建設委員会 第2号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1999/11/10
会議録
○平田委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田義昭君。
○原田(義)委員 自由民主党の原田義昭でございます。きょうはまたよろしくお願いを申し上げます。 大臣、両政務次官におかれましては、日夜御奮闘のことと拝察申し上げます。国事多難の折、大変大事な時期でございますけれども、どうぞ思う存分に御活躍をいただきたい。とりわけ来年は西暦二〇〇〇年、世紀の初めであると同時に千年紀の初めの年ということですね。改めて、私どもはそういう特殊な、特別な時代にともに生きているんだな、こういうことを思わせていただきますと、本当に一日一日をあだやおろそかにできない、こういうような思いで頑張っておるところでございます。どうぞ、政府におかれましてもしっかりとした国のかじ取りをお願いしたい、改めてお願いを申し上げます。 先週、中山建設大臣・国土庁長官から、長いごあいさつではございませんでしたけれども、所信の表明、決意の披瀝がございました。きょうは限られた時間でございますけれども、それに関連をして何点か質問させていただきたい、こういうふうに思います。 大臣のあいさつの中に、経済新生に向けた取り組みというところで、「現下の最重要課題は、我が国経済を本格的な回復軌道につなげていくとともに、二十一世紀の新たな発展基盤を築き、未来に向け経済を新生させることであります。」こういうくだりがございました。これは恐らく、小渕内閣、国挙げてのまさに一番大事な基本であると同時に、また建設行政においてもそのとおりであろうと大臣の気迫が改めて読み取れるわけでございます。 現下のいろいろ経済の動き、これを見ておりましても、正直言って、ことしの春ぐらいから、ようやく長きにわたった深刻な経済不況から遅々としてではあるけれども着実に脱しつつある、こういうような認識になりつつございます。いろいろ各種の指標、例えば昨年つくりました平成十一年度の四—三のGDP成長目標、〇・五と言われておりましたけれども、これもあるいは少し上方修正になるのではないか、そういうような見直しも行われているようにも聞いております。また、対前期比というふうにしてGDPの動きを見ておりますと、一—三月では前期比最終数字が二・〇%のアップ、四—六は補正後に〇・一%のアップということで、そういう数字でもって、確かによくなっているというのはマクロの数字では言えるようであります。 また、一番新しい話では、十一月の四日に企画庁が景気動向指数、DIというのを、これは毎月発表しておりますけれども、一致指数が三カ月連続して上向きになってきた、こういう数字を見ます。ただ、この報告では、しかしいまだ回復宣言というわけにはいかないんだ、何となれば、消費の力強さがまだまだ見られない、これから消費さらには設備投資、この辺の動きを慎重に見きわめて、本当に底入れしたというようなことを発表したい、こういうことでございまして、そういう意味では、今非常に大事なときにある、私はこう思っています。 その中で、私はきょう大臣に御質問、御意見を伺いたいと思いますが、私どもが取り組んでいます公共投資の役割というのは非常に大きいというふうに思っているところであります。公共投資の問題についてはいろいろ議論が行われておりますけれども、私は、こういう経済政策の中で、結局ここはしっかりやらなきゃいけないんだ、こういうふうに思っております。 これも多少技術的な数字でありますけれども、国民所得統計速報、QEというのを見ますと、公的固定資本形成は、昨年の十—十二で前期比一〇・六%増、ことしの一—三期では一〇・三%増、さらには四—六期では二一%増と高い数字を示しております。これは、先ほどのいろいろなマクロの数字と軌を一にするものだと思います。 しかし一方で、どうも最近の公共投資の乗数効果が少し鈍化してきているのではないか。一単位導入しても経済効果として十分あらわれていないとか、また波及効果といいますか、そういうものが言われているほど大きくないのではないか、こういうようなことがございます。 実は、私は福岡県の出身でございまして、今度ダイエーホークスがおかげさまでリーグ一位また日本一ということで、地元は大変沸きに沸いております。一説によると一千億円以上の地元の経済効果があったということで盛り上がっておりますけれども、しかし、この種の話はどっちみち短期的な、一過性のものであります。何といってもまず経済の構造をしっかりせねばいかぬという意味では、やはり私は、今度の公共投資の議論、これについて大臣の御意見さらにはこれからの決意を披瀝していただきたい、こういうように思っております。
○中山国務大臣 先般委員会でごあいさつを申し上げましたが、改めて委員の先生方によろしくお願いを申し上げたいと思います。 きょうはまた御質問をいただくわけでございますが、原田先生今御指摘のように、日本経済、なかなか大変なところへ来ておるようでございまして、特にことしの税収は昭和六十二年の四十七兆円しかないというような形になっておりますから、大いに景気浮揚のために、特に日本の累積国債・公債の発行残高というのは三百二十七兆と言われております。地方だけでも百六十六兆の公債残高があると言われますから、今お話もございましたように、ミレニアムを迎えます、千年紀を迎えます、二〇〇〇年のゼロ歳が二カ月ばかり後に、もうあと五十二、三日しかないと思いますが、来るわけでございますので、私ども、大いにひとつ今度の第二次補正予算で、昨年の第三次補正予算を見据えまして、景気の下支えをするような大きな政策効果を醸し出したいと思っております。 公共投資というのは、需要を創出してGDPを押し上げる効果等については、効果の大きさそれからまた即効性、他部門への波及の広さという観点ではすぐれた経済効果があるという認識をいたしております。公共投資の乗数効果の議論について、過去の数値と比較しても大きな変化はなく、全産業平均よりも高く、建設業以外の産業への波及効果というものは大変大きいと考えております。特に公共事業の乗数効果の推移というものは所得税の減税の効果を上回っていると言われておりますし、それから公共事業の生産誘発効果というものは大変、全産業平均一・七〇七と言われておりますので上回っておりまして、一・九六一、こういう生産誘発効果、約五割が、サービスそれから機械設備、鉄鋼、金属等の建設部門以外の産業部門にも影響をもたらすと言われております。 公共事業の就業機会誘発効果も、これは大体追加投資十億円当たりで百三十人ぐらいの就業機会を創出する効果を持っておると言われております。 今、建設業に従事される方が六百六十二万、特にGDPの一五%ぐらいを建設業が稼いでいるということでございますが、その意味で、私どもは、公共事業というものを効果がありますように、特にいろいろな環境問題とか、それからそういう評価をすることによって民衆との話し合いを進展させて、私どもが公共投資をするものが早く即効性を持つように努力をいたしてまいりたい。 先般も、私は、東京都のいわゆる高速道路その他中央環状道路なんかの問題で、建設省の幹部とヘリコプターで東京の上空を飛びまして、見て回ってまいりました。というのも、石原知事が、早く高速道路の施行をしてほしいというような願望がおありのようでございますので、一日の日にも知事と会いまして、東京が日本の首都としての、三千三百万人の関東圏に住んでいらっしゃる方々の効果というものを経済にいかに反映させるか。特に、今渋滞時間が一人五十六時間、大体日本全体で十二兆円ぐらいの経済のマイナスの効果を生み出しているのではないかということでございますので、いわゆる見えないものに私どもはマイナスの効果を生まないように、公共投資というものをひとつ積極的に推進してまいりたい、こんな考えでおります。
○原田(義)委員 力強いお言葉、ありがとうございます。 経済の動きも先ほどちょっと私も触れましたけれども、あわせて、雇用の不安というのは大変大きいものがございます。公共投資を含む経済対策が積極的にそれに対応する。けさのNHKのニュースでも、シンガーミシンですかがまた新しくおかしくなってきた、雇用に問題が出てくるというようなことも報告をされておりました。いずれにしましても、何とかして雇用不安なき経済成長というものをぜひ確保しなきゃならないと思っております。 それに関連しまして、今度の二次補正、今最終的な詰めを行われていると思いますけれども、これについてどういうような検討が行われているか、建設省、お願いしたいと思います。
○加藤政務次官 原田理事さんにお答えいたします。 平成十一年度第二次補正予算については、建設省関係予算として要望枠いっぱいの二兆九千億の要望を行っているところであります。 内容については、景気浮揚効果が大きい事業や即効性のある事業、豊かで活力ある二十一世紀の経済社会の構築に資する事業を中心にいたしました。 まず、三大都市圏の構造改革の推進、これは、環状線道路を整備促進しようということでございます。防災公園の整備等の都市空間の再構築整備を行いたいと思っております。 次に、連携、交流の支えとなる幹線ネットワークの整備促進をいたしたいと思っております。高規格幹線道路等の整備促進でございます。 次に、情報通信ネットワーク社会の構築について特に熱を入れておりますが、道路等を利用した光ファイバー網等の整備を行い、ETCの導入等を促進したいと思っております。 また、少子化、高齢化等の対応については、良質な公共賃貸住宅の供給、また幅の広い歩道等の整備などを行いたいと思っております。 町づくり、地域づくり等も力を入れておりますが、踏切道の改良促進、特に電線の地中化の推進には力を入れていきたいと思っております。 緊急防災対策等の推進等の政策課題に対応した事業を特に要望して予算を組まさせていただきました。
○原田(義)委員 ただいま大臣、さらに総括政務次官からお話の中で、首都圏の環状線の促進ということを触れられました。新聞で私も、何か東京都知事が大変この問題について熱心であり、また中山大臣もヘリコプターで現場に行かれたのですか、この東京外郭環状道路につきましても、お聞きしますと、三十年近くいろいろ地元との調整が滞っておった、凍結されていた。ところが、私も時々そう思うのですけれども、せっかく常磐とか東北縦貫とか関越とか東名とか放射線状に東京から幹線道路が出ておるわけですけれども、それを横に結ぶあれがないと、その効果は半減、三分の一以下になってしまう。そういう意味では、この機会にぜひこの外郭環状道路についても積極的に進めることが国民的な立場からも必要なことではないかな、こう思います。 たまたま、私、これに関連して、井出隆雄さんという友人のジャーナリストが非常にこれについて関心を持っておられまして、フランスのパリも大体似たような地形になっておると。そのパリと東京とでこの数年いろいろ情報交換をしたりシンポジウムを開いたりして、地元の皆さんの意見を吸い上げながら、こういうふうに徐々に凍結解除に向けて頑張っておられるという話を聞いたことがございます。 その中で、これも新聞記事ですけれども、PIという言葉がございました。これは、パブリックインボルブメントといって、要するに公共投資も、公に計画を立てる、その最初の段階から、パブリックをいろいろな格好で巻き込むというか意見を聞く、そういうことは結局は結果がうまく結びつくんだ、こういうことのようでありまして、パリとかそういう先進的な地域のいろいろなアイデアをこれから公共投資にも導入することが必要ではないかな、こう思った次第でございます。 それから、大臣の所信表明の中で、次にこういうくだりもございます。「特に、都市の再構築、内需拡大の柱となる住宅対策、連携、交流を支えるネットワークの整備、」いずれもこれは私どもの、社会資本を整備するに当たって常に頭に置いておかなければならないメルクマールだろうと思います。今や少子高齢化時代ということで、いろいろなお話を聞きましても、住宅政策一つとりましても、例えば広いとか音が聞こえない、静かであるというような回答よりも、むしろお年寄りに優しいバリアフリーの家をぜひつくってくれ、こういうようないろいろな調査が出ておるようでございまして、そういう意味では、この社会資本整備、いろいろこれから行われると思いますけれども、少子高齢化時代に即応したそういう建て方がぜひ必要ではないかな、こう思うわけであります。 また、それに関連しまして、いい品質の住宅をできるだけ安く供給する、これは当然なことでありますけれども、御承知のように、今度定期借家法の議論が、今のところ国会の都合でどうなるかわかりませんけれども、何とか上程したいなというような動きがございます。これは前の国会からずっと申し送りにはなっておりますが。議員立法でこのたびは出されるやに聞いておりまして、私もその提案者の一人になっているわけでございます。 定期借家についてはいろいろ議論があるんですけれども、やはり貸す側、借りる側が安心して、見通しを持って家をつくり、また貸せるということが、結果として、よりよい、また低廉な借家を提供するというようなことになると思いますので、私ども提案者からすれば、ぜひ早くにこの法律の実現化にトライしたいなと思っております。 また、政府も、累次の経済政策の中ではそのことにも触れておられるようでございますけれども、大臣、これについては、今の段階で言えることがございましたら。
