国土・環境委員会 第2号
- 発言数
- 240 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1999/11/16
会議録
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十一日、輿石東君及び内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君及び佐藤雄平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石渡清元君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土整備及び環境保全等に関する調査のため、本日の委員会に、環境庁企画調整局地球環境部長浜中裕徳君、外務省北米局長藤崎一郎君、文化庁次長近藤信司君、厚生省生活衛生局水道環境部長岡澤和好君、運輸省運輸政策局長羽生次郎君、運輸省航空局長岩村敬君、建設大臣官房総務審議官林桂一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石渡清元君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土整備及び環境保全等に関する調査のため、本日の委員会に、都市基盤整備公団総裁牧野徹君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石渡清元君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村公平君 建設大臣及び国土庁長官の中山大臣に、先般の当委員会の所信あいさつに沿いながら質問をさせていただきます。 その中で大臣は、住宅・社会資本の質を重視し、ストックの有効活用や良好な環境の保全、創造等も視野に入れた総合的な国土マネジメントを推進していくということをおっしゃっておりますが、今、御案内のとおり環境の問題というのは大変重要であり、また地球温暖化等の問題を含めまして深刻な問題も起きつつあります。 そこで、環境ということについて、環境と建設行政というのは開発行為を伴うとよく言われますが、二律背反的な相反する部分があります。そこでお尋ねをしたいんですが、例えば、一級河川、二級河川、中小河川等も入れて、去年もことしも災害が非常に多うございました。いわゆる自然堤防というか自然護岸とか、そのままのところが破堤あるいは越水によって水害も非常に多く発生しております。 そういう中で、俗に言う三面張りのコンクリートの河川、それは、確かに災害を防止する、抑止するという意味では大変な効果がありますけれども、自然には余り優しくない、生態系も変わる、すんでおる魚種も変わるということで、建設省河川局の方では自然共生研究センターというのをおつくりになりまして、これは平成十年十一月に木曽川に設置しておりますけれども、これの概要について、大臣、ちょっと説明していただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 先生御指摘のように、何となくコンクリート張りの、大変色気のないといいますか、自然環境と相反するような殺伐たる風景があちこちに長い間に広まってきたように思いますが、やはり三面張りののりの部分に緑化を施すような、そういうものを都市の中でも再生させることが私は子供の情操教育なんかにも基本的に影響するものだと思っております。 かつて、一九七〇年に吹田で日本で最初の万博がありましたが、あの中に子供たちが浅瀬に入って遊ぶ姿なんかをあの万博の公園設計の中でされたときに、ああ、いずれこういう時代が来るのかなと、私はそのときに痛切に感じたことがあります。今あちこちでそういうものを実際に始めておるわけでございますが、今後の河川整備は、環境に十分配慮して自然と共生したものであることが基本的に私はとても大切なことだと思っております。 河川法は、平成九年に改正をされまして、河川環境の整備と保全ということを位置づけてまいっておりまして、良好な環境を有する河川は市民にとっても貴重な憩いの場でありまして、生き物の貴重な宝庫でもあり、また子供たちの環境教育の場、こうした河川を実現する、三面張りのコンクリート護岸に囲まれた河川を二段河川にして市民が憩う。 二段河川というのは、下に暗渠のようなものをつくりまして、上は子供が浅瀬で遊べるようなものをつくるというようなことでございます。魚だとか植物が生育しやすいように河川を蛇行させる。蛇行させますと、メダカとかそんなものが直流の川よりもどんどんよみがえってくるという学者の先生方の御指摘もありますし、ふちや瀬を形成すること、コンクリート護岸のできるだけ自然と調和した河川整備の実現に努力をいたしたいと、かように考えております。
○田村公平君 今、大臣からメダカという話が出ましたけれども、実はメダカはほとんど日本にもういなくなったんですよ。 私はメダカトラストという運動をやっておりまして、先般、私が所属しております高知県の生態系の研究会の方は環境庁長官表彰をいただきました。 何でメダカがいなくなったかといいますと、それは一つには、私は百姓の子ですから、昔は今はやりの有機農法というのは自然に行われていたわけですけれども、化学肥料を使うことによって、非常にそういう化学肥料、化学薬品等に強いものは、魚種は生き残っておるんですけれども、メダカは一番弱いものですからほとんどいなくなりました。 メダカトラストというのをやっておるんですけれども、今、大臣からメダカという話がぽかっと出てきたものですから、メダカも大事にしてやってほしいけれども人間様の生活も大事だなと思っております。共に生きるということはそれだけ難しい問題があります。 そこで、前の大臣が、吉野川第十堰の話でありますが、市民運動があって、それが反対であればそういう事業をやめた方がいいということをおっしゃった。私は、実はこのことは暴言だと思っております。 なぜかといいますと、私どもの吉野川は、愛媛そして高知にその源を発し、四国三郎と言うぐらいの大変な暴れ川でありまして、各谷合いの中小河川を寄せ集めながら四国三郎として徳島まで流れております。その一番の源流点に多目的ダムとしての早明浦ダムというダムがあります。これは、時たま米軍の低空飛行訓練の目標にされて米軍機が、谷が深いものですから、林道とか山の仕事、木を切り出したりするためのワイヤーを張ってありまして、そのワイヤーに戦闘機が当たって危なく、ちょっとずれれば早明浦ダムのちょっと上にあります大川村の村役場に墜落するところだったんですが、たまたまダム湖の方に墜落をしましたけれども、そういう非常に深い谷を削りながら、その削った土砂の堆積の上に成り立っているのが徳島市であります。 これは、先生の選挙区の大阪も同じように、ほとんどの我が国のいわゆる中小を含めまして都市と呼ばれるところは、川のはんらん原、堆積によってできた平野の上に人が集まり住んでおります。ちなみに、私の高知市も七つの河川が寄り集まって平野ができ上がっております。 そこで、早明浦ダムというダムがあって、しかも私のところは、一日に下手すると去年なんか千ミリの降雨量、大体年間平均降雨量は三千ミリでありますから、一日で一年の三分の一ぐらいは降ります。ことしの夏も一カ月で千ミリを楽に超えまして、そういう自然環境が非常に厳しいところであります。 では、それは四国山地、四国だけのことかといいますと、ことしになって九州も、台風もありましたけれども、地球の天候の異常と言うんでしょうか、災害というものはもう今や日本列島どこでも起き得る状況になっております。 そういう中で、河川の事業というのは、もちろん先ほど申し上げましたように自然との共生は大切でありますけれども、私の持論がありまして、河川は水系でとらえなければならないと思います。ある部分だけ堰堤をつくるとか護岸をやっても、そこは確かに強度は増しますけれども、そこから外れたところは、水は当然弱いところを攻めていきます。そういう意味で、吉野川の第十堰、私は市民運動をやられる方の気持ちがわからぬわけではありません。しかし、河川を水源から河口まで考えたときに、もう少し総合的な目で市民運動をやる人も見てもらいたいし、また御理解もいただかぬといかぬと思います。 そういう中で、市民運動の声が大きいからといってやるべき公共事業を、法的に言えば、これは議会制民主主義の中で徳島市や隣接する市町村の方々、議会がありまして、そして首長さんがおられて、そういう中でいろんな議論があると思いますけれども、市民運動に偏ったような発言がこの前の大臣にありましたが、建設行政の一貫性として、大臣、改めてお伺いをしたいと思います。いかがお考えですか。
○国務大臣(中山正暉君) 全く先生と同感でございまして、就任早々その吉野川のお話がありました。 先生、四国三郎とおっしゃいましたが、大利根川の坂東太郎とか有名な河川の。別途あそこの吉野川は、二百数年前ぐらいにもうちゃんと徳川幕府が徳島周辺の水害のことを考えていろんなことをやっております。それは、現代に合うような、現代の体制の住民のふえたところで、特に水害予定地の三割ぐらいしか徳島市の関係するところがありませんものですから、その市議会の決議によって全体の計画というものは私は動かされるものではありませんということではっきり否定をしておきました。 これは、住民の安全のために高度な専門知識を持った人がどんなふうに対処するか。非常に単純な表現で恐縮なのでございますが、一足す一は二だというのは、これはもう世界じゅうだれでも知っていることでございますが、それをどこかの決議で変えるわけにはいかないのと同じで、科学技術とか高度な専門技術を持った方々の適正な判断、これが防災の私は基本であると考えております。 エルニーニョとかラニーニャとか、特に最近でも、日本の周りで台風が発生する、昔フィリピンの周りでできておったものが日本の周りでできるとか、非常に異常気象が続いております。特に御指摘がありましたように集中豪雨というのがふえておりますようで、広島でもこの間土砂災害で三十人ばかりの犠牲者が出ておられます。 御冥福をお祈りするとともに、これからそういうことに対する予測をすること、政治の大事なことというのは想像力、空想力をどう働かせるかというのが私は政治の要諦だと思いますので、専門家の知識を私どものような政治をやる者が毅然たる態度で安全のために政治的な決断を下すというのが私は非常に重要ではないか、かように認識しております。
○田村公平君 前大臣と違って、非常に明快な御答弁をいただきましてありがとうございます。 山を守るということは人間の命を守ることになると思います。というのは、早明浦ダムに限らず、この東京、関東平野に住んでおられる方々も、やっぱり群馬県とか新潟県の豊富な雪解け水等々を集めて、そしてかつて東京オリンピックのころに東京砂漠と言われまして給水車が走り回ったことがあります。そういうことで、水の総合的な管理。それは、山元といって山の源流点の人たち、そこの人たちが山を守っているから都会の方が蛇口をひねれば水が出てくる。我々山に住んでおる人間からしますと、都会の人は随分得手勝手だなと。それで、山元に、水源地の方に振り向いてもらえないものですからだんだんやりがいがなくなってきて、そういうことになってくると、トータルで言うところの国土の崩壊につながります。 大臣の所信というか、あいさつの中で創造的なとかクリエーティブなとか総合的な国土の保全とおっしゃっても、それは絵そらごとになる可能性がありますので、大変意を強くした御答弁をいただいてありがたいなと思っております。 そこで、次に移らせていただきますが、「連携・交流を支えるネットワーク」とか「二十一世紀に向けた生活基盤、基幹ネットワークインフラの整備や」と、その後に「住宅金融対策」と続くわけですが、これは、平成十一年十一月十一日に政府がお出しになりました経済新生対策、ちょっと引用させてもらいますけれども、二十一世紀の新たな発展基盤の整備として、「日本経済を新生させる二十一世紀の新たな発展基盤を築くため、生活基盤、基幹的なネットワークインフラ等を戦略的、重点的に整備する。また、地域経済の動向にも十分配慮しつつ、地域の活性化に役立つ社会資本整備を進めるとともに、災害対策を推進する。」と、その後「公共事業については」と続いていくわけであります。多分、この前の委員会で大臣がおっしゃった部分は、これを踏まえてこういう形に、限られた時間のことでありますからそういうことになったと思うんです。 「基幹ネットワークインフラの整備」とか「連携・交流を支えるネットワーク」というのは、文言で見ますと何となくイメージがわかぬこともないんですが、大臣はどういうふうなイメージを持っておられるかを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 建設それから国土行政というのは、生産基盤をつくること、それから生活基盤をつくること、それからもう一つは、先生が先ほどおっしゃいました治山治水。山を治める者は国を治める、川を治める者は国を治めると、政治の治というのを使っております。これは、国土保全基盤というものをつくる、この三つの要素で国土をどんなふうに有効利用していくか。 それによって、過疎と過密をどういうふうに連携を持たせながら、日本の国土の半分は過疎地でございます。千二百三十も過疎市町村があるというようなことに関しまして、先生の四国の問題も、例えば三橋はかかりましても中の道路がまだうまく機能していない、橋を渡っていった人が向こうで行き詰まってしまう。 道路行政は、もっと均衡のとれた風光明媚なところに都会の人が自然を求めていかに迅速に行けるかとか、そしてまた渋滞でいらいらせずにどういうふうに楽しい休暇を済ませて帰ってくるかとかいうふうな、そういう全体の計画を総合的につくっていくことというのが、かたい文章で書いてございますが、イメージはわくというお話でございましたが、私はそんなふうな国土づくりをしていくのがこれからの日本の使命ではないか。 日本はアフリカの海岸線よりも長い海岸線を持っております。アフリカ全土の海岸線よりも島国日本の方が海岸線が長い。これまた国土の重要な要素であると思いますが、国土全体をどう活用していくかという問題がそういう問題の中身ではないかと思っております。
○田村公平君 確かに、ことしの五月一日、西瀬戸自動車道こと、しまなみ海道をもちまして本州と四国の間は三橋時代を迎えました。 まず一つには、料金が高いというユーザーの声がありまして、それからもちろん高いだけではなくして、四国の島内の基本的な道路網のネットワークが整備されておらぬために、例えば今治から国道十一号線に出ようとしても、まだ工事中でありまして、何か橋はさっさと渡れたけれども島内に入ると大変な渋滞になって、十一号線というのは、御案内のとおり瀬戸内海の四国側の工業地帯を結ぶ大動脈でありまして、そういうところに一般の観光客の方がマイカーで入ってこられても、もともとが狭いところにでかいものがどんと入るものですから逆ストロー現象みたいになって渋滞が多いわけですから、そういうこともやっていただかぬといかぬとは思うんです。 私が言いたいネットワークという中に、平成二、三年ごろですか、今、新潟県の北陸地建新潟国道工事事務所長をやっております徳山日出男君が、道路局企画課の課長補佐当時に現職の名前で「マルチメディア・クライシス」という本を書きまして、これが今のITSにつながっていって、建設省として言うところのスマートウェイにつながっていきます。 現在、五つほどですか、全国でモデル事業として取り入れられておりまして、その一つには、先般決まりました高速道路の自動料金徴収システム、横文字で言うとややこしくなりますけれども、そういうふうに、あそこでアイドリングして渋滞している間が一番公害というか、騒音もそうですけれどもCO2が発生する。大体八十キロぐらいで走っていると今の車は非常に燃費もいいし公害も発生しない。渋滞のもとというのは、自然渋滞を除けば大体料金所のあたりで、せっかく八十キロから百キロぐらいで走ってきたのがそこで狭められる。それがノンストップに近い状況で行けるようになる。そういうのを全部総合して高度道路交通システム、ITSと言っておるんですが、そういうこと。 それから、全国で五つのうちの一つに四国も入っておりまして、今、国道の中に情報ボックスというのをずっと埋めておりまして、うちの国道は全部で、いわゆる昔で言う一級国道が三十二、三十三号線、五十五、五十六号線とあるんですが、これは全部二車線でまだ自歩道もついていないような国道ですけれども、片側を交通制限して情報ボックスというのをどんどん入れております。そういう新しい、単なる道路をつくるだけ、あるいは公共事業としてのハードをやるだけじゃなくて、ハードとソフトが一体になったそういうネットワークづくりも僕は大事だと思っていますので、そういうことについて。 建設省はスマートウェイの立派な本も出しておられます。政策としても打ち出されておりますけれども、大臣は今後二十一世紀を展望して、そういう情報ハイウェイとかあるいはスマートウェイということについてどういうお気持ちで、どういうお考えで取り組んでいくか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) ETCとかITSとかいういわゆる交通システムをどんなふうに機能化させるか。 今、日本の全人口が損失として受けている時間というのは五十六億時間という、国民総生産で十二兆円ぐらい損をしているということでございますので、今、先生からお話のありましたような情報化、情報というのは情けに報いると書いて情報でございますけれども、そういう国民の利便に、国民の公共投資とかそういうものを支えてくださる心におこたえをするような道路行政というようなものが私は真の情報化の道路網の建設ということではないかと思っております。 ITSにしましても、今、千葉県あたりの道路で模範的に実験をいたしておりまして、これはこれから進展をしていく。特に私はそういうものが日本の技術力を使った世界に対する大きなアピールではないかと。その意味で、これからの日本列島にITSをどんなふうに導入していくかという先生の御指摘のようなこと、先ほど答弁漏れがございましたことをおわびしながらつけ加えたいと思います。
○田村公平君 このITSは、きのう、どういうわけかHⅡロケットが打ち上げを失敗いたしましたけれども、私は専門家じゃありませんのでどうして失敗したかわかりませんが、GPSと密接不可分な関係にあります。そしてグローバルスタンダード、これをアメリカ勢、EU勢とそれから日本と。 日本はハイテクの部分で非常に進んではおりますけれども、標準モデルをよその国にとられるというか、そっちにとられてしまいますと、すべてのシステムを、例えばアメリカモード、アメリカはグローバルスタンダードと言うでしょうけれども、それがEUの分になるのか、そういう非常に困った現象。我が国の将来にわたって、私はこういうことが、ITSだとかいうことで我が国の産業構造が変わっていく、従来型の、今までの産業構造では食べていけなくなってくる部分を、より稼げると言ったらおかしいですけれども、まさに国の富をふやしていくもとになる大きな可能性のあるマーケットだと思っております。 ともすれば、世間では建設省はトンカチ官庁と言われたりしてきた例がありますので、そういう意味での我が国のスタンダードが世界に通用する基準になるようなことをぜひ大臣、関係する省庁は多岐にわたりますけれども、そこいらの御決意をちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) このITSという高度道路交通システムの開発を標準の仕様にしようということで進めてまいっておりますが、ITSの研究開発それから実用化については、ユーザーの利便性の向上やさまざまな企業の参入を促すことになりまして、コストの低減等を図る観点から国際標準との整合性の確保が極めて重要というときにちょうど、大変ありがたいことには、我が国において国際標準化機構、ISO2というのに対応するための国内委員会を設置いたしましたほか、日本のETC3、ノンストップ自動料金収受システムというのが通信技術の一部において国際電気通信連合、ITU4における標準化を、確実に国際標準化に向けた決定を下すことについて努力をいたしておりましたが、これが最近、標準化が決定を見るということになりましたので、これは朗報ではないかと、かように考えております。
○田村公平君 私は余り朗報だとは思っておりません。 というのは、このITSの問題がそもそも始まったころは、平成二年か三年ぐらいだったと思います。パリで第一回目だったと思いますけれども、それに関する国際会議があったときに、日本の政治家はだれ一人参加しておりませんでした。閣僚級も全然出ておりませんでした。そういう現実が一つあるわけです。つまり、スタートラインからちょっと違うんです、土俵が。 ですから、そういうことを私は、今度国土交通省にもなっていくわけですから、大臣も決意をもう一回改めてそういう標準化のことについて、私はテレビ局におりましたが、前も、いろんなところで言うんですけれども、ベータシステムがすばらしいということをみんな技術者はわかっていました、世界の。しかし、VHSとベータの戦争がありまして、ベータシステムは負けたわけです。技術はすばらしいと言っていてもやっぱり負けてしまう。それは、国際会議だとかいろんな場所で、事務方含めて、それから産業界、経済界の方、政治の方々も含めて、かなり厳しいというか激しい、いわば鉄砲を撃たないだけの戦争みたいなものですから、そういうことにもきちっとした目配りと気配りと戦略を持って臨まないと、せっかくやったはいいけれども、知的所有権とかそういうことにつながるわけです。おいしいところは全部とっていかれるみたいになってしまいますので、ぜひそこいらをもう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 先生もNHKにいらしたので、昭和三十九年のオリンピックのころからハイビジョンのシステムでいろいろな御経験をなさっていらっしゃると思います。 そういうことも踏まえて、実は先日、カナダのトロントで開催されました第六回のITS世界会議、私が行けませんでしたので、ここにいらっしゃる岸田政務次官を派遣いたしまして、論文の発表、展示などの実施、それから日本のITSについての積極的な情報発信や各国との連携協調のために推進をしてきました。その限りにおいて、関係省庁、関係機関との協力のもとに国際標準化に向けた取り組みを推進してきたところでございますが、これが決定されたということでございますので、さような先ほど御答弁を申し上げた次第でございます。なお努力をいたしてまいりたいと思います。
○田村公平君 日本人は、ともすれば国際会議に出ると、にこにこ笑っているか居眠りをしておって、いよいよ決まるとなると、ちょっと本国政府に聞かぬといかぬとか、では、何のために会議をやったのかというのが私の経験といいますか、私の知っている外国の方々はよくそうおっしゃいます。 そういう意味で、岸田政務次官殿、あなたは広島の出身で、みっちゃんのお好み焼きの話は余りせられぬけれども、せっかく大臣・政務次官制度というものがあるので、そこいらは国会の都合もあったりするけれども、そのかわり、国際会議に行ったら我が国の国益を損なわぬように頑張っていただきたいと思います。 ちょっと一言、出番もつくらぬといかぬから。
○政務次官(岸田文雄君) 済みません。出番をつくっていただきましてありがとうございます。 先生も御案内のとおり、今回、第六回目のITS世界会議でございますが、参加人員四千人を超える方々が出席される世界の世界会議の中でも有数な会議に成長したということをかいま見てまいりまして、改めて世界各国のこのITSに対する熱意を感じてまいりました。 その中にあって、日本からは千人以上の出席者ということでありまして、これはお隣アメリカからの出席者に匹敵する数の方々が太平洋を越えて出席されるということで、私もカナダ、アメリカ、そしてEUとともにその基調講演、十五分いただきまして講演をさせていただく等々、日本の熱意も感じていただけたのではないかなという気がいたします。この熱意を受けてこれからも努力をしていかなければいけないと感じております。 また、きょうの日経の朝刊を見ますと、先ほど大臣の方からもございましたが、ETCのITUにおける国際標準の話でありますが、正式に採用されたという発表がされた、こういった記事も出ておるわけでありますし、こういったものも弾みにして頑張りたいと思っておるところでございます。 御指導いただきますよう、よろしくお願いいたします。
○田村公平君 政治には夢とか希望とか、現実の厳しいものにも目を向けながらロマンも語らぬといかぬと思いますが、もうこの話はロマンじゃなくて現実問題の利益の、国益というか各国の国益のシェアリングの段階に入ってきておりますので、決意を新たにぜひそういう方向でお願いをしたいと思います。 そこで、ちょっと身近な問題に入ってまいります。 大臣もおっしゃっておりますけれども、安全で安心できる国民生活の実現ということで、ことしは、去年もそうでありましたが、去年は福島、栃木、私の高知県もそうでありましたし、九州、マスコミに乗らない部分を含めれば大変な被害が起きておりますし、ことしの六月二十九日は広島県で三十二名の方々が土砂災害、集中豪雨で亡くなりました。 そこで、そういうことに対しても総合的な対策を講じると言っておりますが、十一月五日に建設省が記者発表しました総合的な土砂災害対策ということがございます。岸田政務次官もおられるから広島のことは詳しいと思いますが、これは全国どこでも中小都市にそれぞれの地域で一極集中になっています。広島が政令指定都市になった。そうすると、その周辺の市町村が広島市になっていく。 荒谷川というところで地すべりというか土石流がたしかあったと思うんですが、名前が間違っていたらごめんなさい。大体、窪だとか、それから荒谷の荒もそうですが、こういうところは昔から地名で言うと危ないところでありまして、あそこの現場を見ましても、被害に遭った方々の住宅は今はやりのツーバイフォーとか住宅メーカーがつくられた非常にあか抜けたしゃれた住宅なんです。 土石流というのは直進しますから、河川ののり線に従っては来ないわけです。そうすると、ふだんは堆積しておったところを、多分土地が安いから民間のディベロッパーの方々がそこを整地して、仕入れの土地代が基本的に安いものですから、上物をつくって、それにプランターに花なんぞ生けて、広島の旧市内といいましょうか、まあ広島でも高知でも同じですが、そういうところにアパート住まいをしておった若い夫婦の方々が、子供さんができた、そろそろマイホームを持ちたいなということで移り住む。そこには、恐ろしいというか、地名で言うと災害を予測されるような地名をつけないんですよね。希望ヶ丘だとか田園都市だとか、たまプラーザとか、そういうふうにする。前から住んでいないものですから、本当に希望が出てくるかと思ったら、もうえらい目に遭いましてローン地獄、住宅ローンはそのままで再建もままならないと、こういうことになるわけ。 そうしますと、住むのは自由じゃないか、安いからおれが買って何が悪いんだと。私権の制限等のこともあると思います。かといって、限りある国の、しかもこれだけの財政赤字を持っている中で完璧な防災対策というのも、かなりそれは理想からはほど遠い現実的な対応もせぬといかぬと思います。 そういう意味で、この十一月五日に記者発表いたしました総合的な土砂災害対策ということについて、大臣、どういうふうな今進捗状況にあるか、お聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 今御指摘がありましたように、これは内閣総理大臣から大変御熱心に広島の激甚災害の後を踏まえまして御指示がありましたところで、この対策につきましては、省内で総合的な土砂災害対策に関するプロジェクトチームというのをすぐに設置いたしまして、それで十一月五日、内閣総理大臣にこれまでの検討経過の報告をいたしました。 河川審議会に対して総合的な土砂災害対策のための法制度のあり方について諮問をいたしておりまして、今後、河川審議会の検討も踏まえながらこれは次期通常国会に法案を提出いたしたい、こう考えておりまして、それを目指して検討を進めていく所存でございます。 内容といたしましては、土砂災害を警戒すべき区域を法的に位置づけること、それからまた当該区域内の警戒避難体制の整備、それから住宅や災害弱者施設の立地規制なんかを検討しておりますが、総合的な土砂災害対策推進のための法制度の制定は、今申しました次期国会を目指しておりますが、これは、災害弱者施設の立地規制を盛り込むときには私権の制限とかそんなものをどうするかとか、そういうものを砂防学会に検討を依頼いたしておりましたり、それからまた危険箇所の調査、家屋の移転、情報システムの構築等について支援措置をどんなふうにするかというのが今の検討内容でございます。
○田村公平君 私権等の問題、いろいろあると思いますけれども、砂防学会それからつくばの研究所等々、いろんな英知を絞って、やっぱりせっかく営々と築いてきたその人たちの生活基盤というのは、僕は家もその一つだと思います。それから、もっと大事なのは人命でありまして、そういうことがなるたけ防げるように安全な国土づくりをぜひ目指していただきたいと思います。 そこで大臣、激甚災害というのが今ちょろっとお話の中に出ましたけれども、激甚災害というのは種類がありまして、公共土木施設等に関する激甚災害をいわゆる本激というんですが、これが指定された例というのは、これは昭和三十七年にできた法律でありまして、標準税収が今、平成九年のデータの三十七倍を超しておりまして、とてもじゃない、一・二兆円ぐらいの災害がないと本激の指定にはならないんですよ。これは、公共土木施設関係の激甚災の指定基準というのが今では全く用をなしておりません。 これについて私どもは、何回もそういうことを見直してほしいということをお願いもし、また勉強会も持っております。災害が起きていろんなところに現地調査に参りますと、皆さん、激甚災の指定をとおっしゃいます。現実問題としては、指定基準に物すごい差があるわけですから、制定された当時は年間一、二件程度は激甚災の指定があったんですけれども、それが実際は乖離してきておる。 それは、やっぱり指定されないであるのなら、ましてや阪神・淡路大震災クラスが毎年あっても困るわけですから、そうじゃない災害被災者の方々にしてみれば、本激であろうと局激であろうと、一軒の家が土砂災害でつぶされてもその被害者の気持ちは同じでありますから、私は何も一軒まで全部と、そういうことを言いたいわけじゃありませんけれども、この激甚災の制度の見直しということについて、国土庁長官も兼ねておられるわけですから、そこいらのことについてどういう腹づもりで臨んでいくのか。指定されない法律だったらもうやめた方がいいんですよ、ばかばかしいから、国民は頭にくるものだから。大臣の御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 御指摘のように、指定が公共土木施設関係では、最近では昭和五十八年に一件あって、それから平成七年、今、阪神・淡路のお話をなさいましたが、大体昭和三十七年から二十件ぐらいしかありません。農地等では、昭和三十七年からこのデータを見てみますと八十五件ぐらいありますが、公共土木施設に関する全国的な激甚災害、いわゆる本激の指定は近年ほとんど今申し上げましたようなことで行われておりません。 指定基準Aに必要な被害の査定見込み額が全国標準税収の四%ということでございますから、約一兆二千億円とされていることによるものでございまして、過去の十年間で唯一指定がされた阪神・淡路大震災についてもA基準には該当しませんで、B基準ということに指定がなされたところでございます。 このため、現在、近年の災害による被害額とか、それから国と地方公共団体の財政負担の実情とか、そういうものを念頭に置きまして指定基準の引き下げ幅について検討をいたしております。 なお、見直しについて、遅くとも年度内に、できる限り早い時期に完了できるように関係省庁と鋭意、相手は大蔵でございますから、大蔵と交渉中でございます。
○田村公平君 大蔵省をやっつけに行くなら、いつでも私は行きますので言ってください。 それで最後に、地方整備局ということをこの行革の中で言われておりますけれども、もう二〇〇一年は間近でございまして、役所の中ではどんどんそういうことのプロジェクトチームをつくっておるというような話も聞いておりますが、あと二分できれいに地方整備局のイメージを、大臣、わかりやすく、かつ端的、簡潔に御答弁をお願いします。
○国務大臣(中山正暉君) 地方整備局というのが、今度は地方港湾局と全部合わせますと十三になりますのを八つに縮めようということでございまして、新たに設置される地方整備局に対しましては、これまでの地方建設局で行ってきました都市行政とか住宅行政とか補助金等に関する事務等の委任とか、それから公共事業予算についても一括配分、一遍に渡してしまおうということでございまして、管轄区域内における国土の整備、管理に関する国の事務を主体的かつ一体的に処理されるという権能を与えたいということでございます。 また、これらの受け皿にふさわしい組織体制については関係機関と今準備中でございまして、平成十三年一月六日から新しい国土交通省となるわけでございますので、今後、その組織体制が明確になった段階で、新たに委任される事務とあわせて、御指摘のような、どんなふうに地方で実態的な取り組みをしていくのかということをこれからPRも兼ねて検討をいたしてまいりたいと思います。
○田村公平君 ちょうど時間となりましたので終わりますけれども、次回は、大臣、二時間ぐらい私は時間をもらって、どうも食い足りないところもありましたので、大いに世のため人のため建設省のためにというか、激論を闘わせていただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 これで終わります。(拍手)
