労働委員会 第1号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/12/07
会議録
○岩田委員長 これより会議を開きます。 まず、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 労働関係の基本施策に関する事項 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関す る事項 以上の両事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岩田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――◇―――――
○岩田委員長 次に、内閣提出、中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。甘利労働大臣。 ――――――――――――― 中小企業における労働力の確保のための雇用管 理の改善の促進に関する法律の一部を改正す る法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○甘利国務大臣 ただいま議題となりました中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 経済活動の国際化や産業構造の転換等が進み、厳しい雇用失業情勢が続く中で、我が国経済の活力を維持しつつ雇用の安定を図っていくためには、良好な雇用の機会を新たに創出していくことが重要な課題となっております。こうした課題に対応する上で、中小企業、とりわけ新たに事業を開始する中小企業や新たな事業分野に進出をする中小企業が主要な担い手として大きな役割を果たすことが期待されています。政府としては、良好な雇用の機会を創出するため、中小企業が行う雇用管理の改善のための取り組みを一層促進することとし、労働省と通商産業省が協力してこのための法律案を作成し、関係審議会にお諮りをした上、ここに提出をした次第であります。次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。第一に、通商産業大臣及び労働大臣は、中小企業における良好な雇用の機会の創出に資する雇用管理の改善に係る措置に関しても基本指針を定めるものとしています。第二に、個別の中小企業者は、新分野進出等に伴って実施することにより良好な雇用の機会の創出に資する雇用管理の改善に関する計画を作成し、都道府県知事の認定を受けることができるものとすることとしております。第三に、新分野進出等を行う中小企業の雇用管理の改善を促進するため、新分野進出等に伴って労働者を雇い入れ、または教育訓練を行って計画の目標を達成した認定中小企業者に対して雇用保険法に基づく必要な助成及び援助を行うこととしております。以上のほか、現下の厳しい雇用失業情勢に照らし、当面の措置として、雇用保険の受給資格者が創業して認定中小企業者となった場合については特別の助成措置を講ずることとしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。以上、この法律案の提案理由及び内容の概要につきまして御説明申し上げました。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○岩田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○岩田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森英介君。
○森(英)委員 自由民主党の森英介でございます。 甘利大臣におかれましては、昼間の予算委員会に引き続いての労働委員会ということで、大変御苦労さまでございますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。 先般、政府では緊急経済対策を決定されまして、それを受けて、労働省では雇用活性化総合プラン、すなわち、その緊急経済対策の中で雇用創出が経済対策の重要な柱と位置づけられたのを受けて、このプランが作成されたわけでございます。 一方、労働省というのはこれまで、雇用対策あるいは失業対策と、どちらかというと失業のフォローアップのような施策が多かったわけでありますけれども、これまで商工分野で大変活躍をされてきた甘利大臣の時代にこういう法案改正がなされるというのも大変因縁深いものを感じる次第でございます。 中小労確法が制定されたのは平成三年であります。そのときは中小企業がどうやって雇用を確保するかという時代だったわけでありますけれども、それから数年を経ずして事態は大変さま変わりというか、大変厳しい不況が続いているわけでございまして、この改正というのはまことに時宜にかなったものであり、また景気対策の意味からも有意義なものであるというふうに考えますので、賛成の立場から、確認のためまた認識を深めるために幾つか質問をさせていただきたいと存じます。 まず一番目には、今回の改正は、先ほど申し上げましたように、労働省が先般作成いたしました雇用活性化総合プランの中でどのように位置づけられているのでございましょうか。
○渡邊(信)政府委員 現在失業率は四・三%、失業者は二百九十万人台で推移しているという大変深刻な雇用失業情勢にございます。先生御指摘の雇用活性化総合プランにおきましては、この失業に、需要不足による失業と三%程度の構造的、摩擦的な失業があるというふうに分析をしておりまして、それぞれに対応した対策を考えているところでございます。 今回の中小企業労働力確保法の改正は、需要不足に対応するための総量としての雇用の場の拡大というふうに位置づけているところでございます。
○森(英)委員 今雇用の拡大というお話があったわけでありますけれども、もうちょっと具体的に基本的な中小労確法の改正についての考え方を伺いたいと思います。
