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147回国会衆議院2000/02/29

地方行政委員会 第5号

発言数
26
登壇者
8
会派数
4
開催日
2000/02/29

会議録

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。  両案に対する質疑は終局いたしました。  これより両案を一括して討論に入ります。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。中野正志君。

中野正志自由民主党

○中野(正)委員 私は、自由民主党、公明党・改革クラブ及び自由党を代表して、政府提出の地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案に対し、賛成の討論を行うものであります。  まず、地方税法等の一部を改正する法律案は、地方税負担の軽減及び合理化等を図るため、平成十二年度の固定資産税の評価がえに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整措置、宅地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置等を講ずるほか、非課税等特別措置の整理合理化を行うこととしております。  これらの改正は、最近における社会経済情勢、住民負担の現状等から見て、いずれも当面の課題に的確に対応するものであり、適切かつ妥当なものと考えます。  次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等にかんがみ、地方交付税の総額の確保に資するため、平成十二年度分の地方交付税の総額について一般会計から交付税特別会計への繰り入れ等の特例措置を講ずるとともに、所要の財源を措置するための単位費用の改正を行うほか、交付税の算定方法の簡明化の一環として、一部の経費について新たに単位費用を設定することとしております。  これらの措置は、現在の経済情勢の動向、地方の財政状況等から見て、地方財政の円滑な運営にとりまして適切かつ妥当であるとともに、地方分権の推進に資するものであると考えます。  以上のような理由により、両案に賛成の意を表するものであります。  政府におかれましては、地方分権の進展に応じて、地方団体が自主的、自立的な行財政運営が行えるよう、地方税財源の充実確保を図ることを強く希望するものであります。  以上で政府提出の両案に対する私の討論を終わります。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、中川正春君。

中川正春民主党

○中川(正)委員 私は、民主党を代表して、二〇〇〇年度地方財政計画及び地方交付税法等の一部を改正する法律案、地方税法等の一部を改正する法律案について、反対する立場から討論を行います。  討論に先立ち、東京都の大手銀行に対する外形標準課税をめぐる政府の対応について、一言申し上げたいと思います。  今回、石原都知事の提案が、都民だけでなく国民から広く支持を受けている理由は、銀行への不満もさることながら、東京による国への挑戦、地方のことは地方で決めるという分権、自治に対する支持があることを忘れてはなりません。政府一部から、地方独自の外形標準課税ができないように地方税法改正論が上がっていますが、これは本末転倒の議論であり、容認できません。  政府がなすべきことは、税財源の移譲を含めて、真に地方分権にふさわしい税財政改革を断行し、法人事業税の外形標準課税の導入を早急に行うことであります。  以下、順次反対の理由を申し述べます。  第一に、来年度の交付税総額二十一兆四千億円余に対し、九兆八千六百七十三億円という巨大な通常収支不足が生じ、これを借入金に頼って措置していることです。これにより、地方の借入金の残高は百八十七兆円に上ることになります。通常収支不足は六年連続して起きており、地方交付税制度の抜本的改革なくして解決はあり得ません。政府案は、景気回復による税収増に望みをかけて現状をやり過ごすという姿勢であり、到底容認することはできません。  第二に、地方がもはや望んでいない景気対策への強要を続けていることであります。地方単独事業は前年度比四・一%減とはいうものの、実績からは大きくかけ離れています。構造改革なき公共投資は、財政赤字をふやすだけであり、景気対策とは言えません。  第三に、地方税法の改正によって地方の自主的税財源が一層減少することであります。来年度は恒久的減税の影響が三兆五千億円余に上り、その補てん策として、たばこ税の一部移譲、地方特例交付金、減税補てん債、交付税特別会計借入金を充てることにしています。一般財源は確保されるものの、自主財源は減っており、地方分権に逆行するものと言わざるを得ません。こうした中で、固定資産税の負担調整措置によってさらなる地方税減収を引き起こすのも納得はできません。  以上、述べました理由により、地方交付税法等の一部を改正する法律案、地方税法等の一部を改正する法律案の両案に反対であることを重ねて申し述べ、私の反対討論を終わります。  以上です。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、春名直章君。

