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147回国会参議院2000/03/09

交通・情報通信委員会 第1号

発言数
15
登壇者
4
会派数
3
開催日
2000/03/09

会議録

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る一月十九日、寺崎昭久君が委員を辞任され、その補欠として吉田之久君が選任されました。     ─────────────

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に弘友和夫君を指名いたします。     ─────────────

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、運輸事情、情報通信及び郵便等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 運輸事情、情報通信及び郵便等に関する調査を議題といたします。  まず、昨八日発生いたしました帝都高速度交通営団日比谷線脱線衝突事故により亡くなられた方々並びに御遺族の方々に対し、心から本委員会として謹んで哀悼の意を表します。  それでは、帝都高速度交通営団日比谷線脱線衝突事故に関する件について、政府から報告を聴取いたします。二階運輸大臣。

二階俊博自由党運輸大臣・北海道開発庁長官

○国務大臣(二階俊博君) お許しをいただきまして、帝都高速度交通営団日比谷線における三月八日の脱線衝突事故につきまして御報告を申し上げます。  まず、冒頭に、亡くなられました四名の方々には、まことに残念な結果であり、何とも申しわけなく、心から御冥福をお祈りします。御家族に対しましては、かけがえのない御子息や御令嬢、配偶者との突然の別離に至り、その悲しみの深さには申し上げる言葉もございません。この場をおかりしまして改めて心よりお悔やみを申し上げます。また、現在入院治療中の方々におかれましても、一刻も早い回復をお祈り申し上げるものでございます。  かねてより、安全は運輸の基本との認識のもと、安全問題に全力を挙げて取り組んでいる中、今回このような重大な事故が発生したことは、運輸行政を預かる者として非常に深刻に受けとめているところであり、遺憾に思うところであります。  事故の概要でありますが、昨日、平成十二年三月八日九時一分、日比谷線中目黒駅構内の恵比寿駅方向百メートル地点のトンネル出口付近において、下り北千住駅発菊名駅行きの八両編成の列車が中目黒駅に進入中、最後尾の車両が脱線、出発直後の上り中目黒駅発竹ノ塚駅行きの八両編成の列車の五両目及び六両目と衝突しました。これにより、四名の方が亡くなられ、三十四名の方々が負傷されました。  事故後、帝都高速度交通営団では、九時七分に現地対策本部を、九時十分に本社に中目黒駅列車衝突事故対策本部をそれぞれ設置しました。  また、同時刻の九時十分からJR等による振りかえ輸送を実施し、その後、九時十三分に北千住―霞ケ関間で折り返し運転を開始、十四時から都営バスによる代替輸送を実施し、二十一時二十六分から霞ケ関―恵比寿間においても運転を開始しました。恵比寿―中目黒駅間については、停止列車の誘導及び事故車両の移動を行うとともに、当該箇所に脱線防止ガードを設置し、脱線した車両と同形式車両の台車等の総点検を行った後、安全が確保されるまでの間徐行運転を行うこととし、九日五時の始発より運転を再開しました。  政府としては、九時二十分に官邸に官邸連絡室を、運輸省に事務次官を本部長とする中目黒鉄道事故対策本部をそれぞれ設置しました。  その後、九時三十分には運輸省の鉄道技術の専門家から成る事故調査検討会のメンバーを現地に派遣することを決定、順次派遣を行いました。さらに、九時三十三分に中馬弘毅総括政務次官を、また関東運輸局の担当官六名を現地に派遣しました。さらに、私自身も現地に入り、営団から事情を聴取しました。また、事故調査検討会のメンバーが現地から戻りました後、十七時から事故調査検討会を運輸省内におきまして開催いたしました。  事故の原因については、現在、事故調査検討会及び帝都高速度交通営団において調査中であります。この事故調査検討会は、昨年六月に、重大な事故が発生した場合において、現地調査を含め事故の原因調査、再発防止策の検討を行うために体制の整備を行っていたものであります。  運輸省としては、安全で安定した輸送サービスの提供は鉄道の基本的使命との認識のもと、営団及び全国の鉄道事業者に対し昨日付で鉄道局長名の通達を発し、安全の徹底を図ったところであります。  今後、営団の報告及び事故調査検討会における検討を踏まえ、今回の事故の徹底的な原因究明とこれに対応した再発防止策の確立に向けて全力を挙げて取り組むとともに、被害者の方々に対する対応に万全を期するよう営団を指導していきたいと考えております。  委員会の委員の皆様におかれましても、これらの取り組みに対し、御支援、御協力をお願い申し上げます。  以上でございます。

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 以上で政府からの報告の聴取は終わりました。  次に、運輸行政の基本施策及び平成十二年度運輸省関係予算について、運輸大臣から所信及び説明を聴取いたします。二階運輸大臣。

