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147回国会衆議院2000/04/19

逓信委員会 第8号

発言数
178
登壇者
16
会派数
6
開催日
2000/04/19

会議録

前田武志民主党

○前田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、政府参考人として郵政省電気通信局長天野定功君、放送行政局長金澤薫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。遠藤利明君。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 おはようございます。自民党の遠藤利明です。  八代大臣、私は、会館の部屋が隣でありますので、大変親しみを覚えております。ぜひ、またこれからも元気で御活躍いただきたいと思っております。  さて、今回、電波法の一部を改正する法律案が提案されているわけでありますが、電波というと、目に見えないものですから、何かいまいちぴんとこないんですね。昔はラジオとかテレビというものしか頭になかったのでありますけれども、最近、特に携帯電話が大変な、爆発的な普及をしておりますし、日常の生活ももちろんですが、経済活動で大変大きなインパクトを持っている。  そういう意味では、電波の利用というものは、国民の大きな財産ですし、それをいかに有効に使っていくか、またそれをいかに公平、公正に使っていくか、ますます大きな課題になってきているのではないかなと思っています。  とりわけ携帯電話、実は私もiモードの携帯電話を買って使わせてもらっているんですが、大変便利です。毎日毎日ニュースは見られますし、Eメールは入ってきますし、インターネットは使えますし、そんな意味で、今までの固定電話から移動電話にますますふえていくのかなと。  たしか、先月末、PHSを合わせて五千六百万台を突破した、これで百十年間ずっと整備をされてきた固定電話の数をついに上回った。それはたった二十年間で更新をしたわけですから、まさに大変なスピードで、時代の変革を感じます。  同時に、先ほど言いましたように、普及の速さはもちろんそうですが、内容が多様、多岐にわたっている。そんな意味で、ますます便利に、そして使いやすい、そんな形の中で発展をするものだろうなと思っています。  先日、山手線の中ですか、二十二センチ近づくとペースメーカーに異常がある、切りなさい、こんなアナウンスをするようになったというようなこともありますし、まだまだ電波による体への影響とか、そんなことをどういうふうに対応していくか、こんな課題があったりします。  それから、私は、もっと携帯電話は安くならぬのかなと。今までの電話ですと、距離で換算ですから、地域にいて値段の差があって、例えば同じ情報を使うのに、いわゆるお金によっての便利、不利があったんですね。これが、携帯電話によってその差が少なくなってきた。本来、電波ですから、どこで使ったって、例えば私の地元の山形から東京に、あるいは山形から九州だって、本当は同じ料金でいいのかなと実は私は思っているんですが、今までの固定電話から見れば、大変近づいてきた。  それにしても、たしか今、三分で九十円ぐらいかかるんですか、百十円かそのぐらいまで少しずつ段階的にありますが、もっと安くならぬのだろうかなと。あるいは、途中で切れるんですね。これはもう技術の問題ですから、簡単ではないかと思いますが、もう少し何とかならぬのかな。  それから、いろいろな整備をしようということでありますが、届かないところがある。私の地元なんかでも、ちょっといろいろな緊急の連絡をしようと思っても、電源が入っていません、そういうふうな話で、結果的に何時間か情報が伝わらなかった、こんなことがありますので、そういう整備もかなりこれからまだまだ必要なんだろう。  携帯電話以外でももちろん、これから十二月に始まります衛星のデジタル放送であり、あるいはCS放送であり、そして我々、日常、カーナビを使うんですが、GPS。そして今度は、ITS、高度道路交通システム。たしか、二〇一五年ぐらいまでには、全然運転しないで、目的地まで何もさわらないで行ける。事故もほとんどなくなるんじゃないか。今、夢のような話をしているわけでありますけれども、これも電波を使う。  そういう意味で、まさに社会の発展、それから国民生活の充実の原動力として、電波が日本を変えていく、電波が地域を変えていく、世界を変えていく、そんな大きな役割を期待されているのではないだろうかと思っております。  こういうふうな中で、大変貴重な資源でありますし、共通の財産でもありますから、なおさら一層の有効利用を図っていく、それが第一に必要だろう。そして同時に、周波数の割り当てについても情報公開を推進するなど、無線局の免許手続がより公平で透明でなければならない、そんな意味から今回の制度の整備が図られたのだろうと思っております。  そこでまず最初に、今回新たに策定をしようとしております周波数割り当て計画について、公開方法、その内容、あるいは従来とどのように変わるのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 遠藤委員には、身近にいかに電波が利用されているか、また電波を利用した情報通信の将来、すごい夢があるな、大変いい話をしていただきましたけれども、そういったものが現実になるように郵政省も努力をいたしたいと思っております。  今回の電波法の改正に当たりましては、御指摘の周波数割り当て計画というものを策定して、公表するようにしているわけですが、今までは全く計画がなかったわけじゃございませんで、周波数の割り当てに際しましては、非常に大くくりな、固定業務とか移動業務用とか、そういう振り分けをしておりました。  簡単に例を申し上げますと、二千百メガヘルツから二千二百メガヘルツまでは移動業務用、二千二百メガヘルツから二千三百メガヘルツまでは固定業務用、そしてまた、二千三百から二千四百は衛星移動業務用、こんなふうに大くくりであったわけです。  今回改正いたしますと、改正後は、例えば、二千百メガヘルツから二千百四十メガヘルツ、この四十メガヘルツの区切りをつくって、電気通信業務用、いわゆる携帯電話用にするとか、そして、その先の二千百四十から二千百六十は公共業務用、あるいは、同じように区切って、運送事業、ガス事業用とか、それぞれいろいろな用途の電波利用が促進されるような、そしてそれがお互いに有効利用できるような区分け、すみ分けをできるように区分を明確にして、それを計画として公表し、そして皆さんに利用していただく、こういうふうに定めるわけでございます。  この割り当て原則を中心にいたしまして、本省及び地方電気通信監理局等に関係資料を備えまして、閲覧をしていただくようにいたします。  また一方、今回の改正によります周波数割り当て計画は、閲覧のみならず、その策定及び変更を官報に告示することといたしまして、またその内容についても、今申し上げたような固定業務、移動業務といった大くくりではなく、すべての周波数帯域について、電気通信業務用、公共業務用といった無線局の目的別の周波数の割り当てにまで細分化いたしまして、その使用条件等もあわせきめ細かく定めるようにいたしているわけでございます。  こうしたきめ細かい割り当て計画の公表によりまして、日本の電波利用は大変有効かつ公平に行われる、透明性のあるものとなる。このようなものは欧米にまだその整備が不十分でありますので、日本、我が国はそれに先駆けて行う、そういった意味で今回の改正をお願いしているところでございます。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 欧米にもない、先駆けたということでありますけれども、こういう時代でありますし、公正だ、透明である、こんなことがなおさら必要かと思いますので、ぜひ注意してお進めをいただきたいと思っております。  その中で、今度は、無線局免許における処理手続、競願処理手続の整備が必要になってくるわけであります。  昭和六十年に電気通信市場が自由化されて、新規参入者が大変ふえてきた。今お伺いしますと、みずから電気通信回線設備を設置してサービスを提供する、いわゆる第一種電気通信事業者の数がおよそ二百五十社、ますます競争が活発化をしているというふうに聞いております。  余り時間がないので簡潔にさせていただきますが、その中で、競争が進んできますと、まだまだ地域なんかでは、そう言いながら、進展をしてない。そうしますと、有線ケーブルで持っていくというのはなかなかこれから大変なわけですから、なおさら電波の利用が大きなかぎを握っていると思うのです。  そういう観点から、今回、通信料金の低廉化とか、あるいはサービスの多様化をもたらしていくわけでありますし、電波を利用する電気通信事業者の新規参入を促進されるような措置を講ずることがますます必要であると思っております。  そこで、電気通信業務用の無線局の免許について公募を行うことが盛り込まれておりますが、無線局免許における競願処理手続を整備する理由、これを大臣にお伺いしたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 おはようございます。きょうはよろしくお願いいたします。  遠藤委員お尋ねの競願処理手続なんですけれども、いろいろな意味で、我が国の社会全体、これからの二十一世紀を考えましても、国民生活に与える電波の影響というのは大変大きいものがございますし、極めて公益性の高いものであるという無線局でございます。  こういう無線局につきましては、近年の電気通信市場における競争の進展によりまして、複数の人たちが同一の周波数の電波の割り当てを希望する免許申請が提出されるようになってまいりまして、大変競い合いが激しい状態が予想されるようになってまいりました。  そういう無線局というのは多いわけでございますが、言ってみれば、これからは交通整理といいますか電波整理もしていかなければならないという意味で、これら公益性の高い電気通信業務用無線局については、従来から比較審査を行っている放送局同様に、最も公共の福祉に沿うような電波を利用し得る事業者を選定して免許を与えないと、やはりいろいろ混乱するという状況にもなってまいります。そして、事業者を選定して免許を付与する申請期間というものをつくって、そして免許申請を公募した上で、比較審査に基づいて免許人を定めるというようなやり方になっているわけでございます。  こういう制度整備によって、免許手続における透明性とか公平性の一層の向上を図られるとともに、電気通信市場における参入促進にも、みんながどんどんできるようになっていくのではないかという意味では、私は、この競願処理というのは、日本独特のものかもしれませんけれども、大変いい処理手続であるというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 時間がないのではしょって質問させていただきますが、競願処理をされるということですが、今まで、電波の免許というとすぐ、何かどろどろしたような、そんなイメージがありますね。ですから、この処理手続をいかにして透明性あるいは公平性を確保できるのか、簡単に政務次官にお伺いをしたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 お答え申し上げます。  今回の改正によりまして、例えば携帯電話の事業のように、中継局をたくさんつくらなきゃいけない、あるいは放送の場合もそうですが、いろいろな中継局をその事業として一括して整備することがどうしても事業の運営の上で、一つ一つの許可を得ていくというのは、PHSの場合には百メートル、三百メートルとか、あるいは携帯電話の場合には六百メートルとか一キロとか二キロとか、いろいろな範囲があるわけですけれども、それごとに整備するのに一々免許を取るというのは大変な手間になります。そういった意味で、それを包括して比較審査に付して、そして免許手続を進める、こういったようなことをやることが可能になるように仕組みを改めよう。  したがって、新たな無線通信システムごとに、具体的な比較審査の基準案をまず作成いたします。そして、パブリックコメントを求め、それを公表し、そして免許の申請期間を定めまして公募をする。そして、公募を行い、また免許人の決定に際しましては、電波監理審議会へ諮問をいたしまして、そしてその答申に基づきまして比較審査の結果を公表いたします。  このように、ステップをすべて公表することによりまして、透明性、公平性の確保を図っていく、このような形を考えているわけでございます。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 もう時間が来ましたので、最後に、今回の透明性を、情報公開の推進とか、そういう時代の要請でありますし、なおさら透明性を向上していただく、そんな形をお願い申し上げるわけであります。  電波は大変大事な資源でありますし、これからの経済発展あるいは国民生活の充実に一層貢献するということを期待しまして、本当は大臣にも答弁をいただきたかったんですが、時間でありますのでこれで終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 小沢鋭仁君。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。電波法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきます。  さきに遠藤議員の方からもお話がありましたが、電波は見えないものですから、私も、この電波に関しては本当に実感としてつかめない、こういういら立ちをいつも感じるんですね。  いろいろな本を紹介していただいて、三冊ほど、もうこの二年ほど読んできているんです。最初は難しい本を持ってきていただくから、これだとわからないからもうちょっと易しいものはないか、こういうふうにお願いをしたりして、だんだん易しくなって、もう漫画みたいな本なんですが、それでもやはりわからないんですね。こうやって空中に電波がずっと飛んでいる、こういうことなんでしょう。それで、それがそれぞれ周波数がある。こういう話になるわけでありますが、それがとにかくイメージとしてわかない、こういうことで苦労をしております。  しかし、同時にまた、先ほどのお話にもありましたけれども、我々の生活にとって大変大事な、重要な役割を果たしてくれている、これはわかるわけでありまして、そういった意味では大変大事な法律だな、こういうふうに思います。  そこで、この電波は、その周波数によって有限の資源、こう言われているわけでありまして、有限の資源の国際的な配分、これがどういう話になっているかというのをまず最初にお尋ねしておきたいと思います。  ITUという、我が国から内海さんがお出になっている組織、そこが決めているということは承知をしておるわけでありますが、恐らく各国とも大変電波を利用したがるんだろう、こういうふうに予想されます。そういうときに、どういうふうにして実際分けているんだろうか。  例えば、有限な資源というとすぐに石油のことを思い出しますけれども、石油もある意味ではいろいろな問題も起こしながら、あるいはまたそれを国際的にいろいろな対応をしながらやっているわけでありまして、恐らく電波もそうじゃないかな、こう思うものですから、お尋ねを申し上げます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 まさに昔は、それこそ武田信玄の戦国の時代にはのろしを上げたり、そういう情報の中でお互いに心を通わせた遠い昔があるわけですが、あれから今日まで何百年という時代の流れの中で、しかも、日本におきましても、外国へ行くにはそれぞれ飛行機に乗ったり船に乗ったり、それはパスポートとかそういうものが要りますが、これはまさにもう地球上を見えない形で網羅されている。それゆえに、いろいろな意味で国際協調というのは大変重要だというふうにも考えております。  国際的な周波数の分配は、委員先ほどおっしゃったように、国際電気通信連合、ITUの憲章によりまして同連合が行うことが、この憲章に規定する無線通信規制というものにおいて定められております。これはRRというんですけれども、ラジオレギュレーション、僕は横文字が弱いものですからそんなふうに読みますが、この国際的な周波数の分配は、およそ二年ごとに開催されるITUの世界無線通信会議におきまして見直しが行われておりまして、ちょうど次回は本年の五月八日から六月二日までイスタンブールで開かれるそうでございます。  主な議題とすれば、IMT二〇〇〇への周波数の追加分配、これは言ってみれば次世代に対する大きな議論になると思いますし、成層圏無線プラットホームへの周波数の追加分配というふうなことも議論されるようでございます。  それから放送衛星のプランの見直しとか、大変重要な電波の分配を国際的な形でやっていきませんと、これはこれからの国際社会における電波利用というものはなかなか難しくなってまいりますし、日本でも、そういう意味では内海さんがそういう立場におられるということを心強くも思いながら見守ってもいきたいと思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 今、大臣から御説明をいただいたわけでありますが、この電波の周波数の割り当てに関しては、これは私が勉強不足なのかもしれませんが、余りトラブルが起こったとか、そういう話は聞かないですね。  ただ、恐らくかなり各国ともそれは欲しいものなんだろうと思うんですけれども、大臣に今プロセスを御説明いただいたんですが、実際のところの話というのはかなりパワーポリティックス的になっているんでしょうか。そのあたり、もし実情がお話しいただけるようであれば、ぜひともお願いをしたいなと思うんです。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 委員の御質問はパワーポリティックスになっているかという一点なのかもしれませんが、若干、実際に割り当てがどういうふうに行われるかという概括的なものを踏まえて御説明申し上げます。  まず国際電気通信連合、いわゆるITUでございますが、この世界無線通信会議というのが開かれまして、国際的な周波数の分配が議論をされます。ここでは、おっしゃるように、各国が自分のところはもっとこういう需要が強いからこういった方がもっと欲しいとか、いろいろな主張をするわけでございます。  それを調整しながら、次に、国際的な周波数の分配、電波利用ニーズ、電波利用技術の動向等を踏まえながら、移動通信、放送といった、我が国における無線通信の業務別の周波数の分配を定める周波数の割り当て原則というものを策定して、公表いたします。すなわち、ITUで割り当てられた我が国分を持って帰ってきて、そういったニーズに合わせて周波数の割り当て原則を策定する。  そして、その周波数の割り当て原則に定められた周波数の分配を踏まえまして、今度は、新システムの技術基準及び使用周波数帯について電気通信技術審議会へ諮問をいたしまして、技術的な検討をする。  そして、その技術的な検討を踏まえた答申を踏まえまして、今度は、技術基準を定める省令案を作成しまして、そして電波監理審議会へ諮問、答申を受けます。そして、省令を制定、公示するわけですね。その後、具体的な周波数の割り当て方針を含む免許方針というものを策定して、公表をいたします。  こういった手順を踏み、そしてさらに、今回の改定の部分にもかかってまいりますが、これらの審査基準の制定後、無線局免許申請を受け付けまして、これらの公表された審査基準に基づき審査を行い、無線局の免許の際に周波数の指定を行うことにより、個々の無線局への周波数割り当てが行われる。  こういうステップを踏んでいくわけですが、その最初の部分のITUの会合においては、国内のこういったニーズを踏まえながら、各国の主張を展開していく。その意味で非常に重要な会議であり、またそこにはそういった国際的な、政治的なパワーも若干働くというふうに理解をいたしております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 ぜひ日本も頑張ってというか、余り唯我独尊ではいけませんけれども、必要なものは頑張って獲得しなければいけない、そういう国際的な交渉なんだろう、こういうふうに思います。ぜひ頑張っていただきたいとも思います。  そこで、今度は、今次官の方からは国内の話の御説明もありましたが、いよいよ国内の話になるわけであります。  先ほど遠藤議員が質問もして御説明もいただきましたから、余り重複するような話を聞いてもしようがないので、そこは、プロセスのところはさっきの説明で結構か、こういうふうに思います。  そうなりますと、翻って考えたときに、では今まではどうだったんだろうと。今までは計画がなかった、そして競願もしていない。こういうことになると、逆に言うと、どうやって今までは決めてきたのか。あうんの呼吸とでもいうのか何なのか、その辺ももし御説明いただけるようであれば説明いただけませんでしょうか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 今までは大くくりのものでございましたから、それぞれ申請をいただきました段階から個別に審査をして、それがぶつかり合うようなことがないかどうか、あるいは、既に申請のされた周波数帯の近くにそれと技術的にぶつかるような周波数利用者がいないかどうか、こういったものを個別に審査して、その上で一つ一つ認可をするという経過を踏んでおりましたので、申請してみるまで一体どうなるかわからない。  こういう意味で、この基準が皆さんには、だんだん繰り返しているうちにはわかってくるわけですけれども、そういう繰り返しを経ないと、全く新規参入する人には、それこそ委員のように参考資料でもいっぱいひっくり返して過去の事例、書いた人のあれを勉強していただかないとなかなかわからない、こういう不透明さがあった。これを今回、計画を明確にして公表することによってある程度の予測がつくという形に改まる、こういうふうに思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 本当に、今回はそういう意味では私も評価をさせていただいているところであります。今も小坂さんからお話がありましたけれども、今までは、そういう意味でいうと、申請があった、こういう話なんですが、競願の申請というのはないわけだから、そこのところはあうんの呼吸か何かでやってきているということなんだろうと思うんですね。  ですから、ある意味でいうと、電波利権なんという言葉も聞いたことがありますけれども、かなりそういう利権化していたのかななどということも感じたりするわけであります。これは御質問をしてもお答えようがないでしょうからしませんけれども、そういう話をとにかくやめて、公開、透明なプロセスの中でやっていく、こういう話がまさに今回の法案の趣旨だ、こういうふうに理解をしております。  さてそこで、先ほどプロセスの話は御説明いただきましたが、ではだれが実際に、実質的に、こう流れてくるわけですけれども、例えば、最終判断というとそれは郵政大臣だ、こういう話になるのかもしれませんが、どこが実際ポイントなのかというのを少し、いわゆる政治過程論的に御説明いただけませんか。流れ、フローチャート的ではなくて政治過程論的に、そしてその決定の基準は何か、こういう話ですね。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 従来との比較で説明していった方がいいんでしょうか、どういうふうに説明したらおわかりいただけるか。  例えば、先ほどの従来の話でいいますと、言ってみれば、今回は競願の期間を定めてやるわけですけれども、以前は期間が定まっていませんから、ファースト・カム・ファースト・サーブドみたいなものですね。先に申請を出した方が勝ちなんですね。一日おくれてもそれでだめなわけですけれども、そういった部分がある程度整備されてくる、こういうことになります。  先ほど若干御説明しましたけれども、ITUで割り当てられた後に来るステップを申し上げれば、周波数の割り当て原則の策定に関しましては郵政省の方で行いまして、それを電気通信技術審議会へ諮問して技術的な検討を受けますから、この段階では技術審議会の意見が反映をするというふうになります。次に、技術基準を定めた省令を策定するということで、いずれにしろこれは全部最終的な責任は郵政大臣でございますので、今おっしゃったようにそうなるわけですが、そのステップでどういうふうになるかということでいえば、技術基準のところにおいては電波監理審議会ということになります。そして、その次の免許方針を策定しまして、その先にいきますと、これはまた郵政大臣ということになるわけでございます。  具体的には局とか課とかいうのが絡んでまいりますが、おおむね今申し上げましたように、最終的にはすべて郵政大臣が決定することになる、こういうことになるわけです。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 そこで、公開制ということに関して、ここは端的に御質問しておきたいと思いますが、今おっしゃっていただいたような話というのは、各審議会も含めてすべて公開をしていただく予定でしょうか。それだけ確認をさせておいていただきたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 これはすべて公開でございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 そこで、今度は割り当てられた電波の利用料といいますか、その観点から質問をさせていただきたいと思います。  現在の電波の利用料、私が調べたところによりますと、電波利用料というのは基本的に共益費用に基づいて決められている、こういうふうに言われているようであります。すなわち、いわゆる電波監視施設の整備だとか、総合無線局管理ファイルの作成等、無線局全体の受益を目的として郵政大臣が行う事務に要する費用、それをみんなで分配している、こういう話のように聞いておりますが、それでよろしいでしょうか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 そのとおりでございます。  基本的に共益費用でございまして、行政事務の費用を受益者で、利用するすべての免許人の方々に公平に負担していただく、こういう原則に立っております。そしてその中に、具体的に申し上げますと、電波の監視や技術試験事務等に係る費用、こういった部分と総合無線局監理システムの整備に係る費用、この二つに大きく分けております。  電波の監視や技術試験事務等に係る費用に関しましては、この負担は、受益がすべての無線局に均等に及ぶというふうに考えられていますので、均等割ということで全無線局の均等負担を課しておるわけであります。しかしながら、総合無線局監理システムの整備に係る費用の負担部分につきましては、無線局の局種によりまして同システムに記録する免許申請書類のデータ量等に多い少ないというのがありますので、データの量に比例して負担をしていただくというような、従量制と言ってはちょっと誤解がありますが、そのデータ量に応じた配分をさせていただいている、この二つの分割方式になっております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 今の考え方をちょっと別な資源、例えば土地なんかのことに当てはめて考えてみますと、国有地があったとします。国有地を貸します、こういう話のときは、基本的にはそこから生じるいわゆる便益、平たい言葉で言えば、どのくらいその土地を使って売り上げが上がってもうかるのか、こういう話がある意味では基準になって、例えば土地の賃貸料なんかが決まっていく、こういうふうに思うわけですね。そういう考え方は電波に関しては全く採用されていないということなんですね。それでよろしいでしょうか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 基本的にはそのとおりでございます。  要するに、土地の利用効果のような経済効果からその料金が設定されているわけではなくて、それをひとしく公平に利用していただくための、言ってみればその管理経費をそれぞれに負担していただくような、そんな感じでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 私もまだ自分自身で結論を出せているわけではないんですけれども、先ほど来のお話にもありますように、電波は極めて大事な国民にとっての有効資源だ、こういうような話になっていったときに、やはりそこはもうちょっと経済的要素というのも加味して考える必要がないのかな、こういうふうに思うわけですね。今の話でいうと、ある意味では共益費だから、全く収益とかそういうのは関係なしに、賃貸料とは別に、それを維持していくための、だから、例えばマンションでいえばまさに共益費みたいな話になっているわけだけれども、その本体の賃貸料というのがないんじゃないですか。税制なんかは少しあるんじゃないですか。一回割り当てられると、その辺は全くないんですか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 考え方として、突き詰めていけばそういうような部分も、こういうふうに見ればこういうふうに見えるだろうと言われればそういった要素もあるかもしれませんが、現在はそういう方式はとっておりませんで、あくまでも受益者負担に基づき免許人から徴収する、こういう方式でやっておりますので、経済的効果の部分をもう少しクローズアップしたらという考え方はあるかもしれませんが、それは追って検討させていただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 そこで、諸外国の例を私も少し勉強してみたんですが、諸外国で周波数をどういうふうに割り当てているかというのは、やはりいろいろな方法があるようですが、前にも一度この逓信委員会でも質問させていただきましたが、いわゆるオークションという方法をとっている国があります。国がありますというよりも、英国、米国、カナダ、オーストラリアあるいはまたオランダ、スペイン、ドイツ云々、こういう話ですから、オークションを採用している国の方がはるかに多いんだろう、こういうふうに思います。今私の手元にある資料では、オークションを実施していない主な国ということでは、フランス、フィンランド、韓国、三カ国しかないんですね。もちろんすべてを網羅して調査しているわけではありませんが、そういう意味では主な国というふうに聞いていただければと思うんです。  それを見ますと、例えば、英国は一九九一年十月、テレビ放送事業、合計二回、落札合計、日本円で約四百四十六億円ですね。米国は一九九四年七月、携帯電話、衛星放送等、合計二十五回、落札合計額一兆八千六百億円という話です。ですから、かなりの金額で落札がなされているわけですね。ですから、国民の有効資源でありますので、やはりそういう観点を入れたらどうなのかな、こういう検討をやったらどうかな、こういうふうに思います。  そこで、特に地上波のデジタル化という話が、電波の分野ではというか放送の分野では話題になっていて、当然ここは地上波デジタルを行うことによってかなりあく周波数帯が出てくるわけですね。そこの有効利用という話を考えていったときには、やはり将来的にそこを、今言った経済的な価値にも着目してやる、こういう話になって、それがどのくらいの経済効果を生むかわかりませんが、財政逼迫の我が国の折からそういう考え方の導入もあり得るのではないか、こう思うのですが、いかがでございますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 確かにそういうことも検討に値するかもしれませんけれども、オークション方式には、手続の透明性が高いとか、あるいは選定処理が迅速である等の利点もあるかもしれません。  しかし、今、アメリカとかカナダとかイギリスのそれぞれのこともいろいろ御紹介いただいたんですが、私思いますのには、一つは、オークションの落札金のサービス料金への転嫁の懸念ということがまず一つありますね。それから、とにかく日本人は押しなべて割合所得が公平な、中間層ということでありますけれども、この辺も、資金の豊富な者によって周波数の独占をするという懸念もないわけではない。それからまた、資金を準備できない新規参入者が排除される。とにかく金がすべてを左右してしまうというようなことになっていきますといろいろ問題点もあるのではないか、国民共有の電波という思いを持ちますと、そんな感じがいたします。  そこで、米国におきましても、例えば落札価格の高騰によって落札金の不払いが発生したり、あるいは返却された免許の再オークションが行われるというように、いろいろトラブルもオークションの中にはあるようでございますし、例えば英国で実施されている、今、IMT二〇〇〇のオークションが真っ最中だそうですけれども、そこでも、現在進行中で落札に至っていないんだそうですが、五つの免許に対する現時点での合計入札額が当初の予想額を大幅に上回りまして約三兆五千億となった、どの辺までこれが競り上がっていくのかわからないというようなことになっていくと、これはなかなか日本的な電波の配分に、肌に合うかどうかということも含めて、これからやはり将来は慎重な上にも検討をするという思いだろうな、私はそんなふうに思っておりまして、しかし、いろいろな意味の諸外国の例示はしっかり我々も学んでいくことは必要だ、こんなふうに思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 大臣が御指摘の、本当にデメリットも確かに私もわかるわけでありまして、そういった意味では、本当に慎重な検討をしながら、しかし同時に、かなりあく周波数帯が出てくるというのも現実のことでありますので、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。私どもも進めさせていただきたい、こういうふうに思います。  最後に、こういうまさに国際的な時代でありますので、いわゆる電波を利用する主体として、外国資本の皆さんたちも日本に入ってきて、そして電波を利用したい、こういう人たちがいっぱいいるんだろうと思うんですね。実際に携帯電話のときにはそういう話がございました。それから、放送の方の話も、かつてテレビ朝日株の買収という話で、そんな話があったやに記憶をしております。  そういうことに関して、外国資本の参入については参入規制があるかどうかの確認をさせていただき、それから、時間がないものですからあわせて聞きますが、例えば放送なんかの場合は、例えばテレ朝の当時の問題ということで結構でありますが、途中で終わってしまいましたけれども、もし実際申請が行われたらどうだったのかというような話。  それから、今後の話として、そういったことをどう考えるのか。外国の皆さんが来て、日本の放送局あるいはまたそういうものを買収していく、あるいは株を買っていく、こういう話ですね。そういうのはどうか。例えばNTTなんかも、私は、個別にNTT法の中ではたしか規制があったと思いますけれども、どんどん株を売却して売っていくと、知らない間に買われてしまうということだってあるわけですね。ですから、そんな話をどう考えるか。  以上、参入規制があるかどうか、それから、テレ朝なんかの場合のときに、あれがもし本当に申請になったらどうだったんだろうか、今後どう考えるか、この三点をあわせてお尋ねします。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 時間の関係で、それではこちらもできるだけ手短にお答え申し上げます。  すべての電気通信業務用無線、それから自営の陸上移動用の無線局、実験局、アマチュア無線局等、電波法に定める一定の無線局につきましては、外資規制を撤廃いたしております。その他の無線局の外資規制につきましては、放送局以外のもの、すなわち固定局とかレーダーなどにつきましては三分の一未満、放送局は五分の一未満の規制が設けられております。  そしてまた、テレビ朝日の場合をお聞きになりましたが、当時のものがそのまま継続していたらどうなるかということで申し上げると、仮に外国法人等が直接所有する株式が放送局の議決権の五分の一以上になるとき、電波法で言うところの第五条第四項の欠格事由に該当するようになってまいります。したがいまして、この場合、電波法第七十五条によりましてその放送局の免許を取り消すことになる、このように理解いたしております。  また、あの場合は間接所有だったと思いますが、間接所有の場合、電波法第五条では、日本の国籍を有しない者、外国政府またはその代表者、外国の法人または団体、法人または団体であって、以上の者がその議決権の五分の一以上を占めるものについては放送局の免許を与えないこととされています。したがって、間接所有についての規定というのはないのであります。しかしながら、これは、間接所有により電波法第五条に規定されているものと同等とみなされるということについて電波法上は許容する趣旨ではない、このように考えておりますので、これも脱法行為というふうに考えて、これも規制にかかる、このように考えているところでございます。  これで、以上三点ですかな。(小沢(鋭)委員「今後見直す……」と呼ぶ)  今後の見直しにつきましては、こういった趣旨につきましては見直すというのはございませんけれども、電波の利用全般につきましては、あらゆる角度から、外国の事例等も慎重に検討しながら、常に比較検討を進めてまいりたいと思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 時間です。終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 矢島恒夫君。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 今度提出されております電波法の中には、四つの内容があるわけであります。私ども、周波数割り当て計画の策定、それから無線従事者免許に関する規定の合理化、これにつきましては、特に問題がなく、当然のことと考えまして、賛成できるものであります。  そこで、まず電気通信業務用無線局の競願処理手続の整備についてお尋ねしたいのですが、実は、今同僚議員の方からオークションの問題が出されました。私、オークションについては、電波の独占など、また、大臣が先ほどお述べになりましたいろいろなクリアしなきゃならない問題があるということから、確認だけの問題であります、問題点はもうお聞きしましたので。  今回の改正というのは、電波のオークションをできるようにする改正ではない、当然だと思うのですが、そういうことを確認しておきたい。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 まさにおっしゃるとおりでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 それでは次に、事業譲渡の場合の無線局免許の承継問題についてお聞きしたいと思います。  無線局にはいろいろな免許があるわけで、電気通信事業やあるいは放送事業あるいは運輸業界、さまざまな事業で使われておりますが、一般的でいいのですけれども、いろいろなそういう業界においての営業譲渡が行われた場合、事業者が無線局の免許を承継できるという場合に、これを引き受けた新しい事業者がそういう免許を受けるにふさわしい業者かどうか、このチェックの仕方というのは何かあるのですか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 お答え申し上げます。  事業譲渡の場合の無線局の免許の承継につきましては、現行の合併の規定がございますけれども、それと同様、郵政大臣の許可にかかわらしめておりまして、許可に当たりましては、無線局免許の審査基準あるいは欠格事由の規定が準用されております。  具体的に申しますと、無線局の免許の審査基準でございます無線設備の工事設計の技術基準への適合性とか、あるいは周波数の割り当て可能性などにつきまして審査することになっております。また、過去に免許の取り消しを受け二年を経過していない者などの無線局免許の欠格事由をも審査することになっております。  したがいまして、免許の承継の許可に当たりましては、事業の譲り受け人が無線局を開設する者としてふさわしい者かどうかをチェックすることができると考えております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 開局と同じような中身での審査も行われるということです。  さてそこで、この無線局の免許を受ける事業者のうち、これから放送局に限って幾つかお尋ねしたいわけであります。  放送局は、無線免許を持つことができる中でも、とりわけ、一般の無線局と違って審査基準というのを決めているわけですね。電波法の第七条では、一般の無線局の基準を定めた第一項というのがあります。放送局の免許基準を決めた第二項、これを比べますと、やはり違いがそこにあるわけです。放送局の基準の方には、「財政的基礎があること。」それからもう一つ、「郵政省令で定める放送をする無線局の開設の根本的基準に合致する」、こういうのがあって、省令でその根本的な基準が定められているわけですね。もちろんこれは、放送が社会への影響の大きいものであり、公共性ということを考えれば、他の無線局と比較するときに、より厳重な中身になっているということだろうと思うのです。  そこで、今回の法改正によって、基準に合格して放送局を開設した放送事業者というのがこれを他の事業者に譲渡する、その譲渡を受けたところが免許を承継できるようにしようという内容なんですが、私、国民の財産である電波の利用、無線局の免許、こういうものを、今まで放送事業にかかわったことのない事業者が出てくるかどうかは別として、そういう場合もないわけではない、これを認めていく。  そこで、お聞きしたいのは、今までは譲渡による承継規定がありませんでしたから、そういう場合には、譲渡したりあるいは分社化したりする場合ですが、一たん廃局する、そして改めて開局の手続をとる、こういうやり方をとったと思うのですね。この場合、廃局によって利用可能な周波数が出てくるわけですが、これは公募によって行ったと思うのですが、そのとおりなんでしょうか。     〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕

