国土・環境委員会 第4号
- 発言数
- 260 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1999/03/12
会議録
○委員長(松谷蒼一郎君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨十一日、北澤俊美君が委員を辞任され、その補欠として松崎俊久君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松谷蒼一郎君) 去る三月十日、予算委員会から、本日十二日から十六日正午までの間、平成十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち公害等調整委員会、北海道開発庁、環境庁及び国土庁、運輸省所管のうち気象庁及び港湾整備特別会計、建設省所管、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(松谷蒼一郎君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日、北海道東北開発公庫総裁濱本英輔君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松谷蒼一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松谷蒼一郎君) 北海道開発庁、北海道東北開発公庫、気象庁、港湾整備特別会計、環境庁及び公害等調整委員会の予算の概要について、政府から順次説明を聴取いたします。川崎国務大臣。
○国務大臣(川崎二郎君) 平成十一年度の北海道開発予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成十一年度一般会計予算のうち、北海道開発庁に計上いたしました予算額は、歳出九千四百九十九億一千七百万円であります。 次に、これら歳出予算の主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。 第一に、国土保全及び水資源開発事業の推進であります。 石狩川等の重要水系や災害多発地域の河川の整備、多目的ダム等の建設、砂防事業及び急傾斜地崩壊対策事業等の治水事業を推進するほか、治山事業並びに海岸保全事業を推進することとし、予算額一千六百九十四億二千四百万円を予定いたしております。 第二に、道路整備事業の推進であります。 道内各地域の均衡ある発展のため、基軸となる高規格幹線道路等の整備を推進し、道路網の体系的かつ総合的な整備を図るとともに、トンネル崩落事故等を踏まえた防災事業、雪対策及び交通安全施設の整備等を推進することとし、予算額三千二百八十六億一千四百万円を予定いたしております。 第三に、港湾、空港の整備事業の推進であります。 中核国際港湾である苫小牧港及び物流の効率化に資する重要港湾及び地方港湾の整備を進める経費、並びに航空ネットワークの拠点空港である新千歳空港及び地方空港の整備を推進することとし、予算額六百八十五億八百万円を予定いたしております。 第四に、生活環境施設の整備事業の推進であります。 生活環境の向上を図るため、公営住宅等、下水道、環境衛生施設及び都市公園の整備を推進することとし、予算額一千二百五十八億二千万円を予定いたしております。 第五に、農林水産業の基盤整備事業の推進であります。 社会の変化や国際化の進展に対応した多様で生産性の高い農業への速やかな展開を図るための農業農村整備、水産業の振興を図るための水産基盤整備並びに森林の持つ公益的機能の高度発揮を図るための森林整備を推進することとし、予算額二千三百五十五億二百万円を予定いたしております。 また、このほかに、アイヌの伝統等の普及啓発等の事業を行うためのアイヌ関連新施策の経費として九千二百万円及び公共事業等における連携を一層強化推進する特定開発事業の推進のための経費として二十一億八千万円を予定いたしております。 引き続き、平成十一年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道東北開発公庫は、平成十一年十月に日本政策投資銀行へ移行することが予定されていることから、平成十一年度予算は、上半期分として、出融資枠一千七百二十億円を予定いたしております。 深刻な不況下にある企業への円滑な資金供給、設備投資の促進等のため、北海道東北開発公庫の出融資機能の積極的活用に努めます。また、苫小牧東部地域の開発を引き続き推進するため、現在の苫小牧東部開発株式会社を清算し、同地域の土地を一体的に確保、造成、分譲する新会社に対し二百二十二億円の出資を行います。 以上をもちまして、平成十一年度の北海道開発予算並びに北海道東北開発公庫予算の説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願いいたします。 引き続きまして、平成十一年度港湾関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 港湾整備特別会計の歳出予算額として、四千六百九十四億二千三百万円を計上しております。 港湾の整備につきましては、物流の効率化、国民生活の質の向上に資することを目的として整備を進めていくこととしています。 物流の効率化に資するための重点施策としては、国際海上輸送ネットワークの拠点となる東京湾、伊勢湾、大阪湾及び北部九州の中枢国際港湾における国際海上コンテナターミナルの整備及び港湾諸手続に係る情報システムの導入、地方圏の物流コストの削減のためのコンテナターミナルの拠点的整備を最重点として推進することとしております。 また、海陸一貫輸送を推進するための内貿ターミナルや海上交通の安全確保のための開発保全航路の整備を重点的に推進することとしております。このほか、物流革新のための次世代港湾の開発について調査検討を行うこととしております。 また、国民生活の質の向上に資するための重点施策としては、深刻な廃棄物問題に対応するための廃棄物海面処分場の整備及び大規模流出油事故に対応するための大型浚渫兼油回収船の建造、緊急防災対策としての耐震強化岸壁の整備、離島の生活基盤である旅客輸送のための岸壁整備を重点的に推進することとしております。 次に、海岸関係予算でございますが、歳出予算額として三百十七億四千万円を計上しております。 海岸事業につきましては、安全で潤いのある海岸の創造を目指し、面的防護方式等による質の高い海岸保全施設の着実な整備や生活環境の改善に資する海岸の整備を効率的、効果的に進めることとしております。 次に、気象関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算額として六百二十一億八千七百万円を計上しております。 気象業務体制につきましては、気象、地震、火山等による災害を未然に防止し、軽減することを目的としてその充実強化を進めていくこととしております。このため、台風、集中豪雨雪等の観測予報体制を強化することとし、静止気象衛星及び観測予報施設の整備を推進するとともに、地震・火山対策として、地震津波監視システムの強化等による防災気象情報の高度化を進めてまいります。さらに、気候変動・地球環境対策の強化、気候に関する予測情報の精度向上、異常気象の監視及び速報体制の強化を図ってまいります。 以上をもちまして、港湾・海岸関係及び気象関係の平成十一年度予算につきましての説明を終わります。
○委員長(松谷蒼一郎君) 次に、真鍋環境庁長官。
○国務大臣(真鍋賢二君) 平成十一年度総理府所管一般会計環境庁予算案及び環境保全経費等について、御説明申し上げます。 まず、平成十一年度の環境庁関係予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成十一年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は八百六十億一千五百万円であり、これを前年度の当初予算額七百九十八億三千五百万円と比較すると、六十一億八千万円、七・七%の増となっております。 予算要求額の主要な事項について御説明申し上げます。 第一に、環境保全の企画調整等については、地球温暖化防止に向けた各般の対策を実施するほか、持続可能な二十一世紀の地球社会づくりに向けて地球環境問題への取り組みを積極的に推進するとともに、化学物質対策の強化、環境影響評価制度の充実、環境基本計画の推進等環境政策の一層の展開を図るべく、これらに必要な経費として六十二億三千七百万円を計上しております。 なお、ダイオキシン類やいわゆる環境ホルモン関係経費につきましては、各事項に盛り込まれており、合わせて三十九億六千四百万円を計上しております。 第二に、大気汚染等の防止については、低公害車普及事業、有害大気汚染物質対策等を推進することとしております。 また、騒音、振動及び悪臭対策についても、引き続き推進することとし、これらに必要な経費として二十一億三百万円を計上しております。 第三に、水質汚濁の防止については、健全な水循環の回復のための取り組みを推進するとともに、海域における富栄養化対策及び水質総量規制、湖沼水質の保全、海洋環境の保全等を推進するための経費として十六億九千九百万円を計上しております。 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策として二億一千二百万円、土壌汚染防止及び農薬対策として八億四千万円をそれぞれ計上しております。 第四に、環境事業団については、建設譲渡事業、地球環境保全に取り組む民間団体の活動を支援するための地球環境基金事業等の推進を図ることとし、同事業団の事業に対する助成等に必要な経費として六十億八千二百万円を計上しております。 第五に、環境保全に関する調査研究のための経費については、地球環境保全関係、環境汚染による健康影響の解明、大気汚染、水質汚濁等に関する各種調査研究を進めることとし、合わせて九十三億二千三百万円を計上しております。 第六に、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理については、各種情報の収集整備を初めとする生物多様性保全施策を総合的に推進するとともに、国立公園の保護管理の強化を図ることとしております。 また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生動植物の保護対策の強化を図るとともに、野生鳥獣の保護管理に関する対策を推進することとしております。 これらに必要な経費として、合わせて二十八億三千七百万円を計上しております。 次に、自然公園等の整備事業については、人と自然との豊かな触れ合いを確保するため、我が国を代表するすぐれた自然を有する国立・国定公園等における整備に必要な経費として百六十四億八千六百万円を計上しております。 第七に、環境庁研究所については、国立環境研究所において、地球環境問題を初め環境全般にわたる研究を推進するために必要な経費として八十一億五千七百万円を計上し、また、国立水俣病総合研究センターにおいて、水俣病発生地域の特性を生かした研究を推進するために必要な経費として六億一千万円を計上しております。 第八に、公害による健康被害者の救済等については、水俣病総合対策を推進するほか、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、環境保健に関する各種調査研究を推進することとし、これらに必要な経費として百九十三億四千万円を計上しております。 以上、平成十一年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。 次に、各省庁の平成十一年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。 まず、歳出予算について御説明申し上げます。 地球的規模の広がりと将来の世代にわたる広がりを持つ今日の環境問題に対処するため、平成六年十二月、政府全体の環境保全施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画である環境基本計画が策定されました。 環境保全経費につきましては、この環境基本計画に盛り込まれた施策の効果的な実施に資する観点から、環境基本計画に示された施策の体系に沿って取りまとめております。平成十一年度における環境保全経費の総額は三兆二百十三億円であり、前年度の当初予算に比べ二千九百九十一億円、一一・〇%の増となっております。 これを事項別に見ますと、循環を基調とする経済社会の実現のために二兆五千九百三億円、自然と人間との共生の確保のために六千三百五十二億円、すべての主体の参加の実現のために四千三百九十六億円、共通的、基盤的施策の推進のために二兆四千五百五十億円、国際的取り組みの推進のために八百三十一億円、その他として百五億円がそれぞれ計上されております。 なお、予算によっては複数の事項に重複して計上されているものがあります。 さらに、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁において、各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによりますと、平成十一年度における総額は六千四百三十三億円であり、前年度の当初予算に比べ三百五十七億円、五・九%の増となっております。 これを事項別に見ますと、国際的枠組みづくりに係る経費として七十九億円、観測・監視、調査研究に係る経費として千百八十八億円、技術開発、普及に係る経費として四千三百四十五億円、環境協力の推進に係る経費として二百五十五億円、環境配慮に係る経費として七億円、国内の持続可能な社会の実現に向けた取り組みに係る経費として五百五十八億円となっております。 次に、環境保全関係財政投融資は、貸付規模等において、総額三兆千七百三億円を予定しております。 機関別の主な内訳としては、環境事業団が事業規模で四百二十九億円を予定しているほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において三兆千百九十七億円を予定しております。 このほか、本年十月を目途に廃止が予定されている北海道東北開発公庫、日本開発銀行にかわり新たに設立される日本政策投資銀行(仮称)等において、環境対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。 最後に、今国会で御審議いただく環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。 まず、地球温暖化対策といたしまして、ハイブリッド車に係る自動車取得税の税率の特例措置の拡充を行う予定であります。 さらに、自動車排出ガス対策として、平成十二年導入予定の排出ガス規制の適合車に対する自動車取得税の軽減措置を創設する予定であります。 このほか、公害防止用設備の設置、廃棄物・リサイクル対策等に関する所要の税制上の措置を講ずることとしております。 以上、平成十一年度の各省庁の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。 以上でございます。
○委員長(松谷蒼一郎君) 次に、川嵜公害等調整委員会委員長。
○政府委員(川嵜義徳君) 平成十一年度公害等調整委員会歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。 平成十一年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、公害等調整委員会の歳出予算要求額は、六億三千七百万円であり、これを前年度の当初予算額六億一千四百万円と比較いたしますと、三・八%、二千三百万円の増額となっております。 次に、その内訳について御説明申し上げます。 第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として、六億三百万円を計上しております。 第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として、三千四百万円を計上しております。 以上が平成十一年度公害等調整委員会の歳出予算要求額についての概要であります。 よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。
○委員長(松谷蒼一郎君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより、北海道開発庁、北海道東北開発公庫、気象庁、港湾整備特別会計、環境庁及び公害等調整委員会の予算について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。せっかく川崎長官おいででございますが、きょうは環境庁に絞って質問させていただきます。 今御説明をいただいたこの書類をつらつら眺めてみまして、どれもこれも重要な項目だなと。しかしながら、最近ニュースでも見ております銀行を初めとする金融機関に公的資金が幾ら幾ら投入されたという額に比べてけたが幾つも違うなという印象があります。私は、きょう御説明をいただいた中で、大臣から沈黙のメッセージをいただきました七ページから八ページにかけて、野生動植物の保護対策、そして国立・国定公園等における整備、この点に限って質問させていただきます。 ほかの分野につきましてはほかの委員にお願いをしたいと思うわけでございますが、そんな中で私がきょうテーマにいたしますのは高山植物の盗掘問題であります。十日の日に予算委員会で堂本暁子さんが取り上げた問題でもございます。私も前からネットワークの方々を担当する弁護士さんから相談を受けておりまして、この委員会で質問をしようとずっと考えておったんですけれども、堂本さんは現地まで行って現場をごらんになられた、そんなこともあって後追いになりますけれども、質問させていただきたいと思っております。 どんな問題かといいますと、この委員会におけるいわゆるカテゴリーで言うと大変複雑なわけでございます。一つは天然記念物に指定されているもの、一つは国立公園内にあるもの、そしてもう一つは国有林の中にあるもの。ですので、きょうはたくさんの方においでいただき、御足労いただいたことを心から御礼を申し上げたいと思っております。 たかが高山植物じゃないかというふうに思われる方もおられるかと思います。このペーパーを読んだだけではわからない、高山植物を守らなければならない意義、まずは自然保護局長の方から簡単に御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 高山植物は、高地あるいは北海道のような高緯度地帯のような環境条件が大変厳しく限られた地域に生息する植物であります。そのような環境条件の厳しいところで生息しているということから、その生育に当たって大変困難な問題がございまして、その中には絶滅のおそれのある種も多く含まれています。 私どもとしては、高山植物についての保全を図っていくべきものと考えておるところでございます。
○小川勝也君 実は、なかなか対策がうまくいっていないということで、ボランティアの方々、市民団体の方々あるいは山のファンクラブの方々が自主的にパトロールをしたり情報交換をしたり、いろんなことが行われているわけでございます。 そんな中で、北海道には天然記念物に指定されている山もございまして、文化庁の池田さんには大変お世話になっているという報告をいただいております。きょうは文化庁から近藤次長がおいででございますが、池田さんといろいろ打ち合わせをしてきていただいているものと思いますが、天然記念物を保護するという立場から、今の局長の御説明に補足をしていただければと思います。
○政府委員(近藤信司君) お答えをいたします。 天然記念物であります高山植物を適切に保護するため、例えば北海道の場合でありますならば、北海道の関係市町村教育委員会におきましては、文化財パトロールによる監視の充実でありますとか、登山者のマナー向上のための普及啓発パンフレットの作成、あるいは標識の設置やロープ張りによる立ち入りの規制などに努めているところでございます。こういった貴重な高山植物が盗掘をされるということは極めて遺憾なことでありまして、文化庁といたしましても、こうした事態が生じないように地元の教育委員会と連携を図りながら天然記念物である高山植物の適切な保護に努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○小川勝也君 この貴重な高山植物、野生植物のことに関しては、全国さまざまな事例があると思いますけれども、私は残念ながら北海道の事例しかわかりません。聞くところによりますと、登山者の中で、きれいな花を見つけて、どうしても自分のものにしたいということで自分の庭に持ち帰る人もいるにはいるということでございますけれども、高い価格で売れるのでそれを商売として流通させている人もいるやに聞いております。 警察ではどのぐらいこの事件を把握しておられるでしょうか。
○政府委員(小林奉文君) 高山植物の違法採取事案につきましては、文化財保護法、自然公園法、森林法等の規定を適用して取り締まりを行っておるところでございますが、こういった高山植物の採取事案につきましては特別の統計をとっておりませんので、昨年中に検挙しました主な事例について御説明させていただきたいと思います。 一月八日、北海道の夕張岳で天然記念物に指定されているユウバリソウなど三百七十二株を盗掘した飲食店経営者ら三名を文化財保護法等違反で検挙した事案がございます。また、九月二日、北海道の大雪山で高山植物のエゾシバザクラなど八株を盗掘した郵便局員を自然公園法等違反で検挙しております。十二月七日、岩手県の早池峰山で高山植物のオサバグサなど二十二株を盗掘した自営業者ら二名を文化財保護法等違反で検挙した事案がございます。こういった事例でございます。
○小川勝也君 実は警察でも、なかなかお調べいただくというか統計をとるシステムができていないと思います。 後の主題につながるわけでございますが、実は高山植物盗掘ネットワークというさまざまな団体がネットワーク化されたところで調べておりまして、もっと詳しい情報がこっちにございます。行政だけで対応できないことは民間の力をかりる、いわゆるさきに成立をしたNPO法案の精神をこの分野にも生かしていかなければならないというふうに思うわけでございます。 そんな方々のお話によりますと、法律によって懲役刑もしくは罰金刑ということになっておるけれども、さまざまな法律に照らし合わせてもなかなか懲役刑に至ってはいないんじゃないか。これは、犯したこととその罪ということの相関関係に納得がいかない、そんな御意見も寄せられております。 法務省にお伺いしますが、例えば懲役刑になった人はどのぐらいいるか、あるいはその手前の刑に服した人がどのぐらいいるか、わかる範囲でお知らせください。
○政府委員(松尾邦弘君) 一昨日、堂本委員からも御質問がございまして、我々としても非常に貴重な御指摘だと承りましたので、資料を取りまとめたりあるいは各地方検察庁で処理しておりますので、できる限りの照会をしてきたところでございます。全体的に申し上げますと、文化財保護法違反、森林法違反あるいは自然公園法違反、こういった違反に該当するケースということになると思います。 文化財保護法違反で言いますと、過去三年を取りまとめましたが、十一件を警察等から受理しておりますが、その中で公判請求、つまり体刑求刑したのは五件ございます。それから、森林法違反は三年間で二百五十二件、このうちの体刑求刑したのが四十四件ございます。それから、自然公園法違反、これが三年間で五十一件でございまして、体刑求刑二件ということでございます。 それで、個別に高山植物の盗掘についてどういった処理になっているのかということについては、先ほど警察当局からも御説明がありましたが、確かに個別類型的にそれを分けた資料はございません。ただ、できるだけ調べてみましたが、例えば日高山脈のアポイ岳で特別天然記念物に指定されているヒダカソウなどを多数盗掘したということで、これは森林法違反の疑いで札幌地検に書類送検がされております。この処理を照会してみましたが、先生御指摘のように罰金で終わっております。 それで、我々も今議論をしているところでございますが、先生御指摘のように、例えば登山者がたまたま通りかかったらいい花があるというので、まずいなと思いながら盗掘したというケースもございますでしょう。あるいは中にはこのケースのように、かなり多数を車を利用して運び出すというような悪質な事案もあろうかと思います。 確かに先生御指摘のように、登山者のケース等については罰金ということで処理されるケースもあるいは状況的にうなずけるかもしれません。ただ、業としてといいますか、これで金もうけをしようという者に対しまして、例えば三十万円の罰金がいかなる意味があるのかという御指摘がありますと、私どももなるほどなと、これはいろいろ検討してみなけりゃいかぬ事案じゃないかというふうに思います。 これを契機に、少しいろいろ調査をさせていただきまして、全国各地にばらばらに散らばっておりますので、少し資料を収集した上でこれまでの求刑の運用といいますか、そういったものについての見直しといいますか、こういう自然保護というものがこれだけ非常に世の中の注目を浴びているときに従来同様の処理というのはやはりまずいということになりますので、そうした動きもしっかり踏まえながら対処していきたい、こう思っておるところでございます。
○小川勝也君 御丁寧にありがとうございます。 後でまた、ほかの方の御意見や御答弁を聞いてコメントを求めてみたいと思います。そんな中で、まずはとられないことが一番いいわけでございまして、さまざまな工夫がなされております。先ほども申し上げましたように、さまざまなカテゴリー、セクションの中でいろいろ工夫がなされております。 林野庁にお伺いをいたしますが、国有林ボランティアという制度があって、一部によってはすごい機能をしている、こんな報告も入っております。現状がどうなっておるのか、あるいは今の話を聞いてこういう対処もできるんじゃないかとか、情報をもっと交換したらいいんではないか。このことをまずお伺いしたいのが一点。 それと、まだ実験的だと思いますけれども、場所によって監視カメラを設置しているところがあるように聞いております。林野庁としては、どんなことをやっておるのか、あるいはこれからはそういうことも可能性があるのかどうか、御答弁をいただければと思います。
○説明員(日高照利君) 各種ボランティアから高山植物の保護等につきまして協力の申し出がある場合につきましては、これを十分に尊重しまして、現場の森林管理署の業務において積極的に活用するということにいたしております。 代表的な事例を二、三申し上げてみますと、まず一つは、中部森林管理局富山森林管理署内におきまして、北アルプス連峰を中心として、ボランティアがコマクサ等の保護のためのパトロールを実施している、こういう事例があります。 それから二つ目は、九州森林管理局宮崎森林管理署内におきまして、ボランティアを含めました霧島連峰高山植物等盗採防止対策連絡協議会を結成いたしまして、不法採取防止のパトロールを実施している事例がございます。 それから、北海道森林管理局空知森林管理署内においては、地元市民のユウパリコザクラの会との間で森林パトロールボランティア協定を締結いたしまして、この春から夕張岳の貴重な高山植物の不法採取防止のパトロールを実施している、こういう事例がございます。 それから次に、国有林でどんなことをやっているのかということでございますが、高山植物等の不法採取防止のために、職員、それから先ほど申し上げましたボランティア等によるパトロールの実施、それから不法採取等を禁じる旨を表記しました標識等の設置、それから林道の入り口等に必要な場合はゲートを設置する、こういうことを行って不法採取の防止に努めているところでございます。 ただいま先生から御指摘のありました監視カメラにつきましては、維持管理の困難性等の面からなかなか実現が難しいのじゃないかと考えておりますけれども、今後とも関係機関等と連携して、パトロールを強化して、不法採取の防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小川勝也君 私といたしましては、さきの委員会で山のために生きることを宣言した人間でございます。できればたくさんの方が山にかかわって仕事をしていただきたいのはやまやまでございますけれども、なかなか昨年の法改正を見ましてもかなわない状況であります。 私どもが政権をとれば山は復活いたしますけれども、それまでの間は、どうぞボランティアの方ともっと協調していただいて、何とか民間活力を生かした形で山を有意義なものにしていくしかないというふうに思うわけでございます。ボランティアの方々との協力がユウパリコザクラの会との間でうまくいっている、こんな事例をもっと全道や全国にお知らせして、そういうシステムをつくり上げていくことを私は望むわけでございますけれども、もう一言よろしくお願いいたします。
○説明員(日高照利君) ただいま先生御指摘のように、今の紹介からは除きましたけれども、各地でボランティア団体と連携して不法採取の防止に努めているところでございまして、今後とも引き続き努力していきたいというふうに思います。
○小川勝也君 それは環境庁の所管であります国立公園でも同じことが言えると思います。国立公園パークボランティアと言うのだそうでございます。これは局長で結構でございますが、同じ質問でございまして、ボランティアとの協力の現状がどうであって、将来的にどういう展望があるのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 先生お話しのパークボランティアの仕組みにつきましては、現在二十三の国立公園の三十四の地区で、主に自然解説を担当しますビジターセンターに集まっていただきまして自然解説のリーダー役などを担っていただいておりますけれども、利用指導の一環として高山植物の採取についても注意していただくということもやっていただいております。 パークボランティアという名前のほかに、自然公園指導員というボランティアで、これは全国二十八の国立公園と五十五の国定公園の中で三千百名の方に同じような仕事、高山植物採取への注意のような公園利用道徳の高揚のような仕事をしていただいております。 高山植物の盗掘の防止につきましても、現場での監視あるいは盗掘通報、注意標識の設置等幅広く協力をいただいているところでございまして、今後ともこのようなパークボランティアの方々との密接な連携を図りながら、公園内の植物保護に取り組んでまいりたいと考えております。
○小川勝也君 ここでちょっと長官に感想をお伺いしたいんですが、今私が申し上げたとおり予算がすごく少ないんですね。そんな中で知恵を絞っていろんなことをやっていかなければならない。当然、縦割りということもあるでしょうけれども、なるべく市民の心ある方々の御協力をいただく、こんな配慮をもっとしていくべきだと思いますが、長官いかがでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先般、私も箱根の山に参りまして、パークボランティアの皆さんと会談する機会がありました。大変な活躍をしていただいておるわけでありますが、山を愛する気持ち、または自然を大切にしなきゃならない気持ち等々のお話を伺ったわけであります。しかしながら、何と申しましてもボランティア精神を持った活躍というものが大変とうといものだということを感じたわけであります。 私もできれば老後はそういう生活をしてみたいなという気持ちにもなったわけでありますけれども、この人たちによって自然が守られておるということに思いをいたしながら、これからも今お話しのありました高山植物等の盗掘なんかを未然に防いでいく教育等もしていかなければならないし、また一人一人の皆さん方の自覚も促していかなければならないんじゃないか、こんな気持ちでございます。
