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147回国会衆議院2000/04/21

外務委員会 第6号

発言数
83
登壇者
10
会派数
5
開催日
2000/04/21

会議録

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 これより会議を開きます。  国際情勢に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として、委員北橋健治君の質疑に際し、法務省入国管理局長町田幸雄君の出席を、委員古堅実吉君の質疑に際し、運輸省航空局管制保安部長淡路均君の出席を、また、委員伊藤茂君の質疑に際し、防衛施設庁長官大森敬治君の出席を求め、それぞれ説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤公介君。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 伊藤公介でございます。  きょうは質疑時間がわずか二十分でありますので、どうしようかと考えましたが、解散も近そうだし、この機会に河野外務大臣に質問をしないと、ひょっとすると外務大臣としての河野大臣に質問する機会がなくなるかもしれない、あるとすれば、総理としてまた質問する機会もあるかと思いますが、そんな思いを込めて私はあえて質問をさせていただくことになりました。  私は、昭和五十一年に、河野代表とともに日本の政治を変えようといって、三十五歳で初当選をさせていただきました。それ以来、大変お世話になりました。  河野外務大臣も御記憶だと思いますが、あのときの選挙の最終日、私の選挙区に来ていただきました。多摩ニュータウンを初め、私の町田の団地は、河野洋平と一言かけると、夕暮れ迫る団地の窓が、本当に一軒残らず全部ドアがあいていきました。私は、政治はドラマだと思いました。それから国会に出させていただいて、勉強させていただいてまいりました。  河野外務大臣も、既に三内閣の外務大臣を務めておられます。そして、今度の新内閣の誕生に当たっても、総理候補と言われた外務大臣でもあります。自由民主党にありましては、橋本前総理、河野洋平代議士、石原慎太郎代議士、当時サンフレッチェと言われて、自民党きってのつやのある、数少ない政治家の一人だと私は思っています。  今、日本を取り巻く外交問題は山積をしています。私は冒頭申し上げましたが、外務大臣というのはそんなにしょっちゅうかわらない方がいい。総理になるというなら別ですけれども、河野外務大臣に期待をする声は高いと私は思います。  かつて自由民主党が野党で苦しかったとき、今日の総理大臣、森幹事長、そして時の総裁は河野総裁でした。だから、私は、今、ぜひこのコンビで内政も外交も、二十一世紀に向かって我が国がどのように世界に向けてアナウンスできるか、そして日本の国民の皆さんがどれだけ勇気を出して——戦後五十年間、私たちは世界一のトランジスタ製品をつくり、今日なお世界一のエンジンをつくってきました。今地上を走れば、あの山梨のリニアは五百五十二キロ、世界一です。  私は、二十代、ドイツで生活をして、あの当時、ちょうどオリンピックの年でしたけれども、メーン通りのショーウインドーにドイツの人たちが黒山になっていました。行ってみますと、そのショーウインドーの向こうには、いずれもメード・イン・ジャパンのトランジスタ製品がありました。私は、二十代の日本人として、大変誇りを持ったものであります。  私は、二〇〇〇年から二十一世紀に向かう今、この大事なときに、特にこの新しい内閣の主要外務大臣として諸問題に積極的に取り組んでいただきたいと思います。  そうした中で、森新総理は、一昨日の党首討論の中で、時代が大きく変わった、戦後五十年、憲法の見直し、教育基本法を見直すという示唆をされました。そして、世界はグローバル、少子化時代あるいは情報化時代などなど、大きな変化の中で新しい時代に立ち向かわなければならないとディスカッションをされました。既に憲法も教育基本法も見直しをする作業がスタートしています。私は、国際情勢もまた、これまでの五十年間を振り返りながら、新しい我が国の外交を展開していかなければならないと思います。  新しい森内閣の中で、そして主要実力外務大臣として、河野外交は何を目指そうとしているのかをまずお伺いしたいと思います。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 小渕総理の突然の御病気ということで森新総理が誕生いたしました。森新総理もまた、小渕総理の気持ちを体して、その考え方を継承して、ひたむきに我が国が国際社会の中で信頼される国になるための努力を続けていかれる、こういうお気持ちでございます。  さらに、ことしは、九州・沖縄サミット、日本が、国際社会にしっかりとした我が国の姿勢を、また国際社会に貢献する姿を示す絶好の機会でもございます。時あたかもミレニアム、新しい千年紀が始まるこの年に当たって森総理を支えて日本外交を進める、この仕事はまことに責任の重いことでございます。微力でございますけれども、全力を挙げて総理を支え、日本外交を進めてまいりたいと考えております。  今、伊藤議員からるるお話がございました。国際社会というものも大変なスピードで変化していると思います。  私は、ことしの一月にヨーロッパを歴訪いたしました。欧州におきます政治の変化というものはまことに大きなものがございます。これまでそれぞれの国は、主権国家として、国家の主権というものをいかに守るか、国家の主権こそ最も重要なものだ、つまり、国家のアイデンティティー、そういったものに対する関心が非常に強かったわけでありますが、今や、EU、欧州共同体と言われるあのヨーロッパの国々は、むしろ国家の主権ということよりも、例えば人権問題に大きな関心を示す、あるいは次の時代に向かって、いわゆる欧州統合という、一つの国家よりも地域の統合に向けてそれぞれの政治家がチャレンジをする。そういう姿を見るに及んで、私は、随分と政治家としての目標も変わってきたなというふうにつくづく思いました。  まだまだアジアにおきましては、主権国家、国家の主権というものを極めて大事にする、そういう状況でございます。我が国も、国家の主権というものをもう一度改めて確認をし、そうした国家の主権というものをいかに確立をするかということが重要である、そういう時期であると私は思っておりますが、やがてこうした考え方は、ヨーロッパが通ったように、次の時代、改めて新しい政治形態というものに向かってどこかの国がチャレンジを始める、そういうこともきっとあるだろうと思います。  なかなか一つの国だけで平和を維持するというわけにいかないということを、我が国の国内でもおっしゃる方々がいらっしゃいます。最近、見てみましても、朝鮮半島を初めとしてそれぞれの地域が、自分の国だけではない、周辺国とともに平和をあるいは繁栄をつくる、そういう努力というものが顕著になってきているわけでございまして、我々は、経済の面において、あるいは文化の面において、国際社会の交流と申しますか、そういったものにもっともっと大きな関心を持つべきだと思います。  もちろん、それぞれの国がその歴史が持つ、あるいはその歴史がはぐくんできた多様な文化が、それぞれの国あるいはそれぞれの地域にはございます。そうした文化の多様性を大事にしながらも、それをお互いに容認しながらも、その上に立ってお互いが協力し合えるものは何か、つまり、経済的な協力関係というものはどういうものがあるか、あるいは文化的な協力関係というものはどういうものがあるかということを考えていく、そういう時代に進んでいくであろうという予感といいますか、そんな感じも持ちながら、昨今の国際情勢の動きを見ているところでございます。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 私の考え方を申し上げたからといってそんなに影響はないのですけれども、私の考え方の結論だけ申し上げたいと思います。  私は、やはり日本のこれからの外交は、もちろん日米を基軸としながらも、特に二十一世紀の初頭は近隣外交だと思います。  最近、数カ月で終わった内閣は別にして、歴代の内閣がどのような外交を展開してきたかということを、私はちょっと見させていただきました。竹下内閣では、国際文化交流の強化、政府開発援助の拡充、平和のための協力など、国際協力構想というのを外交の中心にしました。安倍外相は創造的外交でした。宮澤総理は、外に対しては国際貢献、内にあっては生活大国の実現。橋本内閣は、太平洋から見たユーラシア外交、つまりシルクロード外交などを掲げられてきました。  私は、今世界の地図を見ますと、例えばアメリカは、人口二億六千八百万人、そしてGNPは約八兆ドルです。それからヨーロッパは、一つになりつつありますEU、人口は三億七千四百万人、GNPは七兆七千八百億ドル、約八兆ドルです。そしてアジア地域、これが何と人口は三十四億六千九百万人、そしてGNPは八兆ドルであります。そのうちの約半分は日本です。こう見ると、アメリカ、EU、アジア、経済的には今ちょうど同じ力を持っています。しかし、三十四億から五億というこの世界最大のマーケット、まさに二十一世紀はアジアが主役になるであろうと私は思います。  そのときに、台湾を含む日中関係、今台湾も新しい指導者になりました。そして南北の朝鮮、したたかな政治経験を持っている韓国の大統領、今南北の新しい窓が開かれました。そして日ロ関係、間もなく新しい日本の総理が訪ロします。そして、その受け入れを待っているロシアもまた新しい指導者。その指導者も国内で着々と足場を固めているように私には思えます。  そのときに、今この近隣外交で河野外交が働く場は本当にたくさんある、ここが日本の正念場だというような気もいたします。  そこで、まず具体的に一問、質問をいたします。  私は、昨年の夏に北京から台北に渡りました。台北では、与党、野党、そして李登輝総統など、それぞれの立場の違う方々にお会いしました。その中で、共通してありました皆さんの言葉の中に、例えば台湾の要人がフランスに行けば大統領にも会える、しかし、同じ自由主義国の日本に行くと、日本の政府高官にはだれにも会えない、なぜなんだろう、私たちはこんなに日本と近い関係にあるのにと。  今、人的な交流を考えますと、日本には、中国の大陸から観光客は年間一万二千人です。台湾からは、何と七百二十五万人もの人たちが来ています。韓国から日本に来ている観光客は、約半分の三百万人です。  今台湾も、新しい指導者が極めて民主的に選ばれたと私は思います。そのときに、これから台湾の要人と日本との関係をどのようにしていくかということは、大陸の中国との関係は当然大切にしながらも、これだけ近い、深いかかわりのある台湾との交流ということは、私は、中国の理解も求めながら新しい時代を構築しなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 我が国経済が台湾との間にさまざまな関係を持っている、日本のメーカーが台湾に工場を移したというようなことはよくあることでございます。台湾経済の中に占める日本経済の影響力というものは非常に大きい。もちろん、逆もまたそうだと思います。しかし、一方で我が国は、日中関係というものを大事にしていくべきだと思います。  これは、伊藤議員もよく御承知のとおり、我々の先輩が本当に大変な努力をして日中国交の正常化をなし遂げた。もし日本と中国との間の国と国との関係が不正常なままであれば、日中両国関係のみならず、アジアにおける状況も極めて不安定なまま推移したに違いない。そういう状況を我々の先輩は見通して、何としても日中の国交正常化をやらなければならぬということで大変な努力をされて、田中総理のときに日中共同宣言を発出して両国関係は正常化されたわけであります。  その日中共同声明の中に書かれておりますように、   日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。   中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。 云々、こういうことを書いて日中共同声明ができ上がり、日中関係は正常化したということがあるわけです。  これはだれもが知っておられることだと思いますし、我々は、アジアの外交を考える上で、この日中共同声明は決して忘れてはならない一つの大きなベースであると思います。そうしたことを踏まえて、我が国は、日本と台湾との関係は、非政府の関係あるいは地域の関係ということに限定をする、日台間の実務関係の処理は日台双方の民間の交流機関がこれを果たす、こういう原則に基づいてこれまで問題の処理をしているわけでございます。  御案内のとおり、日本と台湾との間には例えば交流協会などがあって、非政府間の機関として一つのチャネルの役割を果たしているわけで、これまでの先輩が築かれ、そしてそれを引き継いできて今日に至る、こうした我が国のアジア外交の最も基本的な部分については、私は、これを堅持していかなければならない、いくべきである、こう考えているわけでございます。  こうした考えに基づきまして、台湾との間には政府間の接触はいたさない。これは、ヨーロッパの国がこういうことをしているではないか、どこがこういうことをしているではないかという例はあると思います。例はあると思いますけれども、我が国と中国との関係、そういう歴史的な経緯というものを考えれば、他国がそうであるからといって我が国がそれと同じことができるかというと、決してそうではないということを御理解いただきたいと思います。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 日中共同声明の精神というのはよくわかります。しかし、それにしても、もう少し台湾にもそれなりの配慮があっていいのではないかというふうに私は思います。  時間がありませんので、私は端的に伺いたいと思います。  李登輝前総統の人柄についていろいろ申し上げようと思いましたが、時間がありません。質問だけ申し上げますが、李登輝さんは、ぜひ私人として日本に行きたい、いずれそういう機会があったら行きたいということを私にも言っておりました。最近もそういうニュースを伺っております。もし、具体的に李登輝前総統が私人として日本を訪ねるというときには、私は当然日本を訪問することができると思いますが、外務大臣、そうですよね。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 李登輝氏の訪日について、これが私人としてと議員はおっしゃいますが、一体、私人というものをどういうふうに見るかということも、よく考えなければならないと思います。この問題については、十分注意深く考える必要があるだろうと思います。  今ここで余り細かい具体的なことを申し上げることは避けたいと思いますけれども、私人か、あるいは私人になったか、あるいは私人ではないか、私人としてと、いろいろ言いますけれども、御本人のお気持ちもあるでしょうし、周囲の客観的な評価もございましょうし、まず何よりも、そうした具体的な問題提起がまだ何もなされていない今、軽々に私どもがそれについてコメントをすることは適当でないというふうに思います。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 きょうは時間がありませんので、これ以上質問しようと思いませんが、近く必ずそういうときがあると思います。しかも、日本の新幹線をこれから台北—高雄を走らせようというわけです。日本の技術を選択もしてくれました。私は、日本の政府として、もちろん大陸中国との関係も大事にしながら、ぜひそうした配慮もしていただきたいと思います。  最後に、いろいろなことを考えたのですけれども、端的に、日ロ関係は外務大臣は今どのように取り組まれていこうとしているのか。橋本元総理も訪ロするようでございますし、総理の訪ロも日程が決まっているわけであります。ロシア側も新しい政権ができました。鈴木議員にも大変活躍をいただいたわけでありますが、外務大臣としてどのような見通しを持っておられるか、一言だけ伺って、質問を終わります。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 二十九日に森総理は訪ロをされまして、五月の一週目には大統領として就任式を迎えるプーチン氏と会談をすることになりました。  これは、ちょうど我が国が、小渕総理の病気ということで新しい総理が誕生するかしないかというぎりぎりの場面に、モスクワ行きの飛行機の中におられた、小渕総理から親書を預かった鈴木特使が、モスクワに着かれた後、党の執行部あるいは要路の方々との最終的な打ち合わせの上、決断をされてプーチン氏と直接お会いになって、この会談を決定されたわけでございます。  恐らく、プーチン氏が世界の要人とお会いになるのは、イギリスのトニー・ブレア氏に次ぐものだと思いますが、極めて重要な会談になるだろうというふうに見ております。  日ロ間は、ハイレベルの要人の行き来をできるだけ間断なく続けていくということによって、ロシアにも、エリツィン時代の対日政策をプーチン氏が引き継がれる、もう既にそうしたことは繰り返し述べておられるところでございますが、これをしっかりと固めていく極めて重要な作業というふうに考えております。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 ありがとうございました。

