運輸委員会 第10号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2000/04/18
会議録
○仲村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として運輸省運輸政策局長羽生次郎君、鉄道局長安富正文君、自動車交通局長縄野克彦君、航空局長岩村敬君及び警察庁交通局長坂東自朗君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○仲村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 —————————————
○仲村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今田保典君。
○今田委員 おはようございます。民主党の今田保典でございます。 バリアフリー化という新たな課題に挑戦しているわけでありますけれども、これまでいろいろ質疑して、問題点についてはいろんな立場から出され、またそれを理解し、また深まっているんではないかというふうに思いますし、ようやくその目指す方向についても見えてきたのではないかというふうに思います。しかし、交通バリアフリー化については、いろんな設備等をするにしても相当の時間がかかる、こういうことでございまして、それまでの間に当事者が非常に悩んでいることがあるだろうというようなことで、私なりにいろんな方からお話をお聞きしておったところでございます。 その中身をいろいろ精査してみますと、関係者がやる気を出せば、あるいはいろんな工夫をすれば、今でも解決できるという問題が幾つかあるのではないかというふうに思うわけであります。その点を重点的にきょうは質問して、理解を深めたい、このように思っているところであります。 その前に、御案内のように、私はバス、タクシー関係に携わってきた人間でございますので、業者あるいはそこで働く労働者の意見もいろいろ今日までお聞きしたわけですけれども、その点でちょっと、政策面で一点だけ御要望といいますか、御意見を申し上げたい、こういうことでございます。 バス、タクシーなどのバリアフリー化については、新しい車両への補助についてはこれからいろいろ工夫をして行われるということなのでありますけれども、しかし、これまで積極的にやってきた業者もあるわけでありますし、また、これから進めるに当たって、助成はあるにしても、企業の情勢を考えますと今大変であるというようなこと、そういった意味からして、税制面での工夫ができないものか、そういうことを考えてみたのであります。 例えば、バスでいえばノンステップバス、低床バス、それからタクシーについては福祉タクシーといいまして、車いすを乗せられる車両等々あるわけであります。そういったものは非常に高い値段で今買っているわけですけれども、そういった車両に対して税制面での支援策はできないものかどうかという点について、すぐということにはなかなかいかない面もあろうかと思いますけれども、こういった面について、これまで議論をしたことがあるのかどうか、あるいはこれからどうお考えなのか、この一点だけお聞きしたいと思います。
○二階国務大臣 お答えいたします。 国税におきましては、リフトつきのバス、タクシーについて、法人税等の特別償却制度が認められておりましたが、今回の平成十二年度の税制改正におきまして、新たにノンステップバスが対象に加えられたところであります。 地方税におきましては、既にリフトつきのバス、タクシー及びノンステップバスについて、自動車取得税の減免措置が講じられているところであります。 今後とも、リフトつきのバス、タクシー及びノンステップバスの導入の促進のために、今、今田委員御指摘のとおり、所要の税制措置等につきまして運輸省としましても積極的に検討し、努力をしてまいりたいと考えております。
○今田委員 ぜひひとつ、後に法案を提出されます規制緩和との絡みもございますので、今大変なバス、タクシーの事業状況でごさいますので、御配慮をお願いしたい、このようにお願い申し上げます。 次に、先ほど申し上げましたように、今の時点でこのバリアフリー、工夫すれば何かできるんじゃないかという点についてお伺いをしたいと思います。 まず一つは、当事者の方が新幹線の切符をとりたい、こういうことでお願いするときに、コンピューター管理になっていないために、あらかじめ電話で連絡をする。しかも、駅によっては、駅に一時間前に来てくださいよということを言われる。場合によっては、前日に駅長室に来てくれという場面もある。 この発券については、旅行社でも扱っていませんので、そういう扱いになるんだろうというふうには思いますけれども、しかもその際、氏名、年齢、何か戸籍を調べられているような感じがすると。こういうことになりますと、当事者から言わせれば、プライバシーといいますか、そういった意味からして大変な苦痛を覚えるときがあるということでございまして、こういうことが本当に必要なのかどうかということを考えてみますと、もう少し工夫すれば、お互いに認識を高めれば、もっと簡単な手続でやれるんではないかというふうに思うんですが、この点についてどうですか。
○安富政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、新幹線の切符の発券に当たりまして、車いすの方々が新幹線を利用する際には、乗車する駅あるいは乗りかえ駅あるいは降車駅、そういうところでいかに安全な乗降を確保するかということがございますので、そのため申し込みの際に、実はあらかじめ事前に各駅に連絡あるいは調整を行うということで、確認した上で発券するというようなことをしております。そういう観点から、通常の乗客の方よりも非常に時間を要するというふうな話を聞いております。 それからもう一つ、氏名、年齢、性別等の申告の問題でございますが、発券申請を受け付けた職員と、実際に現場で今度は介助する職員との間で異なることがございますので、いわゆる車いすの利用者を特定して、より的確な介助を行うためにそういうことをお願いしているということでございます。 いずれにしましても、この問題、先般の参考人質疑においても同様の問題が指摘されておりまして、我々としても、翌日来てくれというような話というのは非常に問題だと考えておりまして、運輸省としてもJRに対して、車いす利用者の座席指定、切符の販売について、障害者の利便に配慮して、できる限り迅速に、的確に行えるように指導したところでございます。 これはこの委員会でも言われていることですが、ハード面だけではなくて、今後そういうソフト面での改善というのが必要であるかと思っております。本法案でも、鉄道事業者に対して、職員に対する必要な教育訓練の実施等を規定しているところでございますが、今後、こういうソフト面についても的確な対応が図れるように、いろいろ工夫してまいりたいというふうに考えております。
