環境委員会 第1号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2000/02/22
会議録
○細川委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴いまして、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に若松謙維君を指名いたします。 ————◇—————
○細川委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 環境保全の基本施策に関する事項 公害の防止に関する事項 自然環境の保護及び整備に関する事項 快適環境の創造に関する事項 公害健康被害救済に関する事項 公害紛争の処理に関する事項 以上の各事項につきまして、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○細川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ————◇—————
○細川委員長 環境保全の基本施策に関する件及び公害紛争の処理に関する件について調査を進めます。 この際、環境庁長官から所信を聴取いたします。清水環境庁長官。
○清水国務大臣 第百四十七回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。 二十世紀の最後の年を迎え、二十一世紀において国民が真に豊かで安心できる暮らしを実現していく上で、その基盤となる環境を守り、子孫に引き継いでいくことは、我が国だけではなく世界においても最も重要な政策課題の一つであると認識しております。 その中でも、地球温暖化問題は、人類と生態系の存続そのものに深刻な影響を及ぼすおそれのある重大な問題でありますが、現在、既にその影響が海面上昇等の形であらわれ始めていると考えられるなど、人類社会の基盤を揺るがしかねない状況が生まれつつあります。 また、大量の廃棄物の発生、最終処分場の逼迫、不法投棄の増加等が社会問題化しており、廃棄物・リサイクル対策は、まさに待ったなしの緊急の国民的課題であります。 さらに、ダイオキシン、環境ホルモンなどの化学物質による人の健康や生態系への影響についても、現代に生きる私たちだけでなく将来の世代への影響も懸念される問題として、国民に大きな不安を与えております。 来るべき二十一世紀においてだれもが安心して暮らせる社会を築くため、国民が環境に対して抱いている不安を早急に取り除いていくことは、環境行政に今求められている重大な任務であると考えております。 こうした我が国が直面している地球環境問題や廃棄物・リサイクル問題、ダイオキシン等の環境汚染問題などの国内外の環境問題は、いずれも、大量生産、大量消費、大量廃棄という私たちのこれまでの経済社会システムや生活スタイルのあり方に根差しております。 その根本的な解決のためには、我が国の社会全体のあり方を見直し、環境への負荷が少なく、かつ豊かな暮らしを確保することができる循環型の社会を構築していくことが必要であります。 また、国民の関心の高いダイオキシンを初めとする化学物質問題等の緊急の課題については、安心を取り戻していただくため、必要な対策を国民の理解を深めるよう努めながら着実に進めることが重要であると考えております。 このような対策とともに、来年一月の中央省庁再編を控え、我が国が環境立国として世界をリードできるよう、国内的にも国際的にもしっかりとした仕事ができる環境省をつくり上げ、国民の環境行政に対する期待にこたえたいと考えております。 私は、このような認識のもと、次の施策に重点的に取り組んでまいります。 第一の柱は、地球環境と共生できる循環型の社会づくりの具体化であります。 まず、物質循環の確保による環境負荷の低減を目指し、廃棄物・リサイクル対策を総合的、計画的に推進し、循環型社会の構築を図ることが重要であります。このため、今国会に基本的な枠組みとなる新たな法律案を提出する予定であります。また、需要面から環境負荷の少ない循環型社会づくりを進めていくため、リサイクル製品等への需要の転換を促進する新たな仕組みについて鋭意検討を進めてまいります。 循環型社会の実現のためには、地方公共団体、事業者、国民、民間団体の各主体による循環型社会づくりに向けた取り組みを促進することが重要であります。このため、環境保全型の製品、技術の開発、普及を推進するとともに、草の根の活動等に対する支援や環境教育、環境学習の充実強化を図ってまいります。 さらに、新たな環境問題に対応するとともに、持続可能な経済社会の具体像とそこに至る道筋を示すため、環境基本計画の見直しを行ってまいります。 第二の柱として、ダイオキシン類等の化学物質問題への積極的、体系的な取り組みを推進いたします。 ダイオキシン問題については、ダイオキシン類対策特別措置法の制定により対策の枠組みが整備されたことを踏まえ、大気、水質、土壌に係る環境基準等の維持、達成を図るため、ダイオキシン類対策を具体化し、強力に実行してまいります。 また、昨年制定された特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律の着実な施行に向けて、化学物質の排出量等の把握、公表等が円滑に行われるための基盤整備等を進めます。 環境ホルモンの問題については、科学的知見を早急に収集するための調査研究等を推進してまいります。 第三の柱は、地球温暖化を初めとする地球環境問題に対応する内外の実効ある取り組みの具体化であります。 地球温暖化対策については、本年十一月に予定されている気候変動枠組み条約第六回締約国会議を成功させ、遅くとも二〇〇二年までに京都議定書を発効させるため、国際的な環境づくりに全力を尽くします。