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145回国会参議院1999/05/12

共生社会に関する調査会 第4号

発言数
41
登壇者
19
会派数
7
開催日
1999/05/12

会議録

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ただいまから共生社会に関する調査会を開会いたします。  共生社会に関する調査を議題といたします。  本日は、「男女等共生社会の構築に向けて」のうち、女性に対する暴力についての現状と課題に関する件について、自由討議を行います。  女性に対する暴力についての現状と課題に関する件につきましては、参考人からの意見聴取及び質疑を二回、政府等からの説明及び質疑を二回、計四回の調査を行い、皆さんのお手元に、参考人の意見陳述の概要、政府等の説明の概要、これらに対する主な質疑項目をまとめたものを参考資料として配付しております。  議事の進め方でございますが、多くの方が発言できますよう、一回の発言は三分程度を目安に自由に御意見の交換を行いまして、おおよそ二時間程度行いたいと存じます。  御意見のある方は挙手をしていただきまして、会長の指名を受けて御発言を願います。  なお、御発言は座ったままで結構でございます。  それでは、御意見のある方は挙手を願います。

釜本邦茂自由民主党

○釜本邦茂君 それでは、私から今までいろんな調査をしてまいった中での感じた点を数点申し上げたいと思います。  第一点は、女性に対する暴力の実態調査の必要性であろうかと思います。  参考人からの意見聴取や兵庫県での現地調査、さらにマスコミの報道等によりこの問題の重要さ深刻さを痛感しておるわけでございますが、その実態がどうなのかということになりますと、東京都が行った調査はあるようでございますが、国レベルの全国的な調査は行われていない。平成十一年度に総理府に実態調査のための予算が計上されておるので、今年度中にはその調査が行われると思いますが、さまざまな対応策なりDVに関する立法化の検討をする際にしても、その実態を十分把握していくことが必要不可欠であろうというぐあいに思います。  また、第二点は、暴力から逃げ出した女性の保護なり精神的ケアの重要性であります。  現在、売春防止法上の婦人相談所が一時保護を行うことにより公的シェルターの役割を果たしておりますが、各委員から再三指摘がありましたように、売春防止法の下での対応には限界がありますし、婦人相談所を公的シェルターとして活用していくなら売春防止法とは切り離していくことも検討課題であろうかと思います。同時に、被害者保護に頑張っている民間シェルターの保護育成のために財政的な面を含めた助成策をどうしていくのかも課題となります。  また、被害を受けた女性の精神的ケアを行う機関なり専門家は極めて限られているとのことでもありますので、特にこの専門的知識を要する人材をどのように育成していくのかということも大きな問題であろうかと思います。  次に、第三点目でありますが、被害女性支援のための総合的窓口設置の必要性であると思います。  政府からこの問題の取り組みをお聞きしましたが、各省庁ともそれぞれ所管の分野での取り組みは徐々にではありますが行ってきております。最終的にその責任をどこが持つかということになると、各省庁とも腰が引けているようであろうかと思います。被害を受けた女性があちこちの窓口でたらい回しされることなく、この窓口に行けば精神的、肉体的、経済的問題等、解決の道筋を示してもらえるというものがあることが望まれます。そのために、最初に申し上げました実態調査が必要であろうというように思います。  第四点目は、現行の各種制度なり施策の下での十分な対応の必要性についてであります。  警察の夫婦間暴力への介入のあり方、あるいは現行刑法は、家庭内とそれ以外の間で刑罰の取り扱いには差はないはずでありますが、実態は必ずしもそうなっていないことから、例えばDV特別法をつくるべきとの話も出てきています。私自身、この問題の深刻さゆえ、DV法を別途制定すべきとの点についても承知をしておりますが、その前に現行制度、施策の下での運用なり適用を改善していくことによって、解決できるかなりの部分があるのではないかと考えます。  とりあえず四点申し上げましたが、最後に、総理府の男女共同参画審議会暴力部会でこの問題の検討が行われております。その取りまとめが五月末なり六月の初めに出されるとの話も聞いております。女性に対する暴力についての本調査会での取り組みも今回で終わりということではないだろうと思いますが、暴力部会のまとめを見きわめながら、我々としても今後の対応を考えていく必要があるのではないかということで、私の発言とさせていただきます

入澤肇自由党

○入澤肇君 参考人の質疑、それから政府当局への質疑を通じて幾つか感じたことがありますので、申し上げてみたいと思います。  一つは、DV、ドメスティック・バイオレンス、これについてもセクシュアルハラスメントについての実態は報告があるんですけれども、その原因は、なかなかこれは事柄の性格上難しいと思うんですが、原因の究明あるいは分類、そういうものが十分でない。原因がはっきりしないと対応策も出てこないと僕は思うんです。  そこで、いろんな質問をした中で、今も釜本委員からお話がございましたけれども、既存の制度、施策で対応できるものと新しく措置しなければ対応できないものとを、この議論を通じて分けてみる必要がある、整理してみる必要がある。そして、新しく措置しなくちゃならないものについて、果たして新しい立法措置が必要なのかどうかについて、これをもう一回慎重に検討する必要がある。  特に、ドメスティック・バイオレンスについては、刑法の構成要件、各条の構成要件を新しくつけ加えてやるようなことがあるのかどうかということについて再三質問しましたけれども、どうも我が国の刑法に特別な要件を加えて法律をつくることは難しいんじゃないかというのが私の印象でありますが、果たしてその印象が正しいのかどうかも、もう一回御議論願いたいと思うんです。  それから、既存の制度、施策で対応することが可能であるという中に、民事不介入の原則についての警察の対応の仕方、これが改善の余地があるんじゃないかと思います。特に、ミニマムスタンダード、こういう場合にはこういうふうな対応をしろというマニュアルをきちんと部課に徹底させれば、組織を挙げて徹底させれば、相当なことが改善されるんじゃないかと思います。  あとたくさんありますけれども、とにかく原因と対応について、今までの議論の中で整理整とんしていただければありがたいと思います。  以上です。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 きょうは意見を申し上げないつもりでしたが、ちょっと言わせていただきます。  今もお二方からお話があったんですが、特に私、視察に行ったりしましたところで感じたちょっと印象的なことを申し上げますと、今、民事不介入のお話がございましたけれども、特に警察を中心にしまして、行政府としてやるべき仕事の中にこの問題についての対応がきちっとビルトインされていないと思うんです。  ですから、例えば統計データ一つとっても、それぞれ皆さんまちまちでありますし、それから、恐らく第一線でいろいろ直接こういうことに直面される役所の方の対応もばらばらだと思うんです。 ですから、もちろん制度をつくっていったり、あるいは場合によっては立法措置が必要な部分というのも出てくるかもしれませんが、とりあえず私が必要だなと思うのは、行政府に対してこのドメスティック・バイオレンスについての対処をみずからの業務の一環であるという意識を持ってもらって対応していただく、このことが非常に大事じゃないかなというふうに感じました。  これは、多分さまざまな教育だとか、あるいは業務領域の話になってまいりますと予算の問題なんかも伴ってくるのかもしれませんけれども、当面、それは行政府に対して私たちからかなり強い勧告をして対処していただけるのではないか。  それから、もう一つ申し上げますと、立法府については、今も入澤委員からございましたけれども、特に刑法等の問題については我々の間でもう少し議論を深めてみる必要があるんじゃないか。いろんな御意見がばらばらで出てきていますので、事務局で整理などをしていただいて、そういう視点から議論を深めていくということが必要ではないかなというふうに思いましたので、その点も申し添えておきたいと思います。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 釜本委員がおっしゃったように、割とこの調査会の中で、問題があってそれをやっぱり放置できないという認識は少しずつ共有できたのではないかと思います。やはり救済のために何かをすべきではないか。ただ、それをどういう形でやるかという点では私もほかの委員さんとかなり共通で、例えば現行法でかなりできる場合、あるいは研修をもっとやってほしいみたいな形で申し入れが政策提言としてできる問題、それから新たな立法ができる問題と、ちょっと整理をして、それぞれでどこまでやれるかをぎりぎりやってみたらいかがでしょうか。  ちょっと個人的には、戒能民江さんや何人かの参考人の方がこういうことをしたらどうかといった中で、私自身は、やっぱり刑事だとなかなか、むしろ運用をもう少しやってもらうということでかなり解決する部分が実はあると思います、傷害や暴行などに関して。民事ですと、戒能民江参考人がおっしゃったんですが、緊急保護命令制度の、今ですと、夫に彼女に会うなというようなことをやるための仮の地位を求める仮処分命令などをするときに、例えば保証金を納めなければならない。ですから、アメリカの裁判所ですとそれ専用の裁判所があって、本人がうそをついていないと思えばぱっぱと出すわけです、緊急性があるので。  ですから、もっと女性が簡単に法的手段にアクセスできる、刑事ですとやっぱり強烈ですから民事上の対応を少し変える、あるいはこれについての立法をして保証金を要らないようにするとか、これは問題があるかもしれませんが、裁判所が夜間などにも受け付けられるようにする、あるいは女性に対する一回の面接で真実らしいと裁判所が思えば命を守るために命令を出すとかというような民事上の対応はかなり有効ではないかというふうには思っております。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 私は、三点申し上げたいと思います。  一つは、やはり日本の場合は実態が把握されていないということで、この調査会としてぜひ行政に実態の調査をきちっとやるように要求していただきたいというのが一つです。  二番目は、行政上の対応なんですが、今福島委員もおっしゃいましたけれども、やはりいろいろ対応されていないことがあって、特に例えば母子寮なんかの場合でも、どちらかといえば減らす方向に行っています。確かに、古い形の母子寮がいささかゆがんだ形であったことは事実なんですが、今起こっているドメスティック・バイオレンスというのは非常に近代文明の一つの宿命のような部分があるかと思います。そこにやはりアジアの特性と申しますか、そういったものが重なって起こっているんだろうと、私は、入澤委員のおっしゃった原因ということは一つは時代的な背景もあるのではないかというふうに思っているので、何が原因ということを明確に打ち出すことがいかにも難しい。  しかし、欧米諸国の方が先に始まっていることを思いますと、やはりそういった工業社会あるいは個人主義といったような中からの何かいろいろなものが複雑に絡んだようなこと、弱いというふうには余り言いたくありませんが、最初は児童虐待でした。それから、女性への虐待となってきた。少なくとも、暴力ということでいえば弱い方の性に来ているというあたりは一つの大きな問題点だろうというふうに思います。  そこで、行政の調査、次に行政としての対応、例えば母子寮、それからNGOが盛んに電話のネットワークなんかを最近関西を中心にやっておりますが、そういったところも民間からの補助はあっても、行政からの補助は全然ありません。これは行政がやるよりも、そういった民間団体がやった方がはるかに効果があることなので、行政レベルでできることが山のようにあると思っています。そういった意味で、やっぱり行政の対応というのをきちっとこの調査会で求めていくということを整理すべきだと考えます。  三つ目の法律上の対応ですが、やはり私が一番最近、もう日本はと思ったのは、けさ、児童買春の発議を清水先生、大森先生と一緒に衆議院へ行って、私ども参議院からやってきたところですけれども、やはり児童買春にしても二十年おくれ、このバイオレンスについてもやはりおくれている。  原さんがくださったこの韓国の資料というのは大変貴重であるというふうに思っています。九三年に性暴力犯罪の処罰及び被害者保護に関する法律というのをつくり、そして九五年には女性発展基本法、そして九七年には家庭暴力防止及び被害者保護等に関する法律というのが韓国でつくられている。だから、現行の日本の刑法を改正することあるいは書き加えることよりは、包括的な新しい法律という考え方もあるのではないかと思うので、立法府の果たす役割が大きいと思っております。  どうもありがとうございました。

