大蔵委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2000/02/09
会議録
○金子委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国の会計に関する事項 税制に関する事項 関税に関する事項 金融に関する事項 証券取引に関する事項 外国為替に関する事項 国有財産に関する事項 たばこ事業及び塩事業に関する事項 印刷事業に関する事項 造幣事業に関する事項 以上の各事項につきまして、今会期中国政に関する調査を行うため、議長に対し、国政調査承認要求を行うこととし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○金子委員長 平成十一年度の緊急生産調整推進対策水田営農確立助成補助金等についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会等において協議いたしました結果、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を得ました。 まず、本起草案の趣旨及び概要を御説明申し上げます。 本起草案は、平成十一年度に政府等から交付される緊急生産調整推進対策水田営農確立助成補助金等について、税制上、次の軽減措置を講ずるものであります。 第一に、個人が交付を受ける同補助金等については、一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は、その収入を得るために支出した金額とみなすことといたしております。 第二に、農業生産法人が交付を受ける同補助金等については、圧縮記帳の特例を設け、当該法人が交付を受けた後二年以内に事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮額を損金に算入することといたしております。 以上が、本起草案の趣旨及び概要であります。 ————————————— 平成十一年度の緊急生産調整推進対策水田営農確立助成補助金等についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○金子委員長 この際、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣において御意見があればお述べ願いたいと存じます。大蔵大臣宮澤喜一君。
○宮澤国務大臣 ただいまの法律案につきましては、稲作転換の必要性に顧み、反対いたしません。
○金子委員長 お諮りいたします。 本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○金子委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出法律案とするに決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○金子委員長 次に、国の会計、税制及び金融に関する件について調査を進めます。 財政金融の基本施策について、大蔵大臣の所信を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。(退場する者あり)
○宮澤国務大臣 今後の財政金融政策の基本的な考え方につきましては、先般の財政演説において所信を申し述べたところでございますが、本委員会において重ねて所信の一端として、今後取り組むべき課題等について申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。 政府として取り組むべき第一の課題は、民需中心の本格的な景気回復の実現であります。 我が国経済は、バブル経済崩壊に伴う資産市場の低迷や不良債権問題等により、長期にわたる停滞を余儀なくされ、平成九年秋以降、その後遺症を抱える中で金融システム不安が生じたこと等もあり、五四半期連続のマイナス成長という戦後初めての厳しい局面を経験いたしました。政府としては、このような極めて厳しい景気状況から脱却し、我が国経済の再生を図るため、景気回復に向けた諸施策や金融システム安定化策の実施に全力を挙げて取り組んでまいりました。 こうした各種の政策の効果や、アジア経済の回復などの影響で、現在、我が国経済は最悪期を脱し、緩やかな改善が続いております。しかしながら、個人消費や設備投資などの経済の自律的回復のかぎを握る民需の動向は依然として弱い状況であり、今の段階で財政面からの下支えの手を緩めることなく、公需から民需への円滑なバトンタッチを図り、民需中心の本格的な景気回復の実現に努めなければならないと考えております。 こうした認識のもと、まずは、昨年秋取りまとめました経済新生対策に盛り込まれた諸施策を着実に実施すべく、さきの国会において成立した平成十一年度第二次補正予算を迅速に実施しております。 また、平成十二年度予算においては、現下の経済金融情勢にかんがみ、まず公共事業について、景気回復に全力を尽くすとの観点に立って編成した前年度当初予算と同額を確保するとともに、公共事業等予備費五千億円を計上し、万全を期することといたしました。