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145回国会参議院1999/03/04

外交・防衛委員会 第2号

発言数
6
登壇者
3
会派数
1
開催日
1999/03/04

会議録

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨日、田村秀昭君が委員を辞任され、その補欠として泉信也君が選任されました。     ─────────────

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  まず、外務大臣から外交の基本方針について所信を聴取いたします。高村外務大臣。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 外交・防衛委員会の開催に当たり、外交政策についての所信を申し述べさせていただきます。  二十一世紀を迎えようとする国際社会は、冷戦の終えんを経てさまざまな新しい課題に直面しております。大量破壊兵器拡散の危険性が増大し、テロが深刻化するなど脅威が多様化し、また、アジア経済危機とその世界的な波及に見られるように、グローバリゼーションの影の部分への対応が急務となっております。このような中、国際社会の安定と繁栄を確保し、もって我が国の安全と繁栄を確保するという基本目標のもと、一層積極的に外交を展開してまいります。  まず、我が国外交の基軸は日米安保条約を中核とする米国との同盟関係であります。この関係を一層揺るぎないものとし、我が国の平和と安全を確保するためには、日米安保体制の一層円滑で効果的な運用に努めていく必要があります。このためにも日米防衛協力のための指針関連法案等は極めて重要であり、これら関連法案等が早期に成立または承認されることを強く期待しております。  同時に、米軍の施設・区域が集中する沖縄が抱える問題の解決は引き続き重要な課題であり、今後ともSACO最終報告の着実な実施に向け、稲嶺沖縄県知事を初め地元の方々の御理解と御協力を得つつ努力してまいります。  次に、我が国を取り巻く安定した環境を整備するために、ロシア、中国、韓国等近隣諸国との関係を強化することが重要であります。昨年秋に展開された一連の首脳外交の成果を基礎として、それぞれの国とのパートナーシップをさらに深めてまいります。  このような中、問題となるのが北朝鮮との関係であり、昨年のミサイル発射や最近の秘密核施設疑惑などは、我が国はもとより国際社会全体にとっても大きな懸念材料となっております。我が国はKEDOを引き続き支援していく用意がありますが、KEDOの枠組みを維持する上で、北朝鮮がミサイル及び核の問題に関しこうした懸念を解消する行動をとることが重要です。米韓両国と緊密に連携していくとともに、北朝鮮がこのような懸念及び日朝間の諸懸案に建設的な対応を示すのであれば、対話の再開を通じ関係改善を図る用意があることを改めて明確にしておきます。  さらに、こうした二国間関係の強化にとどまらず、地域協力を進展させるための貢献などを通じて、アジア太平洋地域の安定維持に努めてまいります。また、その先をも見渡して、欧州を初め世界各国、地域との関係を着実に強化していく考えであります。  国際社会の相互依存が深まる中、主要国の一員として、世界全体にかかわる問題にも積極的に取り組んでいかねばなりません。軍備管理・軍縮、紛争への包括的な取り組みなどを通じて、より安全で安定した世界を築いていくことが必要です。また、より繁栄した世界を築くために、グローバリゼーションの流れに十分対応し得る国際的枠組みの整備強化に努めてまいる考えであります。  さらに、人々にとってより住みやすい世界を築くため、いわゆる人間の安全保障といった視点も踏まえ、地球環境問題を初めとする諸問題への取り組みも強化していく考えであります。  私が外務大臣就任以来モットーとしているのはリーダーシップのある外交であります。すなわち、国際社会において我が国がみずからにふさわしい役割を積極的に果たしていくためのかじ取りを行うとともに、対外関係に関する国内での議論を喚起して国民の皆様とともに外交を進めることが、外務大臣としての私の重要な職責であると認識しております。  この点、本委員会での御議論は極めて重要であると考えており、河本委員長を初め委員の皆様の御指導と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) 次に、防衛庁長官から国の防衛の基本方針について所信を聴取いたします。野呂田防衛庁長官。

