建設委員会 第4号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2000/03/15
会議録
○大口委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として建設省住宅局長那珂正君、住宅金融公庫総裁望月薫雄君、同理事五十嵐健之君及び同理事江口秀機君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りをいたします。 本案審査のため、本日、参考人として都市基盤整備公団理事荒田建君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大口委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林多門君。
○小林(多)委員 自由民主党の小林多門でございます。 ただいま上程されております住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案並びに関連する諸問題について、中山大臣並びに関係局長にお尋ねをいたします。私に与えられた時間は二十五分という限られた時間でありますから、ずばり最初から質問に入りたいと思います。 まず、住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案でありますが、今般、貸し付け条件の改善についてさまざまな措置が盛り込まれているようでありますが、その中でも特に都市居住再生融資については、住宅市街地の共同建てかえ、あわせて協調建てかえを支援し居住環境を改善するということで、これは東京都の密集地帯においては極めて喜ばしい、また高く評価できる法律案ではないか、このように考えられるわけであります。 しかし、そのような立派な法律案も実効が伴わなければこれはどうにもこうにもならないわけでございまして、そこで、その制度の内容、運用方法等についてどのようになっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○那珂政府参考人 お答えいたします。 都市居住再生融資についてでございますが、この制度は、先生御指摘のように、居住環境の改善が必要な密集住宅市街地について、細分化された敷地を統合して行う建てかえや、あるいは一定のまちづくり等のルールのもとで協調して行う協調建てかえなどに対して、基準金利の適用、融資率の充実などによって支援を強めていくものでございます。 実際、この制度の運用に当たりましては、地方公共団体等、各市あるいは区でございますが、それが行う密集住宅市街地整備促進事業等のいろいろなまちづくり事業があるわけですが、それらと連携を図りつつ、地権者等にも十分新しい制度のPRを行って、この整備の実効が上がるよう努めてまいりたいと思います。
○小林(多)委員 今回、資金調達手法を多様化するとのことでありますが、これまで財投資金に依存してきた公庫について、調達手段の多様化にどのように取り組まれていかれようとしているのか、その基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。
○那珂政府参考人 住宅金融公庫の基本でございます長期、固定、低利の住宅ローンを安定的に供給するためには、今後とも、資金調達としてはやはり長期、固定そして低利の政府からの借り入れを中心として考えていきたいと思います。 しかしながら、政府借入金、すなわち長期、固定でございますが、そういう政府借入金のみの資金調達の場合には、いわゆる繰り上げ償還等によりまして調達と貸し出しとの間のいわゆる期間のミスマッチというものが生じていろいろな財務上の問題を起こしますので、これを解消するために、補完的な調達手段として今回新たに政府保証債の発行あるいは貸付債権の証券化、実際には資産担保証券の発行という形をとりますが、これを行うこととしているところでございます。 それぞれの資金調達手法、性格の特徴を生かしつつ、引き続き長期、固定の住宅ローンを安定的に供給できるよう努めてまいりたいと思います。
○小林(多)委員 この法律が実行に移されるということになってくると、恐らく多くの国民の皆さんは期待を持っているのではないか、このように思います。 そこで大臣にお伺いいたしますが、これから中長期的には住宅政策はどのような方向を目指し、その中で今回の改正をどのように位置づけられ、そしてまた生かされようとしているのか、お尋ねをいたします。
○中山国務大臣 山地が多い日本列島でございますから、特に三・六%の東京なんかは、一都三県、その中に人口の二六%が集中しているというような非常に住宅事情が、大都市圏を中心にして非常に狭小な借家とか、それからまた高度成長期に形成された劣悪な住宅ストックの存在など解決すべき課題が大変多いものと考えております。私の大阪も一番狭い住宅を持っている、大都市の中では一番一人当たりの住居面積が狭い。住宅の広さが思想を決めるなんという言葉がありますが。 その意味で国民の皆さん方に、少子高齢化の進展とか、省エネルギーそれから省資源型社会への移行など、住宅ストック形成に当たりまして政策課題をいかに国民の皆さんに理解していただきながら住宅政策を進捗させていくかというのが我々の課題だと思っております。住宅宅地審議会におきましても御審議いただいておりまして、昨年九月には、住宅ストックそれから居住環境の再生、既存ストック循環型市場の整備の必要性等について中間報告をいただいております。 今回の公庫法の改正は、こうした政策課題に関する議論を踏まえまして、まず一番に、新築住宅については、一定の耐久性を要件化することとあわせて、償還期間を、これは木造の場合二十五年でございましたものを三十五年に延長をする、それから二番目に、良質な中古住宅に対する融資の充実、これは償還期間の延長でございますが、それから三番目に、計画的な共同それから協調建てかえを支援する都市居住再生融資の制度を創設いたしまして、貸し付け条件の改善や融資対象の見直しをいたしまして、良質の住宅ストックの形成それから維持管理、流通の促進を図ることをねらいとするものでございまして、住宅政策上の諸課題にこたえるものと思料いたしております。
○小林(多)委員 この法律が一日も早く執行できて、そしてまた国民の皆さんの期待と要望にこたえられるように私どもも強く望むところであります。 さて次は、土地収用法の早期改正についてお尋ねをいたしたいと思います。 このような住宅をつくるに当たっても、あるいは圏央道を促進するに当たっても、あるいはごみ処理場を建設するに当たっても、この土地収用法の改正は私は早急にすべきではないか、このように常日ごろから思っているところであります。 去る昨年の十二月二十一日に、中山建設大臣におかれましては、政務大変御多忙のところを、東京都のあきる野市の圏央道の建設工事現場を視察をされました。そして、反対する住民から約三十分間いろいろと陳情を受けたり、また意見交換をされました。そしてまた逆に、促進する立場の皆さんからも意見を聴取し、いろいろと懇談会をされたわけでありますが、その席に私も同席をさせていただいて、ああ、さすが経験豊かな中山建設大臣だなと、こんな思いをしながら、このような交渉をやはりされてやることが非常に民主的だな、こんな思いで私もそこに同席をさせていただいたわけであります。 しかし、このような大臣等の配慮にもかかわらず、あきる野市におきましては、借地トラストと称して、用地交渉を困難にするために全国から事業反対を募り、わずか二百坪の土地に百十三名の借地権を設定をされている。そしてまた私の地元においても、立ち木トラストと称して立ち木に一本一本所有権を設定し、そしてまた、土地トラストと称してわずかな土地を多数の権利者が共有するなど、まさにこれらの公共事業を遅延させる、また、嫌がらせをする、反対をするというようなことで、文字どおり反対のための反対をされているというような状況が、東京都はもちろんでありますけれども、各地に見られるのではないか、このように思います。 土地収用法は、個人の財産と公共の利益との調整を図りつつ、国土の適正で合理的な利用に寄与することを目的として定められた法律でありますが、圏央道や、あるいは今申し上げました東京都の、過日、東京都議会でも我が党の自由民主党の議員から質問をされて、石原都知事にも強く要望をされたようでありますけれども、やはりこのようなごみ処理場の建設に当たっても、一坪運動ということでその権利者が、遠くは沖縄、そして向こうの北は北海道の方からインターネットで募集をして、そして一坪どころか半坪の地権者になって、反対だ、反対だと言ってやっているというのが実情でございます。 こういう問題については、適正に処理するためには、やはり土地収用法を、憲法二十九条三項の中には、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」という規定を受けて設定をする。このように、憲法に照らして土地収用法は、私どもの先輩が、恐らくこれが最良の法律であろうということで生んだ立派な法律ではないか、このように思っていたわけでありますが、今日は、今申し上げますように、百人あるいは千人以上の地権者がそのような反対のための反対をされているということについては極めて遺憾でございまして、私は、言葉がちょっときついかもしれませんけれども、全く用をなしていない法律ではないかな、このように思います。 私は、今こそ、中山大臣の時代に土地収用法を早期改正をして、すべての公共事業に速やかに対処できるような法改正をすべきではないか、このように思うわけでありますが、大臣の御見解をお聞かせをいただきたい。
○中山国務大臣 先般、十一月一日に石原都知事も私の部屋へ来てくださいまして、昭和四十五年から、根本龍太郎大臣のときから圏央道が凍結をされている、何とか凍結を解除してくれということでございましたし、反対の地権者の方々をお連れになってこられた先生もおられまして、私はそのときに、現場へ行きますというお約束をいたしました。そして小林先生にも、十二月二十一日でございましたか、大変お世話になりましたことをありがたく感謝を申し上げたいと思います。 基本的に、九百人の方々が賛成をして土地を提供してくださっている。あと十四件、そのうちの一件に、私の部屋へ来られたときは六十八人のいわゆる一坪地主がいられたんですが、現場へ行った二十日ぐらいの間に百十三人に、今御指摘になりましたようにふえている。これでは、税金を使って今日本は五十三億時間のロスをしているという、大体一人二日ぐらい自動車の中へ泊まっていただいているような計算になりますが、十二兆円の経済マイナス効果ということでございますから、この圏央道にしても、ロンドンやパリはもう環状道路がありますのに、東京や名古屋や大阪は環状道路すら完成されておりません。そういう意味で、東京は三環状九放射線、こういうものを早く充実させないと、いわゆる費用対効果、最近よく公共事業というのはだめなんじゃないかということでございますが、私は、これは、国民の税金をお預かりして道路を建設したり河川の整備をしたりすることというのは、ちゃんとした、それにこたえるだけの効果を出さないといけないと思います。 お話のありましたように、土地収用法は、昭和二十六年に制定されて以来約半世紀が経過しておりますものの、昭和四十二年以来抜本的な改正はなされておりません。一方、社会情勢の変化によりまして、公共事業の円滑な実施の確保等の見地から見て、現行の土地収用法が必ずしも想定していなかったような現状に直面をいたしております。今後、引き続き起業者に対する指導や事業認定の事務処理の迅速、円滑化を図るとともに、あわせて東京都と、またその他の各方面の御意見を踏まえつつ、現行制度の問題点の検討を行ってまいりたいと思っております。 課題というのは、収用適格事業の見直しとか、それから収用手続の合理化、今四十種類ぐらい指定されておりますが、これにはいわゆる廃棄物の事業とか、それからPFI、これは入っておりません。近代的なそういう新しい課題もできておりますから、収用手続の合理化の中には、多数当事者の場合などにおける収用手続の簡素化それから迅速化、これは、何百人、何千人という方に代表の方を選んでそれに対応するとか、それから行政手続の透明化、明確化、これは理由をちゃんと明示していただく。それからまた、補償の充実、金銭のみではなくて、代替地を提供するというようなことが予測されておりませんので、そういうこともして国民の税金がちゃんと効果が上がるような使い方をさせていただくのが、公共事業を本当に確実な国家の発展につなげるものにするためには大変必要な御提案ではないかと思っております。
○小林(多)委員 二十世紀の後半をリードしてきたのは、アメリカのニューヨーク、ロンドン、そして我が日本の首都東京である、このように私は思っているわけであります。しかし、昨今は、シンガポールやあるいは上海等のアジア地域による進出は目覚ましいものがありまして、今や東京はアジアのローカル都市になってしまうのではないか、このように危機感さえ私どもは覚えているわけであります。 そういう中で、まず一番大事なのは、北海道やあるいは九州から出られてきた方々が今一番困っておるのは住宅問題であり、そしてまた交通網の整備である、このように私は思っているわけでありますが、そういう意味で、国も東京都もあるいは関係市町村も挙げて圏央道の早期完成に向けて、本来ならば十二年度、本年度に完成の予定であったのですが、このように反対のための反対、一部の方々のためにこの圏央道についても供用開始が十四年度に先延ばしになってしまっている、こういう状況下であるわけでありますから、ぜひひとつ、こういう土地収用法の問題等も早急に解決して、これには間に合いませんけれども、これからの公共事業に即結びつけるためにこの法律改正を早急にしていただきたいな、このように思うわけであります。 また、地元のことで大変恐縮でございますが、今せっかくつくっていただいております圏央道、特に八王子の北インターチェンジでありますけれども、これは残念ながら、環境保全とかあるいはその他の問題について、私も、都議会の時代からこの北インターチェンジはハーフではなくてフルにしていただきたい。それでないと、近くの住宅あるいはまた工業団地等についても、せっかくつくっていただいたものを車が通るのだけを見て上ることができない、いわゆる片肺のハーフインターということになっておりますから、これをできるだけ早く、環境保全等の問題もあるようでありますけれども、ここに至っては、もう供用開始が十四年ということで目に見えておりますから、ぜひ、できるだけ早い機会にこれはフルインターにして、地域の住宅の、公営住宅に住んでいる皆さんやあるいは民間住宅に住んでいる皆さんがすぐそこで乗られるというような、また自宅から職場に行けるような方法をとるべきではないか。 ハーフインターをフルインターにしていただきたい、このように要望をするわけでありますが、この問題についても、三年前、当時の亀井建設大臣にも私は強くお願いいたしました。地元の要望があれば前向きに検討しますということでありますけれども、その後どのようになっておるか、ぜひお聞かせをいただきたい。
○中山国務大臣 私も現場を見せていただいて大変考えるところが多かったのでございますが、圏央道の八王子インターは、インター間隔それからまたアクセス道路の交通容量を勘案いたしまして、八王子市内から中央自動車道方向のみの出入りを考慮したインターとして平成元年の三月に都市計画決定がなされておりまして、現在工事を促進しておりますけれども、全方向の利用が可能なインター形式への変更要望が地元から強く出されていることは十分承知をいたしております。 当インターを全方向に変更するためには、都市計画決定の変更とか、それから用地の追加買収等が必要であることから、将来の交通需要や地域開発の動向、それから地元の要望を踏まえました上で、その必要性について今後検討していく課題と認識をしておりますので、御提案、貴重と受けとめておきたいと思います。
○小林(多)委員 おっしゃるように、環境破壊には十分注意をして、ぜひ積極的に進めていただきたいな、このように私は思います。 それから、間もなく春のお彼岸が近づいているわけでありますが、八王子の南インター、ジャンクションのところは甲州街道のちょうど接点のところでございまして、春、秋のお彼岸あるいは暮れの帰省客等につきまして交通渋滞がもう大変ひどいものがあるわけであります。 十四年度には圏央道が開通するわけであります。そこで、ジャンクションからすぐおりると甲州街道ということでありまして、それでなくても交通渋滞が非常にひどいわけでありますから、国といたしましては東京都や地元とも相談して八王子南バイパスなるものを今建設中でございます。 そこで、なかなかこれは言うにして行うはかたしということで大変でありますけれども、しかし、この町田街道は、甲州街道からトンネルを抜ければすぐに町田街道に接するというような極めていいルートになっているわけでございますから、私は、八王子南バイパスについては、圏央道供用開始と同時に、少なくとも町田街道まで直結をするような方法をとっていただかないとパニック状態になるのではないか、このように思いますので、ぜひひとつ、これも国道でございますから、大臣の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○中山国務大臣 道路局の方ともいろいろ相談をいたしておりますが、圏央道の東京区間の延長の二十五キロにつきましては、現在、用地買収及び工事を促進しておりまして、青梅インターから中央自動車道の八王子ジャンクションの間の延長約二十キロメートルを平成十四年度に、続く八王子ジャンクションから八王子南インター間の延長約二キロを平成十五年度に供用を予定いたしておりますことは御承知のとおりでございます。 八王子南インターとそれから八王子市街地とのアクセス道路となる一般国道二十号八王子南バイパスは、八王子市北野町から南浅川町に至る約十キロの混雑解消を目的とした四車線のバイパスでありまして、平成九年度に事業着手をいたしておりますが、現在、測量それから設計を実施中でございまして、少なくとも八王子インターから町田街道間の延長約二・六キロの供用につきましては、地域の御理解、これは御理解ということは用地買収に応じていただくということでございますが、それを得まして、平成十五年度の圏央道の供用に合わせるべく、ぜひ努力をいたしたい。道路局も大変苦労をいたしておりますが、頑張ってまいりたいと思っております。
○小林(多)委員 終わります。ありがとうございました。 —————————————
○大口委員長 この際、お諮りいたします。 政府参考人として農林水産省構造改善局長渡辺好明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○大口委員長 吉田公一君。
○吉田(公)委員 当委員会でも、かつてPFIについて法律を議員立法でつくったのですが、このPFIというのは民間の融資その他、政府融資はしないということで出発をしているわけでありますが、正常な手続をした場合にはPFI事業には公庫融資というものはつけるのかどうか、その点をお尋ねしたい、こう思います。
○那珂政府参考人 お答えいたします。 現在、住宅分野についてのPFIとしては、公営住宅事業が対象とされているところでございます。公営住宅の供給については、先生御案内のとおり、通常の、公共団体が直接建設して直接供給するということのほか、民間事業者が建設、所有しているものを公共団体が借り上げて供給する、ここにPFI的な要素があるわけでございますが、こうしたものにつきましても住宅金融公庫の賃貸住宅融資が適用されるものと思料しております。
○吉田(公)委員 適用されるということでございますから、PFI事業推進にはある程度促進につながる、そう思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 それから、よく住宅奨励、持ち家奨励ということで政府が政策として推進をした持ち家制度でありますが、実はこれがバブルの崩壊と同時に問題が提起をされまして、五年間は据え置きだ、しかし六年目からは元金と利息と並行して払うという制度で、一見、五年間はゆとりある返済計画で持ち家制度をどうぞ、こういって奨励したんだけれども、バブルが崩壊をして非常に返済に困って、奨励政策に乗ったのはいいけれども後が大変だ、こういうことで随分問題になりました。 したがって、ゆとり償還後は六年目に返済額を大幅に増額をするわけでありますが、その点について、確かに五年間は金利だけでいい、こう言うものだから、つい、そうか、それはありがたい話だということで乗ったのはいいんだけれども、後はもう大変なことになってしまうということに六年目にやっと気がつくわけで、その点のことについてはどう考えておられるか。
○那珂政府参考人 確かに、御指摘のゆとり償還制度は二十年ほど前から始めたものでございますが、当初五年間の返済負担を軽減するということで、いわゆる若年層の持ち家取得ということについては一定の効果があったものと思われます。 しかしながら、昨今のいわゆる右肩上がり経済の終えんといいますか、そういうことによりまして所得が伸び悩んでくるという住宅取得者の環境の変化によりまして、六年目以降の返済額が増加する、最初の五年は楽だけれども後の六年目以降増加するということが返済困難者を増加させるというようなこともありまして、今般これを廃止することとしたところでございます。
○吉田(公)委員 局長にもう一回お尋ねしたいんですが、これは金融公庫でもいいんですけれども、そういう人たちが抱えている金利というのは大体どのぐらいの金利で融資されたのが多いのか伺いたい、こう思うんです。
○那珂政府参考人 ゆとり償還策が適用されていた期間が非常に長かったものですから、金利につきましては相当の幅がございます。昭和六十年代のものにつきましては六%ぐらいのものもありましたし、また、それ以降、平成の初期については五%、四%というようなところのものも相当あるわけでございます。
