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147回国会衆議院2000/03/08

地方行政委員会 第6号

発言数
162
登壇者
14
会派数
6
開催日
2000/03/08

会議録

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 これより会議を開きます。  警察に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官田中節夫君、警察庁長官官房長石川重明君、警察庁刑事局長林則清君及び法務省刑事局長古田佑紀君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     —————————————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 政府から発言を求められておりますので、これを許します。保利国家公安委員会委員長。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 国家公安委員長の保利耕輔でございます。  本日は、新潟県警察をめぐる一連の事案について御報告をいたします。  本年一月二十八日、新潟県柏崎市において、九年二カ月にわたり監禁されていた女性が発見・保護されました。被疑者の男性は逮捕されましたが、この事件をめぐり、新潟県警察における不適切な対応や、警察本部長及び関東管区警察局長による極めて不適切、不見識な行動が明らかとなり、国民から厳しい批判を受けることとなったところであります。  昨年来、神奈川県警察を初めとする一連の不祥事案が発生し、国家公安委員会及び警察庁は、都道府県警察と一体となってその再発防止対策に取り組んできたところでありますが、その最中に、報道等への不適切な対応や、警察幹部の職責の自覚に欠ける行動により、警察に対する国民の信頼を大きく損なう事態に至ったことはまことに遺憾であり、国民に対し、また被害者に対し、深くおわびを申し上げる次第であります。  私といたしましても、去る三月四日土曜日に開催された緊急の全国警察本部長会議において、本部長各位に対し、国民の批判を真摯に受けとめ、みずから襟を正すよう厳しく申し伝えるとともに、本部長各位と真剣に議論を交わしたところであります。  私は、治安責任を負う国務大臣として、国民の警察に対する批判を真摯に受けとめ、失われた警察の信用を回復するために全力を尽くしてまいる所存であります。委員長、理事、委員各位の一層の御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。  なお、新潟事案の概要につきましては、田中警察庁長官から報告をさせたいと存じます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、田中警察庁長官。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 警察庁長官の田中でございます。  本日は、新潟県警察をめぐる一連の事案について御報告申し上げます。  まず冒頭に、今回の事案により、警察に対する国民の信頼を大きく損なう事態に至ったことはまことに遺憾であり、国民に対し深くおわび申し上げるとともに、被害者及びその御家族に対し心からお見舞い申し上げます。  一連の事案につきましては、既に報告書をお配りいたしておりますが、私からその概要について御報告申し上げます。  まず、今回の一連の事案の概要について御説明いたします。  平成二年十一月十三日に行方不明となった女子児童が本年一月二十八日になって発見・保護された事件で、新潟県警察は二月十一日、被疑者を未成年者略取・逮捕監禁致傷の罪で逮捕いたしました。  発見・保護に際し、県警では、記者会見において事実と異なる発表を行ったり、被疑者発見の際、保健所職員からの通報にもかかわらず迅速に臨場しなかったなどの不適切な対応がなされました。  また、被害者発見・保護当日、県警本部長が、特別監察のため来県中の関東管区警察局長と県内のホテルにおいて会食、遊興していた事実が判明し、両名の行動は極めて不適切であると判断されたことから、国家公安委員会は本部長を懲戒処分とするとともに、両名は引責辞職いたしました。  次に、女性監禁をめぐる問題について御説明いたします。五点ございます。  第一は、保健所職員からの出動要請への対応についてであります。  被害者の女性は、一月二十八日、被疑者の自宅において保健所職員等により発見され、病院に搬送された後、警察官により身元を確認されたものであります。当初、保健所職員から通報を受けた柏崎警察署員は、現場の詳しい状況を聴取することなく、出動要請に迅速に対応せず、再度、女性が九年前に行方不明となった方である旨の連絡を受けて初めて、病院に向かったものであります。  その対応に関し、県警は関係者の処分を行っております。  今後は、国民の要望等に対し、相手方の立場に立ち、積極的に対応していくとともに、地域の安全を確保するため、関係機関と密接な協力関係を確立してまいりたいと考えております。  第二は、被害者発見時の記者会見についてであります。  一月二十八日の記者会見において、県警は記者の質問に対し、病院で男が暴れているとの通報があり、警察官が臨場したところ、一緒にいた女性が被害者であったと回答いたしました。これは事実と異なるものでありましたが、その真意は、第一発見者に迷惑がかかることをおもんぱかったことなどによるものであり、いずれも本部長まで了解を得ておりました。  事実と異なる発表がなされたことに関し、国家公安委員会及び県警は、関係者に対し懲戒処分を行っております。  今後は、広報に当たり、事実関係を十分把握して正確な発表を行うこと等を徹底することが必要であると考えております。  第三は、被疑者の手口資料等に関する問題であります。  被疑者は、柏崎警察署において、本件事件発生の約一年半前に強制わいせつ罪で逮捕されていたのでありますが、被疑者の取り調べ担当者が必要な手口資料を作成していなかったため、本件の捜査対象者から漏れることとなり、また、柏崎警察署からは三条警察署の対策本部に対し、被疑者に関する情報が寄せられておりませんでした。  本件に関し、県警は、当時の関係者に対し懲戒等の処分を行っております。  今後は、捜査支援システムへの確実な登録と活用について、その徹底を図ってまいりたいと考えております。  第四は、被疑者宅への巡回連絡についてであります。  少女が監禁された時点から発見までの間、被疑者宅に対する巡回連絡において三回の面接を行っておりますが、不審点の発見には至らず、また、周辺の住宅に対する巡回連絡においても不審情報は得られませんでした。  巡回連絡の機会に十分に状況を聞き出すことができれば、被害者を救出できた可能性もあり、まことに残念であります。  今後とも、巡回連絡等による地域の実態把握に努めてまいりたいと考えております。  第五は、被疑者の母親からの相談への対応についてであります。  被疑者の母親は、平成八年に柏崎警察署に赴き、被疑者に関し相談をした旨述べておりますが、その際の記録がなく、また、当時の警察署員も記憶しておりませんでした。  母親からの相談に対し、事実関係を詳細に聴取するなどの対応をしていれば、その時点で被害者を発見、救出できた可能性があり、まことに残念であります。  今後とも、相談者の立場に立って真摯に対応することを組織全体に浸透させ、全国すべての警察署に困り事の専任相談員を配置するなど、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。  最後に、関東管区警察局長等に係る事案について御説明いたします。  被害者発見・保護の当日、新潟県警察に対する特別監察のため来県中の関東管区警察局長は、本部長とともに県内のホテルに宿泊し、私的な会食、遊興を行っていたことが判明いたしました。  局長は、警察本部における特別監察に立ち会わず、午後、警察署で特別監察を実施した後、宿泊場所に向かいました。  本部長は、宿泊場所で局長と合流し、既に被害者発見の報告を受けていたにもかかわらず、局長らとの私的な懇親会を開始し、引き続きマージャンを行っていたものであります。  局長及び本部長のかかる行動は、警察最高幹部として極めて不適切、不見識であり、国家公安委員会は、本部長に対し、事実と異なる報道についての責任とあわせ、懲戒処分を行い、また、局長及び本部長は引責辞職いたしました。  さらに、私自身、国家公安委員会から、局長に対する監督責任を問われ、懲戒処分を受けたところであります。  昨年来の一連の不祥事案を受け、組織を挙げてその再発防止に取り組んでいるさなかに、このような不祥事案が発生し、警察に対する信頼が傷ついたことは、まさに断腸の思いであります。  今後は、組織のたがを締め直し、一歩一歩、警察に対する国民の信頼を回復し、再生への道を歩まなければならないと考えております。  以上、御報告申し上げましたが、今回の一連の事案により、各方面から連日厳しい御指摘を受け、国家公安委員会及び警察庁に対する苦情も殺到するなど、警察はかつてない批判にさらされております。  三月四日には、緊急の全国警察本部長会議を開催し、すべての本部長がこうした批判を真摯に受けとめ、警察幹部としての身の処し方をみずからの姿勢で示すとともに、国民が安心して暮らせる空間を確保するための対策を推進するよう指示をいたしました。  警察といたしましては、厳正な規律を保持し、国民の生命、身体及び財産の保護という使命を十二分に果たしていくため、不断の努力を重ねてまいりたいと考えております。  今後とも御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。     —————————————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本公一君。

山本公一自由民主党

○山本(公)委員 自由民主党の山本でございます。  今回の警察の相次ぐ不祥事に対しましては、私どもにとりましても、非常に残念きわまりない、怒りすら覚えざるを得ないような思いであります。昨年の神奈川県警のあの問題から、私は、非常にやるせない思いをこの委員会での質疑を通じて持ち続けておりました。そのとどめが、新潟県警におけるあるまじき警察トップの行動であった、私は今かように思っております。  今回の不祥事は、いろいろな原因があったのだろうと思います。しかしながら、さまざまな原因で失ったものは余りにも大きい。  警察というのは、国民にとりましては、かくあってもらいたい、かくあればこそ我々の生活の安全が保障されているんだ、私は、警察制度ができて以来、恐らくや大多数の国民はそう思っていたんだろうと思います。  先週地元で、ある小さな村落の学校の落成式がありました。駐在所のお巡りさんがお見えになっておられました。小さな村落ですから、昔ながらに、学校の先生と郵便局長さんと、そしてお巡りさんは名士なんです。お話をいたしました。まじめに職務に励んでいると私は思っております。警察組織の末端で、警察という組織が、警察官というものがいかに市民に信頼をされ、愛されているか、私は、お巡りさんの姿を見ながらさように思っておりました。  私は、酷な言い方でございますけれども、恐らくや日本国民の大多数は、警察官を役人とは思っていないんじゃないかと思います。私の小さな町でも、役人というのは市役所の職員であり、県庁の職員のことを役人とみんな思っている。警察官は役人とは思っていない。それほど警察官というのは、我々の生活に違った意味で密着した存在だったんだろうと思います。ところが今回、残念かな、役人の不祥事によって警察全体の信頼が損なわれてしまった。  今回、いろいろな原因が言われますけれども、この機会に日本の警察制度そのものの根本から見直す勇気を、保利国家公安委員長、そして田中警察庁長官には持っていただきたい。根本から見直す勇気を持っていただきたい。私は、冒頭お願いを申し上げておきたいなと思います。  まず、これからどうするかという質問に入ります前に、ここのところ問題になっております、小林元新潟県警本部長に対する処分等に関することを国家公安委員会の持ち回りで行ったということについて、そのいきさつ、そしてその理由について、国家公安委員長からお答えを願いたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 今回の大変な事態を初めて耳にいたしましたのは、二月の二十四日の夜中のことでありました。それが事実としたら大変な問題だということを、連絡に来ました田中長官に申し上げて、事実関係をまずしっかり調査をしてくださいと申し上げたことを覚えております。  翌日、この問題については、私も申しましたが、このような県警本部長を新潟に一日も置いておくわけにはいかないということで、できるだけ早く処分をしてやめさせろということを申し上げたのであります。  それで、処分についての基本的な形を二十五日につくりまして、そして、たまたま、四人の国家公安委員の方々が別の会合でおられたところに田中長官が出向きまして、そして処分について御連絡を申し上げ、それからこの事実関係について御連絡を申し上げ、そして、そのときはもう既にこの二人は事実関係を認めておりましたので、そのことについて、基本的方向についてお話を申し上げ、四人の方々全員、それはすぐ処置をすべきであるということで意見の一致がございました。  それで、県警本部長をやめさせます場合には、新潟県にも連絡をしなければなりません。公安委員会並びに議会関係、そういうこともございました。それから、処分でございますが、懲戒処分についは二十六日付でやらなければならないという事情がございました。したがいまして、その意思決定は二十五日中にする必要がありました。  当時既に、二人からは辞意が表明されておりまして、これは、警察庁長官の方からそこの内容については申し上げさせていただきますが、警察庁の方からやめたらどうだということを言って、彼らもやめるということに至って、辞意が表明をされておったわけであります。  そういう中で、二十六日付で処分を決めますためには二十五日中に意思決定をする必要があるということで、既に四人の方によって基本的方向については了承がされ、さらにもう一方についても電話で御連絡をし、これについては基本的了承を得られておりましたので、その後、処分案を各先生方にお持ちをして御決裁をいただいて、この処分を決定したというのが実情でございます。  なお、辞任については二十九日付の辞任ということになっておりまして、この理由は、県警本部長の交代でありますから、県議会の谷間の日を見まして、その日を辞任の日ということにいたした次第であります。  経過は以上でございます。

山本公一自由民主党

○山本(公)委員 今、国家公安委員長の方から、いきさつ、理由等お伺いをいたしました。持ち回りであったことについて、またその後のことについていろいろと御意見があろうかと思いますけれども、私は、事の重要性にかんがみたときに、その決定というのか、国家公安委員会という存在が持ち回りで一つの意思が決定をされていったということについては、やはり適切なことではなかったんだろうと思います。  委員の方々、お顔ぶれを拝見しますと、随分高齢な方が多いし、忙しいというのは当たっているかどうかわかりませんが、少なくとも高齢な方が多かった。緊急に集まってくださいということができなかったのかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、持ち回りで重大なことを決めたということに対しては、やはり不適切なことであったんだろうと私は思っております。  その問題は、多分この後、各党のそれぞれのお立場の方々が御質問をされるだろうと思いますので、私は、二十分という限られた時間でございますので、私の思うところをちょっと質問させていただきたい、かように思います。  先ほど申し上げましたように、今回の、神奈川県警といいますか、恐らくずっと続いてきたことなんだろうと思いますけれども、いろいろな原因といいますか、言われてまいりました。  組織そのものにかかわるようなこと、そしてまた人事のありようにかかわるもの、そしていわゆる個人の資質にかかわるもの、怠慢、捜査の未熟さ、そういったもの、いろいろと原因があるわけでございますけれども、私は私なりに、きょう限られた時間の中で長官、また警察の方にお伺いいたしたいのは、人事のありようであります。  その人事のありようの中でも、ピックアップして申し上げたいことは、県警本部長というのは、一体どういう役割を担うものなんでしょうか。私は愛媛県議会の議員もやりましたけれども、県警本部長ともおつき合いいたしましたけれども、県警本部長というのは、一体どういう役割を期待されて各地に赴任をされているものなのでしょうか。まず、そのあたり、ちょっと長官、お答えを願いたいと思います。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 県警本部長の役割あるいは期待という御質問でございますが、私もかつて宮城県で警察本部長をやったことがございます。  私どもといたしましては、県警察本部長は、その区域の治安の最高責任者でありまして、最終の決定権者でございます。したがいまして、その地域内の治安事象に対しまして、的確にこれに対応していく。そして、いろいろな事案がありましたときに、適切な危機管理能力といいますか、そういうものを備えていく。あるいは人事につきましても、厳正公平にこれを見る力があるということで、組織体を治安の維持という目的に向かって活性化し、あるいはさらに前進をさせていく。そういうような大変大事な役割、また期待を持たれているというふうに思っております。

