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147回国会衆議院2000/03/08

建設委員会 第3号

発言数
267
登壇者
28
会派数
7
開催日
2000/03/08

会議録

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法の一部を改正する法律案、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  各案の審査のため、本日、政府参考人として建設事務次官小野邦久君、建設省建設経済局長風岡典之君、都市局長山本正堯君、住宅局長那珂正君、国土庁土地局長小林新一君、内閣総理大臣官房管理室長坂東眞理子君、大蔵大臣官房審議官木村幸俊君、文化庁次長近藤信司君、厚生省児童家庭局長真野章君、生活衛生局水道環境部長岡澤和好君、農林水産大臣官房技術総括審議官小高良彦君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、林野庁長官伴次雄君、自治省財政局長嶋津昭君、税務局長石井隆一君及び消防庁長官鈴木正明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中慶秋君。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 私は、民主党の立場で、今議題となっております関連四法案を含めながら質問をさせていただきたいと思います。  その冒頭でありますけれども、建設省関連の問題で、ちょうど三月六日の朝日朝刊において、建設行政にかかわる問題の一つに尚友出版という会社の問題が出ておりました。これらについて、まずこの報道の真意について事務次官に質問をさせていただきたいと思いますが、この真意はいかがですか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 報道の真意というお尋ねでございますけれども、私も三月六日のあの新聞を拝見いたしました。大変びっくりをいたしました。取材に新聞社の社会部の方が来られたことは事実でございますけれども、私は、この出版社が設立をされたのは昭和五十五年というふうに記憶をいたしております。  昭和五十五年、私は、当時の参議院議員でもあられました故永田良雄計画局参事官、これも故人となられましたけれども、北村広太郎建設業課長の部下をいたしておりまして、紛争調整官という仕事をしておりました、建設業課の中にあるポストでございますけれども。永田先生自身がこういう出版社の設立の応援をしていたのを私は下で部下として見ておりまして、いろいろ見聞きをしておりましたけれども、当該会社の設立に直接的な関与は一切私はいたしておりません。それがあの新聞の見出しでは私が設立に直接関与しているような表現になっておりますし、書かれた文章の中にはもちろん正確なものもございます、あるいは私自身のコメントというか取材の結果をきちっと一面に載せていただいているというようなことはございますけれども、どういう真意で私の関与ということを書かれたのか。  あるいは、永田良雄先生は十三年弱参議院議員をやっておられました。建設省のOBであることはもちろん事実でございますが、OB議員がこういうような出版の業務に関与し、事実上のオーナーであるというようなことをおっしゃっているわけでございますけれども、この関係は、私は、正直申し上げて存じ上げておりません。どういう形でこの出版社、あるいは政治資金団体等をこの会社の中に置いているとか、会計の責任者を社長にお願いをしているとかいろいろな報道がございましたけれども、そういう点について私は全く存じておりませんので、この報道の真意がどういうことにあるのか。ただ一つ、推測をするところによると、やはりそういうOB議員の方のいろいろな行動というか、かかわり合いというものを問題にされたのではないか、こういうふうに理解をいたしております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 しかしあなたは、建設経済課長を初めとするこの一連の中で、あるいは大臣官房会計課長、そして局長のときに、大体、建築工事技術試験問題集の解説等々を含めながら、あるいはまた「補助金等の決算と検査」等、あるいはまた「新しい公共工事 入札・契約制度」について推薦あるいはまたそれらに対する執筆を頼まれてされていると思います。ここの中で、現実問題として、その文章もここにあるわけでありますけれども、推薦をされ、頼まれたから推薦をする、こういうことでは誤解があってもしようがないんじゃないですか。その辺はどう思いますか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えを申し上げます。  一般的に、行政施策について具体的な制度の変更とかシステムの構築ができますと、やはり解説書等を書くことが一般的でございます。出版社から当該政策の所管部局に対しまして、今回の場合には経済局とかいろいろなことがございますけれども、推薦文やあいさつ文を求められるということは一般的でございまして、解説書等の内容が行政施策に関する国民の方々の御理解を深める上で大変意味があるという場合には、その判断をいたしました上で、推薦文でございますとか序文とか、そういうものを掲載しているのが実態でございます。  御案内のとおり、尚友出版の出版物にも多数、七冊程度というふうに調べた結果出てきておりますけれども、私の名前で、その当時は建設業課長名とかあるいは建設経済局長名で推薦文を掲載したことがあることは、これはもう事実でございます。ただ、これは、この出版社に限らず、一般的に、私がちょっときのう御質問の通告を先生からいただきまして早速担当局に調べさせましたら、恐らく二十数冊以上そういう推薦文がございます。三十冊近くあるんじゃないかと思います。それはやはり、具体的な政策ごとにそれぞれの担当課で特に係長とか補佐がいろいろ解説書等を書く場合に、推薦文を欲しいということを出版社から頼まれて、結局書くのは課長とか局長とか、それから私が官房長のときにも恐らく書いたものがあると思いますけれども、そういう名前で出すということが極めて一般的でございまして、そういう観点から出されているものということでございます。  少なくも、こういう推薦文等の掲載に当たりまして、名前を出した者、これは私だけじゃなくて、他の局長等も、一般的に行政機関の局長等はあることは多いわけでございますけれども、そういう掲載に当たって謝金といったようなものは現実には一切出されていないのが実態でございます。  こういうことを載せることによって誤解を招くのではないかと今御指摘がございましたけれども、施策を具体的に国民の方々に知っていただく、そういうような観点から、やはり解説書等は必要なものでございまして、そういう文章の内容が具体的な政策にきちっとマッチしたものであるということを確認した上で、推薦文を書くということはあっていいことではないかというふうに思うわけでございます。ただ、一般の方々が誤解をされるという御指摘は、先生のとおり、あることもあろうと思いますので、内容とかあるいは具体的な施策とのかかわり合いということを十分吟味してやっていかなければいけないというふうに思っております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 その認識が、若干ずれがあるのだろうと思います。  OBの人がそれぞれの業としてたくさんいらっしゃるわけです、建設省には。その人たちがOBという資格で書けばいいことであって、現役の人たちがいろいろな形で書かれる、こういうことにいろいろなまつわりというか関係が出てくる。  例えば、私もかつて質問したことがありますが、建設業の経理事務士というものがあるわけです、建設業経理事務士。皆さん、建設業というのが全国にどれだけあるんですか。それで、この事務士というものが、一般の皆さん方が自己管理をする、企業経営をするに当たって、何も自分のところの経理士、あるいは税理士さんもいれば公認会計士さんもいる、そういう中で、屋上屋を重ねるような形で経理事務士というものをこういう形で、当初は士法案で資格を、制度を取る。そして、このテキストは、講習会をして、そしてその資格を取られる、その講習会に一人一回三万円ですよ、そして十万人からの人たちがこの講習会に出られる、こういうことですよ。  そして、やがてそれは、当時の質問の段階では、これは全体的な建設業としての質の向上とか、どんぶり勘定だから全体的にレベルアップをするんだ、そういうことだったのですけれども、今経審の中に具体的に点数として入っているのじゃないですか。そこまで、初めはそういうことは関係ありません、質の向上ですと言っておきながら、今度は資格制度の中に入れる、それだけじゃありませんでしょう。これを初め、次々と今のようないろいろな士法案が建設省の関係にあるわけです。そして、当初はそういうものについては、技術のアップであるとか事故防止であるとか、こういうレベルでいろいろなことを話されているわけです。  ところが、今度は建設業法に、それぞれがちゃんと条例の中にそのことを、資格を得なければいけないという形で全部定めている。そして、それが今度は講習会、講習会にいなければ入札参加が現実にはできなくなってくるわけですから、そういう形の因果関係が全部こういう形のものでできていっている、今の建設省のあり方ですよ。  士法案だけでも、今十幾つあるでしょう。そして、その資格制度がすべて全部この入札の関係に、これがなければその業の入札に参加できなくなってきている。あなたは簡単に、頼まれたから執筆をする、解説をする。例えば、宅建だってそうです。毎年受験者が何万人といらっしゃる。その一つのテキストの中に、それぞれの今までの中においても、あなたが書いている試験問題の解説、こういうものもありますよ、はっきり言って。こういうこと自体が最終的にはいろいろな資格制度になって、そして指名の関係に全部つながっていっているのじゃないですか。これはおかしいと思いませんか。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 お答え申し上げます。  今、先生いろいろ御指摘をいただきましたけれども、私どもは建設業の適正な施工の確保と、あるいは産業の発展ということから考えまして、やはり一定の技術者を工事の施工段階に配置をするというようなことは必要かなというように思っておりまして、工事の内容に応じまして、主任技術者とか監理技術者とか、これはもちろん国家資格を持った方、経験を積んだ方、あるいは確かに講習等でクリアした方も含めて、そういったものを配置させていただいております。  それから、特に御指摘をいただいた建設業の経理事務士でございます。これにつきましては、今先生御指摘をいただいたように、建設業のどんぶり勘定体質を改めるということで設置をしたわけでございまして、確かに、これを設置しようとするときには、先生御指摘のように、業界の中からもいろいろな意見があったのは事実でございます。  経理事務士につきましては、これは入札参加の条件にはしない、それから建設業の許可の条件にもしない、ただ経営を改善するという意味で、そういったものを設置する場合には、経審の加点をするという取り扱いをさせていただく。  それから、特に中小の方々がそういったものを抱えることは大変だという御指摘も確かにありましたので、その加点の評価に当たりましても、各企業の規模に応じまして適正に加点評価ができるように、そういったきめ細かい配慮もさせていただいたわけでございます。  建設業の経理事務の改善ということは、あるいは公認会計士協会等からも建設業はどんぶり勘定だという批判も受けておりますし、国際会計基準というような大きな流れもありますので、先生の御指摘の点は十分注意をしながら、私どもとしてもそういった経理面での改善についても引き続き努力をさせていただきたい、このように思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 私が申し上げているのは、それぞれの企業が企業モラルとして、企業責任としてやればいいことを、そこまで全部建設省がなぜやらなければいけないのか。違いますか。今求められているのは、規制を緩和し、撤廃をしろと言われているんです。そこで自己管理なり、企業責任をしっかりさせろと言われている、そういう時代に、はっきり申し上げて、建設省は世の中の時代の流れと逆行して、すべて全部いろいろな仕組みでくくっているわけですよ。それは建設省がやることじゃない、企業人として、企業モラルとしてやるべきことであって。そうでしょう。  あなたは国際規約と言いましたでしょう。では、ISOはどうなんですか、9000なり14000なり。今のようなことを言っているならば、やがてこれは必ずまた同じような形の中で、この入札の、今のような加点の状態になってきますよ。ISOだってそうでしょう。自律なり自己管理なりQC全体としての問題のあり方なんですよ。余計な役所の関与というのは必要じゃないのです。  まして、あなたが今言われたようなことを、例えばそれぞれの管理センター、日本建設機械化協会とか全国建設研修センターとか、あるいは建設業振興基金とか建築技術教育普及センターとか、全部こういういろいろな協会があるわけです。今申し上げたのは建設省OBの常任役員さんばかりですよ、これははっきり申し上げて。天下りですよ。特殊法人や認可法人等々を含めて、天下りが行っているのは今幾つあるんですか。何百人という人たちがこういう受け皿になっているんですか。そして結果は、そのことは、やがて法律の中に、建設業法の中にそのことを加えて、そして講習会を受けなければいけないとか技術取得をしなければいけないとか、そういう全部がんじがらめの中で、まして天下りの受け皿になっているのじゃないですか。  この問題は、基本的なことですから、事務次官でいいですよ。天下りですよ。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えを申し上げます。  確かに、先生御指摘のとおり、機械化協会、建設研修センターあるいは建設業振興基金、建築技術教育普及センター、それぞれ一級建設機械施工技士でございますとか一級建築士とかあるいは一級施工管理技士とか、こういう指定法人として、こういう試験の受託をしてやっております。これは、直営ですべて試験を実施するということは現実にはアウトソーシングの観点から不可能でございますので、こういう指定法人制度をもちまして、そこに試験をやっていただいている、こういう実態でございます。  そこに建設省のOB職員が退職後行っているということも、これまた先生御指摘のとおりでございます。  これは、天下りという御指摘を受けましたけれども、確かにそういうことになるわけでございますが、やはり具体的なそれぞれ、例えば一級建築士でございますと、それなりの建築専門技術とか、あるいは試験課題をどう設定するかとか、あるいは施工管理技士でございますと、具体的な施工方法についての試験をどういうふうにやっていくのか。あるいは、実地試験ということは、通常は余りいろいろな場合でできないわけでございますけれども、それをどう図上のというか図式の試験で代用していくかとか、いろいろなそういう専門的なノウハウも必要でございます。そういうようなノウハウを活用する意味で、具体的な建設省の職員が、そういうことをやるということで法人に行っているということも、専門的な知識の活用という点では、これはそれなりの有用性もあるというふうに考えております。  確かに、御指摘のとおり、余りにも数が多いじゃないか、あるいは具体的なそういう人がやっているということは、癒着という形になって、そういうことのためにやっているという疑いも持たれるという御指摘だろうと思うわけでございますけれども、現実には、私ども、やはり職員という全体の退職管理も含めましたことをやっていく中で、あるいはそういう過去にやってきた専門的な知識を利用するということが、一番やはりその後の退職管理にも意味があるわけでございまして、そういう観点から、そういうそれぞれのセンターあるいは団体等に行っていただいて、仕事をしてもらっているというのが実態でございます。  ただ、具体的に、では試験問題をどうするか、あるいは採点をどうするかとか試験の方法等は、それぞれ大学の先生から委員会をつくりまして、会長あるいは試験委員というのは大学の先生によって、財団はそういう試験の実施の補助的な業務あるいは執行を担当するということで、何かそこに御批判あるいは癒着ということが出ないような、そういう方式で運用しているというのが実態でございます。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 ただ、あなたはそう言われますけれども、そのたびにいろいろな講習会があり、今度のこういう尚友出版の問題だってそうでしょう。それを受けて何十万という部数の発行をしているのですよ。それが全部受け皿になっているじゃないですか。まして、あなたがこういう形で現実に問題集の解説をしている、テキストの。誤解を生むのは当たり前でしょう。  そればかりじゃないでしょう。例えばこのテキストが、どれだけ売られているかわかりませんけれども、一回の講習会に、先ほどの例えば建設業経理事務士、これは十万人受けたのですよ。少なくともテキストは十万部出ているわけですよ。三万円掛ける十万人、三十億ですよ。いいですか、私はそういう中で、恐らくOB、そして今言ったように全部これが理事長とか責任者ですよ。そして、執筆された人が、原稿料ただですか。新聞には一千万以上年間払っていると言われていますけれども、あなたたちは一千万もらっていない、死んだ人に口はない、死人に口なしということですけれども、現実にこういういろいろな問題を含めて、はっきり申し上げて、次々とテキスト代何十万というものが出て、なおかつ、執筆された推薦文から初めとする解説、何も現職が書かなくたって、OBの人たちがこれだけいっぱいいるのだから、書いたっていいわけですよ。なおかつ、あなたたちは報酬といいますか原稿料は一銭もいただいていない、そんなことがあるのですか、本当に。はっきりしてください。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えを申し上げます。  具体的に執筆をいたしますのは、こういういろいろな協会、センター、基金等に行っているOBの職員も執筆することはあると思います。ただ、具体的な制度の改正等がございますと、あるいは、こういう国会の場で御審議いただいた制度の改正等を一番やはり、熟知と言ってはちょっと語弊がございますけれども、知っているのはやはりOBの、まあ係長でございますとか補佐クラスでございます。そういうところが一番やはり、具体的な法文も書きますし、政省令等についても詳しいということから、あるいは制度についても詳しいということから、そういう職員が執筆することが大半でございます。そういう職員には、勤務時間外にそれだけの仕事をさせるわけでございますから、やはりこれは原稿料という形で労働の対価が支払われるということにはなるわけでございます。  具体的に講習会のお話でございますけれども、こういう試験制度というのは、一つ試験を受ければ、それで通れば、必ず資格が与えられるわけでございますけれども、建設業に来ておられる労働者の方々あるいは具体的な勤労者の方々というのは、やはりそういう試験で受けるということと同時に、講習を受けて、その講習によって、試験は苦手だけれども、具体的に二日なら二日の講習を受けることによって資格を取りたいという方も大変多いのでございます。試験制度一本ではなかなか受からない、講習をやって、二日間勉強したことによって資格の取得というものを認めてもらえないか、そういう御要望が必ず出てくることが多いわけでございます。  これは、やはり建設業という、例えば弁護士試験、そういう司法試験なんかはそういうことはないと思うわけでございますけれども、建設業の場合には、現場で長年勤務をされて、施工方法等については大変詳しい、ただペーパーテストは苦手だとか、施工管理技士についても、それなりにやはり講習制度というものをつくってくれという御要望もございますので、そういう講習制度のためにやはりテキストをつくるということもございます。そうなりますと、そういう方々のためにテキストの必要性というのが出てくるわけでございますので、そういう試験団体がそういう委員会をつくって、あるいはその場合に、やはり現職の公務員というのが一番制度に熟知しているということもございますので、執筆に参加をするというようなのが実態でございます。  御案内のとおり、大変多くの方々が受けていただいたということは事実でございますが、それなりのやはりシステムの中で運用をしてきているわけでございます。ただ、御案内のとおり、たくさん受けられてそれだけの収益が上がる中で、いろいろ、原稿料の問題とかあるいはシステムの全体の運用の問題について誤解を受けるというようなことのないようには、これは鋭意していかなければいけないというふうに思っております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 講習会をいろいろな角度で、安全や技術アップのためにということは、それは必要かもわかりません。  ただ、その講習会を主催する側が、すべて建設省のOBなんですよ、ほとんどが。ここが問題なんですよ。そういう受け皿になっている。そして、なおかつ、今のような形で現職の人たちが執筆をする。そして、それがやがては指名参加の資格制度、経審を初めとする資格制度に点数が加算をされる。どうですか、これはみんな一巡しているでしょう。  今、天下り廃止とか、規制の緩和とか撤廃とか、こういうことを言われている時代です。企業は、企業責任の中でいろいろなことを勉強したり、いろいろなことをされるのは結構でしょうけれども、そこにいろいろな関与をすること自体が、私は行政として問題がある、そうでしょう。  今、建設省の特殊法人、認可法人、そしてこういうようないろいろな協会、幾つあるのですか。百近くあるのですよ。OBの人たちが平均五人行ったって、五百人も六百人も行っているのですよ。そして、皆さん方の経験者が、それぞれこの重要な理事長とか会長とか、みんな経験されているわけです。その人たちが業の中でいろいろな執筆をされる。そして、それがテキストとして売られる。そうでしょう。そして、その結果が資格制度の中で、技術士であるとかいろいろな資格制度がある。どう見ても全部関連がありますでしょう。  ましてそれが、少なくとも、例えば先ほどの尚友社といいますか、ここでありますと、それぞれ原稿料として年間一千万から一千五百万お支払いされていた、こんなことを言われている。みんな一巡して、全部同じじゃないですか。このことがいろいろな、省あって国なし、こう言われる大きな問題なのですよ。  まして、いろいろな諸問題ありますでしょう。いいですか、事務次官。建設大臣や総括政務次官を初めとする、ここで質問に対する答弁をしても、あなたたちは現場指揮の中でそれに忠実にこたえていますか。この前も、景気対策の一環としていろいろなことを言われて、そして大臣も政務次官も、そのことに前向きに取り組んでいきます、こういう答弁をしている。しかし、現場はそれが全然流れていないじゃないですか。この委員会の答弁に終わっているじゃないですか。景気対策にしろ、地方のいろいろな経済も含めて、いろいろなことを活性化しない。こんなことも含めて全く同じですよ。このことが今の状態であります。  今度の案件でも、例えば、これから法案といいますか出てまいりますけれども、運輸省との共同の、地方自治法百五十六条六項の規定に基づき地方整備局の設置に関する承認を求める件、これがありますね、はっきり申し上げて。そして、この地区であるならば、例えば大宮市に関東地方整備局というものをこれから承認を求められるのですね、そうでしょう。冗談じゃないですよ。もう移転全部始まって、終わっているじゃないですか。承認を求める前に移転が終わっているのですよ。こういうことが現実にやられているでしょう。そのことをどう思いますか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 ちょっと突然のお尋ねでございますので、正確を欠いたらお許しを願いたいと思いますけれども、国会で御承認をいただく件は、二〇〇一年一月に私ども四省庁で国土交通省を設置いたします。国土交通省の中で地方支分部局、建設省でございますと地方建設局がございます。それから運輸省では港湾建設局がございます。今回の中央省庁再編基本法、それから国土交通省設置法、御認可いただきました両法に基づきます地方組織は、地方建設局と地方港湾建設局を一緒にして地方整備局をつくるわけでございます。  これは、例えば関東でございますと、先生御指摘になりましたとおり関東地方整備局になります。これは、従来の港湾建設局と関東地方建設局を一緒にして一つの関東地方整備局をつくるわけでございまして、従来は、例えば地方建設局でございますと直轄工事あるいは管理、あるいは具体的な国土計画の調査等を担当いたしておりました。もちろん、それに伴いますいろいろな用地業務でございますとか、いろいろなことがございますけれども。  今回、地方分権の観点も含めました上で、中央省庁の再編のときに、関東地方整備局、これに一定の行政権限を与えようと。例えば住宅行政でございますとか、都市行政でございますとか、また予算委員会において御審議いただきました統合補助金、これは平成十二年度から創設をするわけでございますが、この統合補助金の一括交付権限も関東地方整備局に交付をしてもらうようにしようと。そういう行政権限を地方支分部局に与えるという場合には、国会できちっと御審議をいただきまして御承認をいただく、こういうことになっておりまして、そのための御承認を、委員会がどちらかちょっと私まだあれでございますけれども、お願いをする、こういうことでございます。  今、先生が御指摘になりました大宮の移転でございますが、これは既に地方支分部局をそれぞれ移転をするという考え方のもとに、私どもでございますと関東地方建設局、それからそれぞれ国税でございますとかあるいは通産局とか、大宮と与野に合同庁舎をそれぞれ構えましてそこへ移転をするという問題でございまして、これは今東京都にある関東地方建設局というものを大宮に移す、そういう支分部局の移転でございまして、これは直接政令で、内閣ベースで処理ができるということでございます。行政権限を地方支分部局に与えることに伴う国会の御承認というものとはちょっと性格が違うんじゃないかと思うわけでございますが、行政権限等の付与については十分御論議をいただいて決めていただくということだろうと思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 このように、いずれにしてももう既に移転をしておる、それは来年の一月、その準備段階のものであろうとしても、そういうことが既成事実としてやられているわけです。それで、先ほどの前段の質問に答えてください。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 前段の御質問は関与の問題だったと思います。国の資格制度というのはいろいろな経緯がございまして、例えば、一級建築士等の資格がないと実際の建物の設計はできないわけでございまして、施工管理もできないわけでございます。そういうことの以外に、例えば建設業法で御説明いたしますと、一級施工管理技士あるいは一定の主任技術者を営業所に置かなければ営業所の開設ができません。あるいは、監理技術者は現場に常駐制度をとっておりまして、現場に常駐していただいて全体の管理をしていただく。  あるいは、そういう法律に基づいた具体的なシステムでなくても、ある一定限度のものにつきましては大臣の認定制度というものを持っております。例えば、計装士とか先生御指摘になりました建設業経理事務士でございますけれども、こういうものは大臣の認定制度の中で具体的なシステムの構築をしまして、中には業界団体が試験をやられるところもございますでしょうし、こういう指定法人が試験をやるというものもあるわけでございますが、あくまでもそれぞれ法律の規定によって、あるいは具体的な行政ベースでの省令等によって具体的なシステムを決めまして、それによって実施をしてきておりますので、関与の度合いというのは当然それぞれの制度によって違ってまいります。  先生御指摘の経理事務士、これは前にも先生から御指摘を受けまして、こういうものは、例えば会計士もいるじゃないか、会計士補もおるじゃないか、何といっても、一番数の多い税理士の方々もおられるわけでございますから、そういう方々でいいじゃないかという御指摘もあったわけでございます。  これは再三、先ほど経済局長からも御答弁いたしましたけれども、やはり建設業の経理事務の現場における精算という特殊性から、必ずしも、そういう方々がいればもちろんいいわけでございますけれども、五十六万の企業の中には、そういう方々と御縁がないとか、あるいは直接そういう方を知らないというようなこともございまして、それでは中でやはり経理事務というものに詳しい方をなるべくつくっていただくようにお勧めをするということが行政として必要ではないかということから、中央建設業審議会の答申になったものというふうに理解をいたしております。  そういう観点から、そうかといって、先生御指摘のとおり、これは許可の要件とか、あるいはましてや入札の要件というような形でのものにするということは、ちょっとこれは法律の仕組みではないわけでございますので、そこまではやらないわけでございますが、逆に、例えば一級施工管理技士でございますと現場常駐制という制度がございますので、必ず一級施工管理技士をそこへつけることといったようなことは具体的な入札の要件にする場合もございます。それぞれ関与の度合いというのはおのずと違ってくるということだと思いますので、そういう点につきましては、誤解、混乱のないような形で制度をきちっと運用していかなければいけないというふうに思っております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 いずれにしても、そういう一連のルーツが今回の、例えばあなたが誤解をされているような問題にかかわってくるわけです、はっきり申し上げて。そしてなおかつ、あなたの方は原稿料ちょうだいしていないと言っても、今あなたがいみじくも、じゃ部下の人たちがそういう形でちょうだいしているかもわかりませんという。しかし、あなたがかつて、今は事務次官でありますけれども、かつて課長さん時代等々、一切原稿料はいただかなかったのですか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えを申し上げます。  私が建設業課長時代に原稿料をもらったかということでございますけれども、かなり前のお話で、記憶でございますけれども、当時は、例えば講演に参りますと謝金をいただくというようなことがございました。それから直接の、例えば建設業課で書いております建設業関係の法規について、私が課長として執筆をしたということは、恐らく私はないと思いますけれども、そういう点では、そういう意味の原稿料をもらったということはないと思うのでございます。  ただ、今の時代は、例えば講演をやって謝金や物をいただくというのは、実費以外はこれはあり得ないことでございます。四月一日から倫理法あるいは政省令関係も整備をされるわけでございますけれども、やはり時代は変わってまいりました。  ただ、具体的な雑誌の原稿料とか、あるいはこういう法規集の編さんというようなものは、これは勤務時間内にやらせるということは一切やっておりません。勤務時間外に、あるいは自分の家に帰って六法の編さんをさせて参照条文をつくらせるわけでございますので、それはやはり係長、補佐の方々が、まあ係長でございましょうか、あるいは入って二、三年生がやっているわけでございまして、そういうものに労働の対価というのは支払われていいのではないかというふうに私は思っております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 あなたがかつて執筆された、今報道されている中でも七つほど明確になっておるわけですが、これはみんな課長時代ですよね。ここに全部、技術者試験問題の解説とかそういうものが、補助金等の決算の検査のあり方等々、全部出されているのは課長時代。そしてなおかつ、報酬はいただかないということであればそれは了としても、現実問題として、この尚友社というところは、執筆者に年間大体一千五百万ぐらい払っておりますよ。こういうことが明確になっておる。当時の設立者はもう故人になりましたからその真意はわかりませんけれども、しかし、真実は一つだと思うのですよ、こういう一連のことを含めながら。ですから私は、今時代が大きく変わろうとしているときに、まだ体質が変わっていないのは建設省だと思うのですよ、はっきり申し上げて。いいですか。今のように、それは必要だということ、見直しをするという考え方は全然述べられない。ですから、少なくとも今のようなことを含めて、例えばISOというものをどう考えているのですか。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 現在、ISOにつきましては建設業界各社が、そういった管理の適正化というような観点から取得を積極的に進めているところであります。現在、入札においては直接そういったものをリンクした対応はしておりません。  先生、先ほど来、役所の方で一方的に決めて制度化する、資格制度に結びつけるというようなお話がありましたが、私ども、建設業についての技術者の制度だとかあるいは経審も含めまして、これにつきましては、もちろん業界と十分意見交換をしますとともに、中央建設業審議会という第三者機関にお諮りしてそこで制度化をしていただく、こういうようにやっております。したがいまして、将来ISOの問題と契約の問題の取り扱いをどうするかというようなことについても、当然そういう機関で十分御議論をしていただくということかなというふうに思っておりまして、役所において一方的に決めていくことではない、このように考えております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 私が申し上げたのは、ISOの問題は、少なくとも企業責任においてみずからやっていることなんです、はっきり申し上げて。ですから、何もこのようないろいろな資格制度でがんじがらめにしなくても、時代の流れと同時に、みずから選択をしてその責任を果たしている、社会的責任、企業責任というのをやっているわけですよ。ところが、今建設業はすべて資格制度でがんじがらめになっているわけです。  これをスクラップ・アンド・ビルドと同じように私は少なくとも見直しをして、ゼロからスタートして、本当に必要なものだけ、入札条件であるとかいろいろなところで整理統合すべきじゃないのですか。事務煩雑ばかりしているんですよ。そして、二年に一遍更新をするときにどれだけ多くの浪費を、時間をかけているんですか。このことを含めて、一方的な見方で仕事をする、そうじゃなく、あなたたちはむしろ逆に相手の立場でこういうものを考えたならば、抜本的な見直し、整理、ましてこのような誤解も生まれないんだ、はっきり申し上げて。  事務次官、このことをやる気はありますか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答え申し上げます。  すべて資格制度をゼロから見直すべきではないか、今こういう御指摘でございます。  確かに、時代の変遷とともにいろいろ制度は変わって当然だと思います。先ほど具体的なお答えもいたしましたけれども、関与の度合いと申しますか、業と政策でございますね、産業と政策、建設政策の関与の度合いというのはそれぞれ、法律で決められるものもございますし、具体的な行政府の中のシステムあるいは制度としてつくられていくものもあるわけでございます。今は規制緩和の世の中でございますので、かつて三年で更新を義務づけたものも、五年にしているようなものもございます。そういったような見直しは不断に私どもはやっていかなければいけないというふうにも思っているわけでございます。  ただ、具体的な資格制度自身をどういうふうにやっていくのかということになりますと、いろいろな制度がございますし、法律に基づいて覊束された部分もあるわけでございますので、そういう点を幅広く、時代の要請にこたえるように不断の検討というものはやはり必要だというふうに思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 これらのいろいろな機関、例えば、民間需要に便乗してOBの就職にいいんじゃないかというような新聞記事もありましたね。同じように、OBの天下りの受け皿のためにこういう機関、なしと言い切れないわけです。  ということは、先ほど申し上げたように、特殊法人を初め認可法人、建設省関係が約百。そしてそこにOBの人たちが、少なくとも五百人以上の人たちが再就職をしたり、いろいろとお世話になっているわけです。結果的に全部それが還流されたり、いろいろなことで誤解があってもしようがないじゃないですか、今の社会システムの中で。それだったならばはっきりと見直しをして、本当に必要なものだけ、あとはもうゼロにします、なくします、あるいは民間独自で、そこには建設省と全然切り離し、こんな原稿なども書かないで、切り離しをして独立にしてやってもらう。どうしても必要なものだけを残せばいいじゃないですか。  ところが、今のシステムはそうじゃない。全部大くくりにして、それで経審に加算をされたりいろいろなことをしながら、それで最終的には、あなたたちは指名のところに関与していませんと言っていますけれども、現実には経審の中で点数がある、点数が何点以上はどうだ、ランクを全部決めているでしょう。違いますか。結果的にみんなかかわっているんですよ。その見直しをぜひ、事務次官、あなたが在籍中にやってください。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えを申し上げます。  認可法人、OBの数とか、ちょっと私、今手元に申しわけございませんけれども資料がございませんので、かなり行っていることは事実でございます。  この朝日新聞の新聞記事に見られますように、不動産近代化センターでございますとか建設業振興基金が具体的なテキスト、解説書等を発行する場合に、永田良雄先生がOBの支援をしてつくった会社が相当の部分を受けているということが、一連の、何と申しますか、先生のお話でございますと、やはり還流をしているじゃないか、こういうようなふうに見られるということもこれは御指摘のとおりだと思います。  そういう点から、私が聞いておりますところでは、今回この会社は近々清算業務に入る。では、具体的なテキストとかそういうものはどうするかということは、これは発行主体がどう整理をしていくかという課題でございますので、そういうような還流的な目で見られるようなことというのはこれは避けなければいけないと思いますので、これはきちっと見直しをして結果を出していかなければいけない、こういうふうにも思うわけでございますが、具体的な制度自身につきましても、その制度自身はやはり必要なものもございます。  当然のことながら、建設業経理事務士につきましても、入札資格とか許可要件にはならないわけでございます。また、点数としても極めてわずかなものではございますけれども、かつてゼネコンスキャンダルのときに、使途不明金が一番多いのは建設業界だという記事が何回も出ました。国会でも御審議いただきました。どうしたらそれが直るのだというような御指摘もございました。今、ワーストスリーの中に入っていることは確実でございますけれども、当時はワーストワンでございました。そういったような産業としてのいろいろな部分を、やはり社内の組織の中でいろいろみずからが努力をしていただいてやっていただくということも、また一つの政策としてはあり得るのかなというふうにも思ってこういうことはつくられてきたわけでございます。  ただ、自己責任あるいは会社自身のそういう努力の中で解決すべき事柄である、役所が政策として介入をする必要はない事柄であるというような御指摘もあるわけでございます。今、先生、そういう御指摘をされたわけでございますけれども。そういうことは、やはりこういう時代の変遷とともに、いろいろな大所高所の見地から引き続き検討していかなければいけない課題というふうに思っております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 このことばかりでもしようがないわけですけれども。  最後に、事務次官、あなたがいろいろなところに、三十ぐらいの原稿なり問題テキスト等についての推薦文なり問題集に答えたりいろいろなことをしていますけれども、こういうことがいろいろなところで誤解を生むわけですから。  現職の課長さん、あなたこれは当時課長さんですから、そして、課長さんが専門家とは限っていないと先ほど、係長とかその人たちならばともかくも、やはりできるだけそういう誤解を生むような形にならないようにするためには、基本的にテキストの問題集とかあるいはこういういろいろな解答に執筆をしない。もし執筆をするのであれば、役所を退官したりそういう段階からすればいいことであって、こういうことがいろいろな、業に誤解を生むようなことにならないようにするためにも、ある面では、いろいろな事件を追っていきますと、そういう問題を事前に、未然に防ぐためには、今のような問題についてもさせない。事務次官通達というふうにしょっちゅういろいろな通達が出るのですから、あなたならそのぐらい権限を持っているのですから、通達でこういうことを出されたらどうですか。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 それだけの権限があるので通達を出して現職が書かないようにしたらどうかという御指摘でございますけれども、執筆するのは確かに係長とか補佐の職員だと思うのでございますけれども、やはり全体の責任は課長が負うわけでございます。その解説書などの内容に間違いがあればこれは大変なことでございますので、責任者としてはやはり課長が責任者として全体を見るということがございます。  したがいまして、そういう点からお薦めをするということはあり得るというふうに思っておりますが、推薦文を書かないということあるいは序文がないということは、解説書だけじゃなくていろいろな意味での文化活動との関係とかそういうこともあろうと思いますので、やはり幅広い観点から誤解のないようにしていくということに尽きるというふうに私は思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 公務員倫理法という規定を読んでいただいていると思いますが、報酬の問題についても全部届け出をしなければいけない、こういう形になっているわけでありますし、それとあわせて、直接許認可とかそういう業にかかわるテキストとか、私はそのことを言っているのですよ。文化施設に対する序文とか推薦文を書くなと言っているのじゃない、テキストとかその業にかかわることについてはやめた方がいい、こう申し上げているのです。答えてください。

