地方行政・警察委員会 第4号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1999/12/10
会議録
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、市田忠義さん及び白浜一良さんが委員を辞任され、その補欠として宮本岳志さん及び荒木清寛さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官関口祐弘さん、警察庁長官官房長石川重明さん及び自治省財政局長嶋津昭さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。 会期末になりまして、それぞれ委員会の開催が重なっておるようでございまして、実は私も、午後から沖縄及び北方問題に関する特別委員会が開かれ、そこでも質疑をしないといけないものですから、ちょうど質疑時間が重複をしておりまして、委員長を初め理事、各委員の御理解をいただきまして、質問順序を変更させていただきました。感謝を申し上げたいというふうに思っております。これも少数会派の悲哀でございますので、選挙になりましたら少し社民党も頑張らぬといかぬなと思っておるところでございます。 警察庁長官にもお忙しいところをおいでいただきましたので、先に長官並びに官房長に対する質問を何点かやらせていただきたいと思います。 神奈川県警を初めとする各都道府県県警における不祥事については、もう繰り返して申し上げるつもりはございません。けさの新聞報道によりますと、神奈川県警の事案についても、検察庁がきょうじゅうにも元の県警本部長を初めとする起訴に至るのではないかということも報道されておりました。私は、一日も早く国民の警察に対する信頼を取り戻すことが今一番大事でありまして、どんな組織にもそれは一部の不心得者というんでしょうか、そういう人はおるわけで、ああいう事件があったから警察すべてを悪く言おうとか、そういうつもりは毛頭ございません。 ともあれ、しかしながらあの事案の内容というのは、やっぱり私は真摯に、警察の監察制度なりあるいは人事のあり方なり、率直に反省すべきところは反省することが一番大事ではなかろうか、こういうふうに思っております。 そこで、先般、警察庁におかれましては従来の人事慣行というかキャリア制度を見直そうと、そういう具体的な作業に着手をしたということが報じられておりました。そこでお伺いいたしますが、この人事慣行、キャリア制度の見直しの現段階で固まった内容がありましたらお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(関口祐弘君) まずもって、このところ神奈川県警初めといたしまして、各地でいわゆる警察官の不祥事というものが相次いでおりますこと、なかんずく神奈川県警の当時の本部長らが犯人隠避なり証拠隠滅ということで刑事事件として立件送致をされる事態に至ったということ、まことに遺憾に存ずるところでございますし、この事態、大変重く私ども受けとめているところでございます。 委員の御質問のいわゆるキャリア制度というふうな問題でございますが、警察庁におきましても各省庁と同様に国家公務員Ⅰ種試験の合格者を採用しているわけでありまして、Ⅰ種採用者は都道府県警察採用の警察官といわば役割の分担をいたしまして、それぞれの長所を発揮して効果的な警察業務の運営に当たっているというところであります。しかしながら、こうしたⅠ種採用者の運用につきましては、今回の事案の発生というものについての反省、教訓も踏まえながら絶えず検証していく必要があろうということを考えているところでございます。 既に、私どもでは、第一線の警察署長のポストにこうした者をつけるということにつきましては、赴任時の年齢を三十歳代半ば以降というふうなことで、かつては二十代の者をつけていた時期があるわけでございますけれども、それを三十歳代半ば以降にするというふうなこととしておりまして、また都道府県警察本部の課長につきましても赴任時の年齢を徐々に引き上げる方向で検討をしているところでございます。それからまた、今回の特に反省ということでございますけれども、近く初めて県警本部長になるような者、そうした者を対象といたしまして組織管理者としての見識を向上させる研修というものを新たに実施をいたしてまいりたいということを考えているわけでございます。 私、常々考えておりますのは、現在の治安というものを考えますときに、それを支えてくれているのは第一線の現場で働く警察官であります。この人たちのいわば血と汗と涙で我が治安は保たれていると言っても過言ではないというふうに思うわけでございます。そうしたことで、私自身、若い私どもの後輩に申しましておりますことは、第一線に出た場合にはその第一線の捜査員と苦楽をともにするということで、極力第一線の現場に出るように、例えば捜査の課長をしていれば捜索に、あるいは逮捕の場面にも立ち会うなり、みずからそこで勉強する機会というものを多く持つようにということを申しているところでございます。 こうしたことに思いをいたしながら、今後ともⅠ種採用者の運用につきましては幅広く検討を行いまして、より適切なものとなるように努めてまいりたい、かように考えているところでございます。
○照屋寛徳君 このたびの一連の不祥事の原因というんでしょうか、それはさまざまな問題があるんでしょうけれども、ひとつやっぱり国民の立場で考えてみた場合に、現行の警察における監察制度、これがうまく機能しているのかなという思いを深くするわけであります。 そこで、いろいろ警察庁としても御検討されたと思いますが、現行監察制度にどのような問題があるのか、それをどう改めていこうとされておるのか、そこらあたりをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 委員御指摘のように、現行の監察制度、警察庁にも監察部門がございます。管区警察局、これは警察庁の地方部局でございますが、ここにも監察部門がございます。そして、都道府県警察には監察課とかあるいは監察官室というものが設けられておりまして、不祥事案が認知をされた場合には速やかにその事案の解明を行って必要な懲戒処分を行う。もしその行為が、職員の行為が刑罰法令に触れるということであれば、捜査部門において捜査を行って事件を地方検察庁に送致をする、こういうことで厳正に対応するということが基本でございます。 ただ、御指摘のように、通常の場合はこれが正常に機能すれば組織の規律というものが保たれているわけでございますが、神奈川の今回の事案におきましては、県警の監察担当幹部とそれを指揮する立場にある組織の最高責任者等が事案処理についての誤った認識、判断というものがあった、そして監察が本来の機能を正常に果たさなかったということは御指摘のとおりでございます。 したがいまして、こうした反省を踏まえまして、ただいま警察庁といたしましては、警察庁と管区警察局の監察体制というものを強化いたしてまいりたい、そして都道府県警察に赴いて監察を実施して、現場の本当の問題点というものを一緒になって考えていくというような形で機能をさせてまいりたい。 また、都道府県警察においても、監察部門というものは、どうしても業務管理に関連したことでいろいろな問題が起きるということがございますので、そういった現場の経験を積んでいろいろな判断能力を持った監察担当官というものをきちっと配置していく。特に、事件の判断能力にすぐれた捜査経験を豊富に持っているような者を必ずその組織に入れるといったようなことで内容的にも質的にも強化をしていきたい。 それから、これからきめ細かな不祥事案の未然防止対策を推進する上で、その指導が十分になされるような要員が十分であるかどうかといったような点についても見直しをして、必要ならばその増配置を行うといったようなことで今監察体制の強化について指導しているところでございます。 また、先ほども長官から御答弁申し上げましたが、そういう者たちに対する教育というものも大変重要でございます。新たにそういう教育体系というものもつくってまいりたい、このように考えているわけでございます。 そうしたことで、監察の本来の機能を正常かつ十分に果たすことができるように所要の対策を講じたい。それにつきまして、警察庁において特別監察というものをなるべく速やかに全都道府県警察に実施をいたしまして、実情をつぶさに見まして所要の改善事項があるならば的確にその手を逐次打っていきたい、このように考えている次第でございます。
○照屋寛徳君 私は、一昨日の予算委員会で自治大臣・国家公安委員長に対して、公安委員会のあり方について質問をさせていただきました。 御承知のように、警察法に基づいて国家公安委員会それから都道府県公安委員会が設置をされ、その職務権限について定められておるわけであります。恐らく、警察法は公安委員会に対して、一つは警察の政治的な中立性の確保というんでしょうか、それからもう一つはやっぱり国民の立場に立って警察を管理するという役目を負わせているんだろうというふうに思っております。 しかしながら、現実の各都道府県の公安委員会というのは、どうも法が予定をしておった役割を機能的に果たすには職務権限等が不明瞭ではないか、不明確じゃないか、こういう指摘も最近出てまいっておるわけであります。やっぱりそのためには、公安委員の人選のあり方、それからいざ不祥事が発生した場合にそれぞれの都道府県から警察への通報体制の問題、それから公安委員会の権限としての調査など、そこら辺は警察法を改正して少し体系的に公安委員会の職務権限等を明確化するという立場で整備をする必要があるのではないかなと、こういうふうに考えておるわけであります。 各都道府県の公安委員というのは、どうも現状は副知事を経験された方だとか、あるいは地方銀行の頭取であるとか、いろいろその地方の知名士が選ばれるような傾向にあって、しかもなかなか多忙な方ばかりで、機動的に公安委員会を開催することも難しいという状況もあるやに聞いているわけであります。 そこで、この公安委員会制度の見直し問題というんでしょうか、そのことについてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 公安委員会のあり方あるいは国家公安委員会のあり方、これは私、就任以来どうも気になるところでありまして、自分は何をすればいいんだろうということを一生懸命考え、またいろいろ質問もしながら議論をしてきました。その過程で、どうも公安委員会というものの権限というのが多少あいまいなところがあるのかなと。警察の中の一々のことについて指図をすることは当然できない、しかしながら中をやっぱり見て管理をしていかなきゃならない、管理という言葉も警察法に入っておりますので、その辺非常に実は私も悩んでおります。