行財政改革・税制等に関する特別委員会 第11号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1999/07/08
会議録
○委員長(吉川芳男君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。 内閣法の一部を改正する法律案、内閣府設置法案、国家行政組織法の一部を改正する法律案、総務省設置法案、郵政事業庁設置法案、法務省設置法案、外務省設置法案、財務省設置法案、文部科学省設置法案、厚生労働省設置法案、農林水産省設置法案、経済産業省設置法案、国土交通省設置法案、環境省設置法案、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○富樫練三君 おはようございます。 初めに、中央省庁関連の十七法案、そして地方分権関連の四百七十五法案、合計しますと四百九十二法案という膨大なものでありますけれども、これらの法案について、政府は、戦後行政システムを根本的に改めると言い、二十一世紀に向けてこの国の形をつくるもの、こういうふうに言ってまいりました。 私ども日本共産党は、国民や地方自治体にとって重大な影響を与えるこれらの法案は、国民の十分な理解と納得のもとで行うべきことを主張してまいりました。そして、テーマ別の審議や省庁別の審議を含めて十分な審議日程をとること、これを要請してまいりました。そのことは、国や地方に関連する多くの団体などの皆さんから、慎重審議、こういう要請が出されておりますけれども、これにこたえるものであります。 この法案が国会に提案されたのが四月、その後正味三カ月という短期間の不十分な審議のままで採決されようとしていることは、まさに異常だと言わなければなりません。多くの国民の慎重な審議を求める声を無視することであって、本日の採決を強行しようとしていることに強く反対し、抗議するものであります。 その上で、地方分権一括法案を中心に質問をいたします。 最初に、国と地方の基本的な関係について伺います。 小渕総理は、今回の地方分権によって地方公共団体の自主性、自立性が高められ、国と地方公共団体の関係は、従来の上下主従の縦の関係から、今度は対等、協力の横の関係に転換されるもの、こういうふうに答弁いたしました。 総理の言う対等、協力の横の関係というのは、憲法の地方自治に関する規定にその根拠がある、こういうふうに理解してよろしいものでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) まず、縦の関係から横の関係に転換をいたしていく趣旨と申し上げておりますが、このことは、明治憲法時代におきまして我が国の地方自治制度は単に法律上の制度にすぎなかったものでありますが、現憲法下におきましては、憲法第八章として地方自治の章が設けられました。これによりまして、地方自治制度が憲法上の制度として認められ、自治権の基本が憲法によって保障されたものと理解をいたしております。 しかしながら、これまでの我が国の行政システムを見ますと、戦後の復興という大きな目標を達成するため、また全国的な統一性や公平性を重視する余り中央集権的な要素を強く残していたことも否定できないと考えられます。 そこで、本法案では、我が国の中央集権型行政システムの中核的部分を形成してきたと言われる機関委任事務制度及びこれにかかわる国の包括的な指揮監督権を廃止することといたしております。また、関与は法律または政令の根拠がなければならないという法定主義や、関与は必要最小限度でなければならないという基本原則を地方自治法に規定するほか、個別の法律における関与について見直しを行い、その整理縮小を図ったところでございます。 これらによりまして、地方公共団体の自主性、自立性が大幅に高められ、国と地方公共団体の関係は、制度上も実態上も縦の関係から対等、協力の横の関係に大きく転換されることとなるものと考えておるところでございます。
○富樫練三君 そういうことでありますと、従来の制度というのは、今回出されている制度の前の段階、現行法では、制度上すなわち法律上も、それからさらに実態上、法律の運用上も両方において憲法の趣旨とは違う、こういうものがあった、こういうふうに総理は理解しているんですね。そこはどうでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 趣旨に反しているとは申し上げませんけれども、しかし、今答弁申し上げましたように、新しい憲法に地方自治の項を設けておるわけでございまして、これが戦前からのいきさつの中で十二分にその趣旨が発揮されてきたかどうかという点につきまして、依然として縦の関係が残っておったということでございますので、この点を抜本的に改めようというのが今回の法改正の趣旨でございます。
○富樫練三君 改めるというのは私もいいと思うんですけれども、総理の認識がどうだったのか、そこのところをちょっと確認しておきたいわけなんです。 明治憲法以来のいわゆる縦の関係、それが戦後、憲法が新しくなったけれども、そういう縦の関係、主従関係あるいは上下の関係、こういうのは戦後も今までずっと続いてきている、それは制度上もそうであるし実態上もそうである、いわば戦前のものが戦後も引き続いて残っている。それが憲法の趣旨と反するので、今回、憲法の趣旨に合わせて縦の関係を横の関係にするんだ、これが今度の分権一括法の基本的なあり方だと、こういうふうに認識してよろしいですか。
○国務大臣(野田毅君) 今日まで憲法の趣旨に反する規定が置かれていたというのは少し言い過ぎであろうかと思います。 しかし、憲法に規定している地方自治の本旨というものをさらにより徹底して充実させていこうという意味で、今回、位置づけをなお一層明確にしたという御理解をいただきたいと思います。
○富樫練三君 憲法に違反しているというのは言い過ぎだけれども、しかしながら、趣旨としては憲法の趣旨をもっと明確にする、こういう認識だと、こういうことでありますね。 その上で次に進みたいと思いますけれども、私どもは、今度の分権一括法、その中にはそういう今回の分権一括法改定の、制度改定の趣旨とは相入れない要素がかなり入っているというふうに感じております。その点では地方に対する統制が非常に強くなる、そういう部分も含まれているというふうに考えておりますけれども、その第一が是正の要求ということであります。 この是正の要求ということ、これは今度の、今行われております現行地方自治法でいえば二百四十六条の二で、主務大臣の請求に基づいて内閣総理大臣が行う、こういうことになっていたわけでありますけれども、これは自治体の事務処理が違法状態やあるいは不適正で公益に害を与える、こういう状態にあるときに国が地方に要求する、地方はそれに従う義務がある、こういう権力的な関与の方法であります。従来からこの規定についてはさまざまな意見が出されておりまして、地方自治を侵害するもの、こういうことで違憲の疑いが濃い、こう学者や専門家の間で指摘されていたものであります。 これが今度は各大臣が行えるように拡大をいたします。そのこと自身が統制強化ということでありますけれども、この点については、今までも、今度の国会で何度か議論されておりますので重複は避けますけれども、この是正の要求に対して不服がある場合は係争処理委員会に審査の申し出ができるというふうになっております。さらに、係争処理委員会の審査の結果、または勧告に不服がある場合には地方自治体は裁判に訴えることができる、こういうふうになっております。 そこで伺いますけれども、係争処理委員会に審査の申し出をしないで自治体が直接裁判に訴えるという方法もとり得るのかどうか、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(野田毅君) 結論においては前置主義という形をとっております。 今回の大きな特色は、今まで機関委任事務、団体事務、こういう形で地方団体の事務が整理をされ、機関委任事務についてはまさに国が上級官庁であり地方団体が下級官庁という位置づけの中で、少なくとも上意下達という形であって、国と地方の間の係争処理という発想は全くございませんでした。 同様に、今度団体事務というものが基本的に自治事務という形になり、機関委任事務が法定受託事務という形になってきたわけで、その機関委任事務の中でも見直しをして法定受託事務にそのまま自動的に行くのではなくて、自治事務に整理をしていくというものも行ったわけです。 そういう自治事務に整理されたものについて、これは過去も団体事務とされたものでも国からの関与があった場合に、それに対する係争処理という発想はなかったわけであります。それを今回、いずれの場合も国からの関与については、第三者機関によるそういう係争処理という形での不服の場合の処理の姿をつくったと、こういうことでございます。 ちょっと長くなって恐縮でしたが、この点で、今御指摘の問題については、地方分権推進委員会の第四次勧告において、国の指示等の関与について地方公共団体が従わない場合は、国からも審査の申し出が行えるという形で勧告がなされておったわけですが、その後、政府内において検討を進める中で、国からの審査の申し出の方は法律には盛り込まない、自治体からのお申し出に基づく形でこの係争処理制度に入る、こういうことになったわけです。それは、この是正の要求や指示などの関与について、その要求や指示自体が法律上の義務を発生するという形をとっておるものですから、それ以上に国からの審査の申し出を行う法的な意味はないのではないか、そういう角度からそういう形をとったわけでございます。 そこで、いきなり訴訟という形に持っていくということをやれば、結果として訴訟手続の方が非常に時間がかかるということは実態論としてあるわけで、その間住民の方も大変不便ではないか。一方で、国、地方の係争処理委員会は九十日間という限定された短い期間の中で結論を出していただくという形をとることによって、早期処理というもう一つの要請にもこたえることが必要である。 そういうことで、現場の混乱、停滞を放置させない、できるだけ早期に収束をさせるということが結果として住民への不利益を最小限に抑えることができるという判断からであります。
○富樫練三君 ヨーロッパの場合は、国によってシステムが若干違うわけですけれども、例えばフランスの場合は、国が訴訟手段で地方に関与する。あるいはドイツでは、自治体が自治権を侵害されたときには、国民が権利を侵害されたときと同じように国を相手に訴訟できる。また、国の立法が抽象的に違法だということであれば、自治体が国の違法性について訴えることができる。こういうのが一般化されているわけなんです。 日本の今度の新しい制度の場合は、係争処理委員会を経由しなければ訴訟に訴えることができない、こういうことになっているわけなんです。国の方はなぜ係争処理委員会に出す必要はないのか、ここの認識は、今ちょっと説明がありましたけれども、なぜ国の方からは訴えないで地方だけが係争処理委員会に申し出ができるという制度にしたのか、ここのところをもうちょっとお願いしたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 基本的に国からの関与について是正の指示なりあるいは要求なり、その他の関与についてもそれに従う、その要求に基づいて是正をすべき法的義務を規定いたしております。 したがって、それに従わない場合に国からの係争処理をやるかどうかというケースもあるかと思いますが、むしろ国の関与について不服がある場合に自治体の方からの係争を入れた、つまり国から見れば法的義務を課しているということから、実質上国から係争処理の手続に入るという実益は乏しいというのが大きな判断根拠であります。
○富樫練三君 ということは、地方自治体は違法なことをやる場合があるかもしれない、適正を欠き、あるいは公益を害することはある、しかしながら国の側には絶対に法律の判断で間違えることはあり得ないという前提が強く残っているのではないかというふうに感じるんです。 したがって、国の方から係争処理委員会にあえて審査の請求をする、申し出をする必要はない、国の方が正しいんだ、間違えることはない、だから結論としては地方自治体は国の是正の要求に対して従う義務があると。もし、国の方に間違いが万が一あるとすれば、従う義務というところまではいかないはずです。しかも、国の方は別に係争処理委員会に出す必要はない、間違えることがないんだから、こういう前提がその中にあるのではないかというふうに思いますけれども、法律に違反しているか違反していないか、これを判断する最終的なものは司法だという立場が実は欠落しているのではないかというふうに思います。 これでは、国と地方が対等、平等だといっても、実は国の方が常に優位にある、こういうことになるのではないかと思うんです。ここのところについての総理の認識はどうでしょうか。
○国務大臣(野田毅君) くどいようですが、国から第三者機関に申し出をするという実益がないと申し上げた。それは、国からの是正の要求なり是正の指示については法的な是正義務を地方公共団体は課せられている。したがって、地方公共団体が要求なりあるいは是正の指示の国の関与の内容に不服がある場合に、まさに第三者機関に係争処理にかけるわけです。 その勧告、係争処理委員会のお裁きといいますか、それについてなお問題があるという場合は当然のことながら本来の行政訴訟の世界に入るわけであって、そういう意味では、裁判所において国の指示なり要求なりということが正しかったか正しくなかったか、つまり法的な適正さといいますか、最終判断が司法において行われるということは、この法律の中でもそういう手順になっているということはもう一遍申し上げておきたいと思います。
○富樫練三君 国の方がもし間違えている場合は地方自治体が係争処理委員会に訴えて、その結果にさらに不服がある場合は裁判ということなんですけれども、係争処理委員会というのは国の制度の中に設けられるものですね。国の措置に対して地方に不満があるときに再び国の方の機関に訴える、こういうことになって、これは前にも議論がありましたけれども、第三者としての公平さ、正確さ、そういう点では不備なものだろうというふうに思います。そういうところを通じなければ裁判までは行けない、こういうふうにワンクッションそこに置いたというところにやはり問題があるというふうに言わなければならないと思うんです。 ところで、現行の地方自治法に基づいての是正要求が過去にあったわけですけれども、これは過去何回行われて、それはどういう中身のものであったのか。自治事務に対する、地方自治体の固有の事務に対する是正要求であったのか、それとも機関委任事務に対する是正の要求であったのか、そこについてちょっとお知らせいただきたいと思うのです。
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。 現行の是正または改善の措置要求が発動された例についてのお尋ねでございますが、資料として把握している限りでは、昭和三十年代に八件あったものと承知をいたしております。 いずれも都道府県が市町村に対して行ったものでありまして、うち一件は福島県において新市町村建設促進法に関する事務について行われております。他の七件は兵庫県において生活保護に関する事務についてなされております。それで、新市町村建設促進法に関する事務は団体事務に関するものでございます。生活保護に関する事務は機関委任事務、そのように承知をいたしております。
○富樫練三君 そうしますと、過去八回ですね、三十年代と言いましたけれども、正確には最後は三十四年、一九五九年であります。この間三年間に八件行われているようでありますけれども、それから見ますと、現在はもう既に四十年たっているわけです。四十年間は一度も行われていない。一度も行われていないというこの四十年の間は、国の判断に基づいても地方自治体は法律違反や適正を欠く、あるいは公益を害する、そういう事態はなかった、こういうことだと思うんです。 そういうものをなぜ今回継承して、かつ各大臣に拡大して、同時に、今答弁がありましたけれども、都道府県知事が市町村に対して行ったものですね。これは県が独自の判断でやったものではなくて、機関委任事務の場合は国が委任しているわけですから、国の指示によって都道府県知事が市町村長に対して是正の要求をした、こういう関係だというふうに思います。こういうことで、これをまた引き続きやるということでありますから、そういう点で言えば、法案の提案者であります総理自身が言っております上下主従の関係、縦の関係から対等、協力の横の関係に転換し、地方の自己決定、自己責任を尊重するという地方分権の基本方針、この分権の流れに対して、これを継続させるということはそれに対する逆流ではないのか、こういうふうに思うんですけれども、この是正の要求を引き続き今後も続けるということが統制強化そのものだというふうに思うんです。 この是正の要求を削除するのが当然ではないか。地方分権ということで制度を大きく改めようというのであれば、これは削除するべきだというふうに思いますけれども、総理の見解はいかがでしょうか。総理、どうですか。
○国務大臣(野田毅君) 今までたびたび御答弁申し上げておるんですが、自治事務の処理について、「法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるとき」、本来こういうときは基本的にまず地元の住民なり地元の自治体自身が自主的に是正をする、つまり、そういう自律的な作用によって改善措置が講ぜられるというのがまず大原則であると考えております。 しかし、残念ながら、そういう場合でもそのまま改善が加えられなくて放置されて、その結果、自治体自身の行財政が混乱したり停滞したり著しく支障を来す、そして混乱をするような場合にはこれは放置できない、そういう場合に国が、各大臣が是正を求めることができる、こういう規定でございます。したがって、これはそれほど強権的な発想でも何でもない、私はそう思っています。 それから、同時に、その要求自身に不服があるというのであれば、国、地方の係争処理の手続に入ることも可能なわけでございます。そういう意味で、この改正前においても御承知のとおり是正措置要求という条項があったわけであります。 そういう点で、基本的には今回新たにそういった関与の仕方を設けたというのではなくて、先ほど来御指摘がございました八件の事例、その万々が一の措置としての規定をしておるものである、私はそのように認識をいたしております。 いずれにしても、国、地方が両々相まって、対立するのではなくて、住民福祉の向上のためにともに汗を流していかなければならないというのが一番の基本であると考えております。
○国務大臣(小渕恵三君) ただいま担当大臣から御答弁申し上げましたが、結論から申し上げれば、今回の改正における関与の抜本的見直し全体を考えますれば、是正の要求の規定が地方分権の趣旨に逆行するものとは考えておらないところでございます。
