環境委員会 第3号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2000/04/18
会議録
○細川委員長 これより会議を開きます。 この際、去る七日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。 まず、理事の辞任についてお諮りいたします。 理事武山百合子さんから、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 引き続き、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に藤木洋子さんを指名いたします。 ————◇—————
○細川委員長 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、G8環境大臣会合について政府から報告を聴取いたします。清水環境庁長官。
○清水国務大臣 おはようございます。 このたびの森内閣の発足に際しまして、国務大臣環境庁長官及び地球環境問題担当を拝命いたしました。引き続きよろしくお願い申し上げます。 本年のG8環境大臣会合は、四月七日から九日にかけて、G8各国の環境担当大臣等を滋賀県大津市にお迎えして開催いたしました。 本会合への出席に当たりましては、本会議を欠席する件につき格別の御配慮をいただきまして、ありがとうございました。おかげさまをもちまして、一連の会議を予定どおりとり行うことができました。 地元滋賀県及び大津市の大変心のこもったおもてなしもありまして、各国大臣には、忙しい中にも日本らしさを味わっていただけたものと確信しております。 本年の会合では、新たな千年紀を目前に控えて開催された会合として、二十一世紀を環境の世紀とするために、G8各国が何をなすべきか、また私たち閣僚がどのような役割を果たすべきかということにつきまして、率直かつ真剣に議論いたしました。 まず、気候変動につきましては、本年十一月の気候変動枠組み条約第六回締約国会議、COP6を成功させ、できるだけ早く京都議定書を発効させようとの共通認識のもと、G8各国の環境大臣が政治的リーダーシップを発揮して取り組むことを約束いたしました。 このうち、京都議定書の発効時期につきましては、大臣間での討議を重ね、「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進することを確保するというコミットメントを確認する。ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味する。」との内容で合意を得ることができました。 また、地球温暖化国内対策の強化について、G8各国が先頭に立って温室効果ガスの排出削減のためのさまざまな国内的措置をさらに強化することで認識が一致いたしました。 今般の会合では、こうした気候変動の問題に加えて、依然として悪化している環境汚染や枯渇しつつある自然資源の状況にかんがみ、これまでの経済発展パターンを改め、二十一世紀において持続可能な開発を達成するための方策について討議を行いました。 その結果、G8各国の環境担当大臣が、地球社会の模範となるような政治的リーダーシップを発揮して、持続可能な開発の達成を先導することが必要との認識のもとに、これまでの経済開発と環境への圧力の増大との関係を断ち切り、開発が持続可能な形で行われるようにするために、先進国と開発途上国との間のパートナーシップをはぐくむことを約束いたしました。 また、地球サミットから十年目の二〇〇二年に国連が開催を予定しているいわゆるリオ・プラス10につきましては、首脳レベルの会議とすること、持続可能な開発を加速するために具体的戦略を策定し、その実施のための実践的な方法を示すべきであることなどについて考えが一致いたしました。 ことしの会合では、柳本卓治環境総括政務次官に、NGOの代表の方々とG8各国の政策担当者との懇談の機会を設けていただきました。G8環境大臣会合と並行してこうした会合を開いた意義は大変大きいと思います。 私は、本会合の議長として、討議の成果をコミュニケとして取りまとめましたが、二十一世紀に向けたG8の環境政策の方向を打ち出し得たのではないかと考えております。この成果につきましては、G8環境大臣会合の翌日、森総理にも御報告申し上げました。本会合の成果が七月の九州・沖縄サミットの成功に大きく貢献することを期待しております。 以上でございます。
○細川委員長 これにて報告の聴取は終了いたしました。 —————————————
○細川委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として環境庁企画調整局長太田義武君、環境庁企画調整局地球環境部長浜中裕徳君、環境庁企画調整局環境保健部長西尾哲茂君、環境庁水質保全局長遠藤保雄君及び厚生省生活衛生局水道環境部長岡澤和好君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 —————————————
○細川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。目片信君。
○目片委員 おはようございます。自由民主党の目片信でございます。 我が国で初めて開催されましたG8環境大臣会合が成功裏に終了をいたしまして、まず心からお祝いを申し上げます。そしてまた、私の地元であります滋賀県大津市も準備段階から大いに盛り上がっておりまして、会議が成功いたしましたことは心から喜んでおる次第でございます。この成功には、環境庁の職員の方々の御努力を見逃すわけにはいきません。このことにも心から御礼を申し上げたい、このように思います。 ただいまの大臣報告にありますとおり、各国政策担当者とNGOとの懇談会が開催されたと承知をいたしております。このような取り組みが実現いたしましたことは、NGOからも評価され、非常に意義深い試みであったのではないかと思いますが、具体的にはどのような議論があったのか、この会議を主宰されました柳本総括政務次官にまずお伺いをいたしたいと思います。
○柳本政務次官 本件につきましては、大阪の西淀川の公害訴訟の森脇さんからG8各国の政策担当者との懇談の機会の申し出を受けまして、環境庁がG8各国にNGO側の意向を伝達いたしまして、G8環境大臣会合の議長として多忙な清水大臣にかわりまして私が主宰する懇談会として実現に至ったものでございます。 本懇談会には、あおぞら財団、財団法人公害地域再生センター、滋賀県の環境生活協同組合、気候ネットワーク、沖縄環境ネットワーク、全国公害被害者総行動実行委員会等が出席なされました。 懇談会におきましては、環境再生、温室効果ガスの排出削減、途上国の環境問題への協力といった課題につきまして、NGOの方々からアピールが提出されまして、それに基づきまして、G8の担当官との間で極めて熱心な意見交換が行われたところでございます。 こうした意見交換は、我が国では非常に珍しいと申しますか、初めての会合の場でございますけれども、出席者のみならず、私個人にとりましても極めて有意義な経験でありまして、G8環境大臣会合の成果につながったものであると認識をいたしております。
○目片委員 NGOの役割は、国際的にもまた国内的にも次第に大きくなってきております。今回のNGOとの懇談会に続いて、今後ともこのような取り組みをどんどん進めていくことを期待いたしております。 今後、内外の環境政策を推進していくためにも、NGOの健全な活動を育成し、建設的な対話を行っていくべきと私は考えておりますが、環境庁としてどのような施策をお考えになっているのか、お伺いをいたしたいと思います。
○太田政府参考人 先生お話しのように、今後の内外の環境政策を推進していく、そして環境問題の解決を図っていくためには、国、地方公共団体だけではなく、国民の方々、事業者など、あらゆる主体の参加が必要でございまして、特に、公益的視点から組織的な活動を行っておりますNGO等の非営利な民間団体、こういう団体は、草の根活動や民間国際協力など、さまざまな面で大きな役割が期待されているところでございますし、このことは環境基本計画の中にも示されておるところでございます。 そこで、環境庁といたしましては、これら団体の健全な活動を支援する、そして建設的な対話を推進していくために、大きくは三つのことを進めておりまして、一つは場所の支援、二つ目は資金的な支援、そして最後は人的な支援ということで、さまざまな施策を実施しております。 場所といたしましては、例えば情報交流の面で、平成八年に青山の国連大学に、国連大学と共同いたしまして地球環境パートナーシッププラザというのを設置しておりまして、そこで幅広い情報提供と各主体間の交流の促進を図っております。 次に、資金的な面でございますが、平成五年に環境事業団に地球環境基金という基金を設けまして、そこでは国内及び海外での活動をするNGOの方々に対する支援を行っております。これは、国内の団体が国内で行う活動、あるいは国内の団体が海外で行う活動、そして海外の団体が海外で行う活動、これにも援助をしておるところでございます。 三点目は人材面の支援でございますが、平成八年に環境カウンセラーという制度を設けました。これによりまして、現在約二千二百人、正確に言うと二千二百二十九人という数字になりますが、こういう方々がカウンセラーとして登録されておりまして、NGOの方々に対しよきアドバイザーとなっていただいているというふうに承知しております。 今後とも、NGOを初めとする民間のそういう非営利的な団体の支援のために各種の施策を推進するとともに、機会をとらえまして、積極的な対話を行ってまいりたいと思います。
○目片委員 G8環境大臣会合のコミュニケの取りまとめに当たっては各国の大臣の間で活発な議論が行われたとのことでございますが、ただいま清水大臣からの御報告を伺ったところでは、特に京都議定書を二〇〇二年までに発効させるべきとコミュニケに明記するかどうかが今回の会合の最大の焦点であったと理解をいたしております。 この点について各国の大臣と具体的にどのように議論をされたのか、このことについてお尋ねをいたしたいと思います。
○清水国務大臣 G8環境大臣会合におきましては、本年十一月のCOP6を何とか成功させなければならない、そしてできるだけ早く京都議定書を発効させなければならない、そういう共通認識のもとで、G8各国の環境大臣が、COP6の成功のために必要な政治的リーダーシップを発揮するということを決意したわけでございますけれども、特に、御参集の大臣の中には、京都のときにも参加された方々が何人もおられまして、非常に強い熱意が感じられました。 また、京都議定書の発効時期の記述につきましては、先ほど御説明申しましたようなまとめになったわけでございますけれども、この点につきまして、遅くとも二〇〇二年までの発効を目指すべきだという意見をはっきり申された方々、そしてまた、早期に発効を目指すべきであるけれども、特定の年限を明記するべきでないといった意見、こういった意見があったわけでございます。 しかし、先ほど申し上げたように、大変積極的な御意見も多うございまして、結果的には、コミュニケの中では、「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進することを確保するというコミットメントを確認する。ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味する。」という記述ができたわけでございます。 私としては、この合意というのは、ほとんどの国が二〇〇二年までの京都議定書の発効を目指すことを明確にした、そしてまた、二〇〇二年までの京都議定書の発効を明確に意思表示できなかった国におきましても、G8総体としてのコミュニケの表現に合意したという意味では、非常に大きな意味を持っているというふうに感じているところでございます。
○目片委員 ただいま大臣からの御答弁を伺ったところでございますが、熱心な議論にもかかわりませず、まだまだ各国の意見の隔たりが大きい、このように感じた次第であります。 G8各国の環境大臣が政治的リーダーシップを発揮して取り組むことを決意したとのことでありますけれども、清水大臣は、COP6成功のために今後どのように取り組んでいこうとされているのか、御決意のほどをお伺いしたい、このように思います。
○清水国務大臣 日本でも二〇〇二年までに京都議定書を発効させようという意思を表明したわけでございますけれども、これは、どういたしましてもCOP6で、各国の京都議定書の締結の引き金となります合意を確実に得るということが不可欠でございます。とりわけ、京都メカニズム、遵守制度、吸収源の取り扱い等につきまして明確な決定が行われることが必要でございます。また、特に途上国の関心の高い、人材育成などを通じた対処能力の向上でありますとか技術移転の問題についても、これは合意しなければならないというふうに思っております。 したがいまして、COP6、非常に重要な会議になるわけでございますけれども、ここで政治的に決断すべき事項をできるだけ絞り込んでいくということが必要でございます。 そのために、COP6の前に合意できる事項は、事務的に解決できるようなことはできるだけ解決していくように事務方に指示をしておりますし、また、私といたしましては、政治的な課題の解決に向けて、締約国会議の議長と緊密な連携を図りながら、これからもございます非公式閣僚会合あるいは二国間の会合等の機会を最大限に利用して、先進国及び途上国と引き続き建設的な対話を行うなど、解決に向けて閣僚としてのリーダーシップを発揮していきたいというふうに考えているわけでございます。 国内的には、議定書の目標達成に向けまして、地球温暖化対策推進法等に基づきます国内対策の一層の充実を図るとともに、議定書の締結に向けて必要となります総合的な国内制度の検討を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○目片委員 このたびのG8環境大臣会合が開催されました私ども滋賀県は、琵琶湖の環境保全に積極的な取り組みをしてきた土地柄でございます。このことを踏まえて、今回の会合では淡水資源問題についても議論になった、このように聞いておりますが、淡水資源の保全に関する国際的な取り組みについて、環境庁としてどのように貢献をしていこうとされているのか、最後に大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
○清水国務大臣 このたびは、美しい琵琶湖のほとりでこの会議をしたということもございまして、淡水資源について取り上げたわけでございますけれども、淡水資源につきましては、今回のG8環境大臣会合の議論の結果を取りまとめたコミュニケにおきましても、淡水がすべての生物にとって貴重な資源であり、このため、水資源及び生態系の保全等を進めること、開発途上国を支援するために我々の経験と専門知識を活用することなどの意向を表明したところでございます。 二十一世紀の人類にとって、水の問題が極めて重要になることは明らかでございます。環境庁といたしましては、従来から、世界湖沼会議の開催、開発途上国の水質保全分野における技術移転等について協力を行ってきたところでございますけれども、今回のコミュニケの趣旨に沿って、今後ともこうした国際的な貢献に努めてまいりたいと思っております。 また、来年は、滋賀県におきましても湖沼会議を開いていただくというようなことでございますので、期待をしております。
○目片委員 ありがとうございました。
○細川委員長 小林守君。
○小林(守)委員 民主党の小林守です。 早速質疑に入らせていただきますけれども、先ごろのG8、滋賀県大津市における会合につきましては、清水長官並びに柳本政務次官においては、議長国としての責任を果たそうというような視点に立って頑張っておられたわけでありまして、心から敬意を表したい、このように思っております。 そして、最後に共同コミュニケを取りまとめられたわけなんですけれども、しかし、COP6に向けて何としてでも京都議定書の早期批准、発効を実現させなければならない、リオ・プラス10あたりには発効させたいというようなことが、少なくとも日本を初め京都議定書の大きな流れだったのではないかというふうに思います。 今回のG8の共同コミュニケの中で、COP6の成果によって、できるだけ早く京都議定書の批准、発効を促進すること、ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味するということで、玉虫色と言っていいかどうか、反対の意向を持っているアメリカやカナダに対する合意、コミュニケとしてまとめるためにはそれを含まざるを得ないというような背景があったのだろう、このように考えますけれども、このコミュニケについて、できるならばG8の各国が京都議定書の趣旨を受けて、しっかりとリオ・プラス10の二〇〇二年には発効させようというようなことが合意できれば、COP6に向けて大きな弾みになったのではないかな、このように思えてなりません。 そういう点で、この京都議定書はCOP6を経過して二〇〇二年までに本当に発効できるのかどうか、むしろ怪しくなってきているのではないか、このように心配してしまうわけであります。その点で、G8のすべての国々が合意できなかった背景とか、諸外国の、先進国の事情等について政府はどのように受けとめているか、認識されているか、その辺をお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 先ほどの目片先生の御質問に対する答弁と重なってしまいますけれども、このG8の環境大臣会合におきましては、すべての方々が、この十一月に開かれますCOP6を何とか成功させなければいけないという強い意思、そしてまた、できるだけ早く京都議定書を発効させなければならないという共通認識が持てたというふうに私は思っているわけでございまして、我々G8の各国の環境大臣が政治的なリーダーシップを発揮して取り組まなければいけないという意識は、非常に高いものがあったというふうに考えているわけでございます。 確かに、京都議定書の発効時期の記述につきましては、遅くとも二〇〇二年までに発効すべきという意見と、早期に発効を目指すけれども、特定の年限を明記することに問題があるといった意見が対立したことは事実でございます。 しかし、特定の年限を明記すべきでないとした国々は、条約等の国際的約束の締結の権限を有する議会等に配慮したということでございまして、各国ともそれぞれの国内事情を理解しながら、最終的には、「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進することを確保するというコミットメントを確認する。ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味する。」という記述について合意ができたわけでございます。 私としては、この合意というのは、ほとんどの国が二〇〇二年までの京都議定書の発効を目指すことを明確にした、また、二〇〇二年までの京都議定書の発効を明確に意思表示できなかった国におきましても、G8総体としてコミュニケの表現に合意した、この二点において重要な意味があるのじゃないかというふうに考えているところでございます。
