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145回国会参議院1999/03/04

財政・金融委員会 第2号

発言数
4
登壇者
2
会派数
2
開催日
1999/03/04

会議録

勝木健司民主党・新緑風会

○委員長(勝木健司君) ただいまから財政・金融委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る二月五日、加納時男君及び岸宏一君が委員を辞任され、その補欠として西田吉宏君及び石川弘君が選任されました。  また、本日、笠井亮君及び浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として橋本敦君及び木俣佳丈君が選任されました。     ─────────────

勝木健司民主党・新緑風会

○委員長(勝木健司君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政及び金融等の基本施策について、宮澤大蔵大臣から所信を聴取いたします。宮澤大蔵大臣。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 今後の財政・金融政策の基本的な考え方につきましては、先般の財政演説において所信を申し述べたところでありますが、本委員会において重ねて所信の一端として今後取り組むべき課題等について申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。  我が国経済は、資産市場の低迷や不良債権問題の深刻化などバブルの後遺症を抱える中、金融機関に対する信頼の低下、雇用不安などが重なり、極めて厳しい低迷状況にあります。また、我が国を取り巻く国際経済情勢も、一昨年アジア諸国に端を発した通貨、経済の不安定な状況により、先行きは極めて不透明であります。  こうした内外の諸情勢のもと、今我が国がなすべきことは、不況を早急に克服し、二十一世紀に向かって豊かで活力ある社会を再構築するとともに、対外的には世界経済の発展のために我が国に期待されている役割を果たしていくことであると考えております。  このような認識のもと、まず財政面から最大限の措置を講じて不況克服に全力で取り組みます。  このため、昨年秋取りまとめました緊急経済対策に盛り込まれた諸施策を着実に実施すべく、先般成立した平成十年度第三次補正予算を迅速に執行してまいります。  さらに、平成十一年度予算については、例えば公共事業について公共事業等予備費を含め予算ベース、支出ベースともに前年度に比べ一〇%を上回る伸びを確保するなど、景気回復を最優先課題とした財政運営を行うことといたします。  同時に、景気の回復基盤を固めるためには、金融システムを早急に再構築することが不可欠であります。このため、昨年秋に制定された金融機能再生法及び金融機能早期健全化法を活用するとともに、中小、中堅企業等の資金需要に的確にこたえ得るよう、政府系金融機関の資金量を十分に確保し、また信用保証制度を強化して、信用収縮や貸し渋りの防止に努めてまいります。  さらに、税制については、現下の厳しい経済情勢等を踏まえ、平成十一年度改正において、恒久的な減税を初め、国、地方を合わせ平年度九兆円を超える減税を実施することとしております。  まず、所得税については、最高税率の引き下げを行うとともに、定率減税を実施するほか、扶養控除額の加算を行うことといたします。法人税については、我が国企業が国際社会の中で十分競争力を発揮できるよう、基本税率の引き下げを行うとともに、中小法人等に対する軽減税率についても引き下げを行うこととしております。  こうした恒久的な減税の実施に伴い、地方財政の円滑な運営に十分配慮する観点から、当分の間の措置として、国と地方のたばこ税の税率を改定いたします。  また、景気回復に資するため、住宅ローン減税を実施するほか、情報通信機器の即時償却制度の創設等の措置を講じてまいります。  さらに、有価証券取引税及び取引所税を廃止し、経済・金融情勢等の変化に対応して適切な措置を講ずることとしております。  なお、今回の所得税及び法人税の減税は、この際早急に実施すべき負担軽減措置を講ずるものでありますが、今後の我が国の経済社会の構造的な変化、国際化の進展等に対応した個人及び法人の所得課税の抜本的な改革については引き続き検討してまいります。  このように、財政、税制面で景気回復に全力を尽くすこととした結果として、平成十一年度予算における公債依存度は、前年度当初予算の二〇%と比べ一七・九ポイント増加し、三七・九%となります。平成十一年度末の公債残高は三百二十七兆円に達する見込みであり、財政状況の急速な悪化は避けられません。我が国の将来の世代、社会の変化を考えますと、財政構造改革は必ず実現しなければなりませんが、これについては、我が国経済が回復軌道に乗った段階において、改めて二十一世紀の初頭における財政、税制の課題として、根本的な視点から必要な措置をとらなければならないと考えております。  