災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1999/05/28
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、特にコンピュータ西暦二〇〇〇年問題について調査を進めます。 まず、政府から、コンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する政府の取り組みについて説明を聴取いたします。内閣官房内閣内政審議室長竹島一彦君。
○竹島政府委員 コンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する政府の取り組みについて御説明を申し上げます。 コンピュータプログラムが二〇〇〇年以降の日付に対応していない場合に正常に機能しないといういわゆる二〇〇〇年問題は、その対応を誤れば、国民生活や企業活動に支障が生じ、我が国の高度情報通信社会の構築に向けた信認を揺るがしかねない重大な問題であると認識しております。 二〇〇〇年問題の重要性、緊急性にかんがみ、昨年九月、小渕内閣総理大臣のイニシアチブにより、内閣総理大臣を本部長とする高度情報通信社会推進本部において、二〇〇〇年問題の対応に万全を期すための具体的な行動計画を決定したところでございます。 その際、同推進本部のもとに、民間重要分野の枢要な地位にある方々から構成されるコンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する顧問会議、及び全省庁の事務次官等によるコンピュータ西暦二〇〇〇年対策推進会議を設け、政府の取り組み体制を抜本的に強化したところであります。 昨年九月に決定いたしましたコンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する行動計画におきましては、まず第一に、新聞、テレビなど多様な媒体を通じ、集中的に政府広報を実施し、民間の取り組みとあわせて、政府として、幅広く国民に対して二〇〇〇年問題への対応を徹底させることといたしております。 これと同時に、関係省庁において、総括責任者のもと、体制を整備し、二〇〇〇年問題対応窓口を設けるとともに、官邸ホームページを、関係省庁等とリンクさせた上で、二〇〇〇年問題に関する情報を掲載し、広く情報の提供に努めているところでございます。 第二に、二〇〇〇年問題により国民生活や企業活動に支障を生じさせることのないよう、中央省庁、地方公共団体及び民間部門において、コンピュータシステムの修正、模擬テストを行うことを含めた総点検を強力に進めております。 特に、金融、エネルギー、情報通信、交通、医療等の民間重要分野や、中央省庁の保有するシステムにつきましては、本年六月末までの模擬テストの原則完了を目標に、計画的に対応が進められております。 第三に、危機管理につきましては、二〇〇〇年問題が起こることがないよう、修正作業を徹底することが第一義であることを大前提とした上で、個々のシステムの誤作動など、万が一の場合に備えた個々の危機管理計画を策定することといたしております。現在、中央省庁、地方公共団体、民間部門それぞれにおいて、精力的に取り組みが進められているところでございます。 この点に関しましては、企業における危機管理計画の策定を促すため、本年四月に、政府として、企業のための危機管理計画策定の手引きを作成し、官邸及び関係省庁のホームページに載せるとともに、中小企業を中心に幅広く配付いたしたところでございます。 また、地方公共団体に対しましても、地方公共団体のための危機管理計画策定の手引を作成し、すべての都道府県及び市区町村に配付し、危機管理計画を、関係各省庁の指導も参考にしつつ、早急に策定するよう要請したところでございます。 このような行動計画に基づく各分野の対応状況につきましては、四半期ごとに定期的にフォローアップし、コンピュータ西暦二〇〇〇年対策推進会議及びコンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する顧問会議で御議論をいただいた上で公表することとしており、直近では、本年四月に両会議を開催し、公表いたしております。 最新の調査結果につきましては、主なものを申し上げれば、次のとおりでございます。 金融分野につきましては、昨年十二月末までに重要なシステムについて全金融機関の七三%が修正を完了し、五六%が模擬テストを完了いたしており、本年六月末には、九六%の金融機関が模擬テストを完了する見込みとなっております。 重要システムの中でも最重要の決済システムについては、日銀ネットを初めとする決済システムの共同接続テストが、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、取引所会員証券会社等の参加のもと、昨年十二月から四回実施されており、これまで特段の問題はないことが確認されてきております。 電力分野につきましては、本年三月末時点で、制御系重要システムの模擬テスト進捗率は八八%、六月までに九八%、十一月までにすべて完了する計画となっております。また、制御系重要システムについては、すべてのシステムについてマイクロチップの設計及びそのプログラム等まで調査した結果、電力供給を直接コントロールする機能については、マイクロチップも含め年月日情報を用いていないことから、停電や電圧異常等、供給上及び保安上支障となる事態は発生しないことが確認されております。 電気通信分野につきましては、電話・専用線等の通信系の重要システムの六九%が模擬テストを完了、六月末までに九九%完了する見込みとなっております。 航空分野につきましては、航空管制システムについて本年三月までに模擬テストを実施し、問題がないことが確認されております。国際的な共同模擬テストについても、米国、香港との共同テストを成功裏に終え、その他の近隣諸国に対しても共同模擬テストの実施を働きかけ、所要の調整を行っているところでございます。定期航空会社の制御系システムの重要システムは、模擬テストを三月に七九%、六月には一社を除き完了予定、残りの一社も七月には完了予定となっております。 また、危機管理計画の策定につきましては、金融、電力、航空分野等のほとんどの企業は六月末までに策定を終える予定といたしており、その他の民間重要分野の企業につきましてもおおむね九月末までに策定する見込みとなっております。 対応のおくれが懸念される中小企業につきましても、その対応は着実に進捗しつつありますが、いまだ具体的な対応に着手していない企業も相当残されているものと推定されます。このため、危機管理計画の策定を含め、二〇〇〇年問題に対する取り組みの重要性に関する普及啓発に努めるとともに、各種支援策を総合的に展開しているところであります。 中央省庁の保有するシステムにつきましては、国民生活などに密接に関連する重要システム五百五十五件のうち、六七%の三百七十三件が三月時点で既に修正等を完了しており、機器の更新時期や新システムへの移行時期との関係など、やむを得ない事情があるものを除いた、全体の九二%の五百十一件が六月末までに模擬テストを完了する予定となっております。 地方公共団体につきましては、すべての都道府県で六割以上の進捗率であり、おおむね終了している団体が六〇%となっております。また市区町村につきましては、ほぼ一〇〇%の市区町村で修正作業に着手しており、おおむね終了している団体は五四%となっております。 このように、各分野において格段の進捗が見られ、他の先進諸国と比較しても遜色のない状況となっていると考えておりますが、今後とも、より一層の対応を進めることが必要であると考えております。 最後に、二〇〇〇年問題への対応に当たって、重要な点を二点申し上げたいと存じます。 まず、二〇〇〇年に向けて、正確な情報がないために国民の皆様がいたずらに不安を感じることのないようにすることが重要であります。このため、本年四月に、家電製品や電話から電力、水道まで、国民の身の回りの製品等について、その二〇〇〇年問題への対応状況を取りまとめ、公表いたしました。 今後とも、民間による情報の積極的な公表を促すとともに、政府といたしましても、国民の視点に立った適切な情報提供に努めてまいる所存でございます。 次に、コンピュータネットワークが国境を越え、世界各国を結び合わせている今日、本問題への対応は各国共通の課題であり、我が国としても、国際的な取り組みに積極的に貢献してまいる所存であります。 日米間では、昨年九月の日米首脳会議を受けて設置した日米共同作業部会を通じ、日米共同模擬テストの実施を含め、緊密な意見交換を進めているところであります。このほか、G8や国際連合等、国際的な場での議論に積極的に参加しているところであります。 また、四月十九日から三十日まで、小渕内閣総理大臣が提唱いたしましたAPEC・Y2K週間が開催され、アジア太平洋諸地域において、一斉に二〇〇〇年問題への集中した取り組みが行われました。我が国といたしましても、国際シンポジウムを共催するとともに、APEC途上国メンバーに我が国の専門家を派遣し、セミナーを開催したり、関係者を対象に日本で研修を行うなど、積極的に貢献してきております。 今後とも、企業のための危機管理計画策定の手引の翻訳を初め、我が国として有するノウハウすべてを提供し、諸地域の取り組みを支援してまいります。 以上がコンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する政府の取り組みについての概要であります。 政府といたしましては、今後とも、行動計画に基づき、模擬テストの実施など、官民を挙げた総点検や危機管理計画の策定等を進め、その対応に万全を期してまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○中村委員長 これにて説明は終わりました。 —————————————
○中村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。 なお、随分、答弁にお立ちになる政府委員、多省庁であり、かつその所掌するところも多岐にわたっておりますから、恐縮ですが、答弁に立たれる際には、挙手の上、官職を明らかにしてから答弁をお願い申し上げたい、こう思います。 達増拓也君。
○達増委員 自由党の達増拓也でございます。 質問の前に、委員長に資料配付の許可をお願いしたいのですが、「自由党二〇〇〇年問題対策大綱」という資料を席上配付させていただきたいと思います。
○中村委員長 はい、どうぞ。
○達増委員 さて、きょう、いよいよこの衆議院災害対策特別委員会で二〇〇〇年問題について集中的に審議するため、委員会開会されたこと、非常に意義のあることだと思います。 この二〇〇〇年問題というのは、いわば人類共通の課題でありまして、諸外国の国会においても既に活発に審議されているところであります。アメリカの上院議会では、去年から特別委員会をつくってヒアリングや調査、報告書作成等、一生懸命やっておりますし、また、きのうインターネットのホームページで確認いたしましたが、イギリスの議会やカナダの議会等でも、既存の常任委員会や委員会等を活用いたしまして、二〇〇〇年問題について真剣な調査、議論が行われている。 先ほど、竹島内閣官房内閣内政審議室長より政府の取り組みについてお話しいただきましたけれども、政府は政府で全力で取り組んでもらわなければならないわけでありますが、同時に、全国民を代表する国会は国会で、やはり国民を代表してこの問題について取り組んでいかなければならないと思うわけであります。 その意味で、きょう我が国国会が正式にこの問題を取り上げた、これは世界に対しても非常に強いメッセージとなると思います。我が国国民がこの問題を真剣に考え取り組んでいるという姿勢を示すことで、我が国に対するいたずらな低い評価、諸外国からの低い評価を防ぐ効果があると思いますし、また諸外国共同でこの問題に対処しようとしている流れを推進、加速する、そういう効果があると思います。 お手元にお配りさせていただいた「自由党二〇〇〇年問題対策大綱」でありますが、今週月曜日に我が党常任幹事会の決定によって正式に決まったものでございます。 この決定に至るまでには、本年二月十八日に、自由党二〇〇〇年問題対策本部を設置いたしまして、小沢一郎党首を対策本部長といたしまして、党を挙げてこの問題に取り組む体制をつくりました。また二月二十二日には、自由党二〇〇〇年問題対策本部のホームページを開設いたしまして、対策本部の設置を全国、全世界に報告し、その後の自由党また国会等での二〇〇〇年問題に関する情報提供を行っております。 そして三月三日には、連立与党を構成いたします自由民主党と自民党両党で、コンピュータ二〇〇〇年問題検討チーム第一回会合を開催しております。以降、二週間に一度のペースでヒアリングや視察等を重ねておりまして、そうした活動を通しまして、政府に対しましてもさまざまな指摘、要望、それを受けて政府の方でもさらに取り組みを強化していくというような協力関係が生まれております。 また三月十七日には、自由党二〇〇〇年問題対策本部がアメリカのFEMA、緊急事態管理庁が作成いたしました二〇〇〇年問題に関する防災マニュアルの日本語訳を入手いたしまして、これを自由党全議員に配付し、地元の自治体に配付するとかあるいは政府関係者に配付するとかいたしまして、二〇〇〇年問題の非常事態対策の側面についても啓蒙運動を展開してきたところであります。 さて、二〇〇〇年問題対策大綱を自由党として訴えておりますのは、一、二〇〇〇年問題の本質、これは二〇〇〇年問題の定義、そしてその本質が単なる技術的な修正の問題にとどまるのではなくて、こういう問題を生み出し、そしてその解決を困難にしている経済、社会、さらには政治、行政の改革も伴わなければこの問題を解決できないということを訴え、そして、二、事前の対策、三、非常事態対策といたしまして、二〇〇〇年問題対策として、事前の対策と、万が一トラブル等が起こった場合の非常事態対策、こういう車の両輪のような形で対策をしていかなければならないということを唱えているわけであります。 政府の今までの取り組みについては、事前の対策については、非常にきちっとした体制で取り組みつつある、その成果も生まれているというふうに評価いたしますけれども、非常事態対策部分については、これはまだまだやるべきことが多いなと思っているわけであります。 しかし、最近になりまして、政府の方からも危機管理マニュアルの策定等、これは去年から呼びかけていたわけでありますが、四月に入りまして、高度情報通信社会推進本部のコンピュータ西暦二〇〇〇年対策推進会議は、企業のための危機管理計画策定の手引きというものをつくって全国的に配付しておりますし、また同じくこの四月、自治省が「コンピュータ西暦二〇〇〇年問題 地方公共団体のための危機管理計画策定の手引」を策定いたしまして、これもまた全国に配付されているということで、非常事態対策の側面についても取り組みが進んできている。 そういう意味で、きょう災害特でこの問題を取り上げることも時宜を得たことと考えております。防災白書でも二〇〇〇年問題について言及されております。 また、報道によりますと、今度のサミット、六月に予定されておりますケルン・サミットで、アメリカが二〇〇〇年問題に対する非常事態対応で国際協力を呼びかける、こういう報道がなされております。したがいまして、我が国の中での危機管理体制を整えるのはもちろん、こうした国際協力にも対応できるようなことをきちっとやっていかなければならないわけであります。 さて、質問に入りますけれども、まず外務省に質問いたします。 今の、ケルン・サミットでアメリカが非常事態対策の国際協力を取り上げるという報道がありますけれども、これは事実なのでありましょうか。ちなみに、自由民主党、自由党の二〇〇〇年問題検討チームは、小渕総理に対しまして、官邸に訪問して、二〇〇〇年問題をケルン・サミットの議題とするよう申し入れてもございます。実際、ケルン・サミットで二〇〇〇年問題が取り上げられる見込みはあるのでしょうか。