○小林(守)委員 八カ国のそれぞれの事情、国会の状況もあろうかと思います。お話によりますると、二〇〇二年までに発効させるべきである、そうしたいという国と、COP6後の対応で二〇〇二年が望ましいというぐらいの中間的なスタンス、それから、一定の条件をつけて、二〇〇二年というものを明記するのはまずい、反対であるというような国があったというふうに考えられます。三つのグループに分けるということにするならば、まず日本はどのグループに入り、G8の各国はそれぞれどういうグループに入るのか。三つぐらいに分けた場合にはどうなるか、ちょっとお知らせいただきたいと思います。
○清水国務大臣 先生三つにお分けになりましたけれども、私がG8のこの環境大臣会合でいろいろ議論していた中では、やはり二つだと思うのですね。私ども日本及びヨーロッパのやはり二〇〇二年までという意思をはっきりした国々、そして、早期に発効することについては賛成だけれども、時期を明記しない方が、議会対策等もあり、それはよりベターであるといった国というふうに分けられるのではないかというふうに思います。
○小林(守)委員 では二つに分けるといたしまして、その二つで、ほとんどの国はということになると、八つのうちどのくらいの国かということになるので、幾つかは、少なくとも時期は明示すべきではないというようなことがあったわけですね。それはアメリカとカナダということでよろしいのですか。
○清水国務大臣 先生がおっしゃるとおり、時期を明記すべきでないというふうに言われたのはアメリカとカナダでございます。
○小林(守)委員 それは、たしか京都議定書のときにも、それぞれアメリカやカナダについてはそういうスタンスで、足を引っ張ると言っていいかどうかわかりませんが、非常に消極的な動きが強かった国だというふうに言えると思います。 それでは、アメリカにおいて、時期を明記すべきではないという背景、少なくとも日本やEUの諸国は、当然二〇〇二年までに発効させるべきだということを強く主張しているはずであります。アメリカの時期を明記すべきではないというふうな主張をしている国内事情というのでしょうか、それから主張の要点というのは何だったのでしょうか。
○清水国務大臣 アメリカが消極的であるというふうに見られた点というのは、やはり議会、上院において批准を決めなければならない。このときに、先にこの二〇〇二年ありきというのではやはり難しいという御発言があったわけでございます。 また、アメリカで今問題にしておりますのは、議会の決議もありまして、一貫して、主要な途上国の意味のある参加ということを締結の条件にしているわけでございます。そういうわけで、我が国といたしましては、何といっても最大の温室効果ガス排出国でありますアメリカがここに入ってくれなければ実効あるものとならないわけでございますので、何とかアメリカに参加してもらえるように、今の先進各国との協調のもとに、アメリカが参加できるような途上国の意味のある参加、こういった条件整備も図っていきたいというふうに思っているわけでございます。 この会議の中でも、具体的に、途上国の参加を促進するという観点から、技術移転あるいは人材育成を通じました対処能力の向上の支援といったようなことを一層促進する、そしてまた、二国間、多国間の会合を活用しまして、途上国の積極的な取り組みを粘り強く働きかけていくということを考えているところでございます。
○小林(守)委員 アメリカの事情、上院の事情があるということ、それから、これは京都議定書のときにもかなり強く言われていたことですけれども、途上国の意味のある参加ということですね。 途上国グループの中で中心的な、大きな国というか、中国なのだろうというふうに思うのですけれども、この辺について、やはり途上国の意味のある参加というのは、これは国際社会の政治的な問題というよりは、地球温暖化の問題について、特にこれから工業化や相当の経済成長が見込まれる、人口の多い中国やインドなどになるかと思うのですが、そういう国の参加、協力体制がとれないと、先進国で確かに頑張っても、なかなか温暖化全体、地球全体の問題としては解決しない、これは事実だと思うのですね。 そういう点で、途上国の意味ある参加、協力というものについては、私は一定程度、当然アメリカの主張もわかります。しかし一方で、途上国の方からすれば、先進国の責任というものを相当強く主張されていますね。途上国においては、先進国が今までやってきたような経済的な発展とか開発をこれからしたい、そして便利で豊かな生活を当然する権利がある、こういう主張に対して、なかなか説得力のある先進国の説明がされていないのではないか、このように思えてならないのです。 そういう点で、日本は、今回議長国だったわけなのですが、京都議定書の議長国でもありますから、この成功のために、途上国に対してどういう働きかけを、外交的にまた政策的に進めようとしていくのか。COP6までに相当の努力を求められているのではないか、このように考えるのですが、その辺についての政府のお考えを述べていただきたいと思います。
○清水国務大臣 途上国の参加の問題、非常に大きな問題であるということ、先生の御指摘もそのとおりでございますし、また、G8環境大臣会合の中でもこの問題が随分問題にされて、議論もされました。 やはり途上国の参加問題、今申しましたように、アメリカが既に締結の条件としているわけでございますね。そういう意味では、議定書を早期に発効させる上でも非常に重要でありますし、また、途上国からの排出量というのは中長期的には相当増加が予測されているわけでございますし、途上国の参加なしには温暖化の防止は困難であります。そういう意味では、日本としてもこの問題を非常に重視しているわけでございます。 途上国の積極的な姿勢を引き出すためには、何といっても先進国がまず率先して国内対策を実施することが重要であるというふうに私は思っております。そしてまた、途上国が取り組もうとするその姿勢を支援するような技術移転、人材育成等を通じまして、対処能力の向上の促進に努める、そしてまた先進国と途上国との間の対話を強化、拡大することが非常に大事だというふうに思っております。 そういう意味で、これらの問題については、今度のG8環境大臣会合におきましても、私の方からも強く呼びかけましたし、また各国の大臣の共通認識としてもコミュニケにまとめられたところでございます。
○小林(守)委員 途上国に対する基本的な考え方については、技術移転とか人材育成とか、さらにはその国が取り組む課題について、いろいろな意味での支援をしていくということが一つ言われましたね。 きょうのニュースだったのですが、今度の連休で、森総理大臣が沖縄サミットの参加国に対して外遊をされて、成功のために協力をしてほしいというような報道がありました。そういう機会に、環境庁長官の方から総理の方に、COP6の成功に向けて、特に途上国に対する技術支援や人材育成の点で、先進国が責任を果たしていこうではないかということを、大きなかぎになるわけでありますから、強く働きかけをしていただきたいな、このように私は考えているのですが、ぜひ総理の方に申し入れをお伝えしていただきたいなと強く思っております。 それで、このG8の共同コミュニケの中でも、いわゆる国内対策、先進国の責任をしっかりと果たしていくことが途上国に対する大きな説得力を持った対応になるというふうに思います。そういう点で、国内対策についても、このG8のコミュニケの中では、京都メカニズムがそれぞれの国の国内的措置を補完するものとなることを確認したということが書かれております。これは既に京都議定書のときから、いわゆる京都メカニズムという、柔軟性措置というのでしょうか、弾力措置みたいなものですが、これらについてはあくまでも国内措置を補完するものであって、みずから国内措置をしっかりとやった上での補完的措置であるということを忘れては困りますよということを国際的に確認しているわけですね。 そういう点で、我が国の国内対策、どうなっていくのか、少なくとも九〇年比で、今どんな状態にあるのか。さらに、六%削減という目標を国際的に約束してあるわけなのですけれども、その達成の見通しはどうなっているか、その辺をお知らせいただきたいと思います。
○清水国務大臣 今先生の御指摘でございますけれども、地球温暖化対策に関する基本方針におきましても、京都メカニズムの活用は補足的なものとし、国内対策を基本とするという規定をしているわけでございまして、現在、環境庁におきまして、環境基本計画の見直しについて中央環境審議会に諮問いたしまして、審議をしていただいているところでございますけれども、その一環といたしまして、地球温暖化対策のあり方について今精力的に検討をしていただいているところでございます。 検討に当たりましては、各般の温暖化対策を確実に実施していくための推進メカニズムとして、規制的手法、税あるいは排出量取引などの経済的手法、自主的取り組みなどをどのように活用することが大切か、こういった問題について議論を行うことにしているわけでございます。 また、今年度は一千万円の予算を計上いたしまして、二〇一〇年排出削減目標達成のシナリオ策定調査というものの実施を予定しているところでございまして、この調査におきましては、六%削減目標を確実に達成し、京都議定書を締結することを目指しまして、国内担保制度においてはどのような機能が必要となるのか、例えば温室効果ガスの排出状況の的確な把握の方法でありますとか、京都メカニズムを活用するための仕組みなど、こういったことを明らかにする、あるいは規制的手法、経済的手法、自主的取り組みなどの各種政策措置の一層の充実と、それらを適切に組み合わせました総合的な対策のパッケージの具体化、こういったことについて検討することにしているわけでございます。 確かに、一九九八年には多少二酸化炭素の排出量は少なくなってはまいりましたけれども、一九九〇年に比べれば、まだ大変な状況になっているということは既に御承知のとおりでございます。こういった国内対策をしっかりととっていきたいというふうに考えております。
○小林(守)委員 国内対策の中で、税制改革も含めて、経済的手法の導入というような課題については、今回のコミュニケの中にも明確に位置づけられていますね。まず、経済的手段あるいは規制的措置及び自主的アプローチを含むポリシーミックスによって、全体的な効果を高めることができるというような御指摘もあります。 これは、既に我々、地球温暖化推進法ですか、そのときにも、経済的手法を導入し、検討しなければこれだけの達成は困難であるというような認識のもとに、経済的手法導入ということは触れております。附帯決議にもそれは明確に位置づけられておりますから、国際的にも当たり前の話がきちっと確認されたというようなことなんだろうというふうに思います。 日本では、経済的手法の導入について、特に、温暖化対策推進法の本部の事務局を環境庁が務めているのだと思いますが、委員会、審議会等に打診をするとか諮問をするとか、そういうことでもう既に何度もされているのですね。ですから、もうそろそろ決断をする時期が来ているのではないか、このように思うのですが、経済的手法についてどう考えているか、お聞きします。
○清水国務大臣 このたびのG8会議で、ヨーロッパの国々から、この経済的手法の問題について随分取り組んでいる姿を聞くことができました。 いわゆる環境税、従来の規制的措置になじまないような不特定多数の排出源からの環境負荷を効率よく抑制することが可能な政策手段として、環境基本法あるいは環境基本計画においてもその有効性が期待されているわけでございます。ヨーロッパの国々では既に導入されている国々がある。今こうやって見ますと、導入済みもしくは導入予定の国を合わせて九カ国になっているというふうに聞いております。 環境庁におきまして、先生御指摘でございますが、平成十年の三月に、環境政策における経済的手法活用検討会というのを設置いたしまして、経済界、有識者等からヒアリングを行いまして検討を進めておりまして、現在議論の整理を行っているというところまで来ております。 また、そういう動きとは別に、昨年の自民党の税制改正大綱の中あるいは政府税調の答申等におきましても、環境税の導入等に関しまして、規制的な措置などを含めました地球温暖化対策全体の中での税の役割、そういった広い観点から検討していくことが重要だということを指摘されたところでございます。 環境庁といたしまして、政府税調等におきます検討状況でありますとか、欧州での環境税導入の動き等も勘案しながら、環境税の導入に向けて積極的に検討を進めたい、そして、京都議定書の締結に必要となります国内担保制度の確立に全力で取り組んでまいる所存でございます。
○小林(守)委員 では、質問を進めたいと思います。 今までの問題というか議論は、気候変動の取り組みについてのコミュニケの内容についてお聞きしたわけですが、もう一つ、二十一世紀における持続可能な開発。 これは、リオのサミット以来、明確に国際社会が意識を定着させた極めて重大なテーマだと思いますけれども、持続可能な開発という意味の中に、国、地方団体、そういう公的な機関、それから企業、事業所関係、民間、そして消費者、国民全体、あらゆる業界団体、各階層が持続可能な社会経済のシステムをつくり上げていく、これには大変な意識の改革も伴わなければ進まないということも言われているわけですね。 そういう点で、これからの持続可能な社会をつくっていくキーポイントとして、このコミュニケの中でも、消費者の環境意識の向上とか政府のグリーン調達の推進というようなことが国際社会の中で明確に位置づけられたと言っていいと思うのですね。 そういう点で、二つあわせてお聞きしたいと思うのですが、消費者の環境意識の向上とか環境教育の必要性がますます高まっている状況の中で、環境庁はどうこれに取り組んでいこうとしているのか。 さらには、政府、地方公共団体、公的セクターにおいて、リサイクル市場をしっかりと大きなものに育てていく、つくっていくためにも、まずは率先実行計画というのですか、率先してみずからが行っていくことが大きいと思うのです。そういう点で、政府がグリーン調達ということにどういうふうに仕組んでいくのか、制度化していくのか、この辺も随分国会の中で議論されていましたね。みずから率先してやらなければだめだ。そして、非常に大きな市場の形成につながるわけですから、そういう点でも、もう議論の段階ではなくて実行の段階だというふうに言えると思うのですけれども、グリーン調達について政府はどう考えているのか、お聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 まず最初に、消費者の環境意識の向上という点についてお触れになりました。 環境教育の必要性がますます高くなってきているというふうに思うわけでございますけれども、持続可能な社会を実現するために、環境教育を進め、そして消費者の環境意識の向上を図ることによって、消費生活の中で環境への負荷の少ないものに変えていくという意識、そして生活のライフスタイルを変えていくということがどうしても大事ではないかというふうに思うわけでございます。 従来環境庁がやってきたことをちょっと御紹介申しますれば、子供に対して、こどもエコクラブ事業によりまして子供たちに働きかけている。これは全国各地で活躍している子供たちが非常にふえて、七万人くらいの子供たちが、こういったエコクラブに入って、環境問題に関心を持って勉強しているところでございます。また、環境カウンセラーという登録制度がございまして、指導者を確保する。企業の方とかあるいは行政の方々、一般の方々が、こういった環境カウンセラーという資格を持っていろいろ指導者として活躍してくださっている。そしてまた、エコマーク事業の指導等によります消費者への情報提供などを進めているところでございます。 先月、ちょうど、札幌、大阪、北九州の三カ所でグリーン購入フェアというのをいたしまして、多くの消費者の来場を仰いだわけでございます。何が環境負荷の少ない製品なのか、なかなか消費者の方々が触れられないことがあると思いますので、こういったフェア等を活用しながら、皆さんに御理解いただくという啓発活動をしているところでございます。 今後とも、こうした多様な形で、消費者に対する情報提供あるいは環境教育を推進いたしまして、皆さんの環境意識の向上を図ってまいりたいというふうに思っているところでございます。 また一方におきまして、リサイクルを進めるためにもグリーン調達を進めるべきではないかという先生のごもっともな御指摘でございます。 特に、国と公的なところが率先調達する柔軟な取り組みが不可欠であるということを私ども認識しておりまして、いろいろやっているわけでございますけれども、やろうというかけ声だけではなかなか進まないということもありまして、グリーン購入の基本的考え方あるいは各省庁等の取り組みを盛り込んだ法律がぜひ必要ではないかという考え方を持ちまして、今日まで努力をしてまいったところでございますけれども、どうも国会の状況等を拝見いたしまして、内閣提出の法案として出すことはなかなか難しい状況になってまいりましたところに、一方におきまして、議員立法で早く出すべきじゃないかというような動きもございますから、こういった御意見もいただきながら、私としては、国会に提出する形というのは、閣法であれ議員立法であれ、とにかく実効性のある法律であればそれが一番いいのではないかというふうに考えておりますので、議員の皆様方の御指導をぜひお願いしたいと思っているところでございます。 もちろん、この法律ができますれば、その適切な実施に向けて、私ども環境庁挙げて努力するところでございます。よろしくお願いいたします。
