねく津々浦々にという、ユニバーサルサービスを全体的な目的とする特殊法人としてのNHKがその性格に反するのではないかという声がこれは出てくるだろう、こう思います。 また一方で、提供先を特定しないこととすると、NHKの放送と同等の情報を受信料を支払うことなく無料で入手できるようになりますので、今度は費用負担という点で不均衡が生じるおそれがある。これがまさに法律の一つの壁になっているところがあるわけでございますから、これは当委員会も含めて、料金を払っているまさに国民のためのNHKであるということを考えれば、これからの災害大国日本のことも考えて、あわせて情報通信、インターネットという、放送と情報通信時代というものに備えつつ、やっぱり大きな議論が必要ではないかというように思っております。 私ども郵政省の立場では、今の放送法に基づいているNHKのありようという業務範囲は、これは決めていかなければならないし、その法律は守っていただかなければならない、そういう中で今私たちも動いているというところでございます。 御理解いただければと思います。
○内藤正光君 法律は法律として今厳然としてあると。しかし、その一方で技術の進展は間違いなく進んでいくわけです。日本がそういった技術の進展に取り残されることがないよう、いきなり最初から入り口のところでこうやってだめですよとガードするのではなくて、やはり新しい公共放送NHKのあり方、サービスのあり方とは一体何なのか、こういったものは早急にいろいろな各界の有識者を集めて進めるべきだと思います。 それは審議会の設置も含めてだとは思うんですが、そういうのを検討を進めていかれるというふうに解釈してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(八代英太君) 現行は、現行の枠内で私はそれぞれできるだろうと、このように思っておりますので、今後、デジタル化の進展に伴い、あるいはIT革命等々も踏まえ、全体像を含めながら、にっちもさっちもいかない状況になれば当然それは検討をしていかなきゃならない課題だと、こんなふうに思っております。
○内藤正光君 検討していかなければならないということで、具体的に何か審議会を設けるとか研究会を設けるとか、そういう御予定は今のところおありなんでしょうか。
○国務大臣(八代英太君) 必要であればこれはいつでも審議会を設けなきゃいけませんし、近々、ITジャパン・フォー・オールというような思いを持ちながら、実は二〇一〇年をターゲットにした我々の政策ビジョンというものを答申をいただく方向になっておりますので、そういう中でも放送と通信の融合問題なんかも私たちは検討課題の一環としてやっていきたい。 しかし、現行法制の中においては放送と通信はこのままでいけると、しかしこの対応ができなくなればおのずと法律は変えていく必要があるかもしれません。そういう意味での検討は絶えず私たちはやっていきたい、このように思っております。
○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭と申します。 引き続き、私は、国民と向き合う番組制作、視聴者と向き合う番組制作、こういう観点でNHKに少しお聞きしたいというふうに思っております。 情報があふれるこの時代に、視聴者は何を求めるのか、国民は何を求めるのか。一方では受信料を払っているという気持ちと取られているという気持ち、もう一つは受信料でNHKを支えているという、こういう視聴者の気持ち、いろいろだというふうに思います。そして、一番大きなNHKの力強い武器は、何といっても全国ネットワーク、各県にそれぞれ支局がある、これが一番大きなポイントだというふうに思います。 そこで、お尋ねしたいのは、全国放送と地域局の放送の任務、役割、こういうものをしっかりした番組制作というのが今後必要ではないかなというふうに思いますので、その全国放送と地域放送局との役割、これを少しお聞かせいただきたいというふうに思います。
○参考人(海老沢勝二君) 公共放送NHKは、全国あまねく電波が届くように、つまり情報に格差がないようにするのが我々の使命であります。 そういう面で、今全国に五十四の放送局を持って、七千本近い送信所からネットワークを組んでいるわけであります。それでも難視聴が出るということで、BS、衛星放送でカバーしている。そういうふうに、公平に情報を流すと同時に、すべての人に同じ情報を享受してもらう、そういうのが使命であります。そういう面で、全国放送と地域放送は車の両輪であるというふうに認識しております。 そういう面で、地方の毎日の生活なり暮らしなり文化なりを全国に発信する、また世界にもこれを伝える、そういう役目もありますし、また地方のそういう身近な情報をきめ細かく放送し、生活や暮らしに役立つという、これも使命であります。 そういう中で、私ども、文化事業、福祉事業も放送サービスと同時に積極的に今取り組んでおります。そういう面で、「のど自慢」とか、我々はいわゆる公開派遣番組と称しておりますけれども、ことしも前年より十三本ふやして四百十四本ほど地方でそういう無料の公開放送をする予定にしております。そういう面で、できるだけ地方と中央が格差がないような番組づくりを目指しているわけであります。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 「ひるどき日本列島」あるいは「のど自慢」、いろいろの番組が地方に回ってきます。地方の方々は恐らく楽しみにしていると思いますし、そういう番組に参加をしたい、こういう気持ちでNHKを頼りにしているという気持ちも視聴者にはあるというふうに思いましたので、こういうような質問をさせていただきました。 続きまして、これもまた番組制作という観点からお尋ねをするわけでございますけれども、今番組をつくるコストが非常に高くつくとか、あるいはその他の面で効率化なども求められるというふうに思います。また、求めていかなければならないというふうに思います。そこで気になるのは、人材育成という観点で少し御議論させていただきたいなというふうに思います。 例えば番組制作を下請に出すあるいは外部発注をする、もしこういうことが続いていくならば、恐らく燃えるような気持ちを持ってNHKに入る、そして自分の理想を高く持ちながらそこで頑張りたい、しかしながらそういうものが外注にされたり下請にされたり仮にしていったとしたならば、そこに働く人たちや、そこですばらしい企画を立案したり、そういう方々がやる気をなくするというような人材育成のやり方だけはしていただきたくない、そういうふうに思います。 何といっても国民のためのNHK、こういうことを考えたときに、そこに働く人たちやそこで頑張る人たちの気持ちを大切にするような人材育成、ぜひこれをお願いしたいと思いますので、御所見があればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、こういう放送事業というものはやはり人材が、人間が財産であることはもう言うまでもありません。そういう面で、毎年、ことしも間もなく試験をやりますけれども、今応募者が二万三千を超しているというような状況でございます。そういう中からことしは三百五、六十人採用するつもりでおりますが、できるだけこういう優秀な人材を一層意欲を持ってやる気が出るように育てるのが我々の役割だろう、使命だろうと思っています。 そういう面で、いわゆる職場が明るくて仕事がしやすいようにするように努力しているわけであります。特に、女性は今二〇%前後ずつ採用しております。そういう中で、去年、朝日新聞文化財団から、女性が最も働きやすい職場として表彰されているところであります。 そういう面で、できるだけ仕事がやりがいがあるような職場にさらに努力していきたいと思っております。
○谷林正昭君 今、会長がおっしゃったような方向で、やる気のある人たちをぜひ伸ばしていただきたいというふうに思います。 ちょっと観点を変えまして、先日、十日ほど前でしたけれども、たまたまNHKを見ておりましたら、「移住三十一年目の乗船名簿」ですか、こういう番組をやっていました。私は初めからそれを見るつもりではなかったんですけれども、その番組を見ていたらついつい引き込まれまして、とうとう最後まで見ました。 まさに希望を持って南米へ単身で、そしてそこでぜひ夢をかなえたい、こういう人たちが三十一年前に乗船をする。そして物すごい汗と努力と涙の結果、成功をする。しかしながら一瞬にしてそれが水の泡に帰してしまう。そして今なおまた夢を追いつつ頑張っている人、いろんな人たちがおいでになるということがわかりました。 私が感心したのは、三十一年前の取材、そしてそれを十年後にやって、二十年後にやって、そして今度三十年後にそういう人たちを追跡しながら、まさに日本の歴史というものを記録される。これを見たときに、私はNHKというのはまさに放送記録や映像、そしてその魂というのは国民の財産ではないか、番組というのは国民の財産ではないか、そういうふうに感じ入りました。大変すばらしい番組だったと思いますし、あれを制作された人、企画された人、そしてそれをやれという号令を出された人、まさに私はNHKのイズムがあるんではないかなというふうに思いました。 そこで、ぜひこういう国民の財産と思われるそういう映像記録やあるいは映像フィルム、こういうものを、一回放送したらそれで終わりということではなくて、番組というものは永久にその精神は生きるんだ、後輩がその問題をもう一回追っかけてみよう、あるいはこの問題はどうなっているか、あるいはあの地方で起きた事件はどうなっているか、この地方で起きた、あの地方で起きた出来事はどうなっているかというようなことを含めたぜひNHKらしい、まさにスポンサーや視聴率にとらわれないNHKらしいそういう番組制作に御尽力いただきたいと思いますけれども、御所見があればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、毎日、テレビで一日二百本ほど番組をつくっております。年間七万本ぐらいつくっております。今百五十万ほど保存しております。番組のタイトル数からしますと二十七万タイトルを今保存しているわけであります。 そういう中で、貴重な国民の財産とも言うべき、国民の文化財として我々はこれを預かっているという認識で、これをいかに再利用、再活用するかということで、これまでの番組を見直して、いわゆるフィルムとかビデオでやっているのは相当劣化が激しいものですから、それを今デジタルに切りかえております。それを数年後に川口の放送所跡地にNHKアーカイブスということでそこにすべてデジタル化して保存し、それをいつでも光ファイバーで取り出せるようなそういうシステムの構築を今図ろうとしております。 そういう面で、この貴重な国民的な文化財、遺産というものを有効に活用し、国民に還元するのが我々の使命だろうと思っております。そういう面で、「新日本紀行」等も編集をし直して再利用するとか、それを深夜帯に再放送だとか、いろんなことを工夫しております。そういう面で、こういう貴重な映像素材というものをさらに有効に活用していきたいというふうに改めて感じる次第であります。
○谷林正昭君 最後になりますけれども、私の最近思っていることを一つ提言といいますか御提案させていただきたいと思います。 いい番組をつくる、それは絶えず国民と向き合って緊張感を持ちながらやる。一方では、国民がその番組に参加をできる、今は電話、はがき、手紙、ファクス、いろんな形で番組に参加をするシステムができ上がっているというふうに思います。 しかし、ここで提案をしたいのは、これは無理かもわかりません、無理かもわかりませんけれども、番組ごとにホームページを開いていただいて、そしてNHK対一視聴者、こういう形で情報のやりとりや批評のやりとり、こういうものがあればよりいい番組が次のステップとして出てくるんではないかというふうに思いますので、御所見があればお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、今ホームページを百十ほど開設しております。そういう中で、視聴者からのいろんな要望、意見を参考にしながら番組をつくっております。それと同時にまた、これから教育テレビを中心に、あるいはBSを活用していろんなそういうインターネットを利用、活用する双方向の番組もかなり今つくってまいりたいと思っております。 これまでもいろいろな面で実験的な番組をつくっていろんなそれだけの成果を上げておりますので、今後ともそういう新しいインターネットという機器を使って視聴者のニーズにこたえていきたいと思っております。
○谷林正昭君 終わります。
○日笠勝之君 NHKののど自慢風に言いますと、十二番、公明党・改革クラブ、日笠勝之でございます。 まず初めに、日本放送協会平成十二年度の収支予算、事業計画及び資金計画に付する郵政大臣意見の中から何点かお伺いをしたいと思います。 初めに海老沢会長にお伺いをしたいと思いますが、この大臣意見の中に、「衛星デジタル・テレビジョン放送に限定受信機能を活用した自動表示メッセージ・システムを導入するに当たっては、その効率的かつ適切な運用に努めること。」という大臣意見が付されておるわけでございます。この自動表示メッセージシステム、具体的にどのような効率的、適切な運用に努めるのか、お伺いをまずしたいと思います。
○参考人(芳賀譲君) お答えいたします。 衛星放送の受信者の発見、把握というものは非常に今難しくなっております。それは、集合住宅で受信をされている方、ケーブルテレビで受信をされている方、それからCSで受けられる方が相当ふえております。また、百十度のCSが出てきますと区別して識別することは大変困難でございます。それを、デジタル技術を活用いたしましてデジタル放送受信者の発見、把握、このことをやることによって受信料の公平負担、このことを徹底させてまいりたい、こういうねらいでございます。 具体的に申し上げますと、BSデジタル受信機にCASシステムというものをくっつけます。ここにICカードを入れるわけでありますが、このICカードを活用しまして、NHKの方からお客様にNHKへのお届けをお願いしますというメッセージを流します。これは、NHKのチャンネルを回しますと、画面の左下隅九分の一のところに各十五分間このお願いが透ける形で、ダブる形で表示をされる、こういうことになります。それで、これをごらんになったお客様が、ああそうだ、届けようということで電話をしていただきますと、三十秒程度でこのメッセージを消すことができます。 また、このメッセージはお買い上げになって設置されてから一カ月たたないと働かないように時計を内蔵してあります。そして、この一カ月の間に、私どものはがきでお届けをお願いする文章も一緒に入れております、このはがきを先に出していただければ、そのIC番号のところには除外をしますのでテレビ受信機にそういうメッセージは出ません。ですから、御連絡のないお客さんに対してだけ一カ月後からNHKのチャンネルを回すごとに各十五分お願いのメッセージを表示させていただく、こういうことでございます。このことによって発見、把握が今のペースより約一カ月ぐらい早まるんじゃないか、それから把握できる数も多くなるんではないか、こういうふうなことを期待しているものでございます。