○中山国務大臣 全く御指摘のとおりでございまして、日本は、衣食住と申しますが、衣食の方は鼓腹撃壌と申しますか、それからまた暖をとるだけならば四十年分ぐらいが、たんすの中に衣類があると言われるような、そういう状態にありますが、ただ一つ住だけが大変、諸外国、先進国に比べまして寂しい思いをしているような気がいたします。 今、定期借家権の問題について先生が御努力をいただいておりますこと、本当に敬意を表したいと思いますが、この法案が、継続審議になっておりますので、引き続いての御審議で、できるだけ早く、一日も早く国会を通過していただければ、施行は公布の日から一年以内ということになっております。特に、マイホームを貸す人が出てくるとか、それからまた空室対策に使われるとか、それからスケルトン方式といいますか、スケルトン方式の賃貸、がわだけつくって中身はテナントに任せて内装をするとか、収益力を確定させる賃貸物件が出てくるとか、私は、住宅の効果というのは、住宅をつくりますとじゅうたんが売れる、テレビが売れる、シャンデリアが売れる、電気スタンドが売れる、いろいろなものが売れて、これは一番、経済効果には大変抜群のものを効果として世の中に波及させる、こう思っております。 昨年の経済対策とか、それから本年の産業競争力強化対策とか、良質な賃貸住宅の供給を促進する観点から、私どもは一日も早い定期借家権の導入の促進を決定願いたいと思っております。これは、我が国の賃貸住宅が、先ほど申しましたように非常に狭うございますから、明確な賃貸住宅経営の見通しがつくためには、持ち家の借家化等の既存の住宅ストックの有効活用が促進されるとともに、新築賃貸住宅の供給促進等により、多様で良質な賃貸住宅が多く供給されるようになると期待をしておりますので、不動産の流動化、それから証券化にとっても必要不可欠である。 先生にもひとつ御努力をいただきまして、一日も早いこの法案の通過を期待いたしたいものでございます。
○原田(義)委員 もう時間がなくなってまいりましたので、次に進ませていただきます。 さらに、大臣の表明の中に、国土行政の新たな展開ということで、我が国の国土が二十一世紀に向けて新たな展開を図っていくべく、豊かな自然と活力に満ちた地域社会の建設、さらに、安全や潤いがあり、かつ国際競争力のある大都市空間の再編整備、こういう力強い言葉がございました。 こういう高らかな目標に向けて、小渕内閣、全力で頑張っておるところでございますけれども、特に住居空間倍増政策、この中で、いわゆる地域戦略プランというのが今年度の予算から実施に移されておるわけでございます。私も、自民党の中で、作成の段階から大分議論も参画をさせていただきましたけれども、これは、もう既に相当な地域からの申請、さらには国土庁、政府におかれても、審査等も行われておると思います。 私の地域を言って恐縮でございますけれども、甘木、朝倉郡というところが広域で申請をさせていただいています。これは豊かな農地を抱える、本当に広大なところでございますが、何せ御多分に漏れず、やはり財政的な厳しさ、さらに都市部から隔離されておるというようなところもございまして、意欲的なプランを出しておると思っております。 さらに、この間建設委員会の皆さんと、一部地域、視察もいただきましたけれども、大野城市とか春日市とか太宰府市とか筑紫野市とか、筑紫郡那珂川町とか、こういうところも福岡市の都市圏の郡部といたしましてこの地域戦略プランに大いに期待をしておるところでございます。 ついては、時間が限られておりますけれども、増田総括政務次官から、今全国的な取り組み、さらにこれがどういうような効果に結びつくかということについてお話しいただければありがたいと思っております。
○増田政務次官 原田委員さんのお尋ねにお答えを申し上げます。お地元のこともありましたが、一括してお答えをさせていただきます。 まず、基本的な考え方と施策の方向でありますが、二十一世紀の国土のグランドデザインにおいては、多軸型国土構造の形成によりまして、国土の均衡ある発展を図って実現をしていきたい。多様な主体の参加と地域間の連携により自立的な地域づくりを進めることを提示いたしてきております。 そういう中で、国土構造形成の基礎を築くために、生活環境施設の地域間不均衡を是正することや、高次な都市機能等を享受する機会を広域的に整えることを進めるとともに、各地域の特色ある発展を目指した投資を図ることといたしているところであります。こういう関係から、お地元をとらえられたんだと思います。 そこで、地域戦略プランの進捗状況と今後の取り組みの関係でございますが、小渕総理が提唱された生活空間倍増戦略プランの一環としての地域戦略プランについては、全国各地域において、その趣旨を十分に踏まえたプランを策定していただきました。全国から提出された四百六十のすべてのプランについて、本年六月十日、国として認定をいたしました。 これを受けて、平成十一年度においては、初年度の対応措置として、当初予算に計上された二千五十億円の推進費について、地域の要望に応じ、所要額を八月に各省庁に配分をし、執行することとしたところであります。 今後、各地域が、認定されたプランに基づきまして、おおむね五年間にわたっての事業でありますから、積極的に取り組むこととなりますが、関係省庁一体となって、重点的な予算配分などにより最大限の支援を行っていきたい、こういう考え方であります。 十一月二十二日には、総理にも御出席をいただきまして、統合シンポジウムを東京で開催し、また、年度内に、全国十ブロックにおいて地方シンポジウムを開催するなど、地方自治体を含め、国民各層の御理解を深めるため、個別のプランを含め、精力的な普及広報活動を実施することといたしております。 今後とも、事業の本格化に対応するため、プランの進捗状況を十分把握するなどのフォローアップをいたしまして、地域戦略プランの強力な推進を図ってまいりたい、このように考えております。 そこで、お尋ねの関係ですが、活力ある甘木朝倉生活居住環境づくりプラン、これが一つであります。もう一つが福岡都市圏快適生活プラン、ちょうどお地元が二つに分かれていますね。そういう関係で、現在取り組みが始まっておるところであります。 そこで、平成十一年度の予算措置状況は、事業費ベースで甘木朝倉は一四%、それから福岡都市圏快適生活プランに対する事業費ベースでは一〇%、こういう形になっております。いろいろ御意見があるかもしれませんが、五年の中ですから、誠心誠意全力を尽くして取り組んでまいります。 なお、原田委員さんには平素このことに大変御支援をいただいておりますので、引き続いて、御協力、御支援をお願い申し上げます。
○原田(義)委員 心強いお話ありがとうございました。 大臣、最後に、国土庁長官として、この地域戦略プランについて一言決意をお願いしたいと思います。
○中山国務大臣 今、総括政務次官からお答えがありましたように、これからの二十一世紀、少子高齢化というときでございます。介護保険の問題もいろいろ問題になっておりますが、そういう意味での、バリアフリーに徹底した、そしてお年寄りにいい環境を提供し、そしてまたその周辺にも、自然環境に恵まれた良質な住宅提供に邁進をしたい。そのための国土づくりの一環としての、生活基盤を支える国土庁としての動きに拍車をかけてまいりたいと思っております。
○原田(義)委員 ありがとうございました。終わります。
○平田委員長 前原誠司君。
○前原委員 民主党の前原でございます。 今国会からは大臣それから政務次官と議論ができるということでございまして、お三方以外はどうぞ退いていただいて結構でございますので。これは残っているんですか、委員長。
○平田委員長 一応、陪席ということで、きょうは答弁者としては出席しておりません。
○前原委員 理事会でそういう取り決めがされているんであれば結構でございます。 それでは、質問通告もしておりますので、この委員会の名前のごとく、建設的な議論をさせていただきたいというふうに思います。 私は、まず、公共事業の量の問題について大臣と議論をさせていただきたいというふうに思っております。 今の原田委員への答弁を伺っておりますと、基本的には、景気対策としての公共事業の効用というものを随分強調されているような気がいたしました。私は、それについて全く否定をするものではございませんし、また、公共事業は絶対だめだという短絡的な見方もしておりません。まだまだ必要な社会資本整備というものはやっていかなきゃいけないわけでございまして、我が党としても、公共事業の重要性についてはもちろん認めているところでございます。 要は、量の問題、それから質の問題、その問題をもうちょっと突き詰めていかないと、景気が悪いから公共事業をふやすんだという短絡的な議論になりがちで、そして借金ばかりがふえていく、こういうことになりかねないわけでございます。我々としては、やはり量の問題、そして質の問題というものもしっかり議論していきたいという意味で、まず量の話をさせていただきたいというふうに思います。 建設省から事前にいろいろお話を伺いました。公共工事の着工状況ということで平成十年度の資料をいただきまして、総額が十六兆六千億ということで、国が実施したもの、そしてまた、その中には公団、事業団、政府企業が入っておりますし、また、それとは別個に地方公共団体等が実施をしたものを合わせて、今申し上げました十六兆六千億、こういうことでございます。 しかし、これは公共工事という非常に狭義の定義でございまして、別の見方をすると、いわゆる行政投資というものが一体幾らなのかということを、これまた資料を届けていただきましたけれども、これは四十九兆円なんですね。平成八年度です。平成八年度ですから三年前、四十九兆一千二百六十六億円ということでございます。その中には、生活基盤投資、産業基盤投資、農林水産投資、国土保全投資、また、その他の投資ということで、多分補正とかで景気対策でふえておりますので行政投資額は五十兆を超えていると思いますけれども、これだけの広義でのいわゆる公共事業、公共投資というものが行われているということであります。 日本のGDPが大体約五百兆円でございますので、対GDP比にしますと一〇%ぐらいということで、私はちょっと額としてやはり多過ぎるんじゃないかというふうに思いますけれども、まず、額として、いや適正なんだというふうに大臣はお思いなのか、あるいは、いやまだまだ足りないというふうなことか、やはり単年度ベースで見たらちょっとこれは額が多いんじゃないか。どういうふうに思われておりますか。
