予算委員会第八分科会 第1号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2000/02/25
会議録
○萩山主査 これより予算委員会第八分科会を開会いたします。 私が、本分科会の主査を務めることになりました。よろしくお願い申し上げます。 本分科会は、総理府所管中国土庁並びに建設省所管について審査を行うことになっております。 なお、両省庁所管事項の説明は、両省庁審査の冒頭に聴取いたします。 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算及び平成十二年度政府関係機関予算中建設省所管について、政府から説明を聴取いたします。中山建設大臣。
○中山国務大臣 平成十二年度の建設省関係予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成十二年度一般会計予算につきましては、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、建設省関係予算に計上いたしました予算額は六兆四千三百二十四億円でありまして、新体制移行後は国土交通省関係予算として所要の予算額を計上しておりますほか、道路整備特別会計、治水特別会計、都市開発資金融通特別会計、特定国有財産整備特別会計について、それぞれ所要額を計上しております。 また、財政投融資計画については、当省関係の公庫公団等分として十四兆三千七百四億円を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、我が国経済を新生し、本格的な回復軌道に乗せるとともに、豊かで活力ある二十一世紀の経済社会を構築するための基盤となる質の高い住宅・社会資本整備を的確に推進してまいる所存であります。 特に、平成十二年度におきましては、 一、産業構造転換等に対応した都市の再生・再構築を推進する都市再生推進事業の創設、地域の創意工夫を生かしたまちづくりを推進するためのまちづくり総合支援事業の創設など経済新生を支える都市の再構築と地域の活性化 二、高規格幹線道路等の整備の推進、踏切道等総合対策事業、交通結節点改善事業の創設、光ファイバー収容空間の整備、スマートウエーの展開など連携、交流を支えるネットワークの整備 三、高齢者向け公共賃貸住宅の整備、歩行空間のバリアフリー化等の推進、本格住宅ストックの形成・維持・流通の促進など本格的な少子高齢社会の到来に備え、生涯の生活に安心を実感できる生活空間づくり 四、良好な水環境、生態系の保全等を図るための河川、下水道事業の推進、沿道環境改善事業の推進など環境への負荷の少ない経済社会の実現 五、総合的な水害・土砂災害対策の推進、地下空間・床上浸水対策の強化、防災公園、密集住宅市街地の整備の推進など安全で安心できる国土づくり、地域づくりの推進 など現下の重要課題に対応した住宅・社会資本整備を戦略的、重点的に推進することといたしております。 また、公共事業予算の効率的、効果的執行と事業の透明性の向上を図るため、コスト縮減、事業間の連携、費用対効果分析を含めた事業評価などを積極的に実施することといたしております。 なお、事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付しております平成十二年度建設省関係予算概要説明によりまして御承知を願いたいと存じます。 以上、よろしく御審議のほどお願いいたします。
○萩山主査 以上をもちまして建設省所管についての説明は終わりました。 —————————————
○萩山主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力をお願いいたします。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。栗原博久君。
○栗原(博)分科員 ただいま中山建設大臣から、建設行政の最高責任者として大変力強い御説明を賜りまして、ありがたく感じております。 我が国は、あのバブルの時期から平成不況と言われる時期を迎えておりまして、その間、財政問題につきましての大幅な投資、あるいはまた金融緩和、税制などの問題でいろいろ措置を講じまして、民間需要の喚起を呼び戻すように努力をされているわけであります。 きょう私は、その中に占めます公共事業の景気回復に対する波及効果などを含めて、あるいはまた地元の、私ども地方におきましては、何としてもやはり公共事業というものは重大産業と私は理解しておりまして、その中におきます建設省を初めとする公共事業関係省庁の今後の取り組みについてお聞きしたいと思っております。 私は、公共事業というものは、民需を誘発し、そして民需を拡大するという要素を持っていると思っておりまして、例えば、一の公共事業をやりますと、従来ですと二・五から三の波及効果、要するに乗数効果があると言われておるわけであります。しかしながら、最近私どもは、構造改革の中で、七%のマイナスから、一気に景気を拡大するためにはやはり公共事業を投入するということで、減税とあわせながら前向きの公共事業投資をされておるわけであります。 そこで、まず経済企画庁にお聞きしたいのでございますが、今年度八十六兆六千六百億の予算、また、建設関係の国費は予備費を含めて約十兆円近い公共事業投資を行うわけですが、そこにおいて公共事業が、中には、経済学者に言わせますと、最近その波及効果は落ちてきているようなことを言っておるのでありますが、そこで経済企画庁にお聞きします。 短期マクロ経済モデルによる公共事業の乗数効果、要するに波及効果をどのようにとらえているか、ひとつお聞きしたいと思います。
○法専政府参考人 お答え申し上げます。 公共事業の波及効果、すなわち公共投資乗数とは、公的固定資本形成を継続的に増加させた場合に、その何倍GDPが増加するかを示した数値でございます。 経済企画庁経済研究所の短期日本経済マクロ計量モデルによる名目の公共投資乗数を見ますと、一年目は一・三、二年目は一・七となっております。これに対しまして、従前の第五次版世界経済モデルにおける乗数は、一年目一・三、二年目一・八となっております。こうして見たように、新しいモデルでもほとんど乗数は変化しておりません。
○栗原(博)分科員 建設業の名目付加価値・実績の額を見ましても、あるいはまた総付加価値に占めます構成比を見ましても、一九七九年には二十兆が、どんどん変わってまいりまして一九九八年においては四十六兆というふうになっておるのでありますが、バブルが最高時あるいは終わったころの総付加価値に占める構成比は一〇・三から一〇・四でございましたが、最近は八・九あるいはそれ以下に落ちておると思うのであります。 そこで、経済企画庁に聞きたいのでありますが、公共投資でも、例えば生活関連での公共投資、あるいは産業基盤をつくるための公共投資、あるいは国土保全での公共投資などいろいろあるわけですが、そこで大ざっぱに産業基盤と生活関連とに分けた場合、公共投資における波及効果は、その短期マクロ経済モデルではどのように実は評価しているか。 それから、先ほどもちょっとお話がございましたが、建設業は経済を牽引する大きな役割を持っていると私は思っておりまして、この中におきまして、国民経済計算上における建設業の位置づけ、その位置づけはどのように推移しているかということについてお聞きしたいと思います。
○法専政府参考人 お答え申し上げます。 短期日本経済マクロ計量モデルは、日本経済全般についての分析を行うためにつくられたものでございます。そうした結果、生活関連及び産業関連のように公共投資を区分した形での波及効果分析は行っておりません。
○土肥原政府参考人 国民経済計算上の建設業の位置づけという御質問に対しましてお答え申し上げます。 平成十年までの約二十年間につきまして、付加価値全体に占めます建設業のシェアを見ますと、昭和五十五年、一九八〇年でございますが、九%から、昭和六十年には、一九八五年でございますけれども、八%弱、それから平成六年、一九九四年でございますけれども、一〇・四%というふうな範囲内で推移してございます。直近の平成十年、一九九八年につきましては、八・九%のシェアとなってございます。 一方、この間、第三次産業のシェアは五八%程度から六六・七%へと大幅に増加いたしましたが、製造業のシェアは約二八%から二二・六%へとかなり減少してございます。 このように、建設業は付加価値全体の一割前後とかなりのシェアを占めておりまして、また、第三次産業や製造業に比べて比較的安定したシェアの推移を見せているところでございます。 以上でございます。
○栗原(博)分科員 今御答弁があったとおり、付加価値としては極めて安定的な立場にありますし、かつまた産業基盤のない地方におきましては、公共事業の地方経済に占めるウエートは大変高いわけであります。最近、議論の中で野党の諸君は公共事業についての大変批判的な話をしますが、私は、そういう言葉を聞くと大変残念に思っておるわけであります。 そこで、きょう大臣がおいででございますのでお聞きしたいと思いますが、今、公共事業に対しましては、都会における評価と地方における評価が違うと思います。例えば同じ工事を発注するにしても、地方に工事を発注する。地方に出た工事というものは、地方におきます公共事業というものの付加価値の依存度は都会に比べましてずっと高いわけですから、だから、満遍なくこの国の景気がよくなるためには、やはり地方の経済を喚起せねばならぬと思う。地方の景気を喚起するのは、私は公共事業主導であらねばならぬと思うのであります。 ただ、公共事業を地方に導入していただいても、問題は、その仕事をだれがするかだと思います。大手ゼネコンが仕事をとりましても、不良債権の整理で、不良債権が、バブルのころのツケ残しがございますから、そちらの方にどんどん今返済していると思うんですね。 ただ、地方の経済をよくするためには、やはり地方の業界が、業者が満遍なくそれを受注しまして、そして、やはり地方でそれを消費して、地方の業者が雇用の拡大を図ったり、あるいはまた設備投資に走ったりすることによって地方の経済が発展すると私は思っております。 今、例えば新潟に対しましてある種の大型事業が来ましても、大手がみんな持っていってしまうというのですね。そこから二割ぐらいカットして地元の業者にやっても、一番地元に残るべき金がやはり東京に吸い上げられていくわけですから。ある経済評論家は、公共事業は要らないというようなことを言っている。とんでもない。むしろ都会が公共事業の恩恵をこうむっている。別に使わない金を丸々東京に持ってくるわけですから。私は、やはり地方の経済を発展させる、循環をよくするためには、地方の業者の育成というものについて御努力をまずお願いしたいと思います。 そこで、そういう意味を踏まえまして大臣からお聞きしたいのでございますが、最近経済企画庁の方では、余り波及効果は落ちていないとおっしゃっておりますが、経済評論家によっては落ちているとおっしゃる。そこで大臣から、最高責任者として、公共事業の投資効果について、地方の経済の活性化のためにどのように貢献しているかということについてひとつお聞きしたいと思います。
○中山国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。 分科会の審議に御協力いただいておりますことにまず感謝を申し上げたい、かように思いますとともに、お話がございましたように、建設業は、大臣認可のものが一万二千ぐらい、それから一般、地方全部入れまして五十八万六千社ということになっております。これはかなり業数がふえております。一社つぶれると二社ができたりするような形で、景気のいいときの方が建設業の数が少なかった。景気が悪くなると建設業の数がふえるというような形で大変懸念される問題がいろいろございます。 私の地元の話で恐縮でございますが、大阪あたりでは、五兆一千億ぐらいの税金を納めておって、あと、市内に還元するものは七千億か八千億ということで、東京の石原知事も、今度は外形標準課税と。大阪は交付団体に成り下がりつつありまして、しかし私は、都市から税金を納めるから都市へ持ってこいという感覚ではございません。やはり一般個人の所得税の問題と一緒で、これは累進制度で、金を持っている人が税金を納めて、生活に困窮している方のところへそれを、資源の再配分をするという意味がありますから、これは資源の再配分ということで、その意味での地方に与える効果というのは大変大きいものだ。 公共事業は、社会福祉施設から、それから学校から道路、橋に至るまで十六ばかりあるわけでございますが、公共投資は、需要を創出してGDPを押し上げるいわゆる乗数効果というのや、それからさまざまな産業の生産を誘発する効果におきましてすぐれた経済効果を有するものだと思っております。建設事業者の規模による差異があらわれるということではない。 しかし、地域経済との関係におきましては、中小建設業者は、地域の住宅・社会資本整備、それから災害復旧等の活動を行いまして、地域の雇用にも寄与するとともに、地元における資材供給を促進するなど地域の経済、雇用を支えて生産活動を活性化するなど、これは重要な意味を持っておりますので、先生の御指摘はそのとおりだと思っております。
○栗原(博)分科員 前に自民党の部会で私ども、経済がよくなるためには中小企業にやはり仕事を発注すべきだということを議論して、そのときペーパーをもらったのでございますが、平成八年、平成九年、平成十年度の資料でございまして、工事分のみの数値でございます。 建設省は、中小企業に対しまして発注率が四八・七%、農林水産省が四五・四%、運輸省が二〇・七%、文部省が三四・〇%、厚生省は三一・七%、郵政省が四五・一%、それから日本道路公団が二八・四%、下水道事業団が三四・五%、農用地整備公団が六二・六%、簡保福祉事業団が四〇・九%というふうになっておるわけでありまして、特に建設省の直轄工事においては、約一兆一千億の中小企業への配分があるということでございます。 でありますが、私は、今後やはり地方の景気を、中央は上向きつつありますが、まだまだ地方は景気が上向いたという感じがございません。地方の景気が上向く最も大きな牽引力はやはり公共事業である。特にその公共事業につきましても、一〇〇%地方の業者が仕事がとれるような、そういうような措置を講じていただきたいと思います。 それに対しまして、大臣から、そういうものを配慮しての受注についての決意をひとつお聞きしたいと思います。