○富樫練三君 私はさっき言いましたけれども、過去四十年間にわたってこういうことは行われていないわけなんです。万々が一地方自治体が間違えたとき、絶対ないとは言えないかもしれませんが、ただ四十年前に行われたのも、これは福島県の場合も兵庫県の場合も、それによって地方自治体にあるいは住民の暮らしに重大な混乱を招いた、こういう事態ではないんです。 そういう事態で四十年間経過しているわけでありますけれども、今、大臣が答弁で言いましたけれども、もしも地方自治体が間違えた場合には、現在でも地方には議会があります、議会がまずチェックをする、そして住民監査請求あるいは住民訴訟、そして住民投票を求める条例制定運動、こういうものもあります。さらに、住民自身が都道府県知事や市町村長を選出したりあるいは議員を選出する、そういう選挙の制度もあります。 ですから、まずみずから決めてみずから責任を負うということであれば、地方自治体がみずからこれを改善していく、ここが原則だと思うんです。そこを信頼できなくて、それを信用できなくて、国が手を加えなければ地方自治体の間違いは直らないんだという態度がこの是正の要求の中にははっきり出ていると思うんです。ですから、そういう点では、総理が言うみずからの手で自主的に是正される、これが前提だと言っておりますけれども、その自己決定、自己責任と是正の要求は両立しない、こういうことだと思うんです。 さて、そういう点で次の直接執行の問題に移りたいと思います。 自治事務に対しての代執行はないということは、これは将来もないということを大臣が委員会で答弁しております。そういう中で、代執行はないんだけれどもそれにかわるもの、こういうことで自治事務に対する並行権限の規定による国の指示及び直接執行があります。この並行権限は従来からあったわけでありますけれども、今回の個別法の改正によって新たに並行権限規定が設けられたのは何件あり、その中身はどういうものですか。
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。 自治事務に対します国の直接執行の規定についてでございますが、法律数で申し上げますと、従来から規定が設けられているものが二十本、今回の改正で規定を設けることといたしておりますのが十五本でございます。 例えばで申し上げますと、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の関係の報告、検査の関係、それから厚生省関係では医療法、身体障害者福祉法あるいは精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、知的障害者福祉法、こういった関係の報告の徴収あるいは緊急時における厚生大臣の事務執行の関係、それから漁業法などでは大臣の指示、それから建設省の建築基準法によります特定行政庁に対する指示、こういったことでございます。
○富樫練三君 今、建設省関係で建築基準法の改正、指示というふうにありましたけれども、その建築基準法の改正部分の中心点はどういうふうになっていますか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 今回の建築基準法の改正のポイントあるいは基本的な考え方でございますけれども、まず建築基準法に基づく事務がこれは何といいましても住民にとって身近な行政である、したがって、先生の御指摘のようにできる限り身近な地方公共団体が行うことが望ましいということから、ごく一部の、ごくごく一部でございますが、法定受託事務を除き、地方分権の趣旨にのっとって自治事務とするということにしたところでございます。
○富樫練三君 要するに、機関委任事務であった建築確認事務を自治事務にした、こういうことでありますね。自治事務にした結果として、従来のような機関委任事務と違って代執行をすることは難しいということですね。しかしながら、何らかの形で強力な関与の道を残しておきたいということで新しい基準を設けたということではないんですか、中心点は。 そして、その新しい基準というのは、建築確認事務の処理について直接関与する基準として、一つは多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがある場合、もう一つが国の利害に重大な関係がある建築物に関し必要があると認める場合、この二つの基準を設けて、これを建築基準法の十七条に入れた、ここが中心点だと思うんです。 そこで、伺うわけですけれども、第一の多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあると認める場合は、国の関与の仕方は指示までなのか直接執行まで行くのか。もう一つは、第二の国の利害に重大な関係がある建物に関し必要があると認める場合は、指示までなのかそれとも直接執行まで行くのか。それぞれについて、いかがでしょうか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 国の利害に重大な関係がある建築物、あるいは多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれのある場合に限定をして適切に処分を行うように指示ができることとしたわけでございます。 さらに、国の利害に重大な関係がある建築物について、この指示に従わない場合には、大きな歯どめでございますが、政令で定める審議会がございますから、審議会の確認を得る手続を経た上で直接建築確認等の処分を行うことができるという制度にいたしておりますから、あらゆるといいましょうか、間、間にストッパーがかかっておるというふうに私は認識をいたしております。
○富樫練三君 結論から言うと、こういうことになるんじゃないですか。 国民の命がかかっているとき、すなわち多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあるとき、これは、こういうときは指示までということですね。それから、国の利害に関係するときは、いろいろストッパーがかかっているんだけれども最終的には直接執行も行うと。こういうことですね、今の答弁の中身は。 しかも、建設大臣の衆議院での答弁によると、そういう国の利害に重大な影響がある、それで予想される建物というのは、原子力発電所や防衛施設の建設などに伴う建築確認行為だと、こういうふうに答弁されているわけです。そうしますと、国民の命よりも原子力発電所や防衛施設の方が重要だと、こういうことになりませんか。 私は、一般的に国民の命や健康が危機にさらされているときに、それを守るために国が緊急に権限を行使する、こういう場合はそれは一般論としてはあり得るだろうというふうに思いますけれども、国民に対して国が最終的にきちんとやる。こういうことがあったとしても、それも直接執行という場合には当然のことながら住民や地方自治体の理解、納得、その上で行うことが大事だというふうに思うんです。 ましてや、これが自治事務の場合はなおさらのことだと思うんです。理解、納得抜きで上から強行することが何で対等、協力、横の関係だと言えるのか。この点についてはっきりさせていただきたいと思うんです。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先ほど答弁をさせていただきましたように、これはあらゆるそういう歯どめがかかっておるわけでございまして、これはもう万々、たびたびこういうようなことが起こるわけではございません、先ほど事務局から答弁をいたしましたように、四十年間にわたってそういうようなものはなかったという時期もあるわけでございますから、そういうふうに私は御理解をしていただきたいと思っております。
○富樫練三君 たびたびあるわけではないというのは答えにはなっていないと思うんです。 この直接執行という制度、法律上から見ると、いわゆる裁判抜きの代執行になるんですね。すなわち、法定受託事務の場合には職務執行命令訴訟をやって、その後でいわゆる代執行、こういうことになるわけで、自治事務の並行権限による直接執行の場合は裁判抜きで一方的な直接執行が可能になる、ここが代執行と直接執行の違うところなんです。これが可能であるということ。 何でそれが可能なのかというと、これは行政上の上下主従関係ということを前提にしなければこういう理屈は通らないはずなんです。ですから、そういう意味では今度の地方分権の中でやはり上下主従関係あるいは縦の関係というものが色濃く残っている、その一つの典型がこの直接執行、ここにあらわれていると言わなければならないと思うんです。 さて、時間がだんだん短くなってまいりましたけれども、この統制、強化という側面の三つ目の問題でありますけれども、合併特例法、この問題であります。 今度の改正では、都道府県知事は市町村に対して合併協議会設置の勧告ができる、こういうふうにしております。本来、合併は市町村や住民が自主的に判断することが大事だというふうに考えますけれども、総理の合併に対する基本認識をまず伺います。
○国務大臣(小渕恵三君) 市町村合併は、地域のあり方にかかわり、地域の将来や住民の生活に大きな影響を及ぼす事柄であることから、市町村や地域住民がみずから主体的、積極的に取り組むことがまず基本だと考えております。 その上で、市町村を包括する広域の地方公共団体である都道府県には、地域全体の発展や住民生活の水準の確保という観点から、市町村合併をみずからの問題としてとらえ、積極的な役割を果たすことが期待されるところでございまして、都道府県知事の法定合併協議会設置の勧告につきましても、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するものといった都道府県の本来の役割に基づくものであると考えておるところでございます。
○富樫練三君 そこで伺うわけですけれども、今回の合併協議会設置の勧告、わざわざ勧告を入れてあるわけなんですね。勧告をするときに、どういう事態になったときに勧告をするのか、都道府県から。その基準はどういうものがあるんですか。
○国務大臣(野田毅君) 法定の合併協議会の設置については、まず合併関係の市町村同士の自主的、主体的な話し合いに基づいて設置されるケース、それから住民発議を契機として設置されるというケース、それから都道府県知事の勧告に応じた合併協議会の設置、この三つのパターンが考えられるわけですが、今の知事の勧告というのは、これは広域にわたる事務、それから市町村に関する連絡調整に関する事務といった都道府県の本来の役割、これは地方自治法の第二条第五項で規定しておるわけですが、これに基づくものである、まず基本的にはそこから発しているものである。 そこで、具体的にどういう場合に勧告が行われるのかということを、厳密な意味でなかなかこういうケースだと断定的には申しにくいと思いますが、想定されるのは、まず合併のパターンにおいて、市町村のまとまりがあるというようなことでなければなかなかできないだろう、あるいは関係市町村で合併に向けた取り組みがなされておって、関係市町村から都道府県に対して要請がなされたような場合とか、あるいは地域の住民の中で機運が盛り上がっている、にもかかわらず関係の市町村の方が行動を起こさないような場合とか、いろんなケースが想定されるわけであります。 いずれにしても、都道府県というのは当然のことながら地域の実情を熟知しておるわけでありまして、この合併協議会が設置され、あるいは合併自体の是非も含めてその地域で話し合いが行われることが一番望ましい。もちろん、それぞれの地元の皆さんが主役となって合併の機運を盛り上げていただくということが一番大事なことであるというふうには考えております。 なお、これは、知事の合併協議会設置の勧告ということは現行法の中でも地方自治法の第二百五十二条の二第四項というのがあって、その中で、「公益上必要がある場合においては、」これを行うことが可能であったということでございますが、本法案における合併特例法の改正は勧告に際しての関係市町村からの意見聴取など合併協議会の重要性に応じた手続を定めようとするものであって、その地方分権の趣旨に沿ったものであるというふうに考えております。
○富樫練三君 今どういう基準があるのかということを伺いましたら、市町村がまとまりがある場合、それから市町村からの要請がある場合、機運が盛り上がっている場合、こういうわけなんですけれども、例えば市町村がまとまっていてそれぞれが自主的に合併しようではないか、こういうときは別に勧告がなくても合併協議会の設置は可能ですよね、やる気があるわけですから。市町村から要請がある場合、これはそれぞれ合併したいんだけれども、勧告がなければ合併ができない、合併協議会がどうしても必要なわけですから。 そういうふうに考えた場合に、市町村から要請が来るということはそれぞれ意思があるということですから、これは自主的に合併協議会を設置することは可能です。それから、機運が盛り上がっている場合、これは機運が盛り上がっているわけですから、みずから合併協議会を設置すればいいわけで、何も勧告がなくても協議会ができないということではないと思うんです。 ですから、上から勧告をして合併協議会を設置させるというふうにするというのは、実は実態としては、下からの盛り上がりは余りないんだけれども、上からむしろ合併させようというときにまさにこの勧告が発せられるのではないか。下から盛り上がっているときは別に勧告しなくたってそれは幾らでも進むわけですから。こういう性格のものではないかというふうに思うんです。 どうも違うようですから、一言どうぞ。
○国務大臣(野田毅君) さっき厳密に申し上げたつもりです。つまり、住民サイドにおいて機運が盛り上がっている、しかし首長さんなりあるいは議会のサイドでいろんな意見があって住民の要望になかなか沿えないというケースがよくあり得るわけであります。そういった場合に勧告をするということは大変有意義なことである、私はそう考えております。
○富樫練三君 そこが住民自治や地方の自治権に対する恐らく考え方の大分違うところだろうと思うんですけれども、住民が盛り上がっているという場合には、いずれそれはそこの首長さんや議会がそういう方向で話は進んでいくはず、こういうことだと思うんです。それを焦って上から勧告をしなければ、市町村長に言うことを聞かせなければ住民の要望が実現できないんだ、こういうことではない。ここは考え方の基本が大分私はずれているというふうに思うんです。 ところで、六月二十三日に全国町村会から国に対して「市町村の合併に関する緊急要望」というのが出されました。その中でこういうふうに言っております。「町村の意向を何ら聴くことなく、国会審議等様々な場において、将来の基礎的地方公共団体の数を初めから想定した議論がなされている。一律の人口規模や財政規模により合併を議論することは極めて不適切である。」、こういうふうに言っております。そしてさらに、「合併を強制することのないよう留意すること。」、こういうふうにも言っているんです。 ですから、この地方分権の議論の中で、実は合併特例法を改定して勧告をする、こういうことについて極めて警戒をしている、市町村の考え方とはその方向は違う、こういう意思表示が明確に出されているわけなんです。 そこで伺いますけれども、分権推進委員会の第二次勧告、この中で合併問題に触れておりますけれども、その中では合併協議会設置の勧告、これは入っておりましたか。どうですか。
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。 平成九年七月に行われました地方分権推進委員会の第二次勧告におきましては、都道府県知事による合併協議会の設置の勧告については、具体的に設置の勧告という表現はございませんが、都道府県は合併の推進のために必要な助言、調整等に努めるものとされているところでございます。 また、昨年四月の地方制度調査会の市町村の合併に関する答申におきましては、「都道府県知事が必要と認めた場合に、関係市町村に対し合併協議会の設置を勧告し、合併についての検討・協議が幅広く行われるようすべきである。」という御提言をいただいておるところでございます。
○富樫練三君 第二次勧告については、具体的に協議会設置の勧告ということは入っていない、助言、調整だと。助言、調整と合併協議会設置の勧告ということとはかなりこれは性格が違うわけですから、そういう点では閣議決定をした分権推進計画、ここで初めて入ったのではないかというふうに思うんです。 そういう点では、例えば地方分権推進委員会の委員長であります諸井虔さんは、こういうふうに言っておるんです。これは、先日七月一日に参考人の質疑がありましたけれども、合併を法律とか強制によってやるということではなくて、ぜひ自主的に進められるようにというのが推進委員会の見解、こういうふうに言っているんです。 にもかかわらず、政府はそれを一歩も二歩も踏み込んで、法律で合併協議会の設置の勧告の権限までを規定しよう、こういうものであります。これは明らかに自主的な合併ではなくて上からの合併の押しつけだ、こういうふうに言わなければならないと思うんです。これでは全国町村会あるいは分権推進委員会の勧告、七月一日の参考人質疑で四人の方はそれぞれ自主性を尊重すべきだ、上から押しつけてはならぬ、こういう発言もしているわけでありますけれども、こういう意見やあらゆる角度からこうやって検討してきた方向とは完全に違う、まさに政府の独断で進めようというものではないでしょうか。 こういう点で、今度の合併協議会の設置の勧告、これについて地方自治あるいは地方分権、この流れとは反対の方向なんだというふうに私は思いますけれども、総理はどういうふうに思いますか。
○国務大臣(小渕恵三君) 今回のこの法律は、こうした各市町村の合併につきましては自主的に進められるということでございまして、先ほど来自治大臣から答弁申し上げておりますように、それぞれの地域が自主的にこの問題について合併を行っていくということでございますが、国といたしましては、これをあえて強制するということではありませんけれども、そうした大きな方向性について、この国におけるそれぞれの三千を超える市町村が合併するという形の中で地方自治が守られていくという形のものとなっていくことを願って、こうした法律を出させていただいておるということでございます。
○富樫練三君 時間ですから、終わります。(拍手)
○日下部禧代子君 おはようございます。社会民主党・護憲連合の日下部禧代子でございます。 冒頭に申し述べておきたいことがございます。 四百七十五本もの法律を含む地方分権推進一括法案と内閣法の一部を改正する法律案外十六本の中央省庁等改革関連法案は、それぞれに膨大な体系でございます。その上、我が国の行政システムの歴史的な転換とも言うべき重要な意味を持っております。にもかかわらず、国民の納得と理解に資する議論を展開するにはほど遠い不十分な審議期間でしかなかったことを非常に残念に思う次第でございます。 では、地方分権推進一括法案から始めさせていただきます。 まず、自治事務に対する国の関与のあり方についてお尋ねいたしたいと存じます。 自治事務に対する是正の要求が発動される要件は、違法な事務処理が自主的に是正されない結果、自治体の行財政運営に著しい支障が生じる場合に限定されるという意味の御答弁が本委員会でなされております。この著しい支障というのは、国にとって著しい支障なのか、あるいは住民にとっての支障なのか、いずれでございましょうか。自治大臣にお尋ねしたいと存じます。