金澤薫郵政省放送行政局長

○金澤政府参考人 現行法制度のもとで放送事業者が事業譲渡により分社化しようとする場合でございますけれども、親会社は、事業の譲渡とその事業に係る放送局の廃止の手続をまず行うということになります。子会社は、その事業の譲り受けとその事業に係る放送局開設のための申請手続を行うということになります。これは先ほど御指摘のあったとおりでございます。  それから、それではその譲り受け人が放送局開設のための手続としてどういう手続をとるかということでございます。  この場合、競合する申請があった場合にどうするかということでございますが、まず、電波法第五条に基づきまして、欠格事由に該当しないかどうかという審査を行います。次に、第七条第二項に基づき審査するということでございます。競合しておりますので、最も審査要件に適合の度合いの高い者、これについて免許をするということになります。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 放送局の開設のための根本的基準の第十一条。「第三条から前条までの各条項に適合する放送局に割り当てることのできる周波数が不足する場合には、各条項に適合する度合いから見て最も公共の福祉に寄与するものが優先するものとする。」という条項がありますので、今、金澤局長が答弁されたような方向によって、それぞれ複数の申請者が出された場合に、その中からどうするかを決めていくということだろうと思います。  そこで、この十一条にも「最も公共の福祉に寄与するものが優先する」と書かれているわけですけれども、私も、今度のこの新しい法律によって自動的にといいますか、承継されていくことになるわけなんですが、そういう項目、今までの審査する基準と、それから、もしこの法律が成立するならば、これによっていろいろとサービスが低下する、引き受ける業者が自動的に引き受けて、そして今までのサービスが提供できない、そんなことがあってはならないと思うのですが、そういうことを保証する担保は何かあるのですか。

金澤薫郵政省放送行政局長

○金澤政府参考人 先ほど天野局長からも御説明いたしましたけれども、これは一般無線局の場合でございますが、放送事業者による事業譲渡の場合の無線局免許の承継でございますけれども、これもやはり郵政大臣の許可に係るということでございます。許可に当たりましては、当然、欠格事由、第五条、それから免許の審査基準、第七条の規定を準用しているということでございます。したがいまして、今回の法改正により事業譲渡による放送局免許の承継が行われた場合でございましても、放送の適切性は確保されるものというふうに考えております。  事業譲渡に係る無線局の免許の地位の継承、そういう手続が法定されておりますので、競願処理はなくなるということでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私がなぜこの問題をいろいろとお聞きしているかといいますと、TBSがことしの三月、ラジオ局を分社化しました。もちろん、テレビとラジオの兼営であったのを分離したわけであります。ラジオ免許のないラジオ分社、こういう形に今なっているわけですね。そのほかにも、テレビ、ラジオの兼営局というのは三十六社ほどあると思いますけれども、その中の幾つかは既に分社化するという計画が進んでいると聞いております。  その方向というのが、それぞれいろいろな条件があるのですが、なぜそういう方向に進んでいるかというと、やはり一つは経営環境の問題であります。ラジオ局の広告収入というのをちょっと調べてみましたら、九一年の二千四百六億円、これが一番多かったわけですね。これを頂点にして年々減少しております。九九年は約三百六十億ぐらい減りまして二千四十三億円、こういうような形で、九九年は九八年よりも百十億円減っている。こういう厳しい現状にあるわけです。  この分社化計画というものが、こういう厳しい経営環境のもとでのコストダウンを目的としているということだけであれば、これは、今日まで日本のラジオ放送の文化というもの、このつくり上げてきたものの中身に影響するだろう。つまり、放送の質の低下ということになりかねない。例えば番組制作のメンバーが減るとか、いろいろな形でのリストラ、人員削減、こういうようなことになると、番組内容に大きな影響を及ぼすだろうということ。もう一つは、阪神大震災のときに地元のラジオ局の放送が大きな役割を果たしました。ラジオというのは地域に密着したメディアだということが言えますし、特に災害時にはなくてはならないメディアの一つだと思います。  そこで、私がお聞きしたいのは、こういう分社化あるいは譲渡、こういう方向が今進んでいるわけですけれども、このことによってサービスなどは低下しない、先ほどのいろいろなたががはめてありますから、それなりのチェックはあるのでしょうけれども、このことをどんどん進めることによってそういうことが起きてはまずいのじゃないかと思うのですが、いかがですか。  金澤局長、こういうものもやはり低下させないだけの歯どめというのはきちんと整っているわけですか。大臣、後でお聞きしてもいいと思うのですが、事務的なことだけちょっと。

