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145回国会参議院1999/03/09

外交・防衛委員会 第3号

発言数
140
登壇者
15
会派数
7
開催日
1999/03/09

会議録

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る四日、山崎力君が委員を辞任され、その補欠として高橋紀世子君が選任されました。     ─────────────

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  外交の基本方針及び国の防衛の基本方針につきまして質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 おはようございます。  先般、外務大臣並びに防衛庁長官から所信の表明をしていただきました。  まず、外務大臣にお聞きしたいと思います。外務大臣の外交政策の所信について、まさに我が国の外交の基軸は安保に基づく日米同盟を基軸とするということでございまして、まさにそのとおりだ、このように思っております。  その中で、「外務大臣就任以来モットーとしているのはリーダーシップのある外交であります。すなわち、国際社会において我が国がみずからにふさわしい役割を積極的に果たしていくためのかじ取りを行うとともに、」云々、こう述べておられますが、若干わかるようでわからないという感じがいたします。  これからの日本外交を引っ張っていかれる外務大臣の、この点のさらに具体的なお考えを御説明していただきたい、このように思います。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 日本が果たすべきふさわしい役割ということでありますが、例えば我が国はカンボジアが国民和解を遂げ、自由で公正な選挙を実施するに当たってはいわゆる日本四項目提案を初め重要な役割を果たしてきたわけでありますが、私、まだ政務次官のときでありましたけれども、私自身がフン・セン首相、ラナリット殿下、それぞれに直接働きかけて、こういった国民和解を果たすのにそれなりの役割を果たしたと思っています。また、本年一月に私、中東を訪問した際に、中東和平の実現に向けた働きかけを行ったりなどしてきているわけであります。まだこれは具体的な成果が出ているわけではないわけでありますが、これからもフォローアップをして少しでもそういうことに力を発揮していきたい、こう思っています。  今後とも、こうした地域の安定化に向けた取り組みとともに、紛争解決に向けた包括的取り組みの重要性を一層強く訴えて、核軍縮・不拡散の分野でも引き続き国際的な取り組みの先頭に立つなど、安定的な国際環境の醸成に向けてリーダーシップを発揮していきたい、こういうふうに考えております。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 日米同盟を基軸とし、そして個々の具体的な地域的なことについて積極的に役割を果たしていく、このように理解しております。歴史に残る高村外交をぜひリーダーシップを持って推進していただきたい、このように思います。  続きまして、防衛庁長官にお尋ねいたします。先般、新聞報道で、北朝鮮が中国との国境近くにノドン六基を配備したということを政府筋が確認したという報道がなされております。その他、北朝鮮のミサイル基地の問題について、いろいろと政府筋なりの情報を得て確認されておられると思いますが、現時点において防衛庁として確認されておられる現状をお知らせいただきたいと思います。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 防衛庁としましては、種々の情報を鋭意収集し、継続的に分析、評価を行っているところでございますが、北朝鮮のミサイルの配備場所等については、御案内のとおり、同国が大変閉鎖的な体制をとっていることに加えまして大変秘密裏に進めているということでもありますので、断定的に申し上げることは大変困難であるということを御理解いただきたいと思います。  ただ、防衛庁としては、北朝鮮のノドンミサイル等については、昨年八月末に発射されましたミサイルの第一段目に使用されていたと見られることや、ノドン本体に付随して使用されると考えられる発射台つきの車両が既に多数調達されておるとの情報もあり、種々の情報を総合すれば北朝鮮がその開発を既に完了して配備を行っている可能性が非常に高いものと判断しております。この点につきましては、先般韓国へ参りまして千容宅国防部長官と話し合ったときに、韓国も同じような認識を持っていたところであります。  配備場所とか配備数など配備状況の詳細につきましては、関連する情報を鋭意収集、分析、評価しているわけでありますが、同ミサイルが発射台つき車両に搭載され移動して運用されるということもありまして、正確に把握することは大変に難しいということは先ほど申し上げたとおりであります。  三月五日、三月六日の報道があることは私どもも承知しているところであります。ミサイルについて私どももいろんな情報に接しているところでありますが、これは事柄の性格上明確にコメントすることはひとつ差し控えさせていただきたいと思っております。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 いずれにしましても、ノドンにしろテポドンにしろ射程が千キロを超す長距離弾道ミサイルでございます。北と南の今日の関係、そして南に対してはそのような長い射程は要らないわけですね、せいぜい五、六百キロの距離のミサイルで十分南には対応できる。  そうなりますと、千キロを超す長距離といいますものを配備しておる可能性が非常に高い、ほぼ配備しているという判断。その北の意図というのは那辺にあるのか。例えばこれをロシアに向けるのか、中国に向けるのか、アメリカに向けるのかというようなことから消去していきますと、非常に我が国としてはおざなりにできない北朝鮮のミサイルの配備だという感じがいたします。その点について防衛庁長官のお考え、判断、そういうものをお聞かせいただきたいと思います。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 御指摘ありましたように、ノドンミサイルにつきましては、北朝鮮のあらゆる場所から朝鮮半島全域を射程内におさめ得るわけでありますが、我が国のほぼ全域もその範囲内に入るということでございます。  そういう意味で、防衛庁も常日ごろから大変重大な関心を持ってその対応等につきまして検討しているわけであります。北朝鮮におけるノドンミサイルの配備の意図や運用構想については、同国がミサイルの開発、配備状況自体を公表しておりませんし、極めて閉鎖的な体制をとっていることもありまして、今委員から御指摘ありましたようなことについて明確に答えることは難しいということであります。  また、北朝鮮は射程約千五百キロ以上と推定されるテポドン一号ミサイルや、あるいは三千五百キロから六千キロメーターの射程を有すると見られるテポドン二号も開発中と見られ、それもかなり進んでいるんじゃないかと言われておりまして、ミサイルの長射程化というのは今北朝鮮が大変力を入れているところであります。  こういう動向について米国も大変憂慮しておりまして、例えば二月二日に発表された九九年の米国国防報告におきましても、北朝鮮のミサイル開発につきまして米国本土までを射程内に入れた大陸間弾道ミサイル、ICBMを従来の予想よりも早く開発するかもしれない、こういう認識を示し、北朝鮮をアジア太平洋地域で最も重大な近い将来の脅威であるというふうに述べているところでもありまして、私どもとしては、こういう問題についてどういうことがあっても適切な対応ができるように、情報の早期収集とかその対応について検討させていただいているという次第でございます。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 むしろ韓国側は、三十八度線を挟んで地続きですから、直接侵略、また川下になりますから川に毒物を投入されるとか、そういうものを非常に警戒している面があって、こんなに長距離の弾道ミサイルというのは、ある意味では直接的な差し迫った脅威というのは感じていないんではないかなと、こんな感じがするわけなんですよ。したがって、北朝鮮のミサイル配備というものについては、その射程内にある我が国としては非常に関心を持ってこれに対応していかなければならない、このように思っております。  もう時間がないので、こちらの方からいろいろとしゃべらせていただきますが、ミサイルが配備された、そしてミサイル発射に着手したというとき、その着手の判断というのは総合的な状況から判断するという防衛庁長官の御答弁もあります。それによって判断した場合に先制攻撃をかけることも可能である、このような答弁がなされておる、このように理解しております。  しかし、我が国は長距離の例えば北のミサイル基地をたたくような兵器は持っておりませんから、当然ここは日米安保に基づいてアメリカの力をかりなければならないということになろうかと、このように思っております。しかしながら、ミサイルはむしろ韓国にとっては、脅威でないとは申しませんけれども、やはり直接侵略とか毒物の投入とか、そういうものの方が関心があるんではないかなと。  そして、米韓が御存じのように相互防衛条約を結んでおります。日本が、北のミサイルが着手をしたという判断に基づいて米軍がそれに反撃をするというときと、それは日米の判断ですね。しかし、韓国にとっては、この間外相も一方的な反撃は非常に慎重にやってもらいたいという発言もなされておりました。そこに三国の、日米と韓国との間に判断及びその判断に基づいた行為の差異があるんではないかなと思うんです、いざとなったときに。これはもう寸刻を争うようなときに、その日米の判断と、特に日本の判断と韓国の判断、韓国の戦略上の判断と非常に僕は差異があるんではないかなと。我々は、北が着手すれば当然座して死を待つわけにはいかないから先制攻撃をやるべし、こういう判断になろうかと、このように思います。しかし、韓国の人にとっては北には親族もいっぱいいるわけなんです。だから、そこにまた心情的な差異もあるんではないかと。  こういうときにどう対応するのか、日米安保が機能するのか、非常に微妙なところがあろうかと、このように思います。その辺について長官のお考えはいかがでしょうか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) まず、ミサイルの脅威を韓国がそれほど感じているかというお話でありますが、その点につきましては、私も韓国へ行きまして、韓国の首脳の皆さんとお会いして、それほどミサイルについて余り気にしていないのかなというような印象を受けたということだけは申し上げられると思います。  今、北朝鮮には七十キロを飛ぶ長大な大砲があるそうでございまして、そういうものでも対応できるという面があるのかもしれませんが、今、先生がちょっと触れられたようなことが若干あるのかなという感じがしたということをちょっと申し上げておきたいと思います。  それから、私が先制攻撃ができると言ったというお話があります。これは専ら報道、ある一紙がそう書いてくれただけでありまして、私は先制攻撃が許されるなんということは一回も言っておりません。憲法上も自衛権行使の三要件というのはきちっとあるわけでありまして、その場合に、我が国に対する急迫不正の侵害がある場合には、我が国としては侵略国が我が国に武力攻撃に着手した場合は反撃できるという昭和三十一年の政府統一見解を引いて、法理上はできると言ったのでございますが、先制攻撃ができるなんということは一つも議会でも申しておりません。  先制攻撃というのは、武力攻撃のおそれがあると推量される場合に他国を攻撃するわけでありますから、私どもは、いわゆる自衛権発動の三要件の一つである我が国に対する急迫不正の侵害がある場合においては我が国に対する武力攻撃が発生した場合を指すわけであります。この武力攻撃が発生した場合とは、侵害のおそれのあると推量されるときでもないし、また憲法上先制攻撃が認められないものでありますし、現実の被害が発生していない時点であっても自衛権の発動ができるということを私は申し上げて、武力攻撃に相手が着手した場合に反撃できると言ったわけで、その以前に、おそれがある場合に先制攻撃ができるなんということは一度も触れていないということを改めて申し上げておきたいと思います。  そういうことでございまして、先生からたくさんの問題がありましたので、あとは……

