環境委員会 第10号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1999/07/23
会議録
○北橋委員長 これより会議を開きます。 環境保全の基本施策に関する件、特にダイオキシン類対策問題について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤昭一君。
○近藤委員 おはようございます。民主党の近藤昭一でございます。 環境保全の基本施策に関する件、特にダイオキシン類対策特別措置法の関連で質問をさせていただきたいと思います。 まず、本当に日本はヨーロッパの国々に比べましても大変にダイオキシンの発生の量が多い。ところが、どうもこのダイオキシンの規制が大変におくれていたと思います。そういう中で、今回、やっとと申し上げると少々失礼かもしれませんが、やはりやっとという感じだと思うのですが、このダイオキシン類対策特別措置法が成立したということ、私も大変に喜んでおり、また、環境庁におかれましてはこの法律を踏まえてさらに環境庁の存在を大きくアピールしていただきたい、そんな思いでおります。 そんな中で、まずもって成立をお祝いするとともに、この成立がおくれた事情、やはり日本の今までの産業のあり方、こういったものと大変に関係しているのではないかと思います。もちろん、だれもが人の命、人の健康というものをないがしろにしてきたのではないと思います。しかしながら、結果として、どうも産業振興に偏ってきた嫌いがある。そういった中で、もう随分古くなりますが水俣病、そういった公害病も起きてきたのではないかと思います。 そこで、いよいよこの措置法ができたわけでありますが、細かい規制の数値等々に関しましてはこれから政令を定めてやっていく。そうしますと、せっかく特別措置法ができた、一歩を踏んだ、しかしながら、二歩目を踏む、政令を決めていく段階で、まあこういうことはないとは思うのですが、さまざまな抵抗あるいは反発があるのではないかな、そんなふうに思うわけであります。 そこで、この成立を踏まえまして、大臣の今後のダイオキシン対策に取り組む決意をお聞かせいただきたいと思います。
○真鍋国務大臣 先生、今、水俣病にお触れになっていただきましたけれども、水俣病が発生いたしたのは昭和三十一年でございます。今日まで四十数年間、この水俣病を中心にして日本の公害が発生いたしたわけであります。しかし、当時は経済成長中心の社会経済であったわけでありますし、また政治的にもそのような意図があったわけでありまして、公害問題についての取り組みが十分できなかったわけであります。 先生、この間、マケドニアの環境大臣に御同行いただきまして、マケドニアの状況なんかもお聞きいたしました。マケドニア国にいたしましても、今、環境問題で、日本の戦後さなかにおける状態が出ておるんじゃないだろうかという感じもいたしたわけであります。ようやくにして公害問題に取り組む状態に相なったのは、バブルの崩壊した一九九〇年以降じゃないか、こう思っておるわけであります。 そこで、今回ダイオキシン類対策特別措置法という法律ができました。これは超党派体制で通過した法案でございますので、私はこの問題に各党各派挙げて真摯に取り組んでいただいたと思って、大変感謝をいたしておるわけであります。この取り組みがおくれたといえばそうでございましょうけれども、しかしながら、ダイオキシン問題についての国民的な関心もある意味では薄かったのではないだろうかと思うわけであります。 そこで、政府といたしましても、ダイオキシン対策閣僚会議という会を持ちまして、そして、ただ一、二省庁の関係省庁だけでなくして、内閣を挙げてこの問題に取り組もうという姿勢がそこに出たわけであります。そのダイオキシン対策閣僚会議の結果も踏まえ、そしてまたTDIのような数値もはじき出したわけでありますから、それらとこのダイオキシン対策特別措置法という法案でもって整合性を保ちながらこれからのダイオキシン対策に当たってまいりたい、こう思っておるわけであります。 後日、政令によっていろいろな問題が取り決められるわけでありますけれども、皆さん方の御協力をちょうだいしながら、今後は再びこういう災いが高じないようにしていかなければならないと決意も新たにいたしておるところでございます。
○近藤委員 大臣、どうもありがとうございます。 マケドニアの環境大臣の話にもお触れいただきました。まさしく私も御縁あって、マケドニアの環境大臣が来日して真鍋大臣にお目にかかるときに同行したわけであります。おくればせながらでありますが、マケドニアにおいてもそういった環境問題が大変大きくなってきた、それについて解決をしていきたいと、三十三歳という若い大臣でありましたが、その熱意は本当に真鍋大臣にもまさるとも劣らない、そんな感じがしたわけであります。 ただ、私は、今大臣がお話しになったところで一つだけちょっとひっかかったと言ったら失礼なんですけれども、国民の関心が薄かったということは、必ずしもそうではないのではないかなと思うわけであります。もちろん、全体という盛り上がりでいうとまだまだ日本もおくれていたのかもしれません。いろいろな意味で情報公開がおくれていたとかそういったこと。必ずしもそれは、行政だけが悪くてその結果国民の関心が薄かったということではないとは思うのです。双方といいますか、国民の側も、そしてまた行政の側も、そういった意味ではお互いにまだまだ不十分なところがあったのではないかな、そんなふうに思うわけであります。 そういった意味では、国民の関心も本当に高まってきた、そういう中でこの特別措置法ができたわけでありますので、まさしく今大臣にお話しいただきましたようなかたい決意を持ってこれから政令の制定にお取り組みをいただきたい、そんなふうに思うわけであります。 それでは、今後政令でさまざまなことを決めていくわけでありますが、まさしくここが今大臣もおっしゃったように大変に重要なポイントになってくると思うわけであります。来年の一月に施行という大変に短期間でありますので、この中でたくさんやらなくてはならないことがある。環境庁の皆さんにおかれましても大変な御苦労があると思いますが、まず、今度政令で特定の施設を定めることになっております。この政令で定めていくという前に、やはり現状の把握というものが大変に重要になってくると思います。 現在、一体どういうところがダイオキシンを出しているというふうにとらえていらっしゃるのか。今回の特別措置法の条文におきましても、廃棄物焼却炉、電気炉という例示が挙げられております。また、製造、使用、廃棄、リサイクルの段階で、さまざまなところからダイオキシンも発生をしているようであります。随分とダイオキシンの発生量としては減ったようでありますが、製紙工場、アルミ工場、あるいは農薬からも最近ダイオキシンが検出されているということであります。ダイオキシンを排出している事業者、そこの現状把握については一体どうなっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 お答えいたします。 先生から言われました、特定施設を定めるに当たって、どのような事業者がダイオキシンを排出しているかということでございますが、環境庁でこれまで得られている排出実態調査結果をもとに、ダイオキシン類の排出源にかかわる情報を大幅に充実させた上で、廃棄物焼却施設等の各発生源別のダイオキシン類の排出量の目録、排出インベントリーを六月に整備したところでございます。 これによると、平成十年におけるダイオキシン類の排出総量は約二千九百グラムと推定され、主な発生源からの排出量は、一般廃棄物焼却施設が千三百四十グラム、産業廃棄物焼却施設は九百六十グラム、製鋼用電気炉は百十四・七グラムという結果が得られました。 法律の施行に向けて、今後とも、特にダイオキシンが発生するのは燃焼によって非意図的にということでございますから、その辺に注目して排出実態の把握に努めるということで努力を続けてまいりたい。そして、ダイオキシンの排出抑制対策検討会というのを設けておりますので、これについては毎年きちっと調査をし、そこで検討を加えて、具体的に特定施設の問題点をきちっと洗っていきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○近藤委員 今数値もお挙げいただきまして、現状、こういうところからダイオキシンが発生しているんだというお話がありました。 それで、もう少しお聞きしたいわけでありますけれども、特定施設というものを政令で定めていく以上、まさしく特定の施設、またあるいは今おっしゃいましたように、一般廃棄物の焼却炉あるいは産業廃棄物の処理施設、こういったところ、あるいは電気炉、いわゆるそういう業種別というか業態別というか、そういった分野をお挙げいただきまして、そこから出ているダイオキシンの総量をお知らせいただいたんですが、こういったところ以外にもあるんだと思うわけであります。 今私が申し上げましたように、随分減ったようでありますが、かつて随分と製紙工場やなんかからも出ていた、アルミ工場からもかなり出ていた。かなり少なくなったかもしれないけれども、まだ出ているのかどうかわかりませんけれども、まだある意味で把握し切れてないのか、それとも、とにかく一月までにはしっかりとこういうところを把握できるのか。今、これからも把握していくんだ、努めていくんだというようなお話があったんですが、この辺はどうなんでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 今回整備しました排出インベントリーでは、廃棄物焼却炉、製鋼用電気炉のほかに、工場や事業場に設置されている未規制小型焼却炉からの排出量が三百二十五から三百四十五グラムと推計されております。そして、産業系発生源についても、鉄鋼業焼結工程、亜鉛回収業、アルミ合金製造業において、ほかの産業系の発生源と比べて相対的に排出量が多いなど、新たな知見が得られました。 ダイオキシン類対策特別措置法に基づく特定施設の指定については、これらの施設を規制対象とすることも含めて検討の上、一層排出削減対策に努めてまいりたいというふうに考えております。
○近藤委員 今まさしくお言葉の中にありました。先ほどはなかったと思うんですが、そういった製紙工場あるいは、今アルミ工場とおっしゃいましたか、そういったところの実態を把握して、必要ならば特定施設に含めていくというふうに認識をするわけであります。 ただ、冒頭申し上げました。大変に重要な法案ができた、そして細かいところはこれから決めていく、そして来年の一月の施行でありますので、非常に時間がないわけだと思うんです。そうしますと、どうなんでしょうか。今、現状把握、かなり困難がおありだと思うんですけれども、今後これを進めていくスケジュール、どういうふうにやっていかれるのか、あるいは、来年の施行に向けてやっていく間にかなりいろいろな困難等が出てくると思うんですが、そういったことをどのように想定されているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいのであります。
○廣瀬(省)政府委員 本年七月十六日にダイオキシン類対策特別措置法が公布されて、特定施設の指定にかかわる政令、排出ガス、排出水の排出基準の設定にかかわる総理府令の規定が盛り込まれております。公布後六カ月以内とされる本法の施行に向けて、ダイオキシン類の排出について、これまで得られている最新の知見を踏まえて規制に関する政省令を定めるというふうに考えております。 今後とも、未規制の発生源に関する排出状況にかかわる知見の充実を図って、法施行後においても、排出実態調査結果を踏まえて順次規制対象の拡大について検討を行ってまいります。 そして、基本的に、平成十四年までに九割削減という大きなテーマがございます。それに向けて、毎年吟味しながら、法の効力を担保することとあわせて具体的な対策を立て、そしてそれを国民にわかるように示していくというやり方を考えてまいりたいというふうに思っております。
○近藤委員 今お話を聞いておりまして、平成十四年までに九割削減という目標を立てていく、そういったスケジュールだということであります。 ただ、私がもうちょっとお聞きしたいのは、まさしく法案ができて来年の一月に施行されるわけでございまして、その一月までのスケジュールですね。まずとにかく一月に始めなくてはならないわけでありますから、その時点に一〇〇%というのは、もちろん一〇〇%であっていただきたいわけでありますが、まだまだ解明できていないところがあるのかもしれません。そうでありましたら、とにかく一月までにどういうふうに体制を整えていくのか、その辺をお聞きしたいわけであります。
○廣瀬(省)政府委員 具体的に申しますと、環境基準を設定していかなきゃいけません。そういう中で、大気にかかわる環境基準値を決めるということで、中央環境審議会大気部会の中に、その基準を設定するための専門委員会を設けるということになります。それぞれ、水、土壌という形の中で専門委員会を設けて会議をしていくという形になります。中環審の考え方がまとまったものの答申を受けて、きちっと基準を定めて、その基準に基づいて全体が設定されてくるというふうに思っております。
○近藤委員 審議会を設けて、そこからの答申を受けて基準を設けてやっていくということであります。 そこで、一番確認したいのは、来年の一月という非常にタイトなスケジュールの中で、審議会もどの程度の期間というか、週に一回なのか、毎日一回なのか、どんな感じでこれからやられていくんでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 大気についてのことでございますが、大気については、具体的に試料収集の部分の問題を含めて、専門委員会は月に一回程度になるかと思っております。その前にワーキング的な形がございます。それをまとめて専門委員会にかけていくという形になりますので、少なくとも十月の末から十一月にかけて最終結論を出して、大気部会にかけて結論を得たい。そして、法施行に十分対応できるような形でしてまいりたいというふうに思っております。
○遠藤(保)政府委員 大気以外に水質、あと廃棄物最終処分場における処分基準、あるいは土壌の環境基準、こういうものがございます。 これにつきまして、まず土壌でございますが、七月十四日の中央環境審議会土壌農薬部会に環境基準について諮問をいたしまして、これから専門委員会を設けまして鋭意検討に入るということでございます。 水質につきましても、なるべく早期に中央環境審議会の水質部会に環境基準につきまして諮問いたしまして、対応を図ってまいりたいと思います。 また、廃棄物最終処分場の処分基準につきましても、なるべく早い段階、これは夏をちょっと過ぎるかもしれませんが、夏のなるべく早い段階に対応してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○近藤委員 済みません、最後のところがちょっと聞き取れなかったのですけれども、最後の部会は、何でしたか。
○遠藤(保)政府委員 失礼いたしました。 廃棄物最終処分場の最終処分基準等についてでございますけれども、これは、中央環境審議会に廃棄物部会というのがございます。そこに諮問いたしまして最終処分基準について御検討を開始していただく、こういうことでございます。