○小林(守)委員 これから、きょう本会議で、また委員会で、循環社会の形成促進基本法が審議されようとするわけですけれども、何はなくとも、私は、本当にグリーン購入を徹底してやるということが始まれば、基本法はなくても、むしろ進むというふうに実態的には言えると思うのですね。そのくらい重要な問題で、だれもがそうすべきだと言いながら進まなかった。この辺については十分いろいろな問題を、なぜそうなのかということを反省しながら、また問題を解決しながら、これは与野党を超えて、ぜひ実現させるべきである。先ほども言ったように、基本法を実態的に動かせるのはそういう法律だというふうに私は思うので、ぜひ皆さん方にも働きかけをしていきたいなと考えているところです。 それでは、時間の関係でもう一つだけ、環境教育にかかわることで、ちょっと余談になるかもしれませんが、栃木県では、水辺環境とかそういう問題について、いろいろな自然団体の、環境団体の人たちが連合組織をつくりながら、環境教育の場としてもう一度しっかりと見直していこうではないか、そして、水質保全とか川の持っている多面的な役割、こういうものをしっかりと守って次の世代に伝えていこうではないか、このようなことの取り組みが進められております。 水餓鬼という絶滅危惧種があるのだというようなお話なのですが、これはきっとどなたもわからないと思います。水餓鬼という絶滅危惧種、これは実際の生物じゃないのです。水辺で遊ぶ餓鬼なのですよ。要は水餓鬼、絶滅危惧種をやはり守らなきゃいけないという発想、非常におもしろいなと思うのですが、蛍とかメダカ、これは本当に絶滅しちゃうんじゃないかと言われているのですね。餓鬼も、子供らも水辺で遊ぶのがいなくなってしまっているということを、私は環境教育の中でしっかりと、象徴的な言葉だと思います。そんなことを提示しておきたいなと思っております。 それでは次に、愛知万博の問題に移りたいと思いますが、私たちはこの委員会においても、愛知万博については、新しい地球の創造、自然の叡智、そういうテーマでやるんだ、それは大変結構である、しかし、やり方、その跡地の利用については極めてこそくじゃないか、しかも環境というテーマに名をかりて住宅開発事業をやろうとしているんじゃないか、こんなことを指摘してきた経過もありますし、環境アセスメントにおいて環境庁はどこまでしっかりとアセスメントの内容を充実させていけるのか、こんなことを随分議論してきた経過がございます。 そして、BIE、国際博覧会事務局の方から、昨年来かなり厳しい御指摘がありまして、通産省並びに愛知県、それから博覧会協会の会長でもありますトヨタの豊田さん、この方々が四月の四日に三者会談を通産省の会議室かなんかで行いまして、基本的には、新住事業と海上の森を通す道路二本、これについては断念をするというようなことが発表されました。しかし、全体の海上の森の中で南地区、十ヘクタールぐらいについては会場地として利用したいというような考え方が残っているようですね。 こんな動きの中で、確かに通産省や愛知県、そして博覧会協会が新住事業を断念し、そのほかの二本の道路についても断念するというような御決定をされたということについては、極めて重大な決断であり、英断であるということを国内のNGO団体などは高く評価をしているわけですね。この問題について、環境庁としては、あの決断は英断だったのかどうか、まずお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 万博の会場計画、跡地利用につきましては、これまで、愛知県あるいは博覧会協会等におきまして、自然保護団体の皆様方とも意見を交換しながらいろいろ検討されてきて、そして、四月四日に先生御指摘のような結果が、方向が出されたということでございます。 昨年十二月に環境庁が環境アセスメントについて述べた環境庁長官の意見があるわけですけれども、それにも海上の森への環境負荷の一層の低減ということを言っているわけですけれども、そういった意味では、この方向はもちろん評価をしたいというふうに思っております。 さらに、これから実際にどのような形のものがつくられていくのかということについては、十分関係者の方々がこれから御検討されて、愛知万博は自然の叡智ということがテーマでございますので、ぜひ、世界に日本の環境への取り組みがこんなにすばらしいということを発信できるようなすばらしい会になっていただきたいということを考えているところでございまして、この今の決定されたことについては、環境庁といたしましても評価しているところでございます。
○小林(守)委員 方向については評価するというようなお話なんですが、私のお聞きしたいのは、英断だったのかどうかというところなんですよ。そこはいかがですか。
○清水国務大臣 これまでのお考えからすれば、英断と言ってよろしいのではないかというふうに思います。
○小林(守)委員 私も同感なんですね。 そこで、そういう方向について、環境庁は確かに環境アセスメント法を所管して持っています。もちろん環境アセスメント法そのものには、事業そのものの適否というのでしょうか、環境上の問題についてのアセスメント、評価があるわけでありまして、事業そのものについては、事業実施官庁である通産省とか愛知県とか、そういうところが判断すべきものであって、環境庁はそこまでの権能はないということなんだと思うのですね。 ですから、今回の決断が、環境の視点から、少なくとも二十世紀型の開発はもう終わりですよと、これは既に大津のG8の中でも、二十世紀型のワンウエー型の開発から循環型の持続可能な地球社会をつくっていくということが既にもうはっきり言われていますね。愛知万博を計画した中身は、頭は二十一世紀型で体は二十世紀型と言っていいのかもしれません。そんな体質を持ったものが今回の矛盾としてあったのだと思いますけれども、その問題をみずからの行政の中で中止や方向転換をできずに、国際的な、博覧会事務局の方からの強い勧告というか御指摘によって、またそれをやらなければ登録させませんよというぐらい厳しい指摘があったからこそ、政府としては、また愛知県としては転換せざるを得なかったというふうに言えると思うのです。 しかし、二十一世紀型の地球社会環境、持続可能な社会を、行政の中で一番かなめの役を担うべき環境庁、環境省がみずからの行政的な使命の中でそれを言い出すことができていない今日の法制度上の問題を私は指摘したいと思うのですが、それについて環境庁としては、今回、私は外圧によってこうせざるを得なかったというふうに言えると思うのですよ。みずから、内部からの転換というのができなかったはずである。その辺を厳しく考えるならば、やはりしかるべき法制度を用意すべきではないのか。これは既にアセスメントの中でも議論されてきた話です。環境庁でもそういう議論はかなりしていたはずであります。 それについてお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 今先生愛知万博のことを御指摘でございましたけれども、これが平成七年、一九九五年に、「愛知県における国際博覧会の開催要請について」、これが閣議了解で決まったときに、既に、環境庁等も御相談させていただきながら、非常に環境保全上重要な地域、これは万博の会場から外す、対象から外すというようなことがなされているわけですね。その間にも何回かそういうことがありましたけれども、最終的には今のようなことになったことについて、先生は、もう少し早くからやったらいいのじゃないかという御指摘でございました。 これは、一般論から申し上げれば、確かに先生の御指摘のように、事業実施する前の段階から環境配慮の仕組みが必要だという御指摘だと思いますけれども、それは確かにそのとおりだというふうに思っております。 現在、政策、計画につきまして環境アセスメントを行う、いわゆる戦略的環境アセスメントというのを我が国にも導入するということについて検討をしているわけでございまして、平成十年度より研究会を設けましてこの戦略的環境アセスメントについての検討が進められておりまして、恐らく、この夏ぐらいまでには方向がまとまるというふうに思っているところでございます。 できるだけこれまでの調査研究の実績を踏まえまして、より具体的に、我が国におきましても、大きな事業等に対しまして戦略的環境アセスメントを導入するための部門別のガイドラインの策定等について着手したいというふうに前向きに考えているところでございます。
○小林(守)委員 ぜひ今回の流れを行政的に、現実の問題から変えていくわけですからなかなか難しいとは思いますけれども、基本的にみずからの課題として受けとめて、ああなったからよかったよかったではなくて、みずから、どういう役割を果たしてきたのかということをもう一度環境行政としては受けとめていただきたいな、強く要望しておきたいと思います。 続きまして、神奈川県藤沢市における、荏原製作所の焼却施設からの排出水のダイオキシン汚染。 引地川という川に流れ込むわけですけれども、この引地川下流域において高濃度のダイオキシンが検出されたというようなことが三月二十二日に明らかになりました。数値的には環境基準の数千倍の、八千倍とも言われている濃度のものが出てきたということで大変な問題になったわけであります。 それについて、既に神奈川県が環境庁と相談をして抜き打ち的な立入検査を行ったり、それから、水質保全局の方からは職員が現地に調査に入ったというようなことがあります。また、それらを受けて水質保全局長が現地で調査をされ、長官も既に三月三十一日には現地を調査されているわけですね。こういう経過をたどって今回の、荏原製作所という、ISO14001を全事業所で取得されている、環境配慮型の企業としてはトップクラスとも言われるぐらいの大きい企業がとんでもない問題を起こしてしまったということで、極めて残念だと言わざるを得ません。 しかし、問題の本質を、極めて単純な施工上のミス、要は、汚水管につなげるべき排出水を雨水管につないでしまったというような形で事故原因をほぼ断定するというような考え方が示されているわけでありますし、環境庁もそういう言い方をされているわけですね。私は、このほぼ断定というところが極めて問題の本質を見えなくさせてしまうことになるのではないかということを危惧するわけであります。 環境保全局長さんの二十六日の調査におけるマスコミのインタビューに対して、極めて単純なミスで遺憾、なぜ施工上のミスが生じたのか原因を調査するというようなお話がございます。これについて、現実には、単純なミスだけではない問題が明らかになりつつあります。それについても考えるならば、何かこの御発言というのは、また一定の影響力を持つ水質保全局長の発言というのは、国民の理解が得られない発言ではないか、このように私は思えてならないのですが、今日の調査状況を踏まえて、今局長さんの方で弁明するようなことがあればお答え願いたいと思います。
○遠藤政府参考人 まず、本件につきましての経緯、そしてまた、その直後私が現地調査いたしましたときの発言の真意につきまして御報告申し上げたいと思います。 まず、経緯でございますけれども、引地川への流入水路でございます稲荷雨水幹線で藤沢市が本年一月二十六日と二月十六日に採取した水から、それぞれ三千二百ピコ、八千百ピコという極めて高濃度のダイオキシン類が検出されたという第一報が、三月二十二日、神奈川県と環境庁に入りました。 したがいまして、翌日三月二十三日でございますけれども、神奈川県及び藤沢市が、荏原製作所藤沢工場に対しまして緊急立入検査を実施したところでございます。その結果、同工場の廃棄物焼却炉から、排水管の接続ミスによりまして未処理排水が排出されているということが判明したわけでございまして、同工場に対しまして、当該焼却炉の運転を停止させたところでございます。 私、この事態が判明した直後、三月二十六日、清水長官の命を受けまして現地に赴きまして、同工場内を視察いたしまして、そのときの率直な印象を発言したわけでございます。端的に申しますと、この配管の接続上の問題を踏まえまして、あってはならない事態が発見されたという認識でございました。したがいまして、極めて強い調子で遺憾の意をあらわしたものでございまして、そういう点につきましては御理解を賜りたいと思います。 いずれにしましても、その事態を踏まえまして、すぐその場で大臣とも連絡をとりまして、環境庁と神奈川県、藤沢市の三者による引地川水系ダイオキシン汚染事件対策連絡調整会議を設置いたしまして、その後、三月二十九日、四月十一日に第二回の会議を開きまして、対策、対応をとってきたところでございます。 なお、委員も御指摘のとおり、三月三十一日には大臣みずからも現地視察を行っていただいているところでございます。 以上でございます。
○小林(守)委員 話は理解できるところなんですが、要は、極めて単純なミスで遺憾というようなことで憤りを持ちながら、とんでもない、あってはならない事態だというようなことだったというふうに思いますが、今日の事態、このような極めて単純なミスで遺憾ということについては、会社側の説明を聞いてその場所を見て、会社側もそれは率直に認めているわけですね。しかし、今までの荏原製作所のいろいろな、みずから出す産廃の処理施設の処理の仕方などの事実がかなり明るみになってまいりました。そういうことを考えるならば、これは単純なミスではないのではないかというふうに今日とらえなければならないだろう、このように私は思っているんですね。 ですから、調査に行かれた三名の方が局長にどういう報告をされたのかわかりませんけれども、ただ単に配管ミスだ、では、これはその配管をした人が悪いみたいな、うっかりちゃっかりミスじゃないけれども、そういうふうなところに問題が収束されてしまって、こんなでたらめなことをだれがやったんだ、会社は被害者だみたいなところに話がいってしまうのじゃないか。しかし、現実の問題としては、終末処理場というのですか、沈殿池、汚染水の終末の浄化槽、終末貯水槽というか、そこの残っている汚泥の処分の仕方については既に、それをバキュームカーで吸い上げて敷地内にまいていた、七、八年間そういう取り組みをしてきたというようなことが明るみになっています。 ですから、単純なミスではない、許されない大変な問題が世界のトップ企業である環境配慮型の企業の中でとんでもないことが行われていたということが明るみになってきたわけですから、局長は、その当時はそういうふうに考えたかもしれません、会社側の言い分だけを聞いていたのではないか、このように私は思うのですが、もう一度お聞きしたいと思います。
○遠藤政府参考人 この件が判明いたしまして私どもがとりました対応でございますけれども、やはりこういう事態に至った管理体制上の問題とか、あるいは施工上の問題とか、設計上の問題とかにつきまして、問題を提起しまして、今詳細に事情を聴取しておるところでございます。 したがいまして、その過程におきまして、今先生御指摘のような沈殿槽における沈殿砂の取り扱いについても明らかになってきておりますので、それらも含めまして、事態を明確にして、対応をこれから考えていきたいと思っております。
○小林(守)委員 ですから、局長、その当時、極めて単純なミスというふうに即断して言ってしまったことについては、これはやはり拙速だったとか早計だったとか、そういう反省は今ないのですか。
○遠藤政府参考人 二十六日に参りまして事情を聴取いたしまして、現場を見まして、それでこれが配管のミスであったということで、これは単純なミスであるというふうに直観をいたしました。しかし、現在におきまして、そのミスがなぜ生じたのかにつきましていろいろ調査しておりますので、その当時におきましてのいろいろな発言につきまして、先生にいろいろ誤解を招くようなことがありましたら、それは私の真意ではございません。 いずれにしましても、今後の対応をきちんとしなきゃいかぬということで、今後対応してまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 真意、本意ではないというようなことなんでしょうが、私は、そのほかに、極めて優秀な環境配慮型の企業だから、単純なミスだった、残念だという形で、会社の名に泥を塗ってしまうような、イメージダウンを決定的にするようなことはしたくないという意識が働いているのではないか、このように考えられますし、また、環境を物すごく優先的に配慮している企業だから、あるはずがないというような意識が強く働いて、単純ミス、要は人為的な、それを請け負ってやる作業者が間違ったのだというところに問題のすりかえをしてしまう。現実に、これは単純なミスどころじゃない、重大な問題を抱えているということがわかってきているわけですよ。そういうことだと思います。 ですから、この問題は排出水の、いわゆる水質汚濁防止法だけの範疇の問題ではないというふうに言わざるを得ません。問題の発展が、根本的な原因が別のところにあるということにだんだん議論が展開しているというふうに思います。 そういう観点で、私は、きょう厚生省の方から水道環境部長さんの御出席をいただいておりまして、それで、焼却場または排出ガスの浄化システムあるいは排出水の浄化システム、これらについて、いわゆる廃掃法上の構造基準とか維持管理基準とか、一定の法規制がきちっとかかっているはずでありますけれども、今回の荏原の焼却場の問題について、どこに法違反の問題があるのか、どういうところに不適正なやり方があったのか、その辺を厚生省の方の立場から、システム上の問題ですから、明らかにしていただきたいということでおいでいただいたわけでございます。よろしくお願いいたします。