林紀子日本共産党

○林紀子君 この間の調査会での取り組みを通じまして、私自身がドメスティック・バイオレンスに対して認識が大変深まったというふうに思っております。しかし、まだ多くの人たちがドメスティック・バイオレンスというのはごく限られた人たちの問題だとか、特別な問題だとかいうふうにとらえているんじゃないかと思いますので、本調査会、そして国会の役割というのが非常に重要じゃないかと思うわけです。  今までお話にありましたけれども、暴力は犯罪であるというのは刑法に定められているわけですけれども、それがドメスティック・バイオレンスにきちんと適用されているかどうかということについてはなかなか実現していないということなんだと思うんです。  被害者が逃げ隠れして加害者がなぜ平然としているのか、なぜ追いかけられたりしなければいけないのか、これはドメスティック・バイオレンスの被害者の支援にかかわっている人たちからひとしく聞かされた言葉でした。その解決のためには、今までお話しありましたけれども、現行法でできること、それから法改正をしなければいけないこと、新規立法が必要なこと、それをきちんと区別をしていって、それに向かって対応していくということが必要ではないかと私も思います。  今まで要望があったり、実情を聞いて思ったことを非常にアトランダムなんですけれども、挙げてみたいと思うんですが、公的駆け込み寺の役割を果たしている女性センターというのが売春防止法を根拠にしているということには限界があるのではないかということです。  それから、民間の駆け込み寺、シェルターにもっと財政的な援助ができるようにしないとこれはなかなか続けていくのが大変じゃないか。  それから、夫の追及を防止するために接近禁止命令を実効あるものにして、違反に対しては刑事罰も含めて罰則を設けることができる。  それから、暴力を振るう男性に対してカウンセリングがどうしても必要だと思うわけですけれども、これも強制力を伴わないとなかなか実現が難しいのではないかと思います。  それから、医師の連絡システム、こういうものができればドメスティック・バイオレンスを早期発見でき、深刻化しないということになるんじゃないかというふうに思うわけです。  それからあと、被害者の住民票を移動なしでも何とか就職も含めて生活できるという状況にしていかないと、なかなか自立して生活していくことが難しいのではないかというふうに思うわけです。  これらをどのように法整備していくかということも考えつつ、諸外国の現状、法整備の状況、これも今後調査をしていく必要があると思います。  こうやってここまでやってきましたので、ここで終わりというわけにはいかないと思うんです。いろいろなところに調査に行ってお話を聞きましても、被害者も含めまして多くの関係者がこの調査会の成り行きというのを非常に注目しているというのをひしひしと感じるわけなんです。ですから、法整備の問題を含めまして各会派がどこで一致できるのかというのをもうちょっとすり合わせをしながら今後の調査を継続していく必要があるのではないかと思っております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 皆様の御意見、いろいろ賛成するところはあるんですけれども、先ほどどなたかがおっしゃいましたように、これからやはりこのテーマでもう少し時間をかけて、せっかくここまでヒアリングをしたのですから、ある程度成果としての形が実るように進めていただきたいということをまず申し上げたいと思います。  そして、いろいろ確かに実態調査も必要ですし、総理府の部会の報告も待つ必要があります。それから、この調査会でもたしか外国の例を今調査をしているというふうに聞いていますので、そういうものもあわせて手にした上で、現行法でできるもの、それから、例えばシェルターへの助成ですとか教育面のこととか、いろいろな個別に対応できるもの、そういうものをやっていくと同時に、やはり今の法律だけでは足りない部分が必ずある、それはNGOのいろいろな活動や調査の中でも明らかになっている部分があると思います。  DVのための法律をできればつくる方向で、これをDVとしていいと私は思うんですが、いろいろな意見の中には、DVだけに限らず、暴力といえば売買春、強姦、性暴力、セクシュアルハラスメントといろいろあるので広げてやった方がいいという意見も一部にはあります。どんな形でやった方がいいのか。私は必ず新たなものをつくらなければいけない部分がいろいろ精査していっても残ると思いますので、それをできれば各国がやっているように、タイトルはどうなるかわかりませんけれども、そうした女性に対する暴力を防止する、禁止するための法律をつくる方向で、そこまでこの調査会でできれば持っていければということを強く希望したいと思います。  確かに、手順を踏まえて調査して、原因を究明していろいろしなきゃということはわかるんですが、そうしている一方で日々被害に遭っている人がいるわけなので、現行法での対応を十分にすると同時に、やはり新たな枠組みというのもなるべく早い段階で、そういう方向が示せるように運んでいただければというふうに思っています。