○小川勝也君 次は、警察の方にお伺いをいたします。 警察といたしましても、たくさんの警察官の方が山を見張っていれば一番いいわけでございますが、とてもかなうわけはありません。ヘリコプターを導入したりといういろんな工夫がなされておるように聞いております。 それもこれもやはりネットワークを中心とした市民の方、ボランティアの方々から、こういう登山者がいた、あるいはたくさんのバッグを持った人がおりてきたという情報が逮捕ということに関していえば不可欠だと思います。そういう方々との協力という観点を中心に、今後の対処はいかがでしょうか。
○政府委員(小林奉文君) 先ほど御説明させていただきました三つの事件につきまして、二つは営林署の職員の方からの通報でございます。もう一件は自然保護観察員の方からの連絡でございます。このほかボランティアの方々からの通報によって検挙しているものは多数ございます。 私どもといたしましては、関係行政機関、ボランティアの方々と一致連携して、こういった事案を把握して適切に対応してまいりたいと思います。また、現在先生の御指摘のございましたヘリコプターの活用とか、そういったことを最大限やってまいりたい、このように考えております。
○小川勝也君 私がこの問題でアドバイスをいただいた弁護士さんは、大変乱暴な言い方だけれども盗掘をして罪が重くて新聞にばっと出ることによって相当減るんじゃないか、こういうアドバイスもいただいております。この前の堂本委員の質問にもございました。例えば一株五万円で売れるものを百株とっても三十万円の罰金。あるいは聞くところによりますと、もし逮捕されても氏名が公表されない場合が多いというんです。そんなことも一つだと思います。 後で松尾局長にまた御決意をお尋ねするわけでございますが、近藤次長、天然記念物をとられて罰金だけというのはどうですか。
○政府委員(近藤信司君) お答えをいたします。 罰則の問題でございますが、文化財保護法上は、天然記念物である高山植物を盗掘し、滅失、棄損した場合には「五年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。」と、このような規定になっておるわけでございます。 ただ、個々のケースに関します量刑につきましては、先ほども法務当局からも御説明があったかと思いますが、いろんな事情を総合的に考慮して判断していく事柄ではなかろうかと思っております。一律になかなかそこらの判断は難しいんだろうと思います。そういうことで私どものコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、文化庁といたしましては、今後とも天然記念物である高山植物の適切な保護に努力をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○小川勝也君 我が国の園芸文化というのは、里に山から何かをとってきて植えるという文化だった、こういう解説もございます。あるいは花泥棒なんと言いますとどことなくロマンチックなイメージがございます。 私は、何も出来心で一株摘んできた人を懲役にしろなんということを言うつもりは毛頭ございません。さまざまな中で、天然記念物や我が国の後世に伝えなければならない大切な資源を商売に使った人はもっと重い罪をかぶっていただいてもいいんじゃないかなというふうに思います。 松尾局長、もう一回いかがでしょうか、新しい法務大臣にももっと強い口調でお伝えをいただければと思いますが、御決意はいかがでしょうか。
○政府委員(松尾邦弘君) ただいまのいろいろなお話の中でも、ボランティアの方々、あるいは自然環境保護の任に当たっておる役人の方々、あるいはこういう違法な事犯があった場合に捜査を担当している第一次捜査機関の警察あるいは林野庁の方々、そういう方々の御苦労を十分我々としても理解して、そうした自然環境の保護の要請、あるいは諸般の事情に見合った適切な処遇あるいは求刑ができるように、検察としても十分考えていきたいと思っております。
○小川勝也君 何とぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 それで、順を追って説明をしてきたわけでございますけれども、山でとられないように見張る、あるいは悪意を持ってとった人にはもっと厳しく対処する、こんなこともございます。警察の方々もさまざまな情報をもとに山際で逮捕するというのはこれも大変なことでございます。 もう一つは、流通の分野で、あるいは流通の段階で何とかそれを食いとめることができないかという発想もございます。高山植物を販売する店がございますが、販売されているものにはおおむね二種類あると思います。一つは、何らかの方法で栽培をして売っているもの、もう一つは山からとってきたものでございます。山からとってきたものを、あるいはそのものを指定してそれを売っちゃいけないという法律あるいはさまざまな規定をつくればもっと検挙、逮捕しやすいのではないか、こういう発案もございます。 まず、丸山局長の方からコメントをいただきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 高山植物などの希少な野生植物の中で、特に絶滅のおそれの高いものにつきましては、種の保存法に基づきまして国内希少野生動植物種に指定をして採取を禁止いたしますとともに、栽培が可能な種につきましては特定国内希少野生動植物として指定しまして、その販売などを行う事業者に対しまして、環境庁長官、農水大臣あわせてでございますが、への届け出を義務づけ、仕入先などの記帳を義務づけております。 現在、レブンアツモリソウなど五種類がこの特定国内希少野生動植物種に指定されているところでございまして、事務を実施しております都道府県を通じまして仕入先などの記帳内容の事実確認を行うことによりまして、安易に山から掘り出してきた盗掘品が販売業者に持ち込まれることのないように、流通段階での規制に努めているところでございます。
○小川勝也君 今、アツモリ三種の話が出ましたけれども、どんどん希少のカテゴリーに入る植物がふえております。何とぞ御検討いただきたいと思いますが、流通段階では工夫がいただけますでしょうか。
○政府委員(樋口久俊君) 多分、花屋さんの関係で御質問をいただいていると思っているわけでございますが、もともとこれは許されない取引でございます。 私ども、なかなか実態は承知いたしておりませんが、実際の取引の場を想定いたしますと、一つは、植物を見ただけでそれが規制区域内で不法に採取されたものであるかどうかというのは、なかなか判別が難しいという点があろうかと思います。それから、人工繁殖により育成されたものであるかどうか、なかなかこれは見分けが難しい、そういうこともございまして、法令に違反しているかどうかの判断は難しいし、これはまた規制するのも実際問題としてなかなか難しいなという感じがいたしております。 しかしながら、一定の高山植物や保護を必要といたします植物が違法に採取されたり、これが取引されるというのは決していいことではございませんし、これは回避することができれば大変望ましいと考えております。 一つは、まず花屋さんを初めいろんな、特に最近関心が高まっておりますので、多くの人々にこういう決まり事があるんだということを周知徹底する方法、こういうことがなかろうかということで、できるだけそういう方向で何かいい方法はないだろうかということを考えたいと思います。 それから、現時点で具体的な方法を持ち合わせているわけではございませんけれども、せっかくの御指摘でございますので、流通の方々あるいは販売の方々とも相談いたしまして、不法な取引ができるだけ減る方向へ役立つような方法がないかどうか、今後の検討の課題にさせていただければありがたいと思います。
○小川勝也君 樋口局長、ありがとうございました。 まとめさせていただきたいと思いますが、希少な植物は守らなければならない、天然記念物となれば殊さらである、こういうまとめだと思います。そして、なるべく盗掘が起きないように法務省の方で一つの事例をおつくりいただきたいと思います。そしてまた、警察の方もあるいは林野庁の現場の方もできるだけそういうふうにお努めをいただきます。 そんな中で、人員が豊富なわけでもございませんので、できるだけ市民やボランティアの方々に御協力をいただく、そんな世の中をつくっていかなければならない。あるいは流通の面でも規制をしていただくように御検討いただく、そんなことだと思います。 長官、私はこの指摘の中で、先ほども申し上げましたとおりボランティアの方々、あるいは行政とそれ以外の方々との協力が不可欠だと思います。山を全部守ろうと思ったら、行政だけで対応するとお金は八百億じゃ足りなくなると思います。それを実現しながら新しい世の中をつくっていく、自然保護の重要性と相まって、長官におまとめをいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先般もパークボランティアの方とお目にかかりましたけれども、うれしいことには、ボランティアの募集をしましたら定員をはるかにオーバーした人たちに応募していただきました。それも周辺地域だけでなくして、広いところからの応募があったと聞いておるわけであります。私は、この精神を大切にしていかなければならないと思っております。 日本は経済大国と言われたわけでありますけれども、隠れたところにはそういう精神を持って懸命に御活躍、御援助いただく団体があるんだという意識を私は持ちまして、やはり多くの皆さん方に声をかけていくならば、その意味や善意が伝わるものと確信をいたしておるわけであります。 今、先生から御指摘をいただきました高山植物等の貴重な植物を盗掘したりまたそれを業とするようなことがないように、これからも環境庁としても環境学習をしっかりとやって、意識の高揚とともにそれを遵守するようにしていきたいものと、こう考えておる次第であります。
○小川勝也君 ありがとうございました。 みんなで山を守り、自然を守っていきたいと思います。また、NPO、NGOとの協力という面ではまだまだ勉強しなければならないことがたくさんあると思いますが、我が党の岡崎委員は専門家でございまして、我が党のNPO委員長でございますので、何でも聞きに行っていただければ幸いと存じます。 私の質問はこれで終わります。(拍手)
○松崎俊久君 民主党の松崎でございます。 過日、所沢近辺の野菜のダイオキシンの含有量をめぐってテレビ朝日が報道しました。この問題は考え方が幾つかあるかと思いますが、ふだん憎らしいことを言っているやつをたたいてやれというような風潮が至るところに見受けられます。しかし私は、それは確かに農民に重大な被害を与え、かつ消費者に不安感を与えたという意味ではそういう考え方も成り立つと思います。しかし、所沢近辺におけるダイオキシン問題を際立って世の中に押し出したという意味での功績もまた評価してよろしいかというふうに考えております。 そういう中で、人間は一体どのぐらいダイオキシンというものを一日に摂取するんだというような問題をめぐっていろいろな不安が飛び交っているわけでありますが、その中で、名前が違いますが、厚生省の一日摂取耐容量が体重一キログラム当たり十ピコグラム、環境庁の健康リスク評価指針値という名前での基準が体重一キログラム当たり五ピコグラムという差がございます。やっぱりこの差はいろいろな憶測を生みますし、なるべく早くきちんとした統一をしていただきたいと思います。 さらにWHOは、コプラナPCBを含めてダイオキシンと合わせて一ないし四ピコグラムという基準を出しているわけでありますから、このWHOの基準といつ一致させるつもりなのか、環境庁の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(廣瀬省君) コプラナPCBも含めたWHOのTDIの見直しということでございますが、平成十年五月に開催されました世界保健機構の専門家会合において、ダイオキシン類の耐容一日摂取量が体重一キログラム当たり一から四ピコグラムということで合意したと発表されましたが、その根拠となる動物実験等の科学的裏づけが明らかにされませんでした。 そして、平成十一年の一月にWHOの事務局からその根拠となる報告書がようやく届きまして、これを踏まえまして、平成十一年一月二十八日、厚生省と合同で専門家から成る審議会の合同会合を開催し、耐容一日摂取量について再検討を開始したところでございます。 環境庁といたしましては、耐容一日摂取量は、最新の知見に基づき、世界保健機構の結論も含めて我が国の専門家により科学的に十分検討を行った上で策定されるものであり、ダイオキシン類の健康影響評価にとって重要な判断基準であると認識しておりまして、厚生省とも連携して、できるだけ速やかに結論を得たいと考えております。 御指摘のコプラナPCBについてはWHOの報告ではダイオキシン類について含まれております。この専門家の会合において、これを受けて我が国のTDIのあり方について議論がなされるということにしております。 以上でございます。
○松崎俊久君 厚生省との基準の違いが若干の混乱を招いておりますので、その点はどのようにお考えになっていますでしょうか。
○政府委員(廣瀬省君) 最初の時点での厚生省の十ピコはその当時WHOも十ピコでございました。そして、その後変化がございまして、環境庁での議論のときには、あくまでも自然界の状況をもっときれいにしておくと、人間の体に入る前のものをきれいにしたいということの考え方がございまして、積極的な意味を含めて五ピコといたしました。 しかし、今回になりまして、一から四という形での議論をしていきますときには、その数値については一緒の形で議論をし、同じ数値を使っていくことが正しい状況になっている、環境がそういう状況になっているというふうに理解しております。
○松崎俊久君 ダイオキシンは、学界の常識としては一グラムで一万人も殺すことができる量だというふうに言われております。 ベトナム戦争で使われて以来、ダイオキシンの問題はこの地球上に重大な問題を投げかけてまいりました。ベトナム戦争で使われたダイオキシンは百七十キログラムと言われているようでありますが、日本の場合は一年間に四ないし十五キログラムのダイオキシンが出てくると、その八割がごみ焼却場から出てくるというふうに言われております。 ごみ焼却場という問題は所沢をすぐ思い出させるわけでありますが、五百メートルの半径のくぬぎ山の中に十五個以上の焼却炉がある。そして、その土壌は百六十から二百三十ピコグラムのダイオキシンを含んでいるとさえ言われております。 こういう中で、当然この間のテレビ朝日の報道した騒ぎはこういうような背景があってこそ論議されるわけでありますが、ダイオキシンは水に余り溶けませんので、ちょっと知識のある人なら、ホウレンソウなんという報道があっても、安くなった、しめしめと思って喜んでむしろ余計、ふだんより二倍ぐらい買うのが私は当たり前だろうと思うんですが、水に溶けにくいという要素を御存じない方は、これは野菜にそっくり入るというふうに思うわけであります。 しかも、後ではっきりわかったことではお茶の葉だという話でありますが、お茶の葉ならこれは気孔からどんどんダイオキシンが入ってくるのは当たり前で、しかも今はお茶摘みの時期ではございませんから、お茶の葉に入っていたって人体に特に被害を出すとは思えません。 しかし、東京都のすぐ隣ということもあって、埼玉県には何か年七百万トンのごみが持ち込まれるそうでありますが、うち二百万トンが東京からと。こういうものが所沢の焼却場でじゃんじゃん焼かれていくわけで、結局東京都民の、私も東京都民でありますが、そのうちの幾つかを私自身も出しているし、東京都民が他県の県民に重大な脅威を与え、かつ所沢近辺の住民に対して被害を与えているという現実は、これは否定できません。 しかし、各県を調べてまいりますと、県としての統一方針がないために、ある町はビニール、プラスチックを可燃物として処理し、隣の市はこれを不燃物として処理しているという、そういう例が幾つの県でも見られます。私は長い間琉球大学に通勤しておりましたので、那覇市と隣の浦添市でも正反対のそういう処理態度をとっております。自治体ごとに処理の方法が違うと、こういうことが不用意にごみを出すことになるし、分別を混乱させるもとにもなると思うんです。それは、地方分権が推進されていく中ではますますこういう傾向がひょっとしたら促進されるかもしれません。 しかし、事は重大な人間の命の問題でありますから、こういう問題に対して環境庁、近い将来環境省に格上げになる以上は、環境問題に対して強烈な指揮権と取り締まり権というものをやはり将来は持ってほしいし、そういう意味でも各県に強力な行政指導があってしかるべきだと思うんです。この自治体ごとの処理の差をどのようにお考えでございましょうか。
○政府委員(廣瀬省君) 現在、ごみの収集に関しては厚生省が所管しておりますが、今後の環境行政の中でどう考えていくのかという御質問でございますが、先生のおっしゃるように市町村ごとに分別収集の違いがございます。 それは、類推するに、焼却炉のよい状態の場合それから焼却炉に余裕がある場合ということとかでかなり違いがある。例えば私たちが転勤したときに、ごみ分別収集は市町村によって違うということは身にしみて感じておりますし、その問題は気にしております。 つまり、リサイクルの問題を考えていくときに一貫した形で進んでいくということは、小さい子供のときから大人になるまでの一つの流れとして統一していくという考え方は必要ではないかという感じは持ってございます。基本的に統一ということがございますが、理屈に合った形で一つの自主性をどう持ちながら自治体が流れていくかということにもなるかと思っております。 ただ、今後の中で、今厚生省が燃焼管理という形で指導しております。その形が焼却炉を管理運営する人たちの中に十分浸透し、市町村のごみの対策の担当部局長がしっかり頭で考えていくようになってくれば、一つの統一の線というのは出てくるのではないかというふうには思っております。 しかし、そのために私たちが具体的な情報を具体的にどういうふうに流して、燃焼をする人たちに伝えていくかということを十分心がけていくことによって、環境省になっていろんな意味で対策を立てるときに、十分に一つの方向づけを見出せるのではないかというふうに思っております。
○松崎俊久君 いろいろな検査あるいは基準の励行を迫る場合に、ごみの焼却炉に対して通常いろいろな数字が出てまいりますのは、ほとんど大きな焼却炉に限られているようであります。しかし、NHKやあるいは民間放送のテレビなどに出てまいりますのを見ておりますと、民間の小さな業者の経営している焼却炉というものが常に地元といざこざを起こしている、そういう光景をよく見受けます。我々が調べてまいりますと、そういう民間の業者というのは大体暴力団とつるんでいる例が非常に多い。住民の抗議を受けると暴力団が表に出てくる、おどしに入ってくるというようなケースをよく見受けます。 こういうような小さな焼却場を野放しにしているということ、とにかく物は何でも燃やせばほとんどのものはダイオキシンが出ると言われております。紙を燃やしてもその印刷のインクから出てくるわけでありますから、もうほとんどのものは家庭で燃やすべきではないし、同時に田んぼで燃やしてもいけないし、また小さな焼却炉で燃やしてもいけないわけであります。 そうなってきますと、焼却炉というのはやはりきちんと地域ごとに一つのセンターのように整備された巨大なものになっていかざるを得ないだろうと思うのです。小さな県は県に一つ、大きな県なら二つか三つぐらいというような巨大な焼却炉に集約していかなければこのダイオキシンの問題は解決しないだろうというふうに思われます。ドイツは国内に焼却炉は五十幾つしかありません。これは、州ごとにきちんとセンターのように焼却炉を集約しているからであります。日本はもう千八百台、あるいは小さなものまで入れると何千かわからぬというくらい焼却炉がいっぱいあちこちにあるわけで、そこからふんだんにダイオキシンが垂れ流しのように出ており、しかもいろいろな測定値がありますが、ダイオキシンの排ガス中の濃度などは日本の基準はドイツの八百倍も緩いという状況であります。 こういうふうになってまいりますと、やはり焼却炉というものは強力に取り締まり、そして違反者に対しては単なる罰金などではなく、人間の命に対する犯罪として懲役刑に処すぐらいの強力な取り締まりの法律を背景にしながら、同時にそれに違反しないように焼却炉は大きくまとめていく。そして、そのまとめていったものに対しては国家予算を十分につけて、ダイオキシンの問題で付近住民に対して被害をもたらさない、不安をもたらさないというようなくらいのものをしていく必要があると思います。 そういうような計画が厚生省におありなのか、あるいは環境庁がそれに対してどのような御見解をお持ちなのか、その点についてお伺いできればと思っております。
○政府委員(小野昭雄君) ごみの焼却施設に対する御質問でございますが、厚生省といたしましては、先生御指摘のとおりダイオキシンの排出の削減のほかに、焼却によりましてエネルギーが発生するわけでございますが、それをより効率的に利用するといったような観点から、一般廃棄物焼却施設につきましては高温でより効率的、安定的に完全燃焼ができまして、かつ二十四時間運転ができるといった大規模な施設に集約していくということが望ましい、これは御指摘のとおりでございまして、そのように私どもも考えているわけでございます。 このために、都道府県に対しまして、これはごみの一般廃棄物の処理主体は市町村でございますので、県と市町村とで十分調整をしていただきながら、一般廃棄物焼却施設の集約化を進めるというための計画を今年度末までに策定をお願いしたいということでお願いしているところでございます。 また、これとあわせまして、平成十年度から市町村が整備いたします新設の一般廃棄物焼却施設の整備につきましては、処理能力が一日当たり百トン以上のものを国庫補助の対象といたしまして 重点的な施設整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。 また、平成十一年度予算案におきましては、市町村の一般廃棄物焼却施設の整備に関しまして平成十二年度までの緊急特別の措置といたしましてダイオキシン規制に対応いたしました焼却炉等の設置あるいは改造に加えまして、これと一体的に行います建物部分の設置、改造に要する費用につきましても国庫補助の対象とすることといたしましまして、市町村の施設整備を支援したいと考えているところでございます。 一方、全国的に見ますと、こうした大型の一般廃棄物焼却施設に集約することが困難な地域も実はございます。例えば僻地、離島といったようなところは困難なところもございますので、中型、小型の焼却施設によります処理を行うことも必要だと考えておりまして、これに関しましては、よりダイオキシンの排出量を減らすための技術開発に関しまして研究費を投入いたしまして研究していただいているわけでございます。このために、一日百トン未満の一般廃棄物焼却施設の整備につきましては地方財政措置で対応していただくということにいたしているところでございます。 厚生省といたしましては、今後とも御指摘のように国民が安心して暮らせるようなダイオキシン排出削減に向けまして一層努力を傾けてまいりたいというふうに考えております。
○松崎俊久君 ありがとうございました。 とにかく日本はダイオキシンの公的な表に出てきた被害という歴史を見ますと、地球上でも早い方の国です。ベトナム戦争で犯罪的なアメリカ軍による大量の枯れ葉剤の散布という、これは人類の歴史に残る犯罪だと思いますが、それの時期とほとんど変わらない時期に日本ではカネミ油症問題が発生しているわけであります。一九六八年から既にダイオキシンの被害の歴史は始まっているわけでありまして、そういう意味では非常に対応が、日本は被害が早かった割合には対策が非常に遅いというふうに感じられます。 そういう意味で、世界のむしろこういう環境問題に関しては、日本は世界の中で最もすぐれた最先端を行くオピニオンリーダーだと国連の中で言われるぐらいの、一応日本の近い将来つくられる環境省がぜひそういうものを出していけるような省になっていただきたい。そのために環境庁は十分な準備をお願いしたいと思うのです。 長官、一言その問題について長官のお気持ちをお聞かせください。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先ほど来の先生の御高説をいろいろ伺っておったわけでありますけれども、私はもう一つ大きなものを忘れておるのじゃないだろうか。 今、一般廃棄物の問題につきましてはるるお話がございましたが、産業廃棄物の処理の仕方についてはまだ徹底したマニュアルができていない、これを何とか早急に求めていかなければならないのじゃないだろうか、こんな感もひとしく持ったものであります。 そこで、その対策を講じてまいるわけでありますけれども、今、先生が言われるように日本はかつて公害最大の国であったわけでありますけれども、それを克服して今日では技術面におきましては世界の先端を行っておるということであります。それは自負してもいいことであると思うわけでありますけれども、しかし万般にわたっての技術開発がまだできてないわけであります。例えばダイオキシン問題、環境ホルモン問題についての技術開発というのは急がなければならない大きな問題だと思っておるわけでありまして、そんな至らない点を早く解決していく体制もつくっていかなければならないと思っておるわけであります。 いずれにいたしましても、ごみ処理という問題は今まで厚生省でいろいろと対策を講じていただいたわけでありますけれども、二〇〇一年から我が環境庁に省としての使命を与えられるわけでありますから、それにこたえていくその準備だけは今からなしていこうと思って、その人選等も急ぎながら講じておるところでございます。 そんなところでございまして、また今後ともより一層の御指導をいただきたいと思っています。
○松崎俊久君 ダイオキシン問題は以上で終わりまして、花粉症の問題について伺います。 ちょうど花粉症が盛んになってくる、数がふえてくる時期でありますが、皆さんお勤めの方などは大変お困りだろうと思います。この花粉症の問題ということを見ておりますと、私は足かけ七年、琉球大学の医学部の教授として沖縄へ赴任しておりましたが、沖縄には花粉症はございません。本土だけの現象であります。ということは、沖縄には花粉症を起こす原因がないのだということになるわけでありまして、本土にはあるということになります。花粉症というものは何も花粉だけがすべての原因だと私は言うつもりはありません。食べ物あるいは大気中から体の中に入ってきたさまざまな物質による変化というものが人間の体の側に準備されていて、それから外側からのいわゆる花粉という問題が作用して起こるというふうに考えております。 花粉症というのは、よく私は一般の方に医者として聞かれるわけでありますが、昔は花粉症はなかった、戦前は余り聞いたこともない、ところが最近は特に花粉症はもう至るところに、周りにたくさんいる。国会議員の中にもいらっしゃるでしょうし、職員の中にもいっぱいいらっしゃる。なぜこんなにふえてきたんだという問題がしょっちゅう持ちかけられます。どうしてふえたんでしょうね、こんな花粉症がというふうに聞かれるわけでありますけれども、花粉症の一番大きな犯人として常にやり玉に上がるのは山の杉の木であります。 まず、この問題についてお伺いしますが、厚生省では、いわゆる疫学的な視点から見た花粉症の一番大きな原因は何だとお考えになって、それに対していかなる対策を打とうというふうにお考えなのか、まず厚生省に伺います。
○政府委員(伊藤雅治君) 厚生省におきましては、花粉症を初めとするアレルギー性疾患につきましては、国民が重大な関心を寄せている健康問題の一つであると認識しているわけでございます。 そこで、厚生省といたしましては、花粉症を含めましたアレルギー性疾患につきまして総合的な研究を進めていくということが重要ではないかと考えておりまして、一つはアレルゲンとしての花粉を対象にいたしました総合的な研究も必要でございますが、アレルギー性疾患というものについての基礎、臨床を含めた総合的な対策というのも重要であるというふうに考えておりまして、平成十一年度におきましては、先端的厚生科学研究の一部に花粉症を含めました総合的な研究を行っていくということを一つの重点の柱としてつけ加えていく所存でございます。 今お尋ねの疫学的な研究でございますが、まだ厚生省の研究の中で全国的、総合的な疫学的な実態については十分対応し切れていないと考えておりまして、御指摘の点を踏まえまして、今後免疫アレルギー研究の中で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○松崎俊久君 林野庁にお伺いします。 今問題になりました杉の木、私はヨーロッパの医者たちが学会に来られたときによく山を案内するし、私自身国会議員の中で一番か二番かというハンティングの歴史の長い、小澤潔議員とどっちが長いかと言われるぐらい山をよく猟で歩くわけでありますが、外国の医者にこの山を見せますと、杉林を見ると、ああこんなひどい自然破壊、杉林を自然破壊というふうによく外国の疫学者は指をさします。 一方、杉の木というのは日本の貧しい庶民にとっては重大な建築材料でもありました。そういう意味で、昔から庶民向きの建材として非常に大事にされてきて、真っすぐ育つ杉というものが非常に愛されている側面もあります。しかし、確かに杉の木の下には草一本生えないと言っても過言ではないぐらい土地はめちゃくちゃになっておりますし、それから山の動物の生態にも非常に影響を与えております。 戦前、花粉症が少なかった。今は非常に多い。この裏には、恐らく杉の花粉というものが、植えてから五十年前後に最も花粉を多く出すと言われておりますので、戦争が終わったときに植えられた杉の木が今最盛期に達し、これがいわゆる花粉症を急激にふやしているのではないかと私は疫学者の一人として思っているわけでありますが、この杉の植林の状況の推移を林野庁に伺いたいと思います。
○説明員(加藤鐵夫君) 今、先生御指摘のとおり、杉は古来から我が国天然のものとして分布をしておりますし、またかなり古くから植えられてきたわけでございます。 植林の面積といたしましては、実は樹種別の統計的な数値としましては戦後の数値があるわけでございますけれども、戦後の森林造成の拡大によりまして、昭和二十九年には二十万ヘクタール植えられたわけでございます。その後、これをピークといたしまして減少傾向で推移しておりまして、平成八年には一万二千ヘクタールということで、四十年間余りの間にピーク時の六%という水準まで落ち込んでいるわけでございます。 しかしながら、今申し上げましたとおり、二十年代から三十年代にかけて植えられた杉がちょうど三十年生以上というところになってきているわけでございます。
○松崎俊久君 山はやはり動物が飛び交う、あるいは鳥がたくさんいるというような状況が最も望ましいわけでありますし、保水能力という観点からもぜひとも杉の植林はこれ以上ふやさないでいただきたい。とにかく減らす方向でやっていただきたい。広葉樹林をむしろ復活させるという方向で考えていただきたいと思っております。 さて、その次に御質問申し上げたいのは道路問題であります。 私は、実は自分の仕事の専門の分野として、全国の自治体が三千何百かあるわけでありますが、この自治体の健康の問題というものの分析をしております。どの町がだめな町なのか、どの町がいい町なのか、健康という側面において。そういうことをやっている中で、道路の問題がこれに関連していることに気がついてまいりました。 道路といってもいろんな種類の道路があるわけでありますから、日本の道路の象徴として高速道路を一つ例にとって建設省に伺いたいのでありますが、高速道路を引こうとすれば必ずと言っていいほど地元民の反対があります。しかし、猛烈な渋滞で、例えば三十分も一時間もろくに進まない、渋滞しているというような中での膨大な経済的な損失、頭脳の損失ということを考えますと、道路はどんどんつくっていかなければならないものでもあります。その場合、地元民を説得するというからにはいろいろな調査をなさって説得なさるだろうし、またできた後はフォローアップとしてどれだけ地元にプラスになったのかということを説明する義務がある。それでこそやっぱり地元民の信頼を得て道路行政というのはうまくいくんだろうと思います。 こういうような問題に対して、建設省、いかなる方針をとっておられるのか、伺いたいと思います。