○岡澤政府参考人 今回の事案につきまして、焼却施設がございますが、焼却施設から出た煙につきましては、バグフィルターをつけておりまして、そのバグフィルターを通した排ガスについて、スクラバーという煙を洗う装置でございますけれども、それによって煙を洗いまして、ガスの方は外へ出して、洗った水についてはそれを循環使用していたということでございます。この循環使用された水につきましては、余剰水がオーバーフローしておりまして、これが排水として外に出ていくという構造になっております。 今回、非常に高い濃度の水が出ていますのは、そのバグフィルターで処理された排ガス中のダイオキシン濃度というのはそれほど高い濃度とは考えられないわけですけれども、洗煙水を循環利用させることによってダイオキシンを濃縮させまして、それがオーバーフローして外へ出ていったことから、こういう高い濃度のものが出たというふうに考えております。 一般的なこうした施設につきましては、洗煙排水が適切な排水処理施設に接続されていて、それが適切に処理されているとすれば、バグフィルターを通した後の煙という意味でございますけれども、その程度の洗煙水の処理につきまして、特段問題となっているケースはほかでは余りないと思います。 ですから、今回、持っているユニットそのものが何か構造基準に違反しているというふうなことではなくて、全体の使い方の問題、特に、設置者が配管のところを雨水配管と汚水配管とを間違えて接続してしまって、結局、洗煙水が処理施設につながっていなかったという構造上の問題から発しているというふうに考えております。 ただ、これにつきましては、構造上のミスからスタートしておりますけれども、それをいつまでも発見できなかったという事実があるわけでございまして、それは焼却施設から洗煙施設に至る一連の過程について荏原製作所がしっかり管理していなければいけないわけですが、その管理上の体制に問題があってこういうことを見過ごしてきたのではないかというふうに考えております。
○小林(守)委員 管理上の問題とかシステム上の問題というよりは、そういうソフトの部分の問題だというような言い方がされております。 一つ触れていないのですが、終末の処理の汚泥について、この自社処分という形で会社の中にまくことについては法律上どうですか。明確にしてください。
○岡澤政府参考人 産業廃棄物処理施設はみずから処理することが原則になっておりまして、処理する場合には、自分の敷地内に施設を設けて、一定の基準をクリアしていなきゃいけませんけれども、それによって処分することは、これは適法でございます。
○小林(守)委員 そういうことじゃなくて、適法なんだけれども、では、何でもまいちゃっていいのですか。プラスチックを燃やしたごみ、ダイオキシンを含んでいる。排水処理をした、洗浄した水の終末処理、沈殿物ができてくる、それもまいちゃっていいのですか。
○岡澤政府参考人 お尋ねのように、現在、荏原製作所の中には自社処分場がありまして、排水処理から出てくる汚泥等につきまして、そこに処分をしているようでございます。また、過去に焼却施設のばいじん等について、一定の期間ここで処分しているというような実績もあるというふうに聞いております。 現在、神奈川県を通じまして、荏原製作所に対して、埋め立てられた汚泥に有害な重金属やダイオキシンが含まれていないかどうか、あるいは地下水への影響がないかどうかについて調査するように指示しておりまして、既にサンプリングが行われ、その分析中というふうな状況でございます。 捨てられました汚泥の状況あるいは周辺の状況につきまして、その分析結果を見た上で、私ども厚生省としましても、神奈川県と十分相談いたしまして、荏原製作所に対して適切な措置をとらせるようにしてまいりたいと思っております。
○小林(守)委員 何か、今回の問題について、環境庁の水質保全局が調査に当たって、水質汚濁の問題ですから、それはそれで当然なんだというふうに思いますが、ダイオキシンの汚染という視点からするならば、もっと違った視点もあるはずだと思います。 そういう点で、厚生省は、今回なぜ一緒に調査に行かないのですか。
○岡澤政府参考人 産業廃棄物の規制、指導等につきましては、基本的に法定受託事務で都道府県に事務を任せております関係上から、当面、とりあえず都道府県の対応を待って、都道府県から相談があった場合に国としてその相談に乗るというふうなことで考えております。 今調査しているところでございますので、結果を見て、必要があれば、私どもも現地に担当官を派遣するなどを含めて、関係省庁と連携して対応してまいりたいというふうに考えております。
○小林(守)委員 時間が参りましたので終わりますけれども、例えば住民との説明会の中で、荏原製作所の方の社長を含め役員の方々は、あの辺でとれるシラスについては、とにかく基準値以下であって、全く健康上問題ないですよというようなことを環境庁が資料を出してくれた、だから海洋についての問題はございません、健康上の問題はありませんということを、環境庁の名を使いながら、安全宣言的なことを住民に説明をした。 しかし、住民の方は納得できないというようなことでありますが、実際に、シラスのダイオキシンの濃度、シラスの検体を調査したらば、非常に少ない、〇・幾つかの数値が出た。では、引地川流域に住んでいるコイとかフナ、それは食べていないから調べないのだということではなくて、海に行けば確かに拡散しちゃうわけですから、確かに薄くはなると思うんだけれども、フナとかコイなどの引地川に住んでいる魚などの検体をちゃんと調べているのかどうか。しかも、聞いたところによると、シラスの検体一つだけで、海洋の魚類については極めて安全なんだ、問題ないのだというようなことを、会社側は安全だということの証明のために使っているという事実があります。これらについても、環境庁の果たす役割というのは、両方に使われるということなんですね。 そのことを指摘しまして、時間が参りましたので終わりますけれども、ぜひ厚生省の方も、システム上の問題でありますから、今度一緒になるはずでありますから、縦割りのいろいろな問題については、私は断じて認めません、何かあるんじゃないかというふうに思えてならないのですけれども、きちっと連携をとって、これは水質汚濁だけでは解決できない問題まで発展していますから、環境庁は行っているんですよ、厚生省は行かないという話はない、法定受託事務だから神奈川県に任せますという話じゃないよ、これは。政令で決めた部分について不十分なところがあるのではないかということをきちっと検証する、そういう意味からも、ぜひ調査にみずから参加してほしい、このように要望して、終わります。
○細川委員長 若松謙維君。
○若松委員 公明党・改革クラブを代表して、質問をさせていただきます。 まず最初に、四月八日と九日、GLOBE、地球環境国際議員連盟の第十五回世界総会が行われまして、G8環境サミットと同時並行で滋賀県大津市で開催いたしました。そこで長官と十回ぐらいお会いしましたでしょうか。 いずれにしても、そのGLOBE総会におきまして、最終日には地球環境ガバナンスというテーマで、私が議長役をさせていただきましたけれども、そのときに、ちょうどG8環境サミットで共同声明の最終取りまとめが行われておりまして、このG8各国、特に二〇〇二年までの京都議定書の批准を義務化させるかということで、先ほど小林委員も御質問されましたけれども、アメリカとカナダがちょっと渋った、こんなことで、たしかイギリスの仲介もあって何とかああいう文言に落ちついた、こう理解しているわけです。 いずれにしても、やはり何としてもG8は、少なくとも二〇〇二年の議定書の批准、これはやはり約束してもらいたいというのは、私どもGLOBEとしての各国共通の、アメリカの議員も含めた願いでもありますので、そういった観点からの側面的な支援の役割も果たしたのではないか、こう自負しているところでございます。 そして、そのときに私も「循環型社会の構築へ向けて」というアクションアジェンダを出しましたところ、大変な好評をいただきまして、いよいよ循環型社会法の制定の機が熟したのかな、そう思って、質問に移らせていただきたいと思います。 ほとんど長官に対する御質問だと思いますけれども、今回、COP6に向けて、世界の主要国、特にG8諸国による、まず一つ目として、国内法整備を含めた批准のための法的手続、及び二点目としまして、気候変動に対処するための諸施策のパッケージの準備において、日米両国が特におくれているとのNGOの指摘がありました。私もその資料をいただきましたけれども、特にWWFジャパン作成もしくは気候ネットとか、そういったところがいろいろな情報提供をしていただきましたけれども、環境庁長官のお考えは、どのように理解されているでしょうか。
○清水国務大臣 NGOの方々がそういう御指摘をしてくださっているそうでございますけれども、私どもとしては、かなり積極的にこの問題に取り組んでいるつもりでございます。 日本でございますけれども、昨年の四月から、世界に先駆けまして、地球温暖化対策推進法を施行しております。この法律は、京都議定書の締結、その履行の確保に備えた今後の対策の土台となる法律でございます。現在、その法律の規定に基づきまして閣議決定されました基本方針に従いまして、各種の国内施策を推進しているところでございまして、今後さらにこれは充実しなければならないというふうに考えているところでございます。 これらの対策の効果もございまして、一九九八年度、エネルギー消費に伴う二酸化炭素排出量が、前年度比三・五%減少したという結果が出ております。 我が国は、二〇〇二年までに京都議定書を発効させるということを、昨年のボンの会議におきましても、また今回のG8環境大臣会合におきましても、欧州各国とともに主張したところでございます。 環境庁といたしましても、このCOP6を目指した国際交渉の進展も踏まえつつ、京都議定書の締結に必要となります総合的な国内担保制度の確立をぜひしたい、全力で取り組んでいきたいと思っているところでございます。 アメリカでございますけれども、アメリカは、世界最大の温室効果ガスの排出国でございます。何といっても、この実効ある京都議定書の実施を確保する上で、アメリカが参加できるかできないかというのは、非常に大きな問題であるというふうに思っております。 アメリカでは、議会が議定書の締結に依然として反対の姿勢があるわけでございまして、しかし、その中で、クリントン政権は、再生可能エネルギーの研究開発あるいは省エネルギーなどを推進するために、二〇〇一年度の予算として、前年度比四〇%増となるような、計約二十四億ドル以上の温暖化対策関連予算を要求しているというようなことで、アメリカ国内での温暖化対策の推進に積極的に取り組んでいるということも承知しているところでございます。
○若松委員 では、G8各国が、どの程度地球温暖化に対してさまざまな施策を施されているかという点に関しまして、ちょうど、G8未来フォーラム及び今回のG8環境大臣会合におきましても、ベストプラクティス、これが議論されました結果、では日本のパフォーマンスはどうだったのか、こういうことがポイントとなりました。 ということで、G8諸国の中におきまして、日本のベストプラクティスはどのような位置にあると長官はお考えになりますか。
○清水国務大臣 ことしの二月、葉山で、G8環境未来フォーラム、そこでG8各国及び欧州委員会から提出されました八十一の事例の地球温暖化にかかわる国内対策のベストプラクティスの経験の交流をいたしました。 我が国は、国、地方公共団体、NGO、産業界等の各主体が積極的に取り組んでいる具体例を十七件発表いたしました。 主なものといたしましては、まず、世界に先駆けて地球温暖化対策推進法を施行したこと、改正省エネ法に基づきますトップランナー方式の導入によりまして、自動車、家電、OA機器の省エネの取り組みを推進していること、それから滋賀県においてグリーン購入を進めていること、気候ネットワークが情報提供、政策提言を実施しているようなこと、あるいは経団連が、それぞれの産業ごとに温暖化防止に向けて自主行動計画を策定いたしまして、取り組みを推進していること等々ございまして、そういったものを発表したわけでございます。 こうしたG8の未来フォーラムにおきます議論の結果、このG8環境大臣会合に報告されまして、さらに他の国々の経験から学ぶために、このベストプラクティスに関する情報交換を継続しようという意見がたくさん出まして、このコミュニケの中にもそれが盛り込まれたところでございます。 今回の議論を通じまして、参加各国の間で有意義な情報交換ができたものと思っているわけでございますが、各国ごとの取り組みの評価は行われなかったわけでございますけれども、我が国を含めまして、各国固有の状況の中で、真剣かつ多様な努力と工夫がなされているということを実感したわけでございます。 私は、我が国の産業界における省エネ水準というのは世界でもやはりトップレベルであるというふうに認識しておりますし、また、今後、各国の国内対策の推進に当たっては、我が国の取り組み事例というのも非常に参考になるというふうに思っておりますし、G8環境大臣会合のときにも、多くの大臣からそういった声が直接聞かれました。 我が国におきましても、また各国の先進事例を参考にしつつ、六%削減目標を確実に達成し、京都議定書を早期に締結するための総合的な国内対策を確立するために全力を挙げてまいりたいというふうに思っております。
○若松委員 もう時間が近づいてまいりましたので、NGOが、今回大津に大変大勢の方が集まって、特に税制のグリーン化に関する「おうみ宣言」を決議して、恐らくレセプションのときにも環境庁長官に直接申し入れていたのを私目の前で見ておりましたけれども、それがG8コミュニケの中にどう反映したのか。 あと、もう一つ。ちょっとこれは質問項目に入れてなかったのですけれども、GLOBE、いわゆる議員の側の議論としてちょっと二点要求したいのですけれども、その中で、議員としての結論として、やはり水素エネルギー生産、これを導入しないと地球温暖化は難しい、そういう結論が出まして、それについてどう政策を進めていくのか。 もう一つ、CDMというクリーン開発メカニズム、これにつきましても、特に開発途上国において、今後、日本のODAにいかにこのCDMを盛り込んでいくか。 ちょっとこの点について、三つ一挙に御質問しましたけれども、答えられる範囲で答弁いただきたいと思います。
○清水国務大臣 まず、NGOの方々の「おうみ宣言」でございます。それがG8コミュニケの中にどう反映されたのか、特に、税制のグリーン化に関する問題についての御指摘でございました。 今回のように、NGOの方々の御意見を直接伺いながらいろいろな政策に反映させていくというやり方、とてもすばらしいことだというふうに認識しております。多くの方々が参加されて、そして温暖化対策に積極的に取り組んで「おうみ宣言」を取りまとめられたこと、大変高く評価するわけでございます。 「おうみ宣言」を拝見いたしましたら、政府が、市民参加のもとに開かれた場で議論をし、持続可能な道へ向けた政策転換を図ることを強く求める、また、大津に集まるG8各国の環境大臣が、各国内における積極的な温暖化対策の推進と京都議定書の批准を促す強いリーダーシップを示すことを期待するということが書いてございました。私も、このような考え方は非常に重要なことだと思いますし、このような趣旨は、G8環境大臣会合のコミュニケの中にも含まれているわけでございます。 また、先生御指摘の税制のグリーン化については、コミュニケの中では、「我々は、いくつかのG8国で最近、環境税制改革に関する取組の進展があることを関心を持って注目する。経済的手段、規制的措置及び自主的アプローチを含むポリシー・ミックスによって、全体的な効果を高めることができる。」と記述されているところでございます。そういった意味では、この御意見も十分伺いながら環境行政を進めてまいりたいというふうに思っております。 それから、先生御指摘の、GLOBEでの御指摘でございます。 コミュニケの中で、エネルギーの問題についても、これはたしかイギリスの副首相が相当主張されたところでございますけれども、「持続可能なエネルギーの開発と利用は、気候変動及び大気汚染に対処するための鍵である。我々は、エネルギー効率をさらに向上し、環境上健全なエネルギー・ミックスを推進する。」というようなことで、このことについて注目を払っております。 CDMに関しては、先ほども何度も申しましたけれども、大変皆が関心を持って、この中にも含まれているところでございます。
○若松委員 以上です。
○細川委員長 藤木洋子さん。
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。 きょうは、G8環境大臣会合関連の質疑をさせていただきますが、まず最初に、京都議定書の発効に向けまして、重要な節目となる第六回締約国会議がことし十一月に迫っております。そのさなかに、今回のG8環境大臣会合は、前哨戦ともいうべきものとして行われたというふうに私は思っております。 今回のG8環境大臣会合のコミュニケの気候変動、ここでは、「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進することを確保するというコミットメントを確認する。ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味する。」このようになっております。この表現というのは、発効の時期を二〇〇二年と明記したいという立場の日本、欧州と、それから時期の特定を回避したいと考えている米国、カナダの対立の中での玉虫色の声明、マスコミではこのように批評しているところでございます。 そこで、この「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進する」という表現にとどまったのは、事実上二〇〇二年発効を先送りしたことになるのではないか、このように懸念いたしますが、大臣、いかがでしょうか。