○中山国務大臣 先ほど申しましたような建設業の数でございますから、件数にして地方は九割、それから資金にして七割程度は地方に行っているわけでございますが、新しい入札・契約制度というようなものについて、平成五年の中央建設業審議会等におきまして、平成六年度から大規模工事については一般競争入札制度を導入し、それからまた、それ以外の工事につきましては、従来の指名競争入札制度に加えまして、公募型やら、それから工事希望型の新しい入札制度の定着が今進んでいるということで認識をいたしております。 こういうような新しい入札・契約制度におきましても、地域の住宅とか、それから社会資本の整備を担い、また地域の経済、雇用を支えている中小建設業者の振興、育成を図ることは重要な課題と考えております。 そのため、工事の発注に当たりましては、中小建設業者の受注機会の確保を図るために、毎年度、中小企業者に対する国等の契約の方針を定めまして、中小業向けの契約目標の設定、これが一つでございます。二つ目に、分離分割発注の推進、三つ目は、ランク別発注の実施及び発注標準の適切な設定、四つ目に、下位ランク業者の上位ランク工事への参入、いわゆる食い上がりでございますが、これを推進しております。それから、経常JV制度の活用、そういう施策を講じているところでございます。 先生の御指摘のように、今後とも、こういう措置の着実な実施を図りまして、地方にいらっしゃる中小建設業者の受注の機会が均等になりますような、そういう機会の確保に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○栗原(博)分科員 実質的には六十万社近い建設業登録業者がございますが、それはトヨタとか三越とか、全くやらないようなところでも登録業者に入っているわけですが、実際は、やっておるのは約十万社で、一億円以上の工事をやって、従業員の半数以上が建設業に従事しているのは大体十万件と承っております。しかし仕事が、パイがだんだん少なくなってくると、やはり建設業の整理統合というものも起きてくると思うのでありますが、本当にやろうという人がちゃんと生き残れるような措置をお願いしたいと思っております。 今大臣からも、平成六年度に開始されました入札制度についてのお話がございました。その中でお願いでございますが、なるべくお互いに融通できるようなランクで地方の業者が仕事ができるようにひとつ重ねて御配慮を賜りたいと思います。 こういう事業をするにしても、国に予算をつけていただくのですが、地方に参りますと、いや、地方には金がないから事業がうまくいかないという問題がございます。私ども、地方においていろいろ陳情を受けるのですが、では、例えば農林関係、建設関係、やろうといっても、地方の債務負担行為ができないというようなことがあるわけです。 自治省お越しと思いますが、平成十二年度の地方財政計画などを見ましても、歳出総額で八十九兆円である、プラス〇・五%、一般行政費はプラス二・三%である。ところが、政策経費、投資的な経費がマイナス三・五%、特に地方単独事業につきましては、マイナス四・一%という数字が示されているわけです。 そういうことについてひとつ簡明にお聞きしたいのですが、例えば、新潟県においては、県単事業は一五%減だ、あるいは補助事業は一〇%減だというようなことも伺って大変私も憂えているのでありますが、これにつきまして、地方自治体に対します手当てを、このように公共事業を促進するためにどのような手当てを考えているかということをひとつ自治省の方からお聞きしたいと思います。
○橘政務次官 栗原先生にお答えいたします。 先生御承知のとおり、国におかれては、十兆円近い公共事業を、景気回復のために真剣に措置をして頑張っておられるところでございます。 私ども自治省におきましても真剣に取り組んでおりまして、特に、ことしの場合、平成十二年度の具体的な措置としましては、いわゆる地方負担分に対する地方債の充当率を原則九五%まで引き上げるとともに、当該引き上げられた部分に係る地方債の元利償還金につきましては、その全額を基準財政需要額に算入するなどの措置を講じたところでありまして、関係省庁とも連携をとりつつ、地方の実情に沿って公共事業の円滑な施行が図られるように適切に措置してまいっておるところでございます。 いろいろ通達なども出しまして、ちゃんと地方とは十分連絡をとっておるわけでありますが、一例を申し上げますと、私どもの高岡市におきまして、せっかく国の予算をとって、例えば駐車場をつくる、こういうふうにしておりましても、ホテルニューオータニ高岡が撤退することによって何もできなくなってしまう、予算が余ってしまうわけですよ。そういうふうな現状が新潟においても恐らくあるだろうと思います。 我々は真剣に措置をしておるところでございますので、先生におかれましても、新潟県において、しかるべく県の方をしっかりと対応するように御指導賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○栗原(博)分科員 地方自治に大変精通されている橘自治政務次官でございますから、その自治省に期待して、各地方自治体にいつもの力でひとつハッパをかけていただくことを御期待申し上げます。 時間がございません。もう一点聞きたかったのでございますが、省略させていただきます。 地方公共団体も約三千三百ぐらいあるうち、公債依存度が一五%以上あるのが約二千市町村もあるわけでございまして、厳しい地方財政の中での公共事業に対する賄いも大変かと思いますが、しかし公共事業というものは、先ほどから何回も申し上げておるとおり、やはり住民の雇用、そしてまた経済活動のため大変大事な事業でございますから、ひとつ自治省の方でも、特にその点について御配慮していただきたいということをお願いしたいと思います。 せっかくでありますから、私、きょうは国土庁に、ちょっと短目に、二、三分でお聞きしたいと思います。 今、二十一世紀の国土のグランドデザインをということで全国総合開発計画をおつくりでございますが、その投資の規模あるいは投資効果は果たしてどのように考えているのかということについてお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。
○小林政府参考人 御指摘のございましたグランドデザインでございますが、一昨年の三月に策定しておりまして、この計画では、現在の一極一軸型の国土構造を多軸型の国土構造に変えていくということを二十一世紀の国土政策の基本として提唱しております。 そして、この計画の中では、今後の社会資本整備に当たっては、地域特性を踏まえつつ、生活環境施設の地域間の不均衡の是正や、高次な都市機能等の享受機会を整えるなどの重点的な投資を進めるという考え方で進めたいと思っております。
○栗原(博)分科員 ぜひひとつそういうことで大いに進めていただきたいと思います。 きょうは時間をとらせていただきまして、大臣、ひとつ地元の問題について、特に大石道路局長におかれましては、新潟県に対して大変なる御配慮、御理解を示していただいておりまして、この席をおかりして本当に衷心から感謝を申し上げたいと思います。 新潟県の真ん中に動脈をと、これは田中角栄先生が生存中に——私は新津ですが、新津に国道がなかったのです。そのころ三条に高速道路ができる、それから新幹線ができる、私どもの新津にできなかったのでありますが、そのうち、高速道路のインターにも行けるし、それから新幹線の駅にも行けるということで、四〇三号を田んぼのど真ん中につくるんだということを田中先生が私におっしゃったのが本当にきのうのように思い浮かべられます。 それで、いろいろ建設省の御配慮で、県の委託事業といいながら、国道四〇三号という道路があるわけでありますが、この道路についていろいろお力をいただいております。一番かなめであります三条北バイパスの四〇三号の事業、建設省に一生懸命やっていただいているのはわかるのでありますが、私としては、やはり地元の国会議員としては、まだまだその成果が実っていないというような感じも持っております。これは、三条市内におきます都市計画決定の問題もあったと思うのであります。 そういうことで、三条北バイパスの建設促進についての建設省の決意と、もう一つ、実は新津から小須戸までの間のバイパスはでき上がっておりますが、小須戸から三条に通じる間、特に四〇三号バイパスの小須戸田上線が大変進捗がおくれております。現在、進捗率六%でございまして、平成十一年度におきましては、地域戦略プランで若干の土地の買収費はちょうだいしたようでありますが、ここでひとつ大石道路局長様に、御陳情というわけではございませんが、お願いでございまして、この事業の円滑化に対します建設省の御所信をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○大石政府参考人 三条北バイパス、一般国道四〇三号の整備状況についてお尋ねでございます。 三条北バイパスにつきましては、昭和五十九年度から補助事業に着手し、平成八年度までに加茂市から南蒲原郡田上町間の二・八キロを暫定二車線で供用いたしております。 残る三条市から加茂市間の五・五キロメートルについても早期供用を図るべく努力しているところでございますが、先生御存じのとおり、平成八年度に二ヘクタールの埋蔵文化財の存在が確認され、平成九年から平成十一年にかけまして三年間、鋭意その発掘調査を進めてきたところでございます。 この遺跡は、律令時代の統治組織であります青海郷の存在を証明する木簡が出土するなど、極めて重要な遺跡として慎重な調査が進められてきたところでございますが、埋蔵文化財調査の完了した加茂市区間につきましては、早期供用を目指す重点区間として平成十一年度から改良工事に着手するとともに、三条市区間につきましても残る部分の用地買収を進め、引き続き埋蔵文化財の調査を実施したいと考えてございます。 さらに、御指摘の、北側に隣接いたします南蒲原郡田上町から中蒲原郡小須戸町間の延長七・八キロメートルの小須戸田上バイパスは、平成八年度から事業に着手しているところでございまして、今先生からお話がございましたように戦略プラン等も導入いたしまして、現在、用地買収、改良工事を進めてきているところでございます。 全体の進捗は六%でございますが、用地は一四%進捗いたしましたので、今後、地域の皆様方の御理解と御協力を得て、早期に供用が図れるよう努力してまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。
○栗原(博)分科員 田上町は南蒲原なんですが、やはりこの四〇三号のバイパスができますことによって、新津の方に目が向いておりまして、ぜひ田上小須戸バイパス、特に早期にひとつ実現していただきたいと思います。 この路線につきましては、かつての森建設大臣、亀井建設大臣も現地にお越しになりまして、大分進軍ラッパを吹いて、と言っては大変恐縮ですが、お帰りになったわけでありまして、中山建設大臣におかれましては、そういう点を踏まえながらお考えをお聞かせいただきたいと思います。ぜひひとつ中山建設大臣から、大石局長さんを初め皆さんからもう一度この中身をお聞きいただきまして、かつまた、先ほど私冒頭に申しましたが、大石局長におかれましては新潟県に対して大変御理解がありますので、ぜひひとつ四〇三号に対しまして果敢なる予算づけをお願いしまして、私の、最後は質問より陳情のような形になりましたが、よろしくお願いします。大臣からさらにひとつ決意をお聞きします。
○中山国務大臣 私は、自分の大臣室に「道」という、奈良の大安寺の和尚の字をかけておりまして、道というのは、つながっていくしんにゅうがないとさらし首になるという、字の講釈で恐縮でございますが、そんなふうにも私は思っております。 日本じゅう、高規格幹線道路なんかもまだまだ進捗状況も四三%ぐらい、やはり地域活性化、均衡ある国土の発展、先ほど国土庁の方からも答弁がありましたような、そういう意味の発展を遂げますためには、過疎過密というものを解消するためにも、私は、それを連係する道路が一体につながることが大変必要なことだと思っておりますので、先生のお地元の、私ども国会議員になったころは田中角栄幹事長でございましたが、今御質問を聞きながら、そのころのあのしゃがれ声が聞こえてくるような気がしますので、先生の御質問を受けながら、大いにひとつ進捗に協力をいたしたい、かように思っております。
○栗原(博)分科員 ありがとうございました。
○萩山主査 これにて栗原君の質疑は終了いたしました。 次に、石田勝之君。