二階俊博自由党運輸大臣・北海道開発庁長官

○国務大臣(二階俊博君) 第百四十七回国会に臨み、当面の交通運輸行政の諸課題に関し所信を述べ、委員長初め委員各位の御理解と御支援を賜りたいと思います。  現在の我が国の経済は、政府の大規模かつ迅速な経済対策によって構造改革が進捗すると同時に、バブル経済の崩壊以来の厳しい経済状況からようやく脱しつつあります。今後は、雇用不安を払拭するとともに、やや明るさが見えつつある我が国経済を本格的な回復軌道に乗せ、未来志向型の経済の新生を実現してまいる必要があります。  運輸省といたしましても、安全の確保を最優先課題に掲げながら、陸海空にわたる整合性のとれた交通体系の形成と安定的で質の高い交通運輸サービスの提供を図ることを通じ、経済の回復に積極的に貢献してまいります。  交通運輸行政における第一の政策課題は、何よりも安全の確保であります。  私は、昨年十月に運輸大臣に就任した際、運輸事業全般における安全意識の再徹底、事業者の安全確保体制の総点検の必要性を痛感し、直ちに省内に事務次官を議長とする運輸安全戦略会議を設置して、運輸省職員を初めすべての関係事業者、従業員に対してその必要性を広く呼びかけてまいりました。  同会議では、二度にわたる輸送の安全に関する総点検の結果等を踏まえ、運輸安全行動計画を先般取りまとめ、運輸事業全般の安全確保のために省を挙げて戦略的かつ積極的に取り組んでまいろうとしてきたところであります。  このような折に、先ほど御報告申し上げましたように、営団地下鉄日比谷線において多くの死傷者を出す脱線事故が発生したことはまことに遺憾であり、徹底的な事故原因の究明を行うとともに、同様の事故の再発防止に万全を期してまいる所存であります。  また、昨年の山陽新幹線トンネルコンクリート剥落事故につきましても、事故後省内に設置したトンネル安全問題検討会の報告に基づき、鉄道事業者に対して適切なトンネル保守管理の実施を求めるなど、厳格な指導を行ってまいります。  さらに、鉄道分野のみならず、運輸事業全般の安全確保に関しても、運輸安全行動計画に基づき、事故情報の分析や安全対策のフォローアップを通じて、より実効性のある安全対策を推進してまいる所存であります。  これらの取り組みと並んで、自動車交通事故の結果、重い後遺障害を負われた方に対する支援のあり方について検討すべく、先般、今後の自賠責保険のあり方に係る懇談会に、医療行政、障害者介護専門の学識経験者の方々、被害者代表の方々、自動車業界の関係者の方々等から成る後遺障害部会を設置し、本年六月を目途に結論を得るべく検討をお願いしているところであります。  海上保安業務につきましては、能登半島沖不審船事案における教訓・反省事項を踏まえ、日常訓練の一層の充実、巡視船艇、航空機の能力強化等を通じ、我が国の権益の確保と警備救難体制の強化を図ってまいりたいと考えております。  このほかにも、周辺各国との連携を図りながら、薬物、銃器の密輸入、不法入国事犯等、各種の犯罪の取り締まり、海上防災及び環境の保全、海上交通の安全確保、迅速的確な海難救助等に努めてまいります。  気象業務につきましては、自然災害による被害を未然に防止、軽減するため、台風、集中豪雨等の気象現象の的確な把握・予測、地震、津波、火山に関する情報の高度化、迅速かつ的確な発表等に引き続き取り組んでまいります。  なお、本年七月に開催予定の九州・沖縄サミットに際しましては、サミット関係者の安全の確保及びサミットの円滑な開催のため、空港や海上の警備等に万全を期する所存であります。  第二に、二十一世紀に向けた発展基盤としての交通関係社会資本の整備、技術の革新及び交通運輸分野における一層の構造改革の推進についてでありますが、まず、国際化社会における我が国の国家プロジェクトとして、高速交通ネットワークの形成を図るため、整備新幹線及び成田、関西、羽田、中部といった大都市圏における拠点空港の整備等を図るとともに、国際交流拠点インフラの整備を図るため、これらの拠点空港と並んで中枢・中核国際港湾における国際海上コンテナターミナルの整備等を進めてまいります。  このうち、整備新幹線につきましては、平成十二年度予算成立後、政府及び与党から成る検討委員会を設けることとしており、この検討委員会において整備新幹線の整備の推進についてさらなる検討を行ってまいります。  これらと並んで、通勤通学時の混雑緩和と総合的な渋滞緩和対策として、都市鉄道の整備や連続立体交差化事業等を計画的に推進してまいります。  なお、公共事業の実施に当たりましては、費用対効果分析を厳正に実施し、その結果を公表するなど、透明性の確保を図りながら、効率的、効果的な実施に努めてまいります。特に港湾につきましては、国と地方の適正な役割分担のもと、事業の効率化、重点化を図るため、重要港湾の見直し等の改革にも果敢に取り組んでまいる所存であり、所要の法律案を今国会に提出いたしました。  