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145回国会衆議院1999/06/02

国会等の移転に関する特別委員会 第8号

発言数
80
登壇者
10
会派数
6
開催日
1999/06/02

会議録

井上一成自由党

○井上委員長 これより会議を開きます。  国会等の移転に関する件について調査を進めます。  本日は、参考人として宮城県知事浅野史郎君、愛知県知事神田真秋君、三重県知事北川正恭君に御出席をいただいております。  この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。何とぞ忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思います。  なお、議事の順序ですが、まず各参考人から十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えいただきたいと存じます。  それでは、まず浅野参考人にお願いいたします。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 宮城県知事の浅野史郎でございます。  本日は、この委員会にお招きあずかりまして、忌憚のない意見を申し述べる機会を与えていただいたことに心から感謝を申し上げたいと思います。せいぜいこの時間を使わせていただきたいと思います。  また、先般、先般といってもほんの先週のきょうでございますが、五月二十六日には、井上委員長を初めとする各委員の皆様方に宮城県に御来県いただきまして、移転候補地をつぶさにごらんいただきましたことに対しても、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。  早速でございますが、御説明をさせていただきたいと思います。  お手元には、参考資料として「みやぎ新首都宣言」という冊子がございます。それから、首都機能移転に関するQアンドAというのがあります。宮城県というのが右下の方にありますけれども、これは宮城県作成のQアンドAです。それから、宮城県首都機能移転促進協議会の会報が三号、四号、五号、六号ということで配付をさせていただいております。御参考にお使いいただきたいと思います。  まず、宮城が考える新首都、みやぎ新都市の理念、アピールポイントというのを申し上げたいと思いますが、これはたくさんあるわけでございますけれども、先日、現地での概況説明の際にも申し上げましたし、あの場でもお感じ取りいただいたのではないかと思いますけれども、我が宮城県が提案しておりますみやぎ新都市構想というのは、あのようななだらかな丘陵地形や特徴のある植生を生かした、自然に溶け込んだ形の環境共生都市、環境とともに生きるということですが、環境共生都市というものを目指すものであります。  アピールポイントは幾つかありますけれども、絞って申し上げますと、仙台、母都市仙台の存在というものをアピールしたいと思います。  百万都市仙台、都市機能が充実しておりますけれども、移転候補地となっている地域とは遠からず近からず、遠過ぎず近過ぎずということで、つかず離れずぐらいの距離のところ、また、候補地との間には緑の広いグリーンベルトのようなものがありますので連担することはないわけですけれども、当面、新首都を移転してもある一定の期間は、これは十年以上かかると思いますが、都市機能が完全に整備されるということにはならないと思いますが、その際に母都市仙台の機能というものを使うことができるというのが、この宮城県南部の候補地域の大きなアピールポイントだと思います。  加えて、仙台に加えて山形市、福島市というのの三角形のちょうど真ん中ぐらいに位置しているという点も同じような意味で大変アピールできるところではないかというふうに思っております。  それから、あの地域としては、自然の残ったゆったりとしたところでありますけれども、交通インフラなどの点については既に整備が済んでおるというところでございます。東北新幹線、仙台空港、東北縦貫自動車道、横断自動車道がございます。そういった広域的な交通インフラが既に相当程度整備済みであるということ。  そしてまた、水供給については、七ヶ宿ダムというのがございますけれども、これが五十六万人の水需要にも十分にこたえ得るようなものとして既に存在をしておるということも大きなポイントだろうと思っております。  また、土地については、開発適地がまとまって約一万ヘクタール存在をしております。国が想定している八千五百ヘクタールを十分満たすわけでございますが、そのほとんどは雑木林が主体の民有林でございます。  土地所有者の御理解はどうかということでございますが、これは、移転促進の決議、地元推進組織にも、この地権者の方々、地元農林業団体の方々は参画をしておりまして、土地取得に当たっては、十分な理解、御協力が得られるものというふうに思っております。  その値段でございますけれども、ちょっと前回も話題になりましたので、改めて御披露いたしますと、国の試算では一平米当たり一万一千円というふうに想定をしているようでございますけれども、宮城県南部地域の場合には、一平米当たり五千七百円ということでございます。これは土地の加重平均をしたものでありますので、国の試算よりもよほど安く取得することが可能であるというふうに思っております。  東北ということを余り御存じない方というか、南の方の方は、東北、宮城県南部というと、遠い、寒いという印象を持たれるわけですけれども、これは数字をもってちょっと申し上げたいと思います。  遠いということについては、東京—仙台間、新幹線で今は九十分台でございます。それから、気候の分では、暑いということは余り御心配ないと思いますので、寒いかというところなんですけれども、北緯三十八度何分ですね、ワシントンとかパリとかロンドンとかよりよほど南にあります。  そして、積雪それから気温についても、例えばこの冬は、いわゆる真冬日というのはたった一日でございます。それから、最大積雪は五センチ、最深の雪が降った量が五センチということで、決して冬の期間住みにくいということではございません。何しろ太平洋岸でございますので、その海の影響から、気候は温暖ということでございます。  もちろん台風の上陸もほとんどございませんし、地震などの大きな災害からも自由でございます。  宮城県南部地域のアピールはこれぐらいにして、せっかくのこの場でございますので、もう少し広い観点から、首都機能移転の意義というものについて改めて申し述べさせていただきたいと思っております。  私どもから見ると、大変残念なことに、首都機能移転の問題そのものについて全国的な関心の度合いというもの、議論の盛り上がりというのに欠けているのではないかといううらみを持っております。ともすれば候補地同士の誘致合戦というような側面を呈していることも残念なことでございます。  もちろん、きょうはその一環ではない、仲よく三人でアピールをさせていただきたいと思いますけれども、そもそも首都機能移転の趣旨というのは、法律にもありますとおり、地方分権など国政全般の改革、東京一極集中の是正による国土の均衡ある発展、地震などの大規模災害に対する危機管理体制の強化、新しい世紀における日本の国のあり方を示すかぎとなるということでございまして、ゆとり、安らぎ、安心、環境との共生といった国民の求めている新しい価値観に対応するような、その象徴として新しい首都をつくり出すんだという崇高な目的があったわけでございます。  各候補地も、我々のところもそうですけれども、東京はいいな、おら方も東京になりたい、おこぼれにあずかりたいという思いはありませんし、また、今回の首都機能移転という問題も、新しい東京のコピー版というか、第二の東京をつくり出すというものでは絶対になかったわけでありますが、若干そういうような向きで見られて、その中での議論ということになっているおそれもないわけではございません。  もう一度申し上げますと、戦後、日本の発展を支えてきたさまざまな価値観、方法論というものをこの際ここで見直すというのが、新しい世紀に向けての我々にとっての大きな義務だろうと思っております。その支えてきた価値観、行動様式というのは中央集権型行財政システムでありますし、また、東京を頂点としてあらゆる分野での序列意識というんでしょうか、東京がトップで、より東京に近いところほど幸せだというような考え方、行動様式、そういった序列意識、こういったことが、今日の社会経済情勢の中で、国民の中に停滞感でありますとか閉塞状態というものを招いている複合的な要因となっているのではないか。その意味では、首都機能の移転というプロジェクトは、いわば日本再生のかぎではないかというふうにも思っておるわけでございます。  最後に、この委員会もその場でございますけれども、首都機能移転についての議論の進め方というか、このことについて要望、御意見を申し上げたいと思います。  まず、我々にとって何よりもいら立ちになっておりますのは、首都機能移転先送り論ということではないかと思います。  いわく、財政状況が厳しい、景気が悪いということから、やめようか、延ばそうかという議論でございます。また、これが国会決議された時点ぐらいは東京がどんどん過密の傾向を深めていたけれども、今や土地の値段も東京でも安定をして、そしてまた人口増にも歯どめがかかった、もういいではないかというようなこと、それから、中央省庁の改革でありますとか地方分権、規制緩和というのも、別に首都機能移転というのを待たなくてもちゃんとしっかりやっているではないか、こういったことから、今さら首都機能移転をやる必要はないのではないかという議論も聞こえてまいります。本当にそうでしょうかということで、私どもとすると、こういった先送り論については大変心穏やかではないわけでございます。  今の一つ一つの問題でございますけれども、政官民の新しい関係による行財政改革の推進でありますとか新首都建設に伴う新技術、新産業の創出などの経済的波及効果というものも大変大きいわけでありまして、そういう中で長期的な財政の健全化というものを図っていかなければならないと考えております。  また、これは今ちょうど議論の真っ最中でございますけれども、地方分権の問題、規制緩和の問題、一定程度の進歩があり、方向性としては正しい方向を向いていると思いながら、我々からすると、遅々として進まない、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、もうちょっとスピードアップをしてもらいたいという思いがあるわけでございまして、そういう時期であるからこそ、首都機能移転を早急に推進すべきであるというふうに思っております。  東京の地価が下がっているというような問題。といっても、これはバブル以前に戻りつつあるというだけの話でございます。世界の主要都市に比べた東京の地価の高さというのは、話にならないぐらいのものであります。首都機能移転の目的の一つには、集中が集中を呼ぶメカニズムをここで断ち切らなければならないという面が確かにあったわけでありまして、その意味では、地方分権、規制緩和の実施と相まって、首都機能を移転することによる効果というものが、やはり大きく期待されるものでございます。  そういった意味で、私どもは、移転をしなくてもいいのではないかという方に逆に問いたいというふうに思っております。これから四百年後も東京が首都であるという日本を想定することが、あなたはできますかという議論です。今、目の前でどうかというよりも、これは国家四百年の計であります。今までの首都の歴史を考えていけば、四百年ごとに移転をしてきている。百年の計どころではございません。四百年の計。したがって、四百年後も東京が首都である方が日本にとっていいんだ、世界にとってもいいんだと考えるかどうかという視点も必要だろうというふうに思っております。  また、もう一つは、これは国会でも決議をし、法律も通し、いわば約束をしたことです。国としての方針をこのように打ち出したことです。それを今ここに来てやめようかというのは、一体何なのだろうか。これは、国民から見て、政治、行政に対して不信感を持たれても仕方がないというような状況ではないかというふうにも思います。英知を集めてこういった方向を出したということの歴史的な重みというか、国民に対する重みというものにも想起をする必要があるだろうと思っております。  それから、これからの候補地の絞り込みの作業についても一言申し上げたいと思います。  先ほど、誘致合戦ということで決められるべき問題ではないというふうに申し上げました。十一府県が候補地として名を連ねています。きょうは三県知事が来ておりますが、仲よくやりたいというふうに思っております。きょうも、いがみ合いをするつもりはもちろんございませんし、ほかはともかく宮城県だけというようなつもりもございません。  やはり、この選定過程においても、十一府県が相互理解し協力をするという道も考えていただきたい。新しい首都機能移転の場所を決めるに当たって、こういったところが相互に反発をし合って、結果的に抜き差しのならない関係になるというのは、日本の発展にとって決していいことではないというふうに思っております。その意味でまた、らち外というか候補地を持っていない九州、四国の方々にとっても、よい形、またおさまり方で決めてもらいたいというふうに思っております。そもそも、すべての人々が納得できるプロジェクトというものはないのでありますから、その辺についても一言申し上げたいと思います。  何しろ、今元気がないと言われる日本でありますし、ある種のあきらめにも似た国民感情があります。これを再び希望と誇りを持ち得る日本に再生するためにも、今ここで、その起爆剤としての首都機能移転という問題について格別の御尽力を私からお願い申し上げまして、発言とさせていただきます。  ありがとうございました。(拍手)