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 次に、北橋健治君。

北橋健治民主党

○北橋委員 民主党の北橋健治です。  まず冒頭、大臣に御確認をさせていただきたいのですが、河野大臣は、小渕前総理の入院をいつ、だれから、どこでお聞きになられたか、お伺いをしたいと思います。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 日曜日でございますから、四月二日でございますか、日曜日の午後、というよりは夜十時前後だったと思いますが、電話で、入院をされたという報告をたしか聞いたと記憶しております。

北橋健治民主党

○北橋委員 どなたからの連絡だったでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 全く非公式なルートでございまして、名前を申し上げることはお許しをいただきたいと思います。

北橋健治民主党

○北橋委員 承っておきたいと思います。ありがとうございました。  きょうは、まず第一に、永住外国人の皆様に地方参政権を付与する、実現をする法案が今国会でどのようになるかということについて、大臣の御決意を承りたいのでございます。  このたび、訪韓をされまして、韓国首脳ともこの問題について話題に上ったと報道されておるわけでございますが、今までの大臣の御発言を聞いてまいりますと、この問題については大臣は意欲的に、積極的に、ぜひこの国会の中で成立が果たされるように努力をされているのではないか、私はそのように拝察をしておるわけでございます。新聞報道によりますと、いよいよ審議入りする可能性は開けてきた、こう聞いておりますが、現実には、成立まで行くだろうかという、成立を期待する向きからしますと非常に心配な状況でもあると伝えられております。  そこで、韓国に行かれましたときに、大臣は、自民党が真摯に検討している状況だと説明されたと聞いているわけですが、この問題については、自自公政権発足の際、三党合意の中で今国会中に法制化を図ると明記されていた項目でございます。与党の枠組みが一部変更になっておりますけれども、この大きな重みを持つ問題について、このままでは今国会での成立は非常に微妙になっている、そういう段階であります。  そういった意味では、これまで韓国を初め各方面に対して積極的なお立場をとってこられたと理解するものですが、この国会でこの法案を成立させる、その中身は民主党案もあれば与党案もあるわけでございますが、この問題について決着をつける、そのためには相当政治的リーダーシップが求められると思いますが、大臣の御決意を承りたいと思います。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 在日外国人の方々に地方参政権を付与するという問題につきましては、かねてから大変議論になってきております。今、議員おっしゃいましたように、三党合意の中にもそのことがたしか書き込まれておりまして、三党間でさまざまな議論が行われていると承知しております。  この問題は、私の理解では、公明党、自由党の共同提案の議員立法が出されている。民主党もお出しになりましたか。そうした議員立法が提案をされているわけで、少なくとも今の状況はすぐれて、議員立法が提出をされ、立法府がリードをした形でこの問題が机にのせられて議論されているという状況だと思います。  一方、政府サイドも、日韓の外相会議でもそうでございましたし、これは日韓閣僚懇談会でございましたか、外相との間の会議でも、韓国外相からこの問題について御発言がございました。私から、先ほど議員がお話しになりましたような私の考え、所見を述べたところでございます。  少なくとも今の時点は内閣提出の法案ということにはなっておりませんで、議員立法ということになっておりますので、議員立法が審議を促進されるということが重要でございます。私も決して、議員立法の問題で、外務大臣として何の関心もないというつもりはございません。私は非常に関心を持っております。しかし、提案されておりますものは議員立法でございますから、議員立法としての審議が行われるということを期待いたしております。  また、私どもに対して、こういうことをやれというような何らかの御指示があれば、私どもとしても、現在の自公保連立の党側とも相談をしながら、十分対応する気持ちはございます。