○泉信也君 自由党の泉信也でございます。 国土庁長官にまずお尋ねを申し上げたいと思います。 大臣は、所信あいさつの中で、国土行政の基本的使命というのは、都市と地方を通じてのバランス、そして豊かに花開く国土づくりを推進することだ、こういうふうにお述べになっておられます。やや詩的な表現も入っておりまして、これが大臣の御意向かなというふうに思うわけです。 この後、いわゆる国土のグランドデザインを踏まえて云々という表現が続くわけですが、百四十五回前国会では、やはり同じ大臣の所信の中で、「四つの戦略を推進するための指針を本年夏前を目途に策定し」云々という表現がございます。これは、既に国土庁として四つの指針というものができておるのかどうか、まずお尋ねを申し上げたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 建設という名前も運輸という名前も消えて国土交通省と。私は、一体的に道路行政、交通行政が一つになるというのは、これはいい傾向だなと、こう思っておりますが、国土庁といたしましては、国土の適正な利用に関する行政を総合的に推進することを任務としておりまして、五つといいますか今四つという御指摘がありましたが、国土計画の策定と推進、大都市空間の再編、地方の振興、それから土地の有効利用、水資源政策というような広範な行政分野についてその役割を担っていると、こう思っております。 特に、先ほどから申しております山また山の国土でございますので、その国土の均衡ある発展を図るために、活力とゆとりに満ちた地域やそれを創造するための大都市空間の再編整備などを進めまして、一極一軸型の国土構造を多軸型国土構造に転換していくこと。 新しい国土のグランドデザインと申しますか、特に阪神・淡路大震災で神戸から以西が麻痺してしまいました。四兆九千五百億ぐらいのお金を入れて、世界の中でこれだけ早く復旧したというのは、私は大変なやっぱり日本の国力を、先般も現地へ行って、仮設住宅に住んでいる方々もことしじゅうに皆さんお住まいが得られるという話を聞きましたりしますと、西日本をどうしたらいいのか、もう一本国土軸、一本で日本列島というのはおかしいので、もう一本あって日本列島というのがいいんじゃないかなと、こう思います。 そんなことも考えながら、土地政策につきましては、地価の問題もありますから、右肩上がりの時代が終えんしまして、収益力を重視した取引へと移行すること。それから土地の有効利用を図る観点から、土地情報の開示とか提供とか充実とか、それから収益重視の鑑定評価手法の確立など、土地政策も主要な課題になると思います。 それから、新しい全国水資源計画、ウォータープラン21、かように申しますもので、そういう水源の確保とか、それから水源地対策、こんなものが中心の、私は国土庁の国土交通省に移行する前に確立しておかなければならない基本方針ではないかと思っております。
○泉信也君 大変広範なお答えをいただきまして、国土行政の重要性をまた改めて強調いただいたというふうに思います。 私自身は、いわゆる二十一世紀の国土のグランドデザインというものが、いわゆる全総と言ってもいいんでしょうか、つくられて、それに対応した国土行政を進める上において多自然居住地域の創造だとか大都市のリノベーションというもの、そういう四つの戦略をどう具体化するかということを国土庁としてはさらにことしの夏を目途に御検討いただいておるというふうに承知をいたしております。 したがって、このことにつきましてはまた後日お尋ねをさせていただきますが、実は長官のこの所信の中で「国際競争力のある大都市空間の再編整備」という言葉がございます。この国際競争力のある大都市整備というのは、私は寡聞にしてちょっと知らなかったものですから、大臣の御意向がこういうところに、この国際競争力という言葉がどうしてこう入ってきたのか、もしお聞かせをいただければお願いをいたします。
○国務大臣(中山正暉君) この間、これは閣議でも申したのでございますが、私は、百八十七ぐらいの国との交流がありますのに六十四も東京に大使館がない、それから二十二の大使館が北京から日本を兼轄しているという、そんなことでいいのかなと。 東京に大使館が持てないようなもの、これは首都機能移転とも私は関連をしてくると思いますが、やっぱり国際競争力というのは、そういう外国の方が日本に来ていただけるような国土づくり、土地政策。 それからまた、アジアを訪れる外国人の数を見ても、日本は十番目ぐらいでございまして、シンガポールとかタイ国にも負けているというような形で、この山紫水明の国土、外国から見ると私はチャーミングな国土を持っているんじゃないかという気がいたします。 大使館の数が出てきました。東京に大使館を置くものが百二十五です。国内に大使館を置かないものが六十四。正確な数字を申し上げておきます。それから、日本担当の大使館を置かない国が三十九もある。海外の大使館に兼轄させているものが二十五。業務を兼轄する大使館の所在が中国というのが十三。二十二と申しましたが十三でございます。こんな状況でございますから、私はこれでいいのかと。 この間、東京都知事が一日に私のところへやってきましたので、東京はもっと国際都市に上がってくれと。そのときやりとりしたのは、圏央道なんかの凍結はひとつ解除をしたいと。根本龍太郎建設大臣のときから凍結されたままで、東京は渋滞が激しいと。先ほど田村先生のお話にもありましたCO2とかNOとかNOxとかがふえているというのは、これはやっぱり渋滞。環八雲なんという、環八の上に雲が出るようなことではいかぬと。だからこれは、圏央道の話は私は凍結を解除する方向に向かって進みたいと思う、あなたの首都機能移転反対というのは、あなたの口は凍結するということを私は言っておいたのでございます。 とにかく、そういうことから見ましても、私は、だから吉原を見せて江戸でござるなんということはやめて、できたら六十メートルあった、五十六年間東京の町にそびえ立っていた江戸城を復元したらどうだろうかと。 私は大阪で、昭和三年の昭和天皇御大典記念で大阪市民の浄財百五十万円でつくった大阪城を見て小さいときから育ってきた。あの城ができたのは昭和六年でございます、御大典が三年でございましたから。 だから私は、昭和六十年の御在位六十年のときに、中曽根総理に私が提案した記念事業、片一方は十万円金貨、これは三千七百億の税外収入を日本の財政にもたらしました。もう一つは江戸城の復元だったんですが、これは全部図面が残っております。 今の建築基準法で三階建てまでしか木造家屋はできませんが、小学校なんというのは、これは木造でつくってあげた方が子供のためにはいいんじゃないかと。この間、ネズミで実験をしたのを聞きますと、金属の入れ物に入れると寿命の一割しか生きない。コンクリートに入れると六〇%ぐらい、木造の中に入れると九〇%に命が長くなる。 ですから、余談になってしまいましたが、そんなことも含めて東京というのは、私は、先ほどありましたそういうものを復元すると同時に、あの本丸跡はもう公園で公開されていますから、天皇陛下御在位十年を国立劇場でやるというのよりも、何かもっと立派な会議場があって、国際会議に人がどんどん来るようなものをあの本丸跡の公園地下に、音楽でもイベントでも何でもできるようなもの、天皇陛下が皇居から歩いてお出ましになれるような国際会議場みたいなものをつくって東京は国際都市になれ、そして首都機能は、二百十二ヘクタールの今の官庁のある東京の部分をどこかへ移したらいいんじゃないか、そうしたらもっと土地の値段も安くなる、そういうことを申しております。 そんなイメージで考えておりますものがもっと本当の意味での国際化という意味じゃないだろうかなんということを話しながら、私が直接指示したわけでございませんが、私の意を体してこんな文章になったものだと思います。
○泉信也君 大変いいお話を聞かせていただけたと思います。 首都機能移転の問題はいろいろややこしい話があろうかと思いますので直接的には触れることは避けたいと思いますが、大臣がおっしゃいましたように、日本にある大使館の数等を比較しまして、もっともっと日本の地位を高める努力をしていく、そういう観点から大都市空間をつくり直していくということは大変重要なことだと思います。 そこでもう一点だけ。「平成十二年度予算の概算要求を行っているところであります。」というふうに結んでございますが、これは組織としては当然続いておることですから表現が間違っておるわけでも何でもございませんが、前大臣を中心にまとめられた概算要求であることはまた間違いないことだと思うんです。 ですから、今、大臣がおっしゃいましたような国際競争力のある大都市空間の整備といったそういう観点から概算要求の中身につけ加える、そういうお考えがございますでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) また、これも相手のあることでございまして、先生の御意思を体して、国会でもこうおっしゃっているということを背景にしながら、鋭意ひとつ努力をいたしたい。 これから補正予算を提出しなきゃなりませんし、来年度のまた本予算にも影響してくることでございますので、この辺はひとつしっかり、もうあと本当に数十日で新しい二十一世紀が産声を上げるわけでございますから、そのときには心改まった気持ちで私は予算編成も何もかもするべきではないか、こんなふうに思っております。
○泉信也君 それでは、国土庁から建設省の方に話を移させていただきます。 先ほど田村委員からスマートウェイについてのお話、そしてその中で自動料金収受システム、ETCのお話もございました。私は、このETCの問題に限って少しお尋ねをいたしたいと思います。 今私が知るところでは、ETCに関しては、アメリカでは十年前に既に実用化しておるし、マレーシアでも三、四年前から実用化しておるというふうに聞いております。もちろん複雑な仕組みになっておるとか、いろんなことも教えていただいておるわけですが、日本のその技術というのは既に完成をしておるのか、どういうレベルにあるのかということをまずお聞かせをいただけますか。
○政務次官(加藤卓二君) 泉委員さんのお話は、大変専門的なことをよく御存じの方に申し上げるので大変あれですが、アメリカを初めノルウェー、スウェーデン、イギリス、フランス、ギリシャ、イタリア、オーストリア、スペイン、ポルトガル、カナダ、メキシコ、香港、マレーシア、中国、オーストラリア、シンガポールと十七カ国はもう技術を持っている、類似した技術という形でやっておられます。そして、この有料料金のシステムがいろいろで、場所によって料金のシステムが違うので大変混乱をしているというふうには聞いておりますが、我が国では全国共通したシステムでこれを行いましょうと、こういう形になっておりますので、おくれてはおりましたが、逆に言うと、そのおくれを十二分に取り戻すだけの技術力が集中されるんじゃないかなと、こう思っております。 車載器を路側機器と照らし合わせてノンストップで料金所を通過できるんだと。それがもう計算機に入ってICを通じて支払いもできると。技術的には、これが世界でも一番新しい進んだ技術になるんじゃないかなと、こんなふうに考えております。
○泉信也君 技術的には完成をしておるというか、もちろん技術の進歩に応じてさらに改良は必要かもしれませんが、実用化のレベルに達しておるというように理解をさせていただきますと、何か全体的なスピードが遅いんではないか。 建設白書の八年版では、八年度中に一部有料道路で試験運用をする、九年版では、十年度の実用化着手を目途に推進するという、こういう表現がございまして、建設省、道路公団、そういう中で進めていただいておるとは思いますけれども、全国に千三百カ所ぐらい今の状況では必要な場所があるというふうな中で平成十四年度でも全体の六割ぐらいしか設置がなされないというふうに伺っておりますが、なぜもっとスピードアップができないのか。技術的にできておるということであれば、では予算的な問題なのか、そのあたりはいかがでしょうか。
○政務次官(加藤卓二君) 各メーカもこの問題に関しては大変積極的にやっておられますので、技術的には相当進んでいるというふうに理解しておりまして、それで今年度末より北関東自動車道路、千葉地区を中心に首都圏の日本道路公団及び首都高速道路公団が主要な料金所五十四カ所でサービスを開始することになっております。 ですから、これは技術的には開始する以上はもう完成しているんだと。予算やいろんな問題もあるでしょうが、平成十二年度に首都圏のサービスの拡大も加えてしたい。東名・名神高速道路、東北自動車道、山陽自動車道、九州自動車道、阪神高速道路等も十二年度にはサービスの拡大を図れるようになっております。 今般の経済新生対策において、平成十四年度までには全国で約九百カ所の料金所でこのETCを導入する整備目標が示されておるところでございます。特に、十年度の料金所の数は道路四公団で千百カ所になっておりますが、九百カ所ぐらいを目標に今やっておるわけでございます。 経済新生対策における整備箇所については、整備効果を勘案しながら現在選定を急いでおりますが、委員のおっしゃられるよう、まずもっと予算をつけながら充足をすることに主力を置きたいと思っております。
○泉信也君 ETCのパンフレットを見せていただきますと、先ほども御指摘ございましたように、渋滞ということの最大の解消策になるわけですが、環境への影響を減らせる、あるいはインターの用地が三分の一ぐらいになる、いわゆる高速道路の建設費を減らせる、管理費も減らせる、いろんな便利なことがたくさん言われておるわけです。 〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕 そういう中で、今のお話のように、技術はできておる、具体化を進めておる、確かに御努力をいただいておると承知をいたしております。だけれども、もっとなぜ進められないかという話の中で、現在の料金徴収システムがETCを進めるネックになっておるんではないか。 例えば、従業員の方々は何人ぐらいおられるのか、もしおわかりであればお話しいただきたいと思いますし、平均給与がどうなっておる、平均年齢はどうなっておる、あるいは全国をどういう会社組織でやっておられるのか、若干細かくなりますので全部お答えいただく必要はございませんが、そういう現在の徴収システムとの調整がこのETCの導入をおくらせておるのではないかというふうにも思えるんですが、そういうことはいかがでしょうか。
○政務次官(加藤卓二君) 高速道路の料金所の近所の渋滞というのは、委員のおっしゃられるとおり、これが一番交通渋滞の原因になっております。上り坂で、上がるときのサグ部というんですか、よく私は専門用語でわかりませんが、これが二九%、インターチェンジの合流部で一七%、トンネルの入り口で一〇%、その他の地域で一四%と。ところが、料金所の部分で行われている渋滞は三〇%、これはトップでございます。 それで、先ほどもおっしゃられましたが、料金所をふやすということは用地買収も十二分にふやさなきゃできないので、それにかわるシステムで一番完全なものは何かといったら、私はやっぱりETCの導入が一番いいんじゃないかと。 しかも、では前のシステムとどういうふうになるんだといったら、今の料金所の膨らんだところの中で何カ所かは前の料金で通るようにしましょう、今の鉄道がやっているシステムと同じように。しかし、それから後は、違うところは、全部わっと通れるようになるから、三〇%の渋滞を解消することにおいて五〇%ぐらいの効果が出てくるんじゃないかなと話を今しているところでございますので、現行制度については導入を妨げることにはなっておりませんから、もちろん古い制度もそのまま使えます。 それから、新しいところは新しい制度を使ってそのまま通る、こういうことになるので、効果は、先ほど申したとおり用地買収も少なくなりますから、今までのものを少なくするというのはちょっと難しいでしょうが、これからの道路に当たっては大変予算も節約できるようになるんではないかな、こう思っております。 〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕
○泉信也君 総括政務次官にお答えいただいたように、料金所の部分が非常に渋滞を発生する原因のウエートが高いということで、トラック輸送等を担っておられる業界でも、ここを何とか早くしていただければ保有すべき車両台数を一台でも二台でも減らすことができる、そして輸送コストを下げることができるというような、非常に切実な思いも持っていらっしゃるわけです。 ですから、今私がお尋ねしまして、現在の料金徴収システムの関係でおくれておることではないというお話でございますので、そうであれば、技術はある、何ら支障になることはない、あとは設置の予算だけだと、ちょっと短絡的ですけれども、そんなことになるのかなと私は思うんです。 正確にはわかりませんけれども、全国の高速料金の徴収は十二の会社に分かれておって、それぞれが担当しておられるというようなことをお聞きしたことがございます。そのこととこのETCを導入する手順みたいなものが会社の存続との関係で考えながらなされておるのかなと、これは邪推の域を出ませんが、そんな思いを持ってお尋ねしたわけです。 今政務次官から、そんなことはないというふうにお答えがございましたので、最後にもう一つだけお尋ねをいたしますと、このETCの導入によって高速道路を使う利用者にはどんな負担が出てくるのか、それはどうやってお願いをしていくのか、あるいは何らかの利便性を増進するための手だてをお考えになるのか、利用者の負担がどれくらいになるのかということについてお尋ねをしたいと思います。
○政務次官(加藤卓二君) 本当に一番心配なのは、委員がおっしゃられておるように、これができたら私たちが本当に便利になるのか、それでどんなに負担がかかるんだろうという、これがまず一番心配になることで、もちろんそういうことに関して御説明しなきゃいかぬと、これはもう当然のことでございます。 これは、ETCの利用者サイドではどんな負担がかかるのかというと、車載器というのがありまして、それにICカードが必要になりますが、これはもう全国にある既存の会社のをお使いになる。そうすると、今まで私たちが高速料金を後払い制にしてくれというと、どえらい書類を出したり、許可を得たりというので苦労するから会社やなんかでも、カードを持って料金所を通るときもストップはしなきゃならないんですが、今度はそのカードを車載器につけるだけですっと通れちゃうわけです。しかし、料金は今までのICカードシステムで全部徴収できるということになると、従業員の数も当然減らせると思いますし、私はこれができると初めて日本の国も高速道路らしい高速道路になるのかなというような気はいたします。 私たちも高速道路に乗ってきて料金所のところでずっと大きな渋滞の中にいつも入れられているわけでございますが、それが解消されるだけでもいろんな環境問題にも大変プラスになると思います。あそこで吐くガスはもう随分な害を流しているんじゃないかなと。ですから、料金所をつくられるのは本当に大変だと思うし、トンネルのところもまたいろいろと大変でしょうが、そういう環境問題に関しても大変プラスになるシステムです。 個人の負担というのは、この車載器というのが大体二万円ぐらいだそうでございますが、原価は約五千円ぐらいのものだそうで、量産すれば大変安くなるだろうと、各メーカーが。ちょうど携帯電話と同じでして、ただでくれるということもないでしょうけれども、相当負担が軽く済むのではないか。このために起きる経済効果というのは、大変大きな経済効果が起きます。 これは、はっきり申しまして携帯電話がよくそれを示しております。そのときの私は規制緩和の特別委員長で、携帯電話を全部これを外してやってみたら外国勢にも負けないんですよと言ったらそのとおりになりました。おくれているようですが、携帯電話は今、日本は世界でも一番じゃないかなと思うんです。この制度も、委員のおっしゃられるとおりに世界一完備されたものになるんじゃないかなと、こんなふうに思っておりますので、御了承願いたい。 予算の方も、十二分に大臣や皆さんと相談しながら、委員のおっしゃられる気持ちをこのあれに通していくようにいたします。 どうもありがとうございました。
○泉信也君 大変力強い御答弁をいただきまして、ぜひ実現方を図っていただきたいと思います。 もう政務次官はよく御承知のように、利用者に負担をいただくことは必要だと思います。その分を十分利用者が便益として受けられるように、一部には、距離制にして料金が上がるのではないか、今の地域的というか、考え方が走行距離に比例するような形になると料金が上がるのではないかという心配をしておられる方があるようでございますが、そういう点も含めまして、とにかく早く全国一律で走行できますようにさらに御尽力賜ることをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)
○佐藤雄平君 佐藤雄平でございます。 大臣また政務次官、本当にこのたびは御就任おめでとうございます。また御苦労さまでございます。 冒頭に、さっき田村議員が質問されましたいわゆる激甚災なんですけれども、昨年、我が福島県の白河地方も大変な災害を実はこうむりました。そのとき、先ほどの委員の話の中で、激甚災に期待しながらどうして指定を受けないのかなと、地域によっては大変な実は不満がありました。後ろに局長さんがおりますけれども、局長さんのところにも大分陳情に行って、林さんも困ったんじゃないかなと思うわけであります。 田村さんの話の中で多少足りないところがあったんですけれども、それは、災害をこうむった町と村がちょうど隣接を実はしているんです。隣接をして、被害の状況というのは、全く我々がはた目に見るには相違ないんです。むしろ、片方の方が激しいんじゃないかと思うようなところがあるんです。しかしながら、片方の村が激甚の指定を受けて、片方のむしろ激しいであろうというところが激甚を受けない。 よく役所に聞いてみますと、いわゆる農地を持っているところは受けているんですね。建設省の兼ね合いの中で災害を受けているところはどうしても係数上、受けていない。しかしながら、これは住民感情とか我々からすると、どうして同じように被害を受けたところが激甚災害を受けて、片方が受けないのかなと、本当に我々も困るところがある。我々が農地と建設省の説明をしてもなかなかわからない。 私は、やっぱりわかりやすい政治というのはそんなところにあるのかなと、そんなことの思いで、冒頭にこれは要望としてお願いしておきます。 本論に入っていきますが、本当に大臣、私は実は昭和四十四年から中山正暉先生のいろんな話を聞いておりまして、まさに政治家の中で理念と信念、これは中山先生であるなと。ただ、中国と台湾のときは所違って、中山先生が一生懸命台湾が唯一の中国であるということで、私はそういうふうなことがやっぱり今、台湾の李登輝さんも日本に対して大きな友好関係を持っているんであろうと。私は、やっぱり政治と行政には一つの大きな一貫性というのが必要であろうなと今つくづく実は感じております。 最近、地元に行くと、政治も行政も必要ないだろうと、そんな話が実は聞かれるんです。それは、先般東海村で臨界事故を起こしてしまった、さらにまた警察官のいろんな不祥事が今続々と出ている、さらに介護保険を見直すということで、本来、私は政治と行政の最低の役割というのは、国民生活の安心、安全、これが最低の役割だと思います。経済政策とかその他のものはその次であろうと。基本的なものが何かどこか欠けていて、少なくともこの三件についていうと、むしろ国民生活を不安に陥れている、そんな気がして実はなりません。 私は、中山大臣はある意味で建設行政が一番苦手じゃないかなと。外交、それから教育、思想、そういうふうなことが得意で、ある意味では、不得手の中で今度の閣僚の中に入ったということは、建設行政とか国土行政ももちろん期待しますけれども、内閣の万般にわたるかなめとして入閣なさっている、そう信じております。 そういうふうな中で、今の三つの不安材料、そんなことをも含めて、やっぱり政治、行政はかくあるべきだということを、中山大臣に閣内の中で頑張っていただきたいし、その件についての所見と、さらにまた教育なんです。 これは、ちょうど先日、天皇陛下の在位十周年をやって、国立劇場にそれぞれ、大臣も二列目にお座りになっておりましたが、私は、あそこで東京児童合唱団が「みかんの花咲く丘」から「かあさんの歌」まで締めて五曲歌いましたけれども、本当に心打たれて、もし今の児童、青年、少年がこんな歌を口ずさむことができるようであれば、こんな非行とか、将来の日本もある意味では安心できるんじゃないかと。そんなことを思うと、やっぱり教育というのは、ほかの政策と違って五十年とか百年、この大計で考えなきゃいけない。 小渕さんもそういう中で教育政策を大きな課題に挙げておりますけれども、この教育のいわゆる根幹というか軸というか、そんなことについて、先ほどの政治のこれからの姿勢、それからまた教育問題にどのように取り組んでいくのか、所管外ではありますけれども、国務大臣として中山大臣の所見をお伺いしたい。よろしくお願いします。
○国務大臣(中山正暉君) 大命題をちょうだいいたしましたので、ここで二時間ほどお時間をちょうだいして本当は全部事細かに申し上げなきゃいけないんでしょうけれども、佐藤雄平先生、私の九段の議員宿舎、隣の部屋に渡部恒三先生がいらして、今副議長をしておられますその恒三さん、恒三さんなんて言っちゃいけませんが、副議長の三十年間を支えてこられてこうして参議院に。そのことが一般の有権者に信頼を得られて今日御当選なさったこと、私にも先ほど就任の祝辞をおっしゃっていただきましたが、私も佐藤先生におめでとうございましたとまず申し上げたいと思います。 先ほど中国は一つしかないというお話をされましたが、私はそういう意味を言ったのではなくて、本当に将来これはいろいろ問題が出てきますよ、台湾海峡というものがあってそこに二つの国がある、それに対する対応というのはよっぽど慎重に考えられた方がいいんじゃないですかと。日本の戦争は一九四五年の八月十五日に終わりましたが、新中国というのは一九四九年の十月一日にできた。日本が、戦争が済んだときになかった国と平和友好条約という世界で一つしかない条約をお結びになって大丈夫なんですかということを総理官邸小食堂で私は十五分間福田総理大臣に申し上げました。 ですから、平和条約というのは戦争を終わらせる条約でしょう、これから仲よくしろというのは友好条約でしょう、それを全部つないだ条約は世界に一つしかありませんよと。その上に、天皇を戦犯にかけてはいけないとおっしゃっていただいた話、それから、四国を占領することになっていた中華民国が、福島から北、あなたのところから北を占領する、それとも留萌と釧路のラインを結ぶところから全部とるという話があるならば四国の占領は自分たちは要らないと言ってくれた、そういう信義にどうこたえるんですかという若気の至りの議論をしておりました次第でございまして、私は、民主主義の国ですから、皆さんがそれを条約として締結されること、結果には何にも異論がないわけでございまして、そういうことをあのころ申しておったのでございます。 今、先生から介護の問題とか、それからまた教育の問題。確かに、教育の問題というのがある意味ですべてのことに影響しているんじゃないかと。きのうロケットの打ち上げも失敗しましたが、この間の原子力、バケツで運んだなんというばかなことがありましたが、ああいうことも全部私は教育みたいなものが人の心に大変な影響を与えているんじゃないかなという基本的な懸念を持っております。 特に、脳生理学の権威で、中央教育審議会の委員もなさっていた時実利彦先生が私におっしゃいましたのは、中山さん、人間の脳、この前頭葉の部分には百五十億の細胞があって、それ一つ一つに五十本の突起がある、それが三歳から十歳までの間に絡み合う、これが人間だと。オオカミはオオカミのように初めからオオカミの配線で生まれてくる、ライオンはライオンの配線で生まれてくる、だから、「野生のエルザ」という映画がありましたが、女性の動物学者がライオンを幾ら人間にしようと思ったって、中山さん、無理なんですと。だけれども、人間は、アマラとカマラというオオカミ少年がインドで発見されましたが、オオカミに育てられた少年、一人は七歳、一人は十五歳で死にましたが、七歳で死んだ方の脳を顕微鏡で見てみると、オオカミの脳の細胞と絡み方が一緒だったと。オオカミに育てられれば人間はオオカミになります、だけれども、ライオンやオオカミは人間が幾ら育ててもこれは人間にはなりませんということをおっしゃいました。 教育というのは、教鞭をとる、教育のむちをとると。教育の教というのは、自分の講釈で恐縮ですが、これはむちでたたくという意味でございます。だから、愛のむちなんて昔は言いました。教学徳育という両端をとって教育、経世済民の両端をとって経済と言ったのと同じように。学を教えてそして徳を育てる。特に、教育の育のにくづき、これは月という字を書いてありますが、あれは肉の変形でございまして、むちでたたいて肉を食べさせるというのが、これが教育の原点だそうでございます。 童謡のお話が出ましたが、昔の学校はスズメの学校、ちいぱっぱ、むちを振り振りちいぱっぱ、まだまだいけないちいぱっぱという歌があります。最近はメダカの学校だと言われています、メダカの学校は川の中、だれが生徒か先生かという。 戦前、戦後の教育というのは歌で仕分けられるという話がありますが、とにかく幼児教育の重要性、三歳から十歳まで。だから、中山さん、おしりぱちぱちは十歳までですよ、十歳過ぎて体罰を与えると親に反抗するようになると、こうおっしゃっていました。だから、十歳を過ぎたら目の教育です、目と目で勝負するのが親ですと、こうおっしゃったのを、もうお亡くなりになりましたが、私は大変強い印象を持っています。人間は殺しの本性しかありませんとおっしゃいました。相手の存在を否定するしかないんです、それが教育とか宗教とか倫理とか道徳とかいう光を当てると相手の存在を愛で認めるようになる、これが教育なんだという話をされました。 そんな意味で、私は教育の中身、ミレニアム計画の中にはもっと本当に、これだけ殺伐とした、コンピューターが幾ら発達しても、先ほどから人間に迷惑をかけるんじゃないかと、ETCの話でもありましたが、コンピューターは泣いたり笑ったりしません。やっぱり泣き笑いのある人間というのは、教育の現場にいる人がちゃんとしっかりお育ていただくことがいいんじゃないか。 いろんなことを言いますと本当に二時間は要りますのでこの辺でやめますけれども、根底は、私は若いときから大都市出身になぜ建設大臣が出ないんだろうと思っていました。 ですから、不得手ではございますが、私は大都市で、大阪市議会議員を昭和三十八年を皮切りに二回、市議会に。大阪の場合は、財政規模からいうと、東京都が第一番、二番目が大阪市、三番目が北海道、四番目が大阪府でございますから、府県が逆転しているのが大阪でございます。ですから、大阪市の予算は四兆一千億。その中で、昭和三十八年、私は二十九歳で最年少議員から育ちまして、そのときから、将来政治家をやっている限りは国土の建設とか、大阪は地下鉄も百三十キロ、昭和七年、私の生まれた年から、最初にできた大阪の地下鉄の歴史とかがありますから、国土交通省になるときに建設大臣になれて、その胎動のときにこの職につけたというのは、私は本当にこれはもう単純に大変うれしいと思っております。 自分は、政治家として生きている間、渡部恒三先生とも私は三十年来の友達でございます。恒三先生と私は同い年でございますが、厚生大臣になる前の晩、私の部屋へ来られて、まだかまだか、まだ発表がないんだと言ってコップ酒を私がどんどんつぐとどんどん飲んでいたのをきのうのことのように思い出しています。
○佐藤雄平君 文教委員会から国土・環境委員会に移らせていただきますけれども、本当に私は、いろんな政策はもちろん大事でありますけれども、閣内の一人として、そんなことで二十一世紀の教育も頑張っていただきたいなと。 本題に移らせていただきます。 建設行政、これは全国三千二百の市町村の中でそれぞれ要望する向き合いが本当に一番多いところでもあります。そんな中で、今日までの建設省における建設行政、さらにまた今度は国土交通省になっていろいろその向き合いもまた違ってくるのかなと、そんな思いをするところでもありますが、私は、やっぱり地方の要望とかまた都市部の要望というのはいろいろ乖離のあるところがあるケースが出てくると思うんです。やっぱり政治、行政そのものを五十年後、百年後を見てすべきであろうと。 そんな中で、我が県の出身というか、我が県ともいろいろ因縁のある後藤新平さんという方、たしか台湾あたりの都市計画、また東京の災害後のいわゆる復興計画を見事におつくりになった方でありますけれども、そういうふうな一つの信念の中で、微視的にはいろんな異論があっても、建設の一つの政策というのは、五十年後、百年後、やっぱりあれはよかったんだなと、そんな思いの中で執行していかなきゃいけない行政であろうかなと思うわけであります。 いわゆる省庁再編成になってからの建設政策、この辺のビジョンというか所見を大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 後藤新平先生のお話が出てきましたが、板垣退助が岐阜で刺されたときに名古屋の病院長をしておられて、おっ取り刀で駆けつけて板垣退助の治療に当たったという後藤新平さんは、一人一人治している医者でいるよりも世の中全体を直す医者になりたいと言って政治家になられた。大阪の計画とか東京の計画とか、今おっしゃった台北の計画とか大変広範な計画を、そのころの人はそんな広い道は要らないんじゃないかと言ったのをおつけになった話は幾らも残っております。それが今は狭くなった。 ですから、やっぱり政治というのは空想力とか想像力とか、それで行政の先を超えて引っ張っていくのが私は役割であると思いますので、国土交通省という役所ができることは、スリムになると同時に、聞いてみると、交通と道路行政というのは余り話し合ったことがないというお話を聞いて、私は実は日本というのは今までそんなことでやってきたのかと。だから、滋賀県の知事がこの間お越しになって、大津のところを見てくださいと、高速道路と新幹線とが束になって、あそこで何か起こったらどうしようかと思って心配していますというお話をなさっていましたが、それが今度は交通と道路行政というのが一体化してそして考えていかれる。 地方の改革をやらなきゃいけないと思うんですね、私は。今御指摘になりました三千三百二十二、市だけで六百六十四あります。大阪の例で恐縮ですが、大阪府下に実は四十四も自治体があって、大阪市の地下鉄は外へ出ていかない。大阪府がつくったモノレールは入ってこない。オリンピックをしようというのに、空港からモノレールが途切れて、そのできた当日に百三十八億の赤字を出している。これはおかしいじゃないか、府と市が一つになれと。府と市が別々になる、これが本当の不幸せと言って、いけないんじゃないかなんて冗談を言っているんですが、そういう一体化した行政に入っていくというのは、私は大変重要な御指摘だと思っております。
