環境委員会 第6号
- 発言数
- 255 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/04/28
会議録
○細川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、循環型社会形成推進基本法案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として環境庁自然保護局長松本省藏君、環境庁水質保全局長遠藤保雄君、厚生省生活衛生局長西本至君、厚生省生活衛生局水道環境部長岡澤和好君、通商産業省環境立地局長中島一郎君及び通商産業省機械情報産業局長太田信一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 —————————————
○細川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。桑原豊君。
○桑原委員 民主党の桑原でございます。 早速ですが、本法案につきまして質問をさせていただきます。この循環型社会形成推進基本法でございますが、これを廃棄物処理行政の現場である地方自治体の側から見てまいりますと、この法案ができることによって処理行政にどういった変化が生じていくのか、こういう視点で少しお聞きしたいと思います。 この法案の二条では、廃棄物等ということで定義がしてございます。そして、適正な処分ということで、これはいわゆる廃掃法の処分と同じだ、こういうふうに定義をしてあるわけでございますけれども、地方自治体の側から見ますと、従来、廃掃法を中心にした体系の中で、いわゆる収集をして、そして中間処理をするなりあるいは分別、選別をするなり、いろいろな形でリサイクル等の努力をして、そして最終的に減量化をして処分をしていく、こういう形で処理行政に取り組んできておるわけでございます。 この二条では廃棄物等という定義をして、廃掃法で言うところの廃棄物に、いわゆるいろいろな工事等の副産物ですとか、そういったたぐいのものを「等」の中に入れ込んでおるわけですけれども、従来から自治体では、そういうものも含めて、ごみとして出されたものの中から有用物を分けながら、そういった取り組みをずっとやってきているわけでございまして、この法律ができたことによって、特に、私は自治体の処理行政に基本的な意味での変化があるというふうには思えないわけですけれども、その点についての御認識をまずお伺いしたいと思います。
○清水国務大臣 今、廃棄物等と廃棄物との関係について現場が混乱するのではないかというような御趣旨の御質問だというふうに受けとめました。 今先生御指摘のように、法律の第二条におきまして、廃棄物等の定義をしているわけでございますけれども、廃棄物処理法上の廃棄物、これはいわゆる無価物であるという整理でございます。そして、それ以外の使用済み物品等及びその副産物で有価のものを総称して廃棄物等というふうに定義しているわけでございまして、この法律では廃棄物等の発生抑制を図るということを明確にしているわけでございます。 ですから、この法案におきまして、この一号にあります廃棄物ということだけに限ってみれば、その定義は廃棄物処理法の定義と変わっているところはございません。全く同じでございますので、廃棄物につきましては、廃棄物処理法の規定に従いまして、適正に処理されなければならないということについては何ら変更はございませんし、基本法の制定によりまして、現行の個別法の運用について、現場の自治体等で混乱が生じることはないというふうに考えているわけでございます。 なお、この法案におきましては、今申しましたように、二つ合わせて廃棄物等と言っているわけでございます。ですから、無価の廃棄物、そうでない有価のその他のものというものもありますけれども、それを合わせて、有価、無価を問わずに、とにかく有用なものは循環資源として定義をする、そしてこの循環的な利用を図るということにしているわけでございます。 したがいまして、この法案は、この定義を設けることによりまして、廃棄物等は資源である、そういう国民の意識の転換を求める、そして廃棄物・リサイクル対策を一体的、総合的に推進しようというところに積極的な意義があるという点についてぜひ御理解賜りたいというふうに考えるわけでございます。
○桑原委員 積極的な意欲という点ではわかるわけですけれども、現実的な自治体の対応の側から見ますと、従来とほとんど変わらない、そういう受けとめ方の中で処理を行っていくという、もちろん一層資源の循環利用というところに力点を置いていくというところはわかりますけれども、そういう意味では従来と特に基本的なところで変わるところはない、こんなふうなお話だというふうに承っておきたいと思うんです。 そうしますと、私は、やはり従来の個別法を改正していく、そういう強化改正というところで取り組んでも取り組める問題じゃないのか、環境基本法の下に小基本法を置くような措置をとる必要があるのか、あるいは、基本的なところでやろうとするならば環境基本法で考えていけばいいし、従来の処理体系をさらに循環利用の形で強化をしていくということであれば個別法で十分改正して対応できるのではないか、こんなふうに思うので、そこら辺、積極的に小基本法をつくっていくという意味が、私はもう一つ理解ができません。むしろ混乱をするのではないか、こんなふうにも思えるわけでございまして、その点についての御見解を承りたいと思います。
○清水国務大臣 今の先生の御指摘は、この法律が、環境基本法との関係におきまして必要であるかどうかということの御指摘でございましたけれども、環境基本法、これは公害の防止あるいは地球環境の保全及び自然環境保全という、大きく三つの分野を中心といたしました環境保全施策全般を対象にしているわけでございまして、その施策についても、非常に長期的な視点に立った着実な取り組みを追求しているわけでございます。 他方、私ども今御提案申し上げております法律は、喫緊の課題でございます廃棄物・リサイクル対策に焦点を絞っているわけでございまして、循環型社会の形成に向けまして、その対策を緊急に講じようとするものでございます。そういう意味では、環境基本法の中では、なかなかこれが整理できないということでございます。 そして、本法案におきましては、今申し上げたような廃棄物等という定義を新たにいたしまして、廃棄物全体の発生抑制あるいは循環資源の循環的な利用と適正処分を通じた循環型社会を明示いたしまして、展開されるべき廃棄物・リサイクル対策の優先順位を定め、そしてそれぞれの主体の責任を明確にする、そして計画制度として、廃棄物・リサイクル対策の基本的な方針を定める基本計画を策定するというようなこと、それから個別の廃棄物あるいはリサイクル法案と一体となって整備を進めようということでございまして、一体化することによりまして循環型社会の推進が一層図られるもの、こんなふうに考えているわけでございます。
○桑原委員 どうも抽象的でございまして、どうしてもこの基本法をつくっていくという積極的意義において、私は、具体性と明確さを欠くのではないか、そんなふうに思えて仕方がございません。そのことをつけ加えておきたいと思います。 次に、第三条で循環型社会の形成、そして第七条では循環資源の利用、処分等の基本原則が定めてございます。その中で、循環型社会の形成に関するさまざまな行動ですとかいろいろな試みの中で、第三条では「その技術的及び経済的な可能性を踏まえつつ」とございますし、第七条では「技術的及び経済的に可能な範囲で」というような表現になっておるわけでございます。この範囲でやれるようにしてやっていくんだ、こういうことでございますけれども、私は、この概念は、その時々の事情によって大変幅の広い、そして流動的なものだというふうに受けとめざるを得ないわけでございます。 しかし、この循環型社会を、いわゆる市場原理に基づいていろいろ動いている社会をそういった形に誘導していく、あるいはいろいろな手段を用いてつくっていくということであれば、いろいろな手法をもちろん駆使していかなければならぬわけですが、そういう意味では相当幅のある概念ではあるけれども、そこら辺にきちっとした物の考え方、運用の基準といいますか、そんなものを込めて運用していかないと、こういう言葉だけで流されていきますと、極めていろいろな問題が生じてくるのではないか、こういうふうに思うわけです。そういう意味で、具体的にしっかりした意味づけをしていくということが大変大事だろう、こういうふうに思います。 そこで、例を少し挙げて、その例に即して、こんな場合はどこまでこの概念を運用することによって規制策を講じていくのか、あるいは誘導策を講じていくのかというようなことでお聞きしたいと思います。 一つは、古紙の再生でございますけれども、現在、例えば韓国の方が日本の再生コストより安いというようなことで、韓国の古紙が入って日本の古紙がだぶついている。むしろバージンパルプから製紙をした方が安く上がるんだ、こういうような現状があるわけですけれども、こういった場合に、その解決策として、この具体的な概念を踏まえてどういったような策を講じていくのか。 あるいはもう一点、家電リサイクル関係でいいますと、家電リサイクルのリサイクル率というのは、技術的な面で積極的にやれば、現在九〇%台ぐらいのリサイクル率は可能だと言われているわけです。しかし、消費者に係る負担ですとかあるいは不法投棄の問題ですとか、そんなことを踏まえて、これはなかなかそこまでやり切れないということで、五〇%台ぐらいのリサイクル率を想定していろいろ施策を講じている、こういうことになっているわけです。そういった際にも、積極的な規制策をこの概念を使ってどこまでやっていくのか。 具体的な例に即して、少しこの二点についてどうされるのか、お伺いをしたいと思います。
○柳本政務次官 お答えいたします。 法案中に「技術的及び経済的に可能」という表現を盛り込みましたのは、この法案が、事業者や国民に対して、どのような範囲で施策を実施するのかという考え方を示したものでございます。この「技術的及び経済的に可能」という表現は、循環型社会の形成のため、国民や事業者に対し、単に経済的に見合う措置のみを求めるのではなく、相当な努力によって初めて可能となるような措置を念頭に置いたものでございます。 桑原先生御指摘のように、古紙の再生や家電のリサイクル率につきましても、事業者において、技術的にも経済条件面でも相当の努力を行うことによりまして、対応を行うべきとの考えで臨むことを念頭に置いております。この規定の運用に際しましても、先生の問題意識に精いっぱい配慮してまいりたいと考えております。
○桑原委員 意欲はわかるんですけれども、私が具体的な問題に即してお伺いをしたのは、このようなケースで、現在の経済状況のもとでこういった概念を運用していくとすれば、今こういうふうな現状だけれども、これを積極的に運用するとすれば、どこまでさらに踏み込んだ規制策というものが具体的に講じられるか。そういうふうに少し具体的な事例に即さないと、今政務次官がお答えになったように、かなり幅のある、その時々のやり方というのはあるわけですから、抽象的に、意欲的にやりますよというようなお答えになってしまうものですから、私は具体的な例に即してお聞きをしたんです。 そういった意味で、今申し上げた例、この概念運用で現状のままになってしまうのではないかと私は危惧をするものですから、さらに積極的な運用ができるのかどうか、これを援用してできるのかどうか、こういうことをお聞きしたので、その点どうでしょうか。
○柳本政務次官 もちろん、リサイクル目標を設定いたしまして努力をしていかなければならないわけでございますけれども、一般論として申し上げましたら、相当の努力により将来リサイクル率を上げていく、その努力の必要性というものを痛感しておりますので、そのように頑張ってまいりたいと思います。
○桑原委員 なかなか、抽象的で、それ以上のお答えが出ないようでございます。 もう一点お聞きしたいと思います。 それは、第四条で、適切なそれぞれの役割分担、こういうものが規定をされておりまして、国、地方公共団体、事業者そして国民、それぞれが適切な分担をして、当該措置に要する費用がこれらのものによって適正かつ公平に負担されるように、こういうふうに経費の負担の問題も言及をされておるわけでございます。 そこでお聞きしたいのですが、地方自治体では、市町村等においては、固有の事務ということで一般廃棄物の処理が行われてまいっております。この一般廃棄物の処理費用については、ある意味では、有料化をしていくということについては条例で定めてやるということが可能でありますから、そういったことをやっている自治体もあるわけですけれども、一般的には、一定量までは無料というような形で、従量制といいますか、一定量までは無料を含む従量制、そういうものが廃棄物処理の考え方、費用の考え方ではないかと私は思うのです。 この新たな循環利用によってさまざまな施策を講じていかなければならぬ、それを自治体も受け持っていくということになれば、そこら辺で、この規定をもってして一般廃棄物処理の有料化も含むような内容になるのか、こういうような危惧を自治体あたりは持つわけでございますけれども、あるいは、今までの地方自治法の運用の仕方の中でそういう疑問が出てくるわけですけれども、その点についてどこまで考えておられるのか、この規定はそういうものをどう想定されておるのか、その点をお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 本法案は基本法でございます。循環型社会の形成に関する施策の基本的な方向を示すものでございます。 地方公共団体につきましては、第三十二条におきまして、「その地方公共団体の区域の自然的社会的条件に応じた循環型社会の形成のために必要な施策を、その総合的かつ計画的な推進を図りつつ実施するものとする。」というような規定を置いているわけでございますけれども、この規定に見られますように、この法案は、循環型社会を形成するに当たりまして、地方公共団体の地域の実情に応じた取り組みを期待しているわけでございます。 今先生御指摘のような問題、一般廃棄物の処理費用の有料化など市町村の固有の事務につきましては、地方自治法等に基づきまして条例で定めることになっているわけでございまして、これは地方公共団体が地域の実情を踏まえて判断することが適当であるというふうに考えるわけでございます。 また、先生御指摘のように、国、地方公共団体等の適切な役割分担等を規定しました本法案の第四条でございますけれども、ここで定めております適正かつ公平な負担というのは、このような地方自治体の対応と抵触するものではないというふうに理解しているところでございます。
○桑原委員 それからもう一つ。ある意味でこの法案に最大の意義づけができるとすれば、私は、いわゆるEPR、拡大生産者責任の大きな原則が盛り込まれている、こういうことだというふうに理解をするわけです。 先ほど、基本法のもとに小基本法を置くことの問題とか、あるいは個別法で対応できないからさらにその上に置くというようなことについては、私は少し疑問を呈しましたけれども、あえてそれを是認するとすれば、この拡大生産者責任、生産から処理の工程に至るまで生産者が非常に幅広の責任を分担していく、こういうような一つの物の考え方というのは、その面では積極的な意義を認めることができると私は思います。 そこで、まず最初にお聞きしたいのは、この法案のどこにその原則が明示をされているのか、そのことをひとつ指摘していただきたいと思います。
○清水国務大臣 みずからが生産する製品につきまして、生産者が、生産、使用段階だけでなくて、使用後の廃棄物になった後まで一定の責任を負うという拡大生産者責任の考え方というのは、循環型社会の構築のために極めて重要な視点でございます。 このため、循環型社会形成推進基本法案におきましては、この考え方を明確に位置づけているところでございますが、先生は、どこに位置づけているのかという御質問でございます。 具体的には、本法案では、物品の耐久性の向上やリサイクルの容易化等のための製品の設計、材質の工夫ということが第二十条の第一項に述べております。それからさらに、十八条第三項におきまして、使用済み製品等の引き取り、引き渡しルートの整備及びリサイクルの実施ということを規定しております。さらに、二十条の第二項におきましては、物品等の材質、成分、処分方法に関する情報提供といった拡大生産者責任の措置を、個々の物品の性状だとかあるいは処理、リサイクルの実態等を考慮しながら関係者の適切な役割分担のもとで実現していくという考え方を位置づけているわけでございます。 この法案におきますこのような規定を踏まえまして、関係する個別法におきまして、拡大生産者責任について実効ある措置が講じられる必要があるということで、当然そうだと思いますけれども、具体的には、まず、一番先に申しました製品の設計、材質の工夫を求める措置といたしましては、再生資源利用促進法に基づきまして、例えば自動車、エアコン、テレビ等の構造、材質等の工夫措置がありますし、また、今御審議いただいております同法の改正案におきましては、自動車、大型家具それからガス石油機器等の原材料等の使用の合理化措置が導入されることになっております。 また、使用済み製品の回収だとかリサイクルを求める措置といたしましては、容器包装リサイクル法でありますとか、家電リサイクル法に基づきます措置が講じられておりますほかに、再生資源利用促進法の改正によりまして、パソコンだとかニッカド電池等の回収、再資源化措置が導入されることになっております。 また、物品等にかかわる情報提供を求める措置といたしまして、再生資源利用促進法に基づきまして、スチール缶、アルミ缶、ペットボトル等の分別回収のための識別表示措置が実施されているというようなことでございます。
○桑原委員 OECDにおけるEPRの考え方という文書がございまして、そこで、EPRの拡大生産者責任の核心は、廃棄物の管理を物理的に誰が運用するかではなく、その費用を誰が負担するかということなのだというふうに述べております。 私も、確かにこの生産者責任の核心というのはまさにその点にあるのだろうと思うのですけれども、今るる述べられた点は、むしろ管理を物理的にどうしていくのかというようなところが中心だったと思うのですが、処理まで生産者が責任を負って、そのコストを価格に反映するという重大なポイントがこの法案では定められていないのではないか、こういうふうに私は思います。 そういう意味で、いろいろとあちこちに、事業者の責務なども含めて生産者責任らしきものがちりばめられているわけですけれども、肝心のその部分が定められていないのでは、これを有効に循環利用の社会形成に活用していくというところには至らないのではないか、そこら辺が、肝心のところが抜けているのではないかというふうに思うんですけれども、この点はどうなんでしょうか。
○清水国務大臣 今の御指摘に対しましては、先ほど先生御指摘の第四条の適切な役割分担のところの規定に基づきまして、個別具体的な品目につきましての費用の負担をどうするのかということについては、これから検討されるものであるというふうに考えます。
○桑原委員 肝心の部分がこれからの検討ということで、その原理的な部分はもちろん入っておりますけれども、そういう意味で、私は、せっかくここで出されるということであれば、魂を入れてちゃんとした運用をしていくということが大事だろう、こういうふうに思います。 それで、時間がもうなくなりましたが、こういった形で基本原則を運用しながら、再利用できるもの、リサイクルするもの、あるいは熱供給でやっていくもの、いろいろな段階を経て循環利用が行われていくわけですけれども、その節々で指導監督という行政が大変重要になってくると思います。 そういう意味で、地方自治体がそれを担うのか、だれがそれを担って監視をしていくのか、そういうことも含めて、私は地方自治体の役割というのが非常に深くかかわるのではないかと思うんですけれども、最後にそのことをどう考えておられるのか、お伺いして、終わりたいと思います。
○清水国務大臣 循環資源の再使用、再生利用、熱回収につきましては、法制的には、廃棄物処理法上の廃棄物処理に該当するものは地方公共団体が指導監督する、そして、再生資源利用促進法に基づきます再資源化やあるいは容器包装リサイクル法に基づきます再商品化等に該当するものは、それぞれの業種ごとにその主務大臣が指導助言等を行うということになるわけでございます。 しかし、このような事業はいずれも地域に立地して行われるものでございますので、その事業のあり方に関し地方公共団体の果たす役割、特にその廃棄物部門の果たす役割は大きい、御指摘のとおりでございます。その体制強化というのは、喫緊の課題となっております廃棄物・リサイクル問題の対処のために重要だというふうに考えております。 このような認識に立ちまして、本法案では、第二十五条におきまして、国が地方公共団体による施策の適切な策定等の確保のために必要な措置を講ずること、また第二十六条におきまして、地方公共団体に対する財政措置等を講ずるように努めることというような規定も設けているところでございます。 こうした規定に基づきまして、関係省庁と連携しながら、さまざまな施策を推進することによりまして、地方公共団体によります循環型社会形成のための施策が適切かつ円滑に進むことを期待しているわけでございます。
○桑原委員 どうもありがとうございました。以上で終わります。
○細川委員長 奥田建君。
○奥田(建)委員 桑原代議士に続きまして、民主党の奥田建の方で質問を続けさせていただきます。 先日も大臣に質問をさせていただきました。あれから審議を経ながら、党内の方でも議論をしております。こういうことは言わなくてもいいことなのかもしれませんけれども、いまだにちょっと党内でも賛成すべきか反対すべきかはっきりとした結論を出せずにいる。 といいますのは、やはりこの理念というものは当然だれもが賛成するものでございますけれども、法としての姿というものが見えてこない。基本法はこんなものだと言われれば、そうかもしれませんけれども、何とかしてこの法律の下位に来るという各法律に対して実効性を持たせたい、また、その法律が社会に対してもっとすばらしい実効性を持つ法であってほしいというもとにある中で、どうしてもこの基本法の柱といいますか、骨組みは基本計画というものが示されなければ判断のしようがないんじゃないかというような意見が出ております。 それで、まず、この基本計画というものについて少しこだわって質問をさせていただきたいと思います。 まず、大臣の方にお伺いしたいのですけれども、基本計画への国民の参加、もちろん中央環境審議会というものが中心になるということは法文でもあるいは口頭でもお伝えいただいておりますけれども、基本計画に対して、国民の参加あるいは一般の方の意見反映というものはどのようになされると考えておられるか、お話しをいただきたいと思います。
○清水国務大臣 今の先生の御指摘、計画の策定に当たってどのように国民の意見を聞くかということでございますけれども、まず中央環境審議会、この中央環境審議会というのは学界あるいは産業界、市民団体等、各階各層の有識者から成っているわけでございまして、多方面の関係者の意見が反映されるものということでございますし、また、この計画策定に当たりましては、ぜひ、関係者のヒアリングでありますとかパブリックコメント、今政府がずっと行っておりますパブリックコメントの手続等を活用いたしまして、環境NGOの方々、一般国民の皆様方の御意見も幅広く反映することができるようにしたいというふうに考えているところでございます。
○奥田(建)委員 続きまして、また大臣の方にお尋ねしたいんですけれども、今、この基本計画というものは、中央環境審議会の方から大臣に意見を申し述べる、その後、環境庁の方で、そのときは環境省ですか、基本計画を策定して、閣議決定を行う、その後には、その閣議決定されたものを国会報告をし公表するということになっております。 先ほども申しましたように、この基本計画を見ないことには、私どもも、その施策というものがどの程度の強さでどのような方向に行われるかということの判断のしようがない。反対に言えば、この法案を通してしまえば、あとは環境省を中心にした各省の行政の方にすべて空っぽの容器のまま渡してしまうような形になるのではないかということを少し懸念しております。 ぜひともその基本計画に私どもの意見反映を大きくさせていただきたいという中で、今、閣議決定の後国会報告というものを、国会承認という中で基本計画ができてもう一度審議する場を持つということに関して、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○清水国務大臣 今、基本計画について国会承認にすべきだという御指摘でございます。 この法案の第十五条第四項におきましては、循環型社会形成推進基本計画は、政府において閣議決定の上定めるものとされているわけでございまして、これは、法案の具体的施行には行政責任があるわけでございまして、基本計画が行政の計画であるという性格を踏まえたものでございます。しかしながら、その形成、具体的にいい計画をつくるためにいろいろな方々の御意見をちょうだいしなきゃならないということは当然のことでございます。 国会についてでございますけれども、計画の策定及び見直しのとき、これは十五条六項及び七項に書いてあるわけでございますけれども、そのときだけでなくて、年次報告によります毎年のフォローアップ、これも十四条に書いてございますが、その結果についても国会に御報告するということにされておりますので、その際に、十分御審議いただくことができると思いますし、また、その内容は、その後の計画の見直しでありますとか、あるいは毎年のフォローアップに反映できるものだというふうに考えております。 こうした仕組みを生かしまして、国民の皆様方、そしてまた国会の先生方の御意見も十分反映していく仕組みになっておりますので、基本計画については、やはり国会報告とすることが適当であるというふうに考えているところでございます。
○奥田(建)委員 また最初の質問と重なるかもしれませんけれども、今度は柳本政務次官の方にお尋ねしたいと思います。 環境白書などを代表としまして、あるいは審議会の過程といったものは、それぞれ文書での報告あるいはインターネットでの閲覧というものが現在できるようになっておりますけれども、先ほどのように、公聴会でありますとかあるいはパブリックコメントといったものは、ある程度期間が限られておったり、その場に出てきた人のみの参加になるといったことがございます。 この基本計画ができるまでの途中経過と申しますか、どこでどういう審議が行われている、審議会だけでなく、あるいは各省庁間での交渉、そういったものが見えるような、基本計画ができるまでの透明性あるいは公開といったものについてどのようにお考えで、どのように確保していきたいと考えているか、お尋ねしたいと思います。
○柳本政務次官 循環型社会の形成を推進していくためには、市民団体や一般国民等の意見を聞くことが重要なことは申し上げるまでもないところであります。 このため、本法案では、循環型社会形成推進基本計画の策定に当たりまして、学界や産業界、市民団体等各界の有識者から成る中央環境審議会の意見を聴取することとなっておりまして、その際、計画案に対し、多方面の関係者の意見が反映されるよう特に意を用いてまいるところでございます。 また、審議会におけるヒアリングや答申案に対するパブリックコメント手続等を活用いたしまして、市民団体や一般国民等の御意見を一層幅広く反映することができるよう、これからも努めてまいりたいと考えております。
○奥田(建)委員 あと、中央環境審議会につきまして、大臣の方にお尋ねしたいと思います。 環境基本法の方にも、第三章として、中央環境審議会は八十名をもって組織し、特別委員を置くことができる、あるいは環境に関する学識経験のある者のうちから内閣総理大臣が任命するというような点が書かれております。 しかし、これは環境基本法での環境審議会でございます。この循環型社会形成推進基本法、そしてこの基本計画を審議していきますときには、審議会の八十人で話をするわけではなくて、一つの部会といった形での構成になるかと思います。 この循環型社会形成推進基本法、そして基本計画を審議していきます審議委員と申しますか、委員を選任する中で、今までとは違った視点でまた新たに委員を任命するといったようなことがございますかという点、そして、どういった形の審議会や部会で審議をしていくかという点、あるいは中央環境審議会全体の委員構成の中で、また違った分野の方からの参加を求めるかというような点、少し大臣の権限と違う部分があるかもしれませんけれども、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○清水国務大臣 中央環境審議会のお尋ねでございますけれども、この法案におきましては、中央環境審議会が、一つには、循環型社会形成推進基本計画案の作成に先立ち示される具体的な指針、二つ目には、計画の案についてそれぞれ意見を述べることになっているわけでございまして、当然のことながら、学識経験に裏打ちされた国民各層の意見が積極的に御提言いただけるような第三者機関としての重要な役割が位置づけられているわけでございます。 したがいまして、中央環境審議会がこの任務を適切に果たすことができるように、組織、人選の面で十分配慮しなければならないというふうに思っているわけでございます。 先生御承知のように、省庁改革組織整備法によりまして、審議会そのものが全体的に改組されるわけでございまして、来年から新たになるわけでございますけれども、特にこの循環型社会形成推進基本計画の審議に関しましては、国民生活や社会活動面への影響の重要性にかんがみまして、この問題にかかわりまして特別の部会を設置して検討するなど、十分考えていかなきゃいけないのではないかというふうに考えております。 また、委員は、環境基本法の規定を踏まえ、環境の保全に関する学識経験を有する者の中から環境大臣が任命することになるわけでございますけれども、この人選につきましては、廃棄物・リサイクル問題に関連しまして、施策のあり方等につき、生活者の視点、環境保全の視点等を踏まえまして、国民各層の意見が適切に反映できるような、日ごろそういう見識を持っていらっしゃる方からお選びするというようなことを十分考えていかなきゃいけないというふうに思っております。
○奥田(建)委員 質問時間を使うほどの質問ではないのですけれども、一応報告事項としまして遠藤局長の方にお尋ねしたいと思います。 環境審議会は幾つかの部会に分かれている、聞くところによると、十ぐらいの部会に分かれていると聞いておりますけれども、その分かれている部会の種類、そして開催頻度といったものについて、簡単で結構ですから、御報告いただきたいと思います。
○遠藤政府参考人 中央環境審議会には、総合、企画政策、環境保健、大気、騒音振動、交通公害、水質、土壌農薬、地盤沈下、廃棄物の十の部会がございます。 開催実績でございますけれども、平成十年度は延べ四十二回、平成十一年度は延べ四十二回でございます。
○奥田(建)委員 あと、法の十七条あるいは十六条の二項の方に、個別法との関連について書かれております。 例えば、環境基本法の方ですと、水、空気あるいは土壌、自然あるいは生態系の保護といった中で、附属法、関連法を入れますと、大体六十弱の法案が出てくるかと思います。これから出てくる法律もございましょうから、今、条文では漠然とした書き方になっておりますけれども、今回、同時審議されております個別のリサイクル四法の改正あるいは新設といったもの、当然関連する法律ということは理解できますけれども、循環型社会の形成推進基本法が上位に立つ、あるいは横にということは余りないかもしれませんけれども、関連法案といったものはどの程度の法律が考えられるかということを政務次官の方にお答えいただきたいと思います。
○柳本政務次官 本法案は、廃棄物・リサイクル対策を総合的かつ計画的に推進して、循環型社会の形成を推進する基本的な枠組み法となることをねらいとしたものであります。 本法案の主な関連個別法といたしまして、まず既存法の改正案につきましては、廃棄物処理関係では、廃棄物の処理及び清掃に関する法律があります。今国会には、不適正処理対策の充実等を内容とする同法の一部改正案が提出されているところでございます。 また、資源の有効な利用の確保を目的といたしました再生資源の利用の促進に関する法律につきましても、今国会には、リサイクルに加えまして、発生抑制とリユースを施策の対象に含めることを主眼に、対象業種や製品種類の拡充を内容とする一部改正案が提出されているところであります。 次に、今国会に提出されている新法といたしましては、解体工事等の受注者に特定の建設資材の分別解体、再資源化等の実施を義務づける内容の建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案、及び食品の製造、加工、販売業者に食品廃棄物の肥料や飼料への再資源化を行うことなどを求める内容の食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案がございます。 さらに、既存の法律といたしましては、ガラス瓶、ペットボトル、紙製、プラスチック製の容器包装のリサイクルを促進することを目的とした通称容器包装リサイクル法、また、販売店による引き取り経路を軸とし、エアコン、洗濯機などのリサイクルを促進することを目的といたしました通称家電リサイクル法等がございます。
○奥田(建)委員 今リサイクル関連の六法を挙げていただいたかと思います。この中で、化学物質関係、こういった法案が今は挙がりませんでしたけれども、こういった法案についてはどのようなお考えでしょうか、政務次官にお願いします。
○柳本政務次官 廃棄物の処理やリサイクルに伴います有害物質の排出につきましては、第二十一条におきまして、その際生じる環境の保全上の支障を防止するために、公害の原因となる物質の排出の規制等の措置を位置づけているところでございます。 また、廃棄物の処理やリサイクルに伴う有害物質の排出をより低減するためには、事業者が、製品の製造等の過程におきまして、その製品に含まれる有害物質の種類及び量をあらかじめ評価して、有害物質の低減について適正に配慮することが重要であります。このため、第二十条第一項におきまして、製品に含まれる有害物質の量等について、製造事業者等がみずから事前に評価し、その結果を踏まえて製品の設計等の工夫を行うよう、国は技術的支援等を行うものとしているところであります。 環境庁といたしましては、こうした規定の趣旨を踏まえて基本計画を策定することにより、実効性のある取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○奥田(建)委員 今、二十一条の条文があるということでありますから、特定有害廃棄物の輸出入の規制、バーゼル条約の批准法といいますか、そういったもの、あるいは化審法、PRTR法案といったものも当然関連法案になると考えてよろしいでしょうか。
