交通・情報通信委員会 第3号
- 発言数
- 265 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/03/15
会議録
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告をいたします。 昨十四日、日笠勝之君が委員を辞任され、その補欠として森本晃司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に厚生省健康政策局長伊藤雅治君、運輸大臣官房長小幡政人君、運輸省運輸政策局長羽生次郎君、同鉄道局長安富正文君、同自動車交通局長縄野克彦君、同海上技術安全局長谷野龍一郎君、同港湾局長川嶋康宏君、同航空局長岩村敬君、郵政省電気通信局長天野定功君、建設省道路局長大石久和君、自治省財政局長嶋津昭君、消防庁次長細野光弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会の参考人として社団法人日本自動車連盟理事モータースポーツ局局長田村勝敏君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 昨十四日、予算委員会から、本日一日間、平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、港湾建設局、海上保安庁、海難審判庁及び気象庁を除く運輸省所管、郵政省所管並びに総務省所管のうち通信総合研究所、総合通信局、郵政事業特別会計、国土交通省所管のうち地方運輸局、地方航空局、船員労働委員会、自動車損害賠償責任再保険特別会計、自動車検査登録特別会計、空港整備特別会計について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 運輸省及び郵政省並びに総務省及び国土交通省の関係予算の説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 郵政省及び総務省の関係予算について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○景山俊太郎君 おはようございます。連日大変御苦労さまでございます。 それでは、少し質問をさせていただきます。 きのう、情報バリアフリーの環境整備について、情報弱者の解消等につきまして少し質問させていただきましたが、実は、ことしサミットが行われますけれども、その場で多分国家間における情報の格差問題が出るんじゃないかと思っております。経済力の強い国、また情報を持つ国と持たざる国、こういったものの解消をやっていかなくてはならないと思いますけれども、大臣としては具体的にサミットに向けて郵政省としてどういう取りまとめになるかをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 小渕総理は、サミットに向けましてIT革命、とりわけ情報格差問題の重要性を認識されまして、九州・沖縄サミットの主要議題として取り上げる方針を表明いたしました。 確かに、二十一世紀を目前に控えまして、世界規模で情報化が進展する一方、これはもう国境も何もない、そういう時代の到来だということを考えていきますと、情報通信分野でもグローバルな形の中でこの分野が進展していきますと、当然のことながら南北の格差、先進国それから途上国との格差、こういうものが表面化しているということが大変懸念されると、私もこのように思っております。情報通信は世界のネットワークが相互に結ばれていきますので、そういう意味でも、我が国としては世界の人々が平等に情報にアクセスできるよう国際社会に貢献することが大変重要だと、このように思っております。 特に、近年におきましては、次世代移動通信やインターネットを通じた電子商取引等の新しいサービスが出現しようとしておりますし、これらのサービスが特に開発途上国を含めた世界じゅうで円滑に導入、発展していくような環境づくりを行うことが重要だと、このように私たちも考えております。 こういう観点から、情報通信基盤が十分に整備されていない開発途上国に対しまして、我が国はODA等によりまして研修員の受け入れをやったり、それからまた専門家の派遣などを通じまして開発途上国の技術者養成や技術移転の促進を図ってきているところでございます。また、開発途上国の情報通信網整備のための資金協力なんかにも積極的に取り組んでおります。さらに、ITU、これは国際電気通信連合でございますが、アジア太平洋経済協力やいろんな多国間の枠組みを通じながら、技術援助や国際共同実験などへの協力にも取り組んでいるところでございます。 これらの施策を展開していきながら、特に実りのある議論がなされることを期待しておりますし、郵政省としても国際間の情報格差というものの解消に向けて今後とも積極的に取り組んでいきたいと思います。 それと同じように、国内におきましての情報格差が一方ではございますから、国内の情報格差も解消しつつ、さらに南北間のそうした情報格差というものもないような二十一世紀への国際協力ということは大変重要だと思いますし、総理がその辺を今度のサミットにおきましてもしっかりと提言されるということは時宜にかなったものと私たちも期待をしているところでございます。
○景山俊太郎君 きのう、インターネットの政策について御質問しましたけれども、日本のインターネットの利用者が千七百万人以上、だんだんふえているわけでありまして、陽の部分といいましょうか、非常に明るい部分というのがクローズアップされているわけでありますけれども、やっぱり陰の部分というものも出てまいりました。 そこで、個人情報の保護につきまして質問をしたいと思います。 近年、社会のネットワークが進行する一方で、NTTなどの電気通信事業者による個人情報漏えい事件が非常に多く出ております。また、問題にもなっております。 個人情報の保護につきましては、政府におかれましては高度情報通信社会推進本部において法制化に向けた検討が行われており、昨年十一月、個人情報保護検討部会でまとめられた中間報告によりますと、官民両部門の全分野にわたる個人情報保護の基本原則を定めた基本法を制定し、電気通信、信用情報等の個別分野において個別法で規制するというような方針も打ち出されて、二〇〇一年には提案が目指されているようなことも聞いております。 そこで、こういった個人の秘密、または電気通信事業者の場合は通信の秘密、そういうことを多く管理いたしておりまして、保護すべき個人情報をどこまで対象とするか、こういった課題があろうと思いますので、そういった点につきまして大臣の所感をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 今大変重要な御指摘をいただいたわけでありますが、郵政省におきましても電気通信分野における個人情報保護法制の在り方に関する研究会、今、景山委員おっしゃいましたように、昨年の十一月に中間報告を取りまとめたような次第でございます。 この中間報告におきましては、電気通信分野におきまして保護されるべき個人情報の範囲につきましては、電気通信事業者が保有する電気通信サービスの利用者にかかわる個人情報を広く対象とするのが適当であるとされております。また、その中で、罰則によって保護すべき個人情報の範囲については、景山委員御指摘のとおり、現行の通信の秘密もございます、それから業務上知り得た個人の秘密を対象とするというようなことで、そういう範囲がこの中間報告にも盛り込まれております。 私たちも、このような研究会の中間報告の指摘を踏まえまして、高度情報通信社会推進本部における基本法の検討状況等も配意しつつ、引き続き個別法の法制化が必要か否かも含めて、罰則はどのようにあるべきか等々も含めて、保護すべき個人情報の範囲も含めた検討に取り組んでまいりたい、このように思っているところでございます。 これは、非常にもう時間との問題もありますし、非常にこれが多く国民の中にも千七百万、もっともっとこれから、ことしあたりはインターネットにおける情報のそういう時代になってくると思いますので、大変喫緊な課題だろう、こういう認識を持っているところでございます。
○景山俊太郎君 この委員会でも一度、ニフティとかそういう会社を視察したことがありますけれども、違法有害情報の規制についてでありますが、インターネットの普及に伴って特定個人への誹謗中傷やネットを通じた薬物の販売などの情報が多く流通いたしまして、これらの違法有害情報の規制のあり方が非常に問題になっております。 いろんな地方団体からも意見書なども出ておりますけれども、最近マスコミの報道で、学校のいじめ問題を実名入りでホームページに流しまして、関係者を退職に追い込ませたとかいうような事態も発生しております。人権問題も含めまして関係者に大きな影響や被害を与えていると聞いておるわけであります。 そうした中で、従来はインターネットの接続事業者、いわゆるプロバイダー等の第二種電気通信事業者の団体であるテレコムサービス協会、これがガイドラインを作成いたしまして、接続事業者が違法有害情報提供者に対しまして情報の削除や契約の解除を行う等の自主規制というものを行っておりますが、事業者の対応が消極的であるという指摘もあります。 郵政省が行ったいろんな調査を見ますと、こういった違法有害情報発信に対する法律規制を望む声が六割以上ある、こういう統計もあるようです。今後、国が何らかの規制をする必要があるというふうに考えております。ただ規制をするばかりがいいわけではありませんけれども、大臣のこういった状況を踏まえましての御意見を伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) まさに大変重要な御指摘だというふうに思っておりますけれども、インターネットの急速な普及、発展に伴いまして、利用者の利便性の向上も当然ですが、そういう一方で、インターネットについては高い、遅い、危ないという、その危ないという問題もこれもしっかりフォローアップしておかないと、やっぱりこれからいろんな意味でも大変なことになっていくだろうという心配をいたしております。 インターネットを通じた薬物とか銃器の売買に関する違法な情報、あるいはわいせつな情報等の青少年に有害な情報の提供、あるいはこの間、今御指摘のような子供たちの間でも名前入りでそんなことをするとか、私なんかも実は、盗聴法生みの親、八代英太を落とす会なんという、インターネットで最近やられておりまして、こういうふうな誹謗中傷、これは個人の会社とかいろんなところにこういうものが自由に発信されていることによって、一体どの辺までを守っていくことが必要なのか、あるいはどの辺までが許されるのかというのはなかなかその辺が難しいところもあるわけでございます。 このため、郵政省では、委員御指摘のとおり、プロバイダー等が加盟するテレコムサービス協会による違法有害情報の排除措置等を定めたガイドラインの策定、それからプロバイダー自身による自主規制の支援及び青少年に有害な情報を見せないようにするいわゆるフィルタリング等の技術的対応の推進に努めているような次第でございます。 一方、こうした影の部分に対しまして、では法律でばしっとやるかということになっていきますと、そういうことも必要だというそういう声もないわけじゃありませんけれども、拙速な法規制は新しいメディアの発展や自由な情報流通の妨げとなるし、あるいはまたかえって情報通信の発展の阻害要因にもなるということで、この辺は慎重な検討が求められるというのが一般的な声かな、こんなふうな思いも持っているところでございます。むしろ、新しい通信メディアの利用については、利用者側の意識も重要な要素であると同時に、行政に限らず幅広いところで国民的な議論をお願いしたいというふうに考えております。 郵政省でも、引き続き表現の自由や通信の秘密の保護の観点も含めて多角的な検討をさせていただいて、国民が安心して電気通信を利用できる環境の整備にこれはもう当然取り組んでいかなければならない、こういう思いで今臨んでいるところでもございます。
○景山俊太郎君 それから、アメリカが好景気なのは、非常に電子商取引の市場が拡大したということが言われております。我が国もだんだんそういうふうになってくるんじゃないかと思いますし、景気を考えますと、電子商取引の普及というのは非常に大切だと思います。また日本の発展もそうだと思います。 そういう中で、近々電子署名・認証制度の整備ということに対する法律も出るやに聞いておりますけれども、それにつきまして政務次官の方からお話をお願いしたいと思います。
○政務次官(小坂憲次君) 御指摘のとおり、認証というのは大変今喫緊の課題であるという認識をいたしております。 電子署名・認証につきましては、電子署名が手書きの署名や押印と同等に通用する法的基盤を確立するために、郵政省は、通産省、法務省と共同いたしまして今通常国会への法案提出を準備いたしているところでございます。 インターネット上の商取引等は、国境を越えてグローバルに発展するものであるために、この法案については、諸外国との法制度の面においての国際整合性を図りつつ、また外国の認証業者の取り扱いについても規定を設けるなど、今後の国際的な相互認証の進展に備えてそういった面の配慮もしながら準備を進めてまいりたいと考えております。
○景山俊太郎君 それから、いよいよ平成十二年度、十三年度におきまして、過去の高金利時代に預けられました定額貯金が大量に満期を迎えることになります。集中満期というのでしょうか。 過去一番高いときは六・三%の利率であったように聞きますけれども、ことしの八月に満期を迎える定額貯金のうち、約四十九兆円が平成十二年度及び十三年度の二年間で流出するということが想定されております。この額は、平成十年度の郵便貯金残高約二百五十三兆円の二〇%に相当する、こういうことであります。この大量流出は郵便貯金の経営に大きな影響を与えると思います。 そこで、郵便貯金が大蔵省資金運用部に預託されまして財投の主要な原資になっております。もちろん、財投も今度いよいよ改良されるわけでありますけれども、しかし景気の回復にも影響を与えるということで、財投の融資の規模とか国債の需給、そういうことに与える影響も大きい。 この点につきまして、大量満期問題につきまして、郵政省のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 大量満期となる定額貯金の元利合計金額は、平成十二年度が約五十八兆円、十三年度で四十八兆円で、両年合わせまして百六兆円というものでございます。 これで郵貯経営の影響はどうかという御意見でございますが、これら平成二年度あるいは三年度に預けられた定額貯金の満期が到来することは、郵便貯金にとっては高金利の貯金が払い戻されまして支払い利子の負担が減少することになってまいりますので、当面は経営的にはプラス要因となる、このように思っております。 財投への影響ということになりますと、財投に与える影響につきましては、財投への資金供給が減少することは事実ですけれども、大蔵省において資金供給の減少に対応するためにさまざまな措置を講じているものと承知しておりまして、郵政省としても必要に応じ連絡をし、それから調整をしながら所要の協力を行ってまいりたい、このように思っているところでございます。きのうもこの問題につきましてはいろいろ御議論があったところでございます。 景気への影響なんですけれども、また、資金の流出によって一部長期金利が上昇するのではないかと懸念する向きもございますが、一方では、流出によっても市場における資金の総量が変わらないことから、大きな影響を与えるものじゃない、こういう見方もされておるわけでございます。さらに、例えば払い戻された定額貯金が個人消費に向かうと、これは経済新生と申しますか、経済に多大なプラスになってまいりますし、いろんな意味で好影響を与えるのではないかというように思っております。 このような中で、郵政省といたしましては、平成十二年度におきましては満期の元利合計金額五十八兆円から利子課税金額四兆五千億円及び限度額を超過するための再預入できないと見込まれる利子分九兆五千億を除いた四十四兆円の七割、三十一兆円ぐらいの換算になりますけれども、これを、熱心に各戸、家を回らせていただいて丁寧にお願いをして、全体の七割ぐらいは再び預けていただけるような対策を今みんな汗を流してやっているようなところでございます。 満期を迎える定額貯金のお客様は、十年という長い間大変御協力もいただいたわけでございますし、大切なお客様でもございますから、誠心誠意御家庭を訪問させていただくなどしながら、お客様のニーズに沿ったまた新たな商品を用意をさせていただいて、再預入していただけるようにきめ細かく対応をしていかなければならない、このように思って全国の二万四千七百の郵便局にその指示をいたしたところでもございます。
○景山俊太郎君 きのう、内藤先生からもお話が出ていたんじゃないかと思います。そのほかの先生からも出ていたんじゃないかと思いますが、郵便貯金の自主運用につきまして、今度の予算で三十億円余が体制整備のために計上されております。その内容について伺いたいことと、今後の郵便貯金の役割、来年からは総務省及び郵政事業庁、平成十五年には郵政公社に移行するわけでありますけれども、その移行する過程の中で郵便貯金の役割、こういうことに対しまして全額自主運用とかそういう変革もあるわけでありますので、そういう点をまとめてお伺いをして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(八代英太君) 郵便貯金資金の運用につきましては、中央省庁等改革基本法によりまして、財投改革とあわせて全額自主運用を行うこととされております。平成十三年、つまり来年四月からは全額自主運用になるということでございまして、この法律案を閣議決定もさせていただきましたので、またじっくりと御審議いただければありがたいと、このように思っております。 法律案の内容といたしましては、郵便貯金資金の運用主体は総務大臣とするということがまず一つ。それから、自主運用の目的を事業の健全経営の確保、運用の原則を確実、有利、公共の利益、こういうことを掲げておりまして、運用範囲は地方公共団体貸し付け等を追加するということも含まれております。また、運用手続としては、審議会へ運用計画を諮問して、それを公表する、こういう形になっておりまして、全額自主運用に向けて必要な制度整備を図るような体制でございます。 また、この体制整備につきましては、平成十二年度予算において、新資金運用システムの開発といたしまして約三十億円を計上いたしておりまして、その具体的内容につきましては、地方公共団体貸し付け等の追加に伴う事務系システムの改善、運用原資の変更に伴うリスク管理等の分析システムの改善、それから運用額の増大に伴う高速で信頼性の高いホストコンピューターへの切りかえというようなことをうたっておりまして、このほか本省及び地方運用組織の体制の整備等を図っていろんな経験も積んでおりますから、万全を期す体制になるだろうと、このように思っております。 そこで、郵便貯金は全国二万四千七百の郵便局を通じまして国民の経済生活に必要な基礎的な金融サービスを提供するわけでございますが、ここにおきまして、やっぱり国民利用者の利便と金融システムの効率性の向上に努めるというのが私たちの基本的な考え方でございますから、今後郵政公社に移行をすることになりましてもこの基本的な考え方は不変なものだというふうに思っておりまして、これからも、総務省に統合されて、さらに平成十五年には国営の新たな公社に発足することになっておりますが、いずれの形態になりましても郵便貯金の役割を果たすべく全力を挙げてまいりたいと思っておりますので、法律案が上程され、国会で御審議いただくときにまた詳しく中身を御説明申し上げ、また御理解をいただければありがたいと、このように思っているところでございます。
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。 まず基本的な事項ですけれども、日本電信電話株式会社等に関する法律によりまして、NTTは毎年事業計画を事前に郵政省に提出して郵政大臣の認可を受けなければならない、それから郵政大臣は、業務上必要な命令権がある、あるいは業務に関して報告を求めることができるという、大変にNTTの事業あるいは経営に関して深く指揮命令権を持っておるわけです。 それで、また昨日の質問に引き続くわけですが、昭和六十三年当時、NTTは、ポケベル会社あるいは自動車電話会社、いわゆる移動体通信というものをまだ分離していませんから、NTTの事業として行っておったわけです。そして、そのポケベルなり自動車電話に関しまして、募集業務とかそうした附帯事業に関しては上毛通信とか自動車電話サービスとか、そういった会社に委託しておったわけです。これは、そうするとNTTの事業の範囲に入ると思うんです。 ですから、質問としましては、通信サービス会社あるいは自動車電話サービス会社に対してポケベルなり自動車電話に関する業務の附帯事業を委託しておったということ、これはNTTの事業に入る、すなわち、郵政大臣の指揮監督下に入るということでよろしいんでしょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 委員御指摘のように、六十三年当時はNTTの事業部として移動体の関係の事業をやっておりました。一方で、ポケットベルの保守管理だとか機器、端末の管理というようなものはポケベル会社と呼ばれる販売受託会社がやっておったわけでございますし、また自動車電話もそういう形でございます。 NTTが民営化をされた昭和六十年のところで、従来の公社でありましたものから民間会社になりまして、特別会社ではありますけれども、いわゆる郵政省の監督権というものは非常に制約された形、いわゆる事業の参入の関係だとか、そういったものにかなり限定をされてきているわけです。 その関係で、ポケベル会社並びに自動車電話の会社に関しましては、資料を要求するとかそういうような関係には通常の状態ではないわけでございます。いわゆる新しいNTTの、民営化されたNTT会社の事業部の中とその民間会社との間、受託会社との間の関係について一々全部報告をしろという形の状態にはなっていなかったと了解いたしております。
○小川敏夫君 ポケベルなり携帯電話の本体業務はNTTがやっておったわけです。しかし、募集とか料金の徴収、これも本来は移動体通信に関する業務ですよ。その業務の一部をいわば通信サービス会社に委託しておったわけです。 これはNTTの事業に関するそのものじゃないんですか。そのものの一部をただ受託会社に委託しておったというだけです。ですから、当然これは郵政大臣の認可を受けるべき事業計画の一環であるし、あるいは郵政大臣が命令を出せる、報告を徴取できるというNTTの事業部門に入るんではないですか。
○政務次官(小坂憲次君) 問題を少し整理した方がいいかもしれません。 NTTは、特殊法人たる電気通信事業者としてNTT法及び電気通信事業法により郵政省の規制を受けておったことはおっしゃるとおりでございます。一方、販売受託会社は電気通信事業者ではないので、郵政省のいわゆる規制の対象外であるわけです。 今おっしゃっている、しかしその取り扱っている業務はNTT法のかかる特殊法人の業務そのものではないかという御指摘でございますが、これは受託をされているわけでございまして、その部分においては、NTTが販売受託会社との業務委託と、そういう関係の中にあったわけです。その部分については、どういう形で委託をするとかそういうものも含めまして郵政省の認可対象で、委託すること自体は認可対象でありますけれども、これはNTTの業務委託をする必要性、そしてまたそういうことをする必要なおかつ適切であるかという部分についてチェックする部分がいわゆる郵政省の監督権でありまして、販売受託会社自身を規制するものではないわけです。ですので、そういう状態にあったと。
○小川敏夫君 今委託することが認可の対象であると言いましたね。いいですよ、委託することが認可の対象であると。 では、どこに委託するんだということも当然その認可の対象に入るわけですよね、ではどこに委託するんだという。その会社が合併する新しい会社に今度は委託するわけですよ。それまでは各都道府県に一個あった会社が地域ごとに合併する。今度は合併した新しい会社に認可するわけです。だから、地域の各会社が今度は新しい新会社に合併するということに関しては、当然認可の対象に入るんじゃないですか、今の御答弁ですと。
○政務次官(小坂憲次君) 申し上げたのは、NTTがその受託会社に対して業務を委託することについては、これは認可が必要であります。ですが、その委託する必要性、適切性ですね、なぜそんなことをしなきゃいけないのかということについてはチェックする必要がありますが、それが必要だと認められれば、そこについては、どこであろうとそれは本来委託先はNTTの方で決める。
○小川敏夫君 委託先がどこでもいいと言いましたが、委託先がどこであろうと構わないんですか。郵政大臣の認可の対象にならないんですか、あるいは監督権の範囲にならないんですか。
○政務次官(小坂憲次君) いや、説明の仕方が悪いのかもしれません。どこでもいいというんじゃなくて、これはしゃれでも何でもないのでありまして、相手が適切なものであれば、それは委託をする受託会社は委託をする会社が選ぶわけですので、そこについては適切なものであれば構わないと、こういうことでございます。
○小川敏夫君 委託する会社が選ぶといっても、委託する会社はNTTですよ。NTTの事業でしょう。NTTの事業なら、郵政大臣に認可権があって、監督権があって、報告を求める権限があるんです。だから、受託会社がどこであるかということは、すなわち郵政大臣の監督下に入るNTTの事業じゃないですか。なぜそうじゃないと言うんですか、あなたは。
○政務次官(小坂憲次君) そうじゃないと申し上げているんじゃなくて、何か詰問されているような雰囲気なんですが、NTTが受託会社に対して、どこに対して委託するかということについては、それは満たしていただかなきゃいけないけれども、その委託先の内容について何から何まで全部報告を求めるというのではなくて、それが必要性があり適切性があるかということについての必要な部分だけをチェックさせていただくということで、それが郵政省の監督の範囲内であると、こういうことを申し上げているわけでございます。
○小川敏夫君 今度は別の角度から聞きますが、NTTが出資しておる会社ですよ、日本自動車電話サービス、あるいは上毛通信にしても。そうすると、NTTが財産を持っておるわけです、出資という形で。この出資しているNTTの財産である株式、これの処分または処分に準ずるような価値の大きな変動、こういうことをすることもやはりNTTの事業計画に入るんじゃないですか。
○政務次官(小坂憲次君) そのこと自体はNTTの内部でやることだと思いますが、しかし合併という時点をとらえますと、その合併そのものは、電気通信事業者であるNTTとそれからその受託をしている会社、これは規制外の会社でございます、そこと合併することについては、郵政省はこれは許認可の範囲外でございますので、そのことについては、NTT自身が出資することは自由でありますので、その部分では郵政省は関知しないわけでございます。
○小川敏夫君 NTTが出資することが自由とは思わないんですが。 質問の範囲を広げないで言いますが、ですからNTTの財産ですよ、日本自動車電話サービス株式会社に対して出資している株式という財産ですよ。この株式を処分する、あるいはほかの会社と合併することによって価値が大きく変動する可能性があるということについては、これはNTTの事業計画の一つとしてやはり郵政省が監督する分野に入るんじゃないかと聞いているわけです。入るか入らないかを答えてくださいよ。
○政務次官(小坂憲次君) 今御質問をされているのは六十三年当時の話ですか。
○小川敏夫君 はい、そうです。
○政務次官(小坂憲次君) 六十三年当時にポケベル販売会社、自動車電話販売受託会社が合併することについてというお話ですか。それについてNTTが出資すること、それはもっとその前の時点ですよね。時点を、次元を時系列的に。
○小川敏夫君 質問をわかっていないようです。 だから私は、六十三年当時のことでいいですよ。ですから、NTTが出資している会社、すなわちNTTが株式を持っているわけですよ。その株式を処分したり、あるいはその株式の価値が変動するようなそうした行為、これはやはりNTTの事業計画の一環として郵政省の監督に服することではないかと聞いているわけです。
○政務次官(小坂憲次君) それは、株を処分することは、これは全く別の話でございます。出資するということについては……(発言する者あり)質問者の御質問に答えますと、その出資することについて許認可が必要かと言われたら、それはそうではない、こういうふうに申し上げているんです。
○小川敏夫君 私は、NTTが出資するかどうかということを聞いているんじゃないんですよ。それはだから、その点についてはまた異論がありますけれども、その点の議論はまた横に置いておいて、既に出資してあるNTTが持っている株式という財産、それを処分する、あるいは処分じゃなくても株式の価値が変動するような行為を行うことはNTTの事業計画の一環として含まれるんじゃないかと聞いているわけです。
○政務次官(小坂憲次君) それはNTTの事業計画の中に入っていると思いますが、私どもが審査すべき事業計画の内容というものに、そのような詳細なものにまで立ち入っていわゆる行政が関与するようなものではないわけでございます。
