経済・産業委員会 第9号
- 発言数
- 297 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/04/04
会議録
○委員長(成瀬守重君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、福本潤一君及び田名部匡省君が委員を辞任され、補欠として山下栄一君及び水野誠一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(成瀬守重君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 中小企業指導法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長上杉秋則君、金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁監督部監督総括課長西原政雄君、中小企業庁長官岩田満泰君、労働省労政局長澤田陽太郎君及び建設大臣官房長小川忠男君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(成瀬守重君) 中小企業指導法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○加納時男君 おはようございます。加納時男でございます。 中小企業指導法の一部改正案について先週のこの委員会で大臣は冒頭に提案説明をされたわけでありますが、そのときに、経済活力の源泉である中小企業の活性化を図ることは我が国経済の新生を実現するため非常に重要な政策課題である、そのことが一つと、それからもう一つ、多様な中小企業に対しその個々の必要に応じてきめ細かく経営資源の確保を支援することは、地域における経済の活性化など我が国経済の活力の維持及び強化にとって非常に重要な役割を果たすものであるといった理由を述べておられます。この二つの点、つまり中小企業の活性化を図ること、そのために経営資源の確保を支援するという点は全く同感でございます。 そこで、大臣にまずお伺いいたしたいと思いますが、これまでの中小企業指導法の問題点といいますか改善すべき点と、今回の対応策、このねらいについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 何よりも、現在の国全体の経済社会の構造を見ますと中小企業が占める率というのは圧倒的なものがございまして、ここが元気になりませんと日本の経済は活性化しないということはもう申し上げるまでもないことでございます。 ところが、中小企業と一概に言われるところの弱点は何かというと、やっぱり資金とか人とかノウハウだというふうに考えるわけであります。特にノウハウの部分が旧来でいうと指導法の範疇であったと思うのでありますが、一言に申し上げて、中小企業指導法の精神というのは官から民を指導する、そこにあったわけですけれども、もう官が民を指導するという時代ではなくて、本当に多様化した中小企業の皆さんが努力をしている、その経営基盤を確保するために一体どういう協力ができるのか。上から下へというような、そういう姿勢を思い切って変えて、どうやったら中小企業の皆さんと手を携えながらお手伝いができるか、そういう大きな発想の転換をしなければならぬ。 当初でいえば、強力な官から民への指導ということも必要であったという、そういう社会背景もあったと思いますけれども、現在はそういう時代ではない。したがって、個々の中小企業のニーズに応じながら経営資源の確保を支援するということで対応を図っていこうと。 具体的に申しますと、これまでは都道府県あるいは政令指定都市が原則としてみずから行っていた指導事業というのを大幅に指定法人、つまり都道府県センターなど、そこに行わせるということにしたわけでございます。同時に、その場合には民間事業者を十分に活用すると。この事業の実施に当たりましては、関係機関とか団体、とりわけ民間の事業者と協力をするということを中心に考えていく、そういうことでお手伝いをしていきながら中小企業の活性化を図っていこう、こういう考え方でございます。
○加納時男君 ありがとうございました。 官の民に対する指導という時代から同じ平面に立った支援体制というお考え、それからその延長として、具体策として、従来地方公務員の方といいますか都道府県がみずから行政として行っていた指導を民間の経営資源を活用して指定法人等に任せていくといった考え方は、私は、時代に合っておりますし、先般この委員会で議決いたしました中小企業基本法の改正の趣旨にも合うものだと思います。 今のお話の中で、指導から支援へということでありますが、これの支援体制を強化するために今回三層構造といいますか、支援体制を三層化していくということが言われているかと思います。 先般の御説明を伺っておりますと三つのレベル、一つは広くナショナルレベルといいますか、国全体としてのレベルの支援体制があるだろう。これはいわばナショナル支援体制という名前で呼ばれているものだと思います。これは何か八カ所置かれるということに承っております。国全体の中から今度は地域に落としてまいりまして、第二の段階がリージョナルセンターといいますか、都道府県等中小企業支援センターというのが第二段階として考えられておりまして、これが大体都道府県及び政令指定都市合わせて六十カ所ぐらい、リージョナルレベル。それからもう一つ、もっときめ細かく、小企業者の方が身近に相談ができるような中小企業の身近な支援拠点、言いかえると地域中小企業支援センターという名前で呼んでおられますが、私の言葉で呼ばせていただくとローカルセンターといいますか、身近なセンター、これが三百カ所置かれるというふうに御説明があったかと思います。 こういう三層構造、ナショナルなレベルと、リージョナルな都道府県単位のレベルと、もう一つもっと小さな、きめ細かな、小さな地域レベルといった三つのレベル、この三層構造をとる理由というのは一体何なのでしょうか。 また、このナショナルセンター、リージョナルセンター、ローカルセンターの間の連携というのはどのように図っていくのでありましょうか、伺いたいと思います。
○政務次官(茂木敏充君) 昨年の中小企業基本法の改正以来、我々は中小企業の多様性というものに注目をしてきたわけでございます。今回の中小企業支援体制の整備におきましても、このような多様な中小企業の要請にきめ細かくワンストップでこたえることができるよう、それぞれのレベルで議員御指摘のような支援体制の構築を目指しております。 具体的に申し上げますと、株式公開までも視野に入れた中小企業を主な対象とする国レベルの中小企業・ベンチャー総合支援センター、これが委員御指摘のとおり全国八カ所でございます。そして、地域で独自の強みを発揮する中小企業や経営向上を目指す既存中小企業を主な対象とする都道府県そして政令指定都市レベルの都道府県等中小企業支援センター、これが全国五十九カ所。さらに、主に創業者や経営革新を目指す小規模企業を対象とするようなより身近な地域中小企業支援センター、これがいわゆる全国三百カ所のセンターと言われておりますが、こういった三つのセンターから成ります中小企業の支援体制を整備することといたしているわけでございます。 そして、これらの三つのセンターの連携、これが委員御指摘のとおり大変重要でございまして、これら三つのセンターは、税理士であったりとか中小企業診断士等の民間事業者のデータベースの構築を図りますとともに、相互に情報ネットワークを結ぶことによりまして密接な連携を図ってまいる予定です。また、より専門的な相談ニーズがあれば、この連携体制の中でお互いに適切な専門家を紹介し合う、こういったこともやってまいりたいと考えております。 このように密接な連携体制を構築することによりまして、地元の小規模企業から新規開業まで幅広いニーズに的確に対応できるきめ細やかな体制をつくってまいりたいと考えております。
○加納時男君 ありがとうございました。 税理士や診断士等の方のデータベースをつくるというお話でございますが、こういった連携については専用回線だとかインターネットの活用とかいろいろあると思うんですけれども、その辺も考えていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) ただいま御質問の三層構造という御指摘いただきましたが、この三つのセンターの間はインターネットを用いまして全部情報ネットワークを組むということを考えております。
○加納時男君 ありがとうございました。 それでは、この三つのセンターについてそれぞれ、若干わからないところがありますので、質問を続けさせていただきたいと思います。 まず、ナショナルセンター、ナショナル支援センターという名前になっておりますが、これは全国に先ほどの御説明でも八カ所置かれるということのように伺っておりますが、ナショナルセンターという言葉の概念から考えましても、何か中央に一カ所あればいいんじゃないかという気もするんですけれども、なぜ八カ所なんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 御指摘のナショナルセンターでございますが、このセンターは、株式公開をも目指すような企業も含めまして対応をするということを考えております。その意味で、そういった企業の資金面、技術面、経営・財務等々につきまして、いわば高度なコンサルティングもできるセンターとして整備することを予定いたしております。そうした高度と申しますかあるいは複雑な要請、御相談に対しましては、ある程度は対面で御相談に応ずるということも必要ではないかというふうに考えております。 また、今、政務次官から御答弁いたしましたように、ナショナルセンターは都道府県センターあるいはローカルセンターとの間で密接な連携関係が必要でございます。例えば、情報一つとりましても、例えばローカルセンター、都道府県センターでもし十分な対応ができない場合には、ナショナルセンターが最後にそうした形での対応を図る拠点となるわけでございます。 その意味におきましても、もろもろの御相談に対して三つのセンターの間の連携を図るという意味におきましても、ある程度地方にも拠点があり窓口があることが地方の中小企業者の皆様にとって利便性があるであろうと、このように考えて八カ所の拠点を設けさせていただきたいと考えておるところでございます。
○加納時男君 高度な相談に乗る、コンサルタントを行う、対面の相談が必要だということもわかります。 先週だったですか、弁理士法をここで議論して全会一致で採決したわけでございますが、通ったわけでありますが、あのときの質疑で、ちょっと今お話を伺っていて思い出したのは、弁理士が非常に偏在している、東京と大阪に集中しちゃっていてほかのところには非常に少ない、一人もいないところもあったり一人しかいないところもあるというようなことでございました。 高度な相談といいますと、例えば株式公開はもちろんあるでしょうけれども、海外特許の相談だとかいろんな高度な相談がまさにあると思うんですね。こういったときに、本当に八つのセンターがあってそこに人材が確保できるんだろうか、むしろ中央にあって、あとはこれから出てくるリージョナルセンターでいいのではないかという気もするんですけれども、この辺はどんなふうなお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 今御指摘の特許というような例につきましては、まことに私どもも極めて重要な部分であると思っております。 例えば、そうした特許の取得に関連をする専門家人材というデータベースの整備もナショナルセンターの大きな仕事であると思っておりますが、情報としてのデータベースは確かに一カ所でまとめてこれをオープンのネットワークの中で情報提供ができるということでございますが、具体的にその地域地域におられる中小企業者の皆様にそうした具体的な方々といろいろ御相談をいただくという意味におきましては、やはりある程度ブロック単位ぐらいには拠点があった方が中小企業者の利便という意味ではよろしいのではないかと思いまして、そのようにしているわけでございます。
○加納時男君 わかりました。 それでは次に、今話題が次に移りつつありますので、リージョナルセンターに移ってみたいと思います。 都道府県等中小企業支援センター、指定法人と言われているものでございます。これは全国に六十カ所程度ということで、先ほどは五十九カ所という数字が出ましたけれども、例えば神奈川県なんかの場合には、都道府県としては神奈川県が一つ、それから政令指定都市として横浜と川崎とあるから三カ所置くという、そういうことでございましょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 都道府県支援センターでございますが、今回の改正法案におきましては、これらの置き得るところといたしまして都道府県と政令指定市が同様に扱われておるわけでございます。 神奈川県という御指摘でございますが、神奈川県は既存の財団法人であります神奈川中小企業センターを指定法人として指定されると聞いております。 政令指定都市のうち、川崎市につきましては、十二年度中に、財団法人川崎市産業振興財団を念頭に置きまして、ここを指定法人とすることで準備をされていると聞いております。 横浜市につきましては、現在、指定について検討中であると承知をいたしておるところでございます。 私どもも、こうした検討につきまして必要に応じ御相談に応じていきたいと、こう考えております。
○加納時男君 私は現場主義といいますか現場が大好きなものですから、このお話を聞いて、すぐ先週、御紹介いただいて神奈川県に行ってまいりました。 神奈川県では現在、今お話があった財団法人神奈川中小企業センターというものがあります。これが今お話しの指定されるであろう法人だろうと思います。 調べてみましたら、これは古い歴史を持っていまして、昭和二十八年に神奈川県中小企業会館という財団ができました。それからまた、昭和五十年に神奈川県中小企業支援財団という名前の財団ができて、これを統合いたしまして、さらに、県で行っておりました、かながわ企業化支援センター、これは県の直轄事業だったんですが、この三つを統合して平成十年にできたものでございます。 いわば県内の中小企業の総合的、一元的な支援拠点としてできておりまして、去年、平成十一年には新事業創出の中核的支援機関としての役割も担うことになったということで、現在は新事業創出と中小企業ソフト支援という二つの面を持つ非常にユニークな財団であるというふうに私は伺って理解いたしました。 このセンターの業務内容なり発足後の実績についてつかんでおられることがありましたらお答えいただきたいと思います。どういうことを現在特に重点的にやっていて、どんな実績があるのか、わかる範囲で結構であります。
○政府参考人(岩田満泰君) 財団法人神奈川中小企業センターは平成十年度に御指摘のとおり発足いたしておりまして、発足以来の主な実績を申し上げますと、設備貸与事業が三十四社に対しまして約一億七千万円、下請取引に関するあっせん相談件数が約三千件、ベンチャー企業向けの企業化資金の融資が十七社に対しまして約四億七千万円、ベンチャーキャピタルや投資事業組合に対する債務保証として約一億四千万円というような事業を行っておられます。このほかにも、今御指摘のように神奈川県内における中小企業の支援拠点として多様な事業に取り組んでおられるというふうに承知をいたしております。
○加納時男君 わかりました。 非常に私は、この中小企業センターは実績があるなという印象を今のお話で承りました。いろいろ中央で法律が変わってくる、地方自治体はそれぞれ努力をしてきた、こういったものをどうやって調整していくかということもまた現場ではいろいろ知恵を使って工夫しているような印象も受けました。 ところで、ちょっとわからないことがあったんですが、神奈川県には県の中小企業経営センターというのが実は行ったらありました。もう名前が非常に似ているので、私も前ずっと神奈川に住んでおりましたので、相談事に行こうと思うと似たような名前のがいっぱいあるというのはワンストップじゃなくてメニーストップスになっちゃうんですけれども、この県の中小企業経営センターというのはこれまで経営相談を無料でやっていたんですね。今回法律が変わりまして、強化されるのはいいんですけれども、これからは例えば診断・支援をしていく場合、診断の相談なんかしますと、費用が何か国が三分の一、県が三分の一、それから受益者が三分の一というふうになるんでしょうか。こういった従来の県の中小企業経営センターと今回指定されるであろう財団法人中小企業センター、名前が非常に似ているんですけれども、どういうふうな関係になっていくと理解していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 御指摘の県の中小企業経営センターでございますが、これはまさにこれまで中小企業指導法の体系のもとで都道府県がみずから行う指導事業を担当されてきたところでございます。その意味で、県の組織として存在をいたしてきておりまして、その内容につきましては指導あるいは相談というようなことで対応をされてきたわけでございますが、今回、このセンターが行っていた事業の大部分を大幅に指定法人、新たな財団法人神奈川中小企業センターの方に事業を移行する。現在お願いをしております改正法案が通過いたしますれば、県中小企業経営センターの仕事の大部分が移行するということになります。 今、無料相談というようなお話がございましたが、新しくできます県のセンターにおきましても、非常に簡単な窓口における相談というようなものは無料で行うことが想定されております。そのためのプロジェクトマネジャー、サブマネジャーというようなものが置かれるわけでございますけれども、非常に専門的な人材をある程度の期間を通じて派遣するというような事業をあっせんいたしましたような場合につきましては、ある程度受益者の負担が発生するケースがあるというようなことで、無料のもの、あるいは有料のもの、双方ケースによってあると存じますけれども、そのような形で、神奈川県につきましては、先ほど御指摘の財団法人神奈川中小企業センターが相当程度既に一大拠点になっておるわけでございますが、さらに県の事業の部分もこのセンターの中に取り込まれましてワンストップの支援拠点として再構築される、このように理解をいたしております。
○加納時男君 ありがとうございました。 私が一番心配しておりましたのは、県がいろいろ苦労といいますか努力をして創意工夫を発揮してきた、それがまた法律が変わることによってがらがら変わってしまって地域に住んでいる中小企業の方が迷っては困るということでありましたので、円滑な移行については中小企業庁の方も神奈川県の自由裁量といいますか、柔軟性をぜひ奨励するような方向で対応していただけたらありがたいと思って、これは希望であります。 身近なワンストップサービスとして、今回、地域中小企業支援センターという名前のものが出てくるようでございますが、いわば私の言葉で言うとローカルセンターだろうと思います。全国三百カ所程度というお話のようでありますが、三百カ所というのはどういうものが三百カ所になるのでしょうか。三百という数字ですぐ連想してしまうことがいろいろありますけれども、何か根拠があって三百というのが出てきたのだと思いますが、考え方を聞かせていただきたい。
○政府参考人(岩田満泰君) 御案内のとおり、地域中小企業支援センターは、広域市町村圏程度の地域を念頭に置きまして、小規模事業者などの身近な支援拠点として整備をしたいと考えておるものでございます。こういう観点から、三百カ所と申しておりますが、現在、広域市町村圏と呼ばれますのは全国で三百四十というふうに私ども承知をいたしておりまして、大体三百カ所程度というものを設置することによっておおむね広域市町村圏程度の地域に配置ができるであろう、このように考えたものでございます。
○加納時男君 三百四十カ所ほど今広域市町村圏が現実にあると、それを頭に置きながらということなら非常によく理解できます。ただ三百と言われますと、すぐ小選挙区の数かなと思ったので、どういうことか、連想ゲームで思っちゃったわけでございますが、そういうことであれば私は理解したいと思っております。 小規模事業者の身近な相談に乗っていくということでありますが、これは無料で行うんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 基本的にはコーディネーターというようなものを置き、あるいはそこに法律の弁護士さんあるいは会計士さんというようなものに常駐をしていただくというような形になりますので、そこでの御相談は基本的には無料のものが多いというふうに考えております。
○加納時男君 それでは、そうやっていきますと、例えば平成十二年度の予算を見ますと、三百カ所、三百程度ということですけれども、十八億円というふうに何か説明があったように覚えております。単純に割りますと、一カ所で平均六百万円であります。三百四十カ所だと六百万円を若干割るわけであります。この予算で各センターにコーディネーターを置き、会計、法律等の専門家を置いて相談に乗っていく、しかも原則これも無料でありますよね、無料でやっていくということになると、補助裏はどのぐらいあるのかわかりませんけれども、やれるのだろうかという心配がありますが、この辺の予算の手当てはどうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 地域中小企業支援センターにつきましては、国が必要な事業費の二分の一を都道府県に補助をするという形になりますので、今先生が計算をされました一カ所当たりに割りまして六百万円といたしますと、都道府県と協力をいたしまして合計一千二百万円ということになるわけでございます。 コーディネーターでございますとか法律家等々の専門家に対する謝金といたしましては、それぞれの業務に必要な能力を備えた者を常勤あるいは顧問契約というような形で配置あるいは派遣するというようなことでございまして、そうした額を確保できておるものと考えておるところでございます。
○加納時男君 ありがとうございました。 きょうは非常にテクニカルな細かい質問ばかりして本当に私も気が引けているのでございますが、これは大事なことなので、細かいことなんですがもう少し続けさせてもらいます。 次は、中小企業診断士について伺いたいと思います。 今回の法改正の一つの大きな特徴は、中小企業診断士の役割の変化だというふうに承っておりますが、どのように中小企業診断士の役割は今回変わってくるんでしょうか、伺いたいと思います。
○政務次官(茂木敏充君) これまでの中小企業診断士でありますが、都道府県などが行います中小企業指導事業において経営の診断を担当する者としての役割を果たすことが目的でございましたが、これからは中小企業の多様なニーズに応じて、単なる診断を超えまして、コンサルティングを的確に実施するなど、より柔軟で実践的な役割を果たすことが必要だと考えております。 このために、今回の法改正案におきましても、中小企業診断士の資格の要素として、これまでの現状分析を中心とした診断のみでなく、企業の成長のための戦略などをアドバイスできるよう、助言を加えることといたしております。 新しい中小企業診断士制度は、民間事業者として実際に経営コンサルタントを務め得るような能力を認定することが大変重要でございまして、このために、例えば中小企業診断士の試験であったりとか研修の中に、実際の企業経営を材料として、その企業の経営戦略などについてグループで討議するいわゆるケーススタディーであったりとかケースメソッドを導入するなど、単なる現状分析のみでなく、経営戦略の助言能力にポイントを置いた見直しを行うことを検討いたしております。
○加納時男君 非常に今、大事なことを言っておられると思います。 従来の資格というのは公的な指導事業ですね、これを担当する者の能力ということだったと思うんですけれども、今のお話のように、多様なニーズにこたえたコンサルタント能力ということになると、試験自体が変わってこなきゃいけない。今、試験という言葉を言われましたけれども、例えば試験内容ですね。これ、具体的にどんなふうに変わるんでしょうか。 例えば今のお話ですと、研修の課程ではケースメソッド、ケーススタディーをやっていくとか、恐らくアメリカのMBAの課程のようなことを考えておられる。そういう研修は私は大事だと思いますが、試験自体はどのように変わるんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 試験の具体的内容につきましては今後の検討でございますが、ただいま政務次官から御答弁申し上げましたように、法律上も診断だけではなくて助言という要素が求められることになるわけでございますので、実践的な能力を必要とするということでございます。 ケースメソッドも一つの例でございますし、今MBAというお言葉がございましたが、MBAというような制度というものも参考にしながら検討をさせていただきたいと思いますし、さらに加えまして、筆記試験に単に合格をしたということではなくて、筆記試験の合格者につきまして企業の現場におきます実習ということが必要でございますが、これまでも全くやっていなかったわけではございませんけれども、この実習につきましてもさらに実践的な内容にするというようなことで、そういう形で試験内容を構成していきたい、このように考えております。
○加納時男君 わかりました。 そういうことで、試験内容はぜひ工夫していただくようにお願いしたいと思います。 さて、公的指導から民的支援というふうにコンセプトが変わってきますと、私、非常に実践的であって、方向としては間違いなくていいと思うんですが、心配なことがやっぱりあります。今まではいわば公務員の仕事ということで当然守秘義務があったわけでありますが、今回、民間の方を活用していろいろ経営診断に乗っていく。経営の相談というのは、実はかなり企業にとっては重要な事項、いわば企業秘密でありますとかプライバシーの問題があります。 こういったことについて、公務員でない方を活用していって守秘義務をどのように担保していくのか、ちょっと気がかりなところなんですが、その辺はどのように考えておられますでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 支援事業に携わる者、特に民間の事業者を活用してということを前提として考えましたときに、その内容につきましては基本的には契約の問題であろうかというふうに考えますけれども、ただ現行制度におきましても、指導事業の基準を定める省令の中で秘密の保持を規定いたしております。今後、新しい体制になるわけでございますけれども、この民間事業者に対しまして同様の秘密の保持規定というものを置いていきたいと考えております。そのようなものに基づきまして、個々の中小企業者と支援事業者との間の例えば契約の中において秘密保持規定を置くというような形で対応をしていきたい、このように考えておるところでございます。
○加納時男君 私、質問する前に一応勉強しようと思って法律は読んできたんですけれども、済みません、私は省令まで読まなかったので、省令の中に守秘義務があるとは知らなかったんですが、現在の指導法の省令だと思います、それは。そうですよね。その現在の省令の守秘義務に対して違反した場合のペナルティーはどうなっていますか。
○政府参考人(岩田満泰君) 先ほども申し上げましたように、基本的には契約の問題でございまして、いわゆる罰則というふうな形のペナルティーというものはこの中には用意はされていないところでございます。
○加納時男君 契約の問題というと、例えば違反した場合、民事上の問題になるんですか。例えば、債務不履行だとか、そういう話になるんでしょうか。 私はやっぱり公務員の守秘義務というものは非常に大事だと思っていますけれども、そういうものを担保するというのは何らかのペナルティーがあってもおかしくないんじゃないかと思うんですけれども、その辺は法律から委任されていないからできないということでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 私の先ほどの御答弁がちょっと不正確でございました。現行におきましては公務員によるものでございますので、公務員による守秘義務というものは一般的にかかっているという意味でございますが、今後につきましては、民間事業者がこの支援事業者になる可能性があるわけでございまして、私どもとして、その内容についての守秘義務の期待をするというところは省令上も明らかにし、またそれが個々の契約の中においてもその守秘義務規定というものが置かれるということを求めたいと考えておるわけでございますが、最終的に守秘義務が破られた場合の話につきましては、今後の形は民間事業者と中小企業者との間の関係ということになりますので、公務員の場合とは少し様相が違ってくるということはある程度やむを得ないところが出てくるかと考えております。
○加納時男君 はい、わかりました。 それでは次に、中小企業大学校についてちょっと伺いたいと思います。 今回、こういう中小企業診断士の役割が変わってくるということになると、中小企業大学校の中小企業診断士養成課程も、私は当然カリキュラムが変わってきたり、取り扱いも変わってきていいんじゃないかと思いますが、これまでの実績、この養成講座というのはどんなふうにして人を集めてきて選抜をして、どのような費用の負担で講習を行い、終わった人は自動的に診断士になっていたのかどうか、これからどうなるのか、まとめて伺いたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業大学校の中小企業診断士養成課程の件でございますが、もともとが国、地方公共団体の職員をやや中心にして考えてきたものでございます。あるいは、それを担当する者ということであったわけでございますが、現実には国あるいは地方公共団体あるいは金融機関、一般の民間の法人というようなところからの応募がなされてきた実績がございます。 この選抜でございますけれども、この制度の本来が都道府県等の職員を対象とする制度でありました関係で、都道府県等の職員は無条件で受け入れるということになっておりますけれども、それ以外の者につきましては、受講の前提として筆記試験、面接試験を行いまして選抜をしてきたという経緯がございます。 それから、診断士養成課程の修了者でございますが、これまでのことを申し上げれば、試験に合格した者と同等以上の能力を有する者と位置づけをいたしまして、認定手続を経て登録をされてきたという実績がございます。 今後につきましては、先ほど御質問がございましたように、養成課程のカリキュラムにつきましても、試験制度の内容と同様に、新しい中小企業診断士制度の趣旨に照らしたカリキュラムの見直しというものが必要な作業として残っておると考えております。その内容が適正なものであり試験を受けた者と同等の能力を付与できるカリキュラムになるということを確認の上で、それを前提としてこの養成課程を経た者につきましては、その合格者と同等の扱い、登録をしていくというようなことになるものと考えております。
○加納時男君 今までの公的な指導であれば、今までの選抜方法、派遣元が国とか自治体が中心であるというのは私おかしくないと思うんです。 今回、かなり中小企業の診断自体の仕組みを変えていく、考え方を変えていくという、コンセプトを変えていくわけですから、当然こういった養成課程への派遣元というと変ですけれども、応募者ですね、これが広く社会に開かれていくことが予想されると思います。 そういった場合に、例えば国とか自治体からの推薦は無条件で、無条件でとは言わない、実は書類選考とか若干のことはやるんでしょうけれども、面接とかやるんでしょうけれども、筆記試験は免除しちゃうとか、一般は非常に難しい試験だと。今度は、中小企業診断士の認定についても、一般の試験は物すごく難しくて、この課程を通ってきた人は原則としてもう卒業したら無条件でなっちゃう。卒業するまでに実習とか、中でのいろんな試験がありますよということかもしれませんけれども。 こういったやり方も、時代即応にまた工夫していくことも必要かなということを感想として申し上げたいと思いますので、今後ぜひ研究していただきたいと思っています。 残った時間でSBIRについて伺いたいと思います。 中小企業技術革新制度、いわゆるスモール・ビジネス・イノベーション・リサーチ、略してSBIRというのは、何回かこの委員会でも取り上げ、同僚議員からも非常に前向きな御意見、御質問等があったことを記憶しております。 まず伺いたいんですが、この仕組みがいよいよ実施に入っておりまして、平成十一年度では特定補助金の支出目標額が決まっておりまして、約百十億円というふうに閣議決定されたと伺っております。私の質問は、なるべく多くの省庁から参加してほしいということをこの席でも申し上げてきたと思うんですが、幾つの省庁から参加があったのか、何件ほど特定補助金として指定されているのか、この辺をまず伺いたいと思います。
○政務次官(茂木敏充君) SBIRの特定補助金について御質問いただきましたが、平成十一年度に関しましては、当初予算につきまして、科学技術庁、厚生省、農林水産省、通産省及び郵政省の五省庁、そして合計で四十の特定補助金等を指定いたしております。また、昨年十二月に成立いたしました第二次補正予算につきましても、科学技術庁、通産省及び郵政省の三省庁が合計十六の特定補助金等を指定いたしております。