○佐藤雄平君 ありがとうございます。 昨今の経済状況というのは、底をついたといいながらもなかなか容易じゃない。経済政策の、財政政策の第一番というのはやっぱり公共事業というのが今日までの一つの暗黙の何かルールなのかなと、そんなことを思います。 そんな中で、景気はよくなったとはいいながらも、おとといあたりのいろんなマスコミの発表で、求人倍率ですか、今就職が決まっているのは六三%。来年の求人なんというのは本当に、例えば高等学校卒業、福島県の場合なんというのは四〇%か五〇%で、ほとんどが職につけないというのが現況であります。 景気をよくするというのは、ある意味ではやっぱり雇用状況をよくするという大前提のもとでやってくるわけでもありますし、また政府の中での公共事業の執行というのは、本当に経済政策にこれが一番よかろうということでやっているものだ、そんなふうに思うわけであります。昨年からことしにかけて、いわゆる景気対策としての公共事業、住宅を中心にそれぞれ政府は手を打っているわけです。しかしながら、冷静に考えてみると、片方で失業者がどんどんどんどんふえている。何のための経済政策なのかな、私はそう思うんですけれども、やっぱりそこには相乗効果とか有効需要が全くあらわれていないんじゃないだろうか。 ある学者は、ケインズ経済学はもう終えんが来た、新しい経済政策を考えなきゃいけないんであろうと、そんなふうに言ってもおりますけれども、そういうふうな中で、今後もやっぱり公共事業の大半を、七〇%近い事業を執行する建設省が、一つの経済政策としての公共事業の位置づけ、どんなふうに位置づけているのか。さらにまた、私は、それぞれの、道路にしても住宅にしても、経済対策として政策を施行したときの相乗効果、有効需要というのはどれぐらいになっているのか、その辺をひとつお示し願いたいと思います。
○政府参考人(林桂一君) 経済対策としての公共事業の投資効果、特に乗数効果についてのお尋ねでございますが、この乗数効果につきましては、経済企画庁でモデルをつくり試算をしているものがございます。 乗数効果そのものにつきましては、申すまでもなく、一定の投資があったときにその投資が所得として増加する、さらにその所得の増加が消費に結びつき、さらにまたそれが繰り返しということで乗数的に波及効果としてあらわれるというものでございます。 それがどういう時間の経過の中であらわれてくるかということを経済企画庁でモデルで試算をしているところでございますが、まず公共投資を一単位行いましたときに、一年目はGDPが一・三二増加する。そして、それを三年間同じ額を継続していきました場合は三年目の効果が二・一三となるというような試算といいますか、モデルの結果が出ているわけでございます。 それで、ちょっと御指摘のございました乗数効果については、最近、消費や生産におきます輸入の占める割合が少しふえているというようなことなどから乗数効果が低下しているのではないかという御指摘もあるところではございますが、何年間かの継続的な調査なども経済企画庁の方でされておられますが、そのような効果については余り大きな変化がないと。やや下がっていっている面もないわけではございませんが、大きな変化ではないというふうに言われているところでございます。
○佐藤雄平君 輸入も加味するとその乗数効果の数字を予測することが非常に難しいというような説明であったのかと思います。しかしながら、日本は貿易立国というふうなこともあるわけですし、過去についてもいろんな意味でその乗数効果を期待しながらやってきて、それがある意味では功を奏したという面もあるわけですから、そういうふうなことは、いわゆる貿易立国を前提とした上での一つの数字を掲げながらそれに近づいていくということが最大の経済効率、波及効果であろう、そんなふうに思います。それぞれまた役所もそんなふうで頑張っていただきたいなと思うところでもあります。 次に、公共事業の最近言われている費用対効果。 私は、出身は福島県でありますので、費用対効果の算定というのがどういうふうな形で算定されるのか非常に実は心配しているんです。それは、経済効率だけを考えると、我が方なんかは費用対効果の数字が少なくなってくるんじゃないかなと。また、人口的な問題からいっても少なくなってくるんじゃないかなと。いい要素が全くない。しかしながら、面積だけはどこにも負けない。 私は、やっぱり費用対効果の執行をするについてのカウントというのは、単にそういうふうな、ある意味では経済的なファクターというのは、これは大事であることは決まっておりますけれども、しかしながら都市と地方、これはある意味では、また後ほど質問させていただきたいと思いましたけれども、共生しなきゃいけないということにかんがみますと、その費用対効果の中のはかる要素として地域的な面、こんなことも入れていただければなと思いますけれども、現況はどんな状況になっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(林桂一君) 費用対効果の算定方法につきましてどういう現況になっているかというお尋ねでございますが、費用対効果の分析の方法につきましては、まず検討の対象となります事業に必要な経費、建設費あるいは維持管理費でございますが、それを費用として計算する。 また、効果につきましては、これは事業ごとにかなりいろいろ差異がございますが、例えば道路整備につきましては、その事業によりまして走行時間がどの程度短縮するかとか、あるいは走行経費、ガソリン代とかそういうことでございますが、どのような軽減効果があるかとか、あるいは交通事故がどの程度減少するかとか、そういうようなものを数値にあらわしまして効果としてとらえるということでございますし、また治水事業につきましては、その事業をしない場合に想定されるはんらんというようなものを想定いたしまして、そのはんらん地域の中の家屋や公共資産などの資産の額がどういう形であり、それがどういう形で防護されるかというようなことを効果として計算するというようなことで、それぞれ一つずつ、下水道あるいは市街地再開発、それぞれの事業の特色ごとに、目的ごとに効果を計算するものでございます。 そういうことで、基本的には、先生が御指摘のような経済的な効果を中心とした効果分析ということになろうかと思います。 ただ、建設省につきましては、こういった事業の新規の採択時にこの費用対効果分析を行うわけでございますが、それとあわせて、それとは別な形で、もう少し事業の目的とかあるいは効果につきまして客観的に指標化いたしまして採択の基準の総合的な評価に資するように使っているということも別途ございます。 その中では、地域の問題としまして道路を例にとりますと、例えば地域の拠点的なプロジェクトが別途あって、それに対してどういうその道路が支援的な効果を果たすかどうかといったような問題とか、あるいはもともとその地域におきます交通不能区間とか冬期の交通不能区間とか、あるいは大型車のすれ違いの困難な区間というものがどの程度あって、それがこの事業によってどの程度解消されるかとかいうような問題、あるいは災害時において孤立する集落があるかどうか、それが道路の整備によってどう解決されるかとか、そういったようななかなか数値にはあらわせないような効果というようなものもいろいろな指標を使いまして数値としてあらわして客観評価をする。 あるいは、事業につきまして地元の調整が調っているかどうかとか、そのことで事業の効果を早期に実現することができるわけでございますので、地元の調整の進度というようなものも客観的に評価をするというようなことを含めまして、なるべくそれぞれの必要性あるいは効果というようなものを、先ほども言いましたような総合的に客観的な指標によって評価することによって採択を行うということもあわせて行っているということを追加的に御説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
○佐藤雄平君 ありがとうございました。 いずれその財源の問題にかかわる話にもなるのかなと思いますけれども、次に財源の話であります。 十三年に国土交通省になって、それこそ運輸省と建設省が同居していくということになると思うんですけれども、今まさに税制のことしの最大の話がグリーン税ということもそれぞれ書かれております。 先日も自動車会議所のいろんな大会へ出ても、自動車関係の人からすると、今の重量税でもう精いっぱいである、またガソリン税なんかもまさにそうであると。そういうふうな中からグリーン税の話が出るとまた複雑な形になってしまうので、どうせそんなことであれば一元化の話の方がよっぽどいいんだと、そんな要望も実は受けてまいりました。 その道路財源、これは田中角栄先生が特定財源としておつくりになって、それが全国の大変な道路のネットワークをおつくりになったこの功というのは大変なものだと思うんです。しかしながら、そういうふうな中でも、まだまだ都市と地方の中ではいろんな感覚的な乖離がありながら、地方ではまだやっぱり、先ほども委員の方から、また大臣の方からもいわゆる道路の重要性等についてお話がありましたけれども、この道路財源についてこれからどういうふうに大臣が覚悟を持って頑張っていくというか、この件についての所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 先生御指摘のとおりに、道路のためにできた税制という形でございますので、これからの我が国の道路整備水準、道路特定財源制度というのは、有料道路制度により国民に多くの負担を求めながら経済社会の発展や、それからまたモータリゼーションの進展に対応した道路整備を進めてきたところでございますが、やっぱり今なお地方と都市部、それから質と量ともに国民の期待にまだほど遠いところがあります。 今後とも道路整備を図る必要を迫られているわけでございますが、道路特定財源は、道路整備を緊急かつ計画的に進める安定的な財源を確保するために受益者負担それから原因者負担、こういう両方、足をしっかり踏まえまして自動車利用者に負担を求めているものでございますので、それにこたえて道路整備に対する強いニーズを私どもも実感として受けとめて、揮発油税それから自動車重量税等につきましても、道路整備に充てることを理由として、暫定税率を課して財源確保を図るとともに、有料道路制度による財投等の借入金を活用して緊急に道路整備を行っているところでございます。 早く投資をした方が経済効果も、先ほどからも経済効果の問題が議論されておりますが、これはそういう意味での重要度が高いと思いますので、道路特定財源を堅持し、計画的な道路整備の推進を図るということで、もう一致結束、みんなで決意を固めておりますので、どうぞひとつよろしく御支援のほどをお願いいたします。
○佐藤雄平君 国土交通大臣になったらこれは大変だろうなと思うんですけれども、そういう省庁間の編成の中でも建設大臣としてその辺はきちっと伝達をしていただきたいと思います。 次に、きょう新聞を見ましたらPFIが出ておりまして、ようやっと何か日本政策銀行と第一勧銀がPFI融資に踏み切るという話が出ております。 これは、先国会でこの法案が通っておりまして、それぞれいろんな地域でも話題にはなっているんです。しかしながら、今のこの景気の状況の中で、地方なんかも、いわゆるPFIでやった方がいいだろうなと言いながらも、結局はそのバックボーンとしての資金調達をどうするんだと。 やっぱり、世の中はまだ官尊民卑というのか、そこに公共が入っていれば貸すけれどもというような風潮がどうしてもあるというのが今の現実であろうかなと。そんなことを思うと、やっぱり政治の中で政府として、いわゆるPFI、民間の皆さんに対して大きなバックボーン、こんなことをきちっとしていかないと貸してくれる方が二の足を踏んでいるという現況でもありますので、現行法でできるものは一日も早く政府がバックアップするんだと。ある意味では、その行政に対する一つの貸出側としての信用というのか、このことはまだ現存しているわけですから、そういうふうな中で、私は一日も早いその官からのバックアップ、そんなことをしていただきたいと思いますけれども、この辺のまた一つの現況というのもお聞かせ願いたいと思います。
○政務次官(岸田文雄君) PFIの資金調達に関するお尋ねでございますが、資金調達につきましては、基本的には、参加する民間事業者の責任でこれを考えるということになっております。 逆に、それそのものが参加する民間事業者選択の一つのポイントでありますから、基本的には自助努力でそうした資金調達を考えていただく、こういう基本にはなっているわけでありますが、さりとて、先生に今御指摘いただきましたように、資金調達というものは大変大きなウエートを占める、これはポイントになるわけでありますから、建設省といたしましても、例えば道路開発資金制度あるいは都市開発資金特別貸付金、こうした制度を十二分に利用していただく、こういったことによって支援していく、そのことによってこの制度をよりスムーズに運用していく、こういったことを考えていかなければいけない、そのように今考えております。
○佐藤雄平君 その中で、いわゆる公物管理法の改正をしないとなかなか民間が運営できないということがあるんですけれども、現行法の中でも十分これはできると思うんです。ですから、この辺はやっぱり建設省が中心になってそれぞれ現行法の範囲の中でひとつ推進していただくように希望しておきます。 では、次に国土庁長官、また国土庁にお伺いいたします。 前後する話があるかもわかりませんけれども、最近のいろんな世論調査の中で、都市部の約二〇%の人が、一線を退いたら、いわゆるシルバー時代に地方に住んでみたいな、農村社会に住んでみたいなと、そんな調査結果が実は出ております。 しかしながら、都市と地方というのは何となく、都市は地方に対しての一つの、例えば予算的な見地からすると、何で地方にばかり施しているのかなというような思いをし、また地方の人からすると、都市は繁栄しているなという、お互いに何かけげんな感じになっているというのがどうも最近の世相であるかなと。 都市が繁栄しているというのは、地方の次三男が来て東京も大阪も確かにできている、根幹になっている。それが、おじいちゃん、おばあちゃんがまだ田舎にいるときまではよかったんです。お盆と正月に孫を見せに帰る。ところが、もう今時代が三世の時代になっておりまして、親類の人に迷惑をかけるからということで、実家の方の墓参も、正月も生まれたところで越さないというのが今の状況になっている。そんな中で何か都市と地方の大きな乖離を生んでいるような気がするんです。 しかし、五十年代だったと思うんですけれども、国土庁がたしか姉妹都市の関係をつくりまして、例えば福島県でいきますと常葉町というところがあって、ここが中野区と姉妹都市になっているんです。そしてまた、浦和市と福島県の南郷村、あと大宮と舘岩、政務次官の地元でありますけれども、そんな中で、かつての五十年代にやったことが今になって何か功を奏しているというか、例えば常葉町はカブトムシで村おこしを実はやって、ある意味では成功しているんです。そしてまた、南郷村にしても舘岩村にしても、この間マラソン大会をやったら、大宮から五百人ぐらいの人が来てやっている。その人たちの話を聞くと、将来ここに住んでみたいなと。やっぱりそういうふうな私は呼び水があって初めて均衡ある日本の状況がつくれるのであろう。 今の地方は人がいなくて困っているし、都市部はある意味では人が多くて困っている。お互いに足らざるところをいかにこれから整合していくかということがうんと大事なことであろうかなと。それは、ある意味では私は教育にもつながっていく話だし、経済の均衡化にもつながっていく話である。 そんなことを考えると、もう一回私は国土庁でお互いに町村と大都市の市とか区というのを見合いをさせるような、そんなことでもやってもらえたら二十一世紀の新しい均衡ある日本づくりにいろんな意味でいい効果をあらわすんじゃないかなと思うんですけれども、この辺に関してはいかがお考えであるか、御所見を願いたい。
○政務次官(増田敏男君) お尋ねをいただきまして、特に私の県のことまで出していただきましてびっくりしたり驚いたり、ありがたいと思っております。 それでは、お尋ねの関係をお答え申し上げていきますが、昨年の三月に策定されました二十一世紀の国土のグランドデザインにおいては、多様な主体の参加と地域の連携による国土づくり、そして地域づくりを推進することがまず重要であると提唱をいたしております。また、大都市圏整備という観点からも、大都市で失われたゆとりや豊かさの回復のためにも、自然豊かな地域との交流を推進していくことはまことに重要だという先生のお考えと同じようなことを実は打ち出しております。 このために国土庁としては、大都市地域と自然豊かな地域の町同士が相手にない特性や魅力を生かした継続的な双方向の地域間交流を進める、カップルタウンとでも申しましょうか、を推進している、こういうところであります。 具体的には、現在、市町村に対して交流希望や交流の実情等についてのアンケートを実施し、交流についての市町村の考え方や具体的な交流の推進に当たっての課題などを整理しているところであります。 そこで、交流希望市町村の参加を得て、具体的な交流のあり方を検討する研究会の開催を本年度に予定しております。今後は、交流希望市町村のリストづくりや交流を継続していくためのノウハウの蓄積や提供を行うなど、大都市地域と自然豊かな地域の交流を引き続き支援してまいりたい、このように思っております。 特に、青少年のうちに交流をいたしますと、それが生涯その人に残るようであります。先ほど埼玉の例をお出しいただきましたが、したがって、私自身も交流は進めていきたいなと、こう思います。 まとめになりますが、大都市圏の方で見合いを希望、受け入れますよ、やりたいよ、これが二十四あります。地方圏の方は現在六十九あると聞いております。先ほど先生から見合いという御発言がございましたが、いずれにしても、情報を提供したり、あるいは仲立ち、進めたり、こういう運びはとっていきたい、これは国土庁でやります。 ありがとうございました。
○佐藤雄平君 ぜひ積極的に推進していただきたいと思います。 時間もなくなりましたので最後でありますが、太田豊秋先生も福島県出身ということで、ぜひ聞いてみたらよかんべというような感じでありますので、先ほどの国会移転。 石原知事と、もう決めたことだということでよく中山建設大臣に頑張っていただいて、一回決めたことでございますが、いろんな議論があるのは当然であります。 そういうふうな中で、いよいよ十一月の下旬にどういうふうな形で答申としてお出になってくるのか。それは、審議会がやっているのですから役所の方でどうこうというふうなことはありませんでしょう。しかしながら、これまでいろいろ地方の公聴会等を含めてそれぞれいろんな立場の中で皆さん方が努力した結果を踏まえながら、もうぜひ結論を出していただきたいと。ついては、今のその現況、それからまた大臣の所見をお伺いして質問にかえさせていただきます。
○国務大臣(中山正暉君) 御指摘のように、国土庁といたしましては審議会にお願いをしておりますので、国会で御決議をいただいた平成二年からの問題がいよいよ調査会から審議会、その審議会でもう延々と御議論をいただいた。二十六日にも朝から晩までやっていただくようなことを聞いております。平岩会長が、秋にはと最初はおっしゃっていましたが、これは年末ぐらいまでずれ込むのではないかという感じがいたしております。 私は、本当は今回の総理の演説の中でもこれを大きく位置づけていただきたいということを実は申し入れました。申し入れましたが、今度は中小企業──十一月二十五日だそうでございます、二十七回目の国会等移転審議会のスケジュールが。十時から五時までみっちり議論をしていただくということでございまして、私はそういうことを内閣の方にも申し入れました。 特に役所の中でも、千年紀問題、ミレニアム計画としては日本の最大の問題になると私は思うので、民間の経済効果を計算している方々も三十兆から百兆までというのがあります。ですから、移すことによって、ごみ処理の問題の最新の制度とか、それからリニアを含めて、それに対するアクセスの交通技術の問題とか、それから情報通信の問題とか、もうあらゆる問題で、平和時に首都を先進国で何にも事件がないのに移すというこの決意とそのノウハウというのは、これはもう日本が経済大国として生きていく上で大きな世界に対するアピールのもとになると思います。 その意味で、私はこの問題は、出てつぶれてしまわないようにもっと話題にしなきゃいけないと思いますし、どんなふうに日本人がこの首都機能の移転という問題を認識されるか。石原知事のお立場を見ましても、首都機能移転の法律の中には、二十二条で、最後は東京都との比較考量をして国会におゆだねをする、国会で御議論をいただくということでございますから、これが私は二十一世紀最大の課題だと、話題だし、日本のテーマだ、こう思っておりますので、先生の御指摘、どうぞひとつ国会に出ました際にはこの御議論を深めていただいて、新しい首都が日本のどこに決まりますか、この日本列島を大改造する、それの起爆剤になる、かような認識を持っておりますので、よろしくひとつ国会の御審議を期待したいものと思っております。
○佐藤雄平君 どうもありがとうございました。(拍手)
○委員長(石渡清元君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。これまで経済・産業におりまして、この国会から国土・環境委員会の委員にさせていただきました。新参者でございますが、どうかよろしくお願い申し上げます。 また、清水長官また柳本政務次官におかれましては御就任おめでとうございます。 清水長官におかれましては、長年看護のことで本当に御尽力いただきまして、大変お力をいただいた先生だというふうに承っております。看護のことに御尽力をいただくということは、それだけ逆に言うと向かい側にある患者さんのことを考えて、やはり看護の方の環境整備や条件をよくすることによって患者の方が安心できて医療を受けられるような、そういった観点でお力添えをいただいてこられたというふうに承っております。二十一世紀を目前にした、特に環境庁が環境省に二〇〇一年に変わる、そして環境問題に大変国民の関心が高くなって喫緊の課題になっているときに清水長官のような方に長官になっていただいたということで、大変責任は重たいというふうに思いますが、ぜひばりばりと環境の政策発展のためにお力添えをいただきたいというふうに思います。 まず、長官にお伺いしたいと思います。 環境庁長官に御就任をされて、そしてこれまで環境問題はいろいろ言われてきておりますが、長官御自身として環境問題についてどのように御認識をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 大変励ましのお言葉をいただきまして、ありがとうございます。 私も人々の生活の目線からいろいろ仕事をしてまいりましたけれども、この環境庁の仕事は非常に大きな仕事だというふうに思っております。今までも環境の問題に非常に関心を持っておりましたけれども、こうして環境庁の中でいろいろ勉強させていただきますと課題は本当に幅広く、しかも国民の一人一人の生活にかかわる、そして命にかかわるような問題から、それから地球環境の問題から、さまざまな問題がございますけれども、これだけ経済発展をしてきた日本が豊かな生活をしている、そのことによってまた地球環境を汚しているというようなことを考えますと、今までの経済の仕組みや何かを変えていくということも大事なことでございますし、しかもダイオキシンだの環境ホルモンだの、こういった問題も非常に大きな問題だと思います。 二十一世紀、ちょうど環境庁が環境省になるという大きなときでもございますので、ぜひこういった大きな課題をこの環境省がきちんと受けとめられるような体制も整えていきたいというふうに思っておるところで、大変責任の重いときに環境庁長官になったなというふうに思っておるわけでございます。 先生方の御支援をちょうだいしながらしっかりと仕事をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○福山哲郎君 ありがとうございます。ぜひその心意気でお願いをしたいというふうに思います。 私は環境問題に関心を持っておりますが、別に経済成長を否定する気もございませんし、それから日本が均衡ある発展をしていくことも否定する気は全くございません。しかし、未来という点に目を向けたときに、現在も非常に大事ですが、未来に対する公益性みたいなものを表に出していくこともある意味で言うと国会では必要になってきたのではないかなという認識を持っています。 実は、環境問題をいろいろ考えていきますと、例えば最近で言うと、このままでいくと二〇八〇年、八十年後ですからここの委員の皆さんがすべて生きていらっしゃるかどうかわかりませんし、僕もだめだと思うんですけれども、でも少なくとも私たちの子や孫の世代は確実に生きている世代ですが、二〇八〇年には温暖化によって例えば日本の砂浜がすべてなくなるのではないか、東京、名古屋、大阪の沿岸の工業地域がほとんど海面上昇による被害を受けるのではないかという具体的な例も出ています。それから、田村先生の地元の高知では、アユの漁獲高が間違いなく激減をしておりまして、六〇年から七〇年にかけてのほとんど半分、これも温暖化の影響ではないかと言われておりまして、日本近海で言うとマイワシの漁が八〇年代に比べると約十分の一というような例も出ています。 私は、空想的な話で環境を守れというような話とか、一時期、七〇年代に公害問題が発生したときに、ある左翼グループみたいな方々が中心になって非常に急進的に環境の問題とかを言い出したようなものとは多分状況が変わっているんだと思います。恐らく、全く政治活動とか運動とかイデオロギーとかに関係のない普通の方が実は環境問題に対して大変関心を持っていまして、それは自分のものとして感じられるぐらいまで喫緊の課題になってきている。 私は、それに対してまだまだ、申しわけないですが、国会の対応にしても我々政治の面の対応にしても、どうも旧来型の考え方が抜けていないんじゃないかという気でおります。この東京に至っては、百年間に平均気温が二・九度も上昇したという統計も出ています。もう人ごとではなくて、我々自身の生活に完全に影響を及ぼすということで、一番重要なのは温暖化だと言われています。 その地球温暖化防止国際会議、いわゆるCOP5、ついこの間ボンで開催をされましたが、大変強行なスケジュールだったにもかかわらずCOP5の閣僚会合に長官は早速御出席をいただきました。私はどちらかというと、これは民主党では怒られるんですが、長官をぜひ行かせてくださいと言って党内では主張した口でございます。 まず、COP5に御出席をいただいた御感想をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 大変御配慮いただきましてCOP5に出かけさせていただきました。 出発する日の午後にやっと御許可をいただきまして出かけましたけれども、十一月二日から四日、ちょうどそこで閣僚級の会議がございました。二日には間に合いませんで、これは外務政務次官が出まして政策について発表していただいたわけですが、三日、四日は私も出させていただきました。 私の感じでは、出ていきまして、途上国からも、それから先進国からもですけれども、非常にこの分野に関して期待をしていただいているなという感じもいたしました。 今回は、大きなことが決まるという会議じゃございませんでした。COP6、来年に向けて京都で決めたあの議定書を具体的に何か検討する手だてをつくるといいましょうか、そういうスケジュールをつくったり中身を検討する項目を挙げるみたいなことをやった会議でございました。しかし、それでも私が出かける前には当地からいろいろ情報をいただきました。何か進んでいるんだろうか、なかなか進んでいないような状況を聞きまして心配しておりましたけれども、行きましたときに大変速く、スピーディーに、というのはやはり大臣級の人たちが二〇〇二年までにこの京都議定書を何とか発効させようという非常に強い意志をかなり多くの方々が出された。日本ももちろんそういたしましたけれども、そういうことによってかなり中のものが進んだのじゃないかという感じがしているわけでございます。 私ども、京都議定書をつくったCOP3の議長国として、ぜひこの早期発効を実現するための交渉を促進させなきゃいけないという熱意でございまして、今後とも各国の閣僚にも積極的に働きかけながら進めていきたいと思いますし、ちょうどそこでたくさんの担当の大臣の方々にお目にかかった、これも大変よかったことではないかというふうに考えているところでございます。
○福山哲郎君 本当にお疲れさまでございました。二日間という短い期間で大変御苦労だったと思います。 実は、温暖化防止会議については私は個人的に思い入れがありまして、COP3が御案内のように京都でございまして、私は地元が京都でして、そのときに私はまだ議員になっておりません。一応その会議にはいろんな形で参加をさせていただいて、民主党のCOP3の担当者としても出させていただいたりしたんですけれども、その後、去年のアルゼンチンのCOP4も自費で行ってまいりまして、そのCOP3の前のボンの会議にも実は自費で行ってまいりまして、ことしも行きたかったんですが国会が始まったので行けなくて大変残念な思いをしていましたので、ぜひそのときの感じみたいなものを長官にお聞かせいただければなというふうに思っています。 私は、この温暖化防止会議というのが日本の国民に与えた影響は大変多いと思っています。環境NGOの皆さん、それから行政、それから政治家、たくさんの皆さんがこの京都会議を起点として随分温暖化について前向きな議論をされるようになった。そして、国内でも温暖化に対する対策の推進法案というのが昨年のちょうど今ごろだったと思いますができまして、さあ次はという話になってくるわけでございます。 今回の長官の所信あいさつにこのドイツのボンの報告が書かれているんですが、「この場において、我が国の国内対策及び国際協力について紹介するとともに、」というふうに長官からごあいさつをいただきました。具体的に我が国の国内対策についてはどのようなことをボンで表明されたのか、お教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) まず、私は我が国がどうこの問題に取り組んでいるのかという御紹介を申し上げたわけでございます。 COP3直後に内閣総理大臣を長といたします地球温暖化対策推進本部を設置いたしまして、一九九八年六月には地球温暖化対策推進大綱を策定し、実施に着手している。あるいは、あらゆる主体の取り組みを促す土台といたしまして、地球温暖化対策の推進に関する法律、これはもう世界に先駆けてつくった法律でございますけれども、そうした法律をつくり制定していること。それからまた、改正省エネルギー法の施行によりまして、トップランナー方式によりまして、自動車あるいは家電、OA機器のエネルギー消費効率基準をさらに強化しているというようなこと。あるいは、産業界では各産業ごとに環境の自主行動計画を策定するというようなことも、そして温暖化対策への取り組みを自主的に進めているというようなことも御紹介申し上げました。 こうした中で、一九九七年以降、我が国の温室効果ガス排出量が減少傾向に転じているということ、この減少傾向をさらに堅固なものにするべく、国内政策措置の充実強化を図るというようなことを御紹介したところでございます。
○福山哲郎君 今お話をいただいたものは基本的にはCOP3の後に出されたものもあるんですが、その前から出されている基本的な日本のスタンスであるCO2の削減計画と私から見るとほぼ変わりないということですし、六%を世界各国に削減目標として日本は京都議定書で約束をしたわけですが、それについて、今長官が言われたことを全部やっても恐らく六%にはならないというふうに、多分長官も御判断をいただいているんだと思います。 さらに次の段階が必要だというふうに御判断をいただいていると思うんですが、そういった点については何かボンの会議では御表明をいただいたことはあるんでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) とりあえず各国の取り組みについて紹介する時間に私もそういう発言をさせていただいたわけでございますけれども、果たして六%、これはできるのかという先生の御指摘については、確かにいろいろの不安もございます。 しかし、私は温室効果ガスの排出量が一九九七年以降減ってきたと申しましたけれども、これが本当にみんなの努力、削減するための努力によって自然に減ってきたものやら、多少経済の今の状況の中で減ってきているもの、いろいろ問題があると思いますけれども、しかしそういったことも一つの日本の取り組みの成果として御紹介できたんじゃないかなというふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 それでは、もう一度別の観点からお伺いをします。 先ほども少し長官にお触れをいただきましたが、今回COP5で大変関心が高まったのは、先ほどおっしゃられましたように先進各国が京都議定書をいつまでに発効させるんだというのが大変注目の的で関心も高かった。各国の大臣クラスからは、二〇〇二年までに発効することが不可欠だというようなメッセージがたくさん出されたというふうに承っています。 日本も恐らくそういうスタンスであるということは間違いないと思うんですが、日本はどのような姿勢をボンではお示しいただいたんでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 日本もこの二〇〇二年、これは何かといえばリオプラス10、十年ということを一つの目標にして何か発効を目指したいという姿勢を明らかにいたしました。COP3の主催国、開催国として、ぜひこの地球温暖化対策のためにこの早期発効が重要であるということで、このことの必要性を訴えたところでございます。 しかし、そのためには先ほど先生も御指摘のように、実現が本当にできるのかという問題もあろうと思いますので、それについては京都メカニズムの詳細なルールづくりだとかいろいろなことについてこれから積極的に検討を進めていきたいと、こんなふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 ありがとうございます。 リオプラス10、いわゆるリオでありました地球サミットからちょうど十年が、一九九二年から十年たって二〇〇二年にこの京都議定書を発効させるというのは、早いか遅いかというのはそれぞれの主観がありまして、一刻も早い方が温暖化に対してはいいのではないかという意見はもちろんありますが、十年という一つの区切りということで、そこそこふさわしいというふうには思うんです。 ちょっと細かいことをお伺いするようですが、議定書の発効の要件は五十五カ国以上の批准及び批准した附属書Ⅰ国、つまり簡単に言うと先進国ですね、先進国の排出量が附属書Ⅰ国、先進国全体の五五%以上で、これで議定書が発効するということで長官、間違いないですね。