岡崎トミ子民主党・新緑風会

○岡崎トミ子君 これまでのこの調査会の質疑、あるいは実際に私たちも視察に行きました中で、このドメスティック・バイオレンスの解消と撲滅への道筋というものをしっかりとつけていかなければいけないということを強く感じておりまして、取り組むべき内容は、私自身が思いますのには三つに分けて考えていきたいと思います。  一つは、緊急対策を含めた被害者の救済制度の確立、そして二番目には、ドメスティック・バイオレンスを解消するための対策、そして三番目には、やはり法制化へ向けて私たちは国会の中で取り組んでいきたいという強い希望があります。  一番目の被害者の救済制度は、今民間で二十ぐらいのシェルターでボランティアとして活躍をされている方々がいらっしゃるわけですけれども、こうした民間のシェルターへの支援ですとか、あるいは公的なことでいえば、北海道の中ではたった一カ所だということなんですけれども、自治体を二百十二抱えている現状ではとても一カ所では足りないということですから、民間の支援と公的施設の充実、自治体単位の相談機関と施設との連携強化というのは大変大事なことだろうというふうに思います。  被害者の救済のための訴訟費用の貸付制度というのは、東京都の場合に強姦救援センターで二十万円ぐらいの貸付制度があるというふうには聞いているんですけれども、やはり公設の暴力被害者救済センターのような制度が必要だというふうに思います。  それから、カウンセリングの整備として、大学や専門機関での研究や教育、養成に力を入れて専門員をふやしていくということと、設置個所を増設するということは大事だと思います。女性自身の自立支援のための制度あるいは施設の拡充、ぜひとも相談センター、自立支援施設の入所期間、要件、ケースに応じて柔軟に対応できるように改善して、加害者からの防御対策もしっかりしていかなければいけないというふうに思います。  また、加害者対策としまして、本人に教育プログラムをするということ、カウンセリングですね。それから、小さいときからの教育もとても大事ですし、そういう中で二番目に挙げる解消のための対策は、私たちが実際に神戸に参りましたとき、放送局で、アメリカがどんなコマーシャルを流して一般の人たちに対して啓発しているのかというので一つのコマーシャルを見ましたときに、階下でお父さんからお母さんが暴力を受けている、そしてそれは子供の姿だけ映し出されていて、悲鳴を上げている母親の声を聞いてびくついている子供の姿と、その暴力を受けている状態の中で育った子供には大きな被害があるというようなコマーシャルだったと思います。  日本の中でもこれがドメスティック・バイオレンスだという認識を喚起して具体例を紹介することがすごく大事で、最近コミックビデオなどが幾つか作成されているらしいんですけれども、もっとテレビやポスターでの積極的な取り組みが必要なのではないかというふうに思うんです。  私は、昨年の十一月に実はドイツに参りましたときに、性暴力撤廃ということでどれだけドイツが取り組んでいるかという、時間が本当に少ないので、一つだけ例を皆さんにも見ていただきたいなというふうに思います。二十五年の歳月をかけて九七年に暴力を撤廃するという法律を刑法の改正でつくったわけなんですけれども、二年間かけて暴力撤廃キャンペーンというのを行っている中で、この三つのポスターをちょっとごらんいただきたいと思います。(資料掲示)  これに協力してくださった男性はすごいなと思いますが、一番目は、彼は愛を口にしながら彼女を食い物にする、二番目は、彼はパートナーシップを口にしながら彼女をさらしものにする、三番目は、彼は協力を口にしながら彼女をさんざん殴るということで、共通に三つのポスターの中に、女性に対する暴力はいろいろな顔を持っていますよ、女性に対する暴力は男性をも破壊しますというようなことが下のところに書かれています。  これを二年間ずっとキャンペーンして、こんないい顔をしている男性でも実は暴力ということにかかわっていますということを絶えずやってきたというのを聞きましたときに、本当にわかりやすいキャンペーンをして、これが暴力だ、だから女性の人権を侵す暴力は犯罪で絶対だめなんだということをテレビあるいはポスターを通じて知ってもらわなければいけないなということを感じました。  時間が短いので、また別の機会がありましたらということです。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 聞けば聞くほどなかなかしゃべりにくくなるわけでございますけれども、当初から私はこの調査会で発言をしておりますが、本当にこの調査会に入って私も大変いい勉強になったと今率直に感じておるところでございます。  要は、女性に対する暴力というのが、どちらかといいますと、すべてドメスティック・バイオレンスが中心になって話が進んでおるように思いまして、そこのところがいまだに私は、今の私の年齢の日本人としてどうも納得がいかない面があるわけです。  女性に対する暴力というのに対しては、一般的な男性の女性に対する暴力というのとドメスティック・バイオレンスというのが何で起きるんだろうかというその原因なり、今まで出ておる先生方のお話がほとんど被害者の立場で、すべてどう救済するのか、そのためにはどういう法律をつくればよいのかというのが出てきておりますけれども、私はそれ以前に、何で女性に対して暴力を振るうような男性がふえたのか、何なのかというそこのところをもう少しはっきり究明をいたしたい。  男性の立場からいきますと、本当にもし目の前にその男性がおれば男性同士で私もげんこつをやりたいぐらいの理解に苦しむ面もあるわけですから、そこのところの原因を現状で、私は、どういうようにこれがふえたんですか、過去どうだったんですかということを質問したのはそういうところの考えがあったわけで、なぜなったのかということが一つ。  それから、女性に対する暴力に対してやはりはっきり、特にドメスティック・バイオレンスについてはもう少しいろいろとその根底なりを究明し原因を調べるべきではないか。それから、そうでない女性に対する暴力に対して私は断固たるもう少し厳しいはっきりした法律をつくるべきであるというような気持ちは持っております。  いま一つは、たまたま先生、今、外国の大変立派な男性のポスターを見せていただきましたけれども、どうでしょう、要するに西洋の男性というのは肉食の、どちらかといいますと日本人は農耕種族なんです。本当に日本人というのは農耕で育って、そして農耕社会というのは男女の差別がないんです。それから、日本にも昔からあります商工、商売の方でもおかみさんと言う、上です、おかみさんです。そういう意味では、外国の事例がそのまま日本に持ち込まれてそのことが論議されて、そしてイコール日本人の男性がどうだというところに対して、もう少し率直な実例を調べながら、実態を調べながら、そんなところをもう少し究明したい。今まで私の育ってきました経歴からいきますと何となくそこのところが納得できない点があるということです。  以上です。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 私も田舎育ちなので、この調査会に出て現実的にこういう形のものが本当に起こっているんだなという戸惑いを正直に私自身覚えております。  私も、ここで皆さん方からそれぞれの御意見をお聞きして、県当局にそういう相談の件数が多いのかということを聞いてみたら、私は佐賀県ですけれども、やっぱり余りそういう相談件数というのは多くないと言うんです。どちらかというと夫婦で働いていくという地域ではありません。第一次産業、農業を主とした地盤のところに住んでいるから余計そうなのかもしれませんが、そういう意味で、家庭の中は、「おしん」のテレビをごらんになったように大変我慢強い女性の方が多いからそういうふうなことが出てこないのかもしれません。  現実の問題としてこういうことが各地で起こっているとすれば、今後その実態の調査というのを明確に出してもらいたい。地域の差がそれぞれあると思う。それから、内容においてそれぞれやっぱり濃淡があると思う。そういうことについての具体例を示してそれに対応する一つの法律で示していく、そういうものが具体的に出てこないと、一括してそのことを規制するとか取り締まるとかということだけでは本当の問題の解決はできないのではないのか、そういう思いがしてきょうまで聞いておりました。  皆さん方からそれぞれお聞きしたことを、本当にそういう差別があったりそういう暴力があったり、個々の問題について駆け込み寺みたいなところがなくて非常に困っている、そのことを駆け込み寺に相談に行くことによって財政負担が伴うというのでなおさら行けないというようなこともあわせて、余り公にすることはいけない部分もあるかもしれないけれども、そういうことの具体例をこの調査会の中だけでも、あるいは国政に身を置かれる皆さん方の中にそういうことを示していただいて、実態をよく知らしめていくという一つの方向があってしかるべきじゃないかという思いがしています。

輿石東民主党・新緑風会

○輿石東君 既に女性の暴力にかかわる法整備だとか実態把握とかをこれからどうするかというお話があるわけですけれども、先ほど、男らしさ、女らしさというようなそういう問題から我々の社会の仕組みがそういう差別的なものでずっと成り立ってきた、これを見直すということですから、そういうことも当面の課題としてはあるでしょうけれども、長期的に社会の仕組みやそういう男女差別を見直していく、そういう視点。  もう一つは、教育という分野があるだろう。家庭や地域や社会の中で知らず知らずのうちにそういう仕組みや教育の中身に巻き込まれている。今、教育現場でも例えば男女混合名簿というような運動を全国的に、形の上ではそれは可能でしょうけれども、人間の意識改革という面でどうしていくのか、そういうものへもメスを入れていかないと根本的な解決にはならないだろう、その視点も一つ必要だろうというふうに思います。

松あきら公明党

○松あきら君 私はこの調査会に後で入れていただきまして、きょうで三回目の調査会でございまして、いろいろ本当に勉強させていただいております。DVは特別な問題だと考えていない方が実は多いんじゃないかというお話がありましたけれども、まさにやはり一般の方々は、あるいは自分がDVをしていてもそれをしているという認識がない方も非常に多いんじゃないかというふうに思います。  今、私自身は、まだ三回目なんですけれども、自分がいろいろ勉強させていただいた上で、もちろんこれからもまだこれを進めていくべきだと思いますけれども、一つきちんとした法制化も必要じゃないかと思いますし、シェルター等のボランティアの方の支援もぜひ必要であるというふうに思います。  今、児童の虐待が非常に問題になっておりまして、これの実は五十数%が実母、お母さんからの虐待が一番多い、その次が実父の、お父さんからの虐待である。こういうことを考えますと、何か今までの男女差別、あるいは社会の仕組みから来ているそういう女性に対する暴力というものがありますけれども、今まさに心の問題、育っていく上の、何と申しましょうか、もともとの日本が持っている社会の仕組みとかそういったこととは別に、教育もありますし、いろんな社会的環境の中で親の子供に対する愛情であったりいろいろな面で昔と違ってきている、そういうすれ違い。  そういういろんなことが、またさらに原因というものがそれにプラスされて、そういう小さいときからの、また親から受けている子供の育ち方ですか、そういうことも関係してますます女性に対する暴力というものがふえてくるのではないかというふうに思います。ですから、そういうことも含めた今後の対策が必要ではないかというふうに思います。

八田ひろ子日本共産党

○八田ひろ子君 私もことしになってから参加させていただいて、大変勉強になり、ありがたいと思っていますし、また今きょうの皆さん方の御意見も聞いて本当にそうだなというふうに思います。  四月に国連に対して日本が回答をした中身、国連の女性の地位向上のところに回答した中身にも、女性への暴力というところで、日本では参議院にこの調査会を設置して女性に対する暴力をテーマの一つとして調査を行っているというのがありまして、私どもの調査会の役割というのが大変責任が重いなというのを痛感しております。  私は、先ほどから皆さんがおっしゃっているように、実態調査をきちんとして、被害女性の総合的な保護とか、あるいは現行法だけではできない部分は新しい法律をつくってでも対応しなければいけないという立場に立っております。これは日本の特異な問題ではなくて、国連誕生当時から国連に協力しているソロプチミストという女性団体の、十七カ国についての女性に対する家庭内暴力の法律整備状況の報告というのを見せていただいたんです。ここでは、肉食というのか、アングロサクソンだけでなくいろんな、アルゼンチンとかボリビアとかベネズエラとかあるんですが、女性への暴力に対して法的整備がない先進国は日本のみです。あとないのはフィリピンと台湾、お隣の韓国でも先ほど御紹介があったように暴力対策関連二法ができたと聞いております。やはり何らかの法整備は世界の常識化しているんだなということを思いますので、やはりこの調査会で調査と研究を続けて、実効あるものをつくるために私ももっと勉強したいなという決意を持っております。  以上です。