○政府委員(井上啓一君) 今、先生御指摘のように、現在の道路交通状況は非常に渋滞が多くて、そういうことによる時間損失だけで年間十二兆円ぐらい損失があるんじゃないかというような状況でございまして、高速道路のネットワーク整備、これからもまだまだ進めていかなければならないというふうに考えているところであります。 また、高速道路ができることによりまして、並行する一般道路の方の渋滞解消あるいは沿道環境の改善、そういうようなことによって相当一般道路の方の沿道環境改善にも資するというふうに思っております。 ちょっと例を申し上げますと、盤越道が開通することによりまして、並行しておりました四十九号線が二、三割交通量が減少したというようなこともあります。それから、地方都市部が非常に渋滞しております。そういうようなことで、もう一方、四国の松山の例でございますが、松山自動車道が開通しまして、やはり並行します国道が四〇%ぐらい交通量が減少した。そういうようなことで、走行速度が二〇%ぐらい上がった。この領域ですと走行速度と燃費効率との関係が反比例いたしますので、そういうようなことで非常に燃料消費の面からも排ガス等の面からも有効だというふうに考えているところであります。 また一方で、高速道路は自動車の交通と歩行者の交通とを完全に分離しているというようなことで、交通事故についての事故発生率も、例えば高速道路ですと億台キロ当たり死傷事故十件というようなことになっておりますが、一般道ですと百十四件ということで、交通事故も十分の一以下になるというようなこと。それから、込んでいるところですと幹線道路が込んでいるために生活道路まで交通が入ってきてしまうというようなことで、生活面でも非常に支障を来すというようなことがございます。 そういうようなことで、高速道路のネットワーク、さらに整備を進めていかなければならないと思っておりますし、また、そういうようなことを計画段階あるいは工事の実施段階、それから完了してからもいろんな機会に地元説明会等あるいは各種の広報資料等を活用して説明していかなければならないと思っております。そういう意味でのPRが十分かといいますと、そういう点でまだまだこれからも工夫をしていかなければならないという点は多々あるかと思います。 また御指導をよろしくお願いしたいと思います。
○松崎俊久君 私は高速道路が持っているマイナスの側面を決して無視するつもりはありません。非常に騒音の問題あるいは自然破壊の問題などたくさんあるかと思いますが、同時に高速道路の持っている大きな意味というもの、経済の発展の大動脈であることは言うまでもありません。私は念のために、高速道路のために一つの知恵をお授けしたいと思います。 実は、私は田中角栄さんという方は余り好きじゃないんですけれども、あの方がおやりになった行政の中でおもしろいものが幾つかあります。 その中で、新潟県は日本を代表する短命県でありました。それがこの十年内に新潟県は日本を代表する長寿県に変貌しております。この速度は日本の四十七都道府県の中で一番速い。猛烈な勢いです。しかし、新潟の上越、中越、下越全部が延びているわけではありません。中越しか延びておりません。そして、その中越も延びているところを見ますと、いわゆる関越高速道路の周りだけなのであります。 私はこれに気がついたときに、日本の全国の高速道路の開通と付近の健康状態の状況をコンピューターで分析してみました。そうしますと、五年たつと高速道路の周りの寿命は急速に延びる、こういう現象がはっきりわかっております。小沢一郎さんの地元の岩手県なんというのは短命の代表のとんでもない県でありますが、その中でいわゆる東北縦貫道が通った五年後に岩手県の短命地域が急速に寿命が延びて、そして海岸部は取り残された、いまだにチベット的存在に置かれているわけであります。 こういうことをとにかく認識していただいて、ぜひ物流、それから情報の流れを速くする、そういうことが結局寿命を押し上げるんです。経済効果、こういうことの側面も合わせて地元民への説得が困難な場合には材料にお使いになったらいかがかと。 終わります。
○福本潤一君 公明の福本潤一でございます。 きょうは委嘱でございます。また予算についてさまざまな観点でお伺いさせていただこうと思います。 ダイオキシン、環境ホルモンに対して、平成十年度の第三次補正予算、十一省庁でダイオキシン対策千二十四億、環境ホルモン対策百二十五億、千百五十億円という大変大きな金額が平成十年第三次補正でついたわけでございますが、昨日もダイオキシン計測の適正値段をどの程度と考えておられるかというお話をさせていただいて、市場原理に任せるというお話でございました。大きな予算がついて焼却炉また計測、現実に活性化はしておるわけでございますが、先ほどの話じゃないですけれども、不況の中で活性化している業界というところが若干出ております。 最初に、きのうも時間がなかったので投げ切れませんでしたので、公取の方から、ダイオキシン計測の談合事件の絡みで調査に入られたというお話と、焼却炉の業界五社談合と言われる疑いがあるということで調査に入られたということを我々はお伺いしておりますので、この経緯、経過を公取から最初にお伺いさせていただきたいと思います。
○政府委員(平林英勝君) お答えいたします。 ダイオキシン測定分析業者の件につきましては、昨年六月に二十八社に対しまして立入検査をいたしました。これはダイオキシン測定業務に関連しまして入札談合をしていた、独占禁止法違反の疑いということでございまして、その後現在もそうでございますけれども、関係者から事情聴取を重ねるといったようなことで鋭意審査を進めているところでございます。 それから、もう一つお尋ねのごみ処理施設建設業者の件につきましては、昨年九月、十六社に対しましてやはりごみ処理施設の建設工事の入札談合という独占禁止法違反の疑いで立入検査をいたしまして、その後関係者から事情聴取を重ねるなどいたしまして、現在鋭意審査を進めているところでございます。
○福本潤一君 昨年以来の年月、まだ調査中ということもあられて詳しくはお話しできないようでございますが、焼却炉の方から先にお話聞きますと、十六社に立ち入りされたということで、個々の会社名を具体的に言えるのかどうか、先にお伺いさせていただきます。
○政府委員(平林英勝君) 立入検査先につきましては申し上げることができようかと思います。
○福本潤一君 では、言っていただけますか。
○政府委員(平林英勝君) 荏原製作所、石川島播磨重工、神戸製鋼所、三井造船、川崎重工、日本ゼオン、住友重機械工業、クボタ、タクマ、三菱重工、日立造船、日本鋼管、ユニチカ、バブコック日立、栗本鉄工所、三機工業、以上の十六社であったかと思います。
○福本潤一君 大手の会社が多いわけでございますが、焼却炉に対して具体的に新しい技術もさまざまできて、こういう大きな予算がついたときにまだ調査中とはいえ談合のような形で進むと、ベンチャー企業的に新しく出てきた、例えばEM関係とか触媒によっていい焼却炉が出てきているところがなかなか参入できないということがあると思いますので、特に三井造船の場合は大阪の能勢町のときのデータの提出における問題等々もあったところでございますし、ぜひともこの談合の関係に関しては具体的に丁寧にやっていただければと思います。 そして、続いて計測の方でございますが、厚生省、具体的にこちらの方も財団に向けて登録制度があって、登録料が二十二社計一億一千万円という形で厚生省の外郭団体、財団法人廃棄物研究財団というのが当初あったというふうにお伺いしておりますが、批判を受けて廃止になったという具体的な件がありますが、この廃止した後具体的に状況はどのように変わっておるか、また値段の面も言及できれば教えていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 先生よく御存じのように、ダイオキシン対策の早い段階におきましては、極めて低濃度の排ガス中のダイオキシンを測定分析できます施設設備あるいは技術的能力のある分析機関が数社しかございませんでした。そういったことから、本対策を推進いたしますためにも技術的に信頼できる測定分析業者の確保が必要であったわけでございます。 このために、私どもの指導のもとに、平成三年一月に廃棄物研究財団がダイオキシン類測定分析事業所登録制度というのを設けまして、技術的指導を行うことによりまして技術的に信頼できる測定分析業者の確保を図ったものでございます。その後、平成八年五月には登録業者が二十四社に増加をいたしまして、所期の目的を達したと判断いたしましたために廃止に至っているわけでございます。 なお、測定料金の件でございますが、平成二年当時におきましては、先ほど申しましたように分析業者が数社でございまして、分析価格が検体採取費用を含めまして一検体当たり百万円程度という額でございます。平成十年度におきましては、海外の分析機関と連携をしている機関を含めまして三十社以上がこの業務を行っておりまして、一検体当たり十五万から三十万円程度まで低下してきているというふうに承知をいたしているところでございます。
○福本潤一君 十五万から三十万という形で一時の値段よりは現在低廉な形でやれるようになった。とはいえ大変な金額でございます。これは例えば二百人、血液も母乳もというような形で調べていると、それだけで三十万と見ますと幾らになるか計算しますと、予算の額の中にかなり響いてくる金額でございますので、こちらの方も公明公正に、また計測の方の技術もさまざまな形で国際規格に合わせていくということでございますので、ぜひとも厚生省、こういう計測予算、また環境庁つけておりますので、適正な運用ができるような形で対応していただければと思います。 計測の方のお話に若干入った上で、また焼却炉の方に入らせていただくのもなんでございますが、公取から具体的には進捗状況は言えない、ただ企業は言えるということでございました。その当時厚生省は、当時の新聞によりますと、日本環境衛生工業会関係各社に対して事情聴取を行うように考えていたというお話がありまして、ぜひともその内容があれば厚生省の方からお伺いさせていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 業界から立ち入りの状況についてはヒアリングを聞いたところでございますが、その詳細な内容について聴取したわけではございません。
○福本潤一君 具体的に聴取しておらないということでございますが、公取、その当時、昨年の九月でございますが、新聞報道では刑事告発も視野にあるというふうに言っておられました。中身は詳しくは言えないにしても、今後の公取、この件が進行段階とはいえ、どういう形で取り組んでいかれるかという流れをお伺いしたいと思います。
○政府委員(平林英勝君) お答えいたします。 ごみ処理施設の件、それからダイオキシン測定業者の件、いずれにつきましても現在審査中でございますので、今後の見通しについてはなかなか申し上げにくい状況にあるわけでございます。 ただ、私どもとしても、通常、事件の審査は半年から一年ということを目途に進めておりますので、できるだけ早く速やかに結論を得たいというふうには考えております。
○福本潤一君 焼却炉関係の方はもう半年近く、計測の方は一年にもう少しでなろうとしていますので、極力速やかな形で結論を出した上での対応をお願いしたいと思います。 若干この話をさせていただいたのは、予算が適正に使われる必要があるとき、また新しい環境ビジネス、また焼却炉のいい技術が出てきたときに、その採用が速やかにいくようにという思いで聞かせていただきました。最初に、環境庁の方からでよろしいかと思いますけれども、先ほど読んでいただいた今年度の予算案の中にも、平成十一年度本予算で三十九億六千四百万円の環境ホルモン・ダイオキシン対策費がついているというお話でございました。これは他省庁にまたがっておりますので、環境庁としては三十九億かもわかりませんが、厚生省の予算が大きく焼却炉予算として入っているという中で、他省庁の予算も含めて環境庁から、ダイオキシン・環境ホルモン対策予算、調べていただいていると思いますので、教えていただければと思います。
○政府委員(岡田康彦君) 関係九省庁による予算計上について、私の方から御説明申し上げます。 ダイオキシン対策につきましては、発生源対策、汚染実態の把握及び人の暴露量等に係る調査研究などを実施する経費といたしまして、平成十一年度予算には一般会計、特別会計合わせまして八百二十八億円、対前年度当初予算に対して百五十七億円増が計上されております。同じく環境ホルモン対策につきましては、汚染実態の把握、ホルモン作用に係る判定方法の開発、人の健康影響や野生生物への影響に係る調査研究などを実施する経費として約七十四億円、対前年度六十九億円増でございますが、計上されております。
○福本潤一君 最後のは、対前年度比プラス六十九億円ということでいいんですか。
○政府委員(岡田康彦君) 結構でございます。
○福本潤一君 平成三年度の補正予算が非常に大きな予算だっただけに、それよりは若干少ないとはいえ、今回の本予算の中で大変大きな額がついているというふうに理解させていただこうと思います。また、今年度も補正も含めて考えておられるような本予算かなと若干思うところもあります。 環境ホルモン、ダイオキシン、かなりダイオキシンの質疑は、昨日、きょうと熱心に続いておるわけでございますが、環境ホルモン様物質というのが今厚生省で、また環境庁で六十七物質は認定されている。一覧を見てみますと、農薬関係がかなり多いわけでございます。昨日も農薬関係から不純物としてダイオキシンが多かったというお話も伺いましたが、農薬以外の環境ホルモンとされるものの例えばビスフェノールAというようなものが名前では出ておるんですが、なかなか製品名と結びつきにくいという声があります。 代表的なもので結構でございますので、農薬以外で具体的に製品としてはどういうものに入っているのか。例えば、これは口紅に入っておるとか、何かそういうようなものがあれば製品名としてでも教えていただければと思いまして、その六十七物質から選んで教えていただければと思います。
○政府委員(岡田康彦君) 環境庁におきましては、専門家による文献レビューの結果を踏まえまして、内外の科学的な文献において内分泌攪乱作用を持つと疑われる物質約七十種類、今先生おっしゃいました六十七物質をリストに掲げておるところでございます。 御質問の農薬や殺虫剤以外の物質の用途につきましては、主としてプラスチック原材料、例えば先生も今御指摘のビスフェノールAなどがまさにそういうものでございます。それから、可塑剤、フタル酸類がそういうものになると思います。それから、界面活性剤、例えばアルキルフェノール等がそうでございます。それから、あとは船底塗料、トリブチルすずとかトリフェニルすずというものが挙げられると思います。こういうようなものがございますし、それから先生御指摘のダイオキシンなどはまさに非意図的に生成される、こういうものが含まれております。
○福本潤一君 これは全部言っていただくと時間があっと言う間になくなりますので、今の代表的なのだけお伺いさせておいていただきます。 公取、昨日も呼んで聞けませんでしたが、もう以後質問はありませんので、時間がないようでしたら退席していただいて結構でございます。御苦労さまでした。 今言ったビスフェノールAの方は、可塑剤とはいえプラスチックの硬軟を決めるときに、学校給食容器、かなりのところで普及していたポリカーボネート容器に使われていたということで、横浜市関係とか川崎ではこのまま継続するかどうかで同じ県内でも意見が分かれたとか、いろいろ具体的なケースが出てきておったようでございます。今言われたように、プラスチック製品の中にそれの硬軟を決めるときの一つの添加物のような形で使われたりしていますので、そういったものが溶け出す。また、スチレンのように新聞の上で全面広告を出して、溶け出していません、溶け出していますというのが大きな議論になったりして、ある意味では最も大きな環境ホルモンであるダイオキシンと同時に、こういう具体的な製品の中身についても今後検討していかなければいけない段階が来るだろうと思います。 といいますのは、環境ホルモンはほとんど女性ホルモンもどきという形で出てくるという流れがあります。ピルというのが女性ホルモンそのものでございますし、女性ホルモンもどきが人間の体内に入って女性ホルモン様行動をしたときにどうなるかというのは、今後のある意味では研究課題というときに、アメリカではことしの夏までですか、数万の物質を環境ホルモン作用があるかどうかを調べている。日本はほとんどそういう意味ではこれから研究しますと、予算は若干ついているようでございますが、その検出に対しての取り組みが、ある意味ではリーダーシップをとっているような形ではないというふうに思われます。この十万近くなったと言われる化学物質を、アメリカの方ではそういう形で本当に環境ホルモン作用があるのかどうかきちっと検査するというふうに対応しておるようでございます。 環境庁、厚生省、これに対して検査、具体的にどういう動きがあるかというような調査を日本としてはどういうふうにとられようとされているか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(廣瀬省君) 先生のおっしゃるアメリカでの動きでございますが、今世界的にどのような環境ホルモンを見つけ出す手法があるかということで、その技術手法を研究しているかと思っております。そのために、その物質について彼らなりの手法を考えている。それがある程度確立してから国連のUNEP関係で研究にかかりまして、そこで国際会議を開きまして各国に担当が渡ってくる、要するに各物質の測定の担当が入ってくるという形になるかと思っています。例えば、一つの物質を測定するにも動物実験から大金を使わなきゃいけないということがわかっております。そういうことで、それは恐らく各国が、先進国が分担する形になる。 それで、今アメリカが行っているのは、その手法研究についての予算を三年前につけまして、その話をしている。そして、本来であれば昨年末には出てくる話だったんですが、それが具体的な手法としてまだ上がってきていないという形になっております。その関係で国際会議には、日本からも専門家を出しながらその会議には出ております。 そういうことで、先生のおっしゃるように、この前の十二月に国際会議を開いておりますが、そういう流れをとりながら、具体的な日本の役割、日本からも新しい評価方法についての検討というのは学者間の中で議論されてきているというふうに思っておりますし、その学者間の研究は国際会議の中で当然議論されてくるというふうに思っております。 それから、アメリカの流れについては、関係者について全部フォローをかけていただいているというふうに理解しております。
○福本潤一君 そういうアメリカの研究の中の一環として日本の研究者も取り組むであろうということでございます。環境庁も国立環境研究所、優秀な研究機関を持っておられますので、ぜひともこの問題に積極的に取り組んでいただきたいと思います。 と申しますのは、水源の問題、この環境ホルモンの影響は、何かまた「奪われし未来」なんかによりますと、三つの毒性がある。ダイオキシンも、致死量とか毒性とかいう以外に、もっと微量でもホルモン様攪乱物質として動き出すということの中に、生殖機能の障害はよく言われるわけですけれども、免疫機能と神経機能、ある意味では幼児期の子供たちに対する精神、神経の問題まで及ぼすという状況が言われております。 立花隆さん、もともとは政治評論家でございましたけれども、今は東大で環境ホルモンの授業を受け持ってやっておられる。その中には、神経機能の障害の中には切れるというような現象が結構起こっている。その切れるというのも、環境ホルモンの影響の方も追跡しておかないと、社会学的な面からだけではなくて、人間の生命に及ぼすのはそういうこともあるのではないかということも言っている人もおるわけです。昔の切れ方と、今、若い小学生、中学生も違うと。ある意味では病理学的な面からも追求しておく必要があるのではないかというときにポリカーボネート容器が出てきましたので、かなりショックのある話だったわけです。 私もそのころちょうどダイオキシン調査で東松山、あそこの所沢、新座、ある意味では関越高速道路のインターチェンジを出るところごとに大変なごみが、寝る前は百メートル平方ぐらいの空き地だったのが、目をあけたら夜明けにはごみの富士山になっているというような状況のところに、一番北に東松山というインターチェンジがあります。そこへ出て、建設産廃も含めて見ますと、その近くに川がある。その川は、奇形の魚というか背骨が曲がったような魚がいっぱいおる川なんです。あの近くの町ではまたそれを水源としている町があるというときに、また東松山でナイフ事件なんかが起こった。変な連想じゃないですけれども、若干心配になりまして、ポリカーボネート容器以外にも水の中に溶け込んでいる物質という意味でお伺いしたいと思うんです。 上水道水源の東松山市と、あと愛媛も最近は、環境庁長官の香川の豊島だけでなくて、豊島は五十万トンの廃材でございましたけれども、愛媛の中山川の上流の谷が何と百五十万トンのごみ捨て場になっていて、谷が埋まりつつあるんです。豊島の五十万トンをもう超えて谷に全部焼却炉の捨て灰も入れているところが現実にございます。その下流に上水道源のダムをつくるという問題もありますので、これは埼玉所沢だけの問題じゃなくて、全国各地、新利根町また能勢町、それ以上の値も出ているかなと思うと同時に、東松山市の水源と、愛媛県東予市、これは中山川を水源としていますので、そこの水質に関して調べておいていただいていると思いますので、教えていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 埼玉県の東松山市及び北本市の水道につきましては、いずれもそれぞれの市内の地下水と県企業局の行田浄水場の水道水とを混合して給水が行われているところでございます。 両市のそれぞれの地下水の水質についてでございますが、平成九年度の測定結果では水質基準の全項目について基準値の範囲内にございまして、良好な状況にあると認識をいたしております。また、行田浄水場は利根川を水源としておりまして、定期的な水質検査の結果から、利根川からの取水口での水質は水道原水としておおむね良好な状況にあると言えると思います。これらの水道原水を適切に浄水処理することによりまして、両市におきましては水質基準に適合いたしました安全な水道水が供給されているわけでございます。 一方、愛媛県東予市の水道についてでございますが、現在、市内の地下水と花成川を水源といたしております。平成九年度の水質測定結果でございますが、地下水は水質基準の全項目について基準値の範囲内にございまして、河川水につきましても、取水口での水質検査によれば、水道原水としておおむね良好な状態にあるというふうに言えるわけでございます。 なお、埼玉県の企業局が平成十年度に実施をいたしました行田浄水場でのダイオキシンに関する測定結果でございますが、取水口での水質で一リットル当たり〇・〇四一ピコグラム、水道水で〇・〇一九ピコグラムでございまして、他の水道水源の測定結果と比較して問題になるレベルではないだろうというふうに考えております。 また、水道の水源となっております地下水の測定データにつきましては、全国的に少ないわけでございますが、埼玉県内の飲用井戸水の測定結果は一リットル当たり〇・〇〇二から〇・〇〇七ピコグラムと極めて低いレベルになっております。
○福本潤一君 こういう正式の浄水源のところが水道の基準値から見て異常だというようなお答えが出てくるはずはないというふうに私ももともと思っていまして、時間を使っていただきましたけれども、同じようにこういう公式の水源でないところでもやはりさまざまな具体的な問題が起こっているというのがダイオキシン対策で問題になっている場所でございます。 今言っていただいたところは、また現実には学者の見解で細かく調べてもらう必要はあるかとは思いますけれども、有名な城取清掃工場、あの近くで今まではダイオキシン、これは人間の体内で平均の二十倍ぐらいの血中濃度が出たということで、私も早速行ってみたところでございますが、なかなか所沢以上に深刻だなと思わせるぐらい異様なにおいがする場所でございまして、今はポリエチレン等を外注していたというのでいろいろ聞いてみましたら、それは一年前からで、それ以前は全部分別収集したものも一緒に焼いていたりしていたというようなことも起こっていたようでございます。 確かに、所沢以上に深刻な場所になっているなというのがあの血液内のダイオキシン濃度でございます。そこで飲んでいる水が地下水を利用しておられるというときに、最近調査でダイオキシン以外にも砒素は基準の十倍、鉛は二十倍、ほかのデータでも水道水質基準を超えているような濃度の検出があったということで、新聞にもまた週刊誌にも大きく報道されております。私のかつて同僚であった愛媛大学の脇本忠明教授は、通常なら考えられない数字、井戸水からこうした数値が検出されるのは相当以前から汚染が始まり広範囲に汚染が拡大していることが心配されるということで、今度、日常的に飲む水道の水の中のダイオキシンのみならず、ほかのことの問題が心配される場所になっているということがあると思います。 このデータ、これは官庁が出したデータではございませんが、と同時に、あそこは新しい清掃工場をつくるつくらないで裁判中でございますので、具体的にはその裁判の中身は聞けないにしても、あそこの城取清掃工場自体、古いのを廃止して新しいのをつくるというような流れが報道はされておりますが詳しくわからないので、ここの清掃工場、どういう具体的なデータ状況になっているのかを教えていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 茨城県の新利根町でございますが、龍ケ崎地方塵芥処理組合が設置をいたしました城取清掃工場がございます。この一般廃棄物焼却施設でございますが、昭和四十六年七月から運転を開始いたしておりまして、一日当たり処理能力六十トンの完結炉でございます。 平成九年の十一月及び平成十年の三月に、排ガスによりますダイオキシン汚染のおそれなどから、周辺住民により施設の操業停止などを求める訴訟が提起されていたわけでございます。 平成八年の七月に組合が実施をいたしました排ガス中のダイオキシン濃度の測定結果でございますが、排ガス一立方メートル当たり二十九ナノグラムとなっているわけでございます。組合におきましては、排ガスによるダイオキシン汚染はないとしておりますけれども、住民の不安感を解消する観点から、昨年十二月十七日より自主的に運転を停止いたしております。このために、施設の操業停止の請求につきましては、本年一月十九日に取り下げられたところでございます。 なお組合では、本年四月から運転を開始する予定の処理能力百八十トンの全連続炉を建設中でございまして、四月までの間は一般廃棄物は外部委託により処理していると聞いております。
○福本潤一君 古い清掃工場の方は操業停止という具体的な結果になっているということで、その確認と、あと新設の清掃工場、余りにも大量なごみを焼却し切れないということで計画があったと思いますが、そちらの方はどうなっているかという点もお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) この龍ケ崎地方塵芥処理組合を構成しております市町村は、龍ケ崎市、利根町、河内町、牛久市でございまして、ここから出ますごみの収集量は平成九年度におきまして百四十トン一日当たりということでございます。これをもとにいたしまして、百八十トンの能力のある焼却施設を現在建設中でございまして、四月には操業開始というふうに聞いているということでございます。
○福本潤一君 百八十トンのそういう新しい焼却場が必要にもかかわらず今操業停止している。この間はごみはどうしているんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 四月までの間はこの塵芥組合は、一般廃棄物につきましては外部委託によって処理しているというふうに聞いております。
○福本潤一君 ちょっともう一回、最後、どうされているのか。ちょっと聞き取りにくかったので。
○政府委員(小野昭雄君) もう一度申し上げます。 四月までの間は、一般廃棄物につきましては外部委託によって処理をしているというふうに聞いております。
○福本潤一君 外部委託という言葉が聞き取りにくかったということでございます。 これから外部に委託すると、産廃業者を含めて、一廃が産廃の業者の方へ委託されるような形になるんだろうと思います。 そうしますと、ここで今までやられた話、また今後、具体的に裁判で係っておる案件含めて、これだけの大変なデータが水質の方で現地で出てきたということに対して、また地下水を飲んでおるわけでございますから、上水道も求めているという運動も同時に発生しているということですので、これだけのデータ、砒素、鉛、シアンも検出されているということでございますので、厚生省から見て、そういう水質をこのままにしておいていいのかどうかという観点からお話を聞きたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 平成十一年三月六日に城取清掃工場の周辺住民が清掃工場の南東方向約五百メートル以内にあります民家の井戸水、これは水深約二十メーターでございますが、を調査した結果、水道水質基準を超える水銀、鉛、砒素等が検出されたと記者発表されたわけでございます。 私ども承知しております範囲では、周辺にメッキ工場等もございますために、この地下水汚染の原因が必ずしも明らかではないということでございます。茨城県は三月八日より本件に関します調査を実施いたしておりまして、使用されている飲用井戸につきましては県が緊急に水質調査を実施する予定というふうに聞いておりますので、私どもといたしましては茨城県に対しまして、飲用井戸の汚染が事実である場合には、飲用停止の上に早急に水道に加入していただくよう指導したところでございます。
○福本潤一君 三月八日から具体的に対応が始まっているということでございます。また、速やかにこの結果がどうなったか私の方にも報告いただけないかというふうにお願いしておきたいと思います。特にここは、メッキ工場の話を出されましたけれども、清掃工場周辺の貯水池の底質土壌から千五百八十ピコグラムという値が出て、高濃度のダイオキシンということで騒がれたり、血中濃度も大変な高濃度と。 遠からずまた所沢からの血中濃度も出てくるというお話もありますけれども、能勢町、新利根、また所沢、埼玉県の関越インター沿線の都市でございますが、ダイオキシン対策も深刻、また具体的にその流れの中で、さまざまな食べ物に対する不安が起こっておるわけでございますので、厚生省、また法律、規制含めて本気で今後対応していただければと思います。 一分残して終わりたいと思います。
