P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
145回国会参議院1999/02/10

共生社会に関する調査会 第2号

発言数
111
登壇者
13
会派数
6
開催日
1999/02/10

会議録

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ただいまから共生社会に関する調査会を開会いたします。  共生社会に関する調査を議題といたします。  本日は、「男女等共生社会の構築に向けて」のうち、女性に対する暴力についての現状と課題に関する件について、まず政府及び最高裁判所当局から説明を聴取いたします。  初めに、警察庁より説明を聴取いたします。警察庁林刑事局長。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) お手元に配付してございます資料の項目に基づき御説明を申し上げます。  初めに性犯罪、強姦、強制わいせつの二罪種を申しておりますが、これの認知・検挙状況でございます。  平成十年中の性犯罪はお手元の資料のとおりでございまして、概算値ではありますが、認知件数が六千百二十四件、検挙件数が五千百五十件、検挙人員が三千四百二人であります。これらの数字につきまして、性犯罪被害者対策を本格的に開始する前の平成七年と比較いたしますと、認知件数で九百八十件、一九・一%、検挙件数で五百八件、一〇・九%、検挙人員で七百七十八人、二九・六%と、いずれも増加をいたしております。  警察庁において、平成八年二月に被害者対策要綱を制定しまして、これに基づき組織を挙げた性犯罪被害者対策を開始して以降、性犯罪の認知、検挙の傾向としては、事件の届け出、検挙の双方において徐々に諸対策の成果があらわれてきておるものと見ております。  二点目は、性犯罪被害者対策の概要であります。  その一は、性犯罪捜査体制の整備充実であります。  各都道府県警察本部の捜査第一課並びに北海道警察の各方面本部捜査課に性犯罪捜査の指導等に当たる警視または警部の性犯罪捜査指導官を設置しますとともに、指導官を補佐する性犯罪捜査指導係を設置しております。平成十年十二月末現在、性犯罪捜査指導係としては、女性警察官約百二十名を含む二百六十名を配置いたしております。  その二は、事情聴取体制の整備であります。  女性警察官による事情聴取の拡大につきましては、被害者の警察の事情聴取等による精神的負担を少しでも緩和するためには、同性による対応が望ましいというのは言うまでもないところであります。そこで、事情聴取等の捜査活動に当たる女性警察官の拡大充実ということに努めております。各都道府県警察において、性犯罪認知時における事情聴取等の捜査活動に従事する女性警察官を性犯罪指定捜査員として指定しておりまして、平成十年十二月末現在、これらの女性警察官の指定捜査員数は全国で約二千三百人となっております。  また、性犯罪を含む犯罪被害者専用の事情聴取室の整備状況につきましては、新築される警察署に被害者専用の事情聴取室を設置しておりますほか、既存の警察署にありましても、応接セットを備えたり照明や内装を改善するなど被害者が安心して事情聴取に応ぜられるよう施設の改善に努めております。  その三は、相談受理体制の整備であります。  性犯罪被害相談窓口の設置につきましては、平成九年十一月までに各都道府県警に性犯罪被害一一〇番等の電話相談窓口を設置し、専門の女性警察官やカウンセリングのスキルを有する女性職員等が相談に応じておりますほか、十一都道府県警察本部並びに北海道警察の各方面本部に主として性犯罪被害等の相談に応ずる相談室、相談コーナー等を設置しております。  交番における女性の安全対策の実施につきましては、各都道府県警察において女性相談交番、平成十年十二月末現在では全国に三百七十五交番を指定いたしまして、女性警察官が性犯罪被害者等に関する女性からの相談への応対、それから被害の届け出受理を行うとともに、相談者の要望に応じた家庭訪問でありますとかパトロールを実施いたしております。  それから、鉄道警察隊における女性被害相談所の設置につきましては、各都道府県警察の鉄道警察隊に女性被害相談所、十年十二月末現在で全国七十七カ所でございますが、これを設置し、女性警察官が性犯罪被害等に関する女性からの相談への対応、被害の届け出の受理を行うとともに、被害の実態や発生状況に応じて被害者に同行して通勤電車等への警乗も行っております。  その四は、性犯罪捜査用資器材の整備であります。  被害直後のショックや羞恥心から証拠採取を大変負担に感ずる被害者の方も少なくないことから、被害者にそのような負担をできるだけかけないで証拠採取を行えるよう性犯罪捜査証拠採取セット、具体的にはスピーディーに身体や衣服から証拠を採取する用具あるいは着がえ等を整備しております。また、実況見分の際に被害状況を再現しなければならないわけでありますが、これにより被害者の感ずる精神的負担を軽減するために、被害者御自身ではなくて、かわりにダミー人形を整備拡充するということにも努めております。  その五は、産婦人科医師会等とのネットワークの構築であります。  被害認知時における迅速かつ適切な被害者の診断、治療及び証拠資料の採取のほか、女性医師の診断、治療等、被害者のニーズに的確に対応するとともに、性犯罪捜査の過程における被害者の精神的負担を極力軽減するため、警察と産婦人科医等とのネットワークを構築し、さらにこれを拡大するということに努めており、平成十年十二月末現在、二十二の府県でこの種ネットワークが構築されております。  その他の性犯罪被害者対策としては、各都道府県警察において、殺人、傷害、性犯罪等、身体犯の被害者に対して当面必要とする刑事手続や法的救済手続等に関する情報を盛り込んだパンフレット、具体的には「被害者の手引」といったものを作成し、被害者へ交付を行っておりますほか、平成八年七月から従来から実施していた捜査状況や被疑者の逮捕、起訴等の処分状況についての被害者連絡の確実な実施を期するために、身体犯の被害者等に対する連絡実施要領を定めて確実な被害者連絡の実施に努めております。  三点目は、先ほど対策の概要でもちょっと触れました性犯罪一一〇番、相談所等の設置状況でございますが、お手元の資料の一覧表のとおりでございます。  ちなみに、平成十年中に全国の相談電話に寄せられました相談件数は一万二千件に上っており、これらの相談を端緒とした事件検挙は二百六十件となっております。  四点目は、警察官に対するジェンダー視点からの研修体制であります。  その一は、採用時や昇任時における教養の実施であります。  警察官としての基本を教養する採用時教養や幹部としての素養を教養する昇任時教養におきまして、男女平等、職場におけるセクハラ防止や性犯罪の被害者となった女性に対する対策等の女性の人権尊重に関する教育を実施しておりますほか、性犯罪被害者への対応を主な内容とした教養ビデオを活用した効果的な教養に配意いたしております。  その二は、幹部の指導等による教育であります。  人事院が作成されましたパンフレット「セクシュアル・ハラスメントのない職場にするために」、それから労働省から示された改正男女雇用機会均等法に基づく「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上配慮すべき事項についての指針」、こういったものに基づいて、職場におけるセクシュアルハラスメント防止に関し、随時周知啓発をいたしております。  その三は、各種研修会等による教養であります。  性犯罪等に従事する職員に対し、被害に遭った女性に対する適正、的確な対応や精神的被害が深刻な被害者に対するカウンセリングの技術を習得させるための専門的な実務教養ほか、各種こういった実務教養を実施しております。  それから、女性に対する暴力に関する啓発・広報活動でありますけれども、その一は性犯罪被害の申告の促進でございます。そのために、性犯罪被害申告促進用ポスター、ビデオを作成するなど、あるいはそういったものの広告を新聞、雑誌に掲載する等、各種メディアを使ったそういった被害の届け出促進、犯罪抑止を図るための啓発・広報活動を実施いたしております。  それから、夫から妻への犯罪の現状と対策であります。  平成十年中、夫から妻への犯罪の検挙状況は、お手元に資料がございますが、概算値でありますが、殺人、暴行、傷害、脅迫等、刑法犯五百十三件を検挙しております。こういった犯罪についても、従来どおり被害の状況等を客観的かつ正確に把握し、被害者の意思を十分尊重して厳正に事件捜査に当たってまいりたいと考えております。  以上でございます。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ありがとうございました。  次に、法務省渡邉大臣官房審議官、お願いいたします。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 私の方からは、刑事局の関係で知らせてほしいという御指示のありました刑法上の犯罪の構成要件、量刑、実刑の実情等につきまして、さらには検察官に対するジェンダー視点からの研修体制について御報告申し上げます。  まず、女性に対する暴力についての刑事法上の取り扱いについて説明いたします。  男女を問わずその身体、行動、意思等の自由を侵害する行為につきましては、刑法その他の法令に種々の罰則が設けられていることは御承知のとおりであります。例えば、女性の性的自由を侵害する行為については、お手元に資料をお配りしておりますが、刑法では百七十六条以下に強制わいせつ罪、強姦罪、強制わいせつ等致死傷罪等が設けられております。なお、強盗の機会に犯人が強姦を行った場合につきましては、強盗強姦罪が設けられています。  また、多くの都道府県条例には、女性に対しまして、公共の場所または公共の乗り物において女性を著しく羞恥させ、または不安を覚えさせるような卑わいな言動をした者を処罰する旨の規定が設けられております。さらには、女性に対する暴力につきましては、事案により刑法上の暴行罪、脅迫罪、傷害罪、逮捕監禁罪等に該当する場合があります。  ところで、簡単にこれらの構成要件を御説明いたしますと、まず刑法の百七十七条の強姦罪は、十三歳以上の女子については暴行または脅迫を用いて姦淫した場合に成立することとされておりますが、ここで暴行または脅迫とは、強盗罪のように被害者の反抗を抑圧する程度のものであることは必要ではなく、被害者の反抗を著しく困難にする程度のもので足りるものと解されております。  また、刑法百七十六条の強制わいせつ罪も、十三歳以上の女性については暴行、脅迫を用いてわいせつ行為をした場合に成立することとされていますが、ここでの暴行、脅迫とは、強姦罪のように被害者の反抗を著しく困難にする程度のものである必要もなく、被害者の意思に反してわいせつ行為を行うのに必要な程度に被害者の反抗を抑制する程度のものであれば足りるものとされております。  また、心神喪失または反抗不能の状態を利用し、あるいはそのような状態に陥らせて姦淫行為またはわいせつ行為を行った場合につきましては、暴行、脅迫を手段としなくても、刑法百七十八条の準強姦及び準わいせつ罪により処罰されることとされています。  なお、刑法百八十条一項のとおり、強姦罪及び強制わいせつ罪はいわゆる親告罪とされ、被害者から告訴がなければ起訴をすることができないものとされていますが、同条二項では複数の者が犯行現場で共同して強姦等を行った場合には親告罪でないと規定されています。  女性に対する暴力がこれらの刑罰法規に当たる場合には捜査機関において適正な捜査及び処理を行うとともに、厳正な科刑の実現に努めているところであります。  続きまして、強姦罪等の件数、量刑状況について御説明いたします。  お手元の資料の二枚目の「被疑事件の受理・処理・未済人員」は、平成五年から平成九年までに全国の検察庁における強姦罪等の受理、処理等の人員を表にまとめたものであります。強姦致死傷、強盗強姦、強制わいせつ致死傷の各罪につきましてはおおむね横ばいの傾向にありますが、強姦、強制わいせつにつきましては近年増加傾向にあります。  また、量刑状況は資料三枚目の「一審言渡し刑の科刑状況」のとおりでありまして、これは全国の地方裁判所において強姦罪等により有罪の一審判決を受けた者に対して言い渡された刑をまとめたものであります。有罪判決を受けた者のうち、強姦罪では六〇%ないし七〇%の者が、強姦致死傷罪では六八%ないし七五%の者が、強盗強姦罪ではほぼ一〇〇%の者がそれぞれ実刑判決を受けております。また、強制わいせつ罪では三〇%ないし四〇%の者が、強制わいせつ致死傷罪では三〇%ないし五〇%の者がそれぞれ実刑判決を受けております。  このような科刑状況が重いか軽いかにつきましては具体的事案との関係がありますので一概に言うことはできませんが、参考までに申し上げれば、平成九年中に全国の裁判所における刑事事件についての有罪の一審判決を受けた者のうち実刑に処せられた者の割合は約三七・〇%ですので、これに比べれば実刑率は高いと言うことができると思います。  次に、検察官に対するジェンダーの視点からの研修体制について御説明いたします。  検察官に対しましては、その経験年数に応じまして各種の研修を実施しておりますところでありますが、その中で人権問題や犯罪被害者に関するテーマの講義を実施しております。これらには女性差別の現状や被害女性への対応に関する事項も含まれております。  具体的には、検事につきましては、新任検事に対する新任検事実務教育において人権問題と我が国の刑事司法と被害者の地位、任官後おおむね三年前後に行われる検事一般研修におきましては犯罪被害者をめぐる現状と対策とのテーマで講義を実施しております。また、検察官の中には副検事がおりますけれども、副検事につきましては新任副検事に対する副検事第一次研修というのがございまして、ここで人権をめぐる諸問題と犯罪被害者の援助、任官後おおむね八年前後に行われております第二次研修におきまして犯罪被害者に対する援助のテーマで講義を実施しております。  また、捜査手続や事件処理に関する各種の講義や日常の執務における指導を通じて、事情を聴取するに当たっては被害女性の精神状態等に格別の配慮をした事情聴取を行うこと、公判においては証人となった被害女性の保護の観点から公判の停止や特定傍聴人の退廷あるいは被告人の退廷、公判期日外の証人尋問の実施の申し立て、あるいは不適切な質問に対する異議申し立て等を活用することなどについて指導を行っているところでございます。  刑事局の方からは以上でございます。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ありがとうございました。  次に、法務省幕田人権擁護局総務課長、お願いします。