溝手顕正自由民主党

○溝手顕正君 私から三、四点ちょっと話をさせていただきたいと思います。  一つは、この後これを立法化に向けて取り扱ったらどうかという御意見があったことですが、大変おもしろい提案だと思うんですが、実は理事会ではそういう段取りになっていないわけです。次のテーマが待ち構えているんです。この問題、もう一回どう取り扱うか再度協議をしてみる必要はあると思うんですが、この三年間でどう議事を取り扱うか、もう一回各党の意見を集約してみたらどうかという気がします。この後は、たしか政治的参画の問題を取り扱うというようになっていたはずなんです。ですから、これをもう一回議論をし直しても私は結構だと思いますので、もう一回御検討をいただきたいと思います。それが一点です。  それから、もう一つは感想なんですが、堂本先生がおっしゃった韓国の問題です。これは男性の特異な分野なんですが、韓国の法律ができたのはわかるような気がするんです。もうめちゃめちゃですから、あの国は。もうとにかく飲み屋なんかに行ったらとても正視できないぐらい女性侮辱がひどいところですから。中身としては結構な話だが、動機としてはかなり不純なんだろうと私は思います、韓国に関しては。不純という言葉は悪いですが、とにかく実態がひど過ぎるのでこれはお話にならないという気がします。日本の男女関係とは全然格段に違う国だというように私は思っていますので、もう少しこれは検討してみる必要があるんじゃないかなという気がします。  それから三つ目は、私個人で考えているのは、強いから暴力を振るっている人はほとんどいないんだろうと思います。たまたま肉体的に強いだけでして、ほとんど精神的に未熟で短絡的な、ですから子供を虐待するのと同じぐらいの考えで奥さんとかパートナーに暴力を振るっているんだろうと思います。ですから、コンプレックスから出た暴力というのが多いだろう。したがって、私は、確かに仲道先生がおっしゃったように、田舎の農耕社会、共同ワーク社会では非常に少ないんだろうと。都会でよりすぐれて発生する事例ではないかというので、特にコンプレックスを持った男性が行いやすい社会現象ではないかというような感じをこの調査会で大変強く感じました。  それから四つ目ですが、売防法の問題あるいは母子住宅の問題、現実にこういう問題を取り扱うのは中央の政府じゃないわけですね。地方なんです。東京都であり山梨県であり、広島県、それぞれの市町村が直接行政でやった場合に扱うようになる。  総合したときにどこで扱うのかなというようなことをちょっと考えてみたんですが、この問題は既存の日本が想定していた行政の体系から少し離れた問題なので、新しい切り口で、やっぱり法律を整備するにしても改正するにしても、新しい問題としてとらえて終始一貫したものをつくった方がいいんじゃないかという感じを非常に強く持っております。既存の法律でやって、厚生省とか労働省とか、何省かわかりませんが、そんなところに頼るのは立法府としてみっともないんじゃないか、この新しい問題を行政に依存するというのは。だから、これは我々やるんならやる気でやるべきではないかという印象を非常に強く持っております。  したがいまして、スタートするときには、よりNPOのような民間主体の、役人がやったってこれはうまくいくはずがないと私は思っておるんですが、そこへ金を出して補助をして、そういう中から芽を育てていくという方向がよろしいんではないか、そんな印象を持っております。  以上でございます。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 私は、この問題をきちっと議論していく上では、先ほど仲道先生と岩永先生が本当に日本でそういう暴力が存在をしているのかと疑われましたけれども、そこがやっぱり一番の問題点であると思うんです。  私は、やっぱり存在をしている、ただ潜在化をしていて表に出てきていないだけだろうと。昔はなかったと、こういうことが言われていますが、これは性差別という関係から言っていくと、ずっと古代から現代まで日本の中にもやっぱりあったという調査もあるわけですけれども、そういう部分としてはあったんだろうと。  この問題を議論する上で一番最近の例でいいのは、ちょうど調査会をやったあの当時、二月の段階で、カナダの日本の外交官が妻を殴って、それで警察の取り調べを受けて、いわば犯罪者扱いをされたわけですね。もしあの方が日本で生活されて妻を殴った場合は、これは社会問題にも何もなっていないし、家庭内だけで終わっていたということで、まさに潜在化をして夫婦げんかで終わっていたと思うんです。あれが社会問題になり犯罪だというところは、やっぱりきちっとしたそういう法整備がされていた国だったからああいう形で表に出てきたということがあるわけですね。  そういう観点からいくと、昔からこの種の部分が日本では家庭内の問題であるとかあるいは夫婦間の夫婦げんかだということで単に片づけられていたものが、外国ではそういう法整備によって犯罪だということになってきているということです。  そういう意味では、こういう潜在化しているものをきちっと調査するということも必要だけれども、それをどう潜在化させないようにしていくかということになってくると、社会そのものの構造を変えていくということが究極の目的だろうというふうに思いますけれども、そのためにも一定の、立法化まで必要かどうかは別にして、婚姻法であるとか民事の部分の法整備とか、あるいは刑事の関係で立法化するかどうか、性犯罪暴力法というふうな形で。  そういうことも含めて、婚姻法とか、あるいは民事、刑事含めて法整備の重要性というのはやっぱり一つ課題として出てくるんではないかなというふうに思っております。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 大変申しわけないんですが、男性の女性に対する暴力ということに対しては断固として、法をつくるなり、それはもう私は大賛成なんですが、そのドメスティック・バイオレンスに、例えば夫婦間であるとか恋人同士のそういう暴力に対して、何か法でそれを決めるとか法があるからどうだというようなものでない、もう少し何か精神的なもので、お互い同士せっかく夫婦になったし恋人になっておる、夫婦というもの、恋人というのは何か温かみのあるものであって、法律で一切すべて冷たくやっていくというところは私は納得がいかない。  それは、やはり私がドメスティック・バイオレンスをまだ理解していないと言われればそうかもしれません。だから、現状をもう少し先生方に、ドメスティック・バイオレンスが起きる原因なりそういうところについて、もしできたら我々男性に対して納得のいく御説明なりをしていただければというふうにも私は思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 先ほどから幾つか御意見が出ているんですけれども、ちょっと私の意見を申し上げたいんです。  一つは、これは個人のキャラクターの問題であるかのような御発言がありましたけれども、各参考人共通しておっしゃられたと思うんですが、これはやはり社会全体の男性優位、女性の人権軽視という社会的背景から出てきている、このことは最低限の認識として確認をしておく必要があるのではないだろうか、その認識なしに個人的な問題というようなとらえ方でいるとこの問題の解決には結びついていかないのではないかというふうに思います。  都会にはあるけれどもというお話もありましたけれども、それはやはり潜在化しているのであって、潜在化しているということは、より深刻な問題であるというふうにとらえる必要があるのではないかというふうに思います。  それから、地方政府がやるべきだというお話もありましたけれども、これはまさに、中央政府がやるべきことをやらないがゆえに地方政府に押しつけられている、そして地方政府がやれない部分が民間に押しつけられている、これが現場の実態ではないかというのを私は見てきて感じました。  実は、先日、東京都の女性相談センターに行ってきました。ここは売防法に基づく婦人相談所の一時保護施設なんですが、ここの所長さんが、建設に十億ぐらいかかっているけれども、補助金というのは建物だけにつくので三千万円ぐらいしかついていない、これは単独事業だと思ってやっていますというふうにおっしゃっていました。やはり、国の政治として光を当てるべき部分に今まで十分な責任を果たされてこなかったというところに最大の問題があるのではないかというふうに思います。  それから、実態調査はもちろん大切であるし、これは断固やるべきだと思いますが、やはり今現実に大変な被害が起こっている、緊急に手を差し伸べる事態がある、これに対して政治の光を当てる、一刻も早く対策を打つことが求められているのが実態ではないでしょうか。  それから、現実の問題として解決すべき問題と法制定という問題がありましたけれども、やはり同時に進めていく必要があるだろう。  私は、例えば医師の通報義務の問題をいろいろ調べたんですけれども、児童虐待の場合は児童福祉法の二十五条に一般的な国民の通報義務があるんです。それによって医師の守秘義務の違法性が阻却される、そういう法律の関係になっているようなんです。