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147回国会衆議院2000/05/10

逓信委員会 第11号

発言数
170
登壇者
17
会派数
7
開催日
2000/05/10

会議録

前田武志民主党

○前田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、郵便貯金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、政府参考人として大蔵省理財局長中川雅治君、郵政省簡易保険局長足立盛二郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田六左エ門君。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 森総理もそれこそ大変なスケジュールで各首脳をお回りになられて、そしてそのときにもIT革命、このことを日本の国は本気でやりますというようなコメントも聞こえてくるようなこうした状況の中で、委員長の取り扱い、取りまとめの中で、大臣あるいは両政務次官、時代の寵児とも申し上げてもいいような、これなくしてこれからの日本は考えられない、世界に伍していくのにという、この逓信委員会、着実に豊かな結実とともに前進しておりますこのことに、まず心から敬意を表させていただきたいと思います。  そして、当選をさせていただきましてから三年と六カ月少々になるわけですが、当初大蔵委員会に所属を許されました。その折に、財投、これ問題ありというようなたしか雰囲気の中で、きょう議論をしようとしている財政投融資制度改革、これの大方の方向が定められたかと私は思っていますが、ちょうど一期目の務めが大方終わろうとしているこの時期に、この細かい骨組みについての議論、そしてその折に質問に立つ機会を授かったことも、何かえにしかなというような思いがいたします。  こうした中で、今般の改革による財政投融資制度はどのように変わるのかな、このことを一言お聞きしたいと思うのです。というのは、財源はあって、そして、財投機関と言われる、これを使っていきたいという機関があまた堅調にその使命を進めている中で、この財投制度はどのように変わるのかなという、このことについてまず御質問申し上げたいと思います。