小野邦久建設事務次官

○小野政府参考人 お答えをいたします。  建設省関係でも、法規とか解説書、あるいは制度のPR文書、定期借家権についても認可をいただきましたけれども、三月一日までに相当のパンフレットをつくりましてPRに努めました、そういったようなたぐいのものとか、あるいは先生御指摘の問題集のテキストあるいは解説書、いろいろなものがございますけれども、確かに、問題集とその解説をするということ、多少一般の法規集の編さんとかそういうたぐいのものと性格が違うのかなという感じもするわけでございます。制度の当初でそういうものが必要だったというふうにも感じるわけでございますが、なお具体的な内容を検討いたしまして、誤解のないようにしていくということにしたいと思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 そこで、大臣、お伺いします。  今、約一時間にわたっていろいろなやりとりをしました。まして、いろいろな問題の中で、今回報道されているような問題を含めて、大臣はどのような認識に立たれておられるのか。  また、私が申し上げた今のような問題等々含めて、私は、もうやめるべきものはやめた方がいい、そしてそれが全部加算をされてトータル的には入札のいろいろなところにはっきりと付与されている、こんなこともあるわけですから、そのことについて、大臣としての見解を。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お答えを申し上げます。  今、先生の御質問を拝聴しながら、貴重な御指摘があると思いますし、また、この問題が出ます取材がありましたところで事務次官は私に説明に来てくれまして、その事務次官の私に対する説明も、これもまたいろいろ示唆に富む、私ども政治の世界におる者として、またこの役所の責任を持つ者として、私は貴重に拝聴したわけでございます。  動機としてどうなんだということが基本になると私は思います。  友をたっとぶと書いて尚友社と書いてございますから、六百六十万の労働者が働いているこの建設業というものが少しでも向上するように、また人が中に住む、また人がそこで社会活動をし、それから企業活動をするような建造物とか、それからまた人の安全に直接かかわるような土木の問題とか、そういう問題がございますので、私は、寄生するのか、それともそれを補佐する者かという立場でその動機をちゃんと整理して、先生のお話のように誤解を生まないように、特に産学官の協力ということが大事なことでございますので、人材として大変な経験を持っている方々がその長い間のノウハウといいますか蓄積といいますか、それを世の中の向上のために少しでも使えるような連携は必要なものではないか、私はこういうふうに考えております。  先生の御指摘のように、いわゆる寄生してのうのうとあぐらをかいている組織になるのか、それとも本当に日本の建設業全体、建設省、大臣認可の業者だけでも一万一千、五十八万六千というような建設業全体を向上させていくための、それに対する大きな糧になるような組織に育成をしていくことが、お話のございました規制緩和それから民営化の時代ということに、官と民がどんな協力をしていく、その接点が国家のためになるような組織に改編をしていくべきではないだろうかと、私は、御指摘、貴重に受けとめたいと思います。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 いずれにしても、建設省のトップでありますから、今のようなことを含めながら、全体的にモラルアップにつながるのであればともかくも、時代とともにその大きな、先ほどISOの問題を申し上げましたように、それぞれがこれから二十一世紀を生きていくためには、みずから自己管理なり自己啓発をしながらやっていかなければいけない。あれはいけない、これはいけない、いろいろな資格制度でがっちりと固められている時代ではない。私は、これがこれからの企業が生き延びていく大きな要因だろうと思います。  それは、逆に、役所が全部そういうことを含めて、乳飲み子にいろいろなことを教えるような形のものは、もう既にその時代は終わった、もう二十世紀でいい、二十一世紀はそうではない、こういう時代だと私はむしろ、そんなことをいつまでもやっていたならば国際競争にも勝てないし、いろいろなことを含めてみずから経営者の努力というのは必要なわけでありますから、そのときに建設省あるいはそういう役所が、いろいろな問題を含めて今のような問題をやっちゃいけない、私はそう思っております。結果として、それがいろいろな、ある面では時には事故にもつながっている、事件にもつながっていくでしょうし、こういうことになっていくんだろう、こんなふうに思っております。  特に、今回の問題については、事務次官が当時会計課長のときに、そういう先輩のお使いをした問題から始まり、そして自分たちの技術等々を含めて、そこにこの解説をした、出題に対する答えをした、こういう問題からいろいろなことが出ているわけであります。それは次官だけの問題じゃないと思います。建設省のそれぞれの役職者すべての問題であろう、私はこんなふうに思って申し上げているわけです。そのことを含めて、やはり今のような直接いろいろな資格制度に関係のあるような問題については、それぞれ回答とかあるいは執筆をするようなことはできるだけ避けておく必要があるだろう、こんなふうに思っておりますので、その辺を含めて、大臣の方がより徹底をされることを望んでおきたいと思います。  そこで、本題の質問に入らせていただきたいと思います。  今回の農地所有者等の賃貸住宅の融資の利子補給の問題等についてでありますけれども、今この社会環境の中で——大臣、時間の関係で、いろいろな質問通告をしておりますけれども要約しますから、御理解をいただきたいと思います。  基本的に、住宅が著しく不足しているという時代から、これはその時代にスタートされた問題であります。そして、今日では、住宅が質を求められているような状態になってきておるわけです。そして、先般も本委員会で借地借家法の問題が出て、三月一日からさらに供給が余計大きくなっていくだろう、あるいはまた、一方においては住宅供給公社が、あるいは住宅公団が新築住宅はしない、こういう時代になってきているわけです。  ところが、今回の農住の関係の融資利子は依然として、ただそれを期間を延長する、こういうだけになっているんですね。中身、あるいはより充実した形でこの内容が検討されるんであればともかくも、ただ期間の延長だけで本当にいいんだろうか。全体的に住宅の不足、これはある面ではもう解消されている部分が多いんじゃないかな、私はこんなふうに思いますけれども、その辺についての見解を求めます。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 先生の御指摘のように随分前、最初昭和四十一年から始まったようでございますが、四十六年度を初年度といたしまして第二期住宅建設五カ年計画を遂行する際に、大都市地域等における住宅難が深刻な状態であって、特に良質な賃貸住宅の不足が著しい事態にあったことにかんがみまして供給促進策を講ずる、その必要の中から出てきたものでございますが、特に日本は地価が大変上昇いたしましたが、その用地の取得難が住宅供給を困難にしている一方で市街化区域内の農地には住宅適地があるということで、これを活用することが適当であるということがこの始まりでございました。  また、水田の転用は、米の生産調整という政府の重要課題にも資することと考えられましたものでございますから、農地所有者等が土地を手放すことなくみずからの土地に賃貸住宅を建設してこれを経営することを促進する措置を講ずるということで、しかし、時代の変化で定期借家法のようなものが出てきまして、良質なものを相変わらず提供して、特に大都市では、日本は世界的な水準で見ましても狭い地域に、大変狭い住宅に住んでおります。ウサギ小屋とかなんとか悪口を言われたこともございますが、そういう意味での、良質な住宅を提供していくための、農地その他の市街化区域にありますものについては、引き続きこれを延長していただいて、何とか今後とも、その中身の充実といいますか、良質なものに変わっていくような対応をしてまいりたい、かように考えてお願いをしておりますところでございます。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 そこで、実は賃貸条件の問題でありますけれども、御承知のように、この利子補給なりあるいはまた農住利子補給の中で、原則として公募は抽せん、あるいは家賃の算出はそれぞれ今までの建設費用と土地の賃貸料に見合うような形の中で設定をされているわけですけれども、現実にそのことについて公募されているか。私は、今の状態でされていないと思っています。それから、家賃そのものが今のような市場原理を導入されていない。こういうことを考えてみますと、このいろいろな賃貸条件というものが見直しをする必要があるんじゃないか、こんなふうに思いますけれども、いかがですか。

岸田文雄自由民主党建設政務次官

○岸田政務次官 今、家賃等の賃貸条件につきまして御質問がございました。  農住利子補給制度におきましては、利子補給を行っている期間、十年間でありますが、家賃の限度額、賃借人の募集、その他住宅の賃貸の条件につきまして、建設省の省令におきまして一定の基準を定めているところでございます。  そして、家賃の限度額の計算方法でありますが、建設時における建設費の月割り償還額、あるいは建設時における敷地取得に通常必要と認められる価額の一定割合、あるいは公租公課ですとかあるいは損害保険ですとかこうした諸経費、こういったものを合計するという形で限度額を決めております。こうした算出方法によりまして決められました限度額の範囲内におきまして、家主が市場の動向等を勘案しまして家賃を決定しているというのが現状でありますが、現実問題、でき上がりで出てきております家賃、その限度額の大体六割から七割、こういった水準で今推移しております。  こういった形で現実の家賃が算出されているところでございますが、加えて、募集等におきましてしっかりと公募しなければいけない、こういった条件も決められている、ところが、そういったものがされていないんではないかという御指摘でございますが、こういったあたりも、現地での掲示ですとかチラシの配布等において公募が行われているというふうに認識しておりますが、こうした法律におきまして建設大臣に付与されております検査あるいは報告、こういったものは一応都道府県に委託されているということになっております。  ですから、こうした都道府県、地方公共団体やあるいは融資の主体であります農協、こういった関係機関としっかり連携してこのあたりを指導していかなければいけない、こういったように建設省としては考えております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 あなたも政治家なんですから、やはり現実を見て話をしてほしい、はっきり申し上げて。現実、公募といったって、なかなか今公募になっていないんです、はっきり。だから、そういう条件というものは、やはり今の時代に合っているような形で見直しをして、何もこのことが悪いと言っているんじゃないんですから、やはりより良質に、例えば平米数も五十平米までじゃなくもっと大きくするとか、いろいろなことを含めながら、そしてなお、今現実には公募じゃない、こういう形、実態が、公募しているところもあるでしょうけれども、公募していない。不動産屋さんが関与しているところもある等々なものですから、やはり実態に見合うような形でやっていかないといけないんじゃないかな、こんなふうに思っているんですよ。  家賃の算出も、やはり市場経済といいますか、それぞれの地区に合わせて決まっていくわけですから、むしろ利子補給分だけでも若干安くなるかもわかりませんけれども、そういう一連のことを含めながら全体に見合った形の条件というものを整備してほしい、条件というものを見直しをしてほしい、私はそう思いますよ。

岸田文雄自由民主党建設政務次官

○岸田政務次官 現実に見合った制度の検討をしていかなければいけない、これは先生のおっしゃるとおりでございます。そういった観点から実態の把握にしっかり努めて、今申し上げましたような関係機関との連携をしっかり強めていきたいと存じます。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 いずれにしても、これから住宅の戸数というのは、ある面では不足じゃなく過剰ぎみになってくると思いますから、このことによって、より良質な住環境をつくるように努力してほしいと思います。  それから、宅地化促進法の関係でありますけれども、この問題についても長いことやってまいりました。ただ、私は、この促進も結構ですけれども、今やはりバランスがあると思います、緑というバランスもあるし。そういうことを含めて、今日まで果たしてきた役割も大きいと思いますけれども、今後これから進めるに当たって、ただ期日が来たから延期をするということではなくして、全体的なバランスを含めて考えていく必要があるだろう。そのことの答弁を求めて、私の質問を終わります。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 御指摘のように、殺伐たる市街地を見ると寂しい感じがいたしまして、やはり家と庭と書いて家庭といいますから、公園を地方自治体で確保していただくことも大切でございましょうし、その意味で、こういう貴重な市街化区域の中の農地をどういうふうに都市の中の潤いの空間にしていくかということ、先生の御指摘のとおりだと思いますので、地方自治体とも連携をしながらそういう方針でやってまいりたい、かように考えております。

田中慶秋民主党

○田中(慶)委員 終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 平野博文君。

平野博文民主党

○平野委員 民主党の平野博文でございます。  今、田中先生の方から、過日の新聞に載りましたOB議員の会社が利権を独占、こういう新聞記事があったわけでありまして、強くその事実を御質問されましたので、私は、こういうことがたびたび出てくるというのは極めて遺憾だ、このことを強く思いますし、建設省におかれましても、やはりこの点については猛反省をしてもらいたい。  私、過日の予算委員会の分科会でも、いろいろな天下りの財団をつくって、そこが潤うことによってOBの受け皿になる、そうしますとそこに何らかの問題が起こると。  今回の問題は、そういうこと以上に、永田さんの政治団体の会計責任者をそこの出版会社の幹部の人がしている、こういう構図が基本的な問題になるわけであります。まさに癒着をしている構図、新聞のこの記事が事実であるならば、そういうことになるわけであります。この点については、絶対あってはならぬことだと私は思っております。そういう意味でぜひ反省をしてもらいたいし、そういう体質をいかに早く改革をするか、私はこういうことだと思うわけであります。  そこで私、本題の質問に入りたいと思うんでありますが、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案が出されたわけであります。この法律案といいますのは、昭和二十六年に地籍調査を中心として始まった国土調査事業であります。本年で五十年を迎えるわけでございます。  そういう中で、変遷をたどってまいりますと、全総計画とともに昭和四十五年に十年という計画を途中で早めまして、一部を改正しているわけであります。そういうふうに、十年計画を七年に、四十五年に再改正をしているという本旨の理由、目的は、昭和四十四年に国土総合開発法に基づく全総計画の新しい計画が策定され、昭和六十年を目標として各種の国土開発事業が急速に実施される見込みとなり、その基礎となる国土調査事業もこれに合わせて増大していくために、昭和四十五年に国土調査促進特別措置法の一部を改正された、こういうことであります。  こういうことを前提に、今回までに全総計画は五回策定をされているわけであります。昭和三十七年、四十四年、五十二年、六十二年、そして平成十年、こういうことでそれぞれの全総計画が策定されていっているわけでありますが、本国土調査の措置法におかれましては十年計画をそのまま連動させておる、こういうことでございます。  ただ、国土調査の十カ年計画の原文を見ましても、最後には、この計画におきましては今後の社会経済の動向、財政事情等を勘案しつつ中間年に見直すことについても検討するということを書かれていながらも、厳然と今日まで見直されないまま、十年に一回という改定を迎えているわけであります。  私は、この法律そのもの自身は形骸化した法律ではないか、このように危惧するところでございます。そこで、五十年たって一体何の実績、効果が生まれてきたのだろうかという、このことを非常に思うのであります。  そこで、今日までの全総計画とこの国土調査の十カ年計画との関係において非常に基礎となる事業だといいながらこういう仕組みで今日まで来ていることに対して、国土庁長官、どう思われますか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 先生の御指摘のとおりで、なかなか歯がゆい思いといいますか、明治六年から始まっておりますので、それまでは、土地というのはお上のものといいますか、大名でも、福島にいた人が突然四国に改易されるとか、大名でも土地は全部自分のものではなかった。これは国土庁の方から聞いたのですが、こけんにかかわるという、何か侍が沽券地といって自分で処分する場所もあったようでございますが、それが武士のこけんにかかわるという言葉の語源になったという話を聞いております。  とにかく権利関係が錯綜して、特に日本人は狭い土地、土地にこだわるといいますか、特に先生のお地元の枚方なんというのは全く未着手でございまして、大阪府下地籍調査実施状況を見ますと、実施市町村、平成十一年度現在で全市町村四十四のうちで地籍調査着手市町村が六つしかございません。うち、調査完了市町村がゼロということで、この進捗率を見ましても、情けないことに大阪はわずか一%でございます、着手率一四%でございますが。これは進捗率、沖縄九八%、それから青森が九一%、岩手が八二%、宮城が八三%、佐賀が八八%、岡山が七八%、ここらが目立つ大変進捗率の高いところでございます。とにかくこれは着実に、全総計画と縄のように相紡ぎながら、国土調査促進特別措置法というものを通じて国土調査事業十カ年計画を策定し、また都道府県とか市町村がこの計画のもとに調査を強力に推進していくことを主目的とした法律を続けていくことが必要だと考えております。  本年度、第四次計画の計画期間は終了するのでございますけれども、現在までの調査の進捗率は全国版で四三%、都市部においては平均でわずか一七%という見込みでございまして、今後とも調査を強力に実施していくことがいろいろな意味での国土利用の基本計画に大変効果がある。  今回の法改正におきましては、法文上は年度の改正にとどまるものでございますけれども、中身は新十カ年計画を策定し、あわせて新たな促進方策も導入し、調査を促進させようというものでございまして、決して形骸化した、単なる延長ではない。意欲満々で、この十カ年に新しい意欲で、特にそういう民衆の意識も大分変わってきたようにも思いますので、都市部においては特に難しゅうございますが、権利関係の錯綜する、また都市としても価値のある都市周辺を促進方、市町村と協力をしながら、また民衆の御理解を得ながら進めてまいりたいと思っております。

平野博文民主党

○平野委員 決して形骸化していない、こういうことですが、私は、これはもっと強力に進めなきゃいけない、こういう視点に立っています。したがって、従前と同じ発想でのやり方では同じことになるんじゃないでしょうか、こういうことを言っているわけでございまして、国土庁長官は意欲満々と。長官は意欲満々ですがスキームがそういうふうにならない、そういう制度だから進まないんだという私は制度上からの指摘をしたいわけでございます。  御答弁の中で、私の選挙区の枚方は全くないといみじくも言われましたから、委員長の理解を得てここで開示をしたいんですが、私、実はこれを持ってきたんです。こんなひどい状況に置かれているんです。これは過去の、明治以来の開発したところ、戦後の混乱期にいろいろな部分でやっておって、地域の人が自発的に、こんな状態ではだめなんだということで、権利書と地図を合わせて、あなたはほかに地番が飛んでいるけれども現有の土地でよろしいかという確認をみんな印鑑をついてやったわけであります、三十三万平米のところですから。  ところが、そこのところで、法務局に出しますと、物事を売買していこう、そういうときに、不在地があるとかいろいろなことがあってそこの公図は出せません、混迷地域ですからと、こういう言葉が返ってくるものですから、常に司法の争い事がある。売買をする、相続をしていく、この地域の人は、今の世代は住んでいますからいいんですが、次の世代に移したときにどうなっているのかさらにわからなくなる。今長官がおっしゃったように、明治以来の、あれは何というんでしょうか、土地台帳というんでしょうか、ポンチ絵みたいなわあっとなったあれが唯一の地図になっているということであります。  したがって、私が言いたいことは、これは具体的なことですから具体的な話はまた後日させていただきますが、そこで、今日まで進めてこられたやはり制度上の問題だということを強く指摘したいんであります。といいますのは、この法律の目的は、国土調査の緊急かつ計画的な実施の促進を図り、これはそのとおりですね、国民経済の健全な発展に寄与するんですよ、こういうことなんです。そのときの内閣総理大臣は、土地審議会の意見を聞いて、緊急に国土調査事業を実施する必要があると認める地域について、計画を策定し、閣議決定しているんですよ。閣議決定というのは重いですよね、長官。どうですか。簡単でいいですよ、重いか重くないかでいいですよ。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 非常に重いと思います。

平野博文民主党

○平野委員 では、閣議決定をして進めてきたわけですな。それでも、先ほど長官の御答弁ありましたように、五十年たっても四三%ですよ。これは閣議決定したその当時の内閣の責任ですよ、こんなの。民間でいったら事業計画四三%なんといったら首ですよ。五〇%以上超えないとこれは了と言わないですよ。そういう意味で、私はこういうスキームのやり方というのは基本的に前へ転ばない仕組みになっているんではないか。したがって、この責任、長官、今たまたま長官ですが、長官の責任はどうですか。進んでいないという。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 長官でございますが、勇敢にやらにゃいかぬと思っております。

平野博文民主党

○平野委員 そういう答えを欲しいとは思っていないんですよ。責任ありますかということに対して勇敢に……。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 なかなか私権という関係で大変難しい問題はございますが、先生のおっしゃるように、これは後々土地争いとかそういうものは本当に、人殺しまで起こりまして、裁判に持ち込まれるものが大変多い。そういうものを、司法制度に負担をかけないためにも、そしてまた家族関係とか近隣との関係に平和をもたらすためにも、協調をもたらすためにも、私は大事なことだと思っております。

平野博文民主党

○平野委員 責任あるということですね。大事なことというよりも、責任ありますか、あるんじゃないですかということですから、責任あるというふうに理解してよろしいか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 閣議決定をしたその同じ内閣の中での閣僚としての責任はあります。

平野博文民主党

○平野委員 責任あったらその責任のとり方というのがまた具体的に出てくるわけですが、責任をとってやめてくださいと私は言いません、強力に進めてほしい、このことはぜひ努めて申し上げます。  そこで、もう一つは、国土調査事業の計画を策定するに当たり、国土庁は今度は実際都道府県に十カ年計画の目標計画に対してヒアリングをして計画策定をしているわけですね。それらを合算して十カ年計画を策定する、こういうことに実はなっておるわけであります。ところが、国土調査法ではその都道府県計画を策定するところでとまっちゃっているんですね。実施主体は市町村、こういうことになっていますね。どうですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 おっしゃるとおり、市町村ということで、国土調査事業十カ年計画を作成された各都道府県は、これに基づきまして、法律の規定により地籍調査に関する都道府県計画や毎年度の事業計画を策定することとなっておりますが、国土調査法第六条の三、ここに、都道府県、市町村の間で十分な意思疎通が図られて、市町村ごと十年間の調査面積についても都道府県計画として積み上げられていくということでございますから、新たに市町村計画の策定を法定化しなければいけないんでございましょうけれども、これがなかなか、御承知のように大阪府下でも四十四も自治体がございまして、そしてまたなかなか調査に個人の方々も応じてくださらない。このごろは、宅配の連中でも、いろいろなものを配りましたら不在というのが多うございますが、そういうのに協力をしていただく一般大衆へのPRというのが、市町村の業務の中で市町村長、ひとつ主導権をとりながら、国との一体化した国土利用の本当の基本になるもの、地籍調査というものの進展を図っていかなければならないと私は考えております。