○委員長(松谷蒼一郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(松谷蒼一郎君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち公害等調整委員会、北海道開発庁、環境庁及び国土庁、運輸省所管のうち気象庁及び港湾整備特別会計、建設省所管、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫を議題とし、北海道開発庁、北海道東北開発公庫、気象庁、港湾整備特別会計、環境庁及び公害等調整委員会の予算について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○脇雅史君 自由民主党の脇雅史でございます。 質問に入ります前に、恐縮でございますが、ちょっとお許しをいただいて一言お願いを申し上げたいわけでございます。 国会の改革ということで国会論議を活発にしていこうという動きがありまして、さまざまな改革案が現在進行中でございますが、私も幾つかの委員会に出させていただきまして、いろいろ疑問を感じるところもございます。もちろん私どもが一生懸命いい質問をするということが大事なわけで、そのために努力をしなければいけないわけでございますが、一番のポイントはいかに答弁をしていただくかという政府の方々の答弁の中身ではないか。若干失礼な言い方かもしれませんが、そういうふうに感じるわけでございます。よその委員会で余りにも不誠実な答弁がございまして、我が党の質問のときではなかったんですけれども、私も余りのことに少し注意を促すようにお願いしたことがございます。 よくおまえの言い方は国会答弁のようだという言い方がございます。これは何かというと、何を言いたいかはっきりさせない、論点をぼかす、時間を稼ぐという、要するに非常に悪い意味で国会答弁ということが使われているわけです。今、行政府、各省庁とも説明責任ということを皆さん言われています。マスコミや住民の方々にいろんな場面で行政府が何を考えて何をしようとされているのか、そういった説明をしなければいけないという意欲が極めて高くなってきているわけでありますが、その説明責任の一番大事な場所はどこかといいますと、それはまさに国会だと思うわけです。 こういう委員会の場を通じて政府がその考え方を明確にして、何も我々が質問しているから我々に答えるわけではなくて、百も承知の話でございますが、国民の皆様にお答えいただいているわけでありますから、そこに、なるほど政府はそういうことを考えているのかということを感じさせなければ、政治に対する信頼感というのは生まれてこないと思うわけです。ですから、何もきょうおいでになっている方が悪いということは一言も申し上げる気はないのでありまして、よその委員会を例にして恐縮でございますが、国民の皆様が聞いてなるほどそうか、国会答弁のようだという言葉が褒め言葉になるように、ぜひともそういう答弁を冒頭にお願いしておきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 さてそこで、北海道開発庁にお伺いするわけでございますが、戦後五十年余り経過をいたしました。きのう田村議員からもお話がございましたが、我が国は、非常に近代化とはほど遠い社会から近代国家に向けて社会資本整備を進めてまいりました。五十年有余経過して、我々の生活も三、四十年前と見違えるようになりましたし、国土も見違えるように変わってきている。社会資本整備も本当に進んできた。 特に北海道につきましては、今はおられませんけれども、きのう市川議員から細かくお話がありましたが、北海道開発庁の大変な努力で社会資本の整備が大きく進捗をしてまいったというふうに思っております。 そこで、まだこれからもいろいろやることがおありなんでしょうが、今までのところを振り返って、今の時点における北海道のインフラ整備ということについて大臣はどのようにお考えなのか、そしてこれからどんなことが問題になって何を重点に進めていこうとされているのか、その辺についてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 北海道開発庁として、総合開発計画を組みながら六期にわたって進めてまいりました。その成果と同時に足らざる部分は当然出てまいりますので、やはり常に反省をしながらやっていかなければならないんだろうと思っております。 まず最初に成果の部分を申し上げますと、脇委員御専門でございますけれども、道路延長、昭和三十五年五・八万キロでございました。平成七年で八・五万キロ、全国で一・一八倍になる中、北海道は一・四九倍という伸び率になってきております。また、耕地面積も七十五万ヘクタール、昭和二十五年でございます。平成七年には百二十万ヘクタールに拡大し、全国シェアが一四・九%から二三・八%に上昇いたしております。耕地面積一戸当たりも三・一ヘクタール、これも昭和二十五年でございます。平成七年で十四・八ヘクタール、四・八倍。規模の拡大も着実に進んでおる。それから、空港を見ますと、昭和三十六年でジェット機就航ができる空港は一空港でございましたけれども、現在平成七年で八空港になっているところでございます。そういう意味ではいろいろな意味で着実な社会資本整備というものが図られてきたということは間違いのない事実だろうと思っております。 しかし一方で、全国的な数字で逆におくれておる点を申し上げますと、高規格幹線道路供用率、全国が五二%でありますけれども、北海道は二四%でございます。また大河川の整備率、これは全国が六二%に対して北海道は四四%、中小の河川整備率、これも全国が三五%に対して二二%、また港湾関係で対震強化の岸壁整備率、全国が三七、北海道では一二、こういう形になっております。 結果として、かなり札幌への集中率が高まってきておる。これを全国的な課題として多極分散という考え方がありますけれども、北海道全体といたしましてもバランスのとれた発展というものを考えていきますと、やはり高規格道路というものを中心にしながら、まだまだやらなければならない課題が多いな、このような整理をいたしております。
○脇雅史君 各施設ごとに大変わかりやすく御説明をいただきましてありがとうございました。 ただいまのお話の中にも若干あったわけでございますが、現在提出されておられます十一年度の政府予算案の中において、特に重点的にお考えになっておられるものがあったら御説明いただきたいんですが。
○国務大臣(川崎二郎君) 今少し述べましたし、国幹審でもかなりお認めいただきました。高規格幹線道路網の形成、これが大きな課題だろうと思っております。同時に、港湾というもの、それから環境という面で見ますと農村・農地環境整備や特定環境保全型公共下水道、この辺がかなりおくれておるなという認識をしておりますので、今回の予算で力点を置かせていただきました。同時に治水事業、これは安全でゆとりある生活の場の実現という意味で、こうしたものも挙げながら総合的にやらせていただいているところでございます。 同時に、この間も一部表彰を行わさせていただいたのですけれども、こういう施設をつくる、例えば白鳥大橋をつくる。つくったというだけではなくて、そこに何かソフト、きっかけというものを与えながら同時に観光というものに結びつけていくことはできないか。そういう意味では、ハードとソフトというものをどう組み合わせるか。これから北海道、特に観光が大きな資源になっておりますのでやりようがあるのではなかろうか、こんな立場で頑張らせていただいているところでございます。
○脇雅史君 高速道路のネットワーク整備を重点的にお進めになるということでございますが、きょうの午前中の質疑によりますと、松崎委員の説でございますが、高速道路を進めると寿命が延びるという説が出ておりまして、北海道の寿命を延ばすためにもぜひともお進めをいただきたいと思います。 最近、日本全国大不況でございまして、少し明るい兆しが見えてきたときょうあたりの報道ではございますが、とりわけ北海道は厳しい時期が続いていたのではないかというふうに思いますが、観光業あるいは製造業、金融業といったような主要な産業の状況がどうなっているのか。それから、とりわけ北海道開発庁でおやりになっている仕事を実際に現地でやっていただく建設業の状況がどうなっているか、今後の見通し等を含めまして御意見を伺えたらと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 私も少し整理をしてみました。 まず第一に、北海道の最大の特徴といいますと、第三次産業のウエートが高いこと。何となく頭の中で第一次産業が高いのではないかという見方があるかもしれませんけれども、昭和五十年で見ますと第三次産業のウエートが六六%、今は総生産の中で七四%が第三次産業でございます。一方、第一次産業は一〇%のシェアから今は三・六%のシェアということになっております。そういった意味では、第三次産業、特にその中でも観光を中心としたサービス産業のウエート、それから金融のウエートというものが高かったのだろうと思っております。 おととしの秋に極めて厳しい拓銀の破綻という事態に陥って、金融関係を中心として大変な事態になってきたことは委員御承知のとおりでございます。ただ、観光は頑張っておりまして、道にお見えになるお客様の数はおかげさまで減っておりません。かえって割安感が出てきておるのかもしれないな、こう思っております。そこで金融を中心とした不況というものをどう脱却をしていくかということになりますと、第二次産業の中のウエート、これは五十年で二六%、今、平成八年で二五%、その二五%の中で建設業のウエートは一四%、二五のうちの一四を占めておるということであります。ですから、他の製造業は一一、そういう意味では建設業のウエートは大変高うございます。 これを全国平均で比較いたしますと、例えば第一次産業が北海道は三・六、全国は一・九でありまして、第二次産業は北海道は二五、全国は三五でございます。この差は、製造業が一〇であり全国は二四、ここに北海道のある面では弱点、製造業が弱いということになります。建設業は北海道が一四、全国が一〇でございます。 そういう意味では、今の北海道経済はサービス産業と建設業、これを二本柱として支えられていることは間違いないであろうと思います。その中で、先ほど申し上げたように観光はまあまあ頑張っておりますけれども、金融を中心としたサービス業が極めて厳しい中に入ってきた。そうなると、やはり建設業にもう少し頑張ってもらわなきゃならぬということになろうと思います。 しかしながら、一方で御承知のとおり民間需要というものが極めて低うございますので、そこで私ども何としてでも下支えというものをしていかなきゃならない。先ほどからお話し申し上げた、まだまだ全国に比べて低い北海道の社会資本整備率、そこに着目をしながら公共事業を着実に実行していく、それによって景気の下支えをし、同時に金融というものが早く正常化をして北海道全体の景気回復につながる、こんな図式を北海道開発庁としては持たせていただいているところでございます。 そこで、当然北海道開発局で執行しております仕事、いただいた予算というものを一日でも早く契約し、そして支払いまで結びつけていく、ここが一番課題であろうと思っております。 この間も御答弁申し上げたのですけれども、九月末の契約額で当初予算で八八・八までやりました。二月末で九五・七まで行ったところでございます。三次補正については実はまだ二二%でございます。したがって、この三次補正を三月中に何としても一〇〇に近い数字まで執行をして、そして実行に移していくということがこれから大きな課題だろう。そして、建設業もそうした公共事業が動いている間に何とか体制を整え、次の時代を展望してもらいたい、こう思っているところでございます。
○脇雅史君 大変な御努力をいただいていることに心から敬意を表したいと思います。二十一世紀の日本、真に豊かな日本をつくっていくためには、私はやはり地域がそれぞれの地域として生き生きとして動いていくということがとりわけ重要だというふうに思っているわけでございます。 そういう意味から、北海道、沖縄、四国はもう三本の橋で結ばれますが、そういった離れたところが本当に魅力的な土地になっていくということが極めて大事だと思いますので、そういう代表として北海道、沖縄を本当に真にあそこに住みたいという地域にしていただきたい。今後とも大臣以下職員の方々にお願いを申し上げまして、北海道開発庁関係はこれで終わらせていただきますので、どうぞ後は御退席をいただいて結構でございます。 さて、続けて環境庁にお伺いをしたいと存じます。 環境行政といったことに対して、今一番国民の間から行政に対して頼むぞといいましょうか、何とかしてほしいという願いの強い、本当に注目を浴びている行政分野だというふうに思います。 二十一世紀という世紀が、我が国はとりわけそうなのですけれども、本当に物質文明という中で世の中ががらっと変わってしまった。先ほども申し上げましたが、我々一人一人の生活を考えても、三、四十年前から比べてみますと本当に考えられないほど変わってしまった。ちょっと物質文明行き過ぎではないか、便利さばかり求め過ぎたのではないか、そういう声が非常に強いわけです。 そんな中で、十年か二十年か前にいろんなやはりそういうことを考えておられる方々がおられまして、「成長の限界」あるいは「沈黙の春」とか、さまざまな警世の書が世に出たわけであります。何となく不安を持ってそういう本を読みますと、これはもうだめだ、何とか物質文明をやめてもとへ戻ろう、そうは言いながら、この便利な世の中、蛇口をひねれば水は出る、お湯は出る、スイッチ一つで何でもできるという世界から逃れることもできない、どうしたものだろうかというのが一般国民の偽らざる心境で、だれかが二十一世紀に向けて指標を与えなければいけない。 そういう意味で、環境庁が環境行政の理念としてどう考えているのかということが極めて大事になってくると思います。なかなか一つの意見としてこうだということが国民の合意として得られるわけではありませんから、いろんな意見を提示して、あっちへぶつかりこっちへぶつかりしながら国全体として進んでいくというのが多分実情だろうと思うんです。 真鍋大臣は、御就任以来、大変精力的にさまざまな場所にお出向きになって、さまざまな判断をされた。判断をするというのは大変なことですから、本当にこれまた敬意を表したいわけであります。藤前干潟、ごみの焼却という意味から考えて、本当に全部よかったかどうか。全部よくて全部悪いということは多分ないんですね、選択の問題ですから。だけれども、そういう選択をされたということは大変勇気のある行為、大変な決断だったのではないかと思いますし、三番瀬の問題にしてもそうでございます。一つ一つやるかやらないか決めていくためには、そのもとになる価値観といいましょうか、理念がなければいけないわけです。理念なしにこっちにしようとか決めてしまっては、かえって混乱を招くわけでありますから。 そういう意味で、環境庁あるいは環境庁の大臣がどんなお考えを環境行政を進めていくに当たってお持ちかということはみんなが注目している。それだけに御心労の多い大変な職務、ポストだと思いますけれども、御就任以来さまざまな活動を通じて、現在率直にお考えになっているところをお伺いできればと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先生御承知のように、環境庁は誕生いたしましてからまだ二十八年の年月しかたっておりません。建設省を初め大蔵省や法務省その他の関係省庁の歴史と伝統を持ち合わせていない省庁であることは言うをまたないわけであります。 私も環境庁長官に就任いたしまして、省内に入ってまず感ずることは、各省と比較しまして、すばらしい人材はおるけれども、その人材の数が少ない。まさに一人が何役もの仕事を兼ねておる。物理的にとてもいい仕事をするための時間的な余裕がないんじゃないだろうか、そんな感じを持ちながらこの省庁の指揮に努めておるわけであります。 この二十八年を振り返ってみまして、環境庁が調整省庁だとよく言われておったわけであります。それは何がそうさせたかということを振り返ってみますると、どうも後追い行政の仕事が多過ぎたんじゃないだろうか。決して悪い仕事ではないわけでありますけれども、水俣病にしましても、イタイイタイ病にいたしましても、ワクチン禍にいたしましても、そういう問題処理に当たる場合には、やはり過去の負荷をしょいながらの仕事であるわけでありますから、その仕事に追いまくられておったんじゃないだろうか。それが一つの調整省庁と言われるゆえんではなかっただろうか、こう思っておるわけでございます。 このところに参りまして、まさに公害問題を克服した日本に対する期待が大きいわけであります。しかし、公害を経験したという、そのとうとい経験を生かしながら環境行政に励んでいくところに日本の大きな役目があると私は思っておるわけであります。 当時は、消費は美徳だと言われました。大量生産、大量消費、大量破棄という時代が称賛されたわけであります。しかし、その時代も過ぎ去りまして、今や豊かな自然の中に人間が生かされておる、その環境を取り戻していかなければ人間の真の生活はないんじゃないだろうか、こういう認識が高まってきたところであります。まさに環境庁とすればある追い風が吹いてまいったわけでありまして、このときこそ私は環境行政をしっかりと確立していかなけりゃならない、こう思っておるわけであります。 国内の問題は、先ほど先生がお触れになりました日本の利便性、文化生活の中に行き過ぎた点も多々あったわけであります。先生も徳島の御出身でございまして、昔の徳島の吉野川やその他の河川を見れば、歌の文句ではございませんけれども、「ウサギ追いしこの山、こぶな釣りしあの川」というような、自然に恵まれた環境にあったと思うわけでありまして、人間がその環境の中ですくすくと育ってきた。まさに人間の教育というのは環境教育をおいて大きな要因はないと、私はこう自負してもいいんじゃないかと思っておるわけであります。 そういうことで、自然の大切さということをいま一度認識を改めていただいて事の処理に当たっていきたい。河川改修一つにいたしましても、ただブロックだけで河川を改修するのでなくて、やはりそこには自然石なり、自然を取り入れた改修というものが私は大切なことじゃないだろうか、こんな感じをいたすわけであります。 そしてまた、地球温暖化の問題でございます。 きのうも田村議員にお話をしたわけでありますけれども、世界の諸国を見まして、やはり島嶼諸国というのはもはや水没するんじゃないだろうか。この百年間をひもといてみましても、温度が二度ほど上がっておる、そうすれば水面が五十センチ上がりますと、五十センチ上がっていくなら、この後百年たってみればもう島嶼諸国は水没してしまうというデータも出ておるわけでありますから、世界に対する気持ちというものを持ち続けていかなきゃならないんじゃないかと思うわけであります。 地球が温暖化されてそういう状態になってはならないということについての思いをいたしますならば、今使っておる化石燃料というものについての見直しをしていかなきゃならない。できるだけ排気ガスの少ない、また自然に優しいエネルギーというものを確保していかなければならない。その中には、一つには原子力エネルギーというものもありましょう。日本が被爆国であるそのことを思うと原子に対する抵抗というのは強うございますけれども、しかし、今過渡期の中にあってエネルギーを確保するならば、クリーンエネルギーとすればこれしかないじゃないか。そうしたら、ある段階まではこのエネルギーを求めていかなきゃならないんじゃないか、そんな思いもいたすわけであります。 そしてまた、温暖化された中に、世界各国がその問題に当面しておるわけでありますから、日本から新しい技術を輩出するような体制をつくっていかなきゃならぬ。車にすればハイブリッドカーというのは私は大きな成果だと思っておるわけでありまして、世界から注目されておる自動車だ。そうするならば、その車を開発する、技術開発をすることによって世界に貢献していく。ですから、技術面においてもそういう世界貢献ができるような状態になったんじゃないだろうか、こういう思いもいたしておるわけでありまして、そんなことを思いながら世界貢献をしていく。 きのうも植樹の問題が出ましたけれども、森林伐採が今日大きな水害をもたらした因だと、こう各国の首脳部が言っておるわけでありますから、その因をなくしていくような努力も日本としてはなしていかなきゃならないのではないだろうか。内に外にたくさんの問題を抱えておりますけれども、これらの問題を一つ一つ克服していくことによって、日本が世界から畏敬される国になり、また日本が環境立国として栄えていくんじゃないだろうか、こういう思いをいたしておるわけであります。 たくさんの問題がございますけれども、私のあらあら感ずるところを申し上げた次第であります。これからも、日本の環境行政をよりよくしていくために、より一層の御協力をお願いいたしたいと存じます。
○脇雅史君 まさに自然環境を大事にするということを主体にして、本当に熱い思いを述べていただきました。 多分、国民の皆さんも大部分の方は同意されて、そうだそうだというふうにお思いになるのではないか。私自身もほとんどそう思うんですけれども、余り褒めてばかりいてもいけないんで、若干意地悪な質問をさせていただきます。 文明が進んでいく、便利さを求めるということをどんな指標であらわせるだろうか。なかなかあらわしにくいんですね。一番いいのがエネルギー消費量。一人当たりエネルギー消費量で見るのがわかりやすいのかな。人のエネルギーを使わずに自分で歩くものはカウントされませんから、全部自分の力で生きていれば一人当たりエネルギー消費量は石油換算でゼロということになるわけです。ボタン一つ、スイッチ一つになるとどんどんそれが上がっていく。 そのエネルギー消費量を一人当たりで見ると日本というのは必ずしも高くないんです、御存じのように。アメリカ、カナダの半分ぐらい、シンガポールから比べても三割ぐらい少ない。それは環境白書とかその他さまざまなところに載っておりますのでここで数値は申し上げませんが、そんなものなんです。だとすると、日本は必ずしもそんなにまだ行き過ぎた国ではないという言い方ができるのではないかという気もします。 ちなみに、本当に日本という国は食料をむだにして、宴会なんかへ行くと、みんな食べ残して大変なむだをしている。一人当たりのカロリー量で見ると、これもそんなに日本は高いわけではないんです。洋服なんかを見てみましても、かなり高い方ではあるけれども、アメリカに比べれば三分の二ぐらい、洋服といいますか繊維の使用量が。 してみると、そんなに日本ばかり反省しなくてもいいのではないかということも考えられるわけであります。これから我々国民がどんなレベル、どんな便利さを求めて生活をしていけばいいのかということを考えたときに、エネルギー消費量ということに端的に集約して考えたときに、もちろん省エネ等で変わってくるわけではありますが、これからエネルギー消費量一人当たりを伸ばしていってもいいとお考えなのか、少し伸びてもある程度なだらかにいくのか、もうふやさないのか、その辺はどうお考えでしょうか。
○政府委員(浜中裕徳君) エネルギーについてのお尋ねでございます。 確かに今御指摘のとおり、我が国の一人当たりエネルギー消費量は先進国の中で決して高い方だということは言えないと思います。しかしながら、このまま放置をいたしますと、まだまだ我が国のエネルギー消費量はふえる可能性がございます。我が国のエネルギー消費量の推移を見てまいりますと、近年一貫して増加傾向にございまして、昨年六月に政府において取りまとめを行いました長期エネルギー需給見通しによりますと、今後対策を講じない場合に、二〇一〇年度の最終エネルギー消費量は一九九六年度に比べても一六%ぐらい増加をすると見込まれております。地球温暖化対策の際に世界的に基準年としてよく使われております一九九〇年度から既に九六年までで一三%増加をしておりますので、結局九〇年から二〇一〇年の二十年間でこのまま推移いたしますと三〇%近い増加になる、こういうことでございます。 したがいまして、決して我が国の一人当たり消費量の水準は高い方ではないとはいえ、このまま放置をいたしますと二酸化炭素の排出量の増大にもつながります。地球温暖化の原因をますます大きくしてしまう、こういうことでございますので、我が国といたしましては、これを可能な限り抑制していく必要があるというふうに考えているところでございます。 昨年の国会におきまして、先生方で熱心に御審議を賜り、地球温暖化対策の推進に関する法律をつくっていただきましたけれども、現在、この全面施行を目指しまして私ども準備を進めておるところでございます。こうした法律の施行によりまして、徹底的な省エネを初めとするエネルギー需給両面にわたる対策でございますとか、あるいは国民のライフスタイルの見直しやその支援などの地球温暖化対策を強力かつ着実に推進していきたいと考えておるわけでございます。 現在のところ、政府の見積もりによりますと、こうした総合的な対策を講ずることによりまして、二〇一〇年における最終エネルギー消費を何とか一九九六年の水準からほんのわずか程度増加する、数字で申し上げますと一・八%程度の増加に何とかおさめたいという大変な目標を掲げているところでございます。言うはやすくして達成は極めて難しい、絶対的なエネルギー消費量の水準を今の水準からほとんど増加させないように持っていこうということでありますから、大変なことではございますけれども、しかし地球温暖化防止のために全力を挙げてこれに取り組んでまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○脇雅史君 まさに温暖化防止ということでCO2の削減量ということからエネルギーの量もふやさないということは国際的な約束の中で取り決められた話でありますから、当然そういうことなんですが、CO2排出量を減らさなければいけないから我々はもうエネルギー需要をふやさなくていいんだというところまで国民的合意ができているかどうかは若干怪しいと私は感じるわけです。中には例のよそから買ってくるという手もありますし、ほかのCO2を排出しないエネルギーをどんどんふやしていくという手もありますし、技術的な進歩ということもありますし、もうエネルギー量をふやさなくてもいいんだというところまでなかなか合意がいっていないと思いますので、その辺については今後とも環境庁を初め政府としての取り組みが必要なのではないかなというふうに感じます。 それから、少し話題を変えまして、開発と保全という言葉が常にイエスかノーかという格好で話をされるわけであります。霞が関の中で見ていますと、環境庁という役所はこれ以上自然を悪くする方向への行為はノーである、そのほかのいろいろな事業目的を持っております事業官庁はそうはいってもそんなことでは済まないではないかということで、いわゆる開発という言葉で言われますが、やる。国民の目から見ると、もういいじゃないかということで、環境庁頑張れというようなそういう対極的な構図で見る傾向が多いわけで、特にマスコミの報道がそういうことをあおっておもしろくしているという部分もあって、若干踊らされている部分が国民の中にもあるんだと思うんですが、実際には開発と保全ということ。何もしないことが保全でやることが開発で両者は相入れないものだというふうに見なくても、同じことをやるにしても保全的なことを随分考えてやるのと何も考えないでやるのとではえらい違いがありますし、やはりどこかで折り合える点というのが必ずあるはずですし、どこかにそれを見つけなければいけないわけです。 開発保全という意味では、きのう吉野川の第十堰という堰について話が出ておりましたが、私もこれは皮肉な思いで聞いておったんですが、その第十堰という堰は原始吉野川からすれば大変な自然破壊なんです。何もない川に、川の中に水が流れているところに石を積み上げて流れなくしてよそへ流れるようにするということですから、これは大変な開発行為だ。それが今になってみると保全という言葉で、それをそのまま置いておくことが善だと。今、保全を言われている方は、原始吉野川に返ったときにどういう判断をされるのか、私は若干迷うわけであります。あえて言えば、長良川の河口堰というのは大反対していて、あれが百年後にこれは守ることが大事だ、あれを今度建設省が改築しようとするとけしからぬと、そのときはもう建設省ではないかもしれませんが、とんでもない、長良川の河口堰を残すべきだということをやっているようなことに相当することなんです、時代の流れは違いますが。 また、第十堰について言えば、これは江戸時代につくられた堰でありますが、かなり壊れているものですから、オランダの河川技師が明治に来たときに、危ないからどけろということを言われました。河川の技術屋から見れば、当然に川の中にああいうものがあるのは危ないんです。ない方がいいんです。日ごろは当然水を堰上げてとったり流れを変えたりするわけですから何らかの構造物が要るんですが、工事のときにはすべてオープンにして自然に流れる格好がいいに決まっているわけでありますけれども、なかなかそれがわからない。 徳島県も、昔からあれをどけてほしいという大変な陳情が建設省にあったわけです。三木さんという政治家がおられましたが、徳島県が吉野川の水を分水するに当たって、かわりにといってはなんですけれども、大変危ない第十堰というのがあるからあれを何とか改築してほしいと言っていたわけです。それを県民の皆さんもずっと言ってきたわけですが、十年ぐらい前からか、多分長良川の堰と同じようなものだというふうに誤解をされた方々が言われたんじゃないかと思うんですけれども、あれは保存しておくべきだ、保全しておくべきだということにいつの間にか変わってしまったという非常に妙な経緯があった。 その間に、若干建設行政として反省すべき点がなかったかというと、私は若干はあったように思いますけれども、そんなことは瑣末な話で、本質論からするとまことに奇妙な話で、事ほどさように保全と開発という言葉は時々によっては怪しげなものになるのではないかなというふうに感じております。対立軸ととらえる、対立するものととらえることではなくて、両者が、保全してほしいという人の意見も十分酌みながら、どんなことができるのかという柔軟な議論ができることが望ましいわけで、棒を飲み込んだようにとにかくだめだ、手をつけるのはまかりならぬと、成田空港の反対運動みたいにあんなことになるとまことに不幸で、日本国じゅうにこれはあるわけです。何らかの開発をしなければいけない。 そこで、一つ一番考えなければいけないことは人口の問題なんです。私が小学校のころ、もうかれこれ四十年以上前でしょうか、まだ人口八千万人台だったですね、小学校で習ったのは。今、一億二千六百万人、四千万人ふえているんです。人口四千万人ふえた人間をどうするんだ。住む家をつくらなければいけない。四千万といったら大変立派な国をもう一つつくるような話です。その人たちが御飯を食べて生活をして寝るところをつくって、今まであった自然を何らかの格好で開発していかなくてはいけないのは自明の理でありまして、問題はやり方にあったということです。 ですから、今の時点ではまだそれはあるんです。一億二千六百万で静止するかというとそうではない。一億四千万、三千五百万とか、最近なかなかお子さんをお産みになる方が少ないものですからよくわかりませんが、一億三千五百万ぐらいでとまるのかもしれませんが、まだそれでも一千万人という大変な人口がふえる。そのふえた人口をどこへ持っていくか。 それに加えて、過去の日本の歴史は地方から都会への人口移動があったわけです。地方では住める家、広い家があるのに住まずに東京に来てごちゃごちゃ住んでいるという、まことに国の使い方としては変なことをしてしまったという反省はあるんでしょうけれども、そんなことがある。ただ、その一千万という人をこれからいかにして住まわせていかにして生活させていくかというときに、やはり地方の役割というのは非常に大きいと思うんです。 いずれにしても、そういう意味で何らかの手を加えることが必要だ。問題は、対立ではなくてどういう格好でそれをやっていくかという話し合いだというふうに私は思うわけでありますが、大臣の御意見はいかがなものでございましょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 今、先生の開発と環境保全の関係についての事例を挙げてのお話でございました。私も開発と保全というのは相まった形でやっていくべきではないかと、こういう気持ちをいつも持っております。 やはり、ケース・バイ・ケースでございまして、例えば三番瀬の問題にいたしましてもそうだと思うわけであります。平成四年に中央港湾審議会から、アセスを問われた場合にあれはどうしたらいいだろうかということで、それはそれなりに環境庁の意見を出されたわけである。その環境庁の意見を踏まえていただいて、千葉県もその開発に向かって努力していただいておるわけでありまして、何が何でも当初計画でやってしまうんだというのではなくて、環境アセスの面も取り入れていただいて、そして負荷の少ない発展可能な、持続可能な社会をつくっていくというその目標に向かうならば、おのずからそれは両立できるんじゃないだろうかと思っておるわけであります。 今回、千葉県側から、きのうも建設省関係の答弁がございましたけれども、必要なところは改革を加えていきますけれども、できるだけ自然を生かした技法でもってやっていこうというような答弁であったと聞いておるわけであります。まさに私は、それこそ開発と環境保全が相まった形でとり行われておることだ、こう思っておるわけであります。 我々の時代というものがどういう形でその評価を受けておるのか、これは後世の皆さん方が評価するわけであります。三十年たった、五十年たった、あのときの判断は間違っていなかった、天に向かってその判をいただいたぞというような確信を持って問題の整理に当たっていくならば、開発と環境保全というものは相まった形でなされるんじゃないだろうか、こう思っておるところであります。