中川雅治大蔵省理財局長

○中川政府参考人 今般の財政投融資制度の改革は、平成十年六月に成立いたしました中央省庁等改革基本法第二十条等に基づき、現行の財政投融資制度の仕組みの転換を図るものでございます。  改革の基本的な方向といたしましては、まず資金調達につきまして、郵便貯金、年金積立金の資金運用部への預託義務を廃止することといたしまして、財投機関に必要な資金につきましては、まず財投機関債の発行による調達を検討し、財投機関債あるいは政府保証債による資金調達では必要な資金需要を満たすことが困難な機関につきまして、いわゆる財投債によって調達した資金の貸し付けを受けることを認めることといたしております。  また同時に、財政投融資の対象分野、事業につきましても、政策コスト分析などの適切な活用を図り、民業補完の趣旨を徹底するとともに、償還確実性を精査する等、不断の見直しを行うこととしているところでございます。  こうした改革によりまして、財政投融資制度は、特殊法人等の施策に真に必要な資金だけを市場から調達する仕組みへと抜本的な転換が図られることとなりまして、特殊法人等の改革、効率化の促進にも寄与することとなるものと考えております。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 よくわかりました。今まで以上に市場原理がすべてにわたって機能する、こうしたことだと思うのですね。  私は、郵貯で二百五十兆、うち五十五兆円ははや自主運用しておられるという中にありまして、今日本全国金余り、そして低利息、そうしますと二百兆にも近い資金をどんなふうに市場で借り手を見つけていくのかなと単純な心配をしたりしたわけであります。漏れ伺うところによりますと、一度に二百兆がどんと運用されるわけではなくて徐々に移行していくんだというようなことも聞き、五十五兆円の運用の内容もそれなりの実績を上げているということなので、ではきっと五十五兆円の学習の上でうまく動かしていけるのだろう、こう思っていますけれども、全額自主運用にはどのように移行していくのかなということと、もう一つ、地方自治体に対しての融資、この辺がひとつ私ども地方議員を経験した者としましては興味のあるところなんですね。  新潟でも新産都市の指定を受けたときにつくった東工業港という港があります。そこには太郎代という、いまだ移転できない村が一つ岸壁にへばりついているわけです。それを移転させるには四百億円要る。大体移転交渉が二十年もかかって何とか調ったのですが、調ったところが今度は移転した後すぐに買い手がいないからお金がない、こんなものに対しては、この郵貯の自主運用のお金をふだんのマネーリースと同じように、自治体からその土地を担保にとって、そして、四百億いいよ、低利、国際間のレートで貸してやるよというような具体的なダイナミックな運用ができたら、その土地は必ず近い将来値上がりするわけですから、臨空地帯の騒音公害のうるさい部分を二千億ぐらいでぽんと買収して移転補償して、しかし、しかる後には十年後そこの土地は値上がりするとかそんなことを考えてみたりしたのですが、どうも何かこの運用については、地方交付税制度なんかのルールにものっとった中でというような話も聞き、どんなふうに移行していくのかなという、このことを一つ伺いたいと思いますが、よろしくお願いをいたします。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 先生にまずお答えをいたしたいと思います。  最初に、全額自主運用にはどのようにして移行していくのかということでございますが、今回の制度改正が実施をされますると、平成十三年の四月以降からは、郵便貯金資金については預託義務が実は廃止されることになるため、平成十三年度以降の郵便貯金資金の自主運用額は、これまでの金融自由化対策資金の残高に、償還を迎える資金運用部の預託金の額並びにこの郵便貯金の増減額を加えたものとなります。したがって、自主運用額は徐々にふえていくということになります。  各年度の具体的な運用額につきましては、今後の金利の動向やお客様のニーズ等により変動するものでございますけれども、制度改正が実施される平成十三年度の自主運用額につきましては、平成十二年度予算における十二年度末の金融自由化対策資金の運用額約五十九兆円及び預金者の貸し付け等の約二兆円に預託金償還額約三十六兆円を加えたものから、満期貯金に伴う資金の流出の見込み額約十五兆円及び金融自由化対策資金の借入金の返済金の四兆円を差し引きまして、年度末において約七十八兆円程度になる、このように見込んでおるところでございます。  この時点で、資金運用部への預託残高はなお約百五十五兆円ほど残っておることになりまして、このように、約二百兆円を超える郵便貯金資金、郵貯資金がいきなり全額、全部自主運用というものではなく、段階的にだんだんふえてくるということから、私どもも、市場への影響はそれなりにコントロールができるものであるというふうに考えております。  それからもう一つ、今ございました地方公共団体への貸し付けでございます。  財投改革後の郵貯資金の全額自主運用については、市場における債券の運用というものを基本といたしておりますが、財投計画とか地方債計画の一環として、地方公共団体への直接の貸し付けということも行うことといたしております。郵貯が、市場における地方債への運用に加え、地方公共団体への貸し付けを行うことは、郵貯資金の公的性格とか、あるいは全国の郵便局を通じて集められた郵貯資金をまた地域、地元に還元をするという観点から有意義なものであるというふうに考えておるところでございます。  簡易保険につきましても、従来より、できるだけ国民生活に身近な分野での資金の活用をしていただけるとの観点から、地方公共団体に対する直接貸し付けなんかも行っておるところでございます。財投改革後も、郵貯資金とともに、地方公共団体への貸し付けを継続してまいりたいというふうに考えております。  なお、郵貯、簡保の地方公共団体への貸し付けは、みずから債券を発行することが困難な団体へも資金が供給できることの旨も含んでおりまして、貸し付け条件については、財政融資資金とともに政府資金として、市場原理に即して統一的に貸し付け条件を予定するものでございます。  以上でございます。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 ありがとうございました。  我が意を得たりというような御答弁をいただいて、今の答弁は願わくは大臣から、こう思ったのでありますけれども、御答弁いただいたものですから、感謝申し上げます。  最後に、自分の思いを一言申し上げさせていただきたいと思うのです。  というのは、簡保も郵貯も、これは足しますといわゆる四百兆にもなろうかという、国家と国民の財産であります。この運用については十分注意深くと申し上げれば当たり前なんですけれども、と同時に、私たち日本の国の国民総生産、八百兆・パー・年と言われていますね。今実際に不景気なるがゆえに動かない、動いているのが五百兆程度だ。その三百兆、これが全部動くためには、それに見合っただけの需要喚起が必要だと思うのですね。  ぜひこの大事な、よき大きな額の資金は、国民の需要を喚起するための投資として、私ども日本海側ですから、冬期間向きの、ディズニーランドの日本海バージョンみたいなものがもう一つあったら、そこへはきっとたくさんの人がお金を使いに大人も子供も行くであろうとか、動くためのインフラの整備とか、いわゆる今低迷した需要を喚起するような、そんな方向にもお考えを定めて、よき運用をいただきますことを心から願うて質問にさせていただこうと思います。  ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、大石秀政君。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 引き続き、自由民主党の大石秀政でございます。  私は、ちょっとこの問題を、郵便貯金の純粋な利用者の視点からということで質問をさせていただきたいと思います。  現在、郵便貯金利用者というのはいろいろな方がいると思うのですけれども、都市規模別とかあるいは職業別あるいは年代別とか、どういう構成になっているのかということを、郵政省側で把握されていればそれをお教えいただきたいのと、また、そういう利用者というのはどうしていろいろある金融商品の中で郵便貯金を選択されているのかという郵政省側の意見というのを聞かせていただきたいのですが、よろしくお願いいたします。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  郵便貯金の利用者についてでございますけれども、郵政研究所というところがございまして、そこでアンケート調査によりますと、郵便貯金は、居住をしておる都市の規模とかあるいは職業とか年代とかには余りかかわらず、あらゆる階層、広く満遍に利用をされておるようでございます。  また、郵便貯金を選択いただいておる理由というものは、各種のアンケート調査によりますと、金融機関を選ぶ際のまずポイントとしては、ATMや店舗が近くにあるという利便性というものがまず一つ挙げられます。それからもう一つは、やはり経営が健全で信用ができるという安全性といった点にあるようでございます。  例えば、郵貯広報中央委員会というところで貯蓄と消費に関する世論調査、これは日銀系のそういう団体、委員会でございますけれども、ここによります家計の金融機関の選択理由といたしましては、近所に店舗やATMがあり非常に便利だからというところは七八・五%、店舗網が全国的に展開されているからというお答えが二七%といった、非常に利便性に関する理由だとか、あるいはまた、経営が健全で信用できるからというところは四〇・二%といった安全性に関する理由が上位に挙げられておるところでございます。  私ども、郵便貯金は、全国津々浦々に存在する郵便局のネットワークを通じながら、利用者に最も身近な金融機関として、利便性が高く安心のあるサービスを提供してきておりますし、郵便貯金が選択される理由というのもこの辺にあるのではないかというふうに私どもは考えておるところでございます。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 ありがとうございました。  今いろいろとお話がございました。しかしながら、世の中をいろいろ見てみますと、例えばネット銀行なるものもでき始めておりますし、そういったものに絡んで、企業名を挙げるとあれですけれども、例えばイトーヨーカ堂とかソニーなんかもそういうものに参入をしてくる、あるいは、ドイツのBMWという自動車の会社がありますが、これも日本にネット銀行を開きたいような構想を持っているような報道もされております。スルガ銀行、静岡ですけれども、ソフトバンク支店というのが今度できました。  片方ではそういった流れがあり、これは、恐らく日本の経済がいろいろこれからそういう方面で発展を遂げていく中で、そういう流れというのは私はとめようがないと思います。  しかしながら、今アメリカなんかでも大変問題になって、大統領も口にしておられますけれども、ITとかネットとか、日本の場合はそういった機器を持たざる者と持つ者の差ということではなくて、理解できる者とできない者と言うとあれですけれども、そういったこともあって、私はすべての人がそういったネット社会に移行しなければいけないということではないと思っております。  ですから、そういった方向でこれからいろいろな金融商品を選んでいこうという人もいれば、郵便局のような、ちゃんと身近に店舗もあり、またそういったところにお勤めになっている郵便局員の皆さんとのふだんのコミュニケーションの中で金融商品を選びたいという方も、私は、こういう世の中にむしろ大勢いても不思議でないし、大変にいいことであると思っております。  どうしても、郵便貯金の場合と言うとあれですけれども、資金の運用の仕方というのは、これは特に国営である郵便局の場合、先ほども選んだ理由に安全確実というような言葉もございましたが、運用しようと思えばいろいろな運用も恐らくできると思うのですが、いろいろな商品をつくり出すと国営がどうのこうのということもまた起こってくるかもしれませんし、先ほど御答弁いただいたように、郵便局にお金を預けていらっしゃる方の理由というのは、安全確実といいますか、そういったことも含めた、そういった雰囲気の中での預託であると思いますので、当然運用というものも、実際の全額自主運用は恐らく七年後くらいになると思うのですけれども、預金者の皆様のそういった意向を酌んだ流れというものになっていくのではないか。また、私は、そういうふうになるべきではないのか、それが国営の郵便局がお金を集め運営をしていくという意義ではないかと思うわけですけれども、それに対します郵政省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  その前に、先ほど私、郵貯広報中央委員会と言いましたけれども、貯蓄広報中央委員会の誤りでございましたことを、まず御訂正をさせていただきたいと思います。  先生のおっしゃるように、郵便貯金は専ら小口の個人を対象とした非常に簡単で確実な貯蓄手段を提供いたしております。小口個人のお客様は、特に安全性というものを重視しておる、先ほどのアンケートにも出ておりましたけれども、そういった意味での郵便貯金を御利用いただいておるものだと私どもも思っておるわけでございます。  全額自主運用後の郵貯資金の運用に当たりましては、郵便貯金法等の一部を改正する法律案において、事業の健全経営の確保を目的として、確実でしかも有利、公共の利益にも配慮することを運用の原則とすることといたしておりますが、郵貯資金の性格を踏まえまして、特に確実性を重視することといたしまして、その中でできる限り有利に運用することができるようなことが重要であるというふうに考えております。  こうした基本的な考え方を踏まえまして、具体的には安全確実な債券を中心として、市場運用することを基本とすることといたしております。  このような運用を行うことによりまして、事業の健全経営を確保するとともに、基礎的な金融サービスを提供するという事業の使命を果たすことによって預金者の負託にこたえてまいりたい、このように思っております。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 ありがとうございました。  これからも、今御答弁をいただいたように、国営の大義と言ってはなんですが、そういう考えに基づいた運営を私は個人的には望んでおります。  さて、先ほど吉田先生の方からもお話がありましたが、自主運用という形かどうかはあれですけれども、少し資金が環流しています。一応、金融自由化対策資金ということで、一部自主運用ということで、これは六十二年から始まったわけですけれども、郵政省というのは、以前から、少しでもいいからと言ってはなんですけれども、自主運用をさせてくれないかと言って、歴代の郵政大臣も含めて努力をされて今日に至ってきたわけでございます。  図らずもと言ってはなんですけれども、郵政省という役所は、一時的かどうかわかりませんが、総務省ということになりまして、八代郵政大臣は、最後の郵政省の予算編成をした郵政大臣ということになろうかと思います。  そういった歴代の、歴代と言ってはあれですけれども、今まで、自主運用したい、金融自由化対策資金というものも年々ふやしてほしいと言ってここまで来た、その流れの上で、今度ようやく全額自主運用となった時点の、郵政大臣としての、個人的な見解でも結構でございますので、思いをお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 御父君の大石先生も大変郵政関係の大先輩でございますし、こうして御質問いただきましてありがとうございます。  まさに、長い歴史を持った郵政省の歴史の上に立ちながら、今までは、ともすればそうした小口の国民の皆様方からお預かりしたものを、言ってみれば、大蔵省の方にお届けして、さあ運用してくださいと、集める側に絶えず郵政省はいたと思うのですけれども、今度はそれもしっかり入り口、出口を自主運用という形でやるという新しい時代を迎えるわけでございます。  これに伴って、郵政省の責任というものは、また郵政省に働く職員の人たち、またこれを担当する人たちの責任というものはだんだん重くなっていくと同時に、また、国民一人一人のそうした小口預金者、貯金をしてくださる方々は、高齢者の方々、まさに向こう三軒両隣に住んでいる方々の大切なお金でございますので、安全確実ということが一つのスローガンになっていくのは当然だろう、このように思っております。  いろいろなネットビジネスとかというものもはやってくる昨今ではございますが、やはり日本人はまだまだそこへ到達するのには長い年月もかかるであろう、このように思います。私も、絶えず財布から千円札であろうと一万円札であろうと出して、そこでしっかりおつりをもらって、受取をもらってという、その商習慣というものはなかなか消えるものじゃありませんし、インターネット上で取引するというようなことも、先般法律はつくってはいただいたものの、そこに到達するのはかなり年数もかかるだろう、このように思います。  そういう中にあって、この自主運用でございますから、私たちは、ともかくお金を、ハイリスク・ハイリターンみたいな、言ってみればばくちのような感覚の中でやるのではなくて、しっかりと、これには国民の皆様の、まさに少額のそうした預金者の心が入っているのですよ、こんな思いに立ちながら、これから私たちは、安全確実をモットーにしながら、より広く国民の皆様のそうした利便に供した形の郵政事業に推進をさせていただきながら、この自主運用に向かっていきたいものだ、このように思っているところでございます。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 ありがとうございました。終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 小沢鋭仁君。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。質問をさせていただきます。  まず、私は本会議でもう既にこの件に関しましては質問をさせていただいております。そのときの冒頭にも申し上げたのでありますが、先ほど別の委員の方もおっしゃっておりましたけれども、いよいよ来年の四月から資金規模が三百数十兆円のいわゆる運用機関が誕生する、こういうことでありまして、これはいろいろなほかのグループを見ましても、今話題のみずほグループができたとして総資産が百四十五兆、それからドイツ銀行、ドレスナー銀行のグループが百三十四兆、シティ・グループが七十七兆、こういう話でありますから、そういった意味では、まさに新たにできる運用機関の規模の大きさというのがすごいものだな、こういうふうに思うわけであります。  ですから、同時に、それだけに、それに対するリスク管理といいますか、運用の体制、手法、それもしっかりとやっていきませんと、これは当然のことながら失敗する可能性もある、こういうことでありまして、どうぞそこは本当にしっかりとやっていただきたいとお願いを申し上げながら、その点、幾つかそういう観点から質問をさせていただきたいと思います。  まず、来年四月からは事業庁としてスタートするわけでありますけれども、これは御承知のように二〇〇三年中の公社化というのが既に決まっているわけですね。ただ、これは二〇〇三年中という言い方に依然としてなっておりまして、まだ正式な、例えば二〇〇一年の四月の事業庁というような、そういう決まり方になっていない、これは日時は確定したのでしょうか。  それと、もう一つ加えて、公社化になったときに、果たして、いわゆる自主運用の部門で結構でありますけれども、どのくらいの規模で、どのくらいの体制でおやりになるのか、そのあたりも含めて、どういうふうにお考えになっているのか、お聞かせください。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 議員にお答えをさせていただきたいと思います。  中央省庁の再編につきましては、昨年の十二月に成立をいたしました中央省庁等改革関係法施行法の規定によりまして、平成十三年の一月六日に実施されることとなっており、郵政事業庁への移行も同日に行われることとなっております。  また、中央省庁等改革基本法によれば、郵政公社は、平成十五年、二〇〇三年中に設立されることになっておりますけれども、先生の申されましたとおり、具体的な移行時期についてはまだ確定をしておりません。  それから、郵貯資金の全額自主運用に伴いまして、運用体制を強化するということの観点から、平成十二年度におきまして、運用職員の定員の大幅拡大が認められました。具体的には、現在の金融自由化対策資金を運用する貯金局資金運用課は今定員が五十六名でございますが、さらに三十七名の増員が認められることになりました。  この結果、平成十三年の一月の郵政事業庁移行の際には、総勢九十三名の運用体制を予定させていただいておりまして、この体制で平成十三年の四月の全額自主運用をスタートさせたいと考えております。  なお、郵政公社における運用体制につきましては、郵政事業庁における運用実態というものも踏まえまして、さらに検討してまいりたい、かように考えております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 その公社の方の日にちがまだ確定していないというのは何か事情があるのですか。ちょっとそれだけ……。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 別に特段意味はございませんで、とりあえず来年の、我々は中央の省庁再編の方に全力を投入しておる、こういうことでございまして、別にその意味はございません。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 それだったら結構かと思いますけれども、もう二〇〇三年中の公社化というのは法律で決まっていることでありますので、できれば、その目標といいますか、その日にちも確定して、それに向けて準備をしていくというのがいいのじゃないかな、こういうふうに思っておったものですから、そんな感想を申し上げておきたいと思います。  それで、今新たに運用職員の概念を導入して、それから人数も拡大をしていただいたということでありますが、そうしますと、合計九十三名、五十六名に三十七名が加わった、こういうお話でございました。  それで、量的に、本当に三百数十兆、大丈夫か、こういう話と、それから後は、今度は質的に、その運用職員の皆さん、まさにどういう方々を入れていくのか。そのプロフェッショナルとしてのまさにスキルや何かはどうなのか、そのあたりをちょっとお話しいただけませんでしょうか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたします。  郵貯資金は、既に昭和六十二年度より、十二年間にわたりまして自主運用しておりまして、毎年、資金運用部へ預託した場合を上回る運用実績というものは過去にずっと上げさせていただいております。  また、簡保資金につきましても、大正八年の創業当初から、戦中戦後の一時を除きまして、資金の大宗を占める積立金を郵政大臣が直接管理し、また運用をいたしております。郵貯資金と同様に、毎年安定した運用実績というものも今日まで上げてきておるところでございます。  郵貯資金につきましては、平成十三年度、二〇〇一年から全額自主運用とすることが予定されておりますけれども、郵政省には長年の資金運用の経験と実績がございまして、十分かつ適切に運用していくことができるものだと私どもは考えております。  なお、全額自主運用に向けては、さらにその能力を向上させるためにも、専門的な知識とかあるいは経験を持った職員を養成するように取り組んでいくとともに、民間からの人材の登用についても、将来の検討課題として考えてまいりたい、かように思っておるところでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 御承知のとおり、金融の世界はボーダーレスでありまして、そういった意味では、まさに日本の金融機関は、ある意味ではそういったボーダーレスの国際化におくれをとった面もこれある中で、今回のいろいろな金融の問題も生じている。こういうことを考えると、ぜひそういった観点を持って、いい人材をしっかりと投入するということをしていただくことが必要かと思います。御要望を申し上げておきたいと思います。  さてそこで、資金運用は確実で有利な方法により、こうされているわけでありますけれども、具体的にはどんな運用方法を想定されているのか。例えば、一方では、これは全銀協さんですか、「郵便貯金の自主運用のあり方に関する意見」という話の中で、郵便貯金の自主運用の対象は安全資産に限定すべきだ、こういう意見も出ておりますよね。ですから、安全で確実で有利な方法というのは、ある意味では、確実というのは安全で、それで有利、こういう話ですから、普通の資産運用の場合には、安全性を重視するのか、まさに有利な方法を重視するのか、どちらかというと選択的な話なんですが、これは両方、安全で有利、こうあるわけですよね。どんな具体的な運用方法を考えているのか、御説明いただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  先生御指摘のとおり、郵貯・簡保資金の運用につきましては、確実で有利な方法、こうなっております。しかもさらに、公共の利益の確保にも配意しつつ行うことの運用原則を法律上設けておるところでございまして、御指摘の確実で有利という、確実が先なのか有利が先なのか、こういうことでございますけれども、我々といたしましても、国民の皆さん方から大切にお預かりをしておる郵便貯金だとか簡保資金は、まずやはり確実ということにその重点性を置き、その確実の中でさらに極力有利に運用する、こういうことを考えてまいりたいと思っております。  具体的な例を申しますと、運用対象につきましては安全確実な債券を中心とするもの、それから実際の運用手法におきましても、特定の銘柄等に偏った運用とはならないようにできるだけ分散投資を行うとともに、短期間の値ざや稼ぎを目的として非常に頻繁に売ったり買ったりするようなものではなしに、そういったできるだけ長期的に、しかも安定的な運用手法をとるようなことにより、非常にリスクの低いことを図ってまいりたい、かように思っておるところでございます。     〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 考え方はそれで結構かと思いますし、ぜひそれを具体的な話に結びつけていただきたい、こういうふうに思うわけであります。  そこで、例えばその場合の目標、指標みたいなものがあるとすごくわかりやすいのですね。従来は、いわゆる資金運用に関しては、先ほどもお話がありましたが、資金運用部への預託を上回る運用実績、こういうお話があって、それを超えていれば、ああ頑張ったね、こういう評価が一つあったんだろうと思うのですね。これからはそういうのがなくなってしまいますから、そういう場合の、実際に運用益を上げる場合の指標、そういったものはどのように考えていらっしゃいますか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたします。  現在の金融自由化対策資金の運用につきましては、金融自由化対策資金の仕組みが、一たん資金運用部へ預託した郵貯資金を再度郵貯が借り入れ、運用するものとなっておることから、先ほどありましたように、コストである借入金利を上回る利益を上げることとして、私どもも目標として頑張ってやってまいりました。  しかし今度は、十三年度以降の郵貯の全額自主運用につきましては、資金運用の最小限の目標は、まずやはり独立採算制のもとで預金者に郵貯の元利金の支払いを確保することでございます。  こうした資金運用の目標を踏まえれば、資金調達と運用との間の金利の変動リスクの管理が非常に重要であります。つまり、郵貯金利と資金運用との間の一定の利ざやを確保しつつ、負債と資産との間の期間調整を図ることによりまして金利変動リスクを管理することが重要であり、ALM、資産負債総合管理というのですが、こういったものの一層の充実を図っていきたいというふうに考えております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 そういう中で、指定単というのがありますね。こちらは、ある意味ではかなり有利なという部分を目指して運用する、そういう部分だろうと思いますが、そういった指定単委託先運用機関の選定については、何か基準を設けていらっしゃいますか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 その委託先の運用機関の選定に当たる基準のあるなしでございますけれども、郵貯・簡保資金の指定単運用は、民間の運用のそういったノウハウを活用いたしまして、運用の収益の向上を図ることを目的として今行っておるものでございます。したがいまして、簡保事業団を通じた指定単運用の委託先とする信託銀行におきましては、簡保事業団において、運用の体制だとかあるいはまた信託の財産の受託の実績だとかあるいは経営状況等を総合的に勘案いたしまして、慎重にその辺は選定をさせていただいておるものでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 総合的に、こういう話でありますけれども、巷間、政治家の口ききとかそういう話もあるやに言われている、もうそういうことがないようにしていただかないといけないですね。ぜひ、そこは一言申し上げておきたいと思います。  それで今度、その場合の指定単の、それはもう任せると任せっきりですか。それとも、種目といいますか、どんなものに運用するかに関しては、郵政省あるいはこれから事業庁の方としては、何らかのそういう方針を持って対応するのでしょうか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 指定単は金銭信託の一種でございまして、投資家が信託銀行に対しまして資産の種類や割合などの指定を行い、信託銀行が当該の信託金を他の投資家からの資金とは区別して、単独で運用を行う金融商品ということでございますので、簡保事業団の運用におきましては、信託銀行の運用のノウハウを最大限発揮させまして、運用収益の向上を図るため、株式だとか債券などの各資産の組み入れ比率についてはその上限のみだけを設定させていただきまして、その具体的な運用というものの判断はそれぞれの各信託銀行に任せることになっております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 もう一方の、もう一方のといいますか年福がありますね、年金のこれまた運用の話がありまして、御承知のように赤字が出ているわけでございまして、まあそちらの方がどういった内容かというのは、別に今ここで逓信委員会でやる必要はないかと思いますが、やりようによっては赤字が出るというのは現実に生じているわけでありますから、そこのところも踏まえてきちんとやっていただかないといけないということを、これまた申し上げさせていただきたいと思います。  それから、今度は地方公共団体への貸し付けをできるようになるのですね。この地方公共団体への貸し付けについて、これは地方公共団体だから大丈夫だ、こういうふうに一般的には言えるのかもしれませんが、それにしても、今度は貸し付けですから、貸し倒れみたいな話だって起こらないとは限らないわけであります。いわゆる貯金者の皆さん方をきちっと保護していくという意味では、その場合の貸し付けの観点、まさに基準とかプロセスとかそういった話もしっかりと仕組みの中に取り入れていかなければいけない、こう思っておるわけでありますが、そのあたりの対応はどのようになっていますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 郵貯・簡保資金の運用計画につきましては、地方公共団体貸し付けも含めまして、これは預金者、加入者の利益及び事業の健全性を確保するという観点から、これもしっかりやらなければならないし、貸し倒れというようなことは地方公共団体にはあり得ないという前提の信頼性をも担保しなければならないと思いますが、いずれにいたしましても、郵政審議会におきまして、資金運用の専門知識を有する外部有識者によっての審議を必ずするということをまず前提にいたしております。  それから、地方公共団体への貸し付けにつきましては、郵政審議会での審議を経てやるということのほかに、財投計画の一環としては財政制度等の審議会の審議も経るというようなことにも、二重三重と言うと語弊がありますが、さらに貸付額につきまして予算をもって国会で議決を受けて決定すること、こういうふうに幾つかのバリアを設けてありますので、そこをクリアすることがまず前提になっていきながら、安全確実なものにしなければならないというふうに思っております。  また、公的分野への資金供給といたしましては、原則として市場における評価を見た上で購入することとしておりますけれども、地方公共団体への貸し付け条件についても、これも市場原理というものを前提にしながらやらなければならないというふうに思っておりますし、これらの運用により事業にとって不都合な結果が生ずるとは私どもは思っておりません。金利のいろいろな推移もございますから、その辺も含めながら、これから確実な形で、そうした審議を経て、国会での御議論も経て、こういう思いで、安全をまず第一に考えながらやっていきたい、こう思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 今の大臣の御答弁は、次の私の質問通告の内容まで触れていただいたわけでありますが、ちょっと質問通告していなかったんですけれども、もしお答えいただければということでお聞かせいただきたいんですが、今大臣のお話にもありましたが、地方公共団体ですから貸し倒れというのは余り考えられない、こういうお話でありますが、第三セクターまで含めますと、今実は公共団体の方の事業が赤字になっているケースが大変多いんですよね、三セクまで広げますと。ですから、ここはちょっと質問通告していなかったんですけれども、三セクへの融資というのは、貸し付けというのは含まれるんですか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 先生御指摘の第三セクターへの貸し付けというものは、私どもは一切やらないということでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 その場合、例えば、要は三セクへ自治体が出資するとか、あるいはまたそれを実際に運営していく資金を自治体分として出すというような場合の資金もそれはあり得ないということでいいんでしょうかね。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 それは、地方のそれぞれの仕組み、システムというものがあろうかと思いますが、それぞれの地方自治体におきましての全体的ないわば予算の中で、その中で第三セクターにどれほど出資するかどうかというものをお決めになるわけでございますので、それは間接的にはそこへお金が流れておるのではないかという先生の御指摘も多少当たるところはあるかもわかりませんが、私どもは、第三セクターには直接に貸すこともできませんので、使用目的は、あくまでも地方自治体に対してお貸しする、こういうことでございますので、その辺よろしく御理解いただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 私自身もちょっとここは考えがまとまっているわけじゃないのでありますが、今のように、三セクに直接貸すことはない、これはもう明快、しかし、三セクに自治体が関与する部分に対しての自治体分をどうするかという話は、それも全くだめだということになると、これまた自治体ももしかしたら身動きがとれないのかもしれません。まさにここは確実で、しかし自治体もある意味では使い勝手がいい資金でないといかぬ、こういう話でしょうから、そこはぜひ今後鋭意御検討いただきたい、こういうふうにお願いを申し上げておきたいと思います。  それから、先ほど大臣がもうお触れいただいたところですが、もう一回念のため御質問させていただきます。  いわゆるチェック体制という意味で、地方自治体への貸し付けという話は、さっきおっしゃっていただいたような議を経て行う、こういうことでありますが、それが甘いか辛いかみたいな話をチェックする機関というのがやはり必要なんじゃないか。これは総務省になってしまうと、まさに自治体を管理するのも総務省、それからお金を貸すのも総務省の事業庁、こういう話でありますから、中で全部やれちゃう、こういう話になりますので、そこのチェック体制はどうか、もう一回念のためお聞かせください。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 お願いする側と許可する側が同じ判こであるというのは、突き詰めてみれば妙な関係であることは間違いございませんけれども、郵貯・簡保資金の各年度の地方公共団体への貸付額、総額の決定に当たりましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、郵政審議会において、郵貯・簡保資金の運用計画の一部として、資金運用に関する専門知識を有する外部有識者がしっかりと審議をいたしまして、これに加えてさらに、財投計画の一環として財政制度等審議会の審議を経ていく、それから、特別会計予算総則に貸付額を計上して国会で議決を経ていく、こういうふうになっておりますから、確かに同じ総務大臣が地方債それからそれに対する貸し付けという形の事務は手続としてあるにいたしましても、いろいろな意味で地方公共団体への貸し付けのチェックはなされるのであろう、このように私たちは考えてもいるところでございます。     〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 ぜひそこのチェック体制だけはきちっとしていただきたいと思います。  それから、今回は価格変動リスクに対応する準備金制度を取り入れているわけですね。これと今までの、ある意味では積立金、この違いをちょっと御説明いただきたい、こういうふうに思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 まず、今度、私どもは必要な準備金というものを積み立てることを考えておるところでございますが、郵貯資金については、資金運用部への預託の廃止に伴いまして、債券を中心とした市場での運用というものに移行することになります。これに伴いまして、運用に伴う損失というものがもし結果として出るようなことになりますれば、これは国民の負担につながることになりますから、こういうことのないように、積立金に加え、保有資産の価格変動リスクに備えるための準備金制度というものを設けることといたしました。  準備金の積み立て対象といたしましては、価格変動リスクのある国債とかあるいは社債等の債券を中心に考えておりまして、価格変動リスクのない預金等については対象としておりません。準備金の規模等の制度の具体的なあり方につきましては、簡保の価格変動準備金というものを参考にしながら、今検討をさせていただいておるところでございます。  なお、国債等のリスクの低い資産につきましては低い積み立て基準、あるいは外国債等のリスクの高い資産については高い積み立て基準を設定する、高いものは高く、低いものは低い、そういうふうなものを私どもは基準として設定することを検討いたしております。  また、郵便貯金特別会計の積立金につきましては、準備金が保有資産そのものの売却損に備えるものであるのに対し、郵便貯金の負債のコストと資産の収益との差によって損失が生じた場合にこれを補うために積み立てをしておるものでございます。積立金の額につきましては、平成十年度末では四兆四千億円というふうになっておるところでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 次のテーマに移らせていただきますが、いわゆる郵貯の二〇〇〇年問題というのがありました。ありましたというか、まだこれから、こういうことだと思います。いわゆる定額貯金の満期の問題でありますが、大体どのくらいがここ一、二年で起こるか、改めて確認をさせていただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきます。  平成十二年度から平成十三年度に満期となる定額貯金の元利合計金額は、平成十二年度は約五十八兆円、十三年度は約四十八兆円、両年度合わせますと約百六兆円と見込んでおります。このうち、両年度で約五十七兆円を再びお預けいただけるものだと、私どもも努力をいたし、またそのように見込んでおります。このとおり推移すれば、利子課税金額の八・五兆円を含め約四十九兆円が結局流出することになります。  また、四月期の実績におきましては、満期を迎えた定額貯金の払い戻しは約六兆六千億円でございまして、そのうち、通常貯金も含めまして四兆四千億円の再預入というものがございました。結果といたしましては、利子課税金額約五千億円を含めまして約二兆二千億円が流出したことになります。  郵便貯金といたしましても、長年ごひいきをいただいた預金者の皆さんに再び郵便局を御利用いただけるように、我々もこれからも全力を挙げてまいりたいと思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 今の御説明だと、四月は予想以上の歩どまり率、滞留率、こういうことですね。ただ、予想は四十九兆円ほど郵貯以外のところへ出るのではないか、こういう話なんです。  さてそこで、このお金が金融全般として考えたときにどこへ向かっていくのかという話は、やはり大変な額なんだろうと思うのですね。これまた一般的に言われているように、日本のいわゆる預貯金者の資金が米国に向かい、米国債を買い、あるいは米国の株価を支え、そして米国の繁栄をまさに日本のマネーが支えているというような話だけですと、これは友好国米国だから悪いとは言いませんが、もっと我が国独自の有効な使い方はないのか、こういう気がするわけですね。  そこで、その四十九兆円はどこに向かうのかといったら、これはなかなか見通しが難しいかもしれませんが、どのように考えられるか。  そして、これは時間がないのであわせてお尋ねしたいのですが、私はやはり金融というのは、特にこういう政策金融の場面というのは、本当に日本にとってこれから必要な、私流に言わせていただくと、新社会資本整備みたいなものに使ってもらいたい。我が国のまさに国民の皆さんたちが貯金をして集めた資金ですから、例えば光ファイバーだとか、町づくりだとか、あるいはまた介護の施設だとか、新社会資本整備という、この場で何度も申し上げておりますが、まさに社会資本の概念を広げれば、やはりいろいろなまだまだ不十分なところがある。そういうところにお金を使っていくべきだ、こう思っておるのです。  もう一回端的に言うと、四十九兆円はどこに向かうのですか。今私が申し上げたような新社会資本整備みたいな使い方というのはできないのですか。この二点をあわせて御質問させていただきます。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 まず、その満期を迎え、払い戻された定額貯金の具体的な使途につきましては、お客様の生活の設計の問題でございまして、郵便局で立ち入って把握することは非常に困難な状況であると思います。  しかしながら、私どもも大臣も、やはりこの四十九兆円がどのような形で流れていくのかというものは大変我々も大きな関心を持っておるところでございまして、聞けると言ったらなんでございますけれども、親しいところで、何にお使いですかとか、あるいは、またどうですかというふうなことでもし聞けるものがあれば、ぜひまた何にお使いになるのかということの情報程度は私どももぜひ得たいというふうに考えておるところでございます。  なお、新聞とか雑誌等で言われておりますけれども、受け皿として多種多様なそれぞれの民間の金融商品が今存在をしております。また、払い戻された定額貯金の一部は個人消費に向かうという部分は一部ではあるのではないかというふうなことも言われておるところでございますが、四月期を見る限りでは、満期を迎えた定額貯金が大幅に流出しているという状況でもないことから、特定の金融商品に資金が大量に集中しているということは今のところは考えられないのではないかというふうに思います。  あとの御質問につきましては、私どもよりもむしろ大蔵省の方からまた回答させていただきたいと思います。