○日笠勝之君 今度は郵政大臣、会長、両方にお伺いしたいんですが、その大臣意見の中に、「デジタル放送の開始に伴う新たな受信料の設定等受信料体系について、デジタル放送の普及状況等を勘案しつつ、検討を進めること。」とございます。これは大臣が付された意見書でございますが、具体的にどういうイメージを描かれてこういう意見を付されたのか。今度は反対に、会長はこの意見に対してどう対応しようとされておるのか、あわせてお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 元郵政大臣の御質問ですから、そのままそれが答弁でいいのかもしれませんけれども。 郵政大臣としては、平成十二年度NHK予算に対して、「デジタル放送の開始に伴う新たな受信料の設定等受信料体系について、デジタル放送の普及状況等を勘案しつつ」と、こういうことで検討を進めてほしい旨を付したところでございますけれども、受信料の公平負担の観点から、将来の受信機の普及状況に応じて、すばらしい映像ですばらしい音質で、それがだんだん、わあデジタルというのはすごいな、BSも含めてすばらしいな、こういうことになっていくと、それはそれでいろんな検討、しかも営業努力をしたけれどもなかなか中身を充実するには今の聴視料ではどうにもならないと。いろいろなこれは意見があるだろうと思います。 しかし、それもこれもすべて国民の皆さんとよく議論をして、安易に受信料の値上げというようなことではなくて、全体の、デジタル放送の推移を見ながら、まさにそれは検討が必要だろうという思いでそのような言葉を使わせていただいたところでございます。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、十六年前からBS放送、試験放送が始まり、そして十一年前から本放送で、今日、今月の初めで有料の受信契約者世帯が一千万件を超えました。そういう面で我々の努力が実ったわけであります。これをこれから、十二月一日からBSデジタル放送ということで民間放送と一緒になって十チャンネルでやるということであります。そういう面で、このBSデジタル放送を民放と一緒になってこれからさらに普及させなきゃならないというのが我々公共放送の先導的役割だろうとも考えております。 そういう面で、このBSデジタル放送を普及させるということを最大の課題に我々しておりますので、当面、このデジタル放送のための新たな受信料をいただくということは避けよう、つまり新たに受信料を設けないで今のBSアナログ放送の料金のまま、九百四十円のままお願いしたいということにしたわけでございます。 その後、これが将来どういうふうになりますか、当面は一千日で一千万世帯に普及させるということが最大の課題でありますので、そういう推移を見ながら、これから将来地上デジタル放送も始まり、またそれがどういうふうになりますか、その辺も勘案しながら、中長期的な課題としてこれを受けとめておきたいと思っております。当面は新たな受信料を設定しないということにしたいと思っております。
○日笠勝之君 ぜひ中長期的にはこれは御検討いただかないと、皆さんの受信料がこのデジタル放送、BSデジタルの番組放送の費用に使われるわけでございますから、どの辺までいけばBSデジタルの付加料金をいただくのか、こういうのを踏まえてこれからNHK内部におきまして、大臣の意見にもあるわけでございますから検討はしなきゃいかぬのじゃないかな。当面はわかりました。ぜひひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。 それからもう一つ、大臣意見の中に、「非常災害時における視聴者への確実・迅速な報道手段や夜間における高齢者の安心の拠り所として、中波放送の重要性が再確認されていることにかんがみ、その受信障害の早期解消に向け一層努めること。」と、このように大臣意見が付されております。NHKのこの承認を求めるの件の中でも、「ラジオ放送網整備計画」ということで、「外国電波混信等に対する受信改善を図るため、中波放送局及びFM放送局を建設する。」と、中波放送局を建設するという計画が述べられておるわけでございます。 私、以前にも当委員会で申したと思いますが、例えば鳥取県の若桜町というところは、千六百世帯が外国のラジオの混信で特に夜聞こえないということでございます。 郵政省にお伺いしたいんですが、NHKさんの方でも結構ですが、どれぐらいラジオの難聴地域があるのか、どれぐらいのペースで今解消しておるのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(長谷川豊明君) お答えいたします。 今、先生がお問い合わせのどのくらい難聴地域があるかということでございますけれども、私どもに改善要望という形で各地元から要請が来ております。その地域は私どもの把握では全国二十六地区でございまして、その中には先生の今お話がございました鳥取県の若桜町も入ってございます。 この二十六地区はラジオが外国混信で聞きにくいということでございますので、私ども、これまでもこういう地域につきましては、電力を大きくしたり、あるいはアンテナの電波の方向を変えて聞きやすいようにといういろいろな改善、あるいはどうしてもやむを得ない場合は新しい局を設置して改善に努めてまいりました。 ただ、この設置計画は年に一局ないし二局程度でございます。二十六局もございまして、大臣意見書にも述べられておりますので、これからの地域は割合と小さい地域でございますので、小型の放送機を効率的なものを開発いたしまして、少し年間の設置局をふやしながら二十六局の改善に努めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○政務次官(前田正君) 今、議員御指摘のとおり、非常災害時における確実で迅速な報道手段として、また、高齢者ですね、だんだん我々も年いってくると夜眠れなくなってきたり、あるいはまた早朝に起きられる御老人に対して、そのよりどころとして中波ラジオ放送というのは大変重要性を最近特に再認識されておりますけれども、特に中波ラジオは御承知のとおり外国の放送局との混信などによりましてなかなか放送が良好に受信できない地域が存在しておること、この解消に向けて我々は図ることが大変重要な問題だというふうにとらえております。 このために郵政省では本年度から三カ年計画でラジオ放送の受信実態調査を全国的に実施しておりまして、今後この調査結果及び地域の要望を踏まえ、受信障害の解消に向けて努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○日笠勝之君 一年に一局ペースですと、二十六カ所というと二十六年ぐらいかかるわけでありますが、世界に冠たる放送技術のNHKさんでございますから、その辺のところは技術開発に取り組んでいただきまして、早く解消できるように一段の御努力を要請しておきたいと思います。 郵政省におかれましても、三年計画と言わずに、そういう特に難聴だと言われているところは前倒しでそこだけでも早くやって、NHKさんとよく連携をとって難聴地域の解消ということでお取り計らいをいただきたいな、このように要望をしておきたいと思うわけでございます。 さて、いよいよ放送と通信の融合時代ということで、先ほどから同僚議員もいろいろな観点から御質問されておられます。 私も一、二お伺いをしたいんですが、最近のいろんな雑誌とか新聞の報道記事を見ていますと、とにかくIMT二〇〇〇だとかiモードだとか、それから携帯情報端末ですか、俗に言うNHKの受信ができそうな機器というのはそんじょそこらにたくさんあるわけであります。それがもっともっとIT革命で加速的に発展をしようとしておる中で、果たして通信と放送の垣根はあるのか。少なからずエンドユーザーは、一国民は、これが通信です、これが放送ですという区別はつかないわけでしょう。極端に言うと何か機器を持っているとNHKの画像が映る、それは通信衛星で来たのか、ケーブルで来たのか、無線で来たのか、BSなのか、地上波なのかわからないというぐらい混然一体となっておるのが現状だろうと思います。 そういう中で、放送法の建前で今は大臣もずっとおっしゃっておられました。しかし、これだけの日進月歩が、秒進分歩ですか、先ほどいろいろ議論しておりましたけれども、幾何級数的な技術開発の中で果たして今のような放送法で本当にいいのかなというような感じがいたします。 例えば、NHKの関連団体と言われておりますNHK情報ネットワークが回線リセールをやりたいと、これはどうもセーフらしいんですね。CS放送参入はどうもアウトらしいとか、今の現状にそぐわないものは一体何なのか、またいいのは何なのかとか、こういうものの判定が一々何か郵政大臣にお伺いしなきゃわからないようなことではNHKさんも安心して技術開発も経営もできないんだと思うんです。ですから、そういう意味では、ガイドラインでここまではいいんですよ、ここから先はやはり公共放送としての建前上御遠慮いただきたい、こういうものを、早く基準をつくらないと、何か新しい技術が開発されるたびに、極端には会長が打ち上げたら大臣はだめだという、こういうイタチごっこをやっていたのではいかぬと思うんです。 そういう意味では、先ほど同僚議員も言いましたけれども、そろそろ戦後五十年たちまして、放送法の改正も視野に入れた、今の放送と通信の融合時代に向けてどうあるべきかという議論は、しっかりこれは私は、大臣のもとの私的諮問機関でも結構だと思いますよ、やるべきじゃないか。当然これはNHKはNHKとしてそういう議論もしていかなきゃいけない。 そういうことで、いろいろくだくだ言いましたけれども、まず会長の方から、この放送・通信融合時代におけるNHKのあり方を今現在どうお考えなのか。それから、大臣とすれば、やっぱり中期ビジョンというか、十年とは言いません、三年、五年まで先の放送、通信のあり方というビジョン、これについてもしお考えがあればお聞かせ願いたい。
○参考人(海老沢勝二君) 私どもNHKは、番組制作会社といいますか、ソフトを、コンテンツを主につくってこれを視聴者国民にサービスするというのが使命であります。そういうことで、私どもがNTTとかKDDのようないわゆるハード中心の通信事業に参入するということはあり得ないことでありますし、またできる柄でもありません。 ただ、今回、私どもがアメリカの国際通信回線業者から国際放送をするためのトランスポンダーといいますか中継器、三つの衛星から買い取ります。これを、圧縮技術によって二割ほど余るというので、経費の節減を私ども今やっておりますので、その余ったものを関連会社の方へそれを貸すことができる。そのための特別第二種通信事業者の登録を得たいということであって、情報ネットワークもそれだけの仕事であって、それによってこれでほかの通信事業に入るわけじゃなくて、NHKのそういう効率化、経費節減に一役買っていこうと、そういう意味であれをやったわけであります。そういう面で、非常に物議を醸し出すといいますか、私にすれば過剰反応が起こったなという印象であります。 そういう面で、我々は、あくまでも我々の専門性を持った職員を中心とした番組、いい番組を一本でも多くつくるのが我々の使命でありますから、それを国民にあまねく、そしていつでもどこでもだれでも享受できるようにあらゆるそういう伝送路を通じてユニバーサルサービスをしていこうというのが基本であります。 そういう面で、ラジオ、テレビから、これがデジタル技術によるそういうインターネットなりあるいは家庭用のゲーム機なり携帯電話なり、そういう面にも、どこにでも我々の情報が行き届く、そして何かあったらお役に立つ、そういうことを考えているわけであって、いたずらに巨大化する、肥大化するわけじゃありませんし、予算も決算も国会審査があるわけでありますから、受信料を値上げできるわけじゃありませんし、そういう面で我々は常に節度を持って業務を推進していこうというのが基本的な考えでございます。
○国務大臣(八代英太君) いろいろ御提言をいただきましたが、情報通信という一方にはNTTがありまして、これもまた民間と今切磋琢磨しながらいろんな低廉化に向けてまた競争をしております。また、放送はNHKが言ってみればリーディング放送という、日本の国営放送としての役割がございます。これは国民にとってのいろんな責務がそこには当然あるわけでございますけれども、しかしそれは今後、通信と放送というものがどういう形でクロスしていくような形になっていくのか、それはもう現実にCATVなんかではそういう方向が実際に行われておりますから、これは恐らく議論は避けて通れないだろうと思うんです。 そういうことを踏まえながら、だからといって何でもかんでもNHKやってくださいというのも、民業圧迫という点を考えると、この辺も一方では議論をすることが必要かもしれません。 そういうことを踏まえて、今インターネットでも空き回線を利用していろんなデータを集めているようで、試験的インターネットのそういう海外へ向けてのPRもやっているようですから、そういう一つ一つのものを蓄積の結果を踏まえながら、私たちもいろんな有識者からのお声も聞きながらこの問題は検討をしていかなければならない、こんなふうに思っております。
○弘友和夫君 十三番の公明党・改革クラブの弘友和夫でございます。 私、片山修さんという方が書かれた「NHKの知力」という本を読ませていただいて、大変すばらしい本でありまして、改めてNHKそのもののすばらしさというのを感じているんです。 この中にもございますが、 NHKは、わが国最大の放送メディアであると同時に、わが国最大のコンテンツ・メーカーである。しかも、NHKは、長年にわたって蓄積してきた膨大な映像ソフトを持っている。日本最大の映像ソフトの保有者でもある。 もっといえば、コンテンツを次々と産み出すNHKは、日本最大の文化プロデューサーといってもさしつかえない。 こういうようなことも書かれておりまして、私は、先ほど来論議があっておりましたけれども、そうしたコンテンツも含めて、職員の方一万二千六百五十五人のそうしたNHKそのものがやはりこの日本の国の財産じゃないかな、それを本当に日本の国のために有効に活用していかなければもったいないな、こういう気がいたしております。 一つ例を挙げまして取り上げたいんですけれども、例えばNHKさんが行っているいろんな調査というのは非常に定評がある。例えばNHKの放送文化研究所でやったものとかは、ホームページだとかそれから「放送研究と調査」とか、こういう本で発表されております。それから、NHKのニュース等でやられた、例えば先日は日掛け金融業者の取り立ての問題、こういう全国調査をされております。また、新潟県警の不祥事事件というもので全国の県警本部長に対していろいろな調査を行っている。ニュースの中ではこうしていろいろ表にして見せるわけですけれども、それが映像としてそれで終わってしまう。一過性といいますか、それを後でホームページ等で見たい、こういうふうに思いましても出てこない。 私は、NHKがいろいろな調査をしたそうしたデータを一過性にするのではなくて、もっと有意義に活用すべきじゃないか。例えば、先ほど来のお話のようなインターネット等でそういう資料というものをデータベース化してそれが取り出せるようにしたらどうかな、このように思いますけれども、会長の御答弁をお願いします。
