財政・金融委員会 第2号
- 発言数
- 310 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1999/11/11
会議録
○委員長(平田健二君) ただいまから財政・金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁長官日野正晴君、金融監督庁検査部長五味廣文君及び金融監督庁監督部長乾文男君を政府参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平田健二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(平田健二君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中島眞人君 自由民主党の中島眞人でございます。 私は大蔵大臣のもとで四百三十日間政務次官を務めさせていただきました。思い出してみれば、昨年の今ごろというのは、全く日本はどうなるのだろうかと言われるくらい国内外大変厳しい状況の中にございました。そういう中で、小渕内閣が、ともかくできることは何でもやろうと、そういう発想のもとに大蔵大臣が先頭になりまして、金融の問題あるいは経済の問題等について積極果敢に取り組んでまいりました。そして、一月―三月あるいは四月―六月のQE等を見ますと、その効果というものが少なくとも努力したかいあって期待どおりあらわれてきている、こういう点で私は大変この努力を高く評価いたしたい、こんなふうに思うわけであります。 あわせて、日本同様アジアの通貨危機に陥った国々、これまた大変深刻な状況でございましたけれども、いち早く新宮澤構想という約三百億ドルの一つの構想がアジア諸国の中に浸透し始め、そして聞くところによると、大変な通貨危機に陥ったアジア諸国がだんだんそれから抜け出していい方向に進んでいるということもこれまた大変うれしいことだなと。また、第二次内閣の中で、経済の神様とも言われております、私ども尊敬をいたしております宮澤大臣にまたかじ取りをしていただくということで、日本の経済もさらにさらにこの暗やみの中から抜け出していけるのではないか、そんな期待を込めながら、時間もございませんから質問をさせていただきたいと思うわけでございます。 まず、きょうはくしくも経済対策が発表された日でもございまして、朝から十八兆円に上る経済対策、これの構想がまとまりまして発表されました。これを受けて、マーケットにいたしましても、やや円の問題については懸念があるものの、マーケットの株価は一万八千円台が定着するような方向で進行しているということ、日本経済にも明るみが出てきたんだな、そんな思いが我々のみならず国民全般の中に定着し始めてきているのかな、そんな思いが実はいたしているわけであります。 さて、一月―三月、同時にまた四月―六月のQEの第二次速報値が過般発表されました。一次速報値と同様に前期比プラス成長となったものの、内訳を見ると、私は、考えようによっては民間需要の寄与度がプラスをしている、これはいいことだと。しかし、依然として問題になっている設備投資はマイナスでございますけれども、民需の寄与度がプラスをしている。反面、昨年来から十五カ月予算を組み込んできておった公共投資、四十兆に上る金額になるわけでございますけれども、それらが果たしている工事の寄与度が四―六のQEではマイナスとなっている。 こういう一つの動きをどのように受けとめて、そしてそのような現象というものを今回の経済対策の中にどのように組み込んでいるのか、このことにつきまして大蔵大臣に御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 昨年来、我が国経済が不況を脱出する努力の中で大変な御貢献をいただきましたことを心から感謝いたしております。内外ともに我が国が幾らかなしたことがあるとすれば、大変な御貢献のおかげであったと存じております。 そのような御経験に基づかれまして、ただいまの御質問でございますが、御質問は確かに二つの要素を含んでおります。一つは、一―三月、四―六月ともかくプラスになったことは喜ぶべきことであった。そして、その間、内需がともかくこれを押し上げたということと、民需が消費については少なくとも堅調であったということと、しかし他方で官需が必ずしも役割を果たしていないという二つのことを実は仰せられたと思います。 今回の経済対策につきまして御言及になりましたが、確かに第一の問題は、消費は一―三月、四―六月ともかくプラスになったわけでございますが、最近を見ますと、民間消費はプラスですが、家計の支出は実はふえていなくて、支出は三カ月平均しますとむしろマイナスになっている。これはリストラその他やむを得ない事情がございますけれども、支出がプラスになりませんと、消費が一時的にプラスになりましてもこれは長続きしないということでございますから、今の時点で民需が、殊に個人消費が堅調であるということは申しにくい。設備投資につきましては御指摘のようになかなかプラスにならないという、つまり民需側が十分に強くない、これが将来に向かって経済を推進していくほどの力はないと今としては考えざるを得ません。 そういう意味では、まだまだ公共の需要、政府が経済の回復の後押しをせざるを得ないと考えまして、したがいましてそれがこのたびの経済新生対策でございますし、また前回も申し上げました十五カ月予算ということで、もう一度やはり政府が経済の後押しをしなければならないという事情であるというふうに判断をしております。それが一つでございます。 それから、もう一つ御提起になられました問題は、それにしては公共投資が統計上十分に経済の後押しをしておるかという問題でありまして、これは私どもにとりましてある意味で深刻な問題でございますが、確かにおっしゃいましたように、四―六月期における政府の公的固定資本形成は前期比でマイナス四でございます。これはプラスになっていなければならないものがマイナスになっている、これは何事であるかという御指摘であります。 たまたまこれは前期比でございますが、前年が非常に高い水準で公共投資がなされておりますので、前年同期比で申しますと二一%という高い水準でございますから、このマイナス四というのは絶対額としては必ずしも小さいものではなかったということは申し上げられますけれども、しかしその後のなお公共投資の推移を見ておりますと、七―九月でも公共工事の総工事費はマイナス九%であります。公共工事の請負金額もマイナス八・二%であります。 御承知のように、政府としては、国の公共投資につきまして今年の上半期九月末までに契約額は前年度の一〇%にしたいと考えておりまして、ほぼ九月末にそれは達成したと思われますが、それは国の公共工事のことでございまして、地方の公共工事は残念ながらそういう推移を示しておりません。これは地方に罪があるというふうに私は思っておるのではありませんで、地方財政というものが、実は単独事業はもちろんでございますけれども、選択のありますときに今の財政でどうも公共工事というものに余り金が実際に使えないという状況にあるという問題がございます。 御承知のように、したがいまして今年度の予算編成におきましても地方財政対策というのは実は異例なことをしておりますけれども、それでもなお地方の財政事情というのは非常に困窮しておりまして、このことは来年度予算編成でも考えなければならないような非常に困難な事情でございます。 したがいまして、大変長くなりましたが、国が公共投資で後押しをすると言いながら、国全体として、国、地方合わせました全体としてどうも公共投資の後押しが政府の言っているようにいっていないのではないかということがおっしゃいました第二の問題でございます。 したがいまして、今回の緊急対策あるいは補正予算につきましてもそのことも考えまして、腰が折れませんように、目先の問題もそうでございますが、ほうっておきますと来年の一月―三月あたりにはどうもこういう傾向が続きますと落ち込む心配があるということから、このたびの補正予算をこれからいたします一つの問題処理としてそういうことをしなければならないということを考えております。 まとめて申しますと、お尋ねに対しましては、まず民需の力強さが十分でないということと、それから政府の公共投資がともすれば弱含みになりがちだ、そういう二つの問題を私どもは持っておるというふうに考えております。
○中島眞人君 大変細かな御説明をいただきましてありがとうございます。 くしくも今、大臣が、公共投資の問題がそれほど反映していない、国と地方というふうに分けて地方が非常に問題があるんだという御指摘をなさっております。 そこで、きょう出されました経済対策の中に地方財政に対してどのような配慮がなされていくべきだ、いくのだ、こんな御決意を大臣からお聞きいたしたい。 第二点は、林政務次官、多分きょうは初答弁だろうと思いますので、日ごろのうんちくのある御答弁をいただきたいと思いますが、当然、国債の増発がこれから懸念されますね。国債の円滑な消化を進める観点で国債の多様化という問題が問われてくると思います。この問題に対して、林政務次官、着任早々でございましょうけれども、あなたが持っている持論、同時に大臣と一体となって進めていく国債のこれからのあるべきことにつきまして、大臣と政務次官にお聞きをしてみたいと思います。 時間がありませんから、次は平田先生にお譲りいたしますので、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまの問題は、私ども実は非常に頭の痛い問題でございますが、さしずめこのたび地方がいわゆるその地方の負担についてそれを地方債の発行によって処理してくれていい、その元利は国が見るということは自治大臣とのお話ができておりまして、したがってこの点は自治大臣が既に地方に対しておっしゃっていらっしゃいます。それでも地方がやるかという問題は残りますけれども、少なくとも地方債を出して処理をしてくれよという場合には元利は国が見ますというお約束はしてありまして、その措置は、先ほども申し上げましたが、昨年も本予算で抜本的なかなり思い切ったことをいたしましたと同様に、これからやはり来年度の本予算の中で措置をしてまいらなければならない。ことしも地方財政に対する対応は非常に大きな金額になると思います。この補正ですぐそれをする必要はございませんが、そういう約束をもうしてございますから、本予算ではかなりの地方対策をしなければならない、こういうふうに考えております。
○政務次官(林芳正君) ありがとうございました。先輩の中島委員から御質問をいただきました。時間も限られておりますので簡潔にお答えしたいと思います。 国債増発が懸念されるがどうやって円滑に消化をしていくかというお尋ねであったろうと思っております。 我々といたしましても、これまでも市場のニーズ等を踏まえ、償還年限の多様化を中心といたしましていろいろな方策を実施してきたところであります。昭和五十四年に中期国債二年というのを導入いたしましてから、中国四年、TBの六カ月等いろんなことをやってまいりまして、本年度におきましても既にTBの一年物、また三十年債を導入したところでございますが、来年二月をめどに今度は五年の利付国債というものを導入し、国債の多様化を進めるという方向でやっておるところでございます。 今後ともこういうふうに国債の円滑な消化を図るために適切に対応してまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○平田耕一君 平田でございます。 お尋ねいたしますが、ペイオフに備えまして新しいセーフティーネットの方向等をお話しいただきたいと思います。 それから、その中で地方自治体で優良なところはたくさんのお金を運用しておるわけでありますが、そういう地方の公的資金はぜひとも何らかの形で守っていくべきだろうというふうに思います。 それからもう一点は、大中小問わず企業の運転資金でありますけれども、企業が整理をいたしましても労働債権は一番優先されるわけでありまして、そういった種類の資金というものをどんな形で保証していくかということもぜひあわせて御検討いただきたいと思いますので、そのことを含めて再生委員長にお尋ねしたいというふうに思います。
○国務大臣(越智通雄君) ペイオフのお話は大蔵省から……
○平田耕一君 大臣にお願いします。
○国務大臣(宮澤喜一君) 今おっしゃいましたことは、ちょっと聞き取れない部分がございまして、ペイオフにつきましてこれからどういう方向でやっていくかということでよろしゅうございますか。
○平田耕一君 はい。
○国務大臣(宮澤喜一君) 実はペイオフは御承知のように二〇〇一年の三月をもって現在の措置が終わるわけでございますけれども、もうその時期は一年余り先になっておりますから、これで完全に関係者が安心をされて心配はないということを確保いたしませんと、これでいきましょうという決心が最終的に難しゅうございますので、金融審議会にその辺のことをしばらく前から夏休みも返上して御検討を願っていまして、現在かなり問題点が洗い出されております。 幾つか残っている問題がありまして、例えば流動的な預金に対してどういうふうにするかとか、あるいはカバーの範囲をどうするかとか、地方団体をどうするかとか、幾つかの問題が残っておりますのと、もう一つ、金融機関の中で既に金融監督庁が検査をかなり進めておられる部分と、例えば信用組合のように、現在は都道府県の監督下にありまして国の監督下にございませんそれらにつきましての十分な資産内容の検査がまだ行われていないといったような問題、そういう問題も残っております。 したがって、金融監督庁ともいろいろ御連絡をしながら、そういうことを含めまして、これで大体もう大丈夫だ、これだけの措置をしておけば全面的に従来の方針、二〇〇一年の三月という方針をそのまま実行して大丈夫だという確信が持てましたところで国会に法律を出しまして御審議を願いたい、今そう思っておる段階でございます。
○国務大臣(越智通雄君) 一言だけ金融再生委員会の立場を申し上げさせていただきますと、大蔵省設置法の四条で金融制度全体の調査、企画立案という条文がございまして、私ども再生委員会の方も同じ四条で金融の破綻処理制度の調査、企画立案という同様のことがございます。ペイオフは破綻処理といえば破綻処理でございますが、せっかく金融審議会の方で大蔵大臣が諮問をされて今検討中でございますので、それを受けて私どもの方も案を共同作業でやらせていただきたいと。 御存じのとおり、金融審議会の方は、中間答申が出て、パブリックコメントを求められて、パブリックコメントの締め切りが今終わったところで、出てきたパブリックコメントの審議をおやりになると聞いておりますので、そのパブリックコメントの整理されたものを伺いました上で、再生委員会の心づもりとしては御一緒に次の通常国会までに方針を固めて法案の提出にこぎつけたい、このように思っております。
○平田耕一君 終わります。
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。 本日は午後にいわゆる商工ローンの日栄の松田社長、商工ファンドの大島社長を当委員会に参考人としてお招きしておりますので、まずいわゆる商工ローン問題について担当の大蔵大臣及び金融再生委員長に御質問させていただきたいというふうに考えております。 まず最初に、この問題についてはいろいろな政策上の、法律上の問題もあろうかと思いますので、政策上の問題についてお話を伺っていきたいというふうに考えております。 実は私自身もこの問題を勉強する前、たしかことしの四月十三日に参議院の財政・金融委員会で審議されましたノンバンク社債法のときにも若干この問題が議論されましたが、その前まではいわゆる自由経済社会の中で任意に払っておるというものであればそれはいたし方ないのかなというふうに考えておったわけです。その後いろいろと勉強させていただいたり、あるいは私自身も銀行におりまして、その銀行の大長老からもいろいろと御示唆をいただいたわけでありますが、そこで一つ考えられる考え方としては、商工ローンの借り手と貸し手というのは通常の商取引における売り手と買い手とは立場が違うのではないかということが大きな問題としてあろうかなというふうに思っております。 言い方をかえて言いますと、今規制緩和というのが世の中の流れでありますが、ただしそれは取引の当事者の両者が同じ程度の知識を持って初めて成り立つ話なのかなというふうに考えておりまして、今回の商工ローンの問題については取引当事者である借り手、貸し手、あるいはその第三当事者であります保証人を踏まえてもその知識のレベルが格段に違うのではないかな、こういうふうに考えるに至りました。だとするならば、若干修正資本主義的な考え方でしょうけれども、政治の介入があってしかるべきなのではないかなというふうに考えるに至ったわけであります。 そこで、御案内のとおり、金利については利息制限法と出資法との間に二つの金利の違いがあるわけでありますけれども、今議論の中では出資法の制限金利を下げるとか利息制限法に罰則規定を設けるとか、いろいろな議論が行われているのではないかなというふうに思いますが、政策当事者であります大蔵大臣がこの辺についていろいろな御所見をお持ちでしょうから、まず最初に、制限金利を下げるのがいいのか、あるいは利息制限法について罰則規定を設けていく方法がいいのか、今いろいろ御議論を省内でもされておるところだと思いますが、その途中経過でも結構ですから、御所見を伺えればと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 昭和五十八年ごろにこの問題につきまして、当時はサラ金といった問題であったんですが、両院におきまして、殊に当院の大蔵委員会、この委員会の前身と申しますか、大蔵委員会において大変な御議論がありまして、法務委員会とも御議論をいろいろ検討され、また衆議院の方にもその問題が波及と申しますか連携がございまして、結局そのときに貸金業規制法というものをおつくりになりました。 今の問題はそのときのサラ金の問題とは違いまして、浅尾委員の言われますように、商工ローンというのは企業間の問題でございますし、かなり異質の問題ですが、しかしいつかもちょっと申し上げましたが、人類第二の古い商売でございますので、やっぱり借りたい人がどうしてもいるということはなかなか避けられない。そういうことで、今回の問題も法律だけで一方的に処理できるというわけにはなかなかいかない。 しかし、いろいろこれから、本日も当院で、当委員会でヒアリングをなさるようでございますが、しかしそうはいいながら、社会的に見て許せない行為が行われているのではないか、そのことはもうこれ以上ほうっておけないのではないかということを金融監督庁でもお考えになり、注意もされ、また業界も自粛するというふうなことを承っておりますけれども、それでもなお法の問題として放置していいかということは私自身もあるのではないかと思っております。 他方でしかし、一般に個人の貸金業、これは三万ぐらい登録があるそうでございますが、それはこの法人の、こういう企業の何千万という大きな金の問題と同じ法のジャンルには入っておりますが、実態は違う問題でございますから、そういうものはそういうものとして生存しなければならない理由がある。そこへ余り法制や行政が入りますと思わない結果を生むことがそういう部分ではあるだろうということも考えられますから、結論として私が今思っておりますのは、十何年前も院でこの問題のお取り上げがありましたが、今回も国会でこの問題をお取り上げくださって、また法案を出しておられる党もおありでございますから、その中でこの辺のところではないかという御結論を、もちろん政府自身もお尋ねがありましたら資料なり所見なりを申し上げることはもちろんでございますが、そういう中から何かの規制が生まれてくれば、一番それが穏当な結論になるのではないかと思います。そういうことを感じております。
○浅尾慶一郎君 今の議論をもう少し深めさせていただきたいと思います。 御案内のとおり、出資法では四〇・〇〇四%が貸し金を業とするものの制限金利であり、利息制限法では百万円以上は一五%というふうになっておるんですが、今の我が国の経済情勢を考えた場合に、果たして利息制限法並みの年率一五%も収益を上げるような金融投資が本当にあるんだろうかなということが考えられるわけです。中にはもちろんそれぐらいの可能性のあるものもあろうかと思いますが、恐らく取っている金利というのが高過ぎるんではないかな。一五%を超えて、商工ローン業者は大体三〇%前後金利を取っておられるようでございますが、三〇%の金利を取られて、最終的に貸し倒れになる率、いわゆる彼らが回収できない率というのは、恐らく貸した金額の二%前後なんではないかなというふうに思います。二%前後に事務手数料を加えても、それは小口融資ですから多少事務手数料がかかるというのはあろうかと思いますけれども、一〇%、一五%、利息制限法の範囲内でも本来的にはやっていける商売なんではないかなというふうに思っていまして、だからこそそこに過剰利得、非常に大きな収益機会があって、いわゆる日栄とか商工ファンドという会社がROE、株主資本利益率で言うと今の上場企業の中ではトップクラスの収益を上げておるということなんではないかなというふうに思っております。 先ほども申し上げましたように、一方で、借りる方は本当にきょう、あすの資金が必要だというようなせっぱ詰まっている状況ですから、本当に一対一の、例えは悪いですけれども、車を買う場合には買い主と売り主である自動車メーカーさんとはイコールの立場なんではないかなと思います。ところが、貸金業者からお金を借りる人というのは、せっぱ詰まっている状況ということを考えると、本当に対等の関係なのかなというふうに思っておりまして、そこで議論を深めていかなければいけないというふうに考えております。 そこで、一つ伺いますが、利息制限法には、任意に払った場合はその限りではないけれども、要は一五%を超える金利、これは元本が百万円以上ですけれども、一五%を超える金利については払う必要がないということが利息制限法の第一条第一項にはっきりと書いてあるわけでございます。 私がここで申し上げたいのは、先ほど来申し上げておりますように、せっぱ詰まっている人にとってはこんな六法全書などを見る時間は恐らくないでしょうから、そこにせっかく払わなくてもいいですよと法律で決まっていても、その法律上の恩恵にあずかれないケースが多いのではないかな、こういうふうに考えております。 そこで、選択肢は、利息制限法に罰則規定を設けるということか、あるいは貸金業規制法にはいろいろな契約の内容について開示をしていかなければいけないということが書いてあるんですが、特に貸金業規制法の第十四条のところに「貸付条件の掲示」というものがありますが、そこに、例えば利息制限法にはこう書いてあって、それ以上の金利は任意で払った場合には払わなくてもいいですよというようなことを加えられれば、かなり情報の格差がある人にとってその格差を是正することができるのではないかなと。それが私は本当の意味での公平な、今の利息制限法の金利の水準がどうかという議論は別として、公平な行政のあり方なんではないかなというふうに思う次第であります。 そこで、これは監督をされるのは監督庁、ついては金融再生委員長ということになるのかもしれませんが、貸金業協会に対して、今申し上げました、今できることとして利息制限法の第一条に決められております金利について、それ以上払う必要がありませんよということも、常に何か業者の中に張り出しておいてはというような通知を出されてはいかがかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(越智通雄君) お答えする前に、ちょっと私どもの状況認識だけ申し上げさせていただきたいと思います。 貸金業者は三万二百九十おると言われておるんです。本当はもうちょっと少ないんじゃないかと言われておりますが、そのうち実は五百億以上の資金を扱っている大手はわずかに二百二十八社でございます。ただ、六十四兆というのは大変大きな金額でございますが、これは金融市場としては旧相互銀行、第二地銀並みぐらいの大きさのある金でございます。今申し上げた三万の中の二百二十八社だけでそのうち六十四兆分の四十七兆円をやっておりますが、今問題になっている商工ローンというのは中小企業に貸金業者が物的担保をとらずに人的保証だけで貸している、これがいわば今言われている商工ローンの私なりの定義でございます。 そういう点でいいますと、四十七兆の中でも今の商工ローンは何ぼやっているかというと、私どもの推計では二兆でございます。多いと言う方はもう少し多いんじゃないかという話をしますが、二兆の推計の根拠は、一番大きい日栄さんが約四千億、次の商工ファンドさんが三千億、シンキさんというのが三番目にございまして、これは二千億でございます。全部足して約一兆。なぜそれがわかっているかというと、これは全部、一部上場が上二つと二部上場だから、我々はそっちの関係の証券取引法上の資料から認識しております。 そういたしますと、この二兆を含めて六十四兆全体に法律がかぶっているものですから、法律をいじくったときには、他の業界、例えば信販会社、リース会社、それからカード会社、これらは皆数兆円ずつやっておりますが、こういうのをどうするか。今言われている商工ローンのもともとの出だしは手形の割引業者でございましたものですから、そういう意味で、この方々の、むしろその二兆の業界の実態をまず把握したい。 率直に申しまして、トップ二社または三社以外は急速に小さくなっております。トップ二社の資本金は五百億ずつです。五百億、五百億、三位がいきなり五十億でございます。あとはもう急速に小さくなっておりまして、今私どもの苦情処理のところへいろいろ入ってくるのもほとんどトップだけでございまして、したがいまして極めてある特定のところから発生している混乱じゃないかなと。それを頭に置きながら体制を組んでいかなきゃいけないかなと。 それには何よりも今の実態を知りたい、こういうことでございまして、今、浅尾委員のおっしゃいましたような、もっと条件がよくわかるように、借りる人にわからせる、大変大事なことで、検討させていただきたいと思います。 ただ、張り出すというより、一番大事なところは、今問題になっているのは根保証というほかでは余り聞かない言葉で、おいっ子が借りるからおじさんその判こを押してよというとき、百万円と書いてあったと思ったらどこかの方で一千万円という根保証が書いてあったと。この用紙を別にして、この用紙に対するサイン、それから判こを別々にかっちり押させて、あんた、一千万円とはもう別なんだということをはっきりさせなきゃいかぬ。 それを、これは大したことないんですみたいな勧誘をしているとすれば大変、違法なと申しますか、よくない行為でございますものですから、私どもの方の貸金業規制法は行為規制でございますので、そこら辺はもう浅尾先生の御指摘のように厳重に今後やっていかなきゃならない、こう思っておりますが、法律全体に関しましてはそういう金融状態の中の法律であるということをお願いしたいと思います。 なお、五十八年の改正は、改正というか新法の格好をとっていたんだと思いますが、その直前までは一〇九%が上限でございまして、日歩三十銭の計算でございましたが、それを日歩十銭の計算で四〇%を、〇〇四とついているのは日歩計算の換算なものですからそういう格好になっていますので、確かに全体として高いあれはわかりますが、極めて短い融資をしているところにとっては、町の質屋もここに係りますが、町の質屋さんでいうと、貸金業者ですが、十万円を借りるのに月に三千円でまず貸すわけです。十二月のボーナスまでおじさん十万円貸してよと。そうすると、ハンドバッグ一個置いてきてそれで頼むよと。十万円貸して三千円とか三千五百円ですね。 そういう金利をつけているところもあるものですから、季節性の業者、それからそういう非常に短期の資金、これをどうさばいていくかも念頭に置きながら、私どもまたいろいろ御下問に応じて状況の御報告をさせていただきたい、こう思っております。
