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147回国会衆議院2000/03/16

逓信委員会 第5号

発言数
213
登壇者
28
会派数
6
開催日
2000/03/16

会議録

前田武志民主党

○前田委員長 これより会議を開きます。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、審査に入ります。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件審査のため、本日、参考人として日本放送協会の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 まず、趣旨の説明を聴取いたします。八代郵政大臣。     —————————————  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 ただいま議題とされました日本放送協会平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして、御説明を申し上げます。  この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、郵政大臣の意見を付して国会に提出するものでございます。  まず、収支予算につきまして、その概略を申し上げます。  一般勘定事業収支につきましては、事業収入は六千五百五十八億円、事業支出は六千三百六十三億円となっており、事業収支差金百九十五億円は、全額を建設積立資産繰り入れ及び債務償還に使用することといたしております。  一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出とも一千三十五億円となっておりまして、放送設備の整備など建設費に七百九十八億円を計上いたしております。  次に、事業計画につきましては、改めて公共放送の使命と責任を自覚し、視聴者の要望に積極的にこたえつつ、公正な報道と多様で質の高い放送番組の提供に努めるとともに、高画質かつ多機能である衛星デジタル放送の発展に全力で取り組むこととしております。  あわせて、業務全般にわたる改革とその実行を一層推進し、効率的な業務運営を徹底するとともに、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努め、視聴者の理解と信頼を深めつつ、創造性と活力にあふれた公共放送を実現していくこととしております。  最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。  郵政大臣の意見といたしましては、これらの収支予算等につきまして、適当なものと認めた上で、協会は、公共放送の使命にかんがみ、我が国の放送の発展に資するよう、その役割を積極的に果たしていくべきであり、また、事業計画等の実施に当たり、特に配意すべき事項を付しております。  具体的には、受信契約の締結等の促進、衛星デジタルテレビジョン放送の普及の推進、地上放送のデジタル化の速やかな実現に向けての取り組み、中波放送の受信障害解消に向けた取り組み、映像国際放送など海外への情報発信の推進等の八項目でございます。  以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどお願いを申し上げます。  ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、補足説明を聴取いたします。日本放送協会会長海老沢勝二君。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。  平成十二年度の事業運営に当たりましては、公正な報道と多様で質の高い放送番組の提供に努めるとともに、平成十二年十二月に衛星デジタル放送を開始し、その発展に全力で取り組むこととし、視聴者の要望にこたえ、公共放送としての役割を着実に果たしてまいります。  あわせて、協会の主たる経営財源が視聴者の負担する受信料であることを深く認識し、業務全般にわたる改革とその実行を一層推進し、効率的な業務運営を徹底するとともに、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努め、視聴者の理解と信頼を深めつつ、創造性と活力にあふれた公共放送を実現してまいります。  平成十二年度の主な事業計画につきまして、御説明申し上げます。  まず、建設計画につきましては、緊急報道体制強化のための設備の整備を行うとともに、衛星デジタル放送開始のための設備やハイビジョン放送設備の整備及び放送会館の整備などを実施いたします。  次に、事業運営計画について申し上げます。  国内放送におきましては、多様な視聴者の要望にこたえ、番組の充実を図り、信頼感のある公正で的確なニュース・情報番組及び人々の共感を呼ぶ豊かで潤いのある番組の提供に努めるとともに、地域に密着した放送サービスや字幕放送の充実を行ってまいります。  国際放送におきましては、国際間の相互理解と国際交流に貢献するとともに、海外の日本人に多様な情報を的確に伝えるため、テレビジョン国際放送及びラジオ国際放送の充実を行ってまいります。  契約収納業務につきましては、受信料負担の公平を期するため、受信料制度に対する理解促進を図るとともに、効果的、効率的な営業活動を行い、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めてまいります。  調査研究につきましては、新しい放送技術の研究開発を行うとともに、放送番組の向上に寄与する調査研究を積極的に推進してその成果を放送に生かし、また、広く一般に公開することといたします。  以上の事業計画の実施に当たりましては、経営全般にわたり業務の見直しを一層徹底し、要員については、年度内百九十五人の純減を行い、総員一万二千四百六十一人とし、給与につきましては、適正な水準を維持してまいります。  これらの事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定において、事業収支で収入総額六千五百五十八億六千万円を計上し、このうち、受信料については、六千三百十三億二千万円を予定しております。これは契約総数において四十七万件、衛星契約において七十万件の年度内の増加を見込んだものであります。  これに対し、支出は、国内放送費など、総額六千三百六十三億円を計上しております。  事業収支差金百九十五億五千万円につきましては、九十五億九千万円を債務償還に使用し、九十九億五千万円を建設積立資産に繰り入れることにしております。  次に、資本収支につきましては、支出において、建設費七百九十八億円、出資十五億九千万円、長期借入金の返還などに二百二十一億一千万円、総額一千三十五億円を計上し、収入には、これらに必要な財源として、事業収支差金、減価償却資金及び放送債券など、総額一千三十五億円を計上しております。  なお、受託業務等勘定におきましては、収入六億五千万円、支出五億六千万円を計上しております。  最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。  以上、日本放送協会の平成十二年度収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、一層効率的な業務運営を徹底し、協会に課せられた責務の遂行に努める所存でございます。  委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いし、あわせて何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浅野勝人君。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 海老沢会長、御苦労さまでございます。  早速質問に入ります。  銀行と証券会社、生保と損保が相互に乗り入れるビッグバンの時代を迎えて、放送と通信がそのらち外にあるはずはありません。デジタル化とインターネットの爆発的な普及によって放送と通信の垣根がはっきりしなくなって、この世界にも構造的な変化が起きてきています。こうした通信と放送の融合は利用者のニーズにも合っていますので、この時代の流れは、もはやだれにもとめることはできません。  そこで、NHKに確認しておきますが、インターネット端末のパソコンやiモードと呼ばれているインターネットと接続ができる携帯電話にNHKが放送を流すことは技術的にできますか、できませんか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 浅野委員御承知のように、メディアビッグバンと言われている時代に今大きく世の中が変貌しております。そういう中で、技術革新は本当に数カ月単位で進んでおります。そういう中で、情報端末がいろいろな形で世の中に出てきております。これに向かって、我々もいろいろ今研究開発に取り組んでおります。  そういう中で、御承知のように、通信・放送の融合時代に入りましたものですから、近い将来はこれが可能になるだろうと見ております。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 近い将来とはいつごろですか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今、御承知のように、来年の春にはIMT二〇〇〇という携帯電話、これにはテレビが映る、あるいは撮ったビデオを送れるというような状態にもなりますし、また、プレイステーション2が爆発的に売れておりますけれども、これも、インターネットと接続しますと放送も見られるようになるというような時代であります。この数年の間にはそれが一層進んでくるだろうと思っております。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 技術的には可能だということがわかりました。  郵政省に伺います。  今のままの放送法の枠組みで、NHKが新しいメディア、例えばインターネット端末やiモードに放送を流すことが許されますか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 浅野議員にお答えをいたしたいと思います。  御承知のとおり、NHKというものは、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるよう豊かで、かつ、よい放送番組による国内放送を行うことなどを目的として設立された特殊法人でございます。  このような特別の目的を達成するための業務として、放送法の第九条でございますが、NHKの業務範囲というものは既に決まっております。また、同法の第三十九条の規定により、これら業務以外に、例えば受信料の収入を支出することはできないこととなっております。  したがいまして、現行法では、業務としてNHKがインターネット等で情報を配信することを九条の業務と解釈することは困難でございます。  しかし、現在NHKは経営情報とかあるいは放送番組等をホームページに掲載しておりますが、これは広報の一環と理解しております。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 同じことを民間放送がすることについては、イエスですか、ノーですか。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 一般放送事業者、すなわち先生の、民放ということになりますが、これは、パソコンや携帯電話のiモードの利用者向けに、そのリクエストに応じ情報を配信することは、制度的な制約というものはございません。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 民間放送にできて公共放送ができないということになると、いささかやっかいになる。  例えば、国の内外で大きな災害や事故が起きた場合、既に二人に一人が持っている、五千六百万台と言われている携帯電話に、やはり情報、ニュースを刻々と提供していくのが公共放送の役目のはずであります。それをしてはならない、あるいはそれに大きな制約があるということになってくると、NHKが公共放送としての役割を十分果たしていけるかどうかということについて、私は疑念を感じます。  海老沢会長、どうお感じですか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 御承知のように、私ども放送を開始して七十五年になりますけれども、放送は技術の進展とともに発達してまいりました。  そういう面で、私ども今、地上波、衛星波、それからCATV等あらゆる伝送手段を通じて国民にサービスをしているわけでありますけれども、これから通信・放送融合時代になりますれば、携帯端末なり、いろいろなツール、いわゆる道具が出てくると思います。そういう面で、私ども、公共放送の使命を達成するためには、あらゆるツールを活用し、そしてどういう時代になっても十分情報が行き渡るように、つまり情報に格差がないように伝えていくのが我々公共放送の使命だろうと思っております。  そういう面で、これからの技術開発に従って、我々もそれを十分活用できるような環境をつくっていかなきゃならぬだろうと思っております。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 利用者の側からも、公共放送としてのNHKは、次々に生まれる新しいメディアに対応した形で人々が必要としている情報を送り届けることが求められています。  そういうことになりますと、そのための放送法の改正は避けて通れないのではないかと思いますが、郵政大臣の見解を伺っておきます。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 先ほどの私の説明で、NHKは経営情報や放送番組表等ということでございまして、番組ではありませんので、ちょっと御訂正だけさせていただきたいと思います。申しわけありません。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 浅野委員にお答え申し上げます。  浅野委員の御指摘のように、災害等のいろいろな場面を考えますと、もう少し柔軟な対応ができるように考えていかなければならないとは思うわけでございますが、負担金であります受信料を財源といたします、そしてまた広くあまねく国民に放送を受信していただく、そういうことを目的とした特殊法人としてのNHKの使命から考えますと、現状におきましては、仮にパソコンやiモードを使用してNHKの放送と同等の情報を受信料を支払うことなく無料で受信できるようになりますと、受信料を払っている受信者との間での費用負担の面で不均衡を生じるという状況が一つございます。  また、仮に、サービス提供先を特定いたしまして、実費を取って情報を提供する、そうしたらどうだ、こういうことも考えられるわけでありますが、このようにいたしますと、NHKが営利を目的として実費以上の料金を取りながらこのような事業を行うことは、これまた放送法第九条四項の規定に触れてくることになります。  そのようなことから、放送を目的に設立されました特殊法人であるNHKが御指摘のような情報提供サービスを行うことに関しては、以上のようなさまざまな点において今後多角的な観点から慎重に検討いたしまして、受信者の皆様の理解を得ていく、そういう努力がまだ必要だと思っております。また、将来的な課題として十分に検討させていただきたいと思っております。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 結構でございます。  今小坂総括御指摘のとおりの問題が一方にあることも十分承知をしておりまして、きょうのところは、そういうかなり本質的な問題に直面するという問題提起にとどめさせていただきます。  あわせて、NHKが従来の通信と放送の垣根を越えて新しいメディアと取り組んでいくことで、いたずらに肥大化していったり、民業を殊さら圧迫するというようなことはやはり避けなければなりませんし、これによって視聴者に過大な負担を生ずる、生じさせるということも許されることではないということを付言させていただきます。  まだ二分ぐらいあるようですから、かねてから、関東一円三千数百万人の人を一括してローカル放送として扱ってきていることに、技術的に困難だからといって、いささかひどいと思っております。栃木や群馬や茨城の人がいつも東京都内の、都心の情報を聞かされていて、それがローカル放送だというのは、いささかローカル放送とは言いがたいという感じがいたします。  二〇一〇年に地上波がデジタル放送に切りかえられるのをきっかけに、首都圏も他府県並みに県単位のローカル放送ができるようにする、目に見えてデジタル化のメリットがあるというのは私はとても大切なことだと思っておりますが、約束できますか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 現在、地上デジタル放送用周波数の選定作業をいたしておりまして、これは、民放、NHK、郵政省でやっておるわけでございます。  今浅野委員御指摘のように、関東一都六県、これを今までは一つのエリアと考えておりましたが、これからいよいよデジタル化になってまいりますと、ローカル放送の問題が浮上してくるわけでございます。この辺も、やはりチャンネルには限りがございますから、この三者でしっかりと検討しながら、それから今後の、一都六県合わせた区域を放送対象地域とした現在のデジタル化とは別にデジタル放送を行おうとする、そういう新しい時代にどうチャンネルをこの地域に振り分けるかということも踏まえ、あるいは民業も一方では考慮しなければなりませんので、これから我々の重要な検討作業だ、このように思っているところでございます。

浅野勝人自由民主党

○浅野委員 終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、遠藤利明君。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 おはようございます。自民党の遠藤利明です。  十二分しか時間がございませんので、早速質問に入らせていただきます。  地元の皆さん方から、字幕放送ができてよかった、大変そんな話を聞かされますし、特に聴覚障害者の皆さん方から、もっとやってほしい、そんな要望も聞かされております。  郵政省の行政の指針を見ますと、平成十九年度までに、朝七時から深夜の零時まで、可能な番組はすべて字幕化したい、こんな指針も出ておるようでありますが、海老沢会長、目標は達成できるのかどうか、まずお伺いをしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 結論的に申しますと、目標は達成できます。私ども、十二年度も前年度より三時間ほど総合テレビではふやして、四十一番組三十一時間ほどやることにしております。これからまた五年計画でさらに充実させようと思っております。  最終目標は平成十九年度でありますけれども、私ども、これより前倒して一、二年早く目標を達成するために今準備をしております。目標は達成できると自信を持っております。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 今大変力強く発言されたわけでありますが、いろいろな形で、技術的に大変な努力をされているということを聞いております。  ただ、私も、テープといいますか字幕を見るわけですけれども、残念ながらニュースはできないんですね、今までできなかったといいますか。やはり、準備ができないというのはこれはよくわかるんですが、特に障害者の皆さん方から、何とか生の放送、特にニュースを見たいといいますか聞きたいといいますか、そんな要望が強いわけであります。  何か、技術研究所で、音声自動認識装置ですか、今度開発をされて、今年度からニュースの字幕化をされるというふうな話もお伺いをしております。全体としての字幕放送をふやすということもそうですが、ニュースの字幕化を今後どのように具体化して進めていかれるのか、会長にお伺いをしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 ニュースの字幕につきましては、これまで放送技術研究所でいろいろ研究を重ねてまいりました。ようやく今、音声自動字幕装置も精度としては九五%程度まで来ております。  ただ、残念ながら、記者レポートあるいは中継となりますと、まだまだそこまで精度が高まっておりません。したがって、三月二十七日の夜七時のニュース、これは七時から七時三十五分の三十五分ニュースでありますけれども、アナウンサーが伝えるニュースにつきましては、すべて音声字幕装置を使って字幕化したいと思っております。  ただいま申し上げましたように、精度をもう少し高めませんと、中継とか記者レポートとかというのは非常にまだ言葉が練れておりませんので、その辺が残念でありますけれども、その辺をさらに研究を重ねて、将来はオール一〇〇%、ニュースの字幕化をするように努力をしている最中でございます。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 外国の話なんかを聞きますと、正確にといいますか、不確かということじゃないんですが、一字一句、若干違ったとしてもやってしまう、そういう国民性があるんだと思うんです。日本は一字一句正確じゃないと大変だという話もよく聞くんですが、ぜひそんな意味で、新しくこれからされるということでありますが、技術を進めて、何とかアナウンサーの発言、同時に、いろいろな形でのほかの具体的な一つ一つの動きをされる技術をもっともっと進めていただきたい。  それを待っていることももちろんそうですが、よく講演で、ワープロ等を使って要約筆記というのがありますね。要約筆記で大体理解をされる方がおられるわけでありますけれども、字幕スーパーの放送の中で、例えばそういう形で要約筆記を取り入れてこうする、そんな方法もあるのではないかと思いますが、加えてされる、そんなことはされませんでしょうか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 日本語の場合は、御承知のように、非常に、同じ発音でもいろいろな解釈、活字が出てきますし、そういう面で、英語のアルファベット二十六字とは違いまして、その辺が難しい点があります。そういう面で、要約ニュースといいますか、そういう装置も今我々もいろいろ勉強はしているところであります。  いずれにしても、あらゆることを今研究しておりますので、そういう自動認識装置とか要約的なものも含めて、総合的にやっていきたいと考えているところであります。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 今は、デジタル、デジタルと、こういうふうな時代の言葉のような形になっておるわけでありますが、昨日、BSデジタル放送の試験放送が始まった、そんなことがきょうの新聞等にも出ておりました。NHKの事業計画を見ておりましても、平成十二年度の大きな柱の一つなんだろうと思います。ようやく我が国も本格的なデジタル放送の時代に入るわけでありますが、例えば、具体的に、アダプターがこのぐらいだったらもっと普及するとか、いろいろあるんだろうと思います。  そこで、BSデジタル放送の普及のために、これからNHKとしてどんな施策を展開されるのか。総花になるかと思いますが、簡単に御説明をいただきたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 BSデジタル放送、十二月一日から私どもと民間放送七社、八社体制で十のチャンネルで放送すべく準備を急いでおります。きのう、その実験放送、第一歩を出しました。これをきっかけに、これから普及促進を本格的にしたいと思っております。  私ども、四月、来月の二十九日から五月七日、九日間、連休期間中に、私どもの放送センターで、民間放送の協力も得ながら、NHK、電機メーカーあるいは流通、販売の皆さんとも協力しながら、一大イベント、つまりBSデジタルフェアというものをやってPRしていきたいと思っております。この期間中でも十万から二十万の方に見てもらうということで今準備を進めております。  これを第一弾としまして、七月の二十一日から二十三日まで沖縄サミットがありますので、この期間を中心に、また七月からさらに新たな実験放送をしたいと思っております。それと同時に、九月十五日からシドニー・オリンピックがありますので、この期間を中心に、九月から十一月末まで、いろいろな催し物をしていきたい。つまり、ホップ・ステップ・ジャンプという三段跳びで普及促進を図って、一千日で一千万世帯まで普及させるように、NHK、民間放送あるいはメーカー、流通業者、郵政省、この四者でいわゆる普及促進の連絡会議をつくっておりますので、これを中心に一層普及に努力していきたいと思っておるところであります。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 オリンピックも当然実施されるわけですか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 オリンピックもBSデジタルで、いわゆるBS3Nという予備衛星を使って、デジタルで放送することにしております。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 まさに多チャンネル時代に突入するわけでありますけれども、十二月から放送する中で、今の一般の放送と、それからBSデジタル放送の中で、データ放送が始まるというふうなことも聞いております。天気予報がされるとか、いろいろ話を漏れ伝え聞くわけでありますが、特に災害時にいろいろな形で情報提供するという意味では大変大きな効果もあるのではないかと思うんです。ただ、まだ漠然と、どんな放送をされるのかなかなか伝わってこないわけでありますが、このデータ放送、具体的にどんな情報を提供されようとしていらっしゃるのか、考えとしてまだ固まっていないのかもわかりませんが、もしあるとすれば、お願いいたします。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 デジタル放送のメリットは、ハイビジョンとデータ放送を我々は車の両輪として、これを活用していきたいと思っておるところでございます。  特にデータ放送、これからいろいろまだやり方を工夫しなきゃならぬと思いますけれども、当面はまず、いつでもだれでも簡単にニュースが見られるようにということで、まずニュースをいつでも呼び出して見られるような装置をつくると同時に、また天気予報も、自分が今住んでいるところがきょうはどういう天気なのか、いわゆる郵便番号を入れますと自分の地域を見られる、あるいはまたほかの地域も見られるわけですけれども、そういうきめ細かい天気予報、あるいは地震・津波情報というのはいつでも、あれば直ちに呼び出して見られるというようなことで、やはり公共放送としてふさわしい、そういう気象、災害あるいはニュースを中心に、あるいは番組の紹介とか案内とかを今考えております。  将来は、ホームサーバーとかいろいろできますと、またいろいろなやり方ができると思いますが、当面は、そういう国民の生活に役立つ、また豊かにするようなものを中心に今考えておるところであります。

遠藤利明自由民主党

○遠藤(利)委員 時間がありませんので、最後に、先ほど浅野委員から、通信と放送の融合の話がありました。当然、ますます垣根が低くなって、いずれ一体化していくんだろう、どちらから攻めてくるかは別ですけれども。  そうすると、何か今、二月四日から「ワールドラジオ日本」で、インターネットを使って世界に発信をされているというふうな話も聞いております。放送法という難しい壁があるいはあるのかもしれませんが、民業圧迫はしていないとしても、いずれ一体になるというふうな形の中で、どういうふうに放送と通信をNHKという枠の中でやっていかれるのか。むしろもうそんなにちゅうちょする時間はないんだろうと思いますので、ぜひ御検討いただいて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、佐藤剛男君。

佐藤剛男自由民主党

○佐藤(剛)委員 佐藤剛男でございます。  きょうは二点についてお話をお聞きいたしたいと思います。  一つは、スタートしまして、非常に好評であると承っておりますみんなの体操でございます。  思い出しますと、私が郵政政務次官の折でしたが、海老沢会長と懇親の場がありまして、そのときに、日本の人口も、二〇〇〇年の一月になりますと五十歳以上の人が四八%を占める、約半分を占める、そして長寿社会になって、車いすの人もいる、それから障害の方々もいる、しかしこの方々の適切な体操が、これまでNHKが郵政と組んでやってきましたラジオ体操に加えて、第三の体操とでもいいますか、これは名前が、みんなに募集して、みんなの体操ということになってスタートされた。非常に早い機会に、また非常に迅速なる指導力で海老沢会長おまとめになられて、非常に好評を博しておるということで、非常に私としましてもうれしい限りでございます。  特にお年寄りの方々とか障害者の方々というのは、跳んだりはねたり、今、ラジオ体操をやるというのは非常に無理な部分というのがあるわけでございまして、そういう面で、その後、みんなの体操が出てからいい反応があると聞いておるんですが、それがどのような状況になっておるかということを、いろいろNHKに問い合わせもあり、反響があるという面からまずお聞きいたしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 みんなの体操は、今佐藤先生が述べられましたように、ちょうど佐藤先生が政務次官の当時に、いろいろ話し合って実現したわけであります。そういう面では、私ども、このみんなの体操をさらに普及すべく今努力している最中でございます。  去年の十月からみんなの体操が始まったわけでありますけれども、この半年足らずの間に、各方面から非常に、今の時代にはふさわしい体操だということで好評をいただいております。そういう面で、全国各地から、指導者をよこしてほしいというような要望もありますので、私どものラジオ体操の講師あるいはアシスタントを全国各地に派遣しております。  これまでの状況を見ますと、三万人の方に直接指導をしているというふうに聞いておりますし、もちろん、郵政省簡易保険局も、ビデオをつくったりあるいはパンフレットを特定郵便局などを通じて配付したり、努めておりますけれども、私どもの方も、カセットなりCDなりあるいはビデオで今各地にそれを配付している最中でございます。それと同時にまた、これはテレビを通じても放送しておりますし、また、十二年度の新しい番組改定においてはさらにみんなの体操の時間をふやしていきたいと思っております。  いずれにしても、これまでの、昭和三年からやっておりますラジオ体操、非常にテンポが速いものですが、みんなの体操は、高齢者の方あるいは体の不自由な方も車いすなりあるいは家庭でもできますので、そういう面ではお年寄りから子供まで、本当にみんながゆっくりできる、そういう面で非常に喜ばれているということであります。ありがとうございました。

佐藤剛男自由民主党

○佐藤(剛)委員 私は、これは一つのアイデアなんですが、みんなの体操普及士みたいな、全国に、若い人もまた老人クラブの方々も、年代問わず、そういうNHKの普及士、郵政大臣普及士でもいいんですが、そういう形の面で普及運動をやられる。私は、NHKが、これまでの一つの文化ですよね、このラジオ体操というのは。そこまで定着させた意味をもって、何かこの機会に推進策をお考えになられたらいかがかな。士ですね、普及士みたいな、やることによって、みんながそれぞれ生きがいを感じ、普及をさせるという意味を考えているんですが、そこら辺、会長どのようにお考えでございましょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 佐藤委員、政務次官のときにこれのきっかけをつくっていただいて、ありがとうございます。  私も、昨年十月から大臣になりましたので、この発表会にも行きました。まさに車いすからも気楽にできるみんなの体操でございまして、インストラクターのようなものを養成するということも私たちも積極的に今展開しておりまして、例えば全日本車いすバスケットボールの選手たちが、まずこのインストラクターとしての何か免許のようなものを与えて、広く障害者に広報していこうということを既にお願いをしてございます。  これは簡保推進運動の一環でもございますから、全国の高齢者の施設等々には、丹羽雄哉厚生大臣にお願いをして、全国の社会福祉協議会を通じまして、特別養護老人ホーム、こういうところにもビデオテープは満遍なく配付させていただきまして、元気印の高齢化時代を迎えてほしい、障害者も頑張ってほしい、そしてそれにはまず体力づくりだよということで、みんなの体操は大変健康に貢献しておりますので、今おっしゃった士制度、こういうものも視野に入れながら普及に努めていきたいと思っております。