○甘利国務大臣 雇用失業情勢が極めて厳しいのでありますけれども、失業率はなぜ高いかといえば、それは景気が悪いからですというのが従来の回答であります。そうしますと、では、景気が回復するまで手をこまねいているのかということになってしまいますので、失業率が高くなるというのは、要するに雇用の場がないからでありますから、ならば、雇用の場を積極的につくる策を労働省側からも踏み込んでやったらいいじゃないかというのが発想の原点であります。 アメリカで近年失業率が急激に改善をしてきました。これは、雇用の受け皿がたくさんできた。新産業分野でまさに開業率がぐんと上がってきまして受け皿になっているわけであります、それは主に中小企業が多いのでありますけれども。そこで、我が国におきましても、雇用を創出する、その担い手として中小企業に期待をし、あるいは新しい事業分野に挑戦をしていく事業主に期待をするということで、労働省の側からいえば、良好な雇用の場を創出するために何ができるかという発想からこの法律をつくらせていただきました。 開業率が低いということで、開業をする環境整備がなかなかまだ日本はできておりません。資金やノウハウの面でも雇用管理に十分な取り組みを行うという余裕がまだないわけでありまして、その辺を法律の枠組みでしっかり支えていこうということが今般法律を提出させていただいている原点でございます。
○森(英)委員 ありがとうございます。 先ほども申し上げましたように、労働省というか、労働行政の面から雇用の創出というところまで踏み込んだというのは、まことに画期的なことだと思いますし、大いに結構なことだと思いますが、今回の改正により創設される新たな助成措置の具体的な内容を伺わせていただきたいと存じます。
○渡邊(信)政府委員 今回の法律改正によりまして新たに創設されます助成措置は、創業や異業種進出を行う中小企業を対象として三種類ございます。 まず第一点は、創業や異業種進出に際して雇い入れます労働者については、現在でも高度な人材の雇い入れについて賃金助成があるわけですが、今般新たに、一般労働者の雇い入れにつきましても賃金の一部、具体的には賃金の三分の一を一年間というふうに考えておりますが、対象人数は六名まで、一般労働者の雇い入れの賃金の一部を助成することにしております。 さらに、失業状態にある雇用保険の受給資格者が創業しまして労働者を雇い入れる、こういった場合には、これは当面の暫定措置として、創業に伴う雇用管理に要する費用について一定額を助成することにしております。この当面の暫定措置の期間は政令でこれを定めるということにしておりますが、三年程度を考えているところでございます。 次に、第二点は、労働者の教育訓練に要する費用の助成でございますが、現行制度では、高度な技能や知識を習得するための教育訓練の助成を行うことにしておりますが、これに加えまして、創業や異業種進出に際して必要となる技能、知識を習得するための教育訓練につきましても、教育訓練に要した費用及びその間の賃金の一部を助成するということにしております。第三点は、雇用管理の改善に要する費用でございますが、現在は、労働環境の改善のための設備あるいは労働者のための福祉施設を設置、整備するためのハードの面の費用の助成をしているところでありますが、これに加えまして、新たな労働者の雇い入れに伴いまして必要となる雇用管理の改善に要するソフト面の費用、例えば就業規則の作成の費用ですとか賃金制度の策定に要する費用、あるいは採用のためのパンフレット、こういったソフト面の費用についても新たに助成措置を講ずるということにしておりまして、以上、三点が新たな助成措置の内容でございます。
○森(英)委員 ありがとうございました。 ただいまの、創業した中小企業に対して雇用管理改善の支援を行うということでございますけれども、それによりまして、中小企業の創業の支援自体にもつながるものではないかというふうに考えますが、ここで我が国の開業率の現状についてお尋ねをしたいと思います。
○渡邊(信)政府委員 我が国の開業率につきましては三年おきに調査がなされておるのでありますが、平成六年から八年について全事業所に占める新規開業事業所の割合を見ますと、我が国は年平均三・六%ということになっております。例えばこの間米国におきましては年平均一三・八%でありますから、かなり低い数字でございます。また、中長期的にも低下傾向にありまして、近年では、この三・六%という開業率は廃業率を若干下回っております。廃業率は三・八%ということになっておりまして、廃業率を若干下回るという逆転現象が生じているところでございます。 これを具体的に業種別に見ますと、サービス業では開業率が廃業率を上回っておりますが、製造業や小売業等におきましては廃業率が開業率を上回っている状況にございます。
○森(英)委員 ただいまの渡邊局長のお話の中で、アメリカに比べて我が国の開業率が随分と低いという御説明があったわけでありますけれども、その理由を労働省としてはどのように認識をされていますでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 ただいま申し上げましたように、アメリカに比べますと我が国の開業率は相当低く、しかも傾向的に下がっているという状況にあるわけですが、昨年の九月ですが、労働省で、学者やあるいは企業の経営者の方にその原因について意見をお聞きしたことがございました。 その結果によりますと、これはよく言われていることですが、家庭や教育の現場で起業家精神がなかなか育ちにくいのではないか、あるいは開業に際して必要となる経営ノウハウやさまざまな知識を習得できる場が少ないのではないか、あるいは既存産業への新規参入について各種の規制が妨げになっているのではないか、こういったことが指摘をされております。 さらに、特に近年におきましては、新規開業が従来に比べて難しくなったというふうに言われておりますが、これは、事業に要する設備等の高価格化によりまして開業資金がかなり高額化していること、あるいは既存産業における過当競争や市場の成熟化によりまして、同一分野において独立開業が困難になっているのではないか、こういった幾つかの点をこのときの研究によって指摘をされているところでございます。
