内閣委員会 第3号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1999/12/07
会議録
○植竹委員長 これより会議を開きます。 動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会等において協議してまいりましたが、本日、お手元に配付いたしておりますとおりの起草案を得ましたので、委員長から、本起草案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 それでは、動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の起草案につきまして、私からその趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。 御承知のように、我が国における動物の保護及び管理につきましては、昭和四十八年に動物の保護及び管理に関する法律が制定され、これに基づき所要の措置が講じられてきたところでありますが、法制定から三十年近くたった現在、動物、特に犬や猫などのペットを、単なる愛玩動物ではなく、家族の一員、人生のパートナーとして扱う人がふえてきております。その一方で、無責任な飼い主によるペットの遺棄、不適切な飼養、あるいは小動物に対する虐待等が後を絶たず、これが社会問題となるに至っております。 また、動物の保管、管理に適正を欠くため、動物による人への被害も、減少傾向にはあるものの、いまだに年間七千件ほど発生するに至っております。 このような現状にかんがみ、動物の保護及び管理に関する規定が所有者または占有者の努力義務規定にとどまっている現行法では動物の十分な保護及び管理ができなくなってきており、これを抜本的に改善する措置を講ずることが急務であると考え、ここに動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案を起草した次第であります。 次に、この起草案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に、法律の題名を動物の愛護及び管理に関する法律に改めることとしております。 第二に、動物の所有者または占有者は、命あるものである動物の所有者等としての責任を十分に自覚して、その動物を適正に飼養しまたは保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めなければならないこととしております。 第三に、動物販売業者は、販売に係る動物の購入者に対し、動物の適正な飼養または保管の方法について必要な説明を行い、理解させるように努めなければならないこととしております。 第四に、畜産農業に係るもの等を除く哺乳類、鳥類または爬虫類の飼養施設を設置して動物取扱業を営もうとする者は、飼養施設を設置する事業所ごとに、氏名または名称及び住所等を都道府県知事等に届け出なければならないこととしております。 第五に、動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するために、飼養施設の構造、その取り扱う動物の管理の方法等に関し総理府令で定める基準を遵守しなければならないこととしております。 第六に、都道府県知事等は、動物取扱業者が基準を遵守していないと認めるときには改善勧告を行い、それに従わないときには改善を命ずることができることとしております。また、動物取扱業者に対し飼養施設の状況等に関し報告を求め、または都道府県等の職員に飼養施設を設置する事業所等に立入検査をさせることができることとしております。 第七に、都道府県知事等は、多数の動物の飼養または保管に起因して周辺の生活環境が損なわれている事態が生じていると認めるときには、その事態を生じさせている者に対し事態除去のために必要な措置をとる勧告を行い、必要な措置をとらなかった場合において特に必要があると認めるときには、勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができることとしております。 第八に、地方公共団体は、条例で定めるところにより、動物の所有者等の飼養施設に立入調査させる措置等を講ずることができることとするとともに、立入検査または立入調査その他の動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護担当職員を置くことができることとしております。 第九に、都道府県知事等は、地域における犬、猫等の動物の愛護の推進に熱意と識見を有する者のうちから、動物愛護推進員を委嘱することができることとしております。 第十に、愛護動物をみだりに殺しまたは傷つけた者は、一年以下の懲役または百万円以下の罰金に処する等罰則を強化することとしております。また、愛護動物として、爬虫類に属するものを追加することとしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容の概要であります。 ————————————— 動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○植竹委員長 お諮りいたします。 本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○植竹委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○植竹委員長 この際、ただいま提出することに決定いたしました法律案に対し、松本純君外五名から、動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の提出に伴う決議を行うべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。松本純君。
○松本(純)委員 ただいま議題となりました動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の提出に伴う決議案につきまして、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の提出に伴う決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 飼い主が所有権を放棄した犬及びねこ以外の愛護動物や虐待を受け保護が必要な動物については、第二十一条の「動物愛護推進員」の活動として新たな飼い主や引取り先の斡旋が行われることが想定されるところである。都道府県等は、第二十二条の「協議会」の構成員として、この動物愛護推進員の活動を支援していくことが法律上望まれているところであり、このような都道府県等の活動に対する国としての支援について検討し適切に措置すること。 二 学校や福祉施設などにおける動物の適正な飼養については、その近時における重要性の高まりを踏まえ、獣医師等による指導の実施などそのあり方について検討を行い、関係行政機関が適切に連携しつつ、第五条第四項の内閣総理大臣が定める基準の中に盛り込むなどの措置を行うこと。 三 飼い主責任の意識の高まりを踏まえつつ、公園等公共施設の利用のあり方についても検討を行うこと。 四 犬及びねこの引取りについては、飼い主の終生飼養の責務に反し、やむを得ない事態としての所有権の放棄に伴う緊急避難措置として位置付けられるものであり、今後の飼い主責任の徹底につれて減少していくべきものであるとの観点に立って、引取りのあり方等につき、更なる検討を行うこと。 五 日本の伝統芸能に係る三味線等の製造に支障をきたさないよう、伝統文化の保護の行政とも連携して、都道府県等に引き取られ殺処分に付されている犬及びねこの活用などにおいて適切な配慮がなされるよう措置すること。 六 ペットの放置・遺棄による在来種への圧迫をはじめとした外来種・移入種による地域の生態系への影響の防止の観点から、動物の飼養及び保管のあり方など外来種・移入種に関する対策を検討し適切に措置すること。 七 国、地方公共団体を通じて本法の適切な施行・運用のための体制の整備・充実を図ること。 八 附則第二条に基づき検討を行うに当たっては、次の事項について、適切に措置すること。 1 動物取扱業者の届出制については、その実施状況を調査し、問題の発生の有無等によりその有効性を評価するとともに、東京都の登録制の条例制定など先進的な取組を踏まえ、優良業者の育成、消費者保護等の観点も加味した登録制などの措置について、実施可能性も含め検討を行うこと。 2 規制対象となる取扱業の範囲についても、問題発生の状況や、東京都などにおける条例の見直しの状況などを踏まえ、検討を行うこと。 3 規制に営業(業務)停止に係る命令等の措置を加えることについては、問題発生の実態等を踏まえ、その必要性や有効性を含め検討を行うこと。 4 罰則の対象となる虐待の定義等については、本法に基づく摘発や立件等の状況を踏まえ、見直しの必要性も含め検討を行うこと。 5 愛護動物の範囲については、本法で爬虫類を追加したところであるが、熱帯魚などが観賞用として増加していることなども踏まえ、今後の問題の発生状況等必要に応じてその見直し等につき検討を行うこと。 6 今回の改正案に盛り込まれていない事項(動物の取扱や情報公開等)についても、地方公共団体等における各種の取組等を踏まえ、動物の適正な飼養の推進の観点から検討を行うこと。 右決議する。 御承知のように、動物の保護及び管理につきましては、昭和四十八年に制定された動物の保護及び管理に関する法律に基づき所要の措置が講じられてきたところでありますが、最近における無責任な飼い主によるペットの遺棄、不適切な飼養あるいは小動物に対する虐待等が後を絶たないという現状を見るとき、かような動物について十分な保護及び管理を維持していくためには、これまでの措置だけでは不十分であると考え、今回、動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正することとした次第であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○植竹委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 松本純君外五名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○植竹委員長 起立総員。よって、動議のとおり、動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の提出に伴う決議を本委員会の決議とすることに決しました。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。長峯総理府政務次官。
○長峯政務次官 ただいま御決議になられました委員会決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力する所存でございます。
○植竹委員長 お諮りいたします。 本決議の議長に対する報告及び関係各方面への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○植竹委員長 次に、第百四十五回国会、内閣提出、国と民間企業との間の人事交流に関する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局任用局長上村直子君、総務庁人事局長中川良一君及び農林水産省構造改善局長渡辺好明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○植竹委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。倉田栄喜君。
○倉田委員 倉田でございます。 国と民間企業との間の人事交流に関する法律案、いわゆる官民交流法についてお尋ねをいたします。 まず、今回のこのいわゆる官民交流法は、この間の御説明にもいただきましたけれども、公務員制度改革の一環ということで位置づけられております。そこで、きょうは総務庁長官お見えでございませんので、統括政務次官に、まず総務庁として、今回のこの官民交流法は公務員制度の改革の一環ということでありますけれども、公務員制度全体における改革、その基本的な考え方はどういうふうになっているのか、これをまずお尋ねをしたいと思います。 そして、その上で、これは総務庁長官にお尋ねしたかったわけでありますけれども、統括政務次官としてのお考えで結構でございます。例えば、現行の公務員制度の体系、いわゆるピラミッド型人事体系とか、あるいは、このピラミッド型になるためには途中で天下り等々していかなければならない問題もあるわけでございますが、こういうことについて次官はどのようにお考えになられるのか、お尋ねをしておきたいと思います。
○持永政務次官 先生御指摘のとおり、今回のお願いをいたしております官民交流法は、いわば公務員制度の一環として御審議をお願いをしておるわけでありますが、公務員制度の改革につきましては、本年の四月に、中央省庁改革本部の方でいろいろと新しい公務員制度のあり方について検討をしていこうということで、新たな人材の一括管理システム、あるいは多様で質の高い人材確保、そしてまた能力、実績に応じた処遇、高齢化への対応と退職管理の適正化といったもろもろの問題につきまして、こういった項目をさらにブレークダウンさせながら、私どもとして鋭意検討をさせていただいているところであります。 そういった意味で、政府全体として、今後とも公務員制度の改革を着実に、積極的に前進をさせていかなければならないと思っております。 今先生御指摘のいわゆるピラミッド型人事体系やそれを維持するための早期の退職慣行、これにつきましては、一方では、そのことによって行政への信頼性が失われていくのではないか、また一方では、公務員の方々自身の高齢化への対応の観点から、両方の面でこれは是正を図っていかなければならないと思っております。 そういう意味で、先ほど申しました中央省庁改革の方針、そういったものを踏まえまして、能力なり実績を重視した人事管理、あるいは複線型、いわばライン部門、スタッフ部門というような分けた形での人事管理の導入、そういう条件整備を図りながら、できるだけ公務員の人たちについても在職期間が長期化することがそういった意味では望ましいことだと思いますので、そういう方向での見直しに積極的にこれからも取り組んでいきたいというふうに考えておるところであります。