○天野説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘の新聞報道につきましては、どういう方がどういうところで言ったのかということの事実関係を現在調査しているところでございます。 それで、コンピュータ二〇〇〇年問題につきましては、昨年五月に英国で開かれましたバーミンガムのサミットの最終文書、コミュニケにおきまして、G8として協調して取り組んでいくということがうたわれたわけでございますけれども、このコミュニケを受けまして、以来、G8各国政府の担当の局長あるいは部長級の会合を数次にわたって行ってまいりまして、非常事態対策を含めまして意見交換を行ってきたところでございます。 我が国としては、小渕総理以下、非常事態対策の国際協力を含む二〇〇〇年問題は重要な問題という認識を持っておりまして、来る六月に行われますドイツのケルン・サミットにおきまして、この問題がサミットの議題として取り上げられますように、また、この問題についてG8としての決意を外に示すことができますように、現在努力しているところでございます。
○達増委員 それでは、我が国国内の非常事態対策について質問をしてまいりますが、自由党の二〇〇〇年問題対策大綱では、非常事態対策について三つに分けて考えております。第一が住民安全保障、第二が経済安全保障、第三が国家安全保障でございます。 二〇〇〇年問題でさまざまなトラブルが発生したときに、それぞれ企業、会社、団体等々、そういった縦の軸で対策を講じていくわけでありますけれども、そうしたいろいろな組織、機関が諸困難に遭遇することも想定されるわけであります。基本的には、そうしたところは自助努力でその困難に立ち向かってもらわなければならない。ただ、一般国民あるいは地域住民の一人一人、そうしたところで解決できないトラブルが発生した場合、その場合は、地域住民の安全や財産、そして自由を守るのは、一義的には自治体の責任でございます。したがいまして、そうした自治体における住民の安全を確保していくための対策がまず問題になると考えているわけであります。 そこで、自治省が作成いたしました地方公共団体のための危機管理計画策定の手引でありますけれども、この手引によりますと、非常事態が発生するケース、問題が発生するケースを三つのレベルに分けております。レベル一、レベル二、レベル三。それで、そのうちのレベル二というところがポイントだと思うわけであります。 レベル三は、災害対策基本法上の災害に当たる場合がレベル三とされておりまして、そのときには既存の防災体制、地域防災計画に基づいて対策をとっていくわけでありますけれども、災害対策基本法上の災害に至らない程度の問題で、しかしながら自治体としていろいろ措置をとらなければ解決できない問題をレベル二としているわけであります。 想定すれば、例えば電気、ガス、水道等の社会インフラに支障が生じた場合、あるいは物流システムに支障が生じた場合に、直ちに、家が壊れるとか人が死ぬとか、そういういわゆる災害、大爆発ですとか大火事ですとか、そうしたことには至らないけれども、水や食料また暖房等で地域住民、家の中にいたのではもうどうしようもない、小学校なり公民館なり避難所をつくってほしい、自治体としてそこで水や食料や暖房等を供給しなければならない。 やらなければならないことはほとんどもう災害対策と同じなわけですけれども、定義上まだ災害になっていない、そうしたレベル二の場合に、自治省のこの手引によれば、いわゆる災害対策基本法上の災害対策本部とは別に、二〇〇〇年問題の危機管理のための対策本部をつくっておけと言っているのですけれども、そうした対策本部で果たして対応できるのかという疑問があるわけであります。 むしろ、やはり災害対策本部、災害対策基本法上の手段によって対応するのが適当な場合があると考えるわけですけれども、この点いかがでしょうか。
○香山政府委員 お答え申し上げます。 本年の四月に地方団体に危機管理計画の手引書をお示しいたしましたが、この危機管理計画の手引のポイントは二つありまして、一つは、危機管理計画としては、地方団体が保有しておるシステムがトラブルを起こしたときの対応だけではなくて、地方団体が保有していない他のシステム、社会インフラにかかわるシステムがトラブルを起こして地域社会に影響が生ずる場合も視野には入れておくべきである、こういうことを示したのがポイントであります。 それからもう一つは、そのようなトラブルが起こった場合に、災害並みの対応をすべき事態もあり得ないことではない、したがってそのときの段取りも用意しておいてほしい、こういうことを地方団体に伝えるのがメッセージの中心でございます。 そのようなケースをわかりやすく、一応レベル一、二、三というふうに分類をさせていただいたわけでございますけれども、それでは具体的に発生した事態がどのレベルに該当するかは、これはあくまでその具体的ケースによって決まってまいります。また、災害ということになりますと、災害対策基本法等の法律の要件に当たるかどうかということになってくるわけであります。 しかし、私どもがこの手引書で申しておりますのは、住民に水だとか食料、暖房などを提供しなければならないような深刻な事態が生じた場合には、これは法律の災害に当たる場合、あるいはそれに準ずるような事態であるというようなことが多いと思いますから、そのような場合にはレベル三の対応をしてほしいということでありまして、そのような事態になった場合には、災害対策本部の設置、あるいはそれに準じたような全庁的な体制をとっていただいて、要するに可及的速やかに万全の対策をとってほしい、こういうことを地方団体に申し上げておる次第でございます。
○達増委員 三和総研というシンクタンクでこの二〇〇〇年問題について自治体の動きを調査したという、その調査内容を聞かせてもらったことがあるんですけれども、各自治体、当初自治省の方から指導があったのは、まず自治体の中にあるシステムのチェックとその危機管理対策をやっておけ、例えば、戸籍の管理ですとか住民票の管理ですとか、そうした地方公共団体固有のシステムについての対策を講じておけということがまずあって、それについてここ半年ぐらい鋭意取り組んでいたけれども、今答弁にあったように、実は固有の役所、都道府県庁なり市町村役場なりのシステムの外で問題が発生したときに、地域住民を守るため何をすべきか、そういう問題意識はかなり最近になって出てきたということなんですね。恐らく、今三千三百ある市町村のそれぞれの現場で、かなりみんな悩んでいるんだと思います、どのように対応すればいいのか。 その悩みのポイントの一つが、災害対策基本法との関係だと思うのですね。これは、自治省の消防庁の担当になるのでしょうか。災害対策基本法上の災害に当たらないような、さっき言ったような、爆発とか大火事とか、そういう災害まではいかないけれども、避難所をつくって水や食料、暖房等の提供などはやらなければならないような事態に、その自治体が裁量で、災対法上の災害には当たっていないのだけれども、その災害に対して本来使うべき災害対策本部を設置したり、地域防災計画を準用した行動等はとることができるのでしょうか。
○谷合政府委員 御指摘は、その災害の実態に即して、災対法上の災害に当たるかどうかという判断をされると思いますが、それに当たらないと仮にした場合の対応ということになると思いますが、そこにおける、例えば対策本部的なもの、ないしいろいろな行動計画といいますか、実際の対応というものは、いわば法的な問題というよりも事実上のレベルとして行われるものだと思いますし、地域防災計画にはいろいろな対応が書いてありますから、当然それに準じた、例えば避難の問題とか食料の供給の問題とか、そうしたことはそれぞれが適切に対応できるものというふうに考えております。
○達増委員 では、実際そうなる可能性としてはレベル二よりははるかに低いと思うのですけれども、レベル三、災害対策基本法上の災害に当たるような、これはもう大爆発とか大火事とか、さらには船が沈むとか放射性物質が流れるとかいう事態でありますが、一応自治省のマニュアルによれば、そうした事態も想定して危機管理計画を策定しておけとなっているわけであります。 もし、正面からそういうレベル三に備えるためには、もうすぐにでも各地方公共団体の地方防災会議で地域防災計画の中にそういうケースを盛り込んで想定して、例えばこの秋の防災訓練でそういう訓練をやってみるとか、実際に災害対策基本法上の枠組みの中でもそれなりの二〇〇〇年問題関連の準備をしなければならないと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。また、実際そういう動きはあるんでしょうか。これも消防庁ですね。
○谷合政府委員 いわゆるマニュアルによるレベル三に該当する地域の問題が生じた場合には、その地域防災計画の定めるところによって、直ちに災対本部を設置する等により対処するということもマニュアルの中で書いておるわけでございますが、そのレベル三に該当する地域の問題の具体的内容というのが、正直言って現時点で明らかでないわけでございます。 だから、その結果として、例えば、航空災害であるとか海上災害であるとか危険物災害というようなものが起こった場合については、もう既に地域防災計画の中で対策が盛り込まれておりますので、そうした意味でいけば、今の段階でわからないものをいわば盛り込むというのはむしろ難しいのかなという感じを持っております。 それから、地域防災計画の中にこのようなものを取り入れようという、現在、都道府県、市町村ではそのような動きはないというふうに聞いております。
○達増委員 レベル二からレベル三にかけて、災害対策基本法上の災害に当たるケースも視野に入れつつ、それに準じるような、かなりのオペレーションを展開しなければならないような危機も視野に入れつつ、この危機管理計画を策定して準備していくに当たって、自治省の手引によれば、二〇〇〇年問題固有の対策本部をつくってやれということになっているのですけれども、いろいろな地方公共団体の実態を仄聞しますと、二〇〇〇年問題に関する対策本部というのは、大体行政情報管理系、役所のOA化ですとかパソコン導入とか、そうしたことを担当している部局が中心になっていて、災害対策基本法とかに関係する防災系の部局が中心になっているケースは余りないというふうに聞いているのですけれども、実際そうでありましょうか。 レベル二からレベル三へとエスカレートし得る、そういう危機管理計画を策定しそれに対応するためには、そういう役所のOA化を担当しているような部局ではなくて、むしろ災害対策をやる地方防災会議、そういう防災系の部局が危機管理計画等について所掌すべきよう指導するのが適当かとも思われるのですが、この点、自治省いかがでしょうか。
○香山政府委員 お答え申し上げます。 現在、対策本部をとっておる状況でございますけれども、都道府県及び指定都市のケースで申し上げますと、副知事とか助役あるいは総務部長、企画部長を統括責任者といたしまして、組織全体としては、全庁的な体制として組織がなされておる状況でございます。 この対策本部の中で、事務局機能と申しますか、庁内の調整などに当たりますのは、御指摘のとおり、情報管理部局が行っているのがほとんどでございますけれども、これは先ほど先生のお話にもございましたように、地方団体が緊急に、かつ主体的にとるべき対策の中心ということになりますと、地方団体保有システムの修正作業、模擬テスト、それに係る危機管理計画の策定といったことになるわけでございます。そういうことと、また民間等とも連携をとる必要があるわけでございますけれども、その場合は、二〇〇〇年問題に対しての理解とか蓄積が深いこういう組織がその調整役に当たっておるということでございます。 先ほどから御質問にもございますし、またお答えもしてまいりましたけれども、万一、地方団体が保有するシステム以外の社会インフラそのものに問題が起こりまして、レベル二あるいは三のような事態が生じた場合は、これは直ちに災害対策本部、あるいは、厳密に災害と言えない場合にあっても、それに準ずるような、今度は災害並みの体制ができるような全庁的体制をとっていただくということであります。そのための準備を、これはまたそれでしておいていただくように私ども要請をしておるということでございまして、御理解賜りたいと存じます。
○達増委員 地方公共団体に地域住民の生命、財産、自由を守る一義的な責任があるわけで、すぐれたリーダーシップ、チームワーク等があれば、既存の制度を活用しながら二〇〇〇年問題対策、やってできないことはないかもしれないのですけれども、ただ、やはり各自治体が動きやすく、また効果的に二〇〇〇年問題対策を進めていくためには、やはり国としてある程度法令を整備した方がいいのではないかとも思うわけであります。 災害対策基本法を所管している国土庁に伺いますけれども、やはり自治省マニュアルで言うレベル二の場合、現行の災害対策基本法上災害と認められない程度の低レベルのトラブル、問題が発生した場合でも、避難所を設けたりとか、地方公共団体としてかなり災害対策的なオペレーションを展開しなければならないような、そうしたケースに対しては、災対法上災害扱いされるように、法律ないし政令を改正する必要があるのではないでしょうか。 また、国としても、災害対策基本法上の災害に当たることが発生することを視野に入れて、防災基本計画ですとか既存の体制を整備して、さらに、先ほど言ったように、現在の災対法上の災害以外のものも災害扱いするようにするのであれば、国もそれに応じて、そうした場合に、非常災害対策本部、緊急災害対策本部、そういう低レベルの、爆発、大火事に至らないような低レベルの困難が全国的に発生した場合に、国としてイニシアチブをとり得るような、そういう体制をつくるべきだと考えるのですけれども、この点いかがでしょうか。
○林(桂)政府委員 まず第一番目の、災害対策基本法あるいは政令を改正して災害の範囲を広げるべきではないかという御質問でございます。 仮に、二〇〇〇年問題に起因する事故によって、住民の生命財産に相当の被害が発生するとか、あるいはその発生するおそれがある、これによりまして災害対応が必要となるというような場合におきましては、当然、災害対策基本法に基づいて必要な対策を講じていくということになるわけでございますが、その程度に至らない、災害対策基本法上の災害に至らない場合でも、大きな混乱が発生するなど、対応が必要であるという場合には、国や地方公共団体において、防災基本計画あるいは地域防災計画に定められた措置と同様の措置を講じて、万全を期するということも十分可能であるというふうに考えております。 したがいまして、特に、現行の法令を改正するまでの必要性はないのではないかなというふうに、ただいまのところ考えているところでございます。 二番目の、防災基本計画あるいは地域防災計画等の制度を運用、活用して、こういった二〇〇〇年問題に起因する災害に対する対策を万全に、前広に進めていくべきではないかという御設問でございます。 その点に関しましては、現在は、基本的には、官民を挙げて行動計画を作成し、そういったような問題に起因した混乱が発生することのないように万全を期しているという状況でございます。そういったことの推移も見ながら、もちろん、災害の発生のおそれがある、そういった状況になれば、それに対応する災害対策基本法の諸手続を行うということになりますので、そういうような事態の推移を見ながら、的確に対応を進めていくということが必要ではないかなと考えているところでございます。