○清水国務大臣 けさほど来この問題については御答弁申し上げているところでございますけれども、我が国といたしましては、COP3の開催国といたしまして、できるだけ早期の発効ということで、二〇〇二年までの発効、これを訴えたところでございます。何といたしましても、COP6の成功に全力を注ぐということで、ぜひ二〇〇二年までに締結できるように努力したいというふうに思っているわけでございます。 しかし、一部の国におきましては、そういった問題が出てきたわけでございますけれども、しかし、これも先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、ほとんどの国にとって、このできるだけ早くというのは遅くとも二〇〇二年までにということを意味するのだということを含めた表現でまとめた、合意ができたということについては、私はそれは非常に意味のあることであるというふうに思います。 また、私といたしましても、今後、そういったアメリカ等に対しまして、二〇〇二年までの締結についてぜひ働きかけもしていきたいというふうに思っておりますし、そのことを決して二〇〇二年までしないよといったことではないというふうに理解しているところでございます。
○藤木委員 その具体的な期限が、ともかく二〇〇二年というふうに盛り込まれたというのが一歩前進であるというような御発言でございますけれども、しかし、これはほとんどの国々にとってということでありまして、やはり一部の国を例外扱いにしたという条件つきになっているわけですね。 京都議定書では、削減目標時期が二〇〇八年から二〇一二年に設定されております。温暖化ガス削減に必要な国内措置などを考慮いたしますと、二〇〇二年以降にもしこの発効がずれ込んでまいりますと、議定書の実効性に影響が出てくるのではないか、このように私は思います。しかし、この共同声明の「ほとんどの国々にとって、」という表現は、事実上、米国、カナダについて議定書の批准を先送りしてもよい、こういうことを共同声明という形で認めたことになるのではないかというふうに思うのです。 そこで、今回の共同声明での規定は、もし米国、カナダが日本や欧州とは別の方向へ動き出したとしても、これを否定できなくなってしまったのではないかと思うのですけれども、その点はどうですか。
○清水国務大臣 先生御指摘のように、コミュニケの中では「できるだけ早く京都議定書の批准・発効を促進することを確保するというコミットメントを確認する。ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までにということを意味する。」というふうな合意を得た。この合意は、先ほども申しましたけれども、多くの国々が二〇〇二年までには京都議定書の発効を目指すということを明確に表明した、そして、二〇〇二年までに京都議定書を発効することにちゅうちょしたところ、明確に意思表示ができなかった国にとっても、G8全体としてのコミュニケの中でこういった表現をすることに合意をしたということ、そういう意味では、非常に私は評価できるものだと思っておりますし、米国が二〇〇二年までの締結を行わなくていいというふうなものではないというふうに理解しているところでございます。 先ほど申しましたけれども、なぜアメリカがこのところで賛成できなかったかというのは、やはり議会の問題があって、とにかく自分たちも早くしたい、しかし、やはり議会のことを考えれば、今ここで明記することが本当にプラスかどうかということについて御意見を述べられたことでこういう表現になったわけでございますけれども、決してこれは二〇〇二年までにしなくていいよということを約束したものではないと私ども全体では理解したところでございます。
○藤木委員 この共同声明が、結局ほとんどの国々にとって、遅くとも二〇〇二年までにということを意味するという表現になったわけで、これで共同声明が採択されたというふうに私は思うわけですね。確かにそうだと思うのです。 しかし、その後で、早速米国の交渉担当者の一人が、共同声明は議会を説得する材料になる、こういう真意を明らかにしたというふうに伺っているわけですけれども、ここに米国の態度があらわれているように思うのです。これは、アメリカとカナダはほとんどの国々の中に入っていないから、二〇〇二年に縛られることはない、こう言って議会の理解が得られると考えているのではないかということを私は危惧するわけです。 そこで、日本政府は、森首相が、二〇〇二年までに発効させ行動を加速させることは大きな意味を持つ、こういうメッセージを寄せるなど、議定書の早期発効を訴えたというふうに伝え聞いております。さらに、欧州などは、既に米国抜きの議定書の発効を主張しているというところもあったと聞いております。例えば、ドイツのブッパタール気候環境エネルギー研究所のヘルマン・オット部長は、米国を待っていては発効は十年おくれる、米国抜きでもEU、日本、ロシアなどで五五%になる、このように言っております。 そこで、共同声明にもございますように、「ほとんどの国々にとって、これは遅くとも二〇〇二年までに」という表現で言うのであれば、米国抜きでも二〇〇二年までに発効させる、こういう姿勢を日本政府はおとりになるのかどうか、それは大臣、いかがですか。
○清水国務大臣 それはできないことはないかもしれませんけれども、現実問題といたしまして、温室効果ガスを二二%以上も出しているようなこの大きな国が、アメリカが全くこれに入らなかったら実効は上がらないのではないかということで、私どもとしては、何とかしてアメリカが参加できるような条件をみんなで考えていかなきゃならないということで、このたびの環境大臣会合でもそうでしたし、あるいは二国間で会談もいたしましたけれども、そのときにも、アメリカがなぜこれができないのかということについていろいろ検討したわけでございます。 そういう中でアメリカが申しておりますのは、やはり途上国の問題なんですね。途上国の意味ある参加ということにこだわっておられるわけでして、これは実はアメリカだけでなくてG8のすべての国々が、これから途上国がだんだん排出ガスを多くしてくる、この途上国をいかに一緒に巻き込んでいくのかということは大きな問題であるということを話し合いをしたわけでございます。 そういうわけで、とにかくアメリカが参加できるようなことをやはり考えていかなきゃいけないということを私どもは思っているところでございます。
○藤木委員 アメリカをさておいて発効するということはできないことではないかもしれない、しかし、アメリカ抜きに実効があるかということで、アメリカの参加できるような条件整備に努力をするといいますか、説得を続けるということをおっしゃるわけですけれども、そのことを私は伺っているのではなくて、説得はしたけれども、結果的に米国が参加しないという場合があったときに、そのときに議定書を発効させるという立場に日本政府は立つのかどうなのかという点なんですが、いかがですか。
○清水国務大臣 日本は、二〇〇二年までに発効させようということで努力をする、国内対策もするというようなことで努力をしているわけでございますから、できるだけ国内の努力をし、そして国際的な取り組みもいたしまして、この目標に向かって私たちは努力してまいります。それはもう確実に申し上げられることでございます。 しかしながら、やはりこれは一カ国が、先進国がどうのという話じゃございません。どこの国がいつどうというのではなくて、やはり地球全体として国際的に取り組まなきゃならない大きな仕事でございます。そのことを念頭に置きながら、この問題を本当に解決に向けて努力をしていきたいということを重ねて申し上げたいと思います。
○藤木委員 そうすると、米国の参加なしに発効はしない、そういう立場のように伺えるわけですね。米国の意向に結局は振り回される結果を招いているのではないかというふうに思うのですよ。まず、日本が京都議定書をまとめた議長国ですから、その議長国としてEUと一緒に二〇〇二年までに発効させることが私は必要だと思うわけです。そうでなければ、京都議定書の約束が実行されまいということを思うわけです。そのために今御質問させていただいたわけです。 今回のG8環境大臣会合では、フランスが第六回締約国会議の直後に京都議定書を批准するという意向を表明したということに対して、米国とカナダは、時期を行政府が示すということをやると批准権限を持つ議会の反発を招くおそれがある、こういうことを言って、時期の明記に難色を示したというふうに伺っております。 米国の議会では、先ほども言われましたけれども、途上国も削減行動に何らかの形で参加するということを明記しない限り議定書を批准しないというふうに聞いているわけですけれども、しかし、私は、まず先進国が率先して国内対策による温暖化ガスの大幅削減を推し進めるということをやりますと、このことが途上国の問題解決のためにも大きな貢献になるだろうというふうに思うのですけれども、その点は大臣のお考えはいかがでしょうか。
○清水国務大臣 その点に関しましては、先生御指摘のとおりでございます。アメリカが途上国の意味ある参加ということにこだわっているわけでございますけれども、日本におきましても、この途上国の参加は非常に重要な問題であるというふうに考えております。なぜならば、途上国からの排出量というのは、中長期的には相当な増加が予測されるわけでございますから、先進国だけですればいいという話じゃございません。 できるだけ途上国の参加を促していきたいというふうに思うわけでございますけれども、そのためにも、先生御指摘のように、まず先進国が国内対策をしっかりやる。そして、先進国が持っている知識とか技術とか、そういったものを開発途上国に移転していく、人材育成をする、そういうことに協力をしていくといったことがやはり大事なのではないか、先進国に対する信頼をまずかち取るということがやはり大事ではないかというふうに思っているわけでございます。 これらの問題につきましては、私からも今回の会議におきましても発言いたしましたし、G8の環境大臣の相互におきましても大変大きな皆さんの共通認識でございまして、コミュニケにも盛り込まれたところでございます。
○藤木委員 先進国の国内対策が極めて大事だということでは私も意見が一致いたしました。 国内対策による温暖化ガスの大幅削減につきましては、今回の共同声明でも、「G8各国による地球温暖化国内対策の強化」といたしまして、「我々は、地球規模の気候変動に取り組むために相当の国内的措置を行うことを再び約束する。我々は、京都メカニズムが国内的措置を補完するものとなることを確認する。」と改めて強調しているところです。 しかし、日本が京都議定書で約束をいたしました六%削減は、事実上、産業、運輸などの国内措置で削減するのは〇・五%です。残りは、森林吸収で三・七%、排出量取引と共同実施、クリーン開発メカニズムなど、いわゆる京都メカニズムの活用で二%程度削減する、こういう抜け穴頼みになっていると私は考えております。この抜け穴を探る外交交渉に頼っているために、日本は各国に比べて、実は国内措置の具体化が大変おくれているように思います。 そこで、今回の共同声明でも改めて強調されております京都メカニズムが国内的措置を補完するものとして、主体であるのは産業、運輸などの分野だと、ですから、この主体である産業、運輸などの分野での一層の大幅削減で六%削減を履行すべきではないか、このように考えるのですけれども、この点はいかがでしょうか。
○清水国務大臣 御指摘のように、運輸部門は排出量の伸びが顕著でございます。産業部門は、排出量はほぼ横ばいということで推移しているわけでございますけれども、しかし、排出量の寄与割合が全体の約四割ということで非常に大きいわけでございまして、さらなる努力を着実に進めなきゃいけないというふうに認識しているところでございます。 今、環境庁におきましては、環境基本計画の見直しが始まっておりまして、中央環境審議会に諮問いたしまして御審議いただいているわけでございますけれども、その一環として、地球温暖化対策のあり方について検討をしていただいております。 検討に当たりましては、各般の温暖化対策を確実に実行していくための推進メカニズムとして、規制的手法、税や排出量取引などの経済的な手法、あるいは自主的取り組みなど、そういうことをどのように活用することが適切なのかどうかということについて議論を行っているところでございます。 こうした環境基本計画の見直しにおきます審議会での検討及びCOP6を目指した国際交渉の進展も踏まえながら、運輸、産業分野における対策も含めまして、何とか、京都議定書の締結に必要となります総合的な国内担保制度の確立に全力を挙げて取り組んでまいりたい、こう考えているところでございます。
○藤木委員 大幅に見直しを行っているということでございますけれども、それは確かに、エコライフ百万人の誓いであるとか、省エネ法で製品の省エネ化を図るとか、人工林の造成というだけでは、とても六%の削減は達成できない。これは、私もそう思っておりますし、やはり抜け穴頼みと言うほかはないというふうに思うんですね。 これからの見直しという点で次の質問をさせていただきますけれども、政府の六%削減目標の達成に向けた方針の中には、原子力立地の推進を中心に、二・五%の削減を達成するというのがございますね。そのためには、二〇一〇年までに原発を最大二十基新設するということになっておりました。しかし、最近のジェー・シー・オーの臨界事故であるとか、あるいはデータ改ざんによるプルサーマル実施の延期など、原子力開発が深刻な問題を次々起こしているわけです。 最近、政府は新年度からエネルギーの長期需給見直しの作業に入る、こちらの方も見直しをするとしておりまして、原発の現実的な見直しを打ち出すというふうに伺っているわけです。 そこで、京都議定書で約束をした六%削減は、原発に依存しないでも十分可能な計画と法律の策定、これを打ち出して実行していくということが極めて重要であろうかというふうに思うんですけれども、その必要性についてはどのようにお考えでしょうか。
○清水国務大臣 先生御承知の地球温暖化対策推進大綱におきましては、今、吸収源による温室効果ガスの吸収量は、目標期間の植林、再植林等によります純吸収分を考えますと約〇・三%、二〇一〇年ころにおける我が国全体の森林等による純吸収量を考えると約三・七%と推計しているわけです。そしてまた、長期エネルギー需給見通しにおいては、二〇一〇年度の原子力発電の設備容量を七千五十万キロワットと予測している。これは原発約二十基に相当するということでございます。 先ほども申しましたように、現在、中央環境審議会におきまして環境基本計画の見直し作業をいたしているわけでございますけれども、その中で、エネルギー等につきましては、通商産業省からのヒアリングでありますとか、あるいは原子力、エネルギー分野の有識者との意見交換を予定したりしておりまして、エネルギー政策の観点も踏まえた温暖化対策のあり方を検討しております。 また、吸収源の具体的取り扱いにつきましては、これは気候変動に関する政府間パネル、IPCCと申しますけれども、ここが本年の五月に特別報告書として取りまとめる、最新の科学的知見を踏まえて出されますものですから、それを踏まえまして、COP6において決定すべく交渉を進めることにしているところでございます。 こういったいろいろな新しい状況の変化がございますけれども、こうした状況も踏まえながら、今年度、二〇一〇年排出削減目標達成のシナリオ策定調査というのを実施いたしまして、京都議定書の六%削減目標の具体的な達成方針について検討を行う予定にしているところでございます。
○藤木委員 確かに、虚構の原発をもとにした方針では、六%削減目標は達成できないのは当然であります。この六%達成を義務づける法規制と計画が私は必要だと思うんですね。今いろいろとシナリオ化の問題だとか言われましたけれども、温暖化防止とはならずに、昨年成立をした地球温暖化対策推進法というのは、六%削減そのものを達成するための法律ではなかったわけですから、そういった法規制がぜひとも必要だ、そしてそれに基づく計画が必要だということを提案させていただきたいと思います。 次に、共同声明の二十一世紀における持続可能な開発とリオ・プラス10に含まれております淡水問題でございます。 声明では、「我々は、流域における環境保全上健全な管理を含む、総合的な水資源管理のアプローチを採用することによって、水資源及び生態系の保全」を明記しております。 流域や水域といった場合、日本に当てはめてみますと、府県をまたがる流域として、近畿一千四百万人の水がめと言われる琵琶湖がございます。 この琵琶湖の淡水を保全するためには、琵琶湖に流れ込む集水域全体を保全することが大事だと考えます。琵琶湖の湖岸も含む集水域での開発を許していたのでは、琵琶湖の水質を保全することはできません。 今、琵琶湖周辺で八カ所のダム計画が進んでおりますけれども、これらは別々の環境アセスメントが行われることになっておりまして、全体として琵琶湖の水質への悪影響というのが評価されていないわけです。ですから、この八カ所のダム計画というのは、琵琶湖の水質を悪化させるものとして再検討が強く求められております。 そこで、声明にもありますように、琵琶湖に対する総合的な水質管理のアプローチ、水資源管理のアプローチを採用いたしまして、琵琶湖の集水域も含めた淡水資源アセスメント、これを実施すべきではないか、このように考えるのですけれども、いかがでしょうか。大臣でも局長でも結構です。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 水資源の管理のためには、先生御指摘のように、河川、湖沼などの地表水あるいは地下水を含む流域全体、これを視野に入れました健全な水循環の確保が必要だと思っております。 このような中で、琵琶湖は日本最大の湖でもございますし、滋賀県にとどまらず、近畿圏の水がめとして水質保全上緊要な淡水資源として重要でございます。このため、国土庁が中心となりまして、平成十年度には琵琶湖の総合的な保全のための計画調査を取りまとめました。そして、環境庁を含む関係六省庁が連携いたしまして、琵琶湖の集水域における水源涵養機能の保全などを含めた総合的な対策を推進していくこととしているところでございます。 環境庁といたしましても、これらの点を踏まえまして、琵琶湖の水質保全につきまして一層取り組んでまいりたいと思っております。その前の一つの論点として承っておきたいと思います。