○小川敏夫君 NTT法にそういう除外規定があるんですか。
○政務次官(小坂憲次君) 民営化された時点で、監督権というのは先ほど申し上げたようにかなり縮小されているわけです。ですから、民間会社という形の中のその事業計画の、どこに出資をする、どういうことになる、そういうことについてそのすべてを報告を求めるような形にはなっていないわけでございます。
○小川敏夫君 また聞き方を変えますが、ポケベルあるいは携帯電話、この事業そのものはNTTの事業の中心であるということはよろしいですね。──今うなずいたから、それでいいわけですね。 それでは、さらに聞きます。ポケベルの募集業務、代金徴収業務、これはNTTの事業の主要部門じゃないんですか。
○政務次官(小坂憲次君) NTTが委託している業務ではありますが、NTT自体の主要業務というわけではございません。
○小川敏夫君 言葉が不正確でしょう。NTTの主要業務だけれども、その主要業務を他の会社に委託しているということでしょう。本来はNTTが自分でやったっていいんでしょう。NTTの業務でしょう。その業務を一部の会社に委託しているということじゃないですか。
○政務次官(小坂憲次君) おっしゃるとおりNTTが本来自分でやろうと思えばできる業務でありますが、それよりも効率性を重んじて、そして委託するということについて認可を求められ、それが適切であると判断したので委託がされたわけでございます。
○小川敏夫君 質問をまた次に関連して進めますが、この上毛通信サービスあるいは日本自動車電話サービスという会社五社が合併しました。この合併比率は対等合併です。すなわち、すべての株が同じ価値ということの評価を受けて対等合併しておるわけです。 そこで聞くんですが、合併するということは、すなわち株式の価値が不当な評価で合併すれば株式の価値に大きな影響を受けるわけですよ。ですから、これはNTTの事業の一環として当然郵政省の監督に服することになると思うわけですが、この点はいかがですか。
○政務次官(小坂憲次君) それは当然期することではないと思うんです。要するに、出資をした先の会社が、別のやはり出資はしてあっても、同じ民間会社同士が合併することについて、その内容について郵政省が一々監督権を行使するような内容ではないわけでございます。
○小川敏夫君 自動車電話はNTTが五〇%出資しているNTTの子会社ですよ。NTTの子会社が合併するのにNTTが一々関与することじゃないということは言えないでしょう。
○政務次官(小坂憲次君) その合併が適切なものかどうかということについては両当事者間で話をするわけでありますが、また株主総会等もあるわけでございまして、そういう場面でその適切性が判断をされるというふうに思っておるわけでございまして、民間の事業を行政がそこまで一つ一つ入っていくということ自体が規制緩和に逆行するものであるというふうに了解するわけであります。
○小川敏夫君 どうも余り関係ない議論をされても困ります。 時間の関係もあるので端的に聞きますが、郵政大臣、昨日もあるいはこれまでも、ポケベル会社は赤字だとかいうことを言っておられました。きのうは、ポケベル会社全体の総体の数字を示されて、これだけの赤字だというふうに示されたわけです。それで、そういう通信サービス会社、ポケベル会社が赤字だといって合計の数字を出しましたが、合計の数字が出るということは、個々の通信会社の赤字黒字の収益が把握できて、それを合算した結果が赤字だと、こういうことですね。
○政務次官(小坂憲次君) 昨日の大臣の、その前の答弁を引いて、ポケベル会社が赤字というところをとらえておっしゃいましたが、大臣がそのときに申し上げました、当時ポケベル会社は赤字が多かったと言ったのは、これはドコモのやっているポケベル事業だけではなくて、いわゆるNCC、ドコモ以外、その当時はドコモになっていませんが、NTT以外の会社がやっていたポケベル事業を見ますと赤字の会社が多いということでございます。 ちなみに……
○小川敏夫君 もういいですよ、それは聞いていないんだから。 それは新規参入会社についてだけ述べたんですか。新規参入会社も含めて、電電公社時代に設立した通信サービス会社も含めての話ですか。
○政務次官(小坂憲次君) 昨日、小川委員が大臣の以前の答弁を引かれまして、そして、当時ポケベル会社は赤字が多かったと言ったのでという部分について言えば、その部分は両方でございます。
○小川敏夫君 両方だということで結構ですが、大臣は、具体的に全部合計するとこれだけの赤字であるということを述べました。今数字は速記録ができていないんで把握していませんが、具体的に数字を挙げました。それで私は聞いておるわけです。具体的数字が出るということは、すべての会社の収支、赤字黒字を把握して、把握できたからその合計の数字が出たわけですねと、こう聞いておるわけです。
○国務大臣(八代英太君) 事業会計規則第十七条に基づく届け出によって、こう見てみますと、ここに表がありまして、そうすると六十三年当時の新規参入のポケベル事業者の財務諸表によると、二十四社あったわけですが、二十四社中二十一社が赤字であったということですから、大方は赤字であったということを私は申し上げたわけでございます。 それで、我々も遠い、遠いというか、それは十年、十五年前の話でございますから、いろいろ詳細に調査をして、それから丁寧に御報告しようと思っているんですが、先ほどから小川委員、前は検事さんだったという、何か尋問されているような私思いをちょっと感じまして、余り、ですからこれは当時の経緯の問題ですから……(発言する者あり)私は経緯の問題ですから、私たちも丁寧に細かくお答えしようと思いますから、余りけんか腰でやられちゃ困りますから、穏やかにひとつお願いしたい、私たちもいろいろ資料をひもといてやっておりますので。
○小川敏夫君 今国民が小渕総理周辺の株式疑惑に関して大変な関心を持っておるわけでして、その点について明確な答弁がないということは困るんで、逆に、より明確に答弁していただきたい。 ところで、私が聞いているのは、ですから個々の会社の決算数字が把握できて、それで全部の合計が出たわけですね。これは当然のことです。 聞きますよ。今大臣、大変大事なことをおっしゃられた。十七条によって各通信会社の報告を受けて決算がわかっていると。各通信会社の決算をこの十七条の根拠によって報告を求めるんだったら、まさに郵政大臣の報告権が及んでいるということじゃないですか。政務次官、どうですか。
○政務次官(小坂憲次君) 今大臣が申し上げました部分がいわゆるポケベル会社です。そのポケベル会社、いわゆるポケベル事業者は財務諸表等で赤字かどうかというのは全部わかるわけです。一方、NTTの中の事業体としてのポケベルをやっていた部分、そこにつきましては、無線呼び出し、当時は無線呼び出しとか自動車携帯電話と言ったわけですが、それ自体の単体の損益はこれは明確になっていないんですね。私どもも事業部単位の収支がどうなっているかというのは把握できていないわけでございます。 一方、ポケベル販売会社、NTTの方の関係の販売会社、これ自体は郵政省の規制対象外であるために電気通信事業者ではないんです。ですので、経営状況については把握できていないわけです。今赤字というふうに申し上げたのは、あくまでもNCCのポケベルですね、その部分の事業についてはわかるということ、これは公表されていますので。
○小川敏夫君 私は、だって確認したじゃないですか。NCCとそれから電電公社時代につくった通信会社と、これを両方含むんですねと確認したところ、含むと答えたでしょう。だから聞いているんですよ。
○政務次官(小坂憲次君) 私が申し上げたのは、NTTの事業体の全体の部分と合わせても多分そうなるだろうということで、今訂正させていただきます。 NTTの事業部の分についてはわかっていないので、私自身も若干混乱をして、このNCCの数字を足したものが、これたまたま二枚にわたっていたものですから、それを足したものが赤字であると申し上げましたが、NTTの中の無線呼び出し、自動車電話の部分も足した部分でどうなったかということについてはここではわかりません。
○小川敏夫君 八代郵政大臣は、これまでの衆議院や参議院で、まさに電電公社時代の通信サービスの会社のことを議論しているときに、それとは全く無関係のNCCの収益の数字を出して、それがあたかも電気通信会社の、議論しているポケベル会社の収益であるかのように答弁したんですか。そういうことですよね。
○国務大臣(八代英太君) 私は、別に数字を出して言ったわけじゃなくて、その当時、全体の中ではまだポケベルというもの、こういうものの全体像というものもまだまだとても国民の中にも浸透していないし、経営をした人たちもいろいろ会社起こしをしていてもなかなか厳しかったという状況を当時を振り返って御説明をして、そして、当時はそういう意味では、そういうやった方々にとっては非常に赤字で厳しかったということを申し上げたんです。
○小川敏夫君 端的に聞きますが、自動車電話サービス、あるいは上毛通信サービスの五社がさっきも言ったように対等で合併しておるわけです。しかし、例えば東京の中央通信サービス、これは大きな利益を上げている。しかし、上毛通信サービスは、小渕さんの言葉をかりれば毎年赤字で先行きの展望もない、このようなことを言っておるわけです。実際どうですか、この中央通信サービスが黒字で、上毛通信サービスが赤字だと、あるいは自動車電話サービス、これが赤字だったか黒字だったか、これは六十三年当時どうでしょう、わかりませんか。
○政務次官(小坂憲次君) 六十三年当時は、いわゆるポケベル十六社と受託会社ですね、自動車電話二社の合併の話ですよね、それを十社に分割して十の地域に。その部分と今混同されていませんか。
○小川敏夫君 そういうことを聞いているんですよ。
○政務次官(小坂憲次君) その合併の比率は……
○小川敏夫君 一対一ですよ。対等合併ですよ。
○政務次官(小坂憲次君) それが……
○小川敏夫君 だからその当時の会社の経営状況を聞いているんですよ。
○委員長(齋藤勁君) 一度、ちょっともう一回、小川君。
○小川敏夫君 だから、昭和六十三年当時、中央通信サービス、それから上毛通信サービス、あと長野、新潟、それから日本自動車電話サービスが合併したわけですよ。この合併比率が対等合併なわけです。 それで、率直な疑問です。もう時間がないから端的に聞きますけれども──ちょっと質問を聞いていなさいよ、対等合併なわけですよ。これは対等合併ということはよろしいですね。じゃ、そこだけ確認します、まず。
○政務次官(小坂憲次君) 対等合併というのは、委員はよく調べていらっしゃって、どこから入手されたかわからないんですが、私どもにはいわゆる認可……(「そういうことを言っちゃうから議論になるんだよ」と呼ぶ者あり)
○小川敏夫君 わからないならわからないと答えればいいんです。
○政務次官(小坂憲次君) 承知しておりません。
○小川敏夫君 自動車電話サービスに対する出資が五〇%ということはきのうお伺いしました。NTTの子会社ですよ。NTTの子会社が合併した。上毛通信サービスだってほかの通信サービス会社だって、NTTが出資しているわけですよ。そういう会社五社が合併して、その合併比率がわからないんですか。答えられないのか、それが。
○政務次官(小坂憲次君) 把握しておりません。
○小川敏夫君 私は質問通告しているじゃないですか。質問通告書に書いてあるでしょう、合併の条件はと。きのうも言ったから同じ議論をしたんじゃないですか。何で調べてこないんですか。
○政務次官(小坂憲次君) それは、質問通告をいただいて、私どももやりたいのでございますが、いわゆる報告を求める根拠法がないんですよね。ですので、その報告を求めることができないんです。
○小川敏夫君 まず根拠法、NTT法十七条にあるじゃないですか、郵政大臣は事業の報告を求めることができると。あるいはこんな根拠法を使わなくたって郵政省は調べればわかるでしょう、まず。大事なことですよ。 じゃ、この十七条で報告を求めることができないんですか。そういうことですね、今言われた趣旨は。
○政務次官(小坂憲次君) いわゆる自動車販売受託会社の報告を求めることはできません。
○小川敏夫君 NTTの財産に関することですよ。NTTの財産の処分に関することですよ。そうでしょう、NTTが出資した株式を持っているんだから。そのことについて報告を求めることができないんですか。
○政務次官(小坂憲次君) 合併同士は、ポケベル販売会社並びに自動車電話販売受託会社、いずれも管轄外でございますので、それ同士のものについては報告を求めることはできませんし、今の自動車販売受託会社は非公開の会社でございますので、昨日御質問になったような株主の構成とかそういうことも含めて私どもには把握できないんです。
○小川敏夫君 聞いてもいない株主の構成のことなんか言わないでください。 私は言っているんですよ。NTTの財産ですよ。NTTの財産の処分に関する、あるいはNTTの財産の価値の異動に関すること。まさに、出資している先の会社が合併するということはNTTの財産に関する一つの処分行為じゃないですか。
○政務次官(小坂憲次君) 何か同じ答えを申し上げるようで申しわけないんですが、NTTは民営化されたんですよ、六十年に。ですので、その後のいわゆる規制、監督の権限というのは必要な範囲内にとどまっているわけです。ですから、企業が順調に何ら問題なく運営されているときにすべてのことを報告を求めるということは本来やらないんですよ、民間会社でございますので。
○小川敏夫君 何かどうもそういう答弁を聞いていると、法律の解釈をねじ曲げて、合併比率が公にしにくいから隠しているように思えるんですがね。 私が聞いているのは、はっきり答えてくださいよ、ですから、NTTが有しているNTTの財産の株式ですよ、この株式を合併という形でやると評価が場合によっては影響を受けるわけです。そのことは、民営化されたって、NTT法の第十七条に書いてある報告を求める範囲に入らないんですか。あなたはさっき入らないというような趣旨だったけれども、もう一度確認しますよ、これは大事なことですから。
○政務次官(小坂憲次君) NTTの報告を求める範囲というのは必要な範囲にとどまっておりまして、それをその当時、利益処分とかそういったものであればこれは認可の対象でございますからあれですが、利益処分とかいうのじゃなくて、日常の、通常の営業活動、業務活動、すべての会社活動の中のある一定の時点でございますので、その部分のものを十七条に基づいて報告をさせるようなかけ方の規制の形にはなっていないのでございます。 ですから、民営化した時点で民間会社として自由な営業をしてもらう、しかしそれは一定の利益の処分等で株主が損害をこうむらないようにするときのみチェックするわけでございますので、それは一定の区切り、決算のですね、そういう時点で出てくる問題でございます。
○小川敏夫君 だから、NTTの出資している子会社の合併はこの十七条の──端的に答えてください、イエスかノーかで。この十七条、郵政大臣は報告を求めることができると。つまり、NTTに対して報告を求めることができるとはっきり書いてあるわけですよ。これは民営化された後の法律ですよ、NTT法ですから。これで、NTTが子会社の株式を持っている、その子会社の合併に関して報告を求めることができないんですか。 もう時間がないからイエスかノーかで答えてください、ごちゃごちゃ言わないで。
○政務次官(小坂憲次君) 法律で言っているのは、あくまでも必要な範囲ということでございまして、先ほどから繰り返し申し上げているように、会社が正常な活動、営業活動をしていて、そして決算を見て問題ないということであれば、その日常活動の中で一々報告を求めるというようなことはやらないのでございます。ですので、そういうような形は持っておらないということでございます。
○小川敏夫君 やるかやらないかを聞いているんじゃないんですよ。この法律でできないのかと聞いているんです。 私はこの国会で、あらかじめ質問通告をしているわけですよ。だけれども、先ほど、できないからその点調査していないと答えましたよね。しかし法律があってできるじゃないですか。どういうことですか。できることをやらないんでしょう。一体この国会の質疑を何だと思っているんですか。
○政務次官(小坂憲次君) いわゆる報告を求める内容というのはNTT法を施行する範囲内での報告ということに限られておりますので、そういった個別のものまで対象になっているというふうには了解しておりませんが。
○小川敏夫君 この法律を施行するために、第十二条で書いてあるわけですよ、事業計画に関してはあらかじめ郵政大臣の認可を受けろと。だから、事業計画の中に入らないんですか、合併は。あるいは、合併というのは一つの利益処分でもあるでしょう、株式に関しての。入らないんですか、これは。この法律を施行するためという、この法律の中の十二条に書いてあるじゃないですか、事業計画に関しては郵政大臣の認可を受けろと。そんないいかげんな話で通るかな。
○政務次官(小坂憲次君) 合併は利益処分じゃございませんですよね。ですから、違うというふうに申し上げた……
○小川敏夫君 そんなことない。
○政務次官(小坂憲次君) 利益処分は認可の対象でございます。でも、合併は利益処分ではないんですよね。
○小川敏夫君 利益になるか不利益になるか、それは合併の仕方次第ですよ。だから、利益になるか不利益になるかを含めて利益処分ということを言ったんですよ。 それから、あなたは今、十七条がこの法律を施行するためにということだからと何か理屈をこねたから、私は十二条にはっきり書いてあるでしょうと言っているわけですよ。すなわち、報告権があるでしょうと言っているわけです。どうですか。 私は、あらかじめ質問通告をして、このNTTの子会社の、あるいは出資している会社の合併の条件、合併比率についてあらかじめ質問通告をしておるわけです。それについて、きのうもきょうも何にも調査してこないし、答えない。その答えない根拠について、法律上できないからだと。しかし、もしその解釈が間違っていたらいつそれを回答してくれるんですか。
○政務次官(小坂憲次君) いや、私のその解釈は現時点で私は間違っていないと思うんですが。いわゆる認可対象の事業計画というのはサービス計画と設備計画のみでございますので、そういった意味でその中に入っていないわけでございますのでそれは報告を受けていないということでございますし、今聞けとおっしゃるのであれば、私どもは聞く根拠がないといけないわけですが、そこまで聞かなきゃいけないという形になっていないのでございます。 ですので、むしろ国会の国政調査権の方が強力な権限でありますので、直接お聞きいただいた方がいいぐらいの話かもしれませんが、私どもでは残念ながら回答するわけにはいかないのでございます。
○小川敏夫君 終わります。
○内藤正光君 五分という短い時間ではございますが、一点だけ、では単刀直入に情報のバリアフリー化について質問をさせていただきたいと思います。 情報化社会は私たちにさまざまな恩恵をもたらすだろうということが予測をされるわけなんですが、そんな中でいろいろな人がいるわけです。身障者が情報化社会の恩恵から阻害されるようなことがあってはならない。しかし、現実を考えてみますと、身障者の存在が考慮されないまま、例えばいろいろな情報機器、広い意味での機器ですね、そういったものの開発が進められているというのが現状でございます。例えばコンピューターを例にとれば、手が不自由な方あるいはまた目が不自由な方、そういった身障者の方々がコンピューターを使おうとしても実際使えない。使えるようにするためには大変な負担が強いられるわけでございます。 こういった現状を踏まえて大臣にお考えをお伺いしたいわけでございますが、そういった身障者のための情報バリアフリー化、どのように大臣お考えになられているのか、お願いしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 内藤委員、議事録いろいろ勉強をさせていただきまして、昨年もこの問題で御提議いただいたということで大変意を強くしているところでございます。いろいろありがとうございます。 まさに、高齢者、障害者を含めただれもが情報通信の利便を享受できる、それが万人のための情報通信時代、IT革命と、私自身はそのような思いを持っておりまして、特に日本の技術をもってすれば、いろんなコンピューター等々の操作も簡単に障害を持った人にも取り入れることができるし、あるいは高齢者にもそれができるだろう。しかも、二十六文字という英語ではなくて、平仮名、片仮名、漢字と難しい日本の文化、言語ではございますけれども、それさえも今は日本の技術でかなり使い勝手のよい形に技術開発をされております。 このことを考えますと、例えば車いす一つをとりましても、あるいは車一つをとりましても、手が使えない人が足でハンドルを操作するとか、あるいは車いすの電動車いすも両手両足がだめでも舌で操作をするとか、こういうようなことも今盛んに研究をしているわけですが、情報分野もまさにそういう方向でやっていくということが大切でございますし、そのためにも、この間の情報バリアフリー懇談会におきましてもいろいろな提言をいただきました。 そういう意味においても、平仮名的な扱いやすい私たちのインターネット時代、コンピューター時代を迎えたいという思いに立っておりまして、すべての人々に使いやすい機能を持つユニバーサルデザインというものも念頭に置きながらいろいろな開発をしているところでございます。 この間、私、NHKの技術研究所に視察に行ってまいりまして勉強させてもらいましたが、音声そのものを、普通の言葉を、ゆっくりと絵を追いながら遅くできるという本当に現実では考えられないような技術さえも今や日本ではできておりますし、あるいは実際簡単なアダプターを使いながら、今ある映画でも何でもそのアダプターをつなぎさえすれば、そこに完璧じゃないけれども文字が画面に出てくるというようなそういう技術も今行われております。 いろんな意味で技術開発が進んできておりますので、私たちも意を強くして、万人のためのIT革命ということを目指しながら一生懸命対策に取り組んでいるところでございます。いろいろまた御指導いただきたいと思っております。
○内藤正光君 日本は、大臣おっしゃるようにいろいろな技術を持っている、身障者のためになるような技術を持っている。問題は、それがなかなか普及していかないことなんです。一つには大変高いコスト、高いコストといいますか、価格が高いということなんですが、なぜ高いかといいますと、はっきり言えば身障者対応のものが特注品であるから、つまり最初からそういったことを考慮していないままにつくってしまうから、後づけになるから高くなるわけなんです。 ですから、そこでもしこれを標準化してしまえば、十合目までじゃなくて例えば三合目あるいは五合目までのところをコンピューターのソフトウエアとして組み込むとか、そういうふうに標準化してしまえば、これはもうコストが格段に安くなるわけです。 そういったことを考えたときに参考になりますのが、これまた私、昨年の議事録をお読みになったかと思いますが、中で御紹介をさせていただいたというか指摘をさせていただきましたのが、アメリカでやっておりますリハビリテーション法、これは政府調達機器については身障者対応を義務づけたもの。あくまで民間企業が導入する機器についてはその限りではないとはいうものの、納入するメーカーにとってみれば政府というのは大きな顧客なわけです。ですから、メーカー側にしてみれば、政府に納入するものと一般民間企業に納入するものを分け隔てするような合理性は全くない。ですから、このおかげで全部の機器について身障者対応になってきたわけなんです。 ですから、大臣にお伺いしたいんですが、ぜひリハビリテーション法についてちょっと一言御見解を伺いたいんです。
○国務大臣(八代英太君) アメリカのリハビリテーション法というのは、一九九八年にも改正されておりますが、一九九二年にADA法、障害を持つアメリカ人法という大変強烈な拘束力のある法律が制定されまして、自来、いってみれば最大公約数ですべての社会を考えるのではなく、最小公倍数的に考えながら、同じ車いすでも九人九様の車いすがあると同じように、車いすというと最大公約数で決められていたものから、だんだん個々のニーズに合わせたものへと大きく変革されております。 リハビリテーション法は、そういう意味では連邦政府のこれは画期的なものでございますので、私たちもこのリハビリテーション法の五〇八条というものを中心に考えながら、それが言ってみればADAというものをしっかり裏づけをして支えている法律でもございますので、日本では障害者基本法というものを一九九三年に一応つくったんですが、これは拘束力がないんですね、これは議員立法でつくりましたので。 そういうことを考えて、例えば障害者も五百万の時代、あるいは高齢者も千八百万という六十五歳以上の皆さんのそういう時代、ということになると、これが大変市場のコンシューマーとしては大きなお客さんであるということをやっぱりメーカーさんにもよく知っていただいて、確かにコストはかかってしまうから売れないものは余り研究はしたくないというのがどうも市場主義の中にはあるようではございますけれども、そういう意味でのユニバーサルサービスというものの徹底はこれから私たち郵政省がしっかりと指導をしながら、いろんな意味ですべての人々の使いやすい機能を持つユニバーサルデザインという考え方を浸透していくような指導もしていかなきゃなりませんし、またよく国民の皆様への理解啓発に取り組んでいかなければならない、こんなふうに思っております。
○委員長(齋藤勁君) 内藤君、質問時間が来ておりますので、簡単にお願いします。
○内藤正光君 はい。 これで終わりますが、先ほど小川委員の質問において、合併が利益の処分に当たるかどうか、あるいはまたそのことについて郵政省の監督権限が及ぶかどうかについて説明が不明瞭でございましたので、文書での回答をお願いを申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。
○国務大臣(八代英太君) はい、承知しました。
○委員長(齋藤勁君) 回答できますか。
○国務大臣(八代英太君) はい、文書で回答しましょう。
○弘友和夫君 公明党・改革クラブの弘友和夫でございます。 まず初めに、郵政省の行っている事業で地域・生活情報通信基盤高度化事業というのがございます。七つございますけれども、その一つに新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業という事業があるわけですけれども、この内容を見てみましたら、補助事業主体になるのは市町村とそれから第三セクター。市町村には国が三分の一、都道府県及び市町村が三分の二。第三セクターの場合は国が四分の一、都道府県及び市町村が八分の一ずつですから、要するに半分の補助事業になっておる。こういう事業ですけれども、民間が入っていないわけですけれども、まずこの事業の目的と、それからどうして民間が入っていないかということをひとつお聞きしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業というのがございまして、情報通信基盤の地域格差の是正を図るために設けられたものでございまして、事業主体は、市町村がみずから行う場合と、今委員御指摘のように第三セクターが行う場合がございまして、いずれの場合も国の補助金は都道府県に対して出されまして、都道府県から市町村に対してさらに補助するという、こういう仕組みになっております。そして、第三セクターが事業主体の場合にあっては、補助を受けた市町村からさらに補助される、こういうやり方になっておりまして、第三セクターに対する地方公共団体の出資には、これまた議会の承認が必要であるということになっておりますし、出資を受けた第三セクターに対しては地方公共団体は株主として公的な意思を表明する、こういうことになっております。 いずれにいたしましても、この補助金は有効に使うことは当然でありますが、本補助金は地方公共団体または地方公共団体が関与する第三セクターが事業主体となっている地域における情報通信基盤整備の格差を是正するということになっておりますので、純粋な民間事業者に対してはこの補助金というのは出されない仕組みになっております。 今、平成十年度末現在で四万三千八百八十一事業者がケーブルテレビの事業者になっておりますし、そういう中で、いろんなところで、経営基盤の安定しているもの、またそうでないもの、いろいろございますけれども、それぞれの経営状況は、いろんな形のアンケートがあるんですが、これは任意のアンケート調査の結果によるものですが、平成十年度においては第三セクター形式のものは二百三十七事業者中百三十事業者が黒字だと。あとは、ですから厳しいという状況だろうというふうに思います。純粋の民間事業者等においては七十三事業者が回答を寄せてきたそうですが、四十八事業者が黒字であるということになっております。自治体形式のものにつきましては、なかなかその経営状況というのは私たちも把握し切れていないというのが現状でございます。