また、金融面については、金融システム安定化、預金者保護を図るため、預金保険機構に交付した七兆円の国債を十三兆円に拡大し、あわせて、新たに交付する国債の償還財源として、四兆五千億円を国債整理基金特別会計に繰り入れる措置を講じております。私としては、今回の予算をもって、景気回復や金融システム安定化に向けて必要な措置は確保されたものと確信しております。 一方、税制におきましては、景気との関連では、昨年から実施している個人所得課税及び法人課税の恒久的な減税が継続しておりますが、平成十二年度税制改正においても、住宅ローン減税の適用期限の延長、エンゼル税制の対象株式に係る課税の特例の創設など、民間投資等の促進及び中小企業、ベンチャー企業の振興を図るための措置を講ずることとしております。さらに、年金税制、法人関係税制、年少扶養親族に係る扶養控除制度等について、社会経済情勢の変化等に対応するため所要の措置を講ずることといたしております。 これらの結果、平成十二年度予算における公債依存度は、前年度当初予算の三七・九%と比べ〇・五ポイント増加し三八・四%となり、平成十二年度末の国、地方の長期債務残高は六百四十五兆円に達する見込みとなり、我が国財政は危機的な状況にあります。こうした現状を見れば、財政構造改革が避けて通れない課題であることは言うまでもありませんが、その前提として、我が国経済が民需中心の本格的な回復軌道に乗ることを確認することが必要であり、その上で、財政、税制の諸課題について、二十一世紀の我が国経済社会のあるべき姿を展望し、速やかに検討を行い、抜本的な措置を講じたいと考えております。 財政投融資改革については、平成十三年度から郵便貯金及び年金積立金の預託を廃止し、資金調達を市場原理にのっとったものとし、新たな機能にふさわしい仕組みを構築すること等を内容とする関連法案を今国会に提出することとしております。 第二の課題は、安心で活力ある金融システムの構築であります。 預金保険制度に関しましては、金融審議会において、昨年十二月、答申が取りまとめられました。これにより、預金等全額保護の特例措置終了後に整備すべき恒久的な制度のあり方が明らかになりましたが、一部の中小金融機関について、経営の一層の実態把握を図り、その改善を確実なものとすること等により、より強固な金融システムの構築を図る必要があるとの観点から、昨年末に、与党間で預金等全額保護の特例措置の終了時期を一年延長することが適当である旨の合意がなされたところであります。これらの答申及び与党間の合意を踏まえ、今国会に関係法案を提出することといたしております。 保険会社につきましても、金融審議会の報告等を踏まえ、相互会社の株式会社化、倒産法制の整備等のための関連法案を今国会に提出することとしております。 また、二十一世紀を展望した金融サービスに関するインフラの整備として、資産やリスクが効率的に配分される市場の構築と、金融サービスの利用者保護の環境の整備等を進める観点から、新しい金融のルールの枠組みとして、金融商品の販売・勧誘ルールの整備及び集団投資スキームの整備等について、今国会での法制化に取り組んでおります。 第三の課題は、世界経済の健全な発展への貢献であります。 アジア地域の経済の安定は、世界経済の健全な発展には不可欠であります。今後とも、アジア経済の回復基調を確固たるものとし、二十一世紀におけるアジアの繁栄の確保、アジア諸国と日本の連携の一層の強化に取り組んでまいります。 また、多角的自由貿易体制の維持強化の観点から、我が国はWTOにおける新ラウンドの早期立ち上げのため、引き続き努力してまいる所存であります。さらに、平成十二年度関税改正において、特定品目の関税率の改正等を行うとともに、納税申告の前に輸入貨物の引き取りを可能とする簡易申告制度を導入することとしております。 次に、今国会に提出しております平成十二年度予算の大要について御説明いたします。 平成十二年度予算は、我が国経済が厳しい状況をなお脱していないものの緩やかな改善を続けている中にあって、これを本格的な回復軌道につなげていくため、経済運営に万全を期すとの観点に立って編成しております。 歳出面については、一般歳出の規模は四十八兆九百十四億円となり、前年度当初予算に対して二・六%の増加となっております。これに地方交付税交付金等及び国債費を加えた一般会計予算規模は八十四兆九千八百七十一億円、前年度当初予算に対して三・八%の増加となっております。 歳入面のうち税制につきましては、さきに申し述べましたとおり、民間投資等の促進及び中小企業、ベンチャー企業の振興を図るための措置等を講ずることとしております。 公債発行予定額は、前年度当初予算より一兆五千六百億円増額し、三十二兆六千百億円となっております。特例公債の発行については、別途所要の法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。 財政投融資計画については、財政投融資改革を視野に入れつつ、引き続き景気に配慮する等の観点から、資金の重点的、効率的な配分を図ったところであり、一般財政投融資の規模は三十七兆四千六百六十億円となり、前年度当初計画に対して四・八%減となっております。また、資金運用事業を加えた財政投融資計画の総額は四十三兆六千七百六十億円となり、前年度当初計画に対して一七・四%減となっております。 以上、財政金融政策に関する私の所信の一端を申し述べました。 なお、既に本国会に提出したものを含め、今後御審議をお願いすることを予定しております大蔵省関係の法律案は、平成十二年度予算に関連するもの六件、その他四件、合計十件であります。また、現在検討中のものが一件ございます。今後、提出法律案の内容につきましては、逐次御説明を申し上げますが、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○金子委員長 次に、金融行政について、金融再生委員会委員長に説明を求めます。金融再生委員会委員長越智通雄君。