○加納時男君 早速実績が出始めているかと思います。 ところで、きょうは中小企業をポイントにしておりますので、まさに中小企業の技術革新制度であるSBIR、中小企業のベンチャー企業からは何件ぐらいというか、どの程度の応募といいますか、反応があったんでしょうか。全省庁がわからなければ通産省だけでも結構ですが、教えてほしいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) SBIRの応募状況を、通産省の関係の補助金、予算につきまして申し上げますと、通産省から交付いたしました創造技術研究開発費補助金という例を取り上げますと、応募が四百八十六件に対しまして四十六件の採択となっておりまして、競争率は十・六倍になっております。 それから、中小企業総合事業団から交付いたしました課題対応新技術開発事業に係る委託費では二百四十七件の応募がございまして、三十二件を採択しております。競争率、七・七倍ということになっております。
○加納時男君 今の数字を伺って非常に心強く思ったのは、新しい事業といいますか、新しい企業活動に不可欠な技術開発のテーマに対して十倍程度の応募があるというのは、私はこの制度としてはスタートとしては上々ではないかと思います。 今、十一年度のことを伺ったんですが、平成十二年度については何か目標とか計画が決まっているんじゃないかと思いますが、どうなっているでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) SBIRの中小企業向け支出目標額の御質問かと存じますが、毎年度の特定補助金等の指定とあわせまして、関係省庁との協議を通じまして決定をするということでございます。 十二年度分につきましては、現在、関係省庁と協議の過程にございましてまだ結論が得られていない状況でございますが、私ども中小企業庁といたしましては、支出目標額が十一年度の百十億円を上回るように努力を続けていきたいと考えておるところでございます。
○加納時男君 SBIRは当然のことながら通産省が軸になってはおりますけれども、関係省庁と協議をしてと今お答えが長官からありました。そのとおりなので、これから具体化してくると思うのでありますが、関係省庁といいましても、私はSBIRを成功させる仕組みとして事業発注額の大きい省庁が参加してくれるとさらによいのではないかと思っているわけです。 私は、このSBIRの初期の段階から質問させていただいていることでありますが、一つでも多くの省庁、そして実効のある省庁と言っている理由を私なりにちょっと申し上げたいと思うんですけれども、このSBIRのねらいというのは、中小のベンチャービジネスに対して技術開発から企業化まで一貫して支援できるというところに実はねらいがあると思うんですね。 そういう意味で考えていきますと、幾つかの段階がありますけれども、第一段階はFSの段階、フィージビリティースタディーの段階でありますが、これは技術開発の課題を提示してフィージビリティースタディー、企業化が可能かどうかを調べてもらうというのがまず第一の段階で大事だと思います。FSの結果、これは可能性ありというものについては第二段階としてRアンドD、研究開発の段階に進むわけであります。その段階では、技術開発の課題を提示してやったものにFSの結果可能性があるというものを頭に置いて、今度は特定補助金を指定するというのが第二段階のRアンドDだろうと思います。これについて予算を各省庁でいろいろ相談しながら支出して特定補助金を指定していくということが第二段階、これが非常に山だと思います。 これまで我が委員会でもSBIRの質問はほとんどこのRアンドDの段階で来ているわけでありますが、ここで終わるわけじゃなくて、SBIRのアメリカなんかの例を見ていますと、非常にうまくいっているのは、次に新事業開拓の段階まで踏み込んでいるわけでありまして、試作とか開発等について、あるいは技術開発についての特定補助金の指定をするというところが第三段階での山場。さらに、これだけで終わらずに、このSBIRの研究成果を利用した企業活動の支援としていわば企業化支援というのが四段階目だと思うんです。 そこでは、信用保険制度の特例だとか中小企業の投資育成株式会社の特例というのがありますけれども、私はこういったことをずっと考えていくと、何よりものSBIRの支援は事業官庁からの発注である、事業官庁といいますか発注額の多い官庁、省庁が参加することが非常の望ましいんじゃないかなと思うんです。 先ほどのお話、何省庁かとちょっと伺ったところ、今参加しているのは通産省、科学技術庁、厚生省それから農林水産省、郵政省というお答えだったんですが、きょう建設省の官房長においでいただいて恐縮でありますが、建設省さんに伺いたいのは、例えば建設省さんは私は、SBIRにとっては宝の山と言っちゃいけないんですけれども、非常に魅力のある官庁だと思うんです。非常に多くの事業をやっておられる。 SBIRについて、これまでいろいろな事情があってまだ参加しておられないと思うんですけれども、今私が申し上げたようなSBIRの幾つかの段階、FSの段階からRアンドDからパイロットプラントから企業としての立ち上げまで、いろんな段階を通じて建設省さんとしてはきっと関心がおありじゃないかと思うんですが、現在考えておられること、今までなぜ参加しなかったのかということを聞くつもりはないんですけれども、これから多分参加しようと思われるんだろうと思いますが、今こんなことを考えているということを、御検討中のことを伺いたいと思います。
○政府参考人(小川忠男君) ただいま御指摘されましたSBIRへの参加につきましてはいろんな意味合いがあろうかと思います。 私ども建設省の立場からいたしますと、やはり開発された新技術を積極的に受け入れるといいますか、言うなれば出口あるいはマーケットというふうな観点から公共事業に受け入れ、普及をしていくというふうなことが第一義的であろうかと思います。 こういうふうな観点から申し上げますと、私ども新技術活用システムというふうに呼んでおりますが、新しく開発された技術の公共事業への適用可能性について、これを省内で評価して、それを積極的に試験的なフィールド事業、続いてパイロット事業、さらには一般的な事業に受け入れていく手続といいますか制度を持っております。できる限りこういうふうなものを活用して、新しい技術の事業への受け入れ、普及に努力させていただきたいと思います。 また、技術そのものの開発につきましては、私どもの予算の組み立てから直接的な補助金というふうな構成はなかなか難しい面がございますが、例えば委託費というふうな形で、いろんな工夫をすることによってSBIRにも積極的に貢献させていただきたいというふうに考えております。
○加納時男君 お話を今承って、私は非常に力強く思いました。 確かにマーケットの立場というのは、これは物すごく建設省の場合には私は領域が広いと思います。省内でさまざまなRアンドDについてそのネタを評価していこうというお話があったので、大いに期待しているところであります。 実際に進めていく場合に、私は恐らく難しかったのは、補助金というのが、こういうのに当たるようなうまい補助金が今まで予算としては余りなかったのかなということも今のお話で理解できるところでありますが、おっしゃるとおり建設省さんは委託費も持っていらっしゃいますし、いろんな面でSBIRにこれから参加をしていこうというふうに今私は承りました。 こういうことをなぜ申し上げたのかといいますと、ちょっと調べてみたんですけれども、平成十一年二月、去年の二月ですか官報の告示がありまして、その中に中小企業者の新技術を利用した事業活動に対する支援並びに技術に関する基本方針、随分長い名前なんですが、こういう基本方針というのがありまして、これを読んでいましたら特定補助金の定め方というのがありました。 興味があるのでそこをまた引用しますと、一つは、この特定補助金については競争的に応募を採択されることということで、さっきこのことが頭にあったので通産省さんに質問をして答えていただいた、まさに十倍も競争があったというので、これは見事にやっていると思います。 もう一つ条件がありまして、これが建設省さんに伺ったゆえんなんですけれども、中小企業がその成果を利用した事業活動ができるものというような項目があります。こうなりますと、さっきの五省庁で私はちょっと建設省が入っているといいのになと思ったのはこの二つ目の項目があるからなのであります。今のお話を聞いて、私は非常に心強く思いました。 SBIR、アメリカでは日本とちょっと違う決め方をしておりまして、それぞれの官庁ごとに縦割りでもってRアンドD予算のアルファパーセント、一定のパーセントをSBIRにするんだと頭から決めつけています。いろんなやり方があるんですが、そういうやり方もあるでしょうが、日本のようにかなり各官庁の自主性を尊重しながらやっていくというのは、私は非常に魅力、私は自主性というのは大好きなものですから非常にこっちの方がいいと思っているんですが、そのためにもぜひ建設省もきょうのお話のように前向きに取り組んでいただけることを希望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○今泉昭君 おはようございます。 民主党・新緑風会の今泉でございます。 まず最初に、中小企業全般の最近の倒産状況のことについてお尋ね申し上げたいと思います。 昨日ですか発表された日銀の短観あたりを見てみますと、幸いにいたしまして我が国の景気も幾らか明かりが差してきたというような兆しを感ずることができるようになりました。これは大変いいことだというふうに私どもは考えております。 しかしながら、各種の経営指標を見てみますと、必ずしもこれを座して見ているというように安心できるような状況にはないということもまた一面あるわけであります。特に、中小企業の分野におきましては必ずしも一般的、平均的な景気の明るさが見えたということが言えないような依然とした苦しみが続いているようでございますし、また業種的にも大変な明暗があるということも言われております。 さらにまた、特に雇用の面に目を向けてみますと、四・九%という史上最高の失業率が記録をされている状態でございまして、こういうものが中小企業を中心として大変厳しい状況を抱えているということは否定できないのではないだろうかと思うわけであります。 記録を見てみますと、確かに倒産件数、平均的には一面減っているようにも報道され、見えているんですが、確かに昨年の年初あたりは急激に倒産件数が減ったことは事実であります。ところが、昨年の倒産件数を月ごとにずっと検証してみますと、残念なことながら月を追うごとに倒産件数は実はふえていっているということでございまして、十二月には相当な記録を更新したというような状態であります。 これに反しまして負債総額は減っているという状態を考えてみますと、倒産一件当たりの負債総額が減ったということは、これはとりもなおさず中小企業の倒産が激増しているという一面もあらわしているのではないかと思うわけでございまして、この点につきまして、現在我が国の倒産状況の実態、今後の見通し等についてまず御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業の倒産についての御質問でございますが、民間信用調査機関の調査によりますと、平成十二年二月の中小企業の倒産件数は千四百四件でございました。前年同月比五二%の増加でございます。御指摘ございましたように、前年の一月、二月が大幅に減少をしていることの反動かと存じます。他方、大企業の倒産件数も二十三件ございまして、やはり前年同月比五三%増加をいたしております。 倒産の原因でございますが、販売不振あるいは赤字の累積、売掛金回収難と申しますようないわゆる不況型倒産が全体の七割近くを占め、最も多くなっております。また、今、明暗と申されましたが、業種別ではやはり建設業の倒産が全体の三二%を占めるということで、この点が目立っておるということでございます。
○今泉昭君 政府が中心となって強力に対策をとってきた公共投資、財政支出というものの影響で一時倒産も大分和らいだことは事実でありますが、一般的に言われていることは、その財政支出の影響も効果もそろそろ息切れの時期に来ていると。このことによりまして、またぞろ中小企業の倒産件数が上向いてきているという話も聞きます。 また、九五年から我が国は史上最低の低金利状態を続けておりまして、金利負担というものが大変企業の存続のために大きな影響を与えたことは事実でございますが、その効果も、金利負担のために倒産しなきゃならないという状態、その側面から見ると、それによって支えられてきた企業維持というものも限界に来ているんじゃないだろうか、こういう話も実は聞くわけであります。 加えまして、最近は中小企業の大変な味方であった信金あたりが今までの融資方針を大幅に変更しまして、今まで以上に厳しい融資姿勢を見せ始めている、こういうことも聞くわけでございまして、特にこの中小企業の今後の倒産に関する見通しにつきましてどういう見方をしていらっしゃるのか、お聞きしたいと思うのであります。
○政府参考人(岩田満泰君) 倒産の見通し、大変難しい御質問でございまして、やはり現在、最近の十二月あるいは一月、二月の倒産の状況の何と申しましても七割方が不況型倒産ということでございますので、全体としては景気がどのようになっていくかということがやはり最大の決め手というか決定要因になるのではないかと存じます。 今、資金繰り関係にもちょっとお触れでございますが、先ほど不況型倒産七割程度と申し上げたわけでございますけれども、最近の三カ月、私ども、確かに倒産件数が増加傾向にございますので、内容につきまして少し分析いたしましたところでは、いわゆる資金によります、資金を要因といたします倒産というのが大体一割前後というような構成比になっております。 実は、一昨年のいわゆる特別保証制度などが始められる前、平成十年の十月、十一月ごろには、金融を要因といたします倒産が二割ぐらいのシェアを占めておりました。その意味におきましては、やはり当時、金融ということを要因とする倒産が多かったんだというふうには思っておりますが、それに比べますと最近の金融面からくる倒産というものは、その当時に比べれば少なくとも減少しているということは申せるかと存じます。 ただ、一般的に申しまして、なお中小企業の資金繰りが非常に緩やかになっているという状況かと申せば、必ずしもそういうことでもございませんものですから、私ども、金融面、景気の動向というものに注視すると同時に、金融面につきましては私どもできることを最大限やらせていただかなければいかぬ、このように思っております。
○今泉昭君 過去のいろいろなデータを見てみますと、大体景気が回復をしてくる時期に中小企業の倒産というのは激増するわけであります。むしろ景気が立ち直ってくるときに中小企業対策というのは大変重要な局面になるんだろうというふうに認識しております。 それからもう一つは、この四月から和議法が廃止されまして民事再生法というものがこれに肩がわりすることになるわけであります。この影響というものは、ある意味では必要以上に、偽装倒産とは言いませんけれども、便宜倒産的な意味での倒産件数をふやすのじゃないだろうかというようなおそれも考えられるんですが、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 民事再生法は、もともと何と申しましょうか、再チャレンジができるような倒産法制というものが必要ということでございまして、必ずしもいわゆる過去における倒産というような状況にならなくても再生、再建に着手できる仕組みが用意されたわけでございます。 その意味では、倒産というものを、その限りにおいて、倒産に至らずに新たな再建の道を歩み、そしてまた新しい成長軌道を見出すということでございますので、それがなかなか、今御指摘のような民事再生法が倒産をふやすかどうかということについては大変難しい質問で、私も何とも明快な考え方は持っていないところでございます。
○今泉昭君 申し上げたかったことは、これからが実は中小企業の倒産の一番危険な時期なもので、それに十分な注意を払ってひとつ対応策をとっていただきたいということを申し上げたかったわけであります。 次に、一九九八年でございましたか、中小企業に対する金融安定化特別保証の法律ができまして、そしてまたそれに追加をする形で現在三十兆の特別保証のできる対応策ができているんですが、聞くところによりますと、当初予定をしていた二十兆円、これは既に大幅に超えて、追加された十兆円も相当な利用の状況になっていると聞きますけれども、この十兆円の枠の中でこの問題がどのように消化される見通しになっているか、ちょっとお聞かせください。
○国務大臣(深谷隆司君) 今、今泉委員の質問の中で、中小企業の倒産について非常に御心配のお話がございました。 長官からお答えしたとおりでございますが、実はたまたま小渕総理が倒れる一日半ぐらい前ですけれども、これらの問題で同じような心配をされて、私に種々指示がございました。 現状としましては、昨年の不況の中では比較的よかったときの数字と今と比べますと大きな違いがあるということや、大企業と中小企業の倒産件数の割合はほとんど同じであるという点から見ると、経済全体がとにかく回復することが最大だというふうに説明申し上げたんですが、ただいまの今泉委員のお話も大事に受けとめて、通産省としても中小企業の倒産防止に全力を挙げていきたいというふうに考えておりますことをつけ加えます。 ただいまの御質問でございますが、御案内のように、一昨年、未曾有の貸し渋りという大きな状況が生まれたときに臨時特別措置として信用保証協会による二十兆の貸し出しを行うことにいたしました。これは考え方としては、私は緊急避難というふうに考えて、そういう意味ではリスクについても一〇%という大きな覚悟をしたわけでございます。その二十兆が一体どのくらいで切れるだろうかという、当時は総務会長でございましたが、その後通産大臣になったものですから、これらの状況を判断いたしましてさらに十兆円の積み増しと一年延長を決断させていただいたのであります。 今振り返ってみて本当によかったなと思いますのは、二月末日をもって二十兆円は全額貸し出しを終わったのであります。ですから、十兆を追加していなければ三月は大変な状態になるということでありましたが、十兆を追加したために貸し出しが順調に続いておりまして、ただ、三月だけで約九千億円出まして、現在は二十兆九千億の支出になっております。 ただ、この制度のセーフティーネットとしての性格を十分考慮しての額が現在の合計で三十兆の枠でございまして、私はこういう点を勘案してもまず十分な規模だというふうに思っています。といいますのは、返済の状況というのも現段階では比較的うまく進んでおります、それらの資金も全部活用できるわけでありますから。そういう点では、私は今の状態で考えてまいりましても十分な規模と申し上げることができると思います。
○今泉昭君 事故率と申してよろしいのでしょうか、これまでの最悪の時期が五十二年の石油ショック後の処理のときに一〇%を上回るような事故率を記録したというふうに聞いておりますが、現在の段階ではどのくらいの率になっているのでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 三月の統計はまだ出ておりませんが、二月末までの事故率、いわゆる代位弁済でございますが、これは〇・八九というところでございます。そういう点からいきますと、当初考えておりました以上に中小企業の皆さんが必死にお返しになっておられる、そういう状況ではないかと判断しております。
○今泉昭君 その答弁を聞きまして多少安心をいたしました。ひとつ中小企業に対してはなお一層の配慮をしていただきたいというふうに思っております。 次に、中小企業の借入金の問題について少しお聞きしたいと思うんですが、我が国の景気の動向を見て、とにかく設備投資が上向かないということが一つの景気回復の道につながらなかったということを盛んに言われてまいりました。日銀の短観等あるいは最近のいろんな見通しによりますと、設備投資もやっと上向いてきたというような報道がなされていてちょっとほっとしているわけです。 私どもが聞く限りにおいては、中小企業が借り入れるためには、前向きの意味で、設備投資をするという意味で資金を借り入れるのと、これまでの超過負債を賄うために、借金を賄うために、要するに、借金にもいろいろあるけれども、不良資産の穴埋めのために借入をするというのではえらい違いがあると思うわけであります。特に中小企業の設備投資というのは一向に上向いてこない。そういう意味では前向きの資金需要というのも出ていないというふうに聞いておりますけれども、中小企業が現在借り入れている資金の内容は、前向きの意味と後ろ向きの意味との割合というのはどういうふうに理解していいですか。どのくらいの割合ですか。
○政府参考人(岩田満泰君) ちょっと御通告をいただいていないので、その辺を調べてきていないのでございますが、確かに、設備資金の関係と申しますのがまだ全体といたしまして比率が低いという数字は私の記憶の中にございます。例えば政府系の中でも、中小企業金融公庫の資金の相談状況などを見ておりましても、なお設備資金が三割台というようなことになっていたかと存じます。その意味では、設備投資というよりは運転資金需要というもののウエートが現状においては少しまだ高目になっているというふうに存じます。 ただ、設備資金の中で最近は、比率としてはまだ低うございますけれども、かなり前向きと申しましょうか、そうした設備投資、つまり更新投資というようなものではなくて、もっと前向きの投資というようなものが構成比としてはふえてきているというあたりには若干の期待が持てるというような状況にあるというふうに記憶をいたしております。
○今泉昭君 通告していない質問で申しわけなかったと思いますが、今御答弁のように、中小企業にはまだまだ新しい設備投資に対する意欲が大変低いわけでございまして、やっと明るい兆しが見えたということが言われていますけれども、そういう状況になることが中小企業が元気になる兆しになるわけでございますから、そういうふうな状況が早くできるようなひとつ施策を積極的にぜひ政府当局としては打っていただきたいと思うわけであります。 次に、中小企業の現在抱えているニーズにつきまして少しお聞きをしたいと思うわけであります。 中小企業は一体今どのような政府からの支援を望んでいるかとか、どのような悩みを持ってどのようなニーズに苦労しているかということについて少しお聞きしたいと思うわけであります。 いろんな資料を見てみますと、特に、私の手元に入っているあれによりますと、中小企業庁が企業経営実態調査を一昨年ですか、している中身をちょっと使わせていただきますと、中小企業が今最も企業活動をする上で悩みに考えていらっしゃるニーズというものの筆頭は人材不足ということを挙げておる。次いで挙がっているのが技術情報不足だと、三番目に市場情報が不足をしている。さらにそれにつけ加えて、大体同じようなパーセントではありますけれども、すべての面でのコスト負担の悩み、この解消に実は悩んでいる。大体四つが中小企業のニーズであり悩みであろうと思うわけであります。 恐らく、政府といたしましては、これらのニーズを調べた上で中小企業政策というものを当然立てていらっしゃると思うんですが、この点について、今私が挙げました四つの点についてどのような対応策を考えてこられたか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 先ほども大臣の方からも御答弁申し上げましたように、資金、人材、情報、ノウハウといったようなものが中小企業が大変不足をする経営資源ということでございます。 その意味で、金融につきましては、我が国は長い歴史を持つ政府系金融機関あるいは信用補完制度というようなことで対応をしてきたわけでございますけれども、情報ですとかノウハウでございますとか人材というような面につきましては、やはり中小企業自身が社内に抱える資源ではもろもろの事業活動をやる上で不足が生ずるということでございます。 これまでのそれに対する対応というのが、まさに本日御審議をいただいております中小企業指導法に基づく診断指導事業というものがそうした人材やノウハウについての対応策であったわけでございますが、それを改めましてお願いいたしまして、民間の人材を広く活用するような体系に変えさせていただいて、かつ中小企業者の情報にしろ人材にしろノウハウにしろ、必要とする経営資源の不足は多様であり複雑であり、時により変化するというような内容でございますので、そうした恒久的ないしは全国的な体制を整備いたしまして、専門人材による経営資源の補完体制をとりたいということで今回法律の改正案をお願いしているという次第でございます。
○今泉昭君 今私が申し上げました四つの中のまず一つ、人材確保の面について少しお聞きをしたいと思うわけであります。 御存じのように、通産行政の立場で人材確保ということになりますと、経営の上層部に立つ人間のことが真っ先に頭にくるんではないかと思うのですが、これは言うまでもないことですけれども、企業経営には人、物、金の中で人の存在というものは大変重要な位置を占めているわけであります。今の我が国の中小企業の実態を見てみますと、中小企業と大企業との例えば賃金その他の待遇面におきまして大変な格差があることは御存じのとおりだと思うわけであります。そういう面からいたしまして、中小企業にはなかなか有能な人材が来てくれない、採りたくても採れないという苦労を大変しているわけでございます。 こういう実態について、これは労働省に聞いた方がいいのかもしれませんけれども、通産の立場から、人材確保という面と照らし合わせましてこの中小企業と大企業との格差についてどのように考えていらっしゃるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政務次官(細田博之君) 今泉委員が御指摘のとおり、中小企業にとって一番の宝は人材であります。そして、バブル経済のときとか大変に人を雇う、いい人材を確保することが非常に難しい時代が続きました。現在はむしろそういう意味では失業率も高いわけでございますし、いろいろな意味で中小企業にとっていい人材を採用するチャンスであるということもよく聞くわけでございますが、逆に中小企業の経営自体が後退しておりますので新しい人をふやすことが大変である、そういう事情もあると承知しております。 このような人材確保のお手伝いをできるように、通産省といたしましては、労働省との共管法でございます中小企業労働力確保法に基づきまして、職場環境の改善、福利厚生の充実など雇用管理の改善に向けた中小企業の取り組みを支援しております。 後ほど労働省からもお話があると思いますけれども、具体的に申しますと、事業者による計画の策定等に関する補助金の交付、それから設備導入等のための低利融資、雇用管理の改善事業に必要な資金の借り入れに係ります信用保証などの施策を講じているわけでございます。また、都道府県の中小企業団体中央会が行いますインターネットを活用した求人情報の提供等の事業に対して補助を行っているわけでございまして、今後とも労働省との密接な連携のもとに人材確保のための施策の推進に努めてまいる所存でございます。
○今泉昭君 今度、中小企業支援センターを中央、地方それから地域に設定されて中小企業のいろいろな相談に乗るということになって、この計画自体は大変結構なことだと思うわけでございますが、ただ、中小企業が抱えているニーズの中で占める人材確保の割合の大きさというものは大変大きいことは事実だろうと思うわけであります。その際に、いろいろな中小企業を支援するセンターの対応の中身をいろいろ見てみますと、労使関係に関するいわゆる相談というものがこれで十分なんだろうかなという懸念を私は大変しているわけであります。 と申しますのは、実はストライキの件数とか労使関係の紛争件数を調べてみればおわかりのように、大企業よりも実は中小企業が大変多いわけであります。我が国の戦後の急速な経済発展というのは、日本独特のやっぱり健全なる労使関係の中で築かれた力というものが大変無視できない大きなものがあっただろうと思うわけであります。 私もたまたまこの国会に来る前三十年間も労使関係に携わってきました関係上実態を承知しているつもりでございますが、中小企業の場合の労使関係の維持の難しさというものを身にしみて感じてきているわけであります。御存じのように、中小企業の経営の中にはこの労使関係を維持するための労使の担当窓口、専門家というのはほとんどゼロに近いわけであります。むしろ、経営者が社長であり、技術者であり、営業マンであり、そしてまた人事部長でもあると、すべてを一人何役もやっているというワンマン企業が大変多いわけでございまして、そういう中でどうしても人事管理、労務管理という面に関しましては大企業がやっているような十分な手当てというのはいかないわけであります。 そういう意味で、この労使関係の専門家の育成というものは仮にこの中小企業支援センターの中でも大変重要視されてしかるべきだろうというふうに私は思うわけでございますが、中を見てみますと、大体対応できるのが特に中小企業は地域の支援センターだろうと思うんです。県単位の支援センターまで足を運べない、むしろ地域の、三百仮にできたとするならば身近なところにちょっと相談に行くという形のものが大変多いだろうと思うんですが、そこで対応されている姿は、恐らく商工会であるとか中央会であるとかいう経営者の団体の方々がつくっていられる団体がその支援センターの中核を担っていくことになるだろうと思うわけであります。 それで、どちらかといえば労働組合の姿は一つも見えないわけですね。労働組合というのは嫌われているのかもしれませんけれども、必ずしも物事に反対をしているグループばかりじゃないわけでございまして、健全に企業を守っていく、自分たちの雇用も守っていくという意味で大変苦労している労働組合、労働団体も多いわけであります。企業の中での大半はそこで働く労働者なのでありまして、そういう人たちの相談窓口というものの広がりというものがこの支援センターの中に一つも見えないわけなのであります。 こういう点については、通産行政とは違いますよと言われれば別なんですが、そういう意味で私は、こういう問題はひとつ、先ほどの人材確保法をつくったように省庁の壁を越えて各省が協力し合ってやっていくと同じような形の対応策が必要だと思うんですけれども、この点についての考え方をちょっとお聞きしたいと思うんです。
○政務次官(細田博之君) 委員がおっしゃいましたように、労使の問題というのは非常に重要な問題だと思います。私自身も地元で、四十時間労働ということに体制が移行しましたときに、やはり組合と企業の間で非常にその解釈論、四十時間にするときの賃金水準をどういうふうに考えたらいいのかということで随分協議の必要な事項が発生いたしまして、中小企業庁そして労働省の方にもよくお話をして、労使間でもお話をいただき、知恵も出した経験がございます。 そういった必要性はこれからもいろいろあると思いますので、やはり中小企業政策の一環として、また労働省さんとよく協調して取り組んでいくべきであるというふうに思っております。
○今泉昭君 大変前向きなお答えをいただいてありがたいと思うんですが、労働省の方にちょっとお聞きしたいと思います。 今私が申し上げたような問題点を多少持っていると私ども理解しているんですが、この点について労働省としてはどのような形で地域の場で対応していかれるつもりなのか、またこの法案をいろいろ内閣で審議される際に労働省としてもある程度関与しているのかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 今泉先生御指摘のように、中小企業におきます労使関係の安定、それのベースになります労働条件や福祉の問題は、中小企業で働く方々の生活の維持向上だけではなくて、中小企業の振興にとっても大変重要なものと労働省は考えております。したがいまして、従来から例えば連携の根拠規定の有無にとらわれずに、必要がある場合には通産省とよく連携をとって、産業政策と連携のもとに、今も先生が御指摘なさったような労使関係の問題、労働条件、福祉の問題についても政策を打ってきております。 具体的に申し上げますと、私ども、都道府県に対して、労使関係の安定とか労働問題についての相談について都道府県を支援しております、補助金という形で。都道府県は私どもから流れます支援措置をどういう形で実施しているかと申しますと、地域の商工会議所あるいは中小企業団体中央会等にお願いをする形あるいは連携する形で労働相談、労使関係相談等をやっております。 そのほかに、都道府県独自で労政事務所をお持ちですので、そちらに対しても私どもは情報提供等々の指導、支援をしていまして、今回通産省さんがお考えのセンターにおきましても情報面でのワンストップサービスということを目指しておりますが、そういう形でも具体的に連携がされていくのではないかと期待しております。 最後に、先生御指摘の法案についての話があったかという点でありますが、私ども、これはあらゆる法律、法令協議を受けております。その段階で、今申し上げたような観点から私どもは判断をし回答を申し上げているという点でございます。