平野博文民主党

○平野委員 今、長官言いましたけれども、都道府県が計画を策定するんですが、事業主体は市町村だ、こういうこと。一方、国は閣議決定をしていく、何か非常に難しいんです。それで主体は市町村だ。しかし、都道府県から市町村への落とし込みというのは何によってこれは落とし込まれるんですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 これは先ほど申しましたように、国土調査法第六条の三に市町村というのはないんですね。ですから、ヒアリングをしていただくような市町村との協調体制をどうつくっていくか、そこに大変難しい問題があると思います。

平野博文民主党

○平野委員 私は、そこがないということは、しかし実施主体は市町村だと言っておるわけですよ。ないのですよ、計画を具体的に落とし込む。都道府県で計画をつくりなさいと。実際、具体的現場は市町村にあるわけですよ。しかし、市町村は、私は何カ所かヒアリングをしましたよ、そんなの国からきちっと言ってもらわないと、私らはどういうことをするのですか、こういう認識ですよ、平たく言えば。ところが、法律にはこれは市町村だ、自治事務だと言っているわけですよ。自治事務には間違いないですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 間違いないと思います。

平野博文民主党

○平野委員 自治事務にしているから、これは落とし込めないのじゃないでしょうか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 国と地方との関係でそこが大変難しいところだと思います。  地籍調査は、その実施に当たり、土地所有者等の地域住民の協力が不可欠でございますので、実質的にはその地域に密着した地方公共団体が調査を行うことが適切であるという認識をいたしておりますが、こうした認識やまたその事務の性格を踏まえて、地方分権一括法において自治事務として整理されているところで、この地方分権一括法、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律、平成十一年法律第八十七号により、地籍調査事業にかかわる事務も原則的には自治事務、こういうことになっておるということで、先生の御指摘のとおりでございます。

平野博文民主党

○平野委員 地域で密着しないと、地元の住民の皆さんの理解を得られないとできないということは、大臣おっしゃるとおりでございます。  しかし、地方分権一括法案によって自治事務になったのでしょうか。もともとこれは自治事務でずっと来ているのじゃないですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 団体事務と言うのだそうでございます。

平野博文民主党

○平野委員 団体事務なんてまた新しい言葉を聞きましたけれども、まあそれはいいです。  私は、要は言いたいことは、これは国がやはり主導的に、閣議決定までして進めていこうとしていることですから、地域に密着している、こういうことであるならば、私は、法定受託事務にして、国がもう少しそこに関与をしながら、具体的作業については地方自治体でやってもらうということの方が今までのスキームの流れからいけば正しい流れではないでしょうか。どうですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 法定受託事務というのは、規定がございまして、国が本来果たすべき事務であり、国家の統治の基本に密接な関連を有する事務や国が直接執行する事務の前提となる手続の一部となる事務等が該当する。法定受託事務については、国の行政機関が代執行できるなど、国の関与の度合いが相対的に高い。先生のおっしゃるように、ちぐはぐになっているような印象があります。

平野博文民主党

○平野委員 しかし、今長官がおっしゃるように、国が主体的にという趣旨からいきますと、閣議決定までするのですよ、それで計画を定めるのですよ。そうしますと、自治事務において、それは地方自治体が申し入れない限り永久に起こらないということよりも、国土の公図づくりをやっていかなければいけない、こういうことが明治以来いろいろな課題があって進んでいないのですよ。十年の閣議決定をして進めていこうとしている制度ですよ。都道府県までいって、あとはもう勝手に自主的にやりなさいよと、やった実績に応じて銭を交付しましょう、今こういうルールですよ。だから進まないのですよ。  だから、やはりもっと法定受託という、国が本来やるべきだけれども国にかわってやってちょうだいというふうに制度、スキームを変えるべきじゃないでしょうかというのが私の第一番目の質問ですから、その辺は、大臣どうですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お答えを申し上げます。  実感として、私も先生の御指摘のとおりだろうと思います。大体大都市周辺で事務が煩雑なところが置き去りになっているというような感じが、印象として、この進捗率それから着手率を見ますと、どっちも頼りにしながらどっちも積極性がない、そういう何か矛盾を感じます。

平野博文民主党

○平野委員 大臣、進め方のスキームのあり方をぜひ検討してもらえませんか。その答えをいただけませんか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 今後の運営の中で先生の思っていらっしゃる方向に、私もそういう意味で大変矛盾を感じるような気もいたしますので、内部でよく検討させていただきたいと思います。

平野博文民主党

○平野委員 やりましょうという答えがないのでいささか不満であります。検討するということはやらないという今までの何か答弁のような気がいたしますが、ぜひやってもらいたいということで、長官、再度、前向きに進めると。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 意欲を持って、今のいろいろな、いわゆる家庭の事情とかそれから近隣の問題とか、それが波及するところが大変多い権利関係がありますので難しいことではございますが、難しいだけにちゃんと、二十一世紀に入りました今となって、私は、できるだけ早くそういうものが整備されるような、これはしかしお金も伴う話だと思います、自治体との。特に自治体がみんな財政難になって、全部で百八十七兆と言われる自治体の大変な赤字財政でございまして、私は地方自治体の数が多過ぎると思っております。ちゃんとそれに対する意欲のある市町村とそして余り関心のない市町村、それを統一した意識に持っていく努力をひとつこれから図ってまいりたいと思います。

平野博文民主党

○平野委員 そこで、国土調査といっても、具体的に地籍調査とか土地分類調査とか水調査とか、いろいろ基礎となる基本調査に分類されているのですね。基本調査は国の事務でありまして、すべての根幹になるところであります。  そういう中で、地籍調査の部分の基本調査、これは国の事務でございますが、このことがまず進まない限りそれぞれの原点に、地域に進んでいかないと思うのですが、国の調査になっております例えば地籍調査の種類の中に基準点測量という、これは国の仕事でありますね。これが進んでいないから、地籍調査の市町村、地籍調査の都道府県がなかなか進まない、こういうのも要因としてあるのではないかと思いますが、国のものは進んでいるか進んでいないか、こういうことに対してのお答えをいただきたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お答えを申し上げます。  土地の分類調査につきましては、国が実施する縮尺二十万分の一の基本調査については既に完了いたしております。それを踏まえた都道府県の縮尺五万分の一の基本調査についてもこれまで既に九割が完了しているところでございまして、今後は必要に応じ市町村が実施する土地分類細部調査の促進に向けて努力をいたしてまいりたい。  特に水の調査でございますが、水については国が実施する基本調査は既に完了しているところでございまして、これに基づき実施する一級水系、これは百九本の直轄の河川がございますが、このうち百八できております。そういう意味でおおむね完了ということになると思いますが、二級水系につきましては、都道府県が緊急度に応じて調査を進めるということになっております。これは、取水をする、それから水の流量をどうするかという問題。  以上のような国の実施する土地分類基本調査及び水基本調査は完了と言えるところまで来ておりまして、これに基づいて都道府県それから市町村の調査を進めていただきたいとお願いしているところでございます。

平野博文民主党

○平野委員 くどいようですが、では、国の役割の部分については国はもうほぼ完了している、あとやっていないのは都道府県、市町村だと。都道府県、市町村が悪いのですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 基準点測量というのがありまして、基準、基準点を打っていくのだそうでございますが、地籍調査の面積と連動した点数を、国土調査第十カ年計画、地籍調査の推進を主なる目的とするもので、その十カ年計画においてはそういう意味と、それから土地分類調査としてはおおむね前回計画と同程度を計画に位置づけているということでございます。

平野博文民主党

○平野委員 ですから、おおむね国でやっているものはやっている、やっていないのは都道府県、市町村だと。そこで、都道府県、市町村だ、こういうことになってきますと、では、やらぬ都道府県、市町村が悪いのだと。ところが、やろうと思ってもなかなかやれない、こういうことになっていまして、したがって、なぜやれないのだろうかということなんですね。  ここの地域の方が過去ずっと出しました、昭和二十七年から陳情書からずっと見て調べましたけれども、法務省の見解が一部出ているのですね。  法務省の見解というのは何だ。先ほど言いましたように、トラブルが物すごく出てくる、やればやるほどトラブルが出てくる、それだったら、寝た子を起こさないようにじっとしておった方がまだいいんだという、いわゆるそのときの担当役人というのでしょうか担当職員が、自分がその担当でおるときに余りトラブルに巻き込まれたくない、したがって先送りしている、こういう問題が非常に多いんだということ。  もう一つは、昔に開発したときに、きちっとそのことが公図としてあらわせていないままにいっているという。戦前にあったものでも、戦争中にいろいろなものがあって、戦後、人が帰ってきた、帰ってこない人がいる、帰ってこないところについては、だれか開発業者がそれを自分の土地だと偽って売買しているとか、いろいろな要因があるのですね。だから、いろいろな要因は今後も解決しない限りずっと続くわけですよ。  私の世代には、持っている土地は自分ではここだとわかっていますが、自分の子供に移すときに、一筆ができていないところをずっとずらしますと、もうここがだれのものかわけがわからなくなる。こういうことを次の世代に先送っていくということに今の状態だったらなりますよ。大阪は特に一%です。私のところは一%もしていない。こんなことで混迷地がいっぱいあるわけですね。それで非常に困っている人がおるわけであります。では、その困った人が役所に相談に行ったら、これは法務局へ行ってよと振り振りするわけです。  役所に行かれても、そういう担当、専門に担当する担当者がいないのですよ。大阪なんてどこが担当していると思いますか。大阪府は農林何とかという部局がやっておるそうです。何人いますか、二人です。大阪府全体のことを考えてやる人が二人ですよ。普通、建設か国土か、そういうところの担当でなくて、農林、環境何とかという部局が担当で、二人。  私の地元の枚方市、四十万人市ですが、担当者はいないのです。最寄りの市町村にずっと聞きました。そういう職員を置くこと自身が財政上厳しいし、自治事務と言いながらも、置かなければならないという意識がないですね。  私は、ここをやはり国の仕事としてやっていただきたいと思うものですから、もっと新しい、推進する、促進するスキームをもっとつくってほしい、明確にしてほしい。そのためには、国民にも理解してもらうための、意識を持ってもらうための策を国として出さないとわからないわけですよ。当事者は知っていますが、多くの国民の人たちはほとんど知りません。登記所へ行ったらちゃんと自分の土地は登記されておって、こうなっているんですよという理解ですよ。  ところが、こういうことでいきますと、よく番地がない土地がある。地主が不在だ、番地がない。地番のない土地というのはあるのでしょうか、あるんですね。川とかこういうところは別ですが、通常の宅地の中に、地番がない、こういうところがあるわけですよ。  そこで、私はぜひ、難しいことは重々承知しております。したがって、改めてほしいということで、改めますということで大臣の答弁というふうに私理解していいのだったらこれ以上の質問は避けますが、今の財政措置のあり方は、特別交付税という措置で実績主義で交付しているんですね。これも私、問題があると思うのです。やらなかったらくれないんだからいいよと。普通交付税に変えて、人の配置も含めて、一般財源としてそこに配置しなさいという、こういうことでの財源措置のやり方に変えたらまだ進むのじゃないかと私は思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

平林鴻三自由民主党自治政務次官

○平林政務次官 特別交付税を所管いたしております自治省から申し上げます。  国土調査の事務というのは毎年行うということではございませんで、地籍調査をやります当該市町村が決まって、そこで何年かかかってやるという仕掛けでございますので、普通交付税で基準財政需要額に算入しようと思いますと、一部の市町村に限られたものですと、非常に算入がしにくうございます。そこで、一部の市町村に限られるということで地方財政措置をしようと思えば、特別交付税の方がやりやすいわけでございます。  現実的に、事務の実態を、事業の実態を考慮いたしますと、特別交付税の方が財源措置をするのにふさわしい、そういう考え方で、従来から特別交付税で措置をするということにいたしております。

平野博文民主党

○平野委員 特別交付税の措置のやり方だからこそ、市町村が実行しようというインセンティブが働かないのじゃないか、私はこういうことを言いたいわけであります。  今、おっしゃられましたけれども、毎年の事業ではない、こういうお答えでありますが、私は、これは毎年の事業のようにやっていかないとだめなんですよということを今指摘しているわけです。五十年かかって四三%。閣議決定までして、五十年かかって四三%。私の出身の大阪は一%。沖縄とかは特殊なところだと僕は思います。沖縄は都道府県もきっちりやっていますよ。特殊なところだと思う。  都市部のところが詰まっているのですよ。それをより促進させるというのがこの法案ですから、いろいろな意味のスキームを、財源措置も変えていく、人的にも出していく。地方分権だからといって、全部を国から地方に移したらいいものではない。地方でできないものは国がやるんだという、地方にある事業だって国の仕事としてとってきてもいい時代だと私は思っています。それほどこれは大事なことであって、世代を超えてはいかぬ、今期中に、今年中に、二十世紀中にやはり方向づけをつけていく重要な国家、国土の大きな課題であるという認識なんですね。そういう意味でどうですか。

平林鴻三自由民主党自治政務次官

○平林政務次官 私も実際に地籍調査の事務をやったわけではございませんが、県庁におりまして多少の見聞きはいたしております。  これをおっしゃいますように国の事務として国の機関がやるとなりますと、むしろ非常に難しくなるんじゃないかと私は経験上思っております。かえって住民に身近な市町村がやります方が、かような仕事は、いわば一人一人の土地の所有者の関係をよく見ながら、注意をしながら、意見を聞きながら、正確な測量調査をやって、それで地籍図をつくるということでございますから、むしろ市町村でないとやれないのではないかなという気さえいたしております。さようなことを御参考までに申し上げたいと思います。

平野博文民主党

○平野委員 だからだめなんですよ。だから変えましょうと言っているんですよ。今までの経験からいきますとできませんよと。だからもうずっとできないんですよ。だから、それをやるためにどうしましょうかということを議論しないと、こんなもの、では十カ年延ばしたって絶対できませんよ。だから、スキームを変えてくれ、推進するスキームを変えてほしいと言っているわけですが、今のお答えだったら、いや、変えたってやはり市町村でやるべきだと。私、国がやるべきだというよりは、法定受託にして、やってくださいよということを明確に打ち出しなさいと言っておるんですよ。  時間がないですから——はい、どうぞ。

平林鴻三自由民主党自治政務次官

○平林政務次官 国土調査の、特に地籍調査などの事務につきましては、機関委任という考え方でなくて、従来から団体委任と申しますか、やはり地元でやってほしい、そういう考え方で法律ができておったんではないかと私は推測をいたしております。  さような意味で、これを国の事務として取り上げる場合には、またそれなりに非常な困難が伴うでしょう。役場の職員とか市町村長さんでも、この事務が非常に難しいからなかなか手をつけられない、そういう感覚を持っておりまして、ましてや国の機関というような住民から遠いところにある機関がこれをやれということになりますと、なかなか私、私権、私的な権利との調整が気持ちの上でつけにくいだろうという気がいたしております。

平野博文民主党

○平野委員 わかりました。時間がもうあと一分ですから。  ただ、今みたいな答えをされたのでは私は納得しませんよ、これは。この法律を推進してほしいんだ、するためにどんな絵をかいていくんだ、こういうことをやはり前向きにやらないと、五十年たって四三%ですよ。五十年ですよ。私、今五十ですから、私が生まれて今日までの間に四三%ですよ。これから五十年も同じ状態でほうるんですか。前へ進めてください。そのことをぜひお願いをし、最後に一言だけ。  十年前に附帯決議をつけていますよ。附帯決議の持つ意味というのは、どういう意味を持つんですか。形式的な、そのときの委員会できちっと終わって、皆さんの思いをそこへ合わせて、それで一丁上がりというのが附帯決議だったら、附帯決議なんかしない方がいい。附帯決議の持つ意味をやはり国土庁、推進する側がもっと重く受けてもらいたい。このことを申し上げて、大臣、その附帯決議の意味合いを言ってください。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お説のように、大変重大な、重要なことだと思っております。調査に従事する職員数とか、それから予算の確保の問題、それからまた住民の立ち会いに長時間を要する問題とか、それから調査全体がより困難な市街地に移行しつつある。まさに土地の価値のあるところ、そういうところが今の先生の御指摘のようにおくれているわけでございますので、これからひとつ住民へのPRとそれから市町村へのPR、そして実質的に進めていただくところに、どういうふうに財政上の問題を解決していくか。先生の最後の御指摘の附帯決議は、十分にひとつ尊重をしながら、御指摘を貴重な御提言と、推進するための大きな一つ糧として御質問を承りました。  ありがとうございました。

平野博文民主党

○平野委員 ありがとうございました。終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 この際、休憩いたします。     午前十時五十五分休憩      ————◇—————     午前十一時四十三分開議

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。上田勇君。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 公明党・改革クラブの上田勇でございます。  きょうは、三法案、何点かそれぞれ質問させていただきますが、最初に、直接法案とは関係ないのですけれども、定期借家制度につきまして、これは良質な賃貸住宅を供給する目的という意味では共通しておりますので、その点について一点お伺いしたいのです。  この三月一日から定期借家制度が新しい制度としてスタートをいたしました。この制度は、昨年の臨時国会で、私も含めました議員提案の法律で借地借家法が改正されたわけでありますが、これにつきましては、推進、また慎重、反対意見、両論あったのは御承知のとおりだというふうに思います。  これは、メリットとして、私たちとしては、イギリスなど諸外国での事例なども参考とさせていただきながら、良質な賃貸住宅の供給が促進されていくだろう、また、結果として家賃の引き下げにも資する面があるということで、貸し手にも借り手にもメリットがあるんだというふうに考えてきたわけでありますが、一方、その間、一部マスコミまた有識者の方々からは、こうした定期借家制度が導入されると、高齢者などのいわゆる住宅弱者の居住の安定が損なわれるのではないかとか、結果的にはむしろ逆で、家賃の高騰につながるというようないろいろな御意見もあったわけでございます。そういう両論を踏まえて、既存の物件の契約には適用されないという限定的な形での導入になったわけであります。  そこで、この三月一日から新制度がスタートしたわけでありますので、それによる効果、あるいは、先ほど若干触れました懸念されていた問題点が果たして生じるのかどうか。四年後の見直しの規定が法律の中にも含まれているわけでありますので、それも視野に入れまして、やはり実態をよく調べて把握しておく必要があるというふうに考えております。  そこで、ぜひ建設省としてこの実態を、効果の面、メリットの面、それからデメリットの面、あるいはそういうふうにいろいろ指摘されてきた問題点が果たして生じるのか、そういったことも含めて、実態をしっかりと調査をしていっていただきたいというふうに考えておりますが、その辺につきまして、まず御見解をお伺いしたいというふうに思います。

那珂正建設省住宅局長

○那珂政府参考人 お答えいたします。  定期借家制度につきましては、本年三月一日に施行されまして、公布のときから、私どもといたしましては、マスコミなどを活用した広報あるいは定期賃貸住宅標準契約書の作成とその周知等、普及に努めているところでございます。  この定期借家制度が普及すれば、今ほど先生御指摘のようないろいろないい効果が期待されるだろう、こういうことでございます。私どもとしては、より合理的な借家経営が進み、そのことによりまして良質な賃貸住宅、とりわけファミリー向けなど多様な賃貸住宅の供給が促進されるとか、持ち家の借家化が進むとか、あるいは不動産の流動化につながるとかいうようなこと等々、いろいろな住宅政策上のメリット、効果が期待されているわけでございます。  その実際の普及あるいはその前提としてのこの契約制度の活用状況につきましては、賃貸住宅経営者、あるいは仲介、管理業者の団体等を通じて、鋭意その実態を調査、把握する所存でございます。  また、先生も御指摘になりましたけれども、新しい契約制度がスタートすることに伴って、いろいろな問題も生じることが予想されます。そこで、私どもとしては、国はもちろんですが、全都道府県、全政令市にこの三月までに相談窓口を設置しておりまして、これらの窓口を通じて、定期借家制度にかかわるいろいろな相談あるいは相談に至るまでのいろいろな問題点等につきまして、こういう情報を定期的に把握していく所存でございます。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 せっかく新しい制度がスタートしたわけでありますし、先日もテレビのニュース番組で特集を組むなど、非常に社会的な関心が高まっていることでございます。  そういう意味で、これは導入に際しましては賛否両論あったわけでありますので、これからよりこの制度を定着させていくためにも、効用の部分それからずっと懸念されていた問題点、そういったものもしっかり掌握していただくように、ぜひ体制を十分整えていただきたいというふうにお願いをいたします。  それでは、法案の方に入らせていただきますけれども、初めに、宅地化促進法それから農住利子補給法、この両案、これは対象が若干違いますけれども、いわば市街化区域内の農地の宅地並み課税の導入にあわせまして制定されたもので、農地転用を促進することによって良質な賃貸住宅を供給していこうという意味では共通の目的を持っているわけでありますので、それをあわせて質問させていただきたいというふうに思います。  まず、両法案、近年住宅の需給関係が最も逼迫していると言われているそういう大都市圏においても、いろいろと質的にはまだまだ問題があるというふうに考えますが、既に量的にはほぼ充足するという水準になってきているというふうに承知しております。  そこで、これまでのこの法律の制度の運用状況を見てみますと、制定以来、相当市街化区域内の農地の転用も進んだわけでありますし、最近になりますと、農住利子補給による契約戸数、これも一時、ピーク時というのは毎年七千戸台あったのが、平成十年度などにおきましてはその半分ぐらいになっております。また、公庫の農地転用賃貸住宅融資、これもピーク時には四万戸以上あったものが、平成十年度には五千戸台になっているわけでございます。そういうことを考えますと、この制度を活用して良質な賃貸住宅の供給というのは、果たして今後期待できるのかどうかという疑問があるわけであります。  そういう意味では、この制度の政策目的が既に、制定当初に比べますと、かなり少なくなってきているのではないかというふうにも考えられるのです。これらは時限法でありますけれども、これをさらに今回延長する必要がなくなっているというような意見も聞かれますが、それについて、今回のこの両法案を延長するという目的をどのようにお考えなのか、もう一回お聞かせいただければというふうに思います。

那珂正建設省住宅局長

○那珂政府参考人 確かに御指摘のように、これらの法案が制定された当時と比べますと、住宅をめぐる状況というのは随分変わってきていると思います。しかし、まだ我が国におきましては、御案内のとおり、特に大都市圏中心に借家の居住水準改善が著しくおくれているということで、特にその改善がいろいろな形で求められているところでございます。  また、量的に充足しているという御指摘がありましたけれども、確かに、ベースとなる人口増加率なんかは随分鈍化していると思いますが、やはり今後、単身高齢者の増加等によって、なおしばらくの間は世帯数の増加も見込まれるというようなことから、引き続き良質な賃貸住宅の供給促進策が各般にわたって必要だというふうに認識しております。  また、これまでのいろいろな施策の結果、確かに市街化区域内農地の住宅への転用も相当進んでおりますけれども、なお三大都市圏において市街化区域内農地が相当量存在し、なお毎年相当量転用されているというような実態を考えますと、農地所有者の転用意欲というのでしょうか、こういうものは引き続き根強いものがあると思われます。  私どもとしては、こういう転用意欲をぜひ適切に誘導していきたいということから、このような良質な賃貸住宅へ誘導するためにも、これらの制度の延長がぜひ必要だというふうに考えているわけでございます。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 私は地元が横浜市なんですけれども、確かにおっしゃったように、良質の賃貸住宅が一面では不足しているというのは、まさに今局長のお話のとおりだというふうに思います。  ただ、やはり私がちょっと疑問に思うのは、一方では、果たしてこういう農地の転用を促進するための制度でそうしたニーズ、今必要とされているような賃貸住宅が適切に供給されるのかどうかという点なのですが、その利用状況が年々低下してきているということも、そういうことを裏づけているのではないかというふうに思います。  もう一つは、やはりどうも見てみますと、これらの制度で対象としている市街化区域内の農地の所有者というのは既に相当な資産を保有されていて、にもかかわらず、さらに住宅を建設するという意欲がないわけでありますので、ここでこうした制度を使って多少のそういう建設コストを助成したとしても、そういうインセンティブに果たしてなるのかというと、私はどうも疑問に思うのです。その辺は御見解いかがでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○那珂政府参考人 確かに、私どもの農地所有者等へのいろいろなアンケート調査等から見ましても、駐車場経営と並んで賃貸住宅経営に対しては、一方で大変根強い意欲というものが感じられるわけですが、反面、先生御指摘のように、賃貸住宅経営そのものに対する不安感とか、あるいは市街化区域内農地とはいえ、現実にその周辺は道路等の基盤が整備されていないというような問題点などを抱えておられるようでございます。  私どもとしては、こういう農地所有者の不安や問題に対応しつつ、さっきも申し上げました転用意欲というものを適切に誘導していきたいということから、この農住利子補給制度等による低利資金の融資というようなことを進めているわけですが、一方で、土地区画整理事業による基盤整備とか税制上の特例措置など、各般の施策を総合的に推進していきたいというふうに考えてございます。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 今の答弁にもあったのですが、ちょっと地元の地域の中を見てみますと、この制度を使って建てられた住宅かどうかということは別といたしまして、やはり相当空き家も目立つわけであります。一方では、やはり利便性の高いところ、また良質なものについては非常に需要の方が強い。  やはり問題の本質というのは、量的な不足というよりも、今はむしろミスマッチのところに問題があるのではないかというふうに思います。やはりミスマッチの中には間取りのミスマッチもあれば家賃のミスマッチも、借り手と貸し手の間でそういうミスマッチもあると思いますし、今局長が御指摘になったように、いわゆる交通アクセスだとか、そういった都市インフラの整備のおくれというのもあるというふうに思うのです。  そこで、農地を転用して賃貸住宅の建設を促進したとしても、どうも私が地域の中で今ある市街化区域内の農地を見ている範囲においては、大概のところというのは交通のアクセスなどが非常に未整備であったり、また生活道路が非常に狭隘であったり、あるいは下水道等のいわゆる都市インフラの整備がおくれている。いわゆる農地を転用して住宅を供給するとしても、そういったところが中心になってしまうのではないかというふうに懸念されるんですけれども、むしろ、そういう観点からすると、交通のアクセスもよくてインフラもある程度整備が進んでいる既成市街地の方にもっと視点を向けて、そうしたところの再開発等による有効利用ということの方に重点を置いた方がミスマッチの解消には役立つんではないかと思うんですけれども、その辺は御見解、いかがでしょうか。

