予算委員会第一分科会 第2号
- 発言数
- 213 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2000/02/28
会議録
○高橋主査 これより予算委員会第一分科会を開会いたします。 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算及び平成十二年度政府関係機関予算中総理府所管について審査を進めます。 防衛庁について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。冨沢篤紘君。
○冨沢分科員 おはようございます。外務省、防衛庁について、若干御質問を申し上げます。 まず外務省関係ですが、小渕総理は、沖縄サミットにアジアの声を反映させよう、こういうことで御努力をされておりますが、大変結構なことだと受けとめております。 中国の参加を米国にも打診をされたと伝えられておりますが、沖縄サミットへ中国を招請する、どんな意図なんでしょうか。さらに、このお考えは外務省の発案であるのか、それとも官邸の発案であるのか、この点、お答えください。
○山本(一)政務次官 先生御存じのとおり、日本はG8の議長国でございまして、議長国として、G8諸国が非G8諸国の意見に耳を傾ける、こういうことは非常に大切なことだというふうに考えております。 この点において、他のG8諸国ともいろいろ議論はしておりますけれども、政府として中国のG8参加について打診は行っていない、こういう状況でございます。
○冨沢分科員 新聞報道の範囲なんですが、日本が主導して中国の参加を招請していると私は受けとめておるのですが、間違いですか。
○山本(一)政務次官 先ほども申し上げましたが、日本国政府として参加を打診しているということはございません。 G8として、さまざまな形で中国を含む非G8諸国との対話を行う重要性というのは、これは過去のサミットにおいても、先生御存じのとおり共通の認識がございまして、その前後に政府高官が、例えばシェルパであるとかあるいは外政審議室長であるとか、中国を含む非G8の諸国を訪問して意見交換をしていく、こういうことはあるかと思います。
○冨沢分科員 中国外交部は、先日、沖縄サミットには不参加である、こういう表明がされたようですが、これを外務省、どう受けとめておりますか。
○山本(一)政務次官 先ほども申し上げたとおり、政府として参加を打診はしておりません。この問題については、中国側の意思もあることですし、何らかの形で中国の意見というものをサミットに反映させていく努力は必要ではないか、こういう立場でございます。
○冨沢分科員 サミット参加国というのは、民主主義、市場経済、これを基本としておりますし、中国はむしろ建国の途中で、西側の要求する民主主義とか人権というのを今中国の政治レベルに導入をすれば大きな混乱になるのではないか、そんな懸念もされているところであります。 私たち素人の立場で、中国は現況ではサミットには加わってこないであろう、そんな見通しを持っておるのですが、その点、どんなふうに受けとめておられますか。
○山本(一)政務次官 先生のいろいろな見方、御見識は御見識としてでございますが、政府としては、中国の参加を打診していない、こういう状況でございます。
○冨沢分科員 承知しました。 防衛庁にお伺いをいたします。 二月の十五、十六、十七日と、高校入試の時期であったのですが、厚木基地、岩国基地の二つで、FA18など二十機がNLP訓練を実施した。今回のNLP訓練は、硫黄島を全く使わなかったこと、これは初めてのことでございますが、この時期、硫黄島訓練場を使わずにNLPをやった、その米軍の理由を掌握されておりますか。
○瓦国務大臣 お答えをいたします。 今の御質問につきましてお答えするわけでありますが、米側によりますと、空母キティーホークの甲板等の大規模改修工事が完了いたしましたので、同空母の即応態勢を維持するために、改修箇所等の検査証明、適正に運用できるか否かを確認してこれを証明する、そういうものでございますが、これを直ちに行いまして、空母の展開態勢を整える必要がある、このため、米側として最小限度の規模で訓練を計画した、硫黄島を使用することなく、本土の飛行場を使用することにしたということのようでございます。 いずれにいたしましても、当庁といたしましては、引き続き、可能な限り硫黄島で訓練を実施するよう米側に理解並びに協力を求めてまいる、こういう考え方でございます。
○冨沢分科員 NLP騒音が受忍限度を超えたもので、その騒音に対して裁判所は損害賠償を命じている、御承知のとおりでございますが。 高校入試のこの時期にNLP訓練を人口密集地の基地でやらないでくれ、この申し入れを米軍に防衛庁はしましたか。
○瓦国務大臣 当庁といたしましては、訓練期間が、今委員御指摘のように受験シーズン、試験シーズンと重なっております関係等も踏まえまして、神奈川県等から、今回の訓練のあり方などにつきましては強いまた反発も承知をいたしておりましたから、訓練の実施に当たりましては、米側に対しまして、入学試験等へ最大限配慮するよう累次要請をしてまいっております。 これらの要請に対しまして、米側は運用上の所要の中で可能な限り配慮を行ってきたもの、こういうことで認識をいたしておるわけでございますが、当庁といたしましては、厚木飛行場等の騒音軽減は重要な課題である、かようにも認識いたしておりまして、今後とも、米側に対しまして、可能な限り硫黄島において訓練を実施するよう引き続き理解と協力を求めていく考え方でございます。 以上でございます。
○冨沢分科員 私はかねてから、NLP騒音、滑走路の進入表面下騒音補償制度をつくれ、こういう要求を防衛庁にしてまいりました。 御承知のように、民間飛行場の航空機騒音、小松基地、三沢基地には、それぞれ五千万、二千万、騒音被害交付金が毎年出ている。軍用飛行場である厚木基地には出ていない。 さらに、申し上げましたように、裁判に訴えた方には、二次訴訟では一億七千万円、三次訴訟では二十七億三千万円、騒音被害金を出さざるを得なくなっている。裁判を起こす人は補償金を手にするけれども、国防を認めて裁判を起こさない人、防衛を是認している人には一銭も金が入らない。これは行政の手落ちではないか、是正をする必要があるのではないか、こういうことで、騒音補償制度を新設せい、こういう要求をしてまいったところであります。 昨年、一億一千六百万円の平成十二年度予算の概算要求を大蔵省にします、こういう書類を私は防衛庁からいただきました。これは、司法は補償の必要がある、現実に騒音被害補償が行われている。行政の防衛庁も大蔵に一億一千六百万円の予算請求をしたということは、防衛庁、行政当局が補償の必要性を認めた、こういう解釈をしてよろしいわけでございますね。
○依田政務次官 補償の請求をしたというわけではございません。先生御承知のように、飛行場周辺、基地対策につきましては、防衛施設周辺の生活環境整備等に関する法律に基づいて実施しているわけでございますが、地方公共団体に対して補助金や周辺交付金を交付するにつきましては、障害防止のために用途を極めて限定しておるという状況でございます。飛行場周辺の住民の不快感、不安感といった精神的、情緒的被害について、財産的な被害と異なりまして、一般の国の損失補償になじまないということでございまして、私どもとしては、そういう補償というような形ではそういう制度を設けることは困難であるというように考えておるところでございます。
○冨沢分科員 私の手元に防衛施設庁の資料があるんですよ。「平成十一年九月二日 防衛施設庁 平成十二年度概算要求について」新たなる施策のための調査ということで「約一億一千六百万円を要求、厚木飛行場周辺の八十W以上の区域を対象に実施。」これは予算要求されているんですよ。ということは、裁判所だけでなくて、行政、防衛庁当局も、騒音に対して補償が必要であるということをお認めになったということですね。
○依田政務次官 お答えいたします。 これは、補償が必要だということでこれを要求したわけでございませんで、平成十二年度予算概算要求におきましては、飛行場周辺住民の航空機騒音による精神的被害等の緩和に資する効果的な施策はないかということで、これを検討するために、航空機騒音に対する住民の意識調査を行うとともに、公共施設を活用した各種活動等に対する試験調査を行って、その結果等を分析検討する経費ということで、先生御指摘の約一億一千六百万を計上させていただいたということでございます。 なお、先生十分御存じですが、これを要求しましたが、新たな施策を確たるものにするためにはさらに広い視点から議論が必要であるというようなことで、部外の有識者の意見も拝聴しつつ騒音対策のあり方の全般について十分な議論を行った上で新たな施策の内容を検討しようということで、予算では、住民意識調査を行い、その結果等について分析検討する経費というのが約千四百万円ついておるということで、まず私どもはこの調査をしまして、いろいろ対処、対応策を検討してまいりたい、こんなように考えておるところでございます。
○冨沢分科員 いろいろな補償や見舞いを実施していることはよく承知しているんですよ。海上自衛隊の訓練に対して漁業補償が出ているとか、航空機の通る都度農耕の手を休めにゃいかぬから地元では見上げ補償とか、いろいろ御配慮いただいていることは承知をしております。 この点どうお考えになりますか。裁判を起こした人には行政から補償金が出ている、起こさない人に何にも出てない。起こさない人は日米防衛体制を認めて基地の安定運用に協力をしている。そこへ行政の光を当てる必要があるのではないか、むしろ当てないのは行政の不作為責任である、私はそう受けとめている。それに対して一億一千六百万円、予算計上して大蔵省に要求をする、これは私の主張を御理解をいただいて、そういうふうに私は受けとめておった。 しかも、私にいただいた説明では、その中身は、各市役所に一千万円、綾瀬、大和の市役所に一千万円。およそ四十町内会に、一町内会に二百万円、八千万円。どういうふうにこの予算を配分するか、その調査費として千六百万円。合計一億一千六百万円。厚木飛行場周辺の八十W以上の区域を対象に実施をする。これは防衛庁の資料ですよ。こういう御説明を受けた。 ということは、八十W以上の区域に防衛庁が補償する必要があると認定したからこの数字が出てきたんじゃないですか。
○依田政務次官 お答えいたします。 認定する必要があるからということでなくて、やはり幅広く、先生が御指摘のように、訴訟を起こした人だけが報われて、それ以外に、本当に御協力いただいている人がただ我慢しているというのは不合理じゃないか。まさにそのとおりでございますが、財産的補償以外に法制度の中でそういうものに報いる方法がなかなかございませんので、いろいろ幅広く調査して、何かいい方法はあるかということを検討しようということで、まず概算を幅広くやろうとしたのですが、その前にやはり幅広い意見等も聞き、調査をする必要がまずあるんじゃないかということで、とりあえず十二年度予算では千四百万の調査費を計上させていただいている、こんなことでございます。
○冨沢分科員 くどくなりますが、それでは、一億一千六百万円が千四百万に減額されたわけはどういうわけですか。
○依田政務次官 先ほどちょっとお答えしたつもりだったんですが、やはり、新たな施策を確たるものにするためには広い視点に立った議論が必要であるという観点に立ちまして、部外の有識者の意見を拝聴し、騒音対策のあり方全般について十分な議論を行った上で新たな施策をさらに検討する必要があるということで、まず、平成十二年度には住民の意識調査を行い、その結果等について分析検討する経費として約千四百万を計上させていただいたということでございまして、まずこれをやって、その後で必要な研究をさらに深めよう、こういう考えに立っておるわけでございます。
○冨沢分科員 広い視点に立った検討が必要である、その結果、一億が一千万になってしまうんですから。 いずれにしても、住民の心情を思いやっていただきたい。日米防衛体制を認めている人は、基地周辺の基地の安定運用に協力をしている人は、裁判に訴えないんですよ。ここに行政の光を当てる、これが思いやりであって、米軍への思いやりも必要ですけれども、周辺住民への思いやりを防衛庁はもっと持っていただかないといけないんじゃないですか。
○依田政務次官 お答えします。 やはりそういう意味もあって、我々としては、何かいい方法がないだろうかということで調査等をして検討してみようということで、今始めたところでございます。
○冨沢分科員 ぜひひとつ、それを金額にあらわしてくださいよ、金額で。平成十三年度、まだ早うございますけれども、予算要求、御決意どうですか、防衛庁長官。
○瓦国務大臣 ただいま総括政務次官から御答弁させていただきましたが、平成十二年度、住民の意識調査を行いまして、その結果等について分析、検討をする、これらの経費として一千四百万計上しておるわけでございますが、なお冨沢委員からさらなる要請が今述べられておるわけでございますが、予算は、いろいろな角度から検討をされてそれぞれ決定されていくわけでございます。これらの事情につきましては御理解を得ておるところでございますが、十二年度のこの調査の結果及び有権者からのさまざまな意見を踏まえまして、今後改めて検討してまいらなきゃならぬ、こういうぐあいに考えておるところでございます。
○冨沢分科員 上瀬谷通信施設の問題についてお尋ねをいたします。 昨年の十一月十八日、安保委員会で瓦防衛庁長官に御答弁をいただいた問題ですが、上瀬谷通信施設の跡地を米軍住宅に転用する方向で日米間事務協議が始まっている、こういう御答弁をいただきました。この協議はどんなぐあいに進捗しておるんですか。
○瓦国務大臣 上瀬谷通信施設の返還にかかわる問題について委員から御指摘でございますが、実は、神奈川県内におきまして米海軍の家族住宅が不足をいたしておりまして、家族住宅建設要望があり、事務レベルで意見交換の過程におきまして米軍から一つの考え方が示されたということは事実でございます。 この考え方は、あくまで事務レベルの意見交換の過程で示された米軍としての一つのアイデアにすぎないわけでございまして、その具体的内容につきましては、お答えすることは差し控えさせていただきたいと存じます。 いずれにいたしましても、米軍から事務レベルで一つのアイデアが示されましたことは事実でありますので、今後とも日米双方で意見交換をしてまいりたい、かように考えております。 なお、上瀬谷の施設でございますが、現在も通信施設として使用されているものと実は承知をいたしております。
○冨沢分科員 米軍住宅に転用する方向という事務レベルの協議は、いずれ政治レベルに上がってくるんじゃないですか。
○瓦国務大臣 いずれにいたしましても、今事務レベルでそういう話がありますということを申し上げたわけでございますが、これからどういう過程を経てさらに上部の段階に至るかということは、今即断しかねるところでございます。
○冨沢分科員 事務レベルの協議だからその内容は明らかにしない、こういうことですが、道行きを想定しますと、日米合同委員会に政治レベルで米軍の提案として、上瀬谷の半分返すから半分米軍住宅を建ててくれ、こういう話が当然想定をされてくるわけです。 これは、地位協定で目的外使用は禁じておるわけですから、地元の県や市は当然反対するでありましょう。しかし、米軍提案には日本の政府は極めて弱い。政府は地元の反対を無視して米軍提案を受け入れる、こんな先行き、道行きを案じているんですが、いかがですか。
○瓦国務大臣 さきにも委員から上瀬谷の問題につきまして御質問もちょうだいをいたしておりましたが、現在も通信施設として使用されているものと承知をいたしておるわけでございますが、米海軍から神奈川県内の家族住宅の不足問題も一つの考え方として示されたことも今事実でございますという答弁をさせていただきました。その具体的内容につきましてお答えすることは、差し控えさせていただきたいと思います。
○冨沢分科員 上瀬谷通信施設が現在も通信施設として使用されている、こんな認識は時代錯誤ですよ。現場の米軍が、あれはもう要らないんだとはっきり我々に言っている。防衛当局、こんな認識でいたのでは困りますよ。 ならばもう一つ。上瀬谷は受信業務だ。発信業務をやっている深谷はどう認識されていますか、深谷通信所のことは。
○瓦国務大臣 この施設につきましては、通信自体が種々進歩、変化をいたしておりますから、それらを踏まえて申し上げるわけでございますが、受信とか発信とかという問題もさることながら、受信施設として上瀬谷の施設が今日使用されておるということでございます。
○冨沢分科員 通信というのは、軍事の一番最先端を走っている。実態をよく掌握してくださいよ。現場の米軍が既に使用されていないと明言をしておりますので、この点、お願いをいたします。 いずれにしても、日米関係、米軍主導で今日までずっと進められている。沖縄に次ぐ第二の基地県の神奈川県、住民としてそれを実感しているんですが、日本側は事務方に任せて政治家がちっともリーダーシップをとらない、これが浮き彫りにされております。 もう間もなく二十一世紀ですから、もう少し小じっかりした米軍政策、神奈川県は人口八百四十万、その中に十七カ所の米軍の施設がありますので、普天間だけ、沖縄だけが基地県じゃございません。どうぞひとつ基地政策、もっと小じっかりやっていただきたいと御注文を申し上げて、質問を終わります。
○高橋主査 これにて冨沢篤紘君の質疑は終了いたしました。 次に、古堅実吉君。
○古堅分科員 日本共産党の古堅です。 きょうは、普天間基地の移設問題と石垣空港への米軍の強行着陸問題についてお伺いしたいと思います。 〔主査退席、萩野主査代理着席〕 第一の質問は、普天間基地問題です。 稲嶺知事と岸本市長が、普天間基地の名護市への移設受け入れの条件として、十五年の使用期限の設定を求めています。日本共産党は県内移設に断固反対していますが、移設受け入れと政府の対応等について伺いたいと思います。 昨年の沖縄県と名護市の受け入れ表明を受けて、政府は十二月二十八日に閣議決定を行いました。そして、この二カ月余、閣議決定に基づいて移設問題を展開するとして、防衛庁長官も外務大臣も、米国首脳と沖縄の基地問題について話し合ったということになっています。しかし、予算委員会や安全保障委員会の論議を通して明白になったことは、十五年の使用条件問題については単に閣議決定の内容を米側に伝えただけということのようであります。 この問題をめぐって、政府の弱腰の対米姿勢に対して、沖縄では、県民をばかにするものだ、こういう怒りの声が広がっています。二月二十二日の琉球新報の社説は、「沖縄県民は政府の腹のうちを見抜いている。政府は沖縄側の要望を重く受けとめるという政治的な言い方で当面を乗り切ろうとしているだけではないか。政府が米国に対するのと、県民、国民に対するのと、二枚舌を使っているという言い方もできよう」、このようにさえ述べています。これは、沖縄県民の多くの共通した認識であると考えます。長官は、この社説の指摘や県民の受けとめが間違っているとお考えかどうか、まず最初にその点をお伺いしたいと思います。
○瓦国務大臣 御案内のとおり、昨年十二月二十八日の閣議決定、この間に知事並びに市長、県民の方々の今日までの御苦労を踏まえながら、一日も早くその環境が改善される、そのためにSACOの方針を踏まえまして、これを着実に実施してまいりたい、そういう努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。先般、訪米の際に、この昨年暮れの閣議決定を踏まえまして、米側に沖縄の課題、また、使用期限としてこういう要請、強い要望がある、政府は重く受けとめておりますということをお伝えすることも、これは沖縄県民の声を常に反映をしていくということを踏まえたものとして、私はそのように伝えさせていただいたわけでございます。 なお、これらに対しまして、コーエン長官から、九六年の日米安保共同宣言を念頭に置きつつ、日米両国政府は、国際安全保障環境の変化に対応して、両国政府の必要性を最もよく満たすような防衛政策並びに日本における米軍の兵力構成を含む軍事情勢について緊密に協議を続けるべき旨の発言がありました。 このことも累次答えさせていただいておるわけでございまして、沖縄の要望というもの、願いというもの、これから政府全体としてそれは受けとめながら、またSACOをどう進めるかにつきまして私どもは重く受けとめてまいるわけでございますが、かようなことを一つ一つ積み上げていくことが沖縄県民の心に深く受けとめていただける、そういうことにつながることだと私は思っております。
○古堅分科員 県民に向かっては、重く受けとめる、そうおっしゃいながら、アメリカに対してはどういう態度をとっているのかということについての県民の怒りがあるということを先ほど申し上げました。 長官は、一月五日にコーエン国防長官と会談された際に、十五年使用期限問題についての沖縄側からの要望を伝えたとしていますが、そのことについても沖縄では極めて大きな批判を買っています。一月七日の沖縄タイムス社説は、「日米防衛首脳会談は、沖縄側から見れば、実に誠意に欠けるものだった。失望した県民は多かったと思う」と述べるとともに、瓦長官が、将来の国際情勢の推移の予測が極めて困難なことを勘案すべきだと述べたことについても、「あきれたことに、先送りの口火を切ったのが日本側である」と痛烈な批判を浴びせています。 先送りしたという批判に、そうではないとのお答えができますか。