○藤木委員 非常に総合的な管理をやっていて、環境についての対策も総合的な対策を進めていくというお話でございましたけれども、実際に琵琶総によってもその計画自体が琵琶湖の水質を悪化させてまいりましたし、また湖沼法の規制でも水質悪化を食いとめることができない、こういう状況があるわけですから、この点については、実際の問題を解決していくという上でも、そういったアセスメントに迫っていただきたいというふうに思います。 さらに、琵琶湖周辺は産廃の無許可処分での産廃銀座になっていて、私は本当に残念な思いがしたのですけれども、実は大津市の真野北部土地改良区というところへ私も行ってまいりました。農地のかさ上げをするという理由をつけましたり、果樹園にするという理由をつけましたり、それから芝の養生地に造成するというさまざまな名目で産廃を埋める無許可処分が続いているわけです。 この産廃の無許可処分地から、実は悪臭を放つ汚水が流出しておりまして、それもにおいだけではないのですね。PCB、カドミウム、鉛、砒素、水銀などの有害物質が検出されるに至っております。 有害物質を検出いたしましたのは、真野北部土地改良区が、新和建設という業者の処分地内での調査によるものでございます。滋賀県は、その処分地から四百メートルほど下流の川を調べまして、PCBなどの有害物質は検出されなかった、こういう発表をしているわけです。 私たちは、もう一度真野北部土地改良区の皆さん方と合意できるような調査が必要であろうというふうに思うわけですね。改めて、汚水を採取して、分析をしていただきたいというふうに思います。 もちろん、その真野改良区の方たちは、もうここはそういう汚水が出たのだから、直ちに遮水壁を設置して、流出をとどめてもらいたい、こういうことを言っていらっしゃるわけですが、再度住民合意のもとで行った採取の結果、そういった有害物質が出た場合には、流出を食いとめる措置をとるべきであろうというふうに思うのですが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、滋賀県大津市の真野北部地域の残土捨て場周辺の問題でございますけれども、北部土地改良区が排水の測定を行いまして、そしていろいろPCB、鉛等の有害物が検出された、こういうことでございます。 一方、滋賀県は、下流部での影響把握のために、昨年九月に付近の河川の水質を測定した。また、本年一月には、残土捨て場周辺の浸出水、土壌の溶出試験を実施したということでございます。県の調査ですと、有害物質はいずれも検出限界値以下であった、こうされております。また、下流部に環境基準点がございますけれども、これまで有害物質が環境基準を超過したことはないとの報告を受けております。 しかし、土地改良区と県の調査につきましてそれぞれ違いもございますので、滋賀県では、土地改良区の立ち会いのもと確認のための調査を行うべく現在土地改良区との調整を続けていると聞いております。 そのいろいろな対策でございますけれども、滋賀県では、周辺の水質調査の結果において有害物質の流出が確認されていない状況では、現時点で遮水壁を設置する必要はないとしておりますけれども、環境庁といたしましては、周辺環境の調査の結果を踏まえて、県において必要な対応を検討することが適当と考えております。
○藤木委員 地元で調整が行われているということでございますので、その調整がぜひ成功裏に運びますように、環境庁としては極力御支援をしていただきたいというふうに思います。 この琵琶湖や河川、農地を汚染する産廃の無許可処分は、直ちにやめるべきだと思うのですね。産廃を撤去させる必要があるというふうに私はつくづく思いました。 しかし、今回のPCB問題では、県当局は、産廃の汚水とは言えない、上流からの流出水かもしれない、こういうふうに発言をしているのに対しまして、環境庁は、産廃の原因者で対応願いたいと、双方がどうも譲り合いというかなすり合いというか、そういうような姿に見えて仕方がございません。 そこで、環境庁が産廃として対応すればよいと言われるのですけれども、実際上、県は産廃がまじった残土全体を産廃とは判定していないわけです。汚水対策も産廃の撤去も実施されないまま放置されているというのが実態です。このままでは、ますます琵琶湖周辺での産廃銀座の拡大が進んでまいりますし、琵琶湖の水質悪化に拍車をかけることになろうかというふうに私は危惧するわけです。 そこで、琵琶湖などの淡水を保全するためには、無許可処分であろうとも、それから排水施設がなかろうとも、何人であってもみだりに有害物質を含む汚水を排出してはならない、こういった厳しい原状回復措置と罰則をかける法の見直しというのが必要な気が私はしておりますけれども、そういったことの検討を含めて、今後お考えをいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○遠藤政府参考人 環境庁といたしましては、真野北部地区に有害物質を含む残土がございますけれども、これは建設廃棄物が不法に搬入されているというケースであるとするならば、やはり廃棄物処理法での的確な対応が図られるべきではないかというのが基本的ポジションでございます。 いずれにしましても、こういう問題に対しまして、各種現行法とか各種指針等をベースにしまして、対象とする有害物質とか施設の特性に着目した規制等により対応していくということが現実的であると考えております。
○藤木委員 時間ですからこれで終わりますけれども、私は、いろいろあっても、現状がそのまま放置されているということを見過ごしてはならないということを厳しく申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○細川委員長 中村鋭一君。
○中村(鋭)委員 大津で行われましたG8、本当に御苦労さまでございました。 朝からの質問で随分議論されておりますので、私も重複した質問になるかと思いますが、コンファームする意味で、二、三確認を含めて質問をさせていただきたい、こう思います。 今回のG8で、やはり主要な議題は、次につなげるということだと思うのです。幾らいいことを決めてもそれが実現しなければいけませんから、当然ながら次につなげるということは、具体的には遅くとも二〇〇二年に京都議定書を発効させるという、この目標期限の設定はできなかったわけでございますね、アメリカが反対をいたしまして。当然、ことしの十一月にオランダのハーグで行われますCOP6で、こういった目標はぜひとも成功させる必要があるわけでございます。 これは、やはり大臣初め当局の皆さん方の決意、やり抜くということを国民に約束する、そういう姿勢が大事だ、こう思うのですが、その点について、まず清水長官の御意見、決意のほどをお伺いしておきたいと思います。
○清水国務大臣 二〇〇二年までに京都議定書を発効させるためには、先生御指摘のCOP6、これが非常に大きな会議になるわけでございます。 ここで、各国の京都議定書の締結の引き金となります合意を確実に得なければならないというわけでございまして、特に、京都メカニズム、遵守制度、吸収源の取り扱い等について明確な決定が行われなければなりません。また、途上国の関心の高い人材育成などを通じた対処能力の向上あるいは技術移転の問題についても合意をしなければならない、こういうところでございまして、このCOP6で政治的に決断すべき事項を具体的にできるだけ絞り込んでいくという作業がどうしてもあるわけでございます。 したがいまして、そこまでにできるようなことはできるだけ事務的に処理しておくようにということで、これは事務方に私も指示しているところでございます。 締約国の議長、COP6はオランダになるのですけれども、オランダの議長さん、COP5の議長さんがポーランドの方なんですが、これから、こういう議長さんたちとも緊密な連携を図りつつ、非公式の閣僚会議でありますとか二国間の会合等におきまして、いろいろな機会を最大限に活用いたしまして、先進国及び途上国と引き続き建設的な対話を行うなどいたしまして、ぜひ頑張って閣僚としてのリーダーシップを発揮してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○中村(鋭)委員 そういった全般的な対策と同時に、国内向けのためにも具体的な対策をつくっていかなければいけない、こう思いますが、この京都議定書を批准するために、新たな国内制度、こういった検討については、これは大変必要なことだと思うのですけれども、その必要性は痛感をしておられる、こう思いますが、具体的にその辺もお伺いをさせていただきたい、こう思います。
○清水国務大臣 この問題につきましては、今までも何回か御指摘がございましたけれども、今環境庁におきまして、環境基本計画の見直しをいたしておりまして、中央環境審議会におきまして、この問題についても諮問をさせていただき、御審議いただいているわけでございます。その一環といたしまして、地球温暖化対策のあり方、非常に積極的に、精力的に検討していただいているところでございます。 検討に当たりましては、各般の温暖化対策を確実に実施していくための推進メカニズムとして、規制的手法、税や排出量取引などの経済的手法、自主的取り組みなどをどのように活用することが適切かということが議論されるわけでございます。 さらに、今年度、十二年度は約一千万円の予算を計上いたしまして、二〇一〇年排出削減目標達成のシナリオ策定調査ということをいたす予定でございます。 この調査におきましては、六%削減目標を確実に達成し、京都議定書を締結することを目指しまして、まず国内担保制度においてはどのような機能が必要となるかを明らかにすること、また、規制的手法、経済的手法、自主的取り組み等の各種政策措置の一層の充実と、これらを適切に組み合わせた総合的な対策パッケージの具体化等について検討することにしているところでございます。 ぜひ、この具体化に向けて、明確にしていきたいというふうに考えているところでございます。
○中村(鋭)委員 それを具体化させるためにも、やはり国民一人一人が納得をすることが大切だ、こう思います。 地球温暖化対策の必要性をまず国民に十分周知徹底させていく。その周知徹底はするけれども、今度は、では我々は具体的にどうすればいいかという指針を示さなきゃいけませんが、それは、やはり科学技術立国と言っているわけですから、具体的に、国民にわかりやすい、これをこうすればこうなるということを説明しなければいけない、こう思うのです。 その点、地球の環境問題では、我が国はまだまだそういった知的貢献の分野においては不足があるように思えるのでございます。見劣りがする、こう思いますが、地球温暖化に関する科学的研究、これをどのように進め、国際社会に貢献をしていくのか、それをまた日本国民の一人一人に納得をしてもらうためにはどういう手段をとればいいのか、その辺についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○清水国務大臣 地球温暖化に関する科学的研究をどのように進めるのかという御指摘でございます。 環境庁におきまして、今、地球環境研究総合推進費、平成十二年度の予算でいきますと二十六億五千万円、これを活用いたしまして、地球温暖化の現象解明、影響、対策を初めとした地球環境研究を関係省庁の連携のもとに推進しておるところでございます。 国際的には、気候変動に関する政府間パネル、IPCCというのがございますけれども、ここにおきまして、世界の最先端の科学的知見を集約しているわけでございます。二〇〇一年の三月完成予定のIPCC第三次評価報告書におきましては、我が国からの執筆者といたしまして、前回は一九九五年に十八名の執筆者がいたのですけれども、それを上回ります二十七名の専門家に御参加いただいているわけでございまして、執筆活動を支援するための連絡会議も新設して、定期的にそういう連絡会議を開催する等によりまして、我が国の国際的な貢献度を高めているということでございます。 さらに、アジア太平洋地球変動研究ネットワーク、APNと申しますが、あるいは地球環境戦略研究機関、IGES等の取り組み等を通じまして、アジア太平洋地域を中心に国際的な研究支援を展開しているところでございます。 今後とも、こうした一層の国際社会への知的貢献を果たすために、地域からの情報発信を率先して取り組むほか、研究推進体制の充実強化、あるいは戦略研究の一層の充実など、積極的に取り組んでいくこととしているところでございます。
○中村(鋭)委員 次に、柳本総括政務次官にお尋ねをさせていただきますが、今回の会合で、地球温暖化とともに取り上げられました環境と健康の問題でございますが、今回のコミュニケでは、「環境汚染や他の形態の環境悪化から人の健康を保護することは、人々が最も関心を抱いている課題である。」こうしているわけですね。ダイオキシン、環境ホルモン、当然ながら我が国の国民も最も心配している環境問題だ、こう思いますが、これらの有害化学物質の国内対策にどのように取り組んでいくのか。 柳本さん、先日、私、全国の産廃の処理業者の組合がありますが、その組合長さんとたまたま会合で同席しまして、おっしゃっておりましたが、役所の皆さんや政治家の皆さんは演説することは上手だけれども、では、現実に我々産廃業者が直面している問題、実際に今いろいろなものは燃やすことはできるのですが、燃やして、そこからダイオキシンが出る、それはやはり直接的には業者が言われる、すぐ出ていけと言われる、どんどん産廃処理すべき物質はふえていく、もう本当に夜も寝られません、先生見てくださいと、頭を見たら、もう頭ははげておるわけです。昔は毛がぎょうさんあったけれども、もう心配で心配で全く毛がなくなりましたと。これは冗談ですけれども、それぐらい真剣に業者は考えておるわけですね。 国民もこれは心配なことですから、その点について、ひとつ柳本さんからお答えをお願いいたします。
○柳本政務次官 中村委員御指摘のように、だれもが安心して暮らせる社会の構築に向け、化学物質による影響を未然に防止することは環境行政の重要な課題であると認識をしております。 このため、ダイオキシンにつきましては、ダイオキシン類対策特別措置法に基づいて、排出ガス及び排出水に関する規制措置や環境基準等を定めたところでございます。また、ダイオキシン対策関係閣僚会議において平成十一年三月に決定したダイオキシン対策推進基本指針に基づいて、平成十四年度までに排出総量を平成九年に比べて約九割削減するための取り組みを実施しているところであります。 環境ホルモンにつきましては、平成十二年度予算の特別枠でございますミレニアムプロジェクトにおいて調査研究を加速させるなど、国際シンポジウムの開催、全国一斉調査などを行って、その成果を国民に公表する決意であります。 さらに、有害化学物質につきましては、いわゆるPRTR法の対象物質や対象事業者を指定したところでありまして、施行に向けて準備を促進しています。 本年三月、政令によりまして、PRTRの対象となる物質として三百五十四物質を指定いたしました。また、PRTRの対象となる事業者については、業種やその規模を定めたところであります。これらは、諸外国と比べても幅広い範囲を対象としておりますし、今後さらに詳しい実施方法を定めまして、制度の普及啓発に努めてまいる決意であります。 環境庁としては、ただいま中村委員御指摘のように、これらの取り組みを進めるなど、化学物質の国内対策に取り組んでまいる決意でございます。
○中村(鋭)委員 今回のコミュニケではまた、化学物質による汚染は地球規模で拡大しつつある、こうしているわけでありまして、今や化学物質対策は日本だけの問題じゃない、当たり前のことですが、地球的規模で進めていく必要がある、こう思うんですが、環境庁として、柳本次官、国際的な取り組みはどのように進めていくお気持ちか、その辺の対策を含めてお願いを申し上げたいと思います。
○柳本政務次官 御指摘のように、このたびのG8環境大臣会合のコミュニケ、環境と健康への取り組みの中で、有害化学物質対策が重要視されております。 この問題につきましては各国の協調した対策の推進が重要との認識に立ちまして、環境庁では、内分泌攪乱化学物質、いわゆる環境ホルモンにつきまして、OECDにおける国際的な試験法の共同開発に参画をしていく、昨年合意した日英での共同研究を推進していく、さらに、昨年十二月の神戸における国際シンポジウムに続いて、本年三月には東京でOECDの専門家会合、また名古屋でメダカを使った試験法の開発のための国際シンポジウムを開催いたしました。今後とも、国際シンポジウムの開催などを通じまして、国際協力を推進していく所存でございます。 このほか、PCBやダイオキシンなどの、環境中に残留しやすいPOPs、有機汚染物質の生産使用の禁止や排出削減を図るための条約の交渉会議に積極的に参加をいたしまして、本年中に成案を得るように努力する決意でございます。 以上でございます。
○中村(鋭)委員 質問通告にはございませんけれども、今度は淡水問題がやはりG8で議論されまして、言うまでもないことですが、琵琶湖は貴重な日本一の淡水資源を有しておりますね。ですから、水をきれいにするということは、同時に、その水にすんでいる生物を大事にするということにつながると思うんです。 琵琶湖には四百余種の淡水生物がいるんですね。全国的におよそ六百余種と言われておりますが、六百余種の日本列島に生息する生物の中で、四百種以上を網羅している湖は琵琶湖だけですね。そこへ今は、私、何遍も取り上げさせていただいておりますが、ブラックバスとかブルーギルという外来の害を及ぼす生物がはびこっているために、在来種が大きな圧迫を受けている、これは看過すべき問題ではないんだと。 またこれは回を改めて、議論を改めて、しっかりと、また長官初め次官の御意見も伺いつつ、何かいい立法措置が講ぜられないかという点を追及してまいりたいと思いますので、そのことを指摘させていただきまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○細川委員長 武山百合子さん。