○近藤委員 ありがとうございます。 まさしく、先般成立をしたばかりでありますのでなかなか大変だと思うのです。 ただ、今お聞きしますと、そういう中で、大気部会におきましても十月から十一月には答申を出す。といいますと、大気部会についてはもう第一回は行われているのかもしれませんが、今のお話でいくと、月一回といいますと、七月から始めても、七、八、九、十と四回とか五回ですね。水質におきましてはなるべく早期に始めるということで、まだ第一回が決まっていない。土壌については七月十四日ですか、第一回が行われた。廃棄物部会についてもなるべく早くということでありますと、ちょっと心配になるのですけれども、どうなんでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 具体的に環境基準だけの話でいきますとそのような日程をとっておりますが、その間に、法の進行とあわせて各県の仕事がございます。ですから、各県の担当課長の説明も含めて、具体的に仕事の進行状況を県と話し合っていくという作業が八月以降続くという形になると思っております。その辺のところを踏まえながら、具体的に、実態的に行います県の動向を踏まえて仕事をしていくということになります。 それからもう一つは、パブリックコメントの問題も、規制をかけるということがございますので、いろいろな問題を含めて全体の日程がきつくはなりますが、その手続は全体にとっていかないと、国だけの法律ということにはなりませんので、そこをしっかりと頭に置いて仕事をする。これはいつも大臣から言われている話でございますが、本省で決めることではなくて、県と市町村がどう動くのかということを頭に置いて法の運用をということを言われておりますので、特にダイオキシンにかかわっては、そのことを十分留意していくという形をとってまいりたいというふうに思っております。
○近藤委員 非常に大事なことですから、広く意見を聞く、現場、それが県とかそういう地方自治体になる部分もあると思うのですけれども、もちろんそういうことは、当たり前と言ったら怒られるかもしれませんが、ごく当たり前にやっていただかなくてはならないことであって、審議会というもの自体が月一回というのはちょっと心配だ。 もちろん、今お答えのあった中では、そういった審議会をやりながらも、別個、環境庁の担当者の方が、スタッフの方が、意見交換をしながら各自治体の情報収集をしていくということの理解でよろしいんですか。いわゆる部会は月一回だけれども、その間にしっかりとデータを集めたり、あるいはさまざまなことをやっていく。それを月一回集約をしながら、最終的に、十月、十一月にまとめていくんだということなんでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 そのとおりでございます。
○近藤委員 繰り返しになりますが、非常に時間がない中で、そういった困難もある中で大変だとは思いますが、ぜひしっかりとやっていただきたい。 審議会のメンバーは専門家の方とか有識者の方とか、そういう方が入っているんだと思いますが、そういう方々ばかりではなくて、現場の声、そしてまた各スタッフの努力によっていい政令をつくっていただきたい、努力をしていただきたいと思うのです。 そこで、今お答えの中にもありました、いわゆるパブリックコメントの部分であります。パブリックコメント、私の理解でいいますと、広く市民団体あるいは地域住民の方々の声を聞くということだと思うのです。今パブリックコメントも実施していくというお話がありましたが、具体的にはどのように今後やっていかれるのか、これをお聞かせいただきたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 規制の設定または改廃に当たって、広く国民等の多様な意見、情報、専門的知識を把握して、これを考慮して意思決定を行う手順としてことし三月二十三日に「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続」、いわゆるパブリックコメント手続に関する閣議決定が行われております。 そして、本法に基づく特定施設の設定や排出基準の設定等の政府令の策定に当たっては、中央環境審議会において専門的な見地から検討を行っていただくとともに、この閣議決定のいわゆるパブリックコメント手続に従い、広く国民、専門家、NGO、学識経験者等の意見を踏まえて行っていくというふうに考えております。
○近藤委員 それはわかっているのでありますよ。 パブリックコメントを実施していくということでありますので、それを具体的にどういうふうにやっていくのか。先ほどから申し上げておりますように、一月まで余り時間がないわけですから。ましてやさっきのように、審議会は一月に一回しかやられないということでありますから、その間のデータ収集とか意見交換とかが重要なわけであります。そして、パブリックコメントも重要なわけでありますから、かなりタイトな中に入れていかなければいけないわけです。どういうふうにパブリックコメントをやられるのかということをお聞きしているわけであります。
○廣瀬(省)政府委員 パブリックコメントの期間というのは、約一カ月程度を設けなければいけないというふうに考えております。ということになりますと、今の日程の中でいきますと、専門委員会のあり方も短縮していくような形の中にパブリックコメントをどういう時期に設けるかということになると思います。ですから、法施行前に行わなければいけないわけですから、そこの日程については、今後の進行状況に合わせて具体的なスケジュールの中に盛り込んでまいりたい。 まず、専門委員会、一回目を開き、そして二回目という形の中で具体的な進行が見えてきます。それから県の体制も見えてきますので、そこは早目になっていくというふうになるかと思います。そしてパブリックコメントの一カ月間というのを設けた上で法の施行にかかるということになるわけですから、その辺のところは今のところかなりタイトな時間でございますが、絶対的に間に合わせるという形の中での仕事でございます。 そういうことで、先生の言われていることをしっかり頭に入れて対応できるように、その一カ月、これからの一カ月間の経過を見、そして次の一カ月間の計画を立てるという形の中での進行を完了しながら行かざるを得ないというふうに思っております。
○近藤委員 もう少しよくお聞かせをいただきたいと思うのですけれども、今のお話で意味がちょっとわからないところがあったんです。専門家の審議を短くするとか、どういう意味なのかよくわからなかったのです。短くするというのがよくわからないですし、短くしてしまっていいのかなという危惧を抱いたわけですが、いかがでありましょうか。
○廣瀬(省)政府委員 専門家の会議を短くするという意味ではなくて、月に一回のペースぐらいの感じか、先ほどこういうふうに申し上げました。試料の集まり方、それから具体的に各県からの意見の聴取、そういう形の中で、日程をなるべく詰められるものは詰めていくという形の中で仕事をしていくという意味でございます。一カ月に一回のペースというのは、進行管理をする中で早目にしていくという意味でございます。
○遠藤(保)政府委員 水質、土壌、廃棄物について補足して御説明申し上げます。 水質につきまして、水質部会に諮問するということでございますけれども、その後、具体的に御検討いただくのは環境基準と排水基準、あるいは先生御指摘の特定施設の指定ということになります。特に環境基準、排水基準につきましては、専門委員会を設けて御検討いただくということになると思います。専門委員会で具体的な案が固まりました場合に、私が突っ込んで言うことはできませんけれども、部会に報告いただいて、部会案としてまとまった段階でパブリックコメントを行うということが通常の形になるのじゃないか、こう思います。それは、大気局長からも御答弁申し上げたように、一カ月程度ということになります。その仕方は、私ども、通常ホームページを開いたりあるいは記者発表して意見を広く国民から提出いただく、こういう形にしております。 土壌につきましてでございますが、土壌農薬部会のもとの土壌専門委員会において検討いただくということになると思います。そして、具体的には、土壌の環境基準とか土壌対策要件について御議論いただいて、これも専門委員会で案ができましたら部会に御報告いただいて、部会案となりましてからパブリックコメント。 同様に、廃棄物と最終処分場の処分基準につきましても専門委員会、これは既設の最終処分基準等専門委員会がございますので、そこで御検討いただいて、案ができましたら部会案としてパブリックコメントをいただくということでございます。 ただ、ちょっと補足させていただきますと、水につきまして非常にデータが限られております。したがいまして、今、データを収集しながら専門家の御議論をいただくということでございまして、そういう点では非常に大気と違いまして、いろいろなデータ面での制約があるということだけは御留意いただきたいと思います。 土壌につきましても同様の側面がございまして、居住地等につきましてはかなりデータがそろっておりますけれども、それ以外の分野につきましては、走りながら、データを収集しながらこれから御議論いただくということでございます。 それでその場合に、専門家の方々がこれだけの知見の充実でもっていろいろ基準等が設定できるかどうかにつきまして、専門家の方々の意見を十分聞いた上で対応していかなきゃいかぬ、拙速は必ずしも許されない、こういう点もあるということだけは御理解賜りたいと思います。
○近藤委員 よく流れがわかったのですが、本当にちょっとくどくなって申しわけないのですけれども、二つほど今の中でお聞きをしたいというふうに思うわけであります。 一つは、こういうものはある程度基礎というかたたき台みたいなのがあって、それからいろいろな人の意見を聞くという手順というか方法みたいなのはいたし方ないと思うのです。部会の意見として出る、それをたたき台というか、その部会の意見としてまとまった後にパブリックコメントを行うということであります。そして、今お話を聞きますと、パブリックコメント、ホームページを開く、一カ月ぐらいの期間を使う、広く意見を聴取していくというようなお言葉を使われたと思うのです。そうすると、広く聴取していくのは、ホームページ以外ですと具体的にはどういうものなのか。 そしてまた、私は、たたき台みたいなのができると、それは一つのたたき台になって議論は進めやすいかもしれませんが、どうしてももとのものが中心になっていってしまうようなところがあるのではないかなと思うわけでありまして、そういう意味では、パブリックコメントなんかもなるべく早い時点であった方がいいのではないかなと思うわけであります。それについてどう思われるか。 ただ、それでも方法としてはこういう方法しかないんだということでありますならば、部会としての意見が出た後にパブリックコメントをする、では具体的にどうやってやるのか、そしてもう一つは、では出てきたものをどう反映していくのかということをお聞きしたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 パブリックコメントの受け方でございますが、今具体的にこの法を考えていくときに、やはり法を具体的に動かす、県との関係ということを含めて、会議をしながら県からの意見を聞くというのも大変大きな仕事かと思っております。そして、それを具体的に制度として動かす、例えばこういうことかと思います。 小型焼却炉の問題を規制の中に入れる、特定施設に入れるとした場合に、どの程度の小型焼却炉を具体的に行政として把握できるかとかいう問題もあります。そういうことでは、各県からの意見とか具体的な問題をどういうふうに処理するかということも含めて考えていく、つまり、法の実効性をどう担保するかということの話を具体的に詰めていくことがまず一つかと思っております。 そういうことの中で、専門家の持っているデータのもとで、今具体的に専門家として何ができるのか、つまり具体的にどういうことができるのかということを専門委員会から部会にかけていただく、そういうことをもとにしてパブリックコメントを求めるという形をとっていこうと思っております。 ですから、先生のおっしゃるように、もっともっと柔軟なパブリックコメントの考え方はないかということでございますが、あくまでも今のスケジュールでは、部会にかけて、その後パブリックコメントという形をとろうと思っております。その前のところでは、各県からの意見をもとにしながら、その辺のところは十分酌み取っていこうという努力を続けてまいりたいというふうに思っております。
○遠藤(保)政府委員 私どもにつきましては、土壌のガイドラインを設定したときに前例がございますので、それをちょっと参考に御説明申し上げます。 パブリックコメントを求める際の手段といたしましては、ホームページへの掲載、窓口での配布、あと報道発表、この三手段を主にいたしました。 それで、パブリックコメントにつきましては、報告書を出しました際に、参考資料といたしまして、どういうパブリックコメントが出たかということを詳細に掲載いたしまして、それについて我々の回答の要旨をつけております。こういう形で処理させていただいております。
○近藤委員 そういう手順をとられるということならばいたし方ないのかもしれませんけれども、今お答えいただきましたように、パブリックコメントがどういうものがあったか、しっかりとその意見を尊重していただきたいというふうに思いますし、今の答えは、どういうものがあったかをきちっと添付する、そして、それについてどうしたかということをお答えするということだったと思いますので、必要なもの、重要なものは積極的に取り入れてくださるという決意というと変かもしれませんが、そういう方針だというふうに理解をするわけであります。 ところで、そういう中で、もう一つ危惧することがございます。今お聞きしておりますように、短い時間の中で大変御努力はいただいていると思います。しかしながら、さっきああいう話もありました。水質等についてはまだまだデータが少ないということであります。データが少ない中でなかなか確定した結論も出ないようなところがあるのだと思うのですけれども、そうすると、例えばこの一月の施行に、十分データが把握できていないようなもの、そういったものはどうするのでしょうか。 例えば、特定施設にこれは指定すべきかもしれないけれども、まだデータが十分ではない。そういった場合に、ちょっとまだ確信というか確定できないなというようなグレーゾーンといいましょうか、そういうようなところはどのように取り扱っていかれるのか、ここをお聞きしたいと思います。
○遠藤(保)政府委員 私が言及いたします水質の件につきましての御質問でございますので、私がお答え申し上げます。 やはり環境基準を定め、そしてそれと並行する形で排出基準を定めていくということになると、規制ということがその先に出てくるわけでございます。したがいまして、規制を行う場合には、国民の権利を制限するということになるわけですから、科学的知見に基づいてきちんと説明できるものでなければならないということでございます。したがいまして、その点を十分留意しながら専門家の先生方に御議論いただいて、そして、私どもとしましては、今とにかく一月の施行というタイムがございますので、それに向けて全力を投入していくということでございます。 ただ、その場合に、やはり科学的知見に基づいた判断というものを先生方に求めていかざるを得ない、こういう側面があるということは御理解賜りたいと思います。