○石田(勝)分科員 地元の問題で質問をさせていただきたいと存じます。 埼玉県におきましては、首都機能の一翼を担うべき、北の玄関口ともいうべき浦和、大宮、与野三市にまたがる旧大宮操車場跡地四十七・四ヘクタールに、さいたま新都心の整備をしてまいったところでございます。 いよいよこの二月から、関東財務局を皮切りに十省庁十七機関、それに人事院の関東事務局の移転が開始されました。五月の五日には町開きが予定されているわけであります。建設省の関東地方建設局もこちらの方に入っていただくことになっているわけでありますが、そこに働く国家公務員が約六千三百人、将来的には総就業人口が五万七千人の新しい都市が誕生しようとしております。 総事業費は二兆円に及びまして、経済波及効果は五兆五千億円とも試算されております。まさに二十世紀最後の大プロジェクトともいうべき大事業であります。このさいたま新都心の整備に当たりましては、もちろん国庫補助事業の採択を受けまして、街路の整備などの基盤整備の推進をいたしているところでありますが、事業の進捗に合わせてなお県単独事業を進めていかなければなりません。国としていま一つの財政援助策を考えられないものかどうか、お伺いをさせていただきたいと思います。 特に、平成十一年度の建設省関係の予算で各都道府県への配分額を見ますと、人口一人当たりの配分額では、最低が千葉の三万三千六百円、埼玉は全国ワースト二番で、一人当たり三万四千三百円、最高は高知の十二万七千六百円、次に島根の十一万七千七百円と、地方に厚く大都市部に薄いという従来からのやり方を反省していただいて、ぜひ前向きの御答弁をいただきたいと思います。 ちなみに、このさいたま新都心の街路整備費について具体的に申し上げたいと思いますが、おおむね二十二億円かかるわけであります。そのうち県持ち出しの一般財源が十七億円、県債が八千万、そして、大宮、浦和、与野市の三市の負担金が四億円、国庫補助金は七百万でございます。たったの七百万ということでございます。 さいたま新都心を整備するに当たって、安全で利便性の高い道路網を早期に整備するために事業を推進しているところでもありますし、七百万、言ってはなんですがスズメの涙でございまして、国家的プロジェクトをもっと強力に推進すべきだと思いますが、あわせて御答弁をいただきたいと思います。
○中山国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。 先ほどお話しになりました、いろいろ個人割の配分というものが問題になっておりまして、これは広さの問題もちょっと資料をつけてほしいということを私は先ほども説明を聞いたときに言っておいたんでございますが、地方にはたくさんの市町村があったりしまして、中央省庁、一府十二省になりますが、私は、地方も昔から道州制案なんというのが出ておりますが、地方の再組織化というのも新しく動いてくるんじゃないか。三重県の知事さんのいわゆる国家プロジェクトに対する感覚、それからまた、東京都知事の外形標準課税なんというのを見ておりますと、地方からもいろいろな問題が起こってくるなという感じを持っております。 先生の御心配、私も、大都市から、大阪から初めて建設大臣が出まして、大都市から余り建設大臣が出なかったということも実感として感じております。私も、元市議会におりましたものですから、そんな意味での地方の気持ちというのもよくわかるのでございます。 特に都市部において、既成市街地の有効活用に資する面的整備事業や渋滞対策、密集市街地対策などの防災対策等も進める必要がありまして、平成十二年度の建設省予算におきましては、例えば、都市基盤等の総合的、集中的整備を図る都市再生推進事業の創設、これは国費一・八五倍ということになっております。それから、踏切道等総合対策事業の創設など踏切道の改良の推進。それから、三大都市圏の環状道路の整備等の推進。防災公園の整備促進と防災機能の強化。それから、密集住宅市街地の整備等の重点的な投資を行うことといたしております。 また、先般、総理の御指示がありまして、今後の都市構造のあり方や都市再生の実現のための方策などについて検討する都市再生推進懇談会、これは、この間、東京圏、一都三県を中心に、埼玉の知事も来ていただいて、お話を承ったところでございます。今回、また、今度は近畿圏それから中部圏と順番にやっていこうと考えておりますが、そこでの議論も踏まえながら、二十一世紀にふさわしい都市の創造、都市が疲弊をいたしますと、金の卵を産む鳥が死んでしまうようなことになりますと、日本全体に関係が出てきますので、金の卵を産む都市にはいいえさを食べてもらわないといけない、こう思っております。 〔主査退席、栗原(博)主査代理着席〕
○石田(勝)分科員 今大臣から御答弁いただきましたが、まさしく都市が疲弊しては何にもならないわけでありまして、まして、埼玉にとっては、隣にいらっしゃる加藤総括政務次官は埼玉の選出でありまして、よく御理解をいただいていると思いますが、まさしくこのさいたま新都心というのは埼玉の金の卵でございまして、これをいかに発展させるかというのが、やはり埼玉県のこれからの発展に大きく影響してくるわけでございます。 ちなみに、大臣の御出身の大阪は、千葉、埼玉に続いて、神奈川、愛知、大阪、こういう順番になっておるわけでありまして、都市部に薄いという、これはやはり打破していかなきゃいけないというふうに、大臣も私も都市選出の議員として、やはりこの問題はきちっとやっていかなければいけないというふうに思っておるわけでございます。 ぜひ、このさいたま新都心を含めて、建設省におきましては、前向きに整備のために御尽力をいただけることをよろしくお願いいたしておきます。 次に、埼玉県では、企業の創造的な技術開発を支援し、国際競争力を備えた県内中小企業の振興と、映像産業を核とする次世代産業を集積する拠点づくりを目指して、川口市のNHK放送所跡地にさいたま新産業拠点、スキップシティというわけでありますが、これを整備する計画を進めております。 また、このたび、デジタル時代へ向けた映像ソフトなどを体系的に整備、活用しようとするNHKアーカイブスを当該施設内に整備されることが決定し、昨年、埼玉県とNHKが地元川口市の協力のもと、提案、協議を実施し、二〇〇三年の春の開業へ向けて本格的に事業着手をいたしました。 この事業は、現在、厳しい経済状況の中で、鋳物や機械などの地場産業の高度化を促すとともに、映像情報産業の集積により新たな雇用を創出し、埼玉県はもとより、日本の映像情報産業の国際競争力を高めるための一大拠点づくりを目指すものとして大いに期待されているところであります。 計画地は、東京外郭環状道路や首都高川口葛飾線など高速道路と近接し、また、将来開業する地下鉄七号線鳩ケ谷駅から一・二キロメートルと地理的に有利な箇所に立地しておりますが、幹線道路から整備地へアクセスする道路は極めて脆弱な状況であり、この事業そのものの成否を左右すると言っても過言ではありません。 このため、川口市と鳩ケ谷市を結び計画地を横断する都市計画道路や、芝川にかかる橋梁と周辺道路の整備が急務でありますが、地元自治体の負担は約百億円余りを要すると試算されておりまして、国の積極的な支援を要望いたすところでありますが、建設省の御見解を賜りたいと存じます。 〔栗原(博)主査代理退席、主査着席〕
○山本政府参考人 お答えをさせていただきます。 先生今御指摘のNHK跡地を活用いたしました産業拠点であるスキップシティを形成する上で、アクセス道路等の都市基盤整備は大変不可欠でございます。 スキップシティと鳩ケ谷市内の国道百二十二号を結ぶ都市計画道路といたしまして、上青木東西線あるいは里上青木線が都市計画決定されているところでございます。特に里上青木線につきましては、芝川を渡る橋梁が計画されているというところでございます。これらの路線につきましては、現在、埼玉県及び川口市におきまして事業化に向けた調整が進められているというふうに聞いております。 なお、里上青木線のうち、鳩ケ谷市内の延長七百六メートルにつきましては、現在、区画整理事業により整備が進められているというところでございます。 私ども建設省といたしましては、このスキップシティの基盤となるこれらの幹線道路の整備及び周辺道路の整備につきまして、事業化に向けた地元の調整状況を踏まえながら、今後とも私どもも引き続き積極的に支援してまいる所存でございます。
○石田(勝)分科員 ぜひ積極的に支援をしていただきたいと思います。 続いて、今も地下鉄七号線の話が出ました。この地下鉄七号線というのは、今溜池山王から赤羽の岩淵までつながっているわけでありますが、平成十三年三月、来年の三月二十七日には、これが浦和市東部まで開通するわけであります、十四・七キロ。そして、その浦和市東部の北側は、ワールドカップの準決勝をやる予定になっておりますが、浦和のサッカースタジアムに通じている。 その地下鉄七号線というのは、全国で初めての試みで、建設省の御協力をいただいて、地下鉄の線路の下に導水管を通しまして、荒川から水をくみ上げて、それを水質汚濁著しい芝川、綾瀬川、毛長川、伝右川、そういう川に荒川の水を毎秒三トンでポンプアップをさせまして、そして放水をする、そして河川浄化へつなげるという画期的な事業が進んでいるわけであります。それに伴って、駅を中心とした周辺整備も同時並行的に行っていかなければいけない。このため、街路整備事業、駅前広場整備事業あるいは駐輪場設置事業とか、これらの整備に多額の費用がかかるわけであります。国庫補助金などの財源がこれは不可欠なところであります。 そこで、私の地元川口から埼玉県を通じて要望、陳情が上がっておりますが、その中で、地下鉄関連で、駅前六間通り線、新井宿駅前通り線、川口元郷駅六間通り線、川口元郷駅地下自転車駐車場整備事業、新井宿駅地下自転車駐車場整備事業で、総額十二億三千五百五十万円の国庫補助はぜひ満額実現をしていただきたいと思うわけでありますが、御答弁を願いたいと思います。 その際、あわせて申し上げたいのは、同じように国からお金が出るとしても、要望どおり通常の国庫補助事業として出るのと地方道路整備臨時交付金として出してもらうのとでは大きな違いがあるわけであります。つまり、従来から本事業に国の支援をいただいておりますけれども、その際、地方道路整備臨時交付金などの交付金の扱いになりますと、自治体の負担分の経費について起債が認められにくいわけでございます。そうなりますと、地方自治体におきましては、起債が認められないということになりますと、せっかくお金を出していただいても、一般財源から持ち出しということになりまして一時的に負担がふえてしまう、こういうことになるわけであります。 この地下鉄というのは、もう御理解いただいていると思いますが、第三セクターで導入をいたしたわけであります。埼玉県と地元川口、鳩ケ谷、浦和市三市で五一%持ちまして、そして営団の力もかり、あるいは民間の力も入れて第三セクター方式という方式をとって、埼玉高速鉄道株式会社という会社をつくって今工事を進めているところであります。都内部分は営団でやっているわけでありますが、埼玉県内部分は埼玉高速鉄道株式会社によって行っているわけでありまして、地元の自治体としては、地下鉄導入のための負担金というのは現在物すごく過重負担になっておるところであります。 その過重負担になっている上に、さらに駅周辺整備を地元自治体でやらなければいけない、こういう二重にも三重にも負担がかかってきている状況でありまして、地下鉄導入のような大事業を実施する場合に、市債の発行により事業経費の平年度化ができるような配慮がぜひ必要だと思うわけであります。そういう現在の状況から考えて、ぜひこれは通常の国庫補助事業として決定をしていただきたい。 特に、本事業は、その重要性が指摘されている交通結節点における整備事業でありますので、つまり、駅にアクセスする道路、こういう交通結節部分でもありますし、また、地下鉄で地元の負担が過重になっている上に、地元の駅は駅として、都内にあるような地下鉄の駅とは全く違うわけであります。駅前広場というのをつくって、そこでバスや車とアクセスをする、道路へ通ずる、こういうことになっているわけでありまして、駅周辺の結節部分にも物すごく地元の負担がかかるわけでありますので、国庫事業としてぜひ決定をしていただきたいということで建設省の御見解を伺いたいと思います。
○山本政府参考人 お答えをさせていただきます。 先生今御案内のとおり、南北線の赤羽以北の延伸、第三セクターの埼玉高速鉄道で行われておるわけでございますが、平成十三年春の開通を目指しまして整備が推進されているというふうに聞いております。現在、御指摘の、新駅となる川口元郷駅あるいは新井宿駅において、街路事業、駅前広場、あるいは自転車駐車場等の事業を実施しているところでございます。 川口元郷駅関連といたしまして、先ほどお話がございましたように、駅前六間通り線については平成七年度から実施しております。また、川口元郷駅六間通り線については平成八年度から実施しております。川口元郷駅の地下自転車駐車場につきましては平成九年度より事業を実施しているところでございます。 また、もう一つの新井宿駅関連につきましては、新井宿駅前通り線については平成七年度、あるいは新井宿駅の地下の自転車駐車場につきましては平成九年度より、それぞれ事業を順次実施しておるところでございます。 川口市のこれらの事業につきましては、平成十三年春の埼玉高速鉄道の開通に合わせて事業を推進しているところでございまして、平成十二年度には、予算成立に伴いまして、その必要額について計上することとしておるところでございます。建設省としましても、今後も引き続き、これらの整備を積極的に支援してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 なお、先ほど先生おっしゃいましたような、地方道路整備臨時交付金ではなくて、通常の国庫補助事業として採択ということでございます。平成十二年度から、先生御案内のとおり、地下鉄、鉄道等の公共交通機関と道路との利用者の移動の円滑化を確保するために、交通結節点改善事業といったようなものの創設を予定いたしておるところでございます。 交通結節点改善事業、通常の国庫補助事業として制度化を予定させていただいております。地下鉄駅と関連する街路事業、今の自転車駐車場整備事業等は、交通結節点事業の中でも代表的な事業と考えているところでございます。先生御指摘の国庫補助事業として実施されるところであるというふうに考えておるところでございます。
○石田(勝)分科員 再度局長にお伺いしますが、そうしますと、前向きな御答弁をいただきましたが、交通結節点の事業として代表的な事業である、こういうふうに今御答弁いただいたわけでありますから、そうなりますと、この十二億三千五百五十万円というのは、国庫補助は満額大丈夫だ、こういうことで理解してよろしいんですね。