○達増委員 実は、自由党は、さきの統一地方選のための公約、党本部でつくった党としての公約の中に二〇〇〇年問題対策というのを入れておりまして、まずは、地方公共団体の側で何が必要なのかということ、地域住民の生命、財産、自由を守るために何が必要かということを、やはりまだ詰めた議論が地方においてなされていないのかなというふうに感じております。 そういう必要性が上がってきたときに、国としてすぐにこたえられるようにしておかなければならないと思いますし、これは自由党としての危機管理なんですけれども、いざ必要となったときに法令の改正等さっとできるような検討研究作業、これは同じく与党を構成する自民党さんとも相談しながら進めていきたいと思います。 さて、自由党の非常事態対策の分類の第二の経済安全保障についてであります。 これは、住民安全保障よりはさらに可能性は低いと見ているのでありますけれども、国内のさまざまなシステムはもとより、海外のエネルギー関係のシステム等、トラブルの広がりと深刻さ次第では、我が国経済が深刻な打撃を受ける可能性もある。そうならなければ、そうならないにこしたことはなく、ならない可能性もあるわけですけれども、責任ある国の対応としては、一応そうなったときのことも視野に入れた対策を講じておく必要があるのではないかということで、大きく貿易関係と金融関係について質問をいたします。 通産省に質問いたしますけれども、これは、五月十九日付でアメリカのGAO、会計検査院が上院に次のような報告を出しております。石油及びガスについて、業界団体とともに国家レベルのリスクアセスメントとシナリオプランニングを行うべきである、及び石油輸入が停止する可能性に備えて、戦略的石油備蓄として蓄えられている原油をどのように使用するかの規定も含め、国家レベルの危機管理計画を策定すべきである、二〇〇〇年問題に関連して、GAOから上院にそういう報告がなされております。 我が国にも同様の計画はあるのでしょうか。また、今後そういう計画策定を行うのでしょうか。
○今井(康)政府委員 お答え申し上げます。 石油につきましては、二〇〇〇年問題に対応いたしまして、企業の方で、私どもと相談をしながら、制御系の重要システムの模擬テストを進めております。三月末では七三%進捗いたしております。十月には対応を終える予定でございます。また事務処理系につきましても、一部を除きまして、六月までには対応を終える予定でございます。 その意味で、ここにアメリカのGAOで言っております万が一のあった場合の対応でございますが、事前の対応は進みつつあるというふうに考えております。また危機管理計画につきましては、各社におきまして、九月末までに策定する予定でございます。 一方、万一のこと、石油の輸入途絶があった場合にどうするかということでございますけれども、現在我が国は、石油備蓄を、国家備蓄と民間備蓄を合わせまして、内需量の約百六十四日分を持っております。 この石油備蓄は、まさにこのような場合に、緊急事態が起きた場合に使うものでございますが、民間備蓄が七十九日。これは企業の生産過程、流通過程の中で持っておられるものでございますので、非常に高い機動性を持っております。一方、国家備蓄は八十五日ございます。これにつきましては、約三分の一が、民間企業の生産過程に非常に隣接しております民間企業からタンクを借り上げて保有しておりますので、これも、もしもの場合があった場合には、非常に円滑に対応ができる形になろうかと思います。 その意味で、通産省といたしまして、また日本政府といたしましては、石油について、万一産油国等の関係で何か問題が起きて石油の途絶というようなことがあった場合には、この現在時点で百六十四日ございます備蓄を機動的に使いまして、対応していきたいというふうに考えております。
○達増委員 今石油について質問をいたしましたけれども、レアメタル、希少金属ですね、あとは食料、そうした問題についても同様の問題があるということを指摘させていただきたいと思います。 次に、金融監督庁に伺いますけれども、国際金融の世界で、ことし後半、特に年末にかけて、二〇〇〇年問題相場とでもいうようなことが起こるのではないかという危険があるわけであります。 それは、二〇〇〇年問題について対応がおくれている国に一種の格付のようなことが行われて、この国は危ないからといって資金がさあっと引いてしまう、それが為替相場だとかその他いろいろな経済指標に影響を与えるかもしれない。そうした可能性について、金融監督庁の方でどのように認識しているのか。また、どういった対策を講じることでそういう資金流出が生じないようなことができるか、それを質問したいと思います。
○乾政府委員 お答えいたします。 今御指摘になりました金融の問題は、とりわけ金融の中の決済システムは経済の動脈ともいうべきものでございまして、私ども、このY2Kの問題によりましてこれに支障が生じるようなことがあっては、日本のみならず国際経済に重大な影響を及ぼすという観点から、金融監督庁の発足と同時にこの問題に取り組んでいるところでございます。 この問題は、先ほどから御指摘しておられますように、事前に最大限の防止策を講じるとともに、万一の際に備えた危機管理計画を作成することが重要であります。それとともに、そうした対策を講じているということを十分に金融機関がディスクロージャーを行いまして、金融機関の信頼の確保に努めることが必要であるというふうに考えているところでございます。 そうした観点から、金融監督庁といたしましては、各金融機関に対しまして、とりわけ金融機関の経営トップに対しまして、この問題は技術あるいはシステムの問題のみではないんだ、万一のことが起きた場合には、これは経営の根幹にかかわる話であるということでもって、厳しい対応を求めているわけでございます。昨年六月以来、四半期ごとに報告義務を課しまして、進捗状況を私どもの方で厳しくと申しますか、的確に把握するとともに、このY2Kの問題に先端の検査をも実施しておりまして、その取り組み状況を把握しているところでございます。 その状況につきましては、先ほど内政室長からも報告があったとおりでございまして、現在のところ、本年六月までには、決済システムを中心とする重要なシステムにつきまして、おおむね対応が完了される見込みであるというふうに私ども考えておりますし、また、そのことにつきまして、金融機関からも的確なディスクロージャーをさせることが重要であると考えております。 そうした取り組みの結果、今御質問にありました、海外からの我が国の金融機関の対応状況に対する評価でございまして、評価が十分でございませんと、御指摘のような問題が起こり得るわけでございます。 それで、海外からの評価で、一時期日本は、例えばガートナーグループの調査でございますと、四ランクのうち第三ランクと。第三ランクの国は、国名を挙げませんけれども、それらの国と同じであるのかというふうな指摘もあったわけでございますけれども、そうした時期に報告されました調査というのは、昨年の六月から九月ぐらい時点での我が国の金融機関の実態に基づいて報告がされたものであるようでございまして、その後、先ほどから申し上げておりますような、我が国の金融機関の取り組み、ディスクロージャーというものによりまして認識が深まっておりまして、現時点では、海外のいろいろな調査機関あるいは格付機関からの評価も以前とは大幅に改善しておりまして、現在のところ、我が国の金融機関のレベルは、アメリカあるいはヨーロッパの主要国と同レベルの水準、あるいはそれを上回っているというふうな評価を受けていると考えております。 ただ、私ども、先ほどから御指摘あります問題につきまして、その重要性にかんがみまして、今後とも、金融機関に対しまして十分な検査監督を行いまして、進捗状況におくれがあると見込まれる金融機関に対しましては、行政処分も含めまして厳正に対応してまいりたいというふうに考えております。
○達増委員 実は自由党としては、金融関係の我が国における二〇〇〇年問題対策というのは一番すぐれている、進んでいる分野の一つだと評価しておりまして、これは攻めの姿勢で、二〇〇〇年問題相場、相対的なものですから、諸外国以上に対策が進んでいると評価されれば、逆に、世界から資金が日本に流入し、不良債権問題なんか吹っ飛んで、景気の回復等々、そういうチャンスでもあるという、一種勝負の世界ですから、いろいろホームページでも、金融関係、日銀とか民間銀行とか、かなりすぐれた対策や危機管理計画を発表しているので、この調子でどんどんやっていただきたいと思います。 次に、法的リスク管理の問題で大蔵省に伺いたいんですけれども、二〇〇〇年問題のせいで公共事業の工事がおくれたり、また各種物品の納入等がおくれた場合、履行遅延の罰則を緩和したり、役所側の問題としては、繰越明許費じゃないものを繰り越し扱いしたりとか、そういうことができるようにすべきと考えるのですが、いかがでしょうか。
○谷口説明員 お答えいたします。 年度内に経費の支出が終わらないという場合に、繰り越しの問題となるわけでございますけれども、これにつきましては、財政法の第十四条の三におきまして、「年度内にその支出を終らない見込のあるものについては、予め国会の議決を経て、翌年度に繰り越して使用することができる。」こうなっておりますのが、先ほど先生お触れになりました明許繰り越しでございます。これが原則となっておるわけでございます。 ただ、先ほどの御指摘あったような事態、事故がありますような場合には、これはただし書きといたしまして、第四十二条ただし書きにおきまして、「避け難い事故のため年度内に支出を終らなかつたものは、これを翌年度に繰り越して使用することができる。」このようになっております。 したがいまして、具体的な事例につきましては、この規定に照らしてケース・バイ・ケースで判断されることになろうと思います。
○中村委員長 達増君、質問時間が来ておりますので。
○達増委員 はい。 今の問題は、民間企業間の取引においても同様な問題があって、国がそういう場合の処置の仕方をはっきりさせてくれれば、民間企業間でも、国の対策をスタンダードとして法的リスクの計算が容易になるという指摘があるので質問をいたしました。 時間でございます。以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○中村委員長 中桐伸五君。
○中桐委員 民主党の中桐です。 きょうはコンピュータ問題を中心にということなんですが、私の方から、委員長以下理事の皆さんに御無理を言いまして、私の出身県である岡山県の西北部に位置している備中町という町で、地盤沈下といいますか土地の陥没、そういったことが、この間、平成十年の八月からずっと拡大をしてきております。どうも下に鍾乳洞のようなものがあって、カルスト地形の特有の現象ではないかということで、非常に住民の皆さんが不安に思っている事象が徐々に拡大をしてきておりますので、ぜひこの委員会で取り上げて、国の緊急な対処をお願いしたいということで、御無理を申し上げました。 既に五月の参議院の文教・科学委員会で、同じく岡山県の参議院議員の石田美栄議員が質問をいたしました。これは文部省と国土庁の両者に質問いたしまして、きょう国土庁の大臣も来ていただいておるんですが、国土庁からは、県とも協議しながら、国のできることは今後検討していきたいという旨の御回答を得ているわけであります。 きょうは、実はその後、岡山県が六月の補正予算で五千九百万円の調査費をつけて、専門調査委員会を発足させて実態解明に乗り出す予定である、まだこれは補正予算が採決をされているわけじゃございませんが、各担当部局のところで、補正を組んで実態解明を県でも行おう、こういうことを打ち出しましたので、これを受けまして、ぜひ国としても、先ほどの参議院の文教・科学委員会での質疑の前向きな御答弁をいただいているんですが、その後の岡山県の動向を受けまして、きょう、もう一歩踏み込んだ国の対処のあり方についていろいろ質疑をさせていただきたい、このように思っておるところであります。 とにかく、カルスト地形というのはわかっているんですが、そしてまた鍾乳洞のような穴がどうもあいているということで、ごく最近起こった陥没事件では、地下四十メートルの陥没が起こっている。これは幸いにして、神社の直下が陥没したということで、人命には影響がなかったのですが、既に人家があるところでも陥没の事象が起こっております。しかし、幸いにして人身事故にまで至っておりませんが、五月十一日現在では、住宅で十五棟が被害を受けておりますし、それから文教施設では、参議院の文教・科学委員会で質疑をいたしましたように、プールが傾いたりすることによって使えなくなっているというふうな状況も起こっております。それから道路では二カ所が通行禁止になったとか、あるいは水道でも一時断水が三十戸発生したとか、そういった事象が起こっておりまして、最近はその拡大が見られているところでございます。 そこで、岡山県の新しい調査費を五千九百万円つけて対処したいというこの取り組みに対して、まず私といたしましては、県独自の調査専門委員会というものが発足するとした場合、今そういう計画を立てているということでございますが、この場合に、ぜひ国としては支援、協力のために専門家をこの調査委員会の中に派遣をするというふうなことを考えるべきだと思いますが、大臣いかがでしょうか。
○関谷国務大臣 この件につきましては、先生初め御地元の先生方からるる報告もいただきましたし、また写真等もたくさん見せていただきました。今先生が述べていらっしゃいましたように、本当にプールなども大きく傾いておりまして、とても利用できるような状態ではない等々を拝見いたしておりまして、国土庁といたしましてもできるだけの援助はしたいと思っております。 国といたしますと、四月の二十七日でございますが、国土庁と建設省それから通産省の専門家が現地を訪問いたしまして調査を行う等、これまでも県と連携を密にしながら支援に努めてきておるところでございます。県の調査委員会におきましても、関係省庁と連絡を密にいたしておるということでございまして、まずその原因の究明、それと実態の把握ということを今進めております。急ぎ、そういったことで、これは財政的なことも含めて、国として力強く援助をしていきたいと考えております。
○中桐委員 県に対しまして協力をしていただいているということで、大変心強い答弁なんですが、先ほど私が質問させていただいたことで、より具体的に、県が独自でつくる専門委員会の方に専門家の派遣はいかがでしょう。
○林(桂)政府委員 原因究明あるいは実態の把握につきます県の調査につきましては、全面的に御協力をするということで進めてきております。 今御質問の、委員会に対して国の関係者を参加させるべきではないかということにつきましては、実はそのような方向で県の方とも御相談をさせていただいておりまして、建設省あるいは通産省の関係の研究所等のその道の専門家の方にお入りいただくような方向で、今準備なり検討を進めているところでございます。
○中桐委員 さらに、先ほどの前向きの御答弁に加えて、この問題はなかなか技術的にも新しい問題であって、やはりこれは実態解明における国の協力というのが大変重要だと思っております。 そういう意味で、今後、適切な情報提供並びに技術協力というものについて、ぜひ国の積極的な対応を求めるところですが、いかがでしょうか。