金澤薫郵政省放送行政局長

○金澤政府参考人 TBSの事例をお挙げいただいたわけでございますけれども、これは個別の社の話で、コメントするのは適切ではないかと思いますが、事実だけ申し上げますと、TBSは、事業譲渡を行って無線局の免許の地位の承継を譲り受け人に行うということを考えているわけではなくて、ラジオ番組の制作と営業部門のごく一部を分社したということが事実でございます。  それから、中波放送とテレビジョン放送局を兼営している局、現在三十六社、テレビジョン放送を行っている局は全体で百二十七ございますが、その程度兼営している。中波とテレビジョン放送を兼営しているというのは、本来はマスメディア集中排除の観点からするとおかしいわけでございますが、いろいろな経緯からそのような状況になっているということでございます。  内容、さまざまなサービスの低下、それから問題が発生するのではないかということでございますが、それは、先ほども申し上げましたような五条、七条の準用ということがございまして、その中で最大限配意していきたいというふうに考えておりますが、放送事業者におかれましても、その点について十分配意して、不断の努力をされるということを期待しているところでございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 大臣がこの法案の提案理由を説明された中で、再編成を円滑に行うためというのがありました。この免許の承継というものがいわゆるリストラ、人減らしという方向へ進んでいく、それなりの努力を放送局に期待するという局長の答弁もありましたが、やはりサービスの低下する問題だとか、あるいは災害時での放送に支障があってはならない、そういうことを十分考えていかなければならない、十分監視していかなければならない問題だろう、私はそう思いますが、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 いろいろ企業の合従連衡は新しい時代を迎えて行われておりますが、例えばテレビとラジオの分社化というような傾向もこれからは出てくるかもしれません。いろいろなことを考えても、企業組織の再編成の円滑な実施に資するために事業譲渡に係る承継手続を設けたものでございますが、放送の健全な発達を図る観点からもこれは必要な措置であると私どもは考えております。  しかし、事業譲渡に係る免許承継に当たっては、今矢島委員御指摘のように、非常災害時の放送や、あるいは視聴覚障害者向けの字幕放送等が適切に行われて公共の福祉がしっかり守られていく、そしてまた、暮らしの中にも地域の中にもラジオ、テレビというものは非常に溶け込んでおりますだけに、その責任というものを果たしてもらうべく、我々も、放送が社会的責任を十分果たすように、郵政省としては指導もしていきたいと思いますし、努力もしていきたいと思っております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私は、この承継問題については、まだまだいろいろと危惧がある部分、つまり、きちんと放送局が責任を持っていく、それなりの歯どめはあるわけですけれども、その辺を今後とも十分強化していく必要があると思います。  そこで、時間がありませんので、次の質問です。  今度は、放送局の開設の根本的基準がありますが、第三条に、「国内放送を行う放送局は、次の各号の条件を満たすものでなければならない。」こうして、第四項の九、「テレビジョン放送を行う放送局は、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組及び音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をできる限り多く設けるものであること。」こういう条文が入っております。  私は二月二十四日の逓信委員会で、民放の字幕の問題で質問いたしました。そのときに、まだ九九年度は全部終わっておりませんから、字幕助成金は一・五倍にふえたのだけれども、ある放送局などは一本もふえていない、こういう状況はなぜなのだ、こういうことの問題だったのですが、いよいよ九九年度も終わりまして、新しい年度に入りました。ですから、この辺で、どれくらい民放は字幕を補助金をもらいながらふやしたのかということを検証する必要があると思うんです。  そこで、一問だけですけれども、各民放キー局、九八年度、九九年度、字幕番組の総放送時間、それから制作した字幕番組の総時間、つまり総放送時間から再放送時間を引いたもの、これを局長、調べたら。

金澤薫郵政省放送行政局長

○金澤政府参考人 民放キー局の字幕番組の年間の総放送時間でございますけれども、これにつきましては、郵政省としては把握しておりません。これは、放送事業者にさまざまな負担を課するということ、それから番組内容についての資料提供を求めるということ、その点について問題があるということもございまして、郵政省としては把握していないわけでございます。  ただ、郵政省で、民間放送事業者の協力を得て毎年七月ごろに実施している一週間のサンプリング調査でございますけれども、字幕付与可能な総放送時間に占める字幕放送時間の割合でございますけれども、民放キー五局平均で、九八年度は五・三%、九九年度は七・一%というふうになっております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 質問を終わりますけれども、何か、把握していない、調べたこともない、それからサンプル調査を七月にやっているという程度のことなんですね。この辺について、私、時間がありませんので、郵政省にお願いするわけですが、字幕放送の総時間数等について、ぜひひとつ資料をこの委員会に提出していただきたい。私の要求した資料を後ほどよろしくお願いしたいと思います。     〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕

前田武志民主党

○前田委員長 理事会において協議いたします。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 中井洽君。

中井洽自由党

○中井委員 私どもは、この法案に賛成であります。  ここ十年間ぐらいをとりましても、すさまじいIT革命の中で、電波の利用ということに関してどんどんと柔軟に郵政省も対応をされてきたし、当委員会も、そういったものを認めて法案等成立をさせてきた、こう考えております。今回の法律も、そういう流れの中で、公開をし公正、公明を期すということで大いなる前進か、こういうふうに考えております。  その中で、流れが速いですから、振り返りますと、電波利用料の議論をしたときなんかのことを思いますと、随分安くやっちゃったなと。あのときには、随分高いじゃないかという論議ばかりだった。ここら辺が随分、先を見るというのは難しい、こんな思いがいたします。  タクシーだとか漁船だとかそういう日々の御利用の中で利用料というものをとやかく私どもは言うつもりはありませんが、携帯あるいはテレビ等のキー局は、電波を利用して大変な利益を上げていらっしゃる。ここら辺は少し考え方があるのかな。あるいは逆に、携帯の電話の料金、本当に高いじゃないか。こんなことを思わざるを得ません。  この辺について、大臣、何かお考えがあればお聞かせをいただきます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 まさに情報通信時代の到来で、いろいろな意味で中井委員に御支援をいただいておりまして、心から感謝申し上げたいと思っております。  いずれにいたしましても、携帯電話も爆発的な人気になっておりまして、もう固定電話を超えた時代になってまいりました。そういう意味では、携帯電話につきましては、平成九年十月の包括免許制度の導入によりまして、電波利用料の一〇%、これは六十円ぐらいの引き下げになっておりますし、それから、免許申請手数料の負担軽減というようなことも考えておりますし、低廉化の方向というものはいろいろな意味で着々と今実施されてもおります。  そういう問題はこれから、日本の高いという問題をクリアしていくには重要な局面だというふうに思っておりますが、しかし、これも一つの限りある資源でございますから、いろいろな電波の振り分け方法ももろもろ考えていかなきゃなりませんし、日本は日本型の、オークションというような形ではなくて、しっかりと申請者を審査して、そして免許を与えるという方法、そしてまた、そこにまた新たな競争の原理がどんどん起きていきながら低廉化の方向に向かっていくというようなことを含めて、これからも御指導いただきながら、着実にそういう情報通信時代の構築のために頑張っていきたいと思っております。

中井洽自由党

○中井委員 携帯の電話というのは、先ほども御質疑ありましたが、地域によっては電波が飛んだりとかいろいろなことがありますから、まだまだ設備投資は要るんだろうと思いますが、もうほとんど日本じゅう、携帯の使用というものは可能な状況になっている中でありますから、一時のような設備投資というのはもうそんなに要らないんじゃないか。  そういったことを考えると、携帯の料金というものをもう少し考えてもらう必要があるだろう。特に器具なんか、新しい機種が出たらみんなただになる。料金のところでのコントロールだ。こういう形態でやっているということ自体、びっくりするようなことであります。  いろいろなところがおくれていると言われている日本ですが、この分野はすさまじく進んでいるわけですから、もっともっと利用が可能なようにぜひ努力をいただきたいと思います。  それからもう一点は、電波というもの、これは割り当てられる。割り当てられたら、半永久的に、返還をしない限りはお使いになる。初めのときだけ審査だ。こういう状況でありますから、これを御利用いただく方は、当然、ある意味で公共のものを永久に使っているという認識をお持ちいただかなきゃならない。その中で、特にテレビだとかラジオだとか非常に世論に対して影響力のあるところは、本当に慎重にやってもらわなきゃならないと思っています。  放送法という法律もありますが、アメリカなんかは、放送の中身、お互いチェックなんかできようがありませんが、放送の中身に関してはやはり裁判ということで迅速に決着がつく。同時に、懲罰的過料という制度がありますから、名誉毀損なんかでも大変な金額が命じられるときがある。日本はそういう制度がなくて、裁判が三年も四年もかかる。そして、名誉毀損というようなことで賠償を命じられても、二百万ぐらいというところ。大きな放送局にとっては何の痛みもない。それだけだとは言いませんが、少し野方図じゃないか、このことをいつも感じているわけでございます。  国会や政党が、あるいは国会議員がこういったところへ口を出すというのは僕はいけないとは思いますが、NHKの予算のときも少し論議を申し上げました。そういう中で、この電波に関して言えば、例えば、数年間、地方局で幾つか、広告をとって放映しなかったという事件が相次ぎました。こんなのは全く詐欺じゃないかという思いがするわけでございます。ところが、そういったところに何ら懲罰もなしにそのまま免許が引き続き、あるいは電波の割り当てがそのまま引き続き行われている。こういったことは本当に、半永久的利用を認めている中でいいのか、私は痛切に感じておりまして、幾つかの機会に申し上げたことがございます。  残念ながら何も対応をなされずに、今日までそういう局は営業をなさっていらっしゃる。これらについて、大臣はどういうふうにお思いであろうか、この機会に御意見を承ります。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 いろいろそんなことがニュースで、福岡からあるいはまた静岡から、私どもも見ているわけでございます。私もかつて民間放送に籍を置いたことがございまして、言ってみれば、広告料によってその事業が成り立っているということを考えますと、いつ幾日、どんな時間帯で、何時にどういう形で放送したというのを同時録音しながら、スポンサーも逐次自分の広告を聞いているわけではありませんし、見ているわけではありませんので、それをまたモニターをして、しっかり広告料という信頼関係をつくるというのに大変な苦労をした時代を私どもも体験いたしました。  しかしそれが、のど元過ぎればじゃありませんけれども、だんだんイージーになってきて、わからないだろうとか、そういう形の経営のずさんさというものがそういうものを惹起したというようなことを思いますと、当然スポンサーはその放送局を信頼していかない。また、そこの地方局における親局、中央局、キー局というのがありますけれども、また一方ではそこが厳しくそれを指弾して、経営改革をしてというふうなことになっていきます。  これでも、五年を目途にそうした免許のあり方についても取り上げるというような形にもなっているわけですが、我々も我々としての、郵政省が電波の責任の所管でございますから、当然いろいろな意見を申し上げながら、やはりそのようなことのないような方向はこれから指導していかなければならないというふうに思いますし、何よりも、事業者のモラルの問題が欠如されているとしたら、そこがまず一番問われるべきものだというふうにも思っております。

中井洽自由党

○中井委員 電波の申請というのは、実は書類から何から物すごい複雑でございます。かなり規制緩和で緩和はされてまいりました。初めのときだけは猛烈にやる。しかし、一遍出してしまえば後はずっとという体制が安心を生んでいるところもあるのではないか。ここら辺を含めて、お互い十分論議をしていきたいし、郵政省におかれましても、十分な行政を心がけていただきたい、このように思います。  時間が少しございますので、大臣、この間内閣総辞職の経緯についてお尋ねをいたしました。これは理事会で御協議をいただきますので、大臣に、政治家として、その後のことについて少しお考えをお聞きしたい、このように思います。  まず一つは、一日の夜、三党党首会談が行われて、私どもの党首は、持ち帰って相談をする、こう言って官邸を出たわけですが、官邸を出た直後、現森総理、森幹事長等から、連立は解消した、こういう御発表があって、一連の動きがあったわけでございます。  自自あるいは自自公で一年数カ月やってまいりました連立を自民党さんの方が解消なすったわけで、いろいろな動きはよく知っておりますが、表面の理屈としてはどういうことで解消になったと大臣は御認識でございますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 この前の委員会でも御指摘をいただきましたが、私は、小渕前総理の入院につきましては、四月二日二十三時三十分ごろ、十一時半ごろの……(中井委員「全然違うことを聞いていますから」と呼ぶ)自来、それぞれ国会で、青木官房長官がその経緯も含めていろいろお話しされておりますので、それに尽きるという思いでございます。

中井洽自由党

○中井委員 質問に答えてくれますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 申しわけありません。  その辺のところは、それぞれの判断に基づく形でそういう結果が到来した、このように思っております。

中井洽自由党

○中井委員 別に感情でどうだこうだじゃなしに、政策の実行を求めて、自民党さんの方から、総理の方から、それはできない、こういうことで連立解消になったという経過は御承知でございましょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 昨年一月に自自連立、それから自自公という形の枠組みになっていったわけでございますが、私も当時は総務会にもおりまして、こういう経過はいろいろな形で議論をし、そしてまた、参議院の現状を思えば何よりも大切なことだという思いで、私たちも連立というものに全面的な賛意を持たせていただいております。  そして、いろいろな政策のお互いの話し合いの経過も、総務会においても議論をしてまいりました。しかし、それぞれが約束されたことはできる限り実行していくということでございますけれども、民主主義でございますから、なかなかそこは、早くできるもの、あるいはできないもの、つかさつかさの人たちはそれぞれいろいろ大変な御苦労をしながら、しかししっかりと接着剤をお互い持ち合わせながら、これが崩れないような方向は模索してきたと私どもは思っております。  しかし、月日がたっていくにつけ、あるいは国会の日程がいろいろ時間的な余裕を失うにつけ、いろいろな形が各党から出てくるのは当然のことだと思いますし、それに対して、それがなかなか果たせないことによって、お互いにまたちょうちょうはっしと議論をやりとりすることは当然なことだというふうに思います。  しかし、それはまたそれぞれの政党の長たる人たちにその最終的な判断をゆだねるという方向は、私どもはそういう思いでその推移を見守っていたということが、私の率直なところでございます。

中井洽自由党

○中井委員 私は、過去十数年間民社党におりまして、その当時から連立政権というのを議論してまいりまして、政策を掲げてやればいいんだ、こういう一貫した形でまいりました。  今回、合意した政策を実施することは不可能だ、こういうことで連立を解消するに至ったことはやむを得ないことだ、これはこういうふうに考えておりますし、感情的しこりを残すつもりはありません。  きょうお尋ねをいたしましたのはなぜかといいますと、一つだけわからないことがある。そういう内閣のいろいろな動きを受けて、三日の日に、自民党さんと公明党さんといわゆる保守党さんというところで、当時の森幹事長を含めてお集まりになって、連立をお決めになった。ここまでは、それはそのとおり。そのときに、政策はどうするんだといったら、従来の政策を合意する、実施する、こういう発表があったわけでございます。  私ども、出ておりますから詳しくはわかりません。しかし、私どもと一日の日には、実行できない、不可能だ、こう言われて連立を解消されて、二日後には同じ政策で連立をするというのは、少し政党として原理、原則というのがないんじゃないか。ここら辺がちょっとわからないもので、ここに西田議員もおってまことに恐縮でございますが、大臣のお考えをひとつお尋ねさせていただいた次第でございます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 川の流れも、速い川の流れがあり、緩やかな川の流れがあり、その辺が、お互いに、速い流れが好きだという人といたり、そうはいかない、やはりゆっくりと、しかし到達する海へ向かう気持ちは同じだ。富士山も、静岡から登る人もいれば、山梨から登る人もいる、しかし目指すは頂上だ。しかし、おれはどうしてもあしたからは静岡側から登らなければ一緒に登らないといえば、これはやはりちょっと登れないなという思いにもなるだろうし、この辺は、私は、難しいいろいろなメンタルな部分があるだろうとも思います。  これらも一つ一つ、保守党さんと連立ということになったときには、その継承をするということも、それもいろいろな時間的なことを踏まえて、その基本的な考え方に沿ってという部分は変わっていないし、それがまた一つのそういう表現になっているのではないか、私はこのように思います。

中井洽自由党

○中井委員 私もそう理屈っぽい方ではないのですが、これからもまだまだ連立の時代というのは続く。国民に対してきちっと説明はしていく、やはりこのことは大事であると思っています。  日本人は特にいろいろな時点時点で感情で動きますし、日本のマスコミは特に感情面ではやし立てる悪い癖がありますから、八代大臣のような、わかったようなわからぬような解釈でやってしまうというのも一つだろう、このようにも思っております。やはり政権というのはきちっきちっと手続を踏んでいくというのが大事なことだろう。したがって、私どもは、そこら辺は十分お考えをいただいた方がいいんだろう。  なお同時に、三党で連立をなさったときには、まだ私どもは離党届をちょうだいしておりませんで、自由党におられまして、明くる日の本会議で投票したときも、まだ自由党で、同じ席に座って総理大臣の投票をした。ここら辺も含めて、ああいう緊急時ですから、何も文句を言っているわけではありません。しかし、お互いがこれから気をつけていかないと、筋も何もなくなってしまう。こんなことを、この間からの、一日、二日、三日と私どもは、総理大臣、あるいは元総理大臣の御容体を一向にお知らせもいただかずの中で、おかしく思っておる。このことをあえて申し上げて、質問を終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。矢島恒夫君。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 私は、日本共産党を代表して、電波法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  反対の理由は、事業譲渡による無線局免許承継を可能とする今回の改正は、放送・通信会社の分社化によるリストラ推進を可能とするものであり、特に放送局のサービスの低下、国民生活への悪影響などが懸念されるにもかかわらず、その影響についてどのように対処するかという展望もないまま、規制緩和を推し進めるものであるからであります。  これまで、事業譲渡を行う場合、譲渡人が一たん無線局の廃止届を出し、譲り受け人が新規に免許交付の申請をするという手続が必要でした。しかし、無線局の廃止を行えば、他の申請者との競願が起こり、廃止する周波数を引き続き取得できるかどうかというリスクが生じ、テレビ局とラジオ局を切り離すといったリストラ目的の分社化は簡単に行えませんでした。  TBSは、ことし、ラジオ部門を分社化しましたが、現在はラジオ免許なきラジオ局分社となっております。今回の法改正待ちになっております。現在、中波のラジオ局四十七社のうち三十六社がテレビ局も兼営しており、今回の改正が行われると、放送局のラジオ部門の分社化によるリストラへの歯どめが失われることになります。  免許の譲渡に当たっては、郵政大臣の許可が必要であり、その審査の基準は、無線局免許開局時と同じ基準が適用されますが、実質的に、譲渡がリストラである場合に、サービス低下につながる危険性は極めて大きいと言わなければなりません。特に、ラジオの緊急災害放送などは重要な役割を持っており、地域になくてはならないものですが、それに影響が及べば大問題になります。  そもそも、電波は国民の財産であり、放送事業者はそれを条件つきで借り受けているにすぎません。免許を受けた事業者が放送事業を取りやめ、その事業を譲渡しようというのであれば、その電波は一たん国民に返却し、その電波を利用して国民によりよいサービスを提供しようという事業者を公正に選び直すべきであります。  よって、他の改正点三点については反対ではありませんが、営業譲渡による無線免許承継規定は、放送サービスの低下によって国民の利益を損なう危険性が大きく、本法案に反対することを表明して、反対討論を終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより採決に入ります。  電波法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

前田武志民主党

○前田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 午後零時四十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前十一時三十四分休憩      ————◇—————     午後零時四十四分開議