そういう意味でいうと、やはり基本法的なものがあって、ドメスティック・バイオレンスというのはどういうものであって、それに対して国民が基本的にどういう姿勢で臨むべきかというような、基本法があることによってしか解決し得ない問題もあるし、現行制度上解決していく上で、いろんな仕分けをしていく上で非常に役立つこともあり得るのではないか。  そういう点でいうと、やはり基本法の制定、DV基本法的なものの制定というのは、何かそれによって罰則規定的に縛るという意味ではなくて、国の施策として確認するという意味での基本法的なものはやはり現行制度を改善していく上でも役に立つのではないか、総合的な窓口ということをつくる上でもこれはどうしても必要になってくるのではないかというふうに思います。  以上述べた上で、やるべきことがこれだけはっきりしている、鮮明になってきた、そういう段階で、今のこの時点でストップするというのは、やはりこれはいかがなものか。もう一歩踏み込んで具体的な実を上げるそういう議論に入っていくべきではないか。  私は、厚生省なんかとやりとりをして、本当にこの問題は官庁同士で押しつけ合っている、本当はやりたくないんだけれども仕方なくやっているという雰囲気がもうどんどん伝わってくる。そういう点でいうと、調査会こそが効果的に取り組めるし、やり得る課題ではないか、調査会こそが取り組むべき課題ではないかなというふうに逆に思っておりますので、ぜひここで終わりにというようなことではなくて、もう一歩、二歩踏み込んだ現実的な解決を、光を当てるようなそういう議論をすべきではないかというふうに思います。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 今の小池委員に全面的に賛成で、先ほど小宮山さんもおっしゃったんですが、もちろん現状の調査なども必要ですけれども、何らかの基本法をつくる方向で横断的に議論できるという点ではこの調査会が一番ふさわしいというふうに思います。  それで、日本の中でも家庭内暴力の問題は物すごく深刻で、参考人の方もたしかおっしゃったと思うんですが、夫婦関係調停の妻の側の申し立ての第二順位が夫の暴力、四位に虐待もありますので、性格の不一致を抜いて精神的虐待と暴力を入れれば多分トップになるだろうと言われています。それから、これは私も以前申し上げたんですが、殺される女性の三分の一はアメリカでも日本でも夫あるいは恋人から殺されるということがあって、しょっちゅう新聞などに出ますね。  ですから、もちろん根本原因、おっしゃるとおり、根本の理由について私たちができる限りのことをやる。問題の根絶、これはさっき岡崎さんが救済と問題の根絶と三本立てでおっしゃったのは本当にそのとおりで、患者が病院に瀕死状態で来たときに原因は何かと考える人はいないわけで、やっぱりそれは治療をしよう、救済しようというふうに考えると思います。  ですから、女性と男性だと考えると、何だ、フィフティー・フィフティーと思うけれども、子供の虐待に関して言えばみんな何かをしてあげようときっとすぐ思うと思うんです。やはりそういう種類の深刻な問題であると思います。  先ほど高嶋委員がカナダの場合との違いをおっしゃったんですけれども、そのとおりで、カナダの場合、なぜ捜査の端緒が発生したかといえば、それは病院側が通報したからである。あれが日本ですと、妻はだれにも言わないし、転んだんですと言ってしか治療を受けないだろうと恐らく思います。  ですから、問題があって、何か制度、法律がちょっと手伝えば問題がきちっと解決できるにもかかわらず、それがやっぱりされていないというところをどう私たちが、手伝うかと言うと変ですけれども、基本法なりをつくって、それをどうやってサポートしていくかという視点も必要かなというふうに思います。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 都会が多いとおっしゃったんですが、先日私は、都会じゃない、東北地方に参りましたときに、都会はうらやましい、もう本当に暴力に悩んでいますということを地方の人に言われました。  それは、地方では、警察へも民生委員にもどこにも言ってはいけないんだ、都会の人はそれが言っていけるだけうらやましいと。しかも、不況になってからは失業して帰ってきた夫の暴力が激しくて、ここの地域ではもう十人に一人、暴力の訴えがあるというふうに私はそこの地域の方に言われて、本当に驚いたんです、そんなことがあるのかしらと思って。またそれじゃ連絡をとり合いましょうと言いました。佐賀の場合も、警察にお聞きになったら多分九九%、やっぱり地域ですぐわかるのでみんなもう警察へは行かないんです。  それで、大阪でさっき申し上げた電話のネットワークを全国を網羅してやったんですが、例えば大阪に佐賀とか北海道とか九州からかかってくる。結局それは、自分の地域から遠いからそこへかけるということなんです。相談はしたいけれどもどこへ相談していいかわからないということで、自分の地域では言わない。先ほどから出ているように、やはり潜在化しているというのが事実だと思います。  もう一つ、私が調査と申し上げたのは、調査が終わってから何かをするという意味ではなくて、救済は一刻も早くすべきだというふうに思います。  例えば、この間兵庫県へ行ったときに、夫の暴力で七人亡くなっているということがあったので、こちらにもお願いして調べていただきました。全国では夫の暴力で妻が百人亡くなっている。しかも、大阪で調べたところによりますと、病院で完全にこれは夫の暴力で亡くなっているというケースでもカナダと違って医師は通報しない。だから、この百人は本当に氷山の一角でしかないというふうに言われているのが現実です。  私は百人の人が亡くなるということはもう相当大変なことだというふうに思いますけれども、どのぐらいそれより多いのかということは私たちは知る由もないので、緊急の救済と同時にそういった調査による数字の裏づけがないと、法律化するといったときに先生方に納得していただけないと思うので、私はやはり調査を並行してやるべきじゃないかというふうに考えております。  それから、韓国と日本の比較なんですけれども、韓国は陽性で、日本はどちらかというと男も女も我慢する、だからもしかしたらその分DVが激しいということすらおっしゃる方がおられます。私は仲道先生と同い年ぐらいなんじゃないかと思うんですが、日本人が暴力的じゃないということにどうしても納得がいかないのは、戦争中の日本の軍隊です。もうこの目で兵隊の暴力を女に対しても男に対しても嫌というほど見て、あれだけ暴力が振るえる軍隊が世界の中で幾つあるのかと思いたいぐらいに日本の軍隊は暴力的でした。本当にたくさん私は子供ながらにそれを目の当たりに見て泣いたんですね。わけもなく泣いたのを今でも覚えているんで、私は日本人は暴力的じゃないなんというふうにはこれっぽっちも思えない、どうしても思えない。そういう状況に置かれたときには非常に暴力的になり得る資質を日本人は持っているという怖さを私は知っているので、先生がおっしゃるようにはなかなかなれない。  そういう意味では戦争ではないですが、今、企業戦争とかいろんな意味でのストレスがたくさんある男性の側の状況というのは非常に難しい。だから、先生のお立場はそうでいらっしゃるかもしれないけれども、非常に競争の激しい中に置かれている男性がもっといっぱいいるんだというふうに思います。  それで、法制化についてはぜひとも実現していただきたい。清水嘉与子先生は高齢者の問題を三年かけて実現なさいましたけれども、私は小委員会をつくってでも何でも、さっきどなたかがおっしゃったように日本の法律を全部チェックして、そしてさっき提案なさったように立法府にしかできないような一貫性のある、そして新しい法整備、時代の求める法整備をぜひすることが大事なのではないかと思います。  ありがとうございました。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 ちょっと私の名前が出ましたので、一言。  先生より私の方がちょっと年上だろうと思うんです。私は軍隊生活を経験しまして、そしてやはり殴られもし、また殴りもしました。先生がそういう軍隊の一面的な面を見まして、日本人の男性がすべて暴力的だということに対しては、私自身の軍隊での経験からいきまして、あの日本の軍隊というのは一つの特殊な社会だった、そのように思いますし、日本の軍隊イコール日本人のすべての男性が暴力的だということには私はならないのじゃないかというように思います。  いま一つ、ちょっとそのことに関連して、児童の虐待ですね。たまたまテレビを見ましたら母親が圧倒的に多いんです。母親というのは女性ですね。そうしますと、今男性だけの暴力を言っておりますけれども、実際女性の暴力というのは考えられないのかどうかということをあえて提案したいです。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 そうではなくて、今私は言い方としては、軍隊のような特殊な状況に置かれると日本人はそういうふうに暴力的になる場合がある、だから私は自分も潜在的にそういうのがあって怖いというふうに申し上げたので、男性にも特化しなかったし、軍隊というあの特殊な状況に置かれたとき日本人がいかに暴力的になり得たかということで、必ずしも日本人は暴力的でないとは言い切れないという申し上げ方をしたので、そこは誤解なさらないでください。