○弘友和夫君 ケーブルテレビに対する郵政省の考え方だと思うんですけれども、今までは、要するに立ち上げの部分においては、やる人がいないわけですから、自治体がやったり第三セクターがやったり、そういうことでいいんですけれども、今民間が、どんどん規制緩和等で外資系も入ってくるし、それから今回法案が出るかもしれませんけれども、いろいろよそのケーブルを借りてケーブルテレビもやれるとか、そういうどんどん参入もしてくるようになるわけですね。そういうときに、やはり民間も第三セクターも自治体のやっているやつも同じ土俵の上で競争していかなければ、片一方には補助金が出ていますよ、ただ民間はありませんよと、こういうことになると、今までは余り地域の競合するところはないけれども、今からはそういう競合するところが当然出てくるわけです。 現に、佐賀でしたか、同じ民間だけれども、片一方は何%か自治体の株が入っているので第三セクター扱いになっている。片一方は純粋な民間だと。伊万里テレビと西海テレビですか、そういうことで、今は紳士協定で地域を分けていますけれども、これ規制緩和になってくると同じ地域になってくる。片一方には補助金がある、片一方にはありません、こういう競争というのは今からこれを普及する上においては少しおかしいんじゃないかなと。今まで立ち上げの部分ではこういう部分があってもいいと思うのですけれども。 特に、外資系なんかが入ってくると、何でそこだけ補助をするんだと、こういう話に必ずなると思うんです。何というか、大きく言えば日米の話になってくると思うんです。ですから、ここら辺の考え方というのはやはり整理しておかないといけないし、今さっき黒字赤字の話がありましたけれども、自治体でやっている部分というのは非常に厳しい経営、第三セクターもやっぱり厳しい部分もある。 この間、委員会で長崎へ行きましたけれども、純然たる民間で補助金ももらわないで黒字になっているところもある。やっぱりそういう民間の力というのを、何か補助金を出すんだったら全部に出せ、やらないのなら一切やらないと、こういうことで今からもう整理していかないといけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、御所見をお伺いします。
○国務大臣(八代英太君) 委員御指摘のように、これは大蔵省の補助金の一つの制度の中に組み込まれているものですから、私たちも、例えば本来ならば情報通信というのは、満遍なくすべての人の、また事業者の期待に沿うべく、また新しい時代を構築するための重要な政策だというふうに思っていきますと、第三セクターならば補助金は出るけれども純粋な民間事業だと出ないというのは、その不合理さみたいなものは今委員御指摘のように私もそう感じております。 これは、言ってみれば法律の壁もあるやにも思いますし、私たちも、そういう意味ではこれからの情報通信時代を考えたときに、今御指摘のことも踏まえて、もっと郵政省に任せてもらいたいとか、あるいは情報通信はこれだけの予算を大蔵省用意してください、それで郵政省がこういうメニューでやりますというぐらいの気持ちを持ってこれから問題提起はしていかなければならない、このように思っております。
○弘友和夫君 ぜひ郵政省に頑張っていただいて、大蔵省はやはり何らかのそういう公的なものじゃないといかぬとかなんとか言うと思いますけれども、ぜひ頑張っていただきたい。整合性のあるものにしていただきたい。 次は、情報化社会におけるプライバシー保護の件、先ほど同僚議員から御質問ありましたけれども、少し絞らせていただいて、昨年の十月十四日に発表されました郵政省の個人情報に関するアンケート調査、この結果によりますと九二・七%の方が個人情報が知らないうちに利用されているという、そういう漏えいの不安というのを感じている。 そこで、日本は欧米に比べてこういう個人情報の保護に関してはないに等しいと言われているぐらい法律的なものも何もないという状態だということで、後でまた大臣の所見もお伺いしたいんですけれども、ぜひそういうものが必要だと。 先日、二十二日ですか、新聞報道では、NTTの社員がまた顧客情報を漏らした、それで逮捕されたと。NTTの顧客情報、電話番号と住所というのはどういう価値があるのかなと。電話帳にも載っている。知られていないものもあるんでしょうが、どういう価値があってこれは一件三千円とか五千円とかというふうになるのか。素朴な疑問ですけれども、いかがでございましょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 大臣所感につきましてはまた大臣からお願いするとしまして、今の個別具体的な話に限定いたしますと、御指摘のように、先月二十二日に逮捕されたNTT東日本の社員が電話加入者の氏名、住所、電話番号、いわゆる一般的な顧客情報を四百件漏えいしたというふうになっておりまして、その見返りに百二十万円を受領したと。 なぜこんなに価値があるんだと、こういう御質問でございますが、幾つか考えられると思うんですが、一つは、どこにいるかわからない人に連絡をとりたい、おたくの持っているリストの中にこの名前がないかと聞いて、その人の電話番号を聞き出して連絡をとりたいというそういう部分と、あるいは逆に、電話番号だけ知っているけれどもその人の住所を知らない、何とかその住所を調べたいということで、これを興信所とかいろんなところに頼む。そうすると、その興信所が調べる一環として、じゃ、私のところにNTTの社員がいたのでそこをちょっとつっついてみようといってたまたま漏えいしてしまうようなことがあったということで、これは大変重要な、重大な問題なんです。 御指摘のように、私も大変懸念を持っております。これはしっかりしないと、こんなことが起こればもう自分の住所だの何も書きたくなくなっちゃいますから、信頼関係が根本から崩れますので、こういう個人情報の保護に対しては本当に日本はまだ欧米におくれているというふうに思っております。 そういう意味で、価値がなぜあるのかと言えば、たまたま電話番号を聞いたけれども住所がわからない、それを調べたいとか、そういった面で必要なんだと思っております。
○弘友和夫君 電話番号を知っていて、住所というのは普通でも教えてもらえるんじゃないかなという気がしますけれども、それはそれとして。 NTTの場合はみなし公務員ということで贈収賄の対象になる。ところが、ドコモだとか、今携帯電話がどんどん普及していますけれども、そういう民間会社は全くそういうものは対象にならない、そこはそういう情報を漏えいしても罪にならないということだと思うんですけれども、それはいかがですか。
○政務次官(小坂憲次君) おっしゃるとおりなんです。今は罪にならないんです。そしてNTT社員が例えば顧客名簿をプリントして持ち出したとか、フロッピーに入れて会社のフロッピーを持ち出したとか、これは窃盗になりますけれども、情報そのものを口頭で漏らしても何ら罰する法制がないのでございます。大変、御指摘のとおりでございます。
○弘友和夫君 それでもう一つ、電話帳です。 これは我が家にも来るしいろいろ会館にも来ますけれども、もう東京なんてこれだけ厚いやつを持ってくるわけです。 果たして、電話ができてからずっと今までというのはそれなりの意味があったと思いますけれども、今あれだけのものの中から電話どこか探してということにもなかなかならないし、今言ったそういう個人情報、もちろん載せないでくれと言えば載せないわけですけれども、しかし、みんな一人一人に載せるか載せないかと聞いて回っているわけでもございませんし、今携帯電話なんか電話帳はまずないわけです。それでもこれだけ普及してやっている。 電話帳の印刷費は全国的にどれぐらいかかっているのか、お金等はわかりますか、そういうもの。
○政務次官(小坂憲次君) これは数字がありました。NTTの電話帳は、平成十年度で一億三千三百四十一万部発行されているそうでございます。その発行に要した費用は千八十二億円というふうに聞いております。 電話帳は、掲載の省略を希望する加入者が増加してきている、そういう状況であるようでありますが、今なお、電話番号の検索手段として相当程度の有用性を有している、このように認識しておりまして、また、そういう意味でまだ存在価値はあるのかというふうに思っております。 また、電話帳情報、いわゆる顧客情報の不正な二次使用の防止については、現在政府全体として取り組んでおります個人情報保護法制、この中で検討してまいりたいと考えております。
○弘友和夫君 全国で一億何千万部、一千八十二億円のお金をかけて、紙を使って、資源を使って、ほとんどがむだに、むだということじゃありません、それは有効な手段だ、こう言われましたけれども、実際携帯電話なんかは電話帳がなくてもお互い同士知り合った電話でやっているわけですから。今携帯電話の普及なんかすごいものですよ。 そういう意味においては、少なくとも個人の、企業なんかは宣伝したい部分があるのかもしれませんけれども、個人の電話帳は要らないんじゃないか。ストーカーの問題とかいろいろあると思うんです。 そして、今言われたように二次利用、三次利用、それを編集し直して何かをやると、じゃ、その著作権がどうだとか、そういう話になるわけですから、これは要らないんじゃないかということですけれども、それも含めて個人情報保護法の制定というのが、基本的な個人情報の保護法、それから電話に関する個別の法律、こういうのが必要じゃないかと思いますけれども、大臣にお伺いします。
○国務大臣(八代英太君) 電話帳が時代の流れに沿って必要か必要でないかというのはいろいろ議論することも必要かもしれませんけれども、しかし、一〇四で聞きますと六十円取られちゃいますから、やっぱり電話帳でしっかりまず名前を調べて、わからなかったら一〇四でというのが我が家の家庭教育でもあるんですけれども。電話帳はまた役に立つ部分もありましょうし、それからまた、耳の不自由な方にとっては電話帳というものが欠かざるべく大変重要だというふうにも思いますし、その辺は電話帳のいろいろなメリット、デメリットというものもこれから検討することが必要だというふうに思っております。 そこで、今御質問いただきました電気通信分野における個人情報保護法制のあり方に関してなんですけれども、そういう研究会を今開催しておりまして、昨年九月のことでございますが、法制化が必要なのかどうかも含めた内容等の検討に今入ってきております。そして、昨年十一月二十五日には、法制化に向けた検討が必要であるとした上で、今後の検討の方向性を示した中間報告が取りまとめられたところでもございます。 郵政省といたしましては、この研究会の中間報告を踏まえまして、高度情報通信社会推進本部における基本法の検討状況等にも配慮しつつ、引き続き個別法の法制化に向けた検討に取り組んでおりまして、何とかいろんな意味での危ない時代をクリアするために、次期通常国会ぐらいにはこういう法制化に向けたまとめをしなければならないなと、こういう思いで今一生懸命取り組んでおりますので、また御指導いただきたいと思っております。
○弘友和夫君 お言葉を返すようですけれども、耳の不自由な方は電話はかけられない、ファクスなんです。ファクスは電話帳には載っていないわけですから、ということでございますので、ひとつよろしく。 それから次に、時間がありませんけれども、福祉定期貯金の問題です。 これは一年間今回延長されまして、ある身体障害者の協会の理事長さんは、高齢者や障害者にとってまさに一条の光だと。やはり一年間延長した意義は非常に大きいわけですけれども、対象者が五百三十九万人ぐらいあるだろう、そのうち実際に利用されているのはまだ三分の一程度。 この制度のPRというのは非常に大事だということでございますけれども、郵政省も、この間の委員会におきまして、大臣は二万四千七百郵便局に手紙を出して、チラシを二種類つくって四百八十万部配布して、ラジオ、テレビでも周知徹底したと。確かに新聞にも大きく載っておりましたので、その御努力は敬意を表するわけでございますけれども、先日、長崎に行きましたら、長崎では原爆被爆者手当の関係者が非常に多い、広島も多いですけれども。これは民間の銀行がやらないというふうにもうほとんど決めているわけです。それが郵便に来るんだと思いますけれども、これを快く受け入れていただきたいんですが、まだ郵便局にも周知徹底されていないところがある。聞いてみましたら、局員さんがそんな制度があるんですかというところがあるわけです、現実に。 だから、ぜひこれは本当に徹底をしていただきたい。Z旗まで上げて徹底していただかないでもいいんですけれども、ぜひ徹底をしていただきたいと思います。その大臣の決意を──では政務次官、よろしく。
○政務次官(前田正君) 先生御指摘をいただきました郵便貯金の福祉定期でございますが、おかげをもって本年二月二十九日で一応のところを終了することとなっておりましたけれども、大蔵省等の御配慮によりましてさらに一年間取り扱いを延長させていただくことになりました。 平成十二年の二月末現在では、預入件数が約百三万件、預入金額が一兆三千六百億円、こういうことでございます。 今、非常に低金利の時代でございまして、〇・一五の金利に対して四・一五というふうな数字でございますので、大変皆さん方から喜んでいただいて、我々も大変苦しい中を積極的に今申し上げましたような方法によってPR活動をしておる、こういうことでございます。 大臣からも御答弁をいただくことにさせていただきます。
○国務大臣(八代英太君) 今、郵便局の人たちもそれは内容は知らないんじゃないか、こういうおしかりをいただいたんですけれども、この辺はしっかり私たちも教育をし、それから制度を十分理解して、そしてしっかりとお勧めするように。 四・一五というのは今の時代では夢の金利でございますから、なかなか一般の民間銀行におきましては、福祉定期は郵便局の方でやってもらったらというようなアドバイスをしているところもあるやにも聞きますし、もう次は福祉定期はやめだよ、こういうことを言われたというような、そんなお話もございます。 しかし、郵便局ではこれはしっかりと、いわば福祉の御協力、お力添え、自立への援助、こういう思いに立ちまして、四・一五をしっかり守り一年間やる。しかも、それも局員がしっかり説明ができないような状況であってはいけませんので、これからも一生懸命、郵便局職員が理解しやすいように図や表を使用するなどして工夫した指導に努めてはおりますけれども、なおマニュアルをさらにつくりまして徹底をして、そして障害者あるいは高齢者、そういう皆さんにとっての利便に供するように努力をしていきたいと思っております。
○弘友和夫君 しっかりぜひお願いしたいと思います。 大蔵省の御配慮といっても、大蔵省のやっている銀行の方はやめるところがいっぱいあるわけですから、大手を振って郵便局、郵政省は大きな顔をしてやっていただきたいと思います。 これは、先ほど定期の流出だとかいうお話がありましたけれども、これでしっかり、これでは損になるかもしれませんけれども、情けは人のためならずで、これをやっていたら必ずその部分が新しいものに拡大していくと思いますので、ひとつよろしく。 以上、終わります。
○国務大臣(八代英太君) そこで、大体予算も七千五百万円ぐらい用意しまして、ポスター、チラシそれからテレビスポット、ラジオ、いろんなことをやってまいりました。まだ徹底されていないというなら、もう四月、また新たな月になっていきますから、そこで今度、社会福祉協議会とか老人クラブ連合会、そういうところにもポスターをお願いして、とにかくいい政策ですからこれはもう徹底的にPRをしようということで再度点検をしましたら、そういうところがちょっと抜け落ちておりましたので、これからその方もあわせてやっていきたいと思っております。
○弘友和夫君 よろしくお願いします。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本です。 きょうは、NTTの接続料の問題についてお伺いをしたいと思うんです。 国民共通の財産である電気通信網を国民全体のためにどう生かしていくのか、これが何よりも問われていると思っております。ですから、アメリカの言いなりになって国民の利益が犠牲になるというようなことはあってはならない、そういう立場で政府の態度の問題点もこの間指摘をしてまいりました。技術進歩の成果を国民に還元するという立場で加入基本料も通話料も値下げをするべきだと私どもは考えておりますし、また接続料の値下げにも決して反対ではございません。しかし、長期増分費用方式によって接続料を決めることは若干問題があるのではないかと考えております。 まずお伺いしたいんですが、接続料の算定に当たって長期増分費用方式を導入する眼目といいますか、目的は何でしょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 御指摘のように、利用者の利便を考えなきゃいけないけれども、しかしそれをどういうふうに実現していくかということでございます。 従来、東西NTTの事業者間接続料の算定に当たっては、ネットワークの構築や維持管理に実際に要した費用、これを回収するという観点から、いわゆる実際費用方式を用いてきたわけです。これに対して長期増分費用方式というのは、現時点で利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を利用するという前提で、実際のものではなくて、いわゆる仮想で組み立ててネットワークのコストを算定する方式。 これは、なぜこんなことをやるかというと、この方式は現実の独占的な地域通信ネットワークの提供における非効率性を排除して、そして競争価格の水準を示すもの、こういうふうに経済理論上の理解がされておりまして、通信市場における競争を促進していく観点から、事業者間接続料の一層の引き下げを図るために、郵政省ではこの長期増分費用方式を用いた接続料算定のあり方について電気通信審議会に諮問をいたしたわけでございます。
○宮本岳志君 この方式によって接続料を決定する制度が導入されれば、いわゆるユニバーサルサービスの提供にはどのような影響があるかという点と、それからその場合、NTT等法で定めている国民生活に不可欠な電話の役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保に寄与するという責務はどのようになるのか、ひとつお答えいただきたいと思います。
○政務次官(小坂憲次君) おっしゃるように、これは決してアメリカから言われて導入した方式ではなくて、それ以前から、対米交渉の前から電気通信審議会、言ってみれば平成八年の時点からもう研究していたものなんです。今こういう時点へ来ているわけですが、対米交渉の中におきましても、私どもは、ユニバーサルサービスを維持する上でそれに障害にならないこと、それから東西NTTの経営に悪影響を及ぼさない、そしてまた利用者料金を値上げするようなこういった利用者の不利にならないようなこと、こういう前提でこれを導入しますよと、こういうふうにしているところでございます。
○宮本岳志君 ユニバーサルサービスの確保についてはどのようになりますでしょうか。
○政務次官(小坂憲次君) これは民間事業者でありますNTTに対して、特別法におきましてやりなさい、こう言っているわけでございますので、このレベルを激変緩和といいますか新しい計算方式を導入したことによりまして経営に大きな悪影響を及ぼしますと、このユニバーサルサービスというのが実現できなくなってまいります。すなわち、もうかるところだけやって、もうからないところにやらないということでは困るわけですので、それができるような経営体質というものを維持していかなきゃいけない。 そういう観点から長期増分費用を段階的に導入していくという方式をとっておるわけでございまして、これは二月九日に審議会から答申をいただいたところで、その方針に従って進めてまいるわけでございます。
○宮本岳志君 とにかくNTT等法で定められているこのユニバーサルサービスの規定、この規定はあくまでユニバーサルサービスを守るという趣旨だと思いますし、その保障は政府としてはきちっと行っていくということでよろしいですね。
○国務大臣(八代英太君) まさに万民のためのIT時代を迎えるということになってきますと、先ほどから国内外の南北格差の話もありましたが、日本においても都会とあるいは山村地域との格差というようなこと、年齢の格差、いろいろな問題がありますが、とにかくNTTは日本の基幹産業でもございますし、その責任も私はあるだろうと思います。まさにこういう責任分野においては政府はしっかり指導をしていくことが大切だというふうに思いますし、まさにあまねく津々浦々、ユニバーサルサービスというものはNTTがインフラ整備を中心として国民の新しい時代の情報化時代に寄与してもらいたい、こういうことはしっかり申し上げるべきだと、このように思っております。
○宮本岳志君 この問題、なぜこだわってお伺いするかといいますと、長期増分費用方式の議論というのは、この原理というのは、原理的にユニバーサルサービスのための費用の出どころを奪うといいますか、そういう原理になっていると私たちが考えるからであります。これは時間が限られておりますので、きょうはここで立ち入って算定方式の議論は避けますけれども、きょうは料金の問題で幾つか質問させていただきたい。 まず、接続事業者からNTT市内通話網への接続料、これは九四年からの四年間で約四割引き下げられております。これはこの間の技術革新や効率化の成果によるものか、それとも一部の接続事業者が主張しているように接続料算定対象の費用が狭められたということなのか、どちらでしょうか。
○政府参考人(天野定功君) お答え申し上げます。 東西NTTの地域網の接続料は、過去五年間を見ますと中継交換機の場合ですと四六%の値下げになっておりますし、また平成八年度から始められました加入者交換機接続の場合は、三年間ですが一二%ほど値下げになっています。 この値下げを分析しますと、平成七年度、八年度は接続料算定対象となる費用を見直しましてその費用の範囲を狭めましたのですが、それによる効果は一部にとどまっているわけでありまして、費用削減だとか通信量の増大による効果の方が大きいと見ております。 さらに、九年度以降につきましては電話について費用範囲の見直しは行っておりません。しかしながら、順調に値下げは行われておりまして、これは主として効率化等による費用の削減と通信量の増大によるものと考えております。 以上のことから、接続料の値下げは年によって要因が若干異なりますが、全般的には効率化等による費用の削減と通信量の増大が主たる原因だと見ております。
○宮本岳志君 両方あるけれども、どちらに重きがあるかといえば、やはり効率化の努力によるものだという御答弁があったと思います。 そこで、郵政省が募集したパブリックコメント、特に接続料算定のあり方についての意見、これを見てみますと、TTネットは、接続料は高どまり、利用者料金は大幅値下げという構図は公正競争を妨げると苦情を言って、接続料のさらなる引き下げを求めております。郵政省が参入の促進などと言っているもとでこういう意見が出てくるのは当然なことだ、自然なことだと私どもも思いますけれども、しかし問題は、ここで言われているように、本当に一般の多くの加入者にとって大幅値下げとなっているのかどうかということであります。 九四年以降、NCCのNTT市内通信網への接続料は既に述べたように大幅に下げられてまいりました。一方で、加入者の基本料金、市内通話料金、市外通話料金、公衆電話の通話料、それから一〇四の番号案内の料金はどうなったか、民営化当時と今の時点でどのように推移したか、御答弁いただけますか。
○政府参考人(天野定功君) 市外通話料金につきましては、電電民営化当時、最遠距離で平日昼間三分四百円でありましたが、現在は三分九十円となっており、これは競争の進展によって料金の低廉化が図られております。 しかし他方、基本料につきましては、民営化当時、住宅用四十万加入以上の収容局の場合ですと千五百五十万円であったものが、平成七年二月には千七百五十円へ値上げされております。 また、公衆電話の通話料につきましては、市内通話の昼間、夜間の例をとりますと、民営化当時三分十円であったものが、平成五年十月に三分二十円に値上げ、平成六年四月に三分三十円に値上げが行われております。 失礼いたしました。先ほど四十万加入以上の収容局につきまして千五百五十万円と申しましたが、千五百五十円の間違いで、訂正いたします。 それで、もう一つ番号案内の料金でございますけれども、民営化当時これは無料であったんですが、月一回のオペレーター扱いの昼間、夜間の例をとりますと、平成二年十二月以来有料化、これは三十円になったわけでありまして、平成十年五月に五十円、そして平成十一年五月には六十円というふうに値上げになって現在に及んでおります。 市内通話料金は平日昼間三分十円で、これは民営化当時と変わっておりません。
○宮本岳志君 市外通話についてはかなり下がっておりますけれども、基本料や公衆電話、番号案内は逆に値上げとなっているわけです。 それで、最近タイムプラスの全国展開あるいはインターネット向けの定額料金の値下げということも新聞各紙で報道されておりますし、大臣もそのことに触れておられます。これらの料金サービスの対象となっているのは、だれでもが使うサービスになっているかといいますと、例えばインターネットの定額制というのは、これはISDNという回線であります。私もISDNを引いておりますけれども、これは新たに手続をする必要がありますし、ISDNの回線使用料金というものもかかるわけであります。インターネットは随分利用者が広がっているとはいえ、加入者の圧倒的多数という状況にはまだなっておらないというふうに思うんです。 そこで、一つお伺いしたいんですが、例えばタイムプラスあるいはインターネット向けの定額料金のサービス、これらの対象となっている加入者数とそして加入者総数が大体どれぐらいの比率になっているかということはおわかりでしょうか。
○政府参考人(天野定功君) 現在、NTT東西では、一般加入電話回線とISDN回線に対しまして、割引料金としまして先生御指摘のタイムプラスとテレホーダイのサービスを提供いたしております。 平成十一年三月末時点でこの加入者回線数を申し上げますと、電話加入者数は全体で五千八百四十七万加入でありますが、うちタイムプラスは百九十一万契約で加入率三・三%、それからISDN加入者数は全体で三百九十六万加入で、うちタイムプラスは三十一万契約で七・八%の加入率でございます。 また、夜の十一時から翌朝の八時までの深夜、早朝時間帯に定額制となるいわゆるテレホーダイの契約者数ですが、これも十一年三月末現在で、電話では四十一万契約で加入率〇・七%、それからISDNでは二十二万契約で加入率五・六%となっております。 それから、NTT東西では、さらに昨年十月からISDN回線に対しまして、曜日、時間帯にかかわらずに月額千二百円または三千円で月最大十五時間または三十七・五時間まで利用可能になる割引サービス、いわゆるi・アイプランを開始しましたが、その契約数は現在では四十万に達する勢いというふうに聞いております。
○宮本岳志君 いろいろこれからの努力ということもお述べになりましたけれども、とにかく最初に紹介したタイムプラスあるいは定額制、これは三・三%とか七・八%という状況であります。ほんの一握りの人々だけがこういう新しいサービスの恩恵を受ける形にまだ現状はなっているわけです。これでは新しく参入した事業者と競合する部分にだけ対策を講じて、これまでの電話回線網の構築を支えてきた多くの一般加入者を放置しているという声が出かねないと思うんです。 最近、郵政省が電気通信のユニバーサルサービスの維持について検討していることは評価をしております。しかし、このユニバーサルサービスの維持についても、例えば一一〇番、一一九番の無料サービスを維持するといっても、基本料金は上がるというようなことになれば意味がないということになってまいります。 それで、先ほど郵政省自身も接続料が下がっているのは効率化の成果が主だと、こうお答えになったわけですから、接続に使われる市内回線のコストが下がっているということは、同じ回線を使っている市内の通話料金を下げることもこれは可能だという理屈になってまいります。 NTTに対して、この技術革新の成果を国民に還元するという意味で、基本料金の値下げ、多くの一般加入者のための料金値下げを求める、そういう気はございませんか。大臣いかがですか。
○国務大臣(八代英太君) 市内通話料金は昭和五十一年十一月から三分十円に引き上げられて、それ以前は三分が七円だったと、大分引き上げられているじゃないかと御指摘を得たわけでございますが、そこで、基本料、市内通話料金を初めとして競争が十分に進展していない県内とか、そういう通信使用の料金については、一定の効率化努力を東西NTTに課すことによって料金の低廉化を促進する上限価格方式というものを設けるようにいたします。 これは、新しい規制方式でございまして、ことしの秋には導入するということになっていきますと、いろんな事業者の参入によってどの料金をどのように下げるかという具体的な競争が非常に活発になっていくんじゃないかと思いまして、これは東西NTTのそれぞれの判断にゆだねるということにはなっておりますけれども、いろんな意味で引き下げが行われるだろうという見込みを私たちも予感しているところでございます。 いずれにいたしましても、先ほど来お話をいただいておりますが、今はもうモバイルの時代、だんだん家庭の固定電話がもう携帯電話に追い越されて、そういう意味では厳しい状況の東西NTTのことはあるにいたしましても、そういう一つの新しい時代の情報通信、また基本料、いろんなものを含めたものが低廉化されていく、これがまた民間事業者によってさらに競争が低廉化への道をつくっていくという状況を私たちもしっかり風を送る政策を展開しながら、この秋そういう形の上限方式を取り入れることによってかなり競争の中においての低廉化は期待できるのではないか、こんなふうにも見込んでいるところでございます。