○柳本政務次官 今御指摘されましたように、具体的な関連法として、化審法、バーゼル法、PRTR法、ダイオキシン類特別対策法、農薬取締法等がございます。
○奥田(建)委員 次に、この基本法の政府案が出てくるまでの経緯をちょっとお尋ねしたいと思います。少し長い話になるかと思いますので、遠藤局長さんの方にお答えいただきたいと思いますけれども、各省庁間で行われた調整、あるいは時系列的な御報告というものをお尋ねしたいと思います。
○遠藤政府参考人 本法案を国会に提出するまでのプロセスの各省庁間の調整等でございますけれども、第一に、環境庁といたしまして、平成十一年三月に中央環境審議会が取りまとめました「総合的体系的な廃棄物・リサイクル対策の基本的な考え方に関する取りまとめ」を基礎といたしまして、今後の廃棄物・リサイクル対策のあり方について検討を進めてきたところでございます。 第二に、政府といたしましては、循環型社会の構築に向けました基本的な枠組みとなる法制度につきまして、政府一体となって検討を進め、実効ある仕組みを早急に制度化していく必要があるという観点から、平成十一年十一月二十五日に循環型社会の構築に関する関係省庁連絡会議を設置したところでございます。 法案につきましては、この連絡会議のメンバーを中心に調整を進め、平成十一年十二月中旬に関係省庁に骨子案の協議、本年二月に法律素案の協議を行い、最終的な政府素案の取りまとめを進めたということでございます。
○奥田(建)委員 局長に追加して質問したいのですけれども、基本法と個別法の中で、そういうことはないと思いますけれども、省庁間の覚書文書というものは存在しますでしょうか。あるいは、こういった連絡会議を持ったということですけれども、そういった連絡会議での討論といいますか、議事と申しますか、そういった中の議事資料、議事録というものはございますでしょうか。
○遠藤政府参考人 まず第一に、関係省庁連絡会議での論議でございますけれども、特に議事録のようなものは、今ちょっと確認しましたら、つくっておりません。 ただ、この過程におきまして、廃棄物・リサイクル対策につきましては、関連する既存法とか、あるいは新規に提出予定の法案などが多数ありましたので、第一に、全体としての整合性にそごが生じていないかどうか、そういう議論をやりました。第二に、より実効性を高めるためにはどのような仕組みが考えられるか、こういう議論も展開しております。さらには、基本法の実効性を確保していくために、関係個別法でいかなる措置を講じていくか、基本法と個別法の関係、そういう観点から各種論議を行ってきたということでございます。
○奥田(建)委員 ぜひとも、この場でなくてもよろしいですけれども、そういった連絡会議で出た各省庁からの意見というものを、別の機会に聞かせていただければありがたいなと思います。
○遠藤政府参考人 本法案、今国会に提出されている関係個別法の立案過程におきまして、資源の有効な利用の確保に関する事務を所掌する大臣を初め、政府側における緊密な連携のもと検討を行ってきた、それで、議論の内容は先ほど紹介したとおりでございます。 この検討の中で、法文の内容につきまして、共通の理解を得るためにすり合わせを行ったという経緯はございますが、関係省庁と他省庁との間で何らかの取り決めを行ったようなものはございません。
○奥田(建)委員 もう一つ局長さんに聞きたいのですけれども、例えば、この基本法が個別法の上位に位置するということはほかの委員会でも確認しております。 しかしながら、実際どうなるのかなと。例えば、リサイクル法が今回改正されます。ところが、容器リサイクル法なんかで、ボトルなんかの形状を基準化しよう、あるいは、余りにも多いプラスチック類の材質を幾つか制限して、材質の量を幾つかに絞り込もうといったような対策を打とうとするときに、基本計画の方からそういった提言をすれば各法に反映されるのか、あるいは、各法の方から、次の段階へ行きたいといって基本法の方へ持ち上げていくような形になるのか。 私どもは、当然、基本法の方から社会の実情に応じて次の具体的な施策というものをぜひ提言、指導して、個別法に反映させていただきたいと考えるのですけれども、今一例だけ言いましたけれども、そういった具体的な施策に持っていくときに、やはり基本法と個別法との関係というものが大変気になるわけでございます。そういった点について、局長さんのお考えを聞かせていただければと思います。
○遠藤政府参考人 基本法十五条におきまして、基本計画の記載事項を法定していただくということにしております。それは、循環型社会の形成に関する施策についての基本方針が第一でございます。第二が講ずべき施策、第三がその他推進に必要な事項、こういうことでございます。私どもは、まず、この具体化を図るということに力を入れてまいりたいと思います。 ただ、その場合に、やはり実態把握をまずしなきゃいかぬということで、これについては、データの把握プラス関係省庁がかなりいろいろ実態を知っているという点もございまして、そういうところのヒアリングなんかをやりまして、そういう過程におきまして、私どもは、やはり先ほどの三つの事項のうち、第二点の講ずべき施策、この点について極力具体化を図っていきたい、こう考えております。 したがいまして、先生御指摘のように、この基本計画でもって一つの方向性を示し、そして個別法の関係施策にも反映していく、そういう意欲を持っていきたいとは思っております。
○奥田(建)委員 ほかにも実効性を持つ具体的施策というのは、局長さんの方、あるいは省庁さん、私どもも、いろいろと持っておることと思います。やはり、どうやって個別法の中に落とし込んでいくか。今は、基本法の方が個別法におくれて出てきているという形で、そこの関係というものが少し混乱しているものがあるかと思います。基本計画、あるいはこの法がもし成立するのであれば、一日も早くそういった法の体系といったものを整える努力をすることが次の私どもの仕事になるかと思う次第でございます。 最後になりますけれども、条文の二十三条の一項、二項には、経済的措置といった項目が書かれております。こういった措置には、大きく分けますと、経済的措置そして規制的措置といったものがあるかと思いますが、先ほども言いましたように、具体的にどちらの施策をとるかというときに、経済的措置、規制的措置、両方もし措置をとれるとすれば、どういった順位づけ、考え方をして適用していくか。例えば、私どもであれば、もし、マーケットの中、市場の効率というものを考えた場合には、経済的措置というものが大変有効であると考えますけれども、局長さんの経済的措置そして規制的措置に関する考え方をお伺いしたいと思います。
○遠藤政府参考人 今後の循環型社会を形成していくに当たりまして、政策手段でございますけれども、規制的手法、誘導的手法、あるいは自主的な対応、ポリシーミックスという言葉がよく使われますけれども、そういう方向を追求していくということが必要であろうと思います。それは、業種とか、品目とか、あるいは地域とかによって、いろいろ実態に応じた有効な措置を追求していかなければいかぬと思います。 したがいまして、そういう観点から、やはり実態をきちんと踏まえて物事を追求していくというのが基本的な視点でございます。
○奥田(建)委員 時間が参りましたので、これで私の質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○細川委員長 近藤昭一君。
○近藤委員 民主党の近藤昭一でございます。 この法案に関連して、幾つか質問させていただきたいと思いますが、大臣が途中退席されるということで、まず、ちょっと大臣に幾つか質問させていただきたいと思います。 今、私の前に質問された議員の質問の中にもありましたけれども、実態把握というのが非常に大切だと思います。そういう中で、貴重な資源の使用、利用を抑制していく、そしてまた、再使用そして再生利用を進めていくということがこの法案でも大きな目標、目指すところとなっていると思うんです。 それに関連いたしまして、PL法という製造者責任の法がございます。つまり、製造したものによって起きた事故に対する製造者の責任を問うという法でありますが、PL法のことを意識すると、再使用の製品、再生利用の製品、こういったものを使用することに対する抑制といいましょうか、安全基準というものがあるわけですから、たとえ再使用のものあるいは再生利用のものでも、きちっとそれをクリアしているものしか市場には基本的には出てこないわけでありますが、これはある種精神的なものになるのかもしれませんけれども、使う側にすると、どうしても新製品を使いたいというようなことがあるんではないかなと想像する部分と、また、実際に私の知っております材料の製造業者から、せっかく自分としてはそういうリサイクルを考えて、念頭に置いて、そういうことを進めていきたい、国の施策にも沿うという考えがある、しかしながら、実態としてメーカーとしてなかなか使ってくれない、そんな声もあるわけでありますが、そういったことについての今回の法案をつくる際の実態把握、そういうようなものはいかがでありましたでしょうか。
○清水国務大臣 いわゆるPL法は、製造物の欠陥によりまして、人の健康だとか財産等に被害が及ぶときに、その製造者に、過失の有無を問わず、損害賠償責任が及ぶということでございます。 一般に、先生も御指摘でございましたけれども、再使用あるいは再生利用によって得られた再生品というのは、何か価格も高く、そして何か品質においてもちょっと劣るのではないかというような考えがまだ根強いのではないか。そういうことのために、メーカーの中には、こういった再生品を使用すると製造物に欠陥が生じて、賠償責任を負うというようなおそれが高まるんじゃないかというような懸念を持っているというふうなことで、なかなかそれが進まないんだという御指摘でございますし、私も、そういうことを承知しているところでございます。 しかし、再生品は必ずしも品質において劣るものではございませんし、このことについては、やはり、それを使用いたします国民、事業者に対する普及啓発を適切に進めていかなければいけないというふうに思っております。また、確かに、再生品の品質を一層向上させるために、事業者に対する技術的な支援ということも当然必要なことだというふうに認識しているところでございます。 このため、本法案におきましては、第二十七条におきまして、教育、学習の振興あるいは広報活動の充実について規定しておりますし、また三十条におきましては、科学技術の振興ということについて規定しているわけでございます。 御指摘の懸念を払拭していく観点からも、この法案で示された基本的方向に即しまして、循環型社会形成に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えるところでございます。
○近藤委員 ありがとうございます。 大臣も言っていただいたように、きちっとクリアはしているけれども、心配をするところが多分にあって、そういうことに関しては、この法案の二十七条ですか、あと三十条とおっしゃいましたでしょうか、そういう中で、ある種啓蒙活動というかそういうことでやっていくんだというお答えでありますが、これはなかなか難しいところだと思うんです。 そうしますと、前の同僚議員の質問の中にもありました、今回の法案によって基本計画がつくられていくわけでありますが、これは具体的になかなか基本計画のイメージがわいてこないところがございます。この法案をもとに基本計画をつくっていく、そうすると、第二十七条あるいは三十条、こういったようなことは、基本計画の中ではどんなような形で盛り込まれていくのかなというふうに思うわけでありますが、いかがでありましょうか。 〔委員長退席、小林(守)委員長代理着席〕
○遠藤政府参考人 基本計画でございますけれども、基本計画の要素は三つございます。まず一つは施策の基本方針がございます。二つ目は講ずべき施策、三つ目がその他必要事項でございます。 第一の施策の基本方針の主要要素は、我が国が目指すべき循環型社会のイメージを極力具体化したいということが一点でございます。二点目は、関係個別法あるいは個別施策との総合的、有機的な連携の基本的な方向を追求したい。三つ目は、循環資源の発生、循環的な利用、処分の目標量、こういうものを追求したい。 第二番目に、講ずべき施策でございますけれども、国、地方公共団体、事業者、国民、この四つのキープレーヤーの果たすべき役割の具体化、さらには主要な循環資源ごとの個別の施策、あるいは施設整備の基本的な方針。そして、その一環で、先生御指摘のような二十七条の教育、学習の振興の方向性なり、あるいは民間団体の自発的な活動をどういった形で促進していくべきか、こういうことについての具体化も図ってまいりたいと思います。 さらに、その他必要な事項につきましては、計画のフォローアップのあり方、具体的に申し上げますと、自発的な活動の促進というものについてどういうふうな成果が上がっているかとか、教育、学習の振興等についてどういう進展があるかとか、そういう問題についてどういうところがチェックポイントかとか、そういうことを考えていきたいな、こう考えております。
○近藤委員 そうしますと、二十七条、三十条、この基本法に盛り込まれている条文をもとに基本計画の中で今局長おっしゃられたような項目を立てていく。そうすると、最終的なというか、具体的には、環境庁、環境省にそのときはなっていると思いますが、環境省がその基本計画の中で、環境省の予算の中で、今の二十七条のような広報活動は進めていくということですね。具体的には、基本計画があって、その中で方針が立てられて、それをもとに具体的に予算がついて、広報活動が環境省の中でやられていくということでありましょうか。
○遠藤政府参考人 この循環型社会形成基本計画でございますけれども、これは単に環境庁に関連する施策のみではございません。これは、政府一丸となって循環型社会の形成、すなわち発生抑制をどうするか、資源の循環をどうするか、あるいは適正処分、そういった活動を通じて、環境への負荷をどう軽減していくかという措置につきまして、政府全体を挙げていろいろな施策をこういうところに反映させていきたい。その一つといたしまして、教育、学習の項目もございまして、それの関連施策、予算等につきまして、予算までは具体的に書けないかもしれませんけれども、そういうものの追求すべき方向性、こういうものを具体的に追求していきたい、こう思っております。
○近藤委員 関連省庁そしてまた環境庁、環境省がいろいろな広報活動をされる中で、この二十七条、三十条の精神を生かしながらやるということだと思うんですが、今回の法案ができましたのも、環境基本法ができた、しかしながら、この間、なかなか廃棄物の抑制あるいは再使用、再生利用というものが進んでいない、そういう状況の中で、この法案をつくってさらにそういったことを推し進めていくという必要性があってこの法案ができるんだというふうなわけでありますから、ここで聞かれるのは、非常に漠然として、啓蒙活動をするんだということでありますので、ぜひ具体的に実施をしていっていただきたい、そんなふうに思うわけであります。 それでは、今申し上げたことにちょっと関連をするわけでありますが、平成五年に環境基本法が制定をされたわけであります。そして、今申し上げたことの繰り返しになりますけれども、その間に今回の法案の大きな目標になっている発生抑制、循環的利用、適正処分、こういったものがまだ進んでいない。だから、環境基本法と今回つくった循環型社会形成推進基本法案、基本法でありますから非常に理念的な部分が多いわけでありまして、ですから環境基本法と今回の基本法とどう違うんだというような質問もこの委員会の中であったと思います。しかしながら、御答弁の中では、重なる課題の中で、この法案をつくってより進めていくということだったと思うんです。 それで、実態把握の部分でちょっとお聞きをしたいと思います。 発生抑制の部分でいいますと、環境基本法ができて今日に至るまで、環境基本法ができたことによって瓶とか缶あるいは建設資材、こういったものの廃棄物の発生抑制がどの程度進行をしたのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○遠藤政府参考人 平成五年度から十年度までの間の推移でございますけれども、通産省の調査でございますが、ガラス瓶の生産量は二百三十五万トンから百九十八万トンまで約三十七万トン減少、スチール缶の生産量は百三十六万トンから百二十八万トンで約八万トン減少しております。 それと、ガラス瓶のカレットの利用率でございますけれども、これは平成五年度が約五六%でございましたけれども、十年度には七四%と一八%増加しております。増加しているというのは、排出量が削減されているということでございます。同様にスチール缶の再資源化率でございますけれども、平成五年度で六一%、これが十年度で八三%と二二%増加しております。 次に、建設廃材あるいは食品廃棄物について申し上げます。 建設廃材につきましては、平成五年度で六千百五十四万トンでしたけれども、平成八年度で六千百三十九万トン、約十五万トンの減少でございます。再生利用率につきましては、平成五年度が四四%だったのが平成八年度で七一%、三〇ポイント増加しております。 食品廃棄物でございますけれども、発生量は、平成五年度が三百二十二万トン、これは最近の調査、平成八年度しかないものですから、それですと三百四十五万トンで、これは二十三万トン増加しています。ただ、再生利用率につきましては、平成五年度六一%、平成八年度で四八%、こうなっております。
○近藤委員 大変にたくさん数字を挙げていただいて、廃棄物がどれぐらい抑制されたかということ、そしてまた再使用率、そして再生利用率、今すべてにお答えいただいて、ちょっと数がなかなか正確に書き取れなかったところがあるわけでありますけれども、そういう数値、データを収集なさって、その御認識というのはどういうものだったんですか。 環境基本法が平成五年にできた、これによって非常に効果が上がった。申し上げましたように、今回の法案をつくったのは、効果がまだまだだからということであると思うんですが、環境基本法ができたことによってどういうふうにこの数値の結果をとらえていらっしゃるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○柳本政務次官 ただいま局長から平成五年の環境基本法の制定以来の瓶、缶、建設廃材、食品廃棄物の発生量、再使用率、再生利用率等の報告があったわけでございますけれども、ガラス瓶やスチール缶につきましては、経済状況を初めさまざまな要因があると考えられますが、その生産量は減少傾向であります。また、そのリサイクルにつきましては、おおむね順調に進んでいるものの、なお一層の取り組みの推進が望まれる状況であると認識をしております。 建設廃材につきましては、発生量はほぼ横ばいであります。また、そのリサイクルにつきましても、おおむね順調に進んでいるものの、建築系を中心として、なお一層の取り組みの推進が望まれるところであります。 食品廃棄物につきましては、発生量はほぼ横ばいであり、また、リサイクルにつきましては、調査年度により変動があり一概に評価できる状況にございませんけれども、なお一層の取り組みの推進が望まれるところでございます。 なお、今国会に建設資材リサイクル法案及び食品リサイクル法案が提出されておりますけれども、リサイクルの推進が期待できると考えております。
○近藤委員 御答弁の中で、経済状況等もあって減少している、あるいは環境基本法ができた結果によってそれなりに減少している、そしてまた今通常国会に出ている関連法案が成立することによってさらに減るだろうということでありますが、政務次官、今後、今挙げていただいたような数値、今回のこの基本法ができることによって基本計画をつくる、どういう目標設定をされていかれるんでしょうか。そういう数値目標は、具体的にどのように基本計画に入れていかれるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○柳本政務次官 本法案では、第十五条におきまして、政府が施策を総合的かつ計画的に推進するため、循環型社会形成推進基本計画を定めることを規定しております。 この基本計画につきましては、その内容につき、中央環境審議会の意見を待つ必要がございますけれども、環境庁といたしましては、循環型社会の形成に関する施策の基本方針として、施策を総合的に推進するために必要な目標を明らかにしたいと考えています。 その際、循環資源の発生、循環的な利用、処分の目標量の具体化は重要な要素と考えておりまして、御指摘の分野を含めた議論が必要と考えております。 また、昨年九月のダイオキシン対策関係閣僚会議で、平成二十二年度を目標年次とする廃棄物の減量化目標が決定されております。この目標におきまして、一般廃棄物については、排出量を現状より五%削減、再生利用率を現状の一〇%から二四%に増加させることによりまして、最終処分量を半減させるとなっております。また、産業廃棄物につきましては、排出量の増加を現状より一三%増に抑えるとともに、再生利用率を現状の四二%から四八%に増加させることによって、最終処分量を半減させることを目指しております。 政府として、この廃棄物の減量化目標を達成できるように必要な対策の推進に全力で取り組む決意であります。 いずれにいたしましても、目標の具体的な内容につきましては、この廃棄物の減量化目標も考慮しつつ、積極的に検討してまいりたいと考えております。 〔小林(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○近藤委員 政務次官お答えいただいたように、基本計画の中でそういった数値目標も掲げながら推進していくということであります。 そうしますと、ちょっとお伺いしたいのは、環境基本法が平成五年にできた。その間に、先ほど政務次官がお答えいただいたような、その成果をどういうふうに見るかというのはいろいろな考え方があると思うんですが、数値の変化があった。そして今回、この基本法をさらにつくる。実態把握をして、そして今審議されておるこの法案に基づいて基本計画をつくる。そうしますと、環境基本法と今回のこの基本法の一番違うところ、環境基本法ではまだまだ不十分だというところから今回の法案が出ていると思うのですが、どこが一番違うというか、より具体的に、実質的に進めていく上で効果があるということでこの法案に反映させられているのか、そこをお聞かせいただきたいと思います。
○柳本政務次官 本法案では、廃棄物問題を全体としてとらえまして、その解決のため、対策の総合的かつ計画的な推進を図ることを意図いたしております。基本計画の策定、見直し等の際には、個別の物品ごとの発生量等の現状の問題点を分析して、あるべき方向を取りまとめてまいりたいと考えております。
○近藤委員 そうしますと、基本計画をつくる、そこであるべき方向を具体化するので、それが環境基本法と違う。基本計画をつくる、ここが一番違うということでありましょうか。
○柳本政務次官 本法案におきまして、形成すべき循環型社会の姿を明確に示すということ、大量の廃棄物の発生という事態を踏まえまして、発生抑制を最優先の対応として、次いで再使用、再生利用、熱回収、最終的にやむを得ない場合は適正処分という対策の優先順位を初めて法定化したところであります。 また、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を定め、いわゆる排出者責任を明確化、拡大生産者責任の一般原則の確立、また、政府が循環型社会形成推進基本計画を策定して、循環型社会の形成のために国が講ずるべき施策として定め、直面する問題に対しまして、社会の物質循環を中心とした循環型社会の形成を追求することとしているところでありまして、この基本理念に沿いまして推進をしていきたいと考えております。
○近藤委員 とにかくこの法案に基づいた理念のもと、基本計画を立てて、そこでしっかりやっていくんだということだとは思うのです。 それで、同僚議員の質問の中にもあったのですけれども、この基本計画が中央環境審議会等の意見を反映してつくられる、そしてそれが国会への報告事項ということであります。そうしますと、政務次官の答弁の中にもあったと思うのですが、大臣の答弁の中にもあったと思うのですが、とにかく広く市民の皆さん、市民団体の皆さんの声を聞かせていただきますということがあったのですが、ただ、私がちょっと懸念しますのは、最終的に、意見は聞いたけれども、それが基本計画にきちっと反映されているのかどうかというチェックをどうしていくのかなということに懸念を抱くわけであります。意見は聞いたけれども、聞いただけで、それが反映されていないということでは、これは大変に問題があるわけであります。 そういう意味で、同僚議員からも、単なる報告でいいのか、国会が承認をして、きちっと開かれたところで議論をされて、また、選挙で選んでいただいた国民の皆さんの代弁者として、しっかりとその基本計画を承認というか、最終的にきちっと意見が反映されているかどうか、これを議論すべきではないかということだと思うのですが、どうなのでしょうか。反映されているかどうか、大変に失礼な言い方になるかもしれませんが、チェックというもの、これはどういうふうにお考えなのか。
○柳本政務次官 基本計画の策定に際しまして、案の段階で、中央環境審議会におけるヒアリングとかパブリックコメント手続等を活用して、市民団体の皆さんや一般国民等の意見を反映することが、計画内容の具体化、実効性の確保を図っていく上で極めて重要である、言うまでもないところでございます。 その具体的時期や方法について、これらの方々の意見がなるべく幅広く中央環境審議会の審議に反映されるように、事務局としてというのは、これはもちろん環境省でございますけれども、工夫してまいりたい、そして意見が反映できるように推進していきたいというように考えております。
○近藤委員 疑っては大変に恐縮なのでありますが、私が申し上げたいのは、それがきちっと反映されているかどうか。反映していきたい、もちろんそれはよくわかるわけでありますが、この基本法を見ますと、さまざまなところで、条文、ちょっとこれはどれを挙げたらいいのかわかりませんが、非常にわかりにくい前文というか条件がついている。さまざまな条件をかんがみとか必要があることにかんがみとか、こうだからこうするというよりも、いろいろな条件を考慮してそうすべきだとか施策を講じるとか、これは基本計画だからということなのかもしれませんけれども、読みようによっては、その前提となる条件をどういうふうにとらえるかによって非常に結果が違ってくる。明確にこれはだめですよというところじゃないという気が私はしております。 そういう意味でも、今申し上げたように、意見を聞いて基本計画はつくった、しかし、そこにちゃんと反映されているのかどうか、最終的にチェックをさせていただく必要がある。例えば、パブリックコメントを実施された方がいる、それが正しいかどうかというのはもちろん検討の余地があると思うのですけれども、聞いた意見が全部反映されるわけではもちろんないでしょう。しかし、いろいろな条件をかんがみるととこの法案に書いてありますが、こういうことを考えると、これはどうしても採用できないという言いわけに使われてしまうのではないか。 ですから、正しいかどうか、それがきちっと反映されているかどうかというチェック機能、政務次官がおっしゃるような、反映していきますという、ある種精神論だけではなかなか納得ができないわけでありますが、いかがでありましょうか。
○柳本政務次官 計画策定に当たって、学界、産業界、市民団体、各界各層の有識者から成る中央環境審議会の意見を反映する、聴取する、多方面の関係者の意見が反映されたものとするということが前提であるわけでありますが、ヒアリングやパブリックコメント手続等を活用して、環境NGOの方々、一般国民等の意見を幅広く反映することができることにしております。このように、循環型社会形成推進計画の策定というのは、国民に開かれた透明な手続のもとでなされるよう配慮されております。 さらに、基本計画につきましては、計画の策定及び見直しのとき、第十五条第六項及び第七項だけでなく、第十四条の年次報告による毎年のフォローアップの結果についても国会に御報告することとされているので、その際に、必要な御審議をいただき、またその内容は、その後の計画見直しや毎年のフォローアップに反映していくこともできると考えています。 したがって、これらの措置によりまして、国民や国会の意見も反映していく仕組みとなっておるので、基本計画は国会報告という形になっておりますし、また同時に、そういう意味の意見の反映ということに環境省がリーダーシップを持って努めることが私どもの責務だとも考えております。
○近藤委員 時間が来ましたので、これで終了しますけれども、反映というのは、やはり聞くというシステムだけではなくて、きちっとそれが計画に盛り込まれるということでありますので、それをしっかり担保していただきたいと思いますし、その意味では、私は、ちょっとこの基本法は不十分なところがあるのではないかということを意見として申し上げさせていただきまして、終了させていただきます。ありがとうございました。
○細川委員長 小林守君。
○小林(守)委員 民主党の小林です。 既に同僚の議員の方から、この基本法案についての問題点のポイントになるようなところについては触れられてきております。重複するようなところもあろうかと思いますけれども、さらに一歩踏み込んで質問していきたいな、このように考えているところもございます。そういう点で、早速質疑に入らせていただきます。 まず第一点として、既に触れられておるわけですけれども、中央環境審議会が昨年の三月十日に「総合的体系的な廃棄物・リサイクル対策の基本的考え方に関するとりまとめ」、これを発表されたわけであります。今回の基本法案の策定に向けて出発点ともなったものだろうというふうに思うのですけれども、私も何回かこれに目を通させていただいておりまして、本当にそのとおりだというような、非常に内容的にすばらしいものが記されているのではないか。取りまとめの内容は私は大変評価をさせていただいている一人なのですけれども、果たしてその意見の取りまとめがどのように現実的な法案作成の過程で生かされているのか、この辺を点検してみたいなと思っているところであります。 実は、地方分権推進法がつくられましたけれども、その作成過程で私自身も当時政務次官としてかかわっていたことがありました。その法案の中に、地方分権推進委員会が設置をされて、そしてその推進計画をつくっていくというような手はずが組み込まれておりました。 それと同じような仕組みが今回の循環型社会形成推進基本法に組み込まれているというふうに考えますると、その地方分権推進委員会の答申、勧告、それらの中身は大変すばらしい、大変大きく評価できる内容であったにもかかわらず、実際の推進計画の策定、そして現実的な地方分権一括法までの経過を見まするならば、どんどん後退をしてしまっているというようなことが多々あったわけでありまして、本当に残念というか、なぜそうなってしまうのか、今日の政治、そして行政、官僚組織、そういうような問題が大きく横たわっているというふうに言わざるを得ないわけであります。 そういうことを踏まえながら、やはり今回の基本法の仕組みも、中央環境審議会が意見を具申して、それを環境大臣が受けて、そして計画を策定して閣議決定をする、こういうような仕組みになっておるわけなんですが、どこまで勧告の中身の実効性をあらしめるかということは極めて重要だろうというふうに思いますし、少なくとも国民全体の、そして問題の専門的な立場からの御意見、そういうものを集約するような形での曲がりなりにも組織である審議会の意見が、実際の場面では後退を余儀なくされてしまっているという現実を踏まえて、私はまず、この答申の中で、廃棄物の発生抑制、リサイクルを推進するための社会全体の取り組み、目標設定、それを実現するための国、地方レベルでの計画的対応というようなものが、今度の法案でどのように生かされているのか、これらについてお聞きをいたしたいと思います。
○遠藤政府参考人 循環型社会形成推進基本法におきまして、法十五条におきまして、先生御案内のとおり、基本計画を策定することとしております。それは、先ほど御説明申し上げましたように、基本方針、講ずるべき施策、その他関連事項、こういうことになるわけでございます。 そこに盛り込むべき考え方といいますのは、やはり具体的な循環型社会のイメージを書き込むということになるわけでございますけれども、いかに廃棄物等の発生抑制を図っていくか、あるいは循環資源の循環利用をどう推進していくか、さらには、どうしても循環利用できないものについての適正処分をどうするか、そういう目標量なんかをきちんと書き込んでいかなければいかぬ。 そして、そういう記載を通じまして、具体的に中央環境審議会で御審議いただくわけでございますけれども、その中央環境審議会におきましては、いろいろ各層の構成員によりまして、生活者の視点とかあるいは環境保全の視点とか等々のきちんとした御意見を賜りまして、具体化を図っていきたい、こう思っております。 さらに、具体的なパブリックコメントということになるわけでございますけれども、パブリックコメントをする場合の今までの運用実態でございますけれども、パブリックコメントをいただきますと、いろいろ計画案に即しまして、どこの部分のコメントであるかというものを私ども事務局として整理させていただきます。そして、計画案の中との考え方の違いにつきまして整理いたしまして、どう反映させるかということにつきまして、審議会の先生方に御審議いただく、こういう形になっております。 そういうことで、御審議いただいて、パブリックコメントの意見等につきまして、採用するか採用しないかを御議論いただいて計画の具体化を図っていく、こういうことをやっておりますので、そういう方途も今後とりながら、この循環型社会基本法で言う理念あるいは考え方の具体化を積極的に図ってまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 質問の趣旨が少し広がってしまったような感じになるのですが、要は、計画的な取り組み、目標設定、基本計画を策定する上で、基本的にどういう数値目標を立てていくかとか、そういうときには、国、地方レベルでの計画的対応のための基礎的なデータというものが取りそろえられていなければ、これは推計に基づく非常に大ざっぱなものになってしまう、科学的、計画的な発生抑制とかリサイクルとかリサイクル率を向上させるとか、それらが具体的、科学的に立てられないんだろうというふうに思うのです。 ちなみに、今日、日本の産業廃棄物、一般廃棄物の一年間の排出量とか、それからそれの焼却量とか処分量、そういうリサイクル率なども含めて、平成八年度のデータしか公的には示されていない。それをもとに計画を立てていくということなんですよ。平成八年ですから、今から何年前でしょう。これはちょっと、今の時代にあってこんなことでいいのかということを、まずそこから問題を指摘しなければならないだろうというふうに思うのです。 そういう点で、この基本法案の中で、私自身は、二十九条にそれが触れられているのかな、このようにあえて読み込む。読み込むということをよくおっしゃいますけれども、あえて読み込めばそこに読み込めるのかなというふうに思うのですが、二十九条について、その基礎データをきちっと把握するための調査なんだということと解釈していいのですか、これは。