井上一成自由党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、神田参考人にお願いいたします。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 おはようございます。愛知県知事の神田でございます。  きょうは、こうした発言の機会をおつくりいただきまして、大変感謝を申し上げております。  さて、早速、首都機能移転でありますけれども、これまで、さまざまな角度でこの問題については議論をされてまいりました。この特別委員会でも、たしか平成三年の八月に設置と聞いておりますけれども、歴代の委員長さんを初め委員の皆様方が御熱心にお取り組みをいただきまして、その経過については、心から地方として敬意を表したいと存じます。  けれども、今、浅野知事さんもお話がありましたとおり、国民の中には、本当に移転になるんだろうか、今でもそんな疑念の気持ちがあるようであります。しかし、国会におきまして決議もなされ、法律の制定によって道筋もつけられたわけでありますので、どうか、国権の最高機関であるこの国会において、この問題にぜひとも道筋をきちんとつけていただき、かつ、政治というもののリーダーシップと指導力をぜひとも発揮していただきたいものだと心からお願いを申し上げる次第であります。  それではこれから、お配りを申し上げております資料の中で横長の「首都機能移転は国土の中央へ」と大書きをした資料に従って、愛知県の考え方というものを順次御説明申し上げたいと存じます。  まず、恐縮でございますが、資料の一ページ、「首都機能移転の意義と効果」というところをごらんいただきたいと存じます。  言うまでもないことでありますけれども、現在の日本は、戦後を支えてまいりましたさまざまな行財政システムが硬直化いたしまして、時代の変化に的確に対応できない事態に逢着をいたしております。これは、先生方も大変御心配をいただき、熱心に御討議をいただいている点であります。しかも、今後、高齢化、さらに少子化というものがどんどん進展いたしますし、長引く不況の中で国民が将来に対して夢やら希望がなかなか抱けないというそんな状況に立ち至っているような気がいたしてなりません。こうした状況を何とかしなければならない、あるいは何か打開をしなければならないというのが恐らく国民の皆様方の素朴な願望ではないかと考えております。  こうした閉塞状況を打開するためには、今さまざま議論されております地方分権あるいは行財政改革というものが極めて重要であることは十分認識しておりますけれども、やはりもっと根本的な意味での社会システムを変えていかなければならないと考えておりますし、それによってまた、国民一人一人の意識改革、さらにはライフスタイルの転換につながっていくものと考えているところであります。  したがいまして、災害対策あるいは東京の一極集中、いろいろな首都機能の移転の意義は議論されておりますけれども、やはり最も重視しなければならないのは、こうした東京圏を中心とした社会構造から脱却し多極分散型の社会を真に実現し、その中で新しい社会のシステム、日本のありよう、将来への展望、そうしたものをきちんと築いていきたいというのが私どもの基本的な考え方でございまして、地方分権あるいは行財政改革というのもこれと相携える中で実現をしていきたいと考えているところであります。  さて、それを前提にいたしまして、資料の二ページ、「首都機能移転は国土の中央へ」というところをお開きいただき、お目通しをいただきたいと存じます。  そこで、どこへ首都機能を移転することが望ましいかということになってくるわけでありますが、東京圏の集中から脱却し新たな多極分散型の国土を真に築くためにはどこが最もふさわしいか、そういう視点で議論をする必要があるような気がしてなりません。  その点、二ページの右側の図面をごらんいただいてもおわかりのとおり、新しい国土のグランドデザイン、新全総計画の中では、国土の中央はちょうど国土軸が四つが交わっているところでございます。したがって、この地域に首都を立地していただきますと、全国各地がこの四つの国土軸を介して直接に結びつきやすくなってまいりまして、いわば東京圏とはまた違う交流というものが沸き起こってくるような気がいたします。  加えて、この地域は、ちょうど東日本、西日本の文化の接点でもあるわけでございます。さらに、現在、東海北陸自動車道の建設がどんどん進んでおりますけれども、こうした日本の中央横断軸を通じまして太平洋側と日本海側の両エリアが直接結びつき、交流も深まるという関係に地理的にもあるわけであります。  したがって、こうした中央の地理的な条件、これはやはり重視していただきたいものと考えております。  次に、こうした首都機能移転の実現には、言うまでもないことでありますけれども、何よりも国民合意が非常に重要であります。特に、最近の景気の低迷という事態を考えますと、首都機能移転によって過大な投資が行われるのではないかという不安、これは国民の中でもかなりの部分あるのではないかと想像もされます。  そういう観点で言いますと、私ども愛知県を含む東海地域あるいは中央地域というのは、現在首都機能移転とは別に進行中の交通基盤やら都市基盤が十分活用できる地域ではないかと思っておりまして、移転という費用面においても低コストで実現ができるのではないか、そのように考えております。  もとより、言うまでもなく、人口の分布からいいましても、ちょうど中央部分でありますので、国民にも非常にわかりやすい、御理解を得られやすいと考えているところであります。  私どもはこうした国土の中央が移転先として大変望ましいものと考えておりますけれども、これまでいろいろな活動、PRなどを行う中で、三重・畿央地域あるいは西日本全体の各経済界の皆様方ともそうした意味でのコンセンサスができつつありまして、経済団体におかれましても決議をしていただくなど、そうした西日本の盛り上がりというのも、徐々にではありますけれども、でき上がっているような気がいたしております。今後とも、そうしたよりよき展開をぜひとも続けていきたい、そんなふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。  次に、具体的に愛知県へ首都機能が移転した場合、どのような都市像、首都像というものが描けるかという点についても若干触れさせていただきたいと存じます。これはお手元の資料の三ページをごらんいただきたいと存じます。  先ほども少し触れたことでありますけれども、私どもの地域は現在、全国的にも交通ネットワークが非常に整備をされたいわば要衝の地にございます。現在それに加えて、中部国際空港あるいは第二東名・名神あるいはそのほかのインフラなど、着々と進んでいるところでありますし、少し先のことにはなりますけれども、将来、リニア新幹線という構想も今鋭意研究が進められております。  特に、首都ということになりますと、国際政治機能というものがすこぶる重要であります。そのためには、やはり海外との航空路線というものを看過することはできないと考えております。現在、名古屋にあります名古屋空港、これはアジアや欧米諸国を初めとする世界三十三の都市と結ばれておりますけれども、それに加えて二〇〇五年の開港を目指して現在中部国際空港の建設の準備に取りかかっております。したがって、世界に開かれたという意味でも大きなインフラが機能を発揮するのではないかと考えております。  それから、愛知県の候補地でございますけれども、それぞれ独自の都市圏を形成しながら名古屋の大都市機能も利用できる絶好の位置にあると考えております。先ほど浅野知事からもお話があったわけでありますけれども、首都を建設するためにはやはりそれだけではなかなかインフラが足らなかったり機能が不足したりいたします。そうしたものを補完するという意味で、適当な距離と適当な規模の自立的な都市が愛知県の候補地の周辺にはあるということも十分御理解をいただいていい点ではないかと考えているところであります。特に、これは建設費のコストにもつながってくることであります。  また、首都として十全な機能を世界に向けてあるいは国内に向けて発揮する場合には、やはり文化面におきましてもさまざまな機能を有することが必要でありますけれども、こうした、周辺に、適当な距離にあります都市の機能というものを有効に活用するということもこれからは十分視野に入れていかなければならないのではないだろうか、そんなことを考えているところであります。  また、新しい都市を建設する上で、私どもがやはり忘れてなりませんのは、二十一世紀が環境が重視される時代を迎えるという中で、やはり自然との調和、あるいは環境の負荷が比較的低い、そうした都市像を描かなければならないと考えております。  現在、愛知県では、瀬戸の南東部で、これも二〇〇五年の開催を目指しておりますけれども、国際博覧会の計画が進んでおります。これは自然との共生ということを一大テーマにいたしておりまして、そこでさまざまな技術あるいは人類の知恵というものを結集して、今その準備を進めておりますけれども、そこでの経験あるいはそこで蓄積された技術、あるいは思想、哲学といったものを新しい都市の建設の中でこれから少しでも生かしていくことができるのではないかと思っております。この点もぜひともアピールをしたいと考えております。  また、あわせて、この愛知県を含む東海地方というのは伝統と歴史のある物づくりの地域であります。新しい技術の集積というものもどんどん進んでいるわけであります。我が国の大きな特色は、やはりこの物づくりというところで発展してきたような気がいたしておりまして、この点につきましても、二十一世紀のモデル都市を建設するという意味で有利に考えていただいていいのではないかと考えているところであります。  時間が残り少なくなってまいりましたので、最後になりますけれども、本県の候補地の概況について、若干だけ触れさせていただきたいと思います。  資料の五ページでございます。二つの地域についてここに掲載をいたしております。また、これは先生方にお目通しをいただきたいと思いますけれども、特に西三河北部地域につきましては、これは岐阜県の東濃地域と隣接いたしておりますので、これからこの計画がもし進むとすれば、やはりそうした連携も視野に入れていかなければならないと愛知県としても考えておりますし、なお、この地域については、まだ当特別委員会の先生方に御視察などをしていただきませんので、もし機会があれば、直接現地をごらんいただき、御案内をさせていただきたいなと考えているところであります。  また、東三河南部地域でありますけれども、これも地図でごらんいただきますとおり、静岡県と大変近い距離にございます。したがって、この点につきましても、静岡県との連携も十分視野に入れていきたい、そんなことを考えているところであります。  いずれにいたしましても、首都機能移転は新しい日本の幕あけを象徴する歴史的な大事業だと考えておりまして、先ほども浅野知事のお話のとおり、百年、二百年、三百年先まで十分見越して、展望して事業を進めていかなければならないと考えております。私どもも、こうした大事業をぜひともやり遂げなければならない、そんな積極的な気持ちで県としてもこれから取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうか、この特別委員会の委員長さんを初め委員の先生方のなお一層の御指導と御助言を心からお願いを申し上げ、これで発言を終わらせていただきます。  御清聴ありがとうございました。(拍手)