○参考人(松尾武君) 先生御指摘のように、NHKには二つの調査方法がございます。一つは、放送文化研究所が行っております統計学上きちっとした整理をする世論調査でございます。これは先生も御指摘のように、調査の結果を月刊誌並びにインターネット等を通じて一つのデータとして公開をしております。しかしながら、全国の記者が直接取材して得た調査は取材の一プロセスというふうに考えておりまして、そのこと自体を今具体的データとして発表するに至っておりません。 しかしながら、将来、その信憑性、要するに取材した公平性というんですか、そういうことも含めてデータそのものが公表できるというような状態をどう構築すればいいのか、その辺をきちっと研究しながら、将来に向けて検討はしていきたいというふうに思っております。
○弘友和夫君 内容が、記者が取材をした、それが放送の中では発表されているわけですから、それがきちっと後ほど資料として出せるかどうか。それは内容の問題もあると思いますけれども、私は、発表できる内容であればそういうものをインターネットなんかでデータベース化して取り出せるようにすべきじゃないか、こういう御質問なんですけれども。
○参考人(海老沢勝二君) 今、先生御指摘のように、アンケート調査なりあるいは面接調査なり、いろんな調査があります。そういう面で、ニュースとして扱っておるわけでありますから、当然我々は自信を持ってそれを放送したわけでありますので、できればやはりきちっとした形で整理をして、視聴者にそういうインターネットなどを通じて公開するというのも一つのこれは見識といいますか、やってもいいんじゃなかろうかと私個人は思っております。ただ、現場の方がまだそういう意識までいっているかどうか。これからそういう面で具体的にどういうふうにそれを公開できるか、具体的に検討してみたいと思っております。 いずれにしても、アンケート調査でありますからニュース源の秘匿の問題とかいろいろは余りないと思いますけれども、そういう面も含めて具体的に、公開できるものはできるだけ公開するというのが建前でありますので、今改めて問題提起されましたので、検討してみたいと思っています。
○弘友和夫君 今非常に前向きなお話だったんですけれども、聞くところによりますと、こういったいろいろな資料をインターネットでやるということになると、先ほど来問題になっている放送法の問題だとかいう問題に引っかかってくる。 会長は、この本の中でも、いつでもどこでも必要な情報を放送する、これがモットーだ、こういうふうに言われている。私は、いつでもどこでも必要な情報を、放送するというんじゃなくて提供するというか、そういう放送だけじゃなくて、先ほどの放送、通信の問題というのがありますけれども、大臣は先ほど、将来は一本のレールになっていくだろう、検討は避けられないけれども今は現行の枠内でできるだろう、こういうふうに御答弁されたわけです。 私は、現在でも現行の枠内ではできない部分がやはりその放送法の枠で縛られて相当あるんじゃないかなと思う。今の問題にしてもそうです。私が聞いた範囲内では、インターネットでそういう資料を提供するとかいうことになると、これは放送法、NHKが直接、今は子会社がやっておりますけれども、それも余り大っぴらには、大っぴらというか大々的にはできないとか、先ほどのニュースにしてもこれは調査研究だと、こういうところから調査研究という名目のもとでやっているわけで、調査研究じゃなければできないわけでしょう、大臣。 だから、そういうものはもう既に、現行の枠内でできるという段階じゃなくて、もうそれを論議してやらないといけない時期に来ているんだと思う。これを悠長にやっているんじゃなくて、私は、本当に今真剣に論議をしてやらなければ、デジタル化というのは、ただ放送がいろいろ多チャンネルになるとかなんとかじゃなくて、この日本の社会をやっぱりどう変えていくかという、そこら辺から考えておかないとだめな問題じゃないかなという気がしておりますので、それに対して何か大臣ありましたらお答えしていただきたい。 もう一つは、先ほどもありました百四十六万本ですかのソフトというのを今、川口の方のNHKアーカイブスでそういう映像の保管をやるというふうに先ほどお答えがありましたけれども、それを保管するだけじゃなくて、私はよく経験するんですけれども、この番組はビデオでとっておきたかったなとか、もっとさかのぼってバックナンバー全部欲しいなとか、いろいろあるわけです。ところが、今、そういうのを子会社の方で売っているそれが二万円とか何万円とか結構高いんです。いろいろな番組、著作権の問題等があるかもしれませんけれども、そういうのをクリアした問題については、むしろいろいろそういう要望にこたえて貸し出しをするとかビデオの新しいのをとって実費プラスアルファぐらいで売り出すとか、そういう国会図書館じゃないもっと映像の図書館的なもの、それはNHKがされるのか国でするのかどちらでもあれですけれども、そういうものをやるべきじゃないかなというふうに思いますけれども、お答えをお願いします。
○国務大臣(八代英太君) まず前段でございますが、現行放送法の、これを壁ととらえるか、放送法に基づきながらNHKはその責務を果たしていただく。それががんじがらめに動きがとれないような状況になりますと、おのずとこの法律は時の流れによって変えていくのはこれは当然のことだろうと思いますので、これから慎重な検討を私たちもしなければならないというふうに思っております。 そして、デジタル放送、マルチメディアの時代ということを考えていきますと、将来的には通信と放送の融合という光も見えないわけではない。そういう方向をじゃどのようにしていくかというのは、これからまた各段階を踏みながら私たちも努力をしていきたい、このように思っております。 そういう意味で、しかしNHKは、その九条に基づいて何でもかんでもNHKが門戸を広げて、いわば巨大化というような声も聞こえないわけじゃありませんし、あるいは民間放送とやっぱり車の両輪のように一方では動いてもらわなければならないという思いもありますし、CS放送を含めたデータ放送というのはそれはまたその持ち場の企業というもの、民業というものもあるわけでありますから、その辺をうまく考えながら、今インターネット等々の試行錯誤の状況でございますから、そういう結果を踏まえて私たちも検討はしていかなければならない、このように思っております。 それから、放送番組を例えば国会図書館のようなところにとかあるいは一般に貸し出しにとかいうことはありますが、肖像権、人権、いろいろな問題が絡み合っていて、納本制度調査会答申というのがあったそうですが、そこにおきましてはやっぱり選択的収集を行うほかないということで、なかなかこの問題に対してはいろんな人権侵害問題等々もございます。映像でそのまますっとニュースで流れていってしまえばいいけれども、それが保存されてそれがいろんなまた問題を提起するということもなしとは言えませんので、この辺はなかなかリアルタイムの放送というものの難しさが一方であり得るのではないかというふうに思っております。 しかし、放送番組センターとか、いろんな形で放送番組をしっかり収納しておいて、保存しておいて、それを一般の皆さんに見ていただくという、一つの部屋の中でやる仕組みは現実にございますから、そういう方向あるいはまた家庭のビデオ等々において再生をするというような方向、いろんなことがあると思っております。言ってみれば館内視聴というような形しか現行の保存の方式としてはないのではないか、これをまた広くあまねく一般に売るとか貸し出すとかということはまたこれもいろいろ問題があるような気がしておるところでございます。
○弘友和夫君 問題点ばかり言われておりますけれども、先ほど来論議のあるように、本当にいろいろないい番組を、NHKだけでも大変な番組はあるわけですよ。そういうものを、再放送、再々放送があるかもしれませんけれども、それを見れない人もいるし、だからそういうものを貸し出しをするとか、また例えば学校があの番組をもう一回みんなに見せたいとか、そういうのは当然NHKの今のそういう対応じゃなくて、もっと大々的にできるようなものにすべきじゃないかなというふうに思うんですけれども、最後にそれを、情報バリアフリーは先ほど出ましたので省略させていただきますが、最後に御答弁をお願いします。
○参考人(海老沢勝二君) 国民の貴重な文化財というふうに我々は位置づけておりますが、これまでも著作権をクリアしたものはNHKソフトウエアといううちの関連会社でかなりの本数を販売しております。 それと同時に、今大臣から答弁ありましたように、放送番組センターにも提供し、横浜でも公開ライブラリーということでお見せしておるところであります。 それと同時に、こういうすぐれた番組については、先ほども述べましたけれども、外国にもこれまでも二万四千本ほど提供しておりますし、いろんな形で活用していただいております。 それと同時に、また私どもも今二十四時間放送を総合でやっておりますし、これから教育テレビでも二十四時間放送します。その中では、学校放送とかあるいはNHKの教育テレビを見てもらう、いわゆる通信制の高校の教材として流しておる番組等も深夜帯にこれを放送して、皆さんにビデオをとってもらってそれを利用してまた教室なりあるいは生徒たちには勉強してもらう。そういうことで、今ある我々の番組をそういう面で深夜帯にも流して、ビデオをとってもらって利用してもらう。いろいろな手だてを考えております。 そういう面で、これから川口放送所跡地につくる映像アーカイブスにおいても一般に著作権をクリアしたものは公開するとか、いろんな形で貢献してまいりたいと思っているところであります。
○弘友和夫君 ありがとうございました。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本です。 NHKは去る二十二日に放送開始七十五周年を迎えられました。創立以来公共放送の使命を担って努力された多くの皆さんに心からの敬意を表したいと思います。 さて、我が党はこの間、基本的人権としての情報バリアフリーを目指して字幕放送や解説放送の充実の問題を衆参の委員会で再三取り上げてまいりました。そして、特に聴覚障害者の方の要望の強かったニュース番組への字幕付与について、昨年十一月二十四日、海老沢会長より我が党の同僚議員にメーンのアナウンサーのものには一歩踏み出してみたいという大変頼もしい御答弁をいただきました。 昨日二十七日がその記念すべき第一回目の放送ということで、実は私も字幕の付与された「ニュース7」を障害者団体の方々と御一緒に拝見をいたしました。その場にはNHKから関根理事もお見えでしたけれども、この場で障害者の皆さんから二〇〇〇年三月二十七日は忘れることのできない歴史的な日だとの喜びの声が上がって、拍手がNHKに対して寄せられておりました。さらにその後も全国の聴覚障害者の方々から私のところへ続々と感想や反響が届いております。きょう持ってまいりましたが、これがきのうの晩から届いた分であります。 また後で海老沢会長にもお渡しをしたいと思うんですが、そういう感想を幾つか紹介いたしますと、兵庫の方は、「長い長かった、待ちに待った字幕を見られてよかったと思いました。死ぬまで来ないかと思ったが、うれしいです。」と、こう述べておられます。群馬県の四十五歳で失聴したという方は、「ああこんなふうに話しているのだなと、昔、自分の耳で聞いたニュースを思い出しました。」、そういう感想もお寄せであります。あるいは愛知県の方は、「字幕が音声認識技術でつくということで驚きましたが、とても正確で誤字もなく、すばらしかったです。量も読める範囲で適当でした。少し遅いのはこれからの進歩を期待しましょう。」と、こう述べておられます。私の地元大阪の吹田の方からは、「NHKニュースの文字放送見ました。本当にうれしいです。生放送に字幕がつくなんて夢のようです。本当にありがとうございます。あえて辛口で言わせていただきますと、本当にアナウンサーの畠山さんの話される音声のみ字幕なんですね。」と、そういう声もありました。 もう少し早くとか、スタジオ以外のものもとか、要望は尽きませんけれども、みんな基本的には海老沢会長の御決断を評価し、一歩前進を心から歓迎する声がほとんどであります。 そこで、この関係者の声を受けて、海老沢会長に今後の障害者向け放送の拡充の御決意をお伺いしたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私どもは、人に優しい放送を心がけようということで、高齢者あるいは障害者の方にもいろんな面での放送サービスをこれまでやってきております。 そういう中で、特に字幕放送については、長年にわたっていろんな実績を積んでまいりましたが、どうしてもやはり生放送で字幕を出すのは非常に難しい技術でありましたけれども、技術研究所を中心に自動音声認識装置が九五%まで精度が高まったということで踏み切ったわけであります。 今後は、アナウンサーの原稿を読んでいるものではなくて、外部とのインタビューなりあるいは記者レポートなり、そういうものも含めて技術の向上を図りたいと思っております。それと同時に、字幕放送もことしは去年より三時間ほどふやしてきておりますし、今後とも、できるだけ早く目標達成に向けて計画を推進したいと思っているところであります。
○宮本岳志君 ところで、生のニュース番組がこの字幕付与の対象になるかどうかというのが数年来の懸案となってきた問題だったと思います。 九七年十一月に郵政省が策定した指針では、字幕付与可能番組には二〇〇七年までに一〇〇%字幕をつける、そして、技術的に字幕を付することができない放送番組の例として、「現在のところのニュース、スポーツ中継等の生番組」と、「現在のところ」というふうに書いておられます。この現在のところというのは九七年の十一月時点の話ですから、九七年当時には不可能だったとしても、それがその後可能になれば、二〇〇七年までに字幕を付与すべき範囲に入ってくるということはあり得ると私は思うんですけれども、これは大臣、その点はそのように理解してよろしいですね。
○国務大臣(八代英太君) 今、委員御指摘のとおり、現在のところ、ニュースやスポーツ等の生番組につきましては、字幕が技術的に付与できないものとして、字幕普及目標に含めてはおりません。そして、この間NHKが始めましたのも、アナウンサーが原稿を読むというものについては字幕ができると。 それほど日本語というのは、アルファベットは二十六文字ですけれども、日本語は片仮名、平仮名、漢字と、こうなっていきますと、数千という一つのものですから、いかにお利口さんの機械でもとてもそれはリアルタイム放送では難しい。一つの日本の言語というものの長い歴史の壁とでも言えるかもしれません。 しかし、行く行くは日本の技術をもってすればこれさえも乗り越えることは私は不可能ではないという思いがありますから、そういう意味でも、別に二〇〇七年とか九年とかということではなくて、現状もNHKでも既にやるべき字幕放送は五五%以上やっている。民間放送の方は大体七・一%ぐらいですけれども、こういうものを含めて、私たちも予算的な字幕放送に対する支援事業なども展開しながら、より多くの放送局で、そして新しい技術革新によってそうしたものがどんどん普及されるような風を送る政策は引き続き強力にやっていきたいと、このように思っております。