前田武志民主党

○前田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  内閣提出、電気通信事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査中、随時、参考人として日本電信電話株式会社当局の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  引き続き、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、政府参考人として外務大臣官房外務参事官塩尻孝二郎君、郵政省電気通信局長天野定功君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福留泰蔵君。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 公明党・改革クラブの福留泰蔵でございます。  ただいま議題となっております電気通信事業法の一部を改正する法律案につきまして、許された時間の中で質疑をさせていただきたいと思います。  本日は、関連して具体的なこともちょっとお尋ねしたいと思っておりますので、お忙しい中、井上東日本電信電話株式会社代表取締役社長に御出席いただきまして、心から御礼を申し上げたいと思います。  今回のこの改正案は、接続料の算定の見直しの法律でございます。接続料というのは、利用者が通信事業者に払う使用料、そういった接続料ではなくて、長距離だとか携帯電話等、こういった、電気通信事業者が東西NTT地域網の通信事業者に対して、利用する際に支払う接続料の算定についての見直しであります。  この接続料の問題については、平成九年に接続に関する制度の見直しがありまして、NTTの地域網については、接続料等の接続の条件を接続約款として郵政大臣の認可を受け策定すべきであるということからこの制度が導入されまして、これまでは実際費用方式という形で接続料の算定が行われてきております。  実際費用方式というのは、地域通信網の管理運営に実際に要した費用に基づき算定する方式である。それをさらに電気通信事業の競争を促進するという目的から、接続料の算定に当たって新たに長期増分費用方式を導入するという改正案でございます。これは日米間の交渉課題の一つにもなっておりまして、平成十年の日米共同現状報告におきましても、二〇〇〇年春の通常国会に提出をするということを約束している中身でございまして、それを踏まえての本日の論議であるということを認識しているところでございます。  まず、私の方から郵政省の方に、接続料の算定に当たって、長期増分費用方式というものを導入するということは私は評価するわけでございますけれども、問題は、具体的な長期増分費用方式の中身であります。中身については省令で決めるというふうに伺っているところでございまして、当然、この法律を提出される以上は、その中身についてもお考えがあろうと思っておりますので、その具体的な算定の中身についてお示しをいただければと思います。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 お答え申し上げます。  接続料の算定方式としまして、長期増分費用方式の導入方策についてでございますが、これには、私どもの検討の中で、ケースAとケースBという二つの考え方がございます。  まずケースAと申しますのは、現行の料金制度、接続制度を前提としまして、いわゆる饋線点RTコストを従量制の事業者間接続料で回収する考え方であります。一方、ケースBは、饋線点RTコストを従量制の事業者間接続料ではなく定額制の端末回線コストとして回収する考え方でございます。  このうちケースBは、一般国民の電話の基本料の引き上げにつながるものでございまして、国民や社会に与える影響が大きいということから、その導入について社会的コンセンサスが得られていない状況にかんがみますと、少なくとも現時点では導入することができないと考えております。  また、東西NTTによりますと、ケースAの考え方でありましても、直ちに導入すると経営に与える影響は極めて大きく、ケースAの考え方を四年間で段階的に実施することがぎりぎりの限界と申しております。  郵政省としましては、東西NTTによる将来の経営予測を前提にしますと、我が国のユニバーサルサービスへの影響を考慮しますと、ケースAの考え方を四年間かけて段階的に実施するという東西NTTの考え方は現時点では妥当なものと考えております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 今御答弁がありまして、いわゆるケースAを四年間かけて段階的に実施していくお考えであるというふうに承ったところでございます。  この法律の改正案の提出に先立ちまして、電気通信審議会が二月九日にこの中身について答申をされております。それを踏まえての今回の提出だというふうに理解をしているわけでありますけれども、この答申の中でも、接続料を引き下げることによって競争促進への大きな役割が期待できる、そして、通信料金の引き下げにつながるという意義を確認された上で、さらに、そのために長期増分費用方式というものはまさしくその意義にかなうものであるということを確認された上で、導入に際しての配慮事項を三点示してございます。  その一点がユニバーサルサービスの確保という問題でありまして、二点目が利用者料金への影響、三点目が東西NTTの経営への影響、この三点を配慮した上でケースAの四年間かけての導入という結論に至ったのであろうというふうに理解をしているわけでございます。この問題については、日米間での交渉課題でもありますし、また、国内的にも一部また議論があるところでございます。  私は、ケースAの四年間かけての導入ということに一定の理解をしているところでございますけれども、そのケースAの四年間かけて導入するということが、電気通信審議会の答申の中にあります三点の配慮に対して、具体的にどういう裏づけを持って配慮されているかという点について、きょうの質問の中で確認をさせていただきたいと思っているわけでございます。  東西NTTの経営への影響という点が配慮されているということでございます。きょうは、そういった意味でNTTにお尋ねをしたいということで、東日本の社長さんに来ていただいているわけでございますけれども、まず第一点目が、そのケースAを即時導入するということになったときに経営上にはどのような悪影響があるのか、その悪影響について御説明をいただければと思います。

井上秀一東日本電信電話株式会社代表取締役社長

○井上参考人 お答えいたします。  接続料につきましては、値下げといいますか、こういうものを事業の効率化によって下げてきたのですが、それでも今の事業の全体の中で約一兆円の接続料をいただいております。これを今のAという形で一挙にやるということになりますと、その影響額は四千六百億を一挙に下げるという形になって、経営上大変な影響が出るというのが現状でございます。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 経営上今のケースAを即時導入すると四千六百億円だということは理解するわけでありますけれども、素人考えで考えますと、これは競争促進のために接続料の改定というのを行うわけであります。このことによって通信事業の活性化というものが見込めるわけでありまして、恐らくアメリカとか、こういうことについて推進される方の論調というのは、現状のトラフィック量だとか現状のNTTの経営の計算だけではなくして、このことによって付加的に経営内容が改善されることも十分予想されるのではないかといった論調があるのだと思います。  そこで、一つだけ具体的にお伺いしますけれども、今固定回線の加入者数というものが横ばい状態になってきている、そして今、移動、携帯電話等の加入者がそれを超えているというような状況にありますけれども、この固定電話、地域通信網を通じたトラフィック量の増加分というものを経営判断の中でどの程度と見込んでいらっしゃるのか、御見解を伺いたいと思います。

井上秀一東日本電信電話株式会社代表取締役社長

○井上参考人 我々の地域会社のいわゆる固定網のトラフィックでございますが、そのトラフィックがここ数年落ちてきておりまして、平均しますと毎年一%ぐらい落ちてきておりますが、いわゆるインターネットのトラフィックとかを含めまして今後一%ぐらい伸びるかなというふうに考えております。  もう一つ、今の接続料に関連する、接続料をトラフィックはどう見ているかということになりますと、年平均大体一〇%、一割増加するという形で事業計画上は見ております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 このことによって、どれだけまた通話量、トラフィック量がふえるかということも、今回の経営にどのような影響を与えるかということについて、一つそれを考える上で大きな要素だろうと思っております。  私、ちょっと一つの資料を調べてみましたら、一回線一日当たりの通話分数、つまり、加入者回線当たりのトラフィック量というデータがありまして、これは、日本においてはもう一九八五年からずっと横ばいでありまして、一回線当たり一日約二十一分程度でずっと横ばいであります。それに対してアメリカは、同じ一回線当たりのトラフィック量が、一九八五年から大体五十分ぐらい。ですから、一回線当たり日本が二十一分に対してアメリカは五十分ぐらいのトラフィック量があって、そして、こういった通信分野の規制緩和が行われて、九六年ぐらいから急にトラフィック量が増加しておりまして、九七年のデータしかありませんけれども、五十七分にふえている。急にこのカーブが上がっているのですね。  私は、こういった接続料の見直しということは、こういった効果をやはり期待して導入するものだろうと思うわけであります。ですから、NTTの経営計画についても、そこら辺の期待値をどう見込むかということでかなりその論点が違ってくるのじゃないかなと思っているわけでございまして、今あえて一〇%を見込んでいられるということを伺いましたけれども、そこの根拠をもう一回しっかりする必要があるのじゃないかなと思っているところでございます。  そこで、郵政省の方にお伺いしたいのですけれども、いわば今回のNTTの経営に対して悪影響を与えるからというふうなお話であります。利用者の立場からすると、郵政省がNTTの経営内容を確認されて、これではNTTが困るというから、このぐらいの、ケースAで四年間ということにしようというお話だろうと思いますけれども、利用者の方から、では、そのNTTが提示してきた経営内容というか経営情報というものはどこが客観的に評価するのだろうかという疑問が残るのだと思います。  郵政省として、NTTが四年間、ケースAでは困るというふうな話とか、経営健全化計画だとか、その辺の客観性の評価についてはどのようにお考えでいらっしゃるのか、御見解を伺いたいと思います。     〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 委員は大変よく御存じでいらっしゃいますので、むしろいろいろな幅広い情報をお持ちかもしれません。私どもも、NTTが開示いたします経営情報をいろいろな形で入手をしながら見ておるわけですが、とりわけ今回のこの問題につきましては、東西NTTについては、御指摘のとおりに、その高コスト体質ということに対しての批判があることは存じておりますし、そういった傾向があるというふうに言われております。  今後とも効率化に向けて努力を進めていただくようお願いをし、またそのように努力をされているというふうに理解いたしておりますが、このような中で、東西NTTは、平成十二年度から十四年度にかけての三カ年の中期経営改善施策を実行する旨、過日発表をいたしました。  この内容は、もう既に御存じと思いますけれども、新規採用の二年間の凍結、二万人以上の人員削減をする、また約一兆円の設備投資の節減をするという大変厳しいものでございます。東西NTTから、この三年間という限定された期間においては、現在の効率化施策が行い得る限界のものであるというふうに説明を受けております。  郵政省としては、東西NTTに可能な限りの経営効率化を実現していただきたいと期待しておりますけれども、現在の雇用情勢、また現行のサービス水準を維持するための最低限の投資の必要性等を考えますと、残念ながら東西NTTの考え方もやむを得ない面があるか、このように認識をしているところでございます。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 私も中期経営健全化計画について、二万一千名の雇用を削減するとか、投資を削減するというお話を伺って、昨今の雇用環境の悪い状況、それから今景気の回復が急がれている状況の中で、それを実行するということの影響の大きさというものは十分認識をしているつもりでございます。  ですから、そういった観点からそれを行うかどうかというのはまた別の議論といたしまして、私が確認したかったのは、結局、経営に悪影響を与えるといいながら、経営情報ということについての客観性の評価というのはだれがしているのか。つまり、NTTが経営に悪影響を与えるからというだけで、では悪影響を与えるからという判断をしていいのかどうかということをお聞きしたかったわけでありまして、後で時間があれば私は新しい仕組みを提案したいと思いますけれども、どうもそこが多分議論をしていて、ほかの主張をされる方はなかなか理解ができない一点なのかもしれないなという感じがするわけでございます。  もう一つ、NTTに来ていただいたので伺いたいのですけれども、今お話もありましたけれども、いわゆるNTTの地域網が高コスト構造になっているというふうな御指摘があって、そして今回こういう長期増分費用方式を導入するということでありますけれども、私は、果たしてそこら辺を、客観的に国際的な通信事業者と比べて、そんなに高コスト構造になっているだろうかという感じがするわけであります。国際的にさまざまなそういう通信事業者と比較して、本当に高コスト構造になっているのかどうか、データを示して現状を教えていただければと思います。

井上秀一東日本電信電話株式会社代表取締役社長

○井上参考人 諸外国との比較というのは、実をいいますと非常に難しゅうございます。例えばサービスレベルがどうなっているかというような問題、それから仕事の運営の仕方がどうなっているかというような問題、それからさらには、それぞれの国の物価だとかいろいろな構造的な問題がございますが、幾つかのポイントをちょっと述べさせていただくと、例えば市内通話料、三分十円というもの、これは世界の中でも非常に安いレベルにいっていると思っております。  それから、いわゆる能率といいますか、効率性の比較として、これはデータが諸外国の方がなかなかつかめないものですから、一社時代のデータで申しわけございませんが、九八年度の一人当たりの電話の負担加入数というデータで比較してみますと、アメリカのベル系の地域会社、これは数字で平均的にぱっと割っただけでございますが、三百九十九加入というふうになっております。NTTの場合ですと、一社の場合ですから四百五十五。欧米はもっと少ない、一人当たりの加入数は低いというような格好になっておりまして、これが必ずしも即比較になるのかということはあろうかと思いますが、このような形を見ても、必ずしも非効率だ、非効率だということには当たらないんじゃないか。  我々としても、今までこの十年近くはある意味での合理化の歴史でございまして、三十何万いた人間をグループ全体で二十万近くに落としてきているということもございますし、先ほど御披露させていただきました中期改善計画で、採用ストップ、人の削減、それから投資の部分についても効率的な投資というようなものを入れまして、高コスト体質と言われないようなことも含めまして改善をしていこうということで、今後とも経営改善については一層努力していきたいと思いますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 続きまして、配慮事項の二点目の、基本料金の問題についてお伺いをしたいと思います。  ケースBを導入すると、饋線点RTの分を基本料金の方へつけかえるということでありますから、そのコストは、単純に言うと三百円が基本料金の値上げになっていく。その基本料金の値上げについては、一般の利用者の皆さんの理解が得られないだろうということだと思います。  私なりに考えると、利用者はある意味でいえば基本料金を払っているのではなくて、通話料と基本料金をプラスしたトータルの料金を支払っているわけですから、基本料金が仮に上がったとしても、通話料自体が下がって、トータルとして利用者が払う料金が下がればそれで納得するのじゃないかなと思うわけでございますけれども、その点について郵政省のお考えがあればお伺いをしたいと思います。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 確かに、電話の料金には基本料と従量制の通話料と両方がミックスして構成されておりますが、ただいま先生御指摘の、基本料金が上がっても通信料が下がればいいのではないかといった考え方につきましては、基本料は使っても使わなくても支払いをするものでございますので、少量利用者や低所得者にとっては大きな負担増加ということになりかねないものでありますので、社会的コンセンサスが得られていない状況では、そのような考え方を安易にとるのはいかがかというふうに考えております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 私、今おっしゃったとおり、基本料金というものは使っても使わなくても支払わなくちゃいけない料金ですから、おっしゃるとおり、少量利用者また低所得者に対する配慮というのは確かに必要だろうと思うわけであります。  そこで、私は考えたのでありますけれども、今我々がよく使っている携帯電話というのは、さまざまなメニュープランがあるのですね。基本料金を低くして従量制の部分を高くして使うプラン、基本料金というか、定額の料金というのを定めて、ある程度のところは使い放題で、それから先は、通話料というのは安くしているというふうなさまざまなメニューをつくってやっているわけです。これは、多分通信事業者、携帯の事業者というのが、競争原理が働いてやっているからこんなさまざまなメニューを用意してやっているんだろうと思います。  私は、問題は、市内回線網というのは、基本的にいえば独占なわけですね。独占だからこういったメニューの競争も入ってこない状況がある。だから、基本料金があるからだめだとおっしゃって、それで済まされてしまうような気がするのであります。ですから、確かに、少量利用者に対してメリットがないとか、あるいは低所得者の話はまた別の話にしますけれども、であるならばさまざまなメニューを用意されたらどうですかと私は言いたいわけであります。  基本料金が上がるからだめだということは、そのことでちょっと論拠が薄いのじゃないかという感じがいたしますけれども、こういった各種の固定通信についても、固定電話の通話についても、さまざまな料金プランを準備したらどうかなと思うのですけれども、きょうせっかくNTTの方からお見えでございますので、お考えがあればお伺いをしたいと思います。

井上秀一東日本電信電話株式会社代表取締役社長

○井上参考人 我々も、電話も含めまして、通信についてできるだけ使っていただこうということで、多様なサービスメニューというのを用意しております。一定の定額料金をいただくと、ある度数まではその中でかけられるとか、そういうのをやってきたわけでございますが、インターネットの時代になりますと、もっと、時間を考えずに、定額の部分を、完全定額的なものを入れたらどうかというような議論がございまして、これについても、去年の暮れから実験的でございますがやり始めておりますし、今後も、インターネット向けのそういうサービスを含めまして、いろいろな多様なメニューを用意していきたいというふうに思っています。  先ほどの基本料金、いわゆる電話のベーシックなところの基本料金につきましては、先ほど天野さんの方から言われましたように、通話量の少ない方も含めまして使う部分でございますので、 この部分を簡単に上げるというのはなかなかできないというふうに思っておりまして、その意味では、多様な利用実態を含めまして、サービスの実態を踏まえて、いろいろなバラエティーのあるサービスを今後も一生懸命出していきたいというふうに思っております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 多様なサービスをという話でありますけれども、やはり、携帯電話が自由に競争している料金プラン等を考えると、そういったサービスをやろうという気持ちが若干強く感じられないという感じがしてなりません。ぜひともまたそういったことを検討していただきたいと思います。  次に、配慮事項の三点目としての、ユニバーサルサービスの確保という問題があります。これを自由競争にしてしまうと離島だとか採算の合わないところをサービスできなくなってしまうというお話がありますけれども、私は、もしそのユニバーサルサービスというものを、競争原理に基づいて自由に企業活動で競争させているところにユニバーサルサービスを、責任を負わせるということは、やはり酷な話ではないかという感じがするわけであります。そういった意味で、もうこのユニバーサルサービスというのは切り離して、そういった社会政策的な目的があるのであれば、公的な負担を考えるとか、あるいはユニバーサルファンドみたいなもので運営していくようなことを考えるべきだと思いますし、あわせて、今の基本料金の話でもありますけれども、低所得者に対する配慮というのもありますけれども、アメリカにおけるいわゆるライフライン・アシスタンス・チャージみたいな、低所得者層の通信に対する支援みたいな仕組みをつくることも必要だろうと思います。  この話は質問通告していなかったから結構でございますけれども、ユニバーサルサービスについてファンドとか公的負担を考えるということについて、郵政省の御見解をお伺いしたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 郵政省としては、国民の利用者にとって良質かつ低廉な電気通信サービスを実現するために競争の促進を図っていくという基本的な考え方がございます。  しかし、同時にまた、ユニバーサルサービスの維持ということを考えていかなければなりませんが、今日の環境の変化、それから技術的な進歩、それから携帯電話の爆発的な普及のような、いろいろな事情の変化がございます。そういった中で、今後、地域通信分野における競争の進展や、移動体通信との競合の本格化によりまして、ユニバーサルサービスの提供を東西NTTのみの責務として位置づけて、東西NTTの経営努力によって対応するだけでは構造的に対応できなくなっていくんではないかということも考えているわけでございます。  したがって、今後は、長期増分費用方式の導入の状況及び地域通信市場の競争の進展の状況を注視しながら、注目をして、じっくり見ながら、ユニバーサルサービスを確保するための仕組みを検討していく必要が生じてくるものと考えておりますし、ユニバーサルサービスというものそのものが、従来の音声による通話だけでなくなってきて、一体何がユニバーサルサービスなのか、やはりここにも思いをはせていろいろ検討しなきゃならないことが来ていると思います。  また、御指摘のように、その検討に際しましては、その費用を通信事業者の拠出によって賄っていくのか、あるいは御指摘のように公的な資金によって賄うか、何かファンドをつくってやるか、こういったことも含めて、これもあわせて、海外の事例、そして我が国の事情等を勘案しながら十分な検討をしていくことが必要というふうに考えております。  また、先ほどお話のありました基本料の問題等は、これはプライスキャップというような方向を出しながら、その中で、事業者独自の努力によるいろいろなバリエーションというものをやはり促進するように私どもも求めていきたい、このように考えております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 時間が来ましたので、以上で質問を終わらせていただきますけれども、最後に一つ申し上げたいのは、今回の接続料の改定に当たって、この接続料というのは我々利用者が支払う料金ではありません。事業者間の移転の話でありますので、その接続料が下がった分がぜひとも利用者に還元されることを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