○今田委員 その問題は本当にあれなんですね。当事者の方からお聞きしたんですが、駅長室に行って手続、何か証明書をもらうんですね。その後、今度はみどりの窓口に行って発券をしてもらう。場所が近ければいいんですけれども、それでさえも移動するのは大変なものです。駅長室からみどりの窓口まで相当距離のあるところもあるはずなんですよね。そういう方に、そういうことが本当に必要なのかなというふうに思うんですよ。これは何もハード面の問題ではないわけですから、今にでも私は解決できる問題だというふうに思うんですね、工夫によっては。ぜひひとつ御検討いただきたい、このように思うわけであります。 次に、せっかく設備を整えても、それを扱う駅員さんのトレーニング不足といいますか、扱い方を十分知っていらっしゃらないという場面でのトラブルがいろいろ起きているようでございます。 例えば、おひざ元の永田町駅では、これはメーカーによって名称は違うんだそうですけれども、ギャラベンタという設備があります。数多い駅員の中で、これを操作できる人というのは本当にわずかな人だということでございます。 ある方がこの前そこに来られて、このギャラベンタを利用した。そのときに、駅員さんが知らなかったものですから、何かこの人をモデルにして教習所を開かれるような感じで、六、七人の方が集まってわいわいとやった。当事者から言わせれば、これは非常につらい話であって、ちゃんとした普通の研修であればいいんですが、たまたまそのとき利用したその方を何か研修材料にしてやるというのは、いかにも私はまずいのではないかというように思うわけであります。これは何も永田町駅だけではなく、いろいろなところでそういうところが見られる、こういうことでございます。 さらに、介助についても、十分勉強していらっしゃらないために、本人は一生懸命やろうとしているわけですけれども、十分認識がないために、要するに当事者に対しての配慮が結果として足りなくなっている。 例えば、こういう例があるんですね。電動いすというんですか、あれの扱い方について知らないものですから、ある当事者に、ブレーキをしっかりかけておいてください、こういうことを言ったそうですね。本人は、いや、これはブレーキはありません、エンジンをとめればすなわちブレーキなんです、こういうことを言ったそうですけれども、いや、ブレーキはあるはずです、しっかりとめてください、こう言われたというんですね。 そのときに二、三のやりとりがあって、非常に気まずい思いをした。しっかりその電動いすを覚えておれば、改めてフットブレーキのようなものはないわけでありまして、エンジンを停止すればすなわちブレーキだという仕組みになっているわけです。そのちょっとしたことを知っていただければ、当事者に非常に気持ちよく利用していただけるんではないかという面があるわけであります。 この点について、ちょっと何かお話があればお聞きしたいと思います。 〔委員長退席、石破委員長代理着席〕
○二階国務大臣 ただいま今田委員から御指摘のありました営団永田町駅の階段昇降機、ギャラベンタと言われておりますが、この操作について、当然営団としては駅員すべてに対し必要な訓練を実施し操作できるようにしている、当たり前のことでありますが、そういうふうな報告を受けておりますが、御指摘の趣旨も踏まえまして、教育訓練のあり方につきまして一層充実させるように今後とも指導してまいりたいと思っております。 ギャラベンタの前を横切るといいますか、そこの前に乗降客が立ち至った場合に、自動的にストップするようになっておるそうでございまして、これはこれでいいわけなんですが、そのときは、たしか、自動的にストップしたまではよかったんですが、これを再び動かすのに少し時間がかかったようでございまして、そういう御指摘を受けておることだと思います。 いずれにしましても、鉄道駅のバリアフリー化は、施設の整備というハード面に加えまして、駅員を初め関係者の皆さんが的確な援助を、高齢者の皆さんや身体障害者の方々のニーズをとらえて対応していかなくてはならないということを我々は常に鉄道事業者等に申し上げておるわけでありますが、職員に対する必要な教育訓練、これを機会に一層充実してまいりたいと思っております。 さらに、この際御報告を申し上げておきたいと思いますが、去る三月三十日、緊急鉄道・軌道主任技術者会議、全国から二百四社の大中小の鉄道事業者の技術責任者を招集して会議を開きました。 あいにく私は国会の審議で出席がかないませんでしたが、中馬総括政務次官以下幹部がそろって出まして、バリアフリー化の推進に当たっては現場の第一線での教育が必要であるということも重ねて申し上げまして、鉄道の安全とともにこの移動制約者に対する温かいサポートをすることが重要であるということを一層現場の鉄道職員に徹底してもらいたい、教育訓練の実施に努めてもらいたいということを指導したところでございます。 今後とも、本法案に基づく措置等を通じて、高齢者や妊産婦の皆さんや身体障害者の方々、利用者の立場に立った的確な対応が必要でありまして、まさに立派な機械を据えつけても、それに対する心の通った、血の通ったバリアフリー化に、鉄道事業者あるいはそれに従事する職員の皆さん、運輸省一体となって今後対応してまいりたいと思いますので、よろしく御理解のほどをお願い申し上げます。 〔石破委員長代理退席、委員長着席〕
○今田委員 次に、これまたソフト面なんですが、駅や列車によっては、車いす利用者への配慮ということでされるんだろうと思いますけれども、場内放送や車内放送をするんですね。何号車に車いすのだれそれさんが乗っています、この方はどこそこの駅でおります、こういうことで、本人としては非常に親切心で申し上げておるんだろうと思いますけれども、しかし当事者から言わせれば、わざわざここに乗っているんだよというようなことを教えられているような感じがすると。これは私も十分理解をするんです、当事者の気持ちを。 こういったことが本当に必要なのかということを考えていろいろな工夫をすれば、例えば東京から大宮あるいは宇都宮でおりる方が乗ったという場合は、何も場内放送しなくとも、駅から駅へ電話で、こういう方が何号車に乗っているということで、ぜひひとつ御配慮をお願いしますと言ってもらえば事が済むわけです。それをわざわざ場内放送してお知らせをしているということに対して、当事者の気持ちを考えますと、私は非常につらい面があるのではないかというふうに思うのですね。 この点について、何らかの工夫をしていくつもりがあるのかどうか、お伺いさせていただきます。
○安富政府参考人 先生御指摘のように、飯田橋駅などでは、実はホームの構造上見通しが悪い駅ということで、いわゆる車いす利用者が駅で乗降する際に、介助する駅員と車掌との間で、この場内放送を通じて、例えば車掌にドアの開閉のタイミングを知らせる、あるいは車いす利用者の安全を確保する、さらに、他の利用者への協力を呼びかけるという観点からそういうことをやっているということを聞いております。 ただ、確かに、構内放送、車内放送に際して、先生から今御指摘のあったようなことを、この車いす利用者の方の気持ちに十分配慮して、これから身体障害者の方々に不快な思いをさせることのないように、どうしたらいいか、特にこの場内放送、あるいは車内放送のあり方等について少し検討してみる必要があるのではないかと考えております。 そういう意味で、我々としても、鉄道事業者と引き続き、どういうふうなことでやっていったらいいのか、ここら辺については、もう少し検討してみたいというふうに考えております。