○今泉昭君 ぜひ、いろんな面で言われている省庁の壁を乗り越えた対応策をとっていただくことを強く要望しておきたいというふうに思います。 次に、今度、法案の中に盛られてまいります都道府県あるいは地域の中小企業支援センターのあり方について少しお伺いをしたいと思うわけであります。 今まではどちらかといえば各県の商工労働部あたりが中心となりまして指導を行ってきたと。その外枠にいろんな民間の施設があって、行政としてはこれを指導しながら助けるという形をとっておられたと思うんですが、今回の場合は指導ではなくして支援という立場に変わって、民間の力を十分に発揮していくようにしていこうという流れが明らかに見てとれるわけでございます。 しかしながら、ワンストップサービスという形で支援をしていくには相当なこれは経験と職員の数も必要だろうというふうに思っているわけでございますが、今まで商工労働部というような形であるいは国の委任事務としていろいろ地方に派遣をされて地方自治体の職員とともに一緒にやっていた方々、こういう方々は今後新しくできるこの支援センターに対してどのような関係を持たれるのか。全然別個になるのか、それとも出向という形をも考えていらっしゃるのか、そういう点について少しお聞きしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 都道府県の中小企業支援センターの内容についてでございますけれども、この法律が成立をいたしました上におきまして、指定法人として都道府県が指定をされるという手続の上で、その指定法人の内容、したがいまして都道府県がそのセンターの内容については基本的にはお決めになるということでございます。 私ども今伺っておるところでは、県により、結論から申しますと非常にさまざまのようでございます。中小企業総合指導所というようなものを現在持っておられるようなところの場合には、中小企業総合指導所の仕事は今後大幅に縮小されまして県のセンターの中の仕事に移行をしていくわけでございますが、その場合に、中小企業総合指導所で働いておられた職員の方々が、専門家というよりはむしろ事務方としてそうしたセンターの中の事業に携われるというような形で行われるケースもあるようでございますし、またその場合には出向というような形で行われることをお考えになっているようなところもあるようでございます。 またあるいは商工労働部というようなところの特定の、例えば中小企業課というようなところで指導事業を行っていた職員についていえば、それはむしろそのまま他の仕事につくというような形で人員配置、再配置をされるというようなもろもろのケースがあるようでございますが、いずれにいたしましても、私ども、中小企業者の支援事業に当たる最先端の人たちはぜひ民間の方々の専門的な能力をというふうに考えておるわけでございます。 ただ、誤解のないように申し上げれば、公務員であった人間ではいけないということではなくて、実は長い間公務員として診断指導事業に携わっていろいろなノウハウをお持ちになっている方というのはおありになるわけでございますので、そういう方を今後のセンター事業の中で排除するものでは全くないわけでございますけれども、いずれにせよ、そうした基本的には民間の能力活用型のセンターに衣がえをしていくということに体制は変わっていくというふうに考えております。
○政務次官(細田博之君) ちょっと補足させていただきますと、私どもも、フォーラムを各県でどんどんやって、通産局にも、県あるいは商工会議所、商工会等にもこれを活用するようにということを言っているわけですね。 そのときに、ただ事務所に座っておってここがセンターでございます、どうぞお客さんと言ったって、そこに常時座っている人は必ずしも適切に答えられる人かどうかはわかりません、いろんな委員を発令しておりますけれども。したがって、一番大事なことは、御用聞きをしなさいと。それで、企業ごとに、あなたはどういうふうに今考えているんですか、それじゃこういう人を紹介しましょうというぐらいに積極的なサービスをしなさいと。 そのサービスができる人は確かに地方公務員だった人もいるでしょうし、総合的な知識を持っている。しかし、具体的な知識であれば、情報化であれば専門の方、税務であれば税理士の方、コンサルティングであればコンサルタントの方というように民間の方を活用して、あるいは企業経験ということでは民間企業の方、先達の方、そういう人を紹介するような有機的かつ活動的な活動にしなさいということを言っておりまして、そのことが委員御指摘のように一番大切なことだと思っております。
○今泉昭君 時間がなくなってきましたので、この問題についてはちょっと先に飛ばさせていただきまして、技術指導のあり方についてちょっとお聞きしたいと思うのであります。 地域においていろいろな産学官共同研究事業というものが実施されていると思うわけでございますが、これは地域によって大変な差があるだろうと思います。特に、地域におきましては公設の試験研究機関を中心として、こういうような技術指導、産学官の連携がとられていると思うわけでありますが、我が国の場合、今一番この道で成功しているケースを御紹介していただきたいと思いますし、また、地方におきまして公設の試験研究所でいろいろ研究されたものが実際の製品化、製品開発まで結びついたというような例というものが、まあこれからはそれを特に期待するんでしょうけれども、どの程度あるものか、ちょっと御紹介していただければ幸いだと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 私ども、公設試を含めまして地域の産学官の共同研究事業を推進してきたところでございますが、今御指摘の具体的な事例ということでございますので申し上げますと、既に新規の産業、新規事業化につながったようなケースを申し上げさせていただきます。 一つは、高齢者などの介護を支援するために秋田県で行われました木製の車いす、立ち上がり補助機能つきのいすなどの研究開発の結果、事業化に結びつきまして、木製の車いすがグッドデザイン賞を受けた事例がございます。 それから、高齢者の生活を支援するために茨城県で行われました電動車いす、高齢者用のコミュニケーション機器等の研究開発から、電動カートを製品化して販売をされた事例もございます。 それから、水処理、排ガス処理等環境との調和を図るために大阪府で行われましたセラミックスなどを活用した吸着剤などの研究開発から、溶剤の中の有害物質を除去する吸着剤を用いた乾燥機が事業化されたというような事例が成功事例として挙げられると存じます。
○今泉昭君 私に与えられました時間が参りましたので、あとの質問は同僚の木俣議員に引き継ぎたいと思います。 ありがとうございました。
○木俣佳丈君 引き続きまして、民主党・新緑風会を代表いたしまして、質問をさせていただきます。 質問に先立ちまして、小渕内閣総理大臣に対する心からのお見舞いと一刻も早い御回復を心からお祈りするものでございます。 きょうは、今、今泉議員から、同僚議員からもありましたように、この二十一世紀の日本の命運を分けるのは、やはり中小企業の発展ができるかどうかというポイントであるということで、昨国会でも中小企業国会ということで深谷大臣、小渕総理、皆様方、そしてまた我々もこぞって中小企業のあるべき姿そしてまたこれからの展望ということを考えたわけでございます。景気の回復そしてまた構造的なやはり改革というのをいかに早くさせるのか、これが二十一世紀の日本の命運を握っていると思っております。 そのときの中小企業の役割が中核的な役割になることは先ほど申したとおりでございますが、その中にありまして成長分野としましては、これは衆目の一致するところで情報分野そしてまた介護分野というふうに言われておるのは言うまでもないことだと思っております。また、とりわけ介護分野におきましての中小企業の役割というものは、先ほど長官からもお話がございましたけれども、大変高い可能性のある分野だと思っておりますし、そしてまた雇用吸収力の大きい分野として、現在失業率が四・九%を記録している中、大変期待の持たれるものだと思っております。したがって、国としても介護産業の育成に力を注いでいただきたいということがまずあります。 ところで、この四月一日から介護保険制度の導入ということで、まさに介護の民営化という言葉だと思いますけれども、いよいよ非効率な、ちょっと言葉が悪いんですが、お役所仕事から民間企業に主役が移ることが介護保険の柱の一つでございます。しかしながら、問題もかなり多岐にわたり大きいと聞いております。国民も不安を持っているわけでございます。 それは、今までのいわゆる介護を措置しているということから、本来であれば事業者、サプライサイドと、要は消費者、受けるサイドが対等だということがないからではないかと思っております。しかも、利用者、消費者においては、高齢者であり判断力や体力が弱い、こういういわゆる社会的に弱い立場にある方々であるということがそれを一層深めているのではないかということであります。やはりこういったことを考えますと、老人福祉法等々、介護保険法、これを悪用されないように行政の力で守っていかなければならないことは言うまでもないかと思っております。 実は、この中で一番注目を私がしております中小企業の固まりとして、有料老人ホームというものがございます。これはもちろん民間がやっておるものがほとんどでございまして、まさに先立って民営化されてきたと言ってもいいかと思いますけれども、しかしながらたび重なる消費者被害がございまして、公正取引委員会が数度の業界団体そしてまた業者に対しての警告を発し、総務庁の行政監察も行われている次第でございます。 それなのに、なかなか反社会的な行為を繰り返してきたのが終わっていないということがだんだんわかってきておりまして、特に有料老人ホームの中の最大の問題と言われております介護一時金のいわゆる調整問題、これについて若干、冒頭、厚生省、公正取引委員会、総務庁の姿勢を伺いたいと思っております。特に、やはり人間の血の通った行政を行わなければいけない、こういう観点から御質問をさせていただきたいと思っております。 この調整金の問題というのは、ざっくばらんに申しますと、一時金として入居の際に三千万、四千万、時には五千万といった一時金を入居するときに払い、そしてまた、それと別に介護の一時金ということで、平均すると大体五百万というふうに厚生省から伺っておりますが、これを積んで、払って介護を受けるわけでございます。介護保険が四月一日から始まるに当たりまして、私、素人目からしてもこの五百万円を一回返すのが当然だということだと思うんですね、介護のために五百万積んだわけでございますから。 ところが、厚生省が出した本年二月十四日の通知、通達によれば、これを返さなくていいというようなアドバイスが業界団体に向けられて、さらに業界団体である老人ホーム協会なるものが、その協会の傘下の業者に対してそれで結構ですよと算定式まであらわして、これを返還しなくていいというふうになっておるわけでございます。 まず第一問としましては、やはり厚生省としては、先ほどの観点から社会的な弱者である御高齢の方々に対してどのようなアドバイスを今回の返還問題でしていったのか、御通知が何かあったのか、伺いたいと思います。
○政務次官(大野由利子君) 二月十四日に厚生省の老人保健福祉局の老人福祉振興課長の名前によりまして、全国の都道府県の民生主管部長あてに介護保険が施行された場合の有料老人ホームの介護費用の調整について通知を出しております。
○木俣佳丈君 もちろんそれは存じておりますが、これは要は業者側に対して出したものであって、五百万を積んだその消費者側、御高齢者に向けての通知はいかがですか、ありますか。
○政務次官(大野由利子君) 有料老人ホームは、当事者間の契約によりましてさまざまな形態によって入所をされている、こういう経緯もございます。 したがいまして、介護費用の調整問題につきましては、当事者間の合意を尊重いたしまして、行政の関与は最小限にすべきだ、こういう観点から、厚生省といたしましては調整方法の参考例を示すにとどめまして、都道府県により管下のホームに対し、入所者に十分な説明、また話し合い記録の保存などをきちっとしておくようにというような、調整手続を適正に行うように指導に努めてきたところでございます。 行政みずから介護費用の調整額そのものについての指導を個別的、具体的にアドバイスを行うことはこのような枠組みを超えることでございますが、入所者からこの面での苦情などがもしありますれば、老人福祉法の規定に基づきまして都道府県の有料老人ホームの窓口からホームに対し適切な指導がなされるべきものと、このように考えております。
○木俣佳丈君 もう少し簡便にお答えいただければと思います。 通知は消費者側に対して、高齢者側にはありません、全くありませんでした。つまり、私が言いたいことは、老人福祉法の中、これ二十九条、三十条を見ますと、きちっと有料老人ホーム、そしてまた有料老人ホーム協会も条文上に書いてあるものでございまして、極めて厚生省からの行政指導がきちっとされなければならないから、こういった条文上に協会までも書かれているんだと私は認識しておるのでございます。しかし、今言われたような業界サイド、特に先ほども申しましたように、きょう公取の委員長に来ていただいておりますが、公取の警告が平成九年、平成五年、厳しくされたような業界に対しての通達で消費者保護が守られるかというと、これは守られないと言い切って私はいいものだと思っております。 それで、平均すると五百万円、これは厚生省の推計でございますが、平均すると五百万円というものを介護費用として、一時金として積み立てていると。 この通知を読みますと、要するに調整という言葉でありますけれども、しかしながら、例えば読売新聞の三月十八日号を見ましても、これはもはや調整という言葉は使っておらず返還という言葉に書き直されているわけでありまして、返還しなければならないんだというのを公器が示しているわけでございます。ちょっと読みますと、「「介護一時金(終身介護費用)返還問題」が浮上している。」と。これは、全国に約三百の有料老人ホームがあるそうでございまして、約二万四千人の入居者を抱えている。そして、ほとんどがきょうの話題でありますような中小企業である。そしてまた、こういったものがどのように発展していくかというのが日本経済の非常に重要な核になるということできょうは取り上げておるわけでございます。 いずれにしても、その五百万というものを返還しない。そして、驚くなかれ、この二月十四日の後、業界団体が、二月二十一日、一週間、ちょっと待ったかのように、先ほど示しましたような、このぐらいを返しなさいという文書をきちっと届けておりまして、そしてその算定式を厚生省に事前に私も出させました。具体的にこれを見てもわからないのでどのようになるのかと聞いたときに、シミュレーションと書いて持ってまいりましたが、五百万円が何と要は五年間の入居をした場合に返還額が七十万になってしまう。五百万円が七十万になってしまう、十年間たちますとゼロになってしまう、こういうシミュレーションを持ってきたわけでございます。六十歳で入居する方が多いと伺っておりますが、つまり七十歳になると介護一時金、これは償却してゼロになってしまうと。 これは、介護保険がない時代であればよくわかる話でありますが、今、介護保険が導入されて、国で、社会で高齢者同士が相互扶助の考えにのっとってやっていこうという立場からすれば、十年たって七十歳になったら健康な方でも自動的にゼロになってしまうということで、まさにこれは独占禁止法三章八条の業界団体によるカルテル行為、第八条第一項第一号、第四号にございますが、まさにこれは価格カルテルと言わざるを得ません。このように計算式まで出て、返さなくていいというふうに出しているのは、甚だ遺憾を通り越してこれは調査を進めていただかなければならないと思いますが、公取委員長いかがですか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) いつも申し上げていることで恐縮でございますが、具体的な案件について私どもここでいろいろ御答弁できる立場ではございませんが、そういう委員の御指摘の部分は、従来からそうでございますが、当然念頭に置いて常務を行っているところでございますので、そういうふうに御理解いただければありがたいと思います。
○木俣佳丈君 極めてあいまいでございますのでもう一度御答弁いただきたいんですが、要は五百万円といういわゆる一時金、時には八百万円のところもあります。あるところは全く今回返還したところもございます。実は、返還したある有料老人ホームの方から私もこれはちょっとおかし過ぎるんではないかということを受けまして、私もこれは調査をしていただきたいというふうに思っておりますので、御調査いただけますですか。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 独占禁止法には事実を申告して調査を求めるという手段がございますので、そういう手段をとっていただくか、あるいは私どもが、一般的な問題でございますが、職権で、こういう国会の場面あるいはいろいろ報道の場面で指摘されたことを私どもが職権で取り上げてやるか、こういう二つの道があるわけでございますので、そういう道があるということを申し上げて御容赦願いたいと思います。
○木俣佳丈君 まだちょっとあいまいなものですからもう少し申しますと、私一人で言っているわけじゃなくて、例えばことしの二月二十七日、朝日新聞で明確に書いてあります。この通知というのは有料老人ホームへの通知ですね。先取り介護費用返還の問題については、「通知は、入居者の介護保険料と介護保険の一割負担分をホーム側が肩代わりする方法でも可とする内容だった。これだと、ホーム側が必要な額を一度返すということをせずに済む。」というふうに朝日新聞や毎日新聞が言っているんですが、これを厚生政務次官はどのようにお考えですか。
○政務次官(大野由利子君) 有料老人ホームは、ついの住みかとして有料老人ホームを選んで入所された方が大半であろうと。そして、入所の段階で、契約の形態はさまざまございますが、一時金として支払われた方に関しましては今後の介護に関する支払いはないものと、こういう契約で入られた方もいらっしゃるわけでございます。 今回、介護保険が導入されまして、介護保険給付と重複する部分は一度精算して返還すると、こういうこれまでの契約関係が変更される。今後は、介護保険の仕組みにのっとって各利用者が利用者負担分一割を自分で払っていただく、こういうふうになるわけでございます。入所者の方々の中には、もう今後の負担はないものということで入られた方々もいらっしゃいまして、全部それぞれに戻すのではなくて、場合によっては互助会のような形で積み立ててというような御希望もあったりというようなケースもございますし、さまざまな形態があろうかと思います。それは、当事者間で話し合って決めていただく問題でございまして、厚生省としては算定方法を今明示しているということはございません。
○木俣佳丈君 ここに一冊の本がございまして、全国有料老人ホーム協会が出しているいわゆるガイドがございます。これはできたのが一番新しい、平成十一年の十二月に発行されておりますが、この中で二、三、二、三というかほとんど、介護保険が導入されているのにもかかわらず、「介護費用」と書いて、「入居時の一時金八百万円」などという記述があるんですよ。平成十一年、要はもうことしになろうとしているときに。しかもおかしいのは、そのほかに食費、管理費として合計大体二十万平均取るように毎月なっております。その「管理費に含まれるサービスの例」と書いて、「買い物・手続き代行、アクティビティサービス」、まさに介護保険のカバーするところでございます。 こんなものが出ているわけなんですね。政務次官、これはよくチェックしていただかないと健全な市場の形成ということが極めてゆがめられている。今言われたような、例えば平成三年の時点とか四年の介護保険がどうなるかわからないという時点ではなくて平成十一年、昨年の末です。ことしの初めにこれを見る方々がいるのにもかかわらず、そういったことが平気でされているわけなんです。 今回、それを受けまして調整をしなければいけない方がどのぐらいあるか厚生省の方に調べていただきました。調整が必要な施設として九十八施設、その中、一万三千人というふうに言われております。ところが、これはよくホーム側に聞きますと、自己申告で届け出なさいということらしいですね。ですから、どうも内情をよく知る方によれば、二万四千のうち、そんな一万三千人では済まないよねというのがお答えでございました。 例えば、老人ホーム協会の出しているこの推計で、要介護になる率というのは有料老人ホーム全員の中で十年間たっても約一五%でございます。つまり、一五%の人しか要介護状態にならないと老人ホーム協会が言っているのにもかかわらず、要は十年たつと厚生省のお出しになったこのシミュレーションでは返還金がゼロになる。八五%の方々が何の介護もないままに介護費用を泥棒されるということになるわけでございまして、これは極めておかしな話だと思いました。 例えば、先ほどの厚生省が出してきた一万三千人という数字をもとにちょっと試算してみました。例えば、健康な方が八割、病弱で要介護の方が三千人、二割と考えた場合に、健康な方一万人掛ける一時介護費用五百万円を掛けますと何と五百億円。そしてまた、残りの要介護の方三千人に対しましては、大体平均月額十五万円の保険収入が見込まれますので一人当たり百八十万円、これを掛けますと、要介護状態の方の保険料収入が五十四億円毎年ホームに入ってくるということでございまして、これは厚生省と業界のまさにつるんだ大談合と言わざるを私は得ないと思うんです。 さらに、こんな推計をしてもどうしようもないだろうということを言われると思いましたので、実は老人ホームをやっているところにじかに返還率を伺いました。じかに幾つかのホームに電話をしまして、どのぐらい返還されますかと伺いましたら、なぜかこの返還率が三五%ですねというところが多い。 公取の委員長に伺いますが、こういったものはまさに業界ぐるみのカルテル行為と言えませんか、例えばそうであれば。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 再々繰り返して申しわけありませんが、先生のおっしゃることを私がここでお聞きして、これは全く取るに足らないと思っているわけではないということを前提に申し上げますけれども、法律の建前としまして、私どもがここで承ったことについて違反であるとか違反でないとか言えないということは、法律がそういうことを言っちゃいけないというふうに命じておるわけでございますので何とも言いかねるわけでございます。 また、調査するかどうかについては、それぞれ手続がございますので、ここで直ちに調査するとかしないとかいうことは申し上げられないということを繰り返し申し上げているところでございます。
○木俣佳丈君 いや、例えばのケースなんですね、私が今申し上げているのは。 今いろいろ調べた場合に、三五%という返答が返ってきた、返還率が。これは普通の業界だったらどうですか。必ず調べますよね、普通だったら。刑事局長までされた方ですからよくわかっていらっしゃると思いますが。
○政府特別補佐人(根來泰周君) この老人ホームの話とか介護保険の話を除きまして、おっしゃるように価格拘束というのがございましたら、独占禁止法の三条違反というようなことも疑いもありますし、また事業者団体がそういう拘束をしておるということになれば、先ほど御指摘がありましたように八条の一項一号あるいは三号という疑いは出てくることは当然だと思います。 ただ、おっしゃることと私が申し上げていることはリンクして申し上げているわけではございませんので、一般的な見解として申し上げているところでございます。
○木俣佳丈君 厚生政務次官に伺います。 先ほど申しましたように、先ほどの協会が出しているパンフレットがございます。これだけ介護保険というのが導入されると決まっても、さらに介護一時金と称して、要はこの介護一時金というのはどういうのかと。それはもう御案内のとおりだと思うんですが、入居するときに入居一時金として四千万円、五千万というのをどんとお払いになる。その別に八百万とか介護一時金といって払われる。また、その別に毎月毎月十万円とか二十万円、生活費ということでお払いになる。これは大変な費用だと思うわけなんですが、いずれにしましても、介護一時金というのを、介護保険が導入され、もう来年、あと四カ月で始まるというときにこういう冊子をつくって、そして御老人の方々に配布して、どうぞ入居してくださいというそのありさまというのをどのように見られますか。
○政務次官(大野由利子君) 介護保険の施行は本年四月からでございますので、昨年はまだ介護保険が施行される前でございますので、介護保険の施行前という、こういう段階での数値になっているのかなと、このように思います。
○木俣佳丈君 ちょっと忘れましたので、介護保険法が国会で成立したのは何年何月でございましょうか。
○政務次官(大野由利子君) 平成九年の十二月に成立をいたしました。
○木俣佳丈君 ですから、私申し上げているのは、この協会が出している冊子が去年の十二月に出版されて、そして、だからことしから入ろうかなと思う方のお手元に届いて、これをぱらぱら見られるということでありますから、これはもう介護保険が始まるよと、その前提で書かれているにもかかわらず、結局幾つかこうやって八百万円だ、一時金五百万円だ、平気でこう書いてある。しかも、いわゆる二重取りというような感じで、介護保険に含まれるサービスをするのに別枠で管理費を取るというふうに書いてあるんです。御老人の方からしますと、サービスがいっぱいあるからここはいいなとかいうふうに見てしまうんですが、これは極めて二重取り甚だしいものだと思うんですね。 さらに、この二月の先ほどの十四日の通達を受けまして、有料老人ホーム協会の事務局から各ホームにあてた文書がございます。非常に難しい文章でありますが、ひとつ、この部分、どうしても伺わなければならない文章の三行がございまして、「通知の性格」というふうに書いてある文章の中の一文でございますが、「介護保険法令等に抵触しない調整方法等であっても、老人福祉法での有料老人ホームの健全な運営を確保する観点からの指導は行われることになります。」。これ、一回では絶対にわからないような文章だと。私は一回でわかりませんでした。 つまり、これを簡単に言うと、介護保険法令に違反、抵触しないというのは役所用語でして、役人が書かないとちょっと書けないと私は思います。介護保険に違反しないような調整方法を、返還方法をとったとしても、老人福祉法での有料老人ホームが健全な運営をしていくための資金の確保という観点からはしっかり指導が厚生省から行われますと書いてあるんですよ。 これはどういうことかというと、簡単に申しますと、介護保険法と老人福祉法とバーサス、対立させていまして、老人福祉法が優先しますという内容なんですね。これは非常に奇妙きてれつというかおかしな話で、だから介護保険法優先でないから五百万円を返還する必要はないんだよというふうにどうもホーム側もこれで安心を強めたというように読めるんですが、いかがでございますか。
○政務次官(大野由利子君) 老人ホームに入所した方が継続をして、安心して生涯入所できるという、こういうことを保障するということもあわせて必要なことであると、こういうふうなところから厚生省の通達をもとにこの有料老人ホーム協会が出された文書の中に、ちょっと説明が不十分かと思いますが、こういう文章が出てきたのかなと、このように思っております。 介護費用調整の問題につきましては、調整が終了していないことなどは介護保険法に基づく事業者指定を行わない理由にはなりませんし、介護保険法上の問題とはなりませんが、老人福祉法に基づき有料老人ホームの監督を行う立場から、都道府県知事が指導を行うべき旨を厚生省通知において明記をしているところでございます。この記述は、老人福祉法の精神を踏まえまして、法令の遵守、入所者の保護、入所者の立場に立った適切な処遇など、有料老人ホームとして適切な運営を行うことを確保する趣旨であり、介護保険の理念を否定するものではございません。
○木俣佳丈君 いや、そういうふうにはこれは専門家から見れば読めませんし、私がゆっくり説明させていただきましたように、この文章からはやはり介護保険を優先するものは老人福祉法であるというふうにこれは必ず読める文章でございます。これは、ずっと昔の文章だったらいいんですが、今こうやって書かれて先々月に出されているということに非常にこれは問題が私はあるというふうに思っております。 公正取引委員会委員長にちょっと質問したいんですが、独禁法の改正の法案が今国会に出されておりまして、私も勉強させていただいておりますが、年間、結局審理に入るのが二、三百件、そして最終の審決がたかだか結局年間三十件の審決しかない。もっといいますと、二、三百に行く前に二千とか三千の問題があって、実は公取委員会にお願いに行っていると。さきの国会の中でも私も中小企業のある者から言われた事案につきまして国会の場で委員長に質問をしたのを覚えておりますけれども、二、三千あって最終審決が三十しか出ないというのはどのようにお考えになるのかなと。 そしてまたさらに、今回のような明確な独禁法違反ですね、カルテル行為、しかもカルテルの中でも業界ぐるみの、もうちょっと言いますと、厚生省がそのバックにあって二段構えの、これは経営の健全性が守れないから守ってもらわなきゃいけないぐらいの通達を出す、それを受けて業界団体が要は返還しなくていいよといったような問題になる、そして私が調査をかけたら一律三五%ぐらいしか返しませんと。これは本当にもう明快な独禁法違反でございますが、これに対する再度御決意をいただきたいと思うんですが。
○政府特別補佐人(根來泰周君) ただいまのお話に対して多少御説明申し上げますけれども、私どもの方に年間二千件から三千件ぐらいの申し立てがあるわけでありますけれども、このうちの約二千件というのは不当廉売関係でございます。この件は国会からの御要請もあり、早急にやらねばならないというので、法的措置をとる以前に注意という手段で、早く言えば水を持っていって火をすぐ消すというような形でやっているわけでございまして、最終的に独占禁止法違反で法的措置をとるのは三十件ということでございます。この三十件の中も、御承知のように最近は一件三百社ぐらいが関与している事件がございまして、少なくとも半年ぐらい、二、三百人の人間をつぎ込んでやっているわけでございますので、これは私は公平に見て精いっぱいやっている、こういうふうに理解しているわけでございます。 さらに、ただいまおっしゃいました事案でございますが、私どももこういう介護とか福祉とかあるいは環境とか情報とかいう最近の問題については特に念頭に置いて処理をしているわけでございまして、この今の介護保険の問題は本当に最近起こったことでございますから全く新しい問題だと思いますけれども、そういう問題はここでやるとかやらないとか言う問題ではございませんので、これはいつも申し上げているところでございますが、国会でこういう御議論がございましたら、そういうことを念頭に置きまして、十分従来からも対処しておりますし、これからも対処するつもりでございます。
○木俣佳丈君 いやいや、従来からのことじゃなくて、本件をここまで追及して、国会の一番の公の場で、日本の一番の公の場でさせていただいたわけですから、やはりそれは心に刻んで実行していただきたいというお願いを再度いたします。 総務庁の政務次官にも来ていただきましたけれども、行政監察においてもやはり介護保険のそもそもの精神、地方分権、そしてまた住民に近いサービスという観点からすると、先ほど大野政務次官が言われましたけれども、要は厚生省の通達を受けて都道府県が右から左へそれを流していく、そういう姿というのは介護保険の本来的な精神から全くこれは反しておるんですね。 実は、ホーム協会の方から出した先ほどの二十一日の新聞の記事がございまして、このままだとどうなるんだろうかという記事があるんですが、実は新聞には載ってなくてインターネット上の新聞に載っている最後の四行がございました。これは大変重要なもので、有料老人ホーム協会の事務局長が、要は、一部を返還して、それを月額保険料として支払ったり、残りはホームと別会計の互助会方式で積み立てて利用料の負担に充てるところが多いけれども、厚生省から通知があったので、都道府県の指導で急速に調整が進むだろう、こういうくだりの四行がこれは割愛されて毎日新聞に載っておるんですね。 この四行は実は決定的に大事なポイントでありまして、やはりこの介護保険という保険者が三千三百の市町村、行政ですね、そういったところに、例えば都道府県に出されたと先ほど政務次官が言われましたけれども、もう都道府県が要は右から左、右から左ということで中央統制全くこの上ない通知を出しているというありさま。やはりこれは先ほどから繰り返しになりますが、介護保険法の本来的な意義から全く乖離しているということを思いますので、きちっと監察をしていただきたいということをお願いしたいと思っております。 私、今回、本来であれば独禁法改正のときにこの御質問をさせていただくのが筋かなというふうに思ったのでございますが、やはり規制緩和、そしてまた市場化、資本主義がより進んでいくに従いまして、これは経済の原理では起こるべくもないことが起きるわけでございます。 これは二つございます。一つは、今言いました独占でございます。もう一つは、財の最適配分がなされたときに絶対起きないことはバブルでございます。この二つがどうしても起きてしまう。そしてまた、自由化していく中で、市場の番人ということを高らかにうたっている公正取引委員会、今八百人体制で若干ふえたといっても、結局年間ある二千とか三千とかいうお訴え、もっと言えば訴えをしない訴えという、声なき声というものからすれば、六百万という会社の中でいえばもっともっとあるんです、実際。その中でわずか三十だけの訴えしか審決がおりないという姿は、これは職務怠慢と言うしか私はないというふうに思っておりますので、ぜひそのあたり、もっと前向きにやはり実行していっていただきたいとお願いをつけ加えたいと思っております。 中小企業指導法の一部を改正するということで、この法案の中で御質問させていただきますが、やはり中小企業の方々の成功、失敗、特に起業をしてからの成功、失敗というものが中小企業白書の中に載っております。順番を申しますと、まず半分ぐらいの四七%の方が経営ノウハウが未熟だった、二番目がマーケティングが不十分であった、三位が他企業との競争が激化した、そしてまた人の育成を怠った、こういうふうに並ぶわけでございます。大体九割ぐらいの方が五年以内に廃業していくというのが現在の状況でございますが、そういう中で、今回、指導法を改正して指導者の方がふえるということは大変大事なことだと私も思っておりますが、しかし、指導の方法というのが本当にこれでうまくいくのか。きょう同僚議員の方からも御質問がありましたように、本当にうまくいくのかという感じがします。 まず冒頭、この予算六十四億円の内訳、三百の支援センター十八億、都道府県における二十八億、この積算の根拠を御提示いただけますでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) まず、都道府県センターの六十四億、積算の根拠とおっしゃいましたが、内容でございますが、大きく三つに分かれておりまして、経営技術診断・助言関係で十八億円、都道府県におきますプロジェクトマネジャーを採用したり、そうしたもろもろの事業の体制整備のために二十八億円、あるいは下請関係の取引情報の収集、提供の関係で十八億円となっております。 それから、地域中小企業センターで十二年度予算案全体で十八億円となっておりますが、内容的には相談窓口事業、これはコーディネーターという人間を常駐させまして相談窓口を行う事業、あるいは会計、法律等の専門家を派遣する事業、その他もろもろの情報提供の事業というようなことでございます。 それから、ナショナルセンターにつきましては十三億円の予算を計上いたしておりますが、一つはコンサルティングで、これも専門家の派遣を含めて専門家によるコンサルティング事業というようなことがございますし、支援人材のデータベースの作成、あるいはインキュベーターに入居されている企業に対するソフト面からの支援事業といったようなものとなっております。
