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147回国会衆議院2000/04/14

政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第5号

発言数
108
登壇者
14
会派数
7
開催日
2000/04/14

会議録

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これより会議を開きます。  鈴木宗男君外七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案並びに国会法及び公職選挙法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。  鈴木宗男君外七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案に対し、堀込征雄君外二名から、自由民主党、民主党及び公明党・改革クラブ三党共同提出の修正案が提出されております。  提出者から趣旨の説明を聴取いたします。堀込征雄君。     —————————————  公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

堀込征雄民主党

○堀込委員 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案に対する自由民主党、民主党及び公明党・改革クラブ三党共同提出の修正案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  修正案はお手元にお配りしてあるとおりであります。  原案は、小選挙区選出議員選挙と比例代表選出議員選挙の重複立候補者に関しまして、小選挙区選挙の得票数が法定得票数に達していない重複立候補者は比例代表選挙の衆議院名簿に記載されていないものとみなすこととしておりますが、各党間で協議の結果、少数政党の実情に配慮する必要があるとの観点から、小選挙区選挙における得票数が供託物没収点に達していない重複立候補者は比例代表選挙の衆議院名簿に記載されていないものとみなすことに修正するものであります。  以上がこの修正案を提出した理由であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。     —————————————

桜井新自由民主党

○桜井委員長 この際、お諮りいたします。  両案審査のため、本日、政府参考人として警察庁刑事局長林則清君及び自治省選挙部長片木淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     —————————————

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これより両案及び修正案について質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木島日出夫君。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 日本共産党の木島日出夫です。  私は、書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機等の使用の規制についてまず提出者にお聞きをいたします。  この改正の提案理由によりますと、書籍、パンフレットの普及宣伝のための自動車及び拡声機の使用が横行し、選挙の公正を害しているので、これに対処するため、これをすることができないものとしたとのことでありますが、それでは、一体どのように横行して、選挙の公正がどのように害されているのか、具体的に提案者からまず明らかにしてもらいたい。     〔委員長退席、赤城委員長代理着席〕

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 現在、選挙期間中におきましては、政党その他の政治活動を行う団体の政治活動につきましては、選挙の自由と公正を確保するために、そのうち選挙活動と紛らわしいものについて規制をしております。その一環として、衆議院議員の総選挙の選挙期間中は、政党等の政治活動のうち、新聞紙及び雑誌の普及宣伝のための自動車、船舶及び拡声機の使用を禁止し、また参議院議員の選挙の期間中は、確認団体が所定の制限の範囲内で行うものに限り認めているものでございます。  しかし、選挙期間中におきまして、雑誌及びパンフレットの普及宣伝のために自動車及び拡声機を使用する事例が数多く見受けられまして、選挙運動と紛らわしい行為が行われているわけでございます。そこで、こうした書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車及び拡声機の使用を規制することによりまして、選挙の自由と公正を確保しようとするものでございます。  近年の実際の選挙におきまして、選挙期間中に、書籍、パンフレットの普及宣伝にかこつけまして大量の自動車を集中使用したり、路地裏等で多くの拡声機を使用するケースが見受けられまして、選挙運動と紛らわしい行為が行われているわけでございます。二月に行われました京都市長選挙では、特定の政党が数百台の自動車を使用したとの指摘がございます。こうした使用は、国民、選挙人の生活の平穏を害することはもとより、選挙人の自由意思による投票が阻害されたり、あるいは候補者の間で無用な競争を余儀なくされまして、選挙運動の実質的公平が損なわれる等の弊害が生じている、こういうことでございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 十九年前の八一年に公職選挙法の改正がありました。そこで、政党等の発行する新聞紙及び雑誌についての普及のための自動車、拡声機の使用については規制が入りました。しかし、そのときの論議で、自治省からの答弁あるいはそのときの提案者からの答弁でも明らかになっているわけなんですが、そのとき規制の対象となった新聞紙、雑誌という概念の中にはいわゆるパンフレット、書籍は含まないということが論議の中でもはっきりしているわけですね。ですから、十九年前の法改正によっても、選挙期間中、政党等がパンフレット、雑誌を普及販売するために自動車を使い、拡声機を使うことは合法であるということは一貫した考えで、この十九年間運用されてきていると思うんです。  今、提案者の方から、最近の選挙においてそのような自動車、拡声機の使用が大量に行われた、そして路地裏でも行われるようになった、だから平穏を害し、また選挙運動と紛らわしいという御答弁なんですが、だから、もっと具体的に、どういう点で紛らわしい活動がなされているのかということをお聞きしたいんですよ。  特定の政党というのがどこを指しているのかわかりません。我が党のことを指しているのかもしれません。しかし、私どもはきちっとそこはわきまえて、パンフレットと書籍の販売はできる、それは合法なんだということで、きちっとした政治活動をやっているわけなのです。それは合法なのですね。それを今回規制するというのが法案の中身でしょう。  ですから、選挙の公正がどのように害されているのか、やはりもっと具体的に説明する義務が提案者はあるのではないですか。

堀込征雄民主党

○堀込議員 ただいま木島委員の御指摘のとおり、この法律ができたときはパンフレットのたぐいは入っていないわけでありますが、しかし、立法の趣旨としては、そういうものを含めて選挙の公正、あるいは選挙中の過度な政党活動で選挙を混乱させない、そういう趣旨があったわけでございます。  そういう意味では、御指摘のとおり、そのときの審議で、パンフレットのたぐいにつきましては入っていないという答弁をしておるわけでありますが、そのときの審議の経過を詳細に見ますと、しかし、この趣旨はよく理解して各党ともやっていただきたい、もしこれが、パンフレット類が入っていないことを理由に過度な運動が行われるならばそれはまた後で検討されるべきものであろうという答弁も、実は、時の提案者の後藤田先生がなさっておるわけであります。  現状、先ほど遠藤答弁者からございましたように、京都市長選の例もございましたが、東京都議会、そのほかからも意見が出ておりますし、また、法律に書いていないからということで、このパンフレット類を活用して、実は大量の自動車が選挙運動と紛らわしく使われていて著しく選挙の公平を欠いている、こういう意見が全国各地から寄せられているわけでございます。そういう実態を考慮いたしまして私どもとしては今回立法に踏み切ったということでございますので、御理解をいただきたいと存じます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 提案者は過度な運動が行われているとおっしゃいますが、もともと選挙の時期こそ有権者の知る権利が最大限保障されることが必要なのです。政党や候補者の理念、政策を明らかにする言論とそのための政治活動の自由が最大限保障されなければならぬ、これは提案者の皆さんにおかれても異議がないところだというふうに思うのです。  今、東京のお話がありました。実は、一昨年の衆議院の東京の補欠選挙での実態を踏まえて、東京都議会でもこの問題で集中的に論議がありました。そこで、質問者から、パンフレット、雑誌の販売普及のための自動車と拡声機の使用についていろいろ問題が提起をされまして、選管に対してそういう問題を把握しているのかという質問もあったわけです。  私、東京都議会の当時の議事録を持ってきていますが、そういうことに対して、東京都の選管の事務局長は都議会でどういう答弁をしているかといいますと、   まず、この春に行われました衆議院議員補欠選挙の際の政党の政策宣伝活動についてのお尋ねでございますが、政党のパンフレットの販売活動のために自動車及び拡声機が使われたことは聞き及んでおりますが、公職選挙法上の取り締まりの対象となるような行為は確認できなかったと聞いております。 こういう明確な答弁をしているわけなのです。  やはり法に従って合法的にきちっとした活動をしているということで、それが過度な運動だということから、こういう時期の政治活動の自由を束縛するようなことが必要だというような状況の東京都選管からの答弁はいささかもないわけなのですよ。ですから、私は、最初に質問いたしましたが、本当に具体的にどういう選挙の公正が害されているかというのは皆さん方から説明ができていないと思うのです。  今、全国各地からもそういう意見があるという答弁がありました。それではお聞きしますが、書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機の使用を規制することを求める、そういう国民の意見がはっきりと表に打ち出された公正な世論調査、そういうようなものがあるのでしょうか。そういうものは提案者は把握しているのでしょうか。お答えいただきたい。