幕田英雄法務省人権擁護局総務課長

○説明員(幕田英雄君) それでは、お手元にお配りしました資料に沿って、人権擁護局の所管の事項について関連した説明をさせていただきたいと思います。  まず、法律扶助制度の活用状況でございます。  法律扶助制度の概要の最初に、法律扶助制度の意義及び国の関与ということで申し上げたいと思います。  法律扶助制度は、民事紛争の当事者が経済的理由により一時に訴訟費用や弁護士費用が払えない場合であっても、弁護士による援助を得て民事裁判などにおいて自己の正当な権利の実現などを図ることを実質的に保障する、そういう制度であります。法務省では、昭和二十七年に設立されました財団法人法律扶助協会が行う民事に関する法律扶助事業に対しまして、昭和三十三年以降毎年補助金を交付してその充実強化を図ってきたところでございます。  二つ目に、法律扶助を受けるための要件について説明申し上げます。  この扶助要件につきましては、一つに資力に乏しいこと、二つに勝訴の見込みがあることなどの要件が必要とされております。現行の資力基準で申しますと、例えば我が国の平均的世帯であります三人家族を前提として考えてみた場合、手取り月収で申しますと二十七万二千円程度が一応の扶助を受ける要件に該当する目安となるわけでございます。  三つ目は、法律扶助の手続でございます。  法律扶助の手続につきましては、配付させていただきました資料の一ページをごらんいただきたいと思います。法律扶助協会は、この資料で申しますと右側の機構概略図にありますように、全国の各都道府県に支部がございます。扶助の申し込みはこの各支部において受け付けておるところでございます。扶助を受けた者は立てかえ金を法律扶助協会に返還しなければならないのが原則でございますが、実情に応じまして分割返済、返還の一時猶予、さらに免除などの制度が認められております。なお、法律相談で助言を受けただけにとどまる場合はこの相談料は無料とされております。  次に、女性に対する暴力に関します法律扶助について説明いたします。  この点に関しましても、被害を受けた女性がただいま述べたような法律扶助の要件を満たす人であれば、加害者に対します損害賠償請求などの事件としてこれを扶助することができるということになります。また、特に家庭内暴力、すなわち夫の妻に対する暴力に関しましては、最終的には離婚調停あるいは離婚訴訟にまで発展することも十分あり得るところでありまして、実際上も法律扶助協会ではこのような離婚事件の扶助を行っておるところであります。  現在法律扶助協会が扱っております扶助事件数は、お手元の資料の二ページにございますが、平成九年度の実績で年間八千百七十二件となっておりまして、うち離婚事件は一千八百二十九件でございます。ただ、この離婚関係の扶助事件のうち、夫の暴力を主たる原因とするものについての統計は残念ながらとっていないところでございますが、当局の担当者が扶助協会の事業に対します監査時にサンプル的に調査した結果によれば、離婚に関する扶助事件の中では夫の暴力を原因としたものが相当な数を占めているということを聞いております。  次に、法務省の人権擁護機関の活動状況についてでございます。  人権擁護機関の概要のうち、法務省の人権擁護局と下部機関の概要でございます。人権擁護局の地方機関として全国八カ所の法務局に人権擁護部が、四十二カ所の地方法務局に人権擁護課が、さらに法務局、地方法務局の管内に二百八十一の支局が設置され、人権擁護に関する事務を分掌しております。また、地域住民の中から市区町村首長が推薦した候補者の中から法務大臣が委嘱した人権擁護委員が全国の市区町村に配置されております。私どもは、これら法務省人権擁護局あるいは法務局、地方法務局の職員及び人権擁護委員を総称いたしまして法務省の人権擁護機関と言っております。  人権擁護委員について少し説明いたします。  人権擁護委員は、地域の住民の中にありまして国民の基本的人権が侵害されることがないように監視し、もしこれが侵害された場合には速やかにその侵害を排除する措置を講じるとともに、人権尊重思想の普及高揚を図ることをその任務としております。全国に人権擁護委員は約一万四千名が委嘱されております。このうち女性の人権擁護委員は約三千八百人で、全委員の約二八%を構成しております。  また、昭和五十二年から人権擁護委員の全国組織であります全国人権擁護委員連合会あるいは地方組織の都道府県人権擁護委員連合会には女性問題委員会が設置されておりまして、女性委員の立場から女性の地位向上及び差別の根絶のための活動の方策などについての検討を行っているところでございます。  次に、人権擁護機関の活動状況でございます。  一つ目は、啓発活動でございます。  啓発活動を推進するに当たっては、昭和四十一年以降、毎年その年の啓発重点目標というものを掲げて全国的な取り組みを行うこととしております。女性の人権の尊重を含めまして、弱い立場にある人たちの人権を尊重することの重要性を広く国民に周知させるために、例えば世界人権宣言が国際連合で採択された十二月十日の人権デーを最終日とする人権週間が毎年十二月四日から十二月十日まで設けられておりますが、その強調事項の一つに女性の地位を高めようなどを掲げて女性の地位向上を訴えておりますし、全国各地での講演会や座談会を開催したり啓発パンフレットを配布し、あるいは各種イベントにおける街頭啓発を行っているところでございます。  また、こういった啓発事業を一体的、総合的に実施する人権啓発フェスティバルも開催しておるところでございまして、平成十年度は東京、新潟、京都で開催し、合計で約七万九千人の人々の来場があったところでございます。  共生社会の実現のためには、特に若年層を対象とした啓発活動を実施することが大切であると考えておりまして、この観点から、昭和五十七年度以降主に小学生を対象に、花の栽培を通じて情操を豊かにし思いやりの心を会得させることを目的とした人権の花運動というものを行っており、また昭和五十六年度から中学生を対象に、作文を書くことを通じて人権尊重の重要性、必要性について理解を深めるとともに人権感覚を身につけてもらうことを目的とした全国中学生人権作文コンテストなどを実施し、若年期からの豊かな人権感覚を醸成するための啓発活動を行っているところでございます。  次に、人権相談でございます。  法務省職員や人権擁護委員が家庭内や隣近所のもめごとなど幅広い人権相談に応じているところでございます。相談は無料でありまして、難しい手続は不要であります。また、相談の内容についての秘密が厳守されているところであります。相談件数はお手元の資料の四ページにありますように年を追って増加しており、平成九年には約六十一万三千件の相談を取り扱ったところでございます。なお、相談内容の内訳は残念ながら統計としてはとっていないところでございます。  三つ目は、人権侵犯事件の調査処理であります。  法務省の人権擁護機関が取り扱った人権侵犯事件の件数については資料六ページに記載したところでございます。平成九年中の人権侵犯事件のうち、夫の妻に対する酷使虐待が二千三十四件、夫の妻に対する強制圧迫が一千百四件でございます。これは、その年の全事件数一万六千百四十八件のそれぞれ、酷使虐待については一二・六%、強制圧迫については六・八%を占める状況でございまして、いずれもこの数年高水準で推移しているというふうに見ております。  なお、女性に対する暴力のデータは残念ながらとっておりません。また、女性に対するセクシュアルハラスメントにつきましても統計データはございませんが、平成八年から全国の法務局、地方法務局に対しまして特に照会を行ったところでは、平成八年、九年の受理件数はそれぞれ百十三件及び百四十五件となっております。  人権侵犯事件の調査処理の流れにつきましては五ページをごらんいただければ幸いと思います。  以上で説明とさせていただきます。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ありがとうございました。  次に、最高裁判所安倍事務総局家庭局長、お願いいたします。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) それでは、私の方から家庭裁判所にあります、調停にあらわれる夫婦間の暴力の関係について実情を御紹介したいと思います。  まず、申し立ての動機等に見られる実情でございますけれども、ここで便宜「婚姻関係事件」という表題でお手元に資料を用意してございますけれども、これは離婚を求める、あるいは円満調整を求める、さらには別居中の生活費の支払いを求める、こういった事件をまとめた概念として扱っているものでございます。  この申し立ての動機について「妻の申立て」と題する書類をごらんいただきますと、性格が合わない、暴力を振るう等の動機が掲げられてございます。これは、お申し立ての際に主な三つの項目をチェックする、こういうことで記載をしてもらったものをまとめたものでございます。  このうち、暴力を振るうことを理由として掲げている事件は、平成九年におきましては全体三万九千件余りのうち一万二千件余り、三〇・九%を占めているところでございます。このうち、年齢区分を見てみますと、どちらかといいますと五十歳代以上の中高年のグループに比較的ウエートがかかっているという状況があるように思われるところでございます。また、過去の時期との比較でございますが、六十二年、五十二年と比較しておりますと、若干比率の低下が見られるというところかと思っております。  また、御参考までに、夫から申し立てをされた事件の中で暴力を理由として挙げているものについては二枚目の資料のとおりでございます。  そこで、夫婦間の暴力が見られる事例の特徴について若干御紹介をしてみたいと思います。  まず、夫の側の暴力の原因、背景、夫の特性という観点でございますけれども、暴力を振るう夫は、総じて言いますと、虚勢を張って強がりを言う反面、小心で寂しがり屋で内心の不安が強い、こういうタイプになろうかと思います。これをさらに幾つかのタイプに分けてみますと、四類型に分けられるかと思うのでございます。  まず一つのタイプは、妻への依存欲求が非常に強いタイプでございまして、これは夫の生育期の愛情不足が原因いたしまして、よい点も悪い点も丸ごと受け入れてほしいという、いわば母親に対するような依存欲求が妻に向かうタイプでございます。いわば無条件に妻との一体感を求め、絶えず不安で嫉妬心の強いことが多いようでございまして、少しでも妻に拒否されますと自分自身が否定されたというふうな受け取り方をするなど、強い被害感を持って感情的に暴力を振るうことが多いようでございます。  二番目のタイプは、家庭以外の対人関係も苦手で、言葉によるコミュニケーションが下手なため暴力を振るうタイプ。  三番目のタイプは、自分が生まれ育った家庭環境、いわゆる出生家族と言っておりますが、ここにおいて暴力を身近に経験してきたために暴力をしつけや体罰として必要である、こういう考え方をとるなどして暴力を振るうことへの抵抗感がもともと乏しいタイプがあります。  四番目には、アルコールや薬物への依存もありまして、いわば病的な人格のあらわれとして暴力を振るうタイプなどがあるわけでございまして、これはいずれも一つだけというわけじゃなくして、重なっている場合も多々あるところでございます。  一方、これに対して、妻の側が夫の暴力に対して逃げ出さなかった理由ないし妻の受けとめ方のタイプでございますけれども、五つほど挙げられるかと思います。  まず一つは、妻の側で、自分にも悪いところがある、我慢すればやっていけるなどと自分で責めを背負い込んでしまうタイプがあるようです。それから二番目には、暴力を受けながらも、夫の暴力は夫が自分を必要としているからだと考えるなど、妻自身に依存的な構えがあるタイプでございまして、妻にも依存されたいという愛情欲求があって、暴力は夫が自分を必要としていることのあらわれだととらえてしまうものでございます。三番目には、子供がいるから別れられない、こういうタイプがあります。四番目には、報復を恐れて被害を訴えられないタイプ、あるいはさらに暴力を受け続けて無気力状態になってしまうタイプもあるようでございます。そして五番目には、妻が経済的にすべて夫に依存しているために暴力のことを持ち出せないタイプでございまして、こういった場合には妻の行動が大きく制限されて、福祉事務所等の社会福祉機関からの援助がなくては夫の暴力の問題を明らかにすることも調停提起することもできないということであるように思います。  こういった事件の調停の進行でございますけれども、調停ということでございますので、まず眼目は話し合いによる解決を図るということになるわけでございます。  まず、妻への対応でございますけれども、妻は当然のことながら被害者感情を強めておりまして、感情的になっていることがほとんどのようでございます。調停委員会といたしましては、まず妻の気持ちをよく聞くということ、さらに受容的に受けとめて情緒の安定を図ることに努めるわけでございます。そして、妻の気持ちが落ちついてきた場合には、これまでの事情を聞いていく中で、妻自身、自分自身を含めた家族のあり方、問題を客観的に考えてもらうように努めていくわけでございます。  調停委員会といたしましては、妻が離婚の意思を固めて円満調整の余地がない、こういう場合でありますときには、離婚後の生活設計を具体的に考えてもらうような働きかけを行っているところでございます。例えば、子供を引き取る場合の受け入れ態勢、あるいは経済的な問題等になるわけでございます。  また、妻が夫との間をやり直したい、こういう方向で考えているような場合には、夫とのかかわり方等について助言をしたり、妻の相談に乗ってくれる関係機関を紹介する場合などもあるところでございます。  一方、暴力を振るった夫の側でございますけれども、夫の側としては、強く非難されるんじゃないだろうかとか、あるいは自分の主張は調停で聞いてもらえないんじゃないか、こういった不安の気持ちが非常に強いようでございまして、往々にして調停に出てこないということがあるようでございます。  