○林(桂)政府委員 調査委員会への参加のほか、いろいろな形で現在県とも、担当者にたびたび上京していただくなど、あるいは国の方といたしましても、関係省庁のこの関係の会議を持ち、これまでも四月、五月にわたり数回開催しております。 そういうこともありまして、関係省庁及び県といろいろ連絡を密にしながら、県の方の要望も伺いながら、問題について国としてできる限りのことをしていくという姿勢で臨みたいというふうに考えております。よろしくお願いします。
○中桐委員 先ほど、関谷大臣以下担当の方から前向きな御答弁をいただいて、大変ありがとうございます。関谷大臣からは財政的なものも含めてというお答えをいただきまして、大変私は心強く思っているのです。 既にこの件については、江田五月参議院議員を通じまして科技庁に対して実態調査の協力を行っているわけなんですが、その途中経過によりますと、EUの地球観測衛星の利用可能性というものも探っていただいているようであります。 これは、広範囲になりますと地下の深いところの測定が非常に難しいということもありまして、そういったことも今検討中でございますが、いずれにいたしましても、地中の空洞探査というのは大変難しいということがございますので、実態把握が急がれている中で、ぜひ国の、人的協力にとどまらない、財政協力なども含んだ前向きな対応をお願い申し上げまして、私の質疑とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○中村委員長 原口一博君。
○原口委員 民主党の原口一博でございます。 二〇〇〇年問題に関する対応について、その基本的な問題点を指摘させていただき、その前に、中村委員長を初め与野党の理事の皆さん、委員の皆さんが、災害特という場を通してこの問題を真っ正面から掲げて議論をする場をつくっていただきましたことに、深甚なる敬意を表したいと思います。 先ほど達増委員がお話しになりましたように、この委員会として取り上げる、これは大変時宜を得たものであります。ただ、私たち、新進党の時代からこの問題については適宜指摘をしてきました。そういう観点からすると、やはり政府の取り組み、これは遅きに失したと指摘せざるを得ないというふうに思います。 二〇〇〇年問題の本質は、この問題による被害というのは天災や突発事故ではないということであります。例えば、九九年の八月二十二日にはGPSの日付管理がゼロに戻るというふうにされていますし、九九年の九月九日、九九九九というのはプログラムの強制終了コードとして頻繁に使用されていますから、ここで何らかの問題が起こる危険性がある。二〇〇〇年の一月一日や二月二十九日、そういう問題ではなくて、たくさんの日付が危険であるということを指摘する専門家がいます。つまり、いつ発生するかということがあらかじめ予測できる問題であり、危機管理の効果というのは事前の対策次第であるということであります。 今、行政改革を私たちは国会で審議をしていますが、例えば中央省庁の改革の基本方針の中で、中央省庁改革基本法の第四条には、国民的視野に立ち、その政策評価、内外の情勢を踏まえた客観的な評価機能を強化しなさいということが書いてある。今、中央省庁を中心に、この二〇〇〇年問題に対して官民を挙げて取り組んでいますが、このことについても、きっちりとした政策評価の基準、客観的な数字、これが必要であるというふうに思います。そして、その責任の所在、これは政治の責任であり政府の責任である、そのことを私たちは明確にしなければならないというふうに思います。 また、日本の世界の中における立場としては、地理的な原因から不利な立場にございます。日本は、ニュージーランドやオーストラリアと並んで、世界じゅうで最も早く日付が変わる国であります。欧米諸国が日本の状況に着目し、わずかの時間でありますが、さらなる危機管理対策ができることに対して、日本は他国の被害を参考にすることが不可能であります。とすれば、周到なる準備、被害を最小限に抑えるには、事前の十分な危機管理計画が不可欠であります。 そこで、委員長のお許しをいただいて、資料を委員の皆様に御配付させていただきたいと思います。
○中村委員長 はい、結構です。どうぞ。
○原口委員 ありがとうございます。 その一枚目は赤十字のペーパーでございます。アメリカの赤十字社のチェックリスト、二〇〇〇年問題で起こる不慮の災害に対して、家庭の皆さんはどういうことを、一般市民の皆さんはどういうことに気をつければいいかという十一項目であります。私は、この問題について大事なことは、情報を積極的に開示して、そして多くの皆さんにきっちりと正しい情報を伝え、そして備えをしていただくことであるというふうに思いますが、その問題について、担当の基本的な認識をお尋ねしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○竹島政府委員 私ども、いわゆるY2K問題、これに対して第一義的に責任を持つべき者は、そのシステムを管理運営している者であるというふうに考えております。それは中央政府であれ、地方公共団体であれ、民間であれ、それぞれにおいてシステムを管理運営している者が第一義的な責任を持つべきである。それからさらに、ベンダー、ユーザーの問題がございますけれども、当然ベンダーとしてやるべきことはあると思っております。 それから一方、そのユーザーも、当然これだけの問題が、私ども及ばずながらPRをし、問題の所在も言っているわけでございますので、使っている方々においても、当然問題意識を持って、修正すべきものは修正する、対応すべきものは対応するということでございまして、第一義的な責任はそれぞれにあるということが大前提だと思っております。 しかしながら、政府といたしましては、一方でそれぞれの業界を監督指導するという立場にもございますので、政府の対応といたしましては、自分自身が持っているシステムをきちんと修正する、さらには模擬テストもする、危機管理計画もつくるということは当然でございますが、それに加えまして、各省庁横断的にかかわる問題でございますので、先ほど御報告申し上げましたようなことで、政府部内で、一つは事務次官レベルの会議も持っておりますし、さらには各界の有識者から成る顧問会議も持っております。それらを束ねまして、総理を本部長とする本部ということで万般の政策を講じているわけでございまして、やるべきことについては、先ほど申し上げた行動計画にそれらをまたすべて盛り込んでやっておるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、今までは、特に六月末までに模擬テストを終了するようにということでやっておりまして、ここが事前の準備としての正念場だと思っております。その結果は、七月に入りましてから集計をいたしまして、また御報告をいたしたいと思いますが、それ以降、年末までにかけて、できるだけ早い段階で危機管理計画というものの具体的な策定をきちんとしなければいかぬ。それから、年末年始における要員の配置等も含めました体制づくりということも、きちんとしなければいかぬというふうに考えているところでございます。
○原口委員 製造物の責任がございますから、第一義的にそれぞれのつくったメーカーあるいはソフトウエアの業者に責任がある、それはそのとおりであるというふうに思います。 しかし、国家として、例えばこのコンピュータの問題は、たとえ九九%のネットワークがこの問題について対応済みであっても、一%の未対応が不測の事態を起こします。あるいは、日本の国内においては対応ができていても、先ほどガートナー社のお話を金融監督庁がされましたけれども、お隣の国やあるいは世界の各国がそうであるとは限らない。原子力発電所やあるいは核のミサイル、それもやはりコンピュータによって制御をされている。こういうことを考えると、国家的な危機管理、これを政府が責任とそして決意を持って進めていく、こういう考えが必要だというふうに思いますが、国務大臣として、大臣のお考えをまずお尋ねしたい。そして、決意をお伺いしたいというふうに思います。
○関谷国務大臣 委員御指摘のように、かつての阪神・淡路大震災の教訓を受けまして、いわゆる防災体制の強化あるいは初動体制の充実ということは、国を挙げて努力をしているのは事実でございます。 それで、政府として、そういう一般的な災害から述べさせていただきますれば、何といいましても迅速な情報収集、伝達というのが重要でございまして、内閣情報集約センターや国土庁などにおいてそういう情報収集の体制を常につくっておるというようなこと、それから内閣総理大臣等への迅速な情報の連絡、あるいは緊急に関係の者が集まって、そのチームによります情報の収集等々など努力をしておるところでございます。 それから、災害対策基本法を改正いたしまして、緊急災害対策本部を速やかに設置するための本部の設置要件を緩和いたしましたし、体制強化のため、本部員に全閣僚を充てるとか、そういうようなことをやっております。 さらに、これは先生の今の二〇〇〇年問題のことではございませんが、一般の災害のことで述べさせていただいておるわけでございますが、その他、関係省庁が緊急に対処をするような方策も進めておるということであるわけでございまして、先生の今の御質問の二〇〇〇年問題に対します国の責任ということ、これは先ほど竹島さんが述べられましたし、先生も御指摘ありましたように、いろいろ個々のものに対する責任というのは、もちろん第一歩はその方々ではあろうと思いますが、やはりこういうような国際的にも関連をする問題に対しては、何といいましても、やはり政府がその対策を今から講じておくというようなことが必要であろうと私は認識をいたしております。 したがいまして、本日のこの委員会の開催でるる御審議をいただいておるということは、先ほど達増先生もおっしゃっておられましたが、私は本当に時宜を得た重要な会議だと思っております。 したがいまして、この問題につきましては、まず、最終的にすべてのことは国が責任を持って対処をするという姿勢でなければならないと考えております。
○原口委員 大臣から、国の責任ということを明確に答弁をいただきました。 そこで、通産省にお尋ねをしますが、アメリカではこの三月にピーチボトム原子力発電所、このことでトラブルが起こっています。このトラブルはどういうトラブルですか。
○稲川政府委員 御指摘のありましたピーチボトムの原子力発電所の件でございますが、非常に概括的に申し上げまして、二〇〇〇年対応実施後の確認の際に、二つの特異な事象が生じて全体がとまったということでございます。 一つ目の特異な事象というのは、二〇〇〇年対応実施済みの制御系のコンピュータに、二〇〇〇年対応をまだ実施していない監視系のコンピュータをつないで運転をした。したがって、そこに先生のおっしゃっておられますクリティカルデータをいろいろ入れますと、全体がとまるということでございまして、運転中に実施済みと未実施のものを混同して使ったというのが第一点でございます。 それから、第二点の特異な事象は、原子力発電所の場合に、常にコンピュータは二系列を持っておりまして、一系列で異常な事象が生じますと自動的に予備の系列にスイッチされるわけですが、このピーチボトムの場合においても、そこにスイッチをされましたけれども、スイッチされた監視系のコンピュータにまた同じクリティカルデータを入れてとめてしまった、こういうことでございます。 翻って我が国を見ますと、日本の原子力発電所の対応のやり方は、プロセス計算機などの改修工事は専ら定期検査中に行ってございます。したがいまして、アメリカのわだちを踏むということは我が国にはないものと考えてございます。
○原口委員 なぜ私がこのトラブルを申し上げたかと申しますと、アメリカの上院の二〇〇〇年問題特別委員会が指摘しているとおり、原発も二〇〇〇年問題の影響を受けることがはっきりしたとアメリカの上院は言っているわけですが、日本の原発については、今資源エネルギー庁がお話しになったように、日付で制御しているものはない、あるいは定期点検のときにやる、ですから安全性は確保されているというふうに思いますが、何が申し上げたいかというと、もう今既に二〇〇〇年問題は始まっているということであります。そして、六月をめどに徹底的にこれに各省庁で対応するんだということでありますが、それに漏れてくるものがある。 例えば、今の原発でいうと、先ほどの御説明にもありましたように、電力分野の制御系システムについては六月までに九八%完了するんだ、ところが、一〇〇%達成するのは十一月なんだということを言われている。電力については安全かもわからないが、先ほど申し上げましたように、ほかに八月や九月といったときもクリティカルな日があるということをしっかりと指摘しておかなければいけないと思いますが、内政審議室長の基本認識をお伺いしたいというふうに思います。 〔委員長退席、萩山委員長代理着席〕
○竹島政府委員 おっしゃるとおり、クリティカルデートは幾つかあるわけでございまして、それらも含めて注意を促しているわけでございますし、それぞれの専門家がチェックをしているということでございます。 いずれにいたしましても、先ほど申し上げたようなことで、六月末が模擬テストの終了という原則の期限になっておりまして、その時点で、ふぐあいとかいろいろなことがわかってくるだろうと思います。七月にそれを集計いたします。それで、九月九日も含めまして、いろいろな問題についてさらに具体的な情報も入ってくると思いますので、私ども、それぞれ的確に対応してまいりたいというふうに思っております。
○原口委員 今、審議室長がお話しになりましたように、二〇〇〇年問題というのは二〇〇〇年だけの問題ではないのだ。もう既に私たちは、アメリカがそれこそ非常事態について話し合おうと言っているように、ある意味では危機管理を真っ正面に据えて議論をしなければいけない、そういうときに来ているということを御指摘申し上げたいと思います。 次に、厚生省にお伺いをいたします。 医療機関に対しても、厚生省から対応の徹底を通知していて、特に即刻命にかかわる優先医療器具などについて、その改善、早急な対応を求めています。先ほどいただいた厚生省の実態調査によると、重篤な健康被害が生じるおそれはこの優先医療器具についてはもうない、一個だけあったけれども、それはソフトウエアをかえて、そのおそれもなくなったということであります。 御報告のとおりであれば、これにまさるものはないというふうに思いますが、事故がもし起こったとき、私たちは、それこそ自分でプログラムを書いた人にはおわかりになると思いますが、人のつくったプログラムの修正を全然別の人間がやる、何百行、何億行というものを修正する、これはほとんど不可能に近い作業であるというふうに思います。 事故が起こったとき、その責任の所在というのはどこに求められるのか。医療メーカーに求められるのか、あるいは医療機関に求められるのか、あるいは監督官庁の責任はどう扱われるのか。 そしてさらに、時間がございませんのでまとめて四点目もお伺いしますが、医療機関ないし医療機器の製造会社が隠ぺいしようと思えば、専門委員をおつくりになってチェックをされていますよ、六人ぐらいですか、しかし、それで果たしてチェックができるのだろうか。現状では、医療機関ないし医療機器の製造会社が隠ぺいしようとすれば、できる体制にあるのではないか。 事は命にかかわる問題ですから、本来であれば、さっき達増委員が御指摘をされていたように、この分野についても法整備が必要なんだというふうに思います。いかがな御認識でしょうか。四点についてお伺いします。 〔萩山委員長代理退席、委員長着席〕