○山本政府参考人 予算が今御審議中でございますし、まずは予算が成立いたしまして、また具体の箇所についての金額について計上させていただくということでございます。全体の事業について、積極的に私ども支援させていただきたいというふうに考えております。
○石田(勝)分科員 そうしますと、これは国庫補助として、予算の金額はこれからとしても、国庫補助としていただける、こういうことでよろしいんですね。
○山本政府参考人 交通結節点改善事業の創設ということでございますので、交通結節点事業の国庫補助事業としてやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○石田(勝)分科員 そうすると、これはすべて国庫補助事業、こういうことでよろしいわけですね。 では、次に移ります。 芝川流域は、都市化と地盤沈下の進行から水害常襲地帯となっており、内水排除が急務でありますので、新芝川排水機場につきましては、計画どおり毎秒百立方メートル、現設置が毎秒五十立方メートルでありますが、この設置を早急に促進されるようお願いをしたいと思いますが、その進捗状況と今後の見通しについて御答弁をいただきたいと思います。
○竹村政府参考人 お答えいたします。 荒川の支川の芝川におきましては、平成三年、五年、八年、十年と、毎年のように浸水被害を発生しております。私ども、この地域の水害対策は極めて大事だと考えております。 荒川の合流点の十二キロ上流のJR武蔵野線から下流につきましては、大体百年に一回の河川改修がほぼ完成しておりますが、上流区間におきましては、十年に一回の暫定的な改修を現在鋭意進めているところでございます。 現在、上流部においては洪水を受けとめるための調節工事を進めているところでございますが、この河道整備が最終的に完成するにはまだまだ相当の時間がかかる見込みでございます。したがって、現在、御指摘の新芝川排水機場の、約五十トンの排水機を設置しておりますが、全体計画であります百トンの排水機がフルに活動できるための上流部の河川改修の進捗とあわせて今後検討していきたいと考えております。
○石田(勝)分科員 さて、芝川改修事業の一環として芝川第一調節池の建設が今進められておりますが、流域の急激な都市化に伴い雨量の流出量が増大する可能性もあることから、環境保全に配慮するなどの多目的機能を有した調節池の早期完成を地元としては待ち望んでいるわけであります。この点についての進捗状況と今後の見通しについてお聞かせをいただきたいと思います。 時間が余りありませんから、あわせて三番、四番の質問にも入らせていただきますが、次に、都市化の進展に伴い用地の確保が年々困難となっており、河川改修事業が遅々として進まない状況にあります。このため、水害対策の一環として、例えば道路、公園など公共用地の地下に貯留施設を配置して、浸水被害の軽減を図ることが必要になってきております。 例えば、昔建ったような住宅密集地で、そこが低いようなところには、バケツをひっくり返したような大雨が降ると、側溝にのみ込む前に水があふれ出ちゃう。そのために、その地下に、近くにある公園だとかそういう公共用地に貯留施設をつくると、そこでのみ込んでもらって順次川の方へ流す、こういうふうにできるわけでありまして、床下、床上浸水とかを阻止することもできますし、都市部の住宅密集地では、これは年に何回か水がどうしても入ってしまうというふうな状況もあるわけでありまして、地下貯留施設建設補助制度というのが建設省にもあるわけでありますが、それをやはりさらに拡充していただいて、そういう治水の問題を解消していくべきだろうというふうに思っているわけでありまして、この点についての建設省の御見解を伺いたいと思います。 最後に、埼玉県の県南部でありますが、県南地域における綾瀬川、芝川を初め各中小河川は、近年の都市化によりまして、この機能が生活排水路と化し、悪臭を放ち、水質汚濁を招いております。 先ほど、私も、地下鉄に関連いたしまして、地下鉄の線路の下の空間を利用しまして、一・二メーター口径の導水管を建設省で十四キロ通していただいて、荒川の下を地下鉄が通ってくるわけでありまして、毎秒三トンの水をくみ上げて、その導水管を北上させて、綾瀬川とか芝川とか水質汚濁著しい川に流し込んでいただくという、全国で初めての試みの導水管事業も、地下鉄開業とあわせてやっていただいているわけであります。 現在進行していただいているわけでありますが、芝川のほかに、今も申し上げましたような芝川、綾瀬川、毛長川、伝右川、この四つの河川へ、水質浄化へ向けて流し込むわけでありますが、その周辺の川があるわけであります。その周辺の川もそれと同じような方法でやはり水質浄化を図っていただきたいというのが地域住民が望んでいるところでありまして、芝川とか荒川とか毛長川とか、そういう川もきれいにしていただくことは大変ありがたい、結構なことでありますが、あわせもって近隣の中小河川の浄化も推進すべきだと思いますが、あわせて御見解を伺いたいと思います。
○竹村政府参考人 三点につきましてお答えいたします。 第一点の芝川第一調節池につきましては、平成三年度より事業に着手しておりまして、九六%の用地買収が完了しています。越流堤等の整備を平成十二年度着手いたしまして、早ければ平成十三年度から暫定供用できるのではないかと考えております。 なお、御質問のありましたように、調節池の整備に当たっては、この空間をアシやヨシ原の復元を図りまして、ビオトープ、いわゆる生態系豊かな空間に整備していきたいと考えております。 二点目の地下貯留施設の補助事業に関しましてでございますが、住宅密集地における治水対策としては、地下空間の利用が大変重要でございます。補助制度のレベルアップという拡充につきましては、他の制度との横並びもありまして時間がかかりますが、事業の採択に関しましては、県ともども前向きに私どもこれから考えていきたいと考えておりますので、その場その場における事業について検討させていただきたいと考えております。 三点目の浄化用水の導水事業でございます。三トンにつきましては、先生御指摘の綾瀬川、芝川、伝右川、毛長川の三トンの水を使うわけでございまして、進捗率は八〇%ということで事業が進んでおります。他の中小河川につきましてはどうするのかということにつきましては、綾瀬川、芝川の清流ルネッサンス21の計画のもとに、下水道と連携を図りまして、本次導水事業以外の事業のやり方、つまり汚泥のしゅんせつ、浄化施設の整備等によりきちんと対応していきたいと県ともども考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○石田(勝)分科員 汚泥のしゅんせつとかそういうことも大変結構なことでありますが、あわせもって、やはりそういう導水管事業が四つの河川で進められるわけでありまして、中小の河川についても今後ぜひ検討していただきたいというふうに思っております。 時間になりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
○萩山主査 これにて石田君の質疑は終了いたしました。 次に、辻一彦君。
○辻(一)分科員 きょうは端的に二、三の点を伺いたいのです。 一つは、私の福井県の南部、南の方に有名な三方五湖という五つの湖がありますが、そこの治水問題なんです。 去年の八月十四日に、三方、美浜地域に約二百ミリといいますか、百数十年ぶりと言われる集中豪雨がありました。そのときに、私もお盆に帰っておったのですが、すぐ、十五日と十八日と二回、現地を見にまいりました。そのときに、三方という町へ参りますと、町長さんが、今現地へ行って美浜の町長と協議中で、不在でしたね。それから美浜町というところへ行くと、同様に町長が現地で三方の町長と、両町長で協議をしているという。中身は何かというと、三方五湖の、いわゆる山に囲まれた、山から降った水がまず第一に三方湖という湖にずっと集中してくる。それが時間と同時に、今度は水月湖という五湖の一つに水がだんだんたまってくるのですね。その下に今度は日向湖という湖があって、それが日本海につながっているのですね。そこは、三方湖、水月湖は淡水湖、それから日向湖、一番下のは日本海に川でつながっていますから汽水湖になる。塩水がまざっているのです。そこで、上の方は早く水を落としたい。というのは、県道等が一・五メーターも水没をして、そしてそのために千人からの観光客が帰ることができずに、半島の方に孤立をしている、そういう状況、それから床上、床下の浸水がどんどん広がっていくから、三方湖、水月湖を所管する三方町長さんは早く水を下へ落としたい。ところが、日向湖を所管する美浜町長さんは、これは濁り水が大量に汽水湖、塩水のまざった湖へ入れば、広範な養殖をやっている魚介類が全部死滅してしまう、だから、なるべく水を落としたくない。そこで、どれくらい水を隧道を通して落とすかどうかということに、両町長が鳩首協議を長い時間かけておった。しかし、終局的には、人道上の立場から、これは魚介類が死滅してもやむを得ぬということで、協議の結果、水を落としたわけですね。魚介類はそれでほとんど全滅したという状況になって、補償問題等々は残っておりますが。 実は百年間、三方五湖周辺に大雨が降ったり、豪雨が集中したときに、これがしょっちゅう繰り返されておるわけですね。今回は二百ミリ近い雨ですから、百数十年ぶりの雨ですから、これは非常にその面が際立ったわけですが、ここらで、ずっと三方、美浜町が要請しておった抜本的な治水対策を講ずる必要があるのではないか。三百戸からの床上、床下浸水も、三方町だけでも起きておるわけですから。水田等の被害を入れれば、広範に及んで、激甚災害にも指定になった経緯があります。 そこで、私は十五日にその状況を見て、十八日にもう一遍見にいきましたら、三方町では全員協議会、議会を開いて、そして今回は、抜本的な対策をやらないと毎回これを繰り返す、だからぜひ県と国に要請をして、そして日本海へ直接水を抜くことを、放水することを考えてほしい、こういう要望が非常に強かったわけですね。日本海と三方湖の一番狭いところは八百メーターほどなのですね。だから、そこにもう直接隧道を掘って、水を日本海へ落としてしまえば、これらの問題は恒久的、抜本的に解決することができる、こういう皆さんの願い。 私は、その状況を二日間にわたって調査してみましたので、去年の八月の下旬に上京して、竹村河川局長初め担当の皆さんにもお目にかかって、写真や資料や、そういう実態を全部詳しくお話しをして、抜本策をぜひ立ててもらいたいということを申し入れたわけであります。 今までは前段ですが、あとは具体的に建設省の方で県等と相談をしていよいよ取り組んでいっていただくと思いますので、その後の、ある意味で、私が今申し上げた以降の経過、取り組み等について、ひとつ建設省の方にお尋ねをいたしたいと思います。
○竹村政府参考人 お答えいたします。 三方湖の昨年八月のお盆の災害、大変なものでございまして、多くの床上そして農地、国道百六十二号が浸水いたしました。そのため福井県におきまして、現在、三方湖の治水計画のあり方はさまざまな代替案が考えられます。 湖岸堤防のかさ上げ、早瀬川、浦見川の拡幅、または日本海へ直接放流する放水路のやり方等、さまざまな考え方で現在検討を進めております。 これに関しまして、農業または漁業、観光などの関係者の意見もございますので、県としましては慎重に調査検討を進めておりまして、国としましては、本年度、福井県が実際今調査をやっている結果が出された段階で、今後の対応策について協議を受け、県と連携して三方湖のきちんとした治水対策に取り組んでいく所存でございます。
○辻(一)分科員 私が上京して申し入れをしたときにも、非常に真剣にまじめに、ひとつこれは検討しなければならぬ、こういうお話であって、以降、それが県と一緒に建設省が非常に具体的に取り組まれている。敬意を表したいと思うのです。 そこで私も、あそこの近辺は車で行けば三十分のところですから状況はよく承知をしておりますので、今までの状況等を見ますと、確かに、今局長が三つの案ですね、湖辺の、周辺の堤防をかさ上げするというのは一つです。しかしこれは、遊水作用との関係が周辺にあって、なかなか難しい問題があると私は思うのです。それから浦見川、日向川の拡幅、これも私はあると思いますが、難しさはそれぞれあるのです。 一番簡単なというか端的なのは、日本海へ八百メーターぐらいのところから隧道をつくって、放水路をつくって、一定量以上の水になればそこから落とすとすれば、一番簡単かつ抜本的な対策になり得ると思うのですね。これは、第一の三方湖、第二の水月湖、第三の日向湖を通って日本海へ流れていくというよりも、三方湖、水月湖から直接、一番陸路の短いところにトンネルを通って水を落としてしまえば、一番簡潔に対策が抜本的にできる。 漁業関係等は、今局長のお話のようにいろいろ調査をしなければいかないと思うのですが、漁業関係の皆さんのお話を聞くと、それほど大きな影響を与えて、そのために大変な問題になるというような可能性は余りないというようなことも聞いております。 したがって、私としては、三月末にその調査結果が出ると思うのですが、この際にひとつ抜本的な対策をぜひ講じてもらいたい。これは調査の結果であると思うのですが、大臣にひとつ、そこらの心構えといいますか、気持ちをちょっと聞かせていただきたい。
○中山国務大臣 先生が地元の大変な御心配をなすっていらっしゃる御様子を伺いました。私も観光バスで何度か行ったことがございまして、大変美しいところでございますが、そういうところで御苦労なすっている皆様方のために、河川局長が先ほどから御答弁申し上げておりますように、先生ともまた今後いろいろ御意見を承りながら、皆さんのそういう浸水の悩みというものを解消できますように努力いたしてまいりたいと思います。