○国務大臣(清水嘉与子君) そのとおりでございます。
○福山哲郎君 そうすると、この五十五カ国以上の批准、それから附属書Ⅰ国つまり先進国の排出量の五五%以上だというのが非常に重要な案件になるわけですが、現実問題としてはなかなか大変だ。 もう細かいことは、一体どこが一番目ですか二番目ですか三番目ですか、何%ですかということは政府委員がいませんから私も聞きませんが、アメリカが大体世界で三六%の二酸化炭素を排出しています。それからロシアが一七%排出しています。この二つの国が合わさると実は五三%で、先ほど言ったように五五%以上じゃなきゃいけませんから、この二国が拒否すればこの議定書は全部オジャンになるわけです。 三番目がどこかというと、これも普通僕は聞くんですが、もう聞きません。言いますと、日本が八・五%程度で、日本は三番目なんです。日本というのは、温暖化に対しては実は大変な貢献というと言葉がよ過ぎるんですが、大変ないわゆる加害者の国でございます。八・五%の日本が、三番目がどういうスタンスでこの発効に向けていくかというのは大変重要だと私は思っていまして、先ほど長官が言われた世界じゅうが期待をしているということの裏返しはここにあると思っているんです。 そこに対して、具体的な道筋として長官は発効まで、もっと具体的に言いますと批准までどのようなスケジュールでお考えなのか、お教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、先生御指摘のように、締約国数で五十五カ国以上、そして排出量が先進国で五五%以上を占めなければ発効しないということの中で日本が八・六%になっていますが、そういう量を持っているわけでございます。 具体的に、二〇〇二年までに発効するということになりますと、当然のことながらその前に中身をある程度批准あるいは締約できるような、締結できるような条件を整えなきゃいけないということになるわけでございまして、一つにはCOP6におきまして、京都でつくった京都メカニズムの国際的な合意、あるいはシンクの問題とかいろいろございますと思いますが、そういったものをやはりきちんと国際的な合意を取りつけて、そしてそういう中で進めていく。もちろん国内対策が一番でございますから国内政策は進めますけれども、同時にそういったことを含めて実現に向けていきたいというふうに考えているところでございます。
○福山哲郎君 済みません、そろそろちょっと細かいというか厳しいことを言わせていただきますと、京都メカニズムの内容とある程度シンクも含めて国際的な合意をいただいてから、それから批准にかかりたいと今長官はおっしゃられました。 確かにそのとおりだと思いますが、京都メカニズムないし国際的な合意は今の段階では長官、いつ大体まとまることになっているんでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 私たちは、ぜひCOP6でこの具体的な中身について合意が得られるように努力したいということを考えているわけでございます。来年の十一月十三日でしたか、十三日から二十四日。
○福山哲郎君 そうなんですね。二〇〇〇年の十一月にCOP6でここで京都メカニズムの中身が詰まる、詰まればいいなという感じですね。まだ世界の状況を見ると、なかなか皆さんは言いたいことを言い合っていますから難しいと思うんですが。 ということは、二〇〇〇年の十一月、ほとんど逆に言うと二〇〇一年ですね。先ほど長官が言われたように二〇〇二年には京都議定書を発効させたいということは、来年の十一月に京都メカニズムがCOP6でまとまったとして、二〇〇二年までに実は一年しかないんです。この一年で先ほど言われた六%の削減を担保するような国内の仕組みをつくっていかなければいけないわけですね。そうじゃないと批准できないわけです。 だって、マイナス六%になることを前提にやっぱり批准はされるわけですから、そのための整備等が要ると思うんですが、実は京都メカニズムの合意等を待たないで、そろそろ逆に国内、僕が先ほどから申し上げているのは、何で長官に、国内の対策についてどういう御説明をされたのですかとお伺いをしたのは、国内でも間違いなく、確かに共同実施や排出権取引やCDMは海外との問題ですから、国内の対策としてもうそろそろ六%を担保するような準備を始めないと、実は今長官が言われた批准も二〇〇二年の発効も間に合わないのではないかという危惧があります。 COP3で京都議定書をつくった議長国だった日本が二〇〇二年の発効までに間に合わないというような、そんなみっともないことは僕は絶対にできないと思っておりまして、そこについてちょっと長官、御意見をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 当然な御指摘だというふうに私も思っております。 しかし、今申し上げましたように、国内の対策をもちろん私たちはメーンにして、中心にしてやりますけれども、さらに先ほど申し上げました京都メカニズムの詳細なルールづくりをCOP6で合意したい、そしてそれを含めてこの削減に向けて進めたいというふうに申し上げているわけでございます。国内対策、具体的にどこの部門に何%というようなことがかなり細かく計画だけはつくられておりますけれども、総力を挙げて国内制度、国内対策についても一層充実していきたいというふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 今のお答えはよくわかるんですがよくわからないお答えでして、余り厳しく細かいことを申し上げたくはないんですが、もう一度申し上げますが、日本は第三位の排出国で一割弱加害者となっている国でございます。そして、途上国も含めて各国が期待をしています。そして、確かにCOP6でいろんなメカニズム、京都議定書の京都メカニズムが決まるのはわかっているんですが、しかしそれは海外との排出権取引、クリーン開発メカニズム、それから共同実施、海外との問題でございます。 国内で二酸化炭素の排出を抑えるということは現実問題としてはもうそろそろ整備をし出しても構わないだろうという話になると、国内法の整備とかも含めなければいけない。京都メカニズムができるのを待っているのは、それはもちろん待つことは必要なんですけれども、待つと、たった一年しかない。そのときに本当に批准できるようなものが担保できるのかどうかについて実は大変危惧をしておりまして、もう一度申し上げますが、そこで、いやまだ国内マイナス六%かどうかわからない。もし本当に日本の経済がこのまま小渕総理が言われるようにどこかで再生していったら、先ほど言われたように二酸化炭素が今減少していると言われていますが、減少しないかもしれない。そこで、たった一年しかありません、間に合いませんでしたと。 そうしたら、二〇〇二年の発効のときに日本が批准できていませんみたいな話になるのは非常に問題だから、逆に国内法の整備なり国内での排出に対する仕組みはそろそろ準備はいかがですかとお伺いをしているので、もう一度お答え願えますか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 国内といたしましては、先ほど申しましたような地球温暖化対策の推進に関する法律をつくりまして、それぞれの主体に応じて、国が何ができるのか、都道府県が何ができるのか、企業が何ができるのか、あるいは国民の皆様が何ができるのかというようなことについて進めているわけでございます。 卑近な例を申しますれば、国ですと、せめて公務で使っている自動車なんかを低公害車にするというようなことも具体的に取り上げて進めているわけですね。私ももちろん総括政務次官も天然ガスの自動車に乗っているわけでございまして、そういったものを具体的に各大臣、各省の車についても入れていただく。せめて一〇%くらいは、平成十二年には一〇%入れたいとかいうような数値目標を持ちましていろいろ進めているところでございます。 そんなことで、国内対策としては、各企業に対しましても、これは自主的なことではございますけれども、企業ごとに相当研究していただくというようなこともしているところでございます。
○福山哲郎君 私は、今、二酸化炭素が民生部門でふえている、増加をしていることも存じ上げているつもりでございます。企業部門は実は逆に減少している。民生部門で増加をしているから企業は努力をしているんだという議論も私はわかっているつもりです。そして、環境庁さんに言っても、逆に言うとこれは通産省マターも非常に多うございまして、それも限界があるのも存じ上げているつもりでございます。 しかし、長官、環境庁さんが今言っている六%削減の基本的な数字は、CO2の削減は目標ゼロ%なんですよ、御案内のように。そして、何とフロンに関してはプラス二%なんです。つまり、二酸化炭素とフロンという温室効果ガスの大犯人に対してはゼロとプラス二%なんです。 そして、どこを減らすかというと、メタン、これがマイナス〇・五%、そしてもう一個がマイナス二%。大変重要なんですけれども、六のうちの二減らすのは何かというと、革新的技術開発と国民各層のさらなる努力なんです。これはどう考えたって読めないんです。 それからもう一個、三・七%マイナスと書いてあるわけです。これはすごいなと。六%のうちの三・七%だと。これは一体何かというと、森林等の吸収源なんです。つまり、日本は木が多いからそこで吸収してくれるだろうというのがマイナス三・七なんです。 そして、なおかつマイナス一・八%、これも結構レベルは高いなといって見ると、これが先ほどから出ている京都メカニズムであります排出量取引と共同実施とクリーン開発メカニズムなわけです。 そうすると、国内で何も減っていないんですよ。革新的技術開発と国民各層のさらなる努力は、今長官が言われたとおりに頑張らなきゃいけない。でも、民生部門は残念ながら国民各層の努力が足りなくて今ふえているんです。それでCO2は実際ゼロ。フロンに関してはプラス二%。それで、この状況でいって、例えば来年の、長官が言われたようにCOP6で京都メカニズムの排出量取引と共同実施とクリーン開発メカニズムのマイナス一・八%が確保できたとしたって、先ほど言われたシンクの問題、三・七%なんてまだまだこれは決まらないです。そうしたら、国内でどうやって減るのかというのが私にとっては非常に素朴な疑問としてあります。 その準備を始めないで、来年のCOP6を待ってから一年間で批准をするということ自身に随分と無理があると思っていまして、なおかつ環境庁だけでは限界があるのも存じ上げているんですが、そこは環境省になるわけですからしっかりとしていただかなければいけないというメッセージなので、ここで長官にぜひ御決意とその思いをお聞かせいただきたいということです。
○国務大臣(清水嘉与子君) 先生、細かいことを御存じの上でそういう御指摘、本当に応援をしていただいているというふうに思っておりますけれども、これは環境庁だけでなくて政府挙げて取り組んでいる仕事でございまして、各部門でどういうことができるのかということを全部挙げていただいているわけでございます。運輸部門なんてまだまだこれからの問題だと思いますけれども、各自動車メーカーの方でも相当な検討がされておりますし、これから進んでくるだろうと思います。 しかし、そうはいっても、今の掲げてある内容を見ますと、本当にこれでいいのかねという感じがされる、あるいは吸収源、シンクのところでこういう数字が本当にできるのかという御懸念は確かにおありになるだろうと思います。 しかし、私たちは、世界が一緒になって、もう今、二十一世紀に向かってこのことをしようという取り決めを大きくしたわけでございまして、日本といたしましても何とか、何とかするぐらいではあれかもしれませんけれども、知恵を出して技術開発もしなきゃいけません、エネルギーの開発もしなきゃいけませんというようなことも含めて、何とか二〇〇二年のときにおくれないようにしていきたいということを私たちは目標に掲げながら進めなければ、これをもし下げてしまったら大変な問題になるんじゃないかというふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 長官にそれだけお言葉をいただくと、もうこれ以上突っ込むのは嫌なんですが、必死になってと、頑張りたいとおっしゃいましたが、私から見ると、要は決まっていないシンクと決まっていない京都メカニズムでマイナス五・五%を見積もって、先行きわからない革新的技術開発と国民各層のさらなる努力で二%、プラスをすると七・五%を全くまだ決まっていない状況の中でこれを見積もっていること自身、世界から見ると日本はやる気があるのかないのかと見られると私は思っているわけです。 極論すれば、もうそろそろ本当に国内法の整備とかを始めないことには間に合わないんじゃないか。これは批准ができないことは、もちろん先ほど申し上げたようにみっともないですが、目標を達成できないことはもっとみっともないわけです。 長官にこれ以上言っても、頑張りますというお答えになると思いますので、それはもうこれ以上は申し上げませんが、ぜひ長官、環境庁の役人の皆さんを鼓舞していただいて、環境庁の役人さんは、僕みたいな若輩が言うのは生意気なんですが、大変おとなしい方が多うございまして、他の役所との調整に入られると結構元気がなくなられる方が多くて、ぜひ長官におしりをたたいていただいて、こういうことはちゃんと目に見えるようにしていこうやないかと。国民が不安に思っていることに対して、環境庁として、相手の国との排出権取引やそういうものだけで減らそうみたいなことは考えないで、環境庁としての旗をちゃんと上げるという、ぜひお励まし、叱咤激励を長としていただきたいんですが、長官、いかがですか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 大変ありがとうございます。 環境庁も、非常にみんな環境省になるということで熱心に取り組んでおりまして、決して単なる調整官庁じゃなくて、相当なリーダーシップを発揮できるようになっているというふうに思っております。 しかし、このことは、確かに環境庁だけで旗を振っていてもできないことはもう明らかなことでございます。役所の中での調整もそうでございますし、また国民各層の皆様方にもぜひこの問題をもう少し御理解いただけるように努力したいというふうに思っておりますので、先生方もぜひよろしくお願いをしたいと思います。
○福山哲郎君 わかりました。 では今度は、二酸化炭素の排出をゼロ%にすると言われているわけです。つまり、もうふやしも減らしもしないけれども、何とかゼロに抑えるんだというふうに環境庁は言われている。これをとにかくふやさないでゼロ%であることは非常に重要なので、二酸化炭素の排出がゼロ%の目標になるための方法、妥当性みたいなものについて御説明いただけますか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、先生がゼロとおっしゃいましたが、二酸化炭素、メタン及び亜酸化窒素の三ガス合計で二・五%減らせるという一応計画になっているわけでございます。 具体的にどうするのかということでございますけれども、これは先ほど先生も御指摘くださいましたけれども、省エネルギー、新エネルギーの導入及び安全に万全を期した原子力立地の推進を中心としたエネルギー受給両面での対策、あるいは革新的技術開発、国民の皆様方への御努力を進めるということを考えているわけでございます。 原子力の問題がいろいろと言われたりしているわけでございますけれども、やはり今日本では、二酸化炭素の排出が少ないエネルギーとしてこの利用を十分安全を確保しながらしていきたいというふうに思っているわけでございます。
○福山哲郎君 これも通産省マターなんですが、今の原発の立地と省エネの推進でゼロ%にとどめたいというお話は、これもよくわかるんですけれども、よくわからない。 その原発の二十基増設というのはもともと前から、随分前から聞いている話でございまして、それが思うように計画の実施が進んでいないということはもちろん長官も御案内だと思います。そしてさらには、この間の東海村の臨界事故があって、それこそ柏崎ではプルサーマルの実施も延期をしてくれというような話が出てきています。そういう状況の中で、二〇一〇年までに二十基増設ということに対してどれほどの妥当性と真実味があるのか。国民の理解を得つつ二〇一〇年までに努力をされるというお言葉の、それは思いはわかりますが、それができなかったときに国際的な公約を果たせないわけです。 環境庁の責務として、それができなかったときに、通産できないじゃないか、資源エネルギー庁できないじゃないか、科学技術庁の責任だと言うわけにはこれはいかないんですね。それはあくまでも国内の問題でございまして、それを国際的な公約である京都議定書の中での約束に入れること自身が非常に乱暴だと最近私は思っておりまして、それに対しては環境庁は環境庁なりに、代替案ができるかどうかは別にして、その二十基ができなかったときにどうなんだというようなことも含めて御議論をいただかないと私は大変見通しが暗いと思っておりまして、その点について長官、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 先般の東海村の事故等もございまして、原子力に対する皆さんの不安、不信というのが大きくなってしまったこと、大変残念なことでございます。 原子力は、先ほど申しましたように温暖化のためには二酸化炭素の排出が少ないというエネルギーでございますから、どうしてもそれを活用せざるを得ないわけでございますけれども、これを使うときには必ず万全を期したことをしなければいけないということも当然のことでございます。 これも先生に先に言われてしまったのですけれども、やはりこの原子力の問題につきましては、安全確保の徹底を図るということと、それから国民的な議論をこれからしながら御理解を得つつ進めなきゃいけないという問題だというふうに思いますし、また新しいエネルギーの開発の問題についてももっと取り組まなきゃいけないということは御指摘のとおりでございます。
○福山哲郎君 もう今の話だとほとんど前に進まないんですね。 ですから、僕は通産省マターのことをここでどうなんだと聞く気は全くなくて、逆にそれを通産省任せでいいのかという話をしているわけです。通産省ができなかったら、環境庁としては、できへんやないか、それでできへんかったからと。 なぜ僕はこんなことを言うかというと、この原発の二十基増設の計画というのは、先ほど言った国際的な公約であるマイナス六%の中の一部に含まれているわけです。ということは、その一部が達成できないということはこれはもう火を見るより明らかでございまして、それに対して環境庁としてはどうなんやと。 それで、先ほどから何回も同じことを申し上げているようで嫌なんですが、これができなければ、要は国内的に六%達成できる見込みがなければ当然批准できないわけですよ。だって、国会承認できるわけないんだから。そうしたら、この二〇〇二年の発効を日本は批准しないで迎えなきゃいけないという状況になるということになると、この原発を国民の理解を得てみたいな話で、二〇一〇年、そこまでいってできました、できませんなんて言っている悠長な時間はないわけですね。その前に我々は批准しなきゃいけないわけですから。 だから、長官が二〇〇二年に発効したいとおっしゃられたから、では批准はその前ですねと。その前に批准をしなければいけないんだったら、ちゃんとその前に国内で削減するというある程度のものを担保しなきゃいけないじゃないかという議論でして、それは通産省との関係があるからお答えしにくいのはわかりますが、今のお答えだとはっきり言って批准はできないし、いつまでたっても六%の削減の見込みは二〇一〇年に原発ができてみなきゃわからないみたいな話になっちゃうんですが、長官いかがでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 先生御指摘でございますけれども、そこの部分だけでなくて、いろんな点で私たち努力しなければいけない点がたくさん出てきているわけでございます。 COP6、来年国際的な合意も取りつけ、そして国内の準備もし、そして締結に向けての作業をするということについて大変困難な点があることも事実でございます。しかし、このまま放置しておいていいのかといえばそうではない。やっぱり日本として進めていかなきゃならない地位にあるということも事実でございますので、今の計画は当然二〇〇一年、批准を国会にお願いするときには当然この計画の達成状況等についてまた見直しをすることになると思いますけれども、そういった点も含めて、多少どういうところで見直しがあるかわかりませんけれども、ぜひ進めていきたいというふうに私は思っているところでございます。
○福山哲郎君 今非常に重要なことを長官はおっしゃられたのでもう一度お伺いしますが、批准に向けてこの削減計画の見直しをしていきたいとおっしゃられたわけですね。
○国務大臣(清水嘉与子君) いずれにいたしましても、そのときにどういう状況になっているかということをフォローしなきゃいけないというふうに言ったらいいんでしょうか、今までの計画が実際どうなっているのかというふうなことが当然出てくると思いますので、そのときに一体日本が批准できる状況にあるかどうか、どうしたらいいのかということについて検討がされなきゃいけないというふうに思います。
○福山哲郎君 でも、それは基本的に、今の話で言うとCOP6、来年の十一月が終わって全体を見てですよね。だって、COP6の中身によっては、日本が想定している排出権取引とかの削減目標がCOP6の結果いかんではできるかどうかわかりませんね。ということは、それはとりあえずCOP6後ということですね、今の削減の状況を見てというのは。
○国務大臣(清水嘉与子君) そうでございます。
○福山哲郎君 そうすると、また戻っちゃって申しわけないですが、間に合いますかという話になるわけですね。だから、これは行ったり来たりなのであれですけれども、要はこの六%の削減計画は、根拠がないと言うと怒られますが、非常にあいまいな見通しの中で言っているわけです。原発も二十基できるかどうかわからない。森林源、先ほど長官が言われたシンクもCOP6でどれだけ認められるかどうかわからない。さらには国民の努力みたいな話が出てきているわけです。 では、もう一度お伺いをしますけれども、批准に向けて国内法の整備、国内法の制定等は何かお考えはありますでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、先生の御指摘でございますけれども、国内におきましては、政府が決めております地球温暖化対策に対する基本方針でありますとか、推進大綱でありますとか、あるいは推進のための法律でありますとか、そういったものに従ってとにかく着々と準備をしていく、そしてCOP6の取り決めをきちんと決めることによって何とか六%を達成したいという、重ねてのお答えになってしまいますけれども、そういった方向でぜひ進めたいというふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 一応事前の質問をさせていただいていますが。 ですから、六%削減をするために、担保するために国内法の制定の見通しはございますか。国内法である程度六%削減の見通しが立たないことには、逆に言うと国会で批准もできないわけですね。ということは、発効もできないわけですから、国内法の制定の見通しについて長官どのように、ゆっくりでも結構でございますので。
○国務大臣(清水嘉与子君) ちょっと重なったようなお答えになるのかもしれませんけれども、一つには京都メカニズムの国際交渉を、合意を得てきちんと国際交渉を進めて、そこの中での問題をきちんとしていく。それから国内的には、先ほど私が申しましたけれども、地球温暖化対策の推進大綱に従いまして、政府全体として徹底的な省エネルギー対策を推進すること、あるいは新エネルギーの積極的な導入のこと、安全に万全を期した原子力立地の推進のこと、産業部門、運輸部門、民生部門、各種対策の推進、革新的技術の開発、この辺のところを進めていくということを何度も申し上げたわけでございます。 そうしたことを具体的に進めながら何とか六%削減を達成するシナリオを進めていきたい、こんなふうなことでございまして、先生の直接のお答えにならないのかもしれませんけれども、かなりこれで進めているということを申し上げたいと思います。
○福山哲郎君 お答えをいただいていないというふうに思っているんですが。 そうしたら、先ほど申し上げたように、例えばその時点で六%削減が厳しいという状況になったときに、環境庁としてはこの削減計画の見直し等を行う準備はございますか。
○国務大臣(清水嘉与子君) いずれにしても、この六%が変わるわけじゃございませんよね。
○福山哲郎君 もちろん六%の中身の削減。
○国務大臣(清水嘉与子君) ですから、今各般にわたって、みんな今申し上げたようないろんなところで努力しているわけでございますから、非常に早く達成するところもあるかもしれません。そうでないところもあるかもしれませんけれども、そういった状況をぜひ確認してフォローしたいというふうに思っております。
○福山哲郎君 だから長官、申しわけないんですけれども、原発二十基が二〇一〇年にできることが前提でできている六%ですから、達成できるところがあるかもしれませんと言ったって、それが見えないことにはできないわけですから、今長官がおっしゃったのは多分不可能に近い話だと思うんです。 おっしゃることはよくよくわかりますし、余り時間もありませんからきょうはもうこれ以上申し上げませんが、実はこの六%というのは大変ずさんな状況で、ずさんというと言葉は悪いですが、非常に不確定な要素をいっぱい含んだ六%の削減計画でございます。 それで、発効が二〇〇二年というタイムリミットがあって、来年のCOP6があって、その間に批准をしなきゃいけないという大変焦眉の問題でございまして、そこに対してもう少し具体的に担保できるきちっとした計画をつくらないことには批准ができない、国会でも当然承認できない。そこに対しては環境庁としてイニシアチブをとっていただきたい。 私はどちらかというと、責めているんじゃなくて応援団のつもりで言っておりまして、そこは逆に本当に前にしっかりと進んでいただかないと国際的にも恥をかきますし、冒頭申し上げましたように我々の孫子の代に間違いなくこの影響が、今ももう実際に来ているわけですから、高知でアユが食べられなくなっちゃうわけですから、そこに対してぜひ長官の今後のイニシアチブを御期待して、それから政務次官におかれましては、私は質問を用意していましたが、時間が足りなくなって質問できなくなったことをどうかお許しいただきたいというふうに思います。 これで終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
○高野博師君 それでは、最初の委員会でありますので建設大臣と環境庁長官に、まず最初に国土・建設行政を通じて、あるいは環境行政を通じてどういう国をつくろうとしているのか、長官、大臣は非常に見識の高いお二人でございますので、できるだけ簡潔にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) もういよいよ二十一世紀を迎えるということでございますから、これからの日本を二十一世紀の世界に対応するいわゆる国づくり、それから総合的な国土計画に基づいて都市と地方とを通じてのバランスのとれた地域づくりをしたい。ゆとりのある住生活や人、物、情報の活発な連携とか交流、そして真に豊かな国民生活と活力のある経済社会を実現することが大事だと思っております。 まず、全総計画でも提唱いたしておりますように、全国の一極一軸型国土構造を多軸型の国土構造に転換すること、それからまた多様な地域特性を展開させた国土の均衡ある発展、それからバランスのとれた地域づくりを進める中で、例えば九州・沖縄サミットの開催などの重要な国家的なプロジェクトについても全力で取り組む、それからまた活力と魅力を備えた地域づくりを進めてまいる。国土交通省に向けて鉄道と道路の連携、けさの委員会でも申し上げましたが、航空と港湾と道路の広域的連携という運輸行政と国土行政それから北海道開発行政との連携を深めてまいりたい。こんなふうに考えながら、それからまた国土庁としては、これから審議会の御答申をいただくわけでございますが、首都機能の移転という大命題をいかに解決していくかということを考えております。
○国務大臣(清水嘉与子君) 我が国の環境政策の大綱を定めました環境基本計画におきまして、環境政策の長期的目標といたしまして環境への負荷をできるだけ少なくし、循環を基調とする経済社会システムを実現すること、健全な生態系を維持回復し自然と人間との共生を確保することを掲げるとともに、これらを公平な役割分担のもとですべての主体が環境保全に関する行動に参加する社会を実現すること、地球環境保全のためあらゆる主体が積極的に行動し国際的取り組みを推進することを通じて達成するものとしているところでございます。 環境行政を通じた我が国の国づくりに当たりましては、これらの四つの長期的目標の達成を目指しまして、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら、持続的に発展することができる社会を構築していくことが重要と認識しているところでございます。
○高野博師君 それでは、環境庁長官にお伺いしますが、現代の世界が抱えている最も深刻な問題として戦争と平和というか、戦争と貧困の問題とがあると思います。 そこで、地球環境にとっての最大の脅威は戦争あるいは地域の紛争等ではないかと思います。コソボの問題あるいは湾岸戦争あるいは東ティモール、ルワンダ、こういうところの難民の発生、これも環境破壊にとっては大変大きな問題だと思うんですが、対人地雷、これも今のペースで除去していくとすると、あと一千年もかかる、その間に相当の環境も破壊されるのではないか、そう思っております。 しかし、環境白書を見ましたら、戦争の問題とか紛争の問題、こういうことには全く触れておりません。当然、自然との共生とかあるいは人口問題とか、いろんな問題については触れているんですが、この平和の問題あるいは戦争ということについて環境庁長官はどういう認識をされているのか、簡単にお伺いいたします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘のように、国際紛争が一度勃発しますれば、湾岸危機の問題あるいはコソボの問題のように平常時とはもう比較にならないような環境汚染が発生するわけでございます。こういった戦争、国際紛争によって生ずる環境汚染、もう紛争そのものの脅威とともに人々に対する重大な脅威であると認識しているところでございます。
○高野博師君 それでは、所信あいさつの中身についてお伺いしたいと思います。 この長官のあいさつの中で、地球温暖化の問題あるいはダイオキシンの問題等について、これを根本的に解決するためには最適生産それから最適消費、最少廃棄とこれを内容とする循環型社会を構築していくことだ、これが日本だけではなくて世界にとっても必要だ、そういう所信を述べられておりますが、それではこの最適生産、最適消費、最少廃棄という考え方は大量生産、大量消費、大量廃棄というこれまでのあり方と比較して、例えば文明論的にはどういう違いがあるのか、お伺いします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘くださいました最適生産、最適消費という考え方は、今後の循環を基調とした持続的に発展することができる社会のために経済のあり方をどのようなものにしていくか、そういうことを象徴的に表現したものというふうに御理解いただきたいと思います。 これは、これまでのように大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済活動が経済社会の持続的な発展の制約となりつつあることを踏まえたものでございます。最適な生産、消費は、将来世代のニーズを損なうことなく現代世代のニーズを満たすという社会の持続的発展を可能とする経済活動を達成することにより確保されるものと考えております。 今後は、経済活動の隅々におきまして環境への負荷を減らし、また良好な環境が健全な経済発展を可能にしていくという考え方、すなわち環境と経済の統合により環境を基調とした持続的に発展することができるような社会を構築していくことが重要というふうに認識しているところでございます。
○高野博師君 この最適生産、最適消費、最少廃棄という考え方は非常に重要な考え方だと思うんですが、環境庁はいつごろからこの言葉を使っているんでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今回初めてということだそうでございます。