井上一成自由党

○井上委員長 ありがとうございました。  次に、北川参考人にお願いいたします。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 三重県知事の北川正恭でございます。  本日は、当委員会で私どもの考え方を述べさせていただく機会を与えていただいて、大変ありがとうございました。よろしくお願いをいたします。  そこでまず、基本的なこの国会等移転に対する考え方について少し考え方を申し述べてみたいと思います。  一つは、時代認識でございますが、私は、明治維新や戦後の改革よりももっと大きな文明史的な改革点、変革点に今日本あるいは世界があるという認識を持っております。それは多分、言葉が適当かどうかは、若干語弊が出るかわかりませんが、農業革命、これによって人がリサイクル社会をつくり、そして定住した社会を構成して、ポリスとか民主主義とか、そういった芽生えができてきた大革命であったと思いますが、二百年ほど前に起こった産業革命によって、労働対資本とか、あるいは拡大再生産とか、そういった新しい価値形態といいますか、文明が生まれて、私どもはその中で生まれ育ち、学び、社会人として生活を送ってきたと思いますが、そういった農業革命あるいは産業革命に匹敵する情報革命と申し上げていいかと思いますけれども、そういった文明史的な大転換点に立っている、そのように考えているところでございます。  そうしますと、例えば、今までこんなものだと考えてきたことを、実は本当にそうだったのかなというところをひっくり返してみれば、さまざまな点でひっくり返ってくるだろう、そのように思います。産業革命は産業革命なりに、よって来るべき理由があって成功した革命であったと思います。その革命に乗っかってつくり上げてきたさまざまな制度というものがお互いに補完し合って、そしてだんだんと集中が集中を生むと今浅野さんがおっしゃいましたが、どんどんその方向へ行っているという感じが私にはするわけでございます。  例えば産業革命ということになれば、人が要るし、あるいは資源が要る。こういうことになりますと、その資源を獲得するためには領土というものがとても重要な要素になりますし、軍隊というものも必然的にそれが要るというような、そういう大前提に立って今日我々は生活をしている、このように思いますが、果たして情報社会になれば、国境は簡単に飛び越えてしまうという社会になれば、それ相応のシステムが構築をされてこなければいけない、そのように考えるわけです。  日本は少しおくれてきた産業革命国家でありますから、当然キャッチアップという大前提に縛られてさまざまなシステムが構築されてきていると思います。その典型的な例が集権官治ということで、東京に全部集めて、北海道から沖縄まで、気候、風土、面積一切関係なく金太郎あめをつくることがスピードを上げて列強各国に追いつくことだということになっていたのではないか。そして、知らしむべからずということで、官治の方がよりうまくいくよという体制であったと思います。やはりそのあたりが本格的に情報の発達によりまして見直していかなければいけない、いわゆる制度的に補完し合った体制が大きく崩れてきているんだという認識を持つわけでございます。  また、未成熟社会から成熟社会になってまいりますと、右肩上がりの経済というのが本当にこのまま続くか、今まではそれを前提に全部組み立てられてきたと思いますが、本当にそうか。あるいは、人口はふえるものだということから人口はふえないものだというところへの大システム転換というようなことがどんどん行われてきている。  こういったことになりますと、今の日本の閉塞感というのは、国におかれましても大変な御努力をいただき、高く評価をさせていただきますが、本質的な、抜本的な体質改善までいかないと本当の二十一世紀というものは切り開かれていかないだろうという認識を強く持っておりますし、ミレニアムといいますか、一千年単位の変換点でもあるわけでございますから、このあたりで新しい文明を我々の世代でつくり上げるんだという強い決意がなければいけないのではないか、そのように私は考えているところでございます。  片や、アメリカで月へ行こうよという話がございました。そこで議論が起こるのは、それは確かに、月というところへ行こうという夢と希望を持って、みんなが英知を結集してという情報のスパイラルでいくか、そういう無意味なことはやめて、そんなところにお金を投資するならばもっと具体的なことをやれとか、そういった議論が沸騰したわけであります。しかし、結果は、月へ行こうよということで、とうとう月へ到達したという、そういった国家の理想を掲げて突き進んでいくという、そういったことも、新しい世紀を切り開いたり、新しい千年紀を切り開くときにはぜひとも必要だ、そのように私は考え、月へ行こうよというのに匹敵するだけの大国内政治課題はこの首都機能の移転だ、私はこのように考えているところでございます。  ぜひこの議論を国民的議論として大沸騰させ、そしていいとか悪いとか徹底した議論をし、そして、今までは体制が体制でございまして、続いた体制、希有な五十数年間、明治維新以来百三十年間と私は思いますけれども、だからやらないという結論ではなしに、大議論をして、だからやるんだ、困難があるからこそ克服するんだという、中途半端なびほう策ではなしに、抜本的な構造改革をこの際やるためには首都機能の移転は避けて通れない課題だ、私はそのように認識をしているところでございます。  なぜ避けて通れない課題かといいますと、私も、知事就任以来いろいろなところで改革をしようと努力をしてきたつもりでございます。世の中を変えていくにはいろいろな要素が要ると思います。最も重要なところはやはりセオリー、理論だと思います。理論に基づき、これこれこうなるから、こう変えるべきだということもあります。もう一つは、やはり形から変えるということも、実はそれに匹敵するほどの大切なファクター、要素ではないかという感じがいたします。  例えば三重県で、職員に、カジュアルウエア・デーというのを水曜日に設けました。今まで公務員はこういうスーツにネクタイということが決まりだったというのを一体だれが決めたということから入っていかないといけないと思うのですね。そして、ネクタイを外し、そしてカジュアルなスーツにかえる、そして女性の事務服はフリーにしてと、こういうことになりますと、我々以上に若い人たちが本当にすっかり変わって、ムードが変わるという、我々がどれだけ理屈を並べても、服装による変化の方がはるかに大きかったという現実を見させていただいたところでございます。  東京で産業革命以来大成功してきた百三十年、あるいは戦後五十年の影を引きずりながら、増分主義で従来に改良を加えてということで果たして日本の将来があるか、そこは本当に脱却をしていかなければいけない、こういう論点から、首都機能移転をぜひ先生方にもさらに一層強力に進めていただきたい、私はそのように思いますし、国民は今まで未成熟社会から成熟社会へ、あるいは貧しい社会からヨーロッパ、アメリカの生活に追いつけ追い越せという圧倒的なキャッチアップ志向で来たものですから、この国の形とか、この国の民主主義のありようとか、あるいはライフスタイルとか、ややもすると見忘れがち、置いてきたようなことであったと思います。  私は、ここから逃げていたのでは二十一世紀は見事に切り開いていけないのではないか、そんなことを考えますときに、従来の制度的補完性から脱却をして新しい価値を我々がつくり上げる、そして我々が、何としても二十一世紀を子供たちに、あるいは我々の子孫に、世界に誇れる国を、地域を、民主主義を、民主制度を残すということが今問われており、これをやり抜くことによって、日本の閉塞感が必ず取り除かれていく、私はこのように考えているところでございます。  もう一方の観点からいえば、経済も、ローカルルールから、政官財が護送船団方式でやってきました。しかし、国境を越えて新しい情報時代になれば当然グローバルなスタンダードというものが必要になってくるわけでございますから、やはりここで政官財が、それぞれが緊張関係を持って、独立した存在として、世界に通用する、世界の皆さん方に理解をいただき、どこよりもやはり安く、どこよりも機能的に、どこよりもいろいろな機能が備わった、そういった経済体制をつくり上げなければ、私どもは、日本が今後経済的にも立ち行かなくなるのではないか、そんなことを考えているところでございますので、この国の形を決めていく、民主主義のありようを、本当に国民的議論を巻き起こすツールとしてもこの首都機能移転はとても重要なことであろう、このように思っているところでございます。  そして、新しい首都は一体いかにしてあるべきか、アスファルトジャングルがいいのか、環境共生型がいいのか、あるいは情報のハブシティーにするのがいいのかといった大課題もそこで発生をし、それを解決していく、そしてそれを大議論するということで学習効果を国民にもたらす。そして、今ある六百兆円と言われるような私どもの抱えたこの大負債というものを一体どうするかということは、その中で議論をされてこそ解決する道が生まれてくるんだ、そのように考えているところでございます。  大上段な話をして恐縮でございましたが、私どもとしては、せっかく御決議をいただいたこの議論を、先生方のさらに御理解をいただいて、大きな大議論に発展をし、そして実を結ぶように期待を申し上げるところでございます。  少し三重県の事情についてお話を申し上げたいと思います。  「三重に新首都を」というこれを少しごらんいただきたいと思います。(発言する者あり)今おっしゃいましたけれども、きょうの議論は、少し三重県というところで、県単位でお話をしろということでいただいておりましたので、畿央の方も少し入れさせていただきますが、お許しをいただきたいと思います。  まず、「三重に新首都を」ということでおめくりをいただいて、一、二ページに、「首都機能移転の必要性」はただいま申し上げたとおりでございます。そこで、一番下の枠に、移転先の決定に当たりましては、いたずらに誘致合戦を行うことなく、国民の議論を喚起することにより、公平なルールのもとで移転に向けた合意形成を図ることが大切と、さきの二人の知事さん同様私どもも考えているところでございまして、私どもとしては、力を合わせて、東京に残ることのないように、まずは結束をして、首都機能移転を努力していこう。そして、お互いがお互いの地域の優位性をアピールし合って、そして最終的には御決定に従う、こういう前提で御説明をすることを御理解いただきたいと思います。  三ページに、「三重・畿央地域の優位性」ということでございますが、第一に、三重県を含む中央地域は全総で位置づけられております四つの国土軸が集中する地域でございます。また、高速道路あるいは空港などの整備が進み、東京を経由しないアクセスが可能でございますし、三重県は、東に二十三都道県と西には二十三府県、日本の真ん中、こういうことになります。また、関空と中空、二つの大きな国際空港が利用可能でございますし、国際化を迎えても大丈夫、こういうこと。名古屋港、四日市港、大阪港などの港湾も整備をされております。また、関西圏と中部圏のまさに真ん中の結節点にございまして、関西の持つ文化とか歴史、あるいは中部の持つ技術、そういったことを、ネットワーク型の新都市圏を構成することによって東京に匹敵するだけの新しい首都機能を持つことができる、このように考えておるところでございます。また、後方の地域には、国有地、公有地、森林組合などの民有地で今回お示しをいただいた面積は十分とれるものだ、そのように思っております。  この三月に、県民の皆さん一万人の方に郵送でアンケートを行いましたが、首都機能の移転の認知度としては、知っていたとする方が九〇・一%で、八年度の総理府の世論調査七五・七%と比べて高い数字になっております。首都機能移転への賛否でございますが、賛成、どちらかといえば賛成、合わせて六九・六%で、総理府の五四・五%と比べると高い結果になっており、今三重県では、皆様に移転してきていただけるような機運が高まっていると申し上げて結構かと思います。  また、私ども中央地域でも、愛知県、静岡県、岐阜県、三重県、四県で作成したパンフレットもございますし、京都、奈良、滋賀、三重、京滋奈三地域といいますが、ここも、御一緒に力を合わせて、今後この首都機能移転について推進方努力をしていこう、こういうことで決意をいたしていることを申し上げまして、先生方に対する説明とさせていただきます。今後ともよろしく御指導のほどお願いいたします。  ありがとうございました。(拍手)

井上一成自由党

○井上委員長 ありがとうございました。  以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。     —————————————

井上一成自由党

○井上委員長 これより質疑に入ります。  理事会の協議により、まず私から委員会を代表いたしまして総括的に質疑を行います。  それでは、私から三候補地の参考人にお伺いいたします。  我が国の首都機能移転問題は、かなり前から多数の学識経験者などによって議論がなされてまいりました。  しかし、今般の議論が以前の議論と本質的に違うのは、単に学識経験者だけの提案などではなく、第百十九回国会に衆参両院で国会等の移転に関する決議が行われたことによって、立法府としての国会がみずから移転を決議し、国民に対して移転することを公約し、国会の場において本格的に議論されていることであります。  現在、首都機能移転については賛否両論があります。委員会としては、国会決議を重んじて、大いに議論し、国民に対して新首都の首都像、社会像、生活像を具体的に描き示し、幅広い国民的な合意を得ることが不可欠だと思います。国民の合意が得られなければ、たとえ国会決議がなされたとしても、委員会審議が、単なる議論の段階で、机上の空論で終わってしまいます。  各候補地においても、県民、地元住民に対して、新首都建設をどういう目的で、今なぜ行わなければならないかなどの疑問に答える必要があると思いますが、県民にどのような方法で首都機能移転の必要性を訴え、理解を求めていらっしゃるのかをお聞かせいただきたいと思います。  浅野知事さん、神田知事さん、北川知事さんから順にお願いをいたします。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 お答えをいたします。  宮城県での状況でございますけれども、多分他の地域と大きく変わるところはないと思いますが、一つ特筆すべきは、宮城県では、早い時期に宮城県首都機能移転促進協議会というのを設立したという事実がございます。六十三年の九月でございますので、もう十年以上前から官民挙げて首都機能移転の推進の組織をつくってきたという歴史がございます。  また、それを踏まえて、最近になりましてからも、さまざまな形で県民の方々に首都機能移転の必要性などについての理解を求めてきております。  県内全域でのそういった広報というのもありますけれども、今回宮城県南部というのが候補地になっていますが、これは二市九町という地域でございますが、約二十五万人です。そこに、今お配りしました「みやぎ新首都宣言」というパンフレットを、昨年十月ごろでございますけれども、全戸回覧をいたしました。  また、ことしの一月から三月にかけて、県内の十五カ所で、市町村長、議会議長などのほか関係団体の方々と意見交換会を開催して、宮城が考える新首都像というものはどんなものかということについてPRをしてまいりました。  また、今お尋ねではございませんでしたけれども、県内だけではなくて県外においても同じように、首都機能移転の必要性、そして宮城県南部地域の優位性の訴えをしてまいりました。  昨年五月には、東京の東京駅、新宿駅で啓発イベントを行いました。北海道、東北各県と一緒にでございますけれども、大阪、名古屋についても昨年キャンペーンを行いました。今後、ことしは、今月、来月とかけて、広島、福岡、候補地を持たない地域でございますけれども、こういったところで首都機能移転の理解促進に向けたイベントなどをやっていきたいというふうに思っております。  県内はもとより、また地元、候補地を持っているところはもとよりでございますが、県外に対しても地道に、積極的にこの問題についてのアピールをしてきておりますが、さらにそういったことを、最後の機会でございますので、進めていきたいと考えております。  以上でございます。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げたいと存じます。  今お話がありましたことと、基本的には私どもの県においても大きくは変わっておりません。  首都機能の移転の意義というのは極めて大きな課題であり、制度的な問題であり、哲学的な問題でもありますので、これを県民、国民に十分理解していただくためには、なかなか時間がかかるものと存じます。  したがって、パンフレットなどの啓発はもちろんでありますけれども、一つの有効な手段として、やはりシンポジウムなどでじっくり議論を聞いていただく、これが必要だと考え、これまでも、諸アンケートとは別にシンポジウムなどを中心として県内さまざまやってまいりました。  それから、これも浅野知事さんと同じことでありますけれども、やはり愛知県だけでは広がりがないわけでありますので、東海四県あるいは近畿、さらには西日本、そういう広い広がりの中でさまざまなシンポジウムなども開催をしてまいりました。  しかし、いよいよこの首都機能移転も、この特別委員会での御審議、大詰めになってまいりましたので、ことしは、そうした従来からのシンポジウムなどはもちろんでありますけれども、より多くの方々にこの首都機能移転という問題についてまず認識を持っていただこうという趣旨から、やはりマスメディアの力は大変大きゅうございますので、これからテレビ、ラジオなど、新聞を含めて、さらに積極的にPR活動、啓蒙活動を展開してまいりたい、そんなふうに考えております。  以上でございます。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 お答えいたします。  三重県は、幸いなことに、実は鈴鹿山ろくという三重の地域と、畿央という二つの地域を候補地として選んでいただきました。  そこで、私どもとしては、三重県内に二つの地域をということはまことに光栄なことでございますが、これを一体化いたしまして、三重、畿央を一体化してということで、県民の皆さん方に御理解をいただいて、一つの地域として運動体を起こしていこう、こういうことで、京都、奈良、滋賀の皆さん方にも御理解をいただき、そして今進めさせていただいているところでございます。  私どもこそが関西と中部の結節点になり得るんだ、そして、そういう気概を持って、三重県の二十一世紀のありようをこういったことを通じて徹底的に議論をしていきましょうということで、シンポジウムとか懇談会とか、あるいはそれぞれの行政体あるいはそれぞれ民間の団体の皆さんと議論を積極的に重ねていきながら、先ほど申し上げました九〇%の認知度、そして六九・六%の賛意を表していただく県民の皆さんの期待にこたえていきたいと思っております。  以上です。