春名直章日本共産党

○春名委員 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案、地方税法等の一部を改正する法律案について、反対の討論を行います。  まず、地方交付税法案についてであります。  二〇〇〇年度の地方財政は、通常収支の不足分九兆八千六百七十三億円、及び恒久的減税の影響分三兆五千二十六億円を合わせると十三兆三千六百九十九億円という過去最高の財源不足が生じ、これは国税の法定五税の交付税額の一〇〇・八%に当たるという巨額なものであります。  地方交付税法第六条の三第二項に該当する事態であることは言うに及ばず、交付税制度の存立基盤をも揺るがすものであるにもかかわらず、財源不足を国と地方が折半して負担するという二年前の財源不足の補てん方法をそのまま踏襲しているのであります。その結果、財源不足額の六割が地方負担とされているのであります。国の経済運営の失敗、国税の減税による影響分を地方に押しつけることは到底許されません。  また、合併特例債償還費を新たに法律で明記することは、交付税を特定の目的に利用するもので、容認できません。既に自治省は、人口四千人未満の町村への地方交付税の配分を補正係数の見直しによって段階的に削減して、上からの市町村合併を強要していますが、今回の措置はこの動きを一層促進させようというもので、看過できません。  次に、地方税法案についてであります。  本法案の最大の改正点は固定資産税であります。固定資産税は市町村の中核的な税でありますが、地価が下がる中で固定資産税が上がるのは納得できないというのは、納税者の率直な意見であります。法案は、小規模住宅地で九五%、商業地等でも八三%が増税または据え置きとなっており、地価の下落が続く中で、固定資産税を下げてほしいという国民の声にこたえていません。この問題の根本的な解決のためには、いわゆる七割評価の見直しなどが必要であります。  また、多極分散型国土形成促進法に規定する特別土地保有税の非課税措置の要件の緩和など、大企業などへの優遇税制の延長と拡大、一部の高額所得者と大企業には減税となる九九年度税制を温存する一方、地方税収増については、中小零細業者に負担となる法人事業税の外形標準課税の導入待ちになっていること、このことも問題点として指摘しなければなりません。  なお、法案には、個人住民税の非課税限度額の引き上げ、低燃費自動車取得税の特例措置など、個々には賛成できる内容も含まれていることを申し添えて、討論を終わります。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、知久馬二三子君。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 社会民主党・市民連合の知久馬二三子でございます。  私は、社会民主党・市民連合を代表し、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、反対の討論を行います。  反対の第一の理由は、現下の地方財政危機への対応であります。  戦後第三期目ともいうべき地方財政危機が深刻化していますが、これは、政府の経済運営の誤り、累次の景気対策に伴う地方負担の増大、地方単独事業の拡大誘導等によるもので、政府の責任は大きいと言えます。  しかし、二〇〇〇年度地方財政対策は、交付税特別会計借入金の増、地方債の増発等、従来型の方式で対応しており、借金に依存した継ぎはぎだらけの対策となっています。また、これまでの事業誘導のツケが基準財政需要額に占める地方債の元利償還金の割合の上昇となって交付税の硬直化をもたらしている中、ミレニアム事業などの誘導が進められており、単独事業の規模是正も収支不足の圧縮策の役割しか果たしていません。  これでは、地方財政計画は計画たり得ていないばかりか、これまでの自治、大蔵両省の地方財政対策の限界が露呈したわけで、財政危機に拍車をかけるだけの、根本的な解決にはほど遠いものと言わざるを得ません。  反対の第二の理由は、地方税制の抜本改革が行われていないことです。  地方分権一括法の施行を目前とする今、自治体の重要な自主財源である地方税への税源の移譲が行われなかったのは極めて残念であります。財政危機に対処し、分権を推進していくためには、何よりも自主財源である地方税を強化していくべきであり、税源移譲にも踏み込んだ抜本的な改革が不可欠です。利子税収が約一兆円見込まれながらも、固定資産税の減収と、金持ち、大企業優遇の恒久的な減税の影響で、地方税収全体では前年度比マイナスと、構造的な税収不足を生んでいます。  固定資産税についても、税財政の分権化、自主権の立場から、市町村の自主的な税率設定ができるような制度改革を図るべきであったにもかかわらず、商業地の課税標準額の算定方式の見直しにとどまり、現行の調整措置方式の矛盾が深まるだけになっています。  最後に、国と地方の折半ルールは二〇〇〇年度までです。二〇〇一年度は、二十一世紀最初の地方財政対策でもあります。分権型税財政構造の制度設計に向け、この際、国の責任として、地方交付税法の本来の制度にのっとり抜本的な制度改正を行うことを期待して、反対討論を終わります。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 これより両案について順次採決に入ります。  まず、地方税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 この際、ただいま議決いたしました法律案に対し、滝実君外四名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。滝実君。