交通運輸分野における技術革新への取り組みにつきましては、高度道路交通システムを活用したより安全で環境に優しい自動車社会の実現のほか、浮上し超高速で走行する超電導磁気浮上式鉄道、新幹線と在来線の直通運転を可能とする軌間可変電車、すぐれた耐航性能、高い積載能力を兼ね備えた超高速船テクノスーパーライナー、海上空港や防災拠点を初めとする幅広い分野における利用に期待のかかる超大型浮体式海洋構造物等の世界に誇れる高度な新技術の開発及び実用化を重点的に推進してまいります。特にテクノスーパーライナーについては、実用化に必要な資金の調達を円滑化するために所要の法律案を今国会に提出したところであります。  なお、昨年、宇宙開発事業団に打ち上げを委託しました航空管制と気象観測の機能をあわせ持った運輸多目的衛星につきましては、同事業団のHⅡロケット八号機のふぐあいにより打ち上げに失敗いたしましたが、その代替機を早急に調達し、再度打ち上げにチャレンジする決意であります。  このほか、交通運輸分野の情報化により一層積極的に取り組むべく、携帯電話、パソコン等を通じて必要な交通情報を検索できる新しい形の総合交通情報提供システムや電子政府の実現に向けた運輸省関係法令手続に係るペーパーレス申請システムの構築等を推進してまいります。  これらの施策とあわせて、運輸事業の一層の効率化、活性化と交通運輸サービスの向上も図っていかなければなりません。運輸省では、事業者間における競争を促進してこれらの目的を達成するため、運輸事業における需給調整規制の廃止を進めており、本年中に旅客鉄道、貸し切りバス、国内旅客船及び国内航空の分野について順次需給調整規制が廃止されることになっております。また、残る乗り合いバス、タクシー及び港湾運送の分野につきましても、それぞれの分野における需給調整規制の廃止を内容とする所要の法律案を今国会に提出したところであります。  運輸省といたしましては、安全性の確保、生活交通の維持確保、利用者の保護等の諸課題に対する対応を図りながら、着実にこれらの規制緩和を推進していくこととしております。  一方で、事業活動の縮小や廃止あるいは転換に伴って離職を余儀なくされた労働者の雇用の確保も重要な課題であり、運輸省といたしましても離職船員の再就職の促進に努めてまいります。  物流分野につきましては、既に述べてまいりました施策に加えて、港湾電子情報交換システムの拡充強化等、物流事業における情報化の推進を含むさまざまな施策を講じ、物流システムの一層の効率化、高度化に取り組んでまいります。  行政改革の先鞭となった昭和六十二年の国鉄分割・民営化によって誕生したJR各社につきましては、これまで健全な経営を目指して懸命の努力を続けてこられたことは高く評価できるものと考えております。この国鉄改革の総仕上げとなるJRの完全民営化につきましては、運輸省では従来よりできるだけ早期に実現することを目指して取り組んでまいりましたが、今後ともその実現に向けて必要な環境整備に努めてまいりたいと思います。  第三に、新世紀における時代の要請を先取りした人と環境に優しい交通運輸の実現を図ってまいります。  急速な社会の高齢化、障害者の自立と社会参加等の要請に適切に対応していくため、高齢者、身体障害者を初めとする交通弱者が、公共交通機関を安全でかつ身体的負担の少ない方法で利用できるよう、公共交通機関のバリアフリー化を関係省庁と一丸となって強力に推進していく必要があり、そのため、所要の法律案を先般今国会に提出したところであります。  また、通勤通学環境を快適なものとするため、都市鉄道の整備による輸送力の増強と並んで、時差通勤、いわゆるオフピーク通勤の推進を積極的に図ってまいります。  環境問題につきましても、積極的に施策を講じてまいります。地球温暖化問題に関しましては、交通運輸分野は二酸化炭素排出量で全体の約二割に達するなど、大きな比重を占めております。運輸省といたしましては、地球環境に優しい交通運輸行政の推進のために、低公害車、低燃費車の普及促進や貨物輸送をトラックから国内海運、鉄道へ転換させるいわゆるモーダルシフトを推進してまいります。  なお、自動車関係諸税のグリーン化につきましては、平成十二年度は残念ながら実現の運びとはなりませんでしたが、引き続き地球温暖化問題に対する交通運輸部門の最重要課題として推進してまいります。  また、循環型社会を構築する観点から、繊維強化プラスチック廃船の高度リサイクルシステム、効率的なリサイクル物流システムの構築、深刻なごみ処分問題への対応等、廃棄物リサイクル対策を推進してまいります。  海洋汚染対策につきましては、大規模油流出事故に対応すべく、環日本海諸国との国際協力の構築、大型しゅんせつ兼油回収船の建造、油防除資機材の整備及び研究開発に取り組んでまいります。  海岸につきましては、防災対策とともに、海岸環境の整備と保全及び海岸の適正な利用という観点を加えた整備を推進してまいります。  