中川雅治大蔵省理財局長

○中川政府参考人 郵便貯金の集中満期に伴いまして資金運用部が必要とする資金につきましては、資金運用部がみずから売り現先という形で調達することといたしておりまして、十二年度財政投融資計画におきましては、先生今御指摘になられました情報通信関連なども含めまして、現下の社会経済情勢にかんがみ、真に必要と考えられる資金需要には的確に対応することといたしております。  御指摘の新社会資本整備につきましては、情報通信関連などさまざまな対象について議論されているわけでございますが、いずれにいたしましても、今後とも財政投融資につきましては、社会経済情勢に的確に対応した運営に心がけてまいりたいと考えております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 この場で申し上げたかどうかわかりませんが、今もそういう方向を持っていただいている、こういう御答弁でありましたけれども、依然としてまだ足りない、私はこう申し上げているのですね。  そして、今や、例えば地価を決める、この場で前に申し上げたかどうか忘れてしまったのですが、かつては地価を決める最大の要因は交通の利便性だった。今や情報通信のまさに設備のいかんだ、こうも言われているわけでありまして、そういった意味では本当に、そういう形での社会資本をつくっていく、それをベースにした町づくりを行っていく、それが大事なんだろうと思うのですね。いわゆるただ単に土木事業で地方にお金を流すというよりも、もっとビジョンを持って、こういった分野を大事にして、そしてグランドデザインを描いていくというのをぜひやっていただきたい。中川局長にも改めてお願いを申し上げておきたいと思います。  さてそこで、最後に一点だけ。金利と為替の影響の話も聞きたかったのですが、それはちょっと置きまして、大臣、ついこの前、株価が下落したときに、与党のPKO政策というのが出ましたね。特に、自民党の亀井政調会長ですか、いわゆる株価が落ちたときに、四月十八日の新聞ですが、これを見ますと、とにかく郵貯資金等々で株価を買い支えることが必要だ、こういう話を言っているわけですね。二、三年前だったかもしれませんが、かつて自民党の中でも、いわゆる金融機関のまさに債務超過か云々か、こういったときに株価を買い支えるという話が巷間出ましたけれども、あのときは、そんなばかなことはやらない、政府はできないと当然言っていたのですよ。本当にやったかどうかわかりませんよ。あのときは山崎政調会長と自見郵政大臣だったのですけれども。それはわかりませんが、少なくともそんなばかなことはやらない、市場に介入して、そしてまさに郵貯資金なんかを使って株価を買い支える、それも優良銘柄から云々という銘柄まで言っているのですよ。  大臣、大臣が所属されている政党の政策の最高責任者でしょう。大臣は反対なさった。反対表明を当然した。僕は当然だと思いますよ、その見識は。しかし、こんな話が堂々と起こる。私はずっと銀行員もやってきて、経済関係でずっと生きてきて、こんなマーケットに対する不信を抱くような話を与党のというか自民党の政策の最高責任者が堂々と言う。あきれ返って物も言えないという気持ちなんですが、大臣の感想を聞かせてもらって最後にしたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 名前は静香さんですが、時として大変思い切った発言をする方でございまして、それは発言は発言として、ニューヨークの株の大きな、暴落まではいかなくても厳しい状況を迎えて、それはすなわち太平洋を越えて日本の市場にも影響があるということで、政調会長としての、また与党としての考え方の一つのアナウンス的な部分も含めて話されたものだというふうに思いますが、私どもが事前に相談を受けたわけでも何でもありません。  私は、今小沢委員がおっしゃいましたように、まさに株価維持のために用いるということはあってはならない、こういう原則に立っておりますし、郵便貯金、簡易保険資金の運用は確実に有利な方法で行うという、まさに小口の皆さん方の汗と涙の貯金であるというような思いに立っていきますと、それこそ時の流れで株は乱高下するということも、これは経済ですからあるにいたしましても、そういうものにこうしたものが使われるということはあってはならないということで、その報道がありましたので、私は毅然とそういう意見を述べさせていただいたところでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 反対をしていただいたのは結構かと思いますが、しかし、株価が下がったら目の前のお金で買い支えるなどという話は、政策などという話ではなくて、やはりいろいろな政策論というのがある中で、いろいろな影響も考える中で政策というのは打っていかなきゃいけない。株価が下がったら買い支える、これは本当に小児的といいますか、余りにもひどい。  大臣もそうおっしゃっていただいたんだろう、こう思いますが、そういったところから政治がばかにされないように私も頑張ってまいりますので、ぜひ大臣からもまたよくおっしゃっていただきたいなとお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 前原誠司君。

前原誠司民主党

○前原委員 民主党の前原でございます。  財投改革という観点から、郵便貯金法の改正について幾つか大臣に御質問をさせていただきたいと思います。まず、質問をさせていただきます前に、私自身が持つ財投改革のイメージについて、あるべき姿についてお話をさせていただきたいと思います。  今まで、基本的には、入り口と言われる郵貯、簡保、年金というものが、一部の自主運用を除きまして大蔵省理財局資金運用部に義務預託されていた。それがいわゆる中間という部分をなして、国債、地方債の引き受け、そして財投機関と言われる特殊法人などへの貸し付けというものが行われてきたというのが、大まかに言えば今までの財投の流れだろうと思っております。  今回の財投改革というのは、結果的には我が党は反対をいたしますけれども、一歩前進であることは間違いないと私は思っています。一番大きなポイントは、やはり郵貯、簡保、年金という資金の大宗の義務預託というものが廃止をされて自主運用になるということは、私は大きな進歩だろうと思います。  したがって、特殊法人に対する貸し付け、あるいは国債、地方債の引き受けというものについて、お金があるからやるんだという今までの流れから、コストパフォーマンスなどなど、そういった政策的な判断というものが加えられる素地というものがかなり出てきたということで、これについて極めて前進であろうというふうには私も思っております。  ただ、心配な点が幾つかあって、結果的にそれで民主党は反対ということになるのでありますけれども、一つは、義務預託が廃止をされるけれども、当面の間ということで、大蔵、郵政、厚生、この三省で半分をめどに財投債を引き受けるという話をされるということ。これが本当に半分なのかどうなのか、あるいはどの期間、そういうものを引き受けられるのかというところの透明性のなさ。そこが、言ってみれば義務預託と変わらない資金の流れができれば、今の財投制度の根幹は変わらないという批判が出てくるわけですね。その点は、後でお伺いをしたいと思います。  それからもう一つは、財投を調査するときに私はいつもおもしろいなと思いますのは、これがきょうの質問の大きな柱なんですけれども、国は一つであるのに役所が違う、あるいは、局が違うことによってみんな考えていることがばらばらだというところなんですね。つまり、財投という大きな、国がやっていることについて、しかし、場所場所、部門部門で見れば、全く皆違うことを考えて行っている。  確かに、郵政省なら郵政省の管轄はここまでですよ、大蔵省はここまでですよということは、役所の仕組みとしてわかります。しかし、トータルとして、例えば納税者、郵便貯金にお金を預けている方、あるいは簡易保険に入っておられる方々からすれば、国は一つなのに、そのお金の流れ方で見ると寸断をされていて、役所ごとのセクショナリズムに陥っているのではないか。こういう点が、果たしてこの財投改革によって少しでも解消されるのかどうなのか。私は、この点は非常に疑問であります。  したがって、先ほどの義務預託の廃止の実行性の確保と、それから今申し上げたセクショナリズムが本当に排除されるのかどうなのかという不安があるために、我々は資金運用部の法の改正と、郵貯法の改正をする逓信委員会にかけられている法案については、やはり賛成しかねるという結論が出たわけでありまして、その点について、これからるる質問をしていきたいと思います。  まず初めに、かなり大きな点から、自由に大臣にも御発言をいただきたいと思うわけであります。  今回の財投改革における郵貯資金が、簡保資金は大分自主運用が、アローアンスが多かったわけでありますけれども、郵貯資金においては、自由化対策資金、あるいは郵貯に預けておられる方々に対する貸し付けというものを除けば、大宗が今まで義務預託であったわけでありますけれども、それが廃止をされる意義について、一体大臣はどうお考えなのか、その点について御答弁をいただきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 いろいろと御意見をお述べいただきまして、ありがとうございます。  しかし、私、感じますのは、年金の自主運用は自主運用としての責任がある。また我々は、郵貯であれ簡保であれ、そこをお預かりしている立場を所管する省庁とすれば、年金運用の方は赤字であるか黒字であるか、それは確かに、国という考え方では関心を持たずにはいられませんけれども、そこはそこの一つのセクションでしっかり責任を持ってやってもらうという意味では、セクショナリズムの功罪というものもあるかもしれません。  事お金に関しましては、確かに国は一つだというふうには思いますが、それぞれの預金者の、まさに国民一人一人の御要望に対する一つの入り口論としては、窓口とするのは幾つかあってもそれはそれでいいのではないか。それが正しく、それぞれの立場でしっかり運用されて、それを国民へどう還元していくか。  一たん預かる財投という立場の大蔵省がそれをどう国の発展のために、国民の福祉の向上のために使われていくかということはいろいろ議論をさせていただくといたしましても、私は、そういう意味では、我々郵政省に課せられた責任を負うことが、まずもって、セクショナリズムと言われようと何であろうと、そこをしっかり大切にしなければならないという基本的な考え方があることは、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。  財投改革によりまして、財投の資金調達については、必要な資金を市場において財投債とか財投機関債によって能動的に調達する仕組みに改めることになっておるわけでございますが、これに伴って、郵貯資金については資金運用部への預託義務を廃止して全額いよいよ自主運用ということになります。今までは入り口については責任をとれても、出口の方はもう大蔵当局に任せっ放しというところがあったんですが、入り口もしっかりやると同時に出口の方も我々が責任を持つということにいよいよなってくるわけでございます。  そういう意味では、今後、郵貯資金が全額自主運用となりますと、商品提供からあるいは資金運用まで、郵便貯金事業として一貫した経営ができる。事業庁から公社へ、そういう意味でも、その責任というものは、やはり国民の方にしっかり目を見開いて、しかも、とかくこういう自由金融時代、あるいは金融ビッグバンと言われるときには、利息の低いところから高いところへ金は流れていく。  あるいは、若干賭博性のあるような今の社会の中でも、ここ数年の金融ビッグバンの中でも、郵貯をしっかり守ってくださった国民の皆さんは、この二百数十兆円のほとんど半分ぐらいはどこか外国の方へすっ飛んでしまうんじゃないかという危惧も私自身も抱いたんです。  やはり小口の預金者というのは、身近な郵便貯金というものを通じながら自分たちの、むしろそこからリターンを求めるんじゃなくて、それによって私たちは社会参加をし、地域のために発展を促し、そしてそれが正しく運用され、それがやがて、少額であってもリターンという形で、お金という形でなくても地域の発展やいろいろな形の中で使われているという、言ってみれば、そういう公共性の意識が我々以上に預金をしてくださる皆さんの心にあるような気がします。  こうした金融ビッグバンにも、恐らく外国のそうした金融関係者はこの郵貯をターゲットにしただろうと思いますけれども、今般の百六兆円の満期に至りましても、やはり我々の目標の七割を超えるほど、皆さんは郵便貯金をそのまま置いておきたい、こういう意識が現実、数字の中にあるところを見ましても、そういう意味でも、これから任される自主運用というものは、入り口から出口に至るまで、私たちの責任も大きくなるし、それによって、事業の健全経営の確保ということも我々に課せられた大きな責任だ、こんな思いを持って、今、法案に臨んでいるところでございます。

前原誠司民主党

○前原委員 今までは入り口のみに責任を持っていればよかったということから、大臣のお言葉をかりますと、入り口も、そして今度は出口も責任を持って目配りをすることが必要となった、こういうお話ですね。それはそのとおりだと思います。  そうであれば、これからちょっと二つ続けて質問をしたいわけでありますが、いわゆる郵貯の資金、簡保も含めてでございますが、一つの使い方としての財投債というものの引き受けというのが出てくるわけです。つまり、財投債の金利がどんなものか、あるいは、後で質問いたしますけれども、年数がどんなものかということだけで、では、財投債というものを郵政省としては、総務省になりますけれども、総務省という範疇の中で引き受けられるのか。  つまりは、いわゆるそろばん勘定、金利とかそういうものだけで財投債の引き受けというものをやるのか。それとも、先ほど出口とおっしゃいました。出口というのは、これは財投債というのは中ほどなんですね、中間なんです。出口というのは、まさしく国債、それから地方債を引き受ける。財投債を発行してそれを引き受けるかどうかはわかりません。それについては私は議論の分かれるところだと思います。  それから、いわゆる財投機関と言われる特殊法人。では、財投債が基本的に資金供給をするのは、地方交付税特会も含めて、そういう特殊法人に対しての融資というものが出てくるわけですね。ということは、総務省として、財投債を引き受ける際は、その財投債の利便性、金利とか利回りとかそういうものだけではなくて、財投債が使われるところまで目配りをして、その特殊法人の経営状況までちゃんとチェックをした上で財投債についての購入というものを意思決定をする、先ほどの大臣のお言葉をかりれば、そういうふうに解釈してよろしいんですか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  先生御指摘の財投債につきましては、いわゆる経過措置として直接引き受けるものを例外といたしまして、あくまでも私どもは市場における発行条件等を考えまして購入していくつもりでございます。市場における一般の投資家が知り得る情報と同一の判断材料によってこれを決定していくことにしておるところでございます。  ただ、私どもも国という立場、あるいは財投債も国という立場でありますから、国と国との立場の、国営事業であることをもって一般の投資家が知り得ない財投債の使途等の情報を求めることにはならないものと考えておるものでございます。  そしてまた、財投債にかかわる情報としては、財政融資資金の長期運用について、運用対象区分ごとに、それぞれ運用の予定金額について予算をもって国会の議決を経なければならないこととされているものと承知をいたしておりますので、さらに財投につきましては、財務省においてディスクロージャーの充実に努めていくものと理解をしております。  これらの情報が市場における判断材料となるものと我々は考えておるものでございます。

前原誠司民主党

○前原委員 今の政務次官の御答弁と先ほどの大臣の御答弁というのは、私はちょっと食い違っていると思います。  どこが食い違っているか。入り口のみならず、出口に対しても目配りをしていかなくてはいけない、そういう責務が、この義務預託廃止、自主運用によって生じたんだということを大臣はおっしゃったわけです。  しかし、今の前田政務次官のお話でありますと、一般の市場でその債券を購入する人と同レベルの条件の中でその判断を行うということであれば、財投債がどこに対してどういうふうに使われるのかということについては逆に資料を求めないということなのか。あるいは、財投債の今の発行条件というのは、私が質問しているそういう金利のところではなくて、つまり、財投債がどういったところにお金が使われているかということは、これは政府のことであって、金利とかには関係してくることじゃありません、これはもう政府保証がついているわけですから。発行量とかには金利は左右されるかもしれませんけれども、どういったところに使われるのかといったところはそれほど金利等には左右されてこないと思うんですね。  私が聞いているのはそこなんですよ。そこについて責任を持って、いわゆる財投債の使われ方についても、総務省としては、つまりチェックをし、そして買う判断材料にするのか、そういうことを私は聞いているわけです。大臣、御答弁ください。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 今、入り口、出口のお話を申し上げたところでございます。そこは御理解いただいたと思うんですけれども、もちろんそのお預かりしておりますものを自主運用するということでありますから、その出口に向かってどのようなことをやるかということを、いろいろな審議会を経ると同時に、また国会でも御議論をいただきながら運用していくということでございますので、そういうトータルな意味を持ちまして、やはり入り口、出口論ということを今申し上げたような次第でございます。

前原誠司民主党

○前原委員 ちょっとかみ合っていない議論でありますけれども、私としては何を言いたかったかというと、自主運用になった、自主運用の資金というものは、先ほど郵貯については公共心から預けておられる方々が多いということを大臣から御披露があったわけでありますけれども、では、そういうお金であれば、なおさらそのお金について、いわゆる近視眼的な部門での損得ではなくて、つまり、今までも義務預託すれば郵貯の部分ではうまくいっていた、しかし、その後は知らないよということで不必要な特殊法人とかに融資がされて、そしてそれが国の中の不良債権として、国鉄清算事業団なんか最たるものですし、それから国有林野の会計なんかも最たるものでありますけれども、そういったところが不良債権化して、それが最終的には国民の税金によってしりぬぐいをさせられるということになれば、郵貯の部分はよかったかもしれないけれども、トータルとしては、結局はそのお金の流れによって国民が損害をこうむっていたんですね。  したがって、自主運用に変わるということは、その部分も含めて、大臣としては目配りをされるべきじゃありませんかということで、財投債の使われ方まで、どういうふうに使われるのかということを引き受ける際に話をするのかどうかということを聞いているわけです。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 それはもちろん、責任はまさに、入り口論は二分の一の責任、出口まで含めるとそれは二分の二の責任ということになるわけですから、これは当然、目配り、気配りも含めて、チェック体制もしっかりする、その責任は総務大臣ということになりますが、その双肩にかかってくる、こういうことだろうと思います。

前原誠司民主党

○前原委員 今おっしゃったように、大臣というのは閣僚でありまして国務大臣、国務大臣ということは、その担当の役所のみならず、国政全般について責任を持つということでありますし、閣議決定というのは今基本的に全会一致を原則としているわけですね。ということは、郵政省、あるいは総務省になる幹部の皆さん方と大臣のお立場というのは全く違うわけです。役所のトップに立たれると同時に、国政全般を郵政大臣、あるいは省庁再編後は総務大臣が見られるわけであって、そういう部分も含めて考えなければいけないということになれば、今御答弁をいただいたように、単に金利とか発行量だけで財投債を引き受けるということではなくて、財投債の使われ方等にもぜひしっかりと、さっきおっしゃったように、目配り、気配りをしていただいて、そしてしっかりと財投債の発行についても厳しい目を閣僚の一人として持っていただきたいということを、これは先ほど御答弁いただきましたので、さらなる要望としてお話をさせていただきたいと思います。  もう一つ、財投機関債であります。財投機関債も引き受けるということになるのでありましょう。財投債よりもより明確に、この財投機関債というのは直接的に特殊法人が発行したものについて買い取るということになるわけです。  確かに、政府保証がついているので、リスクはそれほどないということにはなりますけれども、しかし財投債とは違って、ダイレクトにその特殊法人の経営内容あるいは財務内容等々も厳しくチェックをする中で財投機関債を買わないと、先ほどおっしゃった郵貯を預けておられる方々に対する責務を果たせないと思うわけでありますが、財投機関債を引き受けられる際の心構えといいますか、どういう判断基準の中でそれを買われるのか、単に金利だけなのかどうなのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 政府保証つきの財投機関債を郵貯で引き受ける際は、私どもといたしましては、市場において購入することといたしておりまして、国の信用を背景にして発行される債券でありますので、安全性というものには問題がないと考えております。  したがって、ALM管理や収益性の観点から財投機関債の償還期間や金利等の発行条件を踏まえ、そしてまたその目的とか、あるいは内容とか、情報で知り得る限り、我々はそういったものも十分に検討した上で購入していきたいというふうに考えております。

前原誠司民主党

○前原委員 今お話を聞いておりますと、やはり基本的には金利とか発行の年月の長さといったところが主な判断基準になるという御答弁でありますけれども、私が伺いたかったのは、その財投機関債は、政府保証がついているから、それが変な話、極端な話、全然経営的にはだめでも、政府保証がついていれば、それは債券としては値打ちは出てくると思うんですね。その特殊法人、財投機関がつぶれたとしても、最後は政府が、つまり我々国民の税金でもってしりぬぐいをしてくれるということを前提とすれば、どんな経営状況の財投機関であっても、政府保証がつけば、その機関債というのは私は発行できると思いますし、そういう判断のもとで買われるということも一つの側面であることは間違いないと思います。  しかし、先ほど申し上げたのは、これは大臣に御答弁いただきたいのですけれども、国全体の責任から、そういうものの不良債権化を防ぐということを、やはり国務大臣のお一人として考えていただかなくてはいけない問題だろうと思います。したがって、財投機関の経営内容、財務体質、そういったものについて、しっかりと、例えばディスクロージャーをしてもらった上でその債券を買うことになるのかどうなのか、その決意を私は示していただきたいということで答弁を求めたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 大変重要なことだと思いますし、運用責任を持つのは当然だと思いますが、運用責任を持つといたしましても、財投債の引き受けの際の判断というのは、他の一般投資家と同様の情報で行うのは当然でありますし、そこにディスクロージャーも含めたもろもろのことも考えつつ遂行していくということは当然だろう、このように思います。