堀込征雄民主党

○堀込議員 公正な世論調査ということになりますと、そういう調査をしたわけではありません。しかし実際に、新聞、雑誌はだめで書籍、パンフレットはいいのだということで、実は、選挙期間中に大量の自動車が出て、実際は選挙運動と紛らわしくなっている、こういう声は実はほうふつとしてあるわけでありまして、たしかこの委員会でも、一般質疑の中で何人かの先生方からそういう指摘が出された経過もあるはずでございます。  今木島先生おっしゃるとおり、東京都選管の質疑の経過がございましたが、確かに現行法では書籍、パンフレットは合法でありますから、公選法上、その法に従ってやっているわけであります。しかし、新聞、雑誌がだめで書籍、パンフレットがいいから、もう大量に宣伝カーを出して選挙運動と紛らわしい運動を展開していいかということにつきましては、やはりこれは法の趣旨から照らして著しく問題があるのではないか。  私どもは、今の全国の選挙の実態、それから各党に寄せられる声、そういうものを配慮して、これはやはりどうしてもこの時点で立法措置を、新聞、雑誌、それに含まれる、それとほぼ同等の効果を持つ書籍、パンフレットについても同じ措置を講じないと公正さが欠ける、選挙が大変混乱を来しているという実態にかんがみ、今度の提案をさせていただいた、こういうことでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 規制を求める、そういうことを調査した世論調査は持っていないということですね。問題は、具体的にどういう点が紛らわしいというのか、どういう点で公正さに欠けるとおっしゃるのか、その裏づけが全然ないのですよ、皆さん方からは。  では、同じくパンフレットや書籍の普及宣伝のための自動車、拡声機の使用を規制した方がいいのではないか、それを求める、例えば選挙法学会とか憲法学会とか政治学会など学識経験者の声が上がってきているのですか。そういうものはあるのですか。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 具体的な世論調査はしておりませんけれども、少なくとも、我々は民意の代表として、これは各党協議会等でもこのことは議論になりました。  さらに、具体的な例があるかないかという話でありますけれども、私どもによく上がってきた声としては、例えば、路地裏等で車が出てくる、その車で言われることは、立候補している人の名前を指して、この書籍はこういう人が書いておりますとか、この書籍にはこういう人がこういうふうに述べておりますとか、極めてそれは巧妙に、まさにすれすれのところでの、我々から言えば悪質、あるいは、よく言えば巧妙と言えるかもしれませんけれども、そういった運動がはびこっている。しからば、ここはきちっと紛らわしさを排除して、公明正大な形にしようということで各党協議会で議論がされた、それでこの提案だということをぜひともおわかりおきをいただきたい。少なくとも、世論の代表である我々は、その世論の声を受けてやっているということをぜひともおわかりおきをいただきたい、こう思っています。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 すれすれとか巧妙とか、非常にあいまいなことを言って正当化しようとなさるのですが、私の質問には答えようとしません。憲法学会や選挙法学会、政治学会など、学識経験者がそれを規制しろという声はないんですよ。ないから答えられないんですよ。  では、ついでに聞きましょう。そういうことを求めるマスコミのほうふつとした世論、社説、あるんですか。答えてください。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 先ほど東京都の話がありましたけれども、確かに現行法では、新聞及び雑誌に対する規制はあるんですけれども、パンフレット、書籍に対する規制はございません。したがって、現行法上違反であるという事例にはならない。したがいまして、東京都で議会の皆さんが紳士協定を結びまして、私たちは少なくともそういうことはしないでおこうというふうなことを約束したんですけれども、そういうものが、法律がないために実行できなかったということがあります。したがいまして、国として、ぜひ法律を考えてほしいということが背景にございます。それも一つの世論の代表の声だと思うのですね、議会の代表ですから。  それから、もともと立法の過程の話ですが、ここに昭和五十六年二月十二日の公職選挙法改正に関する調査特別委員会の会議録があるんですけれども、このときに、後藤田正晴さんが、新聞と雑誌に対する拡販車の規制を提案されているわけですが、その提案の審議の中でこういう発言をされているわけでございます。  こうした規制は追いかけごっこみたいな感じがあるのです、ですから、いろいろ規制はするんだけれども、また新しい知恵を出してどんどん出てくるというふうな話をされておりまして、後段の締めくくりのところで、「われわれも立法過程で、また次に悪知恵を出すのがおるなということぐらいはちゃんとわかっているわけです。しかし、それがまた選挙の公正を害する、あるいは選挙公害と言われるところまでなってしまう、あるいは金がかかり過ぎるということになれば、その段階でまた御相談しようじゃないですか」ということをおっしゃっておりまして、この当時は、いわゆるとりあえず新聞そして雑誌について規制をいたしますと、しかし、あとのことについては、その後の実態に照らして議論をしてきちっとこの立法の趣旨が貫かれるように考えましょうということを言っているわけでございます。  今まさに、法律に書いていないから適法であるというふうな形で、立法の趣旨がちょっと損なわれているのではないかということが考えられますものですから、立法の趣旨の原点に立ち返って、現在の実態に合わせてきちっとしたものに仕上げていきましょう、こういう趣旨で提案をさせていただいている次第でございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 一九八一年、昭和五十六年二月十二日の衆議院公職選挙法改正に関する調査特別委員会の議事録に、提案者である後藤田議員のそういう発言があります。しかし、そういう発言の後、これは当時の公明党の伏木和雄委員の質問に対する答えなのですが、公明党の伏木委員はこう切り返しているんですよ。後藤田さんが、確かに次に悪知恵を出すのはおるかなということはちゃんとわかっているというようなことを言ったその後、伏木委員が、  新しい方法が生まれてくる、私は決して悪知恵などとは思わないのです。皆さん一生懸命おやりになって、それぞれの党を表徴しようということでおやりになるわけですから、ただ規制規制と言ってもそう効果は出ない。だからといって何もかも規制を加えてしまえば、これは民主主義の上から重大な問題になりますから、むしろ余り規制はせずに、自由な運動の方向ということを私どもは選挙法上は考えていかなければならないのではないか、このように考える次第でございます。 公明党の遠藤提案者の大先輩が、後藤田さんのそういう論に対して切り返して、そんなことを言ってもだめだ、民主主義の上からも規制はしない、自由な運動の方向ということを選挙法上考えていかなきゃならぬじゃないか、こういうことを言っているんですよ。公明党さんは態度を変えられたということなのでしょうか。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 決して態度は変わったわけではございません。選挙は本来自由であるべきだということは、私たちも大変大事な視点だと思っております。したがいまして、例えば戸別訪問の解禁とか、そういう考え方は今も持っているわけでございますが、いわゆる新聞と雑誌と、書籍とパンフレットとどう違うのか、これは同じテーブルの話ですから、やはりその水準は同じにすべきだ、こういう考え方でございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 いや、十九年前のこの委員会の論議で、政府・与党の方から、当時の自民党ですが、機関紙と雑誌については規制するという提起がされて、しかしパンフと書籍は別だという論議も踏まえて、それは規制の対象外なんだということを、自治省も踏まえて確認をして、それでこの十九年間そういう法律として現実に動いてきているわけなんですよね。ですから今言ったような弁解は通用しないと思うのです。  では、ついでに民主党の提案者である堀込さんにお聞きしたいのですが、当時の議事録を読み返してみますと、当時の社会党が、まさに新聞、雑誌の普及に関する自動車と拡声機の使用規制に対して、それを全文削除の修正案を出しているのですよ。提案者は新村勝雄さん、大変すばらしいことを言っていますよ。「改正案において禁止しようとしておる自動車及び拡声機は、「政党その他の政治活動を行う団体」が常時継続的に使用しているものであり、その目的は、その団体の機関紙誌の普及宣伝にあり、これが直ちに選挙活動であるとは考えられず、これを禁止しようとすることは、選挙の公正に名をかりて、政党等の通常の活動をも制限しようとするものであります。」だから、だめだ、削除せよと。  要するに、選挙の公正に名をかりて政治活動の自由を制限するものだから、それはだめだ、削除せよ、そういう修正案を出しているわけであります。そして、それに賛成討論をしているのが山花貞夫さんなんですよね。私は、その流れを受け継いでいるのが、そのお一人が民主党の堀込さんだと思うので、とても信じられないんですね。では、民主党さんは、かつての社会党のこの立場、山花さんも賛成討論に立っていました、態度を変えたのですか。

堀込征雄民主党

○堀込議員 大先輩の新村、山花先輩のお話もございましたが、私どもは、通常における政党活動の自由、政治活動の自由については、基本的にいかなる制約があってもならない、こういうふうに思います。  ただ、選挙についてどうするかという問題で、先ほど遠藤議員、答弁者も申し上げましたけれども、戸別訪問の解禁を初め、本当はできるだけ選挙活動の自由あるいは政党活動の自由というのが、全体としてやはり自由が担保されるべきだろうという基本的な考え方を持っております。  しかし、この問題は、実は木島委員の政党ということではありません。例えば、前回の選挙であるミニ政党が、法定ビラ以外の明らかにビラと思われるようなものを四つ折りにしてホッチキスでとめただけで大量にばらまくというような事態も起きているわけでありまして、恐らく全国各選管にそういうものが届けられているという実態もございます。これは、本当に書籍、パンフレットが節度を持って政党活動の中で行われてきたかというと、どうもその実態はここ数年超えているんだろう。  そういう意味では、新聞、雑誌ということだけ規制されているわけでありますが、それに名をかりて、何かビラを四つ折りにしてホッチキスでとめただけのパンフレットみたいなものが、しかも選挙中に限って大量に頒布されている、こういう実態もあるわけであります。これは何らかの措置を講じなきゃいけないということでこういう提案をしたわけでありまして、思想、発想において、今申し上げましたように、新村、山花先輩の思想、考え方を私は変えているつもりはございません。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 どうも論理が逆なんですね。十九年前に、まさに新聞紙と雑誌が規制されようとしたそのときに、皆さん方の先輩たちは規制しちゃだめだぞと言っているんですよ。ところが、まさに今あなた方の論理は、新聞、雑誌が規制されている、それに書籍、パンフもあわせて規制しろという立場なんでしょう。だから、逆なんじゃないんでしょうか。  警察庁をお呼びしていますから、一点だけお聞きします。  政党等の発行する新聞、雑誌の宣伝普及のための自動車、拡声機の使用が規制されたのは、今言ったように八一年の第九十四国会です。その国会で、書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機の使用は規制の対象とならないことは明らかでありました。  そこで、警察庁にお聞きしますが、八一年から今日まで十九年間、公職選挙法第二百一条の五ないし二百一条の九、この問題ですね、新聞及び雑誌の普及宣伝のための自動車、拡声機の使用規制違反で検挙された件数というのは一体あるんでしょうか。どのくらいあるんでしょうか。  また、今再三提案者から答弁に出ている、それに名をかりて、実際はそうじゃない選挙運動まがいのことをやっている、あるいは法で規制されていることをやっているということで摘発、検挙された件数というのは一体あるんでしょうか。それだけお答えいただきたい。

林則清警察庁刑事局長

○林政府参考人 お答えいたします。  お尋ねは、公職選挙法の第二百五十二条の三、政党その他の政治活動を行う団体の政治活動の規制違反の検挙件数ということのうちに入るわけでありますが、これは、一九八一年、昭和五十六年以降これの違反というのは六件を把握いたしておりますけれども、御案内のように同条違反というのは、公職選挙法の二百一条の五、二百一条の六、二百一条の七等に規定されておる違反行為が多数、たしか二十類型ぐらい含まれておりますことから、お尋ねの機関紙誌の普及宣伝のための自動車、拡声機等の使用規制違反の件数というのは、統計上その二十ほどある中で区分されておりませんので、警察庁としましては、この過去検挙された六件のうちに御指摘の違反というのがあるのかどうなのか、あるとしても何件なのかということは把握していないという状況でございます。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 お答えのとおりなんです。私も、実際はほとんどないと思うんです。警察すらつかめていないんですから。  時間が参りましたから終わりますが、私は改めて、選挙の時期だからこそ有権者の知る権利が保障されなきゃならぬ、そして政党や候補者の政策や理念を広く国民に明らかにする政治活動の自由が拡大、尊重されなきゃならぬと思うんです。それをさらに規制するようなことはやめて、むしろ新聞、雑誌の規制そのものも撤廃するような方向で物を考えるべきではないかというふうに思います。もう欧米ではこのようなたぐいの規制は全くないわけでありますね。そういうことを考えても、私は、今回皆さん方が書籍、パンフレット普及のための自動車、拡声機の使用の規制をすることには改めて断固反対の意思を表明いたしまして、質問を終わります。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 今警察庁の答弁がありましたけれども、例えば先ほど答弁者からあったように、京都市長選挙である政党が何百台も車を出した場合、警察が現実問題として対応できるかどうかとなれば、私は実際問題としてできないと思うんです。そういった点からも、紛らわしい行為はいけませんよ、ここはわかりやすくいきましょうということで提案しているということをぜひともおわかりおきをいただきたい、こう思っています。

木島日出夫日本共産党

○木島委員 紛らわしいというあいまいなことを言って、本来自由であるべき選挙中の政党等の政治活動を規制するというのは方向が逆だということを、紛らわしいからこそ、その基本にある新聞紙や雑誌等の規制をもむしろ撤廃すべき方向に行って、そういうことは自由にやらせる、そして良心に任せるということが本当の民主社会のあるべき姿だということを私は重ねて強調して、終わりにします。

赤城徳彦自由民主党

○赤城委員長代理 次に、東中光雄君。

東中光雄日本共産党

○東中委員 私は、まず最初に衆議院議員の特別選挙の期日の統一について質問をしたいと思うんです。  提案理由の説明によりますと、衆議院議員の再選挙及び補欠選挙は事由が生じた都度四十日以内に行うこととなっておりますが、小選挙区制度導入に伴いこれらの選挙の数が増加しておりますことから、これらの選挙に対する国民の関心を喚起する等のために期日を規定する、こういうふうに鈴木提案者が述べられました。  そこで、衆議院議員の再選挙が小選挙区制度導入に伴って数がふえたという事実はございますか。あったらその内容を説明していただきたい。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 衆議院に小選挙区制が導入され、実行されて以来の補欠選挙の数でございますけれども……(東中委員「いや、再選挙」と呼ぶ)再選挙はございません。補欠選挙の数ですが、平成九年に一件、十年に七件、十一年に三件、十二年に一件でございます。     〔赤城委員長代理退席、林(幹)委員長代理着席〕

東中光雄日本共産党

○東中委員 それでは、「補欠選挙・再選挙の実施状況」、衆参の一九八九年以降のものの一覧表をつくっておるんですが、委員長、ちょっとこれを資料として委員に配付していただきたい。