○木俣佳丈君 今の十八億円の経営診断・助言等の積算の根拠をもうちょっと細かく言ってください。
○政府参考人(岩田満泰君) 専門家の派遣関係でございますが、単価五万円、九万件の三分の一ということでございます。
○木俣佳丈君 三分の一だと、四十五億円だと十五億円になるんですけれども、十八億円ですからちょっと違う。
○政府参考人(岩田満泰君) 事業費としてあと約三億円が計上されております。
○木俣佳丈君 要は、これは三百の拠点で九万件分、一回当たり二時間五万円というふうに考えられているわけでございますが、これを複数回利用できるというふうに考えてよろしいと思います。 ただ、二時間でじゃどのぐらいできるのかというところが非常に不明確でございまして、時間がないのであれなんですが、例えば一つカリフォルニアであった例が出てきましたので申し上げますと、九七年初めに、いわゆるリタイアした方々がチームをつくって経営診断をしているSCOREという制度がございます。ここを使っていろんなベテランのエンジニアを初めとして、電気技師や会計士や製造業関係のコンサルをやったわけでございますが、ビジネスカウンセラーチームが編成されて四から六週間ごとに合計二十回のミーティングが持たれて改善の指導をしていったということなんです。四から六週間ごとに合計二十回のミーティング。 コンサルティングというのは、私も専門ではございませんけれども、やはりこういったものだと、大臣、思うのでございますが、いかがでしょうか、そういったことができますでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) アメリカの中小企業庁がスポンサーとなって運営されているSCOREというのは、私の聞いたところでは、一万二千人の退職した経験者が集まってボランティアでやるということのようでございます。直接幾ら払うということでなくてボランティアでやると。 先ほど長官の方からお答えいたしましたけれども、十八億の内訳で申し上げると、年間九万件ということでありますけれども、SCOREのような形を実は考えていこうではないかと思いまして、一応都道府県等中小企業支援センターの事業の一つとして退職経営者等の方々による中小企業の無料相談ということを今考えております。これは、あらかじめ都道府県センターで公募いたしまして登録していただいて、そういう方々がまさにアメリカのSCOREでやっておりますような仕事をやっていく、これもあわせて今考えているところです。
○木俣佳丈君 今三段階で、先ほど同僚議員の質問でもありましたようなナショナルセンター、そしてまた都道府県のセンター、そしてまた三百の支援センターということで三段階だというふうに伺いましたけれども、例えば、私、出身は愛知県で、名古屋が西の終わりにありまして、名古屋に県のいわゆる支援センターというのができると伺いました。私、住んでいるのは豊橋なんですが、ここからえっちらおっちら行くとやはり一時間以上かかりまして、大変使い勝手が悪いのではないかというふうに思うんです。特に県に置くセンターというのは、大臣がいつもおっしゃっているように一万の有力な企業を残したいと、私の地元にも大変有力な企業が多数ございまして、これからの企業もたくさんあるという観点から、使い勝手が悪くなるのではないかということを、ちょっとどのようにしたらそれがうまくいくのかというのを伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 今、木俣委員の御指摘のように、いわゆる都道府県センターというのは一元化のために一カ所ということを一応原則といたします。ですから、今おっしゃったような豊橋の方にないということは不便なようでございますけれども、そのために地域センターというのを全国三百カ所設ける、それからナショナルセンターというので三層に分けて、それを完全なインターネット、コンピューター等で結びつけて有機的に活動できるようなことにしていこうということでありまして、今の場合、御指摘の場合には、豊橋市には商工会議所で地域支援センターをつくろうということを今計画中で、この法律ができますと早速そのような形でスタートしていけるものと思いますが、その連絡、ネットワークをきちっとすれば、ただいまの御懸念に関しては解消できるのではないかというふうに思います。
○木俣佳丈君 終わります。
○委員長(成瀬守重君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(成瀬守重君) ただいまから経済・産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、中小企業指導法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 私は、有珠山の火山活動に関して、中小企業対策についてお聞きしたいと思います。 皆さん御存じのように、三十一日十三時十分でございますけれども、有珠山が噴火いたしまして、私もちょうどそのころ新千歳空港に着きまして、三日間にわたって朝早くから夜遅くまでやってまいったわけでありますけれども、幸いなことに被害の状況については、人的被害、つまりけがもなければ死亡者も出なかったということで、非常にそういった意味では安心している部分もあります。 ただ、伊達市あるいは虻田町、壮瞥町、商工業者が二千二十二事業者のうち旅館業、小売業等の九百七事業者が事業を休止している状態である。あるいは、虻田町においては五百八十八の事業所があるわけですけれども、全商工業者が避難している状態なわけであります。温泉町につきましては、観光ということでございますけれども、非常に大きなウエートをこの近辺では占めておりまして、そういった温泉街の機能も全く停止している状態でありますし、年間泊まり客で八十万人を超す、あるいは入り込み数を考えていきますと三百万人をはるかに超えるというふうに聞いているところでありますし、北海道の観光にとってはこの観光の占める純生産等あるいは経済効果を考えていきますと農業に匹敵するぐらいの規模があると、そういった調査、計測も行われているわけであります。 この火山災害に関連いたしまして、中小企業関係の対策として、災害復旧、この面に関する資金対策等の実施についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 有珠山の噴火で本当に御苦労をなさっている皆様に心からお見舞い申し上げたいというふうに思います。 今、加藤委員御指摘のように、大変苦労をしておられる方々に対して、特に今後の生活や経営等を考えた場合に、政府系金融機関、さまざまな角度から、民間金融機関も同様でありますけれども、貸し付けの積極的な努力をしていかなければならないというふうに思います。三月三十日付で政府系金融機関において災害復旧貸付を適用するとともに、これらの機関の北海道内の各支店に特別相談窓口などを設けさせていただいております。 災害復旧貸付については、被害を受けた中小企業者は、通常の貸し付けとは別枠で、中小企業金融公庫の場合には一億五千万円、国民生活金融公庫の場合は三千万円を限度としてお貸しすることが可能であります。また、四月三日付で各政府系金融機関に対しまして、窓口における親切な親身な対応をするようにと私からも指示をいたしました。そして、貸し出しの手続の迅速化とか返済猶予等の、既に借りている債務に関する条件変更等々についても、弾力的にその地域に合うような形の対策をとるように指示を行ったところであります。 なお、そのような対策のもとで政府系金融機関に今相談に参っております件数はまだ十八件でございますが、商工会、商工会議所に寄せられている相談というのは五十組でございます。 いずれにしても、これからの重大な我々の任務ということになるのではないかと考えます。
○加藤修一君 北海道の経済は極めて大変な状態で、失業率も四・九%、これは全国平均でございますけれども、恐らくそれ以上の失業率になっているんではなかろうかと思いますし、拓銀がああいう形になって以降冷え冷えとした経済の状況である。これは、我が国全体より明らかに落ち込んでいるという状態の中、こういった自然災害が起こったということで極めて大変な状態だと、今後長期化していくことを考えていきますと、思うところでございます。 今、大臣がおっしゃった限度額の関係でございますけれども、これはほぼ十年前に改定されているわけでありますけれども、この辺について、例えば限度額を引き上げるとか、あるいは据置期間の関係とか、こういった面についてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 今、各方面から委員御指摘のような御意見が出されております。現状では旧来の形で行う予定でございますが、これから全体的な状況を判断しながら検討していかなければならない課題もあるのではないかと思っております。
○加藤修一君 それでは次に、政府系の三公庫に関して例えば激甚災害法の適用によってさまざまなことが過去やられてきておりますけれども、この激甚災害法の適用措置に準じて特別措置を過去にやったようなケースもあるわけなんですけれども、それは閣議決定ということでございますけれども、そのときの状況を簡単に、例えば特別被害者という言葉もございますけれども、この辺について概要だけで結構でございますから。
○政府参考人(岩田満泰君) 例えば雲仙・普賢岳の噴火におきましては、激甚災害法の適用措置に準じて貸付利率の引き下げなどの特別措置を実施いたしました。そのほか、金利の引き下げ、貸付期間の延長といったような措置もとられているところでございます。
○加藤修一君 これから長期的な状況に当然よるわけでありますけれども、こういった面についても重々検討をしていただきたいと思います。 それから次に、中小企業体質強化資金、これについても融資枠の拡大等を含めてぜひ検討すべきところではないかと思いますけれども、この辺についてどうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 北海道におきましては、有珠山の噴火によりまして被害を受けている中小企業の経営支援ということで、三月三十日に金利等貸し出し条件が優遇された融資制度を道単独事業として開始をされております。 御指摘の中小企業体質強化資金助成制度でございますが、都道府県において行われます融資制度として、このような体強制度によるか、あるいは都道府県単独の財源による融資制度によるかという選択があるわけでございますが、北海道の場合にはかねてから、体強資金制度はどちらかというと前向きの制度でございまして、災害対策については道単独の金融制度が充実して整備をされてきているという経緯があるようでございます。道単独でございますれば、タイミング的にも速やかに発動ができる等々のことから、北海道においては今回はまず道単独事業の支援措置ということでスタートをされたものと考えておるところでございます。
○加藤修一君 将来的にはこの辺についても検討するという余地がございますか。当然場合によるんですけれども。
○政府参考人(岩田満泰君) 十二年度の体質強化資金制度についての事業計画の中に、これまでのところ北海道の中に災害関係の融資事業が含まれておりませんけれども、もしそのような申し出があれば、その上でその内容も承った上で協議をさせていただきたいと考えます。
○加藤修一君 災害に関しての融資枠の拡大の関係ですけれども、その辺についてはどのようにお考えですか。融資枠の拡大という話です。
○政府参考人(岩田満泰君) 私ども、今大臣から御答弁申し上げましたように、災害復旧貸付の政府関係機関につきましては発動をいたしておるわけでございます。道の単独事業が既に発動されております。したがいまして、今通常考えられる制度といたしましては、体強資金制度のもとで、道として融資制度を新たにおつくりになるかどうかという点が当面の課題としてはあるかと存じております。
○加藤修一君 それじゃ、中小企業信用保険法第十二条によります信用保険の特例の適用というケースが今までもあったわけでありますけれども、この辺について概要と、これに対して今回の有珠山のケースについてどういう見解をお持ちですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 御指摘の中小企業信用保険法上の特例についてでございますが、適用要件がございます。その適用につきましては、相当数の中小企業者が数カ月にわたって売上高が例えば二〇%減少するというような要件がございます。 そのようなことでございますので、適用要件である被害の実情等について今後把握を重ねまして、その上で検討をさせていただきたいと存じます。
○加藤修一君 数カ月にわたって売り上げが減少という場合は、それはどういう評価基準でやるわけですか。対前年比という感じですか。どういうふうにそこは理解したらいいですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 前年同月に比して例えば二〇%以上減少するというような基準がございます。
○加藤修一君 保険のてん補率の引き上げとかあるいは保険料の引き下げ、こういったことも災害の場合には間々やられているようでありますけれども、こういった点についても今回のケースにおきましてはどのぐらいの、要するに見解ですね、その辺についてどういうふうにお考えか。 今後この種の災害が、ふえてはいけないわけですけれども、ふえてくる可能性は否定はできないわけでありまして、そういった点も考慮してこの辺について考えるべきではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) ただいま申し上げました災害によります中小企業信用保険法の特例でございますが、御指摘のとおりございまして、保険限度額の別枠化、普通保険二億円、無担保保険五千万、特別小口保険一千万というような別枠化が行われます。保険によりますてん補率も、通常なら七〇%であるところを八〇%に引き上げられます。保険料率につきましても、通常〇・五七%が〇・四一、普通保険でございます、無担保保険につきましては〇・四三が〇・二九、特別小口保険は〇・三一%が〇・一九%ということに相なります。 先ほど御説明を申し上げましたとおり、この適用要件に該当するかどうかということで、いま少し事態の把握をさせていただきたいと存じます。
○加藤修一君 これ現在、保険のてん補率はどのぐらいで、保険料率は大体どのぐらいのことになっていますですか。てん補率八〇%でよかったですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 普通保険につきましては、てん補率は七〇%でございますが、この特例のもとで八〇%に引き上げられるということでございます。
○加藤修一君 それでは、中小企業総合事業団のいわゆる高度化融資というのがありますけれども、これが対象地域、北海道全体が対象になるというふうに私は聞いておりますけれども、この償還の猶予、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業総合事業団の高度化事業でございますが、現在、北海道との間では、この地域におきまして、有珠山周辺地域においては、伊達市にございます商店街振興組合が平成三年度から五年度までに実施いたしました小売商業等商店街近代化事業一件がございます。 本高度化融資の御指摘の償還猶予等につきましては、貸付先、つまりこの商店街振興組合の申請を前提といたしますが、この災害の実態を見きわめながら、弾力的な取り扱いを行うことについて検討いたしたいと存じます。
○加藤修一君 災害の状況を見ながらといった場合、それはどういうふうに考えてやるわけですか。つまり評価基準、どういうふうに、判断する場合の基準なんですけれども、その辺については何か一定の枠組みみたいなのがあるわけですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 基本的には貸付金の償還が困難であるかどうかという認定ということになるわけでございますが、ただ、激甚災害の指定が行われる場合につきましては、そうした理由があるものと推定をするという運用が行われておりますので、その場合には償還期限の延長というような措置がとり得ることになるものと考えております。
○加藤修一君 次に、被災小規模企業の共済加入者に対する特別還元融資等の実施ということについてなんですけれども、これはちょっと単純に説明をお願いできますか、概要を。
○政府参考人(岩田満泰君) 小規模企業共済制度でございますが、これは中小企業者の皆様が積み立てを行われまして、まあ掛金という形になりますが、そうした掛金に応じて貸し付けを行うという制度でございます。 ただいまお触れになりました、こうした災害関係のときにおきます俗に還元融資と言われるものでございますけれども、小規模企業共済制度の中に傷病災害時貸付という制度がございます。災害対策基本法またはそれに準ずる災害でございまして激甚なものとして認定をされるというケースにおきましては、共済契約者の事業の安定に支障を生じた場合に、その事業の経営の安定に必要な資金を貸し出すということになっております。 今回の災害につきましては、その実態を引き続き今後よく見きわめまして、貸し付けの対象として指定すべきものに該当するかどうかということを検討させていただきたいと存じます。
○加藤修一君 これの貸付限度額あるいは利率、それから貸付期間、こういったものについては、一般とそれから特例になった場合、どういうふうに考えられますか。
○政府参考人(岩田満泰君) この制度は、掛金の七割から九割の範囲内あるいは五百万円のいずれか低い額というような形で貸付限度額は決められております。貸付期間でございますが、五百万円以下の場合は三十六カ月、五百五万円以上の場合は六十カ月ということになっております。貸付利率につきましては、通常三・〇%でございますが、傷病災害時貸付につきましては、平成十二年四月一日現在の利率で一・六%ということになっております。
○加藤修一君 それじゃ、この関連で最後の質問になるかもしれませんが、被災設備に係る設備近代化資金について、いわゆるこれはもう過去の例でございますけれども、償還額の全部または一部の免除と、こういったケースもございますけれども、今回の場合はどういうふうにこの辺についてお考えですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業近代化資金等助成法、先般の臨時国会で改正をしていただいたわけでございますが、第八条におきまして、都道府県は、災害その他借り主の責めに帰すことができない理由により、中小企業設備近代化資金の貸し付けを受けて設置した設備が滅失した場合には、通商産業大臣の承認を受けて、当該貸付金の全部または一部の償還を免除することができる旨規定をされておるところでございます。 今般の有珠山噴火災害により被災した設備について、設備近代化資金制度を利用した中小企業者についても、被災の実態を把握の上、この規定の適用について判断をしてまいりたいと考えます。
○加藤修一君 きょうの報道によるわけですけれども、要するに新たに見つかった断層の火口から爆発的な噴火が起こる、火砕流、ガスが主体の火砕サージが発生する、皆さん御存じのことと思いますので詳しくは述べませんけれども、いずれにしても相当の長期にわたって、あるいは相当の被害も想定し得る可能性が残されている。 そういったことを考えていきますと、今触れてきましたさまざまな対策について、そういった場合にはスピーディーにとり行っていただきたいと思いますけれども、この辺について通産大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、災害救助法の発動を受けまして直ちに災害復旧貸付制度を適用するというふうにいたしまして、またあわせて政府系金融機関や周辺十カ所の商工会、商工会議所では特別相談窓口を設置しております。道庁とも協力しまして、現地での行政機関、中小企業支援機関から成る共同相談窓口で個別相談にもきめ細かに対応することとしています。 きのうは政府系金融機関に対しまして、親身な対応だとか迅速な手続及び既に借りている債務の返還状況の緩和といったようなものに対して、弾力的な対応をするようにと指示したところであります。今後とも、地元の被害の状況を踏まえながら、元本据置期間中の金利の支払いの弾力的取り扱いなどを含む追加的な支援策について引き続いて検討してまいりたいと考えます。
○加藤修一君 大臣、よろしくお願いしたいと思います。 それでは次に、中小企業支援センターの件に参りたいと思います。 昨年の補正予算で地域中小企業支援センター、これを百カ所設置する予定であった。現在、全国でどれだけ設置されているか。あるいは、北海道についてはどういう設置の箇所数になっているか。ちょっとお願いいたします。
○政務次官(細田博之君) 北海道に関しましては、札幌を初めといたしまして各地の商工会議所等の十六カ所に地域中小企業支援センターを設置する計画であると承知しております。これは今のところは、例えば札幌、函館、檜山、小樽・後志、空知、旭川、留萌、宗谷、北見などを中心とするオホーツク、胆振、日高、十勝、釧路、根室、仮称でございますが北海道ローカル、北央というような十六カ所を計画しております。 平成十一年度のモデル事業は、各都道府県で一から三カ所ということで全国九十一カ所で実施したわけでございますが、北海道につきましては、年末の三カ月の間ということと、北海道が非常に広うございますので、支庁を中心に分けるといたしましても分け方の問題があるということで、とりあえず第一号といたしましては釧路商工会議所で釧路地域を実施するということでございますが、今年度できるだけ速やかに先ほど申しました十六カ所においてセンターを設置する計画と承知しております。
○加藤修一君 そうしますと、残りほぼ二百カ所を今年度中にやっていくという話でありますけれども、昨年、補正の段階ではこの九十一カ所の財政的な面というか、どういう予算措置を行っているか。それから、残された約二百カ所についてはどういう予算措置になりますか。一カ所当たりの話ですが。
○政府参考人(岩田満泰君) 補正予算は七億円でございまして、地域センターの十二年度の関係の固有と申しましょうか、のものとして十八億円が計上されております。
○加藤修一君 昨年の補正の九十一カ所については全額国が出したというふうに聞いているんですけれども、これは事実ですか。
○政府参考人(岩田満泰君) モデル事業として実施をいたしましたので、全額国で負担をいたしております。
○加藤修一君 残り二百カ所についてはどういうふうになりますか。
○政府参考人(岩田満泰君) 十二年度以降につきましては普通の中小企業対策の予算の構えに戻りまして、国と県が二分の一ずつを負担して実施するということに相なります。
○加藤修一君 先ほど北海道経済の状況についてお話し申し上げましたけれども、残り二百カ所ほどについては半額補助ということですけれども、これは、どこも地方財政は厳しいわけでありますけれども、例えば四国は四県あって、例えば都道府県支援センターですか、それが四つほど設けられるという話になりますね、県別で設置するわけですから。北海道の場合、例えば都道府県等支援センターについてはこれは何個ぐらい考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(岩田満泰君) 今回の改正法案では、都道府県等支援センター、いわゆる指定法人は都道府県と政令指定都市ということに相なりますので、この都道府県等支援センターという意味合いにおきましては、可能性として北海道と札幌市というふうに考えられると思います。
○加藤修一君 設置する場合に、先ほどちょっと触れました、財政的に極めて厳しいという折なんですけれども、そういった面で、特例とかあるいはちょっと別の考え方でその辺をサポートするとか、そういった考え方はあるんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) これは中小企業対策予算の編成の基本のことでございまして、せっかくの御指摘でございますが、なかなか困難な面があると存じます。
○加藤修一君 それでは、中小企業総合指導所の件でございます。 これは廃止の通達をしているわけなんですけれども、中小企業総合指導所構想の概要なんかもいろいろと出されているわけですけれども、なぜこれは廃止というか、要するに、我々はどちらかというと総括について余り伺っていないように思うんです。この辺について、なぜ廃止することに至ったか、その辺の経緯と理由、明確にお示し願いたいんです。
○国務大臣(深谷隆司君) 中小企業総合指導所という構想は昭和四十一年に出されたものでございまして、国が通達を出して都道府県等に提示をしたものでございます。 そのねらいは、まず第一は、診断指導事業の量的質的拡大を図ること。二番目は、専任指導担当者を確保すること。三番目は、商工担当部内の指導事業関連業務の総合的な運営を図ることなどでございました。こうして総合指導所というのは、全国で最大時で二十九カ所まで設置されたことがございます。この結果としては、中小企業の経営近代化に貢献したものと思います。 ただ問題点は、この体制というのは都道府県の職員みずからが診断を実施するということになっておりまして、そのために、相談担当者が役所でございますから、人事異動等が非常に多くて継続的な指導担当ができないという欠点もございました。あわせて、情報のさまざまな蓄積という点においても欠けるところがございまして、これからを考えてまいりますと、柔軟な対応というのはいかがかなというそういう思いを非常に強くしております。 そこで、今般は都道府県等中小企業支援センターを通じて、役人が、つまり役所の職員がやるということよりも、民間の専門家を最大限活用していこうではないか、そして経験とかノウハウに基づく中小企業の支援を行うことが今日最も大事であると判断をしたのでございます。
○加藤修一君 行政監察局の方でこれは監察をしているわけでありますけれども、当時の報告書によりますと、診断指導事業の実施件数はだんだん減少傾向になってきていると。実際、その中身が体制が整っていないとか、あるいは経験不足、まさに大臣がおっしゃった中身が書かれているわけでありますけれども、指導所の構想の中には、先ほど大臣がおっしゃったように、今でも通用するような項目が書かれているわけです。 それで、大臣の答弁の中にありました、人事政策が実情に合わない、そういった観点も当然ありましょうけれども、平成二年の行政監察の指摘を受けて、最終的に通達が廃止されたのは平成八年だと。つまり、六年間の時間を要しているということなんですけれども、この辺についてどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 行政監察の指摘を受けまして、その中で各都道府県との間で指摘に対して改善策というようなことがいろいろ検討された模様でございますが、いろいろと議論の中で、こういう総合指導所構想という、まさに大臣が御答弁申し上げました、公務員という資格においてこういう形の指導体制をつくるということは一たんあきらめざるを得ないのではないかというような結論に達したというふうに承知をいたしております。
○加藤修一君 公務員だけの理由ですか、それは。公務員でやったので失敗したという言い方になりますけれども、それでよろしいんですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 公務員という言い方は撤回をさせていただきますが、要は、県庁の職員の人事異動というものがどうしても大変短い期間で行われるという慣例がございまして、そのためにいろいろな蓄積の面で不十分な点が存在をしたということと理解をいたしております。
○加藤修一君 先ほど大臣の答弁の中にもございましたけれども、今後は違うんだという話だと思うんです。 ただ、今回の都道府県支援センターと決定的に違うところというのは何点ぐらい、三点ぐらい挙げるとしたら優先順位で何が違うからこのワンストップサービスですか、そういうふうになることができるかという。
○国務大臣(深谷隆司君) ただいまの旧来やっておりました指導所に関しては、誤解なきようにお願いしたいんですけれども、失敗してやめたというよりも時代にむしろ合わなくなってきた。今の時代に合うためにはどういう形がいいか。それはやっぱり民間人の経験を積んだ人たちが指導的なというよりも一緒に考えていく、協力するということが大事であるというふうに考えたわけであります。 今度のセンターの問題でどこが違うかというと、まず第一点は、官が民を指導するという体制でなくなる。つまり、民間の経営的なセンスのある、実際に経験のある人たちが直接相談相手になっていく。ここはかなり大きな違いだろうと思います。もちろんそのためには、人材を確保する、どうやって人材をまとめ上げていくかということが非常に大事だろうと思います。 それから二つ目は、ナショナルセンター、都道府県センター、支援センターと三層に分けてのセンターがありますが、これをインターネット、コンピューター等で結び合わせてそしてネットワークをつくる。そのネットワークを構築して有機的に、効果的にさまざまな対応をしていくという点もかなり多く違うのではないだろうかというふうに考えます。 それから、先ほどの人材でありますが、もっと具体的に申し上げますと、都道府県等中小企業支援センターに設置する場合のプロジェクトマネジャー、これは民間から公募するということでございまして、そういう意味では民間の人たちを活用するのみならず民間の団体等のネットワークもあわせて考えていこう、そういうような、つまり人、情報のネットワーク化等々かなり違いがあると思います。
○加藤修一君 今、大臣がおっしゃったことがある意味で成功のポイントになる、極めて重要なところであるというふうに認識していらっしゃると思います。 それで、過去の中小企業総合指導所の総括といいますか、失敗したのではなくて時代に合わなくなったという話なのでありますけれども、この辺についてそれぞれ、それぞれというのは、要するに節目節目に評価をするシステムがあってしかるべきでなかったかと思うわけなんです。 これは、今回つくられるワンストップサービスということが売り込みになっておりますけれども、こういった面についても、そういう評価システムをどうするかということもやはり私は検討していかなくちゃいけないのではないかと思います。これについて見解を示していただきたいんです。 それと、大臣が先ほどおっしゃったコンピューターあるいはインターネット、そういったものを三層構造の中でうまく適切に使っていくという話なんですけれども、適切、円滑に使っていく場合にはやはりコンピューターに相当ソフトを含めて手なれた方でないとなかなか難しいところがあるんじゃないか。それも経験豊富という人たちを集めて云々という話になりましたから、相当年配の方が、あるいは四十代、五十代、そういった方々がやるという話にもなってこざるを得ない部分があるかもしれない。 ですから、基本的にはコンピューターにかなり精通した方、そういう人を雇う必要があるということだし、それから先ほど申し上げた評価システムをどうつくり上げていくかということも非常に私は大事ではないかと思いますけれども、この辺についてどうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) まず、評価システムでございますが、このセンターで御相談を受けたあるいは専門家を派遣するというようないわゆる支援事業を行いましたことにつきましては、その結果につきまして必ずそれについてのレポートを支援を受けた中小企業者の側からいただくというような仕組みを予定いたしておりまして、それによりまして、その支援事業が有効である、あるいは中小企業者から役立ったと思っていただけているかどうかということの評価をしていきたいというふうに考えております。
