金融問題及び経済活性化に関する特別委員会 第11号
- 発言数
- 260 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2000/05/22
会議録
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから金融問題及び経済活性化に関する特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十九日、谷林正昭君、朝日俊弘君及び小林元君が委員を辞任され、その補欠として海野徹君、齋藤勁君及び峰崎直樹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 預金保険法等の一部を改正する法律案、保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案、農水産業協同組合貯金保険法及び農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律の一部を改正する法律案及び農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に公正取引委員会事務総局経済取引局長山田昭雄君、金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁検査部長五味廣文君、金融監督庁監督部長乾文男君、総務庁長官官房審議官藤井昭夫君、法務省民事局長細川清君、法務省刑事局長古田佑紀君、大蔵省金融企画局長福田誠君、中小企業庁長官岩田満泰君及び労働省職業安定局長渡邊信君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 預金保険法等の一部を改正する法律案、保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案、農水産業協同組合貯金保険法及び農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律の一部を改正する法律案及び農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律案、以上四案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、これまで銀行が倒産するとかなり大変なことが起こるんだということを随分聞かされてまいりました。 我が宮城県も、徳陽シティ銀行が破綻いたしまして、そして先日発表されました高校生の就職率ですけれども、宮城県が沖縄県に次いで二番目に悪かったという事実がございます。浅野宮城県知事も徳陽シティが破綻して宮城県内の求人率が下がったんだというお話をされておりまして、徳陽シティの破綻がどの程度県内の経済に影響しているのか、それについてまず最初に検討させていただきたいと思います。 まず、徳陽シティ銀行が破綻しましてその債権はどの程度引き継がれたのか、まずそれについて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(乾文男君) 徳陽シティ銀行は平成九年十一月に破綻したわけでございますけれども、約一年後の平成十年十一月二十四日に不良資産を整理回収銀行、現在の整理回収機構でございますけれども、それを売却後、救済金融機関でございます仙台銀行ほか十二行庫、行庫といいますのは銀行と信用金庫でございますけれども、に営業譲渡を行いました。 徳陽シティ銀行の総資産は約四千六百四十億円ございましたけれども、救済金融機関に引き継がれました資産は約千六百七十億円であったと承知をいたしております。
○櫻井充君 そうしますと、その残りの債権は今どうなっているんでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 救済金融機関に引き継がれました残りの部分は整理回収機構に売却されまして、整理回収機構におきまして、いわゆる回収と申しますかそういうことを行っているということでございます。
○櫻井充君 千六百七十億円が引き継がれていますけれども、その場合に、金利が変更されたとか条件が変えられて債権が引き継がれた、そういう事例はございますでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 引き継ぎを受ける救済金融機関と徳陽シティ銀行との営業譲渡の問題でございますけれども、具体的に個々の営業譲渡契約におきましてどういうふうになっていたか、ちょっと必ずしも承知しておりませんので御了解いただきたいと思います。
○櫻井充君 実は私は住宅ローンを借りるときに保険医協会を通じて借りていたんですが、私はそのまま七十七銀行に借金が移りましたが、たしか三割ぐらいの方がその際銀行からそのままの金利では貸していただけないということでかなり問題になった事例がございました。そのようなことというのは金融監督庁等に報告は行っていないんでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 今聞きましたところ、個々の営業譲渡契約の中において貸し手と借りていらっしゃる方の間で金利の変更を行ったという事例はあったようでございます。
○櫻井充君 そのような条件を変えて融資するというのは、これは全く問題ないことと考えてよろしいんですか。
○政府参考人(乾文男君) これは借り手と貸し手、いわば商法上の融資契約でございますので、双方が合意をすればそういう契約の更改というものはあり得るというふうに考えます。
○櫻井充君 それでは、徳陽シティ銀行の破綻によって倒産したと考えられる宮城県内の企業がどの程度あるというふうに考えられるんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 民間の信用調査機関の調査でございますが、徳陽シティ銀行の破綻に関連をして倒産したと考えられる企業の件数は五十件でございまして、負債総額六百二十一億八千三百万円と承知をいたしております。
○櫻井充君 そうしますと、今回、徳陽シティが破綻したことによって五十六件という件数が多いのか少ないのかということを議論しなければいけないのかなと思います。 この件について、その五十六件の倒産件数について、果たして多いとお考えでしょうか。それとも、この程度であれば公的資金まで後は投入しなくてもいいとお考えになるんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 倒産、ただいま私の申し上げた数字は五十件でございますが、倒産に至らないでこのような事態に対処できるのが一番よろしいわけでございまして、五十件が少ないということも私どもの立場からは申し上げられないことだと思います。 その意味で、私ども中小企業庁といたしましては、徳陽シティ銀行の破綻に関連する金融対策をこの経営破綻が発覚して直ちに、平成九年の十一月二十七日から対応いたしてきたところでございます。 その関係で、政府系の金融機関の融資あるいは宮城県の信用保証協会がこの徳陽シティ関係のために対策を講じられたものとして、合計して四千百件、六百四十億円の融資及び信用保証が行われておるところでございまして、このような形で倒産というような形にならないで問題が対応できた中小企業者も数多くあったものと承知をいたしております。
○櫻井充君 済みません、今の四千百件、六百四十億円というのは、これは全国平均から見た場合には多いんでしょうか、少ないんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 残高で六百四十億円、年間にしましては、信用保証にしましても相当程度の金額がございますので、この規模の銀行の破綻との関係において考えますれば、相当程度の取引先、取引のあった業者が政策的な対応の御利用をいただいた、このように考えております。
○櫻井充君 しかし、これは徳陽シティが破綻したから信用保証協会の枠を使って融資を受けたというわけではないですよね。 実際、徳陽シティが破綻したことによって、ほかの銀行から貸し渋りを受けてこのような枠を使わなければいけなかった企業というのは大体どの程度だとお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 恐縮でございますが、そのような実態は承知をいたしておりません。
○櫻井充君 それではもう一点ですが、高卒の就職率が宮城県は全国で最低から二番目であった。こういうのは、結果的には徳陽シティの破綻というのは影響が大きくあったんでしょうか、なかったんでしょうか。 これを実はヒアリングの際にどこにお伺いしたらいいのですかと言うと、縦割りでかなり面倒くさくて、例えば今労働省やいろんな省庁の方々が答弁に立たれていますけれども、どこの省庁でも結構でございます、私たちが知りたいのは、徳陽シティが破綻したことによっての宮城県内の経済的な影響というんですか、その点について、どなたか答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(渡邊信君) 宮城県の高校卒業生の就職状況を見ますと、平成十年三月の卒業生の就職決定率は九二・七%で、全国平均は九六・二%でした。これは労働省調査でございます。ことしの春卒業された高校生の方の就職率は、これも労働省の調査ですが、宮城県では八四・六、全国では九二・一ということでございまして、二年前と比べますと、全国平均で約四ポイント減のところ、宮城県では八ポイント減ということで、先生先ほどおっしゃいましたように、就職決定率も大変低い方になっているということでございます。二年前は宮城県も九二・七ということでございました。 私ども、これ求人数が非常に減っているのでこういう結果になっているわけでありますけれども、これが直接徳陽シティ銀行の影響あるいは間接的な影響を受けてこのようにかなり大きく下がったかどうかというところまでは分析をしておりませんが、宮城県の経済状況が全国的に比べても大変厳しい結果を受けてこういう結果になっているものだというふうに推定をしております。
○櫻井充君 今の答弁は非常に重要な点があると思うんですが、つまり、我々は、銀行が破綻するとかなり大変だから、いろんな影響が出るので公的資金を注入しなければいけないという答弁をずっといただいております。しかし、こうやって実際破綻したところがあって、それほどきちんとしたデータも整理されていないということは、今後こういうことが起こったら、くどいようですけれども、破綻したら大変なんですよというのは、破綻したところがもう現実にあるわけですから、きちんとしたデータを整理すべきではないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに委員がおっしゃるように、破綻したときの影響というのは、雇用であるとかあるいは倒産であるとか、皆所管が分かれておりまして、一元的にどれだけ雇用がどうなったとか、そういうような計数をきちっと把握する体制はできていないんだろうと思います。その辺をどうしたらいいか、私も少し勉強させていただきたいと思っております。
○櫻井充君 ありがとうございます。ぜひそうしていただきたいと思います。そうでないとなかなか、今銀行に対してもかなり風当たりが強いのは、なぜ銀行だけが優遇されなきゃいけないのかという思いを国民の方々が皆さんお持ちだからだと思うんです。 実際どのぐらいの影響が出たのかということを私も県内で聞くことがございます。そして、今宮城県は財政構造改革に入っておりまして、公共事業費が一五%程度減っているということもあって、中小企業の方々がちょっと苦しいんだと、宮城県元気がないんだというお話もあります。財政構造改革に入らなければいけない時期だと私たちは思っていますけれども、どういう原因で財政状況が悪くなっていっているのかとかを把握していくというのも我々国会議員の仕事だと思っておりますのでこういう質問をさせていただきました。ぜひきちんとした調査をお願いしたいと思います。 それからもう一つ、金融機関の貸し渋り対策として九八年十月に導入されました信用保証協会の特別融資、中小企業金融安定化特別保証制度を利用して融資を受けた企業の総数、それから総額、このうちの倒産件数、それから回収不能となった融資額について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(岩田満泰君) 御指摘の特別保証制度でございますが、制度が発足をいたしましてから、当初二十兆円の信用保証枠でスタートいたしまして、本年の二月末に累積二十兆円を突破いたしまして、五月十二日現在で、利用件数百二十六万件、二十一兆三千億円と多くの中小企業の方々に御利用いただいております。 それから代位弁済でございますが、代位弁済に至りました額は、四月末時点で二千三百億円、保証承諾額に対する代位弁済率は一・一%となっております。
○櫻井充君 つまり一%程度で、ほとんどは回収できたということでよろしいんですね。
○政府参考人(岩田満泰君) この特別保証制度のもとでお借りになりましたものは五年なり七年なりというような貸付期間がございますので、毎月少しずつお返しをいただくということでございますので、回収ができたというこれが完全にその時期に至っていないわけでございますが、少なくとも今日に至るまでのところ、事故率、代位弁済のことを俗称事故率と申しますが、事故率は一・一%程度にとどまっておるということでございます。
○櫻井充君 そうしますと、借りている企業もきちんと返済ができているということであれば、何もわざわざここまで政府の信用保証がなくても貸し出すべき企業はこの中にかなり含まれていたということにはならないんでしょうか。
○政府参考人(岩田満泰君) 一昨年の十月あるいはそのしばらく前の時期の金融機関の貸付状況、貸付態度というものを想起していただきますれば、極めて重大な事態が当時発生をしていたわけでございまして、黒字の企業であっても単にお金が回らないために場合によると倒産に至らざるを得ないというような事態があったわけでございます。 そのために、金融機関に対して、いわばリスクを一切信用保証協会あるいは国の信用補完制度がかぶるという前提で制度を組ませていただいて、その結果としてこのような形で御利用が多数に上るということになったわけでございまして、私どもの分析によりましても、これによって、倒産という意味におき、あるいは雇用の維持という意味において大きな効果が上げ得たのではないかというふうに考えております。
○櫻井充君 そうしますと、政府の対策としては正しかったんだろうと思いますが、結局、銀行がその当時は自分たちのところでリスクを背負ってまで貸し出すことができなかった、公的資金などを注入したとしてもそのようなことはできなかったと。今後はこういうことは本来は当然減っていってくれなければいけないということですよね。
○政府参考人(乾文男君) 前回の委員会でも村井総括政務次官あるいは私からお答えいたしましたけれども、金融機関の融資に当たりまして、借り手に対するリスク管理というものを基準としながら必要なリスクをとり、またリターンをとりながら融資をしていくわけでございますけれども、そのときに信用補完ということの重要性というのはございますし、今後とも変わらないと思うわけでございます。 その信用補完の重要性の中で、信用補完の必要性の中で、ただいま御議論になっております信用保証協会の特別融資というのは大きな役割を果たしてきたというふうに思っているわけでございます。
○櫻井充君 この先こういう制度を廃止していって、はっきり言えば今のところ焦げついているのは一%程度しかないわけですから、ほとんどが、全部かどうかわかりませんが、かなり優良な企業が含まれている、つまりいわば健全な借り手なんだろうと思います。その企業に対して今後金融機関がきちんと貸し出してくれるのかどうかというのはきちんと調査されるおつもりはあるんでしょうか。それとも、もうこの後はすべて市場に任せるというお考えなんでしょうか。
○政務次官(村井仁君) 私ども、金融機関の検査監督をいろいろやっておりますけれども、その基本的な目的というものは、ただいま委員御指摘のように、金融機関が適切なリスクテークを行いまして、そして資金の仲介者としてマーケットにおいて十分な機能を発揮できるような体力を整える、そういう状況へ持っていく、またはその体力を維持することができる、そして金融機関の持つ社会的責任を果たすことができる、そういう状態をつくり出す。それにはしかし、実際やってみますと現状ではまだまだいろいろ問題があるわけでございますが、そういう状況をもたらすべく精いっぱいの努力をしているというところでございます。 ただ、そうは言いながら、これからの経済の先行きでございますとかいろいろな問題を考えてまいりますと、やはり私はある程度公的な、例えば信用保証制度でございますとかあるいは公的金融機関、例えば国民生活金融公庫でございますとかあるいは中小企業金融公庫等ございますけれども、こういったものが果たす役割も一方これはまたあり得るものだろうと思っております。
○櫻井充君 そうすると、今のお話ですと、あくまで官主導で、官主導というかそういう政府系の金融機関があって、そこの部分が貸し渋り対策等を行っていきますというような答弁に聞こえるんですが。 そしてもう一つ、五月八日の金融特の際に村井政務次官は、私の質問に対しては、「プロジェクトの性格などを見て、単に担保などに頼るだけではなくて金を貸す、そういう姿勢をとってほしいということを私ども慫慂している」と答弁されました。しかし一方、森本委員の質問に対しては、「借り手の個人資産でございますとか、そういうものまで把握して総合的な判断をして貸すわけでございますから、決して担保とかそういうものだけでやっているわけではない。」と御答弁されました。 個人資産というのは、担保にほかならないんじゃないですか。
○政務次官(村井仁君) 申し上げるまでもございませんが、まず第一の点でございますけれども、先ほど中小企業金融公庫あるいは国民生活金融公庫というような例を挙げ、また公的信用保証というような例を私挙げましたけれども、これはいずれも民の補完として行われるというのが大原則でございまして、当然のことでございますけれども、民間金融機関が行う経営判断、企業判断というものが優先されるというのが私の先ほどの御答弁で一番強調したかった点でございますが、しかし、公的なものもあながちその機能が不要になるという時代がそう簡単に来るというふうには思えないという意味で申し上げたものでございます。 それから後者の、先般の私の森本委員に対する答弁と櫻井委員に対する答弁とに差があるかのごときにお受け取りの御質問でございます。 この点について申し上げさせていただきますと、私が申し上げたかったことは、特に借り手の事情に精通している地域密着型の中小協同金融機関、そういうようなものが一つの典型だと思うのでございますけれども、こういうところの場合、担保が幾らあるから貸しましょう、担保をとって担保の評価で幾ら貸しましょうという姿勢よりは、それだけではなくてプロジェクトの可能性、あるいは、例えば特許でございますとかそういうものをどのぐらい持っているとか、将来商売がどのぐらい伸びるとか、そういうようなものを見ながら貸し付ける、これが基本的には望ましいし、そういうのができるということを申し上げ、そして、森本委員の御質問に答えて借り手の個人資産とかという例を挙げましたけれども、ただいま委員は、個人資産というのは直ちに担保ではないかと、こうおっしゃいました。担保に入れた場合はそれはそうでございましょうけれども、担保に入れていない個人資産というのは当然あり得るわけでございまして、そういうものがどのぐらいあるかということまで、率直に申しまして地域密着型の金融機関でございますと本当によく知っている例があるのでございます。さような意味で私は申し上げたわけでございます。 そういう、言ってみれば借り手をめぐる、借り手は多くの場合、中小法人というようなことでございましょうけれども、法人成りをしておるケースが多いのでございましょうが、その法人のオーナーあるいはオーナーの奥さん、そういったものをめぐる資産状況なども含めて判断を総合的にしているケースがあるということを申し上げたわけでございます。必ずしもそれが全部担保によって、担保が幾らあるから貸しましょう、こういうことではないという例として申し上げたにすぎません。
○櫻井充君 奥さんの資産というのまで出てきましたが、今大きな問題は、日本人がなぜアメリカと違って新しい企業を起こすことができないかというのは、個人資産を担保にとられるとか奥さんを連帯保証人にとられるとか、要するに自分が企業を起こして倒産した場合は全く身ぐるみはがされてしまう。ですから、なかなか冒険ができないのであって、その辺がアメリカと大きな違いなんだと思うんですよ。 今の答弁を聞いていても、慫慂される立場の方が、しかも、大変申しわけございませんが、いろいろ理由を御説明されている中でもいまだに資産という言葉が出てくるということ、これから見ても、私には本当にプロジェクトを見てこれからやっていきなさいということを慫慂される姿勢にはちょっと思えませんが。
