災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1999/03/05
会議録
○委員長(海野義孝君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 災害対策の基本施策について国土庁長官から所信を聴取いたします。関谷国土庁長官。
○国務大臣(関谷勝嗣君) このたび、国土庁長官を拝命いたしました関谷勝嗣でございます。よろしくお願いいたします。 第百四十五回国会における御審議に当たり、災害対策に関しまする私の所信を申し上げます。 災害から国土を保全し、国民の生命、身体及び財産を守ることは国政の基本であります。特に、我が国は、御承知のとおり、その位置、地形、気象などの自然的条件から、各種災害が発生しやすい国土となっております。 近年では、戦後最大の自然災害である阪神・淡路大震災において、六千四百名以上のとうとい人命が失われました。昨年におきましても、八月上旬豪雨以降の豪雨及び台風により、七十名余の死者・行方不明者が生じたところであります。 これらの状況を踏まえ、災害対策につきましては、従来より政府一体となった体制のもと、全力を挙げて取り組んできているところであります。 今後におきましても、国土庁といたしましては、災害対策に関する総合調整官庁として、災害対策基本法や防災基本計画に基づき、関係機関と密接な連携をとりながら、迅速かつ的確な災害対策をより一層強力に推進してまいる所存でございます。 以下、各施策ごとに、国土庁及び阪神・淡路復興対策本部としての取り組みの概要を申し述べたいと思います。 阪神・淡路地域の復興対策につきましては、震災の発生から四年が経過したところであり、政府、地元地方公共団体、地元住民等の一体となった努力により、被災地は着実に復興の道を歩んでおります。しかしながら、その一方で、約五千世帯の方々が依然として仮設住宅で生活されているなど、大きな課題も残されております。 生活再建の前提となる住宅につきましては、建設を予定している約三万九千戸の公営住宅のすべてが着工済みであり、計画の約九割が完成しております。仮設住宅にお住まいの方々が一日も早く安定した生活に移っていただけるよう、公営住宅の個別あっせんなど、地元県、市による懸命の努力がなされております。 また、被災者生活再建支援法の本委員会での審議経過等を踏まえ、被災者自立支援金を支給するなど、被災者が自立した生活を開始するための支援として、きめ細かな施策も講じられているところであります。 今後とも、恒久住宅への円滑な移行、産業の復興、安全な地域づくり等、本格的な復興に向けて全力を挙げてまいる所存でございます。 災害対策につきましては、阪神・淡路大震災以降、全般的な見直しを行い、その充実強化を図ってきたところでありますが、平成十一年度におきましては、特に以下の点を重点に取り組んでまいります。 初動体制につきましては、災害発生時の情報収集・連絡体制の強化を図るため、中央防災無線網の整備を進めてきたところでありますが、首都直下型地震に備えた衛星地球局の配備等、一層の整備拡充に努めてまいります。 また、地震発生直後における迅速かつ的確な対応を図るため、地震防災情報システム、DISの整備を引き続き推進いたします。 さらに、総合防災訓練をより実践的なものとしてまいります。 震災対策につきましては、引き続き、いわゆる東海地震への対策として大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努め、地震対策緊急整備事業を促進するとともに、地震防災基本計画の見直しについて検討してまいります。 また、地震防災対策特別措置法に基づき、全都道府県において作成されている地震防災緊急事業五カ年計画の円滑な実施を促進するとともに、同計画において位置づけられた地域防災拠点施設の整備の推進に努めてまいります。 特に、大都市地域の震災対策につきましては、直下の地震の切迫性が指摘されている南関東地域において、中央防災会議大都市震災対策専門委員会の提言を踏まえ、昨年六月、南関東地域直下の地震対策に関する大綱及び南関東地域震災応急対策活動要領を改訂し、広域的な対策を関係機関の実践的連携のもとに一層推進することといたしました。 さらに、昨年八月には、これらを踏まえ、より実践的な広域医療搬送活動に関するアクションプランを関係省庁間で申し合わせたところでありますが、今後も引き続き、広域輸送活動に関するアクションプランの策定等、大都市地域における震災対策の一層の充実を図ってまいります。 津波対策につきましては、それぞれの市町村の実情に応じた迅速かつ的確な避難対策が講じられるよう、津波浸水予測図の作成について地方公共団体の支援を推進してまいります。 