大蔵委員会 第16号
- 発言数
- 329 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1999/07/06
会議録
○村井委員長 これより会議を開きます。 金融に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として預金保険機構理事長松田昇君及び日本銀行理事小畑義治君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○村井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺博道君。
○渡辺(博)委員 おはようございます。自由民主党の渡辺博道でございます。 私は、大蔵委員会に配属されまして、やっとの思いで質問する機会をいただきました。理事の先生方、同僚、そして先輩の議員の皆様方に改めて感謝を申し上げる次第でございます。また、本日は、私の尊敬いたします宮澤大蔵大臣そして柳沢国務大臣におかれましては、日本の景気回復のために日夜尽力していただいておりますことに改めて敬意を表する次第でございます。 このたび、柳沢大臣の方で、再生委員会の方で出されました、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書が上がってまいりました。この報告書をじっくり読ませていただいたわけでありますが、大変よくまとめられてあるというふうに評価したいと思います。 そして、特にその中で、長銀問題のバブル期における銀行経営の環境についてという項目の中に、その当時における銀行がどんな姿勢で経営をしてきたか、その内容がつぶさにあらわされております。特に銀行では、この当時においては、銀行の競争力は結局のところは貸し出しの競争力であるというふうに断言しております。そしてまた、より収益を確保すべく、いわゆる中堅、中小企業融資の拡大に向かうことになり、この分野での競争は一層激化してまいりましたという記述もあります。さらには、不動産関連融資は貸し出し規模拡大競争の格好のターゲットとなっておりました、こういった項目がこういった公の書類の中に記されております。 しからば、こういったそれぞれの金融機関がその当時果たしてきた役割をもう一度しっかりと精査する必要があるのではないかというふうに思うわけでありますが、この点につきましては、今後の私の質問の中で論じたいというふうに思うわけであります。 こうした認識を前提といたしますと、現在のような金融機関の貸し渋り姿勢というものが本当に正しいのであろうか、これをしっかりと見きわめていかなければならない、そのように思うわけであります。まさにこの点がこれからの金融政策における最重要課題として考えなければならない問題ではないか、そのように思うわけであります。 そこで、今回の質問の中心は、金融機関と中小企業との関係に重点を置いて質問していきたい、そのように思うわけであります。 小渕総理は、今国会の冒頭において、施政方針演説の中で、二十一世紀に向けた国政運営を五つのかけ橋を基本に推進していく旨述べられております。とりわけ繁栄へのかけ橋においては、本年を経済再生元年と位置づけ、金融システムの再生に全力で取り組むと同時に、中小企業対策、雇用対策に最大限の配慮をしていく、そういった旨を述べられております。 こうした諸施策の着実な推進により、経済成長率も一—三月期においては一・九%の伸び、そしてまた昨日は、日銀短観による業況判断指数が大幅に改善したということによって、株価も九七年以来一万八千円台を回復いたしました。それぞれすばらしい成果がいよいよあらわれてきたな、そんな感じであります。 ただ、ここで忘れてはならないのは、まだまだ不安要因が多くあるということであります。特に失業率の増大について、五月でありますけれども、失業者はまだまだ三百三十四万人、完全失業率として四・六%で高どまりしている状況にあります。そしてまた、倒産件数を見るならば、平成元年と平成十年の対比でありますけれども、件数において二・六倍、負債額において十一・二倍という大きな伸びを示しております。また、新規企業の設立件数、これは一向に伸びておりません。貸し金に関する訴訟事件が大変ふえております。中小企業の融資残高が伸びておりません。こういったもろもろの指標が、資料として取り寄せるとすべて裏づけられております。 こうした現実の中で、先般、警察庁の資料、「平成十年中における自殺の概要」という資料でありますが、この中身を見ますと、特に際立ったところは、自殺者が三万人を超えたという大きな見出しがありましたが、その「原因・動機別状況」の中においては、経済生活問題によって自殺した人が前年に対して七〇・四%の伸び、二千五百二名の増加というふうになっております。 こういった状況において、今一生懸命金融安定化を目指して頑張っているところでありますが、現実の社会においては、中小零細においてはまだまだ厳しい状況にあるということをぜひとも御認識をいただきたい、そのように思うわけであります。 このような状況にあって、経済の動脈というべき金融システムの改革はまさに不可欠であり、また、政府においてはその改革を着実に推進しているところでありますが、その動脈の血液の流れが個々の中小企業に十分流れていない、このことに問題があるのではないか、そのように思うわけであります。 特に、日本全体を見るならば、二百五十万社という法人があります。その九九%が中小企業であり、また八割の方が中小企業に勤めている。こうした我が国の現状を見ていくならば、中小企業こそが中心的担い手として活力ある豊かな経済社会を創造していくための役割を果たしているのではないか、そのように思うわけであります。中小企業が国民の暮らしを支え、空洞化、疲弊化が進む地域経済の再生と日本経済の質を高めているのであると私は思うのであります。 我が国の経済金融政策として中小企業が果たすべき役割を正当に評価するならば、中小企業こそ行政の保護が必要なのであります。特に、規制緩和の推進等により、ただでさえ厳しい淘汰の中にさらされている中小零細企業に追い打ちをかけるような手法は正しくないと思うわけであります。我が国の経済社会の二重構造自体が経済の効率化とともに自然淘汰される側面を宿命的に持っているから、弱い者への性急な追い打ちは犠牲だけを大きくし、逆に社会費用の負担の増大をもたらすものであると思うからであります。 特に、中小企業においては、その経営者たる者は、融資を受ける際には自分の自宅を当然のことながら担保に入れております。そしてまた個人保証もされております。自己の拠点である自宅を担保にし、こういったものが万が一返済不能または倒産という事態に陥ったときには、企業のみならず生活そのものが破綻してしまう、こういった現実があるわけであります。まさに、この点が大企業の経営者と大いに違うところであります。その究極、追い詰められて死を選択せざるを得なかった、この実情が先ほど示した警察庁における自殺者の概要である、私はそういうふうに認識しているわけであります。 こうした現実は、まさに政治としても無視できない現実だというふうに思うわけであります。経済、金融、雇用に対する国民の不安を解消するためには、今こそ人間中心主義の中小企業重視への政策転換が必要であると思います。そして、そのことこそが安心へのかけ橋につながるものと確信しているわけであります。 以上のような基本的な考え方のもと、具体的な質問に入らせていただきたいと思います。 まずは、銀行業務の適切性についてであります。 銀行法によりますと、第一条「目的」の中には、「銀行の業務の公共性にかんがみ、信用を維持し、預金者等の保護を確保するとともに金融の円滑を図るため、銀行の業務の健全かつ適切な運営を期し、」となっております。 当然のことながら、銀行は健全でなければならないということで健全化法案の中にも種々の対策を練ってきておりますが、いざ、この適切性についてどのような取り組みがなされているのか、これが大事だというふうに思うわけであります。現在、金融機関に対する早期是正措置や、また監督庁における金融検査マニュアルが、銀行にとっては貸し渋りや資金回収の一つの理由になっている、こういった現実もあるということもぜひとも御認識いただきたい、そのように思っております。この点については厳しく監督をしていただきたい、そのように思うわけであります。 私は、業務の適切な運営の判断基準として、金融機関が地域の資金ニーズに適切に対応しているか否かを重要なポイントとして、その評価結果を公表すべきであると思うわけであります。金融機関がその社会的役割を正当に果たしているか否か、この点をまさに重視する必要があると思うわけであります。 また、金融機関においては、融資審査に当たっては物的担保至上主義をいまだに崩してはおりません。この点の改革が必要だと思います。その改革の方法としては、経営者による経営指針や経営能力、企業の技術力、開発力、市場性等を総合的に評価するシステムへの転換が必要であると思うわけであります。 また、独禁法上、優越的地位の乱用の疑いのある拘束預金、また金銭消費貸借契約における銀行の絶対的優位性など、こういった問題点についてしっかりと取り組む必要がある、そのように思いますが、こうした業務の適切な運営の評価に関して大臣の御所見をお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○柳沢国務大臣 渡辺先生から、日本経済全体における中小企業の地位、なかんずくその中での重要性ということについて御指摘をいただきました。そしてまた、さらに、大企業と違って中小企業が金融機関との間で立たされる厳しい立場ということについての御指摘もいただきました。 そこで、私の所掌は、銀行法というよりも、主として先般の国会でおつくりいただいた金融二法でございますので、その関連で申しますと、この健全化法、資本増強法といってもよろしいかと思いますけれども、この目的には明らかに信用供与の円滑化ということが入っておりまして、それがために資本の増強を公的資金をもって行うんだということが明記されております。 そして、それを私ども受けまして、実施要領ともいうべき経営健全化計画のフォーマットというものをつくらせていただきましたけれども、そのときには、一般的な信用供与の円滑化にとどまらず、さらにブレークダウンをして、中小企業の皆さんに対する貸し出しについてこれを増加する計画をぜひ盛り込んでもらいたい、こういうようなことをさせていただきました。 そういうようなことで、今度、この資本増強は三月の末日に実は行われたわけでありまして、その増強された資本を使って今言ったような信用の供与の円滑化を図っていただくのはこの四月一日からであるわけでございまして、対象期間は今始まったばかりということであるわけでございます。 ただ、私どもは、実際上金融機能健全化法が始まって三カ月たったというところで、この健全化計画をスタートさせる、そのスタート時点のことについて一回報告をいただいておこうということで、先般、資本を注入させていただいた各銀行から報告をいただきました。 その結果、今先生ちょっと御指摘いただいたとおり、中小企業向けの融資が必ずしも計画どおり進んでおらない。多くの銀行においては大体計画どおりというようなところが多いわけですけれども、二つの銀行と言っていいと思いますけれども、かなり見込みとスタート時点において違ってしまった、こういう御報告をいただきました。 その理由を聞いてみますと、九月期のときの伸びぐあいをそのまま三月まで延長していいだろうという見込みを立てたところが、実は、中小企業の皆さんの側の資金需要、それからまたリストラといったようなことに伴う返済というようなことがありまして、残高において見込みどおりの伸びというか残高を確保できなかった、こういうことでございました。 そこには努力を怠ったとか意図的に中小企業者の皆さんに対する貸し出しを渋ったとかということはないということを我々心証として受けとめたわけでありますけれども、客観的にそういう事実がありましたので、これはまさにこれからの計画期間、来年の三月期に向けて計画どおり資金の供与が、信用の供与が行われるように努力をしてもらいたい、そういう気持ちを持っておりましたところ、各行から、言われるまでもなく既にそのようなことを考えておる、計画である、こういう意図の表明がございましたので、私どもは今後これを見守ってまいりたい、このように考えているところであります。
○渡辺(博)委員 ありがとうございます。 次に、中小企業と銀行との取引がある場合、いろいろなトラブルがあると思うのです。現実的に裁判になっているものが多々あります。最終的には裁判かもしれません。でも、その前に、相談窓口として対応を考えてあげる、こういったことも今後必要ではないかというふうに思うのです。 私は、先般、ある人から相談を受けて、実は、銀行とのトラブルがあるのだけれども、相談する窓口がないのだけれどもどこですかというふうに言われたのです。監督庁に相談したところ、具体的な個別の問題については対応しかねますというお話でありました。でも、本当にそのままでいいのかなという感じがしております。 確かに、個々具体的な取引について介入することは正しい方向ではないと思うのでありますけれども、実際に金融取引をしている相手としては、どこか困ったときに相談する窓口、これは国としても絶対何か必要じゃないかなというふうに思ったのです。私自身もどこに相談していいかわからないというのが現実でありまして、監督庁に言っても、窓口としてはないんだということでありました。したがいまして、中小企業の現実の生の声を聞く機関として、私は、金融監督庁の中に例えば金融相談センターの設置とかこういったものをぜひとも考えていただきたい、そのように思うわけであります。 先般、金融監督庁の機構が改正されました。この中で見ても、検査部や監督部、こういったものがありますが、一般の国民の声を聞く機関がありません。やはりこれからの金融政策においては国民の声をじかに聞けるシステムづくりが必要ではないか、それこそが国民により身近な金融政策として位置づけられるのではないか、そのように思うわけであります。 したがって、この生の声を聞くこと、同時にそれが検査や監督にプラス効果になる、逆に言うと苦情が出ればマイナス、減点だ、こういった評価も必要ではないか、そのように思うわけであります。こうした体制づくりが私は必要だと思うのですが、いかがでしょうか、御所見をお伺いしたいと思います。
○日野政府委員 お答えいたします。 金融監督庁の行政のあり方、あるいは、もし金融機関による違法な取引といったようなものが苦情として相談に来られた場合には、これは金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保するという法律の目的の達成に資するものでございますので、金融監督庁におきましても、こういった問題につきましては従来からさまざまな御相談に応じてきているところではございます。 ただ、金融取引一般に関します金融機関と利用者との間の苦情相談につきましては、先ほど先生が御引用なさいました銀行法一条の目的などに照らしまして、これは金融機関が自己責任のもとで、まずもってみずからが適切に対応すべきものではないかというふうに考えているところでございます。現在は、そういった観点から、金融機関や金融関係団体の窓口における苦情相談体制を整備していくことがまず何よりも肝要かなと考えて、それを推し進めているところでございます。 こういった観点から、金融監督庁といたしましては、昨年九月に「金融機関に関する苦情相談窓口の周知等について」というものを発表いたしまして、金融機関の協会についての苦情相談窓口の一覧を財務局等を通じまして配付いたしました。また、これをインターネットにも掲載してございます。 それから、各金融機関の協会に対しましても、傘下の金融機関等を通じて苦情相談窓口の広報を行うように努めてもらいたいということを求めております。それから、金融監督庁といたしましては、そういった協会から毎月苦情相談の実施状況についての結果報告を求めております。 また、さらには、苦情の円滑かつ迅速な処理を行うための音声自動応答システムを設置いたしておりまして、これからこういった方法で苦情相談には対処していきたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺(博)委員 その問題につきましては、私はちょっと納得しかねる部分があるのですね。やはり間接的に聞くのじゃなくて、直接聞くということの大事さをひとつ考えてもらいたいのです。人の認識を経由して出された報告、これは全然血が通っておりません。みずから聞くことによってその痛みがわかるわけでありますから、私は、国の政策としても、今後はこういったものをじかに聞く体制づくりはぜひとも必要だ、そのように思っております。それは私の考えでありますけれども、ぜひともそういった方向を検討していただきたいと思います。 さらに、今回の三月決算の状況を見ますと、法人の収益を上げた中でノンバンクがかなり上位を占めております。この現実はいかに理解すべきかということであります。本来であれば、金融機関、いわゆる銀行等がしっかりとした貸し出しをしていれば、こういったところに資金需要は出てこない、資金を借りるような必要性はないわけでありますが、銀行がしっかりと門を閉めてしまった、そのためにやむにやまれずノンバンクに手を出さざるを得ない、こういった現実があることもぜひとも御理解いただきたいわけであります。 こういった状況を見ますと、現在の銀行が本当に社会的、公共的使命を全うしているものかな、そのように思うわけであります。先ほども柳沢国務大臣がおっしゃいました、これからの状況を見きわめていくということでありますが、私は、より積極的な融資体制をとるように指導すべきではないか、それこそが中小企業者の安心へのかけ橋につながるのではないか、そのように思うわけでありますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○柳沢国務大臣 金融機関と中小企業の間をどのように円滑につなげるかということでございますが、個別の取引事案について、公的な機関がこれに何らかの形で介入していくということはやはり差し控えるべきことであろう、このように考えております。 しかし、さはさりながら、私どもの健全化法におきまして、それをブレークダウンした健全化計画、こういうようなもので中小企業向けの融資というものを増加させる、こういうことを計画として盛り込んでいる以上、私どもはこれの確保をぜひ図ってまいりたい、このように考えておりますが、今現在、私どもの法の仕組みの中で、これをどのような方途でもって確保すべしとされているかと申しますと、その手段としては、基本的には報告を徴求しそれを国民に広く公表する、こういうことでございます。言いかえますと、国民の監視のもとで各金融機関が自分たちの計画に対して忠実でなければならない、こういう一般的な基盤をつくらせていく、こういうことが基本ということにこの法律ではなっているわけでございます。 もちろん、具体的に非常に不当、違法というようなことがありますれば、これは健全化法でも二十条でもって銀行法を援用して、銀行法上の例えば業務改善命令といったようなものの発動があり得べしということは規定されておりますが、基本的には、今申したように報告の徴求とその公表ということで、国民みんなの監視のもとでこの計画が円滑に遂行されることを見守っていく、監視していく、こういうことが基本の法的な枠組みになっておりまして、私どももそれに従ってまいりたい、このように考えております。
○渡辺(博)委員 ありがとうございました。 時間が限られておりますので、最後に大蔵大臣にお伺いをしたいと思います。 今柳沢国務大臣のお話もあったとおり、現行法制上はなかなかそれが対応できない、そういったお話でありました。しからば、金融機関と中小企業との関係においてこういった問題点を解決するために何らかの方策はないのかと思うわけであります。 例えばイギリスにおいては、八六年、ビッグバンと同時に金融サービス法が制定されました。これは、取引者、消費者の保護を図るため、詐欺行為や誤解を招く商品説明を禁止するような規定を盛り込んだ法律であるわけでありますが、我が国においても同様の金融サービス法なるものが検討されているやに聞いております。その際に、借り手である中小企業を保護する観点から、法整備をぜひとも早急に行う必要があると私は思うわけであります。 その視点をとらえるならば、まずは中小企業が安心して商売ができる環境づくりをしてあげることだというふうに思うわけであります。そういった内容を盛り込んだ法整備、いかがでしょうか。これから実施していく御予定があるかどうか、大蔵大臣の御所見をお伺いし、質問を終わらせていただきたいと思います。
○宮澤国務大臣 大変難しい問題を御提起ですが、金融機関が中小企業の活殺の権を握っておるということをよく申しますが、握られている方はとてもたまったものではありません。そういう意味では、端的に申して金融機関と中小企業というものの力関係がイコールでない、残念ながらそういうのが現状であると思います。 中小企業は利子を払っておるわけですから活殺の権を握られるわけがないのだけれども、力関係はそういうことであるということは、やはり基本的にはそういう力関係というものを直していく。金融機関側に自由競争があって、そういう中でハイリスクもありローリスクもあり、また中小企業の側にもそういう選択があるということで、そういう社会のあり方というものをやはり直していくことが基本だろうと思います。 同時に、金融サービス法という種類のものは考えております。考えておりまして、この中で、不正であるとかあるいは不当であるとかいうようなことへどこまでさわれるかということは大変に問題のあるところだと思いますけれども、いかにも力関係を利用してフェアでないことが行われるというあたりまではあるいは書けるかもしれない。しかし、これは大変難しい問題でございますから、よくよく考えさせていただかなければなりませんが、金融サービス法のようなものはやがて必要であると考えております。
○渡辺(博)委員 ありがとうございました。 中小企業の活性化こそが日本の経済の再生につながるものと私は確信しております。ぜひとも中小企業に光を当てていただきたい、そのような気持ちを述べまして、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○村井委員長 次に、砂田圭佑君。
○砂田委員 自由民主党の砂田圭佑でございます。 今渡辺委員から中小企業問題についていろいろ御質問があったところであります。私も、実は自分が中小企業の、中小企業といっても小企業の経営者でありましたから、渡辺先生のお話、大変大事なことだと伺っておりました。大蔵委員会でありますから、広い範囲でいろいろな御質問があることは当然でありますけれども、私も自分が経験した中小企業に集中して質問をしたいと考えます。できるだけ自分の意見は差し控えまして、皆さん方の、大臣のお話等、じっくりと承りたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。 まず、今も渡辺先生からいろいろお話のあったところでございますけれども、日本の経済の中における中小企業の存在、それを大蔵大臣はどんなふうにとらえて御認識になっているか、そこのところをお伺いいたしたいと思います。
○宮澤国務大臣 大蔵省の法人企業統計年報によりますと、一億円までの資本の中小企業は、法人数におきまして九八・八%でございます。付加価値におきまして五五%ぐらい、従業員数におきまして六七%でございますから、実際上、よく言われますが、我が国の経済というのは中小企業によって支えられている、これはこの数字から見ましても明らかであります。 しかし、かなり多くのものが、法人といいましても、いわゆる店と奥というものがつながって、必ずしも分かれていない。家族ぐるみで企業をやっているというようなところは少なからずございますので、したがいまして、経営の危機というものは常に家族の危機につながる、そういう非常に脆弱な状況を脱していないものが少なからずある。昨年来、いわゆる借入金の保証をいたしまして、それによってかなりの中小企業の方が年を越すことができたと言われましたけれども、この状況なんかを見ましても、ひとり立ちしてやっていけるというような中小企業というものは数の上ではそうたくさんはないというのが現状であるだろうと考えています。
○砂田委員 日本にとって中小企業がその経済を構成する中で大変重要な存在であることは、今のお話でも数字でも証明されているところでございます。 しかし、中小企業で日々暮らした経験を持つ者としては、日本の経済の支えになっているという意欲も、またそれほどの自負もありませんで、ただ日々ひたすら前進をして何とか商売をつないでいこうというような思いだけ、また、その活力がエネルギーの原因になっているということはよくわかるわけでございます。 それにしても、中小企業に対する経済政策、そういうものがいろいろな形で語られ、そしてとられながらも、まだまだ中小企業に十分に行き渡らないというところもございます。また、中小企業そのものも、自分の力、組織、あるいは置かれている位置というもののきっちりとした認識が薄いというようなことが、大変その経営をあやふやにしている部分もあることは事実であります。 先般、七兆五千億という資本注入を受けた大手十五銀行、この間ちょっと新聞で拝見したものですから正確かどうかわかりませんけれども、柳沢委員長が、そのうちの八行が、先ほどちょっと渡辺先生へのお答えにもありましたけれども、中小企業向けの融資の計画の目標をまだまだ達成できていない、これからも引き続いて貸し出しの増加を求めていくというような御発言を新聞で拝見いたしましたけれども、実際に、どのように具体的に融資の増加、貸し出しの増加を進めていこうとなさっているのか。 また、これはちょっと質問通告にはあれなんですけれども、柳沢大臣の個人的な御意見でも結構でありますが、その新聞の端っこに、銀行が信用供与をするならば、企業の方も、それを受ける中小企業の方もしっかりした構造改善をやらなきゃいかぬと。この辺について極めて個人的なお答えでも結構でございますが、中小企業に何を求められているか、少しお答えをいただきたいと思います。
○柳沢国務大臣 ことしの三月末に、十五行に対して私ども資本増強をさせていただきました。 我々が依拠したところの金融健全化法によりますと、このようにして株式を取得したりあるいは貸付金債権を持ったりした銀行につきましては、この処分あるいは返済が終わるまでの間、その計画の履行状況につきまして報告を求めることができるということでございます。 したがって、本当のことをぎりぎり言ってしまうと、三月末の時点ですぐに報告を徴するということが適切であったかどうか、余りにもスタートの時点ではないかということもあったのですが、私どもとしては、健全化計画がスタートする、その一番のスタートの時点の状況を知っておきたい、こういうようなことであえて報告の徴求をいたしました。 その結果判明したのが、このスタート台のところで見込みどおりの中小企業貸し出しの残高にまで至らなかった銀行が八行ある。八行あるということですけれども、一千億台のものはその半分くらいということでございましたけれども、いずれにしても未達のものがあるということが判明したということでございます。 そして、これらの銀行を含めて十五行すべてについて、この計画期間中、とりあえず来年の三月末までの期間について中小企業貸し出しの増加が計画されておりますけれども、今後ともこの計画の実現に向けて努力をしていくという意図の表明がこの報告の中でなされておりまして、私どももこれを了として今後これを見守ってまいりたい、このように考えておるということでございます。 なお、具体的な方策いかんというお尋ねでございますけれども、基本的に、健全化法では報告の徴求と公表ということでもってこの計画の遂行状況を国民の監視のもとに置く、このことをもっていわば銀行サイドにプレッシャーをかけていく、こういう仕組みにお定めいただいたわけでございまして、そういうことで私どもは運営してまいりたい、このように考えております。もちろん、そこにもっと個別に不当、違法というようなことにわたることがあれば、これは別途銀行法等を援用していろいろな措置を行うということがありますが、基本的には今言った公表ということでやっていくということになっております。 なお、私が中小企業貸し出しの問題について、中小企業の皆さんの側も、今日本経済が構造的な改革を求められているという時期にございますので、たまたまそういう構造調整を要するような業種に属されている中小企業の皆さん方におきましては、そういったことについても努力をしていただく必要があるのではないか。あわせて、私は必ず申しておるのですけれども、金融機関というのは知的な産業であるということを考えましたら、この構造改革の方向等について中小企業の皆さんと一緒になっていろいろな知恵を出してあげる、こういうような共同的な方向への努力も必要だということを申し上げさせていただいている次第でございます。
○砂田委員 いずれにしても、銀行からお金を借りる中小企業というのは、やはり経営の内容がそれなりに十分充実したものであって、また実態の情報が開示されている、また財務内容が悪くないというような条件が当然中小企業側にも求められるわけでありますから、そういう意味では、赤字垂れ流し、あるいは今までのような担保主義だけの借り入れということは慎まなきゃならない。借りる側にもそれだけの問題があろうかという気がいたします。 この資本注入によって、今まで中小企業に対する貸し出しについても、自己資本比率の規制があるから貸し出しはできないんだというような理由が長年言われてきたわけでありますけれども、現在、自己資本がある程度注入された形の中ではそれは理由にはならない状況になっていると思うのですけれども、実際に、本当に自己資本比率が高まって、十分に中小企業へも貸し出しができる、そういう余裕が銀行の中に生まれているのでしょうか。その辺はいかがでしょうか。
○柳沢国務大臣 そもそも、金融機能健全化法によりまして公的資金をもって資本を注入するという、私などから見ますと本当に臨時異例の措置であるというふうに考えますけれども、このような措置が行われた理由の一つには、貸し渋りという現象を克服して信用の供与を円滑化するということがございました。あわせて不良債権の処理を進めるということがあったことは言うまでもございません。 いずれにいたしましても、そのような目的をもって行われた三月末の資本注入の結果、注入された十五行の自己資本比率の大ざっぱな平均をとりますと、一二%をちょっと超えるくらいのところまで参りまして、欧米並みとあえて言わせていただける自己資本比率を持つに至りました。 ということはどういうことかといいますと、自己資本比率のために資産の圧縮、貸し渋りをしなければならないという理由は既になくなったはずである、こういうことを私どもは考えておりまして、これからは自己資本のことに気をとられることなく、本当の、与信先のいろいろな状況と自分たちの経営戦略、そういうものをあわせて活発な融資活動をしていってもらいたい、このように考えておりまして、そのような状況が可能になったという認識を持っております。
○砂田委員 昨年の特別保証制度の導入によりまして各県で保証協会がそれぞれ大変柔軟な姿勢で対応していただいたことによって、本当に中小企業は恵みの雨というような思いであったと思います。それがぼつぼつ返済の時期にかかってくるというようなこともありますけれども、時点的には少しずれているのかもわかりませんけれども、最近、新聞に、地方銀行による貸しはがしという、強盗みたいな表現でありますけれども、貸しはがしとか貸し渋りが再び起こり始めているのではないか。 特に保証協会が少し状況を緩めた段階では、確かにつけかえ的な、保証協会から借りた金を今までの市中銀行に返せというような形が起こったことは事実だったと思うのですが、最近またそういうことが少し起こり始めたのではないかといううわさ、あるいは我々が地元に帰ってそういう人たちの話を聞くのに、そういうことを迫られているという部分もあるのでありますが、そういう実態について何か監督庁でもあれでありましょうか。
○日野政府委員 従来、貸し渋りといった問題がいろいろございまして、政府におきまして、これまで信用保証協会等の信用補完制度の拡充でありますとか、あるいは先ほどから出ております早期健全化法による新たな資本増強制度の創設でありますとか、あるいは開銀法の改正などによります中小、中堅企業等に対する融資制度の拡充などが講じられてきたところでございます。 今、砂田先生からも御指摘がありましたように、最近は、貸し渋りとはまた別な現象として、既に存在している債権を回収するといいますか、貸しはがしといいますか、そういったことも報じられてきているところでございます。 金融監督庁といたしましては、これまで金融機関のトップにお集まりいただきまして、私の方から直接貸し渋り防止の要請を行ってきているところでございます。また、先ほども渡辺先生からの御質問にもお答えいたしましたが、苦情相談状況につきまして、金融関係団体からの報告徴求を求めております。また、銀行や信用金庫に対する債権管理体制あるいは信用保証協会の保証つき融資の実態につきまして報告徴求を求めております。さらには、各都道府県単位での地域融資動向に関する情報交換会というのが設けられておりまして、そういったところでしばしばそういった問題に関する対策が講じられてきているといったことでやってきております。 こういった取り組みの結果、現在の実情を具体的な数字で申し上げさせていただきますと、日銀が五月に公表された数字によりますと、全国銀行については、不良債権の償却、債権の流動化等の特殊要因を勘案した後のベースで見ますと、五月は対前年比一・〇%の減となっております。ただ、減ではございますけれども、マイナス幅は縮小傾向にあるということが認められるところでございます。 また、中小企業庁が借り手側につきまして六月に調査しておりますが、民間の金融機関の中小企業に対する貸し出し姿勢が厳しくなったとする中小企業の割合は、依然として高い水準にございますけれども、八カ月連続で対前月比で改善しておりまして、昨年の十月は実はピーク時で三五%でございましたけれども、最近では二六%まで下がってきております。 いずれにいたしましても、金融機関の融資動向につきましては、金融機関が融資態度を必要以上に萎縮させて健全な中小企業等に対する必要な資金供給が円滑に行われないような事態が生ずることのないように、私どもといたしましては、報告徴求やヒアリング等を通じまして引き続き注視していきたいというふうに考えているところでございます。
○砂田委員 金融監督庁の名においてぜひとも監督を強めていただきたいと思います。 二〇〇一年の四月にはペイオフが解禁されると言われております。一千万円までということでありますけれども。けさの新聞などでは、我が党では、当座預金あるいは普通預金についてはそれを守ろうというような雰囲気の記事が出ておりましたけれども、実際にお金を預けて、銀行がつぶれて、そして一千万円しか返ってこないということになれば、当然小切手、手形の決済、そういうものはできなくなるわけで、中小企業というのは本当に塗炭の苦しみにまた遭うだろうという気がいたします。 そこで、このペイオフの解禁の延期をやるというお考えがあるか、また企業の救済とかなんとかというのは大変難しい問題でありますが、金融面に限っての救済といいますか、そういう場面に直面した企業に何らかの形で融資をすることができるかどうか、その辺のことについて大蔵省にお伺いしたいと思います。
○宮澤国務大臣 二〇〇一年の四月からいわゆるペイオフを行うということは以前からの既定方針でございますし、また、ちょうどこの時期が、我が国の金融機関が、いわば政府のいろいろな、ただいま公的資金の導入等々がございますが、そういうことからもう離れて、文字どおりひとり立ちしていくべき時期というふうにこの時期を私どもとらえておりますし、また金融機関もそれをターゲットとして、いわば自立体制、リストラクチャーを完了する、そういうふうに努力しておられる、それを金融監督庁は監督しておられるということでございますし、また、法律によりますれば、金融再生委員会もその任務をそのころに終えられるということがございますので、このことをここで変更するというつもりはございません。 ただ、御指摘のように、現実にそういう事態になってまいりますあるいはなってまいります過程において、いろいろなことが起こり得る、また起こるであろう。それはどのようなことが起こるのか、またそれに対応してどういう対策を考えておけばいいかという、大変複雑な、しかしあり得る問題でございますから、実は金融審議会にかねてからそのことについて諮問をいたしております。 ただいまの段階では、いわば金融審議会が、各方面の方が集まって討議をされた結果、問題点を整理してみるという段階に達していまして、やがてどういう問題が発生するか、それに対してどう対応するかということを大づかみにとらえまして、さしずめ問題点を整理するという段階になっております。 これは極めて複雑な、いろいろな問題を含みますので、中間的にその問題点を整理した上でそれを公表してもらいまして、それについての各方面の反応なりサジェスチョンを得て、そして結果としてこう対応すべきであるという最終的な結論をやがて審議会としても出してもらいたいと考えております。 ただ、時間的にはそんなに余裕はございませんので、この作業はかなりこれから急いでいかなければならないと思いますので、そういう意味で、できるだけ早く問題点の整理並びにそれについての関係方面のリアクションを出していただきますような機会を得たいというふうに考えております。
○砂田委員 大変時間がなくなってまいりました。あと一問だけ。 私は神戸の出身でありますので、選出でありますので、神戸であの阪神・淡路大震災で大変な被害が出ました。いまだに市民の生活は十二分にもとに戻っておりません。特に住宅関係については非常に厳しい状況にあります。いろいろ努力はされています。そして、国のおかげで社会資本的なものはほとんど復活をしましたし、ありがたいと思っておりますけれども、市民の生活の面で、特にうちをつくるというような面ではいまだに大変苦労は続いている。そして、これから何とか建てようという人もたくさんいるという状況の中であります。 税制面でいろいろな特例措置をしていただきました。固定資産税とか住宅の登録免許税とかいろいろなもので御支援をいただいております。しかし、これらはすべて大体平成十二年の三月末で終わってしまうという状況にあります。我々としては、何としてももうしばらくこういう税制の措置を引き続いてお願い申し上げたいという思いがいたします。簡単で結構でございますので、その辺はどんなふうにお考えか、大蔵省からお考えを。
○尾原政府委員 今年度末で期限の到来いたします阪神・淡路大震災の特例措置の継続についてのお尋ねでございました。 今年度の税制改正におきましても、もちろん、被災地における復旧状況、あるいは税制以外の再建支援の措置の期限がどうなっているかということを勘案いたしまして、いろいろな項目につきまして期限の延長を行わせていただきました。 今後の取り扱いでございますが、まだ来年度の税制改正の作業には入っておりません。そういうことでここで明確に申し上げるというのは難しいわけでございますが、いずれにいたしましても、先生から今お話がございました、被災地全体における復旧状況がどうなっているのか、あわせまして税制以外の支援策の状況がどうなっていくのかというようなことを考慮しながら総合的に判断していかなければならないと思っております。
○砂田委員 大変ありがとうございました。ぜひとも中小企業に対していろいろな意味で御支援をいただきますようにお願いを申し上げます。 終わります。ありがとうございました。
○村井委員長 次に、小池百合子君。