井上一成自由党

○井上委員長 ありがとうございました。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。滝実君。

滝実自由民主党

○滝委員 自由民主党の滝実でございます。  本日は、三人の知事さんには、参考人として御出席を賜りまして、大所高所から首都機能移転の問題についてお話を伺わせていただきまして、まことにありがとうございました。  三人の参考人とも、首都機能移転が日本のあり方を変革していく、そういう立場からお考えをいただいているということがよくわかりました。  そこで、日本のあり方を変えていく中で、もう少し具体的に少しばかりお伺いをしたいと思うのでございます。  といいますのは、基本的には、首都機能移転ということの中で、それぞれの参考人が抱えている地域が、そこに首都機能が移転された場合に日本の国土全体その他の地域についてどういうようなメリットを生むんだろうか、どういうような変革をしていくんだろうかということを少し具体的にお話を伺わせていただきたいと思うんです。  基本的なお考え方はお聞きしましたけれども、例えば、まず浅野参考人に伺いたいのは、東北北東地域の場合には、一つの北東国土軸というものが、新たにそこが中心になって首都機能が展開されていく、こういうふうなことだろうと思うのでございますけれども、それが例えば日本海側の国土軸にどういうような影響を及ぼすのか、あるいは四国、九州にどういうようなメリットになってあらわれるのか、そういうことをひとつ伺いたい。それは参考人自身も、九州、四国の人々も納得するような形で決めていくべきだ、こういうこともおっしゃっていますので、少しそこら辺のところをまず具体的に伺いたい。  それから二番目に、神田参考人には、四つの国土軸のいわば交わる地域、こういうようなことであるわけでございますけれども、もう少し具体的に、例えば東北北東地域についてはどういうようなメリットを生むんだろうか。西日本の方は何となくわかるような感じがあるんでございますけれども、北東地域についてはどうだろうか、こういうような立場から神田参考人に次にお願いしたい。  それから三番目には北川参考人に、三重の地域の特徴点として、中部地域にも足場がある、大阪地域にも足場がある、そういうような二つの地域をブリッジする形で三重の地域が存在する、こういうようなことであるわけでございますけれども、神田参考人と同じように、東北北東地域、こういうような地域にはどういうメリットがあるのか。  それぞれ三人の参考人に、まず浅野参考人から順次御意見を伺いたいと思います。まことに恐縮でございますけれども、もう一問聞きたいものですから、二分ぐらいでひとつ御意見をお聞かせいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 ただいまストップウオッチを押しましたので、二分以内にいたします。  滝委員にお答えいたしますが、北東地域に移転した場合どういうメリットがあるかというよりは、私どもはむしろこういうことを実現するために移転をするということ、同じことかもしれませんけれども、二点に絞ってお話をしたいと思います。  まず一つは、国土軸ということをおっしゃいましたが、私どもは、太平洋ベルト地帯というのがございますけれども、これまでの日本の経済、行政、政治の発展というのはこれを通じてなされてきました。しかし、国土上の機能分担というものが明確になって、名実ともに一極一軸型の国土構造を是正するというために、東京を中心とする価値観をむしろ変化させるんだ、地方分権を進めるんだということから、あえて太平洋ベルト地域から離れることが大事だ、そのために首都機能を移転するんだということまで申し上げたいと思います。そのことによって全国的な地域の自立を促すということにつながるんではないか、それが首都機能移転のそういったメリットだというふうに思っております。  もう一点は、北東地域の一つのアピール点として環境がすばらしいということでございます。これは、北東地域が二十一世紀のフロンティアと位置づけられている地域にある。その北東日本背後圏として宮城県南部地域の多彩な自然と原日本的風景というものがあるわけでございますが、これはこれからの日本人に、新しい生活スタイルでありますとか新しい都市づくりの技術というものを普及させる、まさに日本の未来のあり方、進路を国の内外に示すというためには、むしろこういったフロンティアでなければならないというふうに考えておりますので、移転した場合のメリットというよりは、だからこそ首都機能をこちらに持ってくるべきだという論陣を張っております。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  四つの国土軸が交わるという観点からの御質問でありましたけれども、新しい国土のグランドデザインの中で、従来の国土計画とは違った複合的な国土軸が設定されました。私はこの最も大きな成果、効果というのは、一つは文化であり、一つは情報だと考えております。  現在の東京圏、首都圏を経由せずに情報が行き交う、あるいは東京圏を経由せずに文化的な交流が行われるということは、新しい日本のありようをこれから形づくる上で大変大きな成果があります。私どもの東海地域あるいは愛知県というのはまさにその接点、交わるところにありますので、主導的な役割を果たすべく首都機能をまさに設置していただくのに最適の場所ではないだろうかと考えております。  また、グランドデザインの中では、太平洋側と日本海側を含めた交流軸、連携軸ということも今回は打ち出されたわけでございまして、私どもはこの四つの国土軸とはまた別に、横断軸としてこうした連携軸、交流軸というものも十分大切にしていける地域ではないか、かように考えておりまして、その点がメリットであろうと思っております。  以上でございます。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 私どもも四つの国土軸が、結節点というのは、ほとんど場所が似通っておりますから、そういった意味合いでは全国的に御理解がいただきやすいと一つ思っております。  もう一つは、琵琶湖がございますけれども、ちょうど日本列島の真ん中で、若狭湾から伊勢湾までが九十キロで一番くびれた細いところでございますので、太平洋岸と日本海側との一番の結節点になり得る場所でございます。  それと、大阪圏なり京都、奈良あるいは名古屋、こういったところの既存の力をほどよい距離で存分に使えることができるということになれば、非常にコストが安くつく首都機能移転になる、こういったことが国民の御理解を得やすいだろう、そのように思います。  今神田知事さんがおっしゃいました、まさに今度の首都はネットワーク社会型でございますから、東京経由なしで自由にフラットにネットワーク型の新首都ということをイメージいたしておりますので、御迷惑がかからないようになるのではないか、そのように思っているところでございます。  以上でございます。

滝実自由民主党

○滝委員 ありがとうございました。時間も大変厳守していただきまして、次は、それぞれ個別に一問ずつお聞かせをいただきたいと思うんです。  まず浅野参考人でございますけれども、今お配りいただきました資料を拝見いたしますと、仙台地域についてはマルチメディア都市構想ということを強調されているようでございます。どこの地域も大体情報ということを念頭に置かれていると思うのでございますけれども、宮城の場合には具体的にどういうイメージでお考えになっているのか。これも一分ぐらいでひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 まず一分では無理でございますけれども、我が仙台というのは、光ファイバーの生みの親、西沢潤一先生を生んだ東北大学があるところでございます。そういうこともあって、ハード面、ソフト面、マルチメディアについては一日の長があるというふうに思っておりますが、新首都というのをつくるときにやはりマルチメディアというのは欠かせません。  つまり、これは地方分権ということもありますけれども、いろいろな問題を論ずるときにそこまで体を運ばなくてもしっかりと話が進むということを目指さなければならない。ですから、これは多分各地域でも考えていると思いますが、具体的にはといいますとたくさんございまして、例えば国民の方々が国会の機能、活動を理解しやすい情報提供を行うシステムをつくっていきたいということもございますし、ともかくマルチメディアというものを最大限に生かした形で、それによって、新しい首都というものはこういうものだということのイメージを変えたいという趣旨でございます。

滝実自由民主党

○滝委員 ありがとうございました。大変無理なお願いを申し上げて恐縮でございます。  次に、神田参考人にお尋ねをしたいと思います。  この地域は過去に地震が発生いたしておる、こういうことがすぐに頭に浮かぶような地域だと思います。そこで、この資料には、想定震度は四ないし五の地域だということで、あえてその数字まで表示をされて、それほどの心配はない、こういうようなことをおっしゃっているわけでございますけれども、これはどのような根拠に基づいてそういうような数字までお出しになっているのか、その辺のところを簡単に、これも一分くらいでお述べいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  この想定震度のことでございますが、平成七年の三月に、学識経験者、専門の方による地元での防災会議の地震部会というもので東海地震の被害予測として取りまとめたものでございます。駿河湾でいわゆる東海地震、マグニチュード八クラスのものが起きた場合にこの候補予定地にどれだけの影響があるだろうか、そういうことから専門家の方に想定していただいたものでございまして、西三河北部地域は四強ないし五弱、東三河南部地域も四強ないし五弱となっております。  阪神・淡路大震災の教訓というものを我々は真摯に受けとめておりまして、直下型地震についても今県を挙げて防災対策に取り組んでいるわけでございます。東海沖地震あるいはこうした直下型、都市型の地震、あわせてきちんと対応してまいりたいと思っておりますが、データにつきましては今申し上げたとおりでございますので、よろしくお願い申し上げます。

滝実自由民主党

○滝委員 ありがとうございました。大変わかりやすい御説明をいただきました。  次に、北川参考人に御意見を伺いたいと思うのです。  この資料の中で、特にコミュニティーを大事にするという立場でしょうか、市民主導の町づくりというものをこの候補地の都市づくりに当たって提唱されておいでになるのでございますけれども、具体的にどういうようなイメージと申しますか、どのような考え方をお持ちなのか、これも時間が、私は十四分までしか持ち時間がございませんので、一、二分でお答えいただければありがたいと思います。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 こういったことをやるためにはある種の権威が要ると思うのですけれども、それぞれ価値観が多様化いたしておりますから、私どもの県では情報公開をし、そして情報を共有し合うことによって町づくりということを考えていこう、こういう強い決意で今臨んでいるわけですが、私どもとしては、さっきから、意識形成する過程から情報公開をしながら、皆さん方と御一緒に考えていこう。そして、それは壮大な計画でございまして、環境の本当に先進国として、二十一世紀の日本はどう世界にアピールしていくかというような議論を、先ほど考え方を申し上げましたように、大議論をしながら前へ進めていった方が私はスムーズにいくであろうし、それがあるべき姿だと思ってそのような表現をさせていただきました。  私どもは、県政を運営していく上でも、生活者起点という大前提ですべて県政を運営いたしておりますので、その延長線上で環境先進県ということ、あるいは環境を中心とした首都機能というものを、全く今の東京をイメージした首都機能ではなしに、例えば森の中に、湖の中に浮かぶ首都とか、そういった感じで市民の皆さんと協働、コラボレーションをしながら進めていきたい、そういった決意を述べた、こういうことでございます。