佐藤剛男自由民主党

○佐藤(剛)委員 うれしいお話を聞かせていただきました。ぜひ、卓越したすばらしい八代大臣のもとで御推進方をお願い申し上げておきます。  それから次には、私は、NHKというのは公共性を持っている、この公共性というものを、今の日本人が、また日本が置かれている雰囲気で活用できないか。元気元気という言葉が多いですが、元気のある経済、あるいは元気のある中小企業政策とかいろいろありますが、そういう意味におきましては、テレビ番組を通じまして、活力ある、元気が出るテレビの編成、これをひとつやっていただけないか。  といいますのは、既にNHKがその試みをやられておるということを聞いて、私は非常にうれしい限りでございます。例えば、バルチック艦隊を撃破せよとかいうような状況のタイトルなどもあるわけでありますが、私は、今日本人が、何となく精神的に閉塞感を持って、また不況が重なっている、それから中高年者のリストラがある、そういう中で何か、ブレークスルーといいますか、あけ口を見つけておるというのが現状ではないのかな。かつてハーバード大学のボーゲル教授が、日本人は世界一だ、ジャパン・アズ・ナンバーワンだというようなことを言っていたのですが、何か隔世の感がして、非常にそこら辺が私心配であります。  しかし、日本の歴史をひもときますと、日本人ほど大胆に発想しまして、そしてすばらしい行動力によって、瞬間瞬間、世界の歴史あるいは世界に対して刺激を与えてきた民族はないんですね。これは、私は、誇りとする歴史的な事象であります。そして、NHKは歴史的な番組について、歴史物について大変なる蓄積をお持ちでございます。  ですから、日本人を奮い立たせるようなそういう言葉、そういう瞬間、そういうものを掘り下げて、宝の山を掘り下げて、そしていろいろな番組を、ちょうど夜の八時とか九時とか十時とか、非常にいい時期に、女性の人たちに対しましても、あるいは悩みを持っている人たちにもそういう番組を提供していただきたい。そこら辺についてもう既に海老沢会長のもとでいろいろな企画が練られておると承っておりますが、その点についてお話を聞かせていただけたら幸いでございます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私ども、公共放送として、日本のすぐれた文化を守り、そしてまたその土台の上に新しい文化を育てていこうということも大きな使命の一つであります。  そういう中で、これから二十一世紀を迎えるに当たって、日本人がこれまでどのような考えで行動してきたのか、もう一度そういうものを振り返り、そしてまた、若い青少年たちがそれを見てさらに新しいものに挑戦するような番組を一本でも多くつくっていこうということで、平成十二年度もいろいろ番組の編成をいたしました。  そういう中で、夜九時台の中で、「プロジェクトX 挑戦者たち」というようなタイトルをつけました。これはちょっとわかりにくいタイトルでありますけれども、一つ例を挙げますと、不可能と言われた青函トンネルも日本人のすぐれた技術者あるいは職人さんがいろいろ苦労してこれを貫通させたというようなそういう人たちの活躍ぶり、あるいは富士山頂に台風を観測するためのレーダーをつけるとかそういう非常に高い技術力を持って活躍した人たちをひとつ取り上げてみようとか、あるいは「その時 歴史が動いた」ということで、その瞬間瞬間で活躍した人たちの人間ドラマといいますか、そういうことを取り上げる、あるいは人間ドキュメンタリーというようなことで、その人の歩んだ人生を振り返りながら、一種の日本人論といいますか、日本人の物の考え方、そういうものをひとつ番組でつくっていこう、そういうことで、いろいろいい時間帯に考えております。  それと同時に、今、青少年の健全育成の問題が言われている中でありますので、子供たちが元気になるようなドラマなりいろいろな番組を一本でも多くつくろうということで、そういう方に今力を注いでいるということであります。  いずれにしても、先生がおっしゃる活力ある日本、元気が出る日本ということで、我々も常日ごろからそういう方向でいろいろ研究、勉強している最中でございます。

佐藤剛男自由民主党

○佐藤(剛)委員 ありがとうございました。  非常に明快にして、そして海老沢イズムがはっきりと出ている御回答を賜りました。どうかNHKが、公共的性格、これが重要でございますから、日本人を今こそ奮い起こす、そういう番組をどんどんつくっていただきたいと思います。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 今村雅弘君。

今村雅弘自由民主党

○今村委員 おはようございます。自民党の今村でございます。  海老沢会長、御苦労さまでございます。  早速でございますが、時間が大分詰まっているようでございますので、質問に入らせていただきます。  先般、新聞報道によりますと、NHKがいわゆる出資会社による国際衛星回線のリセール事業を開始するというようなことを拝見したわけでございます。経費節減効果をねらってということが一番のようでございますが、昨今、通信と放送の垣根がなくなっていくとされているわけでございます。そういう意味で、貴重な資源であるこの回線の多角的な活用といったものにつきましては、メディア機能のさらなる充実を図る第一歩という意味でも、実は大いに注目もし、期待もしているわけであります。しかしながら、一方で、NHKがますます大きくなって肥大化するんじゃないかといった懸念を有する向きもあるようでございます。  この事業の概要と目的、そしてNHKとして、グループ全体も含めて、今後この事業もしくはこれに類した事業の展開をどのように進めていくつもりでおられるのか、肥大化懸念への対応も含めて所信をお伺いしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 NHKは、御承知のように、予算、決算あるいは業務報告につきまして、国民の代表である国会に提出し、審議を経て、予算を執行し、業務を展開しているわけであります。そういう面で、受信料制度で成り立っているNHKでございますので、我々が営利的な仕事なりあるいはいたずらな巨大化、肥大化にはなりようがありません。私もそうするつもりはありませんし、やはり、国民の理解と信頼がなければ成り立たない企業であります。  そういう中で、これを国民にできるだけ負担をさせないように効率的な事業を展開するためにはどうするかということで、私、会長就任以来、改革と実行、公開と参加という二つの経営理念を掲げて、今、業務を遂行しております。  そうした中で、今、国際放送を世界、全国に向けて発信しております。そういう中で、デジタル技術が急速に進歩し、今、アメリカの国際回線業者から三つのトランスポンダー、中継器を借りて二十四時間放送しております。今十二億でそれを借りておりますけれども、デジタル技術によって二割程度余るということがわかりました。  そういう面で、その余った二割、およそ二億円程度を少し経費節減を図ろう、そのためには、NHKがそういう事業をできませんので、関連事業でありますNHK情報ネットワークに我々の業務を肩がわりしてもらうといいますか、近々、郵政大臣に対して特別第二種電気通信事業の登録をしなければできませんので、そういうことを今お願いして、いわゆる第三者に余った回線を使用してもらう、それによって二割の節減を図ろうというのが目的であります。  これは、国際回線はもうNHKの単独のものでありまして、これによってほかの回線業者の仕事を横取りするとかということではありませんし、また、NHK自身が、この放送・通信の融合時代にあってNTTとかKDDのような通信事業に我々が乗り出すかどうか、私もいろいろ検討しましたけれども、これはもう無理なことでありまして、そういうのは不可能でありますので、そういういわゆるハードの通信事業に乗り出すことは今考えておりません。ただ、できるだけ効率的に仕事をするための経費の節減を図る、その一つとしてこういう案を編み出したということであります。  いずれにしても、関連事業の方も公共放送の一翼を担うものでありますから、節度を持って業務展開をするということで今指導しているところであります。

今村雅弘自由民主党

○今村委員 会長は、若干遠慮がちな回答といいますか、何となく余席利用、余ったところを使うといった感じで、余り積極性が見られないので、私としては若干がっかりした感じがしております。もっと、これはメディア機能の充実といった観点からは、遠慮しないで、関係の会社とかいろいろ活用する中で積極的に取り組んでいいのじゃないかなというふうに実は思っているわけでございます。  というのは、放送というのは、まさに読んで字のごとく、放つ送るですね、漢字で読むと。英語ではブロードキャスト、広く投げるということであって、全くこれは一方向的なものでございます。確かに、正確にいろいろな出来事を知らせる、あるいはドラマやスポーツ番組等で楽しませてくれる、こういったものももちろん結構でございます。  しかし、もう一方で、視聴者の皆さんは、やはり自分の知りたいこととかあるいは学びたいこととか教えてもらいたいこととか、そういった欲求を知りたいものでございまして、そういった視聴者のニーズにこたえていくということも、NHKというメディアの機能としてはこういったものを充実させることがもっと重要じゃないかなというふうにも実は思っているわけでございます。  選挙でも同じでございまして、ただお願いします、お願いしますだけじゃだめであって、たまには、やりましょうと、お願いしたりされたりということが必要なわけでございまして、余りよっしゃよっしゃなんて言っていると変なことにもなるわけでございますが、特にNHKの場合は受信料をいただいておられる、そういう意味では、視聴者は、受信料を納めている方は、ある意味では株主、NHKの株主ということも言えるのじゃないかなというふうに思っておるわけでございまして、そういった意味でも、NHKは民放以上にこういった視聴者の期待にこたえる責務があるというふうに思うわけでございます。  その点で、私も、従来からNHKに対しては、視聴者の方の番組参加をもっと拡大するとか、あるいは一般の人からのニュース提供がスムーズにいくような仕組みづくりにもっと力を入れてくれというふうに言ってきたわけでございます。  また、最近の報道、これも新聞等でちょっと拝見したような気がするのですが、川口にNHKのアーカイブスという施設を今度つくるということのようでございます。  これは、まさに私は時宜を得た試みじゃないかなというふうに思っておりまして、やはり、放映された番組をもう一度見たいとか、あるいは見たかった番組を見損なったとか、その場合に、もう一度見るにはどうすればいいんだ、そういったリクエストに対してなかなかこたえる仕組みがうまくできていないような気もいたしておりまして、そういう意味では、NHKのアーカイブス、映像等の資料館ということでございますが、これは百四十万もビデオテープ等資料を整備する、こういったものを公開していただいて、そしてまた、それを視聴者の方含めて国民の皆様が利用できるということになれば大変すばらしいことではないかと思うわけです。  この概要、それから特に利用の仕方、こういったものについてどのようにお考えであるのか、まずとりあえずその点を簡単にお伺いしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 先ほどの答弁、ちょっと補足させていただきます。  先ほどの国際回線のいわゆる第三者への提供の問題、これはそういう経費の節減ということが目的であって、いわゆるNHKがハードの通信業に乗り出すということではないと申し上げました。  ただ、先ほど浅野委員からも御指摘がありましたように、これから放送と通信が融合して、いわゆるインターネットなり携帯端末を使ったいろいろな道具、ツールが出てきます、それを我々公共放送として、あまねく、そして広く安くこれを提供するのが公共放送の使命でありますから、そういう新しい道具を使うことは我々はこれからも積極的にやっていかなければ、国民のニーズにこたえることはできないだろうと思っております。それについては、今村先生と意見は同じだと思います。ただ、それにはいろいろな段階もありますし、また法律の整備なり環境整備なり、いろいろこれからの動向を見きわめながら、段階的に、着実にやっていかなきゃならぬだろうと思っております。  いずれにしても、公共放送、国民の信頼のもとにやるわけでありますから、そういう面でいろいろなそういう新しいツール等も使ってやっていくということは、私は十分考えておるところであります。  それから、川口につくりますNHKアーカイブス、これには公開ライブラリーもつくりまして、視聴者がおいで願えればいつでも見られるようにいたします。ただ、それにも、著作権をクリアしなければいかぬとか、まだいろいろな問題があります。しかし、私どもは、できるだけオープンな形で対応していきたいと思います。  同時にまた、公共放送として、視聴者参加番組といいますか、視聴者の意見なり考えを番組に反映させていくことも我々の使命であります。  そういう面で、これからインターネットなりファクスなり電話なり、いろいろな機材を使って意見を募り、また質問に答える、そういう番組、今BS2でやっております「健康ほっとライン」だとか、あるいは「インターネット・ドキュメンタリー 地球法廷」とか、いろいろな番組を今やっておりますし、今後も、学校放送向けの「科学デジタル質問箱」とかいろいろなことを四月からやることにしております。  そういう面で、双方向時代、いろいろな機材を使っての視聴者参加番組をさらに積極的に推進してまいりたいと思っております。

今村雅弘自由民主党

○今村委員 とにかくこれからは、一方通行ではなくて、やはりNHKと視聴者がしっかり結ばれるということが非常に重要なことではないか。そういう意味では、ぜひ双方向性のメディアの整備といったことで、ハード、ソフト面につきまして今後とも努力をいただくようにお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。

前田武志民主党

○前田委員長 大石秀政君。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 自由民主党の大石秀政でございます。  教育テレビの二十四時間化という話がございますが、それについて、まずその意義といいますか、意図するところをお教えいただければ大変ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 NHKが教育テレビを始めて、去年で四十周年を迎えました。  教育テレビというチャンネルは、世界に先駆けて日本で導入されたチャンネルであります。そういう面で、これまで学校放送なりあるいは福祉番組あるいは教養番組等、いろいろな形でこのチャンネルを活用してきたわけであります。  そういう中で、今度二十四時間化に踏み切ったのは、いわゆる学校放送について私どもこれまでいろいろな番組の蓄積があります。そういうすぐれた番組を、もう一度学校の先生方にひとつ、ビデオなり、あるいはそれを見て活用してもらいたい。深夜帯でありますので、寝る時間でありますから、ビデオに撮ってもらうとか、そういう形でそれを利用してもらう。  あるいは、通信制の高校生がやはりかなり勉強しております。そういう面で私ども、今まで教育セミナーという形で、数学なり英語なりあるいは科学物とか、いろいろな番組を流しておりますが、これは一回きりでありますので、やはり深夜帯に教育セミナーを再度放送してそういう通信教育の生徒たちにも見てもらう、あるいはビデオを撮ってもらって勉強してもらう、そういう時間にしたいと思っております。  それと同時に、先ほどからありますように、NHKに蓄えておりますすぐれた番組をもう一度見たいという方がおりますので、そういう要望にこたえるために二十四時間体制にしたということであります。これを有効に活用してもらえれば幸いだと思っております。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 ありがとうございました。  今会長のお言葉の中にも、再放送ですとか改めて見るという言葉がございましたが、私はこの二十四時間放送化、教育テレビについてですが、非常に自然であって、心から賛意を表したいと思います。  それは、教育テレビの一番重要な点というのはまさに再放送ということにあるのではないかと思います。全体の話をいたしますと大変長くなりますので、子供といいますか、幼児番組のことを例にして少しお話をしたいのです。  幼児といいますか、小さい子供というのは、大人とは違いまして、大人はテレビ番組を見るときにそれまでの自分の人生の経験していたことなどを無意識のうちに前提として見ているわけです。しかしながら、幼児期の子供というのはそういったものがない状態でテレビを見ますので、テレビの画面から発せられるあらゆるものを吸収しようといたします。  大人なんかから見ますと、特にそういう番組を初めとして再放送が大変に多い、その上なぜ二十四時間化するのかという声もあるように聞いているのですけれども、一つの画面からあらゆることを吸収しようとする幼児期の子供というのは、一回ある番組を見ただけではすべてを理解することができないのです。それで、二回目を見たときに理解する部分が出てくる。その理解できたというときの喜びというものは非常に大切であって、再放送を見たがために理解できた、それは教育の原点ではないかと私は思います。  二回見ただけではまだすべて理解したわけではありませんので、その状態で、その後また三回目、四回目と見る機会があるんだよということを子供が確信をしているという、まあ安心感という言葉が適切かどうかわかりませんが、ゆとりといいますか、それは非常に教育上意義のあることでもありますし、大変に重要なことであると私は思います。ですから、再放送再放送といいますといろいろなとらえ方がありますけれども、教育テレビの再放送というのは、今少し例を申し上げましたが、教育という観点から見ますと非常に大切なことであろうと私は思います。  今申し上げたようなことを、幼児番組の制作とか放送のスケジュールとかを編成するときに、それに携わっておられるNHKの担当の方が本当にお考えになっているのかということを、ちょっと確認の意味で質問をしたいのです。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 御承知のように、繰り返し繰り返しやると非常に効果が上がるという先生の御指摘でありますけれども、そういう面もあります。また一方では、なぜNHKは再放送をやるのかというおしかりの声もあります。私どもはそういう面で、視聴者からのいろいろな要望といいますか、もっと再放送してほしいというものについてはできるだけ視聴者の要望にこたえております。  特に子供たちにつきましては、「おかあさんといっしょ」とか、いわゆる「母と子のテレビタイム」というようなタイトルで、朝と夕方、同じものを今流しております。二回目を流すことによって理解を深める、そういう効果も上がっております。そういう面でやはり質のいいもの、非常に要望が強いものについては再放送をする、そういう基本姿勢でやっております。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 どうもありがとうございました。  私、そろそろ五歳になろうかという娘がおりまして、最初は同じものを見るということは大人から見ると大変迂遠なことであったわけですけれども、そういったことを認識し始めてから、非常にそういうことは大切だということを改めて逆に教えられた感じがいたしております。  少し時間がありますので、ちょっと視聴率のことについてお伺いしたいと思います。  今、こういう時代になりまして、チャンネルもBS、CS、いろいろございます。放送時間も終日というような形になってまいりまして、当然世の中もいろいろと変わってきているわけでございます。  私は民放の放送姿勢というものを批判するつもりは全くないのですけれども、何となく、視聴率至上主義と言ってはなんですけれども、最近の報道を見ていると、ちょっと視聴率を気にしてセンセーショナルな方向に行っているのかなというふうに感じるようなこともございます。  そんな中にあって、NHKの存在というのは、私はある意味で非常に重要かと思います。  紅白の視聴率等もいろいろと取り上げられたりすることもありますが、例えば大相撲とか高校野球ですとか、あるいは今国会からクエスチョンタイムというのも始まりましたけれども、国会中継などはNHKしかできないといってはあれですけれども、非常にそういう重要なこともされているのです。  大ざっぱな感じでいいのですけれども、視聴率ということについてNHKのとらえ方といいますかお考えを素朴にお答えいただければ大変ありがたいと思うのですが、よろしくお願いします。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私ども、公共放送でありますので、報道、教育、教養、娯楽という四つの分野といいますか、これをバランスよく編成していくというのが基本であります。  そういう中で、紅白歌合戦なりあるいは大河ドラマなり、こういう娯楽番組といいますか、こういう点について、やはりできるだけ多くの方に見てもらいたい、楽しんでもらいたいというのが基本であります。  教育、教養というものについてはできるだけ多くの人に活用してもらいたいというのが我々の希望でありますけれども、これはやはりいろいろな時間の制約なり、あるいは年代層が一様でありませんけれども、そういう面で、この教育、報道、教養番組につきましては、我々は余り視聴率を気にしないで質のいいものを出していこうというのが基本であります。  そういう面で私ども、年二回、全国的に一週間にわたって調査いたします。視聴者が今何を望んでいるのか、どういうことに関心を持っておるのか、そういうことを参考にしながら番組を編成したりつくったりしております。  それから、毎日出ております、ビデオリサーチという調査会社がありますけれども、これは一つの傾向を見るということに私はとどめております。  そういう面で、視聴率に余りとらわれないで、問題はやはり内容といいますか、質を大事にしていきたいというのが基本的な考え方でございます。

大石秀政自由民主党

○大石(秀)委員 どうもありがとうございました。終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 佐藤勉君。

佐藤勉自由民主党

○佐藤(勉)委員 地上デジタル放送の検討状況についてお伺いをしたいと思います。  本日はこういう機会をいただきましてありがとうございます。自由民主党の佐藤勉でございます。  地上デジタル放送のチャンネルシミュレーションについて、郵政省は昨年の六月、全体状況を展望しながら、親局、大規模中継局、小規模中継局と段階的に検討すると発表したわけであります。当面、NHKでは、民放と共同で、ことし四月ごろを目途に、全国の親局用の周波数について共同認識を得るべく努力をされていると承知をしております。  きのうのニュースでも、海老沢会長が赤いボタンを押す姿を見させていただいて、着実に進んでいるのかなというふうな思いをさせていただいたわけでありますが、チャンネルシミュレーションを行うことは、さきに一度作業日程が延期されたことからわかるように、非常に難しい問題と私自身考えております。  現段階までの検討状況について、どこまで作業が進展をしているのか、お伺いをしたいと思いますし、また、四月までの取りまとめに対しまして、可能なものかどうか、見通しもあわせてお伺いをしたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 昨年九月に、NHK、民間放送事業者と郵政省の共同検討の場として、地上デジタル放送に関する共同検討委員会というものが設定されまして、デジタル放送のチャンネルや、デジタル放送の導入に先立って必要なアナログチャンネルの変更等の選定など、いろいろここには難しい作業が幾つかございます。  このような検討をもとにいたしまして、親局レベルのデジタル放送用のチャンネルにつきましては、ことしの四月ごろまでには関係者間で合意に達することを目標として今作業をいたしておりまして、なお、今の段階でのおくれは私どもはないと思っているのでございます。したがって、当初の目標どおり、四月にはこうしたことの作業がしっかり進んでいくように、私たちも督励しながら、このチャンネルの問題については解決を図っていきたい、このように思っているところです。

佐藤勉自由民主党

○佐藤(勉)委員 ありがとうございました。よろしくお願いを申し上げたいと思います。  関東や近畿以外の各県では、先ほど浅野先生からのお話にございましたように、NHKの各県ごとのローカル波をもって、地域に密着した生活感あふれる情報を発信し、それぞれの地域に活力を与えているというふうに思っております。私が住んでおります栃木でも、去年の四月にやっとローカル放送が開局をいたしまして、全国でびりから二番目ということで、先ほど浅野先生が言ったとおりなんだというふうなことだと思いますが、非常に好調な滑り出しをしております。  そこで、地上デジタル放送では、これまでの関東一円を一つのテレビ電波でカバーしてきたアナログ時代と違って、各県ごとのローカル放送を行うことも可能になっていると承知しております。NHKでは、関東での地上デジタル放送に当たって、各県ごとのローカルサービスを行う考えがあるのかお伺いをしたいと思いますし、また、各県ごとのサービスを行った場合、先ほども申し上げましたように、地域の民放に対する影響についてどんなふうにお考えを持っているのか、お伺いをしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 先生御承知のように、今関東は、大電力圏ということで、東京から関東一円に放送しております。そういう面で、ほかの県に比べて情報の格差を来している、もっと身近なニュース、情報をやるべきだというような声を我々受けております。  そういう面で、今度デジタル技術が導入されて、地上波もデジタルになれば、こういう機会に関東地方も各県ごとにそういう放送ができるような体制をつくることが、この情報格差をなくす意味からも、また、各県の視聴者、県民からのニーズにこたえる大きな節目の年だろうと私は見ております。私どもの方にも、関東地方知事会あるいは各県の議長会の方から、ぜひ各県ごとの地域放送を要望したいという要望書を受けております。そういう面で、こういう機会に踏み切るのがいいんじゃなかろうかと私は思っております。  ただ、今、NHK、民放、郵政省等の共同検討委員会で、周波数の確保、チャンネルプランをやっております。そういう中で、どれだけそういう周波数が確保できるのかどうか、まだ結論が出ておりません。私どもはその結論を待たなきゃなりませんが、私個人としては、できるだけこういう各県ごとの放送をデジタルの大きなメリットとしてやるべきだろうという考えでございます。  それができた場合の、各県にありますUHF局に対する影響はどうかということでありますけれども、御承知のように、今、関東を除いては、どこの県でも民放さんが三つなり五つのチャンネルで放送しております。公共放送のNHKと民間放送は、いわゆる放送法に基づいて、共存関係で、それぞれの特色を生かしながら、地域住民の生活の向上、福祉の向上に役に立っていると思っております。  そういう面で、関東でも、私どもと民間放送との共存体制はいい方向へ向かうだろう。お互いに切磋琢磨することによって、さらにきめ細かい情報が提供できるだろう。私は、地方各民放との関係をさらに強化しながら、お互いに情報を出していくことが地域住民へのサービスの向上につながるだろう、そう見ております。