こういった場合には、まず話し合いの場に乗るようにということで、家裁調査官が出向くなどいたしまして調停手続の説明をして、まず出頭を促すことに力を注ぐわけでございます。そして、調停に出てきた夫に対しましては、まず言い分をじっくり聞くということで、調停手続を理解させて、話し合いで解決することについてのレールをつくるということに意を用いるわけでございます。  ただ、夫の中には妻を連れ戻すことだけを考えて出頭する場合もあるものですから、当然のことながら事故防止対策を考えておく必要があるわけでございます。この点は後ほど触れたいと思います。  こういった準備的な対応をいたしました上で、お互いが十分話し合いをするという土俵ができた場合になるわけでございますけれども、その過程におきましては、まず夫に対しましては妻が暴力によってどのように傷つき悩んでいるかを理解させること、これが何よりも肝心でございまして、そういった働きかけを強くしているところでございます。その上で、お互いどうすれば暴力のない円満な家庭生活が回復できるかをよく考えるように働きかけをするわけでございます。  しかしながら、先ほど申し上げたような夫自身の生育環境であるとか、あるいは人格的な根深い問題を抱えた当事者も少なくないところから調停が難航することも少なくないところでございまして、冷却期間として当面別居をするということ、あるいは不成立にして訴訟に移行するという場合も少なくないのが現状だと思われます。  統計的に見ますと、調停の成立率は全体では四五・二%でございますけれども、暴力を理由に挙げている事件の成立率は三七・二%と低いところでございまして、今申し上げたような問題を抱えている背景があるからだと思われるところでございます。  そういった意味では、家事調停におきましてはあくまでも話し合いで解決をする、こういったところにウエートを置いて、それぞれが問題点の本質をよく理解した上で話し合いによる解決を図ろうというところに意を用いているところでございまして、その点に訴訟と違う役割があることを御理解いただきたいと考えているところでございます。  なお、調停での事故防止の関係でございますけれども、これは妻自身が申し立てをするに当たりまして自分の所在を明らかにしてほしくないという要請が非常に強いところでございます。その点は私どもかねがね注意しているところでございまして、住所を夫に知らせないという点がまず第一の配慮点でございます。  さらに、家庭裁判所の場において暴力ざたに及ぶことがないわけではありませんで、そういった危険を感じる事案については、事前に家裁調査官が会って気分を冷静にさせておくということが配慮されるわけでございますが、さらに調停の場におきましても、具体的には調停室を分けて当事者を会わさないような配慮をする、あるいはさらに職員を配置して不測の事態に備える、こういった配慮もしているところでございます。  最後に、家庭裁判所の裁判官、調停委員等に対するジェンダーの視点からの研修体制の関係でございます。  まず、裁判官の関係でございますけれども、日々家庭裁判所でこういった調停事件を取り扱っておりますと、当事者双方の主張を聞いている中で、あるいは弁護士さんの話を聞く中でいろいろな問題点の認識を深めていくことが当然あるわけでございますし、さらに調停委員あるいは調査官と協議をする中でその問題点の掘り下げができるということでございます。そういった意味では、日々の事件の処理が研修の場そのものであるということが言えるわけでございますけれども、さらに家庭裁判所の裁判官を対象にしている司法研修所の研修の機会におきましても、講義等の中でジェンダーの視点についての説明をしてさらにその周知を図っているところでございます。  さらに、裁判官、検察官、弁護士になるべき司法修習生に対する指導の中におきましても著名な有識者を招いて講演等をしているところでございまして、最近の例を申し上げますと、例えば「日本人と暴力」、副題として「配偶者・親子間の暴力」というテーマでございますとか「意識のジェンダーギャップを考える」というテーマなど、こういった講演を行って、認識を深めるために研修を行っているところでございます。  また、裁判所の職員につきましても、書記官あるいは家裁調査官の研修があるわけでございますけれども、そういった研修の機会には十分ジェンダーの視点についての講義等を行うなどしましてその周知を図っているところでございます。  さらに、調停委員の研修につきましても、日々これはまさに事件が研修の場そのものであるところは裁判官と同様でございますけれども、さらに家庭裁判所で行います研修の機会等に、例えば家庭に関する意識の多様化に応じた家事調停のあり方というテーマ等を盛り込んだ研修を行うとか、さらに暴力の事例を含んだ事例研究を行うとか、そういった方法によりましてさらにその辺の意識の高揚を深く図っているところでございます。  以上でございます。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) ありがとうございました。  以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 橋本聖子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  女性に対する暴力についての現状と課題というテーマで三回ほど調査会で調査をさせていただいたんですけれども、実際のところ私の身内にはこのような問題を起こしている方、また実際に悩んでいる方が身近にいなかったということもありまして、正直言ってぴんとこないところもありました。でも、テレビ等でもすごく目を引くようにといいますか、視聴率を上げるようにと言うと語弊があるかもしれないんですが、大げさに取り上げているようにも感じているときもあったんですけれども、この調査会で調査をしていく中で、深刻な状況にあって早急に何らかの対策をとらなければいけないということを感じております。  女性に限らず、人が人に暴力を振るうということは許せないことなんですけれども、この調査会に入らせていただいてこの問題に取り組んでからかもしれないんですが、最近はそういう暴力問題について特に報道にも敏感になるようになりました。最近では逆に妻が夫に暴力を振るうというようなこともあるということで、結構報道に取り上げられるようになったんですけれども、今回は女性に対しての問題ですので、その部分を警察庁に幾つか質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  昨年末にも末広委員からも質問がありました警察の民事不介入の原則についてちょっとお尋ねしたいと思っております。  日本には夫婦げんかは犬も食わないという言葉があるんですけれども、家庭の中や身内のことに関して赤の他人がかかわることを嫌う傾向があります。でも、法律論の原則としても法は家庭に入らずという言葉もあるんですけれども、ただ場合によってはなかなかそれではいけない部分もあるのではないかなというふうに感じております。  昨年ですか、調査研究会がまとめた「ドメスティック・バイオレンス」という本を読ませていただいたんですけれども、その中で、警察は事件が起きてからしか介入できないとか、警察へ何度通報しても来てくれなかったとか、来てもらったんだけれども大したことはないと言ってすぐ帰ってしまったというような、そういう声が被害者の方から紹介されておりました。  また、これに対して男女共同参画審議会の女性に対する暴力部会において警察庁の方から反論がありまして、被害調書をとった後に被害届の取り下げがあったとか、警察の介入が不当だと非難されたりといった、警察サイドには踏んだりけったりというようなこともあったそうなんですが、実際には警察が過剰に介入したことによってかえって反発を招いたり、悪い結果を生ずるケースがあると思いますけれども、過剰介入をどのように規制しているのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。  アメリカの方では民事とはいっても家庭内暴力に積極的に介入する例があるというふうにお聞きもしているんですけれども、介入すべき場合の根拠といいますか、警察官職務執行法の五条にもそのような内容は書いてあるんですが、御説明をしていただきたいというふうに思います。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) ただいま警察は呼んでもなかなか取り扱ってくれないのではないかという委員からの御指摘でありますけれども、私どもとしましては、建前論に聞こえるかもしれませんが、従前から夫婦間の事案であってもそれが刑事事件、法に触れるようなものであった場合、家庭ということも考慮しながら本当の被害者の意思というものを十分尊重しつつ、被害の状況なりそういったものを客観的正確に把握した上で措置に当たる、端的に言えば事件化、事件捜査に当たるということにしておるわけであります。  委員からもお話がありましたように、やはり家庭の問題ということになりますと、一つには、事件を立件するという場合でありましても、被害者の本当の協力というものを得ないと事件の立件というのはなかなか難しいわけでありますが、現実問題としては、本当の意味で刑事事件にしようという被害者のそこまでの意思があるのかどうなのかというのが不明確な場合、あるいは当初興奮した時点ではそれはあったのでありますけれども、次第に冷静になるに従って警察問題としてはもうそれ以上してほしくないというケースも多々あるわけであります。  そしてまた、御指摘のように、まさに我々が気をつけなければいけないのは、民事不介入というよりも広い意味での家庭内へ警察が入るということは一種のプライバシーにもかかわる問題でありますので、そういう意味では、先ほど言いましたように、本当に事件になるものなのか、事件にすべきなのかどうかということを現場の諸状況から判断して、それ以外のところについては過剰に家庭内へ介入することは控えるという考え方をとって、またそういう考え方で一線を指導しておる状況でございます。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございました。  現場に対応した形で今後進めていっていただければというふうに思います。よろしくお願いします。  この問題を考えるために、実際のところどのような状況があるかということをやはりなるべく正確に、また全国規模で大規模な形で厳密な調査が必要だというふうに思うんです。お聞きしますと、まだ全国的な規模での調査は実施していないというふうなことを先日聞いたんですけれども、現在、東京都では昨年発生した女性に対する暴力調査報告書があるだけということなので、この調査につきまして警察がまず対応するという点からも警察が中心となって調査を進めていくのが適当ではないかと思うんですけれども、この点につきまして今後どのようなお考えがあるか、お聞かせいただきたいと思います。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) おっしゃるとおり、警察は、家庭内の夫婦の方の実情については事件捜査なり相談を通じてその一端について知るにとどまるというのが現状でございます。  全国調査の話でありますけれども、これこそまさに個人のプライバシーに関する非常にデリケートな要素もはらんでおりますことから、警察独自に全国実態調査を行うということは今のところ困難であると考えておりますけれども、議員からの御指摘、問題提起をも含めて、この問題に関与する他の機関の意向やあるいは社会的動向の推移をも見定めながら、警察が警察としての立場から調査の一翼を担うということをも今後検討してまいりたい、かように考えております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  不幸な事件に遭遇した場合に、やはり相談する窓口が唯一の救済の方法となると思いますけれども、総合的窓口の必要性ということでお話をお聞きしたいんです。  先ほどの説明の中にも、例えば一一〇番ですか、相談電話を設置したり相談室を設けるなどして努力していただいているんですけれども、被害者が加害者から逃れた後に、現在の縦割り行政のもとでは、住居または仕事、保険、子供の学校のことなどの問題になりますと、悩みに一つ一つ適切に対応してくれる窓口が一番いいのではないかと思うんです。  暴力問題に関係があって、また身近な存在であり数も多い交番が管轄しているところでは、警察官が中心となって考えていただければ一番よいのではないかと思うんですが、各交番にレクチャーをして、現場に即対応できるような窓口をということもされているということなんですけれども、今後さらにどのようなお考えがあるか、お聞かせいただきたいと思います。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 今まさに御指摘のとおりの対応をしておるわけでございますけれども、統一的な相談窓口というものは設けられておりませんが、いろんな形で警察としては相談窓口を設けておる。その際、今御指摘がありましたように、警察だけでは解決がつかないいろいろな問題が絡んでおる。これはそれぞれの相談窓口においてあるいは相談を受けた警察のセクションにおいて他の関係する機関と連携をとるよう、これはどの窓口においてでもそれを行わせております。  そういう意味では、委員御指摘のような単一のといいますか、統一された窓口ということも必要かと思いますけれども、現在やっておる各窓口が、受け付けた場合にそれぞれ必要なところと十分な連携をとるということをもっともっとしっかりやっていくことが肝要でなかろうか、かように思っております。