○小池委員 自由党の小池百合子でございます。 金融に関しまして御質問をさせていただきます。質問は数多いわけではございますが、その中で私はあえて朝銀問題について質問をさせていただきたいと思っております。チョウギンはチョウギンでも長期信用銀行ではございません。いわゆる北朝鮮系の朝銀問題でございます。 御承知のように、北朝鮮に関しては、テポドンであるとか新型ミサイルの発射準備が整ったなどという報道が相次いでおるところでございまして、多くの国民はこの件について大変不安を抱いているところでございます。 一方で、KEDOの開発に対しましては、資金供与問題など、国会を通過したわけでございますが、私ども自由党についても、朝鮮半島の平和的解決に向けての努力として百歩譲って承認をしたところでございます。 しかし、昨今の金融不安の中で、預金保険機構を通じて既に三千億円を超えます日本国民のお金が、経営不振、破綻に陥りました朝銀系の信用組合に対しまして直接間接につぎ込まれていることは、これは既に行われた事実でございます。特に、日本への税金をまともに払う気もない人たちによりますバブルのツケ、そして本国への寄附など北朝鮮への莫大な送金疑惑が消えない中で、日本政府が十分な審査、検査もせずに大盤振る舞いをして、その資金がいかなるルートであれテポドンなどの軍備増強に使われるというふうになっているならば、これはブラックユーモア以外のものではないというふうに思っております。 国民の生命、安全、財産を守るのが政治の基本的な務めと私は思っております。ということであるならば、これらすべての観点からこの問題を看過することなく追及をしていかなければならないと思っております。もちろん、もう一つの長銀など邦銀の金融問題を徹底調査、追及しなければなりませんが、これは事日本の安全保障にもつながる問題でもございます。であるならば、もっと真剣に力を注いでいかなければならない、それが政治の責務だと考えております。 ちなみに、この朝銀問題に関しましては国会でいまだ一度も論議することがございませんでした。これはある意味での政治の怠慢ではないかということで、自省、猛省を含んで、また蛮勇を振るってこの問題を取り上げさせていただきたいと私は思っております。 まず伺わせていただきたいのが、既に保険機構から資金援助が行われたケースでございますが、朝銀近畿のケースでございます。 これは、九七年の五月に債務超過で破綻いたしました朝銀の大阪信用組合が、近畿五府県の朝銀信組と統合されまして、また日銀の政策委員会の議決も経まして、昨年の五月、朝銀近畿として再スタートをいたしております。その際、預金保険機構から特別資金として三千百五十九億円、日本の皆さんのお金であります三千百五十九億円が既に投入されているところでございます。 そこで、この金融検査について伺わせていただきたいんでございますが、きょうは、当時の監督責任は大阪府にあるわけでございますが、その大阪府に聞きたいところですが、金融監督庁並びにそれらを審査し最終的に資金投入を実行されました保険機構、一体どのような検査、審査を行われたのか、厳正にその検査を行われたのか、どのような議論があったのか、またそのことに対して十分な情報公開は行っておられるのか、これらの点について伺わせていただきます。 〔委員長退席、鴨下委員長代理着席〕
○五味政府委員 検査に関連して、まずお答え申し上げます。 お言葉がありましたとおり、朝銀大阪信用組合は大阪府の管轄下にございまして、大阪府の検査は、平成九年八月三十一日を検査基準日としまして九月二十五日から実施をされました。資産の確定というのが主な目的の検査でございます。 私ども直接の監督官庁でございませんので必ずしもその詳細は把握しておりませんけれども、資産の確定の検査という意味では適切に実施されたというふうに承知をいたしております。
○小池委員 適切に検査が行われたということをおっしゃったわけでございますが、一連の金融不祥事が続いて、そしてその中でさまざまな方々が責任を問われ、中には逮捕されというような状況が続いた、これはそういう中での大阪朝銀幹部の証言でございます。預金を金正日に流したのだから逮捕を覚悟した、逮捕されたらすべてを語るつもりでいたが、だれも調査に来ず、来たのは預金保険機構からの三千百億円の贈与であった、そして逮捕を免れたという証言もあるわけでございます。そして、さまざまな幹部から直接間接に聞くところは、いや、そんな調査なんかしてませんよということ、こういう証言は山ほどあります。 そして、保険機構でございますけれども、これは結局単なる書類審査、ちゃんと正しく書かれているのかどうかというぐらいのチェックしか実際にはされなかったのではないかと思わせる節がございますが、それについてはいかがでしょうか。
○松田参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおりの金銭贈与それから資産の買い取りということで三千百五十九億円を支出することに決定いたしました。その後、ちょっと経過がございますけれども、五十八億円、後発事由を発見しましたのでそれを減額させて、現在のところ三千百一億円が朝銀大阪の処理に使われたということになります。 私どもといたしましては、検査権限を直接持っておりませんので、破綻公表の後の大阪府の清算検査をもとに買い取り資産の価格の妥当性等を審査いたしまして、十年の四月に大蔵大臣による資金援助をすることの適格性の認定を受けまして、それによって申し込みなされたものについてさらに審査をしまして、これはペイオフコストを超える金額だということで必要性の認定をもう一度大蔵大臣に御認定いただきまして、その上で事業譲渡、この金額を確定しまして、運営委員会で決定をして、譲渡日にその資金を供与して不良資産は買い取った、こういう段階でございます。 〔鴨下委員長代理退席、委員長着席〕
○小池委員 今五十八億円の減額というふうにおっしゃいましたが、五十八億円という切りのいい数字ではなくて、きっと細かい、円までの単位が出てきていると思うのですね。 では、それは、大阪府の方がそれをまた検査をし直してそういう申請にし直した、もしくは保険機構の方での判断によるものなのでございましょうか。
○松田参考人 それは、運営委員会で一たん資金援助の額を決めますね。決める基準日が清算検査をした日を基準にいろいろな妥当性について審査してくるものですから、それと実際に営業譲渡に至るまでの間に期間的なラグがあります。その間に後発事象として思いがけない回収があったという事実を私どもがつかみましたらそれで減額をしていく、こういう形でございます。
○小池委員 そういう事実までおつかみになるのでしたら、例えば、預金保険機構の方でも、世に言われます、また多数あると言われている架空口座であるとか仮名口座についての審査、検査などもなさったのでしょうか。
○松田参考人 先ほど申し上げたように、私ども、検査権限を持っておりませんので、その中の、私ども審査の一番重要なことは、架空口座と預金の関係ではなくて、買い取り資産がどれだけ傷んでいるか、どれだけ補てんをして預金者を保護することができるかという点に重点が置かれておりますので、そこはそれほど主力を置いたことはありません。
○小池委員 大阪府がやるべきであるということでございますけれども、しかしながら、現実にそういった幹部の人たちが、ろくな調査をしていないという証言があるわけでございます。そして、多額の、三千百一億円でございますか、このお金が使われたということは事実でございまして、やはり私は、納税者の一人といたしましても、大阪府による検査、これが本当に妥当なものかどうか再検査をしていただきたいということをお訴えしたいと思っております。 また、預金保険機構、このところずっとフル回転でお忙しゅうございましょうが、たまたまきのうホームページを引っ張ってみましたら、「預金保険機構は、国民一般の預金を保護する機関です。」とまず冒頭に役割として出てまいります。また、「預金保険制度は、預金者にとってのラストリゾートといえましょう。」というふうにも書いてあるわけでございまして、そして保険機構の審査に対しての信頼性ということも、この朝銀の問題からさかのぼればどうかなと思わせるところも残念ながら出てくると、だれにとってのラストリゾートなのかという話にもなってしまいますので、これまでの審査、そしてこれまでの過程、デュープロセスなどは私はしっかりと情報公開すべきではないかというふうに思っております。 それからもう一つ、何かホームページばかり見ている人間のようでございますけれども、こちらは、ことしの五月十四日付、「朝銀愛知信用組合の事業譲渡について」ということで、朝銀愛知の事業譲渡に関しますお知らせでございます。これは、朝銀岐阜、三重、静岡、石川、富山が合併いたしまして朝銀東海をつくる、これに朝銀愛知、朝銀福井が事業譲渡をするというふうにあります。 それから、ちょうどきょう皆様のお手元にあるこの分厚い報告書の百六十一ページでございますが、ここに「預金保険制度を活用した処理予定案件一覧」ということで、百六十一ページはほとんどが朝銀関係の今後の再編のスキームと申しましょうか、それが一覧になっているわけでございます。つまり、例えば関東甲信越の朝銀神奈川、埼玉、茨城、栃木、群馬が合併いたしまして朝銀関東信組をつくる、これに東京、千葉、新潟、長野の各朝銀が事業譲渡するということで、これはさきの朝銀近畿のケースをモデルケースといたしまして、全国三十二の朝銀系信用組合のうち十三の信用組合が経営破綻状態にある、残りの十九信組が地域ブロックごとに四つに合併しようというものであります。 これは、聞くところによりますと、内部では大阪朝銀方式と呼んでいるそうでございます。この大阪朝銀方式というのは、再編のシステムもさることながら、つまり、これまで大阪朝銀のケースにあったように、チェックが甘い、検査が甘い、フリーパス同然だ、だから今度のこの四つの方もうまくいくぞ、そういうふうな受けとめられ方をしており、また一方で、どうせ検査がおざなりだったらこの際水増ししておけというようなことまで行われているということを聞いておるわけでございまして、さきの朝銀近畿の場合で三千億円余がつぎ込まれたということから類推いたしますと、もっとも朝銀大阪が一番多かったわけでございますけれども、いずれにいたしましても、全国に広がります朝銀系の信用組合のネットワークから逆算いたしますと、あと一兆円ぐらいつぎ込まなくちゃいけないことになってしまうのではないかということが最大の不安になっているわけでございます。 つまり、最初の朝銀大阪のときにきっちりと検査をしていないということで、その後なめられるんじゃないかということを私は懸念しているのですが、その点については、御担当、いかがでございましょうか。
○日野政府委員 お答えいたします。 朝銀の場合も、これは信用組合ということで、監督事務につきましては、中小企業等協同組合法に基づきまして第一義的には都道府県知事が所管しているところでございます。本年五月に破綻が発表されました朝銀系の十三信用組合につきましては、自己査定の結果、平成十年度決算におきましては債務超過に陥ったというふうに聞いております。 これらの十三組合では、自力再建が不可能であるというふうに判断いたしまして、それぞれの組合の監督官庁であります都道府県知事に対しまして、いわゆる再生法、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の六十八条の一項に基づきまして、その業務または財産の状況に照らし預金等の払い戻しを停止するおそれがある旨の申し出を行ったところでございます。破綻した十三組合につきましては、先ほど小池先生がお話しになりましたように、全国の朝銀系信用組合を四ブロックに分けまして、そしてブロックごとに合併する組合に事業譲渡を行う方針であるというふうに聞いております。 ところで、今回発表されました破綻した朝銀系信用組合に対する資金援助額はどの程度見込まれるのかという趣旨の御質問であったかと存じますが、破綻した朝銀系の信用組合に対する資金援助額等につきましては、破綻発表以後監督官庁であります都道府県知事が検査を行いまして、破綻した信用組合の資産内容を調査し、その後預金保険法上の手続を経まして、最終的には預金保険機構において具体的な資金援助額が決定されるというふうに承知しておりますが、現時点では資金援助額等を算出するための作業はまだ終了しておりませんで、具体的な資金援助額の見込み等についてはまだお答えできるような状況にないということを御理解いただきたいと存じます。
○小池委員 破綻した大阪朝銀の場合も、最初二千億程度というふうに言われていたのが、結果的に三千億という数字に積み重なっているということがございます。ということで、自己査定で債務超過とはいえ、これまでの破綻した金融機関に押しなべて言えることは、これはたしか柳沢委員長もおっしゃっていましたように、破綻前と破綻後でその金額が莫大に、二十倍とか、そういうふうにめちゃくちゃ変わってくることもあるわけでございます。その意味で私は一兆円という数字を予測したわけでございます。 そうしますと、私の今最大に指摘したいことは、あれだけ、日本の銀行である長銀などに対していろいろな検査であるとか、それから、破綻したかしないかによって違うんでしょうけれども、今いろいろと責任追及などが行われている中で、日本の銀行でもあるのか、その辺がややこしいのですが、外資と言えない、その中で邦銀以上にこれは厳しくチェックもし、責任も追及しなければならないのではないか。 例えば一連の情報公開ですね。朝銀の各信組のこれまでの議事録であるとかバランスシートであるとか不良債権先の名簿とか金額、融資先の決定基準と決定方法、不良融資決定の際の稟議書。ちなみに、不良融資ということについていえば、それぞれ、朝鮮総連が持っているような財産に対して考えられないような額の融資を行っていることはよくマスコミなどでも報じられているところでございます。 これらのことをやはり明らかにしない限りは次の一歩を進めちゃいけないというふうに私は思うのでございますが、こういった一連の情報公開をする考えはあるのかどうか、御担当の方、お願いいたします。
○乾政府委員 金融機関のいろいろな不良債権等については、一般論としましてディスクロージャー等が求められているところでありますけれども、ただ、今御指摘にありましたような個々の取引ということになりますと、破綻をいたしました金融機関とはいいましても、その取引先等、生きているところがあるということがございまして、その詳細についての公表は差し控えるべきだというふうに従来からお答えしているところでございます。
○小池委員 しかし、事の問題は安全保障にもかかわってくる、そこが一番問題なわけでございまして、これについてやはり日本国民に、なぜこうなったのか、そのデュープロセスをしっかり見せなければ、ましてや直接間接に、先ほども申し上げましたように、いかなるルートであれ、今我が国はいろいろな脅威にさらされているわけでございます。そして、私たち日本のお金が、どういうルートであれ使われる、もしくは品物にかわってそれが送られる、そして私たちが脅威にさらされてのほほんとしている方がおかしいということを私は申し上げているのでございます。 ごめんなさい。今の質問は、そういえば通告するのを忘れていた、今加えた問題でございますけれども、この問題について、確かに監督はそのときは大阪府でございました。しかしながら、きのうのそれぞれ通告をした中で私が感じましたことは、全部たらい回しです。どこにだれが責任を持ってやるのか。私たちは言われたことだけやっていますと。確かにそうかもしれない。だけれども、結果としての意思を持たない方向違いということが生じてきて、今我が国の安全保障にまで多くの脅威が出てきているのではないかと思っております。 先ほど、責任の所在を明確にすべきということを申し上げましたが、例えば、朝銀の愛知信組のある方が自分の口座から勝手に預金を引き出された、信用組合の個人なのか信用組合そのものなのか、この辺のところがまだ問われているんですが、預金を引き出されたとして訴えて、勝訴した方がおられます。そして、その提訴の中で、朝鮮総連内の非公然組織とされていた学習組という存在が明るみになったわけでございますが、公安調査庁に伺わせていただきます。 この学習組というのが朝鮮総連の意思を伝える一種の実行部隊であるというふうに考えてよいのか。そしてまた、現在の朝鮮総連ですが、構成員の数は今どうなっているのか、過去と比べてどうなのか、この辺のところをお伝えください。
○松田説明員 お答えいたします。 現在、在日朝鮮・韓国人総数は約六十三万九千人であり、このうち朝鮮総連系は、全体の約三〇%に相当する十九万六千人と見ております。また、韓国民団系は、全体の約六五%に相当する四十一万八千人と承知しております。増減傾向につきましては、民団系が漸増しているのに対し、朝鮮総連系は近年組織勢力が減少していると承知しております。 また、学習組についてでございますが、学習組は、朝鮮総連中央・地方組織、傘下団体の中に設置されている非公然組織であると認識しております。現在、学習組員数は五千人と見ております。
○小池委員 朝鮮総連系が減ってきているということは、これはまた朝銀の衰退、弱体化と歩調を合わせている、つまり経済問題が非常にいろいろな意味での影響を与えているということが言えると私は思います。 それで、私が先ほどから申し上げている一番のポイントは、これまでも、こういった朝鮮総連の傘下にあると言っていい朝銀の信用組合、これが足利銀行などを通じ、また現金で北に送られているのではないかという送金疑惑でございます。ある方は年間で六百億とも、またある方は一千億とも言われておりますし、また、九三年には、当時の羽田外務大臣が日本記者クラブでの会見で二千億円という数字を認めておられるわけでございますが、まず公安調査庁の方には、この北への送金額はどれぐらいと見積もっておられるのか、それはキャッチするのは難しいのかどうなのか。 それから一方で、もう一つは大蔵省に伺わせていただきますけれども、足利銀行を通じての送金額、もしくは足利銀行などの銀行からの送金額。それから、人、物、金を本国へせっせと運ぶ船ということで指摘されております万景峰92号、これは新潟の港に着くわけでございますけれども、実際に税関のチェックはどれほどされてきたのか。それぞれ伺います。
○松田説明員 お答えします。 朝鮮総連など北朝鮮関係者による北朝鮮への送金については、公安調査庁といたしましても重大な関心を持って調査を行っているところでございます。しかし、その全体像を把握するには至っておりません。 送金の状況につきましては、今後の業務に支障を来すおそれがありますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○黒田政府委員 外国向けの送金につきましては、御承知のように、現行外為法上原則として自由でございまして、北朝鮮向け送金の実態を把握することは困難でございますが、御指摘のように、かつて北朝鮮向け送金の取り扱いが多いとされていた銀行から任意に聞いたことがございますが、そのとき聞いた限りでは、平成八年度における北朝鮮向け送金額は総額二十八億六千万円でございました。
○渡辺(裕)政府委員 新潟港に入港しております北朝鮮の定期船でございますマンギョンボン号、日本語読みしまして万景峰号でございますが、これを利用して北朝鮮に現金が不正に持ち出されているのではないかという御心配でございます。 私も実際に新潟の現場に行って見てまいりましたが、税関は、まず警察、海上保安庁等関係取り締まり機関との連携によりまして、入港中の船舶に許可を得ないで物を持ち込むことのないよう厳重に警戒をいたしております。 それからまた、許可を得て持ち込む旅客の携帯品や貨物につきましても必要に応じ開披検査を行いまして、これらに紛れ込んで不正な持ち出しがあることのないように厳重な取り締まりを行っているところでございまして、先生御心配のようなことがないよう万全を期しているところでございます。
○小池委員 ずっとこういうことが積み重なって、結局日本は、国交のこれまでのおくれてきたこともございましょうが、しかしながら、北朝鮮はもうアメリカとしか話をしない、日本に話してもしようがないみたいな、もうなめられちゃっているわけですね。それではやはり国家としての体をなしていないのではないか。それぞれ、一つ一つはパーツでしっかりやっておられるかもしれないけれども、全体の誤謬と申しましょうか、そういったことで結果的に我が国は非常に、平たく言ってなめられていると言わざるを得ないと私は思います。 また、以前日本海での不審船との交戦が話題になったことがございますけれども、この万景峰92号こそ私は堂々と入ってくる不審船だというふうに思うわけでございまして、必要に応じということで関税局長おっしゃいましたが、これは常に必要があるというふうに、さらにきっちりとしたチェックをすべきということを私は主張しておきたいと思っております。 いずれにいたしましても、事総連絡み、朝銀絡みとなると、どうも皆さん腰が引ける。また、国会においてもこれが初めての質問であるということ、これも同じことだと思います。また、ある月刊誌の七月号には、大阪朝銀の破綻について、大蔵省筋はやはり民族系金融機関という事情が大きいと説明している、そういうくだりもございます。 これまで、国税庁と朝鮮人商工会とのいわゆる五カ条の御誓文なるものがあって、それによって団体交渉権を得て、商工連の判こがあればそれはほとんどノーパスだということは、この業界、この方では極めてよく知られるところでございます。国税庁は、以前も参議院の方で質問があった際に、そういう合意書はないというふうにお答えになっているのですが、しかし、国税庁が否定なさったその直後に、商工連の梁守政氏は、絶対に既得権は守ると言って高らかに宣言をされておられるそうでございます。彼らにとっての既得権とは一体何なのでしょうか、国税庁、お答えください。
○大武政府委員 お答えさせていただきます。 今先生からお話ありましたように、過去に在日朝鮮人商工連合会から国税に関する要望があったということは承知していますが、国税庁としては、決して特定の団体なりその会員に対し特別な扱いということを行うことはあり得ず、御指摘のような合意事項というものは存在いたしません。 昨年十一月、先生からもありました、あたかも合意事項が存在しているのではないかと国民の誤解を招くおそれのある報道が新聞紙上でされたこともございまして、本年の一月、合意事項なるものは存在しないという旨について改めて職員に周知徹底を図ったところでございまして、今後とも適正かつ公平な税務の執行に全力で取り組んでいきたい、そう思っているところでございます。
○小池委員 ありがとうございました。 最後に一言だけ申し上げておきますと、私は、もともと人権擁護団体で始まった朝鮮総連の歴史というものには深く敬意を表するところもございます。しかしながら、いつの間にかそれが北の政権のお財布がわりになってしまった、そしてそれに貢ぐ人たちが在日の人になってしまった、貢ぐお金がバブルの崩壊でなくなってくると今度は北の方に入国しようと思っても拒否されてしまう、そういう実態もございます。つまり、これまで在日の方々は、いろいろな主義主張もございますでしょうけれども、結果として貢ぐ役を務めていたことになって、お金がなくなって金の切れ目ということになると今度はぞんざいな扱いを受けているという、私は大変気の毒だと思わざるを得ないわけでございます。私の地元の兵庫県の中にも、こういった問題について大変深刻に考えている方々も多数おられます。 私は、在日の方々が本当にこれまでの苦労を経て、そしてみずから働いたお金でみずからを守る、そういう本来のあるべき生活が一日でも早く営まれるような、そういう形で臨んでいくべきだというふうに思っております。中には、先ほどから出ております万景峰号を何とかとめてくれないかという朝鮮総連関係の方もおられると聞いております。あの船がとまれば私たちはミツグ君でなくなるんだ、だからとめてくれというような、これは切実な叫びであるということもお伝えいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○村井委員長 次に、海江田万里君。
○海江田委員 海江田でございます。 まず大蔵大臣にお尋ねをしますが、きょう冒頭の渡辺委員の質問にございました金融サービス法の制定に、宮澤大蔵大臣は金融サービス法の制定ということはこれから考えなければいけないという前向きの発言がございました。たしかきょう大蔵大臣の諮問機関であります金融審議会がこの金融サービス法につきまして中間報告を行うはずでございますが、もう既にその報告をお受けになったのか、あるいはこれからお受けになるのか。 新聞などではもうその骨子も発表されておるわけでございますが、時間も限られておりますので、こういう精神で金融サービス法を制定するんだ、しかも、その中身の一番大事なところはここの部分だということ、それから、これからその中間報告を受けてどのような段取りになっているのか、これはやはりきちっと法律にしなければいけないわけでございますから、その法案をいつごろの時点で出してくるのか、そんなようなお心づもりもお聞かせをいただきたいと思います。
○宮澤国務大臣 金融審議会の答申は今日行われるはずでございますが、まだ私はその具体的な内容に接しておりません。 そこで、金融サービス法につきましても審議会に答申をお願いいたしておるわけでございますけれども、基本的な考え方は、今までの我が国のこういう問題についてのいわゆる指導行政、行政がいろいろに業界を指導する、あるいはもっと一般的に申せば規制と申していいのかもしれませんが、規制を緩和する、規制をなくすということは、自由競争をせよということでございます。同時に、今まで規制によって消費者が守られておったということも事実であります。 したがいまして、規制をなくすということは、基本的には消費者にとって有利でありますけれども、消費者が十分な知識を持っていない場合には損失をこうむるおそれがあるということも事実であろうと思います。したがいまして、規制緩和をするということはそれでいいとして、他方で消費者が思わざる損失をこうむらないような、そういう意味でのサービスということをやはり国は考えなければならないだろうということが基本的な金融消費者保護法の観念であると思います。 なお、具体的に金融審議会に現在検討をお願いしておりますのは、例えば金融商品の販売、勧誘についての一般的なルール、あるいはホールセールとリテールの区別を設けたときのルール、それから多数の者から資金を集めて専門家が運用するといったいわゆる集団投資スキーム、そのルールに関しての検討等をお願いいたしておりますが、基本的には、先ほど申しましたように、消費者も賢くなければなりませんが、常に賢いとは決まっていませんので、消費者を不測の損失からどうやって守るかということが基本の精神であろうと思います。
○海江田委員 この金融サービス法でございますが、実はもうかなり遅いのじゃないだろうかというようなことも言われております。 今私は質問で、金融審議会が最終答申をいつごろ出すのかとか法律をどうするのかというところもお考えがあったらお聞かせをいただきたいということをお伝えしたんですが、御返事いただきませんでしたけれども、もう既に、ビッグバンはとりわけことしの四月から始まっておりますし、もっとさかのぼって考えていけば、金融の自由化というのはずっと進んできているわけでございますね。そういう中で、やはりかなりおくれたんではないだろうかということと、一日も早くきちっとしたものをつくらなければいけないというような自覚といいますか決意があってしかるべきだと思いますが、そこの点はいかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 言ってみれば全部がおくれているわけでございますが、できるだけ早く、この消費者についてのサービスあるいは消費者が道を誤らないような法制を整備していきたいと思います。
○海江田委員 これは本当に一日も早く私は国会に提案をしていただきたい、そのように思っておりますが、ただ、そのとき、一つ大事なのは、現実の問題解決に役立つ内容にならなければいけないと思うわけでございますね。 これも、きょうの朝の渡辺委員——渡辺委員の質問は若干角度が違っておりまして、今いらっしゃればいいんですが、中小企業の方と銀行との間のトラブルを解決するような、あるいは中小企業の方と銀行との間のいろいろな苦情を持っていけるような窓口を金融監督庁につくってほしいということであったわけでございますが、私は中小企業の方だけにとどまりませんで、むしろ今一番大きな問題になっておりますのは個人と金融機関との間のトラブル、私の表現を使わせていただけるならば、銀行による被害者の方々、こういう人たちと銀行との間で大変大きなトラブルが出ているわけですね。その問題はこの大蔵委員会でも何度も取り上げられましたから、そういう問題が存在をするということは、大蔵大臣、認識はお持ちですね。
○宮澤国務大臣 そこはけさも申し上げたことですが、確かにそういう認識は持っていますけれども、それがどれだけ消費者保護法等の対象になり得るかというところは、非常に難しい問題であろうと申し上げました。
○海江田委員 私は、現実の問題から酌み取るべき教訓というのはたくさんあると思うんですね。 幾つか具体例を私はお話ししたいと思います。これは金融監督庁長官、日野長官にお尋ねをしたいと思いますが、既に内容もお示しをしてございますが、六月の十七日に、東京都の古川さんという方と千葉県の時井さんという方、この方たちが、被申立人株式会社三和銀行は銀行業法違反のおそれがある、銀行業法違反の行為を行っているということで金融監督庁長官に対して権限発動を求める申し立て書というものを提出しておりますが、この扱いがどのようになっているか、お答えをいただきたいと思います。
○日野政府委員 お答えいたします。 御指摘の、六月十七日付の金融監督庁長官に対する権限発動を求める申し立て書というものが提出されたことは、当然承知しております。 御指摘の事例は、民間当事者間の民法とか商法の私法上の契約の紛争にかかわる問題でございまして、私どもといたしましては、こういった個別の金融取引につきましては従来から監督当局は介入できないとされているところというふうに認識しているのですが、その理由は、一つには、私どもに付与されております監督権限といいますのは、もともと、信用秩序の維持でありますとかあるいは預金者保護等を図るための必要最小限度のものであるということがございます。 それからもう一つは、個別の金融取引というのは、銀行法等の金融法規に基づくものではございませんで、あくまでも民法あるいは商法といった私法上の商取引でございまして、その取引の是非についてはやはり裁判所御当局が判断すべき事柄であるというふうに考えているところでございます。 そういったことで、問題は民間当事者間の私法上の契約に関する問題でございますので、こうした問題は民事訴訟等による解決が図られるべきものというふうに考えておりまして、これに関する文書につきましては、私どもの方としてコメントすることは差し控えさせていただきたいというふうに存じます。
○海江田委員 異なことをおっしゃいますね。 民間の取引にかかわるものである、それから個別の取引に関しては介入できない、これがまず大前提でございますが、金融機関から借りる一般の人たちというのはみんな民間なんですよ、民間人なんですよ。大蔵省のお役人が、自分は大蔵省の役人だと言って金融機関からお金を借りたらとんでもない話であって、少なくとも金融機関からお金を借りる人たちというのは、中小企業であろうが個人であろうが全部民間なんですね。 それから、個別の取引といいますけれども、個別があって初めて全体があるんですよ。だから、民間の取引と個別の取引に関しては介入できないといったら、何にもできないんですね。口が挟めなくなってしまう。 それからもう一つ、銀行の取引というのは商法だとか民法に基づく取引であって、これは業法の法規に基づくものではないということをおっしゃいますが、民法や商法に基づく取引であっても、そこに業法違反の疑いがあれば、これは当然のことながら金融監督庁が出ていって、その業法違反に関して取り締まりを行うでありますとか、業務改善命令を出すでありますとか、営業停止の処分を行うですとか、こういうことがやられて当然なんですね。 だから、今、日野長官がおっしゃった話では、コメントができないというのが結論のようでございますが、全く関与できないんだよということでございますが、それでいいんですか、どうなんですか。もう一度お答えを。
○日野政府委員 お答えいたします。 私が申し上げておりますのは、本件の申し立て書にあらわれておりますような個別の商取引に関する苦情の相談につきましては、基本的には各金融機関の自主的な経営判断によって対応が決定されるべきものであるというふうに考えているわけでありまして、その内容については私どもが介入するべきものではないというふうに考えていることが前提にございます。 ただ、今海江田先生がお話しになりましたように、金融機関による違法な取引についての問題につきましては、その情報提供につきましては、金融機関の業務の健全かつ適切な運営の確保というこの法律の目的に照らしまして、金融監督庁といたしましても、従来からこれは受け付けておりますし、これに対して適切に対応しているところでございます。
○海江田委員 それでは具体的にお尋ねをします。 この申し立て書の中では、銀行法十二条、他業の禁止ということがあるわけでございますが、これは確かにそうですね。不動産業者でありますとかあるいは一般の物品販売業でありますとか、そういうような、やはり金融機関でございますから、融資を伴うわけでございますから、そういう金融機関が他業を行ってはいけないよということが銀行法十二条に書かれておるわけですね。この申立人が言っているのは、これはその銀行法第十二条の他業の禁止に触れるおそれがあるんじゃないだろうかということを言っておるわけでございますね。 これは少しお調べになって、これは銀行法十二条に該当しない、他業の禁止に該当しないという結論をお出しになったのか、それとも全くお調べにならないで、これは他業の禁止に触れるはずがないんだという前提でもってお答えになったのか、いかがでしょうか。
○日野政府委員 銀行が組織として営利目的で不動産の仲介等の他業を反復継続して行う場合には、これは銀行法のいわゆる他業禁止の規定に抵触し得るというふうに考えられますけれども、これは個別のことでございますので、この事案が果たしてそれに当たるかどうかということについては、先ほども申し上げましたように私の方からコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。 具体的には、先ほど申し上げましたように、組織として営利目的で仲介等の他業を反復継続して行っているかどうかということを個々の事案ごとに判断すべきものではないかというふうに考えているところでございます。
○海江田委員 だから、そこで個々の事案が大切になってくるわけですよ。そうでしょう。この事案についてお調べになったのですか。 それから、おっしゃるとおり、業というのは組織として営利目的で反復継続と。確かにこれは業なんですよね。一回こっきりやったというならこれは業でないというような判断も成り立つわけでございますが、私はこの場合もやはり業に当たると。組織として、銀行として、そして営利目的。もちろん営利が入ってきます。一つは利息収入という収入が入ってまいります。それから、場合によっては仲介手数料という収入も入ってくる。それから、反復継続でございますが、この手の話は幾らでもあるのですよ、はっきり申し上げまして。 これは、日野長官も初めて聞いた話ではないはずでございます。私のところにも、本当にたくさん苦情といいますか、これだけあるのですよね、こういうふうに。恐らく大蔵大臣やあるいは再生委員会の委員長のところにもこの手の苦情は行っておると思うのですけれども、これだけの問題を見れば、もう少し真剣に業法違反があったのかどうなのかということについて調べてみる必要があるのじゃないですか。これがまず一点。 それから、監督庁は、直近の事例では生命保険会社のあの転換の問題がありますね。あれもやはり業法違反のおそれがあるわけですよ。あれはお調べになるのか。それから、こちらの問題についても業法違反がこれまで全くなかったのか。この問題二つ、お答えいただきたいと思います。
○日野政府委員 繰り返しになって大変恐縮でございますが、銀行と個人の債務者との間の債務処理の問題は、私法契約上の紛争に関する問題でございまして、こういった問題は民事訴訟等により解決すべきものであるというふうに考えております。したがいまして、当事者間で話し合いが行われて早期に解決が図られることが望ましいというふうに考えております。 もちろん、私どもが発出しております事務ガイドラインでは、銀行に対する社会的な批判その他の理由によりまして業務運営の適切性あるいは健全性に関して疑義が生じた場合には、必要に応じて銀行法の二十四条に基づいて報告を求めて、内容によりましては銀行法の二十六条に基づいて業務改善命令を発することが必要になるというふうにされておりますけれども、金融監督庁といたしましては、銀行の業務の健全かつ適切な運営を確保する観点から、個別の問題について苦情等の申し出があった場合には、必要に応じまして事実関係等についてヒアリングを行いまして、その過程で仮に業務運営の適切性や健全性に疑義があるというふうに認められた場合には、先ほど申し上げております事務ガイドラインの規定に従いまして適切な措置をとらせていただいているところでございます。 いずれにいたしましても、本件の問題は個別の問題でございますので、ここでこれ以上コメントするのは差し控えさせていただきたいと存じます。
○海江田委員 個別の問題を話をしなければ事態が進んでいかないというか、議論になりませんよ。申しわけないけれども、あの答弁では議論にならないでしょう。同じことを言っているでしょう。柳沢長官、同じことを言っているわけですよ、最初の話と。こんなところで時間をとめたってしようがないのですけれどもね。 個別の問題であっても、まさに個別からスタートをするんだから。さっきはケースによっては事情を聞いてみることもあるということを言ったわけでしょう。では、この場合は事情を聞いてみるに値しないという判断をなさったわけですね。どうですか、長官。
○日野政府委員 私の方では、先ほど御指摘になりました申し立て書というものは承知しております。私もじっくりそれに目を通しておりまして、それが果たして先ほど申し上げましたような事務ガイドラインに書いてありますようなことに至るかどうかということについて、これ以上コメントすることは、先ほどから申し上げているような理由によりまして差し控えさせていただきたいと存じます。
○海江田委員 じっくり目を通した、だけれどもコメントができないというのはおかしな話で、では、もう一度目を通していただいて、これはやはり調査はしてくださいよ。そういう事例があるのか、業法違反のおそれがあるのかないのか、これは結論を出してくださいよ。それを約束できないのですか。約束してください。
○日野政府委員 繰り返しになって恐縮ですが、これを精査させていただきます。そして、それに対してどういう方策があるかということは、よくまた私どもの方で検討をさせていただきたいというふうに考えております。
○海江田委員 では、これはきちっと理事会に報告をいただきたいと思います。これは後で理事会、我が党の理事から申し出がありますが、この扱いについてどうなったかということは報告をいただきたいと思います。委員長、いいですか。
○村井委員長 その点は、理事会の運用の問題でございますので、追ってまた御相談をさせていただきます。お話としては承りました。
○海江田委員 はい、お願いいたします。 それから、全く視点は変わりますけれども、日野さんは、金融機関、銀行から融資を受けたことはありますか。それから、大蔵省の伏屋さんもいらっしゃると思いますけれども、銀行からお金を借りたことはありますか。個人的にですよ、もちろん私人としてですよ。ありますか。それぞれお答えいただきたいと思います。
○日野政府委員 ございます。
○伏屋政府委員 随分前ですが、住宅ローンを借りたことがございます。
○海江田委員 ありがとうございました。 どうしてそういうお尋ねをしたかというと、銀行から融資を受けますと、借りたんだから御存じだろうと思いますけれども、普通お金を貸し借りすれば金銭消費貸借契約書とかそういう書類が残るわけですけれども、あるいは銀行に融資の申し込みをするときは融資の申込書というのが残るわけでございますが、実は銀行とのローンの関係においてはそういう書類は一切こちらの手元に残りませんね。ただ、ローンの返済の予定表だけ。ずらっと二千何年、二〇一〇年ローンの旅なんていうことが言われますけれども、あなたはこの予定でもって返しなさいよと、コンピューターから出しました紙だけがおくれて来て、そしてそれをじっと見詰めてローンの重さに耐えるわけでございますけれども、これはおかしいんじゃないですか。そういうことに対して疑問に思ったことはありませんか。 貸金業者なんかから融資を受けますと、大変な文書、書面をきちっと整えて、その書面を借りた人間に対して交付をする義務があるわけでございます。ところが、銀行の融資に関しては、そういう一番大事な契約書自体についても交付の義務がないということはやはりおかしいんじゃないですか。これは常識の話ですから、柳沢長官にお尋ねをしますか。あるいは宮澤大蔵大臣、こもごもお聞かせいただきたいと思いますが。
○日野政府委員 お答えいたします。 銀行との取引におきます各種の約款でございますが、これは平成九年六月の金融制度調査会の答申に、「我が国金融システムの改革について」という中で、銀行等と利用者との間の公平の観点、利用者にとって契約関係をより明確にわかりやすくする観点から、関係業者においては九八年度じゅうにも所要の措置が講ぜられることが必要とされまして、これを踏まえまして、全国銀行協会の連合会におきまして検討がなされまして、本年三月に消費者との契約のあり方に関する留意事項が制定されているところでございます。 これによりますと、消費者ローン契約書等、消費者から契約書の差し入れを受ける方式で契約が締結された場合には、当該契約書面の写しを交付しなければならないというふうにされていると承知しておりまして、その点に関しましては、現在この留意事項に沿った取り扱いが現に行われているのではないかというふうに考えております。
○海江田委員 それは、消費者からの申し出があった場合ですか、それとも機械的に全部出さなければいけないという話ですか。どうですか、特に住宅ローンなんかの場合は。
○日野政府委員 この留意事項は消費者からそういった申し出があったかどうかということにかかわりなく、契約の内容あるいは契約締結に関する行為について銀行が留意すべき事項を取りまとめたものでございますので、銀行協会に加入している会員銀行におきましては当該留意事項を踏まえて対処しているというふうに承知しております。