○政務次官(村井仁君) もう一度原点に戻りましてちょっと申し上げたいと思いますが、金融検査マニュアルを私どもは運用いたしまして検査に当たっている、それがそもそもは貸し渋りの原因になりはしないかというところが櫻井委員が一番最初に問題提起をされたときの問題意識でございました。 金融検査マニュアルに私どもが特に書きましたのは、これ引用させていただきますが、「特に、中小・零細企業等については、当該企業の財務状況のみならず、当該企業の技術力、販売力や成長性、代表者等の役員に対する報酬の支払状況、代表者等の収入状況や資産内容、保証状況と保証能力等を総合的に勘案し、当該企業の経営実態を踏まえて判断するものとする。」、引用を終わりますが、このように記載されております。 そういう意味で、要するに企業をめぐる総合的ないろいろな状況というものをよく判断して検査もやりなさいよということを言っているわけでございます。そのあたりをお酌み取りいただきますれば、理想的には、その企業がやろうとしているプロジェクトの将来性というものを判断して例えば金融機関が貸し付けをしているということを、少なくとも検査に当たる当局がみだりに否認するというようなことを求めるような、それをさせるような検査マニュアルにはなっていないということを私は申し上げたわけでございます。
○櫻井充君 個人の資産とプロジェクトの内容というのは何か関係あるんでしょうか。 もう一点お伺いしたいのは、つまり今後貸し出しをするときに、あくまで個人の資産なり、それからどういう保証があるのかということを、そこもかなりの部分勘案しながらお金を貸してくるのか、それとも個人と企業とをあくまで分けて考えていこうとしているのか、まずその点についてはっきりさせていただきたいと思います。
○政務次官(村井仁君) ある意味では日本の経済社会の一つの長い習慣と申しましょうか、そういうものともかかわる話でございますので一概に言い切るのは難しゅうございますけれども、私は、やはり資産というものと全く無縁にプロジェクトのみに着眼してやるというリスクをどれほど金融機関がとれるのかということには率直に申しまして疑問を持っております。 そこはどちらかというとエクイティーファイナンスの問題でありまして、そこまでリスクをおとりになるならば、まさにそこへ投資をなさっていただくべきではないか、このように思うわけでございます。しかし一方で、金融機関といえども場合によってはそこで思い切った、間接金融の形でもそれに投資をすることもあり得ていいことではないか、そのように思っております。そのあたりはまさに経営判断の問題だと思っております。
○櫻井充君 わかりました。 それでは、その観点からもう一つだけお伺いしておきたいんですが、そうすると個人資産等が問題になってくる。その企業が倒産した場合には当然個人資産もとられるということですよね。それはよろしゅうございますか。
○政務次官(村井仁君) その点はもう個々の法的な契約の形態によることでございまして、個人保証を出していないとかいうような貸し付けの形態もあり得ようかと思いますし、自分の個人資産を全部担保に入れていないという場合もありましょう。その場合はそこでとまりということだろうと思います。
○櫻井充君 なぜここで個人資産にこだわっているかと申しますと、じゃ長銀の経営者の方はどれだけ個人資産をお出しになったんでしょうか。あれだけ大きなところが倒産して、中小企業の場合には恐らくは借金取りから、言葉が悪かったかもしれませんけれども、金融機関から、あなたのところに資産があるのならこれだけもう全部お出しなさいというふうに言われる可能性だってあると思うんです。 長銀の方々が契約していないからほとんど個人資産を出さなくていいという議論になってくると、どうももともと大きな株式会社の取締役に当たられた場合には個人資産には全く影響なくいろいろな仕事ができて、片側の方は個人資産までを全部開示してそして融資を受けなければならない。もうもともとその時点から何か不利益があるような気がいたしますが、いかがでございましょうか。
○政務次官(村井仁君) 今私がお答え申しましたのは、借り手の場合にどうだという借り手の場合のお話を申し上げたつもりでございます。貸し手である金融機関の経営者がその金融機関が破綻した場合にどのような責めを負うべきかという問題は、ちょっと今私が御答弁申し上げましたことと異なる状況ではないかと思うわけでございまして、この問題はちょっとただいまのお話の流れとは違うことなのではないかと思います。
○櫻井充君 それは貸し手と借り手という立場で見ているからそうなっていますけれども、企業の経営者という点では一緒じゃないですか。そうじゃないですか。
○政務次官(村井仁君) 戦前、銀行が倒産をいたしましたケースが昭和の初め幾つかございますが、その際に、本当に文字どおり私財を全部なげうってその返済といいますか、あの場合には預金者に対する返済に努力したというような、本当にそれで素っ裸になった経営者があった例を私も書物で読んだことがございます。 さような意味ではそういう例も方々あるわけでございますが、法律論ということで申しますと、私は、ただいま例にお引きになりました長銀の例でございますか、それにつきましては、今まで関係者の間でさまざまな法的な責任追及が行われてきたと承知しておりますので、それ以上のことは行政当局としてはちょっと申しにくい話ではないかと思います。
○櫻井充君 見解の相違なのでこれ以上やってもしようがないかと思いますが。 もう一つ、先ほど公的金融に関して民間の金融機関の補完的な意味で働いているとおっしゃいました。それでは、日本の金融機関の中で、日本の公的金融機関が全体の貸し出し金額の中で占める割合というのは対GDP比で何%だか御存じですか。
○政務次官(村井仁君) 大変不敏にして存じません。
○櫻井充君 ちょっと私も正確な数字、きょうそういうことを質問する予定ではなかったので今覚えておりませんが、欧米、ドイツは少なくとも四%台です。イギリスとアメリカが、ちょっとどちらがどっちだったか忘れましたが、一%台と三%で、少なくともドイツもイギリスもアメリカも五%以下です。翻って、日本は実に三四%が公的な金融機関から融資されている。つまり、それを一つとっても決して補完されているとは思えませんが、その数字を聞いていかがでございましょう。
○政務次官(村井仁君) 私がお答えするのが適切かどうかという問題もまずございます上に、今委員御引用になられました数字につきまして、残念ながら私、その事実どうかという確認をしておりませんので何ともコメントをいたしかねる次第でございます。
○政務次官(林芳正君) どちらかというと大蔵省の話ではないかと思いまして。 たしか財投の議論をしているときにそのような議論がございました。今委員からお尋ねがございましたので、どういう前提で公的機関というものをとらえるかどうかによって数字が多少動きますし、各国で制度がいろいろ異なっておりますので、どこまで入れるかによって数字が変わると思いますが、こちらの方で調べまして、委員の方に御報告させていただきたいと思います。
○櫻井充君 なぜこんなことを言っているかと申しますと、もし本当に民の補完であるとおっしゃるのであれば、やっぱりそれなりのきちんとしたデータを持った上で答弁をしていただきたいと思います。 なぜかといいますと、財投に関してもかなり大きな問題があったわけですけれども、つまり、何でもかんでも国がやらなければいけないことなのかどうかというこれから議論はしていかなきゃいけないんだと思うんですね。つまり、小さい政府を目指すのか、大きい政府を目指していくのかという議論が非常に大事なところで、私も銀行の貸し渋り等に関して国がどこまで介入していかなきゃいけないのか、非常に難しいところだと思っています。 私たちは、できればペイオフも解禁された後は基本的には銀行がある程度情報を公開して、そしてその公開された情報をもとに借り手側が銀行を選別できるような、そして市場原理を働かせていくことが一つの貸し渋りを防いでいくようなことになるんじゃないかと思っているからです。 つまり、そのことをやることによって、もう一つ何がいいかというと、これまでこの委員会でもさんざん言ってまいりましたが、銀行は結局はお上の方を見ながら、いまだに健全度を見ながら、健全度を維持しようとしながら経営しているところがございます。 例えば、政府の信用保証の枠をとってくれば分母が、貸出量が十分の一に減らされるわけですよね、自己資本比率の計算で。ですから、何が何でも政府の保証枠をとってきた方が、リスクという点だけではなくて、自己資本比率の点についても非常に有利になるわけです。ですから、結局はお上の方を見ながらいまだに経営している銀行ということではなくて、私たちは、なるたけ情報をきちんと公開した上で市場が選んでいけるようなそういう制度にしていくべきではないかと思っています。 そこで、ペイオフ解禁に伴って、これから市民の方々が銀行を選べるような時代になってこなければいけないと思いますが、どのような情報を開示すればいいとお考えでございましょうか。
○政務次官(林芳正君) ペイオフ解禁後の金融機関が預金者に対してどういうディスクロージャーをしていくべきかというお尋ねでございます。 まさに委員おっしゃるように、この特例期間をなぜ設けたかというそもそものところが、ディスクロージャーをきちっとやって預金者の方がきちっとそれを見て判断をできる状況を整えるまでというのが一つの理由であったわけでございまして、まさに委員がおっしゃるように、この特例措置終了後はそういうディスクロージャーをきちっとやって預金者が自分の判断でいろんなことがわかるということが大変大事だと我々も思っております。言葉でいいますと、自己責任原則と市場規律に立脚した金融システムというものを確立してまいらなければならない。まさに預金者にも損失の一部の負担を求めることがあるわけですから、これは大変大事なことだと思っております。 そういうことで、財務内容の透明性の確保については、市場規律により経営の自己規制を促すということと、それから預金者の自己責任原則ということから重要性を考えておりまして、ことしの三月期から、金融システム改革法によりまして全金融機関につきまして業務及び財産の状況を連結ベースで開示をするということが罰則つきで義務づけられておりますので、かなりその充実が図られてきたところでございます。 これは、いわゆるPL、BSに加えて、業務及び財産の状況という意味でございますが、金融機関のディスクロージャーについては、審議会の答申でも、法令で定められた今申し上げましたディスクロージャー、また付保対象に関する情報等の提供以外にも、預金者に対して、今申し上げましたように、自己の経営・財務状況をわかりやすく示すとともに、預金保険制度そのものについても正確な情報を提供することを望みたいということでございまして、今後は、我々がここまではきちっと罰則つきで義務づけたということを超えて、各金融機関がいろんな角度からわかりやすくその状況をやることをいわば競争してもらうということによって、このディスクロージャーがますます進むということを慫慂といいますか推進してまいりたいと、こういうふうに思っております。
○櫻井充君 情報をなるたけ多く公開していただきたいと思うんですが、現在でも確かに銀行の支店に行きますとディスクロージャー誌がございます。私も二十社ぐらい見ましたが、私のような金融の素人ではなかなかわかりがたいものでございました。そして、ましてや二十社分ばらばらにいろんな数字でいろんな項目で並べてきておりますから、その銀行その銀行を比較するということは根本的に無理がございます。特に、いつもその銀行からお金を借りたりとかしている方だったらそれは可能かもしれませんが、一般の市民の方がそれを見てとても理解できるとは私には思えないんですね。つまり、情報の公開というのは、銀行側が私たちはこう見せました、出しましたということではなくて、きちんとした形でわかるような状況にしなければ本当の意味での情報公開にはならないんだろうと思うんです。 そういう意味で、例えばの話ですけれども、ある一つの項目に関して、今でも自己資本率に関してはランキングがつけられておりますけれども、そのような形で例えば自己資本率なら自己資本率でランキングをつけていくとか、そうすると一目瞭然なわけですよね。そういうことをやるようなおつもりはございませんか。
○政務次官(林芳正君) 今私もここに、これは第一勧業銀行ですからもう合併をしてしまうわけですが、この財務諸表は六十ページぐらいございます。委員もごらんになったと思いますけれども、かなり専門家、委員とか浅尾委員とかそのあたりですと寸時に入るんでしょうけれども、なかなか一般の預金者の方は確かに委員がおっしゃるように難しいというところがあるかもしれません。 そういった意味で、先ほどちょっと申し上げましたように、いろんな工夫をしていただくことによりまして、今委員がおっしゃいましたいろんな仕方というものもございますし、同じ指標を並べてみてやっていくということが、これは我々がこういうところだけこういうふうに取り出して競争しろとあれこれ指導するといいますよりも、いろんな工夫をそれぞれやっていただければいいんではないかなと。 それで、ファイナンシャルプランナーの方とかいろんな方が今後出てくることによりまして、そういう方がむしろある意味では格付的な形で、このディスクロージャー誌にもとになる数字が出ておるわけでございますから、これをどういうふうに加工してどういうふうなことをやっていくかということは今後の課題として我々も認識をしているところでございます。
○櫻井充君 そこのディスクロージャーする項目が銀行銀行によって異なってくると、なかなか比較するというのは難しいんじゃないかと思うんですね。できればある程度、幾つかの項目、基本的に最低限これだけは公表してほしいと。例えば地域貢献度とか、それから中小企業にどれだけ貸し出しているか。実は、これは大蔵省か金融監督庁かどちらかわかりませんが、この手の数字はもう随分持っているんだと思うんですね。それをもう少しわかりやすい形で皆さんに公表していくということが大事なんじゃないか。 そして、情報公開といいますと、なぜか隠しているものを出してこなければいけないと。だから、まるで私は悪いことを何もしていませんよという印象を今の日本の情報公開は受けておりますけれども、決してそうではなくて、銀行から見てみても非常にいいコマーシャルになるんだと思うんですね。 例えば、私は担保をどのぐらいとって──うちは担保をとらないでと言った方がいいかもしれません、担保をとらないでこのぐらい融資していますよと、そういうものを数字で出してくれば、これから企業を起こしてくる人たち、そして個人資産もないけれどもプロジェクトはきちんとある人たちにしてみれば、そういう銀行を選んでいくことができるんだろうと思うんですね。そういう意味からすると、かなり多様にわたってディスクロージャーしてもらうという方が、もしくは積極的に銀行からディスクロージャーした方がこれから銀行にとっていいんじゃないかと思います。 別な観点から通産省は実は企業のある意味での格付を行おうとしています。これまでの、資本金が幾らとかということではなくて、割とフレキシブルに勤務時間を決められるとか、休みの日はこうなっているとか休日がどうだとか、そういういろんな人たちの趣味や何かに合わせた情報をきちんと公開して、そしてある意味で皆さんから企業を選んでいただきましょうと。これは通産省の外郭団体でおやりになるようですけれども、そういうこともやられています。 ですから、本当の意味で言えば、借り手にとってどういう情報が欲しいのか。これまでは貸し手が出せる情報だけしか出してこなかったから、だから借り手にとって不十分な情報だったと思うんですよ。ですから、情報の公開というのは、なるたけ多くの項目に、しかもなるたけ多くの金融機関に行ってもらうように、そのぐらいの項目はこちら側で出して、後はその数字に対して、あなた方は中小企業に対しての貸し出しが低いからもうちょっと貸しなさいというのはこれは介入ですが、そこは、貸していない銀行であれば借りにいってもしようがないわけですから、後は市場がきちんと選べる、そういうシステムになるんじゃないかと思っていますが、その点についてはいかがでしょう。
○政務次官(林芳正君) 個別の金融機関にどういたすかという観点はまた別途金融監督庁なりから御答弁があるかもしれませんが、システム全体としては、委員がまさにおっしゃったように、ビッグバンをやりましたから、いろんな種類の銀行が今後出てくるんではないか、こういうふうに思っておりまして、そういういろんな種類が出てくるときに、一律にこれは必ずやれということは、実は財務の健全性ということはきちっとやってもらわなければ困りますよということで、先ほど申し上げましたようなPL、BSや、財産の状況ということでこれはもう最低限やってください、後は、委員が今おっしゃいましたように、創意工夫によりまして、むしろ我々も過剰な広告の規制をやらなきゃいけなくなるぐらいにそれぞれディスクロをやっていただいて、それを競っていただきたい。 こういうような精神でございまして、そこから先はまさに、自分のところは地域に特化するんだとか、マネーセンターバンクなんだとかいうことで、また決済に特化するんだというところがあるというふうにも承知しておりますし、そういう意味では、いろんな工夫が今から可能になるんではないかな、金融審議会の答申にもありますように、ぜひそれをやっていただくことを期待し、我々も後押しをしてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○櫻井充君 つまり、後は銀行にお任せしましょうということではなくて、少なくともそのぐらいの道筋をつけていくところまでが政治の判断ということになるんじゃないかと思うんですね。 先ほどもお伺いしましたが、どこまで政府が面倒を見て、後は市場に任せるようにしていくのか、どういう道筋をつけていくのかということになるんだと思います。そこを公的金融機関が補完していくという手も一つかもしれません。しかし、財投を見ても、財投というかあの辺を見てもかなり大きなお金が動いてきています。そのために日本の国家の財政状況も非常にわかりにくくなってきておりますし、これだけの借金を抱えてきているというのも、政府が大きくなり過ぎてきているからだと思います。 ですから、なるだけ市場に任せられるような、ただし、後は投げましたよということではなくて、ここまでは引っ張っていきますから後は皆さんで競争してくださいという、そういう土俵というんでしょうか、そのようなものをぜひつくっていただければなと思っております。 それについてありますか。
○政務次官(村井仁君) ただいま基本的なディスクロージャーのポイントにつきましては林政務次官から御答弁がございましたが、当然のことでございますが、預金者からお預かりした金を適切な借り入れ人にといいますか、借り手に借りてもらって、そして金利がついて返ってきて初めて金融機関としては端的に言って利益が出ると、こういうことでありますから、優良な借り手を見つけるということは非常に大事な仕事でございます。 さような意味で、金融機関として優良な借り手が来るような誘因と申しましょうか、いらっしゃい、いらっしゃいという行動は当然にとるわけでございまして、それもまた非常に大きな営業活動だと思うわけでございます。その中に、当然にいろいろな意味での広報活動なども私どもはあろうかと思っておるわけでございます。 しかし、今私どもが求めておりますのは金融機関の健全性ということでございますから、そういう意味では義務的なディスクロージャーのポイントというのは、先ほど林政務次官からお答えがあったものが基本ではないかと思っております。
○櫻井充君 どうも今のは貸し手の理論のような感じがします。銀行が健全なというかそういう人を、そういう借り手を探してくるということだけではなくて、本当はこれからもっと大きい役割というのは、その町をつくっていくときの中心に銀行がなっていかなきゃいけないんじゃないか。こういう企業を起こしたいという人たちを援助して、そしてその企業が大きくなっていって、そうすると雇用も生まれてくるわけです。そのような一つの中心にならなければいけないから公的資金を注入したのではないでしょうか。自分のところの企業が私業で、そして自分のところの経営がきちんと成り立つために優良な借り手だけを探してくればいいと、そういう時代は終わったんじゃないかと私は思います。 さて、時間がなくなりますので次の質問に移らさせていただきますが、五月十五日の金融特におきまして、小川委員の方から、ゴールドマン・サックスに支払った契約料は国家公務員法第百条の守秘義務により公表できないという答弁がございましたが、この答弁、要するに国家公務員法の第百条の守秘義務というんでしょうか、これは何を、このような我々からすれば税金を支払って契約したようなその契約料ぐらい我々は知る権利があると思っていますが、この間の答弁というのは法制局としては解釈は正しいとお考えでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 職務上知ることができた秘密とは、これは国家公務員法百条第一項で規定しておりまして、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」というふうに規定しているわけでございます。 ここに言います「秘密」と申しますのは、一般に知られていない事実であって、他に知られないことについて相当の利益を有するものを言うということで、非公知とそれから秘密の秘匿性の二要素を具備しているというようなものを秘密ということに解釈されているわけでございます。そして、「職務上知ることのできた秘密」と申しますのは、職員が職務の遂行に関連して知り得た秘密のすべてを言い、職員が担当している職務に直接関係する秘密のほか、担当職務外の秘密であっても職務の遂行に関連して知り得たものが含まれるというふうに解されているわけでございます。 ところで、お尋ねのゴールドマン・サックス関係のことでございますが、これは私ども、直接金融関係のそういった個々の行政を担当しているわけでございませんので、秘密の要素の一つである秘匿の必要性の有無というようなものは、行政目的を遂行、達成するために実質的にそれを秘密として保護するに値するかどうかとの観点から個々の具体的な事案ごとに判断されるべきである。 個々の事案において特定の事項が秘密に当たるかどうかの判断と申しますのは、これは当該事項に係る事務を所掌する行政庁において行うべきものでありまして、私どもといたしましては、この事務を所掌しておりませんので、具体的な事実を承知していない私どもといたしましてお答えすることはできないということでございます。