○倉田委員 今統括政務次官から、早期退職慣行等についても積極的に見直しを行っていきたい、こういう御答弁でありました。 いわゆる公務員制度全体、我が国の二十一世紀の公務員制度のあり方というものがまだまだ十分見えてきていない。省庁再編というのはある程度姿形が見えてきたわけでありますけれども、しからば、そこに働かれる公務員の方々の身分保障等々の問題も含めてどうあるべきかということは、もう少し議論を詰めながら明確にしていかなければならないことだ、そういうふうに思います。そういう意味からすれば、今のピラミッド型人事体系で二十一世紀も大丈夫なのかどうか、そういうことは十分御検討いただきたい、こういうふうに思うわけであります。 そこで、この問題については、当委員会で人事院総裁にも、いわゆるピラミッド型の人事体系や早期退職あるいは天下りということについてお尋ねをしまして、総裁からは積極的なお答えをいただいたことと承知をいたしておりますが、これはぜひ人事院あるいは総務庁の中で議論を積極的に起こしていただかなければならないことだと私は思っておりますので、もう一度、人事院総裁の今の時点におけるお考え、御所見をお尋ねできればと思いますので、よろしくお願いをいたします。
○中島政府特別補佐人 現在の公務員の組織の中におきましては、ライン職を中心にいたしまして、おっしゃるようにピラミッド型の体系になっております。それを前提として、人事が年次主義に基づいて行われておりますから、比較的早い年齢で退職をしておる。そのことに伴って、現在二つの問題が生じておるだろうというふうに思います。 一つは、いわゆる天下り問題ということになるわけです。これは、早く退職いたしますと、どうしても生活保障の問題がございますので、どこかに就職せざるを得ないというので天下り問題が生ずる。そして、そのことがいろいろな問題を呼び起こしておりまして、議論されておるということが一つございます。 もう一つは、やはり経済社会が変わってきておりまして、ライン職中心では対応できなくなっておる。やはりスタッフ職というものが重要になってきておる。そのスタッフ職というものを中心にして、じっくり腰を落ちつけて、長期的な展望に基づいて取り組まなければならない課題がふえておる。そのスタッフ職の育成という面においても問題が生じておるという、この二つの問題があると思います。 したがいまして、早期退職慣行というものを直していかなければならないだろう、これを計画的に直していくというのがこれからの人事管理上の大きな問題であるという認識を持っております。
○倉田委員 国家公務員法等を含めて、国民の皆様方の公務あるいは公務員の方々に対する信頼確保をどうするかという意味においても、いわゆる公務の中立性でありあるいは公正性であり、さらにその中で効率性ということをどう担保しながら追求していくか。この中においては、この公務員制度全体をどう位置づけていくか、その中で働かれる公務員の方々をどういうふうに考えていくのか、これは非常に大きな議論でございますので、ぜひ、総務庁、人事院の中においてある程度一つの明確な形を提起していただけたら、このように思います。 そこで、この官民交流法でございますけれども、まず、この法律の趣旨、目的のところからお伺いをさせていただきたいと思います。 本法制定の趣旨は、行政及び国家公務員について柔軟な発想力、そしてコスト意識、機動的な対応能力を高めていくことを目的とする、これはいわゆる民間に交流をされる公務員の方々について、今申し上げましたような能力を発揮していただくために必要である、こういうことであるとよく理解をできるわけであります。 一方で、これとの対の関係で、民間企業から交流として人材を採用する、これはこの間制度の趣旨のところでも御説明いただきましたけれども、いわゆる活性化を図る、こういうことであります。 きょうは総務庁長官、お見えいただけませんので、これは総務庁の参考人、中川局長にお尋ねしてもよろしいでしょうか。 そうしますと、公務員が民間に出ていく場合は、先ほど申し上げましたように、いわばその人の能力、業務の公正性だとか中立性だとか、あるいは柔軟な発想力、公務員の方がいわゆる国民に期待されるような公務を遂行するために、その能力を高めていただく、こういうことであると思います。 そうすると、一方で、民間からおいでになる方は、その方が公務に入っていただくことによって、いわば公務全体の活性化を図るということ、そうすると、民間から入ってきていただく方にその能力を高めていただくということが直接の目的ではなくて、その人が来ていただくことによって公務全体の活性化を図る。また、民間のいろいろな発想力を学ぶ。その方が入られる周りの方々にどういう影響を与えていけるのかどうかということになっているように思えるのですね。果たしてその目的はそのとおりなのかどうか。 もし、そういうふうに公務の活性化を図るということで、ほかの公務員の方々に民間のよさということで影響力を与えていくということだとすれば、民間から入っていただく方の任期があるとしても、その間どういう立場でどういう仕事で働いていただくのかということについては、やはり一定の影響力なり、その公務活性化に資するような立場、役割を与えていかなければならないのではないのか。どういう立場あるいはどういう官職についていくのかということはこれからいろいろ基準等で決められるのだと思いますが、その点についてはどういうふうなお考えなのか、お尋ねをしておきたいと思います。
○中川政府参考人 この法律の趣旨とするところは、ただいま先生お話しされたとおりでございます。 民間企業から国に来ていただいた方々を通じまして、そういう経営センスといいましょうか、そういったようなものを通じて公務の活性化を図っていけるのではないかという発想もございますが、ただ、これは人事交流一般について言えることでございますけれども、ある意味では、お互いに触発される面というのもあるのではないか。民間企業の方に実際に国家公務員として働いていただいて、それが、御本人がまた将来民間企業で御活躍していただく上で、何らかの参考になるという面も、これは人事交流一般の話としてはあり得るのではないかということで、そういう意味では、相互に啓発し合うという面もあるのではないかと思います。 ただ、この法律の条文上は、まさに先生が今おっしゃいましたように、民間のそういったノウハウを公務に生かすために、いろいろ民間企業の方にも活躍していただこうということで、まさにどういったようなポストで、どういったような形で御活躍いただけるかは、民間企業の方で、どういったようなところで従業員を働かせたいと希望するかということもございます。 また、私どもとしては、なるべく、国から出ていく方も来ていただく方も、いわば中堅層といいますか、実質上、実務で活躍していただけるような層が中心になるような形で、今後、交流の方針についてもいろいろ検討していくことになるのではないかと思っております。 これから、この法律案が成立いたしました後、こういった交流の基本方針なりを関係省庁とも十分相談しながら、どういった場で、民間の方々にもどういうような形で御活躍をいただけるのか、また、国から出す場合には、どういったようなことに留意してやっていくのか、検討を詰めてまいりたいというふうに思っております。
○倉田委員 民間からいわゆる公務員として来ていただく場合、特にこれは双方ということで、私は、特に民間から来ていただく方についてもしっかりとした基準を設けていただいて、おざなりにならないように、まさに公務の活性化に資するように十分な基準をつくっていただきたい、こう思っております。 そこで、今度はいわゆる公務員が民間の方に出ていく場合でありますけれども、いわゆる公務員の身分を有したまま出ていくわけであります。そうすると、今般施行されます公務員倫理法の適用等々は当然といたしましても、民間の中に入っていかれるということを考えれば、一方でやはりその人は公務員なわけですから、そこにおられる周りの方々は、民間に出てきておられるけれども公務員としての信頼性、そういうことも十分見るわけですね。 これは法の中でも、それは十分配慮すると書いてありますけれども、これは次官にお尋ねしていいんでしょうか、公務の公正性だとか信頼性の確保に対してどのような配慮を行われようとしておられるのか。いかがでしょうか。
○持永政務次官 先生御指摘のとおり、いわば公務員から民間に行く人たち、これは交流派遣職員と言っておりますが、こういった人たちについての公務の公平性なり信頼性が確保されなければならないことは、これは御指摘のとおりであります。 交流派遣職員の場合には、したがって、そういう観点から、現実に、まず民間企業でどういう企業が公務員を望んでいるかということを人事院が公募いたしまして、きょうは人事院総裁もお見えでございますが、人事院が交流基準を決めることになっております。 さらに、交流派遣職員は、国家公務員法に規定する守秘義務でありますとかあるいは政治活動の制限だとか、そういった服務義務は引き続き残っておりますし、交流派遣前に在職していた国の機関に対する申請などの業務に従事したり、あるいは派遣先企業における業務を行うに当たっては、国の職員たる地位を利用することをしてはならないというふうなことも法律上明記されております。 また、職場に復帰してからは、二年間、復帰した職員の派遣先、自分が派遣されておりました民間企業との密接な関係にある官職につけてはならないというようなことで、そういう縛りを置いておりまして、そういう縛りの中で交流派遣を、公務員の人たちに民間企業に行ってもらう、こういうようなことでありまして、あくまで公務の公平性、公正性、信頼性が確保されることを念頭にそういった縛りをかけておるような条項になっております。
○倉田委員 今の議論の同じ部分だと思いますけれども、本法律で直接ということではありませんけれども、いわゆる国立大学教官の民間企業の役員兼務について、これは国立大学教官等の民間企業役員兼業に関する対応方針が関係閣僚で申し合わせを先般されました。今、公務の公正性とか信頼性の確保をこの官民交流法でもどうするかというお答えをいただいたわけでありますけれども、この国立大学教官の民間企業の役員兼務についても、公務員の身分を保有したままということでありますので、一方で公僕としての倫理観が課せられる、一方で営利追求という民間企業側の要請課題にもこたえることになるわけかな、こう思っております。 そこで、この問題については何点か人事院総裁にお尋ねをしたいと思いますが、中身の具体的な詳細についてはこれからお決めになるのだと思いますが、私は、まず、企業に必要なために派遣をするというこの点については、やはり目的、そして目的達成による任務満了、例えば研究成果が事業に滑り出したというか、成果を見たというのか、どういうふうになるのかはまだこれからの議論だと思いますけれども、目的とか、いわゆるもう役割は終えましたねというふうな基準だとか、そういう意味からすれば、ずっといつまでもというわけにもいかないのでしょうから、やはり期間等々を明確に定めた方がいいのではないのか、こういう気がしているわけであります。 この点については、総裁、これからどんな議論を展開されるか、あるいはどういうふうなお考えでしょうか。
○中島政府特別補佐人 お尋ねの問題につきましては、非常に難しい法律問題が実はございまして、私たちはいろいろな意見を聞きながら、純粋に法律問題でございますので、公法学者と幾たびか討論をし、また御指導いただいて、結局お話しのような線にまとめたわけでございますけれども、そのときにやはり問題になりましたのは、全体の奉仕者性との調和をどういうふうに図っていくかということでございます。 したがいまして、それとの関係でいろいろ議論ございましたけれども、結局、お話しのような、技術を移転する、大学の教授が開発した技術を企業に移転する、そのことについて国が支援措置を講じていくというところに、公共性というもの、公益性というものを見出して私たちは兼業もいいのじゃないかというふうに考えたわけですが、そのことによりまして、もともと大学の教官というのは本務が大学における教育、研究でございますので、その方がおろそかになるようでは困るというので、その方からのチェックといいますか、承認基準を決めるに当たって配慮しなければならない問題があるだろうというふうに思います。 そして、今先生がお話しになりましたように、兼業するのはいいけれども、技術の移転というもの、そしてその事業化というものには期限、期間というものがあるだろう、その関係をよく考えろよという話でございます。私たちもそれは十分留意しなければならないというふうに思います。承認基準を決めるとき、これは人事院規則で決めるわけですが、その際に、ルーズな運用にならないように、十分その点は考えてまいりたいというふうに思います。
○倉田委員 もう一点、今回の役員兼務についてもう一つの類型として認められたのが、企業の社外監査役の兼業ということであります。これも私も社会的要請、いわゆる最近言われます企業統治、社会的存在としての企業がどういうふうに社会的要請にこたえられるのか、そういう側面からの必要性があるんだろうと思うのですね。 これは社外監査役でございますので、商法上の監査役の責任というのは当然負わされることになるのだと思うのでありますけれども、しかし、いわゆる大学の教官が公務員の身分を有したまま社外監査役についていく、そしてその必要性、要請を認めるということでありますので、行かれる方には、やはり企業統治としての社会的要請から、いわばそういう国民のある意味では要請を受けてその企業へ行って、しっかり監査をするんだよという責任も課されてお行きになることではないのかな、こういうふうに思うわけであります。 そうしますと、やはりその場合でも、いわゆる商法上の監査役の責任ということと、そしてその使命というのか、道義的に、その法律的な責任ということはともかくとしても、政治的責任というのか、政治的という言葉はどうかと思いますけれども、責任という、もっと広い意味で使えばその責任というのはもっと重く広いものではないのかということが一つ。 それから、やはりいろいろな側面から社外監査役として企業に行かれるわけでありますから、そのことが、さっき総裁もずるずるというふうなお話がありましたけれども、ずるずると何回も任期満了ごとにずっと繰り返されることではなくて、いろいろな視点、角度を持った方々が企業に入っていってその企業を監査していくということであるとすれば、その責任なり、あるいはその期間なり、あるいは再任をどうするかということについても明確な基準が必要なのではないか、こう思うわけでありますが、この点、総裁、いかがでしょう。