さらに、尼崎公害訴訟で提起されたような自動車からの排ガスによる大気汚染につきましては、自動車排出ガス規制の強化や物流効率化施策の推進等、環境改善に向けて一層努力を傾けてまいります。  第四に、観光施策の充実を図ってまいります。  観光は、二十一世紀に向けて夢のある基幹産業であり、ゆとりある国民生活の向上に寄与するとともに新規雇用の創出や地域振興の観点からの期待も高まっております。そのため、改正祝日法の施行を踏まえた旅行平均宿泊日数の増加、外国人観光客の訪日促進、観光情報提供体制の整備等を通じて観光需要の拡大を図ってまいります。  一方、国際観光交流につきましては、九州・沖縄サミット、西暦二〇〇二年のワールドカップ大会等を契機として、我が国の観光地としての魅力のアピールを図るとともに、外客誘致法に基づく国際観光テーマ地区の整備、訪日キャンペーンの実施、中国人団体観光旅行の受け入れ等の諸施策を関係者と一丸となって進め、訪日外国人の倍増に努めてまいります。  さらに、我が国経済の発展や国民生活の向上という観光産業に与えられた社会的使命を達成し、その社会的地位を向上させるため、昨年十二月に観光関係企業や関係団体等を広範に網羅して観光産業振興フォーラムが設立され、また各地においても地方自治体、地元経済界、観光関係者等が中心となって観光を考える百人委員会が設立されているところでありますが、このような組織とも連携して観光振興に取り組み、日本経済の活性化に寄与してまいる所存であります。  第五に、国際的課題への適切な対応を図ってまいります。  交通運輸分野における国際問題の未然発生防止及びこれが生じた場合の円滑かつ迅速な解決を図るため、日ごろから二国間での各種レベルの行政当局の対話の推進により関係国との信頼関係の構築に努めるとともに、世界貿易機関、アジア太平洋経済協力等の多国間の政策調整の場を活用し、我が国の実情を勘案して交通運輸分野の諸問題の解決に努力してまいります。  また、開発途上国の経済発展、そして世界経済全体としての持続的成長を図るため、交通運輸に関する開発途上国のインフラ整備、環境保全、諸制度の整備や人材育成等について、我が国の技術、経験を踏まえた貢献をしてまいります。  個別の問題といたしましては、引き続き自動車の技術基準の国際調和と相互認証制度への積極的な貢献、自由で公正な国際海運市場の形成促進、また我が国をめぐる国際航空路線網の充実に向けた航空交渉の推進等に取り組んでまいります。さらに、近年東南アジア地域を中心として増加しているいわゆる海賊問題に関し、関係国の協力関係を強化するため国際会議を主催する等、対策の一層の強化を講じてまいります。  これらの重要課題に迅速かつ的確に対応していくためには、新時代の要請に対応した効率的でスリムな行政組織の確立を図らなければなりません。来年の冒頭からは、社会資本整備の総合的、効率的な推進と並んで、より総合的な交通行政の展開を大きな眼目として、運輸省は、建設省、国土庁及び北海道開発庁とともに新たに設置される国土交通省に再編されることとなっております。本年は、運輸省としての五十年の歩みの締めくくりの年として、交通運輸行政の集大成を行うとともに、内部部局の組織の再編成、地方整備局の設置と本省権限の委任、独立行政法人への移行を初めとする行政のスリム化に取り組んでまいります。  最後に、平成十二年度予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  平成十二年度一般会計予算につきましては、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、運輸省所管に計上いたしました予算額は一兆八百六十億一千七百万円でありまして、新体制移行後は国土交通省所管の予算として所要の予算額を計上しております。  次に、特別会計予算でございますが、自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては六千四百一億六千三百万円、自動車検査登録特別会計につきましては五百八億九千万円、港湾整備特別会計につきましては四千七百三億四千六百万円、空港整備特別会計につきましては四千九百四十億八千九百万円をそれぞれ歳出予算額として計上しております。  また、財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として二千八百七十四億円が予定されております。  以上申し述べましたとおり、交通運輸行政の課題は大きく山積しております。私といたしましては、国民の行政に対する信頼を得ながら、全力を挙げてこれらの重要課題に果敢に取り組んでまいる所存でございます。しかしながら、これらは申すまでもなく委員各位の深い御理解と御協力を必要とする問題ばかりであります。以上、所信の一端を申し述べましたが、委員各位に重ねて御支援をお願い申し上げる次第であります。  ありがとうございました。