○櫻井充君 それでは別な観点からいきますと、国民には知る権利があるんだろうと思います。自分たちが払っている税金がどのように使われているのか、そのことを当然のことながら知る権利があるかと思いますが、その点から含めて、一般論で結構でございます、私たちは自分たちが払っている税金がどのように使われたかということを知る権利はないんでしょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) 知る権利ということでございますけれども、これは一般論として申し上げますと、現在、例の行政機関の情報公開法というのがございまして、それにおきましても、行政上の秘密といったようなもの、これはちょっと手元に持っておりませんが、細かい開示しないでいいという、秘密に当たるようなもので開示しないでいいというような規定は出ているわけでございます。 それで、知る権利というのは、それはいわゆる憲法二十一条の言論とか表現の自由というような一環として位置づけられている面もございますけれども、ただそれはあくまでもいろんな憲法上の要請、そういった法的な要請と、それから行政上のいろんな要請との調和点において考えられるべきものであるというふうに考えております。 それで、少し長くなりますが詳しく申しますと、もう一つこの問題に関連いたしますのは、憲法六十二条の国政調査権という問題がございます。ここで「両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。」という規定がございます。これを受けまして、国会法の百四条第一項で「各議院又は各議院の委員会から審査又は調査のため、内閣、官公署その他に対し、必要な報告又は記録の提出を求めたときは、その求めに応じなければならない。」というふうに規定されているわけでございます。 したがいまして、これは憲法上は両議院、それから国会法では院とそれから委員会、こういうところに報告ないしは記録の提出の要求権といいますか、そういうものを求めることができるというふうなことになっているわけでございまして、国会議員が国会審議のために資料の要求をする必要があった場合には、それが国政調査権を背景にしたものでありますので、一私人としてのそれではないこと等に照らしまして、政府といたしましては、従来から国会議員から国会における審議のために必要な資料の要求があった場合には、政府としてはこれに可能な限り協力すべきものと考える。ただ、要求された事項が職務上の秘密に属するものである場合などには、資料の提出を控えざるを得ない場合があってもこれはやむを得ないものであるというふうに考えているわけでございます。
○櫻井充君 このことに関連いたしまして、ちょっと通告してなかったんですが、谷垣委員長は、たしかあのときにノウハウだと、ノウハウだから提出できないという答弁だったかと思うんです、ゴールドマン・サックスの件に関して。 例えば、国立病院の改修費を教えてくださいと言うと、これは教えてもらえます。これはこれだけの値段でできたのかというそのノウハウがあるわけです。本来であれば、その請け負ったゼネコンさんからしてみたら。こういう仕事だっていろんなノウハウがあって、それで工事費を安く仕上げることができる。物事というのは何をやるにしてもノウハウがあるわけであって、ノウハウだから公表できないんですよという理由はおかしいんじゃないかと思っていたんですが、その点についていかがでございましょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) たしか私もノウハウという言葉を使って御説明したような記憶がございまして、果たして適切だったかどうかという気もするんですが、私があそこで申し上げたかったことは、いろいろこういう我々も特別公的管理を進めていったりあるいはいろんなことをやっていく場合に、官庁だけの、我々の持っているノウハウといいますか知識、情報だけでは足らないことがございますので、やっぱりいろんなアドバイザーなりあるいは法律的な意見も求めてやっていかなきゃならないということが多々ございます。その場合に、相手方が発表していいよという場合にはもちろん発表できるんだと思いますけれども、発表してほしくないという場合があります。発表してほしくないと言ったら全部発表しちゃいかぬのかということに今度なってくるんだろうと思うんですね。 結局、この場合なぜ私どもがなかなかこれは当事者が反対するから公開できないんですよということを申し上げているかといいますと、結局今後も、今回限りという話ではございませんで、今後もやはりこういうものを我々がお願いしていろいろな御相談をしながらやっていく場合に、全部自分たちがどれだけで応じているかということを当事者が嫌がるのに発表しなきゃならないとすると、なかなかそれに応じてくださる方がいなくなってくるんじゃないか。そういうことを我々としては心配をして、この前申し上げたような御答弁をさせていただいたということでございます。
○櫻井充君 しかし、情報公開というのは、結果がわかって、その結果だけを公表するということ、公開するということではなくて、大事な点は、その過程をきちんと話をしてくるということになるんだろうと思うんですよ。なぜ例えば長銀なら長銀が十億円でこの会社に売られることになったのかとか、そういうことをきちんと説明しないと、何兆円ものお金を投入しているわけです。その一部をみんな国民の方々が負担しているわけです。皆さんが負担しているわけです。そこで、果たして納得することができるのかどうかという観点からもう一度考えていただきたいなと、私はそう思っています。済みません、これはここまでにしておきます。 もう一つ、情報公開という点で、私は医者として若干納得いかない部分がございました。 というのは、ちょっとどの委員会だったか忘れたんですが、小渕前総理が御病気で倒れて、そのときにおやめにならなければいけなくなったときに、たしか内閣法制局長官は医師の診断書は必要ないんだというような答弁をされたのではなかったか。これは私の記憶違いかもしれませんので、まずそういう趣旨の答弁をされたかどうか。 そして、私どもは、例えば病気で入院しなければいけないとか、それから仕事に復帰するとか、そういうときには常々診断書をきちんと書いて、もしくは診断書の提出を求められておりましたから、大事なときには必ず診断書が必要なものだと思っておりました。そういう意味で、あの法制局長官の診断書は必要ないんじゃないかという答弁というのはかなり内容的に衝撃を受けました。 まず、そのような答弁をされたか、もしくはされていないとすれば、改めてお伺いしたいのは、医師の診断書は必要ないのかどうかということについて教えていただきたいと思います。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 四月二十四日のこれは衆議院の予算委員会でございますが、菅直人議員の御質問に対しまして、確かに診断書がないというのがおかしいではないかというようなことで、そういうものは必ずしも必要でないというようなことをお答えしておりますけれども、これはどういう趣旨で申し上げましたかと申しますと、これは四月四日の閣議におきまして、当時の青木内閣総理大臣臨時代理が医師団から受けた説明を報告されまして、それが了承され、その上で内閣の総辞職というものが閣議決定されたわけでございます。 その場合に、医師の診断書が総辞職の決定に際して不可欠なものではないという趣旨で申したものでございまして、先ほど言われましたように、医師の診断書が全く意味がないとか、あるいはそれが何といいますか信頼性の乏しいものであるとか、そういう趣旨でお話ししたわけではございませんで、当然医師の診断書というのは社会的ないろんなところで御指摘のようにその機能を果たしているということを私どもも十分認識しておりますが、それを閣議決定との関係において言うならば、そういうものがなければ絶対に閣議決定ができないというようなことではないということを、そういう趣旨でお話を申し上げたつもりでございます。
○櫻井充君 そうしますと、閣議決定には必ずしも必要ではないということになりますが、それでは、例えば国家公務員で結構です、一般論でございます、国立病院の病院長が病気になられた、とても病院長を務めることができない、国立病院でございます、副院長がお見舞いに行かれて、そして院長はもう職務をすることができないから、あしたからどなたかが病院長の代理をされたらいいんだという話が出たとします。あくまで一般論でございます。 一般社会で、診断書もなく、そのようなことが受け入れられるのでございましょうか。そして、こういう場合にも診断書というのは何の意味も持たないのか、もしくは不要なのか、その点について教えていただきたいと思います。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 例えばの例でございますので余り具体的なところは必ずしも適正にお答えできるかどうかわかりませんが、少なくとも内閣法の関係ではそういうことはない。それから、それ以外の、例えば国家公務員が病気になった場合に病気の診断書を出すとかいうようなことは、それなりに法律なりなんなりで、細則なりなんなりで決まっているのではないかというふうに思います。 それは、細かい規定は私現在ちょっと思い出せませんけれども、行政実例としてきちんとそういった慣行があるとか、あるいはその手続が定められている場合があるとか、いろんなことがあると存じますので、一般論として、およそそういった場合に診断書が要らないとかいうことかどうかはここでお答えすることはできないと思います。
○櫻井充君 今、内閣法という言葉がございました。 それでは、もう一つお伺いいたしたいんですが、国務大臣が病気を理由におやめになる、しかも御自分の意思がはっきりしていないと。例えば、どちらかに出向かれて、公の前で私は病気を理由にやめなければいけませんと言うことなしに、そういう場合に、そのような大臣がおやめになるような場合には、今の内閣法にはどのような規定になっているんでしょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) 国務大臣の任免につきましては、これは憲法に規定がございまして、「内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。」と。 ですから、何といいますか、内閣総理大臣がそういう意思決定をすれば、それに従って罷免をすることができるということでございますから、そういった診断書があろうとなかろうと、あるいはほかのことはよくわかりませんけれども、任意に罷免することができるわけでございます。
○櫻井充君 それでは、内閣総理大臣の場合にはどのようになるんですか、現行法では。
○政府特別補佐人(津野修君) 御趣旨は必ずしもよくわかりませんが、内閣総理大臣が病気になられて、何といいますか、意識不明の状態になりまして、近い将来においてその回復の見込みがないような場合には、内閣総理大臣が憲法七十条に言う「欠けたとき、」に当たるというふうに考えられますので、それに従いまして、その認定につきましては、内閣総理大臣臨時代理が内閣総理大臣の職務を行っておりますので、当然のことながら、その内閣総理大臣臨時代理の権限といたしましてそういった事柄を判断し、その上でさらに閣議の了解を得まして、内閣として閣議決定をし、その上で内閣の総辞職をする、内閣総辞職の閣議決定をしていくということになります。
○櫻井充君 今、内閣総理大臣臨時代理という言葉が出ましたけれども、それでは、現行制度で言いますと、なければないで結構でございます、臨時代理というのはどうやって指名されるんですか、どうやって選出されるんでしょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣法の九条によりまして、ちょっと今六法を持ってくるのを忘れましたけれども、内閣総理大臣に事故があるとき、あるいは欠けたときには、そのあらかじめ指定された国務大臣が内閣総理大臣の職務を行うというふうに規定していると思いますが、そういうことで、その内閣総理大臣の指定により臨時代理が定められるということでございます。
○櫻井充君 確かに九条にそうございます。 それでは、ここに「予め指定する」とございましたが、あらかじめ指定されていなかった場合にはどのようになるんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) この「予め指定する」ということは、これはいろいろなケースがございます。例えば内閣が発足する時点で、あるいは発足して間もない時点で臨時代理を指定しておくというケースとか、それから、例えば内閣総理大臣が外国に出張されるというときにその前にあらかじめ指定しておくとか、そういういろいろなケースがございます。 ただ、そういう指定行為が全くなくて、かつ、例えばこれは非常に例がよくないかもしれませんが、急に突然交通事故かなんかで指定がないときにそのまま亡くなられてしまったというようなケースが仮にあるといたしますならば、その場合には、内閣総理大臣がもういなくなっておるわけでございますので、内閣総理大臣を除く残りの閣僚が協議いたしまして臨時代理を定めることができるというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 済みません、ちょっともう一度今のところを繰り返させていただきたいんですが、急に総理が欠けた場合には内閣で決定するということですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣は内閣総理大臣を首長とする国務大臣によって構成されているわけでございます。その内閣の首長たる内閣総理大臣が突然、全く指定も何もない、いわゆる臨時代理の指定も全くないままにそのまま亡くなられてしまったというような場合におきましては、要するに内閣総理大臣がいらっしゃらないわけですので、閣議として、いわゆる正式の閣議としてのものではございません。したがいまして、残りの閣僚の方々が協議して臨時代理を定めるという、それが定めることができるというふうに私どもは解釈しているわけでございます。
○櫻井充君 それはどこに書かれていることでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣総理大臣がそういった……
○櫻井充君 済みません、法律のどこに書かれているか教えてください。そのために聞いているんですから。
○政府特別補佐人(津野修君) それは内閣法の規定にはどこにもございません。 ただ、当然のことながら、内閣総理大臣の職務を行うべき者がいないで国政が運営できるあるいはいろんなことができるというのは問題になりますので、臨時代理を選任いたした上で、その上で直ちに、直ちにといいますか、これは「内閣総理大臣が欠けたとき、」になりますから、総辞職をするということになります。
○櫻井充君 まず一つ、内閣法にないということであれば、これはぜひ定めてほしいことだなと。 つまり、法律になくて、そのことを今回いろんな形で実行されたんだとすれば、直ちにきちんとした法整備をすべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) これは、先ほど述べましたように、内閣総理大臣が欠けたときには内閣は総辞職しなければならないということになりますから、内閣総理大臣臨時代理が仕事をされますのは、基本的にはその総辞職の手続をとっていくということでございます。こういったものを、そういった突然臨時代理の指定も何もなしで亡くなられるというようなケースにおいて、あらかじめ何らかの格好で法制の整備をしておくべきではないかという御質問でございますけれども、基本的には、この点はあらかじめ、従来若干指定していないケースがございましたわけですけれども、あらかじめその内閣の発足当初において、あるいは間もない時点において臨時代理を指定しておけば、それによってそういった問題は起こらないで済むというふうに考えますので、運用の面で十分補充できるというふうに考えております。
○櫻井充君 済みません、先ほどの一つ前の答弁に戻りますが、法制局長官の御意見が述べられました。法律に書かれていないわけですよね。どういう根拠からこういう解釈をされるんですか。 法律になくてなぜ、法制局の長官にどういう法律に書かれているかを、そして今回のこのことが法律上正しいのかどうかというこちら側は検証をしたいのであって、そのことに関して何も書かれていないのに、なぜ私見を述べられるんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) これは、私が単に私見として述べているだけではございませんで、従来から、政府の解釈としてそういう考え方が表明されているわけでございます。
○櫻井充君 済みません、それはどこに書いてあるんでしょうか。書いてあるところだけ教えてください。
○政府特別補佐人(津野修君) ちょっときょう、その点の資料を今手元に持ってございませんけれども、この点につきましては、歴代の内閣法制局長官からの答弁もございますので、後刻報告させていただきたいと思います。
○櫻井充君 わかりました。 それでは、今の資料をまずきちんと出していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○委員長(真鍋賢二君) 伺いました。
○櫻井充君 それと、「欠けたとき、」という判断を今されておりましたけれども、みずからおやめにならない限り、どうやってその職を失うことになるんでしょうか、内閣総理大臣というのは。それはどの法律に担保されているのでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) これは憲法七十条でございますけれども、「内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。」ということで、この「内閣総理大臣が欠けたとき、」ということで、これは死亡されたときとか失踪されたときとか、行方不明になったときとか、いろんなことが憲法の教科書等には載っております。
○櫻井充君 それでは、その「欠けたとき、」と判断する、判断しないというのは、どうやって判断するんですか。例えば病気のときにはだれが判断するんですか。 もう一度お伺いしたいんですが、ここは大事なところなんですが、七十条に決まっている「内閣総理大臣が欠けたとき、」というのは、だれがどういう根拠をもって判断されるんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 先ほども御答弁いたしましたけれども、憲法七十条では、「内閣総理大臣が欠けたとき、」は「内閣は、総辞職をしなければならない。」というふうになっているわけでございます。したがいまして、その「欠けたとき、」の判断と申しますのは、当然その内閣を主宰しております内閣総理大臣臨時代理の方がまず第一義的にそのいろいろな病状とかいろんな状況を判断いたしまして、それに基づきまして御判断なさった上で、閣議の了承を得まして、それで閣議によって総辞職をする。これは内閣総辞職につながる判断でございますから、これは最終的には内閣の判断がなされるということでございます。
○櫻井充君 内閣が、この方が総理の職を務めることができない、病気の場合に限定しますが、そう判断するのは、判断する材料はどこにあるんですか。判断する材料です。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣総理大臣が職務を行うことができないという場合には、事故のあるとき、いわゆる病気で一時的に入院されている場合とかもございますし、それから欠けたときもございます。その判断につきましては、基本的には事実とかそういったことによりまして明確に判明するという場合が多いと思いますけれども、事案によりましてはこういった判断をしなければいけないというような事案もあり得るわけであります。 その場合には、先ほど申しましたように、その内閣総理大臣臨時代理の方が、これは内閣の主宰者でありますし、内閣総理大臣の職務を行うことになっているわけでございますから、その方がその方の職務としてまず判断をなされて、その後でさらにそれを閣議にかけまして、閣議において最終的にそれに基づいて総辞職をするという手続がとられていくという過程になるわけでございます。したがいまして、今言いましたような手続においてそれぞれ判断がなされていくというふうに考えております。