○国務大臣(野田毅君) 各大臣がその担任する事務に関して、都道府県の自治事務について是正の要求をする、その場合の前提条件といいますか要件というのは、その自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ明らかに公益を害していると認めるとき、そのときにはその違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる、こういうことになっておるわけです。 つまり、法令違反あるいは著しく適正を欠いて明らかに公益を害しているというような状態、こういう状態のときには、本来ならば議会なり自治体自身の手によって、住民のチェックのもとで、自律作用として自主的な是正改善措置が加えられるというのが当然の本来のあるべき姿である。 しかし、そういう場合でもなおかつ、なかなかそれができないで放置されているということの結果、結果としてその自治体の行財政が混乱をしたり停滞をしたりというようなことによって著しく支障が出ているというような場合には、もちろん当然その住民にとって支障があるということでもあるわけです。しかし、同時にまたそれがその自治体自身だけの問題ではなくて、それが放置できない状態に至っているという意味では、その法令の適用について国にとっても支障があると言ってもいいと思います。 そういう意味で、そのどっちかでなければならぬという決め方というのは必ずしもどうかなと、私はそういうふうに考えております。
○日下部禧代子君 これは住民にとってと国にとってというのは同じぐらいの重みということでございますか、今、最後の方のお答えは。
○国務大臣(野田毅君) そういうどっちかというような対立概念ではなくて、それはケース・バイ・ケースだと思います。住民にとって極めて大きな支障があるというケースもあれば、場合によって、住民だけにとどまらないで国のいわゆる公益そのものにとっても大きな支障を来すというケースもあるわけですから、必ずしも常にどっちかということではないと思います。
○日下部禧代子君 やはり私は、これは住民にとっての支障ということの観点に立つべきではないかなというふうに思うわけでございます。 住民にとっての支障ということになるとすれば、この第二百四十五条の五が予定するような違法な状態、あるいは今おっしゃいました著しく適正を欠き明らかに公益を害する事態が発生した場合には、やはりその地域において地域の住民が自主的に、その地域においてその是正が図られるというのが、私はこれは地方自治の本旨ということではないかというふうに思うわけなんですね。そのことがいわゆる地域の自己責任というものではないかというふうに私は思います。この条項は分権委員会の勧告にも、また政府の地方分権推進計画にも書かれていなかった規定だというふうに私は記憶しております。したがいまして、私はこの規定というのは二つの意味で削除されるべきではないかなというふうに思うわけでございます。 一つは、国が地方で自分で解決できないものというふうに見ているという物の考え方が根底にあるように思うわけでございまして、またそれは同時に各省庁の自治体への不信感ということのように私はとれるわけでございます。したがいまして、やはりこの項目というのは削除すべきだというふうに思います。
○国務大臣(野田毅君) ここは大事なところなので一言申し上げたいんですが、法律の適用が地域によって異なるということではやっぱり困るわけですね。この国権の最高機関たる国会において定められた法律の運用、それが自治事務だからということではぐあいが悪い。そういう意味で、単にその地域における自治事務だからその地域の住民にとってどうかということだけの判断ではなくて、法令が適正に運用されるということは法治国家として大事なことでありますから、そういう意味で単なる地域の住民にとって支障があるのかないのかということだけがその判断になるものではない、そのことが決して地方自治を何か圧迫するような話ではないということはぜひ御理解をいただきたいと思います。 それから、勧告になかったというお話があったんですが、是正の要求自体は当然のこととしてあったわけでありまして、ただその法的義務をつけるかつけないかというようなことについての議論は、そこまで十分な書き込みがなかった。ただし、国、地方係争処理の対象にするということから、裏を返せば法的義務があるからこそ、その是正義務があるからこそ国地方係争処理委員会の対象になるんだということになるわけで、ぜひその辺も、必ずしも明文のことでの勧告の中身ではなかったけれども、考え方としてはそう基本的に変更しているようなものではないということはぜひ御理解をいただきたいと思います。
○日下部禧代子君 御理解をとおっしゃいましたけれども、私は今のところまだ理解ができません。 それでは次に、国地方係争処理委員会についてお伺いしたいと思います。 自治体が国の関与に問題があると考えるときに国地方係争処理委員会に申し出ることになるわけでございますが、その委員会の勧告に対しまして国は尊重義務が課せられているわけでございます。だから、国が不服のときに国の方から裁判を起こすことはできないわけでございますね。ということは、当然、国の機関である係争処理委員会が出した勧告には国は従うと考えてよろしいのでしょうか。
○国務大臣(野田毅君) 改正後の地方自治法の第二百五十条の十八というのがございまして、その中で「委員会の勧告があつたときは、当該勧告を受けた国の行政庁は、当該勧告に示された期間内に、当該勧告に即して必要な措置を講ずるとともに、その旨を委員会に通知しなければならない。」という規定があるわけであります。 つまり、これは関与を行った国の行政庁は勧告に即して必要な措置を講ずることが制度上義務づけられた立場に置かれたということになると考えております。
○日下部禧代子君 この処理委員会というのは国家行政組織法のいわゆる八条機関でございますね。八条機関というのはいわゆる審議会というような形でございます。五人の委員というのは、国会の承認は経ますけれども、総理大臣の任命でございます。 この第三者機関というのは、国と自治体が対等であるかどうかということを保障する非常に重要な私は意味を持っているというふうに思うわけでございます。したがって、独立性が高い三条機関あるいはまた国会に置くということによって権威を持たせるというように私は考えておりますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(野田毅君) この点については、今御質問の中でもお話ございましたように、その任命について極めて厳しい政治的な中立性あるいは公平性、そういったことを保障する形をつくっております。したがって、いわゆる事柄の公平性、中立性は十分に確保できるものであると考えております。 それから、事柄の性質上、三条委員会まで持っていくかどうかということは、むしろそちらの方がかえって行政機構を肥大化していくことにつながっていくのではないか。それから、率直に申し上げて、そうしょっちゅうしょっちゅうこの事柄が出てきてくれるのもなかなか困ったことであると、私はそう思います。そういう意味で、このような形で国地方係争処理委員会について御提案を申し上げておるわけです。
○日下部禧代子君 次の問題に移ります。 法定受託事務の立法のガイドラインについてでございます。 法定受託事務の定義というのが、地方分権推進委員会の中間報告、それから指針、勧告、地方分権推進計画、そしてこの地方自治法の改正案と、次第に変化していっているということは、既に衆議院そしてまた本委員会における審議においてもこれはしばしば指摘をされたことでございますが、今後、政令によりまして法定受託事務が設けられることになっております。今度、新たな事務をどういう性格の事務として位置づけるかという問題も出てこようかと存じます。 そういう立法に当たりまして、やはりその事務の振り分けをする基準というものが、そのガイドラインというものがどうしても必要になってくるのではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(野田毅君) 法定受託事務の創設は、将来にわたって厳に抑制されるべきものであると考えております。 この点については、衆議院における審議の中でもさらに重ねて修正が加えられまして、その中で、「法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにする」ということとか、あるいは既に法定受託事務とされたものについても、「検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。」というような形で条文が追加をされてもおるわけでございます。 同時に、この法定受託事務について、まずその定義と要件を明確化したわけでありまして、この点で地方分権推進計画、これは閣議決定でございましたが、八つのメルクマールを示して、そのメルクマールに即して事務整理を行ったわけです、つまり法定受託事務にするか自治事務にするか。このメルクマールは、今後においても政府内における一定の規制基準として機能するわけでございます。 それから、最終的には、国会で法律がつくられる場合、当然その審議の過程の中で、今申し上げましたような法定受託事務とすべきか否かということについての御審議が十分に行われることである、そういう意味でチェックが行われることになるであろう。その際に、ぜひ判断材料としてその一助にするためにも、今回、ばらばらでは比較考量がしにくいということもあろうということで、地方自治法の別表、政令に定める法定受託事務については地方自治法に基づく政令の別表に、それぞれ網羅的に掲げるということにして、比較をしやすいような工夫をしたところでございます。 いずれにしても、今後、法令で新たに地方団体の処理すべき事務ということが設けられるような場合には、できるだけ法定受託事務をつくらないようにする、自治事務にしていくという考え方のもとで適切な区分がなされていくと考えております。
○日下部禧代子君 次の質問をさせていただきたいと思います。 これまで中央の地方コントロールというのは、一つは権限、一つはお金、そして人によるというふうに言われてきたわけでございますが、中央官僚がこれまでと同じように自治体の役員とか幹部職員として天下り、出向している、それではなかなか上下主従関係は変わらないのではないかというふうに思うわけでございます。人的な面でも対等、協力関係を構築するために、中央官僚の天下り、出向というものは見直すべきではないかと思うのでございますが、この点は総理、いかがでございましょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 国と地方公共団体との間の人事交流についてのお尋ねでありましたが、このことは、相互の理解の促進、人材の育成、組織の活性化等の面で意義あるものと考えておりまして、地方分権の推進という考えも踏まえつつ、相互対等交流の促進を原則として、各地方公共団体との協議に基づいて行うべきものと考えておるところでございまして、中央から地方に対する権限の行使というような立場でなく、まさに両々相まってお互いの意思の疎通を図っていくというところに意義のあるものと考えておるところでございます。
○日下部禧代子君 今、総理がお答えになりましたような、いわゆるいい意味での人的交流ということは望ましいと思うのですけれども、これまでの経験によりますと、やはりそれが権限の行使になる、あるいはまたそれに利権が絡むという、その結果、非常に残念な事件も出てきているわけでございます。そういうこれまでの過去の経験というものをきちっと踏まえた上での交流ということに、ぜひともそういう形での交流ということにするためにはさまざまな配慮、そして意識の改革ということも必要だというふうに私は思います。それをつけ加えさせていただきたいと思います。 次の質問に参りたいと思います。 市町村都市計画審議会の政令についてお尋ねいたします。これは建設大臣にお尋ねしたいと存じます。 町づくりというのは、これは市民自治の非常にかなめともいうべきものだと思います。自分たちが住むところを自分たちの手でつくり上げる、これは当たり前のことであります。しかし、なかなか今までそれが当たり前ではなかったようなのが現状だというふうに思うわけでございます。 今回、都市計画が自治事務に区分されました。そして、市町村都市計画審議会が法定されたというのは評価すべきことだというふうに思います。しかし、審議会の構成というのを政令で拘束するというのは、やはりこれはいささか問題があるのではないかというふうに思います。 衆議院で、市町村の独自性が損なわれることのないような方向で市民参加、それから委員への公募市民の参加を認めるというふうなものに近いようなお言葉をいただいているように私は思いますけれども、ここではっきりと委員への公募市民の参加を認めるというお言葉はいただけないのでございましょうか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 結論から申し上げますれば、市民参加というのは、これはもう私も当たり前のことと思っておるわけでございまして、県単位では先生御承知のように審議会というのが今まであったわけでございますが、今後、市町村におきましても都市計画審議会というものが法律的に確立されたわけでございまして、それも大きな私は前進だろうと思っておりますが、市町村の独自性が損なわれない方向で検討すべきであるということはまず基本の認識だろうと思っております。 そういうようなことで、現在、その市町村都市計画審議会のあり方につきまして、その実態であるとか市町村の意向を調査しているところでございまして、その結果を踏まえて適切に対処していきたいと思っておるわけでございますが、公募という方法がいいのかどうか、そのことが少し私、まだひっかかっておりますが、極力前向きで対処していきたいと考えております。
○日下部禧代子君 ぜひその前向きの方向をさらに進めていただきたいなというふうに思います。市民で自分が参加したいという意思を示している方、その方たちを中に入れるということ、これはやはり非常に重要なことだというふうに私は思います。よろしくお願いいたします。 次に、労働大臣にお伺いいたします。職業安定行政と都道府県との連携の問題でございます。 この法案では、都道府県の行う役割について、これが実質上、位置づけられていないというふうに私は思うわけでございます。連携ということが必要だと言われながら、自主的におやりなさいというような形になっているように思うわけでございます。特に地方財政が危機である、そういう中で国がナショナルミニマムとしてすべてのことを行うというふうな形になりますと、地方は雇用対策から引き揚げてしまうというふうなおそれもあるわけでございます。 ですから、国と都道府県の連携を引き続き行う、そして雇用施策のサービス低下を来さない、そういうことのために、特に都道府県が公共職業安定所の求人情報というものを全面的に活用できるような仕組み、そしてまた必要に応じて職業紹介を自主的に行えるような措置というものが必要だというふうに考えますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(甘利明君) 今回の一括法の中で雇用対策法が二項目改正になりまして、先生御指摘のとおり、国の施策と相まって地方でも対応する施策を組む、あるいは国と地方が連携していくという項目が盛られているわけであります。 今回の行政事務の整理統合を受けまして、県の組織に入っておりました国の職員はその組織から引き揚げて県の労働局に統合されるということになります。そうしたときに、県本体の物理的な職員数というのは、今までも御指摘のとおり、かなり少数になりますけれども、その連携施策、県の企業立地情報あるいは生活関連情報と雇用対策との連携というのは引き続きとっていくわけでありますし、都道府県がどういうふうに自主的に雇用対策、県独自のものを組んでいくか、そこにスタッフをどう充実させるかというのは都道府県の主体的な判断によるものでありますので、これは、県がそういうことを重視してくださるということに従って、都道府県職員の重点配置ということとあわせて充実をしていただけると思っております。 それから、国は現場で、職業紹介と失業保険の給付あるいは職業訓練とを三位一体で取り組んでいるわけでありますが、国が行うと地域との一体性が薄れるというような御指摘が一部ありますけれども、それは国も現場で、職安はエリアごとに地域情報をしっかりとっているのでありますし、国がやるから地域との一体性が薄れるということはないんであろうと思います。引き続き地方自治体との連携は常設機関の設置等を通じてしっかりと行っていきたいというふうに考えております。