○吉田(公)委員 これは後で住宅金融公庫に伺うといたしまして、次に、住宅金融公庫の職員が千百人と伺っております。ところが、住宅金融公庫の融資については、各指定の金融機関等を通じて銀行が肩がわりして手続をとっているという状況の中で、職員の数が千百人、そしてまた、特殊法人の例によって、いわゆる役所を勇退した人が総裁、副総裁や理事に天下ってくるという例が多いのですけれども、住宅金融公庫もそうでありまして、やはり住宅金融公庫も歴史があるわけでありますから、当然、プロパーの職員というのは育っているわけでありますね。 したがって、やはりプロパーの職員の人たちがやる気になって、そして努力をするということであるならば、上の方は全部どんと決められちゃって、もう我々が、生え抜きが行くところはここで決まっているんだ、そういう組織というのは停滞をするわけでして、やはり、それぞれの理事以上の役職員については、少なくとも半分は住宅金融公庫のプロパーの人たちを充てるということが私は大事だ。これは、組織を維持し、なお発展させ、活力を生むためには当たり前の話。 だから、よく民間企業なんかでも要するに親族会社というのがありまして、全部親族で固めてしまう。そうすると、外から来た社員はもう行くところは決まっているわけで、あとは全部親族が占めてしまう。そんなことでやる気をなくしてしまうという話をよくサラリーマンの皆さん方から聞くんだけれども、やはり九十幾つある特殊法人なんかも、これは中山建設大臣も国務大臣として陪席をされておられるわけでありますから、ぜひ特殊法人についてはプロパーを育てる、こういうことについてどう考えておられるか、総括政務次官にお尋ねをしたい、そう思います。
○加藤政務次官 公庫役員のプロパー職員登用についてのお尋ねでございますが、公庫の内部職員からの役員の登用については、役員としてふさわしい知識、経験を有する人材を登用することが必要かつ大変大事なことだと認識しております。適材適所の考え方によって、広い見地から有能な人材の登用が図れるものと考えております。 現在は、役員九名のうち、建設が四、大蔵が二、公庫は、前は二名以下だったものを今は三名になっております。 今後、そういうふうな先生のおっしゃっているあれを大事にしていきたいと思っております。
○吉田(公)委員 今加藤総括政務次官から御答弁をいただきましたけれども、確かに、いつもいつも答弁については、今後は善処したい、こういうお話でありますが、相変わらずそれぞれ、通称天下る、こう言うわけでありますが、それが続いているということでありますから、大臣におかれましても、このことについては、やはり特殊法人がある以上は、やる気がある、前向きであるということにしていかないと、それぞれ今特殊法人の廃止ということが言われておりますけれども、ぜひひとつそのことをまず考えてやっていただければありがたい、そう思っております。 大臣の答弁というのはここにはなくて、総括政務次官ということになっておりますから、突然の質問はいかがかと思いますけれども、まあしかし、中山建設大臣、キャリアもおありの大臣でありますから、そのぐらいのことは別にどうってことない答弁でございますので、御答弁をいただければありがたい、そう思っております。
○中山国務大臣 自分の感覚だけの話でございますが、現総裁も建設省で次官もやられた、大変私なんかは尊敬するお方でございます。 今までの長い歴史がありますが、その中で、いろいろな問題がありましたが懸命にやってくださった方々、いわゆる役所との流れといいますかパイプ役が、天下りという言葉がありますが、私は、貴重な人材、特に、長い間国の公僕として働いていらして、いろいろな横の役所の関係からすべてを知り尽くした方を遊ばせておくことはないんじゃないかという気もします。それは適材適所という言葉が一番正しいんだと思いますが、これは、私は自信を持って、こういういわゆる官庁での経験とそれから民間の目との間をつり合わせるという役割はやはり貴重な存在だ、こう思っております。 これがうまく動いていくかどうかは、国会とか私ども役所におります者がそれをどういうふうに運用していくか、人のつながりを有効にしていく。幾らコンピューターの時代が来ましても、やはり人と人とのつながりというのはぬくもり、コンピューターには泣いたり笑ったりがありませんから、生の人間には泣き笑いがありますから、私は、そういうものが大切なんじゃないかなと。 その上に、有能な方々を、元気で、それはつえをついたり、どこかにもたれて歩かれるようなことになったらこれは困りますけれども、そうでない限りは、かくしゃくとして頭脳明晰で働いていらっしゃる現総裁なんかの場合には、私は、本当に貴重な人材が貴重なところへいていただいているな、そんなふうに自信を持っております。
○吉田(公)委員 大臣の御答弁のとおり、いわゆるOBとなられて、住宅金融公庫総裁になられる、あるいは副総裁になられる、理事になられるということは一概にはよくないとは言えませんが、ただ、私は、特殊法人をずっと何回か他の委員会でも質問をしてまいりましたけれども、例えば赤字がある、しかし、その赤字を減らすどころじゃない、ふやして、そして次のところへ行ってしまう、そういうことじゃだめだろうと。 つまり、改善をするなり、例えば、赤字をしょっているなら、この総裁がなったときには赤字を減らしたんだ、そういう実績がある立派な人なんだというようなことで、そして退職をされていくというならまだ私は意味があると思いますけれども、ある事業団みたいに何十兆円赤字になろうが知らんぷりしちゃって、それでどんどんかわっていって、あげくの果てには、だれが払うんだ、最後は国民が払うんだ。そういうことでは困るものですから、ぜひ気構えを持って、現職と同じような気構えを持っていただいて、そして事に当たっていただければ、要するに特殊法人の存在価値というのはあるのではないか、私はそう思っているわけでございます。 後ほどまた総裁に御質問をするときがありますが、総裁にまたお尋ねをしたい、そう思っております。 それから、都市居住再生融資の制度目的とそれからその内容というのはどうなっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○岸田政務次官 都市居住再生融資につきまして御質問をいただきました。 我が国の都市は再構築を推進すべき時期に来ていると言われているわけでありますが、その中で、密集市街地を初めとする住宅市街地の再生、これが重大な課題だと認識しております。 今回創設いたします都市居住再生融資制度でありますが、居住環境の改善が必要な密集市街地等におきまして、細分化された敷地を統合して行う建てかえ、あるいは一定のルールのもとで協調して行う建てかえ、こうした共同建てかえあるいは協調建てかえと言われているものに対しまして、小店舗などの非住宅も含め、この部分がポイントでありますが、小店舗などの非住宅を含めまして、基準金利の適用、融資率の充実などにより支援をしていくものでございます。 要は、従来は個々の住宅を支援の主体として考えていたものを、面的なまちづくり、全体を支援していこう、これがこの制度の目的であります。
○吉田(公)委員 都市居住再生融資、ぜひこれはきちっと進めていただきたい、そう思っております。 それから、公庫融資というのは、従来から変動金利じゃなくて固定金利だ、こういうことを伺っておりますが、問題は、返済期間が三十年とか長いものですから、当然、まだ返済し切れていない人たちがたくさんいる。バブルのときに融資を受けた人は、先ほど局長からも御答弁がありましたように、六%の人もいれば、五・五%の人もいれば、その都度の政策によって決まってくるんだと思うんですが、五・五%程度で返している人は、まだ五・五%で返しているわけです。これから借りる人は二・八%ぐらいだ、こういうと、要するに金利の取り過ぎじゃないかと。 つまり、金融とか金利というのは政策でやっているわけで、今は低金利政策だ、こういって政府や日銀が進めているわけでしょう。だから、金利が安い。だから、ゼロ金利だなんて言われていますが、これはいろいろ功罪取りまぜてありますけれども、その話はともかくとして、固定金利で高い金利を設定された人が、ゼロ%金利の時代にまだ五・五%払っている。固定金利だから仕方がないじゃないかという論理はあるんですけれども、しかし、金利政策というのは一つの政府の方針でやるわけですから、だから低金利政策というのはもうそろそろ外したらどうだという議論まで出ているわけです。 一万円ずつ毎月払って、利息が七十四円でもって、そのうち利子税が二〇%取られちゃって、二十三円取られちゃって、残りは四十幾つなんておさい銭にもならないような金利になっているわけですよ。 だから、そういう意味では、この固定金利については今後流動的に考えていかなきゃいけないのではないか、そう思いますが、いかがでございますか。
○那珂政府参考人 大変難しい問題だと思うんですが、公庫の金利につきましては、基本的にはその時々の市場の金利水準を踏まえて、必要な資金を長期、固定、かつ、そのときの水準としては極めて低い方の金利で融資を行っているのが住宅金融公庫でございます。そういうことを実現するために、その時々、貸し付けが行われた以降、十年にわたって相当の財政資金もその方々に結果として投入されているわけでございます。 そういう、たまたまその後の経済状況の変化によって全体の金利水準が下がって、公庫も新規の金利が今日のように何年かたって下がった。そうすると、その前に公庫を借りた人が今の公庫の低金利へ借りかえられるかどうかというような問題が次に出てくるわけですが、仮にそういうことを認めるならば、またさらに大きな、その人に対する追加的な財政支援をすることとなりますので、いわゆる財政負担の公平性の観点からも、あるいは、先ほど来申し上げております、住宅金融公庫の本質であります長期、固定、低利の住宅ローンを供給するという、このシステム全体の維持という観点からも、そういう公庫の中で借りかえということはできないというふうに考えざるを得ないわけです。 なお、実際には、高いときに長期、固定でお借りになった人のかなりの人が、住宅金融公庫に任意の繰り上げ償還をいたしまして、民間から変動で安い金利で借りかえているという実態がございます。
○吉田(公)委員 金融公庫は金融公庫独自の判断で貸したわけだから、金融機関に肩がわりしてもらって、金融機関と話をして、そしてもっと安い金利で金融機関から借りてきて一括返済してしまえばいいじゃないかという話は、これは住宅金融公庫の性格からいっても住宅金融公庫が処理してやらなきゃいけない問題ではないか、実はそう思っているわけです。 その点は、私は、やはり金融機関なんかでも、高いものを借りかえをして、なかなか金融機関もうんと言ってくれないけれども、しかし、こういう低金利で、預けるときにまずゼロ%みたいな金利で、五年間の定期で一%ぐらいかな、そんなになっちゃっているのに、昔、工場を建て直すのにお金を借りた、しかし当時六%で借りたんだ、低金利の時代なんだから、ぜひ、もっとだんと安くしろと言って申し込めば、黙っているとそのままになっているんだね、あれは。だから、何か言えば三%とか二・八%とか落とすことができるわけです。だから、金融公庫もやはりそういうことをしてやる必要があるのではないか、そう思っているんですね。 だから、当時は高いからと言うんだけれども、高い時代のときには高い金利を払ってもらわなきゃしようがない、全体が高いわけですからね。だけれども、全体が低くなって住宅金融公庫だけ金利が高いというのはどうも私は腑に落ちないので、低金利政策というのを政府がとっている以上はその政策に合致していかないとおかしいと思うので、これは局長の御判断では難しい、こう思いますね。 だから大臣か政務次官に、低金利政策を政府がとっているわけだから、何で低金利政策をとっているかといえば、政府の借金の金利は安くなるし、そしてまた、それぞれ景気対策のためにやっているんだろう、こう思うんだけれども、預けている人なんか全く、〇・何%、〇・〇何%なんて言われると、銀行の利子で多少は生活の補てんにしていた人たちも全然当てにできない。さっき言ったように、一カ月一万円ずつ預けて七十三円だか四円しか金利がつかないで、税金は二〇%間違いなく引いていっちゃって、そういうところは少し片落ちだと思うんだけれども、低金利政策をとっている以上は、住宅金融公庫も、確かに相対で固定金利で融資したんだけれども、その点は局長ではなくて、局長とはそこまで打ち合わせしていませんから聞くわけにはいかないんだけれども、どなたか政治家で御答弁がいただければありがたい、こう思って、突然の話なんですけれども。
○岸田政務次官 今先生から御指摘いただきました話、特に庶民感情からすれば本当にそういった気持ちが強いというのも感じるところでございます。しかし、公庫の融資というものは、そもそも有償の財投資金を原資としましてこれを融資に充てるという仕組みになっているわけでありますから、長期、固定、低利の資金を安定して供給するという使命のもとに公庫が出しているお金、この融資は原資自体も長期で固定されているわけであります、先生もこの辺は十分御案内だと思いますが。 それに対して、周りの状況に応じて金利をさわったらどうか、変化させたらどうかという御指摘に応じたとしますと、原資があるだけにこれは財政負担につながるわけであります。その負担につながる部分を財政として負担をするかどうか、これが政策判断になるわけでありまして、ですから、財政が厳しい中にあってより財政負担を大きくするかどうか、このあたりが政治判断になるわけでありまして、このあたりは全体の財政論とも絡めまして考えていかなければいけない、そういった問題だと考えております。
○吉田(公)委員 例えば信用保証協会や国民金融公庫なんかはまさに政策融資ですね。つまり、景気が悪いから融資枠を広げて、そして事故率は多少上がってもいいから融資をして中小企業、零細企業を救おう、こういうことで融資枠を拡大したり、審査を、今までは保証人をつけるとか担保をつけるとか言ったけれども、無担保無保証で五千万円お金を貸してあげますよというのなんかもやはり政策融資だ。 したがって、住宅金融公庫の立場からいけば、当時の財投の金利が高いんだから、この財投の融資を受けてなおかつ貸す以上は、もとの金利が高いんだからしようがないんだ、それはもっともな話。ところが、財投自体が金利が安くなるとすれば、当然、今融資している二・八%だってもとの財投が安いということもある。そして、二・八%の融資金利になっているということになれば、当然、政策金利として住宅金融公庫も安くしていかなければいけないのではないか、そういうふうに実は思っているわけで、きょうは大蔵委員会じゃありませんからこれ以上申し上げませんが、私はそう思っているわけであります。 それから、新築住宅の融資について、公庫は耐久性の基準のチェックを、この融資に当たって、換気をしろとか土台をどうしろとか、土台の枠をシロアリに食われないようなペンキを塗れみたいな話を融資についての条件としてやるのはいかがか、こう思っているんですね。それは当然、建築基準法、それから各県にも建築安全条例というのをまた別個に設けているわけです。だから、その建築基準法と安全条例に合致をしていれば、それは融資対象になる。そのことは中間検査なり完了検査なりをもってすれば、当該地方公共団体の建築主事が認定をするわけだから、建築基準法でいえば建築主事が責任を持っているので、市長だとか知事が責任を持っているわけじゃありませんから、あくまで建築主事というのが建築確認については独自の判断で権限を持っているわけです。だから建築課長が持っているわけだ。だから建築部長が持っていたり総務部長が持っているわけじゃないんです、地方公共団体では。 したがって、新たに住宅金融公庫が融資をするときに、シロアリ防除の対策をやったか、通気孔はつけたか、土台はどうなっているんだなんということは事務手続を煩雑にするだけ、だからこういうことはなくしてやるべきだ、私はそう思っていますが、どうですか。
○那珂政府参考人 お答えいたします。 住宅金融公庫につきましては、従来から、良質な住宅ストック形成という住宅政策上の要請の観点とか、あるいは金融機関として、債権保全という観点から、その貸付対象につきまして、特に耐用性にかかわる一定の技術的基準を定めてきたところでございます。 今回、償還期間を三十五年に一本化するということにあわせて、御指摘のように新築住宅についても一定の耐久性の要件を強化、義務づけを行うものでございます。 これにつきましては、そういうことで、先ほど申し上げましたような観点からぜひ必要だというふうに私ども思っておりますが、実際に要件化される耐久性の基準としては、例えば木造住宅について見ますと、現在優遇しております高耐久性木造住宅と同様の水準を予定しておりまして、実はこれは既に住宅金融公庫の融資住宅の中では普及率八割を超えて、いわば木造住宅の一般的な水準の範囲内に入ってきているところでございまして、特段厳しい条件を新たに付加したということではないというふうに理解しております。
○吉田(公)委員 いわゆる融資対象物件に対する建築基準法的なそういうものを条件にするということなんですけれども、しかし、それは融資側の住宅金融公庫としては少し行き過ぎているのではないか。幾ら三十五年とはいえ、そのことをやったからといって三十五年もつわけじゃないので、そういう意味ではそれだけが要件で三十五年もつという話ではありませんで、いろいろな要素が加わって三十五年間もつか。私の家なんか、昭和三十八年に建て売りの木造を買ったけれども、ドアなんか随分斜めになっちゃって、そのかわり自動ドアみたいになって、一々閉めたりなんかする必要がなくなったから、便利は便利だけれども、それでもまだ住んでいるから。昭和三十八年の建て売りだから、もし見学をしたいという人があれば、何も自動ドアをつけなくても、戸をあければ自動的に後は閉まる、こういうことで非常に便利な住まいになっていますから、余りそんなことは心配しない方がいいのじゃないか、こう思うのです。 それから、中古住宅のリフォーム融資に力を入れるというのはどういうことなのかということでございまして、これについても政務次官からお答えをいただきたい。
○加藤政務次官 中古住宅のリフォームの融資についてお尋ねがありましたが、今、本当に建物が長くもつようになって、建築基準法も非常によくなっているので、しかし、内部の造作やなんかは今おっしゃられるように直さなきゃならないときに、融資が二十年というものを三十五年、同じにしようじゃないかというのが一つの基本になっているので、中古住宅を良質な住宅にリフォームして活用することは、住宅ストックの有効な活用の観点から重要な課題だと思っております。 今回の改正には、中古住宅を購入して、一体として省エネ住宅、バリアフリー住宅というような良質の住宅に改良する場合については一体として融資ができるという、中古住宅購入融資と住宅改良融資の金利及び償還期間を同一にするということが特例になっておるところでございます。中古住宅を購入した方が、これとあわせて住宅リフォームを行う場合が多いわけですが、これによって中古住宅のリフォームが促進されると思います。
○吉田(公)委員 それでは次に、最近、都会に住むよりかも地方の暮らしをしたい、自然と親しみたい、自分で農業をやりたい、いろいろな人たちがふえてまいりました。六十歳の定年を境に、地方で自然を相手に生活をしたい、こういう人が実は大変ふえてきているわけであります。 中には、こういう本が本屋に毎月出ております。地方に住みたい人のための本なんですけれども、結構高いのですけれども、すぐ売り切れちゃうのです。この中にいろいろ、地方の庄屋さんの家とか大農の家とか、いろいろ売りに出されている。二千九百八十万円、土地が百八十七坪、建物が三十九坪。これはみんな立派な家で、それは東京の家なんかよりよっぽど堅固で丈夫で、中には、江戸時代につくった建築年数不詳なんという建物もあるわけです。こういう建物についても、今後は住宅金融公庫の融資対象になるのかどうかということなんですが、その点はどうですか。
○那珂政府参考人 一般的には融資対象にしっかりとなると思います。
○吉田(公)委員 まことに明快、簡単な御答弁ですから、間違いなく融資対象になる、そう思っておりまして、建築年数不詳なんという、築三百年なんというのもありますから、カヤぶき屋根のトタンぶきなんという家もありますので、それも融資対象になるということですから、今後、こういう本に連絡をとりまして、そういうのも融資対象になるからどんどん買えという話を実はしてみたい、そんなふうに思っております。 次に、大臣にお尋ねしたいのですが、都市住民の中にも地方に住みたい人は大勢いるわけですね、最近は。古い農家の積極的な活用を図るべきだ。特に、申し込みますと、会員になりますと、こういうものを必ず送ってきてくれる。それはどういうことかというと、全部農家だ。田んぼと畑と農地がついて、三百五十万、四百九十万円、九百八十万円。これはみんな昔の農家。要するに農業を何百年とやってきたけれども、農業をやっていられないということで、全部家ごと、宅地ごと、中には鶏三匹もどうぞなんというのもあるけれども、それはどうかわからないけれども、そういうのをつけて売っているわけだ。 したがって、これから国土の平均的な利用、そして農業振興、そういう意味から考えて、古い農家の積極的な活用を行うべきではないか、そういうふうに実は思っておりますが、大臣、国土の平均的利用ということから考えれば、このまま放置しておけば、もう廃屋になってしまって、荒れ地になってしまう。そうすると、ますます国土が荒れて、農業は、つい先般自給率を五〇%にしようなんということを言っていましたが、とてもじゃないけれども、四〇%の自給率を五〇%にするためには、新農業基本法なんといったってなかなかできるものじゃない。そういう意味では、大臣、いかがでございますか。