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 事務方でも結構だけれども、さっき言ったように……

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 日米韓の三国の協定の問題でございますが、これは、この間コーエン国防長官がおいでになったときも、これから日米韓三国が十分な情報を交換し、北朝鮮に対する政策についていささかでも整合性を欠くようなことになれば、これは北朝鮮を利し、我々にも大変不利益な状況をもたらすので、そこはそごの生じないようにきちっと情報交換して協議をしながら対応していこうということが確認されました。  韓国へ行きまして、韓国の千国防長官との話し合いでもそのことが大変大事だということで、そういう緊急事態に対しては直ちにお互いに連絡をとり合って対応について考えようというので、そういう連絡の場を持つことで今協議を重ねておりまして、三月中に向こうとその詳細について打ち合わせをするというところまで進んでおりまして、委員御指摘のとおり、そういうことに十分気をつけて対処していきたいと思っております。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 聞きたいことはまだたくさんあるのですが、次の機会に回すといたしまして最後に。  北朝鮮という非常に閉鎖的な、そして不透明といいますか、わかりにくい国がこのようなミサイルを持つとかいうことになっておりまして、これは一つは、北朝鮮という国をできるだけ国際舞台に引っぱり出すということが必要ではないかな、このように思っております。  今、ARF、ASEAN地域フォーラムというのがスタートして何年かになっております。こういうところに、我が国がイニシアチブをとって北朝鮮を国際舞台に乗せるというような努力も一方では必要ではないかなという気がするんですが、この点についてのお考えは、いかがですか。外務大臣。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 委員御指摘のように、我が国は、一般論として、北朝鮮がARF等の国際舞台に出て国際社会の責任ある一員となることは地域の平和と安定の観点から望ましい、こう考えております。また、こうした国際舞台において、国際社会の北朝鮮についての認識を北朝鮮自身が知ることも、委員御指摘のように有益なことだ、こういうふうに考えております。  ただ、いかんせん、今北朝鮮との間に、日本が説得すればそうだそうだといってすぐ乗ってくるような太いパイプがあるわけではありませんので、そういう状況、そういうことも考えながら、今申し上げられることは、北朝鮮がARF等の国際舞台に出るということは望ましいと考えている、こう言うことにとどめたいと思います。

吉村剛太郎自由民主党

○吉村剛太郎君 終わります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 民主党・新緑風会の木俣でございます。所信に対して関連した質問をさせていただきたいと思います。  まず、外務大臣の所信から、一月のときも、そしてまた今回いただいたものにも、外務大臣就任以来モットーとしているのは、リーダーシップのある外交である、そしてまた、「国際社会において我が国がみずからにふさわしい役割を積極的に果たしていくためのかじ取り」という、ふさわしいという言葉を前回も使われております。  ふさわしいというのは、定量的な話ではなくて、もっと言うと定性的にもちょっとわからないわけでございますが、それが何かと伺いますとまた長くなりますので、例えばODAという話もありますし、例えば国防費という話もありますし、国連分担金というのもあります。国際社会においてふさわしい、例えばそれを三つのファクターとしたときに、今、日本は合算しますと、これは九七年のカレンダーイヤーで対GNP比〇・九五、アメリカは対GNP比三・二六、イギリスは二・七四、フランスは二・五六、これは、今申し上げましたように、国防費とODAと国連分担金を合算したGNP比でございます。  これから見ると、日本というのはGNP比で本当に応分の国際貢献をしているかどうかと考えると、ちょっと少ないように思えるんですが、その辺もあわせて、ふさわしい外交というのをちょっと伺いたいと思います。防衛庁長官にも、これは防衛費が入りますので伺えればと思っております。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 国際社会の平和と安定に大きく依存する我が国にとりまして、ODAは良好な国際環境を確保して我が国の国益を促進するための最も有力な外交上の手段の一つであるとともに、国際貢献の最も重要な柱である、こう考えているわけであります。  国防費についての御指摘がありましたが、国防費が多いか否かが国際貢献の指標となるとの認識が我が国国内においても、あるいは国際社会においても一般的に共有されているとは私は考えておりません。ODAと国防費を合算した額をもって国際貢献の指標とするという考え方に基づいて、国際貢献のためのそういう考え方というのはちょっとまだ一般的でもないのではないか、こう思います。  確かに、軍事力をもって国際貢献しているという国はあるわけでありますが、逆に軍事力が大きいがゆえに国際社会に不安をまき散らしている国もないわけではないので、軍事費、国防費が即国際貢献であるというのは、私は、私自身もですが、国際社会一般でも我が国内でもそういう認識があるというふうには考えていないわけであります。  いずれにしても、我が国としては、ODAや国連平和維持活動への参加等を通じて積極的に国際貢献を行っていきたい、こういうふうに考えております。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 外務大臣からお答えになったことで尽きると思いますけれども、特に防衛庁の観点から申し上げますと、私どもは、より安定した安全保障環境の構築への貢献ということにこれから力を入れていかなきゃいかぬ。例えば、国際平和協力業務の実施を通じまして国際平和のための努力に寄与するとともに、国際緊急援助活動の実施等を通じて国際協力の推進に寄与する、こういう面につきましても今後力点を置いていきたい、こう思っております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 日本の歴史というか戦後の歴史といっても、生まれる前のことでございますので実感したわけではございませんけれども、やはりどこをどういうふうに考えてみても、日米同盟というものが日本の発展に役に立ったということは間違いないと私は思いますし、それからまた、アメリカがアジアの平和に多大なる寄与をしたということも間違いない事実だと思っております。  そういう意味で、先ほど外務大臣は、国防費は若干脅威を与えるという意味もあり、まだまだ国際的な世論として国際貢献ではないというお話もありましたけれども、しかし、合算して、つまりこの三つのうちどこに重きを置いて活動していくのかという方針を日本として立てるべきではないかと思うんですが、いかがでございましょうか、外務大臣。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 先ほど申し上げたように、まさに我が国の防衛力をもって国際貢献するという面もないわけではない。それはPKOとか何だとか現実にやっているわけですが、そして我が国とすれば、得意分野といいますか、やはりその持てる経済力とかそういったものが重点になるのかなとは思います。思いますが、それと同時に、それじゃ経済だけやっていればいいという話でもなくて、やはりいざというときに、血を流すとまでは言わなくても、汗を流すとかそういった貢献もしていかなければいけない。  ですから、今までやってきたバランスがそんなにおかしいとは思っていないわけでありますが、国際社会の見方等も頭に入れながら、日本とすればこれからどういうことに、現時点の大体の姿があるわけですが、得意分野を今よりさらに伸ばすという面もあるでしょうし、全然劣っている分野をこれでいいのかなという面もあるでしょうが、そういうことをケース・バイ・ケースで考えていかなければいけない、こういうふうに思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私、冒頭何が言いたいのかなというふうに思われたかもわかりませんが、やはり国際的な貢献というのはまだまだ日本は少ないんではないか。特に、国防というか世界の治安を守るという意味でもまだ少ないんではないか。つまり、民主党はどちらかというとそういったことについてはネガティブな反応をしやすいというふうに世論として思われがちなものですから、いやそうではないんだということをまず私個人としてお示ししたかったわけでございます。  さて、それで今ガイドラインの審議があり、同僚議員からきのうも御質問させていただいたわけでございますけれども、当然これは大事なことでございまして、日米の協力をもって周辺の有事に対応していくというのは至極当然なことでございます。これは日米安保条約の範囲内でということでございますけれども。それで、そのときにどのように国会が関与していくかということが非常に大事なことではないか。つまり、歯どめを国会が国民の代表として持っていくということを菅代表も申しておりますけれども、やはりそういうことが大事ではないかというふうに思うわけでございます。  ところが、例えば九九年一月二十九日の衆議院予算委員会で小渕総理の発言にも、「周辺事態への対応が武力の行使を含むものでないこと、」ということで「必ずしも国会の承認を得なければならないものでなく、」、「迅速な決定を行う必要性があること等、総合的に勘案」すればというようなことを、報告すればいいということをおっしゃっておるんです。  しかし、よく考えてみると、この計画といっても何をもって基本計画というのか、ちょっとよく一般の国民にとっては、というか私にとっても非常にわかりにくいものでございます。そういう中で、新聞報道なんかでぽろっぽろっと極秘計画がまた飛び出るなんという不始末なこともあるわけでございまして、余計混乱して、外務大臣が冒頭の所信の中で述べられているような国内での議論を喚起してというのは、わざとリークして議論を喚起させるのかなと思ってしまうような気もするぐらいなんです。  それで、きょうは手書きの手づくりふうの資料を出させていただきましたが、三つの国会の歯どめというものが必要なのではないかということでございます。  まず、例えば基本計画というふうに一般的に言われましても、例えば開示できる部分と開示できない部分とあるんではないか。つまり、全体の方向性というものをこういう、要は事態としては二つだと思うんですね。一つは朝鮮有事、一つは中国近辺の有事というふうに、台湾有事と言ってもいいと思うんでございますが、これは非常に難しいので、台湾有事と言っていいと思いますけれども、この二つのうちのケースを考える場合だと思います。  その場合に、開示分、できるところがまずあるはずだと思うんですね。方向としてはこういう対応をするんだ、例えば港湾でいえばここを使うんだ、空港でいえばここを使えば何とかなるんだ。もちろんケースは、シナリオは幾つかあるでしょうけれども、全体の流れというのは開示できるのではないか。この部分を国会で、つまり点線の上段の部分はやはり国会で審議するべきではないか。しかしながら、そのもっと詳細にわたる、つまりマニュアル的な非公開部分について、極秘部分についてはもちろん余りオープンにしますと大変な問題になる可能性がある、ですからこれは極秘でいいというふうに考えるわけでございます。  民主党では、その開示部分について、方向性について定期的にいわゆる基本計画を改定していくというか、その環境に合わせて、これだと一年ごとになっておりますけれども、特に一年ごとではございませんが、そういうふうにして国会の承認を事前に得ていく。つまり、備えあれば憂いなしだと思いますけれども、この考え方については、いかにお考えでしょうか。防衛庁長官。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 大変お考えになられた御提案だというふうに私どもも受けとめておるわけですが、ある事態が周辺事態に該当するかどうかということは、周辺事態に際していかなる措置を、該当するかどうか否か、あるいは周辺事態に際していかなる措置を実施するかにつきましては、日米両国政府がおのおの国益確保の見地から、その時点の状況を総合的に勘案した上で、それぞれ主体的に判断して決めるということになるわけでございます。  したがいまして、基本計画は、ある具体的な事態が我が国の平和及び安全に重大な影響を与えており、政府としてかかる事態の対応措置を実施する必要があると判断されるときに、その時点における諸般の要素や具体的な状況を踏まえて決定されるべきものであると考えております。  基本計画には、対応措置に対する基本方針のほか、あるいは実施される対応措置の種類、対応措置を実施する区域の範囲、あるいは対応措置を実施する部隊の規模や構成、さらには地方公共団体等に求め、または依頼する協力の種類や内容などが含まれてくると考えられますけれども、具体的な事態が生起しない段階でこれらの事項についてあらかじめ策定し、議論をするということは困難ではないかというふうに私どもは考えております。  このように考えてみますと、御指摘のように限定された特定の国や地域で生起する事態をあらかじめ想定して、その事態について基本計画の案をあらかじめ議論するということはなかなか困難であるなというふうに思うことをひとつ御理解いただきたいと思います。  いずれにしましても、私どもとしては、今まで他の法律との均衡とか、この法律が国民の権利、義務を拘束しないとか、あるいは武力行使をしないとか、迅速性を要するという観点から国会に報告をして御論議いただくということでお願いしているわけでありますが、この点につきましては国会において十分御論議の上決めていただくというふうにひとつ申し上げておきたいと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 済みません、最後の部分は何をですか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) さっき基本計画と国会承認の問題について触れられたわけでございますが、私どもは報告でお願いしているわけでございますけれども、先ほどのように武力の行使を伴わない、あるいは国民の権利、義務を拘束するようなこともない、あるいは迅速性を要するというようなことから、他の法律との均衡も考えてひとつ報告ということにさせていただきましたが、この報告か承認かという問題につきましては、立法府である国会でも今大変な議論をされているところでありますから、その十分な御論議の上でやっていただきたいということを申し上げたわけであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ありがとうございました。  時間が迫っておりますので、かいつまんで御答弁をお願いします。  三点、質問だけぱぱっとしますので、それに対してお答えいただきたいと思うのでございます。今の例えばガイドラインに対して、我々例えば日本人の若い者たちが持っている感覚、そしてまたアジアの若い者たちが持っている感覚というのを、例えば私の友人たちの話を申し上げますと、一言、要は開示されていなさ過ぎて非常に不安であると。つまり、軍事的な行動というものは日本も貢献するべきだけれども、何をどうするかわからないというんですね。  つまり、そこが一番の根本なものですから、例えばさっき言いましたように、いや計画は何もないんだと言われますけれども、きのうも予算委員会の中でありましたように、九四年も九五年も、朝鮮有事のことで何ができるかということを具体的に詳細に研究されておりますし、それから米国からは、この間もあるところへ行って将軍からも聞きましたし、具体的にこういう要請をするんだというようなことも伺いましたし、ですから、あるんですよ。  それを、新聞に出てくる港湾とか見ますと、でたらめな港湾が書いてあるんですよ、実際に。使えないようなことが。そうでしょう。これが実は物すごく不安にさせちゃうんです。わかりますか。ですから、政府がきちっと、いやこういう感じなんだ、この港湾でいくんだ、大体そういう方向とかを出せないのかなというのが一つあります。  それからもう一つは、周辺事態の認定でございますが、これはどこが認定するかというのを伺いたいということ。それから、ドイツなんかでも議会の議決を経て有事というふうに判断するんですね。ですから、そのあたりもやはり認定について、安全保障会議を招集してやるのかどうかわかりませんが、やっぱり国会の、事態発生ということが大変大事だし、アメリカだって基本的には議会と大統領が相談してやるということですね。だから、そういうことは国会でも、周辺有事の認定ということをまず国会の場でも認めてもらわなきゃできないことだと思います。  それから、今度はその執行について、例えばこれはアメリカの戦争の条項、ウオー・パワー・アクトなものですから、今度の周辺有事、後方支援の話とは違いますけれども、執行して、し続けるわけですね。だけれども、今回のガイドラインの中には何日後に見直すみたいなのがありますか、ちょっと僕は見当たらなかったので。そこでも、アメリカの議会は六十日超えた場合にチェックをせよというようなことが書いてあるんです。  ですから、この三段階で国会のチェックをするというのがシビリアンコントロールの意味だと思うんですが、そのあたり二点、どのようにお考えでしょうか。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○政府委員(佐藤謙君) 私の方からまず事実関係を簡潔に御説明申し上げたいと思います。  周辺事態に際しての協力項目といいましょうか、それについてよくわからないではないか、こういうお話だと思いますが、この周辺事態安全確保法そのものがガイドラインの実効性確保という観点からつくられているわけでございまして、そのガイドラインの中には、別表の中に、こういったものが協力例として考えられているということを、例えば四十項目にわたりまして書かさせていただいているということでございます。  さらに、この基本計画で定めます内容につきまして、あるいは表現等につきましていろいろ御議論があるのかもしれませんが、四条におきましてかなり詳細に基本計画の内容を定めさせていただいているところでございます。  それからもう一つ、それに関連いたしまして、報道等で具体的な施設なんかの報道が行われているではないかということでございますが、これも累次防衛庁長官からお答え申し上げておりますように、新聞で報道されているようなものが政府として固まったものとしてそれを受けて検討する、そういうふうな性格のものとしては受け取っていないということを申し上げているところでございます。  それから、国会関与の関係、米国との関係も引用されてのお話でございますが、これにつきましては、まさに私どもが今お願いしておりますのは武力行使にわたらない、そういう内容のものでもございますので、先ほど申しました大臣の御説明した御趣旨から国会への御報告ということでお願いしている次第でございます。報告をいたしますと、当然のことながら国会でいろいろな御議論、御質疑もございましょうから、そういったものも踏まえて、またさらに我々としては対応していくことになろうかと思います。  それからもう一つ、見直し条項でございます。これにつきましては、四条の第三項に基本計画の変更についての規定がございますように、状況の変化に応じまして基本計画を変更するときにはまた国会に御報告をする、こういうふうな仕組みを用意しているところでございます。  事実関係だけ申し上げました。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 要はすべてがぼけているんですよ。ぼけているというのは今の答弁がじゃなくて、クリアにぼけている答弁なんですが。  もっと具体的に、作戦行動のようなものがなぜ出てこないのかなと。例えば今のも、四条の三項ということでもありますが、要は執行後何日以内とか、そういうことが僕は大事じゃないかなと思うんです。何度も何度もやってもどうせ出てこないことかもしれませんので、また後日ゆっくり時間をいただいたときに、こちらももう少し勉強してやりたいと思います。  いずれにしても、防衛庁長官に対する質問で外務大臣がと言ってはいけないかもしれませんが、国内での議論を喚起して国民の皆さんとともにということだと思うんです。国民の皆さんに認識をどういうふうにしてもらうかというのが本当に大事なことでありまして、その前提として我々議員が認識しなければ進まないんですね。小手先の議論だけで何かやっていてもだめで、今大きな幹をつくろうとしているときの第一歩に入りかかっている。このときに、こういったことが具体的にできていないというか、国会の場で議論がされないということが非常に不可解だし、不愉快な気持ちが自分はするわけです。  最後に申し上げたいことは、情報公開法が今上程されました。これから審議に入るわけでございますけれども、情報公開というのは二つあると思うんです。  一つは生のデータにどうやってアクセスできるかという情報にアクセスできるアクセス権ということだと思うんです。もう一つは、ポリシーオプション、政策のいろいろなシナリオをつくって、国民の皆さんどういうポリシーがいいでしょうか、例えば原案でいえばこういうふうになります。民主党案ではこうなります。共産党案ではこうなります。例えばこういうふうだったらこういうふうになります。これを国民の皆さんに示して、皆さん何を選びますかという問いかけをしていく、それが議論を喚起することであって、そしてそれを選んでもらうということがまさにポリシーをフォーミュレートするプロセスを示していくということがやはり僕は情報公開の一つでもあると思うんです。  ですから、きょうは短い質問なものですから漠とした話しかできませんけれども、しかしせっかく議論するわけでございますから、もう少し議論になるような議論をしたいというふうに思います。外務大臣と防衛庁長官に、私の意見に対してどのように思われるか、ちょっと伺って、質問を終わりたいと思います。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) じゅんじゅんと御教示をいただきましたが、議論になるように私どもも心して臨みたいと思っております。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) できるだけ率直に政府の立場を御説明して御理解いただきたい、こう思っております。ただ、特に具体的なこういう計画については、こちらの所管ではありませんけれども、なかなか難しい点もあるのかなという感じを受けておりますし、私の所管の中でも、外交上の配慮等で必ずしもきっちり申し上げられないことも中には出てきますが、できるだけ率直にすっきりと申し上げたい、こういうふうに思っています。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ありがとうございました。