那珂正建設省住宅局長

○那珂政府参考人 確かに、事住宅問題の本質と申しましょうか、大変基本的な点を御指摘いただいたと思います。  私どもとしては、特に、若干縦割り的に申し上げますと、住宅局としては、やはり個々の住宅のよさといいますか、良質性を追求し、また家賃とか分譲価格とかなるべく国民の方々が広くアフォーダブルな価格でそれを手に入れられる、そういうような施策をずっと講じてきているつもりでございますが、やはりいかんせん住宅の本質は、一方でそういう個々の住宅のよさもありますけれども、その住宅が立地する場所の利便性とか環境とか、こういうことにも大変左右されるわけでございます。したがって、今先生御指摘のように、住宅の半分の本質は居住環境だろうと思いますし、その居住環境の基本は都市基盤の整備だ、こういうふうに思うわけでございます。  そういう意味では、先ほど変なことを言いましたけれども、要するに縦割り的に申し上げれば、私どもは、都市局、その他の局あるいは他省庁等の施策について、なるべく都市内の基盤整備について、既成市街地はもとより、既成市街地から郊外部に至るまで住宅地全体についてアクセス道路、生活道路含めてお願いする立場にあるわけでございますが、そういう意味で街路、公園等の積極的な整備を建設省全体としては大いに進めているつもりでございます。  また、若干狭い見方で、住宅局といたしましても、住宅宅地関連公共施設整備促進事業、いわゆる関公制度でございますが、住宅市街地整備総合支援事業などの公共施設の整備、都市基盤の整備とあわせて住宅供給を行うというような制度もしっかりありまして、これらの制度も大いに活用いたしまして、先生、既成市街地中心部か、郊外の基盤整備が整った良好な環境の住宅地かというのは、これは二律背反というわけではなくて、やはり需要とか立地条件等に見合った整備がそれぞれに促進されるべきだというふうに考えております。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 例えば横浜市などにおいて、やはり住宅問題の本質というのは、今や量的な不足というよりも、昭和三十年代、四十年代以降、非常に急激な開発が進んできて、それに都市インフラが追いついてこなかった、そのことから発生している問題が、むしろそういう大都市圏の住宅問題の本質なのではないかというふうに考えております。  もちろん、新たな住宅地を開発して良好な住宅を供給するということも重要であることは私は否定しませんけれども、どうも農地の転用についても、そういう意味では、交通のアクセスであるとか都市基盤がある程度整っているところというのは既に転用が進んで、今残っているところというのは、むしろそういういろいろな環境、条件が整わないがために、開発しても実際は空き家になってしまう可能性が強いというようなところが残っているんではないかというふうに思いますので、ぜひこれは、住宅政策それから都市インフラの整備、両方進めていっていただかなければいけない問題であるというふうに思います。むしろこれからは、個々の住宅の供給促進という視点だけじゃなくて、やはり基本的なインフラの整備について、今御答弁にあったように、もっと重点的に進めていっていただきたいというふうに考えておるところでございます。  ちょっと時間がなくなってきまして、次に行かせていただくんですが、国土調査促進法の関係で何点か伺いたいんです。  先ほどの質疑の中でもこの問題につきまして相当詳しい内容の質疑が行われましたので、一部省略させていただきますが、地籍調査の実施が計画に比べて相当おくれているという実態がございます。とりわけ東京、大阪などの大都市圏において、その必要性が高いにもかかわらず、やはり進捗状況が特に低いということがございます。  そこで、大都市圏のそういう進捗状況がなぜ低いのか、その理由と、また事業の進捗を図っていくためにはこうした問題を解決していかなければいけないわけでありますので、そのための方策、とりわけ、いろいろお話を伺っていく中では、立ち会い調査に最も労力も時間もかかっているというふうに伺っておりますので、それを簡略化、短縮するための方策についてお伺いしたいというふうに思います。

増田敏男自由民主党国土政務次官

○増田政務次官 上田先生のお尋ねにお答えをいたします。  まず、地籍調査の進捗率が大変伸びないけれどもどこに原因があるんだ、このようなお尋ねであったと思います。  先ほど大臣がお答え申し上げましたとおり、進捗率は全国的に四三で、都市部に関しては一七というお答えがございましたが、おっしゃるとおり、都市部の方が大変おくれている状況にあります。都市部の地籍調査が特に立ちおくれている理由といたしましては、まず、土地が細分化され筆数が多いこと、土地の異動が大量である、あるいはまた土地の権利関係が大変にふくそうしていること、こういうような理由があり、大変多くの時間と労力を要しているというのが実際の姿であります。  このために、都市部では地籍調査に従事する職員を多数確保することなどが必要でありまして、行政需要の多様化等もあり、調査実施になかなか着手できない市町村も実は多いと考えられるわけであります。  先ほどいろいろ東京、大阪圏等の話が出ましたが、三大都市圏においても、現行の第四次期間中に地籍調査の実施市町村数が七十四市町村から百二十三市町村に増加するなど、徐々にではありますが、成果が上がりつつあると判断をしております。  新たな十カ年計画の実施に当たっては、特に都市部の調査を重点的に進めるために、民間の能力や成果を活用した地籍調査手法を導入するとともに、住民や市町村に対して調査の重要性を積極的にPRしていく、こういう考え方であります。

上田勇公明党・改革クラブ

○上田(勇)委員 この地籍調査、先日もちょっと私の地域の中で、今回いろいろな下水道工事などを行うというような計画があって、実際に図面を取り出してみたら、道路があるところが宅地であったり、ほとんど現況と似ても似つかない状況になっているというような事例がありまして、地図混乱地域というふうに言うようでありますけれども、そういう意味では、先ほど、これから都市インフラの整備も重点的に進めていかなければいけないということを申し上げたんですが、そのためにも、その前提となる地籍調査というのは特にやはり都市部で重点的に進めていっていただきたいというふうに思っております。  平成十二年度の予算案の中にも、市街地の集中対策事業というような新しい事業が盛り込まれたりしておりますけれども、特に、そのほか支援、強化事業なども新たな事業として創設されているわけでございます。  そこで、これからいろいろな都市の基盤整備あるいは公共投資を実施していく上でも、その基礎資料となる国土調査を、地籍調査を、先ほどこれからも積極的に実施していくということでございましたけれども、ぜひもっともっと積極的に実施していただいて、そうしたことに対する支障にならないように御要請を、御要望をさせていただきたいと思います。  若干時間が余りましたけれども、この三法案につきましての質問を終わらせていただきます。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 西野陽君。

西野陽自由党

○西野委員 自由党の西野陽でございます。  本委員会で所管される最高責任者が建設大臣中山正暉先生でございまして、私は個人的に先生を大変御尊敬を申し上げております。そのもとで、きょうは、該当します農地所有者等の賃貸住宅建設融資の利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案の内容につきまして、関係の皆さんにお尋ねをしていきたいというふうに思います。  本法案は、長いですから略して宅地化促進法と私どもも、皆さんも呼んでおられると思います。申し上げるまでもないと思いますけれども、土地区画整理事業の施行をそれぞれの地方公共団体に要請をするわけですが、その期限の延伸をするとか、あるいは住宅金融公庫からの利子補給についての適用期限もさらに延伸をしていくとか、あるいは固定資産税の軽減措置についてもさらに延長をしていくという中身の法律であろうというふうに思っております。  これらはすべていわゆる農用地の土地政策にかかわる問題でありまして、これらの土地政策についての変遷を、私の理解する程度でちょっと振り返ってみたいというふうに思います。つきましては、生産緑地法の所管の局長さん、あるいは宅地化促進法を担当する局長さんから、この土地政策についての変遷の内容につきまして、後ほどお尋ねをいたしたいというふうに思います。  まず、昭和四十三年に、新都市計画法が制定をされたわけであります。新都市計画法の制定ではありましても、当時は、市街化区域の中の農地に対して一つの線引きを実施して、いわゆる宅地化を進める、都市化を進めるということについては一種の課税をする、こういうもくろみがあったというふうに思います。いわゆる宅地並み課税の問題が初めて出てきた折ではないかというふうに思います。  ところで、冒頭に申し上げたいのですが、単位が一反という単位で申しわけないのですが、一反の農地、田ですが、約三百坪、稲作、米をつくりましたら、おおむね今では、よくても一反で収入が三万円前後ではないかなと思います。ところが、そのものずばり農地が転用されて、そして宅地化されて、仮に宅地並みの課税が課せられたとする。この固定資産税は、その三万円の米の収入、年間の収入をはるかにオーバーした、凌駕した、約十倍の固定資産税になるわけなのです。  ですから、当時は、これらの問題については非常に農民は怒り狂いまして、これでは都市近郊の農業は、農民は死ねということか、収入の何倍にも当たる課税を与えるというのは、我が国始まって以来の悪法ではないかということで、特に大阪を初め三大都市圏の農業団体からは猛烈な反対運動が起こったことを私はきのうのように今思い返しておるところであります。  とりわけ彼らが言っております主張は、都市近郊農地の中でも、いわゆる農地というものは緑を提供しておるということ、さらには、生鮮食料品を確保している。特に大阪の堺市の農協なんかは、都市近郊農地でつくった野菜をわんさと積み上げまして、こういうものをなくせというのか。あるいは、こういうことを近郊の方々に提供している、そういう役目を果たしているではないか。あるいは、一たん災害が起こった場合には、防災に対する緑地空間を提供しているではないか、そういう意味があるではないかということで、大変な反対運動が起こったわけであります。  そして、昭和四十八年に現在の宅地化促進法が制定され、いわゆる宅地並み課税をそういう促進する土地に、転用された土地については課税をする。いわゆるあめ法と呼ばれているものが制定されました。一方、農業を継続してやる場合には、生産緑地法というものが翌年の昭和四十九年に制定されている。一定の期間は農地の用に供する、こういう仕分けがされた法律になったわけであります。  そして平成になりまして、平成三年、さらに生産緑地法が改正されて、農地の中でもいろいろな問題がありましたので、それを一本化しまして、文字どおり生産を続けていく場合には、その期間は三十年間という期間を設けてそれについては農地並みの課税をする、こういうことであったと思います。仮に宅地化が促進をされました場合には、現行の、先ほど申し上げた区画整理だとか住宅金融公庫の融資だとか、あるいは固定資産税の特例措置だとかいうものを制定されておったというふうに思っております。  このように、農と住、住まいというものが市街化区域の農地において、明らかに農業、農民の意向によって一定の振り分けがされたというふうに思っております。そしてまた、この宅地化促進法は、平成三年、さらには平成九年にも新たにそのときの推移に従って改正されて、そして、今日改めてまたこの宅地化促進法が、さらに一定、六年間延長するということで再提案をされておるわけであります。  つきましては、私が今、簡略に申し上げました、生産緑地法の変遷と、あわせまして宅地化促進法の変遷の概要について、これで間違いがないか、簡単にお答えをいただきたいと思います。

山本正堯建設省都市局長

○山本政府参考人 御答弁させていただきます。  今先生御指摘のように、生産緑地法が昭和四十九年に制定されたわけでございます。この法律そのものは、先生もおっしゃいましたように、当時の都市化の進展に伴いまして緑地が急激に減少するといったようなものに対処するために、市街化区域内の農地が持っております公害とか災害等の防止効果とか存在効果等の環境機能、あるいはまた多目的な公共施設等の予定地としての機能、そういうものに着目をいたしまして計画的な保全を図るということで、四十九年に制定されたわけでございます。  その制度につきましては、第一種生産緑地地区あるいは第二種生産緑地地区ということを都市計画に定めるといったことによりまして、その中で建築物の新築とか宅地の造成等の行為を制限するといったこと、あるいはまた、買い取りの制度を設けるといったようなこと等でございました。  その後、平成三年に大きな改正がされたわけでございます。先生も先ほど御指摘になりましたように、当時、大都市を中心とする地価高騰などを背景にいたしまして、住宅宅地供給の促進が非常に求められる。一方で、市街化区域内農地の著しい減少によりまして、緑、良好な生活環境の確保の要請が高まっておるという状況のもとに、都市計画において、保全する農地と、それから宅地化する農地をきちっと分けようということを明確にして、保全する農地について計画的、永続的な保全を図ることを目的に、大改正が行われたわけでございます。  今申し上げましたようなところで、その改正の中できちっとした農地の持つ緑地機能の積極的な評価を位置づけたということ、あるいはまた、第一種と第二種とを統合いたしまして生産緑地の指定要件を緩和し、面積要件を下げること等によりましてこの運用をより一層図ろうということで改正されたという経緯でございます。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 先生、今御指摘をされましたように、昭和四十八年に、三大都市圏の宅地並み課税というものの実施に伴いまして、農地の宅地化を促進するというような観点から、いわゆるあめ法が制定をされたわけでございます。あめ法につきましても過去六回の延長を行っておりますけれども、それぞれの社会的なニーズにこたえて、良質な宅地の供給、あるいは良質な賃貸住宅の供給というような観点から、居住水準の向上という意味で相当な効果を上げてきているのではないかというように思っております。

西野陽自由党

○西野委員 今、都市局長さんですか、大変効果を上げてきておるのではないか、こういうことなんですが、おっしゃるように、昭和四十八年からたびたびの改正をされてきたように思います。特に、平成五年、平成九年、そして平成十一年というふうに、いろいろ改正をされておったのではないかと思います。  ところが、私がちょっと調べました、私自身は大阪でございまして、大阪での市街化区域内の農地の土地利用区分の推移値の資料をもらったのですが、それによりますと、平成五年の五月は、農地の全体は、数字を申し上げますと六千六十二ヘクタール、大阪だけの話ですよ、それに対して宅地化農地の面積が三千五百八十三、すなわちパーセンテージでいいますと五九%。それが、改正された平成九年で見ますと、宅地化農地の指定面積のパーセンテージはやや、一〇%減っておりますけれども四八%、さらに平成十一年には、パーセンテージでいきますと四六%と、六年前と比較をしまして一〇%ほどは宅地化農地というものがやや減りつつあるといいますか、占める割合が減ってきているように思うのです。  要するに、市街化区域の中の農地の総面積も、いろいろな事情で多少の減があるわけです。ですから、それにほぼ並行した形で宅地化農地も減ってきている。ということは、生産緑地の方も、宅地化農地と農業をする方の生産緑地というのは大体ほぼ半々ぐらいになっている、これが大阪の実態ではないかと思うのです。もう数年前から見ても、そのパーセンテージは余り変わっていないわけなんです。それからすると、必ずしも宅地化農地がどんどん進んでいるというふうには私は言えないと思うのです。  これは大阪の例だけで恐縮なのでございますが、その辺、どのように認識されますか。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 宅地化の推進は三大都市圏ということでございますので、私ども、三大都市圏の全体の状況でお話をさせていただきますと、平成四年一月時点で市街化区域農地というのが三万三千ヘクタールございました。それが平成十年の一月には二万二千ヘクタールということでありまして、その間、一万一千ヘクタール、面積としては約三分の一ぐらいが宅地化されたということが、三大都市圏トータルの数字でございます。内容的には、それぞれ首都圏、近畿圏、中部圏によって事情が異なりますので、先生御指摘のような状況は確かにあると思います。  全体的に、最近の趨勢としましては宅地化のペースが非常に緩やかになってきているというのは各地域とも共通の要因ではないか、このように思っております。

西野陽自由党

○西野委員 一定の成果は出ておることは、これは間違いないと思うのですが、今御指摘されましたとおり、一時のように、非常に著しい効果が出ておる、最近はややそれが鈍化しておるなというふうに思うのです。  これは、例えば土地区画整理事業だけをとりますと、その区域面積は今何ヘクタールぐらいですか、区画整理事業をやる場合。

山本正堯建設省都市局長

○山本政府参考人 現在御審議いただいております法律に基づきます要請の土地区画整理事業、これにつきましては、二ヘクタール以上の規模ということでございます。

西野陽自由党

○西野委員 今おっしゃったとおり、市街化区域農地で宅地化するために区画整理をするために二ヘクタール、こういうことなんですね。  私、大阪の同じこういう地域におるのですけれども、大阪で、二ヘクタールの市街化区域農地が農地のままであるというようなところはないのです。どこにもないです。二万平米、ないですね。そういうところについては、区画整理事業としての恩典といいますか特典が与えられるわけです。  それで、ないものを、そこをさらに延長したらいいということになりますと、この法律があっても、延長することはいいと思いますが、延長しても、これから実際の効果は余り期待できないと思うのです。むしろ、大阪なんか見ますと非常にモザイク状態になってしまいまして、ですから、この二ヘクタール、区画整理というのはもっと規模を、ある程度現況を見合わせて要件を下げたらどうですか。あるいは今後でも結構ですから。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 確かに、あめ法の中で要請区画整理の要件としましては二ヘクタールということで、実は、前回の延長のときに五ヘクタールから二ヘクタールに緩和させていただいたという経緯があるわけでございます。  ただ、一方、先生御指摘のように、二ヘクタール以上ということになるとなかなか限られてくるではないかというような状況もございます。実際にはいろいろな区画整理が行われておりまして、例えば都市再生区画整理事業というのを平成十一年度から、今までの制度を見直してやっておりますけれども、これにつきましては、施行地区の面積を二ヘクタールではなくて、特定市街化区域農地については一ヘクタール以上にする、そういったこととか、さらには特定土地区画整理事業という制度もありますけれども、こういったものにつきましては、事業地区の要件を〇・五ヘクタールにするとか、いろいろな関連施策の方でカバーしながら、区画整理手法を使った面的な整備が進むように、あわせての努力も行っているところでございます。

西野陽自由党

○西野委員 これはやはり実態に即した形でいろいろな施策を導入されまして、これだけに絞らずに、今少しおっしゃったように、いろいろな新しい施策をそこに組み入れて、そういう中で区画整理事業としての認定をなさった方が実効があるというふうに思っております。ぜひそういう方向でお願いしたいと思います。  それからもう一つ、新築の賃貸住宅の税制上、いわゆる固定資産税の軽減措置なのでございますが、これは土地もありましょうけれども、上物、建物については四階ないしは三階以上というふうに聞いておりますが、そういうことでよろしゅうございますか。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 あめ法に基づきまして固定資産税が軽減される対象につきましては、三階以上の建築物、このようになっております。

西野陽自由党

○西野委員 三階以上で賃貸住宅ということで、要するに集合住宅を指しておられるのですね。集合住宅もこれはこれでいいと思いますが、一方では、やはり今は、先ほども話がありましたように、良好というニーズが非常に高くなりつつあると思うのです。そういう意味からすると、若いときはマンションでも集合住宅でも入るけれども、一定の年齢と収入が出てきますと、できれば戸建ての住宅に入りたい、こういうニーズが出てくると思うのです。そういうものにこれからやはり対応する意味で、集合住宅、三階以上というようなことでなくて、二階建てでも戸建てでも適用するというふうな、私、少し柔軟な形にこれはおやりになった方がいいのではないかと思いますが、いかがですか。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 現在、この法律の適用を受けまして固定資産税の軽減の対象になっている賃貸住宅の規模を見ますと、平成十年度で、平均的な規模でございますが、六十七平米ということになっておりまして、関連する地域で一般的に供給されている賃貸住宅が五十二平米ですので、規模の面では約三割弱ぐらいの大きなものがこの税制措置によって供給されております。  賃貸住宅については、現在の状況としては、特に、小さい賃貸住宅は結構多いのですけれども、いわゆるファミリー向けの賃貸住宅、比較的広い住宅が不足しているということで、この制度、今の措置というのはそれなりに有効に働いているのではないか。なおかつ、ファミリー向けのものが少ないわけですので、やはり量的な供給という面も引き続き維持していきたい。そうなると、比較的数の面では、三階建て以上の方が量的な供給に資するということで、そういう扱いをしているわけでございます。  ただ、一方、先生御指摘のように、住宅に対するニーズというのはいろいろなニーズがあって、戸建て住宅に対するニーズ、特にこういった市街化区域農地では、環境のいいところで戸建てでというようなニーズも確かにあるわけでございます。  今、戸建て住宅につきましては、これは一般的な制度でございますけれども、地方税法に基づきまして、建物について三年間、二分の一に固定資産税を軽減する、これは今の制度としてあります。こういうものに加えまして、戸建て住宅について、さらにどういうようなインセンティブを与える必要があるのか、これは税制だけではなくて融資措置も含めて幅広く、どういうようなことを支援措置として今後考えていったらいいのかということにつきましては、私どもとしても、幅広くいろいろ勉強はさせていただきたい、このように思います。

西野陽自由党

○西野委員 ですから、法律の変遷を、年度を申し上げてきたわけでありますが、都市計画法として昭和四十三年、さらには生産緑地も宅地化促進法も、それぞれ四十九年、四十八年に施行されて以来、相当の年月がたっておるわけでありますから、それぞれニーズも異なってくるわけでありますから、それなりに対応できるような中身を少し、おっしゃったように幅広く要件を考えていきませんと、それはそれの目的はあったとしても、さらにもう少し、例えば区画整理の面積についても、でかいものでなくて現状に即したものにするとか、あるいは建て方も、三階も必要でしょうけれども、やはり二階建ての戸建てというふうな問題も視野に入れて、これからは、単なる日切れ法案として期間延長するのではなくて、中身の問題についてももう少し要件緩和をされていくべきではないかというふうに思います。  つきましては、大臣、きょうは参議院の予算委員会並びにクエスチョンタイム等があるようでございまして、大変多忙な中、本委員会に出席をしていただいておるのでございますが、私は、中山大臣とこうしてお会いしますと、大分前のことでございますが、十数年、もうちょっとたつかなと思いますが、先生が団長で私が副団長で、当時のソビエト連邦に視察に行かせていただいたこと、今のロシアと違いまして、当時は旧ソ連の、政治体制も全く違う、いわゆる鉄のカーテンと言われる中で、四十名ほどの若い者と一緒に出させて、いろいろなことを体験されたことが今またすぐに思い出してくるわけです。  その中身のことは委員会にはちょっとふさわしくありませんので触れられませんけれども、特に、共同住宅がありまして、目に見えましたその共同住宅も何かRCいわゆる鉄筋かな、鉄骨かな、わからないのですが、何かれんがを積み上げたような、何かブロックを積み上げたような共同住宅がたくさんあって、旧ソビエト連邦ですからさぞかし酷寒の地であろう、あれは暖かいときでしたからそうでなかったのですが、暖房しているのかな、しかし、これ今にも何かあると倒れそうだなという雰囲気の、率直に申し上げてお粗末な共同住宅が数多く目に入ったわけであります。  今、特に都市化においては、住宅政策あわせて都市政策というのは非常に大きな課題であるというふうに思っております。それを所管する大臣に御就任されまして、大臣のところは淀川が近くにあって大変いいところでありますが、私のようなところは密集市街地のど真ん中でありまして、平成九年でございましたか、密集市街地の促進法が制定されたけれども、遅々としてその動きが見えてこない。やはり大都市圏の中の市街地あるいは住宅政策というものが、かつての、十年前、二十年前とはまた違うニーズにもなってきておるようにも思っております。そんな中で、いろいろな多様なものを含めて、これから住宅政策を立ててもらわなければならぬというふうに思いますが、大臣の都市の住宅政策に対するお考え方がありましたら、最後にお尋ねをして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 本当に懐かしい話が出てきましたが、お若いときから御活躍で、後援会の会長さんは私の小学校のときの恩師でございましたり、今思い出いっぱいのお話を伺っておりました。  特に、私は、先生の選挙区の枚岡、枚岡神社の上に戦争中疎開をしておりましたから、私の兄貴が、今もう見に行くな、あの我々子供のときにいた環境とは全く違っているぞ、イメージ壊れるから行くなということで、私はその場所に行っていないのですが、その意味で、先生の今いろいろな御指摘、二ヘクタールの土地なんて本当にあいていませんし、大変乱雑な市街形成といいますか、東大阪市、昔は枚岡市とか布施市とか、それが東大阪市という地域に、新しく合併して大きな市になったわけですけれども、その中でもいろいろな問題が、今、私は先生のお話を伺いながら感じておりました。  確かに、三大都市圏それぞれ、大阪府域なんというのは大変狭いですから、住宅の広さも三大都市圏の中で大阪は一番小さな住宅面積を持っておるというようなことでございます。その中で近郊農業はかなり発展しておりますけれども、御指摘のありましたように、この法律の適用、これから延長いたしましていろいろな対応をしていきます上で、御指摘のような弾力的な運用みたいなものをこれから加味していく必要があるんじゃないか。  府会議員としても御活躍なさいましたし、それからまた農協の組合長、お父上のお顔すら、私、ほうふつと思い出すわけでございますが、その意味での御指摘をきょうは貴重な御提言と受けとめまして、御答弁にいたしたいと思います。

西野陽自由党

○西野委員 終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 この際、休憩いたします。     午後零時四十二分休憩      ————◇—————     午後一時二分開議

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、お諮りいたします。  各案審査のため、本日、政府参考人として建設省河川局長竹村公太郎君及び道路局長大石久和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 質疑を続行いたします。辻第一君。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私は、まず、農住利子補給法、宅地化促進臨時措置法に関連をしてお尋ねをいたします。  今回の宅地化促進法の改正案で、特定市街化区域内農地を転用して貸し家住宅を新築した場合の不動産取得税の軽減措置を廃止するということになっております。地方税法の一般施策へ移行するということでありますが、これについては、農家の方が不利益とならないと言われておりますが、その根拠はどういうことですか。  もう一点、今後、地方税法が改正された場合も、農家の負担増加とならないようにすべきであると考えますが、建設大臣の御答弁をいただきたいと思います。

岸田文雄自由民主党建設政務次官

○岸田政務次官 宅地化促進法の不動産取得税の特例につきまして御質問をいただきました。  先生から御指摘いただきましたように、特定市街化区域農地の所有者が農地を転用して賃貸住宅を新築する場合に不動産取得税を十分の一に軽減する特例措置に係る規定につきまして、今回、廃止するということになっております。一般の新築住宅に対して適用される不動産取得税の特例の控除額が一千二百万円までになっているため、農地所有者が建築する賃貸住宅につきまして、ほとんどこの一般特例の適用によりまして、宅地化促進法における特例措置が利用されない。そういった理由から、このダブりをなくす、整理する、そういったことから、今回、廃止することになったわけでございます。  そういった中にありまして、今先生の方から、これは農家に対して不利益を生じることにならないのかという御指摘をいただいたわけでございますが、一般の新築住宅に対する特例でありますけれども、控除額、昭和四十八年当時二百三十万円だったものが、現在一千二百万まで引き上げられてきているわけでありますが、これは時代の状況に応じて控除額をずっと引き上げてきたという歴史があるわけであります。ですから、控除額は、今後も現実に即してその金額というものは見直しが行われるというふうに考えております。  現在、宅地促進法におきまして、農地を転用する場合、現状を見ました場合に、新増分家屋の一平米当たりの平均固定資産税評価額が、一番高額な鉄骨鉄筋コンクリートづくりでも、平米当たり約十一万二千円ということになっているわけです。単価十一万二千円で控除額の一千二百万円を割った場合、約百七・一平米ということになるわけですが、これは、現状、固定資産税の特例を受けた賃貸住宅の平均床面積が六十七平米ということになっておりますから、この平均の六十七平米と比べまして、百七平米という数字、かなり余裕があるというふうに考えております。しかも、単価十一万二千円で計算したわけですが、現実の平均はこれよりはるかに低いわけでありますから、控除額一千二百万という数字は、現実に即した場合、かなり余裕がある数字だというふうに考えております。  また、住宅金融公庫の実績を見ましても、百平米を超えるというものはほとんどないというような状況でありますから、とりあえず、現状におきまして、一般の一千二百万という控除額、余裕があるということで、不利益を生じることはないという判断のもとに、こういった対策もとられているということをぜひ御理解いただきたいと存じます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 今後、地方税法が改正された場合も、農家の負担増加にならないようにひとつ御努力をいただきたい。  次に、都市農地の位置づけと、国、自治体の保全の責任の問題でお尋ねをいたします。  政府は、前回の生産緑地法の改正に当たっての提案理由でも、良好な生活環境を図る上で残存する農地の保全の必要性が高まっている、このようにしております。今回、農業基本法では、「国は、都市及びその周辺における農業について、消費地に近い特性を生かし、都市住民の需要に即した農業生産の振興を図るために必要な施策を講ずるものとする。」とされております。都市農業の振興が位置づけられました。  近年、都市農地は、残り少ない緑地空間として、環境保全や生鮮食料品の供給地、防災など、その多面的機能が見直されております。東京都民の八〇%が、都市に農業は必要としております。しかし実際は、生産緑地法施行後、三分の一の特定市街化農地が宅地化をされ、都市農地はどんどん減少をいたしております。  さて、お尋ねをいたしますが、近年、都市農地の保全の必要性が高まっております。都市農地の保全に対する国、自治体の責任はますます重くなっていると思いますが、いかがか。都市農地の保全についてももっと積極的な施策が必要であると考えますが、建設大臣の御所見を伺いたい。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 御指摘のとおりでございまして、住環境、日本は特に、狭い、山岳ばかりの国に、狭いところに、例えば東京は、三・六%の国土の中に人口の二六%が住んでいるということでございますし、私ども大阪でも、先ほども御答弁申しましたが、一番小さな住宅面積ということで、大都市の中で一番小さな住宅に住んでいるところが大阪でございます。  都市における緑とオープンスペースの重要性は近年ますます増加しておりまして、都市における農地についても、良好な生活環境の確保の上から計画的な保全の必要性を認識しておりまして、このために、都市計画法におきましても、市街化区域内における保全すべき農地については、市町村が生産緑地地区として指定をいたしますほかに、都道府県が市街化調整区域への編入をするということでその緑地の保全をしたい。それからまた、さらに、都市市民のレクリエーション需要に対応した市民農園の整備の促進について必要な施策を講じているところでございます。国としても、今後ともこれらの制度の積極的な周知徹底に努めてまいりたい、かように考えております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 都市農地を守る上で大きな役割を果たしているのが生産緑地であります。  前回の生産緑地法改正時の生産緑地の指定状況とその後の追加指定の実績は、三大都市圏とそれ以外とでどうなっていますか、お尋ねをいたします。