○浅尾慶一郎君 もちろん、今商工ローンの問題というのは、冒頭申し上げましたけれども、法律は利息制限法も出資法も何も商工ローンのみを規定しているわけではないということは重々承知しております。したがって、一方でいえば、割賦販売であっても消費者金融であっても利息制限法の任意に弁済した場合はその限りではないけれども、基本的にはその条文を、一五%を超えるものは違法ですよ、返す必要ありませんよというのはすべての取引に当てはまるということはそのとおりでありますから、にもかかわらず制限が二つあるということ自体が国の法体系としては、グレーゾーンと言われていますけれども、おかしいのではないかということであります。 もし現状で二つあるということを認めるのであるとするならば、少なくとも知っている人は得をして知らない人は黙って払ってしまうというような現状を改めた方がいいんではないかということで、商工ローンに限らず、そういう規制が行為規制ということでできるわけですから、あるいはその業界を通してもそういう通知を徹底させるということをお願いしたわけであります。 ぜひその点をお願いしたいということを申し上げさせていただいて次の質問に移りますが、業界団体の長に監督庁からそういった通達を出すという方向で検討いただけるということでよろしいですか。
○国務大臣(越智通雄君) 既存の通達の強化その他でどうできるか、行政手続的なことはよく検討させていただきますが、先生の御趣旨がよくあらわれるようにしたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 そこで、本年の四月十三日、当委員会において金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律、いわゆるノンバンク社債法についての附帯決議の中で、このノンバンク社債法の結果、日栄も商工ファンドも、あるいはその他のノンバンクさんもすべて社債を出せるようになったわけですが、その附帯決議の中で、「多重債務問題が深刻化している現状にかんがみ、金融業者に対し、与信審査の一層の厳格化、過剰貸付の禁止、貸出金利の引下げ等について適切な指導・監督・要請を行うとともに、暴力的取立てなどの悪質な行為は厳重に取り締まること。また、借手に対する消費者信用教育、カウンセリング機能の充実等を図るほか、統一的な消費者信用保護に関する法整備について検討すること。」というのが附帯決議でついておるわけでございます。 したがって、今の話も、例えば払わなくていいんですよというのは消費者信用教育ということになるわけですから、いろいろな手だてを使ってそういうことをやっていけばいいんではないかなということを申し上げさせていただきたいというふうに思う次第でございます。 当委員会における審議におきましても、最近、深夜においていろいろな、これは商工ローンさんではないんですが、サラ金、サラリーマン金融と言われる消費者金融の宣伝が数多く見られますが、例えばたばこの宣伝の場合は、これは当委員会でもその際にも申し上げたんですが、健康のために吸い過ぎに注意しましょうというような文言を入れるわけですから、それはなかなか監督庁としてそこまで言えないということであれば、業界団体を通して、今の利息制限法を超える金利は払わなくてもいいんですよというようなことを指導いただくということぐらいは、この附帯決議に基づいても、消費者信用教育ということにもつながりますからできるんではないかなということを申し上げさせていただきたいというふうに思います。 そこで、質問はちょっと変わりまして、貸金業規制法の中で、今申し上げました与信審査の一層の厳格化という、もともと商工ローンに限らずですけれども、借り手の信用をしっかりと審査しなければいけないということが入っておるわけでございますので、にもかかわらず問題になっているというのは、多分余り審査をしないで、保証人の方だけを審査しているんじゃないかなと。さっきおっしゃいましたように、保証人に累が及ぶ前に、原契約者に対して過剰な貸し付けがないように、そこの指導徹底もお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○政務次官(村井仁君) ただいまの御指摘の過剰貸し付けの問題でございますけれども、これにつきましては、私ども既に事務ガイドラインというものを示しておりまして、これによりまして、過剰貸し付けをしないようにということをやっておるわけでございます。 ただ、一つの問題を申し上げますと、特に商工ローンなどの場合は、何が一体過剰貸し付けかというところがなかなかこれは判断が難しいわけでございまして、いわゆる消費者ローンでございましたら、例えば年収、収入の一〇%に限定しようとか一社幾ら以下というような基準を示すことができるわけでございますけれども、事業を行っている場合には、一体どれだけの資金需要があるのかということは申し上げるまでもなくそう簡単に判断できることではない。個々個別のそれぞれの事情があるということでございまして、一義的に決まるものではない。 ただ、そういう形で、私どもとしましては事務ガイドラインということで示しているということを申し上げておきたいと存じます。
○浅尾慶一郎君 本日は利息制限法ないしは出資法絡みの、先ほど来るる申し上げておりました金利の話について、それは契約当事者の話ということで、いわゆる民法の部分にも入ってくるのかなということで、今国会から基本的に大臣ないしは政務次官に御答弁をいただくということで、法務政務次官にもお越しをいただいておりますので、ここでひとつお伺いしたいんです。 利息制限法で、任意に弁済をした場合にはその限りではないということと、民法の九十五条に錯誤ということがあるんですが、その任意が実は知らなかったと。知らないというのはこれは錯誤にならないんでしょうけれども、そういうふうに思わされていたというようなこともあろうかと思いますが、その辺の観点について、法務省として行政的にできるということはないんでしょうけれども、解釈として、あるいは今までのかつての判例についてお話しいただければと思います。
○政務次官(山本有二君) 委員御指摘のとおり、利息制限法第一条第二項は、制限超過部分の利息を任意に支払ったときはその返還を請求することができない旨を定めております。 しかし、判例によれば、元本で未払いのものがあるときは債務者が任意に支払った制限超過利息は当然に残存元本に充当されることになり、続いて、計算上、元本を完済した後に支払った金額を不当利得として返還請求することができることとされておりますので、公序良俗または錯誤の問題を考慮するまでもなく、利息制限法の解釈上は債務者は過払い分の利息の返還を求めることができることになります。 ただし、その例外として、制限超過利息の任意の支払いが貸金業法第四十三条に基づいて有効な利息の弁済とみなされる場合につきましては過払い分の利息の返還の請求は許されなくなります。 このような場合について申し上げますと、あくまで一般論としては、任意の利息支払いが公序良俗違反または錯誤を理由に無効とされることは困難であると考えられております。 以上でございます。
○浅尾慶一郎君 そこで、繰り返しになりますけれども、これでこの件についての質問は最後にさせていただきますが、貸金業法の中には利息制限法の文言というのはないわけでございますから、ここに利息制限法をどこかに改正して入れる、要するに通知するというような形、あるいは貸金業法の中には貸し付けの利率とかを返済の方式とかを全部借り手に教えなきゃいけないということが第十四条に入っておるわけですが、教えることのもう一項目として、実はもう一つ、残念ながらというかおかしい話なんでしょうけれども、我が国には法律があってそこでは任意のものについては返さなくてもいいですよということを入れさえすれば、かなりの部分知らないということによる被害は救われるんではないかなというふうに思いますし、今、法務政務次官が言われたような部分によって、不当にというか、とられてしまった部分を返還請求できるようになるんではないかなというふうに思いますので、私どもも当委員会でもちろん検討させていただきたいと思いますけれども、所管はこれは大蔵大臣になるんでしょうか、ぜひ御検討をお願い申し上げたいというふうに思います。
○政務次官(村井仁君) まずは立法府のいろいろな御議論を踏まえてということでございますけれども、なお私どもでよく検討させていただきたいと存じます。
○浅尾慶一郎君 最後、残りわずかな時間でございますが、本来は財政金融ということで幅広い議論をしていかなきゃいけないんですが、今もう一つ国民的に関心が持たれておる話として、特別公的管理が決まりました長銀が米国のリップルウッド投資組合に売却が決まったという報道がなされております。報道によりますと、十億円で売られると。ただし、売った後、新しいニュー・LTCB・パートナーズに二千億円リップルウッド側が出資をするというふうになっておりますけれども、細かい話で恐縮なんですが、その二千億円というのは本当に何か担保をとって、今度は貸し手の立場から変わるんでしょうけれども、出資を本当にしていただけるのかどうか、担保をとっているのかどうか、そういったようなことについてお伺いをしたい。 具体的に言いますと、リップルウッドという会社が二千億円払えるほどの資力を単体で持っているとはなかなか思えないわけですから、通常はそういう取引の場合はより信用を補完するという意味でバンクLGというようなものを入れるとかといったようなことがあろうかと思いますが、その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(越智通雄君) やっぱり全体の眺めを申し上げなきゃ御理解がいただけないかと思いますので、ちょっとお時間がかかりますがお許しいただきたいと思います。 九月二十八日に金融再生委員会において、米国のリップルウッド社が中心となってつくりました投資コンソーシアム、ニュー・LTCB・パートナーズというのを最優先交渉先として、これから二カ月間、十一月末まで交渉することとしました。一社ではございません。この方々が話しかけているのは十二社でございます、ドイチェバンクとかメロンバンクとか。 現段階におけるこのパートナーズグループの長銀買収に係る提示条件の大要を申し上げますと、買収金額は、二十四億株今政府が持っておりますが、これを十億円で預金保険機構より買い取ります。そして、既存の長銀の優先株式一億株のうち九百五十四億円分は預金保険機構が引き続き、日本政府としてといいますか、持ち続けるということにしておりまして、そしてパートナーズ社は新規発行普通株式の三億株を千二百億円で引き受けるとともに、政府に対し早期健全化法に基づいて新規発行優先株式、日本政府の方も六億株を二千四百億円で引き受ける、こういう持ち合いになることになっておりまして、現在は、二カ月の期間が経過すればさらに段階を踏みまして正式の契約までまだ何カ月かかかると思いますが進んでいく、こういう状態でございまして、向こう側にはお金は十分それなりの用意はできるものと認識しております。
○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので終わりますけれども、大変国民的な関心の高い問題でありますので、ぜひ契約締結の際にはタイムリーに委員会に御報告というか開示をいただきたいということを申し上げさせていただいて、終わりたいと思います。
○海野義孝君 公明党の海野でございます。 限られた時間でございますので、商工ローン問題等に限定して二、三の御質問を申し上げたいと思います。 最初に、越智金融再生担当大臣にお聞きしたいと思いますけれども、今巷間大変問題になっております商工ローン問題につきましては、日増しにその実態といいますか状況がマスコミ等で報道されているわけでございます。同時に、政府側としましてもかなり踏み込んだ御答弁が最近はあるように承知しております。これらのことはいろいろと実態の調査が進むに従って次第に掌握されてきているのではないか、かように存ずるわけでございますが、先般、九月に金融監督庁としましては立て続けに三回の指導ないしは指示をされました。 第一点は、九月三日、全国約三万、実態は登録業者は一万八千と聞いておりますけれども、そういった全国貸金業協会連合会、全金連、それから各都道府県貸金業協会に対して過剰貸し付けの自粛などを文書で指導された。第二点、九月十三日、全金連松田会長、日栄の社長でありますけれども、を監督庁に呼び、トラブル防止のための自主的な取り組みについて指導された。第三点、九月十四日、各地方財務局に対して貸金業者をめぐるトラブル情報の徹底把握、警察との連携強化などについて御指示をされた。 この三点について承知しているわけでございますけれども、具体的にこれに対してのその後の関連先の対応の状況等につきまして、掌握されている範囲で御答弁をお願いしたいと思います。
○政務次官(村井仁君) ただいまの海野先生の御質問にお答えさせていただきます。 一番大きいリアクションと申しますのは、社団法人全国貸金業協会連合会、これが、業者のいわば自主規制というような形でございますけれども、例えば根保証をしました場合、根保証を求めました場合にもその当初の貸し金額の三倍までに限定するとか、いわばいろいろな基準を決めまして、自分たちではこのように自主規制をいたします、こういうことを十月二十五日でございますけれども決めまして公表いたしております。私どもといたしましては、これは私どもがいたしました指導に一応呼応した全国貸金業協会連合会における一つの対応であろうと評価をいたしているところでございます。
○国務大臣(越智通雄君) 役所としましては二十七名の対策室をつくりました。それから、こうした貸金業者に貸し出しをしている金融機関、大手銀行等に対しましては、一般的にどういう融資が行われているかの実態調査を、呼んで事情を聞くという格好の作業をスタートさせておりまして、まだ作業中でございますので状況は把握できておりません。 以上でございます。
○海野義孝君 大変ありがとうございました。 今回というか、商工ローンの問題、大変社会的に大きな問題になっている一番の根幹の部分というのは、高金利、それから根保証、それからもう一つは取り立て、この三つということでございまして、これはまさにむべなるかなということがわかるわけです。 一番の根幹は、やはり高金利、超高金利であるということに起因しているわけでございまして、いろいろとマスコミ等がおもしろおかしく報道しているところによりますと、貸付先の主債務者に対して、取り立てているのは主として保証人からであると。つまり、貸付先については信用保証がなくてもいいんだと。つまり、これは与信業務の審査のずさんさということかと思いますけれども、それは一方で、一つはそういった根保証、そしてさらに強硬な取り立て、こういう一連の過程といいますか、まさにそこにこの問題の根の深さがあるということでございますから、先ほど委員長がおっしゃいました、次官もおっしゃいましたけれども、これだけでは不十分であると、業界、業者の自粛ということについては。例えばいわゆる根保証の場合、債務者が借りた都度それを保証人に対して逐次業者が報告するということは貸金業の規制法の中には必要ないと、はっきり言っているわけじゃないけれども、義務づけられていないというまさにざる法的な欠陥があるということでございます。 こういったことから考えれば、根保証については、例えばある大手はその保証人の年収の範囲だとかそういうようなことを言っているようでありますけれども、しかしいずれにしてもこういう貸金業規制法のそういった盲点ということにあろうかと思いますので、この点だけでは問題があるということを指摘しておきたい。これは後の質問でまた申し上げます。 そこで、次の質問に入らせていただきますけれども、さらに金融再生担当相にお聞きしたいと思います。 いわゆる金融監督庁、監督当局としましては、貸金業者に対しては銀行と同じような十分な内容の立入検査を行う権限がないということが大変今頭の痛い問題であると。したがいまして、いろいろと検査をされるとか指導をされるとかいっても、おのずからそこには限界があるという法的な欠陥があるわけでございます。 そこで、越智委員長は、制度の問題を含めて銀行と同様な厳しい立入検査ができるように貸金業の規制等に関する法律を改正する必要性を指摘していらっしゃるわけでありますけれども、具体的にこれについては先ほども同僚議員の方に対する御答弁もありました。前回、五十八年の場合は議員立法でやったということで、いささか金融行政御当局としては、先般二十七日の衆議院における大蔵委員会での御答弁もそうでありましたけれども、どうもいま一つ私どもにとって見ればやや腰の引けたような御見解を示されているということに対して、この際、委員長、また後で質問しますけれども、きのうあたりはかなり思い切ったことをおっしゃっているので、少しそういう意味では現下の問題に対して、金融御当局としてもこの辺に対してはかなり真剣に取り組まれてきたというように思うわけですが、ひとつ御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(越智通雄君) この問題はことしの春ごろから大体やり方も厳しくなってきたような状況を聞いておりまして、私、当時自民党の中の方におりましたものですから、その方面からもこれはいかぬというので、行政ともいろいろお話をして、行政のアクションは、先生から今お話しいただきましたように、九月に入ってどんどんと手を打ってきて、またたまたま私がこのポストについたものですから、さらにそれを一層進めるように努力をしてきたつもりでございます。 ただ、法律の建前は、金融再生委員会の委員長というのは立法の提案をする立場でないみたいでございます、今の行政組織の上では。そこら辺が非常に難しいんです、これは破綻処理と言えないものですから。そういう点がございますし、それから法の成立そのものが議員立法でございますから、私どもが今与えられております法律の運用の範囲内でどこまで貫徹できるか。先ほど来申し上げておりますように、全業者じゃないんです、一部特定業者がやっていることが大変よくない、こういう状況でございますので、そういう意味で、まずは法律の運用、対応でできるだけのことをやらせていただきたい。立法論はやはり国会を中心に各党でおやりいただくしかないんじゃないかなと。それに私どもももちろん意見を言わせていただきますけれども、そういう格好でお願いしたいと思っております。
○海野義孝君 次に、これは宮澤大蔵大臣に御答弁いただきたいんですけれども、貸金業を規制する関連の法律に関しまして、一つは検査権限の充実という問題、それからもう一つは上限金利の見直しの問題、出資法に絡むわけですけれども、もう一つは根保証契約に関する規制の強化、こういったことなどを含めて早急に検討を進め、また当局の指導が必要であろうと存じます。 大蔵省におかれては、現在、金融企画局に対して大臣としていかなる御指示をされ、またそれに対してどういった作業が進んでいるか、あるいは検討がなされているかといったことについて、お答えできる範囲でお教えいただきたい。
○国務大臣(宮澤喜一君) たまたまこの法律が制定されました昭和五十八年のときに私はかなり関係をいたした経験がございますものですから、問題の複雑さ、当時はサラ金の問題であったわけですが、ということを存じ経験をいたしておりまして、殊に今回は、今、越智大臣の言われましたように、ある特定の業者について起こっておる特定の世界の問題とでも申し上げますか、そういうことに端を発しておりますから、当然、金融監督庁がいろいろな意味で実態を調査され、また警告をしておられることも承っておりますし、先ほど越智大臣の言われましたように、国会でこういう御議論が五十八年当時もそうでございましたがございまして、皆様がこの辺のところが行政と、必要ならば立法の改正とあわせてこの辺だという恐らく御審議の中から一つの線が出てくるのではないだろうか。行政が先に立って法律をこうしろああしろということ、いろいろ研究は当然いたしておりますけれども、それが先に立つよりは、もう少し全体の御議論の帰趨を見ていくことが必要ではないか。 もとより行政といたしましては、国会の御審議、御検討には十分の貢献をいたさなきゃならないと思っておりますけれども、大体そういう気持ちで、事務当局もその気持ちで関心を持ちながら問題の検討をいたしております。
○海野義孝君 では、時間が参りましたから、もう一問だけ簡単に申し上げます。 金融再生担当相にお聞きしたいんですが、昨日来マスコミ等でおっしゃっていますけれども、いわゆる貸金業規制法の何条かちょっと正確に記憶しておりませんけれども、そうした中でやはりこの法律に違反した場合に一年以内の部分的あるいは全体的な業務の停止というようなことがあるということにつきまして、そういったことに対しての発言までなされているわけです。やはりこれは一部上場企業等、そういったところが問題を起こしているということで、特定の限られたというような御発言は私は大変心外であります。 例えばこれまでの大手都銀等につきましても、まさかというようなところで問題が起こり、そして国際的にも国内的にも大変な迷惑をかけたという問題がなお尾を引いているわけでございまして、そういった点からしても、この問題については、私は、行政の面においても、先ほどの対策室を起こして進めておられているということもわかりますけれども、やはり徹底的にこれに対しては検査、対応をするべきである、こういうふうに思います。 いわゆる業務停止云々ということについては、どのような御意図というか、どのようなお考えがあるのか、その点を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(越智通雄君) まず、現象としてかなり限られたということを申し上げましたが、対策としては、先生も御存じのように、九月の通達等は全貸金業者に向けて発出いたしておりまして、そこら辺はきちんと心得て事務当局にもやってもらっているところでございます。 なお、衆議院の大蔵委員会で、実はこれは登録制度なものですから、登録の取り消しと業務の停止の議論が混同されてとは言わないですけれども、一緒になって議論されていたものですから、それを区分けする意味で、一般論としてこうこうですよという御説明をしたのが、当該問題になっている企業に関しての処分を予定しているかのように報道されておりますが、そのようなことはございません。 今私どもが一生懸命やっているのはまず実態の解明でございまして、現にこの委員会でもきょうの午後わざわざお呼びになるわけでございますので、二社だと伺っておりますが、すべてのそういう実態の解明を通じて、その先にそうした最終処分の問題はする、しない、どうする、どの程度ということも慎重に検討しなきゃならぬ、このように思っております。
○海野義孝君 終わります。
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸でございます。 私も商工ローン問題に絞って伺いたいと思います。 実は私は四月十三日の当委員会におきまして、日栄、商工ファンド問題を取り上げて、事実の調査と厳正な処分を求めました。そのときの乾監督部長の答弁はこうでした。「今お名前を挙げられました業者を含めまして、問題を起こしている業者につきまして当庁として直接呼んで事情聴取をしているところでございますし、また警察当局と情報交換、必要な連携をとりながら対処しているところでございます。そうしたことを通じまして、貸金業法違反の事実が確認されました場合には行政処分を含めまして厳正に対処することとしていきたい」と明確に答えられました。そして、その二日後の四月十五日に日栄に対して立入検査をされました。 そこで、日野長官に伺いたいんですが、立入検査された、事実も調査された、そしてそれに基づいて対策も組み、少なくともこの二社についての厳正な処分に類する何らかのことをやったのかどうか、そのことについて伺いたいと思います。
○政府参考人(乾文男君) お答えいたします。 今、先生御指摘のありましたような両社の問題でございますけれども、基本的に個別の業者の問題につきましてはコメントを差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げますならば、私どもは貸金業法の厳正な運用に努めておりまして、そこで規定されております取り立てでございますとかあるいはその他の問題につきまして貸金業法違反の事実が確認されましたならば、法律に基づきまして厳正な対応をとることとしているところでございます。
○池田幹幸君 四月十五日に立入検査までして、一体何をしているのかと私は言いたいんです。これだけ社会問題になってきたのも、やはり一つは監督官庁のそういった怠慢が問題だと私は指摘せざるを得ないんです。 といいますのは、つい最近、東京クレジット・サラ金問題研究会が十月二十九、三十日にクレジット・サラ金・商工ローン一一〇番結果報告書というのを出しておられます。それによりますと、このたった二日間の相談件数が三百三十二件あったうち、商工ローン関係が百五十四件、半分近くを占めています。そのうち商工ファンドが八十五件、日栄が四十九件、全体の九割近くをこの二社が占めているんです。私が指摘したこの二社がこれだけ問題を起こしているわけです。半年以上たって、立入検査までして何も見つけることができなかったんですか。これでは全く監督官庁としての存在意義が問われると言わざるを得ないと思うんです。 そこで、私、私たちでも調べたらこれだけのことがわかったということで、きょうちょっと委員の皆様のお手元にお配りさせていただいたんですけれども、これ全部読むわけにはいきません。これも集めた資料のうちの一部を抜粋してきたわけですけれども、ぱらぱらと見ていただいただけでもわかるんです。何がわかるかといいますと、組織的に暴力的な貸し付け、過剰貸し付けですね、こういったことがやられておる。会社ぐるみでやられておるということが大体あらわれている資料をちょっとそろえてみたんですけれども、管理債権回収心得とか日栄トーク集、こういうのがあります。 要するに、統括部長あてに社長からざっと指示文書を流して、そしてそれぞれの支店で、今度はまたさらにそれを現場ではもっとリアルなものをつくらせているんです。そういうあわせた形で、要するに実践的会話で返答をお願いしますということでそれぞれ指導文書をつくらせている。そういうものが出てきておりまして、いろいろありますけれども、中でも、これは語るに落ちたといいますか、保証人からまるでやくざじゃないかと言われたときにどう答えるかというふうなことまで書いているんです。自分たちがもうやくざだと言われることを知っておってそういう答弁集をつくっております。そのときの答弁が、これはけしからぬのですが、言葉は荒くなるんだ、返してもらうためには、国会討論を聞いたことがないのか、政治家だろうとばかやろう、ふざけるなは言うぞと、こんなことを私は聞いたことはございませんが、そういった形でおどしつけて債権回収するといったようなことがやられております。 本当に何も出てこなかったのか、業務停止命令に相当するものは。我々は何の捜査権もなくやっているんですよ。立入検査権があって立入検査を実際にした、それでもって本当に何も出てこなかったのか、もう一度答弁されたい。
○政府参考人(五味廣文君) 日栄に対します立入検査は近畿財務局が四月十五日におっしゃるように入りまして、九月十日に検査結果の通知を行っております。 この検査の結果の内容につきましては、個別の事業者、受忍義務を課された上での個別の事業者の経営に関するさまざまな事柄を当事者の意思に反して開示をするということになる。これはできませんので、私どもからはこの検査で何を把握したかということをお答え申し上げるのは控えさせていただきます。