橋本聖子自由民主党

○橋本聖子君 ありがとうございます。やはりその場その場の事件に対応して関係機関が一層連携を図っていっていただければと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。  時間になりましたけれども、最後にちょっと最近読んだ新聞記事のことを発表させていただきたいんですが、「僕はリング上では殴ったり、けったりするが、リングを一歩離れれば、若手を殴ることは一切しない。よく人は「体罰は愛のムチ」と言うが、そんなことはあり得ない。殴られた者の気持ちが分かるのか」という文章です。もうおわかりかと思うんですが、先日亡くなられたジャイアント馬場さんが残した手紙からだということなんです。  プロレスリングという全く違う分野ではありますけれども、私もトレーニングをずっと積んできた一人のスポーツマンとして、スポーツマンシップの内に秘められた人間の本当の優しさに触れた思いがこの新聞を見たときにしたんですが、一人一人がこの優しさを持ってこれを感じたときには、きょうのテーマのような問題は決して起こらないんじゃないかなというふうに感じました。  人が人として生きること、そのことを考えるということからちょっと紹介をさせていただいたんですけれども、調査会委員の一人としてこれからもこの問題に取り組んで頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。  ありがとうございました。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 きょうは、せっかく時間をいただいたので、男性の立場からあえて私はちょっと問題を投げかけたいと思います。  特に、先般からこの調査会でいろいろな御意見を参考にして、先日、二月三日のときには三人の先生方からの意見なり、またきょうはそれぞれの各省庁の事例に基づいた、データに基づいた御意見をお聞きし、またその発表があったわけですけれども、男性の立場から、先般から座っておって、おりづらいですね。正直言いまして何か肩身の狭いような思いをいたしております。  ただ、先般の参考人の御意見も、そしてきょうのいろいろな事例の発表も、出てきた現象的なもの、それをもとにしていろいろと先般も発表があったし、きょうの場合は特別ですね、事犯から累積をしたデータが出ておるわけです。  その前に、なぜこういう女性に対する暴力が発生するのか。極端な逆説的なことをあえて言いますと、私たち昭和一けた、特に戦前の教育を受けた者にとっては、女性に対して暴力を振るうとか、または弱い者をいじめるのは男の風上にも置けないんだというような、実は家庭でもそういうのを受けてきましたし、学校教育でも受けてきた。そのことを言いましたら、それは先生は古いんだ、実際にはその考え方が古いんだと、こういうようなことも言われる。  しかし、はっきり申しまして戦後の昭和二十年から日本の教育は男女平等の民主的な教育をしてきたわけですね。そうしたならば、戦前私たちが受けたときには表に出なかった、実際は女性に対する暴力はあったんだけれども出なかったのか、または俗に言うところの、私がそういう教育を受けて、女性に対して男の風上にも置けないんだというようなことでの考え方がどうなのか、そういうことについてちょっと私は問題を投げかけたい。  そのために、実はここに出ております性暴力犯罪の発生状況というデータの中で、本当は一番いいのは戦前があるといいんですけれども、女性に対する暴力というのが戦後どのような発生件数になっているのか、そういうのがわかりますと私は自分自身の考え方の一つの参考にいたしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 先生、今、戦後のとおっしゃいましたので、戦後をずっとたどるというのはちょっと今のところ手元に持っていないんですが、戦後は非常に多かっただろうということで御理解いただきたいんです。  過去二十年にわたって五年ごとに大体どういうふうに変わっておるかということを、例の強姦、強制わいせつの認知・検挙状況を五年ごとに見てまいりますと、認知件数でございますが、昭和五十三年には五千八百九十一件、昭和五十三年から徐々に減少してきて、昭和五十八年には四千四百三十四件になって、その後、横ばいの傾向が続いていって、昭和六十三年には四千六百八件、平成三年以降昨年までの間は今度は漸増傾向にあって、平成十年には六千百二十四件であったと。  また、検挙件数についても同じような傾向を示しておりまして、昭和五十三年には五千四十二件であったものが五十八年には三千六百四十五件、昭和六十三年では三千六百四十件と逐年減少している。その後、平成三年から増加に転じて、平成五年には四千六百十五件になる。以後昨年までの間おおむね漸増傾向にあり、平成十年は五千百五十件ということで、これだけをとらえてみますと過去二十年間の警察における性犯罪の認知、検挙というのはなべの底、なべ形と申しますか、こう減ってきて、ずっと十年ぐらい減っておったのがまた上がってきた、こういうような動きでございます。  それで、先生はまさにもっと奥深いところに背景があるだろうと。これから我々は、単純なこういう数字だけではなくてその背景をもうかがい知れるようなところまで分析していくことが今後必要になってくると思いますが、残念ながらこういう形を描いた背景なり要因、そういうものについては警察のところでは把握ができないといいますか、分析できていないという状況でございます。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 よくわかりました。  あえて私がこの問題を提起いたしたのは、今データにも出たわけでございますけれども、やはりそのときの社会的な現象、社会の風潮、そういうものとの何か相関関係があるんじゃないかなというような感じがしたんです。今後はいろいろなデータを分析してみて、そういうものについて、根本的には私は教育だと思っておるんです。実際に戦後の男女平等であり民主的な教育の中でそういう現象が出てきた。その男性の考え方のどこに原因が、かえって昔の男らしさというのが案外暴力的でそれがよくないんだと言われますけれども、戦後の、男女平等ということでの民主教育を受けた男性が、先ほどもちょっと出ておりましたが弱くなって、その弱さのあらわれというのが出てきたのかな。これは短絡的で、そういうことは言えないと思いますけれども、根本に何かそういう教育の足らないところがあるんじゃないかなという気がいたしておるものですから、この後いろいろとたたかれるかもわかりませんけれども、あえてこの問題を提起し、また今後その問題については少し私自身も分析いたしたい、こう考えておるわけです。  そこで次に、女性に対する暴力の中で、普通の一般的な暴力とそれから性暴力、ただ女性を殴る、けるとかいう暴力と、それから今俗に言われております性暴力ですね、これのデータかなんかありますか。分析したものですね。

深草雅利警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(深草雅利君) 警察の統計でとっている中で、夫婦間暴力の検挙件数で……

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 ちょっといいですか。あえて僕が今出したのは、男性が女性に対して振るう一般的な暴力と性暴力を分けたのは、性に対する最近の男性のそこのところがどのように出てきたのかなということを知りたいのが一つと、それからあえて言いますと、その性暴力の中でも今度は夫婦間の性暴力とそれから一般的な普通の、特に道を歩いておって暴力を受けたとか職場で受けたとか、そういうものについてのデータがあれば、そこのところの分析もお願いいたしたいと思うんです。

深草雅利警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(深草雅利君) 総数で申し上げますと、例えば暴行事件で申し上げますと、平成十年におきましては全暴行事件が五千十六件で、そこの中における夫から妻に対する暴行事件は三十五件というぐらいの割合で……

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 妻じゃなくて、その中の、一般暴力の中のまた性暴力。

深草雅利警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(深草雅利君) 傾向というか、昭和五十四年からこの夫婦間の暴力とかをとっておりまして、家庭内の状況については基礎数が非常に少ないものでございますから、特に傾向という形はございません。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 あえて僕が今問題にしたいのは男性の女性に対する暴力、これがまずどのあたりにあるのかということを、先ほど第一問の質問はそこだったんです。その背景にはいろいろとあるだろうけれども、その分析も必要であろうと。そういう男性が女性に対して暴力を振るう中でも、今度はまた最近特に顕著になっておる性暴力、その中の性暴力というものに対して、もし普通の暴力の中で、今度は夫婦間の暴力だけじゃないんですよ、一般的な性暴力の割合が大体どのくらいになっておるのか。その推移ですね。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 先生の御指摘、もっともなんですが、一般的な暴行、傷害、そういった暴力の被害者が男性か女性かというのを手持ちで持っておりませんものですから、一般的な暴力事件がどういう傾向、推移をたどってきておるかというのはちょっと比較できません。  ただ、御参考になるかどうかわかりませんけれども、昭和五十四年から夫婦間暴力については統計をとり始めております。これを五年ごとに申し上げますと、昭和五十四年からおおむね五年ごとの夫から妻に対する刑法犯の検挙状況を見ますと、昭和五十四年には八百九十六件であったものが昭和五十八年には七百六十七件、昭和六十三年には五百四十三件、平成五年には四百十四件というふうにおおむね漸減傾向でございましたが、平成八年以後は増加傾向に転じて、平成十年は五百十三件と、これまた先ほど申しましたようになべの底のような姿を示しておると、そういうことでございます。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 大体傾向としてはわかったんですが、そうしますと女性に対する暴力の中の特に性暴力で今問題になっておりますドメスティック・バイオレンスとしての性犯罪、これと一般的な性暴力なり性犯罪というのは根本的に私は違うと思うんです。例えば、私の娘が通勤の帰りに見知らない男性から性暴力を受ける場合、その事犯と夫婦間におけるところの性暴力の事犯を私たちは今よく一緒にして考えがちですけれども、そこのところは本当に経緯の問題も含めて真剣に私は考えなければならない問題だと思うんです。  ですから、夫婦間の問題というのは、この前からもう盛んにいろいろと言われておりますけれども、これはまたじっくり、昔であれば仲人がいて仲人のところへ駆け込むなり、また昔の村社会の場合だったらその村の長がおって、そしてそこのところで調停に入ったりいろいろとする、そういう一つの社会のコミュニケーションが成立しておったわけですが、今は夫婦の間でも、また仲人がおってもなかなかそういうことにならない。夫婦間の性暴力というのが盛んに取り上げられ、またこの前のお三人の参考人の方も、主としてその夫婦間の、妻の立場の頼れるところがない、またはどうしてくれるのかという行政に対するいろいろなお話もあったわけです。  そこで一つお聞きしたいのは、そういう夫婦間におけるところの性暴力なり性犯罪の刑法の刑と、それから一般的な、例えば強姦であれば夫婦間でも強姦罪が成立し同じ罪になるのか、また一般的な、例えば私の娘が強姦されたときの相手に対するその刑はどうなるのか、素人ですからちょっとそこのところがわかりませんので、教えていただきたいと思うんです。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) お尋ねは刑法の強姦罪、強制わいせつ罪につきまして夫婦間にもその適用があるかという御趣旨だと理解しておりますが、お配りしました資料の条文にもございますように、暴行、脅迫を用いて強いて姦淫をしたときは強姦罪、暴行、脅迫を用いて強制わいせつをしたときは強制わいせつ罪というふうに規定がされています。  したがいまして、夫婦間の事案であるというその一事をもっておよそその刑法の強姦罪あるいは強制わいせつ罪が成立しないあるいは否定するということは適当ではないというふうに考えております。そこのところは個々具体的事案、ケース・バイ・ケースによってその成否は判断されるべきものというふうに私どもは理解しております。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 そこを私はちょっと問題にしたいわけです。例えば、先ほどの法務省で、刑法上の犯罪というのはそのときの状況に応じて、事犯の状況に応じて刑が確定すると。このことを悪くとれば、被害者が動転しておって、またいろいろと本当のことを言えないとかそういう非常に弱い立場にいるその被害者のいろいろなそういう状況。警察ですからはっきり状況調査をするでしょうけれども、少なくとも一般に女性が強姦をされたというときには女性の立場に、暗い道を通ったから悪いんだとかそういうようないろいろな状況によって刑が決まるということでない。事この刑事事件については一方的に加害者の方が悪いのであって、被害者というものの状況に応じて刑を、先ほど状況に応じてという言葉があったものですから、というところについては実際にはどういう解釈を持っているんですか。  夫婦間におけるところのそういう性犯罪の刑というのはいろいろ状況があるでしょうね。夫の立場、妻の立場があるでしょうけれども、事普通の女性がそういう性犯罪に遭ったときには、私はいろいろな状況等なりその加害者の意見なり、そういうことについては一切しんしゃくする必要はないというように思うんですけれども、そこのところはどうでしょうか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 基本的には、まず検察官としましては、犯罪事実が認められると確信を得た場合には公訴を提起して裁判所に御判断をいただくわけでございます。その時点で、その犯罪につきまして立証されたというときには求刑というものをいたしまして、最終的には裁判所が量刑を決められるという手続になるわけでございます。  基本的には量刑というものはもともと法定刑の範囲内で決まるわけでございますけれども、もちろんそのときにはその犯罪の行為の軽重といいますか悪質さ、そういうことが判断の対象になりますし、あるいはその犯行後、被害者に対してどういう結果がさらに生まれているか、あるいは犯人とされた者の方から被害が回復されているとか、あるいは宥恕をしているかとか、あるいは被害感情が強いとか犯行の態様、さらには犯人の年齢とか境遇とか、そういうことを総合して判断されるわけでございます。  その事件についてはそれぞれ具体的に個々いろいろな事情がございますので、ただ夜道を歩いていたのが悪いから単純に犯罪を犯した者の刑が軽くなるというものではないので、なかなか御説明が難しいのでございますけれども、そういう犯罪の前、犯行の状況、犯行の後の状況、そこのところを総合的判断をしまして、ほかとの、犯罪のそれまでの積み重ねた量刑その他も勘案して検察官も量刑いたしますし、それに基づいて裁判所も判断をされるというふうに理解していただけるとありがたいと思います。

