運輸委員会 第1号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2000/02/18
会議録
○仲村委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため 陸運に関する事項 海運に関する事項 航空に関する事項 港湾に関する事項 海上保安に関する事項 観光に関する事項 気象に関する事項 について、本会期中審査をいたしたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○仲村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○仲村委員長 陸運、海運及び航空に関する件等について調査を進めます。 この際、運輸大臣から、運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。二階運輸大臣。
○二階国務大臣 第百四十七回国会に臨み、当面の交通運輸行政の諸課題に関し所信を述べ、委員長を初め委員各位の御理解と御支援を賜りたいと思います。 現在の我が国の経済は、政府の大規模かつ迅速な経済対策によって構造改革が進捗すると同時に、バブル経済の崩壊以来の厳しい経済状況からようやく脱しつつあります。今後は、雇用不安を払拭するとともに、やや明るさが見えつつある我が国経済を本格的な回復軌道に乗せ、未来志向型の経済の新生を実現してまいる必要があります。 運輸省といたしましても、安全の確保を最優先課題に掲げつつ、陸海空にわたる整合性のとれた交通体系の形成と、安定的で質の高い交通運輸サービスの提供を図ることを通じ、経済の回復に積極的に貢献してまいります。 交通運輸行政における第一の政策課題は、何よりも安全の確保であります。 私は、昨年十月に運輸大臣に就任した際、運輸事業全般における安全意識の再徹底、事業者の安全確保体制の総点検の必要性を痛感し、直ちに省内に事務次官を議長とする運輸安全戦略会議を設置して、運輸省職員を初め、すべての関係事業者、従業員に対してその必要性を広く呼びかけながら、全国の事業者十三万社による、輸送の安全に係る緊急総点検等を実施してまいりました。 特に昨年の山陽新幹線トンネルコンクリート剥落事故につきましては、JR西日本に対して従来にない徹底した安全総点検を指示するとともに、運輸省においてトンネル安全問題検討会を開催し、事故の原因究明と今後のトンネル保守管理のあり方の抜本的な検討を行っているところであります。 今後とも、運輸安全戦略会議等を活用しながら、鉄道分野を含む運輸事業全般について、安全確保に係る施策を戦略的に推進してまいります。 これらの取り組みと並んで、自動車交通事故の結果、重い後遺障害を負われた方々に対する支援のあり方について検討すべく、先般、今後の自賠責保険のあり方に係る懇談会に、医療行政、障害者介護専門の学識経験者の方々、被害者代表の方々、自動車業界の関係者等から成る後遺障害部会を設置し、本年六月を目途に結論を得るべく、検討をお願いしているところであります。 海上保安業務につきましては、能登半島沖不審船事案における教訓、反省事項を踏まえながら、日常訓練の一層の充実、巡視船艇、航空機の能力強化等を通じ、我が国の権益の確保と警備救難体制の強化を図ってまいりたいと考えております。 このほかにも、周辺各国との連携を図りつつ、薬物、銃器の密輸入、不法入国事犯等各種の犯罪の取り締まり、海上防災及び環境の保全、海上交通の安全確保、迅速的確な海難救助等に努めてまいります。 気象業務につきましては、自然災害による被害を未然に防止、軽減するため、台風、集中豪雨等の気象現象の的確な把握、予測、地震、津波、火山に関する情報の高度化、迅速かつ的確な発表等に引き続き取り組んでまいります。 なお、本年七月に開催予定の九州・沖縄サミットに際しましては、サミット関係者の安全の確保及びサミットの円滑な開催のため、空港や海上の警備等に万全を期する所存であります。 第二に、二十一世紀に向けた発展基盤としての交通関係社会資本の整備、技術の革新及び交通運輸分野における一層の構造改革の推進についてでありますが、まず、国際化社会における我が国の国家プロジェクトとして、高速交通ネットワークの形成を図るため、整備新幹線及び成田、関西、羽田、中部といった大都市圏における拠点空港の整備等を図るとともに、国際交流拠点インフラの整備を図るため、これらの拠点空港と並んで中枢・中核国際港湾における国際海上コンテナターミナルの整備等を進めてまいります。 