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 御苦労さまでした。  二階運輸大臣は御退席いただいて結構でございます。  次に、郵政行政の基本施策及び平成十二年度郵政省関係予算について、郵政大臣から所信及び説明を聴取いたします。八代郵政大臣。

八代英太自由民主党郵政大臣

○国務大臣(八代英太君) 齋藤委員長を初め交通・情報通信委員会の皆様には、郵政行政の適切な運営につきまして平素から格別の御指導を賜り、小坂総務政務次官、前田政務次官ともども厚く御礼を申し上げます。  この機会に、郵政行政の基本的な考え方について私の所信を述べさせていただき、御理解を賜りたいと存じます。  我が国の経済は、厳しい状況をなお脱してはいないものの、緩やかな改善を続けております。こうした中、経済を本格的な回復軌道につなげていくとともに、二十一世紀の新たな発展基盤を築き、未来に向け経済を新生させることが現下の重要課題であります。  郵政省といたしましては、情報通信の高度化を一層推進するとともに、国民共有の生活インフラである郵便局ネットワークを活用し、日本経済の新生と国民一人一人が豊かで幸せに安心して暮らせる社会の構築に貢献していきたいと考えております。  以下、当面の重要施策について申し上げます。  初めに、情報通信の高度化に向けた取り組みについて申し上げます。  情報通信は、産業競争力の強化、新規産業、雇用の創出の源として日本経済新生の原動力であるとともに、我が国社会経済のあらゆる分野にわたる発展基盤として大きな役割を果たすものです。郵政省といたしましては、次のような諸施策を通じ、二十一世紀を開く発展基盤の整備、新規産業と雇用の創出、だれもが参加できる情報通信社会の構築の三つの観点から、公共分野や産業経済全般にわたる情報化を積極的に推進してまいります。  まず、二十一世紀に向けた社会経済の発展基盤を整備するため、インターネット通信料金の定額制の導入促進や学校におけるインターネットの利用促進、電子商取引の安全性を高める電子署名・認証の制度整備に努めるとともに、技術面においても次世代に向けたインターネット開発の総合的な推進を図り、我が国経済新生のかぎともいえるインターネットのさらなる普及を図ってまいります。また、通信料金の引き下げにつながり得るとともに電気通信事業者間の競争が期待される長期増分費用方式を東西NTTの接続料算定に導入することや、ますます需要が増大し利用が高度化する電波利用の効率性、透明性の向上を図るための制度整備などに取り組んでまいります。  放送の分野につきましては、国民の要望が高まる中、全放送メディアのデジタル化を推進していくことが重要であると考えております。そのため、デジタル放送への円滑な移行を図るための総合的な環境整備に取り組んでまいります。地上放送のデジタル化については、早期の放送開始に向けた周波数の割り当て等の検討を進めるとともに、本年末から開始されることとなっておりますBSデジタル放送については早期の普及を、ケーブルテレビについては今後もそのデジタル化、高度化を着実に進めてまいります。  また、情報通信分野のベンチャー企業に対する助成金の交付やパソコンを初めとする特定情報通信機器の即時償却制度などを通じた情報通信分野における新規事業の支援や、超高速ネットワーク技術、成層圏無線プラットホーム、高度道路交通システム等の無線通信メディアなどの研究開発の推進、次世代移動通信システムであるIMT二〇〇〇の導入促進などにより、新規産業と雇用の創出を図ってまいります。  こうした取り組みを進めていく一方で、障害者や高齢者の方々を含む情報弱者にも優しい情報通信社会を目指し、だれもが情報通信の利便を享受できる情報バリアフリー環境を整備するとともに、ネットワークを安心して利用することができるようにするために、ハッカーやサイバーテロ等への情報セキュリティー対策、個人情報保護、違法・有害情報への対処等、いわゆるネットワーク利用の影の部分につきましても適切に対応してまいります。加えて、広域的な地域ネットワークの基盤整備等を初めとする地域情報化の推進を図ることにより、だれもが参加できる情報通信社会の構築を目指してまいります。  国際関係につきましては、電気通信サービス、電子商取引などの分野において、早期のWTO新ラウンド立ち上げに努力し、今後の交渉のための準備をするとともに、ITU等の国際機関における標準化活動、ODAによる国際協力等を通じ、地球規模での情報通信ネットワークの整備を推進し、世界的な高度情報通信社会の構築に向けて貢献してまいります。  さらに、本年は二十一世紀へのかけ橋となる記念すべき年ですが、我が国経済の構造改革、少子高齢化等二十一世紀の諸課題に的確に対応していく上で、国民生活及び経済活動の基盤としての情報通信が目指すべき政策の方向について、二十一世紀へのかけ橋となる情報通信ビジョンを取りまとめ、内外に提起してまいります。  また、本年七月に開催が予定される九州・沖縄サミットの円滑な実施を図るため、郵政省としても、通信回線の確保や重要無線通信妨害対策等についての体制づくりを進めるなど、最大限努力してまいります。  次に、郵便局サービスの改善、充実についてであります。  郵便局は、地域の最も身近な国の窓口機関として、従来から国民の皆様に高い評価をいただいております。厳しい事業環境ではありますが、以下のような諸施策を通じて、利用者のニーズに合った良質なサービスの提供に努めるとともに、新世紀を見据えた経営基盤の強化を図り、今後とも国民の皆様の御期待にこたえられるよう努めてまいります。  まず、郵便事業につきましては、全国あまねく公平に良質な郵便サービスを提供するという基本理念を堅持する中で、意識の改革、業務の改革、サービスの改革を推進するという経営方針のもと、新郵便番号制の着実な推進、情報化、経営のスピード化を中心として経営基盤の強化を図ってまいります。  