佐藤勉自由民主党

○佐藤(勉)委員 ぜひともお願いを申し上げたいと思います。  特に、とちぎテレビといいまして、民放を立ち上げて、最初、いろいろな議論をしてきたわけであります。必要ないのではないだろうかという議論があったわけでありますが、実際行ってみれば、非常に皆さんから愛されるテレビといいますか、栃木の情報がダイレクトに入ってくるという意味では、非常に今好評な状況でございます。そのテレビ局を運営するに当たりましての経営状況というのはそう甘くはないような気がいたしまして、これからも大変な状況が続くのだと思います。ぜひともその辺のところは御協力をいただきながら、切磋琢磨をしていただきたいというお願いを申し上げたいと思います。  最後になりますけれども、デジタル時代においてもNHKが公共放送として発展していくためには、受信料の維持発展をさせていくことが必要であると考えております。最近になりますが、単身世帯やロックマンションと言われるような世帯がふえたために、受信者との面接をすることも困難になり、受信料の収納率を向上させることが大変困難な状況にあるというふうなことを伺っております。そこで、現在の業績をお伺いしたいと思います。  また、これは私の私見ではありますけれども、営業の業績を上げるために、極端な言い方かもしれませんけれども、特に若年層にNHKが受信料で本当に動いているのかということを知っている人がすべてなのかということを考えますと、非常に疑問に思われるところもあるのじゃないかと私は思います。そういう意味では、受信料制度の理解を求めていくことが非常に必要ではないかというふうに思います。そうした層への対策をどう考えているのか。  例えば、地域の若い人たち、最近はアルバイターなんという人たちがいっぱいいらっしゃいますし、そういう方とか主婦の方々に集金のアルバイトといいますか、そういう形で働いていただいて、制度の理解を深めていくということも一つの方法ではないかと考えておりますが、どんなふうな考え方を持っていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。

芳賀譲日本放送協会理事

○芳賀参考人 お答えいたします。  十一年度の営業活動につきましては、先生御指摘のとおり、財源を確保するということと受信料制度を維持するということに全力を挙げて取り組んでいるところでございます。  しかしながら、先生御指摘のとおりの、若い方々、単身世帯がふえている、あるいはロックマンションがふえている等々で、お会いすることが大変難しい状況が生まれております。それから、経済状況、こういうふうに不景気が長引いております。それからもう一方、デジタル前夜ということで、衛星放送につきましては買い控え等々が起きております。そういう中で、当初計画していた目標数値の実現は大変厳しい状況にあることは事実でございます。  それから、若い方々へもっと受信料制度の理解を進めるべきだ、そういうふうに私どもも考えておりまして、十二年度につきましては、全協会を挙げまして、公共放送・受信料キャンペーンを展開してまいります。  一、二、例を挙げますと、まず、理解促進に向けて経営広報番組をさらに充実してまいりますし、スポット等を利用しまして公共放送あるいは受信料制度の理解も進めてまいりたいと思います。それから、若い方々に読まれているというタウン誌あるいはテレビ情報誌を通じまして、ここにPRをしていくということも考えているところでございます。  それから、実際の受信料の契約収納業務に若い方々あるいは主婦の方々の力をおかりしてはどうだ、こういう御提起だと思いますが、既に、平成元年に衛星放送を始めましたときに、受信者の発見、把握につきましては、主婦の方々あるいは学生さん方の数多くの方々のお力をかりておりまして、これは現在も継続、強化をしているところでございます。それから、婦人会とか老人クラブ……

前田武志民主党

○前田委員長 参考人に申し上げますが、時間が超過しておりますので、簡明に。

芳賀譲日本放送協会理事

○芳賀参考人 はい。そういう団体の方の力もかりて、集金業務をやっているところでございます。  以上であります。

佐藤勉自由民主党

○佐藤(勉)委員 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、坂井隆憲君。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員 自民党の坂井隆憲でございます。  きょうは、NHKさんに、映像の保存、活用についての御質問をしたいと思いますが、まず最初に、私がなぜ映像の保存、活用の問題を言うのかということについてお話しいたしますので、郵政大臣におかれても、よくお聞きしておいていただきたいと思います。  実は、平成五年に、テレ朝で椿発言事件というのがありました。そのときに、私は逓信委員会の理事をしておりまして、終わった後に、八月に逓信委員会で旅行をしまして、私だけ単独で抜けて、英国の苦情処理委員会を一人で視察に行きました。  それで、日本でも苦情処理委員会をつくりたいということで再三申し上げて、当時の江川放送行政局長と話をしまして、これをつくってくれるということになりました。できたのはちょっと遅かったのですが、できました。  そのときに、テレ朝の問題で、テレ朝を委員会に呼びましたところ、マスコミは非常に横暴だとかなんか言った。しかし、それならばテレ朝の報道をビデオで出しなさいと言ったら、それは出せないと言っていた、ないと。ないといっても、それは保存義務が、当時二カ月だったか三カ月だったか忘れましたが、そういう感じだった。  そこで、私は、苦情処理委員会に絡んで、これは国民の客観的な理解を得るためには、そういう場合に、映像を見せて国民に判断してもらう、こういうものが一番いいんだ、だから、映像を保存しようということで、そのことも再三申し上げたのですが、平成六年だったですか、逓信委員会で横浜の素材ライブラリーの話をしまして、できましたけれども、素材じゃ不十分だということを言いました。その後、なかなか、実は進んでいるわけではありません。  そこで、私は国会図書館に話をしまして、国会図書館で納本制度調査会というのがありまして、ことし、実は、国会図書館は法律を出します。十月から施行しまして、これは電子出版物のことをやるのですが、国会図書館で、例えば映画の保存なんかも法律上は決まっているのです。ただ、附則で当分の間しなくていいとなっている。だから、いずれ、DVDとかこういうものが発達してきますと、映画とかなんかも含めて映像というのは保存していかないといけない。  それは、テレ朝けしからぬとかそういう問題だけじゃなくて、やはり国民に正しく判断をしてもらうためにしないといけないし、放送と人権等権利に関する委員会機構、いわゆるBRO、これができたときの、サンディエゴ事件報道なんかを見ていても、文章だけですから、やはりこれは不十分だというふうに思いました。これが第一点。  第二点に、私は橋本内閣のときに財政構造改革会議のメンバーで、当時、どういう構造改革をすればいいかと考えて、平成九年に私は本を出して、余り売れなかったのですが、これからは資産の活用だということを書いた。そこで、この数年間、私は、不動産の証券化等の資産の活用、いわゆるストックのフロー化という問題に取り組んできた。  ことし、大蔵委員会で、またSPC法の改正をする、宅建業法も改正します。しかし、これを逓信の通信の分野で考えますと、映像というソフトの資産、この活用が余りにもおくれているじゃないか。NHKは、できて以来もう五十年たつが、例えばそういうものの保存、活用というのはどうしているのか。これからは、二十一世紀、豊かな社会になってくると、資産をどう活用するかというのが日本の経済の活性化につながるし、そしてまた、二十一世紀の豊かな時代、文化の時代、そういうものについての一つのメルクマールになってくるはずだ。  そういう観点で、郵政省本省もですが、まずNHKに、NHKが現在保有している番組ソフトのいわゆる保存管理、テープの収録作業、そういうものをどういうところでやっているか、また、どういうように保存をしているのか、どういうところで保存しているのか、こういうところについてまずお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 番組の保存について、私どもも今真剣に取り組んでいるところであります。これは、国民の資産というような意味合いで大事にしたいと思っているところであります。  現在、平成十年度末で、全国で百四十九万七千本の映像ソフトを持っております。このうち、番組のタイトル数でいきますと、二十七万タイトルになります。それから、ニュースを項目別に見ますと、これが三百万項目になります。そういう面で、膨大な資料を今預かっているわけであります。  今、東京では手狭になりましたので、鶴岡と浜松の放送所に分散して、あるいはまた地方各局にも分散して保存しているわけであります。技術の発達によって、フィルムなりビデオにしますと、非常に劣化して、映像も音声も悪くなりますので、これを今、デジタルに全部置きかえる作業を急いでおります。そして、これから川口のラジオ放送所跡地に、NHKアーカイブスということで、ここにほとんどの映像あるいはラジオの素材を一括管理しよう、そして、いつでもこれは引き出して見られるようにし、そして、公開のライブラリーも使ってこれを活用していきたい、そういうことでいろいろな作業を進めております。  番組の保存管理等に、今、年十五億ほどの資金を充てているところであります。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員 保存の状態、それは今お聞きしましたが、保存なんかにいろいろお金がかかる。その活用ということになると、当然それはどういうふうにしてそれを見せることによって収益を得ていくかということもあります。  NHKの番組なんかを見ていましても、例えば教育放送を見ても、もし市販されていたならば、有名な先生が教育テレビでやったりしているものですから、私も、見たいなとか買いたいなと思うこともあります。あるいは、例えば交響楽団なんかでやっている放送を見たいなと思うこともあると思います。テレビドラマなんかでも、非常にいいものがある。  そういうものをどういうふうに今度は一般に公開するか。公開する場合は、さっきの話じゃありませんが、資産の活用、ストックのフロー化ということになると、収入を得ないといけない。そうすると、今のお話では、いろいろな保存に、例えばお金が十億か何かかかっているということで、それについて、活用する場合にどのくらいの収入があるのか、あるいは、どういうところで活用しているのか。保存するのはNHK本体だとして、ビデオの販売とか、そういうのはどういうところでしているのか、その辺についてお聞きしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 関連会社のNHKソフトウェアという会社があります。ここがビデオの販売、あるいはカセットの販売をしております。私どもは、これを番組の二次使用ということで、関連会社から二次使用料として副次収入を得ております。  それから、放送番組センターにも私どもの番組を提供しております。これは横浜のライブラリーにも保存され、そして民放各社にも活用されているわけであります。  それと同時に、また、外務省のODAなり、あるいは国際交流基金の資金等を通じて、私どものドラマなりドキュメンタリーなり、あるいは教育番組等を、中南米、アジア、アフリカ、中近東にも年間二千数百本、無償で提供しております。  それと同時に、今、二十四時間放送体制になりましたので、視聴者からの要望の強いすぐれた番組については再放送という形で放送、そして活用しておると同時に、またCATVにもかなりの番組を提供しております。  そういう面では、有効に活用しているということであります。ただ、CSとか、そういうところには番組はまだ提供しておりません。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員 ことし、教育テレビの二十四時間化もやります。それから、いろいろな予算を見ますと、例えばNHK本体からは、NHK交響楽団十一億九千九百万、日本放送協会学園三億五千万、こういういろいろな予算が組まれているわけであります。  やはり考えてみるに、保存するところまではNHK本体がやるかもしれない。あるいはそれを、今のお話では、株式会社NHKソフトウェア、そういうところで保存、活用でビデオ販売していくという、その収入がある。  例えば、教育テレビも二十四時間化していくわけですから、そういうビデオの販売なんかの収入が、日本放送協会学園とかNHK交響楽団とか、そういうところに流れていったりとか、あるいはNHKアーカイブスができて保存するとしても、そのNHKアーカイブス自身がNHK本体にあるのがいいのか、つくった後の話ですね。それとも、関連のところの、例えばNHKソフトウェアみたいなところに資産を移しかえして、そこでいわゆる独立行政法人化的な形でやっていくのがいいのか。活用する場合でも全部無料でやるのがいいのか。例えば国立図書館みたいなところは、もちろん教育研究というところですから無料である。そういうようにして、アーカイブスなんかでも公開するらしいのですが、要するに、研究的なものとして公開するのと、一般大衆にその権利を売る形で公開するというやり方、いろいろなやり方があると思います。  やはりNHKの全体の収支のこととかいろいろ考えていった場合に、あるいは独立行政法人化とか、あるいはSPCというのはまさに資産を分解してやるわけですが、そういうようないろいろな世の中の仕組みを考えていった場合に、そういうものに対応して、関連事業、アーカイブスの位置づけとか、あるいはソフトウェアの収入のあり方とか、そういうことをぜひ中長期的な観点で検討していただきたい、そういうように思うわけであります。  時間が来ましたので、最後にその辺の中長期的なビジョンをお聞かせいただいて、質問を終わらせていただきます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私どもが蓄積しております映像素材というものは、国民の受信料でつくったものでありますので、これをやはり有効に活用しなければならぬと思っています。  そういう面で、これからこれをどういうふうに活用、運用していくか、この辺はこれから先生方、あるいはいろいろな方の御意見を伺いながら中長期的な視点に立って検討していきたいと思っております。

坂井隆憲自由民主党

○坂井委員 どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、愛知和男君。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 自民党の愛知和男でございます。  野中委員の御好意によりまして、さらに荒井理事を初め理事の皆さん、あるいは前田委員長の御好意によりまして、発言の機会を与えていただきましてありがとうございました。海老沢会長、御苦労さまでございます。  最近のマスコミの状況、これは数々の問題点が指摘をされております。例えば、青少年に与える数々の悪影響の問題とか、過剰取材による人権侵害の問題、誤った報道による人権侵害の問題、あるいは標的にした個人のプライバシーを徹底して暴くという、これまた人権に関する問題だと思います。あるいは偏った報道によって世論を誘導していくという問題、数々問題がありまして、これらについては、ほとんどの国民がゆゆしき問題だと思っていると言って差し支えないと思います。  このようなマスコミの状況をどうしたら改めさせることができるかということについて各方面で議論を闘わせておりまして、自民党でも、報道と人権等のあり方に関する検討会が結成されまして、ここにおいでの山口先生が大変御努力されましたけれども、昨年八月十一日に答申がまとめられたところでございます。  マスコミ界でも問題の重要性に気づき、平成九年五月より、放送と人権等権利に関する委員会機構、いわゆるBROが結成をされて、自主的に問題解決に取り組む姿勢は見せられておりますけれども、このような、国民の目が届かない、隔離された中で問題を解決しようという仕組みでは、抜本的な解決にはならないのではないかと思えてなりません。また、何らかの権力の力でマスコミを正そうとすれば、これは報道の自由が侵されることになりますし、民主主義社会が壊されてしまいかねないと思います。  そこで、望ましい姿というのは、私は、マスコミの同業者同士が国民の目の前で他社を批判するということが活発になることだと思うのでございます。  我々政界は、最も活発にお互いに批判をし合っている世界であります。また、経済界あるいは学界、芸術界といったようなほかの世界も、程度の差は多少ありますが、お互いに相手を批判し合うという中で、みんながお互いに節度を保っているんだと思いますけれども、なぜかマスコミ界だけは、週刊誌など一部を除くいわゆる一流のマスコミ界は、どういうわけか、同業者同士がお互いに批判するということが極めて少ない社会のように思えてなりません。  そこで、公共放送たるNHKにマスコミ全体の姿勢を正すという社会的役割を担ってもらいたい、あるいはそのような役割を果たすことが、今公共放送に求められている最も大きな使命であるということを私は指摘したいのでございます。  つまり、具体的には、マスコミ界が、ほかの世界と同じように同業他社を国民の前で批判するというごく当たり前の世界になるように、NHKにその先頭に立ってほしいということでございます。  実は、今から十二年ほど前になりますから少し前の話ですが、平成元年四月二十日付の朝日新聞の夕刊が一面で、沖縄の西表島のサンゴに心ない人が傷をつけているということを写真入りで大々的に報道をいたしました。ところが、その後、NHKがこの記事はやらせだったと報道して大問題になりまして、結局、朝日新聞がそれを認めるに至ったという事件があったわけです。御記憶の方も多いかと思います。私は、これこそNHKの大ヒットだったと思うのであります。  このように、誤った報道、やり過ぎ取材、あるいはその他マスコミの抱える数々の問題について、折に触れ、テレビの画面を通じて国民に広く知らしめ、マスコミの姿勢を改めさせることが、マスコミ全体の健全化のために最も有効あるいは唯一の方法であると言ってもいいと私は思うのでございまして、NHKにぜひその役割を担ってほしいと思うのでございます。  以上の私の指摘に対しまして、会長の御見解あるいは御決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今愛知先生から、マスコミのあり方、マスコミ自身がそれぞれの立場でお互いに批判し合うことがこれから求められるのではなかろうかという御指摘であります。  私ども、公共放送NHKというものは、先生御承知のように、国民のための国民の放送局でありますし、そして国民の理解と信頼の上に成り立っているわけであります。私どもは、国民が株主という意味合いで、国民ひとしく生活に役立ち、また心を豊かにするような番組情報を提供するのが我々の使命であります。そういう面で、私どもは常に視聴者の立場に立って物を見る、発言する、そういう立場であります。そういう面で、お互いに社会の正義といいますか、社会の責任を果たすことができなければ意味がありませんし、それぞれ問題がある面についてはこれまでも指摘し合ってきた仲だろうと思っております。  NHKが指導力を持っていろいろやれというような御指摘でありますけれども、なかなかこれは難しい問題であります。いずれにしても、私ども報道機関としては、常に公平であり、また公正な報道と質のいい番組をつくるのが使命であります。そういう面で、まず自分自身が自主的に判断してやらなければならないわけであります。  他社の記事なり番組に対して、正面からこれをどうのこうのというのはなかなか難しい面があろうかと思います。お互いに社会的責任があるマスコミの業界でありますから、そういう面ではいろいろな場でこういう問題、先ほど先生指摘されましたように、放送と人権等の委員会なり、あるいは今度は放送と青少年に関する委員会、その上の機関として、放送番組向上委員会とか、有識者の集まり等でも番組等についていろいろな意見なり御批判があります。そういう面を我々も酌み取りながら、民放とは競争的共存関係の中で今仕事を進めております。  そういう面で、できるだけ国民の負託にこたえられるようないい番組なりいい情報を提供できるように努めなきゃならぬというわけであります。そういう面で、感想めいた話で申しわけありませんが、我々は常に姿勢を正しながら国民の立場に立って、先ほど話しましたように、国民の元気があって、日本人が活力ある生活を送れるような、そういうことに前向きの姿勢で取り組んでいきたいというのが今の現状の感想であります。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 なかなか難しいとおっしゃらずに、ぜひ自信と勇気を持ってマスコミ界全体を正していくという、そういう役割を担っていただきたい。これが今日本の社会が求めているNHKに対する役割ではないか、こんなふうに思いますので、頑張っていただきたいということを申し上げて、終わります。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、吉田六左エ門君。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 おはようございます。きょうはまたこうして質問する機会を授かりまして、各位に心から感謝を申し上げます。  私は朝一番に起きますと、何をおいてもまずやることがあるんですね。それはテレビのスイッチを入れることなんです。NHKを見ます。けさも、まず最初に飛び込んできたのは、長野のスキーバスと大型トラックの事故、それから、自衛隊の富士の演習場での、民間人に銃を撃たせたという余りうれしくないニュースだったのですけれども、その次にスポーツのニュースで、ローマからは中田、そして城、ベネチアからは名波というような日本のトップ選手がみんな一時帰国してくれまして、日本と中国のサッカーの試合、これがどんと画面いっぱいに出てきまして、何か前に見た忌まわしいニュースを吹き飛ばしてくれるような、そんなさわやかな朝にしてもらえたのですが、残念ながらこの試合は、徹底的に押していたのですけれども勝ち得ませんでした。  こんな状況を思いながら、チャンネルが、デジタル化がスタートすることによって数がどんどんふえてきまして、ソフトの奪い合いも激しくなってきて、とりわけスポーツ、人気のあるスポーツ、これからはワールドカップサッカー、こうしたものの争奪戦がなおさら激しくなってくるのじゃないか。こうした状況の中で、NHKは公共放送として多くの視聴者のためによいソフトを提供していくということが期待されているわけですが、どんな対策をとっておられるのか、このことを一つ伺いたい。  それから、今もちょっと触れましたが、中でも注目される二〇〇二年に開催予定の日韓ワールドカップ、この放送権をめぐって、いろいろな情報が飛び交っていますね。アメリカとカナダを除く世界の放送権をスポリスとキルヒグループという二つの企業が前回のフランス大会の十倍の十三億スイス・フラン、千百五億円で買ったというようなニュース。アメリカとカナダを抜いたのは、きっとサッカーが余り人気がないスポーツなんじゃないかな、ですからこの部分は外したのかな、こんなことが話題になります。  法外な価格を提示されて交渉が暗礁に乗り上げたと私も感じているのですが、この放送権をめぐる交渉、どのようになっているのかお聞かせいただければ、私ばかりでなくて、日本国民の多くのこれらに興味を持っている人たちの関心事でありますので、よろしくお願いを申し上げます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 吉田先生御指摘のように、スポーツの放送権料は、オリンピックあるいはワールドサッカーを初め、多くのプロスポーツにかかわってきております。これからますます多メディア・多チャンネル時代になれば、スポーツの放送権をめぐっての争奪戦といいますか、それが激化するだろうというふうに私も思っております。既にそういうものが始まっております。  そういう中で、私ども公共放送といたしましては、アマチュアスポーツとプロスポーツを大体半々ぐらいずつ今放送しております。特に私ども、幸いにして総合放送と教育テレビ、それから衛星第一放送、この三つの波を使ってアマチュアスポーツも主なものはほとんど放送して、スポーツの振興に貢献していると自負しているところであります。同時にまた、国民の関心の高い一流のプロスポーツも見たいという要望にこたえなければなりません。そういう面で、特にこのBS1を使って世界の大きなスポーツイベントは放送しております。そういう中で、余り高ければ公共放送としては負担できませんので、そういう面でできるだけ負担を国民にかけないようにしようということで、いろいろ今苦労をしているところであります。  そういう中で、二〇〇二年のワールドカップサッカー、日韓共同主催ということで、私ども、これまでワールドサッカーはNHKだけが独占的に放送してまいりましたけれども、今度は日韓共同主催ということで、私の方から民放各社に対して、オリンピックと同じようにジャパン・プール、ジャパン・コンソーシアムという言葉を使っております、我々日本の放送事業者が一緒になって、できるだけ安く買って、そして国民には安い負担でお見せしよう、そういうことで今交渉している最中でございます。  御承知のように、今先生御指摘のありましたように、今度の放送権は、FIFAでなくて、FIFAから入札でとりました二つのスポーツマーケティングの会社がこれを持っております。その中の私どもの相方がスイスにありますISLというグループであります。それと交渉しなければならぬ立場であります。  そして、平成十年の十一月に、これは非公式な形で、ISLから提示がありましたのは、六億五千万スイス・フラン、日本円にして五百四十億から五百五十億になります。そして、これは二〇〇二年と二〇〇六年の二つの大会を一緒だということでありました。我々は、二〇〇二年だけでやりたいということと同時に、また五百五十億といいますと、それに源泉徴収がかかりますと六百億であります。一つの大会で三百億ということはとても応じられないということで、この話はなかったことということに今なっております。  その後、これも私がジャパン・コンソーシアムの方から説明を受けたわけでありますけれども、これも非公式な形で、二〇〇二年だけで二百五十億円程度の提示があったというふうに聞いております。その後、これも二百五十億ではとても我々ジャパン・コンソーシアムとしては受け入れられない数字でありますので、今交渉は中断といいますか何も動いていないというのが現状であります。  そして、世界的にも、今まとまったのは、我々が聞いておりますのは、ブラジルと、ヨーロッパではスペインの二つだというふうに聞いております。そのほか、香港とかイタリアとか、いろいろ交渉が進んでいるということを聞いておりますけれども、今私どもが聞いているのはこの二つであります。  そういう面で、サッカー大国と言われておりますイギリス、ドイツ、フランスの動向を我々は見きわめて、そしてリーズナブルな価格で話ができればと今思っているところであります。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 多くの国民の熱い思いを満足させていただくために、御健闘を期待申し上げさせていただきます。  そして、高騰するスポーツ放送権の対策として、ヨーロッパでは、国民的な関心を呼ぶスポーツイベントに関しては、有料放送による独占的な放送権の取得を禁止する、いわゆるユニバーサルアクセス、だれもが無料で見ることができる、これを保護する法律を制定しようという動きが広がっている、こう聞いています。  視聴者の権利を守るために、日本でもこうした法律を制定する考えはないのかなと思うんですね。こうしたことがもし整えば、大変に高価なもので、本気でその交渉を努力される中で、今会長からもお話がありましたとおり、NHKが独占するのではなくて、日本じゅうの放送を一緒にやろうというお考えもこれありで、金融にばかりでなくて、こうしたものの買い取りにも公的資金の導入などということも考えられるのではないかなと私は思うわけですが、この辺の郵政省の御意見をお聞かせいただきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 確かに、スポーツは万民のためのスポーツであることが望ましいし、それをまた放送されることもそういう方向が望ましいと思うのでございますけれども、放送事業者の、これは一つは経営の問題ということになりましょうから、入札制度を含めて、その多寡によっては、それをまた視聴者の皆さんも、期待のまた大きさであり、少なさであり、小ささであるということを考えると、その辺のところは、ヨーロッパはそういう制度がございますけれども、日本で導入することについては、今のところ、私どもは慎重な検討を必要とするという思いでございまして、欧州でとられているような制度は高騰の防止に有効な解決策にはならないのではないかという一つの思いもございます。  そういう意味では、それぞれが切磋琢磨して、交渉もしっかりやっていただく、そしてそれぞれの放送事業者の事情によってのセールスをしていただく、それをまた国民の皆さんが楽しんでいただくという現状の方向がより日本的かなという思いがいたしております。