林幹雄自由民主党

○林(幹)委員長代理 配付してあります。

東中光雄日本共産党

○東中委員 では選挙部長にお聞きしますが、これは、一九八九年以後の補欠選挙と再選挙の実情を選挙部に聞いて、それを一覧表にしたわけですが、ゆうべ確認しておりますけれども、この内容は間違いないでしょうね。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 この書類自体は今拝見いたしましたが、おっしゃいましたように、うちの方とすり合わせをしていただいているということであれば、そのとおりだと思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 原始資料をもらって表にしただけであります。  これによりますと、この十年間、衆議院の再選挙というのは一回もありません。あったのは、参議院で再選挙というのが、この表の右の側にあるんですが、九四年九月十一日愛知で、これは新間正次議員の当選無効による再選挙というのがあっただけなんです。それから再選挙も、今度期日を動かすと言っているのでしょう、ふえたからといって。全然ふえていませんね。再選挙及び補欠選挙というふうに趣旨説明で言われているんですが、戦後全部調べても、戦後ですよ、再選挙があったのは三回だけです、衆議院の再選挙というのは。だから、再選挙の四十日というものを今度期日を変えるという理由にしているのは、増加しているからと言うんだけれども、事実の経過から見て増加もしてない、全くないということだということをまず一つ挙げておきたい。  それから衆議院補欠選挙ですが、これは、この数字でいきますと、小選挙区が実施をされてから、選挙は九六年の暮れでしたね、九七年のは小選挙区後ですけれども、公職選挙法違反で辞職したという菊池さんの補欠選挙が九七年十二月十四日、一回あったきりですね。その次の九八年はなるほど七つあるんですけれども、これは、塚原さん、新井将敬さん、住さん、それから奥田さんと、いずれも死亡されてのことですね。これは小選挙区というよりも、たまたまこの年、亡くなる方が非常に多かったということなんですね。それで、九九年は亡くなる人はだれもいない。九七年もだれもいない。  だから、制度と関係ないんですね。たまたま亡くなった人が多かったということなんです。あとは、金子さんと西岡さんは長崎県の知事選挙に立候補したんです。それから細川さんは、いまだかつてない、何か知らぬけれども、もう政治活動はやめだといって辞職したんですね。もう選挙制度と全然関係ないんですよ、この事由は。  これを見ますと、九七年の十月三十一日の菊池さんの辞職、九八年の二月十九日の新井将敬さんの死亡による補欠選挙、これらを、今度の改正によりますと、ぼうっと四月の第四日曜日まで延ばすというわけですよ。そうでしょう。その後の分は、細川さん、住さん、奥田さんのものは十月まで延ばす、統一するというんでしょう。それをやることは、奥田さんが亡くなったので、その選挙区で補欠選挙を四十日以内にやるというのが普通の感覚ですね、代表がいなくなったんだから。ところが、それをずっと十月までずらしちゃうと、この選挙は何の選挙だろうなというふうに思いますがな。住さんは七月に亡くなった、やはり十月の第四まで延ばしちゃうと。むしろ、ああ、亡くなったから補欠選挙、選挙違反で辞職になったから補欠選挙、これは関心がありますよ。  ぐっと先に延ばして、半年延ばすこともあるわけでしょう。場合によっては、通常選挙の関係でいえば一年近く延ばすことだって起こるわけですね。死亡で、あるいは選挙違反で辞職した人の補欠選挙を一年近く先まで延ばす。そうすることが国民の関心を喚起することになるというのは、これは理屈に合いませんね。宮城と茨城と長崎と補欠選挙を一緒にやったら国民の関心が喚起できて、亡くなったとき、欠けたときにすぐやらないで、先の方が喚起できるんだなんて、これは理屈になりませんよ。そう思うんですよ。  それから、九九年はもう全然ないですよ。これは、九九年の東京都知事選挙と浜松の市長選挙ですよ、これに全部立候補したわけです。これは統一地方選挙のときだから、補欠選挙は同じ日にやっていますがな、三つとも四月十一日に。それを、今度法律をつくったら、四月の第四日曜日まで延ばすということだけのことですよ。意味ないでしょう。  だから、私は、これは何か観念的に考えられて言われたんだと思うけれども、趣旨説明で言われた、小選挙区制度導入に伴いこれらの数が増加しておりますことから、これらの選挙に対する国民の関心を喚起するためにやるんだというのは、事実からいって、実態からいってもう全く違うと思うんですが、どうですか。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 東中先生が、たまたま亡くなった方の例あるいは行政の長の選挙に出る例を申されましたけれども、先生、例えば塚原先生が亡くなったときの選挙での投票率は三三・九六%です。あるいは新井将敬さんが亡くなったときでも三七・六五%、あるいは奥田先生が亡くなったときでも四一・二三%なんです。  さらに、補欠選挙をやっておりますと、国会議員、国政の代表を選ぶ選挙なんですけれども、大体、見ておりますと、地域的な問題点だとかあるいはサービス的なお話だとかローカルのような方に主力が行きまして、本当に国政レベルの選挙をしているかどうかという議論になって、そのために関心が低くて投票率が低くなるという話も我々のところには聞こえてきたのであります。  そういった点からも、ある程度きちっとまとめて行うことによって、まさに国政レベルの選挙ということで、党対党あるいは政策対政策という中でさらに国民の関心等が高まって、実行の意味がある、私はこういうことでこの提案をしているということでおわかりおきをいただきたい、こう思います。     〔林(幹)委員長代理退席、委員長着席〕

東中光雄日本共産党

○東中委員 そんなことを強引に言うんだったら、この投票数が減ったからずっと先にして、一年ほど延ばしたら今度は高くなるというようなばかなことはありませんよ。むちゃくちゃですよ、それは。(鈴木(宗)議員「だから半年としているんです」と呼ぶ)いや、最長の場合は一年になるでしょう、一年近くまで。(鈴木(宗)議員「それは最長のでしょう」と呼ぶ)だから、最長の場合を言っているんですよ。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 私語はやめて。

東中光雄日本共産党

○東中委員 だから、これは本当に冷静に考えなければいかぬと思いますよ。随分ふえて、応援に行くのが大変だというような話も聞きました。そやけど、小選挙をやってふえたと言うけれども、ふえていないですね。これは確認済みでしょう。再選挙についてはふえていない、衆議院は戦後三回しかないんだから。「再選挙及び補欠選挙は」と書いてあるわけで、再選挙もふえたことになっておるんだけれども、ふえていない。それから補欠選挙も、九八年はたまたま死ぬ人が多くてふえたけれども、九九年は、だれも亡くならぬからふえていないじゃないですか。減っているじゃないですか。あっちこっちのものを、茨城五区と長崎四区と長崎一区と宮城六区、これを一緒にやったら国政選挙になって、別々にやったらそれはどぶ板選挙になるのや、関心が少のうなる、こんな理屈を言ったって通用しませんよ、本当に。  そして、選挙自身は、憲法の建前からいって、憲法前文の冒頭ですね、我々日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動するということで、憲法十五条は、主権者たる国民固有の権利として参政権というものを保障しているわけでしょう。だから、亡くなったということになったら、あるいは汚職で辞職したら、代表者がなくなるわけですね。それは、選ばれた代表者の方の都合で、選挙民の都合じゃなくて、なくなった人の側の条件で代表者がなくなるわけでしょう。そうしたら、すぐ補欠をするというのは、四十日以内という制限をつけているのは当たり前のことなんですね。  それを、今度は最長一年近く代表者がおらぬ状態を延ばすことになるわけだから、一緒にやったら国民の関心がふえると言うけれども、その間最長一年近く代表者のおらぬ状態で、選ぶ権利が、この法律によって選挙権が行使できない状態に置かれるわけです。四十日間おらぬといったら、それは確かだけれども、それは選挙の実務的な仕事がありますからね。だから、四十日以内ということは、なるべく早く、しかし四十日以内となっているわけです。それをわざわざ変えて、半年、あるいは通常選挙の来るときは一年近くも延ばすというのは、これは国民の参政権を侵害することになるじゃないか。  こんなことはやるべきじゃないです。今までやったことないんでしょう。それを今度やるというのは、えらいふえてきたからだと。ふえてきてやせぬですよ。これは理由にならぬと思います。

堀込征雄民主党

○堀込議員 選挙制度が変わってからの補欠選挙、再選挙でございますが、例えば、平成五年七月の衆議院総選挙以降、補欠選挙は、三年三カ月間、実は一件もなかったわけでございます。そこにあるとおりでございますが、平成八年十月の衆議院議員選挙執行以来、再選挙はございませんけれども、補欠選挙はこの三年六カ月の間に実は十二件も起きている、こういう実態があるわけであります。  もちろん、中選挙区時代につきましては、欠員が二人以上ないと補欠選挙は行われませんでしたから、数はそういうことになるわけでありますが、現実として、この小選挙区制度になって、十二件も実は補欠選挙を行わざるを得ない、こういう事態になっているわけでございまして、私ども、今、民主主義の基本である日本の政党政治ということを考えた場合に、やはり、国政選挙については政党が、候補者の擁立、政策の樹立、そういうことをきちんとした準備期間を持ちながら有権者に訴えていくことが必要だろう、こういうふうに思っていることが一つであります。  それから、最長一年というケースがございましたが、これは任期満了のケースでございまして、衆議院の任期満了というのは、実は、戦後一回、三木内閣のときにたしかあったわけでございますが、ほとんどレアケースだというふうに思います。そして、現行法でも、任期前六カ月の補欠選挙は行わない、こういうことになっているわけでありまして、この六カ月という期間がいいかどうかという議論も私どもしたわけでありますが、現行法を考えて、六カ月間というのはやはり許される範囲内ではないか、こういうふうに思うわけであります。  先ほど鈴木答弁者が申し上げましたとおり、私ども、補欠選挙がすごく多くなった、そして、政党がそれに対して十分な準備をして有権者の皆さんに訴えていくべきだ、こういう考え方。さらには、国政選挙でありますから、すぐ、四十日以内にやって、どこかの橋をつくろうとかどこかの公園をつくろうとかというローカルな話じゃなくて、やはりその時々の政権に対して年に二回は国民の審判が下る、こういう姿にした方が民主主義の観点からもいいのではないか、こういう判断で実は提案をしているわけでございまして、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 この三年間に十二件ですか、たまたま亡くなる人が多かったということですよ。小選挙区と関係ないです。参議院の場合を見てみたら、この表にありますように、九〇年から九三年まで、四年間に補欠選挙を十二件やっていますね。それで参議院選挙は全然そういうことは言わないんですね、今度の改正案で。  それから、再選挙は全然何もやっていないじゃないですか。増加も何もしていない。戦後三件しかない再選挙。その再選挙の理由が、百九条ですか、六項目ある。そのうちの一と四だけ除いて統一の方へ延ばすんだと。これはもっともらしく書いてあるけれども、一回もやったことのないことを、しかも再選挙が六つあるのに、そのうちの二つだけ除いて延ばすんですね。何でそういうことをしたんですか。それで、再選挙は一切起こっていないのに、原則の期日、四十日以内のものを何で統一に直さないかぬのですか。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 再選挙の種類が六つあるというお話でございましたが、細かくは申しませんけれども、例えば選挙をした場合に法定得票数に達した人がだれもいなかった、こういう場合の再選挙は四十日以内に行う、これはこのとおりでございまして、今回の改正をしたものには入っておりません。  実態的にやはり補欠選挙と同じような性格になる再選挙につきまして、年に二回に統一しよう、こういうことでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 戦後五十年の間に三回しかなかったものを、増加してきておるから、だから年に二回にするんだ、提案理由はそうなっているんですよ、再選挙についても。全然違うじゃないですか、ここに言うていることと。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 実態的に、具体的な例として、この三年数カ月の間に起こりましたのは補欠選挙の事例だけでございます。それは十二件ございました。しかし、やはり法律をつくるという建前から申しますと、再選挙のことにも触れておかなければ欠陥を生ずるわけでございまして、そういう取り扱いにさせていただいたということでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 全然違いますよ、あなた。再選挙については規定があって、そして、四十日以内にやるということになっているんです。それは、同日だと選挙無効、当選無効、あるいは当選人がおらなかったということで、再選挙をやるんでしょう。だから、それは四十日以内にやるという原則があるわけです。  ところが、今度は、そのうちの二つだけは、一号と四号だけは今までどおりにするんだ、そのほかは統一するんだと。そのほかのことはあったことないのに、その立法をわざわざせないかぬ理由はないじゃないか。  あなた方は、当選者が当選したときに死亡しておったという場合と死亡による補欠選挙、これは同じ死ということで、そういうふうに頭の中で考えたんでしょう。それはわかりますよ。  ところが、それが全くのインチキだというのは、何でインチキかというと、こう書いてあるんやから。「衆議院議員の再選挙及び補欠選挙は」「小選挙区制度導入に伴いこれらの選挙の数が増加しております」と書いてあるんです。だからこうするんやと書いてあるんだけれども、再選挙は増加していない。だから、本来対象になるはずがない。ここに書いてあること、これはうそだということになります。これは、提案理由に書いてあることと実態が違うよ。だから、これは変える理由はない。増加しておるからこうするんだと言うんだけれども、増加していないんだから。  それから、さらに、小選挙区導入で選挙の数がふえたと言うけれども、たまたま九八年は、さっきも一覧表で示したように、七件あった。これは、あなた、統一地方選挙のときだから、立つ人がようけおったわけですがな。金子原二郎さんにしたって、西岡さんにしたって、衆議院をやめて同じ知事選挙に立つ。これは政治姿勢の問題ですがな。それぞれの議員の政治的な態度の問題でしょう。これは選ばれる人の態度の問題ですよ。選んだ方は、立たれたら、これは代表を選ぼうということになるのは当たり前なんです、代表者を通じて行動するんだから。だから、その場合は四十日以内にやらないかぬことになっておる。ところが、小選挙区になったからといって、ぐうっと半年近く先にしちゃう。こんなもの、立法理由になりませんがな。こんなことを通したら、ほんまに国会は理性がないのかと言われますよ。おかしいですよ。  それで国民の関心を強くするということを言うんだけれども、茨城と長崎とぽっぽっと補欠選挙を一緒にやったからといって、その選挙区の関心が高くなるんですか。そういうことを考えるとしたら、それはもう全くばかげている。そんなものじゃないんだ、国民の関心というのは。だから、私はこれは恥ずかしいと思いますよ、こんなものを立法したら。  何とはなしに、それはもう話の論議がこうでしたね。補欠選挙をあちこちでやると、そのたびに出ていかないかぬのは幹部にしたってかなわぬという話が出ましたがな。だから一緒にしたら済むという。これはもうほんまに政党の幹部の都合で言うてるんですよ。そして、もっともらしい、増加したからとか言うんだけれども、増加した分がどうなんだというたら、ふえてやせぬですがな。九九年は三件ですがな。三件なんていったら、参議院だって何回かありますがな。ところが、参議院の方は適用しないんだ、衆議院だけこれを変えるんやと。おかしいです。こんなものをやったら恥をさらすようなものだというふうに私は思います。  提案理由と実態とが違うんだから。しかもそれは、憲法上の大原則、我々日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動する、それをしようと思ったけれども、代表者が当選無効になった、代表者がおらなくなった。選ばれた人の、けしからぬことですけれども、そういうことでそうなった。あるいは亡くなった。それで代表者を選ぶというのは当たり前でしょう、憲法上そうなっておるんやから。それをやるのをぼうっと先まで延ばしちゃう。何でやと言ったら、たくさんやから、それの方が関心が高くなるからと。そんな理屈に合わぬことを言うたらいかぬ。国民の参政権に対する、基本的な権利に対する、それはもう理性のない立法だと笑われるというふうに私は思います。だから、これはもうこの段階で考え直すべきじゃないかということははっきり申し上げておきたいと思います。  恐らく、選挙法について行政法の学者が研究をしたりしたら、あほなことをするもんだなと言われますよ。国会は参政権を何と思っているんだ、正論を吐くやつはおらぬかったと言われたんじゃ困るから、僕はもうはっきり言うておきます。これは歴史に汚点を残すことになるということを申し上げておきます。  それから……