郵便貯金事業、簡易生命保険事業につきましては、預金者及び加入者の利益や健全な経営を確保するため、平成十三年四月からの郵便貯金資金の全額自主運用等に向け、制度、体制の整備を図るとともに、確実、有利な方法により公共の利益に資する運用に努めてまいります。  また、高齢化社会の進展に応じたサービスといたしましては、新たな年金制度として導入される確定拠出年金制度において郵便局が運営管理機関となり、また、年金資産の運用対象として郵便貯金及び簡易保険を提供することにより、国民の老後に備えた自助努力を積極的に支援するとともに同制度の普及促進に努めてまいります。  なお、平成十二年度及び十三年度においては、平年に比べ大量の定額貯金が満期を迎えますが、適切な対応を図ってまいります。  次に、郵便局ネットワークを最大限活用するため、無保険車両対策に寄与する観点から、原動機付自転車等の自賠責保険を民間損害保険会社から受託して取り扱う民間バイク自賠責保険の取り扱いの実施を初め、民間運送事業者と提携したゆうパックの取り扱いの拡大や郵便局におけるワンストップ行政サービスの推進などの取り組みを続けてまいります。  さらに、インターネットを通じて郵便の差し出しを行うことができるハイブリッドめーるサービスを用いた電子内容証明サービスを平成十二年度中に開始する予定としているほか、インターネット上で口座間送金などを行うことができる郵貯インターネットホームサービスの実証実験を本年三月から実施するなど、普及の著しいインターネットを郵政事業としても積極的に活用することといたしております。  また、これからの時代、町ぐるみ、人ぐるみ福祉が求められる中で、ひまわりサービスの拡大や郵便局庁舎等のバリアフリー化の一層の充実に取り組んでまいります。  言うまでもなく、郵政事業は多くの職員に支えられて初めて成り立つものであります。そこで、時代のニーズに応じた積極的な人材開発と活力ある職場づくりに特に力を入れるとともに、相互信頼に基づく安定した労使関係の維持に引き続き努力してまいります。  続きまして、当省関係の平成十二年度予算案について御説明申し上げます。  最初に、一般会計予算でございますが、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、郵政省所管に計上いたしました予算額は千百十一億円でありまして、新体制移行後は総務省所管の予算として所要の予算額を計上しております。  このうち、主な事項について御説明申し上げます。  まず、次世代情報通信インフラの構築を推進する観点から、昨年十二月に決定されたミレニアムプロジェクトであるインターネットに関する研究開発の総合的な推進や、行政手続をペーパーレスで行える電子政府構築への取り組みのほか、放送のデジタル化の推進等の施策にも取り組んでまいります。  次に、ペタビット級通信の実現に向けた基礎技術研究等、情報通信分野における先進的研究開発の充実強化を図ります。  また、高度情報通信社会に向けた利用環境を整備する観点から、高齢者、障害者が簡単に情報を受発信できる情報通信技術の開発や、字幕番組等の制作費助成により視聴覚障害者向け放送の充実を図るほか、学校におけるインターネット利用を推進するための情報通信技術の開発等の施策を推進してまいります。  さらに、地域情報化による経済の活性化を図る観点から、テレワークの普及促進等の施策を実施してまいります。  国際面では、グローバルネットワーク社会への貢献の観点から、開発途上国における人材育成を図るための遠隔研修パイロット実験や、沖縄をアジア太平洋地域の情報通信関連産業の集積拠点とすることに向けた情報通信システムの高度化のための実証実験等の施策を実施してまいります。  次に、郵政事業特別会計の平成十二年度予算案について申し上げます。  郵政事業特別会計の歳入歳出予定額は、収入印紙等六印紙に係る業務外収入・支出を除くと五兆八百七十五億円で、前年度当初予算額に対して百三十七億円の増加となっております。  また、郵政事業の財政状況については、単年度損益で、郵便事業は四百三億円の赤字、郵便貯金事業は一般勘定で一兆二千三百一億円の赤字を見込んでおりますが、累積損益では、平成十二年度末で、郵便事業は七百八十七億円の黒字、郵便貯金事業は九千四十億円の黒字を確保できる見込みであります。簡易生命保険事業では、平成十二年度予算案において千二百九十八億円の剰余金の発生を見込んでおりますが、これは前年度見込みに比べ二八%の減少となっております。三事業とも厳しい事業環境にありますが、一層の増収と経費節減に取り組むことにより、健全経営の維持に努めてまいります。  平成十二年度においては、国民の皆様の利便性向上を図るため、新たに郵便局サービスの充実を図る施策を中心に実施してまいりますが、このうちの主な事項について御説明申し上げます。  まず、確定拠出年金制度へ郵便局として対応することなどを通じ、安心と信頼のための郵便局サービスの充実を図るとともに、郵便局における民間バイク自賠責保険の受託取り扱いなど、郵便局ネットワークの開放とその積極的活用に努めます。  また、郵政局庁舎等のバリアフリーの充実等を通じて地域社会等へ貢献するほか、事業運営基盤を整備するため、郵便貯金資金の全額自主運用等に向け体制の整備を図るとともに、特定郵便局の経営推進に資する情報機器を配備する等の施策を実施してまいります。  郵政省は、二十一世紀の幕あけとともに総務省として再出発することとなります。この最後の一年間に、郵政省といたしましては、新世紀に向け、これまで申し上げました諸施策に速やかに取り組み、国民の皆様の御期待にこたえられるよう郵政行政を展開してまいりたいと考えておりますので、予算案及び法律案の御審議をよろしくお願い申し上げます。  以上、所信の一端を申し上げました。  委員各位におかれましては、郵政行政の推進のため、一層の御支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。  どうもありがとうございました。