北橋健治民主党

○北橋委員 関心がおありだということでは困るのでございまして、積極的な政治のリーダーシップが今問われていると思うんです。自自公三党が国民に対して約束をしたことであります。そして、韓国の方は一足先に、五年以上定住された外国人については地方参政権を付与する方向で腹をくくってきているわけですね。  そうしますと、南北首脳会談が入ってまいりましたので、韓国大統領の訪日日程は微妙かもしれませんが、いずれにしてもお越しになるわけです。韓国側の期待するところは大変大きいと思います。そして、例えば小沢自由党党首が韓国に行かれて、今まで自由党さんはこの問題については非常に慎重だったわけですけれども、相互主義という理論構成で、それを前進させるという方向も約束されました。問題は、自民党の中に今あるわけです。  そういった意味では、外交をつかさどる外務大臣の積極的なイニシアチブによってぜひ自民党内をまとめていただいてこの法案を成立させるべきだ、韓国大統領が訪日されるまでにさせるのが外交上の配慮から見ても極めて重要ではないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 選挙制度の問題でございますから、選挙制度を担当する部署が積極的に作業をしていただくことが重要でございますが、今議員がまさにおっしゃいましたように、外交的な問題としても十分かかわり合いのあることでございますから、私どもとしても、意見を求められれば意見を申し上げる必要があろうと思います。  確かに、自民党の党内に意見がいろいろあるということだと私も承知をしておりまして、この自民党内の意見は、政務調査会を中心に意見の取りまとめがなされるということになるのが自民党内の仕組みでございますから、政調会長を中心にこの問題について御議論をいただくように、時期を見て私からも政調会長にお願いをするということも必要になってくるかと思います。

北橋健治民主党

○北橋委員 いずれにしましても、ぜひ河野外務大臣の積極的なイニシアチブ、リーダーシップを期待したいと思います。  私は、民主党内におきまして、永住外国人の地方参政権を実現するプロジェクトの座長を仰せつかっております。そういった意味で、きょうは与党案につきまして、法務省入国管理局長さんにお越しをいただいておりますが、一点だけお尋ねをします。  といいますのは、公選特委員会の方でこれから審議が始まるやにも聞いておりますので、ここでは非常に重要なことだと思っていることに絞って質問させていただきますが、民主党の考え方というのは、地方議会の選挙を希望される方が申請をして、そして登録をされるという仕組みです。ところが、与党案は、朝鮮籍と無国籍を除外いたしております。このことは、多くの在日の外国人の方に、一つの家族の中で二つの国籍を持たれている家族もいるわけでございまして、そしてまた地域社会の中におきましては、民団系あるいは朝鮮総連系と申しましても、同胞として、同じ民族の一員として一緒に暮らしているわけですね。その民族を分断することになるという悲痛なる叫びが届いてまいっております。  そして、今までの法務省の行政によりますと、一九九一年に入管特例法によりましてようやくこの南北の分断という状況が一本化されたわけでございますが、今回また国籍条項を持ち込むということは、時代を十年、時計の針を逆に回すということにもなりかねません。  そこで、こういった問題について、法務省にかかわるところについてお聞きします。  外国人の登録という実務は法務省がされているわけでございますが、もしこの与党案が実現をいたしますと、選挙をしたければ韓国籍に移る、そういった動きというものも顕著になるかもしれません。世論調査では、韓国系の方のみならず、北朝鮮系の方も、地方参政権に参加したいというかなり高いものがあります。そうなってまいりますと、窓口で国籍を管理していくというのは大変な事態になる。本当に与党案が通った場合に、法務省として、過去の入管行政の経緯並びに実務的な立場から、この与党案のやり方でいいんでしょうか。その一点をお尋ねしたいと思います。

町田幸雄法務省入国管理局長

○町田政府参考人 お答えいたします。  入管特例法は、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者で、終戦前から引き続き本邦に在留している者及びその子孫、すなわち在日韓国・朝鮮人及び在日台湾人並びにその子孫について、これらの人々の我が国における在留に関する法的地位のより一層の安定化を図るために平成三年に制定されまして、これらの人々に対して特別永住者としての在留の資格を付与することとなったものであります。  したがいまして、委員御指摘の在日の外国人の方々に地方参政権を付与する法案とは、その趣旨、目的において全く別個のものであり、参政権付与の範囲の問題が特別永住者の資格に何ら影響を与えるものではありませんので、いわゆる入管特例法の趣旨に反するということもないと考えております。  また、特別永住者という在留の資格に影響がありませんので、外国人登録手続上混乱が生ずるとまでは考えておりません。

北橋健治民主党

○北橋委員 私どもの考えているところでは、公選特の委員会でしっかり議論させていただきますが、これは窓口においても相当に無理のあることだ、そして国籍条項をここで持ち込むということは非常に大きな問題を惹起するということを申し上げておきたいと思います。改めてその委員会で質問させていただきます。  きょうは、北朝鮮によります日本人拉致事件について、以下、質問をさせていただきます。  事件という言葉を使わせていただきましたが、よく疑惑という言葉が使われます。そしてまた、最近の捜査当局は、容疑という言葉を使っています。私は、これは、今までの政府が発表してきたこと、そして多くの報道によりまして、事件だ、このように断定させていただきたいと思う立場でございますが、そのときに、日本政府が今後どのようにしてその救出に向けて最善の努力を尽くしていくかということについて、以下、お尋ねします。  まず、一九七八年にレバノンの女性たちが、四、五人と言われておりますけれども、北朝鮮に拉致されまして平壌に連れていかれた。そして、一人がたまたま電話に飛びついて救出を求めたことがきっかけにもなって、結局、レバノン政府の粘り強い努力によって救出をされたという事件がありました。これについては、今まで国会においても、レバノン政府は非常に血のにじむような努力をしたのではないか、それに対して日本政府は今何をしているのかという趣旨で質問がございました。  きょう外務省にお伺いしたいことは、レバノン政府がどのような努力をしてこの自国の国民を救出したかという分析はされたと思うのですけれども、大変気になっているのですけれども、九八年四月八日の参議院外交・防衛委員会の議事録を見ますと、阿南局長の、いろいろと追跡調査をしたけれども、昔のことでなかなか資料がない、しかし、その中で後段言われているのは、レバノンと北朝鮮の間には、北朝鮮の通商代表部がレバノンにあったとか、かなり両国が良好な関係にあったと推測される、そしてその二年後にはレバノンと北朝鮮は国交を樹立している、こういう答弁があるわけです。  つまり、国同士の話し合いによって円滑に進んだということを強調されているのですが、私は、事態はそんなに甘いものではないと思うのですね。やはり血のにじむような努力と激しい闘いがあったに違いない。そういった点を外務省はきっちりと分析をされておられますか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 議員御指摘の件につきましては、政府といたしまして、当時のレバノン政府関係者などに対する照会を実施したり、各国の報道を調査したりしてまいっております。  その結果、レバノン政府が在レバノン北朝鮮通商代表部に抗議を行ったことは事実でございますが、北朝鮮側からはこれに対する直接の回答はなかったこと、誘拐されたとされるレバノン人四ないし五人の一部が自力で脱出したとされること、その後残りの方々も最終的にレバノンに帰国したことなどの情報を得ております。  ただし、内戦などによる資料の散逸のため、レバノン政府のとった措置についての事実関係は必ずしも明らかになっておらず、その役割についても分析がなかなか容易でないというのが実情だというふうに報告を受けております。

北橋健治民主党

○北橋委員 大分年月がたっておりますので調査は大変難しいかもしれませんが、北朝鮮政府との間の円滑な外交関係というものがこのレバノンの救出に当たって大きな意味があったという答弁は、私には理解しがたい。そういう問題ではないと思います。恐らく、我々の見えない世界でレバノン政府は格闘していたのだろうと思うのです。  これについては、今後とも諸外国の理解を得ながら北朝鮮に対して救出を迫っていくということが大事でございますから、こういったことについてもぜひ調査を続けておいていただきたいと思います。  さて、このたびソウルの方で、拉致被害者の早期送還を訴えまして日本と韓国の家族が集まったということがございました。  その中で、伝えられるところによりますと、韓国の被害者は四百五十四人、こういう数字が挙がっております。その中には、不幸にして抑留されている漁業関係者も含まれるかもしれませんが、それにしましても大変な数でございます。  これについて、韓国政府も当然いろいろなルートで北朝鮮に対応していると思いますが、韓国人が北朝鮮に拉致されたということに関する情報を日本政府としてどのように得ていらっしゃるか、それに対して韓国政府はどのように対処しようとしていると聞いておられるか、お伺いします。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 今お尋ねの韓国の関係でございますが、政府といたしましては、韓国政府との間で必要な情報の交換を行っております。  もちろん、一口に拉致といいましても、さまざまな形態があり得るため、我が国政府が拉致の疑いがあると判断している七件十名の事案と単純に比較することはできませんが、韓国政府におきましても、北朝鮮による拉致の疑いがあると判断している事案が相当数あるということは言えると思います。  このような事案には、漁船の船員が拿捕されたものを含め、さまざまな種類の事案があると承知しており、韓国政府の対処方針を一般的な形で御説明することは困難ですが、被害に遭った方々ができるだけ早く家族のもとに帰ることができるようにしたいという立場をとっておられるのは当然のことだと認識しております。