○辻(一)分科員 大臣と河川局長の見解も伺いました。 浦見川というのは、嵯峨隧道という隧道もありますが、昔お侍さんが水害を見るに見かねて手で掘った、そういう跡なんですね。だから、今日の近代の科学、サイエンスの力を持つ我が国で、しかもトンネルを掘れば、安房トンネルのように、あそこを掘れば日本じゅうどこでもトンネルは掘れるというぐらいの技術を持っているのですから、最新の技術、日本のレベルを駆使して、ぜひひとつ、三方、百余年にわたる水害の抜本対策に対応していただくように、重ねて大臣と局長に要望しておきます。 それから第二の問題は、国道四一七号線に岐阜県と福井県の境に冠山という山がありますね。ここは国道にはなっておるのですが、七キロ交通不能。林道があって、小さい乗用車は夏場だけは通れるが、冬は全然だめ。もちろん大型も通れない。ここは国道でありながら、交通が不能地区七キロになっております。 ここは福井県としては、美濃、大垣から名古屋の方、愛知県、岐阜県から大量の観光のお客さんが福井へ来る可能性があるのです、越前海岸という天下の景勝地がありますから。大臣もあっちの方を見に行ってもらったようですが、なかなかきれいな景勝地ですから、越前海岸は。あそこが交通が通るようになれば、名古屋、岐阜等の、山を越えて越前海岸の景勝地を見てもらう機会がうんとふえるのですね。それに対して非常に岐阜県側も福井県側も、あそこのトンネル貫通を希望しておるのです。 幸い、ここ数年、皆さんそれぞれのところで御努力をいただいて、建設省の権限代行の直轄工事として数年前に調査が採択になったのですね。そして、さらにことしの予算案の中において準備箇所、来年はこれが通れば直轄工事になりますよという位置づけが、一応ことしの予算案の中で明確になった、こういうことで、関係者の皆さんは非常に喜んでおるのです。 ここをひとつ、準備箇所になって、準備箇所というのはどういう位置づけなのか、ちょっと念のために聞かせていただきたいと思います。
○大石政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、この四百十七号冠山トンネルにつきましては、平成七年度より調査を行ってきたところでございまして、このたび平成十二年度政府予算案に、一般国道四百十七号冠山峠道路として、建設省権限代行一次改築事業の新規着工準備箇所として盛り込まれたところでございます。 八・二キロメートルの延長を工区として設定いたしておりますが、新規着工準備箇所は実質的に工事のための測量等ができるということでございまして、現実的な意味で申しますと、着工されたというようにお考えいただいて結構だというように思います。
○辻(一)分科員 現実的には着工と考えてもいいということで、大きな前進だと思っております。 そこで、ちょっと心配なのは、私の方の近畿自動車道、若狭線といいますか、敦賀線も、猛禽類、オオタカやクマタカの生息がわかって、その調査に随分かかって、今クリアして全線着工になって、これも大きな前進ですが、それは結構なんですが、この四一七号の岐阜県側の山の中にこういう猛禽類の生息の可能性がいろいろ言われておるんですが、それに対する調査状況というものは、やはりかなり時間がかかるのかどうか、そこらのことをわかればちょっと伺いたい。
○大石政府参考人 先生御指摘のように、この一般国道四百十七号、冠山峠の計画路線の周辺地域では、イヌワシ、クマタカ等の猛禽類の生息が確認されております。 したがいまして、平成十二年二月から、つい最近でございますが、猛禽類の専門家、これは日本イヌワシ研究会の理事さん、それから福井県自然保護センターの方、あるいは日本ワシタカ研究センターの所長さん等にお入りいただく、猛禽類の専門家や学識経験者等から成る冠山地域環境調査委員会を、福井県、岐阜県とともに建設省が発足させたところでございます。 現在、動植物の現況調査や地形、地質調査などの調査を実施し、猛禽類に与える影響について十分な検討を行って、ルート、工法、構造等を決定していくということにいたしたいと思いますが、先生御指摘になりましたように、この猛禽類が発見されますと少なくとも二営巣期間は調査をするという必要がございまして、今後慎重かつ丁寧な調査が求められると考えております。
○辻(一)分科員 調査をしてみなければ、どのぐらい時間がかかるかということは実際はなかなかわかりにくいことだと思うのですが、常識的にいうと、この調査は大体どのぐらいの期間でやれそうなんですか。
○大石政府参考人 今申し上げましたように、猛禽類の調査につきましては、二回の営巣期間、子供をはらむ期間を調査しなければならないということが環境庁の指導で決められております。したがいまして、二年ないし三年かかってしまうのが通例ということでございます。
○辻(一)分科員 その調査がひとつ速やかに行われて、さらに具体化、前進することを期待いたしております。 そこで、運輸省の観光部、見えておりますね。ちょっと伺いたいのですが、この冠山のトンネルが貫かれると、今言ったように、岐阜県は海がないわけですから非常に観光に関心を持っていらっしゃる、そういう点で、大量に越前海岸の方に来てもらう機会がふえると思うのですね。 そういうことを考えると、かつて平成八年に、私たちも、この冠山が将来貫通したとするならば、名古屋やあるいは岐阜方面の観光客を受け入れたときに、越前海岸を含んでこの南越前一帯がどういうような観光プランを持つといいのか、そういうことを、勉強会、フォーラム等をやって、運輸省のOBの皆さん等も来てもらって勉強したことがあるんです。 それは三年半ほど前なんですが、最近になって、福井県の南越前の武生、鯖江という二つの市がありまして、そこの商工会議所が中心になって傘下の町村の商工会全部集まって、冠山のトンネルが開通したら、そうしたら南越前は、丹南地方といいますが、この地方でぜひ広域の観光計画を立ててやっていこう。こういう経済団体が、ちょうど我々が三年半ほど前に論議をした中身を踏まえて、ほぼ同趣旨の会合を持って受け皿を今つくろうとしている。これは、私は大変結構だと思います。 そこで、運輸省は実は、三年半前に私たちがそういう勉強会を開いた後、運輸省の中部運輸局の観光計画は北陸温泉が中心だった、そして越前海岸、若狭海岸というこの海岸のことは柱から落ちておったのですが、福井県から強い要請等があって、運輸省でもいろいろ検討して、そして中部運輸局の観光計画の柱に、一番最初に越前、若狭の海岸から出発したのですね。ですから、そういう意味では、観光計画として大きな柱になっておる。 ということは、冠山が開通すれば、それだけの波及効果が十分考えられるという考え方が運輸省にもあったのですが、せっかくそういう計画を県等の要望を入れて修正をして柱に据えたんだけれども、中部の運輸局を中心にして、運輸省はあの観光推進プランをどういうふうに具体化しようとして、どういう努力をしてきたのかということをお伺いしたい。
○藤野政府参考人 観光部長の藤野でございます。 運輸省におきましては、従来から、市町村や県域を越えました広域の観光の推進につきまして非常に力を注いできておりまして、福井県を含みます北陸三県につきましても、昨年の十一月に、関係三県と関係事業者が一堂に会しまして、広域連携観光振興会議、WAC21というのを開かせていただいておりまして、連携して観光振興を図るということにいたしたところでございます。 今先生御指摘のとおり、観光地の振興を図る上で、道路、トンネル等を初めといたしますアクセスの改善は大変重要なポイントであると認識しております。 例えば、平成九年に開通いたしました安房トンネルの開通の例を見ましても、翌年の平成十年、当該飛騨地域の観光客は対前年比で一三・七%というような大きな伸びを示しておりまして、その効果が非常に大きいということでございます。 御指摘の冠山のトンネルが開通いたしますれば、福井県と岐阜県等の他の地域との連携が強化されまして、観光振興につきまして大きなインパクトになるということで、運輸省といたしましても、先ほどのプランを引き続き深化させるということで、地元の関係の皆さんとの協力を得ながら、当該地域の観光振興に努めてまいりたい、このように考えております。
○辻(一)分科員 若干補足というか敷衍しますと、冠山の向こうには岐阜県がある。私は、これは徳山ダムの今大事な場所ですから、向こうには、岐阜県側にはいろいろな観光プランがあると思うのですね。 きょうは、岐阜の方の話は別として、南越前の方における状況を見ると、越前海岸というのは、越廼村、越前町、河野村という三つの町村があります。これは景勝地として有名なところですが、そこに行く、あるいはその帰りに非常に観光地があるのですよ。 一応念のために挙げてみると、清水町というところには、健康の森という、これは県自体も非常に力を入れて随分と今お客さんが来ておるのですが、いろいろな健康テストをしたりする設備が非常に備わっていますね。それから、朝日町というところに行くと、日本海側の一番の植物園があるのですね。ふるさと創生でやった植物園があります。それから、織田町は西日本一の太鼓ですね。大きな太鼓を持って、太鼓で有名なところに今なっているし、宮崎という村へ行くと、ここは陶芸村として、福井県の町村でイベントをやって十何万が数日で集まるというのはそんなに多くないのですが、随分陶芸の方に力を入れている有名な地点になっている。あるいは、鯖江市を見るとツツジ公園、それから武生は菊人形で非常に著名になっております。さらに、南条という町へ行けば日本一のハス公園がありますし、それから今庄は、今、氷を敷き詰めて雪を固めながら、新しいスキー場で、関西から中京の入り口ですから、かなり著名になっておるんですね。私は、その冠山を越えて越前海岸を見に行くときに、その前後にそういうところをずっと一回りしてもらって、そして観光してもらうというようなことが大変大事でないか。 こういうことを私は、運輸省も観光の方に今知恵を絞っておると思うので、具体的な中身としてひとつパンフレットやこういうものをつくっておるんでしょうが、取り入れて、ぜひ今言った具体的な中身、せっかく来たときにその地域を一回りできて、みんなが観光を堪能してもらう、こういうことを考えるべきでないかと思うのですが、それについての見解を運輸省から伺いたい。
○藤野政府参考人 今先生からお伺いしましたことを含めまして、中部運輸局ともよく調整いたしまして推進に当たりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○辻(一)分科員 四、五分ありますから、せっかくですからちょっと端的にお伺いしますが、福井県には越前と若狭をつなぐ道が、国道七号線、高速は別として国道はその一本なんですね。縦に一本通っている。もう一つ、山の方の奥越地帯、大野や勝山という市がありますが、そこから池田からずっと下がって、山の方を通って越前と若狭を縦断する国道四七六号というのがあるんですが、これは歴史的にも有名な難所なんですが、木ノ芽峠で切断されておるんですね。 そこで、今建設省の支援のもとに、福井県も非常に力を入れて木ノ芽峠トンネルの掘削をやっております。私も、初期のときに国道四七六号の池田町側というところから、山の間を、ここをつなぐのは大変だなと思いながら見に回ったことがありますし、この間、去年ですが、今庄側から掘削した百メーターぐらいのところをトンネルを掘っているのを見ました。それは別に福井県の中では相当新しい機械を使っておると思うんですが、青函トンネルの掘った跡や、あるいは新幹線の掘っているところなんかを見た立場からいえば、それはそれなりにやっているなということですが、今、木ノ芽峠のトンネルを掘削する進行状況はどれぐらいのところにあるのか、それからこれからのめど、ちょっとお尋ねいたしたい。
○大石政府参考人 国道四百七十六号、木ノ芽峠トンネルの進捗状況についてお尋ねでございます。 木ノ芽峠トンネルにつきましては、平成十年三月に南条郡今庄町側から、また平成十一年三月には敦賀市側からそれぞれ工事に着手しておりまして、現在、南条郡今庄町側から約七百メートルの掘削を完了するとともに、敦賀市側では坑口処理を完了しておりまして、いよいよ本格的に坑道を掘っていくという状況になってございます。 この工事を進捗させまして、早期に供用が図れるよう福井県を支援していくと考えておるところでございます。
○辻(一)分科員 わかりました。これも福井県でたった一本の七号の国道と、もう一本ぜひ縦につなぎたいという大事なところでありますので、ひとつ県と協力しながら支援をやっていただきたい、このように思います。 三十秒ほどまだ残っていると思いますけれども、できるだけ早い方がいいと思いますから、あとの問題に触れるとちょっとまた時間をとるので、一区切りしたいと思います。 こういう分科会ですから非常に率直なお話をしましたが、大臣初め河川局長、道路局長、それぞれ担当の皆さん、ぜひ努力をして、一般的に言うと公共事業のあり方に随分問題があるんですが、開発途上といいますか、かなりこれからは、まだまだやらなければいけない地域が地方にはあるんですね。今までは、新幹線にしても、国道にしても、高速道にしてもみんな国費で、大都市をつなぐ、財政の割と豊かなところは全部国でやった。今度は、残ったところは財政が割と貧弱なところなんですが、そこに今負担がいよいよかかってくるという点が非常に問題があるので、やはり私は、公共事業は不要なところは削ってやれば結構ですが、なお地方には公共事業を要請しているところが極めて多い。それらの期待に、ひとつ地方の声にもこたえてもらうようにお願いをいたしたい、そう申し上げて終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○萩山主査 これにて辻君の質疑は終了いたしました。 次に、岩永峯一君。