○政務次官(細田博之君) コンピューターについては、こういうふうに考えたらいいと思うんです。インターネットを通じて御要望をいただきます、その御要望をいただいて分析して、この要望点が何であって、これにどうやったら適切な支援が行われるか判断するまではむしろ若い人でコンピューターの扱い、インターネットの扱いがちゃんとした人がまず受け取る。 それに対して、各センターにおいて専門家を依頼しております。例えば公認会計士とか弁理士とか税理士とかファイナンシャルプランナー、弁護士あるいは不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、建築士、電気工事管理者、社労士あるいはベンチャーの経験者、技術士とか公害防止管理者、そういった方々にそれぞれ委任をしておりますので、これは地区によって違いますけれども、そういった適切な方にお伺いをし、お会いしていただく方には直接お会いしていただくし、単なるインターネットあるいはコンピューターを通じての照会であれば、それに対してお答えするあるいは紹介するということを重ねていくことによって幅広い活動ができるようになるというふうに理解しております。
○加藤修一君 具体的に余りわからないですけれども、例えば調査室が用意した参考資料の百五ページに書いていますけれども、「今後の中小企業経営資源確保支援政策の基本的方向について」という、それなんですけれども、その中に、「「都道府県等中小企業支援センター」と各支援機関との密接な連携を図ることとし、中小企業者にとって、「ここに来れば、どんな支援でもアクセスできる」ような拠点(ワンストップサービス)として整備していくことが適当である。」というふうに書いてあります。要するに「どんな支援でもアクセスできる」、こういうふうに書いてありますけれども、そういう理解でよろしいんですね。
○政府参考人(岩田満泰君) 考え方といたしましてワンストップサービスを目指すわけでございますので、多様な中小企業者の御相談事に対して対応ができるということでございます。 そのために、もろもろのデータベースを構築し、かつローカルと県とナショナルというような三段階のレベルで情報のネットワークを組むことによって、特定の県のセンターにおいては対応ができない情報提供についても、ナショナルセンターの情報を活用することによって相互に補完し合うというような仕組みもつくっていきたいと考えているわけでございます。
○加藤修一君 あえて除外していることではないと思いますけれども、図表の中には連携という言葉と同時に、ないのは、ある意味で女性経営者に対する対応をあえて書いた方がよかった、その方が点数が上がったんじゃないかなと私は思いますけれども、その辺についても当然考えている話でありますね。
○政務次官(細田博之君) 当然でございます。 それから、ワンストップの意味でございますが、ここへ来てほかへたらい回しにしたりは絶対にしないという意味でございますので、伺って、その用件がある人の専門性が必要なときには、その人を直ちに紹介してまた後日会っていただくということは当然含まれているわけでございます。
○加藤修一君 それで、同じ資料の四十一ページに「特定支援事業に関する体制の整備」ということで「改正案第七条関連」ということで書いてございまして、中小企業支援センターと連携するという意味で「政府系金融機関、商工会・商工会議所、中央会、その他」と書いてございますけれども、この「連携」という意味、これは官庁で考えている連携じゃなくて本当の連携ですね。つまり、我々よく予算書を見て連携といった場合、ほとんど縦割りで考えられているケースが多くて閉口してしまう場合があるんです。聞き飽きてしまう、実態は必ずしも連携になっていないケースが多くて。 ただ、この「連携」というのはもっと有機的なことも含めて考えていらっしゃるわけですね。あえて確認しますけれども、この辺がもう少しイメージがわからないところがあるんです。
○政府参考人(岩田満泰君) お示しの四十一ページの資料で申し上げますれば、商工会、商工会議所というのも従来から中小企業のある種の支援機関として存在をするわけでございます。 例えば商工会、商工会議所との関係で申し上げれば、このセンター事業を真ん中に置いて御説明をすればということでございますが、もちろん組織論ではなくて、組織として上下という関係にあるわけではございませんけれども、センターの事業として申せば、商工会、商工会議所が行われる経営改善普及事業というのは、一つのセンター事業全体のサブシステムになるというふうに考えますので、その意味で経営改善普及事業としてやることが最も適切な場合には、商工会、商工会議所の経営改善の普及事業として御紹介をし、その枠組みも使いながら支援をしていく、このようになると思います。 そのほかのケースについても同様なことになると存じます。
○加藤修一君 それでは、ナショナルセンターとか都道府県の支援センター、あるいは地域のセンターにおいても、これ先ほど御説明がありましたように、人材確保、いかなる専門家を準備できるか用意できるか、そういったことが極めて大事だと思うんです。 いわゆる人材確保の関係でありますけれども、これまでこの面について政府がとってきた考え方といいますのはどういうことになりますか。
○政務次官(細田博之君) 先ほど大分具体的に申し上げましたけれども、多様な専門家を用意しまして、その方々に速やかに対応していただく、そのための相談費用あるいは出張費用等も用意させていただくという形でございます。 それから、地域によって企業によってまた多様な需要もございますでしょうから、その都度またそういった専門家も探していかなければならないということで拡充していかなければならないと思います。実際には、例えば経営の診断といっても、中小企業診断士などのコンサルタントの場合もございますし、資金調達面の場合もございますし、商品のマーケティングとかISO9000の取得とか、海外市場開拓をしたいとか、さまざまな需要に応じていかなければならないと考えております。
○加藤修一君 午前中、ほかの委員の方が触れておりましたけれども、SCOREという組織がアメリカにあるということですけれども、これを簡単にちょっと概要を説明していただきたいんですけれども、これについての見解も含めてお願いいたします。
○国務大臣(深谷隆司君) アメリカにおいて中小企業庁がスポンサーとなって退職経営者サービス団、これをSCOREと呼んでいるんですが、一万二千人のボランティアが全米約三百九十の拠点で創業者とか中小企業者の相談に応じているというふうに聞いております。 ボランティアの八割の方が第一線から退いた退職経営者、二割が現役で仕事を続けている方ということでございまして、個別の相談内容に応じて、可能な限り相談者の事業内容や関心に見合ったボランティアを選ぶようにしているようでございます。 また、この機関では電子メールによる相談も受け付けていて、それらを利用した、つまりサービスを受けた総数は約三万に上るというふうに聞いております。
○加藤修一君 セミナー等を含めて年五千回以上開催している、あるいは三十万件以上の個別カウンセリングを請け負っているということなんですけれども、大臣の答弁の中にもございましたけれども、創業・経営支援については非常に効果的なあり方の一つじゃないかなと考えているわけですけれども、日本においても退職者はどんどん増加の傾向でございますし、それからそういった意味では非常に人材の宝庫と言えるわけでありますから、熟練の技術あるいは経営ノウハウ、そういったものを生かしていくことは非常に重要だと考えますけれども、この退職者の人材活用についてどのように政府の方はお考えでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) ちょっと別な話になりますが、去年の六月に緊急雇用対策というのを政府で決めまして、そのときに通産省の役割の一つに、一体会社はどういう人材を求めているかというケースを全部三十三万社で調査をしたのでありますが、最近その答えが出てまいりまして、意外に若年層を一番欲しがっているのかと思うと、それはそうなんですけれども、あわせて、今委員御指摘のような、中高年でも結構だが経験をした人が欲しいとか、あるいは建設会社なんかでいうと営業をやったむしろベテランが欲しいとかいうようなことで、随分今まであらわれていたニーズと種類が違うような感じがして、私はこれらを労働省の方にそのまま、一万ページに及びますが持参しまして、労働大臣に指摘をしたわけでございます。 ですから、そういうような実際のニーズということも考えましても、やっぱりこれは企業でありますけれども、一般的な中小企業の間でも同じような経験、ベテランというのを求めているのではないかというふうに思われます。 そこで、今度の指定法人では、今までの都道府県が行ってきた指導事業を大幅に移しますけれども、その仕事を行うに当たっては、このアメリカのただいまのような形も十分に見習いながら、公募をして登録をして、そしてそこからボランティア活動をやっていただくようなさまざまな工夫をしてみたいと思っております。
○加藤修一君 アメリカのSCOREの例なんですけれども、ある方が企業を起こしたいということで、技術上経営上の問題解決には高額の専門のコンサルタントを雇う必要があった。しかしながら、経済的余裕がなかった。そのときにSCOREの存在を知り、九七年初めに最寄りのSCOREオフィスを訪ねて経営相談を受けた。最初の面談で、SCORE在職七年のベテランエンジニアを初め、企業の中身によりますけれども、熱伝導の専門家、電気技師、会計士の四人から成るビジネスカウンセラーチームが編成された。四週間から六週間ごとに合計二十回のミーティング、そういったものが持たれて、非常に懇切丁寧に経営指導を受けたということで、成功の事例の一つなんですけれども、こういったことがやはり日本で行われていくことが非常に望ましいわけであります。 そういった観点から、日本でも、例えばアタックメイト奈良、そういったところでもそれに近いことが行われているようでありまして、要するに企業OBらが幅広い分野の専門技術者約三十人がそろって一昨年の一月に発足して約二百三十件の相談件数の実績があるようでありますし、日本でもこういった動きが徐々に出てきている。 大臣がおっしゃったように公募して登録させるということも一つの方法でしょうし、それからこういう動きに対してある程度の調査というか、どういったところにこういったたぐいの組織があるかどうか、こういう実態調査を私はすべきではないかと思いますけれども、この辺についてどうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 最近確かに、御指摘のようなケースを含めまして退職者がグループになってビジネスを起こす、その中には御指摘のようにいわゆるソリューションビジネスと言われております支援事業というようなものを新事業としてお始めになっているというようなケースがあるというふうに承知をいたしております。 今、調査をすべきではないかということでございますが、まさに実はこのセンターで人材のデータベースをこれからつくり、また充実をさせていかなければならないわけでございますが、そういうものの一環として各都道府県のレベルにおいて、データベース作成の上でいわばその県内に存在をするもろもろの、有用と言っては失礼でございますが、中小企業にとって役に立てる能力をお持ちの方々にお声をかけ、それこそ県内の経営資源を総動員するという、その上でデータベースを作成するという、言葉が適当かどうかわかりませんが、一種の運動のような形のものが必要ではないかと存じます。 ナショナルセンターにおきましても、全国的なレベルの能力をお持ちの方のようなデータベースを、県だけでは探し得ないような人材というもののまさに調査、発掘というのがこのセンター事業を行っていく上で極めて重要な仕事でございます。 分野によりましては、探すこと自身がなかなか大変であるという分野が存在をいたしておると承知をいたしておりますが、いずれにせよ、この努力を最大限することがこのセンター事業が成功する重要なかぎになるだろうというふうに承知をいたしております。
○加藤修一君 運動のようなものをやっていくということも考えに入れているというお答えであったようでありますけれども、別の動きとして、やっぱりNPOの動きということもお考えに入れていいのではないかなと思います。 SCOREの方はNPOでありますから、日本の六十五歳以上の介護の必要のない高齢者は今一千九百万人いる。さらにこれが十年後には五百万人ぐらいふえるという話になってきますから、こういったエルダーの方々の持っている能力を最大限に発揮していく、そういった受け皿をつくっていくことが極めて必要だと思いますけれども、その一環としてNPO、こういった点についても考えていく必要があると思いますけれども、この辺についての見解、御認識はどうでしょうか。
○政務次官(細田博之君) おっしゃいますような、NPOを活用してのこういった支援というものは大変大事だと思います。 したがいまして、これからどういうふうに、またそういうNPOとそれからそういう情報を欲しいという方々との連携をしていくか。当然、送り先がわかってメールを送って紹介する、それに対するまた返事をいただく、そしてまたアドバイスをいただくというようなことのやりとりがなければこれは発展しないと思いますし、企業の秘密の問題もありましょうから少し考え方の整理も必要になってくる場面もあるかと思います。 いずれにしても、我が国にはあらゆる面での膨大な、工業関係でも商業関係でも、その他サービス、コンピューター、いろんな意味で経験者が多いわけでございますから、必ずそういった今御提案のありましたような構想は花開くものだと思っておりますので、これからまたさらに検討してまいりたいと思います。
○加藤修一君 十分な検討をお願いしたいと思いますけれども、ただNPOは行政が余り深入りしてもまずいわけですので非常に難しいところがあるんですけれども、中小企業庁の方でそういった面についての、組織化というか何らかの後押しができるような体制をつくり上げていただきたいと思います。 それでは、最後の質問に移りたいと思いますけれども、資料集の四十二ページに「都道府県等支援センターが行う中小企業支援事業の具体例」ということが書いてございますけれども、中小企業診断士の関係なんです。 当然、こういうセンターの方に来ているとさまざまな相談に乗っていくということになるわけでありますけれども、私が調べた範囲では、中小企業診断士の研修内容なんかには余り環境にかかわるようなものがない。環境のソフト、環境の技術にかかわるようなものがないように思います。 ただ、支援事業の中には省エネルギー、リサイクルの推進とか、あるいはISO9000の話が出てきたりなんかしていまして、それからことし、平成十二年度は循環型社会元年ということで第一年目に当たる。今後、循環型社会というのをつくり上げていこうと。また、それにかかわるような法律も通産省を初めほかから相当数出てくるようなことになっているわけですから、そういった法律にかかわる問題、あるいは具体的に事業を環境技術の面で起こすということについても相当深い見識、知識というのが要求されるように私は思うんですけれども、そういった面で中小企業診断士の研修内容、あるいは試験があるならば、その試験の中に見直しを加えていく必要が当然あるように思いますけれども、この辺についてはどうでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 中小企業診断士というその制度のあり方について再構築を図っていこうというふうに考えているわけで、その場合には、単に、財務管理とかあるいは生産管理、労務管理といったのが今までの中心ですが、それだけにとどまらずに、中小企業経営方法に関する幅広いニーズにこたえられるような能力認定制度としていきたいというふうに考えます。それから、実践的な能力というのを今回は重視してまいります。 そうなりますと、例えばその研修期間の中で、実際に経営企業のテーマを材料としてその企業の経営戦略等についてグループで討議する、いわゆるケースメソッドを導入するといったように、経営戦略にそのまま助言できるようなそういう勉強を大いにしていただくようなことをやると。ここいらは大きな見直しだろうというふうに思います。 ただ、今環境技術の点にお話がございましたけれども、こういう具体的な専門的な知識の問題になりますと全部診断士が身につけるということは容易なことではありませんので、高度な専門知識が求められるような場合には、むしろ中小企業診断士はその専門家と中小企業とのいわゆるコーディネーターとしての仲立ちを行う、そういうような形の方がむしろ間違いがないのではないかなというふうに思うわけであります。 いずれにしても、中小企業のニーズはさまざまでございますので、それにできる限りこたえられるような、中小企業診断士がコーディネーターとして活躍できるような内容を整えるような仕組みに持っていかなきゃならぬと考えます。
○加藤修一君 よくわかりました。 いずれにしましても、小渕総理がおっしゃっていましたミレニアムプロジェクトですか、その中では新規産業として情報の関係、あるいは高齢化社会に対してどう対応するかという件、それから三番目として環境の面ということで、こういった面については相当これから幅広く展開していく話になると思いますので、センターが十分これに対して対応できるような機能をますますつくり上げていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 きょうは、京都の伝統地場産業に関連いたしまして、中小企業金融について御質問をさせていただきたいと思います。 NHKの朝の連続テレビドラマの「あすか」が終わりまして少し寂しくなったような気がするんですけれども、おかげさまで京都の和菓子屋さんは少しは売れ行きが増しまして、あのお店のように列をなして和菓子を買うという光景があちこちに見られるようになりましたので本当にうれしい限りでございます。しかし全体としては、やはり中小企業が大変厳しい現状にあるということは否めないわけでございます。 まず第一に、大臣にお伺いしたいんですけれども、昨年来信用金庫の合併、事業譲渡というものが全国的にも相次いでいるわけですが、この信用金庫あるいは信用組合が中小企業金融に果たしてきた特別の役割について、まず大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 信用金庫及び信用組合というのは法令上、会員または組合員であるという、そういう地域の中小企業者への資金の振り分けというのを義務化されてまいりました。そこで、中小企業金融の本当に身近な存在として、いろいろなノウハウも含めたいい相談相手であり融資についても十分な配慮をしてくれた、そういう存在で、大きな中小企業への貢献をなしてきたと考えます。
○西山登紀子君 この信用金庫などは中小企業専門の金融機関だと、こういうふうに呼んでもいい金融機関であると思います。 この信用金庫、一九九五年から九九年にかけまして全国で店舗数をふやしてきました。ところが、最近心配な状況が起きておりまして、九九年以降破綻信金が相次いでおります。埼玉県の小川信金岡山県の玉野信金、大阪、東京などでの合併が全国に起きているわけでございます。そして、ことし一月十四日には京都で、京都みやこ信用金庫、南京都信用金庫が京都中央信用金庫に営業譲渡を行うことを発表いたしまして、京都に激震が走りました。これは北海道の拓殖銀行に例えられる激震だと言うような方もおられるぐらいの激震でございました。 全国でも今後このような事態が起こるのではないかと心配されるわけですけれども、大臣は、こうした全国的な動き、また京都の二つの信用金庫の営業譲渡の問題について、中小企業を所管する大臣のお立場からどのように受けとめていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 近年、信用金庫、信用組合の統合、合併等が活発化しています。一般論で言えば、そういう動きを通じて信金、信組の足腰が強くなる、そしてそのことが中小企業金融をより円滑に進められるという意味では、私は期待を持っている一人でございます。 今回の京都の二信金の事態については、関係者が極めて早いピッチで事業譲渡の合意に達したと。私は、預金者保護及び信用秩序維持の観点からこれは望ましいものと評価していいのではないか、地域経済社会の安定にもこれから役立ってもらわなければならないと、そう考えています。
○西山登紀子君 これまで、このみやこ信金それから南信金というのは中小企業のそれこそ専門の金融機関として非常に地域の、京都の中小企業に貢献をしてこられたわけでございます。非常に細かく融資をしてくれる、ほかの大きな銀行とは違うと。 例えばみやこ信金などはずっと、二つの西陣信用金庫、伏見信用金庫が合併してできました信用金庫でございますけれども、この合併、もとの西陣信用金庫というのは織り屋のだんな衆、伏見信用金庫は伏見の酒どころの酒造会社などが出資をしてできた信用組合でございます。 南信金はどうかといえば、宇治茶ですね、宇治茶の製造業者などが中心になってもともとはつくった、そういう金融機関でございます。独特の商慣行にのっとりまして、西陣だとか室町の問屋さん、多少の赤字があっても長いつき合いの信頼関係から融資をしてくれる、いわば自分たちの金庫のような、そういう日常的なつながりが深い、まさに伝統地場産業と密着して今まで育ってきた信用金庫なんです。 それが、日本全体のもちろん不況の影響もございます、さらに和装産業の深刻な問題、いろいろ重なりました。もちろんそれだけではないと思います。二つの信用金庫が破綻をいたしました経営責任というのがその経営者に厳しく問われることはもちろんのことでございますが、中小企業庁は、一月十四日以降、大分時間がたっております、二カ月半がたっておりますけれども、この京都に激震が走りました二つの信用金庫の破綻、営業譲渡の発表以降どのような事態が起こっているのか、またその現状に対してどのような対策をとってこられたのか、そのことを御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 事業譲渡の基本合意が行われました後、一月十七日に京都府内の政府系金融機関の支店及び京都信用保証協会に対しまして特別相談窓口の設置を指示いたしました。昨日までに累計四百四十一件の相談が参ってきております。また、融資関係では、相談窓口開設後、二信金の事業譲渡に伴う政府系の金融機関三機関における融資承諾実績は百五十七件、十七億五千八百万円となっております。 また、それ以外に、中小企業安定化特別保証制度あるいは三機関によります貸し渋り対応の特別貸し付けというような制度が、いわゆるセーフティーネットとして用意された制度がございます。こうした制度につきましても、引き続き的確な運営を図ってまいりたいと考えております。
○西山登紀子君 四百四十一件の相談があったということなんですけれども、その中で、どうしても解決しない、あるいはうまくいっていないんだというような、今まだ相談継続中だと、そういう内容の分析はございますでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) ちょっと手元にある資料でございますと詳細まではあれでございますが、大まかに申し上げまして、大半の相談が一月中に集中をいたしております。相談としては二月以降は落ちついた状況になっていると承知をいたしております。
○西山登紀子君 二月中は落ちついたと言うんですけれども、ちょっと私が調査をしたり私のところに届いている事情とは違うようでございます。事態は非常に深刻で、自治体も含めまして緊急な対策をということで皆さん一生懸命になっていらっしゃる、こういう状況でございます。 大臣にお伺いしたいわけですけれども、もちろん相談窓口を設けるということも必要ですし、そしていろんな解決のために政府系の金融機関が対処をするということは、これは一般的にやっているわけでございますが、しかし今のこの事態というのはそういうふうな通常のやり方でいいのか、それで十分なのかというと、決してそうではない事態、心配な事態が実は広がっているわけでございます。 これは、「金融財政事情」という雑誌に、譲り受ける側の京都中央信用金庫の理事長の道端さんという方がインタビューに応じていらっしゃるんですけれども、そのインタビューでこんなふうに言っております。三月二十日号、理事長の発言では、中央信用金庫は「正常債権のみを譲り受けることにしたわけだ。」と言っております。また、「原則として金融検査マニュアルで要注意先以下に該当するものは引き受けるつもりはない。」、こんなふうに言っているんですね。さらに、労働者、「事業譲受けの時期および引き継ぐ店舗数、人員数のメドは」というふうに聞かれましたところ、「両金庫のすべての職員を引き受けることはできない。」と言っております。 しかも、その内容的には非常にすごいことを言っていらっしゃいまして、これによりますと、京都みやこあるいは南信金、そういうところの労働者がほとんど半分ぐらいになっちゃうんじゃないかというような数まで出して発言をされています。ですから、激震が走っているのは当たり前のことです。これでは大変な失業が起こるぞ、あるいは自分たちのところはまともに受け継いでもらえないのじゃないかという心配が起こっているわけです。 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、中小企業対策というのは、確かに中小企業は多種多様でございますし、地元に非常に密着しているということからは、より国よりも身近なリアルな実態をつかむという点では自治体の方がすぐれていると思います。また、そういう役割も必要だと思うんです。 そこで、自治体がこの事態についてどういうふうに国に対して、あるいは市町村の場合は府に対してですが、要望を上げているかといいますと、一月三十一日に宇治市以南の十四の自治体が府や国に対して要請書をつくっております。これは連名になっておりまして、十四の市町村が要請先は国や京都府また信用保証協会や中央信用金庫そのものにもあてて要望書をつくっているわけです。 その要望の中身は大体共通しております。例えば、国に対する要望には、「譲渡が円滑に実施されますようご指導をお願いしたい。」、あるいは「事業譲渡に関連して必要となります国の支援措置と関係金融機関に対して、事業譲渡することとなった両信用金庫と取引のあった中小企業が企業活動を支障なく続けられるようご指導をお願いしたい。」、あるいは「事業譲渡することとなった両信用金庫の職員の雇用確保についても十分な指導をお願いしたい。」、大体そういうふうな共通した要望がずっと続いているわけでございます。 京都府知事に対する要望の中では、「国への各種支援措置の要請と京都府の各種融資制度をはじめとする中小企業対策の拡充をお願いしたい。」、あとはもうほとんど共通です。職員をちゃんと雇用してほしいとか、それから今まであった取引を継続して支障なく事業活動が続けられるようにしてほしいとか、みんなやっぱり共通しているわけですよね。 この最も該当する中小企業の直接的な相談を受けながらこうやって要望をまとめてきている地方自治体の要望を大臣は率直に受けとめて、そういう点で全体としてこれを国の対策の方向として実現をしていっていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 要望書につきましては、委員御指摘のとおりの内容の要望が何項かに分かれて書かれております。中小企業向けの資金を円滑に供給するということは全く大事なことでございまして、これをきちっとさせていくことは我々の役目でもございます。 通産省といたしましては、例えば特別保証制度あるいは政府系金融機関による貸し渋り対応の融資等々を一層これからも督促して対応してまいりたいと思いますし、中小企業向けの円滑な資金供給に関する民間の金融機関につきましては、今までもそうでありますが、金融監督庁に対しまして我々からも適切な対応を引き続き働きかけてまいりたいと思います。 労働関係はお隣に来ておりますから、どうぞ。
○西山登紀子君 そこで、具体的な問題を次にお伺いしていきたいと思うんです。 まず、運転資金の問題なんです。こんな問題が起こっているんです。 営業譲渡が発表された一月十四日以降、みやこ信金と取引のあった西陣の業者、一千万円の運転資金が手配できずに出機の職員二十数人を解雇した、こういう例が起こっています。ほかにも、七十日の手形、五百万円割り引くように申し込んだが応じてもらえず事業所を閉鎖した。従業員の給料など月末の資金繰りを信用取引で調達していた自動車の修理工場が廃業する。こういう事態が相次いでいるわけです。 首切りをやむなくされた西陣の業者は、今まで信用貸しで信金から貸してもらっていたその融資を点滴になぞらえて、点滴で何とか生き長らえていた患者から点滴を奪うようなものだ、こういう怒りの声が上がっているわけです。 つまり、月末の資金繰りが調達できなければ事業が続けられません。今までは、先ほど来言っておりますように、独特の商習慣もありましてお金を貸してくれた。そういう信金が一月十四日を境にしてもう貸さないと、こういうふうになっている。それがストップされたために倒産、閉鎖が起こっている。 こういう事態に具体的にはどういうふうに対処をしてきたのでしょうか、また対処していくのでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業の公的な対策といたしまして、私ども、今度、特別保証制度につきましてさきの国会で補正予算をいただき、この配分に当たりまして、京都府知事を初めといたしまして関係者から、特別保証の財源につきましてもこの信金問題も考慮に入れた配慮をいただきたいというような御要望をいただきました。 そういうようなことで、特別保証制度に関係をする京都府の保証協会に対します資金配分につきまして、その点も加味したような形で対応をさせていただいたということでございます。 あわせまして、御案内のとおり、運転資金の円滑化のための特別貸付制度をかねてより設けておるところでございまして、そうしたものの御活用も賜ればというふうに考えているところでございます。
○西山登紀子君 先ほど、今鎮静化しているというお話があったんですけれども、とんでもありません。倒産、不渡り、どういう状況かということで、企業の名前は申し上げませんけれども、例えば一月二十日に染め呉服の製造卸の非常に大きな有名な企業が店舗閉鎖をしております。一月二十八日、もう一つの染め呉服の製造卸商が自己破産をしております。一月二十八日には和装小物卸が自己破産。一月三十一日には染め呉服製造が不渡りを出している。二月五日にももう一つの企業が不渡り。二月五日に、これは白生地の卸ですけれども、そういう事情説明に入っているというようなことで、一月も二月もこの二つの信用金庫の破綻、事業譲渡の激震の影響というのは次々にむしろ広がっていっているわけです。 確かに枠を確保したということは対策の一つではあろうかと思いますけれども、しかし本当に生きた対策になっているのかといえば、こういうふうに次々と影響があって倒れるところが出ているということをもう少し率直に見ていただきたいと思うわけです。 一つは、確かにお金の枠は確保されたんですけれども、制度融資となりますと実際的に借りるまでに手続に時間がかかるわけですね。普通の事態であればそういう手続をやっていてもいいかもしれません。しかし、一カ月以上かかる、間に合わないから何とかしてくれ、こういう声が届いているわけです。支払いは待ってくれない、お給料は払わなくちゃいけない、不渡りを二回出すともう倒産だ、こういうようなことです。 今までは信用貸しで融資をしてくれていた信用金庫が、突然一月十四日から金融機関の都合によっていきなり、お金を貸すことができないというようなことになっているわけです。そして、こういう倒産とか不渡りだとかという形で今対象の中小企業は本当に大変な事態になっている。だから、せめてせめて、こういう今特別の状態にあるわけですから、そういう事態になってお金が借りられない方たちが優先的に迅速な手続でもって借りられるような、そういう工夫、対策をとっていただけないでしょうか、どうでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 私どもといたしましても、かねてより中小企業をめぐります金融環境は大変厳しいものだと思っておりますし、御指摘のような事業譲渡というようなケースにつきましてはいろいろな難しい問題があろうかと存じます。 従来から、中小企業の金融の円滑化のための親身な対応あるいは審査の迅速化ということにつきましては随時指示をしてきておるところでございますが、御指摘もございますのでその徹底をさらに図ってまいりたいと存じます。
○西山登紀子君 ぜひ敏速に、迅速にお願いしたいと思います。 さらに、起こっているちょっとひどい事態なんですけれども、一括返済ということを求められているという事態について取り上げたいと思うんです。 私は直接お伺いしたんですけれども、破綻した南信金から一括返済を求められているという、こういう事例がございました。四千万円の融資の返済を一括で迫られた、それで家も土地も売り払って、商売ももう倒産するしかないという訴えがあったわけです。これは一月十四日以降になったら急に一括返済をしろと、おかしなことです。しかし、実際にはそういうことが求められている。 これはある週刊誌に報道されていることですけれども、ある建設業者がみやこ信金からやはり融資の一括返済を迫られて、そして定期預金を担保に入れて担保不足を補えだとか、あるいは運転資金に回そうということで自宅の半分を売ったら、それも返済に回せだとか、もう本当に身ぐるみはがれていく。あげくの果ては、返せなければ整理回収機構、RCC行きになるんだぞというおどし文句が使われているという、こういう事態について、中小企業庁はどうでしょうか、把握をしていらっしゃいますか。