○瓦国務大臣 古堅委員にお答えいたしますが、我が国は、周辺の平和で安定した環境をつくるために、来し方半世紀にわたる国民の理解や協力があったればこそ今日を迎えておるわけでございますが、なお、平和で安全な、周辺も含めまして、そういう環境を構築するということは、我が国にとりましてこれまた大きな任務でございます。 そうした中で、私どもは、現実的な課題として、沖縄問題をどう受けとめるかということにつきまして、日米安保体制のもとで、SACOにより沖縄県による負担を軽減しつつその責務を全うする方策を講じてまいるわけでございますから、私は、率直に申し上げまして、沖縄県民にもこれらのことは理解はいただけるものと思いますし、また、沖縄のこれから将来にかけて、これらを一つの機会としてつくり上げていく、そういうことで御協力を賜りたいと思っておるわけでございます。 よって、先般の訪米の際も、コーエン長官との話し合いで、コーエン長官の返答をまた繰り返すようでございますが、国際安全保障環境の変化に対応して、両国政府の必要性を最もよく満たすような防衛政策並びに日本における米軍の兵力構成を含む軍事情勢について緊密に協議を続けるべき旨の発言があったということは、付言をいたしておりますことは、日米安保体制をやはり我々は考えてまいらなきゃいかぬ、そういう中で、日本の安全が確保され、またこれから起こり得る問題につきましても、十分安心で安定した環境をつくるための努力をしていくためには、現実的にこれらを踏まえておかなければならぬことだ、私はこう考えております。
○古堅分科員 今指摘いたしました十五年使用期限問題についてのアメリカ側との話し合いの中で、問題を先送りしたのじゃないかということの指摘との関係でお尋ねをしましたが、安全保障をしっかりしたものにしていくという面から、やはりそういう問題はすぐに解決できない問題というふうな立場からの長官の御発言であったということを認められるわけですか。
○瓦国務大臣 古堅委員は沖縄の御出身でございますし、沖縄事情につきましてはよく承知をしておられますから、率直に申し上げまして、沖縄が置かれました環境というものは、また歴史に振り返ってみましても、私どもも十分承知をしておるところでございます。 なお、周辺の安全を確保するために米軍の駐留というものはなお現実的な問題として必要であることは間違いございません。こういう中で、私どもは沖縄の整備というものを一方におきまして全力を挙げて取り組み、また、国際情勢の変化というものを踏まえながら現実的な解決策を見出すような努力というものは今後続けてまいらなければならぬわけでございますから、まず最初に、沖縄の知事や市長さんからこういう強い要望がありますということをお伝えすることも政治的には重要なことであるということで、先般訪米の折、さように伝えたところでございます。 決して先送りをするということは、歴史の中で考えなければならぬことではございますが、私どもは、現実的にどうその問題を解決すべく努力をするかということで今努力をしておるところでございます。
○古堅分科員 米国防総省のベーコン報道官は二月二十三日の記者会見で、十五年の使用期限問題について、十五年後に安全保障上の脅威が解消されると予想することは不可能で、期限の設定はすべきではないと強調したと報道されています。 米側のこうした強気の態度は、二月十八日の河野外相とクリントン大統領との会談の中でも出ています。クリントン大統領は、沖縄サミットへの協力を約束しながら、その沖縄での開催を日米関係が戦略的見地から重要であることを示すよい機会だと指摘するとともに、日米の戦略的関係は北東アジア安定の基盤を構成していると述べ、沖縄米軍基地の重要性を強調しています。 沖縄県民の願いに逆行するアメリカのこうした態度は、日本政府が沖縄県民の立場に立って断固とした交渉をしてこなかった、そのことに起因していると考えています。防衛庁内部にも十五年期限を持ち出すことは非常識だというふうな声があるということも聞いておりますが、長官は、十五年使用期限問題をアメリカに交渉することがそもそも間違いだというお考えですか。
○瓦国務大臣 まず、国防省のベーコン報道官の記者会見につきましての御質問でございますが、普天間飛行場の代替施設の使用期限につきましては、先ほども申し述べさせていただきましたが、一月五日の日米防衛首脳会談におきまして、コーエン長官より、一九九六年の日米安保共同宣言を念頭に置きつつ、日米両国政府は、国際安全保障環境の変化に対応して、両国政府の必要性を最もよく満たすような防衛政策並びに日本における米軍の兵力構成を含む軍事情勢につきまして緊密に協議を続けるべき旨の発言がありました。このことをたび重ねて申し上げておるわけでございますが、これが米国政府としての考え方である、かように私は考えております。 また、お触れになりましたように、河野外務大臣が訪米した際、バーガー大統領補佐官との会談、オルブライト国務長官との日米外相会談においてもさように、委員がお述べになっておりますが、私もさように承っておるところであります。 ところで、ベーコン報道官の発言は記者会見であることから考えまして、日米首脳会談における国防当局者の責任者でありますコーエン長官から私に伝えられた内容、これは先ほど申し上げましたが、これはそのとおりであると私は受けとめておるところであります。 よって、この問題につきましては、米側の正式な見解というものを踏まえて私はたび重ねてお答えをしておるわけでございまして、この点はよく委員にも御理解をいただきたいと存じます。
○古堅分科員 結論的に今お尋ねしているのは、アメリカに十五年使用期限問題を伝えはするんだが、交渉として持ち出すのは日本政府としてはやるべきでない、間違いだというふうなお考えなのかということをお尋ねしているわけです。一言で。
○瓦国務大臣 これもたびたびお答えをいたしておりますが、昨年暮れの閣議決定というものは、これは内閣の意思として米側にお伝えをする、伝える。そして、これから日米間におきまして沖縄問題を処理するにつきましては、我が国は我が国として、それらのことを踏まえつつ、沖縄県とどういう環境づくりをするかということもあり、また、日米間でこれらにつきましてどう方針をつけていくかということにつきましても、これからいろいろこれらの問題が進展をしてまいるわけでございますから、まずその昨年暮れの閣議決定を伝えるということに私は意味を感じておるわけでございます。
○古堅分科員 長官は、二月二十四日の安全保障委員会の質疑でも十五年問題は国内問題だという趣旨のことをおっしゃられました。これは、知事や市長が条件として出した十五年の使用期限問題を、対米交渉で実現させる問題ではないということを言われたものだと理解しておりますが、そのとおりですか。
○瓦国務大臣 知事、市長の期限につきましての御発言というのは、来し方の歴史にも立ちまして苦渋の選択をされたその知事、市長の心情において考えましても、これは私どもは深く受けとめてまいらなければなりません。 そういうことにおきまして、私どもは誠実に、SACOの問題、政府全体として作業を進めてまいります沖縄の振興策等につきましても、沖縄問題はこれから重要な私どもの課題になっていくわけでございます。そういう中で、私は、昨年の暮れの閣議決定というものをよく踏まえて、訪米の際に米側にその意思を伝えたわけでございます。一つには国内問題として消化しなければならない課題、また、日米間においてこれから取り組まなければならない課題、私は、それぞれそのことを整理して取り組むべきだと考えております。
○古堅分科員 十五年使用期限問題を国内問題として処理しようという政府の政治姿勢は、閣議決定の取り組みの中でもあらわれてきております。 昨年末、閣議決定で設置を決めた四つの協議機関のうち、普天間基地移設に関する協議機関は事実上先送りして、沖縄振興策に関する機関だけを設置しています。二月十二日の沖縄タイムスは、振興策を先行させることで普天間基地の名護市辺野古沿岸域への移設を既成事実にする図式が描かれていないか懸念すると述べ、振興策の具体化が基地受け入れの外堀を埋める材料に使われかねないということを指摘しています。 こうした指摘が仮に間違いと言われるなら、十五年問題は国内問題だ、こういう御発言をまず撤回されて、対米交渉問題だと明確におっしゃるべきじゃありませんか。
○瓦国務大臣 私は、沖縄におきましての振興策並びにSACOの問題というのは、半世紀を経まして、非常に沖縄にとりましても大きな機会を今迎えておると思いますから、その間における課題というものは全力を挙げて取り組んでまいらなければなりません。それは、振興策におきましても、またSACOという方向につきましても、政府が取り組むにつきましてはさような努力は必要でございます。 また、そういう中で、昨年の閣議決定を踏まえて、今後日米間で取り組むべき問題でありますとか、あるいはまた代替施設の課題につきましてでありますとか、これらは適切に対処してまいる考えでございます。
○古堅分科員 質問に直接お答えいただけませんが、この第一の質問の最後に申し上げたいと思います。 あの少女暴行事件以来、県民が怒りを込めて叫び続けてきた基地の整理縮小とは何であったか、今そのことが真剣に問われています。それは、日米両政府が勝手に決めたSACO合意の押しつけではありません。SACO合意の中心ともいうべき普天間基地の名護市への移設は、圧倒的な沖縄県民の民意に反します。知事や市長もそのことをよく知っています。ですから、ベストの選択ではない、ベターの選択だと言い、苦渋の選択だなどとも言っています。 基地の県内たらい回しではなく、文字どおりの基地の縮小、撤去を求めている県民に、十五年と言えば移設を受け入れさせられると見たのは浅はかと言わざるを得ません。県民は十五年云々を信用していません。ですから、普天間基地の問題は、移設の方向では問題の解決にはならないのであります。 県民を納得させる解決への道は、海兵隊の早期撤退を前提に普天間基地の無条件返還を実現する以外にない、そういうことを厳しく指摘し、そのための対米交渉を強く要求して、第一の質問は終わります。 次に移ります。 質問の第二は、米軍機の石垣空港強行着陸問題です。 二月十五日、沖縄の石垣空港に五機の米軍機が空港管理者である沖縄県の着陸反対の意思表明を無視して強行着陸し、約二時間にわたり、五つの駐機場のうち三つを米軍機が占拠して使用し、二本しかない誘導路の一本もその間使えなくなるなど、極めて懸念される事態が起きました。 県当局は、石垣空港が民間航空機の離発着及びエプロンの使用が過密な状況にあるなど、県民生活や観光面に多大な支障を来すとして、着陸を自粛するよう再三にわたって米軍に申し入れ、最後まで着陸反対を表明し続けました。同時に、強行着陸したことについても、直ちに遺憾の意を表明しています。 また、地元の大浜市長も強い抗議の談話を発表し、石垣市議会は、二月十八日に臨時議会を開いて、全会一致の抗議決議を採択の上、議長を初め各会派代表が市長とともに抗議の申し入れを行いました。これらの抗議表明は当然であり、私もここで強く抗議を表明するものであります。 ところで、今回の強行着陸問題について、空港管理者である県当局や地元自治体がこれほどに問題を重視し、あらゆる努力を尽くしているというのに、外務省や防衛施設庁の沖縄出先機関は、着陸自粛の要請に理解を示すどころか、終始米軍機の着陸を容認する態度をとり続けました。 これまで政府は、国会答弁でも、国民生活への影響というものはできるだけ小さくされなければならないことは当然なことと言い続けてきたのであります。したがって、政府は、県の自粛要請に従い、米軍に強行着陸をやめさせるべきでした。そうしなかったということは、国民生活への影響云々というこれまで述べてきた見解さえ放棄してしまったということなのか。まず最初は、その点を伺いたい。
○依田政務次官 お答えさせていただきます。 防衛庁は全然行動をとらなかったようなお話がございましたが、防衛庁の方にも、稲嶺知事より那覇施設局長の北原巖男局長あてに、観光上等大変な支障があるから米軍に対して働きかけを強くしてくれという要請がございまして、施設局の方から米軍の方に、空港管理者の県当局と十分連絡調整してやるようにということで要請をさせていただいておるという状況でございます。 いずれにしても、本件のような問題につきましては、米軍と空港管理者である県との間で具体的な事情に即して適切に調整されて円満に処理されるということが重要であり、防衛庁としてもそういう立場に立って、できるだけ円満な解決に向けての努力を惜しむものではない、こういう姿勢で常に努力しておるところでございます。
○古堅分科員 米軍が一月二十一日と二月五日にも着陸しようとしたが、県の反対表明のために取りやめています。 ところで、米軍は、三月二日にも着陸すると通知してきています。今回も同じく五機で、その使用時間は午後二時四十五分から五時までの二時間余で、石垣空港の最も過密な運航状況になる時間帯です。 今配らせていただいた発着時間表をごらん願いたいのですが、その二時間余に民間機の発着が十二回予定され、離着陸の間隔は、三十分が二回、十五分が三回、十分が一回、五分が四回、同時刻が三回という過密さです。その時間表はあくまでも天候上も問題がないときのもので、石垣空港は、滑走路が千五百メートルしかないため、ちょっとした天候不順でも着陸が難しく、三十分や四十分の遅延もしばしばです。そういう民間機に米軍機が割り込んでくるということが、民間機の安全な運航その他に支障を来すことは明白です。 通常は、五つの駐機場のうち四つが使われています。それを米軍機が着陸し、三つも占拠してしまうということになれば、民間機が片方に追いやられるような状況に至り、通常の空港利用に支障が生ずるのは明らかです。このような事態のために一便の遅延でも生じようものなら、場合によっては、その日の運航に最後まで影響が出ることも懸念されます。三つの駐機場と一本の誘導路が使用できなくなるということは……
○萩野主査代理 古堅実吉君に申し上げます。 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○古堅分科員 空港本来の機能が低下し、安全上の問題にもなるということにほかなりません。安全運航をすべてに優先させなければならない民間空港にとって極めて重大問題です。それでも、政府としては、着陸はやむを得ないのではないか、その立場を踏まえて米軍と県とで調整しろというお考えですか。
○林政府参考人 古堅先生御案内のとおり、米軍の航空機は、日米地位協定の第五条に基づきまして我が国の飛行場に出入りする権利が認められておるわけでございますし、政府としては、この権利が円滑に行使されるように取り計らう義務というものを持っておるわけです。これが条約上の仕組みでございます。 ただ、その権利を行使するに当たりましては、米軍におきまして、よき隣人といったことも標榜しておるわけでございまして、当該関係当局、空港関係当局と所要の手続と調整を十分行うもの、そういう形になっておるわけでございます。
○古堅分科員 委員長、最後に。
○萩野主査代理 では、簡潔に。 古堅君。
○古堅分科員 地位協定五条を持ち出して、民間空港をあたかも提供した施設であるかのように扱おうとするなどというのはとんでもありません。安全上、住民の生活に支障を来さない、そういう問題からの対処を求めてまいります。 それで、政府は、地元の強い要望にこたえて、米側とも相談して、三月二日の着陸というものをやめさせるようにしてほしい、私はそのことを強く求めて終わらせていただきますが、沖縄からの要請にこたえられるように、外務省からのお答えもいただきたいし、長官からも、閣僚の一員として、この問題について善処できるように検討するというふうな御返事もいただきたい。お願いします。
○萩野主査代理 林参事官。時間が来ておりますから、簡潔に。
○林政府参考人 三月二日の件につきましては、外務省としては、具体的に出入りの話について把握しているわけではございません。 ただ、仕組みの問題といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、条約上の権利義務関係というのはございますけれども、その行使に当たりまして、所要の手続と調整が行われるべきものだというふうに考えております。
○瓦国務大臣 米軍と空港管理者である県との間で具体的事情に即して適切な調整がなされることを私どもとしては期待いたしておるところでございます。
○萩野主査代理 これにて古堅実吉君の質疑は終了いたしました。 午後一時に本分科会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時三分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○高橋主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 公正取引委員会について質疑の申し出がありますので、これを許します。金田誠一君。
○金田(誠)分科員 民主党の金田誠一でございます。 公取の委員長には、去年もたしかこの同じ席でお尋ねをしたと思うわけでございますが、化粧品の流通について、独禁法違反の価格支配といいますか、これがあるのではないかという観点から、今回も引き続いてお尋ねをしたいと思うわけでございます。 まず現物をお示ししたいと思うんですが、これはマスカラという化粧品だそうでございます、女性がまつげに使うもののようでございますが。これはマックスファクターでございますけれども、日本で売られているのは二千五百円、ところが、アメリカで、ドラッグストアにつるされて売られているというのが四ドル六十六でございます。為替レートにもよりますけれども、約五百円程度。日本では二千五百円、アメリカで五百円と、約五倍もの差で売られているわけでございます。 きょうは、この問題を取っかかりとしてそれぞれ御見解を伺いたいと思うんですが、まず厚生省に伺いたいと思います。 二千五百円と四ドル六十六、日本では五倍も高い値段で売られているわけでございますけれども、この価格差は極めて異常で、放置できない、こう思うわけでございますが、化粧品の成分の方の許認可あるいは輸出入の許認可などを厚生省が担当されていると思いますけれども、そういうお立場からどう考えるかを、まず基本的なところをお聞かせいただきたいと思います。 〔主査退席、萩野主査代理着席〕
○平井政府参考人 厚生省の審査管理課の平井でございます。 先生今お話のございました化粧品につきましては、これは安全性を確保するということが極めて大事でございますので、厚生省といたしましては、その化粧品を使って皮膚障害が出るというようなことがないように、安全性を確保するという観点から、薬事法に基づいて、許可を必要とする品目としているところでございます。 そのほかにも、厚生省としては、製造、輸入するときには許可が必要でございますが、化粧品について、並行輸入を促進するということを平成八年の三月から実施しておりまして、外国で製造されました化粧品につきましても、その内容成分の証明書を省略するということで、化粧品の輸入についての規制緩和にずっと取り組んできてまいったところでございます。 そういうわけで、現時点で、薬事法の規制によって大幅な内外価格差がどうしても生まれるという状況にはないんじゃないかというふうに認識しているところでございます。
○金田(誠)分科員 聞くところによりますと、この成分が多少違うらしいですね。アメリカの方はホルマリン系のものが認められているけれども、日本では認められていないという成分の違いがあるようで、したがって、これをこのまま輸入して販売ということは恐らくできないんでしょうけれども、日本の基準に適合するようなもので輸入、販売は可能ではないかなと思うわけでございます。 にもかかわらず、実際、五倍の値段の開きがある。これは一体何なんだろうとだれしもが疑問に思うと思うんですね。厚生省の話では、輸入については、規制緩和で促進をしているんだと。とすれば、この輸入規制が障害になっているのではないとすれば、安全性の問題なのか。ホルマリンが入っているか抜けているか、それだけでこれは五倍の格差が出るものなんでしょうか。その辺のところをちょっと教えてください。
○平井政府参考人 化粧品の中身の成分が出ましたので申し上げたいと思いますが、一応、先生の方からお示しいただきましたこのマックスファクターのマスカラにつきましては、その裏に成分表示がございますが、防腐剤としてと思われますが、ホルマリンドナー型と呼ばれるホルマリンが出るタイプの防腐剤が使われているというものでございまして、この防腐剤につきましては、日本人でもホルマリンに対して非常に過敏な方が多いものでございますので、まだ許可をされていないものでございます。 そういうわけで、日本国内で販売されているものとは当然成分が違っているということになると思います。 別途、化粧品の新規の輸入承認ということで国内で認められる処方において申請があれば、それは輸入承認をすることが可能だと思っております。