前原誠司民主党

○前原委員 確かに、金利の条件、発行量、それから債券の期間、そういったものは当然ながら一般の投資家の方々と横並びの情報を得て、それを買われるということでありましょう。ありましょうが、先ほど財投債のときにも申し上げましたように、私は何を言いたかったかといいますと、要は、不要なのか、あるいは必要なのかという判断を政府保証がつくことによって財投機関債はある意味で免除されてしまうわけなんですね。  つまり、政府保証がなければ、財投機関債というのは、それが非常にすばらしいということになれば、低金利でもそれは売れるでありましょう。しかし、それが紙くずになってしまうかもしれないという状況であれば、幾ら高い金利をつけてもその財投機関債は政府保証がなければ買われないという状況になってしまうわけですね。しかし、それは今の前提としては政府保証がつくということになっている。  ということは、その財投機関というものが本当に必要かどうかという判断を飛びのけちゃって、その財投機関というものは温存される可能性が出てくる。つまりは、財投機関債を引き受ける際には、一般の投資家が知り得る情報のほかに、政府全体の、大臣の責務として、その財投機関の経営内容、財務体質、あるいは必要か不要かということも含めて、政策的な判断が加えられるべきではないですか、そういうことを御質問しているわけです。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 それはまさに重要な問題ですし、これはそうしたことに関する国務大臣の一員として、それは当然重要な課題として議論すべきだと思いますし、また、それに振り回されることがあってはならないというふうに思っております。

前原誠司民主党

○前原委員 ぜひ今のような御答弁をもとに、国務大臣として、国全体のいわゆる負債というものをふやさないという観点の中から、その財投機関債を発行する財投機関に対しての財務内容、経営状況、不要か必要かということも含めて、厳しく判断を加えていただきたいと思います。  それでは、次の質問に移りたいと思います。  財投機関、例えば特殊法人の中に住宅金融公庫というのがございますけれども、こういった住宅金融公庫を初めといたしまして、資金のニーズというものが長期的なものになると思うんですね。そのためには、大蔵省で今いろいろ予定をされているものの財投債の中には、いわゆる十年以上の長期債というものも発行されるということでありまして、十五年債とか三十年債というものの発行も視野に入れているという話を聞いております。  今、郵貯の資金のかなりの大きな部分が定額貯金ですね。これは十年満期であります。先ほども小沢議員から、いわゆる別の二〇〇〇年問題の話がありました、ことし、来年の集中満期の話。十年ですね。ということになると、財投債で、例えば長期のものを買われるときに、期間リスクというものが生じますね。この点をどのようにヘッジをされていくお考えなのか。その点について、郵政省としての今のお立場をお聞かせ願いたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたしたいと思います。  確かに先生のおっしゃるとおりでございますが、郵貯資金の運用につきましては、資産と負債とを対応させるいわゆるALM管理の観点から、郵貯の負債に対応しましての資産面での期間構成を調整するということは当然必要ということになります。  すなわち、私どもは、市場において財投債等に運用する場合は、このような観点から、金利ということのみならず財投債の償還期間等の条件というものも十二分に検討いたしまして、全体として負債に適切に対応できるように購入の判断を決めてまいりたい、そのように考えておるところでございます。

前原誠司民主党

○前原委員 巨額の郵貯・簡保資金を運用されること、それで損失を出さないことと同時に、バランスシートの中では負債は出ていないのだけれども、いわゆる期間リスクにおいて資金繰りというものが難しくなるということのないような、それは専門家の方々がしっかりやられるのでしょうけれども、今おっしゃったような形でぜひリスクヘッジはしていただきたいというふうに思います。  それから、先ほどちょっと私は自分の意見を述べる中で申し上げましたけれども、今のところ、大蔵省と郵政省、厚生省の三省の間で、財投債の最大二分の一程度までを引き受けるという合意をされているということなんですけれども、これは大体いつごろまでになりますか。  つまりは、ずっと続く話なのか、私はこれはずっと続く話とは思っておりませんで、いわゆる義務預託したものが返ってくるものがありますね。そうしたら、大蔵省理財局としては、お金のショートが生じる、その部分についてはある程度面倒を見るということであって、長くても七年とか十年のタームかなというふうに私は思っているのですが、この合意というのは三省の間でいつまで続けるというふうな合意が得られているのか、その点について御答弁いただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたします。  財政投融資改革を円滑に実施するための経過措置につきましては、平成十三年度以降七年間の措置として、郵便貯金資金につきましては、年金資金とともに、資金運用部の既往の貸し付けを継続するために必要な財投債について引き受けること、並びに、その引き受けのほかに、年金資金とともに、新規財投債のおおむね二分の一程度を引き受ける、その割合は段階的に低くしていくとともに、簡易生命保険積立金につきましても相応の財投債を引き受けることについて、大蔵大臣よりの協力の要請がございました。郵貯・簡保資金の状況等を踏まえまして、私どもも最大限に協力をしてまいりたいというふうに考えております。  本件はあくまでも経過措置であることから、郵便貯金資金の預託金がほとんどすべて償還される七年間のものとし、その間も新規財投債の引き受けの割合は段階的に減っていくものといたしております。制度改革の趣旨を損なうものではないと私どもは考えておるところでございます。  また、七年後、その経過後は、その時点で、市場の動向だとかあるいは財政投融資及び郵便貯金資金等の状況の変化を踏まえつつ、必要があればさらに検討されることになると私どもは考えております。

前原誠司民主党

○前原委員 今御答弁いただいたように、これはあくまでも経過措置であって、経過措置の移行段階というものが終われば、これはまさしく自主運用ですから、三省で話をしてそれを引き続き続けるということであれば、これは自主運用にならなくて、先ほど我々が懸念したことを申し上げました、つまりは、一たん自主運用になって財投への義務預託のお金、預け入れというものがなくなったために一定の財投改革の評価ができると申し上げましたけれども、もしそれが続くようであれば、財投改革の趣旨が半減どころじゃないというふうに私は思いますので、その点は厳しく、郵政省としても、総務省としても今の立場を堅持していただきたいというふうに思います。  次に、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、順序を入れかえて、質問したいことをちょっとお聞きしたいと思うのであります。  ちょっと突拍子もないものを聞きますけれども、今、郵貯、簡保合わせて三百八十兆ぐらいですか、これは先ほど小沢議員からもお話がありましたけれども、世界一の投資金融機関になるわけですね、これだけのお金を持っているというのは。皆さん方が一番嫌な言葉ではあると思いますけれども、どう考えても、今の状況は仕方がないとしても、官業による民業圧迫ということのレッテルはどうしてもつきまとうと私は思うわけです。  確かにユニバーサルサービスの提供というにしきの御旗がありますし、それを私も全く否定するものではありませんけれども、かといって、やはりこの郵貯、簡保の額というのは余りにも多過ぎる、私はこのように思っておりまして、今郵政大臣、あるいは総務大臣になられるのかもしれませんが、どの程度の資金量というものが、つまり適当と考えるのか。今のような、二百五十兆を超える郵貯、それから百二十兆を超える簡保の資金というのは多過ぎるというふうに私は思いますけれども、どの程度がいわゆる望ましい預金量というか預かり量だと思っておられるのか、その点について御答弁いただきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 多過ぎるか少な過ぎるか、そこは難しいところでございますが、いずれにしましても、一千万以上は預けられないわけですね。そして、それはまさに向こう三軒の、どんな山間地域であれ離島であれ、そこにしっかり預けて安心できる、言ってみればお一人お一人の金庫番みたいなものが郵便局と思っていただければいいと思いますが、そういう意味では、非常に限られた、生活資金的な要素がこの郵便貯金の中にはあるだろうと思います。  あるいは、長期、十年間の定額貯金もいよいよ満期を迎えて、それが百六兆円、ことしと来年ということになるんですが、それは、積もり積もってそうした形でまとめていくと百六兆円であり、あるいは二百五十兆という数字が躍ってはまいりますけれども、全体の近年の流れを見ますと、そういう貯蓄の大体二割ぐらいのシェアがこの郵貯であり簡保でありという状況を見ますと、これがずっと推移していくということになってきますと、この数字は非常に適切な数字でありましょうし、だからといって、限度額を一千五百万円に引き上げるとか、あるいはもっと集めるためには二千万円もいいじゃないかとかというような議論は今起きておりません。  しかし、私は、今の金融ビッグバンという世界の流れの中にあって、この郵便貯金を含めた郵貯というものが、しっかり日本の国の中に、言ってみれば体質的に地に足がついた形でしっかり皆さん方が国民ひとしく守っていただいたということを見ますと、今のような低金利時代が、一般の銀行のような流れの中に金融市場が、もし郵貯があったとしたら、恐らくあっという間に日本の金は世界へ流出してしまったのではないだろうかということを思いますと、言ってみれば最後のよりどころの金融防波堤は、二万四千七百の郵便局を窓口とするこの郵貯というものがやはり大きな役割を厳しい金融市場の中で果たしたなというふうに私自身は思っておりますので、今のこの預貯金の一つの推移の中の二割程度のシェアというものがまあ適当ではないのかな、私個人としてはそんなふうに思っているところです。

前原誠司民主党

○前原委員 事業形態の話をし出すと、また一時間ぐらいは時間をもらわなければいけませんので、その点については議論はきょうはやめさせていただきたいと思いますが、今、二割程度は適切ではないかという御議論がありました。大臣がおっしゃったように、多過ぎるのか少な過ぎるのかわからないというところはあると思うんですね。そして、私も、ユニバーサルサービスの提供というものの必要性を否定しているわけではありません。しかし、やはり日本は共産主義国家ではない、社会主義国家でもない。とすれば、できるだけ民間の企業が自由に経営できるような環境というものを国がサポートしてつくり出すということは必要だと思うんですね。  その意味では、国がやっている事業が民間と競合する部分がある、まさしくこの郵貯なんか、簡保なんかもそうですけれども、その部分は、かなり謙虚に、そして控え目にその事業を行うということの中でやっていくことが私は必要だと思いますし、それがむしろユニバーサルサービスの維持というものの意義だと私は思っているわけです。  そうすると、今の額が大きいか少ないかは別にして、例えば決済サービスの拡充であるとか、ドライブスルーをつくった郵便局もありましたね。それから今回、この国会でも、いわゆる自賠責の保険料の納付というものができるとか、四〇一kの問題も含めて、私の言葉が行き過ぎかもしれませんが、ちょっとはしゃぎ過ぎじゃないの、やはりもうちょっと自重をして、謙虚に、民業圧迫というものを控えるための業態というものを求める、それと同時に、資金量というものもやはり模索をしていくということがむしろユニバーサルサービスを維持していくためには必要じゃないかというふうに私は思うわけです。  これを御答弁いただくと、私、次の質問ができませんから。多分長い答弁になると思うんですね、今のについては。これは私の意見だけ申し上げておきます。  最後になると思いますけれども、先ほど小沢議員も質問されました、自主運用によって損失を出すおそれはないのかと。  おもしろいことに、自主運用していたのが郵貯、簡保、年金で、小泉さんが厚生大臣のときには、年金の義務預託じゃなくて自主運用だということをおっしゃっていた年福事業団が一番その運用結果が悪かったわけでありますけれども、そういう意味では、郵貯、簡保というのはうまく運用されている、いろいろな、もろもろの事情があるにしてもうまく運用されてきたというのは、これは認めていいと思うんですね。ただ、やはりこれからは量が違う、相当な量になるわけです。その中で損失が出てくるおそれというのは私はあると思うんですね。  その前提に立って、準備金制度というものを設けられるということもこの法律の中で決められているわけでありまして、この準備金制度の概要についてお教えをいただきたいと同時に、運用収益の一部を充てるということでありますけれども、どの程度を充てて、そしていわゆる準備金の基礎となる規模、お金の規模、これはどのぐらいだと今お考えになっているのか、その点について御答弁をいただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 それではお答えをさせていただきたいと思います。  郵貯資金につきましては、資金運用部への預託廃止に伴いまして、債券を中心とした市場運用に移ることになります。  仮に、保有債券の売却等によりましてもし損失が発生した場合には、準備金で対応するということになりますが、さらに準備金を上回る損失が発生をした場合は、毎年度の損益計算上の利益を積み立てている積立金だとか、あるいはまた繰越剰余金によって対応することといたしております。  この準備金制度は、運用に伴う損失が結果として国民の負担につながることのないように、現在の積立金に加えて、保有資産の価格変動リスクに備えるために設けることといたしております。  準備金の積み立て対象は、価格変動リスクのある国債だとか社債、こういったものの債券を考えておりまして、価格変動リスクのない預金等については対象外ということでございます。  準備金の規模等の制度の具体的なあり方については、現在、簡保の価格変動準備金を参考にしながら、今検討の段階に入っておるところでございます。  なお、その準備金の規模ということでございますけれども、準備金の規模等の制度の具体的なあり方についても、今その検討の段階でございます。  仮に、現在、簡保が準じておる、保険業法に規定された価格変動準備金の積立基準等を適用して、平成十年度末の金融自由化対策資金のすべての債券を対象とする場合は、準備金の規模は、毎年度、最低限積み立てる額としては約百六十億円、積み立ての限度としては約五千億円程度が見込まれるのではないかというふうに考えております。

前原誠司民主党

○前原委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 福留泰蔵君。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 公明党・改革クラブの福留泰蔵でございます。  ただいま議題となっております郵便貯金法等の一部を改正する法律案に関して質疑をさせていただきたいと思います。  今回のこの法律の改正は財投改革に伴うものでございまして、これまでもいろいろ議論がございましたけれども、財政投融資制度というのは、国内の貯蓄を社会資本整備等に活用する手段としてこれまで活用されてきたところでございます。  財投、財政投融資制度が戦後の我が国の経済発展に一定の貢献をしてきたということはそのとおりだろうと私も理解をしております。しかしながら、今や経済が成熟化してまいりましたし、市場機構の整備が進みまして、民間の対応力が向上してきているという状況だろうと思います。そういった背景から、財政投融資の役割もこれまでとは変質をしてきているということだと思います。  すなわち、財政投融資制度については、近年、郵貯、年金の全額が資金運用部に預託され、必要以上の資金が自動的に集まってきたために、特殊法人等の肥大化や非効率性がもたらされてきたのではないか、また政策コストなどの分析が欠如している、結果として、後年度の国民負担の増大を招いたのではないかとの批判を受けるに至っているわけでございまして、今回のこの財投改革については、こういった批判にこたえるためにとの趣旨でこの国会に法律が提出をされているところでございます。  財投改革の趣旨につきましては私も全く同感でございます。日本社会の構造改革が叫ばれる今日、まさに財政投融資制度の抜本的改革は必要であると思っております。そういった意味で、今回の財投改革及びそれに伴う自主運用については必ず成功をさせなければいけないと思っているわけでございます。  今回の財投改革の中身については、具体的には、財投の資金調達について市場原理にさらすということが基本でございまして、郵貯、年金の預託を廃止するということと、財投機関の資金調達については、必要な資金について、まず財投機関債の発行による調達を検討し、財投機関債によっては資金調達が困難な重要実施機関等に限り、新しい特別会計が発行する国債、いわゆる財投債による資金調達が認められるということになるというふうに理解をしているわけでございます。  そこで、まず大蔵省に伺いたいのですけれども、財投機関債についてでございますけれども、発行が見込まれる機関や発行規模はどの程度になるのか、また財投債の発行規模はどの程度になるのか、御答弁をいただきたいと思います。