○高野博師君 初めてこの言葉を使われたということでございますので、相当深い意味があって使っているんだと思うんですが、私はこれができれば環境問題は解決する、そう思っております。 そこで、そもそも最適生産とは何なのか、あるいは最適化というのはどういう意味か、お答えください。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘のことは、資源を本当に有効に活用して、そして今申し上げたように、適切な資源を有効に利用できるような形で生産していくというふうなことを意味しております。
○高野博師君 適切とか適正とか適量とかというのと最適は全く違う概念なんです。最適化とはどういうことか。人間そのものは最適化を目指して行動しているとも言われているんですが、具体的な例を挙げますと、東京から名古屋まで車で行くときにガソリンを節約したいということが求められたときに、最適の速さは何かということになります。 そこで、若干技術的な話ですが、変数としては自動車の走行速度があるわけです。しかし、目的関数としてはガソリン代を最小にするということでありますので、その中でどうしたら最適の速度が得られるかということになるわけです。これは当然制約条件がたくさんありまして、ガソリンにはハイオクもありレギュラーもありますし、車が古ければそれだけガソリンを食う、あるいは交通渋滞があったらどうか、そういういろんな問題があるわけです。その制約条件の中でどれが最適か。最適という言葉は、具体的に定量的な目的がないとほとんど意味がない概念なんです。 そこで、循環型社会をつくるときに最適生産をするということなんですが、これは生産量あるいは質の問題も含めて最適の生産をするというときに、目的関数としては環境負荷を最小にしながらも持続可能な経済社会の発展を図る、これが目的になるわけです。 そのときに、では条件は何かといいますと、これはさまざまな条件があります。国土の面積もある、人口もある、経済構造の問題もある、あるいはエネルギーの問題。さまざまな問題があって、環境問題に重心を置き過ぎると経済が活力を失ってしまう、そういうジレンマがあるわけですが、環境庁としては、この最適生産とは具体的にどういうことになるのか、研究しているんでしょうか。
○政務次官(柳本卓治君) 非常に高野先生のお話というのは哲学的で戸惑うところでもありますけれども、しかし持続可能な開発のために循環型社会というものが継続して発展をしていかなければならないわけでございます。 最適生産、最適消費、最少廃棄という制約条件として考えていかなきゃならないのは、環境配慮型に転換していくに当たってコストが割高になるというコスト面の問題とか、現段階で利用可能な実用化段階の環境技術が限られているという技術面での制約の問題とか、国民の利便性の追求や快適志向等というものが考えられるわけでございまして、そういうことをよく踏まえた上で検討していかなければならないと思います。 特に先生は環境白書等にも非常に造詣が深くて、御質問なさって非常に戸惑うところがあるわけでございますけれども、よく検討していきたいと考えております。
○高野博師君 先ほど文明論的にどういうことかということなんですが、大量生産、大量消費、大量廃棄というのは、どちらかというと欲望拡大型の仕組みであった。それを最適生産、最適消費、最少廃棄にするというのは、欲望を抑制する、コントロールする、そういう社会、文化、文明を目指しているのではないかと思うんです。 今回初めてこの言葉を使ったということですが、これを使っている国はあるんでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、突然の御質問でございまして、確認しておりませんけれども、使っているところがあるんじゃないだろうか。 これはどこの国でしょうか、持続可能な生産量というようなことについての表現は出ているそうでございまして、それで今のお答えになりますでしょうか。
○高野博師君 その言葉はもう前から使っているんですが、最適というのはオプティマイゼーションという言葉でありまして、これを使うというのは大変なことだと僕は思っているんですが、環境白書を見ますと、最適生産と使って、その次に適量消費という言葉も使っているんですね。これは一歩後退した話、全然違う概念を使っている。 何かうまく使い分けてはいるんですが、適量消費というのも重大な話でありまして、先ほど総括政務次官がおっしゃられたように、個人の生活に対する満足度、生活レベル、快適度、いろんな条件があって、これの最適化を図るというのも相当難しい話だと思います。ちなみに世論調査によりますと、国民は一九八五年程度の生活水準を望んでいるというような結果も出ておりますが、これも最適消費というのとはまた違う次元の話であります。 そこで、これは具体的には、考え方としてはわかるんですが定量的には何も出てこないのではないかと思うんですが、その点は総括政務次官、いかがでしょうか。
○政務次官(柳本卓治君) 国際的視野のある高野先生、かつて私も先生が南米の方の参事官をなされているときにお世話になった間柄でもございますけれども、非常に先生の御質問というのは難しいわけでございます。最適生産、最適消費、最少廃棄の社会を実現するためいろいろと考えなければならないわけでありますけれども、やはり大事なことは循環型社会システムの基本構想というものをきっちりと持つこと、その構想実現のための課題の整理をして、具体的にそういうものを調査研究していくということが必要であろうと考えております。 以上に加えまして、いよいよ来年から新しい世紀、二〇〇〇年というミレニアムプロジェクトの一環として、その展望と政策効果の分析の研究ということを、これは環境庁としても予算を計上して取り組んでいきたいというように考えております。
○高野博師君 この話はこの辺でやめておきますが、違う概念を具体的に使っている国はたくさんあるわけです。例えば環境の効率性というような考え方、あるいは資源の生産性というような考え方、これはもう世界的に使われている言葉であります。しかし、最適生産、最適消費というのは非常に重要な概念でもあるし、これはもう日本がイニシアチブをとってそういう方向に持っていくということも僕は重要ではないかと思っております。 できるだけ環境負荷を少なくして経済面でも発展を図っていく、持続可能な社会を形成していく、こういう環境の効率性については、持続可能な発展のための世界経済人会議等で具体的なガイドライン等も出ております。また、ファクター10とかファクター4ということに関しても、これも今後五十年の間に資源利用を半分にしようとか、そのために資源生産性を十倍にするとか、あるいは豊かさを二倍にして環境に対する負荷を半分にするファクター4、資源生産性を四倍にしようとか、こういう考え方があって、これはもう具体的に成功している例がたくさん挙げられております。こういう考え方も含めて、この環境問題について、循環型の社会をつくるということについて、政府がぜひイニシアチブをとって努力していただきたいと思います。 それでは、地球温暖化と自然エネルギーに関して何点かお伺いをいたします。 先ほども議論がありましたので同じことは繰り返しませんが、ボンでの最大の成果というか、長官が行かれていろんな提案をされていると思うんですが、それについて簡単にお話をお願いします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 具体的な成果を挙げるとすれば、やはりCOP6を来年十一月十三日から二十三日、オランダのハーグで開催するということが決まり、それまでの間に具体的に何をしていくのかということ、日程を決めたわけでございます。それまでに二回の準備会合あるいは各種のワークショップを開催する、そしてCOP6に向けた交渉の段取りがまずはっきりしたということ、これは大きかったことではないかというふうに思います。 それから、これも日本も一応提案したんですけれども、今回の交渉を促進するために議長さんにあらゆる措置をとれるような権限を与えるというようなことにも合意いたしました。そして、最大の論点でございます京都メカニズム、これは交渉のテキストを具体的につくって、COP6では検討して合意を得ようということのテキストをつくることについて決めたわけでございます。 我が国を初め多くの国々が、先ほど問題になりましたけれども交渉の進展の重要性、特に二〇〇二年までいろいろ困難はあるけれども議定書発効が必要だということを訴えたわけでございまして、そういう意味ではCOP6に向けた政治的な弾みの維持強化を図ったというふうに理解しておりまして、COP6に向けた道筋がしっかりできたんじゃないかというふうに思っているところでございます。
○高野博師君 そこで、京都議定書、これが発効して各国で削減の努力をしていく、そういう努力をしていくことは非常に重要だと思うんですが、その努力をしていっても地球の温暖化というのは避けられないんではないか。二一〇〇年までには二度Cぐらい上昇する、あるいは海面が五十センチぐらいアップする、こう言われているんですが、実際にはもっと速いスピードで温暖化が進んでいるんではないかということであります。 化石燃料あるいはウランについて、化石燃料はこれから今のペースで使っていくとあと四十年ぐらいしかもたない。それから、ウラン235であればあと六十年しかもたない、こう言われているわけで、二一〇〇年まで化石燃料がもつというような、あるいは原子力発電があるという前提で二度Cは上昇するとか海面が五十センチアップするとかという計算をしているのかもしれませんが、これはそもそもエネルギーの問題が出てくると思うんです。そこで、自然エネルギーあるいは再生可能なエネルギーの開発というのが非常に重要ではないか。これなくしては持続可能な経済社会というのはもうあり得ない、そう思います。 そこで、まず一言、長官は原子力発電を推進する考えでしょうか。それとも抑制するような考え方をお持ちでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) ただいまの御質問でございますが、先ほど来申し上げておりますように、今の六%削減の中では原子力に相当日本が負うているということは事実でございます。 いろいろ原子力に関しては御議論もございますでしょうけれども、日本の政府としては今の計画の中ではこれを安全性を確保しながら進めていくということでございます。
○高野博師君 スウェーデンとかスイスはもう原発を閉鎖しておりまして、ドイツ、デンマーク、イギリス等もそういう方向にある、そう理解をしております。 そこで、この間の臨界事故等も含めまして、やっぱり安全性の問題というのはずっとこれはつきまとう問題でありますが、環境に負荷を与えない自然エネルギーの開発というのが非常に重要だと思うんです。ヨーロッパについては、これはもう相当今進んでおります。EU全体としては、二〇一〇年までに一二%ぐらいの自然エネルギーを利用しよう、そういう計画があります。デンマークは二〇〇五年までに二〇%、二〇三〇年には七九%、これを自然エネルギーで賄おう、こういう相当大胆な計画を立てております。一方で日本は相当おくれておりまして、例えばバイオマスを自然エネルギーとして認知したのはことしになってからだと、そう理解しております。 そういうことも含めて、大きな政治的な決断によって自然エネルギーを普及させるということをやらないと一向にこれは進まないと私は思うんですが、その点について長官の認識をお伺いします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 御説のとおり、自然エネルギー、太陽光、風力等、私もボンに行きましたときに、ボンの会場の前にも大きな風車がございましたけれども、そういった形で具体的に自然エネルギーの開発を進めていくということは非常に大事なことだというふうに認識しております。 やはりそういったものをもう少し積極的に取り入れていくということを私どもとしても推し進めていきたいというふうに思っているところでございまして、具体的にも、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づきまして本年四月に閣議決定されました地球温暖化対策に関する基本方針におきましても、二酸化炭素排出抑制の一つとして、太陽光発電でありますとか風力発電、バイオマスエネルギー等の自然エネルギーの開発導入を積極的に推進しているということでございます。 環境庁におきましても、この自然エネルギーの普及のために、モデル的な事業でございますけれども従来からいろいろ助成をしたりしておりまして、これからも積極的に進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○高野博師君 この自然エネルギーについては、私も先般北海道の苫前町へ行ってまいりまして、風力発電の実態を見てまいりました。この風力発電についても、あの風しか吹かなかった寒村が今町おこしで沸いている、それはもう風力発電によると。北海道電力が、若干高い電力ですが、それを買い取るというようなことも決めておりまして、自然エネルギーについては、これからこれを促進するために法的な整備も必要ではないか。買電制度等も必要であると思いますし、国の補助金等も含めて援助をしながら自然エネルギーを促進させていくということが必要ではないかと思います。我々も党内に自然エネルギー促進プロジェクトチームをつくって、いろんな勉強会等をやっております。ぜひこの問題について政府は積極的に取り組んでいただきたい、そう思っております。 それでは、建設大臣にお伺いいたします。 建設行政の基本的な指針の中に、地球規模での環境問題等の深刻化、これに対応するために住宅・社会資本の質を重視するとか、あるいはストックの有効活用をする、環境保全、創造も視野に入れた総合的な国土マネジメントを推進する、こう書いてありますが、この総合的な国土マネジメントというのは循環型社会をつくるという環境庁の今の基本的な考え方、これに合致したものなんでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 先ほどから先生御指摘の環境問題というのは、近年特に私どもの大変注目するところになってまいりました。 先般、阪神・淡路大震災でも、大変な瓦れきの山、土木系の廃棄物とか木材系の廃棄物、特に木材系の廃棄物の処理などが大変難しゅうございまして、このごろは解体をしますのにも、まず今までだと大きな鉄の玉で一括して、ミンチ方式とか言うそうですが、まるで肉のミンチをつくるような、そういう方式でつぶしておりましたのを分別してつぶして解体して、環境に悪い影響を及ぼさないようにということを配慮されております。 それからまた建物なんかも、この間、日曜日の十一時でございますか、テレビを見ておりましたら、東京は国土の一割ぐらいのところに、日本全体の話でもございますが、全人口の四六%ぐらいが一割ぐらいのところに住んでいるというところで、東京の特に三、四%のところに、日本の人口の二五%ぐらいが関東地域に住んでいると。ここにどんどん建物が建っていって建物の高層建築物の外壁が熱を放射すると、二〇三〇年ぐらいには東京の温度が四十五度から三度までになってしまう、これは大変なことだと思います。 人口の分散というのが基本にあるのかもわかりませんが、とにかく建設廃棄物の再資源化や公共工事におけるリサイクル材の活用等リサイクル施策の推進、それからまた清掃工場等から生じました廃熱の冷暖房への有効活用、それから都市レベルでのエネルギー利用の効率化、それから住宅建築物の分野における省エネルギー施策の推進、CO2の排出量削減につながる道路交通を円滑に確保しますための道路整備などの循環型社会の構築を目指した施策の推進を政府一体として取り組んでいかなければならないと思っております。 このごろは、新しく発表されます住宅なんかを見ましても、屋根が今までのように何か異質な感じの屋根ではなしに、かわらの中へ太陽光を取り込んで発電をしていくというような施設も随分低廉に価格がなっている。初めは大変な高価なものでございましたが、これがだんだん改良をされてきているというのは喜ばしいことでございまして、この二十一世紀に向かって地球の温暖化というものを、先進国だけでやっておっても問題はいろいろ残ると思いますが、我々がそういうものに対する先導的な役割というのを果たす日本の使命があるのではないかと思っております。
○高野博師君 持続可能な経済社会をつくるためには四つの条件というか、いわゆるナチュラルステップという考え方がありまして、これは地殻の物質をシステム的に自然界にふやさないとか、あるいは化学物質をこれもシステム的に自然界にふやさないとか、自然の循環と多様性を支える物理的基盤を守るとか、効率的な資源利用と公正な資源配分が行われる、こういう四つの条件というのがあるんです。 スウェーデンなんかでは、このナチュラルステップを企業の社員の教育に使っている、あるいは企業の経営方針にも取り入れられている、そして政府の公共事業の中にもこの考え方が基礎になっている、こう言われていますが、こういう考え方を日本も公共事業、特に建設省は膨大な公共事業の予算を持っているわけですから、こういう考え方をぜひ基礎として取り入れてはどうかと思うんですが、一言、建設大臣、お願いします。
○国務大臣(中山正暉君) 先生の御提案のとおりだと思います。私どもも、先生の御提案を肝に銘じて対応していかなければならないと思いますが、建設省では、環境への対応というのは建設行政の中で最重要課題といたしたい、かように思っておりまして、公共事業は環境負荷の少ない持続可能な社会を構築していく上で大きな役割を果たすものと認識しております。 建設廃棄物のリサイクルを通じた資源循環型社会への貢献とか、それからまたダイオキシン等の化学物質にかかわる問題の適切な対応とか、それから環境影響評価法の、これは六月一日に施行されておりますが、着実な施行等による自然環境の保全、こういう質の高い環境を備えた豊かで潤いのある国土の形成を図ってまいりたい。これはなかなか目にすぐには見えないものでございますが、徹底した環境に対する認識、今スウェーデン、北欧の方での御指摘がございましたが、これは企業その他ではなしに教育の中から進めていくような課題ではないかと思っております。
○高野博師君 ありがとうございます。 それでは、グリーン税制の問題についてお伺いいたします。 地球に優しい車の税金は安くする、あるいは地球を汚す車は税を高くする。いわゆる新自動車税制についてですが、これが今暗礁に乗り上げている、こういうことでありますが、最初に運輸省について、運輸省は増減税のない税収的には中立の立場ということでこれを積極的に進めてきたと思うんですが、これについて今どういう認識をしているのか、簡単にお答えください。
○政府参考人(羽生次郎君) お答えいたします。 ただいま先生御指摘のように、運輸省といたしましては、税のグリーン化、自動車税制のグリーン化ということで、これをなし遂げることによりまして、京都会議でコミットいたしました運輸部門でのCO2の炭素換算千三百万トンの削減、これができるものだと考えております。 ただ、これはなかなか新しい税制でもございますので、関係者の中でいろいろ御意見もあろうかと思っておりますし、またこれらの方々の御理解を得なければなかなかできないものだと思っておりますので、現在我々も精力的に関係者にお話しして、この税制の御理解を得るよう努力しているところでございます。年末に向けまして、さらに一層努力してこの税制の実現を図ってまいりたいと考えておりますので、ぜひとも先生方の御支援も賜りたいと考えております。
○高野博師君 それでは環境庁長官、環境庁が環境省に格上げになることもありますし、こういう問題についてもっとリーダーシップを発揮すべきではないかと思うんですが、このグリーン税制についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 自動車の排気、排出ガスは、地球温暖化や大気汚染の主要な原因でございます。その解決のためにこれまでも規制等の措置を講じてまいりましたけれども、やっぱりより効果をあらしめるためには、税制改正によりまして消費者が環境負荷の小さな自動車を選ぶように誘導するということも、そしてメーカーには技術開発のインセンティブを与えるということも必要なのではないかという理解をしているわけでございます。 環境庁といたしましては、環境負荷に応じた税負担を求めるという考え方に基づきまして、燃費と排出ガスに着目いたしまして、性能のいい車にかかる税は安く、そして性能の悪い車にかかる税を少し重くする、いわゆる自動車関係諸税のグリーン化の実現を目指そうというふうに今考えているところでございます。
○高野博師君 それでは、建設大臣にお伺いします。 建設省は反対をしているということなんですが、今いろんな関係者にこの理解を求めているといいますが、政府の中では通産、建設、大蔵が大反対をしているということなんです。自動車重量税がグリーン税の導入で減収になる、どうもそれが理由らしいというんですが、本当にそうなのかどうか、なぜ反対するのか、お伺いします。
○国務大臣(中山正暉君) これは、そもそも論になって恐縮でございますが、その税制の基本というのはいかに日本じゅうの道路網を整備して、そしてけさの御質問でもありました低速で走る自動車が一番CO2とかそういうものに対する害を与えるものでございますから、私どもはこれはある程度の日本じゅうの道路網の完備をするまでは、道路財源というものを的確に確保して道路行政を進めていきませんといろいろな問題がこれは波及してくるという気持ちでおります。 特に、低燃費車等の普及のための減収は道路特定財源である自動車重量税の目的と大変矛盾すると、最初に申しましたように。税収の減少により、CO2の削減のための最も基本的かつ根幹的な施策である道路整備に支障が起こる。 それからNOxでございますが、窒素酸化物や浮遊粒子状物質、この間も東京都知事が瓶に入れてテレビでそれを、からから音がするほど中に入っておりましたが、SPMというものですね、それの増加による沿道環境への悪影響というのを考えなきゃならないと思います。 それから受益者負担、それからまた原因者負担に基づく道路整備のための税の負担が燃費のよしあしにより異なるのは、これはもう税制の上で不公平というのが一番困ることでございますので、そういう問題があると思います。 建設省では、渋滞対策において自動車交通の円滑化を図るとともに、植樹等の緑豊かな、こっちの方のグリーンでございますが、緑豊かな道路空間の形成等により地球温暖化防止に貢献をしていきたい。 ですから、ある程度の時期が来たときにこれは話し合われることであって、私のところなんか毎日毎日道路をどこへつけてくれ、ここへつけてくれというお話がもう山ほど入ります。建設省というのはこれだけ皆さんのいろいろな御要望が寄ってくるのに、これは内部で話をしておりますと、それに対する、毎年毎年少しずつ進展していく道路、特にもうほとんどの方が賛成しておられてもわずかな方が反対しているためにつかない道路とか、そんな問題を考えていきますと、これはやっぱり政府部内で歩調をそろえる必要があるな。どこかが突出するということでなしに、みんなで相談をしながら適当な時期を見て、いわゆるインフラストラクチャーがおくれております日本全体の道路計画とか、そんなものとの整合性を考えて私は対策を立てる、税制を考える。 まだまだ税制の議論は与党の中でも行われているところでございますので、この問題は私どもとしては今の段階では不適切である、不適当である、かように言わざるを得ないと思います。
○高野博師君 政府内で歩調が調ってからということになりますと、ほとんど調わないんだろうと僕は思います。その間にCO2の削減をするという国際的な公約が、約束が守れないんではないか。 要するに、縦割り行政の弊害という、そこにメスを入れるのが行革だと思っているんですが、この問題についてはもっと政治的なリーダーシップを発揮して進めないとほとんどこれは不可能だと、僕はそう思っておりますが、環境庁長官、最後にこれについてお伺いいたします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 午後からずっと地球温暖化の問題について、そしてCOP3で約束したマイナス六%が本当にできるのかどうか、今のような体制ではできないんじゃないかというような大変厳しい御指摘がございました。 今のこの自動車の問題も、これはまさに大きな問題でございまして、こういったことを一つ一つ解決しながらその実現に向けて努力をしていきたいというふうに思っているところでございます。 ただ、いろいろこれに関して御議論があることも事実でございます。やはりみなさんの御議論をいただきながら、党内でもいろいろ議論も始まったようでございますから、そういう中できちんと体制をつくっていきたいというふうに考えるところでございます。
○岩佐恵美君 まず私は、最初に道路の建設行政について伺いたいと思います。 首都圏中央連絡自動車道というのが東京の郊外を走る、そういう計画で進められているわけですが、その中のあきる野市の牛沼地域、その問題について伺いたいと思います。 あきる野市の牛沼地区というのは、きょうも傍聴者の方が来られておりますけれども、国会に来るには二時間以上かかるという中心から非常に離れた地域にございます。この自動車道路建設に関しまして、土地収用法の事業認定を建設省が申請して土地を強制的に取り上げる、そういう手段に踏み出しました。 牛沼地区では、家屋敷のほとんどを強制収用の対象にされようとしている中村文太さんや坂本功さん、坂本孝さん、いずれも江戸時代から先祖代々ここに住み、暮らしてきた方々でございます。中村文太さんの屋敷には、今住んでいる母屋のほか、江戸時代に建てられた旧宅がございます。そういうところに建設省は道路用地の線を引きました。住民と計画変更などの話し合いは一切行わない、お上の言うことは聞け、そういう強硬な態度をずっと一貫してとってまいりました。 私は、人が先祖代々住んできた土地で事業をやろうというのであれば、その方々に事前の相談をする、場合によっては路線や構造を変更する、そういうことを検討する、これが筋だと思います。土地収用法で強制的に土地を奪われるということは、そこに住んでいる方々にとって死活問題です。 一九八九年九月四日と一九九二年四月九日、公民館で行われた説明会で、建設省相武国道事務所の高野専門官は、土地収用法は使いません、あくまで住民との話し合いで納得していただくようにいたします、こう大勢の住民の前で再三言明をいたしました。しかし、今度土地収用法の対象にされようとしている地権者の方々の訴えによりますと、九二年ごろに測量させてくれと言ってきたけれども、納得できる説明がなかったので立ち入りを断った。それ以来、ことし八月二十日の土地収用法の事業認定申請までの間、建設省は一度も話し合いに来ていなかった。 一方、地権者の土地が崩れるような、私も見てまいりましたけれども、工事用道路を取りつける。抗議を受けて、やっと擁壁工事を行う。ところが、周辺にインターチェンジの橋脚をどんどん建てて、反対地権者の家を威圧するような四十八本もの巨大な橋脚が既に進められている。びっくりいたしました。住民をそういう状況に追い込んだ上での土地収用法の申請です。 建設省は、地元自治体などとは数カ月前から土地収用法を発動するかどうか、そういうことについて話をしていたというのに、肝心の地権者には一言も相談もなく、抜き打ち的に行いました。地権者の皆さんは、新聞報道で初めて知った、大変激怒をしておられます。私は、これでは地権者が建設省に不信感を抱く、当然のことだと思います。 実は、九七年五月に上田耕一郎参議院議員と緒方参議院議員のあっせんで、住民代表が亀井建設大臣に不安を直接訴えました。亀井大臣は、現場で声を聞かないのはいけない、役人だけの考えでやるのではなくいろんな人の声を聞いて、なるべく自然に対する影響がないようにすることが大事だ、利便性を確保するといっても自然は一度壊れたら二度とは戻らない、環境の破壊を最小限にするためにどういうルート、やり方がよいかを考えなければならない、新しい目で見て、住民や周りの人の意見を聞いて、住民の気持ちを酌み込んでやるよう私から言っておく、そう約束をいたしました。私は、亀井元大臣の発言、そのとおりだと思うのです。 大臣、住民の理解を求める、そういう手だてを尽くすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 今の亀井大臣のお話は、平成九年五月三十日、二時五十三分から三時五分までということで、最後に大臣がおっしゃっているのは、都市計画決定をしたものを直すのは、共産党が政権をとったとしても無理でしょう。アセスをやり直すかどうかは別にして、現在の目で私なりに誠意を持って見ている。下保専門官の顔を見ながら、住民の声をよく聞くよう事務所に言っておけと、こうおっしゃっています。 私も、確かに先生のおっしゃるように、一般論としてはそれはもう先生のおっしゃるとおり、住民の声を聞いてちゃんと話し合いをしなきゃいけないということはわかりますが、もう関係者は九百件の中で十五件しか残っていないんです。そうしたら、賛成した人は一体どうなんだと。私は、やっぱり民主主義というのは最大多数の最大幸福というのが原則でございますから、少数の意見を確かに尊重するのは、これはよくわかりますが、今まで見てみますと、手続に要した期間というのは昭和五十九年十月から平成元年三月、約四年六カ月。そして、都市計画素案説明会が三十八回、出席者が二千四百人いました。それから、アセスメント説明会十回、千四百人の出席。見解書説明会六回、千二百人出席。五十四回もやっているわけでございます。それから、アセスメント公聴会三回、公述人七十五人。 それから、意見書、計画案、これが六千九百五十八通来ていますけれども、賛成が六千九百十三通で反対が四十五でございます。それから、環境影響評価書案、これが一万一千七百五十五通来た中に、七千百二十六が賛成で反対が四千六百二十九。それから、見解書が四万七千九百四十八通のうちで、賛成が二万四千百三十四、反対二万三千八百十四、こういう中身になっております。 東京都環境影響評価審議会も、審議会を三回、部会を十七回、それから分科会を二十七回、計四十七回。説明コーナーの開設によって、都計案、アセス案を二十一回、約三百二十人。見解書十三回、百四十人。 こういう形で、もう平成元年七月から平成五年十二月まで三十六回、測量、地質調査、千二百三十五人が入ってやっておりますし、設計説明は平成三年一月から平成八年三月まで二十六回、千七百十五人。それから、工事説明が平成五年十一月から平成十一年九月現在、五十五回、九百六十人という形でやっております。 ですから、これは中身を御説明申し上げないと委員の皆様方にも御理解がいただけないだろうということで細かく申し上げましたが、事業に必要な用地取得については、任意での話し合いにより実施することが基本的な原則でございます。これはもう当然でございますが、これまで任意買収により用地取得を行ってきており、既に圏央道の青梅インターチェンジとあきる野インターチェンジ間においては、用地買収率が九七%に達しているという状況があります。 公共事業に幾らお金を使っても、国民の税金をむだ遣いするのかと言われるのはこういう問題にも大変影響があるということでございますし、未買収地の土地所有者及び関係人の全員に対しましても、数回以上にわたり個別の用地交渉を実施するとともに、測量、調査、あるいは事業への協力をお願いしてきておりまして、任意の用地買収に最大限の努力をしているところでございます。 地方建設局の下の組合の皆さん方は本当に一生懸命やってくださっている、組合の皆さん方と先生の方の組織に属していらっしゃる方々、それからまたほかの組合二つありますようでございますが、両方の組合の方々に、現地の厳しさというのを私は本当に身にしみて痛感いたしました。ですから、そういう本当に道路をつけようと思って努力をしている人と権利者の皆さんとの調和を図ること、私は今後も努力をしてまいりたいと思いますが、これらの方々の多くは圏央道事業の撤回を要求しておられまして、基本的に撤回を要求されるということではどうしようもありませんで、面談を拒否される方、また話し合いに応じていただけない方もおられまして、残念ながら具体的な用地交渉に応じていただけないことがありますので、仕方なく事業認定を申請したということでございます。 先般も一日に石原知事が来られまして……
○岩佐恵美君 ちょっと大臣、もうその辺で。
○国務大臣(中山正暉君) ちょっと最後まで言わせてください。
○岩佐恵美君 私は質問しているので。
○国務大臣(中山正暉君) そういう意味で、知事からも要請を受けましたので、昭和四十五年以来凍結されているような場所、私も要請を受けてヘリコプターを出して上空から見てまいりました。できるだけ首都の機能というものが満足な活動ができますような、お金を使ってもそれが有効に都民のためになりますような、また全国の首都としても全国民のためになりますような東京を築いていく必要があると思いますので、傍聴にも来ておられる方がおられましたら、どうぞひとつ話し合いには応じていただきたい。 全面撤回というのは、これは用地買収に応じていただいた九百人の方々の御好意を無にすることになってしまいます。国のために協力をしてくださり、東京都のために協力をしてくださった皆さんに私は大変申しわけないと思いますので、責任者としてこの際はっきり申し上げておきたいと思います。
○岩佐恵美君 大臣、今のペーパーは全部建設省の現場の皆さんがおつくりになったものなんです。それでも反対者四千六百人だとかの意見が出たとか、あるいは二万数千人の賛成者に対して反対意見が二万人出たとか、大変大きな問題になっている事柄なんです。それで、先ほど私がお話ししたように、反対の皆さんがおられるのに土地収用というこういう強制的な手段に出たのはここが初めてなんです。 だから、そういうやり方で本当にいいのでしょうか。きちっと亀井大臣も、我が党の当時の上田参議院議員、緒方参議院議員のあっせんで住民とお会いになっているんです。要するに、現場はいろいろ言う。住民の方々にも言い分があるんです。その言い分を、私は限られた時間の中で今大臣に伝えて、それを少しでもわかってほしいということで、本当に私の時間は限られているんです。そういうことで質問をしておりますので、ぜひ御協力をいただきたいと思います。 それから、この際、それだけ役人がおつくりになったいろんな言い分があります。住民の方にもあります。ぜひ、私ども緒方参議院議員と私と同席させていただきますので、大臣、今残された住民の皆さんがなぜ残されてしまったのか。つまり、出て行かれた方については、都市計画決定されていて、わかっていて住んでいたとか、いろんな事情があるんです。残っている方にはそれなりの事情があるんです。だから、そういう皆さんの声を直接聞いていただく機会を設けていただく、このことをお約束いただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 私も今申し上げましたように、その十五名の方については大変興味がありますので、また先生に御案内いただきましたら、お一方お一方の現状というものを私もお話を伺わせていただきたいなと。むしろ間接的な話よりも直接に伺った方がいいかもわかりませんので、どうぞごあっせん方、お願いをいたします。