○宮本岳志君 一言だけ、端的に。 つまり、現在のところ、可能、不可能というこの分け方というのは、当然動き得るというふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(八代英太君) それは絶えず世の中も動いております。
○宮本岳志君 次に、昨年春にも衆参で議論されたテーマですが、地上放送のデジタル化の問題を取り上げたいと思うんです。 衛星放送のデジタル化も大きなテーマであることは間違いないんですが、地上放送デジタル化の国民への影響というのはそれよりはるかに大きなものになってまいります。日本ではさまざまな放送メディアがありますけれども、地上放送はだれもが見るものとなっている。つまり、地上波のテレビというのは基幹放送となっているというふうに言えると思うんです。 これは放送行政局長にお伺いいたします。 一般に、欧米主要国と比較して日本の地上波テレビはチャンネル数も多いと思うんです。また、人口カバー率もトップクラスにあると思うんですが、その点、間違いないでしょうか。
○政府参考人(金澤薫君) お答えいたします。 日本では、地上波テレビの人口カバー率はNHKでは実に九九・八八%に達しております。また、民間放送につきましても、民間放送が一波見える地域、これをカウントいたしますと九九・五五%ということでございまして、ほぼ一〇〇%を達成いたしております。これは世界でもトップクラスであるということは間違いございません。 また、チャンネル数では、英国が四から五、ドイツが五から七、フランスが七、日本は六から九でございまして、これらにつきましても先進諸国とほぼ同等と言えるのではないかというふうに考えております。
○宮本岳志君 NHKでは地上波のテレビ電波を発信している施設は幾つ持っておられますか。
○参考人(長谷川豊明君) お答えいたします。 平成十一年度末で、総合テレビにつきましては三千四百六十八、教育テレビについては三千三百九十四、合わせまして六千八百六十二放送所がございます。このほか、私どもが所有しているわけではございませんが、免許人となって電波を出している局が二十九局ございますので、それを合わせますと全部で六千八百九十一局、こういうことになるわけでございます。
○宮本岳志君 NHKで七千弱、民放で八千、合計で一万五千局というのが郵政省からいただいた資料であります。 NHKも難視聴解消のために大変努力をされておられます。民放もそれぞれのエリアをカバーするための中継施設の建設に努めてまいりました。それは郵政省の方針でもあったと思うんです。 放送行政の基本となる放送法には、第二条の二、「放送事業者は、その行う放送に係る放送対象地域において、当該放送があまねく受信できるように努めるものとする。」という文言がございます。これは、NHK、民放両方にかかる規定で間違いないですね、郵政省。
○政府参考人(金澤薫君) 放送法第二条の二の第六項に、「放送事業者は、その行う放送に係る放送対象地域において、当該放送があまねく受信できるように努めるものとする。」という規定がございます。これは、NHK、民放を含む放送事業者にいわゆる難視聴解消の努力義務を課したものでございます。 なお、NHKにつきましては、第七条におきまして、「あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内放送を行い」と、これが目的とされておりますとともに、第九条第五項におきまして、「中波放送と超短波放送とのいずれか及びテレビジョン放送がそれぞれあまねく全国において受信できるように措置をしなければならない。」というふうにされております。つまり、NHKについては法律上義務づけられているということでございます。
○宮本岳志君 この放送法と放送行政のもとで地上波はユニバーサルサービスとなっているわけです。だから障害者への対策が国会の場での議論の大きなテーマになってまいりました。そういう地上放送にかかわることだからこそ国民合意が大切だと思うんです。それで、郵政省もデジタル化を国民に押しつけるようなやり方はしないと言ってまいりましたし、海老沢会長も「国民の理解と協力を得なければできない事業」と私に昨年答弁をされました。 そこで、郵政省にお伺いしたい。 昨年、郵政省は我が党の同僚議員に、「衛星デジタル放送によりまして、そもそも地上放送がシステムとして存続し得るかどうかという問いかけがなされる状況に変わっている」と述べられました。あたかもデジタル化によって基幹放送たる地上波テレビがなくなってしまうこともあり得るかのような重大答弁だと思うんです。 衛星放送がデジタルになったことで地上波のアナログ放送が直ちに存続できなくなると客観的に言える根拠があるのか、ひとつ端的にお答えをいただきたいと思います。
○政務次官(小坂憲次君) 委員が御指摘になりました同僚議員に対する郵政省答弁というのは、昨年の四月だったと思うわけでございますが、これは、放送行政局長が申し上げたのは、すべてのメディアがデジタル化していく中で、地上放送がアナログ放送のままとどまるとすると、衛星放送もデジタル化する、ケーブルテレビもデジタル化する、そういう中で、現在の地上放送が同じようにアナログのままとどまるとするならば、その存在意義が次第に弱まっていくだろう。 それからまた、このデジタル化のそもそもの意義ということを考えますと、電波の有効活用ということをやはり一つの目標としておりますし、また高品質な画像、音声サービスの提供、多チャンネル化あるいはデータ放送との共存とか、それから通信放送網と連携した高度な双方向サービス、あるいは高齢者、障害者に優しいサービスを充実させる、こういったいろいろな複合的な目的を課しておりますので、その観点からすると、衛星放送がデジタル化すれば、すべてのメディアのデジタル化に伴ってそういう方向性が出てくるだろうということでありまして、決して御指摘になったような衛星放送がデジタル化したら地上放送の存在意義がなくなる、こういうことではございませんので、その辺、誤解がありましたら御訂正をお願いいたしたいと思います。
○宮本岳志君 つまりデジタル化のメリットということを話されたのだと思うんですね。答弁はそういう意味で修正されたと受けとめております。 地上デジタル放送懇談会の中間報告を見ますと、高品位とか多チャンネルとか、メリットがしつこいほど書いてございます。それから、私は実は先週の土曜日、家族と一緒にNHKのスタジオパークの見学をさせていただきました。きょう締めているネクタイもスタジオパークのネクタイを締めておりますけれども。そこでもデジタル化のメリットについて、デジタルハイビジョンということが随分熱心に紹介されておりました。 しかし、広範な世論が盛り上がっているかというとなかなかそうなっていない。それは、その宣伝の仕方がよい番組を提供してほしいと望んでおられる国民の気持ちに十分かみ合っていないという面があるのではないかと私は思うんです。 同時に、もう一つ言っておきたいのは、情報通信の分野では時に方向転換も必要になるということです。アナログのハイビジョンが試験放送のみで終わるというのもその一つの例ではないかと思います。 これは郵政省に聞きたいんです。一九六八年九月に、郵政省は地上放送の周波数割り当てに関する重要な決定をしました。同時に、同じ問題について十年後、七八年二月に決定をしておりますが、それをあわせて御答弁いただけますか。
○政府参考人(金澤薫君) 一九六八年九月、昭和四十三年でございますけれども、郵政大臣は、将来の重要無線通信用の周波数の逼迫に対処いたしますために、十年を目途にVHF帯の周波数を使用するテレビジョン放送をUHF帯に移行するという発表をいたしました。これは当時、移動用の重要無線に広く利用されていたVHF帯の周波数に対する急速な需要増加の見通しがあったためでございます。 一九六八年九月にこういうことを発表したところでございますが、その後、郵政省としてもさまざまな角度から検討を続けてまいりました。チャンネルセパレーションを縮小させるとか多周波切りかえ装置を採用するとか、VHFも非常に効率的に使用することができることとなってまいりました。また、電波技術の進歩発展によりましてUHF帯を移動通信用に使えるという可能性が出てまいりました。 したがいまして、VHF帯が逼迫しているからVHF帯のテレビジョン放送をUHF帯に移行させる必要性というものが次第に薄らいできたということもございまして、一九七八年二月にこのような移行は行わないという発表をしたところでございます。
○宮本岳志君 この四十三年の決定当時、それまでなじんだチャンネルがやがて全部変わると、国民はそう聞かされて随分アダプターなどを買ったというふうに聞いております。いつの間にかそれがV局、U局の並立ということになりまして、今となってはそれがポケベルや携帯とどんな関係があるかを知っている国民も今もう幾らもいないというふうに思います。 これは郵政省が見通しを間違えたことを責めようというんじゃないんです。そういう方針転換ということがこういう情報通信の世界にはあり得る話ですから、無用の負担を国民に負わせるということのないように、やはりしっかり国民合意に基づいて進めていく。くれぐれも拙速ということのないように、しっかり国民が納得いく形で進めるということをこの問題でも強く要望しておきたいというふうに思います。 ほか、幾つも質問を用意しておりましたが、時間の関係がございます。最後に一問だけ、これはNHK会長にお伺いをしたいと思います。 海老沢会長は二〇〇〇年まで受信料を値上げしないということを繰り返し言明されてまいりました。それ以降も値上げをしないために努力をするという前向きの答弁もいただいております。ところが、本年度のNHK予算に対する郵政省意見では、BSデジタル放送の開始に対応した新たな受信料の設定を検討せよと求めておられます。 現在の時点において、このような形でデジタル化の費用を受信料に転嫁するということは国民の理解を得られないと私どもは考えておりますが、NHKの見解はいかがでしょうか。
○参考人(海老沢勝二君) BSデジタル放送は十二月から始まりますけれども、私としてはデジタル料金を設定する考えを持っておりません。先ほども答弁しましたけれども、この問題は中長期的な課題としてさらに検討していきたいと思っております。
○宮本岳志君 ぜひ努力をお願いしたいと思います。 NHKの受信料は、サービスや商品の対価としての料金ではなく、NHKの放送を受信することのできる受信設備を設置した者がひとしく負担すべき受信料という名の特殊な負担金だと。 我が党は、この受信料制度はすぐれたものだと考えておりますし、いわゆるスクランブル化についてはその根幹を脅かすということで反対をしてまいりました。しかも、カラー化や衛星での放送開始のときとは違って、遅かれ早かれアナログ放送のテレビは中止することになります。そういう条件のもとで、しかもデジタル化を多くの国民が望んでいるといまだ言いがたい状況のもとで、デジタル受信料設定という名での値上げは到底国民の理解を得られないということを指摘いたしまして、次の質問者、同僚に譲りたいと思います。
○阿部幸代君 日本共産党の阿部幸代でございます。 きょうは、子どもの権利条約と子ども国会並びに女性の人権と放送の問題について質問したいと思います。 私自身は、NHKの子供やあるいは教育問題を扱った番組についてはどちらかというと大変好感を持ち、よく見ている方です。例えば、江川紹子さんを招いての長時間番組とか、あるいは虐待された子供との格闘と心の交流を描いた「シーラという子」の作者のトリイ・ヘイデンを招いての長時間番組など、大変感動的に見ました。長時間ですから、子供たちが少しずつ少しずつ心解きほぐされ、本音で語り合っていく様子がよくわかったんです。 こういう番組をつくることができるNHKだからこそ期待を寄せるのですが、子どもの権利条約については今までどのような取り扱いがなされたのでしょうか。
○参考人(松尾武君) お答えいたします。 子どもの権利条約については、日本では平成六年三月に国会で可決されて、五月から発効しております。その前後に、「ETV特集 子どもの権利を考える」というシリーズが一つございました。それから、その後、「シリーズ人権」で国際家族年に関して子どもの権利条約を取り上げました。その後、昨年は条約十周年ということで、これはディスカッションというかシンポジウムでございますけれども、「金曜フォーラム」で子供の人権をどのようにして守るかというのを教育テレビの夜に放送しております。 ごく最近では、これはニュースでございますが、一月二十二日に、子どもの権利条約の規定をさらに強化しようという国連人権委員会の動きなどをニュースで伝えております。 以上でございます。
○阿部幸代君 この子どもの権利条約というのは、子供ももちろん、親や教師や警察や司法関係者あるいは児童福祉関係者などなど、広く国民全体に周知徹底していく必要があると思うんです。そして、国民的な議論と、またその条約の精神にのっとった取り組みが求められていると思うんです。そのためにも広報活動が非常に重要になるんですけれども、残念ながら日本政府の広報活動は極めて不熱心です。 具体的に言いますと、最近はインターネットが大変注目されていまして、その利用者がふえているんですけれども、子供たちに直接届いたという意味ではリーフレット形式のポスターが全国の小中高等学校の各クラスに一枚配られたというのがたった一回きりです。あとは条文全文のパンフレットが九万部。それから「条約と子どもの人権」というパンフレットが十万部つくられ、あとは母子健康手帳に児童の権利に関する条約の趣旨を掲載と、この程度の取り組みなんです。 政府の広報活動については私、引き続き強く働きかけていきたいと思っているんですが、NHKとして何らかの取り組みがもっとできないものか。 子どもの権利条約そのもの、その理念に直接光を当てた映像化、例えば国際比較をするとか、国によっては子供省なんというのがある国があるんです。子供にかかわる包括的な政策を進める子供省なんというのがあるところもあったり、あるいは途上国と先進国との違いとか。先進国でも、日本の場合は食べることに事欠くとか字が読めない子がいるとかそういうことではなくて、そういうのは一応整っているのに発達にゆがみが生じているという事態が国連の子どもの権利委員会でも指摘されているんです。などなど、いろいろ光を当てますと、私が番組制作者だったらいろいろつくれるのになとか思うんですけれども、NHKならいいものがつくれるような気がするんですけれども、そういう取り組み、手がけていただけないでしょうか。