○海江田委員 今、申し立て書もそうですが、この申し立て書だけではありませんで、当委員会でも四月に佐々木憲昭委員が取り上げました富士銀行の問題、石川さんと兵藤さんという方の場合、それから融資一体型の変額保険の例、抵当証券の場合は若干事情が違うと思うのですけれども、やはり金融機関の融資と絡んだ問題というのは大変問題が多いわけですね。 裁判で決着をつけようと思っても、結局、手元に全く資料がないわけですよ。そうですよね、契約書だとか。三月末でそういう留意すべき点についての指示が出たということで、これからはそういうふうになるのでしょうけれども、過去の分については全く材料がないわけですよ。だから、訴えを起こす段階で提出をしようと思っても、全くないところで記憶やメモを頼りにそういう訴えを起こすということになって、これは大変なハンディキャップを負うわけですよ。 だから、そこでもって金融監督庁の出番があって、先ほどもお話がありましたけれども、金融監督庁は、銀行業法にはっきりと、そういう書面、書類を出させるというような権限を持っているわけでございますから、その意味において、これからはそういう契約書なども出てくるようでございますけれども、これまでなかった分について金融監督庁が出させるべきだ、また、そういうような指導をやる窓口をきちっとつくるべきだというふうに私は考えるのですけれども、いかがでしょうか。
○日野政府委員 先ほども御紹介申し上げましたが、私どもの方で事務ガイドラインを発出しておりますが、その中に、銀行に対する社会的な批判その他の理由で業務運営の適切性、健全性に疑義が生じた場合には、必要に応じまして銀行法二十四条に基づいて報告を求め、内容によりましては二十六条に基づいて業務改善を命ずることが必要というふうにされておりますので、これにのっとって私どもはこれからも事務を遂行してまいりたいと考えております。
○海江田委員 これは二十五条にありましたね。「金融再生委員会は、銀行の業務の健全かつ適切な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該職員に銀行の営業所その他の施設に立ち入らせ、その業務若しくは財産の状況に関し質問させ、又は帳簿書類その他の物件を検査させることができる。」という、この二十五条というのは、大変大きな権限を監督庁が持っているわけですよ。 だから、もちろん業法違反のおそれがあるときですけれども、業法違反のおそれがあるときはきちっと二十五条なんかを使って書類を出させるということが、実は、例えば民事の問題だから全部裁判所でやってくれと言うけれども、裁判所で裁判官が公平な判断をする一つの材料になるのですね。そのような意味も含めて、私がお尋ねをしたのは、ぜひそういう相談窓口をつくってほしいと。 よく協会でやってください協会でやってくださいということを言っていますが、協会は御案内のとおり片一方の当事者でありまして、裁判で負けたりすれば、自分たちのところが、傘下の金融機関が損害をこうむるわけですから、やはり中立的な第三者かあるいは行政機関であります金融監督庁がそういう問題をしっかりやるということ。このことはもう少し前向きに、先ほど来宮澤大蔵大臣からもお答えのあった金融サービス法との観点におきまして、やはりそういうものは必要なのではないですか。これまでと同じように門前払いで続けるおつもりなのかどうなのか、もう一度お尋ねをしたいと思います。
○日野政府委員 金融機関に関する苦情を見ておりますと、その大宗は、個別の金融取引についてのものがその大宗を占めているところでございます。その内容につきましては、大変恐縮でございますが、繰り返しになりますが、金融監督庁がこれを指導したり介入したりすることはできないというふうに考えておりまして、基本的には各金融機関の自主的な判断によって対応を決定すべきものというふうに考えております。 もし金融監督庁におきまして相談窓口を設置いたしますと、苦情相談につきましては、基本的には本来は金融機関が自主的に判断して決定すべきものであるにもかかわらず、その取引の内容についてあたかも金融監督庁が何か介入できるといったようなむしろ誤解を与えるおそれがあるのではないかなというふうに考えておりまして、私どもとしては相談窓口は現在のところ設置しておりませんで、海江田先生は一方の当事者とおっしゃいましたが、協会は単に一方の当事者のみでなしに、そういう立場ではなくて、やはり公益的な立場、公共の立場から協会というものが設けられているわけでございますので、現在協会に置かれている窓口を使っていただくようにということを私どもとしては今行っているところでございます。
○海江田委員 さっき私が何で銀行法の二十五条を読み上げたかというと、金融監督庁はそういう権限があるのですよ。協会にそういうような権限があるのですか。金融機関に行って書類を見せてくれとか、そんなようなことができるのですか。
○日野政府委員 お答えいたします。 銀行法の二十五条は私どもに与えられておりますいわゆる検査権限が規定されているものでございまして、これは国家機関である金融監督庁にのみ与えられている権限というふうに承知しております。
○海江田委員 これはぜひ大蔵大臣あるいは柳沢大臣にもお願いをしておきたいのですけれども、イギリスなんかはオンブズマンという制度があって、確かにこれはそれぞれの業態ごとにオンブズマンというものを任命しているわけでございますが、このオンブズマンが出したジャッジに対して金融機関は言うことを聞かなければいけない。これにあらがうことはできない。けれども、個人については、もしオンブズマンが出したジャッジに対して不平、不満があれば、今度は司法の手続でもって訴えをすることができる。しかも、そのオンブズマンを運営していくに当たる費用は一切それぞれの金融機関が負担をするというような形で消費者保護をしっかりやっておるのですよ。 我が国は、これからの話だと言うけれども、もう既にそういう被害者もたくさん出ておりますし、それから橋本総理が言った金融ビッグバンも、もう既にそのフロントランナーは走り始めているわけですから、そういうような方向でもって、今の消費者保護の観点というのは、生ぬるいというかちっとも積極的でない。そういうちっとも積極的でないところから、果たして本当にどういうようなサービス法というものが出てくるのだろうかという私は大変大きな懸念を持っておるのですね。大蔵大臣、いかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 それは先ほど申し上げたことでございますけれども、いわゆる規制解除というものが行われた後、消費者にはぜひ賢くなってもらわなければならない。しかし、それだけでは足りないところがあるだろうというその類型的なケースの中で、オンブズマンというものが本当に確立しますと、それは事実と法との間で大変いい役割をしてもらうことになるのですけれども、そういう制度がにわかに我が国でこういう場合に確立するとも思えない。思えないとしますと、どの程度のことを保護法が書けるかということに結局帰着をいたすであろう。 確かに、客観的に見て、救ってやらなきゃならないケースというのはいろいろあるのだろうと思います。しかし、役所がビジネスに口を入れるということはむしろ弊害の方が結局大きいと思いますので、先ほどのような金融監督庁長官の御答弁になっていると思いますので、それが違法であれば問題はありませんが、フェアであるかフェアでないかというあたりをどのぐらい保護法が書けるかというのはやはり難しい問題で、今宙に申し上げるほど易しい問題ではないと思いますが、しかし、考えてみる価値のあることだろうと思います。
○海江田委員 しかし、そこのところを本当はしっかりさせないと、出てくる金融サービス法というものは一体どういうものなのかということになってくると思うのです。 私は、やはり守るべき立場の人たちは守らなければいけない、知識が余りない人でありますとか、そういう人たちは守らなければいけないということだろうと思うのです。それから、もちろん、いろいろな金融商品を販売をするあるいは融資をする、そういうときにルールをきちっとやりますよということだろうと思いますが、幾らやったところで実際のトラブルというのは出てくるわけですよ。法律ができたからあるいは規制ができたから、それによってトラブルがなくなるという話じゃないですよ。むしろ規制ができたからトラブルがふえるかもしれない。そうしたら、そのトラブルをどういう形で解決するのかということが、実はこの金融サービス法というものの中で大変大きな役割を占めるのじゃないだろうかというふうに私は思うのですね。 だから、ここのところについてある程度の青写真を、行政機関の方式でいくのか、あるいは第三者機関の——オンブズマンというのは第三者機関で、行政機関というのは金融監督庁のそういうところにそういう役割を持たせるというようなことですけれども、どっちでいくのかということについてはやはり検討はしてみなければいけないのじゃないですか。あるいは、そういうようなトラブルをきちっと解決をする、あるいはトラブルに対してある程度のジャッジメントを出すということが、一つの金融サービス法の大きなガイストというのですか中核というのですか、そこになってくるのじゃないですか。私はそういう気がするのですけれども、いかがですか。
○宮澤国務大臣 どうも今さら水戸黄門というわけにもいかないものですから、そうかといってオンブズマンという制度が日本に育っていないということがありますので、フェアであるかフェアでないかということについてある程度の物差しができましたら、それは多分行政機関が少し何か言ってもいいんだろうと思いますが、これは悪用されるといいますか、悪用という言葉はよくないかもしれませんが、過大に使われる危険が常にあるものですから、そこのところをどういうふうに書いていくかというのは苦心の要るところではないかと思うのです。
○海江田委員 あともう一つ、これはやはり大蔵省にも責任があると思うのですけれども、大型フリーローンですね。 八〇年代の後半ですけれども、企業がエクイティーファイナンスなんかで市場から資金を調達する、もちろんそれはある程度限定をされたものでありますけれども、企業がお金を借りてくれないということから、要するに個人向けにローンを解禁した。これはまさに大蔵省のゴーサインでもって解禁をしたわけですね。フリーローンですから、使い道は自由ですよという話、そしてその借り入れの限度額も一億円でありますとか二億円でありますとか、大変大型なものになっている。これが、実は先ほど私がお話をした業法違反とも絡んでくる大変大きな問題じゃないかなというふうに思うわけでございます。 この大型フリーローンの現在の焦げつき率というのですか、どのくらい焦げついているのかということを、私、前予算委員会でお尋ねして一部のデータはいただいたのですが、それ以降、この大型フリーローンのところに個人のいわゆる不良債権になってしまった人たちが随分いるのじゃないだろうかというふうに思うわけでございますが、これについての資料は、大蔵省ですか監督庁ですか、おありですか。
○乾政府委員 今御指摘になりましたフリーローンと言われるものは、恐らく金融機関がバブル当時に顧客の相続税対策等にこたえるものとしまして、不動産を担保に、資金の使途を特定せずに個人に貸し出しを行ったローン商品の一形態であると承知しております。 そういうものであるといたしますと、一般的には、バブル崩壊後の担保不動産価値の下落あるいは景気の悪化等によりまして不良債権化したものも相当数存在するのではないかというふうに考えております。 他方、フリーローンというのは、今申しましたところからも明らかなように、必ずしも明確な定義があるものではございませんので、当局といたしまして、それだけを取り出しまして集計等を行っていることはしておりませんので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。
○海江田委員 個人債務者のうちいわゆる不良債権、不良債権も実はいろいろな種類があるということは考えなきゃいけないわけですけれども、個人でもって銀行からの借り入れを受けて、法人じゃなしに個人で借り入れを受けて、この間の地価の下落、株価の下落などによってまさに不良債権化してしまった債務者というのはどのくらいいるのですか。
○乾政府委員 ただいまもお答えいたしましたように、個人でそういうローンをお借りになって、担保価値の下落等によって返済に苦労していらっしゃる方もいらっしゃるということは想像できますけれども、これにつきましても、そうした数字というのは私ども把握しておりませんので、御了解いただきたいと思います。
○海江田委員 これは把握しなければだめだと思うのですよ。想像できると言うけれども、想像じゃないですよ。現実に幾らもそういう方がいらっしゃって、そして監督部長のところにも足を運んでいるわけですから。幽霊じゃないわけですから、これは。しかも、そういう方がたくさんいらっしゃるわけですよ。裁判の件数だってたくさんあるわけですから。それがどのくらいあるのか。 もし大型フリーローンで三割だとか四割だとか、そういうような形で不良債権化しているというようなことがあったら、この大型フリーローンというものが一体どういう意味を持っているのか。 今後、これに対して何らかの形で融資をするとき、どうしてもこれまでの銀行業法だとかなんだとか、法律を見ても全部わかりますけれども、預金者保護、投資家保護、保険契約者保護ということは書いてあるわけですよ。だけれども、これは前からもお話をしていますけれども、銀行との関係というのは預金者だけじゃないのですよ。確かに、預金者ならペイオフのところでつかまえておけば保険金でもってある程度保護ができるかもしれない。だけれども、銀行から借り入れを受ける立場の人、この人たちに対する保護というものが、これもまさに金融サービス法のかなり重要な部分になってくると私は思うのですよ。だけれども、そこを本当に保護しようと思ったら、実態はどういうふうになっているかということがわからなくてどうやって保護ができるのですか。 やはりこの大型フリーローンは緊急に、しかも、これは先ほどもお話をしましたけれども、さっき背景は説明をしましたけれども、金融機関が音を上げたわけですよ、もう企業が金を借りてくれないと。今と全然違うわけですよ。エクイティーファイナンスでやってしまって自分で調達してしまうから、金を借りてくれないから、もう今度は個人しかないんだというところで、金融機関の側が大蔵省にこれの解禁をお願いをするということを言ってきたわけですよ。そして、大蔵省がわかったと言ってこれにゴーサインを与えたわけですよ。 だから、そういう責任がありますから、やはりここのところはきちっと、自分たちが許可を与えた大型のフリーローンが一体今どういう状況になっているのかということをぜひ聞いていただきたい、聞き取りをやっていただきたい。そういうおつもりはありますか、どうですか。資料を集めていただきたい。
○乾政府委員 私ども、金融機関の財務の状況というのを適切に把握する観点から、例えば不良債権の額というのを報告徴求いたしまして集計しております。 これは、多数の金融機関からそういうものを徴求いたしますときには定義が明確であるということが必要でございまして、例えばリスク管理債権でございますと、三カ月以上延滞したとか金利条件を変更したとか、そういう明確な定義を私ども明示いたしまして、それについて全国の銀行からその報告を求め、集計し、発表しているわけでございます。 今御議論していらっしゃいますフリーローンにつきましては、先ほどから申し上げましたように、そういうものとしてはあるわけでございますけれども、これにつきましての明確な定義もありませんことから、これを取り出して貸出金額や不良債権額を集計することは困難であるというふうに考えているところでございます。
○海江田委員 そんなことないですよ。簡単ですよ、これは。できるでしょう。個人向けの融資のうちから、まず基本的に住宅ローンを控除すればいいわけですよ。それから、あとそのほかに小口のローンもあるけれども、カードローンだとか何だとか、それはある程度わかる話で、そうやって控除していけばはっきりわかるわけですよ、幾ら幾らということが。 そんなにできないんですか、本当に。できないことなんかないですよ。やる気になればできるんですよ。今はやっていなくても、これからやるおつもりがあるのかどうなのか。いかがですか、それは。やるつもりがあるとおっしゃって、やればいいんじゃないですか。
○乾政府委員 これは先ほど来の御議論とも関連してまいりますけれども、私ども例えば銀行法第二十四条で報告徴求の権限が与えられておりますけれども、これは金融機関の財務の健全性でございますとか預金者の保護という観点から徴求しているものでございます。 そうした観点からは、ある一つの金融機関が全体としてどのような貸し出しの状況にあるか、そしてそれがどのような状態の不良債権を持っているかということ、そのマクロの数字というものが金融機関の健全さの観点から必要であるわけでございまして、それが銀行法第二十四条の趣旨だというふうに私ども考えておりますことから、個々の取引、あるいは個々ではなくてもう少し広いものだとおっしゃるかもしれませんけれども、私ども、そうした分類のものにつきまして集計をすることは、またさらに、先ほど来申し上げておりますように、定義も難しいものにつきまして徴求し集計をすることは、困難であるのかなというふうに考えているところでございます。
○海江田委員 やる気がなきゃ何だって困難なんですよ。要はやる気の問題だと思いますよ。 先ほど大蔵大臣も、やはり預金者保護は大切であって、そして預金者保護のための法律をこれからつくらなきゃいけないということをやっているわけですよ。これはそれに資する大変大きな仕事になるわけですよ。決して後ろ向きの仕事でも何でもない、前向きの仕事なんですよ。そういうことを何でやりたがらないか。やりたがらないというか、わかりました、やります、どこまでできるかわかりませんけれども一生懸命やってみますということを一言言えばいいと私は思うのですが、柳沢委員長、これはいかがですか。 柳沢委員長は大臣ですから、やれと言えばやらざるを得ないんじゃないですか。だけれども、本当は、我々が主権者なんですから、我々の意見でやるべきなんですが、柳沢委員長、どう思いますか。そんなこと面倒だからやめろというお考えですか。
○柳沢国務大臣 報告の徴求をして新たな統計をつくるということについては、一般論として、統計で余り行政上の負担を民間にかけてはいけないというようなことで、明確な根拠を持ってやるということがずっと議論をされてきておるわけでございます。 したがって、今の海江田委員と監督庁の議論を聞いておりまして、やはり監督庁としては、報告の徴求というのは法定をされた根拠を持ってお願いするしかないという立場であるということは、それはそれなりに私は納得のいくことである、このように考えます。
○海江田委員 何も二十五条じゃなくたっていいのですよ、本当は。やっているわけだからね。サンプルで聞いたっていいわけだから。だけれども、本当は二十五条でやるのが一番いいわけです。 それについて明確な根拠がないと言うけれども、私は先ほど来四十分から五十分近くかけて話をしてきたのは、まさにこの大型フリーローンのところに業法違反の疑いのある融資がありますよということなんですよ。おわかりになるでしょう。融資するわけだから、しかも提案型融資という、これはみんな認めているわけですよ。提案型融資を、こっちから持っていく押しつけ融資だと言う人もいるわけですよ。だから、融資したら、その融資を何とかさせなきゃ、お金を使ってもらわなきゃいけないわけですよ。そうでしょう。ただ融資をして、それを銀行の預金に置いておいてくださいと言ったんじゃ、だれだってそんな融資を受けるはずがないわけですよ、借りる金利の方が高いんだから。 だから、融資をするかわりに、この融資を、もっと有利な方法がありますよということをいろいろ提案をして、証券業の手伝いをやってみたりとか、あるいは不動産業の手伝いをやってみたりとか、まさに業法違反の可能性はそこの提案のところに潜んでいるのですよ。 だから、そういう意味でいうのならば、きちっとこの二十五条でもって、しかも銀行法十二条で言うところの業法違反の疑いがあるから、この大型フリーローンについては大いに調べをしてみるよ、こういうことがあっていいんじゃないですか。住宅ローンなんかにはこんな問題は一切ありませんよ。まさにこの大型フリーローンの中にそういう問題が本当にたくさん詰まっているのですよ。どうしてそれをやるということをおっしゃらないのですかね。私の言っていることが何かおかしいですか。おかしかったら言ってください。どうぞ。
○乾政府委員 先ほど来日野長官もお答えいたしましたけれども、いろいろな情報提供がありましたときに、その大部分は個々の取引に関するものでございますから、私どもがそれに対して直接どうこうという立場でないということは申し上げたとおりでございます。 ただ、そうした情報提供の中に、これは一般論でございますけれども、他業禁止でございますとか違法ということになりますれば、それは私どもの方で適切な対応ということが必要になると考えておりますけれども、そのことと、先ほどから御議論になっておられますフリーローンにつきまして一般的な調査を報告徴求するということとは、これは別の問題であるというふうに考えているところでございます。
○海江田委員 何を言っているか僕はよくわからないのですね、本当に。普通に聞いておりまして、今何が言いたかったのですか。やらないということだけを言いたいわけでしょう。やって何か重要なデメリットがあるんですか、これは。 今まさにこれから金融サービス法をつくろうという大きな目的がある、大きな方向性がある、その中で、これまでの例もいろいろ調べてみて、これまでの例からやはり教訓を酌み取らなければいけない。では、これまでの例で、いろいろな例があるけれども、見てみると、どうもやはりこの大型フリーローンに問題があるんじゃないだろうかというところぐらいまではわかるでしょう。そこまでは、聞いておれば。みんなそれに絡んだ話ですから、皆さん方のところに行く話は。だから、この実態がどうなっているのか調べてみようということを考えるのは当たり前の話だと思うのですよ。この私の理屈立てに何かおかしなところがあるのですか。
○乾政府委員 繰り返しになって恐縮でございますけれども、銀行法の二十四条あるいは二十五条は検査の条文でございますけれども、これは金融機関の健全性の確保あるいは預金者の保護という観点から金融監督庁に与えられている権限でございまして、そうした権限を用いまして金融機関の健全性の確保の観点から、先ほど申しましたように、資産でございますとか不良債権額全体につきまして報告徴求することはございますけれども、個々の問題につきましてそれを徴求するということは難しいのかなというふうに考えているところでございます。
○海江田委員 これはいつまでも押し問答してもしようがありませんけれども、ただ国会の議論というのはきちっと記録に残るわけですよ。だから、おっしゃられたお話が活字になって出てくる。それをよく御自分で、夜の夜中にでも、だれもいないところで読んでみてはいかがですか。そして、何ら自分に、思うところに、そういうことはないですか。 それから、そういう記録というのはこれからずっと後の代も残るんですよ。私が今言ったような話なんか当たり前の話になって、一九九九年にはこんなようなことを言っていたよといって、後の世界から笑い物になっちゃいけませんよ。 私自身もバブルのときにいろいろな間違った発言なんかをして、それは今でも本当に恥ずかしいですよ。本なんかもあるし。だけれども、そのときのことはきちっと反省をして、これからどうやったらこの国の中できちっと預金者が保護をされて、それからお金を借りた人たちが保護をされて……。それでいいかと思って発言をしているわけです。そういう観点がお一人お一人にも必要だと思うんですよ。特に大蔵省はこのフリーローンというものをゴーサインを出したわけですから、言っているようなことで本当にいいんですか。 僕は残念でしようがないけれども、もう一つ大事な問題があるので、そのことを指摘をしておかなければいけません。 ことしの三月、金融再生委員会が金融機関に対して資本注入をして、とりわけ都市銀行に対して資本注入をして、その資本注入をしたときに不良債権の償却を早めてくださいということを、これは通達というよりそれを条件にしているわけでございますが、その結果、不良債権の処理を進めるという場合、確かに本当に借り手の側に問題のある不良債権の償却というものは、処理を早く進めるということはいいわけですけれども、係争中のものだとかあるいは借り手の側にそれほど大きな瑕疵のないようなケースも、とにかく競売だ競売だということで今競売の件数が非常にふえているわけですよ。 最高裁判所から三月の競売の件数をいただきましたけれども、去年の三月と比べると大体三〇%増しになっている。実は三月はそうやって資本注入をした月ですから、四月、五月のところでもって大量にそういう競売のケースが多くなっているわけですよ。これは金融再生委員会の資本注入のときの条件と密接に関係があると私は思うんですが、それはいかがでしょうか。そういう関係はないんですか。それともこのままでいいんですか。これは金融再生委員長にお答えをいただきたいと思います。
○柳沢国務大臣 私ども、確かに資本注入をするに当たって、不良債権の処理を、これは法律がうたっている目的の、大目的の一つでございますので、当然これを具体的に進めるためのいろいろな要領について、健全化計画ということの中で実現をすべく指示を出したわけでございます。 それは、一つは引き当てという方法であるわけでございますけれども、しかし、アメリカなどの体験から、不良債権の処理というのは引き当てだけで十分というわけにはいかない、いわば最終的な処理まで持っていかないとこの問題からの本当の脱却ということが難しい、こういうことを教えられておりまして、私どもも、最終処理の計画というものを一つのメリットにしまして、例の優先株の条件を決めるに当たってこの点を勘案するというような格好で奨励をしたということが事実としてございます。 そういうことでございますけれども、今先生は最高裁判所の資料でもって不動産の執行事件の事績につきまして月別にお触れになられました。私はちょっと残念ながら今手元には年度別の資料しか実は持ち合わせておりませんが、そういう資料で申しますと、これは平成三年、バブルの崩壊、まさにその年でございますけれども、それから一貫して趨勢的に上がっておるということでございまして、これは私どものそうしたいろいろな奨励措置がこれからかかわりを持ってくるかもしれませんけれども、一般論として言うと、不良債権を持ったそのこととむしろ関係が深いのではないか、このようにただいまのところは認識をしているところです。
○海江田委員 もう時間が来ましたので長々とお話ししませんが、これは四月からふえているんですよ。裁判所に行けば、そうです。 それから、自宅をとられて、それが競売に付されている人たちの生の声なんか、私なんかも何人かで、大蔵委員の先生方もいらっしゃいますが、超党派の議員の会をつくっていますのでそこで聞いていますが、本当に皆さん方もそういう生の声を聞いた方がいい。 それから、あと、場合によっては、これは委員長にお願いで、後ほど理事会で協議をしていただければいいのでございますけれども、そういうような金融問題で、被害者とあえて言わせていただきますが、そういう人たちの声も一度聞くような会を持っていただきたい。そして、そういう人たちの声だけで片っ方だけの意見ということになるんだったら、金融機関の人たちはどういうふうに考えているんだということ、これも聞いて構わないと思うんですね。 そういうことをきちっと聞いて、考えて、そしてしっかりとした金融サービス法というものをつくらないと……。きょう、後で大蔵大臣も中間報告を受けるんでしょうけれども、新聞なんか気の早いところは抽象的だとか観念的だとかいろいろ書いていますが、そういう中から教訓を学び取って、そしてきちっとした法律をつくっていかなければいけない。そのためには、この大蔵委員会の果たす役割というものも大変大きいと思いますので、ぜひそういうことも御検討いただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○村井委員長 ただいまの海江田君の御発言につきましては、また追って理事会で御相談をさせていただきます。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○村井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中川正春君。
○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。ちょっと聴衆が少ないようでありますが、張り切ってやらせていただきたいというふうに思います。 きのうは日銀の短観が発表されまして、中身の検討を十分にしていただいておると思うんですが、いよいよ正念場といいますか、日本の経済運営も非常に大事な時期を迎えてきたというふうに思います。そんな中で、通告に従ってそれぞれ話を進めていきたいと思うんです。 素直な国民のサイドから、あるいはそれぞれ今企業活動の中で必死に構造改革ということに取り組んでおられる皆さん方にとっては、金融がどうなっていくのかということ、その中でも銀行がいつまでにどのような形で日本の中で落ちついてくるのかということ、これがまず非常に大きなポイントになってくるんだろうというふうに思うんです。 それで、論点は二つありまして、二〇〇一年のいわゆるペイオフ解禁ということを控えて、これを一つのターゲットにしながら最終的にはどのような形に落ちつけていこうとしているのか。資本注入によりまして一たんは落ちついたよと言っていますが、落ちついたよと言っているのは当事者と政府サイドだけでありまして、それぞれの専門家あるいは客観的に見ている海外投資家も、どの文献をそろえても、いやいやまだこれは先送りしただけだよ、その後に大きな再編が起こって、最終的な落ちつき方というのはもっとドラスチックなものなんだよ、こういう二つの大きな論点があるように思うんです。 そこのところを改めて整理をしていただいて、いつの時点にどういう形で落ちつかそうとしているのか、ここの大枠はやはり政府としては説明責任があるんだろうと思うんです。そこのところを見据えながらそれぞれの構造変革を計画的に行っていくというのが、やはり今の日本経済の主役、それぞれ民間のサイドの活力を引き出す、安心を引き出す一つのもとだろうというふうに思いますので、そこのところをひとつ聞かせていただきたいということ。 それからもう一つは、では、そこへ至っていくのにただではいかないだろう、いろいろな血が出るだろう。その中で、これまで大枠は決めてきたわけでありますが、公的資金は最終的にどれぐらいのところで確保していかなければならないんだろうかということ、これももう一つの国民に対して説明をしていかなければならないポイントだろうというふうに思います。 経済の状況がここに至ったこの時点で、改めてそこの二つの観点を御説明いただきたいというふうに思います。
○柳沢国務大臣 日本の金融不安というものが貸し渋り等を通じて、また、場合によっては消費者の消費マインドを冷やしてしまうということを通じていわば経済の足を引っ張ったという事態があったわけでございます。それに対して、金融再生法で破綻を処理し、金融機能健全化法でもって資本の過少状態を解消するということをもって金融不安を解消し、少なくとも経済の足を引っ張るような、そういう影響をもたらすような事態を克服する、これが私どもに運用をゆだねられた二つの法律の趣旨かというふうに考えております。 先生今おっしゃっていただきましたように、私ども、残念ながら破綻をした金融機関に対しては、再生法を適用してある意味で毅然としてこれの処理に当たるということをさせていただきました。そして、残った銀行は少なくともそうした不健全な状況にはないということを逆に明らかにしたい、こういう思いでこの法を運用してまいりました。 他方、資本増強につきましても、できるだけ大きな金額を広く必要な銀行に注入させていただくことによって資本の増強を図るということで金融機関に対する信認の回復をいたしたい、こういうようなことでやらせていただきまして、まあまあ、ジャパン・プレミアムが解消したとか、あるいは株価がいっときに比べて大体二倍に近いぐらいの回復を見たというような形で市場の信認を得ると同時に、いろいろな問題はありますけれども、貸し出しについても、最近は、往時に比べればはるかに、貸し渋り等についての、あるいは金融機関の融資態度が厳しいというような声も、中小企業等におきます場合であってもかつてよりは随分緩和された、こういう事態を出現させることができたということでございまして、これは先生方の御指導、御協力があったればこそと思っておる次第でございます。 しかしながら、ペイオフあるいは金融システム改革、いわゆるビッグバンの本格化を展望するときに、現在の状況でこれを乗り越えられるような状態というものはまだ出現し得ていないのではないかという声が多いという御指摘、これは私どもも折に触れ、目にしておるところでございます。 しかし、これについては、金融健全化法も言っておるわけでございますが、再編を促進して金融システムの効率化を図れと言いつつも、それは同時に、自主的な努力を促すことによってというように私ども読ませていただいておるわけでございまして、基本的に、政府の側からこれをこうしろ、あれはああしろというようなことでやっていくべきことではなくて、個々の金融機関がみずからの将来を展望して経営戦略としてそうしたことを進める、それに対して健全化法で必要な支援を与えていく、こういうことであろうというふうに考えております。 ただ、先生御指摘のように、二〇〇一年の三月末をもってペイオフの凍結という事態が終わる、あるいは、さらにそのころになるとビッグバンがより本格化するということを考え、また他方、私ども金融再生委員会、あるいはこの二つの法律の期限というものを考えますときには、これは相当急いで処理をした方がいい、そういう事柄である。残された我々の期間ももう一年半ぐらいになってきておりまして、そうした大きな仕事というものはいわば時間との競争の中でやらなくてはならない、こういう事態になっておると認識をしておるところであります。 なお、これに必要な資金の問題でございますけれども、私ども総枠として六十兆円の資金を与えていただいておるわけでございまして、全体としては、これだけのお金を用意していただければ今申したような仕事をなし遂げることができるのではないかというふうに考えておりますけれども、個々に考えますときに、例えば特例業務勘定でございますか、例の十七兆円のうちの七兆円のいわば真水部分については、将来を展望したときになかなか厳しい状況にある、このような認識を持っておるところでございます。
○宮澤国務大臣 七兆円の交付公債でございますが、ここへ来まして、長期信用銀行あるいは日債銀、相当大口が控えておるわけでありますので、その処理いかんによりまして七兆円を増額する必要があるかもしれない。いつということは実は読み切れませんし、それに今、この二つの銀行の最終処理、どういうふうな処理になりますかも実ははっきりいたしませんので、確たるお返事を申し上げられないわけでございますけれども、もちろん、これが不足になるような事態が見えますれば預金保険法を改正いたさなければなりませんし、また予算措置も講じなければならない、そのことは当然考えておりますが、仮にそれが今年度内であるかないかというようなことになりますと、ちょっとわかりかねておりますので、いずれにいたしましても、そういう必要がありましたら遅滞なくそういう措置をとるという気持ちではございます。
○中川(正)委員 通告に七兆円の交付国債の話を含めていたものですから先にそれを答えていただいたんだと思うんですが、これはちょっと別な観点から後ほど議論をさせていただきたいというふうに思います。 その前に、もう少し具体的に所見をお聞かせいただきたいと思うんですが、銀行に限って言いますと、銀行もこの三月にそれぞれ決算を迎えて、その発表がされております。これはいろいろな評価があるんだろうと思うんですが、一つは体力が非常に落ちてきているということ、これは一般的に指摘をされておることであります。 そんな中で、長銀あるいは日債銀のようないわゆる特殊銀行が崩壊をしてきた。信託銀行も含めてそれぞれ整理統合されていく中ですべてが普通銀行化していく、そういうことが加速されてきているというような指摘であるとか、あるいは、銀行群の中で、生きていくべきといいますかリードしていくいわゆる健全な銀行というものと、逆に非常に劣化して何らかの形で整理をしていかなければならないだろうという銀行、そういうものが二分化あるいは三分化してきた、それがはっきりとした傾向としてあらわれてきているというふうなこと、そんなことが専門家の間では指摘をされておりますが、改めて、大臣の所見の中で、今回の銀行の決算、これをどう評価しておられるか、お聞きをしたいと思います。
○柳沢国務大臣 いわゆる大手行に限って申し上げるわけですが、今回の決算につきましては、東京三菱を除いて大体赤字の決算になったということであります。これは、私どもが不良債権の引き当てを非常に分厚くするようにというようなことを申し上げたということが大きな理由になっておるというふうに認識いたしておりまして、それ以上に、今先生がおっしゃったような、俗な言葉で言うと勝ち組、負け組の色合いがはっきりしてきたんじゃないかというようなところまでは、私どもの認識としては、正直言ってまだそこに至っていない。そういう議論が部外の方々、専門家、分析家などの間であることも傍らで聞いてはおりますけれども、私どもの認識として、今そういうものがあるかと言われれば、それは現在のところ申すに至っていないということでございます。
○中川(正)委員 私がどうしても理解できないところというのは、そういう先ほどのようないろいろなところに気を使った発言なんですね。 というのは、もともと、一番最初のお言葉にもありましたように、ビッグバンというものを控えながら全体の再編を促していく、早いところ行き着くところへ持っていかなきゃいけない、そういう政策目標がある。ところが、現実問題、それぞれ個別の銀行を相手にしていくと、前回の資本注入をやったときのように、どこかで再編していかなきゃいけないということは、具体的に言えば全体の数を減らしていく、あるいはこれはつぶすということだけじゃなくて、吸収合併、整理統合を含めて再編をしていくということですね。それにもかかわらず、結果的に出てきたものは、それぞれがいわゆる十五行それぞれの計画の中でそういうことを前提にせずに、とりあえずのところ不良債権を償却する、その資金に充てるためのような使われ方をした資金がばらまかれたという結果に終わった。 それが一時いわゆる金融が破綻するというその不安というものを払拭したのは確かだと思うんです。一時そこで休憩はできたと思うんです。しかし、それにさらに最終的には圧力がかかって再編の流れができていくということを判断するかしないかというのは、これは政策判断だと思うんですよ。例えば、それを促すような形でこれから先の公的資金を流すということであれば、それは、一般にばらまき型で一時不安感を払拭するための金の使い方とは違ってくるということが前提になってくるだろうというふうに思うわけであります。 そんな中で、マーケット自体、あるいは一つの流れが出てきている、先ほどの優勝劣敗というものがあらわれてきているというものに対して、いつまでも行政サイドが、いや、そうじゃないんだ、これはそれぞれが自然の流れの中で淘汰されるということでいいんだというような政策をとっていって間に合うのかどうか、二〇〇一年のペイオフを控えてそれで間に合うのかどうかということ、それを加速する政策目標というのがあってもいいんじゃないかということ、これが私が今期の銀行の決算の中で感じたことでありますし、その部分がもっと前向きに監督庁の方向性の中で出てきていいんだというふうなことを一つ指摘をさせていただきたいというふうに思います。 その上に立って、実は具体的にもう一つお聞きをしたいことがあるんです。不良債権の処理、償却なんです。この数字が合っているかどうか確認をしたいんですが、ずっとトータルで見まして、バブル崩壊から現在まで、四十九兆六千億、主要行で償却をしてきたということであります。その都度その都度、それぞれの立場で、現在時点ではこれだけの不良債権が残っています、まだこれだけ償却をしていかなければなりませんというのを、この償却の過程の中で、それぞれの時点時点で発表してきているんですね。 例えば九六年時点では二十一兆八千億、これだけ残っていますよという話があった。実際には、確かに、そのときの評価基準、それからそれぞれの不良債権のカテゴリーというんですか、それがまだ整理されていなかったころでありますから、この二十一兆八千億が、いやそうじゃない、八十兆円あるいは九十兆円あるだろうというふうなことを言われながら、非常に不安な中で流れてきた時代でありましたが、それでも金融当局からは、その後、九六年の時点で二十一兆八千億でありました、翌年の九七年で十九兆三千億、九八年の時点で二十二兆円、それからことしでありますが、ことし、こうして決算をして償却が終わった後にまだ二十兆八千億円不良債権の残があるという数字が決算のトータルの中から出てきているわけなんですね。そうすると、この額を見ていると、毎年毎年償却していながら残自体は全く減少してこないんですね。どっちかというとふえてきている、そんなケースも見受けられるわけであります。 これを客観的に見ていると、いや本当にこの数字というのは信憑性があるのかな、二十兆八千億という残高の数字が出ているわけですけれども、これから先、これに対して本当にその前提で考えていっていいのかなという単純な不安というのがここから出てくるわけであります。 この数字をいわゆる監督当局としてはどうとらえておられるのか、これまでの実績の中からこの数字をどのように分析をされて、将来に向かってあとこれだけですよという認識をされているのか、そこのところをもう一回確認をしたいと思うんです。