○中山国務大臣 私はやはりまだ、国民のいわゆる金融資産千三百三十三兆という、日本は外国からお金を借りていない、国民の皆さん方から拝借をして、そして将来の二十一世紀の、特に前原先生のようなお若い先生が将来日本のいろいろな意味での政治の責任を持っていただく日のための投資といいますか、先般も京都で知事に、前原先生の御地元の知事にお目にかかりましたが、京都の借金は幾らありますかと言いましたら、一兆四千億ぐらいだということでございました。しかし、知事がおっしゃったのは、一兆円の借金はありますが、将来のために、六兆円を稼ぐ基盤をこの借金だと思っておりますという、私は大変いいお話を伺ったと思っております。 特に、平家の治世というのは二十七年間、蜷川知事が二十八年間、平家の治世よりも一年間長かったというふうに聞いております。その間の公共投資が大変悪かったので、地下鉄は京都の場合大変おくれておりますし、それから、大阪はもう迷惑をしました。淀川が真っ黒になるのは蜷川が流れ込むからだなんて私なんか悪口を言っておったことがあるんでございます。 ですから、私は、公共投資というのはそういう長い基盤を持ってどういうふうに国家のために尽くすかということでございますから、今、国民のいわゆる金融資産を使って、財投とかそんなものをフルに使って、私は、日本がこれだけの重い足かせ手かせを引きながら今日までこの日本のためにいろいろな投資をしてきたことというのは、大変意味のあることではないかと思っておりますので、適正かどうかというのは結果が出てみなければわからないことではございますが、やはり今最大の、最善の、最高の努力をするという意味では、すばらしい知恵の結集であると私は思っております。
○前原委員 京都の例まで取り出していただきましてありがとうございました。 確かに、ちょっと余談なんですけれども、さっき行政投資額と申し上げました。一人当たりの行政投資額、四十七都道府県並べると京都は下から四番目なんです。平均を一〇〇としますと大体八割ぐらい。それは、今おっしゃった何とか川時代の比率がなかなか変わっていないというところがありまして、京都の事情は確かにそうなんですけれども。 話をもとに戻しますと、おっしゃるとおり、社会資本整備というのは将来に役に立つものであって今だけで判断できるものではないということは、大臣のおっしゃるとおりだと思います。しかも、ある経済学者に言わせると、今金利が非常に低い、金利の低いときにやっておくべきだ、特に高齢化は進むんだから、逆に今やっておくべきだ、こういう言い方をされる方もおられます。 しかし、私は、そういういろいろな意見があったとしても、今の公共投資額あるいは公共事業費というのは余りにも大き過ぎるんじゃないか、こういう気がいたしております。 大体一年間の本予算が八十兆円前後、八十兆円を今超えておりますけれども、税収は、私が申し上げるまでもなく、五十兆を割り込んでいる。ことしも見込みでは一兆円足りないのではないかというふうに言われている中で、構造的ないわゆる財政赤字になって、六百兆を超える国、地方を合わせての長期債務というものを抱えるに至っていて、この状況というのはどう考えてもおかしいというふうに私は思っております。 EUはマーストリヒト条約という条約を結んで、ここでEUに入るための条件というものを一つ課しています。どういう条件かといいますと、GDPの大体六割までぐらいの借金に抑えなさい、こういうことなんですね。そうでないと、簡単に言えばEUに入れてあげませんよと。つまり、ヨーロッパの各国は、経済規模の約六割までがせめてもの借金だろう、それを超えた国については借金のし過ぎで、国の行き先というものが非常に心配だから、EUに入れるのはまかりならぬ、こういう話であります。 そういう物差しからしますと、日本は約五百兆円のGDPで、六百兆を超えるということになると、六割どころかその倍以上、一二〇%を超えているということで、財政的にはもう破綻を来しているような状況だと私は思います。 これは建設省さんがまとめられているものでありますけれども、建設産業再生プログラムというのをつくっておられますね。平成十一年七月一日にまとめられたもので、これをいただいて私も読ませていただきました。 この中に、言ってみれば、量的なことはもちろん書いていないわけであります、つまり公共事業が多過ぎるとか少ないとか適正だということは書いてませんが、基本的に、いろいろな言葉が出てくるのですね。つまり、五十五、六万と言われている業者、それから七百万人を超えているという建設業に携わる就業者数、これについては、このプログラムの中身を見ておりますと、供給過剰とか、リストラの促進をしなければいけないとか、不良不適格業者の排除、こういう言葉が出てきます。 先ほど申し上げました量的なものを、言い方をかえて申し上げますと、建設業就業者の国ごとのパーセンテージ、ちょっとお耳をかしていただいて申し上げたいと思うのです。全労働者数に占めるいわゆる建設業労働者の比率、これは日本は一九九六年の統計でございますが、一〇・六%。アメリカが五・六%、カナダが五・三%、イギリスが七%、フランスが六・四%、イタリアが七%、ドイツが八・四%。 もちろん国による事情というものはあると思いますけれども、例えばアメリカ、カナダという低いところと比べますと、大体全就業者数に占める建設業の割合というものが倍近くになっている。それだけサービス化がおくれているという部分もあるのかもしれませんけれども。建設省さんが出されている建設産業再生プログラムを見ましても、その量を支える業者の数というようなものが、もちろんそれが全くイコールではございませんけれども、一つの目安として見るならば、やはり多過ぎるというような判断を下されているし、不適格業者の排除ということも書かれているということは、それなりに有用でないところもあるのじゃないかという見方をされているわけですね。 そういう観点からすると、さっき大臣がおっしゃったように、次世代を考えた場合の今からの備えというのは確かに必要で、必要な公共事業の整備、社会資本の整備というのはやっていかなきゃいけない。しかし、単年度ごとに見た場合、私が申し上げたのは、財政の問題、今非常に財政情勢が厳しいですねという話と、それから、これは建設省も出しているように、それを支える業者の数あるいは建設業労働者の数、こういったものはやはり少し多過ぎるではないかという見方から考えると、もちろん一挙に社会資本整備をやるということになりませんので、単年度ごとに計画を立てながらやっていくということにならざるを得ませんし、そういう意味では、私は単年度ごとの公共投資額というのが国、地方合わせてGDPの一〇%というのはやはり多過ぎるというふうに思いますし、ぜひ、先ほどの大臣のおっしゃった考え方に私は賛成いたしますけれども、一年一年の使う量というものをもうちょっと制約する中で、財政再建とかそういうものに資するというような見方をやはりしていただかなければいけない。 中山先生は、建設大臣だけじゃなくて、これは国務大臣で、つまり日本の財政全体にもやはり責任を持って考えていただかなければいけない立場でありますので、そういう点を含めてもう一度、公共事業のあり方、額のあり方、財政とのかかわりのあり方について御答弁をいただきたいと思います。
○中山国務大臣 私は、これは企業でもそうでございますが、経常的な経費を銀行から借りるようになって、社員の給料を銀行から借りて払うようになったら、もうこの企業は危ないと。しかし、設備投資をして、これから企業を伸ばすために借りる借金というのは、これは大変いい性質の借金でございますから。私は、今のところの日本というのは、そういう意味で、これはしっかり経済再生に備えるために、先生のおっしゃるように適正なそういう公共投資というものをする必要はあると思います。 ヨーロッパと比較なさいましたが、ヨーロッパはそれこそ大石内蔵助が活躍しているころにもう汽車が走っていたり、それからパリはナポレオンのころにもう下水道、私もモーターボートで下水道の中へ入ったことがありますが、そういうインフラストラクチャーというのはそれこそ歴史的に何百年も前からやっているところと、日本みたいに、一八五三年にペルリが来てからこの国をつくり始めた、そして八割が山で、そして二%のところに人口の五六%が住んでいるという国家では、それはヨーロッパと建設事業に就業する人の比較をするのは、単純に比較するのは間違いだと私は思います。 大変失礼なことを言うようでございますが、私は、先生のような有為な将来のある政治家には、今その借金をどうしていって、それが有効に適切に日本の、さっき原田先生のお話にもありました、パリと同じように、環状道路があるといいますが、外環道路もまだつながっていない、昭和四十五年に根本龍太郎建設大臣がそれを凍結すると言ったまま置き去りにされている、首都として私は本当に恥ずかしい東京じゃないかと思っております。これは名古屋でも、それから大阪でもそうでございますが。私は、だから就任しましたら三日目に、私の選挙区ではありませんが、大和川左岸線の高速道路の着工認可を出しました。それから京都から、前原先生の関係のある、油小路からの高速道路の着工認可を出しました。 逡巡する必要はない、神様に聞かれても恥ずかしくないことを世の中のためにするというのが政治家だと私は思っておりますので。良心に照らして、この公共事業というものをどんどん進めていくことが将来の私どもの借金を返す根本になるという考えを持っておりますので、その意味での御理解をいただきながら、しかし議会の機能として、先生のように、これは間違いではないかという御指摘をいただきながら、そこで議会の機能で調整をされていって来年度の予算に反映をする、これが議会の知恵ではないかと私は思います。 もう思想的な対立もなくなった。きのうはベルリンの壁の崩壊の記念日であったようでございますが、いわゆる大きな世界の対立もなくなった。みんなで同じ方向を見て、どういうふうに世の中をつくっていくか。この日本という、ヨーロッパからおくれた体制にある日本のインフラストラクチャーを世界並みに引き上げていくことをどうすればいいかというのが私どもの進めていくべき道ではないか、私はこう思っております。