○今田委員 ぜひひとつ、この問題については、私はすぐにでも解決できる問題だというふうに思いますので、早急に御検討いただきたい、このように思います。 次に、具体的になりますけれども、二点ほど申し上げたいと思います。 一つは成田空港の問題なんです。これは日本の表玄関と言われている空港なんですけれども、車いす利用者の方にとっては評判が余りよくありません。というのは、せっかくつくったエレベーター、あるいはそれに似通った設備があるわけでありますけれども、それのある場所といいますか、どこから乗ればいいのかという表示がしっかりなっていないために、わからない人は非常に探し回るという場面があるそうであります。 やはり当事者の立場に立った案内表示というものをしっかり研究していかなきゃならぬではないかというふうに思うわけでありまして、せっかくつくったそういった設備が表示の仕方によって余り評判がよろしくないというようなことでは本意でないわけであります。この点について、特に成田については、今でもその表示の仕方を変えていただければ利用する方も十分利用できるということでございますので、そういうお話がどこかの時点でなかったのかどうか、あわせて、もう一度検討して、早急に案内表示をしっかりやるということができるのかどうか、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○岩村政府参考人 成田空港でございますが、平成六年に作成しておりますガイドラインに従いまして、障害者用のエレベーター、スロープ等の諸設備を設置しておりますし、また模擬体験調査等に基づきまして、利用者の立場に配慮しながら必要な施設の整備改善に努めているところでございます。 今御指摘の案内表示についてでございますが、これにつきましても、案内板を見やすくしたり、案内のためのガイドブックを用意するなど、身体の御不自由な方々ができる限り安心して御利用いただける工夫をしているところでございます。 ただ、今先生から御指摘がありましたように、まだ足りない点があろうかと思います。そういうことで、今後とも必要な改善に努めるとともに、障害者の方々からの御意見、御要望を伺い、その趣旨を十分踏まえながら、可能な限り先生のおっしゃる工夫を凝らしてまいりたい、そういうふうに考えております。
○今田委員 これは本当に、ちょっと意見を聞けばすぐにも解決できる問題ですので取り組んでいただきたい、このように思います。 もう一つ、具体的なものとして、モノレールの浜松町の実態について、これは意見等も含めて質問したいと思うのです。 JR駅からモノレール駅に向かう場合、どのようなルートで通っていらっしゃるか御存じかどうかが一点。 それから、エレベーターはあるんですが、それを利用する場合、人間として利用するということを捨てて、荷物になった気持ちで乗らないと利用できないという場所と設備だそうですね。まあこれは古い駅ですのでやむを得ない部分もあるのですが、やはりちょっと、羽田空港への最大の交通機関である浜松町のモノレール駅でございますので、これは何とか改善していただきたいなという声が非常に多いわけです。 これらの点について何かお話があったのかどうか、あわせて、今後の対策について聞かせていただきたいと思います。
○安富政府参考人 先生御指摘のとおり、浜松町駅におけるJRとモノレールの乗り継ぎにつきましては、身体障害者に限らず一般の利用者の方についても、非常に利用しにくい状況になっているというふうに認識しております。 現在の浜松町駅は、昭和四十年ごろから、旧国鉄、東京モノレールによって駅舎の増設等が繰り返されてきたために、狭隘でわかりにくくて、車いす利用者等にとって相互の乗り継ぎが大変不便なものとなっているということでございます。特に、車いすの場合に、一度JRの駅を出て、それからエレベーターで、外の通路を歩いていくというようなことで非常に御不便をかけているということでございます。 現在、モノレールの駅の移設等も含めた周辺の総合的な交通施設整備のあり方につきまして、東京都とか港区、JR東日本、東京モノレール等の協議会でいろいろ検討していただいているところでございます。なかなか全体的な相当な工事も要するような話でございますので、現在、鋭意いろいろ検討しているところでございます。 今後、羽田空港へのアクセス機能の強化という意味でも、身体障害者等も含めた鉄道利用者のための乗り継ぎの円滑化ということは極めて重要でございますので、この協議会の検討結果を踏まえて、必要に応じ、関係者間の取り組みを支援していきたいというふうに考えております。
○今田委員 次に、鉄道、バスを含めてなんですが、せっかくシルバーシートというものをつくって、そこにお座りくださいというようなことでやっているわけですけれども、私も含めて、この措置についての理解を国民全体がしていないのではないかというふうに非常に残念に思うわけであります。 この前の委員会でも、どなたかこの点について指摘をしておったようです。しかし、指摘するだけでは解決しないわけでありまして、国として、何か啓蒙啓発する必要があるのではないかというふうに思うわけであります。 せっかく交通バリアフリー化に向けて真剣にこういった論議をしているわけですので、とりあえず今やれることをやろうじゃないかというようなことを、どこかの時点で国として姿勢を示すべきではないのか、その辺を検討して、シルバーシートの利用についてもっと国民に知らしめるべきだというふうに思いますが、この点についてはいかがですか。
○安富政府参考人 シルバーシートにつきましては、旧国鉄がお年寄りや体の不自由な方のために導入した優先席でございまして、昭和四十八年九月から導入されておるわけですけれども、残念ながら、御指摘のとおり、近年では、シルバーシートの趣旨を理解されていないという利用者があることも事実でございます。 本法案におきましては、こうした問題に対処するために、国民は高齢者、身体障害者等の公共交通機関の円滑な利用に協力するよう努めなければならないという旨を規定しております。 そういう意味で、この規定の趣旨を広げるために、運輸省としましても、シルバーシート制度の活用を含めまして、バリアフリー化の促進に向け事業者を指導するとともに、関係省庁とも連携しながら、広報を通じまして広く国民に呼びかけるということによって、バリアフリー化に対する国民の意識を一層高めるように今後とも努めていきたいというふうに考えております。