○金田(誠)分科員 輸入の方も規制緩和しているとはいうものの、仄聞するところでは、まだまだいろいろな障害があるということも聞いてはおります。しかし、きょうはそれが本題ではございませんので、また別の機会に譲らせていただくことにいたします。 ホルマリンは許可されていないということなわけですが、この違いは、それでは、そのホルマリン系のものが入っているか入っていないかということだと思うんですね。それだけの違いで二千五百円と五百円、五倍も差が出るものなんでしょうか。その辺のところは厚生省は関知しないということなんでしょうか。日本政府挙げて内外価格差の是正、それぞれ所管する分野で取り組みをされているというふうに理解はしているんですけれども、厚生省、どうなんでしょう、こういうものを黙って放置しておいて、関係ありませんということなんですか。
○平井政府参考人 厚生省の薬事法による規制につきましては、これはあくまでも安全性の観点から物をやっておりますので、価格についての規制とか指導というのは一切行っておりません。
○金田(誠)分科員 価格について、公定価格を決めろとか言っているわけでは決してないわけでありまして、この製品には、成分の含有、許可の基準がアメリカと多少違うというぐらいの違いしかないわけです。にもかかわらず五倍の格差がある、内外価格差というものがある。それについて、薬事法を所管するお役所としては関知しないということで本当にいいんですか。 今のところは余り調査もしていなかったけれども、これから注意して、何に原因をするのか、輸入の規制緩和をしていると言っているけれども、もしかすればその辺に原因があるかもしれない、ホルマリンを抜いたものを向こうでつくって持ってきて売ればもっと下がるかもしれない、さまざまな要素が厚生省所管の分野についても言えるかもしれないわけですが、その辺のところ、今の御答弁でいいわけですか。 国として公定価格を決めろなんて言っているわけでは決してないわけで、内外価格差について関心を持って是正に努める、いろいろな是正の方法というのはあると思うんですけれども、そのぐらいのことはおっしゃっていただいて差しさわりないと思うんですが。
○平井政府参考人 成分の安全確保のためには当然いろいろな費用というものはかかるかと思いますけれども、その価格につきまして、例えばもっと安い化粧品もございますし、もっと高い化粧品も存在しているわけでございますので、私、厚生省としては、そういった価格について特にそれ以上のことをするのは適当ではないんじゃないかというふうに考えております。
○金田(誠)分科員 ここで時間をとろうとは全然思っていなかったんですが、内外価格差の是正というのは日本政府の方針ではないんですか。それについて、それぞれの所管する分野で実態を把握して、何が原因なのか、原因が突きとめられれば是正に努めるという一般的な姿勢を持ち合わせているのかいないのか、改めて教えてください。
○平井政府参考人 少なくとも私の医薬安全局の立場といたしましては、安全性を確保するというのが問題でございまして、価格については、それなりの理由があって、経済的な問題等が反映しているものというふうに思っておりますので、特に個別の品目について、価格についての御議論というのはちょっと御容赦いただきたいと思っておりますが。
○金田(誠)分科員 それでは、改めて大臣に、この点については聞かせていただきます。 それでは、経企庁、本当は厚生省と話をすれば、自分のところで所管をしている業界ですから、何によってこのような価格差が生じているのか調査して報告しますとか、是正できるものであれば指導しますとかという答弁が返ってくると思ったのですよ。けさほど来てもらって、質問取りということで、言ったところが、厚生省は一切価格には関係ないと言うものですから、どこが関係すると言ったら、経企庁だと言いますから、急遽来てもらったわけで、私は大変遺憾なことだと実は思っております。厚生省が自分でやればいいんだと思っているのですが、そういうふうに言って聞かないものですから、申しわけないけれども、経企庁に来ていただきました。 ついては、ぜひこれはお手にとって——経企庁に初めてお示しするかもしれませんので、ちょっとこれを渡していただけますか。 見ていただきたいと思うのですが、同じもので、ホルマリンが入っているかどうかがちょっと違う。二千五百円と五百円、このような価格差が生ずる理由は何なのかということを聞きたいわけでございます。 けさ、そういうことを聞きますよと言いましたから、会社の方には問い合わせか何かしてくださいましたでしょうか。
○鈴木政府参考人 経済企画庁といたしましては、生計費等その分野ごとの内外価格差調査を毎年行っているところでございますが、御指摘のございましたマックスファクターのマスカラといった個別の商品の詳細なコスト構成については把握しかねているところでございます。 一般論として申しまして、化粧品全体で見たときには、このような価格差が生じる原因として次のようなことが考えられるということでございます。 まず第一点といたしましては、化粧品を輸入する場合、安全性を確保するため、薬事法により成分等についての基準が定められておりまして、こうしたことが結果的に輸入を通じた価格競争を困難にしているということでございます。 第二点としましては、大手メーカー商品では、チェーン店契約のもとで対面販売、美容部員の派遣等、コストの高い販売方法がとられておりまして、価格が高どまりしているものがございます。特に、海外のブランド品につきましては、輸入総代理店が、日本国内における高級ブランドイメージ管理等を目的として、高い価格を維持しようとする傾向が強くなっているというような指摘がございます。 それで、マックスファクターの化粧品の関係、プロクター・アンド・ギャンブル社がつくられているわけですけれども、ちょっと聞きましたところ、今国内生産が行われているわけでございますけれども、その理由を尋ねましたところ、薬事法に基づく規制が行われておりまして、化粧品メーカーは、この規制に基づきまして、成分、原料の品質の届け出が求められている、海外生産ではこの品質の確保が行いづらいということで、現在は日本での製造が中心であるというふうに聞いております。
○金田(誠)分科員 一般論として前段三点ほど述べられて、この具体的なP&G社の製品については国内生産だからということが述べられたわけでございますが、ホルマリンが入っているかどうかの違いで、もし国内生産でコストが高くなるというのであれば、ホルマリンを抜いたものをアメリカから輸入して販売すると会社の利益も相当上がるのではないか、常識的にそう思われるわけでございますけれども、にもかかわらず国内生産をする理由がわからない。ホルマリンが入っているか入っていないかぐらいで製品管理がどうこうという筋のものではないだろうと思いますし、本当なんだろうかと、にわかに信用しかねるわけでございますが、調査の結果、そのように言っているということなんですね。非常に不思議な回答だなと思うわけでございます。 向こうでは五百円で売っても採算が合うように生産できるわけで、それをわざわざ国内で生産しなければならない理由は何なのか。製品の品質管理だけであれば、輸入している化粧品というのはまだまだたくさんあるわけで、このメーカーもそんな小さなメーカーではなくて、かなり大規模なメーカーですから、品質管理の能力がないとはとても思えない。 今の、国内生産だからという答弁については、経企庁としてもそれは納得して聞いているものなんでしょうか。私は到底納得できないわけですが、どうでしょう。
○鈴木政府参考人 委員御案内のように、先ほどもお話あったように、ホルマリンが入っているかどうかということでございまして、その関係で別のプラントを用意する必要があるということで、そのためには相当のコストがかかるということで、見合わないというふうに聞いております。
○金田(誠)分科員 なるほど。しかし、それにしても、二千五百円、五倍の格差というのは、どう考えても理解しかねるところでございます。 P&G社が言うように、日本国内で仮に生産しているものとして、その五倍の格差というのが一体どこから生まれるのか、ぜひ調査をしていただけないものか。今たまたま具体の問題でございますが、化粧品の内外価格差というものは、何もこれに限ったことではなくて、広く言われているわけでございます。 そういう意味で、国内生産することによってなぜ五倍の格差が出るのか。人件費なのか、設備費なのか、あるいは販売ルートなのか、あるいはそれとは違う価格維持行為のようなものが行われているものなのか。どうでしょう。この五倍の格差というのは余りにも著し過ぎる。どこでどういうふうにしてこの格差が生じているのか、合理的な説明をいただけるような調査をぜひしていただきたいと思うのですが、どうでしょう。
○鈴木政府参考人 もう一点、価格差の関係で、流通の問題が当然ながら出てまいります。その関係で大きいことは、マックスファクターの化粧品、日本では対面販売、カウンセリング販売のようなことで、美容部員がお客様と御相談しながら売っているというようなことでございますが、アメリカにおいては、先ほども委員の方から御紹介ございましたように、セルフ販売ということが行われている。このような販売形態の相違が価格に大きな影響を与えている要因になっていると考えます。
○金田(誠)分科員 だから、それによってどれだけの価格差になっているのか、どこでどれだけの価格差が生じるかというのを調査してくださいと言っているわけです。対面販売でどのぐらいがどうなるのか、あるいは製造過程でどうなるのか。五倍というのはひど過ぎるんじゃないですか。
○鈴木政府参考人 冒頭申し上げましたように、企画庁としては、生計費等その分野ごとの内外価格差調査ということを実施しているわけでございますが、個別商品の詳細についての把握はなかなか難しくなっておるところでございます。
○金田(誠)分科員 だから、調査してくださいと言っているのですよ。
○鈴木政府参考人 企画庁といたしましては、内外価格差の問題、全体としていろいろ取り組んでいることでございまして、そうした中でこの化粧品の問題についても考えていきたいというふうに思っております。
○金田(誠)分科員 時間がなくなりましたので、また改めて経企庁には質問させていただきます。 公取の委員長、御足労いただいてありがとうございます。 五倍の格差というのは、私は異常ではないかと思うわけでございます。この背景には、自由競争が働かない、価格を維持する仕組み、これがあるんではないか、こう推測せざるを得ないんですけれども、その辺のところをしっかりと調査してつかんでいただきたいと思うわけですが、どうでしょう。
○根來政府特別補佐人 ただいま、具体的な商品名を挙げられて御質問でございますので、私どもは余り具体的な案件について深入りすることは御容赦願いたいと思いますが、一般的に申しますと、内外価格差の解消ということは、政府がとっておる大きな政策の一つでございます。 そして、その言われる理由は、やはり参入障壁といいますか、輸入障壁があるんじゃないかという一つの問題。二つ目には、やはり日本のややこしい流通問題というのがもう一つの原因になっているんじゃないかということ。そのほか、日本の国民性とか嗜好のあり方とか、あるいは国民のそういう商品についての考え方というものもいろいろ相乗作用を起こして、内外価格差があるというふうに言われているわけでございます。 私どもの立場から申しますと、内外価格差の要因の一つといたしまして独占禁止法違反の事実が伏在するということになれば、私どもは断固として厳正に対処するつもりでございます。そして、化粧品についてもいろいろ御指摘がございますから、その御指摘を踏まえて十分対処していると私ども主観的には考えております。
○金田(誠)分科員 それでは、具体論ではなかなか答弁もいただきにくいのかもしれませんので、一般的なこととしてお尋ねをさせていただきます。 化粧品のやみ再販、これが存在するということは広く今まで言われてきたことでございますけれども、現在、化粧品は再販商品ではないということでございますから、小売店はメーカー希望小売価格に関係なく自由な価格で販売できる、こう思うわけでございますが、それでよろしいでしょうか。
○根來政府特別補佐人 それは当然のことでございます。
○金田(誠)分科員 その場合、メーカーが小売店の自由な活動を統制し小売価格を維持する行為、これは独禁法に違反するというふうに思うわけですが、これもよろしいでしょうか。
○根來政府特別補佐人 一般論としてはそのとおりだと思います。
○金田(誠)分科員 この場合、メーカーが小売価格を維持するための手段、これはさまざま考えられるわけでございますけれども、実質的に価格維持のための行為があるかどうか、形式的よりも実質的に価格維持行為があるかどうかが独禁法違反かどうかの要件になる、こう考えてよろしいでしょうか。
○根來政府特別補佐人 御質問の点をいろいろ、コメントをつけますと、ややこしい問題があると思いますけれども、一般的にはそういうことだと思います。
○金田(誠)分科員 例えば、メーカーが価格の維持を明確に指示するとか価格維持の契約を結ぶというようなことは、もう明らかに独禁法違反ですから、通常は考えにくいわけでございます。こういう直接的な方法ではなくて、巧妙な手口が用いられることが多いと思うわけでございますが、それが実質的に価格維持行為になるかどうか、そのことで判断される、こう思うわけですが、よろしいでしょうか。
○根來政府特別補佐人 御承知のことでございますけれども、平成三年の七月十一日付で公正取引委員会が、流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針というのを示しているわけでございます。 これはいろいろ長くなるから省略させていただきますが、その中で、例えば今の御質問に沿う指針といたしまして、「メーカーの示した価格で販売しない場合に経済上の不利益を課し、又は課すことを示唆する等、何らかの人為的手段を用いることによって、当該価格で販売するようにさせている場合」というのがございまして、後、例示がa、b、cとございまして、さらにcの中に(a)、(b)、(c)、(d)というのがございますが、これに当たる場合は、やはり独占禁止法の十九条違反ということになろうかと思います。
○金田(誠)分科員 わかりました。かなり明快な指針であると思うわけであります。 したがって、例えば、値引き販売を行っている小売店に対して、さまざまな理由をつけて出荷停止に及ぶ、実質的に値引き販売ができない状態にした、こういう事態であるとすれば、これはもう独禁法違反であるというふうに思って差しさわりないと思うんですが、いいでしょうか。
○根來政府特別補佐人 こういう話は、なかなか抽象的なお話でどうだということは、結局、教室の問題になってしまいますので、イエス、ノーは申しかねるわけでございますが、いずれにせよ、事実問題でございまして、先ほど私が申し上げました指針に沿った処理を私どもはしておりますので、要するに、指針によるというお答えしかできないと思います。
○金田(誠)分科員 ぜひひとつ指針に沿って今後とも厳正に対処していただきたいと思うわけでございます。 この出荷停止などという措置がとられる場合は、当該停止された小売店もさることながら、他の小売店にとっても、いつ出荷停止になるかもわからぬということで、恐怖心を抱かせるに十分な措置だと思うわけであります。そのことによって、値崩れを防止して価格を維持する効果を発揮する、こう思うわけでございます。 したがって、そういう意味では非常に重要な、重大な行為であると思うわけでありますが、見解はいかがでございましょうか。
○根來政府特別補佐人 繰り返しで申しわけありませんが、この指針の中でも、「メーカーの示した価格で販売しているかどうかを調べるため、販売価格の報告徴収、店頭でのパトロール、派遣店員による価格監視、帳簿等の書類閲覧等の行為を行うこと」という例示があります。もちろん例示には、「メーカーの示した価格で販売するようにさせている」という主観的要件も当然必要であろうと思いますけれども、そういうようなことは、今の御質問を解釈した場合に、そういうときも当たる場合もあるんじゃないか、こういうふうに思います。
○金田(誠)分科員 御承知のとおり、今指摘をしたような事案といいますか、事件といいますか、これが現実に進行しているわけでございまして、公取としても今鋭意調査をされているというふうに伺っているわけでございます。 ただいま、指針なりあるいは基本的な態度、立場なりをお聞かせいただきましたけれども、ぜひひとつ公取として、独禁法の番人として、毅然として社会正義を貫いていただきたい、このことを最後に御要請申し上げて、御見解を賜りたいと思います。
○根來政府特別補佐人 私どもは、その名のとおり公正に仕事をしておるつもりでございますし、将来もそういう方針でやるつもりでございますが、なかなかこういう問題というのは、一つは証拠の問題でございます。一般的にそういう事情がありましても、証拠がなければ我々は手出しができないということも御理解いただけると思いますが、私どもは、先生の御指摘あるいは世上言われているいろいろの問題点を踏まえまして、その証拠をつかむためにいろいろ努力しているところでございます。そういう証拠の問題ということをひとつ十分御理解いただきたいと思っております。
○金田(誠)分科員 ぜひひとつ納得できる結果を出していただきたい、再度重ねて御要請を申し上げる次第でございます。 時間はまだありますか。
○萩野主査代理 もう三十秒ぐらい。
○金田(誠)分科員 では、三十秒時間を残して、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○萩野主査代理 これにて金田誠一君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして公正取引委員会についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○萩野主査代理 次に、総理本府について質疑の申し出がありますので、これを許します。寺前巖君。
○寺前分科員 私は一昨年の予算委員会の分科会で、障害者なるがゆえに資格を取ることができない欠格条項と言われている問題について取り上げました。 その後、二つのことが総理府障害者施策推進本部で行われました。一つは、九八年三月に、五十九本の法令で欠格条項がある、七十九制度の欠格条項があることを明らかにされました。二つ目には、昨年八月、見直しの具体的対処方針が出され、二〇〇二年の新長期計画期間内に必要な措置を終了するということを示されました。 それでは、この二年で見直しは一体どういうふうに進んだんだろうか。調べてみると、法改正は、運輸省で二本、厚生省と法務省で各一本、計四本だった。あとどういうふうにされていっているのかなと。 そこで、聞きたいと思うんです。二年前のときにも取り上げた問題ですが、きょう新聞を見ておりましたら、日本薬剤師会が聴覚障害者に薬剤師免許をという見解を載せています。この二年の間、この関係者は本当に一日千秋の思いでおられただろうということを私はつくづく考えるものです。こういう問題について、日常生活や仕事はほとんど口話でこなしておられるお方が何で資格が取れないんだろうか、不思議でかなわないんですが、参考人として、厚生省お見えでございましょうか。おられたら、一体こういう問題について検討してこられたんだろうか、何で資格を与えられなかったんだろうか、簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○高山政府参考人 お答えいたします。 薬剤師につきましては、薬剤師法に基づきまして、調剤のほか、処方せん中に疑義がありました場合医師への照会、あるいは患者に対する薬剤の適正使用のために情報提供などを行う義務がございまして、これらの業務を適正に行うためには、患者の状態を的確に把握し、患者や医師との適切な意思の伝達を行うことが必要ということでございまして、視覚、聴覚障害等につきまして欠格条項が法律によって設けられているところでございます。 御指摘された、報道された方の件につきましては、私ども、薬剤師免許の申請を受けまして、本人の同意のもとに精密検査を行ったところ、聴覚のみの会話は不可能という診断をいただいたことでございまして、昨年の八月に、薬剤師法に規定するいわゆる欠格条項に該当するということで免許の申請を却下したものでございます。 なお、この薬剤師の欠格条項につきましては、障害者施策推進本部決定の趣旨を踏まえまして、部内におきましても既に見直しの検討を開始したところでございますけれども、関係団体等の御意見等もお聞きした上で、中央薬事審議会等でさらに検討を進めることといたしております。
