沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1999/03/24
会議録
○五島委員長 これより会議を開きます。 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めることとし、高村外務大臣、太田総務庁長官及び野中沖縄開発庁長官の所信に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。仲村正治君。
○仲村委員 野中官房長官には、昨晩からけさにかけて徹夜で、大変お疲れのところだと思いますけれども、ぜひ御協力をお願い申し上げたいと思っております。 私は、まず、戦後半世紀を経過して、戦中戦後そして将来の沖縄問題についての政府の対処方針を、私見を交えながらお尋ねをいたしたいと思います。 去る一月の内閣改造で、内閣の中枢の実力者であられる野中官房長官が沖縄開発庁長官を兼務されるようになった。そのことは、戦後半世紀を過ぎた今日、今なお沖縄の戦中戦後に起きた問題の処理が山積し、これを的確に解決しなければならないという小渕総理の沖縄重視のあらわれだと受けとめております。沖縄問題は、すぐれて我が国の対米外交及び防衛を左右する最重要な政治課題であると私も考えております。 そこで、野中官房長官と申し上げた方がよいか、あるいは沖縄開発庁長官と申し上げた方がよいか迷うところでありますが、まずは野中官房長官の、戦後半世紀を経過した今日の沖縄問題解決に対処される御決意と所見をお尋ねいたしたいと思います。
○野中国務大臣 私から改めて申し上げるまでもなく、沖縄は、あの大戦の中、我が国国内において唯一の地上戦を経験されました。多数の県民のとうとい命が犠牲となったわけでございまして、その後も、二十七年の長きにわたりまして米国の施政下に置かれるなど、沖縄の戦中戦後は苦難の連続であったと承知をしておる次第でございます。 我が国に復帰をいたしました後、県民の多大の御努力と、三次にわたる振興開発計画等に基づきまして総額五兆円を超える国費を投入するなど沖縄の振興開発のための諸施策が講じられ、インフラ整備等におきましても着実な進展が図られてまいったわけでございますが、さはさりとて、本土と沖縄の間の格差は今なお相当程度のものがあるわけでございまして、ある程度の格差是正が行われたとは申せ、そこに深刻なものを残しておるわけでございます。 復帰後二十七年を経過いたしました今日、いわゆる戦後の米国施政下にあった二十七年、そして復帰後二十七年を迎えたこの節目に、私が沖縄開発庁長官として、さきの改造内閣でその内閣の一員に叙せられたことを、政治家としてまことに光栄に存じますとともに、その使命の重さを痛感しておるわけでございます。 一方におきまして、内閣官房長官を仰せつかっておりますので、心は沖縄にそれぞれきめ細やかな気配りをしたいと思いながらも、つい直接足を運ぶこともできずに大変苦しんでおる一面もあるわけでございますが、微力を果たして、沖縄のそれぞれ二十七年目という節目に、私自身開発庁長官としてその責めを負うたことの重さを深刻に受けとめながら、今日の深刻な沖縄の経済状態を直視いたしまして、基地問題はもちろんのこと、先生方の御努力、御理解を賜りながら、この米軍施設・区域の整理、統合、縮小に向けて着実な取り組みをいたしていきますとともに、私としても、こうした沖縄の抱える深刻な状況に直視をいたしまして、誠心誠意取り組んでまいりたいと存ずる次第であります。 お地元でそれぞれ長い間この苦難の歴史を見詰めてこられました仲村委員のまた一層の御支援、御協力をお願い申し上げる次第であります。
○仲村委員 ただいまは、野中官房長官から、戦中戦後の沖縄県民の受けた苦しみ、これを率直にお述べになり、政府のこれから引き続く沖縄の振興策についての力強い決意を述べていただきまして、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。 官房長官、きょうは三月二十四日であります。この三月二十四日に沖縄北方特別委員会が開かれたことに、沖縄の戦中戦後の苦渋、苦難の歴史を顧みて、私は不思議な因縁を感じているところであります。それは、ことしが沖縄戦から五十四年目、先ほど官房長官もお話しになられました。そして米軍占領による異民族統治が二十七年間続きました。その後、昭和四十七年に県民悲願の祖国復帰を達成してから、これまた二十七年ということであります。沖縄の戦後史は、異民族支配二十七年、祖国復帰二十七年ということになっているわけであります。 それだけではありません。米軍の沖縄進攻作戦は昭和二十年の三月二十三日、つまりきのうから始まり、そして、きょう三月二十四日は、沖縄本島南部の具志頭村の港川に米軍が艦砲射撃を始めた不思議な因縁の日であります。今さらとも思いますが、米軍の沖縄進攻作戦は、米軍にとっても日米戦争の勝敗を決定する覚悟で、米軍の総力を結集したと思います。そして、三月二十三日から六月二十三日までの九十日間続きましたが、沖縄本島の恐らくぐるりと二、三百キロの海域を何百隻という艦船が取り巻き、四方八方から艦砲射撃を撃ち込み、ハチの巣から飛び散るような無数の艦載機が、当時はカーチス、グラマンと言っておりましたが、このような艦載機が爆弾を投下する、機銃掃射する。その援護を受けて上陸した米軍は、戦車砲、迫撃砲、それを先頭に、抵抗する日本軍と逃げ惑う非戦闘員の沖縄県民を無差別容赦なく砲弾を撃ち込み、ついに日本軍は壊滅的に敗退し、日米両軍とそれに巻き込まれた沖縄県民など二十三万人余の犠牲者を出して、沖縄戦は終結をいたしたのであります。 私は、先ほど、ことしは沖縄県にとって、米軍占領の異民族支配二十七年、そして復帰して二十七年という節目の年であります、このように申し上げましたが、特にきょう三月二十四日は、米軍の沖縄進攻作戦で艦砲射撃の始まった日であります。そういうようなことも念頭に置いて、私は次のことを申し上げたいと思います。 沖縄県民は、戦争という国家行為の中で、まさに地獄の修羅場を見るような凄惨きわまる悲惨な犠牲になってしまったのであります。このような苦渋と悲劇の歴史をくぐり抜けてきた沖縄県民の戦争に対する憎悪感は、恐らく他県の人々には理解できないほど強いものがあります。これを風化させてはならない気持ちが非常に強いのであります。このことが基地反対の感情であって、決して、あの五五年体制下の、イデオロギーに支配されたような反米とかあるいは反基地とか反自衛隊の主義主張ではないということを、ここで明確に申し上げておきたいと思っております。 私は、次に、基地の整理、統合、縮小について申し上げます。 大変失礼な言い方だけれども、どちらかといえば、これまで政府は、県土の一一%、そして沖縄本島の二〇%という過密な沖縄の米軍基地に無神経であったと言っても決して過言ではないと私は考えております。しかし、あの平成七年九月の不幸な少女乱暴事件で県民の怒りが爆発したのが、日米両政府をして真剣に沖縄の基地の整理縮小を検討させ、平成八年十二月二日にSACOの最終報告が合意されたのであります。しかし、その大半は引き続き沖縄県に移設をするということであるので、真に県民が求めている整理縮小ではないということもまた事実であります。そのことについて、前の大田知事は、SACOに基づく基地の県内移設は認めない、移設は県外だと言って、SACO合意の作業はデッドロックに乗り上げてしまい、立ちどまってしまったのであります。 確かに、県内移設では真の基地の縮小ではないので、決してベストの選択ではないと私は思いますが、しかし、一歩でも二歩でも、基地を一カ所の地域に整理統合していくのが現実的な対応である、いわゆる最善ではないけれども次善の策として受け入れるべきである、多くの県民がこのように考えているところであります。その証左が、去年の十一月の知事選挙で稲嶺知事が県民から支持をされた、こういうことだと私は思っております。 昨年十一月の知事選挙は、まさに基地の整理縮小が争点になって戦われ、日米安保を前提にしたSACOの着実な実施を訴えた稲嶺知事が勝利をしたのであります。稲嶺知事は、選挙を通じて那覇軍港と普天間基地の移設を明確に打ち出しました。そのことを受けて、政府としては、稲嶺知事の政策を強く支持する立場だと考えております。政府は、今まで、SACOの最終決定を実施する上で、大田知事の県内移設反対の姿勢に随分と苦労してきたところだと思います。そういうこともあって、稲嶺知事が当選したからといって、外務省や防衛庁では、あたかも堰を切ったように、勇み足の感じがしてならなかったのであります。 私は、昨年十二月十七日の自民党の国防三部会で、稲嶺知事が那覇軍港や普天間基地の移設を言ったからといって、那覇軍港や普天間基地はいつ移しますか、どこに移しますかと稲嶺知事をせき立てることは慎んでもらいたい、SACOでの決定事案を一つ一つ着実に実施するためには、県内での環境整備や条件整備がまず先決だ、せいては事をし損ずる、このようなことで、外務省や防衛庁に強くくぎを刺しておきました。 この問題の進め方について、私は野中官房長官の御意見を承りたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○野中国務大臣 仲村委員から、今、今日に至る長い経過のお話がございました。 那覇軍港の移設につきましてのお尋ねでございますけれども、地元が従来からこの返還を強く要望をされてまいったわけでございまして、平成七年五月の、お話のございました日米合同委員会におきまして、代替施設が浦添埠頭地域へ移設されること等を条件にいたしまして、返還をする方針が承認をされたわけでございます。 このように、那覇港の港湾施設は、米軍の現在保有いたしております機能の確保を条件にいたしまして、全部返還する方針が承認をされているところでございまして、移転先において整備される施設の内容及び使用形態につきましては、地元のお考えを拝聴しながら、日米間で調整をしていきたいと考えておるわけでございます。 この問題につきましては、浦添市を初め、それぞれ地元の御理解、御協力も進みつつあるわけでございますけれども、さはさりとて、先ほど申し上げましたように、米軍基地がそのまま前提となっておるわけでございますので、そのように十分機能するような地元の理解ができるかどうかは、まだまだ不透明な点があるわけでございます。 しかし、私どもは、いずれにいたしましても、単にこの那覇港湾の移設だけでなく、普天間を含め米軍基地のありようにつきまして、県の頭ごなしにするということはいたしません。このことを明確に申し上げますとともに、それぞれ県のお考えを十分お伺いをし、そして稲嶺知事も県庁内にプロジェクトをお立てになったようでございますし、これのお手伝いをするために、要請があれば、それぞれお手伝いをしたいと考えまして、内閣にもまたプロジェクトチームを立ち上げた次第でございますけれども、基本は、沖縄県及び関係自治体のお考えを、知事がかわったから、頭ごなしにあるいはせかせかとこういう問題をやるなどと私どもは考えておりません。前大田知事、稲嶺知事が得票されました六十万余りを超える得票は、基地に対する沖縄県民の意思表示をしておると厳粛に受けとめておるわけでございまして、このことを大切にしながら、これから、沖縄県の痛みをそれぞれ関係の皆さんとともに和らげるように、そして所期の目的が達せられるように、真摯に取り組んでまいりたいと考える次第でございます。
○仲村委員 この場で私の考え方を明確にしておきたいんですが、私は、稲嶺知事が選挙を通じて言われた、SACOの着実な推進を図っていくという考え方、これを、私たちは国会の場にある者といたしまして支援をしていきたい、こういうふうに思っております。 そして、稲嶺知事は、那覇軍港の移設、そして普天間飛行場の移設を県民に約束をされたわけでありますが、それには、やはり検討委員会をつくって、どのような形で、いつ、どこに移設をするかということについても、その検討委員会の結果を見なければならないわけでありますので、ややもすると、五月の日米首脳会談に間に合わせて何とか目鼻をつけようというようなことにならないように、ぜひ沖縄県の対応を慎重にひとつ見守っていただきたい、そして政府としてとるべき支援はお願いしたい、こういう気持ちであります。 そして、稲嶺知事は、去る一月二十九日の沖縄政策協議会で、那覇港の流通拠点港としてハブ港の建設整備を要請されました。その中で、那覇軍港の移設についても触れたわけでありますが、私は、那覇港のハブ港湾整備と浦添西海岸開発、そして那覇軍港の浦添地先への移設は、切り離すことのできない一体不可分のプロジェクトとして、政府はその支援をしていかなければならない責任があると思います。 私が今申し上げた、那覇港の整備、そして浦添市の西海岸開発、そして那覇軍港の移設、これを一体不可分のプロジェクトとして、政府も責任を持って支援をしていただかなければならない、この点について官房長官のお考えをお聞きいたしたいと思います。
○野中国務大臣 開発庁といたしましては、現在、国際海上コンテナターミナル等の整備を行っておるところでございますけれども、今委員がおっしゃいましたように、那覇港湾の施設の移設、さらに浦添のハブ空港を含む今後の展開の問題、これは一体のものとして考えていかなくてはならない問題でございまして、開発庁といたしましても、委員お説のとおり取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○仲村委員 そこで、このSACOの最終報告で、那覇軍港の移設の条件として、現在の五十七ヘクタールを三十五ヘクタールに縮小する、そして使用条件は五・一五メモの範囲である、こういう感じで合意されておるわけであります。この点について、機能強化する、機能強化すると盛んに騒いでおりますが、果たしてどうなのかということについての御答弁が一点。 それから、那覇軍港の浦添移設を受け入れるべきだとする浦添商工会議所、そしてその要請を採択した浦添市議会、そして商工会議所の案に対して賛意を表明した浦添市長、これは、この条件は軍民共用港湾であります。そのような可能性があるのかどうか。この二点についてお答えをいただきたいと思います。
○野中国務大臣 今お話がございましたように、浦添の港湾移設に関係いたしましては、これが米軍の港湾として機能できる前提条件において、那覇からの移転が行われようと合意されておるわけでございます。そういう点で、浦添商工会議所なり市議会なりの決議をいただき、私どもも御要請をいただいたことを歓迎しておるわけでございます。 ただ、浦添市長さんの、軍の共用ということの御理解が含まれておる発言をされておるようにお伺いをいたしておりますけれども、いずれにいたしましても、県並びに那覇、浦添両市を中心とする関係の皆さんのお話を十分伺いまして、そういう中でSACOの合意に基づくこの那覇軍港の移転が円滑に進むようにしなければならないと考えておるところでございまして、いまだ県の、また浦添市の市長さんの真意を伺うに至っておりませんので、これからその真意を伺いながら、可能な限りこれを早く具体化していけるように私どもとしても努力をしていきたいと思う次第でございます。 繰り返して申し上げますが、地元で大変な御苦労をいただいておるわけでございますので、我々がせかせかとこれを言うのじゃなしに、地元の着々とした歩みにできるだけ我々はお手伝いをしていくという立場で、このSACOの合意の実施に一層努力をしてまいりたいと思うわけでございます。