○参考人(松尾武君) NHKには日本賞というコンクールがございます。これは世界各国から集まった教育番組のコンクールで、主として青少年に向けた番組を基準に選考して日本賞という賞を上げるんですが、ほとんどの国々が人権に関する問題、言ってみれば子供の非行化防止とか、そういう人権そのものをいかに尊重していくかという番組が大半でございます。これをNHKは取り上げまして、話題になっている作品をETVで秋に必ず放送しております。 そういうことも含めて、人権問題は学校放送番組でも大変必要だと思っておりますので、先ほども言いました総合学習の中の国際化というのは人権問題を扱っております、主として人権問題でございます。そういうことも含めての取り組みはふだんからしておりますが、子どもの人権条約というそのこと自体で、もうちょっと、毎年ございますので、ある意味では節目節目のこともうまく活用させていただきながら番組を構成していきたいというふうに考えております。
○阿部幸代君 次は、子ども国会の取り扱いについてなんですが、これも子どもの権利条約とかかわると思うんですけれども、私は、子供たちが人間らしく成長していくのは、やはりありのままを受けとめてもらえる人間関係、安心できる人間関係においてだと思うんです。それから、意見を尊重してもらえるような、言葉を交わすことのできる人間関係だと思うんです。つまり、その意味では、子供の意見表明権というのは子供の人権の中でもとりわけ中心的な権利ではないかというふうに思っているんですが、子ども国会というのはこの貴重な子供たちの意見表明の場になっています。 実は、国連の子どもの権利委員会で、日本国の、日本国ですよ、政府ではなくて日本国の取り組みとして積極的に評価された数少ない事業の一つがこの子ども国会だったんです。 九七年の七月二十九、三十の二日間にわたって行われました参議院五十周年記念の子ども国会は、NHKでどのような取り扱いになったのでしょうか。
○参考人(松尾武君) 特集番組で構成をいたしました。「夏休みこどもスペシャル 政治家になった二日間 参議院五十周年・子ども国会」ということで、教育テレビで制作、四十五分の番組として放送いたしました。
○阿部幸代君 実は、ことしは八月の二日、三日の日程で二〇〇〇年子ども国会が行われる予定です。現在、三月三十一日締め切りでこの子ども国会で設置される委員会の議論するテーマを募集中なんです。五月から子ども議員の募集が始まります。夏休みの二日間を使って行われる行事ですから、例えば本会議の実況中継とか、あるいはこの日に向けてそれぞれの地域の子供たちが取り組んできた取り組みの取材などをして、前回よりも掘り下げた取り扱いがしていただけないものかどうか、これお願いなのですが、どうでしょうか。
○参考人(松尾武君) NHKは、独自に定時番組として「十代 しゃべり場」というのをこの四月から新設をいたしました。子供たちが自由濶達に議論をし合える場を提供しようという番組でございます。そういう番組もあわせながら、今先生御指摘の子ども国会については検討をしていきたいというふうに思っております。
○阿部幸代君 次の質問です。 女性の人権と放送に関連しての質問なんですが、暴力や性表現をむき出しにした映像を初めとしたテレビの子供への影響が心配される中、NHKと民放連が共同で放送と青少年に関する委員会、略称青少年委員会を設立するということで、大きな一歩が踏み出されたと受けとめています。今後、放送と青少年についての視聴者の意見が受け付けられるとか、あるいは放送事業者と番組制作者、青少年、保護者らの意見交換などが行われるようですが、どのような意見が出されるのか、またそれがどのように生かされていくのか、大いに注目をしていきたいと思っています。 問題は、この問題のもう一つの側面、つまり暴力や性表現の対象となる女性の人権の問題です。また、今日では男女共同参画社会を築く上で不可欠な、固定的な性別役割分担意識の克服のために果たすべきテレビなどメディアの役割の問題なんです。 表現の自由との関係で、専ら放送事業者や番組制作者の自主的な取り組みに任されるこの分野で、私は、やっぱり女性の人権をじゅうりんして表現の自由はあり得ないという、こういう女性たちの声をもっと尊重しなければならないと思うんです。表現の自由は確かにあります。しかし、女性の人権をじゅうりんして平然としておられる表現の自由というのはどこかおかしいのではないか、こういう声が今上がってきているわけです。 こういう女性たちの声を、意見を受け付けて審議する場、機関、こういうのを設けていくべきではないか。今回の青少年委員会とは別に、今度は女性の人権、固定化した男女の性別役割分担意識の克服、こういう問題に照らしてどうなのかということでの委員会ですね、第三者機関、こういうものを設けていくべきではないかと思うんです。そのためにも、女性が放送でどのように扱われているのか実態を調査する必要があると思うんです。 まず郵政大臣、次にNHKに伺いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 放送法は放送事業者の自律を原則としておりまして、女性の人権に対する配慮につきましては、NHKにおいては、国内番組基準において、「人権を守り、人格を尊重する。」ということに包含されております。民放連におきましては、放送基準において、「人種・性別・職業・境遇・信条などによって取り扱いを差別しない。」とそれぞれの番組基準において規定されておりまして、放送番組の編集に当たってまさに自主的な努力が行われているものと考えております。 平成八年でしたか、私、法務委員会におりましたときに人権擁護推進法というのがございました。その中にも、女性への差別の問題、障害者への差別の問題、外国人への差別の問題、こういうふうな問題が、やっぱり憲法十四条にのっとってすべての人は法のもとに平等である、この原則論に立って、いろんな意味でも放送も含めた人権ということはこれからやっていかなきゃなりません。 その人権侵害については、女性の人権問題も含めまして、これを救済するための第三者機関として放送と人権等権利に関する委員会機構、通称BROと言っておりますけれども、これが設けられてもおります。 なお、総理府の男女共同参画審議会におきましては、メディアにおける人権を含めて、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本的な方向について、ことしの秋には全体像をまとめるという、そういうふうな話がございます。 郵政省としましても、メディアを通じて女性の人権を含めていろいろな侵害されるケースがなしとも言えません。そのことはやっぱりこれからもしっかり対応していきたい、このように思っているところでございます。
○参考人(松尾武君) 女性の人権ということで、NHKは、女性だけを区別しなくて、人権そのものの尊重ということを徹底してやっております。 今、郵政大臣からも御指摘がありましたように、BROというのは、番組が人権侵害をしたということであれば、その問題提起を受けて放送界がみずから考えながら委員の先生方の忠告を受けていくということをやっておりますので、ぜひそういう機関も御利用いただいて、もしそういう具体的な侵害の例がございましたら御指摘をいただきたいというふうに思います。
○阿部幸代君 暴力的な表現やあるいは露骨な性表現の対象になるのは、その多くが女性なんです。 それで、これは国際的にも大きな課題になっていまして、先ほど大臣おっしゃいましたけれども、政府は男女共同参画二〇〇〇年プランの中で、「メディアにおける女性の人権の尊重」を新たな重点目標として掲げたんです。国連への「「北京行動綱領実施状況に関する質問状」への回答」の中でも、「B 直面した障害及びその克服」の八番目に「女性とメディア」を取り上げていて、ここで二〇〇〇年プランを紹介しているんですが、「メディアにおける人権尊重を推進する実効的な方策について検討する。」としているわけです。 ですから、青少年にとってどうなのかということだけではなくて、そもそも青少年たちが目にする暴力表現やあるいは露骨な性描写の対象となる女性にとってどうなのかという、こういう視点が今重視されているんです。 そんな、表現の自由を著しく侵害するようなことは、それは女性たちだってやりませんよ。だけれども、やっぱり女性の人権をじゅうりんした表現の自由というのはおかしいという、その声が恒常的に受け付けられるような場、あるいはそういう声を女性が上げざるを得ないような実態、女性の描写の実態、これを把握していくこと、こういうことは重要な仕事だと思うんですけれども、海老沢会長、どうでしょうか。NHKが悪いと言っているのではありません。
○参考人(海老沢勝二君) 人権については私どもこれを尊重するというのが我々の基本的な考え方であります。 そういう面で、これまでも人権に配慮した番組づくりに努めておりますし、最近は、青少年に悪い影響を及ぼすような暴力的あるいは性的な過剰な表現とかそういう面について、我々自身も部内に倫理委員会等を設けておりますので、その場でいろいろ議論をしたり、こういう場面はカットするとかつくらないとか、そういう議論もしょっちゅうしております。 また、女性に対するそういう人権を侵すような表現なり映像づくりということはやらないというのが基本でありますので、いずれにしても、今先生が御指摘されたような人権を侵すようなことについては、これを排除していく、そういう基本姿勢で今後とも臨んでいきたいと思っております。
○阿部幸代君 時間ですので、終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上であります。 先ほどのお話で、秒進分歩ですか、それほど情報産業は発達しておりますけれども、やはり情報は出す側、受け取る側それぞれの価値観によって違うと思うんです。同時にあわせて、情報の量ではないと思います。したがって、情報はやはり公平公正で正確でなくてはならないと思います。 ましてや、NHKは国の下請機関であってはならないと思います。そのことは放送法の第三条で明らかであります。先ほど同僚議員が日の丸・君が代問題について御質問がございました。NHKは国営放送ではないと思っています。しかも、日の丸・君が代問題については国会の中でも議論がございました。国民の間でも今さまざまな議論があることは御承知おきだと思います。 そのような中でNHKがやるべきことは一体何かといえば、そういう国民のさまざまな意見というものが那辺にあるかということをきちっと報道することを通じて物事を正確に把握する、受け手としてはやはりそういうことではないかと思うのでございますが、先ほどの答弁、ちょっと聞こえにくい点もございましたけれども、やはりNHKとしてはそういう議論の場を提供するべきではないかと思うのでありますが、いかがでございましょうか。その見解をお伺いしておきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、放送法に基づいていろいろニュース番組を送出しているわけであります。そういう面で、放送法にありますように、意見が対立したものにつきましては両方の意見を取り扱う、いわゆる公平に報道するというのが基本であります。そういう面で、国会の審議、論議につきましても、これを賛成あるいは反対、両方の意見を紹介する、そして判断は国民にゆだねるというのが基本であろうかと思っております。 いずれにしても、法治国家でありますから、法律を守るのが基本であること、言うまでもありません。そういう中でいろんなまた意見があるわけであります。それにつきましては、やはり今申しましたように、両方の意見を紹介しながら国民に判断を仰ぐ、そういうのが公共放送の使命だろうと思っております。
○渕上貞雄君 どうかこれからもそのような姿勢で報道をよろしくお願い申し上げておきたいと思います。 次に、情報公開について御質問申し上げます。 経営委員会の会議録の開示の問題について、私は、昨年三月二十三日と十一月十八日の本委員会においてお伺いをいたしました。念願がかないまして今年の二月十四日から公開されることになりました。経営委員会委員の方々を初めとしてNHKの関係者の方々、その努力に私は高い評価をしたいと考えます。真摯な対応にまずは感謝を申し上げておきたいと思います。 しかし、実際には、公開されました内容やその方法に対しましてやはり幾つかの問題点がございます。なお改善をしていただきたいと思っているところでございます。 一つは、公開の場所は全国で八十八カ所、放送局や営業センターで公開されていますけれども、やはり遠隔地の方々はそこまで行かなければその情報が見られない、知れないということになっているわけでございまして、そこの点が一つございます。 二つ目は、他のいろんな情報公開と比べて、とりわけ政府の特殊法人の情報公開等から比べてみてなかなか努力をされていると思います。しかし、やはりもう一工夫そこで必要ではないかというふうに思うのは、質問と答弁はわかるけれども、そこに至る経過みたいなことがもう一工夫あっていいのではないかというふうに思っているところでございます。 三つ目は、多少議事録の公開について時間がかかり過ぎているのではないかというふうに実は思っております。したがって、インターネットの時代でそういう情報の先端を行こうとするNHKでありますから、せっかく公開をするとすればもう少しやはり迅速にその公開をやるべきではないかというふうに思っています。なぜ公開が遅いのかと言われる、遅いかと言われるところに疑問を持たれる方がおられるのではないか。そうすると、せっかく情報を積極的に開示をしようとしているにもかかわらず、その努力を正確に評価できないということになりはしないか、そう思います。したがって、そういうふうに思われないようにするためにも、やはりインターネットでも情報を開示すべきではないかというふうに思っているところでございますが、その点いかがでございましょうか。 とりわけ、海老沢会長は「公開と参加」ということをスローガンにされておると聞いておりますので、NHKもさまざまな経営情報に対して積極的に自主的な情報の開示を行うべきであると考えますが、見解はいかがでございましょうか。
○参考人(海老沢勝二君) 私は経営の理念として、「改革と実行」、「公開と参加」という二つを掲げております。そういう面で、できるだけ公開に努力するということで今日まで来ております。 そういう中で、渕上先生から経営委員会の議事録の公開についてるるお話があり、私も経営委員会に申し上げて、ことしから公開に踏み切ったということでございます。 この経営委員会、御承知のように、我々執行部の業務遂行の状況を見て、最終的な意思決定は経営委員会が持っております。そういう面で、私からこうせい、ああせいと言う立場ではないのを御承知願いたいと思っております。ただ、今先生から御指摘された三つの点につきましては、それを経営委員会の方に私の方から御説明申し上げておきたいと思っております。 それから、経営委員会の議事録作成でありますけれども、経営委員会は月二回今開かれております。議事録は正確を期するために二週間後の次の委員会で確認し、その次の回、さらに二週間後に委員長などが署名をした後公開しているということで、御指摘のように一カ月かかってしまうというのが現状であります。そういう面で、この辺につきましても、私の方からもう少し早くできないかということをお話ししてみたいと思っております。 それから、インターネットのホームページで公開してはどうかという御指摘であります。この辺につきまして、視聴者の方からも私どもの方にそういう意見が来ておりますので、経営委員会の方に申しているところであります。今のところ、非公式ではありますけれども、経営委員会といたしましては、ハッカー事件が相次いだということ、あるいはこれを改ざんするなど悪用されるおそれはないのかどうかという心配が一部の委員からあったと聞いております。 そういうことで、慎重を今期しているところだと思いますが、いずれにしても、時代の流れがありますし、やはり公開した以上は、そういう視聴者のニーズにこたえなきゃならないわけでありますから、そういう面で、私の方からもこの点について経営委員会の方に申し上げておきたいと思っております。
