予算委員会第七分科会 第1号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2000/02/25
会議録
○村田主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりました。よろしく御協力のほどお願いをいたします。 本分科会は、総理府所管中北海道開発庁並びに運輸省及び郵政省所管について審査を行うことになっております。 なお、各省庁所管事項の説明は、各省庁審査の冒頭に聴取いたします。 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算及び平成十二年度政府関係機関予算中郵政省所管について、政府から説明を聴取いたします。八代郵政大臣。
○八代国務大臣 委員の皆様には、郵政行政の適切な運営につきまして、平素から格別の御指導を賜り、心から御礼を申し上げます。 さて、当省関係の平成十二年度予算案でありますが、まず最初に一般会計予算案につきまして御説明申し上げます。 一般会計予算につきましては、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、郵政省所管に計上いたしました予算額は千百十一億円でありまして、新体制移行後は総務省所管の予算として所要の予算額を計上しております。 我が国経済は、厳しい状況をなお脱してはいないものの、緩やかな改善を続けております。こうした中、本予算案は、情報通信の高度化が本格的な景気回復と経済の新生を実現させるために重要であるとの考えに基づいて取りまとめたものであります。このうち、主な事項につきまして御説明申し上げます。 まず、次世代情報通信インフラの構築を推進する観点から、すべての国民が情報の入手、処理、発信を安全、迅速、確実に行えるインターネット環境の実現を図る必要があると考えております。このため、インターネットに関する研究開発を総合的に推進するほか、行政手続をペーパーレスで行える電子政府の構築に取り組んでまいります。なお、これらの施策につきましては、いずれも昨年十二月に決定されたミレニアムプロジェクトに位置づけられているものであります。 このほか、情報通信基盤の強化や情報通信技術の高度化等を図るために、高度道路交通システムの推進、放送のデジタル化の推進等の施策にも取り組んでまいります。 次に、情報通信分野における先進的研究開発の充実強化を図る観点から、ベンチャー企業に対する助成金の交付や、無線アクセスシステムの研究開発、ペタビット級通信を実現するための基礎技術の研究等の施策を実施してまいります。 また、高度情報通信社会に向けた利用環境を整備する観点から、高齢者、障害者が簡単に情報を受発信できる情報通信技術の開発や、字幕番組等の制作費助成により視聴覚障害者向け放送の充実を図るほか、学校におけるインターネット利用を推進するための情報通信技術の開発等の施策を推進してまいります。 さらに、地域情報化による経済の活性化を図る観点から、広域的な情報通信ネットワーク等を整備する地方公共団体等への支援を行うほか、テレワークの普及促進等の施策を実施してまいります。 以上のほか、国際面では、グローバルネットワーク社会への貢献の観点から、開発途上国における人材育成を図るための遠隔研修パイロット実験や、沖縄をアジア太平洋地域の情報通信関連産業の集積拠点とすることに向け、情報通信システムの高度化のための実証実験等の施策を実施してまいります。 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出予定額は、収入印紙等の販売に係る業務外収入・支出分を除きますと、五兆八百七十五億円で、前年度当初予算額に対し百三十七億円の増加となっております。 平成十二年度においては、国民の皆様の利便性向上を図るために、郵便局サービスの充実を図る施策を中心に実施してまいりますが、このうちの主な事項について御説明申し上げます。 まず、少子高齢化、高度情報化が進展する中で、国民の安心と信頼のための郵便局サービスの充実を図るため、新たな年金制度として導入される確定拠出型年金制度において、郵便局が運営管理機関となるとともに、年金資産の運用対象として郵便貯金及び簡易保険を提供してまいります。また、ハイブリッドめーるによる電子内容証明サービスの提供等の施策を実施してまいります。 次に、郵便局ネットワークの開放と積極的活用の観点から、最も身近な国の窓口機関である郵便局でさまざまな手続、サービス申し込み等を行うことができるワンストップ行政サービスを推進するとともに、無保険車両対策に資するため、郵便局において原動機付自転車等の自賠責保険を民間損害保険会社から受託して取り扱います。 また、地域社会等への貢献の観点から、郵政局庁舎及び簡保加入者福祉施設等のバリアフリーの充実等の施策を推進してまいります。 事業運営基盤の整備としては、平成十三年四月からの郵便貯金資金の全額自主運用に向け、制度、体制の整備を図るとともに、特定郵便局の経営推進に資する情報機器配備等の施策を実施してまいります。 以上をもちまして、郵政省関係の平成十二年度予算案についての説明を終わらせていただきます。 御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○村田主査 以上をもちまして郵政省所管についての説明は終わりました。 —————————————
○村田主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。丸谷佳織君。
○丸谷分科員 公明党の丸谷佳織と申します。 今国会にバリアフリー法案が提出される予定になっておりますけれども、本委員会では情報のバリアフリーという観点で大臣に質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 現在、視覚に障害を持っていらっしゃるという方は、これは平成八年度、厚生省の調査の結果なんですけれども、十八歳以上の方で障害者手帳を持っている方が約三十万人全国にいらっしゃいます。その中で実際に点字を習得されている方というのは約一割弱にすぎませんで、約三万人ほどの方が点字をお使いになるという状況がまず一つございます。 例えば視覚に障害を持っていらっしゃる方が日常生活の中でいろいろな情報を集めようと思ったとき、どんな手段があるのだろうかといいますと、例えば点字図書館というのが最たるものだというふうに思うのですけれども、点字図書館の方には点字図書ですとか、あとは録音テープが何万本と置いてあるように現在なっております。 そのほか、最近ではボランティアの皆さんによりまして、対面朗読サービスなどがございます。盲人の方が選んだ好きな本を読んでいただいたりとか、あるいは日々の新聞ですとか、それから電化製品のマニュアル等々、必要に応じましてボランティアの方が朗読をされている現状があります。 そのほか、最近ではやはりパソコンの普及がございまして、画面を合成音声で伝えていく、そういったシステムもかなり改良されておりますので、使おうと思えば、いろいろな方法によって、視覚に障害を持っている方が情報を入手できるような状況は整っているというふうにも言えるわけなんですけれども、では実際に、どれくらいの方が点字を使い、それからパソコンを使えるかというと、点字の例は先ほど申しましたけれども、約一割の方、一割に満たない方しか点字を習得されていないという事実があります。 また、パソコンといいますと、年代による感覚の違い等あると思うのですけれども、パソコンを利用されている方というのは約二千人程度で、その中でも、パソコン通信というものに加盟している方というふうになりますと、四、五百名ほどしかいらっしゃらない。これが、全国での視覚に障害を持つ方でパソコン通信に加盟している方が四、五百人という、非常に少ない数の結果が調査によって出てきております。 単純に今挙げました数字だけを見ましても、視覚に障害を持っている方が情報を入手しようと思ったときに非常に大きな困難な点がまだまだあるのが現在の状況だということをまずわかっていただきたいというふうに思います。 今後、IT革命ですとか、あるいはますます情報化というのが我が国でも進んでいくというふうに思うのですけれども、その中で、社会的な情報弱者、弱者という言葉は私は余り好ましいとは思えないのですけれども、社会的な情報弱者をつくってはいけないという視点が今後の郵政行政に非常に大きな意味を占めてくるというふうにも思っております。 そういった意味からしましても、郵便法の第二十六条の二号と三号というのが生きてくるのだと思うのですね。第二十六条の二号は、盲人用点字のみを掲げたものを内容とするものは郵送料が無料である、第三号は、盲人用の録音物または点字用紙を内容とする郵便物で、点字図書館ですとか盲人の方の福祉を増進することを目的とする施設、これは郵政大臣が指定されたものに限るわけなんですが、その施設から差し出し、またはこれらの施設にあてて差し出されるものは録音物の郵送料が無料になっているという、これが定められているのが第二十六条二号、三号なわけなんですが、非常にこの意義というのは大きいものだというふうに確信をしております。 まず、この制度の現在の利用の状況をお伺いしたいと思います。年間どの程度の利用者がいらっしゃるのか。あわせて、同法が施行されたころから今に至るまで、それの増減の傾向もお伺いします。
○八代国務大臣 あとのデータのものは前田政務次官の方からお答えいたしますが、今大変詳しく障害を持った方々の情報の問題についての御意見をいただきまして、ありがとうございました。 実は、私どもも、情報バリアフリー、これはまさに重要だということで、先般私の私的諮問機関ではございますが、バリアフリー懇談会というのをつくりまして、四回熱心な討論をしてまいりました。これから二十一世紀は情報格差が出てはいけないということで、きょう実はその最終日が行われまして、その提言がきょうまとめられて、来週の早々にはまとめたものが正式に発表できるというような、そういうまたタイミングのいいときの御質問でございます。ありがとうございます。 まさに、目の不自由な人、言葉の話せない人、聴覚障害者、あるいは車いすであれ何であれ、今五百万からの多くの障害を持った人がおりますし、また、高齢化時代になっていきますと、難聴あるいは弱視、こういう方々も何百万ということになっていくわけでございますので、万人のための情報バリアフリーにはこれから郵政省はしっかり取り組んでいきたいと思っております。 御質問の趣旨につきましては、今前田政務次官が答えます。
○前田政務次官 議員御指摘の、第四種郵便物の点につきましてお答えいたしたいと思います。 この第四種郵便物の盲人用の点字、それから盲人用の録音物または点字用紙の利用状況につきましては、両者を合わせて私ども把握をさせていただいております。平成十年度の引受郵便物は、三百六十八万八千通というふうになっております。 そして、引き続き、近年の引受数の増減についての御質問でございますが、先ほど申しましたとおり、両方合わせた引受郵便物での最近の数字を申し上げたいと思います。 平成九年度は、前年対比で六・一%の減でございます。平成十年度は、逆に前年対比で五・四%の増ということになっております。ずっと大体このところ、傾向的にはこの数年おおむね横ばいで推移しておる、こういうことでございます。