○仲村委員 ぜひこれは、機能強化につながらないように、また、今地元から要望の出ているような形での、できるだけ軍民共用の形での移設が実現できるように御努力をいただきたい、このように思っておるところであります。 次に、沖縄の振興策についてお尋ねいたします。 沖振法、そして沖振法に基づく第三次振計は、ともに平成十四年三月三十一日で終期を迎えます。私は、まず、沖振法の延長継続は、沖縄県が日米安保条約上の負担を全国民の平均以上に今負担をしているわけでありますが、そういう状態が続いている間はこの法律に基づく県民に対する国の特別な支援は継続していかなければならない、こういうように思っております。 そういう観点に立って、沖振法の延長作業、あるいはまたこれに基づくポスト三次振計の計画策定作業を同時並行的に早急に実施すべきであると考えておりますが、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○野中国務大臣 三次振計が、残すところ、委員御指摘のように三年余りとなった今日でございまして、今後の沖縄の振興開発をどのように進めていくかを検討する重要な時期を迎えてきたと存じておる次第でございます。 沖縄県内では、ポスト三次振計に対しまして県民各位の期待も高まっていると聞いておりますが、沖縄開発庁といたしましても、これまで沖縄振興開発計画に基づきまして実施をされてきました諸施策、事業全般について広く総点検を行いますために、庁内に沖縄振興開発検討推進会議を設置いたしまして、その取り組みを始めたところでございます。これに基づきまして、県並びに関係市町村を初めとする各界の意見をも踏まえながら、ポスト三次振計について考えていきたいと存じておるところでございます。
○仲村委員 先ほども申し上げましたが、沖縄県民は、どうしてもやはり、しばらくはこの安保条約上の義務を果たすための協力をしていかなければならないということで、これは国民の平均以上の負担を強いられているわけでありますので、ぜひとも振興開発計画を継続して、特別な支援を、経済支援をしていただきたい、振興策を図っていただきたい、こういうことを強く申し上げておきたいと思っております。 次に、那覇空港の拡張整備についてお尋ねいたします。 那覇空港は、我が国で数少ない二十四時間空港として、拠点空港の役割を担える機能を有しております。近年は、観光客の急激な増加もあって、年間の利用客数は一千万人を突破いたしております。航空機の離発着回数も、平成六年から毎年三千回から四千回程度で増加し、平成十年末には十万八千六百十二回になっております。同空港の一年間の離発着回数のキャパシティーは十三万回と言われておりますので、あと五年でキャパシティーを超えてしまう状況になっておるわけであります。したがいまして、平行滑走路の沖合展開で増設しなければ今にパニック状態になる、こういうことを心配いたしておるわけであります。 この問題は早急に取り組まなければならない課題であると考えておりますが、この点についての御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○野中国務大臣 御指摘のように、那覇空港は、国が設置をし管理する三千メートルの滑走路を持つ空港でございまして、現在、本土の路線、県内路線、国際路線のネットワークによりまして、年間九百七十五万人、平成九年度実績として利用客があると言われておるわけでございます。特に、近年の観光需要の増大に伴いまして、利用客数も順調に増加を続けておると認識をしておるところでございます。 空港につきましては、当面まず、委員御承知のようにターミナル地域の統合拡充整備が重要な課題でございまして、新ターミナルビルにつきまして、本年五月の供用開始を目途に整備を進めておるところでございます。 お説にありましたように、今そういう状況を考えますときに、平行滑走路の増設等那覇空港の拡張につきまして、沖縄開発庁といたしましても重要な課題と認識をしておるわけでございまして、今後、沖縄県等の考えもよくお伺いをしながら、沖合滑走路等々いろいろな構想をお伺いし、検討していく必要があると考えております。
○仲村委員 今申し上げましたように、キャパシティー十三万回に対してもう既に十万八千回に達しているわけでありますので、これはもうこの四、五年の間にパンク状態になる、本当にパニック状態になるという心配をいたしておりますので、この平行滑走路建設について、できれば二〇〇〇年度予算で調査費を計上していただきたい、こういうことを要望しておきたいと思います。 次に、二〇〇〇年サミット開催地を沖縄県に決定する件についてであります。 政府は、来月の統一地方選挙が終了するのを待って二〇〇〇年サミットの開催地を決定する方針であることはよく承知しております。ついては、その開催地を沖縄県に決めていただきたいということでございます。 その理由は、沖縄県は、我が国の南の玄関口として、国際交流やその会議場所として最もふさわしい地理的優位性と島嶼海洋性のすばらしい自然景観を兼ね備えたところでありまして、琉球王朝時代から諸外国との交流の長い歴史の中で築き上げられてきた国際性豊かな伝統文化、そして他国民との融和性に富んだ県民性は、世界の先進国首脳会議開催地として最もふさわしい場所である、私たちはこのように考えているところであります。 何とぞ、これは今申し上げたように四月の統一地方選挙が終わってからということでありますけれども、十分このことを念頭に置いて御決定をいただくようにお願いを申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高村国務大臣 多分野中長官の方がこの決定に影響力があると思いますが、二〇〇〇年に日本で行われるサミットを日本のどこの都市で開催するかという問題につきましては、開催に名乗りを上げている八つの自治体へ現地調査団を派遣する等、鋭意検討を進めてきたわけであります。 開催地の決定は新年度になってから行うということにしておりますが、その作業を改めて進めるに際しましては、各候補地につき関係諸要素を考慮しつつ検討を行ってまいります。そして、サミットは主要八カ国の首脳が一堂に会する行事であり、数千人規模の各国代表団、報道関係者を受け入れるので、会議場や宿泊等施設の状況、地理的条件、輸送、警備条件、あるいは今委員が御指摘になったような要素、そういったことを総合的に勘案して検討、決定していくことになるわけでございます。
○仲村委員 これは、今イエスとかノーとかお答えになれるような状況ではないことはよく承知いたしておりますが、先ほど私が申し上げました、沖縄県がそのための最適地であるということをひとつ念頭に置いていただいて結論を出していただくことをお願い申し上げたいと思います。 あと一問ありますけれども、時間が参りましたのでこれで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○五島委員長 嘉数知賢君。
○嘉数委員 自民党の嘉数でございます。 野中官房長官並びに高村外務大臣には、昨晩夜を徹しての国籍不明船の対応について、本当に御苦労さんと心から敬意を表します。適切な対応をしていただきました。ただ、あのニュースを見ていながら、私は、改めて我が国の防衛のあり方あるいはまた危機管理のあり方について、深く関心を持つというか、大きな課題としてみずからももう一度対応を考えなきゃいかぬ、みずからの考え方も正さなきゃいかぬなという思いをしております。 野中官房長官・開発庁長官にお伺いいたします。 先ほど官房長官のお話にございましたけれども、私ども沖縄県は、復帰の当時、格段にいろいろの面で他県とのおくれがありました。特に社会資本の面あるいはまた教育の面、あるいはその他いろいろな面でおくれている、それを取り戻すために国が三次にわたる振興開発計画をつくっていただいて、積極的に対応していただきまして、おかげさまで、道路、港湾初め社会資本等については実績を上げてまいりました。 しかしながら、当初から私どもが目標にしておりました、他県との格差の是正、あるいはまた、経済の自立的発展のための企業の育成等についてはなかなかうまくいかなかった。そういうことで、橋本総理が在任中に、改めて思い切った振興策をとらなきゃいかぬということで、例えば沖縄自由貿易地域を設定するとか、あるいはまたマルチメディア特区、あるいは観光産業特区を育成するというような形で対応をとっていただいております。 その中の一つで、近々、沖縄自由貿易地域については地域の指定が行われるということでございます。ただ、私は、今の段階、今の極度の不況の中で、あるいはまたアジアが抱える環境の中で、思い切ったことをするためにこの自由貿易地域を指定をされたと思うんですが、なかなか国の支援がなければ今沖縄ではやっていけないだろう、その成否が大変厳しいものじゃないかという思いをいたしております。そういう意味で、その地域指定については、地域を指定していただきまして、その後のフォローというんですか、国の相当の強力な支援がなければ当初の目的を達成することはできないだろうと思うんです。 そういう意味で、開発庁としての取り組み、決意等をお伺いしたいと思っております。
○野中国務大臣 委員から御指摘ございましたように、復帰後二十七年を経過いたしておりますものの、本土と沖縄との格差は、それぞれいまだ深刻なものがございます。また、失業率、有効求人倍率等においても、漸次、最近改善をされつつあるとは申せ、本土に倍する数値を持っておるわけでございまして、私ども、本土との格差に深刻な認識を持っておるところでございます。 したがいまして、このたび稲嶺沖縄県知事から、去る三月八日に、特別自由貿易地域の指定につきまして、中城湾港の新港地区の一部を指定をしてほしいとの申し出がございました。申請を受け取った次第でございます。現在所要の手続を進めておりまして、近く指定をする運びになると存じております。 指定をいたしました後、沖縄県におきましては平成十一年度から入居企業の公募を開始することにされておるようでございまして、今後、この地域にできるだけ早く企業が立地できますように、誘致活動の強化や立地環境の整備などに積極的に沖縄県として取り組んでいかれることを期待をいたしますとともに、沖縄開発庁といたしましても、企業の立地や投資が促進をされまして沖縄の経済的な自立に貢献できますよう、産業、貿易の振興や雇用の促進にこれが結びつくように、税制、金融等の措置の活用を初めとする特別自由貿易地域制度の効果的な運用に努めることによりまして、企業誘致の促進等に取り組み、格差是正のために一層努力をいたしたいと存じておるところでございます。
○嘉数委員 指定をして、沖縄県が一生懸命努力をする、これは当然のことですけれども、私は、今の状況からすると、国の強力な支援がなければなかなか当初の目的は達成できないと思うんです。そういう意味で、ぜひ万全の体制で御助力、対応をしていただきたい、心からお願いいたしたいと思っています。 それから、去年の知事選挙で当選した稲嶺知事は、沖縄県内の高失業率を解消しなきゃいかぬ、あるいはまた、閉塞感を解消しなきゃいかぬ、沖縄の不況感を何とかして吹き払いたいということから経済振興を掲げて当選をしたのです。そして、たしか去年の十二月の沖縄政策協議会の中で、六項目の緊急に対応しなきゃいけない項目ということで、航空運賃の低減、あるいは沖縄自動車道路の料金の低減、産業支援センターの整備、あるいは通信コストの低減、レンタル工場の整備、あるいは国立高専の整備等々についての要望をなされた。 その一つ一つについての進捗状況といいますか、それをお伺いいたしたいと思っております。
○野中国務大臣 知事が選挙公約で沖縄経済新法を掲げられたということはよく承知をしておるところでございますが、その具体的内容についていまだ知事さんとよく話し合いを申し上げる機会をいただく時間がないことを申しわけなく存じておるわけでございますが、県当局の御意向をよく踏まえながら取り組んでまいりたいと思うわけでございます。 今委員が御指摘ございました、昨年十二月に開催されました、再開後一回目の政策協議会の席上におきます稲嶺知事さんの六項目の緊急対策に対する御要望につきましては、これの確実な実現を図りますために、既に一月末の政策協議会で基本方針が示されたところでございます。 現在、これらの六項目の要望事項や、観光を中心とする事業振興に役立つ公共事業など、沖縄経済の深刻な状況の改善に即効性のある効果的な緊急対策を速やかに実施していくことができるように、次回の沖縄政策協議会においてその最終方針について御了承をいただくべく鋭意検討を進めておるところでございます。
○嘉数委員 ぜひとも積極的な対応、早急な対応をお願いいたしたい、さように思っております。 続きまして、平成十三年、あと三年で切れる第三次振興開発計画を視野に入れながら、たしか橋本前総理が沖縄経済振興二十一世紀プランなるものを発表なさいました。しかしながら、その内容についてはほとんどまだこれからだという思いをしております。沖縄県としても鋭意今努力をしているところだという話は伺っておりますけれども、その二十一世紀プランの策定に対しての開発庁長官のお考え、あるいはまた、いつごろまでにその策をつくり上げられるのか、そういうことについて、今の段階でお答えできる範囲で結構ですからお願いいたしたい。
○野中国務大臣 沖縄経済振興二十一世紀プランにつきましては、去る一月二十九日に開催されました第十回目の沖縄政策協議会におきまして、稲嶺沖縄県知事から、このプランの早期策定、具体的には、本年半ばごろまでには少なくとも中間的な報告を取りまとめていただきたいという強い御要請がございました。この御要請を受けまして、政府といたしましては、今後逐次検討を進めることといたしておるわけでございまして、次回の協議会におきまして、この知事の提言されました沖縄経済振興二十一世紀プランとして目指すべき方向につきまして、県側の御意見を改めてちょうだいすることの段取りをいたし、協議会として御了承をいただいたところでございます。 また、検討を進める上で、各省庁の積極的な協力が不可欠であることは言をまたないのでありまして、取りまとめの事務局であります内閣内政審議室の沖縄問題担当室から、関係省庁、北海道開発庁を除く二十二省庁に対しまして、それぞれの省庁においても今後前向きの検討が行われますよう要請を行ったところでございます。 今後、沖縄県側の御意見や御要望を政策協議会を中心に十分お聞きをしますとともに、政府部内で十分協議をしながら、沖縄県の御要望に沿えますように、鋭意策定作業を進めてまいる所存でございます。
○嘉数委員 沖縄の振興開発にとって恐らく大きな切り札になるだろう、私はそういう思いをいたしております。ぜひ御努力をいただいて、早目にプランが策定されますようお願いいたしたいと思っております。 それから、これは私も余り定かではないのですけれども、稲嶺知事が経済新法を制定していただきたいということで、実は公約の中にも挙げられておるし、近々要請するという話もお伺いしています。 多分、この経済新法なるものは、今の法制度で対応できない部分が相当あるだろう、それは一つには、沖縄の基地の返還をする中で、例えば今、小さいのはともかくとして、大きな普天間飛行場とか那覇軍港、あるいはその他の返還をするときに、その返還計画をつくる、あるいはまた、それに対する膨大な資金需要にどういう対応をするのか等々を含めて、なかなか今の法制度ではうまくいかない、そういうことがあって、今ある振興策の法律の中で残すべきところを残して、そして改正すべきところを改正しながら、一つの法体系としてまとめていただきたいという思いでの経済新法だと私は思っております。 今後どういう形で進むかよくわかりませんけれども、特に普天間飛行場が返還された場合、これは莫大な資金がかかりますし、また、今の法制度でどうにもならない、対応できないものが相当あります。跡利用計画についても、いろいろな形で、地主だけであるいは沖縄県だけで対応できない部分、それを補完する意味でやるのかなという思いをしておりますけれども、その経済新法なるものに、県から上がってきているのか、あるいはまたこれからなのか、よくわかりませんが、国の考え方として、どういう対応をなさろうとしているのか、わかる範囲内でお答えいただけますか。
○野中国務大臣 先ほども申し上げましたように、知事の大きな公約であることを十分承知をいたしております。 ただ、今あります法律もそれぞれ機能をいたしております中で、委員おっしゃるように、沖縄の深刻な経済状態を考えるときに、知事がこの沖縄経済新法なるものにどのような具体的内容をお考えになっておるかということをよくお伺いをして、その上で、従来法との整合の問題等も十分踏まえまして、知事の御意向に沿うように努力をしてまいりたいと考えております。