高野博師公明党

○高野博師君 それでは、朝鮮半島情勢に関して質問をいたします。  ペリー調整官が昨日韓国を訪問されて、きょう日本に来る予定だと思いますが、ニューヨークでの米朝協議も膠着状態にあるという中で、きょう来られてどういう話し合いになるのかわかりませんが、韓国側が太陽政策というのをとって、その中で日米韓が北朝鮮との間でさまざまな問題を一括的に解決する包括的解決構想をつくっているんですが、これは報道によりますとかなり具体的な包括的な中身です。  その中で、この包括的解決構想は三段階に分かれている。その中身の中で、我が方の問題である拉致問題あるいは日朝関係の改善とか国交の正常化、さらには我が方の大規模な経済協力という、日本に関係した部分まで相当韓国側が考えて政策をつくっているということで、そしてもう一方で、アメリカも米朝交渉の中で日本の食糧援助というようなカードも使っているような節もある。北朝鮮はアメリカを唯一の交渉相手としているというのは、韓国も日本も、特に日本の場合は対米追随だからほとんど相手にしなくてもついてくるんではないかと、そういう節があるわけですが、この韓国側の包括的な解決構想についてはどういう認識をされていますか。特に、日本側の対応についてまでその政策の中に入れているという点ではいかがでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 韓国側は、高野先生がおっしゃったような、いろいろな一括解決方式とか、包容政策の中身を考えているようでございますが、その中身を私どもの方から申し上げるのは必ずしも適切でないと思いますが、太陽政策の基本的な考え方はある意味ではあめとむちということでございまして、あめという意味では、三国が協調していく上でどの国がどういうものが出せるか、むちはどういうものがあり得るだろうかというようなことの検討はしているというふうに聞いております。

高野博師公明党

○高野博師君 この韓国側の包括的解決構想の中で、日本がどうこうするという話については、日本側に協議とか話し合いは何かあったんでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) この点については、首脳レベルでもいろいろ考え方の説明がございました。外交当局間でも向こうの考え方を聞くということは常にやっておりますので、どういうことを想定しているかということは大体私どもも聞いてはおりますが、正式に日本はこうできるかどうかというような申し入れがあったと、そういうようなことではございません。

高野博師公明党

○高野博師君 何か主導権というかリーダーシップは韓国側にあって、日本がそれに使われているというような印象を受けるんです。アメリカも、基本的な対北朝鮮政策として封じ込めの政策はとらないとか、あるいは無制限、無条件の援助、こういう政策もやらないという、そういう原則の中で地下核施設の問題とかミサイル問題についての交渉を行っていると思うんです。日本も、基本原則は踏まえつつも、もっと柔軟で大胆な日本独自の包括的な解決構想というようなものは出せないのかどうか。  日本の場合は、野中長官はミサイル発射中止の担保がない限り制裁措置は簡単には解除できないと、それから高村大臣も小渕総理も北が建設的な対応を示すなら食糧援助や国交正常化交渉の再開の余地があると、相変わらずこの姿勢を崩していないわけです。  それで、問題は、最悪のシナリオとして、日本が主張しているような建設的な対応というものが見るべき成果がないままに米国と韓国のペースで交渉が進んで、日本がなし崩し的に食糧援助とかあるいはKEDOの支援を行わざるを得ないような状況に追い込まれはしないかという懸念があるんですが、大臣、この点はどうお考えでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) KEDOの支援をするように追い込まれるというお話でありましたが、KEDOの支援は日本はするつもりでございます。  それから、食糧援助については、やはり北朝鮮が国際社会の懸念に対して、そして日朝間の問題について何らかの建設的な対応を示さない限り、そういうことはできる状況ではない、こういうメッセージを北朝鮮側に送り続けているわけであります。  そういうことはなくても、ひょっとしたら食糧援助を再開するのではないかというような誤ったメッセージが北朝鮮に届くことは非常に困ったことだと、私はそう思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 KEDOの支援をするつもりというのは、いつ、どういう理由でこれは決めたんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) KEDOというのは単なる援助、支援ではないわけでありまして、日本の安全保障の問題、もっと具体的に言えば北朝鮮の核開発を阻止する現実的で有効な手段である、こういうふうに考えているわけで、そしてこれは日米韓の共同事業みたいなもの、EUとかそのほかの国も入っていますけれども、主としてのプレーヤーは日米韓でありますが、そういう中で日本としても、日本の安全保障のために北朝鮮の核開発を阻止するためにこれが必要であるとの判断のもとにこれをやるという基本方針を持っているわけであります。  具体的にお金を拠出する、そういう問題の協定について今協議をしているというところでございます。