仲道俊哉自由民主党

○仲道俊哉君 時間がないですから最後。  調べる方としては確かにおっしゃるような模範解答でしょうね。けれども、性暴力が犯罪として成立をしたときの夫婦間における刑と、それから一般におけるところの実際のそういう性犯罪における刑というのは、もう当然一般的な刑を、はっきり言えば実刑を、実刑は六〇%ぐらいと出ておりましたけれども、もう即実刑だというような強い刑罰を与えるというのも一つは女性に対するところの性暴力に対してのブレーキになるんじゃないか。  例えば、普通人間というのはある程度の、精神的なものでもない、やはり拘束されることに対して弱い面がございますね。例えば、ドライバーがシートベルトを罰則にしたら随分締めるようになった。そういうことと同じではないですけれども、事この女性に対しての、弱い者に対する性暴力なり、特に性暴力に対しては、私は実刑を科し重い罪をすべきであるという考え方を持っております。これはそういう私の考え方でございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 私は、私の周囲に夫からの暴力あるいは恋人からの暴力から逃げている女性とかが結構いますのでいっぱい申し上げたいことはあるんですけれども、きょうは皆様せっかくおいでいただいているので、具体的な質問を進めていきたいというふうに思います。  先ほどからお話しいただいた方は六人とも皆さん男性でいらして、やはり行政、司法のこういう対応は男性中心に考えられているのかなという感想を持ちました。  警察庁の方に伺いたいんですが、先ほどから性暴力などへの対応、女性の警察官を中心に、それは大変いいことだと思うんですが、今女性の警察官の割合はどれぐらいいらっしゃるんでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 全国で現在八千百人でございますから、全警察官の三・五%ぐらいでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 それは全国的に女性が中心にこういう女性に対する暴力に対応するのにはかなり少ない数だと思うんですが、積極的にふやしていかれるおつもりはありますか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 今後ぜひ女性の、警察職務の特殊性というものももちろんございますけれども、そういうものも勘案しながら、男女共同参画社会の理念に基づいて、女性の職域を警察内でどんどん拡大しながら採用をふやしていくという方針を警察では持っております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 先ほどからデータというか実情の把握の問題が話題になっていますけれども、御説明いただいたのは、性暴力についてのいろいろなデータを主にいただいていると思います。  確かに暴力の中で性暴力というのは非常に精神的なダメージも含めて重要な部分ですが、暴力というのは必ずしも性暴力だけではないので、先ほどからもやりとりがあったところですけれども、例えば唯一きちんとした調査というんでしょうか、去年、平成十年三月に東京都がまとめました調査を見ましても、実態としては平手で打つというのが一七%とか、けったりかんだりげんこつで殴るが一五%とか、それから体を傷つける可能性のあるものを投げつけるが一二%というように、こういう物理的な暴力もかなりあるわけです。その辺の実態の把握については十分だとお考えですか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 私ども、犯罪の手口は割合そろえておるのでございますけれども、ただいま先生御指摘のようなさらに微細にわたったところまで統計資料的に把握しておりません。現状はそうでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 先ほど調査の仕方も難しいとおっしゃったとおりですけれども、この場合は民間のNGOとしてそういう対応をずっとしてきた人などを調査員に使ったりしてかなりきめ細かく東京都では調査したわけです。  私はこういう全国的な実態調査が必要だと思うんです。先ほど警察庁も一端を担ってというようなお話がありましたが、主体になって進めていかれるおつもりがあるかどうか、伺いたいと思います。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 犯罪の手口の詳細については、できる限り詳細な実態を他の犯罪についてでも調べていくというのが今後の防犯上あるいは捜査上必要だという我々本来の目的もございますけれども、ただいま先生御指摘の暴力だけを取り上げてその対応云々というのは、今のところまだ全国調査を行うという状況にはなっておりません。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 これは警察庁の方だけに申し上げても無理かとは思うんですけれども、男女共同参画社会の女性に対する暴力部会がまとめました中間報告でも、当面の取り組み課題として実態把握のための調査の実施ということが挙がっていますので、これは政府の側でどこが主体になるかはともかく、ぜひ実態調査をするようにこの調査会からもそういう意見を出していただければというふうに思います。  それで、質問ですけれども、先ほどからいろいろ配慮をされて取り調べなどにも当たっておられると伺いましたが、実際にはかなり取り調べられる側から、セカンドレイプとまではいかなくても、いろいろ非常に、また取り調べを受けたことによって傷つくということは実態としてあるわけです。そういうことがないように、先ほど部屋の設置とか外枠のお話は伺いましたけれども、具体的にはどういうことを配慮してやるようにしていらっしゃるんでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) まさに二次被害と申しますか、セカンドレイプと申しますか、そういう状況に被害者の方になられるのが一番怖いし、また我々の進めていくべき捜査の中で最重要課題がそこだろうというふうに思いまして、我々としては、もう男性を見るのすら嫌だ、恐怖を感ずるというような被害者の方もおられる、そういう心情を思いやったら、とにかく被害者の方には女性警察官が当たるといいますか、被害届を出していただく、あるいはケアする、こういうものに女性警察官を前面に出すというのが一番中心でございます。  それから、今御指摘のありました気持ちの問題で、ごついといいますか、普通の人でも来ると緊張を覚えるような警察の格子の入ったような調べ室で事情を聞かれるというのでは、これはもう二重、三重にショックを受けるだろう、そういうこともありますし、警察ですから事件にしなきゃいけませんから採証行為、証拠をとらなければいけない。このときに、例えば着がえ一つ、非常に気持ちの落ちつく着がえを用意してあげる、あるいは証拠採取であちこちを見分されるというのは非常に困るわけですから、それを非常に簡便、スピーディーに行えるようなセットを設けるとか、それからお医者さんとの関連が被害の関係であります。女性の警察官が付き添いで出かけて、そしてなるべく女医さんに診てもらうというようなこともシステマチックにやるようにしております。  それから、先ほどちょっと説明のときに申し上げました非常にセカンドレイプを感ずるのは、犯罪捜査ですから現場を再現しなきゃいけないわけですが、そのときに御本人にそれをやってもらいますと、どういうふうにやられたかというような式のことをやられると、これがセカンドレイプになりますので、それについてはダミー人形なんかを使って現場再現をやるというようなこと。  それから、一番大きなのは広報の問題であります。これは絶対に被害者の方が外にわからないような最大限の配慮をするというようなことを中心に、おっしゃった二次被害の防止に努めております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 できればこの調査会でずっと進めていって、法律の足りないところについては新しい法律をつくるように提言するぐらいのことができればとは思っているんですけれども、例えば警察庁のお立場から、特に家庭内暴力、DVについては今、日本では法律がないと言っていいと思うんですが、こんなようなものがあればもっとこのあたりのことができる、そういうようなことがあればちょっと伺いたいと思うんです。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 私どもは現在のところは現行の法令、これをいかに有効にそしてまた実質的に厳正に適用して女性暴力に対する被害の防止を図るかということに現在精いっぱいでございまして、現在あるものを十分にこなし得ないままさらに新たに新法をというのは思い至らないのが現状でございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 それから、警察官の方のジェンダーの視点からの研修というのはとても大切だと思うんですが、今全体の警察官の中のどれぐらいの割合の方がそういう研修を受けていらっしゃるか、それから今後の計画というのを少し伺わせてください。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、現在、警察官新採用時の研修ではしっかりやっております。  それから、警察には昇任試験というものがございまして、階級が昇任するたびに学校へ入るわけですが、ここでは十分ジェンダー視点の教養といいますか、警察では教養という特殊な言葉を使うんですが、研修をしっかりやる。そのほか、警察署なんかでは朝会というのがありまして、朝礼ですが、こういう機会に、こういう時代でありますからジェンダー視点、女性被害あるいは女性の尊厳を傷つけないような警察としての振る舞いのあり方、こういうものの教育はどんどんやっております。それから、今度は警察庁が主催したり、管区が主催したり、あるいは県本部で主催したりしたそういうことの特別研修も行っております。  いずれにしても、そういう形だけのものよりも、警察は研修の機会の非常に多い組織でございますので、その研修の内容を充実させてまいりたい、そして全警察官になるべく深く行き渡るようにしたい、かように考えております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 しつこいようですけれども、どれぐらいの方が受けていらっしゃるかというお答えが今はなかったわけですが、すべての警察官の方がどこかの時点でもう既に受けていらっしゃると考えていいのか。これはまた繰り返し繰り返しやらないと、そんなちょっと二、三時間やって済むものではないと思うんですが、そのあたりのことはいかがですか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 今、先生御指摘のとおりに、全体の警察官は一般的にそういうことで受けております。先ほど後半に申し上げましたそれに関する特別の研修は、全国における研修受講者総数については正確なところはわかりませんが、警察庁に報告のあったもののみを取りまとめてみましても、平成十年中で延べ九十回、約二千名が専門研修を受講しております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 先ほど、女性の割合は八千百人で三・五%と言われると、二千人というのはまだ非常に少ないパーセンテージかなと思いますので、ぜひその研修の方も繰り返し、どの警察官の方に当たると言うと変ですけれども、対応されるかわからないわけですから、必ずどなたでもそういう視点があるようにしていただきたいというふうに思います。  次に、法務省の方に伺いたいんですけれども、先ほど女性に対する暴力のデータはとっていないとおっしゃったように聞いたんですが、いかがでしょうか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 私どもの方で検察統計年報で公表しておりますのは、警察庁から送られたりあれしたりして受理した事件の受件数はとっておりますけれども、それについて個々に被害者が女性であるかというようなデータは残念ながら現在のところとっておりません。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 でも、これから対応していかれるのにそういうデータも実態を把握するという意味で必要かとは思うんですけれども、これからとっていかれようというようなお考えはないんですか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) まことに恐縮でございますけれども、必ずしも私自身がその衝に当たっているわけではないと言うとまたしかられるかもしれませんが、その辺のところはよく伺っておきたいと思いますし、また検討する課題だと思っております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 やっぱりここへ来ていらっしゃる以上はそういう言い方をするとしかられると思いますが。きちんとお伝えをいただきたいというふうに思います。  それから、あと刑法の御説明がございましたけれども、例えば強姦が二年以上の有期懲役というようなのには、よく強盗と比べてすごく低いじゃないか、日本ではその程度にしか考えられていないのかというふうに引用される部分だと思うんです。例えば、数年前にありました沖縄での強姦の事件にしても、アメリカ本国であればもっともっときつい刑になったのに日本の法律だからこの程度だったという言い方もされて、刑法の改正というのも議題というか話題にはなっている、ずっとたなざらしになっていますけれども。  この量刑については、ちょっとお立場上お答えになるのは難しいかもしれませんけれども、どういう感じをお持ちでしょうか、刑法改正に進めていくということについては。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 刑法の罪に対しましてどういう刑を科すべきかということにつきましては、基本的なことを申して恐縮でございますけれども、その罪の罪質もございますが、ほかの犯罪の刑との均衡、先ほど強盗罪との比較みたいな御指摘もございましたけれども、そういう観点から、基本的には全体の中で総合的に勘案して決められているというふうに理解しているところでございます。  そういたしますと、強姦罪の法定刑は二年以上の有期懲役ということになっております。これは傷害致死罪と同じであるわけでございます。暴行を加えまして傷害を負わせて相手を死亡させてしまったというものと同じでございます。それからまた、強姦をしまして相手に傷を負わせた、あるいは死亡させてしまったという場合の下限は殺人罪と同じ三年以上ということになっております。そういう意味では、刑法の体系の中では決して軽いものとは考えていない。最高は十五年までございますし、その中で事案に応じて適切な科刑がなし得るものというふうに私どもは認識しております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 検察官の方を初め法務省の関係で、こういう事件に対応する方の研修について少し詳しく具体的に教えてください。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 先ほど御報告のところで申し上げましたけれども、検察庁の職員に対しましてはその経験年数に応じて各種の研修が行われることになっています。  検察官につきましては、新任検事、検事に任官した際に二カ月間の実務教育というものを行っております。それから、三年前後には検事の一般研修というのを行っているわけでございます。それから、副検事についても一次研修、二次研修というのがございます。それから、検察事務官につきましても事務官研修というものがございまして、それぞれのカリキュラムの中に、一つは人権問題に関するもの、それからもう一つは犯罪の被害者に関するものをテーマにした講義を実施しております。  これらの内容につきましては、女性差別の現状とかあるいは女性被害者に対する対応に関する事項も含まれております。この講義の受講者数は、検察官、検察事務官、副検事を含めてでございますけれども、年間で四百名が受講をしているということでございます。  それと同時に、先ほど最高裁の家庭局長からも申し上げましたけれども、検察官、検察事務官、副検事、その者はそれぞれ各種の事件を扱うわけでございますが、そういう研修の中で捜査、公判という事件に関する講義や演習等を行うわけでございますけれども、そういう中においても、そういう捜査、公判段階における犯罪被害者に対する配慮についても指導しているということでございます。  基本的には、私どもとしましては、犯罪被害者に関する講義というものをこれからも増加させて、そういう問題をめぐる動向に十分関心を払って一層充実を図るように検討していきたいというふうには思っております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 その四百人が何%かは伺いませんけれども、全体からすればまだかなり少ないと思いますので、それをぜひ積極的に進めていただきたいと思います。  それから、後半お話にあった人権擁護委員の方ですけれども、この人権擁護委員というのはどういう方が任命されるのか。果たしてこういう女性に対する暴力などの問題について適当な方が全員でいらっしゃるのかというあたりが、知っている仲間からもいろんな指摘があるんですが、そのあたりをちょっと教えてください。

幕田英雄法務省人権擁護局総務課長

○説明員(幕田英雄君) 人権擁護委員の使命ですが、これは先ほどもちょっと申しましたが、国民の基本的人権が侵害されないように監視して、人権侵害があった場合にはこれを具体的に排除して救済すること、それから一般的に人権思想の高揚に努めるということが任務とされております。  それで、人権擁護委員法というものがございまして、この中で、市町村長がその市町村の議会の議員の選挙権を有する住民の中から、人格識見が高く、また社会の実情に通じて人権擁護に理解のある者を選んで、当該市町村議会の意見を聞いた上で法務省に委員候補者として推薦してくるということになっております。この推薦を受けた法務省の側では、都道府県の弁護士会、それから人権擁護委員連合会の意見を聞いた上で法務大臣が委嘱するということとなっております。  先ほどの御説明で申し上げましたが、現在一万四千名が全国におります。その構成としては、具体的には、社会事業家、教育者、マスコミの関係の業に携わる方あるいは弁護士、その他女性、勤労者、青年等の団体で、この団体というのは直接間接に人権の擁護を目的とする、あるいはこれを支持する団体の中から選任されている状況にございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 聞くところによりますと、人権擁護委員は割と地域の小学校の校長先生を退職された方とか、必ずしも女性の問題について深い識見をお持ちの方ではないようなケースもあるように承っています。  人権擁護委員の選び方と、そういう方に対するこういう面での研修ということが必要かと思うんですが、研修はどうなっていますか。

幕田英雄法務省人権擁護局総務課長

○説明員(幕田英雄君) 研修につきましては、新しく任命した際に新任委員の研修あるいはその後の第二次研修というものが申請のときに設けられているほか、同和問題ということで同和問題講習会なども行っております。こういった研修あるいは講習会の中で女性のジェンダーという観点からの研修も努めて行うように私どもとしては指導しているところでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 もう一点、女性の割合は。