滝実自由民主党

○滝委員 私は、この際、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の五会派を代表し、地方税法等の一部を改正する法律案に対しまして、次の附帯決議を付したいと思います。  案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。     地方税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、地方公共団体の財政需要の増大、引き続く厳しい地方財政の状況等にかんがみ、左の点についてその実現に努めるべきである。  一 地方税は地方公共団体の重要な自主財源であることにかんがみ、地方分権の進展に応じて地方公共団体がより自主的かつ自立的な行財政運営を行えるよう、地方における歳出規模と地方税収入との乖離をできるだけ縮小する観点に立って、課税自主権を尊重しつつ、国と地方の税源配分の在り方を見直し、地方税源の充実確保を図ること。  二 法人事業税への外形標準課税の導入については、応益課税としての税の性格の明確化、税負担の公平性の確保及び地方分権を支える安定的な地方税源の確保等の観点から、中小法人の取扱い、景気の動向や急激な税負担の変動等にも配慮しつつ、早期に実現を図ること。  三 固定資産税は、我が国の資産課税の根幹であり、自主財源としての市町村税の基幹税目であることを踏まえて、制度の整備充実を図ることを基本とすること。また、今回の平成十二年度の固定資産税の評価替えに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整措置について、納税者にわかりやすく周知徹底を図ること。  四 税制の簡素化、税負担の公正化を図るため、非課税等特別措置については引き続き見直しを行い、一層の整理合理化等を推進すること。   右決議する。 以上であります。  何とぞ皆様方の御賛同をお願いいたしたいと思います。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。保利自治大臣。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 法律案を御可決いただきまして、まことにありがとうございました。  ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。     —————————————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 次に、地方財政に関する件について調査を進めます。  この際、滝実君外五名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の共同提案による地方財政の拡充強化に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。松崎公昭君。

松崎公昭民主党

○松崎委員 この際、地方財政の拡充強化に関する件につきまして決議をいたしたいと存じます。  本件につきましては、理事会等におきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六会派間で協議が調い、お手元に配付してあります案文がまとまりました。  案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。     地方財政の拡充強化に関する件(案)   地方分権の推進が実行の段階を迎えるなかで、極めて厳しい地方財政の状況と財政需要の増大にかんがみ、政府は次の諸点について措置すべきである。  一 平成十二年度末において百八十七兆円に上ると見込まれる巨額の借入金が地方団体の財政運営を圧迫し、諸施策の実施を制約しかねない状況にかんがみ、地方の一般財源を充実強化し、地方財政の健全化を図ること。また、地方交付税の中長期的な安定確保を図る見地から、地方交付税法第六条の三第二項の規定に従い、通常収支不足を解消する抜本的な方策を講ずること。併せて、国の一般会計を通すことなく国税収納金整理資金から直接交付税及び譲与税配付金特別会計に繰り入れる制度を検討すること。  二 分権改革の推進を図り、地方団体の自主性・自立性を高めるため、税源の偏在性が少なく税収の安定性を備えた地方税体系を早急に構築し、地方税の充実強化に努めること。  三 平成十二年度から実施される介護保険制度について、実際の運営に当たる地方団体の意見を十分尊重し、安定した財政運営と円滑な制度の実施ができるよう、実施状況を勘案しつつ、実態に応じた的確な財政措置を講ずること。  四 地方団体の自主的・自立的な行政運営の実現に資するため、国庫補助負担金の整理合理化を進めること。なお、整理合理化に当たっては、国の責任を明確にするとともに、その内容、規模等を考慮しつつ、必要な一般財源の確保を図ること。また、統合補助金については、国の関与を最小限とするなど、地方団体の裁量的な施行を可能とする仕組みとするよう努めること。  五 公債費負担に苦慮している地方団体の財政の状況にかんがみ、適切な負担軽減措置を講ずるよう、引き続き努めること。  六 地方分権推進法が本年七月に失効することに伴い、地方分権推進委員会がその存立の根拠を失うことにかんがみ、地方税財源の充実強化等地方分権の更なる進展を図るための体制整備について検討すること。   右決議する。 以上であります。  何とぞ皆様方の御賛同をお願いいたしたいと思います。(拍手)

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 起立総員。よって、動議のとおり地方財政の拡充強化に関する件を本委員会の決議とするに決しました。  この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。保利自治大臣。

保利耕輔自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○保利国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 お諮りいたします。  ただいまの決議についての議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

斉藤斗志二自由民主党

○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十七分散会

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