○中山国務大臣 私はもう六十七歳になりますが、友達がこのごろ時々、自分のふるさとへ帰ったと。変なことを言うようですが、どうも人間もサケと同じじゃないかなという気がしてきまして、いいことだなと。 この間、僕は明日香村へ行ってきましたが、明日香村でも、明日香村の風情に合うような家を建てる。村長さんは、いずれこれは村民全部立ち退いてもいいななんというお話をされていまして、そういう雰囲気を大事にする、ちょっと人間の心にゆとりが出てきたのじゃないかなと思いますから、今、後でその御本をちょっと見せていただきたいななんて思っていましたのですが、そういうものをリフォームして、そして人がそういう公庫の融資なんかを受けて田舎に住むというのは、人の心のゆとりにとって大変いいことだし、人口集中を避けるためにも、私はそういうことは大変、国民の居住ニーズの多様化する中で、豊かな社会生活を実現するためには、多様な住宅を選択できる機会を提供する重要な、田園的な環境のもとで、自然との触れ合いで暮らせる住宅の整備は私は非常に重要だと思いますし、地方も高齢者ばかりになってしまいますと困りますから、そこへ町から子供が訪ねてくる、孫が訪ねてくるというような新しい雰囲気が大変貴重なことだと思っています。 地方の空き家になっている古い農家住宅の活用は、地方の活性化にもつながり、有効な方策と考えておりますが、一昨年制定されたいわゆる田園住宅法、これは、農地法の規制を外したものとか、それから調整区域の問題とか、平成十年の四月に制定されておりますが、そういうもので積極的に取り組んでいけばいい。 イーデス・ハンソンさんも、何か和歌山の山の中の農家を買って、大阪におられたのが、外人さんがそんなところへ住んだりしておられますし、テレビを見ておりましたら、田舎の学校ががらあきになったところを大家族で移ったなんというのも、見ておりますと何かほのぼのとした、田舎の学校の中を走り回る子供の姿なんというのは、何ともいえない、私は、まだいっぱいふるさとの雰囲気が残っているところはたくさんありますから、先生のお話は、日本じゅうの国土のバランスを住宅の面でとるためには大変大事なことだと思っております。
○吉田(公)委員 そこで、きょうは農林省の政府委員の方がお見えだと思いますが、これらを活用するときに問題になっておりますのが、農業者でなければ農地を売買できないということが一つ。それから、農地法、農振法、農業の振興を進める地域というのかな、それにかかって売買できない。それで、宅地の一角の隅に農地法が残っていたり、農振法の適用地域が残ったりして、それはもう売買できないわけだ。 だから、もともと何百年と続いた人たちが農地を放棄して、自宅まで放棄していくのだから、農業をやらないという、そこへ新しい人が来て農業をやるなんといったって、これは絶対そんなことはあり得ないので、その辺はどうなんですか。
○渡辺政府参考人 どういう農業を前提として考えるかによると思うのですね。今先生が事例として出されましたのも、百八十七坪でしたか、そこに家があって、広大な宅地があるわけで、そこでもし菜園的な農業をするとすれば、その農地だけでも非常に手に余るような大きさだと私は体験的に思います。 それから、農地を取得できる要件は、農業委員会がこれは許可を出しますけれども、四つの要件がありますが、さほど難しいものではない。きちんと農業をしてもらう方にはその許可が出るようになっております。 四つの要件のうち一つは、農作業に常時従事してください、これは当然のことだと思います。それから、すべての農地を耕作すること、つまり小作に出さないことということですね。それから三つ目には、取得をした後、農地の面積が合計で五十アール以上、これはちょっと大きいです、五反ですから。ここのところは各都道府県知事がその面積を定めることができるようになっておりまして、今一番面積の小さいので十アール、一反という面積もございます。それから、効率的な利用ということで、農場まで行く距離ということでございます。ですから、本当に農業をやりたい、それだけの技術もある、定年帰農は賛成でございますので、そういうことを行う方であれば、そこら辺の許可は出ると思います。 それから、より小規模な農業をやろうとすれば、宅地内でやるか、あるいは先ほど大臣からもお話ありましたけれども、優良田園住宅に近接をして、特定農地貸付法でしょうか、そういう制度にのっとってやるやり方もあるわけですから、一つに決めないでいろいろな対応が私は可能だと思います。
○吉田(公)委員 時間がありませんからもうこれ以上質問しませんが、つまり農業を放棄した人の土地を買うわけだから、そんなことを決めたってそうはいかない。だから、自給自足や趣味でもいいじゃないか。必ずしも農業という概念が、どういう農業、要するに生産物を市場に出荷しなければ農業を営んでいるとはならないと。だけれども趣味の菜園をつくったり、自給自足をするために農業をやるということだってあるわけで、いずれにしたって三十坪か四十坪しかないようなところを農振法だの農地法なんといって置いておくこと自体が間違いで、これからは国土の均衡ある利用という立場からいけば、何も出荷しなくたって、農業を専門にやらなくたっていいわけですから、またそれは、僕は農林委員会へ行ってやりますから。 それから次に、住宅金融公庫の総裁、理事にお尋ねしたいと思いますが、相続税の物納の関係で国有地がふえておるわけですね。その国有地は公庫の土地融資対象にならないのかどうかということが一つです。
○江口政府参考人 公庫におきましては、住宅の建設に付随して土地を取得される場合に限って土地の融資は行っているところでございまして、土地費のみの融資というのは制度的には持っておりません。したがいまして、公庫のマイホーム新築でお建てになる場合におきましては、建設資金等の申し込みと同時に申し込んでいただいた場合に限って土地の融資を行っているところでございます。 しかしながら、土地費融資につきましては、公共事業による移転をされる方であるとか、あるいは災害に遭われた方等緊急性が高い方、あるいは、区画整理事業地区内の土地であるとか、開発許可を受けて造成された優良な土地、優良宅地の認定を受けて造成された土地など良好な土地、宅地を取得される場合に限って融資いたしております。 したがいまして、相続税の関係で物納された国有地を払い下げにより取得されて住宅を建設する場合は、とりあえず取得して建てようということであれば、それだけの要件では土地の融資はできないということになっております。
○吉田(公)委員 次に、要するに公庫融資、この申込用紙にも書いてあるんだけれども、完了検査書というのが必要なんだ、完了検査が必要だ、こういうことなんだ。 ところが、大都市なんかでは、道路位置指定だとか、四メートル未満の要するに私有地、道路形態はとっているのだけれども、道路としては建築道路にもならないし、公道にはもちろんならない、指定道路もとれないというようなところがあって、最近協定通路なんという、万やむを得ない、そういう道路を認めようじゃないか、現行のまま認めようじゃないかという、一種の苦肉の策なんですけれども。公庫融資というのは完了検査をもって融資対象になる、こういうことなんですが、その辺については、今後お金を借りるときに、銀行から借りるよりも安いわけだから、住宅金融公庫を借りられないで、万やむを得ず建築確認がとれないで銀行融資ということになるわけでありますが、その点について、どういう見解で、どこまで許容範囲にするかということについて、あればお答えをいただきたい、そう思っております。
○江口政府参考人 私どもの融資は政策金融という性格を持っておるものですから、やはり建築基準法に適合する住宅に融資すべきであろうというふうに認識をいたしておるところでございます。したがいまして、建築基準法に適合しないということであれば公庫の融資としては外さざるを得ないということで取り扱ってまいってきております。 ただ、建築基準法におきましては、先生がおっしゃいましたような、前面道路の例えば幅員が四メーターないような場合においては、道路との境界線を一定に後退させるという場合においては適法になるという場合もあるようでございますので、そういうものにつきましては、当然私どもとしても融資をいたすという考え方でやってきております。
○吉田(公)委員 次に、総裁にお伺いしたい、こう思いますが、先ほどもちょっと触れましたけれども、融資の何割かは、その割合はわかりませんが、融資業務を民間金融機関に委託している例が多い。その民間金融機関が公庫融資の申込書をつくって、そして金融公庫へ申し込むという例があるのですけれども、そういうふうにしていながら、職員の数が千人。 それで、私が知る限りでは東京支店があって、今度はどこかに、東京の同じところに南関東支店というのがあるわけで、そういう何となく同じようなエリアを管轄する支店が重複しているんじゃないか。そういうのは統廃合して効率のいい金融公庫体制にすべきだ、そう思っております。 あわせて、この金融公庫の申し込みというのをいただきましたけれども、とにかくこんなに厚いのです。リフォームをするというのに、こんなものをいっぱい書かなければいけないことになるわけだから、つい近所の金融機関の方がいいじゃないか、そういうことになるわけで、もちろん戸籍謄本を出すのか出さないのか、戸籍抄本にするのかわからない。まさか過去帳出せなんというのはないと思うのだけれども、物すごくこれ大変だよ。 二百万ぐらいの、ふろ場を直すのにこんな書類を持ってこられて、さあ書いてくれなんていって、書類を書くのに物すごく時間がかかってしまって、しまいには二百万円ならもう自分でふろをつくってしまえなんという人もいるかもしれない。だから、もっと簡素化するようにぜひしてもらいたい。これでは大変だと思うんだよ。総裁、どうですか。さっき大臣から、大変優秀な総裁というお墨つきでございまして。——前回の総裁はそうじゃなかったかもしれないな。
○望月政府参考人 お答えさせていただきます。 先ほど来、先生のいろいろの御指摘、御意見、拝聴しながら、改めて金融公庫の責任者として気持ちを引き締めてさらなる取り組みをしていきたい、こういう気持ちを強くしておるところでございます。 そのことはそれとして、ただいま先生からいろいろな御質問がございました。おっしゃるように、私ども公庫の業務というのは、公庫は昭和二十五年に創設されておりますけれども、それ以来ずっと、当初から金融機関に申し込みの受理あるいは審査あるいは管理、回収、こういったことをお願いしているわけでございますが、現在八百余りの金融機関に事務を委託しておるという状況にあります。 ただ、先生ぜひこれ御理解いただきたいのは、そういうことをしているのだから、公庫は、おまえのところはやることはないだろう、こういうことでは決してないのでして、今申しましたように、八百の金融機関あるいは検査関係の公共団体の委託等々を含めまして、私ども公庫の役割、使命を全うしていくということのためには、それぞれの委託先の皆さん方との連携、言葉はよくないかもしれませんが指導、こういったことは大変に大事な仕事でございます。 そういったことで、特に最近のことを申し上げますと、先ほど来出ていますように、ゆとり償還の返済困窮者問題等々、非常に経済の構造が変わっている中では、いろいろな債権の管理をめぐって、もっと言うと、管理という場を通じて、個々の債務者との対応という問題をめぐって、大変私どもの仕事は、金融機関もそうでございますが、私ども自身が非常に大事になっている。あるいは、将来にそういうデフォルトリスクを持っていただかないためには、いわば入り口の段階といいましょうか、お貸しするときから適切な指導、アドバイス、審査、こういったものがますます大事になってくるということで、金融機関と私どもの関係も、我々の言葉でございますが、銀行からうちの方に進達していただくというようなことで、公庫の支店が、いわば現場が大変に今忙しい状況になっているということが正直な実態でございます。 加えてまた、賃貸住宅あるいはマンション等事業融資関係、これは金融機関に委託しておりませんので、そういった意味ではこれは直接公庫みずからやっている。 こういったことで、いずれにしても、申し上げたいことは、私自身、本当に、公庫千百五十名という職員で、ちょっとこれは言い過ぎかもしれませんが、私は率直に言って、よくみんなやってくれているな、こういうのが率直な実感でございます。 それから、組織の問題で、東京支店あるいは南関東支店のお話がございました。 御案内のとおり、東京支店、南関東支店、それぞれエリアが関東地方ということになりますが、そのエリアで扱っている件数は大体全国の三分の一を取り扱っております。とりわけ、マンション関係等になりますと五割近い、四割何分というものをこの両支店で扱っていまして、こういった事務をどう適切に処理していくか。特に、公庫を御利用いただくユーザーの立場といいましょうか、国民の皆様方のお立場からしてどうしたら使い勝手よく御利用いただきやすいか、こういったことが大変大事でございまして、この辺で今二つの支店制度でやらせていただいておるわけです。 中でも、このうちの東京支店。これは、金融機関にも、都銀というより全国展開している金融機関、今銀行の方も非常にいろいろと業務を、リストラ等を行っていますけれども、広域金融機関と称して、私どもこの関連は全部東京支店に特別処理していただくなどなど、ちょっと事務の範囲もいささか違う、特命事項というか特殊事項もお願いしながら事務処理しているということで、そこに二つの支店の併存しているゆえんがあるということを御理解いただきたいと思います。 さはさりながら、私ども、公庫の業務、本当に効率的に展開するためにどういうふうな組織体制がいいか。これはもう日々新しい課題でございまして、正直言いまして、私自身も、来年度にはこの問題を大事に検討していきたい、その中の一つのテーマになるのかな、こんなふうな感じもいたしております。 それから、最後になりますけれども、今おっしゃった申し込み案内の問題でございますが、正直言って、こういうことを言うと差し支えあるかもしれませんが、私自身も読んで非常に読みづらい、なかなか難解である、細か過ぎる、字も小さい、こういったこと等ありまして、これをもうちょっと御利用いただく方々がわかりやすいものにしたいということで、これも、十二年度版、今作成中でございますが、思い切って編集のスタイルも変えまして、本当に見ていただかないとこれは何の価値もありませんので、見ていただきやすいもの、理解しやすいもの、こういうことでもって処理させていただいています。 ただ、一連の手続をやっていく上において、私ども、やはりこれから本当の意味での健全なる融資、健全なる債権管理につなげるための融資ということになりますと、融資審査段階でそれ相応の資料等を求めさせていただく、これについては御理解いただきたいと思っております。 以上です。
○吉田(公)委員 以上で終わります。
○大口委員長 樽床伸二君。
○樽床委員 ただいまの吉田委員の質問を受けまして、質問させていただきたいと思います。 今、冒頭にちょっと申し上げておきたいのですが、吉田委員の方から特殊法人の問題、天下りという表現がいいのか悪いのかありますが、そういう発言に対するお答えもあったわけであります。 当委員会とは全然関係のないところでの話でありますけれども、公安委員会のさまざまな出来事の中で、権力は必ず腐敗するという古今東西の歴史の必然があるわけでありまして、それは基本的に人の心の問題からそういうことに陥っていくであろうというふうに認識をいたしております。 そういうときに、あるテレビ番組で、官僚OBの公安委員の方がマイクに向かいまして、公務員がみずからやめるということはいかに重いことかを理解してほしい、こういう発言をされたわけでありますが、そういう感覚が実はおかしいわけであります。なぜ公務員だけがそんなに重たいのかということを考えると、まさに官尊民卑の精神がまだまだあるということをその発言から感じたわけでありまして、そういう気持ちから権力は腐敗していくという流れができてくるのではないかということを大変強く感じた次第であります。 そういったことをまず冒頭に、当委員会とは関係ございませんが申し上げまして、住宅金融公庫の問題につきましての質問をさせていただきたいと思います。 まず、特殊法人という一般的な問題につきまして、私どもは特殊法人の抜本的な改革をしていかなければならぬという認識に立つものでありまして、住宅金融公庫ももちろん特殊法人の一つであるというふうに認識をいたしております。 そういう観点からいきますと、かつて閣議決定をされた、特殊法人についての整理合理化についての閣議決定の事項があります。平成七年二月二十四日の閣議決定によりましては、ちょっと読み上げますと、「住宅金融公庫については、民間金融を質的に補完する機関としての役割を明確にし、民間金融機関と適切な協調が図られるよう特別割増額の縮減を行うなど役割分担の適正化を図る。」そしてまた、「財政的支援の効率化・重点化を図る観点から、住宅宅地審議会の審議を踏まえて、金利体系の見直しや融資制度の簡素合理化を行う。」これが実は平成七年二月二十四日の閣議決定であります。 また、平成九年九月二十四日の閣議決定によりますと、「景気対策として制度化された特別割増融資制度について、段階的に縮小し、融資残高の増大を抑制する。」また一番最後の方には、「融資残高の縮減を行う。」こういう文言もあるわけでございます。 こういうふうにかつて閣議決定をされた事項につきましての見直し作業の具体的な成果というのは、どのようになっていますでしょうか。
○那珂政府参考人 お答えいたします。 まず、平成七年二月二十四日の閣議決定に関するものでございますが、この中で、特別割り増し額の縮減について指摘されております。 これにつきましては、分譲住宅の場合、平成六年一千二百万円でありましたものを、その後一千万円、平成九年八百万円と段階的に縮減したところでございます。 ただ、これにつきましては、平成九年十一月に別途景気対策に関する閣議決定が行われまして、その景気対策の観点から臨時的に増額措置がとられたというか、もう一回戻したという経緯がございます。 それから、同じく閣議決定中、財政的支援の効率化、重点化、住宅宅地審議会の議論を踏まえつつ重点化、効率化ということでございますが、これにつきましても、最優遇基準金利の適用対象をバリアフリー住宅とか省エネ住宅等の良質な住宅に限定したほか、割り増し融資、いろいろな割り増し融資がございましたが、それらについても簡素化を図ったところでございます。
○樽床委員 今、二点につきまして御説明があったわけでありますが、民間金融を質的に補完するとか、民間金融機関と適切な協調が図られるよう、こういうことについてはどのように作業が進んで、またどのようなことをお考えになっているのでしょうか。
○那珂政府参考人 失礼しました。 それにつきましても、民間金融機関を質的に補完という観点から、とりあえず当面融資残高を抑制するということを目標にしているわけですが、その具体的な方法として、今申し上げました特別割り増し額を段階的に縮減していくということが、明確にそういうことは示されております。それにつきましては、先ほどお答え申し上げましたように、当時、ピーク時で一千二百万円であったものを一千万円、八百万円と段階的に一たんは縮小したところでございます。 ただ、これにつきましては、先ほども申し上げましたけれども、景気対策の観点からまたもとに一たん戻した、臨時的に戻させていただいております。
○樽床委員 ということは、今のお答えからいくと、民間金融を質的に補完するとか、しつこいようでありますが、民間金融機関と適切な協調というのは、割り増し額の問題のみで判断をしている、このように考えてよろしいんでしょうか。
○那珂政府参考人 二回にわたる閣議決定において具体的に示されました方策につきましては、確かに特別割り増し額の縮減ということでございますが、その前提として、先ほども申し上げましたけれども、融資残高の増大の抑制に努める、こういうことは言われております。それをどういう形で進めていくかというのは、ちょっと景気対策の観点から具体的な作業が半ばになっている嫌いがございますけれども、将来に向けてはそのことを具体的に進めていく必要はあるかと思います。
○樽床委員 景気対策ということでこの閣議決定を、ある意味でいうと覆したという、平たく言えばそういうことであろうというふうに思っておりますが、実はこのほかにも、平成十年の十月二十三日の閣議決定においても、景気対策という観点で、「住宅金融公庫等の融資に関し緊急に講ずべき対策について」こういう閣議決定の中で、実はこの二つの、今申し上げました平成七年、平成九年の閣議決定のこととかなり方向が百八十度変わっておるという閣議決定がされております。 例えば、私の認識におきますと、貸付金利を引き下げるということについては、これは民業の補完ということからいうと果たしてそれになるのだろうかという感じもいたしておりますし、今申された割り増しの、もとに戻すということもまさしくそういうことでありますが、これは実際そこら辺の整合性ということで考えますと、その後の閣議決定で景気対策で変えたというのは、それは閣議決定が変えたわけでありますが、そうすると、この平成七年とか九年の閣議決定、特殊法人の整理合理化についての閣議決定はもう無視していい、こういうふうなことなのか、これはまだ生きておるというふうに考えられるのか、景気対策ということでいくと緊急避難的なことであるというというふうに考えるのか、このあたりはいかがでしょうか。
○加藤政務次官 今、民業補完、貸付金利の引き下げの整合性についてのお尋ねだ、こう思うんですが、住宅金融公庫においても政策金融機関として民業を補完していくことに徹底していくことは全く重要なことだと思っておりますが、御指摘の平成十年十月二十三日の閣議決定における公庫金利の引き下げは、民間金融の市場環境が厳しさを増す中で、これははっきり言うと、なかなか銀行がお金を貸してくれなくなっちゃっている状況の中で、公庫の資金の原資であるところの財投金利も大幅な引き下げが行われました。一・七から一・一%を受けて、公庫金利も二・五五%を二%に引き下げ、そして民需にこたえるというよりもユーザーにぜひこたえたい、これが実態でございました。 この平成十年十月二十三日の閣議決定に基づいて実施された公庫金利の引き下げを初めとした公庫融資の思い切った拡充措置により、平成十年度第三回、第四回の個人向け融資の受理戸数は前年度の実績と比較して大幅増となり、住宅投資の促進に大きく貢献したことは事実でございます。この辺は数字の上でも出ておりますが、平成九年、十年、前年比を比較してみますと、戸数でいうと七万六千、それが十一万戸になる、パーセンテージでいえば一四〇%というのが一六六%になる、実際には十一万戸が十年度には十四万八千になる、こういうふうに、結果的には景気対策に大変大きく貢献したことでございますので、御報告また説明させていただきました。