○嘉数委員 いずれにしましても、これから返還が進む中で一番大事なことは、地主が安心して返してもらえるということで跡利用計画がうまくいく、あるいはそのための莫大な経費をどうするかということになろうかと思うのです。それも含めての形でぜひ御検討いただきたいなと思っています。 それから、橋本前総理、あるいはまた小渕総理の施政方針の中で、沖縄県で開発のおくれている北部地域の振興について、どうしても国を挙げて対応しながらやっていきたいという表明をなさっております。そのことについて、開発庁長官として、北部振興にかける熱意というのですか、思いを、あるいはまた、具体的にどんな形でなさろうとしているのかについてお伺いいたしたいと思っています。
○野中国務大臣 私も数回北部地域をお伺いいたしまして、豊かな自然と大いなる発展の可能性を有する一方におきまして、中南部に比べまして、人口や諸機能の集積の相対的な立ちおくれが見られる状況を目の当たりにいたしておるわけでございます。 したがいまして、政府といたしましては、沖縄県全土の均衡ある発展のためにも北部地域の振興開発を推進していく必要があると認識をいたしております。これまでもそういう意味で諸施策を講じたところでございますし、平成十年度におきましては、沖縄産業振興基金に五億円を積み増しをいたしまして、その積み増しました五億円の運用益を北部の産業振興のために必要な事業に充てることにするなど、北部地域の振興に努めておるところでございます。 また、国立高等専門学校等につきましても、さきに述べました知事の要望六項目に含まれておるわけでございまして、その具体化のために鋭意検討をいたすべく、文部省におきまして、平成十年度に引き続き平成十一年度におきましても創設準備調査を行うことにいたしております。その設置場所等につきましても、高等専門学校の設置運営の円滑化を図る観点から地元の協力は不可欠でございまして、今後、北部振興の趣旨も踏まえ、関係者の御意見も十分拝聴しながらやってまいりたいと存じます。 高速道路の延伸や、あるいは高速道路料金の低減など、沖縄県の北部が抱える問題点も十分留意しながら、政策協議会の中において議論を進めてまいりたいと存じております。
○嘉数委員 本当は太田総務庁長官にお伺いしたいと思ったのですけれども、官房長官として多分お答えできるだろうということで、私ども、沖縄開発庁が省庁再編の中でどのような形で位置づけられるかという思いをしておりました。――ちょうど間に合いました。幸いにしまして、沖縄開発庁そのものは内閣府の中に位置づけをして、担当大臣を置かれて対応するということでありますけれども、その中で、一番、私どもとしてどうしてもこれだけはやっていただきたいなと思ったことは、局長クラスが対応するということで今出ていますけれども、本来的に、予算一括計上権を行使するということであれば、各省庁間のいろいろな調整等を含めますと、次官クラスの人をどうしても一人配置をしなければいかぬだろう、そういう思いをしております。ぜひその点についての御配慮をいただきたい。 これからの中でその御予定があるかどうか、お伺いいたしたいと思っています。
○太田国務大臣 大変おくれてまいりましたことをおわび申し上げます。 中央省庁等改革後の沖縄対策担当部局のあり方につきましては、内閣総理大臣を長とする内閣府に沖縄対策、北方対策について担当大臣を置く、これは新しい制度でございます。それに、これは仮称でございますが、沖縄振興局を置くこととしておりまして、さらに、次官そのものではありませんけれども、次官に準ずる職を置く方向で検討を進めているところでございます。 いずれにせよ、次官に準ずる職も含め、沖縄対策担当部局のあり方につきましては、沖縄対策にかかわる企画立案及び総合調整の機能が十分に発揮されることを念頭に置きまして、今後さらに検討を進めてまいりたいと思います。
○嘉数委員 どうもありがとうございました。これだけはぜひ実現をしていただきたいと思っています。 それから、外務大臣にもお伺いしたいと思ったんですけれども、時間がないということでありますから、一つだけSACO関連で私の方からお願いいたしたいんです。 私も先週アメリカへ行ってまいりました。そこでコーエン国防長官あるいはキャンベルさんとお会いする機会がありまして、大変な関心を持っておられました。それで、SACO関連については、精いっぱい私どもとしては努力をしている最中でありますけれども、そのSACO関連について、今地元のマスコミでは、防衛庁と外務省に意見の相違があるんではないかという記事が出ているのを大変気にしています。 そういうことで、十分な意見調整をしていただいて、私どもが進めている形がベストとは思っていませんけれども、セカンドベストとしてSACOをどうしてもやらなきゃいかぬと思っていますから、そういう意味で、作業に支障のないように十分意思の疎通を図っていただきたいとお願いいたしまして、終わります。 ありがとうございました。
○五島委員長 上原康助君。
○上原委員 きょうは、せんだっての三大臣の所信表明に基づいて沖縄北方問題をお尋ねするということですが、昨日来、けさにかけて大きく報道をされ、また国民の関心も強くて深いものがあると思いますので、冒頭、野中沖縄開発庁長官に、官房長官も兼務なさっておりますので、恐らく官房長官のところに、昨日来、けさにかけての、あるいはまた現段階においても情報は集約されておるかと思いますので、二、三点、この点についてまずお尋ねをさせていただきたいと存じます。 いろいろな経過とか、海上保安庁あるいは防衛庁、外務省、政府全体として対処措置を講じてこられたことには、一定の理解をしている立場でございます。 そこで、これからの議論の参考にもいたしたいと思いますので、まず、二隻のこの不審船の我が国領海への侵入、侵犯の目的とかあるいは意図というものは政府はどう見ておられるのかということが一つですね。 それと、公式の記者会見では、官房長官も防衛庁長官も、多分外務大臣もそうだと思うんですが、不審船の関係国、いわゆる船籍等について、国籍をまだ確定できないとおっしゃっておるわけですが、不審船の国籍について確認しているけれども外交上言えないという立場なのか、その点についてもひとつできるだけ情報を開示していただきたい。 まず、この二点から御答弁を願いたいと存じます。
○野中国務大臣 対外的には外務大臣からまたお答えをいたしていただきます。 昨日早朝、九時二十五分ごろ、能登沖、佐渡沖におきまして、船籍は、日本の船の名前をつけ、一隻は日本の日の丸を掲げ、一隻は日の丸を掲げておらない不審な船を発見いたしまして、直ちに海上保安庁がこれを追跡することになったわけでございます。 航空機から撮りました写真を見る限りにおきましては漁船のようでございますけれども、しかし、漁具を一切積んでおりません。さらに、日本の船の名前をつけておりますけれども、一隻は、同じ名前の船が現に他の場所において操業中でございました。もう一隻は、平成六年に既に廃船手続を終わった船でございました。 我が国の船名をつけた船が、後ほどは両船とも国旗がなかったわけでございますけれども、我が国領域を侵犯しておるという事態でございましたので、漁業法に基づいて海上保安庁が、これを拿捕し、そして立入検査をするべく追跡をし、停船命令を数回、繰り返し繰り返しやりましたけれども停船をしないために、威嚇射撃等を行って追跡を続けたわけでございますが、当初は八ノットぐらいのスピードで走っておりましたのが、だんだんと十ノット、二十ノット、そして最終的には三十数ノットというスピードを出して逃走をし、北上をしたわけでございますので、残念ながら、海上保安庁の所有する船舶をもってしては追跡不可能となったのでございます。 したがいまして、海上保安庁の船としての追跡の限度を超えたわけでございますから、不審船の追尾を行いますために、政府といたしまして検討をいたしました結果、海上における治安の維持を図ることが必要であると判断をいたしまして、自衛隊法八十二条によります海上警備行動を発動したわけでございます。 これは、戦後初めての発動でございまして、内閣総理大臣が、安全保障会議及び閣議に諮ってその了承を得た後、防衛庁長官にこれを命令するわけでございまして、この命令に従いまして、昨夜十二時四十五分、防衛庁長官は直ちに、この閣議了承を得まして、十二時五十分、海上警備行動に入ったわけでございます。 したがいまして、その後追跡をいたしましたけれども、残念ながら拿捕するに至りませんでした。これは、我が国の現行法をもってしては、その周辺に威嚇のために、あるいは警戒のために銃撃をすることはできますけれども、直接船に向かって銃撃をすることができないわけでございますので、先方はまだ北上を続けて、今逃げておるところでございます。飛行機とそれから自衛隊の船舶をもって、引き続いて追跡中でございます。 この船体は、先ほど申しましたように、日本の船の名前をつけておるわけでございまして、いまだその船がどの国の領域に入ったということが確認をできない状態で航行を続けておるわけでございますので、その国の特定をするに至っておらない次第でございます。
○上原委員 官房長官の今の御説明というか記者会見は、もう昨晩来、私もたくさん聞いておりまして、少なくとも、目的あるいは意図というものが那辺にあるかということについて政府がどう御認識しているかということをできれば聞きたかったということですね、端的に。 それと、国籍は依然として不明であると。それはそれでよいかもしれませんが、外務大臣、その不審船の意図、目的は、外務省としては、政府としてと言った方がいいかもしれません、どう御認識しておられるのですか、見ておられるのですか。何かあったら簡潔にお答えください。
○高村国務大臣 意図、目的については必ずしも断定をしておりません。漁具を積んでいないわけですから、魚をとりに来たのではないであろう。そして、アンテナなどかなりの装備を持っているようにも見えるので、情報収集なのか、さらにそれを超えて何か工作をしようとしていたのか、いずれにしても、まだ断定するには至っておりません。
○上原委員 それと、もう一点。日本側が昨日来おとりになった対処措置について、ロシアとか韓国とかあるいはアメリカからはそれぞれ反応があったと、またコミュニケーションもとっておられると私は推測をいたします。不審と思われている朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮の方から、この件について、非公式でもいいし、間接的でもいいし、何らかの反応があったのかどうか。公にできる面がありましたらお答えください。
○高村国務大臣 少なくとも現時点で、私のところには、北朝鮮から何らかの反応があったということは来ていないわけで、私は承知していないわけですが、我が国としてどういうことをしようか。当該不審船が北朝鮮のものであると現時点で断定することはできないわけでありまして、北朝鮮に対しては、我が国領海内において不法行為を行った疑いのある船舶が北朝鮮の水域に入る可能性があり、その場合、当該船舶を捕獲し、我が方に引き渡すよう申し入れようとしております。多分、まだ相手にきっちりした連絡がとれていないと思いますが、既にそうしようとしているところでございます。
○上原委員 そのような日本政府の申し入れ等について、果たして適切に反応するかどうか、推移を見なければならないと思います。 ただ、私は、今回の措置は戦後初めてというか、自衛隊法八十二条を適用したのは初めてのことですから、それはそれなりの政府の御判断があったと思います。しかし、あくまで冷静かつ慎重に事は進めるべきである、対処措置はとるべきである、その点を申し上げておきたいことと、民主党もきょう羽田幹事長談話を発表しているという点も、内容は申し上げませんが、付言をしておきたいと存じます。 それで、今後この種の事態が起きる場合も当然予測されると思います。今度の事態や、運輸省を含めてのおとりになった措置の上で、まだ検討すべき点あるいは反省すべき点、教訓化していくべきこともいろいろあると私は思うのですが、今後も今回同様の措置をおとりになるつもりなのか。もちろん、事態の変化、大きさとか、いろいろなことによって違うと思うのですが、何か新たなことを含めて、政府としてこういう事態に対処していくことをお考えなのか。その点は官房長官から、もし御見解があれば聞いておきたいと思います。
○野中国務大臣 いまだ追跡中でございますので、この一連の今回の事件について総括をする、その段階に来ておらないわけでございますけれども、まず第一に、海上保安庁が所有をいたします船舶が先方の船舶の速度に追いつけなかった、したがって海上自衛隊のいわゆる出動を要請しなければならなかったということを、私どもとしては反省点として受けとめておるところでございます。 今後、さまざまな事態を総括しながら、我が国の安全が保有されるように、一層万全を期してまいりたいと存じております。
○上原委員 少なくとも、日本名を名乗った船にして漁船に見せかける、あるいは、今官房長官の御答弁ありましたように、一つは日の丸まで掲げておった。これは明らかに我が国の主権の侵害ですよね。この点については私は国民が共通した認識を持つと思うのです。ですから、どの国がそういう侵犯行為をやったかということが判明した段階においては、政府としては毅然たる態度をとってもらいたい。 同時に、先ほど申し上げましたように、軍事的というか、そういう面が先行するような解決策ではなくして、やはり対話と外交ということも重々念頭に置いてこの種のことには政府として御努力を願いたいということを御要望申し上げておきたいと存じます。 次に、沖縄問題を、もう時間がちょっとしかありませんから、二、三点お尋ねできればと思うのですが、先ほどもございましたが、総務庁長官、せっかく御出席ですから。 私は、政府の行政改革、いわゆる省庁統廃合のことで随分長官のところにも足を運んで御要望申し上げましたし、いろいろまた御尽力いただいたことに、沖縄開発庁を初め関係省庁の大臣に敬意を表しておりますが、内閣府の沖縄担当部局に統合される沖縄開発庁として、これまで以上に、基地問題を含む沖縄問題の解決に対処するための調整機能を期待しているわけですね、沖縄県の方は。そこはぜひひとつ十分受けとめていただきたい。 そこで、今国会に予定されている内閣府設置法案で沖縄対策部局の骨格が固まると思われるのですが、提出時期はいつなのかというのが一つ。 二点目。マスコミ報道等によりますと、総務庁長官の御発言で、先ほどもちょっと御答弁があったのですが、各省庁との強力な調整権限を持たせるため、沖縄担当相に調整権限を付与して、さらに、沖縄担当相を支える事務組織には事務次官級のポストを据えることが決まっていると言われております。強力な調整権限とは具体的にはどの程度のものか。 私は、さっきの御答弁で気になるのは、事務次官クラスを置ける方向でと、置くとは言っておられないのですね。やはり、事務次官に相応する権限、予算その他の行政各般にもわたって権限を有し、調整機能を有する、また、ほかの省庁からも事務次官だと認知されるようなクラスの方を置かないと、調整機能を有する機関にはなり得ない、今の開発庁よりも格下げされたという印象を沖縄県民に与えてしまう。それはぜひ避けていただきたい。特にこれは要望を含めて、総務庁長官の御見解と、沖縄開発庁長官のお考えもあれば、お聞かせを願いたいと存じます。
○太田国務大臣 法案をいつ提出できるかということにつきましては、前から、四月中にぜひ提出をさせていただきたいということを申し上げているわけでございます。そのために、今、最後の詰めをいたしておる段階でございます。したがって、そのときまでは正式に内容がこうでありますということを断言できないことをお許しをいただきたいと思います。たびたび上原委員からも、沖縄振興局の位置づけあるいは沖縄に対する振興策の取り組みについて、その充実を図るべきであるという御指摘あるいはお申し入れを受けておりまして、それは十分に念頭に置いて取り組んでいるわけでございます。 沖縄の担当相、担当大臣というものはどういう権限を持つことになるかということでございますが、担当大臣は、総理にかわって各省に対する調整を行えるということになるわけでございます。強力な権限を持つということになりますので、私どもは、専ら政治家である担当相が、十分に事柄の重要性を念頭に置いて各省を調整をしてくれるということを期待いたしておるわけでございます。 次官級と言われるこの位置づけについては、先ほどもお答えいたしましたとおり、それは、今上原委員がおっしゃったような、十分格の高い位置づけにするつもりで今検討いたしております。