○岩佐恵美君 ちょっと細かい話になりますが、住民が納得できない重要問題にアセスの問題があります。 この区間の環境影響評価は一九八八年に行われたのですが、その後十一年経過する中で圏央道を取り巻く道路計画は大きく変化をいたしております。アセスでは、自動車保有台数について二〇〇〇年に五千八百万台になるとして圏央道の交通量予測を行っているわけですが、既に現状で、どこでも同じなんですが、七千三百万台を超えているわけですから、予測の前提となる自動車保有台数が二五%もふえて、交通量あるいは排ガスの量、これはアセスの予測よりふえるのは当然だと思います。しかも、牛沼地区では新たに新滝山街道を建設してあきる野インターにつなげる、そういうことになります。これもアセスのときにはなかった計画です。 建設省は、並行する現在の滝山街道の交通量が転換するだけだ、現在の交通量は一万六千台、新滝山街道は二万四千から四万二千台で、今の一・五倍から二・五倍になる、そういうことですから、建設省が言うように転換だけでは済まないと思いますし、大幅にふえることになると思います。 この問題について、実は東京都の公害審査会の場で論議をされていました。それが突然、その論議をされている中で事業認定申請したわけですから、公害調停が打ち切りになってしまったわけです。私は、改めて建設省として交通量の予測はしないというかたくなな態度ではなくて、残される方もいらっしゃるわけですから、住民の当然の疑問に答えるべきだというふうに思います。ちゃんと最新のデータで予測を出していただきたい、このことを申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 先ほど凍結と申しましたが、今の先生のお話の圏央道の方でございますが、圏央道のその都内区間の環境影響評価については、東京都の環境影響評価条例等に基づいて平成元年に都市計画決定がなされていたものでございまして、適切に環境影響評価が実施されているものと認識をいたしておりますが、交通量等のデータについては当時の最新のものを使用しておりますので、その時点ということでお許しをいただかなければならないのではないか。 東京都のことではございますが、情勢の変化が多少あるものの、事業期間が多年度に及ぶ圏央道事業においては、事業実施中及びその供用後に東京都環境影響評価条例に定められた事後調査を実施し、必要な対策により対処する方針を打ち出していきたいと思っております。 なお、既に工事実施中の事業を対象として環境影響評価を繰り返して実施することは、事業の円滑な執行には支障を来すということでございますので、その辺の調整をどうしていくか、今後の問題だと思っております。
○岩佐恵美君 きちっとやっていただきたいと思います。 今ちょっと具体的に何がさらに問題かということをお話ししたいと思うんですが、牛沼地区には縄文時代後期から平安時代にかけての集落遺跡があります。中村文太さんの敷地には、東京都遺跡地図にも登録されている古墳時代後期の牛沼西竜ヶ崎古墳が発見されております。東京都の文化課も、牛沼地区の未買収地の遺跡、これは今後の調査で現状保存が必要になる場合もある、そう指摘をしております。 貴重な文化財です。ちゃんと調査をすべきだと思いますが、きょう文化庁から来ていただいておりますが、お答えください。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 あきる野市牛沼の圏央道建設予定地には、委員御指摘のように、縄文時代を中心といたします集落遺跡である西竜ヶ崎遺跡と、円墳三基から成るとされております牛沼古墳群がある、このように東京都教育委員会から報告を受け、承知をいたしておるわけでございますが、このうちの西竜ヶ崎遺跡の一部につきましては、平成十年度に東京都埋蔵文化財センターによりまして発掘調査が実施をされておるわけでありますが、未買収地であります西竜ヶ崎遺跡の残りの部分と牛沼古墳群につきましては未調査である、このように聞いております。 この未調査の遺跡古墳群につきましては、今後東京都教育委員会におきまして、事業者であります建設省、日本道路公団と協議をした上で必要な発掘調査が実施をされるものと、このように考えております。
○岩佐恵美君 牛沼の問題だけではないんですね。国の史跡である八王子城跡、国定公園である高尾山、ここに首都圏中央連絡道というような巨大なトンネルを掘るわけです。水がれによる史跡あるいは自然環境の破壊が心配をされています。 八王子城跡がある城山のトンネル坑口近くには、貴重種のオオタカの営巣も確認されています。高尾山には千三百二十種類の植物、昆虫約五千種、鳥百三十七種、さらに標高六百メーターに満たないところでホンブナの大木が八十本、このブナは江戸時代、小氷期の生き残り、生き証人と言われています。 実は多摩のブナというのは、大気汚染によってもうふらふらになっている。これは東京都の林業試験場の研究員の方が発表されたものですけれども、空が透けて見えるほどブナの葉っぱがまばらになってきている、そういう状況にあるわけです。高尾山のこうしたブナの生き残りというのは非常に貴重なんですね。イヌブナも八百本あります。 まさに年間に二百七十万人が訪れる高尾山というのは都民のオアシスであるとともに、生態系の宝庫です。住民や学者が当初から自主アセスを行って高尾山の自然環境の重要性、排気ガスや水がれなどによる生態系破壊、この危険性などについて詳細に指摘をしてきました。こうした批判には耳をかさない、つまりもうしゃにむにだっと線を引いたらその当初計画はそのまま進める、これが今までのやり方なんですね。 八王子城跡の水がれの影響を私はこの委員会で取り上げました。同僚議員の方も聞いておられて、あれは水が抜けるよ、大変だね、そう言われる方がいらっしゃいました。専門家の指摘でこれを否定できなくなると、今度はそういうことが発覚すると、トンネル周辺を大量のセメントミルクで固めるから大丈夫だと、こういう話になっているんですね。 それから、オオタカ営巣地の近くのトンネル坑口に巨大なビルのようなテントの覆いをつくって、これでオオタカは守れると言われます。しかし、オオタカにとって巨大な建造物というのは、これは物すごい脅威なんですね。ですから、仕方なくその周辺でまた営巣したんですけれども、子育てがうまくいかなくて、通常三羽あるいは四羽子育てができるのにことしは二羽しか育てることができなかった、そういう状況が生まれています。 六月には環境保全優先の環境影響評価法、これが施行されました。もし今法に基づいてアセスをやるというふうになれば、私は今までのような線の引き方ではいかない、もっと路線を振るとか工夫を凝らすということがあったに違いないと思うんですね。 そういう意味で、アセスをやり直せと言うと、今の法律ではやり直す必要はありませんと、こういうふうに言って、もうそこでにっちもさっちもいかないんですけれども、そうではなくて、やっぱり本当に残されたこの自然をみんなと相談してどう守っていったらいいのか、そこにもっと建設省が耳を傾ける、お上は引いたものを絶対動かさない、決めたことはもう絶対なんだということを言わないで、専門家の皆さんはいろいろ心配されているわけですから、そうかと、ではどうしたらいいのかというようなことで対応をしていくべきだというふうに思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 私も元タカ派と言われましたので、タカがいじめられているというと何か身につまされる思いがするのでございますが、今すっかりハト化いたしました。 先生のおっしゃるように、道路の問題というのは、これは建設省の道路関係をやっている方々の大変な誇りといいますか、事前に道路計画が我々建設省は漏れたことがありませんと。これはどういう意味かというと、路線を決めたらそこにばっと、それが漏れたりすると大変な地価の騰貴とかそんなものが起こって、これは私はそういう話を聞いて、ああ、この人たちのすばらしい高邁な、いかに道路をどんなふうにつけるかという決定を下して、そこに計画を立てるまでには大変な苦労が、氷山の一角といいますか、もう地表にあらわれたときは九割はその努力の成果だと私は思っておりますので、今の先生のお話、確かに井戸は城のあるところに掘りますから、その下にトンネルが通るとなるといろんな問題があるのかなとも思いますが、しかし、それもいろんな対応をして、日本のすばらしいこの技術力を使って対応をしてまいるということであろうと思います。 遺跡の保存というのは、物で保存するかそれから書類にして保存するか、縄文時代というのは一万数千年、一万二千年ぐらい続いたといいます。その後に弥生文化が二千年続いて、それから神話の世界に入って神武なんという初代の天皇が出てこられる。 長い長い縄文時代の遺跡というのは、これは日本列島の歴史を考え直す上で大変貴重な遺跡だと思いますから、この問題も寄り寄りまた先生の御意向を体しながら対処してまいりたい、かように申し上げておきたいと思います。
○岩佐恵美君 最後に大臣、ちょっと短目にお答えいただきたいんですが、今建設省としては、事業認定を申請した事業者であると同時に、事業計画の土地利用の合理性とか公益性の必要性などを公正に判断すべき土地収用法の所管大臣でもあります、牛沼の地域の問題ですが。法律には、専門的な学者の意見を聞いたり公聴会を開いて一般の意見を求める、そういう規定も明記をされております。 私は、住民を初め多くの皆さんの意見を聞くという良識ある判断を大臣がされることを期待したいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 圏央道につきましては、平成十一年八月二十日に土地収用法に基づく事業認定申請がありましたが、現在、申請書類や利害関係人からの二百七十一通の意見書等に対して審査を鋭意進めております。 これらの手続に加えて、さらに専門家の意見聴取等が必要か否かについて慎重な検討が必要だと思いますが、今後、中立公正な立場から土地収用法に規定する審査手続を適正かつ円滑に進めてまいりたい、かように申し上げておきたいと思います。
○岩佐恵美君 あと一問あるんです。 福岡県筑紫野市にある産業廃棄物業者、産興に関する問題を質問したいと思います。 去る十月六日、福岡県筑紫野市にある産廃の処理業者、産興の最終処分場内の水質検査用井戸で従業員ら四人が倒れ、二人が死亡、一人が意識不明の重体となって後に亡くなり、結局三人が死亡される、そういう重大な事故が発生しました。この最終処分場の下流一・二キロには県営山神ダムがあって、筑紫野市を初め三市二町、二十万人の皆さんが水をそこから利用しているということです。 死亡原因は硫化水素による中毒死と言われていますが、どのぐらいの硫化水素の発生濃度だったのか、それから硫化水素の致死量は幾らだったのか、また硫化水素を発生させるとしたら何が原因だったのかということについて説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(岡澤和好君) 御指摘の事故がございましたのは十月六日でございますけれども、その翌日の十月七日に福岡県が行った調査の結果によりますと、汚水ピット、先生が井戸とおっしゃったところでございますが、深さ五メートルの井戸がございまして、その中での硫化水素濃度は最大で八百七十ppmであったというふうに聞いております。 また、硫化水素の致死濃度につきましては、吸入時間との関係によって異なりますが、一般的に例えば五百ppm以上の場合には三十分から六十分で死に至る、あるいは一千ppm以上の場合には即死の状態だというふうに聞いております。 また、原因でございますが、現在福岡県の中に事故調査委員会を設けまして検討中でございますが、これは安定型処分場でございまして、一般的には非常に化学的に安定した性状の廃棄物しか受け入れないことになっておりますので、このケースで直ちに今原因は何だろうかということについてはちょっと予測ができないということでございます。
○岩佐恵美君 この施設は十年前に認可をされまして、安定型最終処分場と焼却炉を持っています。この安定型産廃最終処分場の取扱品目は、プラスチック、ゴム、金属、ガラス、建廃、最終処分場の埋め立て総量は今までで五十六万立米ぐらい埋め立てているであろうというふうに言われています。 県営の山神ダムは二十年前につくられて、筑紫野市条例で上流部は水源地保護地域指定がされている、そういうところにつくられた産廃の処理施設であります。(資料を示す)このピンクの線が水源保護地域指定です。そして、このピンクの中のこれが産興というところです。 実は、この施設ですけれども、従来の安定型最終処分場というのは、現在では禁止されている木くずとか石こうボード、そういうものはもう野放しだったし、産興というのは県から九七年九月二十四日に、許可を受けている産廃以外の木くず、紙くず等の埋め立てを行ったということで、あるいは焼却灰を埋め立てたとして厳重注意を受けているんです。また、ことしの二月二十四日にも許可以外の産廃を埋め立てたということで厳重注意を受けている、そういう業者であります。 ですから、原因を究明するという場合にきちんとボーリング調査によってやるべきだというふうに思いますけれども、その点どうですか。
○政府参考人(岡澤和好君) 廃棄物処理法におきましては、都道府県知事が廃棄物処理施設に対する立入検査として、必要な限度においてボーリング調査等の各種調査を行うことができるというふうになっております。 本件につきましても、先ほど申し上げましたように事故調査委員会が現在設置されて検討中でございますので、その検討結果を踏まえて、ボーリングの必要性についても福岡県が適切に判断するというふうに考えております。
○岩佐恵美君 この最終処分場は、水源保護地域にすっぽり入って山神ダムに入るわけですが、水系が二つあります。産興がある地域の水系というのは流入量の三分の二を占めます。水質悪化への影響が非常に大きいわけです。ところがこの業者は、私が現地に行って調査をさせてほしいと言いましたら、県議も一緒だったんですが、拒否をしました。シェパードを何匹も飼って、住民には前科三犯だぞとおどして、住民は非常におびえているわけです。県も何度も警告をしているんだけれどもなかなか言うことを聞かないという、そういう状況にあります。 私は、こういう業者の好き勝手を放置してはいけないと思います。特に産廃の安定型処分場、何もなしです。管理型ではないわけで、ゴムシートも何もない。そういう処分場を市が条例で水源地として指定している、そういう地域につくるなんというのは論外だというふうに思います。 産廃の今後について、私は、搬入をやめさせて許可を取り消す、そういう必要があるし、またこの産廃施設についてはダムに汚水が流入しないようにきちんとした手だてをとるということをやるべきだというふうに思います。二〇〇一年から環境省になり、産廃行政が全部環境省に来るわけですから、その点、長官としてぜひウオッチをしていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今、先生の御指摘のように、廃棄物をめぐりましてはさまざまな問題が生じていることはよく存じております。二〇〇一年一月以降に廃棄物行政が環境省に一元化されるわけでございまして、環境省といたしましてはこの廃棄物問題、環境行政の重要な課題として取り組みたいというふうに思っております。
○岩佐恵美君 終わります。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。公共住宅政策と新公団の家賃問題について質問いたします。 〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕 大臣は、所信で内需拡大の柱となる住宅対策を強調されました。国民の持ち家対策も非常に重要ですけれども、同時に国民多数にとっては大量の低家賃の公共住宅をたくさんつくってほしい、こういう要求が非常に強く、このことははっきりしていると思うんです。この施策が住宅政策の柱に据えられる、このことが非常に重要であると思うんですけれども、公共住宅の重要性について、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) おっしゃるとおりでございまして、やっぱり衣食住という三つの世の中の評価というものがありますが、衣と食はこれはもう日本は鼓腹撃壌の世の中といいますか、太鼓腹をたたいていっぱい食べて、カロリーをどう少なくするかなんという悩みを持っている。一方でまた、暖をとるだけならばたんすの中に四十年分ぐらいの衣装が入っていると言われる。 その一方で、住まいというのは人が主と書いて住むという字になりますけれども、家と庭と書いて家庭といいますが、その家の環境というのは、日本は先進国の中で、国土の形の問題もあります、先ほど申しましたように山岳が八割を占める国家でございますから、狭いところにどうしても高層化された住宅に住む。それを、地方から就職をして都会に出てきた方々、そういう方々が、小さいときには広い住宅で豊かに育っていた人が、高度な仕事につくようになってから狭いところに住まなきゃならない。そして、自分の収入と対比した適当な住宅を得ようと思うと毎日旅行しているような遠距離を通勤しなきゃならない。そのときに職住一致といいますか職住近接といいますか、そういうものを図るためには、公営住宅というものの確保を懸命に図るということは、これは大変に重要なことだと思います。 今、公団総裁来られておりますが、七十三万戸を、総裁もいろいろそれに対する、十月一日から新発足をした公団でございますので、どうぞひとつその意味でのこれから意欲ある取り組みを続けてまいるということをまずお約束いたしておきたいと思います。
○緒方靖夫君 大臣、それでは日本の住宅全体に占める公共住宅、公団とか公営公社ですね、その住宅は何%ぐらい占められておるか、御存じですか。
○国務大臣(中山正暉君) 今、私は資料を持っておりませんので、後ほど御連絡いたします。
○緒方靖夫君 九八年で六・八%なんです。八八年には七・五%だった。ずっと下降線をたどっておるわけです。私は、今重視されると言われたその大臣の言葉は非常に大事だと思うんですけれども、しかし現実には低下している。それは公が手を引いて民間に任せる、そういう住宅政策がこの間ずっととられてきたからなんです。 住宅宅地審議会の答申、これにはこういうことが書かれている。「住宅については、公的主体による直接供給、公的支援中心の政策体系から視野を広げ、新しい政策体系へと再編する」、「住宅市場を補強・補完するための住宅の公的供給」。つまり、今大臣が大事だと言われた公共住宅、これは民間の補完のためだという位置づけになっておるわけです。ですから、重視と言われる、小渕総理もそう言われた。しかし、実際に住宅政策としては補完の位置づけしかない。私はその点、矛盾ではないかと思うんですが、大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(中山正暉君) これは、戦前なんかは貸し家、今度は定期借家権の法律がどうやら国会でも各党の話がついてきたようでございますから、自由主義経済国の場合はやっぱり持ち家に移っていただくステップとしての効用もありますでしょうし、それからまたいろいろ職業についておられる方々の人生の構築の上でのいろんな過渡期の問題、補完的というお話がありましたが、そもそもは補完としての機能でスタートしたのが私は公営住宅ではないかと思います。 なお一層飛躍したいという念願を持つ方々については、それなりの高度な公営住宅というのもだんだんできてきておりますでしょうし、そういうものに対する人間の一生の間の住計画といいますか、そういうものに合わせた中では、やはり先生の御指摘のこれが主体になるのではちょっと寂しいな、やっぱり補完で行くべきではないかなと、こんな印象を持っております。
○緒方靖夫君 重視される、しかし補完で行かれる、そこはやはり矛盾だと思うんです。これをしっかり柱に据えていただく、このことをお願いしたい。 その点で、公共住宅で非常に大きな役割を占める公団ですけれども、新公団に移行して来年四月から新しい家賃が始まる、こうなりますね。継続家賃になる。そのときに値上げになる戸数はどのぐらいで、住宅の値上げ額、それがどうなるのか、時間がありませんので端的にその数だけお答えください。
○参考人(牧野徹君) ただいまの先生のおただしは、地域限定がたしかなかったようなことでお伺いしました。よろしゅうございますか。 私どものお預かりしておる賃貸住宅、管理しておりますのは七十三万九千戸でございます。これについて、一定の統計的に意味のあるサンプルをとって計算した結果、四月一日から継続家賃で引き上げになると思われるものは、およその推算で四十二万二千戸というふうに考えております。
○緒方靖夫君 額は。
○参考人(牧野徹君) 額は、これは実はプロセスでいろんな軽減措置も考えておりますが、下の方から最低引き上げでまいりますと、五百円未満はこれは上げないことにしております。据え置くことにしております。ですから、下の方は五百円から、多分一番上の方のマキシマムだと思いますが、これは激変緩和措置等を講じた結果、一万三千円弱だと思います。
○緒方靖夫君 値上げになる。これがまた値上げが大体六割ぐらい占めると思うんです。そうすると、やはり私は非常に重大なことになるんだと思うんです。 配付させていただきましたこの資料を見ていただきますと、例えば足立区の花畑団地、三DKで一万八千四百円上がる、田町駅前の公団は二DKで二万七千三百円上がる。これは新規に入ったときにそのぐらい上がるわけで、継続の場合にはいろんな考慮が払われるだろう。またそのことを私は強く求めたいと思うんですけれども、いずれにしてもそういうことになってくる。 そうすると、さきの国会で「賃貸住宅の家賃の設定及び変更に当たっては、居住者にとって過大な負担とならないよう十分な配慮に努める」、この附帯決議がありますけれども、これを尊重することになるのか、そういう思いがあります。 それからもう一つ、さきの国会での審議の際に、新ルールの市場家賃と従来の家賃を比べた場合にどちらが安いか、そういう質問がございました。公団側の答弁では、従来のルールの方が新しく法律で規定されるルールの改定額よりもかなり高く出るというふうに想定される、そういう答弁でした。 今のお話だと、安くなるところもあるかもしれません、しかし高くなるところの方が圧倒的に多い、しかも額も大きい。そうすると、新ルールの方が安いと言っていた公団の国会答弁、これは実際と違うんじゃありませんか。 私は、やっぱり附帯決議に基づいて、そしてまた居住者、今の不況のときに値上げはとんでもない、そういう声がある。少なくとも、かなり上がる、その値上げ額をやはり大幅に緩和する、そういう措置をとる必要があると思いますが、総裁、いかがですか。
○参考人(牧野徹君) 私どもも都市基盤整備公団法の御審議に当たっての両院の附帯決議は重く受けとめております。 その結果、新規の家賃あるいは空き家家賃は、これは法律に基づいて、近傍同種の家賃ですが便宜市場家賃と言わせていただきますと、市場家賃ということでございますが、先生おただしの、現在お住まいの方のいわゆる継続家賃の見直しについての配慮が足りないじゃないかというお話でございますが、私はそう思っておりません。 と申し上げますのは、一つには、今までの家賃の見直しに当たりましては、今までお払いいただいている家賃と新しい家賃の二分の一ずつ負担するというか、言ってみれば払う方もいただく方も半分ずつだねと、こういうルールを原則でまいりましたが、今回はその半分ずつだねということをベースとしながらも、ルールとして、それにさらに見直し幅を緩和するために、その半分のうちの三分の二は今までどおりですが、残りの三分の一については非常にマイルドな家賃指数を使った見直しにしておりますので、これは明らかに基本的な見直しに当たっての基本ルールからして配慮したことになっていると思います。 それで、さらに低所得高齢者等につきましては、これはもう時間がございませんから途中省略しますが、全国約五万戸ございますが、結果として今回はすべて据え置きにしております。 さらに、一般ルールでございますが、引き上げになるものについて激変緩和措置でアッパーリミットの方を、たしか放置しておけば二万七千円程度のものを激変緩和措置で一万三千円弱に抑える措置、いろいろ講じておりますので、私どもとしても精いっぱい配慮をさせていただいたというふうに考えております。
○緒方靖夫君 公団の家賃の問題については、都心部では、とりわけ二十三区では大変な値上げになるわけです。今総裁が言われたような措置というのは一つのやり方ですけれども、附帯決議の中で決められたその十分な配慮ということを考えた場合には、そうした都心部に住むそういう居住者の安定を図る意味でも、これから決まっていくと思いますけれども、やはりきちっとした配慮をしていただきたい、このことを要望しておきたいと思うんです。 私は大臣に伺いたいんですけれども、こういう公団家賃の値上げ、値上げはないと言いながら値上げになって、しかも都心部では相当な値上げになるというこの問題で、監督官庁の大臣としてもやはりこうした実情をしっかりつかんでいただきたいと思うんです。 東京二十三区の自治協の調査でも、年収四百八十六万未満の低所得者が居住者の五割を占めるわけです。五割ですよ。そういう方々が六千円とか一万円とか、今総裁が言われたようなそういう配慮が行われた結果としても、毎月それだけの家賃が上がったらどえらいことになる。だから、今大変な不安が公団に渦巻いています。もう住んでいられない、都営住宅に移りたい、でも都営住宅も入れない、そういう叫びはたくさんあるんですね。ですから私は、こうした附帯決議もある、大臣のイニシアチブ、これをしっかり進めていただきたいと思うんです。 〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕 その点で私、最初に大臣と議論した点で、我が国の住宅政策、その関係で、公共住宅の比率、ずっと降下の一途をたどっているわけですけれども、これを逆転させていく、上向きにして、やはり一〇%を目指していくようなそういう政策を提案したいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 本当にお気持ちはよくわかりまして、特に低所得者の方々に激変を起こさないようにすることが、そういう意味で公的な住宅を供給している国または地方公共団体の責務ではないかと思います。 何度も申し上げますように、非常に人口のいろいろなところでの集中、それぞれの指定都市とかそんなところがどんどんできていくというのは、いかに人口配分が近年、指定された都市、地方自治法の指定都市に関する特例の都市に集まってきているかということでございます。私は国土庁長官としても、そういう人口の適正な配分のためのいわゆる日本国土の形成というものが二十一世紀には大変必要なんじゃないか。先生おっしゃるように、狭い行政区域の中で土地を買おうと思うと高くなるのは当たり前でございます。 これは毎回申し上げることでございますが、細分化された地方行政、国は一府十二省になりますが、地方の方はまだそのままでございます。私はそういうものの再編成をして、また自分のところで物を言うといけませんが、大阪市なんかでも大正十三年から一回も広域行政、市域拡張をいたしておりません。その中で公営住宅をつくろうと思うとそれはもう大変なことになるわけでございます。 そういう地方行政の中に含まれた大都市の住宅行政というものの見直しと、それから国民の皆さんの税金、それからまた貴重な国民の金融資産を使って、財投というもので公団その他が長期の借り入れをして運営しておるということでは、やっぱり国民の皆さんに最後は御迷惑をかけないようにということが念頭にないと、私は住宅行政というものの根幹を忘れてしまうことになるのではないかと思います。激変の影響を与えないような配慮をしながら、政治の要諦は人の苦しみ悲しみというものを理解するということだと思いますので、先生の御指摘は貴重に受けとめたいと思います。
○緒方靖夫君 次に、私は調整池の問題について伺いたいと思うんです。 これはちょっと新しい問題で、大臣の方と、防災とか住民が安心して暮らすとか、そういう点で前向きの議論をしたいと思っております。 住宅地には一時的に雨水をためて洪水や鉄砲水を防ぐ調整池が多数つくられております。町のダムとも言われておりますけれども、急速に都市化が進む中で、都市計画がつくられて、これに準拠しながら自治体が防災のために設置を義務づけてきた重要な施設です。宅地造成のときには義務づけられているわけですけれども、河川改修が進んでいないのにこれが一方的に埋められてしまう、あるいはそこに住宅が建てられるという、そんなことが最近起こっているわけです。 調整池は全国にそれこそ多数あります。横浜市だけでも二千六百以上ある。自治体が管理しているものは問題ないわけですが、民間が管理しているもの。調整池は宅地扱いになって用途地域の指定もついている。そういう中で、民間の業者が調整池を勝手につぶして、そしてそこにいろいろ宅地をつくるとか、そんな計画が持ち上がっているわけです。 所有者の意向によって、違法ではないからといって防災にとって非常に重要な調整池をこういうことでつぶしていっていいのか。そういう思いがするわけですけれども、大臣はその点について、これを是とされるのか、問題点を感じられないのか、その点についてお伺いしたいと思います。時間がないので簡潔にお願いします。
○国務大臣(中山正暉君) 宅地開発に伴って設置される調整池についてのお尋ねでございます。調整池の所有管理主体については地方公共団体において決められることでありますけれども、調整池の治水上の重要性にかんがみまして適切な管理を行うことが必要だと思います。 放流先の先生の御指摘の位置のものは、これは鶴見川等の整備が予定をされておりまして、将来調整池としての機能が不要となるという見込みが高い場合などにおいては開発者が所有管理することとする場合もあるのでございます。この場合においては、当該開発者とそれから地方公共団体との間で管理協定を締結するなど適切な管理がなされるように努める必要があると認識をしておりまして、いろいろとそれぞれの持ち場持ち場によってちょっと連携の悪い部分があったのではないかなという感じがいたしておりますが、今後は適切な管理体制の指導をいたしたいと思っております。
○緒方靖夫君 確かに大臣、連携が悪いんです。建設省の中でも悪いんだから、河川局と建設経済局と。本当にこの問題ではどうしようもない。ですから、大臣のイニシアチブをお願いしたいんです。 今言われたように、東京の町田市では、ことしの七月から八月にかけて何と十一カ所、調整池が埋められたんです。ダンプカーが来て、二、三日でばっと埋めていく。近隣の方々は、ここは公共施設だと思っていたから何でそんなことができるのかと驚いた、そして下流が心配だ、そういうことまで出るわけです。確かに調整池は法律上公共施設と扱われていないわけです、この場合には。それが大きな問題だと思います。 今、大臣が言われたけれども、管理者の東京都は、この鶴見川、これは暴れ川とも言われているんですが、そこについて、ここでは調整池をつぶしたら困る、もっとふやしてほしい、私の問い合わせに対してもそう答えているんです。だから、つぶしていいなどという理由は一つもないんです。ですから、つぶそうという問題、しかもそこに住宅を建てたりなんとかすることも本当にひどいと思うんです。 午前中の議論の中で大臣は、治水の治は政治の治と言われました。私は非常に重く受けとめました。やはりこういう治水の問題、防災で心配だと住民が言っている問題、これはやっぱり政治の力で、大臣の力で直していただきたい。まさに建設省は縦割りです。その縦割りをしっかりと大臣のもとで、一体どうなんだと、問題を手のひらに乗せて、そしてこれをどうすると直すことがやっぱり非常に大事だと私は思うんです。 特に、この調整池の上に、広さ六百坪ぐらいなんだけれども、そこに六階建てのマンションを建てる。調整池の機能はそのままにすると言っているんだけれども、そのまま機能するわけないんです、設計を聞いても。こういう利用の仕方、確かに違法ではない。これを取り締まる、チェックする法律はない。そして、業者は、違法じゃないから出るところに出る、裁判でもやってみろと言う。しかし、常識で考えても、大事な防災上の施設の上に住宅が建つ、マンションが建つ、これを大臣、是とされますか。
○国務大臣(中山正暉君) 現場を見ておりませんので、土地カンも何もないのでございますが。先ほど建設省の中でそれぞれいろんな扱いに縦割りだという話がありましたが、これは知事の問題、東京都の問題、それから町田市の問題、それぞれの行政機関で対応が少しおかしかったということが原因じゃないかと思います。 これから、だれが調整池というものをどういうふうに取り扱っていくのかというのをマニュアルをつくって対応していくような方式で、先生のおっしゃったようなことが結果として悪いものに出るようなものは私は是認する気はありませんから、終わりよければすべてよし、ですからそういうふうな方向で進めたいと思います。
