国民福祉委員会 第12号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1999/07/13
会議録
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから国民福祉委員会を開会いたします。 社会保障等に関する調査のうち、臓器移植に関する件を議題といたします。 この際、本件につきまして宮下厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宮下厚生大臣。
○国務大臣(宮下創平君) 臓器の移植に関する法律に係る附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況等について御報告をいたします。 本年二月二十八日より六月末までの間に、脳死した方の身体からの臓器提供は四件行われております。 第一例目につきましては、心臓、肝臓、腎臓及び角膜の提供があり、本年三月一日に移植が実施されております。 第二例目につきましては、心臓及び腎臓の提供があり、本年五月十二日から十三日にかけて移植が実施されております。 第三例目につきましては、心臓、肝臓及び腎臓の提供があり、本年六月十四日から十五日にかけて移植が実施されております。 第四例目につきましては、腎臓の提供があり、本年六月二十四日に移植が実施されております。 移植患者の経過は、いずれの方も既に退院されたか、入院中の方もその経過はおおむね良好であると聞いております。 臓器の種類ごとの移植実施数としては、法施行後より本年六月末までに、脳死下及び心臓停止下における移植を合わせて、心臓は三件、肝臓は二件、腎臓は百五十八名の提供者から二百九十一件の移植が行われ、角膜につきましては本年五月末までに千七百八十八名の提供者から二千八百九十五件の移植が行われております。 なお、臓器の種類ごとの移植希望登録者数は、本年六月末現在、心臓は二十一名、肝臓は三十名、肺は十名、腎臓は一万三千百七十三名となっており、角膜については、本年五月末現在、五千五百二十九名となっております。 脳死下での臓器提供施設につきましては、厚生省が作成した指針に基づく条件を整備した施設として、本年四月末現在、二百三十六施設がこれに該当しております。 移植実施施設につきましては、本年六月末現在、心臓は三施設、肝臓は二施設、肺は四施設、膵臓は十三施設となっております。 提供された臓器の移植を受ける患者の選択につきましては、厚生省が作成した移植希望者選択基準等に基づいて行われております。 臓器移植の推進に当たっては、臓器提供意思表示カード等の普及が大変重要であります。厚生省では、社団法人日本臓器移植ネットワークとともに臓器提供意思表示カード等を作成し、地方公共団体、関係諸機関等の協力を得ながらその普及を図っておりますが、臓器提供意思表示カードにつきましては、本年六月末までに約四千七百万枚を配布しております。また、運転免許証用シール及び医療保険の被保険者証用シールにつきましては、本年一月より配布を開始しておりますが、本年六月末までに、運転免許証用シールは約五十一万枚、医療保険の被保険者証用シールは約七百八十万枚を配布しております。 また、脳死した方の身体からの臓器移植事例に係る検証作業については、本年三月より公衆衛生審議会疾病対策部会臓器移植専門委員会において御議論いただき、本年六月二十九日に中間報告をいただいたところであります。 この報告の概要は別紙のとおりでありますが、臓器移植における透明性の確保と臓器提供者等のプライバシー保護の両立について中間的な取りまとめを行うとともに、第一例目及び第二例目の救命治療、脳死判定及び臓器あっせん業務等に関する評価を行っております。 第一に、臓器移植における透明性の確保と臓器提供者等のプライバシー保護の両立の論点については、情報提供の本来のあり方として、基本的には臓器提供施設、社団法人日本臓器移植ネットワーク等が自主的に情報開示を行うのが本来のあり方であり、今後事例を重ねるにつれてそれら機関がみずから情報を公表するようになることが望ましいとされたほか、開示すべき情報の範囲等につきましては、原則として臓器提供者の御家族等の情報開示に関する承諾の範囲内で行うべきこと等の意見をいただいております。 なお、臓器提供者の御家族等の承諾がなくても開示可能な事項があるか否か等の問題につきましては、今後さらに検討をする必要があるとの報告をいただいております。 第二に、第一例目及び第二例目における救命治療、脳死判定、臓器あっせん業務等の経過及びその評価についてであります。 まず、脳死判定等の医学的評価につきましては、一連の手続はおおむね適切に行われていたとの評価がなされておりますが、第一例目の平成十一年二月二十五日に実施されました法的脳死判定における無呼吸テストの順番について、厚生省令で定めた順番に従わずに実施されたことについては適切でなかったとの評価が行われております。 また、社団法人日本臓器移植ネットワークのあっせん業務の評価につきましては、初動体制、移植患者選択、搬送体制等について検証が行われておりますが、第一例目における心臓の移植患者の選択ミスがあったことについては、今後絶対にそのようなことが起きないよう社団法人日本臓器移植ネットワークの体制改善を行う必要があることや、今後の課題として、社団法人日本臓器移植ネットワークにおけるコーディネーターの教育・訓練体制の拡充を図ること、専任のメディカルコンサルタントの確保が必要であること等の御意見をいただいております。 この報告を踏まえ、厚生省としても必要な措置を早急に講じることといたしております。 以上、御報告申し上げるとともに、厚生省としては今後とも移植医療の推進に努めてまいる所存でありますので、委員の皆様におかれましては御理解を賜りますよう、お願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(尾辻秀久君) なお、本日、厚生省から提出されております報告書につきましては、これを会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾辻秀久君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時十分散会