○前原委員 きょうは初回でございますので、一時間という限られた時間ですので、総論の話をさせていただいております。 今個別の話もされましたけれども、我々民主党の中で、むだな公共事業を具体的な事例を挙げて、それを建設委員会、あるいは運輸委員会、そしてまた農水委員会、そういった公共事業関連の委員会で具体的な案件としてこれから詰めていきたいというふうに思っております。 私は、これ以上大臣との話は詰まらないだろうと思います。おもしろくないじゃなくて、詰まっていかないだろうというふうに思いますし、ここは院内放送がなくて非常に残念なんですけれども、こういう議論が、民主党と政府・自民党との考え方の違いなんだろうというところがおのずとわかってくると思うのですね。 だから、必要な公共事業はもちろん当然やっていかなきゃいけない。しかし、我々としては、財政規律というものを考えた場合に、しかも今はむだな公共事業も多い。後でまた質の話なんかもさせていただきますけれども、そういう中で、我々としては、民主党としては、五年から十年のタームで、できれば二割から三割の公共事業費をカットする、削減するような案をつくって、またそれを国会あるいは国民の皆さん方に提示をして、どう判断されますかというような中で、国民に信を問うていくということが必要なんだろうと思います。今の話はこの辺で一応やめさせていただきたいと思います。 先ほど建設産業再生プログラムというものをちょっと取り上げさせていただきました。私は、お役所が頑張っておられることは、与党であろうが、野党であろうが適正に評価しなきゃいけないと思いますし、こういう取り組みというもの、あるいは後でお話をする公共事業の評価の仕組み、あるいはコスト縮減計画というのは、これは建設省が非常によく頑張っている部分だというふうに私は思っています。 その中で、先ほど少し触れましたけれども、要は、やはりこの人数とかあるいは会社数というものが多いという前提にこのプログラムの骨子というのは立っているわけですね。さっき申し上げました言葉として、供給過剰であるということが書いてあります。リストラの促進ということも書いてある。不良不適格業者の排除ということも書いてある。とすれば、この七月にまとめられた建設省の建設産業再生プログラムとしては、大体どのぐらいのタームで、今の建設業界をどういう形にしていこうかというふうに思っておられるのか。 細かい数字まではなかなか、政府委員に答弁を求めるわけではありませんので、大臣の所感でも結構でございます。それも含めて、今後の建設業のあり方という大きなくくりでも結構です、これにとらわれずに。大臣として就任をされて建設業界をこれからどのようにリードしていこうとされているのか。その点をお聞かせいただきたいと思います。
○中山国務大臣 基本的な考え方といたしましては、民間建設投資の低迷などで厳しい経済環境の中にあります建設産業について、極めて経営環境が悪い状態が続いております。 御承知のように、一社がつぶれると三社ができるなんという悪循環が繰り返されておりますので、先ほどから御指摘のありますように、日本の、五十八万社ぐらいありますでしょうか。六百六十二万、一番最初にも申し上げましたが、そういう大変数の多い、また質もいろいろな五十八万六千社があります、建設業者数。七十一兆六千億ぐらいの建設投資がありますが、この就業者数も大変多い中から、雇用の問題もございますので、このような厳しい経営環境を踏まえて、本年七月に御指摘になりました建設産業再生プログラムを策定したところであります。 個々の企業においても自己責任、自助努力、それから再生に向けた真剣な取り組みを求めていきまして、行政としても企業の多様な選択を可能にする環境整備、それから競争性を重視した公正な市場環境の整備を進めていきたいと思っております。 それからまた、先ほど申しました分社化や企業連携などの経営組織の革新や、連携の強化に応じた経営事項審査制度の改正とか、それから建設産業に係る原価管理の適正化等を図るための工事原価計算の指針の策定、混合入札などJV制度運用の検討、不良不適格業者の排除、それから公共工事における競争性、透明性の向上、こんなところを進めていきたいというふうに考えております。 また、経営事項の審査制度の改正の問題とか、それから合併に対する支援措置の活用。私は、金融再生委員会などと連絡をしながら、どうしても建設業界というのは金融関係と結びついているところが多いでしょうから、そういうものから資料を提供してもらって、できるだけ合併が推進されますように、しかし入札なんかで、二社あったものが一社になると権利が半分になったりすると困りますので、その分は点数制にして評価をしてあげるとか、そういういろいろな方途が考えられると思っております。 それから、経常JV制度の活用とか、中小建設業者の公共工事の受注機会の確保、中小建設業者への資金供給の円滑化、そして技術と経営にすぐれた中小建設業者等の振興育成、そんなものに努力をしてまいりたい。この建設産業再生プログラムというものをつくりました限りは、これに忠実に従って地歩を固めてまいりたいと思っております。
○前原委員 今、建設産業再生プログラムの中身について御説明をいただいたわけですが、各論というよりも総論として、要はやはり今の業者数が多過ぎる。さっき五十八万社、私は、ちょっと古い数字であったようで、五十五、六万社と申し上げましたけれども、五十八万社あると。六百六十二万人、これは私が持っている数字より減っていますね。七百万人というのが一九九六年でございまして、減っております。 こういう産業を、先ほどおっしゃったように、合併とか、そういうことということは戦える体制、つまり優良な企業の、精鋭の中で積極的に建設業が生き残っていくようなものを育てるけれども、そうでないところはやはりある程度の淘汰もやむなし、そういうような今の御決意ということで受け取ってよろしいのでしょうか。
○中山国務大臣 おっしゃるとおりでございます。
○前原委員 我々自身は、先ほど申し上げましたように、公共事業の額そのものも見直していかなきゃいけないという中で、やはり人数とそして会社数というのは余りにも多過ぎるという共通の認識を持っております。 そして、この建設産業再生プログラムにも、どういう方向性を最終的に目指すのかという中で、リストラの促進とそしてセーフティーネットの整備というものがあります。これは、いわゆる建設産業の再生の過程で生ずる雇用の転換とかについては、建設産業界での努力はもとより、広く全産業的な視野と関連する制度の活用ということで、なかなか建設業をリストラしてそして建設業で受けるというわけにはいきませんので、それは国務大臣として、また我々も政治家の責任として、やはりリストラというのは必要なんだろう、そしてその受け皿というものをしっかりつくっていくということに、政治が与野党を超えて今一生懸命努力をしていかなきゃいけないというところがあると思いますので、違う場所でそういった建設的な提案というものも我々もさせていただきたいというふうに思います。 次に、景気対策ということで、公共事業が上積みをされている中で、地方公共団体が相当苦しんでいるのではないかということをいろいろな首長さんとお話をする中で聞くわけでございます。 つまり、どことは申しません、どこと言ったら、建設省さんは、では予算つけないとおっしゃったら困りますので、どことは申しませんが、そういう首長さんも複数おられる。つまり、日経のこれはいつの新聞かよくわかりませんけれども、地方公共事業の契約が伸び悩むということで調査をされております。一割をふやすということを上半期の契約額の目標に国が設定をしていたけれども、それに到達できているところは少ない、三十四都道府県で未達成、こういうことであります。 これは簡単な話、国が、では借金して公共事業をふやしましょう、景気対策だと。地方もそれをやってくれと言われても、必ず裏負担というものがあるし、そして地方での単独事業ということでかなりの額を自前で補てんをしていかなくてはいけない、つくっていかなくてはいけない部分があるわけですね。つまり、幾らお上から、つまり国から公共事業だ、景気対策だから使えと言われても、今の国と地方の負担割合あるいは地元負担が存在をするという前提で考えると、これはなかなか難しい部分というのがあるんじゃないか、おのずと限界があるんじゃないかというふうに思います。 これは建設大臣にお伺いするより自治大臣にお伺いするべきことなのかもしれませんけれども、建設大臣としてこういう認識をしっかりされているのかどうなのか。つまり、景気対策だ、いや公共事業だ、その中で地方公共事業の契約が伸び悩む。これ、よかったらお見せいたしましょうか。地方の公共事業の契約額が伸び悩んでいる。そしてまた、もうこれ以上公共事業をふやしてほしくないという首長さんのいろいろな御意見というものを耳にするわけでございます。そういう意味で、地方の声をどのように考えておられるのか、あるいは、今の公共事業のあり方というものの中で地方が悲鳴を上げているということにどういうふうに大臣としてお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○中山国務大臣 一般競争入札でも、国の場合は七億二千万円までですか、地方は二十四億ぐらいまでの、そういう差があるわけでございます。 私は基本的に、先生はどうお考えでございますか、先生も府議会からお出ましになった方、私も大阪市議会から出た者で、出身は私は最初は昭和三十八年に大阪市議会から出た者でございますが、そのころ広域行政論というのがあったのでございますが、今は日本の自治体というのは三千三百二十二もあります。市だけで六百六十四ある。幕末に幕府が、大名の数が二百六十で旗本が五十ぐらいですから、三百ぐらいの自治体があったわけです。それが今は三千三百二十二。私の大阪の場合を考えても、大阪府下だけで四十四の市があります。 これは本当に、中央だけが平成十三年一月の六日から一府十二省になるというのに対して、地方を何とかしなきゃいけないんじゃないかなと。適正な地方自治体の規模がないから、地方でとにかくやたらに市長がいて、その人たちが何か選挙に出ようと思うと、そういう人は箱物にこだわる。ですから、それこそ地方の方に公共工事としてのむだが、先生の御指摘のむだがあるんじゃないかという感じがします。先ほど例に挙げました蜷川さんなんかは、二十八年間一回も東京に陳情に来なかった。そのかわり何もしなかった。ばらまき行政をやった。 これはやはり、そのむだを——今、中央だけの行政改革、そして、せっかくのいろいろな勉強をしていろいろなノウハウを積んでいらっしゃる方々がなかなか答弁ができなくなったときには、こうして政治家同士のやりとりならば、私どもも申し上げたいのは、そういうことにひとつ与野党協力して、地方自治体の大再編成みたいなものが、そういう地方の公共工事を純粋なものにして、そして本当に国民の役に立つ、選挙の人気取りのための公共工事を少しでも削減することが日本のためになるんじゃないか、私はこんなふうに思っております。
○前原委員 御議論は全く異論はないんです。今の仕組みは、大臣が御指摘のように市町村の数が多過ぎるということで、それが適正規模化していないということは、それはそのとおりです。それは同時に、国の枠組み、あるいは地方分権論の中でどういう仕組みにしていくかということは当然考えていかなくてはいけませんが、私が質問しているのは、要は、景気対策だといって国が公共事業の上積みをして、地方が悲鳴を上げている現状というのを大臣は御存じですかという中で、それに対してどうお考えで、どう対処すべきとお考えなのか、その点をお聞かせいただきたいというのが質問でございます。
○中山国務大臣 基本的な考え方といたしましては、現在策定を進めております経済新生対策、公共事業の追加について、地域の社会資本の充実や景気回復といった面でも期待をされているところでありますけれども、地方公共団体の要望も十分踏まえながら、先ほど申しましたように、真に必要な事業を実施するための検討をしていきたい。 しかし、また一方で、地方公共団体の財政が厳しいときでございますので、公共事業の追加に係る地方負担等については十分な措置を求める声もありまして、所要の措置を講ずべく、現在、政府において、補正予算編成それから来年度予算の編成に関して、先生の御意見を踏まえながら検討をしてまいりたいというのが基本的な姿勢でございます。