○脇雅史君 ありがとうございました。 話し合いをしろというと中間点で折り合いをつけようということになりがちなんですが、それが必ずしも正しいわけではなくて、あるときは全部やめちゃうという決断をすることも大事かもしれませんし、全く当初どおりやるということも必要かもしれません。それを判断するのは、まさに冒頭からお話し申し上げているこれからの我が国の環境ということに対する論理の問題でありまして、価値観の問題でありまして、それはさまざまに揺れ動くかもしれませんが、頻繁にやはり議論を積み重ねていくという努力が大事なんだろうと思います。これからもよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それから、きのう市川委員のお話で出かけたわけでありますが、何度も言われております、所信表明にもあります大量消費、大量廃棄、大量生産をやめようと。口で言うのは簡単だけれども現実にどうするのかということを市川委員が言われて、答えを一たんされたわけですが、なかなかそれではよくわかりませんねというのがきのうのやりとりだったわけです。 私自身も、例えば大量消費をもうやめよう、どうするんだと自分自身考えてみると、私は余り物を大量に消費していませんので大してやることはないんですが、例えばテレビを買いかえようと思うのはやめるとか、車は買いかえようと思ったけれどももうやめよう、まだ乗れるからいい、五年だったら十年もたせればいい。 実は、私はこの間車を買いかえまして、別な論理で、今非常に消費不況だから、こういうときは若干無理してでも買っちゃえ、これが国会議員として正しい姿だというふうに思って買ってしまったんですが、今考えると、環境問題からすると乗れるものはもっと乗れという意見もあって、そうなのかなと迷ってしまうわけであります。 大量消費をやめるということ、これは個人のそういう価値観に任せておいたのではなかなかうまくいかない。規制緩和の時代でありますが、もっと規制をするか、あるいは物によっては料金とか税金でいけますね。電気だったらもうやたら高くすればいいんです。十キロワット、基本電力を二十にしたら三倍だと、三十は十倍だと、五十アンペアにしたらもう百倍だというぐらいのことをすれば電気の消費はたちまち減ってくるに決まっているんです。それから、料金従量制そのものをもっともっと使うアンペア数に応じてひっくり返るほど高くすれば、それは使わなくなるんです。水もそうですね。だから、そういう公共的に与えているようなもの、料金制をとっているようなものについてはそんなことをやればできる。 車なんかでも税金体系では、これは広中先生でしたか予算委員会で言われておりましたが、税金の考え方によっては少し車を長持ちさせるということはできるのではないか、そういう世界。 それから、例えば新しいものを買うときに税金をかけて非常に高くする。テレビを買いかえようと思ったら、今十万円が今度三十万円。二十万円は税金だということになると、もとのテレビを使おう。そうすると修理をする市場ができてきて、その修理を昔みたいに、昔は鍋だって鋳掛け屋が回っていたり、傘だって直しにずっと歩いていましたね。そういう修理をするシステムが社会的にあったわけですが、今はすべてなくなってしまった。そういう修理をするシステムを産業として成り立たせるような、そういう商売に対して補助を出すとか税金をまけてやるとか、そういう手もあるわけです。何かやればできる。 何かやるお考えありますか。
○政府委員(岡田康彦君) お答え申し上げます。 資源や環境の制約が強まる中で過剰な消費を改めていくことは避けて通れないことだと考えております。このような対応なしには、先ほど来お話が出ています温室効果ガスの削減目標の達成であるとか廃棄物問題の解決等、今日の環境問題の解決を図ることはできないだろうと思います。ただ、その場合、国民の満足度、満足感を大きく損なうことなく過剰消費を改めていくということが課題だろうと思います。 そのためには、環境志向の高まりに見られる国民の健康の変化もありますし、環境関連技術の進展もあります。それから、今の先生のお話で言えばエコビジネスのようなものもその中に入るかと思いますが、さらには資源やエネルギーの消費への依存度の低下をもたらす経済のソフト化という問題もあると思います。こうした面を視野に置きながら、省エネ、省資源型の製品の選択や製品の長期利用、再利用、共同利用などに消費者が取り組みやすい条件を整えていくことが必要だろうと思っております。 そのためには、まず第一は、環境保全に対する国民の意識の向上やライフスタイル、価値観の転換及びそれを促す社会経済システムの整備に取り組んでいきたいと思っております。
○脇雅史君 一生懸命御答弁をいただいたわけですが、多分全部できてからやるということではないんですね。国民の意識が高まったからやるということではないので、やりながら高めていく、高めながらまたさらに進めるということが大事なんで、本気でおやりになるんなら、例えば電気一つでもいいですけれども、少し案を提出されてみたらいいですね。通産省がびっくりするのかどこがびっくりするのか知りませんが、何ということを言うのだということになるかもしれません。だけれども、それを提案することによって国民の意識もそこまで来ているのかということを感じるわけで、みんながよくなってだれも文句言わなくなったらやりますよというような答弁をされましたが、そう悪く言ってはいけないんですけれども、そんなふうにも解釈できちゃうんです。 やはり、先ほどから大臣が言われているように、環境ということについてもうこれ以上はエネルギー消費をふやさないというほどのそういう決意でもってこれから進めていこうとするならば、産業構造から生活から何から全部変えなくちゃいけないんですから、お題目ではなくて何かをやる。 できるものは何か。それは世の中が混乱すればいいわけじゃない、混乱しないようにやらなければいけないですから、極めて注意深くいろいろな根回しをし話し合いをやらなければいけませんが、みんなにわかってもらえるように努力しますというだけでは一歩も進まない。何か一歩踏み出すという努力をお願いしたいと思います。極めて難しいということはよく承知をしておりますが、ぜひともお願いをしたいと思います。 次に、大量廃棄をなくすにはどうしたらいいか。これはきょう午前中も大分出ていましたが、やりやすいかもしれません、大量消費よりは大量廃棄をなくすのは。 一つは、リサイクル法みたいなやつを完璧な格好にもうちょっと厳しくしてごみ処理を有料化していく。今も一部大型ごみは有料化してきましたけれども、もっと激しく有料化する。ごみを出すぐらいだったら家に置いておいた方がいいと思うぐらいに高くすれば間違いなく減ってくるわけです。極端な話は別にして、そういうことをしていけば大量廃棄というのは減っていくということが言えると思います。 それから、とりわけ不法投棄といったことに対してもうちょっと厳しい処罰が要るかもしれません。きょう、山の中から天然記念物をとってきたらもっと厳しくしろという意見がありましたけれども、あれと同じように、物は違いますけれども、やはり罰則規定をある程度厳しくしていかないと減らないということがある。そんなことに少し手をおつけいただくといっても環境庁みずからおやりになるわけじゃないでしょうから、提案されるということになるんだと思うんですが、そんなことを考えてみたらどうか。 もう一つ続けて話をさせてもらいますが、最後の大量生産を見直すことが可能か。 これは、企業に車を百万台なんかつくるな、十万台にしておけと、考えただけでも極めて難しそうです。いっぱいつくった方が効率的に安くできるわけですから、日本で使うのは少なくしておいて、いっぱいつくってよそへ売るかというのもちょっとインチキみたいな気がします。現在これだけ進められてきた日本の産業、大量生産ということで成り立っている産業の、それを少量生産と言うか中量生産かわかりませんが、向きを変えることが本当に可能なんだろうか。経済原則からいったら多分だめで、これまた規制に頼らざるを得ない。規制とか税制とか、そんなことからいくしかないのかと。これは本気で考えると、これも本当に難しそうな気がするわけです。 三つ並べて大量消費、大量廃棄、大量生産をやめましょうと言うのは簡単なんですが、どうするかということです。今すぐ解決策があるとは私も思っておりませんが、非常に強い熱意を持って環境行政を進められている大臣として具体的にどうお考えなのか、一言お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 我々、ごみ一つを処理しようとしたときにも、最初は燃えるごみと燃えないごみの分別だけに終始しておったように思えるわけであります。ごみというものはまさにリサイクルありきだ、循環型の社会の中でこの処理に当たっていくんだという概念に立つならば、その利用方法もおのずから私は変わってくると思うわけです。 デパートへ行ってたくさんの包装をしてもらって美しく見せるよりは、少しでも安く購買できるような形で袋を持っていくとか、新聞紙の処理にいたしましても、これが廃棄物として処理されるのではなくて、必ず循環型の中で古紙は利用できますよというふうに利用する側と生産する側と両方にお願いしていくならば、きのうも申しましたように八〇%ぐらいの古紙が今再生されて使われておるわけでありますから、そういうことをすることによって大量生産や大量廃棄がなくなっていくのじゃないか。決して全部なくなるわけじゃありませんけれども、少なくなっていくのじゃないだろうかという感じがするわけでありまして、やはり最初にリサイクルありきという概念を持って事の処理に当たっていく、これが大切なことだと思っておるわけです。 先生はお車を買いかえになられたようでございますけれども、車を買いかえるにいたしましても、やはり共同部品と申しましょうか同一規格の部品をつくることによってそれが再利用できるのじゃないかと思っておるわけでありまして、そういう部品に関しましても再利用ができますよというような形でやっていく。これはもう現にドイツではGMの方で事を処理しておるようでございますけれども、そういう先進国のいいところは日本もまねて処理していけばいいのじゃないだろうか。 そんな思いをたくさん持ちながら、大量生産、大量消費、大量廃棄というのは、必ず当初の概念を払拭して、新しい概念のもとに事の整理に当たれるのじゃないだろうか、私はこう思っておるところであります。
○脇雅史君 ありがとうございました。 できるところからやっていくしかないわけで、そういう御努力をしていただければ少しでもいい方向に向かっていくことは間違いないので、これからもお願いしたいと思います。 一つだけ、大量消費ということで私が気になったのは、新聞が物すごく厚くて、議員会館でも物すごくとっています。ぱっと読んですぐ捨てて、それは古紙として回収して、またやったにしてもエネルギー消費としてはばかにならない話で、こんなことを言ってはいけないかもしれないが、新聞は例えば二ページしかつくってはいけないとか、大体余分なことがいっぱい載っているわけだから、特別うんと税金を入れれば三枚にしてやるとか、雑誌も随分むだなんですね。それからテレビは、あれだけチャンネルがあって、本当にろくでもない放送ばかりしています。あれも少しやめる。テレビ関係者もおられますが。 いろいろできることはあると思うんです。それは他意を持って言うわけではなくて、環境という先ほど来長官の言われている話をもとにして、そういう方向へどんどん環境庁から情報を発信してほしいというふうに大いに期待いたしておきます。 それから、先ほど長官が言われていましたが、国民のライフスタイル、価値観を変えていくということで教育を一生懸命やるというお話でありましたので、大分時間が経過してまいりましたのでその辺については改めてお聞きをしませんが、環境ということはやはり小学校の教育というのが非常に大事だと思うんです。小学校教育できっちりと環境の重要性ということについて教えていただきたいというふうに思います。 ちょっとまた余分な話を。実は教育という話になりますと、広島の最近の話が話題になるわけでありますが、全くこの委員会とは関係なくて恐縮なんですが、広島で、日章旗ということ、日の丸の意味を子供に教えている。どう教えているかというと、この旗は国の旗として非常に忌み嫌うべき旗だ、日の丸の白い部分は戦争で亡くなった人の骨の色だ、丸は血の色だと。これは私もさっき聞いたばかりだから、情報を確かめもせずにこんなところで申し上げてはあるいはいけないのかもしれませんが、そういう事例があるやに聞きました。 そういうことを聞いて育った子供というのは非常に不幸だなというふうに思うわけです。そういう意見があるということも片方で知っておくのはいいことですけれども、そういうものだというふうに教え込まれてしまうということに非常に問題を感じまして、教育ということは極めて何をやるにしても大事ですし、とりわけ環境問題には大事なものですから、ちょっと余分なことを申しましたが、環境庁としてもしっかりと教育問題にお取り組みいただきたいというふうに思います。 それから、環境部門で幾つか気になる点を個別にお聞きしたいと思うんですが、排ガスの対策でございます。 最近、随分きれいになったなというふうには思うんですが、やはり大型貨物のディーゼルの排気ガス、あれだけはどうもまかりならぬというぐらい黒い煙を出して相変わらず走り回る。乗用車がこれだけきれいになったのに、何でディーゼルエンジンに対する規制ができないのだろうか。これは多分国民の皆さんもみんなそう思っていると思います。あれは本当にひどいものです。真っ黒になってしまう。 一体、ディーゼル車の規制ということがどうなっているのかということについて、お伺いしたい。
○政府委員(廣瀬省君) ディーゼル車の排気問題についてでございますが、ディーゼルトラックの保有台数は自動車全体の約一割でございます。それにもかかわらず、排出ガスの量は、窒素酸化物では自動車全体の六割を占めております。それから、粒子状物質では自動車全体の約七割。 このため、環境庁では平成九年から十一年にかけて規制強化を実施中でございます。そして、新車一台当たりの窒素酸化物の排出量を現在一割から五割、粒子状物質を六割削減しているところでございますが、昨年十二月に中央環境審議会よりトラックを含むディーゼル自動車の排出ガスについての二段階の大幅規制強化の答申をいただいております。答申では、平成十四年から十六年にかけて窒素酸化物及び粒子状物質を現行から約二割から三割削減して、加えて平成十九年ごろを目途にさらに半減するという提言をいただいております。 そういう答申を踏まえまして、規制強化のための所要の手続を進めて、低公害車の一層の普及促進、大気環境保全対策の総合的な推進を進めてまいりたいというふうに考えております。
○脇雅史君 お話を伺っていますと、もう大昔から問題なのに進捗度が少し遅いなという印象を受けます。ぜひとも前倒しをして、早く大気の環境がよくなるように御努力をいただきたいというふうに思います。 それから次に、水の問題に移りたいと思うんですが、水の環境、水のある風景、水面のある風景というのは我々が生きていくに当たってほっとする非常にすばらしい空間なわけで、良好な水環境を維持していくということはこれまた我が国にとって極めて大事なことで、健康という面でもいろいろ問題がありますが、やはりきれいな水ということが大事だというふうに思うわけであります。 大体、環境基準というのが設定されておりまして、河川の各基準点で見てみますと、少しずつはよくなっているかな、横ばいから少しよくなるかというくらい、海域についても少し改善が見られますが、湖沼等の閉鎖水域についてはなかなか改善が難しいというのが現状のようであります。時間がありますと、この辺についてももう少しお聞きしたかったわけでありますが、その辺はきょうはもうそういうことで通過させていただきます。 この改善のためには、やはり一番有効なのが下水道事業であります。下水道に国民の皆さんも非常に大きな期待を寄せているわけで、随分進捗してきたというふうに思うわけでありますが、一方では下水という技術が、昔フランスあたりでも、し尿を窓から投げ捨てたという時代もあったようでありますが、それではいけないということで、もう一つ水路をつくってそこへ流そうということでできてきた。余り長い歴史を持たない構造物でありますが、今の日本の技術といいましょうか世界の技術開発の中で、我々のごみやそういう家庭のさまざまなし尿とかおふろとか洗濯機とかというものを水に流して運んで処理をするという、そういうシステムが本当に一番いいシステムなのかということを少し考えてみた方がいい部分もありはしないかと、全部否定する気は毛頭ありません。 例えば、宇宙へ出ますと、まさか下水道というわけにいきませんから、全く違う体系で処理をします。そんなことが日常家庭の中でできるとは思いませんが、少なくともさまざまな技術開発があるわけでありますから、いろんな面で従来のやり方だけにこだわらずに、従来の技術も進歩させていただきたいわけでありますが、新しい発想のもとに新しい処理体系というのもやはりつくれる可能性があるのではないかということでチャレンジをしていただきたいというふうに私は思うわけであります。 下水道の進捗状況でありますとか技術開発の状況でありますとか、包括的にお話を伺えればと思います。
○政府委員(木下博夫君) 先生御承知のように、建設省も間もなく新しい役所になるわけでございますが、その際に我々が念頭に置いておりますのは、先ほど来いろいろお話しございましたが、やはり資源を循環して使うとか、あるいは既存の今までの投資を再活用していくという視点の中で国土の整備をやり、あるいは管理をしていく、そういう心づもりで取り組んでまいらなきゃいけないかと思っております。とりわけ、生きた環境ということを我々も念頭に置いて、その中でもやはり水の問題というのは難しくもあり、かつ重要であろう、お話しございましたようなことでございます。 日本の下水道の歴史は、先ほどフランスのことをお話しございましたが、さほど長くないんですが、平成九年末では全国平均で五六%という処理人口率でございます。ただ、この五六%をもう少し子細に見てみる必要があろうかと思いますが、二つばかり申し上げると、一つは大都市におきましては普及率はほぼ一〇〇%に近いわけでございますが、例えば人口規模で五万人未満の都市になりますと、まだ平均二〇%程度の普及率でございますから、きのうも御質問がいろいろございましたが、地方都市における公共事業の中では下水道というのは最大の課題であろうと思います。一方では、閉鎖水域のお話も御質問の中で引用なさいましたが、そういう問題につきましては、やはり水質の環境基準の達成が非常に悪い湖沼が多い。そのためには、相当の都市部における高度処理という問題もこれから下水道の取り組んでいく課題の中の一つに加えておいていいと思います。 いずれにしても、先生お話しございましたように、もう少し新しいといいましょうか、従来にない発想で下水道に取り組むという場合には、下水道から出てまいります下水道処理をした際の汚泥、これを再活用していくというようなことも技術的には今検討しておりまして、例えばそれをエネルギーに使って、結果的には下水道の処理場におけるいわば自家発電に使えるとか、もう少し欲張っていえばそれを売るということもあり得るではございましょう。 それから、むしろ循環型といいますと、水そのものを単に海に流すだけではなく、例えば川の中流域に戻しまして、維持用水として使っていくとか、それから分流のお話もございました。これはいろいろコストの問題とか、今まで通してきたことから直ちに今の合流式を全般的に分流にすることもなかなか投資その他も考えて難しいと思います。ただ、水の汚れ方、中身が違うとなれば、おっしゃったようにそれをもう少し分けて処理していく方法が結果的には環境に優しい公共事業という、そういう目標に向かっていささか貢献できる点もあろうかと思います。 大変課題も多いわけでありますが、やはり何といいましても国土管理の上で水の果たす役割は大きいと思いますので、御指摘のあったようなことも含めて新しい技術開発に臨んでまいりたいと思っております。
○脇雅史君 どうもありがとうございました。 水をきれいにするという意味では下水道に頼らざるを得ない部分が極めて大きいわけですので、今後とも積極的に新しい技術開発をひっくるめて進めていただきたいと思います。 さて、きのうからも何度かマスコミ報道というものが出ております。環境問題というのは非常に国民の関心が高いだけに、マスコミもよく取り上げてくれるわけでありますが、これはマスコミの持つ宿命的な部分でありましょうが、事件として報道するわけですから、なるたけ事件としておもしろく報道しますし、新鮮味がなくなったらすぐに捨てて次の新しい事件に飛びつくというそういう習性を持っております。それに若干我々も流されてしまいがちなわけでありますが、環境問題といいますのは、人体に対する影響等を考えますと、極めて息の長い事件なんです。それを忘れずに、ずっとキャンペーンを組んで十年、二十年という報道をしていただけるようなところがあれば結構ですけれども、なかなか難しい。地に足のついたそういう報道姿勢がぜひとも必要なわけで、なかなかお願いしてもうまくいかないとは思いますが、そういうことを報道関係の方々に心からお願いしたいと思うわけであります。 一方で、変な情報が出ないためには、やはり情報公開ということが一番求められているのではないか。環境行政では、よほど個人に害の及ぶようなそういう事案でない限り基本的に全部公開してしまう。情報公開法もできるわけですし、そういう対応が望まれるのではないか。全部公開するとどうも少し誤解が起こってというような心配をされる方もおられますが、それはもうしようがないんです。誤解じゃないんです、それは。出したことによって、それをもとに理解をしてもらうことは、理解の仕方が悪いことがあってもそれはしようがないんです。情報がない方が私は害が大きいと思いますので、ぜひともそういう意味で報道問題、情報公開ということについて積極的なお取り組みをいただきたいというふうに思うんです。 もう時間がありませんから、最後にまとめて大臣にお伺いしたいんですが、やはり環境問題については日本は世界をリードしていくという、そういう気概を持って欲しいですし、現に京都会議等で相当な成果をお上げになった。私は、技術開発を通じて日本は最大に環境問題で世界に貢献できるのではないかというふうに思っているわけでありますが、以上取りまとめまして、情報公開とか今後の日本の役割、世界に対する役割といったことについて大臣の御決意、御抱負をお聞きして終わりたいと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(真鍋賢二君) まず、情報公開でございますけれども、私も大臣に就任して以来、環境行政の中で情報公開は最有力なる行政の仕事だということを申し上げてきておるところであります。ですから、ほとんどのものが公開されていっておるわけであります。しかし、未知の分野が非常に多うございます。 例えば、環境ホルモンの問題につきまして、いろんな意見がございますけれども、昨年の十二月に京都におきまして世界会議を開催いたしたわけであります。世界の権威者が皆さん集まっておりましたけれども、甲論乙駁でございまして、全く意見の分かれるところとなりました。ですから、環境ホルモンだと言っていろんな説明はされるけれども、それはまだ定義がされていないという認識を皆さんに持ってもらおう。 それで、実は急遽でございましたけれども、参議院の予算委員会で質問をいただいて、第二回の集いも日本で開催しようということで、その予算づけをしていただいて、予算委員会で今議論をしておるところであります。その環境ホルモンにしても、世界の権威者が日本に集まってそこでいろんな意見を出し合うので、日本で情報収集すれば世界のトップのニュースが得られるんだという、そういう公開制度というものを私はとっていこうと思っておるわけでございまして、環境ホルモンは日本からという発信をしっかりと位置づけていこうと、こう思っておるわけであります。 また、地球温暖化の問題にいたしましてもそうだと思うわけでありまして、環境外交というのがこのごろ叫ばれておるわけでありまして、ことしの一月十二日にも日中韓の会議を開催いたしました。そしてまた、中国に対する技術協力援助というものも盛んになしていこうと、こう具体化をしておるところでありまして、いろんなものを公開しながら、日本の技術を生かしながら、そしてまたかつての公害国であった日本が持てるノウハウは全部出し尽くして、この環境行政の面からも世界に畏敬される日本というものをつくっていきたい、こう思っておるところであります。
○脇雅史君 終わります。ありがとうございました。
○緒方靖夫君 私は、神奈川県にあります米海軍厚木基地に隣設して、焼却施設でダイオキシンを排出あるいは煙害を排出している産廃業者、神環保について質問したいと思います。 昨年九月二十九日の本委員会で、被害は基地内に限らず、周辺の工業団地とかあるいは周辺の住民数十万、百万単位にそういう被害が及ぶという問題を質問いたしました。 環境庁長官にその際に実態調査を約束していただきましたけれども、その調査がどうなっているのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先般の先生の御質問に関連してのお答えでございますけれども、厚木海軍飛行場内の米軍家族住宅地区の大気環境を保全するため、昨年九月十八日に行った閣議了解を踏まえまして、防衛施設庁と当該事業者との間で、去る三月五日に焼却施設の処理量を制限する等の民事契約が締結されたところでございます。 環境庁といたしましても、当該焼却施設が大気汚染防止法等で定められた排出基準を遵守するよう、今後とも神奈川県を通じて指導を行ってまいりたいと存じております。 また、周辺の大気環境に及ぼす影響についても実態調査を行い、そして当該地区の大気環境保全に努めてまいろう、こう考えておるところでございます。
○緒方靖夫君 結局、調査はやられていないわけですね、環境庁として。私は、やはり九月からこれまでには随分期間があったし、いろんな問題があったのに、怠慢だということを申し上げておきたいと思います。 その質問の際に、私は、神環保という業者は社会的なトラブルを各地で起こす問題ある悪徳業者だということを再三にわたって警告したわけですけれども、ついに先月、会長の村田容疑者が逮捕、起訴されました。村田容疑者の起訴容疑について、また、再逮捕も含めた内容と経過について報告していただきたいと思います。
○政府委員(松尾邦弘君) お尋ねの株式会社神環保及び同社の代表取締役の村田哲郎に対する法人税法違反事件でございますが、平成六年三月期から同八年三月期までの三事業年度でございますが、それぞれ架空の外注費を計上するなどの方法によりまして、大和税務署長に対し、虚偽、過少の法人税確定申告書を提出して、三期合計で約七億円でございますが、その法人税を免れたという脱税の事実によりまして、平成十一年二月九日、横浜地方検察庁が村田を逮捕し、同年三月一日、横浜地方検察庁は東京国税局長の告発を受理するとともに、横浜地方裁判所に対して公判請求をしております。 それから、今お尋ねの再逮捕の事実でございますが、被疑者は株式会社神環保と、今申し上げた村田及び同社の経理担当従業員であります石田米宏という者でございます。 事実は、被疑者村田、同石田は共謀の上、神環保の業務に関し法人税を免れようと企て、架空の外注費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上、被疑会社の平成九年三月期における実質所得金額が三億一千百六十四万円余りであったにもかかわらず、同九年五月二十九日、大和税務署長に対し、所得金額がマイナス二億九千四百十五万円余りで、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、正規の法人税額一億一千六百十万円余りを免れたというものでございます。現在、逮捕、拘留中でございます。
○緒方靖夫君 こういう状況ですから、今改めてこういう業者にごみ処理を委託してきた自治体の責任、とりわけ国の責任、そして県の責任、これが厳しく問われていると思うんです。 そこで、防衛施設庁長官に伺いたいんですけれども、防衛施設庁では神環保の施設改修費として予算を計上しているわけですけれども、その額、支出の名目、用途、計上理由、これを挙げてください。
○政府委員(宝槻吉昭君) まず、神環保の厚木飛行場内の米軍家族住宅地区の大気汚染度の環境問題につきましては……
○緒方靖夫君 端的に答えてください。
○政府委員(宝槻吉昭君) 趣旨を初めに申し上げたいと思いますけれども、当庁としては、昨年九月の本件に係る閣議了解に基づきまして所要の措置を関係省庁と協議しつつ行ってきたものでございます。 それで、今お尋ねの予算措置でございますけれども、神環保に対しまして、九月二十五日に神奈川県から許可された焼却許可量の増大、これは一日三十トンから九十トンに増大されたわけでございますけれども、それを実際の焼却量を従来どおりの量、一日三十トンに抑制する、それから廃プラスチックを選別し、焼却によるダイオキシン類の発生を抑制するために廃棄物固形燃料化施設を設置させ、その工事費相当額を国が支払うということで、その所要経費として約十二億円を平成十年度の第三次補正予算におきまして、施設運営等関連諸費の中の施設運営等関連見舞金として計上したものでございます。
○緒方靖夫君 見舞金というのはだれに対する見舞金ですか。
○政府委員(宝槻吉昭君) これは、株式会社神環保が設置する、今申し上げましたRDF施設の建設に伴う費用につきまして、株式会社神環保の経費負担を国が負うというものでございます。
○緒方靖夫君 こういう脱税会社に対して十二億に上る国費を与える。これはやっぱりとんでもないと思うんですね。悪徳業者に対する思いやり予算ではないか、私ははっきりそう思います。 神環保との仮契約、本契約の年月日はいつですか。
○政府委員(宝槻吉昭君) 先ほど環境庁長官の方からもお話がございましたけれども、三月五日にただいま申し上げたような内容の契約を結んだわけでございまして、仮契約というものではございませんけれども、昨年十一月三十日に神環保との間で、趣旨につきましては同様でございますけれども、神環保が国との間の一種の民事契約として、許可量の増大にもかかわらず従前どおりの焼却量に抑制する、それからRDF等の施設の設置をさせる、そしてその費用につきましては国が負担するといった内容につきまして、当事者で防衛施設庁の担当課長と株式会社神環保の代表者との間で合意しておるところでございます。
○緒方靖夫君 私が神環保について質問して、こういう業者と警告したのは九月です。そして内々の契約、これが行われた。これが今言われたように十一月三十日、第三次補正予算から出されているわけです。この予算が成立したのはいつですか。これは十二月十一日なんです。予算成立前にそういう措置をとって、そして十二億与えるということを仮契約しているわけです。私は、はっきり言ってこういう契約、本当にずさんだと思います。 今回、もう本契約が済んでいるわけですけれども、神環保という業者について、あなた方防衛施設庁として責任を持って調査したのかどうか、これは長官、お答えください。