○上原委員 ぜひ格の高い位置づけをしていただいて、県民の期待にこたえていただきたいと思います。これだけ総務庁、担当大臣がお答えになれば、これはある程度、ある程度と言ったら失礼ですが、期待していいと思いますから、官房長官、沖縄開発庁長官のお考えもそうであるということで、あと五分しかありませんから次の問題に移ります。 いろいろお尋ねしたかったのですが、冒頭のことがありまして、振興策はこれまでもいろいろ聞いてまいりましたので、ぜひ、県側なり関係市町村団体とも協議の上でいろいろ進めていただきたいと存じます。 基地問題で、もちろんSACO合意の一番の目玉は、普天間の移設をどう最終的に決着させるかというのが最大課題でしょう。それは、しばらく、沖縄県側の調整とかこれからの推移を見守らなければならないと思います。 私は、そこで若干の私の考え、提案も含めてなのですが、まずは、かねて三事案と言われた那覇軍港問題、これも非常に困難な場面がまだ想定されます。那覇軍港問題、県道一〇四号線、それと読谷のパラドロ、こういうことをまず優先順位を決めて政府は積極的に推進をするように御努力をいただきたい、これが一つ。そのことと、もう一つは、かねがね私が取り上げてきた泡瀬通信地先の問題とか、あるいはその他のいろいろ地元地方自治団体から要求の出されていること等についても、できるものは積極的にやるべきだと私は思うのですが、そういうことについて、これはどなたがお答えになるかな、ひとつ御見解を聞かせてもらいたいと存じます。
○宝槻政府委員 今先生から御指摘ございましたSACOの合意の実現に向けまして、私ども施設庁といたしましては、地元の関係団体の皆様等といろいろと難しい折衝をしておるところでございます。そういった中で、SACOの大きな事案だけでなくて、地元のいろいろな要望、今先生のおっしゃった泡瀬の通信施設の問題等々も含めまして、私どもも、できるだけ地元の要望に沿うような形で、引き続き個別の事案につきましても努力してまいりたいと思っております。
○上原委員 外務大臣、いろいろこれまでも議論してまいりましたが、なかなか容易でないのです。私が申し上げたかねがねの三事案というものを先行的に推進をしていくということで、やはり政府としても、県なり関係市町村とも詰めて推進をしていく。そういう中でも、今何だか抽象的だったのですが、泡瀬通信施設は三月いっぱいに決着がつくのかつかないのか。その点を含めて、ひとつ大臣からお答えください。
○高村国務大臣 泡瀬通信施設の保安水域の返還につきましては、沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会の提言事項の一つとして盛り込まれたものでありますし、政府といたしましては、その重要性について十分認識しているところでございます。それで、日米合同委員会の枠組みにおいて同水域について返還を提案し、現在、米側に早期対応方を働きかけているところでございますが、いつまでにということは現時点でまだちょっと言えないところでございます。
○上原委員 ぜひひとつ促進をしていただきたい。 あと一分ちょっとしかありませんから、振興問題で、嘉手納タウン構想を推進していく上で、嘉手納町の方から、情報通信振興地域として早目に指定をやってほしいという強い要望が出されておりますが、この件についてどうなっているか、お答えを願いたいと存じます。
○玉城政府委員 お答えを申し上げます。 特別自貿につきましては先ほど大臣のお答えがございましたが、あと二つ、観光と情報通信の問題については、これはあくまでも沖縄県知事の申請主義をとっております。現在沖縄県において、どの地域を申請するかということで鋭意詰めていると伺っておりますので、その申請を受けましたら私ども早急に、その指定に向けての手続を始めたいというふうに考えております。
○上原委員 ぜひこれもひとつ積極的に進めてください。 終わります。
○五島委員長 原口一博君。
○原口委員 民主党の原口一博でございます。 関係大臣に、北方領土の問題そして沖縄の振興策についてお尋ねをしたいと思います。 まず、先ほどの上原委員の質問に関連してでございますが、二隻の不審船、この意図についてはわからない、あるいは船籍が確定できない、ただ、日の丸を掲げて公海上あるいは他の国の領域をいまだに移動をしている、拿捕するに至らなかったということでございますが、先ほど沖縄開発庁長官がお話しになりましたように、海上保安庁の船が追いつけなかったことを反省している、また、それで自衛隊法八十二条を発動する、追跡の限度を超えたからという御答弁がございました。 八十二条を発動するに至ったその理由、それから、国籍不明ということでありますが、一応日本の日の丸を掲げて走っている限りは、他国は我が国の船というふうに見るだろう。関係各国への協力要請をどのようになさり、またどのような回答が来ているのか、現時点でわかる範囲でお尋ねをしたいというふうに思います。
○高村国務大臣 私からは関係各国にどういう連絡をとったかという話をさせていただきますが、外務省といたしましては、本件事案が発生した以降、周辺国、米、ロ、韓、中に対し、海上における警備行動の発令を含め、事実関係の概要を説明してきたわけであります。その中で、ロシアからは、自分の方から協力をしたいという申し出がありましたので、それはぜひお願いしたい、こういうことを申し上げました。 先ほども御答弁いたしましたように、北朝鮮の方向に向かっているということでありますので、もちろん現時点でこの船が北朝鮮のものであると断定することはできないわけでありますが、我が国領海内において不法行為を行った疑いのある船舶が北朝鮮の水域に入る可能性があり、その場合、当該船舶を捕獲し我が方に引き渡すよう申し入れるということを指示したところでございます。 それで、既に申し上げたかどうかはまだ確認をしておりませんが、そう簡単に接触できないということもありますので、今そうしようとしているところであります。
○野中国務大臣 先ほども御答弁を申し上げておりますように、二隻の不審船を追跡をいたしましたけれども、海上保安庁の追跡船の速度がこれに追いつくことができない状態になりましたので、残念ながら、政府といたしましては、海上における人命もしくは財産の保護または治安の維持の特別の必要があると考えまして、所要の手続を経まして、自衛隊法八十二条に基づきまして海上におきます警備行動の措置をとった次第でございます。しかし、結果的にこれも、まだどの国の領域に入ったということではございませんけれども、これ以上行うことが非常に危険な状態のところで、一応推移を見守っておるというところでございます。
○原口委員 追いつけなかった理由が船の性能にあるのか、それとも、一部報道されておりますように、途中で海保の燃料が切れたというようなことであれば、今回、政府の対応は随分早く、そしてまた節度を持ったものだというふうに私は思いますが、しかし、八十二条の発動に至る経緯が、もし、海保の船は追跡の能力は持ってはいるが燃料切れなんということで追っかけることができなかったとすれば、それはむしろ、抑止力というよりも、逆にまた日本の近海で、どういう活動をしていたのかわかりませんが、同じようなことが起こる。沖縄の問題を話すに至りましても、不審船が随分今ふえている、そういう中で不安を感じながら、沖縄の県民やあるいは国民が暮らしておられる。そういったことについて、私たちとしても真摯な態度で解決策を出していかなければいけない。 何でこんな話をするかというと、きょうは、政府のアメリカ軍からの有償援助調達について、少し沖縄開発庁あるいは外務省の御意見を伺っておきたいというふうに思うわけでございます。 先ほど各委員がお話しになりましたように、大変な基地の重圧の中で暮らしておられる沖縄県、七五%という基地が集中をする。それは、沖縄県民にとっては、日米安保条約、日本の安全を守るということで、政府の方から御理解を求めるそういうメッセージが数多く出てきたわけでありますが、その一方で、私どもの自衛隊はどういう形になっているのか。 今、委員長のお許しをいただいて、お手元に平成九年度の会計検査院の決算検査報告というのを出させていただきたいと思います。 お手元に行っておると思いますが、この中で、実に、五十四年度から平成九年度までの間に支払った前払い金の総額は一兆四千六百五十一億円余に達する、その中で未精算額が三千三百四十五億円余の多額に上っていると。右の方に、ではどういうものが、実際にお金は前払いで払ったけれども来ていないのか。例えば、携帯式地対空誘導弾装置、携帯SAM、こういったものについては、予定の納期を平均二十一カ月または三十六カ月おくれている。味方識別装置の二種類の構成品については、二十一カ月、三十六カ月おくれている。これが、会計検査院が指摘をしているこのとおりとすれば、実際に我が国の自衛隊が味方を識別することができない、こんな中で実際の任務に当たっている。 その後の対戦車ヘリコプターに装備する七十ミリロケット弾、これについてはもっと時間がかかってしまっている。ここの表三にございますが、七年以上八年未満、こういう遅延を来している。 一方で、沖縄は日本の安全保障について大変重要な位置にあるから、皆さん、基地の負担を全国民で分かち合いましょう、そして振興策を一生懸命考えましょうと言いながら、片一方で、こういう事態がずっと――私は、この沖縄北方の委員会の各議事録を昭和五十四年当時からずっとひもといてみました。昭和五十五年にも、きょう私が指摘するのと同じようなことが指摘をされています。ずっと指摘されているにもかかわらず、この未精算額というのは、例えば表の二の「調達品等の納入が遅延しているもの」ということで、上から五行目でございますが、四百六十一億円もある。この現状をどのようにお考えになっているのか、また、どのように対策をおとりになろうとしているのか。 沖縄開発庁長官は基地問題に対して並々ならぬ御努力をされてこられたわけでございますし、外務大臣も、さまざまなチャンネルを通じてアメリカ側に改善を外務省としても申し入れているということでございますが、まず、こういう事態についてどのような認識をお持ちなのか、お二人の大臣から御答弁をいただきたいというふうに思います。
○野中国務大臣 委員が御指摘になりましたFMSは、米国によります有償援助でありまして、米国の対外軍事援助の一部として行われておるものでございます。調達の条件は米国がその政策目的に従って定めておりまして、購入国はその条件を受諾することにより必要な援助が受けられる。したがって、一般の国内契約とは本質的に異なっておりまして、契約価格や納期は見積もりや目標であるなどの特性を有しておるという基本的な面があるわけでございます。 我が国といたしましては、日本では開発されておらずに、米国政府から得られる装備品で我が国の安全保障上必要なものにつきまして、諸外国からも同様の条件によりまして購入をしておるのでございまして、この条件に従いましてFMSによります調達を行い、我が国の平和と安全を確保していかなければならないと考えておるわけでございます。 しかしながら、今委員から御指摘がございましたように、調達をした装備品の納入のおくれや精算のおくれがあるなどという問題は、国庫金の有効活用の点から考えて、まことに不適切なことであると認識をしておるわけでございまして、このことが明らかになりましたときに、私も閣議においても発言をいたしまして、装備品の出荷促進要請を米国に対して行うことを注意をした次第でありまして、今後も十分留意をしてまいりたいと考えております。
○高村国務大臣 今野中長官が答えられたとおりでありますが、FMS調達は、米国が武器輸出管理法に基づいて、適格国に対して装備品等を有償で提供する形で行われる政府間調達であり、日米間においては、日米相互防衛援助協定に基づいて行われているわけであります。 外務省といたしましても、FMS調達につき、未精算の案件、納入が遅延している案件等があることは承知しているわけでありまして、従来から可能な限り事態の改善を図るため、防衛庁など関係省庁とも協力しつつ、FMS調達に関する運用の改善につき、累次の機会をとらえ、しかるべく米側に申し入れてきているところでございます。 本件につきましては、今後とも適当な機会を利用して米側に申し入れていく考えでございます。
○原口委員 今答弁書をお読みいただきましたけれども、フォーリン・ミリタリー・セールスですから、これを有償援助と訳すこと自体が、本当に戦後すぐの日本が占領下にあったそのときをまだ色濃く引きずっている。また、契約価格及び履行期限は見積もりであって、米国政府はこれらに拘束されないということを防衛庁の方から資料としていただきましたけれども、では、この拘束されないというのはどこの条文によって読めるのか。 確かに、軍の大変な技術を結集したものですから、それは供給するアメリカ側の意思をがちがちに縛るものであってはならない、それは私も理解をするものであります。しかし、一たん外務省を通して契約をされたものが六年も七年も八年も来ない。その間の資金が利息も発生しないままアメリカ合衆国に滞留する。これは今、野中開発庁長官がお話しになったような国庫金の有効活用が全く図れない。それよりも何よりも、実際に昨日のような事態が起きたときに、敵も味方も識別できないようなそういった装備があるとすれば、それは日本の国の防衛について大変ゆゆしき事実であるというふうに思います。 今そうやって努力をするというふうにお話しになりましたが、昭和五十五年もこの委員会で同じような答弁であります。では、具体的にどこに問題があるのか。アメリカ側に問題があるのか、あるいは日本の調達のやり方に問題があるのか、それとも、この協約そのもの、協定そのものに問題があるのか。外務大臣、その辺はどのようにお考えなのか、さらにお聞かせいただきたいと思います。
○及川政府委員 先生の御指摘の点、一々ごもっともでございます。 私ども防衛庁といたしましては、本件、会計検査院等の指摘を受けるまでもなく、あらゆる機会をとらえてアメリカ側に折衝いたしまして、そして督促等を行っているところでございます。ただ、FMSにつきましては、各国一斉に調達をする中で、そしてそれぞれの国の納期等に合わせて努力がされることはされるわけでございますけれども、一国だけの契約ではございませんので、どうしてもその調整等の問題があるのではないかというふうに思っております。 さはさりながら、先ほど来、外務大臣、沖縄開発庁長官が御答弁申し上げましたとおり、本件、防衛庁として、大臣までコーエン長官との会談でお願いをするということを行いまして、現在、先生御指摘のございました百四十一件のうち、既に百二件、御指摘のありました携帯SAMに関する味方識別装置も含めまして既に納入済みでございます。残りの案件につきましても、その大半につきまして、大体大方の見通しをつけつつある、こういう状況でございます。