○寺前分科員 厚生委員会ではございませんので深く追及はいたしませんけれども、薬剤師会の皆さんが、薬剤師の免許を与えて何で悪いんだろうかということを言われる見解になっているわけでしょう。実際に、製薬会社の薬事調査部で、新しい薬の使用成績を調査し厚生省に報告するためのシステムづくりの仕事を現におやりになっているんでしょう。 要するに、コミュニケーションが通じないというのを、障害者の皆さんはそれなりに切り開いてきておられる。社会的にそれを切り開いていくということが先行しなければならないのに、ぽんと資格条件だけで社会参加をさせないというのは余りにもひどいんじゃないか、私はつくづくそういうことを思うわけです。 そこに欠格条項見直しという積極策を総理府でおとりになったんだと思うんです。そういう立場から考えたときに、四本の法改正がやられたというだけでは、全面的な姿勢としては依然としておくれているというふうに私は思うんですが、官房長官、いかがなものでございましょうか。
○青木国務大臣 お答えをいたします。 障害者に係る欠格条項につきましては、御指摘のとおり、昨年八月九日に障害者施策推進本部において、関係省庁で一斉に見直しを行い、遅くとも平成十四年度末には必要な措置を終了することを決定したところであります。 現在、この決定に従い、関係各省庁において検討が行われておりますけれども、私も各省庁における見直しの進捗状況が議員御指摘のように非常におくれているということを認識いたしておりまして、一日も早く見直しが終了しますよう全力で取り組んでいきたいと考えております。
○寺前分科員 関係者は一日千秋の思いであるだけに、どうぞ各省をそういう立場に立たせていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。 そこで、社会参加の欠格というのは、資格条件だけがすべてではありません。多方面にわたってあります。 私は、自分の体験からいろいろなことを二、三取り上げてみたいと思うんですが、二年前にこんな手記が私の手元に届きました。 全盲のお母さんが三月に四歳と一歳の子供を連れて和歌山から香川の実家に帰省する際に、関西空港から飛行機に乗るのを断られたという問題です。航空会社の規則では、障害者の母親と二人以上の幼児は、万一の事故の場合を考えて、一緒に搭乗させるわけにいきませんとのことであったわけです。 お母さんの話は、飛行機に乗っておもちゃやジュースをもらったことのある一人の息子は今回も楽しみにしていました。飛行場のカウンターへ行ったところ、断られた。一生懸命お願いしている間に、お母さん、乗れんかったらどうするんやと息子に心配そうに聞かれるので、何度も私は言おうと思いながら言えなかったと。私は慰めながら三十分ほどかけ合いましたけれども、時間が切れて飛行機に乗れずじまいで、そして息子は、飛行機に乗りたいよう、何で乗れぬのと詰め寄って号泣するという姿でしたと。お母さんが目が見えないで、乗せるわけにいかぬのやと規則に書いてあるんだと言ったって、子供には通用しない問題であるし、また言うこともできなかった。結局、私たちは、飛行機だと三十分ぐらいで行けるところを三時間半かけて、そして疲れ切って家へ帰省させてもらったという手記でした。 私は、そのときに、運輸省の関係者を呼んで、これ、どうなっているんだと問題提起したんですが、今でもそうなんでしょうか。運輸省、お見えでございますか。
○丸山政府参考人 御説明を申し上げます。 一般的に申し上げまして、航空機の運航の安全を図りながら障害者の方の移動を最大限確保するということが非常に大事であることは論をまたないところでございます。 一方で、航空会社におきましては、運送約款におきまして、重傷病者及び付添人のない乳幼児につきましては搭乗を制限することがある旨定めておるところでございます。これは、先ほども先生から御指摘ございましたが、緊急の脱出時におきます旅客の安全を確保する観点から行われておるものでございます。さらに、この約款を受けまして、航空会社は旅客の安全を確保するために社内規程をいろいろ定めておるわけでございます。 ただいま先生御指摘ございました視覚障害者が乳幼児二名を連れて搭乗する場合につきまして、航空会社におきましては、現在のところ、次のように対応するというふうに聞いております。飛行機の大きさによって違うわけでございますが、737型機、これは百二十五席の飛行機でございますが、これよりも大きな航空機への搭乗の場合につきましては、飛行機の大きさによって若干の違いはございますが、付添人のない視覚障害者の方が一人で最大四人まで乳幼児を同伴することが可能でございます。737型機につきましては、視覚障害者が同伴できる乳幼児につきましては原則一人ということになってございます。 ただし、搭乗の場合、現場におきまして安全上の支障がないと判断される場合、例えば周りの方が乳幼児につきまして付き添いをすることに同意していただくとか、そういう場合におきましては、ただいま申し上げました一人の制限数以上の乳幼児の同伴をすることが可能となっております。
○寺前分科員 若干いろいろの研究をされたように今の話から聞けますけれども、最近読んだ新聞にこういうのがありました。昨年四月、神奈川県に住む聴覚障害者の夫婦が五月の連休に海外旅行をしようと団体旅行の申し込みをしたところ、後になって健常者の同行がないとの理由で夫婦のみの参加を断られるという話が出てきました。 障害者が全面的に社会参加するということになると、人さん並みに海外へ旅行もしたいという問題も出てくるでしょう。私は、もう少し配慮のある社会的参加への条件をどうつくっていくかということをむしろ考えなければいけないんじゃないだろうか、つくづくそう思うわけです。これは改善を一層進められるように期待をしたいと思います。 次に、こういう問題も持ち込まれていました。修学旅行についていろいろ研究をしてこられたんでしょうけれども、今日でも障害になっている問題として、こういうのがあるのです。 昨年十一月、運輸省に川崎市の教職員連絡会から要望が出ていると思いますが、修学旅行の専用列車に車いす用のトイレがない、通路で新聞紙を敷いて用を足しているという話が載っています。 川崎市内の小学校では、毎年六年生がJR東日本の専用列車で日光へ修学旅行を実施してきています。今年度も小学校、障害児学校百十五校の一万五百四十六人の児童が参加する。その中で、障害児が七十四人、車いす利用児が五人いる。 列車には車いす用のトイレがなく、学校や旅行会社が車内に簡易トイレを持ち込んでいるのですが、トイレの室内が狭く、便座は不安定で、子供に耐えがたい苦痛を与えている。通路を先生がカーテンで仕切って、新聞紙の上にトイレットペーパーを敷いて用を済ませている。我慢してお漏らしをする子供も出てくる。こういう事態が今発生しています。せめて和式トイレを改造して洋式にするとか、またおむつ交換のときのベッドがわりに、ボックス席を取り外して長いす席にかえるとか、そういうようなことをもう少し研究してもらえぬものなんだろうかという訴えです。 私は、学校を卒業するに当たって、修学旅行というのは一つの語りぐさに生涯の中に出てくると思う。障害者なるがゆえにお漏らしをしたり、世間の人に見られるのがかなわぬという問題を考えたときに、積極的にこういう問題を解決するという立場に立って当然だと思うのですが、全国的にこういうことを調査されたり対策を指導されたり運輸省としてなさっているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
○押田政府参考人 身体障害者等のいわゆる交通弱者の皆さんが安心して鉄道を利用していただけるというような環境を整備することは、非常に大切なことであると認識をいたしております。このため、運輸省といたしましては、今国会にも交通バリアフリー法案を提出いたしましたほか、車両構造の面に関しましては、心身障害者・高齢者のための公共交通機関の車両構造に関するモデルデザインを平成二年の三月に策定をいたしまして、交通弱者の皆さんに配慮した車両の導入についても努力をしてまいってきておるところでございます。 今御指摘のございました修学旅行の専用列車の御要望についてでございますが、車いす用のトイレの設置につきましては、現在使われております車両の大改造を伴う関係もございまして、現状ではなかなか難しいという実情でございますが、洋式の簡易便座が何とか設置できないものかどうか、またおむつ交換なんかがあった場合に使えるようなロングシートとカーテンレールの設置ができないか、そういったことにつきまして、現在JR東日本の方において鋭意検討を行っておるところでございます。よろしく御理解をいただきたいと思います。
○寺前分科員 この問題についても、運輸委員会ではございませんのでここで深く追及はいたしませんけれども、今日に至るまで楽しい修学旅行であるべき姿が楽しくないままに障害者が置かれているという事実は、お認めのとおりなのです。だから改善が要る。私は、そういう意味では、障害者に対する壁というのは、社会参加する上においては非常にたくさん多方面にわたってあると思うのです。 厚生省にちょっとお聞きしたいのですが、障害者プランは、障害者に対する在宅サービスの充実として、ホームヘルパーについては約四・五万人、デイサービスセンターについては約一千カ所、ショートステイについては約四千五百人となることを目標として、計画期間内にそれぞれ整備すると書いてあります。この目標は、障害者の期待にこたえる数字とは簡単に言えないと思うのです。同時に、私は、こうした人数の目標だけでいいのかということになるといろいろ考えさせられます。 もう十六年前のことになりましたが、千葉でこんな話がありました。重度の肢体障害者同士が結婚して子供を産んだ。お父さんは手がほとんど使えず、両足で生活をされている。お母さんは、最初の子供を産むときはまだ元気でしたけれども、二人目を産もうかという話になってきたときには、たび重なる疲労のせいで両手が弱ってくるし、子供を抱いてやることも難しい状態になってきた。そこで、二人目の子供を産もうというときには、施設に預けようか、それとも自分たちで育てようか、いろいろ夫婦で悩み、夫婦で相談し合った。その結論は、そうはいっても、やはり自分で育てようじゃないか。自分たちで育てようと決意はしたけれども、実際問題になったら、産まれてくる赤ちゃんに対して、お父さんの両足とお母さんの片手を使っておむつをかえる、おふろの問題が出てくるということで非常に困難になる。ボランティアの人の御援助で解決の方向を打ち出していって、自治体にもいろいろ相談してきたという経過があるわけです。 何でそういうときに、積極的に、赤ちゃんのおふろ、おむつの交換、そういうために介護しようじゃないか、ホームヘルパーの派遣ができますというふうにならないものだろうかとつくづく思ったのですが、今でもそういうままですか。どうですか。
○今田政府参考人 身体障害者のホームヘルプサービス事業につきましては、重度の身体障害のために日常生活を営むのに支障がある、そういう障害者に対しまして、身体介護あるいは家事援助などのサービスを提供する、こういう目的で行われている事業でございます。 御指摘のケースのように、自分の子供の入浴を御夫婦でさせたい、しかしなかなか難しいといったような場合につきましては、これは家事援助の一つということでございまして、ホームヘルパーを派遣することは可能である、このように考えております。
○寺前分科員 そうすると、いつからそういう改善がなされたんでしょうか。
○今田政府参考人 制度発足当初、昭和四十二年からこの制度があるわけでありますが、この当時から基本的に家事、介護に関することというふうにされておりまして、御指摘のようなケースについては、実はその時点でもホームヘルパーが派遣できていたのではないかというふうに理解をしているわけであります。ただ、実際に障害者自身に対する介護というふうに認識している場合に、子供は障害者ではないわけでありますので、そういった意味で、認識にもしかしたら十分な理解が行き届いていなかったのかもしれない、こういう点があるのかもしれません。 したがって、障害の種類や程度、それから家族の状況はいろいろ多様であります。これによりまして、できるだけ適切なホームヘルプサービスができるようにということでこれまでも指導してきたつもりでありますが、先生の御指摘の点も踏まえまして、育児すべき親が障害者であり、十分に子供の世話ができないような場合にはホームヘルパーの派遣が可能だということで、今後とも引き続いて周知徹底には努めなければならない、このように考えております。
○寺前分科員 いや、私も今聞いて、それだったら、初めからあるんだったら、さっさと設定してくれたらいいのにな。今まで大騒ぎしてきたんだから。だから、それは指導をかけておったんだから、指導を徹底すると言うんだから、それは結構なことだ。 要するに、官房長官に聞いていただきたいのは、幾つかの例を挙げたけれども、欠格条項だけがすべてを律しているわけじゃないんだ。こうしていっぱいある。いっぱいある問題に精神の障害者の問題もあるでしょう。あるいは、共同作業所が、これは国で面倒を見ている範囲と面倒を見ない範囲というのは、面倒を見ない範囲の方が障害者には非常に多い。障害者の問題というのは、障害者プランの計画期間中にこういうことをやりますといっても、それにはみ出している分野はようけあるし、あの範疇の中においても、メスを入れなければならないたくさんの問題があるということを認識していただきたいということで幾つかの例を今挙げさせていただいたわけです。 そこで、私は官房長官に二つの点を聞きたいと思うんです。 一つの問題は、いろいろな問題を障害者から各省庁に持ち込まれていると思うんです。積極的に各省庁は、社会参加の障害になっている諸問題を官房長官が握っておられるところの委員会に対して報告をさせてもらう。全面的な調査を報告させていただいて、新たな障害に対する計画をどうするのかということはひとつ考えてもらえぬだろうかというのが私の提案の一つなんだ。 それからもう一つの提案は、市町村が障害者と日常生活の中において接触しておられるのは大きいと思う。ところが、市町村の障害者計画というのはやっと五〇%に到達したところだ。二年前の場合には、もっと少なかったですよ。だから、それだけの前進があったのか知らないけれども、まだ半分だということで、これでいいんだろうか。原因はどこにあるんだろうかということを官房長官の手元で研究していただいて、障害者プランを市町村が持てるように考えてもらえぬだろうかな。 私はこの二つの問題を官房長官に提起したいと思うんです。いかがでしょうか。
○青木国務大臣 ただいま議員から御指摘のありました二つの問題、非常に大切な問題でございますので、私どもも今後真剣に取り組んでいきたいと考えております。 御指摘のとおり、障害のある方々が本当に障害のない人々と同じように社会の中で生活できるような社会をつくり上げることが一番大切な問題でありまして、政府としても真剣に取り組んでいきたいと考えております。 具体的な施策を進めるに当たって、障害のある方々の御意見に本当に直接耳を傾けるということが一番大切であると考えておりまして、現在御審議をいただいております来年度の予算の中で、障害施策に関する懇談会、これは仮称でございますが、私や総理自身が直接障害者の方々とお会いをして、直接生の意見を聞くための予算も計上をいたしておるような次第でございます。 今後とも、議員御指摘のような問題を十分踏まえて、政府としても全力を挙げて取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○寺前分科員 せっかくお答えをいただいたわけですが、市町村の方が五割しか進んでいないという問題について、ちょっと補足的に聞きたいと思うんですが、何か検討しておられるんだったら参考人の方から聞かせてください。
○佐藤政府参考人 御説明申し上げます。 障害者基本法に基づきます市町村の障害者計画の策定状況、先生から御指摘がありましたように、平成十一年三月末で四九・四%と五割を若干切っております。ただ、これは先生もおっしゃいましたように、平成十年度中に一六・一ポイント増加をいたしてこの数字になった経緯がございます。 さらに私ども、この数字をとるときに、今後といいますか、平成十一年度中にどのぐらいの市町村が計画を策定するか一応意向を聞いておりますが、平成十一年度中に策定を予定している市町村が六百三十八団体ございました。これが全部予定どおり計画を策定していただけますと、本年の三月末には約七割程度に増加するものと期待しておりますが、これは今後とも各市町村に計画の策定をお願いしてまいろうと考えております。
○寺前分科員 そのときにもちょっと言ったんですが、市町村はなぜおくれたんだろうか。御見解ありますか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。 規模に非常に差があることと、障害者に関する施策につきまして市町村でできること、できないことがございます。そういうこともありまして各市町村の中でもいろいろ御検討がおくれておったかと思いますが、今後一層督励をしてまいりたいと考えております。
○寺前分科員 私は、やはり財政問題抜きにして計画だけというわけにいかぬので、そこは国としても財政問題について積極的な施策を打って出るように要望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○萩野主査代理 これにて寺前巖君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして総理本府についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○萩野主査代理 次に、警察庁について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今田保典君。
○今田分科員 私は、民主党の今田保典でございます。 当面する交通安全の問題について警察庁に質問をしたい、このように思います。 まず最初に、平成十一年は交通事故死者数が九千五人ということであります。残念ながら目標としておりました九千人を割ることはできませんでしたが、これで四年連続一万人を割り、平成十二年の八千人台という目標が展望できる、こういう状況になってきているのではないかと思います。この件については関係者の大変な御努力に敬意を表したい、このように思います。 しかし、死者数は減ってきておりますが、事故の件数と負傷者数は相変わらず毎年ふえ続けておるわけであります。負傷者については初めて百四万人と百万人の大台を突破したわけであります。そんなこともありまして、私は気になりましたのでここ五年間の数字を調べてみたのですが、事故件数は平均三・一%、負傷者数は三・六%、こういう伸び率になっておるわけでございます。特に十一年については件数が五・七%、負傷者が五・九%という大変高い率になっております。 こうした伸び率の原因を考えてみましたが、免許保有者数は五年間で平均二・六%の伸びであり、車両数については一・四%、走行キロについては二・一%の伸び率であります。これから考えると、運転者や車の増加よりもかなり大幅に事故件数、負傷者数がふえているのではないかというふうに言わざるを得ないわけであります。 そこでお尋ねしますが、こういった状況、いわゆる増加の部分について、特に平成十一年は大変異常だというふうに言わざるを得ないわけでありますけれども、その原因について警察庁でどのように検討されているのか、今後対策をどのようにお考えなのか、お聞きをしたいと思います。