山本正堯建設省都市局長

○山本政府参考人 生産緑地法の改正直後の平成四年度末におきましては、全国で一万五千百六十四ヘクタールでございます。そのうち、三大都市圏の特定市につきましては一万五千百十三ヘクタール、その他の市町村で五十一ヘクタールという生産緑地地区が指定されております。  平成八年度末現在でございますけれども、そのデータでございますが、全国では一万五千五百七十五ヘクタール、そのうち、三大都市圏特定市では一万五千五百二十五ヘクタール、その他の市町村で五十ヘクタールという指定がなされておるところでございます。  したがいまして、改正の生産緑地法施行後の平成五年一月一日から十年の一月一日までの五年間におきまして、三大都市圏の特定市において九百九十ヘクタールの生産緑地地区が新たに指定されたということでございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 三大都市圏以外では、本当にわずかな指定ということだと思います。  そこで、生産緑地の追加指定の問題でお尋ねをしたいと思います。  都市農地の役割はどんどん高まっておるにもかかわらず、生産緑地法改正以後、特に三大都市圏以外は指定がほとんど行われていないということ、追加指定も皆無だということであります。生産緑地の指定については、自治体が消極的過ぎると農家の方からの不満の声も上がっております。自治体の中には、さきの生産緑地法の改正時の一度きり、そういうふうに言っているところ、そして、指定できないとしているところがあります。  そこで、お尋ねをするんですが、自治体が都市計画上で位置づけられれば、その自主的判断で行えるはずだと考えますが、いかがですか。もう一点、この点を自治体に周知徹底する必要があると考えますが、いかがですか。

加藤卓二自由民主党建設政務次官

○加藤政務次官 委員のおっしゃられるとおりでございまして、地域の生産緑地指定についてのお尋ねですが、生産緑地の指定は、地域の実情をよく踏まえた都市計画決定権者であるところの市町村が総合的な判断によってこれを行うことができる、都市計画の手続を経て行うことになっております。  それから、今委員の方からお話のあった、周知徹底を図るべきだ。何か、一度もうそれを決定するとだめなんじゃないかというような問題がもしあるとすれば、確かにそれは、その辺周知徹底をして、緑地の確保をするように十二分に図っていくべきだ、こう思っておりますが、その辺は、従来の制度をよく趣旨を周知徹底することも今後とも努めてまいります。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 十分周知徹底していただきたいと思うのです。  重ねて同じようなことをお尋ねするのですが、実態として、都市計画の要請や建設省の通達を超える条件をつくって、事実上、生産緑地の指定を検討の対象としていない自治体があるわけです。  和歌山県では、三十年を経過したとき、または主たる農業従事者が死亡もしくは従事することが困難になったときは時価で買い取る必要がある、今後の地方自治体の財政状況を勘案するとかなり難しいとしております。これでは、今の地方財政の現状では生産緑地の指定など全くできないというような状況にあるのではないか。さらに、農業従事者が三十年の期間において通常経営が可能であると判断できる場合においてのみ検討するとしております。これでは、農家の方が四十を過ぎればもうだめというような判断にもなってくるわけであります。  生産緑地の指定が大きく絞り込まれ、実質、検討の対象となっていない。そもそも、この和歌山県ではこれまで一度も生産緑地の指定を行っていないというふうに聞いています。和歌山市は、生産緑地地区を指定すると指定希望が殺到する、現在は生産緑地指定を行っていないとしているわけです。一つ指定すれば指定希望が殺到するから全く指定をしない、これはやはり大きな問題だと思います。地方自治体の責務として、都市における農地等の適切な保全を図るとした生産緑地法の趣旨が全く生かされていないということではないかと思います。  地方自治体として厳し過ぎる条件が設定されるなどして生産緑地の指定がきちんと位置づけられていないというのは問題であります。  重ねてお尋ねをいたしますが、建設省として十分な対応が必要でないかと考えますが、いかがですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お説のように、自治体の財政問題に直接関係をしてまいりますので、厳し過ぎる条件というお話が私は出ているんだと思います。  一つ堰を切りますとどんどん出てくるところと、それからまた、なかなか条件に合ったものがない大都市の中の話といろいろ矛盾点がございますが、生産緑地地区は、市街化区域内の農地について、その緑地機能を積極的に評価して、将来にわたる計画的なまちづくりを推進する観点から都市計画に位置づけるものでございまして、それぞれの市町村においても制度の趣旨に沿って適切な運用がなされるべきであると思います。  そういう意味で、建設省といたしましても、各市町村の個別のまちづくりに対する取り組みを尊重しつつ、本制度が適切に運用されるように周知を図ってまいりたい、かように考えております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 ぜひ十分な対応をしていただきたいと思います。  次に、三大都市圏以外の市街化区域内農地での生産緑地指定の必要性についてお尋ねをいたします。  三大都市圏以外の一般市街化区域内農地では、前回の生産緑地法改正時には、生産緑地指定が余り問題になりませんでした。しかし、現在、都市農地の多面的機能は高まっており、生産緑地をきちんと位置づける社会的要請が高まっております。  しかし、都市農業をめぐる現状は年々厳しくなっています。農産物の輸入自由化が進み、農産物価格が暴落をし、農家は本当に御苦労いただいております。これに追い打ちをかけるのが年々上昇を続ける固定資産税であります。  先ほどの和歌山市の例では、一般市街化農地で固定資産税が十二年前の八倍近くになった。近年さらに上昇が激しく、水田の十アール当たりの平均で見ると、都市計画税込みで九七年度は四万二千五百円から、九九年度には五万一千四百二十五円に上昇する。愛媛県の今治市や松山市も同様で、固定資産税が四万円から六万円となる、米の収入を上回っている。松山市では、固定資産税が標準小作料の二倍以上になっている。農業所得を上回って負担となり、赤字経営を余儀なくされている。所得に対し余りに不均等であり、農民の方の負担能力を超えている。営農を不可能にするものだということであります。  一般農地は固定資産税が十アール二千円程度でありますが、格差は二十倍、三十倍になっています。三大都市圏以外の他の市街化区域内農地で同じような状況が生まれております。しかも、今後もほとんどの農地が、毎年一割ずつ税金が上がる、七年もすれば倍になるという状況です。田んぼでは、十年もしないうちに三大都市圏の宅地並み課税の水準に到達をする市街化区域内農地が続出をする。やがて畑もそのような状態になる。これでは、一般市街化農地では農業をするなということであります。こうした状況の中、農業をあきらめ、宅地化する人がふえております。  しかも、先ほど述べたとおり、生産緑地を選択する道も現在、事実上閉ざされていると言って言い過ぎでないと思うわけであります。三大都市圏では、前回の生産緑地法改正時に生産緑地を位置づけ、その指定を行った。それ以外の一般市街化農地ではそうした機会がなかったというような状況であります。市街化区域内農地の農民の方が、都市計画行政と税行政のはざまで、農地保全と営農のための施策が講じられない、税負担などで農業をあきらめざるを得ない状況になっています。  都市農地保全の観点で、これまで生産緑地の指定をちゃんと行っていないことからも、特に三大都市圏以外の市街化区域内農地では、要件を満たした、農家の方が希望している生産緑地については積極的に指定をするよう自治体に促すべきではないかと思いますが、いかがですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 確かに農業の雰囲気も変わってまいりましたが、逆に、大都市近郊の農業というのはサラリーマンの収入を上回るというような、大変うまく農業をやっていらっしゃる方もいらっしゃるわけでございます。  日本でも、地方自治法の指定都市に関する特例という中で指定都市もどんどんふえてきておりまして、三大都市圏以外の先生のお話でございますが、都市における緑とオープンスペースの総合的な保全を図る観点から、都市における農地の保全は三大都市圏に限らず全国的に重要な課題、かような認識のもとに、市町村が市民の理解と協力を得まして、地域の実情に応じた総合的なまちづくりを推進する上で生産緑地地区制度の活用を図っていくことが必要であろうと思います。  建設省といたしましては、こうした趣旨に沿いまして、生産緑地地区制度が適切に活用されますようにさまざまな機会をとらえて積極的に周知を図って、そして美しい地域のまちづくりに貢献をしたい、かように思っております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 事態は深刻でありますので、三大都市圏以外の農家の方の生産緑地を希望、これには本当に積極的に指定を行うよう自治体へ要請していただきたい。重ねてお願いをいたします。  次に、自治省にお尋ねをいたします。  三大都市圏以外の一般市街化区域内農地の固定資産税に対する施策の必要性ということでありますが、御本人が希望をされても、都市計画上の要請がないとして生産緑地の指定が行われなければ、それが根拠となり宅地並み課税がされていくことになります。営農の意思があっても、生産緑地に指定してほしいという本人の意思や希望にかかわらず、高額な固定資産税が年々増加してかけられていくことになります。  そこでお尋ねいたしますが、固定資産税等の制度的問題として、都市計画上の要請による生産緑地の指定のみによらず、その指定がほとんど行われていない実態を勘案して、三大都市圏以外の市街化区域内農地に係る固定資産税、宅地並み課税に対して何らかの施策が必要ではないか。お尋ねをいたします。

石井隆一自治省税務局長

○石井政府参考人 お答えいたします。  市街化区域農地につきましては、先生御案内のとおり、都市計画法上の市街化区域内にございまして、おおむね十年以内に優先的かつ計画的に宅地化されるべきものである。また、届け出をするだけで宅地に転用できるということで、一般農地に対しますと土地利用上の制約がないと言っていいわけでございます。そのために、御承知のように、市街化区域農地の売買もほとんどが宅地化を前提としてなされておりまして、売買価格も周辺の宅地の価格が基準とされているのが実情でございます。  こうした観点に立ちまして、周辺の宅地等との税負担の不均衡を是正いたしますとともに、都市政策の観点あるいは宅地化を促進するという見地から、固定資産税につきまして、市街化区域農地につきましては宅地並みに評価するということにしておりますが、ただ、その税負担につきましては、三大都市圏の特定市以外の市町村において、課税標準額を一遍に上げないで長期間かけて徐々に評価額に近づけていくという税負担の調整措置をしているところでございます。  他方、生産緑地に指定されました農地につきましては、これは当然、転用制限等、一般の農地と同様の極めて強い土地利用規制が課されるということでございますので、固定資産税の税負担について一般農地と同様の扱いとしているわけでございます。  したがいまして、生産緑地に指定された農地とそうでない市街化区域内の農地、これはやはり法規制の内容等に大きな差異があるわけでございますので、こうした都市計画上の規制とは別に、税制独自の観点でその規制を受けていない一般市街化区域農地について税負担の配慮をせよということかと思いますけれども、なかなかそれは難しいのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 重ねて自治省にお尋ねをいたしますが、三大都市圏の市街化区域内農地はさらに重い固定資産税の負担にさらされております。川口市の例でありますが、十アール当たりの植木の所得、植木の仕事をされておるんですが、税務署が十三万円と査定をしているのに固定資産税は三十三万円もかかっている。まさに、本当に許すことのできない課税の状況であります。宅地化や売却を余儀なくするもので、本当に農業を続けたい、営農したい、そういうことを踏みにじるような問題で、しかも、現在地価がどんどん下落をいたしておりまして、売れないような状況もあるわけであります。  市街化区域内農地の固定資産税の根本問題は、農地として機能している、農地としてその土地が使われているのに宅地並みに評価されているということはやはり問題だと思うんですね。やはり、農業をやっておられる土地なら農業をやっておられるということで評価をされるべきだということであります。  そこでお尋ねをいたしますが、市街化区域内農地について、農地として評価をする収益還元方式で課税標準を決めるべきではないか、もう一点、地価下落の中、増税となるような制度は改めるべきではないか、この二点でお尋ねをいたします。

石井隆一自治省税務局長

○石井政府参考人 固定資産税は、先生も御承知と思いますけれども、資産の価値に着目して課税する財産税ということでございまして、資産の利用が実際にどういうふうになされているかとか、あるいは実際の収益がどうかという点が直ちに評価の上で反映されないわけでございます。  市街化区域農地は、先ほども申し上げましたけれども、都市計画法に基づいて、優先的かつ計画的に宅地化されるべき土地だ、また、一般の農地に対して加えられているような土地利用上の制約がないということでございます。  したがいまして、実際の売買価格も、市街化区域の農地についてはほとんど宅地化を前提とした価格で売買されているわけでございまして、そういう実態からいいますと、やはり需要と供給の関係で市場で形成された売買実例価格をベースにしまして土地の価格を評価するのが、最も適正かつ客観的なのではないかというふうに考えている次第でございます。  なお、地価が下落している中で市街化区域農地の税負担がふえるではないかという御指摘でございますけれども、実際問題として、市街化区域農地につきましては、先ほど申し上げましたように、評価は確かに宅地並みにしていますけれども、実際の税負担は一遍に上がらないように相当負担調整措置をしておりますので、実際には、一般の宅地に比べまして実際の税負担はかなり低い状態になっているわけでございます。  したがいまして、地価の下落が確かに地域によって見られるわけですけれども、もともと市街化区域農地は、一般的に税負担の水準が非常に低いものですから、これを周辺の宅地等との課税の公平の観点から少しずつ上げさせていただく、これはやむを得ないのじゃないか、ぜひ御理解を賜りたいと思う次第でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 ぜひひとつ十二分に御検討、対応をいただきたいと思います。  次に、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。  昭和二十六年に国土調査法が制定をされ、国土調査に着手したものの、事業ははかばかしく進捗をしない。昭和三十七年に国土調査促進特別措置法が制定され、以後四次にわたり計画がつくられ、促進を図ってきたわけであります。しかし、その進捗率を見ますと、東北、中四国、九州などの地域は大変進んでおりますが、大都市圏の諸地域では大変おくれが目立っております。また、着手率そのものについても、近畿圏、東京圏が大きく立ちおくれています。この促進特別措置法が制定されてから既に四十年経過をしているわけであります。  そして、調査がおくれている地域の進捗率を見ますと、大臣も私も大阪とか関西でありますが、余りようないんですな。大阪はわずか一%、京都、岐阜、三重が六%、奈良、和歌山が八%、愛知と滋賀が一〇%、千葉、神奈川、石川が一一%となっております。これらの府県の多くは都市化が進行しております。また、近畿圏などはかつて都が置かれるなど、東京の江戸、そしてそれ以前からの都市化でございます。  地籍調査を実施するに当たって、まず基本的な資料となるべき公図がきちんと整備されていない、あるいは混乱しているなどの地域では、その確定そのものが大仕事ですね。未着手の自治体や、着手はしてみたものの事実上ストップしている自治体もある、このように聞いているわけであります。  そこで、このようなおくれている原因と今後の促進方策についてお尋ねをし、それから、一般的な対策の強化だけではなしに、具体的におくれている地域の実情を踏まえた対策が必要ではないか。進捗のおくれている地域の実情を踏まえた対策なしには進捗をしないのではないか。このような点でどのように御対応をされるのか、お尋ねをいたします。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 先生の御質問の中にもございましたように、本当にまだ進捗率が低い。私自身の大阪が一%という御指摘もありましたが、これは自治体とそれから国とのやりとりの中でいろいろ問題があるということは、朝の委員会の御答弁でも申し上げたところでございます。  土地が細分化されて、いわゆる筆数が多いこと、それからまた、土地の異動が大量であること等の理由によりまして多くの時間と労力を要するということ、それからまた、このために地籍調査に従事する職員を多数確保する必要があること、また、行政需要の多様化等もありましてなかなか調査に踏み切れない市町村も多いということ、そういうような原因が考えられますが、第四次計画期間中にも、三大都市圏における調査実施市町村数が七十四市町村から百二十三市町村に増加する。地方の方がどんどん伸びておるようでございます。  徐々に成果が上がってきているところでございますけれども、新たな十カ年計画の実施に当たりましては、都市部の調査を促進するため、民間の能力やそれからまた民間の成果を活用していくとともに、住民や市町村に対し調査の重要性、これを積極的にPRをしていかなければならない、かように考えておりますが、御指摘の現況と公図が著しく異なります、いわゆる地図混乱地域につきましては、あらかじめ権利関係の乖離の程度を把握する予備調査制度を導入して、効率的な調査の実施に努めているところでございます。  また、調査を始めたものの、職員の確保、先ほど申しましたような理由から休止している市町村に対しましても、一筆地調査に民間の専門技術者を活用することなど、今回導入する新規の方策をとりまして調査が再開されることを支援していきたい。また、新たな十カ年計画の実施に当たりましては、地域の実情を踏まえて地籍調査の着実な実施に努めてまいりたい。こういう推進計画は着実に進めてまいりたいと思います。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 どうかひとつ、ぜひ御対応いただきたいと思います。  地籍調査を促進する手だては、先ほどお話がありましたが、関係職員の問題も含めて予算がかぎだというふうにも言われております。先日の日経新聞を見ても、東京都が一部で進めておられます緊急調査で、二十三区だけで一千億以上かかるという試算があるように聞いています。  また、現実の問題として、国土調査の経費の単価が現実に合っていない状況がある。測量の外注についても、近畿などでは発注価格が低いため、測量業者がなかなか仕事を受けないことがある、あるいは、東北などの業者が冬の積雪期に地元で仕事ができないので、関西などに出てきて仕事を受けておられるなどの実態もある、このようにこの事業に詳しい土地家屋調査士の方が言っておられます。  地籍調査の予算についていろいろ改善の御努力をいただいているということは認識をしておるわけでありますが、しかし十分ではないというのも現実でございます。調査が残された地域の地籍調査の促進のためにも十分な財政措置をとっていただきたい、この点でお尋ねをいたします。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 お説のとおりでございまして、地籍調査の単価につきましては、建設省、それから農林水産省、運輸省の三省の協定単価というものがございますが、それに基づきまして人件費を十年間で一・四倍に改定をいたしておりますが、そういうのを適切に計上してまいっております。また、歩掛かりや諸経費率につきましても公共事業部門での標準的な考え方で見直しを行ってきておりまして、国土庁といたしましては、今後とも事業実施に必要な単価の改善に努めてまいりたい、かように思っております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 これで終わります。ありがとうございました。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党

○中島委員 私は、農住利子補給法案それから農地の宅地化促進法案に関連して、引き続き都市農業の問題について質問したいと思います。  初めに農水省にお尋ねしたいんですが、いらっしゃいますか。新農業基本法、すなわち食料・農業・農村基本法が昨年の七月に制定されました。  この法律では、農村の振興に関する施策として、農村の総合的な振興、中山間地域の振興とともに都市と農村の交流等が位置づけられました。内容としては、国民の農業及び農村に対する理解と関心を深めるとともに、健康でゆとりのある生活に資するため、都市と農村との間の交流、市民農園の整備等の促進、それからもう一つは、都市及びその周辺における農業について、消費地に近い特性を生かし、都市住民の需要に即した農業生産の振興が盛り込まれたわけであります。  お尋ねしたいのは、これは、都市農業政策はこれまで農政のらち外であったけれども、その振興という点では初めて法定化したものと考えてよろしいでしょうか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 御説明申し上げます。  都市農業につきましては、消費地に近いという特性を生かしまして、野菜や花卉等の生鮮農産物を供給する上で重要な役割を果たしているほかに、住宅密集地におきます緑地や防災空間の提供でございますとか、また市民農園等によります都市住民への農業体験でございますとか健全なレクリエーションの場の提供、こういうものを、都市住民にとりましても重要な役割を果たしていると思っているわけでございます。  こうした都市農業の果たす役割にかんがみまして、先ほど御指摘ございました食料・農業・農村基本法第三十六条の二項におきましても、「国は、都市及びその周辺における農業について、消費地に近い特性を生かし、都市住民の需要に即した農業生産の振興を図るために必要な施策を講ずるものとする。」ということでございまして、都市農業の位置づけを明確にしたところでございます。  以上でございます。

中島武敏日本共産党

○中島委員 今の答弁で、今度、新農業基本法が制定される前と、それから制定されてからと、制定されてから一体何を新たに力を入れていくということになったのですか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 御説明申し上げます。  従来におきましても、都市農業につきましては、先ほど申し上げましたとおり、生鮮食料品の供給等非常に重要だという位置づけを持っていたわけでございますけれども、法律におきましてただいま申し上げましたような位置づけをしたということでございます。  今後、そういう形におきまして、支援措置につきましても積極的に進めていきたい、このように考えております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 役割はわかりました、今説明がありましたから。  今まで、例えば農業の基盤整備、農道ですね、こういったものは今までやっていたのですか。今度新しくなってから、そういうことにも大いに力を入れるということになったのと違いますか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 御説明申し上げます。  既成市街地でございますとか、そういう市街化区域につきましては言ってみれば市街化をするということでございますので、そういう意味におきまして、土地基盤整備とか長期に及ぶものにつきましては実施していないところでございますけれども、短期的な、機械の整備でございますとか施設整備でございますとか、そういうものにつきましては積極的に進めていきたい、このように考えております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 もう一つ伺いたいのですけれども、都市農業に対する具体的なことで伺いたいのですけれども、かなり東京都なんかは力を入れているのですね。今度新しく新農業基本法ができたという状況のもとで、どういうふうに東京都を支援していくとか、そういうことについての考えはありますか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 支援措置等についてでございますけれども、先ほど申し上げましたように、新鮮な農産物の供給でございますとか農業体験等の場の提供でございますとか、重要な役割を果たしているわけでございますので、しかしながら、その中におきまして、担い手の高齢化の推進でございますとか混住化が進む中で、農業に対しましてなかなか難しい問題といいますか、例えば堆肥の散布でございますとか農薬散布、こういうことにつきましても農作業が困難になる、そういう問題もあるわけでございます。  こういうことから、農林水産省といたしましては、都市農業がこれらの課題に対応いたしまして都市住民のニーズにこたえる健全な発展を遂げるように、例えば、直売施設等の新鮮な農産物を提供するための施設の整備でございますとか、また都市住民への理解の促進のための情報提供、こういうことを進めていきたい、このように考えております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 実は、御存じと思いますけれども、東京の農業は、農家数も農地も減っているのですね。九八年度に行った東京都の都市農業実態調査による集計概要が発表されておりますけれども、前回調査、それは六年前なんですけれども、これに比べますと百八十戸農家戸数が減っています。農地面積は五百九ヘクタール減少しています。  この原因は一体何だというふうにお考えでしょうか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 御説明申し上げます。  都市部におきます農地面積の動向等々につきましては、農家戸数なり耕地面積につきましては、これは平成二年と七年の全体的な比較でございますけれども、言ってみれば、耕地面積につきましては、全国五%減少いたしまして、都市的地域で九%の減少ということでございますし、販売農家戸数、これで見ますと、全国平均が一一%減に対しまして都市的地域で一三%の減少、こういうことになっているわけでございます。  この理由につきましては、都市的な地域につきましては、規模が小さいという兼業農家、こういうものが多いということでございますし、また他産業の土地利用もございまして、これら農家が世代交代を契機といたしまして農地を転用したり売却した、こういうことによるのではないかと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 転業したり売却したりということなんですけれども、何で転業したり売却したりしなければならないのですか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、全体的な状況といたしまして、高齢化が非常に進行してきているというような状況もございまして、それによって農業をやめるという方もおられると思いますし、また後継ぎがいないという問題がございますので、そういうことによるのではないかと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 それは、そういうことがあることはわかっています。だけれども、農水省としてはもうちょっとはっきり答えてもらいたいな。何を答えてもらいたいかというと、当然言われなければならないはずのことなんですけれども、税制上の負担、相続税が非常に重いとか、あるいは固定資産税が重いとか、こういう税制上の負担の重さというものから農地を手放さざるを得なくなってきている、そういうことではありませんか。そういう要因というのは農水省としてはどんなふうに見ていらっしゃいますか。私は、これは非常に大きな要因をなしているというふうに見ているのですけれども。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 御説明申し上げます。  市街化区域内の農地についてでございますけれども、生産緑地地区を除いた面積につきましては年々三、四%程度減少しておるわけでございまして、生産緑地地区につきましてはわずかに増加をしている、こういう状況でございます。市街化区域内の農地の減少の理由につきましては、農地転用の届け出というのがございますので、これによりますと、賃貸住宅の建設等によります自己活用の住宅、公共用地等としての売却処分、そういうことになっておるところでございます。  なお、農家が農地を売却処分した理由につきましては、東京都が平成十年度に調査をしておられるわけでございますけれども、これによりますと、農地を売却処分した農家の半数が相続に伴う転用や物納等をその理由として挙げておる、そういう状況でございます。

中島武敏日本共産党

○中島委員 それを早く言わなきゃ。何回も聞いて言っているんじゃ、だれの立場で発言しておられるのかというのは何か疑わしいよ。もっとしっかりしてもらいたいな。  それから、もう一つ伺います。  東京農業を所管する関東農政局でも都市農業振興室というのを設置したというふうに私は聞いております。しかし、都市農業振興室の名簿を見ますと、皆さん兼任のようなんですね。兼任でしょう。だから、今後都市農業を大いに振興するというのだったら、やはり専従職員を置いて、そして体制も充実していくべきではないのでしょうか。

小高良彦農林水産大臣官房技術総括審議官

○小高政府参考人 今先生御指摘のとおりの状況でございますので、今後いろいろな意味におきまして検討が必要であると思いますが、何しろ定数もなかなか難しい、そういう状況もございますので、そういうことも勘案しながら、都市農業振興につきまして積極的に取り組んでいきたいと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 建設大臣に伺いたいのですが、新農業基本法で都市農業が位置づけられて、そして都市農業に対する振興策がとられることになりました。このことについて、私は評価しているのです。農水省の方の所管でしょう。この法律でそういうふうに都市農業を位置づけたということは、これは私は評価しているのです。  それで、建設省も、都市計画で農業を位置づけて、目標を持って振興施策を進めるべきではないかと考えるのですけれども、大臣、いかがですか。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 確かに、農村とそれから都市化した区域の混合体制というのは、私は近郊農業、よくあぜ道にベンツがとまっているなんという、比較的裕福な農家みたいなものを都市近郊を見ていますと見るわけでございますが、そういう都市における緑のオープンスペースの重要性は近年ますます重要性を加えてきておりますので、都市における農地についても、良好な生活環境の確保の上から計画的な保全の必要性を認識いたしておりまして、このために、都市計画におきましては、市街化区域内における保全すべき農地について、農地の持つ緑地機能を積極的に評価し、都市計画決定権者である市町村が生産緑地地区として指定できる仕組み、そういうものを用意されておりますので、平成九年の三月の末現在で既に約一万六千ヘクタール、このうち、先生先ほどからお話のあります東京都は約四千ヘクタールあるわけでございますが、生産緑地地区が指定されていまして、保全すべき農地については市街化調整区域への編入が行われているということでございます。  さらに、都市住民のレクリエーションの需要に対応した市民農園の整備の推進、それからそれに必要な施策を講じてまいりたい。今後ともこれらの制度の積極的な周知を図ることが大切だと思いますので、周知に力を入れてまいろうと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 今の答弁の中にもありました市民農園の整備あるいは整備促進、これについて何か具体的に考えていることはありますか、内容的に。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 私のすぐ近く、大阪市内のことでございますが、鶴見緑地公園の中に市民にそういう農地を提供している、みんなが大変楽しそうにやっているところを見たことがございますが、そういう意味で、物を育てる。このごろは季節感も何も、野菜もいつでもあるように思われていますし、私はサトウキビを北海道の子供に送ってやったことがありますが、全くサトウキビという認識がない子供たち、そんなものを見ますと、もっとこの農業というものに親しませるそういう市民の農地、土曜、日曜しかできないかもわかりませんが、物を育てる心みたいなものは大切なことで、特に八百屋さんに並んでいるパックされた野菜ばかりを見ている子供たちには、そういう自然に対する親しみを持たせるいいきっかけになるのではないかと私は思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 私も市民農園の姿をよく知っておりまして、今大臣言われたように、非常に大事な役割を果たしていると思います。ぜひひとつ、振興策も具体化をしていただきたいと思うわけです。  それから最後に、これは、大蔵省来ていらっしゃいますね、大蔵省に伺いたいのですけれども、都市農業、市街化区域内の農地の農業ですね、これの農家戸数、農地を減少させている大きな要因になっているのが相続税だと思います。さっき、何か随分、農水省はあなたの方に遠慮されたのかな、何か口ごもっちゃって言わないのだよね、なんですけれども、そんなこと、農水省は何にも遠慮することないのですよ。あなた方、農業、食料を守る立場じゃないですか。そういう上からいって、ばんばん、要求することは言えばいいのです。ちょっと、これ、間に挟みましたけれども。  そういう点で伺いたいと思っておりますのは、東京都の都市農業実態調査結果の概要というのが発表されておりまして、これによりますと、平成四年、一九九二年以降の農地の処分状況を見ますと、回答農家数は二千七百二十戸のうち、相続に伴う転用譲渡九百八十一戸、三六%です。相続のための物納三百七十四戸、一三・八%です。両方合わせますと、千三百五十五戸、四九・八%に達しております。これを見ても、相続税の負担が農家と農地の減少の大きな原因になっているということを証明していることは明らかではないかと思います。  しかも、相続税の猶予制度がありますけれども、さまざまな制約があるわけですね。御存じのとおりなんですが、生産緑地の指定を受けますと、終身営農を条件に相続税の納税猶予制度が適用されますけれども、しかし、三十年経過後あるいは高齢や病気などを理由に農地の買い取りを申し入れた場合には、猶予されていた相続税がかかってくるだけではないのですね、それだけではなくて、買い取りを申し出たときの利子税、年六・六%だと思いますけれども、これがかかってくるわけですよ。  それから、本人が死亡するか、それから農地の生前一括贈与を行う日まで、三年ごとに農業経営の収支計算書を税務署に提出をして、そしてチェックを受けなければならない、こういうふうになっているのですね。なかなか厳しい条件がいろいろついておる。  私は、率直に言いますが、これは、生産緑地指定を受けると税金一切かからないなんて言う人がいるのですけれども、全く違うわけですよね、実態は。そういうことからいうと、現在相続税についての見直しを検討しているというふうに私は聞いておりますけれども、市街化区域内の農地の相続税のあり方について抜本的に見直す考えはありますか。