○今田委員 我々も責任があるわけでありまして、やはり国民全体がその方向に向くように努力をしなきゃならぬというようなことであろうかと思います。 次に、これまでもたびたび指摘されてきましたけれども、歩道空間の確保という問題であります。 これも、関係者がやる気になれば、もっと改善できる問題ではないかなというふうに思うわけでございます。これは、障害者や高齢者だけではなく、我々健常者にとっても危ないという感じ方をした人が数多くおられるかと思うわけであります。 例えば、立て看板、あるいは歩道にはみ出している商品、自転車の放置、電柱や交通標識が適当でないところに置いてあるという問題があるわけであります。こういった問題については、私は、やる気があれば今でもできる問題ではないのかなというふうに思います。 特に、いろいろな屋台が歩道にはみ出しているのが見受けられますし、あるいは、我が物顔で店の前の歩道を占領して品物を飾っている方もおられます。そういうものは、やはりある程度警察の方で指摘をしたりすれば今でも改善できるのではないかなというふうに思うわけでありますが、この点についてお伺いをしたいと思います。
○坂東政府参考人 委員御指摘のように、道路空間を狭めている立て看板あるいは商品といったものにつきましては、歩行者の方々の通行の妨げとなっているというように私どもも認識をしているところでございます。 このため、路上に置かれている立て看板あるいは商品等につきましては、警告、指導を行うとともに、特に悪質なものにつきましては取り締まりも実施しているところでございます。 また、電柱が障害となるような場合におきましては、電柱管理者に移設などの改善を働きかけることとしております。 さらに、道路標識につきましても、道路管理者とも連携をいたしまして、その集約化等に努めているところでございます。 また、屋台につきましては、道路交通法の道路使用許可の対象となっているものでございますが、申請があった場合には、厳正にこれを審査し、適正な道路使用に努めているところでございます。さらに、無許可で屋台を出している者につきましては指導、警告を行うとともに、これらに従わない悪質な者につきましては積極的に取り締まりを実施しているところでございます。 今後とも、法案の趣旨を踏まえながら、関係者ともども、交通安全総点検などを実施いたしまして、一層の道路交通環境の改善を図り、歩きやすい町づくりに努めてまいりたい、このように考えております。
○今田委員 これで私の質問は終わりたいと思いますけれども、いずれにしろ、このバリアフリー化を進めるに当たって、いろいろな福祉団体の方々がおるわけでありまして、また、きょうも熱心にこの委員会に来ている方もおられるわけでありまして、そういった当事者あるいは福祉団体の意見というものを十分に聞き入れて、そして、せっかくつくったものに結果として苦情が出るというようなことにならないように工夫をしていただきたい。 このことをお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○仲村委員長 次に、寺前巖君。
○寺前委員 昨日、各党の理事さんのところにはお見えになったかと思いますが、私のところに視力障害者の方がお見えになりまして、こういう内容の要求をしていかれました。ちょっと紹介します。 地下鉄の死角、連結部転落、目の不自由な六十九歳ホースつかみ恐怖の一キロ、こういうのが新聞に載っていた。点字ブロックの切れ目から転落、岐阜駅で男性死亡、これが毎日新聞に載っていた。 これらの事故は氷山の一角です。九四年の私たちの調査では、都内の視覚障害者百人のうち半分の五十人、全盲者では三人に二人が駅ホームからの転落を経験しています。同年十二月以後、十三人(一件は接触事故・一件は踏切事故)が死亡しています。視覚障害者にとって駅ホームは、欄干のない橋、「ホームの歩行は綱渡り」、命の危険と背中合わせなのです。 私たちは、運輸省と鉄道事業者に転落防止対策を求め続けています。しかし、視覚障害者誘導用ブロックを敷いて対策をとっているとの解答しか返ってきません。同ブロックは、誘導と注意喚起する歩行には欠かせない道の役割をはたしています。しかし、転落防止の決め手ではありません。見える方は、視覚によって危険を認識し、転落防止の壁を持っていますが、私たちにはそれができません。ブロックの上を歩いていても、柱や人・荷物にぶつかって、やむなくブロックを見失えば、方向と現在地を失う、これが視覚障害者の歩行です。 云々と書いてあって、最後に、ホームドアとかホームゲートなど、そういうのをきちんと設置してくださいとか、転落防止用にホーム要員を置いてください、こういう要望を持ってこられました。 私、九六年の六月十四日にこういう質問をしております。大阪の地下鉄問題で、やはりホームから転落した問題をめぐって問題を提起したわけです。転落事故の実情をできるだけ把握するようにしますと当時局長さんは言っておられたものです。 ところが、最近、私、運輸省から身体障害者における主な人身事故一覧というのをもらいました。ここで平成十一年に載っている主な事故を見ると、二件書いてあります。ところが、昨日お見えになりました方が、平成十一年、すなわち九九年の分について、どんな事故があるかというのをみずから新聞に載ったものを中心にして整理しておられる。それを見ると、六件書いてあるわけですが、一件だけ両方とも出てくるわけです。他のところは出てこない。 私が気になって仕方がないのが、相変わらずホーム転落の問題について、これは事故が起こらぬでも、本人が倒れてだれかが上げたって、やっぱりホーム事故の問題として視力障害者にとっては大切な問題なんだから、どういうふうに転落が起こっているのかという件数はきちんとつかむべきではないんだろうか。これは今どうなっているんですか、その当時提起したときに検討しますという話だったんですが。
○安富政府参考人 鉄道の事故につきましては、鉄道事故等報告規則に基づいて鉄道事業者から報告を受けているところでございますが、ホームからの転落などの事故は、いわゆる鉄道人身障害事故に該当します。 この鉄道人身障害事故については、線路内立ち入り、あるいは保線作業中とかございますが、御指摘のホームからの転落、あるいはホーム上での接触なども含めまして、十の原因別に各月ごと、事業者ごとに件数を報告することになっております。 この件数だけ従来報告しておったわけですけれども、平成九年から、これらの鉄道人身事故のうち、ホームからの転落及びホーム上での接触など、ホームにかかわる事故の場合に、事故ごとに具体的な発生状況について鉄道事業者から聴取し、さらに、被害者が身体障害者の場合には障害の内容などもあわせて調査して、その実態を個別に把握するように措置しているところでございます。
