農林水産委員会 第1号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1999/03/04
会議録
○委員長(野間赳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十二月二十四日、中原爽君が委員を辞任され、その補欠として長峯基君が選任されました。 ─────────────
○委員長(野間赳君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、農林水産に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野間赳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(野間赳君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 平成十一年度の農林水産行政の基本施策について、農林水産大臣から所信を聴取いたします。中川農林水産大臣。
○国務大臣(中川昭一君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。 農林水産業、農山漁村は、国民の安全で快適な生活の基盤であります。加えて、昨今、ゆとり、安らぎといった価値が重視される中で、国民は農林水産業や農山漁村に対し新たな期待を寄せています。こうした期待に的確にこたえていくことが重要であり、国民あっての農林水産業と農山漁村、農林水産業と農山漁村あっての国民との信念のもとに、各般の施策を積極的に展開します。 まず、農業施策について申し上げます。 農政の改革につきましては、昨年九月、食料・農業・農村基本問題調査会から内閣総理大臣に対して答申が提出されました。本答申を踏まえ、昨年十二月、農政改革大綱を取りまとめたところであり、今後、本大綱に沿って、現行農業基本法に基づく農政を抜本的に改革し、我が国農業・農村の持続的発展を目指して政策を再構築します。新たな基本法案を本国会に提出するとともに、中長期的展望のもとに、以下の施策を着実に推進します。 第一は、国内農業生産を基本とした食料の安定供給を確保することです。 国内農業生産の維持・増大のため、需要の動向に即し、生産性の向上、適地適産等を図ります。また、関係者の努力喚起及び政策推進の指針として食料自給率の目標を策定する必要な作業を進めます。さらに、世界の食料需給の安定のため、国際協力の強化を図ります。 第二は、消費者の視点を重視した政策を構築することです。 食生活における安全性・品質の確保と食品の表示・規格制度の改善・強化を図ります。また、食品産業の経営体質の強化、食品流通の効率化に努めます。 第三は、農地、水等の生産基盤を確保・整備することです。 優良農地の確保と有効利用を図り、地域の条件に即した農業生産基盤の整備を進めます。 第四は、担い手の確保・育成です。 幅広い人材の確保と育成に努めるとともに、地域の実情に即し、法人経営を含め足腰の強い経営展開を図ります。農業生産法人の一形態としての株式会社の導入については、さまざまな懸念を払拭する措置等の具体化に取り組みます。 第五は、農業経営の安定と発展に向けた支援を行うことです。 農産物の価格に需要動向や品質評価が適切に反映されるよう、価格政策全般を見直します。また、これとあわせ、価格低落時における意欲ある担い手の経営への影響を緩和するため、所得確保対策の導入に向けた取り組みを進めます。さらに、経営全般にわたる支援策を体系的に整備し、意欲ある担い手への施策の集中を図ります。 第六は、技術の開発・普及を推進することです。 技術開発を重点化するとともに、普及事業の効率的かつ効果的な運営を図ります。 第七は、農業の自然循環機能の発揮を図ることです。 農業が本来有する自然循環機能を十分発揮するため、望ましい農業生産方式への転換、家畜排せつ物の適切な管理、有機性資源の循環利用の促進を図ります。 第八は、農業・農村の有する多面的機能の発揮を図ることです。 農業・農村の有する多面的機能が十分に発揮されるよう、計画的な土地利用の確保、生産基盤と生活基盤とが一体となった農村の整備に努めるとともに、中山間地域等における直接支払いの実現に向け、取り組みます。 次に、次期WTO農業交渉に向けた取り組みについて申し上げます。 米についての関税化の特例措置の取り扱いにつきましては、本年四月から関税措置へ切りかえることとしました。これは我が国の国益にとっての最善の選択であると同時に、来年に開始される次期WTO農業交渉において、我が国農業・農村の発展のための確かな成果を獲得するための出発点でもあります。関係者が一体となって、揺るぎない国民合意の交渉方針を早期に確立する考えです。 なお、国産米の需給と価格の安定を図るため、引き続き生産調整を着実に推進します。 次に、森林・林業施策について申し上げます。 森林は緑と水の源泉であり、特に、昨年豪雨災害が多発し、国民生活に多大な影響を及ぼしたことから、森林の国土保全に果たす役割の大きさが再認識されました。このため、森林の持つ公益的機能の高度発揮を念頭に置き、森林・林業施策の積極的な展開に努めます。 国有林野事業につきましては、昨年十月に成立した関連法等に基づき、木材生産機能重視から公益的機能重視への管理経営の転換、組織・要員の徹底した合理化・縮減、一般会計繰り入れを前提とした特別会計制度への移行、累積債務の本格的な処理を柱とした抜本的な改革を着実に推進します。 また、地域の実情に応じた多様な森林の整備、間伐の適切な推進、木材利用の拡大及び木材産業の振興等を図ります。さらに、近年の森林・林業をめぐる状況に適切に対処し、森林を安全で豊かな国土の形成に欠くことのできない国民共通の財産として次の世代に確実に引き継ぐため、森林・林業の基本政策のあり方の検討を急ぎます。 次に、水産業施策について申し上げます。 昨年、韓国との間において新たな漁業協定の署名がなされ、さきの臨時国会において関連国内法とともに御承認をいただきました。その後、協定は一月二十二日に発効し、また本年の排他的経済水域の操業条件についても先般合意を見るに至りました。今後、新しい操業秩序の早期確立に努めるとともに、実効ある取り締まりに万全を期してまいります。 また、国連海洋法条約の締結に伴う漁獲可能量制度の導入等により、我が国水産業は新たな段階を迎えております。このため、沿岸漁業等振興法にかわる新たな基本法の制定も念頭に置きつつ、今後の水産基本政策のあり方の検討を急ぎます。 このほか、漁業経営の体質強化、消費者ニーズに対応した水産物の供給体制の整備、環境に配慮した増養殖の推進、的確な資源管理の推進、漁協の経営基盤の強化、漁業生産基盤及び漁村生活環境の整備等に取り組みます。 なお、今後の農林水産省の組織のあり方につきましては、中央省庁等改革に係る大綱を踏まえ、新たな農林水産施策の展開方向に十分対応できるよう必要な見直しを行います。 以上のような農林水産施策を展開するため、平成十一年度の農林水産予算の編成に際しましては十分に意を用いました。また、現行農業基本法にかわる新たな基本法を初め施策の展開に必要な法制の整備につきましては、今後御審議をよろしくお願いいたします。 以上、所信の一端を申し上げました。 委員各位におかれましては、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう切にお願い申し上げます。
○委員長(野間赳君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前九時五十分散会