○樽床委員 過去のことについて、景気対策に貢献したのかどうかということはもう今さら議論しても、これは時計の針は戻りませんからそれはそれで結構かと思いますが、要は、これからどうしていくのかという観点から考えますと、二、三年前に効果があったからこれからも効果があるというふうに考え続けるかどうかということも実は私は大変重要であろうというふうに思っております。 若干講釈めいて恐縮でありますが、日本の経済のことを考えますと、人の体に例えますと、私は、高度経済成長期というのは人でいう発育盛りのような時期でありまして、子供は、発育盛りであると日に日に体重がふえます、日に日に身長も伸びます。これがちょうど高度経済成長期の日本の経済に相当していたんだろうというふうに思います。 それが、人間も、日に日に背は伸びないけれども、十代、二十代、三十代、厄年を迎えるころまではまだ若さで元気がずっとあるんですね。それが、ちょうど私、ことし厄年でありますが、それは別にいいんですけれども、体のことも大変気になり始めておりまして、我々の先輩方からすると成人病が大変気になる、実際成人病にかかっていかれる方もおられる。 この成人病にかかったときにどうするかというと、やはり体質改善をしながらきちっとした処置をしていかなきゃいかぬ。昔、若い元気なときには、ちょっとカンフル剤を打って、また頓服薬を飲んで寝ておればそれで元気になって、少々悪いところがあっても、それは全部表に出ないようになっていくわけでありますが、それが、年をとると、昔の無理がたたってごそっと出てくる、こういうことになるわけでありまして、そういうときに、体質改善をしていく等々の観点から必要なのは、自然治癒力というものをいかに高めていくのかということが大変重要だろうというふうに思っております。 これは人の体の問題でありますが、日本経済のことについても、経済の自然治癒力というのは何なのか。私は、民間の活力であるというふうに確信をいたしておりまして、そういうことから考えると、成人病のような段階に至っておる我が国の経済社会という前提からすると、人の自然治癒力に相当する民間の活力を少しでもそぐような方向性というのは、根本的に日本の経済のためにならないのではないか、私はこういう認識を持っているわけであります、緊急避難的なところではそれは結構かもわかりませんが。 ですから、申し上げたいのは、この閣議決定で、行革の特殊法人の整理合理化についての閣議決定と景気対策についての閣議決定が全く目的が違いますから、こっちを向いたりこっちを向いたりしておる。今は景気対策で一たんはこっちに振れた、でも、もともとの平成七年、平成九年の整理合理化についての閣議決定の方に戻る意思はあるのかどうか、そこら辺の整合性についてどのようにお考えなのか、お聞きいたしたいと思います。
○加藤政務次官 大変よくわかりやすく説明していただいたんですが、私は、今一番病にかかっているのは、成人病にかかっているのは、金融機関だと思うんです。それが融資ができないために、建設業やいろいろな方たちに迷惑がかかるような方向づけで、一番迷惑がかかるのは、ウサギ小屋からどうしても脱出したい人たちがウサギ小屋にとどまらなきゃならないというようなことのないようにするためにも、平均坪数がというか平均平米が外国並みにいくためにはどうしても公庫に頑張ってもらわないとなかなかいかないんだというのが私たちの考えで、今公庫が行っているし、また閣議決定されたときの状況を私たちも何となくじゃなくてよくわかるんです。よく承知する中で、閣議でこれは決定していても、前の過ちはというよりも、前の抑制は少し厳し過ぎるんじゃないか。今、金融機関がそれについてすぐ始動できればいいですけれども、そうもいかない。三十五年という長い年月にして、定期金利で、しかも安い金利で家が建てられるようにしようと言っていることも、非常に大事なことだ。 私は、今日本の経済は、一番しわが寄っているのは、国民サイドに向かっての福祉そして住宅だとかいろいろな問題点が大きくしわが寄っているんで、これを是正していこうという中に今回の住宅問題がある。バブルのときほど元気はよくないんですが、やっと急勾配していく住宅需要を支えられるだけの実績だけは持ったのがこの閣議決定であり、それと公庫の努力じゃないか、先生にそんなふうに御理解いただけると私たちも張り合いがあるわけでございまして、建設省はよく働くし、本当にそういう意味では、はっきり言えば、先生と同じように要するにお年を迎えているというか、先生と同じ年の人がよくこんなに働くなと私は思うぐらい、私もこのぐらいよく働いていたらばもっといい家に住めたかなと思うわけでございますので、ひとつそういう意味で理解あるあれをお願いしたい。 ここにいろいろ資料がございますが、先生が非常にわかりやすくお話しなさったので、私の方でも民間人の立場、ユーザーの立場で答えさせていただきました。
○樽床委員 私も、厄年の割にはよく働いている方だと自分では思っておりますが。 この議論をし出すと建設委員会からは外れていくような感じもいたしておりますので、質問を次に移りたいとは思いますが、一点だけ私の認識を場違いかもわかりませんが申し上げておきますならば、金融機関が大変へばっておる。これも人の体に例えると、金融機関というのは心臓のようなものでありますから、心臓がおかしくなると、心臓がとまって死んでしまう、こういうことになるわけであります。しかし、日本の金融機関は潜在的には非常にまだまだ力がある、本来の持っている力というのは見捨てたものではないという前提から物を考えたいというふうに私は思っているわけであります。 そうすると、何が真実かどうかというのは定かではありませんが、アメリカの金融機関に比べて日本の金融機関が非常に、ちょっと最近元気がない。ですから、この間の都銀三行の合併、再編の最終段階を迎えたとも言われておりますが、こういうことが起こってくる。それは、根本的には、私が聞くところによると、日米の金融機関において、新しい金融商品を生み出す能力に決定的に日米で差がついてしまったということを私は聞いております。それは、技術的にはIT革命の乗りおくれということもありますが、根底には大蔵省の護送船団方式があるわけでありまして、新しい金融商品をつくっても、横並びですから、かつては自分のところの手柄ですっと市場に出すことができなかった。そういう状況があると新しいものをつくる意欲がどんどんなくなっていくのは当たり前の話でありまして、それが積もり積もって現在のような状況になっているというふうに私は認識をいたしております。 ですから、この住宅金融公庫につきましても、住宅金融公庫が手を出さなければだめなんだということなのか、それとも、卵か鶏かの話でありますが、子供もいつまでも甘やかし続けると立派に成長しません、少々厳しい状況に置いて初めて知恵がわいてくるということでありまして、私も二人の子供の父親でありますが、子供に言ってもなかなか理解できないんで、少々のことは、やって失敗して痛い目に遭ったら覚えるだろうということで子供の教育をしているわけでありますが、そういう観点からいくと、お答えは結構でありますけれども、私の言いっ放しでありますが、やはり民間のこともしっかりと信用して取り組んでいただきたい、このように考えるところでございます。
○加藤政務次官 先ほど大事なことを言わなかったので。 この措置というのは、生活空間倍増緊急融資というこの措置は、今民間が立ち直るというか、民間に力がついたときには少なくもそちらを優先していこうという形なんで、この措置は平成十一年十一月に決定された経済新生対策において平成十二年度末までの措置と位置づけているところでございますので、期限をつけて措置をしておりますので、その辺はひとつ御承知願いたいと思います。
○樽床委員 続いて、実は財投との関係でちょっとお聞きしたいんでありますが、言うまでもなく、今新しい法案が閣議決定されて財投改革の問題がこれからということでありますが、少なくとも現時点での、これまでの制度におきますと、財投から幾ら出ておるんですかね。九兆五千億ぐらい資金運用部から住宅金融公庫に来ておる、こういうことでありまして、最大のお得意さんであろうというふうに認識をいたしております。そういうことからいたしますと、当然、この財投改革と住宅金融公庫の問題、これは切っても切り離すことができない問題であるわけであります。いやいや、それは全く別ですよということは成り立たないというふうに私は認識をいたしております。そういう観点から、現在の閣議決定をされた財投の改革案が恐らく、自自公連立政権というのは衆議院でいくと七割以上の数がありますから、ほぼ間違いなくそのとおりに通っていくのではないかという予測がされるわけでありますが、こんなことを言うと怒られますけれども。 そういう前提に立ちますならば、この従来型のこれまでの財投との関係と新しい公庫債ですか、このいただいた資料によりますと、この法律案ができたら来年度は六千五百億の公庫債を発行する、こういう計画になっているようでありますが、資金運用部からは九兆五千億、こういうことであります。財投改革でいくと、私が聞いている範囲では、七年間の経過措置の中で二分の一は従来型の、要するに郵貯とか年金に引き受けさせるけれども、二分の一は金融市場で調達をするんだ、こういう話でありますが、ここら辺の整合性というのはどうなっているのか。 また、今後、住宅金融公庫としての公庫債、来年度は六千五百億でありますが、どのあたりまでどういう割合でやっていこうとしているのか。来年はこれですよといっても、財投の改革は十三年度からでありますから、来年の話はそれはそれでいいけれども、十三年以降どうなるのか全然見えていないわけでありますが、このあたりいかがでしょうか。
○岸田政務次官 財投との関係につきまして御質問をいただいたわけですが、当面、今行おうとしていること、先生から御指摘がありましたように、六千五百億、政府保証債などで調達するということであります。 これは、今行われている政府保証債等での調達につきましては、とりあえず、先ほど来この委員会でもたびたび議論が出てきておりますように、公庫の長期固定の住宅ローンにつきまして、金利変動、金利の低下に伴いまして繰り上げ償還が殺到している。こうした調達と運用のミスマッチが生じている、こういった状況に対応するために資金と負債をしっかりと管理しなければいけない、ALMの観点から現状において、政府借り入れ、財投資金の借り入れを補完する形で比較的短期の政府保証債などを組み合わせて資金調達をする、そういった考えから六千五百億、たちまちは対応しなければいけない、そういった認識に立っております。 そして、今先生の方から、これから財投が進んで、経過措置を経て、さらにその先の姿という御指摘をいただいたわけですが、このあたり、来年以降、さらには経過措置後、そして将来につきましては、金利動向ですとか、それから財投全体の仕組みの中でどういった資金調達をするのか、そして財投そのものの規模をどのぐらいのものにしていくのか、政府全体として判断しなければいけない事柄でありますから、たちまち建設省あるいはこの場におきましてその将来の見通しを立てるのは大変難しいわけですが、一般論として申し上げるならば、戦後、日本の社会におきまして、特に成長期におきまして、この財投制度に基づく財投機関がそれぞれの政策目的、金融等の政策目的を果たしてきた役割は大変大きなものがあったというふうに思います。 しかし、近年、この規模が大変大きくなってきたという指摘を受けまして、特に、先ほど来先生の御質問の中にもありますように、民間との関係におきましてもう少し市場原理にさらす必要があるのではないかという指摘があり、また、市場原理にさらすことによりまして財投機関自身も少し改革が進むのではないかというような考え方が出てき、そして、それによって財投の規模も少し縮小することができるのではないか、そういった考えに基づきましてこうした財投改革の議論が出てきたというふうに考えております。 ですから、こうした財投改革の議論と、そして財投機関がそれぞれ持つ政策目的を果たしていく役割、このバランスにおいて資金調達の規模というものは決まってくるのではないかというふうに思います。 この建設委員会、建設省として大きな関心であります公庫の資金調達につきましても、資金運用審議会の懇談会の取りまとめにおきましても、住宅分野に政府の有償資金を活用することについて基本的に認められているという取りまとめも出されているところでありますから、長期、固定、低利の資金を住宅ローンとして安定して供給していくこうした公庫の役割、これをしっかりと守りながら、先ほど言いました全体の財投改革の議論とのバランスを考えていかなければいけないのではないか、そのバランスの中におのずと資金調達のバランスもでき上がってくるのではないか。現状、この場ではそこまでしか申し上げられないのではないかと思っております。
○樽床委員 政務次官がおっしゃることはよくわかるのでありますが、財投改革を閣議決定されたあのとおりに進めるならば、住宅金融公庫に、このいただいたものによっても九兆五千ですよ。それで、財投の平成十二年度の大蔵省が我々に渡したペーパーによりますと三十七兆ということでありますから、これでいくと三分の一にもなっていないじゃないかとおっしゃるかもわからぬけれども、ほかの項目からすると、地方公共団体等々を全部差っ引くと、圧倒的な、ガリバー的な融資先がこの住宅金融公庫である、こういうことであります。 そうすると、財投改革は、住宅金融公庫の問題が解決しなければ、大蔵省が言っております財投改革というのは七年間の経過措置が五十年間続いても何も変わらぬということになってしまう可能性が実はあるわけであります。 ですから、住宅金融公庫の問題につきましては、財投との整合性というのは、これはよほど本気でやらないとどうしようもなくなるということは、ぜひとも私は強く申し上げておきたいと思うわけであります。
○岸田政務次官 御指摘のように、財投全体の中で公庫の資金が大変大きいということ、そのとおりでございます。 その財投の中で大きな割合を占めているということ、これは、見方によりましては、それだけ大きな政策目的を公庫が果たしてきたということも言えるわけでありますから、公庫の果たしている政策目的と財投改革のバランスの中で、大きな役割をこの公庫が担っていること、こうした認識を持ちながらしっかりと検討していかなければいけない、そのように認識しております。
○樽床委員 その方向で全力で努力をしていただきたい、このように思うわけであります。 残り時間があと五分もなくなってまいりました。本当はここら辺の問題についてもっと聞きたいわけでありますが、また後日に回すといたしまして、一点だけ具体的な施策について御質問を申し上げるならば、つみたてくんというものですね。これは一つ象徴的にあらわれているのかもわかりませんが、これを今回拡充される、こういうことであります。 しかし、応募倍率でいきますと、かつては一倍を超えておったわけでありますが、ここのところ、平成九年が〇・六倍、平成十年が〇・六倍、こういうことで倍率が下がってきております。ということは、これは平たく言えば人気がなくなってきたということになるかもわかりません。ここら辺の、なぜそういう状況になったのか、どのように分析をされ、どのように認識をされておられるのでしょうか。
○五十嵐政府参考人 お答え申し上げます。 最近の応募状況につきましては、今先生御指摘のとおりでございます。 そういう応募が下がってきた理由といたしましては、現在のつみたてくん、愛称つみたてくんでありますけれども、引受者を大都市圏の分譲住宅を将来買うという方を予定しているというのが第一点であろうと思います。 それからもう一つは、非常に住宅の需給が安定化したと申しますか、昔のように殺到するという状況ではなくなってまいりましたので、現在みたいな、当選率の優遇倍率と言っておりますけれども、当選率の優遇でありますとか、あるいは割り増し融資といったところが魅力が薄れてきたということが原因ではないかと思っております。 今御審議いただいております内容によりますと、そういうような性格のものから、性格をがらりと変えまして、広く住宅取得を計画的にやるために頭づくりをやっていただく。そのために、大都市圏に限定するというようなことではなくて、全国にこの対象地域を拡大するということによりましてこの制度を再生していきたい、こういうことを考えているところでございます。
○樽床委員 そろそろ時間になりましたので、今の答弁を受けまして最後に申し上げたいわけでありますが、つまり、このつみたてくんにおいても、従来の中ではどんどん需要が頭打ちになってきておる、それで人気もなくなってきた、だからもっと幅広くやっていくんだ、こういうことでありますけれども、ということは、逆に民業に対する圧迫ということもそこで当然考えられるわけであります。 ですから、そういうことを踏まえながら、住宅金融公庫のあり方そのもの、特殊法人という、我々は特殊法人というところからきょうは私は申し上げましたけれども、そういう観点から踏まえて今後きちっとやってもらわなければ、財投の問題も含めて、これは恐らくぐちゃぐちゃにこれからなっていく可能性がありますよということを強く警笛を鳴らさせていただきたいと思います。 本日の法案に対しましては、ちょっと言葉が悪いかもわかりませんが、特殊法人という問題からすると、木の幹じゃなくて、枝ぶりをちょっときれいにさせてくださいという法律であろうと思っておりますから、枝ぶりをきれいにする必要はないということで反対してもいいのですけれども、筆頭理事の強い御希望によりまして賛成のような方向になっております。私も大変苦しい立場にあるわけであります。 そういうことを申し上げながら、強く警笛を鳴らさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○大口委員長 富田茂之君。
○富田委員 公明党・改革クラブの富田茂之でございます。 今、民主党の樽床委員の方から、積立金について人気がないというお話がございましたが、今回の法改正によりまして、住宅の適切な維持管理を支援するために、住宅債券制度を活用してマンション修繕積立金について公庫が受け入れる制度が創設されました。これは、私、地元を回っておりまして、大変期待の高い、マンションの住民の皆さんがすごく望んでいる制度で、これは物すごく人気が出るんではないかなというふうに感じております。 この制度が創設された背景について若干触れさせていただきたいのですが、実は、今委員長席に座っていらっしゃる大口委員長が、昨年の二月、予算委員会におきまして初めてこういった問題を取り上げまして、マンション対策に政府を挙げて取り組むべきだという指摘をされました。その大口委員長の質問を受けまして、公明党の中で「マンションの再生に関する提言」、これも大口委員長、一生懸命取り組まれたのですが、これを出しました。その中でも、修繕積立金などを住宅金融公庫に受け入れるべきだという具体的な提言をさせていただきました。そして、四月一日に政府に申し入れたという経緯がございます。 私どもの党は、この大口さんの提言を受けましてマンション問題研究会を大口委員長を中心につくりまして、そのマンション問題研究会が自民党の皆さんと政策合意をいたしました。マンション対策に関する合意事項ということで何点か決めさせていただきまして、昨年の六月二十二日になりますが、自民党、公明党のワーキングチームとして、当時の関谷建設大臣に申し入れを行いました。 その中の第四項目めにこのような項目がございました。「修繕積立金の適正管理」ということで、「管理組合がマンションの価値を維持するために計画的な修繕を行うことは重要であることから、適正な修繕計画を前提とした住宅金融公庫による修繕積立金の受入れ及び融資に関する制度を創設する。また、修繕積立金の適切な管理を図るため、預金口座名義について指導する。」こういった申し入れをいたしました。政府の方ではこれをしっかり受けとめてくれたんだなというふうに思っております。 また、もう一つ、住宅宅地審議会の住宅部会、宅地部会の方から、昨年の九月に、「二十一世紀の豊かな生活を支える住宅・宅地政策について」という中間報告が出されております。この中でも、同じような問題意識を持って、かなり具体的な提言がされておりました。 ちょっと紹介をさせていただきたいのですが、「マンションストックの新たな更新・維持管理方策」という大きな項目の中でこのように述べられております。「いわゆるマンションは、我が国の人口の約一割が居住する重要な居住形態であり、二〇〇〇年に築後三十年を超えるものが約十二万戸、築後二十年を超えるものが約九十三万戸となるなど、築後相当の年数を経たものが急激に増大していくものと見込まれている。このような状況から、マンションの維持管理・建替えについて、現状のまま何ら対策を講じないと、将来、次のような問題が生ずるものと見込まれる。」というふうに指摘いたしまして、具体的に、例えば「市街地環境の広域的な悪化や地域のスラム化を招く可能性がある。」、また「都心部等において合理的な土地の有効利用が困難となる可能性があり、ひいては、大都市等において定着しているマンション居住に対する社会的不安の発生や、将来の行政コストの肥大化を招くおそれがある。」というような指摘がされております。そして、「このような状況を踏まえ、マンションの適切な維持管理・建替えの円滑化を図るための制度構築、公的支援を実施していくことが必要である。」というふうに提言をされまして、その具体的な項目の一つとして、今回の住宅金融公庫法の改正の中に含まれております、今最初に指摘させていただいた制度についても、このように触れておられます。計画的な修繕の実施をすべきだとして、「修繕積立金の不足を始めとする計画的修繕の実施に関する課題に対応するため、マンション修繕積立金を住宅金融公庫が受け入れ、融資の優遇を行う制度の創設や長期修繕計画策定の促進の他、リフォーム技術の開発等の施策を講じるべきである。」というような提言がされております。 政治の方でも具体的に政策として提言がされ、また行政部内でもこのように審議会の方で、あるいは専門家の方からも同じような提言がされている、それを受けて今回の法改正に至ったというふうに思えるのですが、その点、大臣、いかがでしょうか。