○寺前委員 それが、主な事故というんだから、死んだことは当然主な事故であろうし、それから負傷というのが書いてあるんだから、そういうことが書いてあるのかなと思って、きのうお見えになった方に聞かせていただきました。 一番近いところからいいますと、九九年十一月十五日に目黒駅で男性がホームから転落して死亡している。これはきのうの報告にない。それじゃ一体、これ報告にないままにどうなっているんだろうか。その前の九九年八月八日、名古屋鉄道局管内のもの、これは報告にありました。それから九九年五月十五日に、大阪の環状線天満駅でホームから転落、骨折をしているという問題があります。あるいは九九年五月十四日に、JRの荻窪駅でホームから転落という問題がちゃんと載ってきます。あるいは九九年五月九日に、阪神電鉄の西宮駅東口云々、持ってこられたものを見ると、ずっと出てくるわけですよ。 ちょっと新聞を整理しておられるだけでも出てくるのに、何でそれに集中して対策を組もうということに、やっぱり出発点をきちんと押さえるということを大切にしないといかぬのじゃないだろうか。電車と接触して落ちちゃったというだけではいかぬのじゃないだろうか。今視力障害者の皆さんが、そういうことを全体として、要するに欄干のない橋だよという問題提起をしておられるのに対して、どうこたえるのか。そのための実態を整理するということを、何はさておいてもやっていただかなければならないんじゃないだろうか。これが一つです。 それからもう一つ。事故が起こっておる内容として切実に訴えてこられるのは、ホーム要員がなくなっている。駅としては無人化じゃないけれども、ホームではもう無人なんだ。それに対する責任を事業者がとるように対策を組むべきではないか、こういう問題が提起されているわけです。大臣のお考えを改めて聞かせていただきたいと思います。
○二階国務大臣 先ほどから御指摘の問題につきましては、当委員会におきましても再々それぞれの党からの御提言もございました。私としましても、ホームからの転落事故というのは、健常者であっても大変危険な場合が多いわけでありますが、目の御不自由な方が転落事故をなさるというときの状況というものを想像するだけでも、鉄道事業者にとりましても大変重要な問題だというふうに認識をいたしております。 したがいまして、今後の改善策等につきまして、鉄道事業者等とも十分協議しながら、どのような対応が最も適切であるか、よく検討してまいりたいと思っております。 このたびの法案成立の後に、これらの問題につきまして、運輸省としまして、公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等のための施設整備ガイドラインというものをつくってございますが、これらを再検討するなどして、鉄道事業者を指導してまいりたいと考えております。
○寺前委員 時間の都合がありますので次へ行きますが、障害者、高齢者等が自宅から駅へ行くのに、これまたやはり大変な問題になるわけです。 例えば、私の京都でいうと、京都駅の先の駅が西大路という駅、手前の駅が、この前お話ししました山科駅というのです。これはもう乗降客が物すごく多い駅なんです。ところが、車いすの障害者がその駅を使えないんです。西大路という駅へ行きましたら、そこは職員が二人なんです。そうすると、六人か七人かで担がなけりゃいかぬところへ行ったら、もう窓口を閉めて入れるということをやらざるを得ないことになっちゃう。そんなことを求めて、そんな駅に行くわけにはいかないと車いすの障害者が言うわけです。山科の場合も同じことを聞かされました。 そうすると、家から現実的に乗れるような姿にしようと思ったら、いや応なしに京都駅に向かっていかなけりゃならない。そうすると、そこで存在するのは、タクシーとバスということに期待をかけざるを得ないんです。バスの場合は、低床バスがとまる路線をずっと総合的に考えてもらわないと、それに乗れないという問題が出てくる。タクシーの場合も、そういう車いすの人のためのものがなければならない、こういうことになるわけです。 そこでお聞きしたいんですが、家を出て交通機関を使うまでのこういう心配な問題について、この法律ではどういうふうに生きてきているんだろうか、御説明をいただきたいと思うんです。大臣、おわかりになりますか。
○二階国務大臣 本法案におきましては、ターミナルのみのバリアフリー化ではその効果が発揮できないために、バスも含めて総合的、一体的なバリアフリー化を進めるため、市町村が中心となって、地域の実情に応じたバリアフリー化を実現する制度を設けております。 したがいまして、市町村が基本構想を作成した場合には、バス事業者はこれに即して低床バスの導入を内容とする事業計画を作成しなければならないことになっております。 具体的な路線や運行の回数、つまり頻度等については、市町村とバス事業者が協議して定めることになりますが、バリアフリー化されたターミナルへの低床バスの導入が、この仕組みにより、より進むものと考えております。 なお、全体で六万車両ありますバス車両について、車両の新規導入に際しましてバリアフリー化を義務づけることで、おおむね十年ないし十五年でバリアフリー化されたバスに代替されるであろうということを考えておるわけであります。さらにそのうち、一万二千両ないし一万五千両はノンステップバスに代替されるであろうと考えております。 しかし、実際は、このように各党の御意見を伺っておりましても、大変バリアフリー化に対して熱意を入れてくださっておりますし、私たちは、再々申し上げてまいりましたように、建設省、自治省、警察庁等一体となって対応しておる。こうしたことから、アメリカに比べて十年おくれてのスタートでございますが、私は相当な勢いを持って追いつき追い越せるところまで進めていきたいと考えておりますので、今後一層の御協力をお願い申し上げる次第であります。
○寺前委員 総合的にひとつお役に立つように指導をしていただきたいと期待いたします。 その次に、これもこの間問題提起したんですが、身体障害者を対象にするということが書かれておるわけです。何で知的障害者あるいは精神障害者を対象にしないんだろうか、私、これは気になる問題なんです。 それで、あるところでそういう会の幹部の方にお会いしたときに、あなたたちは今度の対象にはならないことになっています、こういう話をしたら、ショックを受けた、こう言われる。それで、そこからいろいろなお話を聞かせてくださったんですが、要するに知的・精神障害者というのは、内向的になるというんですか、家に閉じこもりになってくるんだ、それで私どもは、世間の人との交流がだんだん閉鎖的になっていくものだから、外へ出られないんだ、だから出る条件をつくってやっていただきたいということを切実に要望されたんです。 そこで、私はこの前ここでも言いましたが、阪急の伊丹の駅というのは、このモデルのケースとして駅のあれをつくっておられましたけれども、あそこへ行ってみると、阪急は全部平仮名で書いてある。何でですかと言ったら、そういう方々が表へ出やすい条件の一つとして位置づけているんだ。あるいは、ホームに水飲み場を置いてある。多くの人が乗るようになってくると、あそこが邪魔になってくる。だけれども、精神の障害者は口が渇いてくる、お薬を飲むという問題との関係があるから、あれは外すわけにはいきませんよ。なかなか、私、積極的に聞かせてくれたと思うんです。 こういうことを考えていると、やはり直接参加させて意見を聞いてやるというふうに、私はやはりこの法律ですべての障害者を対象にするということを位置づける必要があるんじゃないだろうかというふうに思うわけです。今そういう立場に立って修正を提起するわけですが、修正が通ろうと通るまいと、私は何としてもそういう人たちの声を聞く場をほかの障害者と同じようにつくってあげていただきたいということを要望したいと思うんですが、いかがでしょうか、大臣。