高野博師公明党

○高野博師君 よくわからないんですが、KEDOがそもそもそういう経緯で行われている、米朝の枠組み合意の中から日米韓が協力するというそういう経緯は当然わかっているんですが、テポドンの発射があった後、これはやらないということで、一種の制裁措置をしたわけですが、どうもこのKEDOはやるつもりだという今の理由はどうもはっきりしません。  ですから、KEDOはやらないということを言った後のどういう変化があってやるつもりになったのか、その辺をちょっと聞かせてください。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) KEDOの協定に署名する、お金を出す署名をするというそのちょうど当日にテポドンの発射があった。そういうときに、何事もなかったかのようにお金を出すというようなことで協定に署名することはできないという日本の立場を米韓にも説明し、米韓もそれはもっともだろう、こういう状況でできるはずないねと。そういう話で凍結、凍結という言葉は使わなかったんですが、協力を当面取りやめる、こういう話をしたわけであります。一般には凍結と言われているわけでありますが。  ただ、それと同時に、当面協力を取りやめると言いつつ、日本とすればKEDOの枠組みを壊すつもりはないとその時点で同時に私たちは言っているわけであります。そして、その時間の経過とともにKEDOの枠組み自体に大変悪い影響が出てくる、そういう状況も勘案しながら、十月の二十一日に、諸般の状況を踏まえて幾つかの措置のうちKEDOの協力だけは再開するということを日本政府として決定した、こういうことでございます。

高野博師公明党

○高野博師君 そうすると、今行っている制裁措置の中にKEDOの支援はやらない、これはもう入っていないということですね。そういう理解でいいんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) それは入っておりません。

高野博師公明党

○高野博師君 今行っている制裁措置はあと何がありますか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 食糧支援を当面見合わせる、それから国交正常化交渉を当面見合わせる、そのほかチャーター便について許可をしないとか、そういったことだと思います。

高野博師公明党

○高野博師君 食糧援助については人道的な観点というのは当然ありますが、制裁措置としてこれは非常に大きな柱になっているわけですが、これが私先ほど言いましたように、韓国とアメリカのいわば圧力のようなもので行わざるを得なくなるというような状況にこれはならないと思うんですが、いずれにしても何らかの対応を、建設的な対応、これをかち取らないとこれはやらないということは明言できるでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 少なくとも北朝鮮が建設的な対応を示さないと困難である、こういうことでございます。将来、未来永劫外交の手足を縛るようなことは申し上げませんけれども、私は何らかの建設的な対応を示してもらった上でそれなりのことを考えたい、こういうふうに思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 建設的対応の中で具体的に幾つか挙げることはできますか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 例えば、核開発疑惑とかあるいはミサイルの問題とか、そういった問題を含む米朝協議の進展というようなことも一つあるでしょうし、あるいは日朝間の問題としての拉致の問題についてもあるでしょうし、その他もろもろのことが考えられる、こういうふうに思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 もろもろのものが考えられるといいますが、米朝関係はそれは米朝間での交渉の問題であって、それが進展したということは我が方に対する建設的な対応とみなしていいんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 国際社会の懸念を晴らす方向の建設的な対応、こういうことを申し上げているわけで、今米朝協議でアメリカがいろいろやっていることは日本も共有しているところの懸念、日本が共有しているというよりも国際社会が共有しているところの懸念に対してアメリカが北朝鮮とやっているということでありますから、どういう経過をたどろうともそれは北朝鮮が国際社会の懸念を解消する方向で建設的な対応を示すことになれば日本として考えるところがある、こういうことを申し上げているわけです。

高野博師公明党

○高野博師君 そこのところがよくわからないんですが、そうすると、米朝の協議が合意に達すれば食糧援助はやるという理解でいいんでしょうか。そうしますと、この制裁措置をとったときの理由とはかなり違うんじゃないでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 米朝協議ができたらすぐやると言っているわけではありません。その中身、そういったことも十分考えながら、特に日本がこういう措置をとった直接の原因はテポドンの発射でありますから、それについてどういうことになっているかというのは非常に大きな考慮要素である、こういうふうに思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 テポドンの発射が理由でこういう制裁措置をとったわけですから、二度とやらないというようなそういう約束を取りつけるというのは一番重要なことなんじゃないでしょうか、この建設的な対応の中で。これはどうでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 最も重要な要素であると今申し上げたわけでありますが、外交というのは非常に幅広いところでやっているので、建設的な対応の中の、このことをやればこうやる、このことをやればこうやる、それがやらなかったら絶対やらないとか、将来に対して完全に外交の手足を縛るようなことは今申し上げませんが、委員が今おっしゃったように、重要な要素であると認識しているということだけは申し上げておきます。

高野博師公明党

○高野博師君 外交の足を縛るというよりも、責任を問われないようにしておくというようなニュアンスがあるのかなと思うんですが、いずれにしても、何の成果も上げないまま日本が援助をするとか今までの制裁措置を解除するというのは外交上の失敗じゃないかなと、そういう位置づけを僕はされると思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 外交のそういう位置づけをされるというのはだれがするのかよくわかりませんが、委員はそういうふうな考えを持っておられるようでありますが、私は日本と日本国民のために一番いいと思うことを一生懸命追求していきたいと、こういうふうに思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 余り追及しませんが、ミサイルは二度とやらないということと、あるいは拉致事件、拉致問題が解決したというようなことがあれば、これは建設的な対応として成果があったということで日本はまた援助再開ということはあり得ると思います。  もう一つは、さっき言いましたように、日本はこれだけの話じゃなくていろんなことをもっと独自に考えたらどうかなという感じなんですね。例えばもっと大型の食糧援助をやって揺さぶるとか、あるいは防衛交流なんかも含めていろんな手を打つとか、包括的な解決構想を韓国に劣らないようなものを打ち出したらどうかなと思うんですが、その辺はどうでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 少なくとも現時点では先ほど申し上げたような方針で北朝鮮に対応していっているわけであります。これからも当面、先ほど申し上げたような方針で北朝鮮に対応してまいります。

高野博師公明党

○高野博師君 時間がありませんので、一つだけ。  これは先般、新聞報道に出ていたんですが、アメリカがロシアの研究者に研究開発費として援助していた、そのロシアの研究者の一部が核開発を含む大量殺りく兵器の開発にかかわっていた、こういう報告書をアメリカの会計検査院が出しているんです。このロシア側の研究機関がイランに核関連技術などを提供していたというようなことで、問題は、この計画に日本も参加していると。これはモスクワの国際科学技術センターの研究協力計画の一部である。日本の支援に関しても米国同様に核兵器開発などに利用されている可能性があると、こういう報道なんですが、この事実関係について何か今調査しているんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 少なくとも私は承知しておりません。