○池田幹幸君 結局、そういった甘い姿勢がそこへつけ込まれておるんだと。きょうの午後の参考人質問でもそのことについては私ども共産党は追及していきたいと考えておりますけれども、ともかくそういった甘い姿勢がそこにつけ込まれているんだということを指摘しておきたいと思います。 さて、そこで四月十三日にも論議させていただいたんですけれども、結局、年利四〇%近いそういった金利を払いながら事業を継続していくということが実際可能なのか。そんな業種があるんだろうか。恐らくないですよ。ほとんどが倒産に追い込まれる。事実、この日栄、商工ファンドの業者は、要するにお客さんが金を返そうと思っておるその集金日の数日前に決済日を設定されて、契約書をつくらされて、それでもってくるくるくるくる手形をローリングさせられていっているというふうな状況で、どんどん雪だるま式に借金が膨らむ仕組みになっていっているんです。とうとう倒産したときには、もう最初に借りた額よりもはるかに大きな額になっておる。先ほど同僚委員の中にありました根保証問題、そういったことも絡まって悲劇が大きくなってきておるわけです。 さて、衆議院の論議でありましたように、これはハイリスク・ハイリターンなんだということがありました。しかし、衆議院の論議を見てみますと、十日間に日栄の場合は一千件を超える融資先が不渡りを出しても、保証人から回収して利益を上げておって損をしていない。大変な利益を上げていっておるわけです。ハイリスク・ハイリターンどころか、ハイリターンは確かだけれども、ハイリスクじゃないというのが実態なんです。結局、日栄にとっては貸せば貸すだけ保証人から引っ張ってくればいいんだということでやっておるわけですから、どんどんもうけは上がるし、自殺にまでも中小業者を追い込むといったようなそんな事態が起きてきております。 私は、四月に宮澤大蔵大臣に、ともかく高金利、四〇%近いこういったものは一気に利息制限法のところぐらいまで下げるべきだということを申し上げました。そのとき大臣は、先ほどのお答えにもありましたように、史上二番目に古い職業でもあって、だんだんにこれは下げていくしかないんだというお答えだったんですが、しかし半年たってみて事態はますます深刻になっているんです。これはもう政治の側できちっとした態度をとらなければいかぬところにやはり来たんじゃないか。今もなおだんだんにというお考えなのか、いま一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 決して問題がないと思っていたことはありませんで、しかも今日このように問題が露呈されて、そして現実に行われておる行為そのもの、それに対しての行政の対応ばかりでなく、これは立法の問題に及ぶのではないかというふうにお考えになられる方がたくさん出てこられたといったような背景の中で、私どももそういう変化にはもとより無関心であるはずはございません。 先ほども申しましたように、国会でお取り上げになり、また世論もいろいろ反応しておって、業界の様子もお聞きになりながら、どういうふうに考えたらいいかという立法府としてのいろいろ御提案も既にありますし、そういう中で行政は事態の推移を注目しながら行政府の検討、あるいはそれに関してさらにどういう処置をとるべきかという御意向には十分私どもできるだけのことをいたしまして御協力を申し上げていきたいと考えております。
○池田幹幸君 私ども日本共産党もできれば今国会にこの改正法案を出していきたいというふうに考えておりますけれども、ぜひ御協力をお願いしたいと思います。 さて、今度は再生委員長にお伺いしたいと思うんですけれども、商工ローン業者への銀行の融資姿勢、このことについて伺いたいと思うんです。 私たちが調べたところでは、日栄に対して巨額融資している都市銀行のうちに、第一番が第一勧銀二百十二億円、次が大和銀行百三十四億円、東海銀行第三位で百九億円と、こういう順で並んでおるんですけれども、前の柳沢委員長は、このうちの大和、東海の両行は中小企業への貸し出しがこの三月、健全化計画に対して未達でしたということでしたね。その未達の大和、東海が大変な貸し出しをこうやってやっておる。片一方でその未達額がどうだったかといいますと、中小企業への貸し付けの、言ってみれば貸し渋りの額、それが東海銀行は二千四百九十三億、大和銀行は千四百五十八億。こういった貸し渋り実態の中で、この日栄、商工ファンドには大きな貸し付けをやっておるわけです。こういった銀行の姿勢というのは果たしていいんだろうかという問題があります。 私たちが調べてみますと、健全化計画ではそれぞれの銀行はいいことを言っています。健全化計画で悪いことを言う銀行はないですけれども、言っておることが私は余りにも白々しいなという感じがせぬでもないんです。 時間がありませんのでそのことも紹介できなくて申しわけないんですけれども、こういった公的資金の注入を受けながら、そしてまた健全化計画でみずからここまでは中小企業に貸し付けますよと言いながら、それも実行しないでこういったところへ貸し付けてきている姿勢、一体これをどう見るのか。改めさせる何らかの手だてをとるのかどうか、そのことについて伺いたいと思います。
○国務大臣(越智通雄君) まず第一点としましては、現状の実態を把握するために十三の金融機関に対しまして資料の提出を先週お願いいたしまして、今週、これは集めて話を聞く状態ではないものですから、個別に呼んで状況を担当の方で聞いております。貸金業者に対する融資についての大手行を初めとする金融機関の状況の実態調査をスタートさせております。 それから第二に、それらの資本注入行を初めとする各銀行の中小企業向け融資に関しましては、九月末現在のものを早急に出すようにということでやっておりますが、御高承のとおり、約二カ月かかってしまうんです、中間決算でありますが。これをいつごろ公表できるか。できるだけ事務のスピードアップ、これは役所だけでなく相手の銀行の問題でもありますものですから、これはこれでやらせて、三月期のときにはあれは見込みに対しての分でございますが、今度は完全に半年努力する期間があったわけですから、その点もしっかり見ていきたい、このように思っております。 なお、一言だけ所見を申し上げさせていただきますと、貸金業法の金利は年利じゃなくてもともとは日歩でございましたから、短い期間の季節性の貸し借りに専ら利用されているようでございますので、今水着をつくっている業者はその金で三カ月借りてつくって、デパートで採用してくれればその約束で手形をもらって手形を割り引いて払っているという、非常に短いショートの金融をどうやってカバーするかということもどうぞぜひ念頭に置いて御議論いただければありがたいと思っております。
○池田幹幸君 時間がありませんので、今の問題については私は反論もあるんです。実際は、さっき言いましたようにローリングしてどんどん借金を膨らませるという実態があるんです。これが過剰貸し付けの原因になっています。 最後に一点だけお伺いしておきたいんですが、今各銀行に対して調査をしておるとおっしゃいました。私どもも各銀行に聞いたんですが、幾つかの銀行ではもう全部引き揚げたとか、あるいは日栄に対して新規融資はやめておるとかという返事がありましたが、この五日付で日栄が全金融機関各位あてに現状報告の手紙を出しているんです。その中で、「現在お取り引き頂いております金融機関の皆様からは、今後とも引き続きご支援、ご指導を頂戴することとなっております。」と、引き続き銀行は支援すると言っておるようです。私は信じられないんですが、聞き取りの中で、再生委員長、御存じなら御返事いただきたいし、わからなければ参考人の方で御返事いただきたいと思います。
○政府参考人(乾文男君) 現在まだヒアリングの最中でございまして、そうした事実を把握しておりませんけれども、先ほどの大臣の答弁につけ加えて申し上げさせていただきますと、私どもこのヒアリングをしておりますけれども、金融機関の個々の融資対応につきましては、これは民間当事者間の私法契約上の問題でございますので、基本的には各金融機関の自主的な経営判断により行われるものであるというふうに考えております。そうした基本的な考え方に立って、現在、金融機関からヒアリングを行っているところでございます。
○池田幹幸君 終わります。
○三重野栄子君 社会民主党・護憲連合の三重野栄子でございます。 大蔵大臣並びに金融再生委員長にお尋ね申します。 まず第一点でございますが、大蔵大臣に出資法の上限金利引き下げについてお伺いいたします。 本年四月十三日の財政・金融委員会で私が出資法の上限金利引き下げについて御所見をお伺いしましたところ、大臣は、「もっと低ければいいことは明らかでありますが、ただその結果、救われる人とあるいは救われない人とがあるかもしれないというような問題もございますから、やはり時間をかけて忍耐強く下げていくということが一番現実的な方法ではないだろうか、」との御所見をいただきました。 しかし、マスコミで報道されている商工ローンの実態が真実であるならば、四〇・〇〇四という出資法の上限金利の高さが商工ローン問題の一つの温床となっているということは否めず、現段階においては、もはや時間をかけて忍耐強く下げていくということは余りに悠長ではないかと思うのでございます。 したがいまして、出資法の上限金利引き下げに関する大蔵大臣の御見解を改めてここで伺いたいと思います。先ほどもお話がございましたが、二、三日前でしたでしょうか、マスコミにもこの点を御検討いただいているようなことも出たようにも思うんですけれども、改めましてお尋ね申し上げます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 前回申し上げなかったかもしれませんが、五十八年のときに、たしか一〇九%という金利を四〇・何がしまでお下げになった。これはもう非常にいろいろ御苦労を当事者がされまして、とにかくそこまで行ったわけでございます。前回もそれから先は申し上げましたが、いろいろな経緯があって、早く下がればいいものが下がっていないというのが現実であると思います。時間をかけてというようなことも確かに申し上げました。しかし、今回こういうふうになりまして、問題が、一部の業界ではあろうけれども、かなり社会的に看過できないような問題として国民がみんなそれを知るようになったというのは、私は一つは環境の変化であると思っています。 この四〇%そのものがその主たる原因であるかないかということにはいろいろ議論があると思いますが、しかしこれがあるためにこのような社会的な弊害が除去できないということであれば、またこれはどうかしなきゃならないという一種の社会的な圧力が生まれるでありましょうし、あるいはまた、いや、ほかのいろいろな方法で現状のような問題は解決できるというようなことであれば、それはまたもう一つの別の展開であろうと思いまして、そう思いながらかなり関心を持ってこの問題を見ておる、関心を持っておるところでございます。
○三重野栄子君 続きまして、越智金融再生委員長にお伺いいたします。 商工ローン大手二社、つまり日栄と商工ファンドに対する金融機関の融資の問題でございます。 日栄と商工ファンドに対するマスコミの風当たりが大変強くなりまして、我が国の金融機関は両社に対する融資を引き揚げ批判をかわそうという、いわば節操のない動きをとっているように見えるわけであります。 両社とも業績だけ見れば超優良企業と言えますし、金融機関からすれば格好の融資先と言えると思います。しかし、金融機関は単なる金貸しではないはずでありますから、融資先の事業にまで目を配り、社会的なものかあるいは反社会的なものかという判断のもとで融資は実行されるべきであると思います。 であるならば、金融機関の融資姿勢も問われるべきでありまして、とりわけ全国銀行協会会長行であります第一勧業銀行の日栄に対する融資残高は巨額でありまして、平成十一年三月末で二百十二億円、九月期では少し減らして百九十八億円となっております。このような金融機関の融資姿勢に対する越智再生委員長の御所見をお伺いしたいと思うのでございます。 もう一点ございます。 金融監督庁は、先ほどお話がございましたけれども、今月四日、日栄、商工ファンドに対して多額の融資を行っている大手銀行など十三行を対象にしてヒアリング調査を実施しておられますが、これまでの調査状況について、先ほども御答弁がございましたけれども、これについてつけ加えるところがありましたらお伺いしたいと思います。
○政務次官(村井仁君) 越智委員長にかわりまして、私からちょっとお答えをさせていただきます。 金融機関の個々の融資の対応ということにつきましては、これはやはり民間の企業の経営判断ということでございまして、それが明らかに公序良俗に反するとかそういうようなことでない限り、これにつきましていろいろ申すというのは私どもとしてはいかがなものか、こんなふうに思っておるところでございます。それぞれの金融機関の自主的な判断によって行われるべきものと、こんなふうに考えておるわけでございます。 それから、ただいまお尋ねの、私どもが十一月四日から始めております金融機関に対する調査でございますが、これは現在逐次やっているところでございまして、現在進行中でございますので、現時点でいつごろまでに取りまとめられるかちょっとはっきり申しかねるところでございますが、いずれにいたしましてもこういう環境でございます。できるだけ早く取りまとめたい、このように考えておるところでございます。
○三重野栄子君 時間があと少ししかございませんので、財政投融資のスリム化につきまして大蔵大臣にお尋ねいたします。 二〇〇〇年度から始まります郵貯集中満期に伴う資金運用部の資金繰り対策として、大蔵省と日銀は今月五日、二年間の限定措置として、運用部が保有する国債を短期間の買い戻し条件つきで市場に売却するとともに、不足が生じる場合には日銀が一時的に国債を購入するという方針を発表いたしました。 この方針を受けまして、九日の日本経済新聞は、これらの方針は市場の混乱を防ぐための緊急措置であるが、財投にメスを入れ資金を絞り込むことが先決であると、財投のスリム化を進めるべきとの社説を出しております。 確かに、景気対策等、財投に期待される部分は非常に大きく、現下の情勢下では財投のスリム化が非常に困難であることも重々承知しておりますが、償還確実性という財投システムが持つ本来の原則に立ち返りまして、再度出口機関を精査するという作業を本格的に実施するならば日経の社説が主張しているような財投のスリム化というのは決して不可能ではないと考えますが、大蔵大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(宮澤喜一君) そのような説を私も読みまして、率直に言って多少混同があるという感じを持っております。 一方で、財投というものを改革しなければならないということは既に基本方針になっておりますので、したがいまして郵便貯金等々が従来財投に預託をしておった、そういう運用というものはもう近くなくなるということでございます。したがって、財投はそれにどう対応するかということで、恐らくは財投債といったようなものを発行するといったようなことになるのであろう。そういう検討を当然現実の問題としていたしておりますから、その方針に変わりがあるわけではございません。 他方で、今回日本銀行が発表されましたことは、御承知のように十年前に成立いたしました定額貯金というものが満期になるわけでございまして、これは非常な高利を生んでおったわけでございますが、それが満期になりまして、恐らくかなりの金額が郵便貯金から脱落をするであろう。何十兆という金額だと推定されますが、そのことは資金運用部の資金運用に当然影響をいたします。 この場合に、資金運用部は自力でもって、仮に資金が必要でありますときに、現先というようなことで処理をいたします。しかし、日銀がこの際言われることは、もしその処理に季節的な要因等々で不十分なところがあれば日銀としても一時的に資金の供給をしてもいい、こういうことを言っておられるわけで、それは日銀の短期金融市場の安定についての関心から出たものであるし、資金運用部のこういう特殊な定額貯金との関連の事情、それから補完的な措置であるということでございますから、日銀のいわゆる国債買い切りといったような議論が時々ございますが、そういうこととは一切関係ないものと、日銀ももちろんそう思っておられますし、私どもも思っておりますので、そういう意味での御懸念はない。 したがって、今の説そのものは多少二つのことが混同をされておるのではないかという感じを私は持っておるわけでございます。
○三重野栄子君 終わります。
○星野朋市君 金融再生委員会にお尋ねをいたしますけれども、破綻した金融機関、長銀、日債銀の問題というのがしばしば話題になるわけでございますけれども、ことし相次いで破綻をいたしました国民銀行、それから東京相和、幸福銀行、なみはや、新潟中央、こういう都市型の第二地銀、そういうものの現状は今どうなっておるのでございましょうか。
○国務大臣(越智通雄君) 先生御指摘のとおり、第二地方銀行、もとの相互銀行五つ、現在私どもはいわばお預かりしているような格好でございまして、金融の管財人を派遣した状態でございます。 一番早いのは国民銀行でございまして、四月でございます。五月が幸福、六月が東京相和、八月がなみはやで、十月が新潟中央という格好で五件、そういう状態でございまして、できるだけ早く引き受けていただけるところを探したいと思って、一年たちますと、延長はできるんですけれども、できれば延長前に話をつけたいと。延長してしまいますと、ブリッジバンクへ入れなくなりますものですから、そういう意味で早い方の先着順の国民銀行を今一生懸命探しております。 実際は幾つかお手が挙がっているのでございますが、やはり話を詰めていかなきゃならぬものですから、この秋からそうした作業はしておりますが、まだ十分御報告できる状態になっていない、こういうことでございますので御了承いただきたいと思います。
○星野朋市君 例えば長銀におけるゴールドマン・サックスのような仲介、あっせん、こういうようなものがこの五行についても入っておるんでしょうか、それとも再生委員会独自でいわゆる先を探しておられるのか。どうなっておるんですか。
○国務大臣(越智通雄君) 日長銀、日債銀の場合にはFA、ファイナンシャルアドバイザーという格好でそれぞれ頼みましたけれども、ここでは使っておりません。再生委員会の方で直接と申しますか、独自にやらせていただいております。
○星野朋市君 もちろん言うまでもないんですが、これは時間がたてばたつほど資産の劣化というのは進むわけでございまして、だんだん難しくなると思うんです。私の得た情報でも、例えば国民銀行においては、名前を挙げるのははばかられるわけですけれども、いわゆる定期航空に非常に安い値段で参入した会社のグループなんかが興味を示しておるとか、こんな情報もございますけれども、どうしてこの破綻した銀行に対して本来主務である金融機関というのがなかなか名乗りを上げてこないのかという点に私はちょっと疑問を持っておるんですが、どうお考えでございますか。
○国務大臣(越智通雄君) そういう第二地銀クラスでございますと、有力都銀とつながっている場合もございますけれども、どちらかと申しますと、旧相互銀行は事業家系統の方がお起こしになった金融機関が多いものですから、必ずしもそういう有力都銀とつながっていない。要するに役員がしょっちゅう来ているとか、資本がどんと来ているとかいう関係ができていないところでございます。もっと極端な言い方をしますと、一族支配的なところもございましたし、逆に言うとまたそういうしっかりした、言葉はおかしいかもしれませんが、親分がいるところはそれなりに助かっているところもありまして、今の五行に関しましてはそういう手は伸びていない感じがいたしております。
○星野朋市君 破綻したのは主として都市型の第二地銀という大くくりの中で論じているわけですから、その第二地銀が破綻したことによって地域的な影響というのはさほど大きくないという判断であろうと思うんですが、しかし実際には相当の貸付先があったわけだし、それからそういうところから融資を受けていた企業というのがどういうような状態になっているか。新潟中央銀行なんかについては関連倒産というものも明らかになった例が幾つかありますけれども、ほかの銀行についてもそういう問題はなしとはしないと思うんですが、再生委員会としてはここら辺をどういうふうに見ておられるのか。
○国務大臣(越智通雄君) おっしゃるとおり、大変胸の痛む思いで伺っておりますが、東京、大阪に二行ずつのところはおっしゃるように都市型でもあり、また多くの金融機関があるところなので、手助けをしてもらうとかいろいろ手段がございますが、新潟中央は第四の次に大きい銀行でございましたものですから、大光相互よりも大きい新潟相互でございましたものですから、これがああいう格好で、三月決算をやり直した格好で一遍に信用を失って預金の流出を招いてなりましたものですから、その意味では地域経済に与える影響はほかの四行よりよほどシビアだ、厳しいという認識で、これは今の五行の中では一番最後の十月分ではございますけれども、特別にいろいろ考えていかなきゃなるまいなと私自身としては大変気がかりになっている案件でございます。
○星野朋市君 終わります。
○菅川健二君 まず、これまでいろいろお話がございますように、商工ローンの問題につきましては、出資法の約四〇%という上限金利は余りにも高過ぎる、特に低金利時代には高過ぎるわけでございまして、早急に引き下げを図るべきであるということを関係方面に要望しておきたいと思います。 そこで、きょう決定されました総合経済対策、十八兆円規模に上るようでございますが、これに伴います若干の問題についてお尋ねいたしたいと思います。 二次補正予算がこれによりまして今月末に発表されるようでございますが、巷間伝えられるところによりますと、この補正予算におきましても、六兆ないし七兆の国債増発が見込まれており、今年度の歳入に占めます国債発行の比率も、国債依存度でございますが、四〇%を超えて過去最悪の水準になるのではないかと言われておるわけでございます。 そこで、私は、景気回復に直接結びつきます建設国債等につきましては現段階においてやむを得ないというふうに考えるわけでございますが、景気回復に余り直結しない、例えば昨今問題になっております介護保険の先送りに伴います赤字国債も一兆円程度発行するのではないかと言われておるわけでございまして、これでは余りにも財政秩序がなくて、財政というものは収支均衡するというのが一つの原則でございますけれども、そういったものがなくなりますと、どういう役割があるのかということを非常に疑問に思うわけでございますが、大蔵大臣はこの点につきましてどのようにお考えか、お答えをお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) 本日決定いたしました経済対策を補正予算、将来は本予算につながりますが、に展開いたしますと、菅川委員の言われますとおり新しい国債を発行しなければならない事態になりますので、私もおっしゃいますような憂いはともにいたしておるものでございます。 ただ、以前から申し上げておりますとおり、また先ほども申し上げましたが、現在の民需の回復状況ではもう一押しどうしても公的な後押しをしなければならないと、やむを得ないこととして考えておりまして、補正予算を編成いたそうといたしております。 今、介護のお話がございました。これはちょっと事情がございまして、介護保険の法律の中に、これは来年の四月から実行いたしますと各市町村長は条例でもって料率を決めなければなりませんが、その法律の中に、平成十二、十三、十四と三年間を見通して収支が拮抗するような、そういう目的で料率を決定しろということが実は書いてございます。 したがいまして、市町村長は来年になりますとそういう料率の決定をいたさなければなりませんが、その際、政府からどれだけの財政援助があるのかないのかということがわかりませんと条例を書くことができない、法律の規定を遵守できないという状況になりますので、したがいまして今この段階で政府がどれだけの財政支出をするかということを決めておきませんとこの法律のとおりの条例の決定ができないという、ちょっと細かい事情でございますが、そういう法律の定める事情がございますので、やはりこれからの財政援助については、この際、政府が補正で決定をし、実行をしておくことが適当であろうという判断をいたしました事情がございます。 なお、こういうことが国債の対象にならなければならないのかということになりますと、それは厚生当局の判断でございますが、やはり相当大きな負担を六十五歳以上あるいは四十歳以上の人々にお願いしなければならないということについて、ならし運転と俗に言っておりますが、国民にそのことになれていただく、最初のある期間は多少の減免あるいは軽減が大事であろう、そういうふうに厚生大臣が判断をしておられまして、財政としてはその判断に従ったということでございます。 そのような財政支出というのは、確かに一遍限りの、いわば建設国債でない支出には違いございませんので、財政当局としてはかなり痛いわけでございますが、しかし国民生活全体から見てやむを得ないという判断をいたしておるところでございます。
○菅川健二君 特に介護保険につきましては、負担と給付、サービスと負担というものがきちっとリンクする、財政の一つのルールの中で国民に定着するのにしては大変いい教科書になったのではないかと思っておるわけでございます。市町村長さん方も、御案内のように、大変苦労しながらやっと説得し終わったかなと思った途端に、こういった形で、足をすくわれるといいますか、その原理原則というものがやや先送りされる。先送りならいいのですけれども、ゆがめられた形になっているのは大変私は残念に思うわけでございます。 そこで、これらを含めまして現在六百兆円にも及ぶ借金財政になるとか、国、地方を通じてあるわけでございますが、私などはもうあと二十年も生きればいい方でございますけれども、若い世代の人たちが営々とこれを返していかなくちゃならぬ。特に若い世代の代表でございます林政務次官におかれましては、これから五十年も六十年もこういう重荷を背負われるわけでございますが、現在の国債発行に対する率直なお考えをお聞きいたしたいと思います。
○政務次官(林芳正君) 御指名ありがとうございました。 私もおかげさまで三十八になりまして、あと五十年ですと八十八ですから、もう少し我が体型のスリム化を図らないとそこまでは難しいかなと思っておりますが、ぜひ菅川委員ももう少し長生きをしていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。 今、大臣からも御発言がございましたような状況でございますから、まずは財政、税制で景気回復に全力を尽くす、これは大事なことでありますけれども、御存じのように、公債残高だけで三百二十七兆円、地方を合わせますと六百兆円でございますから、ちょうどGDPの一二〇%というところまで来ておるわけでございます。将来の世代や私の子供のことぐらいまで考えますと、財政構造改革というのはもう必ず避けて通れない課題になるということでございます。 例えば、景気がよくなっていきますと、同じ税率でも税収というのは上がってくる、こういうところもあるのではないかなと、こういうふうに思っておりまして、そういうことにつなげていくために、いわゆるディマンドサイドの政策に加えましてサプライサイドといういろんな構造改革を含めてうまいポリシーミックスをやっていくことによって早くそういう軌道に戻していくとともに、改めて二十一世紀の初頭におきまして、財政や税制の課題として根本的な視点からこれは取り組んでまいらなきゃいけない、こういうふうに考えておるところでございます。