山本公一自由民主党

○山本(公)委員 今長官がお答えになったことを恐らくは期待をされて、それぞれ人事をおやりになったのだろうと思いますが、あに図らんや、今回の新潟のあの本部長がおとりになった行動というのは、全く逆のことだったのじゃないかなと思ったりいたします。  中田局長の問題は別としまして、県警本部長たる者が、言ってみれば、世界的にも全く類を見ないような、少女が九年間も監禁をされていた事件がそこで出てきた、であるにもかかわらず、おとりになった行動、私は、大変酷な言い方でございますけれども、あの方は、警察官としての意識というのは大変低かったのじゃないかなと思わざるを得ない。冒頭申し上げましたが、役人だったのだろうと思います。役人は役人で一つの役割があるのでしょうけれども、さっき長官がおっしゃられたように、役人が一つの組織のトップとして指揮に当たるという、私はちょっとおかしいなと思います。  というのが、これは少し言い過ぎかもしれませんけれども、どうも従来、警察庁の人事の中で警察本部長というのは軽く扱われてきたのじゃないかな。軽く扱われてきたからこそ、キャリアの方と称するのでしょうか、いわゆる順送り人事も行われてきた。そして、不思議だなと思ったのは、今の長官の御答弁を聞いていて、他省庁から交流人事で入ってきた方が警察本部長におつきになる。この方は恐らく、役人になった当初から警察行政なんて全く知らない、警察の現場なんて全く知らない、そういった方が警察本部長に交流人事でおつきになる。どうも、今までのこの人事というのが、警察本部長を軽く扱ってこられたのじゃないかなというような気がしてしようがないのですけれども、何か御答弁ありますか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 警察本部長の人事についてでございますけれども、従来私どもは、先ほど申し上げましたように、警察本部長はその都道府県の治安の最高責任者でございます。それなりに、人物とか過去の経歴とか指揮能力というようなことを判断しながらその職に充ててい、また公安委員会の御決定をいただいているわけでございますけれども、今回の事案を見ますと、いかにも、そのような私どもが考えている本部長像とはかけ離れたというところがございます。  お話しのように、役人という言葉もお話しになりましたけれども、やはり私どもは、常に現場とともにある、そういう本部長でなければならないというふうに思っております。そういう意味で、本部長の登用の仕方については、いろいろ考えなければならないところがあると思います。  また、他省庁からの本部長はどうかというお話がございました。  これは、確かに御指摘のように、警察実務の経験に乏しいことはそのとおりでございますけれども、反面、人によりましては、大所高所から総合的な判断能力があるとか、あるいは対外折衝能力があるとか組織管理能力があるというような者も多うございます。また、他省庁から見えて大変すばらしい実績を上げておられる方もおります。  したがいまして、こういうような制度につきましても、維持はいたしますけれども、ただ、この場合に何らかの工夫といいますか、他省庁からの出向の方を迎える場合につきましても、従来と違った工夫が必要ではないかというふうに思っております。

山本公一自由民主党

○山本(公)委員 私が言いたいのは、本部長を象徴として送り込むようなことはやめてください、飾り物のお殿様に今のままだったらなっていく。そういう本部長の人選、また割り振りを根本から今回の機会にやり直してくださいということを申し上げたいのです。確かに、立派な方もいらっしゃいます。いらっしゃいますけれども、基本的に本部長という役割について、もう少しきちんとしたものを人事の面でも出していかなかったら、今回の不祥事に対する答えにはなってこないと思います。  私は、そういう意味において、冒頭申し上げましたけれども、今回は、保利国家公安委員長も田中長官も大変おつらい立場だと思う。思うけれども、その職にある限りにおいては、勇気を持って、百年に一遍の改革をやる覚悟を持っていただきたい。現在の警察制度は、昭和二十九年にできたそうでございますけれども、もう五十年になんなんとしています。五十年に一遍の大改革をあなた方お二人がやる覚悟を私は持っていただきたい。  最後に、国家公安委員長、何かお言葉がありましたら。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 私は、任命権者から、国家の治安を維持するという目的を持って国家公安委員長として任命をされております。その信頼にこたえるべく、国の治安の維持あるいは警察内部の綱紀の粛正等について懸命の努力をしていきたい、このように思っておるわけであります。  三月の四日、土曜日でございましたが、全国の県警本部長を一堂に集めました。余り数が多いものですから、四つの分科会に分けてその後討議をいたしましたが、大変いい意見がいろいろ出てきております。  全部御紹介するというのは時間の都合で差し控えさせていただきますが、例えば、今度のような事件あるいは桶川の事件等々いろいろな問題について、具体的にその事件の実態について分析をし、どこに反省点があって、どういうことをすればよかったのだろうというような具体的な反省事項を整理して、我々が持っていたいということを、本部長みずからが言っておりました。ともすれば、反省というものは総論的になってしまう。散ってしまう。そういうことではなくて、この件についてはこうすればよかったんだというのを今後の教訓として生かして、警察の運営が円滑にいって、市民の治安が維持されるように自分たちも努力をしていきたいという非常に強い決意の御表明がありました。  等々、いろいろな問題についての論議を大分時間をかけてやらせていただいて、私自身、大変勉強になったのであります。そうした勉強の成果を今後具現化して、警察の体制維持のために全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。

山本公一自由民主党

○山本(公)委員 頭の上のあらしが過ぎるのをじっと待つという姿勢だけはやめてください。とにかく改革に着手してください。お願いします。  ありがとうございました。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、中沢健次君。

中沢健次民主党

○中沢委員 民主党の中沢でございます。  質問に入る前に、ただいま委員長と長官の方から報告がございました。私は、とてもじゃないけれども、聞き捨てならない。まず、そのことを具体的にお尋ねしたいと思います。  委員長は、いろいろ申し上げられましたけれども、国民と被害者に謝罪をすると明確にお述べになりました。それに比べて長官は、そのくだりで言うと、国民と被害者にお見舞い申し上げますと。これはもう天と地の差。私は、率直に言いまして、長官に対して非常に不信感を持ちますね。反省の色があるんでしょうか。  しかも、県警の本部長が現地で女性のお父さんに会って謝罪をしている、よく御承知のはずですよ。あえてきょう十分間警察に報告を求めたのは、そういう内容も含めて、もっとやはり反省の弁があってしかるべきだ、私はそう思った。ところが、そうではない。  どうでしょう、長官、改めてこのくだり、明確に、公安委員長と同じように、国民と被害者に向かって謝罪をする、このように修正したらいかがですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 私が先ほど御報告申しました内容でございますけれども、この部分をとらえての御質問だと思います。  私は、国民に対し深くおわび申し上げるとともに、被害者及びその御家族に対し心からお見舞い申し上げますというふうに申し上げました。それは、大臣が申し上げたことと気持ちは全く同じでございます。

中沢健次民主党

○中沢委員 今の長官の答弁は、私は納得できませんよ。どうしてもっとわかりやすく、端的に言えば謝罪という言葉が出てこないんですか。おわびを申し上げ、お見舞いを申し上げますと、どうして謝罪という言葉にならないんですか。  これは同じだというのは、国語の時間でいえば同じでしょうけれども、この委員会で委員長と長官がこの大事な表現について、少なくともやはり事前のすり合わせをやって、きちっと大事な文言として、どうしてすり合わせをして意思統一できなかったんですか。改めてそのことを指摘します。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 言葉の問題ということでございますけれども、私は、気持ちとしては謝罪でございます。そのすり合わせといいますか、大臣の御発言というのも十分に踏まえて私はこの言葉を申し上げましたわけでございますけれども、気持ちは謝罪という気持ちで、同じでございます。

中沢健次民主党

○中沢委員 きょうは私は、三十分しか時間がありませんから、この問題だけでやりとりをすると時間がむだです。  さて、もう一つ、先ほどまでクエスチョンタイムをやっておりました。テレビを見ておりました。私も、やや唖然といたしました。  そこで、国家公安委員長に、この関係につきまして、一人の閣僚として、あるいは公安委員長としてどのように受けとめたのか、これを聞いておきたいと思うんです。  いろいろなやりとりがありましたけれども、総理の言葉で、今回は警察は運が悪かった。これは、言葉としても大変な誤解を与えるし、悪く解釈すると、ばれたからしようがなかったというふうに受け取る人もいらっしゃるんではないでしょうか。  これ以上申し上げません。公安委員長、どう思ったですか。運が悪かったという、ひどいですよ、これは。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 このようなことが行われるということ自体が、私にとっては極めて腹立たしいことであり、国民の皆様に申しわけない事態を警察が引き起こしているという気持ちを強く持っております。  そのことは、委員御承知のとおり、私も、神奈川県警の問題発生以来、警察内部の問題について取り組んでまいりました。そして、そういうことをやって監察を、特別監察に行かせたその人がそういうことをやっておったということでありまして、まことに私も、言葉を選んで申し上げさせていただきますけれども、本当に無念残念であります。ああいうことをいたしましたについて、警察を監督する立場にあります者として、心からおわびを申し上げなければならないと思っております。  その上で、小渕総理が言われました、運が悪かった。それは、総理の御意向というのは、私、そばにおりまして聞いておりましたが、ばれなきゃよかったというお気持ちは総理とてなかっただろうと思います。しかし、ちょうどあの少女発見という事態と重なったためにああいうことが明るみに出た。むしろ私は、明るみに出て、非常に申しわけない事態でありますが、明るみに出てよかったとすら思っておるのが私の心境であります。

中沢健次民主党

○中沢委員 保利委員長、これはやはり、人というのはいろいろな解釈をしますよ。私は、率直に言って、総理とこの問題でほとんど質疑をやったこともありません。衆議院の予算委員会、参議院の予算委員会、いろいろやっています。私は、総理のこの事件に対する認識、数多くの警察の過失、それについての自覚が総理として非常に甘い。だから、人によっては、運が悪かった、ばれなきゃそれでよかったのに、このように誤解をするというか、そのように受け取る方は僕は相当いらっしゃると思いますよ。これは大変な舌禍事件になるんじゃないですか、私はそう思います。  変な話ですが、あなたも同じ総裁派閥に籍を置かれて、大事な自治大臣をやって、国家公安委員長で大変御苦労されている。それはわかるけれども、あのきょうのクエスチョンタイム、今長官の謝罪については、もう心はそうだと言うから、それはそれで私は受けとめますけれども、これはやはり、この場に総理に来ていただいて、もっと言えば、この種の集中審議を改めて時間をしっかりとってやる必要がある。  委員長、どうでしょう、理事会で最低でもきちっと協議してください。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 私、さっきのクエスチョンタイム、聞いていなかったんですが、理事会でお諮りしたいと思います。

中沢健次民主党

○中沢委員 いずれにしても、この問題というのは、極めて政治的にも重要な舌禍事件になる要素を背景に持っている、そのことを改めて指摘をして、いずれにしても、また理事会で、私も理事でありますから、十分議論をさせていただきたいと思うんです。  さて、今度の女性の監禁事件というのは、具体的にいろいろな推移がありまして、多くは申し上げません。私は、殺人ということではないにしても、九年二カ月にわたって毎日のように、少女の時代から女性の時代を含めて、大変な心身に被害を与えた、言葉としては極悪非道な犯罪行為だと私は思うんですよ。これは裁判所でいずれ法の裁きが出るんでしょう。  さて、そういうことについて、今までも随分委員長の方から、大変な事件だ、こういうお答えもありましたけれども、きょう現在、本件についての、公安委員長という責任者、あるいは警察のトップの長官としての責任者の見解、改めて聞いておきたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 私は、この事件の知らせを受けましたときに、本当にやるせないというか何といいますか、私も娘が二人おりますし、孫娘も二人おりますから、その子供たちがもし捕まって九年間も閉じ込められるというような状態になったときのことを想像いたしますと、これはある意味では、人殺しよりも残酷なしわざをしたのではないかなというふうに人間としては思います。  本当に、そういうことを九年間発見し得なかった警察の落ち度もあるかもしれません。そこら辺については今後十二分に検証をしながら、今後、類似の事犯等についてやはり教訓として生かしながら、捜査に役立たせるようにしていくことが務めであろうかと思います。まことに残念な様子でありました。  私も、被害に遭われた女性の一日も早い立ち直りを、心から静かにお祈りをしたい気持ちであります。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘のように、この事件は、事件発生から発見されるまでの間、九年二カ月余りにわたりまして被疑者の居宅の一室に監禁されました。その間、多感な、人間としては最も光り輝く時代を、一度も部屋の外に出ることなく過ごさなければならなかったということで、まことに悲惨でございまして、被害者及び御家族の皆様の御心情を思いますと、言葉もないという気持ちでいっぱいでございます。  また、大臣からもお話がございましたように、では、どうして九年二カ月もの間発見できなかったのかということにつきましては、私どもは、この事態の推移を解明する、それが私どもの責任であるというふうに考えております。

中沢健次民主党

○中沢委員 時間があれば各論でいろいろ指摘をしたいのですが、完全に警察の過失、あるいは捜査上の初歩的なミス、それがあったから、結果的に十五名に上る懲戒処分の対象者を出したんではないでしょうか。警察に落ち度があったなんというものではない。まず、そのことを指摘しておきたい。これは客観的な事実です。  さて、そこで長官にお尋ねをしたいと思うのです。  関東管区の局長、何をやったかは改めて言いません。問題は、長官自身は、衆議院の予算委員会でも参議院の予算委員会でも、本人から申し出があった、職を失うということは大変だ、したがって懲戒処分はしなかった、こういう答弁に終始をしておりますね。  改めて聞きたいのですよ。今までの警察、いろいろな問題を起こして、時によっては、行政処分の最高の懲戒免職というケースもたくさんあります。これはもう完全に法律に触れるという判断。今度の場合は、法律の第何条に触れるかは別にいたしまして、これは後で言いたいと思いますが、少なくとも、一番大事な警察に対する信用を失墜させた、背信行為の第一。もう一つは、二十二万になんなんとしている一線で働く警察の組織に対する威信を失墜させた、第二の背信行為ですよ。  私は、神奈川の刑法違反も、あの当時の本部長もけしからぬと思う。しかし、それ以上に、ある意味で、本来警察の使命として大事な大事な信用を失墜してはいけない、これに間違いなく抵触しているのじゃないでしょうか。  もっと言いましょうか。国家公務員法、きょうはもう法律論争をやる時間がありませんから、余り言いません。そしてもう一つは、警察法の施行令に関係をして、国家公安委員会規則第一号で、ことしの一月の二十五日に警察職員の職務倫理及び服務に関する規則というのが制定をされて、これは明らかに、局長はこの規則にも違反をしていますよ。長官がしばしば特別監察についての訓示をしている、この訓示にも明らかに違反をしている。  なぜ、それをもって行政処分をしないのですか。しない責任の方が私は重いと思う。どうですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 中田前関東管区警察局長に対するいわゆる処分のお尋ねでございます。  今お尋ねの件は、恐らく国家公務員法による懲戒処分という御趣旨だろうと思いますけれども、懲戒処分にしなかった理由でございますけれども、私は、最初にこの報告を受けたのは二月の二十四日でございまして、そのときの私の心情を御説明しながら、これに対する措置につきまして御説明したいと思います。  今回の事案につきましては、これは中田前管区警察局長の申告があって初めて、事実を知った次第でございます。その時点では、小林本部長と飲食をともにし遊興をともにしということも全部言ってまいりました。この際に私は、最初、それが事実であるとすれば、職を辞さなければならないような重大事案であるというふうに申しました。  委員御指摘のように、特別監察の問題あるいは私どもの指示の問題、さらには信用失墜等の問題、いろいろございまして、それが国家公務員法あるいは私どもの規則に抵触しているかどうかにつきましては、私は抵触しているというふうに判断をいたしました。通常であれば、これは減給でありますとかあるいは戒告という処分に相当する行為であるというふうに、私は当然認識をしております。  しかし、その部分については、本人が申告してきたと、当然、幹部としては、この組織にいられないということをある程度自覚しながら出てきたということでございますので、私はそれを情状酌量したわけでございます。  しかし、それはそれとして、このような行為をした者につきましては、この組織において、幹部として引き続き職を続けさせることは不適当であるというふうに私は判断いたしました。大変悩みましたけれども、そういう判断をいたしました。  まだ、中田前局長は昨年の八月にその職についたばかりでございますし、それから、職を辞させるという形になりますと、円満に退職するとすれば得られるであろう退職金の額から、千数百万、二千万近くの額を減額されることになります。そういう措置を、全体を考えまして、私は本人の行為あるいは心情ということを察しまして、本来公務員法に触れる行為はあるけれども、そこにつきましてはしない、しかしながら、大変な不利益をこうむるところの職を辞させるという措置をとったというのが私の判断でございます。