○越智国務大臣 第百四十七回国会の冒頭に当たり、現下の金融行政について一言申し述べさせていただきたいと存じます。 金融再生委員会では、破綻金融機関の迅速な処理及び健全な銀行に対する公的資本増強の実施等を通じ、我が国金融システムの安定と再生に引き続き全力を挙げて取り組んでおります。 破綻金融機関に関しましては、金融再生法に基づき、特別公的管理下にある日本長期信用銀行について、本日、譲渡の最終契約が締結される状況となっており、また、日本債券信用銀行についても最優先交渉先の選定が鋭意進められております。さらに、金融整理管財人による管理のもとに置かれている第二地銀五行に関しましても、本年に入り国民銀行の営業譲渡先が選定されるなど、可能な限り早期の処理を目指し、作業が進められているところであります。 他方、早期健全化法に基づく資本増強につきましては、昨年、大手十五行及びその他の地域金融機関五行に対して資本増強を承認し、これらの銀行の経営健全化計画について、その履行状況のフォローアップを厳格に実施しているところであります。 また、いわゆるペイオフ問題に関しましては、昨年十二月二十九日、与党三党の政策責任者の間で、ペイオフの解禁を一年延期するとの決定がなされたところであります。これは、与党間の真摯な議論の末に出された結論であり、金融再生委員会としても重く受けとめ、現在、この結論に基づいて、大蔵省とともに所要の改正法案を今国会に提出すべく準備しているところであります。 また同時に、金融再生委員会としては、与えられた猶予期間中に、揺るぎのない金融システムを構築するため、来年一月の設置期限までの間、金融再生法や早期健全化法の枠組みを活用し、中小企業向け金融を主たる業務とする金融機関の経営の改善等を行い、金融システム全体の安定化に向けて最大限の努力を行ってまいる所存であります。 なお、保険に関しましても、大蔵省とともに、倒産法制の整備等のための関連法案を今国会に提出することといたしております。 次に、金融機関等の検査監督行政に関して一言申し上げます。 我が国の金融機関等を取り巻く環境は、ただいま申し上げましたような金融システムの安定と再生に向けた取り組みの効果もあり、一時期と比較して確実に安定性を取り戻してきておりますが、一方で、今後も金融取引の一層の多様化、国際化が進むとともに、内外における金融機関相互の競争がますます激しくなっていくものと予想されます。 このような状況にあって、昨年来、大手銀行の間で合併等が相次いで発表されるなど、金融の再編が急速に進んでいるところでありますが、各金融機関においては、引き続き経営の改善、効率化を目指した真剣な努力を重ねていく必要があり、金融監督当局といたしましても、厳正な検査監督を通じ、金融機関等の健全性の維持向上に一層の努力を傾注してまいる所存であります。 金融検査につきましては、検査官の増員等による検査体制の整備拡充及び金融検査マニュアルの的確な実施を通じた検査の質的向上を図るとともに、金融機関等をめぐる環境の変化に即応した検査の深度、専門性の向上等に引き続き努めてまいることといたしております。より具体的には、金融検査マニュアルに基づき、金融機関における自己責任原則の徹底を前提に、資産内容の健全性及びルール遵守状況等に関するより一層の実態把握を行うとともに、我が国金融機関の海外拠点や、いわゆる金融コングロマリットに関する的確かつ一体的な実態把握等に力を注いでまいることといたしております。 信用組合の検査監督につきましては、本年四月に都道府県から国に権限が移管されることとなっております。信用組合は地域金融において重要な役割を果たしており、信用組合の円滑な移管を確保することが極めて重要であります。このため、先般、移管円滑化のためのプロジェクトチームを設置して、相互に緊密な連携を図っていくこととしているほか、各財務局と都道府県の密接な協力のもと、信用組合の速やかな状況把握に最大限努めているところであります。 また、最近では、流通業など異業種による銀行業への参入という新たな動きが見受けられるところでありますが、当局においては、このような動きにつきましても、プロジェクトチームを設置して、検討を進めているところであります。 金融再生委員会、金融監督庁といたしましては、今後とも、市場規律と自己責任原則を基軸とした明確なルールに基づく透明かつ公正な金融行政を遂行してまいるとともに、我が国金融システムの健全性回復に向けた総仕上げに全力を傾け、二十一世紀の到来を見据えた一層強固な金融システムの構築のために最善の努力を払ってまいりたいと存じますので、当委員会の委員長及び各委員の皆様には、引き続きよろしくお願い申し上げます。 以上でございます。
○金子委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十六分散会