○菅川健二君 ぜひ中長期的観点からの財政の立て直しにつきまして現段階からひとつお考えいただきたいと思います。 それから最後に、せっかく自治省の政務次官においでいただきましてまことに恐縮でございますが、先ほど中島理事からのお話もあったわけでございますけれども、今度の経済対策におきまして、公共事業についての地方団体の消化分につきましては地方債等によって措置するということは大蔵大臣からお答えいただいたわけでございます。現段階でもなかなか消化不良になっておりますので、それでも十分消化できるかどうかというのは私は非常に疑問に思っておるわけでございます。 あわせて、単独事業につきましては今度見送りになっておるわけでございます。地方の事業をやります場合、私も地方財政を十年近くやっておりましたけれども、公共事業と単独事業を合わせることによって初めて効果的な事業ができるわけでございまして、単独事業がちょん切られますとなかなか効率的に事業ができないということになるわけでございまして、私はやっぱり単独事業も合わせて地方財政が十分それをサポートできるようにひとつお願いいたしたいわけでございますが、その決意をお聞きいたしたいと思います。
○政務次官(橘康太郎君) 御紹介賜りました自治政務次官の橘でございます。 おっしゃいますとおり、現在の地方の財政状況は大変厳しいものがある、このように思っております。何とか公共事業を地方におきましても速やかに実施できる体制をつくり上げると同時に、地方単独の事業等も行える体制をつくりませんとおっしゃいますとおりの状況が起こる、このように考えておるところでございます。 したがいまして、既に内簡でもちまして平成十一年度十二月補正予算及び平成十二年度当初の予算編成作業を進めておられる中におきまして、これらの地方単独事業の財政措置につきましては、やはり景気対策のための地方債を、弾力的運用等の支援措置を講ずるということで、これをやるということにおきまして単独事業を実施させたい、このように思っておりますし、一方、公共事業につきましても地方負担分につきましては全額を補正予算債で措置して、その元利償還金の全額について後年度の交付税で措置するということを決めておりまして、このような対応をすることによりまして速やかな公共事業、そしてまた単独事業が行われるべく自治省としては対応をしたところでございますので、よろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○菅川健二君 終わります。
○委員長(平田健二君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(平田健二君) ただいまから財政・金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、星野朋市君及び菅川健二君が委員を辞任され、その補欠として入澤肇君及び堂本暁子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(平田健二君) 財政及び金融等に関する調査のうち、商工ローン問題に関する件を議題といたします。 本日は、本件について参考人の方々から御意見を求めることといたします。 この際、参考人に対して一言ごあいさつを申し上げます。 本日は御多用のところ御出席をいただきまして、ありがとうございました。 当委員会におきましては財政及び金融等に関する調査を進めておりますが、本日は特に参考人の方々から商工ローン問題についての御意見を伺うことになっております。 質疑に入るに先立ちまして、委員各位に申し上げます。 不規則発言等、議事の進行を妨げるような言動のないよう、特に御協力をお願いいたします。 また、質疑時間が限られておりますので、参考人におかれましては答弁は簡潔にお願いいたします。 それでは、これより両参考人に対して質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中島眞人君 自由民主党の中島眞人でございます。本日は御苦労さまでございます。 時間がございませんので端的に質問に入らせていただきたいと思います。自由民主党は二名質問いたしますが、私は主として日栄さんの方に御質問させていただきたいと思います。 まず、昨今マスコミで連日報道をされておりますもろもろの事象、私どももこれが本当かなと思うくらいマスコミを見ているわけでありますけれども、まず端的にお聞きしたいのは、マスコミ等の中で報道されている社長みずからの経営戦略の概要であるとか、子会社の日本信用保証等に発せられた債権回収マニュアルだとか、顧客の預金記録改ざん事例だとか、債務者とのいろいろな形の問答集、こういう記事が見られておりますけれども、この記事については間違いございませんか。
○参考人(松田一男君) 日栄の松田でございます。 今回は商工ローンの問題でいろいろ世間をお騒がせいたしましてまことに申しわけなく、衷心より深くおわび申し上げる次第でございます。 今回、私の方の千葉支店で新井社員というのが顧客の回収に、保証人さんでしたが、当たりましていろいろ暴言を吐いたということで、テレビでそういうビデオが放映されまして、非常に驚いている次第でございます。私の方は、日ごろお客様と接するに際しましては、常にお客様の立場に立って親切に対応するということが原則でございまして、当社ももう会社をつくって三十年でございますが、長年の中に、お客様あっての商売だということで、そういう点で今回については非常に遺憾に思っている次第でございまして、事の真実については現在究明中でございます。 なお、私の方については、いろいろ各マニュアルがございますが、これはそれぞれの、例えば回収業務につきましては日本信用保証の方がいろいろ回収に当たっておりますけれども、日本信用保証独自でいろいろ回収のマニュアルをつくりまして、それに対する指示をしていたわけでございますが、もちろん回収のマニュアルにつきまして、基本的には貸金業規制法の規則をきっちり守るということが原則でございまして、それにのっとってそのマニュアルをつくっている次第でございまして、今、先生の御質問のとおり、今後ともそういう点についてはなおさら今まで以上に襟を正してまいりたいと考えている次第でございます。
○中島眞人君 御社でいろいろなマニュアルをつくったり社長通達を出したり、いろいろな形のことをやっているということについては、各社ではそういう方針があってしかるべきであろうと思います。 そのことのいい悪いということはともかくとして、今マスコミで報道されている一連のこれらの問題については間違いございませんかということについて、イエスかノーでお答えください。
○参考人(松田一男君) 現在、いろいろマスコミで報道されておりますような事実がございますが、私の方から考えますと、どうも事実に反することも相当ございまして、そういうことにつきましては当社なりに調査もいたしております。いろいろな面で拡大された記事が各紙に載っておりまして、また報道もされていまして、非常に当社としては困惑していますけれども、要は当社の方にもそういうところの不足の点があったというふうなことについて反省していまして、そういう点についてのお答えを申し上げたいと思います。
○中島眞人君 いろいろなことがあるけれども、マスコミで報道されていることについては、一応そういうことも反省をしていると、こういうふうに受けとめさせて……
○参考人(松田一男君) はい、さようでございます。
○中島眞人君 そうですね。 続けて申し上げますと、私は、今回の事件、問題というのは、過剰融資と、初めて聞いたような根保証という問題と、高金利という問題、この三つが大変な問題を惹起しているんではなかろうかと。 時に、日本経済というのは大変な不況の時期にあります。特に大手金融機関が中小企業に貸し渋りをしている。そういうことの中で、大手金融機関等に対しては公的資金を投入したりあるいは信用保証協会の特別保証枠等を拡大する中で、必死になって政府としては取り組んでいるわけでありますが、おたくの十一年三月期の決算を見ますと、営業貸付残高四千七百六十億円、営業収益一千四十四億円、経常利益六百三十九億円、当期純利益三百二十四億円となっていますね。 おたくのいろいろな方針等のものを見ますと、中小企業を救うのは我が社だと言っているんですけれども、まさに瀕死にあえいでいる中小企業、八万からの得意先をお持ちになっている御社が当期利益だけで三百二十四億円の利益を出しているというのは、これはどう見ても中小企業のための企業ではなくて、中小企業をある面では食い物にしているんではないかという強い御指摘があるんですね。この辺についてはいかがですか。
○参考人(松田一男君) 今、先生から、日栄はもうけ過ぎているのではないかというふうな御発言でございます。 日栄は高金利を取ってもうけ過ぎているという表現をよく聞きますけれども、当社は極論いたしますとボランティアの仕事をしているわけではございません。やはり営利事業というものを営んでいる以上、会社は多くの社員たちの将来の生活を保障しなければならないという責任もございます上に、お客様に信頼していただいて常に安定した資金を提供申し上げるということも大事でございます。また、株主に対しましても常に安心していただくという姿勢も大切でございまして、営利会社は利益を上げて、税金をたくさん納めて、またできるだけ資本蓄積をして将来に備えるというのが私たちの営利事業の一つの目的ではないかというふうに思っていまして、失敗は絶対許されないのが私たちの会社でございます。自由競争の社会の中ですべて自己責任に立って利益を上げている者に対しましてどうももうけ過ぎているという表現は、私は何か私の方の貸金業界に対するある意味での一つの偏見ではないかというふうに思うわけでございます。 例えば、私は京都の出身でございますが、京都の室町には非常に古いしにせの会社がたくさんございますけれども、例えば室町あたりの製品は、原価がわずかに一万足らずのものが製品になれば十倍ほどになっているということもあります。そういうことで、必ずしも当社の場合は現在の融資金額にいたしましてもうけ過ぎているということじゃなくて、これは将来に資本をためて、徐々に私の方はお客様に対するサービスをいたしたいというふうに思っています。 ちなみに、私の方の金利のことを申しますと、現在、私の方では……
○中島眞人君 簡単でいいです。要点だけでいいですから。
○参考人(松田一男君) はい。現在二四%ほどの貸出金利でございまして、今から四年ほど前は二八%ほどの金利でございましたが、徐々に下げてきていまして、今後とも金利の引き下げによってお客様のサービスに努めたい、こんなふうに思っている次第でございます。
○中島眞人君 二八%が二四に下がってきたというのは、昨年来おたくに対する風評が出てきたという形の中で顧客数が低減をし始めているという、うがった見方をすればとれないでもないと思いますけれども。 私の言っているのは、おたくの会社が調達原資を金融機関から受けていますね。その金融機関、大どころと総額と、そして受けている金利はどのくらいで受けているんですか。
○参考人(松田一男君) 今、私の方の平均の昨今の調達金利は二・八%ぐらいになっていると思います。ですから、大体調達金利から対比しますと貸出金利そのものは約八倍になっていると思うんですが、当社の方の融資は非常にリスキーな客をたくさん相手にしておりまして、いろんな面でリスクの吸収もしなければならないということもございますし、現在の私の方の高利益は非常に銀行の調達資金が安い、低廉で安いということが非常に大きな高利益の理由になっておりまして、現在の銀行の調達金利がぐっと上がってきますと、とてもじゃないが現在の高収益は確保できないということで、そういうことも考えまして、今の低金利は異常な状態でございますから、将来、相当金利が上がってまいりますとその点についての利益も減るということも考えております。
○中島眞人君 将来のことは将来のことで、現時点、去年、ことしというふうな時点の中でお答えをいただきたいと思うのでありますけれども、今申し上げました大手金融機関、信託銀行、長期信用銀行等からおたくはどのぐらいの原資の調達をなさっているんですか。そのうち、上位三社ぐらいずつお名前を挙げていただければと思います。
○参考人(松田一男君) 私どもの現在のメーンバンクは第一勧銀でございまして、次が三菱信託だと思います。今、第一勧銀の方で借入金が多分二百億前後だと思います。 そういうことで、私の方のメーンバンクの二百数十億の融資も約十四、五年かかって信用を得てふえてきた残高でございまして、いろんなその間の銀行の信用を賜りながら企業努力によって積み上げてきた残高でございまして、三菱信託も同様でございます。
○中島眞人君 私どもの手元にある資料では、第一勧銀、大和、東海、三菱信託銀行、日本長期信用銀行、長期信用銀行は少ないですね、合わせて一千億円を金融機関から、新聞報道では二・三%ぐらいだということですけれども、今二・八%で調達を受けていると。これをおたくでは金利は二〇%台と言っておりますけれども、いわゆる調査料とかいろんな名目をつけますと三〇、四〇、そういう数字になっているという報道が出ておりますけれども、これも間違いございませんか。
○参考人(松田一男君) もう一度ちょっとお願いしたいと思いますが。
○中島眞人君 おたくではこの金利に対しては二〇%台の金利だとおっしゃっていますけれども、いろんな手数料だとか保管料だとか、そういうようなものを入れると実際には四〇%ぐらいのトータルになっているんではないか。そういうことは間違いございませんか。
○参考人(松田一男君) 私の方の日栄の実質金利は二四を切っていると思います。子会社の方の、保証会社がございまして、この保証会社の方が別に保証料をちょうだいしていますので、その分と合算いたしますと多分三〇%ぐらいじゃないかというふうに思いまして、四〇%というふうなことはとてもあり得ないと思います。大体最高で三〇%前後じゃないかと思いますけれども、子会社は別法人でございまして、日栄独自の考え方といたしましては二四%程度と、こういうことでございます。
○中島眞人君 この辺が、社長、私は少し詭弁だと思うんですね。子会社である日本信用保証という会社に対して、社長みずからの名前で債権回収マニュアルを出しているじゃないですか。そして、ここの子会社が手数料を取る。合わせていけば三〇%になると。結果的には法の網をくぐった中で実際には日栄という一つのグラウンドの中にお金が入ってくるという仕組みをおとりになっている、こういうふうに私は思えるんですね。 時間も実は同僚がおりますからあれですけれども、冒頭申し上げましたように、こういう問題が発生をしている、特に中小企業という日本の大きな課題の中で取り組まれている中でこのような問題が惹起していることに対して、社長は現時点でどのような責任をお考えになっていますか。 もう一点つけ加えます。 同時に日本全国の会長をなさっております。会長の辞任等の要求も報道されておりますけれども、辞任をする意思はございますか。同時にまた、これだけの問題、恐喝まがいの社員が報道をされた責任をとって会社をおやめになる、そういう考え方はお持ちになっておりませんか。
○参考人(松田一男君) 先ほど先生から、子会社の日本信用保証と日栄とは一体ではないかというふうなお考えでございますが、私の方の融資の全体の約四割は無保証でございまして、保証人をとらずに融資をしておりまして、約六割が保証人つきの融資でございます。この日本信用保証というのはそういうふうな日栄の子会社でございますけれども、できるだけ中小企業の方々に保証人なしで私の方の金を使っていただくということのために日本信用保証をつくったものでございまして、現在の融資総件数の約六割がすべて日本信用保証の保証によって融資しているわけでございます。 今、先生の仰せのとおり、そういう日栄と日本信用保証とが一緒で、それによってがめつく取るんじゃないかということではなくて、そういう形でできるだけ保証人さんなしで融資できる方法がなかろうかということで、私の方は当初、日本信用保証をつくったものでございます。現に銀行系の会社にいたしましても大体同じ系統の、保証会社というのは同じ系統の会社のものが非常に多いのでございまして、当社の場合、あくまでも日本信用保証というものは当社とは別個の会社であるという解釈をしています。 ただ、一〇〇%の子会社でございますから、私もこの道で、金融の道約五十年の人間でございまして、いろいろ子会社の指導という点からいたしますと、いろんな日本信用保証の指導について、またそういうマニュアルの作成については指示もいたします。そういうことでございます。
○中島眞人君 責任をおとりになることはいかがかということに対して御答弁がありませんから、最後に御答弁をいただきたいと思うんです。 それと、おたくが自主規制基準を制定して、十月二十六日に出しました。「お客さまと十分ご相談のうえでご融資金額を設定いたします。 契約に際してはお客さま、保証人さまが納得いただけるまで説明をいたします。 回収はお客さまとの信頼関係を第一に考えた対応をいたします。」。自主規制基準規定ですよ。これは今までやらなかったということをいみじくも言っていることじゃないんですか。 そのことを申し上げ、そしてさらに、社長自身の今回の一連の報道をあらかたお認めになった冒頭御発言の中から、どういうふうに社長自身は社会的な責任をおとりになるかということを最後に御質問をいたしまして、私の質問を終わります。
○参考人(松田一男君) 本件の千葉支店のああいうふうな社員の不正行為に対しまして非常に反省しておりまして、これを私は謙虚に受けとめまして、今回つくりました自主規制に基づきまして、今後、今まで以上に徹底した社員の指導を行いたいというふうに思っている次第でございます。 私の責任というものは、やはり今回の問題に対しまして深く反省いたしまして、そういうことが二度とないように、今まで以上に徹底した指導を行うことによって責任を果たしてまいりたいというふうに考えております。 同時に、私は現在、全金連の会長という職を務めておりますが、当社の社員にこういうふうな不祥事がございましたことにつきましては深く反省しておりまして、近く全金連の役員会もございますから、その際に私は全金連の会長としての責任をとるために辞任いたしたい、こういうふうに考えております。かようでございます。
○中島眞人君 どうもありがとうございました。
○平田耕一君 自由民主党の平田でございます。よろしくお願いをいたします。 中島議員の質問を受けまして、ちょっと日栄の松田社長にもお尋ねをしておきたいと思います。 きょうせっかく松田社長から資料をお出しいただきまして、その資料の④のところに、取り立ての行為について、今いろいろマスコミで報道されている事実について「当社においては現在徹底的に真相究明の為に奔走している」と、このように書いてあるわけであります。これは書類として出していただいたので非常に重いことだろうというふうに思うんですが、その真相究明は可能なのかどうなのか、端的にまずひとつお答えをいただきたいというふうに思います。
○参考人(松田一男君) 今回の千葉支店の新井君というのは、たしか二十六歳の若い学卒の青年でございまして、一昨年の暮れに営業社員から、枚方の出身でございまして……
○平田耕一君 簡単に。
○参考人(松田一男君) 千葉の支店に移ったわけですが、管理の経験が七カ月しかないわけでございまして、テレビのああいうふうな目玉とか腎臓というふうな表現は、とてもじゃないが本人がああいうことが言える表現じゃないわけで、かなりこれは暴力的な表現をしております。そういう点について、どうも会社では一部の連中につきましても新井君がああいう発言をするとは考えられないということを言っておりますので、現在いろいろそれについて調査をする、そういうことでございます。そういう究明をしているわけでございます。
○平田耕一君 これをちょっと確認したいんですが、告訴状というのがございます。被告訴人は山下恒治さんになっております。告訴人が松田一男、あなたになっておるわけであります。「告訴の事実」、「被告訴人は、平成五年頃、東京都を管掌する」ということで始まる告訴状ですが、これは御承知でございましょうか。
○参考人(松田一男君) はい、存じております。
○平田耕一君 これはかなり克明に書いていただいてあるわけでありまして、これによりますと、今いろいろ話にも出ております、新聞で報道されましたところの、例えば東京新聞の強まる商工ローン包囲網として、東京都の都金協が自主基準策定のときに出ておりました山下協会副会長が被告訴人になっておる、こういう事実であるわけでありますが、なかなか難しい業界なんだな、こういうふうに思うわけであります。 そこで、この告訴状の中にあなたが、松田社長が、いろんな経緯はあったにせよ、三百万円という金品を山下被告訴人にお払いになったという事実はそのとおりでございましょうか。
○参考人(松田一男君) はい、間違いございません。
○平田耕一君 そして、それはこの告訴状に書いてありますと、先方いわく、日栄さん、あなたの会社の株式上場前であったということも事実でございましょうか。
○参考人(松田一男君) はい、さようでございます。
○平田耕一君 株式上場のときに、やっぱり莫大な創業者利潤というものはわかっておるわけでありますけれども、それを前提にしていろいろあったんだとここに書いていただいてあるわけでありますが、それも事実でございましょうか。
○参考人(松田一男君) はい、さようでございます。
○平田耕一君 こういうやりとりは私の本職ではございませんのでなんですが、私が思いますのに、やはりこれだけ成長をされて、きっときょうお越しをいただいた御両所はそれなりに金融機能の一角を担っておるんだという自負がおありになると思う。そして、今や一部上場ということで功成り名を遂げられたわけであります。そして、しからば実はそれが株式上場前である、こういうことであれば、理由のいかんは別にせよ、この理由のいかんは私のかかわるところではございません、それなりのつかさつかさでこれを解明していかれることだろうというふうに思っております。しかし、いずれにしても松田社長のされた行為、その重要事実に対して金品を払ってそれをひとつなしにしようという行為を行われたと、こういうことにつきましては株式上場前の重要事実の隠ぺいに当たるのではないかなと私は思うんですが、そのことにつきまして御見解をどうぞ。
○参考人(松田一男君) 隠ぺいするということじゃなくて、あのときの金品の受け渡しにつきましては、山下さんは当時はジャパンデータバンクの資格審査委員長でございまして、まだまだそういうことで情報停止をされるというおそれが非常にありまして、そういうふうな言動もございましたから、やむを得ず金品の受け渡しがあったということでございます。
○平田耕一君 これは一般投資家を巻き込むことでございます。かなりの創業者利潤も得られたわけでありまして、しかる後に今日こういう問題が発覚をした。 その真偽は、これはあなたの資料で書いてあるように真相究明をあなた自身が行われる、そして司法の場でそれがなされるのかなされないのかわかりません。それは私の役割ではありませんけれども、しかし仮にそういったことを今思い起こしますと、その当時の状況といいますと、実はその数年後に、この国会でも大変問題になりました、あなたのお会社の主幹事証券であります野村証券の総会屋問題が起こりまして、その形で実はそういう体質、すなわち重要事実を隠ぺいしようかと、こういうことが非常に非難をされたわけですね。 ましてや、株式上場の初値といえば、これはかなり神経質なものでありまして、その事実をあなたは進んで公にされなかった、表で対峙をされなかったということについては、大変これは私は責任が重いんだろうというふうに思います。そのときの株価水準は全く維持されておらないわけでありますし、今回の株価の低迷ということについてはこの件が多分に影響していると私は思うんですが、その辺は経営者としての責任をどのようにお感じなのかどうか、御説明をいただきたいと思います。
○参考人(松田一男君) そこにはそういうふうにもちろん書くようでもございますけれども、そういうことじゃなくて、やはり当社の情報の問題についていろいろ、何といいますか、情報の提供についていろいろ今後について恐れをなしたといいますか、そういう点が大きな理由でございまして、今、先生がおっしゃるような上場についてそれを隠ぺいするということじゃなくて、当社としては情報の問題でもう非常に決定的な打撃を受けたということで、今後もそういうことについてそのおそれが十分あるということで、そういう脅迫を受けたということで対決したわけでございます。 今回のこの訴状の問題につきまして、これは余分なことを申し上げますが、今度の千葉の問題にいたしましても、この問題がこれほど大きく社会問題に発展するということは私ども考えていなかったわけでございますが、たまたま現在山下さんは東京の副会長をされておりまして、東京都協会の方で持ち出し不可というふうな内部の資料をかなりその東京都協会の方がマスコミ等に出されたということで、そういうことで、今現在、警視庁に全面的に協力をお願いしている次第でございます。
○平田耕一君 経緯はあると思います。それはどうぞ別の場所で御努力なさっていただきたいと思います。 しかし、これほどのことにならないというその認識ですね、そういう形で実は大変大きな総会屋問題というのは起こってきたわけでございますので、その辺はそれこそまさに情報公開だろうというふうに思うんですが、それはその点で情報公開を誤ったということはお認めになりますか。
○参考人(松田一男君) はい、認めます。
○平田耕一君 これは過ぎ去ったことでありますが、大変な期待感も持って市場から一般投資家のお金も集められた。このことにつきましては、やっぱりいろんな関連機関があると思いますので、そこでの調査あるいは判断を待ちたいと思って、指摘をさせていただいておきたいというふうに思います。 それから、大島社長にもお尋ねをいたしたいというふうに思うんですが、かなり強い信念と強力なリーダーシップで今日の会社をお築きになったというふうに思います。それで今日の問題に至ったと。これはこういう社会である以上、やっぱり一定の条件を了承してお金を借りた、そして返すのは当たり前だし、例えば商工ローンでなくて、事業会社が取引先が破綻した場合にはかなりの思いで、私たちにも経験がありますけれども、債務の取り立てに行くわけで、それはなるほどと思わないところもないわけでありますけれども、今日の状況に至ったと。この状況で国会へ来ていただかなきゃならぬというのは大変不本意だろうというふうに思うんですね。 そこで、私はやっぱり大島社長が将来ともにさらにその機能を洗練させて金融機能の一角を担っていくんだという強い意思をお持ちであれば、今の高金利、後ほどいろんな議員から指摘があると思いますけれども、皆さんがお貸しになってみえる高金利がいかに貸金業法と金利の規制のグレーゾーンであったとしても、中小企業にとっては過酷だし、もう一つは先ほどの松田社長の情報公開されなかった一つの原因も、皆さんのお会社が手形貸し付けであるがゆえに期間前の返済は認めない。それは、期間前に返済できるところは優良なところでありますから、金利が確実に入ってくる。それを認めないとか、そういう体質にあるんじゃないか。 確かに弱小の企業にとっては一時有能な機能を果たされたかもしれないけれども、基本的にやっぱり皆さんが存在をしていくためにはそこのところを改めていただいて、きちんとした対応をしていただいて、将来確固としたものにしていっていただく必要があるんじゃないかなというふうに思っておるんですが、大島社長の御見解をひとつお尋ねをしたいというふうに思います。
○参考人(大島健伸君) 商工ファンドの大島でございます。 ただいま御質問をいただきましたことにつきまして御回答申し上げます。 まず、現在の商工ローン問題、本件につきましては極めて大きな社会問題となっておると了解しております。したがいまして、私どもはこのことにつきまして極めて重大なことと了解しております。我々が個社の立場におきまして適法に業務を行っている、これで事足れりということでは済まないと考えております。したがいまして、改善すべき点はこれはもう即刻速やかに具体的に改善をして、一刻も早く私どものみならず業界の健全化ということに全力を尽くしたいというふうに考えております。 先生から現在御指摘がございました弁済方式について、これは一つ御質問がございましたのですけれども、私どもはすべて自由弁済でございます。したがいまして、部分的な内入れはもちろんのことですが、完済もいつでも自由でございます。これは御了解賜りたいと思います。 そして、利息につきましても、私どもにつきましては、昨年の七月以来、これは企業努力によりまして三回にわたって利息の引き下げを行っております。利息につきましては、私どもも金融機関からの利息、借入金の利息につきましてはやはりできるだけ安い方がいいと、ゼロ以上であれば高いというふうに考えております。ですので、借り手側として私どももそういうふうに考えております。 一方、リスクマネーの供給者としての、一方の貸し手側としてもし法外な利息であれば、これは絶対にお客様がいらっしゃらないと思います。したがいまして、最後はマーケットによって、市場メカニズムで、必ずこれは需要と供給の一致ということで決まるものだと考えております。 ただし、私どもは企業努力によって、先ほども申し上げましたように金利をできるだけ引き下げていきたい、このように考えております。 以上、申し上げました。