○遠藤政府参考人 先ほどの御答弁で若干趣旨を取り違えまして、大変失礼いたしました。 御指摘の二十九条に基づく調査の実施規定でございますけれども、これにつきましては、廃棄物・リサイクル対策を講ずるに当たりまして、廃棄物等の発生とかリサイクルの状況の現状を把握すること、これが非常に重要です。したがいまして、今後講ずる施策の方向を見定める上での基礎でございますので、先生御指摘のとおり、大変重要だと思っております。 では、具体的にどういうふうなデータを整備していくかということでございますけれども、現在、廃棄物の発生実態等につきましては、まず第一は、厚生省におきまして、一般廃棄物、産業廃棄物の排出、処理状況などの調査がございます。第二に、通産省におきまして、産業廃棄物、有効利用物の発生状況の調査がございます。こういうものにつきまして、必要な情報の把握を行ってきているところでございます。 ただ、先生御指摘のように、年次的に最新時点のものがなかなかつかみ得ないというような制約もございますので、環境庁といたしましては、本年度におきまして、ミレニアムプロジェクト予算を用いまして、循環型社会の構築のための基礎的情報の収集、整理というものに取り組んでいきたいと思っております。こういう調査の整備拡充を通じまして、循環型社会形成のためにきちんとした対応のベースをつくるべく取り組んでまいりたい、こう思っております。
○小林(守)委員 ミレニアムの予算で、その基礎的なデータを把握するための取り組みを進めていきたいというようなことでありまして、この二十九条でそういうことが読めるんだというふうに理解していいのですか。
○遠藤政府参考人 二十九条は、こういう調査の整備拡充をやる一つの根拠規定であると解しております。
○小林(守)委員 この法案をいろいろ読んでおりますけれども、本当にわからない。これは、勝手に解釈すれば何でも入ってしまうような、またはこれは入っていませんというふうに何でも言える、そういう抽象的、非常に漠然とした、裁量の余地のあり過ぎる法案ではないか、このように私は危惧をいたします。 実は、政務次官に昨日、大変立派な本をいただきました。読ませていただきまして、とにかく、わかりやすく環境政策を皆さんに知らせていきたい、わかりやすい環境行政を推進します、庶民感覚でやっていくんだと、大変結構なことで、本当にわかりやすくて、政治家の広報はこういうふうにつくるべきなんだなと大変勉強させていただきました。これは広報ではございませんが、少なくとも、法律というのはもっともっとわかりやすいものでないと民主主義じゃないんじゃないか、ここまで言えると思うんですよ。 そういう点で、政務次官、もちろんこの場での質問なんですが、この法案について率直な御意見をお聞かせいただきます。調査といえば統計まで入るんだみたいなお話がございました。基礎データを収集することが、単なる調査、都道府県や市町村に対して今までやってきたものをもっと強化するような調査なのか、もっと抜本的な、データ収集のためのネットワークをつくっていくんだとか、調査という言葉一つとったって全然中身は違うであろうし、どういうことを意味する調査活動なのかというのは全く示されていない状態で法案がつくられているんです。 ということで、私自身は官僚の裁量の余地が大き過ぎるんではないかというようなこともあるんですが、率直に、わかりやすい環境行政を進めるというふうに言っているんですから、御感想をひとついただきたいと思います。
○柳本政務次官 私の小冊子まで御紹介していただきまして、恐縮でございます。その中に、小林先生とのやりとりの内容も入っております。あわせもって、わかりやすい開かれた政治をやっていこうという共通認識は小林先生とも御一緒でございます。 ただいまの中環審の取りまとめの情報基盤の整備の必要性云々等、わかりやすく御説明できるかどうかわかりませんけれども、いわゆる物の流れを把握するための情報、各主体の取り組みを促すための情報、廃棄物・リサイクルをつなげるための情報の収集や交流の重要性というものを指摘しているところでございます。 このため、法案の中におきまして、第二十九条、国は、循環資源の発生、循環的な利用及び処分の状況等に関する調査を実施する旨規定しておりまして、第二十八条第二項で、国は、民間団体等の活動の推進に資するため、循環資源の発生、循環的な利用及び処分の状況に係る情報その他循環型社会の形成に関する必要な情報を適切に提供する旨規定し、第二十七条におきましては、国は、循環型社会の形成に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実のために必要な措置を講ずる旨規定しているところです。 これまでも、関係省庁、厚生省、通産省におきまして、廃棄物の発生実態等の関連調査を実施してきておりまして、環境庁としても、リサイクル需給情報交流促進事業等に取り組んでいるところであります。 今後においても、この規定の趣旨を踏まえまして、循環型社会の形成のための施策立案に必要な情報を適切に把握するための調査、情報提供の充実を図ってまいりたい。 わかりやすく御説明できたかどうかわかりませんけれども、そういうことでございます。よろしくお願いいたします。
○小林(守)委員 ありがとうございました。 一つだけ確認しておきたいと思うんですが、少なくとも、情報データを集積して、計画的な循環型社会をつくるための目標設定のデータを把握するための仕組みをつくっていくということは確認できると思うんですが、平成八年の資料が計画策定の基礎になっているということになると、これは幾ら何でも、今の時代にそんな状態なのかというふうにおしかりを受けるはずであります、問題にならないと。 これを何年ぐらい前の、例えば一年前の平成十一年度のデータは、十二年度の今出るかどうか、その辺まではなかなか難しいと思いますが、遅くても平成十年度ぐらいまでのデータはぴしっとそろっているというぐらい、二年ぐらい前のものまでは達成しないとちょっと問題にならないんじゃないかと思うんですが、現実に四年前のデータである。これを半分ぐらい、二年前のデータぐらいにまで引き上げることはできるんでしょうか。
○西本政府参考人 廃棄物の統計の公表についてでございますが、調査対象が、一般廃棄物につきましては、現在、約四千四百の市町村等がございます、一部事務組合も含めまして。産業廃棄物につきましては、産業廃棄物を排出する膨大な数の事業所がございますので、数値を取りまとめて前年度との比較を行った上で公表いたしますには、現在約二年半を要しているというところでございます。 しかしながら、できる限り早期に調査結果を公表することが望ましいのは言うまでもございません。集計作業の効率化を図りまして、現在では一年十カ月程度となってきております。 今後とも、さらに速やかに公表できるような集計手法等について検討してまいりたいと考えております。
○小林(守)委員 とにかくそういう方向でぜひ頑張っていただきたいというふうに思いますし、それなくして循環型社会形成の基本計画は成り立たないんじゃないか、そういうふうに指摘をさせていただきたいと思います。 効率的な環境負荷低減システムの構築というような項目が中環審の基本的な考え方の取りまとめにそういう項目がありますけれども、その中にこのデータなり調査というものが触れられているわけであります。 もう一つ、同じく効率的な環境負荷低減システムの構築という中に、この中環審取りまとめの中で触れられているのは、廃棄物に係る環境負荷を環境への負のコストとして認識し、そのコストを適正に負担し、これは外部不経済の内部化というような括弧書きがありますが、社会経済活動を進める中でこれを低減していく。要は、市場原理を適切に生かし、効率的に環境負荷の低減を図る、これは別の言葉で言えば経済的手法の導入ということになるんだろうというふうに思いますが、今度の法案ではこれがどう生かされているのか、どういうところで受けとめているのか、それをお聞きしたいと思います。
○柳本政務次官 いわゆる経済的な負担を課す措置の必要性の件だと思いますが、昨年三月の中央環境審議会廃棄物部会の取りまとめにおきまして、誘導的手法として、賦課金、デポジット制度及び売買可能な排出権を例示しております。また、同取りまとめにおきましては、このような手法も含め措置を導入するに際しては、広範な国民的合意の形成が重要であると指摘をされているところであります。 このようないわゆる経済的負担を課す措置につきましては、循環型社会の構築を図る上で重要な政策手段の一つとなり得るものであると認識をしておりますが、こうした措置は、国民に負担を求めるものであることから、本法案の第二十三条におきまして、経済的負担を課す措置の効果や経済に与える影響を適切に調査研究するとともに、経済的負担を課す措置を導入しようとするときは、国民の理解と協力を得るよう努めることと規定して、その導入に向けての道筋を明らかにしたものでございます。
○小林(守)委員 二十三条の一、二などにその趣旨が触れられているというようなことでありますけれども、この条文を私何度も読んでいるんですが、よくわかりません。 ちょっと読んでみます。これは二十三条の第二項関係ということなんですが、国は、適正かつ公平な経済的な負担を課すことにより、事業者及び国民によって製品、容器等が廃棄物等となることの抑制または製品、容器等が循環資源となった場合におけるその適正かつ円滑な循環的な利用もしくは処分に資する行為が行われることを促進する施策に関し、これに係る措置を講じた場合における効果等を適切に調査し、及び研究するとともに、その措置を講ずる必要がある場合には、その措置に係る施策を活用して循環型社会の形成を推進することについて国民の理解と協力を得るように努めるものとすること、大変回りくどいようなことなんですよ。 最後に、調査研究をしたり、国民の理解と協力を得るように努めるんだというようなことがちゃんとついておりまして、趣旨は確かに中環審の基本的な取りまとめの中にも触れられていますが、法文の中で、調査研究をし、国民の理解と協力を得るように努めるものとすることということになると、これは経済的措置はやらないでもいい、しばらくこういうことに努めなさいということにしかならないのではないかなというふうに思うんですよ。 とにかく、幾ら読んでもよくわからない。もうとにかくぐるぐる回ってくるようなことで、結局、国民の理解と協力を得なさいということなのかなというふうに理解するわけなんですが、いかがですか。
○遠藤政府参考人 法技術的な面もございますので、私の方から答弁させていただきます。 二十三条の規定でございますけれども、二十三条二項の非常に主要なポイントは、適正かつ公平な経済的な負担を課すことということの規定について、どういう形で、どういうプロセスでこれの実現を図っていくかということをここで規定したということでございます。 それで、取りまとめの方につきましては、経済的措置につきまして、デポジットとか料金制等々の例示が記載されてございます。そういうものについてでございますけれども、こういう経済的負担を課す措置につきましては、私ども、循環型社会の構築を図る上で重要な政策の手段の一つだと考えておるわけでございます。 ただ、こうした措置は、御案内のとおり、国民に負担を求めるものでございますので、二十三条におきまして、第一には、経済的負担を課す措置の効果とか経済に与える影響を適切に調査する、これが二十三条二項の、長い条文でございますが、前段の部分でございます。そして、こういう措置について導入しようとするときは国民の理解と協力を得ることが必要だ、こういう規定をいたしまして、その導入に向けての道筋を明らかにした、こういう規定だと御理解賜りたいと思います。
○小林(守)委員 本当によくわからない法文なんですが、先ほど触れられたように、この中環審の基本的考え方に関する取りまとめでは、その経済的手法の中で例示があります。 例えば、有害性の高いものを使う場合には賦課金をかけますよとか、かける方法とか、リサイクルしにくいものとか、採取段階で環境負荷の高い天然資源、一次資源を導入するときはやはり賦課金というものをかけるというような経済的手法も一つとしてありますよとか、さらには、お話がありましたけれども、デポジット制度、これらについても触れられております。さらには売買可能な排出権というようなことも経済的取引の中であります。温暖化防止の京都議定書の中でも、いわゆる排出権取引というようなことも既に国際社会の中で議論されているところですけれども、いわゆる排出権取引みたいなことも経済的手法の一つですよというようなこともあります。 そのほか、補助金とか政策的な融資とか優遇税制とか、そういうような助成制度、これらについても経済的手法の位置づけがされているわけなんですけれども、それらについて、この法案の中で、例えば経済的手法を取り入れるとするならば、どこに、今度はこの法律を受けて具体的に計画化されていくわけなんですが、基本計画の中に経済的手法の具体的な問題についてはきちっと位置づけられていくことになるんでしょうか。
○遠藤政府参考人 経済的負担を課す措置につきまして、基本計画にどのような記述ができるかということでございますけれども、これにつきましては、廃棄物・リサイクル対策上問題になっている業種とか物品、あるいは国民の関心のある分野などの洗い出しを行いまして、経済的負担措置の調査研究を行う方向を打ち出していくということ、これが一つの計画事項になるのではないか、こう考えております。
○小林(守)委員 中環審の基本的考え方の取りまとめは、いろいろな面で、そのほかにもすばらしいポイントというか、指摘事項があるなというふうに私はメモをしております。 例えば環境負荷の低減という形で、発生抑制とか、再使用、再利用とか、リサイクル、そういうことをやるんですよというようなことの本筋なんですけれども、そのときには、この中環審の取りまとめの中では、温室効果ガスの排出等についても環境負荷の低減をあわせて考えなさいというようなこと、非常に重大な指摘だというふうに思います。 それから、そのほかに、大量生産、大量消費、大量リサイクルとならないようにすること、これも指摘されています。これもまた重大な指摘だろう、このように思います。 それから、我が国への資源の安易な新規投入はだめですよ、安易な新規投入は、再利用可能な資源の再利用の妨げになるということも指摘されております。そのとおりだなというふうに思います。 それから、我が国に対する過剰な物質の蓄積、これは窒素とか燐とか鉛、そういう有害な物質の蓄積がどんどん環境負荷を大きくし環境汚染を広めるというようなことになりますが、そういうことで、それはとりもなおさず海外における資源採取に伴う環境破壊という環境負荷を生じさせる要因である、こういう指摘もあります。我が国だけの問題ではなくて、新たな天然資源の投入というのは、海外における資源採取に伴う環境破壊を行ってしまい、環境負荷を生じさせているんですよというようなことも指摘されています。 そういう点で、本当にポイントになるような指摘が網羅されているというふうに思っております。 そのほか、有害物の使用抑制の問題。その際には、三Rの原則、発生抑制、再使用、再利用の原則とは違う、有害物質に対する使用規制については、三Rの原則とは違う原理が必要ですよということも指摘されております。 さらに、静脈産業の育成というような形で、経済の静脈産業という、これは下から川上への経済をつくっていくという視点に立って、これらについても自律的な健全な発展が求められるというようなことも指摘されております。 そういう点で、私は、法案の中にこのような取りまとめの趣旨が、運用の段階も含め、基本計画を策定していく段階においてもどんどん生かされていかなければならないだろう、このように指摘をさせていただきたいと思っております。 それで、もう一つ、今度は法案における定義の問題について触れたいと思うんですが、この取りまとめの中でも、対象物の範囲というような概念の中でそれらについて触れられておりますけれども、廃棄物処理とリサイクルシステムの上でのすき間の問題、これがありますよというような形で、これらについて解決することが求められているというような取りまとめがなされているわけであります。 要は、廃棄物・リサイクルを一体的にとらえ、環境保全上すき間なく講じる一貫したシステムの構築が必要なんですよということになるわけでありますが、その説明の中で、すき間の問題というのは具体的、現実的にどういうことかというと、リサイクルを隠れみのとした廃棄物の不適正処理による環境汚染が発生していますということが指摘されています。 それから、廃棄物と同等の管理が必要にもかかわらず、有価物であるために適正な管理が行われず、環境汚染を生じさせている、こういう問題が今生じていますよ、そういうことで、対象物の範囲という定義の問題にかかわって、きちっと整理をしなきゃだめですよというような取りまとめがなされているんですね。 今度の基本法では、それらの問題が解決できるような、そういう隠れみのみたいなことが行われないような定義になっているのか、対象物の範囲になっているのか、そこを確認したいと思います。
○遠藤政府参考人 まず、基本法におきます法の対象となる物質の定義について御説明申し上げます。 法二条二項におきまして、廃棄物等を定義しております。この廃棄物等には、第一に、廃棄物処理法上の廃棄物、いわゆる無価物、これは第二条第二項一号でございます。第二に、使用済み製品や副産物で有価のもの、これは二条二項の二号でございます。こういうものを含んでございます。 また、この法案におきましては、廃棄物等のうち有用なものにつきまして循環資源と定義いたしまして、これは二条三項でございますが、資源としての循環利用を図ることとしております。この循環資源という定義は、廃棄物・リサイクル対策の総合的な展開を図る上で、廃棄物等は資源だという意識変革をベースに非常に重要な概念であると思っております。 それで、先生御指摘の要するにすき間の問題でございますけれども、これにつきましては、この基本法におきましても、環境保全上の措置についてはきちんと措置するという規定を二十一条に置いてございます。 そして、具体的にそのすき間の問題につきましては、例えば、リサイクルと称しまして実際は不適正処理が行われるような事案につきましては、実態的には多くのケースが廃棄物処理に当たると考えられるということでございますので、このようなケースは、廃棄物処理法に基づく廃棄物部局の監督とかあるいは警察による取り締まりによって解決を図っていくべきもの、こういうふうに考えております。
○小林(守)委員 これは商工委員会の方でも、私自身も参加しまして、再生資源との関係も含めて質問をしてきた経緯もございますので、現実のすき間の問題で環境汚染を生じている、そして不適正管理の問題が社会問題になっているというような問題、例えば、最大の象徴的な事件が、私は、香川県の豊島の問題であるんだろう、このように思います。また、各地で起きている廃タイヤの野積みの問題、そしてパチンコのこれまた野積みの問題。さらには、廃タイヤに、自然発火か犯罪としての放火なのかわかりませんが、野焼きをしてしまう、あるいは燃える、そして大変な煙を発生して悪臭が住民を悩ませる、こういう問題が生じている。これの根本は、やはりすき間の問題なんだろうというふうに思うんですね。 そういう点で、もう一度お聞きしますけれども、燃えていない場合、廃タイヤが野積みされている状態は、これはどういう法規制がかかるのか、そこを確認しておきたいと思います。
○遠藤政府参考人 廃タイヤの野積み問題でございますけれども、まず、基本法におきましては、先ほど、二十一条で、環境保全上の措置ということで、それを実体化するには各個別法にゆだねられていく、こういうことになると思います。この場合の個別法は廃棄物処理法になるかと思います。 そして、この野積み廃タイヤが廃棄物処理法の対象となるかどうか、それを資源ととらえるかどうかということに関係なく、そのものが廃棄物処理法上の廃棄物に該当するかどうか、すなわち、無価物であるかということで決まってくる。そして、それに該当する場合には、要するに廃棄物処理法できちんと適正なあるいは厳正な対応がなされるべきもの、こう考えております。
○小林(守)委員 そこまでの整理は理解いたします。 それでは、具体的な問題でいきます。廃タイヤの問題について、廃掃法上の個別法の適用規制があるんですよということですね。いいですね、それは。その際にどういう廃掃法上の規制があるのか、そこをちょっとお知らせいただきたいと思います。
○西本政府参考人 お答えをいたします。 ただいまの御質問のように、長年放置されております廃タイヤのような廃棄物、これを廃棄物とみなしますときには、我が方の廃棄物処理法の対象となりまして、いわゆる不法投棄というような概念に入るものでございます。
○小林(守)委員 不法投棄ということになると、撤去しなさいということになりますね。そういうことでいいんですか。撤去命令はどこがかけるのか。これは有価物で買ってきたものだから、冗談じゃないよ、行政訴訟を起こすよなどのおどしがあった場合に、いや、これは廃棄物処理法上の問題であって、撤去しなければならない法規制がかかるんですということを都道府県は実際にやれますか、やっていますか。
○西本政府参考人 廃棄物処理法上の廃棄物として規制がかかるかどうかというようなことだろうと思いますが、それにつきましては、都道府県の廃棄物部局において、従来どおり個別に事例に即して判断するということになっておりまして、原則やっているというふうに私どもは判断しております。
○小林(守)委員 個別に事例に即して判断しているということなんですね。では、厚生省の廃棄物処理法上の解釈は、要は、勝手にと言ったらおかしいんですが、都道府県の判断のもとに行いなさいということなんですか。
○西本政府参考人 現行法制上ではそのようになってございます。
○小林(守)委員 今度の法改正で概念をきちっと整理してほしいというのが自治体、現場の声だったはずですよ。ところが、最も現実的な問題については従来どおりですね、これは。
○西本政府参考人 廃棄物の定義ということにつきましては、今後の課題ということで検討させていただきたいと思います。
○小林(守)委員 ちょっと待ってください。廃タイヤを廃棄物とするかどうかの定義なんです。廃タイヤは、さっきは廃棄物だよというふうに言いましたよね。だけれども、その定義をもう一回見直すということなんですか。これは何だか議論がおかしくなっちゃいますよ。前提がちょっと崩れちゃいますよ。 私は、すき間の問題として、具体的に触れて議論しています。すき間の問題なんです。豊島の問題だって、あれは資源だ、リサイクルをしているんだという形で不法投棄を続け、そして環境汚染をしてきたということでしょう。すき間の問題なんです。隠れみのの問題なんですよ。定義にかかわる問題なんですよ。 先ほどのお話では、廃タイヤという問題を一つ例にとって、現実に問題が起こっています。煙が出て火災が起こって大変な黒煙を巻き起こす。しかし、積んであるだけでも水がたまりますね、タイヤですから。そこにボウフラがわいたり、景観上も非常によろしくないのではないでしょうか。環境保全上好ましいとは言えないと思うのです。しかし、いつかは有価物になるかもしれませんよね、そうでしょう。積んであって、これは、何かで値段がよくなれば売れるのだよということだってあるわけですね。 それは、廃掃法上の廃棄物であるとさっき言いましたから、では廃棄物の不法投棄では撤去命令がかけられますねというふうに聞いたら、そういうことなのだと。そこがいつの間にか廃棄物の概念を見直すということになっちゃうと、何か議論にならなくなっちゃうのですがね。
○西本政府参考人 誤解を少し招くような答弁をいたしまして大変失礼いたしました。 現在の廃棄物処理法におきましては、廃棄物を汚物または不要物というふうに規定しておりまして、私どもの通知におきましては、占有者がみずから利用し、または他人に有償で売却することができないために不要になったものという考え方をいたしております。これに該当するか否かはその性状等を総合的に勘案すべきものというふうにいたしているところでございます。 一方、基本法第二条第二項における廃棄物という概念でございますが、これは廃棄物処理法上の廃棄物とそれ以外の有用なものを合わせて言っているものでございまして、基本法案においては廃棄物等の有用なものの循環的な利用の促進を目的とするというふうに伺っております。
○小林(守)委員 何か文書で整理されたものをさあっと読まれたってわかりません。先ほどの廃タイヤは何なのですか、廃タイヤの野積みの状態は何なのですかということなのです。
○西本政府参考人 先ほども御答弁申し上げましたように、廃タイヤにおきましては、長年放置されているものにつきましては廃棄物というふうに規定されております。
○小林(守)委員 長年ということは何年ぐらいなのですか。それぞれの自治体が個別的、具体的な事例として判断しろということなのですか。長年なんというのは半年もあるだろうし。フィリピンに不法輸出されたごみの問題がありました。フィリピンでは、三カ月間引き取り先がない、取引先が三カ月先に決まっていない古紙あるいは再生資源と言われているものは、廃棄物なのだ、ごみなのだというような判断の仕方があるようなのです。これはフィリピンのことなのですけれども、廃タイヤを、長年野積みされている状態は廃棄物だというふうに認定するわけなのですね。それを個別的、具体的に都道府県が判断しろということなのですか。
○西本政府参考人 基本的には、先ほど申し上げましたように、各自治体において個別に判断をしていただくということでございますが、大体半年ぐらいというのが一つのめどであるというふうなことでございます。
○小林(守)委員 これは非常に画期的な答弁かもしれませんよ。いいのですね、半年で。
○西本政府参考人 半年で間違いないか、こう確認をされますと、ちょっと御答弁に窮するわけでございますが、長年というのは言葉のとおり数年ということでございまして、半年の場合は、要するにまだリサイクルとして売れるというものもございますので、微妙ですが、大体半年以上はやはり廃棄物と一般には断じているという状況でございます。言葉どおりであれば数年ということでありますので、少なくとも一年もしくは二年ということになりましょうが、ここはちょっと具体的に数字を申し上げにくいところでございますので、御理解いただきたいと思います。
○小林(守)委員 せっかく明確な、数値的な判断が示されましたから、尊重したいと思いますし、わざわざ言葉じりをとらえるつもりはありません。現実に問題を起こしている事例に、今度の基本法の概念規定は何の役にも立っていないということなのですよ。いかがですか。
○遠藤政府参考人 基本法の今回の廃棄物等の定義、さらには循環資源の定義につきまして、もう一度御説明申し上げたいと思います。 基本法におきまして、廃棄物等というものに着目しまして排出抑制を図る、この構成要素は、一つは廃掃法上の廃棄物、それともう一つは使用済み物品や副産物で有価なもの、これを構成しているものを廃棄物等としておるわけでございます。これを発生抑制させていくという形で循環法の趣旨を推進していくということでございます。さらに、それを資源として有用だという観点からとらえ返しまして、循環資源と定義いたしまして、それで資源の循環的利用を促進していくということをこれはねらっておるものでございます。 そして、先生御指摘の排出抑制あるいは大量リサイクルの抑制などの視点も踏まえまして、天然資源の消費の抑制を図り、そして、環境負荷の低減を図っていくという観点から、法の二十一条におきまして環境保全上の支障の防止措置を明確にうたい、二十二条におきましては環境保全上の支障の除去等の措置を図っていただく、こういうことになっておるわけでございます。 では、それを具体的にどの個別法で受けていくかということにつきましては、廃棄物処理法等の実体的な法律でもって適用関係を明確にしていっていただく、こういうことでございます。
○小林(守)委員 また整理されてきたのだとは思います。現実に半年という数字が出ておりますけれども、ちゃんと塀を囲って積んであって、それでも半年間たったらばこれは廃棄物だというのが一般的な判断ですということでいいのですね、それはあえて聞きませんけれども。きちんと積んである状態と、ただぼんぼん積んである状態では、ちょっと違うのですね。その辺が、個別具体的な管理のあり方というか、保管のあり方みたいなものも問われるのかなというふうには思うのですけれども。 きちっと積み上げられていて屋根がかかっているような状態だと、半年以上野積みされていても、屋根がかかっているのだから野積みとは言わないかもしれませんが、これはもう五年ぐらいたっている、そういうものは廃棄物と言うのでしょうか、言わないのでしょうか、さっきだと言うはずですけれども、どうなのですか。 もう一つ、同じように、廃自動車。タイヤはもうパンクしてつぶれちゃっている、赤さびがついている、中のいろいろな機器は全部取り上げられている、しかし、三段重ねぐらいでだあっと、都市近郊にはかなりそういうところがあるのです。これは廃棄物なのか、再生資源なのか。これは通産省の方でも私聞いたのですが、よくわからないのです。今度の法律というのは何なのだろうと。そういう問題を解決できるようなものとして整理されたものでないと、実効性というのは確保できないのではないか、そういうことなのですよ。 廃タイヤばかりでなく、廃自動車の問題についても、商工委員会でも議論してきたのですけれども、何らかの形で対策を講じていきたいというようなお話がございました。ですから、言っている個別的、具体的な基準、判断は、現場、都道府県それから市町村等で考えてくださいというのが現実なのですね。今、もう一回聞いてもなかなかあっち行ったりこっち行ったりしてしまうと思いますから、どうですか、もう一度その問題について、厚生省、環境庁それから通産省、きちっと対応策をつくり上げていく、今度の基本法の趣旨を体してやっていくということについて、お約束できますか。
○遠藤政府参考人 先生御指摘の点につきましては、要するにすき間の問題、具体的に言いますと、リサイクルと称しまして実際は不適正処理が行われているような事案、さらには、有価物でありますけれども管理方法なんかで有害性の問題を起こすようなケース等々の問題につきまして、今回の循環法の制定、そしてそれに伴っての廃棄物処理法の改正強化、あるいは再資源利用促進法の改正等に伴って、どういうふうにきちんと運用面で体制を整備していくか、こういう課題と受けとめさせていただきたいと思います。 その件につきましては、環境庁、厚生省あるいは通産省、連携いたしまして、きちんと論議してまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 そういう方向で、現実に悩んでいる問題、その問題に適用できないような立派な法律をつくったってどうにもなりませんからね。そこだけは強く要請しておきたいと思います。 関連しますけれども、三十一条に、国際的協調のための措置というような項目がございます。私はこれを読んでいて、フィリピンの問題、これでどうなるのかなというように考えました。対象物の定義等の整合性、諸外国や国際機関、国際条約に整合性を持った対象物の定義をしなさいよというふうになっていますね。 その辺で、さっきも例に出しましたが、フィリピンでは、古紙という資源であっても、三カ月以上放置され取引先が証明できないものについては廃棄物だというような取り扱いをするんだというようになっておりますが、一つの参考だと思いますけれども、要は、同じものでも、経済市況に応じて、有価物となったり無価物になったりすることに応じて環境保全上求められる取り扱いが異なってしまう、ごみだ、資源だ、廃棄物だ、再生資源だというようなものについて取り扱いが異なってしまうことのないようにすること、これが中環審の取りまとめの中で明確に指摘されています。 これについて、この法案ではどういうふうに整理されているのか、お聞きしたいと思います。これもやはりすき間の問題ですね。