○中西政府委員 厚生省におきましては、医療用具につきまして二〇〇〇年問題による事故等が生じることがないように、医療用具製造業者等に対しまして必要な指導を行うとともに、対応状況について実態調査を行い、さらにフォローアップ調査を実施してきているところでございます。それからあわせて、ユーザー、医療機関に対しましても、自主的な総点検の実施を要請するなどの措置を講じてきておるところでございます。 先生おっしゃいます、万が一、二〇〇〇年問題による事故等が生じた場合における責任はどうかというお話でございますが、仮にそうした事態になった場合は、それぞれ個別のケースに応じて判断すべき話だと思います。 基本的には、先ほど内政審議室長の方からもお話ございましたように、特に医療用具については、製造メーカー、人の命にかかわる製品を扱っておるメーカーでございますから、製造業者等が製造物責任法に基づく製造物責任を負うものであると考えております。自己の製品に支障が生じないかどうか確認し、支障が生じる可能性があるという場合は、納入先の医療機関に連絡し、その製品の回収、修理やプログラムの修正等の対応を行っていく必要があるというふうに認識をいたしております。 そういったメーカーが情報を秘匿するようなことがあり得ないのか、こういうことでございますが、厚生省では、二〇〇〇年問題の発生のおそれがある製品について報告を求め、その結果をリストとして公表してきております。それからまた、報告がないものについては、さらに都道府県を通じ調査し、場合によっては立ち入りまで行う権限を持っておるわけでございまして、徹底して報告を求めチェックをしていくつもりでございますが、仮にそういった虚偽の報告がある場合は、薬事法に基づく虚偽の報告、あるいは死亡または障害につながるような症例等が発生する疑いを知った場合の報告義務違反として、それぞれ罰則が適用されるとともに、行政処分の対象となるものであることからしまして、虚偽の報告を行うことは通常考えがたいというふうに認識いたしております。
○原口委員 今、最後に厚生省がお話しになったのは、薬事法の六十九条の二だと思うのですね。それに基づいてということであります。 しかし、事が事だけに、だれも予測しなかったこと、あるいはネットワーク上で起こったこと、この間もある地域で起こった電話回線のトラブルが、即航空管制、全然離れたところの航空管制に行きます。私たちはそんなことは知らなかった、予見できなかったと言われたら、それはもうそれで終わりなわけです。つまり、私たち国会議員も政府も、国民の生命財産を守る大変重要な責務を負っています。 資料の二枚目をごらんいただきたいと思います。これは、アメリカの二〇〇〇年問題をめぐる主な立法例です。 今アメリカでは、二〇〇〇年問題から起きるさまざまな法務関連コストも莫大になるだろう、もう今現に九五年ぐらいから、さまざまな訴訟が我が国の企業に対しても行われています。無用な混乱を避け、そしてこういう莫大な法務コストを極小化する、こういうことも考えておかなければいけない。 そのためには、この上から八番目ぐらいにあります、イヤー二〇〇〇・インフォメーション・アンド・レディネス・ディスクロージャー・アクト、こういった積極的に二〇〇〇年問題に対応する情報公開の法律、あるいは係争を未然に防ぐための法整備、こういったことが急がれる。 今お話しになった、これはまた別の委員会でもやりますが、薬事法があるからそれについては何とかなると。それでは、ほかの問題についてはどうなのか。知りませんでした、よそのネットワークで起こったことだから自分たちは関係ありませんと逃げられたときに、またさまざまな被害あるいは係争が起こってくる、ここも指摘をしておかなければなりません。 そこで、この二〇〇〇年問題、世界じゅうに数百億あるプログラムすべてや埋め込み型チップまで、修正と動作テストを期限内に一〇〇%完了させることはもはや不可能である。程度は不明だが、被害の発生はもう確実であります。 また、先ほど申し上げましたように、コンピュータのネットワーク化が進んでいますから、九九%対応済みでも一%の対応未了のものが不測の事態を引き起こします。 つまり、私たちが直面している問題は技術的な問題ではないのです。技術的な問題ではなくて、危機管理の問題だということを正面からとらえることが必要だと思います。 私たち国会は、三つのレベルで政府の対応をチェックしていかなければいけない。一つは戦略レベルの政策評価、二つ目は政策レベルの政策評価、それから三番目はパフォーマンスレベル、これは一応六月に出ますね。皆さんがそれにどう対応されたか。この三つのステージにおいて、しっかりと対応を議論していかなければいけないというふうに思います。 私は、ここにいらっしゃる関谷国土庁長官を初め、国会の中でこういうことをきっちり議論する場、それを強くお願いをしたい、そして、そのために行動をしていきたいというふうに思っています。 さて、非常事態に備えた、より高いレベルでの危機管理計画と戦略が必要だというふうに思います。内政審議室で情報を取りまとめて修正作業を支援するだけでは、この危機に対応することはできません。パニックを防止し、被害を最小限にとどめるためには、何が必要と考えておられるのか、審議室長のお考えをお伺いしたいというふうに思います。
○竹島政府委員 おっしゃるとおり、マイクロチップのことまで考えますと、本当に二〇〇〇年を一〇〇%安心して迎えられるのかということについては、限界があるというのは御指摘のとおりだと思います。 しかしながら、社会の重要なシステム、国民生活なり経済活動に重要な影響をもたらすシステムにつきましては、他のものと違って一段と厳しいチェックもし、第三者的なチェックも受けて、さらには、金融機関に見られるように国際的なチェックも受けながらやっているということでございまして、五つの重要分野ということを指定してやっておりますけれども、これらについてはとにかく万全を期して、二番目のグループでございますけれども、国際的にも評価を受けるような体制をとっておるということでございます。 その上は、先ほどはクリティカルデートもございましたけれども、二〇〇〇年の一月、さらには二〇〇〇年におきましてはうるう年であるという特別な事情もありまして、ほっておくと二月二十九日を三月一日に間違う危険性もあるというような年でございますが、それらも含めまして、実際の時期に来たときにどういう体制をとるかということは、これから政府部内でも具体的に検討していきたいと思いますが、第一義的には、やはりこれはそれぞれのところできちんとした対応をとっていただく。これは、いたずらに中央で集めましても、一時期に集中して起こるとすれば起こる問題でございますので、あくまでも分権型の処理をする。それぞれがそのための要員なり指揮命令系統なりの対応をとっておく、それで臨むということにせざるを得ないと思っております。 なお、責任の問題につきましては、これはアメリカのように、基本的に日本と違って訴訟社会でございまして、いろいろ今議員立法もなされているようでございます。損害が起きた場合の損害賠償の上限を制限するとか、いろいろな法案が今審議されているようでございますが、私どもは、このために特別の法律を用意するということを今現在は検討しておりません。 それはやはり、起きた場合にはあくまでも、先ほど申し上げましたような、それぞれシステムを持っている者、それからそのシステムを持っている者がどれだけの準備をし、相手方にどれだけの情報を提供したのか、それに対して相手方はどれだけの対応をしたのかということが、残念ながら何か起きた場合、係争ということになった場合には問われるわけでございます。それに対して、そういう事態になりますよ、製造物責任という問題もありますよということはそれぞれ知らせてあるわけでありますので、そういう意味で、関係者は真剣に対応しているはずでございますし、それをさらに徹底していきたいというふうに考えております。
○原口委員 私は、現場レベルで対応すればいいというような問題ではないというふうに思います。各省庁や自治体は、例えば自治省、消防庁、大変細かなマニュアルをつくって自治体を指導されています。しかし、自治体レベルにおいてもやはり認識の違いがある。 各省庁や自治体がそれぞれ所管する分野について体制を整備し、システムの修正、模擬テスト、総点検を一生懸命やっている。しかし、その責任体制の確定、それからどこの省庁も担当していないという状況にありはしないか、だれも何もしないことによって生じた損害についてはだれが責任を負うのか。阪神・淡路大震災の教訓を生かした災害医療体制、あるいは初動体制、危機管理の戦略、こういったことを国会の中でもっともっと議論をしていかなければいけない。このことを指摘させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○中村委員長 西博義君。
○西委員 公明党の西博義でございます。 私は、まず初めに災害対策一般に関して若干の御質問をさせていただき、次にコンピュータの西暦二〇〇〇年問題について質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、建設省にお願いしたいのですが、本年の一月に、建設省など五省庁が、高齢者や障害者などの災害弱者の関連施設に係る総合的な土砂災害対策を実施するように各都道府県に通達を行ったと聞いております。 これはそもそも、昨年の八月、福島県西郷村の社会福祉施設からまつ荘が土石流により被災し、五人の入所者の方がお亡くなりになった、こういう災害が発生いたしました。このことに対して、建設省を初め関連省庁は、翌月すぐに、土砂災害を受けるおそれのある災害弱者関連施設の立地条件に関する緊急点検調査を実施した結果、調査した全施設の一四%に当たる一万九千の施設が土砂災害を受けるおそれがあるという調査結果をまとめられました。 その後に、建設省、文部省、厚生省、林野庁、消防庁、この五つの省庁が共同して、災害弱者関連施設に係る土砂災害対策連絡調整会議、長い名前ですが、これを設置して検討を重ね、この通達が行われたとお聞きしております。これは、一つの事象をとらえて大変速やかな対応をしてくださったことに感謝をし、評価をしたいと思います。 建設省は、土砂災害の危険地域にある災害弱者関連施設を五年計画で地すべり対策等を行おう、こういう計画のようですが、その整備方針をお知らせいただきたいと思います。
○青山政府委員 今お話ございましたように、昨年の八月に福島県の西郷村で土石流が発生いたしまして、からまつ荘の入所者五名の方が死亡されるという非常に痛ましい事故があったわけでございます。これを契機に、約一万九千の災害弱者関連施設が土砂災害を受けるおそれがあることが判明した、今先生御指摘のとおりでございます。 そのうち特に、自力避難が困難な方々が入所、入院なさっていらっしゃる施設が立地しておりまして、また、それに対して緊急に対応すべき渓流等が約千六百ございます。この千六百の土砂災害危険箇所につきましては、災害弱者関連の緊急土砂災害対策計画というものを策定いたしまして、優先的かつ緊急的に対策を行いたいということでございまして、具体的には、警戒避難体制を確立するための雨量計またその表示板などの情報基盤の整備、また砂防ダム等の整備を行っていきたいと考えております。それをおおむね平成十一年度から十五年度の五カ年間におきまして、約二千億円の所要額が必要でございますが、そういった対応をしてまいりたいと考えております。 なお、これ以外の災害弱者関連施設につきましても、施設管理者に対して、避難場所、警戒避難基準等の情報提供をいたしますし、また警戒避難体制の整備の指導を行ってまいりたい、そういったことで災害弱者対策に万全を期してまいりたい、かように考えております。
○西委員 ぜひとも、早急に積極的な対応をお願い申し上げたいと思います。 今御説明がありましたけれども、私としては、現行では治水事業それから急傾斜の崩壊対策事業、これはそれぞれ第九次とか第四次とかいう計画的な事業が行われておりますが、それとは別枠でこの事業のための予算を確保して、少しでも早く、この調査で指摘された地域、危険区域一万九千施設について土砂災害対策ができるように、政府、特に財政当局に要請をしておきたいと思います。 さて、この通達の中で、防災体制の確立という観点から、災害弱者の方々は自力で避難することが困難であると一般的に言われています。先ほどもお話あったとおりですが、この方々に対して、地域が一体となった取り組みがぜひとも必要ではないかと思います。この際、自治体の地域防災計画に災害弱者の避難体制の整備を盛り込んで、そして取り組んでいただくということがぜひとも必要だ、またそのように提言したいと思いますが、自治省の御見解をお伺いします。
○谷合政府委員 地域防災計画につきましては、地方公共団体の防災対策の基本となるものでございまして、従前、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、抜本的な点検、見直しということをお願いしてきたわけでございます。 そして、その際には、御指摘のございましたような、いわゆる災害弱者対策についても留意するようにということで、具体的には、その施設における緊急通報装置でありますとか、ファクス網などの情報提供手段の確保、避難所における段差解消、障害者用トイレの確保等について留意をして地域防災計画の見直しをしていただきたい、こういうことをずっと申し上げてきたわけでございますが、さらに、御指摘のございました昨年の福島県のからまつ荘の土砂災害による被害の実態を踏まえて、五省庁で通知を行っておりますが、こうしたことも踏まえて、さらに地域防災計画の点検を行うということについても通知をいたしております。 今後、そうしたサイドに立った地域防災計画の実践的、より具体的な計画づくりということについて指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○西委員 きのうも実は地元の町長さんがおいでになって、ある体の不自由な方のお話になって、どこそこにこういう方がいらっしゃる、こういう具体的な話を、やはり地元の方はよく存じていただいております。 そんな意味で、意識さえあれば、私は、こういうことが起こったから、まずあそこにということができると思うのです。そういう意味で、きちっとした体制がぜひとも必要だ、それがまた実に有効に利用されていくのではないかと思いますので、よろしくお願いします。 次の問題ですが、大規模な地震の際など、初動体制で一番問題となるのが連絡網を確保することでございます。 国土庁は、中央防災無線網の整備を行い、緊急時には都道府県と総理官邸、国土庁、この間の連絡がとれるように完璧な体制をしいております。定点での連絡、いわゆる県庁だとか国土庁だとか、こういう連絡はこの中央防災無線網で十分だと思いますけれども、突如災害が起こったとき、例えば阪神・淡路の災害のときもそうでした。また移動中のとき、そういう中心者が必ず定点にいるとは限りませんので、このことを考えますと、衛星携帯電話を利用するという手段も緊急連絡用にぜひともこれは必要な手段ではないか、こう思います。 総理大臣を初め関係大臣や知事などがいつでもどこでも関係機関と連絡がとれる、こういう面では、いわゆる二十四時間どこでも連携をしていただけるという形をぜひともつくるべきではないかと思います。地方自治体、国、自衛隊を結ぶ緊急事態電話、エマージェンシーライン、こういうことでしょうか、その導入についての御意見をお伺いしたいと思います。