○櫻井充君 病気でこの方が仕事につけるとかつけないとかいうのを、客観的な資料もなくてなぜそれが「欠けたとき、」に当たるとか判断できるんですか。 つまり、一般の会社だって、この方が入院しますと、そうすると、どういう病気で何日ぐらい入院するのか、それからもしくはお仕事にもうつけませんというようなことは、我々医者側が診断書をきちんと書いて御説明するということで客観的なものが得られるわけですよ。 つまり、そういう診断書等もなくて、何を材料に判断できるのかということをお伺いしているんです。そういう意味で診断書というのは必要なものではないんですかとお伺いしているわけです。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 これは、内閣総理大臣臨時代理が医師団とお会いしまして、克明にその病状についての説明を聴取し、その病状の内容をすべて正確にいろいろお聞きしていただいた上で、それを内閣に閣議において御報告をしていただくということによっても、総理の臨時代理をしている方がおっしゃっておられるそういった内容の証言の、証言といいますか言葉の真実性というものはおのずからそれはそれできちんとわかってくるというふうに思われます。
○櫻井充君 亡くなったときには死亡診断書がないと火葬もできないんです。それはちゃんと、亡くなりました、この方でございますと、そういうふうにきちんとした形で書かなきゃいけないことになっています。診断書というのは非常に重いことだと思いますし、それからもう一つは、くどいんですが、客観的なものがあって初めて納得されるというものではないでしょうか。それがないからおかしいんじゃないですかと皆さんおっしゃっているんですよ。 あえて再度お伺いしますが、そのような客観的なものを示さなくても閣議の中で決定できるものなんでしょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) それは、内閣総理大臣臨時代理の方がきちっと正確に医師団の言葉を詳細にわたって閣議において説明されておられますので、それに基づいて判断することは十分可能であるというふうに考えております。
○櫻井充君 繰り返しますが、それでは臨時代理の方が直接その時点で話を聞けばいいということですね、今の解釈は。
○政府特別補佐人(津野修君) それは、内閣総理大臣臨時代理の方から閣議においてそういった説明があり、それについての報告を閣議において了解しているわけでございますから、それについて法的にあるいは問題があったというようなことはないというふうに私は考えております。
○櫻井充君 では、それは内閣法制局の正式な見解でございますね。
○政府特別補佐人(津野修君) 要するに、診断書がなくても閣議決定に際してそれが、閣議決定ができないとか閣議決定に瑕疵があるとか、そういったことはないということでございます。
○櫻井充君 そうしますと、基本的にはこれは内閣で一致した見解だと考えてよろしいわけでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) この閣議決定がされた時点におきまして閣僚の方々から特段の御意見はなかったというふうに承知しておりますので、私の考え方でいいのではないかというふうに考えております。
○櫻井充君 それでは、大変申しわけございませんが、きょう三人の大臣の方がいらしているので、今のようなときには医師の診断書も必要ないとお三方お考えでございましょうか。ぜひ答弁をお願いします。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま法制局長官が述べられたことがそのとおりであったと記憶をいたしております。すなわち、小渕さんの容体については、臨時代理になられるときに、なられました後と言った方が正確かもしれません、こういう状態である、自分は医師にそういう状態は簡単には治らないものかということを何度も尋ねたけれども、簡単に正常に復するという状態ではないという、そういう報告が閣議に、一回ではありません、何回かの間になされておりまして、そして、最後の閣議では臨時代理から、かねて御報告したような小渕さんは状態であられます、したがって憲法七十条により総理大臣が欠けたという状況と考えますが、御異議ありませんかと言われました。異議なしということで決定をしております。私の記憶は大抵間違っていないと思いますが、そういうことだったと思います。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今、大蔵大臣がお話をされたとおりでございます。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、両大臣がおっしゃったとおりでございます。
○櫻井充君 それでは、もう一つ一般的な話をお伺いしたいんですが、衆議院議長に提出して行使する目的で、事情を知らない職員をして内閣総理大臣臨時代理作成名義で内閣総理大臣の職印を押捺した衆議院議長あて内閣総理大臣臨時代理指定の発言通知書を作成した場合には、これは有印公文書偽造に当たるんでしょうか。
○政府参考人(古田佑紀君) 有印公文書偽造罪が成立する場合について御説明申し上げますと、まず第一点として、行使の目的、つまりそれが真正に成立した文書として使用する目的で、公務所もしくは公務員の印章もしくは署名を使用し、公務所もしくは公務員の作成すべき文書、図画を偽造した場合、要するに権限なくそういう文書を作成した場合ということでございます。 もう一つの場合として、偽造した公務所もしくは公務員の印章もしくは署名を使いまして、公務所もしくは公務員の作成すべき文書もしくは図画を作成した場合ということでございまして、これに該当する場合には公文書偽造罪が成立するということでございます。
○櫻井充君 それでは、ちょっと話題を変えて日債銀のことについてお伺いしたいんですが、日債銀の譲渡先にソフトバンクを中心とした三社によるグループを最優先交渉先とすることが決まったという報道がございました。この譲渡価格の十億円というのは適正だとお考えでございましょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員がおっしゃったとおり、いわゆるソフトバンクグループを優先交渉先にして今基本契約の詰めを行っておりますことは委員のおっしゃるとおりでございます。それで、委員の御質問は、十億円という価格が適正かということでございましたけれども、御指摘のように、預金保険機構が今保有する日債銀の既存普通株式は約二十五億株あるわけですが、その対価は十億円ということで優先交渉先にしているとおりであります。 では、なぜ十億円かということになるわけでありますが、これは日債銀はロス補てんが行われた結果、資産と負債がバランスした自己資本ゼロの状況になっているわけですが、その日債銀の価値をソフトバンクグループなりに計算して、それを十億円として提示してきたものというふうに考えているわけでありますが、いずれにせよ、この十億円という価格をつけてきたソフトバンクグループを優先交渉先にいたしましたのは、いろいろな国民負担の点も含めて、ソフトバンクグループが提示した買収条件やあるいはビジネスプラン、こういうものを総合しますと他の候補先よりすぐれているというふうに考えまして、同グループを優先交渉先として選定したものでございます。
○櫻井充君 そうしますと、長銀も十億円でございました。その長銀と比較したときの総資産、引当金、債権分類、収益性、健全度、日債銀との比較した数字について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 まず、総資産でございますが、長銀が本年二月末、予備的基準日貸借対照表をつくりましたときでございますけれども、長銀が十六兆一千六百億円余りでございまして、日債銀は昨年九月決算の時点で九兆三千六百億円程度でございます。 それで、貸倒引当金につきましては、長銀の本年二月末が九千億円余りでございまして、日債銀につきましては昨年九月時点で四千六百億円程度でございました。 不良債権の額は、昨年の九月時点で、リスク管理債権で申しますと長銀が一兆四千四百億円ぐらい、日債銀が三千六百億円程度でございます。 〔委員長退席、理事須藤良太郎君着席〕 なお、業務純益につきましては、不適資産も含めまして、同じ昨年九月時点でございますけれども、長銀が三百七億円の赤字、日債銀が百六十九億円の赤字でございます。 なお、自己資本比率は、長銀、日債銀ともゼロでございます。
○櫻井充君 それともう一つ、譲渡先の候補、もう一つがサーベラスであったかと思います。新聞報道なんですが、新聞報道によりますと、そのときの金額が譲渡価格が大体百億円とサーベラスの方が条件がよかったんだということがございました。そうすると、公的資金の最小コストの視点ということから考えてくるとどのように整合性がとれるのか、その点について教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、他の買い手というようなことで名前をお挙げになりましたけれども、優先交渉先とならなかった受け皿候補先につきましては、その具体名ももちろんなんですが、提案内容についても個別金融機関の経営に係る重要な秘密に属する事項であるということで、また相手方もこれを開示することに反対しておりますので、これがどういうものでどういう価格であったかということは差し控えさせていただきたいんですが、優先交渉先と決定するに当たりましては、一つは、日債銀の特色を維持発展させて今後の我が国の経済の発展や、特に中小企業あるいは地域経済の振興というようなことに積極的に貢献する銀行として経営し得る候補先はどこなんだということが一つありました。それから、もう一つは、やはりでき上がった経営体制というものが責任あるものでなければならないということで、今後の日債銀の長期的な成長とかあるいは経営の安定が図られる候補先であってほしい、そういうことを総合的に見て判断をしたわけであります。 特に、今おっしゃったのは、国民負担最小の原則という観点でどうなるかということであったと思うんです。これは今申し上げたような総合的な判断でやったと言ってしまえばそれまでなんですが、譲渡時にいろんな買収条件を吟味することは当然なんですが、それにとどまらず、それぞれの譲渡候補先のもとで日債銀の成長が十分見込まれるかどうか、それから特に今の買収条件に関連してくる、金額の点に関係してくるわけですが、候補先に日債銀の株式の含み益をどれぐらい享受させるか、そしてまた享受させることによって既存優先株式の留保分の活用によってそれをどう取り戻せるか、そういうようなことを総合的に判断いたしまして決めたということでございます。 このソフトバンクグループの買収条件それ自身も他の候補先と比較して遜色がないと考えられたほかに、責任ある経営体制のもとで日債銀の今後における成長も期待できる、総合的に見て国民負担を最小限にすることができる、こんなふうに考えたわけでございます。
○櫻井充君 今、責任あるという答弁がございましたけれども、かなりソフトバンクの株も下がっておりまして、今後経営が果たして大丈夫なのかという心配もあるような気がいたしますけれども。この間の株価の下落によって、たしかポーランドだったかどこか忘れましたが、そのぐらいの一国のGDPに比較するぐらいの下落があったりとか、そういう問題も少なからずあるんではないかと思います。 それともう一点、国内企業をというお話がございました。ソフトバンクがどれほど国内企業に融資しようとされているのか、そういうのは計画書にあったのかどうか、その点について教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) その辺はまだ最終的な契約案は今詰めているところでございますけれども、ソフトバンクグループの事業計画案の中に、新興企業等との取引拡大を通じて日債銀の収益性、成長性を確立して、日本経済活性化への寄与を図るということを経営目標として掲げておりまして、こうした方針のもとで国内ベンチャーへの融資が行われるのではないかというのが一つの期待でございます。ただ、それがどのぐらいの量かというようなことはまだ定量的に我々も把握しているわけではありません。
○櫻井充君 それから、保険業法についてちょっとお伺いしたいんですが、知り合いの方が、保険を売るときに比較して売ることができないんだと、それが保険業法の第三百条六項に決められて、禁止されているという話をお伺いしたんですけれども、本当に比較して売ることができないのかどうか。つまり、もともと保険に入っている方に、今回はこちらの方がどれだけ有利ですよというお話をする際にはどうしたって比較せざるを得ないように思うんですが、その点についていかがでございましょうか。
○政務次官(林芳正君) 三百条の六項について、比較販売の禁止についてでございますが、七年に改正をしておりまして、それ以前は今委員がおっしゃったように禁止をされておりました。 そこで、七年の改正、これは八年から施行でございますが、今委員がおっしゃったように、やはり比較していろんなことをやるのはお客さんのためにもなるだろうということで、誤解を生じさせるおそれがない場合はということを限定つきでこれはやってもいいということになりまして、そういう改正が七年の保険業法改正で行われているところでございますから、その条件、誤解を与えるということにならない以上できるということでございます。
○櫻井充君 再度、ちょっと内閣法制局にお伺いしたいんですが、日本の国は天皇を中心とする神の国であるという発言がございました。そしてもう一つは、宗教を教育の場に取り入れることに前向きな見解も示しておられるんですが、この趣旨に関してです、この発言ではなくて、この内容というのは憲法に抵触するものでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 〔理事須藤良太郎君退席、委員長着席〕 趣旨ということでございますが、この森総理の御発言につきましては、森総理御自身が五月十七日の参議院本会議におきましてその趣旨を説明しておりまして、さらに、内閣総理大臣として、日本国憲法に定める主権在民、信教の自由について、これを遵守することは当然のことであり、また憲法尊重・擁護義務についても、内閣総理大臣として、日本国憲法の規定を遵守するとともに、その完全な実施に努力することは当然であるというふうに考えている旨、答弁しているところでございます。 私どもといたしまして、これにさらにつけ加えてコメントする立場にはないというふうに考えております。
○櫻井充君 要するに、だれがこう言ったから私たちはその意見を尊重しますということではなくて、この内容に関して法制局としてどう考えるかということをお尋ねしているわけでございます。 ちなみに、参議院の法制局は、前段の部分に関しては前文及び一条の趣旨に触れる、反するのではないかと。そして、後段の方は二十条三項に抵触するおそれがあって、憲法の九十九条だったと思いますが遵守義務、その遵守義務に触れる、抵触するかどうかちょっと難しいところかなというコメントを私は参議院の法制局からお伺いしております。 ですから、内閣の法制局としてどう考えられるかということをお伺いしているわけでございます。
○政府特別補佐人(津野修君) 発言といたしまして森総理がおっしゃられましたことは、どこかの議員の会合、神道政治連盟ですか、そういった会合において御発言されたものと基本的に承知しているわけでございます。 憲法の二十条第三項と申しますのは、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」というふうに規定しているわけでございます。 これは純粋の法律論としてお聞き願いたいと思いますけれども、この規定は国の行為としてのあるいは国の機関の行為としての活動が問題となるわけでありまして、私人としての活動が問題となるわけではないというふうに考えております。 ただ、この場合に、国のいかなる宗教的活動もしてはならないという国及びその機関の宗教的活動というのは、これは若干付言しますと、御承知のように、これは津地鎮祭の最高裁の判例というのがございまして、一般的に国が宗教的活動をする場合でも、当該行為の目的が宗教的な意義を持ち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進または圧迫、干渉等になるような行為を言うものと解され、その典型的なものは同項に例示されている宗教教育のような宗教の布教、教化、宣伝等の活動を言うものと解されるわけでございます。 こういったことを前提にいたしますと、御指摘の森総理の御発言につきましては、この規定が国または国の機関の行為としての宗教教育その他の宗教的活動を禁じているという観点から法的な判断がされるべきものであるというふうにまず考えているわけでございます。 それから、国公立の学校が宗教的教育、情操教育を行うことは憲法上問題があるのではないかというような宗教教育の問題でございますけれども、憲法二十条第三項において国及びその機関が行うことが禁じられている「宗教教育」と申しますのは、宗教の布教、教化、宣伝等の目的で行われる教育を言うものと解されているわけでございます。 この点につきまして教育基本法は、同法第九条第二項におきまして、「国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。」というふうに定めているところであります。 他方、一般に宗教に対する理解を深めるということやあるいは宗教に関する情操を養うことを目的とする教育につきましては、この憲法二十条第三項の禁ずる宗教教育に当たらないものとこれは一般的に解されているわけでございます。教育基本法第九条第一項でこの点はまた定められておりまして、「宗教に関する寛容の態度及び宗教の社会生活における地位は、教育上これを尊重しなければならない。」というふうに規定しているわけでございます。 このような意味におきまして、宗教的な情操教育というようなものを国公立の学校が行ったとしても、これは憲法上の問題というようなことにはならないものであるというふうに考えております。
○櫻井充君 内閣総理大臣というのは憲法上どういう位置づけになっているのでございましょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣の首長でございます。
○櫻井充君 それではもう一つ、二十条の第三項の「国」とありますが、その「国」というのは一体何を指しているんでしょうか。
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。 この「国及びその機関」と申しますのは、国及び公共団体並びにその機関の意味で、「機関」といいますのは官公署、そのほか国または公共団体によって経営または管理される学校、病院、その他のすべての営造物を意味するというようなのが一般的な考え方でございます。
○櫻井充君 済みません、じゃ、ここで言う国と内閣の関係はどうなっているんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 一般的に国家といいますのは、統治的な作用を持っているわけでございます。国家におけるいろいろなそういった統治作用と申しますのは、立法、司法、行政というふうに三つの機関が分担して行うというふうに、いわゆる三権分立の規定が憲法上定められているわけであります。 そこで、内閣と国との関係といいますと、六十五条で「行政権は、内閣に属する。」というふうに書かれておりまして、国の行政権を担当するのは、行政権が属するのは内閣であるというふうに理解しております。
○櫻井充君 そうすると、行政権は内閣にあって、内閣のトップということは基本的には国の行政権のトップということになりますね。それはそのとおりじゃないかと思いますが。 そうすると、先ほど一個人がというお話をされていましたけれども、一個人ではなくて行政権のトップの人が発言されているという、そこは全然解釈が違うと思いますけれども、いかがですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 内閣総理大臣が例えば、御承知のように伊勢神宮とかそういったところにも参拝されているわけであります。これは基本的に私的行為として行っているわけでありまして、内閣総理大臣としてもそういった信仰の自由といいますか、そういったものは個人としても持っているというふうに私どもは考えております。
○櫻井充君 そうしますと、それが私的発言であるか公人としての発言であるかが大事だということですね。
○政府特別補佐人(津野修君) 純粋の法律論として申せば、そういった観点から考えるべき問題であるというふうに考えているわけでございます。
○櫻井充君 純粋の法律論でお伺いしますが、そうすると、どうすると私人と公人と分けられるんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) それは、発言する場が公的な、いわゆる国の内閣総理大臣としての公的な立場において御発言されている場合、例えば国会で代表演説をされる場合とか施政方針演説をされる場合とか、これはまさに発言でございますけれども、内閣総理大臣の立場において発言されているわけでありまして、それ以外の場合はいろいろなケースがあり得ますから、具体的なケースについてはそれぞれ具体的なケースに応じて御判断していただくということだろうと思います。