吉田六左エ門自由民主党

○吉田(六)委員 私はヨーロッパでこんなことがやられていると知り得た情報を吐露申し上げただけでありまして、日本の国に一番似合ったシステムをひとつ御決定いただき、推し進めていただければ、それで満足であります。どうもありがとうございました。終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、小沢鋭仁君。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。  この前の一般質疑のときも質問を申し上げました。最近、放送と通信の融合の問題を考えておりますので、きょうはそんな観点から御質問をさせていただきたい、こういうふうに思います。  ことしの十二月、いよいよNHKもデジタル放送を始めるわけであります。BSのデジタル放送は高画質、高音質のハイビジョン放送とデータ放送が両輪だ、こういうふうに承知をしているところであります。  まさに、データ放送というのはいろいろな可能性を秘めていると思うんです。聞くところによると、普通の放送で画面が流れる、ドラマか何かで役者さんが着ている衣装を、今度は逆にデジタル放送の方で、それを購入してはどうか、こういうような話を民放の方では計画しているなどという話も聞くわけでありますけれども、NHKは、公共放送として、デジタル放送でどのような情報を提供していきたいと思っているのか、まず会長にお尋ね申し上げます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 デジタル放送のメリットは、まさに御指摘のように、高画質、高音質、多機能ということで、私どもが昭和三十九年から開発してまいりましたハイビジョン、HDTVと同時に、このデータ放送を有効に使わなければならぬだろうと思っております。データ放送につきましては、今開発を要するといいますか、これからいろいろ開発し、さらに研究を進めれば、かなりのものができてくるだろうと思っております。  そういう面で、当面は、いつでも自分の好きなときにニュースが見られる、いわゆるオンディマンドのニュース、あるいは天気予報とか、あるいは災害時に地震・津波警報をいち早く出すとか、あるいは番組案内とか、そういうものからまずスタートしていきたいと思っております。  といいますのは、このデータ放送も、今は帯域幅が二スロットといいますか非常に狭いものでありますから、図形とか、あるいは地図とか、そういう複雑なものはなかなか出しにくい、必要最小限度のものしか出せないという制約があります。そういう面で、限られたソフトの中でひとつ有効にやっていきたいと思っているところであります。  ただ、これからCSが百十度に打ち上げられる、そしてBSとCSが一緒に見られる受信機も発売されるまで来ております。そういう面で、これから百十度のCSをどういうふうに活用するか、これは郵政当局がいろいろこれから方策を示してくれると思います。  そういう中で、私どもも、こういう技術革新、また多メディア・多チャンネルになって情報が非常に複雑になる、そしてまたいろいろな情報をあまねく提供しなければならぬという立場からしますと、このCSの百十度のトラポンを使わせてもらって、そしてきめ細かい地図とか図形も使った情報あるいは番組広報、そういうものを、営利的でなくて公共放送にふさわしいものを少し幅広くやっていったらどうかということは私個人として今考えております。  それについてはまだこれからいろいろ検討しなければならない課題は多いと思いますけれども、これからそういう技術革新によって放送・通信がだんだん垣根が低くなればいろいろなことができるだろうと思っておるところであります。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 大変意欲的なお話を今いただいたわけでありますが、今の会長のお話の中にも出ておりましたけれども、帯域が狭い、こういうお話がありました。ですから、なかなかいろいろな図形だとかそういったものは送れないんだ、こういう話でありますけれども、私が聞いておりますところは、いわゆるデジタルハイビジョン放送の帯域の一部を使って、私も技術的なところはなかなかわかりませんが、二スロットを使って行う、こういうふうに聞いているわけですね。やはりそこは不十分だ、こういうふうにお考えになっているんですか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 当面は二スロットで、先ほど言いましたように、必要最小限度と言うと言葉がちょっと過ぎるかもしれませんが、簡単なニュースとか情報は送れますけれども、さらにきめ細かい、例えば災害が起こった場合の安否情報、例えば阪神・淡路大震災が起こったときに何万人という方の安否情報をやる場合にはなかなかそれでは対応できないとか、あるいは避難場所の地図とか避難所の場所を指定するとか、そういう複雑なことになってきますと今の二スロットでは非常に難しいと聞いております。そういう面では、十スロットぐらいありますと、いろいろな多様な組み合わせのデータ放送ができるだろうというふうに今技術当局の方から聞いているところであります。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 先ほど別の委員の方から、NHKの今度行うデータ放送をそのまま携帯端末に入れることはどうか、こういう話が出ておりました。技術的には可能だけれども制度的になかなか今のNHKの放送法の規定ではできないとか、あるいは受信料の問題、こういうお話がありました。やはりそういった問題はあるんだろうと思うんですが、要は、ユーザーの側、視聴者の側からすれば、そこはもう多メディアの時代というのはいろいろなところから情報がとれればありがたいわけですね。  要するに、放送だろうと通信だろうと余り関係なくて、使う方は、今会長おっしゃったように、まさに災害のときの安否情報なんというのは、テレビの受像機がなければ見られないなんという話じゃなくて携帯で見られれば便利だし、逆にまた、小さい携帯端末はそういう情報だけれどもテレビの画像ではきれいなものが見られるとか、やはり多メディアの時代というのはそういう使い方が必要になるんだろうと思うんです。NHKもそういったところを本当に真剣に検討をいただきたいと思うんですが、それについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 先生御指摘のように、今技術の開発が非常に急テンポで進んでおりますし、そういう中で、我々ソフト制作事業者としてはなかなか追いつかないというのが現状であります。そういう面で、この新しいデジタル技術をどのように利用、活用するかというのが我々の今最大の課題だろうと認識しております。そういう時代認識にのっとって、これからデータ放送なりインターネットを利用、活用した番組なり、あるいはそれを送ることがどういうふうに可能なのか、いろいろ今研究をしている最中でございます。  そういう面で、できるだけ情報に格差をなくしたい。アメリカでもデジタルディバイドというようなことが言われております。情報を持っている者と持たざる者との格差が出てくる社会になってきております。我々公共放送としては、やはり多くの方にいわゆるユニバーサルサービスといいますか、いろいろなサービスをしなければならない立場だろうと思っております。それにはおのずから、また受信料制度のような問題がありますけれども、その辺もこれからいろいろ検討して、どういうものが可能なのか、またどういうものが国民に対するサービスなのか、ニーズにこたえることができるのか、その辺を含めてさらに検討していきたいと思っております。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 デジタルディバイドというお話が出ました。いわゆる情報通信を使いこなせる人と使いこなせない人、そのまた格差というのが社会的にこれから問題なのだ、こういうことだろうと思います。  私ども民主党は、特に立党の精神から、まさに情報通信の分野でも光と影がある、そういった影の部分があるとしたら、そこをきちっとやっていかなきゃいけない、こういうふうに思っている政党だと自負をしているわけであります。  そういう観点で、今会長おっしゃっていただいたように、例えばNHKの画面をおじいちゃんやおばあちゃんが見ていて、ボタン一つ押したら今はやりのインターネットにすっと入っていけるというのは、これは本当に、まさに国民にインターネットというのがずっと広がっていく意味でも物すごくいいことなんだろうと思うんですね。  ところで、今回行われるBSのデジタル放送に、今はそういうインターネットのいろいろなホームページ、サイトは乗っているんでしょうか。見られるんでしょうか。今後どうなんでしょうか。

長谷川豊明日本放送協会専務理事・技師長

○長谷川参考人 お答えいたします。  今のデータ放送そのものには、それからはインターネットのサイトを見ることはできません。  ただ、今のデータ放送を見るためには、デジタルの受信機あるいはチューナーということを言っておりますけれども、チューナーが必要になります。そのチューナーは電話線とつなげることになっていますので、チューナーなり受信機に、インターネットの閲覧ソフトといいますけれども、そういうものを載せれば、そういう受信機なりチューナーは、インターネットのサイトを見ることができる受信機の機種が将来は出る、こういうことでございまして、その暁には、先生のおっしゃったように、デジタル放送を通してテレビの画面でインターネットのサイトを見ることができる、こういうことでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 まさに、本当に情報通信の分野の技術革新はとても激しくて、あっという間に、例えばインターネットが、これは一九九五年の一般利用開始だったと思いますから、ほんの数年でここまで来たわけであります。そういった意味では、それをまさに融合していくような制度を我々政治に携わっている人間は考えていかなければいけない、こう思うわけでありまして、そういった観点から、次に郵政省の方に質問させていただきます。  先ほど来も出ていますが、俗に放送と通信の融合、こういう言葉があるわけであります。どうもさっきから聞いていますと、技術的にはできるんだ、ただ、制度的になかなかできない、放送法がある、あるいはまた電気通信事業法がある、こういう話なんですけれども、制度的制約で今できないことというのは具体的にはどんなことがあるか、教えてください。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 おっしゃいましたように、高度情報通信の発展に伴いまして、通信と放送の融合という状況が幾つか出てきております。  それは、大きく分けて三つあると思うんでございますが、言ってみれば、インターネットの技術の発展によりまして、ストリーミング技術ということで、音楽とか映像がインターネットで送れてテレビのような状況になってきて、サービスの面においてテレビとの融合が図られてきている。あるいは、ケーブルテレビジョンの回線を通じまして、同時にインターネットの通信が行われる、伝送路が通信と放送が融合しているといういわゆる伝送路の融合、そしてケーブルテレビ事業者が通信事業者を兼業するような事業者としての融合、こういったものがございます。  これらにつきましては、まずサービスの融合につきましては、内容によりまして通信あるいは放送としてのその実態を見きわめまして、これはいずれも現行法の中で実施が可能でございます。また伝送路の共用につきましては、ケーブルテレビ事業者が第一種電気通信事業の許可を受けることは可能でございますので、それによりまして、この融合も現行法制上可能でございます。また、法律においてその業務範囲を規定されているNHKとNTTを除きまして、いわゆる特殊会社としてのこれらの会社を除きまして、電気通信事業と放送事業の兼業も可能でございますので、こういった面で制約は大変に、現行法制でもかなりの部分が実現可能と思っております。  しかしながら、先ほど申し上げましたように、NHKとNTTのような特殊会社につきましてはそれぞれの法律で、あまねく放送を受信できるような、また簡便な受信機によって受信できることを国民の皆さんも期待していることから、現行法制上では若干の制約を加えているところでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 今の御答弁は、基本的にはかなり現実的に進んでいるけれども、NHKは特殊会社だし、NTTはまたNTT法で制約があるから、なかなかそこのところは難しいよ、こういうお話でございましたが、それはただ単に根拠法の問題だけではなくて、一般法といいますか、大もとのところでもできない部分というのは私はあると思うのですね。  例えばいわゆる放送帯域の免許、こういうのがありますね。この放送帯域の免許というのは、放送に限って郵政省が免許を出す、こういう話になるわけでありますが、この放送の帯域だ、こう言われている免許も、例えば用途を指定しないで免許を出すということになれば、それは十分通信的な使い方もできるんだろうと思うのです。だから現実に、別にNTT、NHKという特殊会社云々ではなくても現実的にそこができない部分があるわけでありますが、例えばそういう用途を指定しない放送帯域免許を出していくというようなことは郵政省は考えておりませんですか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 御指摘の点につきましては、電波はITUと呼ばれます国際電気通信連合におきまして、地域ごと、国ごとに、また業務ごとに周波数が分配されておりまして、各国はそれに従って国内の割り当てを行っているところでございます。  我が国では放送について、国際的な周波数の割り当てを前提といたしまして、その計画的な普及及び健全な発達を図るために、放送普及基本計画に基づきまして地域ごとの各放送種別の数の目標を定めまして、それに基づきまして各放送局に周波数を割り当てております。  その際、テレビジョン放送、音声放送、データ放送それぞれの提供に必要な伝送容量というのは、おっしゃるように帯域というのが違うわけでございますので、テレビジョン放送用には例えば六メガヘルツとか幅を切って渡しておりますので、有限希少な周波数の公平かつ能率的な、また効率的な利用の観点から、種別に分けた帯域の割り当てが適当と現在は考えております。  仮に、放送局の免許を受けた者が通信事業者等の他の事業者に周波数を自由に使用できるようにしてしまうと、許可された者がそれをいろいろな方面に使ってしまう。また放送事業者に免許を与えたのは、受信者がいるわけですから、受信しようと思ったら、その放送事業者がいつの間にか通信事業者の仕事をしている、これでは困るわけでございます。  そういった意味で、使用目的が変わると実際には電波を死滅させるようなことにもなりかねない、こういうことからサービスの、必要な、また混信をしないような、そういった技術的な条件もいろいろありますものですから、ばらばらな使用をすることのないように割り当てを行っているところでございます。  また、仮に、テレビジョン放送の免許を受けた者がデータ放送等の周波数を自由に使える、こういうふうに、今おっしゃるような形をやった場合の若干の制約は、テレビジョン放送に対する今申し上げたような国民の期待を裏切ること、また、狭い帯域の割り当てを受けている他のデータ放送事業者との間で公正競争の条件が確保されないということ、また端末において多様な伝送形態に対応できることが必要になるわけですので、変わるものに全部対応するようにすると大変高価なものになってしまう、こういったようなことがあって必ずしも消費者の利益につながらないと考えておりますし、また、電波の有効活用という面からも我が国においてはなかなか難しい問題がある。  この点につきましては、希少有限な電波の公平かつ能率的な利用の観点から、現在のようなあらかじめ決められた周波数帯を使用することが適当ではないか、このように考えているところでございます。

小沢鋭仁民主党

○小沢(鋭)委員 ありがとうございました。  時間でございますからこれで終わりますが、今のはある意味では練習問題といいますか、頭の練習問題みたいなことで質問させていただきました。これからの時代、まさに放送と通信が現実的にどんどん融合を進めていきますので、我々政治の側にいる人間たちが、やはりその新しい法体系というのでしょうか、それをそろそろ考え出していかないといけないのかな、そんなことを感じております。そんな思いを最後に申し上げて、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 中沢健次君。

中沢健次民主党

○中沢委員 民主党の中沢でございます。  まず最初に、逓信委員長在任中、海老沢会長を初め理事の皆さん、あるいは職員の皆さん、大変お世話になりました。この場で心からお礼を申し上げます。  さて、限られた時間でございますから、幾つか私なりに整理をいたしましてお尋ねをしたいと思います。  最初に、デジタル放送の関係です。  BSのデジタル放送がことしの十二月からスタートする。既に実験放送も開始がされる。しかも、沖縄のサミット、オリンピック・シドニー大会、大変な国際的なイベントがメジロ押し。そういう中にありまして、BSのデジタル放送でいいますと、資金的な手当てあるいは技術的な問題、人的な問題、ほとんどクリアされていると思うのですね。しかし問題は、これから先の地上波のデジタル放送、これは大変難問が山積をしておりまして、この委員会でもしばしばそういう議論がございました。  そこで、まず会長にお尋ねをしたいと思うのでありますが、地上波のデジタル放送、例えば設備投資だけでNHKで五千億、民放で六千億、莫大な金額が予想されるわけです。ですから、これはどうあっても今のNHKの予算規模、受信料中心の予算の構造からいって、私はもうとてもじゃないが、この予算では十分な資金的な手当てができない。デジタル放送は国家的な目標であって、いい意味でいうと国際的な競争に勝っていかなければいけない、こういうことになってきますと、勢い、やはり公的資金といいましょうか、国の財政支援がどうしても必要だ、私はかねてからそのように考えているのですけれども、その一点に絞って結構でありますが、まず会長からの見解を聞いておきたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 BSデジタル放送の方は割合に安い資金といいますか、少ない資金でできるわけでありますが、地上波の方は先生御指摘のように、NHKだけで、送信設備でいわゆるネットワークを構築するために三千億、デジタルハイビジョンのカメラだとかビデオとかあるいはスタジオ、そういう改造資金といいますか、その資金が三千億かかります。しかし、もう既にBSデジタル放送へ向けて十年来準備を進めてきました。そのために、既に千五百億円ほど設備投資しております。残りが千五百億であります。それから送出設備、いわゆる各放送局から放送するための設備が五百億。それで合わせて、今五千億の資金がかかると思っております。  そういう中で、これからBSデジタル放送を成功させ、その上に立って地上デジタルの方に入るわけでありますけれども、この地上デジタルの場合は今全世帯に普及しているわけであります。そういう面で、これはやはり国民的なコンセンサス、国民的な合意が必要な分野だろうと思っております。  これを国の政策によってデジタル化するわけであります。つまり、国策によるデジタル化ということで、私ども放送事業者がすべてこれを負担するということは、今の我々の受信料制度のもとでは不可能でございます。そういう面で、これを速やかに短時間に日本くまなく普及させるためには、やはり公的資金なり、またはそれにかわる新しい手当てといいますか方策が必要だろう、そう思っております。

中沢健次民主党

○中沢委員 それで、今の関係につきまして郵政省にお尋ねをしたいと思うのです。  言うまでもありませんが、やはりこの地上波のデジタル放送、国民も相当期待をしている、今申し上げましたように、やはり国家的な大きな目標でもある。  そうしますと、金融ビッグバンの折に金融機関に莫大な公的資金を投入して今でもさまざまな指摘がされている、私は質は全然違うと思うのでありますけれども、この際ですから、やはり郵政大臣を先頭にして、しかもこの委員会としてはそういうほかの委員会と違ったある意味での使命を持っていると思いますので、ぜひひとつ党派を超えて、そこのところはひとつ大きく結集をして、必要な、放送の世界におけるビッグバン、もっと言えばNHKのローカル局がそのことによって被害を受けないように、私は北海道の出身でありますから、北海道の民放の放送局の体力というのは非常に脆弱でございまして、そういうことなど考えますと、思い切った国の財政支援、公的資金の出動がどうしても避けて通れない、私はそのように考えますが、郵政省としてはいかがでしょうか。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 中沢委員御指摘のように、アナログ放送からデジタルに切りかえるためには多くの対策経費が必要でございます。  まず第一に、我が国の電波は、放送用周波数は欧米に比べまして非常にすき間なく割り当ててありますので、デジタル用の周波数を確保するために、アナログの現在使っている周波数をどこかに引っ越さなければいけない。そうすると、玉突き状態のアナログからアナログへの変換が必要になる、そのために受信世帯へどういう影響を及ぼすかということを現在計算をしておるわけでございます。NHK、民放と協力をいたしまして、平成十一年度、九億円の予算を補正予算でつけまして、これを使いまして今実態調査をして、受信世帯の影響、また対策経費がどのくらいか積算をしております。  基本的に、この経費負担のあり方については、こういった実態が把握されて、その積算が行われた後に検討すべきものと考えておるわけでございますけれども、その際、地上放送のデジタル化によりまして、国民が高度で多様な放送サービスを享受することが可能となるとともに、周波数の有効利用にも資することとなることから、ただいまNHKの意見もありましたけれども、会長の意見がございましたけれども、こういった関係者の意向を十分に踏まえまして、対策経費の負担方法について多角的な視点から前向きに検討をしてまいりたいと考えております。  次に、デジタル放送を行うための施設の整備に係る経費負担については、百四十五国会で成立させていただきました高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法等によりまして、税制、金融上の支援措置を活用するなどして積極的に支援してまいりたいと考えております。  今後とも、事業者の要望を十分に伺いながら、どのような支援が可能かを含めて、さらに有効適切な支援策について検討してまいりますので、委員会の委員の先生方にもよろしく御指導のほど、お願いを申し上げたいと思います。

中沢健次民主党

○中沢委員 今日的には事の重要性をしっかり認識をされて前向きに取り組む、こういうことでありますから、きょうのところはそれをもって、私としては、ぜひ郵政大臣を先頭にして、しかも筆頭政務次官はこの道のプロでありますから、ぜひひとつ、そういういろいろな意味での力を総結集をして頑張っていただきたいと思うのです。  さて、少し角度を変えまして、NHKの番組の質の問題について、二つの観点からお尋ねをしたいと思うのです。  いろいろな関係者の御配慮もいただきまして、「すずらん」が映画化される。既に二月には、私の地元の空知管内あるいは留萌管内でロケが終わっています。ぜひひとつ立派な映画として全国的に、また興行的にも成功される、これはやはり「すずらん」という文化的な番組が一つのベースになってこういうところまで発展をしたすばらしい例だと私は思うのです。それと同じように、やはり司馬遼太郎先生の原作の「菜の花の沖」、高田屋嘉兵衛、これは二月に、カムチャツカを想定して厳寒の釧路の原野で既にロケが完了している。  これはやはり、文化面やあるいは北海道のような大変今さまざまなハンディをしょっている地域にとっては非常にすばらしい、明るい話題なんです。これは北海道に限らず、全国各地でさまざまなそういう、NHKの番組に対する、文化面からあるいは地域面からの希望というのがこれからも殺到すると思いますが、ぜひそれはしっかり受けとめていただいて頑張っていただきたい。  それと、大河ドラマ。私もテレビが大好きですからしょっちゅう見ますけれども、今度、鎌倉幕府が、北条物語が登場するようでありますが、私はもっと明治物、大正デモクラシー、今の我々の国民にとって本当に教訓になるような人物もたくさんいらっしゃるわけでありますから、そういうところにもしっかり焦点を当てていただきたい。  もう一つは、私は今地方行政委員会に籍を置いておりまして、今の国民的な関心は、いい悪いの議論を別にして、警察問題なんですよ。ここ二週間の間にNHKは、例えば三月の五日、NHKのスペシャルで「空白の九年二カ月」、私は最初から最後までよく見ました。それから十三日には「クローズアップ現代」、三十分物が報道されていました。  別に民放について悪く言うつもりはありませんが、この種の、国民が非常に注目をしている、そういう非常に社会的な重要な課題について、私の見る限り、別にえこひいきをしているとは思っておりませんが、NHKのこの種の報道番組は非常に客観的で大変すばらしい番組だ。したがって、これからさまざまな社会現象が起こると思うのでありますけれども、やはりNHKの持っている公共性、国民にしっかり、いい意味での知的なそういう教育的な側面も含めて、これからも積極的に取り組んでいくべきではないか。  文化面あるいは社会面あるいは地域面、この三つの要素で幾つか申し上げました。会長の方からお答えをいただきたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私ども、大河ドラマなり朝の連続テレビ小説、いろいろなドラマを取り上げさせていただいております。特に大河ドラマにつきましては、今私の手元に二十六の都道府県から、ぜひやってほしいという要望が来ております。なかなか優先順位は難しい現状であります。  そういう中で、この明治、大正、昭和という、明治維新以来の激動の時代をドラマ化する、いろいろ題材があるのですけれども、例えば司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」なんかもやりたいと思ったのですけれども、これは司馬先生が御存命のときにお願いしましたけれども、許可が出ませんでした。  そういうことで、なかなか我々が希望するものができない面もありますし、またいろいろなものがあってできませんが、いずれにしても、現場でもいろいろな角度から、どれが今国民のニーズにこたえることができるか、その辺をいろいろ検討しているところであります。  そういう中で、この四月からの番組改定の中で、いろいろな視点に立ったドラマをつくるつもりでおります。特に、夜の九時台になりますか、最初は、宮尾登美子さんの、高知県の物語でありますけれども、「一絃の琴」という題材をドラマ化する等々、いろいろ明治、大正、昭和のものを、連続物でありますけれども、取り上げるつもりでおります。そういう面で、こういう価値観の多様化した世の中でありますから、いろいろなことを勘案しながら御要望にこたえていきたいと思っております。  それから、新潟の問題あるいは地下鉄の脱線衝突事故、最近、あってはならないような事件がいろいろ起こっております。そういう中で、私どもも公共放送として、公平な立場に立ってやはり問題点をきちっと指摘し、そしてそういう事故が再発しないよう、また変な事件が起こらないよう、また、いろいろな面で制度疲労を来した組織のあり方等、これもやはり国民的な視点に立って、いろいろな角度から意見を聞きながら番組をつくっていくということであります。そういう面で、我々も放送倫理を守りながら、視聴者のそういう要望にできるだけこたえるような番組をつくっていきたいと思っておるところであります。

中沢健次民主党

○中沢委員 ありがとうございます。  いずれにしても、NHKの番組の質をしっかりこれからも向上させる。それは技術ももちろん大事ですけれども、やはり人的な財産、これをぜひまた大切にしていただきますように、そのことだけを希望しておきたいと思うんです。  もう時間が来ておりますから、最後の質問に入りたいと思います。  障害者に優しいNHKの番組、かなり力点を置かれています。私も二回ほどNHKの技研に視察に行った折に、例の字幕放送のテストを、実際立ち会って、初めて私なりに体験をしたのでありますが、いよいよニュース番組で字幕放送が登場する。僕は、やはり障害者、ああいうハンディを持っていらっしゃる皆さん、今、衛星放送、教育番組などではその種のことを少しやっていますが、ニュース放送でこれが本格的に始まる、これは大変すばらしいことだと思うんです。  それについて、これからのさまざまな障害者に対する番組の問題等について、具体的な企画等があればぜひお聞かせをいただきたい。簡単で結構です。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 お答えいたします。  障害者の番組については、今後とも文字放送、解説放送を含めてさらなる充実を図っていきますし、年度ごとにきちっと実行していくということをしたいと思っています。  それで、もう一つございますのは、二〇〇二年に札幌で国際障害者大会というのがございます。そういうことも含めて、さまざまな角度から障害者に向けての番組制作を今後とも続けていきたいというふうに思っております。