○近藤委員 非常に常識的、それが当然といえば当然なのかもしれませんが、ただ、私が質問させていただいているのは非常に心配するということでございます。確かに、今おっしゃったように、基準を設けて規制をしていく。まさしくすべての人が国民であります。そういった製造をしていらっしゃる方も、そしてまたその周りに住んでいらっしゃる方もすべての人が大切な一人一人の国民でありまして、それぞれの人の権利というものがあるわけであります。 ただ、冒頭申し上げましたように、日本というのは、そういう意味でいうと、ダイオキシンの発生が大変多いにもかかわらず対策が非常におくれてきた、そういう中でやっとこの特別措置法ができた、これから政令を定めて、データが不十分な部分もあるかもしれないけれども、一日も早く施行していかなくちゃいけない、そういうことだと思うんです。 せっかくできて、一月というある意味で非常に時間がない中でやるということでありますから、早くやらなくちゃいけないという御認識を持っていただいているというふうに思うわけです。それほどまでにダイオキシンの問題が重要な問題で切迫をしているという御認識を持っていただいているとしましたら、知見がはっきりしない、だからはっきりするまでは特定できない、もちろんそうかもしれません、しばらくしてこれは全く違ったということになると大変なことだとは思うんですが、そういった場合でも、シロからクロまでいく、その真ん中のグレーゾーンでも、グレーゾーンの中でもまたグレーの度合いが違うところもあるんではないかなと思うわけであります。そういうものに対して、全く規制をするか規制をしないかという分け方じゃなくて、例えば、これは社会的な影響があるのかもしれませんけれども、少々ここはそういう危険性もあるからという、ある意味での暫定的な措置のとり方とか、そういったさまざまな方法があるんではないかなというふうに思うわけでありまして、その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 まず、基本的に排出を抑制する。要するに、水、土壌はその排出されたものによって影響を受けるわけですが、私たち大気の方が基本的に先行して厳しい形での対応をとるというのがまず一番重要なことかというふうに考えております。 そして、先生のおっしゃいました排出する施設をどのように見ていくのかということですが、先ほど申したとおり、排出抑制にかかわる対策検討会というのを設けておりまして、これはきちっと動かしてまいります。そして、気になるところは直ちに実態調査をやります。そして、それに基づいて具体的な指導をしていくという考え方を持っておりますが、法の中に入れるときには、規制を加えていくわけでございますので、しっかりとした実態調査に基づいた上で法を厳密に動かすという形になるかとは思っております。 グレーのところにかかわっては、当然フォローをかけておき、見直しの過程の中で特定施設に加えていくという形で進めたいというふうに思っております。そうでないとするならば、やはり九割削減ということがかかわっていますので、その辺を守っていくためにも、見落としのないようにしていかなきゃいけない、後で大きな話になるということがないようにしていかなきゃいけない。 つまり、先生がおっしゃっているように、蓄積されていくような世界があってはいけないわけでございますから、当然、そのものの予防をするということは、焼却にかかわる部分のところ、燃焼にかかわる部分を念入りに調べ、その工程を見ながら、しっかりした規制がかけられる方向を見出していく、はっきりわかるものには規制をかけていく、そしてグレーのところはフォローをかけていく。それで、例えばこういうことが言えるかと思うんですよ。地域の中で特定の部分で大気にこういう部分があったときにどういうふうな原因なのかという調査も絶えずしていかなきゃいけませんから、そういうことも含めながら今後の特定施設というのをきちっと見ていくということが一番大切なことかというふうに思っております。
○遠藤(保)政府委員 グレーゾーンの件でございますけれども、法律の中にそれについてどう対応するかという手続が書いてございませんので、これはなかなかお答えすることは難しいんでございますけれども、過去の例といたしまして、いろいろ調査をしていまして問題が出たところにつきましては対策を講じてきております。 例えば紙パルプでございますけれども、過去にダイオキシンが問題になりましたときに、塩素漂白をやっておったわけでございます。それを酸素漂白に関係省等とも連携をとりまして変えていただきまして、非常に大きな削減をしていただいた、そういう例もございます。 したがいまして、問題事例があれば、仮に基準がなかなか設定されないというような時点であったとしましても、政府挙げていろいろな対応策を個々にとるということはいろいろ考えてまいりたいと思っております。
○近藤委員 お話の趣旨は大体わかりましたけれども、なかなかグレーゾーンというものの扱いは難しい。やはり、知見がない、そういったデータがないということで特定できないということは、一つの基準というかやり方なんでしょう。ただ、お話の中では、できるだけ早くそういったグレーゾーンの部分もしっかりデータを集めて最終的にきちっとやるということだと思うんです。 これはやはり、来年の一月ですから非常に時間がないわけです。例えば、平成十四年までに九割削減ということでありますけれども、仮にこれからどんどん進捗して、先ほどもお話がありましたように、走りながら今やっている状況だということだとは思うんですけれども、一つの目標としてそういったグレーゾーン的なところも来年一月にまず施行する、その後、早急にというのは、例えば一年以内にとか半年以内とかそういうふうに目標設定されているのか、平成十四年までに九割削減だから、平成十四年までにはとにかくしっかりとデータを集めるとかそんなふうなのか、そういった目標の年月みたいなのはあるんでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 十四年までにどうだという考え方ではございません。とりあえず、調べられるものは徹底的に調べて、特定施設に入れられるものは入れていくという考え方で仕事を進めるというふうに思っています。 ですから、規制をかけて具体的にダイオキシンの排出を抑制するということが大きな目標でございますから、年次計画よりも具体的には実態調査でとらえられるものはとらえて、はっきりとした形で仕事を進められるようにしてまいりたいというふうに考えております。
○近藤委員 なるほど。ただ、大変危惧するんですけれども、そういうお言葉、とにかく常に努力するんだ、はっきりするんだということはわかるわけです。ただ、今の時点ですと、とにかく来年の一月の施行に向けて部会をつくってやっているわけですけれども、一月以降にはどうなるんですか。 例えば、一たんはそういった特定施設を一月までに決めてしまう、設定してしまうわけでしょう。そうすると、その後はどういうふうに設定されていくのか。常に設定部会というんですか、そういう設定するための機関が置かれているのか、あるいはその後も月一回ぐらいやっていって特定施設をふやしていくとか、今までグレーだったものをはっきりさせていくとか、そういったものがあるのか。それとも、とりあえず一月に施行できた段階で部会も解散をしてしまう、特定施設も、一たんは決めたからちょっと様子を見て、また半年後か一年後にもう一度そういうものを再設定すればいいやとか、そんなようなことなのか、その辺はどうなんですか。
○廣瀬(省)政府委員 排出抑制にかかわる検討会というのは、ずっと持ってまいります。そして、先ほど申したように、実態調査に基づいて検討していただきまして、その検討結果は絶えず報告書に出して世に問うていくという形をとる考えでございます。
○近藤委員 そういうことであれば、ぜひその抑制検討会でしっかりと時々刻々とやっていっていただきたいわけであります。 ところで、そういったことを決めていく上でデータが必要だと思うんです。一つお聞かせをいただきたいんです。そういったデータが大変不足しているところもある、そういったデータをこれからも官民挙げて集めていくということだと思うんです。 今まで余り民間の産業廃棄物のダイオキシン発生のデータがなかった。今度の法律によって、民間の事業者もダイオキシンによる環境汚染の防止、除去などの措置を講じたりしていかなくちゃいけない、国や地方自治体の施策に協力する責務が生じるというふうに法改正がなったわけであります。 ただ、こういった民間が今までやっていなかったことをこれからやるということになると、かなり経験あるいは技術で不足してくるところがあると思うんですが、こういったことに対して環境庁、厚生省が関係してくるのかどうかわかりませんが、今までやっていなかったことを民間がやっていく、そういったことに対して関係する国の機関がどのように支援していくかということをお聞かせいただきたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 ダイオキシン類対策特別措置法において、規制対象となる特定施設の設置者は、年一回以上政令で定める回数、ダイオキシン類の測定を行わなければならないということになっておりまして、ダイオキシン類の排出源である施設設置者の責任において、測定会社に依頼するなど、規制の遵守状況の把握を行っていただくことが基本的に大切というふうに思っております。それで、環境庁としては、規制実務に当たる都道府県等の測定分析体制の整備充実に努めてまいります。 なお、産業廃棄物処理業者については、既に廃棄物処理法に基づく年一回以上の測定義務が課せられているところで、本法に基づき初めて測定義務にかかわるということではないので、この辺のところはかなりわかっているというふうに思っております。
○近藤委員 わかりました。 とにかく、データがまずあって、そこからさまざまな、まさしくさっきお答えになったように、そういう知見、データがあって、基準は設定されるし、特定施設も設定されていくわけでありますし、こういったものが時々刻々最新のデータで判断されなくてはならないと思うわけであります。そういう意味で、民間業者がやっていく部分、それを支援していく部分、行政がやっていく部分、しっかりやっていただきたいと思うわけであります。 ところで、ちょっときょうは厚生省にも来ていただいておりますので、お伺いをしたいと思います。 ダイオキシンというと、非常によく言われますのが、いわゆる母乳中のダイオキシン類の濃度のことであります。これは余り軽々に申し上げることではないとは思うんですが、研究者によっては、母乳中のダイオキシンの濃度とアトピー性皮膚炎の関係が非常に強いのではないかと言う研究者もある。これが正しいのかどうか私はわかりませんけれども、そういったことを言う学者もいる。そうしますと、お母さん方が自分の産んだ子供を自分の母乳で育てていこう、ところが、せっかく自分が与えている母乳がそういった病気の原因になっている、耐えられないことだ、心配だということだと思うんです。 こういった研究者の意見もあるようでありますが、母乳のダイオキシン類濃度とそういったアトピー性皮膚炎等の病気の関係についてはどういうふうに調査をなさっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○横田政府委員 アトピー性皮膚炎の調査につきましては、私ども、平成四年に実態調査を実施いたしております。これは当時、アトピー性皮膚炎によるアレルギー疾患というのが社会的にも大きな問題になったことを受けまして、ゼロ歳児あるいは一歳児、一歳六カ月、三歳児健診の子供たちを対象にアンケート調査を行ったものでございます。 これによりますと、これは居住関係、食事状況、地域別等いろいろな要素について調査を行っておりますけれども、先生御指摘の母乳と人工栄養との関係について申し上げますと、生後十二カ月の乳児の場合におきまして、母乳で育った者と人工栄養で育った乳児を比べますと、アトピー性皮膚炎の割合が、母乳の場合が八・〇%、人工乳の場合が五・八%ということで、母乳の方が高い結果になっております。 ただ、一歳六カ月児童について見ますと、母乳が五・二%で人工乳が五・五%、三歳児の場合ですと、母乳が八・三で人工乳が七・〇%というようなことでございまして、こうした結果につきましては、医学界において、普通ですと母乳を飲んでいる方がアレルギーが少ないのじゃないかというような説がかなりの通説になっておりましたので、調査方法なり解釈をめぐって、先生御指摘のような議論も出されているというふうに承知しております。 その当時はダイオキシンとの関係というのは余り議論になっていなかったということでございますので、私ども現在、平成十年から、厚生科学研究費補助金を使いまして母乳で保育された乳幼児の血液検査を行いまして、母乳中のダイオキシンの濃度と、それを飲んだ乳幼児の免疫なりアレルギーあるいは甲状腺機能への影響等の調査を今行っているところでございます。
○近藤委員 お答えをいただきましたが、母乳中のダイオキシン濃度とそういったアトピー性疾患の関係、これから調査をしていただけるということだと思うんです。 今私が申し上げましたように、自分の母乳が子供の病気の原因になっているとしたら、本当にそれは母親としても、もちろん父親としても耐えられないことだと思うわけでありまして、このことについても、科学的データと、そして因果関係、非常に難しい部分はあるんだと思うんですが、早急にしっかりと調査をしていただきたいと思うわけであります。 それに関連しまして、厚生省にまたお聞きをしたいわけであります。 そういった母乳は、いわゆる赤ちゃんの食べ物だと思うんですが、人間が日々食べる食品、これにダイオキシンが含まれているのではないかというふうに言われるわけでありまして、食品に含まれるダイオキシンの量について規制基準をつくっていくべきではないかと思うわけでありますが、この点、いかがでしょうか。
○小野(昭)政府委員 我が国は、平均的な食生活を行っている方につきまして、人が取り込みますダイオキシンの総量というものを調査いたしております。 平成九年度の実態調査に基づきますと、体重一キログラム当たり一日二・四一ピコグラムを摂取しているというふうに私どもとしては推計をいたしております。この数値につきましては、先般見直しを行いました耐容一日摂取量、いわゆるTDI四ピコグラムに比べますと、そのレベルよりは低いレベルであります。 今後とも、こういったどのぐらい摂取しているかということにつきましては、継続的に調査をいたしまして、その傾向を把握していく必要があるというふうに考えておりますが、今申し上げましたような二・四一ピコグラムというレベルは、健康影響を起こすというレベルではないというふうに考えております。そういった観点から申し上げますと、現在のところでは、個別の食品の基準というものを設定する必要はないのではないかというふうに考えております。 いずれにいたしましても、これらの問題あるいはダイオキシンと食品衛生との関係につきましては、さまざまな御指摘もございますので、食品衛生の専門の審議会であります食品衛生調査会において今後さまざまな観点から御議論いただきたい、それをもとに対応を考えてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○近藤委員 ありがとうございました。 まだまだ疑わしいところ、はっきりできないところがあると思うんですが、こういったことを早急に、やはり国民の命を守っていくということは政治そして行政の責任だと思うので、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。 もう質問時間も終わりましたが、最後に大臣にお伺いをしたいと思います。 こういったダイオキシンの対策として規制をやっていくわけですが、根本的にはやはりごみの減量化というものが一番の基本になってくると思います。そういう意味では、どういう言葉を使ったらいいのかわかりませんが、日本の社会を循環型、リサイクル型にしていくための循環経済法というかリサイクル経済法、そういったものを制定すべきではないかと思うんですが、その辺については大臣どうお考えでしょうか。