○丸谷分科員 大臣のお言葉、どうもありがとうございました。 実際にバリアフリー懇談会の報告をぜひまたしっかりと私も学習をさせていただいて、今後の政策の中にしっかりと役立てさせていただきたいというふうに思うのです。 今大臣がおっしゃいましたように、実際に今回の質問を作成するに当たりまして、私も今インターネットで情報をほとんど入手するような形なんですけれども、視覚障害者というふうにキーワードを打ちましてネットに入っていきますと、視覚障害者の方のホームページですとかあるいはボランティアの方のホームページですとか、かなりの数がありまして、本当にびっくりしました。 その中で、昨日、労働省の中に入っていきましたところ、視覚障害者の方のための労働支援ということで、実際に障害者の方が就業する率というのは年々増加する傾向にあるのです、これは本当に国の施策の努力のたまものだというふうに思うわけなんですけれども、その中でも、視覚に障害がある方が就職する割合というのが実は最も低いのですね。 中途失明をされた方のホームページがありまして、その方がおっしゃっていましたのは、やはり文字によって情報を入手することができないということが社会に貢献するに当たってこれほど困難な壁になるとは思わなかったという言葉がありました。 例えば、ちょっと話がそれて申しわけないのですけれども、中途失明をして、ひとり歩きができるようになるというのはそれほど大変ではないそうです。 訓練をして、あとは道路に点字ブロックがありますので、それを頼っていけば比較的簡単にひとり歩きはできるようになった。高齢者の失明の方にはガイドヘルパーという歩行を支援する制度が現在利用できるようになっておりますし、町の中で行動する、建物も今バリアフリー化が進んできておりますので、生活するのはそれほど困難ではなくなってきたけれども、一番やはり大変なのが情報の入手の仕方である。 やはり点字を覚えなければいけないんだけれども、実際に点字を覚えていらっしゃる方は障害を持っている方の一割という、本当に情報入手の難しさがそこで物語られているんだなというふうに、この質問をつくりながらまた実感をしたわけなんです。 今具体的に御答弁をいただきました郵便法第二十六条二号、三号の利用状況なんですけれども、約三百六十九万通のやりとりを年間にしていらっしゃるというふうに受けとめました。これは決して少ない数ではないというふうに思います。 では、三号の方に定めてあります郵政大臣が指定した施設というのは、具体的にどういった施設を指されるのか、その施設の性質を教えていただきたいと思います。その指定されている施設の数がわかればお願いします。指定を受けるのは何か難しい審査か何かがあるのかどうか、その点もお願いいたします。
○前田政務次官 先生御質問の、盲人用録音物または点字用紙を発信したりあるいは受信したりする施設の指定でございますが、これはそれぞれの地方の郵政局長が行うこととしておりまして、指定を受けるためには、申請書に盲人の福祉を増進することを目的とする施設であることを証明する書類を添付していただきまして、その施設の所在地を受け持つ地方郵政局長あてに申請していただく、こういうことになっております。 そして、平成十二年の二月の二十四日現在で指定を受けておる施設というものは二千百八十一件であり、主なものといたしましては、点字の図書館とかあるいは公立図書館、あるいは盲学校、社会福祉協議会あるいはまたボランティア団体、こういうところになっておるところでございます。
○丸谷分科員 先日、私の地元の北海道新聞の「読者の声」に盲人用テープの郵送料を無料にしてほしいという意見が載っていましたので、ちょっとここで御紹介をさせていただきたいんです。 この方は札幌市内に住んでいらっしゃる五十三歳の主婦の方です。約二十年前から個人対個人で本をテープに吹き込むボランティアをしています。でき上がったら、それを郵送していらっしゃる。封筒の左の下に盲人用テープと赤字で書いておくと無料になりますよというアドバイスを受けたので、切手を張らずに投函をされていたそうです。 しかし、この方が引っ越されまして、ほかの区に行ったときに、同様に封筒の左下に盲人用テープと赤字で書いて出しましたところ、これは有料ですから料金を払ってくださいと言われましたということで、大変戸惑ったそうなんですね。 問い合わせたところ、この制度を教えていただいたのですが、今まで二十年間無料で送ってきたことに対して、どうしてお金がこれからかかるのかな、ちょっと納得がいきませんという実は読者の声があったのです。 これは、一方で、ある局では好意によって、盲人用テープなので、この方は無料だと勘違いしているので、そのまま無料で配達してあげたんだと思うんですけれども、そして、引っ越しましたら、ある一方で、きちんと制度にのっとりまして、その制度をきちんと解釈をしてお金をいただいた、そして配達をしたという反面がありまして、これは別に、優しさとかそういった感情的な問題にするつもりは全くございませんで、ただ、こういう違いが出て実際に戸惑われた方がいらっしゃるということだけちょっと知っておいていただきたいなというふうに思うわけなんです。 この方は、結局、ボランティアでやっていることなので、盲人用の録音物に関してもぜひ無料にしていただきたいという趣旨の投書をしていらっしゃるわけです。 また、ことし、社会福祉法人の日本盲人会連合の方が国に要望を出していらっしゃいまして、その中にも、「個人相互間の盲人用録音図書(テープ)等の郵送料を点字と同様、無料にして頂きたい。」という声も耳にしております。 実際に、視覚に障害を持っていらっしゃる方というのは音にほとんど頼っている生活なわけですので、また最近は、生活習慣病とかそういった疾病によりまして後天的に視覚に障害を持つ方というのは高齢社会の移行に伴ってだんだん増加していく傾向にありますし、残念ながら、今後も続く傾向だというふうに思います。 ですから、音にしか頼ることができない日常生活を援助し、かつ情報の入手をする公平さを保つというこの観点から、盲人用点字だけではなく、録音物も無料の対象とすることはできないだろうかというふうに思うわけなんですけれども、この点につきましてはいかがでしょうか。
○前田政務次官 先生の御指摘のとおり、私どもも、そういう意向では十分考えておるところでございますが、ただ、第四種の盲人用の郵便物につきましては、認定上というふうな大変な問題がございまして、盲人用の点字のみを内容とするものと、それから、盲人の福祉を増進することを目的とする施設で、郵政大臣の指定するものにおいて発受する盲人用の録音物または点字用紙を内容とするものに限っては、その料金を無料としておるところでございます。 委員の御指摘につきまして、お一人であっても、先ほどの施設の指定申請の手続を踏んでいただき、その要件に合ってさえおりますれば、我々は無料の取り扱いが可能でございます。 ただ、委員の御指摘が、施設の開設でなく、個人そのものの指定を意味しておられるということになりますと、やはり盲人用の録音物が入った郵便物であるかどうかというふうな認定上の問題をクリアしなければならないというところで、ちょっと難しいところがあるのではないかというふうに考えるところであります。
○八代国務大臣 先ほどの投書のお話でも、本当に二十年間朗読奉仕をされて、視覚障害者のためにそうした録音物を送っていただいていた。その心が、二十年過ぎて、住まいが変わったら、それは今度はお金を払ってもらわなければ困るということで、二十年の、言ってみれば感謝のことを考えると、本当に申しわけない思いがいたします。 しかし、最近はNPO法なども通りまして、つまりそういうグループの中で何かしら登録していただいて、あるいは社協に託すとか、それは確かに朗読録音テープですよというものの確認さえとれれば、これはもうできるだけ私たちは国民への奉仕のために、またそうした障害を持った人たちの励みのためにも、この法律にのっとって、第四種としてしっかり履行はしていきたいと思っているわけでございますが、中には、またそういう制度をいろいろな形で悪用したりするケースがなしとは言えないところがあります。 例えば、障害者の駐車禁止除外車両ステッカーというのが一時期誕生したときに、それを今度は増刷をしていろいろなところで陰で売ったなんということになって、かえって障害を持った人たちの駐車が難しくなったとか、いい制度はいい制度として育てるのは私たちも大賛成なんですけれども、そういう意味では、ちょっとお疲れになるかもしれませんが、社協とかあるいは自分たちのNPOのようなグループをつくって、最寄りの郵便局としっかり連携をとっていただくと、直接個人から個人というものにもかえられるような、それをフォローするような仕組みは、お互いに知恵を出せば、善意のものがさらに育つようになっていくんじゃないかなとふと私は思ったところでございます。
○丸谷分科員 今までこういったテーマにつきまして何人もの議員の方が取り組まれていらっしゃいまして、今までの質疑の質疑録を学習してきたわけなんですけれども、九四年の六月の逓信委員会でもこのテーマを少し取り上げていらっしゃいまして、録音テープも無料化にすべきだと議員が主張されました。 それに対しまして、一般郵便利用者の負担でこれは成り立っている制度なので、障害者の方々に配慮しつつもその範囲は限定せざるを得ないという答弁を政府委員の方がされていらっしゃいまして、現状では慎重に考えざるを得ないと思いますけれども、御指摘の趣旨を踏まえて今後の研究課題とさせていただきたいというふうに最後を締めくくられていらっしゃるわけですね。その後、何回かこのテーマは質疑されてきたようなんですけれども、実際に課題として郵政省はどう取り組まれてきたのかなというふうに思います。 実際に、これは無料にするという制度ですので、やはり一般に郵便を利用している方からの料金の上に成り立っている制度だというのは私も十分理解できるんですね。ただし、ではこれを個人対個人に広げた場合に、それほど不都合が出るんだろうかというふうに逆説的に考えますと、これは個人にしましても大臣の指定を受けるわけですから、申請をして指定を受けるというそのシステムは変えないわけですから、それほど私は支障はないのではないか。 どんな制度にしましても、悪用する人というのはやはりどこにでもいるもので、特に福祉を食い物にする人たちは許せませんけれども、これを個人対個人に広げることによって得られる利点と、あるいは施設ということに限っておく利点を考えた場合に、先ほどの日本盲人会連合の皆さんがおっしゃっているように、これを録音物という、今はカセットテープだけではなく、情報化が進んでいますから、フロッピーディスクとかCDとかMDとかいろいろな広がりを見せているわけなんですけれども、これの録音物の郵送を個人対個人に広げる利点というものの方が私は大きいというふうに思うわけなんですけれども、再度、大臣、いかがお考えになるか。
○八代国務大臣 できるだけ善意のそういうものは育てていく、これが私たちの基本の考え方でございますので、今委員御指摘の点も踏まえて、十分検討させていただきます。 もちろん、最近はまた情報が非常に発展してまいりましたので、CDとかディスクとか、そういうものも当然録音物として無料という形にも私たちはしておりますし、さらに、どういうことがこれから、視覚障害者の皆さんにとって録音物が、より善意の方々と協力し合って、自立のためにお助けをいただけるかということも踏まえて、よく検討していきたい、このように思います。