○原口委員 こういったことを会計検査院から指摘されて、百四十一件について解決済みだと。これは指摘されなければ、それこそ私たちは、識別もできないようなそういう装置、あるいは弾がないようなヘリコプター、そういったものを抑止力として言っていた。私は、これは、沖縄の県民性あるいは県民の思いについても、やはり真摯に反省して、改善方をお願いをしたい、そういう大きな問題であるというふうに思います。 時間が限られてきましたので、二点目、沖縄開発庁長官と官房長官の兼務について、これが一体どういう意味を持つのか。 私は、官邸にしっかりとした沖縄の意思を伝えるということで、最初、このことが決まったときに、特に野中官房長官が兼務をされる、これは大変結構なことだというふうに思いました。各省庁を横断的に総合調整をして、そして意思をきっちり伝える、あるいは決断を迅速にする、こういう意味で大変大事なことだというふうに思います。 しかし一方で、立法府との関係で、この委員会を開くのにも随分調整が要りました。そういう中で、頻繁に国会やあるいは国民の皆さんと意思を通じて、そして意思決定をしなければいけない。そういう中で、ぜひ私は官房長官に強く求めたいのでありますが、これは沖縄開発庁長官として求めたいと思うのでありますが、横断的な省庁の調整、これについてもしっかりとやってもらいたい。 介護の問題について、沖縄県の実態をるる見ていきますと、施設については一応のめどがついたかというふうに思いますが、しかし、マンパワーについては、離島部を抱えて本当にこれからだというふうに思いますし、ことしの十月からいよいよ認定が始まるわけでありますが、沖縄が抱えている問題は、本土のそれとは比較にならないぐらい、失業率やあるいは雇用の問題についても、それから高齢化の問題についても大きいわけでございます。 この辺について、沖縄開発庁長官が、横断的な振興策を総合調整する沖縄開発庁の長官と、それから官房長官を兼務されたその意義について、どのように思っておられるのか。また、そのことのメリットだけではない、注意すべき点についてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○野中国務大臣 先般の改造内閣によりまして、内閣官房長官のほかに、委員御指摘のように、沖縄開発庁長官を命ぜられたわけでございます。 官房長官といたしまして、沖縄担当大臣として基地問題や雇用、産業振興などについて幅広い観点から政府部内の調整に当たってきた私が沖縄開発庁長官に就任することによりまして、ある意味においては、社会資本の整備や特別自由貿易地域制度等の諸制度の活用や、基地の跡地利用などの振興開発施策の実施を政府の中心となって進めていくことができる立場を得たと思っておるわけでございますが、こうした調整、実施の両面にわたる任務を兼務をするということが、今日までやってまいりまして、大変また一方において過重なことであるということを身をもって体験をいたしながら、沖縄開発庁長官として、この内閣官房長官の多忙な任務の中から、ぜひ、いささかでも沖縄に対する問題が支障が生ずることのないように留意をして、誠心誠意取り組みますとともに、関係各方面との連携、県民の皆さんの期待にこたえられるように努力をしてまいりたいと思う次第でございます。 沖縄県におきます介護の問題は、本土以上により深刻な問題を抱えておりますことは私も認識をいたしております。今後、県並びに開発庁、そして関係市町村とともに、厚生省とも連携をとりながら、十分対応できるように努力をしてまいりたいと考えております。
○原口委員 北方領土問題について御質問する時間がなくなりましたが、国境画定方式、これにロシアがこの数カ月、川奈での提案あるいは昨年十一月の小渕総理との会談、このことについてまた違うメッセージがロシアから来ている。そのことについてはまた別の委員会でしっかりとただしていきたい、別の機会にただしていきたいということを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございます。
○五島委員長 白保台一君。
○白保委員 公明党・改革クラブの白保台一でございます。 野中長官には、激務の内閣官房長官と沖縄開発庁長官を兼務されて、大変御苦労さまでございます。沖縄振興開発のために御尽力をされますように申し上げます。 まず、通告いたしました本題に入ります前に、先ほどから出ております、上原委員、原口委員から出ておりましたが、新聞報道によりますと、長官は、昨日夕刻、二隻の不審船の問題については運輸省の範疇の問題であるということでお出かけになられたようでございますが、その後、こういったような大きな問題に至って、海上自衛隊が出動するという事態になりました。 この間の経過において、危機管理的な立場から、どの時点でどういう判断でこういう形になっていったのか。そのことだけ、まず一点お伺いしたいと思います。
○野中国務大臣 昨日早朝から能登沖及び佐渡沖におきまして不審な船がおりますことを察知いたしまして、海上保安庁がこれを追跡したわけでございます。 航空機から撮った写真を眺めてみましたら、先ほど来るる御説明申し上げておりますように、日本の国旗を立て、さらに日本の船の名前をつけておりました。この船を現認いたしましたら、その同じ名前の船は他のところで操業中であることの所在が確認をされましたので、実物でないということがわかりました。もう一隻は、追跡をして調査をいたしましたら、これは国旗も掲げておりませんでしたが、この船は平成六年に廃船処理をしたものであるということが明確になりました。 したがって、我が国の船のように装って領海内に入っておりますけれども、しかし我が国の船でないということが疑いを持たれることになりました。しかも、この船の実態は、漁具を積んでおらず、漁船のように見せかけながら高いアンテナ等が張られておりまして、相当情報収集等が行われる装置を持っておるのではなかろうかという疑いがございました。 さような状態でございましたので、まずは漁業法に基づきまして、我が国の船籍のあるかのごとき装いをしながら不審な船であるということで、海上保安庁を所管する運輸大臣がこの指揮をとることにいたした次第であります。 しかし、その後、この船が相当なスピードを上げて逃走をするという事態になりましたために、先ほど来申し上げていますように、海上保安庁の所有する船のスピードがこの逃亡する船のスピードに追いつくことができないという事態になりまして、自衛隊法に基づき海上警備措置をとった次第でございます。
○白保委員 新聞報道によりますと、また先ほどのお話にもございましたが、海上保安庁の巡視船が燃料切れであったなどという話が報道されるに至っては、非常に国民は残念に思うと思うのですね。これは大変厳重に今後の問題として対処をしていただきたい。このことを申し上げて、本題に入っていきたいと思います。 去る十七日に、政府が策定することになっております沖縄経済振興二十一世紀プランについての沖縄県の意見を聴取するためというふうに伺っておりますが、非公式の協議が行われたと承知しています。出席した牧野副知事は、「個別具体的な話ではなく二十一世紀の沖縄の経済振興を見据えた政治的・経済的な意味合いなども含めて統一した考えづくりをしていくことを確認した」、こういうふうに言ったと報道されています。 まず、長官はこのことについてどのように報告を受けておられるのか伺いたいと思います。 あわせて、国は、県に対して従来の振興開発計画と新たなプランとの整合性などを提示したということ、県からは県が持っている当面の経済振興のためのプランについての意見を聴取したということについて、一つは国が何を提示したのかということ、そして、もう一つは県から聴取した内容についてお答えをいただきたいと思います。
○玉城政府委員 お答えを申し上げます。 去る三月十七日に牧野副知事が上京された折のことでございますが、ちょうど来られましたので、内閣内政審議室の安達審議官、沖縄開発庁からは振興局長と私の四人、あと事務方もおりましたが、四人で自由に意見の交換をする機会を持ったということでございます。特に非公式協議というふうな会合ではございませんでした。 したがいまして、特に議題ということも設定しておりませんで、例えば来月開く予定になっております政策協議会に向けて事務的にどのような準備をしていったらいいかというふうなことをフリーに小一時間ほど意見交換をしたということでございます。
○白保委員 私が承知しているのは、局長、いろいろと提示をされたり、いろいろと意見を聴取されたんじゃないですか、その柱の部分があるんじゃないですか。
○玉城政府委員 副知事が上京されるということで、内政審議室あるいは沖縄開発庁のそれぞれ担当者とお話しするには時間が足りないということで、では三者一緒に自由に意見を交換しようということで、その話の中では、私どもは、全く非公式の場でございますので、いろいろ意見を言ったりしておりますが、これで議事録をとったりして今後の詰めの作業の資とするというふうなことはいたしておりません。
○白保委員 私は、先ほどから公式とは言っておりません。まさに非公式協議が行われた。その非公式協議の中でるるお話がなされたということで、しかし、それは、先ほど長官から事務方がいろいろとやっておられるというお話がございましたように、皆さんがお話ししたその方向性というものは極めて重要な問題であろうと思うので伺いましたが、あくまでも非公式だから出さないということならば、それは構いません。 いずれにいたしましても、次に行われる政策協議会等で一定の方向性というものが明確になってくると思いますので、全力で取り組んでいただきたいということをまず申し上げておきたいと思います。 次に、沖縄県で賃金未払いの相談が急増しておる、九八年一年間で二百四十件、十年間で最多である、極めて多くなっているという沖縄労働基準局のまとめが出てまいりました。 このことについて労働省に確認したいと思いますが、このような状態に立ち入ってしまった原因、そしてまた対応策について御答弁を願いたいと思います。 同時に、関連して、一月二十九日の沖縄政策協議会で労働大臣が示しました緊急雇用創出特別基金事業の発動による効果、このことについてもお伺いしたいと思います。
○伊藤(庄)政府委員 まず、お尋ねがございました賃金不払いの件についてお答えを申し上げたいと存じます。 沖縄県におきまして、労働基準監督機関が昨年一年間に受け付けました賃金不払いに関します申告件数は二百四十件でございます。これは、昭和五十年の後半から六十年前半にかけましては三百件を超えるような時期もございましたが、平成に入りましてからは大体百件台で推移してきておりましたので、この十年間では最も多い件数になっております。 もちろん、こうした背景には厳しい経済情勢等があるかと存じておりますが、ただ、賃金は働く方々またその家族の方々にとって極めて重要な生活の糧でございますので、私ども、労働基準法におきましても悪質な場合には刑事罰をもって臨む、そういったことで履行の確保に当たっているところでございます。 したがいまして、こうした申告がありました場合にも、迅速な解決のために、実態の調査、場合によりましては事業所への立ち入り等を行って賃金の支払いの履行に当たっているところでございます。 御指摘がございました二百四十件のうち、実際、昨年中に解決したものが約八割になっておりまして、昨年後半に出たものは引き続き解決に努めている段階でございます。 今後とも、こうした申告がございました場合には、迅速な対応を図ると同時に、倒産等の事実につきましては早期に情報を集めまして、これは申告を待たず、労働基準監督署の方から出て、賃金不払い等の未然防止を促していく、そういった対応に精力を注いでまいりたいと思っております。
○渡邊(信)政府委員 緊急雇用創出特別基金でございますけれども、沖縄県におきましては、本年の一月三十日からこれが発動されました。 この制度によりますと、四十五歳から五十九歳までの非自発的失業者の方を安定所の紹介によって雇い入れたときにこれが支給されるということで、かつ一カ月の実績を見て支給するということでございますので、一月三十日に発動されて直ちに採用が行われたとしましても、三月一日からの申請ということになります。現在、具体的に申請が上がってきておるのは二件でございます。 この二月中に安定所の紹介で四十五歳から五十九歳の方で常用就職をされた方の数を見ますと、現在集計中なのですが、百五十名になる見込みでございます。この百五十名という数字は、前年の同月、平成十年二月は九十六人でしたから相当ふえておりますし、また、最近の数字を見ますと、昨年の十二月は百二十二名、一月が百十八名、二月は百五十名になる見込みでございまして、この百五十名のうちの非自発的失業という方が、これから申請が出てくるかというふうに思っております。 なお、この制度につきましては、周知徹底に努めておりまして、例えば、地元紙二紙に広告を掲載する、あるいは、沖縄県の高齢者雇用開発協会の会員企業、約一千社ございますが、そのすべての企業にパンフレットを送付する、あるいは、那覇の安定所におきましては五百の企業にファクスで案内書を送付する、こういった努力をしておりまして、これからもこういった努力を継続していきたいというふうに思っております。
○白保委員 長官、実は先般、稲嶺知事が台湾を訪問されました。お聞きになっているかと思いますが、台湾を訪問されまして、李登輝総統と会談をしています。 その際に、これはあくまでも報道の範疇ですけれども、李登輝総統は、民間を含めて沖縄に十億ドルの投資をしたいと今も考えている、しかしながら、台湾側の税制の大幅な改革がありました、税制面での沖縄の優位性はなくなっている、こういうふうに語った上で、それ以外の優遇制度について台湾企業にわかりやすいようにまとめて提示してほしい、こういうふうに要望したと伝えられておるわけでございます。 先ほどから特別自由貿易地域への支援の問題等も議論になっておりますが、この時期に、周辺諸国と比較して我が方の優位性がなくなるということは極めて大きな問題だろうと思いますが、このことについて、長官、どのように受けとめられるか、このことが一つです。 それからもう一つは、その際に総統の方から、これは前々から地域の方で準備をしたり働きかけをしている人たちがいるわけですけれども、台湾と石垣島その他の島との航空路線、チャーター便の問題が何度も出てきているわけでございます。 現実的な問題として、現に定期航路はございますが、チャーター便によって一層交流を深めたい、それをまた定着させていきたいという考え方が台湾側にも沖縄側にもあります。こういった辺の早期実現をしていかなければならないわけですが、これに対する手続や見解について、運輸省にお伺いしたいと思います。 それともう一つ、あわせて港湾の問題がありまして、最近は台湾から大型客船が、石垣島それから沖縄本島、台湾、こういうふうにずうっと回って、多いときには六百人ぐらい乗せて、ずうっと観光しております。同時にまた、石垣島の前の方にクリアランス船が年間千五百隻ほどとまっています。そういう面で港湾整備は非常に大事なのですけれども、石垣港の港湾整備もあわせて御答弁をいただきたいと思います。
○野中国務大臣 我が国政府といたしましては、台湾は中国領土の一部と位置づけておりますので、台湾について私からお話を申し上げる立場にないわけでございます。 一般論といたしまして、企業の立地に伴います税制の優遇措置についてでございますが、委員御承知のように、昨年の三月には沖縄振興開発特別措置法を改正していただきまして、沖縄への企業立地を促進いたしますために、今申請をされております特別自由貿易地域の指定制度の問題、あるいは情報通信産業振興地域制度、観光地域の制度などの創設をそれぞれ振興策として行いながら、法人税の三五%所得控除、投資税額控除等、我が国においてかつて例のない税制上の優遇措置を講じておるところでございます。 税制以外の優遇措置としても、委員十分御承知でございますが、金融面の措置といたしまして、特別自由貿易地域等におきましては、事業を営む者に対して、沖縄振興開発金融公庫によって融資制度を設けておるところでございます。このほか、先ほど労働省からお話がございましたように、雇用関係の助成措置として、特に、沖縄若年者雇用開発助成金制度等が設けられておるわけでございます。 また、議決をいただきました新年度の沖縄開発庁の予算におきましては、総額三千二百八十二億円、対前年比一〇四%を上回る計上をいたしまして、今申し上げました諸制度の有効活用を支援することにしておるわけでございます。これを通じまして沖縄の産業の自立的な発展に資するよう、したがって、これを通じて社会資本整備を推進したいと考えておる次第でございます。 開発庁といたしましても、今後とも、企業の立地や投資が促進をされ、沖縄の経済的自立に貢献できる産業、貿易の振興や雇用の促進に結んでいけるように、税制、金融、財政の各般にわたりまして効果的活用を図り、関係省庁、沖縄県とともに企業の誘致の促進に取り組んでまいりたいと考えておる次第でございます。 今後とも、それぞれ関係の皆さんの御協力をお願いしておく次第であります。