現在もまだ悩んでおるのでありますが、しかしこの公安委員会という制度がなぜできたんだろうというところまでさかのぼって考えてみますというと、どうやらやはり終戦後、戦前の警察から脱皮して民主警察をつくらなきゃならぬ、戦前のような特高警察のようなやり方をすることがこの戦後の日本に起こってはならぬという意味で、中立性、民主性というものを標榜して国家公安委員会あるいは公安委員会を警察行政のお目付役にしておこうという意味でつくられたように思います。 しかし、今度の神奈川県警の事件を総括をしてみまして、国家公安委員会は警察が外に対してやること、それに重点が置かれていたような気がいたしますが、中に対してもやはり相当目を光らせていかなければならないんではないか。そういうふうに少し方向性を両面持たせなければならないなということをつくづく感じてきておるわけであります。 そういう意味で申しますならば、都道府県におきます公安委員会と県警本部長との関係というのをどういうふうに置くか、あるいは警察内部に対して公安委員会というのがどういうことをしていったらいいかというようなことについて十分検討の上、新しい対策を考えていかなければならない、こう思っております。都道府県の公安委員会が警察に対していろいろと物を言っていくという体制を仮につくりましても、本部長と公安委員会との間の意思の疎通がふだん欠けておりますと、これはアドバイスしようにもなかなかそこで断絶が起こってしまったらいけないので、公安委員会と警察といいますよりは本部長との間の関係というものを実質的にスムーズな風通しのいいものにしていく必要があるだろう。この今度の神奈川県警の問題にいたしましても、多分、本部長が公安委員の先生方とちょっとでも御相談なさっていれば阻止し得たんではないかというようなことを感じますと、公安委員会と本部長との間の意思の疎通というのを今後重点に置いた対策というのを考えていかなければならないんではないかと、こんなふうに考えております。
○照屋寛徳君 ぜひ公安委員会の見直しの問題については引き続き御検討方をお願いをしたいというふうに思っております。 それで、時間が少なくなりましたけれども、現下の地方財政の現況についてお伺いをするわけでありますが、本年度の地方財政も、長引く不況による地方税の伸び悩みや減税の実施等の影響で十三兆円近い財源不足が見込まれるようでございます。国債残高は今年度末で三百三十兆円を超える。地方債の残高も百二十六兆円を超える。交付税特別会計の借入金の残高も三十兆円を超える。いわゆる隠れ借金を加えますと公的債務の総額は六百兆円を超えて、本年度のGDP約五百兆円を二〇%も上回るような状況になるようでありますが、この地方財政の現況についての所信をお伺いをいたします。
○国務大臣(保利耕輔君) 御指摘のように、非常に厳しい状態が地方財政においては続いておりますし、総計で、計算の仕方はいろいろあるのでありますけれども、百七十九兆という累積債務を持っておるというような状況に立ち至っておりますが、やはり大きな原因は、バブルがはじけた後の景気回復に大変手間取っておるというところが最大の原因ではなかろうか。国の税収見込みも実績と比べますと下がってまいりますし、それから法人事業税等におきましても、平成三年度はたしか六兆四千億ぐらいだったと思いますが、ことしの見積額は三兆九千億というぐあいに三分の一ぐらいは減ってしまうというような状態の中で、地方財政の支出要望と申しますか歳出の経費は、高齢化社会を迎えて一層膨らんでいくというような状況の中で悪化をしてきております。 私どもとしては、今次の経済対策を一つの契機にいたしまして日本の経済が早く立ち直ることを願望し、そのことを信じて今度の経済対策をつくっておるわけでございますが、これで民間需要あるいは設備投資等にはね返って、民間の活力がまた浮き上がってくるということを大いに期待してこの政策をつくったわけでございますが、そうしたことと両々相まって今後地方税あるいは地方財源の充実というのを図っていかなきゃならないなと思っております。 きのうもちょっと御答弁申し上げたんですが、この場合にはやはり地方分権という考え方も取り入れていかなければなりませんし、そのための行政対応能力をつけるための町村合併というのも推進をしていかなければならない。それから、国と地方の仕事の分担、公共事業等における仕事の分担等もできるだけ地方にウエートを移しつつ、財源配分についても根底からの議論というのを近い将来やっていかなければならない。そういうようなことを考え、そして地方財政そして地方分権の精神の上に地方財政の再建に向けて我々としては全力を尽くして努力をしていかなければならない、こういうふうに考えております。
○照屋寛徳君 終わります。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。 今回提案されております地方交付税法に関連しまして幾つか伺いたいと思います。 最初に、財政局長に数字の点について最初にちょっと伺いたいと思うんですけれども、金額や数字だけお答えいただければ結構です。 一つは、今回の改定で交付税特別会計の借入分がまたふえるわけでありますけれども、今回分を含めると交付税特会の借入残高が幾らになるのかという点と、その借入金の中、返済計画、返済の中で、その中で地方が負担しなければならない分が幾らになるのか、その返済で今後ピークは大体何年度で、その年の返済額は金額として幾らになるのか、この点についてまずお知らせください。
○政府参考人(嶋津昭君) 今回提出しております法律の結果、交付税特別会計の借入金につきましては、三十兆を超えまして三十兆四百三十七億円になるわけでございます。そのうち、国負担で返していく分が七兆八千二百四十五億円、地方の負担で返す借入金が二十二兆二千百九十二億円でございます。これを今回の法律では十三年から二十六年、平成二十六年の間に分割して償還をするという形をとるわけでございますが、今後の償還につきまして、ピークになりますのは平成二十一年、これ、既往の借入金も必ずしも均等に分布しておりませんので二十一年には二兆一千八十四億ということになるわけでございます。各年度は大体六千億からそのピークの二兆一千億ぐらい、こういう分布で毎年度返していくという状況でございます。
○富樫練三君 ますます地方の負担分というのがふえていくわけなんですけれども、今回この交付税特別会計が借り入れなければならない原因というのは、いわゆるその源になっております国税五税、今交付税の財源になっている部分ですね、所得税や法人税、酒税を中心にして、この部分がぐっと落ち込んでいる、したがって借り入れなければならない、こういう関係だと思うんですけれども、この原因は、先ほど大臣が答弁で言っておりましたけれども、景気がやっぱり回復に手間取っている、そのことによって税収も落ち込んで、したがって交付税にはね返りが来ている、こういう関係だと思うんですね。 ここについて、手間取っていることについて、地方団体、地方自治体も一定の責任を負わなければならないような関係にあるというふうに思っているのかどうか、あるいは国が景気対策はやっぱりきちんとやるべきなんだというふうに思っているのか、そこは大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(保利耕輔君) これは、私も随分議論を吹っかけてみておったんでありますが、内部的なことを申し上げて大変恐縮でございますが、非常に難しい議論だと思いますけれども、国の税収見積もり、それに対して実績が乖離してくるということについては国が責任があるというような感じがしないでもないんでありますけれども、しかし、政府として地方財政計画をつくり、そしてこういう形で交付税が出てくるであろうということを内閣全体として認めたということもありますから、大蔵省それから自治省、両々相まってこの差額分を負担していかなければならないという考え方に立って、平成十年でございましたか、半分ずつ負担をするという約束ができておりまして、それにのっとって今回の措置がされたものと承知をいたしております。おっしゃる意味はよくわかります。
○富樫練三君 今回、借り入れた分の返済については国と地方が折半、こういうことで大蔵大臣との約束というか覚書というか、こういうものもあるという中でそうなっているわけなんですけれども、この景気回復がおくれていることについて、私はやっぱり中心は国の責任だろうというふうに思いますね。それは、国の方針に基づいて地方自治体もさまざまな形で経済対策や何かに協力はしていますよ。しかしながら、やっぱり基本は国だろうということを考えれば、借入分についてはこれは国が全額負担するのが当然ではないかというふうに思うんですね。 もしも大蔵大臣との間のそういう折半の約束、覚書があるということであれば、それを変えてでもやっぱり国が責任を負う、こういうふうにするのが自治大臣の仕事ではないかというふうに思いますけれども、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(保利耕輔君) 気持ちはそのとおりの気持ちを持っておりますけれども、約束は約束で守っていきませんと秩序が乱れますので、そこは守らなければならぬ、こう思っております。しかしいずれ、これはことしまでの約束ということでございますから、その先はどうするかということになれば、その議論は大いにしてみなければいけないと思っております。
○富樫練三君 いわゆる財革法、今は凍結されているわけですけれども、集中改革の期間ですね、これが終わるわけでありますから、そうなれば、当然のことながらこれは大臣としては、今までの分も含めてというふうになるかどうかはわからないんですけれども、しかし今後の問題についていえば少なくとも全額国負担ということにする、こういう姿勢で臨むという点については間違いありませんね。
○国務大臣(保利耕輔君) 正直申しまして、そこまでなかなか現在の段階で言い切れないと思います。やはり国でございますから、どちらがどう負担するかというのは両者で話し合って決めていくということになりますので、大蔵省には大蔵省の言い分があると思いますし、そこらをよく聞いて納得のいくところで結論を出していくべき問題だと思います。