北橋健治民主党

○北橋委員 そうしますと、レバノンもそうですが、韓国においても拉致をされた事実というものがあるということでございますが、そのほかの国々にもこういったことがあるのでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 外務省として、日本や韓国のケース以外に、我が国政府が拉致の疑いがあると判断している七件十名の事案と同様の意味における拉致問題があるかどうかということについて、こういう問題が存在しているという情報は今のところ持っておりません。

北橋健治民主党

○北橋委員 さて、そこで、日本人を拉致したということは、国家の主権の侵害に当たると私は考えます。重大な案件でございます。本来ならば、断固たる外交姿勢で対処すべきところでございますが、現在の日本政府のとっておられる姿勢というのは、対話によってテーブルに相手を引っ張り込んで粘り強く交渉する、そして拉致問題の解明を決して棚上げしないんだ、こういう方針だと聞いているのですが、国家主権の侵害にかかわる問題でございます。この問題を、いわゆる対話によって展望が開けていく、そのような見通しを大臣はお持ちなのでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 我が国と北朝鮮との間には正常な国交がないわけでございます。そういう状況下において、しかも我が国の現在の状況を考えれば、ほかにどういう方法があるかということはなかなか考えにくいわけでございまして、我が国としては、まず北朝鮮との間の正常でない関係を正常化するという大きな仕事がございますが、それと同時に、この今お話しの問題、拉致疑惑の解明を初めとする人道的な問題を、あわせて会談によって解決したい、こう考えているわけでございます。

北橋健治民主党

○北橋委員 対話によってその道筋をつけるということは、北朝鮮当局の今日までの姿勢を伺う限り、非常に厳しいものがあるのではないかと思います。赤十字のレベルにおいて話し合うということは一つの前進ではございますが、北朝鮮側は、日朝国交正常化交渉に当たって、これを議題としては容認していないわけであります。そういった意味で、対話によって本当にどこまで進むのだろうか。  そこで、大臣も当然御案内だと思いますけれども、日本の国民の世論は、この拉致問題の解決と日朝交渉をどのように見ているのか、幾つかの調査があると思います。  世論調査は、当たらずとも遠からずというところがあって、その数字が完全に正しいとは思いませんが、しかし、幾つかの世論調査を見ますと、拉致問題などの解決なしに国交正常化交渉をすべきではないというのが六割を超えているのではないかと自分は思っております。大変な数であります。これは、同時にまた、十万トンの食糧援助に対しても言えることですが、過半数の国民、三分の二前後は非常に大きな疑問を持っているわけです。  そういった意味におきまして、やはり人道上の観点から食糧援助をするのですが、七件十人と認定されているということですけれども、これほど深刻な人道上の問題はないわけでありまして、拉致問題が棚上げになるようなことは絶対に避けねばならない。  そういった意味で、対話をされるということでございますが、五月にまた日朝の正常化交渉の本会談があると思います。そのテーブルにおいて拉致問題の解決を迫るべきではないか、それが日本国民の世論ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 日本国民の世論といいますか、感情といいますか、そういうものを私は十分承知しておるつもりでございます。しかし一方で、先ほどから申し上げておりますように、日本と北朝鮮との間の正常でない関係を解決するということも、これはまた重要な問題だと思います。  こうした問題を放置しておいていいかというと、私は決してそうは思わないわけでございまして、今議員がおっしゃるように、そのことのためにこの人道的な問題、拉致事件というものが棚上げされるということを、我々は決していいと思ってはおりません。これは何としても一日も早く解決をしなければならない、我が国国民の生命にかかわる重要な問題でございますから、この問題を軽んずるつもりは毛頭ございません。毛頭ございませんが、しかし他方、日朝間の問題解決、日朝関係の不正常な状況を解決するということもまた、極めて重要な問題であるということも否定はできないと私は思っております。

北橋健治民主党

○北橋委員 人命、生命にかかわる問題に加えて、私は、国家の主権を侵害された案件だと思うのですね。そういった意味では、赤十字レベルの話し合いも大事でございますが、やはり本交渉のテーブルにおいてこの問題を言い続ける努力がないといけないと思うのですが、今のお話を聞いていると、その辺が不透明でございます。  やはりこの問題は、次の本交渉のテーブルでも持ち出されないのでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 当然持ち出すつもりでおります。

北橋健治民主党

○北橋委員 さて、この問題の解決に当たっては、日本と北朝鮮側との一対一の関係ではなかなか難しい問題だと思います。そういった意味では、幸い、大臣も努力をされまして、ロシアや関係方面に理解を求める外交努力をされてこられました。そして、日米韓の三国で緊密に連携をとって対処するということも国会答弁で表明されております。それは、国際的な世論を盛り上げていく、それによって救出を図るという意味において、現実的な対応策だと思います。  一つ確認をさせていただきたいのですが、アメリカの政府高官が、四月七日、北朝鮮の国際テロ支援国の指定を解除する条件に拉致問題の一定の進展を挙げたという報道がありますけれども、このことを確認されていらっしゃるでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 ニューヨークにおきます米朝会議におきまして、今議員がお話しになりました、リストから外せという北朝鮮側の提案に対して、アメリカ側は、日本における拉致問題が北朝鮮をリストから外すために大きな問題の一つだということを指摘したというふうに承知しております。

北橋健治民主党

○北橋委員 アメリカ政府は、ペリー報告で詳細に北朝鮮政策を検討して、その総括の中で、拉致問題の解決に理解と賛意を示してくれています。  それでは、ほかの国はどうかです。例えば、北朝鮮に相当影響力があると言われているロシア、中国、あるいは国交正常化したイタリア、こういった国々は、ペリー報告と同じように我が日本の政府の主張に理解と賛意を示す、そこまで話し合いは進んでいるんでしょうか、また、続ける方針なんでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 ことしの一月にイタリーを訪問いたしまして、日・イタリー関係について話をいたしました中で、私は、北朝鮮との関係について取り上げて話をいたしました。ちょうどイタリーは北朝鮮との間の国交の正常化を行うという場面でございましたので、イタリー外務大臣は、自分は近々訪朝するつもりだということでございましたので、この問題については特に頭に入れておいてほしい、そして北との間で何かこの問題について情報があれば知らせてほしいということを申し上げたことがございます。  その後、イタリー外相からは、訪朝後、私の方に連絡がございましたが、内容については、先方との約束がございますので、公表は控えさせていただきたいと思います。

北橋健治民主党

○北橋委員 河野大臣を先頭に日本政府が国際的な世論を構築するための努力をされていることは、私も承知いたしております。ぜひその方向で頑張っていただきたいのですが、結局、アメリカ政府の場合は、具体的に、テロ・リストから外すときに拉致問題が大事なんだ、そこまではっきりと日本政府の主張に理解を持っているわけです。  ロシアや中国や、非常に影響力のある国々がそこまではいっていないと思うのですね。ロシア、中国、国連、アメリカ、韓国、こういった国々が一枚岩の体制になって、ぜひともこの拉致問題を解決せよ、こういう国際世論を盛り上げていくことが非常に重要だと思うのですけれども、まだ外交努力で成果と呼べるまではいっていないような気がいたします。  何としてでもそういったものをつくり上げるというお気持ちはおありでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 でき得る限り、我が国とのよい関係を持つ国々に対して、この問題の理解を得て力をかしてもらいたい、こう考えて、私から積極的にお話をしているところでございます。  今議員御指摘のように、残念ながらまだ具体的な形になっておりませんけれども、私は、国際世論を形成する、そして国際世論の中に国際的な正義というものをやはりしっかりと理解してもらうということのための努力を、これから先もいたしたいと思います。

北橋健治民主党

○北橋委員 被害者の家族の方々が国連の人権擁護救済機関に申し立てをした場合に、政府としても全面的支援を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 政府としては、できるだけのお手伝いをいたしたいと思っております。議員も御承知のとおり、国連の人権擁護機関等への申し立ては個人がするということになってございますので、個人がこういう申し立てをするというのはそう簡単ではないと思います。助言をしたり、あるいはまた提起手続について御説明申し上げたりというようなことで、積極的なお手伝いをすることがあるのではないかと思います。  ただ、問題は、御家族の御判断もあると思います。これは、あくまでも日朝二国間の関係で処理をするということが、あるいは方法としていいという場合もあるかもしれません。その辺の判断は一概に言えないと思いますけれども、そうした判断はどこかでつけなければならないのではないか。私が個別にそれぞれの国、先ほども申しましたように、我が国とのいい関係のあるところと個別に話をする、言って国際的な世論をつくっていくということは、一つの方法だと思って私はやっておりますけれども、結局、最後は二国間で処理をする以外にない。  北朝鮮には北朝鮮で、メンツといいますか、そういうものがあって、余りあれこれいろいろなところから言われたくないという気持ちもあるいはあるかもしれませんし、それから、事実関係が一体どういうことであるかということについて、北側がどういう説明をその都度するかということもあろうかと思いますので、その辺のところは大事な判断だと思いますので、御家族がそういうお気持ちがあるかどうか、あるいは、ある場合にはそうしたこともよく御相談に乗るということも必要かもしれません。