○渕上貞雄君 次に、経営委員会の人選についてお伺いをいたしますが、経営委員会は、衆参の両院の同意を得て首相が任命することになっておりますが、現在は十二名で構成をされております。その選出は地域別が八名と地区を通じた四名となっておりますが、多くは企業の経営者であります。 一昨年まで経営委員を務めておりました東京情報大学の青木彰教授が、東京新聞二月十六日の中で、公安委員会と違ってとは言っておりませんけれども、「会議は形式的ではなく、これほど議論ができるのかと驚いた。」と話されております。経営委員会の独自性を高く評価されておりますが、しかし一方で、経営委員会に対する教授の指摘は、「経営委員の人選については、例えば会社経営者に偏ったりしないよう幅広く選んでいくことを望みたい。」と言われております。 一体このことは何を意味しているかということをどうかひとつ人選に当たっては考えていただきたいと思います。ただただ経営者だけでは、やはり経営に携わっている者の経営的な発想だけで放送というものがいいかどうかということが私は問われておるのではないかというふうに思っているところでございまして、これらの意見について同感でございますが、やはりもっと幅広く人選をしていくということを郵政大臣、どのような見解をお持ちなのかお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 今、渕上委員お述べになりましたように、これは参議院、衆議院の同意を得まして、そして総理大臣が経営委員は任命することになっているわけでございますが、この場合には、「教育、文化、科学、産業その他の各分野が公平に代表されることを考慮しなければならない。」とされておりまして、そういう意味では十二人の委員のうち八名は各地区からでございますが、四人の方は全国を通じて任命するとされております。 経営委員の具体的な選任に当たりましては、公正中立な立場から判断を下し得る人が各分野からできるだけ幅広く、またバランスよく任命されるように努めなければならないと思いますし、何よりもNHKの番組をよく理解していただかなければ何の役にも立たないという思いがございます。また、そういう意味では、人選を参議院、衆議院それぞれ両院で御同意いただくわけでございますから、そういう折にもいろいろ御意見をいただきながら、私たちは、非常に中立的な立場、公平な立場、そしてNHKに対する真摯な意見を述べていただく方、こういうことを含めてこれからも努力をしていきたいと思っております。
○渕上貞雄君 努力をしたらやはり努力の結果が出なきゃならないと思っていますから、大いに大臣の努力を待ちたいと思っております。必ずそういう人選に反映されるようお願いをしておきたいと思っています。 次に、長期的な財政の状況についてお伺いをしたいと思います。 二〇〇〇年度の予算は、事業収益金を百九十五・五億円計上いたしておりますし、財政安定化基金五百三十三・九億円にも手をつけずに繰り越すなど、健全財政になっていますが、今後の放送をめぐる状況からいうと、財政的には決して楽観できるものではない。先ほど同僚の議員からの将来に対するいろんな御意見も出ておったところでございます。 まず、その中でも大きなものとして地上デジタル放送の計画がありますが、放送のデジタル化に伴う放送設備の対応に加えて、新しいメディアサービスに対応していく際に、当然ながら計画に沿った資金が大変多く必要になるというふうに言われております。一方で、各放送局の放送会館の建てかえ時期も迫ってきているとお伺いをしておりますし、またスポーツを初めとする放送権料の高騰や著作権料についても無視できないものとなっております。一方、収入面では、今後受信収入がそれほど大きく伸びるとは考えられない。 したがって、これらの財政面に山積する課題を今後どのような方法で乗り切っていくお考えなのか、その決意と見解をお伺いしたい。
○参考人(海老沢勝二君) この十年間、受信料を値上げしないで、いわゆる衛星放送の伸び、それに経費の節減を図りながら今日までいろんな事業を展開してまいりました。そういう面で、今御指摘にありましたように、これから地上デジタル放送をするためには新たに五千億の資金が必要である。また、インターネットなどの新しいメディアが登場する、それにも対応していかなければならない。そういう面では非常に厳しい環境にあることは申すまでもありません。 そういう中で、私ども、新たな負担を国民にかけないように、さらに事業運営に当たっては経費の節減、いわゆる効率的な運営を図らなければならないことは言うまでもありません。そういう面で、私は会長就任以来、これまでの七十数年にわたる事業の中で、いい面もありますけれども、やはりいろいろの面で改善すべき点は抜本的にひとつ改めていこう、そういう姿勢で業務の見直し、経費の節減を図っております。 それと同時にまた、衛星放送の伸びも年間七十万件ということを予定しております。それを、今度はBSデジタル放送になってさらにこれをふやしていきたい、普及させて受信料の増収を図りたい、そういう中でこの新しい事業を展開していきたいという今方針をとっているわけであります。 そういう中で、地上デジタルとなりますとかなりの財政圧迫になりますので、このアナアナ変換の問題、あるいは全国にネットワークを構築するための送信施設三千億円などにつきましては、これは今の財政事情では当然できないわけでありますので、この辺はやはり公的資金なりあるいは何らかの新しい対策を考えなければならぬのではなかろうかと思っているところであります。 いずれにしても、私ども受信料制度に支えられた公共放送NHKというものは、こういう多メディア・多チャンネル時代であればあるほど国民にとっては必要な存在じゃなかろうかというふうに思っておりますので、今後とも、新たな負担をかけないようにさらに経営努力を重ねていきたいと思っているところであります。
○渕上貞雄君 次に、受信料と営業の業務体制についてお伺いをいたします。 今年の三月六日には衛星の加入件数が一千万件に達したと聞いております。しかし、平成九年度の決算では衛星契約の増加計画が七十万件に対して結果は六十二万件、平成十年度の決算でも増加計画七十万件に対して結果は六十七万件といずれも目標に達しておりません。増加計画というものの重みをどう受けとめられているのでございましょうか。また、今年度の衛星契約の増加計画は達成できるのかどうか明らかにしてもらいたい。さらには、二〇〇〇年度も増加計画を七十万件としておりますが、その根拠になるものについて御説明をいただきたい。 インターネットや携帯電話が急速に普及している状況の中で、新しいメディアへの対応も検討することは先ほどもお話ありましたように当然でございますけれども、一方で、公共放送の財源となっている受信料制度をどのように理解をして維持をしていくのかについても真剣に考えていかなくてはならない時代に入ったと思っております。 受信料制度の理解を進めるためにも、重点的な営業活動というものを行っていかなくてはならないと思いますし、公共放送があふれるメディアの中でその存在価値を失っていくのではないかと心配をしているところであります。したがって、そういう懸念を抱いているわけでございますけれども、どのようにお考えなのか、御説明をいただきたい。
○参考人(芳賀譲君) お答えいたします。 増加計画は、公共放送NHKを支える唯一の財源であります受信料制度でありますが、この受信料の公平負担というものにかかわってまいります。また、経営を維持するための収入を確保する、こういうことに直結するものでございまして、大変重要だというふうに考えております。また、この受信料収入のパイをふやすということは当年だけではなくて翌年度以降にも全部かかわってくる、こういうふうに考えておりまして、全国の職員、地域スタッフ初め、日曜、祝日あるいは夜間についても一生懸命やっているところでございます。 十一年度の計画の達成状況でありますが、残念ながら、長引く不況でありますとか、デジタル前夜ということでアナログ受信機の買い控え等々もございます。七十万二千の目標達成は大変厳しい状況にございます。 十二年度の目標を七十万にした根拠でございますが、シドニーオリンピック等もございます。そういう効果も見込んで普及数を九十一万件と見込みました。その場合に契約率を〇・三%上げたい、こういうふうに考えまして七十万というふうに設定をいたしております。 それから、インターネットや携帯電話が普及する、あるいは新しいメディアが普及するという時代にありましても、私どもは、受信料を財源とするからこそ国民視聴者の立場に立って信頼あるいは親しみにこたえていけるのではないかというふうに考えておりますので、この受信料制度を守っていきたい、基本財源としては受信料制度が一番ふさわしいというふうに考えています。 ただ、この理解につきましては、特に若い人たちを中心にしまして受信料制度の理解は進んでいないことも実態でございます。そのことを踏まえまして、十二年度は公共放送・受信料キャンペーンというものを全局体制で実施したい、広報とか事業も一緒になって進めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○渕上貞雄君 ほかに質問通告しておりましたが、時間の都合でやめます。 終わります。
○戸田邦司君 自由党の戸田邦司でございます。 最初に、私はかねてから疑問に思っていることがございまして、その点をお伺いしたいと思っております。 先ほど来の御議論を聞いておりまして、放送のデジタル化、デジタル化した場合の双方向通信の問題もある、そういうような可能性が出てくるという点、これはもう技術の進歩ですから恐らくそういうようなことになっていくと思います。インターネットとの関係もおありでしょう、また、CS放送をどうしていくか、これも一つの大きな課題ではないかと思っております。そういった技術革新の大きな波の中でNHKがこれからどういう経営方針をとっていくか、これは非常に大きな問題であろうと思います。先ほど元郵政大臣からいみじくも御指摘ありましたように、やはりそういった点をきちっとしていかないと、経営の長期的な計画がなかなかできないのではないかとかねがね思っておりました。 そこで、今の放送法の中で、NHKの事業計画、予算について国会承認という制度をとってきておりますが、それがどういう性格なのだろうかというのが私の疑問なんです。昔、日本国有鉄道の運賃を上げる場合に国会の承認が必要とされておりました。これは経営の実態を考えていきますと一々国会の承認を受けているわけにいかないということで、この制度は廃止されました。 それで、国会が承認するという事項はどういうような事項になっていくのだろうというほかの類似の問題も考えますと、特殊法人の事業計画、予算について国会の承認に付しているものはほかにないわけです。最初の出だしは恐らく、民間放送がなかった、ない時代からの制度をずっと維持してきているということは確かに一つの要因でもあろうかと思いますが、受信料を徴収して運営しているということから考えますと、国民のそういった負担によって運営されているということで、国民にかわって国会がそれをチェックしていくという考え方は確かにあるかと思います。しかし、私はあくまでも国会の責務というのは立法とそれから行政の監視、行政のチェック、これに尽きると思うんです。 ですから、放送法の中で郵政省がまず事業計画、予算をチェックして、意見を付して国会に提出するということになっておりますが、この制度が本当に必要なんだろうかという疑問なんです。先ほど来BBCの話も出ておりました。BBCは今やCMを、コマーシャルをとってそれで番組をつくっている、そういうこともあるわけです。 ですから、この点についてはNHKとそれから郵政省が今後の問題としてどう考えていくのかという点をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 戸田委員、御質問をいただいているわけですが、委員の疑問とそれから答えがただいまのお言葉の中にはあったように私は思うわけであります。 NHKは、公共の福祉のために、あまねく全国におきまして豊かでよい国内放送を行うこと等の特別の使命のもとに言ってみれば設立されたという機関でもございますし、法律による契約締結義務に基づいて国民から徴収する受信料をいただいてその財源として放送するわけでございますから、一億二千三百万の国民の皆さんが言ってみれば株主であるという、まずここがそもそもの原点だろう、このように思うわけです。 放送法で予算を国会で承認するとしているのは、このような性格を有するNHKの事業運営や収支予算について正しく使われているだろうかとか、あるいは、先ほど来青少年のメディアによる影響とか女性の人権の問題とかいろいろなものが、今マスメディアというものが社会生活の中におきましては大変大きな存在になっているという現実を踏まえますと、まさに国民を代表される国会議員の先生方にやはりその時々、年度年度の予算につきましても年度年度の事業計画につきましても御報告をする。 御報告をするということはこれは当然望ましいと私どもは考えておりますし、そういう意味におきましてもワンクッション、郵政省に事業計画が出されてまいりますと、しかし待てよ、こんなことでは参議院の交通・情報通信委員会では許されないぞと、あるいは衆議院ではどうかなと思うと、やはり郵政大臣は何らかの意見を付して国会に上程するというような形になっておるわけでございまして、郵政省としては国会での御議論を踏まえつつNHKに対する国の関与のあり方を検討していきたいというふうに思っているわけでございますが、しかし一方、余りがんじがらめにどうだああだと言うと、これもまたNHKの主体性というものが失われていくということもこれございますから、幅広く御議論をいただきながら、私は、国民を代表する国会議員の皆さんに、やはりこれは大切な受信料をお預かりしてその経営が成り立っているわけでございますから、むしろ至極当然だというふうなとらえ方をしております。今後のあり方等につきましてもいろいろまた御指導いただければというふうに思っております。