○坂東政府参考人 平成十一年中の交通事故発生件数は、委員御指摘のように、平成五年以降七年連続して過去最高を更新しておりますし、また、負傷者数も初めて百万人を超えたといったような状況にございます。 この負傷者数の内訳を見てみますと、重傷者数はここ十年間ほぼ横ばいで推移しているところでございますけれども、軽傷者数が増加しているために全体の負傷者数が増加している、こういった状況下にございます。 この交通事故発生件数と負傷者数の増加の要因といたしましては、自動車保有台数とそれから運転免許の保有者数が増加しておりまして、これに伴い、交通量が一貫して増加していることが大きいのではないかと思われるところでございます。 他方、こういった交通事故発生件数が増加する中において死者数が減少しているのは、官民挙げての交通事故抑止対策の効果があらわれているためではないかと思われるところでございますけれども、私どもの交通事故の統計分析から見てみますと、その要因というのは大きく二つほどあるのではないかと思います。 その一つが、事故を起こす際の速度が低下傾向にあることによって重大な事故が減少していること、それからもう一つが、シートベルトの着用率の上昇によりまして事故時の被害が軽減されている、こういったことが大きな理由に挙げられるのではないかと思われるところでございます。 いずれにいたしましても、警察といたしましては、第六次の交通安全基本計画に定めます、平成十二年までに年間の交通事故の死者数を九千人以下に抑止するという政府目標を達成するために現在全力で取り組んでいるところでございますが、今後とも、関係機関、団体と連携いたしまして、道路交通環境の整備とか、あるいは運転者や歩行者に対します交通安全教育、さらには各種の広報媒体を活用いたしました広報啓発活動等をより一層促進いたしまして交通事故の減少に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○今田分科員 今ほどいろいろ分析された御意見があったわけでありますけれども、最近、新聞等でも大変報道されております若者のいわゆる厚底靴とか、若い人が運転にふさわしい服装で運転されているかといえば、私から見ればそうでもないというようなこともあるわけでありまして、現代の若者の気持ちといいますか、運転に対する心構えといいますか、そういったものもどこかでやはり分析してみる必要があるのではないかというふうに意見として申し上げたい、このように思います。 次に、事故防止の基本的な問題というようなことで今ほど申し上げましたけれども、それはそれとして、事故防止に本格的に取り組むためには、まず総合的に交通事故を分析し、その対策を講じる機能が不可欠だと思います。残念ながら、我が国はその機能が、後ほど申し上げますけれども、一部はありますけれども、アメリカ等では、交通関係行政から人事的にあるいは経済的にも独立した国家運輸安全委員会というものが設置されておるわけであります。こういったところで、交通安全についての全般的な問題として、事故の徹底した調査と分析を行っているようでございます。その結果を、ただ中でしまっておくということではなくて、やはり一般の方に情報公開をして、再発防止に当たっているということをお聞きしております。 こうした機能については、我が国では自動車事故対策センターあるいは交通事故総合分析センターがあります。その活動に私も期待しておったわけでありますけれども、どうもこれまでの活動を見てみますと、とてもそうした役割を果たしているとは言えない状況ではないのかなというふうに感じております。 総合的な事故分析とその対策をする機能がどうしても必要だと思いますが、どのようにお考えで、また今後どのようなことを考えていらっしゃるのかお聞かせをいただきたい、このように思います。
○坂東政府参考人 道路交通法の交通事故調査分析センターとして指定を受けております財団法人の交通事故総合分析センターは、交通事故と人、道路、車両の三要素を中心としたデータを有機的に結合いたしまして、一つは、交通事故統合データベースによるマクロ調査分析、それからもう一つは、実際の交通事故現場に直接臨場いたしまして行うミクロ調査分析、この両手法を駆使いたしまして、総合的な分析調査研究を行っているところでございます。 この分析センターのこれまでの調査研究の中には、例えば、全国の交通事故多発地点約三千二百カ所というものを抽出したものがございまして、その調査研究をもとに、現在、各都道府県警察と道路管理者が一体となってこれらの多発地点の改良を行っているところでございます。このような形で、分析センターの調査研究の成果というものは実際の交通安全対策の現場に生かされているところでございます。 また、この分析センターにおきましては、これらの調査研究の結果を、単に調査研究報告書としてまとめるだけではなくして、一般の人にもわかりやすい普及版として、広報誌、これはイタルダ・インフォメーションと呼んでおりますけれども、この広報誌を年四回発行いたしまして、全国の自治体、関係機関、団体等に無償で幅広く配布いたしまして、御活用をいただいているところでございます。 警察庁といたしましては、関係行政機関とも連携を図りながら、今後とも、分析センターの積極的な活用を図るとともに、より充実した調査研究を実施するように指導協力いたしまして的確な交通安全対策の実施に努めてまいりたい、このように考えております。
○岩崎政府参考人 御指摘のとおり、運輸省といたしましても、事故再発防止の観点から、事故の調査分析及びその結果を活用した安全対策の充実が重要だと認識しております。 このため、昨年の六月に運輸技術審議会から答申をいただきましたが、その答申を踏まえつつ、交通事故総合分析センターの一層の活用を図るとともに、昨年八月から自動車事故対策パイロット事業を開始しまして、陸運支局も活用した事故調査分析の充実を図っているところでございます。 御指摘ございました自動車事故対策センターにおきましては、これらの事故調査結果も活用しつつ、自動車の安全性を評価する自動車アセスメントを実施するなどの安全対策を進めているところでございます。 今後とも、交通事故総合分析センター、自動車事故対策センターなどの活用を一層図りつつ、事故調査の分析充実、その結果を活用した安全対策の充実に努めてまいりたいと思っておるところでございます。
○今田分科員 この事故対策センターの関係なんですが、いわゆる事業所で運転者を抱えている方が多いわけですけれども、その中で、従業員が交通事故を起こした、あるいは、この人はどうも事故が多発しているなというような状況、あるいは分析センターでも、いわゆる人間として本当に運転する人にふさわしいのかというようなこと、そういった一般の事業者からの依頼、あるいは事故対策センターでの講習といいますか、そういった利用状況についてはどうなんですか。ちょっとお知らせいただきたいと思います。
○岩崎政府参考人 事業用自動車、バス、タクシー、トラックにつきまして、自動車事故対策センターにおきましては、一つは運行管理者に対する講習、これをやっておるところでございます。それから、運転者に対しましても適性診断をやっております。 運行管理者につきましては、一年に一回そうした講習を受けるようにということで指導しておりまして、やっておるところでございます。運転者につきましても、できるだけ適性診断を受けるというようなことで、大多数の方に受けていただくように指導しているところでございます。 今後とも、そうしたものをより一層充実するよう検討を進めていきたいと思っているところでございます。
○今田分科員 私もその件については、バス会社出身ですので、そういったところにも関係しておりましたので、分析センターとか事故対策センターに人を送り込んだ経験があるわけです。 ただ、そういう場合、そういう診断をされて、事業所に、この方はこういうところがありますよ、こういう欠点があり、こういった長所がありますよというようなことの一つの見解というものを出してくるわけでありますけれども、事業所で運転手として仕事をして、果たしてその後は無事故で通されているのか、あるいはまたまた事故を起こして迷惑をかけているのか等々について、センターで何か対策をしているのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○岩崎政府参考人 今申し上げましたように、運転者に適性診断を受けるように指導しておりますけれども、その適性診断の結果を日々の運転業務に生かすようにということで、運行管理者の方に、そうしたことの業務をするよう指導し要請しているところでございます。 ただ、今やっていることが必ずしも十分かといいますと、少しやはり反省して、より考えなきゃいかぬところもあろうかと思っておりますので、先ほど申し上げました、昨年六月に運輸技術審議会の答申をいただきましたけれども、その答申の中でも、今先生の御指摘のところを少し強化するようにというようなことで御指摘を受けておるところでございます。今その辺を勉強しているところでございますので、今後ともその方向で考えていきたいと思っているところであります。
○今田分科員 ひとつそういうことで、大変なこういった交通事情を踏まえながら、皆さん運転してだれでも事故を起こすつもりではいないわけでありまして、今後も御努力をお願い申し上げたいというふうに思います。 もう一点だけ、これは質問通告はしていなかったんですが、今、交通安全運動を、全国各地で週間、旬間というようなことでやっておりますけれども、どうも私から見ればマンネリ化しているんではないかなというふうに思うんですね。特に、田舎の方は、婦人会の役員の方とかあるいは部落の老人会の役員とか、そういった方が交差点等に立って交通事故防止に努めている。こういうことでは大変敬意を表するんですが、どうもそれを見て新鮮さを感じない、あるいは、事故防止に努めなければならぬなという気持ちに運転手が本当になっているのかなと思えばそうでもないような感じもするんですが、この点について、今感じていらっしゃることをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○坂東政府参考人 委員御指摘のように、交通安全運動は昭和二十三年から開始いたしまして、既に五十年というものを経過しております。 この間にこの交通安全運動というものが交通事故防止とかそういったいろいろな面に果たしてきた役割というのは大変多うございますが、今現在の事故発生状況等を考えますと、一番重要なのは、やはり地域に密着した、お年寄りとかあるいは子供さんたちに対する交通安全教育でございますので、こういった点がさらに春、秋の交通安全運動を通じて徹底できるような形で、いろいろと創意工夫を凝らしていきたい、このように考えております。
○今田分科員 ぜひひとつ御努力をお願い申し上げて、次の質問に入りたいと思います。 次は、自動車教習所関係についてお尋ねをしたいと思います。これまた交通安全と極めて関係の深い問題でありますので、お尋ねをしたいと思います。 まず最初に、教習所の事業の現状についてでありますが、警察庁はこの事業の監督官庁であります。当然のことながら把握されていると思うんですが、自動車教習所事業の指定あるいは非指定を合わせた業界全体の事業者数、従業員数、年間売上高あるいは経常収支の概要及び従業員の平均年齢あるいは平均勤続年数といった、事業の基本的な数字についてお答えいただきたいんですが、よろしくお願いします。
○坂東政府参考人 自動車教習所の現状についてお尋ねでございますが、平成十年末現在、事業者数につきましては、これは自衛隊が設置するものを除きますけれども、指定自動車教習所は千四百六十四カ所、それから指定を受けていない届け出自動車教習所は二百四十七カ所となっております。 また、従業員数についてでございますが、平成十年末現在で、指定自動車教習所における教習指導員と技能検定員の数は約四万三千人でございます。それから、届け出自動車教習所において教習に従事している者の数は約千百人でございます。 さらに、年間の売上高についてでございますが、中小企業庁が行った調査結果によりますと、これは年によって差異がございますけれども、一指定自動車教習所当たり、平均で約三億円から四億円という形になっております。これからいたしますと、業界全体としての年間売上高は約五千億円程度ではないかと推測されるところでございます。 次に、経常収支についてでございますが、同じく中小企業庁が全国十六教習所に対して行った調査結果によりますと、平成九年度は、健全企業と欠損企業を含めた当期利益の平均は約八百五十万円でございます。なお、健全企業のみの当期利益の平均は約千五百万円でございます。 次いで、従業員の平均年齢についてでございますが、これは、全国のデータがございませんので都内のものについてお答えしたいと思いますけれども、都内のすべての指定自動車教習所につきましては、平成十一年末の教習指導員と技能検定員の平均年齢は約四十五歳となっております。 最後に、平均勤続年数についてでございますが、同じく全国のデータはございませんが、都内のすべての指定自動車教習所については、平均勤続年数が十六年から十七年となっております。
○今田分科員 今ほどお答えいただいたように、いわば年間五千億円ある商売だ、こういうことでございますけれども、そういったことを考えれば、自動車教習所は大変立派な産業であるわけであります。この車社会において重要な役割を果たしておると私は認識をしております。また同時に、産業として多くの問題を抱えてもおるわけでございます。 私が申し上げたいのは、産業を所管する行政官庁は、その産業の経営や労働などさまざまな問題について指導監督する責任を持っているのではないかというふうに思います。もっとも、この場合、個別事業の経営や労働問題を言っているのではなく、産業全体の問題としてであります。 この認識のもとに現状を見てみますと、警察庁の監督官庁としての対応にいささか問題があるのではないかというふうに言わざるを得ないわけでございます。警察行政という特殊な立場から、産業行政に対して、指導するということについては戸惑いがあるかもしれませんけれども、現実には自動車教習所産業を所管しているわけでございます。そういう意味からして、監督指導責任を果たすことは当然ではないかというふうに思うわけでございます。 こうした監督官庁の対応を反映して、教習所業界は産業として全く機能しない状態に置かれているわけであります。このままでは、事業の健全性あるいは発展性、またそこで働く労働者の生活安定は望めないのではないかというふうに思うわけでありますけれども、国家公安委員長の御見解をお尋ねしたいと思います。
○保利国務大臣 自動車教習所業については、仰せのとおり、警察庁が所管をしております。いろいろ経営上の問題その他たくさんありますし、最近では大変競争も激しくなって、教習者の獲得その他で随分いろいろ問題があると承知をしております。 ただ、交通安全的な観点から申し上げますと、この自動車教習所というのが健全な形で存在をして、きちんとした指導のもとに免許を取っていただかないというと、これはやはり日本全国の交通安全の問題に絡んでまいりますので、私どもとしては、この健全な発展のために、例えば税制上で特典を与えるとかいろいろな形をとりまして、今まで努めてきたところでございます。 委員御指摘のとおり、教習所は非常に重要でございますので、教習が適切に行われるというのとあわせて、教習所業が健全に発展をしていくように、私どもとしても、警察庁をして指導監督をさせたいと思っております。
○今田分科員 ぜひ御努力をいただきたい、このように思います。 ただ、これから申し上げたいのでありますが、現在の教習所事業の現状でありますけれども、十八歳の免許取得人口が非常に減っております。また、大変な過当競争の時代に入っております。とりわけ、平成十年十二月の教習カリキュラム改正以降は、それが一層激しくなっておるわけであります。全国各地で教習料金のダンピングや過剰宣伝あるいは過剰サービスが当たり前のようになってきております。 大都市、いわゆる東京都を中心にしたところでありますけれども、規定料金の、通常は三十五万円前後のものが三十万円前後、あるいは地方の都市では二十六万円前後のものが二十万円というふうに非常にダンピングが激しくなっておるわけであります。 私はこのことについてどうのこうのと言うつもりはございませんが、しかし、結果として、この料金ダンピングは、手抜き教習あるいはいろいろな規則違反あるいは送り出し教習、要するに、そういう交通安全に非常にかかわりのあるところでおろそかになりはしないのかという点について非常に心配をしているところでございます。 こういった業界の実態等について、監督官庁はどの程度把握されているのか、また、今後、こういったものについて心配をしているのかしていないのか、あるいはそういったことで指導されるのかどうか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○坂東政府参考人 お答えいたします。 指定自動車教習所における教習が法令に定められた基準に沿って行われなければならない、これはもう当然のことでございます。御指摘のような、送り出し教習などと言われるように、十分な教習を行わずして技能検定が終われるというようなことは決してあってはならないこと、このように認識しております。 したがいまして、仮に、そのような疑いが認められる場合におきましては、指定自動車教習所に対しまして立入検査とかあるいは教習や検定の立ち会いを行うなどいたしまして、不適正な教習が行われないように指導監督を徹底してまいりたい、このように考えております。
○今田分科員 ひとつぜひそういった点について、交通安全にかかわる問題でございますので、御指導いただきたい、このように思います。 次に、自動車教習所で、今バスとタクシー関係の運転免許、いわゆる二種免許という制度があるわけでありますけれども、全体の年齢構成が高くなっているという中で、当然、そういったバス、タクシーの運転手も非常に高齢化が進んでおります。そういった関係もありまして、運転者が非常に不足をしておる状況でございます。そこで、二種免許を自動車教習所で指導するといいますか、研修をしながら教習をする、こういうことで二種免許の教習制度を採用したらどうなのかというようなことを私はかねてから申し上げておるわけであります。 この点について、二種免許を教習所でも取れるんだよというようなことをいろいろ検討されているというようなことをお聞きしておるわけでありますけれども、今のそういった状況について御報告をお願い申し上げたいと思います。
○坂東政府参考人 お答えいたします。 指定自動車教習所における第二種免許の教習、技能検定制度の導入につきましては、昨年の四月に運転免許制度に関する懇談会の中間提言を受けまして、それ以来、その導入に向けて警察庁として検討を行っているところでございます。 この検討に当たりましては、第二種運転免許の水準を低下させることなく、一層の道路交通の安全が確保されますように、教習、技能検定に当たる教習指導員とかあるいは技能検定員の要件、さらには教習施設、教習運営のあり方など、必要な条件の整備について十分に配慮しながら、第二種免許に必要な能力が十分に習得されるような教習課程のあり方とかあるいは第二種免許の試験制度などについても、鋭意、現在検討を進めているところでございます。
○今田分科員 以上、自動車教習所についてお尋ねをしていろいろ御回答をいただいたわけでありますけれども、いずれも、今自動車教習所は大変な苦しみを味わっておるわけであります。したがいまして、先ほどお答えいただきましたように、いろいろな助成というものが必要な時代に来ているのではないか。特に、固定資産税、あるいは高齢者用の講習教材、そういったものに対しての特別償却の措置等々、いろいろ問題があると思います。そういったものについて、ぜひいろいろと御検討されまして御配慮をお願いしたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○高橋主査 これにて今田保典君の質疑は終了いたしました。 次に、三沢淳君。
○三沢分科員 自由党の三沢淳です。 本日は、保利大臣初め政府参考人の皆さん、本当に御苦労さまでございます。 私は、この分科会で地元のことができるということで、今回この第一分科会をやらせていただきましたが、実は、今、名古屋でイラン人による覚せい剤取引が昼夜を問わず堂々と行われているという、名古屋の皆さんの生活が本当に不安視されて、どうなっているんだというような声を市民の方々からよく聞くようになりました。 そこで、国の経済対策もさることながら、やはり国の危機管理ということで、関連して少しお聞きしたいと思います。 まずは、最初に聞いておかなきゃいけませんが、私は、国民の生命、安全、財産を守るのはやはり警察の方や消防の方だと確信しております。この方以外に我々が安心して任せられる人はいないと確信をしております。 その中で今回の新潟県警の問題がありましたが、最前線で頑張っておられます刑事や警察の方々は、本当にこの問題によって士気に影響しているんじゃないかと心配しておりますが、まずは大臣に、この幹部の方が起こされた問題に対して、警察の組織のあり方、そこらの認識はどういうふうにお考えになっておられるか、お願いいたします。
○保利国務大臣 私が国家公安委員長に就任をいたしましてから、その後、神奈川県における事件が表に出てまいりまして、それをいろいろ国会でもお取り上げをいただきましたし、さらに私自身この処理に一生懸命当たってまいりました。 警察というものはやはり内部の秩序維持ということが非常に大事であるし、それで市民の信頼を得るということを第一義に置いて考えてもらいたいということを警察本部長の会議でも口を酸っぱくして申し上げたわけでありますが、そして、警察の組織の改善に向けて全力を尽くして、今、警察法の改正案その他、そればかりではありません、日常のいろいろな警察活動について襟を正していくようにしていたところであります。 そのときにこの新潟の事件が起こりまして、事件といいますか、事案と申しますか、極めて不適切な対応がございました。さらにまた、つい最近になってでありますけれども、県警本部長並びにそれを監察に行った方との間で不適切な行動があったということを耳にしましたとき、実は、私はもう愕然といたしまして、これだけいろいろなことをやってきたのに何で言うことを聞いてくれないんだという思いが非常に頭の中をよぎりました。 それからいろいろな対応を考えていきましたけれども、だんだん真相がわかってくるにつれまして、これはとてもではないけれども私もとてもいたたまれないという気持ちで、警察庁の幹部ともいろいろ御相談をしながら対応を進めてきたところでございます。 今後とも、この問題、ある意味でいえば警察内部の体質が表に出たということでありますので、こういうことがほかにないのか、また、今後起こらないようにするためには、本当に真剣に、これからどうしていったらいいんだというようなことについて十分検討をし、そして実効の上がる規律維持方策をとっていかなければならない、こんなふうに思っておるわけであります。 このたびのことにつきましては、国民の皆様、また、とりわけ被害者及び御家族及び御親族の皆様方には、大変御心配をおかけし、御迷惑をおかけし、私は心から国家公安委員長としておわびを申し上げたいという気持ちでいっぱいであります。その気持ちを今後の方策にしっかり生かしてまいりたい、こう思っております。