○中山国務大臣 まさに先生の御指摘のとおりでございまして、大口委員長に座長になっていただいて、ここに自民党と公明党の連名で建設大臣に対する「マンション対策に関する申し入れ」というものをいただきました。幾つかの申し入れ項目の中の一つとして、マンションの計画的な修繕を推進するために住宅金融公庫が修繕積立金を受け入れる制度を創設するよう御提言をいただきましたし、それから、今御指摘がありましたように、昨年の九月に住宅宅地審議会の中間報告においてもほぼ同じような、いわゆる議会の方からとそれから審議会の方からと、両方から期せずして大変貴重な御提言をいただきましたので、これらの提言も踏まえまして、管理組合による修繕積立金の計画的な積み立てを支援するため、現行の住宅債券制度の枠組みを活用して、マンションの修繕積立金を住宅金融公庫で受け入れるという制度を創設したというのは、先生のお説のとおりでございます。 住宅というのは、大体、家を建てますと、一年たったら何かあちこちに不満が出てきますし、今九段の宿舎もちょうど三十年で、大分ひびが入っておりまして、これは地震があったら倒れるなという気がするのですが、洗面所のリフォームもしていただきましたり、今しきりにやっていただいています。 やはりメンテナンスというのは、これは大変住宅にとりましては必要なことでございますので、住宅を長もちさせるためにも、きっちりした積立金で、それに住宅金融公庫が関与するということは、民間のマンションでいろいろな問題が起こっておりました。これはテレビとかそんなので、修繕積立金をどうしたこうしたという不正な問題が起こって社会的な問題になっていたこともありますから、こういうことは大変貴重なことだ、今回の法案審議をお願いしておりますことの基本でございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○富田委員 今大臣の方からお話がありましたように、修繕積立金の適正管理という観点からも、今回の法改正は本当に重要だと思うのです。 ただ、法文がちょっとわかりにくくて、法文の第二十七条の三第四項によりますと、区分所有に係る共有部分の改良を行う当該建築物の区分所有者の団体が住宅宅地債券を引き受けることができるというふうな書きぶりになっております。この法文によって、いわゆる分譲マンションの管理組合が、計画的な修繕を実施するために徴収している修繕積立金によって住宅宅地債券を引き受けることができるようになるというふうに読めるんだと思うのですが、そのような解釈でよろしいんでしょうか。
○那珂政府参考人 御指摘のように、改正法二十七条の三第四項第三号に規定するとおり、その号におきまして、マンションの管理組合が積み立てる修繕積立金について住宅金融公庫が受け入れることができるよう措置されるところでございます。
○富田委員 これは修繕積立金だけが対象になるのであって、先ほどの中間報告にも指摘がありましたけれども、建てかえが必要なマンションがこれから大分出てくる、そういった場合のいわゆる建てかえ用の積立金みたいなものは、これは対象にはならない、それでは引き受けられないんでしょうか。
○那珂政府参考人 そもそもマンションの建てかえにつきましては管理組合が主体になるものではございませんので、ここの書き方は、おっしゃるように第三号に団体と書いてございますが、その団体がやる場合は、改良する、修繕することだけが対象でございます。 ただ、一般的に申し上げれば、区分所有者、個人が建てかえのために積立金をみんなでやりたいということになれば、強いて言えば一号に該当する場合もあるかもしれないと思います。
○富田委員 修繕積立金で住宅宅地債券を引き受ける条件として御説明を受けましたら、一定の維持管理基準等を満たす管理組合が対象になるというような御説明でした。この一定の維持管理基準等を満たす管理組合というのは、具体的にはどういったものをいうのか。どういった基準を満たしていれば、管理組合として住宅宅地債券を引き受けることができるようになるんでしょうか。
○五十嵐政府参考人 現在、公庫で検討しておりますのは、具体的には、まず管理規約の問題、もう一つは長期修繕計画をお持ちになること、それから三番目に修繕積立金が一定の額であることということを考えているところでございます。 管理規約と申しましたのは、管理費と修繕積立金を区分経理していただかないとどうしようもありませんので、そこをはっきりしていただきたい、そういったような内容でございます。それから長期修繕計画は、二十年以上の一定の期間の間にどういう計画をしているかといったようなこと。そして修繕積立金は、最初が月六千円、それから七千円、九千円というように、築年数が長くなるに従ってだんだん上げていただく、そういうようなものを内容にしていただくということを考えているところでございます。
○富田委員 今の理事の説明ですと、管理規約で修繕積立金がきちんと分けられている、長期の修繕計画もあって、月六千円程度からきちんと年数によって修繕積立金の額が高くなっていくんだ、そういう具体的な基準がある管理組合が対象になるという御説明でしたけれども、現段階で、今の大きく分けて三つの基準が満たされている管理組合はそれでいいと思うんですが、この基準が満たされていない管理組合、それから、住宅金融公庫法の改正でこういう新しい制度ができるから、自分たちもそれにのっとって住宅宅地債券を引き受けたいというように希望する組合があった場合、今後こういうふうにしていくからということで引き受けができるようになるんでしょうか。 また、今この基準を満たしていないような管理組合に対して、住宅金融公庫の方でどういった広報とか指導をして、こういうふうになれば住宅宅地債券を引き受けできるようになりますよというようなことを考えているのかどうか、その点、ちょっと御説明いただければと思います。
○五十嵐政府参考人 この制度は、私ども理解しておりますのは、むしろ、先生御質問のような、まだその水準になっていない組合がどんどんふえていくということを期待しているところでございます。したがいまして、現段階では、先ほど申し上げたようなことがまだできていないといたしましても、そういう体制をおとりいただければいいのではないか。そういうことによってマンションがよくなっていくということを考えているわけであります。 具体的には、先ほども申し上げましたような要件を、それぞれの管理組合におかれまして総会を開催していただいてお決めいただく。私どもも、まだこれから、この法律ができましてからいろいろな準備に入ります、いろいろなプログラムをつくらなきゃいけません。というようなことから考えますと年度の後半の方になっていくと思いますので、それまで、いろいろな手段を使いまして広報活動、周知活動をやっていきたいと思っております。
○富田委員 あと、この住宅宅地債券の引受額なんですが、当初四百五十億円規模だというふうに伺っておりますけれども、いろいろな資料によると、修繕積立金というのは、全国でストックとして一兆円ぐらいあるんじゃないか、フローとしても二千億から三千億ぐらい動いている、毎年ふえていくというような調査結果もあります。 その額からすると、十二年度が四百五十億というスタートで大丈夫なのかどうか、ちょっと規模が小さいんじゃないかな、あるいは、今後これをどうやって拡大していくのか、拡大の予定がどうなっているのか、そのあたりがわかれば教えていただきたいと思います。
○望月政府参考人 先ほど来先生のお話のような経過の中で今般こういう制度をお願いできているということは、私ども、マンション融資を預からせていただいている立場からしましても、現場としても、これは大変に大事な施策である、こんなふうに思っている次第でございます。 そういった中で、初年度は、御指摘のように四百五十億円という枠を一応設定させていただいていますが、何分とも現在のマンション管理組合の実態、先ほど理事から申し上げましたように、管理規約、修繕計画あるいは積立金、こういったものが本当に十分なされているだろうかということになると、必ずしもそれに至っていないところがたくさんある。 私どもは、こういった制度、施策を実行させていただく過程において、むしろそういう方向に誘導させていただくというのもまた我々の大きな仕事ではないかな、果たさなきゃならぬ大きな一つの分野ではないか、こんなふうに思っていますが、決して公庫が出しゃばるという気はありませんけれども、やはりマンション管理についても、私どもは、いろいろな意味での情報提供、相談業務、こういったものをやりながら、組合のあり方についての指導というか理解を深めていただくということをやらせていただきたいというのが基本でございます。 その間においてこの四百五十億円というものが果たしてどうなるかという御指摘でございますが、何分とも十二年度は初年度ということで、私ども、普及啓蒙期間というのは、当然、相当期間というか、丁寧に要るだろうと思っておりまして、ちょっと断言しては失礼かもしれませんが、十二年度については、我々の推計からすると、これでまあまあいけるのじゃないかというふうに思っています。 問題は十三年度以降どうするかということですが、これは先ほど申しましたように、挙げて私ども努力もさせていただきますし、また、組合の皆さん方の御理解、認識がどう深まるか、こういった中でこの制度が本当に育っていくという方向に向けての努力の中で、そのときに応じての枠設定ということに努めさせていただきたいと思っています。
○富田委員 今総裁が言われたように、まだまだ十分に管理組合の方で準備ができていないところもあると思うんですが、私の地元なんかでは、新しいマンションがどんどんできていまして、二十代の方たちがどんどんマンションを購入していく。その方たちというのは、マンション管理組合の理事になって、すごい問題意識が高いんですね。修繕に対してもそうですし、自分の将来、子供の世代に引き継ぐときに建てかえする、そのことまで考えて、最初に買った年からいろいろ理事会で議論している。そういう場に、この件について説明に来いとかいって呼ばれて、説明する機会も結構あります。 その人たちの動向を見ていますと、この制度が一たんきちんと広報されますと相当の応募があるんじゃないかなというふうに、現場を回っていて私自身感ずるんですが、この住宅宅地債券の引き受けが、とりあえず初年度四百五十億でやるということになりますと、公平な引き受けができるのか。応募していったけれどもだめだったとか。 総裁は今、四百五十億で初年度は大丈夫だというふうに予想しているというようなお話でしたけれども、この引き受けの公平性がどういうふうに担保されているのかというのが問題になってくると思うんですが、そこはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○望月政府参考人 今、この発行に関するもろもろの事務手続等を内々に準備させていますけれども、おっしゃったような状態になることはもちろん我々としては非常にうれしいことでございまして、そういった状況になったときにどうするかということですが、やはりあくまでも公平性を保った、いわば抽せんというふうな手段も入れながらやらせていただくようになるだろう、決して恣意的に我々がどうこうするという性質のものでないということだけはっきり申し上げたいと思います。
○富田委員 ぜひそうあっていただきたいと思います。 実際に住宅宅地債券を引き受けて、大規模な修繕を実施する時期に至る、そういった場合に、修繕積立金で購入した住宅宅地債券では修繕の全部の費用を賄えない。そういった場合に、このような住宅宅地債券を引き受けたということによって、不足の部分をきちんと公庫の方から融資を受けて、きちんとした修繕ができるようになるのか。 そのあたりも管理組合の皆さんの関心の的だと思うんですが、基本的には、公庫は、住宅の改良を行う者に対して改良に必要な資金を貸し付けることができるというふうに規定されているわけですけれども、この住宅宅地債券を修繕積立金で引き受けることができるようになって、より、その部分、足りない部分についてきちんと融資が行われるというふうに考えていいんでしょうか。
○五十嵐政府参考人 私どもといたしましては、まず積立金を私どもの方に売っていただく、私どもが買う、こういうことをやります。当然、大規模になりますと、足りなくなるケースがごく普通にあろうかと思います。私ども、積極的に融資をさせていただきたいと思っております。
○富田委員 ぜひよろしくお願いいたします。 あと、先ほどちょっと樽床委員の方からも民業の圧迫という問題を取り上げられておりましたけれども、今回のように、住宅宅地債券を引き受ける者が拡大するというふうに、四百五十億円規模ですからそんなことはないんだというふうに言われるかもしれませんが、やはり民間金融機関の資金調達や貸し付けを圧迫するおそれはないのかという問題が出てくると思うんですが、その点についてはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○岸田政務次官 民間金融機関圧迫のおそれにつきましてお尋ねをいただきましたが、現行の住宅債券制度を活用しましてマンションの修繕積立金を受け入れる制度、この制度は、先ほど先生自身もおっしゃっておられましたように、あくまでも計画的な修繕を促進するためのものでございまして、そういった観点から、運用に当たりまして、まず、計画修繕を行う場合以外の、満期前の買い入れ償却は認めないということにしておりますし、また、これも先ほど来答弁の中に出ておりましたが、マンションの管理体制等につきまして一定の条件をつけているところでございますし、また、債券の利回りにつきましても、民間の金融商品よりも低く設定することとしております。 内容を見ますと、十年の利付債ですが、一口百万円で、低金利時、財投金利四・五%未満のときは、十年国債マイナス〇・一という金利水準に設定しております。十年国債より〇・一%低く設定するということになっております等々、こうした運用を行うことによりまして、民業を圧迫することにならないのではないかというふうに考えております。
○富田委員 わかりました。 最後に、建てかえに対する支援について一点確認をしておきたいんですが、先ほど御紹介しました住宅宅地審議会の中間報告でも、マンションの維持管理とあわせて、建てかえに対する支援も必要だということで指摘がなされております。「建替えが必要なマンションについては、建替えが円滑になされるよう以下の仕組みを構築するべきである。」として「建替え方針決定等の合意形成支援」また「高齢者等に対する支援」「事業実施支援のための制度スキームの検討」等に加えて「公庫融資の拡充」という項目をあえてこの報告書は書いております。このように提言しております。「老朽マンションの建替えへの総合的な取組みの一環として、公庫融資においても、老朽マンションの建替え促進のための融資の拡充を図るべきである。また、マンションの建替え等に当たって、高齢者の継続的な居住を可能とするため、通常の割賦償還によらないリバースモーゲージ的な償還方法上の工夫について検討すべきである。」というふうに提言されております。 最初に御紹介させていただきました、大口委員長が中心になってまとめた我が党の「マンションの再生に関する提言」の中でもこの点にしっかり触れておりまして、政府にも申し入れをしておるんですが、この中間報告の提言とあわせて、今、政府の方でどのような検討状況にあるのか、お答えいただければと思います。
○中山国務大臣 マンションの建てかえなどの住宅ストックの更新は住宅政策の重要な課題でございますので、住宅宅地審議会の中間報告におきましても「老朽マンションの建替え促進のための融資の拡充を図るべきである。」今先生のお話のように指摘されております。 このために、公庫融資につきましても、平成十二年度予算案におきまして、マンション建てかえ資金についての融資額の拡充、これは、今まで五割から六割であったものが八割にアップするということでございます。それから、立ち退きした方の分の土地の取得等のための土地費融資の拡充、いわゆる残った区分の所有者が空き家を買う場合、そういうところも措置をいたしております。 昨年の十一月にマンション管理研究会を設置いたしまして、現在、マンション建てかえの円滑化のための方策等について検討を始めているところでございます。このマンション管理研究会というのは、十九人の有識者で建設省に設けておりまして、そういうことで取り組んでまいりたいと思っております。
○富田委員 高齢者の皆さんの継続的な居住が可能となるような具体的な支援策に踏み込むべき時期にもう来ていると思いますので、建設省、特に大臣にも、その点、ぜひ一生懸命頑張っていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○大口委員長 青木宏之君。
○青木委員 今回の改正、全般にわたりましてでございますが、非常に時宜を得た結構なものかと思います。 その中で、まず、ちょっと細かいことになるかもしれませんが、お尋ねをさせてただきたいのは居住再生融資の点でございます。 まず、基本的には住宅ということなんでございますが、その住宅部分が過半以上が対象ということで、したがって住宅以外の、生活関連施設と称されておりますが、いわゆる店舗、小店舗等ということでございますけれども、イメージ的には何となくはわかるんですが、具体的にどこが境界かという点もあるわけでございます。小店舗あるいはちょっとした町工場的なものも含まれると聞いておりますけれども、融資対象になるかならないかというところで、そのあたりの基準といいますか、そういったものがやはり必要かと思うんでありますが、そのあたりはどのようになっておりますのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○那珂政府参考人 お答えいたします。 この都市居住再生融資といいますのは、居住環境の改善が必要な密集住宅市街地において、土地を共同してあるいは協調利用して、合理的な土地利用を実現して住宅等の更新につなげていこうというものでございます。 その共同とか協調とかいうことの御説明の例示として、細分化された敷地を統合して行う建てかえの場合、あるいは、あらかじめ定められた壁面の位置の制限等の一定のルールに基づいて順次協調的に行われる建てかえなどに対して、かつ、先ほど先生も御指摘になりましたが、住宅がその区域の中で過半を占める、二分の一以上を占めるというような地域において今申し上げましたような協調、共同建てかえを進める場合、それはどういうことかというと、具体的には、こういう場合はそれぞれの公共団体において、やはり地元の地権者と公共団体の間で、こういうまちづくりをしよう、こういう住環境整備をしようというふうにおおむねのそのプランが決まるものでございます。そういうものがここでいう一定のルールということでございまして、一たんそういうそのまちづくりのプランが決まっていけば、その中で含まれる小規模な店舗やあるいは町工場的なものでも、そういう非住宅のようなものでも生活関連として、従来は適用されておりませんでしたけれども、基準金利を適用するとか全体としての実質融資率を上げていくとかいうようなことを具体に応援していこうということでございます。 したがいまして、いろいろ申し上げましたけれども、先生お尋ねの、どの程度の非住宅のものがどこまで対象になるかというのは、今申し上げましたようなこと以外には、やはりその計画自体がどれだけまとまって地元公共団体の中でオーソライズされていくかということに尽きるんじゃないか、こういうふうに思っております。
○青木委員 そうしますと、少しあいまいな感じが、印象がするんですが、公共団体というあれがたびたび出てきましたが、そうすると、公共団体のまちづくりプランの中で位置づけされるのに限られるのか、それとも、もちろん用途地域とかいろいろそういうものはありますけれども、要するに、隣近所が、相当我々のところ古くなったな、周囲の環境からしても、このあたりで協調あるいは共同して建てかえをしようかというような話し合いがまとまったとか、そういういわゆる個人的な計画でも対象になるのじゃないかと思うのですが、そのあたりどうですか。
○那珂政府参考人 ちょっと説明があいまいで申しわけありませんでした。 今先生が御指摘のように、何も公共団体として計画をオーソライズされなければできないというわけじゃなくて、今おっしゃったように、個人的にというか、向こう三軒両隣、隣近所が合意して一定の協調的建てかえをしようということになれば、それはそれで当然対象になります。 具体の条件といいますか、例えば容積率をどういうふうに使うかとか、協調する場合の面積の大きさをどうするかとかいうことについては、これから順次詰めてまいりたいと思っております。
○青木委員 共同の場合はいいのですけれども、協調の場合、今御答弁の中で、その区域の中で居住部分が過半以上というようなことをちょっとおっしゃったと思うのですが、協調してやる場合、トータルとしての居住部分が過半以上なのか、あるいは一軒一軒の居住部分が過半以上なのか、その点はいかがでしょうか。
○那珂政府参考人 具体的に融資対象にするかどうかという点でいいますと、個別の融資対象物件、建物一棟ごとについて住宅が過半であるかどうかというのが第一の要件でございます。