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これは答弁は要らないですね。

東中光雄日本共産党

○東中委員 いや、あるんやったら言うてください。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 国民の参政権を縛るなどという考えは、この点は一切持っておりませんし、参政権に対する認識については、東中議員とも私は異にするものじゃないと思っております。  ただ、この小選挙区制度という新しい制度になりまして、一人の定員ですから、その一人が事故なり、また何か違う選挙に転出した場合は、あいてしまいます。少ないと言いますけれども、小選挙区を導入しまして、その後の十二件というのは平成九年の十二月からでありまして、この二年四カ月の間に十二件というのは、私は極めて大きな数だと思っております。少ない数だとは思っておりません。しかも、これからも、定員一人というこの仕組みの中では、欠員が生じた場合、即選挙。中選挙区制度とはわけが違いますから。そういった意味では、より合理的にしようと。  さらには、党対党の選挙にするということの目的でこの選挙制度が変わった。政策本位で選ぼう、あるいは政権が交代可能な体制にしようというような意味でこの新制度ができた経緯等をかんがみた場合、やはり、政策で議論できる、そして選ぶ仕組み、そして、補欠選挙の場合、今までのこの十二件の例を見ますと、どうしても国政選挙を離れて、ローカル的な問題、一地域的な選挙に動いている傾向があったものでありますから、そこら辺は十分我々検討した結果、まとめた方がいいということであります。  同時に、民主主義というのは、議論に議論を重ねて、そこで得た結論は責任を持つ。共産党は共産党の議論で結構でありますけれども、共産党の議論が金科玉条、まさに世論の代表ということではありませんので、この点はこの委員会の場で十分議論をして、最大公約数を得る、これが原点だ、こう私は思っております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 私の言うてることを金科玉条にせいなんて一言も言うてないですよ。  私が今言うたのは、ここに増加したと書いてあるけれども増加していないじゃないですか、全然起こっていないじゃないですか、これは事実と違うじゃないか、こう言っているわけや。おくらせたら、長崎と茨城と新潟で補欠選挙を一緒にやったら国民の関心が多くなるんや、そんなものはおかしいですよと言うてるわけで、そんな、余り合理的に説明のできぬことをやったら、それこそ国民の批判を受けますよということを私はああいう表現で申し上げたわけです。  ただ、今言われた点で、小選挙区になったから、私たちそれは反対なんだけれども、小選挙区にしたんだから、一人しかいないんだから、その人が亡くなったあるいは当選無効になったというたら、代表をすぐ選ばないかぬですよ。中選挙区だったらその地域の代表がいますわな。しかし、これはおらぬからすぐにやるべきだという……(発言する者あり)それは基本的には一緒だけれども、しかし、小選挙区だからということを言うから、小選挙区ということであるならば、一人しかいないんだから、だからすぐやらないかぬ。四十日以内にやるという原則に戻るのは当たり前じゃないか、それを延ばすのはおかしいということを言っているわけであります。  ちょっと時間がなくなってしまいますので、その点については私の意見を……

桜井新自由民主党

○桜井委員長 答弁したいと言っているんですから。遠藤さん。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 小選挙区というのは、その地域の人としての代表を選ぶという趣旨もありますけれども、本来、小選挙区をつくった趣旨は、民意を集約するということでございますから政権を選ぶという趣旨があるわけでございまして、それを、人を選ぶ側面のみ強調いたしますと、どうしてもその地域のローカル的な政策というものが争点にならざるを得ない部分があります。  そうではいけないのでありまして、どういう政権をあなたは選びますか、こういうことを問う大きな争点をこの小選挙区では期待しているわけでございまして、それを年二回集中的に行うということは、大変大きな意味があることである、こう思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 全く私の言うていることとは違うことをおっしゃっています。国政選挙は全部国民の代表、小選挙区は政権を集約、それから比例代表選挙は反映だ、そんなことはわかり切っていますがな。  そのことじゃなくて、要するに、代表を選ぶ、選挙というのはそういうものでしょう、基本的な国民の権利なのだから。それが、選ばれた側の都合で議員でなくなったというたら、すぐにできるだけ早くやるのが当たり前でしょう。それを、選挙の仕方が、国政選挙じゃなくてどぶ板選挙みたいなことをやるから言うて、やる方がおかしいのであって、代表を選ぼうと思うても、参政権あるいは選挙権というものの行使が最大は一年近くもずうっと延ばされるということになったのではたまらない。  それから、最近の一年間というのは大変ですわね。去年の一年間を考えてごらんなさい。政権も物すごくかわりました。自民党から自自になって、それで自自公まで行きましたよね。それから、一年といえば、その間に、例えば国旗・国歌法、君が代・日の丸も法律になった。これは予想せぬかったことがばあっといってしまったでしょう。それから、私たちの言う盗聴法もそうですよ。ぐるっと変わるのですよ。  そのときに、ある選挙区では、たまたま自分たちの選んだ人が亡くなったからというて、その選挙区の代表者がいないということになったら、これは参政権に対する重大な侵害になる。だから、この一年とか六カ月とかいうのは非常に重要な意味を持つのですよ。それで、憲法の前文に書いてあるような、代表者を通じて国民は行動するのだということの原則からいうと、これはやはりいけませんよということを言っているわけであります。  時間がなくなってしまいますので、次の問題に入ります。  衆議院小選挙区において法定得票数に達しない場合の重複立候補者の当選の排除、供託金没収点、十分の一ということの修正案も出されておりますが、私たちは、これも理由がよくわからない。  例えば、これは自民党の選挙制度調査会の平成十一年十二月三日の「現行衆議院選挙制度の改正案について」という文書ですが、そこで、衆議院小選挙区において法定得票に達しない重複立候補者の比例代表名簿からの削除について、その趣旨はこう書いてあります。「小選挙区と比例区の重複立候補者のうち、法定得票数未満の得票者が比例区で復活当選することは国民感情にそぐわないので、これを制限する」というふうに書いてあります。それから、平成十二年三月九日段階での与党三党が提案されたことにおいても、「有効投票総数の六分の一未満の得票者が比例区で復活当選することを制限する。」だから、小選挙区で落選をして比例区で復活当選するのだというふうに書いてあるのです。それは提案者もそういう考えですか。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 我が党での議論は、今東中先生が言ったとおりの議論がありました。

東中光雄日本共産党

○東中委員 そして、今提案されているのも、供託金没収あるいは法定得票数に達しない人が比例で復活当選するのは禁止しよう、こういう復活当選という考え方なのですね。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 小選挙区制と比例代表並立、これは両方でワンセットの新制度、仕組みだと私は思っております。そこで、より民意の声を吸い上げようということでの並立制でありますから、並立での重複立候補、そこでのいわゆる惜敗率での当選、これは私は当然だと思うのです。  その中にあって、その法定得票数あるいは供託金没収以下、いわゆる六分の一、十分の一ですね、それ以下の人が入るのはいかがなものかという議論は、この制度の欠陥として、選挙が終わった後、いろいろな場面で出てまいりました。マスコミ論調もそうでありますし、また、世論なんかの声としても再三伝わってまいりました。それを受けて是正という意味で今回提案をしているということであります。