○参考人(海老沢勝二君) このNHKのような、NHKの予算、決算というものを国会で審議されるというのは余り世界にも例がないように聞いております。イギリス等も政府の認可で受信料が決まるという状態でありますし、またフランス、ドイツ等でも受信料と広告放送で成り立っているというふうに伺って、国会は関与していないというふうに伺っております。 そういう中で、今、八代大臣からお話がありましたように、国会、国民の代表者である皆さん方の審議によって我々の予算、決算が承認されるというわけであります。そういう面では、時の政府から独立して株主総会でもあります国会で審議されるという、これは本当に民主的な手続ではなかろうかと私自身は思っております。そういう面で、我々はすべての問題をできるだけ国会で報告し、そして予算、決算を見てもらう、そういう中で国民の視点に立った、国民的な立場で番組をつくっていく、それによってNHKの公正を保っていく。そういう制度は非常に日本にとっては大事な措置ではなかろうか、そういうふうに認識しております。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、加藤紀文君が委員を辞任され、その補欠として山下善彦君が選任されました。 ─────────────
○戸田邦司君 私は、大分前からこの問題をNHKの方々に投げかけておりました。それで、できるだけ国会で承認してもらった方がいいやに受けとめられるようなお話ぶりだったということで今の質問になったわけですが、私は、NHKの今のような性格から考えるとそうあっても当然という議論もあるかと思いますが、特殊法人の監督というのはやはり行政府に属することではないか、そう思っております。それでもし不都合があるのなら郵政省、それからNHKに出てきていただいて不都合の点をただせばいい、それが基本的な考え方じゃないかと思うんです。ですから、この制度を私は非常に前時代的に受けとめているということであります。 今の規制緩和の時代、それからこれからの技術革新の時代を迎えて、NHKの運営だって大きく変わっていかなければならない。そういうときに、いつまでも国会の承認で全部縛りつけておくというのが本当に正しい道なのかどうかということは十分御検討いただきたいと思っております。 それでは、次の質問に移らせていただきますが、これは私の同僚議員なども盛んにお話ししていることなんですが、海外へ行きますと、全部が全部そうだということではありませんが、国によってまだまだ日本に対する認識、これが正しくない、そういうことを往々にして経験することがあります。 例えば、私の同僚議員はロシアへ行ったときに、いまだに日本はちょんまげとか腹切りとか、そういうようなことがあると思っている人たちがいるということなんです。NHKの国際放送、これは大分充実してきておりますが、そういう国、あるいは非常に広大な地域の場合には場所によっても相当差があると思いますが、そういったところで日本に対する認識がどういうことになっているかというようなことを調査した上で、そういうところで国際放送の浸透ということも考えてよろしいんじゃないかと思いますが、この点についてはどう考えておられるでしょうか。
○参考人(松尾武君) 国際放送にはモニター制度というのを導入しております。現地の方々に、これは外国人及び在留邦人を割合で入れておりますけれども、モニタリングをしていただいて、その意見を反映させながら地域向け二十二言語百六十五時間の放送とそれからテレビ放送を行っております。したがって、現地の方々の利用状況というのはそのモニター制度で把握していくということで、国そのものに対するとか地域に対する調査というのは直接NHKは受け持ってはおりません。 以上でございます。
○戸田邦司君 現実の問題としてそういうようなことが存在するということを考えますと、モニターだけでそういった状況を正しくセンシングできるのかどうかという問題があるかと思いますので、これからの研究課題にしていただきたいと思います。 それから、最近のテレビを見ていますと、これはNHKは非常にいい番組をたくさんつくっておられる。非常に努力されているということは私も十分認識しておりますが、民放で、どうしてこういう番組ができるんだろうかというような番組が往々にしてあります。どこの何という番組とは申し上げません。そういったものを見るにつけ、NHKだけはやはりメディアというものはこういうふうになければならないというような番組をつくり続けていただきたい、こう思います。 時々BBCと提携されるなどして非常にいい番組をつくったりしておられますが、場合によるとスポンサーがついてもいいんじゃないかと私は思っております。広告放送等の禁止というのがありますから、広告放送は別にする必要ないだろうと思いますが、どこが協力してくれた、それは民間会社であってもよろしいんじゃないかと思うんです。非常にいい番組をつくるについて民間会社の協力もあってもいいと考えておりますが、こういったことについてはどういうふうにお考えでしょうか。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、今外国の五十の放送機関と協力協定を結んでいろいろな面で取材協力あるいは番組の共同制作等を行っております。そういう面で、「生きもの地球紀行」とかいろいろな番組につきましては、共同制作というようなことでお互いにノウハウを持ち寄り、また技術を持ち寄ってそういう番組づくりをしております。 そういうことでかなり成果を上げておりますが、今先生御指摘のスポンサーといいますか広告をつけることについては、私ども、広告放送はしてはならないという放送法がありますので、これを守る立場でありますし、そういう面で、今新しく外部のスポンサーといいますか、広告をつけてやることは考えておりませんが、いずれにしても、そういう放送機関とはいろんな面で協力し合いながら、そういう面での共同制作には力を入れていきたいと思っております。
○戸田邦司君 私は、広告放送ができないというのは、これは放送法上明記されていることですからやってはいけないことだと思いますが、しかし外国のメディアが協力してくれる、その中には恐らく民間放送も含まれているだろうと思います。ですから、そういう海外の民間放送の協力は得てもいいけれども日本の民間会社の協力は得てはいけないということではないだろうと思うんです。ですから、協力を申し出てくる企業があったら、それはそれで受ければいいんじゃないか、協力会社ということで紹介すればいいだけの話ではないかと思う。広告に当たらない、そういうふうに放送法は読んでよろしいんじゃないかと思っております。この点については今後御検討をいただければと。 これは郵政省も監督する立場として、郵政大臣、特に御研究いただければと思っております。
○国務大臣(八代英太君) お答えの前に、先ほど日笠委員に対する私の答弁で、NHKは公共放送であるのでございますが、国営放送と私はどうも発言したらしいんですが、それは公共放送でございます。公共放送という国民が受信料を拠出してという思いに立ちますと、やっぱりあまねく公平に、まさに公共の使命感に基づいたことが大切だというふうに思います。 それぞれ機材を見てみますと、日本の有数な電機メーカーの機材等々は使っているわけでございますが、ならばこのカメラの提供は何々電機ですというわけにはこれはなかなかいかないところもございましょう。そういういろいろなことを考えていきますと、やっぱり広告ということは原則としてこれはもう民間放送にお任せをして、NHKは本来の公共放送としての放送法にのっとってしっかりと運営していただくということが大切ではないかと。 アメリカとかいろいろ海外はほとんどスポンサーがついています。そのスポンサーがついているところはしっかりコマーシャルを落としている配慮等々もこれあるようでございますから、そういう意味ではまさに公平さがNHKの本来のまた使命ではないかというふうにも思っております。
○戸田邦司君 今の点で最後に一点だけ確認、確認といいますか、私の方から申し上げておきたいと思いますが、私は広告放送をしなさいと言っているわけではないんです。協力をしてくれる企業があったら協力は受ければよろしいんじゃないですかと。別に広告しなくてもいい。ただ、そういう番組をつくるのに協力してくれる企業があったときには、それは企業の名前ぐらい紹介してもいいんじゃないかと、そういうことですので、ひとつ御検討いただきたいと思います。 以上で終わります。
○奥村展三君 私のテレビとの出会い、「チロリン村」、あるいはまた「ひょっこりひょうたん島」、そして「バス通り裏」、「ジェスチャー」という番組があったんです。今は家庭にはたくさんテレビがあります。各部屋にあるぐらいとも言われますが、昔は、我々の育ってきたときは家に一台テレビがあればというようなときでありましたが、家族じゅうがそのテレビの画面に熱中をして、そしてまた次の期待感といいますか、明くる日の番組はどうだろうという、家族がみんながテレビを中心に話し合いができた、家族団らんの時間が持てたということが私非常に有意義であったと思います。そして、やはり日本の伝統だとかあるいは文化だとか、そういうものがテレビやあるいは放送によってずっと伝わってきたというのが事実だと思うんです。 ややもいたしますと、今日余りにも目まぐるしく時代が変わってしまっていますから、もう子供たちの部屋は子供たち、親は親というふうな形で、話題がばらばらになってしまっている。やはり、私は公共放送、ひとつ日本の文化伝統を守っていく上に根底として、ぜひ今申し上げた「チロリン村」だとかあるいは「ひょっこりひょうたん島」を私が今思い出せるというような、やはりそういうもの、人間として子供のときに見たことが思い出される、そういう放送をこれからも続けていただきたいなという思いを冒頭に少し申し上げておきたいと思います。 そこで、BSのデジタル放送が開始をするわけですが、千日で一千万世帯に普及させると目標を掲げられているわけでありますが、どのように達成をして、取り組んでいかれるか、まず郵政大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) BSデジタル放送の早期普及を図るために、平成十一年十月、ちょうど私、大臣に就任して間もないころでございましたが、郵政省も加わりましてBS放送事業者それから受信機メーカー、そういう関係事業者によるBSデジタル放送普及促進連絡会議というのが設置されました。そこで私も期待を込めてごあいさつしたところでございます。 この会議において、NHKを初めとするBSデジタル放送事業者が六月下旬ごろから普及のための放送、それから九月から試験放送を実施することを決定いたしまして、全国の街頭に大型テレビを設けるとか、大体その間サミットがありオリンピックがあり、いろんなイベントがちょうどこの二〇〇〇年、ミレニアムを機にございますから、そういうところを踏まえて啓発放送のようなものを全国的に展開していきたい。 我々郵政省でも、郵便局に二百五十台ぐらいはこういうデジタル放送を迎えるBSのそういう方向に向けての受信機等々も設置したいというふうにも考えておりますが、いずれにしましても、千日で一千万世帯に普及する目標を目指しましてやりたいというふうに思っているわけでございます。 テレビの普及率は平成十一年で九八・九%、もう一〇〇%に近い状況になっております。そのうち四八%、世帯数にして約二千二百四十七万世帯が二十九インチ型以上の大型テレビを所有いたしておりますし、また平成十二年二月現在でNHKの衛星放送の受信契約件数というのが約一千万件と、こう言われております。WOWOWの契約数が約二百五十万と言われております。 こうした意味では、国民の皆さんも臨場感あふれた高音質、鮮明画像、こういうものへの期待というものは十分内在していると思いますし、期待感を持っておられると思いますので、この目標というものは今後ともデジタル放送の円滑な導入のためには何としても達成するためにあらゆる手を尽くしながら支援し、そしてまた啓発活動を展開していくというような思いです。昔、街頭テレビというのがありましたけれども、力道山の空手チョップを見るために私たちも山梨から東京まで出てきました。東京でなきゃ見れなかった。そのくらいこのデジタル放送も期待感を持っていただいて、臨場感あふれる放送をやっていただくことによって、国民の気持ちというのは高揚していくだろう、このように期待しているところでございます。
○参考人(海老沢勝二君) 今、奥村委員から放送の思い出というものについてお話がありました。 私ども、放送はやはり文化であると。そういう放送は文化であるという視点を忘れないで、日本のすぐれた伝統文化を守り、その土台の上にまた新しい日本の文化を創造していく、それが我々の使命だろうと思っております。そういうことで努力したいと思っています。 それから、BSデジタル放送の普及の体制についての御質問でありますが、今、八代郵政大臣からお話ありましたように、我々、民放七社あるいはメーカー、流通・販売事業者、郵政当局とも一緒になってBSデジタル放送普及促進連絡会議をつくっておりますので、一緒になってこの普及に努力していきたいと思っております。 これまでもいろんな形でPRはしておりますけれども、ホップ・ステップ・ジャンプという三段跳びにならって、まずこの四月から五月にかけての連休、四月二十九日から五月七日までの九日間、NHKの渋谷の放送センターでBSデジタルフェアというのを民放の協力を得ながらいろんな催し物をして盛り上げていきたいと思っております。また、七月の沖縄サミットあるいはシドニーのオリンピック、いろんなそういうイベントを通じていろんな実験放送、試験放送をやりながら普及促進に当たっていきたい、こう思っております。
○奥村展三君 ありがとうございました。国民ひとしく享受できるように、PRをしながら頑張っていただきたいと思います。 先ほども御質問の中に出ておりましたが、やはり機械がどんどんと発達をしていきあるいはまた技術も発達をしていく、こういう社会であります。デジタル化という流れの中では多額の経費もお使いになるわけでありますけれども、考えてみますと、機械がある意味では映してくれ、それが電波に乗っていくわけなんですが、私はそこにも人、人間の心というものが視聴者に伝わっていかなければならないと思うんです。そのためにはやはり人材の育成といいますか、人があってこそ機械が動いていく、機械に使われるんじゃなくて人の心によって機械が動いていくんだと、そういうことが視聴者に私は伝わってこそ本来の、メディアの基本だと思うんです。そんな思いをするわけでありますが、ぜひ会長の人材育成についてのお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(海老沢勝二君) 私ども、人間が財産でありますし、そういう面での人材育成が我々の最大の仕事だと私は思っております。 そういう面で、やはりこういう新しいデジタルビッグバンあるいはIT革命という時代でありますから、なおさらそういう時代認識をきちっと持って、今我々はどういう時代にいるのか、そういうものをわきまえながら、そういう新しい技術をどういうふうに使いこなしていくか、そしてまた新しい二十一世紀に向けてどういうことを視聴者国民にサービスしていくか、その辺を的確に把握して、いいものをつくるそういう人材を一人でも多くつくるのが我々の使命だと思っております。 そういう面で、今後とも、まずそれにはやっぱり倫理性の高い人材でなきゃいけませんので、そういう倫理性をきちっと踏まえた、いわゆる良識、常識を持った人材の育成に当たっていきたいと思っております。