○青木委員 そうしますと、先ほどの答弁、ちょっと御訂正をいただかなきゃいかぬなと思いますが、区域の中でとおっしゃいましたので、誤解を招きますので、今の御答弁で統一をしていただきたいと思います。それで——ありますか。いや、別に、そうだと思います。今の御答弁からすれば、個別にということでございますから、個別に過半の場合ということですね。 それで、だから私が申し上げたいのは、生活関連施設があるがために、その他の条件はクリアしているけれども、その業種、業態では対象になりませんよというケースが出てくるのではないかということをちょっと危惧というか、その辺をはっきりさせておきたいということで最初にお尋ねしたわけで、多分、今の御答弁からしますと、そういう細部についての基準づくりというか、それはこれからというような感じがしますが、そのような受け取り方でよろしいかどうか。
○那珂政府参考人 そのとおりでございます。
○青木委員 それでは、一つこういうケースなんですが、共同の場合はもちろん全体がまとまりますからいいのですけれども、協調の場合ですね。例えば、既存の五軒が協調してやろうという場合に、連続して五軒が並んでおる、そして向かって例えば左側二軒はオーケー、了解、やりましょう。お聞きするところによりますと、二軒以上協調すればこれが対象になるということだそうですので、左ふち二軒が協調すればそれは対象になるわけですね。ところが、その次に並ぶ二軒、一軒でも二軒でもが協調しない、あるいは対象にならない場合、そしてその隣の一軒だけが今度は、二軒あればそこだけでも認められるわけですが、一軒だけが孤立する。五軒の中で、二軒はオーケー、間の二軒がノー、だめ、そして最後の一軒が孤立する、こういった場合に、この一軒が対象から外れてしまうというふうに考えられるわけですけれども、そういう場合、どのように考えたらいいのか、あるいは、どのように融資対象としていただけるのか。その辺の御説明をお願いしたいと思います。
○那珂政府参考人 具体のケースによってはいろいろな場合が出てくると思いますけれども、今先生がおっしゃられた範囲内で申し上げれば、まず協調ということですけれども、何も協調というのは同一時期に建てかえていかなければいけないというものではなくて、間の、今は嫌だとおっしゃっている二軒の方が、ことしは嫌だ、来年も無理かもしれないけれども、もうちょっと先には何とか一緒に協調していこうというような協調の仕方もあると思います。 しかし、未来永劫絶対だめだというような場合も実際問題あると思いますが、その辺の兼ね合いは個別の事業の問題として一件一件判断していかなければいけないと思います。仮にそういうような場合でも、それは住宅の場合であれば、飛び飛びというか離れたものが住宅の場合であれば、都市居住再生融資とほとんど同じ、本来の住宅融資として融資対象となり得ますので、そこは基本的な問題は余りないのじゃないかな、こういうふうに思います。
○青木委員 今の御答弁をお聞きしますと、一軒だけ孤立した場合でも既存の金融制度でやれるというお話ですが、ちょっとその辺が私はよくわからないのです。 せっかくこういう再生融資制度というものをやるからには、償還期間とか基準金利とかあるいは初動期資金の融資とか、要するに、そういうメリットがあってインセンティブを働かせる、こういうことだろうと思うのですけれども、一軒だけ孤立したものが対象にならなくても既存の融資でやるからほとんど変わらないという、ちょっとそんなようなニュアンスの答弁と受けとめたのですが、そうしますと、ちょっと理解がいきません。 要するに、一軒取り残されたところはこの優遇措置が受けられるのか受けられないのか、そのあたりをはっきりお願いしたい。
○那珂政府参考人 厳密に申し上げれば、一軒取り残されて、それが協調の範囲の外へ出るというならば、この制度は適用されません。したがって、小店舗であるとか一般の非住宅の建築物の場合には、このような優遇措置が受けられないことになります。 ただし、それが住宅の場合には、しかも百平方メートル以上の住宅の場合には、これまでもそうでありましたけれども、今回の都市居住再生融資の優遇措置と同じような基準金利適用というようなことをしておりますので、その場合には、その住宅で百平方メートル以上の敷地であればこの特別の優遇措置とほぼ同様の融資が受けられます、こう申し上げたわけでございます。非住宅の場合には、優遇措置は受けられません。
○青木委員 ですから、何か違いはないよというような印象を受けますので、違いはあるわけですよ。あるわけで、あるから今回の再生融資制度がつくられるわけで、だから、要するに、有利なというか、生活関連施設のあるものも対象になるわけですから、それが受けられるか受けられないかというのは重要な点なので、対象となるかならないかという点は重要なので。 したがって、私としては、これは運用面でやられることだと思いますので、例えば、五軒なら、二軒と間の二軒、一軒だけ孤立するわけで、その距離、そう大した距離があるわけじゃないと思うのですね、基本的に。余りこれが離れちゃって、幾ら一軒孤立しているからといって、距離が相当離れちゃっているというのはちょっと、いわゆる町並み的なものからおかしいなとは思いますけれども、そんなに距離がない場合、一軒だけ孤立して、これをほったらかしにするのじゃなしに、それを含めてしまって、オーケーですよ、対象にしますよというような、何かその辺をお考えいただいた方が、ノーなりあるいは時期をずらしてならやるとかいう間の方たちを早く協調して建てかえを早くさせるというまたインセンティブを働かせるというか、そういうふうにもつながりますので、できるだけひとつ対象に含めるような、そういう孤立した一軒を、例えば何メーター以内なら含めるとか、何かその辺をひとつ御検討、今すぐお答えをいただけないかもしれぬが、御検討いただけるかどうか、その点をお願いしたいと思います。
○那珂政府参考人 先ほども申し上げましたように、そういう具体例を幾つか想定いたしまして、具体的な区域のとり方に対する基準を今後検討していきたいと思います。
○青木委員 次に移ります。 こういうことを時々聞くのでありますけれども、要するに、今もマンションの融資が話題となりましたけれども、公庫融資つきのマンションがありますが、そういったものは、いわゆる俗に言う礼金とか保証金、権利金、更新料等々、そういった名目のものは借り主から取らないようにということになっておって、そういう契約もきちっとされておる。 そしてお聞きしますと、いろいろと公庫の方もトラブルが起こらないようにということで対策を講じておられるし、また、どんどんそういう新しい措置もとられておるというふうにお聞きしておるのでありますけれども、実際に取られたということで、だれかから聞いたり何かの機会に知って、ああ、本来取られないものなのに取られた、だからこれはおかしいんじゃないか、返還してもらえるんじゃないかとかいうことで、いろいろなところへ御相談されたり、あるいはそういう裁判、司法的な処理がされたりして、問題が、事件が顕在化して、そして後処理で解決をされていくというケースが、資料をいただいたものによりますと、そんなに多くはないのですが、それでも平成六年、七年、八年、九年、十年、五年間では、三件、七件、十四件、十三件、五件。まあ三件、五件というのは、どんな場合でもこれは起こり得るかもしれませんけれども、あるいは十四件、十三件というと、ちょっと多いかなという単純な印象もするわけであります。 いずれにしても、本来徴収してはいけませんよと、契約をし、いろいろ注意を促して、公庫の方も御努力をいただいているにもかかわらず、なかなかこういうケースがなくなっていないというようなことからしますと、私は、借りる人というのは基本的に、そう言っては語弊を招くかもしれませんが、契約をいいかげんに見るという日本人の契約に対する観念の希薄さというものがやはり根底にありますし、それから一々見るのは、読むのは面倒くさいやというようなこととか、あるいはわあっと目を通してもはっきりした、ああいう法的な条文の書き方だとよくわからない、口語体で書いてあればわかるけれどもよくわからないという面もありますし、気がつかないという面もありますし、いろいろな場合があると思うのですよ。 それで、基本的に、俗な言い方をすれば、余りよくそういうことがわからないというような人を基準にしてやはり物事を、トラブルが起こらないように、事故が起こらないように、違反が起こらないようにという手だてをしていく必要があろうと思うのでございます。 時間がありませんので、以上ちょっと申し上げてきましたが、そこで私としては、これは前何かのことで、契約のことで御質問して、那珂局長だったと思いますが御答弁をいただいた記憶もあるのですけれども、要するに、今言ったように、大体ぱっと契約書を見て、重要事項、例えば、いろいろありますけれども、今の公庫融資つきのマンション、賃貸住宅は、礼金、敷金、そういったものは一切要らないのですよということがぱっと見て素人目にすぐわかるというふうに枠外に書くとか、大書、大きく書くとか、あるいは相対的に、黒の文字であれば赤でそこを記すとか、何かそういうことをやれば、ぱっとこう見たときにわかるのじゃないかと私は思うのですね。 だから、何か前の御質問のときも、違うケースでありましたが、それをお願いしたわけですけれども、ぜひひとつこれは、せっかくの公庫の御努力が、こういうたとえわずかにしても事例が起こるということではいけませんので、なおなおの御努力として、今私が申し上げた契約書についてのそういう表示の仕方というようなものを徹底させていただいたらどうかなと思うのでありますが、それについてはいかがでございましょうか。
○五十嵐政府参考人 先生御指摘のように、家賃の三カ月分を超えない額の資金を受領することを除くほかは一切禁止ということでやっております。 私ども、御指摘いただきましたような努力はしているつもりでございますけれども、今先生が、もっとわかりやすい、非常に具体的なやり方まで御示唆いただきました。私ども、持ち帰りまして、積極的に検討をさせていただきたいと思います。
○青木委員 もう時間がありませんが、あと大臣に、ちょっと政策的なことですのでお尋ねをしたいのでありますが、これも大変いいことを公庫はやってみえるなと思うのですけれども、要するに屋上緑化の問題であります。 これは、たまたま東京都の墨田区の政策に応じて特別加算制度を、二百万ですけれども、公庫がそれを受けてやってみえる。大変いいことだと思うのです。 ただ、私は、たまたまこれは地方公共団体の政策に応じてというところが気になるわけでありまして、これも前、関谷大臣に緑化についてのお尋ねをしたことがあったわけですが、ぜひこれはひとつ、こういう時代でもありますので国策としてむしろ積極的に、例えば今のバリアフリー化とかあるいは省エネ化については、そういう割り増し融資制度があるわけですので、そこへやはり緑化ということも加えていただいて、公庫全体の施策の一つにしていただけるとありがたいな。 ただ、これはバリアフリーとか省エネとは若干異なりまして、山の中の住宅に屋上緑化をといっても、する人もいないかもしれませんが、余り政策としては意味がないから、そうすると、三大都市圏と言ってはいけませんが、まあ都市化地域ですね、都市部分の住宅については、これは国策として全般的に、政策の一つとして加えていくというふうにしていただきたいなと私は思うのでありますが、大臣のそのあたりのお考えを最後に聞かせていただきたいと思います。
○中山国務大臣 全く大賛成でございます。 今のところ、地方公共団体の施策住宅特別加算制度、これは墨田区のみというお話がございましたが、加算額二百万で金利が三・八〇%ということになっております。 新幹線なんかから見ていましても、ガーデニングをやっていらっしゃる個人のおうちとか物干し台に盆栽がたくさん並んでいるところ、都市の中で緑をいかに恋しく思っていらっしゃるか、そういう方々がいらっしゃいますので、これは国策として大いに、緑化推進の意味から、これから考えていかなければならないことではないか。 特に大都市は、家と庭と書いて家庭といいますが、なかなか庭がございませんので、できるだけ、公共のものとかそんなものには今後制度も活用をいたしまして、官公庁施設とか所管施設の屋上緑化、その他の施策についても積極的に取り組んでまいりたい、かように思っております。
○青木委員 終わります。ありがとうございました。
○大口委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 私は、住宅金融公庫法等の一部改正案について質問をいたします。 今回の改正で、基準をクリアした木造住宅に係る公庫融資の償還期限を三十五年以内に延長する改正が行われています。償還期限の延長は、公庫融資を借りる国民にとっては改善措置であります。その条件となる一定の耐久性を有する住宅の内容については省令で基準を定めることとしていますが、この基準内容は、これまでから木造建築において行われている一般的な工法と比較して大きな差があるのかどうか。工法は千差万別とも言えるんですが、例えば、従来の公庫融資の際の基準と比較してどの程度の差があるのか、また、経費の増嵩はどのぐらいと考えておられるのか、お尋ねをいたします。 また、この基準の問題は、施主にとっても工務店にとっても新しい課題を課すことになりますので、施主にとっては費用の上昇につながりますし、工務店にとっては技術の問題がございます。これは現状でもあるんですが、いわゆる大手の住宅メーカーそして中小の工務店の関係で、コスト上、競争力の問題があるのではないか、かなりの影響が予想されるというふうに思うんですが、こうした点について建設省はどのように対応をされるのか、お尋ねをいたします。
○那珂政府参考人 今回、木造住宅について要件化しようとしている耐久性の基準としては、現在既に公庫融資において金利や融資額の優遇を行っている高耐久性木造住宅と同程度の水準を予定しているところでございます。 この高耐久性木造住宅は、公庫融資におきまして既に八割を超える普及率でございまして、言ってみれば、一般的な木造住宅の工法の、一般的と申し上げても確かに広いんですけれども、その範囲にもう既に入っているという認識でございます。 具体的に、これに伴う費用の増加を典型的なもので比べれば、百万円ないし百五十万円ぐらい増額されると思いますが、今般の耐久性の要件化にあわせて融資額を増額していきたいと思っております。 また、三十五年に延びるということと耐久性の基準が要件化されるというようなことにつきまして周知徹底を図っていかなければいけないわけでございますが、二年間の経過措置を設けまして、この間に、中小工務店等の技術の習得期間として、公庫としても、あるいは公共団体とも協力して、こういう中小工務店等の技術習得ができるようなことに努めてまいりたいと思います。 〔委員長退席、井上(義)委員長代理着席〕
○辻(第)委員 今回の改正で、中古住宅に対する融資の改善が行われています。一定の基準に適合する中古住宅について新築と同等の融資を行うとしておりますが、そこで三点お尋ねをいたします。 第一に、新築並みの優良中古マンションの規格をどのように考えておられるのか。また、優良中古マンションに準ずるものの規格はどういうものなのか。 第二番目に、規格案の中に維持管理体制に関する項目が入っております。マンションは管理を買えとさえ言われておるわけでありますが、維持管理体制がきちんとしていることは重要なことであります。この維持管理体制に関する規格の内容はいかがですか。 第三は、維持管理状況の確認に関して、例えばエレベーターの設備の維持管理についていえば、建築基準法等による基準を満たしていればよいのか、それ以上の対応、例えば保守点検の回数なども影響してくるのか、どうですか。 以上、三点をお尋ねいたします。
○那珂政府参考人 まず、新築と同等の融資の対象とする中古住宅でございますが、適切な維持管理状況ということ、新築住宅と同一の基準、例えば床のスラブ厚が一定以上あるというようなことでございますが、あるいは適切な維持管理体制が整っていること、これにつきましては、修繕積立金が一戸当たり平均月額一定額以上とか、屋根防水、補修工事について一定期間の間にきちっとした対応がされているとかいうようなことでございます。 また、これに準ずるものとして融資を行う中古住宅としては、今のうちから、適切な維持管理状況、適切な維持管理体制が整っているというようなことを条件とする予定でございます。 維持管理体制につきましては、先ほど、月額一定額と申し上げましたが、六千円以上ぐらいを相当にしております。 それから、エレベーターの維持管理につきましては、建築基準法に基づく保守点検が実施されているということを確認していきたいと思います。
○辻(第)委員 平成十年度のマンションのストックは約三百五十万戸と聞いております。マンションの管理は今大きな問題になっております。今回の規格はマンション問題とも関連する点が多くあります。 マンションは、戸建て住宅と違い、個々のマンションの維持管理が償還期間の延長が可能かどうかの分岐点になります。この融資を受けようとしても、戸建て住宅と違い、個々人ではどうしようもない点がございます。また、過去の管理自体も影響があります。新築並みの基準といいますと確かに一理あるのですが、同時に、基準が厳し過ぎると、実際に利用する国民にとってその幅が狭まることになります。マンション居住者やマンションの管理組合にこうした点を積極的にPRしていくことが重要になっていると思います。 建設省としても住宅金融公庫としても十分な対応を行っていただきたいと思うわけでありますが、建設省の御答弁をいただきたいと思います。
○加藤政務次官 マンション管理の重要性について、普及方策についてのお尋ねでございますが、現在、建設省においては、マンションの適切な維持管理を促進するため、中高層共同住宅標準管理規約や計画修繕マニュアルを作成し、その普及を図っているところでございます。また、マンション管理センターの相談会や講習会などを通じて適切な維持管理の重要性について啓発しているところです。 今後、地方公共団体にマンション管理の相談窓口の設置を促進していくなど、関係機関との協力のもと、管理組合に対して適切な維持管理の重要性について普及啓発していく所存でございます。
○辻(第)委員 ぜひ十分な御対応をいただきたい、お願いをいたします。 次に、住宅宅地債券を利用したマンション修繕積立金制度が新設をされます。ここでも一定の維持管理基準を満たすマンション管理組合が対象とされておりますが、その基準を簡明に説明をしていただきたい。 また、五万を超えるマンションの管理組合がありますが、どの程度のマンションが基準をクリアすると考えておられるのか、お尋ねをいたします。 また、この制度の対象となる管理組合は、管理組合法人、人格なき社団としての管理組合のいずれでも応募可能かどうか、お尋ねをいたします。
○那珂政府参考人 マンション修繕積立金を公庫が受け入れる場合の維持管理体制の基準でございますが、これは先ほども申し上げました中古住宅の場合と同じでございまして、例えば修繕積立金の一戸当たりの平均月額が六千円以上とか、あるいは屋根防水、外壁補修工事を築二十年以内にきちっと実施していることなどを定めようと思っております。 また、こういう基準を満たすマンション管理組合はどのぐらいあるかということでございますが、少し古い数字なんですが、平成五年のマンション総合調査の結果に基づいて推計いたしますと、現状では約四分の一ぐらいになる見込みでございます。 また、御指摘の、法人格のないマンション管理組合でも対象となるかということでございますが、当然対象になります。
○辻(第)委員 マンションの管理組合というのは、修繕積立金の安全で確実、有利な管理に頭を悩ませておられるというのが実態だと思います。 この制度では、十年の利付債を一口百万円で年一回募集ということでありますが、初年度の募集は合計で何口ぐらいを考えておられるのか。また、実際の応募する管理組合がどのくらいで、その口数はどの程度お考えになっていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。 この制度は、恐らく、定着すれば相当程度の応募があるのではないかと思いますが、要望に十分こたえられるようにしていただきたい。お答えをいただきたいと思います。
○加藤政務次官 マンション管理組合に向けての住宅債券については、一定の維持管理水準を満たすマンション管理組合に対して一口百万円の利付十年債として年一回発行する予定、先生がおっしゃったとおりでございますが、それと、初年度の平成十二年度の発行規模については、現時点のマンション管理組合の維持管理基準の適合状況、長期資金への運用ニーズの勘案、管理組合のニーズに十分こたえられるものと思料して、四百五十億円、四万五千口を予定しております。 将来発行の規模については、十三年度以降の発行規模については現時点では確定的に答えることはまだできませんが、十二年度の発行状況を踏まえて、管理組合のニーズに適応するよう、十二分にこたえられるようにしてまいりたいと思います。
○辻(第)委員 次に、今回、住宅市街地の共同、協調建てかえに対して融資できる制度が創設をされます。これは密集市街地事業とも重ねて行われるということのようでございますが、こうした場合に、借家人の方の権利が十分保障されるかという問題があります。家賃が大幅に上がって、引き続き住み続けられないというようなことが考えられるのではないかというふうにも思うわけでございます。このように借家人の方の不利益とならないように、どのような配慮がなされているのか、お尋ねをいたします。
○那珂政府参考人 御指摘のとおり、都市居住再生融資は賃貸住宅にも適用されるわけでございます。 その際、この都市居住再生融資によって建てられた賃貸住宅につきましては、公募によることなく従前居住者の入居について可能になるというようなこととか、小規模な住宅のニーズにもこたえられるよう、新築住宅の戸当たり床面積三十平米以上であれば融資対象にするとか、そういうような措置によって、従前居住者である借家人への対応にも配慮しているところでございます。 また、今先生も御指摘いただきましたけれども、この融資が、実際問題、連携を図るべきものとして、地方公共団体が行う密集住宅市街地整備促進事業というのがございますが、この中で、住宅に本当に困窮する従前居住者対策として、低廉な家賃の住宅を供給することができることになっておりますので、あわせて、そういう従前の借家人の方々にも適切な配慮がされるように努めてまいりたいと思います。