火山対策につきましては、引き続き、活動火山対策特別措置法に基づき、避難施設の整備等を推進するほか、岩手山の活動等につきましては、関係機関と連携をとりながら、観測体制の強化等の対策を講じてまいります。 風水害対策につきましては、昨年の全国各地における豪雨災害等の教訓を踏まえ、関係機関と連携をとりながら、国土保全事業の推進、警戒避難体制の整備等、各種施策の一層の推進に努めてまいります。 復興対策につきましては、引き続き、雲仙岳噴火災害等の地元地方公共団体の復興への取り組みを促進するとともに、今後の復興対策を円滑に進めるための復興対策マニュアルの策定等を進めてまいります。 昨年五月に成立した被災者生活再建支援法につきましては、本年四月の適用開始に向け、現在、鋭意準備を進めているところでございます。 なお、法の公布日から適用日までの間において発生する災害につきましても、法と同様の措置を講ずることとしており、昨年の豪雨災害等につきましては、既に被災者への支援金の支給が開始されております。 また、同法附則第二条において総合的な見地から検討を行うものとされております被災者の住宅再建支援につきましては、国土庁に設置した被災者の住宅再建支援の在り方に関する検討委員会において、関係省庁と共同で検討を行ってまいる所存です。 防災に関する国際協力の推進につきましては、昨年七月に活動を開始したアジア防災センターを中心として、アジア地域における多国間防災協力を推進してまいります。また、日米地震防災政策会議の場を利用して地震対策に関する日米協力を進めてまいります。 以上、災害対策に関する私の所信を申し上げました。 防災行政の責任者として所管部局を督励し、また関係省庁の協力を得て、常に緊張感を持ちながら災害対策に全力を尽くしてまいる所存であります。委員長初め委員各位の格別の御指導、御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(海野義孝君) 次に、平成十一年度防災関係予算に関し、概要の説明を聴取いたします。谷川国土政務次官。
○政府委員(谷川秀善君) 国土政務次官を仰せつかっております谷川秀善でございます。 平成十一年度における防災関係予算案の概要につきまして、お手元にお配りをしてございます資料に沿って御説明をいたします。 この資料は、一ページが総括表、二ページ以降が各論となっております。 一ページの総括表から御説明を申し上げます。 この表は、関係省庁の防災関係予算を国土庁において取りまとめたものでございます。科学技術の研究関係が五百八十五億円余、災害予防関係が一兆百六十三億円余、国土保全関係が一兆八千二百六十七億円余、災害復旧等関係が三千六十一億円余となっております。これらを合計いたしますと三兆二千七十七億円余で、前年度に比べまして一・三%の増加となっております。 二ページ以降は各論でありますが、その主なものを御説明申し上げます。 第一に、科学技術の研究に関する経費でございます。 科学技術庁では地震に関する調査研究の推進、文部省では地震予知のための基礎的研究、建設省では測地的方法による地殻変動調査などに要する経費をそれぞれ計上いたしております。 第二に、災害予防に関する経費でございます。 国土庁では中央防災無線網の整備、地域防災拠点施設の整備、文部省では公立学校施設等の整備、厚生省では災害拠点病院の整備、気象庁では気象観測施設の整備、建設省では避難地及び避難路の整備、安全で信頼性の高い道路網の整備、消防庁では消防施設設備の整備などに要する経費をそれぞれ計上いたしております。 第三に、国土保全に関する経費でございます。 農林水産省では治山事業、地すべり対策事業、農地防災事業など、建設省では河川事業、ダム事業、砂防事業などに要する経費をそれぞれ計上いたしております。 最後に、災害復旧等に関する経費でございます。 農林水産省では農林水産業施設災害復旧事業、建設省では河川等災害復旧事業などに要する経費をそれぞれ計上いたしております。 国土庁といたしましては、関係省庁と連絡のもと、災害予防、応急対策、復旧復興の各段階にわたる総合的な災害対策を推進することにより、国民が安心して暮らすことのできる国づくりを進めてまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。 以上、説明を終わります。
○委員長(海野義孝君) 以上で、災害対策の基本施策について国土庁長官の所信及び平成十一年度防災関係予算に関する概要の説明聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五分散会