東中光雄日本共産党

○東中委員 小選挙区で落選したけれども、比例で同順位であるから、その惜敗率で順位を得て当選するという仕組み、これはこの制度としてあります。そういう場合は、それは復活と言うてもいいかもしれません。ところが、その場合は惜敗率が相当高いわけでしょう。だから、そういう場合は、法定得票数以下とか、それから供託金没収とか、そんなことになり得ないのです、復活当選ということを頭に置いて言われますと。  ところが、この並立制というのは、二つの選挙があるわけでしょう、ブロックごとの比例代表選挙と、そして小選挙区と。それで、こっちは政党に対して投票して、その名簿順位でやっていくわけでしょう。一列に並んで惜敗率方式をとる場合と、とらぬ場合、一、二、三と順番を決める場合、それは政党が決めることだということでしょう。そうしたら、小選挙区で得票が少なかろうと多かろうと、少なかったら当選しない。それから、法定得票数に達しなかったら、第一位になっても小選挙区で当選できない。それから、その少なぶりが十分の一以下だったら供託金を没収されるというペナルティーまで科される。小選挙区はそうなっていますね。  比例の方はどうかといったら、比例は範囲がうんと広いわけですから、それで政党名で投票して、名簿順でやっていくわけでしょう。比例選挙で名簿順の一位の人が当選するというのは、そのブロックの政党の得票数が、近畿なら定数三十三あるうちに占めるぐあいが三十三分の一に相当しておれば当選していくわけですから。これはその順位で当選するわけでしょう。小選挙区で落選したからというて、それとは別に、別々の選挙で当選するわけですから。ところが、こっちで一位におって、それで三百票とって、一位だから当選した、こっちは小選挙区が少なかったからというて、こっちで当選したやつが飛んでしまうというのは、これはどう考えても理屈は合わぬですね。どういうふうに説明しますか。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 並立制でございますから、そもそも別の制度を同時に実施しているわけですね。ですから、重複立候補とか惜敗率ということがなければ、まさに別の選挙をやるわけでございますし、一人二票入れるわけですから、問題は単純なんですけれども、重複立候補することができる、また、小選挙区での惜敗率というものが比例区での当選に関係する、こういうふうになりますと、この制度は、別々の制度ですけれども、関係があるということになります。  具体的に、例えば小選挙区で当選した方は比例名簿から削除されるわけですね。小選挙区でもって例えば供託金没収、有効投票総数の十分の一未満であったという者も同じように削除しましょうということでございます。したがいまして、それは名簿からの削除でございまして、名簿上の当選の順番が変わるわけでございますが、その党に対する当選人の数は変更がない。したがって、比例代表で選ばれる当選人の数は、政党ごとに変動がない、こういうことでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 そういう趣旨につくられていることは承知しています。しかし、それが全く理屈に合いませんよということを言うているわけです。  というのは、細川さんがこの法律をつくったときに、並立制は、国民の政権選択の意思を明確に示す、民意を集約する小選挙区と、多様な民意をそのまま反映する比例制度、この二つの別々の選挙をつくったのだと、これは本会議でも答弁しています。  それで、小選挙区制と比例代表選挙という別々の選挙を並立的に組み合わせている制度でありますが、両方の制度とも基本的に政党によって担われ、全体として政党本位の選挙が実現されるように工夫されている。したがって、政党に幅広い裁量を認め、政党として当選させたい人について重複して立候補することになるんだ。だから、比例の順位は政党が決めるんだということになっているわけだ。  そのときに、順位の決め方を、自民党みたいに、一位でだあっと全部横に並べる、惜敗率というふうにやるところもあれば、前の新進党や共産党みたいに、全部順位をつけるところもあるわけですな。それから、順位を一位、二位、三位とつけておって、途中で惜敗率にゆだねる、四位が三人おるとか、こういうのはあるわけでしょう。それを政党が決めるようにするという制度なんですから。政党で、ここは比例代表の一位でどうしても当選さすのだということで決めて、しかし小選挙区でもやると、比例代表の選挙のことも含めて、影響があるわけだ。二票制でも、選挙は別々でも影響がありますからね。  そうした場合に、こっちは一位で、開票結果からいえば一位の場合は早く当選発表になりますよ。小選挙区の方は、争いがたくさんあると、例えば静岡一区みたいに八人も立候補して、法定得票にだれも達しないのと違うかということが言われておるような場合というのは、なかなか結論は出ませんがな。ずっと後になりますね。そうするというと、比例で一位になっておって、当選ということが早く発表されて、それで、静岡一区みたいに、やってみたら八人のうち七人までが法定得票数に達していなかった、ああ、そこにおるのか、それだったら前に発表したものは無効だ、こんなこと言うたら、それこそ国民感情から見たら何をやっているんだということになりますよ。そういうことになるので、これもまた筋が通らないですね。  私、これは一つ例を見てみたのですけれども、例えば近畿ブロック、三十三名の並立制です。それで、私のところ、日本共産党と民主党の比例のものを見てみたのです。そうすると、共産党は比例一位から十三位まで順位を決めています。トップが寺前巖、次が東中光雄、次が穀田というふうになっているのですね。これはいずれも小選挙区で立候補しているのです。  それで、寺前君は、六人当選しましたから、六分の一ぐらい開票が進んだ段階で、トップですから、当選と発表されました。当選確実から当選が確認されたという格好で。小選挙区の方は開票がずっと後になります。開票して、小選挙区で京都三区で当選した。これは当選、前のものは取り消す、次順位に打つ、こうなるのですね。それで私が次に、そのときはもう上がっていましたけれども、もっと下の方が上がってくる、こういうことになるわけですね。  民主党の場合でいいますと、候補者名簿は二十三人出ているのです。一位は家西さん、二位が肥田美代子さん、三位が井上一成さん、ずっと続いて、四位が二人いるのですよ。結局、そのとき私たちは比例で六人当選したが、民主党さんは比例で五人当選されたのですね。  だから、家西さんは五分の一の開票ぐらいでもう当選が発表されたわけですね。ところが、あの人は奈良の一区で立ったわけですね。四位で当選したのですよ。しかし法定得票数に達していない。そのことがわかるのはずっと後だ。比例区で当選というようなことがもう発表されているわけでしょう、一位だから。それからずっと後になって落選しても問題ないのだけれども、今度の改正をやると、これは法定得票数に達しておらぬ、さきに発表したものは、奈良一区でとるのが少なかったから、近畿ブロックで当選発表したけれどもあれは取り消すのだ。こんなことをやってごらんなさい、何を言うているんだということになりますがな。  少数党というのは、小選挙区では、政権を争う、要するに集約型の選挙では得票はなかなかとれない。しかし、近畿ブロックといったら広いから、少しずつ、二十幾つの小選挙区からの票を含めて、六人、五人当選させるという支持を受けるわけでしょう。その支持を受けた場合に、その当選者をどういう順番にするかというのは政党が決めるのだ、そういう制度なんだから。政党の決めた、政党の当選させたい人が当選しておるのに、こっちの方で得票数が少なかったからあの部分はだめなんだ、そんなことに変えたらこれはもう大変なことになるというので、これも理屈に合わないということで、私は反対だということを申し上げます。

中井洽自由党

○中井議員 四年前、初めてこの選挙をやりましたときに、告示の前の日に、私ども当時新進党でありましたが、突然、比例代表に重複立候補しない、小選挙区一本、こういうことになりました。二人ほど例外がおりましたが、ほとんど小選挙区一本。私の三重県でいえば、野呂さんのように、田村先生と三千余りの差であって、惜敗率でいけば当然当選をしている人たちがたくさん涙をのんだわけでございます。  そういう中で、法定得票、供託金没収で比例区で上がられたということを含めて、国民の間にさまざまな疑惑が出てまいりまして、私どももありとあらゆる説明をいたしましたが、どうやっても国民の納得を得られない。そういう論議の中で、今回こういう改正をお願いしたわけでございます。  先生おっしゃるように、政党が決めるわけでございます。しかし、政党は何をやってもいい、何でもいいということではありませんから、ルールを決めて、政党はみんなプロですから、その小選挙区で法定得票数をとれるかとれないか、供託金没収になるかならないかというようなことはおわかりになる。だけれども、比例区ではやはり名簿の順位だという方もおられる。比例区向きの候補者もおれば小選挙区向きの候補者もおられる。東中先生のように、どっちに出られても十分当選されるという方もおられる。こういうことですから、そこはそれぞれ政党で御判断をいただいて、比例区で通ったけれども供託金没収になって落選だというふうなことのないように、やはり御努力を賜る以外にないのだろう、私はそのように思っています。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 今の中井先生の答弁に尽きますけれども、さらに。  各党協議会でこの議論が出てきたとき、これは参考でありますけれども、例えば二月十九日の読売新聞の記事では、小選挙区で供託金没収点以下の得票で国民の代表と言えるのか、だれが見てもおかしい、こういう世論調査の結果も出ています。さらには、日本経済新聞の二月二十九日も、調査の結果ですけれども、多くの有権者がおかしいと感じている点はやはり無視できない、選挙制度は有権者の信頼感がなければ成り立たないからであるという話もあります。さらには、三月十二日の毎日新聞でありますけれども、法定得票数未満の者はその選挙区の有権者からは議員として期待されなかったと解釈できる、これが比例代表で当選することに有権者が釈然としないのは当然でないかという声もあるんです。  そういうことを踏まえて我々は議論をしておりますし、同時に、候補者の選定については各政党の裁量に任せられるものであります。しかし、結果として、やはりこの法定得票数だとかあるいは供託金没収というきちっとした目に見えた形で、国民がなるほどという一つのラインがあってしかるべきだ、それを踏まえて私は今回の提案をしているということもぜひともおわかりおきをいただきたい、こう思うんです。

東中光雄日本共産党

○東中委員 私はその新聞の論というのは俗論だと思っています。だって、奈良一区で一万八千しかとれなかった、当選する人は五万何ぼかとったということでしょう。それは奈良一区の選挙民の判断ですよ。ところが、比例代表の方は近畿全体ですから。そこでの政党に対する得票があって、その政党の代表者が一位におって当選発表されたのが、ほんの一部の別の選挙で、小選挙区で支持が少なかったからといってこっちが無効になるというのは、そんなものは筋が通りませんよ。私はそう思います。  それで、お伺いしておきたいんですが、一体何のために法定得票数というのを決めているのか、それから供託金没収制度、十分の一以下は供託金没収するというふうに決めていますが、それは何のためなのかということについて、お考えをお聞きしたいと思います。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 お答えいたします。  まず、法定得票数の理由でございますが、これは、余りにも少ない得票の候補者は選挙人の代表者たるにふさわしい者とは考えられないことによるものと……(東中委員「その選挙区においてですか」と呼ぶ)そういうことでございます。小選挙区における話といたしまして、法定得票数の今の考え方でございます。  供託金没収点の考え方でございますが、これにつきましては、候補者の乱立を防ぐということで定められているものと承知いたしております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 だから、法定得票数というのは、その選挙区で第一位になっても、余りにも、その選挙区の得票が六分の一以下というふうなことだったらその選挙区の代表ということにはできぬじゃないかということなんですよ。その選挙区ですよ。小選挙区における法定得票数です。  それから、供託金は、そんなに少ししかとれぬのに立候補する、これは乱立や、だから選挙形態からいってそういうのは制裁を加えて乱立をやめさせようという意図で、言えばペナルティーなんですね。あくまでもその小選挙区について、その選挙区についてですよ。  でも、そこでそんな、その小選挙区の代表になる資格はないという法定得票数、あるいは、その選挙区で立ったのは乱立だ、十分の一にも達しないんだったら没収するという制度があるからといって、ブロックで一位に指名された人あるいは二位に指名されてそれで当選したら、その当選が、こっちでそうだったからといって、こっちでそれなりの制裁を受けているわけや、全然別の選挙の方の、政党が決められる当選順位におるのに当選させない、これは理屈に合いませんということを申し上げ、御意見があったら聞いて、質問は時間ですので終わります。

堀込征雄民主党

○堀込議員 先ほど来東中委員の御意見を聞いていて、ある種そのとおりでございまして、もともと並立制は、小選挙区、比例、それぞれ別な制度を組み合わせた制度でございまして、私どももこの立法過程でこれを、さりとて世論の批判にどうこたえる仕組みができるだろうかということで、いろいろ議論をしてまいりました。  しかし、現行並立制は重複制度で、小選挙区、比例制度がつながっている、あるいは連座制もつながっている。そういう点もございますから、これだけ、例えば、小選挙区の当選者はともかく、次点や三位や四位の人が落選して、なおかつ落選した人が比例で上がっていくという国民感情、先ほど新聞論調もございましたが、多くの国民批判があることも確かでございます。私ども、前回選挙後にこの委員会で学者の先生方やマスコミ関係者にもお集まりをいただきましたが、その点が最もこの制度の批判になった点でございまして、これはやはり何とかこたえなきゃならぬ。  理論上、今東中先生のおっしゃった理論はよくわかるわけでありますが、しかし、そうした現行制度の問題点について国民批判にこたえる仕組みにつくり直す、これもまた私ども、この院の任務だろうということで今度の提案をさせていただいておる、こういうことでございますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 時間ですから、終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 次に、中西績介君。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 国会の土俵をつくるという民主主義の根幹である選挙制度の改正はあくまでも全党一致を原則として行うべきだということを従来から確認をしてきておったと思うのでありますけれども、これは極めて基本的な問題でありますので、提案者、五党の皆さんにそれぞれ御意見をお伺いしたいと思います。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 この制度ができまして、平成八年の十月に初めて行われたわけでありますけれども、その後の、欠陥がある、同時に、有権者さらには世論さらには学識者、マスコミ関係者等々からこの点は是正した方がいいという声があって、それを受けてやるのがまた政治だ、私はこう思っております。そういった点を踏まえてこの是正案、法案を出しているということをぜひともおわかりおきをいただきたい、こう思っています。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 選挙制度にかかわる問題について全会一致で行うべきであるというそのお気持ちは大変よくわかりますし、それは大切にしていかなければいけないことだと思います。  ただ、今回は選挙制度そのものを根本的に変えるという話ではございませんで、現行選挙制度の国民から見て欠陥と思われる部分について是正をするべきだ、これは国民の皆さんも次期総選挙までにはきちんと欠陥を是正してやってほしいという要望がございますから、その最大公約数というものを私どもが提案させていただいている、こういうことでございます。