○日下部禧代子君 よろしくお願いいたします。 次に、税財源の問題についてお尋ねしたいと存じます。 野田自治大臣は、この「月刊地方分権」、これは「ぎょうせい」から出ておりますが、そこでこういうお言葉が入っております。「月刊地方分権」の六月号でございます。 そこで、「権限と同時におカネによるコントロールを極力排していくということでないと、本当の意味での地方の自主性は出てこないわけです。」。「権限、おカネで縛られていたら、自己責任を負えない。」。この税源配分というのはなかなか大変ですねという対談者、これは川島さんでございますが、の問いかけに対しまして大臣は、「いや、そうでもないですよ。補助金の問題よりもやりやすいと思います。大蔵省との調整をどうするかということです。」というふうに非常にこの税財源の問題については深い御理解を示していらっしゃる記事を読みまして、大変に私は心強く思ったのでございます。大蔵省との問題をどうするかということなんだ、補助金の問題より易しいんだというふうに自治大臣がおっしゃっているわけでございます。 そこで、大蔵大臣、私、代表質問あるいは本委員会の総括質問におきまして、税財源の移譲問題につきましてお尋ねいたしましたところ、いわゆる我が国経済が年率二%の成長軌道へ乗ったならば検討するというお言葉をいただいているわけでございます。ということは、二%未満のうちは全く手をつけないということなのでございましょうか。やはりこの税財源の問題というのは、条件とか前提を課すような問題ではないというふうに私は思うんですね。 地方分権推進法というのは第六条で、「国は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保を図るものとする。」というふうに定めておりまして、地方税財源の充実確保というのは政府に課せられた責務でございます。したがいまして、やはり条件をつける、前提をつけるということであってはいけないというふうに私は思うのでございますが、大蔵大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) いつぞやもこの問題についてお尋ねがございまして、ただいまお読みになられました法律の規定に関する限り、もうそのとおりでございます。それを回避するつもりは全くありませんし、今年度の予算編成におきましても、自治大臣とそういうことでかなり異例なこともいたしました。 私が申し上げようとしておりますのは、今の国の税収というのは、ちょうど昭和六十二年の水準に戻ってしまいましたので、十何年後退をいたしました。その間歳出は非常にふえておりますから、当然今の財政というものは大きく国債に頼るという異常なことになっております。もちろん、景気が正常化いたしましたら、これだけ大きな公共事業等々は必要ないかもしれません。ただその反面で、殊に福祉に関する支出は今後とも減ることは到底ないと考えられます。 他方で、景気が回復いたしましても、ただいま日下部委員が言われました二%であるとしてもその際の税収の増加は、今四十数兆円でございますから弾性値を一・一としても一兆円に足りません、という状況はなかなか打開できないというふうに考えております。 私が申し上げようとしておりますのは、地方財政も同じような形で非常に無残な姿でございますから、これはしょせんどうかしなきゃならない問題である、国においても地方においても。それは避けて通れない問題であります。それに反して、今の状況でこの非常に矮小化された税収を二人で持ち寄ってこれを分けてみても、結果というものは大変いびつなというか永続性のないことでしかない、そう考えるしか仕方がないと思っておりますものですから、永続的な問題としては。これはどうしてもそのときにならないと、このぐらいの税収があるからこう分けましょう、あるいはそのときには行政の方もこの法律の延長で再配分をしなければなりませんが、この問題は避けて通れない。 日下部委員はひょっとして何とかこれをうまくごまかしちゃうということがあるんじゃないかとお思いならば、これは逃げられない問題、永続的にはどうしてもしなければならない問題です。今法律に定められているようなことは毎年いたしますけれども、根本問題はやがて経済が正常化いたしましたときにいずれにしても避けられない、こう思っておるわけでございます。
○日下部禧代子君 その点におきまして、私はどうしても理解をすることができないわけでございます。 どのくらいの税収があるかというその額の問題を大臣は今おっしゃったわけでございますが、税収そのものの額ということだけではなく、やはりどういう構造をつくるのかという、その構造を変えるということが今問題になっているわけでございます。ですから、直ちにその構造を変えていくためのスタートというものがこの法律であるわけでございます。したがいまして、その税財源については、地方自治体はもちろんのこと、あらゆる人がもうこれは声をそろえて重要性を言っているわけでございます。ただ、重要性を言うことは易しいのでございますが、これをどう実現していくのか、そのための一つの踏み出しということがどうしても必要だというふうに思うんです。 ですから、仮にもし二%に達したときにはそれでは一体どのような体制、システムあるいはプログラムでもってこの課題に取り組んでいくのか、例えばそのプロジェクトチームというものを政府内につくるのか。やはり目に見えるような形でのお約束がないとどうしてもこれは納得ができないのであります。そして、いつその二%に到達するかということもわからないわけでございます。そうなると、地方自治体はもちろんのこと、国民は非常に不安でございますし、この分権ということに対して確実であるというふうなそういう確信も持てないのでございますが、何らかの形でこれは具体化していく、目に見える形でのお約束をいただきたいと存じます。
○国務大臣(宮澤喜一君) そういうふうな御心配を持っておられるということをこの前からも私はお尋ねから察知しておるわけです。 実は、ほうっておけない問題と私どもが思いますのは、国の税収と地方の税収とある程度の大きさになりましたときに、さあ、行政の再配分もあって、これをどう分けるかということはどうしても逃げられない。そのときに恐らくは分けるに関しまして税目をやっぱりやりとりすることにならざるを得ないだろう。所得税、住民税もございますし消費税もございましょう、あるいはよく自治大臣が言われます法人税の外形標準というようなこともございましょうから、おのおのの税制の持っておる問題を洗いざらいしなきゃならないと同時に、お互いの間でそれをどうやりとりするかという、これはどうしてももう逃げられない。逃げたいとは思いませんが、とても逃げられない問題だと思っておりますものですから、その点はただじんぜんとして先延ばしをすればいいと思っているわけではございません。 二%の成長というものがいつ軌道に乗るか。仮に、今年度〇・五%というポジティブな成長がございました後、何とか二%程度の成長路線に入って、それを見きわめた上で、今の仕事はどうしても逃げられないだろうと思っております。
○日下部禧代子君 大臣のお覚悟、御決意のほどは私ひしひしと伝わってまいります。しかしながら、それがどういうふうになっていくのかなと。今、洗いざらい全部整理し直さなきゃならないと。そうしたら、どういう形で洗いざらいやっていこうとするのか。先ほど申し上げた、例えばプロジェクトチームをどういう形でつくっていくのかとか、そういう体制というようなもの、そういったものだけでもお示しになれば、ああ、やっぱりお言葉は具体化していくのだなという裏づけがきちっとできると思うのでございます。
○国務大臣(宮澤喜一君) プロジェクトチームをつくることになるかもしれませんし審議会かもしれませんが、もっと端的には、今年度の予算を編成いたしますときに、国と地方とのやりとりというのは全く異常なやりとりをしているわけでございます、これはいつぞやも申し上げましたけれども。こんなことは自治大臣も私も長くやってられないことがお互いにわかっているわけでございます。 ですから、予算編成という過程でぶつかってしまいます、この問題は。予算編成という過程で何かしなければやめられないということがお互いにわかってまいりますし、しかしそのときには、同時にやっぱり行政の再配分もしないと、財政だけの再配分ではできないねということも、これも逃げられない、そういうことにどうもなってこざるを得ない実情でございます。
○日下部禧代子君 どうも具体的な姿というものをお示しいただけないで時間が来てしまいました。非常に残念でございます。 そこで、総理にもう少し具体的に最後の締めをしていただきたいのでございますが、この税財源の配分の問題も含めまして、総理は今回の改革は二十一世紀に向けての第一歩だとおっしゃっております。第一歩ということは、第二歩、第三歩、第四歩というのがあるということが前提のお言葉であるわけでございますね。やはりそういう第二歩に向かうその意志、御決意があることはもう十分にわかります。それをどのような具体的な形で示すかということは、これは政治の責任、まさに政治家総理のリーダーシップの問題だろうというふうに思うわけでございます。そのことがまた、これまでの推進委員会の並々ならぬ御努力に報いるということでございます。委員会の皆様は、ここまで門をあけましたよ、次はもう政治家の責任、政治の責任であるというふうなことを諸井さんもおっしゃっていらっしゃいます。 そこで、今後、地方分権改革について第二の扉をどのような形で開いていこうとなさっているのか、御決意のほどをお伺いいたしまして、質問を終わります。
○国務大臣(小渕恵三君) 地方分権はまさに今や実行の段階を迎えておると認識いたしております。そのため、まずは本法案を今国会においてぜひとも成立させていただき、地方分権を具体的な形で進めてまいりたいと思っております。 ただ、私もこれをもって地方分権が完成したとは考えておりません。今後とも、地方分権推進計画等も踏まえ、国から地方公共団体への事務、権限の移譲や、今お話しありました地方税財源の充実確保及び国庫補助金の整理合理化等、地方分権の一層の推進に向けて内閣を挙げて積極的に取り組んでまいる決意でございます。
○日下部禧代子君 どうもありがとうございました。(拍手)
○田村秀昭君 自由党の田村でございます。 閣僚の皆様、大変御苦労さまでございます。特に総理は、中国に行かれるぎりぎりまで、本当に御苦労さまでございます。 本日は、防衛庁の国防省昇格問題についてお聞きする前に、一点、厚生大臣に。 衆議院で議論があったと聞いておりますが、国民年金の未加入、未納の問題について、現在の国民年金保険料の納入の実情はどうなっているのか。また、今回の見直しの後、市町村の事務でなくなっても問題は生じないのかについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(宮下創平君) 地方事務官の取り扱いをめぐりまして、国民年金の未加入、未納問題に関する確認的な御質問のように承っておりますので、多少細かくなりますが、お答え申し上げたいと思います。 〔委員長退席、理事石渡清元君着席〕 国民年金保険料の納付形態の現状といたしましては、口座振替など金融機関を通じた納付が八六・一%、それから市町村の窓口での納付が二・一%、納付組織などを通じた納付が一〇・五%、それから専任徴収員などの戸別訪問による納付などが一・三%となっております。 今後は金融機関を通じて直接納付することに改めますので、すべての日銀歳入代理店、郵便局に窓口が拡大することとなります。また、平成十七年三月までは市町村窓口での保険料納付ができる措置を、三年間延長できる措置を講ずることといたしております。 それから、納付組織などを通じた納付につきましては、市町村の御協力を得まして、従来どおりの役割を自主的に果たしていただけるよう、必要な経費につきましても配慮しながら働きかけてまいりたいと存じております。 なお、専任徴収員の活動の形態は多様でありますことから、今後の活用につきましては地域の実情に配慮した効果的な方法について検討してまいりたいと考えております。
○田村秀昭君 ありがとうございました。 省庁再編について、行革会議の最終報告で述べられているように、行政改革の理念と目標は、肥大化し硬直化した政府組織を改革し、重要な国家機能を有効に遂行するにふさわしい簡素・効率的・透明な政府を実現する。徹底的な規制の撤廃と緩和を断行して、民間にゆだねるものはゆだね、国の関与をできるだけ減らして地方公共団体の行う地方自治へ移行させる。これが行革の最も基本的な前提であると私は考えております。 なお、最終報告では、二十一世紀の主要行政課題のトップに、「国際社会の平和と繁栄への貢献、国家主権の確保」、「わが国の平和・安全秩序の維持・確保」とうたわれております。防衛庁については、「政治の場で議論すべき課題である。」と述べています。 にもかかわらず、国家の存亡にかかわる安全保障・防衛問題を担当する行政機関を他の行政機関より一段格下の庁に位置づけているのは、この論調からいって理論矛盾しているのではないか。ましてや、防衛庁、自衛隊は国家機関そのものであって、民間や地方自治体に移行すべき内容のものは一つもありません。二十一世紀に向けての今回の行革の目玉は、防衛庁の国防省への昇格であると私は考えますが、総理はいかにお考えですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 国の防衛は、国家存立の基本であることは申すまでもありません。その重要性は論をまたないところでありますが、防衛庁の省への移行につきましては、行革会議でもさまざまな議論がなされたところであります。しかしながら、今回の中央省庁の再編に当たりましては、新たな業務の追加がないことなどから、防衛庁は現状どおりとしたところでございます。 行革会議の最終報告にもありますとおり、新たな国際情勢のもとにおける我が国の防衛基本問題につきましては、別途政治の場で議論すべき課題であるとされているところであります。いずれにしても、国民の十分な理解が得られる形でこの問題についての議論が尽くされることが重要であると考えております。 以前、田村委員から御指摘がございまして、いわゆる主要国における国防についてどのように位置づけておるかということでございましたが、調査によれば、主要国中央省庁における国防担当組織のあり方を見ましても、その名称には種々あるものの、いずれも我が国の省に相当する組織として位置づけられており、防衛庁のような総理府の外局として位置づけられているものは少ないと承知をいたしておりますが、冒頭申し上げましたとおり、今回の再編に当たりましては、既に行革会議で本当に真剣な御議論がされまして、そしてその結果、今回このような決定になっておるわけでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと存じます。
○田村秀昭君 自由民主党は、三十年ぐらい前から防衛庁の省の昇格に関する法律案を決定しております。また、党議でも四十年二月に国防省の設置を再確認されているわけです。それで、自由民主党は三十年この問題にかかわってきたにもかかわらず、実現しないで今日に至って二十一世紀を迎えようとしているわけです。私は非常に残念だと思います。 一般的に、国防省とすると、アジア諸国の感情的反発を招くとか、日本が軍事大国になると誤解を受けるおそれがあるとか、今までも何もふぐあいがなかったんだからそのままでいいじゃないかとか、何も業務が新たに付加されていないじゃないかと。PKOやガイドラインの米国との協力やなんか非常に新しい業務がふえている。このままでいる方が私は周辺諸国が疑惑のまなざしで我が国を見ると思います。 政府答弁で何回も、自衛隊は憲法上軍隊でないが、国際法上は軍隊に準ずるとか、九〇式戦車を持ち、イージス艦を持ち、F15戦闘機を装備していながら、軍隊ではありませんという詭弁を弄し続けて五十年、そういう我が国を周辺諸国は本当に信頼するでしょうか。 二十一世紀に向かって、経済大国である我が国は、グローバルスタンダードと金科玉条のごとく言い張っておりますけれども、国の基本である安全保障・防衛も国際水準に合わせるべきであり、国の存亡にかかわる安全保障・防衛問題を担当する行政機関を庁のまま、これは英語で言うとエージェンシーですが、何か変な感じは受けますが、そのまま放置している国家というのが世界にあるでしょうか。 私は、本日、防衛庁を省に昇格しないとなぜいけないのかという四点について申し述べまして、閣僚の皆様から御意見を承りたいと思います。 まず第一番目は、危機管理体制が完璧なものとならない。国の防衛という国家存亡の危機に対して、自衛隊の迅速な行動が期待できない。防衛庁はいわゆる大臣庁となっていますが、主任大臣ではないので、閣議の請求権を有しておりません。もちろん、国家存亡の危機のみならず、テロ、災害等の発生に際して内閣総理大臣の決断で瞬時に自衛隊が行動できるよう内閣法を改正すべきであります。例えば、国家緊急事態における内閣総理大臣の権限に関しては別に定めるところによるというふうに内閣法を改正しないと、危機管理体制は何人官邸に危機管理監を設けてもできません。 二番目、予算要求に関する権限がありません。したがいまして、今は総理府、今度は内閣府ですか、を通じて事務を行っており、省にすれば効率化が図られる。非常に効率的じゃない。効率化をうたっているのが今度の改革じゃないんですか。 三番目、省令を発する権限がない。ここが一番重要なところです。機関の命令をみずから制定、改廃できない。すなわち、隊員に対する表彰、自衛隊の礼式、自衛官の制服、採用、承認と、すべて総理府に説明、了解を受けなくてはならないのです。 ですから、ここで問題が出てくるのは、一般公務員の考えている倫理がそのまま自衛隊に適用されてしまう。軍の特性を考えていない、命をかけて国を守る人たちに対して。一般公務員と全く次元を異にする集団なんです。市場原理の働く一般社会とは全く違った倫理を身につけなくてはならないんです。したがいまして、今のままほっておくと精強な戦闘集団は育成できません。 例えば、事故を起こしてはいけないというのは、一般的な社会では絶対これは優先されます。しかし、自衛隊は精強な訓練をしないといけないんです。そのためには事故が起きるんです。 〔理事石渡清元君退席、委員長着席〕 事故を起こしちゃいけないと言うから今の自衛隊は何にもしないですよ。ですから、緊急のときに役に立たない。この前の不審船のときにも、防衛庁長官はこれを停船させてそして臨検をしなさいという命令を出しているわけです。しかし、それはできない。だから、おもちゃの兵隊を養っているのと一緒なんですよ。これはもう極めて重要なことでありまして、このままほっておいたらどのようなときにも役に立たない。これだけは私は断言してはばかりません。 したがいまして、一般公務員は軍事知識がないんだから、ない人が軍事の特性について議論してもだめなんです。日本全体がそういう状況になっておって、しかも政治が軍事をコントロールしているんじゃないんです。役人が自衛隊をコントロールしているんです。ですから、全く一般公務員と同じいい子ちゃん、完璧主義、そういうふうになるから戦争に勝てるはずがないんです。ここのところが極めて重要なところだということだけは申し上げておきたい。 四番目は、これは一般的に言われている、名は体をあらわすという言葉がありますが、隊員の士気にも大きな影響を及ぼします。また、国内における安保・防衛論議をゆがめさせる原因にもなります。二十一世紀に向かって本当にこのままでいいんでしょうかということを私は申し上げたいと思います。 それで、今申し上げたような状況でございますので、防衛庁長官も非常に大変だと思うんですが、総務庁長官、外務大臣、通産大臣、経済企画庁長官、厚生大臣、そして将来を背負う唯一の女性閣僚であられる郵政大臣、文部大臣は行政改革会議に入っておられたのでお聞きします。そして、最後に大蔵大臣、総理大臣、官房長官はおられないからしようがありません、お答えください。本当にこれでいいのか、本音でお答えください。
○国務大臣(太田誠一君) 私は、この間不適切な発言をしたばかりでございますが、変動する国際諸情勢の中、国民が自分の国は自分で守るとの気概を持ち、国として適切な防衛の体制をとることは国家存立の基本であると認識をいたしております。 いずれにいたしましても、行革会議の最終報告にあるとおり、新たな国際情勢のもとにおける我が国の防衛基本問題については、別途政治の場、すなわち政党の中、政党間、それから国会の場で議論されるべきであるというふうに考えております。
○国務大臣(高村正彦君) 私は、小渕内閣の閣僚として、総理が述べられたことと当面同じように考えております。 ただ、経験と見識があられる委員の御指摘でありますから、今後に向けてよく勉強させていただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 行革会議で議論をしている途中はいろんな案が出て、いろんな意見が出ましたが、現在政府が提出しているような方向で政府の中も私が所属しております自民党の中も落ちつきましたので、一応その方向で皆様方に法案審議をお願いするというのが筋だろうと思っております。