○中島政府特別補佐人 おっしゃることはよくわかります。私たちも留意しなければならない点だと思います。 監査役で行かれるということにつきましては、双方にとって、もともとこの役員兼業というのは大学及び本人にとってもプラスである、企業にとってもプラスであるということが前提として必要だと思いますが、そのときに、おっしゃるように長期間にわたって監査役をお務めになるということがそういう要件を満たすことになるのかどうかということは、考えなければならないだろうというふうに思います。ひとつその点につきましても、せっかくの御指摘でございますので、よく念頭に置いて取り組んでまいりたいというふうに思います。
○倉田委員 最後の質問でありますけれども、要するに、先ほど総裁からも、全体の奉仕者としての公務員の身分ということとどう調和させるかというお話がございました。国民の方から見れば、公務員というものに対しては、全体の奉仕者という側面とともにやはり高い倫理観を求めている、そういう倫理観に十分こたえていないところに、いわゆるこれは政治あるいは行政ともに国民の信頼欠如という問題が起こっている、そういうふうに私は思うわけであります。 全体の奉仕者、一方で営利の追求、最初の議論に戻ってしまうのかもしれませんけれども、果たしてこれがうまく両立できるのだろうか。両立の基準を求めるということで、今まで鋭意、随分研究をして一つの結果を出していただいたわけでありますけれども、しかし、公務員の身分を持ったまま行かれた、実はいろいろな不祥事が起こったということになってしまえば、またまた公務あるいは公務員に対する、あるいはもっと大きく言えば行政というものに対する信頼を失ってしまうことになる。 そこで、これはある一定の、実際上どういう成果を示したのか、あるいはその経過を見ながら、実際どうだったのかということを私は見なければならないと思います。 場合によれば、その経過と実際を見た上で、やはりこれは高い倫理観を求める全体の奉仕者としての身分を求められる公務員のまま企業の中に行くことに、あるいは適当でない、あるいは難しい側面があるかもしれないねという問題がもし出てきたとすれば、その期間中は公務員の身分を解く、帰ってきたらちゃんと復職の状況を担保するということは当然必要でありますけれども、これからの実際と経過を見た上でのことでありますけれども、公務員の身分を解くということも想定の中にあってもいいのではないか、こういうふうに思うわけでありますが、この点については総裁はいかがでしょうか。
○中島政府特別補佐人 御懸念、御指摘の点はよくわかります。 いずれにいたしましても、兼業ということで考えられておる大学の教官というのは、理学部の教授もおりますし、工学部の教授もいるだろう、あるいは医学部、薬学部の教授もおるでしょう、あるいは国立の試験研究機関の研究員というものも理論的には対象にしていかなきゃならないというふうに思います。そういう方々が、少なくとも兼業することによって国民から公務の公正な執行について疑念を持たれるようでは困るというふうに思います。 したがいまして、私たちの方では、承認基準をつくるときによく考えて基準をつくらなきゃならない。そしてそれを運用する過程におきまして、できるだけその経過といいますか過程というものを公表していきたいというふうに思います。公表することによって、いろいろ関係者にチェックをしていただくというような機能も必要になってくるだろうというふうに思います。その過程で問題が指摘された場合には、大学の教官を選択されるのか、あるいは企業の役員を選択されるのかというようなことも起こり得るかもしれないということまでも視野に入れておきたいというふうに思います。
○倉田委員 ありがとうございました。 以上で終わります。
○植竹委員長 次に、山元勉君。
○山元委員 民主党の山元でございます。 この法案は、二年前に人事院の意見の申し出があって、それに基づくものだというふうに思います。その申し出の中にも、時代認識として、高齢社会に向けての取り組みだとか、国際社会の政治経済の変動への対応だとか、あるいは社会経済システムの変化だとか、そういうものに対応していく行政として、民間が持っている機動性とか柔軟性、効率性、たくさん並べてありますけれども、そういうものを公務員が学んで行政の中に持ち込んでいく、そういう時代になっているんだという時代のいわば要請について人事院が申し出られて、この法案がつくられたのだろうというふうに思います。 しかし、平成九年の三月に申し出がありまして、それから二年余がたっているわけですね。この申し出は、時に適しているとはいいながらも、大変難しい問題があったのだろうというふうに思います。その問題というのは、一番は、やはり官と民の癒着だとか、あるいは天下りだとか、そういういろいろ官と民の批判されている構造を妥当化するのではないかとか、あるいは免罪符を与えるのではないかとか、さらには助長するものになるのではないかという危惧があったのだろうというふうに思います。そういう難しさがこの法案にはあったのだろうというふうに思いますね。 現に、今の状況を考えてみますと、近年、例えば大蔵省の接待だとかいろいろの事件がございました。そういうものを、今申し上げましたように助長するようなことになってはならないという思いで、どこのところでその線を引くのかということについて御苦労をいただいて出していただいたのだろうというふうに思うのです。 ですから、この意見を申し出られてこれから以後は実務的に運用される人事院として、この今の時代の要請とそしてこの法案の持つ難しさ、本当にその私が持っている懸念、私だけではないと思いますけれども、そのことについてどういう自信をといいますか確信をお持ちでいらっしゃるか、まずお伺いしたい。
○中島政府特別補佐人 官民人事交流のねらいといいますか趣旨というのは、先生御理解いただいておるのじゃないかというふうに思います。ただ、その官民人事交流を行うことによりまして、官民癒着が生ずるということになりますと元も子もなくなるといいますか、これは公務が信頼を失いまして、とんでもない結果になりますので、官民癒着をどのようにして防止していくかということを考えなきゃならないというのがこの法案の一番難しいところだろうと思います。 そこで、私たちが考えましたのは、やはり何といいましても透明性のある、開かれた人事交流というものを行っていこうじゃないかということで、交流を希望する民間企業を公募するということから始まりまして、国会あるいはまた政府の方から、一般国民からも見える人事交流というものを行っていこうというシステムを一つはつくりました。これは、最後は国会に報告するというところで締めくくっておるわけですが、透明性のある、公開性のある人事交流システムをつくっていこうということを心がけたわけでございます。 それから第二番目に、人事交流を行う場合に、官から民に行く場合には公務員としての身分を持たせる方が、やはり官民癒着を防ぐ上ではプラスになるだろうという結論を出したわけでございます。それはなぜかといいますと、先ほども持永次官が御答弁されましたように、官から民に行くときに公務員の身分を持っておるということは、現に公務員法上の服務規制というものがそのままかかる。信用失墜行為の禁止とか、あるいは政治的行為の制限とか、そういうものがかかる。そして最後は懲戒処分によってきちんと担保するということになるので、公務員の身分を持たせようということを考えたわけでございます。 それから三番目は、人事交流で民の方に行く、あるいは民から官に来ていただくというときに、どういうような職務に従事してはいけないかという職務従事についての制限規定を設けたことによりまして、私は、この三本の柱によって官民癒着というのは防げるだろう、また防いでいかなければならない。防ぐように過程をきめ細かくチェックしていって、御懸念のようなことが生じないようにしていかなければならないというふうに思います。
○山元委員 この法案の提出者の総務庁にお伺いします。 今総裁も、一番難しい、危惧をしたところだとおっしゃっているわけですね。官民の癒着、今までいろいろなことがあった、これをしっかりと絶って、そして今の時代に合わせた民と官の交流を図っていく、お互いに活性化をしていく、こういうことで提案者としては確信をお持ちだろうというふうに思うのですね。そういう危惧はこれからなくなって、国民の信頼を回復していく仕組みなんだ、法案なんだということだと思うのですが、簡単で結構ですが、その確信についてお伺いしたいと思います。
○持永政務次官 先ほども人事院総裁がお答えになりましたが、まず、今回の官民交流につきましては、人事交流についてまず人事院がきちんとした、恐らくこれは厳しい基準をお決めになると思いますけれども、交流基準を決める。 それからもう一つは、交流派遣職員、これは国家公務員の身分を持ったまま行くわけでありますけれども、国家公務員の身分を持っている交流派遣職員が派遣先企業で従事できる業務、例えば、自分のやっておった許認可の関係の仕事にはついてはなりませんよというようなことを規定しておりますし、そういう意味で、また交流採用職員については、国でつくことのできる官職を制限するというようなことになっております。 さらに先ほども申し上げましたが、守秘義務でありますとか、あるいは信用失墜行為の禁止とか、政治活動の制限とか、交流派遣職員については公務員の身分をそのまま持つということでその義務を課しておるところでありますし、また最後に、これも総裁がお話しになりましたが、この状況を国会に報告する、国会でその状況を御検証いただく、こういうことになっておりますので、これを適切に運用することによって公平性、信頼性を確保し、官民癒着というようなことが言われないように私どもも運用してまいりたいというふうに思っております。
○山元委員 さきの国会で国家公務員倫理法がつくられました。例えばあそこにもありましたように、五千円以上の接待を受けた場合には報告をすること、厳しいと私たちは思いますけれども、こういう倫理規程をつくった、法をつくった。そのこととあわせて、これから官の皆さんの倫理観をきちっと根づかせていかなくちゃならぬと思うのですね。癒着してはだめですよ、あるいは接待を受けてはだめですよ、いろいろのことをきちっと公務員の皆さんの倫理観として定着させていかなければならないと思うのですね。そういう意味では、同時に、おおよそ来年の春から施行されることについては、私どもは期待をいたします。 しかし、例えば出向というのは、派遣される職員について五千円以上の接待はだめよという目が届くのかどうか。先ほどおっしゃったように、きちっと服務規律を適用するのだというけれども、そこのところはどうも、私がよく言うのは、塀の中へ、企業へ入ると企業秘密というのがあるわけですから、どういう行動をしているかということはなかなかわかりにくいわけです。きちっとそのことに目が届くのかということが大変私は心配、これは疑ったら切りがないわけですけれども、心配なんです。 そこで、そういうことが公務員の皆さんにオープンになっていって、そうなったのだということがきちっとわかってきて、そしてこの制度にはこういう弱点があるな、こういう行き届かない部分があるなということが出てくるだろうというふうに思うんですね、疑い深いかもしれぬけれども。 ここの法律には、見直し規定とかそういうことが書いてないわけですね。これから、倫理法とそしてこの交流法と二つできてくる。ですから、そういう公務員の倫理観の今ということについてはしっかりと見届けて、そして、手直しはこれからしていきますよということがきちっと規定されていないといけないというふうに思うのですが、見直し規定というのですか、常にこの制度については見直していかなければいかぬということがなぜ書かれていないのですか。大丈夫ですか。
○中島政府特別補佐人 これは先ほども持永次官がお答えになりましたように、国会に報告する、内閣に報告するということになっております。したがいまして、内閣あるいは国会の方から問題点が指摘され、現行法規との関係でいろいろ御意見がもし出てくるならば、私たちとしては総務庁とよく相談して、善後策についていろいろ心配してまいりたいというふうに思います。
○山元委員 倫理の問題、癒着の問題だけではなんですから、少し中身についてお尋ねをしたいのですが、どうも規模などのイメージがはっきりとしてこないのです。 例えば、この間の説明のときにもありましたけれども、将来の行政を背負って立つ有望な公務員を民間に派遣するのだ、そして今の企業の効率性とか弾力性とかそういうものについて学ばせてくるのだ、こうなっているわけですけれども、有望な職員を派遣してそして本省に帰ってきてもらうのだというのは、一体、重要な役割を背負う職員、有望な職員というのはどういうイメージなのですか。 そして、それは例えば毎年どれくらい民間に出していくのか。たったの三人ほどなのか、あるいは、公務員の皆さんいらっしゃるけれども、どんと優秀な有望な人がいてどんどんとなるのか、イメージがわかないのです。ですから、どれほどのことをこれでやろうとしていらっしゃるのか、今描いていらっしゃるイメージというか、規模のイメージがあったら。