○宮本岳志君 接続料の問題が議論になっておりますけれども、国民は接続料が下がれば電話料金は下がると、つまりそれは直結しているという理解の方が多いと思うんです。ただ、もちろん競争的な分野のところはおっしゃるように競争で下がるということはあるにしても、例えば基本料とかあるいは市内通話とか、やっぱり依然として独占のところはそれほど下がらないという状況が出ているわけです。そして、接続料が下がった分は、その浮いたお金は新たな設備投資に使っていく、競争のために使うということになっていきますと、本当に接続料が下がって電話料金も下がるものだと思っていたら、結果はごくごく普通の一般の国民にはそうならなかったということも起こり得るわけでして、ここはぜひそういう国民の声にこたえられるようにしっかりと進めていただきたい。 それで、アメリカはISDNだけでなくて通常の電話が全部定額サービスなんです。一本当たり幾らなんです。だからアメリカでインターネットが爆発的に普及したとも言われているんです。これは九九年度の通信白書にも郵政省自身が書いていらっしゃるんです。だから、特殊なものだけでなくて、つまり一本当たり何ぼと定額でびしっと決めることもアメリカなどではできているわけですから、そういう形で目に見えて利用者のところにその恩恵がきちっと行き渡るというふうにしていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。昨日に引き続きましてどうも御苦労さまでございます。 まずは、確定拠出年金などの取り扱いと、郵便局、民間との役割分担について御質問申し上げます。 郵政省は、確定拠出年金の窓口での取り扱いやバイクなどの自賠責保険の販売など、郵便局でさまざまな金融商品を提供する方向でございますけれども、民業の圧迫などの批判も実はあるところでございます一方で、やはりまだ地方では銀行やコンビニなどが大変少ないところもございますし、郵便局のネットワークは大変重要でございます。 今後、民間との役割分担、共存をどのように考えておるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(八代英太君) 郵政省といたしましては、まさに国民共有の財産とも言える二万四千七百の郵便局のネットワーク、このネットワークを通じまして、国民生活に不可欠な郵便、貯金、そして保険のサービスをあまねく公平に提供するとともに、このネットワークを活用して、郵便局が情報、安心あるいは地域の交流の拠点として地域の自治体とも相連携をしながら育てていくことが望ましい、このように考えておりまして、そのための取り組みは重要であるというふうにまず申し上げておきたいと思います。 そのために、地域や地方公共団体、民間との連携がこれはもう当然不可欠でございますので、いろいろな取り組みを行ってきております。例えばひまわりサービスなんかもその一環でございますし、あるいはワンストップ行政サービスもそうでございます。自動交付機を郵便局に設置して、そして登記抄本とかあるいは住民票の写しなんかはもう自動的に郵便局でとっていただこうというようなお手伝いもさせていただいております。 そういう意味でも、自治体との連携も当然でございますが、民間との、金融機関も含めたもろもろとしっかり連携をしていくということは、今委員御指摘のように大変重要だというふうに思っておりますし、御質問にありました確定拠出型年金やバイク自賠責保険の取り扱いのほか、郵便貯金と民間金融機関のATMの相互接続というような問題も含めて、オンラインシステムのオープンネットワーク化等も取り組みを始めたところでもございます。 御質問の民間との役割分担、共存ということでございますけれども、郵政省といたしましては、民間との連携施策は、いずれも郵便局ネットワークを広く開放することで民間企業にとっても市場を拡大し得るという大きなメリットがあるということで、地域住民にとっては身近な郵便局で民間のさまざまなサービスが利用できる機会を提供するという大きな意義もございます。 言ってみれば、私たちの気持ちの中には、控え目的に民間企業の下請をしようではないかというような思いすらあるぐらいに、これから国民利用者の皆さんの生活の利便性に沿ったいろんなメニューを民間と協力しながらやっていきたい、そのための確定拠出型年金であり、それは一つのフォローアップという意味ですね。それから、自賠責なんかも、これも民間の損保会社と連携をしながら、そこの足らざるところを郵便局が補う、非常に控え目な形でこれからいろいろ協力をさせていただきたい、こんなふうに思っているところでございます。
○渕上貞雄君 控え目というのは大事なことでございまして、日本人特有の性格であろうと思いますが、しっかりやっていただきたいと思います。 次に、放送界の青少年対策の問題でございますけれども、Vチップの導入論は最近ちょっと下火になったというか見送られたような形になりましたが、やはりテレビの行き過ぎた暴力だとか性の描写だとか、子供に与える影響というものは依然として高いわけでございまして、なおこれらの問題について解消されていない。やはり子供向けの放送時間帯やお薦め番組を設置、制作するだけでは不十分ではないかと思うんです。 視聴者の親しみやすさと信頼性を獲得するためには、放送界の自主的な取り組みとあわせて、やはり国としても対策は講じなければならないのではないかと思うんですが、余り行き過ぎますとまたそこは問題が起こるところでございますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(八代英太君) 今テレビを家庭で一日平均三時間から四時間ぐらいは見ているだろう、こんなデータもございますし、一日に殺人のシーンが何回あったかと計算した人がいまして、何年前でしたか、三十一回殺人シーンがあったというふうなことを聞くに及びましても、青少年の育成にいろんな意味でテレビの映像というものは大きな影響力があるということを考えていきますと、放送は青少年の価値観や人生観の形成に大きな影響を与えるということから、一層配慮された放送が行われることを私たちは望んでおるところでございます。 そのために、郵政省といたしましては、放送事業者と共同で青少年と放送に関する専門家会合等を開催いたしまして、昨年六月に各機関における自主的な実施方策を取りまとめたところでございます。 その取りまとめの中身をちょっと御紹介しますと、まず広く国民から番組に関する意見を聴取する第三者機関である放送と青少年に関する委員会をことしの四月に新設するということにいたしております。それから、昨年十月からは、青少年向けの放送番組の充実をしようということで、週三時間以上は子供向けの番組を放送してください、こういうことでございます。それから、青少年に配慮する時間帯、午後五時ごろから九時ごろまでは余り激しい性表現や殺人の姿というふうなことはやっぱり控えていただけないものか、そういう設定方針、これも別に自主規制の中でやっていただくことが当然なんですけれども。 こういうことを踏まえて、メディア・リテラシーに関する調査研究会を私たちも昨年十一月からやっておりまして、実は今、首都圏の小学生の特に三、四年生及びその保護者を対象にアンケート調査を実施などいたしております。こういうことで、子供たちがどう今のテレビというものを見ているのか、それが自分の成長過程の中にどういうことが行われているのか。いずれにしましても、テレビは一方通行の対話でしかございませんので、その辺も踏まえるとその影響というものもはかり知れないものがありますから、今後もそういうもろもろの機関を通じながら、各放送局のもちろん番組編成における倫理委員会のようなものもきっとございますでしょう、あるいはBROというようなそういう苦情処理のものもできてはおりますけれども、いろんなことを踏まえて、これから青少年育成のためには私たちも積極的に取り組んでいきたい、このように思っております。
○渕上貞雄君 先ほども議論になっておりましたが、NTTの接続料の日米交渉の問題についてお伺いをしたいと思います。 アメリカが主張するような接続料の大幅な値下げは、逆に日本側の説明としては加入者基本料金の急激な引き上げにつながり不可能であるというふうに主張した、こういうふうに報道されておるわけでございますけれども、その裏づけだとか、利用者が納得できるようにやはり説明をしていただきたい。先ほども、接続料が安くなれば安くなるんではないかという印象というのをお互い持っているわけです。ですから、そういうことをひとつ明らかにまずはしていただきたい。 同時にあわせて、こういう日米間の交渉の経過や結果についてこの委員会へ報告すべきではないかと思っているんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(八代英太君) 御質問をいただくたびに私どもはその経過は御報告しているようなつもりではおるわけでございますけれども、正直言って今微妙な時期であるということもこれございます。 いずれにしましても、事業者間の接続、いわゆる長期増分費用方式は、日米の規制緩和委員会で既に語られ、そして今度の国会でその事業者間の接続料金は引き下げるということは既に約束済みでございますから、この法律もこの国会で御議論をいただかなければならないと、そんなふうに思っております。 ケースAとケースBというものを御審議いただいた審議会の決定は、ケースAがやはり一番日本のこれからの情報通信時代にもふさわしい、そういう一つの結論をいただきましたが、これは若干アメリカは不満の意を示しております。アメリカは、とにかく徹底的に引き下げろ、NTTがつぶれても、つぶれてもいいとは言わないけれども、かなりそのぐらいの思いで強力な意見を述べております。 しかし、私たちは再三申し上げておりますように、やっぱりユニバーサルサービス、これはまだまだNTTが中心にやってもらわなきゃなりません。これはもう全国津々浦々に情報通信網、インフラ整備をしていくということは大切でございますから、まずこれを担保しなきゃならない。 それから、東西のNTTも、二万一千人もこれからリストラ計画をしなきゃならぬ、こういう新しい流れに沿っていくという自主努力もしておりますので、それも評価していかなければならない。そして東は何とか頑張っているけれども、西の方は非常に厳しい状況であるということを考えますと、東西NTTの経営ということも考えなきゃならない。 アメリカのB案というものを受け入れれば、これは基本料がもちろんすべての国民に転嫁されるというような仕組みになっていきますから、これはとても国民のコンセンサスを得られるものではない。こんなふうな思いを持って、大変粘り強く実は交渉を続けているような次第でございます。 そういう意味では、審議会の答申をしっかり踏まえながら、これから法案をつくってこの委員会で御審議いただいて、そしてとにかく事業者間の接続料が低廉化されるということはこれはもう既定事実でございますから、それに基づいて、国内においてもNTTがことしの五月からは昨年までの八千円から四千五百円とか、あるいはそれによっては二千九百円とかいろいろ国内の皆さんへの思い切ったそういう政策も打ち出してきていただいておりますので、そういうものが相まって必ずアメリカの理解も得られるだろうと思いますし、私たちはむしろ日本の自主的判断で、これからの情報通信化時代のためには高いと言われるものを安くなったなと思われるような、そういう体制につくっていきたいと、このように思っている次第でございます。
○渕上貞雄君 次に、携帯電話の電磁波の人体影響についてでございますが、携帯電話の普及というのは固定電話を追い越しましてさらに増加の傾向にあるわけでございますが、それに伴いまして携帯電話のエリア拡大のために携帯電話基地の建設が非常に急ピッチで進められているわけでございますが、便利で手軽な携帯電話ではありますけれども、携帯電話から発する電磁波については余り語られておりません。 しかし、携帯電話使用者にかなり人体的な影響が出るのではないかというのがスウェーデンだとかアメリカだとかでいろんな形で発表されておると聞いております。一方、イギリスでも、携帯電話に不安を持っているかという世論調査の結果、四二%の方がそういう形で持っていると。 ですから、やはり目に見えないわけでございますから、そこらあたり、そもそも電磁波は人体に安全なのかどうかというところが問題なわけでございますから、明快な御答弁をいただきたいのでありますが、電磁波というものは人体的な影響はあるのかないのか、明確にしていただきたいと思っているところでございます。 それから、温度上昇に限定をした効果でありますけれども、熱効果のみの立場から正式指針が策定されましたけれども、熱吸収の量を示す値の全身吸収SAR値は除外されておりますけれども、各種携帯電話の局所SAR値は一体どれくらいあるのでしょうか、明らかにしていただきたいと思います。SAR値の強制的基準を法制化する必要があるのではないかと思うのでありますが、見解はいかがでございましょうか。
○政務次官(小坂憲次君) 大変に技術的な御質問でありますので、私もエキスパートではないのでございますが、私が知る限り、電波が人体に及ぼす影響というのは五十年以上の調査研究の蓄積があるわけです。今この空間には放送の電波も飛んでおりますし、テレビその他の電波も飛んでいる、それからマイクロウエーブも飛んでいるわけです。ですから、携帯電話の電波だけでなくいろいろな電磁波が飛んでいるわけでございます。 これらを踏まえて平成九年に、一九九七年でございますが、電気通信技術審議会から携帯電話端末等に適用する電波防護のための基準値、先ほどおっしゃいましたSAR値、スペシフィック・アブソープション・レートと言うのだそうですが、この吸収率の答申を受けまして、郵政省では本答申を民間のガイドラインとして活用するよう関係機関に要請を出しているところであります。 この基準値は、諸外国や国際的な電波防護に関する専門機関において策定されている指針と同等のものでありまして、郵政省としてもこの基準値を満たせば安全性は確保できるものと考えているわけであります。 また、各種携帯電話のSAR値につきましては、通信事業者からの報告によれば、キログラム当たり二ワットという基準値を満足していると聞いております。 このSAR値には局所SARと全身平均SAR値というものを定めておるわけでございますけれども、この指針においては、ただいまおっしゃいました熱吸収の量を示します値の全身吸収値、いわゆる全身平均SARと言うのでしょうか、これにつきましては〇・〇八ワット・パー・キログラムという基準値が定められているようでございます。
○国務大臣(八代英太君) なお、ペースメーカーなんか入れている方は二十二、三センチは離してやれとか、そういうことはおっしゃっていますが、しかし現状では心配ないと。 本当に心配はないのかと専門家に聞きますと、全くそれは心配ありませんということですので、念のため申し上げておきます。
○政務次官(小坂憲次君) 若干の補足をさせていただきたいと思います。 結論のところをもう一つ申し上げておきたいと思いますのは、御指摘のSARの強制規格化、これは安全を確保するために強制規格化しろ、こういう御意見もあるわけで、携帯電話から発射される電波が人体に好ましくない影響を及ぼすのではないかという懸念があることを承知しておりますので、統一的な測定方法の確立に関する国際的な動向も踏まえながら、今後強制規格化を検討してまいりたい、このように思っております。
○渕上貞雄君 終わります。
○戸田邦司君 きょうは予算の委嘱審査ということですので、私はまじめに一点だけ予算についてお伺いいたします。 考えてみますと、郵政省の予算案というのが出てくるのは今回が最後になります。それで、最近の経済状況を見てみますと、IT関係中心に相当の活動が起こってきている、それが経済の一端を支えているということは否めない点ではないかと思っております。 これから経済の動向がどうなるかにつきまして、一つは民間の設備投資がどういう方向に動いていくか、この点につきましては、私は確実に民間の設備投資が上向いてくることになると思いますし、もしそうならないということであるなら、日本の製造業は恐らく再起不能になってしまう。現状を見ましても、ITを中心に相当の設備投資が始まってきていると認識しております。 そこで、このITの技術の問題にも関係あるわけですが、来年度予算から二十一世紀型の技術開発というのが相当重要な柱としてこの予算の中に組み込まれてきていることは御案内のとおりであります。 この中に、先端技術もありますし、それから産学官で進めていく技術開発もあります。それから各省共同で進めていく、そういったものもすべて含まれておりますが、いずれにしましても、我が国の技術開発の状況を考えますと、どうもバブルがはじけてから民間の開発に関する投資がかなり滞ってしまったといいますか、元気がなくなってしまった。それが現在の我が国の製造業の一端をあらわしているのではないかと思っております。 そこでお伺いしたいと思いますが、この二十一世紀型の技術開発について、今回の予算の中で郵政省としてはどれぐらいの額でどういうところに力点を置いているか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 戸田委員、与党のプロジェクトチームの中で、メンバーとして二十一世紀型研究開発に関するいろんな御提言をいただいておりまして、そういう御提言を踏まえながらこの予算編成もされたということで、心から感謝をいたします。 郵政省では、平成十二年度予算におきまして、委員御指摘の二十一世紀型研究開発の趣旨に沿うものとして、情報通信・科学技術・環境等経済新生特別枠として百四十六億円を盛り込んでおります。次世代インターネットの研究開発あるいは電子政府の構築、教育の情報化等のミレニアム関連プロジェクトを中心に取り組むことといたしております。これはもう各関係省庁、いろいろまたがっているということは今御指摘のとおりでございます。 また、若手研究者支援のための提案公募型研究につきましても、十二年度予算では一億円盛り込んで、まさに若い皆さんの斬新なアイデアというものが、科学に対する考え方が当然これは必要になってくるだろうと思っております。さらに、産学連携支援・若手研究者支援型研究開発制度の実施ということで、科学技術庁、通産省、文部省、こういう関係省庁と連携して取り組んでいるところでございます。 なお、郵政省全体の平成十二年度予算として、情報通信関連の研究開発プロジェクトに対しまして、郵政省の本省、それから通信総合研究所及び通信・放送機構における研究開発関連予算として五百七十四億円というものをちょうだいしておりますし、産業投資特別会計二百六十億円を合わせますと八百三十四億円の研究開発関連予算ということになると思っております。 そういう意味におきましても、これから産学官を中心として、また若手の皆さんを中心として、いろんな考え方を述べていただき、そしてさらにまたいろんな意味で各省庁との連携をとっていく、こういう一つの体制をつくりながら、今までの縦割りのいろんな弊害もありましたけれども、この情報通信分野はまさに壁はありませんので、縦横無尽な一つの連携をとりながら、これからのIT時代、二十一世紀の情報通信時代というものを頑張って構築していきたいものと、このように私たちは思っている次第でございます。 それにつけましても、アメリカやヨーロッパにかなりおくれをとっておりますので、日本の技術力をもってして必ず追いつけるだろう、日本の競争力をもってして必ず追いつくことができるだろう、こういう期待を持って、しかも夢のようなペタビットというような、今までの何万倍というようなそういう大容量の情報インフラ等々も考えていきますと、一方では情報通信時代に、今経済が冷え込んでおりますが、ここに夢を託すようなそういう政策も一方で私たちは子供や孫の時代のためにも考えていかなければならない、こんなふうに思っているところでございます。
○戸田邦司君 ただいま御説明いただきましたが、私は研究開発に関して空前の予算ではなかったかと思っておりますが、絶後にならないようにということで、これは立法府、行政府ともに協力してそういうことを考えていかなければならない時代になってきたのではないかと思っております。 ただいま大臣から、アメリカに比べると大分おくれてしまったところが多いというようなお話がありました。各分野についてそういうことが言えるんではないかと思いますが、これを有機的に、また積極的に組み立てていくということになりますと、各省庁の壁を取り払ってと、大臣おっしゃられるとおりのことでありますが、これはなかなか難しい話でありまして、今度折よく省庁再編もあることですし、またこのたぐいの予算については今後内閣府が主導的な立場に立って全体を構成していくということになるかと思います。 そういう各省庁との協力体制も含めて、その辺について大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) ミレニアムプロジェクトなどが総理から出された折にも、すぐ私どもは中曽根文部大臣と話をさせていただきました。そして、やっぱり教育の情報化、これからの二十一世紀、言ってみれば子供や孫たちの時代に日本がおくれをとってはならないという思いに立ちますと、今の教育の中で、五十万学級ございますけれども、そのすべての教室にインターネットが入って、しかもインターネットを通じながらいろんなことの若者が新しい時代を見据えた教育がなされるようにということで、カリキュラム等々については郵政省はとても中に入ることはできませんが、しかしそういうためのインフラ整備を含め、学校の入り口まではしっかりと大容量のラインを引いて、それから教育の情報化も二〇〇三年とは言わず前倒しでやりましょうよというような思いに立っていろいろお話をしているところでございます。 そういうときに、やっぱりこれも政治主導とでも申しますか、若干現場の人たちは、ランニングコストはどうするんだねとか、そういう先々のことを心配しているようでございますが、やっぱり決断すべきは決断しながら、私は山梨県でございますから風林火山という言葉が好きでございまして、まさに速きこと風のごとく、やるときは火のごとく、そして泰然自若とした山のごとしという思いに立ってこういうものはやっていかなきゃならないと。 これは郵政省だけでできるものじゃありません。そういう意味でも、新しい省庁再編の中で私たちは総務省の中に入っていきますけれども、これから地方分権ということを考えていきますと、自治省と一緒になるということは非常にこの情報通信の、いわば地方自治体との電子政府等々を考えたときには大変メリットもあるだろうというふうな思いに立っていきますので、これからも御指導をいただきながら、引き続き各省庁との連携を強化して、私たちのこの情報通信というもので国民の利便享受のために頑張っていきたいと思っております。
○戸田邦司君 大臣の御決心をお伺いいたしましたが、私は四月以降、このプロジェクトが始まったら一度そういった現場を見せていただき、どういう進行状況になっているか自分の目で確かめたいと思ってもおります。ひとつ郵政省全省を挙げて、重要な問題でありますから、そういう姿勢で取り組んでいただきたいと思います。 以上です。
○岩本荘太君 参議院の会の岩本荘太でございます。 きのうきょうと長丁場大変御苦労さまでございますが、最後でございます。私もまじめに質問させていただきますが、一ついわゆる放送のデジタル化について質問させていただきたい。 これは前からいろんな角度から私も質問させていただいたんですが、いよいよことしの暮れにサテライトが上がって実用放送に変わると。まさにそういうのをデジタル化元年と言うんだろうと思うんですけれども、そういう具体的に現実になるという時点で、これからどういうふうに変わるのかなということをもう少し私なりにイメージを描いていきたいなと。単純に将来、もう今からすべてを見通せるわけではないと思いますけれども、それはその時々の変化に応じてまた対応を考えていかなければいけないんじゃないか、このように考えておるわけです。 まず、ことし、サテライトが上がるという年でございますが、そういう取り組みに対して予算の観点からどういうふうに見ておられるのか。これは、細かい数字は結構でございますので、どんなふうな進捗で、どういうふうな対応をされているのか、それだけ御説明願いたいと思います。
○国務大臣(八代英太君) 放送のデジタル化、これは今NHK、民放連、それから私ども郵政省、三者がこの問題につきまして一生懸命検討をしておるわけでありますが、二〇〇三年には東阪名でこのデジタル化が進むように、それから二〇〇六年には全国的な規模で、それから実質本放送といいますか、デジタル化の本格時代は二〇一〇年、こういう一つの目標をつけてやっておるわけでございます。放送のデジタル化というのは、世界でももうアメリカはやっておりますし、イギリスもやっております、スウェーデンもやっております。 そういう意味で、やっぱり最初のいろいろな懸念はあったにいたしましても、このデジタル化が進むことによって、まさに音質は非常にいい音質になっていくということと、テレビが高画質になって、今ちょっと谷間に行くとテレビがぐちゃぐちゃと二重映しのようになります、まずああいうものはなくなるだろうということで、高画質。それから、チャンネルが多くなっていくという一つのメリットがございますし、またアナウンサーの声の速さを変えるようなこともできますし、あるいはショッピングセンターのメニュー、チラシのようなものがテレビの画面で映るという、そういうマルチメディア時代を迎えるということを考えておりまして、いろんなメリットを考えますと、これからの二十一世紀はこのデジタル化を欠かすことができないだろう、このように私たちも読んでおります。 デジタル化というのはまさに不可避だと考えておりまして、郵政省としては、放送のデジタル化のメリットを国民が早期に享受できるよう全放送メディアのデジタル化を積極的に推進することが重要と考えております。 地上放送につきましては、アナログ放送からデジタル放送への全面移行を前提として、先ほど来申し上げたように、若干一時期はアナアナ変更とかいろいろなことの手続がございますけれども、やがてそういう時代は間違いなくやってまいりましょうし、テレビ受像機も、しばらくはアナログとデジタルと交錯するような時代もなきにしもあらずとは言えますけれども、大体テレビの寿命というのが五年から十年、こう言われておりますので、二〇一〇年が大体デジタル化の本格的なときになるのかなというようなことに考えております。 今急ピッチでチャンネルプランの策定、あるいはいろんな技術開発、あるいは地上ローカル局のあるべき姿、地上放送はどうあるべきか、あるいはBS放送は全国一波でカバーするけれども、ではそういうものはどういうふうな形のチャンネル区分にしていくのかというようなことも踏まえまして、そしてまたケーブルテレビ等々もたくさんございますから、そういうところといわば放送と情報というものをどう融合させていくかとか、いろんなことがこれから惹起されると思っておりますので、いろんな分野にわたってそれぞれ特性を生かしながら多様なサービスを提供するということを前提にしながら、国民の期待にこたえるよう一層努力をしていきたい、このように思っております。
○岩本荘太君 ただいまの御答弁、大変ありがたいんですが、実は私、きのう予告申し上げましたすべてについてカバーされているようでして、今私は平成十二年度予算としてどういう取り組みかということをお聞きしたつもりでございますが、その後に今大臣がお答えになったようなことを逐一ちょっとお聞きしようかなと、こう思った次第でございます。 それはよしとしまして、今のお話で、平成十二年度、もう怠りなく準備されているというふうに理解できると思うんですが、それはそれで結構なんですけれども、今もお話しになりましたようにいろんな問題を含んでいるわけです。 例えば、きのうも渕上委員が御指摘されておりましたけれども、要するに一般大衆の方がデジタル化は本当にいいのかどうか、本当にそれになついてくれるか、なじんでくれるかということが一つあると思うんです。私自身は恐らくなつくだろうとは思いますけれども、国民の目から見ますといろんな受けとめ方があると思うんです。 今まで放送界というのを見ていますと、テレビが最初に出てきたときには、これはまさにお金を持った人が、お金を持った商店がその機械を買ったと。そうすると、皆さん周りの人がそれを見に行って、さすがだということで、お金があったらぜひ買いたいということで普及したんだと思うんです。だから、テレビの最初の白黒の普及というのはそういう経緯をたどっている。それと同時に、カラーについては、これもやはりどこかカラーのデモンストレーションがありまして、それを見て、やっぱりお金ができたらこれを買いたいと。 そういう観点からいきますと、今度のデジタル化というのは非常に宣伝しづらいんじゃないかなという感じがいたすんです。今大臣が言われたいろんなメリットがあるわけですけれども、それが今までのカラー化とかテレビ化と同じような宣伝の仕方というのはなかなかしづらいような感じがするんです。その辺の御苦労があると思います。その辺はこれからいろいろな面でいろんな検討をさせていただきたいと思うんです。 もう一つ具体的に言いますと、二〇〇〇年にBSを飛ばして、現実にデジタル放送が上から来るわけです。そうすると、全国津々浦々に行くわけです。これはNHKだけじゃなくてキー局も入っているわけです。したがって、地方で考えましたら、NHKは当然でございますけれども、キー局の放送というのがほとんどを占めていて、地方独自の放送というのは余りなかったわけです。それが、今度は地方であっても、アンテナと受像機さえ持っていればそれはみんな地方に来ちゃう。そうすると、地方局の存在意義というのはBSが飛んだだけで非常に影響を受けるんじゃないかなというような問題が一つ出てくると思うんですが、その辺についてちょっと御所見がありましたら。