○櫻井充君 それじゃ、再度お伺いしますが、先ほどのは個人の見解であったというような含みでございましたが、もし、これは仮定でも結構でございます、内閣総理大臣として発言されたとしたらどうでございますか。
○政府特別補佐人(津野修君) その点につきましては、私ども法制局の立場として、仮定の質問でございますのでお答えする立場にないわけでございますけれども、ただ、森総理大臣も国会答弁等においてその御趣旨等はいろいろと御説明なさっているというふうに承知しております。
○櫻井充君 済みません、仮定の話ができないとおっしゃいますけれども、法律を制定するときに、こういう場合はどういう法律を定めなきゃいけない、こういう場合はどうなんだろうと、そういう検討をして、そういう仮定があってそれを検討しているはずですよね。そうじゃないですか。何にもなくて、ただ法律をつくってそれでおしまいというわけじゃないですね。この法律がちゃんと、ちゃんとというか十分効果があるかどうか、それから整合性がとれるかどうかというのは仮定の話を全部議論しながら決めていくものじゃないでしょうか。 仮定の話を聞いているというのは、一つの法律なり憲法なりの解釈をきちんとした、深めるという意味で非常に大事な行為だと思います。いかがでしょう。
○政府特別補佐人(津野修君) どう言ったらおわかりいただけるか、ちょっと説明あれですけれども、森総理大臣は、既に参議院におきまして総理大臣の御発言の御趣旨、それから考え方というものをきちっとお述べになられた上で、憲法を当然遵守していく、憲法を完全に実施していくという、憲法尊重・擁護義務を果たしていくというふうにおっしゃられている枠内で考えていかざるを得ない問題であろうと思います。
○櫻井充君 残念ですけれども、お答えいただけないようなので、あとは同僚の浅尾議員にお願いしたいと思います。
○浅尾慶一郎君 今、櫻井委員の方から質問がありました件で関連して若干質問させていただきますが、まず、きょうは、情報公開法ということで、先ほど津野内閣法制局長官からのお話がありましたが、その所掌をされております総務庁の方にも来ていただいております。 先ほど、相当の利益を有する場合には国家公務員法上は開示しなくてもいいというようなことで、さらに、来年の四月ですか、施行されます情報公開法を見ますと、第五条に、法人の場合は例えば開示をすることによって利益を害される場合ということが出ておるんだと思いますが、その利益を害されるかどうかの判断については当該業界に、害されるかどうか当該個人、法人ではなくて業界に聞くという理解でよろしゅうございますね。
○政府参考人(藤井昭夫君) お答えいたします。 行政機関情報公開法上の法人等情報の取り扱いについてでございますが、御指摘のとおり、第五条第二号では、当該行政文書を公にすることにより、当該法人等の権利、それから競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものなどを不開示情報としているところでございます。これは、いわば行政文書にさまざまな法人あるいは団体に関する情報の中で営業の秘密やノウハウなどが含まれている場合、これを保護するものでございます。 それで、だれが判断するかということでございますが、これは、行政処分一般に第一義的には行政庁が判断するということになっております。したがいまして、行政手続法という法律がありますが、これに第五条で審査基準を設けるということが定められているんですが、各省庁におかれては今ちょうどこういう各条文ごとの審査基準をつくっていただいているところと思います。 それで、仮に紛争なんかが生じて、そういう場合は別途行政不服審査法で異議申し立て等がなされまして、それに対して不服審査会というのが別途審議会的な審査会が設けられておりまするから、そこで判断いただくとか、あるいは、これは権利でございますので、最終的には裁判所で判断していただくということになるということでございます。
○浅尾慶一郎君 簡潔で結構ですが、各行政機関で判断をする場合に、その該当する業界に聞くということが基本的に総務庁の理解としてあるということでよろしゅうございますね。簡潔にお願いします。
○政府参考人(藤井昭夫君) これは、行政機関情報公開法では、第三者に支障が生じるにもかかわらず別途公益的観点から開示するという場合を認めておりますが、そういった場合は任意的あるいは必要的に意見を聴取するという手続を定めているところでございます。
○浅尾慶一郎君 同様に、第六条には部分開示というものが認められておりまして、契約書、すなわち紙で書かれたものについては、これは紙ですから部分開示ができるということを事前に総務庁から伺っております。したがって、紙で開示する場合には、開示できないところは墨で消して開示するというふうなことを事前に総務庁から伺っておりますが、これもう時間がありませんからイエスかノーかだけで結構です。
○政府参考人(藤井昭夫君) 紙に記録されている場合で区分できる場合は、そのように処理できるということでございます。
○浅尾慶一郎君 では、再生委員長に伺いますが、当然この委員会で議論されてまいりましたゴールドマン・サックスとの契約あるいはモルガン・スタンレーとの契約は紙で書かれておるわけでございますから、もし再生委員会で開示できないと判断する部分、それはそのゴールドマン・サックスなりなんなりに聞かれるということですが、そこは今御答弁ちょっとはっきりしていなかったので後でまた聞きますけれども、本来は当該利害当事者だけではなくて、同じ業界のアドバイザリーをやっている第三者に聞くのが私は正当だと思いますが、聞いた上で、どうしてもここはおかしいんじゃないかというところは墨でなりなんなりで消して開示をするというのが情報公開法の趣旨であるということだと思いますが、墨で消して開示するおつもりがあるかどうか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 情報公開法が実際に施行されましたら、それは私どもはもちろん情報公開法の趣旨にのっとって対応させていただくということであろうと思います。
○浅尾慶一郎君 引き続いて質問させていただきますが、施行前に、先ほどの国家公務員法の守秘義務との関連で、相当の利益というものがあった場合にはそれは守秘義務にかかるということだと思うんですが、情報公開法で開示ができるものが、施行前であっても開示ができないという理由は成り立たないんではないでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 現在は現在の法のもとで判断をいたしております。そして、情報公開法の施行はたしか来年だったと思いますが、来年その情報公開法ができればもちろん当然それを前提にして私たちは判断するわけですが、今その判断が違ってくるかどうか、私はそこのところはまだ十分詰めておりませんけれども、違ってくれば違ったように対応しなければならないと思っております。
○浅尾慶一郎君 私は、情報公開法の条文で、これはもう国会で決まったことでありますし、開示義務が部分にしろ全部にしろあるわけでございます。それが来年の四月になったら開示ができるようになって、今の段階で国政調査権に基づく開示ができないというのは余り理屈が成り立たないと思いますので、もし現段階で部分開示というものができないということであれば、それは当委員会に対してその理由をしっかりと説明していただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 現在は現在の法にのっとって解釈をしているということでございます。 それで、まだ私は十分検討していないので、情報公開法になったらこうなるこうならないというのを今余り責任を持ってお答えできないんですが、今お話を伺っていてそんなにえらい違いが出てくるかなという気はいたしております。 ただ、ここは今余り責任を持ってお答えできませんので、これ以上は差し控えさせていただきます。
○浅尾慶一郎君 確認のために総務庁の方に伺いますが、情報公開法、紙の場合には部分的に契約書を開示できます、開示できない部分は墨で塗りますということでいいわけだと思うんですが、その理解でよろしゅうございますね。
○政府参考人(藤井昭夫君) 行政文書にいろいろ企業の情報が記録されております。その各記録が分離されるかどうか、それを分離した上で、そのパーツ、パーツが公開することによって支障が生ずるかどうか、それを判断していただいた上で、しかも支障が生ずるものを分離して不開示として、残りを出すことによって支障がなければそれは出していただく、こういう処理になるということです。
○浅尾慶一郎君 同じ情報公開法の第七条には、先ほど審議官の方で早くに御答弁いただきましたが、読みますと、「行政機関の長は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができる。」と書いてあります。 私は、今回のように四兆円の国費を使って金融的な処理をしたということの経過を開示するというのは非常に公益上必要があるというふうに考えておるわけでございます。これは来年の四月にならないとお答えになれないということなのかもしれませんが、今申し上げたとおり書いてあるわけでございますが、まずその点について、公益上の必要性ということは認識されておるかどうか、その点だけで結構でございます。
○国務大臣(谷垣禎一君) 当然、その時点その時点で判断をするわけでございますし、またこの公開の問題はいろんな側面があるんだろうと思うんです。相手方の同意が要る場合、要らない場合、あるいは時を経て公開できるようになるもの、いろんなものがあろうかと思いますが、当然のことながら、情報公開法が施行されましたときはその精神にのっとって対応していきたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 それでは、公開に関してもう一つ、先般、森事務局長に質問させていただいて、預金保険機構の弁護士事務所はどこだったか、お答えいただけますか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 長銀の売却の際に預金保険機構が契約した法律事務所は西村法律事務所でございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、長銀の売却関係で当委員会でいろいろと質問させていただきましたので、引き続きの質問をさせていただきますが、質問に当たって、今般、新しい業態による銀行の参入について、いわゆるイトーヨーカ堂銀行ですとかソニー銀行というんですか、に関して金融再生委員会で指針をまとめられました。 私、その指針を読ませていただいて、なるほどこういう考え方でやっておられるんだなといろいろ思ったわけでございますが、例えば、新しい銀行についてはいわゆる親会社等に対する融資規制があるわけでございます。翻って、長銀ないしは今度売却される日債銀について、親会社あるいは親会社等ということは、ですから主要株主に対する融資規制がまず契約書上はないということだと思いますし、それからこの指針もどうも新規参入する銀行のみを対象にしておるということなのでありますが、そこに整合性がないのではないでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、新規参入といいますか新しい形態による銀行業参入に関して見解を取りまとめたとおっしゃいましたが、もう少し正確に申し上げますと、こういう銀行業への事業会社等異業種の参入の問題は、再生委員会、金融監督庁でいろいろ議論をしてまいりました。まだ最終的な結論は出ていないんですが、現行銀行法の枠内で運用上の指針というものの基本的な骨格は固まりつつある状況でございまして、今後最終的な詰めを行って、そして大体今月末までに策定、公表をして、パブリックコメントにかけた上で最終的に取りまとめることにしたい、こう考えております。 ですから、まだ最終的な成案というわけではないんですが、今のような前提のもとで申し上げますと、長銀の株式譲渡の最優先交渉先の選定とかあるいはニュー・LTCB・パートナーズ社との最終合意は、それぞれ昨年九月、あるいは本年二月に実施されたものでありまして、今の指針そのものを適用して検討したわけではまずございません。また、株式譲渡契約においても本指針に掲げる項目が記載されているわけでもありません。 ただ、金融再生委員会においては、パートナーズ社を長銀の株式譲渡先に選ぶに際しましては、金融再生法の枠組みのもとでいろいろ検討を加えてやったわけでありますが、今後、新生長銀に対しては健全性の確保の観点から本指針を踏まえた監督、これはこれからの監督とか新しい免許を与えるときとかいろんなことが書いてございますが、これからの監督ということにつきましてはこれが適用される、決まりましたらですが、こういうことで適用されるということであります。
○浅尾慶一郎君 そうしますと、長銀の方は契約をもう結ばれたわけでございますが、日債銀はこれから売却の最終契約を取り結ぶということになるんだと思います。日債銀の親会社はソフトバンクグループとオリックス、東京海上ということだと思いますが、特にソフトバンクグループの場合はいろいろと今度ナスダック・ジャパンというような形で親会社等の関連会社、いわゆるソフトバンクが出資している会社が数多くこれから店頭公開その他していくという形になるんだと思いますが、それに対する融資規制というのが、いわゆるイトーヨーカ堂銀行ですとかソニー銀行に対してはこういった形で指針としてあるわけでございまして、これを素直に読むと、これは事業会社を親会社等に持つ新規の銀行に対する対応という形なんで、必ずしもそれがソフトバンクと今度の日債銀との交渉に当たるのかどうかわからないので、わからない場合はむしろ私としては契約の中に入れた方がいいんじゃないか、それが恐らく金融再生委員会として一つの考え方につながるんじゃないかと思いますが、その点いかがお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) その辺をどう詰めていくかというのは実はこれからの議論だと思っておりますが、ただ、一つ申し上げたいことは、こういう特別公的管理のもとで金融機関をどこかに売却しようという枠組みと、それから銀行法のもとで新たに設立される銀行に免許を付与しようという場合は、やっぱり問題状況が若干異なってくるのではないかなと思っております。
○浅尾慶一郎君 今の委員長の見解と私は見解を異にいたします。 すなわち、新たに参入する銀行ともともとある銀行と監督行政が違ってもいいというふうに聞こえるわけでございますが、そうすると公平性の観点からおかしなことになってしまいませんか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 免許の観点とそれから今までのこの特別公的管理を新しく買うという観点は今申し上げたように若干違うと思っておりますが、ただ、できた後にこういう指針をつくって、この指針のもとで監督をしていくという場合には当然この指針の適用があるというふうに考えます。
○浅尾慶一郎君 そうすると、この指針は、確認ですが、新たにできた銀行のみならず既存のすべての銀行が対象になるという理解でよろしいんですね。
○国務大臣(谷垣禎一君) 監督について書いてありますところは、そういう考え方で既存の銀行にもこれからの監督には適用されるというつもりで書いてございます。これは、最終的な結論はまだでございますが、そういうつもりで書いてございます。
○浅尾慶一郎君 そうすると、免許付与の条件の部分は違うよという理解でよろしいんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) それは当然、これから免許を付与する場合に使われるわけでございまして、既往にさかのぼって今までの銀行にそういうことをつけ加えるということはないわけでございます。
○浅尾慶一郎君 一点、細かい点になるかもしれませんが、例えば「資産構成が国債等の有価証券に偏っている形態の銀行」という部分があります。これは恐らくいわゆるイトーヨーカ堂銀行を想定して、融資をしない銀行を想定して定められたんだと思いますが、例えば長銀を例にとりますと、引当金不足の結果、四兆円国費が入っていますね。四兆円、これはキャッシュであるはずなんですが、キャッシュで四兆円あるということは、当然それは国債等に偏ってしまうんではないかなと。そうすると、ここと矛盾があるのではないでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 浅尾先生おっしゃるとおり、正確には三・六兆円でございますが、三・六兆円のロス埋めはキャッシュでしております。 基本的には、そのキャッシュは急速に減らすように、つまり調達について期限が来たところにどんどん返済して、全体のリスクアセットを小さくしていくということでございます。 ただ、その間におきましては確かに国債運用の比率が他の大手行に対しては割合的には大きいかもしれませんけれども、それを現在長銀はいかに早く小さくするかということについて努力しているものと認識しております。
○浅尾慶一郎君 具体的にお伺いいたしますが、その三・六兆はいろいろな、経営健全化計画の中でこういう形で減らしていきますよというプランも出させているんですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 今、ちょっと経営健全化計画そのものが手元にないのでございますけれども、毎年毎年のポジションは平成十五年度決算期まで出させております。
○浅尾慶一郎君 きょうは法務省の方にも商法の優先株の消却についていろいろ伺おうということでお越しいただいております。 先般、東大の神田先生からいただきました意見書も法務省にお渡しをしておると思いますが、この意見書について具体的に何か御意見、法務省としてございますでしょうか。
○政府参考人(細川清君) 意見書は拝見いたしました。ただ、こういった問題は最終的には裁判所で有権的解釈をされるわけでございまして、確立した判例のない現在の状況におきまして私どもが断定的な見解を申し上げるのは適当でないと思っています。 ただ、さまざまな神田先生の意見と違う意見も有力な学説としてございますので、そういったものを考慮した上でいろいろ物事を決められるのが適当ではなかろうかと、このように考えているところでございます。
○浅尾慶一郎君 具体的に伺いますが、先般、金融再生委員長が法務省からということで二つの学説を、これがどなたの学説かということは別途答弁の中で答えていただきたいんですが、申されましたが、一の学説というのは、「数種の株主の間で、これらを平等に扱う「技術的困難が全くないのに、客観的に明白に実質的衡平に反する格別の定めは、たとい不利益を受ける種類の株主総会の議決があっても、その瑕疵は治癒されないというべきである。」」と書いてありますが、これは要するに定款に定めがない場合を定めてあるんでしょうかということが質問であり、かつ、これがどなたの学説かということです。
○政府参考人(細川清君) 谷垣大臣の御見解のうちのただいま浅尾先生が朗読された部分は、新版「注釈会社法」の三に記載のある菅原菊志教授の御見解でございます。 二番目の御質問は、二百二十二条の第三項は定款の定めがない場合の規定ではないかという御質問でございますけれども、確かに二百二十二条第三項は、直接的には数種の株式を発行している場合においては定款の定めがないときでも株式の併合、消却等について株式の種類に従い格別の定めができるものとするものでございますが、この文言は「定款ニ定ナキトキト雖モ」と規定しておりますので、定款によりこれらの格別の定めをすることができることを当然の前提としているものと考えられます。そして、商法第二百二十二条第三項は、定款で株式の併合、消却について格別の定めをする場合の根拠規定と言うこともできるというのが有力な見解だろうと思っております。 それで、二百二十二条の第一項では定款で定めることを要する各種の株式の内容を定めているわけでございますが、この中には、消却等については定められるわけでございますが、そのような種類株式について株式の併合、消却について実質的な公平を保つために調整できる方法等を二百二十二条第三項で定めておりますので、ここで言っている調整の限界に関する学説の見解というものは、定款で定めがあるときでもないときでも同じような問題として妥当するんだというのが一般的な有力な学説であろうと、このように考えているところでございます。
○浅尾慶一郎君 いずれにしても、再生委員会としては優先株と普通株とを減資の場合は平等に扱うというのが一番安全なんだ、正しいんだという理解でよろしゅうございますね。
○国務大臣(谷垣禎一君) 大分当委員会で何回も浅尾委員とこの問題、議論させていただきましたけれども、今委員が要約されましたように、やはり減資の際に普通株だけというのはいろいろな法律上も解釈上も問題があるだろう、実務上も問題があるので、今にわかにその見解にはくみしがたいというのが私どもの考え方でございます。