○武山委員 自由党の武山百合子でございます。 実は、きのう、厚木の米軍基地に議連の方で行ってまいりました。何しろ、現場を見ましたら大変なにおいと、それから、実際に米軍のいわゆる海兵隊の皆さんの住宅の屋上に上がりまして、実態を見てまいりました。基地の説明の説得力に私は本当に、ああ、なるほどなとほとんど心を動かされて帰ってきたんですけれども、神環保の方はまず視察をお断りということで、一方的に基地だけ見てまいったわけですけれども、実態を見まして大変驚いて帰ってまいりました。 環境庁長官も、つい一週間か二週間前ですか、行かれたということで、久々に環境庁もオンタイムで視察されたということで、国民の目に近づいてきたなと思いまして、大変よい状況になってきたなと思っておる一人ですけれども、この厚木の基地を視察して、どんな思いで帰ってまいりましたでしょうか。
○清水国務大臣 私も直接拝見いたしまして、今までいろいろと話は聞いておりましたけれども、直接にあの白いもくもくとした煙を見て、やはり大変だなというふうに思いました。 長い間かけてこの問題が提起されてきているわけですけれども、それなりにみんなが努力をして、ちょうど私が行ったのは三月でしたから、まだバグフィルターをつけているときでしたから、つける前の、煙突一本でしたけれども、煙が出ていたわけでございまして、これがバグフィルターをつけることによってどのように変わるんだろうかということでちょうど見に行ったということもあるわけでございますけれども、立地がああいう条件でございますから、直接煙が入ってくるということについてやはり皆さんが御心配されるということは理解できたということでございます。
○武山委員 来年一月から環境省になりまして、ごみ全般に厚生省から環境庁に来るわけです。まだ来年の一月まで何カ月かあるわけですけれども、もちろん人ごととは思っておらないと思いますけれども、厚生省から来るわけですから、将来どんなことを頭に描いておりますでしょうか、ごみ問題が来るという点で。もう少し突っ込んで聞きたいと思います。
○清水国務大臣 ごみの問題、これは環境庁が環境省として所管することになるわけでございますけれども、この数カ月にわたりましても、ごみにまつわるいろいろな問題、不法投棄の問題あるいはダイオキシンの問題、たくさんの問題が提起されているわけでございまして、これはもう並々ならぬ決意を持って対処しなければならない問題であるというふうに思っておるところでございます。 その前に、循環型社会基本法でありますとか、あるいは廃掃法の改正でありますとか、そういったことをきちんとしておかないと、これは本当に大変なことになるのではないかというふうに思っているところでございまして、この問題は、ぜひこれからの大きな問題として取り組んでまいりたいというふうに思った次第でございます。
○武山委員 私、今野党になったんですけれども、与党にいたときに、例えば東京都の杉並のごみの問題で、理事会で、与理懇の方で議論があったんですけれども、公害調査委員会で実態をきちっと調べてからということで、その前に東京都と杉並区の方で、原因がこうなったという説明やら前向きな対応やら出てきたんですけれども、そういう問題も含めて、やはり環境庁が即対応しなければいけない、時間を待っていたらだめだという問題というのは物すごくあると思うんですね。 ですから、今お話しのように、対応していかなきゃいけないことは当たり前のことなんですけれども、やはりスピードを持ってやっていかなきゃいけないということで、積極的に今後対応していっていただきたいと思います。 杉並病の問題も、環境庁からの積極的な働きかけやら、今後どうするかとかいう問題、全然姿、形が見えなかったわけですけれども、見えない中に、東京都また杉並区の方で、こういう状態だったということはこの前記者発表されたわけですけれども、この問題だけではなくて、各地に本当にこの問題に近いような問題、たくさんあると思うのですね。小さな意見にも耳を傾けて、本当に実態がどうなっているのかということを、やはり行政の対応ですね。この場合は、神奈川県庁に、厚木の米軍の基地はそれこそ何回も何回も説明に行かれたということですけれども、ほとんどそれに対する積極的な答えがなかったということで、十年も経過して、時間がたたないと対応しない、こういう大きな問題にならないと対応しない、外圧が来ないと対応しない、そういう無関心、無感覚という部分から抜け出さなければいけないと思いますので、ぜひ今からしっかり頑張ってやっていただきたいと思います。 厚木の基地はこのくらいにしまして、もう一つ、愛知万博についてですけれども、いろいろ問題がクローズアップされまして、方針の転換というところにまで来たわけですね。それで、計画を一部、当初の案を大幅に縮小するということで、通産大臣と愛知県知事が合意したということですけれども、愛知万博でも環境庁がどのような役割をしたのかなと、本当に歯がゆい思いでいる一人なのです。 やはりこの万博も、自然の叡智ということで、自然を本当に考えて、知恵を出して、そして万博を開こうという基本的な哲学があるにもかかわらず、言ってみればやはり公共事業、すなわち何か施設をつくったり、あるものを壊して、そこに施設だけではなくいろいろなものをつくるという、そういう公共事業の発想が原点にあるわけですけれども、今回のこのような一連の動きに対して、長官としてどんな思いを持っていらっしゃいますでしょうか。
○清水国務大臣 愛知万博の問題でございますけれども、愛知万博の問題につきましては、会場の計画でありますとか跡地の利用の問題につきまして、愛知県、博覧会協会等におきまして、自然保護団体等の方々と御意見を交換しながらいろいろ御検討なすってきたということはよく承知しております。そして、つい先日、四月四日でしたか、一つの方向が出されたということを私も知事さんから御報告を受けております。 この問題につきまして、昨年の十二月に環境庁長官が環境アセスメントについて意見を述べておりますけれども、これから発生しますいろいろな問題についての懸念、それから海上の森への環境負荷の一層の低減等について申したところでございまして、そういう意味では、そういう点の環境負荷の一層の低減が図られたという方向が見られたということに対しては、私は評価しているところでございます。 しかし、これから具体的にどのような形で準備ができるのかということについてはまだわからない点があるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、先生御指摘のように、このテーマが自然の叡智ということでございますから、ぜひ日本の環境への取り組みを世界に発信するという意味で、多くの方々から高い評価が得られるような万博にしていただきたいと心から願っているところでございます。
○武山委員 十二月に環境庁長官がアセスメント、環境に負荷がかかるということでいろいろ御意見を述べられていたということですけれども、それをきちっと愛知県並びに通産省は聞いていたらよかったのに、聞いていないということにもなるわけですね。それはいわゆる外圧で、自然の叡智をきちっと考えてやっていないではないか、公共事業に使うのではないか、建物をつくるのではないか、新住事業ということですけれども、住宅をつくって、それで将来、万博が終わった後それを売るというような、基本的に言えば経済優先の万博ではないかということで批判を浴びて、今計画を変えようというところにいっているわけです。環境庁としての意見は意見として言っておったわけですけれども、それが取り入れられないというところに私は不満を持っているわけですけれども、その辺はなぜ取り入れられないで、今回外圧でこうなったと思いますでしょうか、環境庁長官。
○清水国務大臣 環境庁の意見が取り入れられなかったというふうに思っておりません。その後出てきた状況に従って、いろいろ御検討なすった結果ああいう結論が出たというふうに認識しております。
○武山委員 いや、正直言いまして、これは外圧だと思いますよ。いわゆる万博の本部の方からの外圧それから自然保護団体の外圧、これがなかったらほとんど計画どおりにいったと思うのです。 ですから、議院内閣制で、政権与党というものは、もう本当に過半数をとった政党が大臣を出してやるわけですから、仲よくやるということは大変よいことですけれども、仲よくやる中にも、やはり独立した省庁というものがあるわけですから、環境庁としての自主性、独立したものというのはやはり訴えていかなければいけないと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。 次に、地球温暖化についてお聞きしたいと思います。 先ほど中村議員からもあったわけですけれども、このG8環境大臣会議で、京都議定書の早期発効が大きな議論になったわけですけれども、アメリカの反対でいろいろと赤信号が出ているわけです。国内的な制度の確立がやはり日本の方は必要なわけですけれども、今どのような手順で国内的な制度を確立していくのか、その辺、もう少し詳しくお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 京都議定書の発効、批准に必要となります国内制度、これにつきましては、今環境庁は、中央環境審議会に諮問いたしまして、審議していただいております環境基本計画の見直しの一環といたしまして、地球温暖化対策のあり方について精力的に御検討いただいているところでございます。 検討に当たりましては、各般の温暖化対策を確実に実施するための推進メカニズムとして、規制的手法、税あるいは排出量取引などの経済的手法あるいは自主的取り組みをどのように活用することが適切かということについて議論を行うことにしているところでございます。 また、今年度、約一千万円の予算を計上いたしまして、二〇一〇年に六%の排出削減目標を達成するためのシナリオを策定するための調査を実施するということを予定しているところでございます。 こうした検討を踏まえ、またCOP6を目指した国際交渉の進展も踏まえながら、京都議定書の締結に必要となります総合的な国内担保制度の確立に全力で取り組んでまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○武山委員 地球温暖化防止のためには総合的な措置が必要なのですけれども、まず決め手になるのは、環境税ということがもう本当に大事ではないかなと思います。これはいわゆる先進諸国において導入が進んでいるわけですけれども、先進諸国の導入状態についてと、それから我が国ではどのような検討が行われているのか、その辺について詳しくお聞きしたいと思います。
○清水国務大臣 今環境税のお話でございますけれども、従来の規制的措置になじまないような不特定多数の排出源からの環境負荷を効率よく抑制することが可能な政策手段として、これは環境基本法あるいは環境基本計画においてもその有効性が期待されているところでございます。 欧州におきましては、フィンランド、ノルウェー等の北欧諸国及びオランダで、早くから温暖化対策の観点から環境税が導入されております。近年、ドイツ、イタリーにおきましても導入されたところでございます。また、イギリス、フランスにおいても導入が今計画されておりまして、導入済みもしくは導入予定の国を合わせて九カ国というふうに承知しております。 環境庁におきましても、平成十年の三月に、環境政策における経済的手法活用検討会というのを設置いたしまして、経済界の方あるいは有識者の方々からヒアリングを行うなど、検討を進めてきておりまして、現在、議論の整理を行っているところでございます。 また、昨年度、自民党の税制改正大綱あるいは政府税調の答申等におきましても、環境税の導入に際して、規制的措置なども含めた地球温暖化対策全体の中での税の役割を幅広い観点から検討していくことが必要とされたところでございます。 こういった政府税調の動きあるいは自民党の税調の動き、そういったところでの検討状況でございますとか、あるいは今のヨーロッパの環境税の導入の動きなども十分勘案しながら、環境税の導入に向けて積極的に検討を進めたいというふうに考えております。 こういうことによりまして、京都議定書の締結に必要となります国内担保制度の確立にも全力で取り組んでまいりたい、先生が御指摘なすったとおりでございますけれども、ぜひ頑張ってまいりたいというふうに考えております。
○武山委員 ぜひ導入できるように努力していただきたいと思います。 今のお話を聞いていると、積極的に議論はしているけれども、今後どうなるか。導入したいという方向性は見えてきますけれども、相変わらず議論で終わっていたら何もならないと思うのですね。ある程度期限を区切って、今やはりスピードさに欠けるというのが一番の問題なものですから、議論は日本人は上手ですから、常に十分やっているわけでして、あとはもう方向性をいつにするか区切って、それでいつから導入するかという議論だと思いますけれども、議論にもいろいろ議論がありますので、ぜひ話の終わる議論をしていただきたいと思います。 それからもう一つ、バイオセーフティーに関する議定書がことしG8で議論されたわけなんですね。それで、これは議定書の早期発効のために最大限努力するということですけれども、ここでは、各国間ではどのような議論があったのか、各国間の議論の主な論点を幾つか知らせていただきたいと思います。
○清水国務大臣 本年一月に、バイオセーフティーにかかわるカルタヘナ議定書、モントリオールで検討が行われました。この議定書の作成交渉におきましては、遺伝子組み換え農作物等の輸出国と輸入国の間、あるいは先進国と途上国の間で意見の相違が見られたところでございます。 具体的にどういうことかと申しますと、食料とか飼料及び加工に直接用いられる遺伝子組み換え農作物等の扱い、あるいは本議定書と他の貿易に関する国際協定との関係、WTOとの関係等につきましては、遺伝子組み換え農作物の輸出国のグループ、アメリカとかカナダと、そのほかの国々、EU、途上国グループ、日本も入っているわけですけれども、そういった国との間で主張の対立がございました。また、本議定書が適用されます遺伝子組み換え生物等の対象範囲についても、途上国のグループと先進国の間で意見の対立がございました。 以上でございます。
○武山委員 この問題は大変国民が関心を持っておりますので、なるべく早く批准すべきだと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。 私の質問は以上です。ありがとうございました。
○細川委員長 菊地董君。
○菊地委員 私は、社民党・市民連合の菊地でございます。きょうは、我が党の中川委員の代理として質問させていただきます。 初めに、先般大津市で行われましたG8の環境サミットが成功裏に終わりましたこと、敬意を表したいと思います。先ほど来の議論を聞いておりますと、手放しで成功したのかなというようなことも考えるわけでありますが、いずれにしましても、大臣、御苦労さまでございました。本日取り上げさせていただきますダイオキシン対策の問題についても、ぜひ、前向き、積極的に取り組んでいただきたいと思います。 さて、ダイオキシン類対策特別措置法が昨年七月十二日に成立しまして、同法に基づく土壌、大気、水質の基準が定められ、本年一月十五日から施行されております。 しかし、施行後も、二月には、和歌山県橋本市の廃棄物処分場の土壌がダイオキシンに高濃度汚染されていたことが発覚しております。また、四月には、藤沢市の焼却炉メーカーが、ダイオキシンに高濃度に汚染された焼却炉から洗煙排水を八年間にわたり河川に垂れ流していたことが発覚して、大きな問題になっているわけでございます。 どうも我が国では、法律がつくられ、対策基準値が定まると問題が解決したようにとられる節がありますが、ダイオキシン汚染の実態はやっと緒についたばかりで、さきの事例のようなことが今後も出てくるものと考えられます。 環境庁、厚生省はさまざまな対策を講じてきてはおりますが、その先例として、香川県の豊島の産業廃棄物の処理や大阪府能勢町の豊能郡美化センターのダイオキシン処理が挙げられます。その先例が今後の対策に生かせるよう点検しなくてはならないと思います。 きょうは、能勢町のダイオキシン汚染対策について、点検させていただきながら質問したいと考えております。 前回、二月二十五日の委員会で、我が党の中川智子委員の質問で、汚染土壌の無害化処理プラントの実証調査について、環境庁長官から、ダイオキシン無害化の実証調査は住民の同意を得た後実施するので、今年度も引き続き予算措置をとっていくという御答弁をいただいておったところでございますけれども、また新たな問題が生じているわけでございます。 既に御承知と思いますが、汚染土壌とは別の焼却施設内の高濃度汚染物の処理予定地の周辺住民が、安全性が疑わしいと、白紙撤回の決議を上げておるわけでございます。 そこで、まず厚生省に確認を求めたいと思います。 豊能郡美化センターの焼却施設内の高濃度汚染物の処理に関して、厚生省は、一九九八年度の補正予算で、十五億四千八百万円の対策事業費の二分の一を国庫補助事業として補助金を出すことになっております。補助金を出すに至った経緯と、この問題に対して、国、厚生省の責任範囲についてまずお尋ねしたいと思います。
○岡澤政府参考人 豊能郡の美化センターにつきましては、平成十年に厚生省が実施いたしました調査によりまして、施設内に高濃度のダイオキシン汚染物が残留していることが判明したわけでございまして、施設設置者であります豊能郡環境施設組合において、施設の解体と汚染物の処理を行うこととなったものでございます。 厚生省といたしましては、豊能郡美化センターのダイオキシン汚染がこれまで例のない高濃度であったということ、それから速やかに安全な処理を行う必要があったということから、同組合に対しまして、技術的、財政的援助を行うことといたしまして、平成十年度の第三次補正予算におきまして、施設の解体処理のための事業について国庫補助を行うこととしたものでございます。