○柳沢国務大臣 不良債権の処理が進んでおると言われながら、発表されるいわゆる不良債権の残高というものにそれがどう響いておるのかということについての御質問なのでございますけれども、確かにこれはなかなかわかりにくいことが一つあります。 先生のような方には釈迦に説法かと思うんですけれども、一言言わせていただきますと、不良債権の償却、今先生、たしか四十九兆円というふうな数字を挙げられたかと思うんですが、これはいわゆる最終処理というものをした数字でございます。したがって、バランスシート上は除かれてしまった数字であるということでございます。 他方、例えば十一年三月末の不良債権の残高、これもいわば二とおりの数字が発表されておりましてわかりにくいわけですが、一つは、全銀協が行っておるSEC基準によるいわゆるリスク管理債権という数字がございます。それと、金融再生法が不良債権の残高を発表しなきゃいけないぞという規定を置きまして、この基準に基づいて発表される数字、二とおりがあるわけでございます。 金融再生法基準の方でいいますと、二十兆八千億の数字が今回発表されたわけでございますが、これは必ずしも全部本来償却をしてバランスシートから除いてしまわなければならない数字を意味しておりません。これは、例えば要管理債権とか、相手がいろいろなことで経営がうまくいかなくなって少し利息の支払いが滞っておるものとかというような、少しでも傷がついたというか、問題になっておる債権も含めての数字でありまして、そういうことになったからすぐそれを破産に持っていって処理をしてしまえということにはならないことは、これは私がわざわざ言わなくてもおわかりいただけると思うわけでございます。 そういう意味では、いわゆる償却というのは、最終処理あるいはライトオフということでバランスシートから除かれた数字というふうに言わせていただきますと、その数字がまだ二十・八兆残っているということを意味しておりませんので、ちょっと数字の関連だけをとりあえずお答えして後の御議論の展開を待ちたい、このように思います。
○中川(正)委員 いや、私の論点は、時系列的に見ていって不良債権が結局は減ってきてないじゃないか。経済の背景も後ろにありますけれども、それ以上にもう一つ、きょうも午前中に指摘がありましたが、例えば国有化したあるいは破綻した銀行をぽっと開いてみると、当初言われていた不良債権額よりもぐっと膨れた形であらわれる、そういうことも含めて、時系列的に見た不良債権が減っていかないというその中身には、どうも恣意的なといいますか、銀行サイドのこれまでの体質の中に隠れた問題があるんじゃないか。そこのところが外から見ていてはっきりしない、だから全体の金融システムそのものの不安が払拭をしてこない、そこのところに原因があるんじゃないか、そういう意味での指摘でありまして、その中身の問題、これはもう各時系列的に全部共通した話でありますから、また違った観点かというふうに思います。それはそれで、時間の関係で次に進みたいので、そういうことを指摘しておきたいと思うんです。 要は、私がここで言いたかったことは、これからいよいよ再編に入ってくる中で、はっきりさせてほしい、そのどちらの方向へ向けていくのかというのは、これはやはり政策なんですよ。自然にやることを待っていて、今まで十年かかってできなかった、それが第一歩を踏み込んだということによってここまで来たわけですから、後、完成させるには、やはりはっきりした見解を持ちながら、公的資金をこれから使うとしても、受け皿銀行に対して再編をしていくという方向の中で使っていくんだという、そうした方向性というのをはっきり打ち出しながら政策を遂行してほしい、それをしていかなきゃいけない、その指摘をしたかったということであります。 次に、先ほどの七兆円のいわゆる公的資金の問題に絡めてもう少しお聞きをしていきたいんですが、この七兆円の問題だけじゃなくて、特例業務勘定との関連で、特例業務勘定というのは、改めて説明をさせていただくと、いわゆる特別保険料と、今のところ日銀借り入れと民間借り入れ、それぞれがあって、これで運用していますよ、それ以外にこの七兆円の交付国債を使いますよ、こういうことでトータルで運用されているということだと思うんですね。 そこで、問題になるのは、この特別保険料、日銀借り入れ、民間借り入れは、最終的にこれを払うのはだれかといったら、これは銀行のサイド、それぞれ民間サイドが自分たちの保険制度の中で最終的な清算をしていきますよ、だから負担がかかってくるのは銀行のサイドにかかってくるということ、その理解でいいのかどうかということ。 しからば、そうすれば、この七兆円の交付国債を使うか、あるいはこちらの一般的な枠を使うかということは、言いかえれば、枠は七兆円でありますけれども、具体的な負担割合として、公的にどこまで負担をして、それぞれ自助努力でどこまで負担をするか、そこのところのせめぎ合いでもあるわけであります。 そこの基準というのは、考えてみれば、七兆円の大枠だけ決めておいて、実際は、例えば保険料率をどれだけにするのか、あるいは民間借り入れや日銀借り入れはどんなペースで返していこうとするのか、そのやりくりをどうするのかというその議論がないままに、この七兆円の交付国債の問題だけが足りなくなってきそうですよ、こういう話があっても、私たちとしてはなかなか理解ができないところなんですね。そこを最終的にどういうふうに持っていくのかということ、ここのところもあわせてお話を聞かせていただきたいというふうに思います。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生の御指摘、特例業務勘定の交付国債七兆円分の話と十兆円分の話、それに特別保険料の話、この三つに分かれると思うのでございますけれども、使途がいわば限られておりまして、七兆円につきましては、破綻した金融機関を最終的に受け皿機関に譲渡する際に最終的なロスというものが確定するわけでございます。そのロスを埋めるための原資が七兆円の交付国債ということでございます。 十兆円、これは先生御指摘のとおり、民間からの借り入れあるいは日銀からの借り入れを原資とする十兆円という資金があるわけでございますけれども、基本的にはこれは、整理回収機構が資産を買い取り、そして回収を図るわけでございますけれども、その資産を買い取るための原資としてRCC、整理回収機構が借り入れるためのものでございまして、十兆円は整理回収機構を通じて資産の買い取りに充てられるわけでございます。そして、基本的には、整理回収機構が予定どおり回収を果たした場合には、その回収したお金をもって十兆円の特例業務勘定に返済する、そういう資金でございまして、七兆円の性格と十兆円の性格というのは基本的に異なっているということでございます。
○中川(正)委員 そうした中で、さらにいけば、特に長銀、日債銀がこれから出てくるという前提で、この七兆円が大体どれぐらいになってくるのか。先ほどのお話で、法的改正も含めて考えていかなければならない、こういう答弁が出たわけですが、当面、具体的にはどれぐらいの試算をしているのかということ、ここをお聞かせください。
○柳沢国務大臣 この点は、今、再生法を適用した銀行、これらについては長銀を初めとしてどれもいわば最終的な処理が終わっておりません。したがいまして、これらの既に再生法を適用した金融機関についての損失補てんがどのくらいの額に上るかということについて、ちょっと今この段階で申し上げられないということでありますし、こういうことはないことを望みますけれども、再生法はまだ一年半、二年近く効力を持っておりますので、そういった意味合いで、七兆円が一体幾らぐらい上回るような状況になるかということをこの段階で申し上げる、そういう段階ではないことを御理解賜りたいと思います。
○中川(正)委員 もう時間が迫ってしまいましたので、せっかくのことですから、もう一つ、通告をしてあるところに移っていきたい。それぞれ突っ込んでいきたいんですけれども、また時を違えてお話をさせていただきたいと思います。 長銀と日債銀の関係ですが、時間的にこれも表面上の話にしかならないので残念なんですが、まとめていきますと、今それぞれで訴追なんかも始まっていまして、責任問題ということも刑事上あるいは民事上の課題になっております。それはそれとして、一般的な国民の感覚からすると、三つぐらい整理をしていかなければいけないところがあるように思います。 一つは、現在問題になっているのは、近々の話、いわゆるバブルが崩壊してから、あるいはバブル当時の運営というのが本来は問題になっていたわけでありますが、これがずっとそれぞれの経営責任というのをバトンタッチしながら、一番最終のランナー、一番最終のバトンを受け取った人たちが前回の平成十年の検査結果と突き合わせて責任を追及されているという状況であります。これはしかし、だれが見ても不公平なんです。本来やったのはバブル当時の問題じゃないかというこの問題に対して、監督官庁としてどうこたえていくか、これはやはりどうするかということを明言しなければいけないところだというふうに思います。 それからもう一つは、今回問われているのは、金融再生法によって破綻されたあるいは国営化された銀行だけが問われております。一般的に国民から見たら、いや、あそこだけじゃないだろう、同じような体質を持っているのはあっちもこっちもあったじゃないか、それがたまたまこうした形で破綻したからその分だけが出てくる。その中身も、これは非常に大変なことをやっていたな、こんなのむちゃくちゃだな、そういうものが出てきているだけに、やはりほかのところをどうするかということに対してもこたえていく必要があるだろうというふうに思います。 それからもう一つ、当時の大蔵あるいは日銀の関与それから監督責任について、これは裁判の中でもいろいろな形で明らかになってくるだろうと思うのですが、それぞれ知っていたよ、あるいはそういう指導をしていたよ、こういう話があちこちから今出てきております。これに対して、トータルとして大蔵省としてあるいは監督庁としてどうしていくのかということ、これもはっきりさせる必要があるだろうというふうに思うんです。 これは、時間がないので本当に残念ですが、一つ一つ具体的にやっていきたかったのですけれども、このトータルな問題に対してどんなスタンスでこれから整理をしていこうとしているのか、それぞれお聞かせをいただきたいと思います。
○宮澤国務大臣 トータルな問題として申し上げますれば、大蔵省がやっておりました金融行政、戦後といえば戦後でございますが、最近の十年、十五年ぐらいのところで申しましても、いわゆる護送船団方式、それは戦後からどの金融機関もつぶさないでいこう、そういう目標のもとに行われたのでありますが、そういう護送船団方式が、だんだん自由化の時代になり、グローバル、いわゆるビッグバン等々に向かうに当たりまして実は維持できなくなった。今私ども、新しい立法でセーフティーネットもあり、また再生も破綻処理もできるようになりましたが、そういうものを設けずに、ひたすら護送船団でみんなを生かしていこう、こういう行政そのものがいわば新しい時代の要請に合わなくなったこと、及び、それにつきまして多少世間からいろいろ言われるような不正事件等々も発生をいたしましたから、さらに国民の信を失うに至った。刑事事件のことはわかりませんので申しませんが、そういう行政の破綻に対して大蔵省は責任がある、そういうふうに私は考えておりまして、また省内でもそれなりの意識で、過去を反省し、今後同じような過ちを起こさないようにという反省のもとに今日行政をいたしておるわけでございます。
○柳沢国務大臣 今先生のお尋ねの民事、刑事の責任の問題については、これは再生法の方で規定がございまして、新しく選任された執行部、役員が、刑事上の責任について、必要があればこれを告発しなければならない、また民事上の責任についても訴えを提起しなければならない、こういうようなことになっておるわけでございまして、現在は、この規定に基づいて、それぞれの再生法適用銀行、金融機関におきましては、内部調査委員会とか内部調査事務局とかというような特別な、第三者による、大体弁護士さんでございますけれども、その方々にお願いしての機関を設置しまして、今言ったような法律の定めるところによる責任の追及をする前提としての調査を進めておる、こういうことでございます。 その中で長銀につきましては、先ほど先生が、これだけでは国民は納得し得ないじゃないかということでございますけれども、十年三月期について、内部調査委員会の報告に基づきまして現在の取締役が刑事告訴をし、そういったことに基づきまして今刑事手続が進んでおるということでございます。これだけが今現実の司法手続の方に進行した、こういう状況にあるということでございます。
○中川(正)委員 的を得たお答えにはなっていなかったんですが、改めてまたこの問題についてはそれぞれ質問をしていく機会があると思いますので、それから掘り下げてやらせていただきたいというふうに思います。 時間が来ましたので、ありがとうございました。
○村井委員長 次に、末松義規君。
○末松委員 民主党の末松でございます。 今の中川委員の御質問とも重なるんですけれども、まず初めに、今話題の長銀の粉飾決算について、私の方ももう少しお伺いをしたいと思っております。 昨年の八月二十七日、金融安定化特別委員会において、宮澤大蔵大臣が、長銀は債務超過ではない、マスコミ報道、いわば風説の流布によって経営危機に陥ったんだという答弁をされました。その後は捜査当局によって、実際に昨年の三月、政府が長銀に千七百六十六億円もの公的資金を投入したんだけれども、その際に大蔵省は長銀の粉飾決算を見抜けなかった、この見抜けなかったという監督の責任があるんじゃないか、あるいは、見抜いてはいたんだけれども、実際に知っていて隠していたのかというもの、もしそうであればいずれにしても大きな問題であろうと思いますが、その認識をもう一度ちょっと私の方にもおっしゃっていただければと思います。大蔵大臣の方にお願いします。 〔委員長退席、鴨下委員長代理着席〕
○宮澤国務大臣 長期信用銀行につきましては、昨年の春から夏にかけまして、国会の御審議の際に、長期信用銀行は債務超過であると認められる特段の理由はないと、当時、金融監督庁長官が答えておられますので、粉飾決算を大蔵省が見抜けなかったというような事実はなかったと思います。また、そういう判断に基づいて昨年の三月に公的資金の導入が行われた、このことについても別段間違いはなかったと思います。
○末松委員 そうしますと、今刑事的な問題になっておりますが、これは再生委員長の方にお聞きした方がいいのかもしれませんが、現在の監督であればそういった粉飾決算等についてもきちんと見抜けるといいますか、そういうことができる体制に今はなっておるというふうに考えてよろしいですか。
○宮澤国務大臣 昨年、新しい二つの法律ができ、また金融監督庁が発足をいたしまして、いわゆる検査というものの性格が、従来大蔵省の検査部でやっておりました検査といわば一変をしたと申し上げるべきであろうと思います。 すなわち、護送船団のもとで金融機関を破綻させないことが国益であると考えていた行政から、そうではないという価値観を持つ行政に転換をいたしましたから、したがいまして、今の検査体制で初めて、先進国並みといいますかアメリカ並みといいますか、各国並みの検査というものができるようになった。また、検査も、アービトラリーでなくてマニュアルのようなものがちゃんとできて、検査する方もされる方も客観的に一つの基準でそういう行政が行われるということになりましたのは金融監督庁が発足して以来のことでございますから、そこで新しい検査体制あるいは金融行政が生まれた、こういうふうに御判断いただくことが私は適当なのではないかと思っております。
○末松委員 そうしますと、金融再生委員長の方にお伺いいたしますけれども、六月の十三日の報道によりますと、再生委員長が記者会見をされて、銀行の監督につきまして、早期是正措置を命じている銀行があと二行ぐらいあるが、それ以外は健全銀行だ、現時点で今後の破綻は念頭には置いていないという発言をされておられます。 それで、そうかなということで見ておりましたが、きのうですか、発売された週刊ダイヤモンドという雑誌、皆様のお手元にあるかと思いますが、そこの二十八ページに「地域金融危機マップ」というのが掲載されておりまして、これによりますと、実質的に債務超過に陥っている、あるいは極めて問題があると言われているような地方銀行が二十行前後といいますか、そういうふうにあるような書き方にもなっておりますけれども、金融再生委員会として、あるいは委員長として、どういうふうにこの記事を考えておられるか、あるいは金融監督庁がどういうふうにお考えになっておられるか、これについてそれぞれ御見解をいただきたいと思います。
○日野政府委員 お答えいたします。 ただいま御指摘の週刊ダイヤモンド七月十日号二十八ページの記事の件でございますが、金融監督庁といたしましては、個別銀行の財務内容に関する事柄でございますので、これについてはコメントしないということで御理解いただきたいと思います。 なお、付言して申し上げますと、各金融機関が監査法人等の監査を経て確定いたしました本年三月期決算におきましては、既に破綻している銀行を除きましては債務超過の銀行はないというふうに承知しております。
○柳沢国務大臣 私の記者会見の記事を御引用してのお尋ねでございましたけれども、その前に、別のスキームでもって四%割れの銀行が存在しておったわけですけれども、それについては別のスキームということで、あえてそのときには言及をいたしませんでした。 しかし、その後改めてまた連結の決算について早期是正措置が発動されたということがありますので、現在では三行が早期是正措置の適用を受けておるということでございまして、それ以外の地方銀行、第二地方銀行については今監督庁長官が申したとおりの状況である、こういうことでございます。
○末松委員 そうしますと、監督庁長官が、その問題の銀行以外は債務超過状態には一切ないんだという話を今明言されたわけであります。 同じ週刊ダイヤモンドの方に、実は自民党の金融問題調査会長の越智通雄議員が、地銀と第二地銀はいずれ半減する、ペイオフ延期もあり得るということで、地銀、第二地銀というのはもう半減しますというところまで言っておられると報道されておるんですけれども、そういうことからいくと、自民党の内部ではまた違った見方があるのかなという気もするんです。 政府の見方としては、金融監督庁長官は、いや、もう全然コメントをしませんという話でしたけれども、そこの辺については、何ら問題ないとは言いませんが、債務超過はないということでよろしいわけですね。もう一回ちょっと確認したいと思います。
○日野政府委員 お答えいたします。 ただいま申し上げましたように、本年三月期の決算におきましては、既に破綻している銀行を除きまして債務超過の銀行はないものと承知しております。 なお、ただいま、地銀、第二地銀の再編に対する考え方はどうかという御趣旨の御質問がございましたので申し上げますと、金融機関の再編は、基本的には各金融機関の経営判断によるべきものであるというふうに考えております。地銀あるいは第二地銀のような地域金融機関につきましても、金融システム改革の進展状況に対応いたしまして、それぞれの顧客ニーズにこたえるためにいろいろな創意工夫を現在発揮しているところでございますし、競争力の強化あるいは経営体力の強化を進めていく中でさまざまな動きが出てくる可能性があるのではないかなというふうに考えているところでございます。
○末松委員 そうしますと、債務超過というのは全然ないんだという話で、そうおっしゃっているんですけれども、この週刊ダイヤモンドによると債務超過続出みたいな書き方がしてあるわけです。これは逆に、そちらから見たらいわれなき根も葉もないことに基づいて書いた迷妄記事、いわゆる風説の流布なんだ、おかしいじゃないかということも一切反論をされないということですか。
○日野政府委員 この週刊ダイヤモンド七月十日号にそういった趣旨の記事が載っていることは、もちろん読ませていただいて承知しておりますが、私どもといたしましては、あくまでも個別銀行の財務内容に関することでございますので、これについてはやはりコメントすることだけは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。
○末松委員 そうしますと、コメントという話は、ここでどうこうというところまでは言いませんけれども、粉飾決算等も一応見抜ける体制を整えたということですから、これから債務超過の銀行がどんどん、あるいは何行か出てきた場合、長官、言われているところの責任はありますから、そこはぜひ御認識しておいてください。 では、今アドバイスもいただきましたので、そこのところについて御認識を再度お伺いします。
○日野政府委員 先ほどから答弁させていただいておりますのは、平成十一年の三月期の決算において、私どもが承知しているところでは、債務超過の銀行は既に破綻している銀行以外にはないということを申し上げているところでございます。
○末松委員 ですから、この三月期において、もしそういうことが後でわかったら大変なことになりますよということを私は申し上げておるわけであります。 二番目にお伺いしたいのが、金融再生委員長の方にお伺いしたいんですが、ことしの三月十九日ですか、大蔵委員会におきまして、生命保険会社が長銀や日債銀に供与している劣後ローン、これは報道によれば七千四百五十億円とか、あるいは別の報道によればたしか一兆八百億円とか、そういうふうな数字が報道されているわけですけれども、仙谷委員が税金でこれを穴埋めするのかどうかということについてお聞きしたら、再生委員長の方で、「しばらく時間をかりて検討いたしたい、」という話がございました。 この検討はもう結論を得たのかどうか、そこをちょっとお願いします。
○柳沢国務大臣 先生今御指摘のとおり、三月十九日の当委員会におきまして、仙谷委員に対して私そのような答弁をさせていただきました。それから随分日がたちまして、改めての御答弁の機会がこのように遷延したことは私としても大変恐縮に思っておりますが、改めて以下御答弁をさせていただきます。 長銀及び日債銀の劣後ローン契約におきましては、劣後特約として、破産宣告または会社更生手続開始の決定がなされ、かつ、継続している場合を劣後事由として限定して定めております。劣後事由が生じた場合には、劣後ローンに係る債権者には、債権カット等の債権債務の清算手続が行われる過程の中で、弁済順位が劣後した形で元利金の支払い請求権が発生することとなります。 他方、特別公的管理の制度は、破綻金融機関に係る預金者等に対しまして、債権カットなどの債権者の負担を求めることなく、特別公的管理銀行の営業を継続させる中で不良資産の整理回収機構への売却等を行うとともに、必要の限度において資金援助を行い、健全な財務状況を有する銀行とし、受け皿金融機関等への円滑な引き継ぎを図るものであります。 このように、特別公的管理制度は、債権全般について債権カット等による債権債務関係の清算手続を求める制度ではなく、また、特別公的管理制度は、当該劣後ローン契約に限定列挙されている破産宣告または会社更生手続開始の決定がなされ、かつ、継続している場合という劣後事由に該当するものでもありませんから、金融再生委員会として改めて検討をしまして、劣後ローンを含むすべての負債について契約に従い保護することを改めて確認したところでございます。 長銀及び日債銀に係る特別公的管理を公表した際の総理談話におきまして、長銀または日債銀双方の預金、金融債、インターバンク取引、デリバティブ取引等の負債は全額保護され、期日どおり支障なく支払われることとなっているとの見解も、このような考え方に立って発出されたものであります。 なお、劣後ローンは銀行監督規制上は資本として取り扱われておりますが、劣後ローンの本質は債務であり、劣後ローンの銀行監督規制上の資本性に着目し、株式に準ずるものとして劣後ローンに係る債権者に対して債権カットなど契約条項にない一方的な不利益を強制するにつきましては、法律上の根拠が必要であると考えております。 これが私どもの検討の結果でございますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
○末松委員 済みません。文語体ですので、なかなか私自身も理解しにくいところもあったのですけれども、要するに、劣後ローンについても保護するのですか。そこのところを、私も一般論を述べられてちょっとわからなかったものですから、率直に答えてください。
○柳沢国務大臣 ちょっと長々とした文章でおわかりにくかったこと、私も読みながらそんな感じもいたしましたので、改めて申し上げますと、要するに、劣後ローンの劣後性というのは債権全般について何らかの清算が行われるときに問題になる、こういうことであります。 ですから、特別公的管理は債権について何らの清算も行いませんから、したがって、まずそこでももうこの事由を欠くわけでございますけれども、さらに債権全般の清算が行われるときでも、明示的な限定列挙された事由がある、それに該当する場合のみ劣後するというふうに解されるということでございます。 なお、それでは何でBIS規制上この資本性を云々するんだということが問題になるわけでございますけれども、これはいわゆるシニアデットというか、そういうデットでないということでBISが資本性を認めたわけであって、だから、資本性を認めたからといって資本と運命をともにするというものではない、これが資本性との関係での我々の考え方であります。 以上です。
○末松委員 そうしますと、具体的にもう少しお聞きしたいのですが、長銀に関して生保なんかが有している劣後ローンの問題については、この劣後ローンの返済ということでもって保護をして税金を投入する、あるいは公的資金をそのために投入するということはないですよねということを私は確認したいのですが、それはあるということでございましょうか、今の御答弁は。
○柳沢国務大臣 債務として新しい受け皿銀行に承継されるということであります。そういうことでございますので、資産との見合いで不足をする分は損失補てんになりますから、その劣後ローンのためにという牽連関係と申しましょうか対象性というものを、意識はありませんけれども、損失補てんをするということで結果においてそれが補てんの対象にもなると解することもできる、こういうことです。
○末松委員 この劣後ローンというのは、資本のティア2に入れているのですよね。ということは、なぜそれに入れているかということは、平たく言えば、つぶれた場合には返さなくてもいいじゃない、基本的にそういうふうな性格もあるから入れているのだろうと私は解してもいたのですが、今の御答弁でいくと、ここは概念的にはっきりしておかないと困るのですよ。何かひょっとして対象性があって、ここでこういうことも解され得るとか、得るかもしれないみたいな言い方はちょっと困るので、そこのところの概念ははっきり言ってください。これは関係ないんだ、あるいは関係あるのか、もうちょっとお願いします。そこの答弁は苦しいかもしれませんが、ぜひはっきりしてほしいのです、概念的に。
○森(昭)政府委員 私の方からお答えさせていただきます。 今大臣が申し上げんとされていることは、先生、つぶれるというお言葉をお使いになられました。(末松委員「公的管理だ、ごめんなさい」と呼ぶ)いいのでございます。私が申し上げたいのは、劣後ローン契約というのは法律的に契約が結ばれておりまして、世の中には破綻とかつぶれるということについてはいろいろな意義があろうかと思いますけれども、この劣後ローンについては、先ほど大臣が申し上げましたとおり、破産という形態、会社更生という形態、この二つに限定して契約がなされておりまして、いわゆる破綻一般ではございません。 特別公的管理の場合は、長銀あるいは日債銀が特別公的管理銀行に移行するわけでございますけれども、特別公的管理銀行の間に破産ないし会社更生法の適用になることは想定されておりません。そのままの状況で受け皿銀行に引き継がれるわけでございます。 したがいまして、劣後ローン契約の中に定められている事由、すなわち破産ないし会社更生法の適用のあったときには負債の履行に当たっては劣後いたしますということが特別公的管理銀行の間においては起こらない。すなわち、劣後ローンも、その事由に該当しない限りは全くほかの負債と同じでございます。負債でございます。その負債のままで次の受け皿銀行に引き継がれますので、したがいまして、劣後事由が生じないという意味においてほかの負債と差はないということを申し上げたかったわけでございます。
○末松委員 負債、負債と言われますけれども、再生委員会は、大手銀行への公的資金注入で、劣後ローンを資本とみなして一部の銀行にも注入しているわけですね。何かそこの辺、ちょっと私自身、今の御説明では納得できない、矛盾があると思うのです。ですから、ちょっと時間がなくなりましたので、再度ここは質問させていただきます。 次に、最後ですが、国会移転問題について、公的資金ということで国民に税金の負担を求めるという意味の観点から質問させていただきます。 今、例えば警察庁にしろ、新しい首相官邸ができようとしております。どうも国会移転という話になると、あの新しい首相官邸は一体どうなるんだ、これは私だけではなくてたくさんの方が指摘されているのですけれども、そこをちょっと問題としたいと思いますが、今、国会移転問題の進捗状況について、ごく簡単に御説明いただけますか。
○板倉政府委員 首都機能移転、国会等移転と同義でございますが、これにつきましては、現在、国会等移転審議会におきまして調査、審議が精力的に進められているところでございます。 具体的には、昨年一月に、今後詳細な調査を行っていく地域といたしまして調査対象地域が三地域設定されまして、その後、四月から五月にかけまして調査対象地域に関係する地方公共団体ヒアリング、それから九月から十月にかけまして現地調査が実施されております。また、ことしに入りまして一月から六月にかけまして、全国九ブロックにおきまして、広く国民の方々の御意見を伺うという見地から公聴会が開催されました。 現在、調査対象地域の各地域について、交通ネットワークとか地震等の災害、あるいは水供給の安定性など、各分野ごとの詳細な調査検討が行われているところでございます。 今後、国会等移転審議会におきましては、候補地間の相互比較、総合評価等を行い、本年秋ごろを一応の目安としまして移転先の候補地の選定作業を進めることとされております。
○末松委員 そうしますと、国会等移転審議会におきましては、国会を移転しないという判断はそこではできませんね。
○板倉政府委員 首都機能移転の問題でございますが、先生御案内のとおり、平成二年の国会等の移転に関する国会決議、平成四年の国会等移転に関する法律の制定、それから平成八年の同法の一部改正等、いわば国会の主導のもとに精力的に検討が進められてきたテーマでございます。 現在、この法律の第二章というのがございまして、そこに基本方針が定められております。また、改正前のこの法律に基づきまして設置されました国会等移転調査会というのがございますが、そこで基本的な移転先地の選定基準というのが示されたわけでございますが、現在の国会等移転審議会は、その移転先の選定基準に則しまして移転先候補地の選定作業を進めるという立場でございます。そういうことでございますので、総体としましては、移転の具体化に向けて積極的な検討を行えという法律の趣旨に沿って現在作業を進めている、こういうことでございます。
○末松委員 総理府の方もおられるかと思いますけれども、ちょっと時間がなくなったのであれですけれども、そうしますと、新しい首相官邸なんかをつくっても、国会移転したらまたその地において首相官邸をつくらなければいけないのではないか、だれが見てもそう思うわけです。この費用は四百数十億円かかるという話なのですが、これはどういうことですか。そんなに我が国の財政は余裕がありましたか。大蔵大臣、大蔵省として予算を認めた立場から、そこの御見解をお伺いしたいと思います。
○坂政府委員 新官邸につきましては、現在の総理官邸が築後約七十年たっておりますというふうに聞いておりまして、非常に老朽化しておる、あるいは非常に狭い、特に通信機能や何かの関係からいって非常に狭いというような問題がある。内閣の機能強化でございますとかあるいは危機管理体制、阪神・淡路のときも大問題になったわけでございますが、そういった危機管理体制の強化というものが求められる中で急いで整備する必要があるのではないかということがございまして、十年度の第三次補正予算からその建設経費を計上させていただきまして、今年度の予算でもまた引き続きやっておるわけでございます。 首都機能移転との関係では、私ども伺っておりますのは、移転後も東京が我が国の経済、文化の中心ではある、そのことには変わりはないということでございまして、国民各界各層との意見交換の場、あるいは国賓、公賓等が当然おいでになるわけでございますが、そういった方たちの接遇の場としての活用というのが必要ではないかということ、それから、例えば災害のときなどに危険分散、場所を分散しておく必要があるのではないかといったような観点、そういった観点から東京における政府の活動拠点として利用されるというふうに私ども伺っているところでございます。
○末松委員 私ども考えておりますという決断はだれがやっているのですか。それは大蔵省が勝手にそういうふうに考えているのですか。それはだれが決定したか、その位置づけを言ってください。
○坂政府委員 官邸を建てかえるということ自体、あるいはそれについて予算要求をどういうふうにされるかということ自体は私どもではございませんで、総理府あるいは内閣官房でいろいろ御検討になって、私どもに御要求があって、私どもはその予算を査定する側から、今申し上げたようなことを伺って、そのようなことも考えて予算の査定をいたしまして、それを当然大臣に御報告をいたしまして、また内閣、閣議で予算案というのが決定されまして、国会で予算委員会等で御議論になって決定をされた、こういうプロセスかと思います。
○末松委員 早急に老朽化した首相官邸をつくりかえる、これは多分筋が通っていると思うのですね。ただ、スケジュール的に見ますと、二〇〇三年にそれが終わるという状況なのですね。一方、国会移転については、当時の平岩会長が昨年の一月に、平成十一年の秋ごろ、作業上の一応の目安として移転先の候補地を選定することができるよう精いっぱい努力と書いてあるのです。ということであれば、もう同時並行的に全部やっていくということなのですが、危険の分散だという今の位置づけでいけば、全くそこは違ってくるのですよ。ですから、物すごくでっかい、すばらしいものを建てる必要が本当にあるのかどうか、そういうところも検証しなければいけないと思うのですね。そこの点について、最後にちょっと大臣に、そこをどう整理しておられるのかというのをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○宮澤国務大臣 ただいま政府委員がお答えいたしましたように、これは総理府あるいは官邸からの予算要求に基づきまして、適正と認めまして私どもはそういう予算編成をしたわけでございますが、その理由とするところは今主計局次長がお答えをしたとおりでございます。 それに加えまして、恐らく、普通に考えまして、国会移転というのは非常に大きな出来事でございますから、いろいろな意味でおくれがちだということもあるだろう、片っ方は老朽をしているといったようなことも、要求者としては予算要求の際にお考えになったのだろうと思います。
○末松委員 それで国民は納得するかどうか、国民に判断をゆだねますけれども、今は質問を終わります。ありがとうございました。
○鴨下委員長代理 次に、上田清司君。
○上田(清)委員 民主党の上田でございます。 早速ですが、まだ預金保険機構の理事長は御到着ではないですね。わかりました。それでは順番をまた変えまして、まず、柳沢大臣にお伺いしたいのです。 「破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告」の最終ページでありますが、こちらに公的資金を投入した十五行の平均役員賞与や報酬あるいは退職慰労金のリストが載っております。甚だ私はこれに疑問を持っております。 例えば、十五行の平均役員退職慰労金が十一年三月末で五千五百万。もし公的資金が導入されなければあるいは近い将来的に経営破綻もあり得たような銀行に、なぜ役員に平均で五千五百万の退職金が支払われることをお認めになるのか。 あるいは、この中でも三和銀行を見ていただきたいのですが、一億二百万。本年度、私の知るところでは二十七人退任をされる役員がおられるはずであります。これを都市銀行の平均の五千五百万に掛け合わせますと約十四億、そして一億を二十七人に掛けますと二十七億。そうしますと残りが約十二億ぐらいになるわけでございますけれども、多分、頭取と会長のお二人で十二億ぐらいになってしまうのではないか。つまり平均で、二人でいえば六億ずつ。このぐらいの推定もできるわけでありまして、私は、到底こういうことを認めてはならない、退職金を自発的に返上すべきだと考えております。 その根拠となるのは、金融再生委員会の告示の第二号、この中にも、「議決権のある株式の引受け以外の株式等の引受け等の要件に関して、経営の合理化、経営責任の明確化、株主責任の明確化及び資金の貸付けその他信用供与の円滑化のための方策に関する基準を定める件」という形できちっと書いてありますね。役職員数及び経費の抑制等により経営の合理化を図ること、これが一です。二と三を飛ばしまして、「四 利益の流出を抑制すること。」「五 国内向け信用供与の減少を回避するような方策を策定し、これを実行すること。特に中小企業者向け貸出しの総額については、原則としてその残高を増加させること。」ページで言いますと百六十六ページでございます。 委員の皆様方もぜひ見ていただきたいのですが、この百六十六ページの告示第二号の中身から到底かけ離れた結果が、この一番最後のページの「平均役員退職慰労金」。まさにこれは利益の流出ですよ、私に言わせると。そして、役職員数及び経費の抑制等により経営の合理化を図ること、この一項にも匹敵します。 しかも、御承知のとおり、再生委員長が新聞なんかでも記者会見なされましたように、中小企業への貸出額は減っているのですね、ふやせと言っているのに。十五行中八行減っている。もちろん、銀行全体の貸付残高も減っている。公的資本の注入のときには、あくまで貸し渋りを解消し、市中にお金が流れるように、これを名目にしたのです。 あれは真っ赤なうそだったのですかということを改めてお伺いしたいのですが、ともあれ、この高額退職金について返還、返上をするような御要請を金融再生委員会委員長として、担当大臣としてなされるかどうか、このことについてお伺いしたいと思います。
○柳沢国務大臣 上田委員から役員の退職慰労金についての御指摘をいただきました。 リストラの一環として、また、資本注入を受ける金融機関の遵守すべき事項というものが法律でも規定をされておりまして、それに応じて、私ども若干のものを付加しながら、先生御指摘の告示を定めさせていただいたわけでございます。 そこでも、基本的に健全行に対しては、これは法律の過少資本行等々に係る規定と御比較いただくとわかりますように、「利益の流出を抑制すること。」というようなことになっておるわけでございまして、例えば過少資本行、隣の項でございますが、そこでうたわれているように、「役員に対する賞与の支給等を抑制すること。」と具体的に書いてあるのとは差を設けて規定がなされたということが国会の御意思であったわけでございます。 そういうようなことを踏まえて、私どもは、今回の資本注入に当たってのリストラについてもできるだけ国会の意向をそんたくして、しかし、それに必要な、例えば中小企業貸し付けというようなものについてはあえてここにつけ加えて規定をさせていただいたということでございます。 したがいまして、基本的に我々が考えたことは、要するに、リストラとかなんとかその他いろいろな要件があるわけですが、それの最終の結果というものは収益というものにあらわれてきて、これこそが我々の投入した資本の毀損を免れさせる源泉になる力であるというふうに考えておりまして、ここに危殆が及ぶような事態となれば我々は所要の措置を断固としてとるということはかねて申し上げておるとおりでございますが、そうでない限りはできるだけ、国会の意思をそんたくしたこの告示がぎりぎり守られていれば、その一つ一つについて、はしの上げ下げに至るようなことについては容喙しない、むしろ経営の自主性というものにゆだねていこう、これが私どもの基本的考え方であります。