高野博師公明党

○高野博師君 これは重要な話ですので、ぜひ調べていただきたいと思います。  北朝鮮のミサイル問題あるいは核の疑惑、いろんなことについてロシア側からの技術者とかロシアの技術が入っているということが言われているわけで、そのロシア側の援助の中で何らかの形で日本が間接的であれ援助していたということがあってはならないと思うんですが、これはぜひ調査していただきたいと思います。  時間ですので、終わります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 最初に高村大臣にお尋ねさせていただきます。  日本政府は、これまで核兵器はつくらず、持たず、持ち込ませずという三原則を守るという立場をとっておられる。同時に、核積載艦が日本の港に入ってくる、それだけではなくて、また通過することも無害通航とはみなさないという立場をとってこられたと思いますが、この見解は今日でも変わりないということであれば御確認いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 現時点でも変わりございません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 今までこの非核港湾条例の問題に関していろいろ議論が国会でもなされてきました。私も一九八四年に当時の中曽根総理大臣に質問をしたわけですが、それを幾つか引用しておりますが、私の考え方を申し述べて、政府がどう述べているかということではなくて、私の根拠とする点を若干述べさせていただきたいと思うので、お聞きいただきたいと思うんです。  御承知のように、憲法の第九十四条では地方公共団体に法律の範囲内で条例制定権を憲法上の機能として保障しています。また同時に、地方自治法でも第十四条の一項で、法律に違反しない限りにおいて条例の制定権を保障しているというふうになっております。  もちろん、条約だとか協定が国と国との間の取り決めである、ですから権利義務の主体は国にある、政府にあるということは私は否定しません。条約、協定に関してはそうだと思うんです。しかし、国がその条約の実施義務を遂行するためには国内法的な手続を経なければならないということもまた法治国家としては当然のことだろうと思うんです。  これは、御承知のように、日米安保条約にしても国内法との抵触が生じる場合、これは特例法というのを政府は設けます。あるいは、それは国内法で遵守できる内容が確保されていない場合にそれを実施するために特別措置法というのを設ける、そういう形で国内法的な手続を経るという経緯をたどっていることはもう先般御承知のとおりだろうと思うんです。  ですから、そういうふうな状況の中で、日米安保条約に基づく米軍の艦船の港湾への出入りについては、国内法である港湾法によって処理する以外にはありません。この港湾法は、港湾管理者を地方公共団体とし、これは地方自治体の固有の事務であるというふうにされています。これは港湾法が設定されたとき、一九五〇年の四月二十六日、衆議院の運輸委員会で、当時の大屋大臣が明確に述べているわけですが、「港湾の管理運営に関し、最大限の地方自治権を與え、かつ国家的及び地方的利益に最も適合する形態の港湾管理者を設定する権能を、地方公共団体に與える」と。地方的な利益だけじゃないんです、国家的なんです。そして、国は港湾管理の第一線から引くと、港湾法が設定されたときの大臣の説明では明確にこういうふうに述べられています。港湾の適正な管理及び運営を図り、保全を維持する。  ですから、危険な状態から安全を保持する、そのためには核積載艦というのは危険を伴うものであり、アメリカでも事故が少なくなく起きているということはアメリカの議会の中でも明確に証言されていますから、その点については、保持をするということは非常に大切なことである。その観点から、運用についての条例あるいは要綱などを制定するということが行われようとしているし、行われてきております、一部の地方自治体において。これは一体どのような法令、法律に反するんだろうかという問題です。  条約の制定は、法令に反する場合、あるいは法令に特別の定めがあるものの場合に限り、国がその条例の制定に介入することができます。ところが、非核港湾条例は非核三原則に反するとは考えられません。核積載艦の入港を認めないというのが国の方針ですから。ですから、核を積載しておれば入港を認めないということは国の措置に沿った内容になっています。ですから、それを妨げるものとは考えられない。それでは、憲法や地方自治法に定められている条例の制定権に反するのか。これは、条例の制定権に反するとは言えないだろうと思う。  そうすると、いかなる法令に反してそれを拒否するのか。つまり、いかなる法令のどの条項に反しているのか、その点をお答えいただきたいと思います。若干前置きが長くなりましたけれども、考え方を述べさせていただいたんですが、いかがでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 外交関係の処理は憲法七十三条に基づく内閣の事務であります。国が一体的に遂行する責任を負っているわけであります。各地方公共団体が個々ばらばらに外交関係の処理に関与、制約を加えることは、我が国の外交の一体性を損なうという意味でも許されないと考えているわけであります。  憲法九十二条は、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」としていますが、国と地方との適切な役割分担のもとにおのずから一定の制約がありまして、外交関係の処理という国の事務に関してまで地方公共団体が無限定に権能を行使することを認めたものではないと考えております。  憲法九十四条において、地方公共団体は、「法律の範囲内で条例を制定することができる。」こととされており、また地方自治法第十四条第一項において、「法令に違反しない限りにおいて」「条例を制定することができる。」とされております。  仮に、外交関係の処理という国の事務に関与しあるいはこれを制約するような行為であるならば、地方自治法第二条第二項の地方公共団体の事務とは言えないわけでありまして、そのような行為について条例を定めることはできないものと解しているわけであります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 では、国のどのような外交の権限に反するんでしょうか。外交のいかなる内容を制限しているんでしょうか、この非核港湾条例を制定することは、大臣。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 外国の艦船が日本の港に入ることを認めるかどうかということを国の外交的観点から決定するということについて制限している、こういうことでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 核積載艦は、国自身も入港を申し入れてくればノーと言う、核艦船の入港は認めないというのは国の方針ですね。それをいわゆる地方自治体の非核港湾条例で明確にするということが何で外交権の制約になるんでしょうか。艦船一般を排除しているわけじゃないんです。核艦船なんです。核積載艦なんです、これは国の方針に合致しているじゃありませんか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) その判断権がだれにあるのかということでありまして、国が認めたということは、非核艦船であると国が判断したということであります。国が判断したものを、外交権のない地方自治体が、国は判断したけれども、この国の判断は間違いであるとか合っているとかそういう判断をすることが外交権の侵害になる、こういうことを申し上げているわけであります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 国が違うというふうに判断したことに逆らって地方自治体が判断をするということを地方自治体は行うとは申しておりません。  ここに書いてあるんです。最大限の地方自治権を与え、国家的及び地方的利益なんです、これに最も適合する形態の港湾管理者の任務は与えられている、権限が。国家的な権限とそれを補佐する意味ではあっても、国家の外交権に逆らうという態度は一切地方自治としてはとるということは申していないんです。これは外交権の妨げにならないんじゃないですか。補佐しているんじゃないですか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 国が外交権に基づいて寄港を認めるという判断をした上に、さらに私が判断しますよと言うこと自体が、まさに権限のないことをしようとしていることだということを申し上げているわけであります。  地方自治法及び港湾法に基づき、地方公共団体は係留場所の指定等の港湾施設の使用に関する規制を行うことは認めておりますが、このような権能の行使はあくまで港湾の適正な管理及び運営を図る観点からの港湾管理者としての地位に着目してのものにとどまるわけで、その外交的判断で国はこう判断したけれどもそうでないとかそうであるとか、そういう判断をすることは別に地方自治体、港湾管理者の権限として認められているものではない、こういうことを申し上げているわけであります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 先ほども言いましたように、これは国家的及び地方的利益に最も適合する形態の港湾管理者を設定する権能なんです、国家的なんです。国家的という問題を全く無視して、それは国がやるんだ、おまえたちは黙っておれということになれば、これはいわゆる国が知事を選任する、任命する、そういうかつてのやり方と同じようなことになってしまうんじゃないかと思います。私は、そういうやり方には現在ない、憲法の建前は、原則的に言うならば。  私は、言葉をかえてちょっとお尋ねしたいと思うんです。高村大臣、この問題に関して言いますと、今神戸市ではいわゆる非核港湾条例というのをつくっていませんね。しかし、神戸港では二十四年間、核積載艦の入港に非核証明書を求めるという実質的な運営が行われてきているわけです。これは政府としても神戸でやっているやり方は容認してきたんじゃないでしょうか、どうでしょうか。拒否してきたんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 神戸でやってきたやり方でありますが、昭和五十年三月に神戸市議会が採択した核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議を受けて、市当局が外国艦船の神戸入港の際いわゆる非核証明書の提出を求め、その結果に基づき港湾施設の使用に関する決定を行うとの運用方針を指すものだと多分思いますが、一般に神戸港を含めて外国軍艦が我が国に寄港する際には、個別に我が国の同意を要するところでありますが、これは外交関係の処理として国がその是非を決定するものでございます。  現在、神戸市において港湾の管理及び運営に当たって具体的にいかなる運用を行っているかというのは必ずしも明確でないわけでありますが、神戸市が外国軍艦が核兵器を積載していないことを証明する文書、いわゆる非核証明書の提出を求めてその結果に基づき港湾施設の使用に関し決定を行うのであれば、これに関する政府の考え方をこれから申し上げます。  まず、国と地方公共団体とは相互に異なる次元においてそれぞれの事務を処理しており、非核三原則という国の基本政策に沿うものであるからという理由で地方公共団体が国として責任を有する外交関係の処理を妨げるようなことが許されるわけではないということであります。  そして、外国軍艦の本邦寄港は、外交関係の処理につき責任を有する立場から国がその是非を判断すべきものであります。地方自治法及び港湾法に基づき地方公共団体に認められている係留場所の指定等の港湾施設の使用に関する規則は、あくまで港湾の適正な管理及び運営を図る観点からの港湾管理者としての地位に着目してのものにとどまるわけであります。  そして、地方公共団体が外国軍艦が核兵器を積載していないことを証する文書の提出を求め、その結果に基づき港湾施設の使用に関し決定を行うことは、外交関係の処理に当たる国の決定に地方公共団体が関与しまたはこれを制約するものであり港湾管理者の権能を逸脱するものであって、地方公共団体の権能の行使としては許されないものであります。  そして、先ほど委員が、知事を中央が任命するのと同じだ、時代錯誤だと、こうおっしゃいましたが、これは全然違うのでありまして、それぞれ違った事務をしているんだから、今国の事務に地方が関与すべきでない、それと同時に地方の事務に国も関与すべきでない、そういうことをきっちり定めることが必要である、こういうことを私たちは申し上げているわけであります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 簡単に言っていただきたいんですが、今神戸方式でやっているやり方、これは政府としては拒否するんですか、容認するんですか。簡潔に言っていただきたい。大臣、いかがでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 先ほど申し上げたように、具体的にいかなる運用を行っているのか必ずしも明確でないわけでありますが、どちらかといえば拒否するということでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 私、これを全部詳しく調べたんです。一九八四年に中曽根さんに質問するときに、神戸に行って全部調べた。それはどういうことかというと、神戸で決議されているんですよ。それは、「この港に核兵器が持ちこまれることがあるとすれば、港湾機能の阻害はもとより、市民の不安と混乱は想像に難くないものがある。 よって神戸市会は核兵器を積載した艦艇の神戸港入港を一切拒否するものである。 以上、決議する。」という決議が行われたんです。その決議に基づいて運用がされているんです。  市当局に私は確認した、どういうふうに運用しているのかと。外国艦艇が神戸港に入港を希望する場合には当該国大使館、領事館より外務省に口上書が提出される。外務省は港湾管理者に対し、口上書の写しを添付して寄港に対する協力要請文を送付する。その場合、上記口上書に核兵器を積載していないということが明記されていれば係船申請書の添付書類に証明書の添付は省略をするが、明記されていない場合には別途大使館または領事館の証明書の添付を義務づけている。証明書の添付がない場合には係留は許可しない、こういう運用がやられてきたんです。  私が質問したのは、この問題が執行されてから十年たってからです。そのときに中曽根さんは、これは理解できる、自治法の趣旨に基づいて理解できると述べたんです。そして、今後そういうことが起こればどうするかと言ったら、それについては協力すべきであるが、国は国としての責任もあるという趣旨のことを述べられた。拒否するということは一言も述べていないんです、私が質問したときには。そのときの内容というのは、ここに議事録があります。  いつどの船が入ってきて、どういう報告書が出されて、それがどういうふうに現地に通告されたのか。このときまでに十六回、外国の艦船が神戸港に入港するという申請書が外務省に出されているんです。外務省はそれを全部神戸の港湾管理者に通告したんです。その場合に、核を積載していないということがその口上書の中に、申請書の中に書かれておれば何もしなかったんです、核が入っていないんだなと。それを書いていない場合には神戸市は直接領事館や大使館に行って非核証明書を出してくれと言ったんです。出したところは入れたんです。イギリスなんかのように証明書を出さなかった場合には入港ができないで帰ったんです。  