○丸谷分科員 時間がなくなってきたわけなんですけれども、今までこの録音物、郵便法第二十六条二号、三号につきまして、いろいろな議員の方が取り組まれていらっしゃいまして、気持ちはわかるけれども難しいのだという答弁を何回も何回も目にしたわけなんですけれども、今回こそは前向きな答弁をぜひいただきたいなという思いで、きょうここに参った次第なわけなんです。 実際に、郵政省で平成八年の四月に、視聴覚障害者向け専門放送システムに関する調査研究を発表されていらっしゃいます。この中に、本格的な多チャンネル時代の到来を迎えて、視聴覚障害者と障害のない者との情報格差がますます拡大していくことを懸念してこの調査をしたという前置きがありまして、視聴覚障害者に対する情報保障は社会全体の責務であるとの認識に立って、視聴覚障害者向け字幕放送、解説放送等の拡充と新たな専門放送の実現のための方策について提言をするということで、それぞれ、字幕放送ですとかいろいろな多チャンネル化における情報格差をなくすためのことを提言されていたわけなんですけれども、この視聴覚障害者に対する情報の保障、これは社会全体の責務であるというふうに認識されていらっしゃる郵政省というのは、私は本当にすばらしいなというふうに思っております。 ぜひ、この視聴覚障害者に対する情報保障は社会全体の責務であるという認識、原点に立って、先ほどの郵便法第二十六条二号、三号というのは、昭和三十六年にできた法だというふうに思っております。でも、今二十一世紀を目前にしているわけですので、時代も変わってきた、いろいろな情報伝達手段も変わってきたということをお含みおきをいただきまして、この制度の見直しの時期が来ているのじゃないかということを再度最後に訴えさせていただきたいのと、先ほど大臣が冒頭におっしゃいましたバリアフリーの懇談会の結果、これを早く学習させていただきたいというふうに思いますが、この報告書はいつ学習させていただけるのでしょうか。
○八代国務大臣 本日十時からこの委員会の最終委員会が開かれまして、いろいろ加除的にちょっと訂正するところもあろうかと思いますが、全体のことはきょう御承認をいただきましたので、来週早々には丸谷委員のところにもお届けできる、このように思っております。 また、それはただ単なる提言をいただいただけではなくて、これからスピード化された情報通信時代の到来ですから、まさにそういう中で情報格差があってはならないという思いでございます。 今、日本の技術も、そうした意味では大変高度になってまいりまして、例えば点字パソコンとか音声パソコンのようなものもどんどん開発されておりますし、いろいろなものが、そうしたハンディキャップを持った皆さんへのことを一生懸命、私たちも精力的にやっているところでございます。 きょうは津島委員もおられますが、津島厚生大臣のころから、私たちも絶えずしりをたたかれながら、そういうものが大切だということを学んできたところでもございますので、いよいよその懇談会のまとめを、二十一世紀へ向かう情報通信のバリアフリー化、万人のためのもの、こういう思いに立って積極的にこれから推進していきたい、このように思っているところでございます。
○丸谷分科員 どうもありがとうございました。
○村田主査 これにて丸谷佳織君の質疑は終了いたしました。 次に、平野博文君。
○平野分科員 民主党の平野博文でございます。三十分という時間でございますから、余り多くは御質問できないわけですが、数点質問をさせていただきたいと思います。 まず一つは、私、昨年の同分科会におきましても御質問をさせてもらったデジタル放送。 これからの二十一世紀の高度情報化時代を担っていく一つのシステムネットとしての根幹の技術としては、デジタル技術というのは基本、根幹にある、こう私は思っていますし、そういう意味では、そのことを一つの大きな要素技術として、新しい放送体系を含めた情報関連の基盤整備を早々にしていかなければならない。特に技術立国日本というのは、世界の国々にそういう技術をも提供していく立場にあると私は思っているわけであります。そういう立場で、昨年、デジタル放送についてということで、アメリカさらにはヨーロッパ諸国と比較をいたしまして、日本というのはやはり十年おくれているのではないか、こういうことを訴えたわけであります。 そういう中で、やっと重い腰を上げられたのかどうかは別にいたしまして、タイムスケジュールを描かれて、郵政省さんが中心となって一つのマスタープランをおつくりになった。そのプランでも私は遅いということを申し上げましたら、その当時の品川政府委員だったですか、日本の技術からすればおくれは十分に取り戻せる、こういうお話でございました。 そういう中で、BSがことしの年末、こういうことですが、BSの持つ特徴といわゆる地上波のデジタル放送の特徴というのは、おのずと違ってくるわけでありますが、現況、日本の中で、放送行政の中であまねく国民の津々浦々に入っておりますのはアナログ放送体系で、今既に入っているわけであります。そういう視点で御質問をしてまいりたいと思います。 実は、九九年、昨年の五月二十五日の毎日新聞に、地上波デジタル化、こういうことに対して、進むも退くも地獄だ、こういう新聞記事が実はあるわけであります。これはどういう立場で発信してはるのかなと私は実は思ったのでありますが、いわゆる放送事業者にとっても、あるいは視聴者にとってもメリットがない、こういう趣旨の記事が載っておりました。 私は、はたと思ったのです。これから日本の二十一世紀を展望する中で、郵政省は、やはり私自身もそうでありますが、高度情報化時代が必ず来る、そのためにはいち早くIT革命をしていくベースになるところの基盤整備はきちっとやっておかなければならない、こういう立場に立って私は言っているのですが、こういう記事がやはり出てまいりますと、放送業者も、あまねく視聴者国民も、本当にデジタル化によって我々の生活の中にどんなことが及ぼされてくるのかなということが十分わかっていないというのが素直な現状じゃないでしょうか。加えて、アナログの放送体系の中で十分満足しているよ、何でわざわざデジタルに変えるのですか、こういう素朴な疑問を持っているお年寄りもおるかもわかりません。 そういう立場で、改めまして、なぜ地上波デジタル、さらにはデジタル放送でも結構でございますが、これを進めていかなければならないのかということを、改めて大臣にお聞きしたいと思うのであります。
○八代国務大臣 平野委員、今報道を御紹介いただきましたが、昨年の五月の報道、そのころの感覚と、今日、年が明けて二月の感覚、まさにこの部分は、風のごとくテンポアップされている世界の流れでもありますし、私たちもまたそういう思いの中で取り組んでおりまして、まさに放送のデジタル化というのは、高品質な映像、音声サービス、これが大変国民の欲求も高いものでございますし、さらに、多チャンネル化、こういう時代になってまいりますと、この多チャンネル化によって、データ放送やあるいは通信網と連携した高度の双方向サービスのようなものもこれから進んでいくでしょうし、あるいは高齢者とか障害者に優しいサービスの充実など、今、先ほどもちょっと議論させていただいたんですが、そういうものをいろいろとりましても、現在のアナログ放送にはない多くのメリットが実はあるわけでございます。 そういう意味でも、これは世界もかなりその潮流に差しかかってきておりまして、現実には、アメリカあるいはイギリス、スウェーデン等々は地上波のデジタル化というものが既に実施されておりまして、まさにその辺は世界の流れであろう、こんな意識を持っております。 昨年の五月ごろは、恐らく民放各社も大変懸念を持っておりましたし、あるいはまたテレビをごらんの視聴者の皆さん方も、デジタルとは何だ、今のままでいいじゃないかというような声もあったと思いますが、それからいろいろ議論をお互いに、郵政省、NHK、民放連、こう積み重ねてまいりますと、今やその三者が同じテーブルに着きながら、これはもう不可避の状況だねということが、昨年の九月ごろからそういう話に移行してまいりまして、そこから私どもはさらに風を送ることを目指して、二〇一〇年度にはそういうことをつくっていきたい、こんなふうにも思っているわけでございます。 したがいまして、地上デジタル放送の意義と、国民、視聴者への一層の周知活動を初めとして、今後とも、地上デジタル放送の円滑な導入に向けて私たちは環境整備を積極的に推進していくことは当然のことでございますけれども、やはり地上放送というものは今までのテレビのいわば主役でございますから、この部分もしっかりデジタル化されていく、しかし視聴者の方は今までのテレビでも当然見られるような形になって、全部デジタル化に変えなければ映像は送られないんですよというものじゃなくて、この辺はお互いにだんだんなれていって、隣でもデジタル化だね、うちでもああいうものにしたいねというところから、テレビも大体十年サイクルで受像機は買いかえるということでございますから、新たな買いかえのときには、そういうものに対する、国民の皆さんが享受できるような体制はやはりつくっておくことが必要ではないのかな、こんなふうに思っているところでございます。 ですから、私たちも、まさに日本の技術をもってして、また日本の国民の皆様のこういう放送に対する関心、映像に対する関心、こういうものをいろいろ勘案しましても、二〇一〇年には恐らくかなりの国民の皆さんが新しいマルチメディア時代、デジタル放送時代へともども御参加いただけるような、そういう体制、またそのためのPR、こういうものも怠りなくやっていかなければならない、このように思っているところでございます。
○平野分科員 今大臣おっしゃる、総論的にはそのとおりだと思います。しかし、実際私、さらには郵政大臣が、生活感の中で、今自分の生活の中で、デジタル化することによってこういうことが享受されるんだな、こういう利便性があるんだなということは、現実に国民はほとんど知らないと思いますよ。 一部の若者が、例えばインターネットを使いながらそういうシステムで電子通信をする、商取引をする。こういうことは、一部の人はわかっても、国民生活の、今、テレビジョンがもう生活感の中に離せない受信機、受像機であるごとく、私、デジタル放送が本当にそういうふうになっているという実感が、今現実、こうしてもらったらこういうふうになるんだなというのを体で感じないものですから、別にどうでもいいや、そんな、わざわざ高いデジタル受像機を買う必要はないよ、私はアナログでも十分生活できるんだよというのが僕は素直な感覚だと思うんですよ。このことをひとつぜひ、そういう発想ではこれはなかなか浸透、普及が難しかろうというふうに私思いますので、その点は、やはりもっと国民的なPRをしていただきたい、このように思うわけです。 PRというのは、ただ単にいいよいいよと言うことじゃなくて、これからの時代は日本はこういうふうになりますよ、それを踏まえて、少子高齢という時代の中でこういうシステムにしないとなかなかやはり日本の国家運営が成り立っていかないんですよ、世界の国々との潮流もあるでしょう、そういうことをやはりきちっと国民の皆さんに意識、認識を持ってもらう、このことが非常に大事だと思っています。 そういう視点で、実はこのデジタル化に移行していくために一番大事なところというのは、入り口の議論でありますが、どの周波数を使っていくのか、今現実にアナログの周波数帯域があるわけですから、どの周波数帯域を使うのか、これが決まらないとどういうふうにも動かないわけであります。 実は、チャンネルプランという、こういう策定が、選定が非常に大事だと思っていますが、昨年の四月ぐらいにほぼ決まって、秋口には明確にそのチャンネルプランを実施しますというのが当初のプランニングだったと私は思うんですが、これが大幅におくれているんですね。これもまた新聞情報でまことに恐縮でございますが、これは昨年六月の二十九日ですよ、日経新聞に、地上波デジタルの周波数の割り振り一年半先に先送り、こういうことが出たんです。これを一年半先送りするということは、明らかにこれはすべておくれていく。一番のもとですから。 このおくれというのは、どういう理由からおくれているのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