西野陽保守党

○西野議員 選挙制度というものは、中西先生が御指摘をされておりますとおり、国会においてできるだけ多くの、できれば全党全会派、考えが一致する点を提案すべきだというふうには思いますが、今も御答弁がありましたとおり、三年数カ月前に小選挙区制度と比例代表の並立制という形での選挙が初めて実施をされました。まだ国民の間にもこの制度自身が十分、何回かの経験を得たということでもありませんが、ただ、初めて実施をしてみて、欠陥の事項が数多くあります。国民の方から見ても、どうしてもこれは納得がいかないという声が非常に多くございます。そういう点の欠陥事象に限って、数点、今回は共同で、訂正すべしということで提案をさせていただいたような次第でございます。御理解をお願いします。

堀込征雄民主党

○堀込議員 選挙制度等につきましては、できる限り全会一致を目指すべきだろう、少なくも院を構成する大方の政党の合意は得られるべきだろう、こういうふうに考えておりまして、そういう意味では、私もきのう質問させていただきましたが、今国会の定数削減は残念であったということを申し上げております。しかし、今回の提案につきましては、我が党は、議長あっせんも受け、あるいはかねてから実は主張してきたところであり、一致する点で、あるいは幹事長会談、実務者協議等で協議を重ねてきた課題でもあり、ぜひ全会派に御理解をいただきたい。  現在でも全部の会派に同調いただいていない点もありますが、しかし、なおかつ、できる限りそういう意見も取り入れて決着する点を見出しながら、できる限り一致を図った制度にしていくべきだろう、こういうことでけさも修正案を提案させていただいたということでございますので、基本的な考え方はそういうことでございますので、御理解をいただきたいと思います。

中井洽自由党

○中井議員 各党間で最後まで一致すべく御努力をいただいたことに敬意を表しますと同時に、全党一致しなければ改正ができないということでは国民の御批判にこたえられない、このように考えて、私どもは今回の共同提案に賛成をしたわけであります。  今堀込さんからお話がありましたように、最後まで一致すべくいろいろな点で、修正も含めて話し合われたということについては十分意義があることだ、このように考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私がこのことをお聞きいたしましたのは、先ほどお答えになりました、堀込さんの言われる定数改善等を含めて、小選挙区あるいは比例区ということを、原則を決め、やられたことについて三つの党が反対をした、そういう状況の中でこれを押し通したという前例が一つあるものですから、私は、この点をさらに確認をしておかないと、将来的にまた問題を引き起こす可能性があると考えましてこういうことをお聞きしました。この点については御理解をいただきたいと存じます。  同時にまた、この種問題が出てまいりましてから、六党による協議会なるものが設置をされ、そこで大体確認をされましたものは、それぞれ、現行制度の欠陥、問題点について出し合った中で、合意できる分についてはこの委員会に直ちに持ち上げ、そして法制化していく、こういうことの確認をいたしました。そして、そのときにそれぞれの党から出てまいりましたのが約二十一項目近くあったのではないかと思っておりますけれども、そうした問題について、合意される分については何も私たち問題がないわけでありますから、ただ、合意できない分について、相当の論議を重ねた上でどうするかということをやる必要があったわけでありますが、先ほど申し上げるような状況で、定数等については、基本的な論議が十分なされないままいったというところに問題点があるということを私は指摘しておきたいと思っています。  そこで、今お答えいただきましたように、欠陥があり是正すべきだという、そして国民に対する公約数的なものをぜひ実現していくということになりますと、例えば、憲法上一対二未満であれば許容される一票の価値の格差の是正の問題こそ力を入れるべきではないかと私は思いますし、最優先さるべきではなかったかと思っております。この点についてどのようにお考えか。

堀込征雄民主党

○堀込議員 一票の格差は全くそのとおりでございまして、私もきのうこの席で質問させてもらいましたが、三百小選挙区のうち格差二倍を超える小選挙区が八十三になっている、こういう実態もございます。したがって、これはぜひ取り組まなきゃならない課題だと思っております。  しかし、区割り審議会法にございますように、ことしが十年に一度の国勢調査の年でございまして、この国勢調査を受けて審議会が区割り案をつくって答申をする、こういうことになっておりますので、ぜひ、この選挙が終わって、国勢調査が終わったら、格差二倍以内におさめるべく次の選挙に向けて格差是正を果たしていく、これが各党の責務であり国会の責務だろう、こういうふうに思っておるところでございます。今回は、国勢調査を待って審議会法に基づく改正をしようということで、とりあえずの改革をしたということでございますので、御理解をいただきたいと存じます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 きのうの討論の中でも堀込さんの方から指摘をされましたように、三百選挙区中八十を超える数に矛盾が出ておるということは既にわかっておるわけでありますから、区割り審議会そのものが本当に機能しておるかどうかということが問われておるだけでありまして、これらについては、むしろ積極的にどうするかということを徹底論議していく必要があったと私は思うんです。そうした意味で指摘をしたわけでありますから、力の入れようなり、あるいは、先ほど申し上げた、できるだけ全党が一致できるような体制をとることを考えながらやっていただくということがより重要だし、多くの国民の皆さんに御理解をいただけるのではないか、こう思うからであります。  さてそこで、重複立候補者の当選排除の問題についてお聞きをしたいと思います。  小選挙区選出議員選挙と比例代表選出議員選挙の重複立候補者の比例代表選出議員選挙における当選の排除問題について、当初の法定得票数に達しなかった者が供託金が没収された者に、いわゆる六分の一ラインが十分の一ラインに修正され、我が党を初めとする少数政党へ一定の配慮がされたことは認めます。しかしながら、この問題は、選挙制度の根幹についての基本的な論議をすべき重要なテーマであることは変わりありません。  まず、現行小選挙区比例代表制をどのように受けとめるのか、また、比例代表における民意というものをどう考えるのかなど、選挙制度の根幹についての論議を今後どのように扱うつもりであるのか、こうした際でございますので、お聞かせをいただきたいと思います。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 現行並立制の選挙制度といいますのは、先生に申し上げるまでもなく、小選挙区では民意の集約、そして比例代表選挙では民意の反映ということをその目的にいたしております。そして、その比率につきましても、今は三百と百八十というふうな比率になっている次第でございます。  今後、この並立制につきましてどのように考えていくかということ、あるいはまた、抜本的な選挙制度の目指すべきものにつきましてどのように考えていくかということは、各党それぞれ考えがあろうかと思いますけれども、並立制の趣旨に盛られた精神というものがより反映できるように考えていきたい、このように現時点では考えている次第でございます。     〔委員長退席、赤城委員長代理着席〕

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 これを私がお聞きしたのは、今お答えいただきましたように、各党に、それぞれ相当考え方の中に差があるわけでありますから、こうした問題こそ十分な時間をとって論議をしておく必要があるのではないか、こういうことを考えましてお聞きいたしたところであります。  そこで、一定の要件を満たさない重複立候補者を比例代表名簿から削除することについて、私は改めて聞こうと思ったんですけれども、先ほどの論議の過程の中でも相当深まった論議をされておるようでありますから、この点はもう省かせていただきますが、いずれにしましても、この問題については、先ほどからありましたように、むしろ矛盾が拡大こそすれ、これらの問題をこのように取り扱うこと自体問題があるのではないか、こう考えます。  そこで、具体的にもう少しお聞きをしておきたいと思います。  自治省に尋ねたいと思いますが、いわゆる復活という言葉を使うことはよくありませんけれども、この問題については、第八次選挙制度審議会ではどのような論議がなされたのか、また、当時の小選挙区比例代表並立制法案の審議の過程でどのような質疑がなされたのかについて、お答えをいただきたいと存じます。そして、小選挙区部分から開票を始める理由及び比例区から開票できない技術的な理由などがありましたら、あわせお願いをいたしたいと思います。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 第八次選挙制度審議会の答申におきましては、重複立候補につきまして、小選挙区選挙の候補者を同時に比例代表選挙の候補者として名簿に記載できるものとするということ、比例代表選挙の候補者名簿に付する当選人となるべき順位については、二人以上の小選挙区候補者について同一の順位を付することができるものとする、比例代表選挙の当選者の決定方法については、同一順位を付された候補者相互間の順位は小選挙区選挙における得票率の順位によると記述されているものと承知をいたしております。  また、過去の国会における法案審議等におきましては、重複立候補制度を導入する意義、小選挙区選挙で落選した者が惜敗率によって比例代表選挙の当選人となることについての論議、あるいは、並立制という違う選挙の間での重複立候補を認めることの是非などが主な質疑の内容であったと承知しておるところでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 小選挙区部分から開票を始める理由及び比例区から開票できない技術的な理由などがありましたら、お答えいただきたいと存じます。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 開票の順番につきまして、特に法律に定められているわけでないと存じておりますが、実際の問題といたしまして、比例は全国の各ブロックにおける集計ということでございますので、小選挙区のものから始めているという実情でございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 だからこそ、先ほど論議がありましたように、それぞれのところで決定づけられることになり、そしてその結果が、重複立候補しておる場合に、一位、二位ということで順番をつけておる場合の矛盾点みたいなものが先ほどは指摘されたわけですね。  具体的な内容としては、一応、選挙制度そのものがこういう体制でやられておるわけでありますから、そのことをこそ私たちが多くの皆さんに、十分認識できるようないろいろな意識啓発をどうしていくかということの方が大事であって、一方的にそれを決めつけておかしいということで切り捨てていく、このあり方こそ問題があったと思うし、そういう認識がないところでいろいろ報道関係が調査をしたり何かいたしますと、結果はそうなるのは必然であります。  したがって、こうした問題等についてまだまだ十分な意識というものがないわけでありますから、初めて行ったことに対して出てきた結果がいろいろ問題があったということなら、それを是正するということもありますけれども、むしろ、そのことをもう一度皆さんに訴え返して、これはこういう理由なんだということを十分やった上で、そうなりますと、さっき言う、並立制を取り入れたことがどうだということが、今度、国民の中で初めて論議になっていくだろうと私は思うんですね。  ですから、そういうような政治的な問題、選挙制度、そして民主主義にかかわる問題については、相当粘り強く取り上げていく必要があるのではないか、こう私は考えますので、あえてこのことをお聞きしたわけであります。  そこで、具体的にもう少しあれしますと、こういう矛盾がやはり出てくるんじゃないかと思うんですね。現行では、比例区と重複立候補することで議員になる道が開けておりますけれども、例えば大量得票が予想される候補者がいる小選挙区では、今回の改正案のような制限がなされますと、初めから、自分はクリアできないということを意識しなくちゃならぬようになってきます。そうすると、そこではむしろそうした重複立候補そのものをやめなくてはならぬ、こういう形が出てくるわけでありますから、極めて選挙は自由だし、皆さんが選択は可能だという、この体制をいかにつくるかということがむしろ重要であるわけであります。そして、それに対するペナルティーだとかいろいろなものは今ある程度つくられておるわけでありますから、そうしたことをやはり総合的に考えていく必要があるのではないかと思っています。  特に、総理などが立候補いたしますと、その選挙区では圧倒的に開くというのは初めからわかっているわけでしょう。ですから、こういうようなことを考えますと、指定席化にもつながっていくわけでありますから、重複立候補制度がある以上、これらの問題についてはやはり残していく必要があると私は思います。  したがって、こうして、選挙制度そのものの中における一つのあり方として、これらの問題について、今後の課題としてどうなのかということで一つの論議をし、そしてそれを重ねていくということは非常に有意義でありますけれども、そうした点が今回の場合には直截的に出てきたというところに問題があるのではないかと私は思います。  したがって、こうした点を考えますと、今回のこの制限条項は選挙の活性化をそぐことになりはしないかということを私は恐れるわけでありますけれども、この点については何かお答えいただけますか。