○持永政務次官 現在でも一部、国家公務員の中で民間に、この法律に基づかずに出向したりしている人たちもおりますけれども、しかし、これも私どもは、やはりそういう実態を踏まえて、今度お願いしておりますようにきちんとした官民交流法によって、こういった人事交流の、公務員としての立場をきちんと守りながら、しかも公務の信頼性、そういうものを確保しようということで今回法律をお願いしておるわけでございます。 先生御指摘の、これから一体どのくらいの人がこれに該当していくことになるだろうかということでございますけれども、できるだけ私どもは、御審議いただいて、もし仮にこの法律を通していただけるならば、せっかくこういう法律ができましたので、これに基づいて多くの人たちがお互い人材交流しながら、やはり社会のためにあるいは国のために大いに働いてもらいたい、またこの法律を活用してもらいたい、そういう気持ちは十分持っております。 そういう意味で、私どももそういう方向での努力をさせていただかなければならぬと思いますが、こういった世の中の流動的な、進歩する中で、やはりお互いのいいところを求め合いながら、国なり社会のこれからの発展につながっていくということが大事なことだと思っておりますので、まずは、気持ちとしては、できるだけこの法律を活用して交流をしていただきたいという気持ちであることを申し上げさせていただきたいと思います。
○山元委員 どうもわからぬ。これからですから、どっと応募があるかもしれぬし、ぽちぽちとしかないかもしれぬけれども、どうもイメージがはっきりとしないのです。 それでは、片一方、官から民へ行くのは将来の行政を担う人、それで民からこちらへ来てもらうのは、現在民間にいて、実務経験が豊富で、効率的、柔軟な、そういう企業の仕事の経験を十分持っている人が官へ来てもらう、こういうふうになっているわけですね。 企業はそういう優秀な社員を官に、三年間勉強してこいといって出すでしょうか。なかなかそれは企業が、おまえ、ちょっと勉強してこいと気楽に、法律で言っている有能な社員を、官へ来てもらうんだ、企業はそんな大事な優秀な社員を出していくのだったら、何らかのメリットがなかったらいけないだろうと思うのですね。 ですから、そういうメリットというか、そういう意義をきちっと理解をして、企業が積極的にこういう交流をしましょうということにするためには、相当理解をしてもらわなければいかぬ。ただ公報でばあっと、テレビコマーシャルで募集していますということではこの意義はわかってもらえぬ、なかなか企業が、優秀な社員を出します、あるいは優秀な行政マンを受け取りますということにはならないと私は思うのですが、その募集というのはどういうことをやられるのですか、人事院。
○中島政府特別補佐人 この法案を国会に提出いたしましてから、私も企業に勤めておる大学時代の友達と意見交換したことがございますが、そういう民間企業のサイドから公務員の方に人間を送ろうという動機は二つあるというふうに言っておりました。 一つは、公務員の世界では、情報をきちんと収集してそれを集積して、その情報に基づいてきちんとした理論立てをして仕事をする習性というのが民間企業よりもはるかにすぐれておる、それを学ばせたいということを一つ言っておりました。 もう一つは、やはり民間企業から見ると、公務員というのはどうも民間企業そのものの実情というものをよく理解してくれていないのじゃないかという懸念も持っておるようでございます。したがいまして、せっかく民間企業の方から公務員の方に人間が送れるのならば、民間企業の実情というものもよく公務の世界の中で説明して、理解を得るように、そういう機会も与えられるのじゃないかということを言っておりました。 そういうことを民間企業が言っておりましたけれども、そういうことも踏まえまして、私たちは民間企業にとってやはり何らかのメリットはあるだろうというふうに思います。最初先生がお話しになりましたように、そのことが癒着というものにつながらないように、これまた配慮していかなきゃならないというふうに思います。
○山元委員 それは、確かに民間の皆さんも何らかのメリットはあるだろうと考えてもらわぬとそれは出してもらえぬだろうと思うのですね。 けれども、何らかのメリットというのは、企業というのは営利を目的にして、むだなことをしたら株主にしかられるわけですから、何らかのメリットと言うときには、それはやはり企業のメリットということになります。ですから、そこのところが大変難しいわけで、企業のメリットを重視するとこれは危なくなってくるというふうに思うのですね。ですから、これからそういうことについてはよほど研究をしながら、歩きながら厳しく考えてもらわないといけないだろうというふうに思います。 時間が少ないのでとんとん行きますけれども、もう一つは、双方向、こうなるのですけれども、官から行くときには身分は保障しますよ、官のまま行くのですよ、そして例えば十年職にあって三年派遣されていて十三年、そして帰ってきたら十四年目から、退職金の計算も十四年目から計算するよ、こうなるのだろうと思うのですね。民間の人は退社、会社をやめて出てこい、形の上では退職金が精算されるのではないかというふうに思いますね。そうすると、身分は極めて不安定な、退職金、勤続一年というので公務員に入ってくるわけでしょう。 官の場合は、十年プラス今の例でいいますと三年というふうに身分は保障する、そのかわり守秘義務はありますよ、これはわかりますよ。けれども、どうもそこのところ、なぜ公務員は身分が守られて民間から来るときには会社をやめてこなきゃならぬのか。これはアンバランス、不公平があるのではないかという感じがするのですが、それはいかがですか。
○持永政務次官 先生御指摘のように、交流派遣職員につきましては、交流派遣後公務に復帰するということを前提にして派遣をいたすことになっております。こういう関係から、交流派遣中も国家公務員の身分を保有させて、先ほど来申し上げておりますように、いろいろな服務義務を課し、それに違反したら懲戒処分も行う、こういうことになっております。 一方、民間から公務に採用する交流採用職員については、できるだけ交流元企業との身分の希薄化をした方がいいだろう、やはりそういう癒着とかなんとかいうことを言われないためには、交流元企業との関係をできるだけ希薄化した方がいいだろう、こういうことで、国家公務員として採用する、元企業と関係を絶ってくれ、こういうことになっておるわけでありまして、これは公務の信頼性あるいは公平性、そういう確保の面からこういう取り扱いを行っているわけでございます。 一番大事なことは、やはり先ほど来申し上げておりますように癒着を絶つ、そして公務としての信頼性、公平性を確保する、こういうことでありますから、こういう観点からの整理だということで御理解をいただきたいと思います。
○山元委員 例えば、やめてくる社員の場合、職員の場合、やめてきなさいと、やめた者も応募できますよとはなっていないわけですね。 今、労働移動の状況が激しくなってきています。一月前に会社をやめた、そして、見たから、僕はだめですか、私は十何年間あの企業でこういう仕事をしてきましたと言って名乗り出ても、これはだめなんでしょう。この規定でいくと二条ですか、職員となるために退職した者を受け入れる、こうなっているわけですね。 なぜそれは現職でないといけないのですか。一月前にリストラであろうと自己退職であろうと、優秀な企業感覚を持っている人、技術を持っている人を応募さすことができないのですか。今の労働状況でいうたら、私はそのことは幅があってもいいという感じがするのですが、それはいかがですか。
○中島政府特別補佐人 指摘される問題は、それなりに理解できます。 ただ、今回の法案というのは、今先生がお話しになりましたように、現に民間企業に雇用されている労働者そのものを対象にしております。 先生がお話しになりましたように、以前に民間企業を退職した方がどうなるのかということでございますが、私たちは、そういう方の中で公務の世界で非常に有効な人だということになりますと、昨年の四月から私たちの方では制度を新設いたしまして、中途採用の制度をつくっております。したがいまして、そういう方につきましては、そういう制度に乗っかって公務の方で採用することもある。それぞれの任命権者がどういうふうにそこは判断なさるかという問題だと認識しております。
○山元委員 この制度で幾つかの心配があるのです。募集したけれども、どこも応募してこなんだ、三人分しかなかったとか、あるいは、応募してきた人が多くて、受け入れに困ったな、あるいは、特定の人を幾つもの省庁が欲しい、欲しいと言う。いろいろのミスマッチが起こるだろうと思うのですね。 いろいろのミスマッチが起こるそのときに、今申し上げたようなそういう人にも門戸を開くことがあってもいいのではないかという気がする。これはまた今すぐそういうような、窓をあけますわということにはならぬと思いますから、これからの労働事情でいうと、考える必要があるのだろうというふうに私は思います。 時間がないのですが、もう一つだけです。 企業へ行って、ええ勉強をした、この企業を好きになった、もう親元へ帰らぬわというふうになったとき、先ほども申し上げましたように、十年官庁にいて三年企業にいて十三年身分が保障されてある。そのときにやめた。帰らなくてもいいわけですね。帰らない、行きっ放しということについての罰則とか禁止はないわけですね。たしか、どこを探してもない。 そうすると、それは一定の歯どめを厳しくかけておく。全く禁止ということになれば、それは職業選択の自由だと言われるとそうかもしれませんけれども、例えばこの法律の目的でいうと、企業へ行って効率的、弾力的、柔軟な勉強をしてきなさい、企業のあり方について勉強してきてそれを行政の中に持ち込みなさいよ、持って帰ってきなさいよといって行くんだけれども、行きっ放しだったら、これはこの法の精神を無にするというのか、えげつない言葉で言うと、ちょっと食い逃げと違うか、こうなるわけでしょう。 ですから、優秀な人材を官庁からも送った、けれども帰ってこなかったというときに、それはどういうふうに考えるんですか。私は、一定の歯どめがないといけないなという感じがするんですが、いかがですか。
○中島政府特別補佐人 今先生がお話しになりましたような視点からの問題提起もあると思います。 ただ、現在、非常に労働力の流動化が進んでおる時代でございます。したがいまして、公務員が民間企業に派遣される、民間企業から公務員の方に入ってこられる。そういう方が、それぞれ派遣先で、その職業というものをお選びになる。そして、そこで生涯その仕事をやってみたいというのは、それ自身、私は非常に価値のあることだというふうに思います。 したがいまして、それに対して何らかの歯どめの措置を講ずるというのは、これからの労働力の流動化時代に合わないのじゃないかというふうに私自身は考えますけれども、このことについては、それぞれ見解の相違もございましょうから、また改めてゆっくり先生とお話をさせていただきたいというふうに思います。
○山元委員 いや、制度としてやはりきちっと考えなきゃならぬ一つのポイントだというふうに私は思います。 たまたま行って、くだらぬかったから帰ってきたというのでは話にならぬわけでしょう。よかった、私に合っている、いい勉強して、ここで根づいてしまうわということが多発してきたら、この制度は困るわけでしょう。ですから、そこのところはこれからも検討していただきたいと思います。 それでは、もう一つだけですが、労働契約を人事院が企業と結ぶ、そして、こういう条件だからおまえ行ってこい、こう言う。そしてもう一遍、向こうで本人が労働契約を締結するという言葉が使ってある。二重の締結というのはどういう意味があるんですか。 企業と人事院とが一つの約束をする。本人に、おまえ行ってこいと。これはなかなか断りにくいのだろうと思うけれども、通勤が遠くなるんだけれども行って、そして労働契約を、自分の都合で言うと、私は住宅がどうだとか、通勤がどうだとか、私の技術はどうだとか、知識はどうだとかいうことで、個々に労働契約を締結という言葉が使ってあるんですが、この意味は、二重にしてあるのはどういう意味ですか。派遣されていく、これから受け取ってもらうところへ行って本人が労働契約を結ぶということは非常にしんどいし、弱い立場、労働組合の団体交渉と違うんですから、そこのところの意味をちょっと教えてください。
○中島政府特別補佐人 人事院の総裁と派遣先の企業が取り決めをするということが書いてございます。その取り決めにおきましては、基本的な事項、例えて言いますと、派遣期間が終了後、国家公務員として戻ってくるとか、あるいはまた派遣先の企業でこういう種類の業務につけてはいけませんよというふうなこと、あるいはまた、個々の労働者にとりましては、労働条件についての基本的な事項を定めようということを考えております。そして、現に派遣される職員は、それぞれ個人ごとによって条件が異なりますので、私たちが基本的な事項を定めました、そのもとにおいて個々の労働者が企業と話し合って定めていただくということでございます。 私たちは、今先生が御心配になられましたように、個々の派遣職員が不利な扱いをされないように、その点については見届けたいというふうに思います。
○山元委員 時間がもうありませんから、たったの三十分ですが話を聞かせていただいて、やはり時代の要請にこたえて新しい制度をつくらなければならぬということはわかるけれども、一つは、最初に申し上げました官民癒着をきちっと断ち切っていくということについての、どうも総務庁も人事院も、これは大丈夫ですということを言ってもらえなかった感じがするんですね。ですから、そういう点については、先ほど言いましたように、これから国家公務員倫理法とあわせて、公務員の倫理観がきちっとしてある、安心の中でこういう交流ができるような状況をつくっていく努力をぜひしていただきたいと思います。 そういうためには、これはやはり初めての制度ですから、きちっと検証して、いつでも手直しをするんだ、見直していくんだということを、これは行政の側からも、あるいは国民の側からもそれはやるんだ、さっき公開をするとおっしゃっていましたけれども、そういうことをやっていくことが今出発に当たって必要なんだということは、きちっと確認をさせておいていただきたいというふうに思います。 そして、さっき言いました、官と民とのアンバランスだとかそういうのがありますし、官と民とどういうふうに信頼関係をつくって、行く者も安心して行ける、そのかわりに、親元に義理があるのでしっかり土産を持って帰らなければならぬということでないと、そういうことについては、それぞれ自分自分のメリット、エゴが出てくるような制度にしてしまってはいけない。 本当に行政を透明化していく、効率化していく、そういうことについての一つの仕事なんだということで、満足できるような仕組みをつくっていく必要があるんだろうと思います。これから始まるわけですから、先ほど歩きながらと言いましたけれども、歩きながらしっかりとお考えをいただきたいということを申し上げて、終わります。 ありがとうございました。