中沢健次民主党

○中沢委員 中田局長というのは関東管区なんですよ。神奈川県も所管する、そういう非常に大事な大事なポジションの最高責任者ですよね。神奈川問題、去年も随分やりました。先ほど言ったように、法の裁きをこれから受けようとしている、既に懲戒免職になった関係者もいる。それに比べて、今の長官の答弁は、改めて私なりに解釈すると、懲戒処分の対象に値するでしょう。であれば、なぜ処分しなかったのですか。あなたの言う情状酌量というのは、あなたの個人的な判断ですよ。これは間違いです。  きょうは私は、野党の、党の筆頭理事として追及をせざるを得ませんが、どう考えたって、処分権を持っている警察庁の長官が、そういう独断で、もっと言えば、独善的に、自分の主観でこういう公務員の身分にかかわる懲戒処分問題を扱うということは、あなた自身、最高責任者としての資質について私は非常に疑いを持たざるを得ません。  これからでも遅くない。先例がない、そんなことは私はよく知っていますよ。改めて、本人から処分を申し入れて、行政処分、懲戒処分をやったらどうですか。そうしなければ、少なくとも私も納得しない、あるいは与党の皆さんだって、そんなことを言いたいけれども言えないという思いがあるのかもしれない。国民の圧倒的な多数は、身内に甘い警察庁の長官のそういうやり方が許せないのですよ。私も許せない。  改めて答弁してください。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 私の処分についての考えでございますけれども、先ほど申し上げましたように、今回の措置は引責辞職というふうなことで言われておりますけれども、いわゆる、私どもは諭旨免職というふうに言っております。これは、懲戒免職に次ぐ重い処分であるというふうに私は認識をしております。  したがいまして、私のとった措置につきましてでございますけれども、違反はするけれどもそこを情状酌量したという判断、これは委員も既に御承知と思いますけれども、刑法でも自首減免というようなこともございます。そういうこともあわせ考えまして、私は、個人的なということではなくて、警察庁長官としてそのように判断したわけでございます。

中沢健次民主党

○中沢委員 ですから、そのことを許しがたいと言っているんですよ。ほかの委員会でも、随分そのことは追及されています。同じような一本調子の答弁でこれからもおやりになるつもりですか。あなたは、警察の最高トップで、しかも警察庁の職員に対しての人事権を持っていらっしゃる。今のような話をすると、平たく言えば、白いのが黒になっちゃうんですよ。黒いのが白になるんですよ。そういうことでこれからもずうっと、国会答弁やほかの皆さんに向かって言うつもりですか。  私は、長官だって人間だから判断の誤りがある、それは許せる範囲であれば許したいと思う。だから、この際どうですか、私の判断の誤りでした、法律に基づいて懲戒処分をやるべきでありました、そのように率直におっしゃったらどうですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 当人は既に職を離れておりますので、法律上改めて処分することはできないということを御承知の上での御発言であると思いますけれども、私どもといたしましては、少なくとも私といたしましては、この処分につきましては妥当であったというふうに今でも考えております。

中沢健次民主党

○中沢委員 これはもう、押し問答をやっても堂々めぐりだと思います。また改めてそのことは、機会がありましたらやりたいと思っているのです。私は、そんなことでこの世の中通らぬと思いますよ。人事権を持っているんですよ。よく考えてください。処分をする権限も持っている。処分の権限の乱用も悪いけれども、法律的にきちっと保持されているその処分権を使わないということ自体にも問題がある。改めてそのことを指摘しておきたいと思います。  さて、委員長、余り時間がありませんが、これから委員長を中心にお尋ねをしたいと思うのです。  一つは、警察庁の長官、私は、処分内容は決して十分でない、一言で言えば非常に甘い処分だと思いますが、しかし、日本の警察の歴史の中で、警察庁の長官が、理由はいろいろあるけれども、懲戒処分をされた初めてのケースだと思うのです。処分についての理由、どういう理由で処分をされたのですか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 神奈川県警におきます不祥事件が起こり、その対策について立案し実行をしておった過程で起こった事件、それに対する監督責任を問うたものであります。  三月二日に国家公安委員会を招集いたしまして、この問題について、全員の御出席のもとに検討をさせていただきました。その結果、是正措置についてやっていたのに、ああいうことをしでかしたことの監督責任は重いということで、五人の委員が全員、これは処分対象になるということについての御決定があり、さらに五人の間でいろいろお話があり、私は会を総理する者として、委員の意見を聴取しながら、委員長あるいは議長というような立場でこの問題についての調整を、調整というのはちょっと言葉が違うと思いますが、進行を務めておりました。  その結果、少し時間がかかりましたけれども、百分の五相当ということで五人の意見が一致しましたので、それによって、私が会を代表する者として、その結果を取りまとめたものであります。

中沢健次民主党

○中沢委員 委員長、今の御答弁は御答弁として、事実だと思いますから受けておきたいと思います。  警察史上初めて、警察庁の最高トップの長官に懲戒処分を、別な言葉で言えば、せざるを得なかった。それだけ、この事件そのものが極めて異常な事件であって、一連の関係した現場の県警の職員、管区の局長等々を含めて、どうしてもやはり懲戒処分をせざるを得ない、日本の警察史上初めて。それだけ、言葉をかえて言えば、国民の怒り、警察に対する国民の信用の失墜、この委員会だって、みんなそう思っているんじゃないですか。  だから、あえて委員長に、改めて心境も含めて聞きたいのですけれども、やはり政治家としての結果責任みたいなのはしっかりおとりになるべきだと思いますよ。  もう半世紀にわたって、私は民主警察を否定するつもりは全くない。しかし、余りにも長く続いて、縦社会で、閉鎖社会で、本当に制度的な疲労がきわまっている。先ほど同僚の委員が指摘をされました。百年に一回の絶好のチャンスだから、思い切って公安委員会の改革、警察全体の改革やるべきだ、私はそのことには全く同感です。しかし、そのことをやる前に、みずから政治家として、細かい話はもう時間がありませんから言いませんが、数々の公安委員長としての監督責任、政治家としての政治責任、みずからやはり進退をはっきりした方が保利さんの将来のためにもなる。そうしなければ、本気になって各党挙げて公安委員会の抜本的な改革だとか警察組織の改革だとかということは、結果的にかけ声倒れになりはしないか。  よく言われております、。あなたは捨て石になって、この際、自分の政治信条をしっかり国民の前に明らかにすべきだと私は思いますが、いかがでしょう。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 数々の御指摘、身にしみて感じております。  私は、任命権者から任命をされ、そして任命権者からしっかり頑張れと言われております限りにおきましては、この職責を全うすることが責任であると、いろいろ御意見があろうかと思いますが、そのように感じております。そして、警察の秩序の回復と、さらにまた日本の治安の維持のために渾身の努力を続けていきたい、このように思っております。

中沢健次民主党

○中沢委員 時間が来たようでありますから、最後に、公安委員長に私から提言をしたいと思う。  先ほど、国民と被害者に謝罪をされました。私は、言葉だけでなくて、具体的な行為で、そのことをみんながわかるようにおやりになった方がいい。それは先例がない、前例がない、そんなのは乗り越えて、この際、あなたが新潟に行かれて、そして本人と御両親に最低でもお会いをして謝罪をすべきだと私は思いますが、このことを提案をしたいと思うのですよ。今の心境でお答えをいただきたい。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 個人的な気持ちは、もう今委員から御指摘のとおりであります。  しかし、今私が新潟に参りまして、おわびを申し上げたい気持ちはいっぱいでありますけれども、それが果たしてその被害者の女性にとっていいことなのかどうか、今すべきことなのかどうか。お見舞い、おわびの気持ちはいっぱいございますが、そのことを今私はそっと自分の胸に入れ、そして被害者の女性が一日も早く社会復帰ができるようにみんなで支えてあげなければいけない、このように思っております。今すぐ新潟に行くことは、私はむしろ差し控えたいと思っております。  被害に遭われた女性がそっとされて、そして気持ちを回復され、お体を回復されることを心から願っております。

中沢健次民主党

○中沢委員 時間が来ました。終わります。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、中川正春君。

中川正春民主党

○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。  中沢委員に引き続きまして、論点を絞りながら議論を進めていきたいというふうに思います。  きょうは、午前中、参議院の方の予算委員会での質疑もこれあり、本当に長期にわたって、この警察の問題、延々と議論が続くわけでありますが、こうしてそれぞれの論点を絞れば絞るほど、私はどうも、警察に対する信任といいますか、国民の信頼感というのが崩れていく。どんどん新しい事実が出てくる。あるいは、どうも我々の感覚とは違ったところで警察が動いているんじゃないか。あるいは、先ほどの総理の発言自体も、運が悪かったというふうなところでとらえているとすれば、本当にこの国はどうなっていくのだろうか、そうした不安が募っていくわけであります。  そんな中で、先ほどの中沢委員の、処分の問題ですね。これは直接きょうのお二人の、国家公安委員長としての保利大臣、あるいは田中長官新しく就任をされて、それで直接責任のかかってくるところというのが、この処分の問題だと思います。  どっちにしたって、常識的に考えて、身内には甘い。特に中田局長は、諭旨免職という話が出ましたが、これは法的にも、あるいは制度として罰則じゃない。やめろと言われたから辞表を出した、そういう話なんですよ。それをどういうふうに言い繕ってみても、国民を納得させるようなことにはならない。どっちかといえば、運が悪かったんだという同じ心が、まだ国家公安委員会のメンバーの中にも保利委員長の中にも、あるいは長官の中にもあるんじゃないかということ、この認識が続いていくわけであります。だから私たちは、もう一回ここのところを考え直したらどうだ、そういうふうに主張をしているわけであります。  その中で、もう一つ指摘をしたいのですが、辞職をしなさいよと諭旨免職の意思表示をそれぞれにしたのは、いつの時点ですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 二人の辞職の意思表示でございますけれども、それに先立ちまして、今回の事案が発生いたしましたのは、発生といいますか、本人から申告がございましたのは、二月二十四日でございます。大臣の指示によりまして、二十五日の午前中、再度事情聴取いたしました。  その結果、その事実というものは、これは警察の最高幹部としてそのまま職にとどまり、そして今後も警察の最高幹部として引き続き職を行うということについては、まことに不適当、不適切な行為であるというふうに認識をいたしました。それで、両名に職を辞すべきであるというふうに私が申しました。  そして、二十五日の夕刻でございましょうか、本人から、中田局長は直接私に、それから小林本部長は、私が直接受け取ったわけではございませんけれども、口頭で申し出がございまして、その後、同日中に文書によって辞表が提出されたものでございます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 この一連の話を聞いていまして、私は、厚生省の岡光元事務次官の問題が起こったときのことを思い出します。あのときも、そのころの小泉厚相が岡光さんの出してきた辞表をすぐ受け取ったんですね。その中で、後から非常に大きな批判が出て問題化しました。  このときの反省、それと同時に、お二人は、この問題がぽっと起こったときに、よくよく考えてこの処分をしたという前提でこれまで答弁をしておられますが、話を聞いていると、二十四日、二人が、肝心なときに我々マージャンをしていましたよ、こういう申告をしたときに、もうすぐにその場で、おまえ首だ、こういう発言をしているんですよね。それが事実なら職を辞すべきであるし、申し向けた、こういう報告書になっています。この日、二十四日の午後。ということは、これはもう考える間もなく、あるいは手続を踏む間もなく、もうあなたの心には、これでおまえ首なんだ、これですべてが解決するだろう、それが一番いいのだ、それでおさめたということがあるんですよね。  ところが、国家全体としては、こういう制度に対してしっかりとしたルールがある。そしてまた、あの厚生省のときの反省というのがありまして、この仕組みを改めて説明をしますと、あの後、人事院の方から、職員の不祥事に対する厳正な対応についてという局長通達が出ているんですよね。  それでいくと、こうして事象が起こったときには、それが恐らく懲戒処分相当の対応になっていくだろうというときには、まず何をしなきゃいけないかというと、一たん辞職願を預かって事実関係を十分把握しなさいよ、これが一つ。それから、いろいろほかにあるんですが、幹部職員に対する処分等社会的にも影響の大きな事案については特に厳正に対処すること、そして処分の適用等については、人事院において懲戒規定の適正な運用の確保の観点から相談に応ずる用意がある、だから、人事院に一遍相談してきなさいよという話になっています。  それと同時に、こうした場合に、手続として「地方警務官の懲戒の取扱に関する規程」というのが、これは訓令で出ているんですよ。みずからが発した訓令で出ています。こうした事案が出てきたときに、まず、これは両方共通といいますか、地方警務官については国家公安委員会、それから警察庁の管轄の処分、だから中田局長の処分については、警察庁長官がまずしなければいけないことは、懲戒審査会というのを構成しなきゃいけない。この懲戒審査会へ向いて、この懸案について一度審査をしてくださいということを諮らなければいけない。それで、この審査会が懲戒処分の要否、種別、程度、その他必要と認める事項を決定して、この審査会の委員長から国家公安委員会に答申をするものとする、この手続を踏みなさいよということがもうちゃんと決まっているんです。  委員長、こうした手続の上での今回の処分であったのかどうか、もう一度再確認をさせていただきたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 小林前本部長に対する懲戒処分につきましては、警察庁長官からの申し立てを受けまして、懲戒審査会の設置及び審査の要求を行ったところ、懲戒審査会は二月の二十五日に開かれ、同日答申を受けているということであります。

中川正春民主党

○中川(正)委員 田中長官、そちらの方はどうでございますか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 これは、小林前本部長の手続と同じように、私どももそのような手続をとったところでございます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 いつ、どこでこの審査会を開きましたか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 二月二十五日、警察庁内でございます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 そのときの議論はどういうものであったと報告されていますか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 その審査会等におきまして、具体的にどのような内容があったということにつきましては、これは答弁を差し控えさせていただきます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 報告が来たわけでしょう。どういう報告が来たんですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 これは、小林前本部長の場合と中田前関東管区警察局長の場合は任命権者が異なるので、それぞれ手続が違います。  したがいまして、小林前本部長の場合には、減給百分の二十、一月という報告でございます。私の任命に係る中田前関東管区警察局長につきましては、それは処分なしとするというものでございます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 その審査会が開かれる前に、職を辞すべきであるということを本人に言っているというのは、これはどういうことなんですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 職を辞すべきであるということと処分とは、当然これは異なります。したがいまして、処分をするという決定が出たとしても、それは私は、職を辞すべきであるという判断は変わらないというところでございます。

中川正春民主党

○中川(正)委員 ということは、処分はしていない、職を辞すべきであるというのは処分じゃないということですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 国家公務員法に言うところの処分ではございません。

中川正春民主党

○中川(正)委員 だとすれば、これはやはり国民から見ておかしいんじゃないですか。  大体、中田局長というのが、監察に行くよ、ちゃんと宿をとっておきなさい、そこでマージャンするから接待の要員を集めなさい、こう言って、本部長を誘ってやった。それは張本人なんですね。警察の威信を失墜させたということに対しては、これはどっちが大きいんですか。小林本部長ですか、中田局長ですか。どっちにしたって、これは小林本部長以上に中田局長はその責任を問われなきゃいけないと思うんですよ。それに対して、審査会がこういう結果を出した、それをよしとした、これは、あなたの判断が今度は間違っているということだと思うんです。  それと同じことで、この審査会の結果を受けて、国家公安委員会あるいは国家公安委員長の方も、同じような形で、この場合は減給処分でありますが、認めたということだと思うんですね。しかし、なぜ減給処分だということかというと、その前に既に、辞表を提出しなさい、やめなさいという前提があったからそうしたことだろう、今そういう答弁があったと思うんですよ。ところが、この諭旨免職というのは法的処分でも何でもない。ただやめさせただけだ。  こういう感覚だから、またそれが、逆に今度は法的処分の中で勘案されているから、これは論理矛盾なんです。結局は言いわけにしかなっていないということなんです。そこが、国民に説明してもどうしてもわからないところであります。客観的に素人が、常識的に見てこの処分はおかしいじゃないかと言う、そのもとはここにあるわけであります。そうした判断を間違えている、お二方両方とも間違えている、私はこんなふうに思います。  そういう意味で、責任は大きい。私は、保利委員長は任命権者に対して責任を持つと言っていますが、これは国民に対して責任を持たなきゃいけない、そういうことだと思うんです。そこを指摘しておきたいというふうに思います。  そして最後に、先ほど総理大臣の発言の問題もありましたが、選挙の時期が近づいてきて、公安委員のあり方といいますか、この公安委員をどんなふうにこれから改革をしていくかという、もう一つ大事なメッセージを出していかなきゃいけないときであります。そんなときに、保利さん、自分がパーティーだとか演説会だとか、これからそういう機会が多くなってくると思うんですが、こういうときに、この公安委員というのを、名前を借りたり、あるいは出てきていただいてあいさつしてもらったり、あるいは乾杯してもらったり、そういう形で頼まれたことがありますか。あるいは、頼めるものだというふうにお考えですか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 私は、公安委員何々という方にそういうことをお願いした記憶はありません。