木村幸俊大蔵大臣官房審議官

○木村政府参考人 お答え申し上げます。  これも委員よく御承知のとおりだと思いますが、現在、農地等の相続人がその農業経営を継続するという場合には、農業政策の観点から、農地等につきまして相続税の納税猶予の特別措置が講じられている、これは今おっしゃられたとおりでございます。  この措置というのは、まさにほかに類を見ない、税制面から見た場合には他に類を見ない非常に優遇された措置であるということで、私どもといたしまして、その農業の承継につきましてはもう既に十分な配慮を行っていると考えているところでございます。  なお、今も話がございましたが、三大都市圏の特定市の市街化区域内の農地についてでございますが、これは平成三年一月の総合土地政策推進要綱等によりまして、都市計画上、保全すべき農地と宅地化すべき農地とに区分された、それを踏まえまして、当年度の税制改正におきましてその相続税の納税猶予制度の特例の適用対象を、生産緑地地区として都市計画決定がされた保全すべき農地に限定する適正化措置を講じているところでございます。  このような改正の経緯や納税猶予の特例の趣旨等にかんがみますと、現在の制度を緩和していくということは適当でないと考えておりまして、この点、ぜひ御理解いただきたいと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 死んだ場合とかそういうときに相続税を猶予制度で猶予してもらっているのだけれども、それを払わなければいかぬとか、今お話のあった利子税を払わなければいかぬとか、これが非常に重い負担になってくるのですね。それで農地を手放さざるを得ないということになってくるわけです。  さっきから問題にしておりますように、新農業基本法が制定をされて、そして生産緑地などについても、大いに近郊の農業の発展と振興ということがうたい込まれているのですね。これと、今の、手放さざるを得ないようにするということとの間には大変大きな矛盾があるのじゃないでしょうか。あるいは、せっかく新農業基本法をつくって、都市農業を大いに発展させよう、そういうことをうたい込んだのですけれども、それと逆行する結果になってしまうのじゃないでしょうか。そこを私は大蔵省に本当に考えてもらいたいのです。  こんなことをずっと続けておりますと、結局、生産緑地はどんどん減少の一途をたどっていってしまう、都市農業は衰退の一途をたどってしまうということになるのじゃないでしょうか。そこをやはり今この際大蔵省もしっかり考えてもらって、そしてこの問題は、新農業基本法ができた、だからこれを機会に見直しをちゃんとしっかりやる、こういう方向で都市農業が振興されていく、手放さなくてもよい、そういう方向に向かっていく必要があるのじゃないか。  もう一回答弁いただきたいと思います。

木村幸俊大蔵大臣官房審議官

○木村政府参考人 お答えいたします。  本当に委員よく御承知のことで改めて申し上げるのもなんでございますけれども、私ども、税制の立場から見ました場合、現在の農地等に係る相続税の納税猶予の特例措置自身、ほかに類を見ない本当に優遇措置であるというふうに考えておりますので、その点だけは御理解いただきたいと思います。

中島武敏日本共産党

○中島委員 これで終わりますけれども、ぜひひとつ、もうくどくは申しませんけれども、やはりせっかく基本法をつくっておいて、それに反するようなことに絶対ならないように、大蔵省は金が入ればよろしいというものじゃないですよ。そこはよく考えていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 中西績介君。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私は、国土調査促進特別措置法、この件に関して二、三の質問を行いたいと思います。  この法律案につきましては、一九四九年、第五回国会で全国統一的土地調査促進決議がされまして、引き続き五一年に第十回国会で国土調査法なるものが制定されました。そして多くの矛盾が出てき、問題があるということで、一九六二年に国土調査促進特別措置法、この法律が作成されたと言われています。既に一九四九年から五十年を経過しておりますけれども、非常に調査はおくれておると言われています。  そこで、私は、特に促進特別措置法が作成されて以降、第一次から第四次までの調査目標計画とあわせ達成率、それぞれ項目がございますので、簡単にお答えいただきたいと思います。     〔委員長退席、原田(義)委員長代理着席〕

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 昭和二十六年に国土調査法が制定されまして以来、現在に至るまでの国土調査の実績という点に対してのお尋ねでございますが、国土調査の主たる地籍調査につきましては、平成十一年度までに十二万三千キロ平米が完了いたしておりまして、四三%の進捗率ということになっております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 今、この地籍だけでなしに他の土地分類基本調査、国あるいは都道府県あるいは市町村それぞれあるし、さらにまた基準点測量も含めましてございますので、これらについてどのような結果になっておるか、事務方で結構ですから。  なぜ私がこのことに触れるかといいますと、その間における歴史的な過程の中で、十年ごとなり、これを延期していくということはあるけれども、その中身が、私は本格的に取り組んでいったのだろうかということを非常に懸念するものですから、この点をあえてお聞きしておるわけであります。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 お答え申し上げます。  地籍調査につきましてはただいま大臣の方からお答え申し上げたとおりでございますが、土地分類調査あるいは水調査につきまして、それぞれ、自然の条件を調べあるいは利用状況を調べる等の調査でございますが、我が国土を総合的、有効に利用していくために不可欠な調査であるという認識のもとに調査を進めてきておるところでございます。  進捗率でございますが、土地の持つ自然条件に関する調査であります土地分類調査につきましては、二十万分の一で行います国が行う調査につきましては既に完了いたしております。都道府県が行います土地分類調査は九〇%の進捗率ということになっておりまして、あと数年でほとんどの県で完了するという見通しでございます。なお、これらに従いまして、各市町村におきまして、それぞれ必要に応じましてさらに細部の土地に関する調査が行われておるというようなことでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 この資料によりますと、第四次国土調査事業十カ年計画の実績等からいたしましても、各期において相当の格差が出てきておるものですから、なぜそのようになっていったか、その総括なり反省なりがちゃんとやられた上で十年の計画を立てるべきだと私は思うのですけれども、ただ漫然と過ごしてきてこれが達成できなかったからまた十年というようなやり方はもうやめるべきだと私は思うのですね。  少なくとも一定の期限と目的を持ってちゃんとやる、このことがなければ、この種、特に促進をするための特別措置法なるものをつくったわけでありますから、それが当分の間という、かつての我々が指摘をするようなことであっては、これから後、将来を見通す我が国土計画を立てていくに当たってもそのようなものであっていいかどうかが問われておるんじゃないかと私は思いますので、特にその点を指摘しながら聞こうと思ったわけであります。  例えば第四次国土調査事業十カ年計画だけを見てみましても、基準点測量は達成率の見込みは四五%だと言われていますね。あるいは先ほど言われた土地分類基本調査につきましても四〇%と言われ、あるいは都道府県だって六二あるいは市町村だって五六、そして先ほど大臣の答弁がございました地籍調査に至っては四三%だ、こういう形になっておるのですね。  ですから、私は、これがなぜこのような形になってしまうのか、これがどうしてもわからないのですね。提案をするに当たって、かくかくしかじか、問題がここら辺にあったということがちゃんと明らかにされた上でこうした提案がされてくるならば私は納得できますけれども、そのことは全くありません。ただ単に、この場合でいいますならば、簡単に十年延ばす、こういう中身でしかないわけでありますから。  私は、少なくともこのような状況では到底いつ終わるかわからないとしか言いようがないわけでありますから、それで真の国土開発なり、あるいは我々が理想とする体制をどうつくり上げていくかということ等について、これは必要がないというのならもうやめた方がいいです。必要だからやっているわけなんでして、だから、ここが一番僕は落ちておるんではないか、欠落しておるんではないかと思うわけであります。  したがって、なぜこのようにおくれ、あるいは低い率でしか達成できておらないかの理由がわかりません。したがって、この点についてひとつもう一度お聞きをしたいと思います。  そして、その次に、この完了する時期、こういうのはいつごろにおいて大体やり上げようとするのか、そういうあれがあれば、今度は、第五次国土調査事業の目標、計画がどのように仕組まれたかという、ここら辺までやはり本来ならば我々にお示ししていただいて論議をするというのが至当ではないか、こう私は思うわけでありますから、この点についてお触れいただきたいと思います。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 地籍調査を中心とした国土調査につきまして、計画を新たに立てるに当たって、従来の方式を踏襲するのではなくて、これまでのおくれの問題点といいますか、そこにつきまして十分反省を加えた上で次のものに取り組み、計画を達成させていくよう最善を尽くすべきである、こういう先生の御趣旨であるというふうに受けとめさせていただいております。  今回、私ども法律改正をお願いいたしておるわけでありますが、計画策定に当たりましては、従来の方式に加えまして、これまでの地籍調査の取り組みにおきましてあらわれてまいりました課題につきまして対応できるようにということで、新しい方策も導入しながら取り組んでいく、こういう姿勢で取り組んでおるわけでございます。  おくれの理由につきましては、一つは、調査そのものが権利者の協力を得ながら進めていく非常に地道な調査でありまして、協力を得るのに時間を要することがある、あるいは、市街地につきましては土地が細分化されて筆数が多いあるいは土地の異動が大量であるというようなことがございます。  また、調査自体が、だんだん農山村地域から調査が難しい市街地、都市地域へ移ってきているようなことがあります。また、地方公共団体によりましては地籍調査の必要性に対する認識が必ずしも十分でないという場合も見受けられます。  さらに、人の面でいいますと、地方公共団体におきまして行政需要が多様化しておるわけでございますが、そういう中で、調査に専門的に従事する職員、そういう職員の方々を確保する面で難しい状況が出ているというふうなことを、私ども地籍調査のおくれの原因というふうにとらえております。  したがいまして、今回、第五次の計画を策定するに当たりましては、計画内容につきましては意欲的に取り組んで計画を立ててまいりたいというふうに思っております。  それを推進する手だてといたしまして、新規の促進方策といたしまして、人の面での今までの制約であった部分につきまして、一筆地調査に外部の民間の技術者の方々の活用の道を開く、あるいは、市街地におきまして包括的な委託によります地籍調査の実施を可能にする、あるいは、民間の宅地開発が盛んに進んでおりますが、精度も高く、そのまま材料に使えば、ごく簡単な補足的調査をすることによりまして地籍調査の成果にすることができるようなレベルのものもございますが、そういうものも活用する、さまざまな方策を今回入れまして進めていきたいと思っております。  なお、こうした新規の実施体制、手法にわたる取り組みとあわせましてどうしても必要なのが、国民の方々、また別の言い方になりますと、地方自治体の地籍調査に対する、その必要性に対する御理解をいただくということがこれを進めていく上で不可欠でありますので、そうした面でもより効果的な訴えかけ、PR、これを実施していきたいというふうに考えておるわけでございます。  なお、全体どれぐらいかかるのかということでございますが、今回、私ども、地籍調査につきましては、第四次計画の実績の七割増し程度の三万四千平方キロメートルというのを計上したいというのが現在の案でございますけれども、こうした計画を立てまして、先ほど申しましたさまざまな手法を用いまして努力いたしまして、地籍調査の長期展望といたしましては、緊要性の高い地域について二十年程度で調査を完了し、二十年後にはおおむね八割程度の進捗率にしたい、このように考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 今お聞きをしておると、これは五十年かけなきゃならなかった問題だろうか。ずっと述べられた事柄を一つずつ考えますと、果たしてこれが五十年かかる問題か。私は、今のようなことがわかっておるならば、それに対する措置ができたはずであると考えます。ですから、本法案を提出するに当たって、この国土調査法を設定したときの目的と意欲というものが何であったかということをもう一度私は問い返さぬと、そこまで返らないと、こうしたことが五十年もかかってやられるということになってきますと、行政のあり方は何ぞやということをまた問わなくてはならぬと思うわけであります。  この点について、私は、今お答えがありましたように、例えば二十年、そして第四次策に上乗せして七割程度増加をすることによって、さらに今度は、あとの十年で全体の八割程度だというようなことを言っておるわけでありますけれども、このあり方が、先ほど出ておったようないろいろな問題はまた後でちょっと聞きますけれども、こうした問題がどうしていち早く取り組まれなかったのか。これに取り組む意欲はだんだん出てきたわけですから、その点、なぜこれまでこれを放置されて、私に言わせると放置したと言いたいのですよ、放置されてきたのか。  国土調査法の一項目めの目的と、その関連性、整合性をちょっと説明してもらわぬと、私はこれは納得できませんよ。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 全く同じ懸念を私も感じております。  明治六年から始まったといいますから、あのころの地籍の問題から、それから、その間には大きな戦争がありました。その戦争が済んで、農地解放とか、いろいろな意味合いの土地の感覚の変化みたいなものがあって、そして、やっと日本も昭和三十五年ぐらいから経済繁栄国家の中へ入って、そして今、土地が物すごい、全く予想もしないような日本の土地の高騰が来た。  私は、そこでとんざしたんじゃないかなとお話を伺いながら、また、これは行政の中でやっている局長さんなんかがどうおっしゃるかわかりませんが、私の勘で物を言って恐縮でございますが、そういうものから今度は土地の価値がだんだん落ちついてきた。しかし、自分の住んでいるところ、今住んでいるそのままでいいわと。何か家庭事情に変化が起こったときなんかには、いろいろな裁判が起こったり相続の問題が起こったりしますから、私は、それで動いた部分なんかが大都市の、大阪の一%なんというのはそういう形ではないかしらと。  だから、先生おっしゃるように、これは近代国家として絶対やらなければいけないことだけれども、なかなか皆の意識の中でそれが進展していかない。やむを得ない、十年延ばそう。その間には目標として二十年後には八割程度にいくようにと。もう十年延ばすのに二十年という数字が入っているだけで何か妙な気がするような気もするのでございますが、そういうことで着実に進めていくほかはないのかなと、先生のお話を聞きながら、答弁を聞きながら、私の感覚として受けとめておるわけでございます。  少しでもそれが進捗しますように大いにやっていかないと、毛利さんは宇宙から、地球の八割はシャトルからそれを完全にはかったなんと言われるときに、相矛盾した感じを、私ども、国土の形成のためにちゃんとした地籍調査を進展させるということは国の行政としては大変必要なことでございますが、みんなの意識の中にそれをどういうふうに植えつけていくかということが大事なことだというふうに聞いておりました。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私はなぜこれにこだわるかといいますと、実際に、例えば私の町で国道バイパスをいよいよ施工していこうとしましたところが、地籍調査ができていないから手がけることができないというんですね。しかも、それを聞いてみると、その町が六人かけて四年はかかりますというんですよ。そうすると、第一、計画をしても、具体化していく上にこのことが実際履行できぬわけですから、施工できぬわけですからね。  こんなことがいまだに残っておるということを私自身もうっかりして気づいていなくて、こういう法案が出て初めて私は勉強させてもらったんだけれども、この点を考えると、多くの人がやはり私と同レベルの知識であるなら、行政の皆さんはそれはわかっておられるわけですから、だから行政の皆さんがちゃんとしっかりやっておらないと、一般の皆さんの場合の理解の仕方、認識というものはそのレベルでしかないということなんですね。  これを痛切に今度感じておりますので、ですから、皆さんから言われておるのは、とにかく国会におるんだから、ちょうど私、この法律が論議されると言ったところが、ちゃんと一年なりなんなりでやれるような体制というのをつくってくれないと道路そのものもできないよ、こういう話なんですね。  今のは地籍の問題ですけれども、その他の問題についてもまた後でちょっと触れますけれども、いずれにしても、このことは必要になって初めて手をかけていったということであって、ですから、新しい構想あるいは壮大な構想を描いて、例えば中山大臣が国道を今度は新しく方向性を持ってやっていこうというようなことで手がけようとしても、そういう問題は必ず出てくるわけですから、この点、何としてもやはり、先ほど言われたような期限でなしに、それも含めて、もう一度再考しながらこれを加速させる、そのためにはどのような努力をしなくてはならぬかということを考えなくちゃならぬと思うんです。  そこで、私は、この地籍問題についてお聞きしたいと思うんです。  先ほども同僚議員から質問があっておりましたけれども、この表を見ますと、余りにも格差があり過ぎるということはもう既に先ほどの御論議の中でもありました。  そこで、私は、なぜこのように低いのかということがやはり行政の中でちゃんと把握されておらないと、今度は第五次の案を立てたといたしましても、また同じ結果に陥っていくということになりはしないか。ですから、私は、問題点の分析、そして反省をやった上で、より具体的にこのようにしようということを今度は五次計画の中では示していただかないと、また同じ結果になってしまうのじゃないか。  それは、私のような意識が低い者がおるということを前提にしての話です。皆さんがまだ住んでおるのなら、こういうことにはなっていないと思うんですけれども、この点、どうでしょう。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 今、私ですらというお話をなさいました。本当に、そういう意味で考えさせられる問題があると思います。  今の、道路と調査の関係というのが四年もかかるというようなお話を聞きますと、何となく、いろいろ公共投資で地方の便宜のためにと思っても、それがそういうことで進捗しないというのは残念きわまりないことでございますから、そういうところは重点的に、そういう緊要な要求のあるところは、とにかく地域の御理解を得て、皆さんに普及、宣伝、PRをして解決をしていくことに、そういう拠点的でも、御指摘がありますようなところは、各都道府県、市町村と連絡をしながら、そういう問題を抽出していくことが大事な問題じゃないかな、かように私は思っております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 これを見ますと、先ほどの例からいたしますと、一%から始まっていろいろあるということ。ですから、そういう地域が、例えばこの前の阪神大震災みたいなことがあったときに、ではどうするかというと、これがまた一番障害になってくる可能性だってあるわけですからね。  ですから、何か起こったときに初めて措置をするという今までの日本のあり方、このことの、今までの惰性に流れたやり方ということは全面的に改めないと、行政改革で各省庁を決めることはいいけれども、その中身が伴わなければ何も効果がないわけです、行政改革になっていないわけですから。この点をひとつ、ぜひ大臣のお言葉の中から、そういう点についてはより具体的に今度は作成をして、支障のないようにしていくということのお約束をしていただきたいと思うんです。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 先ほど申しましたように、そういう意味で、進捗率の高いところと低いところ、それも土地の価値の高いところが割に進捗率が低いということでございまして、国土の価値ある、グレードアップいたしますためには、先生のおっしゃるようなことで、ここに決意を新たにいたしたいと思います。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 そこで、具体的にもう少し入りたいと思うんですけれども、先ほどもちょっと同僚議員が触れましたけれども、一筆地調査の円滑なる実施方策というものを考えなくちゃならぬし、そのときに問題になりましたのが、先ほど私が申し上げましたように、現在、町の擁する人員というのは四名でやっていると言うんですね。それを六名でやってもまだそれくらいかかるので、財政的にこの種事業に大変な金がやはり必要なんだということを言われておるわけですね。  見ますと、全国平均は、市町村の平均は職員三・六人だと言われていますね。しかも、調査の進まない原因には、数が少ないのと、そういう地方の財政、さらにまた人材がいないということ、さらにまた、そういう人たちを育てていく制度そのものが落ち込んでおる。全体がやはりそういう形の中にあるということを考えますと、この点をどのようにこれから補完しながらやっていくつもりなのか、事務局方、お答えください。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 お答えいたします。  人材の点につきましては、ただいま先生がおっしゃったとおりでございまして、全国平均一市町村当たり三・六人ということになっております。したがいまして、ここら辺がやはり地籍調査、特にその中で中心であります一筆地調査の遅延ということとかかわりがあるというふうに私どもも認識しておるわけでございまして、先ほども申し上げましたけれども、次の十カ年計画を推進するに当たりましては、市町村職員が直営でみずから実施してきました従来の原則、これを転換いたしまして、国の負担もあわせまして一筆地調査に民間の専門技術者の活用も図れる、そういう調査方式を導入いたしたいと思います。  また、市街地につきましては、包括的な調査の委託を行う市街地の集中対策ということも取り入れたいと思っております。  それから、立ち会いの制度でございますが、現在必ず土地所有者には立ち会っていただいた上で筆界を確認していくという方式をとっております。そのこと自体は、できるだけ正確な確認ということで大事な原則であるとは思いますけれども、どうしてもいろいろな事情で来られない場合があり、かつ市町村の職員の方が客観的にそこにある標識を見たり、あるいは恒久的な地物などによりまして確認できる場合には、それを御本人に郵送して確認が得られれば、それで調査の確認が得られたというふうにするような例外的な取り扱いのルールも入れまして、さまざまな面で見直しを加えまして新計画を立てて、全力を挙げて推進していきたいというふうに思っております。     〔原田(義)委員長代理退席、委員長着席〕

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 それで、私が先ほど申し上げたように、人材育成のための研修の制度だとか、そうした点あたりを具体的に措置をしなくてはならぬということは明々白々です。  さらにまた、外部からの専門技術者をというのを先ほども同僚議員の討論の過程の中で出てまいりましたけれども、では、こういう人たち、外部の専門家を入れて具体的に促進をする、あるいは先ほどからいろいろ言われているようなことを促進するに当たって、実際に来年度予算にちゃんとそうしたものが盛り込まれておるのですか。その点、ちょっとはっきりしてください。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 先生からの御指摘がありました中で、きちっと先ほど御説明できなくて恐縮でございました。  従事する市町村の職員の方々につきましては、私ども従来から研修ということを進めておるわけでございます。国土庁が主催いたしまして、初任者の方々から中級の方々あるいは熟練したベテランの方々、三つの段階に分けまして、研修会、講習会を進めております。また、地方のブロック単位あるいは県単位で、そういう段階で従事する職員の方々に対する講習会というのも開催されておりまして、これは年間百回ぐらい開催されております。  国土庁といたしましては、こういう講習会にはできるだけ私どもの方から職員を派遣しまして、その場で御説明できるものは御説明しながら取り進んでいく、こういうふうな考え方で取り組ませていただいております。  それから、先ほど申し上げました新しい施策といいますか、新しい方策でございますが、それぞれ十二年度に新しい事業ということで予算を計上させていただいております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 それは、先ほど言われた七〇%上乗せをするということを基準にしての中身であるということを確認してよろしいですか。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 新しい方策を導入しまして、市町村の職員の方々にはさらに引き続き取り組んでいただくという市町村の取り組みと、それから民間の方々、あるいは民間の団体のそういう専門的な信頼できる方々、あるいは団体にも取り組んでいただくということをあわせまして目標を達成するということを考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 ですから、私が言うように、先ほどからお答えいただいておるように、第四次策に対して七〇%上乗せをして第五次策を策定すると言っているのですよ。そのためには、先ほどから言われるように、たくさんの欠陥あり、人材的に措置をしなければならぬとか、いろいろな問題があるわけですから、では、そのような措置をちゃんと組み入れた予算を組んでおられるかどうかということをお聞きしているのです。  抽象的でなしに、もうちょっとはっきり言ってください。

小林新一国土庁土地局長

○小林政府参考人 金額的には、地籍調査の中での一筆地調査の外注につきましては二億七千万円の概算要求をいたしております。それから、市街地集中対策事業につきましては四千四百万円でございます。それから民間成果活用、つまり、民間の宅地開発などでできましたデータをもとにしまして、私どもで検定的な測量を加えまして地籍調査の成果とする、これにつきましては二千七百万円の経費を計上いたしております。  金額的にはまだ小そうございますが、民間におきます初めての取り組みということでございまして、それぞれ、こうした民間活用ということへの取り組みということにつきまして、候補となる団体あるいは方々へお話ししながら、きっちりと立ち上げて、こういうものの一翼を担っていけるようにしていただきながら、これまでの地籍調査を実施してきました実力といいますか、そういうものとあわせまして目標を達成していく、そういうふうに考えておるわけでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 ですから、大変くどいようでありますけれども、この種問題は惰性的にやるのでなしに、あくまでもやはり精査された計画性に基づいて、これから何年目標にしてやるならやるとして、これがやってみた結果が五〇%以下だったなどというようにならぬようにしないと、計画はもう立てぬ方がよくなるのですね。  ですから、そうした点で、私たち自身も余りにもこの点について無知であったということを含めまして、反省しながら私は今質問をしているわけでありますけれども、そうであればあるほど、これから特にその点について強化をしていただくようにお願いを申し上げたいと思いますし、実行していただくことをお約束していただきたいと思います。  そこで、時間がなくなってしまったのですが、土地分類調査等につきましても、大臣、先ほど申し上げましたように、やはり自然条件に関する最も基礎的な地理情報、地形、あるいは表層地質、土壌、土地利用状況などを含みまして整備をするためにあるわけでありますから、これらの問題について、これから後、土地利用に関係する各種の計画策定をしたり、防災対策をしたり、地域整備あるいは個別施設整備、いろいろなものがこれを基礎にして資料として活用するわけでありますから、これらについても前お答えいただいたと同様にぜひ力を入れていただきたいと思います。そして、目的を達成していただければと思っています。もうお答えは最後でよろしゅうございます。  それから、同じように水調査の問題でありますけれども、水の調査だって、治水、利水のために目的を持ち、流量、水質、水利に関する調査をやるようでありますけれども、調査に当たって私は、今までの経験だけでなしに、これから後、例えば山が荒れ、そして荒廃する土地があるということになってまいりますと、流水、いわゆる地下水量だって何だって全部変わってくると思うのですね。ですから、これらについても、今までのような水という観念をもう少し強めていただいた中で、どのようにこれからするかということ等についても、さらに触れていただくようにお願いを申し上げたいと思います。  そこで、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、この問題について簡単にお答えいただきたいと思います。  一つは、本利子補給制度がピーク時の半数程度まで契約戸数が減っておるようでありますけれども、これはなぜなのか。そしてさらに、人口増も期待されませんし、したがって新規住宅建設の要求が減少するのではないかという危惧があるわけでありますけれども、本制度による農地の宅地転換を促進する必要があるのか。そして三つ目に、我が国の住宅は量的には満たされておりますけれども、質的にはいろいろ問題があるわけでありますから、これは、この措置によって供給される賃貸住宅、一戸当たり床面積五十平方メートルとなっておりますけれども、住宅政策上、質的向上に貢献しておるだろうか。ここいらについて簡単にお答えをいただければと思っています。