○二階国務大臣 寺前委員は再々、知的障害、精神障害を持つ方々の意見も聞いて優しい親切な行政を行え、こういう御指摘、御主張であるわけでございます。私も、そのことに対しまして、心から賛意を表したいと思っております。 この交通バリアフリー化を進めるに当たって、さまざまな種類の障害を持つ方々から直接意見を聞くことが重要であり、知的障害や精神障害を持つ方々からも意見を聞く必要があるというふうに考えておりました。しかしながら、御指摘のとおり、これまで専門家の方々の意見を聞いた限りにおいては、直接知的障害者や精神障害者の方々の意見をいかに反映していくかということが重要であることには違いありませんが、現在は、知的障害や精神障害を持つ方々のみならず、その介護者あるいは御家族、専門家の方々の意見等もお聞きしながら対策を検討する必要があると考えております。 運輸省としましては、これらの方々の意見も積極的に聴取しながら、知的障害や精神障害を持つ方々にとっていかにすればバリアフリー化が実現できるかということを考え、ただいまの御意見を念頭に入れて対処してまいりたいと思っております。 なお、私は、この法案を御審議いただくに際しまして、できるだけ当委員会におきましてそれぞれの政党あるいは各委員の皆様からの御意見を十分拝聴した上で、よりよい内容の法案に仕上げていきたいというふうに考えておりましたが、それに対しまして、各党各会派の皆さんの御協力をいただきまして、だんだんと意見が収れんしつつある。今、寺前委員からも、自分の修正案が通ろうが通るまいが、これらの考えを十分取り入れてやっていけという御指摘でございますが、御意向に沿うように積極的に努力をしてまいりたいと思っております。
○寺前委員 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
○仲村委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○仲村委員長 この際、本案に対し、石破茂君外八名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、保守党及び自由党の五派共同提案による修正案及び平賀高成君から、日本共産党提案による修正案がそれぞれ提出されております。 提出者より順次趣旨の説明を求めます。石破茂君。 ————————————— 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○石破委員 ただいま議題となりました高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、保守党及び自由党の五会派を代表いたしまして、その概要を御説明申し上げます。 修正案につきましては、お手元に配付しております案文のとおりでございます。 原案では、本法の施行後十年を経過した場合において、運輸施設整備事業団による補助金交付業務の実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしておりますが、これを、本法の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとするものであります。すなわち、本法の施行後五年後に、交通のバリアフリー化の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを明確にするものであります。 以上が本修正案を提出いたしました理由でございますが、高齢社会の到来を間近に控え、我が国における交通のバリアフリー化の促進は喫緊の課題であります。そのためにも、国会といたしましても、本法律案を早期に成立させることが必要であります。 何とぞ御賛成くださいますようお願いを申し上げます。
○仲村委員長 平賀高成君。 ————————————— 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○平賀委員 私は、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対して、日本共産党を代表しまして、修正の動議を提出いたします。 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これよりその趣旨について御説明いたします。 高齢者、障害者等が社会参加をしていく上で、移動の自由と安全を確保することは不可欠であり、基本的権利です。ところが、長年の自民党政府による大企業本位の町づくりのゆがみが吹き出ている状況のもとで、交通バリアフリー化の整備は極めて不十分なものです。こうした中で、今国会にようやく交通バリアフリー法案が提出されたことは前進であると評価しています。これは障害者団体や高齢者団体などの粘り強い運動の成果です。我が党も六年前から法制定を図るべきと政府に提案をしてまいりました。 しかし、交通バリアフリー法案には幾つかの改善すべき点があります。 一つは、移動の自由と安全確保が基本的権利であり、社会参加の絶対条件であるにもかかわらず、目的、理念の中にこのことが明記されておりません。また、対象範囲も身体障害者等と限定しており、すべての障害者が法案の対象になっていないことも大きな問題です。 二つは、バリアフリー化の適合基準が新設の施設等に限定されており、既存施設等は事業者任せの単なる努力義務となっています。バリアフリー化の成否は既存施設の整備にかかっており、これでは実効性を担保することにはなりません。また、整備の実施計画目標も乗降客五千人以上の施設だけを対象にしており、五千人以下の施設は計画さえ持たないことになっています。しかも、整備内容もエレベーター、エスカレーターの設置を中心とするもので、極めて限られたものになっています。 三つは、公共交通事業者の果たすべき責務が極めて不十分です。また、国、地方公共団体の役割もあいまいです。特に、住みなれた地域で障害者等が参加した町づくりを進めていく上で、地方自治体の計画作成が極めて重要です。しかし、政府案ではこの視点が抜けています。 四つは、この法律の重大な弱点として、国の基本方針、各種計画、整備基準等の決定に当たって、障害者等利用者の参画できる制度が明確に位置づけられておりません。 日本共産党の修正案は、こうした主要な問題点を解決する内容とするもので、以下御説明いたします。 第一に、目的、理念に移動の自由と安全は基本的権利と明記する。第二に、国の基本方針ですべての施設等を対象に整備計画と目標を明確にする。第三に、地方公共団体もバリアフリー化対策の計画を策定することにする。第四に、交通事業者が講ずべき責務を明確にする。第五に、利用者、障害者等の積極的参加を保障するための制度化を図る。第六に、バリアフリー化されても移動困難な人のための代替輸送の確保をするなどを内容とするものです。 以上がこの修正案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたしまして、趣旨説明を終わります。