このうち、整備新幹線につきましては、平成十二年度予算成立後、政府及び与党から成る検討委員会を設けることとしており、この検討委員会において整備新幹線の整備の推進について、さらなる検討を行ってまいります。 これらと並んで、通勤通学時の混雑緩和と総合的な渋滞緩和対策として、都市鉄道の整備や連続立体交差化事業等を計画的に推進してまいります。 なお、公共事業の実施に当たりましては、費用対効果分析を厳正に実施し、その結果を公表する等透明性の確保を図りながら、効率的、効果的な実施に努めてまいります。特に港湾につきましては、国と地方の適正な役割分担のもと、事業の効率化、重点化を図るため、重要港湾の見直し等の改革にも果敢に取り組んでまいる所存であり、所要の法律案を今国会に提出いたしました。 交通運輸分野における技術革新への取り組みにつきましては、高度道路交通システムを活用した、より安全で環境に優しい自動車社会の実現のほか、浮上し超高速で走行する超電導磁気浮上式鉄道、新幹線と在来線の直通運転を可能とする軌間可変電車、すぐれた耐航性能、高い積載能力を兼ね備えた超高速船テクノスーパーライナー、海上空港や防災拠点を初めとする幅広い分野における利用に期待のかかる超大型浮体式海洋構造物等の、世界に誇れる高度な新技術の開発及び実用化を重点的に推進してまいります。特にテクノスーパーライナーにつきましては、実用化に必要な資金の調達を円滑化するため、所要の法律案を今国会に提出したところであります。 なお、昨年、宇宙開発事業団に打ち上げを委託しました、航空管制と気象観測の機能をあわせ持った運輸多目的衛星につきましては、同事業団のHIIロケット八号機のふぐあいにより打ち上げに失敗いたしましたが、その代替機を早急に調達し、再度打ち上げにチャレンジする決意であります。 このほか、交通運輸分野の情報化により一層積極的に取り組むべく、携帯電話、パソコン等を通じて必要な交通情報を検索できる新しい形の総合交通情報提供システムや、電子政府の実現に向けた運輸省関係法令手続に係るペーパーレス申請システムの構築等を推進してまいります。 これらの施策とあわせて、運輸事業の一層の効率化、活性化と交通運輸サービスの向上も図っていかなければなりません。運輸省では、事業者間における競争を促進してこれらの目的を達成するため、運輸事業における需給調整規制の廃止を進めており、本年中には、旅客鉄道、貸し切りバス、国内旅客船及び国内航空の分野について、順次需給調整規制が廃止されることとなっております。また、残る乗り合いバス、タクシー及び港湾運送の分野につきましても、今国会に、それぞれの分野における需給調整規制の廃止を内容とする所要の法律案を提出することとしております。 運輸省といたしましては、安全性の確保、生活交通の維持確保、利用者の保護等の諸課題に対する対応を図りつつ、着実にこれらの規制緩和を推進していくこととしております。 一方で、事業活動の縮小や廃止、あるいは転換に伴って離職を余儀なくされた労働者の雇用の確保も重要な課題であり、運輸省といたしましても離職船員の再就職の促進に努めてまいります。 物流分野につきましては、既に述べてまいりました施策に加えて、港湾電子情報交換システムの拡充強化等物流事業における情報化の推進を含むさまざまな施策を講じ、物流システムの一層の効率化、高度化に取り組んでまいります。 行政改革の先鞭となった昭和六十二年の国鉄分割・民営化によって誕生したJR各社につきましては、これまで健全な経営を目指して懸命の努力を続けてこられたことは高く評価できるものと考えております。この国鉄改革の総仕上げとなるJRの完全民営化につきましては、運輸省では従来よりできるだけ早期に実現することを目指して取り組んでまいりましたが、今後ともその実現に向けて必要な環境整備に努めてまいりたいと思います。 第三に、新世紀における時代の要請を先取りした人と環境に優しい交通運輸の実現を図ってまいります。 急速な社会の高齢化、障害者の自立と社会参加等の要請に適切に対応していくため、高齢者、身体障害者を初めとする交通弱者が、公共交通機関を安全でかつ身体的負担の少ない方法で利用できるよう、公共交通機関のバリアフリー化を関係省庁と一丸となって強力に推進していく必要があり、そのため、所要の法律案を先般、今国会に提出したところであります。また、通勤通学環境を快適なものとするため、都市鉄道の整備による輸送力の増強と並んで、時差通勤、いわゆるオフピーク通勤の推進を積極的に図ってまいります。 