○真鍋国務大臣 先生お地元の名古屋の藤前干潟のごみ処分場も、ごみが大量に発生するということで設定されたわけであります。しかしながら、このたびの御協力によりまして、できるだけごみを少量化していこうということでそれに努めていただいておるところでありまして、まさにそれが一つの循環型の処理方法じゃないだろうかと私は思うわけであります。そういうことで、ごみの減量化によって循環型社会をつくっていくということが大切なことはもう言うをまたないと思うわけであります。 先生御指摘のこの循環経済法というのも、私は、今後必要な法となってまいる、こう思っておるわけであります。いろいろな面から検討を加えて、よりよい経済社会を、また今日の循環型社会を形成していくことが大切なことではないだろうか、かように思っております。
○近藤委員 どうもありがとうございました。
○北橋委員長 西博義君。
○西委員 公明党の西博義でございます。 本日は、ダイオキシン類対策特別措置法に関連しまして、大臣並びに関係の省庁の皆さんに御質問申し上げます。 先日、ダイオキシン類対策特別措置法が成立して、いよいよ本格的にダイオキシン問題に取り組む枠組みがつくられました。この法律の施行に当たっては、関係省庁など関係者の方にはこれから大変な御努力をいただくわけでございますが、私どもも、国会の場での議論を通じてその環境整備に尽力していきたい、こう思っております。 さて、このダイオキシン類対策特別措置法の施行に当たって、その大事なかなめの一つは、まず正しい測定を行える体制をどのように早急に整備するかということだと私自身は思っております。 環境庁では、この点について、地方公共団体等において分析測定にかかわる業務を担当している職員を対象に、信頼性の高い環境モニタリングを実施するために、ダイオキシン類の環境モニタリングに関する高度な技術と知識を有する専門家の養成を目的とした研修を行う、こうなっております。この研修は、所沢にある環境研修センターにおいて、ことしは二回、合計二十名を対象に行われる。平成十年度補正予算では、環境研修センターの改修のために三億二千万円が計上されておりまして、本年度予算では、このための研修の費用として七百万円が既に計上されている、こういうふうに聞いております。 しかし、ダイオキシン類対策特別措置法が成立いたしましても、常時監視を義務づけられる都道府県の体制は、人的にも物的にもまだまだ整っておりません。ダイオキシン類対策特別措置法が成立する前、ことしの三月末に出されたダイオキシン対策推進基本指針によれば、この研修を計画的に行っていく、こういうふうになっておりますけれども、その計画について具体的にお教え願いたいと思います。私は、この研修事業をさらに早急に拡充していかないと本法律の実効が非常に厳しい事態に陥る、こう思っておりますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
○岡田政府委員 お答えいたします。 ダイオキシン類の環境モニタリング体制を早期に整備することは、地方公共団体で測定に従事する技術者を養成すること、まさにそれが大きなかぎだろうというふうに思っております。 このために、今先生も既に御指摘のとおり、私ども、分析研修施設を建設しておりまして、本年度よりダイオキシン類環境モニタリング研修を実施することとしておりまして、第一回目の研修を九月下旬から、それから第二回目の研修を十一月中旬より、それぞれ六週間の予定で実施する計画でございます。 今先生御指摘のこの研修の拡充についてでございますが、地方公共団体からの要望を踏まえつつ、研修の質、量両面にわたって充実を図ってまいりたいと考えております。
○西委員 と申しますのは、法律ができて皆期待も高いんですけれども、きのうもちょっと環境庁の方に来ていただいて内情をお聞きすると、一つの装置、一億と言われていますが、その装置を購入して人をつけて、一年間に測定できるサンプルの数は四百が大体標準だというふうに言われております。といたしますと、二百日稼働するとして、一日に二つのサンプルで測定をしていくという実態なんですね。それすらもなかなか各都道府県に配置できないという現実があります。そのことを申し上げているわけで、理想としてはこの法律はすごい体制ができるはずなんですが、その体制を早急に整備しないとだめだということが趣旨でございます。 平年度ベースで研修を受けられるのは一体どれだけか。ことしは立ち上がりですから若干少ないと思いましたので、お聞きしますと、基礎コースが三十名、専門コースが二十名、基礎があってまた次のランクに専門コース、こういうふうに二つのコースを設けられているようですが、こういうことになっております。測定機器である高分解能のガス質量分析計、ガスマスだと思うんですが、これが研修所にわずか一台配置されている、こういうふうにお伺いしました。これでは、法律が予定している体制づくりからすると極めて不十分だと私は言わざるを得ません。 また、自治体で測定に使われる測定機器の購入など検査体制の整備のために環境監視等設備整備費補助という予算補助が行われ、本年度五億六千万円計上されております。こうした測定体制が既に整備されているのは、都道府県単位でいいますと約十カ所ぐらいである、こうお聞きをいたしました。現状を見ると、全国的な体制の確立にはまだまだ大きなギャップがあると言わざるを得ません。 ハード面での測定検査体制の不備に対して、どのような方針で今後整備を進めていかれるのか、お伺いをしたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 ダイオキシン類の排出削減対策で、特に測定分析体制をというのは、先生のおっしゃるとおり大変重要と考えております。 それで、平成十年度から、地方公共団体におけるダイオキシン類の分析機器の整備に必要な経費に対して補助を行ってきたところでございます。平成十一年度については十三の地方公共団体に対して補助を実施する予定でございます。これを含めると、現在まで合計二十三の地方公共団体について分析に必要な機器整備が図られることになります。 環境庁としては、地方公共団体におけるダイオキシン類の分析体制の整備充実に向けて引き続き努力してまいります。
○西委員 例えば総量規制という新しい手法がこの法律には入っているのですけれども、総量規制をかけるということだけとってみましても、やはり少なくとも一つの測定機器が要るのではないか。それだけの測定の体制をつくらなければ、総量規制といっても、結局実態もわからないままに経過していくのではないかというぐらいに私は思っておりますので、各都道府県に一台ということが大事なことでしょうけれども、法律の趣旨を生かして、やはり早急な整備をお願いしていきたい、こう思っております。 次に、測定検査体制の整備された後に大事なことは、今度は正確なデータをどのようにして測定していくかということだと思います。 例えば、ごみ焼却施設それから産業廃棄物の焼却施設等に対しては排ガス濃度の指針値が設定されていますが、その施設の排ガス濃度をいかなる状況で測定するかということが問題になると思います。焼却施設では、原料はもちろん運転状況も時々刻々と変化しながら燃焼反応が行われていくわけです。加えて、測定当日、ごみ焼却場の施設管理者がプラスチック類を除いたごみを燃やしてダイオキシン濃度を下げようとしたというようなことが過去に新聞でも取り上げられたこともありました。 どうしても、少しでも条件のいい状態で測定したいというのが人間の気持ちですから、そういう意味では、今の測定の間隔、年に一ないし二回が現状でしょうけれども、そのこと自身が、本当に平均値として採用できる体制にあるのかというと非常に疑わしい面もあるのではないかと思っております。そんなことのないように、抜き打ち測定等日常的な、いわば平均的なデータをとるための対策も環境庁としては考えていくべきではないか、こう思います。 例えば、焼却炉に関しては、既にやっていると思うのですが、一酸化炭素を指標とする連続監視体制、それから炉や排出ガスの温度の連続測定等間接的にダイオキシンの発生状況を推定できる手段を義務づけていくとか、他の有効な簡易測定法があれば積極的に用いて、年に一、二回しか測定できないという条件を緩和すべきである、もう少し細かく見ていくべきではないか、こう提案したいと思います。 また、大気、土壌、水など分析対象の多様さや試料採取地点をより多くする、こういう必要性を考えると、それに対応した安くて便利なスクリーニングの手法を開発したり、前処理を簡易化する等簡易測定法の開発研究、実用化、こういうことが大変大事になってくるのではないかと思います。 現在そのための予算はまだ考えていらっしゃらない、こういうことをお聞きしましたけれども、ぜひ来年度予算に計上して、開発研究、実用化に向けて早急に取り組むべきではないか、こう思います。そうしないと、年に一、二回しか測定できず、現状の体制では、一つの機器をつけても四百サンプルしかできないという制限があるわけですから、とても追いつかないというのが私の率直な感想でございます。 その点についての御答弁をお願いしたいと思います。
○廣瀬(省)政府委員 御指摘のように、ダイオキシン類対策特別措置法の規制基準の適合状況の把握に必要な公定測定法による測定に加えて、施設設置者が施設を日常的に管理する上で用いることができるような簡易な測定法を開発するということは大変重要と考えております。 閣僚会議があった後、直ちに大臣からその指示がおりておりまして、具体的に科学技術庁を含めてこの問題に取り組むというふうに思っております。 科学技術庁は、平成九年からそのあり方について検討してまいりました。今後の計画を立ててどう見込むかということも話をしております。具体的に環境庁は、大臣から言われておりますので、積極的に関係省庁等を含めてこの開発には取り組んでまいりたいというふうに思っております。 それから具体的な問題で、先生御指摘の一酸化炭素を指標とする連続監視や排ガスの温度の連続測定ということを考えていくことが一番大切かというふうには思っております。炉の燃焼管理というのは八百度以上ということですので、この連続監視ができていればかなりのところができる、それからダイオキシンを測定したときの燃焼温度がどのくらいであったかというのも見ることができるというふうに思っております。それから、不完全燃焼を見るための一酸化炭素ガスの測定ということも基本的に大変大切というふうに思っております。 ですから、そういう意味では、ダイオキシンの濃度測定よりは、温度の連続測定、一酸化炭素ガス濃度の測定というのが基本にあって、ダイオキシン濃度を見るというのが基本だろうというふうに思っております。つまり、それによって炉の管理がはっきりわかるというふうに思っております。ということは、そこに働く人の健康管理も見えてくるということになるわけでございますので、その辺を強く打ち出して仕事を進めようというふうに思っております。 それからもう一つは、平成十二年の四月から既設の炉に対して煙の問題で規制をかけます。この規制が強くなりますと、少しでも黒い煙が出ますと恐らく基準を超える状況だというふうにわかると思います。そして、これも一酸化炭素濃度を測定すれば、直ちに煙のところがわかってまいりますので、具体的に住民からもその辺のところが見えやすくなるということになって即時対応ができるというふうに思っております。そういう中で、施設の管理者が具体的にどういう行動をしているかというのは、住民の監視の目も含めながら、見えるという体制がとれるというふうに思っております。 そういうことで、先生のおっしゃるように、その問題を含めて努力を続けてまいりたいと思います。
○西委員 充実したダイオキシンの対策をお願いしたいと思います。 現在ダイオキシン対策は、ことしの三月末に策定されましたダイオキシン対策推進基本指針に基づいて着々と実行されているというふうに伺っております。私はこの基本指針に示されている方向性というのは大変立派なことだと思いますし、じっくり見せていただきました。 しかし、今まで測定や検査の体制などに関連した質問をさせていただきましたが、基本指針に基づく施策を検討すると、目標値や目標期限、いつまでにどれだけの規模のものをという定量的な部分が若干欠けているのではないかというふうに思うわけでございます。例えば、今、人的な問題、装置をどこまで配備するかというようなことも、目標は書いてあるのですけれども、いつまでにということがなかなか挙がっておりません。 そこで、ダイオキシン類対策特別措置法の成立を受けて、より一層ダイオキシン対策を促進するために、この指針、より具体的な目標値、目標期限などを入れた実行計画のようなものを公表されてはいかがか、こう思うわけでございますが、先ほどからの感想と長官の御意見をお伺いしたいと思います。
○真鍋国務大臣 おかげさまで、ダイオキシン対策の政府側の責任者として、このたびダイオキシン類対策特別措置法が成立したことは極めて重く受けとめておるところであります。そこで、これまた三月末に決定いたしましたダイオキシン対策関係閣僚会議の基本指針と相まって、法の運用に適切な対応をしていかなきゃならない、こう思っておるところであります。 そして、ダイオキシン類対策特別措置法においても具体的な計画づくり等を盛り込んでおりますが、法においては、具体的なダイオキシン類の排出削減のために国の計画を策定することとなっていますので、これらに基づき、可能な限り定量的な目標を定め、計画的かつ積極的に施策を推進してまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、法の運用でありますので、両々相まった対策を講じていかなければならないと考えておる次第であります。