○政府委員(大森敬治君) 経緯につきまして御説明を申し上げますけれども、昨年九月十八日に閣議了解されておるわけでございます。そこで閣議了解といたしまして、この厚木基地におきまする大気汚染の状況は類例のない非常に健康上重大な問題であるというようなことが閣議了解をされております。 それに基づきまして、私ども先ほど御説明しましたように、十一月三十日に神環保側と合意いたしまして、具体的な措置につきまして対応したわけでございます。
○緒方靖夫君 長官、調査したのかしないのかと尋ねているんです。端的に答えてください。したのかしないのか。
○政府委員(大森敬治君) 私ども関係省庁と連携をとりましたけれども、防衛施設庁といたしまして調査はいたしておりません。
○緒方靖夫君 四省庁でやって主管の防衛施設庁が調査していない、これは重大じゃありませんか。 それで、RDFの価格約十二億円と言われたけれども、価格もチェックしましたか。RDFというのは大体幾らかかるんですか。
○政府委員(宝槻吉昭君) RDFの価格でございますけれども、私ども先ほど申し上げましたとおり、昨年十一月三十日に株式会社神環保と合意したんですけれども、その際、御存じのとおり昨年十一月二十七日に第三次補正予算の政府原案が閣議決定されたわけでございます。 我々は、そういったRDFの設置等に係る費用につきまして政府原案に盛り込まれたということで、株式会社神環保と先ほど言いました十一月三十日に合意したわけでございますけれども、もちろんその際には金額につきましては合意しておりません。あくまでも予算が成立された後の三月五日の段階で先ほど言いました金額の話し合いをしているわけでございます。それが一点でございます。 それから、先生がおっしゃった価格につきましては、これにつきましては神環保側からの見積もりがございまして、私どもとしてはそれが適正かどうかということにつきまして部外のコンサルタント会社に委託しまして、同業他社がそうした設計図に基づく工事をする場合の見積もりとを比較しながら当該見積もりが適正かどうかといったチェックを行って、予算額を計上したというものでございます。
○緒方靖夫君 はっきり言って、みずから責任を持った適正かどうかのチェックはしていないということですね。コンサルには頼んだ、そして神環保から言われた価格はこうだということでチェックしたということでしょう。要するに言い値ですね、神環保の。 それで、私は幾つかの大手メーカーで調べたんだけれども、最大規模のRDFでも本体価格で六千万円ですよ。いろんな機能をつけて最大の機能にしてもせいぜい三千万ぐらい。だから一億でおつりが来る。それが何で十二億か。 これは非常に重大な問題です。そういうことについて長官、チェックしているんですか。これはこれからも重大です。だって、防衛庁の水増し疑惑というのがあるでしょう。そういう中でこういうことを起こして、どうなりますか。ですから、私はやっぱりそのことをはっきりさせていただきたい。
○政府委員(宝槻吉昭君) 今、先生が三千万云々とおっしゃったわけですけれども、私どもはあくまでも株式会社神環保のあそこの工場の中に必要な機能のものをそこに設置すると。設置につきましては、当然施設の中に、建物の中に設置するわけでございますので、仮設の工事であるとか建物の関係のそういった工事も含めまして、何といいますか、RDF化装置の装置一式その他関連のすべてについて総額が十二億ということでございます。
○緒方靖夫君 長官、これは重大問題ですよ。常識で一億もしない、どんな場合でも。それが十二億計上されている。これ自身大変な問題です。しかもこれを、今は支払われていないけれども、これから支払おうとしている。長官、はっきり述べてください。これは支払うんですか、こんな状況で。
○政府委員(大森敬治君) 先ほど施設部長から説明したとおりでございまして、神環保側からの見積もりをとりまして、また我々といたしましてもその時点におきまして見積価格につきまして十分なチェックをいたしまして、三月五日に契約したわけでございます。 また、これから受領するわけでございますけれども、それにつきましては十分な検査をし、またこれは契約をしておるわけでございますので、私どもは契約に従いまして支払うつもりでございます。
○緒方靖夫君 全くおかしいですよ。こんなことが国会で問題になって、それで支払うつもりだと。 私は、では別の角度から聞きたい。 神環保がやはり非常に重大な悪徳業者ということが明らかになってきました。そういう中で、産廃業者が焼却灰などを不法投棄したときにどうなるか。これは聞かずともはっきりしています。これは聞きません。直ちに免許取り消しになる。間違いありませんね。 この問題をめぐっては、はっきりと言って神環保は、これまでペーパーカンパニーを八十社余り、ここに全部リストがありますが、八十社余りのペーパーカンパニーをつくって、そしてどれも実体がないけれども、税務調査を逃れるためにこれらの会社を使っていろいろやってきた。関係者の証言を私は得たけれども、これらの会社を使って隠した十数億円というそういうお金の大半、それは不法投棄によってもうけた金だ、そうはっきり言っているんですね。しかも、そこでどういうダミー会社があったかということもきちっとした証言がある。 私は、三週間ほど前に厚生省にこの問題で現地調査をしてくれと申し入れましたけれども、その結果はどうでしたか、厚生省。
○政府委員(小野昭雄君) 不法投棄の関係の御質問につきましては、静岡県の函南町におきまして、住民から廃棄物が不法投棄されているという旨の苦情が昨年四月、静岡県にございました。県の保健所及び函南町が現地調査を行いまして、地中の土壌等のサンプル採取を行ったわけでございますけれども、廃棄物の存在は確認できなかったということでございます。同時に、地主から事情聴取を行っておりますが、そうした事実はないとの申し立てであったというふうに静岡県より聞いております。 その後、この場所で神環保が廃棄物の不法投棄を行ったとの情報が昨年の五月、同社の元従業員から静岡県に寄せられたわけでございますが、同じ場所でございましたので、静岡県としては既に現地調査を実施したものというふうに認識いたしております。 こういった事情を考えますと、現時点では静岡県函南町において神環保が不法投棄を行ったという事実は確認されていないところでございます。
○緒方靖夫君 場所がどこかということが問題なんだけれども、私は調査がなっていないと思うんです。調査された場所は何カ所ですか、そしてその場所はどこですか。
○政府委員(小野昭雄君) 調査は一カ所で行われたというふうに聞いております。
○緒方靖夫君 私はその場所について、調査した場所を知っていますが、問題の現場は二カ所あるんです。しかも、七万三千坪の広さがある。しかも、あなた方が調べたと言っている場所はそこの場所を見事に外しているんです、肝心のところを。ここに地図がありますけれども、この箇所です。ここに捨てたと証言がある。しかも、どこに捨てたかということについても写真があるわけです、ちゃんと。堰堤部分についてここに捨てましたという、そういう証言もある。ですから、私はそういうずさんな調べ方で問題ないと澄ましている厚生省の態度は本当におかしいと思いますよ、はっきり言って。 しかも、ここでは各県からの焼却灰を十トンダンプ、四トン車に積み込んで、表面だけ赤土を乗せて全部残土のように装って函南町に運び込んで捨てた、そういう証言です。投棄した焼却灰の量は少なくとも二年間に一万五千立米にもなる。埋設の仕方もこうこうという説明もあるんです。函南町では地下水を生活飲料水に使用しているわけですし、汚染問題も非常に心配です。 局長、不法投棄がないとあなたは自信を持って断言できますか。
○政府委員(小野昭雄君) 今までの静岡県から受けている報告ではそのように認識をいたしております。 ただし、今回の事案が起きまして、先生御指摘がございましたように、廃棄物の委託、再委託の関係につきましてはこれがはっきりしないということがございますので、神奈川県が事実関係を調査中でございまして、廃棄物処理法に抵触するのかどうかということはその調査を待って判断をいたしたいと思っております。 それから、今の先生御指摘の事案に関しましては、神奈川県に平成九年度の燃え殻の処理について調査を行っていただくようにお願いしておりますので、それを待って、調査結果を踏まえて対処してまいりたいと思います。
○緒方靖夫君 局長、これは厚生省の存在意義が問われていますよ。日米両国間で問題になって、そしてこれは本当は方向外れだけれども国費を出すという、そういう問題になっている。そのときに、その業者が不法投棄をしている。その疑いがある。私はその証拠を得た。そして場所も知っている。そしてここに写真もある。場所も特定できる。それなのに報告を待つんですか。何で自分でやらないんですか、厚生省が責任を持って。おかしいじゃないですか。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の処理に関します行政に関しましては、国が都道府県知事に機関委任事務をいたしております。そういった関係で、県を通じて調査をするというのが常態であるということでございます。
○緒方靖夫君 局長、これは特殊なケースなんです。法律にはそう書いてあるのは知っている。しかし、厚生省が責任を持ってイニシアチブをとって各関係機関を動かして調査をする、それができないんですか。約束してくださいよ、調査をすると。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほども御答弁申し上げましたが、本件に関しまして、廃棄物処理法違反の事実があるかないかということにつきましては、まずは神奈川県に対しまして委託、再委託あるいはそれらの具体的な処理のフローといったものについて調査をお願いいたしておりますので、その結果を踏まえまして法違反の有無というものについてチェックをしてまいりたいと考えているところでございます。
○緒方靖夫君 局長が自信を持ってここは問題ないと言えない状況でしょう、今。私たちの力でもできるんですよ、調査は。裁判を起こして裁判所に証拠保全、そういう形でやれば、そこを発掘してそして調査ができる。そのときに厚生省、面目ないでしょう、そうなったら。 だから、あなた方の責任で、日米両国間で大きな問題になっているこの懸案について、しかも国費が出されようとしているこの問題に対して、やはり責任持ってやると言えないんですか。
○政府委員(小野昭雄君) 県が行っておられます調査結果を踏まえて適正に対処してまいるということは何度も申し上げております。
○緒方靖夫君 全く情けない答弁だと思います。これは、十二億にしても、まさに不法投棄している業者に対して丸投げでしょう。十二億、国民の税金です。そしてまた一方で厚生省がこういう態度。私は、やっぱり非常に重大な問題だと思います。 そこで、委員長、私はここでお願いしたいんですけれども、やはり当委員会としてこういう問題についてはきちっとした形で調査をする、あるいは調査についてこの問題についてフォローする、その点について御協議いただきたいと思います。
○委員長(松谷蒼一郎君) 後刻、理事会においてこの問題について取り扱いを協議いたします。
○緒方靖夫君 終わります。
○岩佐恵美君 ダイオキシンの問題について伺いたいと思います。 日本の大気中のダイオキシン濃度は欧米に比べて大変高い状況になっていると思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(廣瀬省君) 環境庁において実施しました平成二年度から九年度までの調査結果及び平成九年度に地方公共団体が実施した調査結果によると、調査手法の違いなど単純な比較は困難でございますが、我が国のダイオキシン類の濃度は諸外国と比べ高い傾向にございます。
○岩佐恵美君 九七年度の調査結果によりますと、大都市地域のダイオキシンの濃度というのが相対的に高いのですけれども、どうしてでしょうか。
○政府委員(廣瀬省君) ダイオキシン類は、物の燃焼に伴い非意図的に生成され、主に廃棄物焼却炉などから排出されることが知られております。 大都市地域では人口や産業が集中していることから、廃棄物の発生量が多く、焼却処理される量も多くなっている。このようなことから、大気中のダイオキシン類濃度が高くなっているものと推察されます。
○岩佐恵美君 東京都区部のダイオキシンによる大気汚染の状態を調べてみますと、一般環境では平均値で〇・四九から〇・九六ピコグラム、最大値では〇・六六から一・八ピコグラムにもなっているわけです。東京都はかなり超大型焼却炉というようなものが人口密集地にございます。二十三区には、数えてみたら十七の清掃工場があって、焼却能力の合計というのが日産一万四千三百トンにも達します。さらには二千百トンの建設が進められておりますから、それらを合わせますと百トンの炉が二十三区だけで百六十四集中している、こういうことになるわけです。 これだけ大規模に集中しますと、たとえ一つ一つの炉が基準値をクリアできたとしても、ダイオキシンの総排出量が多くなるのは当然だと思います。人口が密集した大都市でこうした大型の焼却炉をどんどんつくるということについて改善していかないと、私は大都市におけるダイオキシン濃度の排出削減は実現できないのではないかというふうに思うのですけれども、この点いかがでしょうか。
○政府委員(廣瀬省君) 先生の申すとおり、焼却炉が多いということで、全体的に焼却炉の性能を高めても大気汚染濃度は落ちてこないのではないかという考え方が一つあるかと思いますが、現在の計画でいきますと四年間で約九割が減るという計算をとっております。 そういうことで申しますが、大気中の濃度についてこれからどのくらいの影響を与えていくかということになりますが、現在、先ほど申した平成二年度から平成九年度までの具体的な数値を持っておりますので、これと比較しながら具体的に大気中の濃度の観察を続け、今先生の言われたところを頭に置きながら、今後推移を見守って対策の方針を決めてまいりたいというふうに思っております。
○岩佐恵美君 東京都の焼却炉の排ガス中のダイオキシン濃度というのは、九八年度の測定結果を見ると、既設炉の基準は満たしているんですけれども、新設の基準の〇・一ナノグラムを達成しているのは四十二基のうち九基だけです。大型炉のこういう人口密集地への集中というのは私は環境保全上大問題だというふうに思います。特にプラスチック類も燃やしている大田の第二工場というのは十ないし十九ナノグラムの濃度で、他の炉よりも二けた高いわけです。 そこでお伺いしたいのですけれども、第七回環境科学討論会講演要旨集の中にも紹介されていますけれども、木材及びプラスチック製品の混合燃焼時におけるダイオキシン類の生成実態、この実験調査によりますと、ポリエチレンやポリプロピレン、発泡ポリスチレンを加えて燃やしても、割りばしと合わせて燃やすわけですけれども、割りばしだけを燃やした場合と比べてダイオキシン類の発生というのは大きな差はなかった。ところが、ポリ塩化ビニールとポリ塩化ビニリデン、これを加えた場合には十五倍とかあるいは九十二倍の顕著なダイオキシン類の生成が観察されたということです。 塩ビ類の燃焼がダイオキシン類発生の原因の一つであることは間違いないというふうに思うのですけれども、厚生省の結果にもありますけれども、その点についてどうですか。
○政府委員(廣瀬省君) 先生の今おっしゃいました問題については、平成十年十一月二十七日、厚生省発表の中の一つの論文の中に出てくる部分でございまして、今環境庁では新しくインベントリーの考え方を排出抑制検討委員会で行っております。その中で、新しい知見も入れましてもう一度見直していくという考え方を持っております。 この知見の中で言われている部分では、特に事業所用小規模焼却炉、処理能力九十一キロ・パー・時間の実験では、基準ごみに塩ビを加えて焼却した方が排ガス中のダイオキシン濃度は高くなったという報告もございます。 ということから含めれば、やはり今後の中で塩ビ問題は頭に置いてきちっとした考え方を持っていくことは重要なこととは思っております。
○岩佐恵美君 先ほどから大都市、私は東京に暮らしているし、国会も東京にあるわけです。 それで気になるのですけれども、既設炉でもってダイオキシンの排出量が多い、そういうものについては建て直しをして減らしていくということで済むわけですけれども、東京の場合は今どんどん大型の炉をつくっていくということですから、そうなるとつくったものの分だけ、たとえ環境基準を達成する、その一つ一つの炉はクリアできていても、トータルでは結局排出量がふえていくということになるので大変大きな問題だということです。 〔委員長退席、理事太田豊秋君着席〕 こういう大型炉の建設というのは、ダイオキシンの限られた地域での排出をふやすということと同時に、地球温暖化を促進するということでも大問題だというふうに私は思っています。 九六年度の廃棄物の焼却による炭酸ガスの排出量は、九〇年度に比較してどのくらいの増加になっているのでしょうか。他の部門と比較をしてどうでしょうか。
○政府委員(浜中裕徳君) お答えを申し上げます。 廃棄物焼却によります二酸化炭素の排出量は、一九九六年度で炭素量の換算をいたしまして約五百九十万トンでございます。これは九〇年度と比べ約七〇%の増加となっておりまして、その原因は焼却処理される廃棄物の量の増加によるものでございます。 他の面と比べてということでございますけれども、二酸化炭素の排出量全体といたしましてはこの六年間で約九%余り増加をしているわけでございます。 それで、その中で一番大きな原因はエネルギーの消費に伴うものでございまして、これは約九・四%程度の増加。それから工業プロセス、これはセメント等の生産に伴うものでございますが、これも四%弱程度の増加率になっております。
○岩佐恵美君 九〇年度に比べて焼却炉の増加率というのが七〇%というのは、これは大変なふえ方だと思います。 大臣に伺いたいんですが、地球温暖化防止対策としても、それから資源循環という意味でもそうですけれども、こういうふうに大型炉をつくってどんどんごみを燃やしていくという方向でいいのかということが今問われているような気がするんですけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先ほど来お話も申し上げておりますように、やはり廃棄物を出さないというふうに努力を払っていかなければならないと思うわけであります。 しかしながら、出た以上はそれを何とか処理しなけりゃならないわけでありますけれども、それは循環型のリサイクル方法によって事の処理に当たっていきたいと、こう思っておるわけであります。どうしても処理し切れない問題は、できるだけ量を少なくして処理する、最終処分場で公害の出ない対応で処理していかなきゃならないと、こう思っております。
○岩佐恵美君 九七年度に初めて沿道地域のダイオキシン調査を行っていますけれども、自動車排ガスの影響も大きいのではないかというふうに思います。 沿道地域の平均値というのは〇・四七、最大値は〇・八〇ピコグラムとなっているわけですが、個別データを見ると、大阪府の吹田市では〇・八二から一・九ピコグラムという数字が出ています。この自動車の、先ほども大型ディーゼル車のことが問題になっていましたけれども、こういう自動車のダイオキシン対策はどうしていくおつもりでしょうか。
○政府委員(廣瀬省君) 自動車からのダイオキシン類の排出については、世界的にも排出実態や生成メカニズムについての知見が十分でないと考えております。そして、排出低減技術も確立していない状況にございます。 環境庁が平成九年度に大型ディーゼルトラック一台で測定したところ、排出ガスからダイオキシン類は検出されましたが、固定発生源その他のものと比較するとごく低濃度というふうに考えております。全国三地点で沿道の大気を調査したところ、ダイオキシン類は検出されたものの、一般環境や発生源周辺と同レベルで、大気環境指針値を満足している。 先生、先ほど言いましたように、ある一定のところでの問題はあると思ってはおりますが、いずれにしましても自動車からのダイオキシン類の排出実態については世界的に知見が少ないということから、知見の収集が緊急の課題であります。環境庁としては、平成十一年度予算で所要経費を計上しておりますので、これについて具体的にフォローアップを続けてまいりたいというふうに思っております。
○岩佐恵美君 時間もちょっと迫ってまいりました。 都会に住んでいる人口はかなり多いわけですね。その大都会におけるダイオキシン濃度がなぜ高いのかということがいま一つよくわからない。やっぱり発生源対策というのが非常に今求められているというふうに思うんです。ぜひ環境庁として、例えば土壌の検査だとか、あるいは松の葉による検査というのがかなりダイオキシンの濃度測定に寄与するんじゃないかというようなことが言われていますけれども、そうした検査等を行って、調査結果をきちんと発表し、そして発生源対策というのをとっていくべきだと思いますけれども、どうですか。
○政府委員(廣瀬省君) 先生から言われましたように、先ほども申しましたが、現在、排出抑制対策検討会でインベントリーという発生源の関係について新しい知見でやっていただいていますので、これがまとまり次第発表してまいりたいというふうに思っています。 それから、先生がもう一つ言われました松葉を調査することによってダイオキシンの蓄積量がわかるのではないかという専門家の御意見もあったということを頭に置きまして、平成九年度でダイオキシン類の総合パイロット、つまり環境庁が四百地点とかいろんな形でどんどん調査をしていかなきゃいけないのですが、そのために具体的にどんな試料が適切か、日本全体をにらんでということで、その中に松葉のことも頭にありまして調査をいたしました。 その結果、松葉に含まれるダイオキシン類の異性体のパターンと、それから大気中に出てくるのは先ほども言った燃焼炉から出てくると思っていますので、燃焼炉から出てくる排気ガスの異性体のパターンが合わないのです。ということは、大気中に出している焼却炉の灰の形、要するにダイオキシンをどうも反映していないのではないかという疑いを持っておりまして、これについてはフォローは続けてまいりますが、これが今のところ学者間の中でも疑問に思っている人がいますので、その辺のところは私たちの調査も含めて専門家にもう一度検討し続けていただくということで考えてまいりたいというふうに思っています。
○岩佐恵美君 ダイオキシンについてはまだわからないところ、解明できていないところがたくさんあると思いますので、きちっと今後調査なりあるいは検討をしていっていただきたいと思います。 最後になりますけれども、おとといの中央環境審議会廃棄物部会の取りまとめは、「「出された廃棄物を適正に処理する」という対応ではもはや限界」と述べて、「「環境負荷の低減」と「物質循環」という視点からの基本的な対応方針の検討が求められている。」と指摘をしています。焼却一辺倒のごみ対策のあり方についても再検討して資源循環の法制化がいよいよ必要なんじゃないかというような、そういう時期に来ているというふうに思います。 中環審の部会の報告の中では、具体的な対策としていろいろ、環境への負荷の高い製品・資材や活動に対する課徴金だとか、デポジット制度だとか、あるいはリサイクル、適正処理の義務づけだとか、表示の義務づけだとか、いろんな具体策が出されていますけれども、予算委員会で、デポジット制度について厚生省は検討するなどという話がありましたけれども、環境庁としても資源循環型ということでこうした具体的な対策について積極的に検討して、そして実施していくということをやっていただきたいというふうに思うのですが、最後に長官、こうした具体的な問題についていかがでしょうか。あるいは法制化についてのお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 中央環境審議会の廃棄物部会の報告が出ましたけれども、日本の廃棄物といえば、産業廃棄物は年間四億トンも出、そしてまた一般廃棄物が五千万トンも出てまいるわけでありますから、これらの問題処理をいかにしていくかということは本当に大きな問題だと思っておるところであります。先生御指摘のように、循環型社会の中においてこれらの処理を円滑にやっていかなきゃならないということは前々から申しておるとおりでございます。 そこで、私も先ほど来お話をしておりましたように、やはり古紙の再利用に関しましてはそれを有効利用していくとか、またペットボトルのようなものだったら衣服に変えていくとか、いろんな方法があるわけでありますから、そんなことを考えながら、負荷の少ない循環物質型社会を築いていかなきゃならないと思っております。 また、今法制化の問題についてのお触れもございました。まさにこれからの問題でございまして、これらの問題についても適策と申しましょうか、やっていかなきゃならない、こう思っています。
○岩佐恵美君 終わります。
○大渕絹子君 私は、きょうは北海道開発庁、それから北東公庫、民間が共同出資をしておりました苫小牧東部開発株式会社についてお伺いをしていきたいというふうに思っております。 苫東株式会社と言わせていただきますけれども、苫東株式会社は、昭和四十七年七月、資本金二十億円、北東公庫が二五%、北海道などが二五・二五%、そして民間が四九・七五%の出資で設立をされました。その後、苫小牧の東部地域の土地の取得によってそれを分譲造成するというような事業を営むという内容で進められてきたわけでございますけれども、現在の財務状況、平成九年度末で借入金が実に一千七百八十一億円という巨大な額になっておりまして、この借入金の金利も払えないような状況が起こって、今整理をされようとしているわけでございますけれども、苫東の経営悪化に気づいたのはいつごろでございますか、北海道開発庁。
○国務大臣(川崎二郎君) いろんな認識の度合いがあったと思いますけれども、基本的にはやはりバブル崩壊後、昭和六十年代以降というふうに認識をいたしております。
○大渕絹子君 北東公庫さんはいつごろ気づかれましたでしょうか。これは危ないぞ、深刻だぞという状況がわかったのはいつごろでございましょうか。
○参考人(濱本英輔君) 苫東会社は、土地を分譲することを業とする会社でございます。土地の売れ行きというのは、大変たくさん売れる年もございますればそうでない年もございまして変遷がございますが、昭和五十三年に北海道電力に土地が売れまして以来ずっと土地の売却実績というのは上がっておりました。 どこの時点において経営が悪化したかということを断ずるということはなかなか難しいというふうに私どもも感じますが、先ほど大臣から御答弁ございましたように、バブル以降においては極めてその状況が厳しくなったというふうに認識しております。
○大渕絹子君 大臣は極めてすごいことを言ったんです。六十三年に気づいたのに今日までほっておいたんですか、それでは。それは驚きです。破綻が表面化しておって、わかったのに放置をしておいたということになりますよ、さっきの答弁は。いいですか、行きますよ、そうしましたら。 平成二年度、今、総裁がおっしゃったように分譲地の売買というのは平成二年度から三年度は非常に極端に下がってきます。五分の一ぐらいしか売れない状況が起こってまいりますけれども、その当時の収支報告書がございます。一九八八年ですから、昭和六十二年から三年にかけてでございますけれども、営業収入が四十一億三千万円、そして人件費が何とこのときに八億一千六百万円もかかっているんです、この年。そして、支払い利息七十一億四千四百万円。営業収益が四十一億三千万円です、支払い利息がそのちょうど倍ぐらいかかっている。これはまだ皆さんが認識をしておらない六十二年から三年ごろ、いわゆる認識をされ始めたころ。こういう形でその収支合計はマイナス六十四億三千九百万円。そして、以下この後ずっとこういう状況が続きます。 もちろん営業収益よりも支払い利息の方が何倍も多いという状況が続いてまいりまして、一番新しいデータが、これは平成九年の四月というデータがございますけれども、ここも営業収益が三億七千九百万円なのに支払い利息は何と四十二億八千百万円、こういう状況で、もう営業としては全く成り立っておらない会社が営々として二十六年間も存在をし続けた。これは普通の資本の原理の世界では考えられない、こういう状況にあったと思うのですけれども、この経営を放置してきた責任といいますか、それはどこにあるのでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君) 私もなって二カ月の新米の北海道開発庁長官で、いろいろ御批判はあると思いますけれども、私は否定をするつもりはないのです。鈴木前長官がまさに北海道御出身で、昨年いろいろ御答弁されております。私もそれを認める前提で御審議に臨みたいと思っております。 鈴木前長官はこうも言われています。十年前に私が北海道開発庁長官だったら、リストラするものはリストラし、あるいは整理するものは整理するぐらいの決断をしました。ただ、私もこのポストについて初めてこの実態を知ったと。私も実は……
○大渕絹子君 それは無責任ですよ。何をおっしゃいますか。
○国務大臣(川崎二郎君) いや、こういう発言をされているのです。 現実問題、さまざまな問題があったことは事実でありましょう。第一にやっぱり当然民間会社ですから経営者の責任、開発を推進してきた私どもの一つの責任、それから貸し手の責任、いろいろな状況判断をしながら、まだまだできるという判断をしておった時代もあるだろう。しかし、振り返ってみればバブル崩壊後に何らかの決断をすべきでなかったのではなかろうか、そういうふうに思わせていただきたい、こう申し上げておるわけです。
○大渕絹子君 それでは、ここは公庫さんにもちょっとお聞きをしておきましょうか。みずから責任を認められますか。
○参考人(濱本英輔君) 私ども北東公庫は政府関係の金融機関でございますけれども、我々といたしましてはあくまでも国の政策目標を遂行する、これが私どもの責務であると考えて臨んでまいりました。したがって、国の計画に位置づけられます苫東開発あるいはむつ小川原開発というような国家的プロジェクト実現のために、公庫としましては民間金融機関との協融体制を組みまして、そのもとでできる限りの努力を傾注した、計画実現のために邁進したというのが正直なところでございます。 ただ、先ほどから先生御指摘のようにプロジェクトを取り巻いております状況が大きく変化いたしてまいりました。当然それを追いかけるように国も新たな計画を策定されましたし、公庫への期待も高まりました中で公庫も新しい事態に即応しまして新たな金融支援措置も繰り出しましたし、事業の効率化に向けての働きかけも重ねてまいりました。しかし、計画策定当初の理想と現実の間に容易に埋めがたい乖離が認められる事態に至りましたことは、とにかく終始政策目標を追い求めてきました我々といたしまして実に残念でなりません。 事ここに至りました上は、昨年の十二月に閣議了解に示されました新たな国の対応方針に即応しまして、公庫として今果たさなければならない職責に全力で取り組む、これが我々の果たすべき責務かと考えております。
○大渕絹子君 長官、さっき認められたわけですが、それでは失敗の原因というようなものは数々あると思いますけれども、端的にこれとこれとこれと、考えられるものというものを網羅してください。