○富樫練三君 ぜひそういう立場で臨んでいただきたいというふうに要請しておきたいと思います。 この交付税の問題なんですけれども、もともと財源をしっかり確保するということが必要なわけですよね。この財源確保についてなんですけれども、地方交付税法の六条の三、交付税総額が不足する場合には、不足してかつその比率が一割以上、これが二年続いて三年目もそうなりそうだと見込まれる場合には制度の改正または交付税率そのものを変更する、こういうふうになっているわけなんです。 そこで、これは財政局長さんにちょっと伺いますけれども、平成八年度、一九九六年度から九九年、平成十一年度までのこの四年間の間に、地方の財源不足額、いわゆる需要額と収入額の差、これと交付税を定率、今三二%が中心になっていますけれども、これを定率で計算した場合の交付税の総額、これに占める比率、いわゆる六条の三項の二、ここで言う財源不足率、これについてはこの四年間についてどうなっているのか。数字がわかりましたら数字の点だけお知らせいただきたいんですが。
○政府参考人(嶋津昭君) 今御質問の平成八年度以降の財源不足額は、各年度別に申し上げますと、平成八年度で五兆八千億、平成九年度が四兆七千億、平成十年度が四兆六千億、平成十一年度が大幅に増加いたしまして十三兆円ということでございます。 これを、今御指摘のように交付税法六条の三第二項の判定に使っております財源不足率、分母が実力の普通交付税の額で、それに対して分子が不足する今の財源不足額、これの数値をとってみますと、平成八年度が四三・四%、平成九年度が三一・九%、平成十年度が三〇・九%と推移しておりますが、平成十一年度では九五・六%というふうに大幅になっている、そういう状況でございます。
○富樫練三君 この四年間を見ると、いずれも交付税法の第六条の三項の二の言う不足率からいうと、これは制度を改正するか、または交付税率を変更する、変更すなわちこれは引き上げるということですね、こういう対策が必要だという数字になっていると思うんですね。これが四年間連続しているわけですよね。 そうすると、当然のことながら制度改正や税率の引き上げ、これはもう直ちに行わなければならない時点に既にもう来てそれが過ぎているという状況だと思うんですけれども、この間政府がとってきたのは、たばこ税の移譲の問題がありましたね。それから法人税の交付税率を〇・五%ですか、引き上げていたのは。三二・五%ですから〇・五%ぐらい引き上げたことになりますか。それから、特例金の創設というのをやりました。 しかしながら、その対策の中心はやっぱり交付税特会に借り入れるということが中心になってきたわけなんですね。ですから、その借り入れ部分が三十兆円を超える、地方負担が二十二兆円、こういうふうになってきたわけなんですね。ですから、制度を根本から立て直して改善をするということはこれは残念ながら行われていない、こういう状況なんですね。まさに恒常的、構造的な財源不足が継続している、こういう状態なんですね。ですから、そういう点から考えれば直ちにこれは税率の引き上げ、これが必要だというふうに思いますけれども、これもちょっと局長さんに伺いたいんですけれども、もし今必要な基準財政需要額と収入額の差額、これを交付税で仮に全額賄うとした場合には、今の三二%の税率が大体、大体で結構ですけれども何%ぐらいになりますか。結論だけで結構です。
○政府参考人(嶋津昭君) 今ほど御質問の中にございました法人税に係る交付税率を変えましたのは、いわゆる恒久的減税分について対応したわけでございますが、それは初年度で、初年度と申しますのはことしが三二%を三二・五%でございますが、来年度は三五・八%に上がるわけでございます。 ただ、今御質問の趣旨の交付税率で全部それを補てんした場合にどうなるかというのは、今ほどの御質問の中にございましたように、それぞれ今、昔のように単純に三二%になっていませんので、税目ごとに交付税の率が違うというようなことで、一定の率でお答えするのは難しいわけでございますが、交付税総額について先ほどのような財源不足率になっているわけでございまして、法定五税の定率分で全部カバーをするということになりますと、今の交付税率を一・七倍ぐらいにしないと間に合わない、こういう状況でございます。
○富樫練三君 したがって、今の交付税率が地方財政の実態に合っていないということなんだろうと思うんですね。これを全部交付税で賄えばいいのかというと、それは考え方はいろいろあると思うんですよ。ほかの税源をちゃんと移譲することによって、交付税率についてはそういう制度改革も含めて改善をしなさいというのは交付税法で決めていることなんですね。何でもかんでも交付税率を上げればいいという単純なことではないんだけれども、しかし制度改定と交付税率の変更、こういう二通り法律では言っているわけなんですね。 どちらの方も現在でいえば実情に合っていないということはもうこの数字で明白だと思うんですね、税率でいえば一・七倍にしなくちゃいけない、こういうわけですから。この交付税率を当面直ちに引き上げていく、法人税についてはこういうふうになっていくというのはわかりましたけれども、ほかの部分についても当然、例えば酒税であるとか所得税であるとか、こういう点についてもこれは直ちにやる必要があるんじゃないかというふうに考えますけれども、大臣の考え方を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 今、財政局長から御答弁申し上げましたとおり、法人税につきましては三二・五を三五・八に上げるということが決まっております。それで、さらにほかの点につきましてもそのときにあわせて交渉したのでございましょうけれども、私はそのときおりませんでしてわかりませんが交渉したのでございましょうけれども、法人税を上げることによってほかのところは形の上で据え置きのような形になっておりますけれども、先々、今御指摘のような財政事情を考えまするならば、自治省としての立場を申し上げれば、平成十三年度以降の再交渉の場合にこれは引き上げをしてくださいということを要請し、いろいろ議論をするという立場であることは変わりありません。そのとおり主張していきたいと思います。
○富樫練三君 ぜひこれは実現をしていただきたいと思うんですけれども。 次に、交付税の性格の問題についてちょっと伺っておきたいと思うんですけれども、この間、政府は毎年経済対策をずっとやってきていますね。それで、その中で公共事業をずっと拡大してきました。地方の財政を公共事業の拡大に動員をする、その中でも特に地方単独事業、これをどんどんやりなさいというふうに言ってきたわけですね。 最近では、もう一〇〇%起債を認めるから公共事業をどんどん促進しなさい、こういうことまで言っているわけなんですけれども、それを今度は返済のときに、元利償還を交付税で基準財政需要額にカウントするということを認めますから借金してやりなさい、こういうことになっているわけですけれども、これも数字についてちょっと局長に伺っておきたいと思うんですけれども、例えば九八年度、平成十年度ですね、交付税総額は大体十六兆八千億円ぐらいだったと思いますけれども、そのうち地方債の元利償還分として地方に交付した交付税交付金、これは総額で幾らになりますか。
○政府参考人(嶋津昭君) 交付税の算定に際しまして、基準財政需要額の中で地方債の元利償還金を措置するやり方が幾通りかのやり方があるわけでございます。 もともと財政が通常健全な事態のときには公共事業の地方負担額等については相当額、毎年度の地方交付税の基準財政需要額で地方負担額そのものを算入していたわけでございますけれども、そういう状況ができにくくなって地方債の充当をふやしてその元利償還金を算入しているということでございますので、いわば交付税の中では元利償還金としての形で算入するか、あるいは地方負担額をストレートで算入するのかという両方のやり方で投資的経費に対応しているということでございます。 したがって、公債費という形で元利償還金を算入する場合と、あるいはその投資的経費に係る事業費補正という形で元利償還金を算入する、その二つの方法があるわけでございますが、それが大体ウエートでいいますと半々ぐらいになっておりまして、地方債の元利償還金で算入している額が平成十年度の数字で申し上げますと、五兆二千億ぐらいございまして、大体基準財政需要額全体に占める割合は一一・三%ぐらいでございます。それ以外にも、いわばそういう元利償還金は単位費用として算定をするという、それぞれの費目に算定するものもございます。
○富樫練三君 答弁がちょっと違っていたと思うんです。 私が伺いましたのは、交付税総額十六兆八千億円のうち元利償還分は何億円なのか、こう聞いたんですけれども、今の局長の答弁は基準財政需要額に占める割合を、カウントした割合を、これを申されたんだと思います。それでいえば、基準財政需要額が総額で四十五兆ぐらいですから、そのうちの大体五兆ということで一一%ちょっとということなんだろうと思うんですね。 最初の質問にはお答えにならなかったんですけれども、いずれにしても大体一割強ぐらいは借金の返済に交付税が使われているというふうに推定はできるだろうと。これは正確な数字で言うとなかなか厳密には言いにくいことでしょうけれども、おおよそ平均化して、各分野に交付税がみんな平均的に仮に使われたとすれば、借金の返済分に大体一割強ぐらいが使われている、こういうことを推定はできるんだろうと思うんですね。 こうなると、国の方は、経済対策として単独事業も補助事業も含めて公共事業をどんどんやりなさい、起債は一〇〇%認めますよ、その返済のときには元利償還については需要額に上乗せしていいですよということは、その結果で銀行の方に返済する、あるいは元利償還の方に一割ぐらいは行き先は決まってしまっていると、交付税の。こういうふうになるわけですね。 そうすると、交付税というのは本来地方自治体の一般財源ですよね。ところが、実際には借金返済のための特定財源的な性格に変わってしまう、そこから。こうやって交付税の性格そのものがゆがんできているのではないか、ここが一つ問題点があるんですね。この点について大臣はどうお考えでしょうか。大臣に聞いているんです、私は大臣にというふうに言っておりますので。
○政務次官(平林鴻三君) 地方交付税の性格問題だと思います。 一般財源だけれども……
○富樫練三君 短く答えてくださいね。
○政務次官(平林鴻三君) 使い方が特定されているのはおかしいじゃないかと、こういう御議論だと思いますが、やはりあくまでも一般財源であります。けれども、基準財政需要額を算定する場合に、借金を返さなきゃいかぬ金額が相当額に上ってくれば、どうしてもその需要額を大きく見積もっていかなきゃいかぬ。そういうことで今日のこの地方交付税には相当額の公債償還費が見込まれる、こういうことでございます。 それで、借金は返さなくてもいいのかといいますと、これは返さなきゃいけませんから、やはり地方公共団体がどうしても返さなきゃいかぬ経費として、義務的経費として計上せざるを得ない、そういういきさつになっておるものと思います。