北橋健治民主党

○北橋委員 この日朝間の国交正常化交渉を成功させる、そして拉致問題を解決するという意味におきまして、やはり世論というものが非常に大事だと思います。  そういった意味で、米の援助にしましても、あるいは拉致問題が解決する前に交渉に入ることについても、大変厳しい世論があるわけでございます。日本政府としても、被害者の家族の方々の気持ちを酌んで、精いっぱい国際世論を盛り上げる中で解決していこうという努力をアピールすることが、国民と一体となって北朝鮮政府との交渉に当たれるのではないか。そういった意味で、今後の努力を強く要請いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 次に、古堅実吉君。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 日本共産党の古堅です。  最初に、米軍のPCB廃棄物の管理、処理問題について伺いたいと思います。  四月十八日に貨物船ワンヘ号が横浜港に入港して、約百トンと言われる米軍のPCB廃棄物コンテナが再陸揚げされました。その十四個のコンテナは、全部ノースドックの倉庫内に保管されたのか、それとも平積みにされているのか、まず最初にその点を明らかにしてください。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 十八日に本件船舶が横浜に到着をいたしまして、同日夕刻、横浜市内の米軍施設・区域へ移送され、現在、同施設・区域内にて適切に保管をされているというふうに承知しております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 質問に的確にお答えいただきたいと思うのです。倉庫内に保管されておるのですか、それともそうじゃない、そのまま平積みされておるのですか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 私どものところに参っております報告は、コンテナに収納されているわけでございまして、そのコンテナは横浜のノースドック内に置かれているということでございますが、この廃棄物は、風雨にさらされることがないよう厳重にこん包の上、コンテナの中で適切に保管されており、安全上の問題はないというのが米側からの説明でございまして、今議員が御質問の倉庫の中か外かということについては、実は私の手元に報告が来ておりませんので、御答弁しかねます。申しわけありません。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 今も引用がございましたけれども、米軍の日本環境管理基準、それには、「保管用建物の屋根と壁は雨が入らないものとし」と明記されていました。保管場所がそのようになっているのかどうかという問題についても、大事なことですから、政府が直接確認するなど積極的な姿勢で対処してほしいということを強く要望しておきたいと思います。  次に、全国の米軍基地のPCB入り変圧器は、現在どのくらい確認されておるのですか。それらはすべて相模原補給廠に集中されておるのでしょうか。米軍基地にはもうPCB入り変圧器はないということになっておるのでしょうか、あるいはまだあるのでしょうか。その三点について簡単に御説明ください。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 相模総合補給廠を含め全国の米軍施設・区域内に保管されているPCBを含む変圧器の数については、米側からの詳細な情報には接しておりませんが、在日米軍は、PCBを含む廃棄物を管理する場合には、厳格な環境管理基準に基づき、我が国の一般の保管者と同様に、安全かつ適切に保管していると承知しております。  政府としては、米軍施設・区域内のPCBを含む廃棄物に関する地元の強い関心を踏まえつつ、今後ともしかるべく対処してまいりたい、こう考えております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 私が知りたい点については、一向明らかにならないのです。  一九九三年十一月十日の外務委員会において、外務省は、全国の米軍基地のPCB入り変圧器はその時点で約二千五百基あるというふうに述べた上で、それらは順次米本国に搬送中であると説明されました。そして、引き続き米軍において調査中であるというふうに答弁しておられます。  あれからもう七年たちましたよ。それがどうなっているのかよくわかりませんというだけでは済まない問題じゃないんですか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 恐らく、その当時御答弁を申し上げましたとおりに、順次日本から日本以外の場所に移すということで、今回もまた百トンと言われる量のものが船積みをされたものと思います。  今議員がお話しになりました二千五百基云々という数字につきましては、今手元に資料がございません。申しわけありませんが、二千五百基云々という数については調査ができずにおります。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 その時点で二千五百基がわかっておるということを説明したということを私は言っておるのですよ。その後七年もたっておるのに、調査中と言いながら何ら進んでいないという御答弁ですから、それでいいのかということを指摘しているわけです。  相模原補給廠には、今回陸揚げされた百トン以外にどれくらいの量のPCB廃棄物が保管されているのか、またその保管状況はどうなっているかなどについて、政府が直接確認されたことがありますか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 私が承知しております限りにおきまして、在京米大の担当官から、相模総合補給廠にあるPCB含有廃棄物の総量は約百二十トン、そのうち今回搬出されたもの約百トン、こういうふうに口頭説明を受けております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 それは、直接には政府として、確認をするなどとかいったふうなそういう積極的な対処というものは、これまでしてはこられなかったのですか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 PCB含有物が相模総合補給廠で保管されているか等については、平成十一年三月四日、防衛施設庁を通じて米軍に照会をしておるわけでございます。米軍からは、同年十一月十日、同施設のPCB含有物の保管については国防省日本環境管理基準に基づき安全な方法で適正に管理されているという旨の回答がございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 みんな不安を持っている。量や質や、その保管状況がどうなっているのか、万一のことがあればどうなるんだということの不安がありますから、怒りも上がりますし、陸揚げさせてはいかぬなどというふうな行動にも結びついていくわけなんですよ。それなのに、そういう回答があったというだけで済ませていいのか。しかも、アメリカ本国で陸揚げが拒否されたということで、再び我が国に持ち帰って陸揚げするなどといったふうなことに至っては、本当に国民を侮辱するも甚だしい事態じゃないかと思うんですね。  そういう事態の中で、米軍基地内のPCB入り変圧器というのは米軍が直接使用してきた、それにかかわる廃棄物が今問題になっている内容の主要なものでありますから、その廃棄物というのは、当然のことながら、米国がその責任において日本から持ち去って処理すべき問題だというふうに考えます。政府は米国に対して、それらの撤去作業を計画を明確にした上で実施するように申し入れ、きちっとやらせるべきだというふうに思うんですが、そのおつもりがありますか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 我が国におきましても、PCB含有物資を保管する者は、生活環境の保全上支障のないように保管する義務が課せられているわけでございます。  従来より米軍は、我が国のこのような事情を踏まえて、PCBを含む廃棄物を管理する場合には、厳格な環境管理基準に基づき、我が国の一般の保管者と同様に、安全かつ適切に保管しているということと承知しております。  政府としては、米軍がPCBを含む廃棄物を管理する場合には、安全かつ適切に保管するよう、累次にわたって申し入れをいたしております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 そういう計画を立てて持ち去れなどというふうな申し入れをすることについてのつもりもなさそうな御返事というのは、本当に日本国民がそういった不安を抱いて重視しているそのさなかで、政府というのはそんなものか、本当に言語道断と言わなければならぬ問題だと思うんですね。  次に、嘉手納RAPCON返還問題についてお尋ねします。  コーエン国防長官は、嘉手納RAPCONの返還を表明するとともに、運用上の所要が満たされることを前提にする、そのようなことを表明いたしました。  しかし、もともとを言えば、一九七二年五月十五日の日米合同委員会の合意には、合衆国政府は、日本国政府がこれらの飛行場へのレーダー進入管制業務を提供できるまでの暫定期間中、これらの飛行場に対する進入管制業務を行うとされておったものであります。返還に当たって新たな条件をつけること自体が横暴と言わなければならない問題でありますし、無条件返還が当然ではないか、このように考えます。  ところが、米軍の運用上の所要が満たされるという条件がつけられるということになりますと、それは、結局のところ米軍機の優先使用を保障するということになるのではありませんか。現在、米軍管制のもとで米軍機優先が貫かれ、日本の民間航空機は危険な飛行を強いられている、こういう事態が続いてまいりました。このようなことを継続させるようなことがあってはならぬ、これが大事な問題だというふうに思います。  そこで、日本の航空機の安全が優先されるような返還を目指して交渉することになるかどうか、そのことが問われる最も重要なことだと思いますが、交渉についての大臣の姿勢をお聞かせください。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 沖縄県民の強いお気持ちを体して、私としてはできる限りの交渉を米側といたしたわけでございます。その結果、米側はこのたび嘉手納RAPCONについて返還を原則的に認めるということになりまして、今後はいわゆるテクニカルなといいますか技術的な問題、これは技術関係者の協議ということに問題が移ったわけでございます。  私としても、長年の懸案であったこの問題を一歩でも進めたいという強い気持ちで交渉に臨んで、一歩前進をするところまで来たわけでございまして、私は、この交渉についてまだまだ十分でないということはよく承知をいたしておりますけれども、少なくとも前進をしたということだけはお認めをいただきたい。そして、これから問題は、技術者の方々がどういうふうにこの問題を処理していくかということは、もうまさに技術の問題、技術論の問題に問題は移っているというふうに私は理解しております。  もしこれがまた技術論以外の問題があるということであれば、当然外務大臣としてもこの問題にかかわっていかなければならぬと思いますが、これまでの議論の延長線上には、日米双方の技術の問題、技術者間の協議ということがあると考えておりまして、ぜひそこまではこの協議、この嘉手納RAPCONの返還問題を一度進めさせていただきたい。議員がお話しになりますように、これで十分か、これでいいのかというお気持ちがあるいはあるかもしれませんけれども、まずは一歩進めたということだけお認めをいただいて、この一歩前進をきちんとした形でやらせていただきたい、こう考えております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 この問題は、日本からお願いして返してくださいなどとかいうものじゃなしに、復帰に当たってアメリカは、それは返すと約束されたものにかかわる問題なわけですから、何かお願いしてアメリカとの交渉に当たるみたいな、そういう姿勢というのはやはり正しくないですよ。  返還といっても、仮に米軍優先のような、現状どおりというのであれば、日本の管制官は日本の民間機だけしか管制できないということになりませんか。例えば、米軍機は、管制しようにも周波数も知らされないのですから、米軍が管制官の使用周波数にしない限り、話しかけることさえもできない関係、そういうふうな事態にならざるを得ないと思うんです。  沖縄航路のパイロットから聞いた話でありますけれども、嘉手納RAPCON空域では米軍機と民間機では使用している周波数が異なっている、管制官から米軍機が通過していると聞かされただけではどこにいるかもわからない、しかも、二機編隊が通常で、一機をかわしたにしても、もう一機を探し回るということになる、そういうことだというんです。  また、もともと民間機が、有視界飛行で目で見て安全だと判断して接近してくる米軍機と同じ空域を使うこと自体が危険なことだというふうな厳しい指摘もされておりました。  そこで、この問題は運輸省に伺いたい。このようなパイロットの認識について、運輸省としても同様の認識があられるかどうか、お答えいただきたいと思います。