○仲村委員長 以上で両修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○仲村委員長 これより原案及びこれに対する両修正案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 これより採決に入ります。 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案及びこれに対する両修正案について採決いたします。 まず、平賀高成君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○仲村委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、石破茂君外八名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○仲村委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決された修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○仲村委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○仲村委員長 この際、本案に対し、石破茂君外五名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、日本共産党、保守党及び自由党の六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。玉置一弥君。
○玉置委員 ただいま議題となりました高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、日本共産党、保守党及び自由党の六会派を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に向け万全を期すべきである。 一 高齢者、身体障害者等が自由に移動できる環境の整備に向け、本法の適切な運用を図るほか、公共交通事業者等が高齢者、身体障害者等に対して適切なサービスを提供するよう必要な指導等を行うとともに、国民に対して理解と協力を求めるよう努めること。 二 バリアフリー化は高齢者、身体障害者等をはじめとする利用者のニーズに対応して実施されることが重要であることにかんがみ、基本方針、移動円滑化基準、道路の構造に関する基準、信号機等に関する基準、基本構想、公共交通特定事業計画、道路特定事業計画及び交通安全特定事業計画の作成に当たっては、高齢者、身体障害者等をはじめ関係者の意見を聴く等により、それらが十分に反映されるよう努めること。 三 鉄道駅におけるバリアフリー化の重要性にかんがみ、乗降客数が多い駅に加え、高齢者、身体障害者等の利用が多いと見込まれる駅等についても、必要な措置を講ずるよう努めること。 四 公共交通機関等のバリアフリー化を進めるためには計画的な施設整備が必要であり、このためその進展を図る適切な支援措置を講ずること。 五 高齢者、身体障害者等を個別に又はこれに近い形で輸送するサービスの充実を図るため、いわゆるSTS(スペシャル・トランスポート・サービス)の導入及びタクシーの活用に努めること。 以上であります。 本附帯決議案は、法案審査の過程におきまして委員各位からの御意見及び御指摘のありました問題点を取りまとめ、政府において特に留意して措置すべきところを明らかにしたものであります。 何とぞ委員各位の御賛成を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○仲村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 石破茂君外五名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○仲村委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。二階運輸大臣。
○二階国務大臣 ただいま、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案につきまして、慎重御審議の結果、全党一致で御可決をいただき、まことにありがとうございました。 また、附帯決議につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして、十分に配意してまいりたいと存じます。 —————————————
○仲村委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○仲村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○仲村委員長 次に、内閣提出、道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案、内閣提出、参議院送付、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案及び港湾運送事業法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。二階運輸大臣。 ————————————— 道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案 港湾運送事業法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○二階国務大臣 ただいま議題となりました道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案、港湾運送事業法の一部を改正する法律案、以上三件の提案理由につきまして御説明申し上げます。 初めに、道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 一般乗り合い旅客自動車運送事業は、通勤、通学、通院を初めとする地域住民の日常生活を支える公共交通機関として、また、一般乗用旅客自動車運送事業は、ドア・ツー・ドアの機動的、個別的公共交通機関として重要な役割を果たしてきているところでありますが、一方において、経済構造の転換や国民生活の向上を背景とした輸送ニーズの高度化、多様化に適切に対応していく必要性が高まっているところであります。 このような状況を踏まえ、需給調整規制を廃止し、事業者間の競争を促進することにより、事業者の創意工夫を生かした多様なサービスの提供や事業の効率化、活性化を図ることが求められているところであります。 一方、輸送の安全及び利用者利便の確保は、需給調整規制廃止後においても旅客自動車運送事業にとって重要な課題であり、これらについて十分な措置を講じていく必要があります。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、一般乗り合い旅客自動車運送事業及び一般乗用旅客自動車運送事業に係る参入について、免許制を許可制とし、輸送の安全、事業の適切性等を確保する観点から定めた一定の基準に適合している場合に参入を認めることとし、その事業の開始によって、事業の供給輸送力が輸送需要量に対し不均衡とならないものであるか否か等についての審査、いわゆる需給調整規制を廃止することとしております。 