○富樫練三君 本来ならば、地方自治体が自由に使える地方自治体の固有の財源でありますよね。これが一般財源であり、本来ならば地方交付税というのはもともと地方自治体のものですよね。ですから、そういう意味では国が自由に、こういう目的なら使っていいよ、こういうところに使いなさいという指示ができない性格のものですね。 地方交付税法の第三条の二、この交付税の「運営の基本」というのがあります。「国は、交付税の交付に当つては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」、こういうふうになっているんですね。交付税法でそこが決まっているわけなんですよ。 ところが、今問題なのは、バブル経済がはじけて以来国の経済対策をどんどんやりましたね、ここのところで借金がぐんぐんふえたわけですよ。だから、従来のことについて交付税で、ある程度地方自治体の借金の返済にこれが需要額に上乗せされる、こういうことはあり得るでしょう。もちろん、国が借金返済の支援をするということは、それは大事なことなんだろうというふうに思うんです。ただ、今問題になっているのは、その後急速にふえた、急カーブでふえていっているその中身はどういうことなのかというと、例えば財源対策関係、補助金をカットしましたよね、地方自治体に対する。それを借金で補いなさい、こうやって借金させましたよね。それから、幹線道路やあるいはダム建設とか河川、港湾、それで公共用地の先行取得、こうやってこういうところにどんどん使った場合には、これは基準財政需要額の上乗せを認めてあげますよ、だから一〇〇%借金をしてどんどん事業をやりなさい、こういうふうにやったわけでしょう。 すなわち、地方交付税法の第三条の二で言っている、「条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」、この観点から見れば、使用目的をはっきりさせた借金をさせて、その借金の返済を交付税で後から見ましょうねと。考えてみれば、使途を明確にして交付税を使っている、だから、本来地方の財源である地方交付税を国の方が目的まで決めちゃっている、これは趣旨と反するのではないか、性格が違うでしょう、こういうことを言っているんですよ。 大臣、どうですか。
○国務大臣(保利耕輔君) これは多少委員と意見が違うかもしれませんけれども、お許しをいただきたいと思うのでありますが、国が公共事業を行う場合に、国の資金を持っていって公共事業を行いますが、これは地方の要望があってやっている事業だと私は認識しております。したがって、その事業がもし要らなければ、ほかのところへ行ってしまう。そうすると、そこで公共事業が行われるということは、その地方経済にとってもプラスがある、そのように私は考えておるわけであります。 しかしながら、国の負担率というのは決まっておりますから、そのあとの残りのところはどうするかねという御相談があった場合には、それは交付税措置をしていきますよ。それでどうしてもそれも、交付税が気に食わないということになれば、地元の市町村がこの公共事業を返上しなきゃならぬということになってくるわけでありまして、そこは地元の市町村長さんあるいは県知事の御判断だろうと、私はそう思っておりますから、国の事業を国がもう本当に独善的に押しつけて地方でやっていると私は理解をしておりませんので、そういう意味で、そういうふうな形で交付税を使いますよということは地方の発想に基づくものだと、私はそのように考えております。
○富樫練三君 終わります。
○輿石東君 民主党の輿石ですが、ただいまの議論の中で、交付税の性格それからその使途をめぐって議論をされたと思いますが、今回の地方交付税の一部改正法案というものは、今もありましたように、国税等の税収の落ち込みによって生じた、国税収入の減額補正によって生じた地方交付税の減額部分を特別会計から借り入れて穴埋めしようというような技術的なことですから、この法案自体に大きく議論を及ばせることはむだだろうと、こう思いますので、しかし、この措置をせざるを得ないその背景とか要因というようなものをきちんととらまえないと大変なことになるだろうし、根本的な対策にはなっていかないだろう、そういう視点から質問をさせていただきたいと思いますけれども。 今回の補正予算を見てみますと、小渕内閣の経済新生対策、これがメーンになっているようですけれども、この実施に伴う必要な社会資本整備、それからもう一つの柱とすれば中小企業国会とも言われています中小企業金融対策というような大きな柱の中で、歳出面で六兆七千九百億ですか、これを歳出の追加をしなければいけないという事態を招いた。一方、歳入面で見ますと、国税収入の当初見込み、税収が落ち込んだから仕方ないと言えばそれまででしょうけれども、一兆四千四百億の減額修正をしなければいけない。その結果、七兆五千七百億円の国債を追加発行する、こういう事態になった。先ほども照屋議員の質問の中にもありました。この結果、本年度の国債発行額は三十八兆円を超えてしまった。ついに国債依存度は四三・四%、過去最悪、戦後最悪の数字が出てきている。大体、国の収入の半分を借金で賄っていかなければいけないというところまで追い込まれてきている、こういう実態にあるわけですね。 一方、地方債の借入金も、先ほども出ましたけれども、本年度末で百七十九兆円ですか、を超えている。これは、平成五年には九十一兆円だったのがこの六年間でもうこれだけふえてきたということは危機的な状況だと。今回の改正法案で、地方交付税の減額分、先ほども富樫委員の方で、地方交付税の特別会計からこれを処理するということですけれども、これが現在二十一兆円というふうに思いますけれども、このうち実際に税収から入ってくるのがわずかに十二兆円弱で、ここでも九兆円の借金は抱えている。特別会計の中もこういう状況だという中での措置ですから、このような状況の中で、自治大臣は、借金漬けのこういう国も地方も大変な状況になっているという状況をどのように認識されているのか。 先ほど、現状認識には触れられていましたけれども、さらに今後どういうふうにしようとしているのか、将来展望も含めて最初にお尋ねをしたいというふうに思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 私は、先ほどから申し上げておりますとおり、地方の財政、国の財政、ともに大変厳しい状況にある。バブル経済崩壊後いろいろな施策を講じておりますが、なかなか景気回復が思わしくいかない。したがって税収が落ちてくるところへ減税等もかなり大幅に行われまして、財源不足が生じてきているという状態でございます。いろいろな八方手を尽くしながら手だてを講じて国の経済を立て直すということに専心努力をしてきたところでございますが、なかなか経済が持ち直さないというところに一つの大きなジレンマを抱えているような感じがいたします。 実は大変、例え話をして恐縮でございますけれども、公共投資その他政府の財政出動というのは、私は自動車で言えばバッテリーでエンジンをかけようとして一生懸命回している姿に見えてしようがないのでありますが、なかなかエンジン本体に火がつかない、どこかに欠陥があるんではないかと。自動車の場合でしたらイグニッション、何といいますか、点火プラグとかそういうものが作動してばちんと火花が散って、そこへガソリンの霧のようになったところへ火がつく、こういう構造になっているわけでございますが、果たして日本の経済でこの点火プラグに相当するものが一体何であろうかということは、今本当に厳しくといいますか、懸命に模索をしながらやっているというのが実際でありましょう。 しかし、今ここで政府が何もしないでいいだろうか。何もしないで景気がさらに落ち込んでいけば、さらに税収は不足をするでありましょうし、さらなる財政の悪化をもたらすだろうと。そういうことがございまして、少々長くなりましたけれども、早く民需に火がつくように私どもとしては懸命な努力をし、そしてせっかく持ち上げかかってきている景気をもう一段本物のものにして、そして将来の税収を確保していこう、こういう気持ちで取り組んでおるわけであります。
○輿石東君 大臣にお話をいただいて、車に例えて、なかなかバッテリー、火がつかない、その点火装置をどうすればいいのか、そういうようなことを言われたわけですけれども、私はやはり、確かに景気が立ち直らないと税収が上がってこないわけですから、そのために民需に火がつくように、その民需に火がつくようにという大臣のお言葉のように、だったら何をするのか、国の責任として、じゃ過去何をしてきたのか、こういうことが問われるのではないか。 そこで、私は、過去ここ一、二年の政策をちょっと振り返らせていただきますと、昨年四月には事業規模で十六兆六千億の総合経済対策を行った、十一月には九兆円規模の減税を含めた二十七兆円に上る緊急対策をやりましたね。そして今回、小渕内閣は経済新生対策で十七兆円。これを合わせたらもう五十兆、六十兆にも及ぶ金をつぎ込んだにもかかわらず、国民、私たちには景気回復の実感が一向に伝わってこない。これが先ほど大臣の言われた、民需に火がつかない。そういうことがわかっていながら、人によると、旧来型な公共投資に終始をしている、この経済新生対策というのも言葉の遊びで、二十一世紀型社会への新たな基盤整備だと言ってかなり物流効率化とか競争力強化とか少子高齢化という言葉が飛び交っているけれども、一皮むけば旧来型の手法ではないかという指摘もあるわけであります。 したがって、今回行われている経済新生対策によって本当に自治大臣は景気が回復すると思われるかどうか。先ほど本会議でも堺屋経済企画庁長官が、二〇一〇年ですか、十年後の経済成長を二%に読んでいる。本当にそこまで行けるのか心配でたまらないわけですけれども、その点についてどのようにお考えか、再度大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 経済というのは生き物でありますから、必ずこうなるというのはなかなか申し上げにくいのでありますけれども、私どもは、そうなる、またそうさせなければいけないということでこの経済新生対策に取り組んでいるわけでございます。 私どもとしては、こういう政策を出し、そして国会の御判断をいただいてこの政策を動かすということに対しては、内閣全体としてやはり責任を持っているものと思っております。