那珂正建設省住宅局長

○那珂政府参考人 お答えいたします。  まず、農住利子補給制度の実績、推移について、ピーク時の半分ぐらいになっているではないかというお尋ねでございますが、御指摘の点は、平成三年度から八年度にかけて、確かに七千戸程度の実績があり、現在は三千五百戸程度でございますが、これにつきましては、この建設の多かった平成三年度から八年度の時期というのは、先ほど来いろいろ話に出ておりますように、都市計画制度の改正によりまして、保全すべき農地と宅地化すべき農地とが制度上明確に区分されたというようなことから、一時的に、特にいわゆる農転による住宅建設が盛んになった時期だと認識しております。  また、最近の状況から、農家の意欲の問題についてのお尋ねでございますが、私どものアンケート調査等から見ましても、確かに、一種の経営に対する不安を感じておられる一方、他方では、やはり根強い農地転用意欲というものもありますので、そういう転用意欲の方を適切に誘導していくためにこういう制度はぜひ必要だ、このように思っております。  さらに、その結果、これが住宅政策上、居住水準の向上という観点から効果があるのかというようなお尋ねでございましたけれども、確かに基準上は一戸当たり五十平方メートル以上となっておりますが、実績は六十数平米、六十五平米ぐらいでございます。実態は、民間で供給されている賃貸住宅の平均床面積を大きく上回っておりまして、そういう点からも、居住水準の向上に相当程度の貢献をしてきたと思いますし、今後ともそういうことは期待されると考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 一応そういうように評価できる、そしてまた期待をするということを言われておりますけれども、これによって本格的に私たちが当初予定をしたような形になっておるかどうかということがちょっと懸念されるものですから、この点をお聞きしたわけであります。  そこで、もう一つの特定市街化区域固定資産税の問題について、同じようにお聞きをしておきたいと思っています。  この法律は、六年間延長することになっておりますけれども、大体六年後を特定いたしましたのはなぜか。それは、市街化区域内の農地がどのような形に変えようとしておられるか、私ちょっとイメージできませんので、そしてさらに、どのぐらいの量の住宅供給を予測しながら六年というものを設定したのか。それとあわせまして、特定市街化区域農地は、平成四年から平成十年にかけて約三分の一宅地化されています。これ以上農地面積を減少させる必要はないという指摘もございますし、さらに引き続いて、三大都市圏を初め、一律に本法律を適用して助成策をもって住宅建設を促進する必要性があるだろうかという疑念を持つ人もおります。ここら辺について明らかにしていただきたいと思います。  それに沿って今度は農水省にお聞きするのですけれども、市街化区域農地の宅地化促進には、建設省、国土庁及び農林水産省、さらに地方公共団体との密接な協力のもとに進めるべきであると思いますけれども、関係省庁間で十分連携協力体制をとっておられるのかどうか。  特に、農水省の場合に、先ほどもちょっと触れられておりましたけれども、平成十一年七月、食料・農業・農村基本法を策定いたしましてから、食料自給率、現在四〇%なんですけれども、これを引き上げることになっています。きょうのテレビでも、ニュースをちょっと見たのですけれども、農耕地面積五百万ヘクタール、この十年間に約百万ヘクタール減っておるわけでありますけれども、農地造成をしないで自給率を高めるということになるわけであります。そうなってきますと、十年間で四五%の自給率引き上げということを言っておるわけでありますけれども、全くふえずに食料だけは五%も自給率を引き上げるということになってまいりますと、これは大変な内容だと私は思っています。したがって、この点どのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

風岡典之建設省建設経済局長

○風岡政府参考人 あめ法の実績でございますけれども、これまでのところ、特例措置の活用によりまして、公庫融資については二十三万戸、それから、固定資産税の軽減措置が適用されましたのは十五万二千戸というような形で、非常に大きな成果を上げてきております。  今回、この制度を六年間延長させていただきたいと申し上げておりますのは、三大都市圏の大都市法に基づく住宅宅地の基本方針というものが平成八年から十七年ということでありますので、この法律も平成十二年から十七年の六年間、その期間を合わせる形で延長させていただきたいということであります。  その間の宅地の見込み量でございますけれども、こういった経済情勢が、変動要因が非常に大きいわけでございまして、明確な見通しを立てるということがなかなか難しいわけでございますが、現在の趨勢というようなことで、今後の六年間を展望した場合には、宅地化の面積は約七千ヘクタール。もちろん、このうち住宅地に当たるのは六割ぐらいでございますので、四千ヘクタールぐらいになるのではないかというふうに思っております。  今後こういう措置を本当に続けていく必要があるのかどうかというお尋ねでございましたけれども、三大都市圏を中心にまだまだ良質な賃貸住宅に対するニーズが非常に大きいわけでございます。特に、最近の住宅のニーズの内容を見ますと、持ち家よりも賃貸でいいのだという人も非常に大きいわけでございまして、私どもとしましては、ゆとりのある居住空間を形成する、あるいは緑豊かな環境ということで、今後は住宅の質というものにも着目しながら、宅地の供給とか、あるいは賃貸住宅の供給というものを引き続き実施をさせていただきたい、このように思っております。

渡辺好明農林水産省構造改善局長

○渡辺政府参考人 二点お尋ねがございました。  まず第一点目の、連携の問題であります。  これは、今でも都市計画制度と農振制度というのは相当部分がオーバーラップをしております。例えば、市街化調整区域などは、農振制度の中における農用地区域として農地転用を厳しく規制するというふうになっておりますし、制度上、市街化区域の線を引きますときには、農林水産大臣に対して、農林漁業との健全な調和を図るということで協議が義務づけられております。この協議は、国レベルだけではなく、県レベルでもまたそうした連携を常にとっておりますので、そういう意味で、私は、市街化区域内における農地をどうするかということも含めまして、常日ごろから連係プレーはとられているというふうに考えております。  それから二点目の、自給率との関係でお尋ねがございました。  現在、新しい基本法に基づく自給率の目標を定めるべく作業をしておりますが、その中で、今の先生のお話との関連でいいますと、二点ございます。  一つは、このまま自然体でいきますと、市街化区域内の農地も含めて農地の絶対量が急減をする。これをどういうふうに抑制し、そして、過去、例えば耕作放棄になったようなものをどう復活するかという、絶対量の確保の問題でございます。  それからもう一つは、かなり前を思い起こしていただければいいと思うのですが、昭和三十五、六年ごろですと、恐らく耕地利用率というのは一三〇%を上回っております。一つの田や畑が年に一・五回とか二回使われているわけですね。現在は一つの田畑が九五%ぐらいですから、一年に一作もされていないというふうな状況もございまして、特に、麦の場合には非常に裏作が主力でございますので。  そういったことも含めて、耕地利用率の向上という利用の仕方の問題と、絶対量の、抑制、復活の問題、この二点から作業を進めておりまして、近々、農地の絶対量についても優良農地の面積につきましても御報告をさせていただきたいというふうに思っております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 今お答えをいただいた分について、一回使用しない分を一回以上使用することによってということを言ったようでありますけれども、WTO等における論議もこれからあり、価格問題等も含めまして、本格的にそうしたことが組めるかどうかということがまた大きな問題になるわけでありますから、こうした点あわせて、これはもう少し時間があれば論議をしたいと思いますけれども、時間が来てしまいましたので、これで終わることにします。  最後に大臣、先ほど私が申し上げました土地分類あるいは水、すべて、この調査等について、これからの御決意についてお答えいただければと思っています。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 御指摘の点、肝に銘じて推進をいたしてまいりたいと思っております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 この際、休憩いたします。     午後二時五十三分休憩      ————◇—————     午後三時五十六分開議

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。平野博文君。

平野博文民主党

○平野委員 民主党の平野博文でございます。  休憩を挟んでの質問ですから、ちょっと意欲が、ぐっともうなえておりますので、的確なる御質問ができるかどうかわかりませんが、法案がちょっと違いますので、明日香法、いわゆる明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、御質問をしてまいりたいと思います。  私、この法案の審議に先立ちまして、実は、過日明日香村に、現場に行ってまいりました。歴史的文化遺産と村民の皆さんがどのように共存して生活されているか、こういう現状をやはり見せていただかないことには、この後、法案の本当の審議ができないんではないか、こういうことで、実は現場に行ってまいりました。  村内に入りますと、全域に数多くの遺跡の跡が点在しておりまして、重要な歴史的文化遺産が多数あるなということは、この目で、体で体感をした次第であります。  そこで、村長さん初め三役さんと少し懇談の機会を得ましたので、私はまず開口一番、かなり遺跡がたくさんありますね、こういうことを敬意を表して村長さんに申し上げたんですが、何を言っているんですか、まだ全体から見たら五%です、九五%はまだ村全体に眠っていると、こういう村の現状でございました。それを聞きまして、私、はたと思ったんですが、私は村に入った途端にいろいろな歴史的遺跡がたくさんあるなと体では感じたんですが、実態は五%しかまだ出ていない、顕在化していない、こういう状況での村の第一印象でございました。  また、つい過日に斉明天皇の、カメの格好をした、現場にも参りましたが、六世紀につくられたとは思われないような、中心円を描いたこういうものがやはり出土しておるわけであります。だれがつくられたかはわかりませんが、相当精度の高い、高い技術力であの遺跡がつくられているなと非常に感じた次第でございます。  そういう中で、きょう法案審議に入るわけでございますが、これは官房長官ということでございますが、なぜ建設委員会でこういう法案が出てくるのかなと非常に疑問に思うわけですが、ただ、過去の経過ということでございますから、それを問うつもりはございませんが、まず、官房長官、大変お忙しいお立場でございますが、明日香村は見られたことはございますか。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 まず最初に、この質問に先立って、議員が現地を直接ごらんになったことに対しまして心から敬意を表したいと思います。  まことに恥ずかしい話でございますが、私も以前一回行ってみたことがございます。しかし、近年は行っておりません。こういう立場でございますので、時間がとれればできるだけ現地を見た上でいろいろな問題に対応していきたい、そういう心がけでおります。

平野博文民主党

○平野委員 今、法案提出の責任者で総理府でございますから、何とぞ官房長官、本当に忙しいと思いますが、一度やはり見ていただきたいな、このように思います。  やはり歴史的遺産を守らなきゃならないということと、村民が、七千人強の方が厳然と生活をその村でしているわけですから、生活をしながら文化的遺産を守っていかなきゃならない、この共存する、ある一面、相矛盾するところもあると思うのですね。生活の利便性を向上させようと思いますと、ある意味の開発行為ということは起こってくるだろうし、しかし開発行為を起こせば、史跡を崩壊させる、景観をおかしくさせる、こういう行為の非常に端的に出てくる村ではないかな、私はこのように思っておるわけであります。  そういう視点で、実は本法案の所管は総理府ということでありますが、文化財保護という視点でいきますと文化庁だろうと思うのです。また第一種、第二種という歴史的風土の保存地域を決めていく、そういう都市計画決定に当たっては建設省、こういうお立場もあると思うのです。  そういう意味で、歴史的風土を保存していくということは非常に重要な視点でありますが、これこそまさに各省庁が、あるいは都道府県、村という連携をきちっととってやっていかなければならないと思うのです。改めて、国の役割、県の役割、さらには御当地の村の役割はどのように考えておられるのか、確認をさせていただきたいと思います。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 ただいま議員がおっしゃったとおり、国、県、またそれぞれの役所が協力してこれを進めていくことが非常に大切であるということは私も十分認識をいたしております。  明日香村そのものが国民共有の財産であるという認識の上に立ちまして、歴史的風土の保存を図るためには、国としては、明日香法の枠組みによりまして、保存のための規制をかける一方で、村民生活の安定向上や地域の産業振興のために現在支援を行っているところであります。  その中で、総理府といたしましては、複数の省庁にまたがる広範な事業を国として総合的、統一的に行うために、基本方針の策定や各省庁の施策の取りまとめに当たるほか、現在明日香村で整備基金による支援、国民への普及啓発を行っているところでありますが、議員おっしゃるように、県なり各省庁と十分連絡をとって今後とも対応を続けていきたいと考えております。

平野博文民主党

○平野委員 そこで、きょうは文化庁の方にも来ていただいておりますが、私は、歴史的遺産あるいは文化財の保護という意味では、文化庁がもっと全面的に出てこなきゃだめなんじゃないかなと思っておりますが、この明日香村にかかわる中で、文化庁はどんな役割を果たしてこられたのでしょうか。

近藤信司文化庁次長

○近藤政府参考人 お答えをいたします。  先生御案内のとおり、明日香村は我が国の本格的な国家体制の始まりともいえる律令国家が形成された時代におきます政治及び文化の中心的な地域として、歴史上、学術上重要であると認識をいたしております。  私ども文化庁といたしましては、このような認識のもとで、文化財保護の観点から、これまでも明日香村内の遺跡につきまして発掘調査を行い、重要な遺跡につきましては史跡に指定いたしますとともに、土地の買い上げでありますとか史跡の整備などを行ってきたところでございます。  また、文化財に関する調査研究の拠点施設といたしまして、奈良に国立文化財研究所を昭和二十七年に設置いたしまして、明日香村内におきます発掘調査を継続的に実施してきたわけでございます。また、飛鳥資料館を昭和五十年に開館いたしまして、この資料館におきましては、明日香地域関連資料の収集保管、あるいは公衆への観覧等を行ってきているところでございます。  明日香村の整備につきましては、明日香村特別措置法に基づきます明日香村整備基本方針を踏まえまして、政府全体として取り組んできたところでありますけれども、文化庁といたしましては、文化財保護法の趣旨に基づきまして、今後とも、各省庁あるいは奈良県、明日香村と十分連携をいたしまして、明日香村内の文化財の保存、整備に努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。

平野博文民主党

○平野委員 そこで、私、そういう意味で、国、県、村が有機的に、同じ意識のもとに保存していく、また共存していく、こういうことが非常に大事だと思います。そこに生活されている人というのは七千二百名ぐらい明日香村でいるわけです。しかし、そういう規制、保護をかけていきますと、やはり生活感での不便さの環境というのは強いられるわけであります。こういう意味からしますと、国としては財政支援をしていかなきゃならない、こういうことで、事業の国庫補助率のかさ上げとかいろいろなことを、手だてを今までと同じ発想で打っているのですね。  ですから、私改めて聞きたいのでありますが、先ほど官房長官言われましたけれども、産業振興していかないかぬ、そうは言っておりますが、人口七千二百名ぐらいおられるのですが、昼間の人口は五千五百名ぐらいになるのです。これはどういうことかというと、皆働きに出ていかれるのです。一方、残っておられる方はやはりお年寄りが村に残っている、若い人は外へ出て行っている、こういう現象が出ているわけであります。  高齢化率も、平成七年のデータしかないのですが、二〇%ですから、平成七年で二〇%ということは、今平成十二年、少なくとも二十数%に私はなっていると思うのです。そうすると、村民の人の体力がどんどん落ちてきている、若い人は外へ出ていってしまう、こういうことで本当にこの歴史的文化遺跡が村民の皆さんの理解を得てこれから守られていくのでしょうか。  五%しか出ていない状態であれだけの人が来るわけであります。これを守っていこうと思いますと、相当長い年次をかけてこの活動をしていかなきゃいかぬわけであります。産業振興と言われておりますが、産業別就業者数を見ましても、大体ここ三千二百名ぐらいでずっと推移しているわけであります。  そこで、官房長官にぜひお願いしたいのでありますが、やはり村民の皆さんも、本当に我々の村に日本の誇るべき史跡がある、みずから発掘して、みずから掘り起こして、私が掘り起こして守っているのはこれなんですよと、こういうような産業振興をしてもらわないことには、そこに次の若い人も定着してこない。お年寄りだけが残って、外からの人がだあっと来て掘り起こして、だあっと引き揚げて、あと村長さんしっかりしいや、補助率上げたるわ、頑張りや、基金つくってやったじゃないか、こんな格好では、私、これからまだ五十年、百年とこの村を、この貴重な史跡を守っていかなきゃならない、こういう大事なところでありますから、そういう発想で新しい産業振興というのでしょうか、生活する雇用の場を、そういう発掘事業として村に政府の支援で起こしていく方が、より恒久的な活動としてなっていくのではないかと思うのです。その点はどうですか。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 確かに今議員おっしゃいますように、どんどん過疎化が進む、高齢化が進む、そういう状態であろうと思います。確かに、私も過疎地の出身でございますけれども、普通の場合は工場を誘致するとかいろいろな方法があろうと思います。しかし、この村の場合は、そういうことで自然を破壊するようなことではいけないと思っておりまして、今議員おっしゃいましたように、いわゆるその風土を守りながらそこを開発していく中で雇用の場をつくっていく、非常に難しい問題だろうと思います。  しかしながら、私どもも、今議員がおっしゃるような形で、村の昔の姿を守りながら、またあらゆる歴史を発掘しながら、そこで若者が定着できるということを十分に考えた施策を、これから一生懸命取り組んでいかなければいけないと思いますし、それには、やはり村の人々の意見も聞きながら、私ども政府が一丸となって対応していかなければいかぬ、これからの非常に大きな問題であろう、そういうふうに認識をいたしております。

平野博文民主党

○平野委員 そういうことなんですが、具体的には、やはり試掘をしていく中で、これは長期間かかっていくわけですから、そこにやはり雇用していくような事業を起こしていくことがこれは村全体の、全体に網をかけているわけですから、新しい何とか工場をそこへ誘致するとか、こういうことはやはりしてはいかぬわけですよ。それよりも全体を、やはり日本の国の発進の姿をそこに再現して、日本国民全体が、あの明日香村とはこういう時代を、日本を繁栄させた我々の先代のところなんだなと言えるような事業を起こしたって、ここ一年で終わらないですよ。これから百年かかるかもわかりませんわ。  だから、そこにおられる人というのは、そこに従事することによって生活もそこででき、なおかつ、みずから発掘したものをみずからの子々孫々まで守っていくのだという、この意識の高揚と価値観をやはりつくらないといかぬな、このように思いますので、ぜひこれは、何人かに聞きました、皆さん守ってくださいよと。だけれども、わしらも飯食わなあかんしな、こういうのがもう端的な声でしたよ。  では、これは掘ることによってそこで生計が営めるならば一石二鳥じゃないですか、こういう話もしておったら、ぜひそんな施策を、補助率を上げるとかそういうことじゃなくて、そこにやはりそういう方々を雇用していく。その結果、また新しい遺跡がどんどん誕生する。誕生するだけじゃだめなんです。保存をして、みずからのものとして守っていくという姿が大事なものですから、ぜひ官房長官、かなめでおられる人ですから、一声言えばでき上がるでしょう。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 そういうわけにはまいりませんが、やはり古いものを発掘しながらそれを守っていく、そういういわゆる仕事をしながらそこに職があるということは、非常に難しいことでございますけれども、私どもも全力を挙げて取り組んでいかなければいけない問題だと考えております。

平野博文民主党

○平野委員 ありがたいことだと思っています。  そういう意味で、十年間という時限立法でございますが、私が先ほど言いましたように、五十年、百年かかるものですから、これはある意味では恒久法にやはりしていくものだ、十年で完結するものではない、こう思っていますが、私は、恒久法的な取り扱いをやはりしていくべきことだろうというふうに思うのです。  ただ、補助率とかそういうことを考えておるものですから、時代の変化に対応するために時限立法にしておるのですが、私は、そういうことでなくて、発想を変えれば、これはやはり国民全体が、日本全体がこの明日香村を守っていく、明日香村にかかわらず古都を守っていく、こういう発想からすれば、恒久法という考え方で取り扱っても値する法律だと思うのですが、その点はいかがなものでしょうか。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 確かに議員おっしゃるとおり、明日香法自体は、特段の期限のない、いわゆる恒久法であるという認識をいたしております。しかしながら、法第五条による明日香村整備計画事業に対する国の負担割合の特例措置等については、他の振興法とのバランス等を勘案し、かつ社会経済情勢の変化等を踏まえる必要があることから、特例措置の期間は、整備計画の期間に合わせて十年間といたしているところでありますが、気持ちの上ではそういう気持ちでおります。

平野博文民主党

○平野委員 それで、時間が少ないものですから、もっともっと言いたいわけでございますが、あと少し質問を続けたいと思います。  そこで、一つは、本法案の五条におきまして、国の負担、補助の割合の特例を十年間延長する、こういう改正でございます。この法律、特別措置法ということで行きますと、やはり計画を立てていただいて、その計画に対して特例をするということですが、まず特例を十年間延長してから計画が来るという、これは従来の発想からは随分逆になっているのですね。  この点はどうなんでしょうか。自然に、ごく普通に考えますと、整備計画あるいはそういう計画を、期間を区切って、その目標の中で事業を起こして、最終年度に成果を確認していくのだというやり方で特別措置法をつくって、時限立法でするわけですね。そういう意味では、ちょっと今回のこの第五条というのは、明日香法というのは違うのですね。その点はどうなんですか。

長峯基自由民主党・自由国民会議総理府政務次官

○長峯政務次官 お答えいたします。  新たな整備計画は、本法案が成立した後、明日香法第四条の規定に基づきまして策定される予定でありますが、計画に基づく事業を実施する前提となる明日香法の財政措置の特例がなければ、実効性のない計画となることも考えられますので、計画の改定は、法改正後に行っているものでございます。

平野博文民主党

○平野委員 少し、それだったらちょっと違うのですな。時間がないですから、大事なところへ行きます。  いま一つは、明日香村の整備基金が実はございます。総額三十一億円で、平成十年度で一億五千七百万円の収入があった。平成二年度には二億四千四百万あった。こういうことで、非常に金利が、運用が難しくて、約九千万ぐらい目減りをしている、こういう基金の実態です。今回、一億円の事業資金として本年度は改めて交付する。これは運用益収入が減少した中でこの措置をしている、こういう理屈なんですが、これは今年度限りのものなのかどうかというのが一点の質問でございます。  加えて、私が行ったときに、非常に私も一国民として恥ずかしかったわけでありますが、飛鳥保存財団というのが実はあるのです。これは民間の人を含めて、こういう設立趣意書、寄附行為ということでこういうものをつくっておられます。ところが、政府が支援策に乗り出したために、この活動がちょっと停滞をしているように思えるのですね。したがって、政府から支援をくれるから、国民一人一人、もっとこの飛鳥を守っていこうという財団法人の、この財団の活動自身が、私はちょっと停滞しているように思います。私も恥ずかしかったです。私もここに入ろうと思っています。  そういう意味からすると、もっと国民の総意が、こういう財団に入って、国民一人一人もそこに参画をしているのだ、こういう両面をすることの方が私は大事ではないか。したがって、基金のことしの運用益が減ったから一億円を出すわということよりも、この財団の活動をより濶達にすることによって、国民全体の明日香村に対する認識を高めていくことが非常に大事ではないかなと思いました。  松下幸之助さんが初代の理事長でございまして、私は全く知らなかったわけであります。恥じております。したがって、積み上げをしていくということよりも、これをもっと、より国民の皆さんにPRしていくような支援策もとっていくことが大事ではないかと思いますので、最後になりますが、その点に関しての所見があれば、お願いしたいと思います。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 議員おっしゃるとおり、明日香村における歴史的風土の保存ということは、国民共有の財産として行っていることでございますので、おっしゃるとおり、国民一人一人に本当は参加していただいてやっていくのが本来の姿だろうと考えております。  また、今回の一億円の交付金につきましては、議員も御承知のように、金利が非常に下がっておりますので、その措置として恐らく一億円を計上した、そういうふうに認識いたしておりますが、ことし限りだとは考えておりません。来年は来年で、いろいろな財政状態、金利の問題、そういうことを勘案して、できるだけそういうことの、被害のないような形で対応していくべきためのことしの一億円だ、そういうふうに私は理解いたしております。

平野博文民主党

○平野委員 時間が参りましたので終えたいと思いますが、要は、国が財政的支援をあてがってやるわ、だから村民の皆さんしっかり守りなさいよ、この行為はやはりやめた方がいいと思いますね。村民の皆さんも一緒になって守りましょう、そのために、ない財源は与えていきましょうと。やはり国民全体のもの。当事者である村民の皆さんが誇りを持って守れるような仕組み、スキームをより考えていただきたいな、このことを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 辻第一君。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 明日香法についてお尋ねをいたします。  私は地元が奈良でございますので、明日香法というのは非常にありがたい法律でございます。私は、実はこれで審議は三度目ということになります。ちょうど二十年がたったわけですが、最初は、私が初めて当選をさせていただいた通常国会でこの法律が制定された。制定当時の総理府総務長官は現小渕総理ということで、そういう意味でも感慨深いものがあるわけでございます。  私はことしになって二度明日香村を訪れたのですが、本当にすばらしい歴史的風土、景観、よくこんなに見事に残していただいたなということをつくづく感じるわけであります。大阪から四十分ぐらいのところなんですね。遠い田舎と違うのですね。そういうところがあのようにすばらしく風土、景観が残されているということについては、先祖代々から明日香村の村民の皆さん方の御努力、御尽力、そして古都法、明日香法というのができて、そういう中で、規制がありますね、それも乗り越えて、明日香を守っていく大きな誇りを持って御尽力をいただいているということだと思います。  それから、明日香村も人口七千ぐらいの、そんなに大きい村ではありません。財政も豊かではないと思います。そういうところで文化財課だったと思いますが、つくっていただいて、技師というのですか専門家というのですか、五人もおられるということで、大変な努力をしていただいているんです。今度のカメ形の石造物、周辺の遺跡の発掘もこの村の方がやられたということ、またキトラ古墳の調査にも大きな仕事をされたというふうに聞いているのです。こういうふうに、厳しい状況の中で並々ならぬ御努力もいただいているということです。  もちろん、県や国も御尽力をいただいている。その他、学者、文化人など関係者も御努力をいただいている。こういう中で、あのすばらしいものが残されてきたんだなということを思うのと、そして、よくこれだけ次々とすばらしいものが出てくるんだなというのが私の実感、皆さんもきっとそう思っていらっしゃるんではないかと思います。この間僕もあのカメの石造物を見せてもらったのですが、あれは千三百年ぐらい前のものなんですね。それが見事な形で、すばらしいものですね。そういうものを目の当たりにして新たな感動を受けたのでございます。  そういうことなので、あの明日香村の歴史的風土を守られてきたということについては、村民の方々、村当局を初め行政機関の皆さん方、あるいは関係者の皆さん方の並々ならぬ御努力があったんだなというふうに思うのですが、青木官房長官はその点についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか。  それともう一つ、最近でもキトラ古墳の問題や、あるいは庭園遺跡の問題や、あるいは昨年の富本銭が出たすばらしい工房の跡というのですか、飛鳥池遺跡、そして今度のカメ形の石造物を中心とした石敷きの遺構、こういうものが次々に発見されているわけです。そして、明日香村だけではありません、全国的に次々と、このような埋蔵文化財を中心とした考古学上の大発見が続いているわけですが、このような埋蔵文化財などの発見について青木官房長官はどのようにお考えになっていらっしゃるのか、まずお伺いをいたします。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 議員は地元のお方でございまして非常に詳しいことを、本当に私も感動いたしております。  確かに、今日まで明日香村の風土が守られてきたということは、国や県、みんなで協力した成果でもございますけれども、やはりそこに住んでおられる村民の方々の努力が一番実った結果だ、私もそういうふうに解釈をいたしております。  また、最近において、明日香村において依然として新たな歴史的遺産が次から次と発見されておりまして、これは昭和五十五年の明日香法の制定以来、村全域にわたる行為規制をかけて歴史的風土の適正な保存に努めてきた結果であろうと考えておりまして、今後とも引き続き、国民共有の財産であります明日香村の歴史的風土の適切な保存に政府としても全力を挙げて努めてまいりたい、そのように考えております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 昨年大きな問題になりました飛鳥池遺跡における富本銭、またいろいろな工房というのですか、そういうような遺跡は、そこに奈良県が万葉ミュージアムの建設に関連した発掘で発見されたということでございます。  このとき文化財の関係者は、ミュージアムの建設を中止して飛鳥池遺跡の全面保存を求めましたが、奈良県は、設計と工法の一部見直しのみで建設工事を始めたということでございます。私は、このことは文化財保護の観点からまことに遺憾だ、このように考えているのでございます。  今回のカメ形の石造物が発見された遺跡は、年代的には飛鳥池遺跡と二十年ほど離れているというふうにも言われているようでありますが、本当に隣接しているんですね。飛鳥池の中心部とこのカメ形の石造物が出たところは、恐らく、私はこれはヤマカンで言うているのですけれども、二百メートルぐらいしかないのではないか。そんな間近なところですね。一体とした地域にあるわけであります。私は、まさに一体として保存すべき、このカメ形の石造物は酒船石遺跡という範囲に入っているようでありますけれども、一体として保存すべきものではないかというふうに思うんです。  それから、このカメ形の石造物も、万葉ミュージアムへの進入路として使われる道路の建設予定地、そういう中で発掘調査をされて出てきたということでございます。村当局はこの道路の計画は中止をされたように聞いておるのですが、飛鳥池遺跡が問題になった際に学者を初め文化財関係者の皆さんは、飛鳥池遺跡の保存と周辺の学術調査を求めておられました。  今度の二つの遺跡というのは、開発、それに対して発掘調査して出てきた、こういうことで出てきたのですけれども、今回のこのカメ形石造物を中心とした遺跡の発見を契機に、明日香保存の観点から、いま一度明日香における遺跡の保存のあり方について再検討すべきではないか、こういうふうに思うわけであります。  先ほど五%というお話がありましたけれども、それは大変広い範囲でまだ五%しかはっきりしていないということでありますが、前回の附帯決議で、その中に「明日香村の埋蔵文化財等の発掘調査、遺跡範囲確認等を計画的に推進し、その保護、活用に努めること。」というのがございます。こういう観点も含めて、飛鳥池遺跡、そしてこのカメ形遺跡を含めた酒船石遺跡、この周辺を十分に学術調査を行っていただきたい。  それからまた、キトラ古墳というのも、これは本当にすばらしい発見が既にあるわけでありますから、その後、さらに調査を十分していただいて、そして保存していただく、活用していただくということにも力を注いでいただきたい、こういうふうに思うわけです。  文化庁は、これまでいろいろ御努力をいただいたということはよくわかるのでありますけれども、結果的に見ますと、やはり後追いというのですか、そういう形になってきているのではないか、こういうふうにも思うわけであります。ですから、遺跡の学術調査を十分に行うこと、そして遺跡の保存のあり方についても再検討をされるべきではないか、このように考えるのですが、文化庁のお答えをいただきたいと思います。