大野功統自由民主党大蔵政務次官

○大野(功)政務次官 まず、福留先生の財投改革に対する御支援、まことにありがとうございます。  財投機関債について、どういう機関がどの程度発行するかという問題でございます。  まず、我々の考え方は、あらゆる特殊法人等に、まず自分の力で借り入れをしてほしい、財投機関債を発行してほしい、こういうことでございます。  そういう要請にこたえられるようなところをまず考えてみますと、まず、営団地下鉄あるいは商中金、これはもう既に出しておりますし、今後とも出していくはずでございます。それから、平成十二年度、来年ぐらいからは住宅金融公庫が出す予定にしておりますし、今検討中のものは政策投資銀行あるいは国際協力銀行あるいは住都公団、こういうところが真剣に検討してくれていると思います。それからもう一つは、電発のように民営化がもう決まってしまっている、こういうところはこれからも出すだろう。この程度は今わかるわけでございます。  ただ、そのほかにつきましては、ぎりぎりに検討してもらわなければいけない。果たして出せるのかどうか、これは市場の評価を受けますから、どうしても格付が必要でございます。果たして発行できるような格付を得られるのかどうか、こういう問題がございます。したがいまして、今のところ申し上げられますのはその程度でございますけれども、いずれにしても、ぎりぎりに検討してもらう、こういうことでございます。  したがいまして、今のところの状態でいいますと、財投機関債はどのぐらい出るのかな、これはちょっと想像でしか物が言えませんので、差し控えさせていただきたいと思います。  では、財投債の方はどのぐらい出るのか、こういうお話でございますが、財投債も、今のところ、大まかに言えますのは、既存の経過期間としてお願いしている分、それから経過期間中にお願いする新規の二分の一、これは直接例えば郵便貯金等に引き受けをお願いするわけでございますけれども、その他についてどの程度になるか、ちょっと今の状態では申し上げることができない、もう少し詰まってまいりますと明らかになってくると思います。  漠然としたお答えでまことに申しわけございませんけれども、現状で物を申しますと、ちょっと想像しにくいな、予想しにくいな、こういうことでございます。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 今御答弁がございましたけれども、財投債、財投機関債ともに、具体的な発行規模等については現時点ではなかなか予測がつきにくいという御答弁でございましたけれども、今回は、郵貯、簡保が財投債を大量に購入することになるわけでございますので、先ほども議論がありましたけれども、財投改革の妨げになるのではないかというふうな懸念があるわけでございます。  この点について、再度明確な答弁をお願いしたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  財投改革に伴いまして、財投については、郵貯資金等の資金運用部への預託義務が実は廃止をされることになります。必要な資金を市場において財投債、財投機関債により能動的に調達することになるものでございます。  一方、資金運用部への預託義務の廃止に伴いまして、郵貯資金は全額自主運用となり、国債とか地方債等の安全で、しかも確実な債券を中心とした市場においての運用とすることが基本となっております。  財投改革、自主運用移行後の郵貯・簡保資金による財政投融資への資金供給については、市場において財投債等を購入することによって間接的に資金供給をすることとなりますが、この場合は、発行の条件等を見ながら購入の判断を行うこととしております。自動的に大量の財投債を購入するというものではございません。  したがって、郵貯・簡保資金の全額自主運用への移行が財投改革の妨げになるということはない、私どもはそのように考えております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 続きまして、今回、全額自主運用という方向に踏み出すわけでございますけれども、その基本的な考え方だけまずひとつ確認をしておきたいと思います。  全額自主運用後の郵貯について、この運用は、一つとして、国民の皆様の貴重な資産をお預かりして運用するわけでございますので、失敗は許されない。それから、二百五十兆を超えるような巨額の資金を運用するわけでございますので、市場に影響を与えてはいけない、慎重に行わなければならないということが必要でございます。  当然こういった点を踏まえて運用されることと思いますけれども、全額自主運用の基本的な考え方について確認をさせていただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  全額自主運用後の郵貯資金の運用につきましては、事業の健全経営の確保を目的といたしておりまして、安全で確実な債券を中心とした市場における運用を行うことをまず基本とする考えでございます。  具体的に申し上げますと、公的部門におきまして発行される国債だとかあるいは地方債、財投債、財投機関債等がございます。民間部門において発行される優秀な社債、あるいは外国政府等が発行するいわゆる外国債等の債券を運用対象といたしまして、これらを原則として市場において運用するということにいたしております。  なお、このほか、全国の郵便局を通じて集められた郵貯資金の地域への還元や預金者の利便性の観点から、地方公共団体貸し付け、預金者貸し付け、簡保事業団への寄託も行うこととなっております。  また、実際の債券への運用に当たりましては、短期間の値ざや稼ぎを目的として頻繁に売買を繰り返すことによるリスクを避けるために、いわゆる長期的に、そして安定的な運用手法をとること、そして特定の銘柄に偏った運用にならないようにできるだけ分散をしていくという投資を行うこと、そしてまた一方では金融市場に与える影響に配慮した運用を行うことなど、こういったことを基本に考えておるものでございます。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 全額自主運用については、安全確実な債券を中心とした市場運用を行うことを基本とする、それからさらに、地方公共団体への直接貸し付けも行うということでございます。  先ほども質疑がございましたけれども、安全確実な運用が可能なのかどうかということが懸念されている状況もございます。この点については、先ほど来もさまざま答弁がありまして、また、簡保等については大正八年の創業当初から、それから郵貯は昭和六十二年から自主運用を行って、それなりの運用実績を上げておられるようでございます。この低金利の中、まずまずの運用実績も上げておられるようですし、今回は扱う金額が大きくなるわけでございますけれども、そういった実績をベースにしながら、全額自主運用後も引き続き確実、有利な運用に努めていただきたいと期待をさせていただきたいと思います。  最後に、残された時間で今後の郵貯、簡保のあり方について質問をさせていただきたいと思います。まず、最近の郵貯、簡保に対する批判もあるわけでございまして、郵政省の考え方を確認させていただきたいと思います。  民間金融機関などから、郵貯、簡保が民業を圧迫しているのではないかというような議論が聞かれております。郵貯は民間金融機関にない官業としての特典を有しており、民間金融機関とのバランスを図るべきではないか、それから、郵貯は新たな業務拡大によって肥大化しており、民業の補完に徹するべきではないかといった意見があるわけであります。また、簡保についても同じような議論があるというふうに聞いております。こういった意見について、郵政省としてどのようにお考えか、まず伺いたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたしたいと思います。  郵便貯金は、簡易で確実な貯蓄手段を全国あまねく公平に利用させるという事業の目的のもとで、最高一千万円の預入限度額を設定させていただいております。また、取り扱いコストのかかる小口預金に限定するなど、国営事業としての制約がございまして、民間金融機関とのバランスは図られておるものと考えております。  簡易保険も同様でございまして、国営事業であるがゆえに加入限度額が原則一千万円に限定されるなど、民間の生命保険にはない事業経営上の制約がございまして、これらをトータルしてみますると、簡易保険と民間生保の競争条件というものはバランスがとれておるものと考えております。  具体的にどのような業務を郵便局で扱うかにつきましては、国民のライフスタイルや民間金融機関の動向なども踏まえまして、小口個人のニーズに的確にこたえるために必要なサービスを提供してきたものでございます。  今後とも、民間金融機関とのバランスに十二分に配慮いたしまして、国民の利用者の皆様方の声も十分聞きながら、適切な役割というものを果たしてまいりたいと考えております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 私も、郵便局が国民共有の財産であるという点から見れば、郵貯、簡保は国民のニーズにこたえ、必要なサービスを積極的に提供していくべきであると考えております。  また、今現在、世界じゅうでいわゆるIT革命が進行中でございます。我が国の金融業界においても、この技術を積極的に活用しようといういろいろな取り組みが行われているわけでございます。こういったIT時代における国民のニーズに郵便貯金も積極的にこたえていく必要があると思っておりますし、そういった取り組みもなされているというふうに承知をしているところでございます。  最後に大臣にお伺いいたしますけれども、金融界全体がまさしく大きな変革期にあるわけでございまして、金融ビッグバンの進展にあわせて、民間の金融機関は、今後一層厳しい競争の波を勝ち残るべく新たな事業経営を展開していくことになろうと思います。また、これまでに見られなかった、先ほども議論がありましたけれども、異業種からの金融業への参入というものもいろいろ試みがなされているところでございます。また、インターネットの話もございます。  こういうふうに、郵貯、簡保を取り巻く金融界の環境というのは急激な勢いで変化を遂げつつあるわけでございまして、これからの郵貯、簡保がこういった新しい時代の中で果たすべき役割というものはかつてとちょっと変わってくるのではないかと思っているわけでございまして、こういった今後の新しい時代における郵貯また簡保の役割について、最後に大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 全国二万四千七百の郵便局がございます。そしてまた、地域に大変信頼され、安心、安全の拠点として御利用もいただいておりまして、そして、健全な郵貯を含めて、あるいは保険も含めて取り組んでおります。  そういう意味では、昨今の、不良債権を抱えた日本の銀行のありようなどを見ておりますと、そのノウハウをもっと、郵便貯金のシステム等も含めて、みんなが郵政三事業を勉強してくれたらこんな不始末は起きないのではないかと思うくらいの個人的な意見を持っております。  これからは、郵政三事業はますます地域にとって大切な存在になっていくでしょうし、またいろいろなサービスは、これも私たちがメニューをつくるというよりも、むしろ地域からの声をメニュー化していくという形で、だからといって野方図にいろいろなメニューをまたたくさん抱え込むという気持ちは持ってはならない、このように思っております。  そんな意味で、ATM提携などネットワークのオープン化を進めて、これも一つのIT時代にふさわしい考え方を持たなければならないとも思っておりますが、しかし、これは郵政三事業プラス情報通信という一つのまた郵便局の特性を生かしながら、二万四千七百、これからワンストップサービス等々も、地方自治体への分権化の時代に協力する、お手伝いをする郵便局の役割というものも、これから大変重要になってくるだろうと思いますので、むしろ郵政三事業プラス情報通信というものを乗っけながら、これからまさに地域の情報化時代へのお手伝いを郵便局もやっていくような時代になっていく、このように思っております。  郵便貯金につきましては、高齢者を初め、障害者を含め、福祉定期貯金等々に見られますように、まさに商売を度外視したそういう定期貯金の取り扱い等々もやらせていただきながら、金融サービスの地域間格差やあるいは顧客間格差を生む懸念というものも、外国では新しい自由社会の中で、もうお金を預けるところが、アメリカなんかではどんどんなくなってしまって、砂漠を越えていかないとお金を預ける場所がない。小口の預金者は困っているというような、そういう実情なども海外から入ってくることによりましても、この二万四千七百が、どんな山間僻地であれ、あるいは離島であれ、存在することが、いかに暮らしの中で安心、安全の拠点に育っていくかということを考えますと、ますますその役割はこれから重要になっていくだろうと思います。  一方、IT革命によって、ネットビジネスのようなものも盛んにはなってきますけれども、しかし、なかなかそこにすべての、一億三千万の国民がその中に乗っかるにはまだ当分時間はかかりましょうし、そういう未来をも私たちは考えながら、これから郵政三事業プラス情報通信というものを絡み合わせながら地域のためにお手伝いをしていきたい、このように思っているところです。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 郵政三事業プラス情報通信、これを絡めながら、地域のために、国民のために今後とも役割を果たしていきたいという決意を伺いました。  今回の財投改革及び全額自主運用というものは、五十年に一遍の大改革でございます。この改革の成否が今後の日本を左右するというふうにも私は思っております。大蔵省も郵政省も遺漏なきよう、これに取り組んでいただいて、準備を進めていただきたい、このことをお願い申し上げまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 午後零時四十五分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時十三分休憩      ————◇—————     午後零時五十五分開議

前田武志民主党

○前田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。矢島恒夫君。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 日本共産党の矢島恒夫でございます。  午前中から論議がございました今回の郵便貯金法等の一部を改正する法律案は、資金運用部への預託の廃止に伴って、これまで資金運用部に預託していた郵貯や簡保、これらの資金を郵政省、来年からは総務省ということになりますけれども、全額自主運用するという、まさに資金運用制度の根本を変えるものだと思います。  特に郵便貯金の資金については、九八年度末で資金運用部に二百五十一兆円預託されておりました。そのうち五十五兆円を郵政省が金融自由化対策資金として資金運用部から借り受けて、自主運用をしていた。  今回のこの法律の改正によりますと、この金融自由化対策資金の運用スキームの中で郵貯の資金というのが全額運用されていく。結局、自主運用額ということになりますと、五十五兆円から、最終的にはもっとふえるかもしれませんが、一応二百五十一兆円、約四倍以上に拡大するということになるわけであります。この巨額な資金というものを全額これから自主運用するわけです。  午前中からもいろいろ心配が出されておりましたけれども、大丈夫かというのが国民の一番の関心であり、心配事であるわけです。  特に、郵政省はこれまでも簡保や郵貯資金の一部を自主運用してまいりました。その中で、株式を組み込むことができる指定単での運用を拡大してまいりました。午前中に小沢委員からも質問がありましたが、私は、まず最初に、この指定単の運用の中で、いわゆるPKO、指定単による株価維持のための運用、こういう問題で質問をしたいと思います。  このことも午前中話が出たわけですが、自民党の亀井政調会長が、新聞では四月十七日の新聞ですけれども、いわゆるPKO、「公的資金投入を含め、思い切ったてこ入れを図るべきだ。規模は最低一兆円以上が必要だ」、こういう発言がありました。  私は、このPKOの問題で、その契機となったのは、歴史的に調べてみますと、九二年度のあの総合経済対策で、指定単の株式組み入れ比率、それまでは簡保が八〇%ということであったわけですが、それからまた郵貯の方は三〇%という枠があったのが、いずれも一〇〇%になったわけであります。つまり、全額株式運用ができるようにした。その時点からいろいろと株式に対する運用が拡大していったと思うんですね。  とりわけ、九二年度の途中で追加運用というのがありました。それは、郵貯資金が六千五百億円、簡保資金が二千七百億円、合計で九千二百億円を九二年度の途中で追加運用しました。  このことにつきましては、新聞でもいろいろと言われております。  九三年一月二十二日の東京新聞ですけれども、年明けの東京株式の平均株価が一万六千円台後半の狭い範囲で上下している、こういう状況について、「不自然さがぬぐえない小幅の値動きは、政府による人為的な株価の買い支えが最大の要因だ」、こんなことを言っております。  また、朝日新聞では、九三年の十二月一日付ですけれども、この一年余り、政府はプライス・キーピング・オペレーション、いわゆるPKOと呼ばれる株価の下支え策を財政投融資計画の中でしてきた、こうも報じているわけです。  そこで、郵政省、参考人の方にお聞きしたいのですが、この直近の問題でいきますと、九七年度末、いわゆる九八年の三月の時点ですけれども、郵貯資金、簡保資金を簡保福祉事業団に指定単運用をする、そのために追加交付をしたと思います。そのときの追加額それから交付した期日をお答えいただきたいと思います。     〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 お答えさせていただきます。  平成九年度の指定単の新規資金でございますが、郵便貯金につきましては一兆一千四百一億円でございます。それから、簡保につきましては、平成九年度、二兆八千三百十一億円という総額を、指定単に、年度計画で計画して実行したところでございますが、具体的にこれをいつの時点で実施したかということにつきましては、さまざまな市場に与える影響とか、そういったことを考えまして公表しておりませんので、御勘弁いただきたいと思います。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 局長、今お答えになったことは、大体九七年度末の問題で、今さら隠し立てしようとしても、これは公表されちゃっている問題ですよ。しかも、答えた額は総額をおっしゃって、私が質問をしたのは追加された分についてどれだけだったかという質問なんですよ。その金額は答えられませんか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 指定単につきまして、具体的に、いつ、どのぐらいの金額を投入したということは一般的に申し上げておらないわけでございますが、本件につきましては、これまで国会での議論等もありましたので御説明させていただきますが、年度末に追加で投入いたしましたのは、郵便貯金が一千四百一億円、それから簡易保険が八千三百十一億円でございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 初めからそう答えていただければ時間の節約になるので、よろしくお願いいたします。  これは国会で問題になったんですよ。それで、金額も国会で答弁していますよ。議事録を読めばわかりますが、平成十年の四月八日の参議院の交通・情報通信委員会です。額も言っていれば、また交付した期日まで言っていますよ。  これは、当時は自見郵政大臣ですね、三月二十七日、閣議後の記者会見で言っているのですよ、約一兆円と。規模としては一兆円と言っていますが、今の局長の答弁でいえば九千七百十二億円に足し算をすればなるかと思うんですが、そういう額も、約一兆円を出した。そして、日程も三十日と三十一日と。その後、五十嵐郵政事務次官も記者会見をやっていますよ、その郵政大臣の記者会見の後。そのときに、この九千七百十二億円というのは年度内予算として交付したのだ。年度内ですから残りは三十日とか三十一日しかないのですよ、もう三月は。そういうことまで明らかにしたわけですから、今さら日取りはだめだとか金額はどうのなんというので、ごまかさないでくださいよ。  そこで、大臣、今お聞きいただいたように、この九八年の三月時点の追加交付というのは、そもそもは当時の山崎自民党政調会長が銀行決算対策としてPKOをやれと、この問題はもう予算委員会や逓信委員会でもさんざん論議された問題なんですよ。そこで、合計九千七百十二億円、九七年度末に指定単に追加運用をしたわけですが、この目的は何だというふうに大臣はお考えでしょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 私自身は当時のことはよく掌握いたしておりませんけれども、これは平成十年、一九九八年三月三十日に、簡易保険福祉事業団に対する運用額を、簡保が八千三百十一億円、郵貯が一千四百一億円、増額をいたしました。  この運用額の増額は、当時の債券利回りが極めて低い水準であるということと、また、その一方、株式市場も低い水準で推移したことなどを勘案して、より一層有効適切な資金運用を可能ならしめるものであり、かつまた加入者及び預金者の利益の向上に資するものである、こういう総合的な判断のもとに実施したものである、こう報告を受けているところでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 表面的な答弁というのは大体そういうようなことを私も予想していたのです。果たして、これで加入者あるいは貯金者の利益とどうつながるのかという問題なんです。  その前に、そのときは、郵政省はPKOじゃない、そんなことをやっていないと、さっきの局長の答弁でも期日については何とか答弁しないで済まそうという態度があるように、圧倒的な、国民もそれからマスコミも、これはまさしく期日から見ても、それから金額から見ても、この年度末のぎりぎりのところでやったこの追加投入というのは、当時は御案内のようにまだ金融再生委員会というのがなかったですね。そして、あの銀行の不良債権問題が大問題になった時期なんですよ。このままでは決算が乗り切れないという状況の中で、山崎政調会長のあの発言も出てきたわけなんです。佐々波委員会の公金投入の問題など国会でも大変な問題になりましたけれども、その益出しのために株価が上がらなければならない。そこで三十日、三十一日に資金を運用した。まさに決算対策のための株価対策だというのは明白なんですね。大臣、そう思いませんか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 当時の株価は、今ここにありますが、日経平均株価が一万六千五百二十七円ですね。昨年、一昨年あたりは一万二千円台を低迷したということを見ましても、単に株価操作云々という御指摘は私は当たらないような思いがいたします。  そういう意味では、さっきも申し上げましたように、いずれにしてもお預かりしたものを確実に運用していくということを考えますと、より一層有効適切な資金運用を可能にするためにも、あるいは預金者の利益の向上になるためにも、資金運用の中で、今が買いだ、こう思う部分があって、これもしかるべきだろうというふうに思いますので、一概に、反対側から見ると、矢島委員のおっしゃることも、あたかも正論のように聞こえてくるかもしれませんが、もう一方の面もあるということもぜひ御理解いただきたい、このように思います。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 この問題を反対から見たのは私だけじゃないんですよ。圧倒的な部分は反対側から見たんですよ。これは株価操作じゃないかというのはマスコミもずっと流しましたしね。ですから、私一人の問題ではありません。  そこで、今大臣も言われましたように、加入者やあるいは預金者の利益、こういうことを考えて確実、有利に運用していくんだというわけなんですが、どうしてこの三月三十日、三十一日というぎりぎりに、これは参考人の方がいいかもしれませんが、こんなところで交付したのかということなんですよ。大体年度末のぎりぎりのところで、しかも自民党の政調会長からの発言もあって、何とか一兆円規模でやれ、こうなったときに、まさしく、一兆円にはなりませんでしたが、それに極めて近い額が投入されたとなれば、これはだれが考えても、この時期に入れるのが非常に加入者にとって利益につながるならば、今までだってこういうことをやったらいいじゃないかという気がするわけです。私は、だから、年度末に益出しをして、益出しのために株価の引き上げをしよう、そうしたことだと思うわけです。  そこで、局長、なぜこの時期にやったかということと、それから、大臣が言われるように、どうして加入者やあるいは預金者の利益にこのことがつながるのか、その点を明らかにしてください。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 年度末になりまして追加をしたということでありますが、当時の私どもの運用判断といたしましては、まず一つに、いわゆる簡保資金全体の平成九年度の運用計画がございますが、そのうち約八千億を超える額が未使用になるということが年度末の時点でほぼ明らかになってきたということでございます。そして、二つ目といたしまして、当時の債券市場は、いわゆる長期国債の利回りなどを見ますと一・五%前後で推移しております。そういうことから、債券投資にいわば資金運用を急遽回すということもなかなか投資判断として難しかったということでございます。また、一方、日経平均株価は、先ほども大臣の方から御説明ありましたが、一万七千円を下回るような水準になっておりまして、過去を見ましても非常に低い水準にあるということであります。  そして、そういう中で、八千億ほどの資金が余ることが年度末になってほぼ明らかになってきた、それをどのように運用していくかということでございますが、債券市場あるいは株式市場の動向を見ますと、やはりいわゆる株価の反転というものが可能性として高いというような判断もいたしまして、いわゆる指定単運用の増額というものを決めたわけでございます。いわゆる資金運用の、何といいますか、ポートフォリオを改善して有利な運用になるだろう、そしてそのことが預金者及び加入者の利益になるというふうに判断して実施したものでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 年度末に指定単に追加運用するということが利益になるという判断、いわゆる運用判断、こういうことだそうですが、こんなことをこれまでやったことはないんですよ。しかも、未使用になる額が出たというんですが、このときはこうやってやったんですよ。郵貯資金の方は余ったお金、いわゆる余裕金、これを全部かき集めた、そして指定単に追加した。  貯金局長も来るかなと思ったんだが、きのうは言っておいたんですが、済みませんね。簡保局長に聞きます。  こういうことで、指定単の追加をしたわけですね。過去にそういう例は、郵貯の最後の余ったのをかき集めてやったという例はないんですよ、実際に。貯金局長に聞けば、質問はそういうことで、確認しようと思いましたが、郵政省のお答えは、ないということです。  そこで、今までの運用の慣例、こういうものが完全にねじ曲げられた形でこのときに行われたんですよ。郵貯の余裕金が千四百一億円と言いましたね。これではもうPKOとして到底格好がつきませんからね、こんな額では。ですから、簡保資金が八千三百十一億円、これに加えて投入された。  局長、聞きますが、簡保事業団に運用を寄託されたものが、いわゆるこの運用寄託ができるというのは、どういう法律的な根拠からこれが出ているわけですか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 簡保資金の運用につきましては、簡保資金の積立金の運用に関する法律がございまして、そこでそれぞれ運用範囲が、国債であるとか地方債であるとか、決められております。その中で、いわゆる簡保事業団に対する運用寄託の仕組みも認められておるわけでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 いわゆる簡易生命保険の積立金の運用に関する法律、これによって運用寄託が行われるということだろうと思うんですが、その第四条を見ますと、「郵政大臣は、」「事業団に対し、その長期的な観点からの資金の運用に基づく納付金の納付を目的として、事業団が行う運用のための資金を積立金から寄託することができる。」こう書いてありますね。その第二項を読みますと、「郵政大臣は、前項の規定により運用寄託をした資金に付する利子については、運用寄託の目的を達成するため、前条第一項第十七号の規定による貸付金の利率に比して低い利率を定めることができる。」こうしているんですね。  私たちは指定単運用の赤字対策と思っておりますけれども、郵政省は今までこのことについて、つまり貸付金の利率に比べて低い利率を定めることができるということについて、平成六年度には、従来の貸し付け方式では財投金利を支払うことになるため、収益の変動の大きい株式等に長期的観点から運用することに適さないことから、これを改め、株式の配当利回り率並みの利率による運用寄託方式を導入した、こう説明しております。  そこで、この長期的な観点からということなんですよ。この長期的観点からの資金を運用するために貸付利子よりも低い利子を認めているわけですが、この長期的観点という、長期というのは大体どれくらいの期間を想定しているんですか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 明確に何年ということではございませんが、なぜこの指定単運用というものが行われているかということを少し御説明したいと思います。  といいますのは、いわゆる簡保本体におきましては運用が認められない株式というものを事業団を通じて運用対象としていこうというふうに考えたものでございまして、したがいまして、従来のように事業団に対し財投金利で貸し付けておりますと、毎年毎年利払いをしなきゃならない。そうなりますと、いわゆる長期保有によってメリットが生ずる株式の運用ということとマッチをしなくなってしまう、毎年毎年利払いをするための利益を出さなければならないということでありまして、長期運用というのは、言ってみますと、長期に保有をして、毎年毎年利払いをするようなことはしなくてもいいというような意味でございまして、特に何年ということではないというふうに考えております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 この運用の寄託は、平成六年、一九九四年から行われてきておりますが、当初予定額で申しますと、九四年は一兆五千億円、九五年一兆円、九六年に一兆七千億円、九七年に二兆円、九八年には二兆五千億円、九九年に二兆円、それから二〇〇〇年は一兆五千億円。この寄託金のいわゆる寄託期間というのは何年になっていますか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 十年でございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 大ざっぱに常識的な線から、この長期的なという長期という意味、これを考えますと、今お答えいただいたように、平成六年以降をずっと見てみますと、全部十年という形になっているんですよ。  そこで、九七年度末に追加した八千三百十一億円、この寄託期間は何年になっていますか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 追加いたしました八千三百十一億円につきましては、四年六カ月ということでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 先ほど私が問題にしたこの八千三百十一億円というのは、今までずっと長期ということを一つの念頭に置きながらやってきて、それは特に何年と決めていないんだという局長の答弁ですけれども、少なくとも私、十年というのは常識的な線で、ずっと平成六年からこの間行われてきたなというように思うわけです。  この七年間の寄託期間というのが全部十年という中で、先ほど問題にしたのは、今答弁がありましたように、九七年度末のは四年六カ月というわけなんですね。私、せいぜい五年以上ならば長期と言えるのかなと思いますけれども、五年も切っているんですよ、これは。つまり、この四年六カ月という運用期間、これはやはり長期の中に入るんですか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 一般的に十年ということでやってきていることは事実でございますが、事の性格からいたしまして、必ず十年でなければならないというものではないということでございます。  そこで、先ほども御説明申し上げました、平成十年三月末時点におきます投資環境の中で私たちが行いました投資判断というものがありまして、その時点でいわゆる株式市場の反転というものの可能性があるといったようなことなどから、機動的に投資を決定する必要があるというような状況の中で四年六カ月というふうに決めたものでございまして、必ずしも四年六カ月であったから長期的視点ではないということではない、あくまでその時点における投資判断の問題であるというふうに考えております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 局長はいろいろなことを述べられまして、何とか四年六カ月というのも正当な期間なんだということを言おうとしておりますけれども、私、最初から質問の中で申し上げてきましたように、九七年度末の郵貯の千四百一億円、それから八千三百十一億円の簡保資金が投入されたわけですが、郵貯の方は、これは十年で簡保事業団に貸し出されているんですよね、そうですよね。しかし、この一千四百一億円ではPKOでやるには足らない、一兆円規模じゃなきゃどうしたってというので簡保資金から八千三百十一億円出して格好をつけた、こういう額なんですよ。  ところが、この簡保資金はなぜ四・六になったかというと、五年以上だと簡単じゃないんですよ。十年でずっとやってきたんです。なるほど、それは一つの原則に沿ってやってきたのですよ。ところが、なぜ五年以上にしなかったかという問題になかなかお答えにならない。  長期運用をする場合には、資金運用部資金及び簡易生命保険の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律の第二条に書いてあるのですよね。「資金運用部資金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の規定に基づき毎会計年度新たに運用する資金及び積立金のうち、その運用の期間が五年以上にわたるものは、その運用を予定する金額につき、資金及び積立金の別に、かつ、運用対象区分ごとに、予算をもつて国会の議決を経なければならない。」なんですよ、五年以上になってしまうと。  そこで、わずか三十、三十一の二日間、これを投入していこうというときに、これは三月の三十、三十一ですから、予算審議をやっているときですよ、国会は。そういうときにまた補正予算だなんてやることはできないですから、そこで、この十年貸し付けとなっている長期運用、一応は今までずっとその形で来たものを、急遽やったわけなんですよ。  第一あれでしょう、九二年の追加のときには、これは国会の議決を経ているのですよ、きちんと。そして十年貸し付けになっているのです。ところが、九八年の三月の八千三百十一億円については、まさに突然の問題として、五年以上の長期運用をするには国会の議決が必要だ、では五年以下だというと四年と六カ月、こういうことになってきたんですね。これがまさに事実関係だと思うのです。  そこで大臣、どう見ましても、今までの経過の中で御案内のとおり、この九八年の三月の追加運用の問題については、どうも運用の期間の問題にしても今までの原則を踏み外していますし、これによって加入者の利益を守るんだとか利益につながるんだというような状況ではなくて、株価対策ですよ、PKOですよ、これは。もう明らかじゃないですか。どうですかね、余り長く答弁しないでください。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 簡保資金の場合には、年度当初、国会の議決をもって、それぞれ幾ら例えば簡保事業団に投入するかということを決めるわけでありまして、それを変更する場合には、いわゆる五年以上でありますと、法律に基づきまして、補正予算をもって直すということになるわけでございます。そういうものが郵便貯金の場合にはありませんので、郵便貯金につきましては従来どおり十年という形で運用したということであります。  ただ、そういう規定があるからそれをしたという以前の問題といたしまして、当時の投資環境の中での私どもの判断というものもあったということも御理解を賜りたいというふうに思います。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私の言ったことを一々全部復唱してもらわなくても結構です。  私、もっと時間さえあれば、いろいろな面から、この八千三百十一億円、それに郵貯の一部を自主運用が拡大する中でPKOに投じられたという証拠を挙げていきたいのですが、これだけでもまだ認めていませんね。  これまで、指定単運用によるPKOということを私はずっと問題にしてきた。そこで、時間がなくなりましたので、方向を変えます。  株式に一〇〇%、それから土地にも投資できるというこの指定単運用の問題ですけれども、簡保事業団の簡保資金の運用事業特別勘定を見ますと、九八年度末現在で三千四十二億円の累積赤字になっています。郵貯の方は四百六十三億円の累積黒字であります。トータルしますと、両方合わせればということですけれども、赤字だということになります。  さらに重要な問題は、株式などに投資された部分が元本割れしているのではないかという、ここなんですが、九八年度末の運用残高を見ますと、簡保資金十四兆二千十一億円、郵貯資金が九兆三千四百一億円。時価総額は幾らになっているか、教えていただけますか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 指定単につきましての時価の公表の問題でございますが、御承知のとおり、現在これは公表しておりません。  といいますのは、いわゆる指定単の時価につきましては、信託銀行相互間で資産の統一的な評価基準がございません。したがいまして、いわゆる時価評価額を算定することが現段階では困難であるということでございます。  そういう事情に加えまして、いわゆる実現しない損益というものを発表するということはいろいろ世間にも誤解を招くし、また市場や関係者にも影響があるといったようなことで、公表を差し控えておるところでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私、ここに、平成十年度資金運用事業の状況、年金福祉事業団がディスクローズをしている資料を持っています。この中を見ますと、年金福祉事業団の方は、借入金額が二十五兆七千五百三十億円、資産時価総額二十四兆六千七百二十二億円、きちんとディスクローズされているのですよ。  つまり、年金福祉事業団は時価総額をディスクローズしているけれども、簡保福祉事業団はなぜ時価会計を明らかにしないのか。そのことについて、先ほど答えたからまた同じことを答えると思いますから、要するに、信託銀行での価格にする基準というものがそれぞれ違うのだ、だから、統一して、今は時価が幾らだと言うわけにはいかない、こういうのだろうと思うのです。  そこで、簡保資金について、運用先の信託銀行名それから運用金額それから運用パフォーマンス、これを示していただけますか。