○輿石東君 先ほど富樫議員の方にも話、議論がありましたけれども、今回の補正予算に伴う地方団体の財政負担、この問題について伺いたいと思いますけれども、先ほども議論がありました公共事業を一つとってみましても、そこを実施するのは八割は地方公共団体、こういうことが言われているわけですね。資金の面での負担を見ても六割は地方が担っている。 としますと、もう地方を抜きに、国の出していっているいろいろな対策も地方で理解と協力が得られなければこれは失敗する、これは明らかな実態だと思うわけであります。加えて地方は、先ほどから話が出ていますように、公共事業等をもう要らない、大変な状況にもうなっているんだ、何とかしてくれ、その辺も。そして交付税というものに、性格づけもさっき議論されましたけれども、しかもその公共事業をやるに当たっては使途もある程度縛られるのではないか。そういう条件がつけば償還についても国が面倒を見るよという仕組みになっているところにメスを入れないとだめだろうと私は思うわけですけれども。 そして、今回の補正に伴う地方負担は約一兆八千億、こう言われておるわけですけれども、そしてしかも地方の残高や償還負担というのが累積をしていって、よく地方の財政負担の警戒ラインと言われる一五%ですか、あれを超えている団体がもう半分以上、二千近くにもなっている、こういう状況もあるわけですから、この辺について、もうこれ以上は国から仕事をもらってもやっていけないよと、こういう悲鳴さえ聞こえてくる地方団体についてどのように考えられているか、お答えをいただきたいというふうに思います。
○政務次官(平林鴻三君) 今の経済情勢というのは、好景気のところがあって別に不景気の地域がある、こういうことではございませんで、若干の濃淡はございますけれども全国景気がよくない。そうしますと、国も地方も景気をよくするということに全力を挙げなきゃいかぬ、こういう姿であろうと私は認識しております。そこで地方も、地方で景気をよくする努力をみずからやらなきゃいかぬということを私はこの際申し上げたいわけでございます。 そこで、国も地方も実は金がございませんので、両方とも金は結局借金で賄わなきゃいかぬ、こういうのが今の現実の姿でございます。金がないから仕事はやらぬというわけにはどうもいきそうにない。景気をよくするためにも借金してでも仕事をまずして、それを大臣がおっしゃる点火プラグにしたい、こういうことでございますから、そこらのことを考えますと、今回の地方財政措置、要するに補正予算で一兆八千億円の地方負担が生ずるけれども、これをどう賄うかということになりますと、地方の負担については全額借金でやってください、その借金は将来国の方で面倒を見て地方交付税に算入しますからと、こういうことでやらざるを得ない。ほかに知恵が浮かばないということで、ひとつ御了解をいただきたいのであります。
○輿石東君 ほかに知恵が浮かばない。だからそうなったらこの国の、我が国の行く末は大変心配である。そんなお話を国民が聞いたら、なお不安が募ってますます個人消費は落ち込んでいくだろう、こう思うわけですね。 今お話がありましたように、今回の補正予算による地方の負担は地方債で対処しますよと、そして結局これは借金。この元利償還についても交付税で措置しますよと。いずれにしても借金で賄う。特別会計自身が先ほど申し上げましたように二十一兆円のうち九兆円も借金だ。既に三十兆円の借入金残高を持っている。これは借り入れをして急場をしのぐという今の方法では、知恵がないということだけでは済まされないと思うわけであります。 この状況をやっぱり根本的に考えていくのには、私は地方分権一括法でも議論をさせていただきました、国の歳入、歳出の仕組み、入り口が国と地方は二対一、出口が一対二、この構造を根本的に解決していかなければ地方はいつまでたってもこの不安は取り除けない。そして、権限だけでなくて財源も、そして人間も、権限、財源、人間、三点セットで地方の負担を考えていく、これが本当の意味の地方分権だろうと、こういうような議論もさせていただいた経過があるわけですけれども、国と地方の財源配分の根本的な見直しについてどうお考えか、お答えいただきたいと思います。
○政務次官(平林鴻三君) その根本的な考え方につきましては、大臣が既におっしゃっておるように、これはもう輿石委員と意見がそう違うわけじゃないと思います。 当面のしのぎ方をどうするかということにつきまして申し上げれば、例えば私が地方公共団体の長をしておったらどうするだろうか、こういうことを考えてみました場合でも、減税も景気対策としてやらなきゃいかぬし、あるいは公共事業も景気対策としてやらなきゃいかぬ。中小企業の対策もしかり、雇用の対策もしかり、あるいは社会保障のことについても新しい需要があるわけでございますから。それに対応するには、税金は限りがある、ほかに財源を求め得るかといいますと、これは仮に私が地方公共団体の長をしておりましても、これはしようがないなと、一時しのぎであろうが何であろうが、この際景気をよくするためにこれは地方の方で借りられるなら借りてやろうと、そういう気になるであろうと私は思っております。全国的にそういう状態でありますから、国はもちろん同じような考え方でこの対策を打ってきているんである、そういうぐあいに私は解釈しております。
○輿石東君 私は、少なくとも自治省の立場で、二対一、一対二というその乖離を縮小していくんだと。景気が落ち込んで、こういう状況の中ではなかなか進まないと、そういうことはわかっているわけですから、そういう基本的な姿勢をお尋ねしたいし、そういうかたい決意を示していただきたいとも思うわけであります。
○国務大臣(保利耕輔君) 御趣旨よく承知をいたしておりますし、これから先地方分権を進めていかなければならない、きのうも予算委員会でお話を申し上げたんですが、そのためには地方の行政対応能力も備えるべく市町村合併というのも推進をしていかなければならない、それから国が仕事をやるか地方が仕事をやるかという役割分担も決めていかなければならない、その上に立って財源配分というものを基本的に見直していく必要がある。 ただ、ここで考えるべきことは、日本の地域には経済力の強いところ弱いところがありますから、そこを均衡させるような、いわば国土の均衡ある発展という哲学も加えながら、おっしゃられるような財源配分について基本的な考え方を議論していくということは絶対に必要だと思っております。一例を申し上げれば、所得税を減税して住民税をふやすというようなことをすれば、それは地方財源はよくなるのでありましょう。そういったような基本的な改正まで議論をして、今の出口・入り口論に対応していくように努力をしなければならないと私は思います。 もう一方、やっぱり交付税というのもいいところがありますね、確かに。地域の均衡ある発展、富んでいるところから貧しいところへという、貧しいという言葉はちょっと訂正させていただきますが、経済力のあるところないところというのがやっぱりございますから、そこをならすという意味合いもございますので、これもやはり頭の中には入れて、すべて考えながら地方、国の役割分担を決めていく中でこの財源措置についても議論をしていきたい、こう思っております。
○輿石東君 大臣が言われましたように、国土の均衡ある発展、そして財源の偏在性というものがあるわけですから、そこに交付税の果たす役割、性格もあるだろう、これは私自身も十分理解をしているつもりであります。 当面、地方財源の確保をめぐる問題として、自民党の税調あたりでもここにぎやかに議論されてきました固定資産税、これは地方、市町村のもう四六%ですか財源になっている、これをめぐっての上げるか下げるかという議論。もう一つは、ゴルフ場の利用税、これは山間村の唯一の税収だというのと、いや、ゴルフも一般大衆化したんだから利用者に利便を図るためにこんなもの取るなよ、こういうお話があるわけですけれども、この点についてもう時間もありませんので簡単に触れていただければと。 それからもう一つ、先ほど大臣が、町村合併というようなこともやって地方の強化もしていかなきゃならないと。この問題と環境等の問題を考えると、町村合併を単に機械的にやるとそのひずみ、また逆に中核都市はよくても農山村、山間地は大変な状況になるという心配もあるわけであります。それに伴って新過疎法、議員立法で出ています、これをめぐっての問題等、もう時間もありませんから、この三点について簡単にで結構ですから触れていただければと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 固定資産税は、委員おっしゃるとおり大変重要な費目でありますから、これは確保していくというのが自治省の立場でございまして、これは自治省の立場だけではなく全国の市町村、自治体の御要望でもあろうかと思います。ただ、いろいろな調整作業は必要かというふうに考えますので、そのことを踏まえながら固定資産税の確保には努めてまいりたい。 ゴルフ場の利用税につきましては、これは一番わかりやすい税金のように思います。市町村でも、自分の身近にゴルフ場がありまして、ここから幾らぐらい入ってくるということは町民ほとんど知っておりまして、それによって事業が行われるということでございますから、私どもとしては、いろいろな説がございますが、ゴルフ場利用税はぜひ御負担を、ゴルフをやる方に御負担をいただいて町村の財政に寄与していただきたい、こういうふうに考えております。 それから町村合併につきましては、これは強制すべきものではなくて、やはり自主的な動きを期待いたしております。そして私は、恐らく輿石議員も御指摘かと思いますが、町村合併後にその大きな連合体の中で過疎過密が起こるのではないだろうかということについてやはり十分な配慮をしていかなきゃいけない。恐らく協議会をつくったりしまして、その中での運営のありさまについていろいろ御論議をなさるだろうと思いますが、そのときに出てきましたいろいろなアイデア等についてはできる限り国も援助措置を講じていくように考えていかなきゃならぬだろう、こう思っております。 それから、過疎法の問題につきましては、これは非常に全国でも御要望が多いわけでありますが、大分長い間続けてまいりましたが、過疎法というのはやはり過疎から脱却するためにつくられたものでありますから、過疎法を継続してくれという御要望は非常に多いのでありますけれども、一定の基準のもとにやはり制度を改定するときには、過疎法をやってこういう効果があったということが示せるようなまた基準でもなければならない。そこら辺が痛しかゆしのところは若干ございますけれども、私どもとしては過疎法というのは非常に大事な法律であるというふうに考えておりまして、継続をするように願っております。
○輿石東君 時間が来ましたので終わります。 ありがとうございました。