第二に、一般乗用旅客自動車運送事業について、特定の地域において供給輸送力が輸送需要量に対し著しく過剰となり、当該地域における輸送の安全及び旅客の利便を確保することが困難となるおそれがあると認められるときは、期間を定めて新規参入及び増車を認めないこととする緊急調整措置を講ずることができることとしております。 第三に、一般乗り合い旅客自動車運送事業に係る運賃及び料金について、国土交通大臣がその上限を認可し、認可を受けた上限の範囲内において事前届け出により設定または変更を行うことができることとするとともに、国土交通大臣は、届け出られた運賃または料金が一定の事由に該当するときはこれを変更することを命ずることができることとしております。 第四に、一般乗用旅客自動車運送事業に係る運賃及び料金の設定または変更について、利用者利便等を確保するため、引き続き認可制とし、上限価格その他の認可基準を設けることとしております。 第五に、一般乗り合い旅客自動車運送事業に係る休廃止等について、原則として六月前までの事前届け出制とするとともに、国土交通大臣は、届け出があった場合には、休廃止後の旅客の利便の確保に関し、関係地方公共団体等から意見を聴取することとしております。 第六に、旅客自動車運送事業の輸送の安全を確保するため、運行管理者の資格試験制度を導入することとしております。 第七に、タクシー事業において引き続き運転者の質の確保及び事業の適正化を図るため、タクシー業務適正化臨時措置法をタクシー業務適正化特別措置法として恒久化することとしております。 続きまして、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 海洋汚染の防止につきましては、各国が協調して取り組むことによって初めて十分な効果が期待できるものであるため、我が国といたしましては、従来より国際的な動向に対応しつつ、海洋汚染防止対策の充実強化を図ってきたところであります。 さらに、有害液体物質の流出事故時等における適切な初動措置を確保するため、船舶所有者に対し、有害液体汚染防止緊急措置手引書を船舶内に備え置くことを義務づけるとともに、当該手引書について検査の対象とすることを内容として、千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約附属書IIの改正が平成十一年七月に行われ、平成十三年一月に発効する見込みとなっております。 このため、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正し、同条約の改正に伴う国内法制の整備を行う必要があります。 また、あわせて、平成十一年三月の総務庁による認可法人に関する調査結果に基づく勧告を踏まえ、海上災害防止センターについて、その事業活動、財務状況等に関する実態について透明性をより一層確保するため、財務諸表等の公開に関する規定の整備を行う必要があります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、船舶所有者は、有害液体物質を輸送する一定の船舶ごとに有害液体汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを船舶内に備え置かなければならないこととしております。 第二に、船舶所有者は、その有害液体汚染防止緊急措置手引書が技術基準に適合していることについて、国土交通大臣が行う検査を受けなければならないこととしております。 第三に、海上災害防止センターの財務諸表等の公開に関する規定を整備しております。 最後に、港湾運送事業法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 港湾運送事業は、海陸の結節点である港湾において貨物の船舶への積み込み等を行うもので、海上物流にとって不可欠な事業であるとともに、我が国における経済活動や国民生活を維持していく上で極めて重要な役割を果たしているところであります。一方、近年各国の港湾の間において国際的な競争が進展する中で、コンテナの取扱量などにおいて我が国港湾の東アジアにおける相対的地位は大きく低下しつつあり、その原因の一つとして、我が国港湾運送の事業者間の競争が行われにくく、船会社、荷主のニーズに合ったサービスが提供されにくくなっているという点が指摘されているところであります。 今後、我が国港湾が東アジアの主要港に伍して将来にわたって効率的な物流サービスを提供していくためには、特に海上輸送の主流を占めているコンテナ貨物の積みおろしについて、より一層の効率化、サービスの向上が求められているところであります。 このような状況を踏まえ、コンテナ貨物の積みおろしの用に供する港湾のうち国民経済上特に重要なものにおいて行われる一般港湾運送事業等について、需給調整規制の廃止を初めとする規制の見直しを通じて、事業者間の競争を促進し、事業の効率化や多様なサービスの提供を図ることが求められているところであります。 一方、港湾運送事業はその特性から過去に混乱の歴史を経験したという事実にかんがみ、規制の見直しに当たっては、不適格な事業者の参入や行き過ぎた料金競争による港湾運送の混乱というような事態が生ずることのないよう、港湾運送の安定化に一定の配慮を行う必要もあります。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、コンテナ貨物の積みおろしの用に供する港湾のうち国民経済上特に重要な特定港湾における一般港湾運送事業等に係る参入について、免許制を許可制として、事業の適切性等を確保する観点から定めた一定の基準に適合していれば参入を認めることとし、いわゆる需給調整規制を廃止することとしております。 第二に、特定港湾における一般港湾運送事業等に係る運賃及び料金の設定または変更について、認可制から事前届け出制に改めるとともに、運輸大臣は、届け出られた運賃または料金が一定の事由に該当するときは、これを変更することを命ずることができることとしております。 第三に、特定港湾における一般港湾運送事業等に係る休廃止について、許可制を事前届け出制とすることとしております。 第四に、免許制のもとにおける下請制限の規定等必要なものについては、許可制となる特定港湾における一般港湾運送事業等についても準用することとしております。 第五に、不適格な事業者の参入を防止するため、港湾運送事業の免許または許可の欠格事由の拡充を行うとともに、罰則に関し所要の見直しを行うこととしております。 以上が、道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案、港湾運送事業法の一部を改正する法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○仲村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十一分散会