○国務大臣(堺屋太一君) 私は、生涯の経歴で一般公務員、経済評論家、小説家と生きてまいりましたが、委員の御指摘のように軍事特性に対する理解がございませんので、この問題について特別この場で述べるほどの知識を持ち合わせておりません。 現在のところ、行革委員が定められた方針が正しいと思っております。
○国務大臣(宮下創平君) 田村議員の四点にわたる御主張、私は非常に重要な視点だと思いまして、それは理解できます。 しかしながら、私も防衛庁長官をやりましたが、今は小渕内閣の一員でございまして、総理からるるこの経過等についての御説明がございました。私としてもその方針に従ってやってまいりますが、今、総理からも御答弁がありましたように、政治の場においてなるべく早く決着をして国民の理解を得るということも必要なことではないかというように思っております。
○国務大臣(野田聖子君) 国を守るということはとても重要なことであります。先ほどもそのことは小渕総理がおっしゃいました。 でも、今回、防衛庁に関しましては、行革会議で大勢の方に真摯な議論をいただいた結果、最終報告で現状のような形になったと受けとめているところでございます。 しかし、先ほど来各閣僚がおっしゃっているように、別途これは政治の場で議論するべきことであるということでございますので、私たち国会議員間はもとより、やはり国民一人一人が国を守るということはどういうことかというのをこれからの時代は真剣に考えていくように取り組んでまいりたいと思っています。
○国務大臣(有馬朗人君) 国の防衛というのは、やっぱり国家存続の基本だと思っております。その重要性は十分認識いたしております。また、行革会議のメンバーといたしましていろいろ議論をいたしました。省への昇格というか格上げというようなことも十分議論をさせていただいた次第であります。 先ほど御指摘のように、最終報告においては、今回の中央省庁の再編に当たっては、防衛庁は現状どおりにする、新たな国際情勢のもとにおける我が国の防衛基本問題については、別途政治の場で議論すべき課題とするとなったところでございます。これは先ほど御指摘のとおり。 しかしながら、私は、やはりこの問題は国民の十分な理解が得られる形で議論しなければならないと思っているところでございまして、国民の方々がどう考えていかれるか、この点について十分な今後の議論を待っているところでございます。
○国務大臣(宮澤喜一君) 閣僚の一人でございますので、この問題については政府の決定を支持いたします。個人の意見はございますが、それをこの席で申し上げることは適当でないと存じます。
○国務大臣(小渕恵三君) 先ほども御答弁申し上げたと存じますが、改めて、この変貌いたしております国際情勢の中で、国民が自分の国は自分で守るという気概を持ち、国として適切な防衛の体制をとることは国家存立の基本であり、その重要性につきましては十分認識をいたしているつもりであります。 いずれにいたしましても、行革会議の最終報告にもあるとおり、新たな国際情勢のもとにおける我が国の防衛基本問題については、別途政治の場で議論すべき課題とされており、国民の十分な理解が得られる形で議論が尽くされることが重要であると考えております。 なお、田村議員から四点に触れまして御指摘がございました。私も現在自衛隊の最高指揮官の任に当たっておるわけでございます。そうした意味で、いろいろの御指摘はございましたけれども、私は、現在、自衛隊隊員諸君もその崇高な任務に当たってみずから士気を持ち、士気というのは志を持って対応しておると思っております。 そういう意味で、行政機構における姿につきましての御指摘はございましたけれども、私は、現在その任に当たって十分懸命な努力をいたしておると認識いたしておると同時に、最高指揮官として、十分その気持ちを酌み取りながらその役割を果たしていきたいと改めて決意をいたしておるところでございます。
○田村秀昭君 大勢の閣僚にお答えいただきまして、ありがとうございました。 認識はしているけれども今はしないというような結論のような感じなんですが、認識をしてやらないのは認識していないのと同じですから、これからぜひ政治の場で議論をさせていただきたいと思います。 いずれにしても、私は一つだけ例を挙げましたけれども、今自衛隊のあらゆる航空機は雨が降ったら飛んでおりません。なぜか。事故を起こす可能性があるからです。事故を起こされるといけないというのが最も優先した価値観だからです。民間機は飛んでいても自衛隊機は飛ばないことがたくさんあります。ですから、邦人救出に向かう飛行機は安全なところにしか行かない。安全なところだったら民間機が行けばいい。 幾ら派遣しても、ドイツが行ったような、あるいはアメリカが行っているような、普通の国の軍隊が行っているような行動はとれないということだけを強く申し上げて、一日も早い国防省の設置を希望いたしまして、時間は残っておりますが、それだけ強く申し上げて質問を終わります。(拍手)
○菅川健二君 本題の議案に先立ちまして、緊急の事案につきまして発言を若干お許しいただきたいと思います。 さきの六月末の集中豪雨につきましては、広島県を中心として全国各地に甚大なる被害をもたらしたわけでございますが、特に私の選挙区でございます広島県では、死者、行方不明者合わせて三十一名、被害総額約三百四十億円を出しておりまして、昨日現在でも、国道、県道の不通箇所が二十六カ所、避難民二千人余りが生命の不安とか生活の不備に見舞われておるわけでございます。 政府におかれては、地方団体と協力しまして、一刻も早い応急復旧と災害復旧、防災工事に万全を期していただきたいわけでございますが、小渕総理には、関係住民が安心できるようなお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 広島県を初めとするこのたびの集中豪雨による災害につきまして、政府を代表いたしまして、被災者の皆さんに対し心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。 今回の集中豪雨による災害の応急復旧につきましては、再度災害を防止するため、被災箇所の復旧を可能な限り迅速かつ円滑に進めていくとともに、被災者の生活再建を支援することといたしております。また、土石流やがけ崩れのような災害を防止するため、危険箇所の防災工事を促進するとともに、洪水、はんらんや土砂災害の危険につきましても情報提供を一層進めることといたしております。さらに、危険な地域に家が建つことを事前に防止するため、法的な措置も含め有効な方策を集中的に検討することといたしております。 災害発生直後、国土庁長官を長といたしまして政府調査団を現地に派遣いたしまして、翌朝帰りましてから国土庁長官から被災状況等について報告を受けました。土石流によって家屋が崩壊ないし埋没することによって多数の死者が生ずるという不幸なことがございましたが、そうした家屋の設置地域の問題等につきましても、関谷長官から詳細に報告を受けてみますると、こうしたところになぜ家がこのように建っておるかというようなことにつきましても、大変事故が発生しやすい場所ではないかということを改めてこの報告を聞きながら認識をいたしたわけでございます。そうした点につきましても、改めて国土庁長官そしてまた建設大臣に、家屋を設置するような地域につきましてどのような対策が講ぜられるのかということにつきまして指示をいたしたところであります。 もしお許しいただければ、どのような状況になっているかにつきまして建設大臣からも御答弁いただいても結構だろうと思います。
○菅川健二君 国土庁長官・建設大臣には早速被災地をお見舞いいただきまして、また的確な御指示をいただきましてありがとうございました。 今回の災害の実態にかんがみまして、ただいま総理大臣からお話がございましたように、特に広島県の場合、土石流、急傾斜地の危険区域が一万カ所以上に及ぶなど、全国でも一番多い危険箇所を抱えておるわけでございます。まだ危険箇所になっていないところにおきましても危険地域がたくさんあるという状況でございますし、またただいまお話がございましたように、宅地造成のあり方につきましても見直しをする必要があるんじゃないかというようなことを感じております。 それぞれの今回の災害の反省に立ちまして、さらに防災工事を促進していただくという必要があろうかと思いますが、それらにつきまして、現地の実情に応じた的確な対策につきまして、ひとつ国土庁長官・建設大臣に御見解をよろしくお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先ほど小渕総理から御報告をいただいたわけでございますが、現地へ視察に行きまして直ちに総理に御報告をいたしましたら、総理から指示がございまして、こういう事故が発生するたびに君が現地へ視察に行く、そしていろいろ対策を講ずるんだろうけれども、それだけではいつまでもそういうようなことが続く、もっとこれからの宅地造成等々についても検討すべきではないかという指示をいただきました。 それで、七月六日でございますが、昨年九月に設置いたしました防災国土管理推進本部を拡充し、その法的な措置も含めまして総合的な土砂災害対策に関するプロジェクトチームを発足したところでございます。 それで、これは大きく三つの点を重要視しておるわけでございまして、まず一つが総理の御指示がございましたこれから新しく建てようとすることに対する対策、いわゆる土砂災害のおそれのある地域における住宅等の立地抑制方策の検討。それから、今建っておってこれは危ないと思う場所をどのようにするか。例えば、その危険地域は買い上げて他のところに移転していただくということも一つの方法ではあろうと思いますが、土砂災害のおそれのある地域における防災性向上方策の検討。それから三つ目が、今回もそういうようなことを多少言われましたが、避難及び住民への情報提供のあり方の検討。これは阪神・淡路の体験上、いろいろ情報の提供というのは刻々早急にということでありましたが、今回の広島の災害におきましても、住民の方々から、まだ十分ではなかった、時期が遅かったというような声も聞いておるものでございますから、なおどのように早期に的確にその地域の方々に情報を提供するかというようなことも検討をしていこうということで、一昨日スタートさせたところでございます。
○菅川健二君 ひとつ早急に対応策を御検討いただきたいと思います。 建設省、国土庁のほかにも、厚生省、農林水産省、通産省、自治省を初めとして関係各省がたくさんあるわけでございますが、ひとつ関係各大臣の皆様方におかれましても、災害復旧対策に対しまして格別の御配慮をよろしくお願いいたしたいと思います。 それでは、本題に移りまして、地方分権推進に関しまして、これまでもいろいろ論議をいたしてまいったわけでございますが、きょうは締めくくり総括ということで総理に若干の確認をさせていただきたいと思うわけでございます。 私は、さきの委員会におきまして、今回の地方分権推進法案というのは山に例えれば何合目だろうかということを総理にお聞きいたしたわけでございます。その際に明確なお答えはなかったわけでございますが、私は甘く見てもせいぜい三合目ぐらいではないかということを申し上げたわけでございます。 その後、地方分権推進委員会の諸井委員長がこの委員会に参考人として来られまして、その発言をお聞きしておりますと、諸井委員長自身、この法案というのは地方分権の出発点を築いた、扉を開いたというような位置づけにすぎないんだということを強調しておられたわけでございます。その点につきまして総理の御見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 新しい時代にふさわしい我が国の基本的行政システムを確立するために、地方分権を強力に推進していくことが必要であると考えております。 本法案は、諸井委員長を初めとする地方分権推進委員会の委員の皆様が精力的な御審議を経てなされた勧告、そしてそれを最大限尊重して作成した地方分権推進計画の内容を法案化したものであり、私は決して今回の改革は過小評価されるべきものではないと考えております。 本法案は、明治以来形成された国、都道府県、市町村という縦の関係である中央集権型行政システムを変革し、対等、協力の横の関係を構築するものであり、平成五年の国会決議以来の一つの到達点であると認識をいたしております。今回の改革によりまして、戦後、日本国憲法によって保障された地方自治が古い衣を脱ぎ捨て、二十一世紀を迎えるにふさわしい姿となるべく力強い第一歩を踏み出すこととなると考えております。 今、菅川委員から御指摘がありました参考人としての諸井委員長の言葉につきまして私も拝読をさせていただきましたが、もとより到達点ということよりも、むしろこれから大いにこれを契機により一層国民の理解を得ながら、住民自治に対して盛り上がるその気持ちを体しながら本旨を徹底していく努力をいたしていかなければならないということは、私も当然のことと考えておる次第でございます。
○菅川健二君 出発点というふうに位置づけますと、これからがまさに本番になるわけでございます。 そこで、これもたびたび議論にございますように、税財源措置がまだまだといいますか、完全に近い形で欠落しておるという状況で、これから地方財源の充実強化、それから国庫補助金につきまして補助条件の緩和とか、あるいは一括交付金化とか、いろいろな課題があるわけでございます。それから、法定受託事務につきましても、今後はやはり自治事務を拡大する方向で検討を重ねていくといういろいろな課題があるわけでございまして、これからの課題が大半であるという状況にあるわけでございます。 そこで、これらの課題を解決するための、克服するための今後の見通しと、そして推進体制について、総理のお考えをお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(野田毅君) 特に、地方分権推進を名実ともに裏づけていく上で、その財源措置というのが極めて大事な意味を持つ、この点はつとに御指摘のとおりでございます。 問題は、それを具体的にどういう形で達成していくか。基本的な考え方は、既に地方分権推進計画におきましても、地方公共団体の歳出総額と地方税の税収の規模とが非常に乖離が大きい。したがって、その乖離をどうやって縮めていくか。つまり、財政自主権を充実させていくためにはまず地方税が基本であるというのは当然の考え方だと思います。それから同時に、それを補完する意味で、地域間の財政調整、交付税というシステムも不可欠でございます。 まず、そういった意味で一般財源をどういうふうに充実させるか。これに当たっては、ただ単に既存の地方税の世界の中で考えるだけではなくて、もちろんその中には事業税のあり方などについて当面の外形標準課税化への課題等々、抜本改革前にやるべきテーマもございますが、基本的に今申しました国、地方を通ずる税源の見直しということに立ち至らなければ根本的な解決はできない。 それを今本当はやりたいけれども、しかし今やるについては、大蔵大臣からもたびたび御答弁されておりますように、日本の経済の実態が余りにも異常な姿の中にあって、どの税目でどれだけの税収が入ってくるかということについて、国も地方もそれぞれの税目について安定した見通しというものが立たない中で基本的な税源の見直しをやるということは、結果としてまたいずれ大きなやり直しを迫られることになるわけです。 そういう意味で、基本的に安定したそういうような展望をつくるためには、経済が安定する、何とか早期に安定できる経済の正常化をまずもたらす、その次にやっていこうという手順についてはたびたび申し上げたところでございます。 それから、いま一つ、そういうテーマだけでなくて、もう一つの課題は補助金等々、国庫補助金、負担金等のテーマであります。 これも何とかして国、地方の仕事の見直しをさらに続けていかなければなりませんが、これに伴って補助金の統合化をさらに進めていくなり、そういった過程の中でできるだけこれを一般財源化していくということの課題にも対応していかなければならない。そういう手順の中で財政の自主権というものが確立されていくように努力をしてまいりたいと考えております。
○菅川健二君 今お答えがなかったんですが、推進体制につきまして、昨日、朝日委員からも御指摘がございまして、また私、本会議でも申し上げたんですが、これから地方分権を本格的に進めようという段階におきまして、自治省が大くくりの中に、総務省の中に埋没と言ったらおかしいですけれども、一つのパーツになっていく。それから、地方分権推進委員会というものも来年の七月には一応幕を閉じるという状況でございます。 もとより、これから新しく総務大臣というのができて地方分権の立場に立つといった、例えば野田大臣あたりが総務大臣になっていただきまして強力に推進していただくということは大いに期待するわけでございますが、しかしながら、やはりこういったものは個人の能力によって差が出るというものではございませんで、システムとしてそういう推進体制を中央省庁の中へビルトインしておくということが極めて重要ではないかと思うわけでございます。 この点につきまして、再度、総理から一言御見解をお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) このたびのこの法律の制定を御了承いただければ、このことは終わりの終わりではないわけでありまして、これから新たにスタートを切る、そのまず大前提が確保されるという認識だろうというふうに思っております。 したがいまして、今回のこの法制定をもって地方分権が完成したとは考えておらないわけでございますので、今後とも全力を挙げてその目的を達成するために努力していかなければなりませんし、また今御指摘のように新しい総務省というものができ上がるわけでございますので、そうした機関の長のリーダーシップを持って行っていただきたいと思います。 また同時に、総理大臣として内閣を挙げてこれは遂行し、この法律をなぜ今日お願いしなければならなかったかという目的を完遂するために、どのようなことをやっていくかにつきましては今後十分検討いたしていかなければなりませんが、新たに決意を持って進めていくべきものと考えております。
○菅川健二君 ぜひ、推進体制について、今後強力に進めていただきたいと思うわけでございます。 そこで、先ほど税財源の問題で若干お触れになられましたけれども、このたびの議論の中で余り議論されたことのない自治の基本におきまして、これは当然の話でございますが、受益と負担の関係が連動していくということがまさに自己決定、自己責任の一番の基本ではないかと思うわけでございます。 その点から今回の法案を考えますと、そういった地方自治のまさに基本的な仕組みというものの現状が崩れたままで、相変わらずお上に頼るといいますか、要するに国の依存財源に頼っている部門が非常に大きいわけでございます。こういった点につきましてはやはり構造的に改善をしていかなければならないと思うわけでございます。 そこで、やはりその際には税財源措置の中で、財源保障的機能としての地方交付税の役割と、そして自主財源としての地方税財源の役割、これをお互いにうまくバランスをとっていく。とりわけナショナルミニマムの部分については財源保障的な意味で交付税等できちっと裏づけしていただく。しかし、それを超える部分については、やはり地方におけるそれぞれの需要に応じて、受益と負担がかなり一般の住民にもわかりやすい状況になっていくということが重要ではないかと思うわけでございます。 そういった面で、やはりナショナルミニマムの部分と、それから地域において受益者負担でやっていく部分というものをおのずと仕分けしながら財源措置も考えていくということが重要ではないかと思うわけでございますが、自治大臣、その辺いかがでございましょうか。