○鶴野説明員 石垣その他と台湾との間のチャーターにつきましてのお尋ねがございました。御説明申し上げます。 我が国と台湾との間のチャーター便の運航につきましては、我が国の財団法人交流協会と台湾の亜東関係協会との間の取り決めによりまして運営されております。この取り決めによりますと、台湾側の航空企業は、定期便の就航していない路線において、片道ベースでございますが、年間最大七百便まで運航することができるということとされております。 この取り決めの枠内で、どこの地点へ運航するかは、まず企業が判断をするということになります。また、それでは台湾側のどの企業が運航するようにするかにつきましては、実は、台湾当局が判断をいたしまして、通知をする企業に行わせるというふうな仕組みになっております。 運輸省におきましては、この結果を踏まえて、企業から提出されます運航の申請を待ちまして適切に対処をしてきておるところでありますが、今後もそのように対処してまいりたいと思います。 なお、国際定期便が就航していない空港につきましてチャーター便が運航される場合には、そのほかに、税関、出入国管理、検疫、いわゆるCIQというものでございますが、これの受け入れ体制についての調整も必要になるということをあわせ申し述べたいと思います。
○襲田政府委員 石垣港におきましては、お話しのように、近年、クリアランス船の入港隻数が増加をしてきております。平成九年の数字で申し上げますと、千三百二十五隻が入港をいたしているわけでございます。また、これもお話しのように、現在、大型クルーズ船がお話しのようなコースで毎週一回定期的に寄港をいたしているわけでございます。石垣港につきましては、これらの状況も踏まえまして、現在、水深九メートルの岸壁あるいは避泊水域の確保のための泊地の整備等を進めているところでございます。 沖縄開発庁といたしましては、台湾交易の定期航路を初め、多数の外国の船が入港する南の玄関といたしまして、また観光リゾートの拠点といたしまして、石垣港の果たす役割は極めて大きなものがあるというふうに認識しておりまして、今後とも同港の整備を着実に進めてまいりたいと考えております。
○白保委員 時間がだんだんなくなってまいりましたので、次にSACO合意の関連で伺いますが、まず北部訓練場のヘリパッドの問題で、防衛施設庁は、ヘリパッド移設に関して、移設箇所数を含め環境影響調査の結果を踏まえて決定したいというふうに、SACO合意への柔軟な姿勢、対応の考えを初めて示したというふうに言われています。したがって、これは評価結果を踏まえて移設の具体化を検討するという発言にもつながっていくわけでございますが、これについて、防衛施設庁、御答弁をいただきたいと思います。
○宝槻政府委員 お答えいたします。 北部訓練場の返還に必要なヘリコプター着陸帯の移設についてでございますけれども、この事業は環境影響評価法の対象事業には該当しないわけでございますけれども、当庁としては、沖縄本島北部の自然環境の保全に配慮するという観点から、現在、移設候補地について、自然環境に与える影響の調査を実施しているところでございます。 当庁といたしましては、ヘリコプター着陸帯の移設に当たりましては、自然環境への影響を最小限にとどめるという考え方でございまして、現在実施している環境影響調査の結果を踏まえて、今後、必要に応じて環境庁あるいは沖縄県等関係機関とも調整の上適切に対処してまいりたいと考えておるところでございます。 SACO合意では、北部訓練場の返還につきましては、ヘリコプター着陸帯を移設するという条件になっているわけでございます。現在は、候補地について環境影響調査をやっておるところでございまして、これを約一年間かけて調査をして、その後で環境への影響を評価いたしまして、適切に対応してまいりたいという考え方でございます。
○白保委員 防衛施設庁の今の考え方、大変重要な問題だと思っています。 私自身も、県会議員のときに、みずから環境影響評価、環境アセス条例案というものをつくってみんなに協力を求めたことがありますが、沖縄は狭隘な土地ですから、環境保護を離れて新たな基地の建設などということはあり得ないわけでありまして、そういった面ではしっかりとした環境影響評価というものはなされていかなければいけない、こういうふうに思いますので、この辺の考え方についてはぜひ進めてもらいたい、こういうことを申し上げておきたいと思います。 時間が大分なくなってまいりましたので、幾つか失礼するようなことになるのかもわかりませんが、次に聞きたいことは、SACO合意で、実は、事件、事故に対する裁判、そしてまたその後の賠償の問題について、被害者救済に迅速に対応する、こういうことで、一九九六年十二月の合意で、判決で認められた損害額と見舞金の差額は日本政府が払うということに改善されました。 ところが、問題は、訴状送達までに相当の時間を要する、そして判決が出ても賠償支払いまでに一年以上の時間を要する、こういうことで、なかなか前へ進んでいない、こういうことが言われています。 なぜそういうことを申し上げるかといいますと、十七日に、一九九五年六月に米海兵隊員が酒気帯び運転で日本人女性を衝突、死亡させた問題の判決が出ました。これは、呼び出されても出頭しない、準備書面も出さない、したがって原告が出したとおりの判決になった、しかしその後がまた時間がかかる。こういうことで、こういった面の改善をぜひ進めていかなければ、被害者救済に迅速に対応するというSACO合意の精神が生かされないのではないか、こういうことが言われておるわけでございまして、その辺の改善についていかがでしょうか。
○高村国務大臣 政府といたしましては、本件のような交通事故の被害者の御遺族については、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、日米地位協定、関係国内法令及び御遺族の意思に従って、被害者側に対する補償措置が適切にとられることを期待しているわけであります。 今委員御指摘のSACO最終報告は、日米両政府が最大限の努力を払って取りまとめたものでありまして、この報告には、地位協定の運用の改善措置の一つとして、被害者救済の観点から、地位協定第十八条六項のもとの請求に関する支払い手続の改善措置が盛り込まれました。 政府といたしましては、今回の判決に基づく米国政府による慰謝料の支払いについて、御遺族の御意思を踏まえて、SACO最終報告に盛り込まれた措置を活用しつつ、迅速かつ適切に対処していく方針であります。 判決が出ましてから被害者側に対し慰謝料が支払われるまでの間時間を要することがあるというのは委員御指摘のとおりでありますので、そういった場合には、前払い制度だとか無利子融資制度だとか、あるいは、判決額をそのまま米側が認めると限りませんので、その差額に見舞金とかのそういう制度があるわけでありますが、米側に対して早急な決定及び判決額をできるだけ満たすように申し入れていますが、日本政府としてもいろいろ考えてまいりたい、こういうふうに思っています。
○白保委員 時間がございませんので、最後に一点。 先般、予算委員会でも申し上げましたアメラジアンの問題についてでございますが、参議院の文教・科学委員会というのでしょうか、そちらで質問があった際に、養育費等の問題について、これは日本国内の国内法制度と違うということがあってなかなか困難だというお話がございましたので、私、予算委員会で、外務省が中心になって何とか安保のはざまで苦しんでいる人たちを助けられる方法を研究していただきたいということを外務大臣にも申し上げました。 竹内局長は非常に困難であるというようなことを既に答弁されておるわけでございますが、この一月の間にどういった経過をたどってこのように困難であるという話になったのか、これをお聞きしたいと思います。
○竹内政府委員 いわゆるアメラジアンの問題につきましては、沖縄の方々の御関心が高いということも十分承知をいたしておりますし、また、白保先生を初め国会において問題の重要性について御指摘をいただいておるところでございます。 外務省といたしましては、この問題につきましては、先生ほか多くの方々から御指摘がございました、米国との扶養義務の執行に関する双務的な枠組みをつくるということの可能性について検討をいたしました。その過程におきましては、アメリカの法制度の調査ということとか、それから、実際問題としてこの問題を扱うということになりますと、関係省庁、日本でございますと法務省であったり厚生省であったりいたします、そちらの方にも照会をいたしまして、日本の現在の法制度がどういうものであるか、米国との取り決めを可能にするようなものであるかというようなことを実は検討いたしてもらったところでございます。その結果が、先般申し上げた結論でございました。 すなわち、米国との双務的な枠組みを設定するためには、アメリカの法律で求められている要件、大きく二つございますけれども、アメリカとその外国の、両国の居住者が関係する扶養義務の執行を容易にして、次の手続を確保する中央当局が指定されているというのが一点目でございまして、その次の手続と申しますのが、親子関係の認定、支払い命令の執行、扶養料の徴収及び分配などにつきまして、米国の居住者が日本で利用できる手続が効果的なもので存在しているというようなこと等が要件とされているわけでございまして、関係省庁に照会し、協議をいたしましたところ、現在の我が国の法制ではこういうような体制になっておらない、こういうことでございました。 しかし、外務省といたしましては、この問題は、養育費の問題、それから教育の問題もございますし、多くの問題がございます。それぞれの問題を扱う関係官署とも協議をいたしまして、いかなる対処を行えるかということをさらに検討してまいりたいということでございます。
○白保委員 時間が参りましたので終わりますが、今の問題については、私、最後に局長がおっしゃったように、困難であるという結論ではなくして、現実にそういった人たちがいるということを踏まえて一層研究を続けていただきたい、このことを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○五島委員長 一川保夫君。
○一川委員 私、自由党の一川保夫でございますが、本日、ここで沖縄の問題と北方領土の問題に関しまして若干の質問をさせていただきたいと思います。 その前に、先ほど来、昨日からの不審な船舶に関する質疑がありましたけれども、実は、私は能登半島を抱える石川県の出身でございまして、いろいろな先生方からいろいろな御質問がございましたので、重複は避けますけれども、船舶が発見されたあの地域というのは、漁場としましても大変良好な漁場に位置する地域でもございますし、また、先般、日韓の漁業協定でいろいろな面で話題になった地域でもございますので、そういう面では、二度とああいう事態が発生しないように、関係の皆さん方に最大限の御努力をよろしくお願いをしておきたいと思います。 さて、先ほど来の質問、私はきょうは六番目ですか、これまで五人質問されたうち四人の先生方は沖縄の先生方でございました。そういう面で、私、国民の一人としまして、この沖縄にかかわる問題で、若干確認をしながら質問をさせていただきたい、そのように思っております。 沖縄というところは、我が国にとっては近年いろいろ、軍事的な面で相当話題になっておりますけれども、経済社会全体におきましても、沖縄の立地特性という観点からも、大変大事な地域だというふうに私も認識いたしております。私自身も、かつて仕事の関係で、沖縄の仕事を若干やらせていただいた経験もございまして、ちょうど復帰直後であったわけで、そのころ何回か沖縄に出入りしたことがございましたけれども、その後相当の変化を来しているというふうに、現地を見させていただいてから感じております。 そういう中にあって、今話題になっております沖縄振興開発計画にかかわる問題でございますけれども、今第三次ということで、先ほどの仲村先生の質問にありましたように、もう間もなくその第三次の計画期間も終わるということで、いよいよ二十一世紀、新しい時代に向けてまた新たな観点で沖縄という地域を振興していかなければならないということに当然なると思いますけれども、二十一世紀に向けまして、この振興開発計画、先ほどポスト第三次計画というお話もございましたけれども、そのあたりの基本的な取り組み方針といいますか、そういうことにつきまして政府の考え方をお聞きしたい、そのように思います。
○野中国務大臣 委員お尋ねのポスト三次振とも申すべき沖縄の振興策についてでございますが、今も御指摘ございましたように、現在の第三次沖縄振興開発計画は、平成四年度から平成十三年度までの十カ年間を計画期間といたしまして、本土との格差是正を行い、自立的な発展の基礎条件を整備をしますとともに、広く我が国の経済社会及び文化の発展にも寄与する地域として整備を図ってまいりたい。さらに、平和で活力に満ちた潤いのある沖縄県を実現することを目標といたしておる次第でございます。 第三次沖縄振興開発計画の計画期間は、今申し上げましたように、残すところ約三年となったわけでございます。したがいまして、ポスト三次振計の問題については、今後、計画期間中に実施をされます諸施策全般の実施状況やら沖縄の経済社会の情勢等を十分踏まえまして、そのあり方を含めて議論をしていくことになると存じております。このため、今般、開発庁の中に沖縄振興開発検討推進会議を設置をいたしまして、これまで沖縄振興開発計画に基づいて実施をされてきました諸施策、事業全般について総点検等の取り組みを始めたところでございます。 今後、鋭意検討を進め、国会並びにそれぞれ、地元、県、関係市町村の御意向も承りながら、次の沖縄県の発展のために考えてまいりたいと存じておるところでございます。
○一川委員 沖縄というところは、もうどなたも御存じのとおり、位置するところからしまして、大変なすばらしい自然環境に恵まれたところでもございますし、そういう面では、今の長官のお話のように、基本的には、平和で、そういった潤いのある沖縄という地域をしっかりと振興させていただきたいということでございまして、これまで第三次までは、どっちかというと社会資本を中心に相当基盤整備的なことに投資をされてきたというふうに思いますけれども、今後はまた、そういう若干の基盤整備的なものは当然あると思いますけれども、そういうものにプラスしてのそういった潤いのある地域の振興にぜひ力を注いでいただきたい、そのように思っております。 さて、長官のこのあいさつの中身を見ておりましても、また、いろいろな沖縄に関する資料を見ておりましても、よく県民所得の格差問題というのが出てまいります。確かに、一人当たり県民所得のデータからしますと、沖縄は非常に下位にランクされておるというのは事実でございます。こういう所得が上がってこないということの一つの要因、そういうものをどういうふうに見ておられますか。また、そういうものに対する対策、それは、基本的には新しい産業を起こすということも含めての、いろいろな就業機会をふやすことが大事だと思いますけれども、そういう所得格差という観点での問題について、長官の御所見を伺っておきたいと思います。
○野中国務大臣 御指摘のように、沖縄県は復帰いたしまして二十七年がたつわけでございますが、当時、一人当たりの沖縄県民の所得に対する格差が六割弱となっておりましたが、現在、およそ七割程度にまで縮小をしておるわけでございます。けれども、これは沖縄県民のたゆまない努力のたまものでありますし、また、沖縄開発庁といたしましても、沖縄が本土復帰して以来、三次にわたる振興開発計画を行いまして、総額五兆円を超える国費を投入するなど、沖縄振興開発のための諸施策を積極的に講じてきたところでございます。このことが、本土との県民所得差の是正に役立ったのではなかろうかと考えております。しかし、今御指摘ございましたように、現在なお相当程度の県民所得格差が現に存在をするわけでございまして、沖縄の経済社会の状況は依然として厳しい状況にあるわけでございます。 当開発庁といたしましては、引き続き沖縄県の地域経済が自立をし、雇用が確保され、沖縄県民の生活の向上に資するとともに、我が国経済社会の発展に寄与する地域として整備をされていくように、沖縄の振興開発に全力を傾注してまいりたいと考えておるところでございます。