○平田耕一君 私は、この一年半ぐらい地元でたくさんの方、百数十社に及ぶ中小企業の方々から貸し渋りの相談を受けた。そして、中身を見せていただくと、かなりの高率で日栄さんあるいは商工ファンドどちらかの借り入れがある。そして、そういう手形貸し付けで金が入ってくる、日栄さんという口座から振り込まれると、そのことを銀行が知った場合には追加融資はまず応じてもらえないという風潮があるわけでありまして、私が申し上げたいのは、そういうことじゃなくて、できるだけ金利ももっとリーズナブルにしていただいて、そして取り立てについても公明にしていただく、そんな形で早く一人前の機能を備えていただきたいと強くお願いを申し上げておきたいというふうに思います。 先ほど指摘をさせていただきました点は、松田社長に対しましては、事のいかんは御努力をいただきたいと、真相究明については御努力をされると思うが、しかしこの株式上場前の重要事実の隠ぺい、事ここに至ってこれほど大きな反響を呼ぶようなことを隠ぺいされたことにつきましては、これは指摘をさせていただいておきまして、後々、他の判断に譲りたいというふうに思っております。 最後に、松田社長に一言だけ追加でお尋ねをしておきたいが、日栄あるいは関連会社で海外送金の業務はございますか、ございませんか。
○参考人(松田一男君) 何でございますか。
○平田耕一君 海外送金の業務はございますか。
○参考人(松田一男君) 海外送金の業務はございません。
○平田耕一君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、銀行の貸し渋りが続いていまして、そういう意味では商工ローンを必要とされた方々もいらっしゃったのかもしれないと思います。銀行から貸し渋りを受けているようなそういう企業に、松田社長にお伺いしたいのですけれども、なぜ商工ローンの場合には、日栄さんの場合には貸し出しが可能なんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 私はこの商工ローンの業務と銀行の貸し渋りとは別だと思っているわけでございます。商工ローンの業界は貸金業界の中でも最も古い歴史を持った、約七十年の歴史を持った業界でございまして、昔は手形割引業界という名前で非常に頑張っておった業界で、特に戦後二十数年間は、我が国の金融市場が超金詰まりの時代には、私たちの業界は手形割引の方法で日本の中小企業者のために有形無形に資金調達の面で戦後の復興経済のために尽くしてきた業界でございますが、たまたま第一次石油ショック以後金が余ってまいりまして、手形割引業務から各業者がすべて商工ローンに転換したわけでございます。 銀行の貸し渋りと商工ローンの業務の関係と申されましたが、銀行の場合はあくまでも不動産担保がなければなかなか融資をしないわけでございます。日本の中小企業の場合は大半がそういうふうな物的な裏づけを持たない業者が多いわけでございまして、そういう先に対しまして短期の運転資金を出すというのが私たちの商工ローンの業界でございます。銀行の貸し渋りがあるなしにかかわらず、日本の経済界の底辺を支えております中小企業に対して短期の運転資金を出すというのが商工ローンの業界だと私は解釈しております。
○櫻井充君 九八年六月の金融ジャーナルの「この人と語る」の中で、銀行の貸し渋りは簡単には解消しない、そして銀行がさらに融資を締めてくると、要するに我が社にとってはフォローの風が吹いているということを実際に対談でおっしゃっていますね。今、銀行の貸し渋りは関係ないと言っているけれども、九八年六月にはちゃんと言っていますよ。
○参考人(松田一男君) 銀行の貸し渋りによって私たちの業界にフォローの風が吹くということじゃなくて、やはり銀行の方の貸し渋りがだんだん強くなってまいりますと、中小企業の方々は一層資金が詰まってまいりますので、そういう方々が当社あたりのこの商工ローンの資金をお使いになるということでございまして、最初から危険な先に対して融資をするということでなくて、できるだけ危険を避けるという意味で金額も少額に限定いたしまして、融資の期限も限定いたしまして、場合によっては保証人を取りつけまして融資するというのが私たちの商工ローンの業界でございます。
○櫻井充君 余り答えになっていないんですが、要するにある程度のリスクを冒して貸し出しているわけですね。銀行ではこれだけのリスクがあって貸し出せないというところに、ある程度のリスクを背負って貸し出していることは間違いないですよね。その点について、イエス、ノーだけでお答えください。
○参考人(松田一男君) そういたしますと、銀行の方で融資できない中小企業はだれに借りればいいわけでしょうか。やはりそういうふうな銀行でなかなか融資できない先に対して、ある程度リスクを覚悟した上で融資する業界があってこそだと私たちは認識をしております。
○櫻井充君 私は銀行の貸し渋りが悪いというのは根本的にあると思っているので、その点についてお伺いしたかったんですけれども。 それともう一つ、利息の問題がやはりあると思うんです。それだけのリスクを背負ってやっていくと。平均の利息が二一%ということも前に新聞に書いてありましたけれども、実際、ほかの保証料や手数料を入れれば二一%では多分済まないんだと思います。 そこで、利息制限法の範囲の中でもし営業するようにというふうに法律で決まったとしたら、この業界はやっていけるような業界なんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 現在、日本の利息は利息制限法と出資法の両方ございまして、貸金業者は出資法の上限金利四〇%の範囲でやっているわけでございます。大手の業者などは当社も含めて二〇%台で出していますけれども、大半の零細業者は四〇%ぎりぎりで出しておりまして、この出資法の四〇%の金利が大幅に下がってまいりますと、恐らく商工ローン業者の大半は採算がとれないと私は思います。 ということは、究極的には、そういう業者の金が詰まってきますと、中小企業の方に大きな影響があるというふうに私は判断しております。
○櫻井充君 ということは、かなり貸し倒れがあるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○参考人(松田一男君) ハイリスク・ハイリターンという言葉もございますけれども、やはり貸金業界、特にこういう商工ローンの業界も一般の消費者金融業界もかなりリスクの伴う業界、業種だというふうに判断しております。
○櫻井充君 そこで、貸し倒れした企業というのはどのぐらいあるんでしょうか。昨年一年間なら昨年一年間で結構ですけれども、企業の件数かもしくはそのときの金額か、どちらか教えていただきたいんですが。
○参考人(松田一男君) それは当社の場合でございますか。
○櫻井充君 はい。
○参考人(松田一男君) 当社は、月に平均で五百件ぐらい倒産しておりまして、大体年間で五、六千件ぐらい倒産いたします。
○櫻井充君 率に直すとどのぐらいでしょうか。
○参考人(松田一男君) 私の方の顧客数が平均いたしまして七、八万社でございますから、大体七、八%ぐらいが年間で倒産するというふうに考えています。
○櫻井充君 金額については幾らぐらいでしょうか。でなければ、日本信用保証ですか、もしくはこの方がいいかもしれません。本人ではなくて保証人に債権の支払い義務が生じた件数かその割合、そして金額について教えていただけないですか。
○参考人(松田一男君) 最近の私の方の過去一年間の不渡りの総額は約七十億弱、六十八億ぐらいでございます。
○櫻井充君 そうすると、全体の何%ぐらいになるんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 総額が四千七百億ございますから、それに対する六十八億ということになります。ですから、どうなりますか、二%弱だと思います。
○櫻井充君 こうやって中小企業の方々に貸されていて、自分たちは中小企業の味方である、救世主であるというようなことも言われておりました。コマーシャルでも訴えられていたかと思いますけれども、急に広告を取りやめられた理由は何なんでしょうか。
○参考人(松田一男君) いろいろ私の方も、昨今こういうことで商工ローン批判が強くなりまして、そういう点でやはり大きなコマーシャルについても自粛する方がよかろうという形でもってコマーシャルを辞退したわけでございます。
○櫻井充君 これはテレビ報道というか、あの新井容疑者が捕まったその一件でやめたということですか。それとも、ほかのところで、随分各地で裁判が起こっています。そして、これまでは日栄がずっと勝利をおさめてこられたようですけれども、最近の裁判を見てまいりますと債務者の方々の方が勝利をおさめているという判例が随分多くなってきています。そういうことも含めてなんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 私の方の裁判は大体現在三百四、五十件ございますが、その大半はこういうふうな強硬取り立てじゃなくて、利息制限法の償還請求がほとんどでございます。トラブったことでの裁判は本当にわずかでございまして、ほとんど九〇%以上がこの利息制限法の償還請求でございます。
○櫻井充君 つまり、社会に対して何らかの理由があったから取りやめているわけですよね。それは新井容疑者の一件があったから取りやめたんですか。それとも、商工ローン自体の、あの方だけではなくてほかのところでもいろいろ言われているわけですね。例えば暴力団の名前をかたって取り立てをしたとか、そういうふうな報道も随分されていますが、そういう点を踏まえておやめになったんですか。
○参考人(松田一男君) よく週刊誌に私が何か暴力団などと関係があるとか、暴力団のようなことをさせているとか、非常にそういうデマが飛んでおりますが、私はそういうふうな方々とのつき合いは一切ございませんで、この業界に入る前には約十八年間銀行に勤務していましてサラリーマンでございました。そういう方々とのつき合いは一切ございませんし、今度のそういうことのコマーシャルについては、やはり自粛するという形でもって私の方はおりた次第でございます。
○櫻井充君 今、暴力団の方々と知り合いがいないというふうにおっしゃいましたけれども、会津小鉄会の四代目の高山登久太郎さんとは御面識がおありでしょうか。
○参考人(松田一男君) 御面識はございますけれども、特別な関係というのは全然ございません。
○櫻井充君 日栄本社が平成八年三月に本社ビルを建てていますけれども、そこの清掃業務を行っているのはどこの会社でしょうか。
○参考人(松田一男君) 別に普通の東峯美装という会社でございまして、高山さんとは関係ございません。
○櫻井充君 これはもしかしたら私の調べたことが間違いかもしれませんが、そこのビルの清掃業務を委託しておりますよね。そこの会社の社長さんは、社長といいますか実質経営しているのは高山義友希さんといって、高山登久太郎さんの御子息ではないでしょうか。
○参考人(松田一男君) 私の方はそういうことは全然関係なしに清掃を依頼しているわけでございまして、ましてや私の方の場合は上場会社でございますから、そういうふうな暴力団との関係というものを全然意識しておりませんので、その点御了解賜りたいと思います。
○櫻井充君 もう一度確認したいんですけれども、今私が申し上げましたその清掃業務を委託した会社を実質経営している方は高山義友希さんでよろしいんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 承っておりますけれども、直接はそういう方とはどうこうございませんので、御理解賜りたいと思います。
○櫻井充君 一部上場企業の社長さんでいらっしゃいますよね。そうしますと、大体どこで何をやっていると、しかもいろいろ調べてみますと、御自分で社長室のほかにいろんな部署に行って全部自分で仕切らなければ気が済まないたちなんだというふうに書いてありますね。 そうしますと、もう一度繰り返しますが、その実質経営する方が高山義友希さんというふうな方だとは御存じないんですか、御存じなんですか。それとも、その方ではないんですか。まずそこについてです。
○参考人(松田一男君) 非常に何か高山さんのお名が出ますけれども、高山さんの息子さんは知っていますけれども、別にそんなことは関係なしに、私の方といたしましては京都の清掃業者として入ってもらっている次第でございます。
○櫻井充君 では、そうすると、その方に清掃業務を委託しているということでよろしいわけですね。それは委託した場合にたまたまその方だったということですか。清掃業者を委託しました、委託したところ、たまたまその人だったということなんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 清掃業務の会社がその高山さんと関係があるないというようなことは関係なしに、私の方といたしましては普通の感覚で清掃をお願いしているというだけのものでございまして、特別深い関係があってどうこうじゃないと思います。
○櫻井充君 今、と思いますとおっしゃいましたが、一事が万事、松田社長が決めなければこの会社は動かないはずですから、と思いますではなくて、あなたがこの方、ここの会社にしましょうというふうに決めたわけですよね。そうじゃないんですか。
○参考人(松田一男君) 私はこの道で五十年のワンマン社長でございますから、そういう問題だけでなくていろんな面でやっぱり頑張ってきたわけでございます。そういういろんな面で、もう今私も七十七歳でございますから、余り各部にわたっていろいろタッチする年でもございませんから、今いろんな面で各部署に任せているということでございまして、私はいまだに昔の若いときのように何から何までということはできる年配じゃございませんからすべて各部署に任せている、こういうことでございます。
○櫻井充君 そういう方だったと、今、清掃業務を委託している方がそういう方だったともしおわかりになったとしたら、そうだとした時点でこの会社への清掃業務の委託というのはこのまま継続されるんですか。
○参考人(松田一男君) 私は日常の清掃業務について総務の方に任せておりますから、非常に熱心にやってもらっていると思いますから、そういうことで直接そういう高山さんという方との関係があったとしましても、そのことについて、私は、清掃業務というのはビルの清掃でございますから、だからどうのこうのということは考えていないのでございます。
○櫻井充君 この議論の最初に戻りますと、そういう暴力団の方々との知り合いは全くないという最初はお話でしたね。最初は全くないという話だったと思います。しかしながら、高山登久太郎さんという名前を出したときに、面識はあるというお話になりましたね。この時点から松田さんのお話が本当に信用できるのかどうかということになるかと思います。
○参考人(松田一男君) 私はそういう方を知っているということと関係があるということとは別だと思いまして、それは知っていることは知っている方もたくさんおりますから、知っているからその方と現在関係があるというふうな言い方については私としては受けがたいと思います。
○櫻井充君 ただ、取り立ての際に会津小鉄会の名前が出たりしていることもあるわけですよね、実際にこれは。ですから聞いているんです。 それともう一つ、ちょっとこれは大島社長にお伺いしたいんですけれども、大島社長は商工ファンドをつくられる前に日栄の職員として働いておられたと思いますけれども、松田社長というのはどういう方だという印象をお持ちなんでしょうか。
○参考人(大島健伸君) 私は、一九七七年の五月から一年五カ月間、日栄さんで修行をさせていただきました。ほとんどがこれは営業企画、それから経営企画ということで、企画畑をやらせていただきました。 私は、その前に三井物産に丸七年間……
○櫻井充君 そういうことは結構です。どういう印象をお持ちだったか、そのときに。そのことだけで結構です。
○参考人(大島健伸君) 私の印象は、極めて強烈なリーダーシップの経営者だと思いました。
○櫻井充君 要するに、リーダーシップが強いということは一人で全部やられているということですよね。そうとってよろしいんですか、大島社長にお伺いしたいんですけれども。
○参考人(大島健伸君) 会社ですので、何事も一人ではできないと思います。
○櫻井充君 しかし、そのときにリーダーシップというふうなことを強く感じたというふうに今おっしゃいました。では、何についてそれだけ強く感じたんでしょうか。
○参考人(大島健伸君) 大企業と比較しまして社長のプレゼンスが極めて高いということでございます。
○櫻井充君 プレゼンスが高いということは、各部署に大きな影響力を持っているというふうに考えていいわけですね。
○参考人(大島健伸君) そのように考えております。
○櫻井充君 その上で松田社長にもう一度お伺いしたいんですけれども、一連のことに関して私は知らないというふうによくおっしゃいます。あれだけの人数がいて、一部上場会社の社長がそこまで細かいことは知らないんだというふうにおっしゃいますが、しかし現にそこに勤められた方が、強烈なリーダーシップがあってそのおのおのの部署に物すごく影響力を持っているというふうなことから考えれば、今回の一連の事件というのは個人の問題ではなくて会社ぐるみの問題じゃないんですか。
○参考人(松田一男君) 私は四十三歳で銀行を引きまして、四十八歳で日栄をつくったわけでございまして、ちょうどもう来年で三十年になるわけです。やはり一文なしのサラリーマンから脱サラいたしまして、ここまで大きくなるためには人並み以上の努力があったと思いますし、同時に、先生今御指摘のとおり、やはり一つのワンマン性もあると私は思います。 ですけれども、それはやはり年齢とともに考えていかなきゃいかぬ、会社の成長とともにそういうふうな社長の指導性というものにつきましても十分考えなければいかぬわけでございまして、私の場合は、会社ぐるみというようなことをおっしゃいましたけれども、とてもじゃないがそんなふうに、もう現在の会社というものは大きくなりまして、もうあと私も二、三年もすれば引退せにゃいかぬという年でございまして、そんなふうに昔の大島社長がおったころのようなそんな勇ましいことができる今ときじゃございませんので、やはり要点だけはつかんで見ておりますけれども、そういう個々の問題までは立ち入ってできないという状態でございます。
○櫻井充君 いずれはっきりしてくることなんだろうというふうに思いますけれども、とにかく今のお話は、今回の一連のことに関しては会社ぐるみではないというふうにおっしゃりたいわけですね。
○参考人(松田一男君) 私は、非常に今の先生のお言葉について引っかかりますのは、会社ぐるみでそういうことをして、果たして成功するはずがございません。例えば、お客様とか保証人にそういう暴言を吐いて、会社の評判ももちろんそうですが、制度上はございませんので、会社ぐるみでするはずはございませんし、これは私の不徳のいたすところでございますけれども、一社員のそういうことによって今回のこういう問題が起こったと言う以外しようがないと思います。
○櫻井充君 暴言を吐いているのは恐らく回収のときだけであって、最初は決してそんなことはないんだと思うんですよ。 では、もう一つ根保証についてお伺いしたいんですけれども、金融監督庁のこれまでの解釈からしますと、十七条の二項については最初貸し付けたときだけであって、証書を出せばいいのはそのときであって、それ以後に関して、追加融資に関しては証書を出さなくてもいいような、それからその保証人に説明しなくてもいいような、そういうマニュアルをつくっていたかと思うんです。そういう点に関しては今までどうされていたんですか。
○参考人(松田一男君) 私どもの場合は、最初その融資実行の際には営業社員が先方のお客様と話し合いいたしまして、おたく様については例えば五百万なら五百万の根保証で融資を保証願いますという形でもって御説明申し上げて、根保証の極度と期日を申し上げて契約をするわけでございます。 ただ、たくさんの社員がいますから、その社員がそういうことで説明不十分なこともございますから、私の方は実行する前には審査の方から改めて保証人様に御連絡申し上げて保証の確認をする。と同時に、さらに私の方は確認通知という書類を出しておりまして、確認通知の返事をいただいて初めて最終的に根保証契約の確認をした上で実行するということでございまして、今回の自主規制によりましてさらにそういう、今までは根保証の場合はその間の通知はしていなかったわけでございますけれども、今後はその都度新しい規制によって御報告申し上げたい、こういうふうに考えております。
○櫻井充君 今、社員教育の話が出ましたけれども、日栄さんの社員の方々の平均勤続年数が三年とやたら短いんですよ。こういう短い期間で本当に周知徹底させるということができるのかどうか。できないですよ、恐らく。 では、なぜ勤続年数がたった三年と短いんですか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○参考人(松田一男君) 非常に急成長しておりますために、毎年大卒の方々が四、五百名ふえております。若い方が非常に多いために平均年齢が非常に低いと私は考えております。
○櫻井充君 時間になりました。後は同僚の浅尾議員にお任せしたいと思いますけれども、この問題は確かに商工ローンの業者の方々の問題もあるかもしれないけれども、私は銀行の貸し渋りのこともあると思うし、そしてもう一つはこの制度自体の問題もあるんだと思うんです。 ぜひ委員長にお願いしておきたいのは、この問題について継続でこの委員会で審議していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○浅尾慶一郎君 同僚の櫻井議員に続きまして質問をさせていただきます。 まず、今の櫻井議員の質疑の中で、松田社長は大変なリーダーシップを持って日栄という会社を率いておられるということがだんだん明らかになってきたわけでございますが、そこで平成九年十月三日に日栄さんの取締役を退任された新谷さんという方が大分地裁で宣誓をした上で証言をされております。 証言の内容というのは、いろいろあるんですが、簡単に言うと、保証人に本当のことを言ってしまうとだれも保証はしないから本当のことは言わないんだというのが一点。二点目は、日栄さんの中でいわゆる手形詐欺が数多くあるということを宣誓をした上で言っております。 これは真実かどうかという問題もありますが、もし真実でないとするならばこの人は偽証罪になるわけですけれども、偽証罪で告訴する予定があるかどうか、その点について伺いたいと思います。
○参考人(松田一男君) 私の方について、新谷君は確かにうちの役員でおりました。ちょうど二年ほど前にやめたと思いますけれども、非常によくやった役員だと思います。たしか大分が最後でやめましたけれども、私の方に手形詐欺の問題があったことは今初耳でございまして、そういうことは私も記憶がございません。 今ちょっと先生がおっしゃった保証人というのはどういうことでございますか。
○浅尾慶一郎君 保証人に根保証の極度額を説明せずに、例えば四百万が極度額であったとするならば二百万の最初の融資の分しか説明しないというのが通例であると証言をしております。
○参考人(松田一男君) それは新谷君の誤解だと思います。私の方の保証契約書は非常に単純な保証契約書でございまして、保証極度の金額も期間も全部保証人さんに書いてもらうようになっております。私どもの方の場合はお客さんが全部事業家でございまして、子供じゃございませんので、しっかりといろいろ社員は相手方に丁重に説明申し上げているつもりでございます。
○浅尾慶一郎君 私が伺いたいのは、彼が証言していること、これは裁判で宣誓をした上での証言ですから、うそであるとするならば偽証罪で訴えることはだれでもできるわけですが、そのつもりがあるかどうか、その一点だけ。
○参考人(松田一男君) その点はまた後日、判断に任せますが、私どもの方の場合は、社員の入社に際しましては、退職後も会社の秘密を漏らしてはならないということで、いろいろそういう誓約書もとってやめておりまして、よく最近テレビを見ていますと、元社員という名前でいろんな面で出ていますが、どうも私としては、新谷君の場合は知っておりますけれども、今彼に対してどうするこうするということはまた後の問題にいたしまして、そういうことはないと思います。
○浅尾慶一郎君 別な観点から質問をさせていただきますと、先ほど同僚の平田委員の方からも投資家に対する責任ということを申されておったわけですけれども、もし宣誓をした上で虚偽のことを言ったとすると、会社の信用を傷つけるわけですから、会社の代表取締役としては、それがうそであるとするならばそれなりの処置をとるのが当然の務めなのではないかなと。もしそれが本当だとするならば、それは偽証ではないということなので、イエスかノーかで結構ですからお答えいただきたいと思います。
○参考人(松田一男君) それは私もわかりませんので、ちょっとまた調べた上で、もし偽証であればそれなりの処置をとりたいと思っています。
○浅尾慶一郎君 裁判の上での発言ということなので、当然代表取締役としては知っておる、しかも訴えられておったのは御社ですから知っておるということだと思いますけれども、それをあえてしていないというのは、何かそこはうそでない部分があるのではないかなというふうに思われて仕方がありません。 そこで、今度は日栄の中での回収の業務について伺ってまいりたいと思いますが、回収は管理部というところで行われているんでしょうか。管理部は、大体日栄の中で回収を担当している人は何人ぐらいいるんでしょうか。
○参考人(松田一男君) 現在、私の方は子会社の日本信用保証がすべて管理、回収をやっておりまして、日栄の社員には今管理、回収する者はおりません。もう全部日本信用保証の者がやっておる次第でございます。
○浅尾慶一郎君 それでは、その日本信用保証は、いろいろ問題があるんですが、何人ぐらい従業員がいらっしゃいますか。
○参考人(松田一男君) 現在、ざっと百四、五十人おるんじゃないかと思います。
○浅尾慶一郎君 四、五十人。別の資料によりますと百何人というのが……
○参考人(松田一男君) 百四、五十人でございますよ。
○浅尾慶一郎君 百四、五十。
○参考人(松田一男君) はい、そうです。
○浅尾慶一郎君 百四、五十人というふうに今おっしゃいましたけれども、日栄の連結財務諸表を見ますと、大体給与が三億三千八十二万円になっているんですね、日本信用保証の。日栄の平均給与で割ると三億三千八十二万円というのは七十二人分なんです。倍いるというのは給与を補てんしているんでしょうか、本社から。どういう形になっているんでしょうか。
○参考人(松田一男君) いや、いろいろ私の方は、昨年の夏から春にかけて日本信用保証の方の社員を随分ふやしまして、昨年の春ごろは多分百人を割っておったと思いますけれども、現在では百四、五十人になっていると思います。以前はそんなにいなかったんですが、最近随分ふえています。といいますのは、私の方も最近は長期の証書貸し付けという仕事もあっせんしてもらっておりますから、そういうことで相当増員をしたと思います。