○辻(第)委員 借家人の方が住みなれた土地から出ていかなくてはならないというようなことはぜひないように、十二分に御努力、御対応をいただきたいということを要望しておきます。 次に、これは建設大臣にお尋ねをしたいと思います。 九七年の十一月の資金運用審議会懇談会の「財政投融資の抜本的改革について」という中には、特殊法人が発行する政府保証のない債権、いわゆる財投機関債の発行によって、個々の財投機関が市場の評価にさらされ、運営の効率化や、市場評価の低い機関の淘汰が図られる、このように書いているわけでございます。今回の公庫債の発行が公庫の縮小の方向につながることにならないでしょうかという問題。 また、住宅金融公庫は、財投機関の中でも安定度が高く、政府金融機関の中でも、住宅という生活に密着したものを扱う機関であります。その住宅金融公庫がその目的に沿った役割を果たすために市場効率はなじまないものではないかと思います。公庫の資金は政府が基本的に責任を持ち、その充実に力を尽くすべきものと考えますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○中山国務大臣 郵政省が二百六十兆ぐらいの今貯金を持っておりましたり、財投のあり方についての議論が国会でもいろいろございます。来年の一月六日から省庁再編で自治省とそれから郵政省なんかが一緒になるということで、いろいろこれからのことが気になる時期でございますけれども、広く国民に対して、長期、固定、低利の住宅資金を安定的に供給する公庫の役割は基本的に重要なものだと認識をいたしておりますし、今回の資金調達の多様化は、公庫の財務の安定化を図る観点から、政府借り入れ、いわゆる財投借り入れをメーンとしつつ、それを補完するものとして政府保証債を発行するものでございます。 今後とも、国民の住宅需要の動向等を踏まえまして、公庫に期待される役割が十分発揮されますように努めてまいりたい。景気がよくなって日本の経済が立て直される、そんなためにいろいろ努力をいたしてまいらなければならない。住宅政策は経済の浮揚効果に大変大きなものがございますし、住宅金融公庫がこれからしっかりと活躍してもらうことを我々は期待いたしております。
○辻(第)委員 先ほどの懇談会の中でも、「住宅取得資金は、個人にとって金額が大きく生涯設計にも影響するため長期資金が必要となるにもかかわらず個人で容易に調達できるとはいえないこと及び個人の自助努力による資産取得を後押しすることが政策的に求められていることに鑑みれば、住宅分野に有償資金を用いる政策手法は、基本的に是認されるべきものと考えられる。」このようにしているわけでございます。 本当に、低利で安定した住宅資金の調達を求める国民の要望も大変高うございます。今回の公庫債の導入が、公庫の縮小というんですか、そういう方向につながることのないように重ねて要望をいたしまして、次に移りたいと思います。 法案では、公庫債の担保のため、貸付債権の一部を信託会社に信託できるとしています。また、国会の議を経て、貸付資金調達のため、貸付債権の一部を信託会社等に信託し、その受益権を譲渡することができるとしております。これは、公庫からお借りになる方やあるいはローンをされている方の不利益にはならないのかということでございます。また、信託後の信託会社がトラブルを起こす可能性はありませんか。こういうことでお尋ねをいたしたいと思います。
○岸田政務次官 貸付債権を信託することによる公庫利用者への影響について御質問をいただきましたが、公庫の貸付債権を信託するに当たりまして公庫融資利用者に不利益が生じないよう所要の措置を講じる必要があるということ、これは先生御指摘のとおりでございます。 そういった認識のもとに、例えば、回収業務につきましては、信託会社からの受託に基づき公庫が引き続き実施することを法律で義務づけるということになっておりますし、また、ローン返済困難者対策等の貸し付け条件の変更につきましては、信託財産を差しかえて公庫の通常の債権とした上で対応する、こういった対応をすることになっております。 またさらに、先生御指摘いただきましたように、信託会社のトラブルということにつきましても、仮に、信託会社が信託契約に違反して信託財産の管理、処分を行った場合は、信託法に基づきまして処分の取り消し請求が可能でありますし、また、信託会社が倒産した場合であっても、信託財産は信託会社の債権者によって処分されない、こういったことが法的に保護されております。 こういった想定されるトラブル、不都合に対して対応がされるということによりまして、結果としまして、特段のトラブルは起こることがないというふうに認識しております。
○辻(第)委員 次に、余裕金の運用についてお尋ねをいたします。 余裕金の運用については、国債の保有等に準ずるものを追加するとありますが、具体的にどのようなものが追加されるのですか。また、省令で定めるとしておりますが、安全、確実な運用がなされるようどのように歯どめをされるつもりか、お尋ねをいたします。
○那珂政府参考人 御案内のとおり、公庫の余裕金については、現行制度上、国債、地方債あるいは政府保証債の保有とか資金運用部への預託、それから三点目に銀行への預金という方法に限定されて認められているところでございます。 今回、運用対象に追加するものを「主務省令で定める方法」としたわけですが、これは具体的に何かというお尋ねでございますけれども、具体的に現時点で想定しているものは特にこれということはないんですけれども、最近の金融状況、市場の状況等の中で新たな金融商品の開発がいろいろ進んでおります。公庫としても、現行方法以外で安全かつ効率的な運用方法がもしあれば、それはやはり積極的に対応していかなければいけない、こう思うものですから、「主務省令で定める方法」として追加をすることとしたものでございます。 ただ、実際の運用につきましては、先生も御指摘のとおり、また、法律本文第二項にもそのとおり書いてございますが、法律の定めるところによって安全かつ効率的な運用に心がけなければいけないし、省令をつくる際についてもそのように心がけますし、また、運用そのものについてもそのような運用を心がけるよう公庫を指導してまいりたいと思います。
○辻(第)委員 政府が責任をとっていただくにしても、それは結局税金でございますし、国民の負担ということになるわけでございます。万が一そういうことがないように明確な歯どめが必要ではないかと思いますので、再度指摘をしておきたいと思います。 次に、役員の兼職の問題がございまして、そこでお尋ねをいたしますが、本法では役員について兼職が可能にするとしていますが、これはどういう意図なのでしょうか。また、業務に支障があるというようなことはないんでしょうか。この点についてお尋ねをいたします。
○岸田政務次官 公庫役員の兼職禁止についてお尋ねをいただきました。 これまで、今先生からお話ありましたように、公庫の役員が民間企業に従事することは禁止されていたわけでありますが、今回、兼職禁止の規定を緩和することとしたわけであります。この意図でございますが、今後、公庫業務を効率的かつ適正に運営する観点から、公認会計士等を監事に登用するなど民間人を公庫の役員に登用するということが想定される、あるいはそういった時代の要請もある、こういった動きに対応するために、こうした改正を行うわけでございます。 しかし、いずれにしましても、こうした民間人の登用等も含めて兼職を行う際には、主務大臣の承認を必要とする規定になっておりますので、そこで判断がされるということでありますので、特段の支障は生じないというふうに考えているところでございます。 〔井上(義)委員長代理退席、委員長着席〕
○辻(第)委員 近年、公庫でも住宅ローンで破綻する方や滞納される方が急増いたしております。そういう方々から我々もいろいろと御相談を受けることがあるわけでありますけれども、本当に口や筆であらわすことのできないほどな御苦労をいただくということになるわけであります。 公庫での六カ月以上の滞納は、九五年度で一万四千二百六件、九八年度で二万二千九百五件にふえています。延滞元金も千九百三十六億から三千三百七十二億にふえ、延滞率も〇・三〇%から〇・四七%にふえております。公庫住宅融資保証協会の代位弁済も、八千四百九十三件、千六十四億円から、一万四千百四十件、二千六十三億円、償却も、二千九百九十一件、百四十七億円から、五千六百四十六件、四百五十億円と大変ふえているわけであります。 そこで、大臣にお尋ねをしたいのですが、このような状況になってきた原因についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。 また、公庫にお伺いをしますが、滞納されている方や返済が困難になった方に対する救済対策はどのようになっているのか、また、ローンが破綻し、これまで住んでいた家を立ち去らざるを得なくなった方に対する対策はどのようにされているのか、お尋ねをいたします。
○中山国務大臣 大変心配なことでございますが、延滞の原因は、家計ごとに事情が異なるとは思われますが、主として昨今の厳しい経済状況による失業とかリストラ等の増加による影響があるものと考えております。 先生お話しされましたように、延滞率としては、国民金融公庫とか、農林漁業金融公庫とか、中小企業金融公庫とか、北海道東北開発公庫とか、環境衛生金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、それから、日本開発銀行、日本輸出入銀行、住宅金融公庫、この中では〇・七四%と、延滞率は、日本開発銀行は貸出先が有力なところが多いですから〇・三三%と低うございますが、それについて確実な返済をいただいておることでございますけれども、住宅ローンそのものの償還確実性はそういう意味で非常に高いのですけれども、他の政府系金融機関と比較しても公庫の延滞率は低いという実情がございますが、これから延滞率は徐々に増加しつつあるものという認識をいたしております。 公庫利用者のローン返済が困難となった場合におきましても、できる限り配慮することが大切でございまして、一昨年まとめた「住宅金融公庫等の融資に関し緊急に講ずべき対策について」これは平成十年十月二十三日の閣議決定に基づきまして、これからきめ細かな対応をするよう公庫に指示をいたしておるところでございます。
○望月政府参考人 返済困難者に対する対応としてどういう取り組みをしているかということは、ただいま大臣のお話にもございましたように、私ども、平成十年の大臣の御指示、これを踏まえまして、一人一人の債務者、公庫融資を御利用いただいている方との個別事情に応じた相談をいかに丁寧にやるかということが最大の課題だ、こういう認識で取り組んでおるところでございます。 変な言い方でございますが、私自身は、及ばずながら、率先して我々公庫は一人一人のユーザーと向き合いながらその立場になって汗をかこう、こういうことを申し述べながら千百五十人の職員が本当に親身の取り組みをしているということを冒頭申し上げたいと存じます。 では、具体的にどういうことをやっているのだということになりますが、当然のように、私ども、せっかく公庫の融資を御利用いただき、やっとの思いで持ち家をお持ちになった方が、厳しいリストラ、あるいは不況、倒産等々の中で、なかなか返済が思うようにいかない、しかし、しばらく、二、三年、何か乗り越えれば何とかなるのではないか、何とかなりそうだ、問題はその方々に対して本当に親身の対応をどうするかということが最大のポイントだと思っております。 今正直に言って私どもの支店、先ほども御答弁申しましたけれども、全国で十二支店ございますが、そういった支店も、何も金融機関だけにお任せするのではなくて、もちろん金融機関に大変御苦労いただいておりますが、それでお任せして安楽にいるのじゃなくて、支店自身が積極的に前に出て相談に応じている。率直に言いまして、この相談の実情を聞いてみますると、私の認識するところでは、やはり御相談いただく方も真剣なことでございますので、当然どうしたらいいかということでもって、いろいろのシミュレーションをさせていただく。そうすると、わかりましたという話になるまでには、なかなか十分や五分で済む話ではございません。一人一人の対応に一時間、あるいは一回で済まなくて何遍もということを繰り返しながら、本当にくどいけれども丁寧な対応をさせていただいている、こんな状況でございます。 いろいろなことをやらせていただいていますが、とりわけ、先ほどもお話出ましたけれども、平成十年の四月からはゆとり償還利用者の六年目に入る方々、あるいは、今申しました十年十月の閣議決定にありました、リストラ、失業等をなさった方に対する、大幅な減収の方に対するいわば特別の新しい特例措置等をやらせていただいています。それぞれを見ますると、ゆとり関係でこれまでに八千件、それから、今申しました十年十月の緊急措置によってやっているのが大体一万件、これまでの間に二万件弱のものを、そうやって期間の延長だとか貸付返済条件の変更ということをやらせていただいています。それとは別に、金融機関の窓口あるいは金融機関が直接ですけれども、大体そういうところで扱っているのが、何と七万件くらいに及んでいる。 とにかく、この問題は一律に割り切れる話ではございませんので、いかに一人一人の実情というものを十分に踏まえながら、どのような方策が本当に喜んでいただけるかというか、今後につながるか、こういったことをともども親身に相談をさせていただく、この姿勢を今後とも続けていきたいということで、当面は、予算上は十二年度もこの辺の措置は引き続きの課題と思っていますが、何もそのことに限らず、一般的に、私どもは債権の管理については丁寧な対応をこれからもやらせていただきたいと思っております。
○中山国務大臣 ちょっと数字を間違えて申し上げたようでございまして、延滞率〇・七四と言ったそうでございますが、〇・四七でございますので、訂正いたしておきます。
○辻(第)委員 公庫も大変御苦労いただいている、御努力をいただいているということを改めて感じたわけであります。 本当に御苦労されて、公庫のローンも借りて、生活を切り詰めて、マイホームを今の社会状況の中で手放して、しかもまだ負債が残るというような、私も何人かそういう方にお会いしましたけれども、大変なことだと思うのです。幅は限られていると思いますけれども、一層公庫としては御尽力をいただきたいということを重ねてお願いをいたします。 住宅というのは大切な大切な生活基盤でございまして、言うなら福祉というようなものではないか、権利、福祉として保障されるべきものではないか、このように考えるのであります。しかし、ウサギ小屋などと外国の人が言うようでありますけれども、まだまだ厳しい住宅状況の中でお暮らしをいただいている方もたくさんおられるわけであります。 そういう点で、私は、これまでも繰り返して申し上げてきたのですが、ヨーロッパ諸国などに比べると、低廉で良質な公共住宅、公的住宅がやはり少ないのではないか。神戸の阪神大震災のときも、やはり公共住宅が安全な住宅として大きな役割を果たしたなということも改めて感じたわけでありますけれども、そういう公的住宅、公共住宅の役割というのはもっともっと大事にしていただきたい、こういうふうに私は思うわけでございます。 そういう住宅が少ないというようなことも含めて、国民の皆さん方が高額な住居費を負担し、本当にハードなローンを組んでおられる実態があるわけです。しかも、近年、長引いておる不況の中で、失業など不安定雇用の増大あるいは年金や社会保障の削減等で将来に対する不安が増大をしている。公庫で住宅資金を借りましても、将来本当に返済することができるのか、こういう不安も増大をしているのが現状ではないかと思います。また、定期借家制度も導入をされて、将来借家のまま安定して住み続けられるかどうか、こういう不安も広がっているのが今日の状況でございます。 繰り返すようでございますが、住宅に困っている方々を支えるべき公営や公社や公団の住宅など公共住宅は、その建設が抑制されているというんでしょうか、今は削減をされる状況ですか、そういう状況になっております。しかも、そういう中で、家賃の負担も増大をしている、家賃の値上げが次々行われているというのも今の現状ではないかと思うわけでございます。 このように申し上げますと、住まいに対するセーフティーネットがだんだんなくなってきているのではないか、こういうふうに思うわけでございます。私はやはり、公的住宅の大量建設などの抜本的な拡充が求められているのではないかということ、これは将来の住居に対する不安を払拭し、そういうことがやはり消費の拡大などそういう方向にも向いていき、本当の意味での景気対策にもなるのではないか、このようにも思うわけでございます。 公共事業を大型プロジェクト中心から国民生活密着型に変えていく、こういう方向の中で、公的住宅の大量の建設や、あるいはその他の住宅、生活あるいは福祉あるいは教育施設、そういうところに公共事業の重点を移していただいて、国民の不安をなくし、住まいのセーフティーネットを構築すべきだ、このように考えるわけでございますが、最後に建設大臣の御所見を伺って、質問を終わります。
○中山国務大臣 先生のお話でございました阪神・淡路も、二月二十三日で法律の期限が切れまして、四万八千戸ばかり建てた仮設住宅も皆さんお引き取りになりまして、一月十四日に最後の方もお立ち退きになりました。 しかし、東京の隅田川とかそれから大阪城の中なんか、ホームレスの青いテントでもういっぱいになりまして、二万人を超えたというのを、先生のお話を聞きながら、つい頭の中をかすめますのはあの青いテントの姿でございますので、私どもは、そういう方々に心から御同情申し上げながら、住宅は豊かな生活を支える極めて重要な生活基盤でございますし、住宅政策の基本は、国民の一人一人が適正な負担のもとで多様な選択肢の中から自由な住まい方を選択していただいて、それを実現することが政府の、また国全体の責務であると思います。 このため、引き続き住宅金融公庫融資それから税制による良質な持ち家取得の推進を図りますとともに、低所得者世帯に対する公営住宅、約二百十万戸でございますが、それからまた高齢化に対応した高齢者向けの優良賃貸住宅などをこれから心がけて建設をしていかなければならないと意を決しておりますが、公共賃貸住宅の積極的供給を図ることによりセーフティーネットの対策を推進してまいりたいと、住宅政策の重要性を認識いたしております。
○辻(第)委員 時間が参りました。終わります。ありがとうございました。
○大口委員長 中西績介君。
○中西(績)委員 本案は、多様化、高度化する国民のニーズの中でも持ち家重視の住宅政策上、平成十一年の九月の住宅審議会、住宅あるいは宅地部会の中間報告内容にこたえるものとして出されたということを理解できますけれども、大都市部の持ち家数、特に東京等の実情から考えましても、賃金格差が拡大しつつある中で、持ち家優遇政策には限度がありはしないかという感じがしてなりません。持ち家制度を柱とした住宅政策の検証が必要ではないかと私は思っています。 この点についてとあわせて、賃貸住宅居住者に対する施策の貧困さが、先ほどのお話にもございましたように、どう克服するかということが大変重要視されるようになってきておるのではないか。したがって、こうした賃貸住宅居住者に対する方策を追求、拡大をすべきではないかと思っておるんですけれども、この点についてどのようにお考えですか。
○中山国務大臣 確かに私ら子供のときには、貸し家というはすに張ったいい空き家のイメージが強いわけでございますが、いつの間にか土地神話みたいなものができてしまいまして、土地に対するこだわりみたいなものが日本人の感覚の中に定着してしまったことがいろいろなことにつながっておると思います。 先生おっしゃるように、やはり賃貸住宅というものを重視する。ある意味で非常に世の中の様子も変わったなと思うのが、今度定期借家制度というようなものが出てきましたから、これから良質なそういう賃貸住宅ニーズというのが、賃貸住宅政策というものが定着してまいるのではないかと私は思っております。 とにかく、住宅政策の基本は、国民の一人一人が、適正な負担のもとで、持ち家それから借家、新築、中古を問わず多様な選択肢の中から、それぞれの人生設計につながった住まい方を自由に選択して実現ができるようにしていくことが重要であると思っております。 しかしながら、我が国の住宅事情は、大都市圏、特に借家を中心にして依然として大きく立ちおくれていると思いますから、このために、公庫融資それから税制等を活用いたしまして国民の良質な住宅の取得を支援するのみならず、先ほども御答弁申し上げましたが、低所得者世帯に対する公営住宅の積極的な供給、それから高齢社会の進展を見据えた高齢者向けの優良賃貸住宅ニーズ、優良賃貸住宅の本格的な整備、それから新公団による都心居住に資する良質な賃貸住宅の供給、そういう各般の施策によりまして公共及び民間の良質な賃貸住宅の供給を推進してまいりたい、かように考えております。
○中西(績)委員 今お答えいただきましたような事柄を含めてですが、特に、これを見ますと、一戸建て持ち家と借家の割合等については、借家の割合が一〇%以下にしかなっていないという状況等があるわけでありますから、こうした点について、やはりもう少し本格的に政策の展開をしていただきたいと思います。 そこで、この法案とは直接関係ございませんけれども、賃貸住宅との関係で一、二お聞きをしたいと思います。 公団賃貸住宅の家賃改定作業が昨年来続いておると思いますけれども、改定作業の現状がどのようになっておるのか、この点についてお答えいただきたいと思うわけであります。特に、その際、昨年論議をいたしましたときにも附帯決議をつけておるわけでありますけれども、これがどのように尊重されておるのか、この点についてお答えください。