○国務大臣(八代英太君) 私も地方局にずっと勤めておりまして、デジタル化になって地方局はだんだん要らなくなっちゃうんじゃないかというようなことをちょっと友人からも聞いたことがありまして、委員御指摘のとおり、そういうふうな危惧を抱く人もあるわけでございます。 地上放送デジタル化によっていろんなメリットがあるということは先ほど来申し上げたところでございますけれども、地上放送事業者が地域に密着した番組の充実した中身をつくっていくということは、やっぱり石川県は石川県のとても全国ではカバーし切れない能登半島の美しさや、あるいは生活基盤のもろもろの情報とかということであれば、やっぱり地方局は地方局の私は意義というものもこれはあるのではないかというふうに思いますし、そういう意味ではこれからいろんな各放送局が競い合いをしていく時代でもあろうと思っております。 一波でカバーするそういうものと、やはり地上デジタル化された地上波における一つの放送というものはおのずと区分されていくと思いますし、今も現実にありますけれども、今例えばキーステーションがあって、それから民間放送が各地方に分散してできておりますけれども、そういうものもやっぱり番組の質向上等々、それぞれ競い合うことによって視聴率競争も過激になっておりますし、そういうものを含めた中では、私は地方局は要らなくなるという時代にはならずに、かえってもっと違う意味での町おこし、地方おこしという視点に立った地方局の意義というものも大きくなっていくのではないかという考え方を持っております。
○岩本荘太君 観念的には私もそう思っていたんですけれども、現実問題を考えますと、地方に一局じゃなくて数局あるわけです。現実に、では地方制作番組はどのぐらいつくっているかというと、私も正確に計算したわけじゃないんですけれども、それほどつくっていない。そうすると、一つの局がそのまま存続するということは余り考えづらい。これは、恐らく郵政省は地方局の統合を考えているんじゃないかというような危惧もあるわけでございまして、その点を質問しますとまた長くなりますので、それは私はそういう問題意識を持っているということで、もう一つの点だけお聞きしたいんです。 例えば、地上放送とサテライトの放送にしましても、両方できるわけですね。二〇〇三年、二〇〇六年までそれぞれ都市、地方とやって、二〇一〇年にはそれから本格になると。大臣が言っておられましたけれども、両方でいくと、結局チャンネル数がそれだけふえるというのは確かにふえるかもしれませんけれども、負担という意味ではやはりそれだけふえる。NHKの視聴料にしましてもそうでしょうし、民放はお金を取らないといっても、それは間接的に返ってくる国民の負担になる話だと思うんです。 そういうときに、本当にそれだけのチャンネルの数を提供すべきかどうか、恐らくデジタルだと地上も衛星放送もやれることは同じような感じがするんです。例えば文字放送ができたりハイビジョンができたり、あるいはそれを分割してできたりということは両方同じだろうと思うんですが、その辺に対して郵政省の方ではどんなふうにお考えになっているか、ひとつどうぞ。
○政務次官(小坂憲次君) 今の御質問にお答えする前に、先ほど委員の方から本年度の予算でどのくらいやっているかというお話がありました。 本年度は、本格的な地上デジタルの実施に伴う準備段階として、電波の伝わり方等を調査するために十一億の予算を計上しておりまして、これで今調査を進めているところでございます。 それから、ただいまお話をいただきましたが、大変に委員よく勉強されていまして、私どもの問題意識をもう先取りされているように思うわけでございます。 今御指摘ありましたそれぞれの役割はどうなるのかということでありますが、先ほど大臣の方からお話もありましたように、地上放送は地域に密着したような放送、今おっしゃったようなローカル制作番組等、そういうものもありますし、また同時に、地上波デジタルというのは移動体向けに放送いたしますと、移動体でもはっきりくっきり見えるというようなことになりますので、そういう専門会社が出てくるということも考えられるわけです。 それから、衛星放送の場合には、車で受信しようとしますと、アンテナが追尾をしたりしなきゃならないのでなかなか難しいんですね。そういう意味で特徴が出せると思いますし、また、BS放送と今CS放送という衛星放送が実際ありますが、BS放送については全国を一つの波で全部カバーしてしまう、こういうことになりますし、CS放送は、今スカイパーフェクTVというのがありますが、ごらんのようにたくさんの番組を専門的な分野で、教育も語学とか音楽とかいろいろ専門的な分野で切ってくるようになるんだと思うんです。それを全国で受信したい人たちが選択的に見る、こういう環境になると思います。 ケーブルテレビの方はどういうふうになっていくのかといいますと、これは実際にケーブルがそのままおうちに入る、実際に線として入ってくる唯一のメディアですので、これは安定的な、そして高速性を要求されるようなものも、電波ですと途中遮られるとだめというのがありますが、そういうものに影響されない、天候とかそういうものに影響されない形のメディアとして使っていけるんだろうと思います。このケーブルにもいろんなものが乗っかってくると思います。通信だけでなく、インターネットだけでなく、テレビも来るし電話もできるというようなことになってくると思います。 そんなようなそれぞれの役割分担が出てくると思っておりますが、今余り限定をせずに、これはこうこれはこうというのではなくて、ある程度大きな枠組みを決めて、その中で事業者のアイデアを生かしながら、創意工夫でいろんなものが出てくると思うんですね、技術の進歩とともに。そういうものの余地を残しておくという形の大枠の政策的な誘導を今やっている段階でございまして、またこの技術の進歩とにらみ合いながら、その辺は注意をしてまいりたいと思います。 今私が十一億と申し上げたのは、十二年度、来年度予算でございまして、今年度と言ったようでございます、失礼いたしました。来年度でございます。
○岩本荘太君 ただいま政務次官がお話しになったのは私は賛成でございます。 そう簡単に決められないと思いますし、今我々は架空の話といいますか、現実に放送が始まって受ける影響を予想しているだけでございますので、実際に動き出したらどういうことが起こるかわからない。それをうまく軟着陸させなきゃいけないということだと思いますし、言うまでもなく、視聴者の問題、それから放送事業者の問題、これも都市放送と地方放送者、両方ございますし、さらにはハードを送り込むメーカーの問題もあると思います。その辺がうまく折り合って、ぜひともこれを、一〇年といいますからあと十年先ですか、この間にうまく軟着陸できますよう、私も逐次御質問させていただきます。 きょうは時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。 どうもありがとうございます。
○委員長(齋藤勁君) 以上で郵政省及び総務省の関係予算に関する質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案及び特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。八代郵政大臣。
○国務大臣(八代英太君) 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案、特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案、以上二件につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 初めに、特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、通信・放送事業分野の新規事業の創出を促進するため、通信・放送機構が行う業務に通信・放送新規事業に対する助成金を交付する業務を追加しようとするものであります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 通信・放送機構の業務として、通信・放送新規事業の実施に必要な資金に充てるための助成金交付の業務を追加するとともに、通信・放送新規事業の内容及び実施方法が実施指針に照らして適切な場合にのみ、通信・放送機構が助成金交付の決定を行うこととしております。 そのほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。 次に、特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律、いわゆる公共電気通信システム法は、高度情報通信社会の構築に資するため、通信・放送機構に特定公共電気通信システムの開発に必要な通信・放送技術に関する研究開発及び特定の公共分野における技術に関する研究開発の総合的な実施等の業務を行わせるための措置を講ずることを目的として制定されたものであります。 今回の改正においては、高度情報通信社会の構築に資するため、以下御説明する二つの電気通信システムを特定公共電気通信システムに追加するほか、所要の規定整備を行うため、本法律案を提案した次第であります。 第一は、漁船の操業の状況、漁況及び海況を把握し、並びにこれらに関する情報を関係機関及び漁船に提供するための機能を有する電気通信システムであります。 第二は、地方公共団体に対してなされる申請、届け出その他の手続に係る事務を円滑に処理するための機能を有する電気通信システムであります。 そのほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(齋藤勁君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、午後二時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 ─────・───── 午後二時三十分開会
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小川敏夫君が委員を辞任され、その補欠として谷林正昭君が選任されました。 ─────────────
○委員長(齋藤勁君) 平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、港湾建設局、海上保安庁、海難審判庁及び気象庁を除く運輸省所管、郵政省所管並びに総務省所管のうち通信総合研究所、総合通信局、郵政事業特別会計、国土交通省所管のうち地方運輸局、地方航空局、船員労働委員会、自動車損害賠償責任再保険特別会計、自動車検査登録特別会計、空港整備特別会計を議題とし、運輸省及び国土交通省の関係予算について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○野沢太三君 自由民主党の野沢でございます。 予算委員会からの運輸関係予算に関する委嘱審査について若干の質問をさせていただきます。 十三日に発表されました平成十一年の十月から十二月期の実質経済成長率を見ますと、前期に比べて一・四%の減、これは年率換算では五・五%減ということになるようですが、二期連続でマイナスということでございます。 この原因に幾つか挙げられておりますけれども、個人消費のマイナス一・六と公共投資が伸び悩んでマイナス五・四、この辺が大分響いたと、こういう分析があるわけでございますが、民間設備投資の方が頑張りまして四・六%の増加ということで、対前同期に比較しても三・一%ほどの増加ということでありまして、この民間の投資意欲が増加に転じたということが明るい材料と言われておるわけでございます。 平成十二年度の予算が昨年に引き続きまして積極予算ということに相なりまして、財政の力で景気を回復させていこうと、これを促すということを主眼として編成をしておると伺っておるわけでございます。特に、運輸交通の面では相当な配慮が加えられているというふうに拝見するわけでございますが、まだまだしかし十分とは言えないと私どもは思うわけであります。 特に、地方の期待の大きい整備新幹線の予算につきましては、平成十一年に比して平成十二年は三分の一程度しか計上されていない。これは年末と年初の比較で考えるとそういうふうに見られるんですが、せっかく立ち上がってきた仕事の腰折れになったんではぐあいが悪いんじゃないかなと。そのためにも、予備費五千億というものを用意しまして、これを活用することが期待されるわけでございます。 そこで御質問ですが、新幹線にかかわる平成十二年度の年初予算、それから、それを十一年と比べて、年初と年末で見たときにどのくらいの開きがあるのか、そして今後の予備費五千億の活用方策についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) 平成十一年度予算、それから十二年度予算のちょっと途中経過を申し述べさせていただきたいと思います。 整備新幹線につきましては、政府・与党の合意に基づいて着実に推進しておるわけですが、平成十一年度においては、国費ベースで、当初予算が三百十七億円、公共事業等予備費が四百二十億円、それから第二次補正予算で三百億円を計上いたしました。そういうことから、合計いたしますと一千億円を超える公共事業関係費を確保したところでございます。また、事業費ベースでも、それぞれ当初予算千六百三十四億円、予備費六百三十億円、補正予算四百五十億円を計上いたしまして、これで合計二千七百億円となっております。 また、平成十二年度予算につきましては、他の事業と比べましても非常に高い伸びを示しております。一一%増ということで、国費ベースで三百五十億円を計上しておりまして、事業費ベースで約千七百億円ということになっております。
○野沢太三君 この予算は大変積極的に取り組んでいただいていることはわかるんですが、現場のニーズに比べると、もうけたが違うほど少ないわけであります。 そこで大臣にお伺いしたいんですが、御一緒に検討委員会で協議を進めたお仲間でもございますけれども、予備費活用が昨年は非常に遅くなって発動されたということで、なかなかこれの現場における実施について困難があったように思うんですが、ことしはもっと早く使えるような御工夫をいただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 予備費の問題につきましては、まず十一年度の予備費五千億につきましては、ちょうど平成十年の末、つまり自自連立への協議が進められている最中に、予算編成は自自両党で責任を担う、したがって、景気回復を着実なものにするために、また予見しがたい景気回復に向かっての対応が数々出てくる中で、それに対して着実に対応できるためにということで予備費五千億を計上した経緯があるわけでありますが、引き続き十二年度予算におきましてもちょうど同額の予算が計上されております。 したがいまして、今、野沢委員御指摘のように、新幹線の予算としてもっとたくさん予備費を投入することを考えてはどうかということでありますが、予備費の性格は、御承知のように予見しがたい予算の不足が見込まれる場合に使用されるものであると。したがいまして、今後これが使用されるか否か、またいかなる経費に使用されるかということは現時点で想定することは困難でありますが、今後の経済情勢の推移等を見守っていく必要があると考えております。 新幹線問題につきましては、私どもは積極的に対応していきたいという基本的にそうした考えを持っておりますだけに、予備費等が事実上それぞれ活用されるという状況に相なった場合に、私どもはこの確保につきまして積極的に対応していきたいというふうに考えております。
○野沢太三君 まさにそのとおりだと思いますが、とにかく予測しがたいということが、単なる天災地変というだけではなく、経済現象につきましてもやはり私どもは残念ながらこのような大不況を事前に予測ができなかったという中で、苦労して金融再生あるいは健全化等のセーフティーネットもつくって、今日まで何とか明るみが見えるように持ってきたわけでございます。 その意味からいたしましても、この予備費というものが有効適切に経済再生に力あるプロジェクトに利用されるということが極めて肝要かと思います。国際ハブ空港あるいは整備新幹線等の国家的プロジェクトを中心にこれが使えるように、ひとつ政府側におかれましても工夫をお願いしたいと思うわけです。 そこで、新幹線については政府・与党の検討委員会を立ち上げてやろうということになっております。予算決定後直ちにということになっておりますが、そういった取り組みの御準備ができているかどうか。そしてまた、基本的条件を明らかにした上で認可するという、そういうまとめになっておりますが、この基本的条件とは一体どういうことを考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) 昨年の年末に、自民党の政調会長の方から政府に対しまして、先生おっしゃるような形で、十二年度予算成立後、政府・与党検討委員会を立ち上げるということが言われております。現在、その立ち上げにつきましては、十二年度予算成立後に関係者と十分御相談しながら検討を開始するということとしております。 また、先ほど基本条件の内容について御質問がございましたが、平成九年度に開催された政府・与党整備新幹線検討委員会において、平成八年の政府・与党の合意に基づきまして、基本条件としては収支採算性、それから受益の範囲を限度としたJRの貸付料等の負担、用地確保の見通し、並行在来線の経営分離についての沿線地方公共団体の同意、それからJRの同意等を確認しておりまして、これがベースになって行われるというふうに考えております。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま詳細にわたって鉄道局長から御答弁したところでありますが、お尋ねの政府・与党検討委員会につきましては、この十二年度の予算成立後直ちに与党政策責任者との間で十分御協議をしながら、検討委員会のメンバー、検討課題等につきましてお打ち合わせをいたしたいというふうに考えております。
○野沢太三君 国鉄改革の直後に新幹線もやろうということで今日まで努力をしてきたわけですが、結果として山形の新幹線、秋田の新幹線、そして整備新幹線としての第一号である長野新幹線の開業結果を見ると、いずれも大変好調でありまして、特に地域経済の活性化には極めてこれが効果的である、そしてそれを運営するJRについても、上下分離という原則の中で受益の範囲の使用料で済むということになって以来、いずれもこれはJRとして大いに推進してほしいという希望が出てきているわけでございます。 その意味でも、今後いろいろな技術開発の成果を含めて、ぜひ積極的な施策の中にこれを打ち出していただきたいんですが、一つおもしろい技術開発として、フリーゲージトレーンというのを現在アメリカで実験を進めております。大臣ともアメリカのコロラド州プエブロまで御一緒した思い出がございますが、この開発状況が一体どうなっているのか。 その前にまず、山形の新幹線をさらに六十キロ、新庄まで年末に延ばしたのが好調と伺っておりますけれども、あの程度の田舎と言っては申しわけないんですが、地方においても成立が見込まれるならば、まだまだやれるところが相当あるように思います。 第一に、その新庄延伸の効果がどうかということ、それから技術開発の進捗状況がどのようになっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) まず第一に、山形新幹線の新庄延伸についてお答えいたします。 昨年の十二月四日に開業した山形新幹線の「つばさ」の新庄延伸による利用状況でございますが、JR東日本から開業五十日間の利用実績が公表されております。これによりますと、山形駅での乗り継ぎの解消あるいは高速化といった結果、山形—新庄間の一日平均で上り下り合わせまして三千四百七十人の利用実績でございますが、これは対前年の特急「こまくさ」と比較しますと約二倍の増となっているところでございます。また、これに関連して福島—米沢間の利用人員につきましても、対前年比で一一五%、一五%の増となっておりまして、山形新幹線全体としても好調に推移しているものと認識しております。 その後の経過につきましても、まだ公表データはございませんが、ほぼ同様の推移を示しているというふうに聞いております。今後とも延伸後の推移について継続的に把握していきたいというふうに考えております。 それから、もう一つのお尋ねのプエブロの走行試験、フリーゲージトレーンの技術開発でございますが、この技術開発については平成九年度から進めてきておりまして、平成十年十月には高速走行可能な本格的試験車両を完成しまして、十一年一月下旬に山陰線の米子—安来間において時速百キロの在来線での走行試験を実施しております。引き続きまして、十一年四月から米国のプエブロ試験線で時速二百五十キロ程度の新幹線と同じ軌間での走行試験を行っておりまして、本年の二月中旬ごろに累積走行キロ二十万キロを達成したところでございます。平成十二年度は、引き続き累積走行六十万キロを目指しまして高速走行試験を行って実用化のめどを立てていきたいというふうに考えております。 また、今後の予定としましては、プエブロの方で、地上変換装置について現在搬送して現地での設置を工事中でございまして、当該設備を使用しまして今後さらに試験を続行していきたいというふうに考えております。
○野沢太三君 これを日本の国内でどこで使うかということが課題になるわけですが、新幹線から直通できる線区としては相当候補があるんじゃないかと思います。例えば、岡山から分離して松江に至る伯備線経由のルート、あるいは四国の大橋を渡って四国各県の県庁所在地に行くルート、あるいは九州でいうと東九州、日豊本線あたりに乗り入れるルートなどが考えられるわけですが、この調査状況というのはどうなっておりますでしょうか。その見込み等についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(安富正文君) 新幹線と在来線の直通運転化にかかわる調査につきましては、乗りかえ利便の向上あるいは在来線の高速化による所要時間の短縮等で非常に有効な施策ということで、我々は現在調査をしております。 先ほども申しましたように、フリーゲージトレーンの技術開発自体については平成九年度から本格的に進めておるわけですが、こういう状況を踏まえまして、平成十一年度から二カ年という予定で、先生御指摘の伯備線も含めました全国の七路線について、新幹線直通運転化の将来の事業化の可能性について調査しているところでございます。現在、新幹線直通運転化調査委員会、森地先生を委員長として鋭意検討を進めていただいておりまして、各路線ごとに、新幹線から在来線への乗り入れ地点、あるいは在来線自体の高速化の方策、それから既設新幹線に与える影響といったようなことについて検討が進められている状況にございます。 今後、これらについてさらに詳細な検討を行うとともに、直通運転化した場合の需要予測、あるいは収支採算性、費用対効果、経済波及効果といった広範にわたって調査を進めまして、十二年度中に何とか、調査路線ごとの実現に当たっての各種課題等を含めまして、将来の事業化の可能性を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○野沢太三君 これが実現しますと、恐らく西日本を中心とした交通体系が一変する可能性があると私は見ておりますが、特にCO2削減等の環境対策も含めまして、ぜひともこれは技術開発の重点項目として今後とも取り組んでいただきたいと思うわけでございます。 続きまして、運輸の問題で一番大きな課題である安全確保の問題についてお伺いしたいと思います。 日比谷線の事故では大変に痛ましい犠牲者が出ましたが、この件はあすまた集中審議もあるようですからちょっと除きまして、差し当たり一番毎日問題になっております交通事故、そしてまたそれの一部でもある踏切事故についてお伺いをしたいわけでございます。 いずれも努力をさまざまな形で続けておりまして、少しずつ減ってはおるものの、交通事故によります死者数もまだまだ九千人をはるかに超えるという状況であり、そしてまた踏切事故は、件数こそ減ってはいても、起これば必ず重大事故、死傷事故等が出てくる大変なこれは問題であろうかと思います。しかし、取り組みによっては踏切事故等は絶滅できる可能性のあるこれは問題であると思うわけでございます。 その点で、まず交通事故の件数の推移と死傷者数の推移、同じく踏切事故におきます交通事故の件数、死傷者数の推移等について簡潔にお話をいただきたいと思います。
○政府参考人(縄野克彦君) 自動車交通事故についてお答え申し上げます。 自動車交通事故の件数でございますが、平成十一年八十五万三百六十三件ということで、十年前に比べて約三割増加をしております。死傷者数は百五万九千四百三人、これも十年前に比べておおむね三割増加をしております。二十四時間以内の死者数でございますが、九千五人ということで、十年前に比べて約二割減少をしております。 以上でございます。
○政府参考人(安富正文君) 踏切事故の件数と死傷者についてお答えいたしたいと思います。 平成元年度における踏切事故の件数八百六十件でございまして、その後着実に減少して平成十年度では四百七十七件と、約四五%減少しております。また、踏切事故に伴う死傷者数についても、平成元年度で五百六十人でございましたが、途中平成三年度で、福知山線におけるトラックとの衝突事故で一時的に増加いたしましたけれども、その後着実に減少しまして、平成十年度は三百人と約四六%減少しているところでございます。
○野沢太三君 踏切事故をなくすにはいろいろな施策がありますが、一番抜本的なものは立体交差が最も効果的であるわけでございます。そしてまた、これは道路の渋滞防止にも役に立つわけでありますが、今連続立体交差事業ということで運輸、建設、あるいは地方自治体も含めて協力して仕事を進めておりますけれども、なかなかこれが思うように進みませんが、ここで立体交差の採択基準を見直してほしいという御要請を続けてまいりましたが、ことしからそれが採択されるようでございますが、この内容につきまして御説明をいただきたいと思いますが、建設省、見えていますか。
○政府参考人(大石久和君) 連続立体交差事業の採択基準の緩和、平成十二年度の現在御審議中の予算の中で入れさせていただいておりますが、その内容がいかなるものかという御質問でございます。 四つほどのポイントを考えてございますが、例えば連続立体交差事業の対象踏切を考える場合に、ボトルネック踏切が含まれる場合には、従来ですと幹線道路が二本以上なければならなかったものを一本あればいいとする考え方でありますとか、あるいは過度に連檐した踏切が含まれる場合には踏切の交通遮断量を緩和して、従来ですと二万台時・パー・デーというものを一万台時・パー・デーといたしまして、なおこの中には二輪車や歩行者を含むという考え方にさせていただきました。また、大規模な改築の予定がある既設の立体道路を踏切とみなすなどの老朽化等対策も入れさせていただくことにいたしまして、あるいは段階的な鉄道の立体化の支援ということで、従来ですと完成形の連続立体交差事業しかできなかったものを暫定的な連続立体交差事業もやれるようにということで採択基準の緩和を考えているところでございます。
○野沢太三君 大変思い切って取り組んでいただいたのは多とするわけでございます。 これによって大体大筋で五割増しくらいはふえたかなというふうに見ているんですが、まだしかし現場へ行ってみるとなかなか道遠しというところがいっぱいあるわけでございます。東京、名古屋、大阪とか、あるいは政令都市とかあるいは地方の県庁所在地であるとか、そういったところからは原則として踏切をなくす、こういう取り組みを今後はやっていかなきゃいかぬじゃないか。 安全と交通渋滞とそれから排気ガス、あらゆる面から見てこれは未来的な問題だろうと思うわけであります。やがて国土交通省にもなれば、一人の大臣がやれと言えばもうできる状況になるわけですから、大きな課題としてひとつ考えていただきたいと思います。 それから、もっと身近な問題といたしまして、実は踏切の構造問題があるわけでございます。 落輪ということで事故になるケースが何割かあるんですけれども、その原因を調べてみると、道路の幅よりも踏切の幅が非常に狭いというのが物すごくこれは数が多いんです。これについては、過日も運輸、建設両省の間でお話し合いをしていただいて、道路幅までは何とか広げようやというお打ち合わせ、申し合わせはしていただいたようなんですが、現場はさっぱり進まないんですね。これはもっとはっきり方針として打ち出し、場合によっては踏切改良法の改正もせねばいかぬかな、かように今私は考えておるんですが、この点につきましてのお考えをひとつ聞かせていただきたい。 道路幅と踏切幅は少なくとも同じでなきゃいかぬ、歩道の分を考えればそれにやや余裕も欲しいということでございますが、どちらから聞きましょうか、じゃ道路の方から聞きましょう。