中川正春民主党

○中川(正)委員 それはしてはならないことだとお考えですか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 警察法の第四十二条第三項に、委員は、政党その他の政治的団体の役員となり、または積極的に政治活動をしてはならないと規定されておりまして、公安委員には政治的中立性が要求されているものと承知をしております。

中川正春民主党

○中川(正)委員 実は、去る五日の自民党の森幹事長の地元でのパーティーに、公安委員が発起人の一人として名を連ねて、そこで森幹事長のために乾杯をしているんですね。これについてどう思われますか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 森議員の三十周年パーティーというのは、私もちょっとこのところ議会忙しゅうございまして、いつ、どういうふうにやられたか、詳細をよく承知いたしておりません。

中川正春民主党

○中川(正)委員 いや、森議員のパーティーの詳細を聞いているんじゃないんですよ。  もう一回言いますが、ここに公安委員のメンバーが発起人として名を連ねて出席をして、乾杯の音頭をとって激励しているんですよ。それについてどう判断されて、どのように対処されようとしていくかということであります。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 公安委員は、その職責を認識されて、良識ある言動をなされるべきだと思います。

中川正春民主党

○中川(正)委員 公安委員に名を連ねてくれというのは、依頼をしたのは森議員だと思うんですよね。この行為についてはどう思われますか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 そのいきさつについてはよく承知をいたしませんので、どういういきさつであったか、森議員に聞いてみたいと思います。

中川正春民主党

○中川(正)委員 その結果をぜひこの委員会で報告していただきたい、こんなふうに思います。  以上、時間が来てしまいましたが、いずれにしても、一つ一つ判断の間違いがあり、その手続の中で国民の信頼感をますます失わせていくようなことを重ねてきたという、この経過については、もうこれだけ議論を重ねてきたわけでありますから、改めて申し述べるまでもないと思うんです。その結果、後は委員長自身がどのように責任を感じられるか、こういうことだというふうに思います。  私は、改めて言いますが、これは任命権者、総理大臣に対して責任を持つということじゃないと思うんです。やはり、国家公安委員長が国民に対して責任をとっていただくということ、この信頼感が本当に取り戻せるのかどうかということ、これが基本だというふうに思います。  そういう意味で、私は、早期に辞職をしていただく、そのことを改めて……(保利国務大臣「総理に」と呼ぶ)いえいえ。(保利国務大臣「私ですか」と呼ぶ)委員長に。そのことを改めて申し添えて、私の質問を終わります。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、坂上富男君。

坂上富男民主党

○坂上委員 この不幸な事件は、私の町、三条市に約十年前に起きた事件であります。質問に当たり、被害者の御回復と、御家族、御親族にお見舞いを申し上げたいと思います。  本件に対する質問は五回目でありますが、質問のたびごとに答弁が変わっております。まことに遺憾であります。国会軽視も甚だしいのであります。また、報道機関に対する記者会見においても、きのう言ったことがきょうになって訂正される。全部、私たちはこの報道を見て事実を知るわけでございます。  きのうは、手口の入力について、当時、連続放火事件があった、したがって忙しくて入力できなかったといって、実は、私の地元で県警から記者会見がなされた。きょうになったら、それが訂正になっておるわけです。連続放火事件はこの事件の二カ月、三カ月後でございますというような訂正になっておるわけです。  こんなような、もう慌てて慌てて記者会見をなされ、国会の答弁をしているんじゃなかろうか。じっくりと事実を把握して、御答弁をいただかなければなりません。  私の質問、時間がありませんので、一括して質問申し上げます。一括して、簡略に御答弁いただきたいと思っております。  まず一つは、かけマージャンについてであります。  小林前本部長が辞職表明した翌日の二月二十七日、県警本部内で県警幹部、警務部総務課長が報道陣に説明した内容は次のとおりです。一人一万五千円の会費の中から図書券代を支払った、満貫が出ると五百円分の図書券がもらえるというルール、図書券は事前に県総務課で一万円分購入した、こういうことが発表され、新聞に報道された。  これが、警察庁長官や県警刑事部長らの懲戒処分の出た三月二日の記者会見では、県警警務部長と監察官室長は、図書券の購入について、総務課次長が生協で購入したと認めたのであります。  しかるに、三月六日の県議会の一般質問で、新潟県ですが、堀内本部長が次のような答弁をしました。満貫賞として、比較的大きな役が成立した場合に図書券の五百円券一枚を配っており、図書券の総数は二十枚で、総額一万円でありました、これまでの調査の結果、この図書券は小林前本部長が購入し、提供したものであることが判明しましたと。  国会での私に対する答弁、長官、どうでした。宿泊費として集めた一人一万五千円の会費の中からこれは充てたと答弁しているんです。この食い違いについて、一体、だれがどういうふうな責任をとるんですか。まさに国会軽視甚だしいのであります。  しかも、その上、堀内本部長が、図書券は小林本部長が購入したもので、マージャン参加賞のために、財物の損得はなく、賭博罪には当たらないと答弁しているんです。この是非はまた別にして、似たような判例はあります。そうでないとするならば、私は、この事件は贈収賄事件じゃないかと指摘したい。  と申し上げますのは、堀内本部長の言うとおり、小林前本部長が購入し、小林前本部長がその費用を全部負担したということになりますれば、贈与となります。監察に来た者に対して贈与することは、わいろであります。つまり、中田局長は、当時、新潟県警本部長との関係においては、監察者と被監察者の代表であるとの関係以外の何物でもないのであります。まさに職務に関連をしているわけであります。  したがいまして、これは、一万円を場合によっては中田局長が所得することができるかもしらない。こういうことを贈収賄約束罪と言うわけであります。これは約束罪じゃありませんか。これは賭博以上に悪いんです。この事実をどう理解しますか。  その次、宿泊代のことでございます。  二月二十七日、県警本部内で、警務部長と総務課長が次のように報道機関に記者会見しました。  宿泊代は一泊二食で一万二千円、そのほか酒代が幾らかかかった、参加者は一万五千円ぐらいを私費で払っている、費用は総務課で立てかえ、中田局長と秘書室長からはその場でもらった、残りは、残りというのは、それ以外の人たちからという意味だと思いますが、後日もらったと。  三月二日の警務部長と監察官室長の会見では、次のように記者会見しています。  ホテル代は、二十九日にチェックアウトした際に、総務課次長が全額精算したと言うんです。金は、次長が持っていたポケットマネーと本部長から預かった金を充てた、公費ではありません、こういうことを言っておるわけであります。  そこで、領収書は、全員から参加費を徴収した後に捨てた、こういって記者会見。その記者会見の席上では、領収書のコピーを持って出ているんだ。チェックアウトの際、支払ったときは、受領書はもらったんです。持っていたんです。これを写しとして出したんです、あの記者会見に。私はそう思う。そして、朝になったら関係者がビールを飲んだ、このビールの飲み代を払った、そして受取は要らないと、こういうふうになったのは間違いありません。  これも確認をしたいのであります。これは、県警のきのうの発表だ。しかも、領収書のあて名は津川警察署。  それから今度、ホテルの経営者の説明では、領収書のあて名は県警様で、精算の際に領収書を渡そうとしたが、相手方は要らないと言われた、こう言っているんであります。もしも必要ならば提出の用意あり、こう言っておると、伝聞でございますが私は聞いております。一体これについて、どういうふうな答弁をなさるんですか。  さてそこで、各自から、いつ、どのようにして受領したんですか。その場所、その日時、一人当たりの金額、明確にしてください。その受領書は捨てたという、その場所はどこで、いつ捨てたのかということも明確にしていただかなければなりません。  長官は私の質問に、請求書、領収書のたぐいは破棄したと長官は答弁をなさいました。しかし、ホテルに言わせますと、請求書は現在ホテルに残っているということを伝聞で聞いております。これはいかがでございますか。私は、この金は自己負担絶対にしていないと思います。  私のところに、電話の投書でございますが、こういう電話が来ております。私は確認のすべがありませんので、紹介だけしておきます。その電話を受け取ったのは私の女性の秘書でございますが、この経費は自己負担でありませんと。団体名を言っているんですが、私は今この席上で申しません。警察の外郭団体から出ている、こう私は言いたいのでございますが、この事実についてはいかがですか。  今度は、公安委員会の発言と認識でございます。  委員長、岩男委員は、温泉宿でマージャンは違法行為でない、こう言っておる、テレビでも新聞でも。国民の怒りはもっともだが、感情に流されてはならぬ。新井委員も、法を犯すようなことはしていない。那須委員も、一時の感情に駆られて処分を決めてはならない。こう言っているんです。とんでもないことだ、これは。国民の怒りを感情などと言って片づけてもらっては、とんでもないことだ。  もう国民は、だれにも言われないけれども、新聞を見、テレビを見、警察の態度を見て、全国民が怒っていると言っても過言でないと私は思っておるわけであります。その国民の怒りを感情だなどと言うような常識の言葉、私は到底承認できません。これだけでも公安委員失格です。委員長、こういう発言について、これは間違いない、テレビでもやったし、新聞にも出ているわけでございますから。こういう表現についてどう思っているんですか。  それから今度、警察庁職員の服務に関する規程があります。これは、第五条にこう書いてあります。職務に支障を及ぼすおそれがあると認められる贈与、もてなし、その他の利益の供与を受けること、これはやめなさいと。職務に支障を及ぼすことのあると認められる者と職務の公正が疑われるような方法で交際すること、マージャンしたり酒飲んだり、そして賞品をかけたりすることが、こういうことは倫理規程で許されるんですか。新しい倫理規程は四月一日から発効します。これは、今ある警察の倫理規程です。この倫理規程からいっても明らかに違反なんです。この違反は、国家公務員法第八十二条に適応して懲罰の対象なんです。そうでしょう。  こんなにはっきりした法令違反があるのに、何で法令違反がないんですか。国家公安委員としての資格を疑いたいと私は思います。委員長、いかがでございますか。賭博または贈収賄、贈収賄約束罪の疑いのある行為でもあります。  そして警察法三十一条。これ読んだことありますか。所属の警察職員を指揮監督すると書いてある。管区局長ですよ。このとき、こういう事件が発生しているということがわかったんであります。もうその場で指揮し、本部長を指導監督しなければならぬ立場にある。おまえ、行かぬだっていいんだか、そんな程度のものじゃないんであります。おまえは何をしているんだ、私と一緒に車に乗って現地へ行こう、こうならなければならないじゃないですか。それが、酒を飲んでマージャンをする、翌朝またビールを飲んで、あげくの果てが瓢湖へ行って白鳥を見たっていうんだね。これは全部公用車だという。  こんな重大な法規違反があって、これは一体、国民が怒らぬのが不思議ですよ。この国民の怒りを、感情によって流されてはならぬなどと言うことは、とんでもないことでございますが、いかがでございますか。  それから、今度は委員長自身の責任を問いたいと思います。私は委員長には友情を感じておりますが、しかし、政治的な状況からいいまして、私は、泣いて馬謖を切るという思いで申し上げたいと思っております。  と申し上げますのは、公安委員会の持ち回りをした決裁は、委員長が拒否すれば開かれなかったものであります。二十五日の夜、緊急であれば、全員を招集すればよかったんであります。本部長の辞任の日は二月の二十九日であります。したがいまして、こういう、急がなければならなかったという理由は全くありません。二十五日の最終版の新聞に、酒を飲みマージャンをして指揮をしたというようなことが報道されたことが原因になって、こういうふうに処分を急いだんじゃありませんか。  どうぞ、順次御答弁いただきたいと思いますし、もし時間がなくて答弁ができなかったら、文書でいただきたいと思っております。どうぞ。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘の質問につきまして、すべて御答弁するというのはなかなか難しゅうございますが、とりあえず申し上げておきますのは、マージャンにつきましては、これは、私は国会におきましてそういうふうに申しましたけれども、なお調査中でございますと申し上げました。その結果、先ほど御指摘のように、これは小林本部長が自費で景品を用意したということでございます。これが贈収賄罪に問われるかにつきましては、これは慎重に判断すべきものと思っております。  それから、宿泊費につきましては、詳細調査いたしましたけれども、すべてそれぞれが自己負担をしているということでございます。そしてまた、外郭団体というお話がございましたが、そういうような調査結果を得ておりません。  それから、請求書のたぐいでございますけれども、これは、ホテル側が保管すべきものと、あるいはこちら側の者が保管するものでございますけれども、少なくとも、新潟県警の職員が当然に保管すべきものといいますか、受け取っているものにつきましては、これを破棄しているという私の御説明だったというふうに考えております。  それから、倫理規程、中田前局長の処分でございますが、私は、先ほど申し上げておりますように、中田前関東管区警察局長の行為は懲戒処分に触れる行為であったと、しかし、その部分につきましては、私が先ほど来御説明を申し上げたような判断で措置をしたというふうに申し上げておるところでございます。  なお、警察法三十一条の問題がございました。これは、三十一条と申しますのは、管区警察局の権限を定めておるものでございます。したがいまして、局長としてはこの権限に基づいて仕事をするということでございまして、その仕事をするところの懈怠があったということで、これは国家公務員法の方で問擬をすべきでございまして、直ちに三十一条違反ということには、これはならないんではなかろうかというふうに私は思っております。  いずれにいたしましても、この中田前関東管区警察局長の行為につきましては、いろいろ御意見もあるということは十二分に私も承知をしております。いろいろな声も聞いております。しかし、私といたしましてはあのような判断をしたわけでございます。  また、この処分につきまして、マージャン行為が発覚をする前にそのような処分を決めたのではないかという御指摘がございました。これは、二十四日に中田前関東管区警察局長から報告がありましたときに、既に遊興、マージャンということは私どもで把握しておりまして、二十六日の夕刻、記者会見の席上でも明確に広報発表しているところでございます。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 岩男委員の発言につきましては、いろいろな思いがあって御発言になられたのだろうと思いますが、非常に注目されている中で誤解を与えるような発言というのは、私もふさわしくないと思いますし、私自身、自分の感情等についてはできるだけ、できるだけといいますか、もうほぼ、絶対に言わないようにするつもりでございますけれども、見識のある岩男委員でありますから、私から岩男委員にまたよく申し上げて、公人として口は慎んでいただきたいということをよく申し上げておきたいと思います。

坂上富男民主党

○坂上委員 まだ答弁あると思いますから、文書で結構です。  そこで、保利委員長、本当にこれだけのことが積み重なっておる以上は、これはやはり委員長としては責任をとるべきだと私は思っておりますが、いかがですか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 先ほどから申し上げておりますとおり、私に課せられた任務は警察の秩序回復とさらにまた日本の治安の維持でありますので、その面で自分の責任を全うしてまいりたい、このように思っております。

坂上富男民主党

○坂上委員 では、最後に一言。  さっき同僚議員が申しました、自民党森幹事長のこういう大変な、地元の新聞にも出ているのです。これはもう本当に、地方公安委員としての中立性が要求されておる警察法の趣旨から見て、明らかに違反行為じゃないか。まさに自民党の首脳が、今国家公安委員、公安委員のあり方について大変な議論になっておるとき、こういうように政治的な会合に出て乾杯をする、発起人になる、書いてある。こういうようなことが、もう本当にこれでは収拾がつかないのじゃないか、政党おまえまでか、こういうふうに国民に言われると思うのですが、国家公安委員長として、地方の公安委員の方々がこのような政治的な中立性を保たれない行為をしていることについては、さっき御答弁がありました。また、同じ党の、しかも国家公安委員長として、これについてどのようにお考えになり、どういうふうに対処されようとするのか、御答弁いただきたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、森議員にまず、私自身もそのいきさつ等について話を聞いてみたいと思います。さらに、全国の公安委員の皆様方、それぞれ御活躍でございますが、中立性については維持をなさるように、私の方から注意を喚起いたしたいと存じます。