淡路均運輸省航空局管制保安部長

○淡路政府参考人 現在、沖縄本島及びその周辺空域におきましては、日米地位協定及び日米合同委員会の合意に基づきまして米軍がターミナルレーダー管制業務を実施しておりますが、その方式は、我が国におけるものと同様、国際民間航空条約に準拠しているものでございます。また、米軍嘉手納管制所と那覇航空管制所とのコンピューターシステムの連接を行う計画も現在進めており、航空交通の安全は確保されております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 時間もありませんので前に進みますが、このパイロットの指摘にあるような認識を持って日米交渉に臨むかどうか、そこが一番大事な点だと考えています。また、返還交渉に当たっては、日本の管制官が米軍機も管制あるいは規制できるようにするとか、民間専用空域を設定するとかといったような積極的な安全システムといいますか、そういうものをつくり出すことが不可欠ではないかというふうにも考えます。  そういうことを日米交渉で協議するつもりがあるかどうか、大臣と運輸省、両方からお聞かせください。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 大変御無礼な申し方をして恐縮でございますが、議員に申し上げておきますが、私は、アメリカ側と交渉するときに、日本側の外務大臣として交渉に臨むわけでございます。アメリカ側の国務長官とは対等な関係で話をするのであって、お願いをするとか何をするとか、そういう交渉の仕方をするつもりはございません。もちろん、問題によってはそれはさまざまであるかと思いますけれども、基本的姿勢は、私は決してそうした卑屈な態度で米側と交渉するつもりがないことをぜひ御理解いただきたいと思います。  今のお尋ねでございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、アメリカ側の国務長官あるいはコーエン国防長官との話において、基本的には日本側に返還をするという話はできておりますから、あとは専門家レベルの協議に任せる、こういうことになっているわけでございますから、これから先、専門家レベルの協議が行われる、こういうことだと思います。  今お話しのような問題については、どうも私は余り専門家ではございませんので、内容について私がお答えをしたり御議論をすることはできませんが、双方の専門家は恐らくきちっとした協議をしてくれるもの、そう考えております。

淡路均運輸省航空局管制保安部長

○淡路政府参考人 沖縄のRAPCONの返還につきましては、那覇空港等の民間機の運航効率を図り、今後予想される民間航空交通の増大に対処するため、当該空域における管制業務は運輸省が一元的に実施するということが適当であるという考え方に基づきまして米側と協議を進めていく所存です。  いずれにしましても、航空交通の安全確保ということが第一でございますので、これを第一に米側と調整を図ってまいりたいというふうに考えております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 今大事な御発言がありました。日本の航空の安全が第一でなくちゃいかぬと。そこを踏まえてやるべきことはきちっとなさる。今大臣からもありましたけれども、決して卑屈な態度をとるんじゃない、対等の立場でやるんだ、そのお言葉をそのとおり日米の外交にこれからも生かすようにすべきだということを、あえてここで申し上げておきたいと思います。  終わりますけれども、私がアメリカにお願いするような形に見えて申し上げたのは、もう二十八年たちますよ。アメリカは返すと約束した、それなのに返してこなかった。ですから、アメリカに対して、返してくださいというお願いをする立場が日本の立場じゃなしに、約束したことをなぜ果たさぬのかということを言うのが日本政府の立場であって、それを今日に至って、返すということにはなりましたので一歩前進ですということで、それを評価してくださいとおっしゃるので、それはちょっと、これまでの経緯に照らして、そうではない問題が基本じゃないのかというふうに思ったものですから申し上げただけのことです。  時間が参りましたから、終わります。

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 次に、達増拓也君。

達増拓也自由党

○達増委員 自由党の達増拓也でございます。  通告していたのと逆の順番で質問をさせていただきたいと思います。  まず、先週も取り上げました、サミット議長でもある小渕前総理の執務不能に至る経緯をめぐる問題であります。  先週、私が週刊誌も引用して質問した後、新聞が同じ問題をこの一週間で取り上げております。四月十五日毎日新聞朝刊、専門医の間では、血栓を溶かそうと血栓溶解治療をした結果、弱っていた血管から出血し、自発呼吸ができなくなったという見方が強い。きのう、四月二十日毎日新聞夕刊、脳の血管内で血を溶かすので、副作用として脳出血が恐れられている、日本では、なかなかこの治療法に踏み切れない。  けさ、四月二十一日朝日新聞朝刊では、この逆の内容、複数の病院関係者の話をまとめると、血栓溶解剤は使っていなかったようだという記事が掲載されておりましたが、情報源が不確実、不確定、また、ようだという推測記事でありまして、専門家によりますと、脳梗塞から出血性梗塞に至るには早くても二、三日、普通は二、三週間くらい間があくものだということで、二十四時間以内、あるいはもっと短い時間でそうなってしまった不自然さというものの説明には全然なっていないわけであります。  また、朝日新聞は、同じページの違う場所では、小渕氏への治療が適切になされたのかどうかなどに疑念を残す結果になったということも書いております。  というわけでありまして、この問題は、当初はスポーツ新聞ですとか夕刊紙ですとかが取り上げていたんですが、先週は一般雑誌が取り上げるようになり、そして今週は大新聞が取り上げるようになってきている。疑惑がぼやの状態から本格的な火事になりつつあるのかな、大きく燃え広がる前に消してしまうことが国益にかなうことだと思うのであります。  特に、サミット議長の執務不能に至る経緯とその後の交代、新首相の誕生ということをめぐるいわゆる空白の二十二時間ということについては、海外マスコミも非常に注目して、かなり批判的に報道しているわけであります。そういう意味で、この問題、疑惑がぼやの段階で、できるだけ早い段階で消火することが日本の国益にもかなうし、特にサミットの成功のためにも、こういうもやもやした状態のままずるずる行くことは好ましくない。  したがって、これは先週も申し上げたんですけれども、内閣として、医師団の記者会見等も含めた、専門家の検証にもたえ得るようなきちっとした情報公開を行うべきではないかと思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 達増議員のお尋ねには幾つかのポイントがあると思いますが、まず申し上げたいと思いますことは、サミット議長として森新総理が議長席に座られて議長職に当たられることについて、総理御自身も私どもも全力を挙げて、円滑に作業が進むように努力中でございます。  G8メンバー国はそれぞれ、小渕前総理の病状についても大変心配をし、同情を寄せておられますが、その一方で、森新総理に対して祝意を表されておられるわけでございまして、森総理からは、G8のメンバー国の首脳に対して電話などでお話をされまして、自分が後継首相になったこと、サミットの成功のために小渕総理のお気持ちを大事にしながら全力を挙げることなどを伝えて、それについてメンバーの皆さんからは、引き続き全力を挙げて協力する趣旨のお話がございまして、そういう意味では、先方に新しい議長に対する疑念があるとか疑惑を持っているとかということは、その点では、ないというふうに私は考えております。  さらに、二十九日に、就任式を目前に控えたプーチン氏との会談を皮切りに、欧州、アメリカを歴訪されまして、G8メンバーの首脳とはそれぞれ直接お目にかかってお話し合いをされるわけでございまして、その辺のところは十分にリカバリーをすることができるというふうに考えております。  それから、小渕前首相の病状について達増議員が、前回もそうでございましたが、情報公開の必要があるのではないかという趣旨のお尋ねがございました。  私は、情報公開というのは、それは一つの筋だと思います。しかし一方で、小渕家の身内の方々のお気持ちを考えれば、その情報公開にはやはり限度があるだろうということもまた事実ではないかと思います。そうしたことを考えて官房長官が、これは内閣の官房長官として、あるいは首相臨時代理として、十分にそうした配慮の上に立って作業をなさったということであろうと思うわけでございます。  ただ単に、病状といいますか、あるいは病気の治療の問題について関心があるという向きもあるのかもしれませんが、それらについては、懸命に看病をしておられる、看護に当たっておられる御家族の方々のお気持ちというものもやはり大事にしなければいけない。  いや、総理大臣としての公的な立場があるんだというお話がございますが、その部分については、もう既に官房長官の発表その他で事態は一つの決着を遂げているわけで、新首相が衆参両院の投票によって決められておる現在、やはり御病人、そして看護に当たられる方々のお気持ちを大事にするということは重要ではないかというふうに思います。