○上田(清)委員 担当大臣は一つ誤解があります。この告示に関しては国会の意思じゃありません。これは委員会でつくられた告示でしょう。国会がつくったんですか。国会はその大枠をつくったのであって、この告示はあくまで行政府が一つの目安の基準として出されたものです。だから、国会の責任、国会の意思をそんたくしてというのは、少し論理の飛躍があります。 それで申し上げますが、大臣としては今の御答弁だと、これでよしというお話になりますよ。本当によろしいんですか。少なくとも、公的資金を投入する過程の中で、もう既に日債銀と長銀の毀損たるや膨大なものですよ。そういうものも含めて大枠で回収しなきゃならないというときに、同じレベルではないとはいえ、それなりに利益を出している。それでも本当に、五億、六億。これはあくまで推定です。二十七人の平均が一億二百万、市中銀行の十五行の平均が五千五百万。二倍近いものをなぜ三和銀行だけが許されるのか。特定の方が多分五億とか六億という形でいただける過程になっていると私は思います。こんなことが許されるわけないじゃないですか、国民感情からして。それを大臣が何にも言わないというのはおかしいですよ。これは私は認められませんね、大臣がそんなことを言っていられるようでは。ぜひやめてもらいたいですね、そんな担当大臣だったら。冗談じゃない、国民は怒りますよ。もう一度聞きたいと思います。
○柳沢国務大臣 上田委員にはもう釈迦に説法かと思いますけれども、委員自身も御指摘になられた告示第一項の第四号「利益の流出を抑制すること。」というくだりは、これは健全化法の第七条第二項の第一号ロと全く同一の文言でございます。つまり、ここのところは、あくまで我々は、国会の議決された法律に従って決めさせていただいたということであります。 そして、確かに、委員が資本の増強をした銀行に対してリストラというかそういうものを求めるというお気持ち、姿勢、あるいは方向というものについては私もよく理解できるわけでありますが、ただ、私どもは、資本の増強をしたということのみをもってどこまで一体我々国の意思を経営に入れていくことができるのかということ、これはやはり別の問題として考えなければならない、私はそのように思うわけでございます。そして、その限度を決めたのがやはりこの法律であろう、こういうような解釈に立って冒頭申し上げたような先生に対する御答弁を申し上げた、こういうことであります。
○上田(清)委員 正式にまたお答えになっておられませんが、資本注入のときも、経営健全化計画を各行に出させて、さまざまなリストラ計画も出しました。その中の基本的な部分についても委員長御承知のとおりであります。役職員の退職金の減額、あるいは賞与を全廃するとか、そういう形での経営健全化計画を出したことも事実でありまして、私は、四の言葉を言っているわけじゃないのです。一にちゃんと、役職員数及び経費の抑制等により経営の合理化を図ること、これにだって匹敵するじゃないですか。はしの上げおろしじゃないですよ。一のところにも該当しているのですよということを申し上げております。当然ですよと。それを覚悟してもらわなくちゃいけない。世間の常識の中で認められる範囲じゃないとそういう役職員の高額な退職金をいただくというようなことはできない、こういうことを私どもは言ったつもりですよ。だから、その趣旨からすれば、一の部分で十分該当できるはずですよ。 もう一度申し上げます。役職員数及び経費の抑制等により経営の合理化を図ること。まさに経費の抑制じゃないですか、役職員の退職金を減らすということは。 ここで、大臣が絶対言わないというのならしようがない。しかし、大臣もいいことを言われました。中小企業向けの貸出計画について、十五行中八行未達成じゃないか、七千百億も未達成じゃないかときちっと言われました。一方ではこういうところが未達成、一方では一億からの退職金をとっちゃう。これは許されないのですよ、国民感情から。我々は、政治の場にあって、毎日国民の皆さんと接する場にあって、こういうことは許されないということをきつく、国民感情の平均はそんなものですよということをここで強く申し上げて、銀行関係者に猛省を促したいと思います。 次に移ります。参考人でお呼びしておりますので、できるだけお早く帰っていただくようにということで、ちょっと先んじてやります。 まず、御承知のとおり、京都共栄銀行が幸福銀行に営業譲渡され、幸福銀行、その当時、たしか私の記憶だと四百五十六億か何かの資金援助をいただいた経緯があって、それが昨年の十月でありました。そして八カ月後に破綻。そして福徳、なにわが、やや健全銀行ではないのですが、とにかく大蔵大臣があっせんする中で合併して、金銭贈与とかもやったり、不良債権を預金保険機構、回収銀行が引き受けたりしながらなみはや銀行をつくった、八カ月後に早期是正措置を受けている。 あるいは、みどり銀行から阪神銀行、そしてみなと銀行と転々としながら、その都度預金保険機構から資金供与をいただいているという経緯の中で、とりわけ一昨年の十月から十二月にかけて、この委員会でも私は何度か質疑いたしました。何の基準もなしに健全銀行に不健全銀行をくっつけていくというようなやり方はよくない、あるいは不健全銀行同士を特定合併させるのもよくない、せめて基準だけ出してくださいということを毎回申し上げましたけれども、メモ一つも出なかったのですね。答弁で、ケース・バイ・ケースである、言えないと。 大蔵大臣、大蔵大臣があっせんされたことになっております。もちろん当時の大蔵大臣でありますが、今日二つともパアになった。あるいは、みどり銀行から阪神、みなとという過程の中で次から次に破綻状況に、みどり銀行に関しては、破綻状況の中で阪神銀行が受け皿になり、みなと銀行として新しく発足していくという形をとっております。余りにもおかしいじゃないですか。しっかり大臣があっせんされて、これから強化されますよ、なみはやができるときも、これで経営体力は著しく強化されますとかいうことを言いながら、実はこんな事態になっている。余りにも不見識だということで、大臣は責任を感じておられますか。
○宮澤国務大臣 当時の事情について調べたり聞いたりいたしておりますと、今日のような制度がございませんために、この措置をとるしか、地域のことを考えますと、この地域にはやはり金融機関が必要であろうということからああいうことをした。いたしましたが、実は両方とも強い銀行でないということは一般的にはわかっておったことでございましょう。しかし、国の援助によって何とか地域に銀行を残していきたい、こういう意図であったというふうに説明を受けております。 それは善意であったと思われますけれども、結果としてはその試みは結局成功していないということでございますから、これはやはり、行政としては法に従い、また善意を持ってやったことではありましても、結果としては失敗であったわけでありますから、私は行政の責任というものは残ると考えています。
○上田(清)委員 形の上ではどのような形で残るのでしょうか。
○宮澤国務大臣 やはり、大蔵省の金融行政というものが必ずしも適当でなかったということから、省内においてもそれに対するいろいろな処分も行われましたし、反省も行われ、また、世間からも指弾を受けました。また、いわゆる金融行政一般につきましては、大蔵省からこれが金融監督庁あるいは再生委員会、さらには将来金融庁でございましょうが、それに移行をするという形で責任を問われたと考えます。
○上田(清)委員 預保の松田理事長にお伺いしますが、年間の金融機関の預金保険機構に対する出資総額は幾らになりますか。
○松田参考人 平成八年に現在の預金保険機構の形になりまして特別保険料を徴収するようになりましたが、平成八年度、九年度、十年度、いずれも四千六百億円であります。
○上田(清)委員 私が知るところでは、平成四年以降、五十八件の金銭贈与を行っている。金額で五兆九千七百七十二億というのは大体当たっておりますか。
○松田参考人 そのとおりだと思います。
○上田(清)委員 そうしますと、預金保険機構が銀行だとすれば、ここももう大変な債務超過みたいな状況になっているということでございますが、まさしく、先ほどお話ししました部分がどんどん毀損して預金保険機構の収支バランスが非常に悪くなっている。さりとて、今の銀行の体力で特別保険料を引き上げるという形もとれない。結果的には借入の形をとっておるという形になっておりますが、預金保険機構としてどのような形でこのバランスをきちっととっていかれるつもりなのか、そのことだけお伺いしておきたいと思います。
○松田参考人 まず、現状でございますけれども、先ほど御指摘ございましたように、金銭贈与で平成四年から使いましたのが、丸めて約六兆円弱でございます。それで、使いました保険料がその中で二兆七千億円、それから特例業務基金としての国債を償還して使わせていただいたのが約一兆五千億円、残りが一兆七千五百億円、これが借入金になっているわけでございます。 借入金自体はいろいろな問題がございますので、全体としては十五兆円の借り入れを現在起こしているわけでございますが、それぞれ借り入れは、同時に貸し付けという形をとったり、いろいろな形で変化しておりますので、それ自体、即損失ということじゃございません。現在の損失は、資金援助に係る一般勘定と特例業務勘定との関係の約一兆七千五百億円、これが当機構の一番大きな欠損となっております。 今後はどういうことになるかといいますと、現在のところ抱えております状況ですが、破綻が公表されておりますのが大体、四つの信用金庫、二十三の信用組合、それから先ほど来お話に出ております特別公的管理銀行が二銀行、それから被管理金融機関、金融整理管財人が入っておりますのが三銀行と五つの信用組合、このように及んでおりますけれども、いずれもまだ具体的な資金援助の日程その他は固まっていない状況でございますので、現時点において財務内容を将来に向かって見通すことはなかなか難しいということで御理解をいただきたいと思います。
○上田(清)委員 いずれまた機会がありましたら、この辺の議論をさせてもらいたいと思います。どうぞ、お引き取りいただいて結構でございます。 それでは、金融監督庁にお伺いします。 過日、行革特で平成七年八月の立入検査の各分類ごとの金額を教えていただきました。例えば、幸福銀行のことでございますが、回収不能の第四分類が八百四十九億だったというようなことを数字で言われております。私も幸福銀行の自己資本率とかを細かく調べておりませんが、結論だけで結構でございますが、この当時、債務超過だったのかどうか。 というのは、いろいろな金融関係の雑誌に、当時債務超過だったんじゃないかというような記事がよく流れております。平成七年八月の立入検査で、この間聞いただけでも、第二分類が三千八百八十一億、第三分類が七百八十三億、第四分類が八百四十九億という、とりわけこの第四分類なんかは、回収不能ですのでそっくり損失だというふうに理解していいかと思いますので、相当たちの悪い状況になっていたのではなかろうかということが予測できます。そういうことも含めて多分債務超過だったのではないかというような記事が出ているのかなというふうに思っておりますので、具体的に、明確に、あったのかなかったのか聞きたいと思います。
○五味政府委員 平成七年八月十八日を基準日とする幸福銀行の検査結果、ただいま先生がおっしゃいましたとおりの数字でございますが、この当時、平成七年でございますので、早期是正措置の導入の前でございますから、検査において償却や引き当ての適切性というものを指摘をする仕組みになっていなかった、こういうことでございます。 したがって、こうした検査結果に基づく償却、引き当てというものをどういうふうに行い、それをどの決算期で具体的に反映していくかということは、基本的に当該銀行と監査法人とでお決めになる、こういうことでございました。したがって、例えば、先般の集中検査で行いましたときのように、検査の結果に基づく追加償却、引き当てを考慮すると債務超過であるとかないとかいうような認定が当局によってはなされていない、こういう仕組みでございます。 なお、そういうことでございますので、御参考になる数字だけちょっと申し上げておきますが、この検査基準日が七年八月十八日でございますが、この直後に九月期決算が行われております。七年九月期末におきます広義自己資本額が八百五十六億円でございます。検査自体の示達は平成八年の二月になってからでございますので、銀行がこの最終結果を知りましたのは八年の二月ということになります。幸福銀行では、この検査結果も踏まえてということであろうと存じますが、平成八年三月と十年三月、それから十一年一月、この三回にわたりまして、それぞれ六十億円、第三者割り当て増資を行っておられる。 御参考までにそうした数字を申し上げておきます。
○上田(清)委員 非常に克明にありがとうございます。 これは当時大蔵省だったと思いますが、平成八年の二月にこの立入検査の後の示達書を出したということなんでしょうか、今のお話だと。ちょっと聞き違ったかもしれませんけれども、もう一回。
○五味政府委員 示達が行われましたのが平成八年二月でございます。したがって、三月期決算の直前にはその内容がわかる状態になっていたということです。
○上田(清)委員 平成七年の八月十八日に立入検査をやって、そのときには特に当局によって何らかの形での指示はなかったということで承りました。 平成八年の二月に大蔵省で示達書を出されたということは、この示達書できちっとした評価を出されたんでしょうか。例えば、自己資本が九月期決算で八百五十六億ですから非常に際どいですね。八月十八日の八百四十九億回収不能、第三分類だけでも七百八十三億ですから、常識的にいけば、第三分類を低目の一五ぐらいに引き当てたとしても、ちょっとこれは債務超過になる可能性が高いですね。この辺について示達書では何か述べられたんでしょうか。
○五味政府委員 破綻をいたしました金融機関でございましても、その検査の詳細につきましては、やはりそれぞれの民間の金融機関の意に反してその経営内容を明らかにする、あるいはその取引先もございますし、そういうことで詳細は明らかにいたしませんけれども、こういう状況でございますから、当然のことながら、検査当局といたしましては、自己資本が非常に薄い状況にこの時点ではなっているという認識は持っておりました。そんなこともあって、恐らく第三者割り当て増資というようなことも銀行はなさったんだろうと思います。
○上田(清)委員 例えば平成八年の三月に六十億の自己資本の増強をなされたというようなことも言われましたが、それを足してもなかなか厳しいんではないかなというふうに数字の上で私は理解ができます。 そうすると、この時点で債務超過であったという可能性の方が高いんですけれども、にもかかわらず大蔵省は当時何もしなかったんですか。それとも、明確に当時の認識では債務超過じゃなかったというふうに言われるんでしょうか。
○五味政府委員 先ほど申しましたように、この検査における債権の回収の危険度による分類というものを踏まえまして銀行と会計監査人が協議をして適切な引き当てを行って決算を組む、こういう仕組みでございます。 そうやって組まれました決算、この検査立ち入り中が九月期決算になるわけですけれども、これは赤字ではございますけれども資産超過という決算が組まれておりますし、その後の決算でも資産超過の決算を組んでおられますので、会計監査人と銀行とで適切な処理をなさった結果、資産超過である、こういう結論を当局としては踏まえて行政を行うということであったということでございます。
○上田(清)委員 とりあえずわかりました。またこれは、予算委員会等でもう少し私も数字の計算をし直してからお尋ねしたいと思います。 それから、日銀にもおいでになっていただいておりますので、むだな時間を費やすのはいかがなものかと思います。 先般、大蔵大臣、日銀の半年に一回の国会に対する報告がございまして、この委員会で四時間、審議をさせていただきました。当然、最近における日銀の政策の中での議論が真摯になされまして、私などは特融について非常に気になっておりまして、特融の回収ができない状況が日銀の将来における一種の信用というんでしょうか、そういうものをなくしていくという、まあこれは報告書そのものにも書いてありましたけれども。 そういうふうな認識でいくと、山一の日銀特融について、十一年六月三十日の時点で三千四百億、日銀特融が事実上回収不能に、最終的にはまだわかりません、しかし、この時点ではこのくらい回収不能の可能性があるということを総裁からお聞きしました。 これについて私は、四十年のときの山一の一回目の特融の事例を申し上げながら、これは大臣はいわば日本経済の生き証人ですので御記憶にあるかと思いますが、当時田中角栄大蔵大臣のときに、五年にさかのぼって役員の皆さんの私財を没収することや、株券、それからもろもろ、土地、家屋、全部没収することを特約条項に書いて一種の契約をした上で山一に対する限りない特融をやった経緯があります。それほどの覚悟を当時の日銀は経営者に対して突きつけている。今回の山一に関してはそれがない。それは極めて残念であります。また、役員の人たちから退職金一つも返そうと思っている人もいないという、この厚かましい人種の人たちも困るんですけれども。 そこで、この毀損した三千四百億についてはあくまで大蔵大臣、大蔵省に責任があると明快に日銀総裁は申されましたけれども、そのとおりでしょうか。
○宮澤国務大臣 日銀がたび重なる特融をやられまして日銀のバランスシートが悪くなるということは、中央銀行としては、やはり世界の中央銀行の一つとして決して日本のためにいいことではない、御心配になるのは私はごもっともだと思っております。 山一の場合に日銀が特融をされましたのは、大蔵大臣の恐らく要請、あるいは当時古い日銀法でしたか新しい日銀法でしたか、いずれにしても命令か要請でございますから、これは本来ならば、大蔵大臣のそういう要請あるいは命令によって行ったことでございますから、金額がどういうふうになるかはわかりませんけれども、大蔵大臣に責任がある、私はそういうふうに考えています。
○上田(清)委員 それでは、大蔵大臣、この欠損が最終的に固まるときだとは思いますが、どのような形で措置をされるのか。 少なくとも当時は、債務超過はないと認識しているというようなことばかり言っておられました。大変な責任ではないですか。金額的に責任を負うということだけじゃなくて、事実を誤認されていたという、このことに関しても大臣としての責任は大きいのじゃないでしょうか。
○宮澤国務大臣 それは、二つのことは分けて考えなければならないのではないかと思います。 山一が破産宣告を受け、そして債務超過であるということが今わかっておりますけれども、当時、そうであるというふうには一般には思われていなかったと思います。山一でございますよ。債務超過であるというふうには一般には思われていなかったと私は思いますが、いろいろな事情で債務超過だ、それはもう議論をいたしません。ただ、日銀はそういうことで特融をされたのでございますから、投資者保護基金というものはあるわけでございますけれども、なかなかそういうことではこの金額には恐らく届かないだろうと考えるのが常識だと思いますから、そうしましたら、残りはやはり大蔵大臣が何かの形で日銀がお困りにならないようにしなければならない、それは私はそのとおりだと思います。金額がどうなるかわかりませんから、今具体的にどうするということを申し上げるに至りませんけれども、何かのことをして日銀に御迷惑のかからないようにしなければならない、そう思っています。
○上田(清)委員 それは日銀にとりましてはきちっとした回答だということで、はっきりしていいことだと思いますが、しかし、当時、大臣も御承知のとおり、当時は三塚大蔵大臣だったのですが、山一に関しては債務超過じゃないということをしきりに言っておられまして、しかし、いろいろな飛ばしの状況やそういうことを考えると、予算委員会や大蔵委員会で、議事録を見ましても、今自治大臣をやっている野田大臣も含めていろいろな御指摘をされております。これは債務超過の可能性が高いのじゃないでしょうかというような議論が出てきておりまして、その中で、あくまで日銀総裁も大蔵大臣も、ちゃんと債務超過じゃないから大丈夫だというようなことを言っておられて、実際ふたをあけてしまったらこういうことだったということで相済みませんではなかなか済まないでしょう。 我々は委員会で何か御答弁されても、半年たったり一年たったら——日債銀も長銀もそうですよ。債務超過じゃないと何回言われましたか。僕らが調べているだけで、何度も、わずかな資料の部分でもこれは怪しいと。佐々波委員会だって本当はみんな怪しいと言ったのでしょう。それを日銀総裁と大蔵大臣が大丈夫ですと言って、結果的にはパアになったじゃないですか。何回も何回もそういうことを言っていて実際違ったといったら、委員会でやっている意味がないじゃないですか、答弁がいつも半年たったり一年たったら中身が違っていました、相済みませんで。そういうときに何回議論をしたと思っているのですか。正直にその時々に言っていただかないと困るんですよ。隠し通せるものだったら隠し通そうというようなパターンじゃないですか。それで、見えてしまったら済みませんと。冗談じゃないよ。委員会を何と考えているのですか。言っていることがどんどん違っていてだれも責任をとらないといったら、委員会は構成できませんよ。 大蔵大臣、私は本当はもっと厳しく受けとめてもらいたいと思っているのですよ。この山一特融にしても、軽く三千四百億、それで、これは大蔵省が責任をとらないかぬでしょうと。それもそうでしょう。それもそうだけれども、ずっと債務超過でないと言い続けた大蔵省や日銀の責任はどうなるんだということも言いたいのですよ。そのことをお伺いしたいと思います。
○宮澤国務大臣 当時の資料がございましたので、もう少し正確に申し上げますけれども、大蔵大臣談話におきましては、「現在、山一証券は債務超過の状況にはないと認識しているが、」という部分がございます。それから、日銀総裁の談話におきまして、「大蔵大臣談話において、「本件の最終処理も含め、証券会社の破綻処理のあり方に関しては、寄託証券補償基金制度の法制化、同基金の財務基盤の充実、機能の強化等を図り、十全の処理体制を整備すべく適切に対処いたしたい」とされており、日本銀行資金の最終的な回収には懸念はないものと考えている。」こういうふうに述べてありまして、まさに大蔵大臣談話にも、寄託証券補償基金制度の法制化、基金の財務基盤の充実、機能の強化というようなことが書いてございます。 ただ、今になって考えますと、いわゆる寄託証券補償基金、これも何かのことをしてもらわなければ私はいかぬと思っているので、ここはもうパアになる、なっていいと私は思っていないのですが、金額的にとてもこれでは届かぬことが明らかだと思っていますから、したがって、日銀総裁が、当時、大蔵大臣がこう言っている、したがって、「大蔵大臣談話の趣旨に沿って、本件の最終処理を適切に実現されるよう、日本銀行として強く期待する」ということを、これは十一年六月二日でございますが、言っておられる。私は、日本銀行総裁がそう期待されるのは当時のいきさつからしてもっともであると思いますから、政府はこれに何かの形でこたえなければならないと考えています。
○上田(清)委員 債務超過に対しての認識について、常にそうであります。山一でもそうでありました。日債銀でも長銀でもそうでございました。そういうことをしばしば繰り返して、行政府は国民の信を失いますよ。委員会で真摯な議論をやっているときに、常に違った回答が後から出てくるということに対して、私は大変な憤りを持っております。 小畑理事、申しわけありません、二回連続御登壇の機会がなくて。ただし、大蔵大臣のきちっとした回答が出ましたので、日銀はしっかりお土産がついたと思いますので、御了解いただきたいと思います。きょうはありがとうございました。 終わります。
○鴨下委員長代理 次に、並木正芳君。
○並木委員 公明党・改革クラブの並木でございます。お疲れのことと存じますけれども、よろしくお願いいたします。 このたびの報告がなされたわけですけれども、長銀、日債銀あるいは第二地銀の国民、幸福、そして報告後にも、この六月、東京相和銀行と相次いで破綻したわけです。 そこで、もういろいろ話題もあったかと思いますけれども、共通して問題なのは、融資先について、実質破綻先や破綻懸念先、こうしたものを正常先あるいは要注意先、こういうふうに格上げしている自己査定の事実、そしてそれに対して自己査定が甘いというようなことでの話題が起きているわけですけれども、しかし、自己査定が甘い、そういうことだけで片づけられない問題であるというふうに考えるわけです。 この債務超過の状況が、銀行みずから破綻状況を公開するのは好むものではないと思いますけれども、この破綻が明らかになっていく中で、経営者側から、官との見解の相違だとか、あるいはマスコミのリークによって預金取りつけ騒ぎなどが生じて、そのため経営が悪化したからだと、いわゆる責任転嫁をするような発言が相次いでいるわけです。こうした見解の相違といういかにも無責任というか軽い言葉で片づけようという向きもあるわけなんですけれども、こう言わしめてしまうような官のあり方というか、そういうものについて監督庁の御見解、いかがなのでしょうか。
○日野政府委員 お答えいたします。 個別銀行に対するコメントはここでは差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論として申し上げますと、昨年来実施しました集中検査におきまして当局の査定と自己査定が相違した主な理由といたしましては、銀行の自己査定基準自体に問題が見られたことや、あるいは自己査定基準の適用に問題が見られたことなどが挙げられようかと思います。一例を申し上げますと、例えば自己査定におきましては、関連会社や大口メーン先につきまして、その財務内容を十分に勘案せずに査定を行っているものなどが認められたところでございます。 ただ、今回の自己査定は、早期是正措置導入後初めて行われたものであるということも当局の査定との間に相違があったことの理由の一つと考えられまして、この点につきましては、今後、より正確な自己査定が行われるというふうに私どもとしては期待しているところでございます。
○並木委員 特に地銀についてお伺いしたいわけです。 今長官も、いわゆる個別の銀行に対しては発言できないということですけれども、自己査定と監督庁検査の差が一%未満の銀行というのが三十三行ある。その反面、二%以上ある銀行が十九行もある。さらに、貸倒引当金の計上などでは、九八年三月期ですけれども、破綻懸念先、いわゆる第三分類向け貸し出しの地銀六十四行の平均引き当て実績率というのが三九・七二%というふうに言われております。しかし、うち十一行は三〇%に満たない。このように、地銀間において特に格差が著しいものがあるわけです。 大手銀行の平均引き当て実績率というのは五二・一%ということで、地銀というのは三九・七二%と低いわけですけれども、今回破綻した国民銀行というのは、第二地銀ではありますけれども、九八年九月期末の破綻懸念先引き当て率でもわずか一一・三%、こういう極端な例もあるわけでございます。中小企業取引を中心とする地域の金融機関と大企業も手がける大都市銀行の資産内容というのは、当然大きく異なるわけです。 そういう中で、公的資金により資本増強を申請した大手銀行引き当て率、この目安を七〇%とされているわけですけれども、地銀とか第二地銀、そういう中小金融機関に対するガイドライン、これについてはどのようにお考えになるのか。地銀の方は担保割合とかこういうものが高いということで、一概に引き当て率だけでは問題にしないというような見解もあるようですけれども、この辺についてお伺いします。 〔鴨下委員長代理退席、委員長着席〕
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 先生御承知のとおり、先般三月に大手行につきまして資本注入する際には、いわば要注入額と申しますか、どれほどの注入をすればより健全な国際的な信認を十分回復できる大手行の金融システムになるかということを考えまして、破綻懸念先につきましては七〇%、要管理先につきましては一五%といったいわばアメリカンスタンダードを採用したわけでございますが、その後の進展におきまして金融監督庁の新しい検査マニュアルというものができてことしの九月期から適用になる、さらに、それに合わせる形で公認会計士協会の実務指針が改正された、そういうことで、引き当て率というものがいわば新しく見直された形で出発しつつあるわけでございます。 そういう状況を踏まえまして、地銀、第二地銀の資本増強、今後申請があれば当方がそれを審査するわけでございますけれども、その際の引き当ての基準というものはこの新しい引き当て基準でいくということでございまして、大手行のようなアメリカンスタンダードを目安にするという考え方をとらないことにしたわけでございます。
○並木委員 今お話しですけれども、九九年九月期以降、今後ですけれども、金融検査マニュアルを徹底することで、査定がこれまでのように官民誤差が大きい、そういうことはないというふうにお考えでしょうか。
○五味政府委員 この七月一日に、金融検査マニュアル検討会最終取りまとめを通達化いたしまして検査官にこれを発出いたしておりますけれども、この通達の中で、特に債務者区分を判定する場合の判定基準、これを明確化を図るということに重点が置かれております。 特に、関連ノンバンクを含む金融支援先の査定方法を、従来もちろんそれなりの基準でやっておったんですが、はっきり文字に落としてこれをだれが見てもわかりやすいものにしたというようなこと、あるいは、正常先を判断する際の赤字企業の取り扱い、これもわかりやすい形に落としてある、こういったような形で、債務者区分という一番ポイントになる部分での判定の基準を明確化しておりますので、今後については、少なくともより正確な自己査定が銀行側においてなされることになるということは期待できると考えております。
○並木委員 より正確なというのは当然でしょうけれども、ぜひその辺の姿勢で徹底させる方向でやっていただきたいと思います。 ところで、国民銀行の破綻に関して話題となりました税効果会計を活用した資本増強策、こういうことなんですけれども、課税所得を過大に見積もることで税金の戻りを算定して自己資本を水増しする、そういうことをやったという問題があるわけです。 そこで、監督庁では、自己資本に算入する税効果相当額というのが今後五年間に見込める合計利益の範囲内だ、そういう事務ガイドラインを出しているようですけれども、いわゆる赤字銀行とかの利益というのは果たしてどう予測できるのか、この基準で五年間を見通した利益をどう予測するのか、この辺について、税効果会計を悪用して粉飾的操作をする、そういうことを許さないため、より一層の明確なルール化、そういうことについてはどのようにお考えでしょうか。
○日野政府委員 ただいま税効果会計についての御質問がございましたが、この税効果相当額の計上に当たりましては、まず、有税引き当てに係る税効果計上額につきましては、当該年度を含めた過去からの有税引き当ての積み上がりの金額、それから有税引き当ての対象となっている債権が将来どの時点で無税適状となるかという見込み、さらには将来の利益、これは課税所得でございますが、その見込みによって決まることとなるわけでございます。また、税務上の繰越欠損金に伴う税効果計上額につきましては、繰越欠損金の額、それから向こう五年間の利益の見込み額によって決まることになります。 それで、先ほど御指摘がございましたように、将来の利益、課税所得の見込みが果たして適切に行われるかどうかというところがポイントだろうというふうには存じますが、これは、金融機関自身それから監査法人によって行われることになります。 この点に関する公認会計士協会の実務指針は、繰り延べ税金資産の計上に当たりましては、当該資産の回収可能性につきまして十分に検討し、慎重に決定しなければならないというふうに決めております。そして、将来、課税所得が発生する可能性が高いかどうかを判断するためには、過年度の納税状況や将来の業績の予測を総合的に勘案して課税所得の額を合理的に見積もる必要があるというふうに定めておりまして、金融機関と監査法人はこれに沿って慎重に判断することとなると思われます。 それで、これは赤字決算となった銀行であっても同様でございまして、当該銀行を監査法人は、この実務指針にのっとりまして税効果計上額の適切性の判断を厳正に行う必要があると考えております。 金融監督庁といたしましては、監督当局として、財務書類の適切性については常に関心を持ちましてチェックを行う必要性があると考えておりまして、税効果計上額につきましても、その額が過大でないかどうかということをチェックすることとしていきたいというふうに考えております。そして、先ほど先生からも御指摘がございましたように、昨年十二月一日に事務ガイドラインを改定いたしまして、資本勘定に算入される税効果相当額は適正に計上されているかどうか、例えば、計上された税効果相当額が今後五年間の利益見込み額の合計額を上回っている場合には、監査法人と十分な協議が行われているかどうかを含めましてその理由を聴取するという項目を設けているところでございます。
○並木委員 今回まで破綻状況が報告された各銀行において、情実融資だとか自己保身のための融資継続、その上で今のような税効果会計もある意味では過大というか悪用するような形で粉飾まがいの査定等が行われたということがうかがえるわけなんですけれども、六月に破綻したという東京相和銀行ですけれども、第三者割り当て増資で見られた融資金の関連会社への迂回融資あるいは還流増資、こういう問題が起きております。 この辺はちょっとうがった見方かもしれませんけれども、驚くところでは、大蔵省が九七年の夏に関西第二地銀四行、いわゆる幸福銀行あるいは福徳銀行、その後なにわ銀行と合併してなみはや銀行となりましたけれども、幸福銀行も京都共栄銀行を吸収したわけですけれども、この四行の大同合併構想というのがありました。しかし、これが消費者金融会社を含めてこの間で資金の還流を行っていた。くしくも、大蔵省が描いた構想と、なれ合いというか、その銀行間のそういう取引ということが明らかになっているわけなんですけれども、こうしたことが平然と行われ、そして通常より高い金利で資金を貸して、それで利益を得て、最終的には破綻しても国が肩がわりしてくれる、そして公的に救済される。これではまさに悪い言葉で言えば盗人に追い銭というような、モラルハザードきわまれりというところだと思います。現実にこういうものが一部明らかになってきたわけなんですけれども、今後こういう現実にどのように対処していくおつもりでしょうか。
○乾政府委員 まず、金融機関が存続が困難な状態になりましたときには、金融再生委員会あるいは監督庁といたしましては、金融再生法等の考え方に基づきまして破綻処理を行うということでございますけれども、破綻に至った金融機関でございますけれども、破綻前に不適切な業務を行っていることが明らかになった場合、これは一般論でございますけれども、金融監督庁におきまして適切な対応をとることとしているわけでございます。 今幾つかの御指摘がございましたけれども、例えば還流増資と言われるものでございます。これはいわゆるバーゼル合意の中に、金融機関がお互いに資本を持ち合えばそれが結果的に体力を弱め、一つの金融機関が破綻したときにその影響が直ちに他に及ぶということから、自己資本比率規制上一定の規制を行っているところでございますけれども、これはいわゆるダブルギアリングと言われる問題でございますけれども、こうした問題につきましても適切な監督を行うとともに、一般論でございますけれども、こうしたことが脱法的に行われることのないよう、適時適切な対応というものもとっているところでございます。
○並木委員 適切という抽象的なんですけれども、なかなか行き届かないところありというところかもしれませんけれども、これは、当然経営陣については責任が厳しく問われるべきだということなんです。 しかし、九七年の商法改正前の公訴時効というのが、背任も特別背任も五年になっている。しかも、融資状況とか不良債権の処理の内実、こういうのはかなりトップシークレットで、ごく一部の役員しか知らない。破綻して徐々にその内実が明らかになってくるというのが現状であるわけです。そういうことではほとんどが五年の公訴時効となってしまう。特に、バブルが破綻してもう足かけ九年ぐらいですか、八年以上たつわけですけれども、バブル期の乱脈経営などにさかのぼって立件するというのは、五年の時効ということになると極めて困難だということになるわけです。ですから、マスコミ的にいえば、バブル期の乱脈経営者が高額の給料だとか退職金をもらい得してしまう、こういう例が後を絶たないということで、国民からすれば全く納得がいかない、怒りがおさまらない、こういうことだと思います。 こういう経営陣の責任について一層厳しく問うという御回答かと思いますけれども、それをどう問い、国民の前に明らかにしていくのか、その辺の決意も含めてお伺いできればと思います。
○柳沢国務大臣 今委員御指摘のような刑事事犯あるいは民事の責任の追及については、私どもが運用に当たっております再生法におきましても、いわば義務規定ということで新経営陣に負託をされております。 ただ、先生おっしゃられるとおり、時効の壁というようなものがありまして国民感情とはそぐわない、そういう状況になるということについては、これはやはり事後法の禁止という近代社会の法律としての大原則というものがありますので、いかんともなしがたいのは大変残念だというふうに思っておりますが、いずれにせよ、その許された範囲で我々は厳正に責任の追及をしていくということで督励をしておるところであります。
○並木委員 官の立場としても公訴時効というのは重いと思います。ですから、感情的にはやはり国民と同じような考えかと思いますけれども、もちろん義務規定にもありますので、ぜひ今後こういったことを厳しく問いただしていただきたいというふうに思います。 また、経営陣の責任とともに、行政の責任についてお伺いします。大蔵省の過去の問題ですけれども、検査の問題があるわけです。 九七年十月に破綻しました頴川一族の経営である京都共栄銀行、この受け皿銀行に今回報告に載っています幸福銀行がなりましたけれども、それに伴って大蔵省は、九八年三月期の幸福銀行の決算をもとに、九八年六月にその受け皿となることが適当だというふうに認定しています。しかし、そのわずか三カ月後の監督庁の検査で、九八年九月末時点ですけれども、四百六十四億円という巨額の債務超過となっている事実が明らかになりました。大蔵省自身が、九五年八月時点で、幸福銀行の回収不能な第四分類債権だけでも、自己資本八百五十六億円とほぼ同額の八百四十九億円もあるということを把握しております。不良債権を処理すれば、この時点でもう著しい過少資本だったということは確実ではないかと想像できるわけです。 また、国民銀行に対する検査でも、九六年五月に欠損見込み額は自己資本二百六億円の二倍を超える約四百五十億円だ。これはもう自己資本をはるかに二倍半ぐらい超えている。そういうふうな危機的状況にあると指摘して、しかも迂回融資だとか不良債権の飛ばしにも気づいている。こうしたことは、ほかの方も質問されましたけれども、拓銀や長銀、日債銀でも指摘されている、こういうことなんですけれども、それがなぜ生かされなかったのかと、今になってはなんですけれども、非常に疑問に思うわけであります。 こうした責任を今もう一度明らかにしなければ、行政がこれから指導していく上でも、あるいは経営関与がどの程度までかというのもありますけれども、そういうものへの不信が免れなくて、いわゆる今後の金融政策に重大な禍根を残すということになると思いますけれども、この辺の経緯を踏まえて、現状でのお気持ちというか見解についてお伺いさせていただきます。
○日野政府委員 まず、京都共栄銀行の幸福銀行への営業譲渡に係る問題につきまして申し上げたいと思いますが、この適格性の認定につきましては、預金保険法の六十一条に規定されている要件、すなわち具体的には、この合併等が行われることが預金者等の保護に資すること、預金保険機構による資金援助が行われることが当該合併等を行うために不可欠であること、それから、当該合併等に係る破綻金融機関について、合併が行われることなく、その業務の全部の廃止または解散が行われる場合には、破綻金融機関が業務を行っている地域または分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること、この要件がございますが、このいずれの要件にも該当していると認められましたために、当時、大蔵省におきまして、平成十年六月に適格性の認定がなされたものというふうに承知しております。 この適格性の認定の時点におきまして、当時、大蔵省が認識しておりました幸福銀行の十年三月期決算は、不良債権の処理によりまして大幅な赤字決算となりましたが、債務超過とはなっておりませず、自己資本比率も四・六六%ということで四%を上回っていたものと承知しております。 また、次の国民銀行でございますが、これは、平成八年四月十二日を基準日とする大蔵省の検査結果によりますと、四分類は二百五十五億円でございましたが、早期是正措置導入前に実施されました当時の検査におきましては、先ほども御答弁申し上げましたが、償却、引き当ての適切性につきましては指摘する仕組みとはなっておりませんでした。 また、国民銀行におきましては、先ほどこれも申し上げましたように、自己資本の充実を図るための百六十九億円の第三者割り当て増資を実施しているところでございます。 いずれにいたしましても、金融機関の決算は、銀行みずからの責任におきまして、商法や企業会計原則等にのっとりまして不良債権の償却、引き当て等が適正に処理された上で、監査法人等の外部監査も受け、作成、公表されているものでございまして、これを踏まえ、監督当局としては、当時におきましては、御質問のございましたいずれの金融機関も債務超過と認識していなかったところでございます。 なお、金融監督庁が発足いたしました昨年以降は早期是正措置が導入されまして、これを踏まえて、金融機関の経営の健全化を確保する観点から、検査におきましては、自己査定の正確性、償却、引き当ての適切性等につきましてチェックを行っておりまして、仮に問題がある場合には、その旨を指摘するとともに、検査結果を踏まえた適切な償却、引き当て等の対応を求めているところでございます。