国内においては、京都議定書の締結に向けて、六%削減の目標を達成するための実効ある地球温暖化対策を具体化してまいります。 また、二月末の日中韓三カ国大臣会合を皮切りに、四月には大津市においてG8環境大臣会合が、九月には北九州市においてESCAP環境大臣会議が開催される予定であります。これらの大臣級の国際会議等を通じた政策対話やアジア太平洋地域等に対する国際協力の推進により、地球サミット後十年目の節目の年となる二〇〇二年、いわゆるリオ・プラス10において途上国を含め世界全体の環境政策が大きく飛躍することとなるよう、世界の地球環境問題へ取り組みます。 第四の柱は、大都市地域の自動車環境対策等の拡充であります。 大都市地域における自動車交通等に起因する大気汚染等の改善を図るため、大型ディーゼル自動車の代替に重点を置いて低公害車の普及を推進するとともに、自動車から排出される窒素酸化物の総量削減のための新たな施策の検討や、新たな騒音環境基準に対応した道路交通騒音対策の充実を進めます。 浮遊粒子状物質については、規制を含め総合的な対策を進め、さらに微小な粒子状物質について、測定・評価手法の確立を目指すとともに、健康影響についての検討を進めます。 また、国民からの悪臭に係る苦情件数の増大に対処するため、悪臭防止法に基づく対策の強化の方策について鋭意検討を進めてまいります。 第五の柱は、国土のそれぞれの場所に応じた多様性のある自然の積極的な保全であります。 森林や湿原など国土の異なった場所に応じて、それぞれに多様性のある自然が保たれるよう、戦略的な保全を進めてまいります。 また、人と野生鳥獣との共存を図るため、昨年改正された鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に基づき、科学的で計画的な鳥獣の保護管理を積極的に進めます。 さらに、自然との触れ合いの推進を図るため、自然公園等において環境との共生や自然環境学習等に重点を置いた施設整備を進めるとともに、自然体験学習などのソフト面の施策等を充実してまいります。 第六の柱は、公害健康被害の補償と予防であります。 公害健康被害者の救済に万全を期するとともに、健康被害を予防するための施策の着実な推進を図ります。 水俣病対策については、水俣病総合対策医療事業など、平成七年十二月の閣議了解等に盛り込まれた施策を着実に実施してまいります。また、水俣病対策に係る熊本県の地方債償還に支障を来さぬよう、所要額を国が補助いたします。 第七の柱は、二十一世紀にふさわしい環境行政を的確に進め得る環境省を実現するための体制整備であります。 来年一月に環境省が設置されることに伴い、廃棄物行政の一元化、化学物質対策を初めとする幅広い事務の共管化、地球環境問題への取り組みの強化等に対応した組織・定員を確保し、体制の充実強化を図るとともに、新しい時代の環境行政への国民の理解と参画を進めるため、環境に関する調査の情報をわかりやすい方法で国民に提供してまいります。 以上七つの柱を軸に環境行政を進めてまいります。 本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○細川委員長 これにて環境庁長官の所信表明は終わりました。 次に、平成十二年度環境庁予算及び環境省予算並びに環境保全経費等の概要について説明を聴取いたします。柳本環境政務次官。
○柳本政務次官 平成十二年度総理府所管一般会計環境庁予算案及び環境省所管一般会計予算案並びに環境保全経費等について御説明申し上げます。 まず、平成十二年度の環境庁及び環境省関係の予算案について、その概要を御説明申し上げます。 平成十二年度総理府及び環境省所管一般会計歳出予算要求額のうち、平成十二年四月からの分として環境庁に計上いたします予算要求額、いわゆる九カ月予算分につきましては九百三十二億八千五百万円であり、また、平成十三年一月六日以降年度末までの三カ月の間、環境省に計上いたします環境省所管一般会計歳出予算につきましては、現時点で総理府及び厚生省が所管し、環境省に移管される施策に係る予算要求額を含めて、環境省関係のいわゆる三カ月予算となりますが、その要求額は五十億四千二百万円であります。ちなみに、これらを合わせて、環境庁及び環境省の予算要求額は九百八十三億二千六百万円であります。これを平成十一年度の総理府所管一般会計環境庁予算の当初予算額八百六十億一千五百万円と比較すると、百二十三億一千百万円の増、一四・三%の伸びとなっております。 まず、環境庁の九カ月予算要求額の主要な事項について御説明申し上げます。 第一に、環境保全の全般にかかわります企画調整等に要する経費については、環境基本計画に盛り込まれた施策の方針を各方面に徹底していくほか、持続可能な二十一世紀の地球社会づくりに向けて、物質の循環的な利用を促進し、地球温暖化を初めとする地球環境問題への取り組みを積極的に推進するとともに、化学物質対策の強化、環境影響評価制度の充実など、基盤となる施策の一層の展開を図ることとし、これらに必要な経費として六十一億二千五百万円を計上しております。 なお、循環型の社会づくりの具体化のための各種の調査研究、循環型社会に向けた事業者、国民、地方公共団体の取り組みに対する支援等に必要な経費につきましては、企画調整等に関する経費に加え、後に御説明申し上げますその他の各事項の中にも盛り込まれており、合わせて百五十四億七千四百万円を計上しております。 また、去る一月十五日に施行されたダイオキシン類対策特別措置法に基づく大気、水質、土壌に係る環境基準等の維持、達成等に必要な経費等のダイオキシン類関係経費や、いわゆる環境ホルモン関係経費につきましても、同様に企画調整等にかかわる経費に加え、その他の各事項の中にも盛り込まれており、合わせて七十五億二千四百万円を計上しております。 