○西委員 大臣の積極的なリーダーシップをお願い申し上げたいと思います。 次に、一般廃棄物処理施設の整備のことについて御質問申し上げます。 この整備のことに関しましては、ここ一、二年大変な御努力をいただいております。最近の環境庁のダイオキシン排出抑制対策検討会の発表によりますと、一九九七年の大気への排出量は四千三百二十グラムであった。それが翌年の九八年には千三百四十グラムと前年度の三一%になった。大変な減りようであるというふうに記載をされております。それでもまだ九八年度の全排出量の四六%は一般廃棄物処理施設から出ているという意味では、さらなる整備、改善が必要であることは間違いございません。逆に言えば、きちっとした改善、また新設も含めて、対策さえすればまだまだ大幅に減少する、こういうことだと思います。 現在、ダイオキシンの年間排出量というフローを抑制するという点を中心に施策が進められております。一九九七年以前から環境にずっと排出されてきましたダイオキシン、これの積算量を考えますと、九七年を考えてみますと、先ほど申し上げましたように、一年間に六キログラムダイオキシンが日本の国土に蓄積されてきたわけでございます。それが毎年毎年、それ以前からどんどんたまってきているというこの事実を忘れてはならない、こう思うわけです。 したがって、この点を考慮すると、期限内に目標をクリアして、一般廃棄物の処理施設、最終年度までにやればいいわ、こういうのではなくて、計画を前倒ししてでも、一刻も早くこの高濃度の排ガス施設からの発生をとめるよう全力を挙げるべきだと思いますが、長官の御意見、御決意をお伺いしたい。 最終的な目標は、今まで長年にわたって蓄積されてきたダイオキシンのストックをどのように減らしていくかということがまた大きな今後の課題であるわけでございますが、この点のことについても、ぜひとも検討を要請しておきたいと思います。 〔委員長退席、佐藤(謙)委員長代理着席〕
○真鍋国務大臣 先ほど来触れておりますように、ダイオキシン対策推進基本指針においては、今後四年間に全国のダイオキシン類の排出量を平成九年に比べて九割削減するという目標を策定いたしておるところでございます。既設のごみ焼却施設からの排出については、現在講じている対策に加え、平成十四年十二月からさらに厳しい基準を適用することといたしております。ごみ焼却施設の改築に当たっては、この厳しい基準値を可能な限り早期に達成するよう周知徹底、指導を図ってまいりたいと考えておるところでございます。 蓄積されたダイオキシン類の対策につきましては、ダイオキシン類対策特別措置法の規定に基づき、蓄積の原因となるダイオキシン類の環境中への排出を削減することが急務であると考えておる次第であります。あわせて、本法の中に盛り込まれた土壌汚染対策の制度を適切に運用することによって、環境中のダイオキシン類の量の低減を図っていきたいと考えておる次第であります。
○西委員 今度は、事業所に設置されている未規制の小型焼却炉、先ほどもちょっと議論がありましたが、一問だけ質問させていただきます。 現在のところ、一時間当たり二百キログラム以下の小型の焼却施設には構造指針の基準がない、それからダイオキシンの排出ガス濃度を測定する義務もありません。しかし、一時間当たり二百キログラムというとかなりの量だと思います。 こうした未規制の小型焼却炉におけるダイオキシン排出実態は、新聞によりますと、先月厚生省の調査したところによりますと、焼却能力が時間当たり二百キログラム以上の施設の平均濃度が八・六ナノグラムに対して、それ以下の小型焼却炉四十七施設の平均が十八ナノグラムと約二倍の濃度であったというふうに言われております。このような小型の焼却炉は今全国で八万あるというふうな報道もされておりました。そういう意味で、これから排出ガスの削減をさらに進めていく上においては、この小型焼却炉の問題もだんだん無視できない事態になってきております。 昨年十月九日のダイオキシン対策の推進についてという資料では、排出実態が不明な未規制の小型焼却炉の排出実態の把握とその抑制対策を検討する、こういうふうになっておりますが、その後の進捗状況を説明していただきたい。 また、今まで大変小さな焼却炉がありました。いわば家庭用に至るまでの小さなものがありましたけれども、それぞれの規模の焼却炉について、今後どのような方針を持っているのかについてもあわせてお伺いしたいと思います。
○小野(昭)政府委員 御指摘の未規制の焼却炉についてでございますが、先般公表されましたダイオキシンの排出インベントリーによりますと、平成十年には三百二十五から三百四十五グラムというダイオキシンが排出されているというふうに推計をされているわけでございます。 厚生省におきましては、このような未規制の小型焼却炉で実はさまざまな廃棄物を焼却するわけでございますので、ダイオキシンがどのぐらい出るのか、あるいはどういうメカニズムで出るのかにつきましてこれまで調査研究を進めておりますし、平成十年度におきましては排出実態について調査を行ったわけでございます。 今後、これらの調査結果あるいは排出インベントリーも踏まえまして、生活環境審議会廃棄物処理部会におきまして、燃焼条件の改善、あるいは燃焼する廃棄物の制限等をどう指導するか、あるいは集約化をどう推進するか、あるいは規制対象とする処理能力を今二百キログラムとしておりますが、これをどうするかといった点等さまざまな問題につきまして御検討をいただいているところでございますので、これらの検討結果を踏まえまして対応を実施してまいりたいというふうに考えております。 また、家庭用の小型焼却炉に対する対策についてでございますが、平成十年の四月に、家庭から排出されますごみにつきましては、廃棄物処理法に基づく構造基準あるいは維持管理基準に適合した焼却施設において市町村が適切に処理をしていただくようにお願いをしているところでございまして、これらの指導の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
○西委員 小さいものをどうするか、どの辺まで規制をかけるかということがあるんですけれども、同時に、やはり全くなくなるということは現実無理でしょうから、高性能の小型焼却炉の研究とか開発等もぜひともあわせてお願いをしておきたいと思います。 次に、焼却施設の構造基準、運転方法など維持管理基準を今まで若干論じてきましたが、その対処の仕方のほかに、ダイオキシン対策として重要なのは、入り口における減量の対策、ごみの対策が大事だというふうに思います。 政府も、廃棄物処理法改正による減量化、それから容器包装リサイクル法などによるリサイクル、こういう問題に取り組んできておりますが、私は、これに分別という考え方を加えて三本柱で取り組むべきだ、こう考えております。その方法の一つとして、塩素系プラスチックの表示と、完全な分別を図るということが一つの方法だ、こう思っております。 摂南大学の宮田教授の著書によると、全米各地の各種焼却炉について、排ガス出口の塩化水素濃度、塩素の濃度の指標になっているのですが、これと廃棄物中のダイオキシンの濃度との関係を若干調べておられますが、やはり塩素量が多いとダイオキシン濃度も高くなる、こういう関係が明確に出ております。かなり濃度が高く、百倍、千倍という単位で測定しておられます。 このように、ダイオキシンの発生量は廃棄物の塩素量に大きく関係しているということは、これは間違いのないことですので、いかに塩素系の物質を分別して廃棄物処理をするかということがかぎになろうかと思います。いわば、そこできちっと規制をすれば、若干操作条件が変わったとしてもうまくいくのではないか、こう思うわけです。 化学製品としてたくさん使われているポリ塩化ビニールのような可燃性塩素を、こういう言い方が正しいのかどうか知りませんが、できる限り分別してダイオキシン発生の可能性を低めるということも大切ではないか、こう思うのです。原材料の表示も含めて、今検討をしているのかどうか、お伺いしたいと思います。 〔佐藤(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
○河野(博)政府委員 お答え申し上げます。 塩化ビニールを含みましたプラスチック製容器包装等の表示の問題でございますけれども、特に現在私どもが具体的な検討を進めておりますのは、この容器包装の観点からでございます。 御承知のように、平成十二年度から再商品化が行われることになっておりますので、再商品化を円滑に進めるという観点からも、この表示問題にどう取り組むかということでございまして、昨年の十一月から、産業構造審議会の廃棄物・リサイクル部会容器包装リサイクル小委員会というところにおきまして、プラスチック製の容器包装であるとの識別表示、それから材質の表示についての検討が行われているところでございます。 私どもも、この審議会の検討を踏まえまして、関係の省庁とも連携をしながら、平成十二年の四月以降、この塩化ビニールを含むプラスチック製の容器包装の再商品化が円滑に進むように鋭意準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○西委員 最後に、総量規制について御質問を申し上げます。 総量規制を実施するところは、基本的に、国または都道府県が決める大気の環境基準を上回る場合、さらにはそれに近い汚染状況のところだと思うんですが、都道府県知事は、排出総量の削減計画を策定して、そして総量規制の基準を決める、こういうことになっております。この削減計画に基づいて総量を少しずつ段階的に減らしていく、こういうことが仕組み上この法律に書き込まれているわけです。この規制の地域内、いわば常に総量規制がかかっているところというのは、いっぱいいっぱいのところでそれぞれの排出が行われているという状況が生まれてくるわけでございます。 その際に、例えば、新たな汚染の発生源、これは、焼却場を建てるとか、また民間のそういう産廃業者が進出してくるとか、また産業施設、工場が進出してくるとか、いろいろなケースが考えられると思うのです。そのときに、ダイオキシン対策推進基本指針では、新規立地に係る判断基準を明確にする、こういうふうな表現を今までとっておられますけれども、この法律を受けて、どのように対処されようとしているのか、その判断基準を最後にお伺いしたいと思います。
○小野(昭)政府委員 ダイオキシン対策関係閣僚会議におきましては、三月三十日に決定をされました基本指針におきまして、今御指摘のございました、新規立地の際の判断基準を明確化するということが挙げられているわけでございます。 厚生省といたしましては、これを踏まえまして、都道府県及び保健所設置市に対しまして、四月三十日付で通知を出しておりまして、廃棄物処理法に規定をいたします廃棄物の設置許可要件の一つでございます、周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであるという項がございます。この判断基準を例示することにしたわけでございます。 具体的には、排ガス中のダイオキシン類濃度が条例を含む公害防止関係法令の基準を満たさない場合、第二点目に、大気環境中のダイオキシン類濃度が環境庁大気保全局が示しました大気環境指針を超えている場合であって、廃棄物処理法の規制等によります大気環境の改善効果を見込んでもなおこの指針を超えると見られる場合のいずれかにつきましては、周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされていないというふうにみなすような運用をするということで通知いたしておりますので、これによりまして対処してまいりたいと考えているところでございます。
○西委員 終わります。ありがとうございました。
○北橋委員長 並木正芳君。
○並木委員 改革クラブの並木正芳です。公明党・改革クラブ、西委員が今質問したところですけれども、関連も踏まえて質問させていただきたいと思います。何分時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただければと思います。 このたび、議員立法によりまして、ダイオキシン類対策特別措置法が成立したわけでございます。ダイオキシン汚染の解決に向けて画期的な内容を含むものでございまして、私も、御案内のとおり、地元の所沢市、大変な問題が起きておりまして、その周辺住民の要望を含めて質問等を繰り返させていただきました。そうした経緯からも、新岡田事務次官もおめでとうございます、新体制もできたようですけれども、今後の政省令あるいは政府の施策実行に大変期待しております。 ただいま西議員の方から、測定体制、検査体制というようなことでいろいろ質問がありました。汚染大国、あるいは焼却大国と言われているところもありますので、このダイオキシン汚染の実態をいち早く掌握しなければならないということは、私も同感であります。 今、測定機器あるいは専門家の養成、これについてはお答えがありました。さらに一層進めていただければと思うわけです。 その中で、現在、施設の測定なんですけれども、年一回行われていく。大変お金もかかります。このお金のかかるという点も、どのぐらいかかるのかですけれども、一回では、その季節季節でごみもかなり違ったりしますし、各自治体でさらに検査を行っていくというところもあると思いますけれども、体制の整備も含めて、さらに測定回数をふやしていくべきじゃないか。あるいは、産廃等の民間業者ですと、測定が少数しか行われないということになると、そのときだけ何とか間に合わせてしまう、抜き打ちとかが行われなければ不可能ではないのか。 一酸化炭素濃度の比較などで通常運転がそれなりにはわかっていくということなんですけれども、現状かなりひどい状態で焼却が行われてきた経緯もありますので、現在は改善はされておりますけれども、さらに一層厳しくしていくべきじゃないかと思うのですが、この辺についてお答えいただければと思います。
○廣瀬(省)政府委員 ダイオキシン類対策特別措置法で、毎年、設置者は、一回以上、政令で定める回数、政令で定めるところという形になりますが、これをもっと数多くということでございます。 その背景ですが、排ガスの測定精度の確保というもので、マニュアル等で精度管理を行うということ、それから、測定に当たって一酸化炭素濃度や排ガス温度の他の項目をあわせて測定して、測定条件の統一化を図ることによって精度の確保に努めるということが一つ。そして、平成十二年四月から、既設の廃棄物焼却炉に対するばいじん規制を強化いたします。そして、燃焼管理についてより厳しい対策がとられるということを考えております。 さらに、測定回数をふやすことにつきましては、簡易な測定法というものの開発を進め、その導入の可能性等も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
○並木委員 次に、焼却施設の整備の問題で、二〇〇二年十二月時点での新基準、これに対して施設整備を行っていかなきゃならないわけなんですけれども、現状でも一部問題がある施設が一割程度あるということです。この改善策ももちろんなんですけれども、二〇〇二年十二月の新基準ということになると、これをまだクリアできていないところの施設が六割ぐらいはあるというようなことで、私の地元の埼玉県でも、市町村とか一部事務組合、この四十八団体が管理する六十五施設のうち三十一施設、約半分近いものが新基準に満たないというようなことなんです。この改善ということになると大変な金額がかかっていくかと思いますけれども、この辺の費用、そしてその整備の見通し、これについてお伺いしたいと思います。