滝実自由民主党

○滝委員 三人の参考人には、大変わかりやすい御意見を伺わせていただきまして、まことにありがとうございました。  時間が参りましたので、終わらせていただきます。

井上一成自由党

○井上委員長 桑原豊君。

桑原豊民主党

○桑原委員 民主党の桑原でございます。  きょうは、三知事には大変含蓄のある、それぞれ個性的な首都機能移転にかけるいろいろな思いを聞かせていただきまして、本当に参考になりましたし、これからのこの委員会での審議に生かしてまいりたい、このように思っておるところでございます。  まず、浅野知事にお伺いをしたいと思います。  先日は、私も予定地へ視察をさせていただきまして、いろいろ見せていただいたわけでございまして、当日は天気もよくて、非常に眺望もよく、すばらしいところだなというふうに実感をさせていただいたわけでございます。  そこで、先ほど滝委員からのお話にもございましたけれども、候補地ということになれば、現在の東京からさらに北の方に首都を移転させるということになろうかと思うわけですけれども、その場合に、先ほどのいろいろなお答えにもございました、だからこそ必要なんだというようなお話でもあるわけですけれども、そのことを本当に、遠い西日本の方々に、新たな首都が東京よりさらに北に行くんだよ、しかしそれは新しい時代を切り開くためにはこれこれこういうことで必要なんだ、そういったことをアピールしていくアピール点とか、あるいはどういうふうな手だてを講じてそれをやっていくのかということをひとつお伺いしたいと思います。  それから、知事は、国が考えておる五十六万くらいの人口規模の都市ではなしに、三十万台の首都でいけるんだ、それは土地の問題も含めて、そういう構想を持っておられるわけですけれども、その点についても少し具体的にお伺いをいたしたい、このように思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 お答えをいたします。  七九四年に平安京、一一九二年に鎌倉幕府、一六〇三年に江戸幕府とちょうど四百年ごとに日本の政治の中心は移ってきています。しかも、方向は今言ったように、京都から鎌倉、鎌倉から江戸、東京、次はどこか、おのずから明らかではないかということなんですが、未来は東でございます。  つまり、それはある意味ではフロンティアということだと思うのですね。今回の首都機能移転の大きな象徴点はそこだというふうに思っております。  北東地域というのはほかの地域と比べて何が違うのかというと、東だということもありますけれども、そこで実現したいということは、ゆとりある生活、落ちつきのある文化ということだろうと思いますし、経済効率重視から生活者重視へ、そして時間のゆとりを重視したライフスタイルというものを実現するということだと思います。その意味で、象徴的な意味で、やはりさっき言った太平洋ベルト地域から離れるということ、まさにフロンティアとして残されている部分という意味で、これはぜひ東でなければならないというのが歴史的な必然ではないかというふうに思って、これを提示しているわけでございます。  五十六万人でなくて我々は三十六万人というふうにピーク時の人口というものを想定しておりますが、これは、もちろん地方分権ということ、中央省庁再編も今ありますけれども、そういったことによって首都というか国の機能としてやるべきものが狭まってくれば、人だって少なくて済むでしょうということが一番大きいことです。  それに、最初のことと続けて言いますと、これは新しい都市をつくるという計画だけではございません。まさに首都ですから、国家公務員が住むわけです。現在の国家公務員が東京でどういった生活をしているか。ある意味では惨たんたるものではないか、ほかの国の国家公務員と比べて。私も二十三年七カ月そういう生活を送ってまいりましたが。そういう意味では、新首都においては、国家公務員の生活として、住宅も含め、環境も含め、職住接近、環境、ゆとりの中で、そういったものを実現するということも大変大きなファクターであろうと思います。  最初の質問とあわせて言いますと、そういったようなことで、北東地域にはその候補地だけじゃなくて周りも含めてそういうところがたくさんあるわけでございます。まさにそういった意味でのフロンティアに新首都を生かし、新時代の国家公務員には余裕とゆとりを持って国のことを考えてもらうというのが、国際社会の中でも必須のことではないかというふうに考えている次第でございます。

桑原豊民主党

○桑原委員 大変意欲的な御説明、ありがとうございました。  次に、神田知事にお伺いいたします。  愛知の方も見させていただきました。それぞれに大変すばらしいところだったというふうに思っております。また、西三河の方も、まだのようですけれども、これも恐らくまた見させていただくことになるのかなというふうにも思っておるわけです。  知事が先ほどおっしゃったことの中で、四つの国土軸の結節点だ、そういう意味では北川知事のところも同じような条件下にあるというふうに思うのですが、その中で、特に、私は出身が石川県でございまして、どうもこの首都移転の話は、日本海側が候補地がないものですから話題性がなくて、余り関心を呼んでいないわけですけれども、そういう意味では日本海側との連携ですね、横断軸ということになるのでしょうか、そういったことをひとつ重視をして立地を考えているんだ、こういうふうなお話がございました。  この点について、具体的にどういうような連携をとりながらこの首都機能移転について議論をされているのか、日本海側との横断軸をどう考えておられるのか、もう少し具体的にお聞かせをいただきたい、このように思います。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  中部は大変広うございまして、今先生御指摘のとおり、日本海側と太平洋側とも距離的には大分離れております。  しかし、交通インフラが今大変進んできておりまして、先生のお地元も含めてこの横断軸の道路も着々と進行いたしております。例えば、東海北陸自動車道という道路。これは愛知県と富山県を百八十五キロで結ぶわけでありますけれども、全線完成いたしておりませんけれども工事はすこぶる順調に進んでおりまして、それほど遠くない将来には直結するはずであります。  既存の北陸自動車道、こうした道路網の中で、日本海側と太平洋側が本当に距離的にも時間的にも近くなったということ、私どもは、この利点をこれからの地域開発やら文化交流に十分生かしていかなければならないと考えておりまして、先ほども申し上げましたとおり、新しい国土のグランドデザインの中では、連携軸、交流軸というものを打ち出されておりまして、私ども、そうした考え方と全く一致する方向だなと大変喜んでおりますし、その気持ちで今後も交流を深くしていきたいと思っておりますので、どうぞ、ひとつよろしくお願いいたします。

桑原豊民主党

○桑原委員 ぜひ、日本海側をお忘れなくしっかり位置づけをしていただいて進めていただきたいな、こういうふうに思っております。  それから、北川知事にお伺いいたします。  月へ行こうよというような壮大な夢を本当にどう実現していくのか、そのことの一つのきっかけにこの首都機能の移転をしていく、閉塞的なそういう状況を突破していく大きなてこになり得る、こういうようなお話でもございまして、私も大いに共感するところがあるわけでございます。どうも、そういう壮大な夢を持った議論がこの首都機能移転に本来なら必要なんですけれども、残念ながら、そこら辺がまだ大きな国民的な関心を呼んだ議論にまでなっていないというのが現実かと思います。  そういう意味では、私は、首都機能の具体的な首都像のイメージ、こんな首都だというふうなイメージをどう打ち出していくのかというのが大変大切だというふうに思うのですけれども、北川知事は、現在は情報革命期にある、そういうような位置づけもされておられるわけで、その情報革命期の首都というのはどんなイメージを持ったものなのかということで、ぜひ、そこら辺の考えをお聞かせいただきたいと思います。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 一つの体制がずっと長く続くと、ついつい利害調整型が政治とか行政の使命になるという錯覚に陥りがちだと思うのです。したがって、私は、文明史的転換点ならば、目的完遂型といいますか達成型の議論が大いにされないとこの閉塞感はなかなか取り除けないだろうということで、月へ行こうよというような発想はあって、断固やり抜くということにならなければいけないと思います。  そうすると、この一億二千万人を超える先進国日本で首都機能移転をやろう、こういうことになれば、単に日本の技術のみならず、世界じゅうが参画するというオープンな市場を当然形成しなければいけないだろうし、世界じゅうの頭脳を集めるという形にしていかなければいけないだろう、そう思います。  そして、例えば世界地図で見れば、日本人で見れば日本の地図が真ん中でありますが、ヨーロッパから見れば、東きわまれりで極東、こういうことになりますね。したがって、例えばウィーンとかプラハとかパリとか、それだけでその国のイメージ、文化度とか情報度とか環境度とかがはかれるような、そういったことに私は挑戦をすべきだと思います。  そして、それをやり抜くときに、日本のみならず世界の英知を集めて首都機能を充実させていく。こういうことで、町をつくっていくのはどういうことのプロセスが要るのだとか、あるいは、世界のハブシティー、ハブタウンになるためにはこういったことが必要なんだ、大議論を重ねながら、そして二十一世紀の日本の国家のありようというものをその首都機能の構築によって世界にアピールできるような首都機能をぜひつくっていければ、そんなイメージで思っております。

桑原豊民主党

○桑原委員 どうもありがとうございました。ぜひ、壮大なそういう夢の実現に向けた話になるように、我々も努力をさせていただきたいと思います。  もう時間がございませんが、最後に、本当に簡単に一言ずつで結構ですが、この秋にも候補地の最終選考が行われる、こういうようなことになっておるわけですけれども、我々のこの国会における審議あるいは移転審議会の審議、そういったことにそれぞれ何か御注文があれば、あるいは御提言があれば、本当に簡単に、十五秒ぐらいでひとつ簡単に一言ずつお話をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 十一府県が後々までいがみ合うことのないような納得できる過程を示した議論をしていただきたい。  それから、この時点において、反対をしているところがあります、している人、団体があります。消極の意見があります。そういうような方とも、ある程度公開の場での議論というものが必要ではないか。今、我々は皆賛成派ばかりです。ですから、そういった議論もあれば納得した形で決まるんじゃないか、それを強く望みたいと思います。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 本当に一言だけになりますが、勇気を持って取り組んでいただき、これを実現していただきたい。地方から切にお願いしたいと思います。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 この議論を矮小化せずに、ぜひ前向きでお取り上げをいただきたいと思います。  私は、二十一世紀を占う国内政治の最大課題だと思っておりますので、期待いたしております。

桑原豊民主党

○桑原委員 どうも、無理な注文をいたしましたが、大変適切にお答えいただきまして、ありがとうございました。

井上一成自由党

○井上委員長 冨沢篤紘君。

冨沢篤紘公明党・改革クラブ

○冨沢委員 公明党・改革クラブの冨沢篤紘でございます。  三名の参考人の皆さんには、本日、大変御苦労さまでございます。御意見を拝聴させていただきました。  私は、神奈川県の大和市生まれ、育ちでございまして、残念ながら、神奈川県は誘致を進めております十一府県の中には入っておりません。むしろ、東京のすぐ隣の県でございますので、東京一極集中のあおりをまともに受けている地域であります。神奈川都民という皮肉な言葉もあるとおり、寝るのは神奈川県、仕事は東京でやる、こういう住民が大変多い神奈川県でございまして、県知事選をやっても、神奈川県知事選挙よりも東京都知事選挙の方に関心が高い、こういう地域でございます。  都市というのは人間のつくったものですから、人間のつくったもの、人間のやったことというのは人間が変えられないはずがない。しかし、余り大きくなった今の東京は、どうも人の手では変えようもないのかな、そんな思いで、新しい首都を別の場所につくる、このことに基本的に賛成をする立場でございます。  こういうことで御質問を申し上げるわけでございますが、せっかく新しい首都をつくるわけでございますので、余り人口の多い地域や大都市のそばにつくるというのはいかがなものか、あえてそんなことをやる必要はないんじゃないか。移転をすれば、首都が決まればいずれまた集中が起こるわけでございますので、とすれば、新しい候補地は、むしろ田舎の風情を残した地域の方がよろしい。そういう観点から、今までの都とは全く無縁の東北地方に注目をしているところでございます。  宮城県知事、お出かけでございますので、残念ながら別の日程がありまして前回の視察に参加できなかったわけでございますが、宮城県にあってほかにはないというセールスポイントがありましたらお聞かせを願いたい。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 宮城県にあってほかにないということですので、例えば豊かな自然だとかそれから交通のアクセスがいいということはやめます。  三点申し上げます。一つは、さっき申し上げましたが、やはり母都市仙台というものがあって、そこと遠過ぎず近過ぎず、ほどよい距離にあるということなんですね。新首都ができたとしても、都市としてある程度の形ができてくるまでやはり十年はかかるんだろうと思います。そのときに、新首都、新都市がすべての都市機能を持つ、重装備の都市にするというのは現実的でもありませんし、また適当でもないと思います。  仙台は百万都市でありますが、大都市と言えるとは思いますけれども、機能の面で、例えば高度医療機能ですとか学術研究、国際交流機能というのがあるのは大変大きなメリットだろうと思っています。例えば、四年制の大学が宮城県で十二ありますが、そのうち九つが仙台市に今存在をしております。大学まで新首都につくるということはなかなか難しい、無理だろうと思いますけれども、既にしてそういった学術都市ができているという面が一つあります。  もう一つは、水の問題でございますけれども、おいしくて豊富な水が既に準備されている。これは七ヶ宿ダムということなんですが、総貯水量一億トンを超えております。しかもおいしい、おいしいというのは主観かもしれませんけれども。現在、まだ利用していない水量が三十八万六千トンございまして、平均給水量で百十万人、一日最大給水量でも約八十九万人分の余裕があるというのも大変大きいと思います。  それから三つ目は、冨沢先生、ぜひ現地においでいただければ、自然もありますけれども、気候の問題でございますが、夏に来ていただいたら、この辺の暑さ、湿気、不快指数が高いという状況のときに、宮城県南部地域のすがすがしさということに印象を受けられると思います。  では、冬寒いんじゃないか。先ほど申し上げましたけれども、最深積雪は、この冬は五センチでございます。年平均の長いあれで見ますと、積雪十センチ以上の日数は年間六日、これは仙台市の場合でございますけれども、それから、真冬日は年間三日というのが仙台市の経年の状況でございます。ことしの場合、真冬日は一日であります。  その意味で、気候的にも天然のクーラー、天然のエアコンディショニングみたいなものでございまして、何か不動産屋の売り込みみたいになりますけれども、そういうような自然と気候というのも含めたところがあるというのが、ほかになくてと言ったらこの後しかられるかもしれませんけれども、ほかに胸を張って言える宮城県南部地域の特質だというふうに思っております。