○前原委員 過渡的な手だてとしては、今のように、地方自治体は悲鳴を上げて、国が景気対策としてやられるということであれば、それはできる限り地方に負担をかけない形で、今おっしゃったような努力を具体的にやっていただかなければ、なかなかついてこれないのではないかというふうに思いますので、ぜひその具体化というものを要望させていただきたいと思います。 ただ、長期的には、今先ほど大臣がおっしゃったような、国の形を変える中で、お上が、つまり国が地方に対してお金を分け与えて、そして地方がやるという仕組みから、徴税権もある程度自治体が持って、みずから本当に必要だと思えるようなことをみずからの責任でやってもらうような仕組みに変えていかなくてはいけないというふうに私も思っておりますので、それはつけ加えさせていただきます。 さて、先ほどからは量の話をしておりましたが、今度は質の話をさせていただきたいというふうに思います。 私は、ことしで当選させていただいてから六年ぐらいがたったわけでございますが、公共事業に非常に関心がございました。平成七年の一月二十七日に、当時私はさきがけにおりましたけれども、衆議院の予算委員会で公共事業についての質問をさせていただきました。これは事前通告もさせていただいているので資料をお持ちかというふうに思いますけれども。 そのとき、当時は社会党の野坂浩賢さんが建設大臣でおられまして、日本の建設業の発注のあり方というのはまさに談合構造そのものである、こういう話を私はいたしましたら、どういう答弁をされるのかなと思ったら、認められたんですね、談合はありますということで。それで、そのときに野坂大臣が、談合について、やはりそれは法律違反であるし、よくないということの中で、そういうものを減らす努力ということをしっかりとやっていきたいということを野坂さんがおっしゃっているんですね。 そこだけ読ませていただきましょうか。「談合の行為はあると私は認識をしております。その認識の上に立って、どう談合が行われないように措置するかということが我々の課題でもあります。」こういう答弁を野坂当時の建設大臣がされているということでございます。 私も関心を持って見ておりまして、例えば履行ボンドの導入でありますとか、それから積算総額の公表、あるいは予定価格の事後公表など当時大蔵省が会計法に抵触するということで非常に反対をしていたことまで、建設省はその点はよくやってこられたというふうに私は前向きに評価をしておりますけれども、ただ、ではそれだけで談合がなくなっているのかというと、いろいろな建設業界の話を聞いても、私の認識は、まだまだ談合という構造が是正をされていないというふうに思います。 今の大臣の認識と、今までの野坂さんがおっしゃった、平成七年の一月ですから今から四年半ほど前になりますけれども、それ以降どういう取り組みをされてきて、どういう成果を上げているというふうに建設大臣としてお思いなのか、その点をお答えいただきたいと思います。
○中山国務大臣 平成七年一月の二十七日、そういう野坂大臣のお答えに、先生から、「談合はあるということを御認識をお持ちであるというふうなことで、一面安心をし、しかし、そういう認識があってなおかつ、ある意味でまだまだ現状としてはそれがまかり通っているというふうな問題については、今後、政府・与党協力して絶滅のために努力をしていかなきゃいけないと思っております。」という、まことに適切な、大臣の答弁に対するその後の御質問でおっしゃっている。 私も、まことに悪い風習があったというようなことも聞いておりますが、入札談合等の不正行為は、建設産業に対する国民の信頼を大きく損なうものでございまして、決してあってはならないことであるというふうに思っております。このような不正行為を防止するために、入札・契約手続の透明性それから客観性、競争性を高めてまいっておりまして、また、当事者である建設業界においても、独禁法を遵守することの重要性について理解を深めているものと認識をしております。 しかし、御指摘のような事案がまだ見られるようでございます。特に、件数で、入札談合事件、独禁法違反事件の件数も、平成九年度には公共工事関係で十二、物品調達を含むものでは十六と、一時減っておりましたが、少しまた問題があるようなところ、平成八年度はがくんと減っておりますが、やはり始終これは注目をして監視の目を怠らないようにしないといけない、責任官庁としてそんなふうに思っております。
○前原委員 もう一度お伺いしますけれども、談合構造というものはまだまだ日本の風土として残っていて、そして、努力はしておられるけれども、まだまだそういうものは残念ながら残っている、こういう認識を今示されたということですか。
○中山国務大臣 日本の建設業というのは、いわゆる竣工式なんかに行きましても、施主、施し主と書いてあります。昔は、お金を持った人が、天災とかそんなものがあると、その辺の人たちを全部集めて、それに神社をつくらせたりお寺をつくらせたりいろいろなことをして、潤いが全部に行けるように、だから、それが物をつくる人のことを施し主と書いて施主、こういうよき伝統があるわけでございます。ですから、竣工式に行って、私は、つくらせてもらった人がつくらせてくれた人に感謝状をもらっている姿というのは、日本の伝統的な建設業の意味というのは非常に貴重なものがあるなという認識をいたしておりますので、長い慣行の中で、昔は、神様の前でいわゆる地鎮祭とか、必ず神様をお迎えして物をつくります。 そういう意識をこれからの人たちに持っていっていただかないと、不正というのはどんな業界の中にも、裁判官の中にも悪い人がいますから弾劾裁判所というのがあります。ですから、その意味で、私どもの責任というのは、世の中に、特に税金をもって事業をする公共工事というものは、私どもは心を引き締めて対応していく必要がある、かような認識でおります。
○前原委員 直接私の御質問にもう一度お答えをいただきたいと思うのでありますが、そういう件数が上がっているけれども、私は、先ほど大臣がおっしゃった件数というのは、ある意味で氷山の一角だと思うのですね。私が体験的にいろいろな建設業界の人から話を聞いても、やはり慣習としてまだまだ根強く残っているというふうに思います。 ですから、そういうものをなくしていかなくちゃいけないという方向性は共有しているわけであります。ただ、それは言ってみれば、役所の側からすればタブーなところなんですね。法律違反のことをやっているということを一方で是認をしながら、それに対する解決策というものを考えていくというのはなかなかお認めにくい部分はあると思います。しかし、そういう深い、今おっしゃったような部分も含めて、日本の風土として、慣行として残っているということをある程度責任者の方が認めて、そしてそれについての対処法をやっていくということが必要だと思いますので、もうちょっと直接的な表現の中で、日本の談合についてもう少し大臣の見解、認識をお聞かせいただきたいと思います。
○中山国務大臣 何度も同じことを繰り返して恐縮でございますけれども、おっしゃるような問題は、私ももう政治の世界に入りまして、特に地方自治体の中でもいろいろな問題があることを私はよく認識をしております。 それは私のところへも、建設大臣になりましたらすぐにいろいろな投書が来ましたりしておりまして、それなりの対応をしてくれるようにということを指示を出しておりますが、これはひとつお互い、先生が先ほど野坂大臣の答弁に対する後の質問を続けられたところでおっしゃっていらっしゃるように、与野党ひとつ一致してこういう問題の駆逐に邁進をすることは我々政治をする者の使命ではないか、かように思っております。
○前原委員 これは、談合の問題というのは、法治国家である以上、独占禁止法違反、カルテル行為であるということはもちろんですけれども、先ほど大臣がおっしゃったように、税金を使って社会資本の整備をしているわけですね。ということになれば、できるだけ安いコストでいいものをつくるということがやはり我々に課された使命であろうと思いますし、談合というものはやはり価格を高目に誘導してしまう、つまり競争性はそれだけなくなってしまうわけでございますので、私といたしましても、もちろん客観性、透明性、そして競争性を高める施策というものをどのようにしていけばより求められるのかということもそれこそ提言をしていきたいというふうに思っておりますし、ぜひ建設省としてもさらなる、今までの努力は私はある程度認めた上で質問をしておりますけれども、さらなる取り組みというものをやってもらいたい。 それから、建設省は比較的これに前向きにやっている部分はあるのですけれども、例えば、公共事業官庁といえば運輸とかあるいは農水それから防衛庁もそうです。いろいろ問題が起きるのは他省庁も多いわけでありますし、それと同時に、以前下水道事業団の談合事件というのがありました。 要は、建設省の所管の特殊法人といいますか公団、そういったものに対しても、それこそ国務大臣でいらっしゃるわけですから、所管の部分だけではなくて、特にこれから国土交通省という大きな公共事業を扱われるところのトップになられているわけでございますので、ぜひそこは建設省の努力にとどめておくのではなくて、他の公共事業執行官庁にも足並みがそろうように、そしてまた、さっき申し上げたように、特殊法人とかあるいはそれを手本に地方自治体、先生おっしゃったように談合というのは地方の方が多いのですね。これはもう定着をしています。ですから、地方自治だといって国は直接タッチはできないということではなくて、やはりそういう建設省の取り組み、これからもさらにやっていただかなきゃいけませんけれども、そういうものを国全体、地方にまで広げていくということは必要だというふうに思います。 何かもしそれについて御発言がありましたら、御答弁をいただきたいと思います。
○中山国務大臣 おっしゃるとおりで、国土交通省というふうに十三年の一月六日からなりましたらますます大きな組織になるわけでございますし、いわゆる交通機関と道路と一体化されることは非常に結構でございますが、その意味では注意をして、先生のおっしゃるお話を肝に銘じて私は新しい二十一世紀を迎えるべきではないか、かような認識でおります。 特に地方の場合は、どんどん競争相手がなくなって代官さんになってしまう。いわゆる今、国会で議論されておる多選禁止というような問題が、そういう問題でも絡んでくることではないか。何となく競争がなくなってしまって、それこそ地方政治家こそ私は競い合うべきではないかと思いますが、そういう問題も絡めて地方にもいろいろな問題がありますこと、地方、中央を通じて、これは自治省の責任でもあるわけでございましょうけれども、お互いが切磋琢磨する必要があると思います。
○前原委員 質の改革の問題で建設省が取り組んでおられることをさらに質問させていただきたいと思いますが、公共工事のコスト縮減についてということで、平成六年十二月に行動計画を策定されて、そして三年間で少なくとも一〇%のコスト縮減というものを図りたい、こういう計画を立てられておりまして、九年度から始まって、十年度、そして最終年度の十一年度、こういうことで努力をしておられるところであります。 この間、内容について詳しくそれも伺いましたし、例えば工法を技術的に変えるとかあるいは使う素材を変える、あるいはそれも大丈夫ですよというようないろいろな事例なんかも教えていただきました。そういう中で、公共事業のコスト縮減というものに努力をされている姿勢というのは、これは私は評価をしたいというふうに思います。 その中で、私が二つほど申し上げたいのは、このコスト縮減ということの中で、いわゆる疎漏工事に対する備えというのはどうなっているのか。 いつもこの公共事業というのはもろ刃の剣でありまして、つまり、公共事業というのはむだを削っていかなくてはいけない、競争性を高めなきゃいけない、コストの縮減もしなきゃいけない。そうすると、どこかで手抜きをしてやろうとか、あるいはどこかで決められた素材を使わないで安いものを使うとか、それが、例えば地震が起きたときなどなどでどうしても出てきてしまう。 国が責任を持ってやることについて、コスト縮減というのは必要です。これは私は評価をした上で言っておりますけれども、その反面、もろ刃の剣として出てくるいわゆる疎漏工事への対処、あるいは公共事業への信頼性の確保というものを、どのように建設省として担保していかれるおつもりなのかということが一つです。 それからもう一つは、ちょっと同じような問題になりますけれども、コスト縮減を一〇%ぐらいやるということになれば、そもそも、さっきの話に舞い戻ってしまうわけでございますけれども、ある程度の公共事業費削減というものが、こういう努力をされているのであれば、やっていかなきゃいけないというふうに思うんですね。 つまり、ちょっと数字的に申し上げると、一〇%削減して公共事業の額が一緒だったら、その分逆に九分の十倍になるわけですね、公共事業の枠というものが。ということは、コスト縮減の効果はあるにしても、公共事業費がふえているということは、ほかの部分についてもマイナスな部分もあるんじゃないかということで、やはり、こういう努力をされているのであれば、一番初めの質問にまた戻ってしまいますが、公共事業の総枠というものにも反映させていくということが必要なのではないかと思いますが、今の二つの点について、御答弁をいただきたいというふうに思います。