○政府参考人(岩田満泰君) 私どもがもろもろの先ほど来の相談窓口等を通じて把握している限りでは、そのような実態は承知しておりません。(発言する者あり)
○西山登紀子君 これは激震が走っているんです。通常の、それこそ待ってちゃだめだとさっきだれかがおっしゃったけれども、待ってちゃだめだと思うんです。現場に飛んでいってその事態をつかむという努力。とにかく通常の状態じゃない、激震が走っている。そういうところにきちっと身柄を持っていってつかむという、それこそ生きた中小企業支援になるんじゃないでしょうか。実際には現場ではこういうことが行われている。しかもおどし文句に、RCC行きになるんだぞというようにおどかす。 金融再生委員会にお聞きしますけれども、RCC行き、整理回収機構に行けばこれは一律に一括返済しなきゃいけないんでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 先生がおっしゃっていますのは、RCC行きにするぞ、RCC行きになればいわば一方的な回収だぞという御趣旨のお話だったかと思うんですけれども、実際のところ、確かに不良債権の買い取りをRCCはしておりますけれども、目的とするところは債権回収の極大化でございますので、そのためには債務者の実態把握にまず努めるということで、回収よりもむしろ営業を続けさせながら返済させた方が有利であると解される場合もあるわけでございまして、そうした場合には手形の書きかえとかあるいは期限が来た借り入れの乗りかえ等に応じている場合もあるというふうに理解しております。(「実態は違うぞ」と呼ぶ者あり)
○西山登紀子君 実際厳しいそういう実態もあるようです。 業者の皆さんの中でそういうことを御存じなくて、なくてというか、実際にはそういうふうにやられているということかもしれませんけれども、しかし一括返済しなきゃRCC送りだぞというふうなことをおどかし文句に使っているというようなことを実際やっているということは、これはやっぱり許されないことじゃないかと思うんです。もし一月十四日のこういうことがなければ、これは約定どおりに返していけばいいわけです。ところが、一月十四日以降、全くその業者には責任がありません、金融機関の側にこそ責任があるんです。ところが、一括返済しろと。そのことでどうしようかというふうに業者の方が本当に困り切っていらっしゃる。これは、こういう事態をそのままに放置するということはやっぱり許されないと思うんです。 ですから、ぜひ調査をして改善をしていただきたい、やめさせていただきたいんですね。どうですか。
○政府参考人(西原政雄君) ただいまの件でございますが、今のような報道があるということは承知いたしております。それから、いろんな苦情相談、こういったものも何件か受け付けておりまして、そういったものについては、基本的にはその金融機関自身が責任を持って対応していただくということで処理をしていただいているところでございます。 個々の取引につきましては、実を言いますと、この監督庁という立場は、個々の契約を、これを継続しろとかこれをやめろとか、そういうような形で介入するということができない立場なものですから、その点についてはやはり、融資対応あるいは回収の仕方等につきましては基本的には各金融機関自身が経営判断としてやっておられるということでございますので、ぜひとも当事者間でよくお話をしていただいて解決の道を探していただきたいというふうに考えております。
○西山登紀子君 当事者間って、これだけひどいことをやっている。一括返済やっているということで私も聞いたし、報道もされている。それにさらに当事者間でやってくれということは、これは、国は何にもしない、あるいは金融監督庁は何にもしない、こういうことですか。
○政府参考人(西原政雄君) 要するに、個々のケースによるわけですけれども、その個々の契約というのはいわゆる商法、民法に基づく形での契約履行という形なものですから、金融監督庁としては、例えば銀行法に触れるというような形で何か問題がありましたならば、それに対しては当然のことながら厳正な対応を図るということになるわけですが、個々の融資対応の問題につきましては、個々にこれはこうしろああしろということで介入していくということはできないという立場は御理解いただきたいと思います。
○西山登紀子君 個々のケースというんじゃなくて、この二つの信金の破綻と事業譲渡に関連して、こういう、一括して返済しろだとかあるいはRCC行きになるぞとおどかして一括返済を迫っているという、普通あってはならないことが起こっているんだということについて指導する責任があるんじゃないかとお聞きしているんです。なくしてほしいんです、こういうことを。あったら倒産しちゃうんですから、その人たちは。
○政府参考人(西原政雄君) 大変繰り返しになって恐縮でございます。 こういう特に破綻金融機関の場合には、実を言いますと、やはり不良債権を大量に抱えていたがために破綻金融機関になったわけでございます。そこで、実はそういったところは、彼ら自身が言っていることですが、債務超過であるということで、認識の上に再生法に基づいて申し出が行われてきたわけですが、その場合、その破綻金融機関であるところについて申し上げますと、その債務超過額というのがさらに拡大するということのないように、事業譲渡が実行されるまでの間に適切な業務運営をしてほしいということがやはり求められているわけです。したがいまして、当庁といたしましても、資産内容の一層の悪化を招くような行為はやめてほしいというような形での業務改善命令を一方では打ってございます。 そういった中で破綻金融機関は対応していくということになるわけですが、例えば最終返済期日が来てしまったというような債務者、あるいは長期間にわたって延滞を繰り返しているそういった債務者、あるいは期限の利益を喪失している債務者、こういったところに対してはやはり信金の側から当該債務者に対して債権の弁済をしてほしいということで協力を求めるということはあり得ることであります。 個々について我々どうのこうのということではございませんが、一般論として申し上げればそういうような事態かと存じます。
○西山登紀子君 なかなかいいお答えがいただけません。つまり、金融機関が破綻しても約定どおり返すというのが原則であって、一括して返済しろと迫る、これはだめでしょう。あってはならないことでしょう。どうですか。
○政府参考人(西原政雄君) 基本的にはそれぞれの契約条項に基づいて履行が行われるべき話でございますので、基本的には今おっしゃられたとおりでございます。あとは当事者間でいかに話し合いが行われるかということだと思います。
○西山登紀子君 本当にまどろっこしいといいますか、一括返済しますなんという約束をしているわけじゃないんですよ。一月十四日のその(「調査をしてみろ、調査を」と呼ぶ者あり)本当ですよ。一月十四日のそういう激震が走って、金融機関の都合によって一括返済しろと。これは約束違反なんですよ。そういうことが起こっているということなんですよ。このまま放置しておくんですか。じゃ、事実を調査してください。
○政府参考人(西原政雄君) 個別の事案について苦情、陳情等がございましたら、それはそれぞれの各協会の窓口がございますのでそこにぜひ申し出ていただきたいと思いますが、もちろん当方の方に申し出ていただいても結構でございます。その上で、実態についてよく把握した上で、仮に銀行法上に触れるような、あるいは信金法ですが、それに触れるようなことがあれば厳正に対応してまいりたいと思います。
○西山登紀子君 私は今、国会で私が何のために質問しているのかなと思いますね。こういう事態があるんだし、また報道もされているんだから調査をしてこういうことがないようにしてほしいと言っているのに、また自分たちの方にどこかから申し出てくれたらやりますみたいなそういう悠長なことを言っている。そんなことではもう本当に次々に倒産が出てしまうし、こんな理不尽なことがまかり通っていくんですよ。私はその監督庁の態度というのは納得がいきません。こんなこと、国会で質疑が許されているんだったら、私、何のために質問しているのかわからない。調査をすると、本当にこういうことが、私はあると言っているんだけれども、やっぱり調査をして対処するということを言わないと、これは本当に終わりませんよ。
○政府参考人(西原政雄君) 大変恐縮でございます。先ほどのちょっと繰り返しになるんですが、個別の金融取引といいますのは、例えば信用金庫法に基づいた、金融法規に基づく取引ではございません。あくまでも民商法に基づく商行為、商取引なものですから、その是非についてはなかなか我々の方で判断するということではなくて、もし必要であればそれは司法手続に基づいて判断すべき事柄というふうに我々考えております。それ以上に我々がそこに口出しをするということになりますと、ある意味では経営介入ということにもつながりかねませんので、そういった点はぜひ御理解いただきたいと思います。 我々確かに監督権限というのはございますが、それは必要最小限のものであるというふうな認識でおります。
○西山登紀子君 本当に中小企業が今困っている、そのことをまた国会で取り上げているということなのに動こうとしないということでは、私は、本当の金融監督庁、生きた監督ができないというふうに思います。 納得しないけれども、時間があるので次に移ります。 この事業譲渡、当事者間の合意だけでは実は実行されないんです。資金援助の申し込みなんかを行いまして預金保険法による手続があるはずです。手続上、この二信金と中央信用金庫の事業譲渡、どこまで行っているんでしょうか。
○政府参考人(西原政雄君) 現在の状況でございます。 両信金におきましては、もう御承知のとおり一月十四日に破綻ということで、京都中央信金との間において、預金保険機構からの資金援助を前提に本年中に、それをめどに事業譲渡をするというようなことで合意を発表いたしております。 そこで、その後、一月二十六日でございますが、破綻両金庫におきまして臨時の総代会が開かれまして、そこで京都中央信金への事業譲渡、これが承認をされております。 それから、二月の上旬になりまして業務監査委員会、これは弁護士ですとか、あるいは公認会計士、あるいは信用金庫の関係のいわゆる中央金庫みたいな形での全信連、こういったところのメンバーが入りまして業務監査委員会、これのもとに現在業務が行われているという状況にございます。 なお、年内をめどに事業譲渡ということでございますので、今後、今先生申しました適格性の認定の申請、あるいはそのための事業譲渡、譲り受けの認可の申請、そういったものが恐らくまだ大分先になるんじゃないかなという感じでおります。
○西山登紀子君 次にお伺いしますけれども、預金保険法に基づいて手続が申請されると。そういたしますと、適格性の認定というものが行われるわけです。 第六十一条の適格性の認定、三つの要件があるということですが、それを述べてください。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、六十一条第三項に適格性の要件がございまして、第一には、当該合併等、等と申しますのは営業譲渡も含んだものでございますが、が行われることが預金者等の保護に資すること、第二、預金保険機構による資金援助が行われることが当該合併あるいは営業譲渡を行うために不可欠であること、そして第三に、当該合併あるいは営業譲渡に係る破綻金融機関について、合併等が行われることなく、その業務の全部廃止あるいは解散が行われる場合には、当該破綻金融機関の業務を行っている地域または分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること、この三つの要件を掲げております。
○西山登紀子君 つまり、その三つの要件に合致するということで連名で申請がされるわけですけれども、破綻金融機関及び救済金融機関も、適格性があるというんでしょうか、それがその三つの要件に基づいて審査がされて、そして、いいですよと許可が与えられるということになるわけですね。 私が注目いたしますのは、この三つ目の要件、破綻金融機関について行われます合併等、等の中には事業譲渡が入るわけですが、この合併、事業譲渡が行われることが、当該破綻金融機関が業務を行っている地域または分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあるときに、これはよろしいよと、もしそういうことができない場合には、ということなんですが、この利用者の利便に大きな支障が生ずる、この利用者の中には借り手というのも入っているんでしょうか。あるいは、地域及び分野における資金の円滑な需給の中には借り手の保護ということも含まれているんでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 先ほど通産大臣がお答えになられましたとおり、この預金保険法と申しますのは、預金者等の保護を図る観点から特別資金援助を行いまして信用秩序の維持に資すると。預金者の保護と信用秩序、この二つの大きな目的があるわけでございます。そういう預金保険法の第一条の目的から出てきますことは、先生のおっしゃられますとおり、ここにおける利用者というのは、預金者だけではなくて、信用秩序の維持という観点から出てくる、すなわち地域金融の安定とかそういうことを当然含んでいることでございますので、ここに言います利用者というのには借り手が含まれるというふうに理解しております。
○西山登紀子君 借り手の保護もこれは含まれる、三つの要件の中の一つですね。地域または分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便の中には、預金者はもちろんですけれども、借り手の保護も含まれると。私は、これは非常に大事な点だろうと思うんです。 今、破綻した金融機関から融資を受けている企業の人が非常に戦々恐々としております中に、実は、RCCにあなたのところの企業は行きますよというふうなことになりますと、信用で商売をやっている場合には、これは致命的なものになってしまうんです。これ、金融再生委員会が適格性の認定を行うときに、余りにも安易なRCCに回すというようなことが大量になされるようなことがあればどのように対処されるのでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 先ほども申しましたとおり、借り手、借り手と申しましても正確に申しますと善意かつ健全な借り手の保護ということでございまして、そういう観点から破綻金融機関から受け皿金融機関への譲り渡しというものについての適格性というものを金融再生委員会では審査しております。 その審査のポイントといたしましては、先生の御質問にかかわるところのみ申し上げますと、例えば債務者区分の中で正常先、こういうところは確実に受け皿の方に行っているかどうか、要注意先であってもどの程度の範囲のものが行っているかとか、そういう地域金融の安定を頭に置きながら、どれほどの資産及び取引先が譲り受け金融機関、救済金融機関の方に行っているかというのは、十分に委員の皆様に御説明の上、委員の審査を受けている次第でございます。
○西山登紀子君 先ほども紹介いたしました「金融財政事情」の京都中央信用金庫の理事長のインタビュー、「正常債権のみを譲り受けることにした」と言っているんです。そして、「原則として金融検査マニュアルで要注意先以下に該当するものは引き受けるつもりはない。」と言っているんです。 こういうことは認定の要件に沿っているんでしょうか。正常しか受けないよ、要注意先は受けないよと。
○政府参考人(森昭治君) 預金保険法の極めてリーガルな法律解釈からいけば、基本的には破綻金融機関と救済金融機関の譲り受けに際して、どの債権を譲り受けるか、どの債権を譲り受けないかということの協議、そしてそれに基づく合意、その合意が上がってくる、その合意の内容が合理的であるかどうかを我々は審査するということでございますので、この債権を受けていない限りはだめだとかそういうことはなかなか言いにくいわけでございますけれども、先ほど申しましたとおり、地域金融の安定等を頭に置きまして、全体としてどの程度の債権が、中身を含めましてどの程度の債権が救済機関に行っているかということを我々は重大な関心を持って見ながら適格性の認定をしておるわけでございます。 ちなみに、これまで金融再生委員会がおととしの十二月十五日に立ち上がって以来、信用金庫の破綻処理と申しますか、適格性の認定及び必要性の認定をいたしました事例は二つ、二金庫ございますが、そこでの中身につきましては、債権額で申しますと約五〇%程度が救済金融機関に移り、先数でいいますとその大部分が、取引先数で割合を示せばその大部分が救済機関に行っているという過去の実例がございます。 なお、先生御指摘の信金の例につきましては、先ほど監督庁が申しましたとおり、まだ資産の振り分けという段階であろうと思います。そこから再生委員会にいろいろな面での資料がそろい、また債権についての合意ができてから上がってくるにはまだ時間がかかろうと思います。
○西山登紀子君 これには地元の京都中小企業家同友会の皆さんも大変心配をしておりまして、知事あての要望を二月八日にも出しております。金融相談に当該企業が路頭に迷うことがないように特段の配慮と措置を講じられたいと、企業の一方的な取引の切り捨てが行われないように十分中央信用金庫に対して特別の支援と指導を図られたいとか、こういう切々とした要望が京都の中小企業家同友会がこれは知事あてですけれども出されているんですね。ぜひそういうことも念頭に置いて、適格性の認定の審査に当たっていただきたいと思います。 大臣にお伺いしたいわけですが、今皆さん心配しているのはそういうRCC送りになるのじゃないかとかそういうことなんですが、実は金融監督庁の自己査定がそのまま信用金庫にも当てはめられているわけですけれども、これは少し信金に一律に当てはめるのは厳しいのじゃないかという声も上がっているところでございます。 北海道の場合には、拓殖銀行から北洋銀行に譲り受けるときに、これは両者の話し合い、もちろん指導が入ってのことでしょうけれども、一億円未満のところは原則全部もう引き受けるというようなガイドラインを置いて無用な不安を起こさないように、こういうふうにやったということをお聞きいたしました。 そこで、これからもこういう信金の破綻、事業譲渡というのも、あってはならないことですが起こるかもしれないということなので、京都の場合もそうですけれども、数千万円以下の債権は例えば無条件に引き継ぐというような信用金庫の独特の経営実態を考慮した基準、セーフティーネット、こういうものをつくるということを関係省庁に要請していただきたいと思いますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 北海道拓殖銀行が破綻した際に、譲り受け銀行たる北洋銀行において、一定の条件を満たした一億円未満の貸付債権については原則としてすべて買い取りを行ったということは承知しております。もちろん無条件ではなくて若干の条件つきですが。 信用金庫を含めて今後の金融機関の破綻に際して善良な借り手の保護を図るということはとても大事なことで、そのためにまず第一は、お話もありました営業譲渡の手続を迅速化していくということが一つ、もう一つは譲り受け金融機関に対する事後的な損失補てんなどの仕組みが必要だと考えまして、これらを盛り込んだ預金保険法等の一部改正案が今国会に出されているところでございます。すべて無条件でというわけにはまいりませんが、その一部についての補てんが可能な形の法律案というのを今出しておるという状況です。
○西山登紀子君 なぜ私が数千万円以下というふうに申し上げたかといいますと、京都で企業が倒産をしているその状況を調べてみますと、例えば今年度の二月二十九日現在の倒産の状況を見ますと、資本金別にしますと、四十四企業倒産しているんですけれども、そのうちの四十三企業は五千万円以下なんです。だから、例えば五千万円以下は譲り受けるというふうなことを一つのガイドラインといいますかセーフティーネットの数値に持ってきてもいいんじゃないかなというようなことをちょっと考えて提案をさせていただいているわけでございますけれども、ぜひお考えをいただきたいと思います。 最後に、きょう資料も配らせていただきました京都の伝統産業を守るという点からも、この二つの信金の問題は非常に大事です。地元の皆さんが一月二十六日に京都伝統的工芸品指定産地連絡協議会、二〇〇〇年地場製造産業を考える六十分決起大会というのを開かれまして、参加者の方からこういう資料を私いただきました。 これは「決議(案)」になっておりますけれども、決議がされたものでございます。この中で、すべて御紹介するわけにはあれですが、例えば四番目、「一大不振のこの時こそ、国・府・市が地場製造基幹産業である、伝統産業を中心にした中小零細企業に対し、抜本的施策を講じ、「大がかりな助成」「雇用創出」に取組むべきである。」、五番目、「地場製造基幹産業である伝統産業を中心にした産業の「労働報酬」「労働条件」は、最悪の状態である。殊に昨今は、前述のとおり職を失う者も多く、その改善は急務である。」、六番目にこの問題が出ておりまして、「金融再編の名のもとに、京都みやこ信用金庫が、京都中央信用金庫に営業譲渡される。 この混乱で地場製造産業に悪影響を与えないよう、行政は関係金融機関を指導すると共に、円滑な金融対策を講じるよう切望する。」となっているわけでございます。 ここで大臣にお伺いいたしますけれども、今るる私が紹介をしてまいりましたように、この二つの信用金庫の破綻、事業譲渡というのは京都の伝統産業に非常に大きな影響を与えております。こういった中小企業者の窮状を救うというこの対策がどうしても必要でございますし、とりわけ伝統産業の育成ということにつきまして、私は常々、予算が余りにも少な過ぎるんじゃないかと、一つも二つもけたが違うんじゃないかというふうに思っているわけですけれども、そういうことも含めまして大臣のぜひこの問題についての御決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) それぞれの地域が有している地場産業は、その技術も含めてその地域の発展のみならず日本の発展に大きく貢献したわけでございます。そういう地場産業が今京都に限らずいろんなところで苦労なさっている。これに対する深い配慮と応援は通産省挙げてやっていかなければならないと思います。 融資関係で申し上げれば、信用保証協会による協力、あるいは政府系金融機関による融資、これらの窓口が親切に対応することを私は一層督促していきたいというふうに思っています。 また、先ほど金融監督庁からのお話もありましたが、建前は建前としてやはり現実に即した動きを金融監督庁もしていくべきではないか、そういう意味では我々も、今までも申し上げてまいりましたが、一層金融監督庁に対しては督励もさせていただきたいと考えます。
○西山登紀子君 大臣から、先ほど私の質問のやりとりをお聞きいただきまして、そういう御答弁をいただいたこと、大変うれしく思っております。どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
○梶原敬義君 具体的な法案の審議に入る前に、さきに同僚議員も質問がありましたが、今日の景気の動向並びに中小企業を取り巻く状況についていま一度お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 御質問の中小企業を取り巻く経済の動向でございますが、中小企業庁の規模別製造工業生産指数によりますと、ことし二月の中小企業の生産・出荷指数は、それぞれ九七・九、九九・〇と、大企業より回復のペースがおくれてはおりますが、緩やかな上昇傾向にございます。 また、日本銀行のいわゆる短観によりますと、ことし一月から三月期の中小企業の業況判断DI、すなわち景気がよいと感じる方と悪いと感じる方との差でございますが、製造業でマイナス二六、非製造業でマイナス二八と、一昨年末に比べますとそれぞれ三四ポイント、一五ポイント改善をするという形で、ここの点でも中小企業の景況は緩やかに改善を続けておると言えるかと存じます。 次に、倒産でございますが、民間信用調査機関の調査によりますと、平成十二年二月の中小企業の倒産は千四百四件でございます。前年同月比五二%増となっております。 倒産の原因としては、販売不振、赤字累積、売掛金回収難を原因とするようないわゆる不況型倒産が全体の七割近くを占めております。業種別には、建設業の倒産が全体の三二%と最も多くなっておる状況にございます。
○梶原敬義君 そういうことになっているようですが、地方に行きますと、本当に中小企業の皆さんに聞いても、一向によくなっていないと、こういう声が現実に返ってくるんですよ。まだまだと。 そこで、国としては今の景気の判断、大臣、景気に対する財政の出動はもう必要ない、うまくいくと、こういうところまで一体分析されて見通しをされておるのかどうなのか。財政出動はもう要らないのか要るのか。その辺の判断を聞かせてください。
○国務大臣(深谷隆司君) 今日の状態というのは、いろんなGDPの変化等を見詰めてまいりますと、間違いなく明るみを増してきたというふうに思っています。 昨年の動きとしては七月から二期マイナスでありましたけれども、ことしに入りましてからは、設備投資その他の動き出しがかなり顕著になってまいりましたから、そういう意味では景気の動向は明るみに向けて進んでいるというふうには思います。しかし、今御指摘のように、中小企業を取り巻く環境というのは種々厳しいものが依然としてございますから、これに対してはよほどの対応をしていかなければならないというふうに思っています。 十二年度の予算も景気回復を前提とした予算組みをしておりまして、財政出動というのをどの範囲か私どもはわかりませんけれども、まだまだ手を抜ける状態ではないと思います。
○梶原敬義君 これは経企庁長官もおられるときに議論をしたんですが、私は、バブルがはじけて本格的な景気回復に入るまでには十五年ぐらいかかるのじゃないかと。過去のオイルショック、狂乱インフレのとき、そのときも随分かかっている。 細川政権のとき、あるいはその後の村山さん、それから橋本さんと財政で補正予算を組んだり何やらして景気を刺激するといいところまで行く、やめるとぽとっと下がる。 まだまだ本格的な回復と見るよりも、要するに、財政の刺激によって下支えをして、その影響で少し浮かんできているというような状況なのか、いや、財政はもう緊縮財政で、それで景気に対しては補正も組まないで済むような状況なのか、ここのところの見分けというのは非常に私、今日大事だろうと思うんですよ。どうもそこのところがはっきりしないものですから、もし何かお考えがあれば重ねてお答え願いたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 梶原委員が御指摘のように、もう一つ確かな手ごたえに欠けていると私も思います。 今政府は全力を挙げて努力をしておりまして、まず十一年度は〇・六%前後のプラス成長になるであろう。十二年度は一%プラスを目指しておりますが、基本的にはやっぱり官需から民需へどうバトンタッチするか、もうひとえにそれにかかっているのではないか。私どもは、民の力が動き出して景気回復の牽引車になる時期が十二年度の一体どのくらいかということを見定めながら、そこまでは積極的な財政的な運用も含めた景気対策はなお続けていくべきだと考えています。
○梶原敬義君 ありがとうございました。 法案に関して中小企業庁長官にお聞きしますが、ここでは中小企業指導法を今度は中小企業支援法に変えるということで、この法律につきましては私どもは賛成でありますが、若干幾つかお聞きしたいんです。 まず、もう一度原点に返ろうと思うんですが、中小企業の定義ですね。中小企業とは一体、ここに書いてありますように、国の経済の活力の源泉であり、中小企業の活性化を図ることが我が国経済の新生を実現する云々と、こう書いてありますが、やっぱりそのように思われますか。
○政府参考人(岩田満泰君) 数におきましても、従業員にしましても、出荷額のような数字を見ましても、中小企業がまさに日本経済の大宗の部分を占めておるわけでございまして、この部分に元気がない限り日本経済もなかなか本格的によくなったという状態はできないと思います。 それともう一つは、最近の傾向として、これは世界的にも見られる傾向でございますが、もろもろの新しい事業というものがむしろ大きな企業よりは小さな企業の中からいろんな新しい芽あるいは事業というものが生まれ出てくる。そういう役割というものも新しく中小企業の役割と申しましょうか、結果として果たす役割として期待が持たれているわけでございまして、その意味で、今後の地球規模の競争と言われているような時代におきまして、中小企業というものが果たし得る役割あるいは期待される役割というのは極めて私は大きいのではないかというふうに考えております。
○梶原敬義君 確かにそれは大きいと思うんですがね。私は、聞いてもらいたいんですが、今日の中小企業ほど惨めでまた弱いものはない、表は今書いておられるようなこと、裏は実際は本当に惨めで私は弱いものだと、このように思うんですよ。 一つは、地方都市に参りますと、もう大型店が郊外へばあっと来ているんです。そして、中心商店街というのは、通ってみまして、あいさつ回りでも行くが、これは一体どういうことかと我々に食ってかかるんですよ、やっぱり商店街の方が。もうどうしようもない、そういう状況。中小零細は本当に今大変な状況なんです。 それからもう一つは、ゼネコンの関係の中小、ゼネコンの大きいところから下にきて孫請あたりになったら、本当にもうたたかれてたたかれて仕事をもらっています。ある大手企業なんかは現金でたたくんです。現金をやるからと言って、もうコストも何もない。だから、末端の中小零細というのは乾いたタオルを絞るような状況なんです。これは幾つか聞いてきましたけれども。 それから、最近企業の集中合併をやっています。ある窯業の大手が幾つかの地方自治体に存在しています。そこの環境事業を、環境の仕事をずっと続けてやっている中小零細企業が追い出されるわけです。大手が知事やなんかに圧力かけて、おれのところ税金どうかと、そこまで言わないけれども、要するに圧力かけて中小零細の環境の仕事をとっていっているんです。 言えば幾つもそれは切りがないんですが、三つだけ例として申し上げます。 やっぱりこれは、ぜひ聞いていただきたいのは、表は確かに中小企業というのは経済の活性化の中心だと言うけれども、裏では本当に惨めな状況であります。だから、中小企業の分野までは大企業は侵さないというような、何かそういうような線引きみたいなものをやっぱりこの時期つくる必要があるんじゃないか。市場原理とか自由競争とかちょっと今言い過ぎではないか、このように思うんです。 当然、長官いろいろなことをつかんでおられると思いますが、お考えがあればお聞きしたい。
○政府参考人(岩田満泰君) 先ほども中小企業の役割について御質問でございましたが、私ども基本法の当時にも御説明をさせていただいたと存じますが、大変大きな役割が期待されるわけでございます。その役割の反面にもろもろの意味の弱点を持つ存在であるというところが中小企業のいわば全体としての特徴であるわけで、そのためにその弱点をいかに補完をするかという意味で私ども中小企業政策というものが必要であると考えております。 その意味で、新しい基本法の中におきましても、経営基盤の強化、もちろんこういう時代でございますから創業でございますとか経営革新というような前に向かって新しいことにチャレンジしていただくという仕事が重要ということもございますが、同時に、そうした弱点というものに着目をして、経営基盤の強化であり、同時にまたもろもろの環境変化の中でセーフティーネットというような意味合いの政策が中小企業政策として必要である、そういった三本の柱で基本法は成り立っておると考えておるわけでございます。その期待をする、またその期待にこたえていただくためには弱点を補完するという政策が相まちまして、結果的に中小企業に大いに活躍いただけるものだというふうに考えるわけでございます。 今幾つかの具体的な事例を掲げていただきましたけれども、そういうものにつきましても、取引面にしろあるいは商店街の問題にしろ、そういう意味合いにおきまして、経営基盤の強化対策として、あるいはまたセーフティーネットの対策としてもろもろ御案内のような施策をこれまでも講じてきたところでございますけれども、もちろん産業政策でございますので事態の変化に応じて、その必要に応じて政策の内容というものを私ども今後とも事態に適応できるようなものに不断に見直しをしていくという体制で備えさせていただきたい、こう考えております。