冨沢篤紘公明党・改革クラブ

○冨沢委員 全く同じ質問を三重県知事にお伺いいたします。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 コストの問題で、本当にうまく安く上げなきゃいけないだろうと思います。あるいは歴史、伝統というのも尊重しなければいけないだろう、そのように思います。  そうしますと、ちょうど中部と関西の真ん中が、大きな国有地、公有地が、首都機能を迎えるだけの面積がある、こういった条件がそろっているところは我が県が一番ではないか、そのように思っています。水等、あるいは防衛上の問題等々完備していると思います。

冨沢篤紘公明党・改革クラブ

○冨沢委員 北川知事にお伺いするんですが、飛行場がちょっと遠いとお思いになりませんか。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 国内的な事情も必要でしょうけれども、国際的に見れば関西空港と中部新国際空港二つで、ともに一時間から一時間半の圏内に来られる、もう少し道路事情を整備すればもっと早くなる、御心配ないと思います。  滋賀空港ができれば、また国内的な空港も近くなる、こういうことでございます。

冨沢篤紘公明党・改革クラブ

○冨沢委員 十一府県が手を挙げておられるようでございますが、移転候補地、地元も含めて国民の関心がいま一つ低い。これは国会の責任でもあるわけでございますが、もう少し議論を盛り上げる必要がある。今のまま、これで国会が、ここが国会等移転の候補地であるという決定をしても、果たして国民の全体の御理解がいただけるかどうか、この点に私は疑問を感じているところでございます。  これは委員長を含めた質問になるわけなんですが、一カ所に絞るという決定ではなしに、候補地として十一カ所あるわけなんですが、二、三カ所を国会で決定する、その二、三カ所を国民投票で決定してもらう、こういう決定の仕方だと関心は当然上がってまいりますし、知事の出番も多くなってくる。こんな決定の方法も考えられようかと思いますが、この点に関して、愛知県知事、どんなふうにお受けとめになりましょうか。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  仰せのとおり、国民的な論議の盛り上がりがいささか欠けている、これは全く同感であります。やはり大きなテーマであり、制度の問題であり、それから政治的な課題であるということで、なかなか国民、県民の皆様方が身近に感じていただけないという部分がございます。  そこで、国民投票にかけたらどうだというただいまの先生の御提言でありますけれども、首都をどこにするかというのは、極めて多角的にさまざまな角度で検討をしなければならない重要課題でありますので、国民投票がだめだという意味ではございませんけれども、いささか人気取り的な競争になっては、かえって問題があるのではないかと思われます。  そこで、その前にいかに国民的な論議を高め、国会も含めて、我々がこれを真摯に県民に語りかけていくかということがまず第一であろうと思っております。国民投票ということは今まで考えたこともございませんでしたけれども、今後とも国民、県民の意識を高め、関心を高めるためのさまざまな方策として我々も勉強してみたいものだ、そんなふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

冨沢篤紘公明党・改革クラブ

○冨沢委員 大変ありがとうございました。  それぞれの県知事として郷土の期待をしょっておられるわけで、これからの御検討をお願い申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

井上一成自由党

○井上委員長 吉田幸弘君。

吉田幸弘自由党

○吉田(幸)委員 自由党の吉田幸弘でございます。  本日は、神田知事、北川知事、浅野知事から、当委員会で貴重な御意見を賜ることができ、感謝を申し上げる次第でございます。  せっかくの機会でもございますので、三知事に二点について同じ質問をさせていただき、御意見をちょうだいしたいと思います。まず一点目で区切らせていただいて、その次、二点目ということで入らせていただきます。  私も委員の一人として、移転は何としても実現しなければならない、このように考えております。勇気ある前進、また、とにかく自信を持って移転というものを進めていかなければならない。一方では、移転の必要性、また移転先の適性、こういうものについて、国民のコンセンサスがいささか徹底していない。国民のコンセンサスあってこそ移転が実現するというふうに認識をしておるわけであります。  三知事の方々にそれぞれお伺いをいたしますが、国民にわかりやすくということで質問をさせていただきたいのですが、国民にわかりやすく、納得していただくポイント、このことについてお話をいただき、どのような手法をもってアピールしていくのか、このことについて少し詳しくお話をいただきたいと思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 首都機能移転についての国民的なコンセンサスというときに、今は宮城県南部地域へのということではなくて首都機能移転そのものについてのコンセンサスだと思いますが、私は、今の時期で一番大事なのはリーダーシップだとは思うのですね。この国のトップが、北川知事がおっしゃった、月に人を送るというぐらいの国家的なプロジェクトをやるというときに、燃えるような思いが国民一人一人に伝わってこないと、この国家的大事業はなし得ないのではないか。リーダーシップの問題というのはやはりあると思います。  ですから、我々も頑張りますけれども、それを各候補地を持っているところでやりなさいというのは、やりますが、それだけでは絶対に足らないです。やはり、政権はこの間随分かわりましたけれども、今の政権だってやると言っているわけですから、声を大にして一人一人の国民に訴えかけるようなことをやってもらわないとというのは、ちょっと答えではありませんけれども、まず期待をしたい。  しかし、そういった中で、ポイントでございますから詳しくということで申し上げますと、やはり一つは、国家四百年の計であるということです。北川知事も別な言い方でおっしゃいましたけれども、それだけの大きな国家的なプロジェクトであるという認識を持つ必要があると思います。単に誘致している、誘致というか候補地を持っているところが、我々も幸せになりたい、首都を持ってきて、ほかのところはともかく、豊かになりたいというような根性では、絶対にほかの地域に納得は得られない。国家四百年の計である、国家的なプロジェクトであるという観点をぜひ持つべきだと思います。  二番目は、同じことかもしれませんが、やはり国際社会の中においてこのプロジェクトは注目されているというか、むしろアピールしていくべきものだという観点が必要だと思います。日本の国の新しい首都を決めるという議論でありますが、それはやはり国際社会に対してアピールしていくことだと思います。日本の進むべき方向を、国外に対しても、日本はこれからこういうふうに進んでいくんだ、こういうふうな生き方をしていくんだということは、やはり国際社会の中に強くアピールしていく必要がある。だからこその首都機能移転だろうというふうにも思っております。  三番目は、それに似たことかもしれませんけれども、新しい価値、日本人一人一人がこれまでの持ってきた価値観というものを、ここで完全にぬぐい去るというわけにはいきませんけれども、前を向いて、こういうような生き方をしていくということを象徴的に示すというのが新首都の建設だという観点も必要です。  これら三つすべて、最終的な新首都がどこであろうとという意味であるということも非常に大事だと思います。我々も宮城県南部地域というのを候補地に持っておりますけれども、宮城県南部に新首都が来れば百点満点、来なければ零点、ああばかばかしかったということは絶対に言わないつもりです。結果がどうであれ、まさにそれだけの国家的プロジェクトの中で一応の貢献をなし得た、そういった見地からこの事業を進めていけば、逆に、進めていかないと国民的なコンセンサスというのは永久に得られないのではないかということを肝に銘じて進めさせていただいております。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  とはいえ、共通する部分がありますので、重複は避けさせていただいた方がいいと思います。  首都機能を移転することを県民、国民にどうアピールしていくのか、それから我が候補地を持っている者の立場として優位性をどうアピールしていくのか、この点でありますけれども、翻ってこの問題を原点に返って考えますと、やはり国民にわかりやすいかどうかなというところへ来ると思います。国民がどこへ移転するのがいいのかというようなことを考えた場合に、難しい理屈よりも、わかりやすい説明をする必要がどうしてもあると思います。  そのわかりやすい説明という中で、やはり大きな要素を占めるのは利便性だと思います。どこへ行くと便利なんだろう、また、どこへ行けばより豊かになっていくのだろうという利便性、そういう視点が必要ではないかと思っております。もちろんこれは、交通インフラの問題やら、さまざま施策ともかかわってくることでありますけれども。したがって、難しい議論になりがちな論議を、もう少し原点に戻りますと、国民にわかりやすいかどうかな、あるいは便利と思っていただけるかどうか。  私どもは、これからさまざまな活動やら運動を進めていく上で、そういう視点を大切にして、首都機能の移転の必要性も含めて、あるいは私どもの地域の優位性も含めて、きちんと国民、県民の皆様方に御説明を申し上げていきたい、そんな気持ちでおります。  以上です。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 それぞれの候補先ということではなしに、考え方として、先ほどから申し上げましたように、本当に情報が一体何をもたらしているかというような大議論が沸き起こってこないと、私は、産業革命の中の考え方で、工業社会優先のキャッチアップのということであれば、日本のあすはない、こう考えております。  したがいまして、三重県がこれが有利だとか宮城県がこれが有利だという話をすると、ついつい矮小化されていると思います。ただ、きょうは各県代表でお話をということでございますので、ついついそういうお話を申し上げましたが、国会でこそ、この国の形あるいは民主主義のありようというものを、大激論をぜひお願い申し上げたいと思います。  そして、例えば今までは、環境で御飯が食べられるか、こういう議論が圧倒的だったと思います。したがって、産業優先でございますから、言葉として公害という言葉が平気で使われました。すなわち、公の害ということで、ライフスタイルは全く無視されたキャッチアップの思想だったと思います。今は環境という言葉に変わりました。やがてアメニティーに変わると思います。  我々が世界に、二十一世紀、あるいは四百年、千年単位で何を訴えていくか。一つの考え方として、例えば、私は環境先進国というものを世界にアピールしてはいかがかというのは一つの案として持っております。そして、日本の将来はこういう形でいくんだ、そして環境なかりせば経済体制も国家体制も立ち得ないんだ、あるいは先進国のありようとして環境はこうあるべきだということを、世界の英知を集め、この首都機能を完成さすことによって世界にアピールできれば、そういったことこそが語られていかなければいけないのではないか、そんなことを考えております。