環境問題につきましても、積極的に施策を講じてまいります。地球温暖化問題に関しましては、交通運輸分野は二酸化炭素排出量で全体の約二割に達するなど、大きな比重を占めております。運輸省といたしましては、地球環境に優しい交通運輸行政の推進のために、低公害車、低燃費車の普及促進や、貨物輸送をトラックから国内海運、鉄道へ転換させる、いわゆるモーダルシフトを推進してまいります。なお、自動車関係諸税のグリーン化につきましては、平成十二年度は残念ながら実現の運びとはなりませんでしたが、引き続き、地球温暖化問題に対する交通運輸部門の最重要課題として推進してまいります。 また、循環型社会を構築する観点から、繊維強化プラスチック廃船の高度リサイクルシステム、効率的なリサイクル物流システムの構築、深刻なごみ処分問題への対応等廃棄物・リサイクル対策を推進してまいります。 海洋汚染対策につきましては、大規模油流出事故に対応すべく、環日本海諸国との国際協力の構築、大型しゅんせつ兼油回収船の建造、油防除資機材の整備及び研究開発に取り組んでまいります。海岸につきましては、防災対策とともに、海岸環境の整備と保全及び海岸の適正な利用という観点を加えた整備を推進してまいります。 さらに、尼崎公害訴訟で提起されたような自動車からの排ガスによる大気汚染につきましては、自動車排出ガス規制の強化や物流効率化施策の推進等環境改善に向けて一層努力を傾けてまいります。 第四に、観光施策の充実を図ってまいります。 観光は、二十一世紀に向けて夢のある基幹産業であり、ゆとりある国民生活の向上に寄与するとともに、新規雇用の創出や地域振興の観点からの期待も高まっております。そのため、改正祝日法の施行を踏まえた旅行平均宿泊日数の増加、外国人観光客の訪日促進、観光情報提供体制の整備等を通じて観光需要の拡大を図ってまいります。 一方、国際観光交流につきましては、九州・沖縄サミット、西暦二〇〇二年のワールドカップ大会等を契機として我が国の観光地としての魅力のアピールを図るとともに、外客誘致法に基づく国際観光テーマ地区の整備、訪日キャンペーンの実施、中国人団体観光旅行の受け入れ等の諸施策を関係者と一丸となって進め、訪日外国人の倍増に努めてまいります。 さらに、我が国経済の発展や国民生活の向上という観光産業に与えられた社会的使命を達成し、その社会的な地位を向上させるため、昨年十二月に観光関係企業や関係団体等を広範に網羅して観光産業振興フォーラムが設立され、また各地においても、地方自治体、地元経済界、観光関係者等が中心となって観光を考える百人委員会が設立されているところでありますが、このような組織とも連携して観光振興に取り組み、日本経済の活性化に寄与してまいる所存であります。 第五に、国際的課題への適切な対応を図ってまいります。 交通運輸分野における国際問題の未然発生防止及びこれが生じた場合の円滑かつ迅速な解決を図るため、日ごろから、二国間での各種レベルの行政当局の対話の推進により関係国との信頼関係の構築に努めるとともに、世界貿易機関、アジア太平洋経済協力等の多国間の政策調整の場を活用し、我が国の実情を勘案して交通運輸分野の諸問題の解決に努力してまいります。 また、開発途上国の経済発展、そして世界経済全体としての持続的成長を図るため、交通運輸に関する開発途上国のインフラ整備、環境保全、諸制度の整備や人材育成等について、我が国の技術、経験を踏まえた貢献をしてまいります。 個別の問題といたしましては、引き続き、自動車の技術基準の国際調和と相互認証制度への積極的な貢献、自由で公正な国際海運市場の形成促進、また、我が国をめぐる国際航空路線網の充実に向けた航空交渉の推進等に取り組んでまいります。さらに、近年、東南アジア地域を中心として増加しているいわゆる海賊問題に関し、関係国の協力関係を強化するため、国際会議を主催する等対策の一層の強化を講じてまいります。 最後になりますが、これら重要課題に迅速かつ的確に対応していくためには、新時代の要請に対応した効率的でスリムな行政組織の確立を図らなければなりません。来年の冒頭からは、社会資本整備の総合的、効率的な推進と並んで、より総合的な交通行政の展開を大きな眼目として、運輸省は、建設省、国土庁及び北海道開発庁とともに新たに設置される国土交通省に再編されることになっております。本年は、運輸省としての五十年の歩みの締めくくりの年として、交通運輸行政の集大成を行いつつ、内部部局の組織の再編成、地方整備局の設置と本省権限の委任、独立行政法人への移行を初めとする行政のスリム化に取り組んでまいります。 以上申し述べましたとおり、交通運輸行政の課題は大きく山積しております。私といたしましては、国民の行政に対する信頼を得ながら、全力を挙げてこれらの重要課題に果敢に取り組んでまいる所存でございます。しかしながら、これらは申すまでもなく、委員各位の深い御理解と御協力を必要とする問題ばかりであります。以上、所信の一端を申し述べましたが、委員各位に、重ねて御支援をお願い申し上げる次第でございます。 ありがとうございました。(拍手)