○梶原敬義君 ぜひ、裏の声を聞きながらやっぱり行政に反映をさせていただきたいと思います。 次に、都道府県等中小企業支援センター、地域中小企業支援センター及び今度はその上に国のナショナルセンター、こういう形で今度は支援をしていく、指導じゃなくて支援をしていくんだという、そういう方針でありますが、どうも地方へ行ったら、商工会議所があって商工会があって中央会があって、商工会があり、中央会があるんです。ややこしくてしようがない。どこからも中小企業に経営改善の指導とか何かがやっぱりおりてくる。 今度の県の中小企業支援センター、例えば私の地元の大分県なんかを見ますと、県のセンターの名前がまたちょっと変わっておるんですが、大分県産業創造機構、こういうんですが、そこの一番親分は、親分というと何になるのか理事長になるのか何か知らぬけれども、それは県の商工会議所の会頭、大分市の商工会議所の会頭が、銀行の頭取をしていた方ですが、商工会議所の会頭がこれを兼ねるんです。場所はどこに行くかというと、場所は商工会議所のあるところから二キロぐらい離れたところに今度支援センターをそこにつくるんですけれども、場所が離れているだけで中身はそう変わらない。それから、三百のうち大分県は三つの地域拠点センターができるんですが、これは大体、おたくからいただいた計画を見ますと、商工会連合会が一つ、それから県北と県南のそれぞれの都市の商工会議所が一つ。 この前議論をしたときに、大臣の答弁の中には、できるだけそういう既存の商工会議所とか商工会とかいうものよりもちょっと抜け出したような形のものを意識したような答弁もありまして期待をしておったんですが、なかなか商工会議所や商工会というのは縄張り争いは負けない組織ですから、それは県を動かしこういう形になるんだろうと思いますが、余りかわりばえしないという印象を強く持つんですが、その点は大丈夫でしょうか。
○国務大臣(深谷隆司君) 商工会、商工会議所が従来から行っていた仕事というのは経営改善普及事業でございまして、どちらかというと地域の小規模企業者に対して経理処理といったような、そういう基礎的な事項についての指導を行うという、そういう形でありました。 今度私たちがつくります地域支援センター、都道府県センター、ナショナルセンターは、全体をネットワークで結びまして連携体制を構築し、地元の経営向上を目指す小規模企業から株式公開を目指すような会社あるいはまたベンチャー企業まで幅の広いニーズにこたえていこうということでございまして、さらに販路の開拓だとか事業評価などの専門的な知識だとか経験を必要とする分野での支援を行うという、そういう体制の整備を目指しているわけでございますから、今までの商工会、商工会議所とはおのずから役割分担というのが分かってくるというふうに思います。 しかし、いずれにしても、今までの商工会、商工会議所のきめ細かな基礎的な指導というのも大事でありますから、そことは綿密な連絡をとりながらやっていこうと思いますが、我々の方は三層のセンターをネットワークで結びながらもっとダイナミックな対応をしていこうと考えているのでございます。
○梶原敬義君 九割方を占めます既存の中小企業とこれから出てくるベンチャー、そういうものを対比して考える場合に、国全体から見ますと、これは既存の中小零細がばたばたいってつぶれて新しいベンチャーが幾つかできてということになるとざるで水をすくうようなものでありまして、やっぱり既存の圧倒的多数の企業が生き生きとして、それにさらにベンチャー企業がどんどん伸びてくるような形が理想的だと思うんですね。 ですから、今度のセンターの関係はどちらかというとその後者の方に力があるというのなら、今までの商工会議所や商工会や、あるいは中央会やあるいは中小企業家同友会とかいう組織もありますし、それぞれの党には党の、我が党なんかは全中連というのがあるんですね。まず、そういうものを総合的に生かしていくような形か何かにしないと、どうも偏った話で、小さい部分に大きくウエートをかけたような形になると、本来ここを大事にしなきゃならぬところをほったらかして、小さいところをわあわあせき立てるような形のものになったのではこれは意味がないわけですから、そこのところの整合性はどのようにとっていくのか、大事なことだろうと思うんです。いつも私は、これは持論ですが、何か。
○国務大臣(深谷隆司君) 中小企業基本法改正の折にもこの点はかなり議論になりました。中小企業が持っている多面性に着目してきめの細かい政策を行っていこうということでありましたが、そのときも、創業・ベンチャーという新たなものが加わったために小規模企業の方を見捨てるのかといったような、そんな議論もあったわけでありますが、今回の場合も同じような議論が間々ございます。 委員御指摘の御心配はよく承知しておりますけれども、私どもは、小規模企業に対するニーズにこたえるきめ細かい対策も当然このセンターではやっていくわけでありまして、そういう意味では、欲張りかもしれませんが、中小企業のさまざまな面のニーズにこたえていこうという、そのために地域センター、都道府県センター、ナショナルセンターを有機的につなげていこうというような考えを持っているわけでございまして、小規模企業、零細と言うといけませんが、そういう御苦労なさっているところにも有効にこれが相談窓口として活用されるように一層配慮していきたいと思います。
○梶原敬義君 次に移ります。 人材確保の面ですが、支援センター等に人を得るかどうかというのが非常に大事だと思うんですね。情報の提供とかあるいは経営分析とか、あるいは経営診断とか、そういうことをやる人というのは探せば案外いると思うんです。ただ、やっぱり非常に難しいのは経営のノウハウですかね。幾らいいところに着目しても、総合的に経営の切り回しといいますか会社の運営といいますか、小さいところから大きくなっていく、そういう経営のノウハウみたいなものを指導する人がなかなかこれは見つかりにくい、こういう議論もちょっとしたんですが、この辺はどうするつもりか。ここのところが一番私は大事なところでありまして、もう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) この三つの支援センターが本当に有効な役割を果たしていくためには、梶原委員御指摘のように、そこで先頭に立って御案内申し上げ相談相手になる人たちの人材をどう確保するかということが最も大事であることは、もうそのとおりでございます。 都道府県等の中小企業支援センターではプロジェクトマネジャーというのを置きますが、これが企業経営に関する経験とかノウハウを有するような人材を原則として民間から公募で集めるということになっておりまして、この公募ということでよき人材が応募していただき、その中からプロジェクトマネジャーが適切に選ばれることに我々は全力を挙げなければならないと思います。 また、地域中小企業支援センターではコーディネーターというのを置くのでございます。これは、企業経営に知見のある者を選任すべきでございまして、例えば、経営コンサルタントあるいは民間企業の出身者、経営指導員として長年の経験を積んだ人材を含めて、能力や経験のある人から幅広く選任していこうというふうに考えています。この選任につきましては、一定の基準を設けて、商工会とか商工会議所が公募いたしまして、適切な人を都道府県に申請するという形でやらせていただきたいと思っております。
○梶原敬義君 もう余り言うことはないと思うんですが、理屈がよかったからといって経営をやれるかといっても、これは大蔵省出身やあるいは日銀の出身の人が銀行の経営を預かってあのざまでしょう。ですから、通産省の役人の幹部でも、民間企業を経営できるかというと、理屈はいいんでもなかなかそうはいかぬのですね。だから、そこのところをやっぱりちゃんと指導できるような人を見つけ出すかどうかというのは、これはもう、これがうまくいくかいかぬか、ここにかかっていると思うんですよ。そういう意味では、ぜひ言っていることを参考にしていただきたいと思います。 次に移ります。 それから、中小企業診断士、これは大臣の提案理由の説明のときにこう書いております。「従来、国、都道府県等及び中小企業総合事業団が行う中小企業指導事業において経営の診断を担当する者の資格であった資格制度を、民間事業者の能力の活用の観点から、中小企業の経営の診断等の業務に従事する者一般の資格制度へと再構築を図り、それに伴い、登録制度、試験制度その他の制度の透明化を図るため、必要な規定」と。何回読んでもわからぬ、これ。何回読んでも意味がわからぬ。ちょっともう少し理解ができるように。
○政府参考人(岩田満泰君) 現行の中小企業指導法上は、診断ないしは指導の事業というのは、都道府県、政令指定都市というのがございますので「等」と書いてございますが、都道府県を中心としてそこの職員がみずからやるということの体系になっておるわけでございまして、診断士という試験につきましても、原則というか基本的な考えとしては、その診断指導事業に当たる公務員たる職員の資質の向上とでも申しましょうか、そうした資格制度として中小企業診断士制度というのもつくられてきたという経緯があるわけでございます。 ですが、今後は、基本的にこうした診断事業あるいは、今後は指導事業というのは存在しない、支援事業ということになるわけでございますけれども、そうしたものというのは、今日的時代にはむしろ、むしろと申しましょうか、民間の専門家の能力を活用していかない限り中小企業者の真に役に立つ支援事業にはなり得ないであろうということの認識のもとに、今回指導法の改正もお願いしております。 診断士の制度につきましても、その意味では、もろもろ民間でいろいろなコンサルティングを含め中小企業の支援事業に当たられる方々の能力の認定制度として新しくつくる。つまり、言ってみれば、非常にやや極端に申し上げれば、公務員の資格制度ではなくて、一般の中小企業支援者、支援事業者、その能力認定制度としてそれを、その資格を、診断士の試験を合格された人について言えば、中小企業者が何かを相談したり頼んだりする場合に一つの能力を示す目安となるという、安心をして相談ができる、そうした能力認定制度として新しく位置づけたいということでございまして、その意味で、今後の中小企業診断士は、その活躍する場というのは、決して特定のこれまでの自治体の庁舎の中とかあるいは総合指導所の中とかというような感覚から、あらゆる場所において活動をしていただくというような制度に衣がえをしたいということでございます。
○梶原敬義君 どうせおたくから出た資料でしょうが調査室の資料を見せていただきますと、登録者数、平成十一年の四月現在で一万五千六百五十七。内訳は、工鉱業部門が四千六百八十二、商業部門が九千五百九十一、情報部門が千三百八十四で、合計一万五千六百五十七と、こうなっております。この人たちは登録をしておりますし、また中小企業診断協会、これは平成九年の十月には七千二百九十三人が協会の中にも入っております。 それから、ちょっとよくわからぬのは、私の勘違いかもわからぬですけれども、中小企業診断士職業別内訳というのをいただいておりますが、これは平成十一年の四月一日現在で、職業としてですね、この一万五千六百五十七の内訳として、コンサルタントが二千六百七十五、企業勤務者が五千五百十四、内訳はたくさんあるんですが、それから公務員が千四百七十八、その他千二百八十九で、一万五千六百五十七。 中小企業診断士というのは、何か今聞いたら、今の答弁では全部公務員じゃなきゃやれないような話のようだったけれども、職業別では違う。何か聞き違いかな。
○政府参考人(岩田満泰君) 現行の中小企業診断士とこれから衣がえをさせていただきたいと思う診断士の違いをやや極端にお示ししたいと思いましたので、私が極端に現行の制度を少し狭く御説明をした、意識をして御説明して、失礼をいたしました。 先ほど先生がお読み上げになりましたとおり、中小企業の診断を担当する者という言葉というのが大変重要な意味がございまして、制度の基本としては、もともとの制度は公務員の資質向上資格制度として設けられたわけでございますが、都道府県が行う診断指導事業を担当する者が必ずしも公務員でなくて公務員以外の者がそれを担当することもあり得るのではないかというようなことで、制度として公務員以外の者を診断士として認め得るという制度になってきた経緯がございます。 その関係で、結果として、今日の時点に立って考えますとむしろ公務員が非常にシェアを小さくいたしておりまして、むしろ民間人の方が大きくなっているというような、歴史的にそういう結果になっておるということでございます。 私の先ほどの御説明は、違いを鮮明にすることに努力をし過ぎました結果、そういう意味ではやや不適切な御説明であったことをおわびしたいと思います。
○梶原敬義君 あなた方が描いているイメージというのは、弁護士会とか弁理士会の話もこの前出ましたように、そういうような位置づけとして職業的にもう少し幅広くやれるようにと、そういうことまで少し考えておられるのか。これは、例えばこれを見ますと、診断士協会とはなっていないで、社団法人中小企業診断協会というのになっているんですね。これは、昭和二十九年の十一月三十日、診断士協会とはなっていないんだね。そういうのを診断士協会とかして位置づけをして、これは全員加盟しておりません、七千二百九十三人、これはみんな加盟して、何かもう少し位置づけを変える形まで描いているのかどうなのかですね。
○政府参考人(岩田満泰君) 今御指摘のように、公認会計士でございますとか弁護士でございますとかというようないわゆる業務独占を持ちます資格ではないものとして、私ども、かねてからそういう制度でございますし、今後もそういったようなものと考えておりますので、特定のいわば弁護士会というようなところに登録をしておりませんと仕事ができないというような形の登録制度にすることは予定をいたしておりません。 むしろ、もっと幅広い中小企業支援事業に従事されるような意思をお持ちの方々の能力認定制度として幅広く、幅広い制度として再構築をしたいと考えておるわけでございます。
○梶原敬義君 ちょっと時間が来まして終わりますが、例えば中小企業診断士の報酬というので表があるんですが、一日当たり診断指導報酬料は十万円、一日五時間、それから講演報酬は一時間当たり六万円、経営指導顧問料は一カ月十万円、これは平成九年九月の会員約七百名の調査に基づくものであると、こうなっておりますが、やっぱり何か似ているような気がしますけれどもね。 だから、別なことを答弁されていますけれども、やっぱり非常にこういうものが決まっている、出てきているところを見ると、公認会計士とか弁護士とか弁理士とか、そういうものと非常に、あなた方はこれは別だと言っても、似通ったところがあるんじゃないですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 最後に士のつきます制度というのは多数あるかと存ずるわけでございますが、弁護士や公認会計士、弁理士というような、そうした業務独占が認められる士制度とそうでない制度というのがあるわけでございます。 今お示しの資料、参議院の調査室でおつくりになった資料をごらんということがただいまわかりましたが、これはこの下にも書いてございますように、診断協会の会員七百名の調査のいわば実績でございまして、これは平均値と申しましょうか、そういうものであると思います。 したがいまして、診断士の中でもコンサルタント会社のようなものを営んでいるケースでございましても、その内容により、評判とでも申しましょうか能力と申しますか、それによってお値段というものは相当に幅があるようでございます。 したがいまして、これは平均値ということでございますが、いずれにせよ弁護士にもいろいろなその都度の相談のためのお金はかかるわけでございますが、そのことと診断士というものを業務独占的な性格のものにすることがいいかどうかということとの関連におきましては、やはり我々はもう少し緩やかな支援事業に携われるような人たちの中小企業者にある種のメルクマール、この人はある程度の能力を持っているんだということが示し得るような制度として、やや緩やかな制度として整備をさせていただきたいと考えているわけでございます。
○梶原敬義君 では、時間ですので。
○渡辺秀央君 この中小企業関係で、ここで昨年の臨時国会で改正された中小企業基本法の基本理念を踏まえ、国、都道府県などが中小企業を指導するということから、中小企業が経営資源を確保することを行政が支援するという、そういうことだという意味で、中小企業基本法が改正された後の一つの第一歩というか、そういう意味では非常に私は適切な法律であったと。 もちろん、法律はもう万全たるものはない。さっき長官も、そのときその時代に対応しながら不断に政策を追求していくみたいなことも言っていたからそれでいいんだろうと思うんです、中小企業政策は特に。だから、そういう意味で私は、今回の法律はまず基本的に、完璧とは言えないまでも賛成をしたいというふうに思います。 ただしかし、そういう中で、今まで同僚議員が大変各方面からもう質問されまして、いつものごとくで大分もう二番せんじみたいなことには若干なりますが、角度を少し変えながらこちらの考えも述べて、せっかく時間をちょうだいしたので、意見を交換し合うというか、むしろ、そんな気持ちで質疑を交わしたいと思っております。 今時、グローバルあるいはまた自由化とか規制緩和とか、大臣、そういう時代に入ってきている。一番心配しますのは、そういうときにやはり大資本、大企業、そういうものがどうしてもやりやすい土壌ということにならざるを得ないような、これ自由主義経済ですからある意味においては仕方がない、そこのところの補てんあるいはまたそこのところのひずみの是正、こういうことのきめ細かい政策が必要だ、こういうことだろうと思います。そういう意味では、これから先、まだこの経済構造の変化に従ってかなりのその都度における施策、きめ細かなものが必要のような感じがいたします。 さっきの同僚議員の質問の中で、私も少し合いの手を入れちゃって申しわけなかったんですが、金融問題一つにしましても、金融監督庁、金融再生委員会そして大蔵省の財政、全く責任の所在が明らかでないんですよ。それは、法律ではできているんですけれども。私自身も、私のよく知っているところが昔銀行の倒産に遭っちゃって、優良債権で整理回収機構に持っていかれたりしまして、それがその最後の詰めのところに行くとなかなか潤滑にいかぬのです。 だから、なかなか政策ができていても、その個々の問題というのは難しいことをさっきの課長の答弁なんか、私は政府参考人で課長がここへ登場することはいかがかとさっき理事会でも言ったんです。そういう意味ではやむを得なかったと思うんですけれども、しかしそういう地域における問題というのは個別の問題ということではなくて、地域の問題を背景にした個別という問題が出てくるので、かなりこれはこれから先いろんな深刻な問題あるいはまたは難しい問題というのが出てくる感じがいたします。しかしそのときに、まさに中小企業庁が考えられ通産省が考えたこのセンターをどうぞ御活用ください、こういうことではないかなという感じが実は聞きながらしました。 しましたが、そういうような大ざっぱ、あと中をいろいろ申し上げたいことはありますが、大ざっぱ中小企業政策のこれからの変化の中にどう施策を生かしていくか、あるいはまた中小企業を支援していくかというようなことが、このセンター、まさにナショナルセンターを初めとする都道府県の六十カ所あるいはまた三百カ所、こういうものが考えられたのだというふうに考えてもいいわけでありましょうか。いかがですか、大臣にちょっと所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 渡辺委員のおっしゃるような言い方でもちろん結構でございます。 今までもそうなんですけれども、一般論からいうと、法律や制度というのがありながら、どうも窓口で中小企業と直接対面するところが不親切だと。まず、どうやって断ろうかということを前提にして物を言っているのかと思うような場面が非常に多い。どうやったら解決するか、どうやったら中小企業に支援ができるのかという大前提で物事を考えていくという、そういうことをやっぱりきちっとつくらなきゃいけない。 私は、このセンターの窓口、特にコーディネーター等々民間の人を活用するというのは、従来の官の発想ではないところからスタートしなければならないと考えるからでありまして、どうやったら相談相手の役に立てるのか、答えが出せるのか、そういう構えで対応していけばいろんなよい答えが出てくるのではないか、そういうようなものにぜひしていきたいと思います。
○渡辺秀央君 まさに同感でありまして、それはもう一つ申し上げると、この支援センターのようなところでやる事業、これはさっきも若干同僚議員のところで触れておられましたが、商工会議所、商工会あるいは中小企業団体中央会という、私はこの団体自身がある意味において限界に来ている。決してその非難をする意味じゃない。あるいはまた、今までのことは今までのこととして、今も多少、もちろん効果が全然ないとは言えない。しかしながら、こういうセンターができることによって、これがやっぱりある程度発展的あるいはまた内容的に充実、さらに地域の中小企業あるいは企業活動、まさに経済構造の変革の中で役に立っていく通産省の政策と地元の企業との媒介、こういうことが期待されている中に、若干どうも古いなと。 ある意味においては、会頭さん、こう言っちゃ悪いが、地域に行くと、さっきも同僚議員の話があったけれども、大体その地域の銀行の頭取をやった人が会頭になる。そんなようなセンスで果たしていいのかなと。しかも金融機関というのは国の世話になっている、あるいは国民のむしろ世話になっている。そういう中で、新しい時代に対応できる発想ができるのかねという感じがしますよ。 そこにいきますと、商工会はまさに地場ではいずり回ってやっている。しかし、だけれども、この商工会にしても各市町村ごとにあるということも、これもどうも余り、町村合併を推進している私はその推進役の一人なものですから、そういうことの背景の中であえて言っているわけではありませんけれども、やはり人材を集め、あるいはまた規模をある程度のものにしながら、そして同時に市町村の商工課との十分な連携をとりながら、むしろ市町村の商工課などは要らない、こっちでやれるというようなことにすることが本当じゃないのかという感じがしますよ、この規制緩和の時代あるいはまた地方に権限を与えていく地方分権の時代から考えますと。 だから、そういう意味で、この商工会、商工会議所、中小企業団体中央会との一体今後のすみ分けというのはどういうことになるのか。もしかすると屋上屋みたいなことになってはいかぬのではないか。当然このセンターを考えたときに、商工会を生かす、商工会議所を生かす、さらにまた中小企業団体中央会を生かす、こういう議論の中でなされたということは想像はしますが、しかしもう一つ脱皮するというような議論があったかないか、あるいはまた将来考えていかれることになるのかどうか。後ほども若干もうちょっと述べてみたいんですけれども、意見がありましたらちょっとお聞かせをいただきたい。これは長官でも結構ですし、大臣でも結構です。
○政府参考人(岩田満泰君) まず、商工会、商工会議所あるいは中央会といったいわゆる中小企業団体そのものについての御指摘をいただきました。 中小企業者の支援事業等々にこれまでこれらの団体は携わってこられたわけでございますが、いずれにいたしましても、中小企業のもろもろのニーズというものは多様化し、高度化し、変化をいたしておるわけでございまして、その意味で各種の施策におきます中小企業団体の位置づけでございますとか役割というものも見直し、明確化した上で改革を行う必要があるということを考えております。これは昨年の中小企業政策審議会の答申においても述べられておるところでございます。 現在、この答申にも沿いまして、各中小企業関係団体におきましては支援担当人員の資質の向上というようなことで、人員の評価システムの導入でございますとか、外部との人事交流でありますとか、専門家の活用でありますとか、即戦力の人材を活用する雇用形態にするといったような見直しの作業に着手をされておるところでございます。 また、センターによる支援事業と商工会、商工会議所等々の団体との関係でございますが、先ほどもお答えをさせていただいたところでございますけれども、商工会、商工会議所、そうした団体としての改革を前提としつつ、従来から御案内のとおり経営改善普及事業というような事業を実施してきておるわけでございます。その意味では、この支援センター事業のある意味でのサブシステムを形成いたしまして、こうした商工会あるいは中央会、商工会議所にお願いをすることが最も適切であるというような中小企業者からの相談あるいはニーズというものがありました場合に、そうした一つのサブシステムとして役割を担っていただきたいというふうに思うわけであります。 その意味におきましては、こうしたセンター事業が根づいていく中で、これらの既存の中小企業団体というものも、中小企業者の支援事業を具体的に受ける中小企業者から、その都度、その意味合いについての評価を受けるようなことになっていくということは避けられないところでございまして、その意味も含めてこれら団体におきましては、今その団体の事業といいましょうか、あるいは人員、体制というようなものの内容について見直しが進められていると承知をいたしておるわけであります。
○渡辺秀央君 そういう中小企業各団体の見直しをやる、あるいはまた検討をしているということは、いわゆる私が申し上げたいのは、そういうことはわかっておるんですが、今までの既存の考え方からの発想でなくて、せっかくこういうものをおつくりになるんですから、こういうところからの発想で今あるものが果たして必要なのか必要でないのか、あるいはまた通産省としては各通産局というのも持っておられるわけですから、そことの関連をどうするのかとか、そういうことをやっぱり組織的に体系的に中小企業の人たちが安心して相談に行けるようにすべきだろうというふうに思うんです。 具体的に、もう時間もどんどん迫ってくるので、私が申し上げたいことは、さっきも答弁を聞いておったら、このセンターに行ったら何でも相談してもらう、よそに行かないで済むということを考えていますと。大変なすばらしいことだと思うんです。中小企業者、というより私の頭の中は小規模事業者という頭があるんですが、小規模事業者がいろんな相談に行ったときに、そこで自分の工場の改善あるいはまた設備の投資あるいはまた売り先の市場開拓、いろんなことを例えば相談するとします。しかし、それならば、ここで一番肝心な金融の相談もやっぱりきちんとあずかった方がいいのではないかと。若干やることにはなっているでしょうけれども、手続がやるようにはなっていない。 ですから、よくある話で、保証協会は何とか考えると言うけれども窓口はだめ、窓口はいいと言うけれども保証協会へ行ったらだめ、年じゅう。それは一時期はうまくいったんですよ。だけれども、もう今ここまで来ると、さっきからのお話のように、なお経済はそう地方においては決して明るい方向ではない。そうすると、かなりそういう相談が多いんです。そういう意味では商工会議所もあるいは商工会もかなりの、ギブアップとは言わないけれども、そういう問題点がある。あるいはまた市役所、市町村もそうです。 ですから、そういう意味では、この支援センターでも十分なそれに対する対応、あるいは手続は経営指導員がいなければできないというようなことでなくとも、まで考えることが、そこまでの親切があってもいいかなと、せっかくだから、細かいことですけれども、ちょっとそんな感じがしますが、いかがですか。
○政府参考人(岩田満泰君) 支援センター、特にローカルセンターと都道府県のセンターと申しますのは、いずれにいたしましても小規模企業を含めましたそういうもろもろの相談に乗る、あるいは窓口にいる人たちだけで処理できないものについては、適切なそれが最もふさわしいと思われるところを紹介し、何といいましょうか、中小企業者が余りぐるぐる回ってというようなことにならないようなことをするということでございます。 御指摘のございますように、施策の関係につきましても、このセンター事業の中で施策面でのまず紹介というのは非常に大きな仕事の一つになると考えております。今先生から御指摘いただきましたように、私どもが通産局ずっと目をいたしますと実感をするところでありますが、施策面でこういう施策があるということをお教えするだけで、そんなものがあったのかということで大変喜ばれるというケースがあるわけでございまして、これがもう少し通産局よりも数の、もう少しどころかはるかに多い窓口で施策紹介をさせていただくというのは重要だと思います。 それから、金融関係の金融審査をこのセンターでやるというわけにはまいりませんけれども、金融の手続面についての御相談ということでございますれば、例えば今でも商工会、商工会議所に国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫の融資申請書類のようなものが置かれているという状況にはあると存じますけれども、このセンターにおきましてもそういった面におきましてもいろいろな御相談に乗り、また特に御質問などがあればそれに対して回答するというような便宜というのは中小企業者にとって大変重要なサービスではないかというふうに考えております。
○渡辺秀央君 ぜひそういうふうにお願いしたいと思うんです。なかなかあっちへ行ったりこっちへ行ったり、まさにおっしゃったように一発でそこでいろんな相談ができるように、大変だろうと思うんですけれども。 それで、もう一つ、資格制度の私は実用的な制度化の問題。さっきも若干またお話もありましたが、中小企業診断士の制度ですけれども、私も、もう一つこの制度に対してやっぱり肉づけをしっかりしないと、いたずらに士がどんどん、これはたくましい士で、しかも役に立つ士ならいいけれども、何か名前ばっかり先行しちゃって、いや、そういう傾向がありますから、だから心配の余りもう一言申し上げておきたいんです。 これは、一体実務経験者というのは、長官、あなたはどれぐらい考えているの、この診断士というのは。実務経験者、実務経験としてどの程度考えているんですか。法でそういう資格試験合格者、「経済産業省令で定める実務の経験その他の条件に適合する者」というようなことになっている。これはどの程度の実務者というようなこと。
○政府参考人(岩田満泰君) 正確なところ、これまでの制度にも実務経験の要件はあるわけでございますが、やはり数年程度の実務経験というものが必要ではないかというふうに思います。
○渡辺秀央君 数年程度というなら、それは数年といったって、二年も数年だし五年も数年ですけれども、しかし二週間程度の実習制度なんというようなことでは、今までのようなことではやっぱりどうしようもないなという感じがします。 それでもう一つ、そのときに忘れずに申し上げておきたいのは、やっぱり中小企業大学校を大いに活用することだと思うんですよ。どうもちょっと、それはありますか、頭の中に。
○政府参考人(岩田満泰君) 診断士制度との関係で申し上げれば、診断士に登録を受ける筋道というのは二つ法律の中でも考えておりまして、一つは、試験制度を経て試験に合格をしてくる制度と、もう一つは、試験制度と同等の能力を持つ研修と申しましょうか、そういったようなものを経た者というのをおおむね想定いたしております。 その場合に、現在の現行制度におきましても、中小企業大学校におきまして診断士養成課程というのがございます。もちろん、新しい診断士制度のもとにおきましては内容も変わりますので、カリキュラムその他についての見直しは当然必要でございます。その意味で、今、実務の関係あるいは現場における助言についての勉強というようなことも必要になるわけでございますけれども、そのようなものを前提として大学校の養成課程も活用をしたいと考えております。
○渡辺秀央君 課程も大事だし、大学校の建物でやっぱり試験をやったり、そういうことが大事ですよということを申し上げたいんですよ。そんなもの、あなた、ホテルを借りて試験をやったり、どこかの学校を借りて試験をやったりという、せっかく中小企業庁が中小企業事業団に大学校をつくらせて経営しているわけですから、そういう意味ではそういう活用をぜひ、小さいことですけれども、中小企業大学校を大いに推進していた一人としてそういう感じがいたします、老婆心ながら。 要するに、診断士のレベルを低下させないように省令で十分に配慮していただきたい。これは先ほどからもお話がありましたからそれでもう結構でありますが、私からも希望を申し上げておきたいというふうに思います。 さっきの中小企業関係団体との問題でありますが、とにかく商工会や商工会議所、中小企業団体中央会との連携協力を図ると言うけれども、これは具体的にどういうことを考えていますか。この三つの団体との連携、センターとの、それはどういうふうに考えていますか。
○政府参考人(岩田満泰君) センター事業という、特定のセンターということをまず真ん中に置きまして御説明をするといたしますと、一つには、来られた中小企業者の御相談の内容が経営改善普及事業に該当するようなものであるといたしますれば、通常は商工会、商工会議所を御紹介して、経営指導員の方々に例えば記帳の指導を受けたいということであるとすれば、そのようなことになろうかと存じます。 もう一つは、現実にモデル事業の段階で出てきておるわけでございますけれども、このセンターの事業そのものを商工会、商工会議所御自身がお担いになるということであります。その意味では、経営改善普及事業のようなものを中心に従来これらの団体は事業を行ってきていただいておるわけでありますが、新たにこうしたセンター事業、地域ローカルセンターの事業そのものをある意味で商工会なり商工会議所の新しい事業として追加をしておやりになるというケースがあるわけでございます。そういう形で、センター事業の担い手が商工会、商工会議所そのもの、あるいはその場所がという言い方でもよろしいかと思いますが、そのような形でなるということ。 二つのこのセンター事業とのかかわりは、中小企業関係団体との関係はあり得るというふうに思っております。