○小野(昭)政府委員 本年の四月に厚生省が取りまとめました市町村の一般廃棄物焼却施設からの排ガス中のダイオキシン濃度の測定結果によりますと、今御指摘のございましたように、現行の焼却炉の約四割が平成十四年十二月から適用されます排出基準に適合しておりませんで、これらの施設につきましては、施設改善等のダイオキシン排出の削減対策を強力に推進していくということが必要であるというふうに認識をいたしております。 平成十一年度の予算におきまして、市町村の焼却施設におきますダイオキシン対策を支援をいたしますために、対前年度一八・三%増の七百三十二億円を計上いたしますとともに、平成十二年度までの緊急あるいは特別の措置といたしまして、ダイオキシン規制に対応いたしました焼却炉等の設置等に伴います建物の整備事業につきましても補助対象とするといったようなことで、市町村に対する財政支援の拡充を図ってきたところでございます。 厚生省といたしましては、引き続きこれらの対策を強力に推進いたしますために、市町村に対する支援の充実ということは非常に重要だと考えておりますので、そういった方向で努めてまいりたいと考えているところでございます。
○並木委員 具体的なこととして、千九百ぐらいの炉を広域化計画によって三百ぐらいに新設、改造で集約していくと。何か試算ではこれには一兆五千六百億円ぐらいかかるというようなお話もあります。この辺、確かかどうかということ。 さらに、巨大炉によって連続燃焼していく、これが効果的だと言われているわけです。巨大な炉をつくれば、先ほど西議員も分別してプラスチックと分けるということですけれども、むしろ逆に燃焼効率を上げるためにはまぜて燃やしてしまうというようなことが起きないか。そういうふうになると、いわゆるごみ減量という、一方のリサイクルとかそういう施策がおろそかになってしまうんじゃないか、結果、ごみがふえてしまうということになるのではないかと懸念するわけなんです。ごみ減量化対策というのをまず基本的にはやっていかないとならないと思いますが、費用と、さらにはそうした巨大炉による集約的なものがいいのかどうなのか、その辺についても疑問があるわけですけれども、お答えをいただければと思います。
○小野(昭)政府委員 市町村が設置をしております一般廃棄物焼却施設でございますが、本年四月現在で約千六百施設ございます。都道府県の広域化計画に基づきまして今後これらの施設がどのように集約化されるかにつきましては、現在、厚生省において整理、集計中でございます。結果がまとまり次第、公表を予定しております。 なお、必要な費用の御指摘がございました。 これは、昨年六月に都道府県から提出をされました市町村の施設整備計画を見ますと、施設の新設数は約百件ございます。それから、いわゆる改造を計画しているところが約二百件ございます。これらをもとにいたしまして、これまでの整備実績によります一施設当たりの平均的な事業費をこれに掛け合わせまして算出をしたものでございまして、平成十一年度から十四年度までの国の補助を含めました全体の事業費総額は約一兆五千億になるというふうに試算をされたところでございます。 それから、いわゆる大型炉の御指摘がございました。 私どもといたしましては、廃棄物の焼却に当たりましては二つの観点が重要だというように考えております。第一点は、高温で、より効率的、安定的に完全燃焼するということによりましてダイオキシンの削減が図られます。第二点目は、ごみ発電などの、焼却によりまして発生する熱エネルギーの利用の効率化といったような観点から、市町村の設置しますごみ焼却施設につきましては、二十四時間連続運転が可能な施設に集約していくことが望ましいというふうに認識をいたしております。 そういった意味で、平成九年の五月に、ごみ処理の広域化を図るということで、ごみ処理施設の集約化を進めるための計画を策定するように指示いたしまして、本年三月までにすべての都道府県において計画が策定されたところでございます。この策定に当たりましては、御指摘にございましたいわゆる無理に燃やすといったようなことは当然考えているわけではございませんで、リサイクルの積極的な推進によりましてごみを減量化させるということの効果も見込んだ上で集約化するようにというふうな指示をいたしているところであります。 そういった意味では、基本的に減量化をし、しかも集約化をしていくということが適正なごみ処理を推進していく上では妥当なものではないかと考えておりますが、なおこれらの諸問題につきましては、さまざまな御指摘もございますので、現在、生活環境審議会に包括的に御諮問を申し上げ御議論いただいております。その結論が得られた段階で、制度的な見直しを含めて検討していく必要があるというふうに認識をいたしております。
○並木委員 次に、総量規制について若干お聞きしたいんですけれども、焼却施設の集中地域、私の地元の所沢市でもそういう問題があるわけですけれども、総量規制ができることが今回明記されることになって大変期待しているところなんですけれども、その手続で、政令で定める地域指定とか環境庁長官との協議による総量削減計画とか総理府令で定めるところの総量規制基準の設定、こういうものが行われていくわけですけれども、これが迅速に行われないと効果が発揮されないと思うわけなんですけれども、その手続について、できるだけ迅速にということはお考えなんでしょうけれども、大体どの程度の期間でそういった実効性が持たれるとお考えでしょうか。
○廣瀬(省)政府委員 まず最初に、ダイオキシンのこの特別措置法において、個別施設への排出基準の徹底を講じてもなお施設の集中により大気環境基準の達成が困難な地域がある場合には、地域を指定して都道府県が策定した総量削減計画をもとに総量規制基準を策定するということになっております。そして、法の施行に向けて、まず早急に大気環境基準を設定するというのが基本になります。 個別施設に係る排出基準を設定することが必要であると考えておりますが、同時に、施設が集中している地域の大気環境の状況の把握をどうするかというようなこと、それから総量規制手法に関する技術的な検討、そして総量規制の導入についても検討していくということになりますが、先生の言われていることを頭に置いて、この問題をきちっと洗っていくというのが一つと思っております。 ですから、総量規制をするための手法、効果というのをどのようにするかというのを基本的に決めていないと、規制をかけたというだけになってしまって後で効果が上がらないということになりますので、基本的にはそこをしっかり考えた上で手続をとってまいりたいというふうに思います。
○並木委員 ぜひその実効性が上がるように早急な御検討をお願いしたいと思います。 時間もあれなんで、最後に、このように法的な枠組みはできたわけですけれども、議員立法ということから省庁間の抵抗も若干あるというようなことなんですけれども、枠組みを実効性もたらしめるためには予算をきちっとしていかなきゃならないというようなところで、三十億程度の測定に関する予算云々とかいうのもあります。各省庁でいろいろな予算が組まれると思いますけれども、ぜひ環境庁が中心となって、真鍋大臣中心で予算措置を積極的にとっていただきたい。 あるいは、これまでのお話のとおり、炉の改善についても大変お金がかかるわけですし、測定についてももちろん大変な費用がかかります。こういったところも国民にアピールして、ごみ減量というのをまさに国民一人一人から行っていただきたいと思うわけですけれども、これからの国民向けのアピールの姿勢も含めて、真鍋大臣から最後にお話を伺わせていただければと思います。
○真鍋国務大臣 ごみ減量化の問題につきましては、また、ダイオキシンの発生源の対応につきましても、今まで御指摘のいただいた点をよく考慮しながら、環境庁としては強力なリーダーシップを発揮してその目的を達成していきたい、こう思っておるところであります。 いろいろ至らない点も、また気がつかない点もあると存じますけれども、御指摘をいただきながら、私はその対策に万全を期していきたい、こう思っておる次第であります。どうぞ今後とも皆さんの御叱正、御指導をよろしくお願いいたす次第であります。
○並木委員 ありがとうございました。
○北橋委員長 藤木洋子さん。
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。 早速でございますけれども、まず最初に、先ごろ成立いたしましたダイオキシン類対策特別措置法の附則で検討事項になっております食品への対策の問題でお伺いをしたいと思います。 厚生省は、九七年度の食品中のダイオキシン類調査結果をもとにいたしまして、通常の食生活を介して調理後の食品から摂取するダイオキシン類及びコプラナPCBの量の平均が二・四一ピコグラムだとして、現時点において個別食品の飲食を規制する必要はないと食品の安全基準の設定に難色を示しております。しかし、同じ調査の中で、関東地区のCという場所が三・一八ピコグラムになっております。関西地区は、三・一四ピコグラムというふうになっております。これらの地区を見ますと、有色野菜だとか魚介、肉、卵などの摂取量が極めて多いというのが特徴になっております。さらに、こうした地区がごみ焼却の集中した施設などに隣接していた場合、これは法律で定めたTDI四ピコグラムを超えるという場合が出てくるわけですね。 こうした総量規制基準を定めなければならないような高濃度の地域につきましては、食品中の汚染実態調査を厳密に行って、その地域がTDI四ピコグラムを超えるような場合、その地域に合った食品の安全基準を設定すべきではないかというふうに考えるわけですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○真鍋国務大臣 食品問題でありますから、具体的には厚生省の管轄になると思います。いずれにいたしましても、ダイオキシン類の含有量の多いものに対しましては特別対策を講じていかなければならないと考えておる次第であります。 そこで、含有率の多い魚介類であるとか肉、卵類、乳製品等々については十分な注目をして、その対策を講じていくということでありますが、ダイオキシン類が四ピコグラム以上になるようなことがあってはならない、こう思うわけでありまして、その点につきましては厚生省を初め関係省庁と連携をとりながら対応していきたい、こう考えております。
○藤木委員 十分な施策を講じていただくようにお願いしたいというふうに思います。 ところで、厚生省は七二年に、PCBによる危害防止の観点から、汚染源として最も重要なものと考えられる食品について、その暫定的規制値を定めております。 その厚生省通知では、本来、規制値を定めるに当たっては、長期毒性研究の結果から人体の一日摂取許容量を算出し、これをもととして食品ごとの規制値を定めるのが一般的である。しかし、PCBの長期毒性研究は今後も一年以上にわたって継続されなければその研究の完成が見られない。一方、PCBの食品汚染とこれを取り巻く社会情勢は放置できない現状にある。このため、現時点において入手し得る限りの内外の研究成果を基礎として暫定的にTDI五マイクログラムを算出し、これに現在までに得られた調査結果による食品のPCB汚染の実態を勘案して当面の基準として決めたとしております。その暫定的規制値というのは、内海、内湾の魚介類で三ppm、牛乳が〇・一ppm、肉類では〇・五ppm、また卵類では〇・二ppmとなっております。 ですから、PCBの場合もその時点において入手し得る限りの内外の研究成果を基礎として暫定的規制値を定めているわけですから、PCBよりもはるかに毒性が強いダイオキシンについても食品中の暫定的な安全基準、これを早急に定めていくべきではないかというふうに思うのですけれども、厚生省、その点はいかがでしょうか。
○小野(昭)政府委員 御指摘のPCBの関係でございますが、これはカネミ油症事件に由来をするわけでございますが、今先生御指摘にありましたように、昭和四十七年に暫定的な規制値が設けられたわけでございます。これは、当時PCBに高濃度に汚染された食品によります中毒事件、いわゆるカネミ油症事件が発生したことを受けまして、暫定的な基準として設けられたものでございます。 これに対しまして、現在では、例えばダイオキシンにつきましては、トータルダイエットスタディー調査によりまして綿密な摂取量の推計ということが可能になっておりまして、こういうトータルダイエットスタディーの調査結果とTDIを対比することによってさまざまな問題を議論するということが可能になってきたというふうに考えております。 今いろいろな食品についての御指摘もございますので、食品の汚染実態調査等々あるいは各種の調査を含めまして、今後の取り扱いについて、専門審議会でございます食品衛生調査会に近々さまざまな問題についてお諮りをし、御意見をいただいて対処してまいりたいと考えているところでございます。
○藤木委員 今後の検討課題だということでございますけれども、カネミのようにPCBを起源とするようなダイオキシンによる汚染の可能性というものはあるわけでございます。ですから、カネミの悲劇を経験した日本が同じ食品公害を繰り返してはならないというふうに思います。ドイツのように安全基準を早急に定めていただきたいということを強く申し述べておきたいと思います。 次に、ダイオキシン類の排出ガスに係る大気排出基準を定めることに関連してお伺いをいたします。 私の地元、兵庫県宝塚市でごみ裁判が十一年間続いておりましたけれども、ことしの七月七日に宝塚市と住民が和解をいたしました。この裁判は、ダイオキシン類が〇・一ナノグラムを超えてビニール、プラスチック類を焼却してはならないというものでございました。和解内容は、改修工事でダイオキシン類の発生を〇・一ナノグラム以下に抑える、ごみの減量化、リサイクル、分別収集などに積極的に取り組むというものでございます。この和解は、国が定めた既設炉に対する値の十倍厳しいものになっているわけですね。これは、既設炉でも努力をすれば〇・一ナノグラム以下に排出を抑えることが可能であるということを認めたものとして、大変重要な和解でございます。 現行の二〇〇二年十一月まで八十ナノグラムという基準値では甘過ぎる、高濃度の汚染を抑えられないと、埼玉県の所沢市では条例で二〇〇〇年十一月までに四十ナノグラムにすることを義務づけ、違反者には罰金も科すということにしております。 そこで、既設炉でも宝塚市がやろうとしているわけですから、全国的にも〇・一ナノグラムに近づけるように基準値を前倒しをして実施することは可能だと思うのですが、大臣はそのようなお考えをお持ちではないでしょうか。
○真鍋国務大臣 現在、大気汚染防止法に基づきまして、新設のごみ焼却施設については、〇・一ナノグラムの基準を大規模施設に適用するなど、実施可能な最善の技術に基づく基準を適用しているところでございます。 既に設置されているごみの焼却施設については、燃焼管理の徹底により、対応可能な当面の基準を適用しておるわけであります。さらに、施設改築等によって対応が必要な水準として、平成十四年十二月から一層厳しい基準を適用することといたしております。 今後、ダイオキシン類対策特別措置法の施行に向けまして排出基準値の設定についての検討を急いでまいりますけれども、既設のごみ焼却施設の改築に当たっては、平成十四年十二月からの厳しい基準値を可能な限り早期に達成するよう、周知徹底、指導を図ってまいりたいと考えております。