○遠藤政府参考人 循環型社会形成推進基本法案におきまして、三十一条及び六条でございますけれども、国は、まず第一に、循環的な利用が行われないものが適正な処分がされるよう規制その他必要な措置を講ずる、これが六条でございます。さらに、循環型社会の形成に関する国際的な相互協力を推進するため必要な措置を講ずるように努めること、これが規定されてございます。 これをベースとしまして、バーゼル法に基づく越境移動に関する規制措置はここに位置づけられると考えております。したがいまして、今後とも、バーゼル法に基づきます特定有害物質等についての輸入輸出についての承認等の適正な運用に努めてまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 先ほどの廃自動車や廃タイヤや、国際的な取引上の市況価格に基づいてごみになったり資源になったりする問題、その取り扱いが異なってしまうことのないようにやってほしいというのが中環審ですね。それらをきちっと受けとめる法体系に、個別法も含めてやっていってもらわなきゃならないんだろう、それでないと現実的な問題が解決できないということになるわけであります。現実的な実効性をどう高めていくかということを、ぜひそういう視点から、関係省庁の厳しい議論の中で、循環型社会にふさわしい廃棄物の定義、対象の範囲、取り扱いのあり方というものをきちっと出してきてもらいたい、このように思います。 それでは、時間がもう残り少なくなりましたので、一つだけもう一度お聞きしたいと思います。 先ほど同僚の議員も触れられておりましたけれども、要は、中央環境審議会の第三者性をどう確保していくか。 第三者機関をつくったとしても、先ほど、私の例の感覚の中で、分権推進委員会を、立派なものをつくって、立派な答申をいただいた、勧告をいただいた、しかし、実際には省庁の激しい抵抗の前に、できないことはできないんだというような形で、とにかく後退を余儀なくされてきたというのが分権推進法の現実化だったと思います。 そういうことを考えると、要は、中央環境審議会の第三者性を確保するということが極めて重大であり、しかも、その第三者性というのは、それをどれだけ担保していくか。実効あるものとして、第三者機関が言ったものについては、執行行政機関はしっかりと受けとめてやるんだ。それをどんどん行政庁の都合で、現実にだめなものはだめなんですよという形で、改革をしていこうとしない、そんなことがあってはならないわけであります。そういうことなので、第三者性の確保というのは、客観性、科学性、そういう視点から勧告なり意見を具申していただくわけでありますから、そういう点で、行政の都合によって、省庁の都合によって後退を余儀なくされてしまうような現実は改革されなきゃならないんだろうというように思います。 そういう点で、私たちは、少なくとも、どんな立派な機関をつくったって、現実に計画を立てていくのは、環境大臣が意見を受けて、そして各省庁の大臣と協議をしてつくっていくわけですね。このシステムは、これは当然のことだと思うんですが、その協議をしていく過程の中で、大変な抵抗や圧力や摩擦が生じるんだろうというように思います。それで、中央環境審議会の第三者性を確保し、実効性をあらしめるためには、環境大臣の責任は極めて重大だというふうに思います。 そしてもう一つ、私たちは、その結果、計画について国会に報告というふうに基本法ではなっていますが、少なくとも国会の承認ぐらい、これでは国会が通らぬというような仕組みがないと、省庁間の力の関係の中で計画が審議会の意見よりもどんどん後退してしまうということを恐れるわけです。現実にそういうことが行われてきているんですよ。 そういうことを考えると、やはり国会に報告だけではなくて、承認をして、国会の場で、我々は少なくとも国民の意見をそれぞれ代弁している立場だろうというように思いますから、そういう点、国会の承認ということは、国民の承認を間接的にいただくシステムなんだと思いますね。そういう点で、そのことがあることによって、私は、中央環境審議会の意見をしっかりと受けとめて、実効性を担保できるものになるのではないか、このように考えますが、その辺についてお考えをお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 先生御指摘のように、中央環境審議会の役割が非常に大きくなることでございます。 第三者機関としての役割をきちんとしなければならないということでございまして、審議会そのものは来年の一月から大きく改組されるわけでございまして、この中で、この循環型社会推進に向けての審議会のメンバーをどのような形で位置づけるか、いろいろあると思いますけれども、恐らく特別の部会を設置するというようなことをいたしまして、十分この役割を果たしていただくというようなこともあると思います。 そして、人選につきましても、既に今までの中央環境審議会におきましても、学界、産業界、市民団体、NGOと各層の有識者から構成していただいていまして、第三者としての意見を政府に対していただいているわけでございますけれども、そういった構成をぜひ間違いなくしていきたいというふうに思っております。 ただ、また先生の方からは、この計画を国会で承認するべきじゃないかという御指摘でございます。 この法案の第十五条第四項におきまして、循環型社会形成推進基本計画、これが政府において閣議決定の上定めるものというふうにされているわけでございまして、これは、基本計画が行政の計画であるということの性格を踏まえているものでございます。 しかし、当然のことながら、市民の皆様方、国民の皆様方、そして国会の御議論もちょうだいしなきゃならないわけでございますので、この基本計画につきましては、計画の策定、見直しだけでなくて、年次報告によります毎年のフォローアップ、そうした結果につきましても国会に御報告することにしておりますので、その際にも十分御議論をいただく、御審議いただくということになると思いますし、そしてまた、そこでいただいた御審議の内容につきましては、その後の計画の見直しや毎年のフォローアップにも反映できるというふうに考えているわけでございます。 こうした措置によりまして、国民の皆様方、国会の御意見も十分反映できるような仕組みになっておりますので、この基本計画は国会報告ということが適当ではないかというふうに考えているところでございます。
○小林(守)委員 終わります。
○細川委員長 丸谷佳織さん。
○丸谷委員 公明党・改革クラブを代表しまして、丸谷佳織が質問させていただきます。 私は、政府提案の循環型社会形成推進基本法案に賛成する立場から、きょうは、改めてこの法案の目指すところを明らかにしてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ここ数年の間、二十一世紀ですとかあるいは新世紀という言葉がいろいろなところで使われるようになりまして、その言葉を聞くたびに、新たな千年紀に向けての私たちの期待の大きさを実感するわけなんですけれども、その中の一つに、今は、やはり地球規模の問題であります環境問題を解決していきたい、いこうとする期待というのはかなり大きいものがあるのではないかというふうに思うわけです。 二十世紀を総括してみますと、物質的な豊かさを求め、そしてより便利な生活を目指していく中で、大量生産、大量消費という経済活動を継続させていきますことでその目標を達成してきたという経過があると思います。これは、もちろん我が国のみならず世界各国に共通した姿であるというふうに思うわけなんですけれども、その結果としまして、地球規模での環境破壊につながってきたということを考えますと、今までどおりの経済活動を続けていては環境負荷を低減させることはできないであろうと思うのは当然のことだと思います。 まず、今法案の基本の前提としまして、こういった現代文明の発展と環境の関係について、環境白書の方でも述べられているわけなんですけれども、こういった白書の考え方を踏まえまして、環境庁長官御自身の文明の発展と環境についての哲学からまずお聞かせ願いたいと思います。
○清水国務大臣 先生御指摘のように、現代文明は、科学技術の発展あるいは飛躍的な経済発展によりまして、私たちに大変な豊かさ、経済的な豊かさだけはもたらしてくれましたけれども、それに伴いまして、環境に大きな負荷を与えてまいりました。 中でも、廃棄物の発生量の増大あるいは最終処分場の逼迫、ダイオキシン問題などは社会問題化しておりまして、この廃棄物・リサイクルの問題はまさに待ったなしの状況になっているわけでございます。さらに、今先生も御指摘なさいましたけれども、地球温暖化問題といったような問題は、今や人類が築き上げてまいりました文明とそれを支える生存基盤をも脅かすような状況になっておるわけでございまして、次の世代への影響まで懸念されるという状況になっているわけでございます。 こうした我が国が直面しております国内外の環境問題は、いずれも、大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済社会システムだとか私たちのライフスタイルのあり方に根差しているわけでございまして、その根本的な解決のためには、社会全体のあり方を変えていかなきゃいけないのではないかというふうに思っているわけでございます。経済成長と環境負荷の増大の関係を断ち切って、そして、環境への負荷の少ない循環型の社会をつくっていくということがどうしても必要になってきているというふうに認識しているわけでございます。 こうして、我が国自身、今新しい千年紀を迎えて、循環型社会をつくろうという強い決意を持っていろいろ御審議いただいているわけでございますけれども、我が国が率先して、発展のあり得べきモデルを世界に示して、そして人類共有の生存基盤であります有限な地球環境を将来にわたって維持していくために、世界に貢献していくことが大事ではないかというふうに思っている次第でございます。
○丸谷委員 まさしく今世紀中に、この循環型社会形成推進基本法が我が国で今審議をされて成立の方向に向かっているということは非常に望ましいことでありますし、細かな法律として、計画ですとかいろいろな面で触れられて、非常に細部にわたる質疑等も今まで行われてきたわけなんですけれども、我が国の環境政策がどこに向かっていくのかというのは、環境庁長官、環境大臣にこれからなられるわけですけれども、環境と今までの生産活動に対する哲学がなければ、政治に哲学がなければ、幾ら詳細なことが決まっていてもそこはうまくいかないというような思いから、今の質問をさせていただいたわけなんです。 現在の私たちの生活を物質的に豊かにしてきたもの、これは今まで申し上げましたように、大量生産と大量消費であったということは間違いないわけですし、それにつきまして、単純によしあしを言うことはできないというふうに私は思っています。しかしながら、環境に与えてきたあしき面を考えますと、今までの大量生産、消費そして廃棄という一方通行の構造を根本的に見直していく必要がある。そして、天然資源の消費を抑制しまして、健全な物質循環の輪ができるような社会に転換していく必要がある。そのためには、大きな社会改革が必要になってくるわけですし、同時に、行動計画を示していく必要性も大きいのだというふうに思います。 この循環型社会形成推進基本法では、廃棄物そしてリサイクル対策を一体化しまして、計画的にまた総合的に推進を図るために、環境省が責任を持ってその計画案を作成し、閣議決定を行うというふうにされています。また、計画の具体的な手段ですとか指針については、中央環境審議会が意見を述べ、さらには計画の策定期日を決め、おおむね五年ごとに見直していくということが明記されているわけなんですけれども、環境庁長官は、この循環型社会形成推進基本法、基本計画を実りあるものにしていくためにどのような事項を盛り込んでいきたいとお考えになっているのか、この点をお伺いします。
○清水国務大臣 この循環型社会形成推進基本計画の内容につきましては、法の第十五条第二項におきまして、循環型社会の形成に関する施策の基本方針、それから循環型社会の形成に関し政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策、それからさらに、その他循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための必要事項と規定しているわけでございます。 法案は、今先生がおっしゃいましたように、環境大臣が、中央環境審議会が意見を述べる指針に即して、かつ同審議会の意見を聞きながら基本計画の案を策定し、そして閣議決定を求めることになっている。したがいまして、この計画の具体的内容は、実際、中央環境審議会の御意見を伺ってからということになるわけではございますけれども、今環境庁として考えていることを申しますれば、循環型社会の形成に関する施策の基本方針ということにつきましては、まず、我が国が目指す循環型社会のイメージ、あるいは関係個別法及び個別施策との総合的、有機的な連携の基本的な方向、それから循環資源の発生、循環的な利用及び処分の目標量、これも随分問題になっておりますけれども、こういったことを明らかにしたいと思います。 また、循環型社会の形成に関し政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策、二番目の問題でございますが、ここでは、国、地方公共団体、事業者、国民が果たすべきそれぞれの役割、そしてまた主要な循環資源ごとの個別の施策、施設整備の基本的な方針、国が率先して実行しようとする行動、こういったことを明らかにしていきたい。 また、その他の循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための必要事項ということに関しましては、計画のフォローアップのあり方でありますとか、関連施策との有機的連携の確保のための留意事項などを明らかにしていけたらというふうに考えているところでございます。
○丸谷委員 そういった枠組みを設けていきますことで、実効力のある計画を策定し、策定の責任を負う環境省の役割というのは極めて重要になってくるわけですから、ぜひ、今環境庁長官がおっしゃいましたような事項を盛り込んでいただくように努力をしていただきたいというふうに思います。 また、今までのように、廃棄物処理、そしてリサイクル対策というのが別々の省庁にまたがって行われていたことから、お互いが十分に機能をしていかないような対策では意味がなくなってしまうわけですから、環境省の強力なリーダーシップのもとに、循環型社会形成推進基本法に大きくかかわってきます個別法の達成状況を総合的に把握していくということが、本法案を二十一世紀に本当の意味で生かしていくという道にもつながってくるというふうに思います。 この委員会の中でも、どの議員も、いろいろな角度から御質問をされているわけなんですけれども、私たち公明党・改革クラブも主張してきましたとおり、第三者機関的な立場であります中央環境審議会の役割、例えばその構成メンバー等、実効性のある体制で臨んでいただきたいというふうに思いますが、いま一度、環境庁長官、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。
○清水国務大臣 この第三者機関ということに関しましては、もう御党からも大変強い御要請があったということも伺っております。 循環型社会の形成に関する施策、とりわけ循環型社会形成推進基本計画の策定に当たりまして、中央環境審議会の役割が、今言ったようなことで、第三者機関としての役割を果たしてもらおうということでは非常に重要になってきているわけでございます。 本法案におきましては、基本計画の策定だけでなくて、見直しに際しましても、中央環境審議会の意見を聞くことが規定されておりまして、そうした際には、中央環境審議会から、廃棄物・リサイクル関係施策の効果あるいは達成状況についても広く御意見を賜るようにしたいというふうに考えているわけでございます。 そういうわけで、中央環境審議会につきましては、基本計画に関しまして、特別の部会を設置するというようなことも必要ではないかというふうに考えているわけでございます。また、委員の人選でございますけれども、環境基本法の規定を踏まえまして、環境の保全に関する学識経験を有する者の中から環境大臣が任命するということになっているわけでございますけれども、そういう意味では、できるだけその人選については十分意を用いてまいりたいというふうに考えております。
○丸谷委員 ありがとうございました。 こういった個別法も多省庁にわたってきているわけなんですけれども、環境問題、とりわけ地球規模的な環境問題ともなりますと、社会のあらゆる分野が公正な役割を果たしていき、総力を挙げて取り組んでいく必要があるというふうに思っておりますし、本法案の中にも、そうした観点から、国、地方公共団体、そして事業者、国民の責務というのが明確化されているんだろうというふうに思います。 国民一人一人の認識、そして役割というのも重要だと思いますし、一生懸命環境問題改善に取り組んでいらっしゃるNPO団体の方も多くいらっしゃいますが、個人も大事なんですけれども、やはり何といっても、社会経済活動の中で大きな比重を占めてきます事業者の役割というのは大きいものがあるということは否めません。 とりわけ、排出者としての責任、いわゆる拡大生産者責任というのをきちんと位置づけていくというのが今回の法案のポイントになってくると認識しています。 新聞等を見ていますと、これは報道の自由ですからいろいろな主張がそれぞれあるというふうに思うのですけれども、例えば、最近の主張の中では、社説の中にありましたけれども、循環型社会形成推進基本法案が国会へ提出された、我が国の廃棄物対策の大きな欠陥は、拡大生産者責任と排出者責任が抜け落ちていることだ、生産、消費、廃棄にまたがる三つの大量にブレーキがかからなかった原因はここにある、環境庁の方は二つともこの法案に盛り込まれたと説明するが、とりわけ前者の規定があいまいであるというような趣旨の記事も見受けられるわけです。 私どもとしましては、この法案というのは、循環型社会元年の出発点として非常に意義深いものというふうに位置づけているのですけれども、こういった指摘について、政務次官はどうお考えになるか、また、反論等がございましたらぜひお聞かせ願いたいと思います。
○柳本政務次官 廃棄物の処理に伴う環境負荷はできる限り低減されることが必要であります。その廃棄物の排出者が責任を負うという排出者責任、みずから生産する製品について、生産者が、生産、使用段階だけでなく、使用後廃棄物となった後まで一定の責任を負うという拡大生産者責任の考え方は、循環型社会の構築のために極めて重要な視点であります。 このため、循環型社会形成推進基本法案におきまして、これらの考え方を責務規定及び国が講ずる措置のいずれにも明確に位置づけております。 例えば、本法案におきまして、廃棄物などの排出事業者に対して、その排出したものをみずからの責任において適切に処理すべき責務を明確化し、第十一条、また、国として、排出事業者に対する規制などの適切な措置を講ずべきこと、第十八条第一項、国として不法投棄等により環境保全上の支障が生じる場合、排出事業者等に対する原状回復を求める措置を講ずること、第二十二条を規定しております。 また、みずから生産する製品について、生産者が、生産、使用段階だけでなく、使用後廃棄物となった後まで一定の責任を負うという拡大生産者責任の考え方は、循環型社会の形成のために重要な視点であります。 本法案では、物品の耐久性の向上やリサイクルの容易化等のための製品の設計、材質の工夫、これは二十条の第一項、また十八条の第三項は、使用済み製品等の引き取り、引き渡しルートの整備及びリサイクルの実施、また二十条の第二項におきまして、物品等に関する情報提供といった拡大生産者責任の措置を、個々の物品の性状や処理、リサイクルの実態等を考慮しつつ、また関係者の適切な役割分担のもとで実現していくという考え方をきちっと明確に位置づけているところでございます。
○丸谷委員 きちっと法案の中で例を挙げていただいて、反論していただきました。例えば、排出者が廃棄物等を適正に処理をしようとしましても、もともとの製品が有害物質等を含んでいれば廃棄物の処理業者も困りますし、そしてリサイクルしにくい構造になっていたりすればリサイクル業者も引き取ることはできません。こういったことになりますと、排出者の責任というのは果たせなくなってきてしまう。したがって、製品の設計の段階で有害物質の使用を少なくしたりとか、あるいはリサイクルしやすい構造にするといった工夫が製造者に求められてくることになってきます。これが設計段階での拡大生産者責任というふうにいうんだと思うんですが、基本法案の中では、第二十条第一項で規定をされています。 また、製造者の使用済み製品の引き取り義務も拡大生産者責任の大きな要素です。私は、使用済み製品の引き取り、そしてリサイクル義務というのを製造者に一律に課するべきだという意見にはくみしません。なぜならば、例えば、自動車のような工業製品については製造者に引き取り義務を課すことが有効で適切であろうというふうには思いますけれども、卑近な例ですが、生ごみについて、それを生産しました個々の農家ですとか、あるいは農業者に回収を義務づけることというのは無理な話ですし、それから、古紙につきましては、雑誌社それから新聞社ごとに分別して回収するということになれば、これは非現実的でありまして、不可能な話になってくるからなわけなんですけれども、製品によっては、各社共同して行っていく等の工夫というのももちろん必要になってくる場合もあるわけです。 その際に、排出者が責任を果たしていくという上において、あらかじめ製造者がそのコストを製品に上乗せする方法を採用していくということが、製造者に引き取り義務を課していくためにも有効な場合もあるというふうに考えていますが、製造者への引き取りそしてリサイクル義務を課することが適切な分野としまして、環境庁は、どのような具体的な製品を考えていらっしゃるか、また、その検討というのはいつから始めていかれる予定か、お伺いします。
○柳本政務次官 個別品目ごとの生産者の引き取り、リサイクルの責任につきましては、拡大生産者責任を規定する第十八条第三項におきまして、当該循環資源の処分の技術上の困難性、循環的な利用の可能性等を勘案し、関係者の適切な役割分担のもとに、当該製品等に係る設計及び原材料の選択、当該製品等の収集等の観点から、その事業者の果たすべき役割が重要であると認められるものを引き取り、リサイクル責任の対象と規定しているところでございます。 このような考え方の対象となる物品といたしましては、現在、容器包装リサイクル法によりまして、ガラス瓶、ペットボトル等のプラスチック製容器包装、紙製容器包装が、また、家電リサイクル法によりまして、エアコン、テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機があり、さらに、今国会に提出されております再生資源利用促進法改正案により設けられる指定再資源化製品制度の対象といたしまして、パソコン、ニッカド電池が予定されております。 以上のほか、どのような製品を対象とするかについては、今後、基本計画の策定や見直しの都度、個別のリサイクル状況についてレビューする具体的な制度構築が必要となる場合に、本法案に示されました考え方に従って、個別に検討されるべきものと認識をしております。
○丸谷委員 ありがとうございました。 今まで別々の法体系のもとにありました廃棄物対策、そしてリサイクルというのを一体的に扱いまして、途切れのない循環をつくっていこうというのが今回の循環型社会形成推進基本法であるというふうに認識しておりますし、この法案は、到達点というよりは、循環型社会の出発点になってくる法案だというふうに思いますので、どうか、私たちの党も環境問題、頑張ってまいりますが、政府の方も、この循環型社会形成推進基本法が本当に実効性のあるものとなるように、個別法の整備などを進めていっていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○細川委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○細川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。藤木洋子さん。
○藤木委員 藤木洋子でございます。 先週に引き続きまして質問をいたしますが、先週は、拡大生産者責任を取り入れたと言われる容器包装リサイクルの問題点を取り上げながら、同様に拡大生産者責任の一般原則を確立したというこの法案が、廃棄物の発生を抑制させられるのか、事業者に厳しい責任が課せられているのか、事業者が費用の負担を十分負うことになっているのかなどの問題点を伺ってまいりました。 今回は、同様に拡大生産者責任を取り入れたと言われる家電リサイクル法の状況を見ながら、今回提案されている法案の問題点をまず伺ってまいりたいというふうに思います。 来年の四月に施行される家電リサイクルは、その仕組みでも明らかになっておりますけれども、廃棄物処理法に基づく適正処理困難物の考え方を発展させた形として、製造事業者等に処理費用の一部を再商品化等料金として負担を求めているにすぎないのではないかと思います。 そこで、まず第一に、廃棄物の発生抑制と事業者の責任の問題について伺いたいと思います。 家電リサイクルで対象とする特定家庭用機器は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機となっていますけれども、この四種の機器が対象となるためには、四つの要件に該当する必要があるというふうに伺っております。 そこで、通産省にお答えをいただきたいのですが、その要件というのはどのようになっておりますでしょうか。
○太田政府参考人 お答えいたします。 家電リサイクル法におきましては、今先生御指摘のように、特定家庭用機器について、一般消費者が通常生活の用に供する電気器具その他の機械器具であって、以下申し上げます四項目のいずれにも該当するものを政令で指定することになっております。 第一番目が、市町村等による再商品化等が困難であるもの、二つ目が、資源の有効利用を図る上で特に必要なもののうち、経済性の面における制約が著しくないもの、三つ目が、設計や部品、原材料の選択が再商品化等の実施に重要な影響を及ぼすもの、四つ目が、小売販売が当該機械器具の相当数を配達していることにより、小売販売業者による円滑な収集を確保できると認められるもの、以上の四項目でございます。
○藤木委員 要するに、市町村が設備や技術的に再商品化を行うのが困難であって、事業者が再商品化等に係る経済性の面で制約が著しくない、容易にできるもの、設計またはその部品もしくは原材料の選択が重要な影響を及ぼすと認められるもの、そういったことに限定しているということですね。 それでは、この四種の特定家庭用機器のうち、冷蔵庫とテレビの年間国内出荷台数の推移ですけれども、冷蔵庫の場合は、一九八〇年で三百七十四万二千台でございました。これに対して、九五年では四百六十九万四千台、二五%増の伸びになっております。しかも、三百一リットル以上の大型冷蔵庫の割合が五四・七%を占めております。 また、テレビの場合ですが、一九八〇年で六百八十万二千台なのに対して、九五年では一千二百二十一万台と、実に七九・五%増の伸びとなっております。しかも、二十六型以上の大型テレビ、ワイドテレビ、これを合わせますと三八%を占めるということになります。 そこで、この四種の特定家庭用機器が廃棄される量は年間約六十万トンで、年間五千七十万トンが排出される一般廃棄物の約一%強に当たるというふうに聞いておりますけれども、廃棄される家電製品全体に占めるこの四種の特定家庭用機器の量はどの程度になるのか。これは厚生省にお答えをいただきたいと思います。
○岡澤政府参考人 家電製品協会の調査報告書とか販売統計等をもとにいたしまして厚生省の方で推計いたした結果でございますけれども、一九九八年時点における主要な家電製品の廃棄総重量といたしまして、約百十四万トンございます。このうち、家電リサイクル法の対象四品目の重量は約七十二万トンというふうに推計しておりまして、全体に占める割合は六割強というふうに考えております。
○藤木委員 私、地元の自治体で伺ってまいりましたら、個数にいたしまして五、六%だろう、重量で一三ないしは一四%程度ではないかというふうに伺ってきたわけです。多くとも、恐らくその倍程度のものだろうという実感でございました。 それでは、この基本法案では、基本原則で、技術的及び経済的な可能性を踏まえつつ自主的に行うことが規定されておりまして、また、事業者の責務として、製品、容器等に係る設計及び原材料の選択の観点から、重要であると認められるもの、技術的及び経済的に可能であり、重要であると認められるものについてと規定され、さらに国の施策としても同様の規定を置いております。 これらの規定は、家電リサイクルの四種の特定家庭用機器を定めた要件と全く同じものではないでしょうか。家電リサイクルの場合、全国の自治体からは、四種の特定家庭用機器に限定せず、パソコン、ワープロ、レンジなど、大幅に対象を拡大してほしい、こういう強い要望が上がっておりますけれども、さきの要件から、四種に限定されているのが実態であります。 そこで、この基本法案の技術的及び経済的な可能性を踏まえつつ自主的に行うなどのこれらの規定というのは、家電リサイクルで示されている要件と実態を追認するというだけではなくて、今後の事業者の責任のあり方を、いわば家電リサイクルのレベルで将来にわたって固定化させる、そういうことにならないでしょうか。大臣にお伺いをいたします。
○清水国務大臣 法案第三条の技術的及び経済的可能性を踏まえつつというのは、この法案が、事業者や国民に対しまして、個別具体的な義務づけを行うものではないとはいえ、施策の実施に当たりましてその基本的な考え方を示しているものでございまして、どのような範囲でその施策を実施するかということの考え方を位置づけたものでございます。 技術的及び経済的に可能といった表現、これは、循環型社会の形成のために、国民や事業者に対し、単に経済的に見合う措置のみを求めるものではなくて、相当な努力によって初めて可能となるような措置を念頭に置いているものでございます。 また、法律第三条の自主的にと、先生そこまでお読みになりましたけれども、その後に続きます、かつ積極的にと相まって、規制の有無にかかわりませず、すべての主体が本来的に目指すべき行動規範ともいうべき考え方を位置づけたものでございまして、いつも自主的な取り組みで足りるという趣旨ではございません。 したがいまして、御指摘の規定は、より積極的な取り組みを求める趣旨のものでございまして、使用済み物品の引き取り及び再商品化に関し、今後、どのように既存の制度を見直し、または新たに制度を設けるかということにつきましては、このような規定の趣旨や基本計画あるいは個別法の実施状況までも踏まえまして、関係省庁とも密接な連携を図りつつ、今後判断していくべきものと考えているところでございます。
○藤木委員 いかに積極的であろうとも、結局は、事業者の技術的及び経済的な可能性の範囲内に限定するということでございますから、事業者の自主的な取り組みを基本にさせている以上、これでは大量生産、大量消費、大量廃棄という社会経済構造の転換はとても望めないというふうに私には思われます。 そこで、家電リサイクルのように、家電製品のごく一部分に対象を狭めて再商品化するというような、事業者の部分的な責任を固定化する、技術的及び経済的な可能性を踏まえつつ自主的に行うというようなこれらの規定というのはやめて、事業者が製造物に関する責任を負うという規定にすべきだというふうに思うのです。このようなことを御提案したいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。その方がより積極的ではないですか。
○清水国務大臣 みずから生産します製品について、生産者が、生産、使用段階だけでなくて使用後廃棄物となった後まで一定の責任を負うという拡大生産者責任の考え方は、今、循環型社会の構築のために極めて重要な視点であるというのは、もう前からこの委員会で御指摘いただいたところでございますし、私どももそう考えて、この法案の中にそのことを触れているわけでございます。 このために、第十八条第三項におきまして、循環資源の処分の技術上の困難性、循環的な利用の可能性等を勘案し、関係者の適切な役割分担のもとに、当該製品等に係る設計及び原材料の選択、当該製品等の収集等の観点から、その事業者の果たすべき役割が重要であると認められるものを引き取り、リサイクル責任の対象と規定しているわけでございます。 個別の製品に対して生産者等に対しまして、このような引き取りとかリサイクル責任を課すのが適切か否かということにつきましては、今後、具体的な制度構築が必要となる場合に、本法案に示された考え方に従いまして、個別に検討されるべきものだというふうに認識しているわけでございます。 それは、製品の特性、流通、循環的利用等の実態は個別の製品ごとによって違うということがございますし、製品の引き取り、リサイクル責任は、これらの実態を踏まえての効果だとか効率を考えて検討すべきものであるというふうに考えているからでございます。
○藤木委員 それでは、技術的及び経済的な可能性を踏まえつつ自主的に行うなどのこれらの規定や、原材料にあっては効率的に利用されること等により、廃棄物等となることができるだけ抑制されなければならないという規定で、廃棄物等の発生の抑制が果たしてできるのでしょうか。さきにも述べましたけれども、年間国内出荷量が、冷蔵庫で二五%も増加するわけですし、テレビで七九・五%も増加をして、当然その廃棄物等も増加をすることになるわけです。 そこで、この基本法案は、廃棄物等となる出荷量を抑制することができないだけではなくて、さらに容器包装の小型ペットボトルのように、事業者が一部の費用負担をすればいいということをよいことにして、どんどん生産量をふやしかねないのではないかというふうに思うのですけれども、大臣、この点はいかがですか。ミスマッチは起こらないでしょうか。
○清水国務大臣 本法案におきましては、循環型社会の形成の重要性や緊急性にかんがみまして、廃棄物等の発生抑制あるいは循環資源のリサイクル利用等を行う者に対しまして、相当な努力を行うことによりまして利用可能となる技術あるいは経済的な条件を追求して、積極的なリサイクル利用を行うことを求めているわけでございまして、各主体によりこうした取り組みがなされることによりまして、回収あるいはリサイクルの一層の推進が図られるという性格のものでございます。 また、家電リサイクル法でございますけれども、これは、製造業者等に対しまして、みずから製造した特定家庭用機器廃棄物の引き取り、そして引き取ったその特定家庭用機器廃棄物の全量の再商品化を義務づけしているわけでございまして、ペットボトルのように、市町村が回収するのと違いまして、回収量とリサイクル量のミスマッチを生ずることはないというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 それでは、廃棄物の発生抑制はとてもできるとは思えませんね。事業者の責任も全くあいまいというふうに言わざるを得ないと思います。 それでは、第二の問題なのですけれども、事業者の役割と費用負担について伺ってまいりたいと思います。 私は、地元の尼崎市で、家電リサイクルの取り組み状況を見てまいりました。尼崎市では、九八年度の冷蔵庫の回収量が三千八百九十八台となっていますけれども、その他のテレビ、洗濯機、エアコンについては機械車収集になっていまして、パッカー車で破砕をして集めておりましたので、結局、個々の回収台数というのは把握されておりません。そこでのリサイクル量は、鉄で千七百九十二トン、アルミで三十五トン、フロンの回収量は三百二十三キログラムとなっております。また、大型ごみの収集は二カ月に一回になっておりまして、申し込みさえすれば無料回収となっていますけれども、引っ越しなどの臨時の排出は、二トンで三千六百円を費用徴収するということになっております。 さらに、法対象四品目の不法投棄台数は、九九年の四月から十一カ月間で、テレビが四百九十二台、冷蔵庫が二百九十七台、洗濯機が二百八十一台、エアコンが六百七十九台となっております。不法投棄量は、九七年が七百五十三トン、九八年が六百九十一トン、九九年が六百六十七トン。六百トンの最後から七百トン台というところを推移しているわけです。 法施行に伴う尼崎市の対応ですけれども、県などと今協議中だということでございましたけれども、基本的には小売店に引き取ってもらう方向で検討しています。しかし、当面は、転勤時の排出だとか不法投棄などで、回収、運搬しなければならないだろうとしておりまして、台車などを整備する必要がある、こう言っておりました。また、大型ごみの有料化も検討するとしておりました。 そこで、尼崎の当局者からの要望の一つとして出されておりますのは、排出者負担料金等で、排出者負担料金の適正原価による設定と料金先払い制度の徹底をぜひしてほしいというのが出されておりました。 排出者料金の設定と料金先払い制度はどのように実施されることになっているのか、通産省、この点についてお答えください。