○荒田参考人 今回、先生おっしゃるように、家賃改定の見直し作業を今進めておりまして、新公団法によりまして近傍同種家賃を基準とする家賃に変わりました。 新たな家賃制度への移行に伴いまして、まず、引き下げる部分がございましたので、全体七十三万九千戸でございますけれども、昨年の十一月一日に現在お住まいの方の継続家賃の引き下げ、さらに傾斜の打ち切り、これを行いました。戸数は、七十三万九千戸のうち大体十二万八千戸で、平均引き下げ額が約四千円でございました。 それから、継続家賃の引き上げの方でございますけれども、これはやはり居住者への周知徹底期間ですとかいろいろなことを考慮いたしまして、この四月一日から継続家賃の引き上げの方は実施いたしたいということで、昨年の十二月にもう既にすべての居住者の方々に通知申し上げております。これが、戸数で四十一万七千戸ほどでございまして、平均引き上げ額が二千九百円というふうに相なっております。 残りの十九万四千戸、これは後で申し上げますけれども、特別措置の適用者も含めまして十九万四千戸は据え置き、つまり今の家賃で上がらない、こういうような状況であります。 ちなみに、七十三万九千戸全体の平均引き上げ額、引き下げも引き上げもある全体でいいますと約千円の引き上げということで、過去の改定から比べても最低となっております。 ところで、附帯決議をいただきました。私どももその附帯決議の趣旨を十分に体しまして、家賃の改定ルールを、実は居住者団体の代表の方々が入っている家賃部会で御審議をいただきまして、大きく言って三つほど居住の安定に配慮したルールをつくった。 一点目は、引き上げ額そのものを、実は通常ですと、近傍同種の家賃があって、今お払いいただいている家賃があって、その差の二分の一を大体加算してやっていくというのが普通の考え方なんですけれども、二分の一を加算せずに、そこから下げまして、多少、スライド率という、家賃指数というのがございまして、そのスライド率を加味して、少なくとも二分の一以下に上がるようにという計算でやる、つまり、居住の安定にできるだけ配慮してなだらかな改定になるようにしたというのが一点でございます。 それから二点目は、そうはいいましても、やはり引き上げ額が六千円以上を超えるというような住宅が出てまいりました。七十三万九千戸のうち約二万三千戸ぐらいがそういう該当戸数なんですが、ほとんどが東京都内にございます、なかんずく二十三区内でございますけれども。そういったところの方には激変緩和をやりましょうということで、さっき申し上げたルールでいきますと最高額で二万八千円ぐらい上がるものを一万二千八百円まで落とすという形で激変緩和を講じさせていただいた。それが適用戸数約二万三千戸でございます。 それから三番目に、これは附帯決議の趣旨と一番合うところでございますが、いわゆる低所得高齢者の方々、母子世帯の方々、こういった方々を中心に、本来ならばルール上は近傍同種家賃と公営並みの家賃の半分、中間水準でやろうというのが基本ルールなんですが、そういった方々に関しては、今回に限って現在の家賃で据え置いて、上げない、こういうような措置を今やっております。適用見込み戸数は約五万戸ということで、今私どもとしては、該当する方々にはその特別措置をできるだけ間違いなく受けていただくように、一生懸命巡回指導等を行いまして周知徹底を図っているような状況でございます。 以上でございます。
○中西(績)委員 今お話を聞きますと、相当配慮されておるようでありますけれども、先ほどの中にもございました二万件に上る問題等も含みまして、四月一日から実施されると言われるこの中身というのは、現状が、賃金ベースアップゼロ、あるいは年金問題、医療費問題、さらにまた国民総生産がマイナスだという雰囲気、こういうマイナス条件ばかりが強い中でありますだけに、今とっておられるような事柄をどの程度居住者の皆さんに徹底させておるのか、あるいは自治会の皆さんとどのような対応をしておるのか。特に、これらについて十分考えておかないと、値上げが景気回復に水を差すような格好になったのでは公団のあり方そのものがまた問われるということになるわけでありますから、ここらについてお答えいただければと思います。
○荒田参考人 居住者の方々あるいは自治会の方々への対応でございますけれども、私ども、昨年の十二月にすべての居住者の方々に、改定ルールや特別措置、先ほど現状で据え置く特別措置を申し上げましたが、まずお知らせを配布する、それからことしに入りまして、団地巡回相談という形を、これは主として団地内の集会所を利用してやる、あるいは自治会の方々が居住者の方々に行っている相談業務に我々も協力して一緒に説明をするというようなことで周知徹底を図っております。 実は、先ほど現状家賃で据え置かれる方々は約五万戸ぐらいあるだろうと推計値を申し上げましたが、本年一月からその特別措置の申請を受け付けておりまして、今日までに高齢者世帯を中心に約四万世帯の方々がそういう申請をしていただいております。私どもとしては、とにかく三月末までに絶対そういう漏れのないような形でやるというふうにいたしたいと思います。 それで、景気の問題等々でございますけれども、私どもの感じでは、確かに先生の御指摘のとおりの部分もあろうかと思いますが、私どもとしては、やはりこれまで五年間改定を見送ってきたということから、居住者の間での不公平、つまり、遠い団地と近い団地にお住まいの方々の家賃の不公平、あるいは、せっかく公団住宅にお入りになりたいと思っても数が少ないために入れない方々との不公平といったものが非常に顕在化してまいりまして、そういった不公平の是正が一日も急務だというようなことでやるということでございます。 もちろん、そうやって是正した結果出てくるお金を活用して、できるだけ維持修繕、これは私ども、昭和三十年からつくっておりますけれども、やはり相当古くて狭くてなかなか今日のニーズに合わないような住宅がふえてきておりますから、これを機会に、高齢者のためのバリアフリー工事だとかリニューアル工事だとかあるいはおくれている修繕、こういったものをできるだけ加速いたしまして、公団賃貸住宅をできるだけ長きにわたっていいストックとして使っていくということに意を用いてやっていきたいというふうに思っております。
○中西(績)委員 さらにこうした点について御留意いただければと思います。 時間がなくなりましたので、後は簡単にお答えいただきたいと思います。 一つは、貸し付け住宅による対象の追加あるいは貸し付け条件、こうした問題について、一、二お聞きしたいと思います。 住宅は必要な安全性及び良好な居住性が問われることになるが、一定の基準による耐久性確保が重視され、貸し付けの条件等になるのはわかりますけれども、建設費の上昇につながりはしないか。というのは、昨年もいろいろ論議した際に、わずか十万円程度でコスト高になるというようなことでいろいろな問題を論議したことがございますので、借入者にとって過大の負担になるという人が出てくる可能性があるわけでありますが、具体的にはどの程度のコスト高になるのか、この点が一つ。 それから、公庫の方にお聞きしたいのは、平成十四年四月一日より適用されるということになっていますけれども、制度の周知の仕方、特に中小工務店等におきまして技術習得等がまだ未熟なところもあるようでありますから、どのような処理をしておるのか、この点お答えください。
○那珂政府参考人 初めの点でございますが、新しい基準は、既に住宅金融公庫が割り増し融資等で優遇措置を設けております高耐久性木造住宅と同程度の水準で、住宅金融公庫としては一般的な水準のものを対象にしようとしているわけでございます。具体的に、そうでないものと、今度の対象になるものとの基準を一応比較してみますと、費用は百万円ないし百五十万円程度ではないかと考えられます。この部分につきましては、あわせて、基本融資額を増額し、償還期間も十年延びるわけでございまして、返済負担ということで申し上げますと、かえって毎年の返済負担額は減っていくんじゃないか、こういうふうに思います。
○五十嵐政府参考人 基本的にはそう難しい話ではない、工法的に難しいものにするわけではないわけでありますけれども、今先生御質問のような不安をお持ちになる方がいらっしゃいます。 そこで、パンフレットをどんどんつくってやっていくというのは当然やってまいります。もちろんインターネットを使う、こういったことは各方面やってまいりますが、あと地方公共団体でありますとか、建築士事務所協会、そういったような関係団体と共催で、金融公庫、全国に行かせていただいて、講習会等をやりまして、この二年間普及に完全を図っていきたい、こういうふうに考えております。
○中西(績)委員 新築住宅については、構造形式とは関係なく、償還期限三十五年以内に一本化するということになっておるようですけれども、特に木造住宅につきましては厳しい基準となっておるのではないかと思うのですが、特に換気、防腐、柱の寸法、基礎などいろいろございますけれども、この点の問題点はないのか。 その次に、もう一つ、この導入によりまして、平成十二年度予算から完済時の年齢を考慮した償還期間を設定することとしておりますが、ゆとり償還制度が廃止されることになるようでありますが、平成九年度より急激にゆとり償還制度利用率が低下しておるようでありますが、この原因は何なのか、制度内容の変更ではないのかどうか。ここら辺についてお答えいただくのと、若年層の持ち家取得にこれまでは効果があったと先ほどもお答えあったようでございますけれども、今後の若年層に対する持ち家促進策はどのように考えておられるのか、お答えください。
○那珂政府参考人 最初の点について私からお答えさせていただきます。 耐久性の基準の導入が厳し過ぎるのではないかというお尋ねでございますが、先ほどもお答え申し上げましたけれども、既に住宅金融公庫が優遇措置として実施しております基準がございまして、これと同じ基準を想定しております。この優遇措置は、高耐久性木造住宅と言っておりますが、これは既に公庫融資の木造戸建ての場合の八割を占めておりまして、大方全国的に見ても普及しているだろう、こういうふうに思っておりますので、一般的な水準の範囲内に入っているんじゃないかということで、特に厳しいということは考えておりません。ただ、そうはいっても、きちっと周知徹底を図らなければいけませんので、完全要件化につきましては二年間の経過措置を設けているところでございます。
○加藤政務次官 ゆとり償還制度の廃止に当たって、若年層の持ち家取得の促進についてお尋ねがありました。 ゆとり償還制度については、若年層を中心とした持ち家取得ニーズに対応し、一定の効果があったものと考えておりますが、経済社会状況の変化に伴い、六年目以降の返済額の増加が返済困難者を増加させる一因となっていること等を踏まえ、今般廃止することにいたしました。 なお今後、住宅宅地債券制度、つみたてくんを活用して、一定の頭金を積み立てた者に対する融資額の増額、債券加算、それから三大都市圏におけるマンションの一次取得者に対し融資額の増額、はじめてマイホーム加算、新築住宅、中古住宅の償還期限の延長による返済負担の軽減等により、若年層の健全、確実な住宅取得を引き続き支援する所存でございます。 なお、債券加算は、最大は千三百二十万円の基本融資額の増額、五年積み立ての場合でございます。はじめてマイホーム加算は、三大都市圏において、百二十五平米以下の共同住宅を取得する者、第一次取得者に対して、基本融資額を三百万円増額させる等心がけております。
○中西(績)委員 急激に減ったのがちょっとわかりませんけれども、もう時間がありませんから、これであれします。 そこで、中古住宅に対する融資の充実については、規格適合するものは新規と同等の融資を行うということになっておりますけれども、耐久性の基準適用が重要な要素となるわけでありますが、円滑で的確な審査が必要と思うのですけれども、これらについての審査体制はどうされるのか。 それともう一つは、住宅性能表示制度の普及、法的措置されましてから相当進んできておると思いますけれども、中古住宅の審査に当たってかかわりがあると思うのですが、この点についてどのようにお考えなのか。この二つお答えいただきたいと思います。
○五十嵐政府参考人 お答え申し上げます。 中古住宅の融資につきましては、従来から建築士の方々、全国非常に多くの建築士の方々にこの審査をお願いしているところでございます。今回、かつ、建築士の中でも、この分野について特に習熟していただかなければいけないということから、講習会をやりまして、そういうところをやった建築士の方々に応援をいただいている、こういうことでございます。今回新たにこの問題に対応するわけでございますが、おかげさまで、全国に御協力いただける建築士の方々が非常に多うございますので、この方々にお願いすることによって対応できる、こういうように考えております。 それから、性能表示との関係でございます。新築のときに性能表示を使われた住宅につきましては、私ども、もちろんこれから制度的にいろいろ詰めるところはあるわけでありますけれども、住宅金融公庫の融資につきまして、できるだけお互いにうまくかみ合ってやっていけるような仕組みに持っていきたい、こういうふうに考えております。積極的に検討をするつもりでございます。
○中西(績)委員 私、このことを申し上げるのは、住宅性能表示制度そのものが、やはりこれから将来にかけて、制度的にこのことを普及させることが大変私は課題だと思っておるだけに、そのことと、また、このような公庫がやる問題等を連携させてやればうまくいくんではないかということを考えますので、こうした指摘をしたわけであります。御検討いただきたいと思います。 それから、資金調達手段についてお答えいただきたいと思います。財政投融資制度の抜本的改革の中で、住宅も融資対象とされておりますが、資金調達手段の多様化の中で、住宅金融公庫債券の発行がされることになって、住宅金融公庫の資産負債総合管理に一役買うことになりますけれども、今後の住宅金融公庫の資金調達はどのような計画を持たれておるのか、この点についてお答えください。
○望月政府参考人 今後の資金調達のあり方、基本方向いかんというお尋ねでございますが、私ども何遍も申し上げていますように、公庫の住宅金融というのは長期、固定で一般国民の方々に御利用いただく、これは非常に今後とも大事なところだろうという認識を持っておりまして、それを担保できるような資金調達ということは当然大原則として堅持しなきゃならぬだろう、こう思っております。 そういった意味では、基本的には、結論的に言えば、政府借り入れ、財投からの借り入れ、こういったことに今後とも多くを期待させていただきたい、こういう考えに立っておりますが、一方で、財投改革の議論、さらに言えば、今先生おっしゃった公庫独自のALMによる資産、負債の総合管理、こういったものの重要性への対応等々を考えますと、やはり資金調達を、今申しましたように政府借り入れを主としながらも、補完的な手段としてはやはり公庫債券の発行、政府保証つきでございますが、これをお願いしたいとか、あるいは証券化という問題も大事な課題である、こんなふうなことで考えております。 いずれにしましても、この問題は、私どもも、それ自体を一つずつで見るのではなくてトータルで見ながら、あくまでも、今申しましたような意味での、最終的に国民の皆さん方に安定した資金をどう確保し、低利、固定で安定供給できるか、これを確保するという前提の中でその総合的組み合わせを十分考えながら取り組ませていただきたい、かように考えております。
○中西(績)委員 この問題は、これから将来的な財投問題等のかかわりをどのようにしていくかというのは随分今まで指摘をされてきたところでありますから、この点についてのやはり論議を深めていただき、そして、不安を与えないような資金調達にならなくちゃいかぬわけでありますから、そのための対応ということになりますので、相当慎重に、しかも、これらについては深く論議をしていただくことを要望しておきたいと思います。 そこで、公庫債券による資金調達につきまして、市場価格評価あるいは債券発行事務など、現在より資金調達コストは上がらないのかどうか、それと同時に、問題は、公庫債券が評価される条件として大事なことは、公庫の財務内容の情報開示、これが不可欠だと思います。今まで、一般金融等につきましても、情報開示がやはりおくれておるということでいろいろ問題であったわけでありますから、この点についてどのようにお考えか、お答えください。
○望月政府参考人 政府保証債の発行とあわせまして、今回、証券化の制度もお願いしているわけでございますが、これは一口に言って、将来におきます繰り上げ償還リスク、これをいわば投資家にヘッジするという要素を持っているわけでございまして、そのリスクを軽減するという中で公庫の財務を中長期的に安定させる、こういった効果、効用を期待している面がございます。 証券化そのものだけでいいますと、発行手数料等々、もちろん、現在の財投から借り入れるという調達方式よりも調達コストは上がることは避けられませんけれども、今申しましたようなことと相まってトータルで我々は考えていかなきゃならぬだろうという意味におきまして、単に今の調達方法と比べてどっちが高いか低いかという議論よりも、むしろ、くどいですけれども、コストをトータル的にどう見ていくかということが、今先生御指摘のALMの関係も含めて、これからの大変大事なポイントだろうと思っております。 そうはいいながらも、私ども、できるだけ信託の活用を市場で受け入れていただくということがまず基本的なスキームでございますので、信託の活用ということを今回提案させていただいているわけでございますが、そのことも含めまして、できるだけ証券化に伴うコストというものは引き下げる努力というものはさせていただく必要がある、こう思っています。 また同時に、こういったことに伴いまして、当然のように、投資家の立場から見れば、公庫の財務というものはどうだろうかということが大変気になるところでございます。担保に出します住宅債権そのものがどうだろうかということ等々をやはりディスクロージャーしなきゃならぬということは当然のことでございまして、公庫はこれまでも、公庫の概要だとか融資業務の概要だとか財務諸表、こういったものも当然公表しておりますけれども、それにとどまらずに、今度は、担保に供する住宅ローンに関する情報、俗に言えば、繰り上げ償還の状況なんというのは大変大事な部分だろうと思いますが、そういったものを公庫なりに分析、処理した上で積極的に開示していく、こういったことも当然やっていく必要があると思っています。
○中西(績)委員 終わりますが、いずれにしましても、大臣、このことに関しましては、これから後の住宅政策と公庫のあり方、これはまた大変これから、将来、先ほども言われましたように、大変な期待をされているわけですから、この点についての、多くの皆さんから信頼される公庫、そして住宅政策との一致された消費者政策的なものがやはり私たちの目に映るようにぜひお願いを申し上げて、終わりたいと思います。
○大口委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○大口委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○大口委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、原田義昭君外四名より、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の五会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。吉田公一君。
○吉田(公)委員 ただいま議題となりました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。 一 今後の住宅政策の展開に当たっては、公共賃貸住宅、民間賃貸住宅及び持家住宅についてバランスの取れた施策を講じ、二十一世紀にふさわしい住宅ストックの形成に努めること。 二 住宅金融公庫の新たな業務の実施に当たっては、民間金融機関との協調が図られるよう十分に配慮すること。 三 住宅金融公庫の貸付けに係る住宅の耐久性に関する基準の周知及び技術の普及に努めるとともに、引き続き住宅建設コストの低減に努めること。 四 良質な中古住宅の流通の円滑化のために、中古住宅の評価システムの確立、市場における住宅情報の提供機能の整備等に努めること。 五 住宅金融公庫の資産負債総合管理を推進するため、資金調達に当たっては、多様化した調達手段の積極的な活用を推進すること。 六 住宅金融公庫の融資に当たっては、利用者の利便を考慮し、その手続きの簡素化を一層推進すること。 以上であります。 委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○大口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大口委員長 起立多数。よって、原田義昭君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、中山建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。建設大臣中山正暉君。
○中山国務大臣 一言ごあいさつ申し上げます。 住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたこと、深く感謝を申し上げる次第でございます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました今後の住宅政策のあり方、民間金融機関との協調、住宅の耐久性に関する基準の周知及び技術の普及等の課題につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。 —————————————
○大口委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○大口委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時十一分散会