○松村龍二君 自由民主党の松村でございます。 本日、臨時国会の終盤、あと来週三日間で予定の会期が終わるわけでありますが、そのような時期に、昨日補正予算案も通りまして、予算案を一体のものとして完全にするために地方交付税法等の一部を改正する法律が本日審議されるわけでございます。 この法案は、昨日趣旨説明もあったわけですが、条文の構成だけから見ますと非常に単純な法案で、地方財政の状況等にかんがみ地方交付税の総額を確保するため平成十一年度における交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金を四千三百億円増額する、この借金のうち半分については平成十三年から二十二年で一般会計から特別会計に繰り入れる、こういう単純なことで、一見技術的な法案のようにも見えるわけですが、本日、先ほど来委員会におきます各委員の質問を聞いておりますと、大変に現下の日本の地方自治のあり方の本質をえぐるようないろいろ鋭い質問がございまして、大変意義ある委員会になっておるなということを感ずるわけでございます。 そのような中にありまして、自民党の松村でございますが、質問させていただくわけでございます。 先般来、地方分権ということが非常に強調されておりまして、中央をスリムにして我々が生活している地方自治体を充実するというかけ声のもとに、地方分権一括法、いろんな中央省庁再編法とか地方分権の法案が審議されてきたわけです。 ただ、現実にはそのような美名とは裏腹に、中央は、大事なものは自分に残しておいて、雑と言ってはおかしくなりますが、大事なものだけは残しておいて身軽にして、地方へ押しつけると。地方の方は法律でいただくわけですからあれですけれども、必ずしも財源まで伴っているわけではない。中央の方でもよく考えるけれども地方でも考えてくれと、町村合併にして地方の方を能率的にするというようなことがまた言われるわけです。 私の地元、福井県でも、県庁から各市町村に対して町村合併を検討するようにという宿題がおりて、まじめにおろおろどうするんだというふうなことを考えている、そういう受け取り方をしております。ということは、やはり現実の地方自治がそのようなことをやっていかないと耐えていかれないというふうな認識をやはり各市町村が持っているということかと思います。 一面で、農協なんかが非常に合併をどんどん促進しておりまして、そういう農協のブロックと市町村のブロックとを少なくとも合わせられるところもあるんではないかというふうなこともあるわけです。ただ、私どもは、そうやって心配して相談に来ますと、今御質問のあった輿石先生のところは人口八十八万、福井県は八十三万。福井県は三十五市町村ですが山梨県は九十ぐらい市町村ありますので、そう福井県慌てることないよということで説明して一安心させておるといったような状況でございます。 それから、先般来、先ほどお話がありましたけれども、自民党の税調が行われておりまして、地価が都市においては下がるんだから固定資産税を下げろというようなことが都市の議員あるいは建設関係の議員から合唱が起きるわけであります。 そこで、私はこの委員会にも所属しておりますので、今の地方の財源が、先ほど来指摘されておりますように、住民税あるいは法人事業税が減税等もありまして落ち込んでおる、それから交付税がこういう状況であるという中で、固定資産税が安定した四六%の財源を持っておる、これに切り込むということは到底耐えられないことであると。ほかに知恵が浮かばないという先ほど論議がありましたけれども、私もそういうような会合において、もう地方においては背に腹はかえられない、新たな財源がない以上はもう背に腹はかえられないんだから固定資産税はこれ以上絶対下げられないというふうな主張をするわけでございます。 そういうような非常に厳しい状況の中にありましてこの問題があるということを認識した上で、幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず、今回の法案によりまして、交付税特別会計の借入金残高は、先ほど来御指摘されておりますように、本年度末で三十兆円を超えることになる、そのうち将来の償還を国が負担する部分約八兆円を除き、地方負担分だけを見ても二十二兆円という莫大な金額になるわけであります。そして、各地方団体が発行した地方債の残高を加えますと、地方財政全体としての借入金残高は、今年度末で百七十九兆円に達する見込みでございます。 このように地方財政は全体としてまさしく危機的な状況にあると言えますが、三千三百の個別の団体、すなわち各県や市町村の財政状況を見ても、税収が減少する一方で、過去の借入金の返済の負担が年々膨らみ、財政構造の硬直化が進行しているわけであります。 その状況を示す資料として、公債費負担比率があります。これは各団体が自由に使える一般財源のうち地方債の償還に回された額の比率でありますが、一般に一五%が警戒ラインと言われておりますが、そこで、まず近年、公債費負担比率が警戒ラインを超える水準に達している地方団体の数がどのように推移しているのか、事務的な問題でありますので、財政局長に御質問します。
○政府参考人(嶋津昭君) 今、公債費負担比率が一五%以上の団体数の推移という御質問でございますが、平成六年度と、最近の決算は平成九年度でございますので、その対比で見てまいりますと、平成六年度で公債費負担比率が一五%以上の団体が全団体の四〇・三%の千三百二十二団体だったわけでございますけれども、平成九年度には全体の五六・五%の千八百五十三団体が一五%を超えている状況でございまして、さらに、現在平成十年度の決算を集計中でございますが、速報的に平成十年度の公債費負担比率の状況はどうかということを調べてみますと、全団体の六〇・二%に当たる千九百七十四団体が一五%を超えるということでございまして、全国の平均の公債費負担比率が一五%を超える、いわば平均値が警戒水準に達したというような状況になっているわけでございます。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、井上吉夫さんが委員を辞任され、その補欠として岸宏一さんが選任されました。 ─────────────
○松村龍二君 大変厳しい状況であるという話でございますが、後で国の方が全部面倒見てやるから借りろといっても、首長の選挙のときに、四年前に比較して町の借金がこれだけふえているではないかという数字を示されると、やはり市町村長として戦えない、幾ら後で面倒見てくれてもやっぱり借入金の残高をある程度以上膨らませさせられないというような状況もあるわけでございます。 次の質問ですが、このような財政状況の中で市町村が自主的に行財政改革を進め、簡素で効率的な行政体制へ脱皮する努力をしておる。職員の給与について減額や昇給の凍結の措置を講じたり、五カ年、十カ年の計画で職員数の削減を進めている団体は枚挙にいとまがないわけであります。数値目標を掲げて外郭団体を統廃合したり、民間委託の活用で経費節減を進める団体も多いわけでありますが、そこで、自治省として財政局長に伺いますが、このような各県市町村におきます行財政改革や財政健全化に向けた自主的な取り組みに対し、財政上どのような支援措置を講じているのか、お伺いします。
○政府参考人(嶋津昭君) 自治省といたしましても、こういう財政状況でございますので、各団体が自主的に事務事業の見直しとかあるいは人件費の抑制などの行財政改革に取り組むことは大変重要なことだということで、以前から必要な事項、参考事項等も御通知申し上げまして、数値目標を掲げたような行政改革のための計画をつくっていただきたいということをお願いしております。 そういう傍らで、そういうことで財政運営上どうやってプラスに持っていくかということでございますけれども、我々、ずっと以前からでございますけれども、そういう形での行政改革で、中長期的に見て財政上の余裕が生ずる範囲内で、それを、そのためにいわばそのすき間、行財政改革によって対応力が高まるわけでございますので、その財政健全化のための地方債を発行することを認めているわけでございまして、そういう形で地方団体の行政改革を支援してまいっているということでございます。 もう一つの取り組み方といたしますと、先ほど委員の御質問にございましたように、公債費負担比率が上がる、そういうようなことに対応しまして、その公債費負担比率、あるいは我々はもう少し実務的には起債制限比率という数値も持っておりますけれども、そういうものが一定以上高くなることを、それを低くしていく、そういうような取り組みをすることを、これもまた自主的に取り組む団体に対しまして、私どもといたしましても、その一定の計画、公債費負担適正化計画と申しておりますけれども、そういう形での計画的な公債費比率の引き下げに対応しまして、そういうようなことを努力していただいている団体に対しまして、特別交付税とかあるいは地方債の許可についての特別枠等で財政上の措置を講じているところでございます。
○松村龍二君 各地方自治団体が行政の効率化を進めていく上で重要なのは、民間企業の経営感覚を取り入れて、最小の費用で最大の効果を生み出すという当然の原理をいかに徹底していくかということであると思います。 その意味で注目に値しますのは、最近各県や市町村で、民間企業の財務会計方式に倣って、いわゆる複式簿記で財務分析を行ったりいわゆる連結決算の考え方で企業会計や外郭団体をも含めた財政分析を行ったりする動きが見られることであります。 官庁の会計方式は国でも地方自治団体でもいわゆる単式簿記で、その年度の現金の出し入れしか表示されない形になっております。大蔵省が国債がこれだけあると言って財産のことを一言も言わなかったので、それを論破されて何かぐずぐずとなってしまったように、そういう感覚で、観点で両方見る必要がある。このため、毎年度予算に決められたとおりの支出を費用対効果の意識もなくただ地方団体が消化するだけという状態に陥りがちではないかという批判があるわけであります。 これに対して、一部の地方団体では民間企業に倣いまして貸借対照表、いわゆるバランスシートを作成して、その年度の資産と負債の状況を明らかにするということで、民間企業並みのコスト感覚を持った行政運営を行っていこうという動きがあるわけであります。これに対しまして、公園や道路は売ろうったって売れないといった技術的な制約もあるわけでございますが、民間の経営感覚を行政にもできるだけ導入していくという発想そのものは大事ではないかというふうに思います。 そこで、橘政務次官にお伺いするわけでございます。橘政務次官は同じ北陸の御出身でございまして、企業を長い間実際に経験、経営してこられた実績を踏まえまして、このようなバランスシート作成などの企業会計方式による財務分析が行われていることに対しましてどのように評価されるか、お伺いしたいと思います。