○並木委員 当時としてはというお言葉があるわけですけれども、金融が目まぐるしく変わるというか、それはそれなりにわかる面もあるんですけれども、わずか数カ月というような期間の中でこうも著しく変わるというのは、どうも見落としたのか、片目か両目をつぶっているのか、あるいは検査が終わりましたというだけにしかすぎなかったのか、その辺はやはり、反省というか、当時の中でのあるいは誤りというものをきちっとした上で、今一生懸命やられているのはよくわかるわけですけれども、さらにやらないと信用という点で欠けるのじゃないかと思うのですけれども、もう一度、いかがなんでしょうか。
○日野政府委員 繰り返しになって大変恐縮でございますが、金融監督庁が発足してから新しく早期是正措置が導入されまして、償却、引き当ての適切性についても指摘させていただく、もし問題がある場合には早目早目に早期是正措置を発動することによりまして金融機関の健全性を確保してまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○並木委員 こういうような破綻した銀行はもちろんですけれども、地域金融機関というのは非常に、破綻経過等を見ていても、ワンマン経営とか同族経営、自分で自分の会社にお金を貸しているような、あるいはたらい回ししているような、そういう事実が見受けられるわけであります。 そういう機関に公的資金を導入するというふうな状況の中でこの経営状態をそのままにしていたというのでは、許されざることということになるわけです。テリトリーを分けたがるというか、銀行の独自性とか監査法人云々とか、そういうものはもちろんあるんですけれども、そういう個人的経営が強いという金融機関は非常にリスクも高いと思いますけれども、こういうものを今後どう指導あるいは再編に導いていくのか、そういう方針がおありなのか、伺いたいと思います。
○柳沢国務大臣 最近の破綻銀行の事例の中に、今先生御指摘になられたような個人経営的色彩の強い金融機関がございました。そして、そのような銀行の場合に、今御指摘になられたような、適切でない経営と申しますか、法人間であるならば許されないような、例えば他業種兼営というようなことが個人というような形で行われてしまうということで、この個人的経営の色彩の強い金融機関のあり方については特段の注意が必要であるということは、これはもう確かに言い得ることである、このように考えます。 しかし、また他面、これから金融の自由化の中で、これは通常の預貸の業務をやるという業態のものを予想しているわけではありませんけれども、いろいろな例えば信託会社であるとかあるいはプライベートバンキングであるとかいうような業態のことを考えますときに、むしろ、そういうところに有能な個人が参入してくるということを初めからシャットアウトするという考え方は必ずしも適当と言えないのではないか、このように考えるわけであります。 したがいまして、私どもとしては、そうした金融改革の趣旨がより実現しやすいように、しかし同時に、我々の過去の失敗というものを十分反省して、そうしたものについては特段の監視、監督、特に検査といったようなことについて遺憾なきを期していくということが今後の我々のとるべき態度ではないか、このように考えております。
○並木委員 別の観点からお聞きしますけれども、こういう優勝劣敗といいますか、そういう中での指導あるいは再編、こういうものも含めてでしょうか、そうとっていいのかどうか、柳沢大臣、先日、健全行をふやす、こういう方針から、公的資金を申請した銀行が注入額を計算するための目安として自己資本比率を八%とすべきだ、こういうふうに発言されて、特に地銀とか第二地銀は、その半数ぐらいがもちろん八%以下ですから、これは厳し過ぎる、あるいは、資金回収をするぞ、そうしたら貸し渋りが起こるぞなんというような物議を醸しているわけです。めどとすべきと、その後後退したような発言も見られたわけですけれども、その真意を改めてお伺いしたいと思います。
○柳沢国務大臣 これはちょっと最初から報道の仕方に我々は問題を感じておりました。 私ども、地銀、第二地銀等地域金融機関の資本増強の段階になったわけでございますが、これについての基本的な考え方というものを委員会の議に付して、最近決定をさせていただいたわけでございます。 十分な額の資本増強を行うという場合に、一体どの辺を目安にすべきか。これはかねてこの委員会でも申し上げておりますように、実際上、資本増強しても、私どもとしては、回収可能性ということから上限の制約があるわけでございますけれども、仮にそれが非常に高いというようなケースの場合、それを上回って一体どの辺までをめどにして注入をしていくかということが問題になるわけであります。その際には八%を目安、めどとして考えていったらいいではないか、それが十分な額の資本増強と言い得るのではないか、このようなことを考えたということでございまして、これは基本的考え方の文脈を考えていただければ間違いなく理解を得られるところであった、このように思うのでございます。 したがいまして、地銀に八%を要求とか、あるいは早期是正措置の資本充実の区分について、国内行においても八%から是正措置をとるとかというようなところに結びつくものでは全くないということを御理解賜りたいと思います。
○並木委員 いきなり八%を義務だというふうにはしないと思いますけれども、そういうことかもしれません。 大臣は、かねてから、これは大手の場合ですけれども、国際間の金融競争を重視して、アメリカの銀行の半分とかあるいは三分の一と言われる日本の総資産利益率、これを飛躍的に高める必要があるんだ、そのためには再編をしていかなきゃならぬ、それを支援していくんだというようなことを盛んにおっしゃられていると思います。 私もそうですけれども、中小金融機関も含めてですが、日本はオーバーバンキングだ、これはもう常にいろいろ言われているわけです。そういうところで強力に再編と規模の拡大を進めるということをしていかないと、まさに余りにも多くの数の金融機関では世界に取り残されてしまう、こういう思いが強く大臣の方からは感じられるわけなのです。そういった中で日本の大手銀行はせいぜい片手ぐらいの数グループに再編されるべきだ、こういう意見が専門家の間では多いわけですけれども、大臣はその辺どうお考えでしょうか。
○柳沢国務大臣 今先生、私が私がというようなことで、私の発言がすべての起源であるかのごとき御発言でございましたが、実は、再編のことは健全化法で既にうたわれていることでございます。健全化法で、再編によってもっと効率化しないとだめだという考え方が出ておるということがすべて起源でございまして、ちょっとその点については御理解を賜っておきたい、このように思います。 そして、今先生がおっしゃられたような経済の専門家というか金融の専門家の方々の発言というようなものが数多く見られておりまして、たまに私も、例えば、かなり高名の経済界の方が幾々つと、片手よりもちょっと少ないぐらいというようなことを言っているけれども、大臣はどう思うんだというようなことを新聞記者に突然聞かれたりいたしますと、私も、そういうようなことであれば花丸じゃないでしょうかというようなことを言ったことはございますけれども、私は、基本的には、再編というのは、先ほど来申しておるように、まず、それぞれの金融機関がみずからの経営戦略として発案して努力をされるということから生じてこなければならないことであって、我々が何かあらかじめ絵をかいてそれを強要していくというようなことであってはならない、このように考えております。
○並木委員 その辺の立場上の御発言もわかるのですけれども、報道によりますと、大臣が再編を強力に進める、その時期はいわゆる時限立法が切れる二年以内だ、こういう見解だというふうにあったわけなのです。二年で実行していくということでは、今、それぞれの銀行の自主的な努力、そういうのに依存するようなお話もありましたけれども、しかし、相当思い切った再編策を考えていかないと、そこまでいくのかなという気がするのです。 そういうような展望をお持ちの二年ということなのでしょうか、それとも、二年で民間も動かなければ仕方がないのは、当然そういうのはわかっているでしょうというような意味なのでしょうか。その辺について伺いたいと思います。
○柳沢国務大臣 私、その点について、必ずしもみずからの発言について正確に記憶にございませんけれども、もしそういうことを私が言ったとしたら、私どもが運用を託されているこの法律の期限というものが念頭にあったわけでありまして、それ以上でもそれ以下でもない。ただ、私どもとしては、せっかくこの健全化法に再編を通じて効率化をということを言っているわけでありますから、その運用の責めに任じている私どもとしては、この法律の有効期限内にこの法律をうまく使ってそうしたことを少しでも前に進めるという責任を負っている、こういうように考えております。
○並木委員 当然その考え方の中に、収益力が日本の銀行は非常に低い、それを高めるため、国際間競争に勝つためということがあるわけなのです。公的資金の導入に当たっては、各銀行とも業務増益というのをそれぞれ出してきておりますけれども、その見通しについてお伺いします。 いわゆる単独行でいくという場合ですけれども、収益力拡大というのが、ある意味ではそれでできてしまえばいいわけですけれども、限界があるのじゃないかというお考えなのでしょうか。そして、やはり再編を銀行間で行っていくのか、あるいは、異業種間も含めてですけれども、その辺、どういう合併にしていけばアメリカ並みの収益力に迫ることができるのか。こういうふうな点では、提携、再編というのをアメリカを基準にお考えなのでしょうけれども、その辺、再編の展望と公的資金導入に当たって銀行が出してきた姿勢との違い、そういうものも含めてお伺いできればと思うのです。
○柳沢国務大臣 今先生御指摘のとおり、運用資産面の多寡でもって仮に世界の銀行をランクづけいたしますと、日本の銀行というのは単体であってもかなり高いところに位置するわけでございます。しかし他方、業務純益の多寡でもってこれを順番づけますと、トップの銀行でも、いわばスーパーリーグとかメジャーリーグとかというようなことに十行ぐらいずつ分けますと、大銀行の中で中位のところにしか位しない、こういうようなことがあることは事実でございまして、私もその辺のことをかなり気にしている人間の一人だということはここで申し上げさせていただきます。 そういうような場合に、これから日本の大手行の中からいわゆるグローバルなランクづけでトップだとかスーパートップのところに位するような銀行をぜひ輩出していってもらいたい、このように考えておるわけですが、その場合に、単体で戦略を駆使してそういうように成長していくということなのか、あるいは複数行の提携とか統合でもってそういったことを実現するかということについては、やはりここのところを何か固定的に考えていくべきだとは私は思いません。それは、それぞれの銀行の先ほど来申しておるような経営戦略の問題だと考えております。 先生が今おっしゃった他業種、証券だとか生保との境界をまたがった統合というようなものも考えられぬかということでございますが、この点については、既にこの前の資本注入の場合でも、ある程度その萌芽的な形態は出てきておるわけでございまして、特に、銀行業務と証券、あるいは銀行業務と生命保険ですら、そういう提携関係をリストラの一環として健全化計画の中でうたう、そして我々に訴えるというような向きがございました。 したがって、こういうようなことも今後決してあり得ないことではない。むしろ、特に銀行業務と証券業務、信託業務というようなものについては、直接金融、間接金融、さらには資金、資産運用の業務というようなことで今後大事な位置づけが引き続いて必要だということを考えますれば、そういうことは十分あり得るということで私どもも協力してまいりたい、このように考えています。
○並木委員 今、国際間競争に対処する非常に積極的な意味の提携、再編なんですけれども、ネガティブな方の提携というか再編もあるいはこれから起きていくわけです。それについて、みどり銀行などの例でも、だめ銀行同士というのは結局だめというふうになる、直接言っては失礼かもしれませんけれども、そういう可能性が大変大きいというふうに思うわけです。 いずれにしても、銀行が廃業するということになると、金融システム不安だとか、ほかの企業の経営だとかあるいは地域経済に影響を与えるのは当たり前で、しかし、影響を与えるから救済するんだといっていては全部救済するということになっていきかねないわけです。そういうふうになると、結局、経営陣のモラルハザードというもの、最後は国に頼ればいいということになりかねないと思うわけなんです。 この辺、大変思い切った話なんですけれども、結局、そういう不良銀行といいますか不良金融機関の退場ということで清算、廃業というものも辞さずにやっていくのか、あるいは再編、ほかのいい銀行にくっつけていって全部救済していくのか、あるいは、どうせ受け皿銀行がそうそう出てこないようなものもあるわけですから、国がその受け皿銀行をつくっていくのか、こういうふうな対応がいろいろあると思います。その辺、国が余り関与すると、今度は金融を公的管理にどんどん置いていってしまう、社会主義化といいますか、そういうものにもなりかねないわけなんですけれども、今後、そういうネガティブな意味での再編をどのようにお考えなんでしょうか。
○柳沢国務大臣 これは、私どもが考えるというよりも、法律の方が既に、ある考え方というものを出してくれていると私は解しております。 国有化と申しますか特別公的管理については、実は、株式を売るか、営業あるいは事業譲渡をするかという道のみが設定されておりまして、解散、清算といった道は閉ざされております。他方、金融整理管財人による管理、それをさらに延長したところのいわゆるブリッジバンクを使った場合には、これは解散というような道も残されている、開かれている、こういうことでございます。そういうようなことでこの法律の枠内で我々としては最も適切な選択をしていきたい、このように申し上げるほかはないわけでございます。 ただ一点、先生、前のみどり銀行などの例を挙げて、いわば弱者連合というか、そういうものは結局だめじゃないかというお話がございました。 しかし、これにつきましては、ちょっと私、別の面もあるということで御注意をお願いしたいわけでございますけれども、これからの場合には、一度グッド部分とバッド部分を分けまして、グッド部分だけの統合ということがございますので、それがなかった当時の弱者連合とはかなり意味合いが違った効果も生むのではないか、このように考えています。
○並木委員 いよいよペイオフに近づいて、そういった意味でのいろいろな再編、提携が進むわけです。一方、きょうの報道、朝日だとか読売などにも出ていましたけれども、このペイオフ制度解禁を前提としてなんでしょうけれども、それを何となくある意味ではなし崩しというふうな、一部、金融再生法を、例えばブリッジバンク制度とかを存続させるべきじゃないかとかというような、普通預金とかを全部国が面倒を見てしまう、そんなような方向性というのがあるというところなんです。 そういうふうになると、逆に、日本の金融というのはもう整理がつかない、むしろ日本の金融機関の脆弱性を世界にアナウンスしていってしまうんじゃないかというふうな懸念や、先ほど申し上げたように、受け皿機関がないからどんどんブリッジバンクから平成銀行みたいな形で国有化だなんてなると、やはり金融の国家管理的な色彩が強まってしまう、こういうような懸念を私はするわけなんです。 報道そのものがすべて事実ではないかもしれませんけれども、ニュアンスの違いとかいろいろあるかと思いますけれども、こういう点についてそれぞれ、きょうは大蔵大臣もいらっしゃいますけれども、いかがお考えなんでしょうか。
○宮澤国務大臣 二〇〇一年の四月にペイオフに移るという基本の考え方は少しも変えておりませんが、何しろ大きな問題でございますから、かねて、それに伴ういろいろ今から考えておくべき事項あるいは留意すべきこと等々を金融審議会に諮問いたしておるわけでございます。金融審議会では、皆さんいろいろ御議論をなさいまして、いわば論点整理をしよう、そういう目的を持って中間報告を今ここで出そうとしておられるわけでございますけれども、けさ報道せられましたことはそのことに関係をいたしておったように思います。 報道されておりますことが全部そうであるとかそうでないとかいうことを申し上げますよりは、この審議会の仕事そのものがこれにまつわるいろいろな問題についての基礎的な検討を行っているところでございますから、ああせよ、こうせよというのではなくて、こういう問題がある、こういう可能性があるということの中で、きょう報道されておりましたようなことは、例えば、今の預金保険法の中で破綻金融機関の承継先があらわれない場合にはどうするかといったようなことについて、今では保険金の支払い方式しかないわけでございますけれども、ブリッジバンクとか金融整理管財人とかいうものがたまたま今の制度としてあるものですから、そういうものを何か残しておけば問題の解決に非常に寄与するんではないかというようなことがきょうの報道になっておるんだと思います。 そのようなことも確かに審議会では議論をされておるようでございますから、審議会の中間報告がそういう問題点を列記して出されてまいりましたときに、これからそれについていろいろな世論が起こって、こうあるべし、あああるべしという意見がだんだん形成されてまいりますと、将来の審議会の答申になってそれが出てくる可能性がある、そういう道行きにあるものと考えております。
○並木委員 それでは、次の西川議員もおいでになっていますので、自治省の方に、例の、運動場、保養施設等をリストラで処分する場合に、公園とかの土地、地方自治体とかにお譲りするしかないというような現実で、問題が起きている、これをお聞きしたかったのですけれども、せっかくおいでいただいたのに申しわけないのですが、時間になりましたので、終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○村井委員長 次に、西川知雄君。
○西川(知)委員 西川でございます。 きょうは、主に、ロスシェアリングということとペイオフ、それから株式交換制度、地銀等に対する資本増強について、この四つぐらいできればやりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ロスシェアリングの問題でございます。今関係の銀行がいろいろな交渉をしているということで、個別具体的な話は交渉に影響を与えるので、それは避けますけれども、まず、預保の協定銀行に対する二次ロスの補てんというのは、預保法の附則の十条の二というところで手当て済みであるということでございますが、現行法上、受け皿金融機関について、この二次ロスの補てん、これに関する規定が存在するかどうか、ちょっとまず確認をしたいと思います。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 金融再生法上、特別公的管理銀行に対する公的資金によるロス補てんの規定としては、六十二条及び七十二条の規定に基づく金銭贈与がございます。しかし、これはいずれも、特別公的管理銀行の前の段階のロス及び特別公的管理に入った後受け皿に移されるまでの間のロス、いずれにしても、特別公的管理銀行の最後までのロスでございまして、それが受け皿に移った後、受け皿が保有している間に出てきたロス、これを先生、二次ロスとおっしゃっているのだと思いますけれども、その二次ロスを補てんする規定ではございません。この二つの規定とも、いずれも特別公的管理銀行であり続けるまでの間の規定でございまして、そういう意味で、いわゆる二次ロスを補てんする規定というものは再生法にはございません。
○西川(知)委員 そこで、二次ロス処理のスキーム、これが整備をされないと、破綻金融機関、これの受け皿になろうという銀行がなかなか登場するのが難しい、ひいては迅速な不良債権の処理が滞るおそれがある、こういう指摘があるわけでございます。 そこで、大蔵省の方でも若干の検討はされている、また金融再生委員会の方でも若干の検討はされていると思いますが、アメリカで、ロスシェアリングというのが行われたわけでございます。御存じだと思いますけれども、ロスシェアリングというのは、受け皿銀行が、破綻金融機関の資産、これを引当金を控除した後の簿価で買収をして、そして受け皿銀行の買収後一定期間内に二次ロスが発生した場合、その一定割合、通常八〇%についてFDICが負担する、これがロスシェアで、FDICからロスシェアを受けた後で買収資産について回収できたときは、逆に受け皿銀行が回収額の一定割合をFDICに払い戻す。そういうふうにすることによって公的資金の投入を圧縮することができる、そして資産価値が維持されて効率的な回収が実現をすることができた。こういうことで、FDICの元総裁のシードマン氏なんかも、こういう方法を考えないとなかなか迅速な処理というものはできないんじゃないか、こういうことをおっしゃっているわけでございます。 アメリカは、御存じのように、債権については、債務者に対してのリコースベースというよりも、むしろプロジェクトごとのノンリコースということで、こういうことが割合やりやすいのかなと思うのですが、同様のコンセプトが日本で果たして導入することができるものなのかどうか、また、そういう研究は当然、再生委員会、大蔵省の方でされていると思うのですが、その研究状況はどの程度か、その辺のことを御説明願いたいと思います。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 米国におきまして、先生御指摘のとおり、PアンドAを行う際にロスシェアリングの条項を入れる、そういうことで約束するということは承知しております。 ただ、日本の金融再生法の前提と一つ大きな違いがあると思いますのは、特別公的管理銀行の場合、御承知のとおり、資産判定というものを金融再生委員会の五人の委員によって何カ月もかけて行うわけでございます。そして、適資産と不適資産というものを分けまして、不適資産は整理回収機構に売る、適資産を抱えて新しい受け皿を探す、こういうことになって、いわばこれは先生方につくっていただきました金融再生法の大きな一つの前提となって、そういう適資産を抱えて受け皿を探すということになって、そこが少しアメリカと違うのかなという感じがいたします。 もう一つ、受け皿機関に適資産を譲渡する際に、債務超過額は特例業務勘定から埋められるわけでございますけれども、そこで一たん資産、負債がスクエアになった後で、そして受け皿銀行に行った。受け皿銀行が何年か保有する間にいわゆる二次ロス、またさらに資産が劣化したといった場合に、一体何が原因でそういうロスが生じたのかというところかと思うのです。それを単に二割、八割の責任ですぱっとやれるのか。そこはむしろ受け皿金融機関の経営責任に帰する場合が多いのではないか。そういう受け皿金融機関の経営責任に帰するようなものまで、後々、何年かの間にまた国民の税金でそれを埋めるということが果たして国民の理解が得られるのか、そういうところにやや疑念を持っておりまして、検討している次第でございます。
○西川(知)委員 今おっしゃったことは、適資産か不適資産かというものが、債務者ベースか資産ベースかということで、今の場合は債務者ベースになっている。そういうことで、例えばその債務者が、それこそ新しい事業を起こして、また失敗してしまった、そのおかげでまた資産の価値が落ちた、そういうところまで責任をとることは当然できない。これはよくわかる理論でございます。 ところで、私も石井議員等と再生法の作成にかかわらせていただいたわけでございますが、ちょっと、つくっておきながらというのもおかしいのですけれども、わからないところがございます。なぜかというと、引き継ぎの資産、これが適正なものかそうでないかというのを判断するのは資産ベースで判断するというふうに法律には書いてあるわけですね。ところが、その基準の概要等を見てみますと、これは、正常な債務者か要注意先債務者か、例えば繰越損失があって二年後の期末までに正常な債務に移行するならこれは適当であるとかどうだとか、そういう債務者ベースに実はなっているわけですね。 そうすると、もっと簡単に言えば、破綻した金融機関があります、債務者がいます、その債務者はいい債務者か悪い債務者か、これを分ける、こういうことでいい債務者は受け皿銀行へ、悪い債務者は預保の方に行ってしまう、こういう分け方をしているわけですが、果たしてこんなに単純にいくものなのかなということがそもそもの私の疑問でございまして、そもそも債務者ベースで分けていくということが本当に適切なのかどうか。そういう前提でいくとこのロスシェアリングというのは当然のことながらできないわけでございますが、資産ベースでやっていくのであればそういうことも可能ではないか、こう思うのでございますが、柳沢国務大臣、金融再生法に基づく資産判定の基準を債務者ベースでされた理由、これをもう一回教えてください。
○柳沢国務大臣 法律の専門家である西川委員に私から何か釈迦に説法のような話をするのは恐縮にも思いますけれども、御質問ですので申し上げますが、結局それは、先生が先ほどちょっと触れられた、我々の金融機関の融資がコーポレートファイナンスのベースで行われている、プロジェクトファイナンスのベースで行われていないということが最も基本的な理由かと思います。我々は債務者に対して丸ごと貸し付けをしているという観念で融資が行われていることがもう圧倒的に多い。 それに対して、実はシードマンさんがわざわざ訪ねてくれていろいろお教えを私に垂れてくれたりしておりますので、私もちょっとシードマンさんに、論争というほどではないのですが、我々がアメリカの制度と違ったことをしているので、シードマンさん、せっかくのお教えながら、なかなかすっとそれが受け入れられないのだということの一つの理由にも今申した点を挙げておいたわけでございます。
○西川(知)委員 ロスシェアリングについてはこの辺で終えます。 ペイオフについて、ちょっと宮澤大蔵大臣に確認をさせていただきたいのですが、先ほどからの御答弁で、二〇〇一年の四月一日より実施すること、これは確認をする、ただ、諸種の技術的な問題、こういうことについて解決をする必要がある、こういうことでございますが、これは、例えば金融再生法が時限立法であるとか、そのほかのいろいろな要素にかかわらず、どういう事態が発生しようとも二〇〇一年の四月一日より無条件で実施することであるのかどうか、ここの点について確認をしたいと思います。
○宮澤国務大臣 お答えとしては、二〇〇一年四月から予定どおりいたしたいと考えておるわけでございます。 それで、けさほどから御議論になっておりますのは、さて、そうするについては大変にいろいろな問題があり、また、こうしておいた方がよかろうというような知恵もあり得るしということで、金融審議会にひとつ考えていただきたいというお願いをしておきましたが、ちょうどここへ来まして論点整理というものをやっていただいておって、それを世の中に問うてみようと。それは、これをやる場合に関連して考えるべき施策等々はどういうことであるかといったようなことに関してでございまして、ねらいは、そういう論点整理の中からいろいろ世の中から御議論があって、最終的にこういうふうにしてやることがよかろうということの道行きとして考えているわけでございます。 同時に、しかし、今再生委員会のこと等も仰せられましたので、再生委員会も一つの期限を持った組織でございますし、たまたまこの時期が、いわゆる金融の不正常な状況からいわば政府の公的資金導入等々を離れて一本立ちをするという全体の正常化の時期だというふうにも考えておりますので、それもございまして、ここで二〇〇一年四月から予定どおりやることがいいのではないかというふうにも考えておるわけでございます。
○西川(知)委員 中間報告がきょうの四時ごろ、もう発表されるころであると思うのですけれども、それは、そういう大学の先生とか日経の会社の方とかいろいろそういう方々が入られて一応お出しになるのでしょうけれども、大体問題点というのはそう難しくなくて、要するにいかにしてスピーディーな支払いができるかということであると思うのです。 そこで、名寄せの問題とかいろいろな問題があるというふうに指摘されておりますが、一つ私はちょっと大蔵大臣の御意見をお尋ねしたいのです。 例えば保険金支払い方式の場合、これは預金等債権の買い取りでだれかの資料によると多分一カ月間ぐらいかかるかもしれない。そういう時期のことがあるけれども、まず、その期間の短縮というのは、これは実務的に可能なのかどうかという点が一つ。 それから、こういう概算払い率によってやる場合に、例えば概算払い率を資産が確定するまでに少なく払ってしまった。そうすると後で払わないといけない。後で預金者の方はもらえるわけですから、それはまあいいだろう。ところが、国が多く払い過ぎた、預保が払い過ぎた。その場合返してほしいというのは、実は預保法の八十一条の二には書いていないわけですね。ですから、預金者の方としては、多くもらい過ぎたから後で返さないといけない、これは大変ですけれども、一たんある程度もらって、さらにもらえるということで、例えばそれをスピーディーにやれば金融不安というのはまず起こらないのではないかというのが第一点。 それから、仮払金というのは、大体一週間ぐらいで政令で定める範囲で払われるということで、現在二十万円になっているわけですけれども、これをもっと上げれば、例えば千万円とかに上げれば、すぐ問題点は解決できるのではないか。 スピーディーにやる方法というのは、いろいろな方法があるのでしょうけれども、一生懸命考えられているのでしょうけれども、現在の方法でも、例えば名寄せをするのがそんなに難しいのか、もっと簡単にできるのではないか、二番目は、さっき申しましたように、預金等の債権の買い取り、これは一カ月というのはもっと短くできるのではないか、また、仮払金、これも政令改正で二十万円をもっと増額すればいいのではないか、こういうふうに考えるわけですけれども、その点について大蔵大臣の御意見はいかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 御質問の御要諦を伺っておりますと、金融審議会でいろいろ議論になっておりますその論点整理につきまして、今の御指摘などはまさしくそうでありますが、実は、金融企画局長がこの審議を直接、時々自分で聞いております。私は実はほとんど全く存じませんで、これから報告を受ける立場でございますから、よろしければ金融企画局長から今の問題、それからお尋ねの問題についてお答えをさせていただきたいと思います。
○伏屋政府委員 お答えいたします。 預金の全額保護という現在の特例措置が終了した後の金融機関の破綻処理として、先ほど先生言われました現行の預金保険法の本則では、保険金支払い方式と一般資金援助方式が措置されているわけでございます。今先生が言われましたように、保険金の支払いをいかに迅速に行うかということがまさに重要な課題ということで、金融審議会でもこの議論が活発に行われておるわけでございます。 一つ、言われました名寄せの問題でございます。これは、現行の保険金支払い方式では一預金者当たり一千万、一金融機関一千万ということでございますので、どうしても保険金を支払うためには名寄せが必要ということでございます。 現在、審議会では、保険金支払いのために必要な名寄せを迅速かつ正確に行うためには、これは非常に具体的な意見の内容を申し上げますが、例えば、平時から金融機関に名寄せをやってもらうように求めたり、また金融機関に、名寄せデータを預金保険機構がスムーズに引き継ぐように、そういうシステム対応を求めてはどうかというような意見もあります。また他方で、全金融機関に名寄せを求める場合、その負担は相当なものになるのではないかというような意見もあるわけでございます。 それから、先生の言われました買い取りにつきましても、預金保険機構等によりまして、平時からいろいろな意味で関与しておいてはどうかというような意見もあります。 それから仮払いの点でございますが、これは名寄せ等の作業が終了するまでの間のいわば預金者の当座の生活資金に充てるためのというような趣旨で設けられているものでございますので、一方において、この水準は必要最小限にとどめるべきだという意見と、やはりいろいろな意味で生活水準も上昇しているのだからある程度は引き上げてはどうかというような意見もあります。 いずれにいたしましても、保険金支払いをいかに迅速に行うかということで、今後とも金融審議会でまた精力的な審議がやっていただけるものと考えております。
○西川(知)委員 それで、今、例えば平時からの関与ということをおっしゃいましたが、アメリカのFDICのように、いろいろと事前準備の段階から入っている、そうするとその資産の確定というものが比較的速やかにできる、こういうふうに思いますので、当然そういうふうな方向性でやっていかれるのじゃないかとは思います。 そこで、一つちょっと気になることが、中小企業の決済性の預金、これを保護したらどうかということで、概念的には確かにそうだと思うのですが、これは当座預金じゃなくて普通預金口座というものも対象にする。そうしますと、これと貯蓄性の預金との差とか、それからまた中小企業でも休眠会社とかいっぱいございますし、その辺をどうするのかということが公平性の観点から、また技術的なところから大変問題となると思うのですが、その辺のところはどういうふうに、概略で結構ですが、大蔵省の方としてはお考えになっているのでしょうか。
○伏屋政府委員 お答えいたします。 やはり今先生の御指摘の点も金融審議会のワーキンググループでは大事な問題として、金融機関が破綻した場合の流動性の問題、すなわち法人等の決済、特に中小企業の決済の問題が論点になっているのは事実でございます。 この点に関しまして、決済性預金については、これは全額を保護対象とすることによって速やかな払い戻しを認めるべきではないかという意見があります一方で、決済性預金を全額保護対象としてしまうと、やはり負担の増大やモラルハザードの問題、一体ほかの預金との明確な線引きができるかどうかといったような問題があるという意見もあるわけでございます。したがって、ほかの課題とあわせましてこの点も、論点の整理公表以降、またいろいろな御意見を聞きながら審議が行われていくと思います。
○西川(知)委員 では、ペイオフのことはこのくらいにいたしまして、株式交換制度のことについてちょっと、質問通告はしておりませんが、大蔵大臣の御所見をお伺いできればと思うのです。 株式交換制度は、一般の事業会社だけじゃなくて、銀行も、これからの金融の再編成ということでこれは大変いいシステムであるということで待ち望んでいるわけです。既に、これに関する租特法の改正というものは本年の三月三十一日に手当て済みでございますし、この株式交換制度自体を総理も、新聞報道によると、成立に強い決意を表明されているということでございます。 そこで、これを今国会中にぜひ通す。これがいろいろなほかの法律との関連でなかなか審議できないとかそういうようなことをしていては日本の金融の再編成にも非常に支障を来す。こういうことで私は、早急に法務委員会の方でもこれを審議すべきである、こういうことをぜひ訴えたいと思うのですが、こういう金融再編成という立場から、大蔵大臣のこの点についての御所見をお伺いできればと思います。
○宮澤国務大臣 このたび、雇用の問題と産業の競争力の問題、二つをあわせまして先般閣議決定をいたしまして、これに伴います補正予算、並びに産業関係につきましては幾つかの立法をやがて御審議を願いたいと思っておるわけでございますが、金融機関及び事業会社につきまして今の株式交換制というのが、やはりリストラクチャリングと競争力強化の一つの目玉になっておるわけでございます。既に法律は提案されておりますので、このたびの産業関連で提出いたします法案にはそれは当然のことながら含まれておりません。したがいまして、今御審議中のこの法案について、ぜひとも速やかに成立をさせていただきたいということを念願いたしておるわけでございます。 まさに今のリストラクチャリングあるいは金融の問題にも大変に関連のある法案でございます。法務委員会におきまして、御承知のように、いろいろ御議論のあります法案が幾つかございまして、その中からなかなかこの法案が御審議の順番になりませんで、おくれておるわけでございます。正直を申しますと、私どもも国会対策の関連の各党の方々にもお願いをして、何とかこの国会で成立をさせていただきたい。実は、会期を余分に延長しましたときの議論の一つにも、この法案の成立をぜひお願いしたいという気持ちがございましたので、政府は、何とかこの国会において成立をさせていただいて、あわせまして産業競争力強化関係の立法を、多分今月の二十日過ぎには準備をいたしますので、それもこの国会中に成立をさせていただきますと関連の法案が全部そろうということでございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
○西川(知)委員 私も宮澤大蔵大臣がおっしゃったことと同様に感じておりまして、ぜひこれを早く進めるべきであるというふうに強調したいと思います。 そこで次に、地銀に対する資本増強について柳沢大臣にちょっとお伺いしたいのです。 中小企業に対してのいろいろな対策、これは地銀の力によるところも大変多いと思います。そこで、この間、「地域金融機関の資本増強についての基本的考え方」というところで、配当率等についていろいろな優遇措置を行う場合が書いてあります。改善点の評価項目で加点すべきところと減点すべきところというのがあるのですが、この配当率の加点また減点のところに、例えば中小企業に対してリーズナブルにたくさん貸すというところは加点する、そうではなくて貸し渋りをしている、そういうところは減点する、そういうふうにすべきではないかと私は思うのです。それは、この報告の百七十二ページのところに「経営健全化計画の改善点の評価項目」というのが書いてございますが、その中にちゃんと記載しているでしょうか。それは、「その他」の貸出金総額が増加しているかどうかの中で読めるかどうかなのですが、読めるとは思うのですけれども、ちょっと確認の意味でそれをお答えください。
○柳沢国務大臣 ちょっと時間をとりまして、恐縮でした。 この経営健全化計画で改善点の評価項目というのを挙げておりますのは、多分、大手行の場合の要領のものでございます。地域金融機関、地銀等については今基本的考え方を明らかにしたという段階でございまして、そこにもうたっておりますように、基本的には大手行のときの資本注入と同じ考え方によるけれども、あえてそれにつけ加えるあるいは確認をしておきたいというところを主たる部分として基本的考え方をまとめました。 したがいまして、これからさらに優先株等の配当率等に関する加点、減点の項目等については、地域金融機関特有の問題があるかないかというようなところ、そういう視点からもう一度再チェックをして確定いたしたい、このように考えております。したがって、その際、先生がおっしゃったことを念頭に置いて検討してみたい、かように申し上げておきます。
○西川(知)委員 もう一つ念頭に置いて検討していただきたいことは、先ほど、資本の注入に関しての申請の場合に、八%を目指してか目標かして申請をしてほしいということで、前の大手行に適用するためにつくったとおっしゃる評価項目の中にも、公的資金申請額が特に十分であるかどうか、これも加点のところになっておりますので、それが八%を目標として、それで申請してきたらこれはプラスであるというふうにぜひしていただきたいと思います。 ちょっと確認の意味でお答え願えますか。
○柳沢国務大臣 先生、正確に理解していただいているというのは非常にありがたいと思いますけれども、まさに私ども、大手行のときも、十分な資本増強をしてもらいたいというところからこういう評価項目を置かせていただきました。したがいまして、地域金融機関についても同様の考え方から、ただ、多々ますます弁ずといって自分が返せないような金額を申請されても困りますので、その辺のところのころ合いを見るための一つのメルクマールということで念頭に置いてまいりたい、このように思います。