○藤木委員 確かに今でも、法律で各自治体が上乗せ、横出しをしてそういうことを行えるということはそうなんですけれども、やはり前倒しは国がやるしかございませんので、そのことを求めているわけです。TDIが四ピコ以下ということに合わせましてぜひそういう措置をとっていただきたいということを重ねて要望したいと思います。 次に、法律は、ダイオキシン類により汚染された土壌に係る措置の費用負担について、公害防止事業費事業者負担法によるものとなっておりますけれども、それに関連をいたしまして、汚染者負担の原則、いわゆるPPPの原則の問題で、プラントメーカーである三井造船の責任について伺いたいと思います。 大阪の豊能郡美化センターの場合、厚生省がことし六月に公表いたしました豊能郡美化センターにおけるダイオキシン汚染調査報告書の中で、「高濃度汚染の発生機序のまとめ」でも次のように述べております。不完全燃焼等による生成、洗煙排水処理水の循環利用による増加、湿式洗煙塔の水系への濃縮、開放型冷却塔からの排出、これが高濃度汚染を引き起こした原因と指摘をしているところです。さらに、この排出総量を試算してみますと、煙突からは百十四グラム、開放型冷水塔からは百十グラムというふうになっているわけです。 この豊能での高濃度汚染は、三井造船のプラントで、三井造船の子会社の運転管理で引き起こされたものと言わざるを得ないわけでして、この調査報告書から見ましてもプラントメーカーとしての三井造船の責任は明らかだというふうに思うのですけれども、厚生省はどのようにお考えでございましょうか。
○小野(昭)政府委員 豊能郡の美化センターでの高濃度ダイオキシン汚染の原因究明を行っておりました生活環境審議会廃棄物処理部会のダイオキシン対策技術専門委員会が、去る六月二十四日に報告書を取りまとめたわけでございます。 これによりますと、豊能郡美化センターにおきます高濃度汚染の発生メカニズムにつきましては、燃焼室におきます不完全燃焼及び電気集じん機等におきます再合成でダイオキシン類が発生をいたしまして、排ガス中のダイオキシン類が湿式洗煙塔におきまして洗煙排水及び冷却水に移行し、さらに、洗煙排水処理水を燃焼ガスの冷却水として循環利用していたということによりましてダイオキシン類の生成が増加をいたしまして、その一部が開放型冷水塔から施設近辺に排出されたものというふうに推定をされたところでございます。 それで、このようなメカニズムで高濃度汚染が生じた原因が施設の構造によるものであるのか維持管理によるものかについての特定はこの報告ではされておりません。 厚生省におきましては、平成二年に旧ガイドラインを策定いたしまして、焼却施設において講ずべきダイオキシン対策を明らかにしたわけでございますが、この豊能郡美化センターが設置されました昭和六十三年当時につきましては、焼却施設におきますダイオキシン対策に関します知見が極めて乏しくて、ダイオキシン類の排出削減のための基準等が存在していなかったわけでございます。 それで、この豊能郡美化センターの焼却施設の構造につきましては、六十三年当時の廃棄物処理法に基づきます構造基準及び国庫補助事業としての採択の基準であります構造指針に合致をしておりまして、専門委員会の報告におきましては維持管理の問題も指摘されているということでございますので、プラントメーカーに責任があるというふうには必ずしも断定できないというふうに考えております。
○藤木委員 今もお話がございましたように、原因を特定しないということでございますけれども、最終報告書でも汚染原因の責任を明確にしていないということであるならば、国の怠慢は明らかだというふうに思います。それで、プラントメーカーなどの責任を棚上げするものではないかというふうに思います。PPPの原則からしても問題だということを申し上げたいと思います。 それで、豊能郡美化センターの施設は、流動床、炉頂型ガス冷却室、電気集じん機というやり方でございますけれども、これと同型の施設が五施設ございました。三井造船の納入実績を見ますと、豊能郡美化センターは八八年三月に完成で、ダイオキシンの濃度は百八十ナノグラム、岩手県の遠野地区厚生施設組合が同年同月完成で百ナノグラム、兵庫県宍粟郡広域行政事務組合が八九年十二月完成で九百九十ナノグラム、大分県の日田玖珠広域事務組合が九〇年三月完成で二百四十ナノグラム、新潟県の三島郡清掃センター組合が九一年三月完成で二百九十ナノグラムとなっております。 この五施設の完成年度以前の納入実績を見ますと、ダイオキシン濃度は二けた台以下になっているわけです。また、この五施設の完成年度以降の納入実績を見ましても、型式を変更しておりまして、濃度は一けた台に低くなっております。そして、豊能郡美化センター以外の四施設は、九七年一月の新ガイドラインの発表以前に既に改修工事の対策をとっているわけですね。 これは、三井造船がプラントの欠陥を知りながらダイオキシン対策を放置してきたのは明らかではないでしょうか。それでもなお三井造船の責任が全くないと言い切れるのかどうか。厚生省、いかがですか。
○小野(昭)政府委員 御指摘の三井造船製のごみ焼却施設でございますが、豊能郡美化センターと類似のタイプでございます流動床、炉頂型のものといたしましては、昭和六十三年四月から平成三年四月までの間に、豊能郡美化センターを含めまして五施設設置をされております。 これらの施設につきましては、いわゆる旧ガイドラインが策定されます前に設計をされまして建設された施設でございます。豊能郡美化センターが設置をされました昭和六十三年当時におきましては、流動床、炉頂型の焼却施設と申しますのは、立ち上げあるいは立ち下げが非常に容易であるということ、かつコンパクトな施設ということでございまして、こういった意味で採用されておりまして、先ほど来申し上げておりますように、当時の法に基づきます基準というものに合致をしたものでございます。 その後、平成二年に策定をされました旧ガイドラインに照らして見ました場合には、燃焼温度あるいは電気集じん機入り口温度につきまして不適切な点が認められまして、旧ガイドラインに沿った施設の管理ができていなかったというふうに考えられるわけでございます。 また、豊能郡美化センターにおきます対策の経緯につきまして、平成十年の六月に厚生省がこの施設の関係者からヒアリングを行っております。それによりますと、施設改造等の提案につきましては、平成四年に組合より三造環境エンジニアリングに依頼したことを受けまして同社から提案がありました。しかし、その当時としては、開設間もないこともあり、多額の経費を投じて改造するのは困難だというふうに判断をし、改造工事を断念したというふうに当時の担当者から聞いているという回答を組合から得ているわけでございます。 このようなことから、豊能郡美化センターにおきまして、結果的に施設の改造が実施されなかったということでございますが、このことについて三井造船に責任があるというふうには言えないと考えております。 なお、御指摘の五施設のうち岩手、新潟それから大分の施設につきましては、これは電気集じん機をバグフィルターに変更いたしまして非常に低い濃度になっているということでございます。
○藤木委員 九〇年の十二月の旧ガイドラインは、それは単なる行政指導でございますから罰則もないのは当然でございますけれども、一けた台になったのは、今もおっしゃったように、バグフィルターの設置をしたというだけにすぎないわけですね。実際の改修はいつやったかといいますと、九七年の新ガイドラインの前後ということになっているわけですよ。 さらに、この調査報告書では、土壌中へのダイオキシン類の蓄積がセンターの開放型冷却塔から百メートルの円内の地表から五センチまでの土壌には十グラム、また、一キロメートルの円内の地表から五センチまでの土壌には四十グラムが蓄積されていると試算をしております。 この汚染処理には大変な費用がかかるんですね。これに対して、これまで施設組合では、施設内汚染物対策に十五億四千八百万円、環境対策で二億七千四百九十八万円、環境調査六千三十四万円など、合計いたしますと十八億九千二百五十八万円の予算を計上しております。焼却炉の解体だとか高濃度汚染物処理などは国が半額補助することになっておりますけれども、それにしても大変な自治体負担になっております。これには、周辺の土壌汚染の処理費用は含まれていないわけです。 ですから、高濃度汚染を引き起こした三井造船の責任として、当面、調査費等の費用負担をさせるべきではないかというふうに私は考えますけれども、厚生省はどのようにお考えでしょうか。
○小野(昭)政府委員 豊能郡美化センターの事例におきます土壌汚染の処理等につきましては、市町村の固有事務でございます一般廃棄物の処理及びこれに伴って生じた問題でございますので、基本的には市町村が責任を持って対応すべきというふうに認識をいたしております。 厚生省といたしましては、豊能郡のいわゆるこの組合が安全かつ適切に施設を解体できますように、平成十年度の第三次補正予算におきまして解体処理のための事業に対しまして補助することといたしているわけでございます。 一方、プラントメーカーでございます三井造船の費用負担の問題につきましては、現在、美化センターにおきます高濃度ダイオキシン汚染問題に関しまして、施設周辺の住民と三井造船を含みます関係当事者の間で公害調停手続が行われておりますので、厚生省としてはコメントすることは差し控えさせていただきたいと考えております。
○藤木委員 今のお答えを伺っていますと、どうも厚生省はプラントメーカーに対する指導が甘いというふうに思いますね。 前の委員会でも私質問したんですけれども、構造指針や発注仕様書などを出している国の責任が問われるからではないのかというふうに思わざるを得ません。 昨年九月、ごみ焼却施設の建設をめぐる談合疑惑がございまして、公正取引委員会が、社団法人日本環境衛生工業会やこの工業会の会員になっている大手五社を含むプラントメーカー十六社を独占禁止法違反の疑いで立入検査をいたしました。 厚生省はごみ焼却施設建設に補助金を交付しておりますし、工業会には同省のOBが副会長と専務理事に天下っております。 新聞報道によりますと、日立造船、三菱重工業、タクマ、NKK、川崎重工業が五社会、それに荏原、クボタを加えまして七社会を組織して、過去の実績に応じて各社の年間受注トン数を決めていたというふうに言われております。 そこで公正取引委員会にお伺いをいたしますけれども、この独禁法違反の疑いでの立入検査をしてそろそろ一年で、結論を出すための審査を行っていると思うのですけれども、進捗状況はどのようになっておりますでしょうか。
○平林政府委員 お答えいたします。 御質問のごみ焼却施設の入札談合事件につきましては、新聞報道もされましたように、また、本委員会でも御質問がありましたように、昨年九月に立入検査をいたしまして、以後、関係者から事情聴取をするなどいたしまして、鋭意審査に努めているところでございます。 今後の審査の見通しでございますけれども、これはやはり個別の審査にかかわることでございますので、答弁はちょっと御容赦させていただければと思います。一般的に申し上げまして、事件の審査には立入検査から勧告まで通常半年から一年くらいかかっておりますので、本件につきましても立ち入り以後十カ月経過しておりますから、できるだけ速やかに結論を出したいというふうに考えておる次第でございます。
○藤木委員 早急に結論を出して、業界に対し厳しく対処をしていただきたいと思います。 こうした、プラントメーカーの業界と厚生官僚が癒着をしてごみ焼却施設の建設が独占的に行われているかのような疑いは、厳しく改めるべきです。 また、さきに挙げました七社会のほかに、後発組として、三井造船、石川島播磨重工業、神戸製鋼所などがございますけれども、これらのプラントメーカーの業界と政界の癒着とも受けとめられる事態、これも厳しく改めるべきです。 九七年度の政治資金報告書を見ますと、さきの五社会のNKKが一千五百万円、三菱重工業が一千三百九十五万円、七社会のクボタが七百五十万円、その他、石川島播磨重工が一千六百十万円、神戸製鋼所が一千五百万円、三菱造船が二百十五万円など、プラントメーカーから国民政治協会への政治献金が、判明しているだけでも七千六百八十六万円に及んでいるわけです。 こうした、国の補助金を投入して建設されるごみ焼却施設を独占的に受注している業界から巨額の政治献金を受けていたのでは、業界に対して公正な指導はできないのではないかと思いますけれども、大臣、その点どのようにお考えでしょうか。
○真鍋国務大臣 政治資金問題について当委員会で御答弁させていただくのはいかがなものだろう、こう思いますけれども、先生の御質問で、あえて私は申し上げたいわけであります。 環境庁においては、大気汚染防止法やダイオキシン類対策特別措置法によって、焼却施設の設置者である市町村や産業廃棄物業者などに対して規制や指導を行うことになりますけれども、焼却炉メーカーに対して補助や指導は一切行っていないところであります。御指摘のような焼却炉メーカーによる政治資金団体に対する政治献金の有無については、私は一切承知いたしておりません。 環境庁といたしましては、制定された法律を着実に執行してまいるということが第一義でございます。その点につきましては厳重な姿勢でもって対処していきたいと思っています。
○藤木委員 環境庁長官がいただいたというふうに私申し上げたわけではございません。しかし、関係政治家が、例えば通産関係であろうと、その担当の方に渡ろうと、そういったことは絶対にあってはならないというふうに思います。国民の健康を守り、環境を保全するために国を挙げてダイオキシン問題に今取り組もうとしているときでございますだけに、そのことは厳しく戒めていただいて、業界と政界の癒着があるなどというような疑いを持たせることがないように力を尽くしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○北橋委員長 中川智子さん。
○中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子です。 まず最初に、私も昨年の四月、能勢の問題が起きたときに、すぐに三井造船に飛び込んでいったり、環境庁そして厚生省、このダイオキシン問題の不安を払拭するために早急に対策をと駆け回っていて、それから一年余りがたって、やはり真鍋長官のリードでさまざまの新規立法ですとかまた法改正、ダイオキシン問題で国民の不安に対しての取り組みというのに対して敬意をまず表したいと思います。敬意を表しながら、一方で切るというのが私の手法ですけれども。 先日、七月十六日に、鈴木委員もパネラーとして出席された朝日新聞主催のダイオキシン問題の大きなシンポジウムがございました。「奪われし未来」の著者の一人でありますマイヤーズさんがいらして、その方のお話の中で、特に最後に彼は力を込めて三つのことをおっしゃいました。 まず予防原則、未然防止が大事だ。二番目には汚染者責任というふうに話されました。そして三つには、市民への情報公開。この三つが原則。そして、日本へのエールとして、やはり燃やす文化、ダイオキシンでこれまでこのように大変になっているその日本がこれから世界をリードしていって環境対策に積極的に取り組んでほしい、世界は日本に対して期待しているということをおっしゃいました。私も本当に背筋がぴしっとする思いでした。鈴木先生のお話も、いろいろ日本のことを一生懸命おっしゃって、日本もこんなに頑張っているというような形でシンポジウムが行われたんですけれども、私は、やはり予防原則、汚染者責任、情報公開、これを軸にしながら、この間の所沢の問題、能勢の問題というのをきっちりけりをつけつつ、未来に向けての対策をしていくべきだと思っております。 ただいま藤木委員の方からも能勢のことがございましたが、最初はこの能勢のいわゆる住民不安のことを幾つか質問させていただきたいと思います。 重複しますので厚生省の方にまず伺いたいのですが、先ほどの御答弁の中で、ほかに五施設、能勢と同じような型のものがございました。流動床、炉頂型、電気集じん機、湿式洗煙、開放型冷却塔というのがあったわけなんですが、ほとんど改修とか、そして休炉になったりとかいろいろな対策がとられて、非常にクローズアップされたのは能勢でした。そして結局、先日の報告書の中で、豊能郡美化センターだけが種々の要因が重なった極めて特異な事例というふうな報告がなされております。 極めて特異な事例というふうな報告から酌み取るのは、やはりこの焼却炉は欠陥炉ではなかったのか。それに対して、やはり国として一定の見解を聞きたい、そのような要望が強うございます。欠陥炉というふうにきっちりはお答えにならないと思いますが、端的に、なぜ特異なのか、そして、約十一年前で、今から二年前に休炉になったわけですから、九年間ダイオキシンをばらまいていたということに対して、やはりこの焼却炉は欠陥だったんじゃないかという住民の声に対してどのようにお答えになりますか。