中沢健次民主党

○中沢委員 そこで、八代郵政大臣に直接お答えをいただきたいと思うんです。  今もちょっとお話がありましたDPIの世界大会、いよいよ二〇〇二年に札幌で開催をする。もう既に、北海道の道庁、札幌市挙げて、あるいは障害者の団体、私どももボランティアで協力をしているのでありますが、準備が始まっています。  私の承知をしているところでは、DPIのアジア・オセアニアのブロックの議長を、大変長い間、八代大臣がされている。私は、この機会に郵政大臣として、NHKという放送分野でのバックアップはもちろんでありますけれども、郵政三事業、例えば記念切手を発行してほしいという希望も私の方には届いています。しかるべきところには、やや早手回しかもしれませんが、お願いもしてあります。あるいは大会の成功に向けて郵政全体でお手伝いのできることもたくさんある。あるいは大会当日、現地に臨時の郵便局を出す、こういうことだって十分想定がされるわけです。  ですから、やはり郵政大臣として、障害者に優しい放送、障害者に優しい郵政省、こういう観点で、この問題についてのぜひ積極的な御見解を承っておきたいと思います。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 障害者福祉に大変御理解ある御発言をいただきまして、ありがとうございます。  一九八一年が国際障害者年の幕あけでございました。それでDPI、障害者インターナショナルが産声を上げまして、シンガポールでその結成の世界会議が開かれました。自来、四年に一回ずつ各ブロックを回っていくのですが、いよいよ二〇〇二年は、メキシコ大会の後を受けまして、札幌で開くことになっておりまして、秋ごろがいいのではないか、こんなことも私どもに伝わってきております。  これは、まさしく私たちも積極的に取り組むのですが、超党派の議員連盟のようなものをつくらせていただきながらバックアップをすることが当然だと思いますし、ちょうど国際障害者年の十年のときには、トランザムというコーラスグループが「地球の仲間」という歌を、NHKを通してずっと放送してくれました。非常に理解が深まったということを考えますと、NHKもその辺を、取材かたがた含めまして、いろいろ取り組みをお願いしなければならないと思いますし、これはNHKに限らず、民放各社あるいはマスメディア全体にわたっても、こういう世界的な広報をすることによって、また郵便局の三事業も来年、十三年には、記念切手の御提案をいただいておりますが、そういうことも一方では考えていきたいと思っております。  あらゆる角度から、郵便局は二万四千七百ございますし、北海道にもたくさんございます。そういう郵便局の皆さんの士気のためにも、こういういいことには積極的にお手伝いをする、これがまた優しい郵政省の三事業でありたい、このように思っておりますので、どうぞよろしくまた御協力をいただきたいと思います。

中沢健次民主党

○中沢委員 どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、岩田順介君。

岩田順介民主党

○岩田委員 よろしくお願いします。民主党の岩田順介でございます。  きょう九時にこの委員会に入りまして、初めておやっと気がついたことがあるのでありますが、女性の職員、郵政省も多くないのでありますが、NHKは、私がいただきました参考人名簿にも全くございません。聞いてみますと、理事にはお一人も女性がおられない。十人ほどの局長にお一人おられるということは、ちょっと意外な感じがいたしました。これでいいのかどうなのかということにつきましては、ここで私は質問をする気持ちはございませんけれども、私の感想をひとつ冒頭に述べさせていただきました。  ところで、いろいろ同僚議員の意見にも、御質問にも共通をしているのでありますが、情報通信の社会、まさに大革命を迎えているという状況でございます。NHKも七十五年の歴史を踏まえて、新しいステージで一層大きな事業展開をされようとしております。  先ほど、これらに関連をして、海老沢会長は、民放との共存を図っていくということもおっしゃっていましたが、そのとおりだろうと思います。しかし、これだけ、いわゆる判断というか、情報化社会になっていくときの公共放送の、NHKだけではなくて、放送界が与える影響はさらに大きいものになると思います。果たして国民の意識は、価値観はどういうふうに変わっていくのだろうかということも大きく心配をするところでございます。  そこで、先ほども御質問がありましたが、放送の、マスメディアの倫理、こういうことについて私も一つお尋ねをしたいと思います。  ある学者が最近書かれた本の中でこういうふうに言っております。  インドのマハトマ・ガンジーは、資本主義の行き着く大罪として七つのことを指摘した。その七つの指摘のうちの一つに倫理なき快楽というものがあるということを挙げております。そこで、女性虐待のセックス産業がはびこり、テレビではニュース番組も、娯楽番組もばか騒ぎの白痴化一辺倒である。日本にはジャーナリズムはなく、巨大なマスメディア・ビジネスが大衆の倫理なき快楽や自虐的な憂さ晴らしをあおるだけ。芸術や美術もすべてが浮利を迫る快楽ビジネスに支配されている。  これは、辛らつな批判をされていますね。いや、NHKはそんなことはないというふうに一蹴されるかもわかりません。他の放送関係者もうちはそんなことはやっていないというふうに言われるかもしれません。  しかし、これは、辛らつであって、NHKなり民放がどうかということを大別して、また特定して言っているわけではありませんけれども、大方これらの意見は、マスコミの関係者、報道、言論の関係者が真正面から受けとめなければならない批判であろうというふうに思います。これを避けて通っていくとすれば、意外なところに日本人の意識それから価値観を誘導することになりかねない。  今大きな社会変革を迎えようとしているときに、ある意味では真っ当な批判であるというふうに私も思うのでありますが、これは、郵政大臣にひとつお答えをいただくと同時に、NHKを指摘しているわけではございませんけれども、言論界をリードされるトップリーダーのお一人として海老沢会長にもお尋ねを申し上げたいと思います。     〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 今委員御指摘のように、昨今、映像によるいろいろな社会的影響が取りざたされているのを私もよく承知いたしております。  そういう意味では、テレビというものが社会に与える影響というのはまことに甚大でございますし、特に青少年の育成という観点からも、これからも各テレビ局がしっかりと倫理観を持って、社会性を重んじて、公共の福祉ということもお考えいただきながらそれぞれ良質な番組の制作に取り組んでいただきたいと私たちは思っております。  そういう意味でも、各テレビ局にも倫理委員会があったり番組審議会等々も設けているようでございますが、それも長きにわたってまいりますと形骸化していく傾向もございます。  そういう意味でも、新しい、デジタル時代を迎えるに際しましても、そういう多チャンネル化時代またメディアの多様化する時代の中にあって、そういうことの大切さというものを各事業者一人一人がやはり心に銘記していただきたいと思いますし、NHKにおきましても、海老沢会長を中心として、なお一層公共の電波としての役割を、また社会への影響という点を踏まえながら番組制作に取り組んでいただきたい、このように思っているところでございます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今、岩田先生から、NHKは女性の役員が少ないという御指摘を受けました。  一言ちょっと弁解させていただきますと、今、理事待遇一人、局長級一人でありますけれども、十数年前から女性の採用がだんだんふえております。今現在、NHK、女性は八・七%でありますけれども、十数年前から女性を二〇%ずつ採用してきておりますし、非常に優秀な女性も入社しておりますので、これからだんだんふえてくると思っております。それと同時に、去年、朝日新聞の財団からNHKは女性にとって最も働きやすい職場だということで表彰も受けたわけであります。そういう面で、これからますます女性の活躍の場がふえてくるだろうと思っております。  それから、ただいま先生から、放送のあり方について御指摘がありました。電波というものは国民の財産でありますし、またテレビ、ラジオの及ぼす影響というものははかり知れないものがあります。そういう面で、私ども放送事業者の責任は非常に重いというふうに認識しております。  多メディア・多チャンネル時代になりますと、番組の画一化とかあるいは視聴率にとらわれての低俗化が言われております。そういう中で、私ども公共放送は、いつの世になってもきちんとした姿勢のもとに正確な情報、そして質のいい心豊かな番組を提供するのが使命であります。その使命を忘れないで、一本でも多く質の高い番組を国民に提供するのが我々の責任でありますので、今後ともそういう姿勢で対応していきたいと思っております。  御指摘のように、悪貨は良貨を駆逐するということがありますけれども、我々はそういうことでなくて、いいものをつくることによってそういう低俗化するものを戒めていきたい、そう思っております。

岩田順介民主党

○岩田委員 文化の最先端を行くNHKが男性社会でいいはずはないのでありまして、ひとつよろしくお願い申し上げたいと存じます。  質問に先立ちまして申し上げなければならなかったのでありますが、一週間を超えましたけれども、中目黒の脱線事故におきまして、死者及びけがをした方が出ました。亡くなられた方には深く哀悼の意を表します。また、けがをされた方が一日も早く回復されることを祈念申し上げます。  ところで、あの事故が起こった当初の報道は、テロではないかという報道もございまして心配したのでありますが、そうではなかった。今、事故原因の解明が進んでおりますが、あのニュースであるとか特別番組を見ておりまして、NHKもそうでありますし、他の民放もそうでありますが、こういう報道機関は、果たして、これらの事故に際して日ごろからどういうふうに専門的な人材を確保してきているのかなということを思ったのですね。  最近、私の地元の福岡で新幹線のトンネルの崩落事故がございましたが、あれだって予期しなかったのですね。つまり、科学が非常に進歩いたしましたが、一方では、戦後五十数年の金属疲労、社会制度疲労みたいなものがあちこちに出ておりまして、予期せぬ事故それから自然災害、びっくりしましたのはジェー・シー・オーの事故でありますが、そういう専門的な人材の確保というものは果たしてどういうふうになされているのかな。今度の事故もそうでありますが、早い時点での解明、それから事故防止、これがきちんとやられていくことが、ある意味では報道の使命でもあろうというふうに思います。  例えば、鉄道の専門家や学者にテレビの前に来ていただいて報道する、解説するということも大事でしょうけれども、いわゆる初期の段階から最終段階までにおいて、この事故だけじゃないのですよ、さまざまなことが想定されます、全部とはいかないにしてもある程度の人材の確保というのは必須ではないかというふうに思います。  先ほど百九十何名人員を減らすというお話もありまして、大変な経営努力をされているということはよく知っております。しかし、ここさえも切り込んで削減をするということについては、やはりどうかというふうに思うのでありますが、NHKの人材確保という面につきまして、とりわけ専門家の人材確保という点につきましてお尋ねをしたいと思います。     〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今の先生の御指摘、本当に的を射ている御指摘だろうと思っております。  私どもNHKは、やはり人材が、人間が財産であります。そういう面で、いかに個性豊かで専門性を持った人材を育成するかということが我々の最大の課題であります。人材なくして企業は成り立ちません。ことしも二万三千人の応募者が来ております。そういう中から、私ども六百五のすべての大学から人材を確保しようと思っております。  そういう中で、NHKは御承知のように報道、番組、古典芸能からあらゆる分野の番組をつくっております。そういう面で、いろいろな大学からあるいはまたいろいろな専門家の中から人材を選んでおります。地震の専門家あるいはそういう鉄道関係あるいは原子力問題関係、それぞれの専門の人材を採用しておりますし、また育成もしております。そういう面で、すべてというふうにはいきませんけれども、かなりの人材を我々は確保しておると思っておりますし、今後ともそういう専門家の育成には一層努力をしたいと思っております。  それと同時に、この十二年度予算でも御審議願っております、百九十五名の純減をしておりますけれども、私ども、放送分野の方は人間を減らしておりません、逆にふやしてきております。ただ、間接部門といいますか、それを支える技術関係、営業関係あるいは管理関係の人材を減らしていわゆる効率化しておるわけでありまして、番組の質の低下を招いてはいけませんので、そういう面では放送関係は逆にふやしているということで御承知おき願いたいと思います。

岩田順介民主党

○岩田委員 公共放送のあり方が財政面からも報道の中身の問題からも問われる時代であることは、だれしもそういう指摘だろうと思いますが、最も大事な点の一つは、やはり人材、人だと思います。  ここには、御苦労はありましょうけれども、やはりいつ何どきということに対応するわけでありますから、ある種の体制の余裕がなければ、やはり公共放送というか、幅広い、奥の深い放送の責務は果たせないのではないかというふうに私は思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。  時間がわずかでありますが、政府において、人権教育のための国連十年に関する国内行動計画というものを策定いたしました。それに基づき、郵政大臣とNHK会長にお尋ねをするわけであります。  この国連十年推進本部は、今小渕総理が本部長で、推進計画に基づいて行動されようとしております。この行動計画は、人権国家の実現を目指すという崇高な目標と戦略が設定をしてあるところであります。その中で、「人権問題に関してマスメディアが大きな影響力を有していることに鑑み、マスメディアに従事する関係者において人権教育のための自主的取組が行われることを促す。」こういうふうにうたっているわけですね。既に行われていることを私は知っておりますが、放送界全体にはそれが効果があるというふうには思っておりません。  それから、行政の方も、四十七都道府県に推進本部を、知事が本部長になって行動計画の策定をするようになっていますが、半分よりもちょっと上、ちょっと頭を超えたかなというくらいのところにしかまだ本部が設置されていなくて、計画が策定されていないのですよ。こういう現状にあるのです。  私は、NHKに、もう少し人権に対して国際的に品格のある日本をつくる、NHKの方針も、文化の向上と福祉の向上、こうなっていますが、直接的に、短絡的に結びつける気持ちはございませんが、より一層の努力をしてほしいというふうに思っております。また責務も書いてございますが、一言、大臣と会長の今後の取り組みの決意をお願いしたいと存じます。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 放送における権利侵害というのはまことに被害は甚大でございますので、そういう意味でも、人権には十分配慮して番組を制作するまた放送するのは当然のことだ、このように思っております。  その意味では、BROという一つの委員会ができまして、これは、放送による人権等の侵害に対する苦情処理をするためのBROが設立されました、これは平成九年でございますけれども。  これによりまして、放送事業者が放送の公共性及び社会的影響力の大きさを十分自覚して、人権に十分配慮した放送に努めることによって放送の健全な発展が図られることを期待する、こういう思いでこの一つの処理機関がございますが、大体千件以上は、こういう放送でこんなふうに私の人権が侵された、そういうふうな苦情も寄せられているということを聞きますと、まさにメディアにおける人権侵害ということはあってはならないし、それにはしっかりと倫理観を持って対応することが私たちの願いでもございますし、またそういう指導もしていかなければならない、このように思っているところでございます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 人権を尊重することは基本であります。私ども、全職員に対して人権問題についてはいろいろな面での研修、勉強会、セミナーを開いております。そういう面で、常日ごろから、相手の立場に立って番組をつくる、物を見る、そういう指導をしております。  今後とも、人権、倫理の問題については一層心を引き締めてやっていきたいと思っております。

岩田順介民主党

○岩田委員 終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、中田宏君。

中田宏民主党

○中田委員 まず、質問に先立ちまして、質疑にパソコンを持ち込ませていただきましたので、使用の御許可を賜りたいと思います。

前田武志民主党

○前田委員長 当委員会の性格にかんがみ、委員長によって許可いたします。

中田宏民主党

○中田委員 ありがとうございます。  それでは、質疑をさせていただきたいと思います。  私は、きょうは、一貫してお聞きをしたいのは、NHKの番組の質の問題であります。質といっても、これはもうあくまでも、個人は主観が必ず入りますし、何が良質で何が悪質かという議論をここでやってもいたし方がないというふうに思います。  ただ、これは私だけの感想ではないと思いますが、一般的にNHKの放送内容というのは、テレビ、ラジオを通じても良質の番組が流されているだろうと私も思っておりますし、そういう意味では、現状をある意味ではNHKがしっかりやっているということを踏まえて、質の低下にならないようにという意味で、海老沢会長を中心に幾つかお聞きをしたいというふうに思っております。  まず、今、世はデジタル時代を迎えて、本委員会でも幾度もこのデジタルのことは取り上げられているわけでありますけれども、いよいよデジタル放送を本格的にNHKさんがスタートしていくことになるわけであります。  そのことを考えますと、放送時間がいろいろな形で拡大をしていくのだろうと私は予想しました。今までの放送に加えて、これから先NHKが、ことしの十二月一日からはデジタルの衛星第一放送それから第二放送、これはいずれも二十四時間体制で放送を供給していくことになる。また、デジタルのハイビジョン放送も、今までの試験放送が一日当たり十七時間、これは週で百十九時間なんですけれども、うち民放とNHKがそれぞれシェアしておりましたので、NHKは週当たり八十三時間だった。ところが、これも今度は民放のシェアはなくなって、NHKさんが一日二十四時間放送をする。すなわち、これも週百六十八時間NHKが全部やるということになる。そうなると、放送時間というのがNHKの場合非常にふえるわけであります。  それ以外にも、例えば教育テレビ、これは関東では三チャンネルの話でありますが、この教育テレビもことしの四月三日から、今は四時間休止をしているのを、これまた二十四時間放送になる。  こう単純に考えますと、非常にNHKの放送時間がふえてくるというふうに思われるわけであります。  ところが、よくよく調べてみますと、デジタルの衛星第一、第二というのは、これはほとんどといいますか、すべてでしょうか、今までのアナログ衛星放送の第一、第二のサイマル放送であるというふうにお答えをいただいた。すなわち、放送時間がふえることによって新たな作業がふえるわけではないことを確認いたしました。  しかし、そんな中においても、例えばハイビジョンの方に関しましては、先ほど申し上げたように、週八十三時間、これまでNHKは担当していたのですが、これは年間四千三百時間であります。それに対して、今度、民放が抜けた分も含めての二十四時間放送をNHKがやるとなると、週当たり八十五時間、全部NHKが担当することになります。  今までハイビジョンは一体どうなっていたのかというと、ハイビジョンで制作してハイビジョン実用化試験放送の中で放送している定時番組が四十四番組。しかし、この中で、例えばのど自慢など、ハイビジョン以外のチャンネルでも放送している、こういうものが三十三番組ありまして、一方で、ハイビジョンのみの番組、「ハイビジョンときめきワイド」「地球の街角」といった番組が具体的にあるようでありますけれども、これらの定時番組は十一番組ある。  それで、このほか随時ハイビジョンでも作成していたようでありますけれども、要は、ハイビジョン用につくる番組は、これから先、物すごくふえてくるわけですよね。そうなりますと、今データをいろいろと申し上げましたけれども、話をぎゅっと凝縮しますと、ハイビジョンでこれから先NHKがつくる番組が非常にふえる、それから教育テレビも四時間とはいえふえる等々のことを考えますと、要は作業量が多くなるではないか、単純に言うとこういうことであります。  そこに対して予算は、去年よりもふえたにしても、限られた人員、限られた予算、例年並みと言いましょう、この例年並みの予算と例年並みの人員、また、人員の削減には、常に効率化を考えてNHKも組織として努力を払っている、こういうことになりますと、限られた資金と限られた人材の中で、よりふえた番組をつくらなければいけないということになるわけであります。  そうなりますと、話をさらに冒頭に戻しますと、さてさて、番組の質の低下を招いてもらっては困るなと。この質というものの議論はきょうはおいておきますが、そういう意味において、NHKの何がしかのうまい工夫やいろいろな配慮をしていかないと、人間、やはり作業がふえれば煩雑なものができ上がりかねない、あるいは、単に番組内容ということだけではなくて、それを供給していくさまざまな技術の問題においてもトラブルが起きかねない、こういうふうに思うわけであります。  そういう意味では、NHKさんの、とりわけ私は番組の質ということをお伺いしたいと思いますけれども、質の低下を招かないということを、ぜひ海老沢会長に、どんな方針でこれからことしの放送を考えておられるかということをお聞きしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 お答えいたします。  放送時間が延びて、番組の質の低下を招かないかという御指摘でございます。  我々放送業界の言葉に、ワンソース・マルチユースという用語があります。つまり、一つの番組をいろいろ有効的に活用していきたいということであります。  こういう多メディア・多チャンネル時代になりますと、やはり番組のつくり方も、デジタル技術を使っていろいろな番組をつくれるようになりました。そして、一つの番組にかなりの人材と金をつぎ込んで、そしてそれを再編集してまた使うとか、一時間物を三十分に再編集する、またそれを加工する、いろいろなやり方があります。それが、デジタル技術になりますと、非常につくりやすくなるというメリットがあります。  そういう中で、生活の時間も非常に多様でありますから、そういう面で、朝やったものを、朝見られなかった人のためにまた夜放送するとか、そういうふうに、いろいろなチャンネルを使ってまた流すということでカバーする。  あるいは教育テレビ、二十四時間放送しますけれども、先ほども御答弁いたしましたように、夜の深夜帯は、いわゆる通信高校に通っている生徒のためのそういうセミナーを繰り返し放送する、あるいは学校放送、学校の先生方にビデオを撮っておいてもらうための時間を設けて、学校放送用の再放送、あるいはまた、視聴者からの要望の強い、これまで十年前に放送したもの、それをまたリニューアルして再放送する、そういうことで、私たちが保存しております番組を多角的に活用することで資産の有効活用をする、そういうことで補っていきたいと思っております。  それから、衛星ハイビジョンにつきましては、これから二十四時間放送いたします。これはまだ、ハイビジョンの方はこれからさらに普及しなければなりませんが、これは時差編成といいますか、衛星で流したものを総合テレビで使う、あるいは教育で使う、また、総合テレビ用をハイビジョンのチャンネルで使うとか、そういうふうにしていろいろに活用していきたい。それによって質の低下を招かないようにしていくというのが我々の今度の番組編成の骨子であります。  そういう面で、番組の質の低下を来してしまえば元も子もありませんで、そういう中で、常に人材の育成を図りながら、一本でも多く質のよい番組をつくるということに専念するのが我々の使命だろうと思って、今後もそういう方針で取り組んでいきたいと思っております。

中田宏民主党

○中田委員 海老沢会長のお答えをお聞きをしておって、ぜひそういう方向で努力はいただきたいと思うわけですけれども、組織でありますから、会長を初めとした幹部の考えておられること、また幹部が御指示なされることと、それから一方で、それを実際にやっていく現場の人たちとのギャップが出ると、それこそ質の低下につながってくるわけであります。  これから先、NHKに限らず、我が国全体、いろいろな組織面において、限られた資金や人材の中でいかに効率を上げていくのかというのは大きなテーマでありますから、そのためにはぜひ現場の意見もまた吸い上げながら、上が指示をすればそのとおりなるかといったら、そうはなかなかならないわけでありまして、ぜひそうした点も御配慮をいただいて、番組の質の低下につながらないというぐあいにお願いをしたいと思います。  同じく質の話にこれは関連をするんですが、実は私は今回、視聴率ということについて、NHKがどの程度気にしておられるのかなということもお伺いをしたいというふうに思いました。  最近は、視聴率というのも民放などは非常に気にしているわけだし、視聴率でどれだけ優位に立った、あるいは視聴率が低かったから番組打ち切りだというような話が民放はもう日常茶飯事で行われているわけであります。  もとより、民放の場合は、すべての放送がスポンサーがあるわけですから、ニュース番組一つつくるにしても、そのスポンサーがついてくれるニュース番組にしなければならない。そういう意味では、仮に生まじめな番組をつくろうと思っても、それは常に視聴率を気にするということになりますが、NHKの場合は若干そこら辺は当然違うわけであります。  さて、視聴率について私がお聞きをしたところ、視聴率というのはNHKは一体どういう形で入手をしておるんですか、またそれについて、今回、平成十二年度の予算審議でありますから、予算の中で一体どれほど視聴率の入手のための経費というものをかけているんですか、こういう話を事前にNHKに調査をしたところ、契約内容は第三者には開示をしないということになっているんだそうでありまして、その金額等については詳しくお教えをいただくことはできませんでした。  そのことについては横に置いておきますが、問題は、この視聴率というものを皆さんが入手をしていることは当然のことでありまして、これはオンラインで検索ができたり、あるいはペーパーなどの報告書の形で調査会社から来るんだそうでありますけれども、皆さんが実際に何がしかの契約内容でお金を払って入手している視聴率のデータ、これをNHKの中で具体的にどういう形で利用をしていますか、そのことをぜひお伺いをしたいと思います。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 視聴率のデータは、関東、関西初め二十六の地域で民間会社が調査をしております。NHKは、本部を含めて、関西等々地域の放送局で購入をしております。  これは、毎日朝の八時過ぎには前日のデータが出てまいります。一分計と申しましてそれぞれ一分ごとにざっと細かい動きがグラフ状になって出てくるもの、それから年代層に分けて分析されているもの、何種類かのデータがございます。そのデータの一つに平均視聴率というのがあるわけです。  私どもは、これは番組の評価には使っておりません。視聴者の動向をつかむ一つの資料としては使っております。例えば、何歳ぐらいの人がピークとしてこの番組を見ているのかというような材料に使います。  そのほか、私どもは我々自身で世論調査をしておりまして、六月と十一月に、これは配付回収方式によるデータづくりです。そういう細かいデータづくりを含めながら、視聴者意向、六百万の電話、ファクス等がございますので、そういうことをあわせながら、番組改定という事業計画をつくるときに、そういうデータをもとにしながら一つのプログラムを作成していくということでございます。現場は、そういうものを見ながら、日々の反省点を踏まえて改善をしていくというふうに使っております。  以上でございます。