こういうことが二十四年間続いているんです。これを今になって、拒否してきたんだ、拒否するのが基本的な政府の姿勢だというのは全く納得できない。二十四年間、現にそういうふうにしてやられてきたんですから。慣習というのは強いものですよ。これは法令に基づいて、そういう非核港湾条例というのは設定されていませんけれども、現実に二十四年間やられてきたことです。それを今になって、それはどちらかといえば拒否する、我々としては認められないということを言うというのは、政府が今まで二十四年間やってきたことをひっくり返すことじゃないですか。  きのうも同僚議員が予算委員会で違うじゃないかと言って質問したら、違わないと言った。おかしいじゃないですか。現実に二十四年間という日時が動いているんですよ、これによって。どうですか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 当時の中曽根総理の答弁、私も読んでみました。まさに立木先生が御質問されて、非常に中曽根元総理、大政治家でありますから、こっちを言ったりあっちを言ったり、いろいろなことを言っているわけでありますが、例えばその中にも、委員がおっしゃるように、それはそれとして我々はよく理解できるところであるという言葉もありますが、一方で、国は国、地方自治体は固有の自治権に基づいて地方自治体の行為を行う、そういう次元が違うものであるというふうに御理解願いたいと思います。それはやっぱりはっきり分けて考えられるべきと、こういうようなことも言っておられるわけであります。  それで、いろんなことをその中で言っておられますが、中曽根総理が後に六十一年十月三日、きのうも総理が答弁されましたけれども、この問題についての最終的な中曽根総理の見解とされて、国防とか外交とかいう問題は、これは中央政府の専管的な所掌事項であると、こういうふうにはっきり言っているわけで、そういった考え方と今の日本政府の考え方は変わらない、こういうことを申し上げているところであります。  そして、二十四年間云々のことについては、ちょっと過去の経緯の問題ですから、政府委員に答弁させます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 結構です。もう最後にします、時間がありませんので。  大臣、あなたの答弁、大変苦しい答弁です。二十四年間の実態は否定できないんですよ。私はこのとき十年たって質問したんです。神戸に行って全部調べ上げたんです。外務省が全部認定してそれを通告しているんですよ。そしてそれを認めていわゆる非核証明書を出すということまで、文句をつけたことただの一度もないじゃないですか。そうしておいて、今になって、二十四年たってそれを否定するなんというのはとんでもない言いがかり。  私は、この問題について申し上げたいのは、今度の新しいガイドラインが問題になってきて、そして結局、国は、地方自治体の権限を越えて、地方自治体が納得しないのにやるようなことはいたしませんと。いろいろな基地の移転の問題でもいろいろ起こってきた。だけれども、それは実際には、最終的にはそれを押しつける形でやってきている。防衛庁長官には時間がもうありませんから質問しませんけれども、そういう実態を考えてくると、新ガイドラインを強行するために地方自治体の権限を極力押さえ込む、そういうことにつながりかねないという不安まで持つようなことが国民の中に起こってきているんですよ。  ですから、御承知のように函館、苫小牧、石垣市、それからさらには呉の問題でも鹿児島の問題でも運動が起こっています。いわゆる核積載艦が入ってきたら危険だ、大変だ、何とかしなければならないといって地方自治体の権限に基づいて核積載艦の入港は認めないという措置をしたいということがどんどんどんどん広がっていっているじゃないですか。これを一方的に、国のかつての官僚的なやり方で押さえ込むというふうなやり方は今の憲法から容認することができない姿勢だということを私は最後に申し上げておきたい。  高村さん、また答弁なさるでしょうが、結局その点についてはきょうで終わりませんから、引き続いてやりたいと思います。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 一九八五年に内閣法制局の、外国政府より我が国政府に対し同国軍艦の我が国の寄港について同意を求めてきた場合に、右に同意を与えるか否かは地方公共団体でなく国が決定する、こういう見解がありまして、それに基づいて非核証明書を提出した上で実際神戸に入港した船は一九八七年五月のチリの寄港のみでありまして、それが今までずっと続けられてきたということは事実に反する、こういうふうに思っております。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 きのうの予算委員会でも集中審議がありましたし、きょうも主としてガイドラインに関連するようなそういう問題が出ておりますが、最近、ガイドライン問題が一昨年六月に出てきて以来、TMDだとか、非常にきな臭いといいますか、平和に反するような問題が次々に政府側から提起されてきているように思えて仕方がないんです。今、世界は冷戦構造が崩壊して、どう考えても一時の米ソが核を背景にして対立していた時代よりも明らかに平和になっているにもかかわらず、なぜ今こういう空気になっているのかということを非常に残念に思う。  同時に、きのうもきょうも伺っていて、私のような年齢の者が改めて感ずるのは、戦争というもののイメージを持たない、これは大変いいことですけれども、戦後五十数年戦争がなかったわけですから、もう今ほとんどの人たちが戦争の体験がない。ところが、今度のガイドラインの問題を審議しようとすると、四十数項目にわたって対米協力をする、この問題について随分与党のガイドライン問題協議会でも議論してきました。  戦争の状況というものを想定できない人たちが集まって議論していると、大変危険なことが起こるんじゃないだろうか。こういうことは危ないぞと、戦争につながるぞ、武力行使につながるぞということが瞬間的に想定できるかできないか、ここのところは非常にこれからのガイドライン問題の議論でも大事なところだと私は思います。  お互いに戦争のことを知らない人たちが議論し合っている。これは仕方のない、あるいはいいことですけれども、ぜひそこをお互いによく注意しながらやらないと、本当に上っ調子で、私など戦争体験を持っている数少ない方ですが、こんな想定でいいのかと思うようなことが平気で言われている。そのことを最初に申し上げておきます。  TMDについて伺いたいのは、中国の唐家セン外務大臣がつい数日前、三日ですか、TMDについて、もし台湾に配置されるというようなことになれば、それは中国の国民も政府も重大な決心をするだろうというような、対応をするだろうという発言をしておりますが、この問題について政府はどう思われますか。防衛庁長官。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 今、委員から御指摘がありましたようなことは、弾道ミサイル防衛が相手方を攻撃するものだというある種の誤解があるのじゃないかというふうに思いますが、私どもが検討しているTMDは、我々の国が弾道ミサイルによる攻撃を受けた場合にこれを迎撃するというまことに純粋に防御的なシステムでございまして、そういう意味でそれ自体他国に軍事的な脅威を与えるものでは決してございません。したがって、本来的に、軍拡競争を起こしたりあるいは地域の平和と安定に悪影響を与えるものではないと私どもは確信しております。  これらの諸点につきましては、中国を初め近隣諸国にそういう説明を何度もしているところでございますが、今後とも透明性を確保していく必要があると考えております。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 きのう野中官房長官がこの問題について述べられたことがけさの新聞にも出ておりますが、中国に日本が供与するような、そういう受け取り方をして発言しておられるようですが、中国の唐家セン外務大臣が言ったのはそういう意味じゃなくて、日米で開発すればそれが台湾にも配置されると。台湾がそれに参画するわけじゃありませんし日本が供与するわけじゃありませんが、結果として、アメリカが提供するかどうか、台湾が買うわけでしょうけれども、そういうことを想定して言っているんだと思います。その点は野中さんの受け取り方はちょっと違うなと思っております。  そこで、質問したいのは、TMDというのは宇宙で使われる、つまり大気圏を通るときは頭が非常に高熱になりますから、センサーのついたところにはキャップをかぶせておいて、宇宙に出てからそのキャップを外してセンサーが働くようにして相手の弾道ミサイルをキャッチする、こういう仕組みだと思いますが、これはそれで正しいですか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 私どもが今アメリカと研究に着手しようとしておりますのは、海上上層システムですか、これでありまして、ほとんどは海の上で相手が撃ち込んできたミサイルを迎え撃つというのがねらいでございまして、そういうものを研究しようとしているわけでございます。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 それはイージス艦がいてキャッチして、それでイージス艦から発射するんですけれども、結果は、相手の弾道ミサイルをとらえるのは宇宙でなければできないようになっているはずです。ということは、大気圏内はキャップかぶせているんですからセンサーが働かない。したがって、相手の弾道ミサイルをキャッチできない、宇宙に出なければ働かないわけです。そう考えていいでしょうか。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○政府委員(佐藤謙君) 技術的なことなものですから、私の方から申し上げさせていただきます。  NTWD、私どもがアメリカと共同技術研究に着手しようとしているものにつきましては、探知をし、これを迎撃するわけでございますが、迎撃高度につきましては多分地上百数十キロ以上のところで迎撃をするというようなことになろうかと思います。  詳しい内容につきましては、それこそ研究してみないとわからないわけでございますが、構想としてはそういう構想だろうと思います。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 構想の段階ですけれども、これは明らかに宇宙で使うということになれば宇宙の平和利用、軍事利用禁止の国会決議に反することになるんですよ。だから、今から巨額な予算を使って、お金を使って開発しようとしているこの問題がのっけから国会決議に反するということであっていいのかどうか。このことはぜひ政府は重大な問題としてお考えいただかないと国民に対してまことに申しわけないことになると思いますが、いかがですか。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○政府委員(佐藤謙君) 今お話ございました宇宙の開発、利用に関する国会決議、それとの関係でございますが、もとよりこの国会決議の有権解釈につきましては国会においてなさるべきものではございますが、政府といたしましては、近年、御存じのような弾道ミサイルの拡散状況を踏まえますと、このBMDシステムが我が国国民の生命、財産を守るために純粋に防御的なかつ他に代替手段のない唯一の手段であることを踏まえますと、このBMDシステムにつきまして我が国が主体的に取り組んでいくことにつきましては、この国会決議の趣旨及びそのよって立つ平和国家としての基本理念にも沿ったものでございまして、御理解をいただけるものと、こんなふうに思っております。  いずれにいたしましても、国会決議との関係につきましては国会での御判断ということになろうかと思います。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 まだこれからという問題ですけれども、私の勉強した限りでは宇宙でなければ使えないという兵器だと思いますので、大気圏では使えないんですから、宇宙の軍事利用禁止決議に反するということをまず警告しておきたいと思います。  もう一つお聞きしたいことがありますが、これも短時間では到底議論できない問題ですけれども、先ほど防衛庁長官も言われました韓国の千国防大臣が、先日、ミサイルの先制攻撃の問題について絶対に反対だと、こういうことを明確に言っております。  これは金大中大統領の太陽政策の一環ということにもつながるのかもしれませんけれども、日本の方がミサイルを先制攻撃するというような声が与党の中からも出てきている。それに対して、最も近いところにいる韓国の国防大臣が先制攻撃なんかとんでもない、こう言っているというのはまことに奇異な感じがいたしますが、この国防大臣の真意はどういうふうに防衛庁長官受けとられますか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 私は、今委員がおっしゃったように、ミサイル基地等への先制攻撃は法理的に可能だということは一度も言ったことはありません。恐らく、千国防長官はその誤解に基づいて反論したものだと思います。その点につきましては、韓国側にもルートを通じてきちっと申し入れをして誤解を解いたところでございます。  今月、私が答弁した内容は、我が国が憲法九条のもとにおいて許容される自衛権を発動するためには、御案内のとおり、自衛権発動の三要件がありまして、我が国に対する急迫不正の侵害があること、さらにこれを排除するために他に適当な手段がないこと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきことに該当する場合に限られるということを申し上げ、我が国に対する急迫不正の侵害がない場合において自衛権の行使として武力の行使を行うことは憲法上認められないということを終始言ってきているわけであります。  この場合に、我が国に対する急迫不正の侵害がある場合については、従来から我が国に対する武力攻撃が発生した場合を指し、武力攻撃が発生した場合とは、侵害のおそれがあるときでもなく、また我が国が現実に被害を受けたときでもなく、侵略国が我が国に対して武力攻撃に着手したときである、こういうふうに申し上げていることであります。  また、敵基地への攻撃に関して申しますと、昭和三十一年の政府統一見解にありますように、急迫不正の侵害が行われ、その手段として誘導弾等の攻撃が行われた場合、座して自滅を待つというのが憲法の趣旨とするところであるとは考えられない。だから、やむを得ない場合は、他に手段がないと認められる限り、敵の誘導弾等の基地をたたくことは法理的に自衛の範囲に含まれ可能であるという昭和三十一年の政府の統一見解を私は引用して述べているわけであります。  このような場合に、我が国に対し急迫不正の侵害がある、つまり我が国に対する武力攻撃が発生している場合であることから、我が国が現実に現実の被害が発生しない時点であっても我が国として自衛権を発動し敵基地を攻撃することは法理的に可能であると申し上げているわけであります。  先ほどもちょっと答弁しましたが、御指摘のように、通常、先制攻撃は武力攻撃のおそれがあると推量される場合に他国を攻撃することだと考えられます。今申し上げたように、いわゆる自衛権発動の三要件の一つである我が国に対する急迫不正の侵害がある場合においては、我が国に対する武力攻撃が発生した場合を指しており、この武力攻撃が発生した場合とは侵害のおそれがあると推量されるときではないことから、憲法上先制攻撃が認められないものであり、現実の被害が発生していない時点であっても自衛権の発動をできるという三日の衆議院安保委員会における私の見解は先制攻撃を否定しているものであります。