○金澤政府参考人 政府参考人の金澤でございますが、答えさせていただきたいと思います。 まず、郵政省としては、地上デジタル放送の早期導入に向けまして、いわゆるチャンネルプランの策定に向けてさまざまな努力を行ってまいりました。しかしながら、一昨年末、チャンネルプランの原案をつくったわけですが、これにつきましては、放送事業者の方々からさまざまな御意見をいただいたということでございます。したがいまして、郵政省としては、より精緻なプランをつくりたいという考え方のもとに、各地域ごとの実地調査、実態調査というものを十分に行いまして、各地域の地形それから電波伝搬状況、それから放送事業者の要望というものを十分踏まえたチャンネルプランをつくりたいというふうに考えたわけでございます。 また、当初、単一周波数ネットワーク、いわゆるSFNというものを基本としたプランを考えておりましたが、アナ・アナ変更の影響世帯数、これを減らせる場合には別の周波数を使うということも考えました。 それから、検討体制につきましても、できるだけ利害関係者の意見を吸収するということから、郵政省、NHK、民間放送事業者で共同検討委員会というのを全国レベルで設置しました。また、全国三地域のブロック会議、三十二地域の地域会議というものを設置いたしまして、放送事業者の意見を十分吸い上げながら検討しているということもございまして、手続的にも時間を要しているということでございます。 いずれにいたしましても、できるだけ関係者の合意のもとに、より正確なチャンネルプランをつくるために現在努力していることでございまして、いわば実態調査により全体の精度を上げている、手続的にいろいろな方々の御意見を聞くということで若干おくれているということでございますが、最終的には、四月には共同認識を得てチャンネルプランの原案ができるというふうに私どもは考えております。
○平野分科員 局長がかわれば発言も随分慎重になるんですね。昨年の品川さんは、任せてください、こういう発言ですが、関係者と十分に調整をしてと。それなら、この前は調整していなかったんですか。
○金澤政府参考人 この前策定いたしましたのは、主として机上計算とかサンプル調査、それから利害関係者の意見も踏まえたわけでございますけれども、より精度を上げるためにはさまざまな実態調査が必要だということでございまして、関係者の意見というものを吸い上げずにチャンネルプランをつくったということはございません。
○平野分科員 ぜひ局長、ここが一番大事なところだと思いますので、スピーディーに、なおかつ慎重におやりをいただきたい、このように思うのです。 もう一つは、既存の周波数帯域を使うものですから、その周波数帯域を、例えばどの帯域を使うかによって随分違うのかもわかりませんが、その帯域を使うことによって影響の出る世帯数というのは大体どのぐらいありますか。
○小坂政務次官 ただいまの局長の答えに加えまして、若干の御説明をさせていただきます。 委員のおっしゃるように、影響世帯数の把握とかそういう点で、より慎重にやった方がいい、そして地方局の意見ももっときめ細かに吸い上げた方がいい、こういう観点から、昨年の御指摘の時期から今日までの間、民放とNHKとそして私ども郵政と、それぞれが協議をする場を持ちまして、検討の委員会をつくって精査をしてまいりました。 その中で、また同時に、影響世帯数についても、おわかりだと思いますが、マンションのようなところは共同受信システムをつくっておりますし、また電波が届く範囲も、本当はこの地域はこの中継局の方を向いているはずだと思っても、実際には東京タワーの方を向いて受信をしていたりするところもあったりするものですから、そういったところを把握して、当初一千万世帯と言っておりましたけれども、それを精査しておりますと、これはもう半分以下に減りそうだというような方向が今のところわかっておりますが、さらに今精査をしておるところでございますので、詳しい数字につきましては、もうしばらくお時間をいただきたいと思っております。
○平野分科員 これまた、一千万から五百万世帯に下がってくる、こういう言い方ですが、逆に、チャンネルプランを決めていないのに、その帯域を決めていないのに、一千万から五百万に下がりましたよということは言えないと私は思うのですが、どうですか。
○金澤政府参考人 現在、平成十一年度の二次補正予算といたしまして、九億円の調査費がついております。この調査費に基づいて実態調査を進めているわけでございまして、現在の過程というのは、関係者の合意を図りながら、実態調査によりまして机上計算の精度をより上げていくということでございまして、途中経過でいろいろな数字が出ることがございますけれども、まだ正確な数字が出たわけではございません。
○平野分科員 ですから、今政務次官がおっしゃったように、CSとかチャンネルとかケーブルでやっている世帯数は除いてとか、そういう意味の精査での数字、世帯数は出てくると思うのですが、使う周波数帯域が決まらないと、どれだけどの地域で影響が出るかというのは出てこないと私思うのですね。 したがって、いかにチャンネルプランを早く決めるか。これを決めないことには、いろいろな影響度合いがみんな違うわけでありますから、それをやはりきちっと決めないことには後が進まないのですよ。進まないということは、今全体のスケジュールが二〇一〇年ということになっているでしょう、これはもう、二〇一〇年という計画は狂わすのですか、狂わさなくてやるのですか。
○小坂政務次官 実は、どの周波数帯域を使うかというのは検討委員会でも大まかに話が出ておりまして、いわゆる十三チャンネルから三十二チャンネルの間の周波数帯をデジタル用に確保しよう。そのためには、そこに既にあるアナログで放送している放送局の移動を考えなきゃいけない。ただし、その放送局を移動した先で電波がぶつかり合ってしまって、そこに既にいる放送局をまたさらに遠くへ、別の周波数へ移動しなきゃいけない。そういういわゆる玉突き状況を避けようということで、シングル・フリークエンシー・ネットワーク、すなわち、同じ周波数で親局から出したものを、中継局でもまた同じ周波数で送出する。そうすると、チャンネルは全国どこでも同じチャンネルで見られるということになるわけですが、そういった方法をとると、電波の有効活用ができる。 こういうことも踏まえながら検討しておるわけでありまして、大まかな周波数帯域は確保しております。 それから、この検討を進めるに当たっては、目標年次は変えない。ただいま二〇一〇年とおっしゃいましたけれども、実際には地上放送を、三大広域圏につきましては二〇〇三年に本放送を開始することを期待しておるわけでありますし、その他の地域につきましても二〇〇六年というふうに考えておりまして、二〇一〇年とおっしゃったのは、確かにそこから本放送のデジタルのみの放送になるということを期待して目標年次として挙げているところでございまして、その年次は変えないように頑張りたい、このように思います。
○平野分科員 よくわかりました。 ただ、どの帯域を使うかということが、デジタル放送の特性というのはBSと違って、それぞれの地域でそれぞれ完結的放送が可能になる、そのために、今政務次官おっしゃいましたように、SFN、こういうシングルモードの放送帯域を使うんだと。これは非常にいいのですよ、特徴的な方法ですから、私はいいと思うのですね。ただ、そのことと、既存のネットを、どこかにその部分を、周波数帯域を移すわけですから、移したときに誤動作する、このことを防ぎたい、こういうことだろうと思うのですね。混信しないように何とか離しておかないといけないわけだ。 この混信するなんということはもともと発想になかったのですよ。移せばデジタルだからアナログに対しては影響は出ないよ、こういう安易な発想で進めておったと思うのです。これは失言だったら謝りますが、私、多分そう思います。どういう言葉であらわされているのですか、混信問題、こういう問題が改めて出てきたわけであります。 したがって、きょう小坂さんがおっしゃいましたように、一〇年は変えません、三大都市圏については二〇〇三年だ、こういうことですが、さて、そういうスケジュールのもとに、では今度、アナログからデジタルに移行していく並走期間がありますね。これはサイマル放送という名のもとに呼んでおりますが、これが並走していって、二〇一〇年にデジタル化というふうに踏み切っていくのですが、それに伴う機器の変換が相当必要になってくるわけであります。 今、受像機については、自然買いかえの時期を大体十年の商品の寿命として見ておるということですが、私は、それをもうひとつ踏み込んで考えていただきたいなと思いますのは、一つは、おくれればおくれるほど社会の情報インフラがおくれるわけであります。したがって、そういう視点で見ますと、これはやはり、国の政策としてデジタル化に移行していくわけですから、国の費用でそれを具体的に推し進めていくというふうにいくべきだと私は思うのでありますが、その点はいかがでしょうか。
○八代国務大臣 平野委員、大変専門的に御質問をいただいてありがとうございます。 地上放送のデジタル化を円滑に進めるためには、地域によって、先ほどから議論がありますいわゆるアナ・アナ変換の問題がございますと同時に、そのアナ・アナ変換に必要な経費について、受信側及び送信側のトータルの対策経費を現在、NHK、民放連それからまた私どもと、詳細に積算をしているわけです。 そこで、費用の問題が出てくるわけですが、費用負担のあり方につきましては、こうした受信側及び送信側のトータルの、もろもろの調査研究それから対策経費はどんなふうになるのだろうということを固めながら、その後、関係者の意向にも配慮しつつ、こうした対策経費の負担方法についても検討していく。これも段階的なものでございますから。 いずれにしましても、金がかかるのは間違いないのです。そして、支援をしなければならないということも我々は承知しながら、そしてまた一方では、この間も私、松下さんに行ってきました。これはもう、既にデジタル化時代のことが、日本の家電メーカーさんはがあっと進んでいますよ。また、そういうメーカーさんとの協力もいただきながら、そういう方向を目指すために、すべてこのデジタル放送という夢を、やはり国民共有の、新しい情報通信、マルチメディアあるいはデジタル放送という夢のための一つのステップとして、我々もその辺は十分考えながらこれから検討していくつもりでおるところでございます。
○平野分科員 私、元松下だから言っておるわけではございませんので。非常に嫌なお答えをいただきましたけれども。 ただ、私はやはり、これからは情報化社会に入っていく、そのための社会的インフラを早くしなければならない。国の施策としてやる以上は、電波法の七十一条に、公益上の必要性から周波数の変更をする場合には、損失については国費でやりなさいというルールもあるわけですよ。だから、そういう意味では、もっと大いに国費を使って基盤整備をしていくべきだ、私、こういうふうな発想に立っています。 なぜならば、景気回復云々、いろいろ言っていますけれども、土木事業に今何ぼお金を使っていると思いますか。そんなことしないでこれに一兆円も二兆円も使ったら、もう十分に基盤整備ができるわけですよ。たかだか一千億ですよ。今、一千億が大体四百億から五百億ぐらいに下がってきている。このことをすることによって将来の投資になるのか、一過性の投資をすることに巨額のお金を使うのか。将来夢のあるところに投資をすることの方が、日本の国策にとって、国にとっては非常に大事じゃないでしょうか。そういう意味では、一兆円かかったって、将来元の取れる投資だよと。田舎に道路をつけたって、元の取れる投資になっておるでしょうか。 私は、これからIT改革を含めて情報社会に入っていく中で、今こそ、二十一世紀を見据えたインフラ整備というのはどこにあるのか、このことを考えていきますと、やはりデジタル技術を使った情報産業革命をしていくことに一番本旨がある。その当面の問題は、地上波デジタル放送が国益になるんじゃないか。公益性が非常に高いという判断を郵政省として下されたわけですから、いろいろあっても、民間の負担がどうだとか個人の利益者負担がどうだ、こういう理屈もあるでしょうが、将来のための投資としては、私は、景気回復、さらには新しい産業創造にもつながってくると思うわけでございます。私、これは決して松下電器のために言っておるわけでなくて、日本の将来のために申し上げていることでございますので、ぜひそういう視点で御理解をいただきたいと思います。 その点について、大臣、政務次官でも結構ですが、御見解があればお聞かせいただきたいと思います。