○仲村委員長 次に、平成十二年度運輸省予算について運輸総括政務次官から説明を聴取いたします。中馬運輸総括政務次官。
○中馬政務次官 平成十二年度の運輸省関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 平成十二年度一般会計予算につきましては、中央省庁等改革に伴う新体制移行を反映させたものとなっており、運輸省所管に計上いたしました予算額は一兆八百六十億一千七百万円でありまして、新体制移行後は国土交通省所管の予算として所要の予算額を計上しております。 次に、特別会計予算でございますが、自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては六千四百一億六千三百万円、自動車検査登録特別会計につきましては五百八億九千万円、港湾整備特別会計につきましては四千七百三億四千六百万円、空港整備特別会計につきましては四千九百四十億八千九百万円をそれぞれ歳出予算額として計上いたしております。 また、財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として二千八百七十四億円が予定されております。 運輸省といたしましては、以上の予算によりまして、豊かで活力ある二十一世紀の経済社会の構築に向けて交通関係の社会資本の整備を図るとともに、陸海空にわたり効率的で質の高い総合的な交通政策の推進を図っていくことといたしております。また、海上保安体制及び気象業務体制の充実強化を図っていくことといたしております。 以下、主要な事項につきまして御説明を申し上げます。 第一に、交通関係社会資本整備を重点的、効率的に行うことといたしております。 まず、鉄道の整備につきまして申し上げます。 整備新幹線の建設につきましては、国土の均衡ある発展と地域の振興を図るため、その整備を強力に進めることとしております。 地下高速鉄道、ニュータウン鉄道等の都市鉄道の整備、幹線鉄道の高速化、貨物鉄道の整備及び鉄道駅の総合改善等につきましては、必要な助成を行い、整備を推進することとしております。 次に、空港の整備につきまして申し上げます。 航空ネットワーク形成の拠点となる大都市圏拠点空港の整備を最優先課題として、特に増大する航空需要に適切に対応するため、関西国際空港の二期事業及び中部国際空港の整備を重点的に推進することとしております。 また、新東京国際空港及び東京国際空港の整備、首都圏空港の調査を推進することとしております。一般空港につきましては、滑走路延長等の継続事業を中心とした整備を推進するとともに、あわせて、空港周辺環境対策及び航空路施設の整備を推進することとしております。 次に、港湾及び海岸の整備につきまして申し上げます。 港湾整備事業につきましては、中枢・中核国際港湾の国際海上コンテナターミナルの整備及び廃棄物海面処分場の整備を最重点施策として推進することとしております。また、全国的、広域的な視点から我が国全体としての効率的、効果的な物流体系の構築を進めるとともに、地域の主体性を高めるため、重要港湾の配置及び国庫負担率の見直し、統合補助金の導入などを行うこととしております。 海岸事業につきましては、質の高い海岸防護のさらなる推進及び環境や利用に配慮した海岸づくりの積極的な推進を重点施策とし、海岸の計画的かつ着実な整備を進めることとしております。 第二に、二十一世紀に向けた総合的な交通政策の推進を図っていくこととしております。 まず、人と環境に優しい交通運輸の実現、観光の振興、交通運輸分野の情報化の推進等について申し上げます。 人と環境に優しい交通の実現でありますが、鉄道駅におけるバリアフリー化、ノンステップバス等の普及を促進するため、補助制度の大幅な拡充を行うとともに、地球温暖化問題等に対応するため、環境に優しい自動車の技術評価及び実用評価事業等の促進、地球規模の高度海洋監視システムの構築等を推進することとしております。 