○政務次官(橘康太郎君) 先生御指摘のとおり、最近は東京都、三重県、広島県等八都道府県、それからまた、尼崎市、藤沢市、四日市市などの十一市町村などがもう既に先生おっしゃいますところのバランスシート会計方式を取り入れまして、財務の分析並びにそれぞれの自治体の収支あるいは財産の表示などを行っているところでありますが、全く先生おっしゃいますとおりでございまして、私も十五年間にわたりまして上場企業の会社の社長をやってまいりましたが、半年に一回は通信簿が出るわけでございます。そこでその通信簿が赤点だった場合は直ちに株主からやめろという指摘を受けまして責任をとらされるわけでございます。 そのぐらい厳しい財務管理をやりながら会社の経営を行ってきたわけでございますけれども、やはり、先生御指摘のとおり地方の自治体におきましてもそのような感覚でむだを省きまして、そしてまた単に税金から人件費だけを払うような、そういう仕事のしない市町村であってはいけない、やはりきちっと仕事もして財産状況も複式簿記ではっきりと表示できるような、そういう財務体質を市民の皆様あるいは県民の皆様に公表して、そしてお互いがそれを理解しながらいい自治体づくり、いい県づくりをしていくということは全く必要なことであると考えておるところでございます。 もう既に自治省におきましても研究会を発足いたしまして、そして財務会計のベテランでありますとか学界の方々あるいは地方自治の担当者等を組織いたしまして研究会を行っておるところでございます。少なくとも国でもこれはやる方向で大蔵省の方でも取り組んでおりますし、我々自治省におきましてもこの重要性に注目いたしまして、一、二年ぐらいはしっかりと研究をさせまして、そして先生のおっしゃるような状況にしながら、この自治体の発展のために共通のマニュアルなどもつくりましてしっかりと対応していく必要がある、そのように考えておるところでございます。
○松村龍二君 どうもありがとうございます。 考えてみますと、なぜこういうことが行われていなかったのかなというような感じもするわけでございますが、ぜひこのような厳しい時代に鋭意そのようなことを進めていただきたいと思うわけでございます。 時間も限られてまいりますので、最後に大臣にお伺いするわけですが、財政投融資の改革が行われると、今まで大蔵省の資金運用部に郵便貯金、年金資金の運用が預託されて、地方自治も地方団体もそれによってうまく保護されておったということがあるわけでございますが、今後、平成十三年度から自主運用に移行するといった中で、民間市場から資金を調達しにくい小規模な市町村では大変なことになるのではないかというようなことも指摘されるわけでございます。 そのことも含めまして、それから、先ほど既に質問がありましたが、なぜこのたびのように、中央の方で所得税の欠損等が起きたときに地方も半分負担しろというやり方はおかしいのではないかというようなことについても、同じ質問も準備してあったわけでございますが、やはり背に腹はかえられないというような、ほかに知恵が浮かばないということでは、これからの、二十一世紀に間もなくなるわけですけれども、それでは日本の地方行政、地方自治が進まないということはもうはっきりしておると思いますので、ぜひ敏腕な大臣にこの難局を打開していただきたい。そして来年の、すぐ来年のといってもこれは無理かもわかりませんが、今後の地方財政について立派に、打開する御決意といいましょうか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 市町村が今後どうやって新しい制度のもとで地方債を調達していくかということについては、これは大変大きな問題でございまして、やがて郵政省と自治省は一緒になるということが決まっておるわけでございますけれども、貸し手と借り手が一緒の人格を持ってしまうというような問題もございますけれども、しかし市町村にとっては大変大事な調達源になっておりますので、そこのところの調達の方法については十分考えていかなきゃならぬと思っております。 ただ、御承知のように、郵貯と簡保につきましては直接調達の道が残っておるわけでございますので、年金の部分についてどうするかということになろうかと思います。年金の部分というのは、市場を通して、そして新しくできます新資金運用部のようなところで債券を発行して、そこへお金を持ってきて市町村に貸すというような方法も考えられておりますので、そういったことをいろいろあわせながら市町村の方の財政に欠陥が生じないような私どもも努力をしてまいりたい、こう思っております。 それから、地方財政について、これからどういうふうに立て直していくか。再三お話を申し上げているとおりでありますが、いろいろな要素を加味しながら、一番簡単な原理というのは税収をふやして支出を抑えるということ、一番簡単な原理はそこへ行くわけであります。したがって、税収をふやすにはどうしたらいいか。景気を上げていって税収をふやしていくということに努力をする。それから支出の削減ということについては、地方公共団体といえどもやはり行政の効率化等を図っていただきまして、効率的な行政を行う中でできるだけ経費の削減に努力をしていただく、そういうことを両々相まって地方財政の立て直しというのを図っていかなければならない。これはかなり時間を要することではあると思いますけれども、基本的な考え方はそこを頭に置いて、これから自治省としても地方と御相談を申し上げていきたい、こんなふうに考えております。
○松岡滿壽男君 参議院の会の松岡滿壽男です。 ただいま官出身の松村先生から、地方自治体も民間の経営感覚をやっぱり導入しなきゃいかぬというお話ありましたし、橘次官の方からも、そういう財務についての積極的なお話もございました。 私自身も実は民間出身なものですから、市長時代もとにかく地域経営という言葉を使って、そういう民間の感覚を大事にした地域経営をやろうということで頑張ってまいった時期がありますので、大変心強いきょうはお話を伺ったというふうに思っております。 ただ、昨日、一昨日の予算委員会で、財政問題のお互いのやりとりの中で、ああ、かなりこれから先厳しいなと。先ほど平林先生もなかなか知恵が出ないんだというお話でございますが、一昨日ですか、「論争」の一月号に涌井前主計局長が、破局に向かうシナリオ、財政シナリオというのを書いておられまして、最後は結局もうこのままいったら増税かあるいは歳出削減かに行き着くんじゃないかというお話もありました。しかし、家貧しくして孝子出るでありますから、土壇場まで行けば日本人はそれなりの道を切り開いていくであろうというふうに思っておるんですが、今、かなり地方財政、百七十九兆円という借入金残高を抱えておりますし、そういう中で今回のこういう補正というものがなされたわけでありますが、三十兆、交付税の累積がですね、大変な額になるわけですけれども、これについて今後どういう見通しを持っておられるのか、まずお伺いをいたしたいというふうに思います。
○政府参考人(嶋津昭君) お答えいたします。 今回の法律によりまして交付税特別会計の借入金が三十兆を超えるという状況で、これは大変厳しい状況である。毎年度の返還も相当多額に上るわけでございまして、大変な事態だと受けとめております。 先ほどお答えしましたが、そのうち国負担分八兆円を除きました地方の負担分二十二兆円についてでございますが、このうち平成六年度の税制改正におきましての減税分の補てんにつきましては、地方消費税あるいは国の消費税等の導入によりまして、その減税分三兆三千億ぐらいでございますが、これについては将来三十年かかって償却をしていこうという計画で交付税特別会計の借入金というような形で構成しておりますので、それ以外のものについて、これを今後の地方財政の中で取り組んで返してまいらなくてはいけないということでございまして、先ほど大臣からお話、御答弁がございましたように、基本的には我が国の経済を回復軌道に乗せることによりまして税収等の確保、地方税、交付税等の財源の確保を図る、あるいは歳出面につきまして行財政の簡素化、効率化を徹底しまして、歳入歳出ギャップを抑制してできるだけ早い時期に交付税特別会計の借入金の縮減を図るようにしたい。 抽象的な方向づけということだけではなくて、例えば平成十二年度の地方財政対策において、ことしの十兆三千億という通常収支の財源不足額、これを縮めることができるのかどうか。この辺のところは非常に厳しい状況でございますけれども、私どもは歳入歳出の見直しによりましてこの財源不足額を極力縮小できるような方向で努力していきたいというふうに考えているところでございます。 そういうことを取っかかりとして、今後、借入金、通常収支の財源不足をなくし、なくした上でさらに累積した借入金を返していくというふうな方向で取り組んでいかなくてはいけないのではないかと考えております。 ─────────────
○委員長(和田洋子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、青木幹雄さんが委員を辞任され、その補欠として森田次夫さんが選任されました。 ─────────────
○松岡滿壽男君 きょうは公務員の賞与の支給日になるんですけれども、かなりの自治体が部課長の賞与のカットとそれから三役の報酬のカットをやっておりますね。 こういうものの実態をどの程度自治省の方では掌握しておられるでしょうか。
○政府参考人(嶋津昭君) 各団体の行革の情報については、それなりにヒアリングなりあるいは状況の把握はしているところでございます。 ただ、全体として今御指摘のあったような給与に対する対応、そういうようなものを計数的に取りまとめた資料というのはまだつくっておりませんけれども、団体の取り組みにつきましては、市町村につきましては県、あるいは都道府県の分につきましては私どもの方で各団体からの聞き取り調査をしております。
○松岡滿壽男君 この各地方団体は赤字を出していくと当然市町村長が責任を追及されますね、政治的に。そういうことでありますから、かなりみんな厳しい危機感を持って、先々の財政的な見通しもないという形でそういうことをやっていくと、やっぱりそれぞれの職員の士気にも大きな影響が出てくると思うんですね。だからその辺の、どこまではいいんだとか、そういう点でのそういう御指導というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(嶋津昭君) 私どもは、行政改革につきましては、自主的にそれぞれの団体で経常経費、あるいはいろいろな各般の経費、あるいは歳入の確保ということについての取り組みをしていただくようにお願いしておりますが、そのために、多くの団体でこういうことを実態として努力してやっておられますというような情報を提供するというようなことはやっております。ただ、こういうことをやったらどうですかというような形というよりは、いわば情報を提供して、それによって各団体でお考えになって取り組んでいただく、そういうふうなやり方でやっております。