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 御苦労さまでした。  以上で両大臣からの所信及び説明の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  八代郵政大臣及び小坂、前田両郵政政務次官は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) 引き続き、派遣委員の報告を聴取いたします。簗瀬進君。

簗瀬進民主党・新緑風会

○簗瀬進君 委員派遣について御報告申し上げます。  去る一月十二日から十四日までの三日間にわたり、長崎県及び福岡県における運輸事情、情報通信及び郵便等に関する実情並びに山陽新幹線コンクリート剥落事故に関する実情をそれぞれ調査してまいりました。  派遣委員は、齋藤委員長、景山理事、釜本理事、弘友理事、渕上理事、宮本委員及び私、簗瀬であります。  調査団は、運輸省及び郵政省の各地方機関から管内の概況等について説明を聴取いたしましたほか、長崎県及び福岡県当局から運輸及び情報通信に係る要望を聴取いたしました。  また、長崎県では長崎空港、長崎中央郵便局、長崎ケーブルテレビジョン、佐世保リサーチセンターを、福岡県では博多港、天神共同集配所、福岡航空交通管制部、山陽新幹線福岡トンネルコンクリート剥落事故現場、NHK福岡放送局、福岡空港等を視察いたしました。  以下、主要事項について順次御報告いたします。  まず、長崎空港は、三千メートルの滑走路を有する海上空港であり、長崎県の空の玄関口として重要な役割を担っております。現在、国内では十四路線を運航しているほか、昭和五十四年から上海定期便が運航いたしております。利用客も空港の整備とともに増加し、平成十年の利用客は約三百十五万人に達しております。また、現在、国内唯一の施設として空港防災教育訓練センターを建設中で、十二年度中の訓練開始を予定しておりますが、今後の空港防災対策のさらなる充実に向け大きな期待が寄せられているところであります。  次に、長崎中央郵便局は、明治四年に九州初の郵便役所として業務を開始して以来、百二十九年の歴史を持つ郵便局であります。受け持ち区域内の世帯数は約六万七千であり、地域に密着した郵便局づくりに取り組んでおります。特に、本年は日本とオランダとの交流四百周年に当たるため、長崎の出島をかたどった記念切手を発行するなど、地域とタイアップした施策を進めております。また、平成九年には郵便番号七けた化に対応した新型区分機及びバーコード区分機が導入され、郵便物区分作業の効率化が図られたところであります。  次に、長崎ケーブルテレビジョンは、昭和六十一年に開局し、ケーブルによるテレビ放送再送信等を行っております。地形による難視聴世帯が多かったこと等から、加入者が順調に増加し、開局二年目で単年度黒字化、三年目で累積赤字を解消するなど、総じて厳しい経営を余儀なくされているケーブルテレビ業界の中にあって安定した実績を上げております。カバーエリアは長崎市内のほぼ全域を網羅しており、現在はケーブルの光ファイバー化を進めております。平成十一年十二月には加入世帯数が五万三千を突破し、都市型ケーブルテレビとして全国でもトップクラスの加入率となっております。特に、加入金ゼロ作戦を全国に先駆けて実施し、大幅に契約世帯の増加を見ております。また、コミュニティチャンネルを設け、毎日夕方五時から六時の間に生放送を行い、地域に密着した番組づくりを実施しております。さらに、放送全般にわたるデジタル化に備え、ケーブルのデジタル化、インターネット利用サービスの開始等、ケーブルテレビのフルサービス化に向けた準備が進められております。  次に、佐世保リサーチセンターは、平成八年から三年間、通信・放送機構の分散型映像ネットワーク制御・管理技術プロジェクト実施のため、ハウステンボス内に整備された研究施設で、平成十年度に研究開発が終了した後、その研究成果を生かし、佐世保市、ハウステンボスと協力し、マルチメディア・モデル観光システムの開発を行っております。具体的には、ハウステンボス内のマルチメディア・カフェに設置された三面ディスプレーとタッチパネル端末を用い、ビデオ・オン・ディマンド、VOD技術を応用し、ハウステンボスの観光情報、お勧めコース等を検索できるシステムの検証を行っております。今後の高度情報社会における観光情報検索システムのモデルとして大いに期待されるところであります。  次に、博多港は、九州の物流拠点として明治三十二年の開港以来発展を続ける特定重要港湾であります。取扱貨物量は年々増加を続け、昨年度の取扱貨物量は三千九百五十七万トンとなっております。近年では、コンテナ船の大型化に対応するため、アイランドシティ整備事業、香椎パークポート事業等、さまざまな整備が進められております。また、博多港は、離島等との国内定期旅客航路を初め釜山への国際定期旅客航路を有しており、日本一の乗降人員を誇る国際旅客港でもあります。同港は、今後とも韓国まで約三時間という地の利を生かし、九州地方はもとよりアジア全域に対する物流拠点としてその発展が期待されるところであります。  次に、天神共同集配所における天神地区共同集配システムは、福岡市天神地区の交通混雑の緩和と輸送の効率化を図るため、平成六年より、天神地区共同輸送株式会社により三十五社の事業者が参加して行われている全国初の都心物流共同集配システムであります。