幕田英雄法務省人権擁護局総務課長

○説明員(幕田英雄君) 女性は一万四千名中約三千八百名おります。約二七%になります。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 これから国会で審議される男女共同参画の基本法などでもオンブズパーソンを置くようにというような意見が出たりしているのは、今あるものももちろんいい形で仕組みとして使わなきゃいけないけれども、それだけでは不十分だというところから出ていると思いますので、せっかく今ある人権擁護委員の仕組みなどもこういうものに適応するように研修とか人選をぜひよろしくお願いしたいと思います。  それから、最高裁から来ていただいている方にも伺いたいんですが、先ほど、暴力を振るう夫のおもしろいというか、多分そのとおりだろうなというような分析をありがとうございました。  私自身が、これは暴力が主体ではありませんが調停を受けた経験がございます。その経験からいくと、今お話しのように一人一人の訴えてきた人の実情をしっかり聞きというふうにはなっていなかったと記憶しておりますが、そのあたりはどの程度徹底しているんでしょうか。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) 申し上げるまでもありませんが、調停は当事者の話し合いによって解決をつける、こういう手続でございます。その話し合いをするに当たりましては、やはりそれぞれ何を考えてこの調停を提起しているのか、また相手方は何を考えているのかということをつぶさに聞くことが大前提でございます。  今御指摘のような事案があったということでございますけれども、私の承知しているところでは、調停委員の人たちはまずその当事者の方々の思いのたけを十分聞いて、何をお考えになっているかを伺うことから始めるというふうに運用されていると承知しているところでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 その調停委員の方の選び方というのはどういうふうになっていますか。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) 調停委員の方については、いろいろ各団体から御推薦をいただいた方について面接等をさせていただいて、その方々の関心のありどころでありますとか、あるいは家庭の紛争の解決について十分な識見をお持ちかどうかということを伺わせていただいた上で決めさせていただいております。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 私の体験だけではなく、弁護士さんなどから聞いても、こういう特に女性の問題などに関して理解している方は大体五人に一人ぐらいかなというのを聞いておりますけれども、そのあたり、割と年配の方が多いですね、いろいろな経験を積まれた後の。そういう人選の問題とそのあたりの研修というのが重要かと思うんですけれども、いかがでしょうか。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) 仰せのとおり、確かに調停委員の平均年齢は六十一歳ということでございますので、比較的高齢であることは間違いございません。  私どもとしては、なるべく各年齢層からいい方になっていただきたいということで、いろいろ鋭意いい方になっていただくような働きかけをしているわけでございますが、残念ながら今、現状はそういう状況にあるわけでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 今おっしゃったように、平均年齢六十一歳ということはそれより上の方が半分ぐらいいらっしゃるとしますと、女は我慢して家庭をなるべく円満にすることを第一にというお説教が大体先に始まるように思います。  そういう意味では、やはり調停委員の方の処遇の問題もあるかと思うんですね。処遇がきちんとしていないから、定年退職後の方とか名誉職としてやる方で、そういう意味ではそこの根本的な仕組みを考えないと、おっしゃっていたようにじっくり話を聞いてというところからいっていればいいんですけれども、実態としてはどうもそうでないように思いますので、そのあたりのことを検討されるおつもりがあるかどうかを伺いたいと思います。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) 調停委員の制度については、家裁ができてからいろいろ紆余曲折ありまして、昭和四十九年に制度改正されまして、そこで非常勤の国家公務員という仕組みになったわけでございます。そういったところから、一定の手当をいただくという形になっております。もちろん手当につきましては、毎年国家公務員のベースアップ等の状況等をにらんだ上で上げていただくようなお願いをしているわけでございますけれども、そういった中でなるべく十分な手当てをできるようにしたいと考えているところでございます。  なお、研修の関係のお話もございましたけれども、家事調停委員が一万二千人ほどおりますけれども、家庭裁判所が行う各種の研修には大体その三分の二ぐらいの人が参加しております。これはもちろん毎年あるわけでございますからローテーションで参加できるということになりますし、さらに家裁が行う調停委員の研修以外に調停協会の方々が自主的に研修を行っている機会が相当ございまして、そういった中では、先ほど申し上げたような具体的事例を取り上げて、この事案はどう理解するのか、どういう手当てをしていったらいいのか、あるいは調停としての接し方に問題がなかったか、こういった観点の研修も行っているところでございます。

小宮山洋子民主党・新緑風会

○小宮山洋子君 ちなみに、私は二年間調停をしてうまくやっていただけないので取り下げましたが、ぜひそういう事例がいろいろあった場合に適切に対応できるような調停委員の制度にしていっていただきたいと思います。  質問を終わります。

松あきら公明党

○松あきら君 私は、二月三日のこの共生社会の調査会から委員として参加をさせていただきました。ですから、きょうは実は二回目のこの調査会でございます。今まで調査会でいろいろやっていらした方たちの中では新米でございますけれども、今までのことは資料等で勉強させていただいたわけでございます。  その中で、きょうは「女性に対する暴力についての現状と課題に関する件」でございますけれども、共生社会ということでまず思いますのは、今本当に日本の国の人々が他者と生きる、これは男性と女性しか性に関してはいないわけですけれども、要するに子供から大人まで他者と生きにくい状況になっているなとつくづく思うわけでございます。  それはもちろん教育であり社会現状であり、さまざまなことが関係しているわけでございますけれども、やはり他者を思いやる、あるいはそれが動物であっても物であっても、もちろん人に対して心を通い合わせることが困難な時代になってしまったという非常に残念な気持ちがあるわけです。そして、それがやはり根底に本当に大きくあるゆえにこの暴力ということもエスカレートしてしまっているんではないかというふうに思います。  先ほど来、女性への暴力に関しましてデータを伺わせていただきましたら、過去二十年、五年ごとのデータを聞かせていただきまして、どちらかというとなべ形で、減ってきてまた最近少し上がっているというようなことでございましたけれども、実はこれはまさに認知件数なんですね。ですから、警察が認知をしたという件数が平成十年六千百二十四でございますけれども、NGOの調べでは実はこんなどころではないんですよと。これは本当に認知しているだけでございますから、ですから一体どれぐらいの女性がこれは性暴力も含めて暴力に遭っているかという件数は、あるいはここにあらわれている件数の十倍も、もしかしたら百倍ぐらい行っているんじゃないかというようなNGOの話もあるわけなんです。ですから、やはりそこのところの認識を持っていただきたいという思いなんです。  私、ちょっと時間がないので、伺いたいことはいっぱいあるんですけれども、少しとんとんと行きます。  女性に対する暴力、先ほどお話しいたしましたように、その根底には他者と共生していきにくい状況で育ってきてしまっている大人が、いろいろなストレスから殴ったりけったりあるいは性的なことで暴力を女性に対して与えてしまうという結果になっているんだと思うんです。  特にこの性犯罪につきましては、被害者である女性は、被害の訴えによって、先ほどから種々お話、この前の調査会でも出ましたように二次被害が非常に、親告罪でございまして、そこでこれを解決していくためには、先ほどからお話ししていただいているように、いろいろなところでこうでしたああでしたというお話をしなければいけないと。しかし、それがつらさに申し立てをあきらめているというケースが本当に多いわけです。  そこで伺いたいんですけれども、この前の参考人の方からもお話がありましたように、裁判所での誤解、無理解が非常に現在も多いということなんです。まず、性暴力の被害に遭った女性は通常逃げるか声を上げるはずである、そしてまたそういう暴力の被害に遭った人はそういう性暴力に遭った直後に普通の顔をして普通の生活なんかできないのが当たり前だと。また、そういう目に遭ったら、すぐにこうでしたと訴えに行くのが当たり前だと、こういう観点がまだまだ皆さん方にあるということなんですね。  そのよくない例ですけれども、一九九五年三月二十四日横浜地裁判決に最もはっきりとあらわれていると。ここにも書いてありますとおりに、その一は逃げたり声を上げたりしていない、被害者の供述は信用できないと。そして、被害者がふだんと同じように昼食をとったということはおかしいんじゃないか、だから信用できないと。性暴力の被害に遭ったにもかかわらず詳細に被害を説明していないのはまたまた信用できないということで棄却されてしまった。これは事実ですね、裁判所、法務省の方、警察の方。

安倍嘉人最高裁判所事務総局家庭局長

○最高裁判所長官代理者(安倍嘉人君) 今仰せの判決を私ちょっと手元に持っていないものですから、その点何とも確認のしようがないのでございます。その点御容赦いただきたいと思います。

松あきら公明党

○松あきら君 警察の方、御存じですね。警察庁。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 読んだことはございます。

松あきら公明党

○松あきら君 今あえて事実ですねと聞きましたのは、種々いろんなお話しなさいましたけれども、実際裁判になった場合、現在も本当にまだまだこういう現状があるということを認識していただきたいためにそれを申し上げたわけでございます。  親告罪については刑法第百八十条、これは明治四十年の法律であるわけなんです。親告罪というのはいかがなものかという話はまたいろいろございまして、これは人権を配慮しているんだと、女性の人権を配慮しているから、つまりどんどん警察が踏み込んでいけないから親告罪にしているということはもちろんよくわかるんです、しかし二人以上の者は別ですけれども。  要するに、加害者はどうせ被害届を出さないであろうという、先ほどちょっと仲道先生もお話しありましたような、それが男性のどこかにやはりたかをくくっているようなところがあるんではないか。ですから、女性の身になってもっと訴えやすい環境をつくるということに対してこれからどういう努力あるいはどういうふうに変えていこうと思っていらっしゃるか、それぞれの方に伺いたいと思います。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 警察段階の二次被害というものにつきましては、先ほど来、少なくする、軽減するために女性警察官を充てるなど工夫しておると申しましたが、それ以前の問題として、松先生の御指摘があったように、この種犯罪の潜在化率というのは想像を絶するものであろう、まさに警察へ届けが出てくるのはほんの氷山の一角であろうというふうに我々も認識しております。  それだけに顕在化する阻害要因が、警察へ行って話をするのはさらに被害をこうむる、男子警察官に再現されて取り調べられるのはもっと傷つくということも潜在化する要因になっておるとすれば、それを少しでも少なくしていくことが我々が今後大いに力を入れてやっていかなきゃいけないことだというふうに考えております。

松あきら公明党

○松あきら君 法務省、いかがですか。短目にお願いします。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 今、警察庁の刑事局長からおっしゃったことに尽きると思いますが、基本的には警察で告訴を受理されまして、警察で捜査を遂げられた後、検察庁で事件を受理して、それから検察庁で捜査を行うわけでございますけれども、もちろんその場合にも事情聴取する場合の場所、あるいは呼び出し方、あるいは尋ね方、そういうことについては、それによって気持ちの中で被害が増幅するようなことがあってはならないことでございますので、その点については当然配慮しなければならないということはおっしゃるとおりだと思っております。

松あきら公明党

○松あきら君 本当に時間がなくて残念なんですけれども、言いたいことは山ほどあるわけでございます。  ともかく今のお話も余り具体的なお話じゃございませんけれども、警察の方も、「相談電話設置一覧表」というのを見せていただきまして、努力はしていらっしゃるように思います。  しかし、先ほど来、小宮山先生からもお話がありましたように、人権擁護委員の方たちももっときちんとした研修をして数もふやして、そして例えば今シェルターなどNGOでいろいろやっていただいておりますけれども、やはりすぐに警察には訴えられないわけですよ、被害届なんか出せないんです、怖いです、普通なかなか出せない。そういう人たちがもっと気楽に相談ができるシステムをきちんとつくらなければいけない。  ですから、これだけではとても足りないわけでございまして、先ほどの人権擁護委員会の方々、例えばチャイルドラインのような形で受けて、きちんと、ああ、わかったと聞いてあげて、警察の方にこういうふうにつなげてあげますとか、そういうことまできちっと考えて、もうちょっと具体的に踏み込まなければ、これから研修をしてどうのこうのというのは、それは大事ですけれども、やはりもう少し具体的な体制を考えていただきたい。  そしてまた、それをつくったならばきちんとPRをすることが非常に大事である。一般の方に、ここに相談すればいいんだな、ここに電話をかけられるんだなということをぜひPRをしていただきたいという思いでございます。  とにかくもう時間がなくなっちゃったので残念ですけれども、私は先ほどもお話ししましたように、共生、皆が生きるという意味では本当に、それぞれ各省庁ごとに別々だから、これはあっちよ、これは文部省よ、これは厚生省よ、これは法務省よということではなしに、やはり一体化していかなければいけないというふうに思うんです。その意味で、私は青少年育成基本法というのは早急につくるべきであるというふうに思っております。その中できちんとこの暴力に対しても対処していくべきだということを申し上げて、時間ですので終わらせていただきたいと思います。

林紀子日本共産党

○林紀子君 日本共産党の林紀子でございます。  まず、法務省にお伺いしたいと思うんですけれども、今までこの調査会ではいろいろな参考人の方に来ていただきましてお話を伺いまして、私もいろいろ勉強させていただきました。また、北海道まで出かけまして民間シェルターの方に直接お話を聞きましたり、また弁護士さんからもお話を聞くというようなことをしてきたんですが、その中で皆さん口をそろえておっしゃっておりますのは、特にドメスティック・バイオレンスに関する新たな立法がどうしても必要だというふうにおっしゃっているわけなんですね。  法務省は、昨年の四月に男女共同参画審議会の女性に対する暴力部会ヒアリングをしたときに、法務省の方も出られましてお話しなさっているのを私も目を通させていただいたんですけれども、そのときに刑事局参事官、高部さんとおっしゃるのでしょうか、その方が条例も含めて新しく立法する必要はないと法務省の立場をおっしゃっているわけなんですけれども、その見解というのはいまだに変わらないのでしょうか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) ドメスティック・バイオレンスといいますか家庭内暴力の処罰というものに限って法務省の立場で考えてみますと、基本的には最初に申し上げましたように暴行罪とか傷害罪、その他の法律によって事案に応じた適切な科刑を科しているということはそのように考えているわけでございます。  他方では、先生からも御指摘がありましたように、家庭内暴力あるいはドメスティック・バイオレンスの防止のための立法措置についてさらにどのようなものが必要かあるいは適当かということについて議論を深めることが必要であるということは私どもも否定するものではございません。  もちろん、先ほど御指摘がありましたように、政府の方でも男女共同参画審議会の女性に対する暴力部会において、そのための基本施策について審議がなされております。それについては傍聴させていただいて私どもも聞かせていただいているところでございます。