野呂田芳成自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(野呂田芳成君) 本日は、河本委員長を初め委員の皆様にごあいさつを申し上げますとともに、防衛庁長官として所信を申し述べさせていただきます。  現下の国際情勢については、大量破壊兵器やその運搬手段の移転、拡散が大きな問題となるなど、依然として不透明、不確実な要素をはらんでいます。アジア太平洋地域においても、例えば朝鮮半島では韓国と北朝鮮による軍事的対峙が続いており、さらに昨年北朝鮮が行ったミサイル発射は我が国の安全保障のあり方について大きな問題を投げかけました。  このような状況のもと、防衛庁としては引き続き節度ある防衛力の整備に努めるとともに、来るべき時代を見据えた新たな政策を積極的に実施してまいる所存でございます。  その政策として、まず周辺事態安全確保法案等があります。日米安全保障体制の信頼性を確保するため、平成九年九月に策定された日米防衛協力のための指針を実効性あるものとするため、本法案等を昨年四月国会に提出いたしております。我が国の平和と安全にとって重要な本法案等に御理解をいただき、早期の成立、承認を期待しているところでございます。  次に、弾道ミサイル防衛、いわゆるBMDがございます。これは純粋な防御的手段であり、専守防衛を旨とする我が国の防衛政策にも合致するものです。昨年末、政府として日米共同技術研究に着手することが決定されており、防衛庁としてもかかる共同技術研究に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  同じく昨年末、情報収集衛星の導入についても閣議において決定がなされました。独自の情報収集力の確保及び情報源の多様化は重要であり、防衛庁としても今後この衛星の運用等に係る組織体制の整備等の面において積極的に協力いたします。  沖縄に所在する在日米軍施設・区域の整理、統合、縮小は、前政権に引き続き小渕内閣においても重要な課題です。私は本年一月沖縄を訪問し、さきに就任された稲嶺知事にお目にかかりました。沖縄の振興に情熱を傾ける知事のお話を聞き、また米軍施設・区域の集中する沖縄の現状を見ることで、SACO最終報告の内容の着実な実施に思いを新たにしたところです。今後も引き続き沖縄に係る諸施策に真摯に取り組んでまいります。  以上の政策につきましては、先日米国のコーエン国防長官と会談を行い、活発に意見の交換を行いました。今後も米国と密接に協力し、日米安全保障体制の充実に努めてまいります。  近年、国際社会に安定した安全保障環境をもたらす手段として安保対話、防衛交流が注目されております。私は一月韓国を訪問し、金大中大統領、千容宅国防部長官と会談を行い、北朝鮮情勢を初めとして両国にかかわる安全保障問題等につき有意義な意見交換を行いました。今後ともこの種の対話、交流を推進し、積極的に関係諸国との信頼関係の増進に努めてまいりたいと考えております。  また、目下中東ゴラン高原において自衛隊部隊がUNDOFに参加し、当地の平和と安定に寄与しております。第一次隊の派遣から現在七次を数えており、これは現地での自衛隊部隊の活動ぶりが高く評価されてのことと私も誇りに感じるところであり、引き続き我が国部隊の着実な業務の実施を期す所存でございます。  さて、防衛調達改革について申し上げますと、防衛庁においては、昨年十一月に調達実施本部の解体を含めた調達改革の基本的方向を取りまとめました。これを踏まえ、四月までに全体の成案を得、実施することとしておりますが、早急に措置すべきものについては、規格・仕様書の概要のインターネットによる開示、原価計算方式の見直しのための研究会の発足など、可能なものから実施に移しております。国民の信頼を早期に回復するとともに、二十一世紀に向けた我が国防衛調達のあるべき姿を構築するため、今後とも全力で取り組む決意でございます。  同時に、防衛調達に関する不祥事を一つの契機として、自衛隊員の再就職のあり方につき有識者を招き検討してまいりましたが、現在、公務の公正性及び透明性を確保しつつ適正な再就職の実施を図るための施策について、早急に結論を得、所要の措置を講じてまいりたいと考えております。  なお、背任事件に至った東洋通信機事案及びニコー電子事案については、損害額をそれぞれ約六十二億円、約三十一億円と算定し、二月五日に両社に対し返還請求を行いました。これに対し、ニコー電子からは即決和解の申し立てがありますが、東洋通信機は少なくとも請求額の全額を支払う意思がないため、訴訟により履行を求めることとしております。  平成十一年度の防衛関係費は、人件・糧食費の減少、石油価格の下落等の要因に加え、経費の節減合理化にも努めた結果、四兆九千二百一億円と平成十年度に引き続き抑制された予算となりました。一方で繰り延べの大幅な圧縮を図ったほか、防衛調達改革の一層の推進、弾道ミサイルに対する情報機能の強化、主要な部隊訓練等の充実など、防衛庁の抱えるさまざまな課題に適切に対応し得る予算となっております。厳しい財政事情の中で防衛の態勢の充実を目指すため、今後とも取得改革の推進を初めとするコストの削減などに不断の努力を払うとともに、必要な装備の充実を図ってまいります。  以上、中長期的な視点に立った防衛政策に関して述べてまいりましたが、昨年の北朝鮮によるミサイル発射に見られるような不測の事態に対しても、防衛庁は即応性をもって対応しなければなりません。このため、防衛庁では、さきに重要事態対応会議を設置いたしました。この会議では、自衛隊の出動等が必要とされる重要事態が発生する場合における情報の収集、分析、伝達の円滑な実施の確保及び所要の対応のあり方についてあらかじめ検討を行い、いざという場合に迅速に対応することができるよう備えるものです。この会議を通して防衛庁・自衛隊の対応に遺漏なきを期してまいる所存です。また、いつ何どき起こるともしれない災害に対しても的確に対応し、国民生活の安全のために努力いたします。  防衛庁・自衛隊は、国家の独立と平和を守るという重大な任務を帯びております。すべての自衛隊員とともにこのことを常に念頭に置き、日ごろよりさまざまな事態に対する態勢の整備を行うとともに、事態発生時には迅速に対応し、国家の安全に万全を期す所存でございます。  以上、私の所信を申し述べましたが、委員の皆様には、本委員会での御議論を通して、今後とも我が国の安全保障、危機管理につきまして御理解と御指導を得ることができますよう切にお願いを申し上げます。

河本英典自由民主党

○委員長(河本英典君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前九時四十四分散会

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