○岩永分科員 岩永でございます。 中山大臣以下、政務次官、皆さん方には、本当に大変な御心労、また、こうした予算委員会におけるすし詰めの会議に大変な感謝を申し上げる次第でございます。 きょうは、私こうして質問に立たせていただきましたのは、大臣におわかりいただきたいのと、それから、建設省並びに公団の努力で大変大きな成果を上げた事例がございますので、ひとつそのことの御礼並びに今後の見通しについてお話を申し上げたい、このように思っております。 実は、吉野川の住民投票の問題でございますが、私は、なぜああいうことが起こったのか、今でも大変残念な思いをいたしております。国の行政並びに政治の大きな責任は、人の生命財産を守ることだ、このように思っておりますし、ああした井堰ができ上がらないと、今後本当に住民の皆さん方の生命財産が守られていくんだろうかどうだろうか。 だから、あのプロセスなり今までの経緯をずっと振り返ってみますと、住民というのは、相対立した状況の中で理解し合うことはできないのかどうか。私は、政治の努力が実を結ぶと必ずやそうしたものは解決できる。ましてや、日々災害におびえながら生活している住民がいるわけでございます。そこへ徳島市という大きな市の住民があの井堰に対して住民投票をする。だから、直接被害を受ける皆さん方と、景観やそういうものに対しての関心のある部分とが今回不幸にもバッティングしてしまった。そして、一方の住民の皆さん方の投票がやられて、あの徳島県という地域の中で相互に理解ができ合えないままあの住民投票がああいう形で終わった。そして、そのことが全国的に、全体的にあたかも正しいことであるかのような結果が出た。 私は、ああいう事実を見るにつけ、確かに公共事業に対するいろいろな問題が提起をされております。しかし、その問題は、真にその地域の経済性や生命を守る、そういうことの正しい判断に立ってなされたものかどうかということを考えますと、これから政治なりまた行政がもっともっと努力をして、最終的にやはり相互理解の中できちっとした部分を生み出す、そういうものでなければならぬのではないかというような気がしてならぬわけでございます。 あの結果が出たときに、私も、決算行政監視委員会ですぐそのことをお尋ねしたい、このように思ったのですが、残念ながら、国会が野党の出席を見られないまま推移したというようなことで、決算行政監視委員会も開催されずに終わりましたので、いつかの機会に、自治省をも含めて、ああいう住民投票のあり方について一度大臣にその本心をお聞きしたいと思いますし、これからああいうことが二度と起こらないシステムというものをひとつきちっと構築してもらいたいな、こんなことを思っているところでございます。 それで、そういうことを踏まえて、実は、公共事業と福祉という大変大きなバッティングを滋賀県ではいたしました。これは、第二名神高速道路が今着々と建設にかかっていただいておるわけでございますが、草津市に今の名神と第二名神とをつなぐジャンクションが実はできる、そのインターチェンジのところで起こった問題でございます。 最初、平成九年の十月でございましたが、私の秘書が、ひとつおやじさん、草津の養護学校並びに草津の第一びわこ学園からこういう要請があるんだ、現場を見てくれということで私のところへ参りまして、即刻私が草津の養護学校、第一びわこ学園に走りました。そして、校長先生や父兄の代表の皆さん方、並びにその運動をしている教員の皆さん方にお会いいたしましたところ、岩永さん、実はこの養護学校のほんの三十メーター近くに第二名神高速道路が走るんだ、もう騒音だとか粉じんの公害やら明らかに出てくるだろうと思う、これは大変な問題だ、こういうようなことでございましたので、私も、その養護学校の三階に上がりまして、どのあたりに第二名神高速道路が通過するのかなということで現場を見てみますと、本当に間近にそれが走る、こういうことでございます。 草津養護学校の現状でございますが、知的障害と肢体不自由障害の児童が約百名ほど通っております。そして、第一びわこ学園は、重度心身障害者の入所施設なんですが、ここにも約百名の知的障害児が入所しておられるわけでございます。私も第一びわこ学園へ一度見学に行ったことがございますけれども、もう自分の体すら動かすことができない、本当に寝たきりで、何ら自分で自分の意思どおりに体を動かすことができない、本当に重度心身障害児の方でございます。 この現実を見たときに、私が即座に感じましたのは、一方は滋賀県の福祉ゾーンである、一方は日本の国の公共事業で、今まさに経済や地域発展の根幹になる施設がつくられようとしている、これはバッティングしてはならない、福祉と公共事業の対立を起こしてはならない、そこから出ている政治家の一人としてこの問題には積極的に取り組まなきゃならぬ、そのときにこんな思いを持ちました。 時あたかも、その草津養護学校並びに第一びわこ学園から請願が出ておりましたので、これはやはり弱い立場の方々の請願だ、すぐ自由民主党の議員会に連絡をいたしまして、ともかくこの請願は採択しよう、そして採択した状況の中からこれから皆さん方と話し合おう、こういうことで採択をさせていただきました。この採択に際しましても、公団や建設省並びに県の土木におきましては大変深い理解をいただいたわけでございますし、その採択を起点にして実はこの問題の解決がなされてまいったわけでございます。 先ほども申し上げましたように、特に第一びわこ学園の重度心身障害児というのは、呼吸機能が基本的に低下をしている、そして排たん、たんを排出する、そういうような気道クリアランス機能というのが大変弱く、各種合併症を非常に併発しやすい、こういうような問題がありますし、その子らの約半数の死亡原因というのは、呼吸器感染症による死亡でございます。だから、自動車の排気ガスに含まれる二酸化窒素やディーゼル排気の微粒子というのは人間の呼吸機能を弱める、こういうことも具体的に言われているわけでございますので、そういうようなことを率直に受け取って、そういう問題がありますよというようなところから実は出発したわけでございます。 しかし一方、第二名神高速道路は滋賀県の長い間の懸案事項でございましたし、その地域におきましては本当に心からの悲願でございまして、滋賀県はもとより、滋賀県の経済界、また名古屋経済圏と大阪経済圏をまたぐ大きな機能を実は有しているわけでございます。私は、このことの誘致のためにも県会議員当時から大変な努力をいたしました。 滋賀県の草津、栗東、大津、守山、中主、私の選挙区は今人口の増加率が〇・九八%と日本で一番でございますし、二番が埼玉、三番が沖縄というように、大変な人口の伸びを来しております。そして、滋賀県自身がそうでございますが、湖南地方は一・五九%という、滋賀県の中でも特に人口の伸びの高いところでございますので、それだけに期待感も大変大きい。だから、福祉とその第二名神高速道路という公共事業との整合性というものを図らなきゃならぬということで出発をいたしました。 県におきましても、県の公害調停になりまして、何と平成九年十二月、約二年ちょっとの間に二十四回の公害調停が実は行われたわけでございます。当初は、もう一回アセスをやり直せとか、高速道路の位置変更ができないのかとか、大変厳しい要求でございました。 だから、請願を採択して以来、基本的にそれらの話し合いがきっちり持たれるべきだということで、公害調停を表の部分とすれば、裏の部分で、道路公団なり建設省それから県の土木、そして議会、それから例えば両方の弁護士、またその学校の先生方、PTAの方々、本当に裏でもう並々ならぬ努力が実はあったわけでございます。そして、その二十四回、一回一回開かれる調停委員会の中の事前の話し合いというものはすさまじいほど、もう腹を割って、本当に両立することができないかという話し合いをされました。 私は、よくぞ公団も、またうちの滋賀国道工事事務所、また県の土木、そして県議会も、それに本当によくこたえてくれたな、むしろこれだけ大きな計画を、どう福祉のゾーンとそれから公共事業とが一体となってやっていくか、そういう努力をよくぞしてくれたなという感謝の気持ちで今いっぱいでございます。 また、相手のPTA、学校の先生方、そして弁護士の方々も、その一々に対して裏で実はおこたえをしてくれたわけでございます。だから、表での衝突というのはほとんどなかった。一時ちょっとデモをするというような形のものが出かけたわけでございますが、しかしながら、お互いの誠意による話し合いによってそういう表に出る部分にまで至らなかった、こういうことでございます。 それで、最終的に、きょうの新聞でございますか、草津の第二名神道路のインターチェンジ、「公害調停まとまる 可能な限り影響低減を」というような形で新聞に載るまでに至りました。そして、三月十五日には具体的に協定書を結ぶというような状況になったわけでございます。 むしろこれが相反する状況の中で推移したとしたら、それこそ福祉か公共事業かという状況になりますし、またこの国会においても、環境庁長官あたりを踏まえてのこの問題に対する議論もあったわけでございますが、しかし、大きな議論に至らない、内部の相互の努力が払われたということで、本当に私は安堵の胸を実はなでおろしているところでございます。 こういう状況にまで御尽力をいただきました建設省当局それから学校当局に、きょう、この場をおかりいたしまして、政治家の一人として改めて心から感謝を申し上げる次第でございます。 一方、吉野川ではああいう事態があった。しかし、滋賀県ではこういうすばらしい結果を生むことができたのです。また県も、養護学校の増築の問題、またプールの移設等の問題、県が県としてなさねばならない努力も、大変大きな努力を払ってくれました。 大臣におきましては、そういうことを踏まえて、今回この公害調停がまとまり、相互の理解が得られた、こういうことに対するお気持ちをお聞かせいただきたい、このように思う次第でございます。
○中山国務大臣 先生、本当にありがとうございました。 いわゆる近畿自動車道名古屋神戸線、第二名神でございますが、大津草津ジャンクション・インターチェンジにおける公害調停という大変な、当初はなかなか難しい問題だと思っていましたことを、先生は三十歳から町議に出られて、二十一年間も滋賀県議会、副議長をされたりそれから議長をされたり、地元とのいろいろないわゆる長い間のよしみを重ねてこられたその成果が、今度の調停でお世話になりましたことの結果として出ていると私は思います。 特に、党の方でも、三役も県連でやっておられまして、地域の方に大きな影響力を持っていらっしゃる先生が御調停のいろいろなお役割をしていただきましたこと、吉野川にもそういう方がいらっしゃるといいのですが、なかなかそうはうまくいきませんで、これもやがて時の氏神のような、先生のような方が出てくることを私も期待いたしておりますけれども。 御指摘にありましたように、私も先生のお持ちの同じ新聞を持っておりまして、まことにいいタイミングできょうのこの分科会に先生がお出ましをいただいたことに感謝をしております。 御指摘のありました公害調停につきましても、今先生からお話のありましたように二十三回の調停が実施されまして、その中で日本道路公団が、学校の関係者の方にも感謝をしていただきましたが、学校施設と道路との間にできる限りの緩衝帯を設け、それから密に植樹、間に木を植えて音の害を減殺するような対応をしてまいりました。さらに、遮音壁もその木に重ねて設置をいたしまして、低騒音舗装といいますか、このごろ新しい技術で音が出ないような舗装の技術が出てきておりますが、そういうものもいたしまして、環境の保全策を提示して、関係者の御理解をいただいたこと。 それからまた、この第二名神高速道路というのは、早急に整備をして、日本の経済の停滞を少しでも緩和し、いい経済効果が出るように推進をしていかなければならない重要な道路でございますので、建設省といたしましては、滋賀県などの関係機関と連携して、環境の保全に配慮をしながら今後推進してまいりたい。 福祉施設をつくりますのも公共事業でございますし、道路のような、いわゆる日本の物流を少しでも、必要な人に必要なものをいかに短時間にお届けするかという、これは日本経済の根底を支える本当の根幹でございますから、その意味での公共事業が、先生のような時の氏神を得てここに解決を見たということは御同慶の至りでございまして、そういう地方で大変御信用のある先生が国会に今いらっしゃるということは私ども心強い限りでございますので、今後とも何かとひとつよろしくお願いをいたしまして、お答えというよりもお礼の言葉にいたしたいと思います。
○岩永分科員 恐縮いたします。決して私ではなしに、公害調停委員会の委員長初め委員の皆さん方、そして地元の現場で頑張っていただいている議員の皆さん方、並びに相手の学校の先生方やPTAの方々、多くの皆さん方の御理解のおかげだ、私はこのように思っているところでございます。 ひとつこの調停を受けまして、これから建設省は、第二名神高速道路の大津草津ジャンクション・インターチェンジについて、調停はできましたけれども、公害を阻止するより積極的な対応をしていただき、そして弱い立場の人に今後配慮する公共事業というものを何とぞ心がけていただきたい。 また、この滋賀県の例をもって、これから全国的に激突することのない努力をひとつ地道に重ねていくことによって、同じ日本の国民であるわけでございますので、相互理解の中からひとついい公共事業がどんどん推進していける、根底にはみんな、二十一世紀にすばらしい町を引き継ぎたい、そしてすばらしい国家を引き継ぎたい、環境を引き継ぎたい、そういう気持ちがあるわけでございますので、そのことをひとつ踏まえて今後の努力をお願いしたいと思います。このことは、お礼とこれからの要望でございます。 引き続きまして、ちょっと二点ほどお願い申し上げたいと思いますのは、先ほど申し上げましたように、滋賀県は日本でも唯一の人口の伸びを呈しているところでございますし、なおかつ、そのことで我が地域というのはまだ大きなインフラ整備ができていないということでございます。 ましてや、国道一号線それから国道八号線が通っているんですけれども、大変な御尽力をいただいているのにこんなことを申し上げて大変恐縮なんですが、実は道路財源に対する予算が全国でワーストワンでございます。それもワーストツーとかなり開きがある。これは、ある知事の時代に予算を、県の財政が大変だということで返納した、そのことの開きがずっと出てきたということだったのだ、こういう原因があるんです。 そういうこともありまして、基幹道路である一号線、八号線がまだ二車線のまま、そして歩道も狭い歩道のまま。だから、わあっと大きな車が来ますと、通学の子供たちが引き込まれるような不安な状況の中で実はその歩道を歩いている。おばあさんなんかにいたしましても、頭を抱えながら歩いているというようなことでございます。私も、何度も何度も一号線の歩道そして八号線の歩道を歩いて、こんなことがあっていいのだろうかという実は懸念を持って、県会から国会へ出させていただいたのだから、これは、どんなことがあってもこのことに対する対応をしていかなきゃならぬと。 そのおかげをもちまして、きょうは大石道路局長もお越しでございますけれども、道路局並びに道路局の各課におきましては本当に積極的な御対応をいただいております。平成十一年の補正についても、そういう面での大変な御支援をいただいておりますし、私どもの意が通じた。そしてなおかつ道路局も、名古屋経済圏と大阪経済圏を結ぶ国道一号線、そして国道八号線という一けた道路であるだけに対応をしてくれております。 だから、あえてきょうお願いをするというところはないわけでございますし、滋賀国道工事事務所も近畿地建も本当に積極的なおこたえをいただいているわけでございますが、たまたま第二名神のインターの問題がございましたので、ひとつ一緒にお願いをしておきたいということで、実はこれからの見通しをお聞かせいただきたい。 特に、栗東から草津にかけてのバイパスの問題、そして八号線のバイパスも、今、野洲町におきましてはちょうど都市計画審議会でそれが通ったという途上であるわけでございますので、お願いを兼ねて、ひとつこれからの方針をお聞かせいただきたい、このように思っております。 局長、恐縮しながら、ありがたくお礼を申し上げながらお願いをしておりますので、その点はお含みをいただきたいと思います。