○三沢分科員 今、大臣のお言葉を聞きまして、私も、我々の生活、安全、財産を守ってくれるのは本当に警察の方や消防署の方と確信をしております。 その中で、今、犯罪の多様化、特に北朝鮮の工作船など領海侵犯や、凶悪犯罪、ましてや青少年の陰険な事件など、警察の方が日々苦労されていることが手にとるようにわかりますが、その中で、町の中では空き交番もありますし、もっともっと警察の方の人数もふやし、充実すべきではないか、私はそういうふうに考えております。 特に、今公務員の削減などと言われていますが、消防や警察の方々は逆に人数も含めて充実し、危機管理に対して、いざというときに素早く反応できる、そういう組織づくり、充実が必要ではないかと思われますが、大臣はこの警察や消防を充実するということに関してどういうふうにお考えでしょうか。
○保利国務大臣 国家の治安を維持するというのは、国家を正常に営んでいきます場合に大変重要な要素であって、治安が乱れて経済の発展を期する、そういうことはできないと思っております。そういう意味で、委員御指摘のとおり、治安維持に対しては、やはり国を挙げてその充実に努めていかなければならない、私はそう思っております。 そういう意味で、委員御指摘のとおり、警察官、非常に重い仕事をしておりますし、現場の皆さんは本当に御苦労されて、忠実に務めていらっしゃる姿を思い、そしてまた他方では犯罪が非常にいろいろな形で増加をしてきている、新しい種類の犯罪もどんどん出てきているというようなことを考えますときに、今の警察力、特に人員面で大丈夫なのかどうかということについては、私も強い懸念を持っております。 行政改革ということが叫ばれている世の中ではありますけれども、しかし治安の維持というのがやはり国家にとって大切だという観点から申せば、ただ減らせばいいというものではない、私はこう思っておりますので、今後、人員の増強等を含めて、いろいろなところと交渉していかなきゃならないと思いますけれども、私は努力をしてまいりたいと思っております。委員におかれましてもぜひ応援をしていただきますように、お願いをいたします。
○三沢分科員 私も大臣と同意見でございます。行政改革というのは、減らすことではなしに、本当に国民の安全を守るためには、ふやしたりすることも行政改革の一つじゃないかというふうに確信をしております。緊急の場合の対応が素早くできるような、そういう体制をぜひつくっていただきたいと思っております。 次に、一昨年一月、政府の第三次覚せい剤乱用期宣言以来、薬物犯罪に対する国内外での取り組みは、各省庁の連携のもと取り組まれていると思いますが、まずその皆さんの御苦労に感謝したい、そういうふうに思っております。 しかしながら、押収したり逮捕したりするのですが、この事態はおさまりを見せないで、より拡大の方向にありまして、警察の資料によると、平成十一年度の覚せい剤押収量は千九百七十五・九キロ、約二トン、平成十年の五百四十九キロの四倍となっています。事件が大型化して、摘発、検挙が増加した結果であろうと思います。 でも、これだけ摘発されれば、本当は品不足で覚せい剤の値段が、末端価格が上がってもいいはずなんですが、実は、国内での末端価格は、一回分〇・三グラムなんですけれども、二千円と言われています。これは高校生が小遣いで買える値段でありまして、特に平成八年以降の少年の検挙が急増しています。 この覚せい剤犯罪は拡大する一方ですが、今の現状とこれからの対応についてちょっとお伺いしたいと思います。
○黒澤政府参考人 薬物事犯の現状についてお尋ねでございますが、委員がただいま御指摘なさりましたように、覚せい剤でございますが、押収量約二トンということで、これは過去五年間の総量を上回るほどの量でございまして、また覚せい剤事犯の検挙人員も高水準で推移するなど、第三次覚せい剤乱用期の極めて憂慮すべき状況にあるものと認識をいたしております。 また、名古屋市でございますが、久屋大通公園付近におきまして、来日イラン人組織による薬物密売事犯が多発するなど、深刻な状況にございまして、昨年の覚せい剤事犯でございますが、検挙人員が五百六十人、押収量が三十四キログラムに達しておりまして、ともに平成に入りまして最も高い数値となっております。 対策でございますが、こうした情勢を踏まえまして、我が国への覚せい剤密輸の主要ルートとなっております中国ルート、北朝鮮ルートの壊滅、悪性の高い密売組織、名古屋でございますとただいま申し上げました久屋大通公園付近を含む薬物密売多発地区への捜査力の重点配分による密売事犯の効果的な取り締まり、末端乱用者の徹底検挙、青少年を初めとする社会の各層に対する効果的な広報啓発活動の推進等の薬物対策を強力に推進してまいる所存でございます。
○三沢分科員 今回も名古屋で、ちょうど今参考人も言われましたが、久屋大通、通称セントラルパークというのですけれども、名古屋の皆様が、子供さんからお年寄りまで、本当に名古屋の一番繁華街のど真ん中で、散歩したり、デートをしたり、いろいろ休憩したりして、一番憩いの場なんです。ここが麻薬の取引の巣になっているという、もう市民が全く近づけないというような状況になりまして、昨今、おとり捜査で何人か捕まえていただきまして大変ありがたいと思っております。もっともっと、本当は根っこから捕まえなきゃいけないのですけれども、その努力には大変感謝しております。それと同時に、市民の皆さんの安全という面で、もう少し警察庁の方から県警本部の方にもいろいろ指導していただければというふうに思っております。 特に、これから名古屋は、万国博覧会や中部新国際空港ができまして、いろいろな外国の方が入ってこられますし、特に外国人もふえまして、犯罪もふえるんじゃないかと思いますが、そこらの対処をどういうふうに県警の方で指導されるのか。 それと同時に、また警察官の方が、麻薬Gメンの方もそうですが、外国人の方というのは日本人と違いまして、各地域の警察の方に聞きますと、物すごい力を出して、普通の逮捕ではなかなか難しい。そういう意味で、警察官の方やGメンの方の命にかかわるような問題がこれからは起きてくるんじゃないか、そういうふうに心配しております。野球でも、勝負事は先制攻撃だといいます。まず先に相手を一気に攻めた方が優勢に戦えるというのが、これは勝負の鉄則でございますので、今までとは違う犯罪がたくさん起きてくる場合、警察官の方の命の保証、麻薬Gメンの方の命の保証、特にピストルなどは必要最小限と言われますけれども、どこまでそれが使えるのかどうか。 ましてや、外国人になりますと、今は内紛や戦争とか体験した人たちが中に一人でもいますと、ボクシングとけんかは違うのですけれども、やり方が全く違うものですから、そういう人たちが来た場合に心配しますのは、ピストルを奪われて逆に撃たれるんじゃないかとか、これからは、考えられない犯罪が起きてくると思います。その辺のやはり第一線で頑張っておられます皆さんの体制といいますか、予防といいますか、そこらはどのようにお考えというか、進んでおられるのでしょうか。
○黒澤政府参考人 万博開催や中部国際空港開港を名古屋市では控えておるわけでございますが、今後増加が予想される薬物事犯、来日外国人犯罪に対しまして、愛知県警察では、過去に国際捜査課も設置をいたしておりますが、本年の一月の一日でございますが、愛知県警察国際化対策委員会を設置いたしまして、国際化する犯罪情勢に的確に対応するための総合対策を講じておりますほか、部門間の連携及び情報の共有化により捜査体制の整備を図りますとともに、他府県警察とも共同合同捜査を積極的に推進するなど、警察の総力を挙げて取り組んでいるものと承知をいたしております。 また、名古屋市における凶悪犯等につきましては、通常の警戒、検挙活動はもちろんでございますが、本年も二月に不良外国人の一斉検挙活動を実施しイラン人を逮捕いたしております。また、昨年の六月からでございますが、本部の執行隊、これは自動車警ら隊でありますとか機動捜査隊でありますとか、そういった執行部隊でございますが、そういった本部執行隊、あるいは所轄署の直轄隊が中心となりまして、警戒、検挙活動を行っておるところでございます。 久屋大通公園につきましては、特に環境浄化対策の推進ということで力を入れておるところでございまして、地域警察におきましても、昨年からでございますけれども、ちょうど公園は東署と中警察署の境界になっておるわけでございますが、共同活動区域に指定をしまして、相互に警らを実施するなどの対応をいたしておるところでございます。 受傷事故の防止につきましては、万全を期しておるところでございます。
○三沢分科員 大変ありがたいと思っております。 特に、名古屋は万国博覧会が開かれますし、これはテーマが自然との共生をうたっております。このチャンスに名古屋市は世界にアピールをしたいと思っておりますので、ぜひ安全面でも、海外の方が来られた場合に、名古屋はすばらしい、きれいな町だ、自然との共生ができて、これからの都市づくりはこういうふうな形でやっていくのだというような、そういう町づくりをしてまいりたいと思いますので、外国の方、もちろん地元の方もそうですが、安全な町という意味でまた御努力願いたい、そういうふうに思っております。 次に、今の覚せい剤の問題ですが、外国人や暴力団が地下で取引する覚せい剤犯罪には、先般成立いたしました通信傍受法が有効と言われてきました。八月の施行まで間もなくでありますが、この際、この法律がどのような利点があるのか、再度ちょっと確認したいと思います。
○黒澤政府参考人 覚せい剤等の薬物の密輸・密売事犯でございますが、その多くが暴力団等の組織を背景とする閉鎖的な集団による犯罪でございます。 その捜査につきましては、犯行が組織的かつ秘密裏に行われ、しかもその手段、方法といたしまして、携帯電話でありますとか転送電話などを使用いたしまして、大変手口も巧妙化いたしておること、さらにまた計画的に役割分担をして犯行を行いますので、犯人の範囲、役割分担等を特定することが困難であること、そしてまた組織の末端の被疑者を検挙いたしましても黙秘し続けることが多いために、これらの者から供述を得て組織中枢部を検挙することは困難であること、そしてまた組織的に証拠隠滅を図ること、こういったことなどから、通常の捜査方法では首謀者の特定、検挙を初めといたしまして、犯罪の全容解明というのが大変困難でございます。 このような実態にかんがみますと、さきに制定されました犯罪捜査のための通信傍受に関する法律に基づいて犯罪の実行に関連する通信を傍受することは、事件の背景を解明し、組織の中枢部に打撃を与えることができ、暴力団などの薬物犯罪組織の捜査上有効なものであると認識をいたしておるところでございます。
○三沢分科員 ぜひ、この法律ができましたので、特に、参考人もおっしゃったとおり、今名古屋の方では、直接取引ではなしに、携帯電話を使いながら覚せい剤の取引をやって巧妙になっておりますので、ぜひこの法律をしっかりと生かして、安全な町にしていただきたい、そういうふうに思っております。 次に、今、日本では外国人の方がたくさん入ってこられます。いい人が多いのですけれども、中には悪い人がいて犯罪を犯したりするので地域の警察では留置場とか拘置所がもういっぱいでして、特に、通訳の人とか、いろいろな文化の違いで、これまでと違った対応が求められてくると思うんですが、そこらをどういうふうに対処されるのか。また、犯罪を犯した人が強制送還されるんですが、これはまた随分ふえていると思いますが、この費用は、どこのどういう人が負担しているのかお聞きしたいと思います。
○石川政府参考人 お尋ねの外国人の留置の状況でございますけれども、平成十年中は、留置延べ人員、留置延べ人員と申しますのは、毎日の被留置者数を三百六十五日間足した数でございますが、三百三十万人のうち外国人は約四十八万人でございまして、全体の一四・五%になっております。また、平成五年と比較いたしますと、留置延べ人員が四二%の増加であるのに対しまして、外国人につきましては一二四%の増加となっているということで、外国人の留置の増加というものが大変著しいという状況でございます。特に、東京都あるいは愛知県等都市部におきましては、留置場の収容実態が非常に過密に今なっているところでございまして、その要因の一つとして、外国人犯罪等の増加というものがあろうかと思います。 警察といたしましては、こうした実態でございますので、外国人の被留置者に対しまして、言葉や習慣等の相違に配慮をした適切な処遇を行わなければならないということがございます。そういった観点で、勤務員の教育というものを徹底いたしますとともに、施設の整備というものも図っているところでございますし、また、法務省等関係機関と連携した早期の移監措置といったようなことにも今後努めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○三沢分科員 費用の点はどういうふうになっているんでしょうか。日本から外国へ送還する費用はどういうふうになっているんでしょうか。
○町田政府参考人 委員がお尋ねの退去強制費用の関係について御説明いたします。 退去強制者の送還の場合、自費で帰らせるというのと、運送業者の負担による送還というのと、それから国費による送還という三種類がございます。不法就労を初めとする不法入国者やあるいは不法残留者等の入管法違反の防止を図る観点から、自費出国が可能な被退去強制者については極力その努力をさせ、帰国用航空券または帰国費用の工面が立たないため送還が困難となっている者、あるいは、人道的配慮から早期送還が必要不可欠と思料されるごくごく少数の者についてだけ国費送還の措置をとり、円滑な送還に努めているわけでございますが、国費送還の措置をとっておりますのは、平成八年から十年の三年間で見ますと、〇・〇五%から〇・〇八%ぐらいの本当に少数の者についてしか国費送還はやっておりませんで、あとは基本的には自費出国あるいは運送業者負担という形で処理いたしております。 以上のとおりです。
○三沢分科員 国費は少しだということなんですが、送還した後、逆に言えば、にせのパスポートを持ち、捕まえて向こうへ送っても、またこっちへ帰ってくるというようなことがまだ個々にあるみたいですので、ぜひそこらを、二度と日本に入ってこられないように、そういうことを、国交がある国でしたら、向こうの国とよくお話をして、二度と日本に入ってこられないような措置をとっていただきたい、そういうふうに思っております。ですから、密輸で入ってくる、にせパスポートで入ってくることを徹底してどこかでチェックしていただきたい、そういうふうに思っております。 時間があと少しですので、もう一つ。 昨年押収されました覚せい剤のうちで、今言われていますのは、北朝鮮から積み出されたと見られる覚せい剤が全体の四三%に急増していて、四八%の中国に次ぐ第二位との報道がありました。これからは日本は、国交のない北朝鮮ルートといいますか、薬物に関して、麻薬、覚せい剤に関しまして、どのようにこれから対応されていくのか。まして、今、北朝鮮ルートはどのように認識されているのか。 私は島根県の出身でして、鳥取、島根は、あそこは海岸沿いなものですから、太平洋と違いまして、もうすぐばっと深くなっていますので、船が近くまで来て、漁船なんかに、陸揚げできるようなところが、たくさん個々に着けられるところがあります。国交があれば、向こうの政府と麻薬の防犯に関していろいろ話ができますが、こういう国に対してはどういうふうにこれから対処されるのか。 せっかく国内でいろいろやられても、どんどん北朝鮮の方から入ってきたら、これは幾ら国内でGメンの方や警察の方や海上保安庁の方がいっぱい頑張っても、ここらがしっかりしないとなかなか減らないんじゃないか。それが今の末端価格が下がっている、そういうところじゃないかと思われますが、どのようにこれから認識されていくんでしょうか。
○黒澤政府参考人 昨年検挙いたしました北朝鮮仕出しに係る覚せい剤密輸入事件、すなわち、北朝鮮から我が国に向けて覚せい剤が積み出されまして密輸入されました事件は二事件ございまして、その押収量は合わせて約六百六十五キロに上りまして、先ほど来出ております全押収量、約二トンでございますが、それの約三三・六%を占めておるところでございます。 北朝鮮からの覚せい剤密輸は、昨年から急増いたしておりまして、中国からのものと並びまして我が国への覚せい剤密輸の二大ルートとなりましたが、その壊滅は薬物対策の当面の重点の一つであるものと認識をいたしておるところでございます。 そのような観点から、国交のない北朝鮮からの密輸事件の取り締まりにつきましては、税関、海上保安庁等の関係機関と協力した、不審な北朝鮮籍船舶等へのチェックの強化でありますとか、北朝鮮ルートの密輸容疑に関する情報収集の強化などとともに、日本海海域における港湾関係者など民間の方の協力も得ながら、密輸入事犯の水際検挙の徹底を期す所存でございます。
○三沢分科員 これはこれからの、警察庁を初め、厚生省さんもそうですし、海上保安庁さん、運輸省さんもそうですけれども、これは大変な問題でして、今の少子化の中で青少年に本当に健全に育ってもらいたい、薬物で日本が侵されないように、一番ここらの危機管理といいますか、きょうは最初から大臣にもお話ししていただきましたが、国の危機管理、そして自然災害の危機管理、金融の危機管理もそうですが、ここというときの日本国民の生活の安全や財産を守っていただくのは、本当に警察や消防やそういう方々しかおられませんので、ぜひこれは人数もふやし、足らないところは充実して、いろいろな面を強化されて、我々国民を安全に守って、二十一世紀の国づくりをしていただきたい、そういうふうに思います。 時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきます。
○保利国務大臣 就任以来、麻薬の問題というのは私も非常に気がかりになっておりまして、今、約二トンのものを昨年押収したということでありますが、委員御指摘のとおり、価格が上がらないということは、密輸が成功している部分がかなりあるという認識を強く持たなきゃならぬということで、生活安全部長にも督励をいたしております。 非常に難しい問題でありますが、二トンの麻薬で大体六千五百万回注射が打てるそうでありますから、大変な量がその押さえた部分でもあるということであります。その陰の部分というのに着目をして、捜査活動について充実をしていかなきゃならぬ、このように思っております。
○三沢分科員 どうもありがとうございました。大臣もぜひ頑張っていただきまして、すばらしい日本をつくっていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○高橋主査 これにて三沢淳君の質疑は終了いたしました。 次に、枝野幸男君。
○枝野分科員 民主党の枝野でございます。 警察不祥事についてやろうと思っておりましたら、少し前向きの話をしたいなと思っていたんですが、残念ながら、この週末にまたいろいろと出てまいりましたので、その件についてまずはお尋ねをしなければいけないと思います。 まず、事実関係についてお尋ねをしたいんですが、新潟県警の本部長が記者会見をして、処分について、そして辞職をされるということについて会見をされたときに、宴会をやってマージャンをやった翌朝、警察本部にはいつ帰りましたかという質問に対して、その日の十一時ごろに帰った、あるいは十三時ごろに帰ったというような言い方をしておったという報道がされた一方で、実は翌日には県警本部には寄っていなかった、そんな報道も出ております。事実はどちらなんでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申します。 一月二十九日の行動だと思いますが、警察本部に寄っておりません。