林紀子日本共産党

○林紀子君 こうした法律の先進国といいますか、そういうところの例を見ますと、例えばアメリカなどでは民事裁判所の発する差しとめ命令によって妻への暴力、児童虐待などの家族内暴力の被害者に法的保護を与えるという法律がもう十年以上前にほとんどの州で成立をしている。また、九四年には女性に対する暴力防止法というのが制定されて、加害者に対して、プロテクションオーダーというふうに言われているんですが、暴行を禁止する、あるいは被害者への接近を禁止する、こういう差しとめ命令をつくって、そして違反をすれば罰則もある、こういうことが非常に有効だと言われておりますけれども、この辺に関してはどういうふうにお考えになりますか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) プロテクションオーダー制度については、委員御指摘のとおり、アメリカで行われている制度だということを承知しておりますけれども、外国のことでもありますので必ずしもその詳細は承知しておりません。おっしゃったように、裁判所が家庭内暴力事件等において家族の構成員を保護するために出す命令のことをプロテクションオーダーと言っているようですけれども、それに違反した者に対しては裁判所侮辱という罪による拘禁が科されるという構成になっているというふうに理解しております。  この裁判所侮辱による拘禁というのは、要するに司法制度に対する罪としてさまざまなものがアメリカの制度の中では取り入れられておりまして、若干日本の法体系の制度とは違うところがございます。そういう意味で、そういう制度を導入することについては若干法体系が違いますので、日本の現行法体系との整合性といいますか、そのことにも十分考慮して慎重に検討する必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。

林紀子日本共産党

○林紀子君 プロテクションオーダーの具体的な中身というのをちょっと私は見せていただいたんですけれども、それは暴行などの身体への侵害行為の禁止命令、被害者と同居する住居からの立ち退き命令、それから被害者の勤務先、学校などで被害者につきまとうなどの行為、つまり被害者との接触を禁止する命令、被害者の子に対する仮の親権を与える命令、さらに加害者にカウンセリングプログラムへの参加を命じたり被害者に対する経済援助、損害賠償、弁護士費用の支払いを命じることもできるというふうな中身だと、私も詳しくはあれなんですが、こういう中身だというふうに聞いているわけです。  そうしますと、今までいろいろ参考人からお話を伺った中に、私は一番、こんなひどいことが許されていいのかというふうに思ったのは、殴られている被害者の方が家を逃げ出すわけですね。そして、暴力を振るっている加害者の方は何のとがめも受けずに自分の家で生活をしている。そして、被害者がどこに行ったのかということを追い回して、この前来ていただいたシェルターの方などのお話は、その相談に乗っているシェルターの方まで身の危険を感じるような場合があるんだというお話もなさっていたわけです。  ですから、そういう意味では加害者の行動を規制する立法というのは、アメリカのまねを全部してくださいというわけではないんですが、少なくとも加害者のこうした行動というのを規制する法律というのはどうしても必要ではないかなと思っているわけなんですが、いかがでしょうか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 必ずしも刑法といいますか、刑罰を所管している刑事局の立場から全部についてどうもお答えできるかどうかということに自信がないのをお許しいただきたいというふうに思います。  先ほども申しましたように、一つはそういう暴行してはならないというような形の規制といいますのは、逆に言いますと暴行すれば現在でも処罰は可能なわけでございます。そこできちっと訴えていただいて捜査ができて適正に処分ができれば、そのことによってあるいは逮捕もできるし勾留もできる、あるいは裁判になって刑罰が科せられればその間はその犯行を犯した者はそこから出てこない。そういう意味では、ある意味で被害に遭った女性の方をその期間そこに近づけないということは今の現行法ではできるわけでございます、刑罰という形に、裁判の手続に乗ればでございますね。  他方、民事上でも、先生御承知のとおり、ここは私の専門ではないんですけれども、仮処分という形で暫定的な処分として一定の行為を禁止するということは現在でも民事の手続として行われているわけでございます。  ただ、そこのところは、ここもここまで御説明申し上げていいのかどうかわかりませんけれども、基本的には仮処分というのは暫定的な処分でございますので、その後ではちゃんとした裁判が待っているわけでございます。裁判の判決が出たときに、その判決についてこれを執行しなかったからといって処罰するという法律は現在の日本にはないわけでございます。その前の仮の処分ですから、なおさら処罰するということを考えるということについては、先ほど言いましたように法制がアメリカと日本とでは若干違いますので、かなり検討を要する問題で困難なことがあるのではないか、私は刑事が担当でございますのでまあ若干出過ぎたかもしれませんけれども、というふうに思っております。

林紀子日本共産党

○林紀子君 仮処分というのはやはり今お話があったように実効性というのがなかなかないと。その違反行為を犯罪として警察がこれを捜査して逮捕することができる、やはりそれにはドメスティック・バイオレンスの防止法というようなものが必要じゃないかという考えなんで、その辺もぜひ、法務省の方も今いろいろ検討をするというのはやぶさかではないというお話がありましたので、今までの中で何とかというんじゃなくて、今までそれで救われていないという部分が事実あるわけですので、ぜひ法制度の見直しといいますか、そういうところもきちんと見ていっていただきたいということをこの際お願いしておきたいと思うわけです。  それから、先ほど御質問にあったわけですが、強姦罪が強盗の量刑の下限よりももっと少ないと。それは、場合によって十五年まではできるというお話があるわけですけれども、強盗罪より量刑の下限が低いというのは、この強姦罪というものがやはり女性の人権に対する罪であるということがきちんと位置づけられていない証拠なんじゃないかなというふうにも思うわけです。ですから、そういう意味では下限というのももっと引き上げていく。  これも外国の例なんかを見ますと、イタリアなんかの例では随分何年も論議があったということも聞いておりますけれども、やはり女性の人権に対する罪なんだということをきちんと踏まえて量刑最低五年ですか、それに引き上げたという話も聞いておりますので、この量刑の引き上げということにつきましても、これはまた法律の改正ということになるんじゃないかとは思いますが、どのようにお考えになっているかお聞かせいただきたいと思います。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 先ほども強姦罪は二年以上で傷害致死と同じ、下限は強姦致死傷になりますと殺人罪と同じという御説明を申し上げましたけれども、もう少しつけ加えますと、強盗罪につきましては、被害者の犯行を抑圧するに至らない暴行、脅迫というような形で行われたときにはそれは法定刑がより軽い恐喝罪に問擬されるという形で、段階的にちょっとややこしい構造になっておりまして、暴行、脅迫そのものが強姦罪よりも相当強度なものを強盗罪では要求している。  それに対しまして強姦罪は、犯行を抑圧するに至らなくても犯行を著しく困難ならしめる、この部分についてもきついんじゃないかという議論があることは承知しておりますけれども、ならしめる程度のものであれば強姦罪で処罰されるということとされている点を考えますと、両者の罪が同程度のものとして強盗罪と強姦罪というのを比較してどちらが重い、軽いということを考えるのは必ずしも相当と言えるかどうかというのは疑問があるというふうに私ども考えているわけでございます。  そういう意味では、先ほど申し上げましたように、強姦罪の上限は十五年ということで強盗罪と同じでございますから、その事案に応じた、悪質なものは悪質なものとして同じようにといいますか、適切な量刑をして厳罰に処するという運用といいますか、そういうことが可能でありますので、そういうふうに心がけていかなければならないと思っているわけでございます。

林紀子日本共産党

○林紀子君 これも前回、精神科医の方が来てお話ししてくださったんですが、やはり強姦に遭った女性というのは本当に心もずたずたになってしまって、なかなかその先、生きていくということが大変だ、普通の生活をしていくということが大変だというお話を聞きますと、強盗罪か強姦罪かと比べるのが適当かどうかはわかりませんけれども、女性の人権ということに関してはやはりそれをきちんと量刑的にも位置づけていくということが必要だなというふうに思っております。  それからもう一点お聞きしたいのは、神奈川県の警察本部性犯罪捜査係長という方が書いた、これは先ほど警察庁の方からお話がありました性犯罪被害一一〇番の電話相談を受けていらっしゃる、生の声を聞いていらっしゃる方だと思うんですが、「御直披」という本を読ませていただいたんです。これも法務省の方かと思うんですけれども、強姦罪の親告期間というのが六カ月だということですね。直接そういう被害者の方から電話を受けているこの方が言っているのは、「被害を受けた女性がしゃがみこんで動けない状態から抜け出し、ようやく外に出て訴えようと決心するための時間として、六か月はあまりに短すぎます。」というふうに書いていらっしゃるんですね。  本当に大きな打撃を受けて、立ち直るだけでも六カ月でなかなか立ち直れない。それを親告して、やはりこういう被害を受けた人間としてこれはきちんと訴えていかなくちゃいけないという思いに至るまでも六カ月以上かかってしまうんじゃないかというふうに思いますと、この六カ月間というのは余りに短過ぎると私も思うんです。  これを無期限にしてもいいんじゃないかという意見もあるわけですが、それはいかがでしょうか。

渡邉一弘法務大臣官房審議官

○説明員(渡邉一弘君) 御承知のように、親告罪につきましては、告訴が訴訟条件とされておりまして、国家が持っている刑罰権というものを行使するか否かが、私人といいますか、その告訴権者の意思にゆだねられているわけでございます。  そうしますと、原則として告訴をなし得る期間に一定の期間を設けておかないと、いつまでも法的に不安定な状態が続くことになるわけでございまして、そういう意味で、強姦罪じゃなくてほかの名誉毀損罪とかそういういろんな親告罪はございますけれども、それが一律に犯人を知ったときから六カ月というふうに今の刑訴では決められているわけでございます。  そうすると、告訴するかどうかの判断に当たってこの六カ月が短いか長いかということにつきましては、一概に短いとまでは言えないのではないかというふうに私どもは考えているところでございます。  ただ、そういう意味で、強姦罪の告訴期間ということについて延長するかどうかということを考えるにつきましては、やはり被害者のおっしゃられたような心情等も考慮しながら、法的安定性、いつまでも法的に不安定な状態が続くということなどの種々の問題ということも考えながら、私どもとしては慎重な検討が必要であるというふうに考えているわけでございます。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) 時間です。

林紀子日本共産党

○林紀子君 いろいろ聞きたくてほかの方にもお願いをしていたんですが、申しわけありません。時間になりましたので終わります。

入澤肇自由党

○入澤肇君 今まで参考人に二回質疑をし、きょうはまた政府側からお話を聞いたんですけれども、この問題について何らかの対応策をとるという場合に、その前提の条件整備がどうあるべきかという視点に立って幾つか御質問したい。  一つは、ドメスティック・バイオレンスにしても性犯罪にしても、刑法上の通常の暴行罪とか恐喝罪、こういうものと実態としてどのような違いがあるのか、それからさらに、先ほど仲道先生からも御質問されまして若干の答えがありましたけれども、実態の特殊性と原因の明確な把握がなければ次のステップを踏めないと思うんです。これは今まで参考人にも質問したんですが、なかなか明確でなかった。  今お答えになれないとすれば、政府側でたくさんの事例、案件を持っているわけですから、その中からエッセンスを抽出して法則性を見出してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 御指摘のとおり、原因、動機まで今まで分析していないのが現状でございますので、先生御指摘のように、今後その原因、動機、その他詳細な分析を我々としてはできる限りやってまいりたいというふうに考えております。

入澤肇自由党

○入澤肇君 そこで、幾つか対応策が考えられると思うんですけれども、この前からも議論されて、きょうまた各委員の先生方から御質問がありますけれども、ドメスティック・バイオレンスあるいは性犯罪につきまして、現在、刑法の各条文の構成要件、裁判で立件するとき構成要件該当性が問題になりますね。構成要件として特につけ加えるものがあるのかどうか、それについての現時点での考え方を聞かせてもらいたい。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 現在、暴行、傷害を初め、ひどいのは殺人もありますが、あるいは強要罪その他、私どもとしては、現行の法令の中で、むしろ法令の不備よりも、なかなか捜査が難しい点があるということで進んでいない面があるということでありますので、端的に言うと構成要件上新たなものをというのは今のところ特に思いつかないのが現状でございます。

入澤肇自由党

○入澤肇君 そうすると、もう一つの対応策といたしまして、この前も参考人に質問して答えははかばかしくなかったんですけれども、救済措置、特に性犯罪についての救済措置、通り魔殺人に対する救済措置がございますね。これを先ほどの議論と絡めて、親告罪というのを外して、そして親告の期間についても若干の緩和を行う、そういうことを前提として、強姦罪等について特別な国家による救済措置、被害者の救済措置、こういうものが考えられるのではないかと思うんですが、これについてはいかがでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) おっしゃるとおり、通り魔殺人等の被害者の救済というのは、現在、犯罪被害給付制度という制度でもって行われておるわけでございまして、言うまでもないところでございますけれども、これは本来、加害者が補償すべきであるにもかかわらず何にもされていないという場合、被害者をそのまま放置しておくと国の法制度そのものについて信頼が失われるということから、そういう重大な被害について社会連帯の精神に基づいて給付金の支給を行おうということで始まったものでございます。先生おっしゃるように、そういう観点でありますので、立法当時は、被害者が死亡または死亡に準ずるような重障害を負った場合だけを対象にしておったというのが現状でございます。  ところが、そういう今のような御意見もございまして、平成九年四月に、この補償される重障害の範囲を、精神的な被害であっても、みんな今まで全部物理的被害ばかりですが、その精神的被害によって日常生活が著しく制限を受ける、そういう場合について該当すればこれは犯罪被害者等給付金を給付できるというところまで拡大したところであります。  しかしながら、これは本当に、先生御指摘になるように被害給付のほんの一部の問題でありますので、全体の被害としてはさらに社会全体である意味じゃ考えていくべきものではなかろうか、こういうふうに思っております。