○西川(知)委員 そこで、評価項目の中で、不良債権の流動化が具体的に計画されているかどうかというのも入ってございます。実はアセット・バックト・セキュリティーということで、SPC等を使って流動化ということがやられているのですが、そのSPC法ができてもいろいろな不備な点がある。例えば、今のやり方というのは、資産を流動化しようというために使われていて、運用のためにやっているSPCではない。ですから、資産の入れかえなんかができるようなスキームがつくられていない。だから、一々資産流動化計画というものを金融監督庁に提出して、そして変えるときにも一々承認をもらわないといけない、そんなふうなことになっています。 実は私も、何人かの金融問題について詳しい代議士の先生と、それから米国の商工会議所のメンバーで、そういう金融のことを日本でやっている大手の金融機関何行かの人に集まっていただいて、彼らがこっちに来てグローバライゼーションでやっていろいろな具体的な問題が見つかってくる、それをどういうふうに解決したらいいのだろうか、そういう研究会をやっていまして、けさもちょっとやったのですけれども、その中でも、このSPC法というものが現在のままではなかなか使いづらい。十三件のSPC法を使った中で不動産の流動化というのは五件しかないわけで、金額も六百億くらいしかいっていないということで、このSPC法の問題。 それから、キャッシュフローなりそういうものが一定化していないとなかなかこれは難しいわけですけれども、定期借家権、この問題について規定が今のところ整備されていない。これはいろいろな難しい議論はあるのでしょうけれども、流動化の対象になるような借家というのはビルの一棟とか二棟とかそういう話で、個々の個人に関係するようなものではありませんので、それも例外規定を設けて定期借家権の整備とかそういうものもやっていく必要があるのではないか。 それから当然のことながら、破産とか会社更生、これは新しい倒産法制がこれから提案されようとしていますが、これは和議だけに適用されるので否認権が非常にあいまいである。例えば、故意否認の対象となる行為、これが期間が限定されていないためにキャッシュフローをつくる上に非常に問題である。 こういうことがございますので、加点をするのは、不良債権の流動化が具体的に計画されているかということでございますが、実際はそういう問題があって、そういう問題を解決しない限りこういうことができないので、ぜひこういうことも含めた上で、関係当局と再生委員会、柳沢大臣の方で検討していただきたい、そういうふうに思いますが、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
○柳沢国務大臣 私ども、最終処理というものについて多大の関心を持ってその加点項目を掲げさせていただいております。そして、現実に今度不良債権の処理、九兆円ほど十五行についてやっていただいたんですが、そのうち、割と流動化というのが進んでいまして、これはバルクセールが一番大きいかと思うんですけれども、そんなことで五一%ぐらい実は引き当てでなくライトオフが進んだということでございます。 しかし、それにしても、その中に確かにSPCを使った流動化というのはりょうりょうたるものというか、なきに等しいという状況でして、これは本当に、先生問題を御指摘いただいたように、キャッシュフローがちゃんと見通せなきゃだめだ、安定的に見通せる必要があるんだということ、それにはもうちょっと家主の権利がきちっと保護されないとなかなかそういう仕組みができ上がらないといったような問題点も私ども十分認識いたしておりまして、むしろ先生にお願いで、SPC法の改善をひとつ精力的に進めていただきたいというふうに考えております。
○西川(知)委員 終わります。どうもありがとうございました。
○村井委員長 次に、谷口隆義君。
○谷口委員 現在の金融業界の状況でございますが、昨年末に、御存じのとおり、六十兆円の公的資金が準備され、セーフティーネットが張りめぐらされ、また、本年に入りまして若干景気も持ち直しております。株価も一万八千円台ということで小康状態にあるというように言われておるわけでございますが、しかし、本当に金融業界の構造的な側面が改善されたのかどうか、これはまだ私は大変厳しいものがあるんではないかというように考えております。 先日の公的資金注入十五行の経営健全化計画の進捗状況を見ましても、一番大事なところの事業再編のところに大胆な切り口が見受けられないんではないか。今、御存じのとおり、これは共通の認識でございますが、オーバーバンキングというような状況の中でこれが進んでいくのは、まだまだ越えなければいけない障害があると私は思っておるわけでございます。 それにつけ加えて、二〇〇一年にペイオフが行われるわけでございますし、これが予定どおり行われるといたしますと資金がかなり大きく動くであろうというようなこと等々を考えますと、それはそれなりに時間の余裕はないというようなことでございますので、特に金融再生委員会の委員長をやっていらっしゃいます柳沢大臣のところは大変お忙しいことであるとは思いますが、より一層やっていただきたいというように申し上げたいと思います。 今申し上げたことにつきましては、後ほどまたこういう議論もさせていただきたいというように思っております。 それで、まず初めにちょっとお伺いいたしたいことは、先ほど同僚議員の中にも質問をされた方がいらっしゃいましたが、特定合併でございます。 平成九年十二月に預金保険法の一部改正ということで、経営不振行同士が大胆なリストラをし、また不良債権をRCCに譲渡し、その後合併をするというようなスキームが行われたわけでございます。当時私はこれに対しては大反対でございましたが、しかしこれが成立いたしまして、御存じのとおり、福徳銀行となにわ銀行がこれの適用を受け、なみはや銀行という形になったわけでございます。それが平成十年の十月に改正されまして、当初は御存じのとおり平成十三年の三月末までというものが平成十一年三月三十一日までということで、結局この合併一つが適用の対象になったということで終わってしまったわけでございます。 このようなスキームについて、どうもマスコミの情報を聞いておりますと、田波事務次官は、この状況からして特定合併を選んだのも間違いではないというようなお話もいたしておるようでございますが、ひとつ大蔵大臣にこの特定合併についての御見解をお述べいただきたいというように思っております。
○宮澤国務大臣 詳しい事情は私個人としては存じませんけれども、そういうことがありましたことは存じております。そして、その法律は今年の三月末で廃止されましたので、この福徳、なにわ銀行の特定合併だけが適用を受けたケースであることになりました。 経営が悪化した金融機関同士であったということは事実でありましたし、またしかし、そのゆえに保険機構から不良債権の買い取り等もやってもらいました。また、大胆なリストラなどについては、金融監督庁長官の御承認も受けるというような計画でいたしました。大蔵省としては、どうもこれ以外に、今のような制度がございませんから方法はないと考えたものと判断をいたしますが、結果としては、しかしこれはどうも成功でなかったと申し上げざるを得ないと思います。 まことに、この地域に金融機関がなくなることは非常に地域のためにもよくないと考えた結果ではございましたけれども、行政としてはどうも私は成功とは申しがたい例であったのではないか、率直に申しますとそう考えております。
○谷口委員 その結果、今なみはや銀行は早期是正措置が発動されたということでございまして、このスキームが成功するというのは、経済も上向きになり、自然に立ち直るような素地があればこのスキームも扱えるんではないかというように思っておりますが、あの当時にそういうように考えられるというようなことはなかったわけでございまして、私はそういう意味で反対しておって、今結果としてその状態になっておるということです。 しかし、一方、よくよく考えてまいりますと、主力十五行についてはいろいろ議論が行われたわけでございますが、今地銀、第二地銀のところで早期是正措置であるとか経営破綻が表面化いたしておるわけでございます。一方で、地域金融機関の安定ということを念頭に入れた場合に、従来のスキームで果たしていいのかどうかというようなことも問われておるわけでございます。 そのような観点で、大蔵大臣、何か御意見がございましたらお伺いをいたしたいというように思います。
○柳沢国務大臣 今先生おっしゃったとおり、私ども、大手行については過ぐる三月末の決算期において資本増強をいたしまして、市場の反応等、株価あるいは短期資金の調達のマーケット等からそれなりの反応を得たというふうに考えております。 これを踏まえまして、金融監督庁が行いました一斉の検査結果に基づいて、次に地銀、第二地銀といったようなところに資本増強を行う、あるいは必要な場合にはまた再生法の適用も行うというような事態に至っておりまして、最近においても再生法の適用の事例が、今御指摘のとおり複数行出ておるということでございます。 そして、その場合に、再生法が用意してくれておる現行のスキームでよろしいのかという立法論の立場からの御質問をいただいたわけでございますが、私どもは、今回、地銀、第二地銀の破綻に際して、ブリッジバンクにつながる前提の手続とも言える金融整理管財人のスキームを利用いたしておりますのは、特別公的管理の要件を満たし得ていないということから、今言ったスキームを活用させていただいておるということでございます。 活用を始めたばかりでございますので、総合的な評価というのは現在の段階でなし得ないわけでございますけれども、私は、再生法と健全化法というものを比較して、例えば新聞記者の皆さんなどにはよく申し上げるのでございますけれども、再生法の世界が非常に幸せな世界か、健全化法に比べて非常にいい世界かということについては、実は、再生法を適用し始める入り口のところのスムーズぶり、これはもう本当によくできた制度だというふうに考えるわけでございます。 若干、地方銀行へ行きますと、店頭に預金の引き出しに来られる方が多数に上ったようなことがありますけれども、大手行の場合などはほとんどゼロに等しいというようなことで、非常に平穏のうちに実はこの移行が行われたというようなことでございますが、果たして、これから抜け出す、処理を終えるということの難しさということが私はかねてから非常に心配の種でございまして、そういうものを経験した後でないとなかなか総合的な評価は難しい。では、何かほかにいい方法が今思いついているのかといえば、残念ながら、今の制度をベストに運用させていただくしかないじゃないか、このように考えております。
○谷口委員 大手の場合と、地域の安定と申しますか、そういう地域金融機関の場合と、若干、スキームを例えばきめ細かくやっていくとか、別の角度で考える必要もあるのではないかというように思っておりまして、先ほどの質問をさせていただきました。 それで、私、西村銀行局長の当時からずっと言っておることがあります。それは、不良債権の問題は大変深刻な問題だ、不良債権として金融機関が公表していない部分が当時からかなりあるよ、それはどういうやり方でやっているかといいますと、追い貸しをして不良債権を正常債権化しておりますよというようにずっと申し上げておりました。 このところ、日債銀の状況また長銀の状況等々見ておりますと、やはりそういうような形で正常債権化しておる。また一方で、不良債権飛ばしと言われるような、商法特例法を逃れるために、監査を受けないがために、八十社弱の、これは日債銀でいいますと七十六社でございますか、会社をつくって不良債権を飛ばしたということで粉飾をやっておった。日債銀で申しますと、これは報道によるわけでございますが、粉飾総額五千六百億のうち三分の二、三千五百億がダミー会社七十六社に移しかえられたものであるというようなことでございます。 これは私は、非常に重要なことで、実はこの二行だけにとどまらないだろうというように思っております。大手十五行また地銀、第二地銀の中にも本質的にはこのような処理が行われておるのだろうというように今考えておるわけでございますが、こういう観点でまず第一点お伺いをいたしたいわけでございます。 金融監督庁、今回、日債銀の問題で、ダミー会社を通じて不良債権飛ばしがあったわけでございますが、検査の手法はどのようなことを当時なされておって、現在どういう方法に変えられたのか、ちょっとそのところをお話をいただきたいというように思います。
○日野政府委員 お答えいたします。 検査は、これまでも主要行に対しまして不良債権等財務内容の実態を把握するために実施してきているわけでございますけれども、その際、関連会社への融資あるいは不良債権のディスクロージャーの適切性等についても、実態把握に努めてきたところでございます。なお、その際、仮に不適切な取り扱いやあるいはリスク管理等に問題があると認められた場合には、検査結果通知でその旨指摘し、改善を求めてきたところでございます。 本年三月期から連結決算が導入されまして、今後は原則として銀行と、それから銀行子会社等グループ企業と申しましょうか、とを同時一体的に検査するほか、不良債権のディスクロージャーを回避するための手法についても十分に注意を払いながら検査を実施してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○谷口委員 今の御答弁は、連結が入っていない当時の状態においては関連会社のところまで行っていないというようにとられるがごとくの御答弁でございましたが、こういうような検査の状況でございますと、先ほどから申し上げておりますように、これは百五十行近い銀行全体の問題であるというようなことで、極めて重要なことであるというように思っております。 今、日野さんがおっしゃったように、この三月期から、金融機関が民間企業に比べまして一年早く連結決算を行ったわけでございます。前にも連結決算はもう既にありました。連結の範囲の問題も、要するに決められた連結の範囲で行うのか、連結の範囲を想定し、実質的な連結の範囲で行うのかという問題があるわけでございますが、今回の連結決算の状況を見ておりますと、実質支配力基準ということで、実質的に支配の及ぶところも連結の範囲だというようなことでございます。しかし実態は、私がいろいろ状況を聞いておりますと、やはり金融機関の中には実質支配力基準でさえも含めない実質的な関連会社があるというように聞いておるわけでございまして、検査の実効性を高めるという意味においては、会計上の連結範囲を念頭に置くだけではなくて、一体どの程度まで影響が及んでおって、いわば実質的な連結範囲がどの程度までなのかというような観点でやっていかないと、また同じような、この範囲から除いたところに不良債権を飛ばすような行為が行われる可能性もあり、現実にそのようなこともあるということも、これは風聞でございますが、聞いておるわけでございまして、このような観点でいかがお考えか、もう一度御答弁をお願い申し上げたいと思います。
○日野政府委員 ただいま御指摘がございましたように、この三月期から導入されました連結決算制度は、従来ももちろん連結決算というのはございましたし、形式的には五〇%基準というのがございました。あるいは持ち分法というのもございましたけれども、この三月期からはいわゆる実質支配力基準といいますか、実質基準が導入されることになりましてかなり連結の範囲が広がったということは、ただいま谷口先生から御指摘いただいたとおりでございます。 したがいまして、連結の範囲をどの程度まで見るべきかということは、やはり一番大事なのは、決算に当たりまして、監査法人あるいは公認会計士の方々がよく決算をチェックしていただきまして、例えば連結子会社と認められるようなところに役員を派遣していないかとか、あるいはさまざまな実質的な基準がございますけれども、そういった観点から、なるべく連結を小さくしようとするような、仮にそういう誘因があるとするならば、そういうものはやはり監査法人においてよくチェックしていただくということが非常に大事になってきているのじゃないだろうかというふうに考えます。 もちろん、検査におきましても、私どもといたしましては、銀行やそれから銀行子会社等のグループ会社と言われるものについては十分によく見ていきたいというふうに考えているところでございます。 〔委員長退席、井奥委員長代理着席〕
○谷口委員 さっき私が申し上げている意味を理解されておらないんですが、例えば、仮に会計上の連結範囲が決まっておったとしても、それを乗り越えて、実は個々の取引を見ていくと大変実質的にかかわっておるな、支配しておるなというようなところがあれば、そのあたりまで突っ込んで検査をしていくつもりですか、こういうように聞いておるんです。
○五味政府委員 御指摘ごもっともでございまして、これまでいわゆる不良債権を関連会社に移しかえるというようなケースの検査技法といたしましては、関連会社の営業貸付金自体をまず査定いたしまして、その査定結果に基づいて関連会社の債務者区分を行い、それが本体の銀行からの貸付金の区分に適用されていく、こういう形で、実質的に連結決算を検査するのと同じ効果があるような手法をできるだけ用いてやってまいりましたけれども、問題は、それが一回だけの移しかえですとある程度できるのですが、二回、三回と移しかえが進んだ場合、そこをどこまでトレースできるかというのは非常に難しい問題があります。そういった先がすべて連結対象になっておりますれば把握は比較的容易なんですが、そうでないケースというのは先生おっしゃるとおりあるわけでございまして、これをどこまでトレースできるか、今までも精いっぱいやっておるんですけれども、やはりなかなか限界があるという部分がございました。 これから、検査マニュアルもつくりまして、関連会社への査定の基準というのも大分明確化いたしましたので、御指摘を踏まえてさらに頑張っていきたいと思っております。
○谷口委員 だから、今申し上げたことが一番重要なんですね、不良債権の実態把握には。要するに、今もう既に目前にあるものの不良債権を探すのは、これは大したことないんです。要するに、飛ばされている不良債権を探すのが大変なんだよ。そういう観点で、私が申し上げていることをぜひ念頭に入れてやっていただきたいというように思います。 ですから、そういう実質的な不良債権を把握できるように、不良債権の金額はこの程度だというように思っておったが、実はまたふえたんだ、こういうことにならないようにやっていかなければいかぬわけで、そういう観点でぜひやっていただきたい。従来からの粉飾が起こった後の状況を聞いておりますと、やはりそのようなことが一番大きな原因になっているということでございますので、ぜひぜひ、そういう一定の範囲内だけ見るのではなくて、追いかけるというようにやっていただきたいと思います。 それで、今度は再生委員会の委員長にお伺いいたしたいわけでございます。 平成十一年一月二十日に「金融再生委員会の運営の基本方針」というのがございまして、そこで、一部文章を抽出して読ませていただきますと、「少なくとも大手行については本年三月期において不良債権問題の処理を基本的に終了することを目指すとともに、」ということで記載されておるわけでございますが、十一年三月期決算で大手行の不良債権処理は終了したというようにお考えなのかどうか、御見解をお伺いいたしたいというように思います。 〔井奥委員長代理退席、委員長着席〕
○柳沢国務大臣 我々再生委員会の仕事の最も重要な部分は、日本の金融システムに対する不信認のもとであるところの不良債権の処理である、こういうことを強く意識いたしましてこの仕事に取り組んでまいりました。 その一番の手始めが本年三月末の資本注入でありまして、我々はその資本注入に当たって、まず不良債権というものの分類、これは基本的に金融監督庁検査部による一斉検査の分類を引き継いだ厳しい分類であること、それから引き当ての基準については、これは大変論議のあったところですけれども、あえて定量的な基準を設定して、それをめどとして引き当ての水準を高目に保つこと、それから連結については、もう既に既定方針でございましたけれども、これも、今先生たびたびお触れになられた実質支配基準を厳格に適用すること、このようなことをもちまして不良債権の処理に当たってもらったわけであります。 そのための所要資金ということで七兆五千億の資金を公的に注入いたしたわけでありますが、たまたまでございますけれども、今回は税効果というようなことも加わりまして、また資本の自己調達努力というものも多くの銀行でやってくれまして、この不良債権処理に充てることのできる資金としては、我々の投入した七兆五千億を含めて十九兆円ぐらいのものが利用可能な資金ということでこの処理に充てることが可能というようなことになったわけであります。 現実にはそうして九兆円余りの不良債権の手当てが行われたということでございますが、これは決して、資金的に制約があって九兆円になったという事情でないことは、ただいま言ったように、活用できる資金はもっとかなりのものであったということからも私ども言わせていただき、またそのような認識をしておるという次第でございます。 そういうようなことを総合して、私どもとしては、この三月期に大手行十五行については不良債権の処理が基本的に終了した、こういうことを認識し、またそのように言わせていただいておるという次第であります。
○谷口委員 基準のとり方もあるんでしょうが、これは外資系の金融機関の調査報告書によりますと、大体こちらの方では、七十六兆ほどの不良債権があって、十数兆まだ未処理の不良債権として残っておるというような結果もあるようでございます。 いずれにいたしましても、私自身も、この三月期で不良債権処理が終わったとはちょっと考えにくいなというように思っておりまして、株価が若干上がっておりますからそういうプラスの効果もあるわけでございますが、先ほど私申し上げましたような不良債権の飛ばしというのは、特定行だけではなくて、かなり広範な形で行われている可能性があるということをまず念頭に入れていただいて、再度厳しくそのあたりを見ていただきたいというように思います。 それともう一つ、もう時間がございませんので最後でございますが、報道によりますと、クレディ・スイス・ファースト・ボストン、CSFBの取引について、金融機関との間で粉飾幇助ではないかというような報道がございました。一つは日債銀、九七年三月期に一千億ほどの損失を適正に処理しないでこの金額を隠したのではないかというような報道がございました。また、東京相和銀行がCSFBグループの海外のSPCに百五十億の不良債権を売却したことが不良債権隠しではないかというような報道もございました。 そこで、どうも金融監督庁の検査では、CSFBの資産運用商品が粉飾に当たるものがないかということを検討しておるというようなことが出ておりました。また、どうもCSFB側社員が資料を廃棄するなど証拠隠滅を図ったというような情報もございました。これについて事実をお述べいただきたいというように思っております。
○五味政府委員 クレディ・スイス・グループに対する検査は現在まだ続行中でございますことと、それから個別金融機関に関します検査内容の詳細につきましては、いずれにせよ皆様に御説明するのは控えさせていただいておるところでございます。ただ、ただいまお話のありましたうち、検査妨害に関する話につきましては、クレディ・スイス・グループ、スイスに本部がありますが、そこが、検査に関して資料の隠匿あるいはこれを妨害する行為を行った社員がいるということをプレスリリースしておられます。 外資系の金融機関に対します検査というのは実は久しく行われていなかったわけでございますが、ビッグバンの進展に伴いまして、外資系金融機関の進出あるいは本邦金融機関との提携ということが広範に行われるようになりました。特にその業務の内容というのが、一般の国内の金融機関が行っております預貸業務を中心としたようなものではなくて、例えばデリバティブスのようなものを広範に扱う、あるいは債権の流動化に関連して、これをデリバティブスと組み合わせてさまざまな商品を開発し、販売する、しかもこれを在日拠点、証券会社そして銀行あるいは信託現法、こういったような同一グループの在日拠点全体がグループとして分担し、開発し、またこれを販売したり運用したりしている、こういった特色が認められるものが多くございます。 そこで、今回は、こういったグループを一体としてとらえまして、こうしたオフバランス取引を中心に、リスク管理の状況あるいは法令遵守の状況、こういった点を重点に検査する、こういうことで検査に入りまして、クレディ・スイス・グループ以外のグループにも二つばかり現在検査を入れておるところでございます。 今後とも、この検査は重点として進めてまいりたいと思っております。
○谷口委員 時間が参りましたのでこれで終わりますが、今申し上げた最後の問題につきましては、極めて複雑な金融商品を扱っておるようでございまして、オフバランスであるとかオフショアであるとか、海外に持っていくというようなこともどうもあるようでございますので、金融監督庁におかれましては、そういう複雑な金融商品をよくよく見ていただいて、今のその状況を捕捉していただくと申しますか、不良債権の飛ばしが起こらないように状況をよくよく見ていただくということでぜひやっていただきたいというように申し上げまして、終わらせていただきます。
○村井委員長 次に、矢島恒夫君。
○矢島委員 日本共産党の矢島恒夫でございます。 私は、まず、提出されましたこの報告書の中の「日本債券信用銀行の破綻処理について」、ここに関連して質問したいと思います。 日債銀の破綻宣告というのは、昨年十二月十三日の日曜日でした。金融監督庁の手で行われたわけです。十二月の十五日、二日後になりますが、金融再生委員会が発足するわけですけれども、その前だったから、形式的には再生委員長権限代行の小渕首相が行ったことになっております。実際は金融監督庁が下した決定と言えるわけですが、なぜこの時期だったのかということ。早期是正措置だとかあるいは業務改善命令などの余地はなかったのか。その二日後、十二月十五日には金融再生委員会の発足が予定されていた。これを待ってからではまずかったのか、何か特別の理由があったのか、お答えいただきたい。
○柳沢国務大臣 当時、小渕内閣総理大臣が金融再生委員会を代行しておりましたが、私が小渕総理の補佐役ということに指名をされまして、小渕総理をお助けして私もこの問題にタッチをいたしました。 その立場から御説明をさせていただくわけでございますけれども、日債銀については、まず検査が行われ、その検査結果に基づいて、十一月の十六日に検査結果を通知すると同時に、いろいろな改善のことについて報告を徴求するということをやったわけでございます。 特に、私、当時の記憶で一番大きかったのは、資本の増強というよりも、ある銀行との合併構想というものが進捗しており、これが可能になればまたこれは別途のいろいろな対策も打ち得るというようなことで、ある種期待の気持ちも持って眺めておったわけですが、それが最終的にうまくいかなかったということが決定的になりまして、つまり資本増強についてはなかなかいい方法がない、こういう事態がはっきりしたということでございます。 そういうことで、ほぼ一カ月を置いた日曜日でもあるということで、市場の混乱等を避けるために、翌々日には再生委員会が発足するけれども、あえて十三日に特別公的管理のもとに置く決定をさせていただきました。 これがすべての経緯でありまして、逆に、ではなぜ再生委員会の発足を待って再生委員会の手でこの処理を行わなかったかということでございますが、これにつきましては、再生委員会が発足をいたしましても、年末年始もあることでもあって、その運営の仕方であるとかあるいは議事規則であるとかというような、いわば基礎工事の部分をどっちみちかなりの時間をかけて処理しなければならない、こういう事情がありました。実際にも、再生委員会がそういう基礎的な枠組みをつくり上げて活動し始めたのは、私の記憶では一月もかなり中に入ってからであった、こういうことでございまして、この判断というのはその意味でも適切を欠くというようなことはなかったというように思っておりまして、御理解を賜りたいと思います。
○矢島委員 どうも十二月十三日としたことについて納得のいくような理由というわけにいかないのですが、それでは私、日債銀にかかわる個々の問題でただしていきたいと思います。 まずは、日債銀破綻の大もとは何か、こう考えますと、九七年四月一日に、日債銀救済のために奉加帳方式による再建方式、これを大蔵省が主導で行ったわけですが、ここに問題があるのではないか。 このことは、当委員会でもしばしば論議されてきました。大蔵省の呼びかけで民間大手金融機関から二千百億円集めた、それでも足りないので日銀から八百億円、合計で二千九百億円を集めたわけですが、これが奉加帳方式。私も、去る二月五日の当委員会で、この問題で質問しました。その質問に対して、九七年四月一日に大蔵省会議室で、銀行、生保、損保など三十四の金融機関の関係者を集めて会議をやったこと、そして大蔵省からの出席者については、当時の銀行局を担当した者と、多分乾部長だったと思いますけれども、そう答弁されたわけであります。 そこでお聞きしますが、銀行局の担当者とは当時の中井省官房審議官と思いますが、これは間違いありませんか。
○乾政府委員 二月のときにも私お答え申し上げましたけれども、この四月のときに銀行局から関係の金融機関にそういう説明をしたということでございます。 当時の担当者につきましては、銀行局担当の審議官ということでございますけれども、名前につきましては差し控えさせていただきたいと思います。
○矢島委員 今さら差し控えさせてなんていうようなお答えが来るとは思いませんでした。もう中井審議官であることは周知の事実だろうと思います。 そこで、この会議において中井審議官はどんな要請をしたのか。例えば、日債銀は債務超過ではなくて再建可能である、こういう説明をしましたか。この点についてはどうですか。
○乾政府委員 平成九年四月の経営再建策の実施に際しましては、当時、大蔵省といたしまして、これに最大限の支援を行っていくとの方針を打ち出しておりまして、同日の大蔵大臣談話の中でも明らかにされておるわけでございますけれども、各出資要請先からの個別の照会等に対しまして、大蔵省といたしましては、この再建策が実施されれば日債銀の再建は可能であるとの認識を持っていることを説明した、そういうことでございます。
○矢島委員 債務超過ではないなどという説明が行われ、そしてそれを信じさせて民間金融機関に二千百億円も出資させたことになるわけで、まさに粉飾説明ということで、その責任は私は重大だと思うんです。 法務省に尋ねますが、今、日債銀破綻に関する刑事責任の追及を鋭意行っているところだと理解しております。幅広く捜査を進めるということで、その一環として参考人からの事情聴取も行っていると思いますが、その中には当時の大蔵省担当者なども含まれているのかどうか、その辺についてお答えいただきたい。
○池上説明員 お答え申し上げます。 具体的事件につきまして、捜査機関が現に捜査を行っているかどうかなどにつきましては、捜査機関の具体的な活動内容にかかわる事柄でありますので、お答えすべき性格のものではないと考えております。 ただ、あくまでも一般論として申し上げるならば、検察当局におきましては、常に法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適正に対処するものと考えております。
○矢島委員 四月一日のこの金融機関との会議で、中井審議官は、こんなケースはこれまであったか、こういう質問がされたわけですけれども、それに対して、今回のケースは初めてだ、これまではあくまで債務超過だった、破綻というよりグレーゾーンに属するものの処理と考えている、こう答弁したと思いますが、そういう答弁はありましたか。
○乾政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、その再建策が実施されれば再建は可能であるとの認識を持っていることを説明したというふうに聞いておりまして、今先生がお話しされたようなことを話したというふうに私ども承知しておりません。
○矢島委員 それでは、その後、五月三十日だと思いますが、日本生命との間で確認書を交わしたはずですけれども、大蔵省側で署名したのはだれですか。
○乾政府委員 平成九年五月三十日に、日本生命の求めに応じまして、当時の大蔵省銀行局の審議官と日本生命の副社長との間で取り交わされたというふうに承知をしております。
○矢島委員 中井審議官ということになるわけですが、もう一つ、日銀の資金は大蔵大臣が要請したと談話で言っているわけですけれども、実質的に起案したのはだれなのかということ。当時の銀行局長なのか、それとも中井審議官なのか、お答えいただきたい。
○乾政府委員 これは大蔵大臣の談話ないしは大蔵大臣の要請でございますから、組織としての大蔵省銀行局、あるいは組織としての大蔵省ということだったと思います。
○矢島委員 当時の中井審議官は、日銀から元本を毀損させないという念書をとられている、大蔵省も逃げることはできないと質問に答えているんですが、念書を出した事実はあるんですか。
○乾政府委員 そのような事実は私ども承知をしておりません。
○矢島委員 承知をしていないということですが、ぜひ調べてもらいたいんですよ、そういう念書が提出されているか。実際に本人が、中井審議官本人がこういう念書を出しているという発言をしているわけですから、そういうものがあるかどうかも含めてぜひ調査をしてもらいたいと思いますし、その結果は報告をいただきたいと思います。 そこで、大蔵大臣、今ずっとこの問題でやってきたんですが、日本生命との確認書の問題、大蔵省は、全関係金融機関の同意が得られ今回の再建策が実行されれば、日債銀の再建が可能である旨を確認する。もう一つ、日銀との間の念書については存在そのものがまだ確認されておりませんし、後調査して、なければないということになるかもしれませんが、これらのことが全く裏切られてしまったわけですわ、結果としては。 ですから、これに対する大蔵省の責任というものをやはりとらなければならないんじゃないか。大臣はこの大蔵省の責任をどう感じていらっしゃるか、お伺いしたい。
○宮澤国務大臣 平成九年の四月一日に大蔵大臣の談話がございまして、それに従いまして大蔵省としては省を挙げてこの問題の、日債銀の経営再建策を支援しようといたしたわけであります。その省の趣旨に従いまして、関係者たちは各方面にこの再建策についての協力を要請した、その中に今委員の御指摘になりましたようなことも含まれておったと存じます。 このときには、日債銀は、もとより債務超過であるというようなことはございませんでしたし、また、これらの協力があれば再建できると考えておったわけでございますから、これらのことは、行政に携わる者として、大臣の意向を踏んで当然のことをいたした、権限を越えたことをいたしてはいないし、また、善意を持っていたしたことであるということまでは私は信じておりますけれども、しかし、結果としてこれらの協力というものは、日債銀が再建できなかったことによりましてその実を結ぶことができなかった。そういうことについての行政の責任、悪意はありませんでしたし、過失もなかったと思いますが、しかし行政の責任、ないというわけにはまいらない、こう考えております。
○矢島委員 次に、金融危機審査委員会、いわゆる佐々波委員会のことで尋ねたいと思います。 九八年二月に金融二法が成立しました。これを受けて破綻処理のための公的資金枠が十七兆円準備されたわけです。佐々波委員会が発足しました。九八年の三月十日、大蔵大臣と日銀総裁もメンバーとして出席している中で、日債銀に対しての六百億円の資金投入、これが認められる。そのいきさつについて、あるいは九八年三月時点の日債銀の自己査定と、そのときは債務超過でないとなっているわけですが、七月二十四日以降行われた金融監督庁の検査、わずか六カ月の差で九百四十四億円の債務超過、こういうことになった問題などなど、当委員会でずっと論議されてまいりました。 そこで、実は提出されたこの報告書には、この間の佐々波委員会に関する事柄というのは書かれてないわけですけれども、この問題、どのように反省し、総括したのか。消滅してしまった委員会だから一切関係ないというのか。きちんと総括すべきだと思いますが、いかがですか。
○柳沢国務大臣 今回私どもが国会に対して提出をいたしました報告は、金融再生法第五条に基づきまして、この再生法に基づいて処理された金融機関の破綻処理の状況の報告ということになっております。もちろん私ども、それだけにとどめようかと思ったのですが、せっかく健全化法もあることでありますので、健全化法についても参考資料としてそれにつけておこうということでございました。 そういうようなことで、再生法系統の話でございますので、そもそもが佐々波委員会は資本増強の系統の法律でもあるということで、私どもこれには掲載しなかったし、また、そういうようなことをそもそも考えなかったというのが率直な事情でございます。
○矢島委員 そこで、大蔵大臣にお尋ねするわけですが、やはりこの金融危機審査委員会、佐々波委員会について、これまでいろいろとここで論議されてきたわけです。ですから、その総括と報告、これはどこでやるのか、それともやらないのか、その辺について、大臣、お考えがありましたら。 今、柳沢委員長がお答えになったように、この中ではやらない。しかし、この佐々波委員会の問題について、この間この委員会でもいろいろと論議されてまいりました。とりわけ公的資金六百億円の投入問題などなどについて、そのときの判定その他について。そこで、佐々波委員会の総括といいますか、一切もう関係ないというので、消滅してしまったんだからというので、もうこれで終わりになるのか。総括、その報告、こういうのはどこでやるのか、あるいはやらないのか。大臣のお考えをお聞きしたい。
○宮澤国務大臣 私は、佐々波委員会が当時、三月末に、大変に短い時間の間でこの仕事についての決断をせざるを得なかったという状況、また、出席しておられる大蔵大臣等々も銀行から提出されましたラインシート等を役所に持って帰られて、そして当時の検査部局がそれを精査した等々の事情を考えますと、この佐々波委員会の決定には私は間違いはなかったというふうに自分としては資料等々から判断をいたしておりますが、今のお尋ねでございますと、佐々波委員会の最終報告というものは、時間が決まっておるのですが、将来において公になることになっております。その記録によりまして、もう一度きっと、恐らくは国会におかれまして御議論があるのではないかと考えております。
○矢島委員 日債銀破綻の中で重大な役割を果たし、また不明確な点も多々あるこの佐々波委員会の問題です。今大臣のお答えのように、きちんとやる必要があるということを申し上げて、次に移りたいと思います。 次に、日債銀の会計監査、これを担当したのがセンチュリー監査法人だと思います。九八年三月決算と、それから破綻宣告を受ける九八年十二月の直前、十一月二十四日だと思いますが、九月の中間決算が出ました。その際、センチュリー監査法人は、債務超過でなく特に問題なし、こういうお墨つきを与えたわけです。 大蔵省はこのセンチュリー監査法人の調査を行った、こう聞いておりますが、調査結果についてお答えいただきたいと思います。
○伏屋政府委員 お答えいたします。 まず一般論として、公認会計士法三十条では、故意にまたは相当な注意を怠り、重大な虚偽等のある財務書類を虚偽等のないものとして公認会計士または監査法人が証明した場合には懲戒処分をすることができるという規定がございます。同じ法律の三十二条に基づきまして、今申し上げました三十条に規定します懲戒処分の事由に該当する事実があると思料されるようなときは必要な調査を行うことになっております。 現在、センチュリーと今御指摘になりましたが、必要に応じ、事情を聞いているところでございますが、個別の内容についてコメントすることは、まことに申しわけございませんが、ここでは差し控えさせていただきたいと思います。
○矢島委員 日債銀を監査したのがセンチュリー監査法人の監査人ですが、元日債銀の幹部社員だということですが、これは事実ですか。答えられますか、事実かどうかだけで。
○伏屋政府委員 今の先生の御指摘については、私ども、ちょっとまだ情報を持っておりません。
○矢島委員 今後の調査の中でぜひその点も含めて調査してもらいたいと思います。 次に移ります。 さらに問題だというのは、先ほども金融機関の役員の退職金の問題が論議されました。経営者の責任であります。 報道によりますと、日債銀の役員は退職金を返還するとかしないとかいろいろ書かれておるのですけれども、日債銀の役員の退職金返還問題、どうなっているかお答えいただきたいと思います。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 日債銀の旧経営陣の退職慰労金返還の問題につきましては、日債銀が当委員会に提出いたしました経営合理化計画におきましても、平成元年以降退任いたしました故人を除く取締役のうち、代表権を有していた取締役、合計十六名でございますが、これらの方々に退職慰労金の自主的な返還を要請することとしております。これに基づきまして、これまでこの十六人の方々と現在の日債銀の新しい経営陣が接触いたしまして、この十六名全員から返還について基本的な了解を得たというふうに聞いております。 ただ、具体的な金額がすべて決まったということではないようでございまして、とにかく返還には応じて、今後具体的な返還手続等について協議を進めていくというふうに聞いております。
○矢島委員 十六名全員が一応返還するという方向に行っているようですが、退職金全額返還させるべきですよ。新聞報道によれば、一部だけ返還したいなどというような記事も載っておりますが、ぜひその点については、その責任をきちんととらせるという意味からも全額返還させるべきだ。 法務省に聞きますけれども、今一連の日債銀問題、例えば監査法人、虚偽報告になるかどうか、これからの問題だと思いますが、あるいは、九八年三月の日債銀の決算においては粉飾疑惑があるなどなど、これからこれらに対するいろいろな問題が起きてくると思いますが、これについての取り調べ状況を報告していただきたいのですけれども。