近藤信司文化庁次長

○近藤政府参考人 お答えをいたします。  明日香村におきます発掘調査を計画的に実施するために、国と県、明日香村、三者の協力のもとに、昭和三十一年度から奈良国立文化財研究所におきまして発掘調査を実施してきたわけでございますし、昭和三十五年度からは国庫補助事業によりまして、県あるいは明日香村が主体となりまして発掘調査を実施してきている、こういう状況がございます。  最近では、先生先ほどお触れになりましたキトラ古墳におきまして、範囲確認調査を国庫補助事業によって実施したところでありますし、今御指摘になりました飛鳥池遺跡でありますとか酒船石遺跡につきましては、奈良県明日香村からの要望をお聞きいたしまして、文化庁としても国庫補助事業など必要な対応をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、今後とも奈良県、明日香村とよく連携をとりながら、計画的な発掘調査あるいは遺跡の保存、整備、史跡指定を含めまして、考えてまいりたいと思っております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 ぜひ計画的に十分の対応をいただきたい、重ねてお願いをいたします。  明日香村は、明日香村歴史的風土保存計画で第一種と第二種の歴史的風土保存地区が指定されております。しかし、飛鳥池遺跡も今回の遺跡も、いずれも第二種歴史的風土保存地区内にございます。  二十年たって考えてみますと、第一種地区はいわゆる現状凍結ということで非常に厳しい規制が加わるわけでありますが、こういう地域が過大になりますと住民生活へもいろいろと支障が出てくるということでございますが、しかし、今から考えますと、この地区指定がやはり少し甘かったのではないか、こういうふうな感じもするわけでございます。  最近、明日香村で発見された重要な遺構の多くは、先ほども申しましたように、開発に伴う調査により発見されたものでございます。明日香における遺構の調査は、学術的な調査というよりも開発のための調査が先行するという形になっている現実は否定できません。現に、やはり政府におかれても、もっと計画的に学術調査を先行させ、学術調査に基づくゾーニングをして、文化財の保存や計画的な村づくりを可能にすることが、今後の明日香村の歴史的風土の保存あるいはまた村づくりに必要なことではないのか、このように考えるわけでございます。  明日香村保存計画に基づく事業で、歴史的風土の保存と文化財の保護というのは比較的おくれた分野になっているわけです。こういう関連の問題は後でもう一度お尋ねいたしますが、しかし、この歴史的風土の保存と文化財の保護というところにさらに力を入れてお進めいただきたいということを重ねて要望いたしておきます。  明日香法制定からちょうど二十年が経過した今、改めて、政府行政機関、国民含めて明日香村の歴史的風土の保全について再認識する必要があるのではないか、このようにも考えるわけでございます。  明日香村は確かに良好に見事に保存されてきたということでございます。しかし、国が、明日香村の歴史的風土や文化財など歴史的遺産を守る上で国の責任を十二分に果たしてこられたかというと、やはり疑問というか問題点というか、あるのではないかと思うわけでございます。  法律に基づく措置は行われておりますが、法制定の精神というのですか、  飛鳥地方の遺跡等の歴史的文化的遺産がその周辺の環境と一体をなして、我が国の律令国家体制が初めて形成された時代における政治及び文化の中心的な地域であつたことをしのばせる歴史的風土が、明日香村の全域にわたつて良好に維持されていることにかんがみ、かつ、その歴史的風土の保存が国民の我が国の歴史に対する認識を深めることに配意し、住民の理解と協力の下にこれを保存をするため、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法の特例及び国等において講ずべき特別の措置を定める こういうふうに明日香法の第一条はうたっているわけですね。  この歴史的風土を保存すると同時に、この明日香村の生活環境を整備する、産業基盤を整備する、こういうこととの調和、このような立法の精神について、各省庁ともこの原点に立ち返って今後の対応を進めていただきたいというふうに考えるのですが、官房長官、いかがでしょうか。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 いろいろ議員がおっしゃいましたけれども、恐らく議員のおっしゃりたいことは、明日香法ができて二十年がたってしまって明日香の村に対する国の認識が薄れつつありはしないか、そういうことではいけないということであろうと思います。議員のおっしゃるとおりでございます。  私どもも、深い関心を持って今後とも一生懸命取り組んでいくことをお誓い申し上げる次第でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 第二次明日香村整備計画の進捗状況を見ますと、全体としては九〇・三%の進捗率でございますが、道路は九九・四%、河川の一四七・二%、さらに下水道、学校教育施設などは大きく進捗していますが、体育施設は〇・七%、観光施設は二・九%と大きくおくれ、都市公園は二五・八%、歴史的風土の保存と文化財の保護は三六・八%、このようにおくれております。  いろいろ問題があって御苦労いただいているわけですが、建設予定地の発掘調査の結果、事業が中断するなどのおくれの理由がはっきりしているものもありますし、また、おくれた部分を、歴史的風土の保存と調和を図りながらどのように前進をさせていただくのか、お伺いをいたします。

長峯基自由民主党・自由国民会議総理府政務次官

○長峯政務次官 お答えいたします。  先生のお話を聞きながら、重要な興味を持っていただいていることに感謝いたします。  実は、私も、一月の二十五日に、寒い日でございましたけれども、官房長官が御多忙だということで、かわりまして視察をさせていただきました。ちょうどカメの石造物が発掘されて、村長さんが、近々にマスコミをにぎわしますよとおっしゃっておりましたけれども、一週間後ぐらいに大きく報道されました。  私も現地に行きまして、本当にこういうものが保存されていることに感激をいたしました。それだけに、住民の方々の御苦労もまたひとしおではなかったかな、あるいはひょっとすると御不満もあるんじゃないかな、そういうことも十分考えまして、真摯に受けとめて、積極的な努力をしなければいけないということを感じております。  それで、先ほど御指摘になりましたばらつきの件でございますけれども、確かに予定どおりいっていないところもございます。これは用地の問題もございますし、個別の事情もございまして、住民生活に直結する事業を最優先して取り組んでいるということもございます。  ただ、先生御指摘のとおりでございますので、今後新たな整備計画を策定し、歴史的風土の保存と住民生活の調和を図るための諸施策を引き続き積極的に推進してまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 よろしくお願いをいたします。  今回の法改正にかかわる内容でございます特定事業についての補助金に対するかさ上げ、この問題は、法制定時において、明日香村整備基金とともに補助のかさ上げ措置がありました。  かさ上げ措置は一・二五倍まで可能であり、村民も一・二五倍になると喜んでいたわけでございます。しかし、制度発足の年は一・二五倍でしたが、その後は多い年でも一・一八倍、低い年は一・〇一倍、最近の十年間を通して見ますと一・〇四倍になっています。これは制度の仕組みによるものですが、対象事業の拡大や算定方式の改善などが必要ではないかと思います。  村民の方は、これでは期待外れであった、こういうお声がかなり多くあるわけです。こうした住民の声にどのようにおこたえをいただくのか、お伺いをいたします。

長峯基自由民主党・自由国民会議総理府政務次官

○長峯政務次官 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、かさ上げの平均は一・〇四倍ですが、事業実施量が多い年度についてはそれなりの効果はあったと考えております。  平成十二年度以降につきましては、引き続きこの特例措置を平成二十一年度まで期間を延長するとともに、特定事業の対象となる事業を拡大し、国の財政上の特例措置の拡充を図ることによりまして、一次、二次の計画期間よりもかさ上げの効果は大きくなってくるものと考えております。  以上でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 この交付金は、今後とも引き続いて交付することを考えておられるのか。  また、毎年一億円が交付されれば、当面は整備基金運用益と合わせて従来並みの事業費が確保できますが、今後運用益が低下しますと、この事業費自体が不足することになります。平成二十一年には四千七百万になるのではないか、こういう運用益の試算もあるわけでございます。  そういうことで、このような事態に対する政府の対応というんですか、お考えを、簡明にお答えいただきたいと思います。

長峯基自由民主党・自由国民会議総理府政務次官

○長峯政務次官 お答えいたします。  御指摘のとおり、基金の運用益の減少については、真に求められる事業の継続性を確保するため、対象事業の見直しや個々の事業の合理化を進めることといたしております。  そして、この明日香村の整備基金とは別に、平成十一年三月の歴史的風土審議会の答申を踏まえまして、明日香村における歴史的風土の創造的活用のために必要な経費を支援するために、新たに明日香村に対する交付金を一億円交付することを本年度予算で計上しているところでございますので、ぜひ御賛成をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 先々十分御対応いただきたいということを要望しておきます。  明日香村の歴史的風土の保全にとっては、農林業は非常に重要な位置を占めております。これまでは農業立村ということが大きくうたわれたわけでありました。しかし、今は非常に厳しいですね。  この明日香村の景観は、田んぼを初め農業、農地によって、あるいは山林によって支えられておるわけでございます。明日香村は、山林等の面積が七七%と言われております。農地とともに山林は景観に重要な役割を果たしております。  今日、林業でありますとか木材を取り巻く状況は極めて厳しく、規模の小さい林業家では森林の維持自体が困難でございます。また、一昨年の台風によりまして、森林被害が大変でございました。復旧もままならないという状況にございます。  最近では、林業政策において中山間地対策も講じられるようになってございますが、これとても現状ではいろいろ難しい面がございます。  そういう中で、国として明日香村の歴史的風土を保全していこうということでございますから、林業、そして農業に対する十二分の対応をいただきたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。

伴次雄林野庁長官

○伴政府参考人 村にとりましては、重要な産業として林業というものが必要であります。そういう意味で、第二次の整備計画では自然環境に十分に配慮しながら林道の整備を推進して、あわせてやはり森林組合の担い手というものの強化を図る必要があるということの経緯がございます。そういう方向に沿って、林野庁としては林道、作業道の整備を進めてまいりましたし、それから、森林組合も非常に小そうございますので、広域合併をいたしたいということで今進めているような状況にあるわけでございます。  なお、平成十年度に発生しました風倒木の復旧であるわけでございますけれども、これは集中的に発生するということで、平成十四年までに計画的に復旧を図りたいということで、今、進度が三〇%の進度まで進んでおるところでございます。  いずれにしても、今後とも必要な施策というものは積極的に進めていきたいと思っています。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 次に、いわゆる開発に関する規制は各種ございますが、明日香以外は、いずれも一部の地域に限られているわけです。明日香村の場合は、全村が規制対象ということでございます。村づくりでも、あるいは産業でも、観光でも、保存すべきは保存し、開発すべきは開発してすみ分ける、そういうことが事実上大変不可能と言っていいような状況でございます。  現在の明日香村の産業構造を維持しつつ、村の将来を考えていかなければならないと思います。また、人口は最近減少傾向に入っています。それから、六十五歳以上の人口がどんどん増加をしているという状況でもございます。  今後、長きにわたって明日香村の歴史的風土を保存していくためには、明日香村の今日の現状に立って、農業や林業あるいは観光関連事業など産業の振興を図っていく、このような方途について今後真剣に検討していただきたいと思うのですが、御答弁をいただきたい。

長峯基自由民主党・自由国民会議総理府政務次官

○長峯政務次官 お答えいたします。  明日香村の歴史的風土保存のためには、その直接の担い手である村民生活の安定向上が必要だと思っております。  昨年に新しい農業・農村基本法というのができまして、あの三十六条に、都市と農村の交流というのもございます。私も視察をしてみまして、民宿が五、六軒しかないとか、宿泊施設も少ないということでございます。私も宮崎県出身で観光問題には積極的に取り組んでおりますが、学習観光というような形での何か取り組みができれば大変すばらしいんじゃないかなと思っておりまして、せんだって村長さんともそういうお話をしたところでございます。できるだけ県、村とコミュニケーションを図りまして、積極的に取り組んでまいりたい。何か名物等もできるといいんじゃないかなと思っておりますが、そのように感じております。よろしくお願いいたします。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 時間が参りました。終わります。ありがとうございました。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 中西績介君。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私は、先ほどから同僚議員お二方がいろいろな視点から討論いたしましたので、別の角度から論議をしてみたいと思います。  本法律案改正は、わずか平成二十一年度まで延長するという極めて簡単なものであります。一九八〇年制定以来、早くも二十年を経過しております。特別措置法によって講じられた役割は大きかったと思いますけれども、第一次明日香村整備計画事業の達成率は六二・九%でしかありません。第二次、同じく平成十年度末進捗率は九〇%に達しております。  この中身を見ますと、公共工事施設的なものはある程度進捗しておりますけれども、都市公園、観光施設、歴史風土保存、文化財保護、農林業等は大変おくれております。これはなぜでしょうか。各省庁からお聞きをしたいと思いますけれども、きょうはお見えになっていますが、時間の関係から、まとめて総理府の方からでも結構ですから、お答えいただきたいと思います。

坂東眞理子内閣総理大臣官房管理室長

○坂東政府参考人 お答えいたします。  議員の方から御指摘がございましたように、第一次計画の達成率に比べますと第二次計画の達成率は九割を超えておりますけれども、主な事業といたしましては、保健衛生施設の整備、例えば健康福祉センターたちばな等が完了しております関係で大変達成率が高くなっております。また、幼稚園の新築と……(中西(績)委員「おくれておるものを言ってください」と呼ぶ)はい。  おくれているものといたしましては、体育センター、これが村営で建設する予定のところに万葉ミュージアムを建設するということになったという、土地の手当て、用地の手当ての関係でおくれております。また、観光施設等につきましては、生活水準の向上に関連するものを優先するということでおくれております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 そのほか、わざわざ私は歴史風土保存、文化財保護、農林業等ということまで指摘をしたのですけれども、お答えがありません。  この部分については、数的に申し上げますならば、明らかになっておりますように、都市公園におきましては二五%、あるいは農業施設七一%、林業施設七六%、観光施設二・九%、歴史風土保存・文化財三六%ということになっています。先ほど申し上げましたように、公共工事施設的なものについては一〇〇%を超えるものもありますし、こういうアンバランスがあるのはなぜかということが一つ私は問題だと思いますので、わざわざお聞きをしたわけであります。  この点については、各省庁からきょうはすべて皆さんがおいでになっておりますので、この点についてはそれぞれお持ちだろうと思いますけれども、時間の関係からいたしまして割愛させていただきます。  いずれにしても、従来型のこうした補助事業というものに対する認識、これを改めないと、私は到底明日香村遺跡の問題解決はほど遠いものになってしまうのではないかということを危惧いたしています。したがって、この点についてはぜひ官房長官も十分御留意いただくようにお願いを申し上げたいと思いますが、この点についてはどうでしょう。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 議員がおっしゃるとおり、一〇〇%を超えるもの、また一〇%、二〇%しか進んでいないもの、今の話を聞いておりまして、バランスがとれていないということは非常によくわかりました。  私どもは、やはりこの風土を保存していくためには、いろいろな面でバランスのとれたことをやっていかなきゃいけないと思っておりますので、そういう点も含めて、見直しも含めて今後十分検討させていただき、対応していきたい、そういうふうに考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 本法案第一条「目的」、これを達成するためには、先ほど同僚議員から内容的には指摘をされておりましたけれども、歴史的風土審議会答申にもございますように、明日香村整備基金の対象となるような問題指摘といたしまして、総人口の減少、高齢化進展等による活力の減退、減反、担い手不足などによる農林業の衰退、耕作放棄地増大等は歴史的風土保存に影響が大きく、保存のため、文化遺産活用と景観阻害要因、施設改善、住民生活の安定向上、農林業、観光等地域産業振興が課題として指摘をされております。  これは、進捗しておる従来型活性化、先ほど申し上げた公共工事的なものではなくて、場当たり的な対応をやめていただいて、特に同僚委員の指摘にもありますように、開発時、発掘されている遺跡等の調査を本格的にやるとか、あるいは長期展望に立った壮大な計画なりを持っていただくということが極めて重要ではないかと私は思っています。  そうした意味で、例えば、地域活性化といたしまして、農林業、例えば農村、中山間地域などにおける西欧型のデカップリングを採用することはどうだろうか、所得方式を取り入れるとか、観光については、先ほど次官が回答いたしておりましたように、国営飛鳥歴史公園の充実等を含めまして、文化学習型の拠点、こういうものを充実させることによって、学習的なものを含めて、今、たくさんの皆さんが来られると、必ずそこには環境破壊的なもの、いろいろなものを残していくということ等がございますので、そうでなしに、まさに今の社会の改善を求めるようなことも含めまして、こうした学習型のものを拠点化していくというようなやり方。  あるいは、生活の不便さ、特に若者にはあるわけでありますから、なかなか住みにくいということもございますので、住居をどのように内部的に改善して、これに対する補助の仕方は何かありはしないか。あるいは今、村中心に進めておるあすかオーナー制度など、いろいろ創造的で、国民的文化遺産との位置づけをすることによって、明日香村民すべてが誇りを持てる体制というものをいかに持たせるかが、これから大きな課題ではないかと私は思っています。  そのために行政措置はたくさんここにございますので、いろいろ今から申し上げたいと思います。時間の関係もございますので、一点だけは後で指摘をしたいと思います。私が指摘をいたしましたように、少なくとも、例えば住居などを考えてまいりますと、二条に、明日香村歴史的風土保存計画、総理大臣が決定するんですけれども、全村地域を対象とすると同時に、行為規範というのがちゃんとあるわけです。それによって制限を受けるわけですから、そうなると、今度は生活が十分行えず阻害をされるというようなことが出てくるでしょうし、土地利用等に関する事項等もございますし、いろいろこうした問題を、規制をする以上、それに対する措置をちゃんとやっておかないといけないだろう。  また、三条には、第一種、第二種歴史的風土保存地区に関する都市計画決定、これは奈良県知事が決定するわけでありますけれども、こうしたものも、先ほど申し上げるように、全体的な、総合的な計画を行うことが極めて重要ではないか。そうしないと、先ほど私が例に申し上げた第二次明日香村整備計画、これを見ましても、このように差が出てくるということもそうしたところに原因するのではないか、こう私は思います。  したがって、ぜひこの点についてお考えいただければと思っています。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 ただいま議員がおっしゃったと同じようなことを歴史的風土審議会において決定をいたしておりまして、明日香村の歴史的風土を凍結的保存から創造的な活用へと転換いたしまして、明日香村が本当に、外から来た人が学び、体験をし、実感できるような歴史的学習の場として整備すべきであるということを今後の方針として示しております。ただいま議員がおっしゃったことと共通する問題であろうと考えております。  また、規制の見返りとして、若者の住宅の問題とかあるいは西欧型の問題とか、そういうことも含めて、議員おっしゃるように、バランスのとれた開発をやっていくことが今後の残された大きな課題であろうと考えておりまして、私どもも、その点を十分留意しながら今後に対応していきたい、そのように考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 やはり住民の皆さんが住みやすいということをどう保証していくか。ですから、それに対応して措置をしたときには税制の、あるいは助成の、こういう措置だってそんなに大きな金額ではないと私は思うんですね。そういうところが欠けておるということになってくると、そこからやはり出ていかざるを得ない、こういうことにつながっていくし、いろいろまた違反事項が出てくる可能性もあるわけでありますから、こうした点をぜひお考えいただければと思っております。  そこで、一つの例だけお聞きします。  これは建設省の関係で、さきの時間、時間があればと思っておったんですが、できなかったんですけれども、今申し上げたような見地から、新たな明日香村整備計画をつくるに当たって、都市公園整備の進捗率が、第二次が二五・八%になっています。国営飛鳥歴史公園の区域拡充で「飛鳥歴史公園においてキトラ古墳周辺に約十六ヘクタールの新たな地区を設定する。」とあります。明日香村全域を国民的遺産とする中での公園のあり方、第一条の目的に沿うような形でこれをつくることが今ぜひ問われておるのではないかと思いますけれども、そうした総合的なものの中で、従来のような公園形式でなしに新たにお考えになっておられるなら、この点についてお答えいただきたいと思います。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 いろいろ貴重な御指摘をいただきましたと思いますが、明日香村、私も思い出がありまして、若いころに、高松塚古墳が出てきましたときに委員会で質問をして、応神天皇陪塚と仁徳天皇御陵の開発許可をいただきたいと宮内庁の並木書陵部長に委員会でお願いをして、そして、皇居へお帰りになりましたら天皇様によろしくお伝えくださいということを申しましたら、それが国会で天皇の御意思を聞いた初めての質問ということで、産経新聞に陛下御聖断をと大書されたのを、ちょうど高松塚古墳が出てきたころを思い出します。  古市古墳群に安宿というところがありまして、アンスクというのは安宿と書いてあるんですが、安宿が、アンスク、アンスカ、アスカ、帰化人を飛ぶ鳥に例えたというのが飛鳥の語源だと、そのころ拝聴をいたしました。  ですから、日本とお隣の国との関係というのは大変深い、特にこれは新しい時代のアジアの交流に非常に意味がある地域だと私は思っておりますし、先ほどお話がありましたように、立派なカメの水盤が出てまいりまして、これを本当に国家の大変な貴重な、六世紀の斉明天皇のころの水ガメが出てまいりましたが、そういうものをしっかりと保存、それから活用を図ることは国家的見地から重要な課題でございますので、このような直轄事業としての、昭和四十六年からの国営飛鳥歴史公園の整備、供用を進めていきたい。  十二年度からは、飛鳥地方における枢要な遺跡でありますキトラ古墳及びその周辺に、閣議決定を経て、歴史文化学習等の拠点として整備を推進する予定にいたしておりますが、整備をする公園についても、明日香村整備計画に基づき整備の推進を図っていきまして、そして、これは日本の歴史、今二〇〇〇年と言いますが、もっとさかのぼる日本の歴史が明らかにされてくる、その日本の歴史と伝統、そしてまた独特の文化というものを教育の中で子供たちに教えていく大変貴重な日本の古代の資源だと私は思いますので、建設省といたしましても、公園整備のために、きょうは官房長官もお出ましをいただいておりますが、官房長官の御指導のもとに、また総理大臣の御指導のもとに、この整備の推進を図ることをお誓いいたしておきたいと思います。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 終わります。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これより各案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  まず、明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、原田義昭君外五名より、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を聴取いたします。吉田公一君。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 ただいま議題となりました明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。     明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。  一 明日香村整備基金が明日香村の歴史的風土の保存に当たり、住民の理解と協力を求める上で重要な役割を果たしていることにかんがみ、住民生活の安定向上等のため行われる事業が今後とも着実に実施できるよう配慮すること。  二 農林業が明日香村における歴史的風土の保存に果たす役割の重要性にかんがみ、農林業従事者の確保・育成に努めるとともに、その振興に配意すること。  三 明日香村の埋蔵文化財については、計画的な発掘調査等を進めるとともに、我が国の歴史に対する国民の認識が一層深まるよう、その保存、活用に努めること。 以上であります。  委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、原田義昭君外五名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、青木内閣官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。内閣官房長官青木幹雄君。

青木幹雄自由民主党・自由国民会議内閣官房長官・沖縄開発庁長官

○青木国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力をいたす所存でございます。  ありがとうございました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 次に、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、原田義昭君外五名より、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を聴取いたします。吉田公一君。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 ただいま議題となりました国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。     国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。  一 国土調査の実施に当たっては、国土の全域にわたり均衡のとれた進捗が図られるよう、立ち遅れている都市部における地籍調査事業の積極的な推進に努めること。  二 地方公共団体における国土調査の実施体制の拡充を図るとともに、所要の予算の確保に努めること。  三 民間の専門技術者を活用した一筆地調査を行うに当たっては、土地所有者等との信頼関係が確保されるよう地方公共団体に対する指導に万全を期すこと。  四 一筆地調査における立会手続の弾力化については、立会を得られなかった土地所有者等が不利益をこうむることのないよう、十分留意すること。  五 国土調査の重要性にかんがみ、国民の一層の理解を深めるため、国土調査の必要性についてあらゆる方法を通じて広く周知するよう努めること。 以上であります。  委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、原田義昭君外五名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、中山国土庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。国土庁長官中山正暉君。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして大変熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。  今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。  どうもありがとうございました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 次に、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 ただいま議決いたしました両法律案に対し、原田義昭君外四名より、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の五会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を聴取いたします。吉田公一君。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 ただいま議題となりました農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付してあります。十分御承知のところでありますので、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。     農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。  一 市街化区域農地の宅地化の推進に当たっては、農地所有者の意向や地域の住宅事情の動向を適切に把握し、世帯向けの良質な賃貸住宅が適正な家賃で供給できるよう積極的に努めること。  二 市街化区域農地の一体的かつ計画的な宅地化を図るため、土地区画整理事業の推進、地区計画策定の推進等に積極的に努めること。  三 職住近接の住宅宅地供給を効果的に促進するため、居住環境の改善に関連して必要となる公共施設、生活関連施設等の整備を積極的に推進すること。  四 良好な居住環境を備えた住宅市街地の整備を図るため、地方公共団体、農業協同組合等が農地所有者に対して適切な助言を行えるよう積極的な指導を行うこと。 以上であります。  委員各位の御賛同をお願いします。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 起立多数。よって、原田義昭君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、中山建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。建設大臣中山正暉君。

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。  今御審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました市街化区域農地の宅地化推進に当たっての良質な賃貸住宅の供給、土地区画整理事業や関連施設整備等の推進、地方公共団体等への指導等の課題につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。  ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。  どうもありがとうございました。     —————————————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————    〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 次に、内閣提出、河川法の一部を改正する法律案及び住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。建設大臣中山正暉君。     —————————————  河川法の一部を改正する法律案  住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

中山正暉自由民主党建設大臣・国土庁長官

○中山国務大臣 ただいま議題となりました河川法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  一級河川及び二級河川の管理につきましては、国または都道府県知事が行うことが原則となっております。しかしながら、地域の実情に応じた河川の管理を推進するため、まちづくりや地域づくりの中心的主体であり、住民に最も身近な行政主体である市町村が河川管理に一層参画できることとする必要があります。  以上が、この法律案を提案した理由であります。  次に、その要旨を御説明申し上げます。  第一に、指定都市の長が、指定区間内の一級河川及び二級河川のうち一定の区間について、河川の管理を行うことができる制度を導入することといたしております。  第二に、市町村長が、指定区間外の一級河川について、河川工事または河川の維持を行うことができるようにすることといたしております。  その他、これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。  引き続きまして、ただいま議題となりました住宅金融公庫法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  住宅金融公庫は、従来より、国民の住宅建設に必要な資金を融通することにより、国民の住生活の安定に大きく寄与してきたところでありますが、成熟社会に向けた良質な住宅のストックの形成、維持管理及び流通の促進を図っていくためには、その融資制度について、諸般の改善措置を講ずることが必要であります。また、同公庫が引き続き安定的に資金を融通していくための措置を講ずることが必要であります。  この法律案は、このような観点から、今国会に提出された平成十二年度予算案に盛り込まれている貸付対象の拡大及び貸付条件の改善、同公庫の業務に要する資金の調達手段の多様化等所要の改正を行うものであります。  次に、その要旨を御説明申し上げます。  第一に、良質な住宅ストックの形成等を促進するため、新築住宅及び一定の耐久性を有する既存住宅等に係る貸付金の償還期間を三十五年以内とすること、既存住宅を購入して優良な住宅となるよう改良する場合における貸付金利及び償還期間の特例の創設その他貸付条件の改善を図ることといたしております。  第二に、住宅市街地における居住環境の改善を促進するため、土地の合理的かつ健全な利用に寄与する耐火建築物等で過半の住宅部分を有するものを貸付対象とし、貸付金利の上限等を定めることといたしております。  第三に、住宅宅地債券の引受対象者を追加するとともに、同公庫が住宅金融公庫債券を発行することができることとし、あわせて、住宅金融公庫債券に係る債務の担保に供するため、その貸付債権の一部を信託会社等に信託することができることとする等資金調達手段の多様化を図ることといたしております。  その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

大口善徳公明党・改革クラブ

○大口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時二十五分散会

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