○八代国務大臣 今、公共事業等も含めていろいろなものがございます。それぞれには理由があって、それがまた国民にとってのニーズだという視点を持っている。 我々は、このデジタル放送というのに、新たな二十一世紀への夢という視点に立って、それで今、いろいろな経費の積算もしていく、調査もしていく、その結果を踏まえて我々は全面的な支援体制はしっかり組んでいくという気持ちでいることだけを、しっかり申し添えておきたいと思います。
○平野分科員 細かい技術的なことは、お聞きしたいのですがもう時間がない、こういうことでございます。したがって、今も大臣からそういう趣旨のことをお聞かせいただきましたから重ねて申し上げませんが、最後に、やはり国民の世論の理解がないと、なかなかニーズとしては起こってこない。 したがって、ぜひデジタル放送あるいは地上波について、音声放送もあると思うのですが、そういう視点での、やはり将来、こういう公益性が非常に高いものだ。そういう意味では、民放の発想よりも、私はこのデジタル放送について公共放送のチャンネルをやはり一本持つべきだ、国の放送体系として持つべきだ。そのために、国民一人一人にその部分を、各家庭に、国家の財源でもって、公共放送の伝達チャンネルなんだということで速やかにアナログからデジタルに移行する。途中、私はもうお金がなくてかえられないからセットトップターミナルを買って当面しのぎますよということじゃなくて、国策として、国益上やはり皆さん持ちなさい、そのことがあなたにとって将来幸せですよという、いわゆる公益のチャンネルを使うという視点で、国費をそこに投入していくという発想も一計かな、こう思っております。 そのことも含めてぜひ前向きにお願いをいたしまして、質問を終えたいと思います。ありがとうございました。
○村田主査 これにて平野博文君の質疑は終了いたしました。 次に、中島武敏君。
○中島分科員 私は、郵政労働者の団結権の保障について、郵政省の見解をただしたいと思います。 憲法二十八条は、「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」と宣言をし、労働者の団結権を定めています。また、憲法第十四条は、すべて国民は法のもとに平等であって、思想、信条で差別されないと強調しています。さらに、憲法十一条は、この憲法が保障する基本的人権は「侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」と定めております。 そこで、まず大臣にお伺いをしたいのですけれども、こうした憲法が保障する労働者の団結権や、法のもとの平等及び基本的人権の享有などは、当然のことで言うまでもないと思うのですけれども、郵政省の職場でも保障されなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
○八代国務大臣 中島委員とは大変近いところに住んでおりまして、日ごろ御指導いただいております。きょうは、こうした形でまた中身の濃い議論を期待しているところでございます。 郵政省はまさに国の機関でございますから、憲法を遵守するのは当然のことでございます。
○中島分科員 それでは、全国に郵政関係の労働組合の支部、分会が組合別に幾つあり、組合事務所の貸与の実態はどうなっているかを明らかにしてください。既に一覧表を実はいただいておりますので、東京、近畿、トータルでどうなっているかだけで結構です。
○前田政務次官 議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 東京郵政局管内につきましては、全逓が、支部数が二十四。地本が一、支部が二十、分会が七十七、合計九十八という数字であります。それから全郵政でございますが、支部数が百九。地本が一、支部が九十七、合計九十八。それから郵産労でありますが、支部数が三十二。地本が一、支部が十一、合計十二ということであります。 近畿郵政局管内について申し上げます。全逓が、支部数が百十二。地本が七、支部が百十一、分会が四十一、合計百五十九。全郵政が、支部数が九十六。地本が五、支部が六十五、分会が五十八、合計百二十八。郵産労が、支部数が二十四。支部が六、合計六であります。 それから全国でございますが、全国の全逓は、支部数が五百九十一。地本が五十二、支部数が五百七十六、分会が三百三十九、合計九百六十七。全郵政が、支部数が六百九十六。地本が二十五、支部が五百八、分会が百四十七、合計六百八十。郵産労が、支部数が百二。地本が二、支部が十七、計十九、こういうことでございます。
○中島分科員 なお、私の方からちょっと補足的に申し上げておきますと、一覧表でいいますと、郵産労支部があって地本あるいは支部事務所が全くないものが、郵政局ごとにいえば、東北、関東、東海、中国、四国、九州であります。 今答弁がありましたように、郵産労百二支部のうち、支部事務所があるものはわずかに十七であります。全逓労組また全郵政労組と比べてみれば、極めて異常である、少ないということは一目瞭然であります。なぜこんなに少ないのでしょうか。この点についてお答えいただきたいと存じます。
○八代国務大臣 なぜ少ないか、こういう御質問でございます。 組合事務室につきましては、庁舎管理者である郵便局長等が、局舎事情あるいは業務支障の有無等を総合的に勘案しまして、便宜供与として使用を認めているものでございます。これは御存じだと思います。 全逓及び全郵政に比べて郵産労に対する組合事務室の使用許可が少ないのは、今数字をお示しのように、事実でございます。これは、組合員数を見ますと、全逓は約十四万二千人、それから全郵政は約八万五千人、郵産労は約二千二百人、こういうことが私たちの数字としてございますけれども、そういう組織されている、いろいろなことを考えましても、大幅に異なるというのがまずございます。全逓は昭和二十五年、全郵政は昭和四十年に結成されておりまして、郵産労が結成された昭和五十七年には、既に全逓及び全郵政に対しては多くの組合事務所を使用許可していたというような経緯もございます。 というようなことから、組合事務室の使用許可数に差が生じているものだというふうに私は思っているのですが、郵産労に対して組合事務室を使用許可していない局などにつきましては、使用許可できるスペースがないというようないろいろな局舎事情もあるということもぜひ御理解をいただいて、お答えとしますが、いかがでしょうか。
○中島分科員 今のことにかかわって、一つ大臣にお伺いしたいことがあります。 それは何かというと、全日本金属機器労働組合日産自動車支部は、系統的な差別攻撃に対して、裁判に訴えて司法の判断を求めたことがあります。最高裁は、一九八七年ですけれども、組合事務所貸与事件についての判決で、使用者の中立保持義務は、組合事務所の貸与といういわゆる便宜供与の場面においても異なるものではないと述べて、その上で、使用者が、一方の組合に組合事務所を貸与しておきながら、他方の組合に対して一切貸与を拒否することは、そのように両組合に対する扱いを異にする合理的な理由が存在しない限り、他方の組合の活動力を低下させ、その弱体化を図ろうとする意図を推認させるものとして、労働組合法七条三号の不当労働行為に該当する、こういう判決を出しております。 そこで、郵産労は、確かに、今御指摘のあったように労働組合を結成して十六年余になるわけですけれども、この間、多くの労働組合は組合事務室の貸与を求めてきました。なぜ貸与しないのか、これを考えますと、今のお話の中にもあったかと思いますが、東京の郵便局長の多くは、局舎が狭隘である、こういうことを主な理由にしているんですね。しかし実態は、先ほど来申し上げておるように、職場に、全逓、全郵政、郵産労の三つの労働組合があるわけですよ。そして、全逓、全郵政には組合事務室を貸与しながら、結局、郵産労だけは、局舎狭隘、こういうことを理由とされて、貸与されていないのですね。 これは、私は、やはり不当労働行為に当たるのじゃないかというふうに思うのですけれども、今私が読み上げたこの日産の判決、これとのかかわりで、大臣はどうお考えになるか、その点を聞きたいと思うのです。
○八代国務大臣 日産自動車の最高裁判決におきましては、一方の組合に組合事務室を貸与しながら、合理的な理由がなく他方の組合に貸与しないのは不当労働行為である、こういうふうにされた判決でございますけれども、これは当然尊重すべきものと私は考えております。 しかし、この最高裁判決におきましても、合理的な理由として、一方の組合に貸与されるに至った経緯、企業施設の状況等を総合的に勘案して判断するとされておりまして、ここもぜひ御理解をいただかなければならない判決だろうというふうに思っております。 したがって、要求がなされてから長期間にわたるとしても、いろいろの局舎事情もございまして、特に、東京とかこういうところは、まさに狭いところに一生懸命局舎があるというような状況もございますから、使用許可されないことがあるのもやむを得ないことではないのかな、このように思います。 私も、実は、同じ郵政省の中に三つ組合があるというのも何か不思議な思いがするのですけれども、それはそれとして、そういう事情もあるということもぜひ御理解いただければというふうに思います。
○中島分科員 合理的な理由が存在しない限りというところを郵政大臣は大変強調されたようにお聞きいたしました。実際に、東京の郵便局の場合には、先ほども言いましたけれども、やはり郵便局長は、局舎狭隘、これを理由として拒否してきているわけですね。 ところが、最高裁の判決というのは、判例ともなっている非常に重要なものだというふうに私は認識いたしております。その点では、最高裁の判決というのは、局舎狭隘、例えば、ゆうメイトさんの休憩室だとか、ほとんど使われないシャワー室の設置だとか、あるいは年末の繁忙期には廃止する研修室とか第二会議室、そういうものを設置するということを理由にして組合事務室を否定されても仕方がないという程度のもの、こういうふうに大臣は見ておられるのか、ここはちょっとはっきり言ってもらいたいのです。
○八代国務大臣 いずれにしましても、郵政省で働く三十万の皆さん方のもちろん福利厚生も私たちは真剣に考えなければいけませんし、健康のことも考えなければいけません。また一方、組合活動ということも、私は、働く皆さんの団結権という問題で大変重要だと思うのですけれども、大都市における狭隘なスペースのこともこれあり、いろいろな局舎事情もあり、そういうところで、全体の組合の人数の問題もあり、全くゼロではないわけでございますので、この辺はやはり、そういう局舎でいろいろ事業をしている背景等々も考えながら、それぞれの局長の判断になっているということをぜひ御理解いただければと思います。
○中島分科員 その議論に入る前に、もう一つだけ、私伺っておきたいのです。 それは何かといったら、小野田レミコン事件なんです。これは九一年の十一月六日に中労委で命令が出されて、一九九五年十月三日に最高裁の判決によって不当労働行為に対する救済がなされた事件であります。 大臣は十分御存じのことと思いますけれども、労働委員会と裁判所の両方で争われて、同一職場に複数、先ほど言われました三つの労働組合があった場合に、組合の大小によって組合事務室を与えたり与えなかったりするのは中立保持義務違反であるということをはっきり述べているのですね。さらに言っておりますことは何かというと、公平さが貫かれているかどうかということも非常に争点になっております。その上で、不当労働行為だとする命令や判決がなされたものであります。 そこで、大臣にもお聞きしたいのです。郵政省は組合の大小で貸与の差別をするということはないと思うのですよ、そんなことはないと思うのですけれども、しかし、同一職場に三つの労働組合があるという点で、この小野田レミコン事件は、郵政の職場と大変似ているんじゃないか。そこで、何が大事かというと、公平に扱っているかどうか、こういう点なんです。使用者として公平な扱いが重要である、こういうふうに指摘をしている、この点について、大臣はどのように受けとめていらっしゃるか、伺いたいと思うのです。