○太田政府参考人 お答えいたします。 家電リサイクル法に基づくリサイクルを進める際に消費者の方々が負担する料金は、小売業者の収集運搬料金と、製造業者等の再商品化等の料金を合計したものということになっております。小売業者の収集運搬料金は、収集運搬の方法、距離、頻度等を踏まえ、それぞれ小売業者が算定することになっております。また、製造業者等の再商品化等料金は、小売業者等から廃家電を引き取る指定引き取り場所の運営費、再商品化等施設の運営費、指定引き取り場所から再商品化等施設までの運搬費を算定し、それぞれ製造業者等が設定することとなっております。 なお、こうした料金は、それぞれ適正な原価を踏まえて定められることが必要でございまして、適正な原価を著しく超えている場合には、主務大臣が勧告、命令等を行うことになっているところでございます。 また、今御質問がございました料金収受の方法でございますが、小売業者、製造業者、自治体等の関係者による議論が今行われております。消費者の利便性や事務処理の合理化等を勘案しながら、店頭における収受と前払い、先払いによる収受があわせ検討されているところでございます。前払いによる収受を具体的にどのように行うかについては、現在、今申しましたように、関係者間で検討が進められているところでございますが、その中で、例えば郵便局を前払いの窓口とすることも検討されているところでございます。
○藤木委員 そうしますと、全体としては、収集運搬にかかる費用と、再商品化等料金を加算したものがあるわけですけれども、ただ単に出来高払いというだけではなくて、適正な原価、適正な排出を妨げない、排出者の理解を得られる妥当な額を設定するように要請する、こういうことでよろしいのですか、いかがですか。
○太田政府参考人 まさに、適正な原価に基づいて決められるということと、排出者の適正な排出を妨げることのないように配慮しなければならないと法律上も規定されているところでございます。
○藤木委員 しかし、三月まで東京都が行っておりました二十三区の粗大ごみ収集の手数料は、四品目で千九百円から五百円です。しかし、東京都の家電リサイクル研究会が一月下旬に公表いたしました粗大ごみ処理にかかる経費の試算では、実際の処理費用が、冷蔵庫で、冷却用フロンの回収費も含めまして平均一万五千八百二十二円、エアコンで八千七百三十二円、洗濯機で七千六百六十八円、カラーテレビでは六千百七十七円となっております。 東京都の場合、粉砕をして埋立地に埋めるだけの処理で手数料の数倍の費用がかかっておりまして、その差額は税金で賄われておりました。さらに、全国の自治体で見てみますと、六割が無料となっております。 日本電気大型店協会は、小規模店の五割以上は無料で引き取っており、有料で引き取ることが大半の大型店でも千円ないしは二千円程度だということでございます。しかし、家電メーカー系列ではない廃棄物処理業者の中には、運搬費も含めて五千円程度のコストで分別できる技術を持っているところもあると伺っております。 適正な原価、適正な排出を妨げない、排出者の理解を得られる妥当な額を設定すべきだと私も思うわけですけれども、通産省、この辺はどう決まるわけですか。
○太田政府参考人 家電リサイクル法、来年四月一日から本格的に施行されるわけでございますが、今藤木先生言われましたように、小売業者、製造業者が、まさに収集運搬、それから再商品化のための経費を、なるべく合理化しながら、適正な水準を見きわめてそれぞれ自主的に決めていく。その際、繰り返しになりますけれども、排出者の適正な排出を妨げることのないようにということで法律上も規定されております。我々も十分そういう動きを注視していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 それでは、例えば、メーカーの再商品化等料金が一万円以上になったとしても、実際に一万円以上消費者に請求できないという場合が出てまいりますね。こうした場合、公表する再商品化等料金というのは五千円というふうに抑えて、残りの一部分を製品価格に転嫁するということになるのではないかと思うのです。これでは、メーカーが経営努力をしないまま消費者に全面的に負担をさせるということになりまして、製造業者等が再商品化等に必要な行為に要する費用を低減するという責務にも反することになるのではないか、このように思うわけです。 そこで、法制定時、引き取り、リサイクルにかかる費用を製品購入時の価格に上乗せするという方法にはいろいろな問題があるということで、結局、排出時に料金を支払うということになったわけですけれども、実態として、製品価格に転嫁する、こういうことが起こるのではありませんか。通産省、どうですか。
○太田政府参考人 リサイクルのコストをどういう形で最終的な排出者に負担していただくかということについては、この家電リサイクル法の御審議の中で、今藤木先生言われましたように、いろいろな議論がされて、現在のような仕組みになった次第でございます。 それで、一部、公表された価格が低く抑えられて、その分が製品価格の方に上乗せされるんじゃないかという御心配、御指摘もありますが、御案内のように、家電業界は大変厳しい競争をしております。本当に値下げ競争の中で、サバイバル競争というか、そういう状況でございまして、今御指摘のような心配はないと私どもは思っております。
○藤木委員 この基本法案での基本原則では、必要な措置が適切な役割分担のもとに講じられ、かつ、費用が適正かつ公平に負担されること、このように規定されているわけです。国の施策の第十八条第二項でも「適正に循環的な利用及び処分が行われることを促進するよう、必要な措置を講ずる」として、ごみの有料化までも措置できるように示されておりますね。 これでは、適正かつ公平に負担と申しましても、家電リサイクルの排出者負担のように、結局は消費者、国民だけに大きく負担させることを規定する、そういう法案となってしまうのではないかと懸念いたしますが、大臣、いかがですか。
○清水国務大臣 本法案の第四条におきまして、今先生がお読みになったように、国、地方公共団体、事業者及び国民が適切に役割分担を行い、かつ、これらの者が費用を適切かつ公平に負担しなければならないということが規定されているわけでございます。 では、適切かつ公平な負担、具体的にはどういうことなのかということでございますけれども、これはやはり物品ごとに検討がなされるわけでございまして、法案の第四条の趣旨を尊重しながら、個別の物品ごとに、製品の特性や流通の実態等を勘案しながら検討されるべきものだというふうに考えております。 なお、直接的には、今御議論がありましたように、事業者がリサイクルコストを負担することとなる場合がありましても、事業者の企業努力が求められるといたしましても、やはり価格の転嫁によりまして、最終的には国民にも御負担をいただくことになる、そういう性格のものであるということもぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○藤木委員 どうも、適正かつ公平に負担といって、結局は、家電リサイクルの排出者負担のような国民負担を追認して、将来にわたって固定化させる基本法案としか感じられません。 次に、第三の問題といたしまして、事業者のコスト削減の努力と引き取りの義務化について伺ってまいりたいと思います。 尼崎市の当局者の国、県等への主な要望として二つ目に出されておりますのは、指定引き取り場所の適正配置で、市町村の指定引き取り場所への運搬経費等が過大とならないよう、共同設置も含めたメーカーへの適正配置を指導していただきたいというのが強く出されておりました。 そこで、市町村や排出者に過大な負担とならないような指定引き取り場所やリサイクル施設の設置にすべきだ、このように考えるわけですけれども、通産省、その点はいかがですか。
○太田政府参考人 御指摘の指定引き取り場所でございますが、法律では、地理的条件、交通事情、それから特定家庭用機器の販売状況等を勘案して、再商品化等に必要な行為の能率的な実施や小売業者または市町村による製造業者等への引き渡しが円滑に行われるよう、製造業者等によって適正に配置されることとなっております。 また、市町村等が特定家庭用機器廃棄物の引き渡しに著しい支障が生ずるおそれがあると認めるときは、主務大臣にその旨を申し出ることができることとされております。主務大臣は、その申し出を受けまして、このような事態の発生を回避することにより適正な排出を確保するため特に必要があると認めるときは、指定引き取り場所をこういうふうに移しなさいとか、あるいはこういうところにつくりなさいという勧告等を行うことができるわけでございます。 製造業者等による指定引き取り場所の設置等については、こうした適正な排出の確保に配慮するとともに、全体のリサイクルコストをできるだけ小さくするということも肝要でございます。そういうことも勘案しながら、関係事業者を適切に指導していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 今のお話ですと、自治体、消費者にとっては、確かに、指定引き取り場所が近くにございましたら、設置されましたら、そこまでの収集運搬料金は少なくて済みます。しかし、一方、メーカーの方から見ますと、指定引き取り場所をたくさん設置をして、リサイクル施設まで遠くなるということになりますと、指定引き取り場所の維持管理費用や、またリサイクル施設までの運搬費用、リサイクル費用を合計した再商品化等料金というのが大きくなるということになりますね。 そこで、消費者は、この収集運搬料金と再商品化料金を合わせて小売業者に支払うということになるわけですけれども、メーカーが再商品化等に要する費用の低減に努めて、そして自治体、消費者の負担を軽くするという方向をとるべきではないかと思うのですが、通産省、この点はいかがですか。 〔委員長退席、小林(守)委員長代理着席〕
○太田政府参考人 引き取り場所については、先ほど御答弁申し上げましたように、市町村それから排出者、消費者の皆様方の利便を配慮しながら定められることが重要だと思っております。それから、全体として、やはり先ほど御答弁申しましたように、リサイクルコストをできる限り下げるという方向でいろいろな努力が行われるべきものと考えております。 その観点から、例えば事務処理の効率化あるいは電子化等を、これは小売業者、製造事業者それぞれが今後工夫していただけるものと考えておりますし、私どももそういう方向で指導しながら、極力リサイクルコスト全体が安くなる方向で指導していきたいというふうに考えておるところでございます。
○藤木委員 それでは、メーカー側が再商品化等に要する費用の低減に努めるという、今おっしゃった問題なんですけれども、大手家電メーカーは、松下電器産業と東芝の二社連合と、それから片っ方は、ソニー、日立製作所、三菱電機、シャープ、三洋電機の五社連合の、言ったら二つのグループに分かれてそれぞれリサイクル工場を建設しております。二〇〇一年の四月には、全国で約十カ所ですか、工場が稼働して、年間一千万台、約三十五万トンが処理されるというふうに伺っております。また、全国二百カ所は必要とされる廃家電の指定引き取り場所や物流網を共通化することを検討しております。 しかし、廃家電の運搬方法をめぐっては、通産省が、家電の買いかえの際、販売業者が新品を運ぶ車で廃品を回収すれば効率的だと主張されたのに対しまして、メーカーは、においや汚れのついた廃家電を載せた車で新品を運ぶわけにはいかない、こう言って抵抗したというふうに伺いました。 また、この回収システムづくりというのは、処理費用の低減や小売店の手間を考えますと、本来、すべてのメーカーが協力し合うということが望ましいのではないかと思うのです。 そこで、実際は二グループに分かれて、廃家電の搬送も新品の配送とは全く別のルートをつくるということになりますと、再商品化等料金の低減にはならない、むしろ料金は高くなるんではないか、このように思いますが、通産省、いかがですか。
○太田政府参考人 御指摘のように、今、大規模な家電メーカー七社が二つのグループに分かれまして、十カ所かどうかは最終的にはまだ決まっていませんが、全国各地にリサイクル工場をつくり、それから引き取り場所を設置すると。私どもとしては、リサイクルを効率的に進めていくためには、一つは競争が大事である、もう一つは規模の利益が図られるという、両方があって初めて全体として効率的かつコストも安いシステムができるものと考えております。 そういう意味で、二つのグループが、一方で規模の利益を追求しながら他方で相互に競争をしていくということは、そういう趣旨からして、効率的なリサイクルシステムの構築に資するのではないかというふうに考えておるところでございます。
○藤木委員 昨年、この委員会でも、ドイツ、オランダの視察をしてきたところですけれども、ドイツを初めとする欧州では、回収、処理費用がメーカーや輸入業者の負担となっております。また、指定引き取り場所まで消費者が持ち込めば無料になるところもございます。 メーカーは、法施行に伴って不法投棄がふえたり、海外へのリユースの増加でリサイクルの施設の稼働率が維持できないことを心配していると言われます。しかし、不法投棄がふえるのは、消費者が排出時に不当に高い収集運搬料金や再商品化等料金が請求された場合に起こる可能性があるのではないでしょうか。消費者の適正な排出を妨げることがないような料金を設定すべきだと思います。 また、容器包装リサイクル法のペットボトルのように、当初はやや少なくとも、やがて再商品化量を上回るという引き渡し量が出てまいりまして、再商品化が進まないような状況が予想されるわけです。 そこで、メーカーは、義務履行に要した費用を設定するというのではなくて、いわば理想的な形で義務履行した場合のかかり得る費用、これを設定すべきだと思うわけです。それには、耐久性の向上及び修理の実施体制の充実を図るなど、廃棄物の発生を抑制するための努力を行うことになりますし、設計及びその部品または原材料の選択を工夫する、こういったことなどによって、再商品化等に必要な行為に要する費用の低減にこそ誘導していくべきではないかと思うのですが、通産省、その点はどうですか。
○太田政府参考人 家電リサイクル法では、料金の設定の仕方は、先ほど御答弁申しましたように、まさに再商品化等に必要な行為を能率的に実施した場合における適正な原価を上回ってはならない、そういう形でキャップが設けられているところです。その中でそれぞれの小売業者、製造事業者が努力をしていくということで、なるべく効率的な、コストの安いリサイクル価格が設定されることを我々は期待しているところですし、法律もまさにそういうことを規定しているわけでございます。 なお、製造事業者等が再商品化等に必要な行為を能率的に実施した場合における適正な原価を著しく超えるというようなことがあれば、繰り返しになりますが、主務大臣は必要な勧告、命令をきちんと行うということになっておるところでございます。
○藤木委員 この基本法案の第二十条第一項ですけれども、ここで、事業者があらかじめその製品、容器等の耐久性等についてみずから評価を行い、環境への負荷を低減するための各種の工夫をすることにより廃棄物等となることが抑制されと規定されてはおります。しかし、これは、事実上、事業者が事前評価の促進によって廃棄物の発生抑制をするということを期待しているにすぎません。今の通産省、局長のお言葉の中にもありましたけれども、期待をしているものであって、循環的な利用に当たってのコスト削減を明確に法文上規定したというものではありません。 そこで、これらの規定で家電リサイクルのメーカーが再商品化等に要する費用の低減に努め、自治体、消費者の負担が果たして軽くなるのかということを危惧いたしますが、大臣、いかがですか。
○清水国務大臣 本法二十条第一項におきまして、事業者が、物品の耐久性の向上あるいはリサイクルの容易化等のための製品の設計でありますとか、材質の工夫をすることを促しているわけでございまして、そのために、技術的な支援その他の必要な措置が行われるということを規定しているわけでございます。 本条の規定に則しまして、物品の耐久性の向上でありますとかリサイクル容易化等のための工夫をするということは、結果的には、廃棄物の発生抑制だけではなくて、リサイクルに要する費用を低減することにもつながるわけでございますし、例えば、物品が非常に長く使えるようになれば、消費者もその負担が軽減するわけでございますし、また、リサイクルがよくされるようになれば、処分の費用も少なくなるというようなことで自治体の負担も軽減する、そういうことに寄与するものというふうに期待しているところでございます。
○藤木委員 やはり期待どまりなんですよね。ですから、事業者のコスト削減についても、結果的にコスト削減を期待しているということにすぎないのでありまして、積極的に事業者がコスト削減するような規定にはなっていないということを私は指摘させていただきたいと思います。 次に、これも私の地元なんですが、西宮市の家電リサイクルの取り組み状況も見てまいりました。西宮市では、九九年度の対象四品目の収集が、テレビ四千台、洗濯機が千三百台、冷蔵庫が九百台、エアコンが八百台、合計七千台となっておりまして、その手数料が合計四百二十四万八千円となっております。 対象四品目の処理状況なんですが、九八年度の処理量が七百十四トン、リサイクル量が、鉄で三千九百四十八トン、家電品のアルミ、銅などは八十七トンとなっておりまして、フロンガスの回収量も三百二十四・八キログラムとなっております。 九七年六月からごみ有料化を導入しておりますけれども、その中で、持ち込まれる粗大ごみの破砕処理の手数料というのは、家庭系の粗大ごみで、二十キロから百キロまでが四百円、百キログラムを超えますと、さらに百キログラムまでに四百円を加算するということになっております。事業系の粗大ごみは、十キロから百キロまでが八百円で、百キログラムを超える百キログラムまでごとに八百円加算というふうになっております。 また、不法投棄処理件数は九八年で百四十四件となっておりまして、市内の山間地や埋立地に投棄されております。 そこで国、県などへの主な要望として言っておられたことを述べたいと思うのですが、一つは、有料化料金の兼ね合いが問題になるので、具体的な収集運搬料金や再商品化等料金を早く提示してほしいということです。二つ目には、小売店で引き取らないものや不法投棄のものも小売店が引き取る方式をぜひ検討してほしい。三つ目には、パソコン、ワープロ、レンジなどを対象品目として拡大してほしい。四つ目には、容器包装リサイクル法によるペットボトルのようなミスマッチが起こらないようにしてほしい。こういう要望が出されておりました。 そこで、販売店の引き取り義務以外の機器の取り扱いで、法では、販売店の引き取り義務がある場合として、一つに、過去に販売したものの引き取り、それから二つ目には、買いかえの際の同機種のものの引き取り、この二通りの場合に限定しておりますね。小売店が倒れたり、廃業したりあるいは転勤の場合など、その他の場合も含めた法の運用の実施をすべきだと思うのですけれども、通産省、その点はどうですか、加えるおつもりはないでしょうか。
○太田政府参考人 小売店等が倒産したりした場合は、やはりその最寄りというか、小売店等がある市町村で回収されたものを、メーカー、製造事業者等が引き取って、もちろん費用は市町村の負担になるわけでございますが、そういう形でリサイクルを進めていくことになると思っております。
○藤木委員 では、今申し上げました中の一つ、地方自治体が、収集運搬料金や再商品化等の料金を早く提示してほしい、こう言っているんですけれども、これはどのぐらいをめどに考えたらよろしいですか。
○太田政府参考人 先ほど申しましたように、今関係者間で鋭意議論をしております。私どもも、なるべく急がせて、市町村等の早期に知りたいという御要望にこたえていきたいと思っておりますが、今、何月ごろというめどは立っていないというところでございます。
○藤木委員 実にあいまいもことしているわけですが、この基本法案の事業者の責務の第十一条第三項や、国の施策の第十八条三項で、設計及び原材料の選択等の観点から重要であると認められるものについて引き取り、引き渡し、循環的な利用を行うと規定して、引き取り等の対象を極めて限定しております。さまざまな形で引き取り等の対象を限定するということは、対象となった製品、容器等の引き取りについてもさまざまな形で狭められるということにつながると思うわけです。 そこで、大臣にお聞きするのですが、小売店で引き取らないものや不法投棄のものも、対象を狭めないで、引き取り等の対象を限定するさまざまな規定を外してはいかがか、事業者が引き取るようにこれは義務化すべきだと思うのですけれども、その点いかがですか。
○清水国務大臣 先ほども同趣旨の御質問があったかと存じますけれども、本法案は、基本法という性格でございますので、直接に個別の権利や義務を生じさせるものではございませんけれども、この規定は、個別の措置を講ずる際の基本的な考え方を示したものでございます。 したがいまして、個別の製品に対して生産者あるいは小売業者に引き取り義務を課すのが本当に適切かどうかということにつきましては、今後、具体的な制度が必要となる場合に、本法案に示された考え方に従いまして、個別に検討されるべきものではないかというふうに私ども認識しているわけでございます。 なお、不法投棄されたものについては、あくまでも、これはその投棄行為を行った者が、みずからの負担によって解決するということがもう基本でございます。その点は、排出者責任の考え方として本法上明確に規定しているところでございます。
○藤木委員 不法投棄は排出者責任、その犯人がわからないところが大変矛盾がございます。やはり事業者にとってかなり限定された引き取りになっているという感じは免れませんね。そこで、本当にこれで実効が上がるのだろうかということを私は懸念するわけです。 それでは次に、第四の問題といたしまして、不法投棄と原状回復について伺います。 私の地元の宝塚市の家電リサイクルの状況を見てまいりました。宝塚市では、対象四品目の年間処理量が、冷蔵庫で二千トンから二千百トン、洗濯機で、これも二千トンから二千百トン、テレビは一・六トン、エアコンが〇・五トンというふうになっております。年間のリサイクル量は、鉄で千三十トン、年間のフロン回収量は百ないしは百五十キログラムとなっております。 家庭ごみの処理は無料で行われておりますけれども、事業所から持ち込まれるごみについては、十キログラム当たり百二十円の処理料を徴収しております。粗大ごみの処理経費はトン当たり一万四千七百円となっております。 法施行に伴う宝塚市の対応なんですけれども、法の趣旨からしても、市では引き取らないで、小売店に引き取ってもらう方向で進める、こう申しておりました。それでも、経過としてどうしても小売店が引き取らない場合や不法投棄の場合などは自治体が対応せざるを得ない、今の定期収集から個別収集に切りかえて、料金の徴収も検討している、こう申しておりました。 そこで、この要望となっております不法投棄対策なんですが、不法投棄の未然防止のための低コストによる再商品化システム、これを構築いたしまして、不法投棄物に係る再商品化のメーカー負担での対応というものをぜひ取り入れるべきだと思うのですが、この点は通産省、いかがでしょうか。 〔小林(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○太田政府参考人 不法投棄をされたものを、メーカーにその処理に係る負担を求めるというのはやはり適当ではないと考えます。不法投棄されたものについては、従来どおり、廃棄物処理法に基づいて自治体による処理あるいは取り締まりが行われるべきものと思います。 それで、コストをなるべく下げていくという点につきましては、それが不法投棄防止にも役に立つという御指摘は、まさにそのとおりだと思います。 そこで、それぞれ小売業者、製造業者等は、先ほど御答弁申しましたように、いろいろな努力をしております。私どもも、従来からリサイクルシステムの実証実験等をやって、その技術的な成果を、まさに製造業者等がこれから建設しようとしている、あるいは建設がもう始まっておりますが、そういう工場にまさに技術のトランスファーをして、なるべくコストを下げていくという努力を進めているところでございます。
○藤木委員 今のお話ですと、不法投棄された廃棄物は自治体がせざるを得まいということなんですけれども、自治体が収集した場合、自治体はメーカーに引き渡すことはできます。しかし、その場合、今のままでは、自治体が、収集運搬の費用とメーカーへの再商品化料金を負担するということにならざるを得ないだろうというふうに思うんですね。 そこで、小売業者、メーカーによる収集、再商品化という法の趣旨からいいますと、不法投棄による廃棄物の収集運搬及び再商品化の費用についても、メーカー等の拠出金などによる基金などを充てるというのが適当ではないだろうかと思うのですけれども、通産省、どうですか。
○太田政府参考人 不法投棄されて自治体によって処理されるもの、これが製造業者に持ち込まれれば、もちろん製造業者はリサイクルをしていく。ただ、そのときの運搬、リサイクルコストは、やはり市町村に負担をしていただかざるを得ないというふうに考えております。 なお、不法投棄防止のためには、やはり何よりも本制度についての消費者、事業者の理解を得ることが不可欠であると思っておりまして、今後とも、私ども、厚生省さんとも連携をとりつつ普及啓発活動を積極的に行う、また、本法律の中に規定されているマニフェスト制度等の厳正な運用等に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 どうも、伺っていますと、自治体とそれから住民の負担が専ら重くなる、そういう危惧を抱かざるを得ません。 この基本法案の国の施策の第二十二条で、循環資源の利用もしくは処分または排出を行った事業者に対して、循環資源を適正に処理し、環境の保全上の支障を除去し、及び原状を回復させるために必要な費用を負担させるため、必要な措置を講ずる、事業者等による基金の造成等の必要な措置を講ずる、こういう規定がございますね。 そこで、家電リサイクルの排出者が不明な不法投棄の収集運搬であるとかあるいは再商品化の費用については、事業者などによる基金で行えるというように考えてよいのではないですか。大臣、この点はいかがなんですか。
○清水国務大臣 この二十二条の規定でございます。今先生がお示しになりましたように、不法投棄によりまして生じた環境の保全上の支障については、あくまでもその投棄行為を行った者が、みずからの負担により解決すべきものであることが基本である、そしてその点は排出者責任の考え方としてこの法律で明記しているということは、先ほども御答弁申し上げたところでございます。 ところで、この基金の問題でございますけれども、後段の方において、当該事業者が資金がないこと、確知できないこと等によりまして、当該事業者が当該費用を負担できないときにおいても費用を負担することができるように、事業者等による基金の造成ということを規定しているわけでございますけれども、これは、廃棄物処理法に規定いたします原状回復等に関する措置命令制度、行政代執行としての生活環境の保全上の支障の除去等の措置及び産業廃棄物適正処理推進センターの業務を念頭に置いて規定されたものでございます。 基本法第二十二条に述べますこの基金は、今申しましたように、廃棄物処理法に基づき産業廃棄物適正処理推進センターに設けられました基金を位置づけたものでございます。本基金は、投棄者が不明、だれが捨てたかわからない、あるいは資金が十分でないといったような場合に、都道府県等が行います生活環境保全上の支障の除去等の措置に対しまして、その要する費用の四分の三を出捐するというものでございます。本基金は、事業者等からの出捐金をもって充てられておりまして、国からも予算の補助が行われているところでございます。
○藤木委員 それはおかしいと思いますよ。この基本法で規定しているというからには、やはり循環法の一環として規定をしていらっしゃるわけですから、せっかくここで規定をしていながら個別法での措置は別個に判断をされるということになりますと、これはもう全く何のためにつくった基本法かということになるんじゃないでしょうか。実効性に欠けているということを言わざるを得ないと思います。 それでは、次に第五の問題点なんですけれども、基本法案と他の個別法との関係についてお伺いをしてまいりたいというふうに思います。 これまで、責任分担が行われている容器包装リサイクルや家電リサイクルでのさまざまな問題点を指摘しながら、今回の法案を議論してきたわけです。例えば、拡大生産者責任の一般原則を確立したと言われている本法案が、さまざまな問題を抱えている容器包装や家電のリサイクル法を抜本的に見直せるようになっているのかどうかという問題なんです。さらに、既存の廃棄物・リサイクル法が、所管官庁の縦割りの行政の中で、実効性のある廃棄物の発生抑制や製造事業者の責任等が全く不十分になっております。この基本法が個別法に対する上位法として個別法の見直しができるのかどうか、そのことが問われていると思うんですね。 そこで、基本法案の第十六条第一、二の項でございますけれども、ここでの基本計画は環境基本計画を基本として策定し、この計画以外の国の計画はこの基本計画を基本とするとしております。これでは、他の計画の見直しを指示するものにはなっていないわけです。基本法として本当に役割を果たすというのでしたら、容器包装リサイクル法などの基本方針などが本法案の基本計画と矛盾し、または抵触してはならないものとして、基本方針などの見直しを指示する措置を盛り込む必要があると思うのですが、大臣、いかがですか。
○清水国務大臣 本法案のねらいは、循環型社会の形成を推進する基本的枠組みとなる法律を制定することによりまして、廃棄物・リサイクル対策を総合的かつ計画的に推進しよう、そのための基盤をつくるということでございますし、また、個別の廃棄物・リサイクル関係法律の整備と相まって、循環型社会の形成に向けた取り組みを実効あるものにしようということは、これはもう何度も御説明申し上げたところでございます。 本法に基づきます循環型社会形成推進基本計画、これが非常に重要なわけでございますけれども、こうした本法案の趣旨を踏まえて廃棄物・リサイクル対策を進めるためにこの計画というのは非常に具体的な手段でございますし、第十六条におきまして、国の他の計画は循環型社会の形成に関してこの基本計画を基本とすることを明確にしたことによりまして、関係する個別法に基づきます計画や基本方針というのは、当然のことながら、本法の基本計画と整合性のある形で策定することが担保されるというふうに考えております。 このために、まず、中央環境審議会が意見を述べる指針に即しまして、実効ある計画を策定することに全力を挙げたいというふうに思っているわけでございます。 個別法に基づく基本指針の例としては、容器包装廃棄物に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律に基づく基本指針でありますとか、再生資源の利用の促進に関する法律に基づく基本方針でありますとか、あるいは特定家庭用機器再商品化法に基づく基本方針でありますとか、すべてこういった法が整備されますと、こういった国の基本政策、今の基本計画に整合性のある形で策定されるというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 その整合性があるということなんですけれども、整合性がないところが問題だということを私今まで指摘してきたわけです。 例えば、家電製品で廃棄されているものがこの四品目の中に入っていて、それが基金で料金が払えるということになればそれでいいわけですけれども、そうじゃなくて、原状回復する、環境を浄化する、その意味からこれが使われるということでは全く違うわけですから、だから、きょうは家電リサイクルの実施状況での問題点というものを指摘してきたわけです。 提案されております基本法案の問題点を議論してきたわけですけれども、やはりこの基本法案が持続可能な社会を構築する基本法にふさわしいととても思えませんね。拙速にならないで、これからでも遅くはないと思いますので、国民的な意見を大いに聞いて、国民の合意の中で法制度を練り上げるということがぜひとも必要ではなかろうかということを改めて痛感したことを申し添えて、私の質問を終わらせていただきます。
○細川委員長 中村鋭一君。
○中村(鋭)委員 朝九時半から午後四時半まで、長官や総括政務次官におかれましては、延々七時間に及ぶ審議に積極的に御参加をいただきまして、心から敬意を表する次第でございます。 これまでのこの委員会における審議でいろいろな質問がありました。また、御答弁もいただいているところでございます。私としては、関係するいろいろな制度を統括いたしまして、循環型社会の形成という基本目的を達成するためには、本法案の重要性を認めるにやぶさかではございません。 そこで、これまでの質疑も踏んで、この法案に示されました基本的な原則や施策の考え方を、どのようにして具体化するか、個別の問題の解決に現実に具体的に結びつけていく、こういう点が大きな課題になろうと思います。本法案を踏んで、いかにしてこれを実効あらしめるか、来年には環境省としてスタートされるわけでもございますので、改めて大臣の御決意を御答弁いただきたいと思います。