○植竹委員長 次に、家西悟君。 御着席のまま御質疑をお願いいたします。
○家西委員 それでは、民主党の家西悟ですけれども、本日提案されています国と民間企業との人事交流に関する法律案について、関連して質問させていただきたいと思います。 まず、提出された法案の定義に、公務員の信頼性、公平性を確保するという目的が書かれております。私自身も過去において、公務員としてふさわしくない事例を幾度か見てまいりました。具体的にお伺いしたいと思いますので、質問をさせていただきます。 最初に、一九八〇年代前半に起こりました薬害エイズ問題に関して、持永政務次官に御質問したいと思います。 政務次官自身、厚生省の薬務局長に在任されていたのは一九八一年八月から八三年の八月で間違いありませんか。政務次官にお願いします。
○持永政務次官 一九八一年八月から八三年八月までの二年間、御指摘のとおりであります。
○家西委員 では、一九八三年三月にはアメリカのCDCが初めてエイズの症例を報告し、日本でも関心が持たれた時期です。あなたは薬務局長在任中、エイズが日本に上陸することを局長として心配されたことがあると思うのですけれども、いかがでしょうか。
○持永政務次官 当時、エイズの問題について、アメリカでそういうような症例が報告されたというような動きがありまして、実は私の在任中でございますが、エイズの実態の把握あるいは危険性の評価をきちんとやはり医学的、そして専門的に検討した方がいいなということで、エイズ研究班が六月に設置されておるところであります。
○家西委員 そうですよね。そして、その研究班というものは、今までになかった疾病、感染性の疾病とかそういったものは本来公衆衛生局がやるべきことであって、薬務局がするところではないけれども、これは一九九六年、国会で、当時の部下であった郡司さんが証言されておりまして、原因不明の疾病が流行した場合、その所管は公衆衛生局であるが、日本におけるハイリスクグループは血友病患者であると考え、公衆衛生局と相談の上、生物製剤課の予算で研究班をつくりましたと答弁されております。 しかし、実際は、薬務局長と厚生大臣官房の会計課長の決裁で公衆衛生科学費からエイズ研究班をつくる予算を捻出されたそうですね。そして、当時のトラベノール社は、エイズ感染者の血液を混入した血液を日本にも輸入してしまった、そしてそれを自主回収したいという旨の報告を六月に出されて、同じ時期に研究班が発足されていますね。そして、先ほど申し上げたような予算の経過をたどって研究班が発足されました。 そして、それだけのことを、持永政務次官は当時の局長として、そこまでの実態を掌握されていたということで間違いないですね。
○持永政務次官 研究班の予算が厚生科学研究費であろうかということは私も承知しておりましたが、具体的にどの局の配分のものかということまでは私は承知をいたしておりません。 それから、今先生御指摘のトラベノールの問題でありますが、非加熱製剤のアメリカへの返送につきましては、トラベノールが自主回収したものについて御指摘だと思いますけれども、これは今、私自身実はもう余り記憶が定かでありませんので、厚生省に問い合わせてみたわけでありますけれども、昭和五十八年七月二十六日付で輸出検査法の法律の規定による例外許可を行った事実はあるということでございます。
○家西委員 そうですね。ここに書類があるわけですけれども、薬務局長印の判を押されているものが、七月二十六日付で例外処置、輸出例外の許可を与えたという通知をトラベノール社に対してお出しになっておられますね。ということは、事実であるということですね。 しかしながら、その後の問題として、実際には、持永政務次官が薬務局長を退任された後、安部英さん、帝京大学の安部さんが血友病患者のエイズ感染を八カ月公表をおくらせたりとか、厚生省が非加熱製剤の回収処置をされなかったということは、あなたの責任ではなくて、あなたの後の局長が公務員として倫理性を欠いて、信頼性を損ねたということと理解してよろしいですか。あなたではなくて、後の局長がそういうことをしたんだというふうに私は認識してよろしいのでしょうか。
○持永政務次官 これは裁判所の判断で……
○家西委員 いや、裁判所の話じゃなくて、あなた自身どう思われているのか聞いているんですよ。
○持永政務次官 私自身、厚生省自体、そういった先見性とかあるいはそういうものについて、少し足りない面があったのかな、あるいはもう少しきちんとした調査なりなんなりをしておけばよかったのかなという思いはいたしておりますが、具体的に、どこが、どういう点があれだったかということにつきましては、私も実は在職はいたしておりませんので、ちょっと申し上げることはできかねると思いますけれども、一応、厚生省自体としてのそういった足りない点があったというのは事実だと思います。
○家西委員 要するに、足りない点があったということは、自分自身も問題はあったということですか。それとも、厚生省の後の局長初めほかの連中の問題であって、自分は、先ほど言ったように例外輸出許可も与えたし、研究班もつくるまでやったじゃないか、そこまでは自分はしてきたけれども、あとの問題は後任者がやってしまったというところに問題があったと持永政務次官はお考えというふうに認識していいのですね。
○持永政務次官 今は、もうとにかくこういう立場でございますから、私が後任者のことをあれこれ申し上げることはできないと思いますが、ただ、問題は、厚生省として有効な対策がおくれたとか、あるいはそれが悲惨な被害につながった、こういうことは事実だろうと思いますし、そういう点では厚生省として反省すべきことは大いに反省し、直すべきことは直さなければいかぬ、そういった意味で、私自身もそういう意味での責任はあるなという思いはいたしております。
○家西委員 そういうお答えしかいただけないのは非常に残念ですけれども、時間がありませんので、次へ進ませていただきたいと思います。 先ほど来出ています人的交流に関してで、人事院の総裁発言がありましたけれども、透明性と開かれた交流とか、情報公開して国会にも報告するというふうにお話しいただいたわけですけれども、その官業の癒着について質問させていただきたいと思います。 あなた自身、持永政務次官自身、元ミドリ十字の社長で業務上過失致死罪で逮捕された松下廉蔵氏とは、社会保険庁時代、総務課長と課長補佐という間柄で、先輩後輩にも当たるという間柄でしたね。そして退官後はよきゴルフ仲間でもあり、そして薬務局長時代、松下氏は薬務局長室へフリーパスで入れるという間柄であったというふうにお聞きしていますけれども、間違いありませんか。
○持永政務次官 前段の、厚生省入省という立場では松下さんが私どもの先輩であり、また、社会保険庁で同じ職場で、松下さんが課長のときに私もお仕えしたことは事実であります。 しかし、その後、ミドリ十字の副社長、社長となられて、そのときに私も薬務局長をやっておりましたが、しかし、薬務局長の部屋に松下さんがフリーパスということはありません。やはり局長の立場でありますから、先ほど来お話がありますように、国家公務員というのは全体の奉仕者でありますから、一企業だけをどうのこうのというわけにいきません。したがって、それはきちんと時間をとり、しかも、もしお会いになりたいならば、時間をとってお会いしていただいたわけであります。 また、お会いしたのも、これは恐らく、私は仕事の話をした記憶はございません。ただ、先輩後輩の間柄でありますから、社長になったときにごあいさつに見えたり、あるいは時候のごあいさつに見えたり、そういうことはあったかと思いますけれども、一切、そういう点でのけじめは、私もつけたつもりでありますし、松下さんもその辺は御理解をいただいておったと思っております。
○家西委員 しかし、あなた、九六年十月十一日の週刊ポストで記事を書かれていますけれども、こういう中にも松下さんとのゴルフ関係というような話も出ています。そして、あの人はゴルフが下手だからねというようなことも発言されていますね。 要するに、ゴルフ仲間であったことは間違いありませんね。それだけの間柄だったということは認められるでしょう。
○持永政務次官 あのことに関して、週刊誌でいろいろと憶測、推測記事がありまして、私も大変残念に思っておるところでありますが、ゴルフの件に関しては、先ほど御説明申し上げましたように、社会保険庁の、私は課長補佐、松下さんが課長でありましたから、そのときに何遍か御一緒にゴルフをしたことは事実でございます。
○家西委員 何遍かどうかは知りませんけれども、回数についてお尋ねしているわけじゃないのですけれども、要は、下手かうまいかぐらいまでわかるぐらいに一緒にやったということですね。 それと、持永政務次官が議員になられてから多くの医療関係の企業や医師会から多額の政治献金を受けておいでですね。今まで政治献金をいただいた政治団体として、ミドリ十字が賛助会員として名前を連ねている日本薬業政治連盟から一体幾らぐらいの献金をこれまでお受けになられたのか、その辺教えていただければと思います。
○持永政務次官 これは、家西委員も御承知と思いますが、政治献金の方は、今、政治資金規正法の方で三年間の保存期間がありまして、三年たつと保存期間が切れてしまうものですから、実は、私の手元にあるものを調べたものも三年の限度でしか調べられないということでございます。もしそれ以上必要ならば、それはまた改めて家捜しをしてみてお答えをしなければならぬと思います。 したがって、八年分から申し上げますと、八年分は、いわゆる日本薬業政治連盟として、これは卸の関係を除きますと三百三十七万五千円であります。それから、九年分は製薬企業は七十一万円であります。それから、十年分は製薬企業は百七十二万円であります。 以上でございます。
○家西委員 私の方で調べさせていただきました。わかる範囲です。 九三年が、先ほど言いました日本薬業政治連盟から百万円。そして九四年、百十万円。九五年がちょっとわかりませんでしたけれども、その後もすごい金額が出ている。そして、九六年、総選挙の折にですけれども、日本薬業政治連盟はないのですけれども、神奈川県医薬品卸業協会五十万円。鹿児島県医薬品卸業協会組合五十万円。静岡県医薬品卸業協会組合五十万円。千葉県医薬品卸業協会組合五十万円。三重県医薬品卸業協会組合が十九万円。宮崎県の医薬品卸業協会組合から四十四万円。そして、九七年が日本薬業政治連盟から二百万円。そして、日本薬業政治連盟から九八年は五十万円というふうにお受けになっている。 こういうのを癒着と言わないのですか。それは、政治的には問題ないのかもしれない。政治資金規正法上は問題ない。だけれども、あなたの立場はもともと薬務局長であり、そういった業界を統括する省庁のトップであったというようなお立場からすると、いいのでしょうか。 そして、今回出されている法案のことを考えたときに、おかしくないですか。癒着構造を防ごう、そして、今言われていたような透明性とか開かれた交流、そういったものに反してないですか。いかがでしょう。
○持永政務次官 私が申し上げました政治資金は、現行法の政治資金規正法に基づいて行われたものでありまして、これについては少なくともきちんとした届け出をし、しかも透明、公開されておりますから、いつでもだれでもごらんいただける、こういう代物であります。 ただ、政治活動の中で、今、いわゆる政治資金の問題がいろいろ御議論されております。私も決して、要するに会社献金が個人に対するのは必ずしもいいことだとは思っておりませんが、今までの段階では、会社自身があるいは政治連盟をつくっている団体自身が政治家に対して献金を行うということは法律の範囲内でありますし、その法律の範囲内で私どもは適正に処理している、こういうことであるということで御理解をいただきたいと思います。
○家西委員 そうかもしれない。政治資金規正法では問題ないのかもしれないし、何ら法的に罰せられることでもない。それはそうかもしれない。仮に私が、具体的に申し上げるとミドリ十字やバクスター、トラベノール社、日本臓器社、そういった私にとっては裁判での被告になったところから献金をいただいていくということは、私自身もそういうことをやったところで何ら法的には問題ないと思います。しかしながら、私がそういう企業から献金をいただいたというふうになったときに、国民の理解は当然得られないと思います。そういう意味で支援をしていただいた人はいないと思います。 そういったところで考えたときに、今御提出の法案、こういったものを議論するときにどうなのか。透明性や情報公開や、いろいろ言われます。そして、この信頼を確保するためには情報公開が最も大事だと思います。そのときに、あなた御自身の情報公開をされずして、法案提出者側に座っておられること自体、私はおかしいと思っています。いかがでしょう。
○持永政務次官 私が今総務庁の政務次官になっているのは小渕総理の任命によるものでありますし……(家西委員「では、小渕さんはおかしいんだ」と呼ぶ)そのことは私はコメントするわけにはまいりません。しかも、これは選挙というものを通じて、私も支援者の人たちから議席を与えていただいた。その重みを感じながら、少なくとも、先ほど申し上げたように、エイズの問題というようなことが再び起きてはならないということで、私も一生懸命、家西先生も今一生懸命取り組んでおられます。そのことに敬意を表しながら、私も一生懸命この問題については取り組んでまいりたいなというふうな思いをいたしているところであります。