○浅尾慶一郎君 そうすると、当初百人ぐらいであったものが百四、五十人になったということですね。要するに、昨年一年間に百人から百四、五十人になったという計算になるんだと思います。 ここにことしの三月三十一日付の有価証券報告書があるんですが、これで計算をしますと、大体日本信用保証というのが給与が三億円と、先ほど申し上げましたように、そんな計算になる。三億円を、大体四百万ぐらいですか、日栄本社の給与が、で割りますと七十二人ということなんで、どう考えても百人いたとなると、債権回収の方が恐らく仕事としては大変なんでしょうけれども、平均給与が安いということになってまいりまして、それであるいは兼務しているのかなというふうに伺っておったんですが、兼務という事実は全くありませんか。
○参考人(松田一男君) 何の兼務でございますか、兼務といいますと。
○浅尾慶一郎君 本社との兼務。
○参考人(松田一男君) いや、それはございません。
○浅尾慶一郎君 それでは、日本信用保証についてもう少し伺ってまいりたいと思いますけれども、この会社は、日栄本体の利息の収入が大体八百二十三億円に対して、先ほど日本信用保証が保証をつけるのは大体貸し出しの六割という話だったと思いますが、保証料で三百六十億円取っているわけですね。そうすると、受取利息が八百二十三億円ですから、全部につけるとなると六百億円ぐらい保証料を取っているということで、大体貸付金利と同じぐらいの保証料を別会社で取っているという計算になるんだと思います。 そうすると、そこでかなり個別の融資については出資法ぎりぎり、あるいは超えているものも出てくるのではないかなというふうに思いますが、どうでしょう。
○参考人(松田一男君) ちょっと誤解がございましたけれども、日栄の融資の約四割は無保証でございます。六割は保証人がついていますけれども、日本信用保証は日栄の融資はすべて全部保証しているわけでございます。さっきの四割といいますのは第三者の保証人がついていないという意味でございまして、日本信用保証はすべて日栄の融資につきましては全部保証しているわけでございます。そういうことでございます。
○浅尾慶一郎君 では、別の観点から伺いますが、日本信用保証というのは一〇〇%の子会社です。一〇〇%の子会社が親会社に対して保証を入れるというのは、保証という行為自体にはどういう経済効果があるのかなと。貸した人が倒れてしまったときに、それ自体に余り経済効果はない。自分で自分の、タコ配のような効果しかないのかなというふうに思いますが、そうするとまさに回収のためだけの機構と。しかも、そこに回収のプロを入れて利益をうまく配分しているというふうにとれるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○参考人(松田一男君) 全然そうじゃないと思います。日本信用保証の設立の趣旨というものは、保証人がなくても日栄で借りる客をできるだけふやしたいということもございまして日本信用保証をつくりまして、保証人がとれない先に対しましても日本信用保証の保証がある場合は日栄でいろいろ検討いたしまして、日本信用保証の審査が通れば保証していただく、こういうふうになっております。回収のためにつくったということじゃなくて、できるだけ日本の中小企業の方々が保証人がなくても金が、借りるために日本信用保証をつくったわけでございまして、現に日栄の融資の約四割までは無保証で日本信用保証が保証しているわけでございます。
○浅尾慶一郎君 先ほど松田社長は、ボランティアでやっておるわけではないから応分の利息は当然だというような発言があったわけですけれども、一方で、ボランティアでやっているわけではないとするならば、なぜ子会社に保証をさせ、それは今申し上げましたように全く、仮に無保証でその人が倒れた、日本信用保証しかかかっていなくて倒れた場合には自分で損失をかぶるということしかないわけですから、その機能はまさに今申し上げましたように回収のための機能しかないのではないかなというふうに思えるわけであります。 そこで、余り時間もありませんが、次の質問に移らせていただきます。 商工ファンドの大島社長にも来ていただいているわけでございますが、商工ファンドの方は別会社で信用保証とかいうことはやっておられずに、むしろ法律にのっとってやっておられるということで、先ほども個社の立場で適法に行っているだけではなくて社会全体にというような話があったわけです。 そこで伺いますが、本日付発売の雑誌に、警察庁のOBで鈴木邦芳さんという方に三百六十万円ほど数度にわたって現金を渡されておると。上場会社として元警察庁のOBの方に三百六十万円を渡すというのは果たして社会の通説の観点で考えてどうなのかなと。どういう理由で渡されたのか、その点をお聞きいたしたい。
○参考人(大島健伸君) 鈴木邦芳さんにつきましては、その金額はお返しいただいております。 同時に、私どもにつきましては、これは鈴木邦芳さんにつきましては、ある会合でお会いしまして、非常にリスク管理等についていろいろ御教示いただいてということで、そのようなことでおつき合いをさせていただきましたということでございます。
○浅尾慶一郎君 私が伺いたかったのは、金額を返したかどうかということではなくて、何に対する対価として三百六十万円を払われたかということです。
○参考人(大島健伸君) 鈴木邦芳さんにつきましては、今申し上げましたように、リスク管理等危機管理等につきましていろいろな参考の御意見をちょうだいしました。それでございます。
○浅尾慶一郎君 リスク管理というのは幅広い概念だと思いますし、この方は警察庁のキャリアの方というふうに承っております。同時に、その中では、元の警視総監に対しても、あるいは警察のOBである亀井自民党政調会長に対しても献金あるいは寄附がなされておるといったようなことがあるんですが、そういったようなことは何か、鈴木邦芳さんについてはリスク管理ということですけれども、その中身と、それから井上元警視総監、それから亀井さんに対してはどういうものを期待してなされたのかなということを教えていただきたい。
○参考人(大島健伸君) すべて私どもはコンプライアンスという件につきましては非常に重大に考えております。したがいまして、違法なことはこれは一〇〇%ございません。そして今現在、申し上げましたように、社会通念上、慣習上でおかしなことは、逸脱した行為は全くございませんので、御懸念の点はございません。
○浅尾慶一郎君 三百六十万円という金額は、恐らく社会通念上で言うならばコンサルタント契約か何かを結ばれてお支払いになっているということであればおかしくないということはあり得ると思いますが、どうも報道によりますと、新築祝いですとか出版記念のお祝いとか、そういうことでなされておるので、何かそこに目に見えない対価を期待したんではないかなというふうに思わざるを得ないんですが、その点と、それからそのほかに、先ほど政治家の話はさせていただきましたけれども、今手持ちにリストはないのかもしれませんが、あるいはコンプライアンス上問題ないという御発言なのかもしれませんが、そういったケースはあるかどうか、お答えいただきたい。
○参考人(大島健伸君) まず、後者の質問に対して先にお答えいたします。 政治家の先生方につきまして、例えば会費等々で二万円とか一万円とか、そういうようなことについてはあった可能性がございます。ただし、それ以外の何物でもございません。これがまず第一点の後者の御質問についての御回答でございます。 そして、第二番目の前者の御回答につきましては、例えば何を期待したのか、では危機管理とは何ぞやと。これは、企業において危機管理とは非常に広い意味がございますけれども、例えば総会の問題についていろいろと御指導を願うとか御意見をちょうだいする。私どもは総会関係の人間についても全く一〇〇%関係がございません。したがって、そのようなことについていろいろな危機管理の参考意見をちょうだいしたということでございます。
○浅尾慶一郎君 時間の関係で最後にいたしますが、大島社長は個社の立場ではなく適法に今後行動していかなければいけないと先ほど発言をされました。利息制限法という法律がありまして、それは簡単に言えば一五%以上百万円以上のものは金利を取ったらいかぬ、ただし任意に払ったものはその限りでないということなんですが、上場会社としてどうでしょう。任意の定義はいろいろあるでしょうから、今後、商工ファンドとしては利息制限法以上の金利は取らないということをこの場で約束されるとかなり社会的な立場も上がるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(大島健伸君) ただいまの御質問につきましては、先ほども御回答を申し上げましたとおり、金利につきましてはマーケットメカニズムで決まると思います。私どもが企業努力で利息を下げていくということだけはお約束いたします。 以上、御回答申し上げました。
○海野義孝君 公明党の海野でございます。 お二人の参考人には、御多用中のところわざわざ国会までお越しいただきましてありがとうございます。 きょうお二人がそこに参考人として座っていらっしゃるということは、ここは国会でございまして、私どもは参議院、つまり法律をつくるところでございます。昭和五十八年に貸金業関係の規制法ができたわけでございますけれども、このときは議員立法によってこれをつくりましたし、また出資法につきましても私どもがつくったわけでございます。 そういったことを踏まえて、お二人それぞれきょう参考人としてここに来られたことについてどのようなお考えをお持ちか、簡単にお願いいたします。
○参考人(松田一男君) 先ほども申し上げましたが、大手の業者につきましては非常に利益も上げておりまして、現在では二〇%の前半ぐらいのレートで皆さん商売されていますけれども、全国に約二万社近い、全金連には一万二千社ほどの零細業者がたくさんいらっしゃるわけでございまして、その方々は大体現在の出資法ぎりぎりの線で商売をなさっております。彼らの資金コストも、なかなか銀行の方で資金調達ができませんので、やはり実質的に五%、六%の資金調達をしなければなかなか資金調達ができないということで、そういう方々が今四〇%ぎりぎりで商売をなさっておるわけでございます。 もし出資法の金利が下がりますと大半の業者は赤字ないしかなり厳しい状態に追い込まれるということで、このことは究極的にはお客様の中小企業にも随分影響がございますから、現状では私はこの出資法の上限金利というものは貸金業界全体の状態から見ますとなかなか引き下げについては多くの問題があります。また、これを強行いたしますと、最近よくはやっておりますいろんなやみ金融であるとかそういうことがばっこするということもございますし、そういうふうに考えます。
○参考人(大島健伸君) 冒頭の御質問に対しまして御回答申し上げましたとおり、私どもはこれから全力を尽くしてこの商工ローン批判問題というのをチェック・アンド・バランスということで非常に前向きにとらえまして、今後さらなる業界の健全化ということの一つの機会だというふうにとらえております。 私がこの業界に入ろうと思いましたきっかけは、シンガポールにおきまして大きな出来事がございました。それは、あるプロジェクトファイナンスにおきましてシンガポールの銀行家の方が、借りてくれてありがとう、きょうは夕食をごちそうするというふうなお話がございました。私にとってそのとき非常に新鮮な衝撃でございました。ですから、私も借りてくれてありがとうというような会社をつくろうということで、一九七九年の二月十六日に会社を創業いたしました。以来、お客様のニーズがあるところにはどこまでも行くと。 それで、お配りした資料の中に、私が創業五年たったときに書いた「接客初心」というものがございます。十五、六年前のことでございます。そのときに「接客初心」の中に冒頭書きましたのは、「業界は、業界の為に存在するのではない。お客様の為に存在する」と、この便益を満たさなければ絶対に業界は発展しない、このように書いております。 それで、私は、以上のとおりで、お客様の周りを回るという、我々が回るという地動説をとってまいりました。決して業者の周りをお客様が回るという天動説は創業以来一度もとったことはございません。 それで、私自身は今このような席におりますことを、冒頭申し上げたとおりでございますけれども、もう一つ主観的に申し上げますと、私どもの社員が今お客様のところに伺いますと、大変だけれども頑張れよと、こういうような御声援をいただいております。それで、古くからおつき合いいただいている非常に私たちと信頼関係のあるお客様と、そして私どもに投資していただいている、極めてリスクマネーを投資していただいている株主さん、そして同時に、今このような時期にまだまだ輝いた目をしている私どもの従業員、非常に一生懸命働いている従業員の名誉のためにも、一刻も早くこのような問題を健全化していくということで認識を得たい、これが私の考えでございます。 最後に一つだけよろしゅうございますか。 金融業は二十一世紀に向けての基幹産業です。私が海外でロードショーをしたときにも、あなたの夢は何だと聞かれたときに私が答えましたのは、今から一千年前にモンゴルのジンギスカンが世界の三分の二をおさめたと。同様に、アジアの日本のノンバンクが世界的なグローバルスタンダードのノンバンクになりたいと、こういうふうに明言いたしました。したがって、今後努力を重ねてグローバルスタンダードのノンバンクになりたいというふうに考えております。これが今の心境でございます。
○海野義孝君 お二人のお話は、お年も違うせいかもわかりませんけれども、かなり違った感じで受けとめさせていただきました。 そこで、お二人いずれもオーナー企業の社長として君臨されているわけでありますけれども、今回の一連の問題によりまして大変苦しんでおられることはわかりますが、また大変な責任がある、このように思うわけでございます。 その点では、まず第一点は商工ローンのトップクラス二社の社長さんであるということ、なかんずく松田さんは全金連の会長であるということ、そういった公的な立場という面での社会的な責任があるということ、さらには御両社ともに外国人の投資家が三割から四割ぐらい占めているということで、国際的には一応これまではそれなりに高成長企業ということで評価されたけれども、一連の事件によって信用を失墜した。株価は、私が申すまでもなく、既に前回、前々回の公募価格を大幅に下回っている。社会的な責任、投資家に対する責任は極めて重大である。と同時に、今証券市場がもろもろの一連の総合経済対策なりあるいは経済新生対策等によってようやくことしの高値を更新するというような中において、お二人の会社はことしの高値からいずれも三分の一かそこらくらいまで暴落しているということでございます。 以上申し上げたようなことで、さらにもっと大きな問題は、中小零細企業に対するいわゆる保証つき短期貸し付けという、そういったことを中心の業務としてされているわけでありますけれども、先ほど松田参考人は、私がそこに座っていらっしゃることの所見を伺ったところが、金利は決して高くないというようなとんちんかんなことをおっしゃった。私はそんなことを聞いているわけじゃない。ということは、そういうことを意識されているから、そういうことでたたかれると思って来られたんじゃないかと。私はそんな問題を言っているわけじゃない。 要するに、今、中小零細企業が大変な思いをしている。国としても、昨年のいわゆる中小企業経営資金の安定化のための特別保証制度の二十兆円、これは来年の三月までの一年半をさらに一年延長し、さらに別枠で十兆円を追加しようと。そうした中で、さらに現在まさに御社の業界が携わっているような中小零細のそういった企業に対して、こういった新しい十兆円の中からどれだけの資金をそういった方たちのために使っていただこうか、そういったことを考えているというように大変大きな問題を抱えている中で、今おっしゃったことは、護送船団的なそういう商工ローンの経営の中で、まさに従来の日本の金融界のトップ企業がぼろもうけをした。それは、一番遅い船足のところに合わせたそういった金融行政をやれば、トップクラスの企業がもうかるのは当たり前なんだ。それが、おたく様たちがそういった金利でないと零細なところはつぶれてしまうというようなことは、そちらがやることではない、それは我々政治家がやることである。勘違いをしないでもらいたい。 以上のことについてお二方の所見を伺いたい。
○参考人(松田一男君) 私の今の発言の中に若干舌足らずな点があったことにつきましておわび申し上げたいと思いますが、決して私は安い金利であると思っていません。 ただ、私の方も、一つの企業経営といたしまして企業百年の計もございます。海外の投資家もございまして、できるだけ利益も上げなければならない立場もございます。しかし、年々金利も下げてきておりまして、今後引き続いて金利については引き下げてまいりたいということを考えていまして、決して現在の金利が安いと思っているわけではございません。 ただ、問題は、私たちの会社は銀行さんのごとく護送船団をしていただける業界じゃございません。自己責任で、やっぱり自分の責任で経営をしなくてはならないということでございます。過去数年前には銀行さんが護送船団の中で随分公的資金を導入されまして国民の血税をお使いになったわけでございますが、私たちはああいうことはできるわけがございませんので、そういう面でもやっぱりできるだけ内部蓄積も大事かということで申し上げたのでございまして、今後できるだけ引き下げについて努力してまいりたいというふうに考えています。 どうもありがとうございます。
○参考人(大島健伸君) 二つ御質問があったと了解いたします。一つは、株式市場において、外国人の投資家も含めて、非常に株価が暴落した責任をどういうふうに受けとめるか、そして同時に、金利の問題ということについて、護送船団方式で、トップの二社がどうして率先垂範してやらないのかと、この二点だと御了解いたします。 まず一点目の、株式市場につきましては私自身も大変残念でございます。大きな責任を感じております。私も株主と同様の同じ船の中に乗っております。ですので、創業以来、特に公開して以来は株主重視の経営ということをやっておりましたので、これは大変残念に思っております。 ただし、先ほど申し上げましたように、必ずこれは前向きにとらえまして、業界の中の健全化、そして私どもも大きな波に適応していく、これを抽象的ではございますけれども申し上げたいと思います。「戦争論」の著者のクラウゼヴィッツも申しているように、敗戦は将官が敗戦を自認したときに始まると。私は必ずこの機会をとらえて立派な会社に、より一層立派な会社にしたいと思います。したがいまして、将来必ずこれは取り戻すということで、一歩セットバックというのは前進につながるものと考えております。ネバー・ギブ・インです。 それと二番目、もう一点につきまして、先生から御質問いただきました護送船団方式ということでございましたですけれども、私どもは、ノンバンクというのは護送されたことは今まで一回もございません。そして、私どもの会社は貸し渋りだから利益を上げているのでもございません。今まで、創業以来二十年間、増収増益を続けてまいりました。これは、非常な荒波のときもございました。もし、天気が悪いから、状況が悪いから業績がおかしくなったら、これは私は商工ファンドの社長を辞任して天気予報官にならねばいけないと思っております。 したがいまして、強調いたしたいのは、貸し渋りだからもうけているのではございません。護送されたことも一度もございません。すべて自己責任でやってまいりました。 そして、例えば一例を引きますと、私は一九八六年の十二月末をもってすべての株式担保融資から撤退いたしました。理由は、大学のときに習ったときには、コンドラチェフの波という六十年間の周期説がございました、太陽の黒点説とかコンドラチェフの波と。あのときに聞きましたときには笑ったんですけれども……
○海野義孝君 簡潔に。
○参考人(大島健伸君) では、もう少し簡潔に申し上げます。 いずれにしても、バブルのときにおいても私どもは三つの原則を貫いてまいりました、小口、短期、リテール。これでバブルの傷跡は私どもにとっては非常に最小に済んできたと、常にワーストケースに備えて。ただし、先ほど来申し上げましたように、最終的には市場原理で決まります。同時に、適法だからといっていいとは申し上げません。 したがいまして、先ほど申し上げましたように、去年以来すべて金利を引き下げております。そして現在、すべての平均金利、名目金利は二一%でございます。そして同時に、すべての手数料を込みで二六%。特に保証人ローンについて言えば、すべての平均で三〇%を割っていると。今申し上げましたのは不動産担保割引を含めた数字でございます。 したがいまして、私どもは企業努力で顧客に還元するということは忘れておりません。ですので、これを何とぞ御了解いただきたいと思います。 以上でございます。
○海野義孝君 私は、利息制限法の一五ないし二〇%と、それから出資法の四〇・〇〇四という間においてということは事実であると。現実はそうであります。消費者ローンなんかについても同様であります。 私は、貸し渋りによってということは、残念ながらこれは事実だと思います。あすをも越えられないというような中小零細企業あるいは個人商店主といった方々がそういった資金をということはわかります。しかし、本当に短期のそういった貸し付けであるかということにつきましては、これはいささか、もう時間がありませんから御答弁は要りませんけれども、有価証券報告書が事実であるとするならば、事実に反しております、これは見ていただければわかることなので。 金利は努力して下げてこられていると。これは大島社長の二十一世紀に向かってのそういった構想からすれば当然のことであって、やはり血の出るような努力をしてコストダウンをしていく、そしてそういう優良な貸付業者としてということが私は大変大事なことであると、そのように思うわけであります。 しかし、私が有価証券報告書を調べたところ、日栄さんと商工ファンドさんでは、九〇年と今日とを比較したときに、スタート時点の九〇年では、営業収入、一般企業で言う売上高、これが約三倍の開きがあったと。これが今日においては、商工ファンドさんは間もなく一千億企業になろうとしている、日栄さんは既に一千億企業になっている。そういった過程において、規模のメリット等もあるんでしょうけれども、急速にこの経常利益率が向上しておりまして、日栄さんは、九〇年三月期、売り上げに対して三〇・三%であったものが、直近の九九年三月期では五二・七%、それから商工ファンドさんは、九〇年一月期に二四・九%であったものが、ことしの一月期は四九・三%というように、経常利益率は飛躍的に向上している。その理由は取扱高が急激にふえたということであります。 この間、社員も二千人を超え、しかも店舗もお互いに二百店を超えるということでございまして、その点の努力は多とするわけでありますけれども、しかしながらもう一点私がこれを見まして気づいた点は、一つは、九五年の九月に公定歩合が実質ゼロに近い〇・五%になって、以来今日まで続いているわけでございます。 そうした中で、先般も衆議院の大蔵委員会で質問がありましたときに、有価証券報告書を使っての試算、これはシンキさんも入れた三社の平均での試算というのがありましたけれども、あれが一応そういった計算によれば事実であろうかと思いますが、私が実は別の視点から調べた点でいきますと、いわゆる受け取りの利息、手形貸し付けに対する受取利息、それから一方では銀行等に対しての支払い利息、これを比較した場合に、日栄さんは平成六年三月期に受取利息が支払い利息に対して四・六倍であった。これが前三月期においては十・五倍になっている。それから、商工ファンドさんも、平成六年一月期は二・六倍であったのが、この一月期においては十五・一倍。これはその過程においていろいろ決算のやり方とか処理のやり方を少し変えていらっしゃるから単純には言えませんけれども、同じような数値を両方から拾い出してとるとこういう結果が出ておるということを見たときに、大体オーナー企業というのは、過去のソニーさん、ホンダさん等もそうですけれども、松下さんも、一千億円というような大台がわりしたときが一つの危機である。次は五千億、次は一兆円、そういったときがいわゆるオーナー企業としての限界が来る。そこで有能なスタッフをそろえなくちゃならないということが残念ながらなかった、特に松田社長の会社においてはそれがなかったことが今回の不幸である、そう私は思います。 そうした中で今回こういったことがあったということは、私は雨降って地固まるでよかったと。このままでいったら、金融関係はバブル後大変な苦しみをして、ここ数年で公的資金導入等をやってようやく目鼻がつき始めた、海外からも信頼を回復しつつある。そうした中で、この商工ローンについては問題がこれからまだまだ続く。早くこれを前向きに解決しなくてはならぬ。 そういう意味で、今回、国会においてまさに我々が今考えている、議員立法をつくろうとしている。そうした中で有益な、貴重ないろいろな御意見をかなりの部分で、かなりの部分ということで全体的にはまだまだ不満な面が多々ありますけれども、いただいたということは大変私はよかったと。 一方的にしゃべって、時間がもう参りますからこれで終わることになりますけれども、そうした意味で、私は、本当にまさに市場競争原理の中で努力をして、アメリカのように、アメリカでは個人にとってもあるいは中小零細企業者にとっても、戦後すべての人たちが銀行できちんとそういった人の信用度合いに応じて金利を上乗せするという形の体系ができ上がっている。我が国はそれがまだできていない。これをやらなくてはならない。そういった意味でも、皆様の業界、特にお二人の会社は今後いち早く改善していただきたい。 最後に一つお聞きしたいのは、こういう問題が九月に金融監督庁からも御指摘、御指導があって、今日まで既に約二カ月近いわけですけれども、お二人の企業において緊急支店長会議をして問題のポイントを社員に、あるいは支店長にただし、このように我が社は改善するんだということをやりましたか。お二人、すぐ返事してください。
○参考人(松田一男君) 海野先生、ありがとうございました。 私ども、早速自主規制基準をつくりまして、全員集めまして徹底方を指導いたしました。ただし、一回だけの会議ではなかなか徹底いたしませんから、今後は検査部等も強化しながら徹底した今後の自主規制基準に基づきまして指導してまいりたいと、非常に今回のこの問題を契機にいたしまして、当社としましては深い反省に立って出直したいというふうに考えております。 どうもありがとうございました。
○参考人(大島健伸君) 緊急の会議につきましては少なくとも九回行っております。徹底を期待しております。
○海野義孝君 終わります。
○笠井亮君 日本共産党の笠井亮です。 先ほど来伺っておりますと、両社とも何としても低利で安定的に資金を調達するということが経営の大前提だということだと思います。 そこで、日栄の松田社長に伺いたいんですけれども、商工ローンが先ほど来もありましたが大きな社会問題化しているという中で、あなた方は会社名で十一月五日付で取引金融機関に対して手紙を出されていると思うんですけれども、それは間違いありませんか。
○参考人(松田一男君) ちょっと私は記憶にないのでございますが、報告を受けていません。
○笠井亮君 日栄の取締役財務部長岡田孝さんという名前で日栄の会社の印鑑を押して出してありますけれども、社長としては聞いていないんですか。
○参考人(松田一男君) 出しているようでございます。
○笠井亮君 リーダーシップと言われたけれども、そんなものも知らないなんてとぼけてはいけませんね。 ここに現物があるんですけれども、そこに「現在お取り引き頂いております金融機関の皆様からは、今後とも引き続きご支援、ご指導を頂戴することとなっております。」と、このようにアンダーラインしてありますけれども、こういうふうに問題になっている中で引き続き融資してもらえる、そういう金融機関というのは具体的にはどういうところですか。