○国務大臣(野田毅君) 御指摘のとおり、やはり地方公共団体の行います事務というものは住民により密着したテーマにウエートがあるわけであります。そういう点で景気変動という問題とはちょっと違う。そういう意味で税収の安定性ということが非常に大事な要素であると思っています。 それから、いま一つ地方税を考えます場合に、税源が各自治体間におけるバランスが偏りのないような、そういう意味で税源の偏在が少ない、そういう性格を伴うような税目を、あるいはそういう仕組みをやはり念頭に置くということが極めて大事なことだ。そういう意味で、税源の偏在性が少ないこと、税収の安定性があること、こういったことを基本にしなければいけないし、当然その中に受益と負担の関係、自治体のサービスを受ける住民の受益の問題との兼ね合い、いわゆる応益性の問題、こういったこともいろんな角度から地方税を仕組む場合に念頭に置いて仕組まれなければいけないというふうに考えます。この点は御指摘のとおりでございます。 しかし、本当はそれだけで完結的にできればいいけれども、それでもなおかつなかなかアンバランスを是正できないというようなところもあって、そういう意味で交付税というものがあるわけで、この交付税というのは決して国から恩恵的に地方に行くというのではなくて、基本的には交付税というものは地方の財源である。それを、一つの自治体だけが取るのではなくて、地方団体全体としての、トータルとしての地方の財源であるという認識のもとに、地方交付税というものを自治体間の財政調整という形で交付税としての配分を行うんだと。この基本の考え方だけは確立しておかなければならないことであると考えております。 ただ、今日は、それにしても交付税のいわゆる不交付団体が都道府県において残念ながら東京都だけになりました。平成四年までは神奈川、大阪、愛知、こういったところも不交付団体であったんですが、今日ほとんどが交付団体という状況になって、本当に地方税そのものが今の姿でいいのかという見直しをしていかなければならない時期に来ているということは御指摘のとおりでございます。
○菅川健二君 ひとつ適正な税財源措置をぜひ早急に図っていただきたいと思います。 最後に、一言で結構でございますけれども、総理には、今後中央省庁の再編を考えます場合は、今決められたことは枠組みだけが決められただけであるというのが私の認識でございまして、やはりこれから中身をスリム化していくためには地方分権なり規制緩和というものを次々と進めていかなければならない、連動させていかなければならないと。これは大阪の公聴会でも出たわけでございますが、その点について決意のほどをお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 国の規制の撤廃、緩和を進め、国と民間とが分担すべき役割を見直すとともに、国と地方公共団体との役割分担のあり方に即した地方分権を推進することによりまして国の事務事業を減量、効率化していくことは、中央省庁等改革を進めるに当たりまして基本方針の一つであります。今後ともこの考え方に沿いまして、規制の撤廃、緩和、地方分権の推進とあわせて、中央省庁等改革を進めてまいりたいと考えております。
○菅川健二君 どうもありがとうございました。(拍手)
○石井一二君 いよいよラストバッターでございます。よろしくお願いをいたします。 総理はノストラダムスの予言について御存じでしょうか。恐らく中身についてはそこまで詳しくは御存じないと思いますが、そういうものがあるということは御認識だと思います。 それによりますと、ことし、九九年七月に人類が滅亡するということでございまして、最近では読売新聞七月六日、朝日新聞七月一日と、いろいろほかの新聞もたくさんこういうことについて書いてあるわけでありますが、世界のタイム誌が表紙にこういうぐあいに大きく取り上げておるわけであります。何とタイム誌ほどの雑誌がなぜこんなことをと実は私思ったんですが、よくよく読んでみますと、その予言そのものじゃなしに、「ホワイ アー ソー メニー ジャパニーズ テーキング ヒム シリアスリー」ということで、日本人が慌てふためいてこの予言に惑わされている姿がこっけいだというあざ笑いの記事ともとれるような内容であります。 私は、その裏には、政治がしっかりしてそういう国民の気持ちというものを払拭せにゃならぬのじゃないかと思って、先ほど申しました読売や朝日の記事を見ておりますと、大学生の半数が不安がっているというデータがありますし、またタイム誌が報じた日本の様子として、タイピストの女性四十一歳は最悪の事態に備えテントや浄水器、サバイバルのいろんな道具を購入しておるなんとも言われておるわけであります。 そういうところで、政治をよくするために我々は今この省庁再編の論議をいたしておるわけでございますが、私は、今回ある程度の再編というものが進むと思いますが、そういった中で、特殊法人とかあるいはまたその下の公益法人についても我々は何らかの論議を改めてする必要があるのではないか、そのように考えるわけであります。 例えば、著名な評論家であります屋山太郎さんが文芸春秋社に出された論文によりますと、八十八ある特殊法人への補助金、出資金は、合わせて年間約四兆五千億、公益法人への補助金、寄附金は約四千億、足せば我々が上げた消費税二%と一緒であると。そういう中で、こういった中身について我々が論じないわけにもいかないだろう、そういう気もいたすわけであります。 ちなみに、公務員の数は今ざっと八十二、三万人と言われておるかと思いますが、そのうち毎年の退職者が三万七千人で大体五十歳前後、それからまた定年まで勤められるラッキーな方は大体ハイポストの方で七千人程度と言われておりますが、この三万人の方を十五年間面倒を見ていくとすると四十五万人分のポストが要る、七千人分の方々を二十年間見ていくと十四万人分のポストが要るということで、天下り先とか、そういったどうしても公益法人、特殊法人といったものと行政との関係を絶つことができないという指摘があるわけであります。彼らもしっかりやるのであればいいんですが、営業努力もなしに、競争力もなしに、毎年高利益を上げる、業務を独占する、大もうけをする、こういった中で一般の民間企業の活力というものが私は出てきにくいような素地があるのではないかと思うわけであります。 そこで、質問でございますが、こういったことを解決するためには、今申したような特殊法人、公益法人に対するいろんな検証を行うということが一つと、定年制を延長して六十五歳まで働けるようにするということも一つの案ではないかと思うわけでありますが、総理はここら辺のことに関しましてどのような御見識をお持ちか、お考えをお持ちか、御披瀝をいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 定年制の延長につきましては、今日、日本は世界にまれに見るような高齢化社会を迎えてきておるわけでございまして、平均年齢もますます長くなり、このこと自体は世界に誇るべき事柄だというように思っております。 さすれば、人間といたしまして、いわゆる定年以降の年限におきまして生きがいのある生活をしていかなければならないわけでありまして、当然ある意味で働ける年齢というものが高まってくることは言うまでもないことだろうと思います。 ただ、今日のように日本の伝統的な給与体系の中でただその年齢を引き上げるということになりますと、もろもろの大きな問題が提起されてくるわけでございます。したがいまして、定年制を延長することと同時に社会全体の仕組みを変えていく努力をいたしていきませんと、最終的にはこれはパンクしてしまうことになりかねないということでございますので、そうした意味で、もろもろの改革を進めていく努力をいたしていく過程の中で、この働く年限、そしてそのことを法的に国家として保障できる年齢というものの引き上げを考えていかなきゃならない、こう考えます。
○石井一二君 私の持ち時間は十五分ですが、本来三十五分までということになっておりますのでできれば三十五分でやめたいと思っております。 そこで、総理も分刻みで、きょうから中国へ、もし私の記憶に間違いなければ今晩お行きになるかと思いますが、今回の中国訪問の最大の目的をどのようにとらえておられるか、承りたいと思います。 心ないマスコミが「経済人ゾロゾロ 小渕利権狙い訪中団」とか、あるいはまたガイドライン関連法に対する中国側の空気が必ずしもよくないとか、台湾のTMD参加問題についても神経をとがらせているとか、そういったことに対する理解を求めるという一面もあろうかと思いますが、その辺について御所見があれば承りたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 隣国中国との関係は、常に友好的関係を維持しなきゃならぬと思います。そういう意味で、橋本総理の時代にできる限りトップの交流を頻繁に行うこととして合意をされております。特に、昨年は中国からいわゆる元首たる江沢民国家主席も御来日いただいております。 今回は、私自身は具体的には朱鎔基首相からの御招待によってお伺いするわけでございますが、そうした交流を通じながら、ますますお互いの率直な意見を交換しながら両国の関係を緊密化していく必要があるのではないかと考えております。 心もとないと言われましたが、まだ私は拝見しておりませんが、経済人の皆さんにも御同行願っておりますのは、残念ながら最近中国に対する日本の投資そのものも非常に少なくなりつつあります。このことは中国側における全般的な経済の状況あるいはまた大きな経済改革を行っておるということにも関連するのでありましょうけれども、しかし同時に、日本としてはもっともっと中国と経済関係を深めていかなきゃならない。 そのためには、直接的に投資を行いますのは、これは民間同士の大きな力が要るわけでございますので、そうした観点に立ちまして、この時点におきまして、日本側の積極的な投資が行い得るかどうかということも含めまして、現地の経済関係の皆さんともこれまた経済人同士の話し合いも進めていただきたいと同時に、日本側も政治と経済というものをいたずらに分離するのでなくして、相協力して日中の問題に取り組むという形でございまして、そうしたことから直接経済に責任を持っておられる経済界の皆さんにも御同行を願って、大いにひとつ中国側との関係を進めていくことができれば幸いである、そうした考え方で御同行いただいておるところでございます。
○石井一二君 最後にもう一問だけお伺いいたしたいと思います。 それは、政治資金についてでございますが、二〇〇〇年からこれは禁止するということを政治資金規正法の附則の第九条において、「会社、労働組合その他の団体の資金管理団体に対してする寄附については、この法律の施行後五年を経過した場合において、これを禁止する措置を講ずるものとする。」となっております。 いよいよ来年がそれでございまして、私は総理がどのような腹構えでおられるのかなということをちょっと知りたいわけであります。九条の次の十条をよく読んでみますと、政治資金の個人による拠出の状況を踏まえ、政党財政の状況等を勘案し、寄附のあり方について見直すというような、何か抜け道があるような気もいたしますが、この辺について、まだ早いとおっしゃるかもわかりませんが、方向としてどのようなお考えをお持ちであるか、総理の御所見を賜って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) これは、政治家個人にとりましても極めて重要なことであると同時に、政党としても極めてこの点については重要と考えておりまして、それぞれ政党間の今協議が始まりつつあると思っておりますし、私の自由民主党におきましても真剣な論議が今進められておる、こう考えております。
○石井一二君 終わります。
○委員長(吉川芳男君) 他に御発言もないようですから、内閣法の一部を改正する法律案外十七案の質疑は終局したものと認めます。 この際、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の修正について富樫練三君から発言を求められておりますので、これを許します。富樫練三君。
○富樫練三君 私は、日本共産党を代表して、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に対する修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 日本共産党の修正案の提案理由及び内容の概要を説明いたします。 国民の求める地方分権とは、憲法の精神に基づき地方自治権を拡充し、地方自治体が住民の利益を守る仕事に全力で取り組めるようにすることであります。そのためには、国による統制をなくし、権限と財源を思い切って地方に移譲することです。この立場から、最低次の諸点についての修正が必要であります。 第一は、自治事務に対する是正の要求の規定を削除し、原則として自治事務には国の代執行ができないことを明記し、個別法による自治事務に対する国の指示あるいは直接執行については、国民の生命と安全を保護する緊急の必要がある場合に限定することです。 第二は、機関委任事務の廃止に伴う自治事務と法定受託事務への振り分けに当たっては、住民生活に密着し地方の自主的な判断と責任で処理できる事務は自治事務にすることを原則とします。法定受託事務については、その定義を見直すとともに最小限に抑制し、三年ごとの見直しを行うことです。 第三は、米軍用地特別措置法について、知事や市町村長の土地調書への署名押印の代行、裁決申請書の公告縦覧などの事務を法定受託事務とし、緊急裁決、代行裁決制度の規定は削除することです。 第四は、一定期間内に、国民負担の増加を伴わない国から地方への税源移譲の抜本的改革を義務づけることです。 第五は、福祉事務所の現業職員の配置基準や公立図書館館長の司書資格などの必置規制の廃止、縮小は行わないことです。また、福祉、教育、環境などのナショナルミニマムの設定と財源の保障についての国の責任を明確にすることであります。 第六は、市町村の合併の特例に関する法律の一部改正を行わないものとすること、その他であります。 以上、修正案の概要を申し上げ、委員の皆様方の御賛同をお願い申し上げて、提案理由の説明といたします。(拍手)
○委員長(吉川芳男君) これより十八案のうち、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の原案並びに修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○八田ひろ子君 私は、日本共産党を代表して、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に反対、日本共産党提案の修正案に賛成する討論を行います。 国民の求める地方分権とは、憲法の地方自治の本旨の精神にのっとって、真に地方自治権を拡充すること、住民自治と団体自治に基づいて地方自治体が住民の利益を守る仕事に全力で取り組めるようにすることです。そのために、権限と財源を地方へ移譲し、住民こそ主人公の地方自治の姿を実現することであります。 ところが、提案されている地方分権一括法案は、地方自治の拡充ではなく、むしろ住民と自治体への国による統制強化の内容となっており、四百七十五本もの法律を改定するにふさわしい審議時間が確保されなかったこととあわせて、国民の願いに反するものであります。 以下、具体的に反対する理由を申し述べます。 第一に、国の地方への関与、統制が強化され、町づくりの分野でも、暮らし、福祉、教育の分野でも、住民の声と自治体の努力が押さえ込まれるという問題であります。本法案は、自治事務に対してまで是正の要求制度を新たに盛り込み、国は法定受託事務だけでなく地方自治体のすべての事務に関与、統制の権限を持つことになります。さらに、個別法で代執行できる旨の規定を初めて地方自治法に盛り込んだことも重大です。 第二に、国による自治体締めつけ、統制の大きな手段となってきた通達行政も温存され、地方交付税、国庫補助金などによる財政面での統制の仕組みには何ら手がつけられていないことであります。 第三に、米軍用地特別措置法の改悪を盛り込み、地方自治体と住民をアメリカの戦争に協力させようとしていることは断じて許されません。新ガイドラインで約束した米軍への新たな施設・区域の提供、いわゆる米軍基地のために、憲法二十九条の国民の財産権を保障するための制度まで取り外すなど、言語道断と言わなければなりません。 第四に、地方議員定数のさらなる削減、政府が都道府県を動かして市町村に合併を勧告強要、さらに住民サービスの後退につながりかねない必置規制の廃止、縮小など、地方自治の切り詰め、住民犠牲の自治体リストラ推進法案となっていることです。 日本共産党の修正案は、以上の問題点を正し、憲法に明記された地方自治の本旨を実現し、統制強化の問題点を初め、権限、財源、体制の全面にわたり抜本的改革を提起するものとして賛成をします。 以上をもって私の討論を終わります。(拍手)