○家西委員 一生懸命取り組むとかいろいろおっしゃいますけれども、では、具体的に厚生省がどういうふうに変わったのか。私には変わったと思えない。そして、官民の交流を行おうとされるのに、あなたのような方が出てきて法案を説明し、癒着は許さないとか、透明性の確保であるとか、そういうことを言われるというのはどうも納得がいかない。 そして、このような業界団体からの多額の献金を受けている。これを否定するわけではありませんけれども、薬害エイズの問題、九六年に和解成立し、多くの社会問題となったとき以降もあなたは献金をいただいている。この姿勢を問うているのです。そういう人が、官民の癒着をなくそう、なくしていこうなんということをどうして言えるのですか。正直言って、私は理解できない。 法律に対してどうこう言っているのではありません。法案は是々非々、否定するものでもないのですけれども、提出されるあなたに対しては私はおかしいと思っているから、私の角度から質問させていただいてきたわけですけれども、どうも納得がいかない点はそこです。どうして透明性や信頼性を確保できるのか、最後に具体的にお答えいただきたい。
○持永政務次官 先生の御意見は御意見として、十分承っておきたいと思います。
○家西委員 最後に申し上げます。 私は、この法案に対して持永政務次官が御提出になることについては、最も不適格、不適任な方が法案を提出されたと思っています。私はそのように申し上げて、質問を終わります。 以上、ありがとうございました。
○植竹委員長 次に、畠山健治郎君。
○畠山委員 私は、いわゆる官民交流法案につきまして、法案に反対する立場にはございません。賛成の意を表しつつも、幾つかただしておかなければいけないというような問題がございますので、総務庁、それから労働省お見えですか、それから人事院総裁にお尋ねをいたしたいというふうに思います。 まず、第一の問題は、九六年の人事院勧告がそもそもの切り口だったわけですよね。一昨年の三月に、人事院による意見申し出によってようやく動き出した。そして、今この法案になって出てきておる。この間を見ますと、どうしても総務庁、法案に対する態度はいささか怠慢ではないのか、そう思わざるを得ないという部分、この点がまず第一点であります。 第二点につきましては、人事院の示した制度要綱にしても、また法案に規定する目的にしても、いわゆる官民交流は官のメリットの主張だけをなさっておる。民の意義とは一体何ぞや、このことはどう見ても法案の中から読み取ることはできません。 この二点についての政務次官の御答弁を願います。
○持永政務次官 御指摘のとおり、人事院が意見を出されたのは平成九年でありまして、この法律案を政府として出しましたのが平成十一年でありますから、二年ちょっとたっております。 これは、先ほど来御議論がありますように、一つは、この人事交流によって官民癒着だとか、あるいは公務の信頼性、公平性を欠くことがないかどうか、その点についてのいわば防止措置というものをどういうふうにセットしていくか、組み入れていくか、こういうことについてかなり時間がかかったということ。それからもう一つは、これはもう畠山先生も十分御承知と思いますが、年金だとかといった身分保障の関係の関連制度が非常に官と民と入り組んでおりますので、そういうものをどういうふうに、お互いの交流の人たちについて最適な選択というのはどういうものがあるかというようなことでの作業の時間がかなりかかったということで、こういうふうに二年近くの時間を経過したということもあろうかと思います。 それから、国のみ、あるいは官にのみメリットがあるのではないかという御指摘であります。 これは、先ほども御議論がありまして人事院総裁もお答えになっておりましたけれども、民の方としても、やはり官の方の視点をもっと勉強するとか、あるいは官の持っておりますノウハウを勉強するとか、そういう意味で民間の人たちも、官に行くことによって視野が広くなるとか、あるいは民では味わえないような官のよさというものが勉強されてくるというような意味で、お互いにこれはメリットがあるのではないか、民の方々からも期待があるというのは、そういうことではないかなというふうに思っております。
○畠山委員 今私の指摘をした法案内容に即して見れば、さらにこのことは明瞭だというふうに言わなければいけないと思うのです。 この法案に言う官民交流とは、国と法案に定義する民間企業との間の人的交流は、労働契約と法九条に規定されております。他方、民から官に来る者については民間の籍を切ることが条件になっていることは、対等原則から見て公平でないことは明らかであります。 確かに、民に派遣される公務員については、不祥事等が生じた場合、公務員法に定めるいわゆる服務規定等々の効力を及ぼす、こういう意味からすれば理解できないわけではございません。しかし、民から派遣される者については、なぜ籍を切らなくてはならないのか。切らなくとも、当該企業との契約などによって服務規定はちゃんと担保できるはずではないのか、そう思われてならないわけでありますが、政務次官、いかがでしょう。
○持永政務次官 官から民に行く派遣職員については、これはやはり公務員としての身分を持って、守秘義務なり、そういうものを守ってもらわなければならないと思います。また、民から来る人の場合は、逆に言えば民間との、このこと自身が非常に大きな問題が、民間と公務との癒着関係ということでありますから、できるだけ親元企業との関係を希薄にした形でこれは来ていただきたい。 親元企業との関係を希薄にするということになれば、そこで一遍親元企業と縁を切ってもらって、そしてこちらに来てはっきりとした公務員としての職務に専念してもらう、そういうことの方がより適当ではないかなということで、そういうような整理をしたものでございます。
○畠山委員 どうしても納得できません。 そこで、もう少し具体的にお尋ねをいたしたいというふうに思いますが、人事院の意見申し出によれば、派遣職員の退職手当の取り扱い、派遣職員の復帰後における処遇等について適切な配慮を求め、これに基づき、法案では十四条から十八条まで詳細に規定をいたしております。 人事院は、申し出を検討するに当たりまして、民からの派遣職員に対する配慮は検討されなかったのかどうか、まずこの点を総裁にお尋ねをいたします。
○中島政府特別補佐人 民間から公務員の方に来ていただくというときには、今持永次官がお答えになりましたように、どのようにすればこの派遣というものについて公正性が保てるかということを考えまして、結局、この際、民間からおいでいただく方についてはもともとの民間企業の職員を退職していただくというのが、公正性を確保する、また、この交流についての国民の信頼を得られるということで、結論としたわけでございます。 したがいまして、そのことによりまして、民間から来ていただく方につきましては、官から民に派遣される職員に比べまして、幾つかの点で問題視されるところはあるだろうというふうに思います。その中には、制度的に対応しなければならないものもございますし、あるいはまた、実施の過程におきましてきめの細かい配慮をすることによって補っていかなければならない問題もあるだろうというふうに思います。 いろいろ関係省庁の間で御努力をいただいてこういう法案ができ上がったわけでございまして、その内容につきましては、問題を御指摘されるというのはそれなりに理解いたしますけれども、ただ、運営の過程におきましてきめの細かい配慮をすることによりまして、民から官に来ていただく職員について不利益にならないようにしなければならない、また、そういうような点について私たちが自覚をしなければならないということは、十分考えていきたいというふうに思います。
○畠山委員 官の派遣職員にかかわる特例措置の性格は、共済法の長期給付、つまり年金、退職金などに見られるように、公務員制度にかかわる基本的保障制度は派遣期間においても温存することにある。理解できないわけではございません、わかります。これに対して、民の派遣職員に対する配慮は制度的には皆無に近い実態と比べれば、幾ら何でも不公平過ぎると言わなければならないわけであります。 そこで、まず労働省にお尋ねをいたしますが、雇用保険の適用は、小規模事業所を除けば、使用者、被雇用者の義務であります。失業者とならない限り、被雇用者は意に反して適用除外されることはあり得るはずがありません。これが雇用保険法の原則と考えるが、この点の確認をいたしたいと思います。いかがですか。
○長勢政務次官 そのとおりでございます。
○畠山委員 そこで、お尋ねをいたします。 官から民、民から官に派遣される場合、どちらも本人の同意が必要とされております。当然かと思います。ところが、実際は業務命令による派遣と言っても間違いないというふうに思うのです。そうすると、民からの派遣者は意に反して雇用保険の適用から外れることになるのです。これは、民間職員に対する明確な不利益であります。 官に働いた期間について退職金が支払われるから構わないという理屈は、これは当然通用いたしません。官のために働く以上、退職一時金の支払いは当たり前のことで、これをもって雇用保険適用除外の穴埋めとはならないことは、当たり前の話であります。官民交流は、三年あるいは最大五年以内に本籍に戻る。派遣先で定年退職を迎えるという制度ではございません。 この問題について、労働省は雇用保険法の適用に強く反対し、総務庁も最終的にはこれに折れたと仄聞しております。官から民に行く者については特例規定をこれだけ設けておきながら、民に働く者の社会的セーフティーネットである雇用保険について何ら特例措置を講じないことはどうしたことなのか。国が事業主となって保険料を支払うなど、保障措置はいかようにも考えられるのではないかと思われます。 総務庁、労働省、それぞれの見解をお伺いいたします。
○持永政務次官 交流採用職員の雇用保険問題でございますけれども、これは労働省を中心としていろいろと検討をいたしまして、国家公務員退職手当制度を適用する、こういうことになったわけであります。 これは、実は、公庫などから国に退職出向する職員、あるいは任期付研究員、こういう人たちについても同じような扱いであるわけでありまして、そういう例に倣いましてこういった扱いをしたものでございます。
○長勢政務次官 民間の方が退職して公務員に任用されたというケースでございますので、御案内のとおり、国家公務員については雇用保険制度と同じ仕組みとしての国家公務員退職手当法がございますので、その適用をするというのが今回の仕組みでございます。 その結果として、雇用保険法上、若干の差異が生ずることは御案内のとおりでございますけれども、国家公務員について雇用保険法をどのように扱うかということは、今持永政務次官からも御答弁のあったとおり、長年いろいろ問題もあった点でございますが、国家公務員退職手当法におきましては、国家公務員の身分保障その他、民間の制度とは差異もございますので、国家公務員制度全体にかかわる問題としてさらに検討すべき問題かなと思っております。
○畠山委員 どう考えても、今まで指摘しましたように、官民交流ですから、対等、平等の関係に交流しなければいけない、これは原則のはずですよね。今私がお尋ねをしている問題に正しく答えていないのですよね。官民癒着を心配してなるべく身分を希釈したいなんて、そんな、希釈をすればどうなるのです。そんなことではないのです。民間の労働者というのは明らかな不利益をこうむるわけですよね。不利益をこうむることになる。 お答えになっていませんから、もう一言ずつお答えいただきたいと思います。
○持永政務次官 委員御指摘のところは、問題点は確かに問題点だと思います。私どもも、この問題は雇用保険のあり方とも絡みますし、それから退職手当のあり方とも絡むのですが、一応、公務員である以上は公務性を重視して、公務員としてのそういう性格をできるだけ持たせるというようなことでこういう扱いをしておりますけれども、要するに、退職手当の問題について、こういった途中で民間に行った人については、仮に雇用保険等の選択の余地がないかどうか、これは労働省とも相談しながらこれから検討させていただきたいと思っております。
○畠山委員 ただいまの答弁でも明らかなように、派遣交流が極めて官のためのものであることは明らかになりました。これでは意義ある官民交流とはなりません。 特に、労働省の態度たるや、みずからの行政責任を放棄した、こう言われても仕方がないというふうに言わざるを得ないと思うのです。一体、労働省は何のためのお仕事をなさっているのですか。重ねて労働省の見解をお尋ねいたします。
○長勢政務次官 先生の先ほどの御指摘でございますと、意に反してさせれば、こういう前提であったようにも思いますが、この法律に基づく派遣がそのようなもので行われるとは理解をしておりません。 そういう中で、国家公務員に任用された方についてどの制度を適用するかということは、今持永政務次官からお話があったように、若干問題のある点であることは御指摘のとおりでありますので、さらに検討させていただきたいと思います。
○畠山委員 ところで、人事交流の制度運用について、法第五条では、人事院が交流基準を定めるとしております。 そこで、現在のところ、どのような内容の議論がなされておるのか、現在までのもので結構ですから、柱でも結構でございます、お知らせいただきたいと思います。
○中島政府特別補佐人 交流基準の内容ということになりますが、三点に要約して御答弁いたします。 一つは、官庁が許認可権等を持っておる、その許認可権等を持っておる官庁と対象企業との人事交流というものについては制限ないしは禁止をしていかなければならないところがあるでしょう、そこで、役職段階に応じてその議論をきめ細かくしていく必要があるというふうに考えております。それが第一点でございます。 第二点は、官庁と民間企業の間で契約関係がある、その場合にどういう規制をしていくかということがございます。当該企業と直接契約事務に当たった人、その方については遠慮をしていただくとか、あるいはまた、契約事務というのは本省でやる契約もございますし、ブロック間でやる契約もございますし、さらに県単位間で行う契約もございますが、いろいろ、契約段階に応じてどういうような制限規制というものがあるかということを、それぞれの省庁でこれは違いますので、ひとつそのこともきめ細かい議論をしていかなければならないというふうに思います。 第三番目は、特定の省庁と特定の企業が継続的に交流していくというのは避けた方がいいのではないかということを今議論しております。また、企業の中では、談合を行ったとか、あるいはまた刑事犯に係るような行為を行ったというような企業も時々見られるわけですが、そういう企業との交流というものは控えていただかなければならないだろうということで、交流対象から外す企業というのはどういう企業があるだろうかという議論をいたしております。 以上三点について今議論をいたしておりますが、この法案の中にもございますように、いろいろこの問題については意見が分かれますし、非常に難しい問題でございますので、有識者の方にお集まりいただいて、その方に問題点を私たちの方から提示いたしまして御議論いただきたいというふうに考えております。