○政府参考人(大石久和君) 踏切内の事故の中で脱輪によるものがあるではないかという御指摘でございます。 踏切事故は年間約五百件程度発生いたしておりますが、そのうち脱輪によるものが八%、最近の統計によりますと若干ふえていることは事実でございます。このため、特に踏切道の幅員が接続する道路の幅員より狭い箇所についてその解消を早急に図ることが必要だと、先生御指摘のとおり我々も認識いたしております。 このため、建設省では、従来より踏切道改良促進法により構造改良の必要な踏切を指定するとともに、道路整備五カ年計画に基づきまして重点的な踏切道の構造改良を推進してきたところでございます。 また、踏切道の拡幅に係る指針におきまして、幅員の狭い踏切道につきまして近接踏切道の統廃合をしない場合の当面の措置として、歩道幅の確保や二車線までの道路拡幅を行えるようにするとともに、第六次踏切事故防止総合対策において平成八年度以降の五カ年内に約一千カ所の踏切につきまして構造改良を図ることといたしております。 平成十二年度におきましても踏切道の構造改良に予算を重点的に配分いたすことといたしておりまして、今後とも踏切事故防止対策を積極的に進めたいと考えております。
○政府参考人(安富正文君) 先ほど建設省の方から踏切道の拡幅についての基本的な考え方、御説明がございました。同じでございますが、踏切道の拡幅に係る指針というのがございまして、これによって近隣の踏切道の有無あるいは地域の実情からなかなか統廃合ができないという場合に、こういう指針に基づいて道路の拡幅に合わせて踏切の拡幅を実施するというような形でやってきております。 今後ともこの指針に従いまして、踏切事故の防止あるいは道路交通の円滑化の観点から、幅員差のある踏切道の拡幅、歩道の整備を円滑に実施していくように、道路管理者ともいわゆる連携しながら鉄道事業者を指導してまいりたいというふうに考えております。
○野沢太三君 できるだけ立体交差、そして統廃合をやるにしても、残る踏切がどうしてもあるという場合には、それはやはり構造的に安全な踏切として利用するしかない。ぜひひとつ、これは打ち合わせを十分密にいたしまして、できるだけ安全な踏切というものをつくるようにお願いをいたします。 そこで、もう一つの課題として、別な角度から、交通事故に遭った方を助けるということで、救急救命体制について御質問をしたいと思います。 西ドイツが交通事故死を半減したという経験があり実績があるわけでございますけれども、日本でもようやく昨年十月からドクターヘリというものを導入しまして、現場に急行して救命措置を行い、場合によっては搬送して病院に入れる、こういったことの試行を始めていただいておるわけでございます。これがしかしできなかったのは、ヘリコプターの離発着基準が非常にきつくてなかなか具体化できなかったんですが、これをどのように改正したのか、運輸省からちょっとお話を聞きたいと思います。
○政府参考人(岩村敬君) 民間のヘリコプターが離発着を行う場合には、航空法に基づきまして事前の許可が必要になっているわけでございます。これが一般論でございます。ただし、従来も、民間ヘリコプターが救急活動を行う場合にあっては、電話によりまして迅速な許可を行うというそういう運用を行っておりました。 しかしながら、今先生御指摘のように厚生省の試行事業等も始まりましたし、民間ヘリコプターによります救急患者の搬送というものが今後急速に拡大されるという見通しになりましたので、航空法の規制の見直しを行うことといたしまして、民間機でありましても、消防機関等の公的機関からの依頼または通報によりまして捜索または救助を行うものでありますれば離発着についての事前の許可を免除する、そういうことにいたしまして、運輸省令の改正を行いました。本年の二月一日から施行になったわけでございます。 この措置によりまして、救急現場から患者を搬送するヘリコプターは、民間機でありましても、消防機関等の公的機関の使用機と同様に事前の離発着の許可というものが不要になったわけでございます。
○野沢太三君 そこで、それじゃ、ドクターヘリというのは今どのくらい配備されて、実績はどうなのか。去年からですからそれほど大きな数字にならないと思いますが、将来の見通しも含めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤雅治君) ドクターヘリにつきましては、平成十一年度から二年間の試行的事業という形で実施しておりまして、昨年の十月より東海大学医学部の附属病院救命救急センター、これは神奈川県でございますが、もう一カ所、岡山県の川崎医科大学附属病院高度救命救急センターの二カ所で試行的に実施しているものでございます。 将来の取り扱いにつきましては、二年間の試行的事業につきまして、その実績等を十分評価をいたしまして、内閣官房に設置されております調査検討委員会を各省で設置しているわけでございますが、ここにお諮りをして最終的な結論を出すということになろうかと思います。
○野沢太三君 二年間というのがいかにももどかしいんですね。その間にも年間九千人からの方が亡くなっているわけですから、これは戦争をやっているのと同じなんですよ。もっとそれを早くやっていただきたいんだけれども、伺えば、何か去年一億、ことしは二億金がついたと。けたが二つくらい違うんじゃないかと私は思うわけです。ほかの予算は切ってもここにはしっかりした裏づけをしまして、もう全国で百五十一カ所ほどある救命センターで一斉に始めるくらいの取り組みをぜひしていただきたい、かように思います。 きょうは、交通通信委員会ですから厚生大臣が来ていませんけれども、運輸大臣からもよろしくひとつお口添えをいただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 救急患者の移送等につきましての御質問でございますが、実は私、最近みずからが経験したことでありますが、先般小笠原に私自身がお伺いしておりましたときに、小笠原の島で病人が発生しました。 通常でございますと、防衛庁に依頼をして自衛隊のヘリコプター等で東京都内に搬送するわけでありますが、その際は、風速十七メートルが防衛庁のヘリコプターの制限の風速だそうでございまして、それ以上の風速の場合にはヘリコプターは飛んではならないという内規があるということでございまして、したがって、この患者を搬送する方法がないわけでございます。そこで、海上保安庁の船を利用いたしまして、海上保安庁の船とまた船を乗り継いで、極めて危険なことでございますが、それでもこの二十メートル以上風の吹く中を患者を運びました。そして、ようやく昨日無事に退院することができたという報告を受けたところでございます。 そのような事態が全国の離島等にはたくさん問題があろうと思いますし、離島でなくとも、この東京都内だけではなくて交通の煩雑なところはそれだけで患者を運び切れないという場面がたくさんございますので、ヘリコプターの活用というのは極めて重要な意味を持つわけでございますから、関係閣僚ともよく相談をいたしまして、委員御指摘の点につきまして、心配のないような、お互いに安全に安心して暮らせるような社会をつくるために、交通事故対策等について懸命の努力を関係省庁と力を合わせて取り組んでまいりたいと思っております。
○野沢太三君 ヘリコプターの配備と同時に、ドクターヘリに乗るための救命作業の訓練を受けた医師がやはり必要である、あるいは看護婦が必要である。この養成といいますか、資格の付与とあわせまして、もう一つ、救急救命士という制度をつくりましたけれども、これが全国で今七千五百ほどの数になっていると伺っておりますが、これで十分なのかどうか、厚生省と消防庁からそれぞれ伺いたいと思います。
○政府参考人(伊藤雅治君) 現在、自治省と御協力をしながら養成しているところでございますが、当面、数については足りているのではないかという判断をしておりますが、その能力の向上につきましては今後とも取り組んでいく必要があると認識しております。
○政府参考人(細野光弘君) 救急救命士につきましては、消防機関におきまして現在御指摘のように全国で大体七千五百名ほどございます。 私ども消防庁といたしましては、救急業務の高度化を図るということで、当面の目標といたしまして消防のすべての救急隊に救急救命士が常時一名の体制というのを目標にいたしまして、現在はそれに比べますと約半分程度でございますので、計画的に救急救命士の養成に努めているところでございます。 それから、先ほどちょっとヘリコプターの話が出ておりましたが、私どもの消防防災ヘリを現在救急搬送に使うようにいたしておりまして、そうした場合には救急救命士もなるべく同乗するように指導しているところでございます。
○野沢太三君 人命は大変かけがえのない問題でございますので、人命救助、そして一刻も早い救急体制の確立に向けてぜひともひとつ手厚い予算を配分していただきたいものと期待をいたします。 次に、環境対策に移りたいと思いますが、COP3でCO2を一九九〇年レベルまで削減する、六%ほどの削減目標というのを決めたんですが、なかなかこれが難しい、特に民生関係と運輸関係について状況が厳しいと伺っております。 このために、いろんな施策がありますけれども、運輸省が積極的に推奨されておりました自動車関係諸税のグリーン化、これは昨年は残念ながら実現できませんでしたが、これに対することし以降の取り組みについての御決意と、あわせて低公害車をもう少し普及させようということでやっておりますが、なかなかこれが進まない、特に政府調達が大分おくれぎみのようですが、この二点、あわせてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 自動車グリーン税制につきましては、昨年末の自自公の合意において一定の記述が得られましたが、平成十二年度は残念ながら実現の運びとならなかったわけであります。 お許しをいただければ、反論権というほどのことでもございませんが、自由民主党におきまして自由民主党税制調査会なるもの、これは我々が何ら発言をする機会もなければ意見を伝達する方法もないわけでありますが、この税制調査会におきましてこれが見送りと一たん言われますと、翌日新聞に大きく報道されて、それであたかもグリーン化の問題はそこで決着がついたかのようなことが世間に伝えられるわけであります。 グリーン化の問題につきましては、それぞれの新聞等が社説でしっかり応援していただいているにもかかわらず、自由民主党税調が一たんそういうことを決めたということになりますと、そのことで流れが決まっていくというこの現実の状況におきまして、特に野沢委員は自由民主党の中でも有力な議員でございますから、その点におきまして今後一層の御努力を賜ることをこの際お願いをしておきたいと思います。 昨年十一月のCOP5におきまして閣僚レベルで確認されました二〇〇二年の京都議定書の発効まであと幾らも時間は残されておらないわけでありまして、温室効果ガス六%削減の国際公約を達成するということは、自動車税のいわゆるグリーン税制の重要性は極めてこの国際公約を達成する道筋におきましても重要な役割を担っておるものと私は認識をしております。 それにもかかわらず、私は、今の政府及び与党の間でのこの問題に対する対応ということに対しては正直申し上げましていささか不満を持っております。そのため、引き続き地球温暖化問題に対する交通運輸部門の最重要課題としてグリーン化の旗を私どもはおろさない。それと同時に、平成十三年度税制改正での実現に向けて関係者の御協力をちょうだいしながら私たちは懸命の努力を今後も続けてまいりたいと思っております。 なお、私がまだ、何といいますか、野党の時代といいますか、自由党の交通部会長を担当しておりましたときに、運輸省の幹部が再三このグリーン化の問題の御説明に参りました。それほどあなた方が熱心におっしゃるなら、自分たちの乗っているあの黒い大きな車をやめてそして低公害車にお乗りになったらどうかと言いましたら、これにはさすが運輸省官房長、運輸政策局長、それぞれ小さい車、いわゆる低公害車に乗りかえてまいりました。一週間も時間がたたないうちにそういう対応をとりました。 私は、その後に、皮肉にも一週間のうちに運輸大臣に就任することになりました。私も当然低公害車ということも考えたのですが、ちょうど北海道開発庁長官と兼務いたしておりますので、秘書官だ護衛だという関係で低公害車ではちょっと乗り切れませんので、二台も三台も連れて歩くことになったらかえって御迷惑でございますので、私は今辛抱しながら控えておるんですが、たまに局長の車を借りて官邸に出向いていったり、閣議に出向いていったり、あるいはこの間環境庁長官をお乗せして環境庁まで送り届けて、これが低公害車だということを申し上げてまいりました。 また、環境庁長官も大変御熱心で、先般も閣議において、今度の沖縄でのサミットの際に各外国の高官をお乗せするのに低公害車を沖縄で使ったらどうだという御提案をなさっておりました。私もそれには極めて賛成でございますので、今後も実現に努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。 なお、低公害車を運輸省の前でも陳列してPRしたいという自動車工業会等の申し出がございましたので、よろしければどうぞということで、約二週間ほど運輸省の前庭で、きょうはホンダ、きょうはトヨタというぐあいにずっと並べてやっておりました。 私は、他の省庁のことを言う必要はないかと思いますが、他の省庁で、例えば農水省の前でニンジンや大根をぶら下げて売っておるというのは聞いたことはありませんから、運輸省はかなり積極的に対応しているつもりでございますが、どうぞこの点につきましても野沢委員の一層のお力添えを改めてお願いを申し上げておきたいと思います。
○野沢太三君 大臣の積極果敢な取り組みに敬意を表するわけでございますが、我が党もいろいろな事情がございますもので、頑張りまして合意形成に努めるつもりでございます。 なお、もう一問、祝日連休化の効果についてお伺いする予定でありましたが、時間がなくなりましたので、成人の日の三連休化が大変効果があったということでありますから、今後の状況を見守りまして、さらにこれを拡大すべく運輸省としても御努力をいただければと。我々も頑張るつもりでございます。 以上でございます。
○国務大臣(二階俊博君) ハッピーマンデーは、御承知のように法律を一行書いただけで、政府は一文の費用もかけずに極めて大きな経済効果がもたらされました。ちょうどY2K問題等で、去年の暮れ、ことしの初め、大変観光関係等の景気が落ち込んだときに、一月の半ばのハッピーマンデーによってそれを解消した。二月のハッピーマンデーにおきましても、これまた大変な伸びを国内あるいは国際的にももたらしておるわけでございます。 したがいまして、今二週ということに法律ではなっております。カレンダーの関係でことしは七週になっておりますが、これはカレンダーの偶然であります。このことを進めていくという場合には、どうぞ今二週になっておりますことに対して、今後四週ぐらいにできるように、これも御党におきましても一層のお力添えを改めてお願いを申し上げておきたいと思います。 以上です。
○野沢太三君 終わります。
○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。 きのうに続きまして連投でございますが、きのうは夢を語っていただきました、テクノスーパーライナー。きょうはもう一遍夢を語っていただきたいなというふうに冒頭質問をさせていただきます。それは、超電導磁気浮上方式鉄道という、いわゆるリニアモーターカーでございます。 このリニアモーターカーの実験線が完成をいたしまして、もう既に五百五十二キロが計測された、こういうようなこともお聞きいたしました。ところが、最近このリニアモーターカーについていろんな意見が出てまいりました。本当に実用化するんであろうか、あるいは騒音は大丈夫なのか、あるいは外国ではもう既に撤退をしているところがあるのではないか、余りにも高価過ぎるんではないかというような、いろいろなそういう批判めいた話などが出てまいりました。 そこでお尋ねするわけでございますけれども、このリニアモーターカーについての現状と実用化の見通し並びに外国の状況がどうなっているか。そして、日本として、運輸省として、鉄道総合研究所との連携、今後の力こぶの入れ方、こういうものをぜひ少し大臣にもう一遍夢を語っていただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(二階俊博君) お尋ねのリニアモーターカーでございますが、御承知のとおり、ドイツのリニアモーターカーであるトランスラピッドのベルリン—ハンブルク間の路線建設計画でございますが、本年二月に事業採算性の問題により中止されたというふうに聞いておるところでございます。しかし、これは不思議なことに、国内では中止いたしておりますが、中国等では盛んに売り込みを今日も続けておりまして、そして、むしろ中国側からは、日本は新幹線新幹線とおっしゃるが、リニアモーターカーの方はどうなんですか、私たちの方はどちらかというとリニアモーターカーの方が中国にはふさわしいんではないかという意見も中国の中にはあるんですということを言う裏には、ドイツがその後も盛んにセールスを強力に展開しておる、こういう事実があるわけであります。やや私は不思議に思っておるんですが、自分の国ではやらないのによその国に売りに行く、こういうことでございます。 我が国の超電導のリニアモーターカーは、まさに科学技術創造立国の名にふさわしい、二十一世紀の革新的な高速交通システムでございますから、このシステムを活用して、平成十一年四月の走行試験におきまして有人による最高速度、先ほど委員からも御指摘のありました五百五十二キロを達成し、同年の十一月に、トンネルの中ですれ違う相対速度千三キロの高速すれ違い走行を行うなどの実用化に向けての着実な成果を上げておるところでございます。御承知のとおり、相対速度千三キロというのは世界で最大のものでございます。最大といいますか、最高の記録であるわけであります。 平成十二年三月九日の実用技術評価委員会におきまして、平成九年から三年間の走行試験等の実用技術評価が行われ、長期耐久性、経済性の一部に引き続き検討する課題はあるものの、超高速大量輸送システムとして実用化に向けた技術上のめどは立ったものと考えられるという評価を受けておりますが、私も先般、実際にこのリニアモーターカーに乗ってみまして、その安定性、スピード等につきまして関係者の揺るぎない自信のほどを伺いまして、大変感心もし、感慨も新たにしたものでございます。 ちょうど、今は亡くなりましたが、大野明運輸大臣のころ、今から十年前にこのことが出発いたしました。私も当時の政務次官として山梨へも何回か足を運び、いろんな式典にも出席したことを覚えておりますが、そのときは全く今緒についたという感じでございました。今実験性能等におきましてはもう間違いなくこれでいけるだろうというふうなところまで来ておるわけでありますが、今後残された技術的な課題を着実に解決していくことが重要でありますので、十二年度以降もおおむね五年間ぐらいの歳月をかけて、山梨実験線の先行区間十八・四キロにおきまして走行試験を継続していくところであります。 これらリニアの技術開発については、JR東海あるいは鉄道総研が中心となり、また山梨県自身も多大な協力をいただいておるわけでございますが、私はこの関係者の今日までの御協力に対しまして改めて感謝を申し上げるとともに、国としても実用化に向けてこれらの関係機関と連携をとりながら今後積極的にこれを実用化するために努力を続けてまいりたいと考えております。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 続いて、公共事業について少し、中身の議論ではなくて、不要不急の公共事業の是非だとかいろんな議論がされておりますけれども、私はそういう議論はまた後日することにいたしまして、社会資本整備ということに関しては、特に交通運輸産業にかかわるものについては不可欠だというふうに私は思います。ところが、今後の対応も含めてでありますけれども、費用対効果分析、これがやっぱり必要、出すべきではないかな、そしてきっちり情報公開を厳正に行うべきじゃないかなというふうに私は今思っております。 そこらあたりの姿勢のほどを少しお聞かせいただきたいと思います。
○政務次官(中馬弘毅君) 我が国は、GNP、これは世界第二位の国でございますし、一人当たりにしますと世界一の水準になりますが、ストックの面、すなわち社会資本は、谷林委員御指摘のとおり欧米先進国に比べて整備がおくれております。 今例として挙げられました新幹線でございますけれども、これも昭和三十九年に東海道で開通して以来、三十六年経過いたしております。あのときに、列島改造論ではございませんが、目標としまして北海道の旭川から鹿児島まで日本列島の背骨を通すという計画でございましたが、国民の要望が強いにもかかわらずまだ実現はいたしておりません。先生の御地元の北陸もそうでございます。 また、拠点空港でも、御承知のとおり成田も関空も滑走路は一本だけであります。日本がODAで援助している国の方がよほどすばらしい空港ができています。 国際港湾にしましても、コンテナ船大型化への対応がおくれておりまして、水深十五メーターのバース、これは東京一本、名古屋二本、神戸は四本ありますが、これだけです。これもシンガポールとか香港とか高雄とか釜山の方が進んでいると言われております。 都市鉄道は大分整備されてきましたが、通勤通学の混雑率は第七号答申の目標一八〇%を達成しておりません。これは財源との関係もありますけれども、早急に整備する必要がある、このように認識をいたしております。 ところで、運輸省におきましては、所管するすべての公共事業につきまして、平成十一年度から、新規採択事業及び再評価対象事業に対しまして費用対効果の分析を基本とする事業評価を実施しているところであります。それぞれの事業につきまして、時間短縮の効果、費用節減など利用者の便益はどれだけか、あるいは使用料、貸与料等が幾ら稼げるかといった供給者の便益、それからそれを実施することによって地域の活性化あるいは経済活動による所得増などの効果、それからまた、環境改善の効果、こういったものを金額に直しましての便益の合計と、それから建設費用、維持管理費用、こういったものの費用の合計、これを相互比較する形で評価指標といたしております。当然のことながら、評価の結果につきましてはすべての国民の前に明らかにしているところであります。 運輸省としましては、今後とも、事業実施の説明責任を果たしつつ、効率性、透明性の向上を図りまして、国民各層の理解と協力を得まして、公共インフラの整備を図っていく所存であります。
○谷林正昭君 ぜひ情報公開の徹底、これはお願いしたいなというふうに思います。 それから、あわせて、ちょっと今お聞きしておりまして、飛行場、空港の整備、全国地方空港も含めましてやられておりますが、ちょっと心配になったのは、飛行機というのはいつまで飛べるのかな、燃料がなくなったら飛べないんではないかな、こういうふうに実は変な話ですけれども思います。車は新しいエネルギーを考えている、あるいは船は原子力、いろんなことも考えられておられますけれども、飛行機の代替エネルギーというのはどうもまだ考えられていないんじゃないかなというふうに思いまして、多額の金額を空港に投資した、三十年後五十年後に飛行機が飛ばなくなった。そうなれば、もうほかのことも全部だめになるんですけれども、そういうふうな、これは答弁要りませんので、検討課題ではないかなというふうに提起をさせていただきます。 それで、私の一番得意な分野であります、あるいは勉強させていただいております安全について少しお話をさせていただきます。 まず、昨年末に法律が通りました独立行政法人に来年の一月六日からなります交通安全公害研究所、これが交通安全環境研究所と名前を変えて独立行政法人化されます。この法律の審議のときに中馬政務次官と私、相当議論をいたしました。 私の考えは、この研究所は、国民に信頼されている研究所でありますから、そしてまた法律の基準を満たすか満たさないかということを真剣に研究しているところでありますから、独立行政法人の精神からいくとふさわしくないんではないかと。あるいはコストだけに、あるいは採算性だけに追われながら、そこに働く人たちが誤解や錯覚を起こしたら大変になってしまう。したがって、これは独立行政法人化するべきでない、こう主張させていただきました。 しかしながら、閣議決定等々もございまして、最終的にはこれは独立行政法人化になるわけでございますけれども、私が今これから申し上げたいことは、ぜひこの研究所を、公害研究所から環境研究所と名前も変わる、そして国土交通省というそういう省の中で、採算性やあるいはコストだけを目指したような考えでこの研究所を運営するべきではない。私はもっともっと、名前が変わる、あるいは独立行政法人化される、この機をとらえて研究所を充実して、そしてより国民が信頼できる研究所にするべきではないか。 とりわけ環境問題に関しては、当時といいますか、ここ十年ほど前とは大幅に環境問題の基準だとか目指す方向性が変わってきております。したがって、ここで業務の範囲も定められておりますけれども、その業務の範囲の中でぜひ、ディーゼル微粒子の測定の方法だとか、あるいはそれをとめる方法だとか、NOxをとめる方法だとかCO2の関係、いろんな研究がもっともっと不足をしているというふうに思いますし、一方では車の安全保安基準というものが策定をされております。新車が出るたびに、あるいは新しい設備のものが出るたびにそこでテストをされて、これを市場に出してもいいかどうかということも検査をされるというふうに聞いております。したがいまして、それは一度市場に出てしまえば、まさに鉄板の上に人間が乗って走るわけでありますから、万が一の場合のそういう保安基準というものをしっかりそこで守っていただく。 そういうふうなことも含めまして、私が申し上げたいのは、ぜひこの独立行政法人化に伴い、コストだけを求めるのではなくて、あるいは採算性だけを求めるのではなくて、これを機会により多くの研究をそこにお願いをする、スタッフも場合によってはふやす、そういうふうな方向でいきたいと思いますが、それは何よりもポイントを握っているのは所管大臣である。 そこで、三年から五年の中期計画を立てるということになります。その中期計画を立てるときに、ぜひ今私が申し上げたような内容を取り入れていただいて、実りのある、そして充実した研究所にしていただきたいというふうに思います。 御所見があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま谷林委員から、交通安全公害研究所につきまして大変力強い激励をちょうだいいたしまして、感謝を申し上げたいと思います。 交通安全公害研究所においては、自動車、鉄道、航空の安全の確保や環境の保全を図ることを目的としまして、安全環境基準の策定に必要な研究等を実施しているところであります。 例えば、現下の行政課題でありますディーゼル車の排ガス対策等につきまして、私は直ちに環境庁とともに検討をしようということを申し入れまして、目下技術的検証を行っておるところでありますが、これは交通安全公害研究所の能力も活用して行うということを念頭に入れておるものでございます。 御質問にもございましたように、まさに国民の健康を守る、あるいは環境を守るということは、ひとり裁判の結果にまつだけではなくて、私はより積極的に対応していくべきだというふうに考え、直ちに環境庁と相協力してこれらの問題に対して、技術的な問題については運輸省の責任でもございますので、運輸省として積極的に対応すると同時に、自動車工業界あるいはトラック業界、バス業界等につきましても、この問題を避けて通ることはできない、したがって関係者連携して前向きに対処願いたいということで御協力を呼びかけておるところでございますが、交通安全公害研究所におきましてこうした問題についても積極的に取り組んでまいりたいと思っております。 国としては、研究所の独立行政法人化後も、これらの社会的なニーズに対応した独立行政法人の中期目標の設定を行い、国が必要とする試験研究業務の確実な実施を図ることとしたいと考えております。一方、独立行政法人の自律性及び自発性を尊重して業務の質の向上を図ることにより、自動車の安全、環境に関する研究等の一層の充実強化にお役に立てるようにしてまいりたいと考えておるものであります。