田英夫社会民主党・護憲連合

○田英夫君 どうも防衛庁長官に先制攻撃ということを言ったわけじゃないという発言の機会を私の方から与えたようになってしまいました。  時間が来てしまったのですけれども、私はこれは、外務省も含めて、朝鮮半島のことを考えるときに金大中政権が言っている太陽政策というものをひとつぜひ十分御研究いただきたい。国防長官という肩書の人が先制攻撃はとんでもないということを言う意味ですね。  もう時間がないから、意見だけ一言で言えば、同じ民族で民族性をよく知っているからだと私は思うんですよ。北朝鮮軍の民族性というものを十分お考えになったら、さっき外務大臣がお答えになったような対応は出てこない。太陽政策という対応になってくる。条件つけて向こうが一定の対応をしたならばというような言い方にはならないはずなんです。  時間が参りましたので、終わります。

泉信也自由党

○泉信也君 まず、北朝鮮兵士の漂着事件についてお尋ねいたします。  本事件につきまして、この問題が生じた背景、内容等について、北朝鮮側から何らかの説明がありましたでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 事実関係を改めて繰り返して申し上げませんが、先方の朝鮮赤十字から言ってきた事情が大体我が方で確認した状況と見合っていたと、向こうからもある程度の説明を聞いております。

泉信也自由党

○泉信也君 どういう原因で、どういう状況でこうした兵士の漂着事件が起きたことになっておるんでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) これは、漂着した時点では随分遭難してから時間がたっていたというふうに判断されるわけでございますが、先方の説明、それから当事者の遺体の中から出てきた証拠品等から、北朝鮮軍の軍人が、これ副業というような言葉が出てまいりますが、漁業に従事していてその途中で漂流したというような状況、そして救助を受けられないままに遭難し、その遺体が、六体でございますが我が国に漂着した、大体こういう事実関係だというふうに理解しております。

泉信也自由党

○泉信也君 軍人が漁業に従事しておったというのもちょっと解せないところですが、遭難した場所を特定してあるんでしょうか。そして、その特定された場所から、海流とか風向きとかそうしたことを考えることによって、当然ここに漂着する、日本海のしかるべき場所に漂着するというようなことは分析上正しいというふうに外務省は思っておられるんでしょうか。

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) ちょっと聞こえないので、もう少し大きい声で。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) はい。  外務省がもちろんこういう捜査は直接やっているわけではございませんが、先ほども申し上げましたように、遺品等の中にそれをうかがわせるものがある、副業船であるというような記載があるというようなことで……

泉信也自由党

○泉信也君 何ですか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 副業船と書いてあるのでございます。それは漁業をやっている船ということの意味かなと、これは私どもは有権的に解釈しているわけじゃございませんが、そういう状況を総合的に判断して、私どもはその調査をした当局の判断、それ以外の判断は下していないわけでございます。

泉信也自由党

○泉信也君 どうもよくわからない歯切れの悪い答弁ですけれども、この件に対して、外務省、防衛庁、厚生省、警察庁といった関係省庁で何か打ち合わせをされる、対処方針を決めるというようなことをなされましたか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 関係省庁で随時協議をしております。そして、私どもは、こういう状態で漂着をしたわけでございますから、そしてその状況が先ほど申し上げたような状況だと推測されますので、歯切れが悪いという御指摘でございましたが、その全貌が明確にわかっているわけではもちろんございません。  そういう中で、恐らくそういうことであっただろうという判断のもとに、人道的観点に立ってこの遺骨を返還、これが国内の所要の手続を経た上で返還されることが望ましいだろう、こういう判断を外務省が示したわけでございます。

泉信也自由党

○泉信也君 北朝鮮側からゲリラの侵入などということが言われることもあるわけですが、この遺体にまつわる遺留品というようなものについては科学的分析等がなされたんでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 今、先生お尋ねの詳細について私ども全部知っているわけではございませんが、遺留品から可能な限りの調査をし、先ほど申し上げたような結論に達したというふうに承知しております。

泉信也自由党

○泉信也君 外務省にお聞きしていいのかどうかわかりませんが、だれが責任者なんでしょうか、この問題についての。国としての責任の省庁はどこなんでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) ただいま申し上げましたように、関係省庁それぞれの見解が述べられたと思いますが、具体的には漂着した時点の、市町村でございますが、そこと北朝鮮の朝鮮赤十字から委託をされた総連の方で遺骨の返還等について協議をしている、こういうことであります。

泉信也自由党

○泉信也君 市町村と言われることは、いわゆる行旅病人及行旅死亡人取扱法を適用したということを今局長はおっしゃったわけですか。市町村がそこに出てくるということは、この法律を使ったという意味ですか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 済みません、何とおっしゃいましたでしょうか。

泉信也自由党

○泉信也君 いわゆる行き倒れ人等を扱う、死亡人を処理する法律がありますね。これは明治三十二年の古い法律ですけれども。この法律を適用したから市町村が前面に出てきたわけですか。それとも、死体を、大変恐縮ですけれども一般廃棄物みたいに扱った観点から市町村が出てくるわけですか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 今、先生おっしゃいました法律の詳細を私は存じませんが、警察当局で所要の調査をし、こういう状況であるという結論、そして、私どもは北朝鮮との関係から先ほど申し上げましたような判断をいたしまして、具体的には市町村、そこに存在するわけでございますから、そこから全部で六体のうち四体の遺骨が既に引き渡された、そういうふうに承知しております。

泉信也自由党

○泉信也君 北朝鮮との関係は大変今厳しい問題があって、この兵士の遺体につきましても外交的な処理を当然やらなきゃならない問題だというふうに私は思うんです。局長の答弁を聞いておりますと、朝鮮赤十字だとか、何か市町村だと言って、外交的な配慮はどういうふうになされたのでしょうか。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) 外交的考慮と申しますのは、私どもが調査をした当局から伺っている状況から判断して、日本へ潜入を図ったそういうことではないだろうという判断、漁業をしていた、漁労に従事していたというようなことでございますので、先ほど申し上げましたように、この件は人道的な観点から遺骨を返還してあげたらどうだ、こういう判断をしたわけでございます。

泉信也自由党

○泉信也君 再三議論になっておりますように、人道的な配慮をする前に北朝鮮に求めなきゃならぬことがございますね。その取引に使えと言っている意味じゃありませんけれども、やはり北朝鮮が異常な行動をとっておるという現実で遺留品がどういうことを意味するのか、そういうことを当然外務省としては関係省庁から十分情報を得て判断をしなきゃならぬと私は思いますが、それは得たという理解でよろしゅうございますか。  例えば、一つの部隊から出てきたのかとか、あるいは混合した部隊の兵士がああいう遭難をするという事態に直面しておるのかとか、あるいは技術レベルがどうかというようなことは、まさに遺留品を徹底的に分析しなきゃならないというふうに言われておりますが、そういう分析の結果、外務省はこれは単なる遭難事故だというふうに判断して、人道的ということで遺体を返すことに納得をされた、あるいは希望するという答弁を予算委員会ではしておられますが、よそごとじゃないですか、外務省としてのその答弁の仕方は。

阿南惟茂外務省アジア局長

○政府委員(阿南惟茂君) この漂着の事件と申しますか、が起こった当時、いろいろなことがございました。韓国海軍が北朝鮮の半潜水艇を撃沈したとか、これに先立って。そういうこととの関連があるのではないかというような観点からも調査が行われたと思いますが、先ほど申し上げましたように調査の対象になり得るものを調査した。すなわち、遺体から出てくる限られた遺品でございますが、それを調査した結果として先ほどのような判断をいただき、我々としても、私どもが希望すると申し上げましたのは、遺骨の返還が国内の所要の手続を経た後に速やかに実現されることを外務省としても希望しているんだと、こういうことを申し上げたわけでございます。

泉信也自由党

○泉信也君 外務省は希望してはならなかったんじゃないですか。むしろとめ置きぐらいの、そうした上でもろもろの問題を解決するための努力をしていくというのが外務省の判断であるべきではなかったかと思いますが、この問題はまた後日やらせていただきます。意味がよくわかりません、今の御答弁では。  もう一つ、沖縄でのパラシュート降下訓練の問題についてお尋ねいたします。  外務大臣も防衛庁長官もSACOの報告を着実に実施したいということを所信で申しておられますが、今回の延期申し入れというのはどういう観点で外務省はなさったんでしょうか。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 三月六日に予定されていた嘉手納飛行場におけるパラシュート訓練に関しては、去る二日、自分からフォーリー駐日米国大使に対して本訓練を差し控えてもらいたい旨申し入れたわけであります。その際、政府としては、現在稲嶺沖縄県知事とも緊密に協力しつつ、SACO最終報告の着実な実施に向け鋭意努力しているところであること、昨年五月に嘉手納飛行場においてパラシュート降下訓練が実施された際に地元から極めて厳しい反応があった例を引きながら、本訓練に対する沖縄県内の受けとめ方等を十分配慮する必要があること等を米側に説明したわけであります。  他方、政府としては、パラシュート降下訓練は、米軍が日米安保条約の目的を達成するために即応態勢の維持向上を図るとの観点から必要であると理解しております。政府としては、今後ともSACO最終報告を念頭に置きつつ、パラシュート降下訓練につき日米間で話し合っていきたい、こういうふうに考えております。

泉信也自由党

○泉信也君 今、大臣の御答弁のように、降下技術の維持とか向上にとっては大変重要なことだと思うんです。それを何か地元の事情というようなことで一方的に延期を要請するというようなことは、日米関係あるいはまた駐留米軍にとってあってはならないことだと、私はそのように思っておるんです。  それで、防衛施設庁にお聞きした方がいいのかもしれませんが、伊江島の移転の問題は十二年度中にということになっておりますが、どの程度の進捗状況なんでしょうか。

大森敬治防衛施設庁長官

○政府委員(大森敬治君) お答えいたします。  SACO最終報告におきまして、パラシュート降下訓練につきましては伊江島に集約いたしまして、また楚辺通信所をキャンプ・ハンセンに移して読谷補助飛行場を返還するという手続が記述されているわけでございます。  私ども防衛施設庁といたしましては、SACOの最終報告を着実に実施するということが非常に大切であるということで、現在、移設先となります伊江村等々の理解を得べく鋭意努力しているところでございますけれども、現在まだ伊江村の御理解は得られていない状況でございますけれども、今回の米軍の訓練が一時延期されたというふうなことも踏まえ、一日も早く伊江村の御理解を得て、パラシュート降下訓練が伊江島で実施できるような環境を整備すべく最大限の努力をしているところでございますけれども、まことに申しわけありませんけれども、現在のところまだ伊江村の御了解が得られるという状況にはなっておりません。

泉信也自由党

○泉信也君 もう時間が参りましたが、もっと施設庁で努力していただきたいと思います。  もう一点だけ。今回の延期問題について、沖縄での演習場というのが市街地の中にある、大変状況が厳しい中にあるんだというようなことをアメリカの国民にもわかるように何らかのPRというか状況説明が十分なされておるんでしょうか。アメリカ国民の認識の違いが日米間でおかしな話になってはならないと思いますが、そういう努力は外務省はしておられますか。簡単で結構でございます。