達増拓也自由党

○達増委員 小渕前総理について私人の側面を強調されるのは、一方で李登輝氏やあるいはダライ・ラマ猊下について私人と割り切らないところとダブルスタンダードであるかなと思います。また、諸外国の首脳が、今回の一連の経緯について疑惑だ疑惑だと騒ぎ立てないのは当然のことでありましょう。  ただ、諸外国、海外マスコミの報道ぶりを読みますと、国民を疎外した一連の決定過程とか、もうミディーバル、中世封建時代の物の決め方などというように非常にきつい批判が起こっておりますので、国益の観点から早い情報公開がいいのではないかと思いました。この点はやはり内閣から、ぜひぜひ一日も早くそういうことをやっていただきたいと思います。  関連で一つ。先ほど北橋委員の質問、私も先週同じことを聞いたんですが、河野大臣がいつ総理の入院などをお知りになったか。午後十時だということで、青木官房長官の記者会見よりは前だったんだなと、先週、安心していたんですけれども、非公式ルートで知らされたとさっき御答弁になった。今、首相臨時代理を立てる順番の問題が議論される中、官房長官の次は外務大臣だという議論、これは当然の考え方だと思います。  したがって、総理が執務不能に至るような情報というのは、官房長官の次には、やはり真っ先に外務大臣に知らされなければならないのではないか。それは当然、官邸なり内閣なり政府なりの正式な情報、危機管理マニュアル的な情報ルートにのっとって伝わるべきではないかと思うんです。  確認しますけれども、正式なルートとしては、青木官房長官の記者会見を見て初めて知ったということなんでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 そのとおりです。  今、達増議員がおっしゃるのは、官房長官、外務大臣云々という順位を今度はつけたわけですけれども、これは森内閣が順位をおつけになったわけでございまして、小渕内閣の当時にはそうした順位はなかったわけでございます。したがって、どういう順番で情報が進んでいくかということについて、私は余り大きな関心を持ってはおりませんでした。  かてて加えて、私が十時ごろ、総理御入院という話を伺いましたときには、過労であろうというふうに、私も少し思い込みもあって、やはりお疲れだろうなというふうに私自身もそのときに自分で思っておりましたので、それ以上のことは大して、危機管理云々ということまで思いが至らなかったのでございます。

達増拓也自由党

○達増委員 では、サミットの中身について質問いたします。  サミットでは、サミット宣言本体と別に、去年であればケルン憲章のように、その議長国のイニシアチブと工夫によって、本体と別の宣言なり憲章なりを出すことがよく行われます。そこで、ことし九州、沖縄でサミットをやるに当たっては、アジアにおける民主主義の発展と平和に関する宣言というようなものをぜひぜひ出すべきではないかと思います。  これは、近年、アジアにおける民主主義の発展が非常に高まっている。これを高く評価するとともに、そういう民主主義的価値に基づいてアジアに平和を実現しよう、そうあるべきだ、そういうG8の共通した意思表明を取りまとめることができれば非常に有効だと思うんです。  これをかみ砕いて言いますと、例えば朝鮮半島の統一は望ましいけれども、統一された朝鮮半島というのは民主的でなければならないとか、あるいは、中国政府の一つの中国という考え方には理解は示すけれども、その一つの中国は民主的であることが望ましい。  そういう考え方が整理されると、例えば今回のダライ・ラマ猊下の訪日をめぐっても、どうも日本政府の考え方がはっきりしない、よくわからない。しかし、そこで、一つの中国という考え方は認めるが、しかし、それは民主的でなければならないというような基本スタンスがはっきりして、かつG8諸国とそれを共有していれば、日本のアジア外交というのはかなりわかりやすくなっていくと思うのでありますが、この点、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 議員の思いといいますか、議員が描いておられるアジアの将来像という意味では、私は大変敬意を持ってお伺いをいたします。  しかし、先進国首脳会議というものの性質、性格をどう考えるかということもまた重要だろうと思います。先進国が八つ集まっていろいろ議論をして、開発途上国に向かって、こうあるべきだというか、あってほしいといいますか、そういうことを宣言するということが、開発途上国にとって一体どういうインパクトがあるか。それは、ある意味で思いと逆の、つまり非常な反発というものもあるいはあるかもしれないということも考えなければならないんじゃないでしょうか。  もう少し申し上げますと、サミットにおきます議論というものがまだ十分に整理をされている段階ではございません。小渕総理時代には、何としてもアジアの声を反映したいという強いお気持ちがあって、UNCTADを初めとして相当御無理な日程でアジアにお出かけになって、アジアの首脳との話をなさった小渕総理でございますけれども、そういう気持ちを継承するとしても、実際問題、どの程度のことが最後の取りまとめのときにできるかということになると、まだこれはちょっと不透明な状況にあると申し上げざるを得ません。  G8が集まって、二十一世紀を視野に入れて、世界の人たちの心の安寧であるとか、あるいは逆に不安感をどうやって除くかというようなことを考える、そういうサミットでございますから、最終的な取りまとめというものをどういうふうにしていくかということは、まだ、もう少しこれから時間をかけて議論をしなければならないと思います。  アジアの気持ちをどういうふうに反映させるかというようなことについては、恐らく森総理が相当苦心をなさることになるだろうと思いますが、それは、サミット参加の各国首脳との間の話し合い等もあるわけで、ここでそこまで我々がレールを敷くということには今まだなっていないのが状況でございます。

達増拓也自由党

○達増委員 民主主義的価値に基づいて平和を実現するというのは、アジアの気持ちなのではないかと思います。  おっしゃるとおり、サミット準備、本当にこれを七年に一度の議長国として成功させなければならないと思いますので、いろいろサミット前の選挙というのが取りざたされているのですけれども、政府・与党としてサミット議長国の責任を全うするために遺漏なきことを期待いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 次に、伊藤茂君。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 横浜港へのPCB米軍廃棄物の再搬入のことでお伺いいたします。  神奈川県御出身の大臣でございますから、いろいろな意味で関心も深いと思うのですが、私の気持ちを冒頭に申しますと、フェアな日米関係を、政府間でも、あるいは市民レベル、国民レベルでも、どう形成していくのかという中でのテストケースといいますか、試金石の一つのような気持ちがいたします。お互いに重要な二国関係でございますから、きちんと解決できて信頼性も高いというふうな処理がなされるように、強く要望をしているわけであります。  時々言うのですが、沖縄の数年前の少女暴行事件の後など、当時、モンデールさんと、与党の一員ではございましたが、社会党出身の議員としてなんですが、本当に親密な、さまざまな意見交換、気の合う話をさせていただきました。お帰りになる前にごあいさつに伺いましたら、奥さんと三人で記念写真を撮りましょうといって、立派な写真とサインをいただきまして、私の政治生活の中での記念品の一つというふうに思っておりますが、いい日米関係というものを考えるという中の打開策を模索しなければならないと思っております。  まず、現状認識につきまして、外交論としては、外交の責任者としては外務大臣から、また、実務的なさまざまなかかわりとしては施設庁長官から伺いたい。  私のパソコンにはホワイトハウスとペンタゴンというのがセットされていまして、すぐ出るのですが、きのうの夜、ペンタゴンを探してみましたが、かかわる情報を探せませんで、いろいろほかの方の友達に頼んで、いただいた情報をまず申し上げたい。  一つは、ちょっと新しいのがないので、九九年の二月時点の数字なんですが、米軍が外国にPCBをどの程度置かれているのかという一覧表がございます。見るんだったらごらんになってもいいのですが、それを見ますと、これはポンドになっておりまして、会計年度別になっているのですが、日本の場合には五十八万六千ポンド余り、それから次に多いのがトルコ、どうしてですかね、二十五万くらい、それからドイツが五万七千ポンドとかイタリアが五万五千ポンドとかいうような数字がございます。一九九九会計年度です。二〇〇〇会計年度も、ちょっと少なくなるのですが、似たような傾向になっております。そして、年々それがたまって、トータルを、また御丁寧に二〇〇三年までどうなるだろうかという展望まで実は数字が出されている。これは、グリーンピースインターナショナルの、アメリカの国防省から議会への報告書の中の一部として出たペーパーといいますか、資料のコピーでございます。  数字を見ますと、日本の場合は、ほかの国と比べましても、けたが違うほど断トツに多いという数字になっております。これは、アメリカの在外軍隊の数字からしても当然そうなるのかな、当然では困るのですが、そういう思いがいたします。  もう一つは、これも私は正確に確かめたいと思っているのですが、二十日の日の読売新聞の記事を見ますと、これは九九年一月の数字を報道いたしております。大新聞ですから、しかるべく原典に当たったと思うのですが、在日米軍のPCB産業廃棄物総量が計二百五十一トンに上るということですね。さっきはポンドですが、今度はトンなので、そういうことが国防総省が議会に提出していた報告書で明らかになった。今回カナダから舞い戻ってきたのが約百トン、十四コンテナ、ほかに百五十トン余りが国内で保管されていることになる、こういうことが書いてございます。  九九年一月現在で海外米軍施設で保管されているPCB含有廃棄物、これについては、五〇ppm以上、以下などさまざまデータがございますけれども、総量は三百十トン、在日米軍は二百五十一トン、全体の八割を占めている。アメリカの在外の八割を占めている。ほとんどが濃度五〇ppm以下だが、四九九ppm以上の高濃度のものも十六トン含まれている。  アメリカも非常に頭が痛いんだと思うのですが、アメリカのその報告書では、安全処理は年々難しくなっており、受け入れ先の確保も困難である、米国が米軍所有の廃棄物を受け入れず第三国に運搬することは我が国の恥になりかねない、また、保管期間が長ければ長いほど健康リスクも高まり、また職員などが汚染される可能性もあるなどなど書いております。  先ほどの大臣の同僚議員の質問への御答弁を伺いましたが、米議会は知っております。オープンにされております。施設庁に聞きましたら、問い合わせたが返事がないみたいな話を事務方で聞きましたが、本当なのかどうか、長官にお答えいただきたいのです。これは、こちらからすれば怠慢なのか、なめられているのかという言葉を使いたくありませんが、冒頭申し上げましたような、オープン、フェア、グローバルの時代ですから、それにふさわしい関係が毅然として構築をされることが望ましいというふうに思いますが、直接のそういう実務的なことをどうしたのかということについての考え方を施設庁長官から、また、外交責任者としての対応を外務大臣から伺いたい。