中沢健次民主党

○中沢委員長代理 伊藤忠治君。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 民主党の伊藤忠治でございます。よろしくお願いをいたします。  時間は九十分いただきました。それで、きょう私が質問をいたしたい点は、まず第一点、条文ですね。長期増分費用方式、LRIC方式と言った方が早いんですが、これが条文の中でどのように決められようとしておるのか。条文を読みましても、非常に長くて、読んでいる間に、何を言われているのかさっぱり、迷い込むというような表現もありまして、これを一つ一つチェックさせていただきますが、これが一点目。  二点目は規制緩和策、これは、森内閣にかわりましたが、政府の大方針でございまして、この流れを一層強めようということですから、規制緩和策について質問をしたいと思っております。  最後、三点目は、外務省にお越しをいただいておりますが、日米交渉、この問題について質問をさせていただきます。  それで、まず、情報化社会が本格化しているわけですが、実は私、電気通信省の一番最後に入省した一人でございます。辞令を下さいましたのが、当時の佐藤栄作電気通信大臣でございました。これは私、生涯この辞令は宝物として保存をしておりまして、それから私の人生が始まりました。ですから、電通省というのは国営の時代ですね。それで、二十七年のたしか八月に電電公社に、半官半民というんでしょうね、そういうコーポレーションに経営形態が変わりました。それから現在のNTTと名称を変えておりますが、いわゆる民間ですか、でもこれは特殊会社ですから、純然たる民間じゃないんです。恐らく、何年か先には完全民間になるでしょうね。これは逆流はないと思うんです。逆の方向はあり得ない。つまり、市場原理、この経済法則を基本に、日本は資本主義国ですから、その中で高度情報社会の中核体として使命を果たすということになれば、そういう流れにこれから発展をしていくと私は思っているわけです。非常にうまく、国営時代、コーポレーション、準民間、まだ完全に民間に行っていませんが。  それで、私は四つの経営形態を自分の一生の中で経験をすることになりますから、神様に感謝をしているわけですが、生涯を通じて形態がずっと変わっていくことを身をもって体験をした人間というのは余りいないと思うんですね。ですから、よくわかるわけです。国営時代はどういう体質であったのか、公社時代になったらどのように変わったのか、NTTになったらさらにどう変わったのかというのがよくわかります。  それは時代背景がそれぞれ違いまして、国営時代というのは電話がなかなかつかない時代でございますから、呼び出し電話というのがございまして、八百屋さんとか魚屋さんは御商売で電話を引いているわけですね。ところが我々の家庭にはそういう電話がないものですから、官員さんの御家庭には電話がございましたので、電話が鳴ると、子供心にうちも電話が欲しいなと思ったような少年時代でしたから、呼び出しを受けて走っていって、それで電話通信をやる、こういう時代から始まったわけですね。そういう昔を思い起こしますと、全く今昔の感がございまして、もう我々の頭ではついていけないようなそういう情報化社会に今は進展を見ているわけでございます。  何が言いたいかといいますと、今はNTTという経営形態を、これはみずから進んで選択したというのか押しつけられたというのか、そこのところ、あいまいなことの方がかえっていい、中井さんの発言じゃないですが、そういうところはあると思うんですが、いずれにしても、これではやっていけないなという、さまざまな矛盾が今噴き出しているような気が私はいたします。  どういう矛盾かといいますと、フラッグキャリアとして使命は果たさなきゃいかぬわ、料金は安くしなきゃいかぬわ、インターネットの、あるいはモバイルのiモードじゃないが、固定電話を上回るような速度で情報化は大きな変化を遂げているわ、その波に洗われて、一体どのように切り抜ければいいのかということが、恐らくNTTの諸君らにしてみたら、もう日ごと寝てもおれない。  一方で合理化はやれと言うわ、二万一千名もリストラ計画を出した。その結果、東西では新採がゼロなんですね。ドコモだとかコミュニケーションズはそれなりの新採を一応予定しておりますが、東西はゼロなんですね。大学へ行きますと、こういう声が広がっています。何たって、NTTに就職したいと思っていた、ところが、一生懸命に勉強していたら、そこは新採がゼロだと。そうすると、余計狭き門に大卒者はなるわけでございます。  私はそれだけじゃなくて思うんですが、今は準民間というふうに言った方がいいんでしょうか、特殊会社の株式会社でございますから、そういうところこそ高卒の採用なんかはやはり必要だと思うんですね。ところが、高卒の採用も一切ないわけです。これは、兵隊さんは将校ばかりだったら戦争はできませんよね、皆さん御承知のように。ところが、将校ばかり採用されて兵隊さんが採用されてこないものですから、どうしたって仮分数になる。将来はそうなりますよ。これではやはり企業の活力は出ないし、後でまた別の機会がございましたら実態の話もお聞きしたいと思っておりますが、加えて二万一千名のリストラということになれば、出口のない中でリストラをやられますと、そこに働いている人たちの意気は上がるでしょうか。私は全然上がらないと思っています。  とりわけ、私は西の職場へ行きましたけれども、東と西と比べますと、東の方は西よりも東京だとかあるいは神奈川だとかそういう都会圏を持っていますのでまだちょっといいんですね。西の方は、経営がどうにか黒字になるというのは、六つの都市、六つの支社だけですね。あとは全部赤字。  あなた赤字だというふうに言われると、一生懸命に働いていてもそこからは元気が出てこない。これは皆さんも御心情はよくおわかりだと思うんです。これは特殊会社の恐らく、官公庁のセクターですか、ありますが、そういうところで働いてみえる皆さんでも恐らく、あなた、一生懸命に働いたって赤字よ、だからリストラやるんだと言われたら、そこで一生懸命に仕事をしておる人というのはもうあすが見えない。全然労働に対する働きがいがなくなっちゃう。これぐらい寂しいことはないと思いますね。  だから、そういう部分も要請をされて、みずからそういう施策も打ち出して努力しているけれども、なかなかアリ地獄からははい出せない、これが状況だと思うんです。  外務省の幹部の皆さんもお見えなので、よくお聞きいただきたいと思います。日米交渉でやるのは確かに華やかです。アメリカも言いたいことを言います。大体皆国益に従って交渉しているんですから言いたいことを言うと思うんですが、そのときに、ここまで言うと交渉がパンクするのかな、それなら少し譲ろうかなといいますが、結局引きずっている問題というのは、そういう深刻な問題が背景にあって今回のLRIC問題というのは焦点に座っているんだということ。しかも、これがうまくいかないと国策として大きな失敗、誤りを繰り返すんじゃないのかなという気が私はしてならないわけで、そのことをまず前提に強調をいたしたいと思っているわけでございます。余り先の話をしても、大臣にイエスかノーか答えていただきたいといっても余りすかっといかないでしょうから、ここのところは自分の主張でとどめます。  そこで、長期増分費用方式というモデル、これはLRICというふうに私は省略をさせていただきますが、LRIC方式というのは、これは経営する者の立場に立って見れば、最新型の設備を安く購入できる、そういういいとこ取りでもって、言うならば仮想モデルでつくり上げる方式でございますから、企業経営というのは現実にやっていくわけですから、これを原価計算のコスト方式でくくられちゃうと、コストも回収できないわけですから、実際に経営そのものが成り立たないと思うんです。一般的にはこれは常識的な話だと思うんですが、その点について、小坂総括政務次官、どうぞお聞かせください。     〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 伊藤委員には、ずっと電気通信省から今日に至るまでの電気通信事業の発展を展望され、また御自身が御活躍をされました職場の今日の姿にも大変に思いをいたされまして、情熱を傾けていただいているわけでございます。その意味で、今日の姿を見るといろいろな思いがおありだと思います。私も昔の、御近所へ呼びに行って、電話が来ましたよ、そうお伝えしたころの、本当に小さなころのことを今委員のお話で思い返しておりました。  さて、御質問の趣旨でございますが、経営者にとっては大変に厳しい努力目標を設定されるような形が想定されると思いますが、実際にこの導入に当たりましては、電話とかISDNの交換機というような、高度で新しい電気通信技術の導入で効率化が相当程度図られると認められるような機能の部分に新しい長期増分費用方式を入れながら、同時に、従来のヒストリカルコストという実際費用方式の部分もやはりそれ以外の部分では採用しながら、接続料を算定するための一つのモデルとして編み出された方法であります。  ですから、そういう意味では、経営者の立場にとっては大変厳しいものかもしれませんが、これだけ技術革新の激しい中で一体何を基準に判断するかということを考えますと、これも一つの方法ではないかというふうに私どもは認識をいたしております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 今お答えいただいたわけでございますが、これは絶対的な方式ではなくて、一つの選択肢として今回導入をされる、実際費用方式、ヒストリカルからLRICに変わる、こういう答弁でございました。  そこで、私は思うんですが、ということになれば、言うならば、このNTT東西が投下コストが回収できないということがわかっているような算定方式ではないだろう、コストはぎりぎり回収ができるということを前提にした算定方式になっていくことになるな、このように理解をさせていただいてよろしゅうございますか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 この長期増分費用導入に当たりましては、郵政省の方でも研究会をつくっていただきまして、そこには、NTTさんの関係あるいは学者の皆さん、あるいはこういった経営に詳しい方、そういった皆さんにも御参加をいただいて、いろいろな研究モデルをつくりながら、その中から、この長期増分費用方式という考え方がこれからの算定をしていく上で大変いいのではないかということで導入を決めたわけでございます。  そういう意味では、先ほど別の委員の方に対してうちの局長の方から御説明を申し上げましたが、AパターンとBパターンという二つのモデルをつくりながら提示をしてやってまいりまして、私どもとしては、Aのパターンであれば現在のNTTの経営の範囲でこれが吸収できる、そしてその努力によって何とかこの方式が入っていくだろう、こういうことで現在も検討を進めております。  なお、今回のこの法案によりますと、この長期増分費用方式というものを導入するための枠組みを決めておりますので、そういった中で今後とも研究をすることが可能であるという認識を持っているところでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 お答えにございましたとおり、ケースAを採用していくということ、これは電通審の答申でもそういう答申が出されておりまして、それを踏まえてケースAを採用していく。  そうすると、ケースAというのは、その後変更がございまして、これは出た場所に問題があるんですが、日米交渉で実は二二・五というのが出てきたわけですね。この委員会の場で出たわけじゃないんです。それから、政府がいろいろ検討しておるが、二二・五にするぞということを、国内というんですか関係者の場で出たというよりも、日米交渉の場で出ているわけですね。出たことを今さら四の五の言っても始まらないような気がしますが。  そうすると、そのときに出ました二二・五%を、この改正では、向こう四年間、これは限定した期間、二二・五%まで下げることをやっていきますよ、こういうことなんですね。その辺、ちょっとお聞きします。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 二二・五%という数字はあくまでもAというモデルのその計算方式に基づいておりまして、使いますデータを最新のものに入れかえて二二・五という数字になるという形で計算が出ているわけでございますので、基本的な考え方として、従来からNTTと打ち合わせながら、彼らの意見も踏まえた上で、ぎりぎりのところまで努力していただく、そういう努力目標も課した上での数字として出てきておるわけでございます。したがって、日米交渉で突然出てきたものでなくて、基本的な計算は従来の答申に基づいているということをまず御認識いただきながら、同時に、そういった枠内で決められたものだという御質問については、イエスということでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 そのことが、これは三十八条の二の四項というんでしょうか、一番、この改正点の文章としては非常に難解な長い表現の条項なんですが、ここで言っております、何々を「勘案して」という表現が、字句がありますが、「係る費用を勘案して原価を算定するものでなければならない。」と。この「勘案して」という、ここがどうも気になっているんですが、これはどういう意味なんでございましょうか、「勘案して原価を算定する」という。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 「勘案して」ということのお尋ねでございますが、これは別な言葉で申しますと、考慮に入れるという意味でございまして、ここでは、電話、ISDNの交換、伝送に関する接続料の原価算定に当たっては長期増分費用を考慮に入れなければならないということを意味しております。この表現を根拠に、例えば長期増分費用を勘案して段階的に実施していくことも可能ということになります。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 ということは、今小坂次官がおっしゃいましたように、電話だとかISDNだとかのGC、ZC、ISM機能等が対象でございまして、加入者回線だとか公衆電話発信機能については除外をするという電通審の答申を踏まえて、そういう中身になりますよ、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 そのとおりでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 次の質問をさせていただきますが、実施期間は四年間ということでございました。平成十二年から十五年度までですか、二二・五%を下げるということなんです。問題は、どのように四年間ステップさせるかということなんですが、これは傾斜方式ではなくてパラレルに、ならして四年間で二二・五%だという意味ですね。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 四年で二二・五%をどのように各年度に割り振っていくかという配分方法でございますが、これは、均等に配分するやり方もありますし、それから、前倒し的に最初の二年間に厚く配分して、後ろの二年間は薄くするというような方法もあろうかと思います。これは現実には、申請してくるNTTの経営判断によって決まるものと考えております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 それは事業者の判断でいいわけですか、そこの裁量は。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 私どもとしましては、具体的にどのような配分にするかにつきましては一つの考え方を持っているわけではありません。  一般論として申し上げれば、日本の接続料が高いと世間的に言われているわけでございますので、できるだけ速いテンポで接続料を引き下げてほしいという期待を申し上げておりますので、そういうような期待にNTTはこたえて持ってくることを予想しております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 ですから、同じ額で四年間ならして実施するということも当然これは考えるわけで、傾斜でもって急激にやっていったら、下げるところがきつい場合は経営にも大変影響が与えられますので僕は言っているわけですが、それは、事業者の方がその辺の考え方を出しましたら、それを尊重して郵政省としても対応する、こういう意味なんでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 配分方法につきましては、基本的には申請する事業者が考えることでございますが、私ども行政側の立場から申し上げますと、先ほど御答弁いたしましたように、できるだけ速いテンポで引き下げてほしい、そういった形での配分方法を期待しているところでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 その考え方を押しつけようとは思わないと。一応、一般的にはそういう考え方があるけれども、その考え方は説明をするけれども、業者は、業者の方の事情があったら、これは四等分してならしていくという方法でもいい、こういう意味なんですよね。よろしいですね、その辺。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 これにつきましては、私どもの方からこうするべきであるとか判断を明確に示してそれを求めていくという立場に立っておりませんけれども、先ほどから繰り返し答弁しておりますように、NTTの方に、判断するに当たりまして、世間の期待とかいろいろな国際的な手法に照らして、やはりリーズナブルな形で配分をしていただきたいということを期待しているわけであります。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 私も、余り食い下がってどうのこうのという意味ではないのですが、つまり、これは業者間接続でしょう。本来ならば市場原理に基づいて業者間で決める問題なんです。純然民間だったらそうなんです。  しかし、反論はありますよね。大きな企業だから、公共料金だから、あるいは特殊会社だから、いろいろな言い分があるのはわかりますよ。原理、原点を言えばそういうことなんですよ。そこで不調に終わったら裁判にかけるわけですよ。調停も中にはあるでしょう。市場原理に基づいて接続料金という業者間の卸の値段を決めるわけですから、それはそういうものだと思っておるのです。  だから、原理、原点はそういう考え方ですから、その考え方を、郵政省の手をくくったらころっとひねられて、このようにやらないかぬ、あのようにやらないかぬといったら、これはあなた、裁量行政の最たるものじゃないですか。それだったら、法律に全部書いてください。裁量行政ができないようにきちっと法律で書いて、賛成か反対か国会で議論するのが当たり前だと思うのですが、どうですか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 現時点では、省令で具体的な算定方法を定めるに当たりまして、配分方法の具体的な内容まで規定するということは考えておりません。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 お役人さんに聞くとそういう答弁になるので、私は、天野局長の答弁ということについてはいかがなものかと思いました。  しかし、この増分費用方式導入に伴ういろいろな経過あるいは取り巻く諸情勢なんかを考えれば、そこはきちっとした一つの政治判断があって、言うならば事が決せられていくのは当然だと思っておりますので、これはもう大臣にお聞きした方がいいのかな。どうでしょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 この問題は、日米も含めまして、いろいろと我々も議論をし、日本の事情もしっかり御説明申し上げながら、今後もなお引き続きやらなければならない思いでございます。  私どもは、電通審で答申いただきましたように、ケースAを基軸といたしまして、向こう四年間、二二・五%という一つの形は提示しております。  今、局長の方から一つの基本的な考え方のようなものが述べられているわけですが、それはまさにこれから事業者間の接続料の問題も、国際的にもいろいろな意見も出ておるところでございますから、四年間押しなべてということ、理論上は成り立つわけでございますが、私たちは、まさに国民の空気、世界の空気、もろもろ考えながら政治判断をしなければならない部分もありますので、この二二・五%がどういう傾斜でいくのか、あるいは横一線でいくのかということは、これからまた議論はしていかなければならない、このように思っております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 大臣に聞いたら余計悪くなってきましたね。これだったら、天野さんの発言を確認しておいた方がよろしい。やはり政治家ですね、言っているところがどこがどうなのかさっぱりわけがわからなくなったのですが。  もう一遍確認しますが、だから、業者はやはりその経営を少しでもうまくいかせたいと思って考え方を出すでしょうね、これは当然だと思うのです。それを、つまり傾斜でもってやっていくということになれば、その分は全部しょわなければいかぬわけですよね。経営者というのは企業のことを考えるじゃないですか。そうすると、また合理化もやらないかぬ、人も泣かさないかぬということになってしまうわけですよ。  だから、そうではなくて、四年間の展望を持ってやっていくということになれば、二万一千の合理化施策、リストラ施策を見てもわかりますように、これはやはり同額で、言うならば四年間やっていこうということを前提にして組んでいるわけですよね。ですから、それを基本にして考えるということについて、小坂政務次官、どうぞ。何度か言わせないでください。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 伊藤委員のお考え方はそれなりに私も理解できるわけでありますが、やはり企業というものは、特に経営者は、従業員そしてその家族のことを思い、また会社のことを考えるのは当然でございますが、同時に、やはり利用者、顧客のことを考えるわけでございまして、日本の通信事業の将来、それから国際事情、そういったものを勘案しながら経営努力の方向をどこに定めるべきか、こういうものをあわせて考えていただいていると思うわけであります。  そんな中で、今大臣が御答弁されましたように、この四年間の配分のあり方というものについては、今日の市場の状況、また利用者の期待値、そしてまた日米等、外国との関係における諸般の市場の情勢、こういったものを勘案して、その変化に対応しながら動いていくものだと思うのですね。ですから、そういった意味で、必ずしも均等であることが正解である、あるいはそれ以外に答えがないということではないのだろうと思うわけであります。  そういう意味で、後退したとおっしゃいますが、大臣も答弁をされましたように、そういった状況を踏まえた上で、経営者が努力をしてそれを申請していただくという形になるわけでありまして、私どもとして、必ずこのようにしなければいけない、こういうことは言い得ない立場であります。しかし、そういう国際間、市場の期待、そういったものを踏まえた上での御努力をお願いし、そういった形でこの問題が進んでいくことを期待いたしているところでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 さらにこだわりますが、私はだから基本にと言っておるのですよ。それを基本に、とにかく業者から出てくることについて協議をすればいいじゃないのかと言っておるわけです。いろいろな変化というのはそれにプラスすればいいのですよ。  ただ、日米間の変化だと困りますよ、これは。それだったら、アメリカ、LRIC方式をつくってくださいよ。それで出してきなさいよ。アメリカの言うのははっきりしておるのです。四年間でならしてもだめだと。これを二年間とか、とにかく縮めなさいというのがアメリカの主張ですから。のめません、それは絶対のめませんからね。アメリカは変化の要素から抜いてください。アメリカに言われたからやるなんて、けしからぬと思うのですよ。それなら、アメリカはLRIC方式を入れたらいいじゃないですか。全然張っていないのですよ、市内電話の部分だけしか張っていませんよ、アメリカは。英国だってなかなかこれは思うようにいかないのです。  だから、業者間ではそれぐらい問題なんです。自国の業者も抑えられぬのに、何で日本の政府に対して、日本の国内業者をこうせい、ああせいと言うのは、それこそ内政干渉も甚だしいので、これは外務省、そういうふうなものも私は正しいと思うのです。その声を踏まえてくださいよ。アメリカの言うことなんか聞いて、こちらが何で対応せないかぬのか。これは変化の要素から抜いてください。そういうものは絶対私たちは認められません。声を大にして申し上げます。  ですから、結論的に言いますと、とにかく同額で、四年間配分して二二・五に下げていくという考え方を基本にして業者は当然出してくるから、それに対して協議をするということでだめなんですか。譲れませんよ、ここは。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 先ほどから繰り返し申し上げておりますように、配分の仕方については最終的には経営者が判断することなんですが、経営者が判断するに当たりまして、やはり日本の接続料のことにつきましては、社会的な要請とか国際的な議論がいろいろありますので、そういったことを十分踏まえて判断していただきたいということを私どもは期待しているわけでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 もうそれ以上私も言いませんので、今のことで確認をいたします。  それで、これは四年間やっていきますね。四年過ぎまして、これはこの条文に関係があると思うのです、十二項ですか、「認可を受けた後五年を超えない範囲内で郵政省令で定める期間を経過するごとに、」これにかかってくるのだと思うのです。再計算の話なんですね。  それで、四年間経過した後にモデルの更新を行う場合も今回と同様に一定の実施期間を設けるなどの措置をとること、電通審答申がそうおっしゃっているわけです。これを踏まえてやられますね。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 モデルの更新につきましての考え方は電気通信審議会答申のとおりでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 それで、接続料の再計算なんですが、四年間は二二・五%を変えずにいきますよね。途中で変えるということはないんですよね、まずあり得ませんよね、これは。四年間でやるわけですからね。