○菊地委員 国は、他の事例では見られない迅速な対応を能勢では行っているように見られるわけであります。能勢のダイオキシンの問題について、少なからず国、厚生省が汚染原因の責任を認めたというふうに理解してよろしいものかどうか、お聞きしたいと思います。
○岡澤政府参考人 ただいま申し上げましたように、国が補助を実施いたしましたのには二点理由がございまして、一つは、これまでにない非常に高濃度の汚染が見出されたということと、もう一つは、迅速な処理をしなければならないということの二点でございます。 厚生省といたしましては、従来から、ごみ焼却施設からのダイオキシンの削減対策については、ガイドラインを示すなどの対策をとってきたわけでございまして、当時の豊能郡美化センターの運転状況はこのガイドラインに違反していた状況にございました。 また、そうしたことに加えまして、施設の焼却炉の構造だとかその維持管理の仕方等、さまざまな要素が関係してこういう高濃度な汚染をもたらしたというふうに考えているわけでございまして、私ども自身の責任といいますか、当然、一般廃棄物処理というのは市町村の固有事務ということで、国の指導方針なりに従って市町村がそれを適切に運営するという義務が課せられているわけでございますので、基本的には、市町村が責任を持って対処すべきものだというふうに考えております。
○菊地委員 次に、この事業を進めるに当たりまして、厚生省は九八年十二月に、高濃度ダイオキシン類汚染物処理技術検討委員会を設置しております。当初は九九年四月から五月に処理技術の指針を取りまとめる予定でしたが、技術指針の取りまとめがおくれ、九九年十二月十六日に厚生省は、高濃度ダイオキシン類汚染物分解技術マニュアルをまとめております。 現状の対応については厚生省の方が御存じだと思いますが、高濃度汚染物の処理用地も決定しないままに、豊能郡環境施設組合は三月二十八日に処理プラント建設の予定地の契約を行っています。地方財政法上二年にまたがる繰り越しができない制度の中では仕方のない措置なのかもしれません。しかし、現在、高濃度汚染物の処理用地に関しても周辺住民の同意が得られず、すぐには進みそうにはないのが現状であります。 財政力の小さい自治体では、補助金が流れてしまっては大変な事態になるわけであります。今回のような事態での予算措置のあり方についてお伺いしたいと思います。
○岡澤政府参考人 本件事業につきましては、先ほど御説明いたしましたように、平成十年度の第三次補正予算で計上させていただいたところでございますが、平成十年度内の完了が困難という状況から、財政法の規定に基づきまして平成十一年度に繰り越しを行って、高濃度汚染物の除去解体事業を実施してきたところでございます。 しかし、現在の段階では、御指摘のように、除去解体事業については完了いたしましたけれども、高濃度汚染物の分解処理事業についてはまだ手がついておりません。平成十一年度の完了が難しいという状況から、この事業につきまして、今年度、平成十二年度に繰り越しを行ったものでございます。 御指摘のように、財政法上からは、さらに次年度、十三年度への繰り越しというのは認められておりませんので、ぜひ今年度中に関係者の合意を得て事業が実施できるように私どもとしても努力してまいりたいというふうに考えております。
○菊地委員 今御答弁があったわけですが、いま一度確認させていただきたいと思います。 今年度中に予算が執行できなかった場合、対処できるものかどうか、特別な配慮ができるものかどうかということを再度お尋ねしたいということと、特に今回の予算措置は、補助残の一〇〇%が起債できて、元利償還が交付税算入と聞いておるわけでありますが、この点も間違いないものかどうかという点が二点目。予算が今年度中に執行されなければ、起債が認められない事態になるのかどうか、この点を再度確認させていただきたいと思います。
○岡澤政府参考人 繰り越しした予算の再繰り越しでございますけれども、十一年度から十二年度に対しては事故繰り越しをしておりまして、事故繰り越しをした予算につきましては再繰り越しが認められないというふうに財政法上の解釈がなされておりますので、十二年度中に事業ができない場合には、これは再度繰り越すということはできないというふうに考えております。 それから、交付税措置あるいは起債措置につきましては、これは自治省の所管の問題ですので、私どもちょっと正確に承知しておりませんけれども、この事業の実施主体であります豊能郡環境施設組合におきましては、起債の許可申請手続を行うというふうに聞いております。
○菊地委員 財政法上はできないということでございますが、何とかいい知恵がないものかどうか研究していただきたいというふうに思うわけであります。 環境庁と厚生省にお聞きしたいと思います。 環境庁は汚染土壌の無害化処理プラントの住民説明会において、国内では初めての技術なのでモニタリングも含めて実証調査を行うとしてきました。 しかし、厚生省のマニュアルにおける処理技術と環境庁の技術とは全く同じであるわけでございます。ここに環境庁の汚染土壌処理プラントの説明会の資料、それから厚生省のマニュアルに沿った豊能郡環境施設組合の高濃度汚染物の処理プラントの説明会資料があるわけでありますが、これはタイトルが違うだけでありまして、全く同じものであります。 同じものを、環境庁の方は実証調査、実用炉の前段階だと言っておって、厚生省の方は実用炉である、こう言っているわけでありますが、これはどういうことでございましょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 今回の汚染処理は、先生御案内のように二つございます。施設中の高濃度汚染物の処理、これが厚生省が補助事業で対応するということでございます。もう一つは、周辺の土壌の浄化でございます。 私環境庁でございますので、周辺土壌の浄化でございますけれども、これにつきましては、低濃度の多量の土壌を処理しなければならないということで、技術が仮に開発されておりましても、それを実際の場でどう効果的に適用していくかということにつきましては、やはり実証調査が必要だと我々は判断したということでございます。
○岡澤政府参考人 厚生省では、技術マニュアルにおきまして、技術的な熟成度が高いかどうかという判断をいたしまして、いろいろな技術につきまして検証しているわけでございますけれども、ここで示されております溶融方式につきましては、他のメーカー等の実例もございまして、既に実用段階に入っているということから、実施できる技術だというふうに示したわけでございます。
○菊地委員 先ほどありましたように、来年一月には環境省になって、この問題も多分一元化されるんだろうと思うんですが、縦割り行政と言われないように環境庁と厚生省でよく協議していただきまして、国、大阪府、能勢町、豊能町、そして両町の住民とが十分な話し合いを行い、進めていく組織というようなもの、あるいはそういう進め方というものが必要ではないかと思います。 処理場予定地の周辺住民に十分知らせずに、期限が来る、予算を使わなきゃいかぬということで行政主導型で推し進める対応では、問題解決をおくらせるだけではないかと考えられます。参考にすべきは香川県豊島の産廃処理に関する問題解決の手法だと思いますが、その考え方とは、事業計画の策定及び事業の遂行に当たっては、共創、ともにつくるでありますけれども、関係主体がともに参加し、協働し、新たな関係や価値観をつくって問題を解決していこうという思想の考え方が示されています。 環境庁や厚生省が音頭をとって、このような考え方で対応してはいかがかと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。
○柳本政務次官 私も就任以来、能勢の現場に参りまして、地元の能勢町、町長を初め地域の方々とも懇談をさせていただき、また、環境庁におきましても、大阪府、能勢町及び豊能町とも連携をして、これまで三回の説明会に担当課長等を派遣いたしまして、汚染土壌の浄化実証技術の内容等について地元住民に説明を行ってきたところでございます。 今後、さらに地元自治体からの要請があれば、必要に応じて追加的な説明等の対応を行っていく考えであり、これらの対応を通じまして、地元の調整が図られるよう、環境庁としても努力をしていきたいと考えております。 さらに、ダイオキシン類汚染問題についての対策は、ダイオキシン類特別措置法にも示されておりますとおり、都道府県の自治事務とされておりまして、地域の環境の汚染の防止や住民の健康保護の観点から、都道府県の役割が重要であると認識をしております。 環境庁としては、地域住民も含めまして、地元の関係者間の調整が、都道府県を含む地元自治体において十分なされることが重要である、かように考えております。
○岡澤政府参考人 汚染土壌の処理事業は環境庁が直接行っているものでございますけれども、美化センターの施設の解体、それから汚染物の処理事業につきましては、この事業主体は施設の設置者であります豊能郡の環境施設組合ということでございます。 先ほどのお話でもありましたように、解体事業は既に終了いたしまして、現在は汚染物の処理事業について地元住民への説明を行っているという段階でございますけれども、当然、実施のために十分な調整が図られることが必要であり、そういう方向で努力されているものと考えております。 厚生省といたしましても、汚染土壌対策を所管する環境庁とも連携を密接にいたしまして、関係者、関係機関の合意形成が図られ、処理事業が円滑に進むように、組合に対しても技術的な知見の提供等、働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。
○菊地委員 環境庁にお伺いしたいわけでありますが、今国会に廃棄物処理法の改正が上程されております。改正案の中には、一般廃棄物処理施設の設置に関しては、厚生省令で定める周辺施設については適正な配慮がなされたものであることとなっております。二月二十日の朝日新聞の記事によると、適正な配慮としては学校や病院が挙げられております。 今回、環境庁がダイオキシン汚染土壌無害化の実証調査をしようとする予定地は、大阪府立能勢高校の隣接地であります。生徒はそのすぐ隣で農業実習を行っております。今回の処理プラント建設予定地は施設組合が用地を準備したということですが、教育的配慮がなさ過ぎるのではないかと思います。 環境庁の実証の処理プラントは小規模かもしれませんが、今後、汚染土壌の全量処理をするには大規模なプラント建設が必要になってくるのではないかと思います。廃棄物処理法の改正の趣旨からして、ぜひとも建設予定地の見直しが必要だと考えますが、見解はいかがでしょうか。
○柳本政務次官 環境庁といたしましては、汚染土壌の浄化技術の実証調査の実施に当たりましては、まず第一に、安全性の確立した技術を用い、第二に、小規模で実施するとともに、第三に、周辺環境中のモニタリングを実施する等、周辺環境への影響について十分配慮することとしております。 なお、能勢町におきまして実証調査を計画中の浄化技術は、米国等において教会や一般住宅等の周辺で浄化事業が実施された実績がございまして、技術的には十分に安全性を確保できる技術と認識をしております。 これが米国のミシガン州の土壌処理現場の状況の写真でございます。ちょっと見えますかな。こちらが教会で、こちらが汚染土壌の処理現場、もう本当にわずか数十メートル。この右側に一般住宅が存在をしている。 それほど実証調査の技術的な面においては私どもも自信を持っているところでございまして、地域住民の方々のそういう不安感を払拭できるように積極的に努力をさせていただきたいと思っておりますので、先生にも、地域住民の皆様によろしくおとりなしをしていただきたいなというようにも思っております。 そして、本格的な汚染土壌の処理につきましては、実証調査の結果も踏まえまして地元において検討されるものと考えておりますけれども、環境庁としては、能勢高校関係者も含めまして、地元関係者において十分な検討がなされるよう、実証調査の結果を広く公表していく所存でございますので、その点を含めまして、よろしく御認識をしていただきたいと思います。
○菊地委員 最後に別な問題をもう一問お伺いする予定でございましたけれども、時間が来たという指示でございますから、これは別の委員会でやらせていただくということで、きょうは終わりにいたします。ありがとうございました。
○細川委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十六分休憩 ————◇————— 午後二時四十四分開議
○細川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいま付託になりました内閣提出、循環型社会形成推進基本法案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。清水環境庁長官。 ————————————— 循環型社会形成推進基本法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○清水国務大臣 ただいま議題となりました循環型社会形成推進基本法案につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。 近年、我が国における社会経済活動が拡大し、国民生活が物質的に豊かになる一方で、廃棄物の排出量の高水準での推移、最終処分場の残余容量の逼迫、廃棄物の焼却施設からの有害物質の発生、最終処分場における重金属等による環境汚染のおそれの高まり、不法投棄の増大などさまざまな深刻な社会問題が生じております。 また、このような事態により、大気環境、水環境、土壌環境等への負荷が高まり、自然界における健全な物質循環が損なわれるおそれも生じております。 これらの問題に対応するため、これまで廃棄物の処理及び清掃に関する法律、再生資源の利用の促進に関する法律、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律及び特定家庭用機器再商品化法などの諸法が制定、改正されるなどさまざまな対応が図られてまいりました。 これらの措置は、順次施行され、廃棄物の適正処理やリサイクルの推進に着実に成果を上げつつあります。 しかしながら、依然として大量の廃棄物が排出されているなど多くの問題が残されており、さらに一層の対策を推進し、その解決を図ることが、政府としての喫緊の課題となっております。 これらの諸問題は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会のあり方に根差したものであり、その根本的な解決を図るためには、これまでの社会のあり方や国民のライフスタイルを見直し、環境基本法が目指す環境への負荷の少ない経済社会、なかんずく、社会における物質循環の確保により、天然資源の消費が抑制され、環境への負荷の低減が図られた循環型社会を形成することが不可欠であります。 このような循環型社会の形成は、いわば社会のあり方そのものの見直しを求めるものにほかならないことから、その形成に向けて着実に歩みを進めるためには、循環型社会の形成に関する確固たる道筋を示す制度が必要であります。 政府におきましては、このような認識に立ち、廃棄物・リサイクル対策を総合的かつ計画的に推進するための基盤となる制度を設けることを喫緊の課題と位置づけ、本法案の検討を進めてまいりました。 循環型社会形成推進基本法案は、このような検討の結果、循環型社会の形成を推進するための基本原則とこれに基づく基本的施策の総合的な枠組みを国民的合意として新たに打ち立てようとするものであります。 次に、循環型社会形成推進基本法案の内容を御説明申し上げます。 第一に、循環型社会の形成について、その基本原則を明らかにしております。すなわち、まず循環型社会の形成は、自主的かつ積極的な行動により環境への負荷の少ない持続的に発展することができる社会の実現を目指して推進されなければならないことを示した上で、関係者の適切な役割分担と適正かつ公平な費用負担の必要性を規定しております。そして、国、地方公共団体、事業者及び国民といった関係者の責務を具体的に定めております。また、廃棄物等の発生はできるだけ抑制されなければならないこと、循環資源についてはできる限り循環的な利用が行われなければならず、循環的な利用が行われないものについては適正に処分しなければならないことを明確にしております。さらに、循環型社会の形成に深く関連する自然界における物質の適正な循環の確保に関する施策への配慮について定めております。 第二に、循環型社会の形成に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、政府が、循環型社会形成推進基本計画を平成十五年十月一日までに定めて、施策の基本的な方針、総合的かつ計画的に講ずべき施策等を国民の前に明らかにするとともに、毎年、循環型社会の形成に関して講じた施策、講じようとする施策等を国会に報告することについて規定しております。さらに、問題の状況に応じた的確な対応を図るため、この計画の見直しをおおむね五年ごとに行うこととしています。 第三に、循環型社会の形成に関する基本的施策として、原材料、製品等が廃棄物等となることの抑制のための措置、循環資源の適正な循環的利用及び処分のための措置、再生品の使用の促進、製品、容器等に関する事前評価の促進等、環境の保全上の支障の防止、環境の保全上の支障の除去等の措置、原材料等が廃棄物等となることの抑制等に係る経済的措置、公共的施設の整備、地方公共団体による施策の適切な策定等の確保のための措置、地方公共団体に対する財政措置等、循環型社会の形成に関する教育及び学習の振興等、民間団体等の自発的な活動を促進するための措置、調査の実施、科学技術の振興、国際的協調のための措置並びに地方公共団体の施策について規定しております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○細川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時五十一分散会