入澤肇自由党

○入澤肇君 犯罪の特殊性にかんがみて、今みたいに国家から見舞金を出すとかいうことじゃなくて、そういうことに限定しないで、例えば治療費、カウンセラーに要する経費とか、そういうふうな精神的あるいは肉体的な救済を必要とするのに要する経費等に国が何らかの形で面倒を見るというふうなことは考えられないですか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 今のところ経済的なものとして考えられるのは犯罪被害者等給付金、これが制度化されていると。新たにその他について制度化するとなると、また検討を要すべき問題であろうというふうに思います。

入澤肇自由党

○入澤肇君 そうすると、そこら辺は一つの検討課題でありますけれども、もう一つの救済措置としてシェルター、きょうも非常にいい資料をたくさんいただきましたけれども、全国的にシェルターの施設整備が、なべ底みたいに上がっているとすると必要になってくるかもしれない。シェルターにおいてカウンセラーを必置する義務を課するとか、いろんなことで対応策が講じられるようになるんじゃないかとも思うんですが、そういうふうな事後的な救済措置、施設の整備と救済に当たる人たちの配置、さらにそれに駆け込んだときの負担の軽減措置、そういうふうな形からのアプローチは考えられませんか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 民間の方のシェルターその他の費用、今御指摘の点は、私ども警察庁の所管するところとちょっと違うのでなかなか明確なお答えを申し上げることはできないわけでありますけれども、我々としては警察の枠内でやっておることをできるだけ民間シェルターなり、民間のそういう被害者救済団体との連携を密にして相互に補い合えるところは補い合ってやっていっておるというのが現状でございます。

入澤肇自由党

○入澤肇君 今のは警察に聞く話じゃなかったかもしれません、厚生省とかに聞く話だったかもしれませんけれども。  最後に。先ほども橋本委員からも質問ございましたけれども民事不介入の原則、これに対して私も前回ドメスティック・バイオレンスのいろんな事例から、こういう場合には民事不介入といってもひど過ぎるから警察は積極的に介入して事件として取り上げるべきだと。そういう指導指針だとかマニュアルみたいなものをつくられる可能性はないんでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 夫婦間暴力について、民事不介入ということでなかなか来てくれない、あるいは扱ってくれないというお話、先ほど来再々ございまして、御説明も申し上げたところでありますが、その困難性。もともと民事不介入というのは、純粋な民事問題に警察がどちらかの側に立って関与するようなことがあってはならないということでありまして、家庭内であろうがどこであろうが法に触れる行為があった場合にそれを扱ってはならないということでは毛頭ないわけであります。ただ、家庭という一つの社会の中での難しさというものはあるわけであります。  それから、先生の言われる統一的な基準というのはどうだろうという問題でありますけれども、これも実際問題として生じてくる事案あるいは状況、これはケース・バイ・ケースで非常に違うわけでありまして、一律的にこういう場合には逮捕、こういう場合にはどうというのを決めることは、やや硬直化した、実質にそぐう被害者の本当の救済に資するような警察活動をむしろ逆に縛る面も出てくる、あるいはプライバシーを侵すような問題も出てくるということで、今のところケース・バイ・ケースで一番最良の措置をとってまいりたい、かように考えております。

入澤肇自由党

○入澤肇君 それはわかるんですよ。  だから私は、単にこういう事例もある、こういう事例もある、ケース・バイ・ケースだということじゃなくて、そのたくさんの事例を何年にもわたって調査し、扱っているわけでございますから、その中からミニマムスタンダードみたいなものを行政当局として当然つかんでおくべきであって、こういう場合には現場の警察官に、前線の警察官にこういうふうに扱いなさいよという指導指針、そのぐらいは私はきちんとつくっておくことが必要じゃないかと思って質問をしているんです。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) そういう御趣旨でございましたら全く仰せのとおりでございまして、これからこういった案件を全警察官が扱うケースも多くなりますから、できるだけ早くマニュアル的なものを作成するように検討してまいりたい、かように思います。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 今までたくさん質問が出ましたので、私はこの際、関係省庁にいろいろ要望をさせていただきたいというふうに思っております。  女性に対しての暴力が取り上げられるようになったのは五年前ですけれども、清水先生も一緒にいらしたカイロの国際人口・開発会議、この行動計画の中に女性に対しての暴力ということが出ていて、少女に対しての暴力も出ていまして、それを日本も採択したということがきっかけかと思っております。ちょうど五年目になりまして、オランダのハーグで皆それのフォローアップ会議が開かれておりまして、小宮山さんともども出席して帰ってきたところですが、そこの若者、思春期を問題にするセッションで、途上国、先進国の別なく性行動が低年齢化している、そして少女に対しての暴力、その結果としての望まない妊娠が増加している、途上国の場合は十分に避妊のサービスもないために非常に悲惨な状況が起こっているということがるる訴えられました。  先ほど仲道先生がどうしてとおっしゃいましたけれども、それを見ますと、私はもう世界的な傾向と受けとめざるを得ない。近代工業社会の一つの結果なのかな、あるいはポルノとか性に関するビデオなどが日本国内だけではなく国際的にはんらんしている、そういった中でこういうことが起こっているのかなと思うんですが、私がきょう問題にさせていただきたいのは、世界的な傾向と日本の特徴なんです。  そこで、私が一番つらいと思うのは、こういうことがあります。  外国ではどんどん低年齢化している。しかし、買春、テレクラで女の子を買うというようなことが非常に顕著にあらわれているのは日本の特徴である。  それから、もう一つ私が残念に思っていますのは、ほとんどの国が国として危機感を持っている。ところが、日本はそれがない。私はこの問題にかかわって七、八年になるかと思いますが、きょうは警察には御苦労さまと申し上げたいと思っています。本当に危機感を持っているのが警察だということが私は日本の不幸ではないかというふうにすら思っています。警察には本当に熱心にやってくださってと思うんですけれども、むしろそこに対しての予防策として、私は文教委員会におりましたけれども、文教委員会でこれを問題にすると、いや、それは例外ですというのが文部省のお答え。これは違うんですね。  幾ら警察はぎりぎりのところで、先ほどから民事に対しての介入とかいろいろ出ていますけれども、それよりもっと前段で日本がやっていないということが私は問題だろうと思います。実際に今、林さんもおっしゃいましたけれども、心の傷はいえない。それから、局長の方からも、もう男は見るのも嫌だという被害者には女性の警官や刑事をということでしたけれども、そういう状況についてのリハビリ、これは厚生省の領域です。そういったことが行われていないということが私は非常に残念だ。  それから、皆様からるるお話が出ました民間のシェルター、NGO、警察ではなくて、警察官には言えないけれども、民事介入はできなくても、そこにもっともっと警察と協力する民間のそういった活動があっていいはずなんです。そこが日本が諸外国と決定的に違う。なぜ日本は、官僚主導の国だからこうなっちゃうのかもしれませんけれども、こんな性の問題に至るまで警察が熱心にならなきゃならないということ自体が私はちょっとよその国と違うんじゃないかという印象を持って帰ってきたところなんです。  この際、警察にぜひお願いしたいことは、例えば総理府で連絡会議なんかありますけれども、そういったところを見ても本当に一番熱心なのは警察なんですね。これはやはりおかしい。私たちが幾ら文部省に言っても、そんなのは例外だと。やはり、警察がデータを示して、もっときちっと性教育を小学校からやらなきゃいけないということをおっしゃっていただきたい。それから、厚生省に対してどれだけリハビリが大事かということもおっしゃっていただきたい。そういうことは今までやっていらっしゃるでしょうか。それをこれからやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 御指摘のとおりでありまして、警察といたしましては、少女の性非行が非常に何とも言えぬ深刻な状況にある、それから例えばテレクラ営業みたいなものがその温床になっておるという現状につきましては、警察としてはできる限りいろんな機会にいろんな形で情報を社会に対して発信しておるつもりであります。そして、少年を保護するための社会的な認識、今、先生御指摘があったように、国民的な認識というものを醸成するように警察なりに努めておるつもりでありますけれども、今後ともささやかなものではありますけれども、例えばビデオを活用した広報啓発活動をさらにもっとたくさん行うなど努力していきたいというふうに考えております。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 もう一つ最後に。  NGOのセッションに出たんですが、そこで私の印象に残ったことは、子供たちが、子供たちといっても多分二十一、二だと思いますが、出てきて言ったことは、大人が決めた国連文書を見ると自分たちはまるで、英語で言うとセクシュアルマシンみたいだと、子供はすべて性のようなことが書いてある、自分たちはそんなんじゃない、もっと全人的な存在なんだということを、ブラジルの男の子でしたけれども、出てきて訴えて、爆笑になったんですね。  日本のもう一つの欠点というのは、余りにも大人が子供を客体としてというか対象として見過ぎているんじゃないでしょうか。子供たちの訴えというのは、もっと意思決定の場に自分たちを入れてほしいと。例えば外国で、アメリカの例ですが、先生を雇用するときに、教育委員会や校長だけではなくて生徒の代表というのが二人出るわけです。こういうことを僕がやったら先生はどうしますかなんて生徒が質問をする。同じようなことが私はこういう問題にとってはいいんだと思います。  さっき調停委員の年齢の御質問がありましたけれども、六十歳の人にはこれだけ変化の多い時代に四十代の人のことがわからない。裁判所についてはそのこともぜひお願いしたい、もっと若い人を起用していただきたい。それから、アメリカなんかでは、言葉をちょっと忘れましたけれども、お互いに同じ年齢の子が話を聞くというそういった裁判の形式をとっているビデオも見たことがあります。そういったところまでの積極的な工夫をしているわけです。  法務省の人権に関しては、申しわけないけれども、私は全く日本はおくれにおくれ切っていると思っています。それはやはり民間との協力をやっていないという意味です。幾ら法務省が人権の旗をお振りになっても、本当の意味での人権擁護をやっていない。ですから、私は、悪いけれども、法務省は警察と違ってその点では御苦労さまと申し上げかねる、はっきり。だけれども、警察は御苦労さまと言っているんです。区別してごめんなさい。  ということで、十代の人の意見を聞く、広聴するというようなことは皆さんなさっているかもしれない。でも、意思決定の場に若者を出す、これは時代の先取りだと思います、二十一世紀の。  国連人口基金のナフィス・サディクという事務局長がいますが、彼女が自分のステートメントのトップに言ったことは、これからは若い人が出ていって意思決定をするんだ、その人たちの世紀なんだと。私は、高齢者と言ってはあれですが、私たち年をとった者が時代の意思決定をしているような時代はもう終わったんじゃないかと思います。この問題は次の世紀を担う若者の問題だと思う。  だから、それは警察官の若い人が出ていってやるとかそういうことではないと思うんですけれども、しっかりした若者が今度自分たちの、そういう若者たちを引っ張って次の時代に生きていくというようなことが大事だと思うんです。  その点についてはもう少し考えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

林則清警察庁刑事局長

○政府委員(林則清君) 堂本先生の御指摘の次元からすると非常に低い次元に落ちるのでありますけれども、少年の性の逸脱行動の低年齢化といいますか、こういう子供自身に対する扱いとしまして、大人の方はこれは加害者として検挙することにしておりますけれども、例えばこういう場合でも、被害を受けた少年そのものについては、その特性を配慮した聴取を行うとともに早期の立ち直りを図ってもらうということで、少年の個性やその主体性を配意して専門職員によるカウンセリングや家庭や地域と連携したそういう活動を行っている。  非常に次元の低いところでの話でありますが、もう少し次元の高いところで言いますと、例えばきょうお呼びいただいてお答えを申し上げるその中身をつくってくれたのは、警察でも極めて私より三十年近い若い層であります。でありますから、正直なことを言いまして、私がそのまま回答をつくってきておったら、先ほどの話のように大体女を殴るような男は風上にも置けないという、そんなやつはもともと男とは認めないというぐらいの感覚できょうの会議に出ればいいかなと思っておったら、準備するに当たって、担当の係はまさにおっしゃるように非常に若い、私より三十歳以上若い連中がつくってくれた回答をもとにお話ししておるわけですが、やはり若い人の意思決定が非常に今後いろんなものを動かしていくのは役所も一緒だろうと思います。

堂本暁子参議院の会

○堂本暁子君 非常に心強いお答えですが、同時に警察外の若者も積極的に、この問題については法務省さんもぜひそれはお願いをしたい。そして、裁判所にもそういう視点でお願いいたします。  前回、会長にも申し上げましたけれども、私は参議院でこの問題を取り上げているということは画期的なことだと思うんです。というのは、どの省庁でも対応できない。包括的、横断的に取り組まなければならない。しかも、国として本気で取り組まないと日本はとんでもないことになってしまうと思いますので、ぜひともこの調査会の審議をもっと大事にして、そして国全体として取り組めるような対応をしていただきたいし、立法が必要ならそれもやっていただきたいとお願いをして、終わります。  ありがとうございました。

石井道子自由民主党

○会長(石井道子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