今言ったような考え方で、四年を経過した場合にはそういう措置をするという考え方でございますね。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 今のデータでいきますと、十年度のトラフィックデータを使いますと二二・五%になりますが、ケースAを四年間で実施するということでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 条文の関係では大体そういう点であったかなと思います。  次に進みます。規制緩和の話なんで、今も福留先生のお話にもございましたが、現状はこうなっているのではないかと私思っているわけです。何が言いたいかといいますと、意外とこれは混同して理解してしまうのですが、設備の独占とサービスの独占は違うと思うのです。  それで、今NTT東西というのは、市内回線を独占状態で運営している、これはまさしくハードウエアでいうとそのとおりだと思いますよね。それ以外に、市内網を利用して接続料を払って、NCC、つまり新たな新規参入事業者がいろいろな御商売をされるわけですから、私たちは足回りと言うのですが、その市内網は大体皆NTTが網羅していますよね。ですから、市内の通話、各家庭に、例えば電力会社だとか外資系の会社がまた新たにネットワークを張って、二重投資ですよね、やるということはまずないと思うのですね、あっても少ないのではないのでしょうか、CATVはちょっと形違いますが。  だから、全体に占めますパーセンテージでいいますと、これは非常に少ないと思います。だから、一口に言いまして、ハードウエアはほぼ独占状態だということが言えると思うのですね。ところが、サービスは独占状態でも何でもないのですね。むしろ、特殊会社であるがゆえに業務範囲を縛られて、自由度がきかなくなっている。これがサービスの提供ができないという非常に問題になる点なんです。その辺を切り分けてなかなか理解が得られない。  だから、一般の方は、NTTというものを見ますと、ああ独占だ、独占だと言うのですが、たまたま歴史的な経緯があってハードウエアはそうなったのであって、ただ、特殊会社だからということでサービスが自由にできない、これが規制をされているということとの乖離が余りにも大きいということを、意外とこれは一般の方は御存じないような気がいたします。  なぜかといいますと、例えばインターネットのサービスも、別の関係でやれば別ですが、東西でできませんよね。言うならば、そういう商品を売れませんよね。民間だったら長距離と市内網をパッケージにしましていろいろな商品を売ることができますよ。ところが、東西はそれができないわけですよね。東西は県内通信にかかわる商品しか販売ができないわけでございまして、このこと一つとっても、言うならばいかに規制が強いかということを私は訴えたいわけで、この点について、いやそうじゃない、伊藤さんの言うのはどうも誤解も甚だしいと言われるのでしたらどうぞ御回答いただきたいと思っておるのです。  つまり、設備、ハードウエアは独占しているけれども、サービスは地域会社に限定されているのだ。長距離の仕事はできません。ドコモのような携帯は売れません。データ通信のようなデータの商売はできないわけですよ。そこのところを私は強調しておるのですが、どうでございますか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 委員がおっしゃる、ハードウエアは確かに独占だけれども、サービスの多様性についてはむしろ手足を縛られるような部分もあるという御指摘については、外国にもいろいろな例があるわけでございますが、ハードウエアを独占しているような場合、新たなサービスを提供しようとしても、その事業者が、まずは加入者回線をあらゆるサービスの提供に自由に使えるような、そういった自由度があるかという問題。それからまた、主配電盤あるいは交換機、そういったハードウエアを独占している事業者が所有する局舎等があるわけでございますが、そこに自由に立ち入りすることができるかどうか。  そういったものによって、ほかの事業者がサービスの多様性を増そうと思ったときに制約を受けるという場合も考えられるわけでございますので、そういった意味では、ハードウエアを独占しているけれども、それを独占しているからといって他の事業者の競争を阻害していることにはならないとは一概に言えないと思うわけであります。  また同時に、今おっしゃったような、東西NTTはいろいろな規制をされていて、自由がきかない。しかし、これはあくまでも、分割のときの経過、それから、そういったものを踏まえながらも、なおかつ現在の東西NTTに対しては非規制というものがあるわけでございます。その中を見ますと、例えば、ほかの特殊会社に対して認めておりません役員の選任とか解任、あるいは利益処分、こういったものについては東西のNTTは非規制になっております。  こういった点を見ても、ユニバーサルサービス提供というものをかなりお願いしながら、同時に民間会社としての経営というものを追求していただく意味で、ぎりぎりのところで規制は可能な限り緩和をし、その中での限られた規制を残している、このように認識をいたしているところでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 これは天野局長にお聞きした方がどうもよさそうなんですが、今政務次官はそのように言われましたけれども、例えば、これはユニバーサルサービスとも関係すればそういうことなんでしょうが、新規参入事業者というのはいろいろなサービスを提供できる、また利用者が多いという都会に集中して入るわけです。利用度が多いわけです。田舎はそういう需要は余りないわけですね。だから、そこはNTT東西にとっても一番もうかる部分じゃないですか。一番もうかる部分にはもちろん民間の人だって黙っていないわけです。商売をやればもうかるのはどこかというのはわかりますから、そこへ集中して新たな商品を売り込むということは当然だと思うのです。  だから、言うなればクリームスキミングという格好で新規参入事業者もそれなりのもうけ、事業展開ができる、NTTもまあまあそれなりにやっていけるということだけならいいんですね。これはもう独占が崩れているわけですから、サービス独占は完全に競合状態なんですから、いいわけですよ。田舎へ行ったら、言うならば今はインターネットの関係、インターネットはできませんよ、これは東西ではサービスできないわけです。インターネット大はやり、ドコモ大はやりというけれども、それは東西に関係ないことなんですよ。東西は何の収入もない。これは、携帯はドコモがやる、インターネットはコミュニケーションズとかがやるわけですから、関係ないわけです。残るは固定電話だけでしょう。固定電話は、今の話で頭打ち、だんだんとほかの通信にシェアが移り変わっていくわけでしょう。  ということは、収入構造そのものは簡単なわけですよ。一番もうかるな、そこで収入が上がるなというところは、もう競争が激化して、だんだん安売り競争になってきていて、これは非常に厳しい状況になってくる。なおかつ規制がある。プライスキャップがそうじゃないですか。プライスキャップでもって天端を押さえておいて、それ以下であれば競争しなさいというわけですよ。ところが、よくできていまして、NCCの皆さんは、NTTの料金が決まったら、その後でそれよりも一円下げるとか五円下げるという格好で新規事業者は料金を決めるわけですよ。それならお客はどっちに流れますか。水は低いところへ流れる例えのごとく、そちらに皆、行くじゃないですか。  だから、プライスキャップというのは、これはNTTの料金に結局影響をするということになるわけですよ。僕は、料金はこれ以上上げちゃいかぬという意味ではプライスキャップの意味があるにしても、公共料金政策としては、情報社会というのは安売り競争の世界ですから、果たしてプライスキャップという従来型の考え方でやっていけるのかどうかということも考え直さなきゃいかぬと思うのですが、現実にはそういう作用を起こしているわけです。  ということになりますと、収入構造そのものがだんだんと狭められてくるということはお考えいただけると思うのです。その辺はどうなんでございましょうか、局長さん。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 一九八五年の通信自由化以降、たくさんの新規参入事業者が参入しまして、今は七千社を超える参入状況でございます。そういうことで、競争が進展しまして、確かに長距離市場、それから移動通信市場、国際市場、大変な競争のもとで料金が低廉化しております。しかしながら、やはり一番問題は、地域通信市場でございまして、ここはまだNTTのトラフィックシェアから見ましても九〇%以上、東西NTTが押さえているわけでございまして、地域市場における通話もほとんど硬直化しておるといった状況でございまして、競争のメリットが働いておりません。  ですから、確かにNTTの東西は次第に競争の進展の中で経営が厳しくなっているということは理解できますけれども、まだまだ現実には、NTT東西の地域市場における実態から見ますと、さらに経営努力をしていただきまして、競争が起こるような状況を私どもとしても環境をつくっていかなきゃならないというふうに考えております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 経営努力というのは、当然これは経営者がやらなきゃならない。東西で株は持っていないわけですが、持ち株がありますね。NTT株というのは持ち株会社が持っているわけですから。結局、それは株主が黙っていませんからね。そういうことなんですよね。  ところが、株主も、一番の大株主は大蔵省なんだ、日本国なんだ。これが三分の一以上まだ株を持っているわけで、これもいびつだと思いますよ。だから、本来ならば、一日も早く株は完全に放出してもらって、そうして株主ででんと座っておるという状態は、これは市場原理で民間経営をやっていくという体裁からしておかしいわけですから、株の売却を一日も早くやっていただきたいということでございます。私は、規制緩和というのは、具体的に申し上げればそういうことになると思いますから。  それで、売却益の使途なんですね。現在これは、配当利子は公共事業に使われているわけです。産業投資特別会計になります。ところが、これも使い道をずっとたどっていきますと、公共事業というけれども、電気通信、情報通信に関係するところにはほとんど使われていないのです。一般的な公共事業に流れ込んでいるわけで、これも考え方からしたらおかしいと思いますよね。だから、本当に政府が世界の情報化社会をつくるリーダー、リーディングカントリーになるというんだったら、そこのところをもとから考え直してもらわなきゃいかぬと思いますよね。これはもう大臣というか政務次官にお答えいただきたいのですが、これが一点。  売却益、これが国の赤字の補てんに使われているわけです。赤字国債の返却に使われているわけです。意外とこれは国民の皆さんも余り知られない部分だと思うのですね。だから、そういう売却益の使途、それから売却をもっと早く済ませて自由度を高める、これが規制を緩和するという具体的な施策になると私は思っておりますので、そのことをまず第一にお願いを申し上げたいと思います。  今の話で、東西は市内網だけでございますので、これではもうどうにも先行き頭打ちがまた来ると私は思います。これは見解の相違があるかわかりません。私はそう思います。もう五年もたったらにっちもさっちもいかぬ、そういう状態に追い込まれると思いますので、そういう意味では昨年の再編成ですか、分割をやりましたね、これは政策ミスだと思います。明らかにこれは間違っていた。こんなに激変するとは思わなかったというのが皆の反省なんです、私自身も反省しておりますが。これは政策ミスなんで、もう一度、これは長距離というならば、国内通信でしょうか、市内通信。国際・長距離、それから市内、これを垂直統合すべきだと思います。でないと、とてもアメリカ、ヨーロッパのあの攻撃といいますか切り込みには対等な競争はできないと私は思います。  皆さん御承知のように、アメリカはもともと官の歴史はありませんで、アメリカは民の積み上げで来ていますから、自由自在にやっているわけです。日本はやはりおくれますよね。日本は、もう官で管理してきて、なかなかいろいろな枠がございましたから自由度が非常に少ないという中で、アメリカの自由奔放な国と交渉したら、やられるのは決まっているわけです。これは外務省のお偉いさんも皆、頭にそれが入っているんだと思いますが。  そういう将来の国際競争を考えますと、私は垂直統合をやはり一日も早くやっていただきたいと思います。その場合には、新規参入業者、NCC、こういう皆さんの動きも当然ございますから、これは郵政省は皆わかっておると思うのですが、それを総合的に見ながら、言うならば一つのそういう英断というのが要るんじゃないでしょうか。そうしたら、日本の中核産業というのは一本ではなくて二本立つとか、いろいろな方法が出てくる。そこで国内競争もやり、その競争力になれたところで国際貢献という競争、これをやっていくということが必要だと思いますので。  私はそのように痛感をしておりますが、どうぞ、それに対するお考えがございましたら、答弁をいただきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 今、NTTの株、政府は五三%。しかし、政府によるNTT株式の三分の一の保有義務というのがあるわけでございますけれども、地域電気通信市場で独占的なシェアを占めるNTT地域会社の公共的役割ということを考えてまいりますと、NTTが特定の事業者にその経営を支配されることを防止し、あるいは会社の経営の安定と適正な事業運営を確保するために、これは私は必要なものだというふうに考えております。  また、NTTの完全民営化というお話もございましたけれども、今後、事実上の独占状態にある地域通信市場において公正競争条件が整いまして、それから競争が十分進展するという状態になった段階でこういう問題は検討すべきではないかというような思いがいたします。  日本は、いよいよ情報通信時代とはいえ、まだその緒についたというところも否めません。したがって、やはりNTTがその立場、また責任において、もろもろの情報通信の基盤整備のユニバーサルサービスというものはどうしても力強くやってもらわなければなりませんし、そういう意味でも、私たちも、政府によるNTTの株式の三分の一保有義務、今は五三%も、逐次それはまた国民のために売却をされていくということはあるにいたしましても、それも、やはり国民共有の財産という視点に立っていきますと、その時々の財政状況によってやむを得ないものではないかというような思いがいたします。  また、現在政府保有義務のあるNTT株の配当収入なんですけれども、これは、民間において行われる基盤ニーズに関する試験研究の促進に充てられているものでございます。これも、情報通信のために余り役立っていないじゃないか、こういう伊藤委員からのおしかりもいただいたわけでございますが、NTT株の政府保有を見直して全株式を売却するということになりますと、こういうスキームも当然見直しも必要になるとは思っておりますが、しかし、現状のこういう一つの形態というものは妥当なものであるという思いでいるところでございます。  あとは小坂総括の方から補充します。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 株の売却等につきましては、ただいま大臣から御答弁をいただきましたとおりでございます。  さらに、委員は、分割は自分としては誤りであったという御指摘でございまして、その点につきましては、昨年七月にNTTの再編というものが実施されておりまして、時期的にはまだそんなにたっておりません。そしてまた、電気通信市場の状況も、先ほど答弁にありましたように、まだ東西のNTTのシェアというものが大きな変化を見ていないわけでございまして、こういった市場の動向を見ながら、今後十分に注視をしながらそういった問題については検討すべきものという認識を持っておりますが、現在の時点におきましては、その事業範囲を見直すことはまだ時期尚早である、このように郵政省は考えております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 どうですか、時代の変化は早いんですね。それについて走っていくようでは、これは日本の特性みたいなところもありますが、やはりどうかなと私は思いますね。御答弁は、今それは言えないということですから、近い将来の検討課題というふうにしてもらわないと、それこそ立ちおくれると思います。  それで、これは御存じだと思いますが、経団連は、政策提言の中で規制緩和策をこのように言っているわけです。  IT革命推進に向けた情報通信法制の再構築に関する一次提言では、公正な競争を実現するために必要な事項を新情報通信法に吸収、統合することにより、NTT法を廃止する必要があると述べているわけです。とりわけ取締役、監査役認可制、これは大臣の認可制なんですよ。だから、社長さんをだれにしようかと決める、それはいかぬと判こを押さぬなら、社長になれないんです。これは規制の最たる一つなんです、人事の認可制です。それから、事業計画認可制、定款変更等の認可制、新株発行の認可制、外資規制、政府保有株式に関する規定など、市場における公正競争条件とは直接の関係がなく、かつ国が事業経営に直接介入する規制については、経営の自己責任原則をゆがめ、またグローバルな展開の妨げとなることから、早急に撤廃するとともに、政府保有株式の完全放出を急ぐべきであると具体的に財界は指摘しているわけです。  やはり財界というのは経営者ですからよく見ていますよね。実際に民間の経営をやっていったら、こういう、あれもやっちゃいかぬ、これもやっちゃいかぬ、これは判こが要るんだというようなことは、市場原理に基づいた経済活動を阻害することはあっても助長することはないということをこれは言っているわけで、念のために申し上げておきます。  そういう中でもなおかつ牢固としていろいろな規制を改めないということではいかぬわけで、一つ一つやっておったら百年ぐらいかかる、それではいかぬわけです。情報通信というのは変化が早くてスピードも速いわけですから、言うならば、それにふさわしい制度改革を手がけていただきたいと思うのですが、そのことについて、どうぞ。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 経団連がまとめたそういうものも私も拝見いたしました。  しかし、東西NTTは、五千万を超える加入者に対して電気通信サービスを提供している我が国の基幹的な通信事業者でございますから、そういう意味におきましても、その経営が適正かつ効率的に行われて、かつまた、国民生活に不可欠な電話サービスのあまねく日本全国、それは山村であれ離島であれ、そういうところにしっかり安定的な提供の確保も、一つの責任においてやっていただかなければなりません。また、電気通信技術の研究開発の推進とか、あるいは成果の普及という責務を果たすことも一方では期待をされておりまして、特殊法人としてのNTT法により、この辺が規律されているところでございます。  現時点においては依然として地域通信市場における独占的な地位にございますので、ユニバーサルサービスはまさに日本にとっては今一番重要なときだという認識を持っておりますところを勘案いたしましても、そういう提供し得る唯一の事業者であるという思いがいたしますので、基幹的通信事業者であるこのNTT法によってしっかりこの辺は規律を行うことが必要であるという考え方を持っております。  NTT法を廃止して東西NTTを完全民営化すべきではないか、伊藤委員そういう御主張のようでございますけれども、私どもはそういう考え方でないこともぜひ御理解をいただきたいと思います。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 東西の財政事情が非常に、とりわけ西が厳しいから、特例措置が三年間ついていましたね。あれは三年たちますとどうなりますか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 これは、東西再編成するNTT法の改正の国会論議のときにもいろいろ言われたことでございますが、西日本の方はどうしても赤字体質になっております。そういうことで、十一年度から三年間は東日本から特定損失を補てんするという仕組みがとられているところでございます。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 わかりやすく言えば、東から西に三年間もうけ分を見てやろうというわけですよ。その東も危ないんですよね。危ないところがもっと危ない人を助けるというのですが、これはドコモが助けることもできない、NTTデータが助けることもできないんです。持ち株方式というのは形だけなんです。これは矛盾を感じないですか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 委員御指摘のように、持ち株会社と東西、そしてコミュニケーションズ、長距離の部門を担当させるとか、ドコモとか、いろいろ分けました。まだ、実施しまして、そのそれぞれの会社の経営努力が行われている最中でございます。あるものはうまくいき、あるものはまだ経営努力が継続中、こういうことでございまして、そういう意味で、この体制が、最終的にどう評価をすべきか、まだ私どもは評価段階にある、このように思っております。  ただいまの、三年後はどうなるということにつきましても、その推移を今慎重に見守っているところでございますので、さらなる経営努力を期待をし、また、そのためにいろいろと意見を聴取しているところでございますので、現状におきましては、そのような、今すぐに変更する、あるいは今すぐ、矛盾しているからおかしい、このような結論を出すには尚早である、このように考えております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 アメリカなんかでは、持ち株方式というのは、当然連結納税制度がセットなんですよね。だから、アメリカの持ち株は強いわけです。これが実体経済の言うならば底上げ、下支えができるわけです。  ところが、日本の場合には、独禁法改正で大変もめまして、NTT法ができたときに、これが独禁法改正の突破口になったわけです。特殊会社の持ち株会社だから、まあまあそこはというので、半分そんなふうな雰囲気の中でこれを先行的にやったことは、政務次官なんかはもう十分御活躍いただいた方ですから御存じのはずなんです。それぐらいおくれているわけですよ、日本の経営形態のやり方も。  そのときに、形は、それではNTTが先鞭をつけてくれたので持ち株方式にはしてあげます。ところが、連結納税は、これは税法の問題だ、こんな国の税制の基本にかかわるような問題を簡単に変えられるかというので、これはだめになったのです。  今回、例の会社分割法が、商法改正が出ていますね。一般の民間の持ち株の関係がそこで整理ができるわけです。ところが、連結納税というのは依然としてこれは手がつけられぬ、手をつけてくれないのです。法律を出すのは内閣ですから、そこがそうはいかないわけです。  ましてや、そこに働いておる労働者の労働権の問題、これはもう、団体交渉事項ももちろんありますが、とにかく分割や再編や、それから統合や合併とか、いろいろありますね。それから営業権の譲渡だとか。そういう場合の、首は切らないだとか、労働権はきちっと確保するだとか、それに関連することは労使の事前協議制でやるだとかというのが、労働委員会にこれからかかる労働契約の承継法なんですよ。それぐらいおくれておるんです、日本は。  それで、景気の回復だとか日本経済はどうだとかというけれども、これは手順を間違っているんじゃないのか、僕はそう言いたいですね。本当に経済界の活力を増すのだったら、経営形態をそのようにしなきゃいかぬ。当然、税制の仕組みも変えなきゃいかぬ。そこで働く労働者の権利も、これはコインの裏表ですから、それもきちっと整理ができずに何が経済の活性化だとかというふうに私は思います。片手落ちというもの。  全く変形でNTTの持ち株は出発したものですから、そこでついたのが三年の特別措置なんですよ。たしかそうだと僕は思っています。これを見直すときは、これは連結納税制度に制度改正としてリンクしていくのかどうか、そのことについて、どうですか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 先ほどお答えしました東NTTから西への特定損失負担金制度は、これは税とは別の特別な措置として盛られた制度でございます。  一方、先生おっしゃいます連結納税は、これは税制の仕組みでございまして、各方面からそういう要望も強いわけでありまして、私どもも所管下の事業体のあり方としまして毎年要望は出しているところでございますが、これは税所管の方でお取り組みいただくことでございますので、この問題を私どもの方でコメントする立場にはございません。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 これは、郵政省にも、大蔵省ではないのですが、ぜひとも受けとめてもらわないといかぬと思いますよ。連結納税というのがない持ち株なんというのはどうにもならぬというか、全く変則だと思います。  こういう声が出ますよね。これは各党の中でもあると思います。そんなに経営が苦しくて赤字になるのだったら、ドコモの上がりをそちらへほうり込めばいいじゃないかという。無知も甚だしいですよ。ドコモの上がりを、純益を、ドコモでもうかったその分を東西にばらまいて融通ができるのだったら、泣き言を言わぬで済むんですよね、持ち株制度ですから。ところが、ドコモの株はドコモ株で出ておるわけでしょう。自由にならぬわけですよ。データの株だって、自由になりませんよ。株主が怒るじゃないですか。そんなことにはなっていないのです。だから、流用はできないわけです。ところが、そういう全く無知に等しいような意見が出ます。これは誤解なので、きちっとその辺は整理をしていただかなきゃいかぬ。  そうすると、連結納税をしても、何が残るかといったら、コミュニケーションズという長距離・国際が残って、ひょろひょろ赤字でしておる東西が残るというだけでしょう。これだけしか連結納税できないじゃないですか。限定された範囲しか残っていないわけですよ。  本当に、そういうことになりますと、これはアメリカ資本ととにかく対等に、アメリカの情報産業と対等に競争していこうと思っても、とてもじゃないけれども、日本は組み直さないと対等な関係には立てないな、私はこんなふうに思っております。  最後になりますが、わざわざ外務省からお越しいただきましたので、残りの時間、外務省に質問をさせていただきます。  アメリカが日米通商問題で、わざわざ数ある交渉事項の中でそのことだけに、LRICに焦点を当てていまだに執念を燃やしているというのは、これは異常に思えるのです。そういうふうに私たちには映るのですが、そういう理解は間違いでしょうか。外務省、どうぞ。