○奥村展三君 ありがとうございました。ぜひ御努力いただきたいと思います。 郵政大臣、今、会長さんから倫理を持ってというお話も人材育成をお述べをいただいたんですが、大臣としての所見がありましたらお聞かせいただきたいが、いかがでしょうか。
○国務大臣(八代英太君) IT革命はまさに技術力の進展に伴って大変な人材というものが必要になってくると思います。それがまた経済を引っ張り、そしてまた新たな雇用を生むということも含めて考えていきますと、このデジタル放送を含めて技術の革新というものは、結果的にはすべての機械を動かすのは人間でございますから、また番組をつくるのも人間の英知でございますから、そういう意味での人材育成というのはどの分野におきましてもとても大切なことだというふうに私も思っております。
○奥村展三君 ありがとうございました。 ちょっとこれはNHKの今の審議から外れるかもわからないんですが、恥ずかしながら私の地元の滋賀県にはローカル新聞がないんです。全国でないのは滋賀県だけなんです。そういう意味でいきますと、何々新聞の県民版という形しか出てこないんです。ですから、地域の放送、あるいは我々も今までラジオなりテレビなりにしがみついて地域のニュースを見てきた一人なんですが、そういうふうに考えますと、今回のデジタル化になりまして民間のキー局がどんどん競争の中でやっていく、それはある意味では地方の報道だとかニュースだとかそういうものを吸い上げていかなければならないんですが、自分のところが、キー局が体力をしっかりつけていかなければならない。そうなると、つい地方放送局といいますか、そういうものの体力が置き去りになってしまうという私は懸念をするんです。それはそうならないかもわかりませんが。 そうした流れの中に、やはり地方、地域の放送局のあり方ということを心配をするわけですが、郵政省としてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 地域の放送局のあり方ということは、これはデジタル化に当たりまして、各地方局におきましても経営的な観点からも、またただいま委員御指摘のように情報の提供先としての地方局の役割、こういった面からも十分に検討されているところと思うわけでございます。 それでは、合併をしたりいろいろなことが考えられるということもあるわけでございますけれども、その点につきましては、放送というのは集中排除の規定を持っておりますものですから、マスメディア集中排除の規定から、管轄地域の違うようなところが合併して経営を強化する、こういうことができない体質にございます。 そんな意味で、各地方の放送局がいろいろなアイデアを出しまして、そして内容についても地域に密着した情報の提供とか、あるいはキー局との連携を強化する中で、現在行われております地方局と中央局との間のニュースのやりとりのような、こういった関係をより一層強化しまして、そして経営努力によってこういった中を切り抜けていただくということを私どもとしては期待しております。 そんな意味で、地方局と中央局との連携を強化する中で、地方局がこれからのデジタル化をしっかりと見据えていただいて、その中での技術革新とかそういうものを見据えながら経営努力をしていただくと、こういうことで、現在その推移を見守っているところでございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。ぜひ今政務次官がおっしゃるようにお進めをいただきたいと思います。 そこで、先ほど会長さんも御答弁なされておりました、地域放送の充実ということをおっしゃっていただきました。二時間から二時間半にふやしていくんだというお話もあったわけでありますが、もう少し具体的にお聞かせいただければと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(松尾武君) 地域局の基本は、県単位の放送局があります。この県単位の放送局の放送内容を充実させていこうというのが基本の柱でございます。したがって、ブロックと我々は申し上げているんですが、地域ごとに大きくくくってやる放送の地域放送と、それから県単位でやる放送と、地域放送にはこの二つがあります。大電力は別として、県単位で放送していくことを基本に十二年度、来年度の計画を決めました。 その基本の柱が夕方の五時台でございまして、五時、六時というのは地域の番組増になっておりますけれども、特に五時台については地域密着型の番組を放送しよう。六時については情報系の、ニュースを含んだ、地域または先ほど言った多少ブロックになりますけれども、ブロックの放送を含めてやろうということで、この夕方の時間帯をまず第一に考える。 それからもう一つは、金曜日の七時三十五分から八時まで、これはゴールデンタイムでございますけれども、地域の時間として設定をいたしました。今までは夕方でございましたので、これはゴールデンタイムに設定したということは、地域の番組を優先させるという考え方でございます。 したがって、八時以降も場合によっては地域で使ってもいいですよという条件で、これは金曜日になりますけれども、事前に東京に連絡をしていただく地域については八時からの番組も別の枠に設けて、そこを地域として、一時間強になりますけれども、利用することもできる枠というふうに考える。それだけ地域に対する番組枠をふやしたということでございます。 以上でございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願いをいたします。 学校放送につきましては、もうNHKそのものが長年の実績とそのノウハウを積み重ねてこられたわけでございます。二〇〇二年には学習指導要領の改訂が行われるやに仄聞をいたしております。その中心は総合的な学習の時間ということであると思います。国際理解や環境、福祉や健康あるいはメディアリテラシーなどが大きな学習のテーマになってくると思います。これからの教育上、大変重要なテーマばかりでございますが、従来の教科書だけの教育ではなくて、テレビを通じ、教室の中でデジタル技術を駆使していただいて、ぜひ学校教育の充実を図っていただきたい、放送教育の充実を図っていただきたいと思いますが、まず郵政大臣、文部省とタイアップもされていかなければならないと思いますが、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○政務次官(前田正君) 先生御指摘の学習指導要領につきまして、放送事業者は放送法によりまして、学校向けの番組については、その内容を教育課程の基準に基づかなければならないこととなっております。 文部省におきましては、二〇〇二年から、子供たちに生きる力を育成することをねらいまして、国際理解あるいは情報あるいは環境、こういったさまざまなこと、従来の教科をまたがるような課題に関して総合的な学習の時間を設けるため、学習指導要領の改訂を行うと聞いておるところでございます。 NHKは、二〇〇二年からは改訂された学習指導要領に基づきまして新しい教育内容にふさわしい番組を創意工夫して放送することとなっておりますが、NHKはさまざまな分野における学校放送についての十分な経験とあるいはまた知識を有しておるために、これを生かして、授業とかあるいは教師に役立てるような放送を行うよう、私どもも大変大きく期待をしておるところでございます。
○奥村展三君 NHKも。
○参考人(海老沢勝二君) やはり教育は国家百年の計と申しますように非常に重要であります。そういう面で、NHKも、教育テレビが始まってことしで四十一年目を迎えます。去年、四十周年ということでいろんな新しい教育番組も開始いたしました。そういう面で、二〇〇二年からの学校の授業も大幅に変わりますので、私たちもそれに向けて、こういう学校放送の実績いろいろありますので、その土台の上にまた新しいデジタル時代の番組を開始していきたいと思っておりますし、いろんな番組も、また四月から学校関係、あるいは小中学生のためにいろいろ今つくっているところであります。 それと同時に、これまで膨大な資料がありますので、学習用のデータベースをきちっと整備して、それに基づいた双方向のいろんな番組をつくっていきたいと今努力している最中でございます。 今後とも大いに学校教育のためには努力していきたいと思っております。
○奥村展三君 会長さん、今の学校放送の件ですが、インターネットを二〇〇一年には全国の小中学校に全部これは文部省がそういう手当てをやっていただくようであります。郵政省なんかと連携をとりながらやっていただくんですが、こういう教育番組そのものにインターネットの連携、そういうものを活用していかれる、こういうものについては、教材のソフトが必要になってくると思うんですけれども、こういう問題の方はどのように準備をなされているのか、お伺いをいたしたいと思います。
○参考人(松尾武君) 要するに各テーマごとにNHKには項目ごとに細かい情報を持っております。これはデータベースと申しまして、例えば食べ物でいうと、リンゴ、ミカン、ナシというキーを含めてどういう映像がNHKにあるのかというのを一つにまとめて、それで例えばリンゴというものをアクセスしてくるとリンゴの情報が出るようにまとめております。今現在、そういう情報の集積を図っております。これが学校放送番組のデータベース化という作業でございます。 そういうものを使って、例えば「地球たべもの大百科」というのが、子供たちがアクセスしてくるとそれが自動的に見える。放送でも出しますけれども、それと同時にインターネットを使ってアクセスすれば、そういう情報も同時に得られるというような双方向番組も幾つか考えております。「インターネットスクール たったひとつの地球」というのは、これは環境問題です。それから、今申し上げた食べ物の問題、それから「インターネット情報局」という、これはそれぞれがさまざまな創作活動をいたしますので、そういうものの情報交換をする場としての番組。それぞれ番組を幾つか試作しながら検討しているところでございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。 多チャンネル時代を迎えるわけであります。公共放送の果たす役割というのは大変大事だと思います。今日まで御努力いただき、より以上また新しい分野に向かって御努力をお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(齋藤勁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(齋藤勁君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、簗瀬君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬進君。
○簗瀬進君 私は、ただいま承認すべきものと決定いたしました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党及び参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府並びに日本放送協会は、次の事項の実施に努めるべきである。 一、放送の社会的影響の重大性を強く自覚し、放送の不偏不党、真実及び自律を一層確保するとともに、放送倫理の確立と徹底を図り、正確かつ公正な報道と青少年の健全育成に配慮した豊かな情操を養う放送番組の提供に努めること。 二、協会は、その主たる経営財源が受信料であることにかんがみ、受信料制度への国民の理解促進を図り、負担の公平を期するため、衛星契約を含む受信契約の確実な締結と収納の確保に努めるとともに、デジタル放送の普及状況等を勘案しつつ、受信料体系の在り方について検討を進めること。 三、協会は、視聴者の一層の理解と協力が得られるよう、経営全般にわたる抜本的な見直しと全職員の意識改革に取り組み、業務運営の効率化によって経費の節減に一層努めること。 また、関連団体等を含めた財務内容・業務内容の開示に努めるとともに、放送法の趣旨に照らし、関連団体等の業務の在り方について検討すること。 四、協会は、衛星デジタル放送について、視聴者が高度で多彩な放送を享受できるよう努めるとともに、自動表示メッセージ・システムの適切な運用に努めること。 五、地上デジタル放送の円滑かつ積極的な導入に向けた取組を着実に推進し、アナログ周波数変更に伴う経費等については、これを最小限にするよう努めるとともに、公的支援の在り方を含め検討すること。 六、障害者や高齢者向けの字幕・解説放送等情報バリアフリー化に資する放送番組を一層拡充するとともに、非常災害時等における中波放送の役割を認識し、受信障害の早期解消に努めること。 七、我が国に対する理解と国際間の交流を促進し、海外在留日本人への情報提供を充実させるため、映像を含む国際放送を一層拡充するとともに、十分な交付金を確保すること。 八、協会は、地域に密着した放送番組の充実・強化を図るとともに、地域から全国への情報発信を一層推進するよう努めること。 九、放送の高い公共性にかんがみ、放送に携わる者は一層の資質の向上を図り、視聴者の信頼の確保に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(齋藤勁君) ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(齋藤勁君) 全会一致と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、八代郵政大臣及び海老沢日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、順次これを許します。八代郵政大臣。
○国務大臣(八代英太君) 日本放送協会の平成十二年度収支予算等につきましては、慎重なる御審議の上御承認をいただき、厚く御礼を申し上げます。 御審議を通じた貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の放送行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。 まことにありがとうございました。
○委員長(齋藤勁君) 海老沢日本放送協会会長。
○参考人(海老沢勝二君) 日本放送協会平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御承認を賜りまして厚く御礼申し上げます。 本予算を執行するに当たりましては、御審議の過程でいろいろいただきました御意見並びに郵政大臣の意見書の御趣旨を十分生かしてまいりたいと考えております。 また、ただいまの附帯決議につきましては、協会経営の根幹をなすものでございますので、これを体しまして執行に万全を期したいと考えている次第でございます。 まことにありがとうございました。
○委員長(齋藤勁君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十二分散会