足立盛二郎郵政省簡易保険局長

○足立政府参考人 指定単につきましては、総額は申し上げておるわけでありますが、個々の信託銀行ごとに、どこに幾ら残高があるかといったようなことは、いろいろ市場に影響を与えますし、またいわゆる信託銀行の市場での信用といったようなことにもかかわりますので、発表は差し控えさせていただいております。  ただ、先生おっしゃいますとおり、いわゆるディスクロの問題につきましては、民間におきまして平成十二年度から時価会計を導入する予定であるといったような情勢であることは認識しておるわけであります。  したがいまして、現在審議をいただいておりますこの法案の中におきましても、平成十三年度以降、いわゆる全額自主運用に合わせまして、私どもも、時価会計による資産評価を指定単を含めて公表していきたいというふうにしておるところでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 これからのことを聞いているのじゃなくて、今のことを聞いているのです。法律の方は読んでいますからわかります。  そこで、もう時間がありません、最後です。  この年金福祉事業団のディスクロージャー資料によりますと、運用先の信託銀行名も書いてあります。それから運用金額、運用パフォーマンス、全部書いてあるのですよ。ところが、簡保の方は運用先の信託銀行名ですら言えない。  大臣、最後になりますけれども、厚生省はこういうことをディスクローズすることによって特に支障はないと言っているのです。きょう来てもらって答えてもらってもよかったのですが、銀行名を言っても、あるいは運用金額を言っても、運用パフォーマンスを公表しても特に支障はないと。簡保事業団は、今局長が言われたような理由で、ディスクローズしていないのですよ。  これからこうやるんだというのは別として、私は、直ちに、資産の時価総額とか運用先の信託銀行名だとか運用金額あるいはパフォーマンス、これを明らかにすべきだと思うのです。やはりこのことが、国民がこれならば全額運用も任せることができるなと思うか思わないか、その判断の材料も与えないのでは、これは、法案を審議するといったってなかなか難しい。  最後になります。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 今局長からも答弁し、それから矢島委員のお話を聞いていて、時価会計の導入や情報開示の充実につきましては、もう時代の流れだというふうに認識をいたしておりますので、企業会計原則の導入が予定されているところからも、ディスクロージャーを充実する方向でこれからは検討していくことが大切だと考えております。疑いの目を持たれても困るし、そういうために一生懸命利益を確保しようとしたら、タイミングがどうだのこうだのと言われるのも困りますから、できるだけ情報開示は必要だ、このように思っております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 終わります。

中沢健次民主党

○中沢委員長代理 西田猛君。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 保守党の西田猛でございます。  きょうもお疲れさまでございます。それからまた、きょうは大蔵省の方からわざわざ大野総括政務次官にもおいでいただいておりまして、いろいろとお話を伺いたいと思います。  今回のこの逓信委員会で審議しております郵便貯金法等の一部を改正する法律案、あの大きな財政投融資制度改革の一つでございますが、財政投融資制度の改革、これから二十一世紀へ向けての日本のいろいろな構造改革を進めていく上で非常に重要なものでございました。長年の議論の成果だと思います。  これについては大きく三つ問題がございまして、言葉がよいか悪いかは別にして、財政投融資制度の入り口と出口、そして運用、この三つだと思います。  この郵貯法等の改正法は入り口の方でございます、どういうふうに入ってくるか。出口が、財投機関等の整理あるいは資金運用部の運用ということです。それからまた、運用は、朝方からも議論がありました、どのように運用をしていくかということであります。これらについては当然、国民の皆様方に、そもそも国民の皆さんの大切な資産でございますから、明らかにしていく必要があるだろうというふうに考えます。  そこで、入り口の方は後でまとめて郵政大臣にもお聞きするといたしまして、ひとつ、重要な出口の問題でございます。  これまた朝方から議論があったところですが、今般の改正で、いわゆる財投機関、財政投融資を行っていた機関というものが、資金運用部資金をそのまま当てはめるあるいは政府保証をつけて債券を発行するということではなくして、財投機関みずからが債券を発行する、そしてそれぞれの機関が資金調達を行うということになるのでございますけれども、あまたある財政投融資機関の中には、みずから債券を発行することができるものとできないものとがあるのではないかということが、これも大蔵委員会でも種々議論のあったところでございまして、我々非常に危惧しているところでございます。  といいますのも、やはり財投機関というのは、マーケット、市場による資源の配分を政策的に修正したり誘導する有用な機関だと我々は位置づけて、これからも重要な機能を営んでもらわなければいけないと考えているゆえでございます。  そこで、財投機関債を発行できる機関とそうでない機関とが今後出てくるのではないかなというところも含めて、大野政務次官からお話を伺えますでしょうか。     〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕

大野功統自由民主党大蔵政務次官

○大野(功)政務次官 西田先生御指摘のとおり、財投機関債を発行できるところとできないところ、当然出てくると思います。問題は、要するに、入り口のところは財投の肥大化を防ぐために市場原則に基づいてやっていこうということであり、出口の財投機関のところはいわば財投機関自体が効率的な運用をやってもらいたい、むだ遣いをやめてもらいたい、こういう趣旨でございます。  したがいまして、本当にゼロベースからいろいろ考えてもらいたいということでございますが、御質問の、まずできるところはどういうところかというところから見てまいりますと、けさも議論になりましたが、既に自分でこういう債券を発行しているところは、例えば商中金とか帝都高速度交通営団、こういうところがございますし、また、平成十二年度からは住宅金融公庫においても発行を予定しているところでございます。また、今真剣に発行を検討しているところ、これが日本政策投資銀行なり国際協力銀行、こういうところでございます。  したがいまして、そういうふうに自分の力で資金を調達していこうという努力を重ねているところはございますが、どこまでできるのか、これはわかりません。しかし、いずれにしても、財投機関の効率的な運用を求める見地から、ぎりぎりに考えてもらう、これが第一でございます。そして第二に、もしそういうぎりぎりの努力をやってみても財投機関債が発行できないとすれば、先ほど申し上げましたように、やはりゼロベースから考えてもらいたい。一体その財投機関がやろうという政策は国民経済上、民業補完のために実際に本当に必要なのかどうか、これをきちっと考え直してもらいたい、これが一番目でございます。  それから二番目には、やはりそういう財投機関が活動するためには財政資金も投入されるわけでありますから、そういう場合に、長期にわたって将来、国民の負担がどのぐらいになるのだ、いわば政策コスト分析をきちっとやってもらいたい、こういうことでございます。  それから、もちろんこの財政投融資という役割は金融手段をもってする財政政策でございますから、貸したお金は返ってこなければいけない、こういう償還可能性、償還確実性という問題がございます。  こういう三つの観点から十分に検討して、そしてパスすれば、それはそこでいわゆる財投債のお金を貸してあげよう、こういう話になってくるわけでございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 ありがとうございます。  そこで、今かなり明確に機関債として発行できるところとできないところというお話をいただきました。いろいろな財投機関の名前が出てまいりまして、まことに頼もしく思っている次第でございますけれども、一つの例を挙げますと、今大野次官がおっしゃった中で出てこなかったのですけれども、公営企業金融公庫というのがございます。ここは実は、これは余り知られていないのですけれども、最大の財政投融資機関でございまして、特に日本国内での政府保証債を発行している最大の機関でございます。  例えば、この日本経済新聞の債券市場欄というのを見ていただきますと、これはまたほかの新聞もこういうマーケット情報はどんどん載せていくべきだと思うのですね。日本経済新聞社はこういうふうにちゃんと載せておられて、「公社債店頭基準気配」というのを載せておられる。その中で出ているのは国債ですね。これはいろいろな種類が出ている。いわゆるベンチマークと呼ばれるものが出ている。それから、その他債券として出ていて、東京都ですとか、あとは日本興業銀行債券、それと、あとはほとんどが電力債、こういうふうになっているわけですが、その中で一つだけ、唯一財投機関として公営企業債券というのが出ているわけです。  普通の人が見ておりますと、公営企業と書いてあるから、どういう会社なんだろうなとお思いになるようですけれども、これはいわゆる公営企業金融公庫という財政投融資機関だと。このように公社債市場のベンチマークになり得るような、そういう機関債がこれから多数出てくるということを我々は期待したいわけでございます。  したがって、政策投資銀行にしても国際協力銀行にしても、そういう機関債を優良に発行して市場の活性化にも努めてもらいたいなという気持ちが当然あるわけですが、ただ、ここで困ったことに、今私が申し上げたように、公営企業の国内債、これはほとんどが政府保証債です。そうすると、みずから機関債を発行できない、あるいは発行できても政府保証がついている方が当然いいだろうという考え方になるわけです。そこで、今度財政投融資制度の改革になった後で、政府保証をつけることについて、どのような基準あるいはどういう規模で考えるというふうなところも含めてお話をいただけますでしょうか。