塩尻孝二郎外務大臣官房外務参事官

○塩尻政府参考人 外務省の塩尻と申します。よろしくお願いいたします。  今の御指摘の点でございますけれども、米国政府は、アメリカにおける規制緩和が現在の米国の目覚ましい経済成長それから低い失業率をもたらしたという経験を踏まえまして、我が国経済を回復するために規制緩和が必要であるということで、特にこの問題を取り上げてきております。  NTTの接続料の引き下げについては、これを要請しておりますのは米国だけではなくて、いろいろな方面から指摘がございます。米国も、そういう中でこの問題を取り上げているということだと思います。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 そのことについて、外務省としては、今の話で、どうも森総理が五月には訪米されるというようなこともあって、日本の国会で今LRICの導入に向けて審議中なんですが、そのことをまた、アメリカへ行ったら、日米交渉の場面というようなことが出たときに、この問題をテーマに相手はしようとするのですが、そのことは心配ないでしょうね。

塩尻孝二郎外務大臣官房外務参事官

○塩尻政府参考人 お答え申し上げます。  米国に対しましては、この国会での御審議も踏まえて、我が国の考え方についてしかるべく説明を行い、理解を求めていきたいというふうに思っております。  アメリカと何回もこの件について話し合いをしておりますけれども、その過程で、郵政省とも緊密に連絡あるいは協力をいたしまして、この国会での御審議あるいは電気通信審議会の答申、そこの中での議論を踏まえて、我が国の考え方についてしっかりと説明してきております。先ほど来から御議論がございましたNTTに与える影響等についても、具体的に我々として説明させていただいております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 もともとこれは民間のことなんですね。NTTは官とは言いませんね。民間のことなんですよ。民間と民間の話をアメリカが政府間交渉で取り上げてやろうなんというのは、本来おかしいわけです。そんなこといったら何でもできるということでしょう。これはおかしいわけです。  ただ、アメリカ政府の姿勢を見ていますと、これは大統領以下相当やはり力を入れますね、トップセールスで。だから、中国に行ったときに、クリントン以下、代表団は一千人近かったんでしょう。だから、それぐらいの大デレゲーションを組んでどっと行くわけですよ。  ところが、日本の大使館は非常にクールでございまして、商売の片棒を担ぐなんて、そんなことは政府としてはなんて言っている間に、みんなやられてしまう。(発言する者あり)御支援ありがとうございます。  私は、英国大使館に言ったことがあります。英国大使に言ったら、いや、それは、そんなことは本来余り大使館はやらぬ方がいいですと。大使、そんなことを言っておる間にみんなやられるんだ、外国はえげつない、そういうことを平気でやってきておるから、余りまねしてやるのは私自身好みませんけれども、そういう調子でみんな、日米間交渉だけじゃないですが、やられる。  それで、あなた言われましたけれども、アメリカだけではなくて、ヨーロッパの方からもLRIC化のそういう要請が強いと言われましたけれども、実際の話、ヨーロッパだって余りやっていないじゃないですか。やってもいないアメリカがなぜ日本にそんなことを要請するのか。だれが考えたってこれはおかしいと思うのですね。  それは那辺にその意図があるのかなということを考えますと、こんな声がありますね。つまり、日本を一つのモデルにして、日本だってやっているんだぞと、国内の通信業者に、君たちいいかげんにせぬかというふうに、言うならば、自国の問題処理のために日米交渉でこんなに日本を攻めているという見方が一つありますね。  二つ目は、今のうちに攻めよう。もしNTTが倒れたら、これは買収の対象になる。もっと言えば、関連産業を買収できる。NTTの体制を弱らすと、なかなか目が外に向きませんから、内向きになるから、その間にひとつ周辺のアジアを市場としていただこうか、これがアメリカの戦略だという見方があります。  三つ目は、これもついでの声で、こんなところで言うのもどうかと思いますが、どこでも天下り意識というのがありまして、それで、クリントン政権ももう終わりだ、そうすると、大統領府に勤めている大変な人数は行き場を探さないかぬので、そこで、ひとつATTの味方でもしておいて、暇をいただいたときにはその会社でお世話になろうか、これは一つの声ですよ、私が言っておるわけじゃありませんが、何かそういう声だってありますよ。  だから、非常に純粋な話だけじゃなくて、筋の話だけじゃなくて、異常に思います。そういう筋の通らない、国益に反するような交渉を外務省にやってもらっては困るのです。もし森総理が、いやいや、わしの立場もあるでなと言ったときには、総理、何をおっしゃいますか、あなたは国益を守るトップじゃないですか、それは困りますと言って、外務省が説得し、足を引っ張って、すがる思いでとめるのが外務省の役目じゃないですか。私はそう思っているのです。  そういう場面があってはいかぬと思いますが、いずれにしても、そういうことですから、これは国益を守る立場から、絶対に、日米交渉が国内のこういう法案審議に先行して、外圧でもって物事を処理していこうなんという、こんな発想があるとするならば、それは払拭をしていただきたい、こう思います。どうですか。

塩尻孝二郎外務大臣官房外務参事官

○塩尻政府参考人 今の御意見、しかと受けとめました。  先ほども御答弁申し上げましたように、米国に対しては我が国の立場をしっかりと伝えておりますけれども、今後とも、引き続きそういうことでやっていきたいというふうに思っております。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 ちょっと時間早いのですけれども、終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 午後四時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後二時三十六分休憩      ————◇—————     午後四時三分開議