○星野朋市君 私は、自由民主党、自由党を代表しまして、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案につきまして、賛成の立場から討論をいたします。 戦後、我が国は、中央集権型の行政システムをとり、高度経済成長をなし遂げてまいりました。しかしながら、今日、中央集権型行政の制度疲労や少子高齢化社会への対応等を背景に、我が国の社会経済システムを全面的に見直し、閉塞状況を打開していくことが大きな課題となっております。 特に、地方分権改革については、平成五年、衆参両院が地方分権推進に関する決議を採択して以来、地方分権推進法の制定、地方分権推進委員会が五次にわたる勧告を出す等、政府・与党はこの問題に対して鋭意取り組んでまいりましたが、まさに本法案は地方分権の一つの到達点であろうと存じます。 以下、賛成の理由を述べさせていただきます。 賛成の第一の理由は、機関委任事務制度を廃止し、それに伴い自治事務と法定受託事務に事務区分を再構成し、国と地方公共団体の関係を対等にした点であります。 賛成の第二の理由は、国の権限を都道府県に、都道府県の権限を市町村にという権限の移譲の推進が図られている点であります。 賛成の第三の理由は、法定主義の原則、公正、透明の原則等に基づく国の関与等の見直しと必置規制の見直しが行われている点であります。 賛成の第四の理由は、地方公共団体の行政体制の整備確立を推進している点であります。その中でも、市町村合併は、今後、我が国の地方制度の重要課題の一つとして、政府も積極的に取り組んでいく必要があります。 以上、本法案に賛成の理由を述べてまいりましたが、共産党提案の修正案には反対いたします。 今回の地方分権を初め、一連の改革を通じて、我々は中央依存の体質から脱却し、地方から日本再生のうねりを巻き起こし、二十一世紀への展望を切り開いていくことが求められております。 しかし、地方分権による真の地方自治の実現なしには真に成熟した民主主義社会の形成も困難であると言っても過言ではありません。総理のリーダーシップを発揮し、新たな世紀を前に我が国のあり方を変える一連の改革が一日も早く実を結ぶことを願って、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○藤井俊男君 民主党・新緑風会の藤井俊男でございます。 私は、民主党・新緑風会を代表して、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に賛成し、共産党提出の修正案に反対する立場で討論を行います。 民主党・新緑風会は、政府提出の地方分権一括法案について、これまで長い間我が国の中央集権型行政システムの象徴となってきた機関委任事務を廃止し、これらの事務のほとんどを自治体の事務と位置づけたこと、国と地方自治体の関係を対等、協力関係と位置づけ、自治体の事務についての国の包括的な指揮監督権限を廃止し、事務区分に応じた国の関与のあり方を地方自治法に一般ルールとして規定したこと、国の関与について不服がある場合の国地方係争処理委員会による係争処理の仕組みを整備したこと等、その基本的な枠組みは評価に値するものと考えております。 しかしながら、本法案では、当然自治事務に区分すべきものと考えられるにもかかわらず、法定受託事務と区分された事務が半分近くに上ること、自治事務についての国の是正要求に対して自治体の是正改善措置が義務づけられたこと、自治事務について多数の個別法上で国の直接執行が可能とされたこと、社会保険事務、職業安定事務がすべて国の直接執行事務とされ、これらに従事する地方事務官が厚生事務官、労働事務官になることとされたこと、国から地方への税財源移譲がすべて先送りされたことなど、地方分権推進という観点からは見逃せない問題点が少なくありませんでした。 これらの点については、衆議院において、民主党などの働きかけにより見直し条項などの附則を追加する与野党五会派共同修正がなされ、事務区分の見直し、税財源の地方移譲の検討など、幾つかの点で改善が図られたものと評価いたしております。 本院では、この衆議院での修正を踏まえて、さらに残された問題点の解明、法解釈の明確化等について精力的な審議が行われてまいりました。 自治事務に対する是正の要求については、地方公共団体の自主性、自立性に極力配慮し、当該事務の処理が明らかに公益を侵害し、かつ地方公共団体がみずからこれを是正せず、その結果、当該地方公共団体の運営が混乱、停滞し、著しい支障が生じている場合など、限定的、抑制的にこれを発動すべきものであることを政府答弁を通じて明確にさせることができました。 自治事務に関する国の直接執行についても、同様の観点から、国民の利益を保護する緊急の必要があり、かつ国がこれを行うことが不可欠である場合など、限定的、抑制的にこれを発動すべきものであることを明確にさせることができました。 自治事務に対する国の権力的関与については、これらの審議内容及びこれによって明確となった法律全体の趣旨を踏まえ、くれぐれも限定的、抑制的に適用することが政府に強く要請されております。 また、係争処理機関の中立性等の確保、職業安定行政における国、地方連携の必要性、市町村の町づくりにおける住民参加の確保等についても議論の深化と問題点の解明が図られました。 これらの点については、後ほど附帯決議等によって立法者としての意思を政府に対して明確に表明すべきものと考えます。 法定受託事務についての行政不服審査のあり方については、私人の権利、利益の簡便、迅速な救済を優先するとして、国、地方の対等、協力関係という地方分権の基本的趣旨を没却しかねない危惧を依然払拭できませんが、少なくとも、今後さらに検討すべき課題として明確にされたものと考えております。 以上申し上げました審議経過等を踏まえ、民主党・新緑風会としては、衆議院修正を経た政府案に賛成することといたしました。 なお、共産党提出の修正案につきましては、その問題意識については一部共感できる部分もあるとはいえ、法案を、地方分権どころか新たな地方統制法であると評価する立場からの提案であり、基本的立場を異にするため、反対することといたしました。 最後に、この場をおかりしまして、この法案審議のためにお忙しい中を御協力いただき、貴重な御意見を寄せていただきました参考人、公聴会意見陳述人の皆様に、民主党・新緑風会からも心から御礼申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)
○魚住裕一郎君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に賛成、共産党提出の修正案に対して反対の立場から討論を行います。 私ども公明党は、明治維新以来の中央集権的体制を抜本的に改革し、日本の閉塞状況打破のため、 「地域から日本を変えます」とのスローガンのもと、地方分権の本格的推進を主張してまいりました。その実現には、平成五年国会決議で確認されたとおり、国と地方の役割の見直し、国から地方への権限移譲、地方財源の充実強化等の改革を果たすことにより、初めて可能となるものであります。 本法律案は、地方分権を真に実現するものとしては残念ながら種々の点で不十分であると言わざるを得ませんが、今後の地方分権の確立に向けた歴史的第一歩という観点において評価するものであります。 以下、法案の評価すべき点等について申し述べます。 第一に、国による包括的指揮監督権等の根拠となっていた機関委任事務が廃止され、自治事務と法定受託事務に整理され、国、地方の対等、協力関係の第一歩となりました。また、将来にわたり法定受託事務を厳しく抑制し、極力自治事務としていくよう適宜見直しを行うこととされております。 第二に、国の関与について、法定主義、一般法主義の導入、関与の基本類型化等、抜本的に見直し、さらに権力的関与について、対等、協力の関係にのっとり、国と地方の係争処理手続が定められたことであります。 また、自治事務に係る是正要求については、例外的に地方自治体の行財政運営が混乱する等、著しい支障が生じる場合に限定することが確認されております。 第三に、税財源移譲などの財源的裏づけのない分権法案ではあるものの、課税自主権の拡大、法定外普通税新設の事前協議制への移行、地方債許可制廃止等の一定の改善が図られることであります。 第四に、社会保険の事務処理体制とその地方事務官についての修正、また行政書士会会則の報酬規定削除等の改正部分については適切な対処が図られることとなっております。 以上、本法律案は、地方分権の第一歩をしるすものとして評価すべきものと考えます。 なお、共産党提出の修正案につきましては、独自の見解に基づくものであり、反対いたします。 今後とも、改革の手を緩めず、真の地方分権の実現を目指し、さらなる努力をしていく決意を申し述べ、私の賛成討論といたします。(拍手)
○日下部禧代子君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となりました内閣提出地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案につきまして、賛成の立場から討論を行います。 しかしながら、本法案は、自治事務に対する国の関与の強化、自治体議会の定数上限制、住民投票制度に対する消極的態度、不十分な地方税財源の充実強化、中央政府の主導的色彩の濃い市町村合併特例法の改正などの問題点が多々ございます。また、駐留軍用地特別措置法改正、産業廃棄物行政のあり方、地方事務官の国一元化を初め、建築基準法等の個別法の改正内容には地方分権に逆行するものも含まれており、当該部分には社民党としてはあくまでも反対でございます。 本法案は、このように問題点や課題、限界を残してはおりますが、住民から選ばれた自治体の長を国の下部機関として仕事を行わせる機関委任事務制度を廃止するとともに、新たな中央と地方の関与ルールの確立、国地方係争処理委員会の設置などを盛り込んでおり、これまで上下主従の関係にあった中央、地方の政府間関係が対等、協力の関係に転換することは大きな前進であると考えます。 本法案により、地方分権の新たな一歩が踏み出されるということも間違いのない事実でございます。引き続き、税財政面での分権を初め、さらなる権限移譲、住民自治の充実といった諸課題を推進していくことが求められております。 最後に、社会民主党は、市民や自治体の側からの自主的な地方分権推進、地方自治確立の運動を広げていくとともに、今後とも、地域の自己決定権の確立、住民自治の発展という地方分権に対する市民の期待にこたえる不断の取り組みが必要であると考えます。 なお、日本共産党提出の修正案については、見解を異にする内容が含まれており、反対することを申し添え、討論を終わります。(拍手)
○菅川健二君 私は、参議院の会を代表して、ただいま議題となりました地方分権推進一括法案について、地方分権が新たな展開を推し進める出発点となることを祈念して同法案に賛成、共産党提案の修正案に反対の立場から討論を行います。 同法案は、長年にわたり我が国を支配してきた中央集権型システムから地方分権型システムに転換するシステム設計の大枠としては、機関委任事務を廃止したこと、国の関与のあり方を法定主義、一般法主義を採用したこと、これに不服である場合は係争処理の仕組みを整備したこと等、一定の評価をするものであります。 しかしながら、このようなシステムの転換が十分に行われているか、現実に所期の目的どおり機能するかどうかを詳細に点検しますと、地方分権のあるべき姿から見て、なお道遠しの状況です。 機関委任事務廃止後の事務区分については、なお法定受託事務がかなり残っていることから、今後、法定受託事務の新設を厳に抑制するとともに、自治事務の拡大に努めるべきです。 社会保険、職業安定に係る地方事務官の廃止及び国の直接執行については、理論上は一応の理解はできるものの、実態としては地方自治体の事務と密接不可分のものとして円滑に実施されてきたことを考えると極めて残念であり、今後、移行に当たっては、事務執行上支障を来さないよう格別の配慮が求められます。 地方自治体の事務に対する国の関与については、地方自治の本旨に反することのないよう、厳に抑制的に適用さるべきものと考えます。 同法案に最も欠けているものは、権限に見合う財源措置が欠落していることであり、遅くとも、経済情勢が回復した時期には速やかに地方税財源の措置を講ずべきものと考えます。 国庫補助負担金については、経済情勢にかかわらず、システム改革にわたることであり、一刻も早く補助条件の緩和、一括交付金化を図るべきです。 政府におかれましては、今後、これらの諸課題に真剣に取り組み、さらなる地方分権推進の取り組みが続けられますことを期待し、私の原案に対する賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(吉川芳男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案について採決に入ります。 まず、富樫君提出の修正案を採決いたします。 本修正案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 少数と認めます。よって、富樫君提出の修正案は否決されました。 次に、原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) 朝日俊弘君から発言を求められておりますので、これを許します。朝日俊弘君。
○朝日俊弘君 私は、ただいま可決されました地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律の施行に当たっては、住民に身近な行政は地方公共団体に委ねるという本法の趣旨を広く実現するよう努めるとともに、特に次の諸点に留意し、その適用に遺憾なきを期すべきである。 一 本法附則による法定受託事務の事務区分の見直しについては、地方分権の推進、地方自治の確立、住民自治の充実の観点に立って、適宜、適切にこれを行うこと。 一 普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与について、今後、地方自治法に定める関与の基本原則、国・都道府県・市町村間の対等協力の原則に照らして検討を加え、必要な措置を講ずるものとすること。 また、自治事務に対する是正の要求については、地方公共団体の自主性及び自立性に極力配慮し、当該事務の処理が明らかに公益を侵害しており、かつ、地方公共団体が自らこれを是正せず、その結果、当該地方公共団体の運営が混乱・停滞し、著しい支障が生じている場合など、限定的・抑制的にこれを発動すること。 なお、是正改善のための具体的な措置の内容は地方公共団体の裁量に委ねられているものであり、国はこの地方公共団体の判断を尊重すること。 自治事務に関わる国の直接執行についても、地方公共団体の自主性及び自立性に極力配慮し、国民の利益を保護する緊急の必要があり、かつ、国がこれを行うことが不可欠である場合など、限定的・抑制的にこれを発動すること。 一 既に発出している通達は、今回の改正の趣旨に則り適切に整理することとし、いわゆる通達行政が継続されることのないようにすること。 一 本法に定める係争処理のための第三者機関については、運営の中立性・公平性の確保に特に留意するとともに、その任務を遂行するために必要十分な事務処理体制を確立すること。 特に、自治紛争処理委員については、委員による運営の独立性を確保するとともに、関係地方公共団体に対する審査のための証拠調べ等については、当該地方公共団体の負担の軽減に配慮すること。 一 本法の附則による地方税財源充実確保策の検討・措置については、地方における歳出規模と地方税収との乖離を縮小する観点から、国・地方を通じる税体系のあり方について抜本的な検討を行うこと。 また、各地域の実情に応じた事業を進めるため、国庫補助負担金のさらなる整理・合理化を早急に推進するとともに、存続する国庫補助負担金については、統合・メニュー化を一層推進し、運用・関与の改革を図ること。 一 自治体議会の議員定数の上限制については、改正後の制度の運用状況を踏まえ、自治体議会の運営をできる限り自己責任のもとで行うという観点に立って、必要に応じ見直しを行うこと。 一 住民の意見を積極的に行政に反映させるため、住民投票制度など住民参加の方策について検討すること。 一 地方公共団体が地域における行政を一貫して自主的・自立的に企画、立案、調整ができるようにするため、市町村の自主性を尊重しつつ、市町村合併の一層の促進に努めること。 一 市町村都市計画審議会の組織及び運営に関する政令による基準を定めるに当たっては、地方公共団体による地域の特性に応じた自主的、自立的なまちづくり、住民参加の促進等を妨げることのないよう特に配慮すること。 一 職業安定事務が国の直接執行になることに伴い、地方公共団体の雇用対策が支障をきたすことのないよう、相互の連絡調整の場を設けるなど、密接な連絡協力体制を整備すること。 また、地方事務官の身分切り替えに当たっては、職員の処遇等に十分に配慮すること。 一 行政書士制度に関する報酬規定の取扱いは、今後、他の公的資格制度の規制緩和と併せて、そのあり方について検討し、必要に応じ見直しを行うこと。 一 地方税財源の充実確保や権限の委譲など地方分権を一層推進する必要を踏まえ、地方分権推進法失効後の地方分権を推進する体制を検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(吉川芳男君) ただいま朝日君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、朝日君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、野田自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田自治大臣。
○国務大臣(野田毅君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。
○委員長(吉川芳男君) 次に、内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○川橋幸子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました中央省庁等改革関連法案に対し、反対の立場から討論をいたします。 今回の中央省庁等の改革は、地方分権とあわせて、明治以来の我が国の行政システムを抜本的に見直し、二十一世紀における「この国のかたち」を行政組織、機構面から担保するものとして、国民に大きな期待を抱かせるものでありました。すなわち、我が国がこれまでの官僚主導型の政府から日本国憲法に規定する真に主権在民型の政府を持つ国として脱皮できるように、行政システム全体の構造改革を行うこと。このことにより、国民の自己決定権を保障するとともに、地域のエンパワーメントを図ることが求められていたのであります。官から民へ、中央から地方へといった言葉はまさにこうした改革の方向を端的に表現するものであり、権限、財源、人間のすべての面における行政の資源配分をより国民のニーズに沿って大胆に変革することが行革の使命だったのであります。 しかるに、今回の政府案は、国民の負託による政治主導を確立するための内閣機能の強化、縦割りの弊害を除去するための省庁再編、国民の視点に立った政策評価、より効率的な行政サービスを提供するための独立行政法人などなど、うたい文句とメニューが麗々しく躍るだけで、その内容は中途半端、巨大官庁を生み出すだけの数合わせ、具体策の見えない形式づくりに過ぎないことが一連の審議を通じて明らかになったのであります。これが果たして明治維新や戦後の民主改革に続く第三の改革と言えるのでしょうか。国民の落胆と失望を招くことが目に見えるようでございます。 民主党は、今回の行政改革において、とりわけ国民が主役となって政治のリーダーシップを回復するための内閣機能の強化を重視し、首相の権限を抜本的に強化するよう内閣の構造を変えることを訴えてまいりました。 このため、政府案が男女共同参画会議を内閣府に置いたことは評価しつつも、あわせて人権政策の推進を二十一世紀における我が国の最重要課題として内閣府に位置づけるべきこと。また、公正な競争を促進するよう市場を監視するための公正取引委員会や、財政と完全に分離された金融庁、不断の行政改革をビルトインするための行政改革推進室を内閣府に設置すべきことなどを初めとしまして、単に政府案を批判するだけではなく具体策を明示し、衆議院において対案を提出するなど、積極的な努力を重ねてまいりました。 結局のところ、政府案の欠陥は、官僚依存を排除すべき行政改革を官僚依存によってしか立案し得なかったことにあると考えます。私たちは、本案に対し反対を表明するとともに、官僚依存ではなく、みずからの政策立案により国民の期待にこたえる真の行革を実現する政党会派であることを訴え、私の討論を終わります。(拍手)