溝手顕正自由民主党

○溝手顕正君 さっき制度の問題があったんですけれども、私は地方の行政におりましたので、やるところがないということはよくわかるわけです。どこがやるんだというと、どこもやらないわけですね。今も中央でも一緒ですね、労働省なのか厚生省なのか、やるところがないんです。やるところがないからこれは立法でもしてしっかりやらなくちゃいけないのじゃないかということを申し上げたわけでして、実際に現場で対応するのは地方の行政なんですから、地方の行政が対応できるような法律をしっかりつくってあげないと動かないんだろうと私は思うので、この辺はぜひ誤解がないようにお願いしたいと思います。  それから、NGOとかNPOとか申し上げましたけれども、役人がやってうまくいくと思っていない人が多いのだろうと思うので、そういう意味で積極的に評価をしてほしい、そういうアプローチをやるべきではないか。  というのは、これは非常にデリケートな微妙な問題ですので、余り何とか総務省の人にやってもらうとかいうのはよろしくないのじゃないかなという気がするんです。我々立法府がバックアップして、金を出すことに専念した方がいいのかなというような思いを持っておるということでございます。  それから、立法に踏み切るなり、それは合意ができれば皆さんでこれから検討していかなくちゃいけないことですが、もう一回仕切り直しをするならするで、ぜひとも各党派で集約をしていただきたい。今まではそういう話になっていないわけです。ですから、それは御理解いただいて、やるなら再度仕切り直しをできるように整理をして、理事会で決めたいというように思っております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 私も先ほど小池委員がおっしゃったことにほぼ全面的に賛成をしたいというふうに思うんです。  というのは、やはりDVの基本法なり特別法というのは、罰するというだけではなくて何がDVであるかという、今まで日本人に余りなかった概念をきちんと定義して、もちろん被害者の救済もまた加害者のプログラムもあるいは刑事罰もと、できれば幅広くいろいろ含むものをつくれればと思いますので、そういう意味では堂本委員もおっしゃったように調査と並行し、あるいは緊急の救済と並行し、新しいものができることによって全体への対応ができることになると思いますので、ぜひそういう方向でやっていただきたい。  それと、先ほどから日本人が暴力的かそうでないかという話で、これは年代ということとも余り関係ないかもしれませんけれども、少なくとも他国と比べて日本人の男性が暴力的でないということはないのではないか。どこの国であっても起こり得ることで、先ほどから原因というお話もありますけれども、原因はもうこれは個々さまざまで、幾ら究明していったところでこれが原因ですというのが一つ取り上げられるわけではないのじゃないか、そういうふうに思います。  そういう意味からしましても、各国多くの国がこういう法律を持っているということは、やはりそういう対応が各国で必要だという事態があるわけで、その必要がない状態が日本だけにあるとは私は思えないのです。日本人の男性が特に暴力的だとは言いませんけれども、特に暴力的でないということもなく、実態は、全国調査はなくても、東京都とかいろいろなところの実態調査で少なくとも四人に一人ぐらい、あるいは先ほど福島委員がおっしゃったようにいろいろなところで出てきたデータからしても明らかにあるわけですので、それに対する新たな法整備が必要ではないか。  それから、先ほどから溝手委員がおっしゃっていることは私もよくわかっていて、最初からもう少し継続してやってくださいとお願いしたのは、最初から三年全部やるというのではなくて当面このことを今年度ないしはしばらくやりましょうということ、そのほかに幾つかテーマが掲げられていたと思いますので、せっかくここまできた以上やはり仕切り直しをして、このことを全党挙げてやりましょうということで、ぜひやっていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。

入澤肇自由党

○入澤肇君 私はちょっと疑問に思うんです。立法府だから何でもできると思ったら大間違いで、しかもすぐ基本法という話が出るんですけれども、最近基本法ばやりで、実定法の裏づけのない基本法を出してもそんなに意味があるものじゃない。本件は極めて具体的な話なんです。  ですから、既存の制度、施策で対応できるものと新しく措置しなければ対応できないものときちんと整理整とんをして、そして原因だって、究明といったって、それはなかなか難しいかもしれませんけれども、対応するためにはそのもとになる原因なり方向性というのがある程度はっきりしなきゃ対応策はできないわけです。そういうことをきちんと議論した上で立法的な措置をとるかどうかについて改めて検討すべきであって、初めから基本法をつくるとか法的措置を講ずるとか、そういう段階じゃないんじゃないかなと思うんです。  ぜひ、今までの議論とそれから実態調査を踏まえて論点を整理してもらいたい、それが先だと思います。

大森礼子公明党

○大森礼子君 入澤先生の御意見と基本的に同じです。というのは、これは非常に重要な問題ですので取り組んでいかなければいけないと。  結局、ドメスティック・バイオレンスの根底にあるのは、要するに弱い者いじめのそういう根性なんだろうというふうに思います。それで家庭に入ったときに妻の方が弱いから妻の方に向かっていくと。先ほど仲道先生おっしゃったけれども、母と子供の関係ですと、子供の方が弱いから母から子にいくという、そういうものがベースにあるんだろうと思います。それで、結局、これはいずれにしても一人の人間としてその価値をどういうふうに認めていくかという、こういう啓発というものが根本になきゃいけないんだろうなというふうに思います。  それから、法整備ですが、私思いますのは、何を目的とするどのような法整備が必要なのかという、これを明らかにしませんと、言葉だけ法整備、基本法といろいろあるんですけれども、具体的に中身がちょっと浮かんでこないところがあるんです。新しい法律を必要とするという場合には、それを必要とする社会的事実というものが明らかにされなくてはいけません、立法事実ですけれども。そのために基礎資料を収集するということも大事だと思います。  それから、例えば法制度の中で、DV特別法ですか、よく刑法の特別法と言う方いますけれども、参考人質疑でも具体的に聞きますと、要するにこれは従来の刑法の構成要件ですが、刑法のこれで対応できるんだけれども、警察とかが事件として取り上げるかどうかという、ここのところが実はネックになっているということなので、刑法の特別法をつくるということではないんだなというふうな認識を持っております。  それから、基本法ということにつきましても、何の目的でどういう形にするかということが明らかになりませんと作業が進みませんので、だから今、入澤先生がおっしゃったように、既存の法律でできることと恐らくこれから必要なこと、これはやっぱり具体的に立て分けていくことが必要だろうと思います。  それから、すぐに法律に行かなくても、例えば婦人相談所ですか、あれが売防法の規定に基づいておりますので、この形でいいのか、本当に売防法の形でいいのかどうか、こういう問題とか、それから、例えば婦人シェルターとかそういうセンターのようなものが必要なのであれば、例えば売防法に規定してあります婦人補導院というのがあります。これは法務委員会で質問しましたら、過去十年間で収容人員が十名、ここ数年は実はゼロなんです。それで、年間大体七千万円の予算を使っているということで、そうであるならば、もうほとんどあれは機能しておりません、補導処分というのは。例えば、そういう施設を何か転用するということもあるのではないか。これは、今ある設備とかそういうものを新たなものに変えるということで、こういうところから手をつけるということもできるのかという気がいたします。  それで、これから法整備云々にしましても、具体的にどんな法律を目指すのか、過去の意見を集約、これまでの議論、視察等を踏まえまして集約していくような作業が必要であろうと。それは必ずしもこの調査会の場でなくてもよろしいのかなという気がしております。

高嶋良充民主党・新緑風会

○高嶋良充君 先ほど一つ言い忘れたものもありますので、つけ加えておきたいと思うんですが、今ちょっと実態の関係も出されましたから、私は、法整備の関係で実態を解決していくということも一つは必要だと思うんです。  かなりそれは既存のものでいけるというふうに思うんですが、ただ、法整備の目的の一つに、夫婦間暴力が犯罪だということを法的に明確にすることによって夫婦間暴力の抑止力というか抑止効果があらわれて予防ができるということになるのではないか。すなわちその教育的効果、そういうことになってくると、やっぱり基本法的なものが非常にいいのかなというふうに思うんです。そういう部分も含めて、やっぱり小学校の段階からそういう部分をきちっと教育していく。男性が女性に、あるいは恋人同士が、あるいは夫婦間が、暴力を振るうことは犯罪なんだという、そういうことを通じて抑止効果というか教育効果がかなり拡大をするのではないか、そういう気持ちを持っています。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 いろいろ意見が出まして、ちょっと私も先ほどの意見につけ加えさせていただきたいんですが、この問題は、どなたかおっしゃったように、私は、例えば民族によって異なるとかそういう問題ではやはりないというふうに思います。もちろん日本の社会でも昔からこれはあったことだというふうに思います。それがやはり顕在化してきた。  それからもう一つは、例えば村とか町という共同社会からだんだん、家庭、それから個人にウエートを置いた社会になりつつある。そういう過程でこういう問題が顕在化してきたんじゃないか。  ですから、まずそういう実情に関して、一つは、今いろいろ議論してきたわけですけれども、このメンバーの中で一つの共通認識は大体持てる状況になってきているんじゃないかなというふうに思いますし、そういう共通認識を持つことがまず大事じゃないか。  それから、二つ目の問題として、法律をつくる話もいろいろあるんですが、一つは、現実にこの被害に遭っている人を見て、その人たちがきちっと救済をされていない、あるいはそれに対する行政も含めた対処が十分でない。ですから、私は、一つのステップとして、救済のためのいろんなシステム、例えば先ほど、細かいことを言いますと住民票の問題とかいろいろ出ましたけれども、そういうもののシステムをやはり考えていくべきじゃないか。  それから、法律と言った場合に、例えば基本法ということになってきますと、これは先ほど来いろいろ議論が出ていますけれども、この法律をつくることによって私たちの社会というのをどういう社会に、あるべき社会がどういう社会であって、そのために例えばこういう基本法が要るんだというような、やはりもう少しきちっと整理されたものが要ると思うんです。でないと、単なる基本法をつくっても、先ほど入澤先生がおっしゃったように、実際には機能しない基本法をつくっても私は意味がないと思うんです。  ですから、そのためには、先ほどどなたか論点整理ということもおっしゃられましたし、私、最初に、法律についてはもう少し深く詰める必要があるというふうに申し上げたのはその部分を申し上げたつもりでありまして、法律については、さっき大森先生のお話にもあったように、運用の問題なのか、法律そのものの立て方の問題なのか、まだいろいろ意見があると思いますので、これは僕はもう少し議論を深めていけばいいと思うんです。  最後に、この調査会の運営の話なんですが、実は私も途中で理事をさせていただいて、この問題は大体一年ぐらいで終えて次のテーマに行こうというようなことで引き継ぎをもらっていましたので、これは、きょうの議論も含めて、少し各党内で調整もさせていただいて、私個人はもう少しこの問題を私たちの調査会のテーマとして扱っていった方がいいと思っていますけれども、これは改めて調査会の運営のあり方として議論をさせていただきたい、そんなふうに思っています。