○谷林正昭君 ぜひそういう方向性を出していただいて、国土交通省、もう時間がないんですね、もう八カ月ぐらいしかありませんから、中期目標策定のときにぜひそういうような前向きな計画を策定していただきたいというふうにお願いいたします。 次に、若干具体的な中身になりまして、細かい話になるかもわかりませんけれども、日夜運行しているということにかんがみますと非常に重要な問題でございますので触れさせていただきます。 一つは、新幹線や飛行機に対抗して、今高速道路を利用した長距離夜間高速バスというのが盛んにお客さんの心をとらえて、安くて早く着くというようなことで非常に多くの利用者が出てきております。問題は、この運転手さんの、あるいは運行するそれに対する基準、規則、これが余りない。強いて言うなら、いわゆる二七通達だけでその運行が管理をされている。あとは、業者のといいますか各社の自主運行のような、自主管理のようなもので今行われているのが実態ではないかなというふうに私は思っております。 そこで申し上げたいのは、やはりこれは万が一の場合でしたら大変なことになります。トラックでしたら、運転手が眠くなったらとまって寝ればいいんです。あるいは、何かあったら横へよければいいんです。ところが、この高速バスというのはそんなわけには私は運転手の責任上いかないというふうに思います。 したがいまして、ぜひ、長距離高速夜行バスに限ってと言ってもいいと思います、新しいそういう基準や規則を運輸省として研究に入るべきではないか、早急に検討に入って新しい基準、規則をつくるべきではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政務次官(鈴木政二君) 谷林委員御指摘のとおり、大変高速バスの夜間便というのは人気がございます。 今お話のとおりでありますけれども、先ほど野沢委員からもお話がありましたように、自動車事故がまだ九千名以上もあるということで、当然ながら、これは高速道路を通りますバスでありますから、長時間にかけてのバスでありますから、一つ間違えると、今のバスはほとんどの車両が二十名から三十名の定員でございまして、高速道路ですからかなり高速の運転をしております。今八十キロですか。そういう面では一大惨事になることも当然だと思います。そういう面では、運転手の管理または過労等、非常に配慮しなきゃならないと思っております。 そういう面で、高速バスの夜行便については、私どもの調査によりますと、平成十一年の四月一日でありますけれども、今委員が御指摘の距離というのは、大体運輸省では三百キロメートル以上を長距離バスといっておりまして、百五十七系統今ございます。運行しております。その中で、今夜行便というお話がありましたけれども、現在百四十四系統運行しております。 そこで、今一番長いのが、御存じかもわかりませんけれども、東京の新宿の西口から福岡のバスセンターまでの、距離が一千百四十六キロ、時間でいいますと十四時間三十五分と大変長距離の便で、これも人気のある路線でありますけれども、これが一番長い便でありまして、委員や鹿熊先生のふるさとであります富山も池袋から出ているのは御存じのとおりでありまして、そういう面ではこうしたたくさんの便が運行しております。 運輸省は、こうした高速バスや長距離バスのバス事業に、今御指摘のとおり、過労の防止に大変配慮しながら勤務時間と乗務時間をきちっと定めておりますし、そして今お話しのように、休憩をする施設、例えば仮に東京から私のふるさと名古屋といいますと、JRのバスというのは三ケ日で、夜行って夜間にそこで乗りかえて、その乗務員が一たんおりてまた違う乗務員がそこで待っていて名古屋へ行くとか、そういう形の便も今とっているような、休憩施設や仮眠所の整備もきちっと今指導しておりますし、疲労等で安全な運転ができない乗務員を絶対に乗せてはいけないという措置を細部にわたりまして義務づけさせていただいております。そして、監査もきちっとやらせていただいておるところでございます。 さらに、長距離運転を夜間行う場合に、必要に応じて、今言いました交代の運転手等の配置をつけるように義務づけもしております。 御指摘のとおり、大変おっしゃるとおりだと思っております。労働省にも労働時間の問題があるわけでありますから、労働省による労働時間に関する規制もきちっとし、また私ども運輸省による運行管理に関する規制を徹底しまして、高速バスの夜行便の安全確保を図る観点から、なお一層、今お話のありましたように必要な措置を講じて万全を期したいと思っております。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 ぜひ安全の先取りという観点で御検討いただきたいというふうに思います。 次に、海上コンテナの陸上輸送について若干お尋ねをいたします。 本来、海上コンテナというのは岸壁でバンニングをして、そして船に積み込む。また逆に、輸入貨物は岸壁で開こんしてトラックで運ぶ。開こん後は中身だけを運ぶ。これが本来の輸入輸出の姿でありましたけれども、最近は、インランドデポだとかあるいは保税上屋といって、陸地にもそういうものができました。したがって、海上コンテナ四十フィートの非常に長い大きなものが一般道路、走れる道路と走れない道路、これがあるということはわかっておりますけれども、そういうところに入ってくる。 そういったときに、非常に交通渋滞や危険性というものがあるのではないかというふうに私は思っておりますし、それに対応する法律あるいは規則、基準、こういうものが若干不備ではないかというふうに私は今思っております。 そこでお尋ねするのは、まず、海上コンテナの陸上輸送安全確保に関する調査研究委員会、こういうものが運輸省でつくられたというふうに思っておりますけれども、いつつくられて、どういう内容のものを研究されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政務次官(鈴木政二君) お尋ねの正式な名前は、国際海上コンテナの陸上輸送安全確保に関する調査研究という名称でありますけれども、内容につきましては、今委員御指摘のように国際的にいろんな問題も残っておりますから、特にまず一つとしましては、例えば具体的にちょっとお話をさせていただくならば、陸上に今言いました四十フィートや二十フィートのコンテナが着きます。そうしますと、運転手さんは今の状況の中では中身が意外と知られていない部分もあって、そういうものもやっぱりきちっとしていくべきじゃないかとか、それから、今お話しのとおり、背の高いコンテナ、これについては、今言いましたようにへたが当たったりするところがありますから、道路管理者だとかそれから警察等のやっぱり許可が要るわけであります。そうして、いろんな面で各省にまたがるものも省令もあるわけでありますので、ここの統合性もやっぱり見なきゃならぬだろう。 そして、御存じのようにコンテナはアメリカから出てきた一つの輸送の大変すばらしいキャリアでありますけれども、これは先進のアメリカなりヨーロッパなりそういうところをちょっと研究しようじゃないかと、こういうようなところを総合的に今研究しているところであります。 去年の十月からこの会議を開かせていただきました。ただ、今お話しいたしましたように、ことしの春に一応のまとめをしておこうと思っておるわけですけれども、やはり会議をしますとたくさんの調査項目が出てまいりまして、ことしの夏ぐらいにはまとめていきたい。各関係や学識経験者、またこうした港湾に関する会議で、また陸送に関係するいろんな組合の皆さんともいろいろお話をしていきたいなと思っております。 以上であります。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 そのときにお願いしておきたいのは、海上コンテナを運転する人、こういう人たちの意見も十分に聞いていただきたいなというふうに思います。 次に触れさせていただきたいのは、これも昨年の春に法案成立いたしました労働者派遣法がございます、労働省管轄でございますけれども。労働者派遣法が成立をして、ネガティブリスト化ということで、除外するものは決められたものしかしないということになりまして、トラック、バス、タクシー、こういうところへも派遣労働者が入ってもいい、そこで仕事をしてもいい、実はこういう条件さえ満たせばというものがつきますけれども、ことになりました。 この法案審議のときに、私はそういう人たちがそういう職場に入ってくるということは非常に心配だ、やはりそういう産業で働く人たちはそういう産業で働く心構えを持って、そして家族、会社、そして自分といいますか、運転手というそういう相関関係をしっかり気持ちに持って、そしてその職業に携わっているというのが私の考えであります。家族も大切にし、会社も大切にし、そして自分も大切にしながらお客さんの生命と財産を運ぶ、これが運転手の心意気であり、運転手の心構えだというふうに私は思っております。 ところが、そういう職場に対してどこからか派遣されてきた人がその職場で運転手をする、タクシー運転手をやる、これは非常に心配だ。しかし、これは法律で決まりましたから、問題はそういう人を受け入れるときの今度は業者の姿勢だというふうに私は思います。業者の姿勢、会社の姿勢ということになれば、それは当然運輸省管轄の業者、会社ということになるわけでございます。 まずお尋ねしたいのは、十二月一日に施行になりましたのでまだ三カ月半しかたっておりませんが、実態はどういうような実態になっているのか、把握されているのかどうか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(縄野克彦君) お答え申し上げます。 昨年十二月に改正法が施行されましたけれども、バス、タクシー、トラック事業において派遣がどのような状況になっておりますか正確な数字を私どもが把握するところまで至っておりませんが、概括的に申し上げますと、労働者派遣が広がりを見せているという状況にはないというふうに認識をしております。
○谷林正昭君 今のところは広まっていないというふうに今御答弁いただきました。 しかし、今後のことを思いますと、先ほども言いましたように安全の先取りということになりますと、これは運輸省の方から関係課長の通達を各業者に対して出されているというふうに思います。それは法律をしっかり守りなさいということが基本になっているというふうに思います。そういうことも含めまして、労働者派遣法に基づく派遣労働者がタクシーの運転手をしたりトラックの運転手をしたりバスの運転手をする、そのときに当たっては法律の遵守並びに人命と財産をきっちり守れるような指導方針をぜひこの後も出し続けていただきたい、あるいはその監査をしっかりやっていただきたいというふうに思いますので、大臣、御所見があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま、労働者派遣法の改正が施行されて三カ月を経過したということで、現状はどうなっているかということでございましたが、今自動車交通局長が御答弁を申し上げたとおりでありますが、バス、タクシー及びトラック事業において輸送の安全を確保するためには、雇用関係のいかんにかかわらず、事業者による運転者への適切な指導監督が行われることが不可欠でありますが、今後とも今委員御指摘の点も十分念頭に入れて十分な安全対策を講じてまいる決意でございます。
○谷林正昭君 どうもありがとうございました。 一番心配な部分が労働分野の規制緩和ということでなりました。規制緩和になって競争が激しくなる、競争が激しくなれば安全が犠牲になるということのないように、ぜひ徹底をお願いしたいなというふうに思います。 この運輸安全行動計画、きのうも言いましたが、読ませていただきまして、この中で冒頭、なぜ安全というものがこれからも大事かというようなところに、現状認識として「安全意識の低下・欠如」、こういう現状認識を示されております。そういうことに基づいて徹底的な現地調査やあるいは総点検を行われ、そして大臣の気持ちをこの計画に組み込まれたというふうに思います。 私は、この計画はぜひこれを関係各位の皆さんに徹底的に徹底をしていただいて、安全の一番の弱点は、その気にならなかったらどんな立派な計画をつくったり、あるいはどんな立派な方針を出しても、強いリーダーシップとそれに伴う、絶えず現場への喚起、気持ちの喚起、安全意識への喚起、こういうものが必要だというふうに私は思います。 一週間安全の話をしなかったら安全はもう忘れ去られてしまう、私は一生懸命現場の作業員として働いていたときはそういうふうに思いました。一週間安全の話をしなかったら安全は忘れ去られてしまう、そういう気持ちで、ぜひこの後も私は任期のある間安全を言い続けたいというふうに思っておりますので、きょうは予算の委嘱審査ということでございましたけれども、安全ということで的を絞らせていただきましたので、くどいようでありますけれども、大臣の御所見ございましたらよろしくお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 谷林委員みずからの御経験に照らし、安全問題について貴重な御提言をいただき、傾聴をいたしておりました。 私は、就任以来、安全の問題が何よりも大事だということを言い続けている割に、事件があちらこちらで発生するということをまことに残念に思っております。しかし、私はこれにひるむことなく果敢に挑戦をしていくつもりであります。 したがいまして、安全問題というのは、大概上の方が安全の指令を発して、だんだんそれが下へ下へと伝わっていくわけですけれども、私はそんなやり方はだめだと。トップが安全について第一線に出ろということで、先般も、安全問題に対して総点検を行った後は、私を初め両政務次官、そして事務次官、官房長、これらの方々と、大変寒いさなかでございましたが、私は内心は申しわけないなという気持ちもありましたが、一番寒い北海道の零下四度という礼文浜のトンネルへ出かけました。 そして、関係者をみんな総動員して、安全の問題に対していかほどの決意を今の運輸省の幹部は持っておるかということを周知徹底しておるところでございますが、本当にそれにもかかわらずと言いたいところでありますが、起こった問題に対しては適切に対応するとともに、今、谷林委員から御指摘のありましたような点を重々、我々よく心にしみる思いで聞いておりましたが、これからもその姿勢で対応していきたいということをお誓いを申し上げて答弁とさせていただきます。
○谷林正昭君 ありがとうございました。 終わります。
○森本晃司君 公明党の森本晃司でございます。 大臣、私がきょうこれから申し上げますことは、一人のモータースポーツファンとして、モータースポーツを愛するがゆえに申し上げることでございますので、私に与えられた時間が二十分しかございません、私の主張が多くなるかもわかりませんが、問題提起をさせていただきたいと思っております。 人間とマシンがまさに一体となって限界に挑戦していく、レーサーとそしてそのチームの一人一人が一体となってレースを勝利に向かって挑戦していく、このスポーツを私はすばらしいスポーツだと思っております。日本が世界屈指の自動車国になりました。それとともにモータースポーツもまた盛んになってまいりました。百年ほどの歴史を誇るモータースポーツでございますが、殊に一九六〇年代から日本の中で盛んになってまいりました。まさに現代を象徴する知性のスポーツだと私は思っております。 ファンの一人として、私は富士スピードウェイ、富士グラチャンを見に行ったこともございますし、ピットの中に入れていただいて、レーサーと一緒にあのスタート前の緊張感も私は肌身で感じてまいりました。 大臣、このモータースポーツ、今日本の中でどのようにあるべきだとお考えでございましょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) かねてより大変御指導いただいております森本委員からの質問でございますが、モータースポーツに特に御関心の深い委員の御提言、これから指導、御意見があろうと思いますが、私はまたそれらのことを参考にしながら今後の行政に取り組んでいきたいという気持できょうはこの場に臨んでおります。 モータースポーツの発展は自動車社会の健全な発展に資するものだという観点から、その健全な発展は日本の車社会全体、今後のために極めて望ましいものだというふうに期待を込めておるわけであります。 例えば、元F1レーサーであります中嶋悟さん、御承知と思いますが、彼は、自動車を安全に走行するためのユーザーによる点検整備を促進することを目的とした運輸省主催の自動車点検整備推進運動などに、それこそ寒いさなかでもございますが、ボランティアとして積極的に毎年御参加をいただいております。 なお、最近でございますが、ドリフトグループというふうな、いわゆる幅員の広い道路において急旋回等の自動車の運転技術を競い合うグループでございますが、各地でこういうことが大変青年男女の間で盛んになってきております。これは暴走族では決してないわけであります。しかし、このまま放置しておきますと、そういう方向へ流れていく可能性はないとは言えない。したがいまして、秩序正しく安全にモータースポーツを楽しむことができるような環境をどうすればつくっていくことができるかということだと思います。 例えば、このような問題に対応して、先ほどの富士スピードウェイのお話もございましたが、やっておる人、走っておる人たちはそれはすばらしい環境でありますが、その周辺の受ける騒音というものに対しましても、これまた大きな問題があります。したがいまして、こうしたドリフト族というふうなドリフトグループの人たちなんかは、せっかく見つけたところで一回大会をやりますと、その次の大会のときには町にも県にも絶対反対だということを申し入れてくる周辺の住人の方々がいらっしゃいますから、一回でおしまいになって、また次へそういう場所を求めて、流浪の旅ではありませんが、そういう状況にある。 そんなことも踏まえて、これからますます盛んになってまいりますモータースポーツに対して行政としてどうかかわり合いを持っていくか、これから真剣に考えていかなくてはならない。それらのことを通じて、交通安全の知識の普及というふうな面につきましても焦点を当てながら対応していくことも大事でありますし、モータースポーツ本来のスポーツとしての意義もこれまた伸ばしていくような方向で対応していくことが必要だというふうに考えてございます。
○森本晃司君 国民的人気のモータースポーツは、同時に危険と隣り合わせでもあります。スリリングでエキサイティングであればあるほど、同時にそういう問題も起きてくるわけでございますが、きょうJAFさんにお見えいただいて、急な連絡ではございましたけれども、局長にわざわざ時間を割いていただいたことを感謝申し上げます。 日本の公認レースはJAFさんがいろいろと公認もされている。だけれども、これは事故が起きてくる。これは運輸省が総監されているわけでございますが、簡単に、事故報告はありますか。そして、事故報告があった場合に、その事故を見て運輸省はどういう指導なりあるいはコメントを発しておられるのかお伺いしたいと思います。
○政府参考人(縄野克彦君) 運輸省は警察庁とともに公益法人でございますJAFを担当しております。直接レースを主催する団体を指導している立場にはございませんが、今お話のございましたように、モータースポーツは自動車の健全な発達のために安全に行われることが肝要でございますので、警察庁とともに公益法人としての監督をする立場にある私どもとしまして、レースにおいて事故が発生しました場合には報告を受けるとともに、再発防止策につきましてJAFに報告を求める等の措置を講じているところでございます。 私どもとしましては、死亡事故が発生しました場合には、少なくともその都度JAFから当該事故について報告を受けて説明を聞いておるところでございます。
○森本晃司君 一九九八年五月三日、富士インターナショナルスピードウェイにおいて開催された全日本GT選手権シリーズ第二戦で大変な事故が発生いたしました。大臣のお手元に、私が今ここに持っている雑誌と同じものをコピーしてお渡しをさせていただきました。その前の年の七月十日に死亡事故が発生しております。 この一九九八年五月三日の事故は、今提訴されておりますので、きょうJAFさんがお見えいただいても、私がいろいろと具体的に伺いましても、恐らく裁判中のことでございますのでというお答えしか出てこないと思う。だけれども、あえて私がここで取り上げさせていただいたのは、この事故で一人のレーサーが死のふちから九死に一生を得て生き返ってきた。私はそのレーサーと親しい間柄でありましたから、この間の彼の闘いを私は見ておる。スポーツを愛し、モータースポーツを一番愛していた人なんです。今そのモータースポーツのゆえに提訴しなければならないという彼の心境、それを考えると、私は同時にたまらなくなり、一生懸命応援してあげなければならない、そう思っておるところでございます。 この事故は、レースが始まる前の一周、二周とタイヤを温めたりするその中で起きたことでございます。太田選手、有名なル・マンにも四度も出た極めてすばらしい選手ですし、彼はモータースポーツを愛するがゆえに、絶えず雑誌にもすばらしい文章でファンをつくるために寄稿したりして多くのモータースポーツファンに今日まで訴えてきたわけでございますが、そのフォーメーションラップのときに起きた事故でございます。 調査報告書、私の手元にございます。これは、本当はJAFさんからこの報告書をいただいたわけでございますから、時間も余りございません、この報告書をJAFさんがおつくりになりましたね、調査報告書。 お尋ねしますが、この調査報告書で、そのときの事故に遭った、レースで事故を起こした太田選手ともう一人砂子選手がいらっしゃいますが、この二人に事情を聞いた上でお書きになった報告書ですか、それともレーサーに聞かないでつくった報告書ですか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(田村勝敏君) 田村でございます。 それではお答え申し上げます。 先ほど御説明ありましたように、重要な事故がありました後にはJAFにおきましてレース安全対策検討会というものをつくっておりまして、このメンバーにはモータースポーツの有識者がなっております。 御指摘の事故につきましては、JAFのレース部会及び安全部会の中から九名の方がメンバーになっていただきまして、このレースの中で起きた事故及び今後の対策について検討していただきまして……
○森本晃司君 太田選手に聞いたかどうかです。それだけで結構です。
○参考人(田村勝敏君) 太田選手には聞いておりません。 ただし、このレース安全対策検討会の中には二人の有名な著名なレーサーがおりまして、長谷見昌弘選手それから関谷正徳選手でございます、いずれの選手もこのレースに参加しましてすべて経験しておりますので、その人たちの意見が十分入っているわけでございます。 以上でございます。
○森本晃司君 太田選手にも砂子選手にも聞いていないわけですね。
○参考人(田村勝敏君) 伺っておりません。
○森本晃司君 我々も交通事故を起こしたりすると、その当事者が出ていって警察で調べられるのが普通なんです。 当事者を除いてやる、そこに私は大変主催者側としての、公認機構とされているところの責任逃れがあるんじゃないかと、この報告書を読みまして私は思うんです。 時間がありませんが、問題点が大きく二つあると思うんです。 一つは、セーフティーカーの安全走行不履行による責任があると思うんです。これは裁判中でございますので答えは要りません。 だけれども、フォーメーションラップで通常は、全日本富士GTレース大会特別規則書によると、大体六十から八十を保っていかなければならない。また、急減速等をしないよう安定したペースで走行しなければならないとありますが、実際はそれ以上の速度が出ており、あるいは急に減速したために起きたということが言えるんじゃないかと思います。これは裁判で明確になっていくことですから。 もう一つ、救急体制についてでございます。 私は、その事故が起きたときのフィルムを全部見させていただきました。規則では、救急体制は、これはこの九九年モータースポーツイヤーに書いていますが、これによりますと、三十秒以内に駆けつけなければならない。そういう体制を敷いていなかったのではないかと明らかに思うんです。 なぜか。太田選手の事故が起きて、あのフィルムを見ると、五十秒たってから消火が始まっています。しかも、消火をやったのは、そこの競技役員の人あるいは救急隊の人ではなしに、最初に消火したのは山路選手です。明確にあの映像の中に残っています。それから役員の方が来られて、山路選手と二人で太田選手を引きずり出す。引きずり出した後に、その役員は太田選手をそのまま置いたまま二十秒、それからようやく破壊工作車がやってきて、救急車じゃありません、破壊工作車がやってきて太田選手を乗せている。 全身四〇%のやけど、十日間も意識なし。彼の強い生命力ともう一度モータースポーツに返りたいという強い意志、それが彼を死のふちからよみがえらせたんだと思うんです。 そこでもう一つ伺いたいんです。 参加者には参加誓約書なるものをおとりになりますね。ここにこういうことが書いてあるんです。いろいろ事故が起きます。ちょっと時間がございませんから略させていただきます。「並びにGTアソシエイションに対して非難したり責任を追及したり、また損害の賠償を要求したりしないことを誓約致します。このことは事故が主催者または大会関係役員の手違いなどに起因した場合であっても変わりはありません。」、主催者が、大会役員が手違いを起こして起きた事故でも選手はそれを訴えることができない、こういう誓約書を大会関係者はレーサーに書かせているんです。 これは、私は余りにもレーサーに対して、命に対して、あるいは人権に対して無視したやり方ではないかと。それでも納得して走るんだから構わないという考え方かもわからない。だけれども、そういう考え方がある限り、この誓約書のこの二行で、私は恐らくその基本的な考え方がモータースポーツの主催者の中にある。一つのある意味でマシンか道具ぐらいにしか思っていないんじゃないですか。 本当にそういうことを防ぎ、主催者は主催者としての責任を持って、そしてこのすばらしいスポーツをより発展させようと思うならば、私は改めていただきたいと思います。 こういう誓約書に書いてあること、JAFさんは結構です、運輸省どう考えますか。この誓約書、前もって渡してありますから。
○政府参考人(縄野克彦君) JAFにおいては、今おっしゃられましたような自己責任の原則についての自覚を徹底させるために、国内競技規則に基づきましてレース参加者に対して誓約書の署名を求めていると聞いております。 その内容につきましては、現在訴訟の論点になっておりますので、私どもこれ以上のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○森本晃司君 JAFさんに聞いても運輸省に聞いてもその考え方だと思うんです。そうしか今は答えられないと思う。 だけれども、これをとっているから提訴も受けつけないような姿勢、私は主催者ももっと謙虚に、しかも真実を明確に見定めて、再び事故の起きることを防いでこそモータースポーツの安全性があり、また発展がある。 太田選手がなぜ提訴に踏み切ったかということも私は会って聞きました。モータースポーツを愛するがゆえに第二、第三の太田哲也を出してはいけない、自分はひょっとするとこれでモータースポーツ界から葬り去られることになるかもわからないけれども、だけれども、これからの日本のモータースポーツを考えたときに私は闘うと言っているんです。 時間が参りました。最後に、今よみがえってきた太田哲也が一生懸命エッセーを書いています。 一九九九年十一月十二日、東京は雨。 ずっと悩んでいた。あれから十八カ月が過ぎた。 提訴することに随分悩んだが、 「事故原因はドライバーのミス」という主催者発表は、当事者であり、自分にミスがなかったことを一番よく知っているボクには、我慢がならないものだった。 ドライバーに全部かぶせている。 けれども、病院のベッドの中でボクにできることは、身動きさえできない自分の境遇を嘆きながら、怒りに満ちた言葉を吐き捨てることだけだった。 怒りが痛みに耐えるためのエネルギー源だった。怒り、恨み、復讐心。そういった「負」の気持ちで戦おうとしていた時期があったのは、間違いなく事実である。 けれども、事故から一年が過ぎたころから痛みが少しずつ薄らいできて、精神的にも回復してくると、心境にも変化があらわれた。 云々ということで、事故のことをいろいろ書いています。しかし、その中でまた書いています。 レースに限ったことではないが、原因をはっきりさせることこそが、正しい対策を講じるための最良の方法であるはずだ。真実を公表するためにボクにできることは、 今提訴に持ち込んだということです。 日本のレース界が真の発展を遂げるためのきっかけになってくれることを、ボクとしては期待している。 二十年のあいだ情熱を賭けてきた愛するモータースポーツ。そしてボクに素晴らしい人生を与えてくれたモータースポーツ──。今のボクにできる最大の恩返しだと自分なりに考えている。 その後もいろんなことが書かれています。 大臣、きょうは私が一方的に質問させていただきましたが、これは運輸省の関係の皆さん、それからわざわざJAFの局長さんもお見えいただいている。そして、きょうは委員の皆さんにも、このモータースポーツ、そして死のふちからよみがえったレーサーの気持ちを私は皆さんに知っていただく、そういう思いでこの問題を取り上げさせていただいた次第でございます。 最後に、大臣のこのモータースポーツの安全管理に対する所感、今のこの太田哲也選手のエッセーに対する思いも含めてお答えいただければ結構と思うんです。
○国務大臣(二階俊博君) 森本委員から先ほど来、太田哲也選手、まさに激突炎上の中から脱出、生還した一人の優秀なレーサーに対する思いを込めてるるお話がございました。 私どもも、そのお話を承りながら、運輸省としてはJAFを監督する立場から、JAF公認レースが安全に実施されることが望ましいことは当然のことでありますが、JAF公認レースにおいて不幸にして事故が発生した場合には、JAFにおいてなぜそのような事故が発生したのかの原因を究明し、事故の再発を防止するとともに、救急体制を整備することが極めて肝要であるというふうに考えております。 今回の案件につきましては、こうした観点から、JAFに対し今後とも十分指導してまいりたいというふうに考えております。
○森本晃司君 終わります。