昨年度の年間取扱個数は百二十万六千個であり、事業開始時と比べると二倍以上となっており、今後の都心における物流共同集配システム構築のモデルケースとして参考となるものであります。  次に、福岡航空交通管制部は、中国四国地方の一部と九州一円を管轄空域とし、航空路管制と航空路情報を提供して航空機の安全運航を支える運輸省の地方支分部局であります。管轄空域内には過密化する福岡空港を初め二十一の飛行場があり、航空の安全確保に努めております。また、航空交通流管理センターは、航空交通の円滑な流れと安全を確保するため、日本全国の交通状況や空域の運用状況を一元的に把握、管理し、交通予測を行って特定の航空路や空港に航空機が集中し過ぎるのを防止する日本で唯一の施設であります。同センターは、国際民間航空機関、ICAOが強力に推進している航空交通管理、ATMのための中核的存在であり、アメリカ、ベルギーに次ぐ世界で三番目の施設であります。我が国では、一日に約五千三百機もの航空機が運航しており、今後も航空需要は増加の傾向にありますが、空の安全確保に向け、同センターの業務がますます注目されることと思われます。  次に、私たちは、本年一月三日に発生したJR九州佐世保線境松トンネル内のコンクリート剥落事故について、JR九州社長より説明を聴取いたしました。同事故は、佐世保線の電化に伴うトンネル改築時にコンクリート内に布きれが混入し、その部分が落下したものと推定されております。同社は、管内の全コンクリートトンネルについて一月下旬までに打音検査を実施しておりますが、鉄道輸送のさらなる安全確保のため、万全の対策を講ずるよう強く要請されるところであります。  次に、山陽新幹線コンクリート剥落事故は、昨年六月二十七日に発生し、走行中のひかり三五一号のパンタグラフを損傷させたものであります。私たちは、山陽新幹線の運転終了後、実際に福岡トンネル内の事故現場を訪れ、剥落箇所及び補修状況等を視察するとともに打音検査を体験してまいりました。事故後、JR西日本は、昨年十一月八日から十二月十五日までの間、一部の列車を運転休止し、山陽新幹線全百四十二トンネルの安全総点検を実施いたしました。打音検査の結果、清音でなかった九千六百九十平方メートル、全体の約〇・二%はハンマーによりたたき落とす等の処置が行われております。  鉄道輸送における安全の確保は最重要課題であり、今後、同種の事故を発生させないため、引き続きトンネルの保守管理の徹底等、安全運行に向けたさらなる努力が強く望まれるところであります。また、国民の不安を払拭するため、徹底した原因究明と再発防止に向けた抜本的な安全対策の確立が何よりも大切であることを強く痛感した次第であります。  次に、NHK福岡放送局は、地域社会との共生を合い言葉に、地域に密着した放送番組づくりに積極的に取り組んでおります。アジアとの距離が近いという地理的特性を生かし、福岡放送局が制作拠点となり「新アジア発見」という全国放送番組を制作しております。また、本年は先進国首脳会議、サミットが九州・沖縄地域で開催されることから、五月から六月にかけて沖縄を積極的にアピールしていくほか、サミットの模様をハイビジョン映像で撮影し、全世界にNHKのハイビジョン技術をアピールしていく予定とのことであります。  次に、福岡空港は、福岡市東南部に位置する運輸大臣が設置する第二種空港であります。JR博多駅から地下鉄で五分という立地を生かし、利用者数は年々ふえ続け、昨年一年間の利用者は千七百六十一万人に上っております。現在、国内線三十一路線と北京、ホノルル、シンガポール等の国際線十六路線が運航しております。私たちは実際に管制塔に上り、航空機の管制業務を視察いたしましたが、自衛隊との共用空港であるため、自衛隊の航空機や民間航空機が次々と離着陸を繰り返しており、航空管制業務の重要性を改めて認識いたしました。なお、同空港は、今後の航空需要の増加とともに空港容量が限界に達するおそれも出ており、その面の改善が求められております。  次に、今回の委員派遣において関係地方自治体から寄せられました要望事項について御報告申し上げます。  まず、長崎県からは、九州新幹線長崎ルートの早期実現、離島航空路線の維持、存続のための支援、女神大橋の整備促進、ナガサキ・アーバン・ルネッサンス二〇〇一構想の推進に伴う重要港湾長崎港内港地区の整備促進、高度な情報通信基盤整備の推進、マルチメディア社会における通信料金のあり方等について要望が出されました。  次に、福岡県からは、福岡空港の需要を継承し、より高度な拠点機能を果たす新空港の早期整備、新北九州空港の早期開港、福岡空港の整備等の促進、九州新幹線の建設促進、地方バス対策の充実強化、離島航路補助制度の充実強化、研究開発用ギガビットネットワークの整備促進、情報通信を利用した先導的プロジェクトの推進、電気通信格差是正事業の推進等についての要望が出されました。  これらの要望につきましては、今後国政の場において十分検討していく必要があろうかと思います。  最後に、今回の派遣に当たりまして種々御配慮をいただきました関係者の皆様に心から感謝申し上げまして、報告を終わります。  以上でございます。

齋藤勁民主党・新緑風会

○委員長(齋藤勁君) これをもって派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時六分散会

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