第二に、大気汚染等の防止については、低公害車普及事業、有害大気汚染物質対策等を推進することとしております。 また、騒音、振動及び悪臭対策についても引き続き推進することとし、これらに必要な経費として二十六億一千七百万円を計上しております。 第三に、水質汚濁の防止については、健全な水循環の回復のための取り組みを推進するとともに、海域における富栄養化対策及び水質総量規制、湖沼水質の保全、海洋環境の保全等を推進するための経費として二十六億六千八百万円を計上しております。 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策として四億三千五百万円、各種有害物質による土壌汚染の防止及び農薬対策として二十二億六千六百万円をそれぞれ計上しております。 第四に、環境対策の現場における取り組みの支援を行う環境事業団については、建設譲渡事業、地球環境保全に取り組む民間団体の活動を支援するための地球環境基金事業等の推進を図ることとし、同事業団の諸事業に対する助成等に必要な経費として六十八億九千万円を計上しております。 第五に、環境保全に関する調査研究のための経費については、地球環境の保全、環境汚染による健康影響の解明、大気汚染、水質汚濁等の施策等に関する各種調査研究を進めることとし、合わせて百一億七百万円を計上しております。 第六に、自然環境の保全対策については、国土のそれぞれの場所における生物多様性の保全施策を総合的に推進することとしております。 また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生動植物の保護対策の強化を図るとともに、野生鳥獣の科学的、計画的な保護管理に関する対策を充実することとしております。 これらに必要な経費として、合わせて二十八億六千四百万円を計上しております。 次に、自然公園等の整備事業については、人と自然との豊かな触れ合いを確保するため、我が国を代表するすぐれた自然を有する国立・国定公園等における施設の整備を進めるほか、新たに、人と野生鳥獣との共生環境を整備することとし、これらに必要な経費として百七十三億六千四百万円を計上しております。 第七に、環境庁研究所については、国立環境研究所において、地球環境問題を初め環境全般にわたる研究を推進するために必要な経費として七十二億四千百万円を計上し、また、国立水俣病総合研究センターにおいて、水俣病発生地域に根差しつつ、有機水銀による公害を国内外で防ぐことに貢献し得る研究を推進するために必要な経費として五億三千九百万円を計上しております。 第八に、公害による健康被害者の救済等については、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、環境保健に関する各種調査研究を推進することとし、これらに必要な経費として百八十一億四千万円を計上するとともに、水俣病対策に係る熊本県の地方債償還に必要な経費として五十八億五千九百万円を計上しております。 以上、環境庁の九カ月予算要求額について御説明申し上げましたが、引き続き、環境省の三カ月予算について御説明申し上げます。 平成十三年一月六日に環境省が設置されることに伴い、地球環境問題への取り組み等、環境庁としての施策を一層強化するとともに、新たに廃棄物行政を一元的に実施し、化学物質対策を初めとする幅広い事務を関係府省と共管して実施いたします。このような環境省の責任を全うし得るよう、必要な組織・定員を確保し、体制の充実強化を図ることとしております。 これらのため、いわゆる三カ月予算においては五十億四千二百万円を計上しております。 以上、平成十二年度環境庁及び環境省関係の予算案の概要につきまして御説明申し上げました。 次に、各省庁の平成十二年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。 まず、歳出予算について御説明申し上げます。 地球的規模の広がりと将来の世代にわたる広がりを持つ今日の環境問題に対処するため、平成六年十二月、政府全体の環境保全施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画である環境基本計画が策定されました。 環境保全経費につきましては、この環境基本計画に盛り込まれた施策の効果的な実施に資する観点から、環境基本計画に示された施策の体系に沿って取りまとめております。 平成十二年度における環境保全経費の総額は三兆六百二十七億円であり、前年度の当初予算に比べ四百十四億円、一・四%の増となっております。 これを事項別に見ますと、循環を基調とする経済社会の実現のために二兆六千八十五億円、自然と人間との共生の確保のために六千四百九十八億円、すべての主体の参加の実現のために四千六百二十九億円、共通的基盤的施策の推進のために二兆五千三十九億円、国際的取り組みの推進のために九百三億円、その他として百七億円が計上されております。 なお、予算によっては複数の事項に重複して計上されているものがあります。 さらに、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁において各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによりますと、平成十二年度における総額は六千六百九十九億円であり、前年度の当初予算に比べ二百六十六億円、四・一%の増となっております。 これを事項別に見ますと、国際的枠組みづくりに係る経費として八十四億円、観測・監視、調査研究に係る経費として千三百二十四億円、技術開発、普及に係る経費として四千三百七十八億円、環境協力の推進に係る経費として二百五十一億円、環境配慮に係る経費として八億円、国内の持続可能な社会の実現に向けた取り組みに係る経費として六百五十三億円となっております。 