○緒方靖夫君 今、大臣の方からこの問題、マニュアルをつくられると言われた。やはり私はそれは非常に大事だと思うんです。住民が防災上も安全上も本当に困っている、この問題をチェックする法律がない。これはやはり私は日本の悲劇だと思うんです。こういうことがある。やはりこれが国会に出された以上、こういう問題について、大臣が言われたようにマニュアルでもつくっていただく、これが必要だと思うんです。 それで、私は特にここで提案したいことがあるんです。この都市開発に伴う調整池については、すべてが公共施設として位置づけられていない、暫定施設なんです。河川改修が行われるまでの暫定施設として位置づけられている。これが大きな問題なんです。ですから、これを例えば少なくとも調整池が不要となる河川改修が行われるまで公共施設に準ずるという位置づけ、これをされれば自治体も安心するわけです。 今、自治体はどう指導していいか、そういう方針がない。法の準拠がない。
○委員長(石渡清元君) 時間が過ぎております。
○緒方靖夫君 ですから、それをやはりつくっていただく、これが非常に大事だと思うんです。 ですから、私はきょうは非常に前向きな話をしていると思うんですね。住民がこれだけ困っている。防災上も困る。建設大臣は同時に国土庁の長官でもあられます。ですからその点で、両方の側からこういう問題がないように、先ほど言われたマニュアルもつくるということも含めてきちっとした形で対処していただいて、住民が安心して住める、そういう国土をつくっていただきたい。このことを要望し、最後に大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 御指摘のように、昔の業者ならばこんなところに家は建ちませんよと一言言って終わりのはずなんですが、そこへいじましくと言うとおかしいんですが、そういうところへ建造物を建てていくという、そういう良識の問題も私はあるんじゃないか。 それをどういうふうに、そういう悪質な人たちに対する対応を政治の一つの立場としてきっちりしたことを決めていくのは、いろんなことを全部、行政も万能ではありませんからすき間があります。そのすき間を埋めていくことがこれからの近代の私は政治じゃないかと思いますので、御意見、拝聴いたしました。
○緒方靖夫君 ありがとうございました。終わります。
○大渕絹子君 清水長官、中山大臣には御就任本当におめでとうございます。また、今の大変な時代ですので大変御苦労もあろうかと思いますが、どうぞ頑張っていただきたいと思います。政務次官の皆さんもどうぞ大臣を補佐して頑張っていただきたいと思います。 社民党の大渕絹子でございます。 きょうは、まず建設大臣に、コンクリートの劣化問題について建設省の取り組みについてお尋ねをしていきたいというふうに思っております。 山陽新幹線のコンクリートの落下事故以後、運輸省におきましては、事務次官をキャップに運輸省事故災害防止安全対策会議を設置したり、あるいは有識者によるトンネル安全問題検討会の開催や、鉄道総合研究所、鉄道総研というんでしょうかにコンクリート構造物検討委員会などを置いて、非破壊検査等について技術の開発研究などにも力を入れているというふうに聞いています。 建設省は、コンクリートが危ないというこの時代になって、マスコミ等々でも今のコンクリート建造物の耐久性や安全性について大変な議論が起こっていますけれども、それ以後、山陽新幹線の落下事故以後と言ってもいいと思いますけれども、建設省が扱ってまいりました公共事業のコンクリート建造物などについてどのような対応をなされてきたか、お伺いをいたします。
○国務大臣(中山正暉君) 先般崩落事故があったときに、私は運輸大臣の御発言の後、バブルのときにいろいろ塩気の多い浜砂を使われたという話がありますがというような話を閣議の席でもしたのでございます。 いろんな種類があるようでございます。塩害という、コンクリートの中の塩化物によって鋼材が腐食してコンクリートの構造物に損傷を与える現象。それから、アルカリ骨材反応というのがあって、セメント中のアルカリイオンと骨材、いわゆる砂利の中の鉱物との間で生じた化学反応によりコンクリート内部で骨材が膨張し、ひび割れが発生して落ちるという場合。それから、コールドジョイントと言われるそうでございますが、先に打ち込んだコンクリートと後から打ち込んだコンクリートとの間の完全に一体化していない継ぎ目、コンクリートを断続的に重ねて打ち込む際に適切な時間間隔よりおくれて打ち込む場合や不適切な打ち継ぎ処理の場合に生じるとか、いろいろな種類があるようでございます。 一九七〇年代の一部地域でそういう塩害やアルカリ骨材反応による劣化が課題となりましたが、全国調査を行いまして、劣化が著しい構造物については補強等の保全対策を今講じてきたところでございます。 これらの原因による劣化防止のために、コンクリートの塩分総量規制、これは一九八六年、それからアルカリ骨材暫定対策、これも一九八六年に通達を出すなどいたしまして必要な対策を講じてきておりますが、さらに山陽新幹線の剥離事故等を契機に、コンクリート構造物全般について耐久性を維持向上する観点で検討するために、建設省、それから運輸省、農林水産省によるコンクリート構造物耐久性検討委員会というのを組織しました。九月八日から検討を開始いたしております。 本委員会では、コンクリート構造物の現状を把握した上で、今後、点検、補修、施工システムなどのあり方を検討いたしまして、十一年度中に中間的な取りまとめを行いたいと思っております。 さらに、道路トンネルについては、緊急点検を行うとともに、道路トンネル耐久性検討委員会を組織いたしまして検討を開始いたしました。 これらの検討を踏まえつつ、コンクリート構造物の信頼性が保たれるような適切な処置を講じてまいりたいと、関係業界に協力をお願いしておるところでございます。
○大渕絹子君 建設省におかれましても、早急にそういう土木コンクリート構造物耐久性検討委員会というようなものを立ち上げて取り組みを進めているということでございますが、今大臣がおっしゃった欠陥の原因について、それは公共事業の施工計画でそういう安全計画というのが契約の中でなされるわけですけれども、そんなことが行われてよいというふうに大臣は思っておられるのでしょうか。それを認識して今の御答弁なんでしょうか。 私はそこがちょっと、建設大臣がそういうことを容認されて工事が行われてきていることをすらすらと認めて言うことですけれども、本当は契約時の業者との施工契約の中ではそういうことは絶対に許されない。それでは、そういうことが起こっているのはなぜだと思いますか。
○国務大臣(中山正暉君) 先ほども御答弁した中に、業者の心持ちの問題というのを、公の工事をして人がトンネルの中を安心して通っているのに、崩落事故が起こるというようなことを予測することは、やっぱり何といいますか魂の問題といいますか、そういうものがかかわってくる、そういうものに信頼を置いて契約というのはなされていると思います。 その信頼関係が崩れるということになってきましたら、これはもうコンクリートが崩れる以前の問題でございますので、そういうものに対しては施工責任者の明示をするとか、そういうことをこれからきっちりしていかないといけない。トルコなんか見ていますと、建物を建てた人が海外に逃亡したのを、地震で崩壊した建造物を建てた人を海外まで追及して国内に連れてくるというような責任追及をやっておりますが、これは公共工事を請け負ってくださる方々にそういうことを徹底しなければならないと思っております。
○大渕絹子君 過去において海砂が使われたりあるいはコールドジョイントが発生するような工事が行われてきたのは、この日本の経済発展をしていく状況の中でどういう状況があって起こってきたかということでさっきお聞きをしたんですけれども、ちょっとお答えが違うようなんですけれども、私自身はこう思うんです。 公共事業の入札そのものは大手建設業界が契約をいたします。そこは大手建設業、いわゆる大手ゼネコンと言われるところは安全基準等々は熟知をしている、技術者もおる。そして、契約当時はその安全基準をきちんと満たした契約内容の工事を始めたといたしましても、その工事を請け負わせる下請、そしてその下請がその下に請けさせるその下請工事、そのまた下請け工事まで行ったときに、実際の現場で作業する人たちは、そうした安全基準等々何が使われているかのチェックもままならない状況。そして、その下請から下請に行く段階で必ずコスト、マージンが取られるわけですから、政府が契約をした工事価格よりも一番下の工事をするところまで行ったときには三割方低くなっているとすれば、実際に工事を請け負う人たちは、海砂を使ってはだめ、あるいはシャブコン、加水したコンクリートを使ってはならないことは十分承知をしておっても、それを使わせなければペイしないというような状況が起こってきていたのではないですか。 そういう入札契約から工事を実際に行うまでの間のシステムというのが日本は決定的に間違っているというふうに思うんですけれども、そのことを大臣に答えていただきたかったのですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 今まではゼネコンその他いわゆる専門工事業者との間の、何といいますか日本的責任感といいますか、そういうようなものが私は昔は働いていたように思うのでございます。ですから、一般のJVを組んでいろいろな下請の方々が入られて、それでも上の方が末端にまで責任を持って施工していたということだと思いますので、私は善意を信じたい、かように思う次第でございますが、以後そういうことの起こらないように処置に万全を期していかなければならない。 先生のお話を聞けば聞くほど、山また山の国でございますから、上越新幹線は二十二キロも、日本で最長のトンネルは二十二キロでございますから、それほどのトンネルの中でもし事故が起こったらどんなことになるのか。それだけに気を引き締めて工事業者の方々にも周知徹底をする、いわゆる竣工したときの責任感の完遂じゃなしに、それがずっと運用される間の責任感というものの持続、それをつくり上げていくべきではないだろうか。それを日本の常識、いわゆる工事関係者の日本の工事施工に対する常識にすべきではないかと思います。
○大渕絹子君 一九九三年の十二月、総務庁の行政監察では、この下請構造に対して、下請依存の現実を厳しく指摘し、現場管理の信頼の低下に激しく警鐘を鳴らしておられます。総務庁でもきちっと行政監察の中でそういう実態を認めて、こういうことがあってはならないということで警告をしているわけなんですね。ですから、そこはちょっと大臣の認識を変えていただかなければならないと思います。 そして、今大臣はそういうことが起こらない仕組みをつくっていきたいと力強く答えていただきました。それでは、その仕組みをどういう形で具体的につくるのか教えていただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 総務庁でそういう話がありましたことを私はうっかり存じませんでした。 そういう一握りの悪い人というのはどこにでもおります。裁判官にも悪い人がいるから裁判官弾劾裁判所というのがあるわけでございますから、その意味で全体の組織をどういうふうに規律正しいものにしていくかというのは、これからまたいろいろな専門家の方々、私もそういう工事の最後の管理までどういうふうにするのかというのはよくわかりません。これは、台湾の地震の後も建造物の検査をするようなシステムがいろいろ問題になっているようでございますから、そういう透視をするような、全体のトンネルをどういうふうに管理したらいいのかというのは、これはもう信頼感だけでは終わらない話だということであれば、徹底した科学的な検証をするようなシステムをつくり上げていく必要があると思います。
○大渕絹子君 大手ゼネコンが受けて下請に落とすこの重層構造がこういう不正の工事が発生する原因なんですね。そうしますと、規模に合わせて適正な業者がその工事を請け負える仕組みをつくらなければ、この構造は消えてなくならないと思うんですね。ですから、大手ゼネコンでなければならない事業については大手ゼネコンが受け者となっていいでしょう。しかし、地方の小さな業者でも受けられる、中小建設土木の業界でも受けられるものについては、極力そこがじかに契約できるシステムというのをやっぱりつくっていかなければだめだというふうに思うので、そのことをぜひ、先ほど検討するとおっしゃったわけですから検討をしていただきたいと思います。 もう一つ、私は過去につくってきた公共物について情報を得る必要があると思います。過去の公共建造物に対して残されている資料を全部めくってみるのはもちろんですね。 これは山陽新幹線で十五年も前、一九八四年に報告をされた、国鉄時代の構造物設計資料の中に今回の事故を予測する内容が明快にもううたわれていたんですね。それが運輸省もわかっていたにもかかわらず、まあ大丈夫だろうと、コンクリートは半永久的だというような妄想の中で、指摘をされた点について全く顧みることなく、今日まで十五年間放置をされてきて今回の崩落事故が起こっているんですね。ですから、現場で担当した人たち、検査に立ち会った人たちはコンクリートの状況等々を見れば大体欠陥であるかどうかというのはわかっているはずなんですけれども、やり直しをさせるということはできない状況の中で見過ごしてきている。しかし、どこかに書き残しているということはあると思うんです。 ですから、こういうことを徹底的に見直す必要がある。特に重大な事故につながるであろう建造物については見直しの必要があると思いますから、発注者あるいはゼネコンとか資材納入者等々関係した業者の皆さん方に徹底的な聞き込みをやるとか情報を入手するとかして、もう一度総点検の必要があるのではないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(中山正暉君) 今ちょっと秘書官に、高速道路なんかの点検箇所の資料を持っていないかと後ろに聞いたわけでございますが、高速道路なんかは二千何百カ所かの検討をいたしております。 先生のおっしゃったように、日本の建設業界というのはいろいろな伝統があるようでございます。傘下にいろんな業界を抱えていて、それと親会社との関係というのは大変きずなで結ばれたような日本の伝統の業界の姿があるようでございますが、先ほどから申しておりましたように、その人たちの心が変わってきたのではないか。 これはエジプトで聞いた話でございますが、エジプトのピラミッドが、国家に誇りを持っていたときにつくったものは崩れない。ところが、エジプトという国の国民が無理やりにつくらされたピラミッドは崩れていく。工事をする者の誇りというものがついえると建物まで崩れていくという話がありました。 私はそういう話を聞いたときに、今度の崩落事故とかそんな話が、いや、そうでなければいいがなと。私は日本の工事業界の人たちのいわゆる商魂、何といいますか士魂商才、侍の心で商売をするというそんな伝統が日本の建築業界にあったと思います。ですから、建てさせてくれる人のことを施主、施し主と書いてあります。工事をさせてくれる人に感謝状をもらうなんというのは、日本の伝統が、昔は神様に誓って物を建てるという、ですから上棟式とか、神様をお迎えして地鎮祭とか、そういう神様に恥ずかしくないような仕事をするというのが私はこの業界の伝統であったと思いますから、その辺をきっちり、新しい人の心が崩れ始める時代にトンネルが崩れないような対応というのが私は大事だと思います。
○大渕絹子君 そうではなく、国や自治体や建設業の担い手の皆さん方ときちんと情報交換をして、既存の不適格建造物の洗い出しに全力を挙げてほしいというふうに思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○国務大臣(中山正暉君) 当然でございます。
○大渕絹子君 それから先ほど人心の荒廃ということを大臣はおっしゃいました。一部不徳の労働者によってそういうことが行われるんだということもおっしゃいました。 それで、ILOの九十四号条約の批准ということが私は求められると思うんですね。このILOの九十四号条約というのは、公契約における労働条項に関する条約というものでございまして、この中には、公とそれから公の請け負う事業についての労働者の賃金の規定とかということが、公共工事の労務費と現場労働者の賃金というものをきちんとすり合わせて働く、公共事業で働く建設、土木労働者の地位向上を図ることによって安心して住める建造物をつくりなさいという条約なんです。 これをぜひ批准していただいて、さっき大臣がおっしゃった不徳な労働者が生まれないように、自分たちの労働が適正に評価をされて、建設、土木にかかわることは大企業に就職するよりもより有利な中で働けるんだということが生まれてきたとき、誇りと自信を持っていい建造物ができると思いますが、ぜひ前向きな御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(中山正暉君) 私も若いときに労働政務次官をいたしまして、ILO第六十回総会にジュネーブに行ったことがございます。ビジティングミニスターということで行って発言をしたことがありますが、先生の御指摘を肝に銘じてひとつ対応いたしたいと思います。 それから、先ほどトンネルの調査をしている……
○大渕絹子君 もう結構です。ありがとうございました。 済みません、時間が短くて。大臣に十分に発言していただかないで申しわけありません。 もう一点だけ最後に。今、地方における単独事業が四分の一以上未達成ということで新聞紙上をにぎわしていますけれども、なぜ地方の単独事業が達成できないのかというところを大臣はどのようにお考えでしょうか。短く。
○国務大臣(中山正暉君) これは地方、例えば入札でも、国の方は七億二千万以上、地方は二十四億以上というようなことになっておりますし、そうかといって、地方は今百六十六兆、私の大阪市だけでも四兆七千億ぐらいの借金があります。大阪府が三兆幾らだったと思います。地方全部で百六十六兆と、もうお金がありません。 お金がないという状況の中で、今度は第二次補正も究極的には地方に負担をかけないようにということを配慮した補正予算が組まれようとしておりますから、地方の窮状に対応する国の対応というのが私はその要点ではないかなと思います。
○大渕絹子君 まさに財政難によって目的が達せられない。その財政難を招いているのが国による直轄事業の増大ということを御存じでしょうか。 私は知事によく会うのですけれども、知事から、国が直轄事業をやればやるほど地方の単独事業はやれなくなるんだと。直轄事業でも県の負担というのは一〇%、一五%課せられるわけですから、当然それが多くなればなるほど地方の単独の工事はできないという構図ができてきます。今度の景気対策でも、直轄事業が大変多く盛り込まれていけばいくほど地方の単独事業というのはできてこないという状況が起こってくる。 そこで、ことしの国会の中でPFI法という民間活力をどう利用していこうかという法律ができたんですけれども、私はこれに飛びつかざるを得ない状況が地方に生まれてきていると思うんです。日本において、まだPFI法というのは熟知がされておらない状況の中で安易にこの制度を取り入れていった場合、失敗をした第三セクターの二の舞になるのではないかと懸念をしていますけれども、この件についてそうはならないように指導するという御答弁を短くいただきたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 私はカリフォルニアと同じ大きさしかない日本列島に四十七人も知事がいて、そこにさっき言いましたような恐ろしい数の地方自治体があって、本当に必要なものをつくっているのかつくっていないのか、田んぼの中にそびえるような文化会館とそれから市庁舎、そんな指定都市ではお金を回してもらえないような建物が田んぼの真ん中にそびえ立っている。ですから、これは中央の行政改革をやると同時に地方の行政改革をやって、むだなところにお金が使われないような方式と、それから今お話のありましたPFI、これは民間に公的なものが乗っていくということでございますが、第三セクターの場合は公的なものに民が乗るという形で、今までいろんな悲劇が起こっております。 私も、むつ小川原の問題でいろいろこれから対応しなきゃならないことが目睫に迫ってきておるわけでございますが、先生の御指摘は本当に対応していかなければならない貴重な御指摘だと思っております。
○大渕絹子君 ありがとうございました。 今度は清水長官に伺わさせていただきます。 先ほど来、同僚議員の質疑の中で長官は、COP6に向けて全力で対策に取り組んで目標を達成すべく努力をするというふうに述べられましたけれども、質疑の中で具体的にどういう形で法律を手直しし、削減計画を達成していくかという話に触れられなかったというふうに思うので、私はその点を少しお聞きしたいと思うんです。 私たちは、清水長官が地球温暖化対策の推進に関する法律そのものが地球温暖化防止条約を批准するためにつくられた法律というふうにお考えになっておられるかどうかわかりませんけれども、法律の中身は残念ながらそうはなっておりません。温暖化防止条約を批准するためにはもっともっと多くの法整備が必要なんです。 それで、附帯決議の中で、「京都議定書の実施に対応した温室効果ガスの排出削減ができる法制度を早急に構築すること。」という七項目を私たちはこの参議院国土・環境委員会の中で盛り込まさせていただきました。そのときに一番議論になったのは、法体系の中で国の責務、地方公共団体の責務、そして国民の責務というのが明快に打ち出されておるわけですけれども、その中で国と地方の排出ガスの規制については義務規定がきちんと法律に盛り込まれています。しかし、残念ながら、一番排出をする業者の排出については、これは義務規定が置かれておりません。努力規定だけになっております。この努力規定だけではとても六%削減の目標は達せないというのが私たちの議論でございました。 ここを国や地方公共団体の事業並みに民間のところの計画について義務化をするということが法律の欠陥としてあるんです。ここを何とか改正しない限り、私はCOP6に向けて日本の努力が本当に報われる、世界からなるほど日本はよくやった、先駆的な役割を果たしてくれた、こういうことにはならないと思うのです。ここを福山委員も強く指摘しておったと思うのですけれども、このことなしには大臣の幾ら前向きな姿勢があっても実現は不可能なんです。ぜひこの法改正について踏み込んでいただきたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 実際にこのCOP6へ向けて批准ができるかどうかというお話でございますけれども、ことしの四月に施行されました地球温暖化対策の推進に関する法律、これは京都議定書の締結あるいはその履行の確保に備えた今後の対策の土台となる法律というふうに私も理解しております。先生の方でこれは十分でないという御指摘でございますけれども、私どもはそういう理解をしておりまして、ことしの四月から施行したばかりでございます。そこで、現在、同法律に規定されております閣議決定されました地球温暖化対策に関する基本方針に従いまして各種の国内政策を具体的に進めているわけなんです。 何をやっているかという話なんですが、省エネルギーあるいは新エネルギーの導入促進、そういったエネルギーの需給両面にわたる二酸化炭素排出抑制対策、それから国民のライフスタイルの見直し、あるいは政府等による率先実行の話、それから事業者の自主的な取り組みの推進、こういったことを具体的に進めているわけでして、事業者の方々もかなり私は前向きに今取り組んでいらっしゃるというふうに理解しているところでございます。そして、環境庁といたしましては、こういった状況を総合的に勘案しながら、この京都議定書の締結に向けまして六%削減目標のシナリオを引き続き検討していきたいというふうに思っております。 他方、先ほども申し上げたんですけれども、京都議定書の締結のためには、京都メカニズム、排出量取引等になるわけですけれども、京都メカニズムの詳細なルールをCOP6でどうしても確実に合意する必要がありまして、今国際交渉を進めているところでございます。こうした国際交渉の進展も踏まえつつ、議定書の締結に向けて総合的な国内制度についてできる限り早急に結論が得られますようにその検討を進めてまいりたいというふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
○大渕絹子君 その御答弁ではマイナス六%削減というのは、これは不可能ですね。幾ら頑張られても実現しません。 排出権取引、吸収源というのは実際にどうなるかまだわからない問題ですし、原子力発電二十基建設をしなければ発電から出るCO2の削減はかなわないと計画にうたわれているんです。その原子力計画が全くもう座礁に乗り上げているわけですから、そのかわりに各電気事業所は何をやっていると思いますか、エネルギーの代替の原発ができないものに対して。石炭火力に戻っているんです。石炭火力発電所に自分たちの供給の電力をゆだねるということを契約で結んでいる、事業所は。 もちろん、総合商社などが風力発電に力を入れ始めて、電力産業に総合商社が乗り出してくるというよい方向もありますけれども、片や安くなったエネルギーであります石炭を使って、それは微粉末にして公害の少ない状況にして出すと言いますけれども、石炭は掘るところから燃焼して終わるまでの間、これはもうCO2やさまざまな温暖化ガスの元凶でございます。ここに今、回帰しつつある日本の電力産業ということに対してきちっとメスを入れない限り、環境庁長官がどんなに頑張っても絶対にこの削減計画はとんざするというふうに思っています。 ですから、ここはきちんとした規制、こういう規制をかけるための法律が必要なんです。そのためには、この温暖化防止法の中にこういう事業に対してきちっと規制をかけていく法律をつくらない限り私はだめだということを指摘させていただきまして、時間ですので終わりますけれども、福山さんが強くおっしゃったことも、私がこうして強く主張していることも、これは同じでございます。ここを環境庁が踏み出さない限り、環境省に昇格をしても何もできない省庁、ただただ調整役にしかならないということを私は申し上げておきたいというふうに思います。 女性の大臣ですので、私たちは本当に人間が安心して暮らせる地球をどう後世に伝えていくかというのは重要な課題だと思っています。ぜひ活躍を期待いたしましてお願いしておきたいと思います。 ありがとうございました。(拍手)
○奥村展三君 中山大臣そして清水長官、御就任おめでとうございます。 きょう、特に中山大臣の御答弁を聞いておりますと、ぽんぽんと諸外国のお話が出てまいるし、やはり長年の御経験から出てきた御答弁だなと思っております。 私ごとで大変恐縮でございますが、私は今から二十年前に中山大臣とともに極東シベリアに十日間も一緒に行かせていただいて、一緒に生活をさせていただきました。もうそのときから敬服をいたしたわけであります。当時からあのシベリアで相手国のソビエトの青年に対して日本の考えを堂々と、我々の代表として、団長としてお話をいただいたわけでありますが、そんな過去の出会いがあった。そしてまた、きょうここに建設大臣、国土庁長官として御就任なされて、その中山大臣にこうして質問をさせていただける、大変私は感激をいたしておるところでございます。 いろいろ質問もあったわけでございますが、特に大臣に御就任になる前までは、畿央高原に国会等移転を推進する議員連盟の会長をしていただいておりました。私ども近畿の人間、また三重、これは一府三県が相寄りましてこの議員連盟をつくって、御就任をいただいて大変御尽力してきていただいたわけでございますが、大臣になられますとなかなか言葉も選ばなければならない。石原知事とのいろんなお話も先ほどなさっておったわけでございますが、私は決して東京が悪いという意味じゃないんですが、やはり一極集中、こういうことになりますと機能的にもなかなか難しいところだと思っております。 そうなりますと、やはり基本的には日本のグランドデザイン等、地理的にもどのようにしていくか、あるいはまた今日までの日本の文化、あるいはまた歴史を巧みに生かしながら新しい文化、文明を創造していく、そういう観点も必要であろうと思います。そして、二十一世紀は環境の世紀だと言われておりますように、やはり環境共生都市、こういうものが一つ大きな基本になるのではないかと思います。 一方では、地方分権あるいは規制緩和等々いろんな新しいシステムに移行されていくわけでありますが、こういうことを考えていきますと、首都圏の移転ということにつきまして、私はその役割といいますか人間社会がどんどん変わっていく、そういうことを考えますと、やはり首都圏の移転は早期に実現をされた方がいいし、してほしいなというように思っているわけであります。 そこで、先ほどの午前中の答弁にもございましたが、何か十一月二十五日には開かれるようにおっしゃっていました。最近の新聞紙上によりますと十二月までかかってというような、私ども三重・畿央高原に頑張っておる議員連盟では、どうも十一月中に決断されるんじゃないかというような期待を寄せておったんですが、一部の報道では十二月までかかるようなことを言われておりますし、ここらをあわせてひとつ首都圏機能移転について、国土庁長官の御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) 御縁の深い奥村先生、先生こそ参議院にお出ましいただきまして、本当におめでとうございまして、御苦労さまでございます。シベリアのノボシビルスクとイルクーツクとそれからブラーツク、シベリアの広大な都市、夜中の三時にブラーツクの本当に寒い空港に立っていた満天の星の下の先生のお姿を非常に印象深く思っております。 私のいろんな意味の前歴で畿央高原の会長をしていたところ、私は党内で話があったときに、一番最初は七〇年万博のあの会場がいいんじゃないかなんて党内で言ったことがありまして、みんな白っとした顔をしていました。ですから、私はいろんな意味で、首都を動かすということがもう本当に二十一世紀の最大の、何といいますかミレニアム計画の最前列に置くべきだ、こういう意欲に燃えておりますものでございます。 京都に天皇がおられて鎌倉に首都機能を移転したとき、それからまた天皇が京都におられてそして江戸に首都機能を移転した徳川幕府、二百六十五年間も続いたわけでございますが、そんないろんな首都機能を移したときがあります。平家の清盛も兵庫の港に移しましたし、六百四十五年の大化の改新の後に長柄豊碕宮に孝徳天皇のもとに日本の官僚機構はできたと言いますが、そのときの首都機能は天皇と一緒に大阪にあって、その百年後は平城宮、それから平安遷都、いろんなそのときそのときで日本の国の形態が大きく変わるきっかけになったのは、やっぱりそういう首都と首都機能の移転というのが私は重大な要素だったと思いますので、先生の御意欲に、大津に都があったこともつけ加えておかないとしかられるわけでございますが、そんな意味で、現在、国会等移転審議会においては候補地間の相互比較それから総合評価等を行っておりまして、近く結論が得られるように移転先の候補地の選定作業を鋭意先生方で進めてくださっているところでございます。 審議会の答申が行われましたら、国会等の移転に関する法律により、内閣総理大臣が答申を国会に報告し、国会における審議を経て、移転を決定する場合には国会が移転先について法律で定めるということになっております。答申が出されましたら、閣議決定がなされて、そして国会に御提案を申し上げる、国会で審議をしていただくということになると思います。そのときからの議論が大変楽しみでございますので、ひとつ首都機能が移転される日が実現できますように御協力をお願いしたいと思います。
○奥村展三君 ぜひ大臣が申されましたように機能移転、東京の方々に言わせるとおしかりを受けるかもしれませんが、国土の均衡ある発展はやはり分散させなければならないと思います。佐藤先生は福島にとおっしゃっていましたが、私は三重・畿央にということでひとつ頑張りたいと思っております。よろしくお願いいたします。 次に、中山大臣も大阪御出身ですし、柳本政務次官も大阪でございます。決して琵琶湖があって水を送っているからと威張って質問するわけじゃございませんが、ぜひひとつこの際に国土庁長官として、今日まで私は機会あるごとにこの委員会でお願いもし、いろいろ進めてきたわけでありますが、四半世紀にわたりました琵琶湖総合開発事業も九年の三月三十一日をもって終えさせていただきました。これは本当に皆さん方のおかげだと思っておりますが、それ以後、琵琶湖の保全ということで、水質の保全と水源の確保等いろいろなことを考えながら、現在、国土庁を中心に六省庁で連携をとりながら進めていただいております。感謝をいたしておるわけでございます。 これは十年間ほどかけていろいろな調査をしながら推し進めていただくということであるわけでございますが、現在、滋賀県におきましては、御承知のとおり琵琶湖水質保全対策行動計画というのを策定いたしまして、着実な推進を図っていこうと今努力を県挙げていたしておるところでございます。やはりこれは、琵琶湖総合開発事業もそうでありましたが、国家的なプロジェクトとしてこの琵琶湖の総合的な保全のために私は推進をぜひしていただきたいというようにお願いしたいと思います。そして、これにはやはり地方財源というものが必要になってくるわけでありますが、こういう問題もひとつぜひ支援をしていただきたいというように思います。 後でまた環境庁長官にもお尋ねをいたしますが、やはり滋賀県は環境こだわり県ということで、企業や住民や事業者が一体となってきょうまでも取り組んできましたし、これからもそれをやっていこうという流れであるわけであります。やはりこれからの二十一世紀に向かって、湖沼の保全という、そういうモデル的な形になりたい、やっていきたいということで滋賀県もこだわり県といいながら取り組んでいるところでございます。特に、これは流域といいますか、下流府県の大阪や京都や兵庫の皆さん方の御理解と御協力なくしてはなかなか至難な問題でございます。そこらを連携しながらこれを進めていきたいというようなことが基本でございます。 今日までも国土庁がいろいろと計画をし、そして県とともに歩んでいただいておることには感謝をしているわけでありますが、琵琶湖の水を飲みながら生活していただいておるお一人として、そういうことを踏まえて長官にひとつ御答弁をいただければと思っております。