○八代国務大臣 使用者としては、組合の大小にかかわらず各組合に対し中立的な態度を保持して、それから団結権を平等に尊重すべきである、私は、これは今中島委員がおっしゃったとおりだろう、このように思っております。
○中島分科員 そこでなんですが、多くのところで組合事務室の設置ができない理由として、先ほど来申し上げておりますように、郵便局長は、局舎事情、局舎狭隘、これを随分言われるわけですよ。それを理由にされるんです。言うまでもなく、局舎の管理責任は郵便局長にあります。 そこで大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、局舎事情というのは郵政省の事情ですね。その郵政省が、不当労働行為を回避するためにも、それから使用者の中立保持義務違反を回避するためにも、積極的に局舎事情を改善するために取り組む責任があるんじゃないでしょうか。 それから、また言葉をもう一つ添えますけれども、労働組合の協力があってこそ局の円滑な運営ができるんじゃないでしょうか。そういう点からいっても、局舎事情を改善する責任、これが出てくるんじゃないかと私は思います。 そんな必要はないんだというふうに、何か顔をしかめられていらっしゃるからそういう答えが来るのかなと邪推をしたんですけれども、この点、率直なところをひとつ、八代さん、お答えください。
○八代国務大臣 顔をしかめたわけじゃなくて、鋭い御質問だなと思いながら今聞いておりました。 円滑な業務運営を図るために組合の協力を求めていくことは、これはもう当然のことでございます。当然のことと考えております。 しかし、郵便局舎等は、これは国有財産でございますから、業務上の必要性に基づいて業務に使用するために設けられているものである以上は、組合事務室を貸与することを目的に局舎を改善するということは、私は適当ではないんじゃないかなという思いを持っております。
○中島分科員 改善せいということを、つまり建物を改善しろという話を私はしたんじゃなくて、やはりそれよりも組合に事務所を貸与した方がよろしいな、何かに使うんだったらこっちの方がいいな、それぐらいやはり重みのある判決だし、そうすることが円滑な運営になるんじゃないかということを私は言いたかったわけです。 続けてちょっと伺いたいんですけれども、私は率直に言って、一年、二年という局舎事情というものはあり得るだろうと思っています。しかし、それが十六年続くというのは、これは一体どうなんでしょうか、十六年も続くというのは。そういう点は明らかに何か意図的なことじゃないのかな、そういう気がするわけですね。 そういう点からいうと、今申し上げたことなんですけれども、局舎事情、局舎事情といって、そのスペースがないからとかそういうことを言って貸さないというんじゃなくて、よし、ここはちゃんと少しこういうふうにすればもっとあきができるな、そこは組合に貸すべきじゃないか、そういう指導をするのが私は本当だと思うんですけれども、郵政省としてはそういう指導をやってきてくださったのか、そこを聞きたいと思います。
○八代国務大臣 まさに局舎事情という問題がありまして、最近では、郵産労に対し組合事務室を使用許可した局というのがここに数字としてあります。姫路局、平成九年四月二十五日、共通事務センターの統合により姫路局の共通事務センターが移管されて、局舎事情が変更した。これはいいタイミングでしたね。それから大阪福島局、これは平成九年十二月二十四日ですが、新築局舎においてスペースが生じた。これもいいタイミングだったと思いますね。それから神戸中央局、これは、新築局舎において、そこは私もこの間、阪神・淡路大震災の五周年のときに行ってまいりましたが、そういうところで生じたこと。 こうなれば、これはもう当然、まさに組合の大小にかかわらずという思いで局舎事情が改善された一つの経過だろうというふうに思います。 そういう意味では、局舎事情等に変更がない以上、要求からなかなか長期間貸与されないとしても、これもぜひ御理解をいただきつつ、そして、今、郵便事業もここのところちょっと赤字が続いておりまして、局舎改善とかあるいは増築とか改築とかというものにはなかなか難しいところがあるんですが、そういう環境が整えば、従来から、こうした例に見られるように使用許可しておるというケースもあるわけでございますので、その辺は、十六年だからとかあるいは何年だからとかということではかられてもちょっと困るのでございますが、いかがでございましょう。
○中島分科員 今のお話は、スペースがあれば貸与をする、こういうお話ですね。
○八代国務大臣 全部私が答弁させていただいております。申しわけございません。 スペースがあればというお話でございますが、組合事務室については、従来から、局舎管理者である郵便局長等がスペース等の局舎事情のほか業務支障の有無等も含めて総合的に勘案して使用許可を行っているものでありまして、今後ともそういう点を踏まえて適切に対応してまいりたい、こういうことでございます。
○中島分科員 この辺は、私はすぱっと答えが出てくるんじゃないかと思っていたんですけれども、八代大臣、ちょっとどうかな、私は、率直なところ。 やはり、スペースがあけば、できれば貸与するというのが本当じゃないですか、何かまた理屈をいろいろ並べるというんじゃなくて。
○八代国務大臣 お答えをいたします。 現在の庁舎スペースに余裕があるとしましても、例えば、将来的にそのスペースを業務上使用することについてどういうふうになっていくんだろうとか、あるいはまた、使用許可に伴い局舎改善の必要があれば、それに要する必要経費についてもいろいろ考えなきゃならぬとか、場所はあっても、これからその地域のいろいろな業務に対してどういうことを考えられるかということを総合的に判断しなきゃならぬと思うんですね。 ですから、そういう意味でも、局舎事情ということがまずございますし、それぞれの局長が判断をしながら、そしてまた、組合の大小にかかわらず、できるだけそういう環境が整えばそういうものはぜひ使っていただくように貸与するという方向であるということを再三申し上げているところで、決して首をかしげられるようなことはないような気がするんですが。
○中島分科員 実は、私は、ちょっといささか八代さんの答弁としてはがっかりしているんです。そんな答弁は返ってこないだろうなと思っていたんですが、だけれども返ってきちゃって。 実は、これはある局のことなんですけれども、一九八四年三月十七日に、一つは地下郵便室の窓側、それから二つ目には三階東側食堂入り口の左、第三倉庫、それから三つは地下更衣室内に入り口のある倉庫、それから四つは二階会議室と非常勤休憩室の間などを具体的に設置できる可能性のある場所だということを明確にして要求しました。その後、八四年七月、それから八四年十一月、八五年三月、八五年七月、八五年十月にも同様の要求をしてきました。その後、三階フロアへの設置も求めてきました。 それから、九〇年三月、二階湯沸かし室の一部をゆうメイト休憩室にしました。実は、以前は掃除係の休憩室だったんですけれども、小さな扇風機が一つあるだけで、冷房、暖房の設備もありません。私もこれは二度視察したことがあるんですよ。局長だったかと思うんですが、局側の案内でみんな見ました。そういうことも踏まえた、ある局です、これはある局。そういうことなんですね。もうとてもひどいものです。それから、九三年三月、三階の理髪室の廃止に伴って設置を要求しましたけれども、女子ゆうメイトの休憩室にしてしまったんです。 私は、ゆうメイトの休憩室が必要ないと言っているんじゃないんです。あることはよいことだと思います。しかし、労働安全衛生規則でも明らかなように、休養室は規則六百十八条で、設置しなければならない、こういうふうに強制義務とされていますね。ところが、休憩室は規則六百十三条で、設けるよう努めなければならないと努力義務とされているものですね。休憩室の必要を理由として、最高裁判例が述べているように、組合事務室を断る合理的な理由では断じてないと私は思います。そういうことからいうと、やはりこれは郵産労に対する差別、不当労働行為ではないかということを非常に痛切に感じます。 そこで、さらにちょっと続けて言いたいと思うのです。九三年三月、三階の保健室の半分を割いて女子シャワー室を設置しました。これは、郵便課女子職員B、つまり新夜勤ができる女子職員のことで、当時二人いましたが現在はいません。現在はここは利用されておりません。それから、九七年七月、二階の第一会議室の隣に研修室、第二会議室を設置しました。さっき申し上げたように、年末の繁忙期にはこれは廃止されます。九七年九月、二階の郵便特殊室横に法人郵便営業課を設置しました。九七年、地下のボイラーと焼却炉を廃止しました。現在は、そこに空調機械室という名称がかかっておるだけです。九七年には、ボイラーの廃止と同時にボイラーマンの宿泊するところも要らなくなりました。ところが、それが九七年から機械室になり、九九年十一月から切手・緊急持ち出し室の名称になりました。九八年五月、二階の集配課室を郵便予備室に使用するよう配置がえをしたわけです。 率直に言って、こういう実態なんです。ある局です、これは。特定しているわけではありません。ある局です。 これはどうですか。私は、さっきも言ったんだけれども、ゆうメイトさんの休憩室が必要でないなんという論者ではありませんよ。しかし、それは、法律で努力義務というふうになっているものと、労働組合の事務所を設置するということとの重さは、どっちが重いんですか。私は、これは結論ははっきりしていると思います。そういうことからいうと、私は、この点はしっかりひとつ答弁をいただきたいと思います。
○八代国務大臣 ある局ということですからどこかにある局だと思いますが、個別の局の状況については、私、正直言って現在把握しておりません。いろいろ今、年度別にお話をいただいたのですが。 組合事務室の使用許可につきましては、あくまでも庁舎管理者である郵便局長等が、繰り返して申しわけないのですが、局舎事情、業務使用の有無等を総合的に勘案して行っておりまして、私は、現段階では適切に行っているとは思いますけれども、今中島委員からのそういう御指摘もありましたので、今後よく調査をしてみたい、このように思います。
○中島分科員 調査をしてみたいというのは本当によかったと思います。ぜひひとつ調査していただきたい。私、実はそのことを申し上げようと思っていた。 ある局と申し上げておりますけれども、私も、それから郵政大臣も同じく郵便物を配達してもらっている局なんでございまして、ぜひひとつしっかりと調査してもらって、何だったら私も一緒に行きたいと思うのですよ。それで、ぜひこの問題についての解決を図っていただきたいということを申し上げたいんですけれども、どうでしょうか、調査においでになりますか。行きませんか。お互い郵便物を配達されているところなんですよ。
○八代国務大臣 大体あそこかなという思いがしないわけではありません。またその機会があればという思いを持っております。
○中島分科員 それでは、先ほどの調査はぜひひとつやってください。そして、その実態を正確につかんでいただいて、これは局側だけの話を聞いていてもやはり解決いたしません。やはり労働組合の側も調査においでになるなり、あるいは意見を求められるなりするんだったら、そういう点で労働組合の方の意見も求めてください。私が御一緒にと申し上げましたのはそういうことによるものでございまして、ぜひ実現のことを期待いたしまして、きょうはこれで質問は終わりにさせていただきます。