坂上富男民主党

○坂上委員 終わります。ありがとうございました。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 前回に引き続いて、私もこの問題、質疑をさせていただきたいと思います。  冒頭に、本日のこの委員会でも話題が出ておりましたけれども、本日のクエスチョンタイムの総理発言であります。私は、現場に参加をしておりまして、会場で聞いておりましたけれども、大変な騒音の中でございましたから、しっかり私も聞き取れなかったわけでありますけれども、しかし、その後総理が、落ちついて聞いてくれ、こうおっしゃって、確かに運は悪かった、運が悪いというようなことを言う人もいるけれども、実はそうではない、どんなふうに隠したとしてもやがて事実は露見するんだという、大要そういう発言ではなかったかな、このように私は聞きました。  こうした内容は、いずれにしても聞いた限りの話でありますから、先ほど委員長にも要請がありましたが、議事録をしっかりと確認をして、冷静に私は議論をすべきだ、このように感じております。  それでは、内容に入ります。私は、冷静に何点か確認をさせていただきたいのですが、今回、新潟県警をめぐる事案に関する報告書をいただきました。内容を読みました。随分確認をしたい点もありますけれども、時間もありませんから省きたいと思いますが、この内容にない項目で、これから調査を引き続きやっていただけるかどうかだけ確認をしたいのです。  私は、きょうは管区警察の実態それから機能という問題と、公安委員会の実態と機能、今後のあり方というテーマで二十分議論をしたいのです。そういう点で確認をさせていただきたいのですが、特別監察の実施状況をこの問題が発覚をして全国の調査をされたと。先般のマスコミ報道等では、鹿児島、茨城等で不適切な実態があったというような報道も伺いました。  したがいまして、特別監察を神奈川県警問題の後おやりになって、それがどういう実態であったのか。どういう調査をし、どういう結果であったのか。これはまた、きちっとこういう形で公表していただけるかどうか。あるいは、今この場で短時間でも結構ですが、不適切な事実というものが本当にあったのかどうか、確認をさせていただきたい。簡単で結構です。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 特別監察でございますけれども、今まで四十一道府県でやっております。その間におきまして、もうほとんどの県はその目的を達成しておりますけれども、不適切とされた県が二県ございました。  それは、鹿児島県と茨城県でございまして、監察対象の本部長と監察の担当官の首席といいますか、トップで行った者が警察庁の入庁の同期生であるということで、それぞれ二人で、監察の際に、あるいは監察終了後、会食をしたという事実がございます。これは、いずれも不適切であるということで、厳重に注意をしたところでございます。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 今の鹿児島と茨城は、新潟県の問題の前ですか、後ですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 これは、茨城は二月の十五日、鹿児島県は二月の二十一日でございまして、新潟県警察におきますところのあの不適切事案というものが発覚をする前の事案でございます。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 いずれにしても、二月二十一日でありますから、まさにその前後という気が私はするわけでありますが、やったところについては全部調査をされたということでありますが、なお引き続き、こうした内容についてもしっかり確認をする必要があるだろうというふうに私は思っております。  それからもう一点、これは今回の報告書の中にありますが、新潟県へ中田関東管区局長とともに特別監察に行かれた十三名、局長と局長秘書は別にしまして、あとの十三名、いわゆる監察補佐官十三名、この身分は関東管区の警察の職員であったのかどうか。私は、関東管区のどの部署が行かれているのか聞きたいのですが、総務部のスタッフなのか、あるいは、公安あるいは通信情報の部分から特別班を編成して行かれたのか、十三名の所属を確認させてください。

石川重明警察庁長官官房長

○石川政府参考人 今回の新潟県警察に対する特別監察は、関東管区警察局長が監察担当官となりまして、責任者でございます。それ以下、同管区警察局監察官、それから警務課課長補佐、あるいは生活安全課指導官、刑事課調査官、交通課調査官、警備課調査官、外事課調査官といったような、それぞれの業務を担当している者十二名、補佐官として十二名がチームを組んで監察に当たった、こういうことでございます。いずれも、関東管区警察局の職員でございます。(桝屋委員「十三名じゃなかったですか」と呼ぶ)監察担当官を除きますと補佐官としては十二名、合わせまして十三名でございます。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 わかりました。  私は、今後どうするかということを考えるときに、前回も申し上げましたけれども、現在かかっております警察法の改正、これで本当に大丈夫かという思いをずっと持っております。今日もなお持っておりますし、我が党も、党内でこの問題は冷静にもう一度議論をしようということで、すべての調査が終わるのを見て、そういう調査結果を十分把握した上で私どもは議論をしていきたい、こんなふうに思っているわけで、ぜひともすべての情報を明らかにしていただきたいと思っているのです。  そうした中で、管区警察が、神奈川の問題があって、特別監察をしっかりやろう、特別にやろうということで、警察行政全般を見直しする、綱紀粛正を図るという、このことで特別監察が始まっておりますけれども、私は、果たして管区警察の体制が、特別監察をするということについてそういう体制にあるのかどうかということは、実は神奈川県の問題でも心配であったわけでありますけれども、その点は大変に心配をしております。  今回の警察法の改正でも、管区警察の監察機能というツールが極めて重要な役割を担うわけでありまして、これが機能するかどうかというのは極めて大事な点だろうと思うのですね。そういう意味で、本当に管区の警察局の中で、警察庁長官の指示に基づいて、あるいは法改正では公安委員会の方から個別具体的にそういう要請もあると思うのですけれども、これは法改正の後の姿でありますが、現行では、長官からの指示で本当にきちっと特別監察ができる体制があるのかどうか。私は、監察機能というのは管区警察ではつけ足しじゃないのかという気がしてならぬわけでありますが、どうでしょうか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 今御指摘の特別監察につきましては、警察庁がみずから行くものと管区警察局のやるものとがございます。また、今後、監察機能を警察組織全体で考えました場合に、管区の果たす役割は大変大きいものがあると考えております。  私どもといたしましては、監察官が配置されていなかった管区につきましては一月二十五日付で監察官を配置いたしまして、体制の強化を図っているところでございます。  ただ、今委員御指摘のように、現在の体制で十分なのかという御指摘でございますが、私どもは、必ずしも十分ではない、さらに強化をする必要があるというふうに考えているところでございます。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 体制というとすぐ頭数になるわけで、私は、頭数の議論をするよりも、本当に機能としてそういう体制が現在でもあるのかということで、いわゆる管区警察の権限、それから機構をずっと教えていただいたわけであります。  現状を見ると、管区警察の専らの仕事は、何といいましても、警察法第七十一条の緊急事態に対処するものであるとか、あるいは犯罪鑑識に関することであるとか、警察行政に関する調整に関すること、監察に関すること、こうありますけれども、いろいろ書いてあるけれども、やはり複数の府県にまたがる広域犯罪の捜査でありますとか、広域暴力団に対する取り締まりとか、あるいは管区機動隊を編成して大規模災害に対する対策であるとか、そうしたものがメーンであって、監察ということについては、それは神奈川以降大変にクローズアップされていますけれども、私は、この機能はまさに、さっき言いましたように、つけ足しというようなものでないのか。  本当にそこに大きな手が入るのか、改革が行われるのかということを大変心配しておりますけれども、長官、どうでしょうか。今後の検討の方向性をぜひともお示しをいただきたい。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 管区の監察機能のあり方、強化の問題でございますけれども、委員御指摘のとおり、私は、今後、警察制度全体で監察ということを考えた場合には、管区の機能というのは抜本的に改めるとか、あるいは公安委員会の監察のあり方とか、あるいは警察庁も含めてでございますけれども、全体として監察制度がどういうふうにあるべきかという観点から、管区の位置づけとかあるいは機能とかいうことを基本から考え直す、そういう時期に来ているというふうに思っております。

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 ぜひとも御検討いただきたいと思うのです。国民の感情からしますと、今の鹿児島あるいは茨城、あるいは今回の新潟のそういう実態が明らかになった今においては、管区警察が監察に行っている、服務監察をしている、特別監察をしているといっても、やはり内輪の問題で果たして監察ができるのかどうかということは、国民感情としては甚だ信頼を失っている、それはもうほとんどの国民が信じられないという気持ちがあるのが、今日ただいまの現状ではないかというふうに私は思うわけです。  私は、もっと冷静に、できない仕事をさせるな、管区警察じゃできないんじゃないですか、管区警察というのは、もともと内部牽制をするような仕組みではなくて、もっと広域警察とかやらなきゃいかぬ仕事がメーンとしてあって、それにこういう問題があったからといって特別監察の機能を付加しても機能しませんよ、だったらやめた方がいい、機能しないことはやめて、本当に機能するところでやったらどうでしょうかということを申し上げたいわけであります。  そういう意味では、私どもは、やはり公安委員会——管区警察にお任せする、あるいは警察庁がみずからおやりになるということについても、服務監察あるいは特別監察というような分野は限界があるのではないか。そういう意味では、国家公安委員会の機能として、もう一回国家公安委員会の機能を強化することを、今の管区警察の実態やあるいは警察庁が実際におやりになる監察、特別監察、こうしたものと両方ひっくるめて——できないところに仕事をさせても、それはできません。それは今回、甚だ不適切なのは三つの事例でありますけれども、しかし私は、終わった後、飲食をともにする、それは指導監査という観点ならあると思うのですよ。お互いにひざを突き合わせて、本当のところどうなんだという業務の機能を高めるための指導監査ならば私は言いません。しかし、特別監察でありますから、その席で、終わった後、席を同じくするというようなことがあったのでは、これはもう私は、現行の警察法の改正では足らないと思って、そういう結論を出さざるを得ない、そういう感じを受けるわけであります。  ぜひとも、国家公安委員長、公安委員会の機能を強化するという観点の中で、私は、もう一回今の管区警察の、それから警察庁がみずからおやりになっている特別監察、これをちょっと全体的に調整をして、どこがやったのが一番いいか、そういう点もあわせてぜひ御検討をいただきたい、このように思うわけでありますが、いかがでありましょうか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 国家公安委員会のあり方につきましては、私も随分いろいろ考えてきたのでありますが、特に事務局を今警察庁がやっているというところが、指摘をいただく点のポイントであろうかと思います。その事務局体制を別個整えるということにするかどうかというところが、一つの大きな問題点であろうかと思います。  警察内部に目を向けるということになりますと、特に規律の問題ということになれば、人事を担当しております警務部とのつながりというのをどうしても考えていかなきゃならぬ。そうすると、警務部は、つまり普通の会社でいいますれば人事部は組織の中にありますものですから、そこからの情報、連絡その他をとりながら、しかも独立した事務局を持つということをどういうふうに考えていったらいいかということは、私も考えておりますが、どうぞまた、いろいろ御意見をお聞かせいただいて、国家公安委員会が昔の昭和二十年代の姿ではなく、今の時世に合った国家公安委員会をつくり上げていくために、これは与党、野党ありません、ぜひ英知を結集して、いい形の国家公安委員会につくり上げていきたい、私はそういうふうに思っております。     〔委員長退席、滝委員長代理着席〕

桝屋敬悟公明党・改革クラブ

○桝屋委員 国民の声は、二千六百六十万くらいの報酬をいただく国家公安委員は、もっともっと働いてもらいたいというのが実感だろう。ぜひとも、一〇〇%あるいは一二〇%機能するような、そうした検討をお願いしたい。私どもも知恵を出したいと思います。  この前も申し上げましたけれども、私は、ありていに言いますと、巧妙にできた警察組織だ、警察行政組織だ、したがって、今まで、戦後ずっと、行政改革や地方分権も中央省庁再編も、いろいろな議論をしてきましたけれども、その議論の中でエアポケットのように議論されなかったのが警察行政ではないかというふうに思います。  公安委員長が、この問題が出てきてそうしたことが明らかになったということは大きな出来事だというふうにおっしゃいましたけれども、まさにそのとおりでありまして、野党の皆さんから厳しい責任を問う声もありますけれども、私どもは、今そういう大変な警察行政に対してまさにメスを入れるのは、今の国家公安委員長以外にいない、このように思うわけでありまして、きちっと責任を果たしていただきたい。  国民の信頼をかち取るために、もう一回英知を絞って、私どもも頑張りたいと思いますから、頑張っていただくことを切に要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

滝実自由民主党

○滝委員長代理 次に、鰐淵俊之君。

鰐淵俊之自由党

○鰐淵委員 今多くの委員から質問がございましたが、私は、今回の警察の連続した不祥事に対しまして、二つの面から大変心配するわけであります。  その一つは、やはり先ほどからもたくさんの方が話をされておりますとおり、警察というものが国民の信を失っている、こういったことが、非常にこれは重大なことだと一つ思います。それから二つ目は、二十二万おられる警察官、特に一線で働いている警察官、汗を流している警察官含めて、多くの善良な警察官の士気が低下をしている。この二つについては、本当に心配をするわけであります。  こういった時期に、本当に国民の治安維持あるいは安全というものをしっかりと確保することが可能なのかどうか。こういう異常な事態といいましょうか、警察官が、皆さん末端におられますと、例えば交通事犯のスピード違反を捕らえても、その捕らえた住民から、もっと警察しっかりしろと逆に警察が言われる、そういうことで、非常に仕事がやりづらい面がたくさん今出ておると思うんです。こういった二つの点で、私は大きな懸念を抱いております。  したがって、できるだけ早く国民の信頼を回復すること、それから警察職員の士気を高揚して、本当に国民の治安維持や安全について、国民の先頭に立ってひとつ頑張ってもらいたいというのが私の考え方であります。  その間、いろいろと、国家公安委員あるいは地方公安委員を含めて、公安委員のあり方ということも問われております。私の知り合いにも随分、公安委員を経験された方がございますから、公安委員というのはどういうことをやっているかということも十分承知をいたしております。  戦後の警察法の中で、公安委員は国民の良識を代表して、わずかな人数ではございますが、民主的な警察行政というものをやっているかどうかということを公安委員会が十分意見を申し上げる、あるいはまた、そういった任務を遂行するということになっておりますから、今委員長も申されたとおり、事務局があるわけでもございません。ほとんどが警察の事務機構に頼らざるを得ないわけでありますから、まことに私は、公安委員の限界というものがあろうと思います。今国民の皆さんが公安委員に期待することをいろいろ言われても、なかなかこれをなし得ない物理的な要素、あるいは限界というものを私は十分知っているつもりであります。  しかしながら、今、公安委員会の新しいあり方として、監察を指示したり、あるいはいろいろな懲戒事案の報告を求めるというようなことも出されておりますが、委員長におきましては、今こういった時期に、この場でいろいろ答弁なさっておる点もありますけれども、果たして国家公安委員会のあり方は今のままでいいのかどうかということについては、委員長も、これは十分今後強化するといいましょうか、もっと公安委員会の機能を充実したいとおっしゃっているわけでございますので、どういった点で機能の強化を図っていこうとされているのか、その点につきまして委員長の御見解を伺いたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 公安委員会の機能の強化でありますが、今度の警察法改正でも御提案申し上げているところでありますけれども、警察組織内部からの監査を、報告を、もっと頻度も多く、密度も濃くするという形を要求いたしております。ただ、それだけでいいのかということになれば、まだ私もやることがあるのではないかなという感じがいたしますが、その辺については、あしたも国家公安委員会を招集いたしておりまして、十時なんでございますが、私が議会に出ておりまする場合には、少し時間をずらして、私が出るところでこういった問題について、先ほどからいろいろ御指摘をされている問題等についても、また議論をさせていただきたいと思っております。  なお、国家公安委員会に対して、国民の声をもっと反映させろという御意見がございまして、その点については、ホームページを開設いたしましたところ、新潟の事件がございましたので、それに関する本当に山のような御意見がいろいろ寄せられておりますが、やがてこの新潟事件その他のことをきちんと処理をいたしました後には、恐らくかなり前向きな、積極的な御意見が寄せられるのではないか、こう思っております。  ただ、再三申し上げますとおり、国家公安委員会は、その中立性を維持しなければなりませんし、同時に、民主性を維持していかなきゃならない、その観点に立って、なお日本の治安が維持できるようにするために、警察組織がきちんとなるためにはどうしたらいいか、今後よく検討してまいりたいと思います。