○国務大臣(中山正暉君) 大変琵琶湖にはお世話になっておりますことを心からまず感謝を申し上げたいと思います。 琵琶湖の水面の高さというのは大阪城の天守閣の高さだと言われておりますから、これがまた治水の問題とかそんなことをしっかりしていかないと、これはこの間もある委員会で言ったのでございますが、桂川が大変下水の処理が悪かった。そのころ蜷川という知事がおられて、平家は二十七年で滅びましたが二十八年続いた。この人が全く東京に陳情にも来ずに、桂川の下水の処理が悪かったもので、そのころ大阪の知事は黒田といいましたが、淀川が真っ黒だと言われたときに、これは蜷川という川が流れ込むからだなんて冗談を言っておりました。これは、本当に公共投資の重要性というのは、そのころ大阪は塩素を入れて淀川の水をきれいにしなきゃならぬ。大阪市の水道、私は市会議員をしておりましたので実感を持っておるんですが、赤字になって本当に困った。知事が黒で水道局が赤で、複雑な環境にあったということでございます。 その意味で、一兆八千億円かけたこの琵琶湖の第一期の計画というのは、近畿が水に困らない地域になったということは、滋賀県の皆さんに私はまことに御同慶の至りと申し上げたいと思うのでございます。近畿圏の約一千四百万人の生活、それから生産活動等を支える貴重な水資源としての重要な位置づけにあるとともに、世界有数の古代湖、これはバイカル湖と同じでございますが、古代湖として多様な生態系を有するなど、近畿圏の持続的発展に寄与する貴重な存在でございまして、健全な姿で次世代に引き継ぐことが我々現代に生きる者の重要な責務であると思っております。このため、関係六省庁が共同で幅広い観点から、琵琶湖の総合的な保全、これをキーワードにいたしまして、計画調査を平成九年度から十年度の二カ年で実施いたしております。 国土庁におきましては、調査成果を踏まえて総合的な保全を推進するため、関係六省庁が琵琶湖総合保全連絡調整会議及び国の地方支分局で、琵琶湖、淀川流域圏の関係府県等を構成員とする琵琶湖総合保全推進協議会というのを設置いたしまして、関係省庁並びに滋賀県を初め、関係府県等と協力して、水質の保全、水源の涵養、自然的環境、それから景観の保全、琵琶湖の総合的なそういう意味での保全に鋭意取り組んでいきたいと思っております。 花博のときの思い出でございますが、花博の後に国連の環境機構を持ってこいということで随分運動をいたしました。沼と湖の方は滋賀県でお引き取りをいただいて、国連の環境機構も引っ張ってきた思い出があるわけでございます。国連の環境機構がある、湖沼を持っている滋賀県のこれからの琵琶湖に対する、これは富士山と一緒で、富士は日本の宝でございますし、琵琶湖も私は日本の宝だと思っておりますので、今後とも鋭意この保全のために努力をいたしていく所存でございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。今、心強い大臣の御答弁をいただきました。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、環境庁長官にお尋ねをするわけですが、ちょっと前後してあれですが、大臣の朝の答弁の中に、昭和六年に大阪城がというお話でしたが、確かに琵琶湖の水面と大阪城のあれとはちょうど一緒なんですが、京都の当時の五重の塔のてっぺんと琵琶湖の水面と大阪城が一緒だということも実は先輩から聞かされているわけで、余談になりましたが、それだけの高低があるということであります。 そこで、環境庁長官にまず二〇〇〇年G8の環境大臣会合についてお伺いをいたしたいと思います。 御就任をされてすぐボンの方に行かれて、気候変動枠組み条約等についての国際会議に出席されて、来年はG8の環境会合が滋賀である、日本であるからぜひ顔つなぎにもやっぱり行かにゃいかぬということで、精力的に御行動いただいたようでございます。そんなことに対しまして心から敬意を表する次第でございます。 もう細かくは申し上げませんが、環境庁あるいはまた関係の皆さんの御努力によって、来年の四月七日から滋賀の大津を中心に環境会合をしていただくわけでございます。今も琵琶湖のお話、大臣からも御答弁いただきまして、私も申し上げましたが、やはり今から十五年前に滋賀県は世界湖沼会議、武村さんが知事のときにこれを呼びかけて、ちょうどもう十五年になるんですが、これをやったり、そして一九九六年には国際滋賀の水フォーラムというのも県でやりました。そして今、中山大臣からお話がありましたように、バイカル湖だとかいろんな古代湖との、世界古代湖会議を一九九七年に滋賀県でやったり、取り組んできたわけでございます。 我が国で初めて環境会合というのが開催されるわけであります。それだけに大変だと思うんです。沖縄サミットと関連をして、そこにきちっとした形でいろいろなことを生み出していただくわけでありますが、このことについて、まず一点目に長官の、これに取り組んでいただいておる、御努力を今していただいておるわけでありますが、これについてひとつ所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) ありがとうございます。 このG8の環境大臣会議、COP6に向けてのG8の大臣とお話しする非常にいい機会だというふうに思っております。また、先ほど先生も滋賀県は環境こだわり県だとおっしゃいましたけれども、滋賀県がこの大変なサミットをお引き受けいただきまして、今準備本部を設置するなどいろいろ準備していただいている、さらにまたそこに向かって県民への周知を目的とした地元の関連行事をずっとやってくださるわけです。ああいったことに対しても本当にありがたく思っているところでございます。 私といたしましては、あのすばらしい琵琶湖のほとりで開かれる会議でございますので、ぜひここに来て本当に日本が環境に非常に優しい、いろいろ配慮したことをやっているということを見ていただきたいというふうに思っているわけでございます。できますれば、当然代表が来られて大臣が来られて動き回られる車なんかも低公害車を使ったり、いろんな面で環境大臣らしい会議にしたいというふうに思っているところでございまして、さらに地方自治体とも協力してそういうことについて検討してほしいということを今事務方に指示しているところでございます。 今後ともこの地元の自治体との密接な連携を図りつつ、ぜひこの会議を成功させたい、そしてまた有意義な議論ができますようにということを願っているわけでございまして、先生の方からもぜひまた御協力をちょうだいしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○奥村展三君 ぜひ成功に向かってよろしくお願いをいたしたいと思います。 ホテルの窓から琵琶湖を眺めていただいたり、比叡の山ろくをあれしていただいたりするのも大事かもわかりません。私は湖の上で船にでも乗っていただいて、あるいはまた比叡山の頂上から琵琶湖を見ていただく、周辺を見ていただく、そういう中にまた環境のいろんな発想といいますか、お考えも出てくるのではないかなというような思いをいたしております。ぜひそんなことで御苦労があろうと思いますが、成功裏に向かって御努力をいただきたいと思います。 ただ、私ごとで大変生意気な言い方ですが、いつも申し上げてきたんですが、ぜひ行かれましたら各大臣に、その担当の皆さんにPRをしてほしいことが一つあります。それは「湖の子」というフローティングスクールで滋賀県が全国で唯一の事業をやっております。小学校五年生の子供を一泊二日そこに乗せまして、環境教育をいたしております。これは私が県会のときに提案をいたしまして、当時の武村さんにも御無理を言ってずっと昭和五十九年から船が就航いたしております。年間に百十日動いております。ですから、最近は大阪や京都や岐阜やその周辺の子供さんと交流をするために、どんどん子供が減っていますから、そういう交流をし、琵琶湖というものを水というものを自然というものを、環境を大切にしなければならないということを交流しながら今やっているところがあります。長官、行かれたときにこういう学習船、フローティングスクールがあるんですよということもぜひつけ加えていただければというように思います。これは教育上大変大事なことでありますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 滋賀県も今一生懸命取り組んでいますが、ほかのイベントと違いますから、これはわあわあ言って県民を挙げてお迎えするというそんなあれをするわけにはいきません。しかし、滋賀県として、来年このG8の会議をした明くる年はまた世界湖沼会議を滋賀県でやるわけですが、そういう連携をした形でいろんなことをやっていますが、長官、滋賀県としてお受けして頑張ってくれていますが、何か希望的なあれがありましたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) ありがとうございます。 地元としては非常に努力してくださっていると思いますので、これ以上お願いすることもないのですけれども、先ほど私が申し上げましたように、本当に各国の大臣たちが集まってきてあのすばらしい環境の中で討議をするわけですけれども、そのときにいろんな面で日本が環境にこんなに配慮しているということをいろんなところでお見せすることができたらというふうに思います。 今、先生がおっしゃったようなことも非常に参考になることでございますし、その前にもいろんなベストプラクティスなどもやるわけでございますけれども、日本からやっぱり何か学びとっていただけるようなものが発信できたらなというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○奥村展三君 最後でございます。 清水長官は元労働政務次官もなさったわけであります。最近、雇用は大変な問題、もちろん環境問題も大変でございますが、これはひとつ提言といったらおかしいんですが、私も地元へ帰ったときにいろんな皆さんとお話しする中に、非常にリストラ、特に第二次産業が盛んな滋賀県でございます。そうなりますと、中高年齢層が何かぽんともう四十五歳、五十歳でリストラされて、もう仕事ないわ、何とかならぬかというようなことを言われるんですが、山へ入れと僕はすぐ言うんです。山へ入ってちょっと下刈りでもしたり、立ち枯れした木を間伐して、いろんなことをして山へ入ったら自然との接触もできるしいいんやないかと言ったら、そんなだれがまた給料くれよんね、手当はだれがくれよんねというようなことで、食っていけへんがな、こういうことになってしまうんです。 私は、今この深刻な問題、環境政策と雇用ともある程度これはほかの省庁とも関連がある、当然連携をとらなければならないんですが、そういう中高年齢層のリストラされて職がなくなってしまったという方がたくさんおられるわけですが、そういう方々にぜひ、自然との触れ合いの中も当然でありますが、私は森林なんかに入っていただいて、そしてそれをどういう形でやるか、市町村とともに連携してやるか、そういうことをひとつ長官ぜひお考えいただいたらどうだろうなというように思うのが一つ。 もう一つは、シンガポールまではいかなくても、最近私の知り合いでも、道路はよくしていただいておるんですが、窓から通勤途上にぽい捨てをして山の中にビニール袋が堆積されてもうにっちもさっちもいかないというところが実は私の地元でもあるんです。ですから、そういうところでこの間も町長さんとその話をしておったら、朝だけでもいいからカメラを持たせてちょっと監視員を立たせたらどうやと言うて、シルバー協会の方々にもお願いしてみてどうですかというようなお話をしておったんです。やっぱりお互いに道徳というかモラルが欠けていますから、そういうような問題もありますけれども、国がやるのがいいのかどうかということはいろいろ議論はしなきゃいかぬと思いますが、そういう環境政策の中に雇用を何か編み出していく。 単純な私の田舎の発想ですが、そういうことにひとつ力を入れていただいたらどうだろうという思いでございますが、長官いかがでしょうか。
○国務大臣(清水嘉与子君) 大変いい御指摘だと思います。本当に環境政策の中に、今おっしゃるようなボランティアで済むかどうかわかりませんけれども、自分の能力を提供したい、そういう時間のある方々や能力のある方がそういう場を得たいという方がたくさんいらっしゃるというふうに私も思います。また、先ほど先生もおっしゃった子供たちへの環境教育なんというのも非常に重要なことだと思いますし、そういう方々が参加していただけたら大変ありがたいというふうに思っております。 また、さらに環境分野における雇用創出策として、ことしの六月、七月、産業構造転換・雇用対策本部における決定でありますとか、十一月に閣議決定されました経済新生対策におきましても、環境型社会にするために社会産業経済構造、あるいは技術開発、技術普及、環境関連産業の育成というようなことも言われているわけで、そういったところに対する大規模な調査研究等が盛り込まれておりますけれども、やっぱり環境を考えながら経済を再生させていくという問題は大きな問題でございまして、今環境を考えないと産業も進んでいかない時代でございますから、そういった面においてもまた環境をてこにした雇用も促進できるんじゃないかという期待をしているところでございます。
○奥村展三君 ありがとうございました。
○島袋宗康君 二院クラブの島袋でございます。 中山建設大臣、清水環境庁長官、御就任おめでとうございます。 時間の都合あるいは日程の都合で運輸省の関係を先にやりたいと思いますので、御了承をお願いしたいと思います。 半世紀前の戦後間もないころ、東京でもGHQが君臨していて、「我が空は我が空ならず秋の空」というようなため息まじりの俳句が詠まれた時代があったわけでございます。 沖縄の空では現在でもそのような状況が続いております。沖縄の空では、県都那覇空港に発着する民間機が米軍の管制を受けなければ飛べない空域が厳然として存在しております。嘉手納RAPCONと呼ばれておるものでありますけれども、それが今月の十一、十二日の二日間にわたって米軍のレーダーが故障したために、両日にわたり民間機が欠航したり最大五時間おくれるなどの事故が起きております。百数十便に影響が出ました。狭い沖縄の空域には多数の軍用機と民間機が入り乱れて飛んでおります。このような沖縄の空の安全確保の上で、運輸省は嘉手納RAPCONについてどのような見解を持っておられるか。 これは戦後五十四年、そして復帰後も二十七年たっているわけです。依然として嘉手納の飛行場によって、米軍のそういった主導で沖縄の空域が支配されている、こういう事故が起きるたびごとに県民あるいは国民は大変大きな影響を受けている。これは非常にゆゆしき問題だと私は考えております。 そこで、運輸省としてはその件についてどういう対処策を講じておられるのか、説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩村敬君) 先生御指摘のとおり、沖縄本島そしてその周辺の空域におきましては、日米地位協定そして日米合同委員会の合意に基づきまして、米軍がいわゆるターミナルレーダー管制、すなわちレーダーを用いまして周辺の空港の進入、出発を管制する、そういう業務を実施しておるわけでございます。 ただ、この方式につきましては、我が国の管制当局、すなわち我々が行っておるものと同様、国際民間航空条約に準拠しているものでございます。また、このターミナルレーダー管制をやっております米軍の嘉手納管制所、それとその周辺の空域を管制しております那覇航空交通管制部との間のコンピューターシステムの連接を近々行う計画も進めておるということでございますので、民間航空の安全そして円滑な運航の確保について問題となることはないというふうに我々は考えておるところでございます。 それからもう一点御指摘の、去る十一日、十二日の二日にわたって嘉手納基地にございます進入管制所で行っている管制、空港監視レーダーが御指摘のとおり停止しました。そのためにレーダーを用いない管制方式をとった。その結果、多数の民間機に遅延が生じ、利用客の皆様方に大変御迷惑をおかけしたわけでございます。 ただ、この障害については、米軍の管制業務自体が不都合だったということではなくて、工事をしておる作業員が過ってレーダーと管制所をつないでおるケーブルを切断したという連絡を得ております。ただ、こういうことで非常に民間航空に影響がございましたので、米軍に対しましては直ちに早期の復旧を申し入れましたし、また近日中に今後類似事案が再発することがないよう強く申し入れを行う予定をいたしております。 我々としては、民間航空の安全そして円滑な運航の確保についてさらに万全を期していきたいというふうに考えておるところでございます。
○島袋宗康君 那覇空港から嘉手納近くまでずっと三百メートル以上上空には飛べないといういわゆる管制的な取り決めがありますね。そういったふうなことを考えると、飛行機というのは離陸するときにずっと上がっていくのが普通の飛行の状況でありますけれども、相当制限を加えられて三百メートル以上上空は飛べないというような状況の中で、関係者から何とか改善はできないかというふうなことをよく聞かされるわけです。そういったことも踏まえて、もっと運輸省としては自主的に管制は、あるいはレーダーの問題についても、やはり日本国がちゃんと管理すべきものは管理をすべきじゃないかというようなことであります。 その辺は外務省にお聞きしたいんですけれども、いわゆるこの嘉手納RAPCONは、二十七年前の沖縄の復帰の際に、しばらくの間米軍が管制をするという取り決めになっておる。そこで、もう三十年近くもなるわけですから、外務省はそろそろ返還を要求すべきではないのか。当分の間ですから、もう当分の間というのは三十年近くなっているわけですから、そろそろ外務省としてもみこしを上げていただきたい、そのことを強くお願いしたいんですけれども、よろしくお願いします。
○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。 今、委員御指摘のとおり、昭和四十七年、航空交通管制に関する米側との合意におきまして、当分の間暫定的に米側が当該進入管制を行うということにされたわけでございまして、これから相当の期間がたったことは事実でございます。 本件につきましては、先ほども御説明いたしました日米合同委員会の民間航空分科委員会において累次取り上げてこられておりますが、本件移管についてはこれまでの日米間の協議では困難であるということでまだ見通しが立っていないものでございますが、引き続き関係省庁と十分協議いたしまして本件につき対処してまいりたいというふうに考えております。
○島袋宗康君 いずれにしても、今は米軍機それから自衛隊共同、那覇空港は自衛隊との軍民共用ですから。それと同時に、いわゆる米軍、民間機、自衛隊三者が一体と、一体というのはおかしいんですけれども、三者が共同して沖縄の上空を飛び交っているわけですから。しかも、沖縄は今五百万人という観光客がもう間近に迫っております。そういったふうな状況ですから、非常に危険の伴う上空、空港、そういったことが解消されるように一日も早く、私が先ほど申し上げましたように正式な手続をとって、やっぱり政府でちゃんと管轄すべきじゃないかということを踏まえてぜひ努力していただきたい。もう一度お願いしたい、両方に。
○政府参考人(岩村敬君) 先ほども御説明申し上げましたように、地位協定そして合同委員会の合意が前提にあるわけでございまして、それから外務省からも今御説明申し上げたように、そう容易な話ではございませんが、そういう中で安全を守るために、航空局としてはコンピューターシステムの連接というような形でばらばらに管制をしないで一体に管制ができるようにという計画も今進めておるわけでございまして、安全に対しての努力は引き続きしてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(藤崎一郎君) 今運輸省の方からも御答弁がございましたけれども、私どもも引き続き本件につきましては運輸省ほか関係省庁とも十分協議いたしまして対処してまいりたい、かように考えております。
○島袋宗康君 次は、建設大臣にお伺いしたいんです。 建設大臣は、所信あいさつの中で、現下の最重要課題は経済を回復軌道につなげること、新たな発展基盤を築き未来に向け経済を新生させることと強調しておられます。そして、そのために建設省として、平成十一年度所管事業の過去最高の前倒し執行や公共事業等予備費による追加事業の早期実施などに鋭意取り組んでいると、非常に意欲を表明しておられます。大変結構なことだと思います。 しかし、一方では建設省の第一線の現場の職員として大変な困難に直面させられているというような声が寄せられております。 それは、つまり事業の増大に伴った人員の配置がなされていないために、超過勤務等の過労に陥っていること、事業そのものの安全性や確実性にも十分な配慮ができにくいといったような状況にあると聞いておりますので、その辺について大臣の所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(中山正暉君) おっしゃるように、本当に現場の方々には大変御苦労をいただいておりますようでございまして恐縮に思っております。これもやがて国土交通省というような形に発展をしていきましたら、地方建設局にいわゆる箇所づけの問題とかそんな問題でも大きく権限が移譲されるので、その辺の適切な対応というのがなされてくるかと思いますが、今のところは建設省の直轄公共事業というのは景気対策の重要な手段でもございまして、近年確かに業務量はふえておると思います。 沖縄に関しましても、沖縄の場合は基地経済が七百億ぐらい、サトウキビが二百億ぐらいでございましょうか。その意味で、先ほどからの御質問のありました沖縄の特殊な事情というのに私どもも大きく配慮をしなきゃいけないと思います。 サミットが決定されて、沖縄で二〇〇〇年のサミットが実施されるということを本当に大事なことだと思っておりまして、私もできるだけ、この週末だったと思いますが、日曜日に知事さんと午前中、日曜日のことでございまして大変向こうにもお気の毒なのでございますが、国会開会中でございますから、私も先般、高速道路工事認可をおろしておきました。いわゆる御承知の南風原というところでございますが、ここの工事認可をおろしておきました。 一方で、国家公務員の定員については、先生御指摘ございましたように、政府全体としては従来より増員を厳に抑制いたしまして、総数の縮減を図るという厳しい方針、とりわけ中央省庁の再編を控えて厳しい方針が打ち出されておりますところで、こうした中で直轄事業にかかわる職員は業務の執行に全力を挙げて取り組んでいただいておりますけれども、今後とも注意を払いながら、人員の適正な配置とか、それから行政事務の簡素化とか、業務委託の活用等によりまして合理化に努力をいたしたい。 私も沖縄の皆さんの御労苦に報いるためにいろいろ、これは先生は日本全体の現場の話をなすったのかもわかりませんが、日本全体の地方建設局の皆さんの御努力、それからまた沖縄の方々が特にいろんな御努力をいただいておりますことに敬意を表しておきたいと思います。
○島袋宗康君 先ほども同僚議員から話がありましたけれども、最近の山陽新幹線のトンネル壁崩壊事故をきっかけにコンクリート建造物の安全性が問題になっておる。鉄道施設だけでなく民間のマンションなどについても、総合的な点検や不良建築物を防ぐ体制の必要性が専門家の間から指摘されております。 専門家は、公共工事でも民間の建物でも、完成時に強度や耐久性を徹底的に調べ、施工不良を見逃さないシステムが必要だ、そうしたチェック機関や専門家を国は積極的に養成すべきだというふうなことを言っておられます。 この点について建設大臣としてはどういうふうにお考えなのか、お聞かせください。
○国務大臣(中山正暉君) 御指摘のように、コンクリートを利用した建築物の耐震補強については、阪神・淡路大震災の経験を踏まえまして、平成七年に建築物の耐震改修の促進に関する法律、耐震改修促進法と略称をいたしておりますが、これを制定いたしまして、民間のマンションを含む一定の建築物について補助制度を設けて、既存建築物の耐震診断、それから改修を促進いたしているところでございます。 全国の高速道路なんかの支柱の補強はほとんど終わりましたが、なお建築物に使用するコンクリートの耐久性確保については、建設省総合技術開発プロジェクトの成果を踏まえまして、施工時における品質確保の基準を定めておりますけれども、さらに最近の崩落事故等を踏まえて、建築コンクリート構造物耐久性検討委員会というものを設置してあるところでありまして、今後検討の結果を安全対策に反映させる所存でございます。
○島袋宗康君 それでは、そういった検証していく組織を国として指導してつくっていかれるということですね。よろしくお願いします。 次は、環境庁長官にお願いいたします。 先日の所信表明あいさつの中で、科学的に未解明な部分が残っている環境ホルモンについては、科学的な調査研究を早急に進め、結果を公表し、必要な取り組みを行い、国民を安心させると述べておられますが、この御決意は環境庁の次年度の施策及び予算要求にはどのように反映されていくのか、お伺いいたします。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今おっしゃいましたいわゆる環境ホルモン、これは今世界的に見ましても科学的にまだ未解明なところが多くて、またその試験方法についても確立されていないというのが現状でございます。このために、OECDが中心になりまして、専門家の国際的連携のもとに、試験法の開発を行うべく、我が国を含む先進各国の協力分担がやっと始まったというレベルでございます。 この一環で、環境庁といたしましても昨年来、環境ホルモン戦略計画、SPEED98というのを策定いたしまして、昨年初めて全国一斉調査を実施いたしたところでございます。 環境庁では、本問題につきまして一層積極的に取り組むという観点から、平成十二年度予算におきましては、環境ホルモン対策関連経費といたしまして総額約三十一億円の要求をしております。これが達成されますと、来年度も全国規模の環境汚染状況調査、あるいは国立環境研究所における基礎研究を継続するとともに、国際シンポジウムの開催、英国などと研究の交流をするということができるようになると思います。 さらに、リスク評価につきまして、このたびの経済対策において政府のミレニアムプロジェクトとして実施することとされまして、国際的にもリーダーシップをとってこの環境ホルモン問題の早期解明に向けて頑張りたいというふうに思っているところでございます。
○島袋宗康君 国民の安心と安全にかかわる問題としてダイオキシン、環境ホルモン等の化学物質問題を挙げておられますけれども、米軍や自衛隊の基地公害も国民の安心と安全にかかわる環境問題という側面からとらえることができると私は考えます。特に過密な沖縄の米軍基地周辺では、いつ起こるかわからない事故の危険、犯罪の多発の恐怖、現実に非常に耐えがたい航空機の騒音問題がございます。 この中で、環境庁として看過すべきでないと思うのは、米軍機の騒音問題だと私は思っております。騒音に関する環境基準との関係等からこの点についてどのようにお考えなのか。今の嘉手納飛行場あるいは普天間飛行場、そういったふうな騒音問題については訴訟を提起しております。最近また第二訴訟を起こそうというふうなところまで行っておりますので、環境基準で決められた国の政策をやっぱり米軍にも徹底してしかるべきじゃないかというふうに思いますけれども、その辺についての御見解を承りたいと思います。
○政務次官(柳本卓治君) 特に米軍、自衛隊基地からの騒音問題についての御指摘でございますが、実は島袋先生、私の大阪の選挙区が西成区、大正区でございまして、大正区といえばもう先生既にぴんとこられると思いますけれども、日本一沖縄県人会の多いところでございまして、大正区の大半が県人の方でございます。県人会の方々にいろいろと御指導いただいております。真剣に答えさせていただきます。 まず、沖縄の米軍及び自衛隊の基地周辺地域における航空機騒音は、沖縄県によります平成十年度の測定結果によりますれば、環境基準を達成している測定地点は全体の三一%でございましてはかばかしくなく、周辺住民の生活環境に大きな影響を及ぼしてきた環境問題の一つであると強く認識をいたしております。 このうち、米軍基地にかかわる航空機騒音につきましては、日米安全保障条約に基づく日米地位協定により設置されている日米合同委員会で必要な調整がなされることとされております。 環境庁といたしましては、今後とも防衛施設庁等と連携を図りまして、環境基準の達成に向けまして、同時に航空機騒音の一層の軽減を図るべく頑張る決意でございます。
○島袋宗康君 大変立派なお言葉でありますけれども、現実は相当県民は被害を受けているという実態でございますから、そのお言葉どおりにぜひそういった意味での努力をしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。 沖縄県の西表島や沖縄本島北部の山原と言われる地域は、イリオモテヤマネコやヤンバルクイナ等に代表される貴重な野生動植物の宝庫として、東洋のガラパゴスとたたえられております。この地域の自然をよりよい状況で保全していく責任は当然環境庁長官の双肩にかかっていると私は思っております。これについてどういう認識をしておられるか、ひとつお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘の山原地域一帯というのは、イタジイに代表されます亜熱帯性の自然林に広く覆われ、ノグチゲラだとかヤンバルクイナ、そうした多くの固有種が生息している。そしてまた、全国的に見ましても野生動植物の保護上非常に重要な地域だというふうに認識しているところでございます。 環境庁といたしましても、この山原地域の希少な野生生物の調査研究の拠点となりますやんばる野生生物保護センターを整備いたしまして、昨年度からノグチゲラの生息実態調査等を内容といたします保護増殖事業を開始したところでございます。今後も、沖縄県を初め地元にも御協力をいただきまして本センターの活動を充実してまいりたいと思っております。 また、平成十四年度に予定されております北部訓練場の返還に向けて、平成八年度から国立公園の指定を念頭に置きつつ自然環境等の調査も実施しているところでございます。昨年度から地元有識者、村長の皆様方から成ります検討委員会を設置したところでございまして、今後とも地元の意向をお伺いしながら国立公園の指定に向けて調査を実施する所存でございます。
○島袋宗康君 この山原地域に存在する米軍の北部訓練場の一部返還に伴って、新たに山原の自然を破壊する米軍のヘリコプター発着用のヘリパッドの建設問題が持ち上がっております、既に御承知だと思いますけれども。これには科学者や専門家の間から危惧の声、反対の声が上がっております。 環境庁長官としては、このことを承知しておられると思いますけれども、この点についてどういうふうに対処される方針でおられるのか。環境行政の責任者としての立場を明確にしていただきたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘ございましたヘリパッドの移設候補地と報道されております北部訓練場南東部、亜熱帯性の自然が広がり、固有種あるいは希少の種が生息している自然性の高い地域だというふうに認識しております。 現在、那覇防衛施設局が独自に自然環境調査を実施しているわけですので、関係当局において自然環境の保全に適切な配慮がされるものというふうに考えておりますけれども、環境庁といたしましても、希少な野生動植物の種の保存というような観点から、必要に応じて那覇防衛施設局に対して助言、指導を行ってまいりたいというふうに考えております。
○島袋宗康君 今ヘリパッドを七カ所新たにつくるということで根回しされております。その七カ所をつくる予定のところは山頂から海岸までずっと森林がいっぱいつながっているところ、沖縄で唯一つながっているところ、そういうところに東洋のガラパゴスといったような感じの動植物がいっぱいおるわけです。 そういったところに七カ所のヘリパッドをつくるということは、これはもう自然破壊どころか人間の住めるような状況が全く失われていくんじゃないかと思われるぐらい大変な工事。あるいはヘリパッドをつくろうとしておりますから、環境庁としては、あんな狭い沖縄に、しかも非常にすばらしい地域にどうして米軍のヘリパッドを七カ所もつくらなくちゃいけないのかというふうな疑問を、私個人でありますけれども、大方の県民は皆そう思っているわけです。 だから、SACOの合意によって大半の北部地域が返還される予定で、そこにいろいろな研究所あるいは国定公園をつくるというふうなことはそれはそれでいいとしても、しかし返還されたものはすべて米軍が余り使っていないところ、それを返還して新たにヘリパッド七カ所を、これはたしか六十メートルの幅で百六十メートルぐらいのヘリパッドの大きさになりますけれども、そういうものを七カ所つくるということは、これは環境破壊の最たるものだと私は思うんです。 だから、環境庁の立場としては、今の沖縄北部の山原の自然を守るという意味からはやはり徹底して反対してもらわないと、あるいは十分な精査をしてもらわないと、防衛施設庁の進めている段階では情報というものは余り入ってこないかもしれませんが、県民としては非常に関心を持って、沖縄の環境破壊につながるというふうなことで大変心配しておりますので、ぜひその辺を理解していただきまして、むしろつくってほしくないというような立場を貫いていただきたいというふうにも思っているわけですけれども、再度その決意のほどをお願いしたいと思います。
○国務大臣(清水嘉与子君) 先生のお気持ちはよくわかりました。しかし、今御答弁申し上げましたように防衛施設局の方とも必要に応じましてよく連絡いたしまして、今お話し申し上げましたような環境庁の姿勢で取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○島袋宗康君 よろしくお願いいたします。
○委員長(石渡清元君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十九分散会