竹内行夫外務省北米局長

○政府委員(竹内行夫君) 簡単に申し上げますけれども、アメリカ国民にと申されますと、いわゆる一般的な広報としてそういうことをやっているかと申しますと、降下訓練について特段やっているわけではございません。  ただ、沖縄の状況と基地の問題の状況ということについては、これは必ずしも広報というわけではございませんが、いろいろ日米相互理解という点の努力におきましていろんなことで訴えている、説明をしている、こういうことでございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 最初に、防衛庁長官にお尋ねいたします。  前回の委員会での所信表明の中で、昨年起きました一連の防衛庁をめぐる水増し請求疑惑、不祥事につきまして、東洋通信機とニコー電子の件だけは取り上げて報告されておりますけれども、当時の新聞等によりますれば、ほかにも何社かこういうことをやっていたと、社名を挙げてその金額を挙げて大々的に報道されておりました。当然、国民とすればあの件はどうなったんだとみんな考えておる、知りたがっていることだろうと思いますけれども、どうしてこの二社だけに限定されたのか、ほかの社について触れていない理由は何なのか、お願いいたします。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 東洋通信機とニコー電子につきましては、私ども厳正な調査が終了しましたものですから発表させていただいたわけであります。NEC等につきましては今全力投球であらゆる事業所について調査をしておりまして、何せ契約件数が七千件を超えるという膨大なものでございますので、私どもの方に原価計算とか工数をやれる者がいないものですから少し時間がかかっているという現状でございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 藤倉航装その他につきましてもやっぱり何千件という膨大な取引件数があるんですか。それで時間が今までかかっているんですか。

及川耕造防衛庁装備局長

○政府委員(及川耕造君) 御指摘の日本工機と藤倉航装につきましては、先生御指摘のとおり、平成五年及び七年に水増しが発覚いたしまして、当時返還の手続をとったわけでございます。  この返還額につきましては、両事案につきましては、今大臣申し上げました東通、ニコーと違いまして、予定価格訓令等に基づいて過払い額が算定されていると私ども認識しておりますので、現時点で新しく返還額を再算定するための調査というのを行う予定はございません。  ただ、防衛庁と契約しております企業を対象といたしまして制度調査を実施しているわけでございますけれども、これらについては、これらの日本工機等の企業も対象とすることとしておるところでございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 そんな難しいことじゃなくて、あれだけ騒がれたんですから、この所信表明でそれぐらいのことは一行でお書きになればよろしいと思いますけれども、どうして書かないんですか、そんなこと。

及川耕造防衛庁装備局長

○政府委員(及川耕造君) あえて特に問題になっておりません状況でございましたので、両社についてはコメントを控えたところでございます。  問題はむしろ、先生御指摘の、東通、ニコーの水増しというのは背任事件等にまで発展し、かつ現在私どもがその返還額の請求で東通、ニコーいずれも司法の手でお願いをしているところでありますので、メンションしたわけでございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 あれだけ新聞で大々的に報道されたんですから、やっぱり国民の知る権利にこたえてこの件はこうだということをきちっと報道するのが今の行政のあり方じゃないでしょうか。情報公開とか最近いろいろ言われておりますけれども、触れていないとなおのこと、何か隠そう隠そうとしているのかと余計な疑惑も持ちたくなるものですから、今後のこととして大いに注意してもらいたいと思います。  それから、NECから政治献金を受けておる、そういう問題がある。水増し請求というのは、言うならば詐欺である、泥棒と言ってもいい、税金泥棒と言ってもいい。その泥棒したような税金が回り回って自民党に流れているのもこれはいかがなものか、ひとつ党に持ち帰ってその点も十分検討してほしいということを前回の委員会で大臣に申し上げました。多分持ち帰って慎重に検討して結論が出されていると思いますが、いかがなったでしょうか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 企業が政治団体に行ういわゆる政治献金につきましては、献金を行う企業とこれを受ける政治団体との間の関係であることから、防衛庁長官としてこれについて踏み込んでコメントする立場ではないというふうにも考えます。  いずれにしましても、企業が政治献金を行う際には政治資金規正法に従い適正に行われるべきものと考えておりますが、私どもとしては、私どもが取引している企業が適正を欠いた政治献金を行うことがないように、ひとつこれから対処していかなければならぬことだと思います。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 どうしてそんな持って回った言い方をなさるんですか。  私は、端的にやめることにしたらどうでしょうかと。しかし、それはこういう理由があってやめられないと。たとえ、水増し請求をした、泥棒という言い方は大変恐縮ですけれども、そういう会社であっても、そういう企業からもこれからも引き続きこういう理由があって受け取っていくんだということでもいいわけですよ。  小渕総理に対しても、予算委員会なんかでは自民党総裁としての御見解いかがかという質問がなされます。ですから、防衛庁長官に対しましても、有力な自民党の党員といたしましてこの問題を党に持ち帰って検討なさってはいかがかという提案をあのときしておるわけで、決して防衛庁長官の見解を聞いておるわけじゃございません。  やめるんですか、もらうんですか。右か左か、はっきりしてください。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) そのようなことを防衛庁長官として言うことが適切かどうか問題ですが、私としてはもらうべきじゃないんじゃないかなと、こう思っております。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 ちょっとくどいようですけれども、党に持ち帰って検討なされたんでしょうか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) いや今、国会でこういうふうに毎日忙殺されていますから、まだそこまで党と協議したということはやっておりません。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 またまたくどいようですけれども、今後おやりになる考えはおありでしょうか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) その道の権威者である佐藤委員からそういう申し入れがあったということは党の幹部にも申し入れておきたいと思います。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 再発を防止するためには、事案の全体像を明らかにすることがぜひとも必要だと思います。  私、最初から疑問に思っていたのは、水増し請求が発覚した際に、官房で検討をしたと。その際の事務次官の畠山氏という方が大変激怒されまして、けしからぬ、これはすぐ刑事告発をすべきであるとおっしゃられたということが当時の新聞に出ておりました。ところが、刑事告発をした形跡は全くありません。  公務員というのは、職務を行うに当たって犯罪を知った場合には告発する義務が課せられておるわけですからね。これは明らかな義務違背だったと思います、防衛庁全体としまして。  それからもう一点私が疑問に思いましたのは、大臣に一切報告していなかったと、平気でこういうことを言うんですね。これだけの大事件が発覚しまして、防衛庁内部が知りまして内部で検討する、それはすぐにでも大臣に上げて大臣の判断を受ける、これは当たり前のことでございますけれども、大臣なんかに言ったってしようがないやと、あんなものばかだろうと、そんなことを言ったかどうかわかりませんけれども、当時どうして大臣に報告しなかったのか、これも幾ら聞いてもよくわからない。  あの事件が起きてから、私が質問し始めてからもう随分たっております。当時の畠山次官というのは亡くなられているそうですけれども、官房長の宝珠山という方ですか、つい最近まで防衛庁におられたあの方にお聞きすれば、いや、かくかくしかじかの理由があって告発はしなかった、大臣にも報告しなかったということが当然わかったわけでございますから、それをちょっと披瀝していただければ、これは何よりの一種の再発防止策にも通ずるんだろうと思います。その反省の上に立ってこれからの防衛行政のあり方を考えていこう、こういうことでございますから、それはいかがでしょうか。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) せっかくの御質問でございますが、佐藤委員の方から大臣はばかだろうというような発言があったということはちょっと私どもとしては承服できかねますので、その点はきちっと申し上げておきたいと思います。  事実関係につきましては、局長の方から答弁させます。

及川耕造防衛庁装備局長

○政府委員(及川耕造君) 当時上がりましたルートでございますが、日本工機の案件だけが確かに調達実施本部の方から連絡がございました。それは装備局長まで上がりまして、装備局長から当時の畠山次官に御報告をいたしたものでございます。  したがいまして、当時の装備局長に私の方からどのような事情であったかをお尋ねしたわけでございますけれども、大臣に上げなかったのは、一つは、既に日本工機が全額、私どもの計算いたしました返還額につきまして返還する旨の申し出があるということで、当時は和解交渉という形の認識でございましたので、あえて大臣まで御報告せずともよかろうと、こういうことで御報告を申し上げなかった。  あとの三件につきましては、佐藤先生から再三御指摘をいただいておりますが、調本限りで処理いたしたために内局等には報告がなかったものでございます。その件につきましては、現在公判等でいかなる理由か等が明らかになってくるのではないかというふうに考えておるところでございます。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 大臣、申しわけございません。私がばかだと言ったんじゃなくて、当時の防衛官僚が、大臣に上げても仕方がない、今言ったような理由でもう和解ができかかっているから上げないと。そういう発想も私、実は理解できないんです。なぜなんだろうかと。やっぱり起きたことは、もうどうでもいいようなことは別といたしまして、これだけのことならば逐一大臣に上げてその指示を受ける。少なくとも知っていただくということは私は大変大切なことだと思うんです。そういうことをしない防衛庁とは一体どういう役所なんだろうか、それだけ大臣をばかにしていたのかと、こういう意味で申し上げたので、誤解を解いていただきたいと思います。  それから、和解ができかかったから上げなかったと、そんなばかなことないでしょう。またばかと言いました、失礼しました。だってそれは仕事でしょう。大臣は逐一省内のことを知っている、知っていなきゃ行政はできない、当たり前のことです。行政をやっているのは、最終責任者は大臣ですからね。上げても仕方がないという発想はどこから来るんでしょうか。不思議でしようがない。  そして、その後、一連の水増し請求事件は一切上げていないと、こう言うんですね。調達本部が勝手にやったんだと。しかし、会計検査院にはきちっと報告しているというんですね。会計検査院に報告するのに官房を通さなかったんでしょうか。これまた不可思議な役所でございますね。必ず官房を通して会計検査院にこれを報告しますよと話は次官まで上がっていくわけで、どんなことがあっても調達本部の一存でこれはもう上げない、官房にも上げないと、しかし会計検査院には報告するというんです。こんな役所あるんですか、こんなばらばらな役所が。  それも私、実は再発防止のための一つの反省事項だと思うんです。大臣官房が省内全体を統括する、これ当たり前のことです。てんでんばらばらなら万が一北朝鮮が攻めてきたってもう対応できないでしょう。そこでもって大いに反省してほしいという意味でこういうことを申し上げておるわけであります。  最後に、大臣の御感想を、ばかだと決して申しませんから、私。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 私ども、調べてみますと、やはり本人らが自分の保身のために、大臣に上げると問題が大きくなるというような卑劣な行為で自分の保身を考えて上げなかったんじゃないかというようなことが考えられて、そのことは公判でもちょっと問題にされているところであります。  いずれにしましても、こういう不祥事を起こしてしまったことについては私も改めてひとつ申しわけなくおわびを申し上げる次第でございます。事件発生後、私どもはこのようなことが再び起こらないように、佐藤委員からるる御指摘いただいたようなことにならないようにひとつ緊張感を持って仕事をしていこうということでございます。  前長官が調達改革の基本方針というものを出して去られましたが、私どもはそこで盛られたすべてのことを今月中に全部解決して、四月からすべてのことが発足できるように対処している、ほぼ完成したということを申し上げて、二度とこういうことを繰り返さないように万全の構えでやっていきたいということの決意を披瀝しておきたいと思います。

佐藤道夫二院クラブ・自由連合

○佐藤道夫君 終わります。

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十一分散会

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