吉田幸弘自由党

○吉田(幸)委員 では、新しい首都にはさまざまな機能が求めてこられるわけですが、二十一世紀、さらにはそれから数百年先の日本の将来にとって、特にグローバル化に適切に対応するとともに、国民の心の豊かさ、人の豊かさ、気持ちの豊かさ、こういうものをはぐくむ役割を担うことが重要ではないか。人を育てるというか、教育という言葉が適切かどうかはわかりませんが、人を育てるという観点も必要になってくるのではないか。  この点について、簡単にで結構です、どのような機能、このような機能をどのような形で提供することができるかをお示しいただきたいと思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 いつも私からばかりで、あいうえお順だと思いますけれども。  新首都というのは、新首都であると同時に新都市ですから、今おっしゃったような、そこで、これまでの日本の都市にないような、もっと広く日本人の生き方みたいなものというものを指し示すものであってほしいということだと思います。そういうところでどういう価値を求めるかです。  ただ、もう一つ、これは新首都であるということで、国家公務員というのが住むわけですので、やはり世界レベルでも恥ずかしくない住環境とか生活環境というものを新しい首都での国家公務員にぜひ供給をしたいということも一つあると思います。これは一応おいておきます。  実は、今この前に神田知事がおっしゃったことにちょっと反論になるかもしれませんが、新首都を決めるときの一つのポイントが利便性とおっしゃったことは、ちょっと私どもひっかかるわけですね。利便性とどういうことでおっしゃったのかわかりませんが、利便性だとすれば東京でいいじゃないか、便利ですもの、来るにも、いろいろな意味で。ということなので、私どもは、今の御質問に即して言えば、利便性というのとはちょっと違う新しい価値というのを新首都に求める。だからこそ膨大なお金と膨大な労力、手間暇かけて新首都を建設するんだということが初めて国民にもアピールできるんじゃないかというふうに思っております。  そうだとすると、これはだんだん我田引水になりますが、北東日本の持っている自然環境というもの、これはゆとり、落ちつき、人間性などというのをキーワードにした自然回帰、人間性尊重のライフスタイルを実現することができる地域である。いわば都市的な生活と田園的なライフスタイルが融合した、都市と田園の結婚によって生まれる新しい都市というものが我々日本の新首都であったらどんなにかいいだろうか、教育の問題、子供を育てるという場の提供としてもどんなにかいいだろうかということで、これはやはり国を挙げてのプロジェクトたり得ると思いますし、そういうような新都市をつくるのでなければ、これだけの手間暇かけたプロジェクトというのは納得されないんではないか、このように考えております。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  グローバルな世界に首都がどう取り組んでいくかということは、首都の機能を考える場合に重大な柱になると思います。世界に開かれた環境をつくっていくことももちろんでありますけれども、やはり世界から見た場合に魅力があるかどうかということが重要なポイントになってくると存じます。  その魅力というのは、ただ単に住環境というだけではなく、そこには当然文化的な裏づけが必要でありましょうし、自然豊かなもの、あるいはアミューズメント的なもの、商業施設、そうしたものがうまく配置されることは、海外から見た、あるいはグローバルに見た魅力というものにつながっていくと思いますので、やはりトータルな設計というものをよほど慎重にやっていかなければならないと思っております。  なお、利便性について浅野知事さんの方から御指摘をいただきましたけれども、言葉足らずの点があったので敷衍をしたいと思います。  私は、単なる便利かどうかだけでこの首都機能を決めるべきものではないと考えておりますけれども、その点は冒頭でるる述べたとおりであります。ただ、国民にわかりやすく理解をしていただき、また、この問題についてよりわかりやすく説明するという中で、首都がどういう位置にあり、また国民にとってどういう利便性があるかということを抜きにして、抽象論だけではなかなかこの問題については理解が深まりませんし、あるいは機運も盛り上がってこないという、そんな心配、危機感がありますので、先ほどのような言葉足らずの表現になりましたけれども申し上げたようなことであります。  なお、グローバル化については、首都を形成する上で最も重要なポイントであると考えております。その点については、交通網の問題あるいは飛行場の問題、その点は重複になりますので繰り返すことは避けさせていただきますけれども、そんな考えを持っております。  以上です。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 人を育てるというのは重要なことだと思うのです。例えば環境の問題でも、当然ゼロエミッションということを考えなければいけない。それで、それのサクセスストーリーができれば日本は変わると思います。あるいはノーマライゼーションということで、バリアフリーといいますか、今、国会では、ユニバーサルデザイン、どっちを使われているかわかりませんが、私どももユニバーサルデザインでいこうと思っておりますが、本当に人に優しく、あるいは共生型ということ、そしてノーマライゼーションでどなたでも安心して暮らせる、そういったことを議論をし、実際にサクセスストーリーをつくり上げることによって人々の気持ちが変わっていく、そして世界にアピールできる、こういうことがとても重要なことであろう、そのように思います。  行政的に言えば、やはり今国と県と市町村がありますけれども、お互い一つの体制が長く続きますと責任を転嫁しやすい体制になっておることは事実だと思います。権限と責任を明確にすることによって、はっきりと国の働きあるいは県の働き、市町村の働き、あるいは場合によっては三層制が二層制の方が正しいか、こういった議論もあわせてこの際はやっていく、そういう大きな課題をしょった問題だ、そういうふうに私どもは思っております。

吉田幸弘自由党

○吉田(幸)委員 ありがとうございました。  いずれにしても、魅力あるプラン、また将来を見越した都市づくり、こういうものを実現すれば、国民の理解も得やすいでしょうし、一気に計画も進むということを私自身確信しております。  本日はどうもありがとうございました。これにて終わります。

井上一成自由党

○井上委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党

○中島委員 日本共産党の中島武敏でございます。  きょうは、三人の知事さん、大変御苦労さまでございます。  まず最初に三人の知事さんに伺いたいと思っておりますのは、首都論なんです。首都をどこに置くかということは、国民主権と議会制民主主義にかかわる非常に重大な問題じゃないかと考えます。  国会等移転調査会、それからまた調査会の考え方を引き継いだ国会等移転審議会でも、首都機能をどういうところに移転しようとしているかといいますと、一言で言えば、大都市から離れた、あるいは人里離れたところに人工的な都市を新たにつくる、そしてそこに首都を移転する、こういう考えなんですが、私は、そういうところに国会が移ったら、一体全体どうやって国民の意見を直接よく聞くことができるのかという問題が出てくる。つまり、そういう大変離れたところでは非常に国民の意見が反映しにくいんじゃないだろうか。現在は東京に首都がありますけれども、東京の人口は一千二百万です。それから首都圏でいえば三千四百万ですね。日本の人口の三分の一近くが集中しているんです。だからこそ、国会に国民の意見が非常に反映しやすいんじゃないでしょうか。それからまた、全国の国民の意見が国会に反映するということを考えましても、やはり全国の中心地である東京に首都があるから反映しやすいんじゃないかと思うわけですね。  そういう点からいうと、今、最初申し上げましたように、三人の知事さんに首都論というのをひとつ、どういうところに首都を置くのがよろしいと考えておられるのか、そういう点で首都論を伺いたいと思います。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 お話の中で、人里離れたという表現がありますけれども、私どもの思っている宮城県南部地域は、人里離れたという表現とはちょっと違うと思います、環境共生都市というふうには申し上げましたけれども。  これは、環境というのだけ取り出して何かすばらしいところだということでは確かに済まないと思います。だれかの言葉で、景色十年、風景百年、風土千年というふうに言いました。環境というものも、風土というふうになりますと、そこに住んでいる人間、そこの歴史、伝統、食べ物、そういったものも含めた、そういう中での環境というのを風土、こういうふうに言うわけですけれども、そういう風土の新しい、新しいというか、今の東京ではない風土のところに新しい首都を持っていくということがこの首都機能移転の根本にあると私は思います。  ですから、今こういう、東京にいっぱい人がいて、便利でというようなことであるとすれば、これは首都機能移転なんかする必要はないんです。議論すら要らない。それに対するまさにアンチテーゼでありますので、私どもはむしろ、まさに今おっしゃったことに真っ向からぶつかるようなことになるわけでございますけれども、このままでいいんですか、日本の国、このままでいいんですか、それは首都が東京のままでいいですかという質問ともダブるわけでございますけれども、やはりこれからの日本の一人一人の国民が新しい価値、それはさっきから言っているように人間性とかゆとりとか豊かさ、本当の意味での豊かさというようなことを言っていますけれども、そういったものを実現するものの象徴としての新首都ということを言っているわけでございます。  お話の中で、人里離れたということについていえば、むしろ宮城県南部地域については、交通アクセスなどというものはもう既に整備されております。ですから、その意味では何の心配もありませんし、また、マルチメディア都市というお話も申し上げましたが、情報通信の発達の中で、これは人里離れていない上にさらにですけれども、別にそこに足を運ばなくてもちゃんと国民の要望、御意見なりというものが伝わるような国会でなければならないし、政府でなければならないという意味で、まさにこれは壮大なる実験です。  したがって、新首都論ということですが、首都はどういうところにあるべきか、私は、これからの日本人の生き方というものを指し示すような、人間性豊かな、生活重視型の生活が実現できるような地域、かつ、もちろん不便であってはいけませんから、都市と田園が結婚するような都市というふうに考えております。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  経済と政治との結びつき、これは日本のこれまでの発展の大きな原動力になったことは、先生のお話の中にもございました。そのとおりだと思います。しかし、その結果としての負の財産もたくさん現在抱え込んでいるわけでございまして、私はこの二つの結びつきが絶対的なものとも考えておりませんし、世界の各都市の例を見ましても、これが分離する形でうまく回っている都市も幾つかあるわけであります。したがって、経済と政治との結びつきが絶対的なものではないということをやはり頭に置かなければいけないと思っております。  それから、首都像として考えた場合に、やはり一つは国会の機能であり、司法であり行政、これが中核的な存在になることは間違いないと思っております。  まず、行政のありようとしてみれば、やはり規制緩和あるいは地方への移転ということを考えますと、よりコンパクトになるべきであります。それから、国会という観点から見れば、より国民に開かれたという、そのような姿になるべきでありますし、また、司法という面からいきますと、どんどん契約社会が進み、社会が複雑化する中で、より司法というものが国民に近くなり、敷居の低いものでなければならないと思っております。  したがって、こうした三権だけを考えましても、新しい都市像というものがそこからまたよりイメージが膨らんでくるんではないだろうかと思っておりまして、首都論あるいは首都像ということについて、限られた時間でございますけれども、若干、そんなことを考えていることを申し上げました。  以上です。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 東京経由で、例えば交通でも情報でも、今そういう一極集中だと思うんですね。  それで、情報革命がもたらしたネットワーク型社会、フラットな社会というものをぜひ実験してみなければ、本当にモザイク国家といいますか、多極分散型の国土形成はできていかないだろう。そういう実験は大いにすべきだと思いますし、東京の繁栄とおっしゃいましたけれども、感心しました、中島先生。本当にそうですかねというふうな感じで、本当に豊かさとは何ぞやということもやはり問うていかなければいけないのではないか。政官財が一緒に集まって、そこでローカルルールをつくってきたのではないか。  新しい二十一世紀の国家像とは何か。二十一世紀、世界にアピールできるような首都機能というものをつくり上げることによって日本の姿勢というものを世界にアピールできるならば、そういう首都機能にしていきたいな、そんな考えを持っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 今のことの中で、ちょっと幾つかお尋ねしたいことがあります。  愛知の県知事さんの今のお話の中に、負の財産を解消していかなければならない、こういう言葉があったかと思うんですが、東京に首都があることによって負の財産がないのかといえば、それは、もう言われておりますように、過密の問題であるとか、あるいは災害対応はどうするのかとか、こういう問題がいろいろあろうと思うんですね。だけれども、私の——そうですか、五分前ですか。  それじゃ、次の問題に入らせていただきます。  それは、私は今、日本の国の財政は大変危機的な状況にあると思うんですね。もう知事の皆さんは御存じだと思うんですけれども、長期債務は今年度の末で六百兆円、国民総生産、GDPは五百兆円、もう国民総生産を超えるというところまで、一二〇%なんですね。そこまで来ているわけです。そういうときに首都機能を移転するということは、ますますこの財政危機を助長してしまうものじゃないのか。そういう点からいえば、首都機能の移転は、これはもう中止するべきだ、私はそういう立場なんですけれども、三人の知事の皆さん方に、この点も伺いたいと思います。時間が大変ないようなので、ぜひひとつ簡潔にお願いいたします。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 お答えをいたします。  この首都機能移転問題は、お金があるからやるんだ、金がなければやめるというぜいたくから出た話では絶対ないわけでございます。この国の進むべき方向ということをどう考えるかということから来たということです。  もう一つは、公共事業に対するいろいろな批判があります。金を使って何かわけのわからないものをつくっているというのは、確かに当たっていないことはありません。しかし、今回の首都機能移転というか新首都建設ですけれども、これは二十一世紀初頭を飾る、創造的な、夢のある、しかもコンセプトと目標のはっきりとした公共投資の最たるものだと思います。まさにこれこそ今の低迷している景気というのを上向きにする、大分先になりますけれども。しかし、そういう目標を持つということの持つ意味というのは大きいと思います。それから、北川知事もおっしゃるように、新首都建設の際には国際的な英知と力をかりるということになれば、また公共事業のあり方についても大きな一石を投ずるというふうに思います。  むしろ私は、財政危機だからこそとまで言っていいぐらいの国家的なプロジェクトではないかというふうに思っております。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 全く同意見でありますので繰り返しは避けますけれども、試算によると十二兆三千億、公共部分が四兆四千億、確かに国も地方も大変厳しいときでありますので、決して小さなお金ではありませんけれども、二十年、三十年先を見越した中での長期的なものでありますし、経済的な波及効果も、一過性の事業と違って末永く続くという部分もございます。  またあわせて、地方分権だとか規制緩和だとか行財政改革というものが一緒に同時進行で進むと思えば、これはむしろ大きな変革の中での効率的な行財政運営に大いに資するものであると考えております。  そんなことでありますので、ぜひとも進めたいと考えております。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 黒船が来て明治維新とか、敗戦があって戦後とかありましたけれども、我々はやはりそういった状況にあると思います。したがって、社会システムの転換を図る、あるいは簡素で効率的な政府をつくるということをしていく場合に、理屈から入る場合、そして形から入る場合、それの総合体ということになれば、形から入る、それぐらいの勇気と情熱が国家になければ二十一世紀は力が弱くなっていくと思いますから、財政再建ということはとても重要なことではありますけれども、まさにそれを解消するためにも、国民に夢と希望を与えるためにも、世界にアピールするためにも、真の日本が世界に羽ばたくためにも、ぜひこれは必要なことだと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島委員 今、三人の知事の皆さんからお話がありましたけれども、私は、財政危機だからこそ今首都を移転しなきゃならないというふうには思いません。むしろ、財政危機でお金を投じるんだったら何に投じるべきかということを考えるべきじゃないか。そして、その効果というものは、むしろ福祉や社会保障や、この関係に投じる方こそが非常に効果的である。雇用の問題でいえば、きのうの発表によれば、もうあれだけの、男性は大変な失業率、これを解消していく上で効果があるのは何かということ、このことも十分考えなきゃならないんじゃないだろうかということを思います。  それから、行財政改革が進む、また、形から入るというお話もあったんですけれども、やはりそれらのことは、本当に国民の皆さんがしっかり変えるということからこそ変わっていくんじゃないでしょうか。そのことを申し上げて、時間のようですから、これで終わりにさせていただきます。