○村田主査 これにて中島武敏君の質疑は終了いたしました。 次に、保坂展人君。
○保坂分科員 社民党の保坂展人です。 八代郵政大臣、こうやって御質問で相対するのは初めてでございまして、御就任おめでとうございます。 まず、私も郵便局、郵政事業の現状からずばり伺っていきたいと思うのですけれども、郵便番号の自動読み取り機が導入されましたね。この自動読み取り機の導入によって職場環境が一体どうなっているのか。実は、幾つか郵便局の現場で働く皆さんから本音の話をいろいろ聞かせていただきました。実は、機械が導入されて、人間が働く時間もうんと短くなって、職場環境もよくなっていいことづくめだということではなくて、かなり超過勤務がふえているんだと。 具体的に言いますと、新しい機械などが入って、それで従来手で分けているものから全部自動的になりますね。そうなると、最後に配りに行く方が郵便局舎を出る時間がかなり大幅に遅くなっている。場合によっては夕刊の上に郵便物が乗るというようなこともあるというふうに聞いているのですが、このあたりの実態はどうでしょう。超過勤務がふえているんじゃないでしょうか。
○前田政務次官 お答えをいたしたいと思います。 先生、七けたの新郵便番号は一昨年の平成十年二月から実施させていただいたとおりでございまして、この目的の大きなものは、七けたの新型の区分機の導入によりまして、特に外務職員の局内での作業を大きく機械化し、効率化を図ろうというものでございました。 新型区分機導入後、超過勤務がふえているとの御指摘でございますが、業務量に見合った適正な要員を措置しておりますので、新型区分機の導入によって超過勤務がふえるとか、あるいは減ったというような直接的な関係はありません。 なお、新型区分機導入前後での外務職員の超過勤務の実態を調査したものがございますが、これによりますと、導入後の方が減少した、こういうデータになっておるところでございます。
○保坂分科員 では次に、大臣にもう一回今の点を質問したいのですが、今郵政省の公式見解は政務次官がおっしゃったとおりなんでしょうが、私は何人もいろいろな地域の働く皆さんから聞いているのですよ。 要するに、機械導入後、実際に配りに局舎を出る時間が遅くなっている。したがって、先ほど言った、夕刊の上に乗るなんということも起きているという、私が聞いたのは、そんなことをうそを言うわけもないと思うのですね。大変に厳しい超過勤務の実態があるという訴えがあるのですが、大臣の耳には届いていませんか。
○八代国務大臣 例えば、昨年は四十二億五千万枚のお年玉年賀はがきが国民の皆さんの御利用をいただいて、まさにY2Kというような問題も年末等々に絡み合って、大変郵便局の皆さんも、三千八百人ぐらいが徹夜でこの対応をしたというような状況がありましたので、例えば元旦、二日に届かなかったとかいうようなことも幾つかありました。 それでも、そのうちの多くを元旦に届けるというような作業を考えていきますと、それは確かに七けたという状況になっても、新しく機械化して非常にスムーズになったといっても、若干そういう季節季節によっては集中する郵便物、こういう時期が割合この中にはあるのですね。そういうときには恐らく超過勤務で御協力をいただかなければならなかったというようなケースは、私はいろいろなところにあるだろうと思いますし、それでも皆さんに頑張っていただいているということにいつも私は感謝をしているような次第です。
○保坂分科員 八代大臣、大変な時期に就任されたと思うんですね。九四年の値上げがありましたよね。これによって累積の赤字を一挙に解消された。ここまではよかったと思うんですけれども、値上げに相伴ってさまざまな、郵便物を取り扱うに当たって、郵便局以外のいろいろ民間業者もそれぞれ参入をしてくる、あるいはインターネットのメールなど通信というものが多元的になっている、こういう非常に時代の変化があると思うんですね。 そこで伺いたいんですけれども、例えば、郵便局においてベテランの集配の方、私も何人か会って驚きますけれども、ベテランの集配の方というのは、どの地域でも、あそこはおばあさんが幾つで、その孫がどこの学校に行っていてとか、あるいはちょっとその奥さんが腰が悪くて最近入院していてというようなことまで、非常に細かく家族構成から、そして同じような名前、東京にも一族で住んでいるところがありますよね。そうすると、こっちはおじきで、こっちはどうだということをわかっている。これはいわば職人的な知識ですよね。 これは、十年やってきてインプットされたものは、人間の記憶はコンピューターみたいに移植することはなかなかできませんから、こういう方がばっと配転されるということが、私の聞くところによると、例えば東京の郵便局においてもかなり今相次いでいるようです。これは業務効率を著しく下げることにならないかと思うんですよ。 要するに、その方がいれば、新しい若い方も郵便局に入ってくるだろう。ベテランの方というのは集配業務の一番かなめにいるわけですから、そういう方が、今まで縁もゆかりもないところに、つまり、ある地域では、例えば八代さんの地元で配っておられる方は、家のつじつじまでは知っているけれども、その方が例えば新宿にほっと来たら、これはもう全くゼロからの出発ですよね。何の経験も生きないわけですね。そういうことはもう少し、郵便の誤配とかそういうことをなくしていくためにも、ベテランの方を動かすということについてもっと留意した方がいいんじゃないか、こう思うんですが、その辺はいかがですか。
○八代国務大臣 郵便局の職員の人事交流というところは大切だと思いますし、職員の能力開発あるいは職場の活性化の観点からもこういうことというのは私は大切だと思うんですね。 例えば、全体の五〇%がどかっと異動してしまうとかそういうことではなくて、全体のトータルを見ますと、一〇%前後という形で異動というものが行われているような状況を聞いております。そういう意味でも、能力とか勤務成績、いろいろなことを考慮しながら、職員それぞれの適性があるかどうかも踏まえて積極的に推進するということは、ある意味では私はプラスの点も多いのではないかというように思います。 その際、当然のことながら、業務運行確保についても十分配慮することは当然なんだし、また、人事交流によって勤務する郵便局がかわった場合でも、交流直後は特に他の職員に対するカバーによって、業務の効率が落ちたり、そういうことがないように、しっかり動く人は後輩を指導していくとかいうことが私は大変重要だというように思います。 ですから、そういう意味での人事交流、同じところに十年、二十年、三十年、これもいいという人もいれば、いや、十年ぐらいでかわりたいよと。保坂さんも今度、今までのところから違うところへ選挙区がかわるということになれば、何か気分的には新たな夢みたいなものも感じてくるし、やる気が起きてくる、そういうプラス効果だって私は人事交流の中にはあると思うんですね。 私も実は参議院から衆議院に移った。それは大変なんだろうけれども、それもまた一つの交流という意味では、参議院も経験し、衆議院も経験すると同じように、板橋だけじゃなくて、世田谷だけじゃなくて、新宿だけじゃなくて、東京というのは二十三区という考え方になれば、一つ屋根の下なんだよという思いに立てば、私は、そんなにこの人事交流というものが、配転というものがマイナスではないような気がしているんです。
○保坂分科員 私ども国会議員というのは、社民党は少ない会派ですけれども、それでもやはり国会議員ということでいえば、一般の郵便職場で働く皆さんと一緒に並べては申しわけないと思うんですね、選挙区のことなど言われましたけれども。 ちょっと伺いたいんですけれども、今郵便事業の効率化の点で伺いました、ベテランの方を動かすことについて。ベテラン、あるいはベテランじゃなくても、例えば東京でも範囲が広いわけですよね。ですから、例えば、八代さんの地元で、病気を持つ家族がいて、あるいは介護をしているような事情があるかもしれない、あるいはお連れ合いの方との勤務のかげんとかあるかもしれない。あなた、動きなさいよといって、いやこういう事情がある、ちょっとそれは待ってくださいという場合には、その職員の事情というのは考慮されて、とどまることはできるんですか。
○八代国務大臣 先日も、配達の途中でオートバイで事故になりまして、その方が、どうしても僕は配達をしたいんだ、しかし、局の上司は、やはり内勤だろう、なかなか大変だよということのやりとりがあって、しかし、どうしても郵便配達を、一戸一戸のところに届けるのがやはり私のやるべきことだし、責任だということで、ちょっと御相談なんかを受けたことがあるんですね。 あるいは、重い障害を持っても内勤をしながら、実は机の角度を斜めにする、普通は平らなテーブルなんだけれども、どうしても斜めでないと重い障害なものだから、ひざが、左手を抱えながら仕事ができるから、そういうこともやってくれるとありがたいねと。今までは、やはり机は平らなものだというような感覚が私はいろいろなところにあったと思うんですね。 だから、そういうものも含めて、その人の特性というものを生かしながら、あるいはまた人事交流にしても何にしても、私どもに相談をいただければ、私たちも、その人の対応、それからまた局長さんたちと話し合いをしながら、やはりその人が持っている能力というものができるだけこの郵政三事業の中で生かされていくようにみんなで考えてさしあげるのが務めだ、このように思っております。
○保坂分科員 考えていただきたいんですけれども、もし政務次官でおわかりになればなんですが、では、そういった配転をめぐって人事院の公平審理などで争われているケースというのが最近ふえてきているというふうにも聞いたんですけれども、どうでしょうか、そういう事例が多いのか、あるいはまれなのか。件数がもしすぐ出ればあれなんですが、どうですか。
○前田政務次官 それでは、お答えをいたしたいと思います。 本省では、平成九年度から普通局についてお客様からの苦情申告の件数のデータを有しております。東京郵政局管内におきまして、郵便物の誤配達や不着、遅延、誤還付、毀損あるいは汚損の苦情申告が、平成九年度で……(保坂分科員「違う答弁じゃないですか。それも質問しようと思っていたけれども」と呼ぶ)それじゃないですか、失礼いたしました。
○保坂分科員 要するに、配転をめぐって公平審理などで争われているケースが最近ふえてきていると聞いているんですが、ふえているんですか、それともそれはまれだということなんですか、そしてその数がわかったら教えてくださいという質問だったんです。
○前田政務次官 先生、私ども、今この手元にございませんので、わかりましたら後ほどまたお届けするなり、御返事させていただきます。
○保坂分科員 それで、八代大臣は交通事故の話をされましたよね。私もびっくりするんですね。結構集配中の事故は多いようですね。私の懸念は先ほども言いました。実際に配達する時間が短くなっている。つまり許容量オーバーというんですか、機械によって処理されて、早くからスタートできればいいんですが、早く出られない。例えば、夕方の、二時過ぎとか三時近くになって局を出るというふうになると、限られますよね。そうすると、一時停止のところをばっと行ってぶつかってしまったりとか、あるいは、本来はオートバイをおりて押して横断歩道を渡らなきゃいけないところを行ってしまったりとか、そういう無理が出てくる。 この事故の実態、ちょっとしわ寄せが集配の方に来ているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
○前田政務次官 確かに先生のおっしゃるとおり、新聞にも載りまして、郵便局員が実は一方通行を逆行してみたり、あるいはまたいろいろ御批判があったりしたことは事実でございまして、そういう中で、つい無理をするというのですか、これは偶然の交通事故でございまして、私どもも職員には徹底して交通安全であることを守ってやりなさいという御指導はしておるところでございます。 今、私どもの交通事故発生件数は、過去五年間の平均で年間七千九百件、平成十年度では大体七千四百件ぐらい、こういうふうに私ども把握いたしております。