○小野(昭)政府委員 先ほどの答弁と多少ダブるかもしれませんが、再度お話をさせていただきます。 流動床、炉頂型のものといたしまして、三井造船が製造いたしましたごみ焼却施設は、先ほど申し上げましたように、昭和六十三年四月から平成三年四月までの間に五施設ございます。これらの施設は、いわゆる旧ガイドラインが策定される前に設計され建設をされた施設でございまして、当時としては立ち上げ立ち下げが容易である、あるいは施設がコンパクトであるといったことで採用されたわけでございますし、当時のいわゆる諸基準に合致をしたものでございます。 ただ、豊能郡の美化センターの場合に、その後、平成二年の旧ガイドラインによりますと、燃焼温度あるいは電気集じん機の入り口の温度について不適切な点があったということが認められているところでございます。こういった経緯もありまして、先ほども御答弁申し上げましたが、平成四年に、組合から、いわゆる施設改造につきまして関係者との間でいろいろ御議論があったわけでございますが、現時点では困難ということで改造工事を断念したということの経緯等がございます。 そういったことも含め、かついわゆる准連炉あるいは炉頂型、電気集じん機を持っている、開放型冷却塔を有するといったような特徴、それから維持管理が必ずしも適切でなかった点があるといったようなことから、極めて特異的な例であるというふうに報告をされたものと考えております。 今申し上げました准連続式炉頂型の焼却炉でありまして、電気集じん機あるいは開放型冷却塔を有するといったような構造上の特徴を持っております施設につきましては、全国の市町村が設置いたしますごみ焼却施設のうち三十七施設が存在をいたしておりまして、これらの施設の安全性を確認いたしますために周辺土壌等の調査を指示いたしまして、その結果を本年二月に公表したところでございます。 それによりますと、一部の施設の土壌から、施設の清掃あるいは補修等の汚泥の飛散などが原因と考えられる比較的高濃度のダイオキシン類が検出されましたけれども、豊能郡美化センターにおいて検出されたような高濃度かつ広範囲な土壌汚染はいずれの施設においても見つかっておりません。
○中川(智)委員 改修のそういう要望、あれは自治体も五百万を計上してそれを使わなかったとか、どのようないきさつがあったのかというのがいまだに不透明な状況です。 そうしたら、今の御答弁を伺いますと、結局汚染原因者というのは行政になるのか、いわゆる施設組合、それとも三井造船なのか。どちらかと問われたら、どちらでしょう。
○小野(昭)政府委員 ごく一般論で申し上げますと、一般廃棄物処理というのは市町村固有の事務でございますので、その事業の実施あるいは事業の実施に伴って行った問題の処理の第一義的な対応は市町村においてなされるべきものというのが原則であろうと考えております。 なお、本件に関しましては、先ほど来申し上げておりますようにさまざまな要因が重なり合ってこういった問題が起こっておりますので、どこにどう責任があるかということにつきましてはなかなか言及するのが難しいと考えております。
○中川(智)委員 例えば裁判なんか起こす場合、住民が訴えるとしたら、施設組合になるわけでしょうか。そうしたら、結局税金で焼却炉を買って、税金でその後始末も全部して、それをつくった企業の非というのは、直接的には、やはり国からということはないということなのですね。住民が裁判を起こす場合は、施設組合が三井造船を訴えることはできても、住民が直接訴えることはできないのでしょうか。これは小野局長に聞いても答えられないですかね。ちょっと知恵をかしてください。
○小野(昭)政府委員 私が提訴する当事者ではございませんので、また、そういう民事上の訴訟、調停等の問題につきましては、関係する法律あるいは関係する省庁は私の方ではございませんので、そちらの方にお聞きになるのが妥当かというふうに思います。
○中川(智)委員 でもやはり、今のお言葉は余りにも冷たいお言葉ですよね。私、もしも住んでいたら、住民の人の不安を酌み取ってきっちりやるのが国の役目だと思いますよ。余りにも冷たくて驚きました。 それでは、能勢の方たちの不安はまだまだ深いもの、厳しいものがございます。特に土壌の問題なのですけれども、環境庁は土壌の対策基準として千ピコグラムとしましたけれども、やはり物すごく広範に汚染が広がっている。そして、小学校で子供たちは、グラウンドで遊んだり転んだりいろいろするわけですよね。そしてまた、公園があります。それで、能勢は農業の町ですから、農地がございます。 でも、質問を繰り返していく中で、やはり千ピコというところは、きめ細かな基準をということでお願いしているんですが、公園や小学校のグラウンド、中学校のグラウンド、そして農地などの対策基準が先送りですが、基準値があいまいなままでは住民の不安が払拭されないと思うんです。これに対して、環境庁いかがでしょうか。
○遠藤(保)政府委員 お答え申し上げます。 今回、七月に土壌中のダイオキシン類に関する検討会の第一次報告が出されまして、居住地等につきまして千ピコということを提起いただきましたので、政府といたしまして、ガイドライン値として全国に通知したところでございます。 この土壌中ダイオキシン類のガイドライン値につきましては、子供の時期をも含めた生涯にわたるダイオキシン類の摂取による健康影響、これを考慮した上で、特に問題が生じないという専門家の判断をベースとして設定したものでございます。 したがいまして、子供にも大人にも共通して適用されるものでありますので、子供の遊び場や学校のグラウンドなどについて特別の基準は設定しませんでした。諸外国の中でも、ドイツが子供の遊び場について他の場所と異なる基準値を設定はしておりますけれども、そのほかの国では我が国と同様に子供に着目した基準値を特に設定しておりません。 なお、子供の遊び場のガイドライン値の設定につきましては、国民の関心が高い点でもあり、かつ、今回の報告の中でもさらなる調査研究を深めよという提起もいただいておりますので、今後、設定の必要性をより科学的に検討するためにも全国的な実態調査を実施することとしております。 次に、農用地でございますけれども、これにつきましては、やはり農用地土壌中のダイオキシン類あるいはコプラナPCBの農作物を通じた暴露リスクの評価のためには、今回の報告書の中で二点指摘されております。 一つは、農用地土壌から農畜産物に移行する実態があるのか、これをきちんと解明しろ、二番目は、当該農畜産物中のダイオキシン類及びコプラナPCB濃度が適切なレベルを超えていないか、これについて知見を収集する必要がある、このため、農用地を経由しました暴露リスクにつきましては、農用地土壌と農作物に関する実態調査結果を踏まえて、ガイドライン値の設定の必要性を含めて検討していくべきだ、こういうことでございますので、今後知見の集積に努めまして、引き続き検討を続けていきたいと思っております。
○中川(智)委員 特に、能勢とか所沢とか、この間汚染実態がはっきりしたところに対しては、個別にやはりそこを特定地域として、そのような土壌に関してももう少し低い値でというふうな特別措置をぜひとも講じていただきたいと思いますし、早急な対策をぜひとも強く要望しておきたいと思います。 そして、私も、今回いろいろなダイオキシン関係での立法その他をずっと真剣に議論していく中で、今、市民の関心はやはり排出、出口のところじゃなくて入り口。ごみをどう減らしていくか、減量化をどうしていくか、そこに対して国の姿勢がなかなか見えない。これは地方自治体に任せているという状況があると思いますし、やはり地方分権の中で地方自治体がしっかり取り組んでいくものだと思うんですが、余りにもばらつきがあり過ぎると思うんですよね。一方では非常に積極的にやっている、一方では何もかも一緒、分別なんて三種類ぐらいしかないというところも圧倒的に多いわけです。 私は、やはりごみまずありきというのはおかしいと思うんですけれども、埼玉県の久喜宮代衛生組合なんかでは、住民の非常に強い働きかけの中で、九四年から徹底した分別、そしてプラスチックを排除して、二つある炉の量を五年間で二割減らして、ダイオキシンの排出量も一立方メートル当たり四十ナノから一・七ナノになったりとか、九十ナノから二十二ナノになったりとか、その工夫の中には生ごみの堆肥施設ですとかリサイクルプラザの建設を検討中ということで、きっちりと分別と生ごみ対策をやっております。 ごみの減量化に対して、環境庁長官、減らすということに対して環境庁はこれからどのように取り組んでいくのか。急な質問で済みませんけれども、長官の率直なお言葉をぜひとも伺いたいと思います。
○真鍋国務大臣 先ほど来、近藤先生や並木先生、皆さん、地元にいろいろな公害が発生して、その問題についてお触れになったわけであります。 現に、私も水俣市に参りましたところが、かつての公害排出の町であったわけでありますけれども、ごみ分別は二十二種類においてなされておる状況を拝見いたしたわけであります。また、先ほど近藤先生にも申し上げたわけでありますけれども、名古屋市におきましては、燃えないごみと燃えるごみの二種類の分別しかできていなかったというようなところに思いをいたしまして、今後、ごみの分別については十分な対策を講じてほしいと申し入れをしたところであります。 そのように、各市町村によっていろいろ対応が違ってくると思いますけれども、苦い経験を持ったところにおきましては十分な対策が講じられておるような感じがしてならないわけであります。そのような過去の経験を生かしながらごみの減量に努めていかなきゃならない、こう考えるわけであります。 今日、循環型社会が求められておるわけでありまして、先生が今御指摘になりましたように、最初にごみありきでなくて、ごみをいかようにして少なくしていくか、そして、その少なくする中に循環型社会を形成していくようにしなければならないということで、多目的にごみの処理方法を講じていただいておるところであります。 ですから、今後、日本のごみ問題につきましては、そのような循環型の経済社会の中において減量化を図っていくと同時に、これからはごみを出さないような方策を講じる、それがためにいろいろな政策が施されておるわけであります。例えばデパートに買い物に行ったとき、できるだけ包装紙を初めとして紙類を少なくするというためには、買い物袋を持っていっていただくような習慣をつけるとか、いろいろ工夫を講じてやっていかなければならない。それがごみの減量化にもなるし、また循環型の社会を形成していく上に大切なことではないだろうか、こう考えておるわけであります。
○中川(智)委員 ありがとうございます。 やはりこれからは、最後の燃やすこととか埋めたりとかばかりではなくて、しっかりと入り口のところを環境庁としては対策を講じていただきたいし、地方自治体でも一生懸命やっているところは積極的に表彰でもして、もっともっと元気で頑張ろうというような形でやっていただきたいと思います。 環境庁の計画では、二〇〇一年から廃棄物リサイクル部というのを、廃棄物行政が厚生省から環境庁の方の所管になると聞いているんですけれども、リサイクル部の積極的な働きを期待しているわけなんですけれども、汚染者責任、やはり今回も三井造船なりなんなりの企業責任というのがほとんど問われないという部分、そしてこれからごみを出していかないという部分では、生産者責任というのを徹底していただきたいと思うんです。 容器包装リサイクル法とか家電リサイクル法など重要な法律についても環境庁の役割は大きくなると思うんですが、この容器包装リサイクル法の完全施行に向けての生産者責任をちょっと伺いたいと思います。 やはりいろいろな製品に表示をしていただきたいと思うんですね。私たちが物を買うときに選べない。これは有害なものを出す、では控えようかとなったら、企業の方も、ではこういうものよりもこういうものでつくっていこうというふうに、やはりそれが自分自身の身に降りかかりますと、そういうふうになっていくわけなんです。 現在日本が実施しているリサイクル法は、ドイツのデュアルシステムやフランスのエコアンバラージュに比べて、回収や運搬を行う自治体の方の負担が大きくて、事業者負担が軽くなっているというふうに認識しているんですけれども、自治体負担というのはやはり税金の負担なのですよね。 そこで、ごみを減量して企業の生産を変えていくためには、製品の生産者責任の徹底が必要だと思うんですが、そこのところに対してどのようにお考えかということをお伺いしたいと思います。
○小野(昭)政府委員 容器包装リサイクル法におきましては、廃棄物の処理あるいはリサイクルについて市町村のみが全面的に役割を担う、これが従来の考え方でございましたが、それを改めまして、消費者は分別をして排出をする、市町村は分別収集をする、それから容器の製造者及び容器の中身の商品の製造業者は再商品化を実施するという新たなおのおのの役割分担を定めまして、住民や市町村の負担を軽減しながらリサイクルを推進することとしたところでございます。 また、家電リサイクル法におきましては、購入から廃棄まで長期間を要するという家電製品の性格がありまして、ちょっとこれは容器とは違うわけでございますが、そういったことを考えまして、排出時に料金を支払うことを基本としておりますけれども、容器包装リサイクル法と同様の考え方に基づきまして、小売業者に収集、運搬、メーカーに再商品化の実施を義務づけるという仕組みにしておりまして、こういったことで生産者の一定の役割というものを規定しているところでございます。
○中川(智)委員 時間になりましたが、最後に、やはり生産者とかメーカー、プラントに対して甘いという感がぬぐえません。藤木議員がおっしゃったように、やはり二〇〇〇年度からの企業献金廃止ということをしっかり社民党として主張して、質問を終わります。 農水さんにも来ていただいたのに、どうも申しわけございません。
○北橋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十二分散会