○畠山委員 前の委員からもいろいろと癒着の問題の議論がたくさんございました。当然、私どももそこのところが一番の大きな問題かと思っております。 そこで、直接的なかかわり合いの深いところとの交流は規制しますよ、押さえますよということは当然だというふうに思いますが、ただ、民の特徴からしますと、確かに直接的な関係のところには規制をされて行かれない。ところが、民というのは、言ってみれば官と違って幅広い官庁とのかかわり合いを持つわけでありますから、民という特徴で影響力を行使するというふうな場所は、ただこれだけでは、とどめになるのかという心配がある。そういう意味の、何か別の意味での全体的な規制がかかるなんというこれからの思いはございませんでしょうか。
○中島政府特別補佐人 ちょっと今御指摘されました問題がよく理解できなかったのですが、いろいろな方の御意見が今寄せられておりますし、また、先生の方から御意見をちょうだいできれば、私たちの方も問題として有識者の集まりに提示してみたいというふうに思います。
○畠山委員 時間になりました。 いずれにしても、官民交流が国民の疑惑を生まないように公正に行われることが重要であります。交流基準の策定について、また法二十二条の三における人事院の報告において、ただいま指摘した問題について、広い観点から、国民の納得のいく策定、報告がなされますように強く希望して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○植竹委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後四時五十九分休憩 ————◇————— 午後七時八分開議
○植竹委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中路雅弘君。
○中路委員 限られた時間ですので、私は、法案について二、三問と、あと、これと関連して天上がりの問題、農水省所管の公益法人の出向問題等について質問したいと思います。 本法案の提案理由を見ますと、「行政の課題に柔軟かつ的確に対応するために必要な知識及び能力を有する人材の育成及び行政運営の活性化を図るため、」新たに官民の人事交流制度を創設するとしています。官民癒着の温床と言われる天下り、天上がりなどを放置したまま今回の法案の提出を行うとすれば、人事交流の名による新たな官民癒着を制度化するおそれがあると思います。 法案について一、二問聞きますが、まず最初に第五条についてお聞きしたい。五条の二号で、国と契約関係のある民間企業との人事交流の制限を設けていますが、この規定を率直に読むと、例えば郵政省の出先機関である郵便局が、ある企業から物品等の契約、購入をした場合、郵政本省はその企業との間で交流派遣、交流採用などができないと思いますが、そのとおりですか。
○中島政府特別補佐人 契約関係にある場合に、それを省庁単位でとらえるのか、それとも省庁の出先機関単位でとらえるのかというのは非常に難しい問題だというふうに考えております。 私たちの方で今議論いたしておりますのは、省庁単位でとらえた場合にどういう問題が生じてくるのか、出先機関単位でとらえた場合にどういう問題が生じてくるのか、そして、生じてきた問題というのを、例えて言いますと、派遣先の業務従事制限等によって対応できないのかという議論を今しておるところでございます。 いずれにいたしましても、その法案にございますように、有識者による審査会を設けまして、そこで議論をして、その議論の結果を私たちは十分参考にしながら結論を出してまいりたいというふうに思います。 ただ、先生の方でそういうような議論をされる限りにおいては、何か御意見がありましたらこの際お聞かせいただきたいというふうに思います。
○中路委員 国と契約関係という以上、末端の出先機関まで国の機構に入るわけです。多くの省には出先機関として地方局がある、あるいは現場機関がありますから、今の答弁で、どこまでの出先機関の契約が人事交流の対象になるのかあるいはならないのか、これの基準がまだあいまいなんですね。法案を出す以上は、やはりこういう問題を明確にしなきゃいけないということを指摘しておきたいと思います。 もう一つ、十三条の関係です。 交流派遣職員の職務への復帰の問題ですが、同条の第四項で、交流派遣職員は復帰してから二年間は派遣先企業と密接な関係にある官職につけないとの規定を設けています。 この規定からいくと、二年間を過ぎたらどんな官職でも、例えば交流派遣した企業と密接な関係にある官職でも自由につけることになるのか、なると解釈しているのか。簡単に、できるのかそれともできないのかだけ答えていただきたい。
○中島政府特別補佐人 二年間というふうにいたしましたのは、現在の国家公務員法の百三条の規定との関連でそういう規定を設けたわけでございますけれども、二年間というのは最低限二年間という意味でございます。 したがいまして、とにかくどういう職務に当該職員をつければ公務の公正性あるいは信頼性というものが保てるのかということは、それぞれの任命権者において真剣に考えていただくように私たちの方は指導してまいりたいというふうに考えております。
○中路委員 この問題も、どうもはっきりしない、あいまいな答弁だと思います。 防衛庁に対する法案の運用についても御質問したいと思ったんですが、ちょっとあとの問題がありますのでそれは飛ばして、ここにも問題があるということを指摘して、続いて、今回の法案と天上がり問題について最初にお聞きしたい。 私は、ことしの五月に、各省庁、十九省庁にいわゆる天上がりの資料を要求しました。請求資料は、民間企業から任用した常勤者、非常勤者の数、出身企業名などであります。各省庁から出された資料を集約すると、過去五年間で民間企業からの天上がりの総数は、十九省庁で、非常勤者、自由任用が五百九十人、常勤者、選考任用三百六十八人となっています。 資料がありますので、委員長それと大臣もちょっと見ていただきたい。
○植竹委員長 はい。
○中路委員 三枚の資料を持っています。資料の第一番は、各省庁別にまとめた資料です。資料の二番目は、銀行、証券、商社など業態別の資料であります。 資料をつくってみて驚いたんですが、銀行は、非常勤者五百九十名中二百四十四人、常勤者三百六十八人中六十人が各省に天上がっています。非常勤者総数の実に四割を十九省庁の中で銀行出身者が占めている。続いて多いのは生命保険、損害保険、証券会社で、非常勤者五百九十名中百十四名、常勤者三百六十八名中三十七名ですから、非常勤者総数の約二割を生命保険、証券会社が占めているわけですね。銀行と生保、損保、証券各社で合計しますと、非常勤者の天上がり総数の全体の六割をこの関係者が占めている。三百五十八人を占めています。 総務庁長官にお聞きしたいんですが、この資料を見てどんな感想をお持ちですか。
○続国務大臣 今、中路委員から資料をいただきました。この資料を見て、さすがに驚きました。これだけの天上がりが実際に入ってきているという実態を初めて私は知りました。私は、長い間地方に勤めていながら、実はこういう実態はしたがって知らなかったわけであります。 しかし、実は、経団連の専務理事にこの問題で意見を求めました。十年前から裁判所の裁判官を十人ほど自分の方で受け入れている、そして、受け入れる側も同時に裁判官も大変有益だ、こういう制度をぜひほかに広めてほしい、こんな要請を受けている、したがって、国として今回の法案はまさに時宜を得た法案だ、こんなふうに私は意見をいただきました。 そういう考え方からすれば、せっかくの今度の法案に基づいてこれが制度化されるということになれば、今、経団連の専務理事がおっしゃるような形の人事交流ができるんじゃないのかな、そして同時に、今御心配の癒着というか、そういう問題もきれいに整理されるんじゃないのかな、こんなふうに私は期待をしているわけであります。
○中路委員 長官の非常に甘い認識だと思うんですね。企業の側の思惑、考えを紹介したいと思いますが、銀行や証券のMOF担と大蔵省の癒着が数年前に大問題になったときの新聞報道を一、二紹介します。 九六年の四月三十日付の毎日新聞では、ある都銀幹部は、仕事は参考にならないが人事関係や情報を得る面でのメリットは大きいと。あるいは九八年の一月二十三日の産経新聞では、大手証券会社の幹部は、銀行と大蔵省のつながりは接待だけじゃなく人的にも深く結びついていると指摘して、出向した社員は大蔵省の名刺で仕事をする見返りに大蔵情報を内部から得る利点があると話しています。民間企業の幹部は、この毎日あるいは産経の報道に見られるような認識なんですね。 一つ、天上がり問題を具体的事例でお聞きしたいと思います。銀行、生保、損保、証券各社からの天上がりと、現在問題になっている、きょうも本会議で問題になりました年金保険料の積立金の運用の関係であります。 現在、保険料積立金の一部、約二十五兆円を厚生省所管の年金福祉事業団が資金運用部から借りて金融機関に資金運用を委託しています。この資金運用のアドバイスをしているのが、年金資金運用研究センターです。 私が調べましたら、九三年七月に設立されたこのセンターは、都市銀行、信託銀行、生命保険、投資顧問、シンクタンクなど八十七社が賛助会員になって運営されているわけですが、センターの常勤研究者七名と客員研究者十九名全員が大手金融機関、その関連会社の出向者であります。 これらの出向元の金融機関のうち、運用資金額で一兆円を超える金融機関は七社に上っていますけれども、年間の手数料は受託額の〇・一%から〇・三%程度と言われ、一兆円を運用すると毎年二十億円近い手数料が入るんですね。 今問題になっていますように、年金の保険料の積立金を運用して、年金福祉事業団が一兆八千億に上る大きな損失をつくり出している。そして、何の責任も負わない。運用に当たる金融機関がこうして一方で巨額の手数料を手に入れているという問題ですね。こうした弊害も出てきている、これについて、長官、御見解はいかがですか。
○続国務大臣 いやしくも今御懸念のようなことがあってはならない、またそういう事実は私はあり得ないことだと存じます。私の経験からしても、やはり官と民との間の人事交流、これはちゃんとしたルールに基づいてやっていますし、そしてまた、今金融機関からの人がたくさんおいでになっているという実態は、たまたま金融機関が非常に公平だ、公正だという一般的な感じがございます。そんな関係から、金融機関が二百四十四名もの人を送り込んでいる、そしてまたそれを受け入れているという実態だと存じます。 しかし、いずれにいたしましても、今のような御懸念は絶対にあり得ないし、あってはならないと存じます。
○中路委員 そういう御答弁ですけれども、例えばことしの四月十一日付の朝日新聞は、「厚生省に「天上がり」百九人 金融二十二社 二十二年間に」という記事が報道されています。この記事の中で、出向を受け入れるねらいについて、厚生省の藤井人事課課長補佐ですか、これはこう言っているんですね。民間企業の機動的、弾力的な発想や行動様式を学んでいると説明しています。 また一方で、出向者を送り込んでいる大手銀行幹部は、同じ記事の中で、厚生省に人脈を築き、情報収集するのがねらいだと証言しています。また、別の銀行幹部は、すぐの受託増は期待できないけれども、長期的な友好関係を築く重要性を言っているわけです。 今度の法案の掲げている趣旨、目的と同じ言葉で同じことを新聞報道でもしゃべっているじゃありませんか。天上がり問題を是正しないまま今度の法律を施行した場合に、同一省庁で同一企業から、ある人は交流採用職員、ある人は非常勤の職員として採用形態が生まれる。交流元、出向元企業から見れば、制約がある今回の交流採用職員よりも非常勤の職員を送り出す方がメリットがあると考えるのは当然だと思うのですね。今度の法案でいろいろ問題がある上に、さらに天上がりを温存するとなると、二重の官民の癒着の温床をつくる疑念もあると私は思うのです。 そういう点で、長官、天上がりの今のような実態をやめさせる、そういう制度をやめさせるつもりはないですか。
○続国務大臣 今の問題に対応する一つの方策として、今回の法律が私はでき上がっていくものだと存じます。 いずれにいたしましても、民からの受け入れ、そしてまた官からの民への研修といいますか、そういうことも、お互いがないものを探し合う、求め合う、そして行政にあるいは民間の経営に大いに生かす、生かし合う、そういうことが今回の官民交流でございます。そういう意味では、今中路議員が一生懸命御懸念しておられるようなことのないように十全の方策をとらせていただく、これが今回の法律提案の趣旨でもございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○中路委員 いや、全く認識が甘いと私は思いますよ。これを温存すれば、二重の官民癒着が生まれると私は思うのです。 もう一度具体例でお話ししますけれども、これは八月の二十四日の日にこの内閣委員会で私が取り上げました。きょうは当日の御答弁いただいた農林省の構造改善局長もお見えになっていますが、この天上がりの弊害は、各省庁や特殊法人だけではないんです。公益法人にもあるわけです。私は、ことしのこのところで、構造改善事業の疑惑の問題、調査委員会の中間報告について、取りまとめについて御質問したんです。ここで局長は、中間報告だ、新しい問題が出てきたらまた対応するという答弁をされました。 この中間報告で記載されていない問題が新たに次々と発覚している問題について、農水省の担当者とコンサルタント業者の韓国旅行や接待問題等が出ているのは御存じだと思います。私はこうした点について御質問しますが、農業構造改善事業のコンサルタント業務をめぐって、農水省、公益法人、コンサルタント業者の関係を、財団法人農林漁業体験協会を例にしてお聞きをしたいと思います。 これはきょうお配りした資料三で詳しく出してあります。農林漁業体験協会の全収入に占めるコンサルタント活動事業収入の比率について述べていますけれども、体験協会の事業、決算報告書をもとに、私、過去六年間全部調べました。 時間がないからこちらから数字をお話ししますけれども、九三年度、この全収入に占めるコンサルタント収入は、この協会の中の九二・六%、金額にして約三億三百八十八万円、九四年度が、コンサルタントの占める比率、九二・八%、約四億九千九百四十九万円、九五年度が九二・八%、約九億六千五百六十五万円、九六年度が九三・五%、約八億八千八百九十五万円、九七年度は八一・八%、約三億八千二百五十万円、九八年度が六〇・五%、約一億六千百七十六万円となっています。 農水省、この数字、金額は間違いがありませんか。