○松岡滿壽男君 おとついちょっと私は、意地が悪いかなと思ったんですけれども、陳情の問題を総理にちょっと御質問をしたんですね。選挙も近いということもありますし、やっぱり地方団体も大変な危機感を持っているから、ある程度ああいう形で運動がなされるということはやむを得ない部分はあるにしても、今申し上げたような財政の状況で、職員の報酬とかそういうものについてまで手を入れている段階で、高い出張旅費ですか、山口県から来ますると大体一回来れば六万円ぐらいかかるわけですね。大臣のところはちょっとまた遠いですからもう少しかかるんじゃないかと思うんですけれども。それで、例えば千人動員するとそれでもう六千万でしょう。この前のように道路で三千人も動員するとこれで一億八千万円という費用がかかってくるわけですよ。だから、ことしは特に地方分権一括法が通った年でありますし、やっぱりそういうことはできるだけ抑制すべきではないだろうか、今の段階で。それだけの効果が上がったという例は余り聞いたことがありませんので。 そういう点について、地方自治体を代表しておられる立場の自治省として、こういう陳情のあり方、特にこういう一括法が通って国と地方は対等ですよということに一応なったのにもかかわらず、国が決定し地方が実行するという仕組みが、まさにこれが典型的なものとしてやっぱり出てきているんですね。こういうことについてのお考えを自治大臣の方もちょっと一言お願いします。
○国務大臣(保利耕輔君) 陳情の問題については、私も随分長いこと考えさせられました。 これはいろんな原因があると思うんでございますけれども、私も父親が昔、長いこと議員をやっておりまして、この問題について話をしたことがあるんでありますが、そのときの父親の言をかりれば、そうだなあ陳情というものは地元の市長さん、県知事さん、あるいは県会議員さんが年に一回か二回上がってきたかなと、そういうようなことでございました。それで様子を聞かせてもらって国政に反映をしていくというようなことをしておったということであります。今日、その昭和二十年代とか三十年代初期ぐらいの様子と違いまして、新幹線はできる、飛行機はどんどん飛ぶというような状態になってきて、日本全国から集まりやすい状態がまた片一方ではできてきた。 ある団体が、自分たちの予算をとりたいということで全国に呼びかけて集まる。そうすると横で見ていた別の団体はおれたちもやらなければということで、いわば連鎖反応的にこの陳情活動というのが広がっていった。それは、あるときは同じ町長さんが道路の問題でおいでになる、あるときは今度は、きょうは川かねといってこっちが言いますと、いや学校でございますといっておいでになるというようなことで、非常に大きく広がってきましたが、ここはやはり大蔵省の年末の予算編成時におけるいろいろなやり方があると思うんでございますが、そこのところの国民の声を聞くというのは非常に大事なことですから片一方ではやらなければなりませんが、余り派手にやって、互いに競争してあそこがこれだけやったんだからおれのところはもっと大きくやろうというようなことで互いに競争するということについては、私は、方法がなかなか見つからないと思うんですけれども、できるだけ自粛に努めるというような雰囲気をつくっていくことが必要だし、そういう時代に委員御指摘のとおりなりつつあるかなということを感じておる次第でございます。これは各官庁もみんなやはり自粛に向けてのいろいろな考え方を出していくべきではなかろうかと、こう思っております。
○松岡滿壽男君 私もこれ絶対いけないと思っているわけじゃないんですよ。やっぱり一年に一、二回であれば、お互いにこう久しぶりに顔合わせする、一種のこれは文化だとは思っておるんですけれども、やっぱり今こういう地方財政の状況でしょう。だから、そういうときに、しかも地方分権法が通ったというときに、これはやはりちょっと今大臣がおっしゃったように少しは自粛をすべきじゃないかという思いがあったものですから、そういう御質問をさせていただいたわけです。 昨日も大臣とちょっと地方分権に伴う受け皿づくりの話をちょっとさせていただいたんですけれども、地方制度調査会の答申等もあるようでありますし、一定のあれはわかるんですけれども、何かこう、一つの目標というものがないとなかなか進んでいかない。 だけれども農協とか森林組合あたりはどんどんもう合併が進んじゃっているんですよね。そういうところは、経済活動しているところは進んでこういう自治体が進まないというのは、人事の問題とか利害関係とかさまざまな問題があるにしても、やっぱりある程度何らかの目標というものを与えなきゃいかぬのじゃないかなという感じがいたします。どうして農協とか森林組合の合併は進んで、自治体、行政の方の合併が進まないのか。そういう経済団体の合併を見ていると、元気のいいところは合併したがらぬですよね。非常に財政的に弱いところはもう一緒になろうという形になっている。 今申し上げましたような状況というのは、どうしてそういう農協、森林組合あたりは合併が進んで地方行政団体は進まないのか、それについてのお考えがあればお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(保利耕輔君) 農協の合併につきましては、随分前から農協二段階制ということが叫ばれておって、現在の姿というのが三段階になっておりまして、全国組織、県の組織、それから地域の組織、こういうふうに三段階になっておる。そういたしますと、経済行為その他を行いますのに大変あちこちで経費をかけながらやるということでございますから、経費削減のためには当面二段階制にしていくのがいいだろうという基本的な指導理念を中央でつくられて、それに基づいて各県が対応していったものである、こういうふうに考えております。 そういう意味で申しますならば、中央の指導によって、あるいは旗振りによって町村合併も推進をしていくということがいいのかなという感じもいたしますけれども、しかし、やはり町村合併というのは、長い歴史がありますし、その地域地域の実情がありますから、そこを互いに御相談をいただきながら自主的な形で機運を盛り上げる中で町村合併というのは進めていくべきであろう、こう思っております。 私の地元でも町村合併、一市九カ町村の町村合併の協議会ができつつありまして、そこで議論されていることは多々あるわけでございますが、やはり広域的な、一般廃棄物の処理でありますとか、し尿処理の問題でありますとか、どうしても互いの町村が独自ではできない、やはり互いに手を携えてこういう問題にぶつかっていこうということが意思統一をされ始めまして、緩やかな連合体が既にできておるわけでありますが、そういうものを一歩進めて町村合併に至るということに自主的な機運が盛り上がってくるところがあるんだろうと思います。 御承知のように、今は知事に、いわばケーススタディーと言ってよろしいんでしょうか、どことどこがそういう機運があるかということについて、あるいはどことどこを結びつけたらいいだろうかということについて検討をお願いいたしておりまして、来年その検討の結果が自治省に集まってまいりましたところでそれをよく検討して、県とも相談し、市町村とも御相談を申し上げて、どういう施策をもって町村合併を進めていったらいいかということを立案していこう、こう思っております。
○松岡滿壽男君 国の方はいわゆる三権分立という形ですけれども、地方の場合は執行部と議会と、いわゆる二権、二元政治といいましょうか、という形のものですね。やはり片方の執行部の方の今の合併の問題と、もう一つは、余り議論されませんけれども議会の方ですね。 東京の方でも大分、政府委員制度の廃止とかそういうものが、新しいものが出てきている。議員同士の自由討議をやろうとか。そういうものもやはり地方議会の中で、やっぱり国政の仕組みが変わっていけば、当然、また将来の合併をにらんで新しいチェック機能とか、だから例えば議会も、今大体定例が七十日ですか、それを通年に広げたらどうかとかいろんな議論があるだろうと思うんですけれども、こういう議会のあり方について、新しく、今までいろんな、議員活動なんかについては自治省の方からいろいろ本を出されたりしておられるわけですけれども、そういう新しい時代の議会のあり方等についての御見解がありましたら伺いたいというふうに思います。
○政務次官(平林鴻三君) おっしゃるような、議会のあり方をどのように、制度改正が必要な場合、そうでない場合というふうに分けながら検討していくかというふうなことにつきましては、住民自治のあり方とか広く地方自治のあり方と非常に関連をしてまいりますので、現在も地方制度調査会という政府の附属機関がございますが、そういうところでこのあり方をめぐって議論をしていただこうということで現在御検討いただいておる最中でございます。まだ固まった結論というものは出ておりませんが、さようなことで検討中という御理解をいただいておきたいと思います。
○松岡滿壽男君 時間ですから終わります。
○委員長(和田洋子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、国が地方財政に対する責任を全く果たしていないからであります。交付税減額につながる国税減収の原因は、国と地方を合わせて六百兆円を超える借金を生み出してきた公共事業優先の財政構造と、あわせて消費税率の引き上げによって個人消費を冷え込ませて現在の不況をつくり出してきた政府にあります。こうした事態を生み出してきた国の責任は極めて大きいにもかかわらず、政府は何らまともな反省を示さないばかりか、根本的な解決策を示しておりません。今回の改正案が従来と同様、交付税特別会計の借り入れでしか対応せず、後は野となれ山となれとばかりに借金を増大させるやり方は、国の責任を放棄するものであり、断じて賛成できません。 反対する第二の理由は、地方財政の危機をますます増大させるものだからであります。今回、年度当初の地方交付税総額を確保するために交付税特別会計において新たに四千四百億円を借り入れ、財革法に基づいて設けられた国と地方の折半ルールによって国と地方が約二千二百億円ずつ折半する措置がとられました。一九九九年度末の地方の借入金残高は約百七十九兆円にも及び、このうち交付税特別会計の借入金の地方負担分は約二十二兆二千億円という巨大な額になります。ここ三年間をとってみても、九七年度末の約十三兆三千五百億円から九兆円もの借り入れ増となっているではありませんか。今年度、地方自治体が地財計画に比べさらに税収不足が予想され、地方財政がますます困難に陥るという事態のもとで、こうした借金を地方に課することは、ますます地方財政危機を増大させるものであり、許されません。 以上、本改正案に反対する理由を申し述べ、反対討論といたします。
○委員長(和田洋子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(和田洋子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時九分散会