○保坂分科員 大変多いですよね。 交通事故で重い障害を抱える方、あるいは亡くなってしまう郵便局の方もいらっしゃると思うので、そういうことができるだけないようにしていただきたいのですけれども、そこにはやはり、先ほどお尋ねした超過勤務の実態など、もうちょっと聞きたいのですけれども、例えば、超勤の発令は四時間前、こういうルールがあると聞いておりますが、これは守られているのでしょうか。どうでしょう。
○前田政務次官 原則守られておるところでございます。
○保坂分科員 八代大臣、これは今政務次官の発言のとおり原則守られる。原則というのは原則ですよね。余り変更するものではない。四時間前ということで確認してよろしいですね。大臣からも一言。
○八代国務大臣 それは原則は原則として守るのは当然だと思います。 あわせて、しかし、先ほども申し上げましたように、暑中見舞いの季節とか、あるいはお歳暮、お中元、あるいは年末の煩雑した郵便のそういう時期とかというときには、お互いにそういうものをよく理解し合って、そしてお互いにこの原則を守りながら、それでも働く皆さんがしっかり納得される形をこれから労務管理としてやっていくのは当然だというふうに思っております。
○保坂分科員 繁忙期は年間を通して予想できるわけで、あるいは天災等の非常事態はまた別かもしれません。しかし、原則として日常の中では四時間前に発令する、これが原則だというふうに受けとめてよろしいですね。
○八代国務大臣 労働規約に基づいて、原則として守るということは当然です。
○保坂分科員 それで、深夜労働の問題なんですけれども、夕方四時に入って翌朝九時までということで、以前、郵便局の職場ではいわゆる十六勤と言われる形態があった、そのときには仮眠四時間というのが保障されていたそうなんですが、このあたりは今どうなっていますか。泊まり勤務、深夜労働で仮眠四時間は保障されていますか。どうでしょう。
○八代国務大臣 突然の質問ですから、その具体的な実態はわかりません、今はお答えできませんけれども、またそれもよく調べてお知らせするようにしましょう。
○保坂分科員 時間内に事務方でわかるのなら、今のことについて、大事なことなので教えてあげてほしいのです。 では、続けます。 八代大臣、今、郵便局、郵政省は大変な時期ですよね。今郵便事業についてずっと伺っていたのですけれども、実は保険職場の話もしたいと思うのですね、簡保であるとか。これは予告をしていないので、簡単な話なのでお聞きください。 実は、外資系の保険会社が今急速に日本に進出していますよね。いわゆる郵便局の有能な、保険の実務に関しては腕ききの人が、ヘッドハンティングというのですか、釣られていっちゃう、こういう実態があちこちであるというふうに聞いているのですが、お聞きになっていますか。
○前田政務次官 私どもでは直接聞いておりません。
○保坂分科員 これはやはりゆゆしき問題じゃないかと思うのですね。 郵便局の方と懇談しながら、雑談の中で聞く話なんですけれども、実は、うちの職場のだれかれがどこどこの外資系に声がかかったよ、僕は実はまだかかってないけれどもというようなことが日常的に言われているのですけれども、外資系の職員の引き抜きについて、何か防止策ということを郵政省では考えられているのか、あるいはもうフリーに、規制緩和で、どんどんできる職員は抜いてくれということじゃないと思いますけれども、その辺はどう考えているのですか。
○八代国務大臣 私は、いろいろな公務員の方々がおられますけれども、郵便局の皆さんは、まさに郵政三事業を守りながらあらゆるノウハウを身につけて頑張っておりますので、いろいろな注目のされ方があって、今ヘッドハンティングの話がありましたが、これを喜んでいいのか悲しんでいいのか、その辺は複雑ですが、しかし、職業は選択の自由がありますから、それは個々が判断をすべきことで、私たちはやめてくれるなとすそをつかんで泣きつくわけにはいきませんし、その辺はそれぞれの個々の判断にゆだねるしかないというような思いがします。
○保坂分科員 それでは、八代大臣、この外資系の引き抜き問題というのは余り御存じなかったということですね。 どうでしょう。引き抜きというのは一見いいようですけれども、外資系の待遇というのは非常に不安定。長年郵便局で苦労していろいろ積み上げてきたキャリアが一瞬は生きる、それは顧客を紹介しますから。それで御用済みという心配があるじゃないですか。いわばベテランの方たちは地域に顔がつながっているわけでしょう。あそこのおばあちゃんがどうだとか、あそこの遺産がどうなったから、そういう情報はのどから手が出るほど外資系は欲しいわけです。 というと、八代大臣、これは実態を調査されたらいかがでしょうか。
○八代国務大臣 さっきも申し上げましたように、子供じゃないのですから、それぞれが職業の選択、自分の人生については、やはりこれが自立というものだというふうに思いますので、調査とかというようなことには私はすべきではないような気がしますし、その人の人生はその人がしっかり決めてもらうしかない、こう私は感じます。
○保坂分科員 今度、郵政三事業の公社化を迎えるわけで、いろいろな議論がありますよね、民営化論もある。 私は、いかなる議論の立場に立つにしろ、では郵便局の人が何でそんなに契約をとってこられるのかというと、やはり公の、つまり、いわゆる私企業じゃなくて、公平に公正にやってくれるんだなという信頼感があるから地域の皆さんにつながっているんじゃないですか。 ですから、その信頼感を守るという姿勢が大臣におありになるのであれば、実態はどうかということを、今私指摘しましたけれども、全然調べなかったというのはどうでしょうか。 要するに、外資系に行ってはいけないという禁止令を出せとか、そういうことは職業選択の自由ですよ。そうじゃなくて、例えば、去年一年間そういう例がどのくらいあったのかということを大臣として掌握されて今後の事態に備えるということは、これは正当な指摘ではないですか、どうですか。
○八代国務大臣 そういうことを調べることがいいかどうかも含めて、私は、職業の選択の自由、これはやはり侵してはならないというふうに思いますし、我々の郵政三事業に携わる優秀な人たちの引き抜きというようなものが公然と行われていたら、私たちは寂しい気はしますよ。しかし、その人が考え、その人が判断するということを、私たちはとめるすべを持っているわけではないということです。
○保坂分科員 きょうは分科会ですから、メディアの方もいるわけじゃないでしょうけれども、今、どうですか大臣、その答弁というのは、これはどうですかね。 外資系の、これから日本市場をいろいろねらっている、そういう人たちに向けて、郵政当局は郵政当局で、郵政三事業というものを公社化の後にも堅持していくということなんでしょう。違うんですか。やめるんですか。やめないんであれば、これはどうでしょう。そういうふうに虎視たんたんといろいろねらっている人たち、その中には必ずしも善良な会社じゃない外資だってあるわけですよね。 そういう意味では、日本の郵便局というのはそれなりに信頼を得て、戦後五十数年営々とやってきたわけですよ。そのときに、今の大臣の答弁だと、どうぞ引き抜いてください、寂しいけれども、こういうふうに聞こえてしまうんですよ。どうですか、それ。だって実態を調べないというのはちょっとおかしいんじゃないですか。
○八代国務大臣 これは、その人が引き抜かれた、私は国家公務員としてはつまらない、おれは一発夢をつかむんだ、もう外資系に誘われているよ、だからおれをとめるなら今だよと言ったかどうかは別として、その人が最終的に決定をするわけですから、それを我々はとめることもできなければ勧めることもできない。しかし、郵政三事業に携わっている皆さん方はすべての人がそんな思いを持っているわけじゃないし、私たちは、いろいろな意味でしっかりと支えてもらうということの気持ちは、これからもしっかりと職員の教育も含めて三事業の推進のために頑張る。 最近はそういうふうなニュース、それは別に郵政三事業にかかわらず、いろいろな銀行であれ証券会社であれ、そういうことをよく見聞きはします。しかし、その人が夢をつかんだか、あるいは路頭に迷うようになったか、しかし、それもまた人生だというふうに私は思います。
○保坂分科員 八代大臣、いいんですよ、職業選択の自由は。外資に行く自由もあるんです。それで人生棒に振ったらしようがないんです。自己責任なんです。それはもうだれも論争していない。 そうじゃなくて、そういう実態を調べることは必要じゃないですかと言っているんです。調べる必要がないというのはどういう論拠なんですか。全然わからない、かみ合っていないんですよ、話が。
○八代国務大臣 私は調べる必要はないと思うんですよ、ないと思うの。あなたはあると思う。(保坂分科員「あると思います」と呼ぶ)では、その辺またゆっくり議論しましょう。
○保坂分科員 ちょっと平行線なんで、これは要求として、調べていただきたいというのを八代大臣に検討していただきたい、これだけで、あと一問。 先般の予算委員会の一般質疑で海江田委員が、NTTドコモのお話で、八代大臣にNTTドコモの成立の経緯を説明を求める場面がありましたね、こうやってドコモはできていったんだと説明された。 そこで、これはちょっと確認的な質問なんですが、小渕さんが月刊通信ジャーナルというところで、官房長官を終えられてから、自民党の電気通信問題調査会の会長を仰せつかり、そして先般のNTTの見直し問題につきましても党としての立場で責任を果たさせていただきましたと述べている。 このことは、先般のNTTの見直し問題というのは一体何ですかという質問があったと思うんですね。これは私も知りたいんで、これは何のことなのか、この雑誌は九〇年の七月の雑誌のようですから、予告してありますから、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○八代国務大臣 先般というのが何かというと、先般というのは先ごろとかせんだってとかという意味でしかないんじゃないですかね。私はそれ以上何を言わなきゃならないか、答えなきゃならぬか難しいんですけれども、先般といえばそういうことだろうと思います。
○保坂分科員 では、確認しますけれども、このときの先般ですね、先ごろですから、一九九〇年の七月の雑誌なら、印刷の時間を見ても、五月か六月ころの発言だろう。先般のであれば、九〇年春の時点で、NTT法の附則の第二条に基づき講じる措置、いわゆる政府措置ですね、これを決めたということを指すというふうに常識的に判断してよろしいですか。要するに、つい直近の時期ですからね。
○八代国務大臣 私はわかりません。何をこの間先般と海江田さんが僕に言ったかわからないんだから。 だから、どういうものが先般なのかわからないものを、先般は先ごろとかせんだってとか、こういう意味になる、こういうことなんですよ。
○保坂分科員 水かけ論になりそうですからやめますけれども、今ちょっと確認しておきたいのは、では、先般というのは常識的に見て、先ごろということなんですね、つい最近のというようなことですね。
○八代国務大臣 広辞苑にはそう書いてあります。
○保坂分科員 それでは、お疲れさまでした。おしまいにします。
○村田主査 これにて保坂展人君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして郵政省所管についての質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十八日月曜日午前十時より開会し、総理府所管中北海道開発庁及び運輸省所管について審査を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時六分散会