次に、環境保全関係財政投融資は、貸付規模等において総額三兆四百九億円を予定しております。 機関別の主な内訳としては、環境事業団が事業規模で二百四十一億円を予定しているほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において三兆百十六億円を予定しております。 このほか、日本政策投資銀行等において廃棄物・リサイクル対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。 最後に、環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。 まず、循環型社会の構築に向けたダイオキシン類対策の推進を図るため、公害防止用設備に係る特別償却制度及び固定資産税の課税標準の特例措置等の対象にダイオキシン類排出削減設備を追加する予定であります。 さらに、低公害車の普及を通じた大気汚染対策等として、平成十三年排出ガス規制適合車に対する自動車取得税の軽減措置の新設等を行う予定であります。 このほか、廃棄物・リサイクル対策等に関する所要の税制上の措置を講ずることとしております。 以上、平成十二年度の各省庁の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。
○細川委員長 次に、平成十一年における公害紛争の処理に関する事務の概要等について説明を聴取いたします。川嵜公害等調整委員会委員長。
○川嵜政府特別補佐人 公害等調整委員会が平成十一年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成十二年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について申し上げます。 第一に、平成十一年に当委員会に係属した公害紛争事件は、香川県の住民から産業廃棄物処理業者等を相手方として申請のあった豊島産業廃棄物水質汚濁被害等調停事件、東京都の住民等から東京都を相手方として申請のあった杉並区における不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定事件、島根県の住民等から国を相手方として申請のあった中海本庄工区干陸事業水質汚濁被害等調停事件等合計十四件であり、これらのうち、平成十一年中に終結した事件は五件であります。 なお、以上のほか、水俣病損害賠償調停事件の調停成立後に申請人の症状に変化が生じたとして慰謝料額等の変更を求める事件が九件あり、うち五件が終結しております。 第二に、平成十一年に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は九十二件であり、廃棄物処理場、道路及び工場・事業所に係る事件が多くなっております。これらのうち、平成十一年中に終結した事件は三十四件であります。 公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会はそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとされておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から同審査会との間の連絡協議を密にするとともに、同審査会に対し、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。 第三に、全国の公害苦情の実態についてであります。 当委員会の調査によれば、平成十年度において、全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた公害苦情は約八万二千件に達しております。 このうち、いわゆる典型七公害に関する苦情は約六万五千件で、前年度に比べ二一・一%増加しました。中でも、大気汚染に関する苦情の増加が目立つところであります。 公害苦情につきましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、この事務を担当する職員の研修、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。 続きまして、平成十二年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。 当委員会の歳出予算要求額は六億一千七百万円であり、これを前年度の当初予算額六億三千七百万円と比較いたしますと、マイナス三・一%、二千万円の減額となっております。 次に、その内訳でありますが、第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として五億八千三百万円を計上し、第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として三千四百万円を計上しております。 以上が平成十一年における公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成十二年度の歳出予算要求額の概要であります。 公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、鋭意努力してまいる所存であります。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
○細川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時一分散会