○星野朋市君 私は、自由民主党及び自由党を代表いたしまして、中央省庁等改革関連法案につきまして賛成の立場から討論をいたします。 二十一世紀を迎えるに当たり、我が国は戦後システムの見直し等、構造改革が急務となっております。特に、中央集権型の行政システムはその縦割りの弊害等が指摘されるなど、抜本的な改革が求められておりました。この求めに対し、政府は中央省庁改革基本法を土台とし、さらなる飛躍のための柱となる中央省庁等改革関連法案を国会に提出してまいりました。 以下、本案に対する賛成の理由を申し上げます。 賛成の第一の理由は、内閣機能の強化であります。 本法案には、閣議における総理の基本方針発議権の明確化や内閣府の設置等が盛り込まれ、従来の官僚主導による行政運営から政治主導へと移行されることから、総理のリーダーシップのもと、より迅速かつ総合的、効果的な施策を展開できるようになるものと確信をいたしております。 賛成の第二の理由は、中央省庁再編に伴う行政組織のスリム化への具体策であります。 本法案では、行政組織、事務事業の減量、効率化を基本理念として、地方支分部局の整理、独立行政法人制度の導入等、そのスリム化へ向けた筋道が明確となっており、その速やかな実行を望むものであります。 また、一府十二省庁という大くくりの省庁再編については、これにより縦割り行政の弊害が除去され、行政の総合性や機動性の確保及び国民のニーズに即応した行政サービスの提供等が図られるものと期待いたします。 賛成の第三の理由は、政策評価制度の導入が図られている点であります。 この制度は、各府省の政策を事前、中途にチェックすることができ、情報公開法とあわせて透明性の高い、国民に見える行政が行われるものと希望いたします。 以上、大きく三点の賛成理由を挙げましたが、本法律案は、情報公開法や地方分権一括法案と並び二十一世紀に向けて「この国のかたち」を再構築するための柱でありますが、その作業自体はまだ緒についたばかりであります。本法案に基づき、真に効率的で内外の問題に素早く対応できる政府組織の構築へ向けて、政府は総理のリーダーシップのもと一連の改革により一層積極的に取り組んでいかれることを期待して、私の討論を終わります。(拍手)
○池田幹幸君 私は、日本共産党を代表して、中央省庁等改革関連十七法案に反対の討論を行います。 反対理由の第一は、内閣機能の強化が、新ガイドライン、周辺事態法実施態勢推進のためでもあることが審議を通じてますますはっきりしてきたことです。そのかなめとなるものが、ガイドラインの実効性確保を目的として設置された十八関係省庁の局長会議であります。専門家は、これによって国家及び国民の総力を動員してガイドラインを実行していく態勢ができ上がったと強調しているのであります。 第二は、内閣に設置される経済財政諮問会議が、総理が任意に選ぶ民間人四名以上を含む十名以内のメンバーで構成され、経済財政計画、予算編成方針など国の基本となる重要政策を策定することについてです。ここには民間人として財界の意向を代表するメンバーが中心となることについて何の歯どめもなく、政財官癒着構造を助長しかねないものです。 第三は、国会議員の多数が副大臣や政務官として内閣のメンバーとなり、また政務官は国会の委員会運営にも関与することであります。そうなれば、内閣と国会の境目があいまいとなり、国会の地位の低下につながりかねず、憲法が国権の最高機関と規定する国会の行政へのコントロールの力を弱めることになります。 第四は、公共事業の抜本的見直しやむだな事業の削減が政治課題となっているときに、公共事業の約八割を集中させる巨大官庁、国土交通省を設置することです。これでは、超大型プロジェクトの推進でゼネコン大企業などに専ら奉仕する仕組みを強化することになります。 第五は、国民生活に関するサービス部門を削減する独立行政法人制度の導入です。長期的かつ広域的な視点で研究すべき国立研究機関を三年から五年という短期的評価、効率化と採算性優先のもとに置くことは、研究を成り立たせなくするものです。また、将来の課題とされている国立大学の独立法人化についても反対を表明するものです。 第六は、公務員の二五%削減です。欧米諸国に比べても公務員の比率が低い我が国において、二五%も削減することは国民への行政サービスを後退させることであり、認めることはできません。 以上、反対理由を述べて、討論を終わります。(拍手)
○渡辺孝男君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました中央省庁等改革関連十七法案につきまして賛成の討論を行います。 社会経済情勢の急激な変化に対応していくため、国家にとって行政改革は永遠の課題であります。とりわけ、昨今の未曾有の不況下におきましては、国の行政のスリム化による国民の負担の軽減、規制の緩和による内需の拡大、さらに国全体を覆う閉塞感の打破が強く求められております。 こうした状況下、我々公明党は、本法律案に関し衆議院及び本院で論議を深めてまいりましたが、その過程におきまして当初我々が懸念しておりました問題点もおおむね改善されたと認識しております。 このような認識に立って、以下本法律案に賛成の理由を申し上げます。 賛成の第一の理由は、内閣府の総合調整が各省の上に立った総合調整となり、内閣官房の総合調整機能については、最高かつ最終の総合調整機能として位置づけられている点であります。これにより、いわゆる縦割り行政の弊害の大幅な改善がなされることを高く評価いたします。また、内閣府における総合科学技術会議を初めとする会議の審議結果等が最大限に尊重されることも明確となり、各省にまたがる重要案件への取り組み体制が強化されることを歓迎いたします。 なお、少子高齢化問題、人権問題などの重要課題につきましても、逐次、内閣府において取り扱っていくことをこの際要望しておきます。 第二の理由は、環境政策を担う環境省が設置され、その機能の充実強化が考えられている点であります。 二十一世紀を見据えた場合、地球温暖化の防止等、地球環境の保全は最重要政策課題であり、環境行政の充実強化は切実な問題です。今回の省庁再編により、環境庁が省に昇格し、その機能を強化されることは、その点でまことに時宜を得たものであります。今後は、さらに農水省林野部門の環境省への移管の検討継続と、人員面での環境省の大幅拡充を求めるものであります。 第三の理由は、政策評価制度が導入され、行政に対する評価システムが格段に強化されることであります。 政策評価は、政策を国民のニーズに合った方向に速やかに転換させ、もって国家資源の適正な配分が図られるなど、国のあり方自体を変える可能性を含んだ極めて重要なシステムであります。我々は、政策評価の内容を明確化し、その実効性を担保するため、今後とも行政評価法の制定に向けて努力していく決意であることをあわせて申し上げます。 第四の理由は、独立行政法人が創設されるとともに、特殊法人の整理合理化についての方向性も示され、行政のスリム化への過程が明確になったことであります。行政のスリム化を図り、透明化を促進していくことは、最終的には国民負担の低減につながっていくという点で大変重要であります。 我々は、今後さらに特殊法人改革の全体像の速やかな提示と独立行政法人についての情報公開制度の確立を求めるとともに、国家公務員定員の二五%削減が着実に実施されますことをもあわせて要望いたします。 以上、賛成の主な理由を申し述べました。 今回の省庁再編法案は、行政改革においていわば器をつくったものにすぎません。 我々公明党は、今後そこに盛り込まれるべきさまざまな事柄を法制化していく必要があると考えます。そうした観点から、先ほど申し上げました行政評価法の制定などに加え、国家公務員法制の見直し、パブリックコメント制度のさらなる発展、あるいは民間主導の公共事業推進方式の積極的活用など、多岐にわたる行政改革の諸課題を着実に実行していかなければならないという決意を改めて申し上げまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○三重野栄子君 社会民主党・護憲連合の三重野栄子でございます。 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、内閣法の一部を改正する法律案外十六本の中央省庁等改革関連法律案について、賛成の討論を行うものであります。 昨年六月までの自社さ連立政権の中で社会民主党は、党の主張を政府に反映させるため、懸命に努力してまいりました。橋本内閣当時には、与党の行政改革協議会に参画し、さまざまな与党確認を行って、国民のための行政改革に力を尽くしました。社会民主党は、そのような経過を踏まえた上で中央省庁等改革基本法案に賛成をしたのであります。 社会民主党は、今回の法案において、定員削減についての手法、副大臣制の導入と政治倫理の確立の問題、水道行政の一元化を初めとする環境省の強化、公正取引委員会の帰属を初めとする総務省のあり方、独立行政法人のあり方などについて、国民本位の行政改革の視点から質問を行ってきたところであります。しかしながら、国民の理解と納得に資する論議を展開するには、本院での審議時間は余りにも不十分であったと言わざるを得ません。国民からの疑問、要望にこたえ切れていない点や、論議をさらに深めなければならない点があることは直視すべきであり、行政改革に対しては、今後とも誠実かつ不断に取り組まなければなりません。 二十一世紀の我が国にふさわしい中央省庁の具体的な姿の実現とは、これまでの上から与えられる行政を国民本位の行政に転換することであり、かつまた、公務員にとって高い士気を保持し得る労働環境の実現でもあります。 行政機関の再編成の具体化に当たっては、国から地方への地方分権や、官から民への役割分担の見直し、ガラス張りの行政を目指す情報公開などの徹底による情勢変化等に対応して、適宜見直しを図っていくべきであります。 以上申し上げた上で、これら法案の具体化に当たり、国民の理解を求めるための最大限の努力をしなければならないことを強調して、私の討論を終わります。(拍手)
○委員長(吉川芳男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、内閣法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、内閣府設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、国家行政組織法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、総務省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、郵政事業庁設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、法務省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、外務省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、財務省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、文部科学省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、厚生労働省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、農林水産省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、経済産業省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、国土交通省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、環境省設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人通則法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 弘友和夫君から発言を求められておりますので、これを許します。弘友和夫君。
○弘友和夫君 私は、ただいま可決されました内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法案に対し、自由民主党、公明党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会及び二院クラブ・自由連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読させていただきます。 内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案に対する附帯決議(案) 政府は、中央省庁等改革関連法律の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 中央省庁の在り方については、国際情勢、環境や福祉などの国民の行政ニーズの変化等を踏まえ、組織の在り方、所掌事務、定員配分等について、迅速かつ適確に政治主導で見直すものとすること。 一 内閣府の総合調整機能は各省の上に立つものであるとともに、内閣官房の総合調整機能は内閣としての最高かつ最終のものであると位置付けた総合調整機能の運用を図ること。 一 内閣府に置かれる重要政策に関する会議の審議結果等は、最大限に尊重すべきものとするとともに、会議内容は可能な限り公表すること。 また、経済財政諮問会議において調査審議された経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針その他の経済財政政策に関する重要事項の内容を予算編成に反映させるため、財務省は予算編成過程において当会議の意見を尊重し予算の原案の作成等を行うこと。 一 経済研究所については、内閣府のシンクタンクとしてその機能を十全に発揮できるよう、民間シンクタンク等の活用も含め、その拡充・強化を図ること。 一 府省再編成の趣旨を踏まえ、「縦割り行政の弊害」の実質的解消を図るとともに、いわゆる「巨大官庁の弊害」の発生の防止に十全を期すること。 一 内閣府及び各省設置法の所掌事務規定は、内閣府及び各省の任務を達成するため必要となる所掌事務の明確な範囲を定めたものであることにかんがみ、所掌事務を根拠とした裁量行政は行わないこと。 一 内閣府及び各省に置かれる分掌職は必要最小限とするとともに、その機能的かつ弾力的活用を図ること。 一 省庁再編に伴う人事については、適材適所を旨として行うとともに、将来の人事に影響を与えるような既存省庁間の合意等は一切行わないこと。 一 公正取引委員会について、行政の関与が事前監視型から事後監視型へ移行している現状及び独占禁止法の厳正かつ公正な運用を確保することの重要性にかんがみ、中立性・独立性の維持に万全を期するとともに、その体制を充実・強化すること。 一 行政評価の実効性を確保するため、行政評価法(仮称)の制定について早急に検討を進めること。 一 国家公務員数の削減については、定員削減計画の策定等により、計画的かつ着実に進めることにより、二十五%削減目標の達成を期すること。 また、その際雇用問題に十分配慮して対応すること。 一 独立行政法人の中期計画の期間の終了時において、主務大臣が行うとされている「当該独立行政法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方その他その組織及び業務の全般にわたる検討」については、そのための客観的な基準を遅くとも平成十五年度までに検討し、独立行政法人の存廃・民営化はこの基準を踏まえて決定すること。 一 独立行政法人の形態については、行政改革会議最終報告の趣旨にかんがみ、今後の見直しにおいて、社会経済情勢の変化等を踏まえて、できる限り特定独立行政法人以外の法人とするよう努めること。 一 独立行政法人における情報公開制度については、特殊法人の情報公開法制と併せて速やかに検討し、結論を得て、必要な措置を講ずること。 一 特殊法人の整理合理化を積極的に推進すること。整理合理化の検討に当たっては、各特殊法人の業務の見直し等のほか、独立行政法人化・民営化・国の機関への編入等その経営形態の選択及びその存廃を含めて行うこと。 なお、検討に当たっては、第三者機関に提言を行わせることとし、政府はその提言を尊重するものとすること。 一 独立行政法人化、事務・事業の廃止、民営化、民間委託の実施及び特殊法人の改革等の実施に当たっては、職員の雇用問題、労働条件等に配慮して対応するとともに、関係職員団体の理解も求めつつ行うこと。 特に、独立行政法人化対象事務・事業の決定、独立行政法人個別法案の策定に当たっては、中央省庁等改革基本法第四十一条を遵守し、関係職員団体等、各方面の十分な理解を求めつつ行うこと。 一 中央省庁等改革関連法律の政令については、中央省庁等改革推進本部の顧問会議の意見を聴し、適宜国会に報告すること。 一 循環型社会への転換及び自然との共生を図る観点から、環境省の体制強化を図り、環境関係行政の統合一元化を積極的に進めること。 一 「人権の二十一世紀」実現に向けて、日本における人権政策確立の取組は、政治の根底・基本に置くべき課題であり、政府・内閣全体での課題として明確にするべきであること。 また、男女共同参画会議においては、男女共同参画社会の形成の促進に関する重要事項の調査審議に際し、人権教育・啓発の推進の観点にも留意すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(吉川芳男君) ただいま弘友君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(吉川芳男君) 多数と認めます。よって、弘友君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、太田総務庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田総務庁長官。
○国務大臣(太田誠一君) ただいま御議決をいただきました件につきましては、政府といたしましてもその御趣旨を体しまして十分配慮してまいりたいと存じます。
○委員長(吉川芳男君) なお、各案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川芳男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十分散会