○枝野分科員 この県警本部長とそれから関東管区の局長等の処分についてはいろいろと重い軽いという話はあるとは思いますが、少なくともその会見の前までの不祥事で、辞職を認めて退職金をお支払いになるという判断をされたんだと思いますが、まさに記者会見で、翌日帰りました、それが事実じゃなかった。うその上塗りをさらにされたということであると思います。 まさに今回の件の問題点は、けさのある朝刊でも、うそつきは泥棒の始まりじゃなくてうそつきは警察の始まりなどということを書かれたりする。警察に対する信頼というものが失われたこと、これが今回の特にお二人の当事者にとって最大の責任だろうと思いますが、まさにその処分を受けたその記者会見でまたうその上塗りをする。このことをとらえても、さらに重い処分をこの県警本部長にすべきではないのか。少なくとも退職金が支払われるなどというのは、国民感情からして納得されないのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○田中政府参考人 小林幸二新潟県警察本部長の懲戒事由のお話になると思いますけれども、懲戒事由は三点ございまして、一つは、二十八日の記者会見におきまして事実と異なる発表を行うことに了承を与えて、結果として報道をミスリードすることとなり、その後も迅速に訂正することなく、報道対応に適切さを欠いて信用失墜を招いたこと。 それから二つ目が、二十八日に、先ほど来御指摘ございますけれども、被害者の発見等を出張先の車の中で電話報告を受けた後、あらかじめ手配した旅館に投宿し、電話やファクスで事件処理の指揮を行いつつも、来県中の関東管区警察局長と懇親を続け、一泊するなど、最高責任者として本件の重大性についての認識を著しく欠くと言わざるを得ない不適切な行動があり、警察の信用を失墜した責任。 それから三つ目が、神奈川県警を初めとする一連の不祥事案の反省、教訓の上に立ち、警察において再発防止対策を講じてきたところであり、小林警察本部長は再生の道の先頭に立って歩まなければならず、これまでもその職責の重みとそのあり方について国家公安委員会、警察庁として指導してきたところであるにもかかわらず、その職責を果たせなかった責任。 この三点が懲戒処分の理由でございますが、今御指摘の、翌日本部庁舎に行かなかったことにつきましても、これは懲戒事由の中に含めております。 今お話しのように、記者会見の席上で、詳細は、言葉の端々までは今記憶しておりませんけれども、彼といたしましては、誤った事実を伝えたということよりも、むしろはっきりと申し上げることができなかったというふうに伺っております。
○枝野分科員 私も、テレビでニュース報道されたVTRを見ているんですよ。本人の意識がどうであったかはともかくとして、少なくとも見ていた国民の側からすれば、また記者会見でうそをついたとしかとられないような内容であったのは、これは否定できないんじゃないですか。
○田中政府参考人 今回の一連の事案につきまして、報道対応と申しますか、報道の前でいろいろお話を申し上げるときに事実を正確に述べるということについて配慮が欠けていたことは御指摘のとおりでございます。それが結果的にその報道に接せられた国民の皆さんに大きな誤解を招き、また結果として警察の信用失墜を招いたということは御指摘のとおりでございます。
○枝野分科員 ですから、その二十八日、二十九日の最初の発表の仕方、その日の対応について、これは人間のやることですから過ちというのは必ずあるし、ある意味では、よくとれば動転をしたのかどうしたのか、そこについては若干の情状酌量の余地はある、私はこうは思います。それでも軽いんではないだろうかという批判というのは私は正しいとは思うんですが、そこについて言うつもりはありません。 しかし、そうやって例えば報道に対する発言が国民に対して誤解を与え、それが警察不信をつくり出した。それで処分をされて、そのことでやめる記者会見をしているところでまた同じように国民に、誤解を与えるのかうそをついたのかはともかくとして、少なくとも警察というのは、警察の幹部というのはうそをつく人なんだという印象を与えるような会見をされたということは、その一点を取り上げても、初犯じゃないんですから、それだけでも私は退職金を与えないという処分でやめていただくしかないんではないだろうかと思いますが、大臣、いかがですか。
○保利国務大臣 この問題につきまして、会見ぶりその他私はつぶさには承知をしておりませんけれども、私が一番新しい事実関係を承知いたしましたのは二十四日の木曜日の夜中のことでありました。私ども国家公安委員会、警察庁といたしましては、本部長をたびたび招集し、個別にも、また全体でもいろいろ議論もしながら、神奈川県警の問題について反省をし、それを糧として今後の規律維持を図っていこう、そういうことを図っていた。そういうことをやっていたさなかに、しかも二十四日の晩に伺ったニュースは、陣頭指揮をとるべき本部長が警察本部にもおらず、そして監査においでになった方と食事をし、マージャンをしたということを聞きまして、私は本当にびっくりしたのであります。 その後に最終的な処分発表をいたしておりますけれども、そういう意味で、今、田中長官からお答えがあったと思います。私も、公安委員会の言うことを聞いてくれないのかなという非常に残念な気持ちでありますだけに、厳正な処分を田中長官には求めたところであります。具体的にどうこうと指図をすることはできませんけれども、しかし、その精神は酌んでやってもらいたいということでお願いをした結果の処置と御理解を願いたいのであります。
○枝野分科員 この方は要するに辞表をお出しになって、依願退職という形で、あしたですか、おやめになってしまうわけです。その後でもいろいろ退職金を取り返すとかというやりようはないわけではないというふうに聞いていますが、きょうのあすの話であります。 これで退職金を支払って、そういう処分でよかったんだということで国民が受け取る警察に対する信頼感、印象というものをきちんと御判断をいただいて、きょうは国会でこうやって我々が縛っているわけですから、この後お戻りになったら、長官も大臣も、その処分をされた後の会見の話の中身と事実との食い違いというものをちゃんと見ていただきたい。少なくとも私がテレビ報道などで見た限りにおいては、またうその上塗りをした、全く懲りていない。 そして、それでも退職金を払ってやめさせるというのでは、本当に警察全体が、ここのところ不祥事がたまたま続いているだけで、全体が腐っているとは私は思いたくない。だけれども、このままの処分で仕方がないんだ、いいんだということで仮にあした二十九日に辞表を受け取ってしまったならば、国民の受ける印象というものを取り返すことは物すごい困難になるというふうに思いますので、少なくともこのやめる記者会見がどうであったのかということについて早急に精査をいただきたいと思いますが、人事権としては長官でしょうか、いかがですか。
○田中政府参考人 委員御承知のとおり、都道府県警察本部長の任免権は国家公安委員会に属します。私、長官ではございませんけれども、私どもは国家公安委員会を補佐すべき立場にございますので、具体的な事実の調査につきましては私どもがやることになろうかと思います。
○枝野分科員 それでは、人事権のある国家公安委員会の委員長、いかがですか。少なくとも調べて、今の記者会見のことについては、きょうあすじゅうの話ですので、やっていただきたいと思いますが。
○保利国務大臣 どのような会見をしたかということは、田中長官の方でお調べをいただくということになります。 それから、私は、実はきょう夜、地方行政委員会があって、九時まで委員会なんですけれども、その間を縫いまして国家公安委員会を招集することにいたしております。こうした議題についても議論をし、委員の先生方の御意見もよく伺ってみたいという処置を講じております、委員の先生方がどういう御判断をなさるか。 ちなみに申し上げますが、御存じのとおり、私は国家公安委員会の中においては表決権はございません。しかし、それであるがゆえに、委員の先生方の御意見をよく徴してみたいと思っております。
○枝野分科員 それでは、国家公安委員会が開催された場合には、まさに国家公安委員会の信頼も、今回どういった処分をするかということで問われるんだ、国民から見られているんだという意見が国会の中であったことをぜひお伝えいただければというふうに思います。 もう一点、この新潟県警の二十八日の夜の話について、私にはどうも解せないことがありますが、マージャンをやっていたけれども、かけていたのは図書券だと。 改めてお伺いしますが、そういう発表、認識ということで間違いない、それでよろしいんですね。
○田中政府参考人 一月二十八日、三条市内で行方不明になった少女が発見、救出され、被疑者、被害者とも救出されたその夜、事件は一応の、解決と言っては語弊がありますけれども、一つの段階を迎えたときに、御指摘のように本部長がマージャンをしていたということは、まことに不謹慎、言語道断の行為であるというふうに私は思っております。その席で、今委員御指摘のように、図書券等を商品といいますか景品といいますか、そういう形でマージャンをしていたようでございますけれども、それが刑罰に触れる、そういうような程度のものであるのかどうかということにつきましては、これは詳細をもっと調査しなければいけないと思っております。
○枝野分科員 まず、本当に図書券なのかという話なんですが、どうやって図書券であるということを確認したんですか。お金ではなくて図書券をかけていたということは、どういう調査の結果、そういう認定をされたんですか。
○田中政府参考人 当時の関係者からの聞き取りからでございます。
○枝野分科員 先ほどの記者会見の話に対する御答弁でもそうなんですが、本質を、もしかすると私と認識が違っていらっしゃるのかな。 その事件が出てきて、女性が保護されたその日に、お酒を飲んで、そしてマージャンをやっていたこと自体も問題がありますし、ましてや、監察をしに来た人間を接待したということも問題であります。しかし、それと同じぐらい、それ以上に、警察はうそをつくんだということを国民の皆さんに思わせるような言動をとったこと、これは、警察に対する信頼という意味では決定的な問題だと思っているんです。多くの国民が、そうはいったって、警察の人だってマージャンをやるのにお金もかけないでやるだなんて、そんなばかな話はあるか、圧倒的な多数の方がそう思っていると思います。 現に、どこまで言ったらいいのかわかりませんけれども、私は弁護士の出身ですが、弁護士でも検察官でも新聞記者でも政治家でも、現金をかけてマージャンをやっている例なんというのは、むしろかけていない例なんかどこで見たことがあるのかというのが、今の日本におけるかけマージャンの実態ではないのか。それでも、まさに程度問題あるいは構造問題の中で、社会的に、まさに小遣いの範囲の中でやっていることは許容をされるのだという認識を私はしているから、検察官でさえかけマージャンをやっているケースは、私は現場で見ています。 どう考えたって、ただ聞き取りをしたら図書券でしたという話で、図書券で済むなどということが世間に通用すると長官はお思いですか。
○田中政府参考人 私はほとんどマージャンをやっておりませんので、現実にどのような形で、どのようなルールで、あるいは委員御指摘のように金銭をかけてマージャンをやっている、そういう実情についてはつまびからかではございませんけれども、少なくとも今回のマージャンにつきましては、図書券というものを商品といいますか景品にしたという報告を受けておりますので、そのような状況であったんだろうというふうに思っております。
○枝野分科員 大臣、どう思いますか。
○保利国務大臣 私は、生まれてこの方マージャンというのを、会社員のときに一、二度、そこにおれという形で参加したことはありますが、マージャンというのはやったことがありません。したがいまして、どういう形で行われるのかよく知りません。 私は碁をやりますけれども、碁の方ではかけるということをいたしません。私は、私が打つときはかけてやらないということを自分の気持ちに決めております。たまにやるとすればゴルフでありますが、これは、通常やられている程度のことであります。 したがいまして、今委員御指摘のように、図書券をかけてやるのかどうかというようなことについては、私はちょっと判断する基準を持ちませんで、私からはちょっと答弁できません。
○枝野分科員 国民からすれば、まあ少なくともマージャンをやる人間からすれば、私も学生時代までしかやっていないので、最近やっていないので、ここ十年ぐらいで世の中が大きく変わっていなければ、何を言っているんだという話になると思います。 そして、今長官から、下からそういう報告でしたという御答弁がありましたが、まさに下から上がってきた報告にうそがたくさんあったというのが、例えば神奈川県警以来の警察不祥事の本質的な問題なんじゃないですか。 私は、仮に少しばかりのお金であるならば、警察官の幹部の方の給料と見比べてみて異常でない範囲であるならば、そのことの揚げ足を取るつもりはありません。しかし、まさに事実を事実でないような表現をして、隠して、ごまかしてきているという体質がもしこのケースでも続いているのだとしたら、これはまた今度は、長官は御自身で今、下から上がってきた報告でそうだと思いますと国会で御答弁になっているんですから、まさに今度は長官自身も責任をきちんと明らかにしてもらわなければいけないような話になってしまいますし、まさにこういう、少なくとも国民の側から見れば、下から上がってきたからといって、マージャンをやるのにかけていません、図書券でしたなどという子供だましのようなと受け取られてもおかしくない報告が上がってきたら、少なくともさらに突っ込んで調査をするぐらいのことがあってしかるべきだと私は思います。これは、今後も何か内部告発でもあって事実が出てきたりすると大変なことになるな、そうならなければいいなということを期待してこれぐらいにしますが。 これだけ続いた、しかも内部監察的なことを行おうとしたら、そこでいわば接待みたいな話で、監察は事実上していなかったということだとすると、しかも、これが新潟県警が初めての話じゃない、神奈川県警のことを受けて行動してこうなっているんだとすると、少なくとも今までの流れで内部できちんと検査、チェックをすれば、警察の不祥事、うみなどというものはほんの一部だと今でも思います、それは圧倒的多数の現場の警察官の皆さんからすればほんの一部だと思いますが、しかし、そのうみを今のやり方では到底出せないんだということが今度のことで明らかになったと断ぜざるを得ないと思うんです。この不祥事を防止するための抜本的な対策が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○保利国務大臣 抜本的対策ということがどういうことを意味するのかということを十分私自身も考えてみなきゃいけませんが、まず私は、あれだけの問題が神奈川県警で起き、その後、その反省に立っていろいろな会議もし、御本人も出席をして、こういうことが二度とないようにしようよということを誓い合って規律の厳正化に努めていた折に、事もあろうに、本当に事もあろうにという激しい言葉を使わせていただきますが、ああいう事態を起こして、私も極めて残念であります。 一体どういうことをやればこの体質というのが直るんだろうか。たまたまあの本部長あるいは管区局長のことだけで済むのか、それとも、ほかでも常識としてやられているのか。これを探っていくということは、いわば警察組織の中を全面解体して、その中でどういうことが行われているんだということを細かく見ていかないと何とも結論ができない。 だから、その方法はどうしたらいいかということについては、今後、田中長官初め警察庁の幹部の皆さんと私自身、そして公安委員の皆さん方が一緒になってしっかり秩序維持のために取り組んでいく、これが私どもが果たすべき今後の責任であろうということをつくづく思っているところであります。
○枝野分科員 神奈川県警の不祥事に対する御答弁であるならば、それで頑張ってくださいという話なんだろうと思います。それでも、野党ですから、がんがん言ったかもしれませんが。しかし、もう二度目であります。そして、警察に対する信頼感というものは、この半年の間に完全に破壊をされていると言わざるを得ません。明らかに国内の治安維持にマイナスの、悪い影響が出ているでありましょう。これだけ警察の上の方の人がいろいろとおかしなことをやっているというのが続いていれば、現場の警官の方が幾らまじめにいろいろな捜査をしようとしても、例えば市民の協力がどれぐらい得られるかといえば、それは相当やりにくくなっているでありましょう。ですから、悠長なことを言っていられないと私は思います。 そして、警察の不祥事について、例えばほかの役所の不祥事あるいは政治家の不祥事などと明らかに違っているところが私は二つあると思っています。 一つは、外部チェックの目がほとんどきかない仕組みになっているのではないか。例えば、霞が関の役所の不祥事、政治家の不祥事、警察がまさに捜査をする、あるいは東京地検の特捜部などが捜査をする。一応外部の組織機関が、余りおかしなことをやったらチェックをしますよという、手足を持った機関が捜査をしチェックをすることができます。 しかし、警察に対しての外部チェックといったときに、まさに公安委員会の仕組みというのは一種の外部チェックの仕組みだと思いますけれども、今の幾つかの答弁、やりとりの中でもあるとおり、事実関係を調べたりするのは警察庁の内部の長官の方で調査をしてもらわなきゃならない。つまり、手足をお持ちでない。警察がおかしなことをやっていないかどうか、外部的な立場からする公安委員会には、それをみずからの手で捜査する手足を持っていない。 あえて言えば、警察と検察は別組織でありますから、検察が警察の不祥事について外部的に手足を持って捜査をすべきかなということはあるかもしれませんが、明らかに警察、検察がチェックをする他の組織に比べて、まさに捜査の当事者であるがゆえに外部チェックが働かないというのが一つ。 そしてもう一つ、決定的に守秘義務の範囲が広い。まさに捜査にかかわることについて表に出せないことがたくさんある。それはほかの役所と同じように、警察に関して、捜査に関するあらゆる情報を情報公開しろと言えないということはよくわかっております。そこの部分について、情報公開という仕組みがちゃんとあれば、国民みんなでチェックをするということが機能しますが、それを十分に働かせることができないということがある。 そこで、残り時間が少なくなりましたので、ぜひ今の二点を考慮して、しかものんべんだらりとやっているわけにはいかない、まさに大臣、リーダーとしての素早い判断、決断と行動が今なければ、警察に対する信頼はずるずる落ちていってしまうということを指摘しておきながら、一点だけ具体的な案件で、私がずっと追いかけている問題を指摘しておきたいと思います。 昨年の四月二十三日付の週刊フライデーという雑誌に「“死者への謝礼”“疑惑の領収書”の謎を追え」「これが警視庁“裏ガネ作り”の手口だ!」という報道がなされまして、これをきっかけにして私自身も、私は法務委員ですので、法務委員会の場を通じて、これは事実なのか事実でないのかという調査をきちんとしてくれ、そして、できるならば関係する書類の中で、公開できるものは公開できないところを隠してでもいいから公開をしてくれと。そして、当時の野田毅国家公安委員長に対して、守秘義務もあるだろうから、国会が見せてくれとか国民に公開をしろとか言えないだろうけれども、国家公安委員長には見せられるという話だったので、国家公安委員長としてみずから見て、みずからチェックをするというようなことをすべきではないかということを申し上げてまいりましたが、残念ながら、内部で調べたら問題ありませんというお答えしかこの間返ってきておりません。 ここで細かいことを申し上げるつもりはありませんが、報道等や過去の議事録はお調べいただければ大臣もおわかりになると思いますので、少なくとも国民から疑われ、週刊誌で大きく何度も連載で報道された話でありますので、今でもあれはどうせクロなんだろうと思っている人たちもたくさんいると思います。まして、税金が裏金的に使われているというような疑惑であります。しかも、神奈川県警、新潟県警と相次いでおります。ぜひ大臣の手で改めてチェックをしていただいて、本当に報道されるような事実があったのかなかったのか、警察の内部から、下から上がってきた情報では信頼できないということが神奈川県警と新潟県警で残念ながら二例も続いてしまったのでありますから、大臣みずからがチェックをする、調査をするということをおやりになっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○保利国務大臣 この問題については枝野委員がずっと追っていらっしゃるという経過については、大体書類等を読ませていただきました。 その後、いろいろ聞いてみましたらば、野田大臣の御答弁と、それからあわせて、その後、会計検査院が、この問題についてあのフライデーの記事を念頭に置いて厳正な監査を行ったところ、適正に処理がされているという結論を出したようでありまして、指摘事項として挙げられていないということでございますので、会計検査が済んでおりますので、私としては、これ以上それをまた疑うということは会計検査院の検査も疑うという形になってしまいますから、それはできないというふうな立場でおります。