○池上説明員 お答え申し上げます。 お尋ねの件について種々の報道等がなされていることは承知しておりますが、捜査当局が具体的事件について、現に捜査を行っているかどうか、あるいはどのような捜査をするかというようなことにつきましては、捜査機関の活動内容にかかわることでございますので、お答えを差し控えさせていただくことを御了承願いたいと思います。 ただ、あくまでも一般論として申し上げるならば、検察当局におきましては、常に法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適正に対処しているところであると考えております。
○矢島委員 この日債銀の問題については、今後、強制捜査があるだろうとか、あるいは逮捕者が出るだろうとか、刑事事件に対しては司直の手によって明らかにされ、裁かれるものだと思うのです。しかし、これで一件落着ではないと私は思うのですよ。この間の大蔵省あるいは政治家の役割とその責任、この問題があると思うのです。つまり、政治的、道義的な責任、これもきちんとする、そうしなければ国民は納得しない、このことを申し上げて、次の問題に移りたいと思います。 長銀にもあるいは日債銀にも生命保険会社は大体大株主として名前を連ねています。先ほどの日債銀支援のいわゆる奉加帳、これにも生命保険会社も深くかかわっております。日本は世界一の生命保険普及国だと言われておりまして、保険料のシェアは全世界の四割以上を占めているとか、あるいは簡易保険や共済を合わせた生命保険の世帯加入率というのは九〇%を超えている、こういうふうにも言われております。 一昨年四月二十五日、日産生命が業務停止命令を受けて以降、解約が続出して、新規契約も伸びないで、予定利率の高い既契約によるいわゆる逆ざや、これも解消できない状況にある。先月のある週刊誌の表紙には、生保地雷などという大きな活字が躍っておりました。今日、生命保険問題というのは大変厳しい状況にあると思います。 そういう中で、去る六月二十四日に東邦生命に業務停止命令が出されました。一昨年の日産生命に次ぐ破綻であります。今後さらに破綻する生命保険会社が出るだろうとも言われているわけですけれども、このことは国民への重大な影響をもたらす、こう考えます。 そこで、東邦生命の問題を中心に生命保険の問題についてお尋ねしたいと思うわけです。 まず、金融監督庁、東邦生命に対して業務の一時停止命令を出したわけですが、その理由は何なのか、東邦生命は破綻した、こう見ているのか、お答えいただきたい。
○日野政府委員 お答えいたします。 東邦生命が事業の継続を断念するに至った理由、あるいはそのいきさつの詳細については承知しておりませんけれども、東邦生命の平成十年度の決算の作業の過程で、会計監査人から当社の平成十年度決算における計算書類が法令及び定款に適合しないという監査報告、いわゆる不適法意見でございますが、これが提出されたと聞いております。東邦生命におきましては、平成十年度決算における計算書類等に関しまして、今申し上げましたように、会計監査人から不適法意見が提出されたことを受けまして、臨時取締役会におきまして事業の継続が困難であるとの結論に達したものと承知しております。
○矢島委員 そういう臨時取締役会での決定というもので金融監督庁に対して業務停止命令等の発動を要請してきた、こういういきさつだろうと思うのです。 そこで、今お答えにならなかったのですが、金融監督庁はこれを破綻と見ているのかどうかという問題でもう少しお尋ねしたいのですが、保険業法の第二百四十一条「金融再生委員会は、保険会社の業務若しくは財産の状況に照らしてその保険業の継続が困難であると認めるとき、又はその業務の運営が著しく不適切でありその保険業の継続が保険契約者等の保護に欠ける事態を招くおそれがあると認めるときは、」こういうふうにずっと書かれております。 金融監督庁は、今の御答弁ですと、保険会社が、理由はよくわからないけれども、業務停止命令を要請してきた、原因についてはよくわからない、こういうお答えだったわけですが、原因が何であるかということを調べないでも保険会社の方から要請があれば業務停止命令を発動するのか。生命保険会社が業務停止をすれば、これに対して保険契約者に非常な影響を与えることは申し上げるまでもありません。その点から考えてみても、原因をきちんと明らかにする、こういう責任があるのではないか。 それから、破綻かどうかということについてお触れになりませんでしたけれども、この点もきちんと調べて明らかにする、このことは当然の仕事ではないかと思うのですが、いかがですか。
○日野政府委員 お答えいたします。 ただいま御引用になりました保険業法の二百四十一条でございますが、この条文には、「保険業の継続が困難であると認めるとき、」という規定がございます。この困難であると認めるときというのは、まさに先ほど御答弁申し上げたように、当該会社が業務継続困難というふうに私どもの方に申し出てきたということで、私どもの方ではそういうふうに認定させていただいたわけでございますが、確かに、ただいま御指摘がございましたように、保険会社が業務の継続が困難であるというような事態に陥ったときに大変大事なことは、保険契約者の契約がどうなるかということだろうと思います。 したがいまして、この二百四十一条にも、業務の停止を命じた場合には、保険管理人による業務及び財産の管理を命ずる処分ができるということになっておりまして、私どもといたしましては、直ちにこの保険管理人を選任いたしましてその管理を命じたところでございます。 これからは、この保険管理人の手によりまして、保険契約者の保険契約が受け皿保険会社に対して円滑に行われるように、これからその業務が進行していくものというふうに考えております。
○矢島委員 保険管理人の手にありますので、監督庁としてはその円滑な推移を見守っていると思うのですが、破綻の問題については、やはり保険管理人の今後のいろいろな調査あるいはまた運営の中ではっきりすると思うのですが、業務停止に至った本当の原因とかそのほかについては大体いつごろ明らかになりますか。
○日野政府委員 お答えいたします。 先ほど申し上げましたように、現在、保険管理人によって管理がなされているところでございます。 私どもといたしましては、既に東邦生命に対しましては大蔵省時代に、平成五年当時に検査が実施されております。ただ、それ以降検査が行われてきておりませんでしたので、当局の手による財務状況の内容というのは検査によっては把握しておりませんし、それから、本年四月に早期是正措置が導入される以前は、これは銀行においても同じですが、償却、引き当ての適切性について指摘する枠組みとなっておりませんでしたので、基本的には保険会社と監査法人との判断に、生命保険会社の内部留保の状況あるいは実質的に債務超過ではないかどうかということはすべてそのところの判断にゆだねられていたところでございまして、当局といたしましてはその実態把握を行ってはまいりませんでした。 しかし、今後、保険管理人による管理あるいは受け皿会社への保険契約者の契約の移行などを通じましてその点が次第に明らかになってくるのではないかというふうに考えておるところです。
○矢島委員 今、日野長官も言われましたけれども、どうも監督庁の答弁を聞いていますと、責任回避。旧大蔵省の責任について少しただしていきたいと思うのです。 長官も今言われたように、東邦生命を検査したのは平成五年の五月なんですね。御答弁の中にありました。それからもう六年以上経過しているのです。その他の保険会社二十六社、検査実施の資料をいただいたのですが、東邦生命の検査の期間が、間隔が異常にあいているのですね。東邦生命の検査がなぜこうなったのか、ほかの生命保険会社と比べて、平成五年の五月ですよ、ずっとやっていないのですから、なぜそういう事態になったのか、この点について御説明いただきたい。
○五味政府委員 資料は私どもから御提出いたしましたが、私の見ます限り、東邦生命の検査のインターバルが異常に長いということはないと考えております。もちろん、短いところは四年ぐらいで入っているところもありますが、長くて六年、そのくらいのことで、要するにそのくらいの頻度でしか入れないマンパワーしかいないということであります。 なお、念のため申し上げますと、報道などでも出ておりますように、私ども記者レクもいたしましたが、生命保険会社、損保系の生保子会社を除きます生保会社三十数社になりますけれども、これに対しましては、ソルベンシーマージン比率による早期是正措置が今年度から入りましたので、昨事務年度から今事務年度にかけましてこれを集中的に検査をするという予定になっております。第一陣五社だけは昨事務年度中に検査に立ち入ることができたのですけれども、御承知のように、昨事務年度は、金融再生トータルプランなどを受けまして銀行の集中検査を注力してやっておりました関係で、生命保険会社にはその五社に入るのが精いっぱいという状況でございました。今事務年度においては集中的に入るということでございます。 なお、東邦生命について、それでは、ある程度期間があいているのだから最初に入ればよかったではないかというお話があるいはあるかもしれません。最初に入ったところでしょせん数カ月その期間が縮まるだけの話でありますが、東邦生命につきましては、御承知のように、GEグループ、あそことの間で業務提携を行いまして、いわゆるGEキャピタル・エジソン生命というものを合弁で、共同出資で設立をしている。このGEキャピタルの最初の決算というのがこの三月決算だったわけでございまして、GEキャピタルと東邦生命をセットで検査をするというのが当然のことながら一番効率的な実態把握になりますので、そういうことで実施をしたいということで、GEキャピタルの決算が終わるのを待っておった、したがって第一陣では入れなかった、こういう事情でございます。
○矢島委員 そちらからいただいた資料ですが、平成五年五月三十一日に実施されて以来、東邦生命はずっと入っていないのです。ほかは九年とか八年、近いものはもちろん、今言ったように十一年、ことしやっているのもあるわけです。確かに、検査官が少ない、それから銀行の検査をしなければならない、いろいろな状況があることは私もわかります。 こういう中で、平成五年のこのときの検査ですが、この東邦生命の検査時点で何か問題がなかったのか。当時大蔵省ですけれども、平成五年五月の検査時点で財務的に問題がなかったのか。何かあったんじゃないかと思いますが、その点についてお答えいただきたい。
○五味政府委員 破綻をいたしました金融機関でございますので、検査結果の概要については御説明を申し上げたいと思います。 検査基準日平成五年五月三十一日で行いました大蔵省金融検査部による東邦生命の検査の結果でございますが、これは資産査定の結果ということで御紹介をいたします。 第一分類、いわゆる非分類でございますが、この資産の額が四兆八千五百六十六億円、第二分類、個別の適切なリスク管理が必要な資産でございますが、二千二十六億円、第三分類、最終回収に重大な懸念が存する資産でございますが、四百十億円、第四分類、回収不能または無価値、これが二億円という状況でございます。総資産が五兆一千六億円という結果になっております。 先ほど長官から申し上げましたように、こうした回収の危険度に応じた債権分類の結果、どういう引き当てを行うかということについて、検査当局あるいは監督当局から適否を指摘するという枠組みになっておりませんでしたので、これに引き当てを行った場合にどういう財務状況になるかというのは金融機関と監査人で御判断をいただく、こういう状況でございました。
○矢島委員 もう一つお聞きしたいのは、なるほど、平成五年五月時点の今の資産査定によりますと、それぞれの分類ごとにお聞きしたわけですが、第三分類、第四分類合わせても四百十二億円というわけです。それからずっと検査は行われないで来てついに破綻、こういう事態になったわけですけれども、業務報告書、これは保険業法の百十条でしたか、毎年毎年金融再生委員会に業務報告書を提出すること、こうなっている。以前は大蔵大臣ですけれども。 この業務報告には、営業報告書あるいは貸借対照表、それから損益計算書、全部含まれているんだと思います。これを見れば、平成五年の時点ではそうでしたが、六年、七年、八年となるに従ってどういう問題があるかわかるのだろうと思うのですけれども、これは業務報告書だけではわからないんですか。
○乾政府委員 先ほども長官または検査部長がお答えいたしましたように、今御質問ありました業務報告書の中に貸借対照表あるいは損益計算書というものが出されているわけでございますけれども、その前提となりますのは、当時の仕組みといたしまして、これは保険会社自体が監査法人の監査を受けまして、その適正な監査を受けた上で出してくるということでございまして、当時の大蔵省がそれについて指摘をするという仕組みになっていなかったというところでございます。
○矢島委員 その辺非常に問題があると思うのですよ。素人の私だって、見れば大体、どういう傾向にある会社か、こういう面には問題があるというのは、毎年毎年この業務報告書できちんとわかると思うのですよ。 例えば、この東邦生命の財務諸表を見ますと、九三年三月末、九二年度の財務諸表ですが、経常利益は二億八百万円になっていますね。ところが、さかのぼって八九年、そのときの経常利益は千八十九億円、そして九〇年度もやはり千百三十九億円。つまり、バブル経済が崩壊して九一年度、九二年度、急激に減少しているんですね。しかも、この経常利益も相当の有価証券を売却してようやく経常利益を出している。有価証券の売却益がなければ経常利益というのは経常損失になっているということがこの中からはっきり言えるわけですね。 それだけじゃなくて、九一年度は、財産の評価益あるいは売却益、これを積み立てていた準備金百六十八億円、これも戻し入れているのですね。九二年度を見ますと、有価証券の評価益約三百九十六億円になりますが、それぞれ特別利益に計上して乗り切った、こういう状態なんですね。いわゆる益出し、益出しで乗り切ってきた、だから九一年度から生命保険会社としての本来業務では完全に赤字になっている、こういうことがわかるわけですが、こういう点についても何の警告も出すことができないんですか。当時の大蔵省ですが。
○乾政府委員 保険会社につきまして、この東邦生命に限りませんが、一般的な傾向といたしまして、例えば十年前と比べますと、資産価値の下落でございますとか、それから景気の低迷によりまして契約者がだんだんと減ってまいりますこととか、また有価証券の価格の問題等がございます。それからもう一つは、金利、いわゆる予定利回りの問題がございまして、八九年、九〇年当時、高い金利で引き受けたけれども、生命保険という商品性から運用の方がだんだんと下がってきてしまうという問題等がございますことから、一般的に生命保険会社の経営というのはバブル期と比べますと非常に厳しいものがあることは事実でございまして、そうした観点から、当時の大蔵省の監督当局といたしましても、一般的に、資産の運用リスクの問題でありますとかそういうものについて注意を喚起するとともに、その事態に対応するべく、必要なリストラでありますとかそういうことを行うように指導といいますか、監督を行ってきたというふうに承知をしております。 その結果、各保険会社におきましても、例えばリストラの一環としての人員、給与の削減でございますとか、あるいは本社ビルの売却とか、そういうふうなできる限りの対応をしてきた、一般論でございますけれども、そのように承知をしておるところでございます。
○矢島委員 この東邦生命は、予定利率の高い保険をたくさん抱えていたということと同時に、非常に大きな不良債権を抱えていたと思うのですが、東邦生命の分類債権、どのようになっているか、お答えください。
○乾政府委員 公表ベースということでございますので、リスク管理債権ということでお答えをさせていただきますけれども、リスク管理債権、このリスク管理債権は、御案内のように、破綻先債権、延滞債権、三カ月以上延滞債権、貸し付け条件緩和債権の合計でございますけれども、平成十年三月末が千二百七十三億円、十年九月末が千百六十三億円ということでございます。十一年三月につきましては、決算が出される前に先ほどの事態になりましたので、把握をいたしておりません。
○矢島委員 破綻先債権あるいは延滞債権、数字を言っていただいたわけですけれども、私の得ている資料によりますと、東邦生命の自己査定額というので出ておりますが、第二分類から第四分類の合計額が二千百四十四億円、リスク管理債権額とは比較は難しいですけれども、不良債権は償却できずに年々ふえていった可能性があるわけです。そういう点も十分考えますと、銀行などの金融機関の不良債権についてはある程度明らかにされていろいろ問題にされてきましたが、この生命保険会社の不良債権についてはなかなか明らかにされていないのですね。いかがですか、金融監督庁、生命保険会社の不良債権について明らかにすべきだと思うのですけれども、どんなお考えですか。
○日野政府委員 先ほどは東邦生命の不良債権について御報告申し上げましたが、これは実はリスク管理債権全体として生保会社全社ベースでも既に公表されているところでございます。 全体としていいますと、例えば、破綻先債権から延滞債権、三カ月以上延滞、貸し付け条件緩和債権など合計いたしますと、先ほど東邦生命の場合には、貸付金に占める比率は、平成十年三月末では一〇・三%というかなり大きな金額でございますが、全社ベースで申しますと二・七%というぐあいになっております。また、同じく十年九月末をとってみますと、やはりこれらのリスク管理債権の貸付金全体に占める割合は一〇・八%でございましたが、全社ベースで申しますと二・九%ということでございまして、御指摘がございましたリスク管理債権については、こういったことで公表されているところでございます。
○矢島委員 東邦生命の出資や融資などの債権、非常に問題が多いと私は思うんです。東邦生命の破綻の要因の一つがこれだと考えるわけです。ゼネコンや東邦生命系列ノンバンク、こういうところに多大の不良債権があるようです。長銀系列の日本リースにも約七十九億円の債権がある。これは回収されないでしょう。 注目すべきことは、旧大蔵省は金融機関の破綻などのたびに、例えば日債銀の債権あるいは三洋証券の劣後ローンなどを生命保険会社に負担をさせてきましたが、そのツケが回っているということも言えるわけです。日債銀に対して、東邦生命は普通株七十五億円、優先株三十七・五億円、計百十二・五億円の出資があります。これは奉加帳方式によるもので、多分これは損失になるだろうと思うんですが、三洋証券に対しても相当の不良債権がある。九八年三月末現在で、東邦生命は二千三百八十八億円の劣後ローンがあるわけですね。 それに加えて、公的な事業への出資、融資も不良債権化していると思われるようなところがたくさんあるわけです。苫小牧開発問題については何回も当委員会でやりましたが、そこに対して七億円を超える融資があります。それから、むつ小川原、これも問題になりましたけれども、十四億五千万円の融資残高があると聞いております。これらの債権が今度債権放棄を迫られるのじゃないかということもある。 それから、これも当委員会で問題になりましたが、東京臨海副都心建設株式会社、ここにも一億一千万円の出資と十九億五千三百万円の融資がある。これらの回収見込みがどうなのか、今後どう処理されるべきかということは非常に重要な問題だと思うんです。 時間がありませんので、最後に大臣にお聞きしたい二点があるんですが、一つは、今申し上げましたような債権が不良化しますと、保険契約者の損害としてはね返ってくるわけなんですね。自己責任ということでは済まされないと思いますけれども、それに対する御見解。 もう一つは、東邦生命に業務停止命令が出た後、いろいろな意見があるわけですが、その中にこういうのがあるんですね。保険会社の逆ざや解消のため、既契約の生命保険の予定利率の引き下げを認めて保険金を引き下げるとか保険料を引き上げる、こういうことが必要だという意見があるわけです。これは、一度約束した契約内容を中途で一方的に変更するということになるわけですけれども、どうも、これは保険会社があのバブル経済の中で、私が今申し上げました東邦生命の状況のように、乱脈融資、放漫経営をしてきた、こういう責任を免罪することになっちゃって、保険契約者の犠牲の中で再建を図ろうなんということは絶対に認めるべきでないと私は思うんです。 そこで、大臣、こういう状況の中で、既契約、既存の契約部分を含めて、一方的に予定利率を引き下げるということは行うべきでないと思うんですが、大臣のお考えをお聞きしたい。
○柳沢国務大臣 要するに、今の組織は、生命保険会社に対する監督権というか行政権というのは、今先生たびたび御引用になられたとおり、「金融再生委員会は、」ということになっておるんですけれども、それらの権限は一切法定の上で金融監督庁長官に委任をされておるという状況でございます。したがって、何と申しますか、私はもぬけの殻というか、そういうような権限関係になっておるわけでございます。 ただ、先生の今御指摘の問題は私どももよく承知をいたしておりまして、数年前でございましたか、予定利回りを変えるということの権限を削除したということから保険会社の経営が今非常に苦境に立っているということはあるわけですけれども、これは憲法の財産権の問題との絡みで非常に大きな問題を提起しているということでございます。 しかし、何らかのいい方法でこの問題を解決しませんと、既契約分については非常に金利、利回りの高い時代の契約でございますので、今後それを実現していくということが到底難しいという事情もありまして、これらについてはなお検討を要する問題だというふうに考えております。
○矢島委員 ぜひひとつ十分検討していただくということで、質問を終わります。
○村井委員長 次に、横光克彦君。
○横光委員 社民党の横光克彦でございます。 きょうは長時間にわたって、両大臣そしてまた政府委員の皆様方、大変お疲れだと思いますが、私が最後でございますので、あとしばらくよろしくお願いいたします。また、ちょっと質問内容が重複するところがあろうかと思いますが、確認するという意味でよろしく御理解いただきたいと思います。 公的資金の投入を柱とする金融システム早期健全化等の対策を講じるに当たっては、情報の全面公開を前提としつつ、金融機関に対する貸し出し実行計画の提出を義務づけ、あるいは貸し渋りに対応することによって信用供与を拡大する、とりわけ中小企業向け融資の拡充を図って健全な借り手保護、地域経済、雇用対策に資するものとする、これが非常に重要であると私たちは強く主張してきたわけでございます。このような主張を受け入れて、例えば注入条件として、中小企業向け貸出残高の増加が明示されました。これは非常に評価できます。 しかし、残念ながら、先ほどから各委員が質問されておりますように、公的資金の注入を受けた大手十五行のうち八行が、再生委に提出した九九年三月末時点での中小企業向け貸し出しについて見込み額に達しなかった、約七千百億円余りが未達成となった、そういったことが明らかにされました。 予定どおり達成している銀行があるにもかかわらず、これら八行の銀行が達成できなかった理由は金融再生委員会としてはどのように分析されておるのか。貸し渋りが原因なのか、あるいは企業の資金需要の低下が原因なのか、いろいろあろうかと思いますが、御説明いただきたいと思います。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、今回資本注入の際に十五行から出していただいた経営健全化計画の中の中小企業向け貸し出し、これは三月の時点では、もちろん決算等が出ていないわけでございましたので、各銀行に見込みを出していただいたわけです。それを今回、決算が出たのを機会に見込み値を実績値に置きかえてもらった。その結果、差が出たところがございまして、上振れ行もございますけれども、先生御指摘のとおり、八行について下振れ行が出た。 その理由についても、各銀行から聞きまして、今回国民にその理由も発表させていただいているわけでございますけれども、その理由として十五行共通に言えることは、一つは資金需給の変化。見込みの段階では、昨年度の前半のいわば勢いあるいは十二月ぐらいまでの勢い、そこら辺を前提に各行とも出したわけでございますけれども、その後の資金需給の変化が読み取れなかったという点。 もう一つは、いわば財務リストラの一環として資金の返済が行われ、それによって資金需要が予想以上に冷え込んだ。これはどういうことを意味するかと申しますと、基本的には、大手企業の取引先の子会社、これは中小企業なわけですけれども、そこへ貸していたわけでございますけれども、この三月の決算期に向けて、そういう親会社の方がいわば債務の肩がわりをしてむしろ子会社についての財務を健全化する、こういう行動に出たために予想以上に中小企業向けの資金需要が減ってしまった、こういうふうな説明をしておる銀行も多うございます。 以上でございます。
○横光委員 資金需要の変化、あるいは今説明ございました財務リストラの資金の返済、こういった理由でそういった見込み額に達しなかったという御説明でございますが、たとえどのような理由があったとしても、これは法律上の要請等からしても、このような前期見込みが未達成だった銀行に対しては、計画割れした分は、今期の計画、つまり九九年四月から二〇〇〇年の三月までに、この今期計画に上乗せするように私は強く指導すべきではないかと思うのですが、大臣のお考えはいかがですか。
○柳沢国務大臣 今大手行は、いわゆる大企業に対する貸し出しというものを余り主力に置いていたのでは所期の収益を上げられないというような事情もございます。それがために、健全化計画でもリテール部門に注力するというようなことを述べておる銀行が非常に多かったというようなこともありまして、ある意味では、先生が強く御主張になられた社会経済的な意味で大手行による中小企業融資が増加するということもさることながら、むしろ大手行の置かれた立場からここに注力せざるを得ないというような事情もございます。 そんなこんなで、実は、今回見込み違いが起こった銀行も、今回出しました報告の中で、今先生がまさに御指摘になられたように、今度の下振れ分も上乗せして増加を図っていくということを既にその意図として表明しておりますので、私どもとしては、必ずやそういう結果が出てくるだろう、このように期待をいたしておる次第です。
○横光委員 ぜひそのような努力を促していただきたい。 現実、それでなくても、計画上の貸出枠が用意されていたとしても、金融機関は何も損をしたくないわけですから、優先株等のプレミア部分の貸出金利への上乗せや、あるいは信用リスクに見合ったものをということを重視するわけですよ。これは当然のことであり必要ではありますが、これを重視する余り、高金利の適用によって結局は借り入れ困難な状況がつくられる可能性が出てきてしまう、これでは所期の目的を果たしたとは言えないわけですね。ですから、こういった実効性を高めるためにも、何らかの配慮なりあるいは監視が必要ではないかという気がするのですが、その点はいかがですか。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 先生の御指摘の点、非常に難しい点だと思うのでございますけれども、我々、中小企業向け貸し出しの伸びというのは確かに重視しておるわけでございまして、経営健全化計画に、その達成見込み、すなわち、ことしの四月一日から来年の三月三十一日までどれくらい伸ばすのか、どれくらいの残高にまで行くのかというところを見ておりまして、三カ月に一度ヒアリングをいたしますし、六カ月に一度報告を徴求してそれを国民に公表し、国民監視のもとでそのような努力を注入を受けた各銀行が行うよう促しているわけでございます。 また、先生おっしゃるように、貸し出しの際の信用リスクに見合った金利という意味で、金利がどうなるのかという面もあろうかと思います。その点につきましては、やはりリスクに見合ったスプレッドというのは基本でございますので、また、そのリスクに応じた引き当てもしなきゃいけない、つまり、リスクの大きいところに貸すほど経費もかかるという面もございますので、金利につきましては、ある程度スプレッドが信用リスクに応じて差が出るということはやむを得ないかと思います。 いずれにしても、重要なことは、中小企業への貸し出しについてその目標に向かっての努力を強く促す、そのようにこれからもヒアリング等を通じて努力していく所存でございます。
○横光委員 どうか、その各金融機関の努力を非常に指導していただきたい、このように思っております。 次に、再生委員会は、運営の基本方針において、九九年三月期で大手行の不良債権処理問題を終了すること、そしていま一つは、二〇〇一年三月までに揺らぐことのない競争力を持った金融システムの再構築、この二本柱を掲げております。 このための法律的な裏づけが、金融機関の倒産処理にかかわる金融再生法、そしていま一方が、破綻の心配はないが信用力が低下して市場での有利な調達が難しい金融機関に対する資本注入法、いわゆる早期健全化法、これがあるわけでございます。 そこでちょっと問題になるのが、健全化法対象の優良な金融機関と、破綻あるいは破綻寸前を含むのですが、そういった金融機関の間に存在するグレーゾーンにある金融機関、これがどちらの法律を適用するのか。こういったグレーゾーンにある金融機関がこれから出てくる可能性があると私は思うわけですね。つまり、判定の仕方によってこういった金融機関がこれから出てくる可能性があるのじゃないか、善意の判定あるいは厳しい判定によってこの二つの法律のどちらでも対象になるような金融機関が。 そうした場合、そういったことの対応が迫られるわけですが、そういったグレーゾーンにある金融機関の処理に関して明確な基準を確立しておく必要があるのじゃないかという気がするのですね。混乱しないように今から考えておくべきではないかと思うのですが、この点、いかがお考えでしょうか。
○柳沢国務大臣 大手行に関して申しますと、今先生がおっしゃったのは、恐らく、〇%は上回っているけれども八%以下になってしまうような、そういう自己資本比率の銀行を一体どうするのかということですが、私どもとしては、大手行についてはそういう事態は考えたくない。今現に一一%、一二%の自己資本比率を有しておりますから、当然高い自己資本比率を持って、またみずからの経営戦略を持って、より強固な資本基盤のもとで業務を展開していってもらいたい、このように存じております。 しかし、地域金融機関の中には、場合によってそのような資本充実度の区分に当てはまってしまうような銀行もひょっとして出てくるかもしれない。それがゆえに、我々は、今回は資本注入を申し出ていただいて、資本注入をしたいということを申し上げているわけでございます。 ただ、これは先ほどちょっと別の委員の御質問でも申し上げたんですけれども、そういういわゆるグレーゾーンの銀行について、再生法適用の方に持っていくとかあるいは健全化法の適用をするとかということを私ども行政当局の判断でやるというのは、やはり行き過ぎだというふうに思いまして、これは当該の金融機関がどちらを考えるかということで対処すべき問題だとは思います。思いますけれども、ここであえて申しますと、私ども本当にそういう局面に直面することも想定して、いろいろ頭の体操みたいなことをやることもあるわけですけれども、そういった場合に、一体、再生法の世界がいいのか、あるいは健全化法の世界で処理するのがいいのかという問題、なかなか難しい問題だということでございます。 ここで私が再生法の世界にはなるべく行きたくないですよと言うと、これは国際的に見て日本の銀行の信認にもさわるような話になりますので、そこは誤解のないようにしていただきたいんですが、その誤解さえないと、再生法の世界よりも健全化法の世界でいろいろ処理する方が、正直言って、国民負担の点、財政負担の点からいえば実はよりベターなのではないか、こういうような考え方もいたしております。 ただ、先ほど言ったように、いわば頭の体操の中身をちょっと御紹介した程度とお受けとめいただいて、これはすべからく個々の当該の金融機関の経営判断の問題が最優先に尊重されるべきであると考えております。
○横光委員 確かに当該金融機関の判断が一番重要でありましょうが、やはりそこのところに金融機関が最後に判断を求めることだってあるわけですので、一応の対応はしておいていただきたい、このように思うわけです。 今回の大手十五行に対する約七・五兆円の資本注入、これは不良債権処理を完了させるものであった。そして、先ほどの委員からの質問で、大臣もそのように、ほぼ完了したというお話もございました。予定どおり実施されていると思っております。 したがって、もし大手行に対する公的資金の追加投入があるとすれば、これは再編目的以外にはあり得ないんだ、このように認識しておりますが、それでよろしいんでしょうか。
○柳沢国務大臣 これも先生、そういうふうにややお決めつけになられるようなお問いかけに対して、私がさようでございますと元気よく一義的に答えるわけにはなかなかまいらない、非常に難しい問題でございます。 ただ、私ども、仮に今後、今一一、二%に達している大手行の方々の中で資本をもう少しふやしたいというようなところが出てくるとすれば、それはやはり再編の問題を念頭に置いて対応するということも十分あり得ることだ、このように申し上げておきたいと思います。
○横光委員 次に、先ほどこの問題も質問がございましたが、もう一度確かめさせていただきます。 預金者保護のための特例業務基金、これが支払われた時点、つまり交付国債が現金化された時点で国民の負担が確定されることになるわけでございますね。これまで特例業務基金が七兆円あったわけですが、これは拓銀等の処理によって既に一・五兆円強が取り崩されております。つまり、同基金は現在五・五兆しかないんではなかろうか。そして、今後見込まれる長銀や日債銀、あるいは国民銀行や幸福銀行等に対する資金援助額、これを積み上げるならば、私は、当然、この規模からいって早晩この基金は底をつく、このように考えられるわけです。皆さん方も恐らくそういうふうに考えられているでしょう。 となりますと、今後、どのように対応していくおつもりなのか、御説明をいただきたいと思います。大蔵大臣、お願いします。
○宮澤国務大臣 恐らくいずれは七兆円では足りなくなると思っております。その際には、もとより預金保険法を改正いたしまして、そして予算を組みまして調達をしなければなりませんが、その時点がいつであるか、今年内であるか今年度内であるか、ただいまのところ、例えば長銀につきましても日債銀につきましても、承継の問題がまだはっきりいたしておりません等々の事情で、ちょっといつになりますか見通しは明確でございません。 しかし、今年度内にそういう時期が来ると判断いたしましたときは、遅滞なく法律の改正と予算の増額をいたさなければならないと考えております。
○横光委員 いつになるかわからないというお話でございますが、私は、長銀はすぐ損失を埋めるための必要額はわかってくるのじゃなかろうか、あるいは日債銀も年内には確定するんじゃなかろうかと思っているんですが。 私が、今どういう対応をしていくおつもりかと言ったのは、底をついてしまえば、一つは、預金保険機構が今後政府保証つきの借り入れや債券発行で資金調達する方法、そしていま一つは、結局国民負担に直結します交付国債の積み増し、この両方があると思うんです。この二つの方法でこれから対応せざるを得ないと思うんですが、そこのところを大臣にお聞きしておるんですが、どうでしょうか。
○宮澤国務大臣 いっときのことでございますと借り入れで処理をすることができますけれども、実際には、交付公債を現金化して渡してしまわなければなりません場合には、これは行きっきりの金でございますので、したがいまして、その方の需要があれば、それはやはり七兆円の公債を積み増していかなければならぬということにしょせんはなってまいりますので、その時期いかんで決断をしなければならない、こう考えておるわけでございます。
○横光委員 ですから、その七兆円の積み増しということになりますと、今ペイオフの延期論というのがいろいろな分野から出ておりますね。仮にペイオフが延期されることになったら、交付国債の積み増しということになると国民負担が続くことになるわけですね。確かに、ペイオフ解禁によって起こりかねない必要性のない資金流出、これらに対しては万全な対策を講じなければならないと思いますよ。また、金融機関の経営実態を十分に把握するための情報公開、これはやっているとおっしゃるかもしれませんが、難しい情報公開じゃなくて、本当に預金者にわかりやすい情報公開、お年寄りでもわかるような情報公開、こういったことの透明化、徹底が必要であろうし、そうしたことを通じて預金者の自己責任原則が適正に機能する環境整備が急がれるんだと私は思うのです。 ですから、そういった環境整備を図った上で必要のない国民負担を遮断するためにも、私は、ペイオフは予定どおり二〇〇一年四月より実施されるべきである、このように考えておりますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○宮澤国務大臣 それは同感でございます。今、二〇〇一年三月というものを動かしますと、今横光委員が言われましたようないろいろな努力というものがそこでだれてしまいますので、これは動かさない方がいい、同感でございます。
○横光委員 そうはいっても、実態にはいろいろな問題があるわけで、二〇〇一年三月三十一日までは金融機関同士の取引の債権債務までもが全額保証されるのをいいことに、資金の出し手は、リスクを精査するという投資家としての当然ともいうべき最低限の倫理すら喪失しているのではないかという実態も間々あるわけなんです。ですから、安易にペイオフ解禁を延期してモラルハザードが高じて蔓延するようなことがあれば、日本の金融の再生はそれだけおくれるわけです。ですから、今の大臣のお答えは非常に重要であろうと思いますし、そういったことはぜひ貫徹していただきたい。 ただ、ペイオフを解禁した後、やはりいろいろな混乱が起きる可能性があります。そういったことで、大蔵省もいろいろなセーフティーネット等を導入する方針もお考えのようですが、私が一つお願いしたいのは、金融機関みずからの努力、つまり、ペイオフ解禁後は健全な銀行の経営を引っ張らないように、悪貨が良貨を駆逐するようなことがないように、経営内容の悪い金融機関に対しては高い保険料を求めることができる可変料率制、この導入も不可欠ではないかと思うのですが、お考えはいかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 それは以前からそういう議論がございます。つまり、リスクの少ないところは保険料は安くていい、高いところはそれだけ出しなさいということをいたしますと、国民から見ていますと、あそこは保険料が高いから危ないんだなということにまことになりやすいという問題もございますので。 しかし、けさほどからお話のあります金融審議会の中間報告の中には、いろいろな御議論の中にそういう御議論も確かにございます。ですから、間もなく公になりますので、そこらも論点整理のためにいろいろ御検討いただき、また御教示を仰ぎたいと思います。
○横光委員 確かに今言われたような懸念もあるわけですが、アメリカでも既にやっているところもあるわけですから、そういった先例を参考にして検討に入っていただきたい、私もこのように思うわけです。 次に、約七・五兆円に上る公的資金の注入を受けた大手行が株主配当を継続していることに対しては、不況に苦しむ国民感情からしても、どうも釈然としないものが残らざるを得ませんね。経営健全化計画を提出した銀行は、つまるところは健全な経営に向けて経営再建中の会社と言えるのですよ。また、公的資金の注入はあくまでも自己資本充実のために行われたということも忘れてはならないと思うのです。 であるならば、経営倫理を問うまでもなく、ごく常識的な判断として、資本の社外流出につながる配当は経営健全化計画が完了するまでは停止することが求められてもいいんじゃないかと私は思うのですが、なぜ再生委員会は配当の継続を承認したのか。国民が納得できるような御説明をいただきたいと思うのです。
○森(昭)政府委員 お答え申し上げます。 先生の御指摘ももっともなのでございますけれども、先生も御承知のとおり、先般資本注入した十五行はすべて国際基準行でございまして、八%以上の健全行でございます。法律及び告示の要件で、八%を切った過少資本行に対しての条件として、配当の抑制というのが入っております。一方、健全行の方は、利益流出の抑制でとどまっております。 この二つの言葉の対比から考えられることは、健全行につきましては少なくとも配当の抑制を強制はできないということかと思います。ただ、資本注入の際に、御承知のとおり、経営健全化計画の評価の点を二十二項目つくったわけでございますけれども、減配するところには高い点数をつけることにいたしました。それをすることによって十五行のうちの多くの銀行が減配を決断したと思っております。そういう形での誘導を行うことをさせていただいたということでございます。
○横光委員 終わります。ありがとうございました。
○村井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十五分散会