○林(桂)政府委員 防災関係機関におきまして的確かつ迅速な災害対策を円滑に推進するというために、災害時における確実で信頼性の高い通信手段の確保、何よりも重要だというふうに考えております。 このため、災害対策に用いる通信施設としては、例えば、地震及び風水害に強いこと、あるいは災害時に公衆通信網のふくそうの影響を受けないこと、それから映像、音声、データなど多様な災害情報が伝達できること、あるいは各防災機関の通信網との連携が図られること、そういうような諸条件を満たしていく必要があるというふうに考えておるところでございます。 このような観点に立って、国土庁におきましては、御指摘のように、中央防災無線網の整備をし、また消防庁においては消防無線の整備をしていただいているところでございますし、また電気事業者、NTTあるいは携帯電話等の一般加入電線あるいは携帯電話等の活用に当たりましては、やはり優先電話の指定が受けられるかということが大きな条件になってこようかというふうに思っております。 優先電話というのは、災害時に他の通信に優先して防災関係だけを特別な枠として与えられる、そういう条件があるかどうかということも非常時の通信の確保には重要なことというふうに考えておりまして、そのようなことが今行われているというところでございます。 御指摘の衛星携帯電話につきましては、現在までのところでございますけれども、そういった面で考えますと、衛星との見通しというようなものがありまして、建物の中とか、あるいは高層のビルが建っているというところでは使いにくいというようなこともございます。 それから、先ほど言いましたような優先電話ということについては、現在そういうサービスがないというような状況でございますので、現在の状況においてはその導入は難しい面があろうかというふうにも思われるところでございますけれども、なお、そういった災害時における確実性、信頼性ということとか、他のネットワークとのあり方とか、そういうことなども考えながら、引き続き検討していくというようなことではないかなと考えております。
○西委員 多様な可能性をぜひとも考えていただくということで提案を申し上げました。 次に、二〇〇〇年問題に移りたいと思います。 この問題につきましては、先ほどもクリティカルデートという話がありましたが、起こる可能性のある日はほぼ幾つか挙がっているのですけれども、その被害の程度というのはわからない。 さらには、これはもともと人間が便利のためにつくり出した道具で、自分で時間をきちっと確定して、その時刻になれば、人の手を煩わさないで次の作業を自分でやる。今まで生物しか持ち得なかった行動を自分たちがつくった機械が自動的に行う、そのことによる不都合が今になって出てきたわけですけれども、その不都合が余りにもたくさんのところに存在するために、回収したり修理したりということが事実上、端から端までできない。こういう事態が起こったわけで、私は、これからの人類の文明という考え方、いわゆる人間と機械並びに自分たちがつくったものとのつき合いの仕方というものを考えたときに、これは大変重要な問題を提起しているのではないかというふうに思っております。 その上で、幾つかの質問をしたいのですが、昨年の十月、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、NTTの回線のダウンのことについて、こういう新聞の書き出しがございました。「使わなくなった一本のヒューズを抜いたら、航空機が飛べず、銀行のATMが使えなくなった——。大阪市のNTT東淀川ビルで十月二十八日に起きた専用回線のトラブルは、一万九千回線が障害を起こし、三千以上の公共団体や企業に影響を与えた。給電線という根幹部分が故障してバックアップ機能も働かず、コンピューター社会の弱点をさらけ出した。」こういう記事がございました。この事故は、情報社会の問題点を露呈いたしました。 事故の原因は、専用回線の中継装置の回線につながっていた試験装置と呼ばれる装置が要らなくなった。それを撤去するためにヒューズをまず取り外した。そのヒューズを取り外した途端、給電線の電圧が不安定になったことが原因として、このような大きな問題が起こりました。 ヒューズを抜くということは、これは非常に簡単な手作業でございますので、こういうふうにやりなさいという作業記録がなくて、原因の究明に非常に時間がかかった。中継装置を含め、電子回路は二重化して、電源も緊急用のバッテリーまで備えた、いわばほぼ完璧と思われる体制の中で起こった事故でございます。いわば思いも寄らぬ事故であった、こういうのが正直な感想のようでございます。 そのことに関して、国の防災の根幹をなす中央防災無線網、先ほどちょっと御説明ありましたが、この防災無線網そのものについてはこのような問題はないのか。また、現在取りざたされているコンピュータ西暦二〇〇〇年問題で、この根幹となるべき中央防災無線網そのものに支障は起こらないのか。まず初めにお伺いしたいと思います。
○林(桂)政府委員 まず、昨年発生しましたNTT専用回線のダウンに関連して、中央防災無線はそのようなことが心配ないのかというお尋ねでございますが、御指摘のように、昨年のNTT専用回線のダウンにつきましては、電源系統のふぐあいによるものというふうに報道されております。 中央防災無線網につきましては、その辺の電源設備につきましては、多様化を図るといいますか、多重化を図るという措置を既に講じておりまして、安全性を確保するということになっておりますが、さらにいろいろな、マイクロウエーブによる地上系につきましてはそれをループ化を図るとか、あるいは地上系を補完する衛星系のネットワークを現在整備中でございます。また、車載あるいは持ち運びができる移動系といったようなものも持っております。そういう意味で、多重化といいますか、複数の通信手段によりまして、より安全性、信頼性の高いものとなるように努めているところでございます。 それから、コンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関して、中央防災無線網はどのような状況になっているかということでございますが、この中央防災無線網を構成する装置、システムについてはおおむね五装置ございますが、そのうちの二装置については既に二〇〇〇年問題対応済みということになってございます。残りの三装置の対応を現在いたしておりまして、行動計画に従いまして、本年六月までにその対応を完了するということにいたしております。 万が一のふぐあいの生じた場合にも、代替措置あるいは復旧を迅速に行うという、いわゆる危機管理の計画もあわせて作成するというふうにいたしております。
○西委員 これがいわば国の防災の根幹ですので、万々一の遺漏のないようにお願いをしたいと思います。 次に、原子力発電所のことについて、先ほどもちょっと議論がありましたが、お尋ねしたいと思います。 この問題につきましては、昨年の十二月に財団法人原子力発電技術機構内に原子力発電所二〇〇〇年問題調査委員会を設置して、代表的な七つのプラント、型式や年代をそれぞれ別にして、七つプラントを選んで、電気事業者から報告を受け、その取り組み状態について調査した、こういうふうに聞いております。 その結果、西暦二〇〇〇年問題に関し、適切に調査、改修が行われ、発電所の安全に支障を及ぼすものではない、こういうふうな結果が四月末に報告をされております。 その資料によりますと、例えば、今回調査した島根二号機、これはソフトウエアの数としては八十八万ステップ、そのうちで三千の対策を要するステップがある、こういう報告がございます。さらに、ハードウエアとしては、七万から八万個のチップが使用されている、ただし、絶対時間を刻むと言われているリアルタイムクロック、RTCはたった一つだけである、こういう調査結果も出ておりますが、いわば、原子力発電所というのはコンピュータの塊であると言ってもいいのではないか、こう思います。 調査結果によると、発電所の運転を直接コントロールする装置、制御装置ですね。これには、トラブル発生の可能性が考えられる先ほどの絶対時間、RTCは使っていない、こういうことのようです。しかしながら、監視記録機能を有するプロセス計算機等には絶対時間を使っているために、予想されるふぐあいが幾つかあるということで、列挙されております。 これに関してですが、運転者、もちろん監視する人なんですが、監視記録データによって間接的に、運転が正しく行われているかどうかを判断するわけで、内部の、装置内の制御装置が二〇〇〇年問題に何ら影響されないといっても、それを確証する、きちっと確認をする作業は、これは監視記録の部門でございます。それが異常なデータを示していても中は大丈夫だと言い切れないことが、今回は非常に難しい問題ではないかと思います。もちろん、そのための対応は十分とっているというふうには思いますが、そういうのが今の原子力発電所の状態ではないかと私は考えております。 今後、残りの四十四のプラントをできるだけ早く調査すると同時に、コンピュータの専門技術者による、第三者による検証、これを行うことによって、さらに安全性を高めることに努力すべきではないか、こう思いますが、お考えをお聞きしたい。 さらに、原子力施設に限らず、電気、ガス、水道など重要なライフラインについて、優先順位を決めて、第三者によるチェックも行うことによって、国民の信頼にこたえていくべきではないか、こう思いますが、通産省の御意見をお伺いしたいと思います。
○稲川政府委員 原子力発電所につきましては、事の重要性にかんがみまして、昨年九月、電力会社に対しまして、総点検の実施とその実施状況に関する報告の要請を行いました。 加えて、昨年十二月、電力会社の取り組み状況をクロスチェックするという趣旨で、委員の方から御紹介を賜りました調査委員会を設置して、対応体制、調査、改修の方法、その結果について議論を行い、また現地で関係書類を確認し、現場での対応状況の詳細も調査したというところでございます。この結果は、原子力安全委員会にも御報告をし、公表をしているところでございます。 運転員の監視系のコンピュータの結果に対する反応の問題の御指摘がございましたが、この監視系につきましては、デジタルで表示をする運転操作が行われているだけではございませんで、別途、アナログ計測器を横に置いております。したがって、運転員は両方を見ながら運転をするという訓練を続けてございます。また、監視系について異常が出た場合には、日付入力指定ができない、要するに、日が出てこないとか曜日が出てこないというものはあっても、パラメーターそのものに異常が生じるようなものではないということが確認をされてございます。 ただ、いずれにいたしましても、事の重要性にかんがみて、今後の進捗状況を見ながら、御趣旨も踏まえて、必要があればまた十全の対応をしたいと考えてございます。 一点、御紹介を申し上げますと、電力会社においても、各社の取り組み状況を、例えばホームページのようなもので公表をいたしてございますし、またマスコミにも呼びかけをいたしまして、公開模擬試験を随所でやってございます。外部からの御意見を広く取り入れられる体制を心がけているということでございます。 また、海外でいろいろな事象が発生をしておりますので、こういう個別事例について企業ベース、また政府ベースでも内容を調査、分析をして、我が身を振り返るというやり方をいたしてございます。 それからまた、電気、ガス一般についてのお尋ねがございました。これも、先ほどの昨年九月の全般的指示に基づき報告を求めているところでございますが、さらに、各社の対応をクロスチェックするという趣旨で調査委員会を、原子力と同じく全体についても置きました。 四月二十三日以降、現在まで三回会合を持っておりまして、この調査委員会はもちろん、学者、システム設計のプロ、そういう人たちに集まってもらっているわけですが、電力につきましては、火力発電設備、工務、系統運用設備、通信設備、またガスにつきましては、ガスの製造、供給設備に係る具体的なコンピュータの内容についてチェックをいたしてございます。また、模擬テストを行ってございますが、それにも立ち会うというふうなことを行ってございます。 今後、進捗状況に応じまして、業法を用いた報告徴収を求めることも含めて、必要な対応を、御趣旨を踏まえて検討したいと思っております。
○西委員 今回の二〇〇〇年問題に関して、原子力安全委員会は、先ほどちょっとお話がありましたように、通産省から報告されて、それを受けたということをお聞きしました。それに対して、対処を徹底しなさい、こういうことのようですが、原子力安全委員会は、原子力に関する安全確保体制の充実強化という役割を担っているわけでございます。人類が新しく直面した二〇〇〇年問題という事象に対して、本来ならば、原子力安全委員会が率先して取り組み、何らかの対応を考えるべきではないか、受け身ではいけないと私は思っております。 先ほどの、第三者による検証というのが実現できないとするならば、原子力安全委員会がタスクフォースをつくって幾つかの発電所を検証する、これぐらいの行動があってしかるべきではないかと思いますが、その用意はあるんでしょうか。お伺いしたいと思います。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 コンピュータ二〇〇〇年問題は、さまざまな産業、技術の分野で重要でございますが、原子力の分野についても、もちろん所要の対応が必要であると考えてございます。 このような認識に立ちまして、原子力安全委員会は、本年四月に、通産省と科学技術庁からそれぞれ対応状況の報告を受けたところでございます。また委員会は、OECDの原子力分野におけるコンピュータ二〇〇〇年問題対応の会議の状況についても、行政庁の出席者から情報収集に努めているところでございます。 なお、これらの会議においても、安全上重大な支障を及ぼすような事例が報告されたとは承知しておりません。 通産省や科学技術庁からの報告では、原子力施設の運転上重要な制御系では絶対時間を用いた機器がないことから、基本的に問題はないこと、その他の部分につきましても適切に調査、改修が進められていること等報告がなされてございますが、委員会といたしましては、さらに万全を期すとの観点から、行政庁に対して、事業所への適切な指導を要請したところでございます。 今後とも、原子力安全委員会は、コンピュータ二〇〇〇年問題に対する行政庁の対応につきまして適宜報告を求め、問題がないことを確認していくことといたしております。
○西委員 原子力安全委員会があくまでも受け身で、出てきた結果を承認するというだけでは、私は、本来の安全委員会ができたときの趣旨ではないと思います。この二〇〇〇年問題が、省庁挙げて国として取り組んでいる限りは、やはり安全委員会としての方針、また安全委員会としての何らかの積極的な行動があってしかるべきであった、これからもその役割を期待したいということを申し上げておきたいと思います。 最後に、時間ですので、国土庁長官に御質問申し上げたいと思います。 コンピュータ西暦二〇〇〇年問題につきましては、先ほどもちょっと議論がありましたが、この四月に自治省が、地方公共団体のための危機管理計画策定の手引というのを作成しております。その中で、自治体がそれぞれに計画をつくるように要請しておりまして、対応がおくれている、特に危機管理計画を中心に、社会インフラ等に問題が生じたり、住民等に影響が及ぶ場合の問題に対する危機管理についても計画の中に盛り込むように、こういう趣旨のようでございます。 この手引では、地方公共団体が対応すべき問題として、行政における内部的な問題、また行政が社会に及ぼす問題、社会が行政に及ぼす問題、こういうことはもちろんですが、同時に、地域における、直接行政がかかわらない問題であっても、その自分の地域における問題を、やはり何らかの形で自治体が対応せざるを得ないだろうという観点から成り立っているというふうに思います。 このレベルを三つ挙げているわけですが、このうちで最も厳しい第三のレベルでは、「災害対策基本法に規定する「災害」に該当するような甚大な問題」と規定しておりまして、万一こうした事態が発生して自治体で対処できない状況になったという場合には、国はだれを中心に、どのような体制で対処されようとしているのかについて、お答えいただきたいと思います。