○渡辺秀央君 団体の関係はあり得るというよりも、やっぱり密接に連携強化していかないと、だから私は前段の、あなたはこう図に書いて、中央センター、そして地方センターなんて、こういうふうに持っているからそういうことになるので、要するに中小企業の関係、商工会議所、商工会あるいは中央会、こういうところとの連携とセンターとの関係をさっきから言っている。それが非常に緊密な連携、同じ連携でも緊密な連携でないと、大体商工会議所とか商工会というのはもうどんどんどんどん減っているわけでしょう、加入者が。ですから、そこをセンターの事業を、事業というかセンターのサービスをやっていくことによって、中小企業者に新しい中小企業活動意欲というか、同時にまた横の異業種交流とか、そういったものの意欲が出てくるようにしていくのには、そういう分散ではうまくいかないんじゃないかという心配があるわけです。 だから、どこかにきちんとした指導力あるいはまた、まさにそれこそセンターだと思うんですけれども、そういう意味で中小企業庁の指導が、指導という言葉は今度やめるというんだから支援だね、支援でぜひひとつうまくやっていかれるということを私は期待いたしておりますので、そういう意味で三者のあるいは三者のみならずぜひ連携を強化していただく、緊密な連携をしてもらう、先ほどのような御答弁いただいたようなことに持っていってもらいたいというふうに思います。 あくまでも中小企業政策審議会の答申に盛られたような団体のそういった全般的な関係する団体、その団体にさっきのお話のように天下りあるいはまた名誉職、いろんな評価があります。それはあえて申しません。私はもうちょっといろいろなことを申し上げようと思ったんですが、時間も参りましたから、そういったことをどうぞひとつこの中小企業基本法をつくったその次の手だてとして、こういう一つのきめの細かな政策をやっていくということであるならば、もう一つ突っ込んで、せっかくですから効果を上げてもらいたいためにあえて期待を申し上げたいと思って申し上げました。 大臣、一言ありましたら、お話を、御意見をお聞かせいただいて、質問を終わりたいというふうに思います。
○国務大臣(深谷隆司君) 適切なお話をありがとうございました。 恐らく既存の商工会議所、商工会等については、それはそれなりにもっともっと改革しなければならないというのが中小企業政策審議会の考え方だったと思います。また、こういうセンターができることで、お互いに刺激し合いながら新鮮な気持ちで中小企業に支援をするという、そういう土壌が生まれていくことが一番望ましいと思います。 恐らくこのセンターと既存の中小企業団体とのかかわりについては、これからもせいぜい精査しながら役割分担をきちっと明確にしていくということはとても大事なことだと思います。スタートに当たっては若干の行きつ戻りつがあるかもしれませんが、その思いを十分に体しながら、せっかくできるものが効果を上げるように、通産省挙げて努力していきたいと思います。
○渡辺秀央君 どうもありがとうございました。
○水野誠一君 最後の質問になります。 今回の法改正においては、これまでの指導という文言を支援に改めるということ以外に、その支援事業における国と自治体の役割の明確化あるいは中小企業診断士の資格を現状に即したものへと再構成することなど幾つかの柱があるわけでありますが、今後の中小企業支援施策においては、これらの改正の趣旨が十分に反映されるということを期待したいと思っています。 今、渡辺委員からも商工会議所あるいは商工会の役割分担、あるいは本当に今の現状に即した機能を持っているかどうかというような指摘もございました。私も同様の危惧といいますか問題意識は持っておりますが、繰り返しになりますのでその辺は今の質疑にかえさせていただきたいと思うわけであります。 私は幾つか、今まで各委員から出ました問題との重複をできるだけ避けながら、と申しましてもほとんどが重複する部分でございますので、少し視点を変えながら御質問をさせていただきたいと思っています。 もう一つの柱として、これも重ねて指摘されている点でありますけれども、都道府県知事が、都道府県の行う中小企業支援事業のうち一定の要件を満たすいわゆる特定支援事業については、都道府県が指定する法人、都道府県等中小企業支援センターに委託できることになっています。この特定支援事業の内容や受け皿となる都道府県ごとの指定法人、中小企業支援センターのイメージなどについては、先ほど来いろいろな委員から御質問も出ましたしまた御答弁も伺ってまいりましたが、このように国や都道府県の施策を実行するための手足というべき最前線部分をいわゆる特殊法人や指定法人に委託するというやり方は、これは今までも国レベル、自治体レベルでも頻繁に見られたスキームであると言えます。 問題は、こうした委託先の法人等が実際に機能しているのかどうか、これが問題だということで、これは重ねてまた皆様からも指摘があったわけでありますが、まず一般論として、このような政策の実行部分を行政主体とは別の指定法人などに行わせることの意味についてそもそも通産省としてはどうお考えなのか、またそのメリットがあるとすればそれはどういうことに期待をされているのか、この点についてまずお尋ねします。
○政務次官(細田博之君) 本法案に定めます指定法人について申しますと、専門的な知識、経験を必要とする事業につきまして従来の都道府県等自身から指定法人へ行わせることといたしましたのは、民間事業者の専門性を診断、助言などに最大限活用するためであります。従来の中小企業指導事業では都道府県等の職員がみずから指導する体制をとっておりましたが、どうも定期的な人事異動があるとか、自分の得意とする分野、情報、蓄積等が偏っておるとか、なかなか新たに起こります専門的な問題に柔軟に対応するということが必ずしも一〇〇%うまくいかないということが問題点として指摘されておりましたので、本法案におきましては、行政主体とは別の指定法人である都道府県等中小企業支援センターを通じまして、民間の専門家を最大限活用いたしましてこのような問題を克服いたしたい、そこで経験、ノウハウに基づく中小企業支援を行うことが可能になると考えたわけでございます。 具体的にどういう職種の人などにお願いするかといいますと、多種多様、多岐にわたっておりまして、税の専門家、あるいは会計の専門家、技術の専門家、あるいはマーケティングや社会労務問題、ファイナンスの専門家、不動産、建築、そういった専門家に加えて、従来ながらの中小企業診断士ですとか、あるいは公害防止の関係者、そういう人を糾合して、そういうなるべくすそ野を広げて必要に応じた機動的な支援が行えるようにしたい、そういうことでございます。
○水野誠一君 今の御答弁でわかった部分もあるんですが、例えば最近の報道で、通産省系の社団法人日本工業技術振興協会の専務理事が自分が経営する映像製作会社に不正融資をしていた、それを労働組合が糾弾して辞任に追い込まれた、こんな記事を拝見いたしました。もちろん今回の法案とはこの話は直接関係ないことでありますし、非常に特殊な事例かもしれませんが、指定法人あるいはこういった社団法人等に委託するというスキームが潜在的にはらむ責任体制のあいまいさなどがもしこうした事件の遠因にある、あるいはそうした体質がそもそもその原因であったとすれば、これは単に特殊な個別の事件とはとらえられない面もあるんではないかと思います。 実効ある円滑な政策の執行という観点からも、特に金が絡む施策の多い中小企業支援施策を講じていくに当たっては、こんなつまらないリスク要因を抱えるわけにはいかないということも言えると思います。特定支援事業の委託、執行に当たっても、より効果的な効率的な執行体制が確保されること及びその透明性を確保するということが大変重要ではないかと思うわけであります。 今さらここで特殊法人問題について蒸し返すつもりもないわけですが、中小企業支援ということが非常に重要な今の経済における施策のかなめになるということから考えても、こういった危険性については十分配慮をすべきだと思いますが、今申し上げた効率的な執行体制の確保、それから透明性の確保、この二点についてどのような手当てをなさっているのか、その点について伺いたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 指定法人の指定についてでございますが、都道府県の中小企業支援センターにつきましては、基本的に既存の中小企業関係の支援機関というようなものを活用するというような形で、いたずらに組織を新しくつくるというような形ではないようなことにいたしたいと思っておるわけでございます。 同時に、もろもろ、これまでのところ中小企業支援機関と呼ばれるものには各県におきまして何種類かのものが存在をいたします。その意味で、一部の県につきましてはこの機関を統合するということをあわせながらこのセンター事業を開始しようとされておるところがあるわけでございます。同時に、仮に組織的統合には至らないといたしましても、そうした多様な機関の情報を集中する、あるいは連携協力関係を構築するというようなことで、中小企業者にとりまして、先ほど来御答弁申し上げております言葉でございますが、ワンストップサービスと申し上げておりますけれども、そういう形でこの窓口において中小企業者に有用な情報が必ず得られるというような形で、そこですべてが解決するということにならないにしても、的確な支援者の紹介であるとかそういうことが行われ得るという、そうした効率的な支援事業体制というものをつくりたいというふうに考えております。 それから、透明性についてもお触れでございますが、今回のこのセンター事業につきましては、民間の能力、専門的能力を活用するということが何よりも重要なことでございまして、その意味でプロジェクトマネジャー、あるいはサブマネジャーというような人材につきまして民間からお願いをするということになるわけでございますが、この人選につきましては、その能力ということと同時に、透明性という意味において、それぞれのセンターにおきまして、民間の企業経営者などをメンバーとする選定委員会によって適任者を選定するというような手続、このようなことも想定をいたしておるところでございます。 また、民間の専門家を中小企業者のニーズに応じて派遣をするというケースはあり得るわけでございますけれども、こうした専門家につきましても指定法人への登録を広く呼びかけまして、データベースを構築しそれをオープンにするということと同時に、専門家による支援事業が行われた後におきましては、支援を受けた中小企業者からの評価、これをフィードバックしていただく仕組みも用意をいたしまして、その後の中小企業支援センター事業のより効果的な運用に役立てたい、このように考えておるところでございます。
○水野誠一君 ありがとうございました。 続いて、中小企業支援関連施策として幾つか最近のトピックについて確認をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事馳浩君着席〕 私は、最近といいますか先週、イタリアの商工会議所に当たる組織が主催しました国際セミナーにパネラーとして出席する機会を得まして、イタリーの中小企業関係者といろいろな意見交換をいたしました。イタリーでも非常に大きな話題は情報技術、IT関係をどういうふうにビジネスの中へ取り込むか、あるいはIT技術の進展の中で中小企業というのはこれからどうなっていくか、とりわけ流通面からいろいろな議論が行われました。 私は、そこで非常に感じましたのは、イタリアの中小企業というものの非常に独特の姿、そしてまた日本が学ばなければいけないイタリア中小企業の保護といいますか、それよりもむしろそういった中小企業をはぐくんでいく文化、こういうものが大いにそこから学び取れるということを実感いたしました。 イタリアには繊維、木工を初め専門的技術を持った職人さんがいっぱいいらっしゃるわけですが、小さな企業を果敢に起こして、市場ニーズの変化に応じて柔軟な連携、取引関係を、まさにバーチャルな、そういう関係をつくり上げて成功させている例が多いわけでありまして、こういった中小企業の活力が国内産業の牽引力となっている。これも、日本もかつてそういう面が非常に強かった。また今、さまざまな中小企業政策の中では、特に知恵の部分として、こうした小さな中小企業のアライアンスを組みながら大企業に対抗していく、こういうことも大分出てきていることも確かでありますが、まだまだ私はイタリーのスタイルというものにもっと学ぶべき点があるのではないか、そういうことを感じました。 〔理事馳浩君退席、委員長着席〕 幾つかの日本の自治体が現地事務所を置いて情報収集に当たるなどしたこともあるようでございます。これは大変こういった国際交流というのもいいことでありますが、日本の中小企業などがみずから海外の事業者の情報を体系的に入手する環境を整備すること、これも大変重要であります。国内外の連携を促して、ひいては国際競争力の向上に資するものでもあるということも感じました。 そこで、振り返ってみますと、九五年ごろだったと思うんですが、通産省が中心となって進めた日米欧先進七カ国、これは日本、アメリカ、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダがインターネットを活用した中小企業情報の国際ネットワークを構築するという共同プロジェクトがあったというふうに記憶しています。各国の中小企業情報を内外にお互いにやりとりすることで国際的な製品や技術の取引拡大あるいは共同事業などに結びつけるねらいだったと記憶をしておりますが、それがその後どうなったのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 御指摘の事業は中小企業の国際情報ネットワークと存じますが、一九九五年にブラッセルにおきまして開催されました情報社会に関する関係閣僚会合におきまして実施が合意されたものでございます。 我が国は本ネットワーク構築の幹事国として、インターネットを活用して中小企業の情報を国際的に交換できる環境の整備に努めてまいりました。現在では実証実験が終了した段階でございまして、G7各国に加えましてAPEC諸国などの参加も得て、中小企業の国際的な活動のための情報提供に活用されているところでございます。 日本の中小企業情報に対するアクセス数を御参考までに申し上げますと、一九九八年が三万二千件、一九九九年、昨年は五万二千件に上るアクセスがあったということでございます。
○水野誠一君 実証期間が九九年で終了したということなんですが、今後はどういう御計画なんですか。つまり、せっかく九五年から九九年までそういった実証期間を設けて実験的にやってこられた。そしてアクセス数も、五万二千件というのはインターネットの世界では決して多い数字ではないと思うんですが、ともかく年々少しずつ上がってきているということなんですが、それが今後どう生かされるのかという点についてちょっとお尋ねしたいんです。
○政府参考人(岩田満泰君) こういうことによりまして、さらに国際的な情報ネットワークを広げ、またいろいろな形で各国の、APEC諸国でもまだ入っていないようなところもあるというようなことで、幅を広げていくというようなことが課題になるのではないかと考えております。
○水野誠一君 イタリアなんかでも私はこの点についても実はちょっと質問を受けたんですが、まだまだそういうものの存在すらよく知られていない面があるんじゃないか。大変これは日本固有の問題だけじゃなくて、先進七カ国がそれぞれ本気になって取り組むということと同時に、今おっしゃるように、さらに参加国をふやしていくということが重要だと思うんです。 こうしたものが単なる実験的な展開だけで終わってしまわないように、今後そこから大きな成果が生まれてくるような、また広がりが、まさにインターネットの世界ですから大きな広がりが出てくるように、幹事国として日本がさらにその拡大、宣伝に取り組んでいただきたいというふうに思っております。これは通産省の大変大きなテーマだと思います。 それから次に、ITコーディネーターという問題について伺いたいと思います。 日本情報処理開発協会というのがございますが、これがまとめた九九年度情報化白書という冊子がございます。そこには、情報化投資が経営革新あるいは業界構造改革を図る上での有効な手段として認識されつつあるとしながらも、経営環境が厳しさを増す中小企業にあっては、情報化に積極的に取り組む企業とそうでない企業との二極化が顕著になっているとの指摘が書かれております。 また、通産省がこの三月に発表した九九年の鉱工業生産活動分析によりますと、日本企業の設備投資額に占めるIT投資の割合は三四・四%。これはなかなかの数字だと思うんですが、米国の同四二・〇%と比べると下回っているということが言われています。日本のIT投資額は前年比一二%増ということで、ふえていることは確かなんですが、まだまだアメリカと比べると依然見劣りがするという状況のようでございます。 そこで、通産省はこれまでにも中小企業の情報化に向けてさまざまな施策を講じてきておられます。今さらそのねらいは何かということをお尋ねしてもしようがないんですが、日本企業のIT投資動向について、いわゆる大企業と中小企業の傾向、この違いについて最近の状況、その差が縮まってきているのかあるいはその差がむしろ大きくなってきているのかというようなことも含めてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 中小企業におきましても、近年の情報技術革新を反映いたしまして情報化投資に大変意欲が高まっているというふうに存じます。 中小企業は、以前はかなりコンピューターの導入状況にしろEメールの、これは設置と申すんでしょうか、そういうものにしろ、かなりの差があったわけでございますが、だんだんに縮小してきているという状況にあるのではないかというふうに思います。 また、一般的なコンピューターということのみならず、いわゆる最近は設計、生産現場におきますCAD・CAMというようなIT技術の導入というのが極めて重要な要素になってきております。その意味で、三次元CAD・CAMの導入を含めまして、こうしたものの導入が製造業の世界においても大変積極的に行われるようになってきているのではないかと存じております。
○水野誠一君 依然、多くの中小企業には、その必要性を認識しても、あるいは資金的な用意があったとしても、社内にIT関係のノウハウがないために情報武装化に踏み切れなかったり、あるいは効率的な投資が実現できないというケースも多々あると聞いております。私の身近にもそういった例を幾つか存じているわけでございます。 そこで、そういった中小企業の情報化戦略をまさに人材面から支援する施策として通産省が今進めているものに、ITコーディネーター認証制度というものがあると聞いております。 経営とITの両方に精通して、企業のトップと直接渡り合って情報化戦略のコーディネーターとなる人材を育成するものなんだというふうにも聞いているわけですが、このITコーディネーター認証制度の概要やあるいは検討の進捗状況、これがどんな状況なのか、教えていただきたいと思います。
○政務次官(茂木敏充君) 御質問いただきましたITコーディネーターでありますが、まず、先ほどの御質問の中にもありましたように、日本で情報化投資、確かにアメリカにキャッチアップの傾向がありますが、私はまだ中小企業を見てみるとこの比率というのは非常に低いな、こんなふうに考えております。 例えば、設備投資額に占める情報システム関連投資額の割合を大企業、中小企業そして小規模企業と分けてみますと、例えば小規模企業ではこの情報システム関連投資の割合が〇%もしくは五%未満の企業が半分以上を占める、こういう形であります。また、中小企業におきましても〇%の企業が一二・五%ある。大企業の方はそれに対しましてかなり進んできている。こういった意味で、中小企業と大企業の格差はこの情報化投資という意味では大きいのではないかなと思っております。 そこの中で、中堅・中小企業もしくは小規模企業におきます情報化投資の実態を見てみますと、依然として古い技術が利用されていたり、逆に自分の身の丈を超える過剰投資が行われている、必ずしも適切な戦略的な投資が行われている状況にはないと考えております。 これは、情報技術の急速な進展に企業の、特に中小企業の経営者でありますが、その理解がついていけずに、情報化投資そのものを情報システムの担当者であったりとかもしくは外部の情報サービス業者に任せ切っていることにも原因があるのではないかな、こんなふうに考えております。 このため、通産省といたしましては、平成十一年度より御指摘いただきましたような戦略的情報化投資活性化プロジェクト、ITSSPと呼んでおりますが、これを開始いたしまして、情報化投資につきまして経営者自身がみずから考えるよう普及啓蒙を行うとともに、経営者自身の戦略立案を支援するための情報提供等を推進しております。 そこで、ITコーディネーターでありますが、このITコーディネーターは、このITSSPプロジェクトの一環として、経営者の情報化戦略立案をサポートできる人材を育成するため現在検討されております民間の資格制度でございまして、情報技術と経営の双方の知見に通じ、そして経営者の悩みを聞きながら戦略立案ができるコミュニケーション能力を有した者として育成、認定される予定でありまして、確かに、そういいますと、先ほどから例えば新しい資格制度どうだと、非常にスペックが難しいところもありまして、これは今後鋭意検討してまいりたいと考えております。
○水野誠一君 今の御答弁にもあったように、経営戦略とIT戦略双方に精通するなんというのは、なかなか私はスーパーマンみたいな優秀な人材が果たしてそうそういるものなのかということもちょっと危惧をしますし、また、今回の中小企業診断士というようなものと果たしてどこが違うのか、どうそこを区分けしていくのかというような点についてもちょっと疑問を感じるんですが、その点についていかがでしょうか。
○政務次官(茂木敏充君) 御指摘いただきましたように、能力認定のあり方は大変難しいものがあると考えておりまして、例えばどの程度の知識レベルを要求するかとか、どの程度実績を重視するかなど、まだまだ課題も多くて、さらに検討していきたいと思っておりますが、現在、ITコーディネーターに関する中間的な検討結果を公表いたしましてパブリックコメントを求めているところでございます。 通産省といたしましては、ここで寄せられましたパブリックコメントの内容を踏まえつつ、引き続き市場ニーズに即したITコーディネーター制度のあり方について検討してまいりたいと考えております。 また、中小企業診断士との違いについても御質問いただいたわけでありますが、急速に進展する情報技術に対応した柔軟な制度となるような形でこのIT制度をとっていきたいと考えておりまして、中小企業診断士とはダブらないような形で新しい制度設計を進めてまいりたいと思っております。
○水野誠一君 大変ユニークでまた重要な制度だと思いますので、大いに今後も研究を進めていただきたいと思います。 最後に、大臣に今後の中小企業政策に取り組むに当たっての姿勢を伺いたいと思います。 これまでの議論の中にも、単に法律の名前を「指導」から「支援」に変えたからといって効果が果たしてあるのかと、あるいは、要はその中身がどう質的に進歩するかが重要だという指摘がございまして、全く私も同感でございます。 しかし、私は、お上が上から見おろすような印象を与える指導という言葉も好みませんが、事中小企業政策に当たっては、支援という言葉に含まれるところの何か助けるという要素が余り前面に出過ぎることも必ずしもプラスではないと思っています。 以前、さきの経済新生対策の目玉でもありました特別信用保証制度の拡大について議論がありましたときに、その一定の効果は認めますけれども、一方で競争力のない企業を延命させて経済構造転換に逆行する可能性はないのかと深谷大臣に質問をさせていただいたこともございます。 要は、今後の中小企業支援政策においては、企業自身の自力による再生、発展をサポートすることが大前提であるべきだと理解をしております。 この点、中小企業支援政策における今後の通産省の姿勢を大臣のお言葉で伺えれば幸いでございます。
○国務大臣(深谷隆司君) 水野委員からは過日も御意見を踏まえた御発言がございまして、私も傾聴に値すると伺っておりました。 やはり中小企業がこれから伸びていく場合に、自由経済社会の中で伸びていくわけでありますから、当然のことながら自助努力というのが中心になっていかなければならないということは私もそのとおりだと思っています。 ただ、かといって、自助努力だけでこの厳しい時代が乗り切れるかというと、必ずしもそうではなくて、中小企業の持っている特徴を生かしてどう活動するか。その場合に、その土壌をしっかりつくっていくということも重要でございますし、また、決定的に足りない例えば人あるいは資金、ノウハウといったようなのは、自助努力でやろうといたしましてもなかなか手に入れるわけにいきませんから、そういうような面に関してはむしろ国が積極的な土俵づくりを行っていくということが大事ではないか。 そういう意味で、中小企業基本法を変え、そしてさまざまな政策を打ち立て、最終的には中小企業の自立というものを真っ正面から期待するということではございますが、そこまで行く間のさまざまなサポートというのを体制的にきちっととっていくということは大変大事だと。 そういう意味では、去年の臨時国会で委員各位の御協力をいただいて各般の政策を通していただいた、これからそれを具体的に行うことによって、当初の目的である、中小企業が経済の担い手になる、中小企業こそが日本の景気回復の先導者になっていくんだと、そういう思いをぜひ実現していきたいと考えているわけでございます。 我々も全力を挙げて中小企業のサポートをいたしますが、最終的には中小企業がみずから立つという最も大事な精神を持って前進していただけることが重要なことだと考えております。
○水野誠一君 終わります。
○委員長(成瀬守重君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、中小企業指導法の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 反対理由の第一は、本法案が、官から民へという役割分担や民間活力活用の名のもとに、中小企業支援のために行政が果たすべき責任を後退させるものだからです。 中小企業支援について、国による上からの押しつけをやめ、都道府県の自主性を尊重するというのは当然のことですが、今年度予算の中小企業対策費は千九百四十三億円、一般歳出に占める割合はわずか〇・四%、しかも過去最低であり、国の財政支援の裏づけのないまま、責任だけを地方自治体に押しつけるものとなっています。しかも、地方行革が押しつけられているもとでは、中小企業に対する支援が後退するのは目に見えています。今必要なことは、中小企業施策を身近な市区町村の仕事として法律上位置づけ、それを国として中小企業対策予算の抜本的拡充など積極的支援で裏づけることです。 反対理由の第二は、これまで行政が行っていた無料の診断事業、指導事業が有料となり、受益者負担の名による自己負担が一層拡大し、中小企業の意欲をそぐことになるからです。不況のもとで苦しむ中小企業を支援することが求められているこのときに、逆に意欲を後退させる改正は容認できるものではありません。 以上、本法案に反対する理由を述べて、討論を終わります。
○委員長(成瀬守重君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 中小企業指導法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(成瀬守重君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 円より子君から発言を求められておりますので、これを許します。円より子君。
○円より子君 私は、ただいま可決されました中小企業指導法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党及び参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 中小企業指導法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 中小企業支援事業への変更の趣旨を踏まえ、中小企業支援計画の策定、実施に当たっては、地域の特性に応じた柔軟かつ主体的な支援の実現及び中小企業への経営、技術支援に必要な人材の確保が達成されるよう格段の工夫を図ること。 また、地方公共団体に係る各種支援機関に対しては、本法の趣旨を周知徹底し、中小企業のニーズに的確に対応しうる人材の配置や活用を図るなど能力の向上に努めるよう促すこと。 二 都道府県等中小企業支援センターの整備に当たっては、ワンストップ・サービス化を実現するため、都道府県等における既存の中小企業支援組織の見直し・統合化及び協力・連携の強化を図るとともに、都道府県の退職公務員の受け皿となることのないよう、公募により広く人材を求める等、真に求められる人材の配置やその活用を図ること。 また、地域中小企業支援センターの整備に当たっては、各種支援サービス、拠点の紹介機能の充実に努めるほか、偏在のないようその設置場所の選定に留意すること。 三 中小企業診断士の資格要件を定める省令については、中小企業のニーズを適切に反映したものとするとともに、試験・実習の内容等について間断なくその見直しを行っていくこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(成瀬守重君) ただいま円君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(成瀬守重君) 全会一致と認めます。よって、円君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、深谷通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。深谷通商産業大臣。
○国務大臣(深谷隆司君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(成瀬守重君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(成瀬守重君) 産業技術力強化法案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。深谷通商産業大臣。
○国務大臣(深谷隆司君) 産業技術力強化法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 経済活動が世界規模で展開され、国際競争がますます激化する中で、我が国産業の国際競争力の低下が懸念されております。特に、我が国の技術水準は革新的な分野を中心として米国に著しくおくれているとの評価が浸透しているなど、我が国の研究開発を行う能力やその成果の企業化を行う能力、すなわち産業技術力についてその低下が懸念されるところであります。このため、我が国経済の新生を実現する上で、これまで我が国が得意としてきたコストの低下や品質の改善を進めるための技術についての維持・向上を図りつつ、より創造性に富む研究開発を可能とする技術開発体制を構築することが極めて重要となっております。 以上のような認識のもと、産業技術力の強化に関し、各主体の責務や国の施策の基本となる事項を定めるとともに、各般の支援措置を講ずるため、本法律案を提案した次第であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 まず第一に、産業技術力が我が国産業の持続的な発展を図るための基盤であり、産学官が一致して産業技術力の強化に取り組むことを基本理念として定めるとともに、産業技術力の強化に関し、国、地方公共団体、大学及び事業者がそれぞれ果たすべき責務を明らかにしております。 第二に、産業技術力の強化に関する施策の基本となる事項を定めております。具体的には、研究者及び技術者の確保や養成及び資質の向上、研究開発施設や設備の整備等、研究開発に係る資金の重点化と効率化、産学官の連携の強化、そして研究成果の移転の促進の五項目について、国が必要な施策を講ずることとしております。 第三に、産業技術力の強化を支援するための措置を規定しております。 まず、民間から国公立大学に対し委託研究、共同研究等のために提供される資金について、国及び地方公共団体がその受け入れ及び使用を円滑にするための措置を講ずることとしております。次に、国公立大学や国及び地方公共団体の試験研究機関の研究者について、その研究成果を活用する事業を実施する営利企業の役員を兼ねることが研究成果の事業者への移転の促進にとって重要な意義を有することを明確にしております。さらに、大学の特許部とも位置づけられる技術移転機関が産業技術力の強化に資する事業のために国立大学等の施設を使用するときは、無償で使用させることができることとしております。加えて、大学における研究成果の技術移転を促進するとともに、産業技術力の強化に資する事業者による発明を促すため、大学や大学の研究者、研究開発に積極的に取り組まれている中小規模の事業者に対して特許料の減免等の措置を講ずることとしております。最後に、産業技術力の強化を図るため、新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務として、産業技術に関する研究開発の助成や技術者の養成及び資質の向上のための業務を追加しております。 以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(成瀬守重君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日行うことといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時八分散会