○一川委員 確かに、経済的な豊かさという面はどなたも一番関心が深いところでございますし、こういった所得の格差という問題も、当然、是正に向けて最大限の対策をとっていただきたいと思いますが、私は、ある面では、ちょっと長官に自分なりの意見としまして提言を申し上げたいと思うのですけれども、本土の各都道府県も、県内の場所によっては、非常に県民所得の高いところもあれば、低いところも当然ございます。また、当然ながら、離島なり、そういった地理的に非常に条件が不利な地域にとっては、県民所得が一つの府県の中でもそういう格差が当然あるわけでございます。ただ、所得が低いところに住んでいる人は、一概に生きがいがないとか不幸せであるという問題では私はないと思うのです。所得が低いなりに、しっかりとした考え方でそこで生活をしておられるというふうに思いますし、高い地域に比べてはるかに人間らしい生活を送っている方々もたくさんいらっしゃいます。 そういうことを考えますと、県民所得の格差という問題も確かに大事なわけでございますけれども、こういったもののほかに、やはり、沖縄は沖縄らしいすばらしい点があるということをもっと県民の皆さん方に自信なり誇りを持っていただくためにも、別の観点での何か指標的なものをもっと強調された方がよろしいんじゃないかというふうに私は思います。 これは、我々も、自分の出身の県内でも、過疎地域なりそういうところと都市部との格差の問題が議論になるわけでございますけれども、やはり、そういった過疎地帯は過疎地帯なりの一つのすばらしい点がたくさんあるわけでございますので、そういうところもしっかりと理解していただきながら、そこに住むこと自体にそれなりの自信と誇りが持てるような考え方があってもよろしいんじゃないかというふうに思いますけれども、そういう点について、長官の何か御所見を伺いたいと思います。
○野中国務大臣 一川委員がそれぞれ全国の府県の地域格差の問題についてお触れになりましたことは、そのとおりだと私も思うわけでございます。 沖縄県は、他のどこよりも気候が温暖であり、風光明媚であり、海がきれいであり、そして観光資源の富んだ人情豊かなところであります。沖縄県は、産業振興や観光開発については欠くことのできない条件を兼ね備えておるよさを持っておるわけでございまして、これを十分生かしながら、南北の格差の問題、あるいは離島の問題等、手厚く我々は処置をしていきたいと思いますとともに、一方におきましては、アジアの我が国における玄関口でございます。その特性を生かして、情報産業を初めさまざまな、これからの二十一世紀を担う産業の立地を考えてまいらなくてはならないと思いますし、さらに、先ほど申し上げましたように、気候温暖でありますだけに、長期保養型のよさを持っておるわけでございますし、そういう点をもあわせ考えてまいらなくてはなりません。 一方、我が国米軍基地の七五%を担っていただいておるところでございます。すなわち、日本の平和に大きな貢献をしていただいておるわけでございますので、そのことをまた私どもも十分踏まえながら、沖縄の振興策を考えていかなくてはならないと存じておるところでございます。
○一川委員 私も、沖縄は、米軍基地に関するいろいろな施設用地等も含めて、大変な用地を提供されているということは十分承知しておりますし、そういった面の役割は大きなものを果たしておられるということも十分理解し、また、我が国全体の経済社会の中でも非常にすばらしい地域であるからこそ、もっともっと振興していただいて、その中で、国民全体に沖縄に今まで以上に出入りしていただくということも、ある面では非常に大切なことだろうというふうに思いますので、ぜひしっかりとした振興を図っていただきたい、そのように思っております。 さて、その沖縄のことで若干気になることがございます。一つは、環境問題というのは、当然ながらいろいろな面で配慮されておると思いますけれども、面積が狭いだけに、そういうところで、同等面積を有する府県に比べますと相当の金額が投資されながら、産業基盤、社会資本が整備されていくわけですけれども、一時期も工事中のいろいろな汚染問題等が話題になっておりました。やはり、工事中の対策プラスその工事終了後の恒久的な環境対策ということは、特に沖縄県においては非常に大切な課題だろうというふうに思いますけれども、そういう問題に対する取り組み状況なり、今後の方針を聞かせていただきたい、そのように思います。
○襲田政府委員 振興開発事業と自然環境の保全との関係についてお尋ねでございます。 今先生お話しのように、沖縄の自然環境は大変すばらしいものがございます。豊かな太陽エネルギーがございますし、また、恵まれた海岸線を有している島嶼地域であるということ、さらに、緑豊かな原生林、あるいは亜熱帯の貴重な動植物ということで、まことに多彩な特色を有しているというふうに考えております。特に、島嶼の周辺にはサンゴ礁が発達をしておるということで、熱帯性の魚類を初めといたしまして、種々の生物が数多く生息をしているということでございます。こうしたすばらしい自然特性というのは、単に観光資源であるのみならず、やはり広く国民全体の財産というふうに考えられるのではないかというふうに思っております。 御指摘のとおり、この沖縄の振興開発を推進するに当たりましては、こうした貴重な自然環境の保全に十分配慮をする必要があるわけでございまして、私どもといたしましては、従来から、下水道あるいは廃棄物処理施設等々の整備を通じまして、生活排水、ごみの適正な処理の推進を図っております。さらに、各種の開発事業を実施する際には、必要に応じまして環境アセスメントを実施いたしております。それから、赤土等の流出防止対策、こういうものもしっかりやっておりますし、小動物等の保全のための広報等にも工夫を凝らすといったようなことで、環境の保全に細心の配慮を図ってきたところでございます。 御指摘のように、今後とも、関係省庁とも密接な連携をとりながら、振興開発と自然環境の保全との調和に万全を期してまいりたい、このように考えております。
○一川委員 ちょっと話題を変えまして、では、北方領土の問題についてちょっと長官にお伺いしたいと思います。 私も、北方領土の返還ということについては当然ながら関心を持っておりますけれども、長官の所信表明の中にもいろいろと強くうたわれておりますように、日本国民の世論をしっかりと啓発していくということが一つの大きなポイントではなかろうかと思いますけれども、今現在の日本国内の北方領土返還に向けての世論の動向というものを長官はどのように考えているかということが一点。 それから、これは私の全く素人的な発想ですけれども、北方領土が返還されて、日本がその領土に対していろいろな手を差し伸べたときに、どういうビジョンを持ってその北方領土というものを開発、振興しようとしているのかというところがちょっと見えてこない。もう少し何かそのあたりがわかってくれば、国民世論はより大きく動き出す可能性はあるのではないかという感じもいたすわけですけれども、何せ相手国があるわけでございますので、余り刺激するということはよろしくないというのは私も重々承知しております。しかし、その北方領土が返ることによって、日本にとっても、またロシアにとっても、何か相当のプラスがあるのだというようなところがもう少しわかりやすくならないのかなというふうに思うわけですけれども、そういうことも含めて、ちょっと大臣の所見を伺っておきたいと思います。
○太田国務大臣 北方領土の問題についての関心は年々高まってきていると私は思いますし、また、そのような世論の喚起あるいは結集についての努力も決して空回りはしていなくて、きちんとかみ合っておると思うんですね。 どのぐらいこの問題についての国民の間の認識、理解があるのかということについては、平成八年でございますからやや前の話ですけれども、高校生三千人に調査をいたしましたらば、八割を超える高校生が北方領土問題について知っている、さらに、五五・八%が北方四島の名前をすべて答えることができたということでございますので、相当のレベルであろう。さらに、二月七日に北方領土返還の日というのを決めておりまして、委員各位にも御出席をいただきましたときも、最後まで私おりまして、空気をじかに感じたわけですけれども、大変盛り上がっておるということでございました。そこは心配はないことでございます。 なお、北方領土開発ビジョンを策定することはどうかということでございますが、やはり相手のいることであり、長年、粘り強い外交努力の積み重ねの経過があるわけでございますので、例えば四月早々にも国境画定委員会が予定されるとか、そのような進展があっておりますので、そこを見ながら、よく外交当局と打ち合わせをしながらやっていかないと、相手がどう思うかということがございますので、そこは慎重に考えてまいりたいと思います。
○一川委員 以上で終わります。 ありがとうございました。
○五島委員長 古堅実吉君。
○古堅委員 日本共産党の古堅実吉でございます。 きょうは、沖縄本島の北部、山原地域の自然環境保護問題についてお尋ねしたいと思います。 真鍋環境庁長官が先月末に沖縄を訪問されました。各地を視察の上で二月二十八日に記者会見されておられますが、次のように述べておられます。「北部訓練場を含めたやんばるの森を見て、自然の素晴らしさを実感し、多くの固有種の生物がすむ貴重な地域であることが分かった。北部訓練場については地元の意向を聞きながら返還後は国立公園化に向けて取り組んでいきたい」ということであります。 そこで、まず環境庁に伺いたい。この長官の発言を踏まえて、北部訓練場を含む山原地域の自然生態系の保全、動植物の保護についてどのような方針を持っておられるか、お伺いいたします。
○丸山政府委員 お答え申し上げます。 山原地域の自然を守るためということで、環境庁といたしましては、平成八年度から自然環境の調査を実施しておりますが、特に山原地域の自然、野生動植物の調査研究の拠点となりますやんばる野生生物保護センターの整備を行っており、これによりましてノグチゲラ保護増殖事業にも着手してきているところでございます。今お話しの平成十四年度末の北部訓練場返還に向けまして、国立公園化を念頭に置きながら、山原地域の保全、活用についての検討調査も開始して、現在も継続しているところでございます。 今後は、地元の御理解を得ながら、山原の貴重な自然の保全が図られるように適切に対処してまいりたいと考えております。
○古堅委員 次に、開発庁長官にお尋ねします。 この山原の地域には、イタジイとオキナワウラジロガシ、それらを主体とする世界で唯一の亜熱帯降雨林があって、世界でここにしか生息しないノグチゲラやヤンバルテナガコガネなど、山原固有種が六十六種も発見されています。山原の森林を世界遺産へ登録させたいという声も大きくなりつつあります。 このかけがえのない自然環境を大事に守り保存していくことは、決して環境庁だけの問題ではなくて、沖縄開発庁としても、関係省庁との連携を密にして、間違いのないような総合的な施策を推進されるべきだというふうに考えます。野中担当大臣の御所見を伺いたいと思います。
○野中国務大臣 委員から御指摘をいただきましたように、北部の山原地域の貴重な動植物の生態系の保全の問題、特に山原の亜熱帯降雨林の中核となる聖域である生物保全の観点から、非常に重要な地域であるということを私も認識しておるところでございます。 北部訓練場の返還に必要なヘリコプターの着陸帯の移設に当たりましても、この沖縄本島の北部の自然環境の保全に十分配慮をするという観点から、現在、移設候補地につきまして、自然環境に与える影響の調査を実施しておるところでございます。 政府といたしましても、先般、今御紹介ございましたように、真鍋環境庁長官からも視察後の感想を私もお伺いしたところでございまして、ヘリコプターの着陸帯の移設に当たりましては、この調査の上で、自然環境に与える影響を最小限にとどめる考えとして、現在実施している調査結果を踏まえまして、必要に応じまして沖縄県等の関係機関とも十分調整の上、適切に対処してまいりたいと考える次第でございます。
○古堅委員 次に、環境庁と施設庁にお尋ねします。 ところで、この山原地域に極めて憂慮される問題が進行しているということが最近わかってまいりました。北部訓練場の一部返還計画の中で、残される地域に新たに七つの米軍用ヘリパッドを建設する計画が、既存道路の拡幅や進入道路の新設とあわせて、那覇防衛施設局から提示されていたことが最近の報道でわかってきたのであります。 この計画に関して、琉球大学と広島大学の先生方八人で構成する琉球列島動植物分布調査チームが三月十二日付で、「沖縄島北部訓練場内ヘリパッド建設予定地の見直しに関する要望書」を関係省庁に送付しています。ここにいらっしゃる大臣の方々も受け取っていらっしゃると思います。 この要望書には、 SACO合意に基づく在沖米海兵隊北部訓練場の一部返還に伴うヘリパッドの建設予定地は、ヤンバルの亜熱帯降雨林の中核となる聖域である。この地域からは、少なくとも二十二種のヤンバル固有種と百二十六種の絶滅危惧種および貴重種を含む千三百十三種が確認されている。生物保全の観点からは、この一帯へのいかなる人的撹乱も慎むべきである。別紙資料を添え、本計画の見直しを強く要望する。 と述べられています。黙ってはおれないという気持ちからの思い切った強い申し入れであることがよく理解できます。 そこで、伺いたい。環境庁と施設庁は、この要望書をどのように受けとめ、いかなる所見を持っておられるか、明らかにしてほしい。
○丸山政府委員 先生御指摘の北部訓練場は、亜熱帯性の自然林の広がる自然性の高い地域でありまして、ヘリパッドの候補地の選定等に際しましては、これらの豊かな自然環境の保全が十分に図られるよう、関係当局において適切な配慮がなされるものと認識をいたしております。
○宝槻政府委員 今の琉球大学の先生方が那覇防衛施設局にもお見えになりまして、御指摘のような御意見をいただいたところでございます。 私どもとしましては、この北部訓練場の返還に伴いますヘリコプター着陸帯の移設につきましては、昨年十二月から始めております環境影響調査につきまして、今後約一年間かけて十分調査しまして、また、その影響につきまして分析いたしまして、この自然環境への影響を最小限に食いとどめるという考え方で対応してまいりたいと考えております。また、そうした結果につきましても、必要に応じまして環境庁あるいは沖縄県等関係機関とも調整の上対処してまいりたいと考えておるところでございます。
○古堅委員 次に、開発庁長官にお尋ねします。 内閣の中核的存在としての官房長官であられる野中長官として、学者、専門家の科学的調査の裏づけをもっての要望書の指摘は、政府全体の立場からしても重く受けとめるべき問題だというふうに考えますが、長官の御所見をお聞かせください。
○野中国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、北部地域のかけがえのない環境問題は、ただいま環境庁初め、また私自身この席で申し上げましたように、山原のこの資源につきましては、真鍋環境庁長官からも直接お伺いをした次第でございます。 したがいまして、この訓練場の返還に伴いますヘリコプター基地の設置につきましては、ただいま環境調査をいたしておりますけれども、この設置の上で、かけがえのない環境に大きな影響を与えないように十分きめ細かな配慮をし、環境庁初め沖縄県、関係市町村ともども協議をしながら慎重に進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○古堅委員 次に、施設庁にお尋ねします。 一九七二年五月十五日の日米合意文書によりますと、北部訓練場の使用条件として、「合衆国政府は、本施設・区域内にある指定された水源涵養林並びに特に保護すべきものとして指定された鳥類及びそれらの自然生息地に対し、いかなる損害も与えないようあらゆる合理的予防措置を講ずる。」として厳しく義務づけています。そのことは、米軍に対して厳しく守らせるとともに、政府みずからも同様の環境保全のための最大の努力を払う責務がある、そういうものだと考えますが、施設庁から御意見をお聞かせください。
○宝槻政府委員 私ども、北部訓練場の返還につきまして、その条件としてヘリコプター着陸帯を移設するということにつきまして、米側とも十分協議して進めてきているところでございます。 私ども、まずヘリコプター着陸帯の候補地の選定に当たりましても、自然環境に与える影響というものを最小限にとどめるという考え方で選定を行いまして、さらに、いわゆる部外の専門機関にも、年間を通じてのこのヘリコプター着陸帯設置に伴う影響について専門的な調査を委託して実施していこう、そしてその影響評価につきましても、先ほど申し上げましたとおり、十分自然環境に配慮した形で対処してまいりたいという考え方で、こうした考え方につきましては、米側ともその認識につきまして一致して進めようという考え方でいるところでございます。