輿石東民主党・新緑風会

○輿石東君 私は、きょうの議論の中でも、緊急を要するものと中長期的に考えていかなきゃならないもの、その中で教育も一つの課題だろうと先ほど申し上げたわけですけれども、先ほどからたびたび議論になっております法整備の問題、これは必要だろうと思うわけです。  今、直嶋理事の方からもありました、あるべき我々の社会像、それは男女共同参画社会だ、こういうふうな言葉でもくくっているわけですけれども、そういうものを目指してどういうふうに法整備をしていくのか。そして、その法というものも、こういう問題が起きない一つの手段であって、その本当の根本的な問題解決にはならぬだろう。そこに小さいうちからどういう人間を育てていくのか、その育ち方とかそういう環境によっても相当人間は変わるわけでしょうから。  それで、一つ教育の分野をとってみても、昔話一つとってみても、日本の文化とか社会的な背景から男女差別がきちっと出ているようなものを学校教育の中で教えているんですね。またそういう教材を取り上げているわけであります。というのは、昔々あるところにおじいさんとおばあさんがおりました、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯にという教材でやっているわけですよ。  では、その教材をそのまま使って教育を小さいうちから旧態依然としてやっていったという組み合わせで本当にそういうこれから生きられる社会像なり人間像へ向けての教育ができるのか。だから、大変これは広い分野にもなるし、根本的なこれからの国のあり方、仕組みにもかかわっていく問題だというふうに思うわけであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 法制定の問題が若干議論になっているんですが、私が先ほど基本法的なものをというふうに申し上げた意味は、今救済のために何をなすべきかということをすべきであることは当然であって、そのために現行法でできるもの、あるいは新規立法が必要なもの、それぞれ精査していくというのは当然のことだと思うんです。  その際に、基本法的なものが逆にあった方が、現行制度で解決する上で基本法的にこのDVとは何か、そしてそれに対する国及び国民の基本的な責務規定のようなものが置かれていた方がむしろうまくいくようなケースも、やりやすくなるようなケースもあるんではないか。  そういう意味でいうと、基本法的なものは難しいから先送りというふうにするのではなくて、現行制度で解決していく上で一つの視点の中に入れて検討をしていくべきではないかというような意味で申し上げたのであって、それがなくちゃ絶対だめだからといってそれをまずやるべきだとか、そういう意味ではないんです。  そういう意味では、おっしゃられているいろんな意見とそう食い違うものではないというふうに考えております。

清水嘉与子自由民主党

○清水嘉与子君 私は、知り合いにまさにこういう状況になった女性がいまして、結婚するときは恋愛結婚で大変すばらしい男性だと思っていたんですけれども、子供が二人もできているにもかかわらず、いつの間にかこういうことになって婦人相談所に逃げ込んで、そこもいつまでもいられませんから出て、そして親に子供を預けながら自立する、そういう状況を見ていました。  そのときに何が大事というか助けになったかというと、やはりそういったシェルターがあってそこで保護してもらったこと、それから家庭に帰ってから、親がいたからよかったんですけれども、その後の自立するまでの大変なときに、例えば保育所に預けようと思ってもすぐ預けられないとかいろんなことがあって大変だった。そういうときにやはり何かきちんとした助けられる仕組みがあったらいいなというふうに私も本当に思っています。  ところが、問題なのは男性の方なんです。男性の方に関してはだれも手が触れられないというんでしょうか、弁護士さんが行っても出てこないし、親は全然もう怖くてさわれないしというようなことで、どうなるのかと思っていました。しばらくしたら、何と何とまたそれが一緒になって生活しているんです。一体どうなったのかと思いましたら、もう結構うまくやっているんです。  ということは、考えてみると、今は逃げてくる人を保護しようということを一生懸命やっておりますけれども、片一方で暴力を振るっている方にもいろんな病気、悩みがあるわけで、そっちの方の救済ということももうちょっと真剣に考えていかないと、ただ離れさせるだけでは問題があるんじゃないかなというふうに思います。どういうきっかけで一緒になったのかはまだよくわかりませんけれども、今は結構うまくもとにおさまってやっていると、だから病気は治ったのでしょうね。ということがありますもので、そういう面での男性の方への働きかけというのをもう少し仕組みを考えた方がいいんじゃないかなという感じがしております。  それから、法律に関しては、私も本当に法律をつくってうまくいくんだろうか、何が効果があるんだろうかということはよくわかりません。  先ほど松先生もおっしゃったように、児童に対する虐待だとか、それから今もっと問題になっているのは老人なんですよ。老人なんかでも家庭内でのいろんな言うに言えないような虐待みたいのが出てきていますので、全体的に人間として暴力はいけないということを、もちろん教育の中でもですし、何かするのは必要かもしれませんけれども、DVだけに絞って何かすることがどういうふうに効果があるのかということについては私もわからないもので、すぐには結論を出さずにいていただいてもいいんじゃないかなという感じがしております。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 今私が思っていることを清水先生が言ってくれたような気がするんですけれども、問題は、先ほど出た、法律をつくるのにその目的は何かという、例えばこういう罰則の法律をつくったからDVでの男性の暴力は抑制されるんだというようなことで一概にドメスティック・バイオレンスの問題が片づけられるか。  例えば、道交法ではシートベルトですね、これはこの法律をつくったために非常によく守られて、そしてそれは安全運転という一つの目的のためにこの法律ができた。  問題は、私が当初から言いましたように、女性に対する暴力に対して、一般的な暴力の規制、法律と、それから今出ていますDVでの立法というのは、よほど考えないと、結局目的が何か、例えば今のような例もありますし、いろいろ一方的に今出ているのは被害者の本当にかわいそうな女性、これは現実的には片づけなきゃいけないけれども、しかしこの問題を私は法律だけで片づけられるのかどうかというところに一抹の不安もあり疑問もあるわけです。

林紀子日本共産党

○林紀子君 今の問題ですけれども、私はこのドメスティック・バイオレンスということをこの共生社会調査会で取り上げた意味というのは非常にあるんじゃないかと思うわけなんです。  私が考えているのは、先ほど最初にも申し上げましたけれども、暴力を振るう男性というのにもやはり強制力を持って、例えばアメリカの法律なんかでは逮捕されてもカウンセリングを受けるということであればそちらを選ぶことができるということだそうですけれども、そういうふうにその男性にとっても決してこのドメスティック・バイオレンスというのは幸せな状況じゃないと思うわけです。被害者の女性は本当に大変な目に遭うわけですけれども、男性自身にとっても大変悲劇的なことなんじゃないかというふうに思うわけです。  これがどうして生まれるのか、その原因究明をというお話がありました。それはいろいろあるのかと思いますけれども、やはり大森委員からもお話があったように、弱い者いじめというか、男は優位に立っていて、家庭内でも女は弱い者だと。だから暴力を振るうときも、こんなだめな妻に対して優位である夫である自分は暴力を振るってでもそれをしつけてやらなくちゃいけない、直さなくちゃいけない、そういう意識で暴力を振るうということもあるんだそうです。その暴力というのが本当に瀕死の重傷にまで至るということなわけですから。  そういう意味では、男性がそういうことをやるということは、歴史的に見ても、教育的な問題も含めて、やはり男性優位の社会というその考え方が一つ根底にあるんじゃないかという気はするわけですから、それも含めてやはり男女共生という立場からカウンセリングをして、男性がそのことがいかに相手にとって大変な状態なのかということも見詰めていくようなことが必要だと思うんです。  それでは、暴力を振るってそのただ中にいて妻を追いかけ回しているような夫が説得だけでそれを聞くかといったらなかなかそうじゃないわけです。先ほど見せていただいたポスターにもあるように、本当に非常に紳士がそういうことをやっている、周りもそのことについてはうかがい知れないでとがめられない。やはり強制力を持ったカウンセリングというのが必要ということであれば、そこにはやはり強制力、男性をとどめるという、罪人に仕立てるということじゃなくて、カウンセリングに導くためにも強制力が必要なんじゃないかと思うわけです。  そういうことでは、今度は暴力を振るわれている夫婦の間に生まれた子供がそれを見て次の世代でまた同じようなことを繰り返すという話も聞いておりますので、やはりそれはきちんと一日も早くとどめるということで、ドメスティック・バイオレンスの法律というのは悪者をつくり上げて罪人をつくり上げるんじゃなくて、本当に男女が共生して生きていくためにどうしたらいいかという観点で考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思うわけです。

