総務委員会 第11号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1999/05/21
会議録
○委員長(竹村泰子君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十日、今井澄さんが委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹さんが選任されました。 また、本日、井上美代さんが委員を辞任され、その補欠として吉川春子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(竹村泰子君) 男女共同参画社会基本法案を議題といたします。 本案の修正について阿部幸代さん及び海老原義彦さんから発言を求められておりますので、順次これを許します。阿部幸代さん。
○阿部幸代君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっています男女共同参画社会基本法案に対し修正の動議を提出し、その提案理由と内容の概要を御説明申し上げます。 政府案は、政策・方針決定過程への参加拡大を中心に、男女が社会のあらゆる分野での活動に参画する機会を確保し、均等に利益を享受し、責任を担う男女共同参画の促進を主眼としています。あらゆる分野での意思決定過程への参加の課題は、女性の地位向上の重要なテーマの一つです。しかし、我が国では、男女がともに生き、活動する上で、経済的にも、社会的、政治的にも男女格差が根強く残っています。だからこそ、多くの女性団体や女性たちが基本法に求めてきたのは、あらゆる分野の男女平等、人間としての権利の尊重の実現をということでした。 修正案は、この立場から、第一に、名称を男女共同参画促進法に改め、憲法と女性差別撤廃条約に基づく男女平等及び人権尊重の理念に基づくことを明記します。また、人権尊重は普遍的なものであるので、「社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現することの緊要性にかんがみ、」という規定は削除します。 第二に、「性別による差別的取扱い」には、「いかなる名目又は方法によるかを問わず、その結果として、男女のいずれか一方に対し差別的効果をもたらすこととなる取扱い」を含むものといたします。 第三に、男女平等の前提である母性の保護に関する規定を新設します。 第四に、男女共同参画の促進にとって欠かせない事業主の責務を明記します。 第五に、苦情の処理及び救済のための組織及び運営体制についての法的整備、その他の必要な措置を講じなければならないことにします。 以上が修正案の提案理由とその概要です。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されることを御要望いたしまして、修正案の要旨説明といたします。
○委員長(竹村泰子君) 次に、海老原義彦さん。
○海老原義彦君 私は、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び自由党を代表いたしまして、男女共同参画社会基本法案に対し修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その提案理由と趣旨について御説明申し上げます。 憲法において個人の尊重、法のもとの平等がうたわれ、男女平等の実現に向けてさまざまな取り組みが行われてまいりました。しかし、男女共同参画社会の実現に向けてはさらなる努力が必要であります。本法案は、男女共同参画社会の形成に関する基本理念とこれに基づく基本的な枠組みを定める基本法であり、その重要性は憲法に準じるものと申しましても過言ではありません。このような基本法の中の基本法たる本法案につきましては、前文を置き本法制定の意義を明記し、もって国民一人一人に男女共同参画社会の形成促進の重要性につき理解を深める必要があると考えます。 このような観点に基づき、四会派共同で作成いたしました修正案の概要につき御説明申し上げます。 本修正案では、本法案制定の趣旨、目的、理念をより明確にするため、お手元にございます案文のとおりの前文を目次の次に加えることといたしております。 以上が修正案の提案理由とその概要であります。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨説明を終わります。
○委員長(竹村泰子君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、阿部さん提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(竹村泰子君) 少数と認めます。よって、阿部さん提出の修正案は否決されました。 次に、海老原さん提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(竹村泰子君) 多数と認めます。よって、海老原さん提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(竹村泰子君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 江田五月さんから発言を求められておりますので、これを許します。江田さん。
○江田五月君 私は、ただいま可決されました男女共同参画社会基本法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読します。 男女共同参画社会基本法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項について配意すべきである。 一 政策等の立案及び決定への共同参画は、男女共同参画社会の形成に当たり不可欠のものであることにかんがみ、その実態を踏まえ、国及び地方公共団体において、積極的改善措置の積極的活用も図ることにより、その着実な進展を図ること。 一 家庭生活における活動と他の活動の両立については、ILO第一五六号条約の趣旨に沿い、家庭生活と職業生活の両立の重要性に留意しつつ、両立のための環境整備を早急に進めるとともに、特に、子の養育、家族の介護については、社会も共に担うという認識に立って、その社会的支援の充実強化を図ること。 一 男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の策定に当たっては、現行の法制度についても広範にわたり検討を加えるとともに、施策の実施に必要な法制上又は財政上の措置を適宜適切に講ずること。 一 女性に対する暴力の根絶が女性の人権の確立にとって欠くことができないものであることにかんがみ、あらゆる形態の女性に対する暴力の根絶に向けて積極的に取り組むこと。 一 男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進については、男女共同参画会議の調査及び監視機能が十全に発揮されるよう、民間からの人材の登用を含め、体制を充実させること。 一 本法の基本理念に対する国民の理解を深めるために、教育活動及び広報活動等の措置を積極的に講じること。 一 各事業者が、基本理念にのっとり、男女共同参画社会を形成する責務を自覚するよう適切な指導を行うこと。 一 苦情の処理及び人権が侵害された場合における被害者救済のための措置については、オンブズパーソン的機能を含めて検討し、苦情処理及び被害者救済の実効性を確保できる制度とすること。 一 男女共同参画社会の形成を国際的協調の下に促進するため、女子差別撤廃条約その他我が国が締結している国際約束を誠実に履行するため必要な措置を講ずるとともに、男女共同参画の視点に立った国際協力の一層の推進に努めること。 右決議する。 以上です。
○委員長(竹村泰子君) ただいま江田さんから提出された附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(竹村泰子君) 全会一致と認めます。よって、江田さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対しまして、野中内閣官房長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野中内閣官房長官。
○国務大臣(野中広務君) ただいま御決議されました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力いたす所存でございます。 ありがとうございました。
○委員長(竹村泰子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹村泰子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前八時四十一分散会