○中山国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、建物というものは、表面から、できたところは美しくても、中がどうなっているかというのは、この間の台湾の地震を見ましても、その後のいろいろな問題に発展をしているようでございますから、おっしゃるとおり、総枠を縮めても中身が充実をしていないということは、将来の悲劇、また、日本のように災害が多発する、いわゆるプレートの上に乗っている、マグマの上に乗っている国でございますから、その辺は先生おっしゃるように留意しなきゃいけないと思います。 ですから、今後の取り組みといたしましては、平成十一年度においても引き続き行動指針に基づく諸施策を広範囲かつ強力に推進をする。それから大事なことは、今おっしゃったフォローアップですね。建物でも、透視するもので、その堅牢さを後で機械的に、科学的に分析するというような方法も出てきておりますが、これは多数の案件に対して対応するところにはまだいっておりませんでしょうから、平成十一年度においては、フォローアップ結果を踏まえて、先生の御指摘のように、何が必要なのかということを、ひとつ行動計画の見直しを行おうということで、省内でいろいろな検討を行っているところであります。
○前原委員 先ほどの質問と重なってしまいますので、もう時間も限られてきましたので、さらには結構でありますけれども、コスト縮減が疎漏工事を生まないという努力をぜひこれからも徹底していただきたいということ、それと同時に、先ほど意見が食い違いましたけれども、コスト縮減を図るということであれば、やはり公共事業費の総枠というものは見直していく、もちろん減らす方向に見直していくという努力が必要じゃないかということを改めて申し上げておきたいというふうに思います。 それから、これは質的な改革につながるわけでありますけれども、さきの通常国会で成立したPFIの法律でございます。これも委員長提案ということで、我が党も修正の上賛成をしてでき上がった法律でございますけれども、私、PFIについては非常に期待をしています。今までは税金でやっていたことを、民間の資本あるいはノウハウ、技術といったものを使って、その分公共事業の費用というものを浮かせることが可能になるということでありまして、私は、行政のスリム化、また公共事業費の抑制という意味では、このPFIについては非常に期待をしているところでございます。 ただ、本家のイギリスでさえも、こういう枠組みをつくってからしばらくは、なかなかPFIによるものが進展をしなかったという事例があったように聞いております。どのようにこのPFIを定着させてその枠を拡大していく、つまり、民間の資本、ノウハウ、技術等によって公共事業を代替していくかということ、つまり、入れ物はつくった、PFI法という法律はつくった、ではこれをいかに促進していくかということは、今後建設省さんも中心になってやっていかなきゃいけないことでありまして、その取り組みについてお答えをいただきたいというふうに思います。
○中山国務大臣 おっしゃるとおり、これはもう大変民活時代の象徴のようなものでございますから、民間の資金とか能力等を活用した公共施設等の整備等の促進を目的とした、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、長ったらしい名前でございますが、いわゆるPFI法というもので、この一環としていろいろな取り組みが出ております。 例えば、君津地域の広域廃棄物処理発電事業、これは千葉県の君津市とか、それから東京都の水道局の金町浄水場常用発電事業、東京都の葛飾にあります、これは三セクでやられるようなことで私どもも期待をいたしておりますが、やはりその三セクがうまくいきますように誘導していかなきゃならないと思います。 そこで引き続き、九月十七日、法律の施行期日を定める政令案、それからPFI法施行令案とか民間資金等活用事業推進委員会、PFI委員会令案が閣議決定されまして、本年の九月の二十四日には法律が施行されたところでございます。まだつい最近でございますが、PFI法の施行後は、十月八日に総理府内にPFI委員会が設置されまして、現在、第四条に規定する基本方針の策定に向けて審議が進められているところでございますので、英国の例をお引きになりましたが、万遺漏なきようにひとつ対応したいと思っております。
○前原委員 できたばかりの、生まれたばかりの法律でございますけれども、これをとにかくうまく活用することが、きょう私が一貫したテーマで申し上げております、公共事業の量的、また質的な改革につながると思いますので、御努力をいただきたいというふうに思います。 最後に幾つか質問して御答弁をいただきたいというふうに思います。 再来年の一月から、建設省や運輸省あるいは北海道開発庁、国土庁を含めて、国土交通省へ移行するということでございます。役所は一緒になったけれども、そして公共事業の額としては非常に大きくなるわけです、この省は。しかし、公共事業の内容というのは相変わらず十六本でしたか、五カ年計画というものでいわゆる細分化をされている。空港なら空港、港湾なら港湾、あるいは道路は道路、公園は公園というふうに非常に細分化をされておりまして、役所は一緒になったのに、しかし財源は固定して一切動かない、ある意味で既得権化をしてしまっている。ということは、器はつくったけれども、その中に入ってくるものについては相変わらずポケットの入れ物が決まっていて、固定化した公共事業の配分というものが崩れないんだろうと思うんですね。これは私は、国土交通省になったメリットがあるとすれば、そのメリットを減殺する話ではないかというふうに思います。 したがいまして、役所の統一の中で、こういった十六本の五カ年計画というものも、一つにまとめるのかあるいは幾つかにまとめるのかは別にして、新たな省の形に即した財源の形態をとるべきではないかというふうに思いますが、それについて御答弁をいただきたいのが一つ。 それから、北海道新聞で、「新閣僚に聞く」というので中山大臣が、北海道局、つまり国土交通省になった場合の北海道局というのはいずれ不要になるということが言われているわけでございます。ここで大臣のインタビューをちょっと挙げさせていただきますと、「冷戦時代は対ソ連も考えて北海道に特別な配慮をしてきました。いつまでも北海道の名前だけが残るのは不自然です。北海道局は北海道が自然に溶け込んでいくためのきっかけで、十分に溶け込めば必要なくなる時が来ると思います」。 ある程度のタイムスパンで見たらそのとおりだというふうに私も思っておりますが、しかしながら、冷戦時代の対ソ連も考えてというのは、私はちょっと北海道開発庁が生まれた背景とは、全く関係ないと言えないのかもしれませんけれども、やはり北海道は昔から、屯田兵が開拓をしていって、そして広大な土地の中で、また寒さも厳しいという中での特別な配慮というものが必要だというところで特別な役所が置かれてやってきたというふうに思うわけでありまして、その状況というのは私はまだまだ払拭されていないんではないかと思います。 北海道局、いずれというのは非常に長い意味でおっしゃっているんだと思いますが、余りこういう言い方をされるとちょっと誤解を生むんではないかということで、これについて二つ目の答弁をしていただきたい。 三つ目は、住宅ローン減税の期間延長について御質問をさせていただきたいと思うわけでありますが、きょうの朝のNHKでも、政府として半年延長を視野に入れながら検討しているということが報道されておりました。いろいろ住宅産業の方に話を聞いていましても、あれは非常に好評でございまして、ただ、注文住宅などではなかなかこの期限内では間に合わないということで延長を求める声も強いし、また、これを広げることによってさらなる住宅需要というものも生まれてくるんじゃないかと思います。これについて、ちょっと三つまとめて最後に、駆け込み的で申しわけございませんが、御答弁をいただければと思います。
○中山国務大臣 後ろの方からお答えをいたしますと、住宅ローン減税、これは税調で検討をいたしておるところでございますけれども、私としては、先生のおっしゃるようなことを考えながら、入居じゃなしに契約に変えていくとか、それからまた、減税の問題に関しましても、いろいろ、断崖絶壁にならないようにというような言葉を私使っておりますが、軟着陸をどういうふうにするかという方向で考えてまいりたいと思っております。 それから二番目の、北海道局をなくそうと私は言っておりません。北海道開発庁という形ではあれで、北海道は特に二百十二あります市町村のうちで七三%が過疎市町村でございます。ですから、それには特別な配慮をしなきゃいけませんし、冷戦時代のことを申し上げたのは、私は北方領土周辺対策特別措置法というのを議員立法いたしまして、国から八十億、それから北海道から二十億積み立てて基金をつくって、いわゆる北方領土対応として、私は、別に自慢するわけじゃありませんが、寺嶋市長から感謝状というのをもらったことがありまして、北海道には特別の思いが私はありますので、そんな北海道をおろそかにするような話は考えてもおりません。 半分は寒冷でございまして、雇用の問題それから建設工事の問題でもなかなか大変なとき、しかし、観光的な面では、観光産業は随分、だんだん進展をしてきているようでございますし、北海道はゴルフ場も日本で、地方自治体の中では一番多い場所になっておりますから、私は北海道の方々に特に、私、この間北海道に行ってちょっと話をしたときにも冗談を言ったんですが、大野伴睦という人が北海道開発庁長官になったときのあいさつを私は思い出す、北海道にはクラークという人がいたけれども、おれは北海道を明るくするんだと言った大野伴睦北海道開発庁長官の話を私はしてまいりました。 ですから、その意味で、国土交通省になりましても、今最初にお話がございましたが、確かに、先生のところから桂川、宇治川、それから木津川という三つの川が流れ込みますが、淀川には海に出るまで三つの川が分かれたまま水が流れてくる。水でもなかなか一緒になるのが難しいんでございますが、役所が統合されるときにはそれなりのあつれきとか、それからみんながなれるまでいろいろなことが起こると思いますが、それはそのときに所管を持ってくださる大臣とか、それからその役所に集まられた有為な方々の知恵でそういう問題を乗り切っていくのが、私は、二十一世紀を迎える日本、ペルリが来たわけでもない、マッカーサーが来たわけでもない、平和なときに日本の大改革を行うわけでございますから、ひとつ平和な話し合いでうまく機能していきますように期待をしたいと思います。ひとつ先生にも御健闘をお願いしたいと思います。(前原委員「財源の話は。一番初めの質問について」と呼ぶ)済みません。 建設省の所管事業を見ますと、政策課題に重点投資するということで適切な配分を行ってきておりますが、中長期的にはシェアが大きく変化をしております。平成十二年度予算概算要求におきましても、地域が主役の町づくりを強力に推進するまちづくり総合支援事業の創設などによりまして市街地整備を四割増しで要求するなど、重点化を図っております。それからまた、広域的な連携、交流を支える高規格幹線道路などの重点化をしておりまして、沿道環境対策とか、それから電線類の地中化とかスマートウエーの実現に向けた取り組みなども進めておりますし、国土交通省においても、時代の動向や国民のニーズ等に即して重点的に社会資本の整備を進めていくために財源の確保をしてまいりたい、かように考えております。