中田宏民主党

○中田委員 今お答えをいただいて、番組の内容に対する評価には使わないんだということでありましたけれども、そうはいっても、実際現場ではかなり視聴率というものが気にされているということは想像にかたくないことであって、実際私も、実はNHKの現場の方に、今回この件を今回の質疑に先立って聞きました。  やはり現場では相当シビアに視聴率というのを気にしているという風景が日常茶飯事だということを実はそこから得たものですから、皆さんにもお聞きをしたいと思ったんですね。紅白歌合戦が五〇%を超えるとか、やれ六〇%いくだなんだというのは、皆さんの気にしていることとは別途、新聞やら他のマスメディア、それこそ民放が競って放送をしているような部分でありまして、そういう意味では、いやが応でも、恐らくは視聴率というのは、これは皆さんも気にされておられることなんじゃないかなと私は思います。  しかし、当然のことながら、視聴率というものに余り踊らされてはいけないというふうに思うわけですが、現場では、先ほど申し上げたように、やはり数字がよかった、悪かったかは、かなり一喜一憂している対象みたいですよ。そこら辺は、視聴率とは果たしてNHKにとって、幹部の皆さんにとっても相当これは気にされる対象なんじゃないかなと思いますが、会長、いかがでございますか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 我々としては、できるだけ多くの視聴者国民に見てもらいたいというのが、これはもう第一であります。ただ、競争といいますか、それによって一喜一憂して番組の質の低下を招いてはなりません。そういう面で、例えばドラマとかあるいは歌番組とか、そういう一般、我々娯楽番組と言っておりますけれども、こういう番組はできるだけ多くの人たちに見てもらいたいというのが本音でございます。  ただ、報道とか教育、教養につきましては、やはり質の問題が大事であって、やはりきちっとしたいいものをつくれば当然皆さんが見てくれるわけでありますし、また、それぞれの年代なりあるいは好みによっても若干そういう面では違いますから、そういう面では、私は、報道、教育、教養についてはそれほど視聴率を気にしないでやるようにということで指導しております。  いずれにしても、こういう競争時代になりますと、どうしてもそういう視聴率が一つの目安になるという、ほかにデータがありませんので、それを見ながら、一つの傾向としてそれを参考にしながらまたいろいろな番組づくりに活用する、そういう面もあることは事実だと思います。

中田宏民主党

○中田委員 もう時間もございませんから、最後に要望申し上げておきます。  私は、今視聴率の問題をお聞きしましたけれども、やはり先ほど申し上げたように、民放は、すべての番組はこれはスポンサーがいて、それが視聴率によって、スポンサーがつくかつかないか、また金額はどうするかが決まるわけであります。それに対して、やはりNHKが、法律上も受信料を国民から徴収をして、そして皆さんの番組ができている、皆さんの組織が運営をされているということを考えれば、これは、余りそうした数字に一喜一憂しながらではない落ちついた、腰を据えた番組制作というものが求められているということは間違いがありません。  今度は、ニュースも何か民放の花形ニュース番組に合わせてNHKも十時台に持ってくるようでありますが、そういったことなども視聴率の、またいろいろな意味で皆さんが望むと望まざるとにかかわらず、これは興味の対象になりますよ。しかし、ぜひNHKにおかれましては、視聴率によって、これは下がった、それは上がったということで一喜一憂しない、逆に言うならば、視聴率を気にしないでしっかりした番組をつくってもらいたい。  とりわけ、本当に民放の番組を見ていますと目を覆いたくなるような、低俗と言ったらこれもまた定義は難しいけれども、実に子供が起きているような時間帯にこれでいいのかなと思えるような番組が山ほどある、率直に言えば。  そういう意味においては、やはりなかなかふだん人が見られない、世界のあり方だとか、あるいは地球の裏側であるとか、日本のさまざまな風景というもの、あるいはドキュメンタリー、人の生き方、こういったことについては、数字にとらわれずにぜひNHKには良質の番組を供給し続けていただきたい。このことはぜひ強く要望をさせていただきたいと思います。  最後に、もう一点の要望でありますけれども、ことしはシドニー・オリンピックが行われます。シドニー・オリンピックで、私はぜひ関連して皆さんに要望しておきたいのは、長野のオリンピック、二年前のときに障害者スポーツが非常にクローズアップされて、NHKの画像を見て障害者スポーツに対する理解を深めた人がいっぱいいます。ですから、今回、シドニーのオリンピックに関しましても、障害者スポーツがまたこれに関連してとり行われるわけでありますから、ぜひ皆さんにはこのあたり、よりノーマライゼーションの普及のためにもよりクローズアップをしてお伝えいただきたい、このことを最後に要望して、私の今年度のNHK予算に対する質疑とさせていただきたいと思います。  終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後零時十七分休憩      ————◇—————     午後二時十四分開議

前田武志民主党

○前田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。福留泰蔵君。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 公明党・改革クラブの福留泰蔵でございます。  限られた時間でございますので、早速質疑をさせていただきます。  本日は、午前中から本当に活発な議論をさせていただいているところでございますけれども、特に質疑の内容が、デジタル時代へ向けて、これからのNHKはいかにあるべきかということだと思います。現行の法制度のもとでできることと、そして時代の対応の中でやっていかなければならないことの中で、今それぞれ大変苦悩をしながら議論をしているような感じがしてなりません。私は、まず、きょうは限られた時間でございますので、こういったデジタル時代における公共放送の役割というのは何なのかということを主題にしながら質問をさせていただきたいと思う次第でございます。  私も、NHKがホームページを開いておりますので、そこを見させていただきまして、そこで、NHKのビジョンというのを読ませていただきました。そのビジョンの中に、公共放送の役割というのが書いてございました。これまで、緊急時の報道や少数者向けの番組を初め、放送の公共的、社会的な機能を十分に生かしたサービスをあまねく全国に届け、人々の生活の向上や民主主義の発展に寄与することを目指してきた、これが公共放送としての一つの役割だったのだろうと思います。それを、ある意味で、NHKとしてこれまで果たしてきたのだろうと思う次第でございますけれども、いわゆるマルチメディア時代に突入する中で、こういった基本的な役割以外に、このメディアの多様化の中で、こういった役割というものをもう一回見直していく必要があるのじゃないかなという感じが私はしております。  そのビジョンの中で、デジタル時代の公共放送の役割について、そのビジョンの中には示してあります。簡単に申し上げると、二点だけ、「社会の広場としての公共放送」である、そして「豊かな生活に役立つ公共放送」であるというふうに書いてあるわけでございますけれども、先ほど来議論になっているインターネット対応とか、こういったネットワークを利用した配信の問題とかいうことを考えていくと、「社会の広場としての公共放送」だとか、「豊かな生活に役立つ公共放送」ということだけで受信料を払っている方々が納得できるのかどうかなというところを今私は考えておりまして、NHKの方でも、こういった点について、新しい時代に即応した公共放送の役割については検討されておられると思いますけれども、お考えがあれば伺いたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今福留先生が御指摘のように、非常に変化の激しい時代であります。そういう面で、このデジタル技術による多メディア・多チャンネル時代、特にインターネットの爆発的な普及、それと同時にまた、携帯電話に象徴されますように、いわゆる携帯端末がこれから世界的に普及する状況になってきております。  そういう中で、私ども、これまでの地上波なり衛星波に加えて、そういう情報端末、いろいろなところに情報を流していきませんと全国民に行き渡らない、そういう新しい時代に入ってきたのではなかろうかというふうに認識しております。  そのために、このインターネットなり携帯電話に対して、どういうようなサービスをしていったらいいのか、またそれをどういうふうに活用し、利用していったらいいのか、いろいろな研究を進めているわけであります。  しかし、こういういろいろなツールができますと、いわゆる情報過剰といいますか、いろいろな情報が入ってきますけれども、その中で本当の正確な情報は何かという、また質の問題が問われる時代だろうし、また番組が多様化し、いろいろなものが流れてきますと、青少年に悪い影響を及ぼすような番組なり、そういうものがだんだんはびこってくる。  そういう中で、私、公共放送というものは、いつの時代においても、いつでもどこでもだれでも、簡単に、安く情報が行き渡るようにしなければならぬ、つまり情報に格差なく、また情報に弱者が出ないようにするのが我々公共放送の使命だろうと思っております。  そういう面で、こういう多メディア・多チャンネルになればなるほど、公共放送の必要性といいますか存在が問われる時代だろうと思っております。  そういう面で、これまでの放送にのっとった基本的な考えをもとに、さらに質の向上を図って、世のため人のために、質のいい番組を提供することに一層努力しなければならぬだろうと今痛感している次第であります。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 今、海老沢会長がおっしゃったことに私も同感でございます。多様なメディアが出現すると多様な情報が行き交うことになってくるわけでございまして、それらの情報がすべて商業ベースで行き交うことになりますと、先ほどの午前中の質疑の中にもありましたけれども、悪貨は良貨を駆逐するということも懸念されるわけでございます。こういった放送という分野において、やはり健全な文化というものを普及していくことも国家という立場からも非常に重要だと思いますし、七十年間のNHKにおける蓄積というものは、ある意味で国民の財産として、新しいマルチメディア時代にどのように生かしていくかという発想でこの問題を考えていくべきではないかと私は考えております。  それで、以下ちょっと具体的に、今の時代の流れの中でNHKができることとできないことを確認させていただきたいと思う次第でございます。  まず、午前中も質問があったんですけれども、インターネットを利用しての番組配信、ニュース配信というのができるのかできないかという話でございます。これは郵政省にまず確認したいんですけれども、これができるのかできないのか、現状で御回答をお願いしたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 委員御指摘のように、仮にインターネットを使用し、NHKの放送と同じような情報を受信料を支払うことなく無料で入手できるようなことになりますと、受信料を払っている受信者との間で費用負担の面で不均衡が生ずることになります。また仮に、サービス提供先を特定して実費を取って情報を提供する場合には、負担金である受信料を財源とし、広くあまねく国民全体に放送することを目的とする特殊法人であるNHKの性格からすると反することになるわけでございます。  さらにまた、NHKが営利を目的として実費以上の料金を取りながらこのような事業を行うことは、放送法九条第四項の規定によりできないものとなっております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 多分、放送法上できない、それは公共放送としての役割の中から現状の放送法ができ上がっていると思うんですね。  私、同じ公共放送で外国のものをちょっと調べてみました。イギリスのBBC、ドイツのドイツ第一テレビという会社がありますけれども、きのうインターネットでアクセスしましたら、BBCはもうインターネットの画面でニュース配信を行っております。私、電話回線を使って利用しているものですから、画面自体は若干ぎこちない動きをしておりますけれども、きちんとニュースを随時配信している。ドイツの第一テレビというところもそうでございます。  これも同じく受信料をいただいて公共放送としてやっているところでございまして、私は、なぜ日本の公共放送であるNHKがこれができないんだろうかというふうに思う次第でございまして、これは現行法上はできないという御説明以上のものは郵政省からは回答ないと思いますけれども、新しい時代が来ているわけですから、ぜひこの辺のところを検討していただきたいと思う次第でございます。  次に、NHK所有のコンテンツの保管とか、それからそれの有効利用、有効活用という議論もございました。実は、私もNHKの司馬遼太郎の「街道をゆく」というのが大変好きでございまして、NHKソフトウェアからこのビデオを購入して時々これを見ている一人でございます。現状、そのNHKのソフトウエアをこういうビデオという形で、我々は、またもう一回見たいということで対価を払ってそれを購入することはできるわけですね。  今、インターネットを利用して音楽の配信というふうな営業活動も行われようとしているわけでございます。技術的には、こういったビデオで購入するかわりに映像ソフトというものをダウンロードして購入することも手段としては可能なわけですね。これが法制度上できるのかできないのかということを私はまず郵政省に確認したいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 先生御指摘のとおり、NHKの保有する優良なコンテンツを幅広く国民に還元をしていくということは大変重要な課題であると私どもも認識をいたしております。ただし、NHK本体がその保有するコンテンツを通信回路を使って提供することは、繰り返しになりますけれども、NHKが放送を目的に設立された特殊法人であり、受信料を財源としている点を踏まえ、検討する必要があると考えております。  また、それではNHKの子会社がこのようなことを行うことにおきましては、NHKの子会社等への出資の際の趣旨等に照らして、これまた慎重に検討していく必要があると考えておるところでございます。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 出資の趣旨を見直さなくちゃいけないということだと思います。  あともう一点、こういった流れの中で、実は衛星デジタル放送が今年の十二月から始まりますけれども、双方向通信がこの中でどのように行われるかということについて私は大変関心がございます。高画質、高音質、多機能というふうなメリットがうたわれているわけでございますけれども、デジタル化というのは、最終的には双方向をどのように活用するかということだろうと思っておりまして、これはなかなか、これからの課題であろうというふうに実は思っております。  時間が余りありませんので、私の申し上げたいことを若干お話しして終わりになるかと思いますけれども、今政府の、いわゆる電子政府化ということもやっているわけでございまして、また自治体のデジタル化ということもやっております。  ある自治体によっては、今既に検討を始めているのは、放送電波を利用してテレビの画面に行政情報を流そう。そして、電話回線でそこに対してアクセスすることによってさまざまな行政サービスを行うことができるようにするというプロジェクトが実は始まっているところがございます。  そのシステムによって、各自治体の紹介だとか公共施設、イベント等の紹介をするとともに、行政手続までやってしまおう。住民票とか旅券の発行とか、それから、例えばそれぞれの施設の登録もできるようにしようとか、相談事も受け付けますよ、地域情報等もそこから開示します、緊急情報も流しますというふうな使い方を考えたシステムを既にやろうとしているわけですね。  これは、ある意味で言えば公共的な役割を担うものでございまして、NHKができるかどうかは別にして、この範囲内でどこまでできるかということも、実は公共放送ということであればその辺のところも、どこまでできるのか、どこまではやっていけないのかということも明確にしなくちゃいけないと思う次第でございます。  時間がないので、こういったデジタル化を迎える時代の中で、早急にこの辺のところを、公共放送としてどこまで取り組むかという検討を至急行うべきだと思いますけれども、最後に会長の見解を伺って、私の質問を終わります。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今先生お話がありましたように、こういう放送と通信の融合時代といいますか、垣根が低くなった時代でありますので、いろいろな可能性が出てきました。私どもも、そういう新しい可能性を求めて今いろいろな研究開発をしております。そういう面で、これからも環境整備といいますか、その辺も含めて真剣に検討していきたいと思っております。

福留泰蔵公明党・改革クラブ

○福留委員 いずれにしても、新しい時代に入るわけでありますけれども、その中で公共放送の役割というものはますます重要になってくるだろうと思います。そして、その公共放送の重要性というものを広く視聴者の皆さんに理解をしていただいた上で、新しい時代に思い切って対応していただきたいというふうに申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、西田猛君。

西田猛自由党

○西田(猛)委員 自由党の西田猛でございます。  本日は、八代大臣、また小坂、前田両政務次官、それからNHKの海老沢会長を初め役員の皆様方、職員の皆様方、大変お疲れさまでございます。  平成十二年度、来年度のNHKのいわゆる予算などについて国会で承認を求めるの件について話を進めさせていただきたいと存じております。  まず冒頭、これは朝方から何度も質問も出たことでございますが、少し違った切り口からNHKにお聞きをいたしたいと存じまして、それはデジタル受信料ということについてでございます。  本年の十二月からいよいよBSのデジタル放送が始まるのでございまして、言ってみますれば我が国におけるデジタル放送の本格的な幕あけでございます。その中で、NHKについては、このデジタル放送の普及について一千日で一千万件を目標としているということであります。ぜひこのように普及に努めていただきたいと考えております。  その他方で、今この逓信委員会で議題となっております来年度のNHKのいわゆる予算などに付されている郵政大臣の意見の中で、このように言われております。「デジタル放送の開始に伴う新たな受信料の設定等受信料体系について、デジタル放送の普及状況等を勘案しつつ、検討を進めること。」というふうなくだりがございます。  これは、カラー放送が始まったときのカラー受信料、あるいは衛星放送が始まったときの衛星料金などが新たに設定されたことを考えますと、このデジタル放送が本格化することに伴って、いわゆるデジタル受信料というものの設定をNHKとして検討するべきではないかという意見とも考えられるのでありますが、当の当事者であられるNHKとして、そのデジタル受信料の設定などについてはいかがお考えでございましょうか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 いよいよ十二月一日からBSデジタル放送、民放と一緒に本格的に取りかかることになりました。このBSデジタル放送について、私ども、今新たなBSデジタル受信料というものを視聴者の皆さんに負担いただくということは考えておりません。私ども、当面このBSデジタル放送を普及させよう、まず普及が大事というふうに考えております。  これまで、私ども、民放あるいはメーカー、販売、流通事業者、それに郵政当局とともにこのBSデジタル放送の普及促進連絡会議というのをつくって、これから一千日で一千万世帯まで普及させようということで、いろいろな今PRをしている最中でございます。そういう面で、このBSデジタル放送を一日も早く多くの国民に見てもらおう、それが大事だろうというふうに思っております。そういう面で、当面は今の、新たな料金でなくていわゆるBS料金、付加料金九百四十五円をいただいておりますけれども、それでやっていきたいと考えております。  しかし、これからどこまで普及するか、そういう状況を見ながら、また将来地上デジタル放送が始まり、その普及の状況、あるいはまたメディア環境が大きく今転換する時代でありますので、その辺を十分これから中長期的な視点に立って検討していかなければならぬだろうと思っております。そういう面で、郵政大臣の意見の中に検討の項目がありますけれども、これは中長期的な視点で検討すべきだというふうに私ども受け取っております。  そういう面で、これから当面は今のままでいきますし、中長期的な立場でこれから検討をする課題であろう、そう思っております。

西田猛自由党

○西田(猛)委員 今会長からお話がございましたように、郵政大臣の意見にも見られるような新たな料金体系の設定等については、中長期的な課題として検討は続けていくけれども、今年からいよいよ始まるデジタル放送に伴ってのいわゆるデジタル料金という設定は、近々とは考えておられないということでございましたので、視聴者の皆様方にもそのところをよく御説明なさいまして、普及方にこれ努めていただきたいというふうに存ずる次第でございます。  それから、これも本日いろいろと御議論がございましたが、整理をしながら、また少し違った観点からお話をお聞きしたいのですけれども、まず、NHKの国際放送ですね。国際放送では、去年の四月ぐらいから、テレビ国際放送の主なニュースや番組の案内を、番組そのものじゃなくて番組の案内をインターネット通信網を使ってホームページなどで見られるようになったというふうに聞いております。これは海外におられる日本の駐在員の皆様方からも好評だと聞いておりますし、また、本年の二月からは、ラジオ日本で放送している各外国語のニュースを、これまたインターネットを使って音声の配信を始められたというふうに承知しております。  今私が申し述べましたこの二つの業務、これは今の放送法などに照らして、NHKのできる業務として認識しておいていいのかどうかについて、再度確認をしていただけますでしょうか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 映像による国際放送、今二十四時間放送しております。そして、世界の今九八%をカバーしております。百七十カ国程度ほどカバーしているということであります。そういう中で、NHKの映像国際放送がどういう内容の放送をしているのか、どういう時間帯で何を放送しているのか、そしてニュースはどういうものを出しているのかということに対して、いろいろ外国に住んでいる方々から問い合わせがありますので、去年の四月からインターネットを使って、オン・ディマンドで主なニュースをインターネットに入れると同時にまた、番組の案内、広報をしているわけであります。いわゆるテレビ国際放送の広報、宣伝を主体にしております。  それから、短波によるいわゆるラジオ日本、音声による国際放送でありますけれども、これは今一日延べ六十五時間で二十二の言語で全世界へ向けて発信しております。一部聞きにくいところ等もありますので、これにはやはり、インターネットはどこでもきれいな音声で入りますので、ことしの二月の四日から、これは生で二十二の言語を使っていわゆるニュースの配信をしております。  これは、ラジオ・ジャパンの普及をさらに進めるためと同時にまた、各受信者がこれに対してどういうような反応を示すのか、またこれがどこまで関心が持たれるのか、いわゆる調査をしてみようという意味合いも含めて、今試行的に始まったわけであります。  いずれにしても、今のところ視聴者からは、ラジオ・ジャパンのインターネットは非常によく聞こえますし、それと同時にまた、それぞれの二十二の言語で放送しているものですから、いろいろな面で勉強になる、日本でもそれは聞けますので非常に好評をいただいております。そういう面で、視聴者の反応を見ながら、これからどういうふうな形で継続していけばいいのか、あるいは、法の整備が必要になることも考えられますので、それも含めて、今この試行をしながらさらに具体的な方策を進めていきたいと思っております。

西田猛自由党

○西田(猛)委員 今会長がおっしゃいましたように、私は、NHKの公共放送という性格上、ぜひ、ありとあらゆる人に対して配慮したというか、優しい放送機関であってほしいと思うのです。それはいろいろな障害を持たれた方もそうですし、お年寄りもそうですし、子供たちもそうですけれども、さらに言うならば、世界じゅうにいる世界の仲間の人たち、それから日本にいる日本にふなれな人たち、要するに外国人の方ですね、こういう方にも優しい放送をぜひ行っていただきたい。  その意味では、今言われたように、日本の中にいる日本にふなれな人たちが、オン・ディマンドで自分たちの言語でのニュースをとることができるというのは、私はなかなかすばらしいことではないかなというふうに思っておりますし、そのことがまた日本に外国人の方を引き寄せる要素ともなり、日本の国際化にもひいてはつながっていくのではないかというふうに思っておりますから、ぜひそのような認識で進めていっていただきたいというふうに思います。  ところで、これは郵政大臣、郵政省にお聞きしたいと思うのですけれども、今もお話にございましたが、NHKが行うことのできている、今の放送法の規定上もできている国際放送、この内容、コンテンツをインターネットで配信するとした場合に、NHKの受信契約をしていなくても、そのNHKの国際放送のコンテンツはインターネットでとることができるという状態があるわけですけれども、これは、他のNHKの受信料を払っておられる方との費用負担の公平性という観点からもどのように認識をしていったらいいのか、少し御教示いただけますでしょうか。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 日本国民、まさに世界の至るところで頑張って活躍しておられますし、そういう皆さんを含めまして、私たちが私たちの母国語でしっかりと情報をお伝えするというラジオ日本の役割は大変大きいと思っております。また、海外の皆さんの我が国に対する正しい認識を培うということも大切でしょうし、また海外在留邦人に適切な慰安を与えるという意味でも、大変これは重要な国際社会の中のNHKの責務のような思いもまたいたしております。その費用は、しかし、国民の理解のもと国内の受信料によって賄われているわけでございますので、今海老沢会長からお話がございましたように本年二月から、そういう意味では、調査研究に附帯する業務として試験的に実施している、こういうことになるわけでございます。  今後検討しなければならないことも幾つかございます。受信料を用いてインターネットを使った音声配信を、短波による放送業務と同様に業務として行うためには、私はやはり放送法の改正はどうしても避けられないだろう、こんなふうに思います。  NHKがこのようなサービスを本来業務として行うことにつきましては、諸外国のほとんどの公共放送がインターネット配信を実施しているということもこれございますし、あるいはまた、国内の受信者が国外の利用者のための費用を負担することの是非というふうなこと。しかし、私は日本で受信料を払っている、うちの息子はアフリカへ行っているんだということになると、その辺は、国内で受信料を家族が払っているんだからいいじゃないの、こういうとり方もあるかもしれません。いろいろなことを考えながら、この調査研究またその反響、反応、いろいろなことを含めながら今後私たちも検討していかなければならないのではないかというふうに思っております。  ちなみに、インターネットを使った音声配信を行っている公共放送としましては、例えばフランス、ドイツ、イタリアそれからスウェーデン、こういうところでは、受信料を受け取っていてもこういうインターネットの配信サービスをしているというような、それぞれの国の事情はあるにいたしましても、そういう流れというものは何となく世界の中でつくられつつあるなという予感を私は持っているところでございます。