西野陽保守党

○西野議員 衆議院における選挙制度が、いわゆる小選挙区と比例区という形で並立になっていることは御案内のとおりでございまして、ここから生じる問題点を当面是正するということで今回提案をいたしているわけであります。  中西先生の御指摘は、いわゆる復活当選といいますか、一定の得票数に満たない人たちについては比例の名簿から削除するということ等も活性化を逆なでするのではないかという意味だろうというふうに思っておりますが、まず一つは、重複立候補するかしないかという問題につきましては、それぞれ政党、会派が独自に御判断をなさることでもございます。かつまた、それが、著しく選挙区で得票に至らないということ、そのことをもって比例名簿から削除するというのも方法だろうというふうに思います。これは、むしろ一般の国民の世論がそこにあるのではないかなというふうに思っております。  ただ、活性化という問題につきまして、私の個人的な選挙区の問題で大変僣越かと思いますが、名前は控えますけれども、私の選挙区では、前回の選挙の場合には、いわゆる政権政党の自民党さんのいわば党三役、現役でおられた方であります。私はもちろん新人であります。したがいまして、当初、立候補するにつきましても大変な不安というか、自信というものはほとんどありませんでした。ただ、私なりの活動をしてまいりまして、結果私が当選をさせていただいた事例があるわけでございまして、必ずしも、有力な政治家がそこの選挙区に存在するから他の者が立候補しにくいとかいうことは、まず私どものこの例からしてあり得ないのではないかということを個人例として申し上げながら、どうぞひとつ御理解をいただきたいというふうに思っております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 これはまた選挙制度そのものにかかわる問題になってくるんですね。小選挙区という限定された選挙区内における選挙であるがゆえにそうした問題がまた出てくる可能性があるわけです。ですから、それを目指してやるということ、そしてそれを打ち破ったという例があるからということなんですけれども、私は、一般論としてやはりそうした面があるということを指摘しておきたいと思います。  そこで、先ほどから言われておりますように、矛盾点がある、問題点だということを指摘されておりますけれども、法定得票数や供託金で制限をされるんだとしても、選挙区において得票の少ない者が得票の多い者を追い越して復活することには変わりはないんです。これはもう当然出てくるわけですから。ですから、やはりそこら辺が皆さんにおわかりいただければこうした問題についてある程度御納得いただけるということにもなるわけでありますから、この点は、そうしたことを十分やはり今後とも論議を積み重ねていきたいと思っております。この点については、時間がありませんから先に進ませていただきます。  極端に少ない得票数の候補者を当選人とすることは選挙人の意思を反映すべき代表者たるにふさわしくないという点を考慮して法定得票制度が設けられたものと先ほども言われておりますけれども、実際は、選挙の期日から三カ月以内に欠員が生じた場合に行われる繰り上げ補充の対象となる以外余り意味のある数字ではないのではないかと私は思います。  そこで、自治省にお尋ねしますけれども、法定得票制度はどういう理由で設けられたのか、実現にどういう意味があるのか、これが一つですね。それから、六分の一という数字は、定数一の小選挙区のものであり、複数定数の場合は有効投票数割る定数の四分の一となることに比べて厳しい基準であると考えるわけであります。そこで、法定得票が六分の一にされている理由はどこにあるのか。この二つについてお答えください。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 公職選挙法第九十五条ただし書きにおきましては、当選人たるためには、法律に定める一定数、いわゆる法定得票数以上の得票があることを必要としております。これは、余りにも少ない得票の候補者を当選人と定めることは選挙人の代表たるにふさわしくないこと等を考慮したためであると考えられているところでございます。  法定得票数六分の一という数字の根拠、理由でございますが、六分の一といたしましたのは、参議院選挙区選出議員の選挙において、法定得票数が有効投票の総数を議員の定数で割った数の六分の一とされていることにかんがみまして、これと同一の割合を定めることが適当と考えられたことによるものと承知いたしております。  参議院の法定得票数が有効投票総数の六分の一とされましたのは、昭和二十五年にさかのぼりますけれども、公職選挙法が制定されました際に、当時の選挙における有効得票総数や立候補者数等の状況、全国区の参議院議員と地方区の参議院議員の得票数との関係等を考慮して定められたものと承知をいたしているところでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 そこで、比例代表の場合、法定得票にかわる考え方として既に政党要件があると考えますけれども、政党要件の設けられた意味はどこにありますか。

片木淳自治省行政局選挙部長

○片木政府参考人 先ほどから御議論ございますとおり、小選挙区比例代表並立制は、選挙や政治活動を、従来の個人中心の仕組みから政策本位、政党中心の仕組みに転換することを目指して導入されたものでございまして、このような趣旨から、選挙を争う主体たる政党はその機能や活動から見て真に政策を掲げて争うにふさわしいものに限るべきであると考えられた結果、一定の政党要件が付されているものと承知をいたしております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 ですから、比例区において政党要件があるといたしますならば、六分の一や十分の一という小選挙区部分の基準で線を引く合理的な理由はないのではないかと私は思います。小選挙区部分の基準で、別の制度である比例代表部分に影響を及ぼそうというのは論理的に無理があるということは先ほどから論議の過程の中でもありましたが、この点についていろいろ討論いたしましたので、ここでは割愛させていただきます。  公選法第九十四条で名簿届け出政党の供託物の没収が規定されています。仮に、小党の乱立を防ぐとか、真に当選の意思のない候補者の乱立を防止するということであれば、既に比例区部分のペナルティーは供託物の没収で果たされております。また、公選法九十二条、九十三条で、小選挙区候補者の供託金の額と没収の条件が規定されています。小選挙区部分のペナルティーは供託金の没収で果たされていると考えます。このようにペナルティーをきちんと受けているにもかかわらず、今回新たな制限を加えようとするのは無理があると思いますけれども、この点のかかわりはどのようにお答えいただけますか。

遠藤和良公明党・改革クラブ

○遠藤(和)議員 そもそも全く違った性格の選挙制度を二つ並立しているわけですね。そこに重複立候補するということが実は大きな矛盾なんですね。この矛盾を最初から許容しております関係上、小選挙区での投票の多寡によりまして比例代表での当選をどうするかという議論が生まれているわけでございまして、当然小選挙区は小選挙区の制度でそれぞれ供託金没収等の措置があるわけですけれども、当選人となることができるかどうかという議論をいたしまして、やはり少なくとも供託金没収という方々は比例の名簿から削除させていただきます、しかしながら、比例での当選人の数はその政党が得票した数によって確定しているわけでございますから、その他の方々が当選する、こういうことでございまして、当選人の数は変わらない、こういうことでございます。     〔赤城委員長代理退席、委員長着席〕

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 数は変わらないと言いますけれども、名簿から一定の条件、要件によって削除をしますから、そうなってまいりますと、政党の提示する名簿へ投票することを通じて比例代表選挙は行われておるわけですね、したがって、この比例代表選挙に示された有権者の意思をまた無視することにつながりかねぬと私は思います。  ですから、ある党の名簿で、一位が重複立候補者、二位が単独候補の場合、重複立候補者が小選挙区で一定の割合をとれないということで、一位の者は名簿に記載されていないものとみなされて、二位の者が一位の者とかわって当選することになってしまうわけでありますけれども、この場合に、順位を含め作成された名簿を届けた政党の自治権そのものがこれによって制限されるということになるわけでありますから、この点についても、先ほど御論議があっておりましたように、やはり問題があるわけでありますから、こうした点等について十分な論議を重ねた上でこうした問題等については取り組むべきであっただろう、こう意見だけ申し上げておきます。  より重要な問題点は、順位を含めて作成された名簿に対して投票した有権者の選択権を奪うものとなってしまうということであります。比例区の民意を損なってしまうということと、矛盾点をなくすために新たな矛盾を生む改正はおかしいのではないかと私は考えるわけでありますけれども、これらについて何かお答えいただく点がございますか。

鈴木宗男自由民主党

○鈴木(宗)議員 中西委員の方から、政党の自治権に対する侵害ではないかというお話でありますけれども、そもそも、例えば比例の関係で言うならば、党の代表、まさに党の顔とするならば、比例の単独で上位に登載すればその政党の得票に応じて当選できるわけでありますから、私は、これは問題ないと思っているのです。  同時に、小選挙区に出ました、その小選挙区で法定得票数あるいは供託金没収、こうなった場合、その選挙民の有権者から信頼がなかったことが一つと、果たして国民の代表の顔として、そういったペナルティーといいますか、供託金没収あるいは法定得票数に達しない者が真の代表と有権者が理解をするかというところに問題があるからこそ、この是正を提案しているのであります。  自治権の侵害に何ら当たるものでもないし、今の小選挙区そして比例の並立というこの重複立候補制度の中で、やはり是正するべきもの、特に国民がおかしいと言っているものに対しては、率直に、速やかにやることが今我々に課された最大の責任だ、こんなふうに私は考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 先ほどから申し上げておるように、こうした矛盾を抱えたままでやる。だからこそ本来的な基本論議を私たちはやるべきだということを主張してずっと来ましたけれども、そうしたことが許されずに、ここに至ってこうした案が出されたものですから問題になっておるわけで、そうした点をできるだけやはりちゃんと話を尽くした上でこれをやるということにならないと、多くの問題を依然として抱えておるということになるわけであります。  ですから、先ほどから言われておるように、政党に投票するものと個人名に投票するというこの二つが並立されて、同時に、しかも二つの、政党名と個人名を書く、こうしたことをやるわけでありますから、二票を持っている選択権の抑制みたいな形につながるわけなのですよ。ですから、私は、先ほどから言っておるわけでありますから、この点についても、これから後の論議の仕方等についても、そうしたことの論議を私たちは十分重ねた上で、こうした問題等については提案をするということにならなくてはならぬと思っております。  そこで、補欠選挙の期日の統一について、これも先ほど随分深く論議されましたので、なんでございますけれども、一応お聞きをしておきたいと思います。  衆議院の再選挙及び補欠選挙の期日統一についてお尋ねしたいと思います。補欠選挙等の期日を統一しようという積極的な理由、特に、年三回とかでなく二回にした理由について、まずお聞かせください。