○前原委員 これからまたいろいろ質問を各論にわたってもさせていただきたいと思います。 きょうはこれで終わります。ありがとうございました。
○平田委員長 長内順一君。
○長内委員 公明党・改革クラブの長内でございます。よろしくお願い申し上げたいと思います。 初めに、通告をさせていただいておりますので触れておきたいと思うんですが、実はただいまの北海道局の話でございまして、私、北海道選出の議員でございます。隣におられる佐藤静雄さんもそうでございます。 先日、実は、二階北海道開発庁長官が北海道にお越しになりまして、陳情会が行われました。その後の記者会見で中山大臣のこの話が取り上げられました。実は、二階長官、大変お答えに窮していた部分がございます。これは当然のことでございまして、二階長官がお話しになったのではなくて、中山建設大臣の御発言である。 今、質問がありましたけれども、私は一点だけ。これはまさか大臣が北海道局全く不要ということでお話しにはなっていない、こんなふうに認識はしておるんでありますけれども、北海道開発庁、これが統廃合になる。実は北海道というのは、現在、先般の拓殖銀行の破綻以来、御存じのように経済的には大変厳しい地域になってございます。そんな中で、開発庁がこれから統合されていく、さあ、この地域の産業、それから地域の経済に与える影響というのは大変大きいなという気持ちが大変強いものですから、この北海道局という、確かに特殊な局なんでありますが、これの役割ということについてどんなふうに大臣はお考えになっているか、まず初めにお伺いしたいと思います。
○中山国務大臣 先ほどの御答弁で申し上げましたことで誤解は解いていただけたんじゃないかと思います。 これは、北海道開発庁が今度は国土交通省になるとなくなると言っただけの話でございまして、北海道、個人的なことを言うと恐縮でございますが、中川一郎という男がおりましたが、私が結婚したときにはこの中川一郎に仲人をしてもらいました。ですから、北海道を私は、あの人が立候補するときに、道東地区をくまなく前座をやりまして歩きました。 それから、この間ロシアの国会議員にも、それからパノフ・ロシア大使にも言ったのですが、私は、将来新幹線を北海道に引くなら、その先延ばしたらどうか、青函トンネルは五十三キロ、ところが宗谷海峡は四十六キロしかない、これは大深度構想で樺太へ抜いて、そして間宮海峡は十キロしかないから間宮海峡をぶち抜いてシベリア鉄道につないだらどうだろうか、そうしたら東京から座ったままでロンドンまで行けるという話をしたことがございます。そのぐらいのことをしてシベリアから物流を起こしてやることが、これからのシベリア開発に日本が貢献をするということになりましたら、北海道の地位というのは大変重要だと私は思っております。 むしろ、先ほど言いましたように、冷戦構造は崩壊をいたしましたから、北海道の時代が来た。対シベリア問題。朝鮮半島と日本、九州との間にトンネルを通す話は戦前からありますけれども、ある建設会社ではもうちゃんとシミュレーションをやって研究成果を発表しておりますけれども、もっと簡単なのは、私は、大深度構想。宗谷海峡は軍艦も通れないほど浅うございますし、青函トンネル、さっき言いましたように近いものですから、そういう意味の、これから北海道というのは、いわゆる大シベリアに対する、地球が一つになるときの、ロシアという凍土の上に大変物流でも困っている国を日本がいろいろ開発援助をするには北海道が最大の基地になる、私はこう思っておりますので、その意味で誤解のありませんように、どうぞ北海道の皆さんによろしくお伝えいただきたいと思います。
○長内委員 まことに懇切丁寧に御説明をいただきました。 それでは、本題に入ってまいりたいと思います。 きょう、私は率直に、ストレートに、この間の本委員会における大臣のごあいさつを中心にして御質問をさせていただきたいというふうに考えております。 政権も新しくなりまして、今国会で私どもが果たす役割は、やはりまず経済の再生をどう図っていくのかというようなことにあるのかな、衰退から発展へ、やはりこれは経済をどう元気をつけていくのかなということがあると思います。 それと同時に、もう一つでは、複合不安といいますか、先日、介護の問題、大変な議論になりました。間もなく年金のことも随分大きな議論になるそうでございます。それと同時に、ことしは何か災害が非常に多うございまして、こういうことも含めた複合不安、国民の不安、こういうものにどういうふうに対応して安心できる社会をつくっていくかというのが私どもに課せられた大事な使命の一つではないかな。 その中で、この建設委員会で果たす役割もまた大きくなってくるし、それから国土庁、建設省の皆さんの役割も当然これは大きなものになってくるな、こんな認識でございます。 そこで、初めにお伺いしたいのは、大臣のこの間のごあいさつの中で、住宅・社会資本整備、こういうことにかかわったお話で、都市の再構築、それから内需拡大の柱となる住宅政策、こういうものに力を入れていきたいんだと。私は、これは大変大事な視点だな、こんなふうに考えております。 連立政権の住環境改善プロジェクト、こんな中で、実は年収の二倍で取得が可能な住宅の実現ですとかそれから公共賃貸住宅の供給の促進、こんなことを私どもも一緒になってやらせていただいておるわけでありますが、私は、やはりこの内需拡大の柱に住宅政策を持ってこられたということは大変意味のあることである。 特に、先ほども公共事業論議が随分されておりましたけれども、私たち北海道で見ていますと、公共事業というと、どうしても土木、こういっちゃうんですね。これはこれで意味のあることで、橋をつくったり道路をつくったり、さまざまなインフラ整備をやるということはいいのですけれども、住宅を促進していくというのは、先ほど大臣も冒頭にたしかおっしゃっておられましたけれども、広がりがあるわけですね。新しい住宅をつくる、そうすれば家具をかえる、カーテンをかえる、水道を入れる、いろいろな形で。ですから、そんなことを考えますと、内需拡大の柱に住宅政策を持ってきた、これは先ほどから申し上げておりますように、私は大変評価をするところでございます。 そこで、この取り組みの内容、具体的にどんなふうにお進めになられるのか明らかにしていただきたいと思います。
○中山国務大臣 長内委員おっしゃるとおり、住宅の住という字は、人があるじと書いてございます。家庭というのは、家と庭と書いて家庭でございます。 私ども、最初の御答弁でも申しましたように、衣食住、衣食足って礼節を知るなんていいますが、もう一つ、衣食住足って礼節を知るという時代が来るような気が私はいたしまして、住まいの広さが思想を決める、人の考えを決めるということわざもあります。 ですから、これだけの狭い平地の国土の中にあって、住宅政策というものがいかにこれからの国民生活に大きな心の安心をつくり出していくかということで、特に、住宅投資の促進を図るために住宅金融公庫の融資の積極的な活用とか、それから少子高齢化に対応した良質な公共賃貸住宅の供給促進とか、それから都心居住の推進、職住近接といいますか、職住一致といいますか、本当はエレベーターでおりてきて少し歩いたら会社へ行けるというのが一番いいんだろうと思いますが。密集市街地における老朽住宅の共同建てかえ。先ほどの定期借家の法律を通していただければ、これでもう大変な、住宅着工率が上がると思います。年間百三十万戸ぐらい住宅着工があった方がいい、今百二十八万戸ぐらいの着工になっているんだと思いますけれども、そういう良質な、良好な住宅市街地を整備すること。 それからまた住宅税制についても、住宅投資が息切れを起こすことのないような適切な措置をすることが肝要ではないか、こんなふうに考えております。
○長内委員 今、具体的な内容が明らかになってまいりました。 私は、確かにそういう形の政策の推進というのは大事なんですが、もっと細かくこれは取り組んでいくべきであるし、それからそれをしっかり世に訴えていっていただきたいな。例えば、今のお話の住宅の内需拡大、融資の問題ですとか、それから融資の中身もどんなふうになっているのか。それから税制もありますね。それから補助をどうするのか。こういうことについてぜひ目配りをしていただいて、今おっしゃったような政策を、きょうは時間も限られていますし、細かいことについての議論は避けたいと思いますけれども、ぜひそんなことにも心配りをいただきまして、推進をしていただきたい、こんなふうに思います。 さて、二つ目は公共住宅の件でございます。 この公共住宅の量的な拡大ということについては随分これまで言われてまいりました。良質な公共住宅をどう提供していくか、量から今度は質の時代に入ってきたのではないかなというふうに思います。なぜかといいますと、これは当然、少子高齢化社会を迎えまして、いずれの場合でもこの高齢化ということを念頭に置きながら政策を推進しなければならない、こんな時代に入ってきたのではないかなと思います。 私どものプロジェクトの中でもいろいろ議論をしてきたところではございますけれども、リフォームの問題だとかそれから個別のエレベーターの問題だとか、随分いろいろな議論をさせていただきました。ぜひ私は、今回公共賃貸住宅の拡大ということに当たって、今申し上げました、本当にこういうときに政治が国民の期待に、そして国民のニーズにこたえていく時期だと思いますので、これからどのような形で取り組んでいかれるのか、今国会では総括政務次官が話題になってございますので、加藤次官の方にお願いしたいと思います。
○加藤政務次官 長内委員のおっしゃられるとおりで、今総括政務次官としてぜひひとつ、委員のおっしゃっていることにこんなふうにお答えしますということで、今後高齢者の単身、夫婦の世帯が急増するということが予想されておりますし、高齢者に配慮しつつ公共賃貸住宅の供給の促進を図ることが重要な課題であるということも認識しておりますので、そのためにも、バリアフリー化された公共賃貸住宅の積極的供給、シルバーハウジングプロジェクトの推進、民間の業者等による高齢者向け優良賃貸住宅の本格的整備等に取り組んでいるところでございます。 さらに、平成十一年度第二次補正予算においては、高齢者向け優良賃貸住宅の供給拡大、既存公営住宅のエレベーターの設置推進等に、特に良質な公共住宅の供給促進を図るなど、引き続き積極的に取り組んでいく所存でございますので、よろしくお願いします。