○国務大臣(川崎二郎君) 外的要因としては石油ショック、バブルの崩壊であろうと思うのです。 前にも私はお話し申し上げてございますけれども、私もこの開発計画ができたときちょうど民間会社に入社をいたしました。当時、私の大卒の仲間千人、次から次へと大工場が建てられていく。そのときも申し上げましたけれども、私が配属いたしました営業所は毎年三〇%ずつ三年売り上げを伸ばしてまいりました。まさにそういう成長過程の中においてこの計画がなされた。 しかしながら、今申し上げたような諸状況が変わる中で大きく変化してきた。その変化したときにどう受けとめて手術をすべきであったか。今の時期に適切であったか、鈴木前長官が言われるように十年前になたを振りおろすべきであったか、この判断がいろいろ御批判をいただくことになると思いますし、私も開発庁長官としてまことに遺憾であると思っております。それがまず第一であります。 それから、第二番目は、根本的にこういうプロジェクトを、実は今私は運輸大臣として中部国際空港等をやっておるわけでありますけれども、民間型でやらせるにしても、果たして有利子のこういうものでやっていくということがどうであったのかということが当然スキームの問題として問われていくことになるのだろうと、こういうふうに思っております。 それから、開発計画をかいたのは、私ども北海道なりまた大蔵省なりと相談しながらやってきた。しかし、それを受けたのは当然民間会社の経営者でございます。その方々がどういう経営判断に基づいてやってこられたか。ここがどうもお国頼りで、いつか国が助けてくれるのではなかろうか、こういう意識があったことは当然であろう、こういうふうに思っております。 こういういろいろな反省点を踏まえながら、次の会社についてはまず有利子の借入金に頼っていく体制というものは外していきたい。しかしながら、同時に昭和四十五、六年当時に考えられた北海道の未来に対して、この苫東という一帯の土地だけはやっぱり立派なものとして残していきたい、うまい活用方法を考えていくべきだ、これは必ず北海道の未来に結びついていく、そこだけは何としても残してまいりたい。この両方に立ちながら、今反省を交えて次なる立ち直りといいますか、次のきっかけをつかもうと努力いたしているところでございます。
○大渕絹子君 第三セクター方式の欠陥というのをしっかりと出してしまわないとまた同じことを繰り返すことになるというふうに思います。 資金が足りなくなれば幾らでも公庫から出てくるという状況の中で、責任はとらない、いつか国が解決するというような構図、そしてその上に、会社自体もあるいは公庫自体も官僚の天下り場所としての役職があったと思います。だから、自分が担当する二、三年間、経営は大変厳しいけれども何とか国からの援助をつないで、自分はその任務の中で終わって、そして退職金ももらってやめてしまえばもうそれきりなんだという、こういう甘えの構図の中でそれこそ二十七年間も放置をされてきて、バブル崩壊後だってもう十年でしょう。こういう状況が国費が費やされながら経営されてきたということは本当に遺憾だと思います。環境庁の予算と比べてこれの負債の多さというのは私はもう唖然とします。こういうことがきちんと認識をされないで新しい事業に移行していくとしたら、また同じ道を歩むのではないかということになります。 繰り返しになりますけれども、工場基地用に買った土地が売れずに苫東会社の経営は悪化をする、北東公庫が苫東に追い貸しをする、金利分が土地代に上乗せされて、そして高くなった土地がさらに売れにくくなり借金がふえる。お上頼みの無責任体制だというふうに言わざるを得ません。 この悪循環を断ち切るには、土地の価格を引き下げ売れやすくしなければならない。そのためには、今の会社を一たん清算して融資団に債権を放棄してもらうというようなことをやらなければならないわけですけれども、新会社は借金ゼロの状況で発足をさせ、金利のつかない出資金で経営をしていくという構図が打ち出されておりまして、法律もつくられたりして出ているわけです。北海道開発庁の再建案によると、会社を清算する過程で民間の融資団体は五百五十八億円の債権放棄が必要ですけれども、これは民間金融機関の了解は取りつけられているのですか。
○国務大臣(川崎二郎君) まさに今、国、開発庁を中心にしながら国のスキームをどうしていこうかとお考えをいただき、そして予算が成立しますれば、北東公庫から二百二十二億円の出資が認められるというまず国の考え方が示されることになります。それにあわせて道というものが同じように出資をしていただく。その中で、今、委員のお尋ねのように、民間の皆さん方の御協力を得るべく私どもは努力をいたしていく、こういう段階を追うことになってまいるところでございます。 そして同時に、先ほど北東公庫の方からもお話がありましたように、貸し手としての責任という意味で、北東公庫同様、民間の皆さん方にも御協力を賜わりたい、このように思っております。
○大渕絹子君 その民間の金融機関の了解が得られない中で予算案には当然二百二十二億円は盛り込まれているわけでございまして、ここは私たちはどうすべきかなというふうに考えるわけでございます。 新聞記事によりますと、大手都銀の関係者は、苫東開発に確実な収益性が見込めないことが問題だ、そんな事業に簡単にはつき合えないと語っています。こんな新会社に政府は、これはまたむだ遣いになってしまう。二百二十二億円も注入をする、この資本もまたむだになってしまうのじゃないかという懸念には、これはどうですか。
○国務大臣(川崎二郎君) 先ほど申し上げましたように、北海道の未来に対してこの土地をどうしていくか、それが北海道の未来だけではなく日本全体の将来というものにつながっていくだろう、こういう信念のもとにやらせていただいております。 その中において、北東公庫の出資また北海道の出資という、まず公的セクターがきちっと自分の果たすべき役割を果たした中で民間の皆さん方の御理解を得たい、こういうふうに思っておりますので、二百二十二億の出資についてどうぞお認めをいただきたいということで予算の審議をお願いいたしているところでございます。
○大渕絹子君 それでは、私たちが納得できるような収益性が見込める具体的な事業をおっしゃってください。
○政府委員(斎藤徹郎君) 昨年来、新会社設立に向けまして、北海道開発庁といたしましても、大きく分けますと八つほどのプロジェクトを用意してございます。計画ということでありますので、物によりましては直ちに実現に至るものもあれば、今後具体的に詰めることによって推進していかなければならないという性格のものもございます。 八つのプロジェクトを大くくりで挙げますと、一つは防災、危機管理施設、あるいは公的試験研究施設、国際物流ゾーン、資源リサイクル関係、大型実証実験施設、大規模公園、都市開発というふうに、大くくりで言うとそういった形になっております。 今後、二十年ぐらいを見通して、順次こういった計画につきまして、地元の北海道、苫小牧市、民間セクター、あるいは関係各省と協議をし、調整をしながらこういったプロジェクトの実現に向けて努力してまいりたいと思いますし、何よりもこういった事業についての推進責任を負うのは新たに設立されます新会社でございますので、新会社にありましては、新会社設立の趣旨、目的をしかと確立していただいた上で、役所サイドあるいは北海道と協調した形でもってこの種の事業が推進していかれるようということで期待しているところでございます。
○大渕絹子君 責任の所在をどこに求めるかというような契約を交わすつもりはございますか。
○国務大臣(川崎二郎君) 基本的に責任の所在は新会社の社長にあると思っております。
○大渕絹子君 それをしっかりと、後で変になったときに認めさせる契約書を交わしていただきたいと思います。 前回のこの苫東株式会社との契約はどうなっていましたか。北海道開発庁と苫東株式会社。あるいは、こういう事態になったときの責任問題について、設立のときに合意文書みたいなものはなかったんでしょうか。
○政府委員(斎藤徹郎君) 現在の苫小牧東部開発株式会社、これは商法上の法人でありますので、商法に規定されております限りでの責任を負うという形になっております。 したがいまして、特段行政サイドと会社との間で契約を特別に取り交わしたということはございません。
○大渕絹子君 そこが問題なんです。第三セクター方式はだれが責任を負うかというところにきてぐちゃぐちゃになってしまって、結局は資産を持っているところ、地方自治体であるとか国であるとかが結局最後は責任を負わなければならない、そういう状況になってくる。民間で資本が続かない場合は、そこがきちっとフォローしなければならないんですね。商法ではそうなっているんです、共同責任ですから。 そういう状況の中で、今政府では、PFIというんですか、これはプライベート・ファイナンス・イニシアチブという、推進法というのが考えられていますね。これは、できるだけ民間でできるものは民間にもうやらせていこうという、それを促進する法律だというふうに聞いていますけれども、このPFIが成功するかしないかというのはやっぱり契約関係だと言われているんです。 新日鐵という会社が千葉県に廃棄物施設をつくった。しかし、廃棄物の施設は地方自治体が統括をするという状況の中で、どうしても民間だけではできなくて、第三セクターにしなければならないという状況があったそうです。そのときに、さまざまな事案がありますけれども、それぞれのことについて責任の所在を明らかにして相談していったら、すべてのことに契約を結ばないと一緒に第三セクターを立ち上げることができなかった、そういうことをこの新聞が言っているわけです。そういう形にして、責任の所在を明快にすることによって第三セクター方式でもきちんと民間の活力を引き出していける、こういうことがPFIの推進をするメリットだというふうに思っていますけれども、ぜひこういう考え方に立っていただきたい。 アメリカなどは大変高コストな社会と言われていますけれども、日本は破綻したときに物すごいコストがかかる。今回のこれは千七百八十一億円でしょう。こういう物すごいコストがかかる。これを防いでいくためにはやっぱり契約が必要だというふうに言われていますけれども、これに関してお答えをいただけたらというふうに思います。
○国務大臣(川崎二郎君) そこのところが、先ほどから申し上げておりますとおり有利子の負債をふやしていく、どんどん借り入れをふやしていくことによって土地を買い集め、そして土地を売ってやっていくところに無理があったという反省をしているところです。 今回は、六百億を超える出資をいただいて、そして基本的には港湾の賃借料等の、借用料ですか等の収入によって基本的な経常経費は出していく、そして、これ以上土地というものを買っていかないという前提の中で動かさせていただこう、こういうふうに考えております。同時に、北海道の資本注入、資本の提供も、また北東公庫自体も多額のものを出していただくというスキームにさせていただいているところでございます。
○大渕絹子君 北東公庫さんが出すのは結局、国費じゃありませんか、公費でしょう。 最後に、総裁にお伺いをいたします。 苫東開発会社の負債を整理してから開発銀行に統合させていくということが原則だと思うのに、負債をそっくり持ったまま統合されていって、開発銀行の中の準備金から引かれてしまうという、このやり方というのはちょっと私は違うのじゃないかなと思うんです。 そうすると、むつ小川原を整理するときは、今回の苫東会社とは別のやり方になってしまうのかということになるわけですけれども、御意見をお聞かせください。
○参考人(濱本英輔君) 御指摘の点につきまして、私どももいろいろな考え方につきまして勉強いたしました。 公庫は、仮に利益を生じました場合にその利益はすべて国に納付いたしてまいりました。一方、開発銀行の場合には、銀行でございますから、利益を生じました場合には準備金として積み立てることができました。そういう意味におきまして、公庫と開発銀行には形の違いはございます。その二つが一緒になる、これは両方の機関におきましてかなりの類似性があるということで、両方を統合しようという意見になったんだと思いますけれども、この類似性のある二つの政府の機関を統合しますときに、そのプロセスで双方の財産を合体する。双方の財産を合体しますときの形が、今申し上げましたように開発銀行と公庫では違っておりますので、たまたま大渕先生御指摘のように今の苫東の場合には、先ほど来お話がございますような赤字がございます。 この赤字を合体の過程におきましては、開発銀行が持っております準備金の黒字によって埋めるという形が生ずるわけでございます。要するに両方を統合するということが既に方針として決まり、その上で苫東あるいは先ほど御指摘のむつを処理するということをそのプロセスでやるわけでございますが、これを合体作業の中で解決していくということも一つのやり方だというふうに私どもは思いました。そのやり方を法律によって明らかにしていただく、そのプロセスにおいて解決するということができればという気がいたしております。 なお、ただいま御指摘がございましたむつにつきましてでございますが、これは昨年の十二月二十五日にございます閣議了解によりまして、その前の年の平成九年九月二十四日に閣議決定がございますけれども、この閣議決定を踏まえまして関係者間で行われている協議によって結論を出す、それによって解決をするということになっておりますので、その協議の結果によりたいというふうに考えております。
○大渕絹子君 もう時間ですのでやめなければなりません。 私は、環境庁予算の八百六十億一千五百万円と比較をして、今回のこの苫東開発の整理に使われてきた国民のお金、税金というものの莫大さというのを比較してみたときに、本当にこのままで日本は大丈夫なのかな、本当に環境保全をしっかりと見張っていく省庁がこんなばかりの予算で日本国民の生命やあれが守れるのかなという思いを強くしているところでございます。 今回の予算の審議に当たりまして、きょうは委嘱審査でございますが、こうした環境庁の予算、あるいはまたとめどもなく民間企業に公費をつぎ込んでいくこういうやり方に対して、私はやはり予算の組み替えが必要だということを強く主張をして、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○泉信也君 きょうは気象庁長官にお越しをいただきまして、まずお尋ねをさせていただきます。 気象庁が脚光を浴びますときには大体不幸な出来事があったときで、大災害でありますとか異常気象、そういうときにしか注目を浴びないということはまことに残念であります。また、当委員会におきましても、気象庁の問題、気象行政についての質問はまずない。これも大変不幸なことだと私は思っております。しかし、長官初めたくさんの方々が昼夜を問わず働いていただいておるということは、当該委員会の委員の先生方にもぜひ知っておいていただきたいし、気象庁への注文もつけていく必要がある、私はこんな思いできょうはまず質問をさせていただきます。 気象庁では、一日に収集する観測データというのは、新聞に直すと二千ページもあるような膨大な資料を収集しておられる。この中で、どれぐらいのものがどんな基準で一般に公表されておるのか。逆に言いますと、全部公表しておられるのか。その点、長官いかがでしょうか。
○政府委員(瀧川雄壯君) お答えいたします。 御指摘のように、気象庁は国内でも自分自身の観測網を持っておりますけれども、そのほか世界各国から専用回線を通じてデータを集めております。その量は、ただいま先生御指摘のように新聞に直しますと二千ページ分ということでございます。 私どもは、これらのデータを日々の天気予報あるいは注意報、警報、そういうものに使っているわけでございますけれども、近年こういうデータを気象庁は部外にも公表しております。今御指摘ございましたように、どの程度公表しているかということでございますけれども、ほとんどの部分はリアルタイムあるいはノンリアルタイムでもって提供しております。リアルタイムに提供しておりますものは、日々の天気予報等に使うもの、これは早く提供いたしませんと意味がないものでございますので即座に提供している。そのほか、統計に使うようなデータあるいは気候のデータ等しばらく時間がたってから提供する分につきましては、幾らか集めてから提供しております。そういうことでもって、ほとんど外に提供しているというふうに御理解いただいてよろしいかと思います。
○泉信也君 そういたしますと、その気象データで多くの方々が恩恵を受けておられる。いつか言われましたように、今はドームになりましたけれども、ドームでなかった時代の後楽園の弁当屋さんは気象予報で仕込みを考えるというようなことが言われておりますように、非常に国民生活に密着した部分があるというふうに私は思っております。 ただ、気象庁の予算は非常に少ないというふうに私は思っておるわけですが、もっと国民のニーズにこたえていくためには、例えは悪いかもしれませんが、電力会社などは非常に気象予報に敏感であるはずですし、その情報を多用しておると私は思うんです。例えば冷房をつける、暖房をつける、それから降雨量を計算する、今は水力発電は少ないかもしれませんが、こういう需要者の方々に例えば少し基金を出していただく、あるいは一般会計ではカバーできない、しかし気象庁のサービスとしてサービスをしていけるというような部分があるいはあるのではないか。 長官としては、民間資金の活用というようなことについて、何かお考えでいらっしゃいますか。
○政府委員(瀧川雄壯君) お答えいたします。 気象庁は、主な業務といたしまして防災業務ということを第一番に重要なことと考えてございます。そういうことから、国の機関として必要な気象、地震、火山、こういうものの観測、監視を行っておりまして、予報、警報等の情報を発表しております。これは、我が国の防災活動や社会経済活動に必要な気象業務の基盤につきましては国として整備をすべきものである、そのように考えてございます。 また、民間の話がございましたけれども、気象業務は気象庁だけでできるものではございませんで、気象庁の持っております情報を広く公開し、報道機関、民間気象事業者と連携協力して総合的な気象業務を振興することが必要だと考えておりまして、これによりまして国民、社会からの多様なニーズにこたえることとしております。 このような観点から、民間活力も積極的に活用しながら、気象情報の利用促進を図ってまいりたいと考えてございます。
○泉信也君 なかなか民間資金を活用するということは難しいことかもしれませんけれども、かつて独立行政法人化というようなお話もあったわけでありまして、私自身は気象庁がそういうものになじまない組織だということを十分承知いたしておりますが、そんな話も出てくる時代になってまいりました。ですから、今までと発想を変えた取り組み方をぜひまた長官自身もお考えをいただきたい、私はこのように思います。気象情報は国際的な交流も大変重要なことでございますので、そうたやすい話ではないと思いますが、お願いをいたしておきたいと思います。 それから、長期予報で、きのうも長期予報が出たようで、ことしは暑い夏だというようなことが、たしか関東地区でしょうか、そういう予報を出していただいたようです。十日予報あるいは一カ月予報というようなものもあるんだろうと思いますが、この当たった確率みたいなものは、長官としては自己評価どんなふうに、最近の予測と実際との合致度みたいなのは点数をつけておられますか。
○政府委員(瀧川雄壯君) 御指摘の点につきましては、毎日の天気予報につきましては毎日採点しておりまして、これは印刷物として公表しております。 それから、週間予報につきましては、これも同じでございますけれども、あすあさっての予報より先に行きますと精度が落ちてまいります。例えば、あすあさっての天気予報ですと八割から八割五分ぐらい現在当たっております。しかしながら、週間予報の後半に参りますと、日がたつにつれまして精度がだんだん落ちてまいります。四日目ぐらいで大体七〇%ぐらいの成績でございます。それから六日目、七日目になりますと六五%まで落ちてまいります。 しかしながら、私ども週間天気予報を毎日出しておりますので、できるだけ古いのは忘れていただいて、新しい天気予報を使っていただくようにいろいろお願いしているところでございます。 それから、十日先の予報につきましては現在そういう形では行っておりませんけれども、一カ月予報ということで一週間ごとぐらいにまとめまして一カ月先までの予報は行っております。しかしながら、期間が先になりますほど先ほど申し上げましたように精度の低下は否めないということで、現在できるだけ先に行きましても精度が上がるように技術開発に努めているところでございます。
○泉信也君 長期になればなるほど精度が落ちているというのは多分そうだろうなというふうに私も思うんですが、精度を上げるためにもっと観測網を充実させなきゃならないというようなことなのか、現在の予測技術からするとまあこんなところだろうというふうに御判断なのかということを教えていただきたいと思うんです。 日本の気象は大変変わりやすい地理的な位置にあるというふうに私は思うんですが、諸外国では先ほど長官がおっしゃいましたような短期、中期、長期を含めましてどんな程度の確率で予測がなされておるのか、もしわかりましたらあわせて教えていただけますか。
○政府委員(瀧川雄壯君) ただいま先生の御指摘は、精度を上げるためにどういうことが必要かというお話でございますけれども、御指摘にありましたように観測網を充実させる、これは非常に大事なことでございます。 例えば、一日先まで予報いたしますには日本近辺のデータだけでよろしゅうございますけれども、空気は地球をぐるぐる回って流れておりますものですから、一週間たちますとヨーロッパの空気は日本に流れてまいります。そういたしますと、期間長く予報いたそうといたしますと全地球的なデータが必要であるということから、確かに御指摘のように観測網の充実、これは非常に重要でございます。 しかしながら、観測網が充実すればそれだけで幾らでも先までできるかと申しますと、なかなかそうはまいりませんで、私ども現在コンピューターを使って先の予報をやっておりますけれども、現実には一週間先から一カ月、このあたりが今のところ限度でございまして、なかなかその先計算すればできるというものではございませんで、そういう点では空気の流れをよりよく解析あるいは予測する手法をこれから開発していかねばいけない、そういうふうに考えております。 それから、外国の例をお尋ねになったのでございますけれども、残念ながら私資料を持っておりません。しかしながら、例えばアメリカにおきましてもヨーロッパにおきましても、あすあさってから一週間にかけての予報の手法、これは日本と同じでございまして、コンピューターを用いて将来の予想図をつくる、それに基づいて天気予報を行うということでは精度はほぼ同じものと考えております。また、その日本の技術はその中でもほぼ世界のトップレベルに近い、そういうふうに考えてございます。
○泉信也君 もう一問だけお尋ねをさせていただきたいと思いますが、かつて大変難しい試験だと言われました気象予報士制度というのをつくられました。テレビで天気予報をやっておる方が試験を受けて落ちたというようなことも報道されたくらい大変難しかった試験でございます。 今二千二百人ぐらい合格者がいらっしゃるというふうに伺っておりますけれども、この方々は実際どんな分野で、我々がテレビで見せていただくようなああいうところでお働きの方もいらっしゃると思いますが、どんなところでお働きになっていらっしゃるんでしょうか。
○政府委員(瀧川雄壯君) 先生御指摘のように、気象予報士の試験の制度は平成六年に創設したものでございます。その後十一回の試験をやりまして、現在二千六百少しの合格者が出ております。 この方たちの職業と申しましょうか勤務先でございますけれども、半数以上の方が国それから地方公共団体及び民間が実施しております気象業務、そういうところに従事されております。それに次いで多いところが製造業あるいはエネルギー、建設業、さらには調査コンサルタント事業、そういうところで多くの方が活躍されておりまして、気象予報士になるために取得しました気象学の知識、技術、そういうものがそれぞれの仕事の中で活用されている、そういうふうに考えてございます。
○泉信也君 こういう特殊な技術の方々ですから、今、長官お答えのように、私の想像以上の分野でお働きになっておるということに驚いたわけですが、せっかくの資格を持っておられる方でございますので、きちんとしたフォローアップを長官にはお願いしておきたいと思います。 次に、港湾局長にお尋ねをいたします。 予告をしていない問題からまず入らせていただきたいと思いますので、恐縮でございますが、お答えをいただきたいと思います。 今、安全保障条約に絡みまして港湾の使用の仕方、港湾管理者の対応が問題になっておるわけです。私は、安全保障条約の事柄でお尋ねするよりも、港湾法という法律の中でこの問題に港湾局はどういうふうな考え方を持っておられるのかということを実はお尋ねさせていただきたいと思います。予告をいたしておりませんので、御返答が難しいところはお答えいただかなくても結構でございます。 まず、港湾法の一条の目的あるいは十三条の考え方からしますと、入港する船舶を拒否するというようなことは私はできないんではないか、そんなふうに理解をいたしておりますが、いかがでしょうか。
○政府委員(川嶋康宏君) 先生御質問の港湾法の問題でございますけれども、港湾法については、港湾を適正に管理運営するということでその体系がつくられているものでございまして、港湾を利用される方に対して、先ほど十三条の御指摘がございましたが、あまねく皆さんに使っていただくという意味で不平等なそういう扱いをすることはしてはならないというような形で定められているものでございます。
○泉信也君 そういたしますと、核を積んでおるとか積んでいないとかということは別に、例えば密輸品を積んでおる船、あるいは麻薬を積んでおる船、密航者を乗せておる船、そういうものを入港の書類の中で判定することはできますか。
○政府委員(川嶋康宏君) 密航でありましたり麻薬でということでございますから、多分それは書類上では判定できないのではないかと思います。
○泉信也君 ということは、入港届とか港湾施設の使用願の中に、核を積んでおる積んでいないということを書く欄もないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(川嶋康宏君) 核の問題につきましては、小渕総理の答弁にもございますように、国が外交関係の処理に当たる国の判断として行っているということでございますので、これは港湾法の体系とは別のものであるというふうに考えております。
○泉信也君 笑い声も出ましたけれども、私はある意味では本質的に同じものだろうというふうに、積み荷の中によって物事を判断するという港湾法上の物事の考え方を私は申し上げているわけでございます。 そこで、直轄港湾工事でつくった防波堤でありますとか岸壁を港湾管理者に管理委託されますね。この管理委託の契約の中には一般公衆の利用に供しなければならないというような条項がきっと入っておると思うんですが、これは港湾の管理運営上支障がない場合には必ず一般の公衆の利用に供しなければならないというように理解しても差し支えありませんか。
○政府委員(川嶋康宏君) 直轄事業でつくりましたものを港湾管理者に管理委託しているわけでございますが、その施設につきましては、先ほども御答弁申し上げましたとおり、あまねく皆さんに不平等な扱いではなしに使っていただくというために管理委託をしているものでございます。
○泉信也君 そういたしますと、管理委託契約に反するような港湾施設の利用を仮に港湾管理者がやるということは管理委託契約の条項に違反するというふうに言って差し支えないでしょうか。
○政府委員(川嶋康宏君) 港湾法の体系では、先ほども申し上げましたように、不平等な扱い等をしてはならないということになっているわけでございまして、その体系から申し上げますと、基本的にはあまねく使っていただくというために定めているものでございます。 以上でございます。
○泉信也君 直轄でつくって、港湾管理者に管理委託をする。例えば、神戸港などにはたくさんそういう施設があるわけです。もともと直轄の財産、国の財産、それを管理委託しておる。あまねく広く使っていただきたい。それを港湾管理者の条約でもってある種の制約をするというのは、私は管理委託契約に違反するということだと思うんです。 ですから、管理委託契約の中で、そういう一般公衆の利便に供されないような場合には委託契約を解除することができる、委託をやめるということも理論的には私は可能だ。実際、そういうことがなされた場合のいろんな問題が難しいことは想像にかたくないわけでありますが、今、神戸港方式と言われるようなものが今後多くの港で是認されるということになれば、直轄工事でやった施設を管理委託の目的と違った形で利用されるわけでありますから、すべて契約違反という状態が全国に広がる可能性があると思いますが、このことについて局長に答弁を求めるのは、通告をいたしておりませんでしたので答弁を求めることはいたしません。 ただ、税金を使って港湾施設をつくらせていただいておるということは、港のない県民の方々、市民の方々からの税金も神戸港をつくる上に使われておるということでありまして、港湾施設の存在する一自治体が自分たちの思いだけでゆがんだ港湾施設の使い方をするということがあってはならないというふうに私は思っております。 沖縄の方々に大変厳しい安保条約に基づく基地の提供をお願いしておりますが、そのことと同じように全国民が同じある種の日本を守るための負担を私は持つべきだ、こんな思いでおります。いずれ運輸大臣がお見えになりましたときに、このことについて改めて質問をさせていただきたいと思います。 そこで、通告をいたしておりました問題、もうわずかになりましたけれどもお尋ねをいたします。 地方分権推進委員会の第五次勧告を受けて港湾行政がどんなふうに変わるのか、特に直轄事業のあり方については何か変わることがあるのかということをまずお尋ねいたします。
○政府委員(川嶋康宏君) 直轄事業につきましては、昨年五月に閣議決定をされました地方分権推進計画においてその実施基準を明確化するということになってございます。 そういう意味で、また昨年十一月の第五次勧告におきましても、港湾の直轄事業については、国際、国内の基幹的海上交通ネットワークの形成のために必要な根幹的な港湾施設の整備でありますとか、効用が一つの港湾管理者を超えて広域に及ぶ港湾公害防止施設、廃棄物埋立護岸等の整備、そういったものに限定をするというふうなことで勧告をちょうだいしております。 そういう意味で、またそれに関連いたしまして、直轄基準についても、私どもの港湾審議会の方に御意見を賜りまして、昨年十二月には答申をいただいているところでございます。 そういった推進計画、それから五次勧告、また港湾審議会からの御意見、そういったものを踏まえまして、私どもといたしましては、基準を明確にした上で直轄の事業に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○泉信也君 今、局長から御答弁いただきましたように、直轄のあり方、そして基準を明確にしていただくということは大変重要なことだと思います。 これは港湾行政に限らないわけでありますが、今回の地方分権にかかわる法律の改正がいろいろなされておりますけれども、評価できない部分が大変多くて、言葉は悪いんですが、既に死に法になった部分だけをいかにも分権の勧告に基づいて整理しますというようなものが多いものですから、せっかくの機会でありますので、港湾行政にあってはこのことを生かして、もともと港湾法は地方自治にのっとった法律であるわけでありますから、十分体制を整えてやっていただきたい、このように思います。 終わります。