○清水国務大臣 循環型社会を形成し、廃棄物・リサイクル問題に適切に対応していくためには、もう一刻も猶予が許されないという緊急の課題だというふうに考えているわけでございまして、私といたしましては、本法案に基づきまして、強力に施策を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。 まず、法案の実効性をどう担保するかという問題でございますけれども、これは本法案の第十五条に循環型社会形成推進基本計画の制度を設けているわけでございまして、この計画について、環境大臣の専管である廃棄物処理関係施策や環境大臣が共管しておりますリサイクル関係の施策が織り込まれることになるわけでございまして、環境大臣によります計画の原案の策定を通じて、環境省のイニシアチブのもとに実効ある計画をつくることができるのではないか、つくらなければならないというふうに考えているわけでございます。 さらに、この法案の実効性を高めるためには、既に整備されております廃棄物・リサイクル関係法に加えまして、今国会に幾つか提出されております個別法案と本法案を一体的に整備、推進するということが重要でございまして、本国会におきまして関係法の成立をいただくことによりまして、この循環型社会の推進に当たっての総合的、計画的な推進が図られるのではないかというふうに考えているわけでございます。 環境庁といたしまして、今国会で本法案の成立に全力を挙げているわけでございますけれども、関係省庁とも連携、協調してこの循環型社会の形成に向けた対応に一層取り組んでまいる所存でございます。
○中村(鋭)委員 この法案の考え方を実効あらしめる仕組みとして、この法案では循環型社会推進基本計画の制度を位置づけているわけでありますが、その中で、中央環境審議会に重要な役割を担わせております。これまでも随分質疑があったわけですが、その人選を具体的にどのようにするのか、審議をどのような場で行っていくのか、それが実効ある政策を策定する上で非常に重要な問題になるだろう、こう思います。 中央環境審議会の組織、これは中央環境審議会がみずから定めるもの、これは私も承知をしておりますけれども、実際にはやはり環境省、今の環境庁でございますが、人選や審議の場においてそれが果たす役割は大きいだろう。これは中央環境審議会の事務局でありますから、その辺を、これまでの審議を踏んで、与党の中でもこれについては随分意見のある党もあるわけでございますから、その辺をひとつ総括政務次官から御答弁をいただきたい、こう思います。
○柳本政務次官 中村委員御指摘のとおりでございますけれども、本法案では、第三者機関として中央環境審議会を位置づけております。循環型社会形成推進基本計画についての具体的な指針及び計画の策定に際しまして、意見を述べるという重要な役割を担うことが規定されているところでございます。 したがいまして、中央環境審議会がこの任務を適切に果たすことができるよう、組織や人選の面で十分に配慮することが重要と認識をいたしております。 特に、循環型社会形成推進基本計画の審議に関しましては、特別の部会の設置を検討するなど十分意を用いるとともに、委員は、環境基本法の規定を踏まえまして、環境の保全に関する学識経験を有する者の中から環境大臣が任命することとなりますが、その人選につきましても十分意を用いることが必要であると考えております。
○中村(鋭)委員 ここで基本法と個別法との関係について御意見を少しお聞かせ願いたい、こう思うのです。 憲法の話を持ち出して恐縮でございますけれども、私、たまたま今憲法調査会の一員でございますので、その中で、随分これまで参考人の御意見を伺ってまいりましたが、やはり論議の集中する点は、例えば憲法九条です。 その憲法の附則といたしまして、第二項として、前項の目的を達成するため、陸海空三軍はこれを保持しない、国の交戦権はこれを禁止する、こうあります。これは芦田均さんが、憲法が議論されました昭和二十二年に、進駐軍といいますか、占領軍の方に参りまして、この附則を加えてくれということで加えられたのです。 そういういきさつを知らない者が見ますと、前項の目的を達成するため、陸海空三軍はこれを保持しない、国の交戦権はこれを禁止する、それだけ見ると、いいじゃないか、立派じゃないかと。読んで字のごとく、そのとおりでありますけれども、現実にこの五十何年の間にこれが理解されましたのは、自衛のための戦力を保持することはこの第二項の規定に従って差し支えないのだ、こう言っているのですね。陸海空三軍を持たない、交戦権はこれを禁止するということが、逆に見ますと、自衛のために陸海空三軍はこれを持ってもいいのだ、侵す者があればこれを排撃することができる、そういう解釈に従って、今現に日本には世界有数の陸海空三軍が存在しているわけでございます。 このように、基本法というのは理念法であり、骨格をなす最も根本的な法律でありますから、これを授権する個別法がよほどしっかりしていなければ、いろいろな解釈を生むことがなしとしない。憲法を応用すれば、今回のこの循環型社会形成法がその解釈において誤った解釈がされるならば、あるいは別の解釈が許されるならば、このようにできるじゃないかというような応用が他方面にきかぬとも限らない。 そこで、計画を実効あらしめるためには、個別法との関連において、いよいよ来年からスタートする環境省がきちんとした役割を演じていただかなくてはなりません。これが大変重要だろうと思います。環境省がその個別法に対してきちっとした解釈ときちっとした権限を有しておれば、この基本計画は、環境省がみずからつくってみずからが実施する計画として、いわば環境基本法に基づく環境基本計画を実施するための一種の実質的なアクションプランとして計画をつくり上げることができる、そう思うのです。 そこで、関係する個別法につきまして、環境省の権限がどのように確保されているのかいないのか、基本法であるこの法律案に対して、授権であるところの個別法がどのように対応していくのか、そこに誤った解釈が準用されるおそれはないのかあるのか、その点をお答えいただきたいと思います。 ちょっとお断りをいたしますが、私がおりました政党が発議をいたしまして新しい法律ができました。それは、単純に言えば政府委員制度の廃止であります。あらゆる委員会において、本来、答弁というものは、長官並びに副大臣、あるいは現在でいえば総括政務次官あるいは政務次官がなすべきであります。したがいまして、今朝来よりも参考人が何回も立っておられますけれども、これは答弁ではない、説明をお願いしている、いわば長官、次官の補助的な形として役所の方が参考人として説明をしておられている、そのことはきちっと踏んでおいていただきたい。それは政府参考人でも結構でございますけれども、そのことはちょっと指摘をさせていただきまして、よろしくお願いいたします。
○柳本政務次官 自由党様が国会の機能強化で総括政務次官という、また私どももその任に当たらせていただいたということは責務を感じますし、またやりがいであると思っております。 さて、関係する個別法について環境省の権限がどのように確保されるかという中村委員の御指摘でございますが、中央省庁の改革によりまして、現在、厚生省が所管する廃棄物処理法を初めとする廃棄物関係諸法はすべて環境省に移管することとなります。当然でございます。 また、従来基本方針についてのみ共管とされてきましたリサイクル関係法につきましても、例えば容器包装リサイクル法や家電リサイクル法、さらには新たに提案されております食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案において、すべての措置が関係省庁と共管となります。また、建設工事に係る特定資材の再資源化等に関する法律案でも、基本方針や分別解体の基準などを国土交通大臣と共管するなど、環境省の所管が適切に確保されることになっております。 これによりまして、環境大臣が責任を持って廃棄物・リサイクル関係諸法に基づく施策を推進する体制が整備されるものであると認識をしているところでございます。
○中村(鋭)委員 御答弁をいただいてありがとうございます。 また、この基本計画をつくる場合は、国民の皆さんはもとよりですが、NGOの意見を反映させることが大事だと思うんですが、例えば環境基本法に基づく環境基本計画でもさまざまな形で国民の意見を反映させるための取り組みを行った、このように私は承知をしておりますが、この基本計画の策定に際して、では具体的にどのような形で国民やNGOの意見を反映させるお考えか。これは事務的な手続にも関係をいたしますので、政府参考人から、お答えじゃなくて説明をいただきたい、こう思います。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 循環型社会の形成を推進していくためには、先生御指摘のように、国や地方公共団体の取り組みのみならず、国民や民間団体の方々の果たす役割というのは非常に大きいと考えております。したがいまして、この基本計画の策定に当たりましては、一般国民の方々、環境NGOなどの諸団体、各方面の方々の考え方を反映することが適切であると私ども考えております。 このために、こうした方々の御意見を幅広くお伺いする場というものを今後考えていかなければいけないと思いますけれども、まず一つは審議会の構成メンバーの件、また、加えまして、審議会がいろいろ計画案を論議する際に、NGOの方々あるいは国民各層の方々からいろいろヒアリングを行う、こういうことが必要だと考えております。 さらに、計画案が煮詰まった段階におきまして、審議会といたしましてパブリックコメントというものの手続をとるということでございます。これは既に閣議決定におきましてルールが決まっておりまして、そのルールに従いまして適切に対応するということにしてまいりたいと考えております。 こういうことを通じまして、生活者の視点とか環境保全の視点など、非常に貴重な御意見というものがこの計画の中に反映されるよう努めてまいりたいと考えております。
○中村(鋭)委員 参考人におかれては、立派な説明をしていただきまして、ありがとうございました。 この法案の審議の中で、また二十五日の参考人の質疑でもそうだったんですが、環境基本法とこの法案との相違点、違いが何であるか。 たしか大橋さんとおっしゃいましたか、あの方は徹底して条文比較をされて、ほとんどが重なり合っているじゃないか、何でこんな屋上屋を架す必要があるんだ、したがいまして、今回の基本法は廃案にしていただきたいということを終始強力に主張をしておいでになりましたが、私も伺っておりまして、それはそれなりになかなか説得力のある意見だなというふうに聞かせていただいたわけでございます。 しかし、条文を逐条見ていけば、これはどうも明確な違いも確かにあるということで、この二つの法律を大きくとらえて、その特徴においてどこに違いがあるのか、もう一遍、ひとつ私にもわかるように、長官、恐縮でございますが、明確な御答弁をお願い申し上げたいと思います。
○清水国務大臣 環境基本法と本法案との違い、どこにあるのかという御質問でございます。 私ども、これまでお答え申し上げてきたのは、環境基本法というのは、まず公害防止、地球環境保全及び自然環境保全という、大きく三つの分野を中心とした環境保全施策全般を対象といたしまして、しかもその施策について長期的な視点に立った着実な取り組みを追求するものであるということに対しまして、今御審議いただいています本法律につきましては、これはやはり喫緊の課題であります廃棄物・リサイクル対策に焦点を絞っている、そして循環型社会の形成に向けてその対策を緊急に講じようということで、環境基本法と本法案の内容が大きく異なっているというふうに考えるわけでございます。 もう少し具体的に申しますれば、環境基本法におきましては、目指すべき社会として、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会ということを明示しております。そして、大気、土壌、水質等の典型的な七公害について環境基準を定めまして、そして公害関係諸法による対策の方向を示しております。 そして、計画制度といたしましては、総合的かつ長期的な施策の大綱等を明らかにする環境基本計画、地域における公害の防止のための公害防止計画を策定することを定めまして、さらに公害防止、地球環境保全、自然環境保全に関する施策の基本的方向を示しております。 これに対しまして、この法案でございますけれども、目指すべき社会といたしましては、廃棄物等の発生抑制や循環資源の循環的利用と適正処分を通じました循環型社会を明示しているわけでございまして、展開されるべき廃棄物・リサイクル対策の優先順位を定めております。 また、国、地方公共団体、事業者及び国民の役割、特に廃棄物・リサイクル対策固有の原則でございます排出者責任と拡大生産者責任を明確化しております。 また、計画制度といたしましては、廃棄物・リサイクル対策の基本的な方針を定める循環型社会形成推進基本計画の策定を定めておりまして、具体的に廃棄物・リサイクル対策に絞りまして、国が講ずべき施策の基本的方向を示すというようなことにしているわけでございます。 この法律によりまして、廃棄物・リサイクル分野に関しましては、もちろん環境基本法の一翼を担うという役割になっているわけでございまして、環境基本法の示す理念の実現に向けて大きく寄与するものであるというふうに認識しているところでございます。
○中村(鋭)委員 大変わかりやすく、また丁寧な御答弁をいただきまして、長官、ありがとうございました。 地球そのものを大きくとらえますと、物質循環を細かく分解してとらえることは不可能だろうと思います。また、社会的な物質循環も一つの大きな自然の中の循環でありますから、これはやはり総合的にとらえるべきものだと思います。 今回の法案は、廃棄物問題を契機とする法案でありますから、自然の物質循環について必要な規定を位置づけてはおりませんけれども、生態系の維持や回復、こういった自然界の物質循環の確保、保全は、それだけをとりましても、まことに重要な政策課題であります。これに関して、環境庁としてはどのような取り組みを行うお考えであるのか。これは政府参考人から説明を聞かせていただきたい、こう思います。
○松本政府参考人 御説明を申し上げます。 環境基本計画におきましては、先生御承知のとおり、環境政策の長期的な目標として四つの柱が立てられておりますが、その一つの柱であります循環につきましても、自然の物質循環と経済社会システムにおける物質循環、これは相互に関連して位置づけられているわけでございます。 このように、自然界の物質循環の確保を図っていくためには、今御審議をいただいております循環型社会形成推進基本法に基づくいろいろな取り組みをやっていただいて、自然環境への負荷を軽減していくということ、それから、そもそも自然環境全般において生態系の健全性を維持していくということが大変重要なことだろうと考えております。 環境基本計画でいろいろとうたわれております政策のうち、自然環境全般の保全につきましては、その取り組み方針を具体的に定めた自然環境保全基本方針というのがございます。この基本方針の考え方に沿って、生態系の健全性を維持するための施策をより一層推進していくということが必要だろうと思っております。 もうちょっと具体的に申しますと、例えば、人手が加わっておりません原生の自然地域をしっかり保全していく、あるいはすぐれた自然風景地の適正な保護のために各種の地域指定を行うなど、自然環境の適正な保全に留意した土地利用を図っていく、あるいは、多様な野生生物あるいは大変希少となっている野生生物の保存を図っていく、野生鳥獣の保護管理を適正に行っていく、あるいは開発に際して自然環境に十分な配慮を払うような適切なアセスメントを実施していく、さらには、共有的資源であります自然環境を復元し整備をしていく。これ以外にもいろいろな重要な自然保護施策、自然環境保全施策があろうと思いますが、そういうような各種の施策を総合的に推進していくことが必要であろうと思っております。 さらには、来年環境省になりますと、森林あるいは緑地の保全などが関係各省とともに共管事務になるわけでございますので、そういうことも踏まえまして、これからも自然保護行政あるいは自然環境保全行政を積極的に進めていきたい、こういうふうに考えております。
○中村(鋭)委員 今保護局長から御説明をいただいたので、せっかくの機会でございますから、今の御説明に加えて、私から一つ具体的に提案をさせていただきたい、こう思うんです。 循環型社会を推進する、今申し上げたとおり、自然界の輪廻というものも循環型社会の一環でありますから、生態系を保全する、保護する、自然な循環を維持していく、大事なんですね、幾つか今挙げていただきましたが。やはり生物の中で、元来その場に生息しているものが何千年も昔から循環をしてきている。その場にそういった生態系を破壊する外的な要因があれば、これは排除をしなければいけない、私はこう思うんです。 具体的に申し上げれば、これは私、本委員会で何遍も何遍も同じことを言っておりますから、長官や次官もあるいは承知をしていてくださるかと思いますが、滋賀県の琵琶湖は滋賀県全体の六分の一を占める日本一の大湖でありますが、ここに、数千年昔から琵琶湖にしか生息しない幾つかの種があります。 ビワコバラタナゴ、ニゴロブナ、ビワコホンモロコあるいはヒガイ、ワタカ、こういった種類。特に、鮒ずしというのを長官聞かれたことがありますか、あれは我々滋賀県人、ここにおられる目片さんとか我々しか食べられぬのかもわかりませんが、鮒ずしはニゴロブナからつくられるのです。水産庁の統計を見ましても、ほとんどもう揚がっておりません。モロコももう全くとれません。今滋賀県下の釣り道具屋さんへ行きましても、普通四月はホンモロコ釣りの最盛期でありますから、例年でありますと琵琶湖の湖岸は何千人というモロコ釣りの釣り人で満たされたものでありますが、今はもう全くいないのです、釣れないのです。なぜか。それは、ブラックバスあるいはブルーギル、こういった外来種がどういう理由でか放たれまして、肉食魚でありますから、それがその稚魚を食い荒らす、そのために激減した。これはもう学界の定説であります。 であれば、今参考人の御説明にもありましたように、もしこの法案が自然の生態系の自然な循環を維持するのであれば、それを授権する個別法、当然このようなことに対しても、我々はそれについて熱心に議論をして、そういう法律をつくるために努力をしなければいけない。 これは政府提案でありましても議員立法でもいいのですけれども、やはり本来あってはならないそういった外来種が、例えば琵琶湖にしか生息しない魚類を食い荒らして、今やもうレッドデータブックに載せてくれと私は言っているのですけれども、絶滅危惧種のその先頭に位さるべき存在になっている、こういう事実があるわけでございまして、その点、また環境省にもじっくりとお考えをいただきまして、我々とともに、魚だけではありません、セイタカアワダチソウもそうなんだと思いますよ、随分ありますから、そういったものを規制するような法律、それは、生態系を維持するために、循環型社会推進基本法案の精神に即してもそのことをお願い申し上げます。 そういうわけでありますから、環境庁あるいは環境省におかれましては、こういった問題意識をお持ちになりまして、ますます頑張っていただいて、私もこの基本法が成立することを心から念願いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○細川委員長 鰐淵俊之君。
○鰐淵委員 私は、自由党の鰐淵俊之でございます。 長官を初め皆さん、大変長時間御苦労さまでございます。私も今、皆さんの質疑の様子を画面で見ておりまして、本当に大変熱心な議論をされておりまして、心から敬意を表する次第でございます。 私は、もうかれこれ二十五年前から、環境という問題につきましては、実務的には地方自治体の首長として廃掃法に基づいて実際に指揮をして実施してまいりました。あるいはまた、自然保護関係におきましては、国際会議の誘致等もやりまして、自治体としては早くからいろいろな形で取り組んでまいったわけであります。 したがいまして、非常に長い間この環境問題については問題意識がございましたが、今日、環境基本法が制定され、あわせて今回は循環型社会形成推進基本法というのも制定されてくる、そして、環境庁が平成十三年より環境省ということに相なる、二十年前から見ると考えられなかったことが実現をしてきておるということに深い感銘を受けておるわけでございます。 そういった意味で、ぜひ私は、この基本法につきまして、私どもの同僚の武山委員の方からもいろいろ詳細にわたって質疑があったことと思いますので、私はふくそうを避けまして、まず最初は、この推進基本法が制定される根拠は環境基本法に基づいてされる。環境基本法はというと、最高法規である憲法ということによってつくられる、こういう法体系になっておると思います。 そこで、この憲法の問題につきましては、既に、私どもの小沢党首と森総理、クエスチョンタイムあるいはまた予算委員会におきましても、るる憲法の問題について、論議といいますか、討議がされたようでございます。私もその討議を伺っております。 そういう意味で、私どもの最高法規である憲法は、制定されてからもう既に半世紀を経ているわけであります。半世紀を経ておるということは、制定された当時の社会情勢あるいは国際情勢、そういったものは、今日になりましたら、全く次元の変わるほどの変化というものがあるわけでありまして、半世紀前にとても予期せざる事象というものが出ているのであります。それはもう御案内のとおり、世界一とも言われる高齢化、少子化の進展、それから情報化を中心としたIT革命、それからいわゆる地球温暖化とかオゾンホールとか、あるいは生態系が狂ってくるとか、環境ホルモンとか、いわば五十年前にちょっと考えつかないようなことが今現実に起きておる。 こういうことを考えましたときに、私どもは、今憲法が憲法調査会でいろいろと論議されていることを歓迎いたしますが、あの調査会では、いろいろ話はするけれども、提案権も何もないということですから、国会の中で論議するというだけでありますね、今のところ。私は、タブー視された憲法論議がオープンに論議されてくる、これは非常によかったのではないかと思います。 そこで、私は、今ここで憲法論議をしようとは思いません。今言ったように、環境基本法あるいは今の法律が、憲法からきちっと規定されて法体系があるとすれば、その憲法と環境との問題ということで、若干、御質問をしたいと思っているわけであります。 私は、もとより、今の憲法の中で、理念として掲げられている主権在民、基本的人権、国際協調あるいは平和主義、こういったものは、いつの時代でもこれは普遍の理念であるあるいは倫理である、こういうぐあいに思います。ですから、こういったものは何も改正する必要もないわけであります。 しかし、その中で、先ほど言いましたように、制定された当時考え及びもつかない問題が、今、それを憲法を論拠としてつくっていかなければならない、こういう時代になっているわけでございますから、私は、もう一つその普遍の倫理の中で、私どもが生存する地球環境、こういったものが良好な形で保全されるあるいは保全する、そういうことが必要ではないか。したがって、それを保全するのは人類の責務だろうと私は思うのです。 片や文明が発展する。文明が発達すると必ず環境問題との裏腹の問題になります。そこは人間の知恵で何とか最小限に食いとめて、地球環境を良好なものにしていくという責務が一つある。それから、だれしもが、すばらしい、健康で、そして良好な自然環境の中で生存する権利も有する、私はこのように思います。したがって、権利義務という関係からこの環境という問題は非常に大きな理念であると私は思うのであります。 そういう意味で、私自身の考え方は、まさに憲法の中にこういった項目を当然入れていくべき時期で、二十一世紀という新しい世紀は、そういうものを包括して、やはり世界の中でも本当にすばらしい基本法だ、最高法規と言われるようにしていくことが必要だと思っています。ですから、改憲だ、護憲だ、論憲だと言わずに、必要なものは改正をしていく、あるいはなかなか解釈が折り合わないものは解釈が一つに統一されるように考えていく、これは私は当然なことだと思うのであります。 そこで、私は一つ長官に、現憲法の問題、考え方について、今私がるるお話し申し上げましたが、そういった点についてどんな評価をされておるか、その点、お伺いしたいと思います。
○清水国務大臣 私も、日本国憲法は世界に誇るべき非常にすばらしい憲法であるというふうに思っております。御指摘のありましたような、主権在民、平和主義そして基本的人権の尊重、本当にこういったものは堅持すべきものでございますし、憲法制定以来、一貫して国民からも高い支持を得てきたものだというふうに考えております。しかし、そうは言いながら、制定されてから見直しの議論もできなかった状況の中から、やっと衆参におきまして調査会が設置されて、そして見直しが始まったという時期でございます。 その中で、環境の問題を、特に環境基本法との関係でどうしたらいいのかという御質問でございますけれども、環境基本法には、環境の保全に関する基本的な理念は、国民は良好な環境を将来の世代に引き継ぐ責務を有し、また、行政は、現在及び将来の世代の国民が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受することができるように政策を展開するということを明記しているわけでございまして、これをやはりきちんとした理念として持っていかなければならないというふうに考えているわけでございます。 環境の保全に関する国民の責務あるいは環境の恵みを享受する国民の権利を、今先生御指摘のような、憲法上どのように扱うかということにつきまして、私としては、個人的には非常に関心を持っているところでございますけれども、ただいま衆参両議院におきまして、憲法調査会におかれまして幅広く熱心な議論が行われているところでございまして、私もこれを十分関心を持って見守っていきたいというふうに考えているところでございます。
○鰐淵委員 今の長官の御答弁については、私は了といたしますが、物足りないのは、やはり政治家がはっきり物を言わないというところに大変不満がございます。政治家がはっきりリーダーシップを発揮していかなければ、私は政治というのはよくならない。と同時に、議院内閣制であっても国会に責任を負うわけであります。そして、それぞれ閣僚の皆さんは、国会議員、政治家であります。片や行政の長でもある。こういった二つの面を持っておりますが、やはりこういう時代は、政治家が明確にメッセージを国民にはっきりしていくということが大事だと私は思うのであります。 例えば、憲法調査会にあってはいろいろ論議されておる。論議は論議でいいのですが、これは提案権も何も持たないわけです。ですから、これは、最終的にどうなるかよくわからない、結論がわからない。ですから、私自身としては、ぜひひとつこういったものは、国民的な討論といいましょうか、討議に付して、環境という問題は、我々が生きていくか、いかれないかという問題でございますから、やはり最高法規に私は明文化することが今こそ必要だと思っております。 環境庁の場合は、私は、一九七〇年、八〇年代を見ますと、いわば高度成長期を経て、水俣に代表される水質汚濁の問題、四日市に代表される大気汚染の問題、こういったことに対する対策できゅうきゅうとしてきたと思うのです。環境庁といえば水俣、環境庁といえば四日市、こういうものに代表されるように、本当に歴代の環境庁の皆様方は大変な御苦労をなさってきたことを私は実際に見たり聞いたりしております。 しかし、そういった時期から、おかげさまで公害問題もいろいろな知恵でだんだん改善されてきまして、今や社会全体の問題として、いわゆる循環型社会をつくっていこうと。どんどんマスプロダクションをやって、言ってみれば、一つの人体になぞらえれば、心臓から動脈血をどんどん出す。出すというのは生産ととらえていいと思いますね。そして、体の全体に回って、その血液が使われて、そして静脈血として、先生は専門であると思いますので、釈迦に説法だと思いますが、酸化ヘモグロビンで使われて、還元ヘモグロビンで戻ってくる。戻ってきたら、また心臓から入ってガス交換をして、きれいな酸素をいただいて、また血液が体全体に行く。 これは人体ですが、これを社会に当てはめると、社会も同じであって、どんどん出していく生産の物がやはりきちっと各ところで使われて、それがきちっと循環できるものは循環されて返ってきて、それがまたきちっと一つの物としてできて、また回っていく。こういうことは、私は、人体の循環と同じではないかと思うんですね。だから、ある意味では、動脈論とか静脈論と言って、こういう循環型社会、そういうことを称していろいろ本を書いている方もたくさんございます。 そういうことを考えてみますと、私は、環境問題につきましては、長官を初め、最高法規に将来はきちっと明文化されるような努力をぜひお願いしたい。これは私のお願いでございますので、御答弁は要りません。 さて次は、先ほど申し上げましたように、今度は、環境庁から環境省になります。庁と省では、これは全然違うと私は思う。環境庁長官から環境大臣ということになる。私は、単に昇格をした、組織や人員が少し大きくなった、予算が少し膨らんだという、そんな次元ではない。庁から省になるということは、ある意味では、環境省というのは、いわばゼネラルスタッフ的な各種の仕事というものが、次元を超えて、やはり環境省としてやらなければならない仕事ができたんだ、そのように私は思うわけであります。 そこで、単なる格上げということではなくて、環境省ということになりますと、やはり大臣を初め、今までの庁と、考え方といいますか、物の尺度というか、あるいは施策というか、こういったことが、違った意味合いでの役割があるのではないか、そのように私は感ずるわけですが、長官におかれましては、いわゆる環境省となるに当たっての所感をひとつお願いしたいと思います。
○清水国務大臣 先ほど先生がおっしゃいましたように、かつての環境庁が、本当に公害対策で追われていた時期、今は本当にさま変わりでございます。環境問題は、本当に身近なダイオキシン問題、廃棄物問題から、地球温暖化、そして広範な問題が広がっているわけでございまして、そういった意味では、国民からの期待も非常に大きいわけでございますし、国際的にもやはり大きな役割を担っているというふうに思っております。 そうした中で、中央省庁の再編が行われる中で、環境庁が環境省に昇格するということは、やはり大変意味のあることであるというふうに思っておりまして、非常に責任も重く感じているところでございます。単に人がふえ仕事がふえるだけでなくて、環境省としての役割、期待が本当に大きくなっているということを身をもって感じているところでございまして、非常に身の引き締まるような思いをしているところでございます。
○鰐淵委員 今の長官の考え方を、ぜひひとつ、環境省になりましたときには、また新たな気持ちで所掌に当たっていただきたい、このように思います。 私は、環境省の仕事は、私どもの次の世代に、非常に良好な自然環境といわゆる地球環境を承継させる、あるいは受け継いでいってもらう、こういった今の世代の責務はまさにあるんだろうと思います。そういう意味での環境省というのは、非常に大きな役割、使命を担う、これが環境省の大きな役目だ、私はこう思っておりますので、ぜひ、そんな形で努力をしていただきたい、こう思います。 さて次は、省になるに当たりまして、庁とは違った意味でのまた新しい仕事、役目というものがあると思いますが、今の庁から省になりましたら、どんな新しい役目というものがおありなのか、その点につきましての御説明をお願いしたいと思います。
○清水国務大臣 環境省になりますと、具体的には、廃棄物対策などのような、専ら環境の保全を目的とする事務事業は一元的に実施するということになっておりますし、それから、今御審議いただいていますリサイクル対策等、環境の保全を目的の一部に持つ事務についても、他の府省と共同で推進するということになります。そしてまた、政府全体の環境行政に関します基本的政策の推進、あるいは関係行政機関の関連事務の調整といったような仕事がございまして、つまり、政府全体の中での、各府省の関連する環境に関する政策をリードする立場にあるというふうに理解しております。 こうした機能を十分に発揮して、調整官庁として単に旗を振っているだけでなくて、みずから積極的に課題に取り組み、そして政府全体の先頭に立ちまして、我が国の環境行政の企画立案、そしてまた実施を担うような政策官庁として脱皮していくことによって、国民の皆様方の期待にこたえていきたい、こんなふうに考えているところでございます。