○渡辺政府参考人 私が調べましたところでは、今先生がおっしゃいました数字よりおおむね一〇%程度低い割合となっております。 ちなみに申し上げますと、平成十年度でいいますと、総収入に占めるコンサルタント事業収入の割合は三五・三%、その前年、九年度が五六・〇%でございます。(中路委員「それは通達を廃止した後じゃないですか」と呼ぶ)そうです。平成五年度で申しましても八五・二%ということですので……。
○中路委員 そうでしょう。八〇%前後でしょう。だから、通達を廃止した後の数字だけ言ってごまかしちゃだめだよ。 体験協会が市町村から受託するコンサルタント件数と、民間コンサルタントにこれは再委託するんですね、その件数を調査しました。九三年度、市町村から七十一件を受託して、民間にそのまま再委託したのが六十七件、九四年度、九十九件を受託して再委託をしたのが九十五件、九五年度、二百十四件受託をして再委託したのが二百十二件、九六年度、百九十三件受託をして再委託したのが百八十九件、九七年度、九十四件受託して再委託したのが八十四件、九八年度、五十一件受託をして再委託が三十七件ですね。 体験協会が市町村から受託したコンサルタント業務は、六年間で七百二十二件、うち民間に再委託したのが合計して六百八十四件ですから、実に九五%が再委託、これは丸投げと言われても仕方ないでしょう。九五%もそのまま再委託しているんですよ。農水省、答弁してください。
○渡辺政府参考人 先生から今、再委託もしくは丸投げという御指摘がございましたけれども、私どもはすべてをトンネルで通すということではなくて、それぞれの事業内容において、一部を出向契約あるいは請負契約の形で外部に発注をするというふうにとらえております。 そういう点で申しますと、当協会が市町村から受託をしました業務のうち、みずからやる部分と外部に発注をする部分ということで整理をさせていただければ、そういう外部発注の事実はございます。
○中路委員 私、関係者からお話を聞いたんですが、協会独自でコンサルタントを行う件数はごく少数だ。協会独自のコンサルタントは、協会側に聞きましたところ、大学教授などの協力を得て実施しているということです。 しかも、私が言いました丸投げの批判をかわすために、丸投げされた民間企業から社員を出向させているんですね。ここでも、違った形の天上がりをつくり出しているわけです。 この点で、体験協会が、再委託といいますか私が言った丸投げで、六年間で約七億四千万円もの収入を手にしています。これは資料三のところの五番目に金額が出ています。公益法人を通さないで民間コンサルタント業者が市町村とじかに受託契約を結べば、うんと安く、もっと格安でこの仕事はできるんです。関係者は皆言っています。民間業者は、委託料をピンはねされるために、現地に足を運んだら赤字になるという理由で、どんな市町村でも適用する報告書を出しているのが多いのですね。 私の党の赤旗で十月十一日に報道していますけれども、例えば、長野県の豊野という町と兵庫県の上月という町に出された報告書は、文書が全部同文書なんですね。写しをそのまま出しているんですよ、事業を委託されて、コンサルタント業者が。こういうところもある。 このように、体験協会の事実上丸投げを許している背景には、私は九一年三月の農水省の構造改善局長名、あなたの名前で出された通達であります。通達の名前は、農業農村活性化農業構造改善促進対策における特定施設基本計画作成要領というものです。この通達の中に、基本計画作成主体は、基本計画の作成を、農林漁業体験協会、名前を挙げているんですよ、この協会、こういうところが適当だ、こういうところに委託して行うことができるものとすると通達の中に規定されています。関係者から採択してもらうための通行手形のような仕組みがあったということは、あなた自身の中間報告でも指摘しているんです。 要するに、補助金が欲しければここを使えという通行手形を通達で出している。この通達は九七年の四月に廃止されていますけれども、体験協会の事例を見ていると、こうした丸投げ件数はまだまだ多いわけです。 そこで、農水省にお聞きしたいのですが、この所管は構造改善事業課、九七年十二月、当時の構造改善事業課の職員がコンサルタント業者と韓国旅行に行っているということがマスコミで報道されました。明らかに農水省の職員倫理規程に違反する行為であります。韓国旅行に同行したコンサルタント業者は、ファームインという伊藤忠の、非常勤ではなしに、ここは常勤を出している、出向しているんです。こういう連中と一緒に行っていると報道されているんですね。 体験協会との間で、こういう形で次々と問題が出てきているわけですし、例えば新聞の報道だけを見ましても、この業者の癒着は韓国旅行だけではありません。マスコミでは、体験協会の下部組織であるリフレッシュビレッジ協議会が中心となって企画した中国旅行に、構造改善事業課の職員が九五年から九六年に参加した。また、ファームインの役員と構造改善局の職員との間で、九七年から九八年の二年間だけで、少なくとも五十回を超える会食が行われている。あるいは、関東農政局の幹部が講演料の名目で現金を受託しているということがずっと噴き出すように報道されているわけですよ。 農水省は、私のこの前の質問に対して、調査すると言わなかったですね。新しい問題が出てきたら対応しますと言ったのです。こういう新しい問題が次々に出ているんです。今こういう問題について、先日次官が、十一月十九日ですか、百人の過去五年間の在籍者を調べるということを報道していますけれども、これはどう調べて、いつまでに報告するのか。この前のように、私たちの新聞が出すまで隠していた、公表しなかった。今度の調査は必ずその結果も公表するかどうか、時間が切れていますので、その点を少し……。
○渡辺政府参考人 その種の報道がございましたことは事実でございます。 したがいまして、現在百人という人数を対象にいたしまして事実確認その他を急いでおります。人数が百人に上るということもございまして、取りまとめにはまだ日数が必要でございます。当然のことながら、調査報告書を早急に取りまとめた上で、公表をいたしまして、処分すべき者は厳正に処分をする、それから改善すべき点については、さらにその改善点について徹底を図りたいと調査を急いでいるところでございます。 何分にも網羅的な調査でございますので、もう少しお時間をいただきたいと存じます。
○植竹委員長 質問時間が終了しておりますので、簡潔にお願いします。 中路君。
○中路委員 時間になりましたので、終わりますが、一問、最後に長官に。 今お話を聞いていただいたのですが、この天上がりの弊害はいろいろな形で各省庁、特殊法人、それだけではなくて公益法人にも影響しているんですね。この天上がり問題にメスを入れないと、新たな制度をつくっても、官民交流は絵にかいたもちになってしまうのじゃないか、私は、長官の御意見をもう一度お聞きして、質問を終わります。
○続国務大臣 絶対に絵にかいたもちにしてはなりません。特に、今国民監視の中にあります、情報公開がございます、そして政策評価がございます、税金の重みがございます。それらをすべて我が事のように考えて、それぞれの公務員が全体の奉仕者であるという自覚のもとに、今御指摘いろいろございましたけれども、そういう批判にたえ、批判が起こらないように懸命の努力をさせていただきます。
○中路委員 終わります。
○植竹委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○植竹委員長 この際、本案に対し、鈴木俊一君外二名から、修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。鈴木俊一君。 ————————————— 国と民間企業との間の人事交流に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○鈴木(俊)委員 ただいま議題となりました自由民主党、公明党・改革クラブ及び自由党の各派共同提案に係る国と民間企業との間の人事交流に関する法律案に対する修正案につきまして、提案者を代表して、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただきます。 本修正案は、第百四十五回国会において、国家公務員倫理法が成立し、同法違反の場合の懲戒処分に関する規定が平成十二年四月一日から施行されることとなっていることから、今国会で、国と民間企業との間の人事交流に関する法律案が成立し、これが平成十二年三月三十一日以前に施行される場合には、同年三月三十一日以前は国家公務員法及び国と民間企業との間の人事交流に関する法律違反が懲戒処分の対象となり、また、同年四月一日以降は国家公務員倫理法違反の場合にも懲戒処分が可能となるよう、所要の規定の整理を行おうとするものであります。 なお、自衛隊員の場合についても、自衛隊員倫理法の成立に伴い、同様の整理を行おうとするものであります。 以上が、修正案の趣旨及び内容の概要であります。 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○植竹委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○植竹委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、これを許します。瀬古由起子君。
○瀬古委員 私は、日本共産党を代表して、国と民間企業との間の人事交流に関する法律案に対し、反対の討論を行います。 本法案は、大蔵省と銀行、証券会社の癒着、また厚生省、年金福祉事業団と銀行との癒着など、監督官庁と関係企業の間の癒着の弊害となっている天上がり、天下りに何らメスを入れないまま、官民交流を進めようというものです。 本法案は、人事交流に当たって、さまざまな制約を設けています。しかし、その制約も、例えば二年を過ぎれば交流派遣した企業と密接な関係にある官職に自由につけるなど、官民癒着を防止することにならない制約です。 また、防衛庁は、本法案の適用に当たって、他省庁の場合のような人事院の関与もなく、防衛庁内に設置される審査会で運用することになっています。これでは、組織的な汚職事件、証拠隠滅事件で問題となった防衛庁に対し、官民交流の名のもとに官民癒着関係をなお一層不透明にすることになり、認めることはできません。 そもそも、天上がりについて、大手銀行幹部が企業利益のために情報収集がねらいと明言している以上、本法案で多少の制約を課したとしても、公務の公正性、中立性を確保することができないのは明白です。 以上、反対の主な理由を述べ、討論を終わります。
○植竹委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○植竹委員長 これより採決に入ります。 国と民間企業との間の人事交流に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、鈴木俊一君外二名提出の修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○植竹委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○植竹委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○植竹委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、虎島和夫君外四名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。山元勉君。
○山元委員 ただいま議題となりました自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 国と民間企業との間の人事交流に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府並びに人事院は、国と民間企業との間の人事交流の実施に当たっては、本法の目的に沿った制度の円滑な運用に努めるとともに、全体の奉仕者としての公務員の基本的性格にかんがみ、公正な公務運営に疑念を招くことのないように適切な措置を講ずること。 本案の趣旨につきましては、当委員会における質疑を通じて既に明らかになっていることと存じますので、説明は省略させていただきます。 よろしく御賛同くださいますようお願い申し上げます。 以上です。
○植竹委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○植竹委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。続総務庁長官。
○続国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨に沿い努力してまいりたいと存じます。 —————————————
○植竹委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○植竹委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時四十四分散会