八田ひろ子日本共産党

○八田ひろ子君 私も、今、法整備とかこの調査会そのものの運営のことが話題になっているんですが、最近私の地元の名古屋で、実はお母さんに大変暴力が激しく振るわれて、中学生になった息子さんが見かねて義理のお父さんを殺害するという事件が起きて、新聞なんかでごらんになった方もあるかもしれませんが、地元では相当詳しく報道をされたんです。  やっぱり緊急に今すぐ何かしなければならない問題があって、法的な整備、それが新しい立法であるか、それとも今ある現行法をどうするのかということはこれからなんですけれども、そういう問題に直面しているときに、私なんかはこの調査会に参加させていただいているものですから、何らかの立法府としての行動を起こしたいという思いが非常に強くあります。  また、先ほどもお話があったんですが、札幌とか仙台とか東京で、いろいろと報告書を読みますと、予防や救済や自立支援や加害者対策の全域に対する取り組みが必要なんだけれども、根拠づける法的な根拠がないのでお金の出どころもない。  先ほど各省庁で自分の範囲ではないということを言われているというのがあったんですが、私も地行委員会でDVの問題を警察庁とやったんですけれども、やっぱり何か法的根拠を欲しいというのが、行政も地方の行政もそれから被害者も本当にあるものですから、ぜひ調査会を継続していただいて、何らかの形あるものをつくっていくために論議を続けていただきたいというふうに思います。

大森礼子公明党

○大森礼子君 法整備ということになるのですが、一方ではいろいろ御意見はわかりました。法律をつくってどういう効果があるのかというふうに疑問に持たれる委員の方もいらっしゃいます。私、この法整備という場合に、それぞれの方の頭の中で考えているその射程範囲といいますか、これが違っているのかなという気がして、それで先ほどどういうふうな目的の法律が必要なのか、それを支えるような立法事実がどういうことなのか、こういう検証が必要であろうというふうに申し上げたわけなんです。  それで、必要なことであれば立法というのは当然するべきだというふうに私も思っておりますが、ただ、そこに至る前の段階として、先ほど直嶋先生がおっしゃいましたけれども、救済と考える前に、現行の行政府の対応というのがうまくいっていないところがあるのか、既存の制度で十分対応できないのか、それとも運用によって変えることができるのかという、まずここら辺の検証というものが必要なのではないかと思います。  それから、法制度の中身でも、救済という点で大きなテーマがいろいろありますけれども、特に夫の暴力から逃れたいと思っている人の逃れる場所を確保してあげるということは、これはやはり早急にすべきことだろうと。それから男女間の暴力に至る原因、この原因はいろいろでありましょうけれども、しかし女性がとりあえずその暴力から、その痛みから逃れたいという、暴力は犯罪であり、暴行罪とかを構成するわけですから。であるならば、国がそういう人に対して何らかの救済措置をとる、これはもう当然のことであろうと思います。  その法整備につきましては、何か立法して新しい施設をつくるのか、それとも何か民間の施設で補助金等によってするのかという、いろいろ方法はあると思うんですが、こういう具体的にできるところから検討していったらいかがかなという気がいたします。  それで、この問題は、確かに今いろいろ問題になっても引き続きこれを続けていくか、一たんちょっとまた変えるかということなのですが、私はこの問題はずっと取り組んでいくべきことだと思うのです。一方で、こういう検証するための時間というものを少し置いてもいいのではないか、再び将来再開することがあってでもというふうに考えております。  それから、当初は政治参加の男女共生について、これが最初のテーマだったわけですが、ちょこっとこちらをということでスタートいたしました。一方で私は、男女共生を考える場合に、女性の政治参加ということ、これも非常に必要なことではないか。その制度の中でやっぱり女性がいかに対等の立場になっていないかということも明らかになると思うので、重要なテーマだと思います。  それから、変な言い方ですけれども、例えば国会でも地方議会でも、女性が過半数を超えればもうこんな制度は幾らでもできるわけでありまして、こちらのアプローチも必要ではないかなというふうに思います。  したがって、一たん論点整理をして次の対応等を考えるために、少しそのほかの本来のテーマに戻るということも私は必要であるし、かつ有効であろうというふうに考えます。

福島瑞穂社会民主党・護憲連合

○福島瑞穂君 暴力と政治参加と、どちらも本来のテーマという気もちょっとするんです。  暴力は、二〇〇〇年、来年ニューヨークで会議が開かれるということもありますし、それからウィーンで暴力に関する撤廃宣言があったり、世界的に暴力についての取り組み、特に家庭内暴力についての立法化がアジアの中でもどんどん進んでいくという中で、やはり日本でも何かすべきではないかということからスタートしたのだと思います。ですから、一年間現場に行ったりいろいろしながらこの調査会を続けてきて、よく勉強しましたというので終わるのはやっぱり余りにもったいないというふうに思います。ここでもいろいろな意見が出ておりますので。  ですから、せっかくなので、少しいろんな認識の違いは若干はあるものの、問題の重要性と取り組みの必要性はミニマム的には公約として出ているというふうに思いますので、継続して何かある程度、これもある程度共通的に出てきているのは、現行法でどこまでできるのか、運用面でどこまで介入ができるのか、それと法律はまた別個に制度的なことが何かできるか、それから新たな立法が必要かというこの三つについてそれぞれ整理をすべきではないかというのは複数の多くの委員がおっしゃったと思います。それぞれをやりながら、私は個人的には立法化に向けてやはり何か成果を出したいというふうに思っております。

溝手顕正自由民主党

○溝手顕正君 今の話も含めてですけれども、小委員会をつくって対応する考え方もあるし、現実にやっておる調査会もあるわけなんです。ですから、いろんなバリエーションがあると思うんです。きょう見た感じでいいますと、皆さんこれがこれで終わっちゃいけないという感じが非常に強いようですが、さりとて、もう一回議論はしますが、どういう扱い方を今後やったらいいかというのはまだ技術的にもいろいろ検討の余地があると思うんです。  これはどうなんでしょうか。もう理事会の方でやって、ここで理事会のかわりに議論しても仕方ないだろうと思うので、お願いします。

入澤肇自由党

○入澤肇君 参考までに一つ申し上げます。  きのう、人権問題の議員懇談会があったんです。二十一世紀人権政策勉強会というのが、各党から集まりまして。これは基本は地域改善対策だったんですけれども、地域改善は長い間累次にわたる法律改正がありまして、かなりのことをやってきました。それでもなおかつ非常に大きな問題があるので、次のステップをどう踏むべきかというので各省庁を呼んだんです、関係の省庁を。呼んで議論を聞いたし、人権擁護審議会ですか、あの議論も全部聞きましたけれども、要するにもう一つぴりっとしないということで、仙谷会長が取りまとめて何とかして立法化しなくちゃいけないんじゃないかという話がございました。  要するに、行政が何をやるか、法律をつくれば行政が動くかというと全然そうじゃないんです。地域改善みたいに、大きな問題であれほど法律を整備して累次にわたって五カ年計画とか何かつくって予算措置をしても、それでなおかつ改善できない問題があるわけです。  本件はそれとは比較にならないかもしれませんけれども、安易に法律に依存して、法律を出せば行政が動くというふうなことを考えることは間違いなんで、行政が動くためにはもっと目的とか実態とかなんかについて明確な指針を示さなきゃだめだ。法律をつくることのほかにいろんな宣言をする方法もありますし、あるいは対策要綱みたいなものを出して行政当局を督励する方法もいろいろあります。最初に法律制度ありきだとか立法措置ありきというんじゃなくて、結果としてそういうことになってもいいですけれども、その前にきちんとした論点整理をやっていただきたいというのが私の意見です。

溝手顕正自由民主党

○溝手顕正君 全面的に賛成はしないんですが、今の地対財特法の問題を私は現場で直接やりました。少し意見はあるんですが、やっぱり法律があったら効果はあるんです。ですから、その辺はまだ余りここで議論してもいたし方ないと思うんです。ただ、問題は、そういうことも含めてもう少しもんだらどうかという気がいたします。  それで、立法措置が万能ではないという意味では賛成でございますので、それを含めてもう一度、立法化するのかしないのか、現行法を改善、いろんなバリエーションも含めて議論するというようなことで問題を取り扱ったらどうかという気がいたします。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 今小委員会とおっしゃいましたけれども、私もそういうやり方がいいんじゃないかと思うんです。大勢で議論する論点は相当にできたような、できたとは言えませんけれども、問題が浮上したというぐらいの範囲でお互いの考え方にそれぞれ違いが随分あるということもよくわかりましたし、それからお互いに理解し合えた部分もたくさんあったように思います。  これから本当に論点をきちっと、既存の法律の中でどうなのか、それから私も、今溝手委員がおっしゃったように、やはり法律がないと予算がつかないというような日本の実態があるものですから、一部分についてはどうしても法律が必要だという部分もあるかもしれませんし、行政的なことだけで対応できるような部分もあると思うんですが、何はともあれ、小委員会のような形で継続していただければ、またそれは理事会でぜひお取り上げいただきたいということを会長にお願いしたいと思います。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ただいまの御意見を伺いまして、これから理事会で検討していきたいと思います。  御意見も尽きないようでございますが、予定の時間も参りましたので、本日の意見交換はこの程度で終わりたいと存じます。  委員各位には、貴重な御意見をいただきましてまことにありがとうございました。本日の自由討議の御意見も含めたこれまでの調査の論点を整理し、各理事とも御相談の上、今後対応してまいりたいと存じます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十五分散会

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