○浅尾慶一郎君 そこで、この学説に従ってやっておられるということなんですが、長銀との株の売買契約を見ますと、逆に優先株のみが四分の一消却、減資されていまして、普通株は一〇〇%残っておるわけです。これは契約に書いてあります。ですから、やっておられることに矛盾があるのではないでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 日本長期信用銀行が破綻いたしまして、普通株と優先株、いずれも株価がゼロになりました。ゼロになりました……
○浅尾慶一郎君 細かい話はいいです。その扱いだけ。
○政府参考人(森昭治君) はい。それを、その優先株のうちの佐々波の分の四分の三はこちらの方の要請で、本来は一〇〇%減資するところを減資しないでほしいということで、向こうと、先方と合意いたしまして四分の三を残したわけでございまして、通常の場合と、譲渡に係る契約の関係でございますので、そういう事情があったということを御理解いただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 浅尾君、時間が来ております。
○浅尾慶一郎君 時間が来ましたので終えますが、事実として学説に反する取り扱いをされておるということですから、再三当委員会で申し上げておりますように、私が申し上げたいのは、国民の利益に立つ立場に立って、ぜひ、実際に柔軟にもうやっておるわけですから、日債銀の場合にもやっていただきたいということであります。 終わります。
○須藤美也子君 私は、地方銀行の合併問題について質問いたします。 金融再生委員会は、合併は表向き銀行の自主的判断と言いながら、都市銀行の再編に続いて地銀、第二地銀などの地方銀行の再編を早急に推し進めようとしているのではありませんか。 一県二行体制を掲げ、公的資金による資本注入の必要性を強調しながら、都市銀行と同じような高い自己資本の目標を課して一気に再編を推進しようとしていると思われますが、地方銀行の再編についてどのような展望を描き、それをどんなペースでやろうとしているのか、まず谷垣再生委員長にお尋ねします。
○政務次官(村井仁君) 私ども、地方銀行でございますが、あるいは地域銀行と言った方が第二地銀なども含めまして適切かと存じますが、それぞれの地域におきまして地域経済発展のために大変重要な役割を果たしているということでございまして、今後ともその重要性は変わることはない。 しかしながら、一方、金融サービスをめぐる広範な競争の進展というものは、これはいわゆる都市銀行のみならず地域銀行もおのずから巻き込んでいくわけでございまして、それによりまして地域銀行も必然的に非常に厳しい競争環境に入ってまいるわけでございます。 そこで、現在抱えている不良債権問題の処理を完了するだけではなく、将来それぞれの地域において十分な期待される役割を果たし得るような明確な経営戦略を立てましてそれを実行していく、これが地域銀行に私どもは期待されることではないか、それによりまして地域経済にさらなる貢献をしていただく、これが必要ではないかと思っております。 そういう意味で、各銀行はリスクの分散でございますとかあるいは資金調達基盤の拡大などをしていただきまして、そして顧客に対しましてよりよい金融サービスを提供するためにシステム投資でございますとかあるいは商品開発のために多額の固定費が必要となるということでございまして、そういう意味で、地域銀行もある程度、現在いろいろ数がかなり多い地域もあるわけでございますが、その再編というようなことも考えていただかなければならない。そしてまた、地域銀行もそれぞれのお立場をお考えになればそういう行動をおのずから起こしていかれるのではないか、それによりまして各行が経営の効率化を図っていくということになるのではないかと考えているわけでございまして、それによりまして我が国の金融システムが全体として安定したものになっていくということが期待できるのではないかと思っております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先生さっき一県二行主義とおっしゃいましたけれども、金融再生委員会として一県二行主義ということを申し上げたことは、私もここへ参りましてちょっとさかのぼって調べてみたんですが、なかったと思っております。 そういう一県二行主義ということがあちこちでささやかれまして、場合によっては恐怖感を持って受けとめられているようなことがあるのかもしれませんが、それは資本注入をするときの優遇条件に、一つは、やっぱりその地域において主要行というものが必要だろう、それから、適切な競争をしていくような金融機関もやっぱり必要だろう、それから、そういう金融機関並びにその地域の再編なりそういうものに役立つ場合、その三つの場合には優遇して資本を注入しようということを申し上げたわけでございまして、決して一県二行というようなことは言っておりません。少なくとも、一県というよりかそれぞれのやはり経済圏というもので見ていかなければならない、こう思っております。
○須藤美也子君 再編と一県二行体制はそういうふうな答弁をなさったわけですけれども、例えば山形県では四行あります。そういう中で一県二行体制、これはマスコミ等も含めて広がっております。そういう中で、山形県の第二地銀である荘内銀行と殖産銀行の合併交渉が昨年の末に行われまして、わずか半年足らずで破談になりました。 両行の合併が白紙撤回されたことについて金融監督庁の浜中次長は、監督当局も合併に向けた取り組みを高く評価していたと述べ、合併、再編について今後も必要であれば助言していく、こう四月四日に述べております。さらに、谷垣金融再生委員長もわざわざ四月二十二日、山形においでいただきまして、講演をなさっているわけです。地銀同士の合併のモデルケースとして期待していただけに残念と思うと、こう述べられております。 恐らく当局も水面下で相当合併に向けた働きかけを行ったと思われますが、にもかかわらず白紙になったことについてどのように考えているのか、再生委員長のお考えをお聞きします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど一県二行主義というのはとっていないと申し上げたわけでありますが、そしてあくまでこれは民間がこれからの時代どう生き延びていこうか、どういうふうにして地域経済にも貢献していこうかと考えていただくのが第一義だというふうに私は考えているわけでございます。 しかし、我々が今おあずかりしている金融再生法や早期健全化法というのは決して全く中立というものではありませんで、先ほど総括政務次官から申し上げたように、今後の金融の動向を見ておりますと、やはり地方銀行も再編なりいろいろな形での体力を強めていくことが必要ではないか、こう思っております。それで、そういう観点から、今御指摘になりました先生の地元の二つの金融機関の統合の話は、地銀再編のモデルケースとなり得るのかなというふうに思いまして私ども期待していたことは事実でございます。 ただ、今ちょっとおっしゃいましたように、水面下でいろいろ当局がやっておったというのは、いささか我々の真意とは違うのでございまして、もしそういう動きが出てくる場合には我々はいろいろお手伝いをするけれども、これはあくまで山形県の二つの銀行がまずお考えになったことでございます。
○須藤美也子君 にもかかわらず、わざわざ山形に来て、浜中次長初め谷垣再生委員長も残念であった、これからは期待します、援助もいたしますと、こう言っているわけですから、ただ二行が独自にこれを進めていたというふうには考えられないわけですよ。 さらに、この二行というのは、地域に密着して営業を進めている。しかも、二行の置かれている状況は全く違うわけです。例えば、一方の銀行は五十五歳で再雇用となり給料は三分の一に減らされます。さらに、労働条件の違いがあります。また、山形県の金融機関に働く方々、ボーナスは年間マイナス六十数万円、全国平均から見て際立って低いわけです。そういう中で、地域経済の落ち込みは深刻なものがあります。地方銀行は公的資金がなくとも中小企業や零細企業など地元経済に与えている影響は本当に大きいんですよ。そういう中で合併の動きがあって、今度は白紙に戻った、その後遺症というのもまた大きいんです。 そういう状況を見た場合、この両行がそれぞれ別の銀行と独自のシステムを共用していた、これは御存じだと思うんです。両行のシステム統合に障害が出たことや、あるいは日本興業銀行、第一勧銀、富士銀行の三行が統合して結成されるみずほグループ、この動きの中で第一勧銀系である殖産銀行、片方は富士銀行系の荘内銀行、こういうところが合併するということはそんなに簡単にいかない、地域性もあるわけですから。 そういう点で、地元の実情を十分考慮せずに無理に推し進めようとしたことが大きな原因だと、こういうふうにいろいろな地域の人たちが言っているわけですし、不安も抱いている。一層不安が大きくなってきている。そういう点でこの原因、どういうふうにお考えになっているのか、その点を一言御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 地元の実情もよくわきまえずに推し進めたと。我々が推し進めたようにおっしゃっているのは、何度も申し上げて恐縮でございますが、ちょっと理解が違っておられるんじゃないかと思います。 あくまで両行が県内における経営基盤の強化を図ったり地域経済の発展とか顧客サービスの一層の向上を図ろうという形でお考えになったことで、我々もちろんそれを歓迎しておりましたことは事実でございますが、その点は、山形に参りましたのも別にそのことを特にどうしようと思って行ったわけではございませんので、御理解をいただきたいと思います。 ただ、なぜこの統合協議が不調になったかという点につきましては、今委員も御指摘になったように、システム統合協議がなかなか難しかったということがやはり一つあったと思いますし、もう一つは、それぞれの銀行の企業文化といいますか、マネジメントの手法の違いというような、それぞれの銀行のカルチャーの違いというようなものはやっぱりあったんだというふうに聞いております。
○須藤美也子君 そうおっしゃいますことはよくわかります。しかし、経費のかかるシステムへの投資や商品開発など、再編の必要性として改めて講演の中で強調しているわけですね。しかも、信用金庫、信用組合の問題まで触れられているわけです。ですから、この問題について直接今おっしゃいましたけれども、そういう問題は全体の動きの中で山形県にもこういう問題が起きてきたというふうに私はとらえざるを得ない。 そこで、最後になりますけれども、今回の問題は、改めてだれのための金融機関なのか、これが問われているというふうに私は思うんです。そういう中で、無理な合併ではなくて地方銀行の育成こそ求められているのではないか、こういうことを強く申し上げて、私の質問は終わります。 どうもありがとうございました。
○笠井亮君 日本共産党の笠井亮です。引き続いて質問いたします。 今、地銀、第二地銀の話もあったわけですけれども、私は、まず銀行の合併や持ち株会社化に際しての承認の権限と基準についてちょっと確認しておきたいんですが、最近の銀行統合の動きを見ましても、住友・さくらの場合は合併という方式でありますし、みずほグループ、それから三和・東海・あさひ、さらに三菱東京グループのように持ち株会社形式のものもあります。 それで再生委員長に伺いたいんですけれども、合併の承認を行う権限、それから銀行持ち株会社の場合の承認の権限はそれぞれどこが持っているか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 まず、持ち株会社については認可でございますけれども、その認可の権限は当金融再生委員会にございます。合併につきましての認可につきましては金融監督庁に委任されていると理解しております。
○笠井亮君 どちらも大銀行同士の統合という形で、形態は違うわけですけれども、なぜその権限の主体が異なるというふうになっているんですか。
○政府参考人(乾文男君) これは国会でお決めいただきました金融再生委員会設置法に書いてあるわけでございますけれども、その考え方といたしましては、金融機関のいわば誕生のときと申しますか、参考までに申しますと金融機関の免許の取り消しというようなときもそうでございますけれども、金融機関の初めと終わりのときについては、特に重要であることから、再生委員会がみずから権限を行使し、それ以外の行為については金融監督庁長官に委任されているものと理解をいたしております。
○笠井亮君 これは具体的な形態は違うにしても、片や金融監督庁長官であり、片や再生委員長というのは法的にも非常におかしな話だなと思うんですが、いずれにしても、最終的には再生委員長に権限と責任がある、委任するわけですからということだと思います。 そこで、ちょっと中身に入っていきたいんですが、これは大蔵大臣に伺うことになるかと思うんですが、形式は合併であれ持ち株会社化であれ、銀行の統合ということを考えた場合には、さまざまそれがどういう影響を持つかということが問題になってくると思います。一つは、当該地域における資金の円滑な需給及び利用者の利便に照らして適当かどうかという問題、それから二つ目に、適正な競争を阻害するおそれがないかどうか、さらに三つ目に、業務を的確公正かつ効率的に遂行する見込みがあるかどうか。私は、具体的に合併か持ち株会社かは別にしても、統合ということでいえば重大な影響を持つので、その辺をよく見ていかなければいけないというふうに思うんです。 ところが、私、先日も当委員会で聞きましたけれども、合併の場合には、銀行法の三十一条で承認に当たって私が今申し上げたような三つの基準ということで適合するか審査しなければいけないとなっているんです。持ち株会社の場合には、これは銀行法の五十二条の三の方で免許同様の審査基準、つまりここでは三つあるんですが、さっきの三つと違って、収支の見込みが良好か、二つ目に自己資本の充実の状況が適当かどうか、三つ目に人的構成等が銀行経営の知識と経験を有し社会的信用を有するものであるかどうか、この別の三つでいいことになっている。 私は、どうして同一基準で見るというふうになっていないのか、それについて大蔵大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 私も詳しい経緯を存じませんけれども、普通に考えまして、銀行の場合には実際に銀行業務そのものの行われる場所ということでございますけれども、持ち株会社の設立自体は銀行の業務そのものあるいはそのものに大きな影響を与えるものではないということが、大変単純なお答えで御不満かもしれませんが多分それが一番の理由じゃないかと思っています。
○笠井亮君 実際にはその業務というのは、持ち株会社の場合でも実際に行われる業務というのは例えば三行が統合してやるということと、それから合併をしてどことどこがくっつくという場合には、地域との関係それから利用者の関係を含めて同じようなことになってくると思うんですね。持ち株会社というそのものについてどうかということで、狭く見ればもちろんどういう形でやるのかというのはあるとしても、実際に統合によって出てくる影響や効果というのは基本的には同じだと思うんです。 公正取引委員会、おいでになっていると思うので伺いますが、今問題になっている銀行再編について、独禁法で競争を制限するかどうかの判断をする際に、何に基づいてどういう判断でやるのか。合併の場合と持ち株会社による銀行同士の統合の場合とそれぞれ違う判断でやるのかどうか、この点についての見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(山田昭雄君) 先生がおっしゃるとおり、最近大手の金融機関の合併なり経営統合が進んでいるわけでございまして、私どもも大変これを注視しているわけでございます。 それで、御質問のとおり、私どもは法律に基づいてこの仕事をやっておりますので、二つの観点があるかと思います。一つは、事業再編が一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなるかどうかという問題が一つでございます。二つ目は、持ち株会社の方式による場合につきましては、事業支配力が過度に集中することとなる持ち株会社となるかどうかということを検討するわけでございます。 いずれにいたしましても、検討に当たりましては市場の実態を十分踏まえ、シェアということだけではなくして、取引先の動向であるとか参入の容易性というようなこと等々を総合的に判断してまいる、こういうことになります。
○笠井亮君 ちょっと確認なんですが、形態というか、これはどちらの場合も企業結合という観点が共通のあれになるんじゃないかと思うんですが、そういうことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(山田昭雄君) おっしゃるとおりでございまして、独占禁止法の第四章という規定の中で持ち株会社につきましては過度に事業支配力が集中になる場合にはこれを禁止、また合併については十五条という規定で一定の取引分野における競争の実質的制限になる場合を禁止しておりますので、こういった規定に基づいて判断していくということになるわけでございます。
○笠井亮君 形式、形態は異なっても、実質的な効果、影響から見ると、私は合併であれ銀行同士の持ち株会社であれ、同様にやっぱり企業結合体ということで見るということだと思うんです。公取もそういう形で判断もされるし、再編の効果というのは持ち株会社化した時点でやっぱり発生すると。 片や住友・さくらの合併行があり、片や例えばみずほグループのようなことがあるとなれば、地域との関係でも、利便性においてもあるいは競争等においても、私は企業結合体として同じような判断でそして承認についての審査というのが行われていくということが実質的に必要だと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか、大蔵大臣。
○政務次官(林芳正君) 先ほど大臣から御答弁があったとおりでございますが、基本的な考え方は、今大臣がおっしゃったように、合併の場合というのはおのずから銀行業務そのものを行う本体が一緒になってということ、それから持ち株の場合は銀行業そのものを行うところはまた別々である、そこが一番大きな違いかなと、こう思っておりまして、ですから、委員が御指摘のように、例えば銀行持ち株をつくりました、その傘下にある二つの銀行が合併をいたすというようなときは、全く同じ認可基準に従って審査が行われる、そういうことでございます。
○笠井亮君 別々という話もあったんですけれども、その一体の度合いがどうかは別としても、持ち株会社化の場合だって、例えば三行の場合は実際には業務というのは一体化してやっていくという形になっていくわけですよね。 それで、宮澤大蔵大臣御自身が、先週の当院本会議で吉川議員の質問に対して、例えば「登録免許税につきましては、先般、産業再生法に基づいて事業再構築を行う場合には、持ち株会社の設立などについて合併の場合に準じた軽減措置を講じた」という形で答弁をされているわけで、その減税措置については今別々というふうには、業務は別々というふうに、二つの場合は違うと言われましたけれども、同様の扱いをされているわけですよね。その辺はどういうふうに考えましょうか。
○政務次官(林芳正君) それぞれの税の軽減措置、またこの合併の審査というのはそれぞれの目的に基づいて行われておりますから、多分、ちょっと今税の方は手元に十分な資料がございませんが、いろんな業務形態を選択できる、それを推進するという意味であったかと、こういうふうに思いますが、一方で、今委員がおっしゃっている、実際にはとおっしゃいましたけれども、実際そうでない場合というのも想定されるということではないかと思いますので、今申し上げましたように、合併して、先ほどの合併の認可の中にあった認定の基準というものに照らして判断しなければならないという事態が想定される場合には、今申し上げましたように、実際に合併の場合にきちっと同じように認可をする、こういうふうになっておるわけでございます。
○笠井亮君 私、おかしいと思うんですね。承認の際の基準というのは、合併の場合のような地域や利用者への影響などを、持ち株会社は業務が別だというふうな形でしないで済ませてやる一方で、税金の方は準じた軽減措置をとって同じように扱う、まけてやる。私は、そういうむしろ銀行を主にしたようないいかげんなやり方で、やっぱり被害を受けるのは国民だと思うんです。 抽象的な議論ばかりしていてもあれなので具体的に聞いていきたいと思うんですが、じゃ合併の場合と持ち株会社の場合と、それぞれ地域や利用者の利便との関係でどうなっていくか。例えば、利用者の利便に照らして適当かどうかということの判断をする。そして審査の問題でありますが、大手銀行の再編に伴う人員削減及び支店統廃合の実績と計画について金融監督庁からいただきました資料をもとに、お手元にあると思うんですが、一覧表をつくってみました。この一覧表の一番下のところでありますが、状況、実態はこういうことになっているということで間違いありませんね。
○政府参考人(乾文男君) 基本的にこの計数のとおりだと思います。