○参考人(松田一男君) 私の財務からの報告によりますと、今回のこの問題で銀行の方も当社に対していろいろな面で神経をとがらせておりまして、私の方の今後のあり方についていろいろ銀行さんの方で京都支店を通じて本社の方に報告がございますようで、私たちは、今回のこの問題に対しまして今まで以上に深く反省しながら、できるだけ銀行の融資が減らないようにお願いしているということでございます。 ただ、銀行の方も今回の問題の結末を見ぬことにはなかなか姿勢を出しにくいという点もあるようでございますけれども、融資が年々減りますと、直接お客に対する融資が影響を受けますから、できるだけ影響を受けないように、今まで以上に努力をしながら銀行にも懇請し、同時に自分自身も姿勢を正してまいりたいというふうに考えております。
○笠井亮君 私が聞いているのは、取引を現在やっているところの金融機関の皆さんからは今後とも引き続き御支援、御指導をちょうだいすることとなっておりますと。今あなたがおっしゃったのは、いや、銀行の方もいろいろ逡巡しているんだ、考えている、ただお願いしているんですというお話でしたけれども、この手紙は、現在取引しているところが今後とも支援してくれる、だからあなたのところもよろしくという、そういう手紙じゃないですか。だから、現在取引しているところで引き続き御支援をしてくれる、協力してくれるとはっきり言っているところはどこですかと聞いているんです。
○参考人(松田一男君) まだはっきりと各銀行さんからは今までどおりどうするというふうな回答はないようでございますけれども、やはり銀行さんの方としましても、当社の融資を急に締めますと、当社に対する影響のみならず一般の中小企業に対する影響も大きいものですから、これはそれぞれの銀行と話し合いをしながら私の方も銀行に対しお願いを申し上げたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○笠井亮君 私、具体的におっしゃれるわけはないと思うんです。今もまさにおっしゃったとおり、これだけ批判があるのに、表立って今後とも支援しますよなんてことをはっきり明言しているというのがあったら、私はそういう銀行はどこか具体的に聞きたいですよ。まさにこれだけ問題になっているから慎重になっている。私どもが調べている範囲でも、新規融資はもうやめるとかいう形で融資残高を減らしてきている。 午前中、金融再生委員長も、そういう点で、一行百億円ぐらいあるというのはいかがなものかというのが前回の答弁のさらに延長で、銀行のあなたの会社への貸し出し実態を調査しているということを言っていたわけですけれども、この手紙自体が、何か前提自体、引き続き支援してもらえることになっていますよ、今までのところはと。これ自体、今あなたがおっしゃったことからすると、これはうそ偽りを言って、資金供給が減ったり絶たれたら大変だから、そういうことを、あたかも今のところは大丈夫です、だからあなたのところもよろしくと、こういうふうに言っているようなものじゃないですか。そんなことでこんな問題は糊塗できないし、銀行だってそんなことでオーケーだという話にならないと思うんですよ。私は、こんな文章を出して、あわよくば金融機関からも引き出そうなんというのはとんでもないというふうに思います。 さて次に、先ほど来ありますが、腎臓一個売れよとか目ん玉一個売れよということで連帯保証人をおどかして取り立てをして逮捕された元日栄社員の話がありました。 先ほど社長は、事の真相については究明中というふうに言われましたけれども、あなた自身が当事者だと思うんです。新井容疑者自身が社長から直接電話を受けて本社にも呼び出されて、そして成績の悪さを厳しく怒られたというふうに言っているということですから、これは他人事じゃなくて、あなた御自身が当事者じゃないですか。たまたまこういう人間がいたということだけじゃないと思うんですよ。 私たちは、元大牟田の日栄の支店長の行徳さんという方に直接話を伺いまして、きょう持ってまいりましたけれども、ちょうどあした付で新刊書が出る。「商工ローン 借りてはいけない」、日栄の元支店長さんが書かれた本であります。 彼によりますと、本社の全体会議は社員の間では地獄の全体会議と呼ばれる。業績の悪い支店長や課長は前列に並ばされ、何人もいる前で見せしめにし、つるし上げられる。松田社長は、なぜできない、いつするんだとがんがんどなって、なじり、その場で支店長から平社員に降格させたりする。やめさせないでくださいと泣きながら土下座をして訴える人もいた。社長から叱責された支店長は、部下の営業成績が悪いとぼろくそに追い詰める。そこで、そういう流れの中で、行徳さんがやめた後、彼の部下だった社員は、本社からやめさせろと指示が出されて、有無を言わさぬノルマ達成の重圧で、新築したばかりの家に、妻と上は保育園の年長組、下は二、三歳の二人の子供を残して自殺に追い込まれましたと証言されました。借り手ばかりか、社員も自殺に追い込まれている。 過酷な取り立てが、社長、あなたの指示で行われていることは明らかなんじゃないですか。ごまかさずにはっきり責任を認めたらどうですか。
○参考人(松田一男君) 非常に手厳しい先生の御発言でございますが、先ほどの新井の問題でございますが、私は新井君とは全然一面識もございませんし、彼が京都に参ったという形跡も全然ございません。ですから、彼が直接私にそういう指示を受けてそういう回収をしたということは絶対あり得ないということでございます。 私は、行徳君というのは、そういう名前が覚えある支店長でございますが、行徳君も何年おったか知りませんけれども、私は大正二年でございまして、こういう表現は非常に古い表現でございますが、いろいろ今、先生のお話の中にはそういうふうなやめた社員のお言葉であるとか、そういうことを表にいたしましていろいろ御質問願っているようでございますが、会社にたとえ三日おったとしても、会社での恩というものを知ってみだりに会社のことをあることないこと申し上げるものじゃないと私は解釈しておりまして、今そういう行徳君の話を聞きましても、新井君のことを聞きましても、非常に情けない思いをしている次第でございまして、これはすべて私の不徳でございますが、やはりそういうふうな今の新井君にいたしましても、全然根拠のないことを私のせいにされるということは非常に不愉快でございまして、その点は御理解願いたいと思います。
○笠井亮君 やめた社員のせいにするとか不愉快だとか、本当にとんでもないと思いますよ。それから、さっきの新井容疑者の話、面識もないという話をあなたがおっしゃった。よく覚えておきたいと思います。 では聞きますけれども、あなたは金融ジャーナルという雑誌の九八年六月号でインタビューに答えられております。 そして、その中で、ここに物がありますけれども、いろいろ書いてありますが、「本部各部に社長の机を置いておられるようですが、その狙いは何ですか。」というふうに聞かれております。そして、こう答えておられる。「現場の状況というものは、やはり人伝てに聞いてはだめですね。営業統括本部、審査部、人事部、経理部など各部に私の席を置き、時間が許す限り社員と情報交換をするとともに職場の雰囲気を肌で感じています。席に座っていますと、十分もするとその職場の雰囲気が分かりますし、電話の応対を聞いているとお客さまの感触も伝わってきます。例えば手形でも見ていますと、長年のカンが働いて、五秒ぐらいで「この手形はダメだ」ということが判断できます。鳥などが明日の天気を察知するように、この仕事を長年やっていますと「この問題はこういうふうになる」と先を予知するというか、不思議とカンが働きます。」とあなたは答えていらっしゃるんです。 大体、上場企業で各セクションに社長の机があってそこにずっと座って、ずっとですか、何分間か十分間か知りませんが、座ってずっと聞いている、電話の応対も聞いている、あの手形はだめだよということを判断している会社というのは私は聞いたことがないんですけれども、そこまであなたは現場で陣頭指揮していることをここで誇らしげにインタビューで答えているじゃないですか。時には手形の取引までチエックすると、あなたみずからはっきり言っているじゃないですか。そういう指示をしているんでしょう。
○参考人(松田一男君) 私は社長というものは権限委譲ですべて任せておるものじゃないと思います。やはり社長はいろんな各部署におって現場の声を聞いて、現場というのはこの現場の支店だけじゃなしにお客様の声も聞きながらそれを経営に反映するのが私は社長の役職だと思います。 今、先生のお話では私がすべて指示するとおっしゃいますけれども、やはり社長というものは、いろんな営業統括にいたしましても管理にいたしましても、経理すべての分についてはやはり知っておって正しい指示を出すのが社長の立場でございまして、ただ部下任せにいたしまして、例えば過去の銀行のごとく、銀行がああいうふうな、何十兆というふうな大きな不良債権をつくってああいうことになったのもすべてやっぱり経営者にも責任があったわけでございまして、経営者が責任を負うためにも、やはり各部署についてそれぞれ社長がしっかりとしたものを知っておかなければいかぬということで、私は各部署に私の机を置いて各部長から状況を聞いている次第でございます。
○笠井亮君 あなた、現場の声を聞くとおっしゃいましたけれども、先ほど新井容疑者の問題、面識もないと、それからいろいろトラブルあることについても知らなかった、これから真相解明すると。全然違うじゃないですか。あなたの精神でいえば、ああいう千葉で起こった、徹底してどうなんだと本人を呼んで状況を聞くということも含めてやったんですか。やっていないでしょう、面識ないと言うんだから、今に至るまで。 あなたは、「社長たる者は部店長や社員と話をしていて」、これはインタビューですよ、「この問題は他の支店や全社に共通する問題だな、というものが必ずあります。こういうものを見逃しているケースがあります。現場の職人気質というか、職感というものを働かせることが大切です。お客さまや社員の声がトップに伝わる体制にしておかないと、経営の舵取りを誤ることになりかねません。」ということも言われている。 そして、まさにそれを裏づけるように、先ほどの元支店長の行徳さんも、本社の全体会議に出ると直立不動で立たされる、社長は威圧感のある人で、毎日毎日上げる報告の数字は社長が必ず見ていた、毎日毎日成績アップの檄が松田社長の直接電話で回収担当者まで届くこともあったと、ここまではっきり証言されているんですよ。 私は、個々にいろんなケースでみずから指示された、そしてその結果いろいろな問題が起こっている、その指示した責任というのをきっぱり認めるべきだと思いますよ。どうですか。
○参考人(松田一男君) 社長というのはすべての経営について責任を持たなければならない立場でございます。今、先生のおっしゃった今度の新井の問題などは私は全然知らなかったわけですが、これにつきましては深く反省している次第でございまして、責任というのは、ただ単に悪い面だけじゃなしにやっぱりいい面でもすべて会社全体の責任を持つのが社長でございまして、やっぱり会社が健全な経営をして立派に成長するためには、社長はすべての面で責任を負わなければならないという点においての責任は痛感している次第でございます。
○笠井亮君 あなたのそういう態度の陰で泣いている人がたくさんいるし、自殺に追い込まれている人もいる。社の内外にいるわけですよ。 では、もう少し具体的に聞いていきます。 あなたの会社では社の方針を徹底するためにさまざまなマニュアルがつくられているというふうに承知しておりますが、ここに本社から各地区統括部長殿あてに出された回収のためのトーク集というのがございます。これは実際に現場で使われているマニュアルであるということですけれども、現場ではさらにこれを具体化して、個々に手書きでもっとリアルな形のものがつくられている、実践的につくられているというふうに聞いております。 例えば、その中で、回収の現場で出てくる相手からの反応に対して、例えば妻や身内が保証人である場合、私はわからないからというふうに言われた場合にどうするか、こういうことが具体的にここに書いてあります。その回答例で、それぞれ工夫しなさいよということがあるんですけれども、ここに私が持っているものの中には、「何が分からないのですか。分からなければ説明してあげますよ。あなたは御主人の物ではないんですよ。物事が判断できる立派な一人の人間ですよ。分からないでは通りません。改めて言います。主人は主人。あなたは連帯保証人ですからあなたの責任で金を作って返して下さい。」と答えるというふうに書いてあります。 妻や身内に形だけで保証人ということで判こを押させて審査を通しておきながら、その能力だって、こういう形で言えばどうかという問題、問題になりますよね。通しておきながら、ではそういう問題で回収の現場は問題が出てきたときにはこんなことを言って追及しなさいというのがこのマニュアルでしょう。こういう一連の、もっといっぱい時間があれば言いたいんですけれども、こういうものをつくって厳しい取り立てをやっていたんですね。 こういうマニュアルがあったのかなかったのか、そしてこういうやり方をしていたのかどうか、具体的にこのマニュアルに関してどうですか。
○参考人(松田一男君) 今回の問題で全国のお客様から非常に励ましがございます。いろいろ私に対して、何でこうまでたたかれておるんだ、なぜ社長はもっと主張をしないんだというようなことの激励のお手紙をたくさんもらっておりまして、いろいろお客様からのそういうふうな激励がありますが、今おっしゃったようなそういうふうな、例えば融資の先において融資が返済できないという客もございまして、これは極論いたしますと、本当にそういうふうな、今おっしゃったような例というのは、こんなことを言いますと極論ですが、本当の一握りの不満だと思います。しかし、一握りではあったとしましても、やはりそういう不満を不満として、私としては、日栄としましては謙虚に受けとめなきゃいかぬというふうに思います。 ただ、今おっしゃったマニュアルの件でございますが、これは会社が正式にそういうことを出したわけじゃなくて、何か現場で適当に、部長あたりがやったものじゃないかと思いまして、会社はそういうふうなマニュアルはつくっていないと思います。マニュアルはいつも回収するんですが、回収できない場合もあるかもしれませんし、適当にやった場合があるかもしれませんけれども。
○笠井亮君 回収するということは、出したんですね、そのもとになるものは。 あなたは、回収するけれども回収できないものがあったと。それで、現場であったものがあるかもしれないとおっしゃったけれども。
○参考人(松田一男君) いや、古いマニュアルは全部回収するんですけれども、そういうことによって……
○笠井亮君 だから、こういうマニュアルがあったんですかと聞いているんですよ。
○参考人(松田一男君) それはもう覚えがありません。
○笠井亮君 いや、ちょっとそこのところは本当に問題ですよ。いいですか。現場にはこういうことをつくったものがあったんですか。
○参考人(松田一男君) それはわかりません。
○笠井亮君 あなたは、この現場の問題、本当に知っていなきゃいけないんだ、指導者としてと言っていましたよね。 違うことを言いますけれども、古いマニュアルはあった。そういうものについては回収したと。そういう中にはこういうふうなことを書いたマニュアルというのはあるんですか。
○参考人(松田一男君) それについて、会社の方で正式につくったマニュアルじゃないんじゃないかと思いまして、わかりません。
○笠井亮君 会社としては、こういう回収に当たってのマニュアルというのはつくっているんですか、では。
○参考人(松田一男君) そんなことはありません。
○笠井亮君 いやいや、回収に関してのマニュアルはないんですか。
○参考人(松田一男君) もちろんつくっております。
○笠井亮君 どういうマニュアルですか。こういう形で、地区統括部長殿という形でマニュアルというのは出たことがあるんですか。
○参考人(松田一男君) 会社に正式に回収マニュアルというものはあります。それによって社員は動いていると思います。
○笠井亮君 では、もう一つ聞きます。 もう一つ、ここに管理債権回収心得というのがありますね。これはありますか、そういうのは。
○参考人(松田一男君) 管理債権回収心得というものもあります。通達もあります。
○笠井亮君 ありますね。 そこにはこう書いてあります。「一見弁済能力が無いと思われる保証人であっても、強硬に保証人に弁済を迫る事に依って、保証人から本人への催促に加え、時には保証人の系類からの援助によって早期回収に繋がる場合も実績としてあるので、保証人優先で交渉に当たる事。 本人及び保証人の話(言い訳や待って欲しいという要請が殆どである)は、長々と聞いてはならない。(世間話をしに行っているのではない、焦付債権回収という修羅場の交渉である)」と、ここまで書いてあります。あなたが今こういうマニュアルがあると言われたその中にはこういうことが書いてある。とにかく強硬に回収しろということばかり書いてあるんですよ。 会社が強引に暴力的取り立てをしろというものじゃないですか、これ。これはあると言われたわけですから、そういうものですね。
○参考人(松田一男君) 今、私、記憶ございませんが、そういう古いのがあったかは知りませんけれども、それはそういうふうな、年々改善しながら現在マニュアルがあると思いまして、古いマニュアルについては私は存じていません。
○笠井亮君 そういう古いマニュアルがあったと。それは回収しなかったかもしれないからと言われたんだから、そういう形ではあったかもしれないということをあなたは言われたんです。 現在は使っていないとか回収しているとか、それで済まされる話じゃないと思うんですよ。それが使われている当時に、それに基づいて今言ったような強硬的な暴力的な取り立てをしていた。そのもとで死に追いやられた方がいるかもしれない。被害者はもう戻ってこないんですよ。そうでしょう。 しかも、ことし夏にも、千葉の建設業者、これはこう言われたそうです。死んで保険金で払うとでも言うのか、何を処分するんだ、嫁が死ぬのを待つのかということを言われて、そしてついにこの方は自殺されました。この夏です。古いという話じゃないんですよ。最近だってそういうことが起こっているんです、あなたの会社のそういうやり方によって。私は全く話にならないと思いますよ。 今、古いのがあったのかもしれない、それは一たん回収したけれども残っているのがあるとか、現場ではあったとかいろいろ言いました。だったらば、今これまでのことは反省するとあなたはおっしゃったんだから、本社、それから支店、現場、それから今でいえば日本信用保証ですか、それぞれがつくったものを含めて全部、営業の上でのこういうたぐいのこれまで出したマニュアル、それから今有効なマニュアル、それから裏マニュアルというのもあるというような話もありますけれども、そういうのもあるかどうか、あなたがちゃんと責任を持って全部調べて、こうやってせっかく私たちも話を伺っているわけですから、この委員会、国会に出していただきたいと思いますが、どうですか。
○参考人(松田一男君) はい、よくわかりました。ございましたら出します。
○笠井亮君 私は、質問してまいりましたけれども、社長が直接指示したかどうかというのはやはり大きな焦点だと思います。今、資料を出しますと言われましたから、ぜひそれも早く出していただいて、そしてきちっと我々としても究明をしたい。 同時に、これだけ死に追い込んだり一家離散を生み出してたくさんの中小業者を泣かせている会社の経営責任というのは本当に重大だと思います。きょう大蔵大臣も社会的に許されない行為が行われているというふうに言いました。 きょうは時間がなくて、商工ファンドの方、私、いろいろ聞きたいことがあったんですができないですが、私は、正すことは正しますということを、一般的に何か反省しましたみたいなことを言われても済まないと思うんですよ。 きょう松田社長が出された文書の中で、商工ローン批判というのは中小企業の命運を奪うということを書かれておりますけれども、私、非常に驚きました。私は、あなた方の方が中小企業を食い物にして、死に追いやることまでやってきたんじゃないかと。そして、金融界をこういう形で混乱させる。さらには、国際的にも驚きですね、これ、ワシントン・ポストにも出ておりましたけれども。こういう形でぼろもうけする、そういう企業の存在があるというのは驚きだという記事が最近も出ましたけれども。 まさにそういう問題として、やっぱり私は、この金利の問題その他、時間がなくて言いませんが、こういう形で、安い金利で資金を調達し、異常に高い、三〇とも四〇ともいう話がありましたけれども、金利で貸す、そしてその中でもうけをやっていく。 しかも、日栄で言うと二倍ですか、五年間で。それから、商工ファンドは五年間で六倍ぐらい経常利益が伸びているそうですが、今どきそんなところないわけですけれども、そういう中には、やっぱり必然的に今申し上げた形で、強硬的にあるいは手段とか指示がなければこれが支えられないということになってきているんじゃないかというふうに思いますので、その点の指示をさらに委員会を含めて究明をしていきたいと思います。 以上で終わります。
○三重野栄子君 社会民主党・護憲連合の三重野栄子でございます。 株式会社日栄、株式会社商工ファンドから資料をいただいておりますけれども、きょうは両社長がお見えでございますので、数点ほどお伺いさせていただきます。 まず、労働環境のことでございます。 先ほども少しございましたけれども、有価証券報告書で両社の平均勤続年数を拝見いたしますと、商工ファンドについては男子二年一カ月、女子一年四カ月、男女合計では一年十カ月、日栄については男子二年六カ月、女子二年八カ月、男女合計では二年七カ月となっておりますけれども、これは普通の企業では考えられないぐらい短く、早くおやめになっているようです。 この数字から見ますと、恐らく業務がかなり過重なんじゃないかという想像もありますし、また最近のマスコミの報道を見ますと、良心の呵責にさいなまれてやめていく方もいらっしゃるんじゃなかろうかと考えているわけでございます。こうした私の想像に対しまして、両社長の御見解を伺いたいと存じます。 なお、大島社長には、本年七月三十日、商工ファンドに中央労働基準監督署が立入検査に入ったようでございますが、その経緯並びにその後の経過についてもあわせてお伺いいたします。
○参考人(松田一男君) 私の方は営業会社でございまして、非常に営業社員が多いということでございまして、一千六百名の社員のうちの約一千名ぐらいが営業に携わる社員でございます。私の方の営業はすべてお客の開拓ということが主題でございまして、ただ店によって、電話して日栄でございますということじゃなしに、出かけていっていろいろお客の開拓をして、相手を見た上で融資をするというのがあれでございます。 最近の若者はなかなか昔と違って、そういうふうな辛抱して汗をかいて努力するという方は少ないわけでございまして、非常に残念でございますが、私ども戦前の人間であれば、汗をかいて我慢してということじゃなくて、今は本当に悪く言えば楽をしてという人が多いものでして、といって余り強力にやりますとやめていきますから、その点は本当に難しいんですけれども、そういう点で営業社員が非常に多いということがそういうふうな定着性の低さにつながっていると思います。
○参考人(大島健伸君) 二つの御質問にお答えいたします。 まず一点は勤続年数ということでございます。これは御指摘のとおりの数字でございます。昨年度におきましても六百名の社員が入社しております。毎年新しい社員が非常に多数入社いたしますので、これは勤続年数が少ないというのはその結果でございます。定着率につきましても年々改善しております。 第二番目の点につきまして、ことしの七月、労働基準局の検査がございましたことは御指摘のとおりでございます。今後、労働環境につきましてより一層改善するということはお約束いたしたいと思います。 以上でございます。
○三重野栄子君 今、大島社長にお答えいただきました、今後改善していきたいとおっしゃっていただきましたが、その内容につきましては、時期を改めてでもまたお伺いさせていただければと思います。 なお、若者の定着率の問題、両社にそのようなことがございましたけれども、両社の定年は何歳で、そして何年、一番長いのは何歳ぐらいおられるのでしょうか、簡単でいいんですけれども。
○参考人(松田一男君) 当社の場合は定年は六十歳でございます。
○三重野栄子君 何人ぐらいおられましょうか。
○参考人(松田一男君) そうですね、定年後嘱託で勤めておりますが、大体もう現在では定年後おります者は十名足らずじゃないかと思います。
○参考人(大島健伸君) 私どもの定年は六十歳でございます。六十歳以上の方につきましても百名単位で存在しております。これは嘱託の形でございます。正社員の中には、今現在五十歳以上の者については数名しかおりません。約五名程度だと思います。 以上、お答え申し上げました。
○三重野栄子君 平均ではなかなか実態がよくわかりませんけれども、先ほど笠井議員からの質問の中にも状況が大変厳しいことを伺いましたものですから、そういうこともあるのではないかと思いましてお尋ねをいたしました。これにつきましては、勤続年数表だけではわかりませんが、今後、私もいろいろと研究させていただきたいというふうに思います。 次に、二社の貸出金利につきましてお伺いいたします。 商工ローンを含むノンバンクの資金調達の多様化を図ることをねらいとするいわゆるノンバンク社債発行法が本年四月に成立いたしまして、五月に施行になっております。この法律についてはいろいろ心配な側面がございまして、借り手側からいえば借入金利の低下に結びつくものであるということで私ども社民党も賛成したわけでございます。 そこで、両社にお伺いいたします。 現在までにこの法律を活用してどの程度の資金を調達されたか、実績を金額ベースでお答えいただければと思います。 それから、このようなメリットを享受する以上、貸出金利の低下という形で利用者に還元されるべきだと考えますけれども、そうしたことは実際行われているのでしょうか。もし行われていないとすれば、今後下げるということの方針をお持ちでしょうか、お伺いいたします。
○参考人(松田一男君) 当社では、本来のこの恩典を利用いたしまして、五百億の社債の発行をいたしております。その五百億を今後今おっしゃるとおりお客様へのサービスということで、金利引き下げについて十分考慮してまいりたいと思っております。
○参考人(大島健伸君) 私どもは本年の四月以降の社債につきましては発行しておりません。理由は、債権の証券化の手法による調達の方がより有利な調達を行えるからでございます。今後は機動的に金利動向を見ながら社債の発行ということも検討はいたしております。 以上でございます。
○三重野栄子君 非常に隆々とした会社の実績でございますが、先ほどもございましたとおりにいろいろ御批判もございますので、その点も十分勘案されまして発展されるように要望いたします。 次に、松田社長にお伺いいたします。 平成三年五月に信用保証業務を目的として日本信用保証株式会社という子会社を設立されております。この会社の実態はよくわからないんでございますけれども、この会社を隠れみのにして日栄では報道されているような脅迫まがいの行為が行われているのではないかという批判もあるわけでございますが、この会社の職員数だとか年間の保証料収入とかあるいは不良債権の償却費等々につきましてお伺いをいたします。
○参考人(松田一男君) この会社の設立の趣旨は、保証人を取りつけて融資をいたしますと、いろんな問題で保証人とのトラブルが起こってくるわけでございます。できるだけ保証人をとらずに融資するという機会がなかろうかということからこの日本信用保証をつくりまして、現在では日栄のお客様の約四割がこの日本信用保証の保証だけで融資を受けているわけでございまして、あと六割は第三者の保証をつけて、さらに日本信用保証の保証によってやっているわけでございます。 現在、日本信用保証の方では、抱えております求償債権が約七百億ほどございまして、それに対しまして積立金が約六百億ほど積んでおりまして、それによって採算がとれているわけでございます。現在はかなり増員もいたしまして、日本信用保証の方ではざっと百五十名近く社員がおりまして、今現在では日栄のみの保証でございますけれども、将来的にはできれば日栄以外のそういうふうな保証会社、保証業務も兼務いたしたい、こんなふうに考えていまして、決して隠れみのというようなことじゃなくて、そういう意味で頑張っている次第でございます。