西田猛自由党

○西田(猛)委員 大臣、ありがとうございました。  それでは、私の質問の最後に、少しこれはNHKに対して注文と申し上げましょうか、御依頼をしておきたいことがあります。  実は、残念ながら、最近のある月刊誌あるいは新聞の時評で、NHKの報道の中で本当にこれでよかったのだろうかという問題点を指摘した論評がございました。それはもう皆さんも御存じだと思いますけれども、一月十七日にNHKが報道された阪神・淡路大震災五周年番組シリーズの第三回で、「復興への提言・トルコ・台湾・そして神戸」というものでございます。  これを私が申し上げるのは、実は、日本の神戸で使った仮設住宅、これは別に余ったから、要らないからということじゃありません、トルコで大変なことになったからそれじゃということで、私どもの党の阪神間を地盤とする議員が中心ともなってこれをトルコに送ったのです。  いろいろな複雑な事情はありましたけれども、またあるいは外務省も日本の政府当局も必死の思いで、そしてまた世界の平和のためにという思いでODAを実行しておったわけですけれども、そのNHKの報道によると、日本のODAは非常に惨たんたるものだというとらえ方しかできなくて、その検証は果たしてよかったのだろうかという報道がされております。ゆめゆめこういう、偏った報道ではないかというふうな指摘がされることのないように今後報道を行っていっていただきたいと思うのですけれども、急で恐縮でございますが、会長、一言御決意のほどをお願い申し上げたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 トルコの大地震につきましては、私どもも日本赤十字社と一緒になって募金活動をいたしましたし、また、特派員も送っていろいろなニュース番組をつくりました。  そういう中で、やはり全体像を十分説明できなかった面、いろいろ反省をしております。そういう面で、このトルコの地震については今後も引き続きいろいろな角度から多角的に取り上げて、誤解のないように、そしてまた日本の国民の心情というものを伝えながら、さらにいい番組をつくっていきたいと思っております。今後とも、このトルコの大地震のその後につきましては、さらにいろいろな番組をつくって要望にこたえたいと思っております。

西田猛自由党

○西田(猛)委員 ありがとうございました。終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 中井洽君。

中井洽自由党

○中井委員 久しぶりにNHKの予算の質疑の機会をいただきまして感謝いたします。  この委員会室へ入りまして少しびっくりいたしましたのは、私や西田さんが一生懸命頑張りまして、各党の御了解を得て、政府委員の廃止、国会ではもう大臣と政務次官の答弁、こうなっておりまして、予算委員会でも他の委員会でも、議員さんが技術的な説明要員を御要求なさらない限り、本当にすっきりとした形で論議をいたしておりますが、随分いらっしゃって、ずっとNHKの方。  これは理事会等、委員長におかれましても何らかの機会に御議論いただいて、本当にこれだけ御参加いただかなければ議論できないのかというところもお考えをいただきますよう、この機会に一言申し上げておきます。  また同時に、十年近く値上げということがなしで予算の審議が行われてまいりました。いろいろな要因はあったと思いますが、NHK自身も、かつてないかたい決意で経営努力をされてきておる。このことにも、冒頭でありますが敬意を表しておきたい、このように思います。  最初に、昨年、一昨年でしたか、私は会長のいらっしゃらないところで少し議論をさせていただいたわけでありますが、会長が、NHK会長であるがゆえに各種審議会等のメンバーに御参加をなさっておられます。  これはこれで大事なことでございましょう。またこの審議会等も、国会の議決を含めて、目的は大変立派なことであろうかと思いますが、しかし、その審議会で答申されました中身をもとに法案が出され、時によっては国会で政党間、激しい論議が行われることが往々にしてあるわけでございます。マスコミ界のトップをこういう審議会へ入れるということがいいかどうか、じっくりと各政党が一度論議をしなければならぬ問題であろうと私は思っております。  しかしそれとは別に、公共放送というNHKのトップが、国論を二分する、あるいは賛否がいろいろある、こういう法案の根幹になる審議会の審議委員に加わるということは私はさせるべきではない、またすべきではない、このように考えております。この点について、大臣の御見解とNHK会長の御見解を承ります。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 中井委員、かねてからの持論を本日も展開していただきました。ありがとうございます。  まず、NHKの会長の任命につきましては、放送法に一定の欠格事由が定められております。それで、NHKの会長が審議会の委員に就任することにつきましては、国の審議会あるいは協議会等の委員その他これに準ずる者であって非常勤のものは欠格事由に該当しませんので、放送法上これも問題はない。まずそういうことで、NHKの会長ということは御理解いただけると思うのです。  また、国の審議会に海老沢会長が出るということに今御意見をいただいたのですが、すぐれた識見を有する人たちの中からそれぞれの任命権者が任命するものとされておりまして、NHKの会長が、その個人的な高い識見と学識に基づき、適任者として任命されたものと受けとめておりまして、それによりNHKの政治的公平が侵されるものではないものと考えております。  したがって、このように、NHKの公共放送の予算一つ一つにつきましてもこうした国会での御審議をいただいておるわけでもございますし、そういう意味でも政治的公平が侵されるものではない、こういう思いに立っているところでございます。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私、今国会等移転審議会の委員を仰せつかっております。これは副会長当時に任命されたわけでございます。これはもう先生御承知のように、国会の同意を得て、総理大臣に任命されている。この審議会の使命も今終わったところであります。  審議会はこれ一つだけでありますが、そのほか、中央防災会議の委員とか、そういう我々の放送にかかわる専門的な分野の政府の委員を今若干しております。これはもう我々の本来業務といいますか専門分野でありますので、当然入らなきゃならないものだろうと思っております。  ただ、政治的に意見が対立し、また非常に利害が絡んだものにつきましては、我々公共放送のトップとしてはやはり十分考慮しなければならない課題だろうと思っております。  そういう面で、今私、国会等移転審議会だけでありますので、これからできるだけいろいろな面を目配り、気配りしながら対応していきたいと思っております。

中井洽自由党

○中井委員 私は今、国会等移転の特別委員会の委員長をいたしておりますので、委員の皆さん方が御苦労いただいたことには心から敬意を表しますし、立派な御答申をいただいたと考えております。しかし、このことすら、共産党さんは国会移転ということに反対であります。  こういったことを含めて、先ほど例を挙げられましたそれぞれの審議会は、別に私はお出になっても結構だろう。しかし、申し上げたように、論議の幾つか出てくるような審議会というのは政府の方も政治家の方もやはり気をつけていかなきゃならないのではないか、このことをあえて申し上げた次第であります。  次に、NHKのニュースについて、少し議論をさせていただきたいと思います。  新しくまた夜のニュース番組等をおつくりになって、ニュースをふやされると聞かせていただいておりまして、それは大変結構な番組編成ではなかろうかと思っております。  しかし、昨今、NHKのニュース番組を見せていただいておりまして感じますことは、だんだんと四季の移り変わりとか花鳥風月、梅が咲いた、桜がほころびたとか、どこやらの村にはどういう特産があるとかどういうお祭りをやっているとか、何かこんなことばかりが紹介されている。これはニュースなんだろうか。ニュースというのは、やはり政治や経済、社会を含めて、激しい日々の動き、こういったものを映していくのだろう、あるいは放送していくのだろうと思うのですね。いろいろと批判がされるということが一つ。  また、もう一つは、日本人好みということがあって、花鳥風月、争いもなければ批判もない、これで時間をというのは、私はちょっと違うのじゃないかという感じがいたします。ニュースというのは、やはりもっと政治、経済、社会、こういったものの動きを放送する、これがニュースだろうと思うのですが、会長はどのようにお考えでしょうか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 ニュースの価値判断、時代とともに若干変わってくることと思いますけれども、やはり基本は国民にとって役立つ、そしてまたそれによって、いろいろな情報を得ることによっていろいろなものを判断する材料にする、あるいはまたニュースを見ていろいろな知識を得る、いろいろな要素があると思います。  私ども、ニュースの編集に当たっては、もちろん国民生活にかかわるものを重点的にやるわけでありますが、今先生御指摘のように、NHKニュース、花鳥風月、スポーツが多いという御指摘がありましたけれども、御承知のように、月曜日から日曜日まで、土日の場合は国会もありませんし、いろいろな面で社会的な動きがないような場合は、どうしても地方のお祭りなり行事なり、あるいはそういう天気に絡んだもの。あるいはまた、土日はスポーツが多いものですから、どうしてもスポーツが多くなる、国民の関心にこたえるということでスポーツが多くなる。そういう面があろうと思います。しかし、全体から見てみれば、言わせてもらえば、バランスよく編集をしてやっているつもりでおります。  ただ、いずれにしても、国民に知らさなければならない重要なニュースは時間を割いても放送するのが我々の使命でありますので、先生の御指摘につきましては、いろいろ私どもも十分配慮しながら、国民のニーズにこたえるような的確なニュースを出していきたいと思っております。

中井洽自由党

○中井委員 花鳥風月や地域の紹介やらをやるなと言っているわけではありませんで、ニュースの時間にやる必要があるのかと申し上げているわけでございます。また、天気予報を見ていましたら、世界の天気というのが出てまいりまして、北京は雨とか、すごい親切だなとは思うのですが、本当に必要なのかなということも含めて私は思っております。  NHKをごらんになって、ニュースみたいなものは要らぬという方もおられるのかもしれません。国民、いろいろでありましょう。しかし、公共放送として課せられた使命というのがおありであろう。そこら辺を含めて、少しニュースの中身、お考えをいただくべきだ、このように思っております。  それからもう一つ、ついでに言いますと、時々、先ほどの西田議員ではありませんが、あれ、おやというような報道がないわけではないのであります。これはこれでお互い、批判する方もする方できちっとやる、批判にさらされる方もきちっと御議論をなさる、こういうことでやればいいのだろうと私は思います。  しかし、放送法や国内番組の基準というNHKの基準やいろいろなものを見せていただきましても、だれが報道されたことの中身について責任を負うんだというのがわからない。報道の自由というのが現場の御担当の記者さん、カメラマンの個人的良心という形に寄せられている、ここに難しさがあると私は思います。  報道の自由というのはやはりNHK全体にあるので、お一人お一人の記者さんが勝手に記者さんの正義感だけでやれるものではないのだろう。ところが、どうもそういうチェック体制をやること自体が報道の自由に対する干渉である、こういう空気があって、民放も含めて、私どもは時々首をひねらざるを得ない、こう考えているわけでございます。  これは、私どもがそういう思いでいるということをお伝えし、放送界、あるいはNHKはNHKの内部的な御議論の中で消化をしていただかなければならぬ問題だ、こう考えてはおりますが、この辺のNHK内部の教育あるいはコントロール、こんなことをどのようにおやりになっているのか、お考えになっているのか、お尋ねをいたします。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 ニュースなり番組のNHKの最終責任者は、会長である私が責任を負っているわけであります。  そういう面で、これはNHK全体の課題だろうと見ております。記者なりアナウンサーなりあるいはプロデューサーなり、個人個人のいわゆる専門性、あるいはそれぞれの個性がありますけれども、これは公共放送NHKとして守るべき点はきちんと守らなければならない課題だと思います。人権に対する配慮あるいは倫理観をきちっと持って、公平で客観性を持ったニュース番組を出すのが我々の使命であります。そういう面で、いろいろデスク等あるいは部長等チェック体制はしいてあります。  そういう面で、時々それを踏み外す場面もあり、いろいろ御批判も受けておりますけれども、できるだけ公平に、客観性を持った報道をするように、今後とも一層努力していくことをお誓いしたいと思います。

中井洽自由党

○中井委員 NHKには経営委員会あるいは中央放送番組審議会等がおありになって、それぞれのチェックなり役割を果たされているわけですが、国家公安委員会のような形骸化した形にならないように、会長に申し上げることではありませんが、自戒をされまして、レベルの高い充実した放送を続けていただきますよう希望いたしまして、質問を終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、富田茂之君。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 公明党・改革クラブの富田茂之でございます。  私の方からは、まず、放送と青少年に関する委員会の設立について、何点かお尋ねをしたいと思います。  最近の凶悪な少年事件の多発化や教育現場の混乱など、子供や青少年の心の荒廃といったものが大変問題となっております。そういったことを考えると、次世代の担い手である子供や青少年に夢と感動を与え、また豊かな情操を育てる番組の制作、放送といったものが二十一世紀に向けて公共放送に課せられた重要な課題ではないかというふうに私自身は認識しております。  そういう中で、今回NHKと日本民間放送連盟の方が放送と青少年に関する委員会を四月一日から立ち上げるというふうにお伺いしました。これはいろいろ資料をいただいて検討しましたら、まず、郵政省の方が平成十年の五月から十二月にかけて、二十一世紀の放送にかかわる者が青少年問題に対して今何をなすべきかを問い直すことをきちんとやろうということで青少年と放送に関する調査研究会を開催され、また、これを受けて、郵政省、日本放送協会、NHK及び社団法人日本民間放送連盟の三者が共同で、青少年と放送に関する専門家会合、ここで調査研究して具体的な提言をされてきたというふうに経過は伺っておるのです。  今回、放送事業者による自主的な機関という形で、放送番組向上協議会のもとに放送と青少年に関する委員会を設置して活動を開始するというようになったようですが、ここに至った経緯、また、略称として青少年委員会というようですが、この委員会としてどのような役割を担おうと考えているのか、ぜひお聞かせ願いたいと思います。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 青少年委員会をつくるについての経緯は、今先生御指摘のように、郵政省主宰の調査研究会、それを受けての専門部会の会合等々で、青少年と放送番組の関係をもっと向上させるべきだという御意見等を踏まえて、民放連とNHKが自主的にそういう研究、または視聴者と放送機関とを結ぶ回路として自主的な研究委員会はないものだろうかということで、青少年委員会を立ち上げました。  立ち上げるについては、民放連とNHKでそれぞれ代表者を選びまして準備委員会というのを構成して、一体どうあるべきなのか、自主的な機関としてどういうふうに設定していったらいいのかという議論から始めて、結果的には委員の先生方は大体七人ぐらいをもって構成して、そして先ほども言いましたように、視聴者との回路、それから放送事業者に対しての青少年番組の向上の提言、それと委員会として自主的に青少年番組の研究テーマを持って研究し放送界に助言をしていくというような三つの役割を与えて、向上協にそれを設置することを準備委員会としては決めました。  あとは向上協議会の中に青少年委員会というのをつくっていただくように向上協にお願いをして、向上協が独自にその委員会を発足させていくということで、民放連とNHKは財政的な援助をしながらその委員会を見守っていくという形をとっております。  以上でございます。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 今、向上協議会のもとに青少年委員会をつくってもらって、NHKと民放連が財政的な援助をしていくんだという御説明でしたけれども、実際にこれはどんなふうに運営されて、財政的な援助といっても、予算規模はどの程度を考えているのか、またこういった委員会ができるというのがまだなかなか世間には知られていないと思うのですが、この広報を一体どういうふうにされていこうと考えているのか、そのあたりについてちょっと御説明いただけますか。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 まず、財政的な裏づけでございますけれども、NHKと民放連、それぞれ一千六百万ずつ出しまして三千二百万がこの青少年委員会の独自に使えるお金というふうに設定をいたしました。そして、向上協議会にはそれを含めて一億五千万程度の、民放連とNHKの協力金がございます。三千二百万を足してそういうことになるわけです。  したがって、大体一億五千万で向上委員会とそれから青少年委員会の二つの委員会を向上協議会は運営をしていくということになりますので、今のところ、向上協議会の方からの報告によれば、これだけの予算で、毎月一回七人の先生方がお集まりいただいて、視聴者からの質問等々または苦情等々をきちっと整理してそれを放送機関に伝え、なおかつ広報していく経費としては十分であるというふうに考えているようであります。万一、そういうことでまた財政的なことが起これば、民放連とNHKでフォローしていくということになります。  それから、四月一日開設の、実際受け付け開始は四月三日の月曜日になりますけれども、それについての広報活動というのは、NHKを含め民放連もともに、電話番号の案内であるとか役割であるとか、そういうことをきちっと放送の中でPRをしていきたいというふうに思っております。  以上でございます。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 財政的には大丈夫だということですが、最初の説明で、視聴者と放送事業者を結ぶ回路にするんだ、ツーウエーということなんだと思うのですけれども、視聴者の方から番組に対していろいろな苦情とかそういったものがあったときに、青少年にかかわるものであればここに申し立てればそれなりの対応をしていただける、放送事業者の方に、こういう苦情がありましたよということでバックして、その放送事業者の方の対応についても公表するということでしたよね。これで視聴者の不満とか不平とか苦情に対して十分な処理がなされるというふうにお考えなんですか。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 現在のところは、放送事業者がどういうふうに視聴者の意見を受け取るかを含めて、広報活動をしていきます。多分、月報誌になると思いますけれども、そういう形で広報してまいります。  したがって、そこで論争が起きる場合もあると思います。それはオープンにした形で論争をしていけばいいというふうにとらえておりまして、先生方が、第一回目の会議がまだ顔合わせ段階でございますので、四月にあります、したがってそこで、先生方はどういうふうな形をとればいいのか、委員会独自の一つの判断というものを仰ぎたいというふうに思っています。議論は議論として、オープンにしていくということが大切であるというふうに、民放連もNHKも考えております。  以上でございます。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 今オープンにするということで、放送事業者の対応について公表する、その公表が今後の放送に対する抑止力になるというふうに考えているというふうに理解してよろしいですね。今うなずいていらっしゃるので、そういうことだと思うのです。  この専門家の会合でも議論になったというふうに取りまとめ書に書いてありましたが、午前中にも大臣の方からちょっとお話のありましたBRO・BRC、放送と人権等権利に関する委員会、ここに対する苦情の申し立てというのも五千件ぐらいある。そういうふうに考えますと、視聴者の方から見たら、どこに持っていったらいいんだ、自分が番組で権利侵害を受けた場合にはBRCに申し立てるというふうになっていますけれども、視聴者にとって自分の権利が侵害されているかどうか、または自分の思いをどういうふうに伝えればいいかというのはなかなか判断できないと思うんですね。  今、BRCが何となく転がり出して三年間動いてきた、そういったことを考えると、このBRCと新しくできる青少年委員会との連携というのが大事になると思うんですね。窓口を一つにして、受けた相談について窓口の方で割り振るとか、そういったことを考える必要が出てくると思うんですが、そのあたりについてはどのように検討されているんでしょうか。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 先生の御指摘のように、準備委員会でも、BROの中にそういう青少年委員会をつくったらどうかという議論もいたしました。しかしながら、当面はそれぞれの独立性というか自主性を尊重する方がいいのではないかということで、BROと別建ての向上協の方に委員会を設定いたしました。  しかしながら、視聴者は一人でございますので、その中で電話等のたらい回しとか投書のたらい回しをしてはなりません。したがって、NHKが提供いたしまして、千代田会館に向上協は移ってもらうということをいたしまして、青少年委員会も千代田会館に入ります。BROも今現在千代田会館に入っております。部屋は隣でございます。  将来、これはまた民放連と話し合っていかなきゃなりませんけれども、御指摘のように、それぞれの委員会の自主性が保たれるならば、二つの組織を一つにすることも十分検討できるということで、今民放連とも話し合っているところでございます。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 ありがとうございました。ぜひそういった方向で検討していただきたいと思います。  郵政省の方も放送と青少年に関していろいろな取り組みをされていると思うんですが、現在、具体的にどんな検討状況にあるのか、教えていただきたいと思います。

前田正公明党・改革クラブ郵政政務次官

○前田政務次官 先生御指摘のとおり、青少年というものは、私ども、これからの日本の宝という位置づけのもとで、この健全育成を考えると、放送というものは青少年の価値観とか人生観の形成に大変大きな影響を有することから、より一層配慮された放送が行われることが必要である、そう認識をいたしております。  郵政省としては、先ほど先生からも御指摘がありました、放送事業者と共同で青少年と放送に関する専門家会合を開きましたし、また、昨年の六月に、それぞれの機関において自主的な実施の方法を取りまとめたところでございます。  放送事業者は、この取りまとめに基づきまして、この四月、先ほど申し上げました放送と青少年に関する委員会を新設するところでありますし、また、昨年十月からは、青少年に向けての放送番組をさらに充実させるということ、それから、青少年に配慮する時間帯、夕方の五時から九時の設定などを行っておるところでございます。  郵政省としても、これらの放送事業者による自主的な取り組みをさらに促進させるために、昨年十一月から、青少年の放送番組に対する批判的視点を養うことを目的として、メディア・リテラシーに関する調査研究会というものも開催をさせていただいております。  また一方、子供がテレビを見て、暴力との関連性について調査すること、すなわち、今現在、首都圏の小学校の三年生、四年生及びその保護者を対象にしたアンケート調査を実施しているところであり、今後とも一層の取り組みを深めていきたいと思っております。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 最後になりますが、実は、NHKの方で、青少年と放送に関する専門家会合の報告を受けて、その具体化として、この四月から、十代の子供たちが同じ十代の子供たちに向けて疑問や悩みを投げかけ、議論の中から問題のありかを探っていく「真剣十代しゃべり場」という番組をスタートさせるようであります。ぜひこれは成功していただきたい番組です。  一つお願いがあるんですが、実は、総務庁の方が主催になって、この夏に青少年ボランティア全国大会というものを開催しようと今準備しております。これは、国立オリンピック記念青少年総合センターに三百名ぐらいの高校生に一堂に集まってもらって、自分たちで十代をどうすればいいんだというような議論をしていただこうと、今総務庁が中心になって検討しております。  このNHKの「真剣十代しゃべり場」という番組と、この八月に行われる青少年ボランティア全国大会とをぜひうまく連携していただいて、本当に十代の子供たち、青少年が今何を考え、今何を悩んで、それをどう解決していこうとしているのか、NHKの方とも協力して、ぜひ実のあるものにしていただきたいと思うんですが、その点、いかがでしょうか。その御回答をお聞きして、質問を終わりたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私ども、二年前に部内に少年少女プロジェクトという組織をつくりまして、「ききたい!十代の言い分」という番組をこれまで二年間、十一回にわたって放送してまいりました。これには三百人を超す少年少女たちが集まっていただきまして、本当に真剣な論議を交わされました。  これをさらに充実させようということで、今先生おっしゃる「真剣十代しゃべり場」という新しい番組をつくって、今度は、子供たち同士のまずは話し合い、また、いろいろな、親も含めた、あるいは教師も含めた、いろいろなことも考えなければなと思いますが、いずれにしても、そういう二十一世紀を担う少年少女たちのいろいろな思い、悩みというものをぶつけ合って、そしてまたいろいろな面で子供たちに考えてもらいたい、我々はそういう場を設けたわけであります。  そういう面で、これから総務庁等がやるそういう企画につきましても、いろいろ連絡をとり合いながら、協力できるものはお互いに協力し合いながらやっていきたいと思っております。