鰐淵俊之自由党

○鰐淵委員 私の知っておる地方の公安委員の方で、自分の会社の社長ではありますが、自分の社用で自分の車に乗るよりは、公安委員として、本当に小さな郡部の派出所まで赴いて、そして、北海道は何といいましても、隣の町に行ってもすぐ百キロとか百五十キロ、根室まで行っても三百五十キロ。ですから、道東の釧路方面本部のエリアというのは、もう県の二つか三つくらいの面積があるわけですね。そういったところを、たったわずかな公安委員の方がそれぞれの派出所をみんな見て回って歩くという実態を見て、それで、車の使う距離数はもう大変なものなんですね。そういったことも聞かされまして、やはり全国、この公安委員の職責について、まじめに働いていこう、役目を果たしていこうという公安委員の皆さんは、今回の公安委員のあり方といったことについては私は十分な関心を持っておると思いますので、その点、ぜひひとつ委員長の御配慮をまたお願いしたい、このように思います。  続きましては、私は新聞の社説をたくさん見せていただきました。その中に、私、本当にそうだなと思う社説がございました。それは、ある新聞の社説ですが、日本の警察機構の原点というのは、いわゆる明治の大警視川路利良さんという方がこう言っているのですね。これは明治ですよ。警察官の精神は仁愛補助だ、こう言っているのですね。まさに人を慈しみ、そしてそれを支援することだ。人を慈しみというところが大事なんです。慈しみ、慈愛とかという言葉は仏教とかそういう言葉に随分使われますけれども、この人を慈しむという心があれば、こういった事犯も未然に防ぎ得たわけであります。  私は、とりわけ、警察の幹部職員の皆さんに至っては一番頭がシャープである、それは難しい試験をパスするわけでありますから当然だと思いますが、まだそれ以上に大事なものは、人間性、先見性、指導性、そして人を慈しむ、人の痛みをわかる、そういう警察官であってほしいと思うわけであります。その点は十分反省すべき点があるのではないか。  ですから、私は、いろいろキャリアだ、ノンキャリアだというのはありますけれども、やはり警察組織の中では、トップに立って指導しなければならない人もどうしても要るわけでございますから、言ってみればエリートというのは当然出てくるわけでありますが、その人がいわゆる全警察官の率先垂範にある立場でありますから、こういった明治の大警視が言っておられる仁愛補助、こういう精神は今こそ必要なことではないか、こう私は思うわけでございます。  したがいまして、こういった士気の低下を懸念されている多くの二十二万の警察官、こういう方々にやはり士気を盛り立てて、いわゆる名誉挽回といいましょうか、日本の治安維持は世界でも非常にすぐれていると言われておるわけでありますから、わずか数名の不心得な幹部によって警察の威信が傷つけられたということに対して、本当に落胆している警察官が多いわけであります。こういった警察への国民の信頼回復、それからみずからの警察官の士気高揚、こういった点について、長官は今後、どのようなお考えでどう具体的にされようとしているのか、その点についてお伺いしたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 せんだって、三月の四日に全国本部長会議をやりまして、そこの分科会に私もずっと出席をして、各警察本部長からいろいろな御意見が出るのを伺っておりました。大変参考になったのでありますが、今先生が言われました、人を慈しむ心というようなお話でありましたが、その会議の中で出ておりましたのに、本部長の御発言の中には、例えば、社会一般の道徳の低下が警察組織にも反映をしてきているように思うというようなことがありました。  ですから、これは警察のみならず、社会一般がやはり道徳律というものについてもう少し考え直すべき時期にあるのではないか。警察だけが責められているということは、大変気の毒だなと思っております。  それからもう一つ、例えば、何でもかんでも一一〇番に電話がされてきてしまう。一一〇番というのは、あらゆるものが集まってきてしまって、その処理が悪いといって大変怒られる。それでは、処理をするためにはどうしたらいいかということは、やはり基本的には人員配置を考えてやるなり、あるいは、それで賄えないところは人員増強について考えていかなきゃならぬ。そういうことをしませんと現場がぎすぎすしてしまうというようなこともありまして、お話をすれば切りがないのでありますけれども、そういうような貴重な話を私は聞いておりますので、そうしたものを参考にしながら、人員増強については自治大臣と話をしなければなりませんけれども、今後警察が誇りを持ってやるには、やはりそれの裏打ちをしてあげなければいけない、そういう気持ちでおるところであります。  今後、しっかりやってまいりたいと思います。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘のように、今回の不祥事によりまして、国民の警察に対する信頼が大きく傷ついたということは当然でございますけれども、それにも増して、現場で日夜一生懸命に努力をしているまじめな警察職員の士気にも大変影響を与えたというふうに私は考えております。そういう意味で、この一生懸命仕事をしている職員に本当に誇りと使命感を持って仕事をしてもらう、そういうことのために、必死になって努力をしなければいけないというふうに思っております。  いろいろ御指摘もございましたけれども、現在の職場が働きやすい職場環境になっているのかどうか、あるいは風通しのよい職場になっているのか、また人事等について正当な評価を受けているのかどうか、あるいは処遇等につきましても、本当に満足のいく処遇ができているのかどうか。今大臣からもいろいろお話がございましたけれども、大変に業務がふえております。非常に厳しい条件の中で仕事をしておりますけれども、それにつきましても、制度の面でもあるいは体制の面でも、十分にこたえてやっていないのではないかというようなこともあります。  そういうことも含めまして、この一生懸命仕事をしている、寧日なく仕事をしている職員に対してどのような方策がいいか、これにつきましても中で真剣に検討をいたしまして、具体的に実行に移していく必要があろうかと思っております。

鰐淵俊之自由党

○鰐淵委員 ただいまいろいろ御答弁をいただきました。  私は、端的に一、二の例を挙げさせていただきますと、キャリア職員の皆さんは非常に勤務年数が短いわけであります。それから、初めて採用されるときに、果たして交番という現場、これにもたまに配置にはなっているようでありますが、どうも現場の勤務が非常に短い。ですから、本当に、交番に飛び込んでくる住民の方々の喜怒哀楽、そういった目線というか姿勢というか、そういったものが十分、キャリアの方々とコミュニケーションが余りないうちに、とんとんと登用されていってしまう。その辺にも、これからの幹部職員の登用を考えた場合には、もう少し現場の仕事というものについて、もっともっと熟練する方策をとるべきではないか、これが一つです。  二つ目は、やはり警察は従前、聞くところによりますと、昇任試験とかそういった試験制度によって昇格していくということが非常に多いと伺っておりますが、そうなりますと不公平が出てくる。例えば、刑事のようにほとんど時間がない、夜昼働かなきゃいかぬ、こういう方はなかなか任用試験を受けられないとか、あるいはまた、暇なところの人は勉強して任用試験に受かってどんどん上へ行ってしまう、こういうことがあってはならないと私は思うのでございます。  そういった点にも思いをいたしまして、本当にまじめで、警察官として優秀であるという方についての登用、研修、任免、こういったことについて、賞罰を明確にしていくことがやはり警察機構の中のけじめとして必要ではないか、私はそう思うわけでございますが、その点について、長官の御所見を伺います。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員から、キャリア制度の問題、あるいは現場で一生懸命仕事をしている警察官の処遇の問題について御指摘がございました。  私どもといたしましては、キャリア制度と言われる、国家公務員I種試験で特別のコースをたどるような職員がおります。これにつきましての制度そのものは維持してまいりたいと考えておりますけれども、委員御指摘のように、やはり警察の仕事というのは、国民の目線といいますか、国民の感じているところにつきまして、そこに合わせて仕事をしていくことが大事でございます。  現在のキャリア制度がそのような制度になっているかどうかということにつきましては、これは基本的に変えていくといいますか、問題点が非常に多うございますので、従来も検証してまいりましたけれども、この機会にもう一度、キャリア制度の原点に返り、また警察の原点に立ち返りまして、見直しをしてまいりたい、かように考えております。  二つ目の、まじめに仕事をしている職員に対する処遇の問題でございます。  昇任試験等につきましては、そういうように、なかなかに試験勉強ができない、あるいは一生懸命仕事では功績を上げているけれども、なかなかペーパーの上ではその人の評価ができないというようなケースもございます。そういうケースにつきましては、既にいろいろな措置を講じておりますけれども、ただ、これで十分かと言われますと、そこはなかなか十分でないところもございますので、今委員御指摘のような点も含めまして検討を重ねてまいりたい、かように考えております。

鰐淵俊之自由党

○鰐淵委員 ぜひ、そういった点で研究をしていっていただきたいと思います。  特に、警察行政の中では、いろいろな事犯が起きますと、これを検挙する。検挙をして挙がる場合は非常に評価が高い。なかなか難しい事犯は迷宮入りになったり、今回のこの少女監禁事件もそうだと思いますけれども、そういったことによって、私は余り——検挙するということではなくて、本当に、地域の住民の方々が警察に相談に来る、あるいはまた電話でSOSを発する、こういったことに謙虚に耳を傾け行動するということは、今回の不祥事においてこれが一番大事な原点ではないかな、私はこう思うわけでありまして、現場の警察署においてのそういった対応の仕方、窓口、SOSを発する住民に的確に、適切にこたえ得る体制というものは、やはり私はどうしても必要だと思うわけであります。  それは先ほど答弁の中で、相談の窓口を充実するかということはありましたけれども、これは長官、制度としてきちっとひとつやっていただきたいと思いますが、その点についてちょっと御答弁いただければと思うんです。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 三月四日の本部長会議におきまして、このたびの一連の新潟の事件等の反省も踏まえまして、市民の方々からの困り事と申しますか、そういう、今委員御指摘のような、検挙でその人の成果を見てきたというような嫌いがないわけではございません。むしろそういう傾向が多いというのは、御指摘のとおりでございます。  したがいまして、今回、三月四日の本部長会議では、そういう市民からのいろいろな困り事、例えばストーカーの問題でありますとか、あるいは児童虐待の問題でありますとか、家庭内暴力の問題でありますとか、そういうような問題につきまして適切に対応した、そして国民の目線でしっかり仕事をしているという者の評価というものをきちっとしていこうということを、一線にも指示したところでございます。  こういうような制度を、その趣旨どおり定着させるように努力してまいりたいと考えておるところでございます。

鰐淵俊之自由党

○鰐淵委員 時間でございますのでこれで終わりますが、どうかひとつ、これを契機に警察の名誉をしっかり挽回していただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。

滝実自由民主党

○滝委員長代理 次に、春名直章君。

春名直章日本共産党

○春名委員 日本共産党の春名直章です。  今、最高幹部の処分問題を、事もあろうに、二十五日、持ち回りで行ったことに国民の怒りが頂点に達しています。  まず、保利国家公安委員長にお聞きします。  警察法のどこに、このような持ち回りで決裁をしてよいと書いてあるのか、明確にお答えください。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 持ち回りについての直接の規定はございませんが、私は、緊急の場合はこれが認められるという解釈のもとに、私がそのような指示をいたしたものであります。  以上であります。

春名直章日本共産党

○春名委員 緊急のもとにという勝手な解釈をされて、法を守るべき国家公安委員長が、こういう重大な問題で持ち回りというのを勝手に運用するということが、本当に許されていいのでしょうか。  もう一点聞きます。国家公安委員会規則には、持ち回りということがどのように記されていますか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 規則上はございませんけれども、緊急の場合にはそういう手も講じ得ると私は解釈をして、このような処置をとったものであります。

春名直章日本共産党

○春名委員 勝手に規則や法律を解釈してもらったら困るわけです、大問題なんですから。国家公安委員長、法を守る番人です。  警察法の第十一条に「会議」という項目がございます。この中に、「国家公安委員会は、委員長及び三人以上の委員の出席がなければ会議を開き、議決をすることができない。」とか「出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。」とか、こういう会議のあり方の中身が書いてあります。御存じのとおりです。  この説明なんですけれども、「趣旨」、国家公安委員会というのは合議機関であるのだが、旧警察法においては、会議の招集、議決方法、定足数の規定は定めていなかった。会議の運営は、専ら国家公安委員会で自主的に定めることとされていた。しかし、今の警察法においては、委員長に国務大臣をもって充てたことから、国家公安委員会が身分を異にする委員長と委員によって構成されることになった関係上、合議機関たる国家公安委員会の会議の運営における公平性及び政治的中立性の確保のために、本条において会議の招集、議決方法、定足数等について明確な規定を設けたものである。こういう根拠が書かれております。  合議制の国家公安委員会であること、身分の違う国家公安委員長と委員によって構成されているから、公平性及び政治的中立性の確保のために、きちっと会議を開いて、こういう筋でやらなきゃだめだと第十一条に書いてあるじゃないですか。なぜこれを守らないんですか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 先ほどから御答弁申し上げているとおりでございますけれども、私の判断でございますが、それについては、国家公安委員会の事務局をやっております事務方から御説明をさせます。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘のように、この警察法第十一条は、「国家公安委員会は、委員長が招集する。国家公安委員会は、委員長及び三人以上の委員の出席がなければ会議を開き、議決をすることができない。」ということになっております。したがいまして、御指摘のように、これは会議を開くということが原則であります。  しかし、重大な緊急要件である、あるいは合意が形成されるという場合につきましては、持ち回りを決裁いたしましてもこの十一条の趣旨に反しないというのが我々の解釈でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 そういう解釈を勝手にやられてやっているわけだけれども、そんなやり方をしていたのか、恐ろしいことだなと。  二十五日の午前中に、別の会議に四人たまたま集まっていて、そこに説明に行って、別室でこういうふうにしましょうという了解をとって、そしてそのまま自宅などを回って、会社などを回って、そして、この処分ということを了承し、次の日の午前中ですか、長官がその中身を記者会見する。そういう事態が明らかになって驚いているわけです。何というずさんなやり方をしているんだ、これだけの大事な問題を。しかも、そのやり方は正規のやり方ではなかった。警察法、国家公安委員会規則にさえ書いていないようなことがやられてきた。そこに驚きを隠し得ない、こういうことだと思うんです。  国家公安委員長、聞いていただきたいんですが、私はここに、昭和四十九年十二月十一日、浦和地方裁判所の一審判決の例文を持ってきました。既に結審している判決であります。運転免許証の取り消しをされた原告が、その取り消しを決める際に県公安委員会が持ち回りでこれを決めてしまった、それを不服として、県公安委員会を相手取って起こした裁判であります。  この裁判の中で、「運転免許取消処分取消等請求事件 判示事項」第三、運転免許の取り消し処分の決定に当たり、公安委員会を構成する公安委員が持ち回りの方法により会議を開き、その議決によってした右取り消し処分の審査判定手続が違法とされた事例である。  判決文の中では、「規定の内容からすると、被告公安委員会が職権を行使するには、各公安委員が直接一堂に会して会議を開き、その議決によることを要するのであつて、これと異なり持ちまわりの方法によつて会議を開き、その議決によつて職権を行使することは、本来予定するところでないと解される。」こういう判決まで出ているんですよ、昭和四十九年。  これは県公安委員会のことであります。しかし、中身の基本は同じですから、警察法に示されている国家公安委員会規則と同じですから。裁判所の判例でもこういうのがある。持ち回りで決裁することはだめだと裁判所でも判決が出た。  法を守るあなた方がこういう重大な問題を、あなた方は緊急を要するからと勝手に言っているけれども、緊急でも何でもないです。十分に審議をして、十分に証拠をつかんで、きちっとした、断固とした処分を下すというのが当然の姿であって、二十九日に間に合わせなければいけないからということを言われて、こういう違反をしながら実行したというのがこの間の姿なんですね。  この責任をどうおとりになるのですか。国家公安委員長、おかしいと思いませんか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘の浦和地裁の判決につきましては、この判決は、持ち回りが予定はされていないが、持ち回りをすることについては否定して、およそできないというわけではないというふうに我々は考えております。これは、本件につきましては持ち回りにする処分としては相当ではないということでございます。  なお、一方、昭和五十一年四月二十日でございますけれども、大阪地方裁判所の判決におきましては、集団示威運動の許可申請に対し、大阪府公安委員会が持ち回り決議により不許可処分を決定したことに違法がないとされた事例もございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 今回の事件がこういうやり方でよかったのかということを言っているわけです。  二十四日の夜中に中身が来て、これは大事だということで二十五日に持ち回りをやられて、了承を取りつけて、そして国家公安委員会を開こうと思えば開くこともできたでしょう。それもやらないで、こういうさっさとした処分、処置、これをされるから、なぜそんなやり方をするのかということが今問われているんじゃありませんか。  大臣にお聞きします。  処分をするという際には、大原則があると私は思います。それは、慎重に、しかも事実を全容を解明し、そして解明した事実に基づいて断固としてきちっとやる、これが大原則だと思います。ところが、持ち回りという手だてを使って、二十五日に、議論もほとんどなしに実行したということは、私はこういう大原則から見ても、踏み誤っている、逸脱しているんじゃないかと考えますけれども、国家公安委員長はどういう御認識でしょうか。     〔滝委員長代理退席、委員長着席〕