大森敬治防衛施設庁長官

○大森政府参考人 お答え申し上げます。  相模総合補給廠に保管されておりますPCB含有物につきましては、昨年の二月に相模原市長から保管状況等につきましての照会依頼がございまして、私ども、三月には米軍側に照会をいたしました。  十一月に回答がございまして、そのPCB含有物の保管につきましては、国防省日本環境管理基準に基づき安全な方法で適正に保管している、現在米側では保管されているPCB含有物の搬出等の最終方針について引き続き検討している、また、施設に保管されているPCB含有物の種類、数量等につきましては、米側において情報提供するための作業を実施しているというふうな回答がございましたので、私ども、横浜の防衛施設局長から相模原市長に対して回答を行っているところでございます。  しかしながら、やはりPCB含有物の管理の具体的な状況につきましての地元の住民の方の関心が非常に高いというふうなことを私ども痛切に感じておるところでございますけれども、関係の省庁とよく連絡をとりながら、情報提供についてさらに努力してまいりたいというふうに思っております。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 先ほども御答弁申し上げましたが、相模総合補給廠にあるPCB含有廃棄物の総量につきまして、在京米大は百二十トンと、口頭でございますが説明をいたしておりまして、今回そのうちの百トンを船に積んだというふうに言っておるわけですから、残りは二十トンというふうに見ていいのだと思います。  さらに、先ほど議員お話しの、国防省の議会に対します報告書にございました日本国内保管総量は二百五十一トンであるという報告については、現在まで私ども、その計算方法等もございますが、確認ができておりません。しかし、これは、今回の問題等もございまして、もう一度私としては改めて米側に情報提供を求めたいというふうに思います。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 施設庁に特に申し上げておきたいのですが、さまざまデータはあるのですよ。米側の、ペンタゴンが議会に提出をした、ペーパーとして出されている、私どもが友人に言えば手に入る。何で、最も情報を詳しく知り、市民に知らせるべき責任のある機関ができないのですか。早急にぜひ真剣な努力をしてもらいたいと思います。  大臣にもう一つ伺いたいのですが、御承知だと思いますが、外務大臣あて、あとは施設庁長官や在日米軍司令官あてに、神奈川の県知事及び横浜市長、相模原市長、二市長ですね、要望が出されております。既にお手元に行っていると思うのです。当然のことですが、その中には、非常に不安でありますというのと同時に、廃棄物を米国政府の責任において適正に処理するよう申し入れてほしい、それから国内法の適用関係を明らかにしてほしい、県民、市民の不安の解消を図るために自治体に情報を提供していただきたいという要望がございます。  求む回答という、要望ですからあれなんですが、この際、同じ神奈川県民同士ですから率直に伺っておきたいのですが、どのようにそれらに対して対応をされますか。地元の県民、市民の不安を持って真剣なことを出されているわけですから、それらの御要望にどうおこたえになりますかということが一つ。  それから、やはりこの処理の方法ですね。一カ月以内にということが新聞でも報道されています。アメリカはそう言っているようであります。ただ、状況を見ますと、一カ月以内にできるのかなと不安を感ずるわけでありまして、何らかのことをしなければならない。バーゼル条約との関連などがございまして、輸出入の厳しい規制が条約でもございますが、地位協定でさまざまな規制外にございます。調べてみますと、ドイツの場合には米軍の責任で浄化をしているというふうにも聞いております。ほかのことは別に、ちょっとハンディなんですね。  それから、同じようなことは、あの沖縄の恩納村の場合の通信所跡のPCBもそうでしたし、劣化ウラン弾の問題もございましたし、さまざま幾つかのケースが米軍の問題で発生をしている。相模原でも、今あるわけですが、起きているというふうなことになるわけでありまして、やはりこの際、こういう物事についての外交的あるいは両国間の技術的、さまざまのことのルールをきちんとする、こんなことがまた起こらぬようにしていく、そういうルールづくりということが、日米合同委員会でまじめにこちらから提起をして、やはり信頼と友情においてお互いに打開をしていくということが必要なのではないだろうか。  それから、沖縄の知事からも要望がございましたが、恩納村のこともあるので、この際やはりこういうことの解消のためにも、地位協定の改善あるいは地位協定の運用の改善ということをぜひやって、不安感を解消してもらいたいということがございましたが、まとめて恐縮ですが、お答えいただきたい。

河野洋平自由民主党外務大臣

○河野国務大臣 神奈川県知事、横浜市長、相模原市長からの手紙をまさに受け取りまして、ここにも持っておりますが、この中で、搬出されたPCBが戻ってきた、戻ってきたものについて米国政府の責任において適正に処理するよう申し入れろ、こういうことがまず最初に書いてございます。これはきちんといたしました。その結果、米側からは、今議員が心配しておられますが、一カ月以内に日本以外のところへ移します、一カ月間適正に保管をいたします、こういうことでございました。本当に大丈夫かな、一カ月以内で持っていけるだろうかという不安をお持ちのようでございますが、私どもは、一カ月以内という期限を米側はきちっと守るであろう、こう考えております。  あの百トンを持ってパナマ船籍の船がカナダへ向けて行ったわけでございますが、今議員も御指摘のとおり、カナダの国内法では、五〇ppm以下のものですから、輸入規制の対象となっていないということでございますし、バーゼル条約の対象にもなっていない。そこで、これは持っていけるはずだ、そう思って行ったに違いない、中身はよくわかりませんが、私どもから見ればそう思います。しかし、そのことが事前に報道されるに及んで、カナダ連邦環境大臣のアンダーソン氏が当該積み荷は引き受けないということを発言して、これでカナダの方はもうおろせなくなってしまったということのようでございます。  そこで、アメリカ側は、一たんこれをシアトルでおろそうということで、船をシアトルに回したわけでございますが、シアトルでは、アメリカの環境保護庁は三十日以内に廃棄物の受け入れ先を見つけることなどを条件にシアトル港で荷おろしを許可した、こういう報道が一たんございましたが、この報道を聞いて、港湾労組が大変強い反対をいたしました。結局シアトルで荷揚げができなくなってしまった、こういうことになりまして、そのまま真っすぐ横浜へ、これは定期航路でございますから、横浜へ戻ったという状況と聞いております。  そうした経験もアメリカ側はあるわけで、そういうことを承知の上で、一カ月以内に必ず日本以外のところへ、こう言っているわけでございますが、私はこれを信頼して一カ月間見詰めたいと思っております。(発言する者あり)なめられているかどうかは、もうちょっと見てから言っていただきたい。  それから、日本国内法の適用について明確にというお話でございますが、これは累次にわたってお話をしておりますように、この手のものは、日本の国内法及び米側の規則の厳しい方をとるということになっているわけでございます。こうしたこと、さらに廃棄物処理の実態や処理についての情報をもっと地方自治体に提供しろ、こういうお話でございますから、これらにつきましてもできるだけ努力をいたしたいと思います。  地位協定につきましては、地位協定の運用の改善について、私どもとりわけ環境問題については、どういうことができるか、先般来真剣に取り組んでおります。まだ具体的に申し上げられるところまで煮詰まっておりませんが、何とか、環境問題という県民、市民の大変大きな関心事でございますから、この点について、ルールづくりといいますか、そうしたものをつくってみたいと思っております。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 しっかりやってください。質問を終わります。

井奥貞雄自由民主党

○井奥委員長 次回は、来る二十六日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十分散会

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