○鰐淵委員 私は、これからの環境省は、今、環境基本法もでき、新たにこの形成基本法もできるということになりますと、この基本法は、まさに各省庁の個別の法律をある程度束ねると言ったらおかしいですが、それらとの物すごい密なリンクが、連携が必要だ、こう思うわけであります。したがって、それの中心的に働くのはやはり環境省であろうと思います。なかなか個別で、ほかの省のところまでとはいきません。ですから、農林省は農林省、通産省は通産省、そういった省庁において、それぞれ担当の問題について、どう循環社会を構築していくかということになって個別法があるわけでありますが、これはすべて、やはり環境基本法、そして今言った形成基本法、こういったものとのリンクの中で個別法というものがあるものだ、私はこういうぐあいに思います。後ほど私御質問申し上げると思いますが、そういった点では、環境省になったということは、非常に重大な責務を負っておるということをぜひ御認識をいただきたい、こう思います。 さて次は、これは私の経験に基づいてお話しするわけでありますが、皆さんも御案内のことと思いますが、一九九二年に、環境と開発に関する国連の会議、別名地球サミットと言っております。そのときに、過去に例を見ない、大統領、元首、百カ国余が集まったのですね。出席は、もちろん国連の加盟が全部集まった。ブラジルのリオデジャネイロで、リオ宣言、アジェンダ21、こういう画期的な世界会議、かつてない大規模な、ハイレベルな会議が行われた。 その中で、私は大変、世界に恥をかいたというか、先進国である日本が、唯一、総理大臣が出席しなかった。そのとき、私は国会議員ではございません。テレビを見ていたら、国会は何かほとんど休んでおられた。休んでおるということは、何か審議拒否をしたりしてやっておった。そして、総理は国会で足どめを食って行かれないのです。あのときは、たしか宮澤総理だと思います。あれだけ語学が堪能な総理が、あの会議に行って、堂々と日本の理念、環境に対する考え方を述べていただいたら、日本という国は本当にすばらしい国だ、あるいはまた、環境に熱心で、そういった責任に十分こたえてくれる国だということで評価されたと思うのです。ところが、残念なことに総理が出席しておりません。その辺は、まだ環境という問題を真剣に考えておらなかったのかなと思うのです。しかも、まだ悪いことに、ガリ事務総長に対してどうしたかというと、ビデオを持っていったというのです、ビデオを持っていってこれを放映してくれと。そんなことはやったことがないといって一遍に却下された。 これは情けないと思いませんか。日本は世界に冠たる、経済が発展してみんなもびっくりするほど立派な大きな国に、いわゆる規模の大きな国になったわけです。しかも、そうやって世界じゅうの首脳が集まってやる最高の会議に、日本の代表が出席できない、代表ということは、総理が出席できない、これは、本当に私は情けなく思いました。 なぜそう思うかというと、私はこのころ世界をちょっと飛び回っておりました。なぜならば、ラムサール条約をぜひ釧路に引っ張ってこようということで、ヨーロッパ、アメリカあるいはパース、オーストラリア、ジュネーブなんか何回も行きました。それで、WWFやCITESやIUCN、そういったトップの皆さんやみんなとお話しする中で、出ることはみんなそれなんです、日本が参加しなかったと。参加はしているのですけれども、いわゆる首脳、トップが出ていない。 私は、IUCNのパースの世界大会に行ってまいりました。あのときに、オーストラリアの総理ですか、演説をしましたけれども、すばらしい演説でございました。本当に感銘の深い演説だった。そして、オーストラリアのNGOというのは政府と対立していません。政府とNGOは相携えて環境問題を推進している。日本は、ややもすると、NGOと政府とはいつも向き合って、反対しているといいましょうか、一生懸命協力し合っていくということがなかなか難しい状況に、今は大分変わってきたと思いますが、当時はあったのです。余りにも国柄が違うというのか、そういうことを感じまして、私はつくづく環境外交というものは大事だなと思ったのです。 そして、私は発展途上国の記者クラブに行きまして、日本でこういう会議をやるのでぜひひとつということでそこから来た記者の皆さんにお会いしましたところ、その発展途上国の記者の皆さんが何を言ったかというと、日本人は何を言っているか、我々の国に来て原料はどんどん持っていく、後は何も始末していないじゃないか、熱帯雨林をどんどん持っていくとみんな洪水になる、あるいは資源をどんどん持っていくとそこがもう露出化して土砂崩れはある、いわゆる公害、環境破壊、それを日本の国がやって、そして日本は経済成長を遂げている、これはやはりけしからぬという言葉をそういうジャーナリストから何回も私は受けたわけであります。なるほどなと思いました。 当時、それから帰ってきまして、ちょうどそのころの外務大臣が、中山先生だと思いましたが、私はお話ししました。世界で率直にこう言われてきた、だから、日本はもっと明確なメッセージを世界にやらなければいけないのではないか、こう言って、地球サミットの問題については残念に思っております。 それから一九九三年、私ども、釧路でラムサールの第五回の世界会議を開催しました。かつてないほど世界の皆さんに集まっていただいた。百カ国をちょっと切れるくらい集まっていただきました。五百人集まりました。私たちの市民の参加は約七、八千名でございます。 これはちょっと余談になりますが、百カ国の旗を全部立てまして、朝七時に国旗を上げてそして六時におろす、これを全部幼稚園の子供と保育園の子供にやってもらった。そうすると、その園児一人に対してお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんがいればおじいちゃん、おばあちゃん、一人に対して四人必ずついてくる、あるいは二人、三人は必ずついてくる、朝は六時に。そして、その子供はかわいいつぶらなまなざしでその国旗を見ながら上げる。発展途上国のアフリカとか、ああいうところは一人か二人しか来ない代表者が、それをいつも見て、参加して、それから非常にコミュニケーションも深くなって、文通したりクリスマスカードをやったり、こういうことが今でも釧路で行われているのです。 ですから、私は、世界会議というのは、確かに京都国際会議場あるいは東京、大阪、大都市でやって便利でいいかもわかりませんが、苦労しても小さな都市で開催するというのは非常に意義がある。それは、小渕前総理がサミットをまさに沖縄で開催する、立派にサミットができるわけであります。ですから、私は、そういう意味で、これからの問題としまして、環境外交というのは非常に大事だ。環境外交というのは、環境だけではなくて、この問題でしっかり外交すればトレード、いわゆる経済問題にもリンクするのです。今、きちっとした環境の問題がリンクしなければ実際トレードもできないという状況にあるから、大手の貿易会社だってみんな、環境部だとかそういうセクションがあると思います。 そういうことを考えましたときに、まずお聞きいたしたいのは、一つはそういった積極的な環境問題に対する環境外交というものを、今それぞれ環境庁の皆さんはいろいろな世界会議に出ておられてやっておることはよく知っておりますが、なお新しい世紀は必要になってくる、私はそのように思いますが、長官におかれましては、この環境外交といったものをどのように展開されるのか、またどんな意義を持たれておるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○清水国務大臣 先生がリオデジャネイロの会議での日本の立場に対して、いろいろ失望されたというお話をいただきましたけれども、あれからもうそろそろ十年になるわけでございまして、今、二〇〇二年、リオ・プラス10ということで、その会議をどのような形で持つかということが国際的に問題になっております。ぜひまたハイレベルの人たちが集まって会合を開こうじゃないかという方向で進めておりまして、そのときには日本からもぜひ総理が出られるような、あのときにはたしか国会の御都合でお許しが出なくて行けなかったと思うのですけれども、ぜひそういうことのないようにしたいと私は思っているところでございます。 京都で一九九七年に気候変動枠組み条約第三回の締約国会議を開きまして、そこで地球温暖化問題について、先進国の中でのある程度の排出ガスの削減目標ができ、そしてそれを何とか批准させ、達成させることの目標が、二〇〇二年のリオ・プラス10ということに一つの目標が置かれているわけでございまして、そういう中で日本も非常に活発な活躍をしているというふうにぜひ御理解いただきたいと思います。 つい先日も、滋賀県におきましてG8の環境大臣会合を開きました。そこで、ことしの十一月に開かれますCOP6におきましては、この京都議定書を発効させるための手続、国際的な取り決めをぜひきちんとしたいというようなことも話し合いをしてきたわけでございますけれども、そういう会議を通しまして、やはり日本の立場、この分野に関しますリーダーシップが非常に発揮できる分野だというふうに私も実感をしてまいっているところでございます。 地球温暖化だけではございませんで、オゾン層の破壊でありますとか森林の減少など、環境問題は、本当に私たち人類の生存基盤に深刻な影響を及ぼす緊急かつ重要な課題がたくさんございます。先生御指摘のように、国際的な対策を進めることが必要でございますし、また同時に、先進国としては開発途上国への協力というようなことが必要でございますし、私どものかつての公害の経験でありますとか、我が国が持っております環境に対する技術、こういったものの移転をするというようなことによりまして、我が国の国際的な地位にふさわしい役割を果たしていきたいというふうに思っているところでございます。 我が国は、この環境の問題に関しましては、政府一体となって取り組んでいるわけでございまして、環境庁、まあ環境省になるわけでございますけれども、その先頭に立って、ぜひそういった施策を進めるための役割を果たしていきたい、こんなふうに思っているところでございます。
○鰐淵委員 続いて、政務次官にお伺いしたいと思います。 先ほど私もお話し申し上げましたけれども、環境に関する世界会議はたくさんありますが、やはりできるだけ日本に積極的に誘致すべきだ、私はそう思いますし、同時にまた、そういった節は地方の都市で開催するということが非常に大事ではないか。これは、今度の基本法にもあるとおり、皆さんに知っていただく、環境教育とか、こういうものも項目として出されていますね。私はそういったことをやる一番いいチャンスではないかと思うんですが、その点について、政務次官のお考えを。
○柳本政務次官 鰐淵先生の御指摘どおりでございまして、環境問題に関する国際会議を我が国に誘致いたしまして、地方都市で開催することは、環境問題についての我が国の国際貢献となると同時に、多くの国民の皆さんに関心を持っていただくよい機会であると認識をしております。 これまでも、この認識に立って、さまざまな国際会議を我が国の地方都市に招致をいたしております。この一番いい例が、一九九三年、鰐淵先生、当時釧路の市長でございましたけれども、ホストされまして、釧路湿原のラムサール条約の締約国の会議が開催されて大成功をおさめたということは記憶に新しいところでございます。私も承知をいたしております。 また、本年四月七日から九日には、滋賀県の大津、琵琶湖でG8の環境大臣会合を開催いたしました。これまた大成功でございました。 また、一九九三年以降、毎年、アジア太平洋各国の環境大臣を招きましたエコ・アジアを我が国の地方都市にホストいただいて開催してまいりました。本年八月末から九月初めにかけまして、このエコ・アジアとESCAPの環境大臣会議を北九州市において開催する予定でございます。 今後とも、機会を見まして、地方都市における環境問題に関する国際会議の開催を積極的に検討してまいる所存でございます。
○鰐淵委員 大変よい御返答をいただきまして、ありがとうございました。その決意でぜひひとつ頑張っていただきたい、このように思います。 続きまして、次は違った観点で、環境庁が省に行くための予算です。この予算の推移については、もう皆さんも御案内のとおりでありまして、平成六年から、自然保護局のいわゆる国立公園の事業につきましては公共事業に相なったわけであります。 公共事業になる前の予算をずっと見ていただいたらわかると思います。どうも今の日本の予算のシステムの中では、非公共というのは景気が悪いと全部切られちゃって、あれも節約、これも節約、まずふえることがない。ふえてもほんの少し義務的経費がふえるだけということでございまして、やはりある程度仕事をするということになれば、私は公共事業は必要ではないか。こういうことで、かつて国立公園の整備というのは非常におくれておりました。また、ビジターセンターも非常におくれておった。あるいはレンジャーの数も少ない。 私は、カナダ、アメリカの国立公園はほとんど見ております。エバーグレーズ、ヨセミテ、デスバレー、グランドキャニオン、あるいはカナディアンロッキー、ずっと行って、そういう方々と私はいろいろお話を聞いたり、ディスカッションしてまいっておりますが、そのときに感じたのは、あんな大きな国で、ごみ箱一つ、すばらしい木製で、上に花をやって、ごみ箱だとわからないで、そのそばで食事ができる、においもしない。その当時、日本の国立公園のごみ箱はどうなっていたかというと、こういう大きな網です。それで、弁当箱が全部はじき出ていました。鳥がどんどん来ましてそれを引っ張っていったり、野生動物が来て引っ張っていきますから、野生動物の自然環境の中でなくて、人間の食べた残滓でもって生活しているんじゃないかと思われんばかりのごみ箱でございます。今はもうそういうことはありません。今はもうおかげさまで大変立派に国立公園が整備されておりまして、本当に昔日の思いをしております。そういう意味で、当時、もう十数年前、アメリカにしても、カナダにしても、ヨーロッパにしても、そういった国立公園というものの整備が非常によく進んでおりました。 そんなことが私はヒントになって、環境庁にお話し申し上げて、やはりこれは公共事業でやらないと進まない。当時、橋本先生もよく知っておりましたので、橋本元総理にも言われました。鰐淵さん、それは非公共でやったらいつまでたっても予算はふえないよ、やはりこれは公共でいかなきゃいかぬ。しかし、橋本先生は厚生の方の専門家ですから、公共ということで、当時の環境庁の皆さんを応援する体制ができておらなかったんですね。私は市長会で、初めて国立公園所在都市協議会というものを私が世話人代表でつくりまして、私のいた役所に事務局を設けて、三年間、私の事務局でそれをやりまして、そして市長会に渡しました。それが今の国立公園都市協議会です。市長さんたちがそういった重要性を各国会議員の先生方や各省庁に、あるいは大蔵省にどんどん説明することによって認識をされて、最近は環境問題が非常に大きくなりましたから、そういう点は非常にスムーズにいくようになったようであります。 これは予算の流れを見ても、環境庁の公共予算は非常にふえてきております。今百七十億くらいあるんじゃないでしょうか。私が初めてなったときは六十億円ですから、もう百億をオンされている。それでも公共事業の比率は〇・一九%ですから、道路や下水、建設省の公共事業とか農林省の公共事業というのは莫大な額でありますから、それから見たら環境庁は本当にまだまだわずかなものです。したがって、この非常に大切な環境問題の時期に、こういった予算を大いに私はふやしていくべきではないかということが一つ。 それからもう一つは、日本の国立公園をもっと今より積極的に活用していく、ワイズユースをしていくということで、これから個人消費も少なくて、自民党の亀井政調会長は、どんどんバケーションを大きくして、とにかく消費をして、景気を上げなくちゃいかぬ。その一翼を担うのは私は国立公園だと思うんですね。何も海外まで行かなくても、日本のすぐれた国立公園に長期間滞在して、そしてすばらしい空気を吸い、環境もよければストレスもなくなり、大変これは人間の健康にもいいと思うわけであります。 そういう意味で、この国立公園の整備というものは非常に必要だ、こういうぐあいに思いますので、この点につきましては、政府参考人の方から御答弁いただきたいと思います。
○松本政府参考人 国立公園を初めといたしますすぐれた自然の地域、あるいは里山などの身近な自然の地域、こういうようなところは、人と自然との大変豊かな触れ合いの場でございまして、大変重要なところであります。 したがいまして、国民が快適そして安全に自然公園などを利用できるような、先生おっしゃいますような施設の整備というのは、大変重要な課題だと認識をいたしているわけであります。 お話にありました自然公園等事業、先生初め皆様方のお力添えで、平成六年度から、大変新しいタイプの公共事業、国民生活に密着をした、あるいは国民生活をより豊かにするという視点からの公共事業として位置づけられまして、平成十二年度で七年目を迎えたところということでございます。 十二年度は百七十六億円の事業費でございます。スタートをした平成六年度は八十九億円でございましたので、この期間でほぼ倍になったということでございます。また、この百七十六億円というのは、対前年比でいきますと六・七%の額の伸びでございますが、御承知のとおり、公共事業費というのは伸び率はゼロでございましたので、公共事業費の中ではそれなりの配慮がなされているというふうに理解をしております。 ただ、いずれにいたしましても、まだ大変に期間が浅うございまして、より緊急性の高いものから順次優先的に整備を進めてきたわけでございますけれども、まだその端緒についたばかりだというふうに認識をしております。 これからも、自然との触れ合いや自然学習のための施設を初めといたしまして、いろいろな環境対策を含めた環境共生型、こういう観点で施設の整備を一層促進していくという観点から、引き続き予算の確保に努めてまいりたいと考えております。 また、この予算につきましては、環境庁が自然公園等事業費を確保いたしますけれども、やはり、都道府県それから市町村など、地域といいますか地元といいますか、そちらの方との連携が大変重要だと思っております。そういう地元の、地域の要望にも十分こたえられるような形で対応していく必要があろうかと思っております。 それからまた、先生が後段でおっしゃられましたように、国立公園、あるいは国定公園もそうかもしれませんが、こういうすばらしい景観地というのは自然と人間との触れ合いの場でございますので、それが結果としていろいろな日本の国内の経済の振興につながってくるということは大変いいことだろうと思いますので、そういう観点からも予算の増額確保に努力をしていきたいというふうに考えております。
○鰐淵委員 今御答弁いただいたとおり、自信を持ってひとつ要求していっていただきたい。それでなくても、公共事業はむだ遣いしているのではないか、大きな港をつくって釣り堀をつくっているんじゃないかとか、農村に空港をつくって何が飛んでいるんだとか、いろいろちまたで言われております。そういった時期に、そういうところの予算は何千億も使っているんですから、環境には百何億しかないんですけれども、これを大いにやることによって経済が刺激されて、個人消費がどんどん刺激されていったら、そんないいことはないわけなんであります。ぜひひとつ自信を持って頑張っていっていただきたいと思います。 さて、それでは、ちょっと時間も押してきましたので、本題の循環型社会形成推進法案の方に入っていきたいと思っております。 まさに、この法案が出されまして、平成十二年、本年はいわば循環型社会元年、こうやって位置づけられているわけであります。るるこの委員会でも討議されてきているわけでありますが、私も、この長い法案をずっと見るのは大変だったんですけれども、一応見させていただきました。大変御苦労されてつくったなと思います。しかし、この法案はどちらかというと廃棄物とリサイクルというものが中心でございまして、その他の問題はかなり個別法に皆落としているというように私は感じ取ったのであります。 そこで、循環といいますと、先ほど来から議論がありますとおり、自然循環とか物質循環という場合がありますが、この法案では、特に今言った廃棄物とリサイクルという面にポイントを合わせておりますが、先ほど来からもいろいろ質問がありましたとおり、自然循環というのも非常に大事なものであります。例えば、大気、水、土壌、いわゆる地球を形成している大きな要素、こういったものが狂ってくると、これはもう地球全体がいろいろな意味で病んでくるわけであります。したがって、これは本当に実は大事なことなんであります。 そういった意味の自然循環というものが、この法案ではまだ内容的に十分入っているとは思えないわけでありまして、これらの点について、長官としてはどのように今後対応されていこうとされておるのか、お聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 今、自然循環がどうして中に入っていないのかというお尋ねでございます。 環境基本法に基づきます環境基本計画の中では、循環を環境政策の長期目標の一つとして定めまして、自然の物質循環の保全、そして経済社会システムにおける物質循環の確保ということを目標に掲げております。 今御審議いただいています法案は、これらの循環に関する政策課題のうち、二つ目の経済社会システムにおきます物質循環の確保をねらいといたしまして、その喫緊かつ中心的課題であります廃棄物・リサイクル対策に焦点を当てて立案したというものでございます。 一方におきまして、この経済社会システムにおける物質循環の確保のための施策というのは、当然のことながら、先生御指摘のように、自然の物質循環の保全に関する施策と密接な関係がございます。 そこで、この法案の第八条におきまして、循環型社会の形成に関する施策を講ずるに当たりまして、自然界における物質の適正な循環の確保に関する施策等と有機的な連携を図るべき旨を明らかにしているわけでございまして、御指摘のように、自然循環に関します施策は、環境基本法のもとで個別法等に基づいて推進されるものであるというふうに考えているところでございます。
○鰐淵委員 自然循環も非常に大切な要素でありまして、これはそれぞれ、大気汚染あるいは水質汚濁、土壌汚染、いろいろ考えて、ぜひそういった点について個別法できちっとした配慮をしていかなければ、後々これは大変悔いを残すことになるわけであります。したがって、ぜひそういった点も今後留意していただきたいと思います。 さて次は、生産から流通、消費に至るまで廃棄物が出てくるわけでありますが、現時点で、一体どの程度こういった物質循環というものがなされておるのか。これは正確な積み上げは難しいと思いますが、例えば、リユースされるあるいはリサイクルされるという中で、どの程度排出、いわゆる生産されて出てきたものが何%くらいあるいは何割くらい、今現時点でこういった循環に回っておるのかということについて、ある程度メルクマールがあれば、参考人の方からぜひよろしくお願いします。
○遠藤政府参考人 厚生省の調査によりますと、平成八年度でございますけれども、一般廃棄物の排出量、これは五千三百万トンでございます。このうち、いわゆる再生利用されておりますのは五百五十万トン、約一〇%でございます。また、産業廃棄物の排出量、これは四億二千六百万トンでございます。このうち再生利用されておりますのは一億八千百万トン、四二%となっております。
○鰐淵委員 例えば新聞用紙とか、こういう紙類はかなり回収率も高いし、もう相当循環されておると思います。ですから、こういう数字が出てくると思います。ぜひ、こういった数字が、この法案が通り、この法案が施行される段階で、五年、五年で一つ見通しを立てるということになっておりますので、より確実にステップ・バイ・ステップで上がっていくような計画というものが必要ではないか。 そこで、この推進計画の中では、今申し上げましたとおり、五年をめどにして、私は、今言ったような概括的なものでよろしいんですが、やはり数値目標というのがなければ、一体どこまで改善するんだ、どこまでやるんだということが実は明確にならないわけであります。そういう意味では、この数値目標を掲げながらより実効性を高めていく必要があるのではないかと私は思います。 これは環境庁が直接やるのではなくて、それぞれ容器リサイクル法を担当する省庁、あるいは家電とか、今度は建設資材とか食品とか、建設省とか農林省とかありますから、こういったところに一つの目標というものを持っていただくということが非常に大事ではないか、こう思うのでございますが、その点、いかがでしょうか。
○遠藤政府参考人 基本計画の中におきまして、循環資源につきましてのリサイクル量とか、あるいはリサイクルされない場合の適正処分量とか、あるいは排出抑制の量とかという点でございますけれども、これにつきましては、現時点では必ずしも確定的なことは申し上げられませんけれども、今後、具体的に目標年次をどう設定するのか、そしてまた意欲的な政策をベースにどういうふうな数値を設定すべきなのか、いろいろ計画の具体化の前段階として勉強してまいりたいと思っております。 ただ、参考のために申し上げますと、現在、廃棄物減量化目標というものが設定されております。これは十年後の目標を定めておるのでございますけれども、中間年度といたしまして、五年後の平成十七年におけるリサイクル率の目標を定めておりますけれども、一般廃棄物については、先ほど申し上げましたように、今一〇%でございますけれども、これを二〇%に、産業廃棄物については四二%から四八%に引き上げるという目標にしておるということを参考に御説明申し上げたいと思います。
○鰐淵委員 今のような、一応、数値目標を掲げて、より実効性を高めていく、実効性を高めたことについて、そういうことではっきりわかるということが非常に大事ではないかと思うわけでございまして、ぜひ、そういったことで、今回の法案によってより実効性が担保されていくということがやはり必要ではないか、こう思っております。 さて次は、もう時間もなくなりましたが、自転車、自動車、船というのは、これはみんな排出者責任、いわゆる産業廃棄物ですから、もちろん企業の責任になるわけであります。ところが、私、長年やっていて一番困ったのが、確かにその企業の責任ではあるけれども、一体どの企業が、だれが投げたか全然わからない不明のものが圧倒的に実は多いわけです。 沈船、廃船された船が川や港に沈んじゃっているわけですね。ですから、だれが沈めたかわからない。揚げてみたってどこの船だかわからない。もちろん船の名前も一切わからない。ぼろぼろになった船だけがあって、それで航行に非常に危険ですから、港湾管理者はそれをきれいにしなければならないという責任のもとに、今、十五トン以下です、八トン、十トンぐらいの小さな船一そう、サルベージで揚げてそれを処理するには三千万円かかるんです。そういう船が今私どもの町でも恐らく四十隻か五十隻あるので、三隻ずつ処理するのに約一億円。 それで、私は、自治省に、こういうことで何か交付税その他で対処できないのかと。それは企業の責任、企業の責任だといったって、企業がだれだか全然わかりません。持っている人もわかりません。不明だ。結局、最後は、廃掃法に基づいて、みんな市の責任、町村の責任でやれというわけです。何の裏づけもない億単位の金を今使うということはとても大変です、地方財政も大変厳しいですから。ですから、こういう地方財政の厳しい状況の中で、廃掃法によって市町村長のみにその責任を置くということは非常に困るのではないか、やはり都道府県も国も配慮すべきではないかと私は思うんですが、そういった点はいかがでしょうか。
○遠藤政府参考人 先生御指摘のように、路上あるいは河川等に放棄されております廃自動車あるいは廃船等の問題につきましては、第一には、有害物質の溶出なんかによります環境汚染のおそれが懸念されておりますし、かつまた景観の悪化を招く、また、第二には、大量の廃棄物などを発生する現在の我が国の社会のあり方の象徴になってしまっている、こういう問題を抱えていると思います。 したがいまして、このような廃自動車、廃船等の問題につきましては、本法案に規定しますところの排出者責任に基づきまして、本来、放棄ないしは投棄を行った人が回収するなどの適切な措置を講ずべきものであろうと思いますけれども、問題は、放棄を行った者を発見できないなどの理由により、適正な処分、処理が困難な事例というのが多々生じておるということでございます。 このような状況にかんがみまして、まず、路上などに放棄されました廃自動車についてでございますけれども、社団法人日本自動車工業会などの民間団体が、厚生省と協議の上、路上放棄車処理協力会という団体を設けております。そして、市町村などによる処理に対する協力を実施しているところでございまして、省庁再編後、この業務につきましては環境省が引き続き担当するということになりますので、必要な対応を図ってまいりたいと思っております。 その次に、先生御指摘の、廃船、特にFRP、繊維強化プラスチックという腐らないものでございますけれども、これの処理は非常に容易でないために、利用者による適正な廃船処理が実施されていない、そして、河川の船の運航等にも非常に大きな問題も生じているということでございます。 このために、経済性にすぐれ、かつ環境に配慮したFRP廃船のリサイクルシステムの事業化ということが非常に重要なんじゃないかということで、今年度から、運輸省などと連携いたしまして、FRP廃材をセメントなどの原材料として再利用する技術の確立、あるいはFRP船の機器を再使用する技術の確立、こういうプロジェクトを実施することとしておりまして、こういう事業を推進してまいりたいと思っております。
○鰐淵委員 時間も来ましたので、これは質問ではございませんが、ぜひひとつ、今のお話、非常に地方自治体は困っております、こういったことについてどう解決するか、今後ひとつ知恵を出していただきたいと思います。 最後に、環境審議会の問題で質問しようと思いましたが、時間がございませんので、これはやめますが、環境審議会は、非常にこの法律の中では大事な位置を占めております。したがって、今の環境審議会を見ると、人数も七十何人、相当多い。部署ごとにありますが、この形成法の場合でありますと、今度は審議会の数も少なくしていくということになりますから、それは選択されて、なお私が今大事だと思うのは、これらの法案の中で、その審議会でいろいろ環境大臣に指針を問うわけですね、それで環境大臣がつくるということになっておりますから。そのときに、その審議会の中で、十分、いわゆる地方団体、市町村長、経済団体、流通団体、こういう人たちの話をやはり真剣に聞いて、立案、指針をしていただきたい。ただ先生たちの中でやるんじゃなくて、本当にやっている方々の生の声を集約して指針を出していただきたい、こう思います。 時間が来ましたので、これで終わります。
○細川委員長 中川智子さん。
○中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子です。 環境委員会しか今はやっておりませんで、あと少しですから、頑張っていきたいと思いますので、皆さんよろしくお願いいたします。 それでは、本法案が目指す方向がやはり真の意味での循環型社会をつくっていき、私たちが安心して住める日本をつくっていくための大きな一歩になるように、基本的なところでの確認をしたいと思っています。この答弁によって我が党も態度決定をさせていただく覚悟で質問をいたしますので、前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。 それでは、この循環型社会形成推進基本法案では、第三条に「技術的及び経済的可能性を踏まえつつ」、また第七条に「技術的及び経済的に可能な範囲で」、そしてまた第十一条の第四項及び十八条の第四項に「技術的及び経済的に可能であり」と、四カ所に技術的及び経済的に可能という文言が入っています。このような文言は環境基本法の方にはありませんが、この技術的及び経済的に可能というのはどういう趣旨か、明らかにしていただきたいと思います。
○清水国務大臣 今御指摘の循環型社会形成推進基本法案で言います技術的及び経済的に可能という言葉でございますけれども、この趣旨は、単に事業者が技術的に無理または経済的に無理と言えばやらなくていい、こういう現状追認的なものじゃないのです。それで、事業者が新しい技術を活用したりあるいは経済的にも一層のコストダウンを行うことなど、相当の努力を行った上で初めて廃棄物等の発生抑制、循環資源のリサイクル、リユース及び適正な処分が可能となるような措置をも念頭に置いたものでございます。 このように、技術的及び経済的に可能というのは、事業者に対しまして、技術革新に対応したり経営努力を行いつつ、積極的に循環型社会づくりに取り組んでいただくことを期待して規定しているものでございます。
○中川(智)委員 どう読み込みましても、はっきり意図するところが見えなかったのですが、今の長官のお答えで、そのような中身だということの確認をさせていただきました。ありがとうございます。この方向でしっかり取り組んでいただきたいと思います。 あわせて通産省の方にも伺いたいのですが、環境庁長官は、ただいま技術的及び経済的に可能という意味を今のように解釈されていると答弁されました。通産省は、この見解はいかがでしょうか。
○中島政府参考人 ただいま環境庁長官から、技術的及び経済的に可能とは、事業者が技術革新に対応したり経営努力を行うなど相当の努力を行い、積極的に循環型社会づくりに取り組んでいくことを期待して規定しているもの、そういう御答弁がございました。通産省としても全く同様に考えてございます。
○中川(智)委員 通産省もイコールということで、安心いたしました。 そして、同時に通産省が提出していらっしゃいますリサイクル法の一部改正は、この基本法の下位に位置する法案ですが、このリサイクル法の一部改正案にある技術的及び経済的に可能でありという条文も、同様の意味に理解してよろしいでしょうか。
○中島政府参考人 ただいま御指摘の再生資源利用促進法改正法案におきます技術的及び経済的に可能との規定の趣旨は、循環型社会形成推進基本法案におきます技術的及び経済的に可能の規定の趣旨と同じでございます。事業者が新しい技術を活用したり経済的にも一層のコストダウンを行うなど、相当の努力を行うことによって初めて達成できる水準というものを念頭に置いているものでございます。
○中川(智)委員 はい、わかりました。ありがとうございます。 続きまして、ちょっと具体的な質問に入らせていただきますが、循環的な利用の三番目に位置されております熱回収について質問をいたします。 第二条で熱回収という表現がありますが、これは具体的にはどのような方法を指すのでしょうか。この熱回収の意味をどのように規定していらっしゃるか、伺いたいと思います。
○柳本政務次官 本法案の第二条第七項におきまして、「「熱回収」とは、循環資源の全部又は一部であって、燃焼の用に供することができるもの又はその可能性のあるものを熱を得ることに利用すること」と定めております。 具体的には、再使用及び再生利用がされない廃棄物を燃焼させて、水蒸気、温水等の加熱用のエネルギーや冷房用のエネルギーを回収することであり、例えば、自治体が収集したごみを燃焼させて温水プールとして利用することや、工場の製造過程で発生した廃棄物を燃焼させてエネルギーの回収を行うことが想定されるところでございます。
○中川(智)委員 それでは、次官、固形燃料というのがありますね、RDFとか。それは熱回収に入るのでしょうか。サーマルリサイクルの方に入ると理解してよろしいでしょうか。
○柳本政務次官 今御指摘の件は、第二条の六項でございますが、「「再生利用」とは、循環資源の全部又は一部を原材料として利用する」、これは熱回収の方には入りません。