○長内委員 公共住宅、公営住宅、実際に足を運んでみますと、五階建てで階段式で、当然エレベーターはない。御年輩の方ですとか、それからお体の御不自由な方は一階もしくは二階。ただ、これからもうどんどんそういう方はふえてくるわけですから、今政務次官がおっしゃったように、この施策はお金のかかる問題ではありますけれども、やはり意欲を持って、これからそういう社会が目の前に来ていることは間違いないわけですから、先取りをする形で今のエレベーターの問題ほか積極的な推進をぜひお願いしたいということを要望しておきたいと思います。 次に、道路のお話をちょっとさせていただきたいと思います。 向こう三軒両隣なんというような言葉がありますけれども、この向こうというのは玄関から出て、それできっと道路を、道を挟んで向こう三軒だと思うのです。道路というのは、私たちが生活していく上で非常にベースになる、そしてさまざまな活動をするときに基礎となる、そういうものではないかな。本来は、人間が踏み固め、そして人のために、人の道具として、人に役立つものとしてスタートをしたんではないかな、こんな認識でいるわけでございます。しかしながら、最近になりまして、道路というのは車社会に対応するために何か道路がある、車優先で道路づくりが行われてきて、本来主役である人間の方がちょっと隅の方に追いやられているんではないかな、こんな印象を私は抱いているわけでございます。 そこで、これからやはり道路というのも、ひとつ高齢化だとか情報化だとかこういうことに対応するようなつくり方が必要になってくるのではないかな。たまたまこれは十一月の七日の報道で、建設省が道路はみんなのものだ、車中心の道路づくりから人間中心の道路づくりに変えていくんだということで、これまでの設計基準その他を見直しまして、自転車だとか、歩行者だとか、それからもちろんバリアフリー、高齢化対策、こんなことを含めた道路づくりを計画しているというふうに報じられておりますが、これは実際、概要はどんなふうになっているのか。車中心の道路から人間中心の道路へのあり方、これをまずお伺いをしたいと思います。 それからもう一つ、今度は情報化という形で道路というものを見てみた場合に、これからさまざまな対応がなされていくと思いますけれども、最近、先ほども中山大臣がおっしゃっていましたけれども、何かヘリコプターに乗って東京都内を鳥瞰的にごらんになったと。そうしたところ、渋滞が目について、五十八時間、この渋滞というのは非常にロスのあるもので、金額に直したら十二兆円というようなお話が先ほどございましたけれども、これなんかも、今建設省でETC、ノンストップ自動料金システム、こんなことを検討してかなり具体的になっておりますが、この進展をあわせてお願いしたいと思います。 人間のための道路と、それから今の問題です。
○中山国務大臣 おっしゃるように、本当に道というのは、人の心にも道徳と言って、やはり心に道をつけるというのと同じように、人と人との交流の本当に基本的な接点でございますから、自転車や歩行者の空間を十分確保すると。このごろは、我が物顔に歩道を走る自転車なんというのがありまして、お年寄りなんかを危険な目に遭わせておりますが、こういう自転車の走るところと、歩道を広くして、むしろ車よりも歩く人に配慮をしようというふうな、自動車交通とは別に歩道や自転車道を道路の重要な構成要素として設置する。 それから、地域にふさわしい道路構造が採用されるように設計基準を見直しをしたい。それからまた、建設省といたしましても、ほかの関係省庁、警察庁とか、通産省とか、運輸省とか、郵政省と連携して、ITS、高度道路交通システムというものの採用をしながら積極的な推進を図ってきているところでございますけれども、特にETCにつきましては、第二次補正予算においても整備計画の見直しを図り、整備箇所の拡大を要望していきたい、こんなふうに考えております。 道路の計画というのは、設計の基本となる道路構造令が昭和四十五年に改正されて以来、自動車の通行機能を中心とする歩道や植樹帯の幅員など、おのおのの構成要素を決定する考え方となっていますけれども、近年では、高齢化社会でございますから、それからまた障害者の社会参加といったような新たな社会的要請に対応するために、本年の九月に、車いすの安全かつ円滑な通行を確保するため、歩道の段差の解消や勾配の緩和を図る基準を策定したところでございます。 今後は、このような本来の道路の主役である人の立場から見て使いやすい道路構造を実現するために、自動車、歩行者、それから自転車といったすべてに使いやすい道路のあり方と、それからまた余分な、道路を大型の自動車がどんどん走るというようなことがないように、私は、いわゆる起点、終点以外を別にする自動車が高速道路で通り抜けてくれることが一番、下の道路の安全を確保する道になると思いますので、今先生がお話しになりましたように、「あおぞら」というヘリコプターが建設省にありまして、たまたま本当に一望千里の大変な好天に恵まれた日でございましたので、問題箇所を、ずっと荒川の上から高尾山まで行きまして、そしてまた戻ってきまして、その後石原新知事に会ったわけでございます。 そういう一般道路を大きなトラックが通り抜けることを排除するためにも、通過交通だけで通り過ぎる車を一般道路に入れないような高速道路なんかを進展させることが、一般道路に対する非常に重要な問題ではないか、私はこんな認識をしております。
○長内委員 ぜひとも今のような形で、私は、もっと昔のことを考えますと、道路というのはやはり人の出会いがあったり、そこでコミュニケーションがあったり、何か今殺伐とした感じをどうしても受けざるを得ない、ぜひとも道路の役割、それから道路の新しいあり方、新しい道路づくり、これに力を入れていただきたいというふうにお願い申し上げておきます。 時間がなくなりましたけれども、今回の大臣のあいさつの中で、一方で土砂災害対策等に重点的に取り組んでいくと。これは、先ほどもお話ございましたように、この日本の国というのは気候的にも大変雨の多い、そして雪の多い、それから台風もやってくる、それから火山地帯でございまして地震も多いということで、常に災害ということが私たちの周りに起こるわけでございます。災害は忘れたころやってくるというような言葉もございますけれども、私たち、災害が起こったことによって、そこから何を学ぶか。まず復旧対策をすぐ行う、そして、その中から二度とこういうことを起こさないということを学ぶのが私どもの立場ではないかな、こんなふうに実は考えております。 ことしも随分さまざまな災害がありましたけれども、特に象徴的だったのが、どうしても日本の国、先ほども大臣おっしゃっていましたけれども、平地が少のうございますから、どんどん開発が山際、山際の方へ寄っていきます。そうなると、危険急崖斜面、いろいろありまして、そこからの土砂によっての危険性というのが非常に高い。それから、もう一つ特徴的だったのが、都市部において、やはり空間が狭いものですから地下へ地下へと広げていく、こんなことが災害の一つの特徴だったのではないかなというふうな、そんな受けとめ方をさせていただいております。 私は、先ほどの土砂崩れなんですが、閉会中、北海道ですけれども、何カ所か視察をしてまいりました。大変危険なところに住宅が、何でこんなところに住宅を建てるのがオーケーになったのかなというようなところに建っているケースもございます。今まではどちらかというと、ここは危険ですよというのはさまざまな形で土地の価格にはね返ったりなんかして、余りオープンになっておりませんでしたけれども、これからは人の命、そして人の暮らし、こういうことを守っていく、こういう観点からいきますと、ひとつ踏み込んだ政策がこれから必要だ、こんなふうに考えております。 災害、特に土砂崩れ、それから地下対策、この点についての御所見をお願いしたいと思います。
○中山国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、ことしは台風十八号で広島県などで三十名ばかりの犠牲者が出ておられたりいたしますものですから、土砂災害対策につきまして、次期通常国会に建設省としても法案提出を目指して、河川審議会で今審議をしていただいております。 それから、地下空間の浸水対策。これは、私の大阪でも大阪地下街、ダイヤモンド街というような日本一の地下街がありますから、淀川がはんらんをしましたらこれは大変なことになる。この間シミュレーションをやったら大阪市長が、ああいう放送は困るなんという話があったぐらい、不安をもたらすと市長は心配したんでしょうけれども。しかし、そんなことだから我々は万全の準備をしなきゃいけないという建設省の思いでそういう放送も流したわけでございます。 八月末に取りまとめた緊急対策に基づきまして、関係機関と連携をしながら対策を実施していって、そういう急傾斜地なんかに対する、これは危ないと思うところにはそれの指定をする、それからそこをまた移るときにはそれに対する融資とか、そういういろいろな意味での対応をしてまいる準備をいたしております。 十一月から建設省、国土庁、運輸省、消防庁で研究会をつくりまして、本年八月末に緊急対策を取りまとめました。関係機関に通知する、それからまた、今申し上げましたように、日ごろからの危険性を周知徹底させる、洪水時における的確、迅速な情報を伝達する、それから避難体制を確立する、防水板の設置。地下鉄なんか、大阪では百三十キロぐらいありますから、東京でもそうでございますが、そういう地下鉄にもし水が入ったりするとこれは大変な災害が予想されます。そういうものに対する対応。福岡では、地下空間で管理者との連絡の場が設けられておりましたが、いろいろな、大阪でも、本年三月に国、府、市及び地下空間管理者から成る検討会が設置されまして、今申し上げましたようなことに対して対応をどうしていくか、今後、関係省庁と連絡をとりながら、先生の御指摘のようなことに万全を期したい、かように考えております。
○長内委員 新しい形の災害、それから従来あったといいますか、従来から懸念されているような災害、どう政治の力でこれを回避して国民の生命と財産を守っていくか、大事な点だと思いますので、ひとつ御努力いただきたいというふうに思います。 それで、最後になろうかと思いますけれども、建設省で、大変私は高く評価をしておりますが、公共事業の評価システム、これについてお伺いをしたいと思います。 これまでこの問題、時のアセスメントというのがありますけれども、まさに公共事業のむだをなくそうということでスタートをいたしまして、建設省、運輸省は大変これに一生懸命取り組んでいるところでございまして、本年三月の十九日、再評価の結果が発表されております。十件公共事業が中止されて、四十七件ストップになっている、休止になっている、こういうことでございます。私は、今建設省が行っている評価システムのあり方なんですが、事業に着手する前に実施する新規事業採択時の評価、それから事業の途中に実施している再評価、それで今度は終わってからこれを評価する、こんなことも今行われていることで大事なことだというふうにも伺っております。 そんな意味で、この評価システム、一体どういう形でこれから取り組んでいかれようとするのか、それから、よく言われるところの客観性それから透明性、このことにどのようにこれから努めてまいるのか、この点についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○加藤政務次官 大変大事なお話が今長内委員の方から出ましたが、事後評価の試行に着手するとともに、評価システムの改良などに積極的に取り組んでいくわけでございますが、また事業評価監視委員会等により客観性、透明性を確保していくことに努めたいと思っております。 公共事業の客観性、透明性の一層の確保の観点から、建設省では、昨年度から導入している新規事業採択時評価及び再評価に加え、今年度中に事業完了後の事後評価の試行に着手すべく積極的に取り組んでおるところでございます。試行結果を踏まえて、事後評価を本格的に導入するとともに、事業評価のシステムや手法の改良を行ってまいりたいと考えております。 また、客観性の確保のため、再評価においては学識経験者等の第三者から構成される事業評価監視委員会の意見を聞き、尊重していますが、事後評価においてもこの事業評価監視委員会の意見を聞くことにしていきたいと思っております。 建設省としては、今後とも、これらの取り組みにより、公共事業の効果的、効率的な実施及び客観性、透明性を確保することに努めてまいりたいと思います。
○長内委員 終わります。ありがとうございました。
○平田委員長 次回は、来る十二日金曜日午前九時三十分理事会、午前九時四十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時三十九分散会