大野功統自由民主党大蔵政務次官

○大野(功)政務次官 大変核心をお突きになった質問でございます。つまり、債券を出してそれに政府保証をつけるということは、財投債を出すことと実態的には同じ意味になりますので、非常に悩ましいところでございます。しかしながら、基本的には自分の力で立ち上がってほしいということで財投機関債を出してもらうわけですから、それに対しては政府保証ということは全く考えない。  財投機関債か財投債か。本当に政府保証債というのは限定的に、過渡的に考えていかなければいけない、こういう問題であろうかと思います。すなわち、政府保証をつけますと原資は何にも要りません。何にも要りませんから、財政規律が乱れてまいります。そうしますと、将来の国民負担というものが大変大きなものになってくる可能性がございます。したがって、政府保証というのはどうしても限定的に、過渡的に考えていかなければいけない。  つまり、先生が今おっしゃったように、公営企業金融公庫の場合どうなんだ。これは、みずから出す債券に対してどうしても政府保証をつけないと財政融資を受けられないという可能性も出てくるわけでありますから、そういう場合は政府保証で見てあげよう、こういう問題も出てまいります。したがって、まず限定的、過渡的という原則があった上にもう一つはどういう場合かといいますと、一つは、先生今まさにおっしゃいました公営企業金融公庫あるいは関西空港あるいは中部空港、こういうふうにみずからが発行してそれに政府保証をつける、こういうことであって、制度上、財政融資資金の借り入れができない仕組みになっている場合であって、そのやっている仕事が極めて重要である場合にどうしても政府保証をつけなければいけない、こういう問題がございます。  それから二つ目に、電源開発株式会社のように将来民営化が予定されている、こういう場合がありまして、それまでの間、つなぎといいましょうか過渡的といいましょうか、政府保証をつけてあげよう、こういう場合があると思います。  三番目に、外貨貸し付けを行っている機関、例えば国際協力銀行を頭に浮かべていただければいいと思いますが、そういうものが外国債を出す場合、日本では有名であっても例えば外国ではそう有名でないという場合には政府保証をつけてあげた方が円滑に調達できる、こういうことだろうと思います。  それから、四番目にどういう問題かといいますと、例えば財政融資の補完として短期の資金調達を行う、つまり負債の管理を円滑に行うというケースであって、例えば繰り上げ償還でお金が戻ってくる、ところが、そのお金というのは高い金利で借りているものである場合があります。そうしますと、その高い金利で借りたお金を今度は安い金利で貸さなければいけない。こういう可能性が出てまいりますから、そういう場合は繰り上げ償還で戻ってきたお金というのは一遍返してしまって、つなぎ資金として一応お金を調達して、調達する場合に政府保証をつけてあげよう、こういうようなケースがあろうかと思います。  先生御指摘の公営公庫の場合は非常に重要な問題だと思っております。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 御丁寧に説明いただきまして、本当にありがとうございます。  時間がなくなってまいりましたので、私の最後に郵政大臣にお聞きしておきたいのですけれども、こういう今回の制度改正ですが、しかしこれはもう当然、郵便貯金及び簡易保険というものは、全国の郵便局を通じて、小口個人に必要な貯金商品や保険商品を提供する国民の利便のための事業であります。それが重要でございまして、今回の制度改正でもその重要なこと、根本を忘れてはならないと思うのでございます。  今、大野政務次官から御懇篤ないろいろな御説明もございました。しかし、郵便貯金、簡易保険事業ということの根本を考えて今回の制度改正を行っていっていただきたいと思うのですけれども、そこについての大臣の御見解をお伺いしておきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 お答え申し上げます。  郵便貯金及び簡易保険は、全国二万四千七百の郵便局を通じまして、国民の経済生活に必要な基礎的金融サービスをあまねく公平に提供することによりまして、国民利用者の利便の向上に努めてまいりましたし、今後も幅広い御支持はいただけるもの、このように思っているところでございます。  そういう中で、国営事業として、小口個人の利益に配意したサービスを提供するという役割は何ら変わるものではございませんし、今後とも、国民利用者の皆様の声を十分に聞きながら、与えられた役割を適切に果たしていきたい、このように思っております。  したがいまして、まさに汗と御苦労のそうした小口預金をこれから自主運用するわけでございますが、かりそめにも間違った方向で資金運用するようなことがあってはならないし、しっかりディスクロージャーも含めながら、そしてまた監視体制も含めながら取り組んでいくことが責任を果たすことだ、このように思っております。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 全力で努めていただきたいと存じます。  以上で終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 中井洽君。

中井洽自由党

○中井委員 大臣に幾つかお尋ねをいたします。  過日、森総理が各国を回られまして、アメリカへも行かれ、クリントン大統領と会われた。その席で、日本のNTTの接続料の問題で、誠心誠意交渉妥結に向かって努力をすると言われた、こうマスコミでは報じられております。この点について、大臣はお聞きになっていらっしゃいますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 お答え申し上げたいと思いますが、今お尋ねの東西NTTの事業者間接続料につきましては、先日のこの委員会での……(中井委員「聞いているかと聞いているのです」と呼ぶ)聞いておりますので。(中井委員「聞いているということですが、総理から」と呼ぶ)いえ、直接ではございません。マスコミ等々の論評もこれあり、直接総理から伺ったというわけではございません。

中井洽自由党

○中井委員 郵政省として、この間の法案審議のときにも、各党各人からそれぞれ、アメリカとの交渉を心配して、その上での圧倒的多数賛成で法律が通過したわけでございます。しかし、何か、総理のあの話だけをマスコミで読ませていただきますと、さらに交渉するのだ、そしてどこかで折り合いをつけてまとめるのだ、こういう話しか受け取れません。それでは何のために法律通したのか、私ども大変残念に思わざるを得ない。  その辺を、郵政大臣として総理にもお尋ねにならない。何か、次官がどこかで記者会見で何か言われたという話は聞いておりますが、郵政大臣が総理に何か物を言われたということ、あるいはお尋ねになったということも余り聞いていない。そこら辺、大変残念に思います。私の誤解であれば結構でございます。その点はどのようにお考えになっているのか、お尋ねをいたします。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 事務的には、そのことにつきましては、いろいろ官邸との話し合いはございました。私も、外務省と直接話し合いをいたしました。  つまり、それはどういうことを話したかといいますと、いずれにしましても、その問題があたかも日米首脳会談の大きなテーマになるようなことが言われておりましたので、また、外務省も、そういう意味では可及的速やかにといいますか、このことを早く決着したいという外務省の考え方もあったものですから、しかし、あなた方はどこの外務省だ、日本の外務省であるとしたならば、いずれにしても、今、国会で御審議いただいて、ようやく衆議院で御賛同いただいて、今審議の真っ最中で、我々はケースAに基づきながら四年間二二・五%のこういう形で御審議をいただいたという経過も、よく外務省も認識してもらわなければ困る。  したがって、当時のマスコミでは、一日、二日あたりには何か上級の会合のようなものが外務省によって設定された否かのようなことも報道されましたので、とんでもないことである、こちらからはその詳細について何ら事前に報告を受けているわけでもなし、また、私たちは既にその考え方はアメリカにも述べているわけだから、その基本的な考え方はしっかり伝え、そして、国会でそれぞれ議論をした中での、蓄積された上でのこの四年間の二二・五%であるということであるからして、今行ってどういう話が進展するというものではない。あるいは、総理がクリントン大統領といろいろ御議論をする中に、どちらが言い出すかわからないけれどもあるかもしれないけれども、しかし、我々日本の考え方というものはしっかりアメリカにも伝わっているはずである。  そういう意味で、お互いに話し合いをするということは結構だけれども、我々の考え方を曲げるとか、あるいはこうすることとか、あるいは報道されるようにアメリカの要求に対して日本がこうするとかということは、我々は一切持つ立場にはない。こういう思いで、事前にはいろいろ、事務局同士も含めて、外務省も含めて私たちは議論したことは事実でございます。

中井洽自由党

○中井委員 お互い森さんをよく知っておるわけですから、人のいい方ですから、危ない可能性もありますから、失礼だけれども。大臣の方からもきちっと機会をつかまえておっしゃっていただく、このことは大事なことだと思っております。そういう意味で、抜かりなく対応されますようにお願いを申し上げます。  自主運用のことにつきましては、私は大変感慨深いものがございます。かつて、新進党の行政改革担当をいたしておりまして、当時から新進党の中にはかなり郵便三事業の民営化論者がおりまして、かなり白熱した論議、また小泉さんから刺激を受けていろいろ言う方もおられました。前田委員長やら次官にも随分御協力をいただいて、私どもも活発な国営論をやってきたところでございます。  その中で、現在公明党の坂口さんが中心となって、あり方論の特別委員会がつくられて、そして、私どもは一切入れずに、かなり民営論者だけでの論議みたいなことが数回その委員会で繰り返されたわけでございます。  私ども、本当にその時点で悩みに悩んで、いろいろな話し合いをし、勉強もし、そして同時に、行政改革全般という中で、特殊法人の問題、これらを含めて、この際財投というのをオール見直しだ、そして郵貯、簡保全部自主運用だ、このことによって一遍に解決をする、こんな意気込みで、もう平成七年度に実は財投の廃止、自主運用、こういった方向を決めて、平成八年の選挙戦を戦ったわけでございます。そういう意味で、今日逓信委員会でこの法案審議に参加をするというのは、私自身は大変思いがございます。  この間、橋本内閣でいろいろな論議もあり、中央省庁の統廃合等ありました。私は、終始一貫このことについては賛成をして、しかも、このことが日本の行政のスタイルを、特に特殊法人等のあり方について大変革をもたらすんだ、こう思って賛成をしてまいりました。  郵政大臣の立場からはいろいろとお考えもおありであろうし、また自主運用に対する希望というものもあるのでしょうが、行政改革の点、こういった点から今回のことを大臣自身がどのように御認識をされているか、一言率直な御意見をお尋ねしておきます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 中井委員、省庁再編を含めた行革に対しましては大変な御努力をいただいておりますことを私も承知いたしておりまして、敬意を表したいと思っております。  当時、平成七年、そのころ私は、ちょうど参議院の最後の位置づけでございました。そのころも非常に激しい議論がございましたが、私は、言ってみれば、郵政三事業国営化論の、急先鋒ではありませんが、そういう方向の考え方を強く持っておりました。  あわせて、私は、むしろ郵政省というものはこれからますます地域に密着していくだろう、厚生省が労働省と一緒になるのではなくて、厚生省がむしろ郵政省と一緒になってほしいと。  そして、身近な郵便局が、これから地方分権の中において、郵政三事業を含めて、ひまわりサービス、いろいろなサービスを含めながら、地域の中で、高齢者の皆さんや障害者の皆さんや、そのフットワークの活動を見ているときに、ますますこれから、地方分権の時代には、郵便局の役割というものは大きくなっていく。  しかも、全国津々浦々に二万四千七百、林のごとく林立している郵便局を国民共有の財産として使っていくには、あらゆる省庁の再編の中にあって、一番身近な問題として、厚生行政と郵政行政が一緒になってほしいというのが私の一つの考え方でございました。余り賛成者はおりませんでした。  しかし、私はそういう持論を持ちながら、それを今、郵政三事業を含めた郵政行政がこれから地域に密着し、安心、安全の拠点としていく中において、皆さん方が小口のお金を預けてくだすった、そういうものが長い間、定額であれ何であれ、御努力をいただき、お願いをしているという現状の中で、これがいよいよ任されて自主運用ということになるとしたならば、この小口一つ一つの心というものを大事にして、入り口だけではなく出口までも含めて、これから自主運用の中でしっかりやっていくということを心に銘記しながら、きょうの委員会にも臨んでいるような次第でございます。

中井洽自由党

○中井委員 郵便局が全国に林のごとく林立しているかどうかは、私はまあちょっとと思いますが、お気持ちはお気持ちとして、その考えで抜かりなく、この国民の大事な財産、特に超高齢化社会が進めば進むほど、高齢者の方々は、民間の金融機関というよりも、郵便局に対する信頼が厚いわけでございます。  今までの運用じゃなしに、大変な金額をお預かりになる。国家のやること、ありとあらゆることは赤字なのに、自主運用だけいつまでも黒字だという運用をされております。これからまた、もっと大きな金額の運用を任される、これは大変なことだと私は考えています。  そういう意味で、先ほど、人数をふやして云々というお話がございましたが、人数よりも、このすさまじい流れの中にある世界の金融市場の中で専門家をどう育てていくんだ。既に、自主運用が始まって以来、専門家を育てると言い続けてこられたわけですが、しかし、郵政省はおかたいですから、投資、融資の運用の専門家を、役所の別機構として、人事やら含めて、そうお育てになっているとは余り聞いておりません。役所の人事の中でこの担当が頑張っていらっしゃるということだと思いますが、なかなかそうはいかないのだろう。こういう専門家をどういうふうに育てていかれるのか。  例えば、九十三人で運用なさると、別に個人個人で運用するわけじゃないでしょうが、今日本に来られている外国のいわゆる金融機関の運用の方法等を見ていると、大体一人百億円か二百億円の運用でやっている。九十三人で二、三百兆円なんというのを、国債だ何だとあるのでしょうが、運用すると、すさまじい金額じゃないか、こう思わざるを得ないのですね。  そこら辺を含めて、どのような専門家育成あるいはそれに対する処遇、待遇、こういったことを長期的にお考えになっていらっしゃるのか、お聞かせをいただきます。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  先生御指摘のとおり、このたびは自主運用によりましてかなりの金額をお預かりすることによって、我々は運営をするわけでございます。したがいまして、今日までのような五十五、六兆円というお金よりも、すさまじく大きな金額がふえるというだけに、それだけに郵政省としても大変大きな責任を感じておるわけでございます。  先ほども答弁しましたように、人員もそのようにしてふやすということも考えていますし、また、質という点でも私どももいろいろと教育を進めていかなければならないというふうに思っております。  そこで、その運用を担当する職員につきましては、運用という職務の専門性を踏まえ、できる限り長期間の運用実務を経験させるように、人事上での配慮というものも考えておるところでございます。  例えば、同一ポストでの余りの長期留任というものは大変問題がございますことから、係長以上の役職者については係員としての経験者を充てるなどの措置をしており、その結果、郵貯では、運用担当係長の運用実務経験の平均年数というものは大体八年ぐらいとなっております。  また、運用を担当する職員の育成につきましては、証券アナリスト養成のための通信講座の受講をやってみたり、あるいはまた、部外講師による勉強会あるいはまた講演会、こういったものも積極的に開催をし、勉強してまいる所存であります。  一方、部内での研修所における訓練などによりまして、資金運用業務に必要な知識と経験を持った人材の育成というものを図っているところでございます。  今後とも、平成十三年四月に予定されている全額自主運用に向けて運用体制を一層充実させる必要があることから、引き続き職員の人事配置については配慮するとともに、そしてまたその育成に努めてまいりたい、かように思っておるところでございます。

中井洽自由党

○中井委員 もう一つは、運用手続の中で、審議会に運用計画を諮問する、こういうのがございます。  どういうメンバーでというと、ほとんどが学者さんだ。学者さんの言うとおりやっておってお金がもうかればこんな世話はないのでありまして、それほどまた安定した世の中でもありません。  チェックをされるというのは僕は物すごい大事だと思うのですね、チェックを受けるということは。それから公開をするということも大事である。しかし、事前に部外者がそういうチェックをすることで安定的な運用というのが本当にいけるのかなと。それはもう形だけじゃないか、こんなことを、ちょっと斜めから見て、思わざるを得ないのであります。  その辺の、審議会のメンバー、あるいは実際にこの運用をする人たちがどういうところと相談をするんだというところの位置づけ、ここら辺をもう少しお考えになった方が、やっていらっしゃるとは思うんだけれども、ここら辺をどのようにお考えになっていらっしゃるのか。  それから、従来も自主運用の部分についてはかなりそれぞれ財政上公開をされているのですが、これから莫大な運用実績というものをどういうふうに公開をされていかれる、あるいはまたチェックを受けていかれるつもりか、お聞かせをいただきます。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えさせていただきたいと思います。  全額自主運用後の郵貯資金の運用計画につきましては、運用手続の適正化あるいはまた透明性を確保する観点から、あらかじめ郵政審議会というところに諮問した上での策定ということになっております。  運用計画につきましては、資金運用が高度の専門性を有することから、金融、資金運用の理論あるいは実務に精通した有識者の方にも審議をしていただく必要があると考えておるところでございます。  郵政審議会の委員構成につきましては、先生御指摘のとおり、学者というだけではなしに、いろいろな分野のそれぞれの専門家というものも私どももやはり検討していかなければならないというふうに考えておりますし、また、先生の何かいい御意見でもございましたら、またお聞かせもいただければ参考にさせていただきたい、かように思っております。

中井洽自由党

○中井委員 御丁寧に、承っておきます。  もう一つお尋ねしたいことは、来年から自治省と一体となられて、新しい省としてスタートされます。その中で、どこまで混然一体とした省としていけるのか、あるいは、従来どおり、二つの省がただただ名前一つになったのか、こういう形でいくのか。私どもは、いろいろな期待やら、また韜晦やら含めて見ているわけでございます。  しかし、初めはちょっと奇異に思った郵政と自治省と一緒になるということは、それぞれの郵便局、地域地域の特定局のサービス、こういったことを考えたとき、特に私どもは、一刻も早く町村合併をしていただいて、五百ぐらいの市になるべきだ、その中できめ細かいサービスといったものが、住民が心配なときに郵便局を使ってやる方法があるじゃないか、こういったことを言っているだけに、自治省との統合というのはある意味では時宜を得たものかな、こう思っています。  もう一つは、今回のこの制度改革で、地方自治体に、地方債を購入するということもあれば、あるいは逆に貸し付けるというシステムが出てまいります。これはこれで郵政独自でされるんだろうと思いますが、これは自治省との関連をどういうふうにされるのか。僕は、ある意味ではお互いが役所として絶好のチャンスだと思っております。  しかし、自治省の関係と相談をしたり、知恵をかりたり、アドバイスを受けたりということなしにおやりになるということなのか、そこのところをお聞かせをいただきます。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えいたしたいと思います。  地方債につきましては、先生も御承知のとおり、起債許可制度というものがございまして、そのもとで起債許可を受けた地方債のみが発行できる仕組みというものに……(中井委員「地方債のことは聞いていない、貸し付け」と呼ぶ)貸し付けにつきましても、総務大臣及び財務大臣が個々のそれぞれの財政状況を踏まえまして、発行することが適当であるかどうかということが、我々、判断のもとになるわけでございます。  私ども、郵便貯金からの貸し付け等につきましても、自治省とも十二分に相談をしまして、先生の御指摘のようなことも踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。

中井洽自由党

○中井委員 地方は地方で分権推進でありまして、かなりそういったところで自分たち独自でやっていけるという中で、そう総務省や財務省の許しを得てということではないんだろうと僕は思うんですね。ちょっと今の御答弁は従来型の答弁だろう、こう思っております。  しかし、いずれにいたしましても、地方自治体も大変な財政難の折であります。また、地方の銀行等も、貸し付けに対して、従来のような地方公共団体への貸し付けがそう甘いわけではありません。逆にまた、この間に、地方公共団体が十年ぐらいの期間で出しておりました地方債、金利が高いものですから、地方の銀行と交渉して低金利に、これは当たり前のことですが、借りかえをやっておる。そのことによって、銀行なんかからは極めて不興でありまして、これからもスムーズな融資がやられるかどうかというのはまた別問題。いろいろな問題を抱えているんですね。  そういうときに、初めておやりになるわけですから、旧自治省のノウハウといいますか、人脈、知識の蓄積、こういったものを、役所が一緒になるわけですから、十分お使いになる、また、公社化されても、そういったところも含めてお考えになっていく、こういったことが、私は地方でこれから郵便局が国営事業として頑張っていける基礎もできてくるんだろう、こんなふうに考えておりますので、幅広い視野と柔軟なところで運営を行っていただきますよう要望いたしておきます。  あと五分しかありませんので、もう一つだけ聞かせていただきます。  簡保の実績が何か前年割れをしたんだという話でございます。ここら辺、御報告いただきますと同時に、どういう御判断をなさっておられるか、郵政省のお考えを聞きます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 情報通信関係は小坂総括が、郵政三事業は前田次官にいつもお願いしていますが、私の答弁の時間が少のうございますから、しゃしゃり出て答えさせていただきます。  平成十一年度末における保険の保有契約状況は、件数が八千百三十万件でございます。保険金額が二百八兆四億円でございまして、前年度で比べてみますと、今おっしゃるように、百四十二万件、一・七%、それから保険金額では八千九百八十九億円、〇・四%減少となっております。件数は三年連続の減少でございまして、保険金額は大正五年の簡易保険創業以来初めての減少、こういうことでございます。  これは景気回復のおくれの部分もかなりあるだろう、このように思いますし、家計そのものもリストラで、お父さん、たばこは三箱は二箱にしなさいよなんということもあるのと同じように、そういうこともあると思いますし、保障の見直しによって契約一件当たりの保険金額が小口化してきているというのも一つの原因だろう、このように思います。かつての好景気時の契約が満期を迎えているために、消滅する契約も増加しているというのも原因だろう、このように考えております。  しかし、私たちは、事業運営に必要な経費を確保していくという観点からは、一定水準の保有契約というものは維持していかなければならないというふうに思っておりまして、保険料収入を確保していく必要がございますので、そういう意味での努力はこれからも引き続きやっていかなければならないというふうに思っております。  だからといって、サービスを怠ってはいけませんので、サービスは徹底してやる、新規契約の確保及びポートフォリオ管理とか、あるいはリスク管理の徹底による資金運用の効率化に努める。先般の自賠責とか新たなメニュー等々も出てまいりますので、何とかこの減少を食いとめることを、私たちも一つの運動として、サービスとしてやっていきたい、このように思っておるところでございます。