○萩山主査 大石道路局長。時間がありませんので、簡潔にお願いします。
○大石政府参考人 まず、国道一号についてお答え申し上げます。 国道一号の栗東町から草津間、今先生から御指摘ございましたように、二車線の区間で日交通量が三万台というとんでもない交通をさばいていただいておりまして、地域の方々に大変御迷惑をおかけしているところでございます。 この栗東水口道路に隣接する栗東町から草津間につきましては、現在、ルート、構造等について検討を行っておるところでございますが、この調査を早期に完了いたしまして、積極的にこの事業が進みますように取り組みを強めてまいりたいというように考えております。 また、八号バイパスにつきましても、シングルナンバーの国道がこのような状況でいいのかという御指摘をたびたび受けているところでございますが、野洲栗東バイパスの整備を計画してございまして、平成十二年三月を目途に都市計画決定ができますように現在手続を進めているところでございます。都市計画決定の後には早期に事業が進められますよう、これも万全の準備を進めてまいりたいと考えております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
○岩永分科員 ありがとうございます。 一号線バイパスは、できたら平成十二年あたりに方針決定ができますように御要望申し上げ、お礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
○萩山主査 これにて岩永君の質疑は終了いたしました。 次に、平野博文君。
○平野分科員 民主党の平野博文でございます。三十分という限られた時間でございますので、余り長く数多く御質問できないわけでございますが、中山建設大臣に御質問したいと思います。私も大阪出身でございまして、大阪の誇る大臣に質問できるという喜びと、私の学校の先輩でもございますから、前向きにお答えをいただきたいな、このように思うところであります。 さて、私、きょうは特に地元という視点よりも、今日本の建設業界といいましょうか、建設産業がどういう実態にあるのか、こういう視点でぜひ大臣に御見解を聞きたいわけであります。 日本の建設産業を国内総生産のあれで見ますと、約一五%ぐらいのウエートを持っておりまして、約七十兆円ぐらいの建設投資規模の産業であると私は認識をしているわけであります。加えて、その産業に就労しておられる就労人口的に見ましても、とり方によるんですが、約六百二、三十万人の就労人口がおるわけであります。また、建設業の許可業者といたしましては、大体五十七、八万人の業者がこの業界を支えておる、こういうふうに見ているわけであります。また、建設投資を政府と民間に分けますと、ほぼ半々ぐらいの規模になっているように思います。すなわち、逆に言いますと、三十五兆円ぐらいが公共的な部分のウエートを占めている、三十五兆円ぐらいが民間の、大体半々の比率になっていると思うのであります。逆に言いますと、現在の建設産業の構造的な特徴でもあるのではないか、このように思うわけであります。 したがって、政府の建設投資がないとその産業構造的には維持できない側面を持っている、こういうことを私は思うのでありますが、その点については大臣、どういうふうに、私が今数字を申し上げました点も含めて、御感想をお願いしたいと思います。
○中山国務大臣 お答えを申し上げます。 ここで大阪同士、対面することになるわけでございますが、お若い、これからの将来の日本のために御活躍をいただくことに期待をしながら、今、なかなかこの建設業、先ほども別の方に御答弁申し上げたのでございますが、平成四年の三月末には五十二万二千四百五十社ありましたのが、平成十一年の三月末には五十八万六千四十五社、平成四年から十一年に、景気は悪くなっておりますのに業者数は一二・二%ふえているということでございまして、お話がありましたように、建設投資額、今GDPの約一五%、七十一兆六千億円というような形になっております。 特に、民間建設投資の低迷などという厳しい経済環境の中で、建設産業につきましては極めて厳しい経営環境が続いているところでございます。特に私どもも御忠告を申し上げているのでございますが、大手の中で、ダンピングをしたりしていらっしゃる方がありましたり、非常に懸念される状態がありますので、建設投資の大きな伸びは、今の経済状態、六百四十五兆とか七兆とか言われる国債、公債発行残高、地方を全部合わせましても百八十七兆くらいの、その中に含まれた地方のいわゆる公債発行残高みたいなものがありますから、なかなか、大阪あたりも、大阪府で三兆数千億の府債発行残高、大阪市は四兆数千億、一般の府県と比べまして、財政規模は大阪府の方が小さくて大阪市の方が大きいというようなこともございますけれども、中長期的に、そういう意味で期待ができませんので、厳しい環境の中での競争が続くという感じでおります。 そういう中で、技術と経営にすぐれた企業が伸びられる建設市場を目指したい。例えば、入札・契約制度の競争性それから透明性の一層の向上、それから不良・不適格業者の排除、丸投げをしたり、電話一本、机幾つかでほかの業者にただ口だけきくなんという業者があるようでございますが、そういう建設産業の再生など、建設業の構造の改革、それから競争的な市場環境の整備、そういうものをやりまして、信頼される産業となることがまず重要だと認識しております。 特に地方が大変でございます。大臣認可の業者というのは一万二千社くらいでございますが、地方、件数にして九割、それから金額にして七割、そういう形になっておりますものですから、中央、地方ともにこれから経済の再生を心がけまして、幾ら建設計画立てましても、工事がなかなか進捗しない場合があります。そういう公共事業に対するいろいろな反対の御意見がありますが、できるだけそれを早く調整して、せっかくの国民の税金を使った公共工事が、これは福祉から、学校から、道路から、橋梁から、新幹線から、鉄道から、そういうものに、すべて公共事業でございますから、その調整が、先ほどの岩永先生のお話のような、うまく同じ目的に向かって国民の血税を有効に使えるような方式を編み出していかなければならないと思っております。
○平野分科員 今大臣がお答えをしていただきましたけれども、建設業者はふえていっている、市場規模的には大変厳しい環境下に置かれている、にもかかわらずふえていっている。構造的にはやはり公共事業は半分ある、こういう実態の中で、構造的改革なくばこの業界全体というのは衰退をするだろう、私こう見ておるわけであります。 しかしながら、大臣言われましたけれども、技術力、底辺にある技術力まで衰退させるわけにいかない、しかし市場的に経営をしていくために、どんな構造的改革を、やはり強く建設省が主体的に指導していくのかというのが、二十一世紀一番問われるこの業界だというふうに私思っております。 そこで、大臣も御説明の中で答えていただきましたけれども、そういう建設産業の施策の推進という立場では、構造改善戦略プログラムとか、あるいは建設業の経営改善に関する緊急対策とかいろいろ、平成七年、平成十年、また平成十一年の七月には建設産業再生プログラム、こういう名のもとに進めてこられているわけであります。しかし、私、どれだけこれ成果が生まれているのか。こういう形は、ペーパー上は幾らでもつくっておられるのですが、実効的プランとしてどういう状態になっているのかというのが非常によく見えてこないわけであります。 しかし、方針は、特に企業の多様な選択を可能にするいわゆる環境整備という視点と、あるいは競争性をやはり重視したこういう市場環境の整備を一つの柱に据えておられるものと思っていますが、大臣、短いので、簡潔に、そうかどうかということで。だれでもいいです。
○風岡政府参考人 お答え申し上げます。 先生今御指摘いただきましたように、私ども建設業の課題というのは非常に大きいというふうに考えております。 一つは、当面の経営をいかにして改善していくのか、そういった課題と、それからもう一つは、社会経済状況が変化してくる中で、構造的な課題も抱えておりますので、その構造的な課題にいかに取り組むのか、そういったことが重要な課題でありまして、その両者はある意味では結びついている、こういうことだと思います。 そういった中で、先生御指摘のように、昨年の七月に、建設省として、建設産業再生プログラムをつくりました。その基本の考え方は、まさに各企業がこれからの経営については自助努力で、自己責任ということで考えていただく。行政は何をするのかということにつきましては、各企業が多様な選択ができるようにするための環境整備と、もう一つ、特に重要な市場でありますので、競争性が発揮できるような、そういった環境整備というものを行政が受け持つ、こんな考え方で進めているところであります。
○平野分科員 そこで、具体的に少し、具体論でお聞かせいただきたいのであります。 特に企業は、やはり生き残っていくためにいろいろな経営形態をとろうとしておるわけであります。特に分社であるとか連結を進めていくとか、これは政府もそういう発想で企業経営を認めておるわけでありますし、商法上の改正も含めて、企業にそういう形態をとりなさい、逆に、多様化した経営形態をとりなさいと一方で進めているわけであります。 では、そういう中で、建設業の実態論で申し上げますと、この点についてはやはりそういうことで一方で進めながら、現実、建設業界の規制とか、そういうルールの中に、それに対応した仕組みに今改革がされているのかどうか、ここが私の聞きたいポイントでございます。 今局長申されましたように、再生プログラムというのがあります。そこで行政の果たす役割というのはどういう立場かということも今お聞きをいたしました。そういう視点で、では具体的に少し質問したいわけであります。 現在の建設業法の第二十六条においては、建設業者は、請け負った建設工事を施工するときに、主任技術者並びに監理技術者を設置しなければならない、こういう規定がございます。私は、この規定は正しい規定だと認識をしております。 また、同条の三項では、公共性のある工作物に関する重要な工事で政令で定められるものについては、前二項の規定により置かなければならない主任技術者並びに監理技術者は、工事現場ごとに専任をいたしなさい、これも大事な視点だと思います。 また、同条四項では、国、地方公共団体その他政令で定める法人が発注する工作物における建設工事については、前項の規定による専任の者でなければならない監理技術者は、二十七条の十八第一項の規定による監理技術者証の交付を受けている者のうちから選ばなければならない、こういうルールに建設業法上なっているわけであります。 そこで、お聞きしたいわけでありますが、請負建設業者が主任技術者、監理技術者を設置するそもそもの目的とその役割について、まず、簡単で結構でございますから、聞かせてください。
○風岡政府参考人 建設業におきましては、適正な工事の施工ということが極めて重要でございます。その中心をなすのは、やはり技術者をどういうふうに配置するのか、こういった考え方でありまして、御指摘のように、監理技術者あるいは主任技術者という者を、工事の規模等に応じてそういった者を配置させる、場合によると、今御指摘のように、専任で実施をしていただく、そういうことで二十六条の考え方ができ上がっている。いずれにしても、工事の質をいかにして確保するのか、そういった考え方が基本にあるわけでございます。
○平野分科員 そこででございます。これは民間事業も官の事業も、基本的には良質な、いいものをやはりつくっていく、そういう意味での、現場にそういう専任監督を置いていくのだという、こういう思想は私は非常に大事だと思うのです。ただ、この資格のルールでいきますと、特定建設業における中では、下請契約の額の、いわゆる受注額の金額でもって、置くものと置かないものという区別化をしているわけであります。 金額によって選定をするというこのルールはどういう根拠からきているんでしょうか。簡単でいいですよ。