○笠井亮君 そうしますと、合併する住友三井、これは二〇〇一年四月ということになったと思うんですが、この場合も当面持ち株会社化する。みずほグループ、これは二〇〇〇年の九月から十月ということでまずいくと、ことし秋だということであります。それから三和・東海・あさひ、来年の四月。それから三菱東京グループ、来年の四月。 いずれにしても、再編統合ということから、支店統廃合でも同じようなことが起こる。例えば三菱東京グループなども当面はシステム開発や店舗展開の共同化、それから現金自動預け払い機、ATMの相互開放などを進めるということを言っております。 こうしたことが利用者の利便性にとってどういう影響を与えるかということを考えたときに、合併の場合も持ち株会社化の形態をとる場合も、当該地域の利用者の利便に照らして適当かどうかというのは私は同じ基準で審査をすべきではないか、これは当然のことではないかと思うんですが、これはどういうふうにお考えになりますか。
○政務次官(林芳正君) ちょっとすれ違いのようなやりとりでございますが、あくまで基本的には、大臣が御答弁になりましたように、その業務をそのままやられるところと、今おっしゃった、別々の銀行でやっておるわけでございますね……
○笠井亮君 実際、統合するということを言っている、業務が。
○政務次官(林芳正君) 業務を統合するということと法人として合併するということをここでは区別して扱っておるということでございますから、その場合に、その地域のお話を……
○笠井亮君 利便性の話。
○政務次官(林芳正君) 利便性の話につきましても、そういう今の仕組みになっておるということになろうかと思います。
○笠井亮君 おかしいと思うんですよ。だって、今私言いましたけれども、三菱東京の場合だって、これはもう統合に向けて、そして実際統合する場合には店舗展開だって共同化すると。片や合併する住友三井の方だって、結局合併ということで店舗は当然そういうふうにやっていきますよね、同じような形で。形態は違いますよ、それは合併という形をとる、文字どおり一体化する。持ち株会社の場合はもちろんそのもとに三つとりあえずぶら下がるという形になるんでしょうけれども、実際の業務はそういうことをやると本人たちも言っているわけですから、そしてこういう実態になっている、店舗についての推移も。 いずれにしても、合併に向けて、あるいは統合に向けて、持ち株会社に向けて同じような動きをしているということでしょう。それが利用者の利便性についていえば、合併する場合については審査対象できちっとそこは厳格に見ていくというふうにするけれども、持ち株会社化する場合にはそのことは審査の対象にはしない、こういうことについては勘案しないと、承認に当たって。問題にしようがないということになるわけですか、これは。
○政務次官(林芳正君) 持ち株会社をつくるときの持ち株会社に対しての認可の基準でございますので、そのような先ほど来の御答弁になるわけでございまして、その後、その持ち株会社の下に、今委員がおっしゃったようにいろんな、ぶら下がるといいますか、実際に銀行業務を行うところが一体どういうことをやっていかなければいけないのかということにつきましては、また銀行法にそれぞれの規定はございますし、また個別には再生委員長、監督庁の方からも御答弁があるかもしれませんが、きちっとして法律に基づいてやっていくと、こういうことだと思います。
○笠井亮君 持ち株会社をつくるというのは、いいですか、上だけつくるというんじゃないんですよ。実際にぶら下がって、それで実際に統合していく。経営だって統合して一体化して業務をやるということを前提にしてつくるわけですよ。だから、その後ぶら下がったところについては個別に監督で見ていきますと言ったって、最初から一体になってやっていく。それは一体性は合併とかもちろんいろいろあるでしょうけれども、議論すれば。しかし、そういうことを前提にして持ち株会社をつくる。 ただ、要するに持ち株会社のここだけつくるんですというんじゃなくて、実際に統合するということで業務だって、今ここだってそれぞれ言っているように一体化していくというわけでしょう、いろんなことを一緒にやって。その次の段階はさらに文字どおり一緒になるということでやるわけですよ。おかしいじゃないですか。
○政府参考人(乾文男君) 今、林政務次官からお答えいただきましたことを補足させていただきますと、持ち株会社、それから合併につきましての審査につきましての法令の規定はそうでございますけれども、ただ、具体的な支店等の営業所等につきましては、もしも営業所等の廃止の認可申請が行われれば、これまた別途銀行法の施行規則の審査基準がございまして、顧客に著しい影響を及ぼさないものであるかどうかという観点から監督庁において審査することといたしております。 ただ、先ほどから御議論が出ております持ち株会社の三行でございますとか合併の二行でございますとか、それらの発表文を見ます限り、いずれを見ましても、全国をカバーする店舗ネットワークを維持しつつ重複する店舗を統廃合の対象とするとの考え方からそうした整理統合を行うという考え方が示されているものと承知をしているところでございます。
○笠井亮君 だから、いずれにしても、同じようなことをやっていくということに対して、片方の合併の場合には審査に三つの基準があって、利便性ということが具体的に問題になって審査になっていくわけですよ。支店の統廃合は個別に銀行法でやるというのはわかっていますが、それはどっちもやるわけですよ。だけれども、大きな銀行が一緒になっていくという場合に、片や合併という形態をとるときには、この前も答弁いただきましたけれども、三つの問題できちっと審査するということになっている。 でも、持ち株会社ということになれば、そういう基準じゃないわけですよ。持ち株会社というのは、実際には持ち株会社をつくってそのもとにこうやってやると。今部長が言われたように、同じような形で考えています、それぞれが、計画を見ますと。片や、だけれども、きちっとした基準で、利便性だとかそういうことで見ていくけれども、片方の方にはそういうことがなくて、これはいいですよと。片方はいいけれども、こっちは見るんですよということになるんじゃないですかと私は言っているわけですよ。 そうすると、これはいかにもいいかげんなことになるんじゃないかと私は危惧するわけです、そこは。きちっと整理する必要があるんじゃないかという立場で私は聞いているんです。 再生委員長、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど大蔵大臣並びに大蔵政務次官からお答えしたことで私はよいのではないかと思っております。 それで、具体的な問題は、先ほど乾監督部長が申し上げましたように、具体的にフォローする道というのはあるんだろうと思っております。
○笠井亮君 合併を承認するあるいは持ち株会社を承認することによって、それぞれ基準が違うけれども、しかしそれを一たん認めさせさえすれば、片方の方は認める際にも具体的にそういう点では基準にもひっかからないで済むという形になるのは非常に私おかしいと思うんです。 既に住友三井の方のさくら銀行では、一億円以上の客が幾らあるかで機械化店舗にする。他方で、個人富裕層の基盤や優良法人のみを扱う店舗をつくるなどということで進めております。この銀行の場合は、銀座一丁目から八丁目の地域の店舗が、かなりそれでも広いですけれども、三分の一に減らされて、地域の顔がほかに統合されているという形で事態が進む。他方、三和・東海・あさひの方の三和銀行でも、同様に富裕層対象の支店、一般対象の支店に振り分けして来店誘導がされる。無人化店舗も進んでいる。これまで地域に面を置いていた店舗配置が、いわばそれぞれの銀行が、統合、合併や持ち株会社化と形態は違うけれども、戦略上もうけを基準に再編されてきているという実態がある。 そうすると、形態はどうあれ、再編によってこうした事態に拍車がかかるのは必至だと思いますが、その場合に、きちっとした基準で、利便性の問題だとか先ほど言ったような三点でその出発点の時点できちっと審査をして、いいんだろうかということをやっておかなければ、個別に支店の統廃合に当たって銀行法でやりますからいいですということにはならないんじゃないですか、そういう方向で全体が進む、戦略で進んでいるわけですから。そうすると地域のニーズにこたえられなくなることは明らかじゃないか。私はそういうことを危惧しているんですけれども、その辺をきちっと整理する必要があるんじゃないか。 とにかく合併、統合結構です、大いに奨励します、歓迎ですということではなくて、そこに当たってきちっとやっぱり厳格な基準を持って銀行法の立場からやるということが、公共性だとか地域の問題、利用者の利便性ということを含めて必要なんじゃないですかということを私は提起しているんですが、これはおかしなことなんですかね。
○政府参考人(福田誠君) 同じような御答弁にはなりますが、先ほど来の御答弁のように、銀行持ち株会社というのは子会社の中に銀行業務を営むものを持つということで、持ち株会社自体が銀行業務を営むものではないわけでございまして、持ち株会社の認可で一番重要なポイントは、子会社群の経営管理がきちっとできるかということになるわけでございます。 その場合に、銀行持ち株会社が、子会社たる銀行の経営管理のほか、ほかの分野の子会社の経営管理も統一的に行うわけでございまして、その子銀行も一つある場合もあれば複数ある場合もございます。いろんなケースがあるわけでございますので、持ち株会社の認可の際の審査基準としては、まずその子会社群をきちっとコントロールできるような経営陣の体制があるかどうか、それから、子会社グループ全体として財務内容が悪化してはいけませんので、全体としての収支の見込みが良好であるか、そして自己資本が充実しているかということを最も重要なポイントとして審査するわけでございまして、そのほかの、持ち株会社の設立後、傘下の銀行が合併した場合とか、あるいは店舗行政であれば店舗行政の分野でそれぞれ別途また配慮できるということで、繰り返しになりますが、持ち株会社の設立でポイントは先ほどの法律にあります三点であるということでこのような立法がなされていると思います。
○笠井亮君 私は、それは非常に詭弁だと思いますよ、子会社のきちっとあれができるかどうかということだけで見るんだと。 しかし、実際にそういうことを、子会社をつくって、子会社の中に銀行があるというだけじゃなくて、あさひ・三和・東海というのは全部銀行ですよ、子会社。そして、それが文字どおり一体化してやっていこうという方向で戦略を立ててやっているわけですから。そして、今までみたいに定期預金では余り銀行としてもうからない、そういう点では、超低金利でもあるということで大いに今投信とか外貨預金ということでどんどんそういう方向で奨励するという形で、そこにより銀行がもうけていこうということをやっていこうということで戦略を立てて、そのもとにいろんな店舗配置も含めてやる。そして統合によって大きな力をつけていくという方向であるわけですけれども、それと地域経済との関係や利用者の利便との関係というのは果たして大丈夫なのかどうかというのは、出発点でやっておかなかったら、あとは認めていただきました、認可いただきましたという形で、これはもうきちっとしたことを個別にやっていけばいいんですと言うけれども、そういう問題じゃないと思うんです。 もう一つ、その基準の問題ということも関係すると思うんですが、利用者の利便性にとって、振り込み手数料の問題をさらに伺っていきたいと思うんです。 再編される大手四グループ等の都銀の振り込み手数料について、これまた金融監督庁からの資料をもとに一覧表にしてみました。お手元の資料の上の方でありますけれども、一番上がATMの場合で、下が窓口の場合であります。 見まして、見事なぐらい横並びになっている。銀行現場でも実際に行員の方もいろいろと指摘をされていますけれども、事実上の談合で決められていると言われても仕方がないんじゃないかと思うんですが、この点については再生委員長、いかがでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 各種の認可手数料につきましては、先生御案内のように、監督当局によります認可等の規制は存在いたしません。そこで、各行が各種のコスト、コンピューターでございますとか消耗費でございますとか、いろいろなそうしたものを勘案いたしましてそれぞれの経営判断により決定しているところであると承知しております。 それから、見かけの数字はこういうことなのかもしれませんけれども、金融システムの改革の進展のもとで金融機関の間の競争が激化しておりますので、各行におきまして、自行との取引の多い方について、ポイントがたまればこれをさらに優遇するとか、ここには出ていない見えないところでいろいろな創意工夫を凝らして顧客との取引度合いに応じた対応をしているというふうに承知をしているところでございます。
○笠井亮君 でも、これはたまたまにしては余りに見事過ぎると思うんです。 今、部長がそれぞれコスト計算してやっていますと言ったけれども、まさにそれはおかしいですよ。コストも違うはずだから手数料が違ってもいいのに、時期もほぼ同じくして横並びで同じ額になっている、値上げもされている。あなた方の言う競争で利用者、消費者が利益を受けるということから見ても私は違うんじゃないかと思うんですよ。しかも利用者には原価もコストも開示されない。 また、窓口の方がこれも見事に一ランクずつ割高な手数料になっておりまして、それが機械化、無人店舗化の推進のてこともなっている。とりわけ今低金利のもとで手数料が高過ぎるということもさまざま言われているのは当然だと思うんですが、私は、公正で健全な競争ということを言われるならば、これは明らかに反するんじゃないかと思いますけれども、これは再生委員長、いかがですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、乾部長が答弁いたしましたように、見かけの数字はこうなっておりますが、私はこれからのいろいろな競争の展開の中で変化が出てくるのではないかと思っております。
○笠井亮君 大変苦しい答弁だと私は思いますよ。 統合で巨額のIT投資を進めて、それぞれが利用者の負担にかかってくる。しかも、一連の再編が今度進むことによって寡占化するということになると、手数料はわずか数グループによって左右される。そして、それはそれぞれの判断次第で、コストも開示されないわけですから、高い収益が得られるということになる。利用者の利便性に反する事態を生みかねないということがあると思います。そして、アメリカやフランスなどでも銀行手数料の問題はさまざま問題になっております、寡占化に伴って非常に高過ぎるということで。 私は、こういう問題でも、合併する場合あるいは持ち株会社化する場合、いずれについてもきちっと審査をする、やっぱりそこの出発点においてする必要があるんじゃないかと思うんですけれども、これも必要ないということになりますでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 私どもは法令にのっとって仕事をしているわけでございますけれども、その基本的な考え方は、公正な競争でございますとか顧客者利便の観点から、法令にのっとりまして、基本的なところはきちっと押さえた上で、それ以外の部分につきましては、各行が顧客を獲得するべくいろいろな競争の中でおのずから決まっていく、そうした中で各行がよりよいサービスを顧客に提供できるようになるのではないかというふうに考えている、これが金融システム改革法の基本的な理念だろうというふうに考えているわけでございます。
○笠井亮君 じゃ、伺いますけれども、合併の場合でいいです、三基準がありますが、具体的にはどういう形で合併、今度なんかもありますけれども、三つの基準について、例えばどういうことをメルクマールにしながら審査をされて、これならばよろしいとか、これならばもう少し考えて直しなさいとか、これがだめですというふうにやるんですか。例えばということでどうですか。
○政府参考人(乾文男君) 合併の場合でございますと、まさに銀行法第三十一条の三つの基準があるわけでございますけれども、銀行から具体的な計画が出てまいりまして、その具体的な計画に即しましてこの三条件を当てはめて慎重な審査をするということでございます。
○笠井亮君 いずれにしても、具体的な計画が出てくる前から、再生委員長は大いに結構でございます、歓迎するということで言われているわけですね、前に私この委員会の最初のときも伺いましたけれども。そして、その上で出てきたものについてという形になれば、先ほど中立ではないんだということを再生委員長は言われたので私もちょっとびっくりしたんですが、いずれにしても、再生法の世界とか健全化法の世界、それに責任を主に負っている再生委員長としてはそれを進める方向なんですと。そして、今度は合併の場合でいえば、監督庁長官に委任しているわけですから、そうすると、どっちが優越するかという、これは後で出てきたものについて厳格にやるんですと言っても、進めるんですということを委員長が大臣として言われているわけですから、そこのところが非常にやっぱり問題が出てくるというふうに思うんです。 そして、現行の銀行法の規定からいっても、合併ならば、申請を受けて審査があって初めて認可されることになっている。持ち株会社の場合でも、先ほど公取に伺いましたけれども、企業結合としては同様の効果と影響、例えば競争の問題でも与えるということで考えるということで、見るわけです。 そういう点では、ただ推進一本やりで援助だけを用意するんじゃなくて、その合併、統合が形態はどうであれ、片や持ち株会社そのものがいいか悪いか、ちゃんと子会社を見ていけるかどうかということを見るということが直接的にはあるにしても、実際にはそれによって銀行の統合再編が行われるわけですから、地域や利用者のためになるかどうかなど国民の立場からよく審査して、場合によっては厳しい条件をつける、こういうことは必要だと思うんです。 これは常識的に言っても当たり前だと思うんですけれども、それはもう法令に従ってだと、それは片やあるけれども、片や形が違うからそうじゃないんです、必ずしもそうなりませんと、あくまでこういうことになるんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど、中立でありませんと申し上げたのは、どこそこの銀行に妙に肩入れしようとか、そういうつもりで申し上げたわけではありませんで、再生法や早期健全化法で仕事をしている我々の立場がどういうことであるかということで申し上げたつもりでございまして、あくまで統合や再編はそれぞれの金融機関の自主性で行われるべきでありますけれども、我々はそれをお手伝いするいろいろな仕組みも用意しているし、そうやって手を挙げてきたときにはそのお手伝いの手法を使いますよと、我々はそちらの方を推し進めていくんですということを申し上げたわけであります。 それで、今委員の、先ほどいろいろどういう基準でやるかということについても御議論がございましたけれども、そういった観点を通じて、我々としては、国民経済に役立ち、それぞれの金融機関の利用者のために役立つ金融システムをつくり上げていきたい、こういうふうに思っているわけでございます。
○笠井亮君 ビッグバンということで進められてきた、そしてビッグバン先進国と言われていたイギリスでは、金融機関の大型合併が進んで、四大市中銀行によって寡占化したために、今もうけ過ぎという批判が大きく出ていて、利用者にとってもさまざまな弊害が出ている。 イギリス大手四行の過去十年間の店舗閉鎖数は三千以上で、ほぼ三〇%が閉鎖された。多くが小規模店舗を中心とした遠隔地、過疎地など不採算店舗の閉鎖。この四月にはバークレーズ銀行が全店舗の一〇%に当たる百七十一カ店を一挙に閉鎖した一方で、この社長が高額の報酬を受けていてという問題が問題になって、公共性よりも市場原理優先とイギリスで国民的な批判を浴びている。 しかも、かわりに郵便局との連携を進める、提携を進めるとしたけれども、郵便事業そのものも合理化、小規模局は閉鎖の予定ということで、地方の金融システムをどうするか、銀行だけでなくて政府自身が今批判を浴びているということが言われております。 私は、再編統合というのは、そういう意味では大いに結構というわけにはいかない、イギリスの経験からも明らかじゃないかと思うんですが、その辺をきちっと慎重に審査、検討すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。委員長どうですか。
○政務次官(林芳正君) 繰り返しの御答弁になりますが、何も持ち株会社の審査をするときに、その後子供がどういうことをするか、合併をしてどうするか、そこまで全部含めてどうぞ御自由にやってくださいという意味でそこの持ち株会社の認可の審査というわけでございませんで、そこは、先ほど来ほかの方々から御答弁がありますようにきちっとやっていく。さらに、今委員がおっしゃったように、公取法上のいろんな規制というのもあるわけでございますから、それに照らして、持ち株の下の銀行がいろんなことで公取法上問題があれば、今度は公取、独禁法上の対応がある、こういうふうに考えておるところでございます。