○関谷国務大臣 この二〇〇〇年問題につきましては、先ほど竹島室長から、るる今日までの、実際に行ってきたことの御報告がございましたが、その中にもございましたように、模擬テストなど実施をいたしまして総点検を行っておりますし、また個々のシステムの誤作動等の、万が一の場合に備えた危機管理計画を策定いたしております。そして、先生御指摘のように、地方公共団体また民間部門のそれぞれにおいて精力的に取り組んでいただくべく、その指針も発したところでございます。 したがいまして、地方公共団体では対処できないような災害が生じました場合には、国といたしまして、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置するなど行いまして、必要な対策を講じていくように考えております。 それから、先ほど原口委員からのお話、るる伺っておったわけでございますが、本当にこのことは、ですから、責任の所在というのはその都度いろいろ、その個々のケースであるかもしれませんけれども、やはり私は、その感覚として、考え方として、国が責任を持つ、そういう思い入れといいましょうか、絶対の対策をしなければならないわけでございますから、私はそういう感覚で対策をやっていきたいと思っております。
○西委員 力強いお言葉でした。自治体自身も、大臣が今、国が責任を持つと言うことによって初めて、責任ある対応ができるのではないかと思います。 ぜひとも、最後まで頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
○中村委員長 藤木洋子君。
○藤木委員 藤木洋子でございます。 質問に先立ちまして、大臣がせんだって、五月十七日の日に震災被災地を御訪問くださいましたけれども、私がこの委員会で、ぜひ現地を見ていただきたいとお願いしたことの約束を、まずは果たしていただいたことにお礼を申し上げたいと思います。 現場の被災者から大変喜びの声が寄せられておりまして、ただ余りにも駆け足で、全部をわかっていただいたとはとても思えないので、これからも、いろいろな細かい推移などもございますので、そういった適時適切な事情把握をしていただいて、御対応いただきますようにお願いをしたいというふうに思います。 それでは質問をさせていただきますが、コンピュータ二〇〇〇年問題といいますのは、あらゆる分野、国民生活全般にかかわる問題でございます。その影響につきましては、さまざまなレベルが想定されております。事前に手だてをとっても、一〇〇%の対策はあり得ないと言われているだけに、問題回避のために、まず当然のことですけれども、改修の必要なシステムへの修正作業、これが正常に作動するかという模擬テストの実施など、予想されることへの対策を確実にとることが求められております。また、さらにもう一つ、それでもなお不測の事態が起こったとき、この対応も抜かりなく準備することだと思いますが、この双方ともが重要不可欠であります。 そこでまず、当然とるべき対策の、問題が起こり得るシステムの修正、模擬テストの実施についてでございます。この当然とるべき対策、対応が各分野でかなりばらつきが見られるという問題です。特徴的なのは、資金力が乏しいところ、体制がとれないところなどの対応がおくれているという問題でございます。 その中で、まず医療分野についてお聞きをいたします。 私の地元、神戸市内の病院に実情を問い合わせてみました。一定規模以上の病院でございまして、担当者を置いて委員会も設置して取り組んでいるにもかかわらず、実態は、厚生省から送られてきた対象医療機器メーカーのリストを頼りに一つ一つ照合して、問題発生の危険性がある機器についてピックアップをし、メーカーに問い合わせをしなければいけない。大変な作業でございまして、御苦労をしておられました。 厚生省がやっておられますことは、結局、リストを送るので、あとは自分たちでやれというだけのものであって、これで責任を持った取り組みだとはとても言えないというふうに感じました。 厚生省実施の第二回調査でも、病床規模の小さい医療機関ほど二〇〇〇年問題への対応がおくれているということが明らかでございます。そもそも、通常の業務でもぎりぎりの人員や費用でやっているわけですから、今のようなやり方ではとても対策が進むとは考えられません。 現在は、病院から問い合わせて初めてメーカーの対応があるという状況だけれども、メーカーに説明の責任を持たせてほしいというのが医療機関の切実な要望となっております。医療機器メーカーに、納入先の医療機関に対して説明をする、そういう責任をとらせることが大事だろうというふうに思います。その上で、システムの修正など、二〇〇〇年問題への確実な対策をとらせるということが必要だと思うのですけれども、これに関して厚生省はどのようにお考えですか。
○中西政府委員 二〇〇〇年問題というのは極めて重大事でございまして、特に医療分野においては、健康被害を未然に防止していく必要があるという観点から、医療用具を製造、販売する製造業者等と、患者に対して医療を提供する医療機関双方が、それぞれ連携をとりながら、安全性の確認や安全性の確保のための万全の措置を講じていくべきものというふうに認識いたしております。 そういった視点に立ちまして、医療機関に対しましても、日本医師会と協力しながら、自主的な総点検をお願いし、特に優先医療用具等については、安全性の確認を初めとした御努力をお願いしておるところでございます。 先生おっしゃるように、製造業者等の責任は当然、大きいことは間違いないわけでございまして、薬事法におきましても、医療機関に対して医療用具の適正な使用のために必要な情報を提供するよう努力義務が課されておるところでございますし、それからまた、二〇〇〇年問題によって医療用具にふぐあいが発生して、患者に健康影響が生じるおそれがあるといった場合につきましては、厚生省に対してふぐあい症例報告を行う義務も課しておるところでございます。また、それに対する対応措置も同時に求めているところでございます。 そういった視点に立ちまして、厚生省といたしましては、昨年十月に、すべての製造業者に対しまして、納入先の医療機関に対する情報提供や、あるいはプログラム、コンピュータシステム等の修正あるいは模擬テスト等が確実に行われるように、通知により指導してきているところでございます。 昨年十二月に実施した実態調査において、医療機関に対する情報提供の実施状況についても調査してきておるところでございまして、今後とも、遺漏のないよう対応が図られるべく努力してまいりたい、かように考えております。
○藤木委員 医療メーカーに対して通達をお出しになったり、いろいろ御指導してきているということなんですけれども、それに基づいて、一体どのメーカーが医療機関に出向いていってそういった報告をしているのか。私が実情を聞いた地元の医療機関では、メーカーから説明がない、こう言っているわけです。物を売り込むときは、メーカーは出かけていきまして一生懸命宣伝をされるわけですよ。しかし、今回はそういうことにはなっておりません。ですから、それでは全然実効性が上がっていないことになるということを申し上げたいと思います。 しかも、厚生省実施の医療機器メーカーへのアンケートで、優先医療用具、今もおっしゃいましたけれども、患者の生命に影響を与え得る用具のうち、二〇〇〇年問題に対応の予定がないと答えております会社が三三%も残されているわけです。人の命にかかわる問題であり、医療機器メーカーについては、一般のメーカーと同列に扱うということではだめだというふうに思いますね。とりわけ厳しく対応することが必要だと思います。 先ほども指摘いたしましたけれども、結局、厚生省がやっていらっしゃることは、通達や文書は出した、あとはあなた次第だという、いわばアリバイ的な対策と言わざるを得ないというふうに思うわけです。 厚生省の行動計画で、医療分野は国民の生命、健康に密接にかかわる分野であり、万全の対応をとる必要があると位置づけていらっしゃるわけですから、この位置づけておられるように、国の担当省庁として責任を持って対処すべきだと思うのですけれども、今のやり方をさらに改善するという責任のとり方を行っていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○中西政府委員 医療用具のメーカー等における対応につきましては、昨年十二月に実態調査を実施しまして、本年四月にその結果を公表したところでございます。 この調査によりますと、約九五%の製造業者等のコンピュータ西暦二〇〇〇年問題への対応状況が明らかになっておりまして、重篤な健康被害が発生するおそれのあるものは一件あったものの、既に対応済みであり、その他は日付の表示あるいは記録上の問題であり、重篤な健康被害が発生するおそれはないとするものでございました。 ただ、この調査において回答が得られていない製造業者が百七十一社ございまして、それからまた、今先生御指摘の、対応の予定がないとする製造業者等については、早急に報告するよう求めておるところでございまして、さらに、修正作業中の製造業者、それから輸入元国に照会する等の問題発生の可能性について確認中の製造業者等に対しては、四半期ごとの追跡調査を行うこととしております。三月末時点での報告も求めているところでございまして、これは近々発表し得るというふうに考えております。 さらに、今後の追跡調査においても十分な対応が図られていないと考えられる製造業者等につきましては、その会社名を公表するなど、あるいは必要に応じて立ち入りも考え、二〇〇〇年問題に対して、確実な対応が図られるよう、万全を期していくことといたしたいと考えております。
○藤木委員 医療機器メーカー自身の保有するシステムに対しての対応ということもさることではございますけれども、しかし、その納入先に対する懇切丁寧な説明が積極的に行われるようにするということが今求められているわけです。 何度も申し上げておりますけれども、要は命にかかわる問題でございますので、通常の契約と同じように考えられては困ります。対策がおくれているところ、困っているところ、その実態だとか要望を真摯にとらえていただいて、そこに学びながら、その障害を取り除く努力をしなければ、医療現場、医療機関の現場での対応の進展はないということを申し上げたいと思います。 次に、同じく対応がおくれております中小企業の対策でございますけれども、大手企業が中小企業に対し、二〇〇〇年問題に起因して損害が発生した場合、中小企業に損害責任をとらせるなどの確認書、念書、こういったものを出させることを強要しているということや、二〇〇〇年問題への対応を理由に取引の停止の圧力をかける、こういった問題が相次いでいると報道されております。 ソフトなどの手直しをしても何が起こるかわからないと言われているのが二〇〇〇年問題なのですが、それを、一方的に中小企業に責任をかぶせるというようなやり方が許されるのか。こんな大手企業のやりたい放題、身勝手放題を見過ごすつもりかということを伺いたいと思いますが、中小企業庁、いかがでしょうか。
○殿岡政府委員 お答え申し上げます。 下請事業者による二〇〇〇年問題ということの対応につきましては、実は、昨年十二月に通商産業大臣から親事業者及びその団体に対しまして、通達によりまして、下請事業者の対応についての協力というのを依頼しましたし、また、そのほかにも、下請取引の適正化に関する親事業者に対する各種講習会というのがございますけれども、こういった場におきましても、中小企業庁から同様の依頼をしているところでございます。 親事業者と下請事業者との取引条件についても御指摘がございましたけれども、不公正な取引方法でない限り、最終的には両者の合意によるものというふうに考えられるわけではございますけれども、先ほどの大臣通達のフォローアップという観点から、実は、現在、親事業者八千七百社に対しまして、下請事業者の対応についての協力状況というのを調査しているところでございます。 また、下請取引以外の一般的な取引につきましても、仮に中小企業が非常に不公正な取引方法によって事業が阻害されるというような場合については、さらに必要な措置を講じていくということを考えているところでございます。
○藤木委員 中小業者にとっては死活にかかわる大問題であるわけです。今のお話を伺っていますと、通産省、中小企業庁が親会社に対して、下請の対応が進むように促せということを言われていることが、裏返せば、それを一つのてこにしながら、中小企業に対していじめをやっているということを私は申し上げているわけですよ。ですから、その促しなさいと言ったことに対して起こっている問題。 中小企業からはこういうことが言われているわけです。結局、中小企業の弱い立場からすれば、文書を提出せよと言われたらこれを断るわけにいかない。しかし、文書を交わしたら、今度はその責任を問われてリスクを全部かぶせられる、損害責任を負わされるということがあって、もう不安でたまらないということを言っているわけですから、困惑をしている中小業者の実態こそ調査をされるべきだと思うのですね。そのリスク回避の手だてを尽くすということが求められているというふうに私は思います。 そこで、実態調査の中でも、事業規模が小さな中小企業ほど、この二〇〇〇年問題への対応がおくれているということがはっきりしております。対策を進める上で最も困っている要因として、予算の手当て、情報の不足を挙げているわけで、システムエンジニアの無料派遣など歓迎される制度というのは、既にことし三月末で締め切られたというふうに伺いましたけれども、これからこの問題に取り組む中小企業が、いざ支援事業を受けようと思いますと、もうなくなっているということではどうしようもありません。最も手厚い支援が必要な中小企業のために、予算の手当ても行って、規模の大小にかかわらず、システムエンジニアの無料派遣などを続けるべきだということを申し上げたいと思います。 それから、お金の面ですけれども、長引く不況の中で、新たな借金というのは中小企業にとって非常に苦しいことでございますから、要件を少々ばかり緩和したからといって、そんなに簡単に融資を受けるということにもまいりません。そこで、例えば限りなくゼロに近い利率に設定するというような、現行施策よりもさらに手厚い措置の検討をすべきだということを思います。 この二点についてお伺いをしたいと思いますが、いかがですか。