○三重野栄子君 今の分で、保証人をつけるということでこういう会社がということのお話であったと思いますけれども、そこで今問題になっておりますのは保証人、根保証の問題がございます。 仮に商工ローンが本当に中小零細企業の味方であり、ベンチャー企業を自分たちの資金で育成するんだというような高い理想を掲げた組織であるならば、手数料などを含めれば三〇%前後という高い金利で資金を貸し付け、その上に保証人には根保証というからくりといいましょうか、そういうことを巧妙に使いながら脅迫まがいの取り立てをするなどということがもう再三言われているところでございます。 金融の基本原則は、ローリスクならローリターン、ハイリスクならハイリターンと思うのでございますけれども、であるならば、商工ローンも金融業であるわけですから、借り手の審査にももっともっと時間なり労力を割いて、そして基本的には主債務者責任を貫くべきだと考えます。つまり、現行の保証人の責任や保証料は縮小の方向で考えるべきでありまして、主債務者及び商工ローン自身がもっと自分でリスクを負担すべきであると思うわけであります。 商工ローンからの資金の借り手が緊急性を重視していることからも、以上のような提言は制度の根幹を揺るがすものであり、なかなか困難であることも十分承知をしているのでありますが、こうした改革を断行しない限り商工ローン問題は解決しないのではないだろうかと思うわけでございます。 そういうことで、時間がございませんので、両社の社長に伺いまして、質問を終わります。
○参考人(松田一男君) 三重野先生に非常にすばらしい意見をいただきました。 今、保証人をとって会社が金を貸すというのは日本の昔からの習慣でございますけれども、いろんな面で今度のようなこういう問題が起こりまして、なかなか頼まれたら断りにくいというのが保証人でございます。そういうことで、昔から人の保証はするなということもございますとおり、今回のこういう問題を契機にいたしまして、当社ではできるだけ保証人をとらずに融資をする、そういう方法に転換してまいりたいというふうに考えたいと。現在の保証率が、当社の場合は四割が無保証でございますが、逆に六割を無保証の融資にいたしまして、せいぜい四割程度が保証人つきという形でもって、あくまでも債務者中心で、保証人依存じゃなくて債務者依存の融資をしていきたいというふうに考えてまいりたいと思います。
○参考人(大島健伸君) 二点について御回答いたします。 まず一点は、借り手を例えば食い物にしているのではなかろうかと。これは全くございません。 私は若手のベンチャーの経営者によくお会いすることがございます。ベンチャーの会社の塾の、いわゆるCEO塾というのがございますのですけれども、そこのいわば塾頭のようなものをしております。そして、非常に驚いたことなんですけれども、大島さん、昔借りたことがありますと。この前、これは若手の方ではないんですけれども、非常ににこにこされて私どもの自宅の電話を据えつけに来られた方が、今借りてますよと。本当に幅広くお手伝いをしております。そして、ベンチャーの創業期のみならず、私どもの会社から融資をした会社が、これは守秘義務がございますのでお名前を一々御指摘することはやめますが、公開された会社も多々ございます。 本当にこれは御理解賜りたいのは、私どもは本当にそのような活動を行っているのだということだけはぜひともこの場をかりて御認識をいただきたい、これがまず第一点です。 第二点につきましては、根保証の問題につきましては、まず保証の限度額、私どもは平成四年からいろいろな改善を行ってまいりました。平成六年についても私の発案で漫画まで入れました。これは工事現場におきましてお騒がせして申しわけございませんと頭を下げている福助足袋のようなあの絵の図柄を連想してのことでございます。 そして、私が申し上げたいのは、まず一つ、なぜ根保証というものがあるのかと。その漫画の中で申し上げているのは、保証の限度、期限を明確にすると。保証行為によって、その昔、尾崎紅葉の「金色夜叉」、ああいうような中には例えばお金を貸して代物弁済ということで、例えば百万円のお金を貸して数千万円のものを代物弁済にして取得してしまう、そのような明治時代あるいは昭和の初期というものがあったやに聞いております。したがって、明確な保証期限、限度ということを指定したわけでございます。 そして、昨年度から私どもがやっておりますのは、既存の債務、これも今幾ら債務がございます、そして本日お貸し出しするものは幾らでございます、そして根保証が幾らでございますということを自筆で書いていただくこともいたしました。 そして、今回においては、十一月十日の時点で私どもがやってまいりましたのは、もっと明確にしようと。根保証の限度額との差額が幾らあるか、それは既存の債務が幾らです、本日のお貸し出しが幾らです、根保証の限度から今の一と二を引いた金額は幾らでありますということまですべて足し算と引き算だけでわかるようにするということで御認識いただくと。 保証人様と私どもの会社は敵対関係にはありません。私どもは、これは保証人様に事情をよく理解していただく方がよろしいと思っております。したがいまして、根保証につきましては保証人様に対しても例外なく融資の都度、追加融資の都度御報告を遅滞なく申し上げる、これは私どもが願うところであります。トラブルがないことが第一でございます。したがって、多少の費用がかかってもこれをとりたいということでございますので、何とぞ御賢察願いたいと思います。 以上でございます。
○三重野栄子君 お二方の御説明、大変丁重にいただきましたけれども、しかし実態は違うようなことも多々ございますので、さらに御検討いただきましてよりよい営業をされるように要望いたしまして、質問を終わります。
○入澤肇君 自由党の入澤でございます。 どうもお二人のお話を聞き、さらに報道されている事実を見ていますと、出資法にしても利息制限法にしてもその他の法律にしましても、いわゆる規制法の理念というものを悪用しているというふうな印象を受けるわけであります。 規制法というのは、例えば金利の範囲にしても、これはぎりぎりのストライクゾーンの限界を規定しているわけですね。それを悪用して、一生懸命ビーンボールを投げて、それが結果悪くデッドボールになってしまったというふうなことが今回の事件の中身じゃないかなというふうに私は思うんです。人によっては、例えばベニスの商人のシャイロックみたいなものじゃないかというふうなことを言っている人もいます。しかし、貸し渋りの状況下で中小企業を救うために一定の役割を果たしてきたということは私はこれは事実じゃないかと思うんです。 そこで、報道されている事実と、それからまた日栄、商工ファンド両社の経営の実態、このギャップがどうして出てきたのかということにつきまして若干の御質問をしたいと思います。 一つは、日栄、商工ファンド、それぞれ社訓というのがあるのかどうか、もしあるとすれば教えていただきたい。それから、社訓がないとすれば、これだけ大きな事業体になってきたわけでございますから、しかも今、三重野委員のお話にもございましたように、しょっちゅう社員がかわるということになりますと、きちんとした営業方針、社員に対する指導方針が確立されていなければ公的な責任が果たせません。その公的な責任を果たすための指導指針みたいなものがありましたら、それぞれ簡潔にお話し願いたいと思います。
○参考人(松田一男君) 当社にはもちろん社訓がございまして、もちろん入ってもらった以上は会社に生涯をかけて頑張っていただきたいということで、そういう社訓を掲げております。 先ほどからどうも私のワンマン性といいますか、会社ぐるみといいますか、いろいろな面でのお話がございますが、私の方も、そういうふうな上場会社でございますから、できるだけ若い社員たちの意見を反映させながら、同時に会社の方の一つの方針を、目標を達成していきたいということで、会社の目標を定めた以上は、それを達成させるためにはいろいろな面で努力願わなきゃ困りますけれども、なかなか社員の個々のそういう意識と会社の一つの方針というものにはいろいろなギャップがございまして、そういう面でやっぱり日常の経営の面で努力しているわけでございます。
○参考人(大島健伸君) 社訓はございます。私が創業五年目につくりましたものを今でもつくっております。論より証拠でございますから、読み上げます。五条ございます。 まず第一に、「わが社は、小集団経営の効果を信ずる。即ち、平均以上の才能を持つ人は勿論のこと、平均的な人でも、有機的な小集団にまとまり、各成員が各々の役割を認識し、互いに助け合い、足りないところを補い合いながら協力して働けば、驚くべき力を発揮出来るのである。」、第一条でございます。 第二条、「わが社は、ガイドライン付自主経営の価値を信ずる。各小集団の長を含む経営陣が示すガイドラインに基づき、各小集団及びその成員たる各人がそれぞれのイニシアチブを発揮し、しかもそれぞれ得意な分野を持つ同僚及び専門スタッフたちの助言を仰いで経営してゆくことが、ガイドライン付自主経営である。」。 第三条、「わが社は、解決不能な問題はないと積極的、且つ、楽観的に信ずる。即ち、大きな問題にぶつかった場合でも、まず事実データを収集し、次に問題点をコントロール可能ないくつかの問題点として更に再分割し、その問題点を割り当てられた各個人が全力を尽くしてその解決に努めれば、必ずや解決出来るものであると確信する。」。 第四条、「わが社の経営システムは、各社員それぞれが各自の持つ可能性を最大限に発揮出来る様に設計されている。人は本来働くことが好きであり、より高い目標に挑戦し克服し、向上することに存在の証明を見出すものである。人こそが最大の資産と考えるわが社にとって、個人の可能性と会社の発展とは不可分なのである。」。 第五条、「最後に、わが社は永遠に素人衆団であることを誓う。ここでいう素人とは、単なる技術的に未熟な人間のことをあらわすのではなく、常に新しい経験と方法を積極的に取り入れてゆかんとする進取の精神に富む人間のことを指す。常に素人の柔軟な感覚で、これまでの仕事に対して絶えず再検討を加えてゆかねばならない。これこそが、わが社が業績を永久に発展し続けてゆく為の唯一の方法であると信ずる。」。 特に最後の第五条がポイントでございます。
○入澤肇君 今、二人からなかなか立派な社訓、日栄の社長は社訓を明らかにしなかったんですけれども、しかし考え方を明確にしていただきました。しかし、実際に報道されていることは立派な社訓と極めてギャップがあるわけであります。 先ほども笠井委員の方から裏マニュアルの存在についてしつこく質問がございましたけれども、例えば商工ファンドでも裏マニュアルがあるという報道がきのうの新聞に出ております。営業調査マニュアルあるいは債権調査マニュアル、こういうものがあって、そしてぎりぎりの違法性、ぎりぎりの取り立てなり融資の貸し付けがなされている。それから、日栄につきましても新規開拓に結びつくセールストーク集あるいは商手営業マニュアル(単名顧客獲得の戦略)、こういうふうな裏マニュアルがあるというふうに報道されていますけれども、社訓を今読み上げられて、こういうふうなマニュアルがあるということが指摘されること自体、恥だと思いませんか。いかがですか。 まず、存在するのかどうか、恥だと思うかどうか。
○参考人(大島健伸君) お答えいたします。 大変恥だと思っております。 私が申し上げますのは、正式なマニュアルにおいてそのようなものは過去においても現在においてもございません。御報道にあります中で、これは私は正確を期したいと思います。あいまいなことは申し上げたくありません。 したがって、可能性として平成五年当時、今から七年前当時でございますが、その当時、例えば担当者の個人個人が興信所のノウハウ集等を寄せ集めて参考にしていたというようなことは、可能性はあると思います。否定はできません。ただし、先ほど来申し上げましたとおり、私は、平成四年の時点においてもそうです、平成五年においてもそうです、平成六年のときから特に漫画も入れようと。とにかくトラブルは絶対になし、債権回収においてもトラブルがあって回収したら全く意味がない、予防が一番大事だということで、話はもとに戻りますけれども、コンプライアンスということについては本当に意を砕いております。 したがって、今現在、この分で私どもで正式なマニュアルは、内部管理体制も充実しておりますし、その正式なマニュアルに準拠してでないと仕事をしないということで、これだけは一〇〇%断言いたします。ただし、そのようなことが報道されていたということ自体が非常に恥です。 以上、お答え申し上げました。
○参考人(松田一男君) 私、大島社長とこうして参考人に立っておりますが、同君は今からちょうど約十七年ほど前に私の会社におりまして、私のもとで約二年間ほど金融のイロハから勉強した男でございまして、私は同君からしますと恩師でございます。私はこの道で約五十五年間生きてきた人間で、戦前人間でございます。先ほどいろいろ裏マニュアルがあるとかそういうことをおっしゃっていますけれども、いろいろ多くの社員がおる中にはそういうことがあったかもしれません。 私が銀行を引いた動機は日本の中小企業のために貢献したいということで、今から約三十五年前に引いたわけでございまして、非常に私は田舎者で上手に表現できませんけれども、私にすれば戦後約三十五年間、日本の中小企業のためにいろいろ頑張ってきた会社の人間だというふうに自負しております。現在、日本手形協会という組織がございまして、その会長もいたしておりまして、決してそういうふうな隠し事をしてみたりそういうことをする人間ではないということを、自分で言うのもおかしいですが、そういうことがございます。 今回のこういう問題にいたしましても、そういうふうな先生方の御指摘のようなことがございましたら今後は謙虚に反省してまいりたいということで、私の人生もあと余命もわずかでございますが、最後の自分の命の続く限り日本の貸金業界のために、また中小企業のために頑張ってまいりたいというふうに思っています。私の背後には八万社以上のお客様が私どもの努力もあっていらっしゃいますし、また私の手元には一千六百名の社員と多くの家族たちもおりますので、そういう面で皆様方の期待にこたえて頑張ってまいりたいというふうに思う次第でございます。
○入澤肇君 もう一つ、トラブルがたくさんあるということの一つの証拠に、先ほども質問に答えまして一部の答えがありましたけれども、両社でこの一年間裁判を抱えている件数、それからその裁判の内容、これについて簡単に答えてください。
○参考人(松田一男君) 私の方は三百四十件の訴訟案件がございます。この九割が利息制限法超過金利の返還請求の訴訟でございまして、あと一割がいろいろ保証人の説明が足りないとかそういうことの訴訟でございます。おかげさまで今までの私の方の訴訟案件の勝ち率は九〇%ほど勝っておりまして、そういうことで訴訟案件の大半は、今指摘を受けているような暴力行為とかそういうことじゃなくて、法律上の貸金業の利息制限法超過金利の返還請求、こういう訴訟が大半でございます。
○参考人(大島健伸君) 二つお答えいたします。一つは私どもが訴訟を受けているものと、私どもが起こしているものと二つお答えいたします。 まず第一点の訴訟を受けているものにつきましては、たしか読売新聞さんだと思うんですけれども、いずれにしても報道を受けましたように、一昨年の時点においては八件の訴訟を受けております。昨年の時点ではたしか十一件だと思います。ただし、漸増傾向にはございます。これがまず第一点でございます。 第二点につきまして、私どもが起こしている訴訟ということについては、昨年、昨年というか七月末以前の一年間、前期一年間と通算一年に換算いたしますと延べ一千件弱でございます。これにつきましては、保証人様と依頼人様と重複いたしますので、事案案件の数としては約五百件と御了解いただきたいと思います。五百件は、私どもの顧客に比較しますと、十万件のうちの五百件といいますと〇・五%程度になります。 なぜこのように訴訟が多いのかということについては、私どもが提起する訴訟の内容は簡単な支払い命令とかあるいは手形訴訟ということで、債権の事実認定ということで、私どもは債権回収のポイントにつきまして、一つは予防です。予防が一番です。回収の事態になってからでは遅い。ですので、予防が一番と。そして、担当者をオールラウンドプレーヤーにする。貸し付けだけではなくて、分業はしない、管理の担当者と営業の担当者は基本的に分けないということと、最後に任意の督促は長々としない。これは基本的には二、三回して、それ以上の督促をするときには、必ず金銭の問題はトラブルがございます。手形訴訟の場において必ずオフィシャルに解決をしていこうということで、例えば訴訟と申し上げますと非常に大変なものということなんですけれども、支払い命令におきましても手形訴訟におきましても数分で行えるということでございまして、これは昔の記憶にございますO・J・シンプソン・トライアルのような非常に長いものではございません。ですので、我々はあくまでもトラブルを予防するという観点からこのように訴訟を提起しておる次第でございます。 以上、申し上げました。
○入澤肇君 簡単にというのに答弁が長いものですから、たくさんの質問をつくっていながらほとんどできないんですが、いずれにいたしましても健全な資本主義を育成する一翼を担っているんだということを強く自覚していただきたい。 大体、訴訟がこれだけあるというのは、十万件のうち〇・何%だからいいなんという話じゃなくて、訴訟が起きないようにするようにマニュアルの見直しをやるべきじゃないか。恐らくマニュアルも顧問弁護士を使ってチェックしてもらっていると思うんです。もう一回、私は回収それから貸し付け両面にわたってのマニュアルの見直しを両社でやることを希望します。 終わります。
○堂本暁子君 一時からお二人の参考人との質疑が始まりまして、この三時間の間に商工ローンが日本の金融システムに大きな問題を投げかけているということが浮き彫りになってきたように思います。例えば、銀行側の問題もございましょう。政府側の問題もございましょう。そして、利息制限法と出資法の規制のあいまいさ、これは法律のことですから、私たち立法府の政治家にも責任というか、関係のある問題だというふうに思います。 しかし、この三時間で私が一番やはり問題にしたいのは、日栄、商工ファンド、お二人の社長がここにおられるわけですけれども、参考人質疑の中でさまざまな事件が指摘されました。それから、貸し付けの仕方、過剰融資、根保証の問題、高金利の問題、それから債務者、保証人に対しての返済の取り立て方の問題も同僚議員から指摘されました。こうした事件や仕事のやり方で堂々と上場企業として利益を伸ばしてこられたその事実でございます。我が国の資本主義は余りにも寛大だったのかという、そのような驚きを禁じ得ません。ワシントン・ポストに出たという話も今ありましたけれども、企業が社会的なモラルを無視して成長することができたとしたらば、その国の資本主義とは一体何なんだろうか。 大島社長は適法という言葉をお使いになりました。同じことを入澤委員は法の悪用という言葉をお使いになりました。法の盲点というような書き方をしたマスコミもありました。いずれにしても、法律のぎりぎりのところで仕事をしていらっしゃることは事実だと思います。 どなたか同僚議員が指摘されたように、中小企業の問題、それはぎりぎりのそういったところで救済することではなくて、やはり私たち政治家の方の責任だろうというふうに私は理解いたします。 ですから、そういった中小企業の方たちがやはり何らかの形で痛い思いをするところに追い込まれているような今の金融システム、あるいはその法律のあり方というものは一刻も早く是正しなければならないと思っておりますけれども、同時に、やはり私はお二人の社長の社会的モラルというものがどうだったのかということに大変疑問を持っております。もう社訓その他、そのことについてはるる御説明いただいたので、あえてここで伺うことをいたしません。 しかし、大変私にはわかりにくいことがあるんですね。と申しますのは、三年間の手形というようなこととか根保証というようなこと、あるいは保証金、手数料、いろいろありまして、三〇%の金利とか、そういうことでなかなか簡単に計算ができない。お二人の社長にお願いなんでございますが、百万円もし借りたとして、一年間でそれが幾らになるのか、金利が。これを今すぐ幾らということをお答えいただけるでしょうか。
○参考人(松田一男君) 私どもの場合は、先生の御質問でございますが、単純に計算いたしますと、百万のお金を使っていただきまして、年間で当社の金利負担は約二十三万ぐらいじゃないかと思います。それプラス保証料がございますので、これを一年ずっと使っていただきますと、やはりトータルいたしますと二十九万ぐらいか三十万ぐらいになるんじゃないかというふうに思います。 ただ、ここでちょっと余分に申し上げますと、商工ローンの金利といいますのは事業経営での金利でございまして、消費者金融の場合であればこれはすべて消費者が丸々負担するわけでございますが、私たちの場合のお客様の金利というものはすべて税務上では損金算入ということで、私の方のお客様が百万を使っていらっしゃいましても、そのお客様は銀行にも使っていらっしゃると。ですから、当社のお金だけを使っていらっしゃるんじゃなくて、銀行とかいろんなほかの金融機関も使っていただいて、平均してどのぐらい負担になっているかということにもなると思います。 当社の場合は、現在は商工ローンは二四%でございますが、手形割引業務というのをやっております。この方の金利は、お客様の負担は年間で六%台でございます。ですから、仮に商工ローンを百万使っていただいて、手形割引を百万使っていただきますと、平均いたしますと私の方は一五%になる、こういう勘定になるのでございます。
○堂本暁子君 私は大変金融の方に疎いものですから、大島社長ともども、モデル的なケースで結構なんですが、先ほどマニュアルの委員会への提出ということもありましたし、両方の会社から百万円借りて一年間どういうからくりでどうなるかということを書いて委員長の方にお渡しいただくこと、よろしゅうございますでしょうか。
○参考人(松田一男君) はい。
○堂本暁子君 よろしいですか、大島さん。 ということで、それじゃそれは委員長の方に両方の会社からお出しいただきたいというふうに思います。 それから、私はもう一つ、これはもしかしたらちょっと伺いにくいことを伺うんですが、お二人の社長御自身の年間所得を教えていただけたら大変うれしい。そして、なおかつこの五、六年でどのぐらいその所得が伸びたかということも伺いたいというふうに思います。
○参考人(松田一男君) 私も自分の所得、ちょっと今記憶がないのでございますが、いろいろ私の場合は税金負担も大分ございまして、今、個人のマンション経営もございましたりいたしまして、その分の償却等もたくさんございまして、年間の私の所得はたしか税金で一億五千万ぐらいじゃなかったかというふうに記憶しています、ちょっと確かじゃございませんが。
○参考人(大島健伸君) 昨年で約一億円弱と記憶しております。 以上です。
○堂本暁子君 ありがとうございます。 先ほどからるるこの漫画、資料でお渡しいただいた漫画で、大島社長がおっしゃっていらした漫画ですが、私もこういう根保証というものを初めて見まして、漫画まで入れてとおっしゃるんですが、この漫画は、借りる方の期限が五年までであるとか、それから上限がどれぐらいである、安心して、無限の責任にはならないと。先ほど江戸時代の例もお挙げになりました。 しかし、報道を見る限りでは、これで百万借りて、百万の保証人になってくれと頼まれて保証人になったところが一千万返してくれというような事態になった。それは前のもの、先ほどもお触れになった前の借りている分とかそれ以後に借りたものとか、そういったものが一々保証人にきちっと知らされないということが大きな問題だというふうに言われています。ところが、この漫画にはそれが一つも書いてありません。 ですから、私は、大島社長は大変アドベンチャーをやっていて、世界のグローバルノンバンクになりたいとまでおっしゃるんでしたら、きちっと情報公開をすべきだと思うんですね。だから、この漫画は、そういったポジティブな面だけではなくて、ネガティブな面がきちんとわかるようにやはり書き直していただきたい。そうしないと、あなたのところのお客様たちは、そこの保証人になったときに非常な、何というんでしょうね、片手落ちなことに、片手落ちという日本語はよくないんですが、どこか情報が十分に出されていないということになると思います。これもお願いをしておきます。 私どもは時間が少ないので結論を言わせていただきたいと思いますが、委員長、私が一番最後なので、まとめをするわけではないんですけれども、やはり消費者、そしてユーザーの側が真に望む商品とかサービス、そういったものが適切な情報開示のもとでなされているかどうかということになりますと、今この漫画一つにいたしましてもそういった問題点がある。法律の方にも問題がありますけれども、同時にそこできちっとした商品であるのかどうかというところにやはり問題があるということを感じざるを得ないわけです。その辺はどうしても是正しなければ、消費者、ユーザー、悲惨なことで泣いている方もいらっしゃるので、そこをきちっとすることが恐らく経営者の責任でもあるし、私ども立法府の政治家の責任でもあるというふうに私は思っています。 市場できちっと評価されて伸びていく企業の姿、それがきちんとしたもので、モラルを守っているという形の健全な企業であるということがやはり資本主義の原則ですから、そこがもし守られていないというように外国から思われたときには、やはり日本は金融面で外国の信頼を失墜してしまいます。そのようなことがあってはならないというふうに思います。まず何よりも企業のモラルとは何なのかということを、政治の側からも、そして私は産業界でもきちっと問い直していくということが一番大事なのではないかということが一つきょう申し上げたいということでございます。 それから二番目に、モラルを持たない企業が株主や貸し手の一応の評価のもとで伸びていけるような市場、この市場がそれで伸びていけるというのはこれもおかしいのではないか。そこはやはりきちっと是正する必要があるというふうに考えます。 そして三番目に、消費者本位に立った明確な市場のルールづくりをもう一度根本から考え直してみるべきではないか。 こういった問題がきょう三時間の参考人の方々との質疑の中で私は浮かび上がってきたというふうに思いますので、私はきょう臨時に出させていただきましたけれども、委員長にぜひともお願い申し上げたいのは、この委員会でそういったことが徹底的に解明されて、そして法律であれ、それから政府のやるべきことであれ、そして実際に企業の場にいらっしゃる方々であれ、今後こういった自殺をなさるとか、それから自分の家を売るとか、報道されているようなことが再発しないように一刻も早くしていただきたい。 大蔵委員会の議事録を読んだんですが、何かもう少し様子を見てというような、そういった答弁も出ていました。これは様子を見るのではなくて、可及速やかに対応していただきたいということを委員長にお願いして、質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(平田健二君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の御両名には、当委員会に御出席をいただきましてありがとうございました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十一分散会