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 持ち回り決裁を認められることにつきましての解釈でございますけれども、今回の措置につきましては、今委員いろいろ御意見がございましたけれども、その事態の重大性、迅速性あるいは合意が形成されているところにかんがみましても、これは違法ではない、妥当であるというふうに事務局としては考えております。

春名直章日本共産党

○春名委員 だから、処分は慎重に、事実を全容を解明し、そしてそれに基づき断固として行う、これが大原則かということを聞いているのであって、そういう認識はありますかと。それでいいですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 当日の流れを少し詳しく申し上げますと、二月二十五日に決裁があったわけでございますけれども、昼ごろ、中田局長と小林本部長から再度事情聴取した結果、両者の申告の内容が一致いたしました。事実関係は確認されたというふうに判断をしております。  その後、午後になりまして、本件事案を国家公安委員会の各委員に報告いたしました。各委員からいろいろお話がございましたけれども、事情につきまして、どういう事情かというお話がございました。これにつきましては、すべて事情を詳しく御説明申し上げました。そして、小林本部長の更迭及び処分の基本的方針について了承を得ております。  このような経過をたどっておりますので、今委員御指摘のような手続は踏んでいるというふうに私どもは考えております。

春名直章日本共産党

○春名委員 それでは、二十四日から二十五日にかけてのこの手続で、国家公安委員長にお聞きしますが、大体この問題の全容が解明をされていた、こういう御認識で当たられましたか。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 全容は両名がきちんと警察庁長官に話をしたと、それでそのことを警察庁長官が確認をしておりますので、このぐあいの悪い事件につきましての全容は基本的に解明されていると私は考えております。

春名直章日本共産党

○春名委員 それでは、お聞きをしていきたいと思います。  中田局長が空監察を行っていたということは、そのとき、二十四日、二十五日の時点で明らかにしていたのですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 空監察というお言葉ではございますけれども、既に二十六日の記者会見のときに中田前関東管区警察局長の行動の内容につきましても発表しておりますので、当然に、その中田前関東管区警察局長の処置につきましては、全容を解明したという判断でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 それでは、国家公安委員長にも御確認をします。  関東管区が警察庁に事前に提出をして協議をした新潟県警への監察計画がございます。ここにございます。十一時十分から十五時まで新潟県警本部、十五時三十分から十七時までが警察署、これは抜き打ちですのでどことは書いておりません。こういう計画を提出をし確認をし、当日の特別監察ということをやっておりますけれども、事態は全然違います。  国家公安委員長は、二十四から二十五日にかけて、その説明の中で、こういう実際には全然やられてなかった空監察の中身を、本当に説明をちゃんと受けて理解していたのですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 今委員御指摘の監察の事前の協議でございますが、そういう協議に沿わない、そういう監察であったということは、これは大臣には御報告しております。

春名直章日本共産党

○春名委員 沿わないというのはどういうことでしょうか。二月二十六日の田中長官のその幹部の処分、更迭の記者会見、全部私も記事を読みましたけれども、これは朝日新聞の二十七日付ですけれども、中田局長に対する処分が甘いのではないかという質問が出て、そのときに長官は、監察は一応終わっていたという認識である、こういうふうに御発言をされております。監察はちゃんとやっていた、だから、甘いと言われるけれども、監察はやっていたのだから大丈夫だ、こういう辞職だけでいいのだ、こういう御答弁でありますけれども、違うじゃないですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 監察を終わっていたということは、新潟中央警察署の分まで監察である、そこを終了したという意味でございまして、その当該の宿泊、それは監察が終わってからの行動であるという意味でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 詭弁を言わないでくださいね。私が聞いているのは、監察計画があなた方に出されて、その中身ととっている行動が全然違うのですから、新幹線がおくれたのであれば、おくれた分長くやればいいのですよ。十一時五十五分からたった十五分間、県警本部長にちょっと話をしただけ、食事に行き、新潟西港に行き、そして三時から四時、やられたのかどうか知りませんけれども、その時間新潟中央署に行かれて監察をし、四時半までだったけれども、それもさっさと切り上げて宴会場に向かったというのが明らかになって、これは空監察だということになって、これは大変だということになって、そして二十八日に緊急の国家公安委員会を開くという流れじゃないですか。何でそんなことを言うのですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 この二十六日の記者会見のときで、四時に終わっているということは申し上げております。したがいまして、その事前に、四時に終わっているということにつきましては、これは全部御報告を申し上げ、それに基づいて処分をしております。  私が、監察が終わったといいますか、監察行為としてはそこで終わっている、それは、全体として五時までやるべきだということではございませんで、四時に新潟中央警察署を辞している、中田前関東管区警察局長個人に係る監察はそこで終わっている、こういう意味でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 ようわからぬのですが、警察庁に協議をして事前に出した計画と実際やっていたことが全く違って、空監察だったというのが大問題になったのでしょう。国家公安委員長の認識、私はそう思っているのですけれども、一連の新聞を見ましても、二十四から二十五日の間にはそういう議論はほとんどなくて、二十七日、二十八日にそのことが明らかになって、これはえらいことだ、本当にこの処分でいいのかということになって、二十八日の夜に緊急に国家公安委員会をお開きになった。もうすべての新聞はそうなんです。  そして、私はそれを確かめるために、二十六日の記者会見の中身ももう一回つぶさに読みましたけれども、監察は終わっているというふうにあなたは説明をされている。空監察じゃないのですよ、監察が終わったという説明をされているのですよ。空監察じゃないのですよ。空監察をやって、全然違っていた、違うことをやっていたという認識が、その二十四日から二十五日にかけての大事なときに、国家公安委員長にそういう御認識があったのかと聞いているんです。  長官はいいですから、国家公安委員長はどんな御認識をされてこの処分という問題について断を下したのか。全容を解明されていると言われたんだから、その中身の大きな柱ですから、どうぞ。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 私が御報告を申し上げておりますのは、先ほど申し上げましたように、既に、空監察という言葉でお話がございましたけれども、四時の時点で監察を終了しているということは、監察終了といいますか、新潟中央警察署を出て宿泊所に向かっているということは、当然に大臣には御報告してございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 監察が終了したとあなたは思って、思わされた、しかし中身は全然違っていた、そういう事態になったから、二十八日にもう一回やらないとこれはおさまらぬでという話になったんじゃないんですか。  国家公安委員長はどういう御認識を、大事な中身ですから、処分にかかわる大事な内容ですから、特別監察というのは、神奈川県警の不祥事をいかにしてやめて再生するか、私は二十八日にも議論しました。そういう決定打としてあなた方が言っていることなんですから、この重みというのははかり知れないものですから、それがどういう認識になっていたのかということを聞いているんです。  国家公安委員長は、どういう御認識を二十四日の夜から二十五日にかけて持たれて、この処分、辞職が了であるという御認識をされたのか。その中身、もう一回ちゃんと答えてください。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 中田前局長が監察官としてあるまじき行為をしたということは確認をしておりますから、それに基づいております。

春名直章日本共産党

○春名委員 そういうことだと思うんですね。あるまじき行為をされたというのは、五時以降に、監察した人と一緒に酒を飲み、マージャンもし、帰らなくていいかねと言ったけれども一緒に行った、零時三十分までやった、瓢湖に行ったのも知っていたかわかりませんけれども、そういうあるまじきことをやったという認識でいいと思うんです。  だから、その後に、二十八日に空監察というのがばっと出ましたね。新聞をごらんになっているとおりです。これは大変だということで、国家公安委員会を開き直して、緊急にお開きになったんじゃないんですか。国家公安委員長が緊急に開いたんですから、どういう御認識ですか。自分がやったことですから、きちんと思い出してください。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 二十八日の時点では、もうそのときに既に、国民からのいろいろな声がホームページにも入っておりましたし、そういうことをよくつぶさに読むなりして、そして検討をするために、確認をするために集まったというふうに私は記者会見で申し上げました。

春名直章日本共産党

○春名委員 ホームページに入っていた中身の中に、空監察だという重大な問題が二十五日以降に明らかになって、だから物すごい勢いで批判の声が殺到したんですよ。そういう中身じゃないんですか。それで、本当にこの処置でよかったんだろうかという問題意識をあなたが持たれて、二十八日に緊急に開かれたんじゃないのですか。  私は、全部の新聞を読んでいます。すべての調査をしていますけれども、そういう御認識でしか私は考えられないんだけれども、その中身に入っているんでしょう、ホームページの批判の中身に。空監察という問題が明らかになったということが入っているんでしょう。ちゃんと思い出してください。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 ホームページの中身といいますよりは、監察に行った人間が監察の後、監察官としてあるまじき行為をしたということが議論の中心であります。このことは前の時点からわかっておりましたが、改めていろいろな声がありましたから、お集まりを願ったというのが実情であります。

春名直章日本共産党

○春名委員 例えば、二月二十八日付の毎日新聞の朝刊に、実際には同県警本部の監察を行わず、昼食を優先していたことが二十八日にわかった。二十九日付の日経、処分後に中田局長が同県警本部の特別監察を事実上行っていなかった事態が発覚したことから、保利委員長が緊急の国家公安委員会を招集した。ちゃんと書いてあるんですよ。そうでしょう。だから二十八日に開いた。  先ほどの話を聞いても、五時以降、余り監察官としてふさわしくないことをやられた、こういう御発言をされております。確かにそのとおりでしょう。その前段があるんです。特別監察に行った方が特別監察をしなかった、空監察をしたという重大な問題が浮き彫りになったんです。全容を解明するどころか、全容の一番大事な部分が二十四から二十五日の議論の中で抜け落ちているじゃないですか。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 委員御指摘の空監察ですが、二十四から二十五日にかけての全容解明でございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、この監察の具体的な中田局長の行為、行動につきましては、これは大臣に御報告してございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 では、聞き方を変えましょう。  日経の二月二十九日付で、緊急に、そういう事態が発覚をして国家公安委員会を開いた、これもどういう意味で開いたか余り覚えておられないから、これ自身も問題ですけれども、ところが、これまでの処分方針を変えるほどのことはないという結論を出しているんですよ。一事不再理だ、二十四から二十五にかけてやったことで一事不再理だ、覆すだけの事実がない、こういう御判断をし、中田局長への処分はやらないで辞職で済ますということを改めて了とされているんです、二十八日に。  これはあなたがやられていることだから、そのときにほとんど発言しなかったということが問題になっていますけれども。空監察の発覚というのは、国家公安委員会にとってそれほど軽いことなんでしょうか。もし、それほど軽い、大した問題じゃない、これまでの事実をそれほどゆがめるものじゃない、覆すようなものじゃないという認識をしているんであれば、もしそういう認識をされているんであれば、それ一つだって国家公安委員長として私は不適格だと思いますよ。決定的な問題としてやろうとしているんですからね。それがこんな空監察だったという大問題なんですからね。ここをはっきりしてくださいよ。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 先ほど来申し上げておりますように、二十五日の中田前関東管区警察局長の行動、これを空監察と言うか、それはいろいろ御意見がございましょうけれども、この中田関東管区警察局長の行動につきましては、全部大臣に御報告をし、それを踏まえての二十六日の発表であるということでございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 空監察と言うのかどうかわからないというような、わけのわからぬ認識を言われていますけれども、十一時十分から十五時まで警察本部でやるという、協議をして決めているんですよ。文書あるんですよ、ここに。十五時三十分から十七時までは抜き打ちで警察署をやるんだ、そういう確認をして、訓令によって協議をすることになっているでしょう。そういう確認をして、一月七日に決めて通達をし、一月の二十八日に行って、やったことがこんなむちゃくちゃなことをやったんですよ。だから空監察だという議論になったんですよ。  だから、そういうことを受けて二十八日に議論をし、しかし処分を変えるほどの大した問題じゃないという御認識をもし国家公安委員長がされているんであれば、特別監察というのは一体何ですか、この一事だけでも大問題じゃないですかと私は問うているわけです。そこのところの事実が明確になりませんので、はっきりさせてくださいね。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 繰り返して恐縮でございますけれども、二十五日におきますところの説明の中では、一月二十八日の中田前関東管区警察局長の行動につきましては、これは処分の前に具体的に御報告申し上げておりますし、記者会見のときにも詳細に発表しておるところでございます。  若干の時間の前後、本人の記憶違いで少し違ったところがございますけれども、全体として、今お話しのように、当初協議されたものとは違うという意味では、いろいろな今回の監察の評価はあろうと思いますけれども、さきに協議を受けたものとは違う、異なるという評価はその段階でしておるというものでございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 では、警察庁長官は、そういうふうに明確に全容を言っている、時間も違う、空監察だ、十一時五十五分に着いたという話もされている、十五分しかやっていないということ、そして西港に行ってしまっているということ、そういうことも全部お話しされているというような意味を言われているので、では、それは本当に国家公安委員会の中で一人一人の方々が、二十五日にそのことを決めるときに御認識をされていたんですか。絶対認識していたと言えるんですか、国家公安委員長。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 御承知のように、中田前管区警察局長の人事権は警察庁長官にございます。したがいまして、警察庁長官の判断、それにかかってくるというふうに私どもは認識をしております。  また、そのことが報告をされ、そして全体で議論をしました結果、了とするということであります。これは決裁を伴っておりません。

春名直章日本共産党

○春名委員 そんなことは知っていますよ。その了としたことが本当によかったのか、国家公安委員会の責任を果たしたのかということが問われて、今大問題になっているんでしょうが。決裁じゃなくて、了としたときの中身に、空監察という今一番批判が集中しているこの問題が本当に皆さん一人一人の御認識があって、本当によかったのかと、そんな真剣な議論をしたのですか、二十五日に、会議も開かずに。そんな議論をしたのですか、委員長。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 今委員二十八日の公安委員会というお話でございますけれども、当然、二十八日の公安委員会におきましては……(春名委員「違う違う、二十五日」と呼ぶ)二十五日のときには、各公安委員にはいろいろ具体的な内容を御説明してございます。  ただ、先ほど大臣から御説明申し上げましたように、この中田前関東管区警察局長に係る任免権は私にございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 そんなことはわかっています。  神奈川県警の不祥事を受けて、昨年九月の九日、関東管区本部長会議が開かれました。そこで、関東管区警察局長である中田氏は、その場でどういう指示を出したか。一連の不祥事案の報道がなされて以降、国民の中に警察に対する厳しい不信感の拡大が見られ、管区警察局としても重大に受けとめている、国民からいささかの疑念も持たれることのないように身を律するとともに、仕事で成果を上げることで国民の信頼確保に努めることが必要だと訓示を述べておられます。中田局長がこういう訓示を述べているんです。  その御本人が、みずからやった監察を空にしてしまって、まともなこともやっていないというのは、決定的問題なんですよ。そのことが本当に処分の中身に反映されていないとすれば、これ一点でも重大じゃないですか。そして、特別監察がそれほど中途半端なもので軽いものであるとすれば、警察の再生なんてあり得ませんよ。そういう問題を私は問うているのであって、そういうことについてもまともな御答弁をされない、私は本当に憤っております。  国家公安委員長、これではあなたがやる資格はないと私は断ぜざるを得ませんけれども、どうですか。国家公安委員長、おかしいと思いませんか。最後に、もう時間が来ましたので、一言言っていただいて終わりたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 国家公安委員長は、国家公安委員会を総理し、かつ代表するという責務を負っておることは御承知のとおりであります。でありますから、国家公安委員の五人の委員の方々が了としたということについては、私が責任を持って取りまとめましたけれども、その評決には私は入っていないわけでございますが、代表しておりますので、全体としての責任は私も負っております。  しかし、今後の責任ということになりますれば、こうした問題について今後厳正化を図っていくということが私の責任であり、あわせて治安維持を図っていくということが私の責任であると考えております。