○笠井亮君 持ち株会社化した場合について言えば、会社化して実際に業務を始めるなど同時になっていくわけですよ。そういう点では審査の、今ちょっと踏み込んで言われたのかなという、私ちょっとよくわかりませんが、そこのところをきちっとやる必要がある。 イギリスの場合については、イギリス政府がことし三月に発表したクルックシャンク報告書というのが出ております。ブラウン蔵相の諮問を受けて出された。これは一部ですけれども、三百数十ページという膨大な報告書が出て、これはもう御存じだと思うんですけれども、私もざっと見てみました。そして、イギリスの新聞でもこういう形で大きくこの問題を各紙が報道されているということであります。 この報告書の中で、イギリスの銀行業界は寡占状態にあり、競争原理が十分に働いておらず、顧客は多額の費用を支払っているという指摘がされて、市場を牛耳る主要行が預貸金利や手数料を左右できて高い収益を確保できるという形で、この報告書は、大手行はATMの手数料として顧客に実際のコスト十五から三十ペンスの三、四倍もの金額を請求しているということを強調しています。大銀行のネットワークの支配が手数料高騰にもつながっており、個人や中小企業は年間三十億から五十億ポンド、五千億から八千三百億円、一世帯当たり四十から四百ポンドの過剰支出を強いられているという形で試算までしている。報告書は、こうした四大市中銀行による寡占状態の是正を求めて、さらに大型合併については一定の歯どめをかけていくということも検討する、想定されているような状況であります。 我が国でも、合併の三基準で私は再編について一つ一つ慎重に検討すべきだと。これは同じことを言っているようですが、イギリスの経験からいっても、私は、その辺で慎重にやる、きちっと検討するということを表明をいただきたいんですが、その辺はどうでしょうか。大蔵大臣、最後に。
○政務次官(林芳正君) イギリスの報告書は、新聞のざっとしたところは読みましたが、まだ全部読んでおりませんのでつまびらかにいたしませんが、先ほど来の繰り返しの御答弁になりますけれども、それぞれのきちっとした対応というのがそれぞれのつかさつかさであろうか、こういうふうに思いますので、この持ち株会社のところにつきましては合理性があるものというふうに考えておるところでございます。
○委員長(真鍋賢二君) 笠井君、時間が参りました。
○笠井亮君 合理性ないと思うので、そこのところは法制度上の不備があるとすればきちっと改めるなり、実際にどういう形で審査するのか、どの時点でどういう形で審査するのか。持ち株会社の場合はあわせてもう計画が出ているわけですから、それについて、持ち株会社を承認するに当たって、個別、銀行法に基づいて、条項に基づいてきちっと厳格にその問題についてもあわせてやるとか、やりようがあると思うんです。そこはきちっとやっていただきたいと思います。 終わります。
○大脇雅子君 それでは、農協金融二法案につきまして一点、先回質問をさせていただこうと思って時間がなかった点についてお聞きをいたします。 先般、農協の将来というものについてどのように位置づけていくかという大臣の御抱負を伺ったわけでございますが、系統信用事業の中で農林中金というのは米国の格付会社からも非常に高い格付が得られております。農林中金が九八年にまとめた報告書の「信用事業の組織整備の基本的考え方」というのによりますと、今後の農林中金の役割として、高い格付を維持しつつ、海外運用、国内大都市圏等での融資、運用商品への投資等、収益確保分野への経営資源の重点的な投入ということで安定的な収益還元を行うという方針が打ち出されております。 しかし、農林中金の役割といたしましては、例えば農協の貯貸率の低さということも背景にあるとは思いますけれども、相互扶助組織のよさということをどのようにそれを支援していくのかという点において、一般の都市銀行その他のような形での展開ということは、果たして質の高い農林漁業の振興のためにどういう意味を持ってくるのか、それについてどのように農水省としては指導を行おうとしているのかということについてお尋ねをいたします。
○政務次官(金田勝年君) ただいま委員御指摘の、農林中金が今後とも農林漁業に対する役割を果たしていくためにどういうふうに指導していくかという観点だと思うんですけれども、これにつきまして、農林中金は、申し上げるまでもなくて、農林漁業の系統金融機関の全国組織といたしまして、農林漁業団体等への貸し出しを通じまして農林漁業振興に直接寄与しているわけでありますし、また、農林漁業団体への収益還元を通じまして農山漁村、農林漁業の振興に貢献しているところであるわけであります。 我が農林水産省としましては、農林漁業関連産業への資金供給、そして農林漁業団体への収益の還元ということを農林中金が安定的に行っていくというためには、やはり農林中金の業務運営に当たりまして団体の意見が的確に反映されるようにしていきたい。そしてまた、適正な引き当て償却あるいは自己資本の確保、そしてリスク管理体制、法令遵守体制といったものを確立すること等によりまして経営の健全性の確保を図っていくということが非常に重要だと思っておりまして、私ども農林水産省としましては、これらを通じて農林中金が先ほど申し上げましたような本来の役割を的確に果たしていくことができるように適切に指導してまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○大脇雅子君 それでは、保険業法の改正につきまして一点気になっていることをお尋ねしたいと思います。それは更生特例についてであります。 保険会社に係る更生特例法を整備することによりまして早期処理が可能となり、これによって保険契約者の負担が従来より軽減される見込みだと言われております。だから、この早期処理に当たっては、保険会社みずからが事業経営が困難である旨の監督当局への申し出の義務づけや、保険会社みずからが申し立てない場合の監督当局による更生手続開始の申し立ての権限というものがあるわけであります。早期処理を行うためには、その実効性の確保が何よりも重要だということであります。そして、多様な処理を可能にするということも重要であろうかと思います。そのために、例えば早期是正措置に更生手続開始命令を取り込む必要があるというふうに考えられますが、その点についてはどうでしょうか。
○政府参考人(乾文男君) 今お話ございましたように、御審議いただいております法律案が成立いたしますと、保険相互会社に対しましても会社更生手続が適用されることとなりますけれども、この更生手続は、会社自身が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないとき、あるいは破産の原因たる事実、例えば支払い不能でございますとか債務超過でございますとか、そうした事実の生ずるおそれがあるときには、手続開始の必要性の有無をみずから判断いたしまして自発的に申し立てることが原則的な対応として想定されているところでございます。 また、この法案が施行されますと、保険会社は、業務または財産の状況に照らしまして保険業の継続が困難であるときは、監督当局への申し出が罰則つきで義務づけられますとともに、保険会社がみずから申し立てを行わない場合には当局による申し立ても可能となるわけでございます。 このような手続が整備されますと、私ども、更生手続への移行は遅滞なく行われることとなると考えておりまして、早期是正措置に更生手続開始命令を盛り込むことは必ずしも必要ではないと考えているところでございます。
○大脇雅子君 確かに運用上はそういうふうな形で対応されて自発的な更生手続開始ということがなされればいいわけですけれども、なかなかにそうした処理の可能ということについては疑念がありますので、やはり法的にはそれを問題にしなきゃならないのではないかと私は考えるわけであります。 さて、現代の社会における保険事故の多様化、そして死亡保険というものから総合的な保障化というふうに、国民の生活にいわゆる保険というのは非常に組み込まれつつあると私は思うわけであります。自己責任の強化という傾向が強まる中で、二十一世紀の保険業界というのはどういう姿になるのだろうか。 今、生保業界の危機が叫ばれておりまして、保有契約高の減少化というのが進んでおりますけれども、それはやはり生保に対する非常に不信というものもあり、保険金詐欺事件というのが多発する中で、この犯罪というのはやはり機構的なものもあるのではないかというふうに考えるわけです。 今回の保険業法改正法案によりますと、現在の大手相互保険会社の株式化が進みまして、資本提携や持ち株会社の参入等により保険業界の再編が加速するということになろうかと思います。二十一世紀の保険業界の姿というものをどのように描かれているのか。国際社会の中の厳しい競争の中でどのような位置づけにあると予想されているのでしょうか。 苦境を招いた第一火災の破綻も、生保型経営というものに手を出したということで、積立型主力が裏目に出たということで批判もされているわけですが、この点について大蔵大臣と金融再生委員長にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) もう来年から二十一世紀でございますが、少し視野を広げて見た場合にどういうふうになるかというのはなかなか確たることを申し上げるのは難しいのでございますが、一つは、やはり高齢化社会がこれだけ進展してきておりますから、医療とか介護とか年金といった分野における多様な保険商品が出現してこなければならないだろうし、またそうなっていくのではないかと、まず一つ思うわけでございます。 それからもう一つは、金融システム改革をこのごろ進めておりますと、いろいろな業態を越えた、業態の垣根を越えた参入とかあるいは国境を越えた新規事業者の参入というようなものがどんどん進んでくるのではなかろうか。だから、保険サービスを提供していく主体というものがこれからはきっとふえていくのではなかろうかというようなことも想像されます。 それからもう一つは、これは保険だけではございませんけれども、インターネットとかそういった情報通信技術が発展してまいりますと、保険募集とか契約締結の形態というのも変化してくる。そういう中で、今までは対面していろいろな商品をきちっと説明するというようなことでございましたけれども、こういうことが進んでまいりますと、どういうことを考えていったらいいのかということも十分検討しておかなければならないのではないかなというようなふうに思います。 こういう状況で、保険会社は顧客の多様なニーズに対応した新たな保険商品あるいは高度なサービスの提供に努めていただくといったような努力が求められるのだろうと思いますが、このために今こういう法案でいろいろまた新しい形をお願いしているわけでありますが、経営合理化に向けた努力をしていただく一方、情報技術に係る投資というようなものもふやしていかなければならないんではないかなと思っております。 こういう取り組みの中で、個々の保険会社の経営判断に基づいて他の金融機関との資本提携とかあるいは再編が進んでいくということが予想されるわけでありますけれども、先ほどもちょっと申しましたが、保険相互会社の株式会社化等がそういう新しい変化の中で一つのツールになっていくのではないか。 大変大ざっぱな見通しでございますが、あらあら申し上げるとそんな感じがいたしております。
○政務次官(林芳正君) おまえ行ってこいということでございましたので、私から御答弁を差し上げます。 今、再生委員長から御答弁があったように、もう二十一世紀間近でございまして、今委員が御指摘になりましたように、リスクが自己責任ということになりますとかなりいろんなリスクが出てくる。このリスクをいかにみんなで分散してやるかというのが保険の基本的な理念でございますから、委員がまさにおっしゃいましたように、いろんな形というのが考えられるんではないか、こういうふうに思っております。 今、委員長からも医療、介護、年金というところが御指摘ありましたが、最近の商品の動向を見ますと既にそういう特約等もいろんな工夫が進んでおるところでございまして、我々といたしましては、まさにそういうところを創意工夫をしていただいて、そういうところでトラブルが生じませんように行政としてはきちっと見ていくというのが我々の基本的な姿勢ではないか、こういうふうに思っておるところでございます。
○大脇雅子君 個々の銀行や信用組合など金融機関、あるいは生命保険、損害保険会社等の経営破綻をした場合を想定いたしますと、預金者保護機構や保険契約者保護機構のスキームが本来予定されている機能を発揮すれば実際に破綻した個々の金融機関や保険会社の利用者はこのスキームに従って一定保護されるということになっているということはわかるんですが、業界全体に破綻が波及すれば明らかにこのスキーム自体も破綻をするということが危惧されるわけであります。 例えば、各金融機関や生保、保険会社の負担すべき保険料率の引き上げということは必至になるでありましょうし、国庫負担の増大も同様だというふうに考えられるわけです。そうしますと、際限のない後追い処理ばかりが続くことになる。このような事態を何としてでも避けて、我が国の金融業界のさらなる発展を図っていくということが非常に重要であろうかと思います。 二〇〇〇年の日本金融システムのデッサンにつきまして、さまざまに外資系機関と日本系機関というのが混合しまして日米や日欧や日アなどの合弁機関が同居するハイブリッド型のものも出てくるのではないか。そうしますと、むしろ、これからの金融システムの競争性とか開放性とかあるいは透明性とか国際性というものがそこで果たして担保されるのかどうか。そして、多様で安価な高品質な金融サービスの、いわゆるユーザーたる個人にとっても一般企業にとってもそうした商品化があるのだろうか。 異業種参入ムードというのはやむなしというのが一般の金融業界の立場でありますけれども、まだそれぞれには、都市銀行は基本的には賛成、信託銀行は条件つき肯定、地方銀行は影響を懸念する、第二地方銀行は否定的、信用金庫や信用組合は消極的と。一般的にこういう傾向の中でさまざまに異業種参入というのが進められて、これを金融再生委員長は自分のときにちゃんと進めたいというようなコメントも新聞に出しておられるわけですから、一体それは、そういう後追いではない積極的な金融システムの発展スキームというものに対してどのように考えておられるのか、金融再生委員長と大蔵大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) まず、どういうふうに将来を描いて進めていくかということと同時に、金融行政の立場から申し上げますと、もう委員もよく御承知のように、この数年、金融をめぐる行政組織というものが大きく変化してまいりまして、その変化の背後にありましたものが、例えば市場重視とか自己規律ということであったり、あるいは護送船団を廃止して民間主導でやっていくというようなことであったりして、その傾向は私基本的な傾向として今後もあるんだろう、また続けていかなければならないんだろうと、こういうふうに思っているわけでございます。 これから金融行政、七月から私ども今度は金融監督庁は金融庁というのになってまいりまして、来年の一月からは再生委員会もなくなるという形でございますけれども、そういうルールに基づいた行政と同時に、やはりどういう方向性を持ってこれから、決して事前裁量型というわけではないんですが、事後型の行政というにとどまらず、やはりどういう、戦略眼というのもやはり必要になってくるのかなという気がしているわけでございます。 まずそういうことを申し上げた上で、極めて一般論になるわけですが、今申し上げたような市場規律と自己責任の原則ということを前提にした上で、先ほどみんなが破綻していくと結局今のセーフティーネットもうまくいかなくなるんじゃないかということもおっしゃったわけですけれども、やはりディスクロージャーを拡充していく、それから財務状況に対する的確なモニタリングとか厳正な検査の実施、それからやはり早期是正措置を迅速かつ適切に発動していくというようなことで、問題の早期発見、早期の対応というようなことをやって金融機関の健全性の確保に努めるということがやはり一番の基本なのではないかと思っております。 それから、今おっしゃったようなセーフティーネットが十分かどうかという観点からいきますと、破綻した後の処理というものがこれが非常にもたもたしておりますと被害を広めていく、傷を深めていくということになりますから、破綻した後いかに迅速に傷をできるだけ最小限にしてやるかという、この工夫もさらに積み重ねていかなければならないんだろうと思っております。 極めて大ざっぱな御答弁になっておりますが、基本的にはそういうようなことを考えているわけでございます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 私の関心を今までの御答弁にもう一つ加えるといたしますれば、殊に生保は世帯の九割ぐらいがもうそれに頼っておるという状況であるし、かつては本当に片仮名でセイホと言ったら外国人が知っているぐらいの力をまた生命保険会社が持っておりましたが、今その昔日の面影はありません。 したがいまして、契約者も不安でございますし、かつてセイホと言われた、これはやはり予定利率みたいなことが関係があって、政府がこういう極端な低金利を維持しておるということに関係がないというわけにはいきません。ですから、何とかしてここのところはやはり、預金保険機構もございますけれども、政府が、やむを得ません、前に出まして、ここのところは何とか危険になりませんように過ごしていかなければなりませんで、その間にまたかつての生保が持っていたような力を、これだけ国民の貯蓄がございますから、回復してくれなければとてもこれは大変心配な事態になりかねないと思っております。 銀行の方のいろいろリスクはまあまあ済んだと思っておりますが、損保は余り心配がないと思います、小さいものはございますけれども。生保はさあこれは次の世紀に向かってどうしていくのかなという、ずうたいが大きいだけに政府としては高い強い関心を持っておりまして、そういう意味で今とりあえず何かあればという姿勢をきちんとしておきたいと考えておりますけれども、ここ三年ぐらいの間大変注意を要すると考えております。
○大脇雅子君 先ほど申し上げましたハイブリッド型の金融システム、そしてそれぞれの国境も越えあるいは業態も超えたさまざまな金融界というものが現出する場合に、そうしたものが日本の金融システムとしてどのようにやはり発展性あるいは未来性を持っていくのかという点について、もう一言大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) もうちょっとおっしゃってください。
○大脇雅子君 要するに、さまざまなハイブリッド型の、国際化を超えて、あるいは業種も業態も超えて、国内では生保もさまざまな異業種も、銀行も信用組合も、さまざまな垣根を越えて交流というか、それをしていくわけですよね。そして、国際的にもさまざまな合弁のそうした金融機関が国内にできると思いますよね。そうすると、日本の金融界というものの姿、そしてそこの中で情報の開示とか、それから言ってみれば競争性とかあるいは開放性とか、そういったものがきちっとできるんだろうかと。 いわば未来に希望が持てる金融業界、そういう金融システムというものはどういうふうに大蔵大臣はできるのかということについて、御意見を伺いたいなと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 私の力に超えるお尋ねでございますけれども、銀行とか証券会社とか、いろんなことを今まで言ってまいりましたけれども、これだけもう自由化が行われますと、おっしゃいますようにハイブリッドであったり、あるいはもう垣根というものがなくなったり、アメリカにおきましてもグラス・スティーガル法というのはついに事実上なくなろうとしておるわけでございますから、そういうことになって、一般的に金融機関というぐらいな言葉でとらえた方がいいような世の中になるのはもう必至と思っております。 その中で、やはりリードをとっておりますのはアメリカの金融機関であることは残念でございまして、かつて世界の十の銀行のうち九つぐらいまで日本の銀行であった時代がございますから、またそれだけの国民の貯蓄というものは現に健在でありますわけですから、この危機を乗り切って早くそういう世界の銀行とあるいは統合なりなんなり、角逐というか、何と申しますかやりとりのできる銀行なり証券会社なり、もうそういう名前は不適当でございましょうけれども、幾つかできればやっぱりいいなと考えております。がしかし、残念ながら銀行にはその力がまだございませんし、生保は先ほど申し上げましたような理由がありまして、これをどうかしてやらないといかぬという思いであります。 しかし、最後に思いますのは、やはりこれだけの国民の貯蓄がございますから、これが日本の金融機関の最終的な強みであると私は思っておりまして、さらに申すならば、この国民の貯蓄がやはりそれに見合ったインターナショナル並みなリターンがなければおかしいと思っています。今の問題は今の問題ですから急速にというわけにまいらないかもしれませんが、とにかくこんな状況では日本が国民の貯蓄を背景にして金融機関が世界に向かって活躍できるような状況にはなかなかならないのではないか。 しかし、本当は二十一世紀において日本はやはり世界の中でそういう金融の分野で一番活躍できる国ではないかということを思っておりますが、それにはやはり今のいろいろな欠陥、いろいろな傷を治していきませんといけないんではないかと思っております。
○大脇雅子君 ありがとうございました。
○委員長(真鍋賢二君) 四案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十分散会