富田茂之公明党・改革クラブ

○富田委員 どうもありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 次に、矢島恒夫君。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 日本共産党の矢島恒夫でございます。  時間の関係もありますので、早速質問に入らせていただきます。  最初に、受信料金の問題で会長にお尋ねしたいんですが、二〇〇〇年までは値上げしない、こういうことで、前会長それから海老沢会長は公約してまいりました。消費税の税率引き上げというのがありまして、これはやむを得ずという形が一度ございましたけれども、この公約は守られてきたと私は思うわけであります。  そういう中で、私自身は、二〇〇一年になっても今の状況の特別な経済的な変化がない限りは値上げしなくてもいいんじゃないかという考え方を基本的には持っています。ただ、海老沢会長もきょうも御答弁ありましたけれども、地上波デジタル化を一挙にやると現行の受信料だけではなかなか賄えないから、受信料の値上げか、あるいは公的資金の投入が必要になるんじゃないかというお話は前々からございました。ただ、地上波デジタル化というのはまだ先のことでありますし、同時に、今衛星放送受信世帯というのが千三百万人いる、こう言われております。そのうち、実際に受信契約は一千万人だと言われております。そうしますと、まだ受信料収入は頭打ちにはなっていないな、こうも言えると思うんですね。  そういうことなどを考えて、この二〇〇〇年までは値上げしないという公約を延長される、そういうお考えがあるかどうか、お尋ねしたいと思います。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 私どもとしては、できるだけ視聴者国民に新たな負担をかけないように、たゆまざる改革をしながら、経費節減をしながらやっていきたいと思っております。そういう中で、平成十二年度の予算につきましては、一・七%の受信料増収を見込んでおります。百二億でございます。それと同時にまた、経費の節減も加えて、そして新しいデジタル時代に対応していこう、そういう予算を提出したわけであります。  平成十一年度、これがもう少し残っておりますけれども、今、受信料の伸びが二・二%までいかないような情勢であります。これは、経済の落ち込みあるいは衛星放送デジタル化へ向けての買い控えとか、いろいろ要因があります。そういう中で、十二年度は百二億、一・七%見込んで、この分でいけば値上げしなくても済むという計算であります。今のこういう経済情勢を見ますと、いわゆる悪性インフレが本当に出てくるのかどうか、今考えにくい情勢であります。そういう面で、私、会長に就任して以来間もなく三年になりますが、そういう中で、受信料を値上げしないという公約が達成することになったわけであります。  それならば次はどうなんだという御指摘でありますが、私の任期が七月の三十一日で切れますので、今ここでそういう公約をすることは非常に僣越なことでありますので、できるだけ新たな負担をかけないように努力したいということで答弁しておかなきゃならぬと思っております。  いずれにしても、少し景気が回復し、我々の収入も伸びていくことを今期待しているところであります。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 会長の任期の点などあると思いますので、公約は別として、今の段階で、海老沢会長、二〇〇一年以後料金の値上げをしなきゃならなくなることが起こるのではないか、こういう要因が考えられるぞというような、何かそういう念頭にある要因など、お話しいただければと思います。     〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 これからデジタルへ向けて、衛星の方は二百億、辛うじて仕事ができますけれども、地上デジタルになりますと、いろいろ設備投資資金がかかる。これでは、先ほども答弁しましたように、今の状態ではとても賄い切れないということであります。いずれにしても、できるだけ地上デジタルについては公的資金なり何らかの別のことを考えなきゃならぬと我々指摘しているわけであります。  そういう面で、今ここで新しい要因をどうかというのはなかなか難しい問題であります。経済ですから生き物でありますから、どうなるかわかりませんが、我々としては、新たな負担といいますか値上げをできるだけしないように努力しなきゃならぬというのが今の現状であります。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 なかなか今の時点で要因というものは、地上デジタル化というのがありますけれども、これによって値上げするかどうかということについては今の時点では難しいということですが、私、一つだけお聞きしたいのは、ハイビジョンの問題なんです。  NHKは、ハイビジョン番組制作のための設備投資、これをずっとふやしてまいりました。年々増加してまいりました。そういう中で、NHKが言うところのいわゆるデジタル化ということは、とりもなおさず、同時にハイビジョン化を意味している。そうすると、ハイビジョンの設備というのは、標準的な設備に比べて多分割高だと思うのですね。前には一割高ということをお聞きしたことがあるのですけれども。ハイビジョン化ということのための投資をふやさなきゃならないという事態の中で、値上げということは起こり得る可能性があるのかどうか、この辺について。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 これまでデジタルハイビジョン化を推進するために設備の更新、新しい機材の購入、いろいろやってまいりました。これまで十年以上かけて大体千五百億円ほど設備に投資してまいりました。これは、老朽更新といいますか、常にやはり技術革新に伴って新しい機材が出てきますし、また、古くなるものをかえなきゃいかぬ、そういう面で、今の建設予算の中で処理できてきました。あと千五百億ほどかけると、東京を初め五十四局すべてがデジタルハイビジョン化できるようになります。  これは私どもは、これから建設投資が若干ふえますけれども、デジタル化するために受信料の値上げをお願いするということでなくて、今の建設予算の中で、建設設備投資の中で考えていければ処理できるだろう、そういうふうに今考えているところであります。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 これまで普及しているアナログハイビジョン受像機は百万台前後、このように聞いております。ことし十二月からデジタルハイビジョン放送が始まるわけですけれども、このハイビジョン放送を楽しむためには、デジタルハイビジョン専用の受像機を買うか、あるいはアナログハイビジョン受像機にアダプターをつけるか、こういう必要があるわけであります。  こういうゼロからの出発という点から考えていきますと、ことし会長が年頭のあいさつの中で、これは日本放送協会報一月四日の号外ですけれども、「「デジタル元年」 軸は世界のハイビジョン」、こういうことでごあいさつが載っているわけであります。  この中で、私どもは先輩、同僚が開発してきたハイビジョンを前面に押し立てて、これを軸にデジタル時代を乗り切ろうという覚悟で、今日まで推進してきました、こういうあいさつが載っております。そして、この十二月一日から、例えばニュースだとかドラマだとかいうものを中心にハイビジョン放送体制を二十四時間とっていく、こういうことでNHKがトップランナーとして、放送を行いながらその推進役を果たす覚悟でございます、ごあいさつの中にもそういうことも述べていらっしゃいます。事実、「葵 徳川三代」にしてもそれからニュースの報道も、積極的にハイビジョンの撮影を今開始していらっしゃるわけです。  NHKのこうした意気込みに反して、実は、白黒テレビからカラーテレビに移行したように、現在のテレビからハイビジョンテレビに国民が移行するかどうかということを疑問視する識者もおるわけですね。こういう中で、どれほどのハイビジョンソフトをつくるか。今民放系のBSの新会社の中には、これは報道でありますけれども、普及もしないのに金はかけられないという話だとか、あるいは、日本テレビが新BS会社に、おまえら死んだふりをしろ、こう指示したという報道も一部には出ているわけです。そうしますと、NHKは標準テレビの視聴者からの受信料でハイビジョン番組を制作するわけでありますけれども、現在ハイビジョンで楽しめる視聴者というのは三千六百万の受信料契約者のうちの百万人ぐらいという、わずか三%ぐらいになるかと思います。  そこで、ハードの普及のためにソフト制作リスクをNHKが一手に引き受けるというようなことになって、一般の視聴者に迷惑をかける、サービスが低下するというようなことがあってはならないと思いますが、そういうことは大丈夫ですか。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今のハイビジョンのカメラ、VTRとかいろいろな機材が、これまでは普通のテレビの三倍、四倍という価格がしましたけれども、今この技術が進みまして、ほとんど今のSDTVといいますか標準テレビと変わらないところまで下がってまいりました。私、また数年たつとさらにこれが安くなるだろうと見ております。  と同時に、このハイビジョンは、普通のテレビの四倍から五倍の情報量を持っておりますし、いろいろなメリットといいますか、加工もできますし、フィルムに変換もできますといういろいろな利点を持っております。  世界の趨勢も、NHKの開発したハイビジョンが、御承知のようにジュネーブにありますいわゆる国際電気通信連合、ITUの技術部会で1080iが国際的な統一規格にもなりましたし、そういう面で、これからの主流は私どもが開発したHDTV、ハイビジョンが主流になってくるだろう、中核になってくるだろうというふうに自信を持っているわけであります。  そういう面で、私どもが公共放送として技術の恩恵を国民に還元するといういわゆる先導的役割を果たす立場だろうと思って、今先頭を切って普及に努めているというわけであります。このハイビジョンのメリットというものは、これからますます国民の皆さんにまたPRをしてわかってもらわなきゃならぬと思っております。  ですから、そういう面で、ハイビジョンの受像機も、今のテレビと同じ程度まで、それに比べればさらに大量生産することによって下がってくるであろうと私は思っております。ちょっと今まだ割高というイメージがありますけれども、これからの普及促進によって必ずや視聴者のためになるだろう、そう見ておるわけであります。     〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 先ほども同僚委員から放送番組の質の問題の質問がございました。  私、昨年の十一月、当委員会でNHKの決算の審議が行われたときに、やはり質の低下の問題を質問したわけですが、そのとき会長は、「私どもNHKの番組の質が低下すれば、NHKは国民から信頼をなくすわけであって、それであってはならない」という答弁を私はいただいたわけであります。  きょうも質問の中で会長がワンソース・マルチユースの問題を言われました。一つの素材をいろいろ利用するということで、これは積極的な意味も私はあると思います。ただ、もう一つ、経費の削減の一つの方法としてこれを利用するということになると、同じ素材を利用して違う番組をつくっていくということになって、番組の質の低下にならないだろうかという点からお尋ねしたいわけであります。  それは、私ここに、トライアル21活動報告、放送総局の報告書を持っているわけですけれども、この中で、こういう報告が載っているわけです。BS1「ワイド東京」の四十の番組の放送素材を、「いきいきワイド」に延べ三十三本、定時番組へは延べ十本、特集番組へ三本マルチユースした、こういう実践報告が載っているのです。  そして、その報告の中で、さらに、「視聴者から、「同じ内容のものをタイトルを変えただけではないか!」といった苦情は全くありませんでした。」というのが一つ載っているのですが、そのすぐ下に、一方、モニターからは同じものを見たという指摘が一件あったこと、それから、マルチユースした素材が同じ五時台の番組で放送されたときがあるのですが、「視聴者から「同じ内容ではないか?」との反応がある」ということもこの報告に載っているのですね。  そこで、「チャンネルと時間帯をずらし、全体の化粧を変え、タイトルを変えて放送すれば、VTR部分はほぼ同じものでも、新作として充分成立する。」これがこのチームの結論になっているのですよ。これは私、問題があると思うのです、こういう形で番組をつくっていくということは。  というのは、マルチユースそのものは、先ほど会長も言われたような方向、あるいは再放送というのも、私、それなりの意義があるということは認めます。認めますけれども、何かマルチユースによって中身を、タイトルを変えて、新作として十分通用するんだと。  本当にマルチユースで独自の番組をつくり出したとするならば、それは視聴者が判断するわけですから、いいか悪いか。ですから、視聴者に見比べてもらったらどうか。何度でも視聴者が見ることにたえる番組、新作と偽らないで、これは新作になるんだと言わないで、本当にこれは再放送ですと、こうやって堂々とやることができるのではないか。それがこういうやり方でいくということは、どうも番組の質の低下が起きてしまうのではないかという心配があるのですが、その辺についての御意見ありましたら。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 先生御指摘のトライアル21というのは、いろいろな意味で、私のもとにおける改革をしていくためのプロジェクトとして設定したチームでございます。したがって、いろいろな試みをしてみた結果、先生の御指摘のレポートも上がってきている。  その結果、今現在はワンソース・マルチユースという考え方ではなくて、集中的にお金をかけて、より質の高いものをつくるためにはどうしたらいいのかということで、言い方も変えまして、マルチ展開という言葉を使っております。  これが十二年度、今現在では三十番組ぐらいいくのではないかと思いますが、要するに、集中的にクオリティーの高いものをつくっていくというふうにお考えいただくような形にしていきたいというふうに思っております。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 時間が参りましたので、ぜひ、マルチユースということで余りこそくなやり方をやらないで、堂々と、視聴者からそっぽを向かれないような形で取り組んでいく。  最後に一言だけなんですが、先ほど字幕放送の問題で質問がありました。会長が、十九年まで一〇〇%前倒しでやるんだと。その中で、五年計画もあるしということをおっしゃいました。五年計画が完成すると何%になるかという、そのパーセントだけちょっと教えてください。

松尾武日本放送協会専務理事

○松尾参考人 五年計画で申し上げますと、十六年度、二〇〇四年でございますが、九〇%でございます。

矢島恒夫日本共産党

○矢島委員 終わります。

前田武志民主党

○前田委員長 横光克彦君。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 社民党の横光克彦でございます。  きょうは海老沢会長、またNHKの皆さん、本当に御苦労さまでございます。私が最後でございますので、よろしくお願いいたします。  まず郵政省に確認と要望をちょっとさせていただきたいのですが、先ほどから多くの委員が質問をされました地上デジタルの経費についてなんですが、これは、懇談会、また共同検討委員会の答申といいますか、スケジュール案が出されたわけですね。二〇〇〇年中に試験放送開始、二〇〇三年中に東京、大阪、名古屋で開始、二〇〇六年中に全国で開始という、そしてまた二〇一〇年にはもうすべてデジタル化へ移行するという方向が出されたわけでございますが、これは、そういう方向に向けて実施してほしいという期待をするというふうになっておりますが、ここには強制という意味合いも含まれているのかどうか、お聞きしたいと思います。

小坂憲次自由民主党郵政政務次官

○小坂政務次官 委員もテレビには御関係がありますので、大変お詳しいわけでございますけれども、この地上デジタル放送の実施につきましては、世界の流れの中で、できるだけ早くこのデジタル放送の恩恵を我が国も享受すべきと思っておりまして、そんな意味で、御指摘の地上デジタル放送懇談会の答申スケジュール、これは技術的な面も検討しながら、一つの目標として定めておるわけでありまして、その中に、地上デジタル放送については、本年四月ごろをめどに全国の親局用のデジタル放送用周波数について共通の認識を得ることを目標として、NHK、民放と協力をしながら、現在検討作業を進めている段階でございまして、また後ほど。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 私は強制的な意味があるのかどうかと聞いたのですが、そのお答えはありませんでした。  私は、スケジュールが、このように方向性が固められたということは、かなり期待するから要望する、あるいは要請するという意味合いが含まれていると思うのですね、いわゆる国の施策として。でなければ、各事業者がそれなりに取り組めばいいことであり、ここまでスパンが決められている以上は、やはり国の政策である。そうなるならば、やはり膨大なる設備投資が必要になるというお話が、先ほどから数字を挙げてこられました。約一兆円を超えるという、NHK、民放合わせますと。  そういった膨大な負担を、ただただそういった事業者に負担させていいものかどうか。いわゆる税とか利子とかいう対応はするというお話でございますが、やはりここは、そういった国の方向であるならば、公的な、先ほどの税、利子以外の何らかの支援が必要であると私は思うのです。地方の局の非常に脆弱な体制の中で、これに取り組むために必死に努力しているわけですから、何とかしてそういった、いろいろ検討した結果、積算等を含め、その後前向きに取り組むという先ほど御答弁がございましたが、どうかひとつ、そういった形で取り組んでいただきたいということをまず要望いたしたいと思います。  次に、NHKにお聞きしたいのですが、十二月からいよいよ始まりますBSデジタル放送、この受信機には限定受信機能がつく、こういうように聞いております。つまり、BSデジタル放送の受信機を購入したことをNHKに連絡しない場合には、画面の左下ですか、ここに連絡をお願いしますというメッセージが出るというものだそうで、これは、現場の営業の人たちにとりますと非常に助かるシステムの導入であろうと私は思っております。  共同受信者やケーブルテレビ受信者ではなかなかアンテナの発見が難しいというのが現状でもございますし、そういった意味では効率的な形になるであろう。そして、これをNHKに連絡することによって、これまで以上に、確固たる受信料を確保する、そういった形になってほしい、このように思っております。  それがプラスの面であるならば、これを導入することによって何らかの懸念材料というものがあるのかないのか、そこのところをちょっとお聞かせください。

芳賀譲日本放送協会理事

○芳賀参考人 お答えいたします。  委員御指摘のとおり、お会いするのが難しい、あるいは受信者の発見をするのが難しいことによって、今、普及と契約との乖離が相当出ております。このことを、デジタル技術を使いまして何とか穴を埋めたいということでございまして、私どもは、デジタル時代になりましても、映像と音声を強制的に遮断するスクランブルそのものをやっていくつもりは当面ございません。限定的に使わせていただきたいというふうに思っています。  そして、受信者の方から御連絡をいただければ、三十秒もあればメッセージは消すことができます。また、たとえその方が、契約があるかないか、支払うか支払わないか、そういうことは関係なしに、御連絡をいただいた段階で消させていただきます。そして、あとはその方のところに我々の営業力をもってお願いするということでございますから、お客さんに御迷惑をおかけするということはないというふうに考えております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 確かに、そのようになるために恐らく導入するんでありましょうし、そういうふうになってほしいんですが、ちょっと心配されるのは、画面の一部が消されるわけです。完全な画像ではなくなるわけですね。いつでもどこでも見られるというのがNHKの最大のメリットですが、この部分にちょっと影響を与えはしないか。  あるいは、今お話ししたように連絡してくれればいい、しかし、ついていてもいいじゃないかという人もおるかもしれない。そして、むしろ受信料を払わない理由づけになる可能性さえあるわけですね、それを我慢すればいいのですから。そういったことはあり得ないのか。  あるいは、私が言っているのはちょっと心配のし過ぎかもしれませんけれども、また逆に、ちゃんと受信料を払っている人たちから見ると、やはり公平性の面から、ただ一部そういったメッセージを送るだけじゃ弱いんじゃないか、我々はちゃんと払っているんだ、そういった意味から、先ほど言ったように、全部消してしまえという声が上がらないとも限らない。いわゆるスクランブルの道を一歩開くことにつながるのかもしれないという心配があるんですが、そういうことがないというふうに私も期待いたしております。  これだけはやってみなければわかりませんし、どんどんやってみて、やってみた結果、いろいろな問題が起きたときに、また素早い対応をしていただきたい、このように思っております。  それから、これもちょっと重複するのでございますが、テレビ映像と青少年の健全な育成ということでちょっとお尋ねいたしたいと思うのです。  学校では知識、教養を教える、そしてまた、家庭あるいは地域社会ではそれ以外の面をいろいろと教わってくる、成長段階で子供たちは。子供は親の背中を見て育つという言葉がございます。今もその分野は大きいと思います。しかし、大きな時代の変化で、家庭が核家族化していった、そしてまた共働き世帯がふえていった。  そういった中で、子供が親の背中を見る時間が少なくなってきた。むしろ、親の背中を見る時間よりもテレビを見る時間の方がふえてきた、これが現実であろうと思うのですね。ですから、もちろん子供たちは番組を選ぶ権利がございます。しかし、余りにも判断力がまだまだ十分でない子供たちのことを考えれば、やはり番組を提供する放送事業者の責任、役割というのは非常に私は大きいんであろう、このように思うわけでございます。  NHKは、質の高い、あるいは信頼感のある、共感を呼ぶ、豊かで潤いのある番組提供に努めると先ほどお話がございました。そのように努力されているんだと思います。民放も同じ趣旨でなければなりません。しかし、現実には、大変番組が低俗化しているという声をよく聞くのです。そういったことから、やはりこの問題、これから非常に重要になってくるのではなかろうか。  テレビ番組が事件の誘発の原因にもなりかねないという時代でもあるんですね。例えば、神戸市の中学生による児童連続殺傷事件や、あるいは黒磯市で発生したバタフライナイフを使った女性教師刺殺事件、こういったものはテレビ番組で使われていたということがヒントである、そういうようなことも言われております。  そういった中、郵政省は先ほど、第一に放送事業者の自主的判断にゆだねるということでございましたし、またその上にさらにいろいろな取り組みをなされるというお話でございました。この問題は、私はこれから非常に大事になってくるであろうと思う。  きょうの新聞で御存じかと思いますが、日本PTA全国協議会が、ある番組のスポンサー五社に、その番組は中止してほしい、あるいは内容を改善してほしいと要請したんです。提供している局に恐らく何度も申し入れたんだと思います。しかし局では対応できない、ならばその番組を提供しているスポンサーに今度は要請に行っている。私は、事態はここまで来ていると思うんです。この新聞を見たときにびっくりした。  PTA全国協議会が、子供たちに見せたい番組あるいは見せたくない番組のアンケートをとったんです。その見せたくない番組のナンバーワンの番組、ある局のある番組に要請に行ったのです。見せたくない番組の中にはNHKの番組はなかったそうです。しかし、NHKも、先ほど会長言いましたけれども視聴率、私は視聴率至上主義がどうしても根底にあるんだと思うんです。  先ほど会長は、これは番組の評価には使用していないんだというお話でございましたが、それでも、受信料をいただいている以上、一人でも多くの方々に見ていただかなければなりませんし、やはり視聴率に無関心でいられるわけではありません。  しかし、民放の場合は、御案内のように、スポンサーで成り立っているわけですから、一人でも多くの視聴者を獲得せざるを得ない。しかも多チャンネルの時代が始まる、番組の放送の量はふえる。そうした場合、物すごい番組制作の競争が始まると思うんですね。それが、よりよい、より質のよい番組の競争ならばもちろん大歓迎ですが、どうしても、一人でも多くの方たちに見てもらうためには、より刺激的な、より衝撃的なものに走りがちになる。それはどうしても低俗な番組につながりかねない。こういう気がいたしているわけでございます。  ですから、先ほど富田委員の質問にございました、今度、向上協の中に第三者機関として青少年委員会を設置する、私はここに非常に期待をしたい。これから始まる第三者機関の七人のメンバーですか、ここに非常に期待するしかない。そして、この提言を受けて、NHKと民放連がつくっております放送番組向上協議会の中で十分、提言を受けて対応していかなければ、下手をすると、これはもう、今回はPTA全国協議会ですが、これが市民運動に広がって、テレビ見ない運動でもなったら大変な問題になるなという気がしておるわけでございます。  放送の自由というものがありますし、非常に難しい問題ではありますが、アメリカやカナダが導入を予定しておりますVチップ等を絶対導入させないためにも、私は、事業者がここは努力しなきゃいけない。  NHKは恐らく低俗な番組をつくられておりません、私はそう思います。しかし、向上協議会の中には参加しているわけですから、これらの問題をしっかり受けて、提言があったならば、この問題も恐らく四月の会議に提言されると思います。このPTAが要請したことは、スポンサーにもうやめてくれ。テレビ局にやめてくれというんじゃない、スポンサーにやめてくれというんですから、大変なところまで来ている。ですから、NHKも、向上協の中で、みずからの問題ではないとはいえ、みずからの問題であるとも言えるわけですから、強く強く私は提言をしていってほしい、その意欲をまずお聞きしたいと思うんです。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 今御指摘がありましたように、テレビの青少年に対する影響は非常に大きいものがあると思います。そういう面で、私どもは、子どもから大人、だれが見ても恥ずかしくないような、そういう番組をつくっておるわけであります。  しかし、現実的にいろいろな面で、テレビが、今御指摘のように問題を起こしているというのも事実であります。そういう面で、私ども、民放連とも一緒になって、放送番組向上協議会の中に青少年委員会を設けたわけであります。そういう面で、自主的運用でありますけれども、それと同時にまた、直接関係ないという意見もありますけれども、我々、やはり同じ放送業界という中で、我々自身も放送の発展を願うわけでありますから、そういう面で、放送番組向上協議会の中の青少年委の動向に対して、民放連とともにこれを十分生かしていきたいと思っておりますし、また民放連とも今後とも連絡を緊密にしながら、質のいい番組をつくるように努力してまいりたいと思っております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 ぜひとも放送の信頼を高め、そしてまた文化という意味からも、この面では最大限の努力をしていただきたいということを私は郵政省にもお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

前田武志民主党

○前田委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について採決いたします。  本件を承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

前田武志民主党

○前田委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 ただいま議決いたしました本件に対し、荒井広幸君外五名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を聴取いたします。伊藤忠治君。

伊藤忠治民主党

○伊藤(忠)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文につきましては、当委員会における質疑の過程等を参酌して作成されたものでありますので、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえさせていただきます。     放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)   政府及び日本放送協会は、次の各項の実施に努めるべきである。  一 放送が社会に及ぼす影響の重大性を深く認識し、放送の不偏不党と表現の自由をより一層確保するとともに、公正な報道と青少年の健全育成に配慮した豊かな情操を養う放送番組の提供に努めること。  一 協会は、業務運営の一層の効率化を推進するほか、視聴者の十分な理解が得られるよう関連団体等を含めた財務内容等の開示に努めるとともに、放送法の趣旨に照らし、関連団体等の業務の在り方について検討すること。  一 協会は、その経営基盤が受信料であることにかんがみ、受信料の公平負担の観点から衛星契約を含む受信契約の確実な締結と受信料の収納を徹底するとともに、デジタル放送の普及状況等を勘案しつつ、受信料体系の在り方について検討を進めること。  一 協会は、衛星デジタル放送について、視聴者が高度で多彩な放送を享受できるよう努めるとともに、自動表示メッセージ・システムの適切な運用に努めること。  一 地上デジタル放送の円滑かつ積極的な導入に向けた取組みを着実に推進し、アナログ周波数変更に伴う経費等については、それを最小限にするよう努めるとともに、公的支援の在り方を含め検討すること。  一 視聴覚障害者や高齢者等に対する情報提供の重要性にかんがみ、字幕放送、解説放送等の更なる拡充と番組内容の充実を図ること。また、非常災害時等における中波放送の役割を再認識し、受信障害の早期解消に努めること。  一 協会は、地域放送について、地域の実情にあった放送番組の充実・強化を図るとともに、地域から全国へ向けた放送番組の拡充に努めること。  一 映像国際放送について、我が国の実情を的確に海外に伝えるとともに、海外在留日本人への情報提供を充実させるため、番組内容の一層の向上を図ること。  一 放送の高い公共性にかんがみ、放送に携わる者は一層の資質の向上を図り、視聴者の信頼の確保に努めること。 以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

前田武志民主党

○前田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

前田武志民主党

○前田委員長 起立総員。よって、本件に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、八代郵政大臣及び日本放送協会会長海老沢勝二君から発言を求められておりますので、これを許します。八代郵政大臣。

八代英太自由民主党郵政大臣

○八代国務大臣 日本放送協会の平成十二年度収支予算等につきましては、慎重なる御審議の上、御承認をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。  御審議を通じた貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の放送行政を進めるに当たりまして、御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じております。  まことに本日はありがとうございました。(拍手)

前田武志民主党

○前田委員長 日本放送協会会長海老沢勝二君。

海老沢勝二日本放送協会会長

○海老沢参考人 日本放送協会平成十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御承認を賜りまして、厚く御礼申し上げます。  本予算を執行するに当たりましては、御審議の過程でいただきました御意見並びに郵政大臣の意見書の御趣旨を十分に生かしてまいりたいと考えております。  また、ただいまの附帯決議につきましては、協会経営の根幹をなすものでございますので、これを体しまして、執行の万全を期したいと考えている次第でございます。  まことにありがとうございました。(拍手)     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

前田武志民主党

○前田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

前田武志民主党

○前田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時五十九分散会

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