中井洽自由党

○中井委員 ふと思いついて恐縮ですが、お答えの準備がなかったら結構ですが、新しいサービスの一つで宝くじを扱うようになりましたね、宝くじ売り場のないところで。どのぐらい売り上げているか、わかりますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 突然ですが、いずれにしましても、宝くじも結構国民の皆さんに関心がありまして、しかし町しか売っていない、山の中には宝くじは売っていないよ、何とか郵便局で頼むよ、こんなところから始まりました。したがいまして、世の中を揺るがすほどの大きなお金ではないだろうと思っております。

中井洽自由党

○中井委員 わかりましたか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 お答え申し上げます。  今ちょっと資料がございますが、総引受枚数が七十七万枚に対しまして、約六十三万枚売れたということですね、八二%。ですから、六十三万枚ということは、それに三百円を掛ければ数字が出てくるのでございますけれども、宝くじ、そんなふうなことも含めて、まさにサービスだ、このように思っております。

中井洽自由党

○中井委員 保険の分野においてもいろいろなサービス合戦で、特に外国からの、日本全体の保険に対して、掛け捨ての保険のすさまじい伸び、あるいは日本の生命保険会社がもう三つつぶれたというようなこともあって、変革である。小包も含めまして、郵政三事業を取り巻く環境はなかなか厳しいものがある。特定局長さんを初め労働組合の方も含めて必死でやっていらっしゃいます。そこら辺を含めて、私も前年を上回っていくというのはなかなか大変なことだなと思っております。どうぞ、ここら辺をよくよく御判断なさって、新しいサービス等を含めて御奮闘いただきますように、また私どもも精いっぱいお手伝いをさせていただきます。  こんなことを申し上げて、質問を終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 横光克彦君。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 社民党の横光克彦でございます。  二百六十兆という郵貯資金、この資金量は世界のトップでございますが、この二百六十兆のうち、現在金融対策資金として六十兆円の自主運用をやっておるわけですが、これが段階を踏んで全額自主運用になっていく、大変な膨大な資金が市場に流れ始めるわけでございます。そうしますと、債券とか株式市場に与える影響というのは非常に大きいものが出てくることが予想されます。そうなりますと、運用スタンスとして、各運用資産の市場規模に十分に配慮した運用に心がけていかなければならないということがまず第一にあろうと思うのです。  そして、いま一つ心配されるのが、こういうことがあってはならないわけでございますが、これから全額自主運用に移行した場合、仮に郵貯が含み損を抱えるようなことになったとき、これは利用者に大変不安感を与えますし、そしてまた、顧客が離れていくようなことも考えられます。そういった損失が出た場合、今回準備金制度を取り入れるということになっております。これは価格変動リスクに対応するために私は必要であろうと思っております。  この準備金積み立ては、いわゆる国債あるいは財投債等の国内債券を含めすべてがこの対象となっていくのか、それともリスクの高い資産だけ、つまり指定単を通じた株式や外国債、こういったものだけに限定するのか、そのあたりのことをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えを申し上げたいと思います。  郵貯資金の運用に当たりましては、やはり安全で確実な債券を中心とした市場での運用ということを基本といたしております。実際の債券の運用に当たりましては、購入後満期まで持ち続けるというバイ・アンド・ホールドの運用手法をとることを基本といたしておりますが、この場合、債券の価格変動リスクは生じないと考えております。  仮に、保有債券を満期前に売却をした場合、一部含み損が実現する可能性というものは出てまいりますが、この場合は当期の運用収入による補てんのほか、このような損失に備えるための準備金制度というものをこのたび設けることといたしております。  このように、郵貯資金の運用は、安全で確実な債券を中心とした市場運用を基本といたしておりまして、多額の損失が発生することはないと私どもは考えております。  並びにまた、準備金の積み立ては国債等の債券を含めてすべてが対象かどうかということでございますが、郵貯資金につきましては、資金運用部への預託廃止に伴いまして、債券を中心とした市場運用に移行することになっております。これに伴い、運用に伴う損失が結果として国民負担につながることのないよう、現在の積立金に加えて、申し上げました価格変動リスクに備えるための準備金制度を設けておりますが、その準備金の積み立て対象というものは、価格変動リスクのある国債と社債等の債券を考えておりまして、価格変動リスクのない預金等については対象としない考え方でございます。  準備金制度の具体的なあり方については、簡保の価格変動準備金等を十二分に参考にしつつ、今検討をしておるところでございます。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 二〇〇三年の公社化に備えて、運用リスクへの万全なる対策、対応を示して、そして郵貯離れを防止する努力はしていかなければならないのではないか、このように考えております。  次に、郵貯は来年度以降、原則市場を通じて自主運用することとなっておりますが、例外として、先ほどお話ございましたが、財政力の弱い地方公共団体への直接貸し付けができるということになりました。これは非常にプラスの面があると思います。あると思いますが、やはり問題点もある。  確かに、ほとんどの自治体が今厳しい財政状況でございますので、そういったところに対応する、支援するという理由は非常によくわかるのですが、本来はいわゆる自主運用が本改革の趣旨の一つなんですね。それがこういった措置ができるということによって、地方公共団体が安易にこの貸し付けに頼るなどして、地方公共団体がこれから、今非常に取り組まなければならないいわゆる財政の健全化、こういった方向に向けた努力にちょっとブレーキがかかるのじゃないかという懸念もあるのですが、そのあたりはどのようにお考えなんでしょうか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えをさせていただきたいと思います。  全額自主運用移行後の郵貯と簡保の資金運用につきましては、安全で確実な債券を中心とした市場運用を行うことを基本といたしておりますけれども、私どもも、郵貯と簡保の公的性格、あるいは全国の郵便局を通じて集められた貴重なお金というものはやはり地元に還元するという観点から、政策融資として地方公共団体の資金確保のため、地方公共団体に対しては例外的に直接貸し付けを行えるということにしております。  個々の地方公共団体の起債に関しましては、起債許可制度というものがございまして、国すなわち総務大臣と財務大臣がそれぞれ個々の団体の財政状況も踏まえて地方債を発行することが適当であるのか適当でないのか、こういう判断をする仕組みになっております。  さらに、郵貯あるいは簡保の地方公共団体への貸し付けは、こうした現行の起債許可制度のもとで許可を受けたものに関して貸し出しを行うこととしております。したがって、郵貯が地方公共団体へ直接貸し付けを行うことによって地方公共団体の財政健全化に向けた努力を怠らせるものではない、私どもはそのように考えております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 公的分野へ資金供給するということですが、そうした場合、預金者あるいは今お話ございましたように加入者の保護及び事業の健全化、これの健全性を確保していかなければならない。となりますと、この貸し付けの場合、どのような基準あるいはプロセスで決定していくのか、また貸し付けについてのチェック体制というものは整備されておるのかどうか、そのところをお聞かせいただけますか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 お答えを申し上げたいと思います。  各年度の郵貯の運用計画については、地方公共団体への貸付額も含めまして、郵政審議会というところがございまして、ここにおいて資金運用に関する専門知識を有しておられる外部有識者による審議というものを経て決めることといたしております。  これに加えまして、地方公共団体への貸付額につきましては、簡保資金及び財政融資資金とあわせまして、財投計画の一環として財政制度等審議会の審議を経るほか、特別会計予算総則に貸付額を計上申し上げ、そして国会での議決を受け決定することといたしております。  こうした仕組みを設けることによりまして、地方公共団体への貸し付けにおける策定手続というものが適正に確保されるものと考えておるわけでございます。  また、個々の地方公共団体の起債に関しては、先ほども申し上げましたように、起債許可制度がとられており、地方公共団体が起債許可を受ける際に起債の対象となる事業あるいはまた起債額が決められる仕組みとなっております。  こうしたことを踏まえまして、簡保資金と資金運用部資金においては、政策融資として地方公共団体への貸し付けについて、起債目的どおりに事業が行われておるかどうかという確認のために、書面による調査や、あるいはまたわざわざ現地まで赴きまして、そしてどのようになっておるか、そういう実地調査ということも行うところでございます。  郵貯資金についても、同様の観点から、こうした仕組みを整備していきたいと考えておるところでございます。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 自治体への財政支援というのは、私も必要だと思います。今お話しされましたようないろいろな問題点をクリアして、ともにプラスになるという方向に持っていっていただきたいと思います。  また、この中でちょっともう一つ心配は、いよいよ来年、省庁再編が実施されるわけですが、そうなりますと、いわゆる郵政省と自治省が統合されまして、総務省になる。総務大臣が、郵政大臣と自治大臣の両方のあれを兼ね備えることになるわけですね。同じ総務省の中で、いわゆる貸す側と借りる側が同じ管轄になってくる。そうした場合、いわゆる地方公共団体への直接貸し付けというものが利益相反行為となるのじゃないか、あるいは財政規律が失われるのじゃないか、こういった危惧の声もあるのですね。この点についてはいかがお考えですか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 今、自治大臣とそれから郵政大臣、今度はこれが総務大臣になるということでございますが、そういう意味では、今の御懸念というもの、これはよく御理解をいただかなければならない、このように思っております。  そこの起債許可につきましては、地方公共団体が行うそれぞれの事業について、国が個々の団体の財政状況も踏まえながら、地方債を発行することが適当かどうかを判断するということになるわけでございますので、郵貯からの貸付制度が設けられることによりまして、その判断が影響を受けるということはないであろう、このように思っております。  したがって、地方公共団体への貸し付けを行う大臣と地方債の発行に関し許可を与える大臣が同じ総務大臣となることにいたしましても、地方公共団体への資金供給が諸事情を無視して安易に行われるという御心配はないもの、このように思っておりまして、財政規律が失われることもない、こういう思いでいるところでございます。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 今回の財投改革によって、郵貯資金は、財投機関に対しまして、民間の金融機関と対等な立場の資金供給者となるわけでございます。つまり、これまでの主要な役割でありました、資金運用部資金を通じての資金供給者としての役割は終わることになります。となりますと、今後この郵貯の役割として何が求められるのか、また、その規模のあり方についてはどのようにお考えなのか、最後に大臣にお聞きしたいと思うのです。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 郵便貯金事業は、これまで、資金運用部への預託を通じまして財投に資金を供給いたしまして、これを活用してもらってきておりましたが、郵便貯金法に示されているように、事業の目的は、あくまでも小口個人を対象として、簡易で確実な貯蓄サービスをあまねく公平に提供するという本来の郵便局の仕事がございます。こういう思いを私たちも抱きながら、必ずしも財投資金の調達を目的に制度が設けられたものとは考えておりませんので、今後いろいろな角度で、小口個人の貯金サービスとしての創業以来の役割をしっかり魂として持ちつつ、金融ビッグバンの進展に伴い、金融サービスの地域間格差やあるいは顧客間格差が生まれつつある中で引き続き重要だ、このように思っております。  そういう意味でも、国営事業らしい運用を行うために、確実、有利という原則に加えまして、公共の利益にも配意する仕組みをつくることにいたしておりまして、資金運用がこれから自主運用という形になってまいりましても、あくまでも地域のため、国民のため、そして皆さん方のそうした小口預金者が納得されるような、そういう運用方法、役割を果たすための努力は欠かしてはならない、このように思っているところでございます。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。福留泰蔵君。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 私は、自由民主党、公明党・改革クラブ及び保守党を代表いたしまして、ただいま議題となっております郵便貯金法等の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行うものであります。  財政投融資制度は、郵便貯金資金等を主要な原資として社会資本整備に活用され、我が国の経済発展に貢献してきましたが、近年、その効率性の問題点が指摘され、平成十年六月に成立した中央省庁等改革基本法により、財政投融資制度を抜本的に改革することと、あわせて、郵便貯金資金等の資金運用部への預託義務を廃止し、全額を自主運用とするために必要な措置を講ずることとされたところです。  今般の法律案は、この中央省庁等改革基本法を踏まえ、郵便貯金資金の全額自主運用のために必要な制度を定めるとともに、簡易生命保険の積立金の運用範囲の見直しを行うものであります。この改正により、郵便貯金資金及び簡易生命保険は、商品提供から資金運用まで一貫した経営を行うことができ、より責任を持ってサービスを提供できるようになり、ひいては事業の一層の健全経営の確保に資するものであります。  財政投融資制度の抜本的改革とあわせ、郵便貯金資金、簡易生命保険積立金の全額自主運用という改革を行い、今後の我が国の公的金融システムの効率化の進展に寄与するものとして、本法律案の早期成立を期待するものであります。  終わりに、政府に対しまして、郵便貯金資金等の自主運用に当たって、これらの資金が国民から預けられた大切な資金である点に十分留意し、確実、有利かつ公共の利益の確保にも配意した運用を行うことにより、経営の健全性を確保し、国営・非営利の事業としての郵便貯金、簡易生命保険の使命を引き続き果たすよう、運用体制の整備等に万全を期すことを強く希望して、私の賛成討論といたします。(拍手)

前田武志民主党

○前田委員長 伊藤忠治君。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 私は、民主党を代表して、郵便貯金法等の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。  まず冒頭、民主党のこの法案に対する基本的対応につき申し上げます。  この法案は、各位御承知のとおり、資金運用部資金法等の一部を改正する法律案、すなわち財投改革法案とセットのものであり、民主党はこれに対し、財投改革が不十分であるという認識から反対を決定し、結果、この法案も、論理的整合性を保つという意味から反対を行うものであります。ですから、必ずしも本法案そのものへの対応というよりも、それを超えた根幹部分への反対であることを申し上げておきたいと思います。  さらに、念のためつけ加えるならば、民主党としては、当法案の対象事業である郵便貯金事業及び簡保事業、そしてその自主運用については具体的に賛成でありますことも申し上げておくものでございます。(発言する者あり)

前田武志民主党

○前田委員長 静かに願います。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 財投改革案に対する具体的な反対理由を申し述べます。  今申し上げましたように、今回の改革案には、預託義務の廃止、郵便貯金資金の全額自主運用が盛り込まれました。財投が抱える矛盾の大きな要因が預託義務であることを考えれば、この廃止は当然のことであり、一定の評価をすべきものと考えます。また、財投機関は必要な資金を市場から調達するという政府の方針も、一応前進と考えています。  しかしながら、今回の改革案全体を見れば、本当に財投の縮小が実現できるのか、今後国民負担が発生することはないのか、強い疑念が残ります。  その最大の要因は、財投機関が財投債に依存する道を残したことです。財投債は国債であり、国の信用をバックに発行するものであります。国の信用を背景に集めた資金を財投機関に供給するというのであれば、これは従来の預託と何ら変わることはありません。また、財投債に資金調達を依存するということは、市場の評価を通じた財投機関の効率化も機能しないということであります。  今回の改革においては、財投機関債の発行こそが、財投機関の効率化のためにも、財投の縮小のためにも最も重要な課題であります。財投債ではなく、主として財投機関債で資金調達を行うよう法律で明記すべきでありました。それがなされないままではこの一連の改革案に賛成することはできないのであります。  もう一つの大きな問題は、今回の改革案から特殊法人そのものの見直しが全く抜け落ちていることであります。これでは、特殊法人に膨大な資金が流れ、それゆえに財政規律が緩み、そして最終的には国民に負担を押しつけるという構造が今後も残ることになります。民主党が最も懸念する国民負担の発生に対する疑念は、今回の法案でも払拭することはできません。  また、本法案に関しても、情報公開、リスク管理とその責任のあり方、政治による相場介入との分断、地方公共団体への直接貸し付けは総務省が同時に交付税措置などで事実上債務を保証するものとなるという矛盾が生じ、また行政面、財政面両面から自治体を支配することとなるなどの点についてなお課題が残ることも改めて指摘しておきます。  財政投融資の改革が必要なことは言うまでもありませんし、そのための第一歩が預託義務の廃止であることは論をまちません。しかし、政府の財投改革案を全体を通して検証すれば、明らかに見かけだけの改革であり、今と何が変わるのか全く不明であります。このような改革先送りの一連の法案に対して反対の意を表明するとともに、我が民主党は、このような見せかけの改革ではなく、真の改革を必ず実現することを改めて申し上げ、私の討論とさせていただきます。  以上です。(拍手)

前田武志民主党

○前田委員長 矢島恒夫君。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私は、日本共産党を代表して、郵便貯金法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  反対の第一の理由は、これまで資金運用部に全額預託されていた郵便貯金資金等を全額自主運用するという今回の改正は、財政投融資改革の主要な一部をなすものですが、それは、財政投融資制度の財源と運用を切り離すことで、財政投融資制度を民主的に改革するのではなく、事実上解体に導くものであるからです。  今回の財政投融資改革は、財政投融資の主要な資金である郵便貯金資金及び年金資金の預託を廃止し、市場で自主運用する一方、財政投融資に必要な資金は市場から財投債、財投機関債によって調達するというものです。  この結果、市場の評価にさらされる国民生活関連の財投機関は、縮小整理に向かう危険性が高まります。個々の財投機関の必要性は国が政策的判断で決めるものであり、それを市場の判断にゆだねる改革は、財政投融資への国民の民主的コントロールを強めて国民本位の方向に改革する方向ではなく、それとは全く逆の方向、その手段の放棄であり、財政投融資の事実上の解体に導く改革と言わなければなりません。  第二の理由は、郵便貯金資金等の全額自主運用によって、その大部分が金融市場で運用され、資金の運用原則がこれまでの公共の利益から収益追求にシフトし、これまで以上に大量の郵便貯金資金が市場運用リスクにさらされることになるからです。  これまでも郵政省は、郵便貯金資金の一部及び簡保資金を自主運用してきました。この資金を利用して政府による株式買い支えを行ってきたことは周知の事実ですが、私の質問の中でも、このPKO運用によって加入者利益のための運用原則が踏みにじられた事実が明白になりました。また、この間、バブル期に簡保資金で不動産投資を行ってバブルに加担した事実が明らかになったにもかかわらず、その事実に口を閉ざしてきました。そして、これらによって現実に加入者利益を損なっている可能性が高いにもかかわらず、必要な情報をディスクローズも行っていませんし、郵政省に自主運用に必要な能力もアカウンタビリティーもないと言わざるを得ません。  こうしたこれまでの自主運用への反省もなく全額自主運用を行うことになれば、市場運用によるリスクだけでなく、郵政省、総務省によるPKO運用や投機的運用によってますます預金者、加入者の財産がリスクにさらされることにならざるを得ません。  郵貯・簡保資金は国民の大切な財産であり、財投制度の民主的な改革を通じて、その原資として確実、有利に、しかも同時に公共の利益となるよう運用することを基本とすべきであることを主張し、反対討論を終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより採決に入ります。  郵便貯金法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

前田武志民主党

○前田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後二時四十六分散会

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