○中川(智)委員 わかりました。 やはりとても市民が心配しているのは、リデュース、リユース、リサイクル、そしてどうしようもないものは燃やすという形で、上流から下流への道が、下流が本当に狭まらなければいけないと思います。あれもこれも無理だったからやはり燃やすという、日本は燃やす文化で長いこと来たわけですけれども、やはり燃やす部分を少なくしていかなければいけないと思っております。 ですから、焼却の部分に関してどう減らしていくかということが、この基本法でも大事な目指すべき方向だと思いますが、現在、地方自治体などが、RDFやまたガス化溶融炉、これはとても高くて、一回買ったらもう数十年は切りかえることが難しいのですけれども、割と積極的に地方自治体が導入を進めています。これらの技術は、部分的に熱回収が温水プールとかいろいろ行われるとしても、基本的には焼却の技術になっているので、循環的な利用とは言えないと考えられます。RDF施設の建設を現在のように進めていきますと、なかなか循環型社会に転換するということも難しいと思うのです。 ですから、このようなRDFとかそういうふうなものに対しては、ある程度の縛りが必要だと思うのですが、そこの部分のお考えを聞かせていただきたい。 あわせて、ドイツの循環経済・廃棄物法におきましては、エネルギー的利用というのは条件を四つ課しております。一つには、ほかの物質と混同しないで個々の廃棄物の熱量が一キロ当たり一万一千キロジュール以上とか、二番目に燃焼効率が七五%以上である、また三番目に、発生する熱を自家利用または第三者へ供給すること、四つ目に、利用の過程で発生する廃棄物を中間処理せずに最終処分できることという条件を課しているわけですが、この法案を読み取る限りでは、条件がつけられていません。日本の今度の基本法では、熱処理、熱回収の部分に条件は付しているのかどうか、伺いたいと思います。
○清水国務大臣 安易に熱回収を行うのではないかという先生の御指摘でございますけれども、この法案におきましては、第五条におきまして、循環型社会の形成についての基本原則といたしまして、循環資源の循環的な利用または処分に伴う環境への負荷をできる限り低減する観点から、原材料、製品等が廃棄物等となることができるだけ抑制されなければならないということを規定しているわけでございます。 つまり、この規定は、循環資源の循環的な利用または処分に伴う環境への負荷を低減するためには、安易に熱回収を行うことは適切ではない、そしてまた、第一に製品等が廃棄物等となることが抑制されるべきことを明示したものでございます。こうした考えに基づきまして、発生抑制をまず第一番に、最優先として発生抑制があるんだということを明示しているわけでございまして、国としてもその施策を講じてまいりたいというふうに思っております。 それから、ドイツの今のお話でございますけれども、ドイツにおきましても、物によって熱回収に移行することを認めていないわけではないということを聞いております。
○中川(智)委員 長官にもう一度、熱回収の部分で、日本の、具体的に今これとこれというふうなお答えじゃなくて、やはりある意味では、発生抑制をしなければいけないということは当然なんですが、安易に焼却しないという部分で、これから何らかの条件づけというのは必要だと考えます。やはり、その方向で進まれるのかどうかを伺いたいと思います。
○清水国務大臣 済みません。さっきのドイツの問題なんですけれども、ドイツでは、いわゆるサーマルリサイクルとマテリアルリサイクルというのを同じリサイクルということでくくっているということでございますけれども、そのために、サーマルリサイクルについては一定の条件をつけているというふうに聞いております。今御提案申し上げている基本法の中では、まずマテリアルリサイクルを先にして、そして次が熱回収であるという順位を日本の場合はつけているわけでございます。 それから、先生が今御指摘のように、何かやはり一つの条件をつけるべきでないかということにつきましては、今後検討してまいりたいというふうに思います。
○中川(智)委員 ぜひとも検討のほどをよろしくお願いいたします。やはり燃やすことによって発生する意図しなかった有害物質、そのことによる被害が拡大して、それに対する人々の不安というのが解決すべき最大の事柄だというふうに思っておりますので、その部分に対して、安易に焼却に走ることのないようによろしくお願いします。 続きまして、デポジットの質問をさせていただきます。 デポジットは、これを実現しようという市民運動が非常に今積極的になってきています。施策の基本となるべき発生抑制、今長官もおっしゃられたように、発生抑制策というのがとても大事なんですけれども、家庭ごみの量の六割を占める容器包装材を例にとりますと、事業者みずからが回収し、ごみの減量になるリターナブル瓶が使い捨て容器にかわっている現状があります。愛知県の大きなお酢の製造メーカーも、リターナブル容器ではなく、使い捨てというか、そっちの方に切りかわるというふうにも聞いています。 またドイツのことを言ってちょっと恐縮ですが、私も去年ドイツに行きまして、事業者が、いわゆる拡大生産者責任といいますか、最終的なところ、日本のように自治体に任せるのではなくて、きっちりと生産者が回収もすべて行い、デポジットも実践しているわけですけれども、ドイツでは飲料容器の七二%をリターナブル容器とする規定がありますし、デンマークでは缶容器の使用は禁止されています。 新原料に対する課税、そしてまた使い捨て容器への課徴金、デポジット制などが、発生抑制また再利用を促進する上で真剣に検討されなければならないと考えますが、第二十三条の経済的手法には何が具体的に想定されているのか、お答えいただきたいと思います。
○柳本政務次官 本法案の第二十三条に規定いたします経済的負担を課す措置につきましては、循環型社会の構築を図る上で重要な政策手段の一つとなり得るものであることを認識しています。 しかし、こうした措置は国民に負担を求めるものであることから、第二十三条におきまして、経済的負担を課す措置の効果や経済に与える影響を適切に調査研究するとともに、経済的負担を課す措置を導入しようとするときは、国民の理解と協力を得るよう努めることと規定して、まずその導入に向けての道筋を明らかにしたものと理解をしています。 経済的負担を課す措置といたしましては、今先生御指摘のように、デポジット制度が注目されていると認識しておりますけれども、今後、この規定の趣旨を踏まえまして、制度の効果等に関する調査研究を進めまして、これをベースに国民の理解と協力を求めてまいりたいと考えております。
○中川(智)委員 わかりました。 そうしたら、容リ法の方で具体的に伺いますが、ことしの四月から全面的に施行されましたけれども、住民の積極的な協力が得られている自治体では、せっかくペットボトルをどんどん一生懸命回収することに協力しても、業者が引き取らないためにそのまま山積みになっているという現状があって、自治体が大層困っておられます。 今回の法案でも、国、地方自治体、事業者、国民の公平な役割分担ということをおっしゃっていますが、ペットボトルでは国民や自治体はその責任を果たしています。しかしながら、事業者がその責任を果たしていないというふうに認識しております。 容器包装リサイクル法を改正して、事業者の引き取り義務をきっちり規定することが何よりもこの基本法の趣旨に合うと思うんですが、今のお答えと多少重複しますが、この部分と、そしてまた、事業者が再商品化できないからペットボトルを引き取れないというのでしたらば、そこにまさに容リ法の欠陥があるのではないかと思います。途切れのない物質循環の輪をつくるというこの基本法の趣旨に沿って、その欠陥を解決するための検討を直ちに行って、できれば容リ法の改正をすべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○清水国務大臣 本法案におきましては、循環型社会の形成の推進に関する基本原則、あるいは国、地方公共団体、事業者及び国民の責務、あるいは国が講じようとする施策、こういったものを規定いたしまして、形成すべき循環型社会とその形成のために果たすべき関係者の役割を明記しているわけでございます。 これによりまして、循環型社会の形成に関係します確固たる方向が示され、そして基本計画の策定及びフォローアップによりまして、個別施策の総合的なあるいは計画的な推進のための措置が確保できる、そうした基盤が確立できるというふうに考えるわけでございます。 今先生御指摘のように、ことしから本格実施になります容器包装リサイクル法、あるいは、来年からでございますけれども家電リサイクル法、こういったものの改正についてお述べでございましたけれども、こういったものにつきましては、循環型社会形成推進基本計画あるいは個別法の実施状況等を踏まえまして、ぜひ関係省庁とも密接な連携をとりつつ検討していきたいというふうに考えております。
○中川(智)委員 長官、率直なところで、公平な役割分担、国、地方自治体、事業者、国民、でも、どうも印象的には事業者の負担の方が少なくて、そして自治体や国民の方の負担が重いような気がするのですが、そういう印象は全然ないですか。事業者も公平と思われますか。
○清水国務大臣 これからいろいろと具体的なことが家電法なんかでも決まっていくと思いますけれども、どのくらいが公平な負担であるのかどうか、これはやはり多くの方々のこれからの検討にかかわってくると思うのですけれども、いずれにいたしましても、この処理をいたしますのに、事業者も負担の努力をしていただくわけでございますけれども、やはり国民もある程度の負担をしなきゃならないという性格のものであるということはぜひ御理解いただきたいというふうに思うわけでございます。
○中川(智)委員 わかりました。 今、家電リサイクル法の話も出ましたけれども、冷蔵庫など非常に長い寿命の電化製品について、デポジット制度が適するかどうか、家電リサイクル法の質疑のときにも議論になったと思いますけれども、処理料金が高いと不法投棄がふえるのではないかということが心配です。これは先ほど藤木委員も質問なさったところですけれども、それにも増して、最後の廃棄段階で消費者が高額な費用を負担することが、果たして先日の山口参考人や加藤参考人が述べられましたような市場原理を活用したすぐれたシステムなのかどうか、私はとても疑問です。やはり、デポジットそのものではなくとも、最初に電化製品を売るときに、その値段の中に処理費用を織り込んで、いわば処理費用を先取りしていくことの方が社会システムとして機能するのではないかと考えます。 経済的措置の条文の二十三条、ただいま次官からも御答弁がありましたが、調査し、及び研究するとともに、国民の理解と協力を得ると書いています。それでしたら、家電製品や自動車、パソコンなどについて、このような経済的措置の調査研究や国民の理解と協力を求めることくらいは、直ちに環境庁として開始したらどうかと思います。 調査研究もしていくとおっしゃいましたが、直ちに開始するかどうか、そして具体的にどのようなことを考えていらっしゃるのか、今御答弁いただける中で、やはりそれが見えてこないと、なかなかこの基本法に対して実効性が担保できるものにならないのではないかと思いますが、いかがでしょう。
○清水国務大臣 今までは、やはりすぐに進めることができませんもので、国民の御理解と御協力をいただくためにも、制度の効果等について調査研究を進めるというふうに申し上げておりました。 実は、この十二年度の予算におきまして、欧米のリサイクル先進国におきますこういった制度、関連制度でありますとか国民の意識等の調査をする予算がとられておりまして、それを具体化する予定でございます。
○中川(智)委員 やはり環境庁は、私もダイオキシンとかいろいろなことで環境庁の方に部屋に来ていただくことが多いのですが、ああこれもあなたの課なの、ああこれもあなたですかと、本当に気の毒で、欠員のまま、そして徹夜続きで一生懸命されて、私、質問主意書も出したいのですけれども、質問主意書を出したら死にますと言われたら、もう出せないのですよ、気の毒で。 ですから、長官、調査研究なんて直ちにやるといって予算をとって、人もふやして、頑張って大蔵省や総務庁に言いましょう。どうですか。
○清水国務大臣 大変応援をいただきましてありがとうございます。環境庁が環境省になりますけれども、破格だと思います、百十一名の人員をちょうだいいたしまして、ぜひ大きな仕事をしていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○中川(智)委員 私も、百十一名というのを千百名かと思って、けたが違うんじゃないかと思いました。やはり二倍ぐらいの人員にしないと、やはり人です。人がつくっていく、人が引っ張っていく、そしてもっともっと環境行政が進んでいくと思います。大蔵委員会とかほかのところでも同僚議員に言ってもらうように頼みますので、頑張っていただきたいと思います。 やはり責任の部分で、国民の役割分担、そして国民の理解ということが大変かなめになると思いますが、これをしようとしましても、表示がなければ、結局ごみを出すときに分別すら迷うし、そうしたら、もう面倒くさいから一緒でいいかというので、ビニール袋にぼんぼん捨ててしまうという状況があります。でも、この表示があれば、排出する部分で、ごみを捨てる段階でとても大きな協力が国民一人一人にも担えると思います。 表示については、この基本法で、二十八条、民間団体等の自発的な活動を促進するための措置として位置づけられていますが、私は、表示義務というのは、拡大生産者責任、そこの一つであると思います。最初にきっちりと表示してもらわないと、結局、後はこちらの判断みたいになってしまって、間違いのもとですし、やはりEPRがしっかりこれから機能していくためには、まず入り口のところで表示をすべきだと思います。 事業者が、その製品に含まれている有害物質を表示したり、燃やすとダイオキシンを発生するものであることなど、具体的な情報を表示すべきです。そうでなければ、消費者は、製品や容器を使い終わった後、先ほど言いましたように、どのように分別していいかわかりません。循環基本法で言う国民の公平な役割を果たすためにも、ぜひともこれをしていかなければいけないと思います。加藤参考人がおっしゃられたように、国民の排出者責任を果たすためにも、事業者の拡大生産者責任の徹底が必要だと強く思います。 本法案が成立した場合、環境庁というよりももっと広い形で、政府として、どのような表示制度を製品、容器等について導入しようとしているのか、具体的にお伺いしたいと思います。
○柳本政務次官 まず、本法案では表示に関しまして、第二十条第二項におきまして、国として、適正な循環的な利用及び処分が行われるために必要な製品等の材質や成分に関する情報の提供に関して規制その他の措置を講ずることとしており、また、第二十八条におきましては、製品等が循環資源となった場合にその循環的な利用または処分に寄与するものであることを表示する活動とは、例えばエコマーク事業が挙げられるわけでございます。 エコマーク事業は、民間団体である財団法人日本環境協会が実施しているものでございますが、このエコマーク事業に対しまして、環境庁は、環境に配慮したものであるか否かの認定を行う際の助言等の技術的支援、第二に、環境ラベリングに関するISO、国際標準化機構における標準化作業の進捗等の国際的動向についての情報提供等を行っているところでございます。 今後とも、このような取り組みを進めることによりまして、リサイクルなどの推進に努めてまいりたいと考えています。
○中川(智)委員 ちょっと急な質問で悪いのですけれども、次官、今、これは塩ビが入っていますよとか、ダイオキシンの発生がありますよという表示の実現というのは、大体何%ぐらいのものでしょう。わからないね。では、調べておいてください。 国民が協力するには表示が原則だというふうに考えておりますので、積極的な取り組みをお願いします。 次に、私も、市民運動というか、細々とやっていました。一番最初のこの質問のときに、長官もNGO、NPOの活動はとても評価していらっしゃいましたね。そのことで、これからはやはりともに、市民と一緒に環境問題を考えていき、より解決に向けて進んでいくためには、NGOの活動を支援していくことがとても必要なときに本当に差しかかっていると思います。 日本のNGOの活動がともすれば、私も、ダイオキシンの止めよう!ダイオキシンネットワークとか、いろいろなことで、環境庁や通産省、いろいろなところと省庁交渉みたいなのをして、紹介した手前、ずっとそばにいることもあるのですが、そこまで怒ってはだめよ、そこまで言い過ぎたら本当に敵味方みたいになってしまうのでと、それがとてもつらいことがございます。仲間としてやっていかなければいけないのに、ついついぶつかり合ってしまう。 そのことは、これからはそういうふうにならないようにしていく努力をNGOの方も行政の方もやっていくことが大事だと思っています。でも、ついついそうなってしまうのは、欲しいという情報をなかなか出してもらえなかったり、そして、せっかく職場を休んでここまで来ているんだから、職場を休んでみんなに迷惑をかけたけれども、ここに来て、このNGOの仕事をして、こんなに成果があったんだからよかったと思えるような話し合いとかだったらいいのですが、情報がなかなか出ない、そして手弁当でやっているのに何だか話し合いも、前向きな形で出してもらえないとか、たくさんいろいろあります。それは当事者としてかかわってきましたので、そのことは実感するんですね。 加藤参考人がお話しされたことでもそれがひしひしと伝わりました。大橋参考人もそのようにおっしゃっていました。市民社会の一員として、NGOを育てていくということが環境型社会をつくる上で必要な社会的投資、もうこれからはそれは社会的投資になると思います。このために、国として、例えば公益法人の税制上の優遇措置の要件に環境保全運動というふうな一項を加えるとか、補助を増額するとか、新しい施策を講じていくことを考えるべきだと思います。 どのような形で支援していこうと考えていらっしゃるか、御答弁をお願いしたいと思います。
○清水国務大臣 前回のときにも先生からNGO、NPOの活動の支援についてお話がございまして、私も環境庁に参りまして、NGOの方々が非常に積極的に環境行政に参加してくださっているという姿を体験いたしておりまして、その姿勢は環境庁においては大変すばらしいことだというふうに思っているわけでございます。 御指摘のように、特にこれからの循環型社会を構築するに当たりましては、国民の皆様方、NGOの方々の御協力がなければ進まないわけでございますので、ぜひ参加していただきたいというふうに思っているわけでございますけれども、この法案の二十八条におきましても、国が民間団体による自発的な活動を促進するために必要な措置を講ずること、あるいは民間団体への情報提供に努めることなどを明らかにしているわけでございます。 具体的には、先生も御承知と思いますけれども、既に、環境事業団に設置されております地球環境基金というのがございまして、ここでリサイクル活動などの環境保全活動を行います民間団体への助成でありますとか、民間団体の活動を円滑に行うための情報提供あるいは研修の実施等の支援措置を行っているところでございます。 今後とも、こういった制度を利用することによりまして、NGO等の皆様方の活動を支援してまいりたいというふうに考えております。
○中川(智)委員 長官、今の基金とかでは圧倒的に少ないんですね。そして、それをふやしてほしい、新たな広がりということを考えていらっしゃるかどうかというのを伺ったのです。現在は、そういうのはあるのですけれども、とても幅が狭くて、これだけNGOの活動がふえてきて、NPO法もできたのですが、税制の優遇措置とかいうのがなくて、一番元気で頑張っているのが環境のNGOです。もう少し広げていくという前向きの御答弁をいただきたいのですが。
○清水国務大臣 今、私は地球環境基金のことを申し上げたのですけれども、この基金が、たくさん集まれば本当にたくさん差し上げられるわけですけれども、やはり全体に企業の景気も落ちているというようなこともありまして、それほど思ったほど集まっていないのは確かでございます。 しかし、こういったものをもう少し国民の皆様方にも支えていただくようなPRもしなければいけないかと思いますし、また、いろいろな企業の方々も、こういった環境NGOの方々に対する支援をたくさんしていらっしゃいます。私どももさらに、先生の御指摘もありますし、私ども自身もそんなふうに考えますので、ぜひ、この支援策についてもう少し考えてみたいというふうに思います。
○中川(智)委員 できれば、建設省とかいろいろなところと話して、ダムの計画の二、三個やめて、それをこちらの方に回していただければ、すごくNGOの方も心豊かに活動ができて一緒に取り組んでいけると思いますので、ぜひとも新たな形の、税の部分でこのような活動を支援していくとか、企業にもっとねじ込んで、いろいろペナルティーで罰金をいっぱい取って基金をふやしていただき、それと基金とはちょっと違いますが、いろいろ工夫をしていただきたいと思います。 今のNGOなんかでも自発的な活動を行うには情報というのが本当に大事になってきます。汚染情報というのは、能勢や所沢でも深刻でしたけれども、風評被害の問題などでなかなか情報が提供されません。所沢や大阪の能勢でも実感いたしましたけれども、情報があるのに出さないのと、そして調査したら公表しなければいけないし、公表したらパニックが起きるかもわからないということで出し渋って、所沢がいい例ですが、そんなことがありました。でも、行政や企業の心配を優先してしまうと、やはり住民の方は、最初に信頼関係をなくしてしまうと、後々解決に向けて大きくその道が阻まれるということがあります。 二十九条には調査の規定がありますけれども、ダイオキシンに限らず、有害物質の全国汚染状況調査ですとか、不法投棄の実態調査、さらには廃棄物処理業者やリサイクル業者の実態調査。また、とても国民が心配しているのは水の部分です。能勢でも一番深刻なのは水が飲めなくなった、怖いということなんですが、水源地の調査ですとか、住民が知りたい情報というのはたくさんあります。 でも、これらは住民の力では個別に調査できません。特にダイオキシン、少し検査の料金が安くなりましたが、当初三十万、今でも二十万近くかかって、とても不可能な状況です。ですから、地域住民の知りたい情報を国で調査していただいて、その調査結果を住民に提供するというのがとても大事だと考えるのです。 こういうことがこの循環基本法の規定の具体化として実現するのだということであれば、この法律の成立というのは大きな一歩前進だというふうに考えますけれども、環境庁は、これまでも継続していろいろな調査はされてきましたが、やはり今までやってきたより以上の調査と公表ということをこの基本法の成立をきっかけとしてやっていただきたいと思います。調査をきっちりしてくださいますかどうかということと、広くわかりやすくその情報を国民に提供していただきたい、これに関してどのようにお考えでしょうか。
○柳本政務次官 中川先生、大阪の能勢の問題等々で、地域の方々に御協力されているその姿、願う気持ちは私どもも同じでございます。 また、地域住民の方々にとりましても、不安感を払拭できるような状況をつくっていく、行政に信頼感を持っていただく。よらしむべし、知らしむべからずじゃだめであるわけで、情報を開示していく努力というもの、これが新しい環境庁の環境行政の姿勢でなければならないと感じております。 さて、廃棄物・リサイクル対策を講ずるに当たりまして、廃棄物等の発生や処分の状況、その処分による環境への影響などを把握することは、今後講ずべき施策の方向を見定めるための基礎となるとともに、廃棄物の処理について国民の理解を得る上で大変重要であるわけです。 このため、本法案の第二十九条、国は、循環資源の発生、循環的な利用及び処分の状況、循環資源の処分による環境への影響等に関する調査を実施する旨の規定を置いているところでございます。 これまでも、関係省、厚生省、通産省でございますが、廃棄物の発生実態等の関連調査を実施しておりますけれども、環境庁としても、ミレニアムプロジェクト等も活用しながら、循環型社会の形成のための施策立案に必要な情報を適切に把握するための調査の充実を検討しているところであります。 また、地域で廃棄物に起因して発生する環境汚染の事案につきましては、地方公共団体と連携しつつ、汚染実態の把握とその情報提供に力いっぱい努めてまいりたいと考えております。
○中川(智)委員 どうぞよろしくお願いします。 特に、食品部分とか水のところです。とても不安がございまして、やはり海とか川とか、食べるもの、魚とかがいるところなどは大丈夫かなと思いながら食事をするのは本当に不幸なことだと思いますので、ぜひとも実態調査、そしてそれに伴う住民への情報公開というのを徹底してやっていただきたいと考えます。 次に、中央環境審議会のことで質問をしたいと思います。 第三者機関として中環審がその役割を果たすことが期待されています。やはりそこがまずもって基本計画の策定のための具体的な指針を環境大臣に意見を述べる、スタートがそこになるわけですね。ですから、今回、やはりNGOや私どもの党でも、これがしっかりと市民の声を聞き、その独立性や自立性がしっかりと担保できるのか、そのような役割を果たすことになるのかということを大変懸念しております。 そこで、この審議会の審議に当たっては、国民の意見を広く聞き、そして拙速な基本計画というような批判を招かないためにも手続をしっかりとっていただきたいと思います。この点についての長官の御見解をお伺いしたいと思います。
○清水国務大臣 中央環境審議会が第三者機関としての役割をこれから果たすということで、非常に大きな期待が寄せられているわけでございますし、またその機能が十分発揮できるような人選等もしなきゃいけないわけでございますけれども、中央環境審議会の中には、当然のことながら、学界の方、産業界の方あるいは市民団体等の各界の有識者から成っている審議会でございますので、多方面の関係者の意見が反映されるというふうに思います。 しかし、それとともに、審議会におきますヒアリングでございますとか、あるいはパブリックコメントの手続、これはもう昨年から中央省庁においてこういった制度が取り入れられているわけでございますけれども、こういったことによりまして、環境NGOの皆様方あるいは一般国民の皆様方の御意見をできるだけ広く聴取できるように、そういう努力をしていきたいというふうに思っております。
○中川(智)委員 そこに対しての期待がとても大きいものがございますので、どうかよろしくお願いいたします。 次に、基本計画と個別法の関係について伺いたいのですが、個々の法律は国会で審議して決めていくわけですけれども、審議会の答申は、法律の改正をすべきだとか、法律のあり方はこうであるべきだとか、いろいろ書いています。したがって、審議会の答申や基本計画に、新法まで含めてこういう法律をつくっていくべきだとか、この法律は具体的にこう改正すべきだということを書いてもいいと思うのですね。基本計画の中にそういうことも盛り込んで答申していくことは、全然おかしなことではないと思います。 私は、循環基本法が実効性のある法律となるためには、基本計画の具体的指針の作成に当たって、第三者機関性を生かして、大胆に個別法の改正や新法の制定について触れるべきだと考えています。 これは当初の公明党さんの案などの考えにも近いと思われますし、与党の賛同も得られると思えるのですが、環境庁長官としては、基本計画の中に新法をつくるべきだとか、個別の法律に対しての法改正に触れるような私のその提案について、どのように思われるか伺いたいのと、私は、このようにしてこそ、遅まきながら、この基本法の段階で参加できなかったNGOの人たちもそれに参加をして活発な議論をする中で、この基本法の理念法だとかというそしりを免れるために、ぜひともそこまで踏み込んだ形でやっていただきたい、基本計画に入れていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○清水国務大臣 先生の御指摘は、基本法の中に、新法の制定でありますとか法律の改正でありますとかというようなことまで書いたらどうかという御指摘でございますね。基本計画は、これは行政の計画になるわけでございまして、環境大臣が決めるということになるわけでございますけれども、立法権、立法するのは行政府の仕事でございますね、そこまで書き込めるかどうかという問題はありますけれども、これは少し検討させていただきたいというふうに思います。
○中川(智)委員 やはりそこまできっちりと踏み込んで、そのときに初めて個別法のいろいろな部分、欠陥の部分、そして環境基本法の後、やはり実効性の部分で、今こんなに環境が壊れてきて本当にどうにかしなければというところに来ているわけですから、NGOの方々がやはりそこで意見も述べて、そして新法や個別法の改正まで踏み込んで、今回の法律がそこではっきり生きてくる、そのような非常に大事なかなめの部分ですので、長官の強い決意での臨み方というのをぜひともお願いしたいと考えております。 最後の質問になりますけれども、今の決意を、もうちょっと強い決意をいただきたいと思うのですが、最初は私たちの党も、これは廃棄物・リサイクル法だ、どこが基本法なのかということで、これは絶対反対というふうな感じで進んできたのですが、やはりこの間の質疑の中で、さまざまな前向きの答弁、そしてNGOに対するいろいろな積極的な参加、いろいろなことでこれに臨む環境庁の決意というのが大層伝わってまいりました。そして、省になるに当たって、やはりこれをしっかり抱えて、日本の環境政策をぐいぐい引っ張っていく、その意味でも応援したいと考えています。 私はやはり、この基本法を実効性のない基本法ではなくて、具体的にみんなが待っていたような法律にするために、今長官は個別法の改正とか新法の制定とかはこれからなんだとおっしゃいましたが、一歩踏み込んで、この循環型社会形成推進基本法に対する意思の確認といいますか、最後ですから、きょうもうあと五分でこの質疑が終了して、五月九日採決ですので、長官の御決意、そして我が党が賛成できるような大きな言葉をちょうだいして、質問を終わりたいと思いますのでよろしく。最後にもう一言。
○清水国務大臣 先生には大変長い質疑をちょうだいしましたけれども、この中でいろいろな問題が具体的に出されてきたというふうに思います。 しかし、今日、我が国は、廃棄物の発生量が非常に多くなってこれを何とかしなければならない、あるいは廃棄物の処理施設の立地の困難性、あるいは不法投棄が多くなった、こういったことについて、もう喫緊の課題であるということを皆さんに御理解いただきまして、そして、これを解決するためにこの大量生産、大量消費、大量廃棄の経済社会から脱却するのだ、そして生産から流通、消費、廃棄に至るまでの物質の効果的な利用、リサイクルを進めることによりまして、資源の消費が抑制され、そして環境への負荷が少ない循環型社会をつくることが急務であるということを私ども訴え続けてまいりました。 そして、この基本法案は、まさに循環型社会を推進するための基本的な枠組みとなる法律でございまして、この法案によりまして、また個別の廃棄物・リサイクル関係法律と一体となることによりまして、循環型社会の形成に向けた取り組みを実効あるものにするということでございまして、私ども、ぜひこのことについて一歩踏み出したいというふうに考えているわけでございます。 先生から、実際にそれをするために、個別法に関する事項についてこの基本計画の中でどのようにしっかりしていくのかという御指摘でございますけれども、実際には基本計画は中環審で決めることになるわけでございますけれども、私どもの気持ちといたしましても、この個別法の実施状況等を踏まえまして、ぜひ関係省庁ともよく連絡いたしながら、必要なものについては改善していきたいというふうに思っておるところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○中川(智)委員 どうもありがとうございました。
○細川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ————◇—————
○細川委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、参議院送付、悪臭防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。清水環境庁長官。 ————————————— 悪臭防止法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○清水国務大臣 ただいま議題となりました悪臭防止法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 近年問題となっている中古タイヤ集積場の火災などの事故時の悪臭被害については、一時的に多量の悪臭物質が放出され、大きな被害をもたらす傾向にあることや、原因が不明で住民に不安が広がるなどの特性があり、このような事故時における悪臭被害を防止するために、事故に関する情報を直ちに把握し的確な措置を講ずることが求められています。 また、この四月から悪臭防止法の規制及び測定に関する事務が市町村長の自治事務となったことから、これらの事務を円滑に実施できるよう、市町村における測定体制を整備することが求められています。 今回の改正は、こうした状況に対応して、市町村長は事故により事業場から悪臭原因物が排出される場合に応急措置を講ずべきことを命ずることができるとするとともに、臭気指数等の測定の業務に従事する者に関する制度の整備等所要の改正を行うものであります。 次に、この法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。 第一は、事故時の悪臭への対応の強化に関する改正であります。 悪臭防止法の規制地域内に事業場を設置する者は、事故により悪臭原因物が排出される場合には、その排出の防止のための応急措置を講じるとともに、直ちに市町村長へ通報しなければならないこととし、市町村長は、悪臭により住民の生活環境が損なわれ、または損なわれるおそれがあると認めるときは、事業場設置者に対し、応急措置を講ずべきことを命ずることができることとしております。 第二に、臭気測定業務従事者に関する制度の整備に関する改正であります。 市町村長が、臭気指数等に係る測定の業務を、一定の知識及び適性を有する臭気測定業務従事者等に委託できることとするとともに、臭気測定業務従事者に係る試験等の規定を置くものであります。 なお、この法律案につきましては、平成十三年四月一日から施行することとしております。 以上が、この法律の提案の理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○細川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る五月九日火曜日午前九時理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十一分散会