他方、経済の国際化が進む中、我が国は世界経済の健全な発展への貢献にも取り組まなければなりません。  我が国としては、アジア諸国の経済困難の克服を支援し、国際金融・資本市場の安定化を図るため、昨年十月には三百億ドル規模の資金支援を含むアジア通貨危機支援に関する新構想を表明し、既に対象となる五カ国すべてについて当面の支援の具体策を決定するなど、その実施に努めているところであります。今後とも関係各国及び国際機関とも密接に連携しながらアジア支援を行っていく所存であります。  また、アジアを含む多くの途上国が厳しい貧困問題等に直面する中、我が国として国際機関を通じた支援を積極的に行うことは引き続き重要であり、早急な資本基盤の充実が求められている国際開発協会及び多数国間投資保証機関の増資に我が国が応じるための所要の法改正を行うこととしております。  国際金融システムについては、短期資本移動のもたらすリスクとそれへの対応、危機に陥った国への流動性供給のあり方、適切な為替相場制度とはどのようなものかという三つの根本的な問題があり、これらにいかに対応していくかが重要であると考えます。今後ともG7や主要な新興市場諸国等とともに国際金融システムの改革の実現に向けた議論や検討に積極的に取り組んでいきたいと考えております。  また、ユーロの誕生やアジア通貨危機といった内外の経済・金融情勢の変化を踏まえ、我が国通貨円の国際化を進めていくための環境整備を図っていくことが極めて重要な課題であると考えております。  先般、海外の投資家が我が国の国債に投資しやすくなるよう、政府短期証券を公募入札により発行することとし、国債利子について非居住者を非課税とする制度を創設するなど、円の国際化推進のための具体的な方策を取りまとめたところでありますが、今後とも円の国際的な使用を一層推進するため幅広い分野で努力していきたいと考えております。  さらに、多角的自由貿易体制の維持強化及び貿易円滑化については、我が国はWTO、APEC等を通じ積極的に取り組んでおり、平成十一年度関税改正においても、特定品目の関税率の引き下げ、税関手続の電算化の拡大等、所要の改正を行うこととしております。  次に、平成十一年度予算の大要について御説明いたします。  平成十一年度予算は、平成十年度第三次補正予算と一体的にとらえ、年度末から年度初めにかけて切れ目なく施策を実施すべく、いわゆる十五カ月予算の考え方のもと、当面の景気回復に向け全力を尽くすとの観点に立って編成しております。  歳出面については、一般歳出の規模は四十六兆八千八百七十八億円となり、前年度当初予算に対して五・三%の増加となっております。これに地方交付税交付金及び地方特例交付金並びに国債費等を加えた一般会計予算規模は八十一兆八千六百一億円、前年度当初予算に対して五・四%の増加となっております。  歳入の基幹たる税制については、さきに申し述べましたとおり、所得税及び法人税について恒久的な減税を実施するとともに、住宅建設及び民間設備投資の促進、経済・金融情勢の変化への対応等の観点から適切な措置を講ずることとしております。  また、税の執行については、今後とも国民の信頼と協力を得て滞納の増加にも適切に対応しつつ、その適正公平な実施に一層努めてまいります。  以上の措置を受け、公債発行予定額は、前年度当初予算より十五兆四千九百三十億円増額し、三十一兆五百億円となります。特例公債の発行については、別途、平成十一年度における公債の発行の特例に関する法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。  財政投融資計画につきましては、景気回復に十分配慮して財政投融資資金の活用を図るとともに、特殊法人の整理合理化への対応等、改革に向けた努力を継続することとしたところであり、一般財政投融資の規模は三十九兆三千四百九十二億円となり、前年度当初計画に対して七・三%の増加となっております。また、資金運用事業を加えた財政投融資計画の総額は五十二兆八千九百九十二億円となり、前年度当初計画に対して五・九%の増加となっております。  なお、特殊法人の整理合理化の一環として、政府系金融機関の統合等を進めるため所要の法改正を行うこととしております。  以上、財政・金融政策に関する私の所信の一端を申し上げました。  なお、大蔵省からの提出法律案は十件を予定しており、そのうち平成十一年度予算に関連するもの九件は既に提出しております。今後、提出法律案の内容につきましては逐次御説明することとなりますが、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

勝木健司民主党・新緑風会

○委員長(勝木健司君) 以上で所信の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十四分散会

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