○筆坂秀世君 まず最初に、地下鉄の事故問題に関連してお伺いしたいと思います。 昨日の都議会で、都営地下鉄十二号線のリニアメトロタイプと言われる車両の台車に大量にひび割れが発生していたということが明らかになりました。このひび割れが発生していた車両の台車というのは、日比谷線の脱線車両とメーカーは同じで住友金属工業であります。 二年間にわたる検査で七十七カ所のひび割れが発見されている。中には、補修したけれども、そして補修したときにはメーカーはこれで三十年は大丈夫だと言っていたそうですが、翌年の検査でまたひび割れが生じていたというケースもあった。 調べてみますと、この都営地下鉄十二号線と同じリニアメトロタイプと言われる車両台車、大阪市交通局の鶴見緑地線でもこれは使用されています。私、ここでも当然同様のこういう亀裂が生じているんじゃないかと思いますが、これはお調べになっていますでしょうか。
○政府参考人(安富正文君) 先生御指摘の大阪市交通局における状況でございますが、大阪市交通局から聞いたところによりますと、台車メーカーからの情報により、具体的には平成十年十月ごろでございますが、台車のいわゆる東京都の事例があったということで大阪市の方にメーカーから情報があったそうなんですが、その結果、台車の一斉点検を実施したところ、合計九台車から亀裂が発見されたということでございます。 亀裂の状況等の詳細については私どももまだ現在調査中でございますが、大阪市交通局においても亀裂箇所の補修溶接を実施しまして、さらに追跡調査を行うとともに、現在新しい台枠に順次取りかえているというふうに聞いております。
○筆坂秀世君 やはり同じ台車が九台亀裂が生じていたと。 問題は、こういう事故が発生しても運輸省にも報告されていなかったということです。なぜ報告されなかったかというと、現在の鉄道事故等報告規則、これを見ますと、こういう場合には報告するケースに入っていないんですね。 ただ、この最初のひび割れの発見というのは、乗客が気づいているんですね。乗客が異常音に気づいて、そして調べてみるとひび割れが生じていたという経過なんですよ。しかし、それでも重大事故に至らないだろうというので走らせていたと。仮に、このときに、もし運休させてストップさせていたということになれば、旅客列車にあっては三十分以上遅延があればこれは報告しなきゃいかぬのですね。ですから、いわば報告をするのが嫌だから運休もしなかったというふうにもこれは考えられます。 つまり、今なおこの鉄道事故等報告規則、このもとでは、こういうひび割れが生じてもこれ自体では報告しなくてもいい。それだけじゃなくて、運休三十分以上になれば報告しなきゃいけないから、だからいわば危険性を顧みず走らせてしまうということにも考えによってはなるということですね。 ですから、私は、東京都で七十七カ所もあった、大阪でも九カ所あった、これは補修で済ませるということではなしに、やはりこの機会に鉄道事故等報告規則、この見直しを行って、こういうものについてもきちっと報告を求めるというふうに改革すべきだと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(安富正文君) 先生御指摘のように、現在の鉄道事業法の報告規則におきましては、事故の場合ですと、衝突、脱線、火災等が生じた場合に報告する。それから、阻害事故ですと、運休あるいは一定時間、三十分以上のおくれが生じた場合に報告ということになっております。 したがって今回、東京都の場合、運休、おくれが生じていないということから報告がなかったわけですけれども、この報告規則の問題につきましては、一方、一昨年十一月の運技審答申の中におきましても、「鉄道事業者から国への事故等の報告は、分析等を行うための基礎資料として、必要な情報を的確かつ効率的に把握できるようなものとする必要がある。」という指摘を受けております。 我々としては、単に事故があったからということだけではなくて、いわゆるインシデントと申しますか、そういう事故に至る可能性のある事象について、これから具体的に報告内容の充実、あるいは速報対象の拡大といったような見直しを検討していきたいというふうに考えております。その中で、本件のような事例についても十分検討いたしまして、そういう見直しの中でどういう形にしていったらいいかを検討していきたいというふうに考えております。
○筆坂秀世君 いま一点お伺いしたいんですけれども、日比谷線の台車も、さっき言いましたように住友金属工業、都営地下鉄もやはり住友金属工業、大阪市営もそうですね。しかも、都営地下鉄の場合には、二百五十四台の車両のうち、住友金属工業が製造した車両百六十八台から発見されているんです。ですから、この車両のあるいは台車の型式ということだけではなしに、住友金属工業がどうもやったものは率直に言って危ないというのが少なくとも今出ている範囲では出てきているんです。ですから、私は、他の地下鉄車両とかあるいはそうでない車両も含めて、住友金属工業がどれぐらいやっているか知りませんけれども、やはりこれは住友金属工業が製造したものについては、この機会に全国に実際どうなのかという総点検をすべきだと思うんですけれども、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(安富正文君) 日比谷線の事故の問題につきましては、確かに住友金属社の製造したものというふうに聞いておりますが、具体的に台車の問題がどういう形でいろいろ問題があったかということは、まだ十分我々としても原因究明中で把握しておりません。ただ、少なくともこのリニア地下鉄の問題につきましては住友金属製の台車ということでございます。 ただ問題は、リニア地下鉄の場合は、一般の鉄道と比べて小型の車両が使われておりますし、それから台車の形状と申しますか、これも他の一般の鉄道車両とは異なっておりまして、いわゆる溶接をしたような形の構造になっております。そういう意味で、今回亀裂が生じた溶接部もリニア地下鉄の台車の構造上生ずる特有なものでございまして、それ以外の一般的な電車の台車の場合にはいわゆる型枠で一体としてつくるような形になっておりますから、日比谷線の事故の場合と今度のリニア地下鉄の場合と若干様相が異なるんではないかと思います。 そういう意味で、少なくとも住友金属製のリニアモーターカーの台車については、東京と大阪市を含めまして、現在リニアモーター地下鉄では両市で使っておりますので、ここは全般的に緊急点検を実施しているところでございます。
○筆坂秀世君 次に、港湾整備の問題について、もう余り時間はないんですけれども、幾つかお伺いしたいと思います。地下鉄の方はもう結構です。 港湾整備の最重点で推進されているのが、いわゆる中枢・中核港湾の外貿コンテナバースです。そこで、この問題に絞ってお伺いしたいと思うんですけれども、まず、整備の前提となる外貿コンテナの需要見通し、毎年の平均の伸び率というのはどういうことになっているでしょうか。
○政府参考人(川嶋康宏君) 外貿コンテナ貨物量の需要見通しにつきましては、現行の五カ年計画を策定するときに、平成六年の実績に基づきまして、イギリスのコンサルタントなんかの意見も聞きながら港湾局で推計したものでございます。 平成十二年の取扱量につきましては約二億二千八百万トンというふうに推計をしているところでございまして、平成六年の一億四千百万トンからの年平均伸び率としては七・六%というふうに推計をしております。
○筆坂秀世君 毎年七・六%ずつ伸びるということになっています。九四年から九八年、この四年間で三四%ふえるというこれは計算になりますね。これは二〇〇〇年、二〇〇二年はまだ来ていませんから、九四年と九八年の中枢港湾における外貿コンテナの取り扱い実績というのはどういうことになっていますか。
○政府参考人(川嶋康宏君) 全国の中枢港湾につきましては、私ども東京港、横浜港、川崎港、名古屋港、四日市港、大阪港、神戸港、堺泉北港、北九州港、下関港、博多港の十一港を中枢港湾というふうに呼んでいるわけでございますけれども、平成六年の実績で申し上げますと、貨物量といたしましては約一億四千百万トン、二十フィートのコンテナに換算をいたしますと九百十万TEUでございました。それに対しまして、平成十年、九八年の実績につきましては、約一億四千七百万トンということで、TEUに直しますと九百六十万TEUということになっております。
○筆坂秀世君 つまり、九四年の実績は一億四千百万トンですね。これはずっと七・六%で伸びるということでいえば、九八年には二億四十五万トンということになるわけです。ところが、実際の実績は、九八年は一億四千七百万トンですから、五千数百万トン見通しよりも実績は少ないということです。ほとんど伸びてない、一億四千百万トンから一億四千七百万トンだから。本当は二億トンを超える予定だった。ほとんど横ばいになっている。これだけの狂いというのは、これ少々の狂いじゃないんですね、五千万トン以上狂っているわけですから。この量というのはどれぐらいの量かというと、例えば中核港湾七港湾、この取扱量全部の五倍を超えるいわば狂いが生じている。外貿コンテナの全体の三〇%を占める。 大体、運輸省はこの外貿コンテナを整備するに当たって、一バース当たりの取扱量というのは百五十万トンというふうに計算されていますから、約五千万トンの狂いが生じているというのは、バースに直せば、いわば二十八バース分予測したよりも取扱量が少ない。だから、計画どおりやれば、単純に言えば二十八バース余ってしまうということにこれはなってしまうでしょう。二十八バースか二十数バースか、つまり三十バース近く余ってしまうということになるんです。これは間違いないでしょう。
○政府参考人(川嶋康宏君) 貨物量の伸びに対しましてバースを計算しておるわけでございますので、御指摘のように貨物量がふえない場合については、そのバース数についても増減をする必要があろうかというふうに考えております。 ただし、それぞれの港については、その利用の特性等がございますので、配船の状況等によりまして同時に入港するとか、そういったことに対応するようなこともありますので、すべて貨物量で割り算をしてということにはならないのではないかというふうに考えております。
○筆坂秀世君 それはそんな単純にいかないことぐらいは私もよくわかっているんです。全部荷物を東京に持ってくるというわけにもいかぬでしょうから、東京湾に。それは全国の港に持っていかなきゃいけないから。 しかし、あなた方は五カ年計画をつくるときにこういう需要見通し、今私が言ったような需要見通しのもとでどこどこに幾らバースをつくる、何メートルのバースをつくるというふうに決めてきたわけでしょう。それが五百万トン違ったというのならまだわかりますよ。五千万トン近く違うんでしょう。大ざっぱには、一億五千万から二億トンになると言っていたのが一億五千万でとどまっているんですよ。これはあなた方、それは一概に単純に計算するわけにいかないんだということで済ますわけにいかないでしょう。
○政府参考人(川嶋康宏君) 御指摘の、貨物量の伸びについての御質問であったわけでございますが、確かに先生おっしゃるとおり、平成六年から十年の平均の伸びについては御指摘のとおりだと思っております。ただ、平成十一年の上半期の実績におきましては、対前年度伸び率で七・六%、TEUに直しますと九・二%というふうな増大になっておるわけでございます。 貨物につきましては、御高承のとおり、アジアの諸国についての経済情勢の変化とかそういったものにも非常に強く影響を受けるものでございますので、そういったものについては長期的な観点からも考えながら整備を進めていく必要があろうかというふうに考えております。
○筆坂秀世君 それはだめなんです。コンテナの扱い量がある程度ふえるのは当たり前なんです。これは経済成長がなくったってふえるんです。なぜかといえば、皆どんどんコンテナ化していっているわけだから。問題は全体の貨物量がどうかということなんです。 それで、中枢港湾について全体の貨物量を見ると、九四年は九億七千七百万トン、九八年は八億九千五百万トン、一億トン近く減っているんです。コンテナの取扱量は若干ふえているんですよ。なぜかといえば、コンテナ化していったからなんです。しかし貨物量全体は大きく減っているんです。もちろん、この間の不況ということもあるでしょう。あるけれども、しかしそうであったら、計画見直さなきゃ。計画一切見直さないというのでは、これは通用しないですよ、客観的な数字が、取扱実績が。
○政府参考人(川嶋康宏君) ただいま御指摘のありました全体貨物については、これは外貿と内貿を合わせた貨物で約一億トン減っているということでございますが、今議論になっております外貿の貨物については、四億一千四百万トンから、平成十年、九八年には四億二千万トンということでふえているわけでございます。 御指摘のとおり、貨物量の変化等に対しては施設量の整備というのを見直さなければいけないというのは私どももそのとおりだと思っておりますし、新たに事業を起こします、新規着工いたしますときには、その施設につきまして費用対効果分析とかそういったものについて万全を期しまして、効率的な投資ができるように配慮をさせていただいたところでございます。
○筆坂秀世君 本当に効率的な投資にしてほしいと思うんです、もう時間がありませんので、ちょっと中途半端で終わらざるを得ないんですが。 例えば海運会社だって、大阪商船三井船舶の生田社長が、今の港湾整備五カ年計画というのは壮大な税金のむだ遣いだ、二重投資になっている、建設という切り口から地方ばらまき型の国際港湾整備だ、発想の原点に建設先にありきだと、大変手厳しい批判をこのバースを使う大阪商船三井船舶の社長ですら言われているわけでしょう。 この港湾整備というのは、日本は独特のやり方で、例えば神戸港でもそうですけれども、神戸港は今もう十バースぐらい余っていますよ。なぜかといったら、水深十二メートルのバースがある、水深十五メートルのバースを新しくつくると、これはもう使わなくなっちゃうんですよ、一番極端なケースでいえば。新しい水深の深いバースをつくっていくと、これまでのバースはみんなそのままだれも使わない、このまま残っていっているんですよ。 ですから、今私、五千万トン余裕があるじゃないか、二十八バース余るじゃないかと、これは単純な計算です。しかし、実際はもっと多いんです。なぜかといえば、まだ使えるバースを全部それで休眠にしていっているんですから。全部とは言わないけれども、そういうケースだっていっぱいあるんですよ。ですから、それも足せば二十八バースどころじゃない、何十バースも余るという状況になってきているんです。 例えば福井港はもう釣り堀というので有名になって、重要港湾からも外されたようです。最近予算がつかなくなりました。これは結構なことですよ。川崎港でも、十五メートルの水深のバースをつくろうとしたけれども、これももう必要ないというので予算がつかなかった。これも大変結構なことです。 私、最後に大臣に、何も我々コンテナバースが全部必要ないとは言わない。しかし、日本のやり方というのは、これは余りにもむだな投資が多過ぎるし、余りにも過大な需要見通しをやり過ぎている。だから、見通しが狂えば率直にそこは認めて、やはり計画の縮小なり凍結なり、そういう方向は、これは港によってよく点検してやるべきだというふうに思うんですけれども、最後に大臣の御見解を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま筆坂委員から具体的ないろいろ御提案がございました。 川崎港の第二バースの問題、福井港の問題等よく御調査をされて、我々がとってきたことに対して一応評価をいただいたわけでありますが、当然、港湾整備に当たっては、事業の新規採択時の評価及び再評価を実施するとともに、事業実施港数、箇所数の削減、重要港湾の配置の見直し等、むだのない港湾整備の実施に努力をしているところであります。 つまり、港湾の重要港湾からの格下げ等につきましてはかなり勇気の要ることでありました。関係の知事、地元選出の国会議員、中には、まあお名前をここで申し上げるわけにもまいりませんが、極めて重要なお立場の方からも要請がございました。いかにすればいいかということを私も随分悩みましたが、ここは勇気を持って対応していくことが必要だろうというふうに考えました。 ただし、ぜひ委員にも御理解をいただきたいことは、港湾整備というのは大変長い長い期間がかかるものなんです。物によっては二十年もかかってようやく着工に持っていくことができる、また着工から完成までまた十数年を必要とするようなものもたくさんございます。極めて切りかえが簡単にいくものでもございません。 しかし、御指摘の点は十分理解できるところでありますから、私どもは今後とも、そうした御指摘の趣旨を踏まえて、国民の皆さんに十分理解できるような、納得していただけるような、拍手をちょうだいすることのできるような港湾建設を進めていきたいと思っております。 なお、よく港湾といいますと何か重厚長大の代表みたいに言われる場合があるわけですけれども、消費生活にも極めて重要な役割を担っている。例えば食肉の輸入等におきましても、百グラム百七十円の肉を海外から持ってくる、例えばブリスベーンあたりから持ってくる場合でも、横浜港へ持ってくるのと横浜で荷揚げをしてスーパーマーケットまで届けるまで百グラムで一円五十銭ぐらいの費用にしかならないんです。 ですから、百七十円の定価で販売されているものの輸送運賃、港湾荷役を含めて一円五十銭程度でできておるということは、普通常識で考えますと、遠いブリスベーンから運んでまいりますと、現地で購入した値段の、運んでくると倍ぐらいかかるんじゃないかと素人はよく言われるわけでございますが、そういう極めて少額の金額で消費生活にも十分貢献しているという場面もぜひ御理解をいただきながら、今後十分議論をさらに深めていって、御理解を得られるように、また私どもも反省すべきところは反省して対応していきたい、このように思っています。
○筆坂秀世君 終わります。
○岩本荘太君 参議院の会の岩本でございます。 昨日は、いわゆる地方分権一括法がスタートするに当たって、私なりに解釈いたしますと、これからはやはり各省庁が具体的にそういうものとどういうかかわりが出てくるかということになろうかと。したがって、各省庁のお取り組みがこれから大変大事になるということから、大臣の御所見を伺うことから始めまして、要するに事業の中身として、ただいま出ましたが港湾に関係いたしまして、事業の実施の仕方でいわゆる地方分権と絡めて統合補助金制度ということでスタートされる。これは私は個人的には大変いいことである、地方分権にかなったことであるというふうな認識を持っておるわけですが、そのことについて港湾局長に対する質問がちょっとしり切れトンボになりましたので、その辺を続けてちょっと質問させていただきたい。きょうはその辺でお願いいたしたいと思います。 昨日、メリット・デメリットをお聞きしたんですが、通告とはちょっと順序が変わるかもしれませんが、ひとつどういうふうに審査の仕方が変わったか、いわゆる箇所づけである場合と、今回もう少し大きな枠といいますか大きな中で審査するという場合にどういうふうに変わったかということをまずお知らせ願いたいと思っておるわけです。
○政府参考人(川嶋康宏君) 昨日も御答弁を申し上げましたが、統合補助金といたしまして、既存施設の有効活用を図るための補助事業について統合補助金の制度を発足させようとしているものでございますが、箇所づけ等につきましては、まず私どもの方で五カ年程度の全体の計画をお聞きすることにしてございます。 そして、その全体の計画をお聞きいたしました上で、その全体計画について、ではこれでいこうということで決めてまいるわけでございます。 そして、その中で毎年の事業についての予算要求をしていただくわけですが、それにつきましては全体、それをまとめて補助金として交付決定をいたして配分させていただくわけでございます。 その中で、昨日申し上げましたが、実際の使い方につきましては港湾管理者の裁量の中でお任せをしておるわけでございますので、三つの港について三カ所予算を配分させていただきますと、そのときに三つの港の中で、いわゆる港施設間あるいは港間流用していただくことも含めて、これは港湾管理者の裁量の中でお任せするという形でやらせていただいております。
○岩本荘太君 私も公共事業に携わったことがないわけではございませんので、そういう意味から、非常に疑問というか問題意識といいますか、ちょっとわからないところを教えていただこう、こういうわけでございます。 いわゆる箇所づけですと、例えば要求がこれだけの延長がある、しかし予算の制約からとかあるいは優先順位からとか、これぐらいでいいじゃないかというような査定の仕方といいますか審査というのがあるんだと思うんです。それによってその年の予算が決まるんだと思うのですが、今回はそういう箇所づけというものを取り外してもっと大きなものになったというわけですね。 そうしますと、例えば今五カ年の計画がおありになるかもしれませんけれども、単年度の予算をつけていかなきゃいかぬわけですね、そういう場合にどんなふうな考え方なのかということをちょっと私はお聞きしたいなと思ったわけです。
○政府参考人(川嶋康宏君) 例えば、岸壁を二バース、そういう形で要求をされているということで、五カ年についてそれでお認めをしたという場合につきまして、それぞれの各年次につきましては、その中でこれぐらい事業を実施したいということで御要望いただくわけでございますので、それには、全体の中で合致しておりましたらその中で、予算規模がございますから全体の制約の中で配分いたしますが、その要求に対して予算を配分させていただくということでございます。 そのときに、Aという施設に一億、Bという施設に五千万という形で予算を配分させていただくわけでございますけれども、実際の実施の場合に、五千万の方の施設が急に早く再利用のための事業をしなければいけないというふうになりましたときには、それは港湾管理者の裁量の中で流用していただいて結構でございますというふうな形で予算をつけさせていただいているものでございます。それで後、報告をいただきますので、次年度はそれに基づいて新たな考え方で予算を配分させていただくというものでございます。
○岩本荘太君 御説明いただいているんですが、実は私まだはっきりわかりませんで、逆に言いますと、局長がどういうふうにやったかわからないぐらい地方といいますか要求するところの主体性が保てれば逆にその方がいいのかなという思いでございますけれども、これは具体的に、ではどうなのかということを、県レベルといいますかそちらでいろいろ勉強させてもらってまた質問させていただくことになると思います。 要は、私はこれは反対じゃなくて、こういうことをすべきだなというような視点から申し上げているわけでございまして、そういう意味では、これは大変言いづらいのかもしれませんけれども、運輸省としてといいますか港湾局として、こういう新しい方式になったことに対する評価といいますか御見解といいますか、メリット・デメリットといいますか、その辺をちょっとお知らせ願いたいと思います。
○政府参考人(川嶋康宏君) 先ほども申し上げましたように、予算要求というのは六月ごろから始まるわけでございまして、そして政府の概算の予算が決まるのは十二月、そして本予算として実際に補助金を配賦するという、それが最終決定いたしますのは新年度ということでございますから、予算要求の時期からおよそ一年がたつわけでございます。 そういう意味で申し上げますと、今度の統合補助金の制度を活用していただきますと、いろんな変化に対しても柔軟に対応していただくということが可能になりますので、そういう意味では、いわゆる港湾整備そのものも柔軟かつその場に敏速に対応できる、そういった形のメリットが十分期待されるのじゃないかというふうに思います。 昨日来、デメリットということで御質問がございますけれども、私ども港湾管理者の方も信用しておりますので、特段のデメリットはないのではないかというふうに思っております。
○岩本荘太君 そういうメリットばかりの実施方式であればこれからはどんどん進めていただきたい。 ここで大臣にその辺の御所見をお聞きしたいんですが、自治省財政局長にお見えいただきましたので、地方分権の主管官庁でもございますので、私はこういう事業によって分権を進めていくのは、きのうもちょっと申し上げましたけれども、いわゆる地方分権というと権限と人と財源、ところが財源にはなかなか手がついていない。しかし、地方にしてみれば、財源もなくて権限ばかり来ても困るんだというような声が非常にあるわけです。だから、何らかの格好で金が行くということがいいんじゃないか。こういう方式でいくということも一つの経過措置かもしれませんけれども、私は一つの方法かなというような気がいたすわけでございます。 それと、私も、地方分権で考えた場合に、地方の財源が、例えば交付金、交付税といいますか、そういうものでいくのが望ましい。しかし、今の制度では大体自治省を通過しなきゃいかぬようなふうでございますから、例えば事業を実施した場合は補助金がそんな格好で行かないのかなと、何か夢みたいなことを思っていた感じがありまして、そういう面では今回の方式というのはひとついいんじゃないかなと思うんです。 そういう面と同時に、やはり自治省が持っておられます地方交付税という制度があるわけでございますが、そういうことと、今の補助金でございますけれども非常に似ている感じがいたしますし、将来またこれは交付金にすべきではないかという議論も出てくるんじゃないかと思うんですが、それについて自治省との関連が非常にあると思いますので、御所見をお聞かせ願えたらと思います。
○政府参考人(嶋津昭君) お答えいたします。 公共事業補助負担金のあり方につきまして、近年、いろいろな方向から議論がされているわけでございますが、統合補助金につきましては、直接は第二次地方分権推進計画におきまして、国庫補助負担金に関する国の運用とか関与の見直しということで、統合補助金の形で地方団体の裁量の範囲を広めるという方向で位置づけられたわけでございます。したがいまして、この仕組み自体は平成十二年度に初めてやるわけでございます。 今、港湾局長からも御説明がございましたように、港湾管理者なりが対応しやすいやり方でそういうふうな実績が積み重ねられますと、統合補助金制度自体はもう少し拡大していただきたいというような地方団体の声もさらに出てくるのかもしれません。 そういう方向の中で、さらに交付金化とか、あるいは究極のところ、そうすると補助負担金というものは整理して、全体的に例えば地方財政と国の財政との役割分担の中で、いわば国と地方との間の国の補助金みたいなもののやり方じゃなくてやるのか、あるいは税源配分を見直してそういう対応をするのかというような方向も出てくるわけでございますので、全体の方向とすると、御指摘のように国庫補助負担金の役割よりは、私どもは究極的には税による国と地方との財源配分が一番正しいといいますか、そういう方向に行くべきだというふうに考えているわけでございます。 そういう中で、しかしやはり国の施策を地方団体に対して趣旨を徹底する、政策を徹底するというような形での国庫補助負担金が、これは私の個人的な考え方でございますけれども、それがなくなるということではないんだろうというふうに思っております。したがって、それぞれ国と地方の役割分担を踏まえた上で補助負担金あるいは国と地方との財政関係についての見直しをこれからも続けていくべきだろうというふうに考えております。
○岩本荘太君 自治省の方としては広くお考えいただく、大変ありがたいことでございますが、我々切実に、ことし、来年の面から申しますと、こういう制度がスタートしたということは大変ありがたいことだし、もっと伸ばしてもらえないかなというような気がするわけですが、その辺につきまして、これは建設省とか農林省にもあるというふうに聞いておりますけれども、運輸大臣おられますので、運輸大臣としてのお考えをもしお聞かせ願えたらと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 統合補助金につきましては、地方分権推進委員会の勧告に基づいて、御承知のとおり十一年度までの局部改良事業と既存施設の有効活用促進事業をまとめて、十二年度より統合補助金、港湾施設改良費統合補助に移行することになりました。これはもう御承知のとおりでございます。 十二年度の港湾施設改良費統合補助につきましては、十一年度のちょうど倍増に近い、事業費にしまして約二百億円を計上いたしておるところであります。 以上のように、導入初年度となります十二年度においては地方分権推進の観点等を踏まえまして対応しているところでありますが、今後とも港湾管理者の裁量性を重視しながら、国の政策を実現するという統合補助金の趣旨や、各港湾管理者における当該事業の進捗状況等を踏まえ、今後適切に対応してまいりたいと考えておるものでございます。
○岩本荘太君 大変前向きな御答弁、ありがとうございました。 ただ、港湾に限らず、もしほかの公共事業にもぜひ膨らませてもらえたらという気がいたしますので、その辺は御要望をさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(齋藤勁君) 以上をもちまして、平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、港湾建設局、海上保安庁、海難審判庁及び気象庁を除く運輸省所管、郵政省所管並びに総務省所管のうち通信総合研究所、総合通信局、郵政事業特別会計、国土交通省所管のうち地方運輸局、地方航空局、船員労働委員会、自動車損害賠償責任再保険特別会計、自動車検査登録特別会計、空港整備特別会計についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は明日、十六日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十三分散会