春名直章日本共産党

○春名委員 やめていただくことがやはり出発点だと、私はきょうの答弁、質問を聞いていても改めて思いました。そのことを最後に申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、知久馬二三子君。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 社会民主党・市民連合の知久馬二三子でございます。  今回の新潟の女性監禁事件につきましての質問は初めてでございますが、最初に、質問に入る前に一言申し上げたいと思います。  私は、この被害者の女性のことを考えますときに、本当に胸がじんじん痛んでまいります。今病院でリハビリを受け、たどたどしい文面で、わずか数行の短い報告書を一生懸命に書いたと聞きました。思春期の一番大切な、本当にかけがえのない時期です。小学校四年生、それが十九歳になっている。この九年二カ月にもわたる異常な監禁状態から命の生還を果たした、この命の重みということを考えるときに、私は本当に涙せずにはいられません。この女性が、御家族の温かい支えと、そして医療機関の皆様の御協力で、一日も早く健康を回復されることを心から念願するものでございます。  そこで、まずお伺いします。今回のこの新潟女性監禁事件の捜査ミスと責任についてでございます。  この事件は、我が国の犯罪史上まれに見る事件です。そこで、まず国家公安委員長と警察庁長官にお伺いします。  今回の監禁事件の捜査のあり方について、なぜ九年二カ月もの時間がかかったのか、捜査のミスがあったのじゃないかということ、そして同時に、被害者の女性や御家族に対してどういう思いを持っておられるのかをまずお聞きしたいと思います。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 まず、私から御答弁をさせていただきます。  九年二カ月にわたりまして女性が監禁状態にあったということ、しかも極めて狭いところで、環境の悪いところで長いこと捕らえられていたということは、残酷きわまりない気持ちでありまして、私の孫娘ぐらいの年代に捕まって、もう少し私の孫娘は若いですけれども、その時代の子供が捕まって、長いことそこにおられたということに対しては、本当にお慰めの言葉もありません。私どもとしては、警察がいろいろ捜査上問題点がなかったかどうか、十分反省をしたいと存じております。  さらにまた、被害に遭われました女性は、できるだけ早く回復をしていただくことを心から念じますし、あわせて、世間一般の方々にも私もお願いを申し上げたい気持ちでありますが、そっとしてさしあげて、早くお元気になられるようにということを祈る気持ちでいっぱいであります。  なお、捜査ミス等については事務当局から御答弁をさせます。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 今回の事件は、九年二カ月余も一室に監禁されたという大変痛ましい事件でございまして、改めて、今回の事件の被害者、御家族、また御親族の皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、被害者の御健康が一日も早く回復され、御家族と御一緒に平穏な生活ができますよう心から願っておるところでございます。  委員から、捜査ミスがあったかどうかというお話がございました。この事件発生以来、事件、事故の両面の可能性を念頭に置きまして、第一線では、それこそ真剣にこの捜査、発見活動に取り組んでまいりました。その捜査、発見活動に従事した者につきましては大変一生懸命にやったわけでございますけれども、なぜ九年二カ月もの間、救出できなかったということを見ますと、本件被疑者の手口資料が作成されておらなかった、また被疑者の情報が上がってこなかったために被疑者を捜査線上に浮上させることができなかったということがございます。  また、巡回連絡の機会に十分な状況を聞き出すことができれば、その際に被害者を救出できたのではないかということもございます。四年前、被疑者の母親から相談があったということがございます。私どもの資料では確認はできないわけでありますけれども、もしそうだとすれば、その際に事実関係を詳細に聞くということをしていれば、そこで救出できたのではないかということもございます。  そういう意味で、発生当初からの捜査そのものに捜査ミスがあったということにつきましては、軽々に申し上げるわけにはいきませんけれども、県警全体として、それ以前にその捜査手口資料がつくられておらなかった、あるいは日常の仕事の中で、巡回連絡で発見できなかったというようなことにつきましては、これは不適切なるところがあったというふうに思っておるところでございます。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 私はやはり、当時の捜査のミスがあったのじゃないかなということをここで言っておきたいと思います。  被害を受けた女性のお父さんは、娘さんが発見された直後の喜びの会見があって以来、マスコミの前には出ずに、二月十一日の容疑者逮捕の日に三条署の署長さんが女性宅を訪れた際にも、お会いにならなかったと出ておりました。私も、自分がそういう立場になったら、親として本当にそういうことはできないと思います。このお父さんのお気持ちというのはよくわかります。そっとしておいてほしい、マスコミが騒いだからといって娘の九年二カ月が返ってくるのじゃない、本当に切実な思いだと思います。  それで、私は、とても気になることがあります。それは、県警に対するぬぐい切ることのできない不信だと思うのであります。親類の一人の人が、父親にかわってこう述べておられます。父親は、県警も犯人も同罪じゃと言った。何と言っても娘の九年は返ってこぬが、娘が行方不明になったとき、警察は自分たちをまるで犯人のように扱った、許せぬとも言っている。身内から出た婦女暴行の犯人は隠ぺいしよって、必死で娘を捜した九年は何だったのか。子の親として、抑えがたい怒りと警察に対する不信は、ぬぐってもぬぐい切れないものがあるでしょう。  そこで、お伺いします。この女性が行方不明になった九〇年十一月の五カ月後に、三条署の現職警察官が捜査線上に浮かび、極秘に聴取、身内犯罪説の疑いが一線捜査員に広がり、捜査士気の低下を招いたと言われていますが、警察庁や新潟県警は、当時この警察官をお調べになったのでしょうか。それをお伺いしたいと思います。

林則清警察庁刑事局長

○林政府参考人 お答え申し上げます。  平成二年十一月の今回の事件発生後の約半年を経た平成三年四月当時に、三条署の現職警察官が、職務上知り合った未成年の女性に対して警察官としてふさわしからざる行為があった、そういった事案がございまして、この当該警察官に対し警察として必要な調査を行った際に、念のため、この者を本件と何らかの関連があるのではないかということを聴取した事実はございます。  結果としましては、本件とは全く無関係であるということが直ちに判明いたしておりまして、今御指摘ありましたように、こういうことがあったがゆえに捜査が鈍ったというようなことは、我々はなかったものと思っております。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 私は、この一連のことを考えるときに、本当に、身内をかばってそれにのみ力を注ぎ、そうした初動の捜査ができなかったのじゃないかなということを感じてしまうものです。  被害者の女性が保護された際の事実経過と異なる発表、うそ発表をしたことで処分を受けた新潟県警の幹部は、この身内犯罪説があったことをずっと否定し続けてきました。そして、二月十八日の衆議院法務委員会で警察庁の林刑事局長が事件との関係を調べたと答弁されて、やっと二十日になって、県警は問題の警察官の取り調べをしたということを認めておられます。  結果的には、女性監禁事件とは無関係だとはいえ、この警察官は、九〇年春ごろ発生した連続暴行事件に関与した疑いが持たれ、女性をめぐる数々のトラブルがあったにもかかわらず、新潟県警は事件処理や処分をすることなく、一身上の都合で依願退職させています。今回の女性監禁事件後の新潟県警の不祥事は、身内のわいせつ警官を処分せず隠し続けてきたという、長年にわたる隠ぺい体質そのものがあらわれているのではないかと考えられます。  三月二日に発表された新潟県警刑事部長ら九人に対する処分は、不適切発表、保健所に対する不適切対応、特別監察者との不適切な会合を理由としたものであり、今回のこの少女長期監禁事件の捜査ミスの責任を直接問われるものではありません。  県警捜査一課の犯罪者リストから佐藤容疑者が漏れていたこと、身内犯罪説による初動捜査のミス、九六年に佐藤容疑者の母親が柏崎署に息子の暴力を相談したのにたらい回しにされたこと、また被害者の女性の両親の参考人聴取した調書の紛失など、今度の女性監禁事件の捜査ミスの責任について、新潟県警のうその発表や捜査ミスをした問題を調べた警察庁は、どのようにそのことを考えておられるのかということについて、お聞きしたいと思います。

田中節夫警察庁長官

○田中政府参考人 今回の一連の女性監禁事件の捜査あるいは発生時からの対応でございます。  いろいろ、今委員御指摘のように、問題とされる事項がございます。先ほど申し上げましたように、手口資料の作成の問題あるいは警察署の対応の問題等々、いろいろございます。それにつきましては、明らかにそれはミスがあったと言わざるを得ないというふうに思っております。しかし、発生以来懸命に努力をしてきたそれぞれの捜査員にミスがあったかということになると、これはなかなか難しい問題であるというふうに私どもは認識をしております。  ただ、新潟県警察全体としては、責められるべきところがあったというふうに考えております。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 この事件の原点から速やかに見直す、そして捜査ミスを招いた原因を明らかにし、責任の所在をはっきりさせることが、今何よりも求められていると思います。  次に、警察法改正案の再提出、このことについてお尋ねしたいと思います。  昨年の神奈川県警の一連の不祥事、現職本部長の覚せい剤事件もみ消しと犯人隠避という重大な犯罪の反省の上に立って、警察庁は、不祥事案再発防止についての方策を昨年の十一月十三日に発表されております。一つは、公安委員会に監察の指示を認め、懲戒事由に係る事案の報告義務を定める警察法の改正、二つには監察機能の強化、第三には人事及び教養制度の改善、第四に国家公安委員会による国民の意見、要望の把握、このことを四点セットとして発表されています。  しかしながら、今回の新潟県警をめぐる問題で、特別監察の中身がいかにいいかげんなものかということが明らかになりました。県警本部長と関東管区警察局長の処分をめぐるその後の国民の批判の中で、国家公安委員会のあり方も問題になりました。  そこで、お尋ねします。警察庁は、先がた言いました、四点セットを出されている不祥事再発防止の方策を見直しされようとするお気持ちはありませんでしょうか。そして、心構えでなくて、具体的にどうしようとされるのかをお伺いいたします。

石川重明警察庁長官官房長

○石川政府参考人 委員御指摘のとおり、警察法の改正ということを今お願いしておるわけでございます。また、監察機能の強化ということでいろいろな対策をとっておる。それから、今回の事案を見ましても、人事、教育制度というものが大変大事だという認識でございまして、この点につきましては抜本的にいろいろ改善の方策を検討していこう、こういうことでございます。  そうしたことで、今現在いろいろな対策を講じているわけでございますが、まず第一に、今講じているこれらの対策をきちっと徹底をすることが大事だろう。それから、いろいろ今回の事態を受けまして、こういった対策についてさらに加えるとか見直すとか、そういうような必要があるんじゃないかという御意見があることは十分承知をしておるわけでございまして、今後、そうした御意見も十分に伺いながら、改善すべき点は改善するということで検討を加えてまいりたい、このように考えておるところでございます。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 時間がありませんので、まず抜本改革に向けた、国家公安委員長それから警察庁長官の決意について一言発言したいと思います。ちょっとここに書いたものを読みますので。  神奈川県警、新潟県警を初めとする一連の警察官による犯罪、不祥事の発生によって、もはや警察による警察の自己監察が無意味であることが明らかになりました。これは、警察行政が、情報公開はもとより、国民の日常の監視、監督から遮断され、聖域化しているためです。したがって、一九五四年以来今日まで続いている公安委員会制度のあり方そのものを抜本的に改革しなければならないと考えます。  警察庁の報告をうのみにして、みずからの警察に対する監督機能を実質的に放棄したこれまでの公安委員会や、また公安委員会を隠れみのにすることでみずからの行為を正当化する警察のあり方もやはり許されません。このため、警察の民主的運営と政治的中立を確保することを基本に、現行の公安委員会制度、警察制度について抜本的な改革を行うべきです。  一つには、独立した事務局の設置。二つには、監察部局、調査部局の直轄化。三つ目には、警察の情報公開の制度化。四つとしては、直接異議申し立てできる国民、住民の参加方式。そして五つ目としては、階級制度のマイナス面を規制する横断的な組織化、例えば職員による団結権、団体交渉権の保障などの改革を検討すべきだと考えます。  隠ぺい体質を変えるには、各公安委員会でみずから情報公開の制度化と外部の目としての市民参加を行っていくことが必要ではないでしょうか。また、小林本部長と中田局長の酒宴の件は、警察庁の調査の際にも明らかになりませんでした。警察庁の特別監察でさえこんなことでは、独自の調査能力を持たない公安委員会はどうなるのでしょうか。公安委員会のチェック機能を高めるためにも、独自の調査部局の設置を行うべきではないか。  あわせて、一連の警察不祥事も、根はキャリア組制度や人材育成、組織管理のあり方にあるのではありませんか。現場を知らない管理職が的確な指示を出せるのですか。まず現場ありきです。キャリアも十年くらいは第一線で捜査現場を経験すべきではないでしょうか。  キャリア制度や人材育成、組織管理、警備公安警察偏重の是正、警察庁と都道府県警察のあり方、現場の声の反映、市民感覚の反映を初めとする警察行政全般の見直しを求めたいと思います。  私も、弟とおいが警察官で、地方でまじめに働いておりますのに対して、この一連の不祥事については大変残念でなりません。  ここで私は、かつて鳥取県警察本部長をお務めになっていた竹岡勝美さんという方のことなんですけれども、直接面識はございませんが、この方が二十年ぶりに鳥取県に来て、ある講演会の講師としてお話しになったテープを知人の方が持っておられまして、今回私がこの件についての集中質問をするということの中で、参考になると思ってテープを起こしてくださいました。その中身を少し聞いていただきたいと思います。  この竹岡さんは、戦後、日本の警察は、戦前の反省に立ち内務省が解体され、民主警察として再スタートした、その民主警察にあこがれ、警察に入られた方だそうです。そして、私の地元の鳥取県警の本部長として着任されたわけです。  そこで、若い警察官に少しでも誇りを持ってほしい、警察官をもっと励ましたいとの考えで、県民の警察を励ます会というのをつくられておるようです。そのような話がなされました。それで、遠いところの駐在所のお巡りさんを年末には慰労されたり、警察学校の図書を買うなどに取り組まれていたようです。  そしてその後、岡山県警本部長になられてからは、若い警察官や機動隊員などに年末になると県下の老人ホームの慰問に回らせ、白バイの皆さんには、道で困っている人や車に援助の手を差し伸べるのが第一の任務であると、中国山脈の田舎の駐在さんには、少なくとも月一回、自分の管内でひとりぼっちの老人、孤児や、それから生活保護の世帯を回ってほしいというような励ましの言葉をかけられたということだそうです。これらは、いわゆる警察の点数には入らない、だけれども、警察官の心の点数になるという思いがあったそうです。  私は、本当に今、今回の事件を考えて、今回このような本部長さんがおられたら、このような、九カ年間も見つからないようなことはなかったと思うんです。そのことについていま一度考えるべきだと思います。  今こそ本当に、一線で汗を流すまじめな警官の士気を上げる、国民の、住民の信頼を取り戻すためにも最後の機会だと思います。どうか、公安委員長と警察庁さんの最後の決意をちょっとお伺いして、大変時間が長くなりましたけれども、お願いします。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 いろいろ御指摘をいただいて、まことにありがとうございました。真摯に受けとめさせていただきたいと思います。  そしてさらに、公安委員会制度の基本の問題は、やはり事務局体制だという御指摘もございました。事務局体制をどういうふうにするのか、そして、事務局はやはり警察行政にも精通していなければならないというところで、またオーバーラップしてくる問題もある。いろいろな問題点も感じながら、委員の御指摘を真摯に受けとめさせていただきました。ありがとうございました。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 大変済みません。経過しました。ありがとうございました。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次回は、来る十四日火曜日正午理事会、午後零時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後七時十七分散会

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