○奥村展三君 昨日に引き続きまして、環境問題についてまず長官にお伺いをいたしたいと思います。 生態系の基本は、今から私が申し上げるまでもなく、水や大気、土そのものを保全しなければなりません。環境庁におきましても、環境学習といいますか現場学習等におかれましてもいろいろ取り組んでおられると思います。 特に、きのうの予算委員会もそうでございましたし、きょうも小川先生の方からも質問が出ておりました天然記念物を盗むとか、いろいろ自然公園を荒らしたりとかいうお話がありましたが、基本的にしっかりとした学習ができておれば、これは大切に守っていかなければならない、あるいはこういうようにして育てていかなければならないというようなことがしっかり根づいておれば、私はそういうこともある意味では回避されるのではないかなと思うんです。そこがややもいたしますと今日おろそかになされているような思いをいたします。自然公園あるいは国立公園等々、やはりそういう問題についてしっかり環境学習の場として、より以上にまず機能を充実していただきたいというように思うわけであります。 具体的に環境学習をこういうプログラムでやっているんだ、あるいはまたこのぐらいの費用をかけて今やっているんだという事例がもしもございましたら、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 昨年の第三次補正予算で、環境学習費ということで七億五千万の予算がついたところであります。これは何としても、先ほど先生がお述べになっておりますように、環境学習を常時なしていくというようなことが大切なことだというところに着眼いたしまして、全国を四カ所のゾーンに分けまして、そのゾーンの中で今何を学習すべきかという観点に立ちましていろいろと模索をさせていただいて、その取りまとめをいたしておるところであります。 先生のお地元もちょうどその四つのゾーンに入っておりまして、大切な琵琶湖周辺の国定公園を保存していかなきゃならない、琵琶湖にはたくさんの生態系の生息もありますし、また近畿地方に必要な水源としての利用方法も周辺の皆さん方に周知徹底して、琵琶湖というものが滋賀県だけのものでない、周辺のためにどれほど大切かという水環境の必要性を説いていこう、こういう感じを持っております。 また、周辺に生息しております動植物でございますけれども、私も昨年九月にお邪魔させていただきまして、今までになかった水草が新しい環境の中に育ってきておるというような実験場も見せていただきましたし、またいろんな魚がおりまして、その魚の中で他の動植物を荒らすような行為もあるというようなことでいろいろな勉強をさせていただいたわけであります。 〔理事太田豊秋君退席、委員長着席〕 あれやこれやの学習をするがためには、何としても子供のときから、幼少のときからその学習指導をしていくことは大切なことだ、こう思っておるわけでありまして、その学習指導をする中に、本当に人間が自然と共生しておるんだ、自然の中に生かされておるんだ、自然の徳風を受けなければ人間というのはいい成長ができないんだ、その中に正義感や道徳心が生まれるんだというところをしっかりと教育していこう、こう思っておるところであります。
○奥村展三君 ありがとうございました。 今、長官のお話のように、去年の九月に琵琶湖へお出ましをいただき、きのうも申し上げましたが、「みずすまし号」に多分乗られたと仄聞しております。私はいつも申し上げているんですが、私ごとで大変僣越な言い方ですが、「びわ湖フローティングスクール」という体験学習船を県議会のときに提言をしてつくっていただいて、今も二百十日琵琶湖の上で浮かんでいます。そこには子供たちが体験学習ができるようにいろんなものを備えていただいておるわけですが、ぜひ長官、一度また機会がありましたら、「湖の子」と銘打った船が動いているわけでありますが、お乗りをいただいて体験していただけたらというように思います。長官、非常に心強いいろんなお話をいただきました。 特に、私は今日の第一次産業である農業だとかいろんなことを考えましても、やはり体験学習をさせて、子供たちを現場と言ったらおかしいんですけれども、山へ入れたりあるいは田の中へみずからが入り込む体験をさせる、そういう学習というものが非常に薄れてきておる。そういうものから、自然を破壊したり、あるいはまたそのありがたみ、よさというものがだんだんわからなくなってしまっておる。今、長官がおっしゃったとおりだと思うんです。 きのうも申し上げましたように、環境庁を中心として文部省だとかあるいは農水省、あらゆる省庁と連携をとりながら、体験学習あるいは実習制度をもっておやりいただく、リーダーシップをおとりいただくことをぜひお願い申し上げたいと思うわけであります。 これはほかの先生方の地元でもたくさんあろうと思いますが、私の地元の鈴鹿山系のふもとに愛東町というところがあるんです。ここが国や県の補助金をいただいて、今から三年前になると思うんですが、菜の花なんですが、三百万円ぐらいをかけて機械を購入して、いろいろ知恵を出し合って、菜の花から油をとりまして、そしてまた廃油は車の燃料に、庁の公用車に使っている。大体一日百リッターぐらい出てくる。それをまた精製して公用車に使っているというユニークな町があるんです。 大概一石二鳥というんですけれども、これは一石三鳥、今の黄色の菜の花が咲いたときの喜び、そしてそれを刈り入れて、そしてまた油にして、それをもう一度再利用していくというようなことで、非常にこういうリサイクルといいますか、みんなが意識を啓蒙しながらそういう事業をやっておるというところがあります。これは、そういうところがあるということを申し上げておきたいと思います。 環境庁は、もっとほかのいろんなアイデアをお持ちだろうと思いますが、どんどんとそういうものに対しても地方と協調、共生されながら、これから地方分権の時代ですが、アイデアを出すんだったらどんどん国も応援してやろう、そういうような意気込みで今後とも環境問題について取り組んでいただきたいということを私はお願いいたしたいと思います。 どうでしょうか。そこに私は参考資料を出しておきましたが、いかがですか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 滋賀県の愛東町に、菜の花から油をとって、そしてまた廃油は車の燃料にということで、一石三鳥の作戦を講じておるというこの記事を見まして、大変心強さを感じたわけであります。こういうふうな循環型社会の活用によって社会が浄化され、そしてまたいい自然が保たれるんだという大変大きな指針の町になった、私はこう思うわけでありまして、こういうのも環境学習の中に取り入れさせていただきたい、こう思うわけであります。 また、ビヨセンターにおける多自然型の水路の研究の一助として、ミズアオイというのが復活したということも先般訪問させていただいたときに見せていただいたわけでありまして、自然の環境を呼び戻すことができて、そして環境の浄化のために必要な草花がそこにも生息するんだというような事例も見せていただいたわけであります。ぜひ、こういうものについて先生の地元からいい環境をつくり出して、体験学習や環境学習をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○奥村展三君 ありがとうございます。 いろいろ開発がなされております。これは公共事業云々というよりも、それに合ったような形でやられておるわけでありますが、どうも開発が優先されて、自然がある意味では破壊されつつあるところもある、御存じだと思うんですが。やはりそういうものをできるだけもう一度自然な姿に、建設省の河川の方も、せせらぎのように従来の石積みじゃなくて自然に砂浜をつくったりいろんなことをやっていこうという考えのもとに大分変えてこられましたが、ぜひそういうような方向づけがなされていく、もう一度自然に戻すと言ったらおかしいんですが、そういうような形もこれからどんどん取り入れていっていただきたいというように思います。 これもまた、私の滋賀のことで申しわけないんですが、滋賀県の公共事業には、昔、総工費の一%事業、文化の屋根事業と言って、体育館を建てる、体育館は文化にはならないんですが、それでその体育館に対していろんなモザイクの文化的な形のもの、総事業費の一%をそこに当てはめる。これは、あえて県が単独事業で編み出した事業なんです。 ですから、いろんな開発がなされていく、環境を守っていかなければならない。一%がいいかどうかはわかりませんが、こういう公共事業をやったときには環境を守ることを必ずやってくださいよというような、半ば強制的な形で環境を守っていくような行政をしていくような、そういう事業にも取り組んでいただけたらなというように思いをしているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 私は、琵琶湖に通ずる中小河川、そしてまた農道横を走る川なんかが、メダカやドジョウやカニというものがそこに生息するような状態をつくり出していくことが大切なことじゃないだろうか。それがためには、畦畔をコンクリートによって固める水路や道路でなくて、できる限り自然石を生かすなりしてつくり上げていく河川や道路であってほしいなという感じをいつも持っておるわけです。それが必ずできるということであります。 例えばオランダの水路なんかを見ましたら、道路が水路より低いところにあるわけですけれども、それが両立してうまく調和のとれた自然をつくり出しておる。そこにはいろんな動植物が生き生きと生息しておる。そんな光景を見ながら、ぜひ琵琶湖周辺というものもそういう形でこれから自然を保って、そしてまた浄化されたいい水源であってほしいなと、こんな感じを持っております。
○奥村展三君 琵琶湖を強調いただきましたが、琵琶湖だけじゃなくて日本国土全部をひとつそういうような形で環境庁がリーダーシップをおとりになってぜひ進めていただきたいことを要望させていただきたいと思います。 委員長、大変緊急なことで申しわけございません。私の質問には通告をしていなかったわけでありますが、島袋先生が後で航空局長さんに御質問なされるということをお聞きしましたので、お許しをいただいてちょっと質問、意見なりを述べさせていただきます。 実は、二日ほど前でしたでしょうか、これもまたテレビ朝日で、私の滋賀県のびわこ空港の問題、住民投票の問題が取り上げられました。県議会ではこれを否決したわけです。私は、この住民投票の是非ということはここで論ずるわけにはいきませんが、そのことにつきまして、きのう運輸省の事務次官が記者会見といいますか質問を受けられまして、びわこ空港の需要予測あるいは今後の地方ローカル空港のあり方についてお述べになったと思っております。 昭和六十年、当時私は滋賀県のびわこ空港をつくる三カ所を決定したときの総務企画委員長を県議会でしておりまして、その三カ所の中でみんなが相談をして、日野、蒲生、この地域だったらいいだろうということで、総意で県議会もそこに決定をいたしました。それは相当な陳情合戦があってそこに決定をしたわけであります。そして、六次空整に取り入れていただいて、当時は大館能代空港も一緒でございましたが、多少最近は落ちているようでありますけれども、もう既に開港なされております。 しかし、そうした中で、六次空整で入れていただきながら第七次になっても残念ながらまだ見通しがつかない。これは国に大変御迷惑をかけておると思います。鳴り物入りで手を挙げておきながら、そして閣議決定をいただきながら、今日そのような状況になっているというのは大変申しわけなく思っております。現在、アセスも入れておりません。 そういう動向を考えましたときに、知事といたしましては、あるいは県議会ほとんどですが、何とか経済発展をする、あるいはこれからの地域連帯感を持つためにも、一日経済圏を考えるにしてもびわこ空港は必要だという基本のもとにいろんな議論がなされてきたわけであります。一部、住民の方々のいろんな反発といいますか反対にあって現在のような状況になっておるわけですが、このびわこ空港は、岐阜県、三重県、そして京都、奈良、その空白地をひとつ考えた中で、ぜひ滋賀県の蒲生平野がいいだろうということで、大変な御協力をいただいて推進協議会までつくってきたわけであります。 特に、局長さんも御承知のとおり、運輸大臣の地元でございます伊賀上野、私の郡とはもう隣り合わせでございます。そして今、首都圏機能移転の問題で運輸大臣も一生懸命になっておられますし、ことしの十一月に決定なされるようでありますが、私も微力ながら今一生懸命努力をさせていただいております。そうした中で、びわこ空港と中部国際空港との連携をとりながら考えなければならないんです。 ただ、残念なことに、きのうの事務次官の報道によりまして実は今県議会が空転しています。今現在もまだとまっている状況でございます。川崎運輸大臣がきょう八時五十五分から、それを受けて緊急に記者会見をしていただきました。そのビデオテープを持って、今東京の県事務所の職員が多分新幹線の中に乗っておると思うんです。それを持って帰って、それを見ながら県議会で知事が答弁をするというような、最終日ですが話をするということであります。 いろんな御迷惑をおかけをしていると思いますが、ぜひ滋賀県の実情、実態に合わせてひとつ運輸省も今後も御指導いただき、御支援をいただいて、御協力をいただいて、何とかこの空港が実現できるように、私も県民の一人として努力をしたいし、今後の日本の国土の均衡ある発展を考えますと、空白のない地域、一日交通圏を考えるならば、私はびわこ空港はぜひ必要だと思っております。 きょうのこの席で大変緊急なことになってしまいましたが、努力をいたしますので、今申し上げたことをぜひお考えいただいて今後進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○政府委員(岩村敬君) びわこ空港は、奥村先生から今御指摘ございましたように、平成三年度を初年度といたします第六次空港整備五カ年計画におきまして予定事業として位置づけられておるところでございます。 その際、航空需要の確保、それから将来需要創出になってくる空港周辺地域の開発プロジェクトの具体的な進展、この二点が五カ年計画において新規事業への格上げのための課題というふうに位置づけられたわけでございます。 その後、第七次空港整備五カ年計画、平成八年度から始まっておりますが、ここにおきましては、「大都市圏における拠点空港の整備を最優先」とし、地方の空港は「継続事業を中心として整備を進めるとともに、需要への対応を基本としつつ、既存空港の高質化等所要の整備を図る。」というふうにされておるわけでございます。 そして、びわこ空港につきましては、先ほど申し上げたように計画が策定されて以来七年余がたっております。びわこ空港を取り巻く社会経済状況も変化いたしております。また、当初滋賀県が見込んでおりましたプロジェクトの妥当性等について、現在の社会経済状況に照らして今検証を行う必要がある、そういうふうに考えておるところでございます。また、需要創出につながるプロジェクト、本日、大臣の方からも国会移転の話が出ましたが、そういった周辺の関連のプロジェクトの動向についても十分見きわめた上、費用対効果も検討して国が助成するプロジェクトとしての優先順位を検討していく、そういうふうに考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、その際には一番関係のございます滋賀県とも十分意思の疎通を図ってまいる所存でございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
○奥村展三君 どうもありがとうございました。 委員長、大変申しわけございませんでした。通告もなしに突然質問させていただきましたことに心から感謝申し上げまして、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○島袋宗康君 運輸省にお聞きしたいと思います。 沖縄政策協議会に対して、沖縄振興策として運輸省から提案が七項目出されていると聞いております。それには那覇港そして国際流通港湾実現可能性調査という一項目がありましたが、それがどのようになったのかという点と、那覇港を中心とする沖縄の港湾整備について運輸省としてはどのような基本方針を持っておるのか、またどう進めておられるかをお尋ねいたします。
○政府委員(川嶋康宏君) 御指摘のように、沖縄はその地理的特性から、人的、物的輸送につきましては海上輸送に大きく依存しているものでございますので、港湾整備につきましては、沖縄振興を図る観点から、国際、国内の効率的な物流体系や快適な旅客交通体系の形成でありますとか、あるいは観光リゾートの拠点の形成、あるいは豊かな生活環境の確保と地域産業の振興、そういったことを基本方針に掲げまして港湾整備を進めさせていただいているところでございます。 具体的には、那覇港におきまして、中核国際港湾といたしまして国際海上コンテナターミナルの整備でありますとか、あるいはそれに関連いたしました幹線臨港道路の整備、あるいは国際流通機能の強化等について図っているところでございます。
○島袋宗康君 沖縄の主要空港である那覇空港に対してどのような整備方針を持っておるのか、今現在の那覇空港。
○政府委員(岩村敬君) 那覇空港は、運輸大臣が設置管理をいたしております三千メートルの滑走路を持ちます二十四時間運用の空港でございます。現在、年間九百八十万人の利用客がございます。このうち、国際旅客として三十四万人ほどいらっしゃいますが、合わせて九百八十万人の御利用がある。 そして、現在利用者の増大に対応するため、本土線及び島内線を統合いたしまして新国内線のターミナル地域の整備を行っておるところでございまして、平成十一年五月下旬をめどの供用開始ということで準備を進めておるところでございます。
○島袋宗康君 ひところ、現在の那覇空港の先のいわゆる沖合展開という形で空港拡張、新たな空港をつくろうというふうな動きが盛んでありましたけれども、航空局としてはこの辺についてどういう御見解を持っておられるのか、ちょっとお尋ねします。
○政府委員(岩村敬君) 那覇空港の年間の交通量は約十一万八千回でございますが、同空港と同じように滑走路一本で運用いたしております名古屋空港、これが年間十五万一千回、福岡が十四万五千回ということで、那覇空港において民間機の交通量確保に今時点で支障が生じているということはないというふうに思っております。御承知のように、那覇空港は民間機と自衛隊機が共用いたしておりますので、そこの管制の難しさ等々はございますが、現時点において民間機の交通が支障しているということはないというふうに考えておるところでございます。
○島袋宗康君 おっしゃったように、那覇空港は自衛隊の共用空港となっておりまして、民間機と自衛隊機とは運用の目的も性能もまた離発着等の頻度等におきましても随分差があるわけであります。その点、運輸省としては運航上安全に支障がないのかどうか。 これは民間専用空港として、復帰直後から専用化すべきであるというような県民の強い要請もあるわけでありますけれども、運輸省としてこの点に関してどのような御見解をお持ちなのか、お聞かせください。
○政府委員(岩村敬君) 御指摘のとおり、那覇空港では飛行の態様が異なります民間機と自衛隊機が混在しておるという、そういう特性がございます。そのため、防衛庁と十分調整して安全確保に万全を期しておるところでございますが、民間機の空港の需要に安全かつ適切に対応できるように管制の現場の声も聞きまして、誘導路の増設等を図ることによりまして空港の運用にも十分配慮しておるところでございます。
○島袋宗康君 時たま衝突事故があったりニアミスがあったり、大変危険な空港であるということはもう私がここで申し上げるまでもないと思います。そういうふうな危険な状態にあるということは、観光客にとっても大変危険の伴う空港を利用していただくということは非常に心もとない気がしておりますので、ぜひ県民が望むような民間専用空港として整備できないものかどうか、その点についてもう少し突っ込んでお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(岩村敬君) その前提として管制の問題がまずあるわけでございますが、あそこは非常に複雑な区域になっておりまして、沖縄全島の進入の管制については米軍がやっておるということでございますが、これについても実は国際民間航空機関の方式に準拠いたしておりまして、航空機の安全な運航を確保しております。 したがいまして、自衛隊と共用であることそれ自体、また米軍が管制業務を実施しているそのこと自体がニアミスの発生の原因になるというふうには考えておりませんが、先生御指摘のとおり、分離をされればよりよいという御指摘は十分心して今後検討させていただきたいというふうに思っております。
○島袋宗康君 復帰直後、米軍のP3Cというのがそこに十機ほどおったんです。我々は、復帰の時点で民間専用空港として整備するんだというようなことが盛られておりましたから、やっぱりアメリカのP3Cについても撤去すべきであるというふうなことで要請したことがありますけれども、その当時のいわゆる大阪航空局としては我々の言っていることを大いに歓迎だ、ぜひ一緒になって、軍事共用の空港じゃいかぬというような位置づけもされたことがあるんです。 しかし、今現在見てみると、米軍機が撤退したにもかかわらずそこにまた自衛隊機が新たに配備されて、最近に至ってまた同様な我々が撤去を求めたP3C、いわゆるこれは自衛隊機なんですけれども、これがまた最近、四、五年前から、もっとになりますか、十機ほど配備されている。 これはまさに軍民共用を皆さんが是認して、ひところ我々が要求してきたいわゆる民間空港化にするというふうな立場を、むしろ逆に軍民共用を強化されているというような感じを県民はみんな持っているわけです。だから、その辺は先ほど申し上げましたように、皆さんとしてはどうしても県民の期待にこたえてもらわぬと、いつまでたってもこういった状況が続くということは、先ほど申し上げましたように、非常に観光客にもあるいは県民にも大きな不安がそこにあるという状況については、やっぱり一日も早く排除すべきではないかというふうに考えるんですけれども、その努力をぜひしていただきたいと思いますが、お願いします。
○政府委員(岩村敬君) 先ほど申し上げたように、そのこと自体が危険につながっているとかそういうことは我々はない。そのための十分な調整もしておりますが、施設整備自体については、自衛隊の施設も併設されているわけで、当方だけでなかなか全体計画をつくるわけにもいかないということもございます。そういったことも御理解賜りたいというふうに思うところでございます。
○島袋宗康君 その辺が理解できないからこそ努力してくれと言っているわけです。非常に危険な状態だということをよく御承知だと思います。指摘しておきたいと思います。 それから、観光立県、沖縄経済振興の一つの柱と考えて、沖縄県では鋭意努力をしているところであります。観光業にかかわる人材育成のために観光大学の設置も検討されたことがあるように聞いておりますけれども、運輸省としては沖縄の観光の振興に対してどのような方針を持っておるか、お伺いしたい。
○政府委員(羽生次郎君) 先生御指摘のとおり、沖縄県にとって観光というのは大変重要な戦略産業であると考えております。また一方、沖縄県の観光資源というのは非常に多うございまして、特に海洋性のレジャーにつきましては世界でも有数な資源を持っておられるんだと考えております。 そこで、観光の振興でございますが、短期的と中長期的とあると思うのでございますけれども、短期的に見れば、お客がいかに来るか、消費者にとってコストがいかに安くなるか、そして消費者がレジャーを楽しめるような時間をいかにふやすか、それからそういう情報をどのように与えていくか、こういうことに尽きるわけだと思います。その点につきましては、沖縄について、各飛行場について着陸料を引き、その分について運賃を引く、このような政策によりましてコスト削減に寄与しているところでございます。 それから時間につきましても、先生方の御努力で祝日三連休法案などが通りまして、その結果時間も拡大し、我々も祝日三連休というものが日本各地へ普及して、沖縄を初め各地への旅行が、特に一泊でなく二泊、三泊というような旅行が普及するよう、このような方向で努力を払っております。また、これについての関連情報というのも十分提供しているところでございます。 一方、中長期的には、これは観光資源をどのように磨いていくか、特に魅力ある観光地をどのようにつくるかということでございまして、これは運輸省限りでできることではなくて、県を初め関係の皆様の御努力ということでございますが、その点先生御存じのように、インターアイル構想であるとかあるいは国際コンベンションの都市形成というような調査ができておりますので、こういった調査をもとにこの中身が実現されるよう、私どもも特に沖縄県と協力しながらこの実現に努めてまいりたいと考えております。
○島袋宗康君 昨年でしたか、八千円の運賃の引き下げがございまして、観光客もそれなりにふえているということは本当にありがたく、感謝申し上げます。 そこで、これは大臣がおられればいいんですけれども、運輸省の平成十一年度予算案の最大の特徴は何であるか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(梅崎壽君) お答え申し上げます。 平成十一年度の運輸省の予算につきましては、現下の厳しい経済情勢を踏まえまして、いわゆる十五カ月予算という考え方のもとに十年度の第三次補正予算と一体的にとらえまして、当面の景気回復に全力を尽くすという考え方から編成されております。 特色といたしましては、国際ハブ空港であるとか国際ハブ港湾、それから整備新幹線、都市鉄道と、こういった二十一世紀におきましても必要な先導的なプロジェクトを中心に、陸海空バランスのとれました運輸関係の社会資本の整備を積極的に推進するということ。それから一方で、運輸事業に関しまして規制緩和を行おうとしておりますが、これに伴いまして必要となります例えば生活路線の確保といったことに関します環境整備のために必要な予算を確保すること。それから観光振興、こういったことを通じました地域の活性化、それから先端分野への投資を刺激するための技術開発、これらの施策を講じまして景気回復に資するということを重点といたしました予算ということになっております。
○島袋宗康君 どうもありがとうございました。 次に、環境庁にお尋ねします。 昨日、大臣は、沖縄海域等におけるサンゴの白化現象についてもお触れになっておられました。環境庁が沖縄政策協議会に提案されました国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター構想について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) サンゴ礁は海の熱帯林とも呼ばれておりますほどに生物多様性が高くて、また観光資源としても社会経済的な価値も高いということで、近年国際的にも保全と国際協力の必要性が認識をされておるものでございます。 このサンゴ礁保全のための国際的な協力の枠組みであります国際サンゴ礁イニシアティブというものが、地球規模のサンゴ礁についてのモニタリングネットワークをつくろうということで、世界各地域ごとの情報の拠点を整備することにしております。我が国は東アジア海地域における中心的な役割を果たすことが求められておりますところから、この今、先生お話しの国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターにつきまして、サンゴ礁の保全管理あるいは調査研究、さらにはモニタリングに関する情報を収集、提供する機能を持つセンターを構築すべく構想を進めておったところでございます。 この構想の実現を図るために、平成十年度の当初予算で一億七千万、補正予算で一億円の合計二億七千万円の予算を計上いたしまして、各地にサンゴはございまして、慶良間、沖縄本島、八重山等ございますけれども、中心となります沖縄石垣市におきましてそのセンターの整備を進めるべく準備を進めておるところでございます。
○島袋宗康君 そのセンターはいつごろ完成する予定ですか。
○政府委員(丸山晴男君) 十一年度に完成をいたしたいと思っております。
○島袋宗康君 沖縄周辺海域のいわゆる東シナ海、南シナ海、北西太平洋の海洋環境保全のための基本構想の策定については、どのような趣旨の御提案であったのか、それをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(遠藤保雄君) 先生御指摘の海洋環境保全基本構想でございますけれども、平成八年度に立ち上がりました沖縄政策協議会の第八次プロジェクトチーム、すなわち環境共生型地域の形成プロジェクトチームにおきまして、沖縄県で国際シンポジウムを開催しまして、東シナ海などの海洋環境保全についての基本構想の策定を進めるということが当時検討されたということでございます。
○島袋宗康君 サンゴ礁の保全に関する国際会議を沖縄で定期的に開催するというような提案については、どのようなお考えになっておりますか。
○政府委員(丸山晴男君) 我が国が東アジア海地域の中心的な役割を果たすということで、先ほどお尋ねのサンゴ礁研究・モニタリングセンターを整備しているところでございまして、このセンターの機能の一つといたしまして、そういった国際的な会議の場としても機能していくものと考えております。
○島袋宗康君 その国際会議というのは、やっぱり沖縄を中心として開催される予定でありますか。
○政府委員(丸山晴男君) まだ具体的内容は詰まっておりません。
○島袋宗康君 サンゴ礁の保全ということでありますから、ぜひ沖縄で開催していただいて、そして沖縄の白化現象のサンゴ礁を、あるいはまたそれを活性化させるための問題についてぜひ沖縄で開催してもらうように働きかけていただきたいと、このように要望しておきたいと思います。 それで、たくさんの御意見が出たわけでありますけれども、環境庁の平成十一年度予算案の最大の特徴はどのようなものであるかということを大臣の口からひとつお考えをお聞かせください。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先ほど来いろんな議論をされておったわけでありますけれども、環境庁予算が余りにも少ないということで激励の言葉をいただいておるわけであります。何としても環境庁予算を増額して国民の期待にこたえていかなきゃならないということでございます。 そこで私は思うのでございますけれども、来年度予算、平成十二年度予算ということになりますと、五、六月ごろにその概要が各局から出てくるわけであります。そのときに大臣が指揮をとらないと、その時期を逸して八月、九月になって大臣になってそれでその予算の内容はということになりますと、非常に私も抵抗感があります。ですから、環境庁予算ということになって自負しながら、これは私が組んだ予算でございますという予算編成ができるようにぜひしてもらいたい、こう思っておるわけであります。私も環境庁の首脳部に言っておるわけでございますけれども、ことしの五、六月ごろは私を入れて局首脳部の会合を持って、環境庁予算というものはどうあるべきかというひとつ勉強会をやろうじゃないか、それによってしっかりした予算編成をしていくべきじゃないだろうか、こんな感じを持っております。 そこで、十一年度予算でございますけれども、環境庁予算ということになりますと、何といってもまず地球温暖化問題に取り組んでおる日本の環境予算でございます。何とか温暖化ガスの排出を少なくして、世界に冠たる技術を持って公害防止もしていかなきゃならない、温暖化防止のために尽くしていかなきゃならないということで、一昨年、京都で行われました気候変動枠組み条約、いわゆるCOP3におきまして、温室ガス削減目標を一九九〇年と比較して六%少なくしていこうということでございまして、それに関連する予算が、これは八十億を計上いたしておるところであります。 そしてまた、今問題になっておりますダイオキシンとか環境ホルモン関係予算というのがこれまた四十億ほど計上しておるわけでありまして、これらの解明のためにしっかりとした対策を講じていきたいということでありますけれども、少々お金が少ないわけであります。 また、廃棄物の問題が顕在化しておるわけでありますから、これらの問題についてもしっかりとした予算をつけて、先ほど来申しておりますような循環型社会をつくるために廃棄物問題をどういうふうな形で処理していくか、これを検討させていただきたい、また、それに関連する予算をつけさせていただきたい、こういうところを一つの環境予算の目玉にしてお願いいたしておるところであります。 これが十分予算づけができて執行できる体制をつくっていきたいと思いますけれども、先ほど来申しておりましたような問題等もありますので、なお一層の皆さん方の御協力をいただきたいと存じます。
○島袋宗康君 長官の御決意を聞いて非常に喜んでおります。我々は小会派でありますけれども、事環境問題において一生懸命頑張っていきたいと思いますので、ぜひ御協力させてください。 どうもありがとうございました。
○委員長(松谷蒼一郎君) 本日の委嘱審査はこの程度にとどめます。 次回は来る十五日午前十時から開会することとし、これにて散会いたします。 午後四時三十三分散会