○風岡政府参考人 専任の技術者を置く場合に、すべての工事につきまして専任という形で技術者を置くということも一つの考え方ではありますけれども、やはり、大きな工事について、あるいは下請企業を使うような大きなものについては、これはいろいろ複雑な要因も出てきますので、技術面の指導あるいは下請の指導というようなこともありますので、そういった規模に応じて技術者の種類それから専任制ということを決めていると。一つの考え方で、そういった考え方でやっているということでございます。
○平野分科員 そうしますと、例えばこのルールでいきますと、三千万以上というこういう切り方で切っておられるわけであります。一方、公共事業の部分については、先ほど申し上げましたように、改めて監理者証の発行、交付を受けなきゃならない、公共事業だけにこれを義務づけているわけであります。民間の事業についても、同じようにそういう公共事業の部分については監理者は専任で置きなさい、加えて監理者証のあかしの交付を受けなさい、このルールを付加しているわけですが、公共事業に限って付加している理由は何でしょうか。
○風岡政府参考人 御指摘のように、公共事業につきましては監理技術者証の交付というものを前提にしているわけでございますが、一般に公共的な色彩の強いものでございますので、不特定多数の方が利用するという性格にかんがみまして、やはりその質を確保するということがまず、より求められるんではないかということで、私どもとしては、そういった監理技術者を設置していただくとともに、その人が、本人が現場で配置をされているかどうかということをチェックをするということが重要ではないかということで、もちろん、民間の工事におきましても建設工事の質を確保すること自身は重要でございますけれども、とりわけ、公共的な性格にかんがみ、よりきめ細かい措置を講じている、こういうことであります。
○平野分科員 そこはちょっと私解せないんですが、要は、民間の場合だったら要らない、極端に言ったら、公共事業だったら要ると。監理技術者を置くことは私何ら否定はしません。いいものをやはりつくっていかなきゃならない、そういう現場での指揮監督官を置くということは非常に大事なことだと思っていますが、改めて、この技術者が公共事業を下請をする、受けるときに、わざわざここの建設技術者センターというところへ行って、お金はこれ幾らか知りませんが、例えば三万円なら三万円払って、講習を受けて交付証を取ってくるわけでしょう、これ多分。こういう組織が本当に要るのでしょうか。僕はそこが一つ疑問なんですね。 技術者を置くことはいいですよ。それで、本当にその建物がうまくされているかどうかという検査体制はまた別途ある、現場には監理技術者を置かなきゃならない、公共事業であれば、さらにこういう技術センターへ行って監理技術者の交付証を取ってこなきゃならない、非常に屋上屋を挟んだ仕組みになっているんじゃないでしょうか。ましてや、これすごい組織ですね。全国ネットでこれはあるわけですよ。それで、ここに従事しておられる人というのは、みんな建設省のOBの人が入っておるわけですよ。OBの人の受け皿をつくるためにわざわざ組織をこしらえておるようにも、うがった見方をすればなるわけですね。 したがって私は、本当に法の趣旨にのっとってやるならば、民間のところにもやはりこういう仕組みのルールが要るのではないでしょうかということが言いたいわけですし、引いて言うならば、大変これだけ厳しい市場環境で各企業が大変な努力をしているわけですから、もっとこういうものは——きちっと監理者資格を取っておられる人が配置されているということであれば、わざわざ五週間か何か講習を受けて、五年間有効でしたかね、それで一回三万円のお金を払って何のために技術者になったのか、主任技術者の資格を取ったのかがわからぬような仕組み、形態が特に公共事業においては必要とされる。このルールが、厳しいこの環境下にさらにその人材を置き続けていかなきゃならない。こういう意味合いにおいては、粗雑なものをつくらせないという非常にいい意味の規制だと私は思っていますが、その分を差っ引いても、屋上屋を重ねておるように思えてならないわけであります。 その点はいかがでしょうか。
○風岡政府参考人 監理技術者証自身を交付することは、やはり私どもとしましては、現場でその方が本当に実際に責任を持って仕事をしていただいているかどうかということのチェックで、これは、そのチェックの方法としてはいろいろな方法は確かにあると思います。私どもとしては、一番簡便な方法は、例えば、運転免許のとき運転免許証を示せばその方が確かに免許を持っているということがわかると同じように、現場において簡便に確認をする方法としてはこういった方法が必要ではないかということでございます。 それで、その場合に交付事務というのが当然出てくるわけでございますが、これも確かに、研修をし書面を交付するということになりますと相当な事務になりますので、それを例えば建設省自身でやるということも考えられるわけでございますが、法律の体系におきましては、そういったものをできるだけ効率的にやるということで、指定機関というのを設けてそこで集中的にやっていただいている、こういった考え方でやっているところでございます。
○平野分科員 しかし、主任技術者、監理技術者の資格を取るのも、別の財団かどこか指定団体で取るわけでしょう。そういう団体がまた別にあるわけですよ。そこからまた改めて公共事業をするときにここへ行って、また取りに行かないかぬと。それだったら、その資格を取る団体でそのことも兼任したらいいんじゃないんですか、仕事の業態としては。ぐあい悪いんですか。
○風岡政府参考人 資格につきましては他の確かに機関で試験等をやっておりまして、そこで資格の認定をしていただくということであります。 それで、監理技術者証自身は希望する人に一応交付するという建前になっておりますので、その場で自動的に渡すということはしておりませんけれども、試験業務とそれから別途のそういう交付事務というのは、一応中身が違うということで専任の機関で別々にやらせていただいているということでございます。
○平野分科員 いや、だからそういう非効率なことをするからいろいろな組織が必要になってくるわけで、だから逆に、交付証なんてもう要らないんじゃないんですか、発行する必要ないんじゃないんですかと。そうすると、本当にその人がその現場にいるかどうかがよくわからない、選任されているかどうかわからないという多分お答えを出すんだと思いますよ。 それだったら、そういう役割は別の団体で、主任技術者、監理技術者の交付をしている、資格を与えているところが、そのことも含めて、ここは与えるだけだ、運用するのは別の組織でやりなさいと。こういうまた団体、財団をたくさんつくって仕事のやりとりをしている業務形態というのは、私は、今これだけ厳しい中でもっとやはり効率的に運用してもらわないと、むだな費用がかかってしようがない。まして、交付を受けるときに、幾らでしたかね、二万九千円、三万円ぐらいでしょう。いやいや、いいです、大体調べたらわかりますから。それぐらいのコスト、費用が発生するんでしょうか。申請には八千百円かな、講習の受講で大体一万三千円ぐらい要るんですか。こういうことを取っているわけですよ。費用はこの維持をするために取るわけですよ。それはここでやったら、この組織を使ったらいけるじゃないですか。このこともぜひ、これだけ厳しい、民間が大変なリストラ、さらには経営形態を考えて工夫している中でこういう状態というのは、もっと簡素化をし、規制を緩和してあげたらどうでしょうか。 しかし一方、私は、先ほど大臣言われた丸投げとか、不良な建物をつくる温床になると言うならば、別の部分でチェックをもっとすべきではないでしょうかという気がするんですよ。交付証を渡すことによって私それが改善されるとは思わないんですが、その点はどうでしょうか。
○風岡政府参考人 確かに、事務の執行の仕方として、先生御指摘のようなやり方ももちろん当然あるわけでございますけれども、仮にそのようなやり方をした場合も、やはり必要な研修費だとか講習費だとか、あるいは交付に必要なお金というのは、どの団体がやろうと基本的には必要な経費としていただくということになるわけでございます。あとは、あわせてやる方がより効率的なのか、別の機関でやることがより効率的なのかということと、また別の機関を設けることに伴って大きな組織になっていないかというようなそういうことについては、その都度、適正な組織のスリム化というようなことは考えていく必要があると思いますけれども、私どもとしましては、業者の方にお支払いしていただく経費全体が直ちにそれだから小さくなるということではないかというふうに思います。
○平野分科員 だけれども、わざわざ講習を受けさす、素人に受けさすのだったらわかりますが、主任技術者、監理技術者の資格を持った人ですよ。その人が本当に専任をしているかどうかであれば、交付証だけを発行するのであれば八千百円だけでいいじゃないですか。わざわざ講習をさせる。それは、改めて本当にその人が正しい主任技術者かどうかというチェックをさせる、こういう意味を持っているのかもわかりませんが、そんな意味ではなくて、本来の趣旨は、専任されているかどうかをやはり横断的にチェックしようという機関であるならば、もっと効率的に負担の軽減するやり方で運営をしてもらいたい。これは一つ要望です。 もう一つ目は、今、分社とかいろいろな部分を含めて経営形態が大きく多様化しています。しかしながら、通達の中にございますように、一括の丸投げの禁止ということで、本当にそこに雇用されている人を置かなければならない、こういうルールを決めておられるわけでありますが、経営形態が変わってきますと、分社がたくさん起こってまいります。 そういう企業がそういう建設業の業態として参加をしていくときに、分社したところ全部にその専任者をたくさん置いていかなきゃならない、こういう意味では非常に非効率な人員を抱えなきゃならない。こういうことで、行政から言われる立場でいったら、それでも不当なペーパーカンパニーというところを排除するためには必要なんだという、必要悪の組織なんだと。 私は、そういうことから見ますと、もっと現場を見て、現場対応でき得るフレキシブルな対応にこの建設業法の法律の運用を考えていくべきだと思うのですが、その点はどうですか。
○風岡政府参考人 私どもは、建設業法におきましては、監理技術者の雇用関係というのは直接的、恒常的な雇用関係ということを前提にしております。これは、やはり発注する人というのはその業者の技術力を期待するということでありますので、瞬間的にその業者にある技術者がいるということではなくて、やはり恒常的なことというのが基本的ではないかというふうに思っております。 特に、余りその辺を緩くしますと、全く技術者を置かないペーパーカンパニーが時々技術者を集めて仕事をとるということで、その工事ができ上がった後の責任関係の問題とか維持管理の問題とかいうことを含めて、やはりそれなりの雇用関係があるということが基本としては必要ではないかと思っております。 ただ、今先生お話がありましたように、企業の形態が非常に多様化するわけです、分社化するという。では、そういうグループの中で企業が一つのグループとして取り扱われたときに、技術者の配置としてそれぞれごとに置かなければならないのか、あるいはその間の流動性みたいなものを認めてもいいのかどうか、そういったことについては、確かに御指摘のようなことについては課題であるというふうに思っております。 私の方としましては、当面はやはり直接雇用ということを前提にさせていただきたいと思いますけれども、今のような状況の中で、そういった点についてはちょっと勉強させていただきたい、このように思っております。 なお、御案内かと思いますけれども、監理技術者とか主任技術者以外のものの技術者については、昨年の十二月から派遣労働者の使用ということが認められている、こういうことでございます。
○平野分科員 時間が来ましたが、ぜひ、この再生プログラムにもそういう点をやっていかなきゃならない、こういうことが書かれているのですね。書かれているが、現実的にまだ十分にその成果が生まれていないから、あえて私は先ほど指摘させてもらったのですが、やはり企業は一生懸命努力している。しかし、旧態とした建設業法だけが生き残っている、なかなかその実態にそぐわない。 こういうところから見ると、確かに丸投げ、ペーパーカンパニー、こういうことは絶対防止しないと、いい工作物が私はでき上がってこないと思いますが、そこはやはり運用をきちっとして健全な業者を育成していくんだというのが本来の趣旨ですから、そのために監理技術者を置くのだ、そういう資格者を置くのだということですから、百社あって一社が悪いために百社を全部スクリーニングする、こういう発想は、性善説に立っていないですよ。決して私は、建設業界の回し者ではありませんよ。緩くしなさい、こういうことじゃないのですよ。そのことを、やはりきちっと法に照らしたことをやってもらう人が業者さんなんだ。しかし、チェックだけはきちっとさせてもらいますよ、そして、現実はこういう実態ですということをきちっと説明し、そのことをもしやっていなかったらその人を指名入札から外せばいいわけですから、そのことをやはりきちっと運用体系の中で、この再生プログラムにも書かれている検討課題ですから、ぜひ実行プランにお移しいただきますよう、心より願う次第でございます。 時間が参りましたので、最後に大臣、大阪の地元は道路がもう四十年近くついておりませんので、私の地元も通るわけでございまして、私の責任も一端はあると思いますが、ぜひ頑張ってまいりたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。 どうもありがとうございました。
○萩山主査 これにて平野君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十八日午前十時より開会し、建設省所管並びに総理府所管中国土庁について審査をいたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十六分散会