井上一成自由党

○井上委員長 知久馬二三子君。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 社会民主党・市民連合の知久馬二三子でございます。本日は、三県の知事さんには、情熱的で本当に熱のこもった貴重な御意見、大変ありがとうございました。  先月二十六日には宮城県に行かせていただきまして、現場も見せていただきました。そして、きょうの資料の中でもいろいろ写真等を見せていただきまして、本当にすごい、すばらしい場所だなということ、まずそれを感じたんですけれども、そこに感じたことは、自然がある程度壊されていくということに対して私はちょっと、確かに、きれいな環境の中できれいなそういう建物ができ、そこの中に人が行けば、大変また環境のいい中で、それこそゆとりがあったり落ちつきがあったりして、いい国の政策もできるのではないかなということの思いもありましたけれども。  その辺のことを考慮しながら、まず三県の知事さんにお尋ねしたいと思いますのは、首都の機能の移転で、建設ラッシュ等によって大きな環境破壊を伴うと思うんです。そういうふうにすれば、生態等に対する悪影響なんかが出てくると思うんですけれども、この点につきましてどのようにお考えになっていますか。順次、それぞれの三県の知事さんにお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。順序に、宮城の知事さんから——いいです。どなたでも結構です。とにかくお三方にお聞きしたいと思いますので。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 順番をかわってお答え申し上げます。  大規模開発というイメージで、豊かな自然をすべて破壊する中で新都市をつくるということになれば、これは大変なことでありますので、先生のお話のとおり、そのようなことは絶対避けなければならないと考えております。したがって、どこの候補地に決まり、どこの候補地での規模がどの程度になろうが、まずその準備段階として、決定的に、その環境負荷についての調査は必要になってくると思いますし、また、それなくして計画は具体化できないと考えております。したがって、徹底した環境に向けての調査というものをやらなければならないことは当然であります。  それから、そういうものを踏まえた上で、首都としての構想をどう具体化していくかということでありますけれども、もちろんこれも、さまざま環境負荷を避けるための取り組みをしなければなりません。わけても地球環境、CO2などの問題もございますし、それから水の処理あるいは緑の確保、あらゆる面で総合的にやらなければなりませんけれども、これはしかし当然のことだと思っております。  ただ、それをできるだけ少なくしていくためには、どうしてもコンパクトにすることも考えていかなければならないと思っております。きょうのこの特別委員会で何回か答弁させていただく中で、これはほかの知事さんも一緒でありますけれども、できるだけコンパクトにするためにどうしたらいいのかということもさまざまお答えをさせていただいたと思っておりますけれども、大規模というようなことはできるだけ避けていくべきであろう、そんなふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 おっしゃることはよくわかります。  そこで、私どもは、本当に環境に優しい町づくりというものに挑戦してみたい、そのように考えております。これは長期にわたることでもございますから、私どもは、建設ラッシュに決してならないように、そして段階的に、そして人のみならずあらゆる生物に対して優しいというようなことを、それぞれ県民の皆さん方にオープンにした中で議論を進めていくという努力が当然必要だろう、そのように考えております。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 宮城県の場合についていいますと、具体的に、これは移転先の適地を抽出するに当たってのルールですけれども、自然公園地域、自然環境保全地域といった開発が法的に規制されている地域を除外いたしました。加えて、いわゆる植物自然充実度八というのですけれども、八以上、自然景観充実度八以上といった区域も除外をしております。また優良農地、これも除外をしております。  基本的な考え方は、これはコンセプトを変えたいというふうに思っています。都市開発をするときに、どこでも自然と共生するとはいいますけれども、手法でいいますと、まず最初に人口とか面積というのを想定して町づくりをして、それに基づいて地形、植生をいわば一方的に変えてきたというのがこれまでの歴史でありました。  その反省に立って、みやぎ新都市では、現在の地形、地質、植生、生態系というのを生かすということを前提にして、逆にこういった土地利用可能性を評価、検討した上で、それをもとにして都市の規模を想定をしていく。矢印の方向を逆にするということでございますが、これを私ども土地自然システムの分析と評価という手法と言っておりますが、こういった形で新都市づくりに当たっていきたいというふうに考えています。  もう一つ加えますと、廃棄物の処理というのも大事な問題で、この新都市では、地球環境共生型の社会システムをここで新たにつくっていく、リサイクル型の都市にしたいということも考えております。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 ありがとうございました。  私、これまで見てきて、本当に日本国じゅうが何か開発、開発の名のもとに相当荒れていった、荒廃していったという経過があるものですから、今お聞きした中ではそこのあたりは十分考慮した中でという話をお聞きしましたので安心したところなんですけれども、もう一点だけ三県の知事さんにお伺いしたいと思います。  それは、十年以上前にリゾート法が施行されて、第三セクター方式で官民共同開発による開発が、全国の各地でリゾート地が行われて、いずれもその実質が破綻状態に陥っているのではないかと思うのでございます。  先方も言いましたように、都市機能移転は最大の公共事業になると思われますが、長野オリンピックの例を見ますと、何かゆがんだ経済効果をもたらすにすぎないということがあるじゃないかと思います。例えば、一時の雇用を生んだ後また失業者を生み出すというような結果にもなっておると思うんですが、ここらあたりをどのようにお考えか、三県の知事さんにお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

北川正恭三重県知事

○北川参考人 では、私からお答えをさせていただきます。  私どもは、公共事業を投入するとかそういう意識は全くございません。新しい国土形成をどうするか、あるいはこの国の形をどうするか、こういうことで、実は国会で決議をいただいたものですから、我々はそれにふさわしい土地柄である、こういうことでございますので、その議論は本当に私どももさせていただきたいと思いますし、単に長野オリンピックと全く比較にならない議論でございます。その決意はぜひお酌み取りをいただき、そして千年単位でこの国の形をどうするんだという議論が必要じゃないでしょうか。  私は、形から入るということもとても重要なことであり、そこから人々が、すばらしい発想が生まれてくるだろうし、この国の形をどうするかという本質的な議論がどんどんとなされるだろうということを期待して提起させていただいているところでございますので、決して建設ラッシュにならないように、先生方もよろしくお願いしますし、私どももその心得を持ってやらせていただきます。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 一過性のものになっては大変だという御指摘だと思います。きょうの議論は、ずっと一貫しておりますのは、これはもう短期的なあるいは中期的な事業ではない、構想ではないということでありまして、長い目で日本のありようについての議論になっておりますし、首都建設というのは本当に長いスパンで物事を考えるというものであります。  先ほどの委員の質問に対してもお答えしましたけれども、したがって、今回の仮に投資があるとすれば、それは長期間に及ぶものでありますし、しかも経済的な波及効果も長期間に及ぶものでありますし、むしろ単なる一過性のものと違ったそうした効果の中で本当の意味での経済的な活力なども生まれてくると思いますし、従来、先生が御指摘いただきましたようなものとは根本的に、本質的に違うということを考えております。よろしくお願いいたします。

浅野史郎宮城県知事

○浅野参考人 長野オリンピックの例を適例として引いていいかどうかというのは置いておいて、今までのいろいろな計画の中で、夢に踊って、結果的には大変な目に遭ったということは、ないことはございません。そういうことの反省の上に立ってこの事業も進めなければならない。  ただ、本質的に違う部分は、今もお話がありましたように、これは二十年、三十年以上かけた国家的なプロジェクトであるということがございます。それからまた、壮大な実験でもあるわけでございまして、最新の技術を新首都を建設するという壮大な事業の中で実用化していくということでありますので、まさに失敗は許されないというか、心づもりというのも随分違うだろうというふうには思っております。  ただ、御指摘の点は大変重要な点だというふうに私どもも受けとめさせていただいております。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 ありがとうございました。  一つの例を挙げさせていただいたんですけれども、過去の例としてそのようなことがたくさんあっているものですから、確かにおっしゃるように、国会移転ということですから長い目で見るわけなんですけれども、先方もたくさん出ていましたように、本当に国民の意見というものをどこまで理解していくかということが一番の重要な課題だろうと思います。  もう少し時間がありますので、国会移転と少し的が外れるかもしれませんが、愛知県の知事さんにお伺いしたいと思いますのは、今回、環境をテーマにした愛知の万博が賛否両論ある中で現在進められておると思いますけれども、まだ一部の地権者の方が理解を得られておらないということなんですけれども、そうした土地をも会場に含めて行われようとしておりますけれども、住民の理解を得るためにはどのように進められているのか、現状等をちょっとまた、ひとつお願いしたいと思います。

神田真秋愛知県知事

○神田参考人 お答えを申し上げます。  二〇〇五年の日本国際博覧会に向けて、今準備を進めております。この事業につきましては、国におかれましても国会におかれましても大変な御支援をいただいておりまして、この席をおかりして謹んでお礼を申し上げたいと存じます。  この博覧会の目的は、またメーンテーマは、自然との共生ということを高らかに掲げておりまして、新しい地球創造、自然の英知から我々が何を学ぶのか、そして二十一世紀の私どものライフスタイルをいかに見出していくかというのがメーンテーマでございます。さまざまな実験的な取り組み、新しい体験、そうしたものを通じて二十一世紀を展望しようというものでございます。  もちろん、こうした大きな国家的な事業、世界的な事業でありますので、さまざまこれまで議論がございました。そういうものは、私どもができるだけ話し合いを持ったり協議をすることによって一つずつ克服をしてきた経過がございます。  ただ、大きな仕事でありますので今でもいろいろな意見があることは事実でありますけれども、二十一世紀が間違いなく環境の時代だとすれば、今回の博覧会のテーマは、人類の発展にも、そして我が国のありようについても大変重要なテーマであるという確信のもとに今鋭意進めているところでございます。  来年がBIEの登録に向けての今作業にかかっているわけでございまして、まさに正念場、重要な時期でもございます。自然環境のさまざまな問題を克服しながらその準備を一つずつ進めているところでございまして、こうしたものも県民、国民の皆様方にできるだけ情報を提供して、その中で御理解を深めよう、またこれからもその姿勢で進んでいこうと考えておりますので、ぜひとも今後とも御指導をお願い申し上げます。

知久馬二三子社会民主党・市民連合

○知久馬委員 三人の知事さんには本当にありがとうございました。これで終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

井上一成自由党

○井上委員長 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  この際、参考人各位に一言お礼を申し上げます。  浅野参考人、神田参考人、北川参考人におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚くお礼を申し上げます。  参考人には御退席いただいて結構でございます。     —————————————

井上一成自由党

○井上委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件調査のため、来る六月十日木曜日午前十時から、参考人として栃木県商工会議所連合会会長簗郁夫君、中部経済連合会副会長須田寛君及び関西経営者協会顧問金森茂一郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井上一成自由党

○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、来る六月十日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十一分散会

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