○枝野分科員 もちろん、会計検査院がチェックをしたことは私も存じております。会計検査院は、いわゆる強制的に引き出しをあけて、ロッカーをあけて書類を見たりする権限はないのですよね。やっていないわけですよね。警察から出された資料を見て、おかしなところがないかという精査を、チェックをするのが会計検査院の検査なのですよね。これは報道、一連のものをきちんと見ていただければわかりますけれども、一種の裏帳簿的な話で、そして書類も偽造されているのではないかというようなこと。しかも、裏づけになる外部の方の告発みたいなものがあって、それは裁判になっている、名前を使われた方の、というようなこともある話なわけです。会計検査院は、与えられた情報ではきちんと検査しただろうと思いますけれども、会計検査院に提供した情報自体が正しかったのかどうか。 私は、こういったことはシロであってほしいと思うだけに、我々国会全部で見せてくれというわけにいかない、守秘義務がある以上、まさに政治を、国民を代表する立場の大臣にやっていただきたいと改めて申し上げまして、時間が終わりましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○高橋主査 これにて枝野幸男君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして警察庁についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○高橋主査 次に、防衛庁について質疑の申し出がありますので、これを許します。島津尚純君。
○島津分科員 私は、民主党の島津尚純でございます。 今回は、防衛予算関係につきまして、若干の質問をお願いいたしたいと存じます。 来年度、平成十二年度の予算案の中に、ゲリラ・コマンド攻撃対処関連事業という項目が入っております。そして、これが二十三億という予算の内容でございますが、その事業の概要を見てみますと、その項目の中に、福岡県の北九州小倉南区にございます曽根訓練場の整備ということに二億一千万ぐらいの予算がついておるわけであります。 知るところでは、このゲリラ・コマンド関連の事業についての予算というものは今回が初めてではないかな、こう思います。ですから、そのようなものが初めて登場してきた背景というものはどのようなことであろうか、さらには、この曽根訓練場に新たに整備されるこの概要というものはどのようなものであろうか、その辺からまずお聞きをさせていただきたいと思います。 〔主査退席、萩野主査代理着席〕
○瓦国務大臣 島津委員にお答えをいたします。 一つには、北九州市小倉南区におきましての曽根訓練場についてのお尋ねでございますが、これは、建物を利用した小部隊の隊員の基本的な動作に関する訓練を行うための施設を平成十二年度以降に整備することを考えておるものでございます。 具体的には、当該施設においては、四方から建物に侵入しようとする敵を建物の内外から警戒、監視する訓練でございますとか、既に建物に侵入した敵から建物を奪回するため建物に侵入し、部屋の解放を行う訓練でありますとか、あるいは、建物に標的を設置しまして、近接戦闘用光線訓練装置、光線により射撃の結果の判定を行う装置でございますが、これによりまして模擬射撃の実施などを行う、こういうことを考えておるわけでございます。 このような訓練は特別の施設で行う必要もないわけでございますが、今回整備する施設は、一階または二階建ての一般的な鉄骨づくりの建物三棟でございまして、特段、特別なものではございません。 なお、今回の施設整備は、老朽化した施設の代替として整備するものでございますから、曽根訓練場の使用の規模、内容等が変わるものではございません。 今のもう一つの御質問は、ゲリラ・コマンド攻撃対処としてということで問われた御質問でございますが、防衛庁としては、最近の我が国を取り巻く状況を踏まえ、ゲリラ・コマンド攻撃対処につきまして、その能力の充実強化を着実に図ることが必要と考えております。 ゲリラ・コマンド攻撃への対処は、隠密裏に侵入した工作員でございますとか特殊部隊の捜索、対処、市街地や原子力施設での戦闘といった特殊な作戦形態が想定されるところでございます。 本施設につきましては、さきに述べたような訓練を行うものでありまして、ゲリラ・コマンド攻撃に対処するための訓練を行う専用施設ではございません。こうした訓練を行うことは、特殊部隊等から重要施設を防護する状況にも応用できることから、本施設の整備はゲリラ・コマンド攻撃対処にも資するものである、こう考えるものでございます。
○島津分科員 今の長官の御説明でありますけれども、曽根の訓練場があります地域は、一千戸ぐらいの住宅の密集地であります。そういうことで、住民の皆さん方は、今までは小規模な戦闘訓練というようなことであったわけでありますが、今回は、ゲリラ・コマンドの攻撃に対処するための訓練施設だというような名目、さらには、特に曽根の訓練場では重要施設を防護するための訓練をやると。重要施設というのは、空港とか原子力発電所とかじゃないかと思うのです。そうすると、みんな、おお、これはすごいぞというような、直観的に感想をお持ちになっていらっしゃるようですね。 それに追い打ちをかけるように、いろいろな団体が、こういう言葉を利用して、過剰なビラをつくって、ゲリラ戦の訓練が始まるんだというようなことをそれぞれのお宅に配布されるということになって、実は大変心配されているということがあるわけでありますので、私どもとしては、今長官がおっしゃったように、ゲリラの対応のための訓練、特殊訓練だというような目的に限定してこれがつくられるというふうには考えていないのですけれども、その辺をぜひ長官の言葉ではっきり御答弁いただけたらありがたいなというふうに思っております。
○瓦国務大臣 委員御指摘のように、昨今、いろいろ国民生活、市民生活にも予想を超えることが起こります。私どもが昨今経験したということになりますと、不審船が日本近海にその姿をあらわしたり、また周辺には、これほど高度な社会を営んでまいりますと、どういう危機が存在するかわかりません。 もとより自衛隊といたしましては、基本的には国を守るということが一つの大きな目的ではございますが、市民生活におきましても十全の配慮が必要な時代でございます。一義的には、それぞれ警察でありましたり、消防が対処する問題もございますが、また、広く、事によれば専門的に、そういう危機が存在することがございますので、いろいろな事態に対応した考え方が必要であろう、こういうぐあいに考えるものでございます。 また、委員御指摘のように、曽根訓練場近辺で、ゆえなきといいますか、そういう宣伝が行われるということは極めて遺憾でございまして、私どもが目指しておる訓練とそういったこととはおよそかけ離れた考え方でもございます。 以下、どういう施設であるかということにつきましては、政府委員もきょうは連れておりますので、また御質問があれば、それらについて答えさせたいと思います。
○島津分科員 長官、どうもありがとうございました。 次は、ちょっと具体的な訓練内容等について御質問を申し上げたいと存じますので、政府参考人の方からの答弁で結構だと存じます。 ことしの二月に入りましてから、地元の自治会、そしてこの訓練場の関係の小倉駐屯地の皆さん方が、二度ぐらい住民説明会というのをおやりになって、相当皆さん方理解をいただいてきておるということでございます。 そういう中で、皆さん方が特に関心を持っていらっしゃるといいますか心配をされている事項がございますので、それをちょっとお聞きしたいわけであります。住民説明会の中で、小倉駐屯地の方々が説明される中で、従来の訓練と大きく変わることはございません、こういうふうに説明をなさっていらっしゃるんですね。それに対しては、私たちも大変ありがたいということなわけでありますが、この従来の意味なんですね。 七、八年ぐらい前までは、空砲を使ったりして一応訓練をやっておったということなんですが、この二、三年は、そういうものは使われないで、小規模な戦闘訓練であるとかそういう訓練が主だったということで、住民の皆さん方は、この二、三年のそういうふうな訓練と大差がないというふうに判断をされておるようでありますけれども、そのような説明で理解をしておってよろしいのでしょうか。
○柳澤政府参考人 今先生もお触れになりましたように、小倉の近傍にございます小倉駐屯地業務隊の方から、周辺の町会の代表の方々に順次説明をさせていただいております。 その中で私どもが理解しておりますのは、従前の利用と申しますと、これは当然、あそこは三百メートルの覆土射場がございまして、これは相当数の隊員が利用させていただいております。同時に、先ほどもお話にございましたが、もともと、旧軍時代の建物を使いまして、建物の内外における戦闘訓練の非常に基本的な部分は訓練をしておりました。さらに、例えば匍匐前進でありますとか、一般的な訓練にも使わせていただいております。 特に旧軍以来の建物を利用した訓練のところが、旧軍の建物が老朽化して、今先生もおっしゃられましたように、平成三年、特に平成四年以降、中に立ち入るのが危のうございまして、やっておりません。 実は、それの代替ということで今回の施設をつくらせていただこうと思っておるわけでありまして、そういう意味で、トータルとして、射場使用を含む全体の延べの利用人日と申しますか、おおむね一万数千から多くて二万人程度というふうに私ども申し上げておると思いますが、その部分はそう変わるものではない、こう思っております。 したがいまして、今先生お触れになりました地元の方々の御理解の仕方が、例えば、この市街地関係の施設が使えなくなったここ二、三年の状況をとらえて従来というふうに御理解いただいているとしますと、そこはちょっと違うかなと思いますし、駐屯地業務隊の方からさらに十分御説明するように、私どもから指示をしたいと思っております。 それから、空砲等の使用につきましては、周辺がどんどん市街化しているというような状況もございますので、私ども、もちろんできればいろいろなことをさせていただきたいとは思いますが、これも周辺の方々の御理解の上ということであると思っておりますので、その辺は、さらに小倉の部隊と地元の方々のお話し合いといいましょうか、御説明の中で確定させていっていただきたいというふうに思っております。
○島津分科員 ありがとうございました。 さらに細かい質問でございますが、現地の説明会では、全体的な一つの訓練の規模は六十名を超えないぐらいの規模ではないか、さらに、それを超えるような規模であった場合はここではもうやれない、例えば日出生台とかそういったところでやるわけでありまして、六十名ぐらいの規模がせいぜいでしょう、そのような説明をなさっていらっしゃるんですが、そのとおりでようございましょうか。
○柳澤政府参考人 今回考えておりますのは、非常にと申しますか、そう大きくない鉄骨づくりの建物三棟でございます。もともと基本的な動作の訓練でございますから、私どもとしては、一個小隊あるいは二個小隊ということで使うんだろうと。といたしますと、六十人とかそういったオーダーになると思います。 それ以上のものは、当然大きな演習場が必要でございますが、演習場の地形といいますのは山あり谷あり川ありで、そういう自然環境の中での訓練を十分行えるわけでございますけれども、都市部の例えば建物の内外でどういう動作をするかというのは、実は大規模な演習場では、今、自然環境という面では体験できない部分がございますので、そのためにも、基本的な動作の部分はせめて近傍の訓練場でやらせていただきたいという考え方でございます。
○島津分科員 それから、先ほどもちょっとお触れになったようですが、ヘリコプターであるとか、あるいは火器の使用。さっき空砲は極力お使いにならぬというようなことであったので、火器とか、あるいは夜間訓練ですね、こういうものについては想定をされていらっしゃるんでしょうか。
○柳澤政府参考人 従来から、部分的にではございますが、やらせていただいておったのではないかと承知しておりますが、いずれにいたしましても、周辺の状況も変わっておることでもございます。何よりも、地元の、周辺の町会の方々の御理解のいただける範囲で私どもは訓練をしたいと思っておりますし、また、ヘリコプターは従来から連絡用等で使わせていただいておりますけれども、その際も、事前に町会の方に御連絡申し上げるといったような措置をとらせていただいておりますので、そのことも含めまして、どんな使い方をするかというのは、今、御承知のように地元の方々と部隊の方で調整をさせていただいておりますので、その範囲で使っていくということを考えております。
○島津分科員 地元の自治会に対する住民説明会でも、今局長がおっしゃったような話を説明なさっておりまして、去年も、例えばヘリコプターが一回だけ使用されたというときも、事前に周辺に、こういうことでやりますのでというようなお話があってやるということで、今後も、もしそのような夜間訓練であるとかヘリとかの使用があった場合は事前に自治会の方にお話をします、このような説明があっているそうでございますので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。 次に行かせてもらいたいわけでありますが、当然、住宅密集地でありますので、子供さんとか児童生徒がたくさんいらっしゃるわけですね。小学生が三百人、中学生が百五十人、高校生が五十人ぐらい、合計五百人ぐらいの児童生徒の皆さん方が毎日登下校されているということであります。 そのときに、戦闘訓練が行われているのが、フェンスがあるんですが、フェンス越しに見えるわけですね。それは教育環境の上では好ましいとは積極的には言えないんじゃないかなというわけでありまして、地元の希望としては、植樹する、木を植えるというような教育的な配慮というものはお考えいただけないだろうかと。地元の部隊の方では、予算の問題がありますけれども、ぜひ検討させてもらいますというようなお話になっておるわけです。検討というのは両方考えられるわけでありますので、その辺いかがでしょうか。
○柳澤政府参考人 御指摘のように、やはり自衛隊の訓練環境も、周辺の宅地化等で非常に変わってきている部分があちらこちらにございまして、そういうところでは、できるだけ周辺の住民の方々に配慮をさせていただくのは当然でございます。ただ、一方で、余り高いコンクリートの塀を建てまして中が見えませんと、一体何をやっているんだろうとかえって不安になる方もおられると思いますので、私どもとしては、今先生言われましたように植栽などで、完全に覆い隠すような形というのはなかなか難しいかもしれませんが、いろいろ工夫をいたしまして対処したいと思っております。植栽の予算というのは今回の予算項目には入ってないわけでございますけれども、大臣のお許しもいただきまして、実行上最大限の配慮をさせていただきたいと思っております。
○島津分科員 ぜひよろしく御検討のほどお願いをいたしたいと思います。 次の質問でございますが、最初は、さっき申し上げたような、過激な、過剰なビラが配布されたりしまして、それからゲリラ・コマンドというようなすごい名前が出てきて、周辺住民の皆さん方はおっと驚いたわけでございますけれども、二回の説明会等々、それの要約したものを全戸に配布するというような作業を自治会でもやっておられまして、そういう中で、徐々になるほどなと御理解をいただいてきている傾向にあるというふうに思うわけですね。 そういう議論の中で、地元として、こういうふうな説明会があったが、言った、言わないということがありますので、だんだん理解が深まった、地元がこういう訓練というものは受け入れていいんじゃないかというようなお気持ちになられた段階で、部隊が説明をした基本的な項目について整理をして、言うならば確認書みたいな形で何か文書をつくりましょうよと。それに対して小倉駐屯の方でも、それはよろしいんじゃないでしょうか、こういうふうな議論が今あっているそうでありますが、そのようなことについては前向きに私は進めてよろしいんじゃないかなと思っているんですが、いかがお考えなんでしょうか。
○柳澤政府参考人 これは、各訓練施設を抱えておりますそれぞれの駐屯地でそれぞれの地元といろいろなお話し合いがございまして、その中で確認的な文書を取り交わしている例もあると承知しておりますので、そのこと自体、私どもが本庁の方でどうだと申し上げるよりは、地元の方と御了解いただけるような形で、部隊の方で十分工夫していただきたいと思っております。
○島津分科員 現地の自主的な判断にある程度お任せするというようなことで結構でございますね。ありがとうございました。 最後の質問でございます。 これは多少お願いになってくるわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、この地域には五百名ぐらいの児童生徒がいて毎朝登下校をやっているわけですが、自衛隊のこの訓練場の周辺に学童の歩道があるわけですが、ある一部、歩道が切れてしまっているんですね。そういう場所がありまして、何年も前からこの自治会の方で訓練場に対して、自衛隊訓練場の塀を少しずらしてもらって、ぜひそこに歩道を延長させていただきたいという陳情をずっとやってきておるんだけれども、係の方が、わかりました、検討しますと言っておったら、二年ぐらいたったら担当者がかわってしまうということで、また新しい人に言うと、検討します、こういうことで実際現在来ているんですね。 本当に、こういう訓練場、自衛隊というのはその地域と共存していくあるいは共生していく、そのようなことが一番よろしいと思いますので、住民の皆さん方がこういうものを理解して、ぜひ受け入れていこうじゃないかというような雰囲気があるわけでありますので、今度は住民の皆さん方の長年のお願いについてもぜひ部隊の方で前向きに、今度こそ御検討いただくというようなことを私はお願いしたいんです。また、住民説明会の中でもそういう議論がありまして、部隊の方の回答としても、以前とちょっと状況がいろいろ変わってきているような雰囲気もありますので、今度こそ検討いたしましょうというような回答もあっているようでございますので、その辺いかがでございましょうか。
○小林政府参考人 お答えいたします。 今先生おっしゃられましたように、二月十九日の際に、住民の方への説明会、イの一番にそのお話が出たように承知しております。 今先生おっしゃられましたように、学生さんたちの交通の安全にもかかわる。ただ、私どもとしましては、やはり行政当局といいますか北九州市の方からきちっとした形で具体的な御要望をいただきませんと、用地の一種の割譲みたいなお話も伴いますので、そういった点で、北九州市から具体的な御要請があれば検討したいと思っております。
○島津分科員 北九州市の方から具体的にそのようなお願いが上がってきた場合は御検討します、このような御回答であったということで結構でございますね。はい、わかりました。大変ありがとうございました。
○依田政務次官 若干時間がありますので、ちょっと一言。 きょうは、先生の方から、ゲリラ・コマンド対処の問題も含めて、訓練場の問題について御理解いただく立場からいろいろ質問いただきました。 最初、大臣の方にお尋ねございましたが、このところ北鮮工作船事件初めいろいろ出ておりまして、今まで、国内の一般的治安は警察、国防は自衛隊、こういうような仕分けで大体出てきていたわけでございますが、最近は、その境目というのが、警察では対応できない、しかし自衛隊もそういう訓練を日常やったことはないというような状況もございまして、警察と自衛隊という既存の概念のすき間にある、いわゆる領域警備なんと言われていますが、そういうようなものにも対応するためにも、やはり自衛隊としても、国民の皆さんの安全を守るためにはしっかりとした訓練をしておく必要があるんじゃないか。 ところが、柳澤局長等から話をしましたように、旧軍時代の建物で、訓練するのに乗っていったら、それがつぶれて、こっちがあれだというようなことになっていますので、やはり、この際、ゲリラ・コマンドにかこつけてというわけじゃございませんが、ゲリラ・コマンド攻撃等にも対処し得る自衛隊ということで、既存の古い施設等も見直し、そして訓練内容も、外から見て同じようなことをやっているように見えても、自衛隊としては中身として相当覚悟も、例えば、普通だったら前だけ見てやっていればいいけれども、ゲリラ・コマンドになったら後ろから撃たれるかもしれませんし、そういう意味で、訓練といっても自衛隊自体の中身の濃い訓練をする。 住民の皆さんにそんなに迷惑を及ぼすというものじゃないと思いますが、それにしても、いろいろ地域の皆さん方の本当に御理解を得ながら、国民の期待にこたえ得る精強な自衛隊にしたい、こんな気持ちで訓練場その他も要求しておりますので、先生からもまた、いろいろ地元の皆さん等と接する機会に、ぜひひとつ御理解をいただくようによろしくお願いしたい、こんなお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○島津分科員 追加の丁寧な御答弁、ありがとうございました。 きょうは細かい地元の質問を申し上げたんですが、本当に御丁寧にお答えをいただきまして、本当にありがとうございました。今後よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。
○萩野主査代理 これにて島津尚純君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして防衛庁についての質疑は終了いたしました。 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 分科員各位の御協力を賜りまして、本分科会の議事を無事に終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。 これにて散会いたします。 午後四時散会