また、観光交流を拡大するほか、地域経済の活性化、雇用の拡大等を図るため、国際観光振興会による観光情報基盤のさらなる充実、国際観光交流拡大のための宣伝活動等の実施及び観光基盤施設の整備等を推進することとしております。 さらに、高度情報社会の進展を踏まえ、電子政府の実現に向けた運輸省関係法令手続の電子化を積極的に推進するとともに、総合交通情報提供システムの実証実験を行うこととしております。国際協力につきましては、開発途上国における交通運輸インフラの整備、人材養成、環境保全、輸送安全への協力等の事業を推進するとともに、貨物流通対策として、日本政策投資銀行からの所要の融資等を行うこととしております。 次に、交通運輸分野における技術関係の推進について申し上げます。 二十一世紀に向けて、より高度な運輸サービスを提供するため、新幹線と在来線の直通運転を可能とする軌間可変電車、いわゆるフリーゲージトレーン、浮上することにより超高速で走行する超電導磁気浮上式鉄道、リニアモーターカー、すぐれた耐航性能、高い積載能力を兼ね備えた超高速船テクノスーパーライナー、海上空港や防災拠点を初めとする幅広い分野における利用に期待のかかる超大型浮体式海洋構造物、メガフロート等の技術開発を推進するとともに、基礎的研究に係る研究資金を確保するほか、すぐれた成果を確保するため研究開発に係る評価を実施することとしております。 次に、地域における公共交通の維持整備につきまして申し上げます。 地域住民の生活に不可欠な地方バスの運行の確保を図るとともに、中小民鉄の近代化等を図るため、所要の補助を行うこととしております。 また、離島住民の生活に不可欠な離島航路の整備、近代化を図るとともに、離島の航空輸送の確保を図るため、所要の補助を行うこととしております。 次に、自動車交通安全対策について申し上げます。 交通事故死傷者数は、平成十一年には百万人を超え、史上最悪の状況にあり、自動車の構造面や運行面の対策など、より安全な車の開発及び普及の促進のための自動車アセスメント、安全に配慮した都市交通体系の形成、高度道路交通システム、ITSを積極的に活用した車両の安全対策等の総合的な事故防止対策を講ずることとしております。 次に、海運、造船及び船員雇用対策について申し上げます。 海運対策につきましては、外航海運の国際競争力の強化等に向けて、国際船舶制度の拡充、日本政策投資銀行からの融資等の諸施策を推進することとしております。また、運輸施設整備事業団により離島航路を含む国内船舶の共有建造を行うほか、内航海運の活性化、構造改善を推進することとしております。 造船対策につきましては、船舶輸出を行うために必要な国際協力銀行からの融資、造船・舶用工業の産業基盤の整備等を図ることとしております。 さらに、船員雇用対策につきましては、国際的な漁業規制の強化に伴う船員離職者等に対する職業転換給付金の支給や技能訓練事業の実施等の施策を推進することとしております。 第三に、海上保安体制及び気象業務体制の充実強化を図っていくこととしております。 まず、海上保安体制について申し上げます。 能登半島沖不審船事案、九州・沖縄サミット警備等複雑、大規模な警備事案の発生、密航、密輸、密漁等の国際的犯罪の急増など、海外から押し寄せる海上警備事案等に適切に対処するとともに、国連海洋法条約や日韓漁業協定の締結に伴い拡大した水域における監視取り締まり体制の強化等を図るため、巡視船艇、航空機の能力強化、大陸棚調査等の海洋調査及び情報収集、情報通信体制や流出油防除体制の整備等を推進することといたしております。 また、船舶の交通安全等を図るため、航路標識の整備を推進することといたしております。 次に、気象業務体制について申し上げます。 台風、集中豪雨等の観測予報体制を強化するため、観測予報施設の整備を推進するとともに、地震・火山対策として、地震、津波、火山に対する監視体制の強化を図ることとしております。特に、静止気象衛星ひまわり五号の後継機となる運輸多目的衛星については、昨年の打ち上げ失敗によるおくれを回復すべく、その早期整備を図ることといたしております。 以上申し述べましたほかにも、各般にわたる施策を推進するため、必要な予算を計上いたしております。 以上をもちまして、運輸省関係の平成十二年度予算につきましての説明を終わらせていただきます。
○仲村委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十三分散会