○古堅委員 重ねて施設庁にお尋ねしますが、ヘリパッドの建設計画をそのとおり強行してしまいますというと、全く取り返しのつかないことになりかねない、そういう重大な問題だというふうに思います。琉大学者の方々を中心とするその調査チームの指摘というのは極めて重大な内容にわたるものだと考えますし、このような指摘に対しては、いかなる立場からも強行されてはならない問題だというふうに考えます。悔いを千載に残すがごとき愚かなことをやってはならない、そういうことにしてはならないためにも、調査チームの要望どおりに計画の見直しを検討すべき大事な問題が今提起されておるというふうに思います。検討される余地がありますか。
○宝槻政府委員 先ほど来申し上げているとおり、私どもも、北部地域の、山原地域の自然環境の保全に十分配慮して、SACO合意で、日米間で合意されましたこのヘリコプター着陸帯の移設につきまして、十分自然環境への影響を調査して、その評価結果につきましては、環境庁あるいは沖縄県等々関係機関とも調整をして対処してまいるという考え方で進めさせていただきたいと思っております。よろしく御理解願いたいと思います。
○古堅委員 あなたは、この調査チームが出されている要望書は読んでおられますか。
○宝槻政府委員 那覇局の方に調査チームからの資料が提出されましたけれども、私自身は直接は読んでおりません。
○古堅委員 その問題を含めてお尋ねするということの関係で、基本となるべき調査チームの大事な要望書、申し入れも読んでおられないということになりますというと、やはり一種のすれ違い的なやりとりに終わらざるを得ない、そういう面が出てまいります。先ほど来、ずばり質問に答えるような形になっていない、そういう感じで今お聞きしたわけなんですが、読んでおらないということは残念です。 と申しますのは、あなた方は、みずから計画の七つの箇所を決めて、それについての環境調査を進めている、その上で進めますというふうな立場をとろうとしておられる。琉大の先生方を中心とする調査チームの指摘は、その示されている計画、その地点でそういうことが進められるというと大変なことになるんだよということで、科学的調査に基づいてあれだけ厳しい申し入れをしておられるんだ。それらについて、そのことを受けとめて検討し直すということがなければ、みずから調査しましたけれども大したことはありませんでした、進めさせていただきますということになりかねないんです。今ここで何のために論議をしたかということになりかねない。 琉大の調査チームの指摘、その問題も含めて改めて検討していただけますか。
○宝槻政府委員 今先生がおっしゃいました琉大のデータにつきましては、私もこれから読ませていただきたいと思っております。 それから、私どもといたしましては、やはり自然環境にかかわる影響というものは重大視しております。私どもも、この影響調査につきましては、部外の専門機関に委託して、そういった年間を通じての調査データ等、それから専門家の方々のいわゆる環境アセス評価といったものを受けまして、そしてその上で、さらに環境庁あるいは沖縄県当局といったそれぞれの専門の機関の御意見あるいは御評価というものをいただきながら進めさせていただきたいというふうに考えておるところでございますので、そういった点をよく御理解いただきたいと思います。
○古堅委員 やはり前提となるものについての深刻な受けとめが非常に弱いというふうに思いますよ。計画して設定している地域、そこをちょっと調査して進めようという程度のものになっています。既に、ここをやられたんじゃ北部のかけがえのないあの地域について台なしになっていく、そういう重大な問題だよというのが指摘なんです。 時間もありませんので、最後に要望を申し上げて終わらせていただきます。 最初に、施設庁に対しては、絶対に七つのヘリパッド移設計画を強行はしない、そういう立場で計画の見直しと撤回を強く求めます。 環境庁に対しては、そんな計画を知って何の手も打たなかったなら環境庁も同罪にされるであろうということを厳しく指摘しておきたいと思います。 最後に、野中長官に対して申し上げておきたいと思います。政府の良識と責務が国際社会からも厳しく問われる問題だと受けとめられて、間違いのないような対処をされるよう強く求めて終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○五島委員長 伊藤茂君。
○伊藤(茂)委員 質問の最後になりましたが、短い時間ですが質問を幾つかさせていただきます。 まず、官房長官を兼ねておられる野中大臣にお伺いしたいんですが、昨日来大きな問題になっております日本海における不審な二隻の船の問題でございます。こういう状態に非常に深い懸念を感じます。と同時に、やはり我が国の領海に何か不審な、怪しげな船がやってくるということについては容認できるものではないというのは前提だと私も思います。 その上に立って思うんですが、私は、こういう複雑といいますか深刻な懸念を感ずる問題について、一つは、これを機会に何か非常に緊張が、あるいは軍事的にも高まるという事態を避ける、そういう努力、知恵というものが必要だと思います。 もう一面では、あいまいにしたりきちんとできないというふうな態度も、我々は主権国家ですから、とるべき道ではない。やはり国際ルールあるいは理にかなった処理と申しましょうか、国として、政府としてそういう姿勢を、きちんと筋を持って対応するということが、こういう事件でありますから特に大事なのではないだろうか。私は、総理も訪韓されましたが、またいい成果を得られましたと思っておりますけれども、金大中大統領の朝鮮半島に対する対応、哲学を持った立派なやり方だなというふうに思っておりましたが、そういう基本的な姿勢がやはり大事ではないだろうかというふうに思います。 特に、内閣で取り仕切る御苦労をされる官房長官、どうお考えでしょうか。
○野中国務大臣 昨日来の能登半島沖の不審船の事犯につきましては、しばしば答弁を申し上げておりますように、事態発生以来、私どもといたしましては、この問題を運輸省の海上保安庁の所管する問題としてこれを収拾したいとして努力をしてまいった次第でございます。 国内の領域を侵犯した日本の船と疑わしいものとして、可能な限り徹底して究明する手段をとったわけでございますけれども、残念ながら、海上保安庁の所有する船舶ではこの逃亡する船を追いかける限度を超えたスピードで逃亡をする状況に相至って、残念ながら、避けがたい状態として、自衛隊の海上警備態勢を整えなければこれを捕捉できない、このように考えまして、内閣総理大臣が安全保障会議及び閣議を開催いたしまして、昨夕零時四十五分に防衛庁長官に、自衛隊の部隊に対し海上における警備行動に入るように命じたところでございます。 けれども、より慎重にこの問題を取り扱ってまいることは言をまたないわけでございまして、これを機に、このようないわゆる自衛隊の活動が普遍化していくというようなことがあってはならないわけでございまして、肝に銘じてやっていかなくてはならないと思っておるわけでございます。 一方、また、海上保安庁の船舶の整備についても、これから、かかる不審な船舶が横行することが仮にあるとするならば、対応できないわけでございますので、早急な方途を講じてまいりたいと思っておるわけでございます。 さまざまな教訓を得ることができましたけれども、今回の事件を教訓といたしまして、より国民に安心していただき、信頼していただけるようにやってまいりたいと存じておるところでございます。
○伊藤(茂)委員 日本が、また我が国政府がこういう緊急事態に対してとった態度が国際的にも高く評価されるような、また戦略的な展望もきちんと持てるような、そういう対応をぜひお願いしたいと思います。 また、今最後に言われました海上保安庁の問題、領海の拡大その他、新海洋法時代の中で、やはりもっと能力を持たなきゃならぬ。しかし、予算措置その他いろいろございましてなかなか難しいときておりますし、私も短い期間一緒に仕事をさせてもらいましたが、保安庁の職員の諸君も非常に真剣に仕事をしているというふうに私は認識をいたしております。 この際、やはり今日の状況に対応できるような、また、国民の安心と信頼が得られるようなプラン、さまざまな改革、強化というものも必要だと官房長官おっしゃいましたが、私もその点もそう思っております。 外務大臣に二つ伺いたいんですが、目の前のことで、日本海に二隻の不審な船がどこかにいる。さっきおっしゃいましたように、それが北朝鮮の領域に入ったときには、何らかのパイプ、今あるニューヨークか北京のパイプを通じて引き渡してもらいたいというような意味に伺いましたが、今その船がどうなっているのか。油からいったって、小さい船ですから、もう目の前の、時間の話だと思いますけれども、やはりどこに行くんだ、何かあいまいでわからなかったということでは済まないですからね。ロシアとか韓国とかアメリカにもいろいろと協力をしていただいてという話も伺いました。船、航空、レーダー、衛星、いろいろな方法があるんでしょうが、その点の手配というのはどういうふうになっているんでしょう。これが一つ。 それからもう一つ、まだ先のことなんですが、今官房長官おっしゃいましたけれども、今、朝鮮半島全体の対応というのは、いろいろな意味で、うまくいったらいい方向に流れるんですね。日韓首脳会談も非常にいい形になった。それから、米朝ミサイル交渉という非常に難物をまたやらなくちゃならぬということになりますけれども、何カ月かの苦労をしてきている。いろいろな意味で、やはり次の展望をどう開くのかという時期に来ている。それから、総理もおっしゃっておりましたが、そういう面ではやはり党派を超えて努力もしなくちゃならぬというふうに政治家としてはみんな思っているという状況だと思います。 そういう大きな流れがくるっとひっくり返るとかならないような形の努力というものがやはり必要じゃないかというふうに思いますが、目の前と構え、いかがでしょう。
○高村国務大臣 不審船二隻が今どこにいるのか、それをきっちり監視をしているのかというのは必ずしも外務省の所管ではないと思いますが、日本政府として遺漏なき体制をとっている、こういうふうに思っております。 今どこにいるのか、私はっきりわかりませんけれども、少なくとも、ある段階で聞いた話では、不審船は北朝鮮の領海の方に向かっているということまではお聞きして、その後ちょっと、何か入ったとかいうニュースも流れたようですが、そこは私まだ確認していないのですが、そういう状況の中で、先ほど申し上げたように、もしそこに入るのであれば、日本の領海内で不法行為をやったと思われる船であるから捕まえて引き渡してほしいということを外交ルートを通じて申し入れよう、こういうことでございます。 それから、全体的に北朝鮮にどう対応するかということでありますが、日本政府とすれば、対話と抑止ということでありますし、建設的な対応に対してはそれが北朝鮮に利益があるように、そしてそうでないときは逆のように、そういうことでありますから、一つ一つの行動に対して、毅然とすべきところは毅然として、そして私たちが評価できるところはそれはきっちり評価して、そういう中で、今こういう事態があってもすぐ相手側に申し入れるというようなこともそう簡単にできないような状況であるとすれば、そういうことは好ましいことではありませんから、何らかのルートをつくっていくための努力をさらに続けたい、こういうふうに思っております。
○伊藤(茂)委員 沖縄のことにつきまして、二点質問させていただきます。 第一点は、また外務大臣なんですが、日米共同宣言からSACOへ、私どもも当時与党の一部に入らさせていただきまして、振り返ってみて、いろいろな貴重な経験でございましたが、SACOの最終報告がございます。 一番の焦点は普天間だったことは言うまでもございません。また、その問題につきましては、事実上不可能といいますか、という状態になっている。また、稲嶺現知事は選挙公約で北部陸上案というものを言われた。また、県庁の中の対策室で検討して複数の候補地を決めて、知事が最終決定する、そして国に提案することになっている。恐らく、SACOの平成八年十二月二日の普天間問題のところとは違った形になる可能性が極めて大、それしかないということではないだろうかという気がいたします。 そういう段階になったときには、当然ながら、SACOの見直しということを含めて、日米間で、2プラス2か、責任ある議論もしなくちゃならぬ、そういう展望を考えなければならないということではないだろうかと思いますが、いかがでしょう。
○高村国務大臣 日米間では、一番いいと思ってSACOの最終報告を認めたわけでありますが、そういう中でいろいろ努力をしている。ただ、委員が御指摘のように、いろいろ難しい面も出てきているというのも、それは率直に認めなければいけないわけでありますが、やはり地元の御理解と御協力を得つつ、特に稲嶺知事のお考えを十分拝聴して、そしてSACO最終報告の着実な実施に向けて最大限努力していきたい、こういうことでございます。
○伊藤(茂)委員 という事態とは違った判断をしなくちゃならぬだろうということを私は申し上げているのでございまして、いずれにしてもやはり先の問題ですから、しかもこれは、基地の問題、海兵隊のことだけではない、やはり次の日米関係、アジアの状況をどうするのかということを含めました努力をしなくちゃならぬということだと思います。 時間がありませんから、また別途いたしたいと思います。 開発庁長官に、ひとつこれは御意見を最後に伺いたいのですが、経済振興計画、いろいろと努力が長年なされているわけでございます。そして、沖縄経済二十一世紀プランとか、いろいろなことが本年中ごろぐらい、もうそう長くない時間のうちに骨格を得たいということもお考えになっているようでございます。 その中で一つ大きな問題は、やはりハブ港湾の建設、それから那覇軍港の返還、浦添との関係、それからFTZ構想の問題ですね。これは大きな柱になるわけであります。 私はこれについてこう思うのです。 さまざま要望がございますし、それから大きなそういう意味での建設あるいは計画をやるということも必要なことだと思います。ただ現実に、例えば経済の現実、それから内外の物流その他全体を見たときに、これは昔とは違ったさまざまな、やはり熾烈な競争もあり、効率もあり、流れもあるわけであります。やはり、単に物をつくるだけでなくて、そういう経済の実態全体を踏まえた視点からそういうものが着手をされませんと本当に中身のある沖縄の発展に結びつくものにならないんじゃないか、そういう努力をどうしたらいいのかということを、沖縄にお邪魔するたびに、いつも実は思っていろいろな議論もしてまいったわけでございます。 そういう意味から、政府の方での、これから計画全体を取りまとめる、それからアドバイスをする、さまざまな応援をとっていくという中で、やはり視点が必要ではないだろうか。言うならば、言葉は悪いのですが、お役所の仕事だけではなくて、広い意味での経済全体の状況の中から実効のある将来像を考えていくことが大事でないだろうかというふうに思いますが、いかがでしょう。
○野中国務大臣 伊藤委員御指摘のとおり、沖縄県の現状から考えますときに、まことに本土との格差、たびたび申し上げておりますが、県民所得におきましても、あるいは産業立地におきましても、失業率、有効求人倍率におきましても、まことに深刻な状況にあるわけでございます。 政府は、引き続き今後の所要の予算を投入することによりまして、沖縄県が持つ特性を生かして、そして南の交流の強力な拠点として沖縄が再生をするように一層の努力もしていかなくてはならないと思いますし、企業の立地についても、そういう意味において、近く決定をすることにいたしております特別自由貿易地域の制度の指定等を含めて努力をして、沖縄における地理的条件を最高裏に生かすようなことを十分踏まえて考えていきたいと思っておる次第であります。
○伊藤(茂)委員 ありがとうございました。質問を終わります。
○五島委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十八分散会