堀込征雄民主党

○堀込議員 補欠選挙は、先ほども議論がございましたが、この小選挙区比例代表並立制を導入してから非常にふえておる、そのことが政党活動やいろいろなものにも支障を来しているところもございますが、より国民の関心を高めて、年に二回、ある種国民総参加で時の政策や政党の選択を行うという意味で統一をした方がいいだろう、こういうことで提案をさせていただいております。  そこで、年二回、年三回というお話がございます。しかし、現行法で任期満了前六カ月の間の補欠選挙は行われないということでありますから、六カ月が適当だろう。そして、春と秋は年に二回政治決戦がある、こういう政治風土をつくりながら、時の政策の審判を国民に仰いでいく、こういうことが必要なのだろうと思います。  一方で、数年来、地方選挙の統一なんかも議論されてきておりまして、これも年一回にするのか年二回にするのかというような議論がされてきていることも御存じのとおりでございまして、そういうことをかんがみながら、ここは四月と十月の第四日曜日、年二回に統一をすることが望ましいだろう、こういうふうに判断をさせていただきました。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 先ほどの論議もございましたように、有権者の選択権、参政権を保障するためでありますから、現行法どおりやはり行うべきだと私は考えますが、今回の改正で約半年間小選挙区の代表が不在になる、このことが、本当に国民の皆さんに、国民の側から見て理解が得られるかどうかということが、私は非常に懸念をされます。  と同時に、先ほどもありましたけれども、任期満了が接近したときに行われますと、半年以上どころか相当の期間空席になり、一年近くになってしまうのではないかという論議がなされておりました。したがって、こうしたことを考え合わせていきますと、小選挙区において相当長期間代表が不在になってしまうと思うのです。一年近くも欠員があるということになりますと、これは憲法上の問題等からやはり問題がそこにはあると言わざるを得ません。先ほども随分このことについて論議されておりましたから、あえてお答えはいただきませんけれども、こうしたことを指摘しておきたいと思っております。  ただ、問題は、このようにやりますと、我々が多くの皆さんにいろいろ聞いた場合に出てくる言葉は、一年近くも有権者の選択の機会を与えないということになってまいりますと、悪く言うと、補欠選挙が適用された原因に対して有権者の関心が薄れるのを待つ、何か問題があったときに、汚職だとかいろいろな問題等から考えますと、ほとぼりを冷ますということにもつながりかねないのではないかというようなことを言われる方もいらっしゃるのですね。ですから、こうした点についてどのようにお考えになっておられるか、お聞かせください。

堀込征雄民主党

○堀込議員 確かに最大一年近くの空白があるケースはございます。しかし、それは任期満了時でございまして、先ほども申し上げましたとおり、戦後、衆議院の場合、任期満了選挙というのは三木内閣の一回だけでございまして、ほとんどレアケースで、ないだろうというふうに思います。  そこで、全部が全部六カ月小選挙区が欠員になって空白があくかというと、そうではなくて、例えば九月十六日から三月十五日までのものを四月にやろう、こういうわけでありまして、二カ月あくところもあれば、三カ月あくところもあれば、確かに最長六カ月であるということをぜひ御理解をいただきたいと思うのであります。  そういう意味では、今中西先生御指摘のとおり、例えば連座制とか何かで議席を失った、汚職か何かで議席を失った、選挙民の有権者が冷めるのではないかというふうに思いますが、私は、この補欠選挙の統一によって全国的な各党の政治決戦になっていくという風潮を考えれば、むしろそういう人は立候補できないような風潮ができてくるのではないか、こういうふうに期待しているところでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 時間がありませんから、もう意見は申し上げません。  もう一つお聞きしたいと思いますけれども、比例区選出議員が辞職して小選挙区へ立候補する、いわゆるくらがえ問題について、私は、任期を全うすべきであって、地盤培養行為のためのくらがえ立候補は許されないと考えております。ぜひ禁止すべきではないかと思います。  しかし、小選挙区選出議員が辞職して、みずから欠員となったことによって生じる補欠選挙に立候補できない条項はあるのですが、比例区から小選挙区へのくらがえの禁止は含まれていません。今回の法案の中に織り込まなかった理由は何でしょう。

中谷元自由民主党

○中谷議員 衆議院議員に当選したということで、有権者がその者を国会に送ったわけでありますので、その議員が任期を全うするというのは当然でありますが、何らかの理由によって、つまりその本人がその義務を放棄して辞職をして、自分がつくった原因によって再び補欠選挙に立候補することは余りにも非常識である、有権者や国民の理解が得られるものではないという点で、この法律をつくったわけであります。  その一方で、立候補の制限が議会制民主主義の根幹にかかわり、また基本的人権を制約することにつながるという意見もありまして、今回におきましては、必要最小限度の制約にすべきだという見地から、この部分にとどめたわけでございます。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 中西君、時間になりましたので、よろしく頼みます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 今申されたような理由では十分納得できません。他のところを制限し、こういうところになると、我々自身にかかわるような問題になってくると緩やかになってくるような印象を持つものであります。そういうことは許されないと思います。  時間が参りましたので、意見だけ言わせていただきますと、先ほどから論議ありました書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機等の使用の規制は政治活動の自由を侵害するものだとして、私たちはこの点については納得するわけにはいきません。特に、選挙というのはやはり可能な限り自由に行うことを私たちは目指さなくてはならぬと思っておるだけに、こうした制限をすべきではないと思います。このことを申し上げて、終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これにて両案及び修正案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

桜井新自由民主党

○桜井委員長 ただいま議題となっております両案及び修正案中、まず、鈴木宗男君外七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について議事を進めます。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。東中光雄君。

東中光雄日本共産党

○東中委員 私は、日本共産党を代表して、公職選挙法改正案及び修正案に反対の討論を行います。  反対理由の第一は、衆議院議員の補欠選挙、再選挙の期日の統一によって、最大一年弱もの期間、主権者たる国民の代表者が存在しない状態を放置し、国民の参政権を侵害するからであります。  憲法前文の冒頭に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と明記しているように、主権者たる国民がみずからの代表者を選出しその意思を国政に反映していくことは、国民主権と議会制民主主義の根本原則であります。それゆえに、現行制度では、補欠選挙等の事由が生じた都度四十日以内に行うこととし、国民代表の不在状態を速やかに解消することとしているのであります。  提案者は、小選挙区制導入で補欠選挙等の数が増加したと言いますが、実態から言って、二、三の補欠選挙の期日統一がどうして国民の関心を喚起することになりますか。むしろ、汚職による補欠選挙が先延ばしされれば、国民の関心を冷めさせることになりかねません。また、効率化等を言いますが、政党の側の勝手な都合によって国民の代表を選ぶ権利を侵害することは断じて許されないのであります。  反対理由の第二は、小選挙区選挙の得票結果を比例代表選挙の当選資格に連動させることは、別々の制度の並立という制度の根幹に反するばかりか、比例代表選挙を小選挙区制により深く従属させるものだからであります。これは、並立制の根幹にかかわる重大問題であります。小選挙区選挙における得票結果を理由にして、別個の基本的に独立した選挙である比例代表での当選を排除することがどうしてできるのか。全く筋が通りません。  提案者は、国民感情にそぐわないとか、復活当選を問題にしていますが、これは、小選挙区が先に開票され、自民党などが惜敗率で比例名簿順位を決定していることから錯覚が生み出されているだけであります。先に比例を開票すれば、こんな理屈は出てこないのであります。  この問題は、並立制が提案された当時から議論になり、当時の政府は、少数勢力も議席を確保し得るように、政党に幅広い裁量権を認め、政党として当選させたい人について重複立候補を認めたと答弁しているのであります。  私たちは、小選挙区制を基本とする並立制は民意の反映をゆがめるものだと批判してまいりましたが、小選挙区の得票を重複立候補者の比例当選資格にリンクさせることは、世界的に異常な高額な供託金とあわせて少数政党の選挙活動を制約するものであり、比例代表選挙を小選挙区制に一層従属させるものとして、断じて容認することはできません。修正案によって当選排除の基準を引き下げても、法案の基本的問題が変わるものではありません。  反対理由の第三は、書籍、パンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機の使用制限は、憲法が保障する基本的権利である政党の政治活動、言論活動の自由や、国民の知る権利を制限するからであります。断固反対するものであります。政党の政治活動の自由などは、本来、選挙のときこそしっかり保障さるべきものであります。  この問題では、八一年の法改正で、政党、政治団体の発行する新聞紙及び雑誌の普及宣伝のための自動車、拡声機の使用規制を行った際に、規制対象にパンフレット、単行本は含まないと政府が明確に答弁し、以後十九年間、それで問題なく推移してきたのであります。提案者は選挙の公正を害していると言いますが、そのような事態があれば現行法でも規制することができるはずであります。そうした事例が全くないにもかかわらず、横行とか騒音などと言って、機関紙、雑誌から書籍、パンフレットにまで宣伝普及のための自動車、拡声機の使用規制を拡大することは、断じて容認できません。政党中心、政策本位の選挙を言うならば、政党の政治活動の自由を拡大することこそやるべきであります。  その余の改正点につきましては賛成であるということを申し添えて、討論を終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 次に、中西績介君。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となりました鈴木宗男君外七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び堀込征雄君外二名提出の修正案につきまして反対の討論を行います。  現行選挙制度の矛盾点、問題点につきましては、従来から与野党の選挙制度等に関する協議会で議論が行われ、また、二月八日の議長見解を受けて、六党から成る幹事長・書記局長会談で論議が行われていたものであります。  私たち社民党は、現行の小選挙区比例代表並立制自体がはらむ問題点、すなわち、得票率と議席率の乖離や一票の価値の格差の拡大、死に票の増大などこそ是正すべきであると考えておりますが、現行制度に関する矛盾点、問題点についても、正すべきものは正していくという態度で臨んでまいりました。そして、国民の参政権に係る重要な問題であり、広く合意を得られるよう努力をするとの議長見解に沿って、現行制度の矛盾点、問題点については、各党が一致できるものから成案を得るようにすべきであることを主張してまいったところであります。  言うまでもなく、選挙制度は国会の土俵をどう形づくるのかという意味で民主主義の根幹にかかわるものであり、本来、各党の一致が前提となって改正すべきものであると思います。  さて、衆法第十二号及びそれに対する修正案についてですが、小選挙区選出議員が辞職して、その辞職を原因とする補欠選挙に立候補することの制限、及び手話通訳者に対する報酬の支給については、私たち社民党も異存はなく賛成です。しかし、以下の三点に重要な問題が含まれているため、法案には反対いたします。  まず、衆議院議員の補欠選挙等の期日の年二回統一につきましては、選ばれる側の都合ではなく、有権者の選択権、参政権を保障するため、きちんと速やかに補欠選挙等を行うべきであり、最大一年近くも小選挙区の代表が不在になることについて国民の理解が得られるかという観点から反対です。  次に、衆議院小選挙区での法定得票数に達しない重複立候補者の比例代表名簿からの削除問題については、私たちは、本来、小選挙区と比例区は別の選挙制度であり、重複立候補に制限条項を設けることは、政党自治への介入、比例区に示された民意の切り捨て、少数政党排除につながるものであることなどから反対です。修正案によって、当初の法定得票数というハードルが供託金の没収ラインに緩和されることは、この間の政党間協議も踏まえて少数党に対する一定の配慮が示されたものと見ることができますが、やはり本質は変わっていないため、賛同することはできません。  そもそも重複立候補制度自体の持つ矛盾であり、国民感情にこたえるためには、選挙制度自体の抜本的な制度改革が必要なのであります。  そして、書籍及びパンフレットの普及宣伝のための自動車、拡声機等の使用の規制については、選挙運動の自由の観点を尊重すべきであることから、反対であります。  最後に、選挙制度は国会の土俵を決めるものであり、選ばれる側である各党の党利党略ではなく、選ぶ側の国民が決めるべきものではないでしょうか。多数の力で多数に都合がいい制度にしようということは決して許されるものではないと考えます。民意を反映する選挙制度としてどの制度がいいのか、今後も引き続き論議をしていきたいと思います。また、各党がそれぞれ案を出し合って、選挙制度そのものを来るべき総選挙の重要な争点として訴えていってはどうかということを提案させていただいて、私の討論を終わります。

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

桜井新自由民主党

○桜井委員長 これより採決に入ります。  鈴木宗男君外七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、堀込征雄君外二名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除いて原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。  次に、鈴木宗男君外七名提出、国会法及び公職選挙法の一部を改正する法律案について議事を進めます。  本案につきましては、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました両法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

桜井新自由民主党

○桜井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

桜井新自由民主党

○桜井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十七分散会

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