○殿岡政府委員 先生御指摘のように、中小企業にとりまして、この二〇〇〇年問題というのは、場合によっては経営上の大変大きな問題を引き起こす可能性があるということで、親事業者を通じての周知あるいは対応ということのほかに、政府といたしまして、この問題が非常に重要な問題であるということの周知徹底にもあわせて努めているところでございます。 さらに、これに対応するために、中小企業で資金の融通がなかなかつかないとか、あるいは情報の専門家の確保がつかないといったことに対しましても、一つは資金面でございますけれども、できる限りの支援策を講じていくということで、現在、政府系金融機関によります低利融資、これは、先生御指摘のできるだけゼロに近いというのは望ましいことではございますけれども、政府系の融資体系の中でできるだけの支援ということでさせていただいております。 さらに、小規模な事業者に対します情報機器、これはリースで対応するということで、資金負担を軽減するという道を大きくしようということで、低廉なリース、割賦販売事業というものの実行をやっているところでございます。 さらには、税制上の即時償却の措置というのも準備いたしまして、できるだけ資金の負担の少ないようにという措置を講じているところでございます。 さらに、情報の専門家ということでございますけれども、御指摘のように、昨年の補正予算で、中小企業事業団におきまして、その専門家の派遣事業というのを実行させていただいております。この点について、まだ年度が明けてもその活用が進んでいるという状況にございますし、また必要に応じてその措置を講じていくというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 そのようなことでは進展するとは思いません。国は、資金力が弱くて体制も弱い中小企業は見捨てるのかと言われても仕方がないであろうというふうに思います。 時間がございませんので、あと二つだけお聞きしたいのですが、自治体の対応のおくれが深刻でございますが、都道府県、市町村の防災無線の修正作業の対応がまだ二割近くも残されておりますが、こうしたおくれがなぜ起こっているのか、その原因を自治省にお答えいただきたいと思います。 それからもう一つは、大臣にお伺いをしたいのですけれども、それぞれ縦割りになっていまして、着々とシステムごとに対応が進められているということなのですけれども、肝心なのは、何か不測の事態が起こったときに、住民のところまで情報が途切れずに正確に伝わるのか、このことが大事だと思うのです。適切な避難の指示などが出されるのかどうかという問題なのです。 現在の取り組み状況を見ますと、省庁別の縦割りの印象を非常に強く持ちます。システムごとに完結をするというだけではだめだと思うのです。何が起こるかわからないというのが二〇〇〇年問題です。 そこで、私一つ提案をさせていただきたいのですけれども、実地のリハーサルをやってみなければわからない、やってみて初めてわかる、そういう不備もあるわけです。住民のところまで情報は正確に伝わるのか、代替手段などもきちんと機能するのか、一貫した総合シミュレーション訓練を、まず省庁関係の対策を終了する目標としている時期に行って、そこで得られた教訓を織り込んで、計画の改良、改善を行い、さらにそれが実際に機能するのか、一貫した総合シミュレーションの訓練を行う、二重三重の積み重ねで万全を期すことをぜひ提案したいというふうに思います。 こうしてこそ防災計画が、二〇〇〇年問題が発生したときの計画も生きたものになると思うのですが、長官、いかがでしょうか。自治省と二つ、お答えをいただきたいのですが。
○中村委員長 時間が来ておりますので、答弁は簡略にお願いいたします。 谷合長官。
○谷合政府委員 先生御指摘の進捗状況の問題については、三月一日現在でございまして、確かに、都道府県間あるいは市町村間、それぞれ規模も違いますし、取り組みの対応というのも異なったことがこういった結果になっておると思いますが、六月末を目途に修正作業及び模擬テストを完了することということをまたお願いしておる段階でございますので、それに応じた対応をしていただけるものというふうに考えております。
○関谷国務大臣 内閣総理大臣を本部長といたします高度情報通信社会推進本部というのがございますが、それを中心といたしまして、各分野への対応の徹底を図っておりますし、あるいはまた住民の方、企業に対し、起こり得べき事態とその対応方策のあり方についての情報を周知するなど、必要な対策をやっております。 そしてまた、そういうようなこと、いろいろな情報を徹底しろということでございますが、これは危機管理のまず第一の重要な問題でもございますから、それを意識して対処をやってまいります。
○藤木委員 ぜひ御検討くださるように要望して、終わります。
○中村委員長 北沢清功君。
○北沢委員 社民党の北沢でございます。極めて質問時間が短時間ですので、初歩的な問題についてまず御質問をいたしたいと思います。 この問題につきましては、非常に私どもの生活または企業活動、原子力の問題だとか発電の問題であるとか、いわゆる我々の生活以上に命にかかわる問題等含めて、幾つかの多岐な問題を含んでおります。特に、行動計画がされる中で、行動計画の第一項目には、二〇〇〇年問題の対応について周知徹底を図るという項目が実はございます。一般の国民に対して具体的にどのような広報活動がなされているか、またはその効果のほどはどうかということについて、一層の周知徹底を図られなければならないというふうに思っておりますが、このことについて御質問をまず申し上げたいと思います。
○竹島政府委員 二〇〇〇年問題に関します周知徹底についてのお尋ねでございますけれども、官民挙げて努力しているところでございますけれども、具体的には、昨年の十月、新聞、雑誌、新聞の場合は二千九百万部、雑誌約二百五十万部を使いましてPRをさせていただいております。それから、昨年末から本年四月まで、テレビ広告を六十二局を通じ、総視聴者数約一億二千万人ということでございます。新聞も約四千六百万部、これは三回ということでございます。さらには、本年の四月下旬から、当初の御報告で申し上げましたようなAPEC・Y2K週間の期間中、日本におきましても新聞約四千七百五十万部、雑誌約百八十万部を通じまして政府広報を集中的に実施しております。 さらに、ことしの四月には、国民の身の回りの製品がどうなるのか、暮らし向きにどんな影響があるのかということについての御疑問に答えるべく、二〇〇〇年問題についての国民の身の回りの製品等についての状況につきまして、これもPRをさせていただいております。官邸のホームページその他を使いまして、積極的に広報をさせていただいています。 いずれにいたしましても、そのようなことでございまして、政府広報のみならず、一般のマスコミにおいてもこの二〇〇〇年問題が取り上げられるようになってきております。私ども、その点で気をつけてまいらなければならぬと思いますのは、私どもにも正確な情報を提供する義務がございますけれども、ややもすれば、その情報が一般国民にいたずらに不安をあおるというようなことになっては困りますので、その点に注意をしながら、これからも一生懸命そのPRに努めてまいりたいというふうに考えております。
○北沢委員 それで、マスコミや、特にインターネットを通じて周知徹底を図られている御努力は理解をされるわけでありますが、特に行動計画の実施状況についてどのように把握をされているかということ。チェック、指導についてはどうなされておるかということ。また、この中で、企業の対策についてはアンケート調査が行われているようでありますが、例えば、自己申告制で実態が十分把握できるというふうに考えているか。もっと踏み込んだ対策が必要ではないかと考えますが、その点についてお考えをいただきたいというふうに思っております。
○竹島政府委員 政府の体制は、総理を本部長とする本部のもとに、内政審議室が取りまとめをいたしておりますけれども、各省の体制をとってやっておるわけでございまして、具体的に、今御指摘の修正作業なり模擬テストなりがどういうふうに行われて、準備ができているといってもそれは本当かというようなことについてのチェック体制はどうなっているのかという点につきましては、これはまず第一義的にはそれぞれの官庁においてきちんとしていただくというのが原則でございます。 その中で、民間重要五分野と言われる、金融、エネルギー、交通、医療、情報通信といった分野につきましては、特に念を入れたことをやっていただかなければならないということで来ているということは、先ほど御報告申し上げたとおりでございますけれども、そういう中で専門家の第三者によるチェックということも大事でございますので、例えば金融監督庁においては、そういうスペシャリストを民間から呼んできて、その仕事に当たっていただけるということもございますし、通産省においても、エネルギー分野においては第三者によるチェックというものも使ってやっていただいているということでございます。 したがいまして、いわゆる自己申告をうのみにするということではなくて、国民生活なり経済活動に大変重要な影響のあるものについては、今申し上げたようなことでチェックをさせていただいておりますし、これから先心配なことが起きました場合には、それぞれ銀行法とかいろいろな業法がございますが、それに基づく業務改善命令とかいうようなことも視野に入れて、きちんとした対応をしていかなければならない、こういうふうに考えております。
○北沢委員 非常にこの問題は大変なことで、多岐にわたるわけですが、私はやはり、このことにおける事故とか災害が生ずるということは、万が一にもあってはならないというふうに実は思うわけであります。 特に、例えば警報装置であるとか、または病院の機器による人命にかかわる事故が不幸にも起きるようなことが想定されるということになると、大変だろうというふうに思います。その場合における責任の所在はどうなるかということを実はお伺いをいたしたいと思うわけです。 病院の場合の責任は、その病院の責任者なのか、コンピュータの会社の責任なのか、またはそれを使っている人なのか、事故の内容によって難しい対応を求められることが多いわけであります。さまざまな場合を想定しまして、例えばどのようなことが想定をされるか、お伺いをいたしたいというふうに思っております。
○竹島政府委員 なかなか簡単明瞭にはお答えしにくいような御質問かと思いますが、私どもは、基本的にはこれは個別ケースごとに、トラブルが起きた場合には処理されるべきものである、一概にこうだということを申し上げられる性格のものではないと考えております。当然その場合には、民事上の諸原則、債務不履行に当たるか云々ということになってこようと思います。 したがいまして、これはメーカーにしても病院にしましても、それぞれ責任があろうかと思います。それぞれ責任があり得るわけでございまして、その責任の度合いがどうかということは、当然、事前における準備状況なり情報提供なりがどうであったか、それに対して相手方はどういうふうな対応をとったかというようなことが問われるであろうと思います。 それから、それぞれの責任は、機械を扱った人ということに限らず、私どもは、これは病院にせよ企業にせよ、経営の問題であると考えておりますので、それぞれこのコンピュータ二〇〇〇年問題について責任を持つ責任者を指名するように指導しております。したがいまして、現場の人だけの問題ではないというふうに考えております。
○北沢委員 この責任問題というのをやはり強調し、またそういう指導をする中で、この問題に対する最終的な責任問題について、より積極的にこのことの対応といいますか、そういうことが図られるというふうに感じますから、このことはひとつ重要視をしていただきたいと思います。 もう一つ、私が心配なのは、今非常に不況下でございまして、このことで機器を取りかえることがすぐ企業利益に反映ができない、特に中小企業の皆さんの対策であります。これは統計の中身を見ても、非常にばらつきがあって、おくれているような感じがするわけでありますが、対応の結果はどうなっているか、または十分であるかということについて、いろいろ財政支援も考えておるようですが、そこら辺について、先ほどもお話がございましたが、改めて対応について簡単に御答弁をいただきたいというふうに思っております。
○殿岡政府委員 二〇〇〇年問題に対する中小企業の対応の状況でございますけれども、政府によります行動計画の策定でございますとか、あるいは十年度第三次補正による支援策の実施という効果もございまして、例えば事務処理系システムにつきましては、ことし三月のアンケート調査によれば、対応済みの企業が約六割、それから対応中の企業が二割ということで、平成八年の六月にも同様の調査をしているのですけれども、そのときがこの二つで約二割だったことを考えますと、進捗は相当に進みつつあるということだと思っております。 ただ、一方で、なお検討中あるいは未検討とする企業もこの事務処理系システムではまだ二割あるわけでございまして、相当数の企業がなお対応しなければいけないという状況にあるのも事実でございます。 こうした状況を踏まえまして、政府としては、先ほどのように、問題についての周知のための努力というのをしますとともに、対応しようとする企業に対するできるだけの支援ということを進めておるところでございまして、先ほども申し上げましたけれども、普及啓発でございますとか、あるいはリース、割賦の対象にするということ、さらには、相談体制の拡充、また低利融資制度あるいは税制の強化といったことを通じて、中小企業の対応に対する支援をしていこうということを行っているところでございます。 いずれにいたしましても、こうした支援をぜひ御活用いただくことによりまして、経営上の問題というのをクリアしていっていただければというふうに考えているところでございます。
○北沢委員 もう一つ、最後にお伺いしたいのは食料問題なんですが、我が国の食料の輸入というのは非常に多いわけであります。したがって、輸入先の二〇〇〇年対策というような問題が例えばおくれておるということになると、混乱が起きはしないかどうかということも考えるわけです。これは非常に国際的な問題への波及だろうと思いますが、その点については、そういう心配はあるのかないのか、そこら辺の対策があるのかないのか等についても、手を打たれておるかどうかということについてお尋ねをいたしたいと思います。
○石原政府委員 お答え申し上げます。 先生御案内のとおり、現在、食料・農業・農村基本法案につきまして御審議をいただいております。その法案にもあるとおりでございますが、国民への食料の安定供給、これは農政の第一の課題でございまして、ただいま先生から御指摘ございました点につきましては、常に十分注意しなければならない課題と受けとめておるところでございます。 我が国は外国から大量の農産物を輸入しておるところでございますが、その大半は、米国それからカナダ、オーストラリア等の先進国からのものでございます。 具体的に申し上げますと、一九九八年の数字でございますが、我が国の主要輸入農産物のうち、小麦につきましては全輸入量の一〇〇%がアメリカ、カナダ、オーストラリアの三カ国で占めております。またトウモロコシにつきましては米国が全輸入量の八八%、大豆につきましては米国が全輸入量の七九%というふうになっております。 これらの国々につきましては、アメリカの上院の委員会の報告あるいは米国の民間調査会社の報告によりますと、西暦二〇〇〇年問題への対応の進んだグループに属しているということでございますので、これらの国々におきまして、西暦二〇〇〇年問題の発生により、我が国への食料供給に大きな支障が生じるという事態は想定しにくいと考えておるところでございます。 いずれにしましても、重要な問題でございますので、農林水産省といたしましては、高度情報通信社会推進本部あるいは他省庁とも連携を図りつつ、西暦二〇〇〇年問題で食料供給に支障を来すことのないよう、適切に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○北沢委員 その点について、ぜひ十分な御配慮をいただきたいというふうに思っております。 私は、いろいろ考えてみて、各省庁縦割りでいろいろ取り組んでおるわけでありますが、内閣の内政審議室の主導の中で行われておるわけですけれども、いよいよこの問題は、あと半年にも満たないわけであります。大詰めに来ているわけでありますので、ぜひひとつ、そこら辺については、総合的な対策なり機構を強化する等において、一層な対応に取り組んでいただくことを意見として申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 以上です。
○中村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十一分散会