前田武志民主党

○前田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。山口俊一君。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 自由民主党の山口俊一でございます。  きょうは、実は我が方の筆頭理事から、質問せよとの御指示を賜りまして、久しぶりに質問をさせていただきます。三十分しかありませんので、どうか答弁は簡潔かつ丁寧にお願いをいたしたいと思います。  まず、今、日米交渉というか日米対話というか、これまでやってこられたわけですが、天野局長、皆さん方にも、心から御慰労申し上げたいと思う次第でございます。  ただ、今我々、ようやく事業法の審議に入ったわけでありますが、やはり遅滞なく粛々とやっていくということが大変大事ではないかと思います。やはりここでもたつきますと、かえって米国側に予断を与えてしまうというふうな危険もあるわけでありますので、一日も早くこれの成立を図っていくことが大事であろう、そんなことも思っております。  それでは早速お伺いをいたしますが、長期増分方式というものですね、これは何なんだろうかなというふうな思いが実はいたすわけであります。これはもう御承知のとおり、実際にかかった費用を接続料の算定基準とは認めないという方式でありまして、早くにはアメリカでも実は私有財産権の訴訟にまで至ったわけでありますが、今回NTTという民間の事業者に対してあえてそのような算定方式をとるというふうなことにした根拠は何なのか。そして長期増分費用方式の導入の扱いについて、御案内のとおりイギリスあるいはアメリカのごく一部というふうなところが導入をしておるわけでありますが、世界的な動向も含めて、まずお答えをいただきたいと思います。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 我が国では、御承知のとおり実際費用方式に基づきまして従前から事業者間接続料の引き下げを促進してまいりましたけれども、現行の料金水準は諸外国と比較しまして依然として高いということで、内外から一層の低廉化について強い声があったところです。  御指摘の長期増分費用方式は、現時点で利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を利用する前提でネットワークのコストを算定するものでありまして、経済理論上は、現実の独占的なネットワークの提供における非効率性を排除した競争価格の水準を示すものだというふうに説明されております。  このような方式につきましては、確かに現時点では、まだ世界的には導入が始まったばかりでありますが、英国及び米国の一部のところで導入が図られますとともに、フランスやドイツなどの他の欧州諸国におきましても導入に向けての検討が進められております。  郵政省としましては、事業者間接続料の引き下げは長距離通話等の従量制の料金の引き下げにつながり得ることから、重要な政策課題と認識しておりまして、その一層の低廉化を強力に推し進める観点から、今般、電気通信事業法の改正法案を国会に御提出し、御審議をお願いしているところでございます。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 これは実際、料金を安くするというふうなことを考えていきますと、今の技術革新というのはもう目覚ましいものがあるわけですね。パソコンを考えてみても、実は私、八年ぐらい前にパソコンを買ったのですが、当時二十四万、何とハードディスクが五百メガないのですね、メモリも八メガ。今それは恐らく五万円以下で売っているのではないかと思うのですが。まさに技術革新の真っただ中でそうした方式を導入するということは、よほど大きな一つの目的というか、あるいは考え方、これをしっかりしておきませんとまさに不毛な話になりかねないというふうな感じも実はいたしております。  低廉化というふうな意味で考えてみますと、こうした方式、もっともっといろいろなところに実は導入していってもいいのではないかというふうな感じも実はいたすわけであります。例えば電力会社、それぞれ今光ファイバーを敷設して、それをお貸ししていろいろなサービスを提供しようという事業も実は始まっておるわけでありまして、そうした電力会社の光ファイバーの設備だとか、あるいは携帯電話会社の通信設備の使用料や接続料、これも長期増分方式で計算すればかなり安くなるのではないかなというふうな思いが実はいたします。この方式というのは、東西のNTTの通信施設、通信設備の接続料以外、本来どこまで適用していっていいものなのか、あるいはこれから適用していく可能性があるのか、そこら辺ちょっとお伺いをいたしたいと思います。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 長期増分費用方式は、先ほど御説明しましたように、現時点で利用可能な最も低廉で効率的な設備と技術を利用する前提でネットワークのコストを算定するものであります。こうした算定方式自体は、一定の前提のもとで原価を算定するものでありますから、理論的には東西NTTの接続料に限られるものではないと考えております。  しかしながら、政策的な観点からは、この長期増分費用方式を用いるのは、独占的な地域通信ネットワークにつきまして、非効率性を排除した競争価格の水準を行政庁として得たいということから出発しております。  したがいまして、長期増分費用方式の適用につきましては、市場の動向や競争の状況に応じまして適用の可否が判断されるべきものと考えておりまして、既に活発な競争が展開されている分野では、長期増分費用方式を適用する考えはございません。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 確かに、例えばBTにしても、あるいはAT&Tにしても、それぞれ地域網を独占しておったというふうな事情から起こったということは十分承知をしておりますけれども、例えば、もっともっといろいろな競争社会になってきて、さらなる低廉化というふうな話の中では当然やはり検討されるべき事柄なんだろうなというふうに、実は私は理解をしておりますので、今の段階ではそうしたことでありましょうけれども、今後の課題として頭の中に入れておいていただきたいと思う次第であります。  それと、先ほどお話しいただきましたけれども、そもそもこの長期増分費用方式の導入というのはアメリカの要求を受けて始まったものなのか、進めているものなのか。あるいは、郵政省としてもあるいは政府としても、国内の通信政策の課題に関するものとして自律的に進めておるものなのか。  かつて、平成十年度以降の規制緩和推進三カ年計画、これに明示をしたわけでありますが、当時私ども、実は自由民主党の行革本部でこの議論を若干させていただきました。そこら辺についてのお考え方、その位置づけ、それについてお伺いいたしたいのと、同時に、日米規制緩和対話というのですね、どうもこれは、交渉ではなくて。対話という以上は双方向の性格を持つものであろうと思うわけでありまして、そこで、日本側としてはどのような対米要望をなさっておられるのか。  例えば、前からの課題として、インターネットのバックボーンの負担ですね。これはアメリカが一人勝ちというか、余りにひどい。これをやはりきちんとしてくれることによって、アメリカ以外のインターネット利用者の利用料金が大幅に下がるということも実はあるわけであります。そこら辺について、あわせてお伺いいたしたいと思います。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 二つの事項をお尋ねでございますが、まず最初の、長期増分費用方式の導入の経緯でございます。  これは、平成八年四月に接続の基本的ルールのあり方につきまして電気通信審議会に諮問した際のヒアリングやパブリックコメントの手続におきまして、NTTの接続料が高いとの観点から、この低廉化を実現する手段として導入を求める意見が多く寄せられました。  このような結果を踏まえまして、同じ年の十二月の審議会答申で郵政省がモデルを作成することが提言されましたことを受けまして、翌年の三月に長期増分費用モデル研究会を設置して検討を開始しました。そして、平成十年三月に閣議決定された政府の規制緩和推進三カ年計画に、長期増分費用方式の導入につきまして平成十一年度末までを目途に取り扱いを決定する旨盛り込まれたところであります。その後、米国政府がこの方式の実施を強く求めた結果、平成十年五月の日米共同現状報告におきまして、日本もこれを導入するということが書き込まれたわけであります。  このような経緯からおわかりいただけるように、長期増分費用方式の導入は、我が国が国内の通信政策として各方面の声にこたえるべく主体的に進めてきたものというふうに理解しております。  それからもう一つ、この日米規制緩和対話は双方向の対話でありまして、日本側からどのような要望をアメリカ側に出しているのかということでありますが、今回の対話は三回目になるわけでありますけれども、二つ、この関係で指摘しております。  一つは、米国では、この長期増分費用方式につきまして、州際アクセスチャージに長期増分費用方式がまだ導入されておりません。そこで、私どもとしましては、我が国と同時期にその導入に関する成案を得るよう、検討スケジュールの前倒しを求めているところであります。  もう一つは、我が国のインターネットプロバイダーが米国の大手プロバイダーと接続する際、その国際回線費用などを我が国プロバイダーが一方的に負担させられています。これは先生が御指摘のとおりであります。これが最終的に我が国の利用者に転嫁されて料金が割高になっていることから、この不公平な費用負担を是正することを米国政府に求めているところでございます。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 これは自主的に、まさに郵政省の考え方として長期増分方式を導入というふうなことでありますが、その割にはやはりちょっと紆余曲折というか、いろいろあり過ぎると思うのですよ。A案、B案だとか、その前は、実は、いわゆるボトムアップだトップダウンだといろいろな案が出てきたのですね。ではこれでいこうかなというたびに、アメリカがけしからぬ、あるいはBTというか、けしからぬ等々の話があって、だんだんいろいろと変化をしてきておるのですね。そこら辺、やはりみずからの考えで日本の情報通信をこうやってやっていこうというふうなお考え方があるのであれば、もう少し腰をしっかり据えてやるべきであろう。  例えば、そこで一つ、これは別に答弁要りませんが申し上げたいのが、電通審で、いわゆるGCの接続料を一六・七%というふうな答申というか結論を得たわけですね。ところが、日米交渉というか日米対話では、我が方は何と二二・五%を提示したというふうなことで、そこら辺も実はおかしいのですよ。電通審の答申を待って、当然政府としては一六・七%でどうだということで交渉をまず始めるべきが、二二・五%で始まった。交渉事ということを考えても、やはりもう少しお考えになってやっていただいた方がよかったし、これから十分注意をしていただきたい。そこら辺、あえて申し上げておきたいと思います。  それと、私も若干、先般来の議論も聞かせていただいておりましたけれども、確かにNTTにしても、高コスト体質というか、そこら辺は相当あったのではないかというふうな思いがいたします。ただ、米国の主張、これはちょっと余りに極端じゃないかな。少なくとも、まだ勉強不足かもわかりませんが、私がいろいろな方面から聞いておる範囲では、これはもうNTTの経営基盤を相当危うくするものではないか。  先般、三カ年の経営改善施策というものをNTTは発表いたしまして、二万人の削減、これは生首を切る話じゃありませんけれども、そこら辺に取り組むというふうなことで打ち立てられました。私も見ておりますと、NTTの西から東へ送り込んだり、あるいはドコモへ送り込んだり、あるいは地方の支店を引き揚げて都市部へ持っていったり、いろいろやっておられますよね。だけれども、先ほど申し上げましたように、アメリカの今主張しておるような数字、これをやってしまうと、もうそれでは済まなくなるのではないか。それこそもう生首を切らざるを得なくなるのではないか等々、まさに経営不安に陥る可能性が非常に高いというふうに実は私も理解をしております。  今、日本のIT革命の、ある意味で先導役というか機関車的な役割をNTTも果たしておるわけでありますので、それが経営不安に陥ってしまうというふうなことになりますと、これはどうなるのかなというふうな感じを実は抱いております。  既に、これも御承知のとおり、ユニバーサルサービスという意味合いからも相当問題点が出つつあるのではないかと考えております。  御承知のとおり、特に都内の電話料金、これだけ競争相手があったがために、ああいう形で安い一つの選択肢をお示しになった。地方はそうはいかない。あるいはISDNの定額料金にしても、東京、大阪はいいのでしょうけれども、地方は全然だめだ。これは、どう考えてもユニバーサルサービスじゃないのですね。一応、とりあえずの間というふうなことで郵政省もお認めになっておられるのであろうと思いますけれども、そこら辺をきちっとこれからも担保していただかなければ、やはりおかしいのではないか。  そうであるのであれば、先ほど伊藤先生がお話をなさっておられましたけれども、むしろ政府保有株を放出して、それこそ法律で縛るのを一切やめて、純粋民間でやっていただく、そして、まさに大競争時代の中を生き抜いていただく、そしてユニバーサルサービスの部門に関しては、これは若干公費というものも考えざるを得ないのではないかというところまでついつい思ってしまうわけでありますけれども、そこら辺についてお伺いいたしたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 山口委員は郵政の政務次官の先輩でもあられまして、その辺、十分御理解をいただいているところでございますが、御主張のように、日本も交渉に当たってはしっかり腰を据えてやっていかなきゃいかぬ。また、我が国の情報通信の先駆者であり、またその基盤を担っているNTTの経営体質を弱体化させるようなことがあっては、これは何のための交渉かわかりません。そういう委員の御指摘をしっかり踏まえながら、これからもやらせていただくわけであります。  米国が強く主張しているケースBをそのまま受け入れていくということになりますと、これは一般国民の電話の基本料にはね返ってくる、これを引き上げなければならないということが生じてくるわけでありまして、国民や社会に与える影響が非常に大きい、その導入については社会的なコンセンサスが得られていない、このように考えております。  仮に、コンセンサスがない中で米国が主張するケースBを実施いたしますと、ケースAをはるかに上回る、すなわち、ケースAは減収額四千三百億円と試算されておりますが、ケースBは七千億円でありますので、そういった甚大な影響があって、大規模な減収が生じると、東西NTTが責務として果たそうとしている、おっしゃるようなユニバーサルサービスの提供が影響を受けるということが考えられます。  また、仮にこのような大規模な減収を費用の削減で賄うためには、現在進めている三カ年計画、先ほどおっしゃいましたような従業員の二万一千人削減等々、これらをさらに進めるということになりますと、職員のさらなる削減、設備投資の削減というようなことに手をつけざるを得なくなってくる。これは、雇用情勢が悪化している今日、また投資による景気刺激を求められている今日の社会経済情勢を考えますところに、好ましくない影響が生じるものと考えられますので、この点には十分注意して対応したい、このように考えております。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 今御答弁いただきましたけれども、今の状況で、NTTにユニバーサルサービスの提供等の諸責務を課しながら、米国の要求、あるいはBTも同じようなことを言っておるようでありますが、そこら辺を受け入れさせるのは、やはり無理なんじゃないか。今、審議会の答申を受けて郵政省が提示をしておるパーセントというのが、大変これは苦しいでしょう、苦しいでしょうけれども、まあそんなものなのかなというふうな感じが実はいたしております。  これからも、さらなる競争というのがどんどん始まっていくであろうと思うのですけれども、そうした中で、本当にNTTの東西、いわゆる地域網を抱えておる会社が生き残っていけるのかどうか、実は私どもは大変不安に思っております。  今の携帯電話の爆発的な普及、あるいは、それこそNTTの回線を使わない、無線を使った一つのサービスだとか、いろいろな形態が起こりつつあるし、考えられるわけでありまして、しかも今、恐らく光までの橋渡しということで、ISDN等々事業展開をしておるのであろうと思いますけれども、ADSLから始まって、違うものもある、衛星も出てきますよ、ケーブルもあります。そうした中で、地域網を持っておるというのはむしろハンディになるのではないか。ある意味で、かつて滅んでしまったマンモスのきばのような、きばが結局突き刺さって滅んでしまった、そういったことになりかねないのではないかなというふうな思いを実は捨て切ることができません。そうしたことで、是が非でも、そこら辺の状況も見ながら、きちんと対応をしていただきたいというふうなことをお願いしておきたいと思います。  それと、現在のインターネットの普及の状況と課題、これをお伺いしたいわけでありますが、やはりこうした議論がいろいろ出てくるのは、もう少しユーザー料金、いわゆる使用者の接続料が安くなることによってさらに日本においてインターネットが普及をしていくのではないか、まさに爆発的に普及するのではないかというふうなことが言われておるわけであります。  ただ、これは、今回のいわゆる事業者間の接続料とは必ずしも直接リンクはしないのではないかというふうに実は私は考えておるわけでありまして、むしろ市内の定額制等々、料金体系の違いということも非常に大きいのであろうと思うのです。アメリカあたりは、事業者間の接続料を安くすれば、それこそユーザー料金が劇的に低廉化するというふうな話をしておりますけれども、必ずしもそうじゃないんじゃないか、むしろ問題は違うところにあるのではないかなというふうに思っております。  同時に、先ほど申し上げましたように、NTTの回線を使わずにできるサービスというのが起こりつつあるわけでありまして、そうした中で、例えばもう少し使い便利のいい周波数帯域をまさに規制緩和の中で認めていってあげるというふうなところで、新しい需要がぽっと起こるわけですね。そこら辺も考えておやりになった方がいいのではないか等々、いろいろ申し上げましたけれども、普及の状況と課題というふうなことでお話しをいただきたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 山口委員は、パソコンのパワーユーザーでもありますし、インターネットに関しては大変に御活用いただいているわけで、その辺で痛感をされておられると思います。  日本のインターネットの普及には、定額制の導入というのがやはり不可欠だろうと思います。いろいろなサービスをダウンロードする、アプリケーションをダウンロードする、この際に、タクシーメーターのように料金を気にしていては、なかなか思うように使えません。しかし、同時にまた、iモードの爆発的普及のように、携帯電話の料金はそれなりに高いわけでありますけれども、しかし、アプリケーションが非常に使いやすいということで、それを通じてインターネットに接続する人が非常にふえている。  こういうことをいろいろ勘案してみますに、新たにNTTが導入しました定額制、そして低廉なサービスというのは、これは実はMDF、主配電盤のところで分岐しておりまして、交換機を経由していないサービスでございます。また、ISDNのISM接続というのも同じような形態をとるわけでございますので、こういった点を考えますと、交換機の接続料、事業者間の接続料を安くすることが必ずしもインターネットの普及に直結しないということは明らかであろうと思っております。  そんな意味で、御指摘のように、五ギガヘルツ帯の無線の活用とか、いろいろな無線による、ユーザーの、最終のネットの接続部分を無線化するような新しい技術の導入、それからADSLの活用等によってさらなる普及を促していく、そして低廉、定額のサービスを導入することが肝要だろう、このように認識いたしております。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 文句のつけようのない御答弁を政務次官から賜りました。是が非でも、そうしたいろいろな民間の動きを注視しつつ、政策も臨機応変にやっていただきたいと要望しておきます。  いろいろ申し上げましたけれども、反面、事業者間の接続料というものは、実はNTTにとってはある意味で大事な収入源でもあるのですね。つまり、NCCを初め、参入してこようとしておるアメリカの通信事業者等々、これは実はNTTにとってお客さんでもあるのです。聞きますと、平成十年度で、実は一兆二千億も収入があったわけでありまして、この点では、そうしたお客あるいはもうけというふうなことを考えても、トレンドとしては事業者間の接続料というのをどんどん低廉化していくことなんだろうなというふうに考えております。  これは、利用者の接続料とともにこうしたものも下がっていくのが望ましいのではないかと考えるわけでありますが、同時にまた、インターネット社会の推進のためにも、先ほど申し上げました定額制ということをきちっと頭に置きながら、利用者料金の低減というような方向も必要不可欠というふうなことであります。  ですから、こうした接続料の問題というのをきっかけにして、NTTにしても、料金体系の抜本的というか革命的な見直し、さらにはこれからの経営戦略、どこで損をしてどこでもうける等々も含めて、きちっとやっていくべきではないかというふうに思っておりますけれども、そこら辺について大臣の御所見をお伺いいたしておきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 専門家の山口委員からいろいろ勉強になる御発言をいただきまして、ありがとうございます。  事業者間接続料の引き下げは、競争を促進し長距離通話等の従量制料金の引き下げにつながる重要な政策課題でありますし、この辺をしっかりやらなければこれからのIT革命も情報通信時代の到来も厳しいという思いを私たちも持っておりまして、そういう意味でもNTTにいろいろ御努力をお願いし、そしてNTTの考え方もしっかり私ども受けながら、今回は長期増分費用方式の、いわば四年間二二・五%というものをやるのですが、そういう交渉の中にもいろいろ、アメリカとも激しいやりとりをいたしてまいりました。  しかし、それもこれも、今後の低廉化時代を迎える、そして日本が、インターネットビジネス等々踏まえて、爆発的なそういう時代の到来におくれをとってはならないという思いもございますので、そんな形でこれからもいろいろな低廉化の政策は展開していかなきゃならぬというふうに思っております。  過去四年間でも約四六%ぐらいは引き下げておりますから、NTTも大変な努力をしていると思っております。今後とも、今回の長期増分費用方式の導入によりまして、事業者間接続料がさらなる引き下げになって、日本も本格的なIT時代を迎えるということが万民のためのIT時代の到来であるという意識の上に立ちまして、一生懸命我々も頑張っていきたいと思いますので、またいろいろ御指導いただければありがたいと思っております。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員 大臣から御決意のほど、お話をお伺いいたしましたが、実はこの二二・五というのもかなり大きな数字なんですね。だから、相当な、いろいろな波及効果、影響というのが出てくるであろうと思っておりますけれども、先ほど、これも伊藤先生のお話、御質問を聞いておりますと、かつてのNTTの分離分割、これに対して大変悔いが残るというようなお話がありました。ちょうど私あの当時政務次官でございまして、いろいろ議論もさせていただいたのですけれども、あれ自体は間違っておらなかった。ただ、日本の場合に、法案策定までの期日が結構かかるとか、その間いろいろな動きがあってしまった。  同時に、あのときにお話としてあった連結の税、これも実は何となくそのまま延び延びになってしまった等々いろいろあるわけでありますけれども、いずれにしても、郵政省としてもこれからさらなるネット社会の構築に向けて、この法案が可決をされましたならこれにのっとって粛々とやっていただきたい、まだ交渉は、恐らく対話は続くのでしょうけれども、いたずらに妥協などして、それこそこの国のまさにITの世界に暗雲垂れ込めないように、是が非とも毅然とした態度でこれからも頑張っていただきたいと要望して、質問を終わらせていただきます。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、西田猛君。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 保守党の西田猛でございます。大臣、政務次官、また皆様方、御苦労さまでございます。  今回の電気通信事業法の改正につきまして私質問をさせていただこうと思っているのですけれども、この電気通信事業分野の大先輩であり専門家であられる、今質問された山口委員が本当に論点を整理されました。そして、私が準備していた論点、まさに山口委員が指摘されたところと全くそのとおりでございまして、あるいは大臣も政務次官もごらんになればわかりますように、私自身も、最後に、ではこれからはNTTの接続料も含めてNTTの料金体系はどのようにお考えですかということで締めくくろうと思ったところまで全く一緒でございまして、私は今、うん、やられてしまったなと思っているところでございます。  そこで、私が事前にお話を申し上げておりましたことから少し外れるかもしれませんので、もし外れましたらば、そこは若干お許しを賜りながら、御意見をお聞かせ願えればと思っております。  先ほど来議論がございましたが、日米規制緩和対話の中からいろいろな論点が出てきておりますけれども、今回のこの法改正で新たに導入されることとなる長期増分費用方式は、別にアメリカ合衆国ということに限らなくて、これだけの高度情報通信化社会、ネット社会でございます、世界じゅうのいわゆるグローバルスタンダードから見て、評価にたえ得るものだというふうにお考えなのかどうかというところをお聞かせいただけますでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 今回、私どもはこの法案を提出する前に、長期増分費用方式の基礎となるモデルの研究会を、専門家を集めまして、また事業者の方々も、NTTのみならず、ライバルの事業者も入れまして広く意見を聞きながらまとめてまいりました。  その過程におきまして、アメリカだとかイギリスの専門家の意見も聞いておりまして、このモデルにつきましては非常に高い評価を受けていると思います。それを受けての法案でございますので、決して、欧米先進国が既にやっているものと比較しましても遜色ないものと考えておる次第でございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 私もぜひそうであれかしと思っているところなんですけれども、この長期増分費用方式そのもののモデルはいいといたしまして、このことが話題になってから、私のところに、アメリカのみならず、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、その他各国の電気通信事業担当の大使とか公使とか参事官とかいろいろおいでになって、いろいろなお話をして帰られるわけでございます。いわゆるケースBであれば非常に自分たちは満足なんだけれども、今回ケースAになりそうだというところに、まだ若干の不満を表明しておられる向きもあります。  それで、今政府参考人の天野局長の方からお話がございましたが、事前にいわゆる長期増分費用モデル研究会をおやりになった、そして今回、法改正の中ではこういう算定方式を用いましょうという認可基準が示されることになるわけですね。それに従いますと、NTTが約款の認可申請をしてくる料金というのは、もうこの法文を入れ込んだら自動的に決まるという仕組みになっているのでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 法律そのものは、事業者間接続料の原価の算定方式に長期増分費用方式という考え方を入れ込む根拠規定を置くだけの規定になっております。具体的な算定の方法につきましては郵政省令で定めることを予定しておりまして、その省令を適用いたしますと具体的に計算されて出てくるような仕組みになるわけでございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 したがって、その省令を具体的に適用すれば、今回いわゆるところのケースAになるのだということで、NTTの業者間接続料の申請が上がってくるのだと思うのですね。  そういたしますと、やはりどうしても押さえておかなければいけない論点としては、今回の法改正あるいは省令で定められた基準に従って最終的にこういう接続料体系を申請するというアウトカムも出てくる。では、その間の、これも先ほど来論点になっていますけれども、NTTの経営内容はどうなんでしょうか。このLRICを導入したときにNTTの経営状況はどうである、したがってこういう結果にしかなりません、ここのところの間がしっかりと国民経済上説明をされていかれるべきなんだと思うのですね。  ここのところについて、まだ諸外国のところは十分な満足を得ていないような印象を私は受けたんです。いろいろなところから書簡も受けて、私は、一々うんうんと言っているわけじゃなくて、いや、そんなことはない、我々も頑張っているんだというお答えをしていますけれども、けんか別れになってはいけないので、対話でございますから、やはりじゅんじゅんと説得をしていかなければならない。  相手さんいわく、例えばケースBの料金にしたときに、エンドユーザーの料金を引き上げなければならないというけれども納得できないというお話があります。それから、ユニバーサルサービスが維持できなくなるかもしれない、これは今申し上げたことの系かもしれませんけれども、これも納得できないというふうな話があるのです。このあたりについて、ちょっと敷衍してお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 確かに、NTTの経営内容を分析しまして、それで、具体的な長期増分方式の導入方法を決めるに当たりましては、相当十分な経営情報を示さないと判断がしにくい部分があろうかと思います。  私どもは、当然、行政上の立場から一定の資料は報告を求めたりあるいは要求もすることができるのでありまして、行政としてはかなりの判断をしてまいりました。しかし、それを一般国民の方々に御理解いただくようにするために、やはりNTTとしても積極的に情報を広く対外的に発表をしていく、公開していくということが必要だろうと思いますので、私どももそういう観点からNTTの積極的な情報提供を期待しているところでございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 それで結構なんですけれども、ここで少しまだ時間もあるのでお話ししたいのは、だから、ケースBをとったらどうしてもエンドユーザーの料金を引き上げなければいけないということになるという話ですね。そこが、監督官庁である郵政省にお聞きするのがいいのかどうかわかりませんけれども、そこらあたりはどうなんでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 ケースBと申しますのは、これはケースAと違いまして、接続料を回収する対象に、ネットワークの中のいわゆる固定的な部分、典型的なものが饋線点RTと言われているものでございますが、これを除いて計算しようというものであります。したがいまして、その部分につきましては除かれますので、接続料は大幅に安くなることが期待されます。  しかしながら、除かれた饋線点RTコスト部分はどのように回収するのかといいますと、これは最終的には国民の利用者料金でもって回収するしかないわけでありまして、これは、NTTから出されている資料を分析しますと、やはり相当の基本料の値上げにつながらざるを得ないというふうに私どもも判断しているところでございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 そういうことを、やはりじゅんじゅんと向こうにも説得をしていかなければいけないんだなというふうに思うのですね。  それと同時に、よく諸外国から言われているのは、ケースBといいますけれども、それぐらい接続料を下げたらば、今度は接続のボリュームがふえて、むしろNTTにとっては全体的な接続料の収入がふえるし、いいことなんですよというふうなお話もあるようですけれども、そのように、確かに需要と供給ですから下げればふえるという話なんでしょうが、ただ、NCCの数も限られていますし、そんなに爆発的にボリュームがふえるものでもないという説得はできるのでしょうか。

天野定功郵政省電気通信局長

○天野政府参考人 接続料を新しい方式で引き下げた場合に、どの程度接続呼の数がふえるかというのを予測するわけでありますけれども、私ども、NTTの方から出された資料等では、大体九%ぐらいの伸びになるであろうというふうに見ておりまして、この程度の量であれば収支については十分好ましい結果をもたらさないということで、厳しい状況だと見ております。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 もちろん行政当局とされても、それからNTTとされても、そういうふうなお話は、じゅんじゅんといろいろな場で対話の相手に対してしておられると思いますけれども、ぜひいろいろな対話を継続して、納得をしていただくことがやはり必要なんだと思います。冒頭お尋ねしたように、今回の法改正で、あるいは省令の中に書き込まれるモデル算定方式で、国際的な評価にもたえ得るものであるというふうに我々もぜひ考えたいですから、そのことで将来を見越した話にしていただきたいなというふうに思うのです。  そこで、これは大臣にお聞きしたいと思うのですが、そんな中で、先ほど申し上げましたように、基準はつくりました、結果も出ます、そうすると、NTTの財務状況なり経営全体的な状況なりの透明性の確保ということが急務になってくるのだと思います。そのあたりをぜひ、電気通信行政の責任者とされて、これからNTTに対しても、NTTも民間会社ですけれども、しかしながら、資料をいただきましたらば、まだやはり持ち株会社の株式の半数以上を政府が保有しておるわけでございますから、その意味で、NTTに対してどのような姿勢で臨んでいくのか、大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 長期増分費用方式の具体的導入に当たりましては、東西のNTTの経営状況にも配慮をしつつ、行政として判断することとなるわけでございます。このことは本当に繰り返し繰り返しアメリカ側にも説明をさせていただいてまいりましたし、そういう意味では、これからも私たちは対話はしなければならないだろうというふうに思っておりますが、現状におきましては、この四年間、二二・五%という思いに立ちながら、この国会での御審議をいただいているわけでございます。  したがって、このような経営状況に係る情報につきましても、やはりもっともっとNTTも、国民や関係者の理解を十分得ることの努力も必要だというふうに思います。私たちも、そういう意味でも可能な限り情報を開示して、なぜこういうことになると厳しいんだとかいうようなこともはっきり、NTTも沈黙することがあってはならないという思いがいたしますので、可能な限り情報開示を行うことを私たちは期待しながら、そして日本の情報社会の、二十一世紀はまさに基幹産業のNTTにすがるところも大きいわけでございますから、その辺も踏まえると、我々も一層の努力をしなければならない、このように思っているところでございます。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 ありがとうございました。  それから、最後になりますけれども、NTTの業者接続料金だけじゃなくして、NTTの通話料金も含めまして、いろいろな意味での今後のNTTの各種料金体系のあり方、それはとりもなおさず、二十一世紀のネット社会、それからEコマースというものが非常に大きくなってくるでありましょうし、そういうものに多大な影響を与えるところでございます。今まで各種論点が出ているところだとは思いますけれども、再度大臣の方から、今後のNTTの各種料金体系のあり方について、できれば消費者のニーズと利便を考えて、より低廉であればいい、しかしながら会社としての経営状況もあるというようなことも踏まえて、お考えをお聞かせ願えますでしょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 まさに先ほど来申し上げておりますように、低廉な料金が何よりも大切でございますし、そのためには、NTTの経営努力も含めまして、情報開示も含めて、また三カ年計画というようなことも発表されておりますけれども、そういうまた行く末も踏まえて、そしてまた、四年間の事業者間の接続料の成果等々も踏まえながら、これからもいろいろな意味で低廉化施策は私たちもやっていかなければなりません。そこには技術革新もあわせて、車の両輪のようにやりながら、その辺も私たちの政策推進の形でやらなければならないという思いを持っております。  またいろいろ御指導いただければと思います。

西田猛保守党

○西田(猛)委員 我が国が二十一世紀に向けて経済的な規制をいろいろと緩和をしていかなければいけない、その中でいろいろな規制緩和推進要綱なども政府で策定しております。  がしかし、その中でもこの分野の規制緩和というのは非常に大きなものでありますし、今回の法改正は、みんなが満足するものではないかもしれません、全世界的に見れば。しかし、やはり一歩であることには変わりありませんので、我々としては大変勇気のある決断であるということを最後に申し上げて、今後とも今大臣がお話しになられたことを踏まえて郵政行政、電気通信行政が進んでいくことを願いながら、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次回は、明二十日木曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十分散会

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