○森(英)委員 これは大変難しい問題で、今のお話も大変参考になりましたけれども、また改めて議論をさせていただきたいと思います。 新たに創業する中小企業のうちで、今回の改正により創設される助成措置の対象となる企業というのはどの程度と見込んでおられますか。
○渡邊(信)政府委員 これは正確に推定することはなかなか難しいのですけれども、今回の改正によりまして、予算ベースで申し上げますと、平成十年度の第三次補正予算及び平成十一年度の概算要求におきましては、平年度ベースで約一万八千事業所、また雇い入れに当たっての賃金助成の対象となります労働者数は約四万人、これに、先ほど申しましたが、創業を行う雇用保険の受給資格者を約一万人と見ておりまして、今回の法改正によりまして新たに創出される雇用は約五万人というふうに予算では見込んでおります。この数字は、近年におきます創業率や業種の転換率あるいは既存の助成制度の利用率等から積算した、あくまでも現在の見通しでございます。
○森(英)委員 ただいまの見込み、それ以上にこの法案改正が雇用の創出の一つのインセンティブになってくれるように期待をいたしたいと思います。 今回の改正による新たな助成措置というのは、創業して労働者を雇い入れた中小企業であれば業種にかかわりなく対象となるのでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 新たに開業するあるいは異業種に進出をしていくといった者につきましては、これが例えば法令違反になるというふうなものが除外されるのは当然でありますが、一般的には業種にかかわりなく対象とするということにしております。
○森(英)委員 今回の改正により、助成措置を利用しようとする中小企業が相当増加すると考えられます。この助成措置の支給事務は雇用促進センターで行うというふうに聞いておりますが、その理由はどういうことでありましょうか。
○渡邊(信)政府委員 雇用促進センターと申しますのは雇用促進事業団の各県における出先の機関でございますが、この雇用促進センターは、従来から、労働者の募集から採用、あるいは職場の配置、あるいは労働条件、教育訓練といったふうな労務管理の全般について、事業主の方の相談に応じあるいは援助をする、こういった役割を担っている機関でございます。 今般の新規の助成措置は、単に支給決定されたものを支給するというだけではなくて、雇用管理の改善に資する、こういった事業について支給をしようというものでありますから、雇用センターにおきまして雇用管理の改善についていろいろと相談をしながらその支給の事務を進めていく、こういったことになろうかと思います。そういったノウハウを持った雇用促進センターで実際の支給事務を行う、こういった考えで行おうとしているものでございます。
○森(英)委員 今伺った理由によりますと、雇用促進センターでこの支給事務をするというのは妥当だというふうに思いますけれども、しかしながら、この雇用促進センターというのは各都道府県に一カ所しかないというふうに伺っております。支給事務をその一カ所しかないところで行うというのは利用者にとって大変不便ではなかろうかということを懸念しております。利用者の利便を図るためにどのような措置を考えておられるか、その点についてお尋ねいたします。
○甘利国務大臣 御指摘のとおり、各都道府県一カ所でありますから不便な点もあろうかと思います。神奈川はともかく、千葉県など大変だろうなと思うのであります。ですから、この不便さを解消するために、従来から、申請書類等の郵送による受理であるとか、あるいはファクスとか電子メールを利用する、それから相談員が巡回するというようなことも考えておりますし、アドバイザーによる申請の取り次ぎ等、とにかく利用者が利用しやすいようなフォローアップをできるだけしていきたいというふうに考えております。
○森(英)委員 例えば各市町村にある商工会などの活用というか、バックアップのようなことは考えておられないのですか。
○渡邊(信)政府委員 商工会やあるいはそのほかの事業主団体がいろいろな会合、催しをされることがございますが、そういったところに出向いていきまして相談会を行う、こういったことは従来からもやっておりますが、引き続きこれは充実していきたいというふうに思っております。
○森(英)委員 ちょっとしつこいですけれども、そうしますと、支給事務というのはあくまでも各都道府県に一カ所の雇用促進センターで行うという認識でよろしゅうございますか。
○渡邊(信)政府委員 最終的な支給事務は、雇用促進センターで決定をいたしましてこれを行うということになりますが、その前段階、今大臣から御説明申し上げましたが、郵送による受け付けとかそういうことを考えておりますし、さらに今回は、新しく相談員の方を委嘱いたしまして、そういった方が安定所を巡回して、そこで受理ができるというふうな手続の簡素化を図っていきたいというふうに思っております。
○森(英)委員 わかりました。 それでは、この施行というのはいつごろを予定しているのでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 これは、法律上は「公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」という案文になっておりますが、この臨時国会において成立をさせていただきますと、現在の雇用失業情勢を考えますと、受給資格者に対する特例を初めとしまして、できるだけ早急に施行する必要があるのではないかということ、あるいは他方、助成金の支給事務に一定の体制の整備が必要である、こういったことを考えますと、具体的には来年の一月一日から施行をしたいというふうに現在は考えております。
○森(英)委員 現下の雇用失業情勢を考えますと、今おっしゃったように、この施行はなるべく早く、可及的速やかに行うべきだと考えますけれども、しかしながら、一月一日というともう残期間が非常に少ないわけであります。その短い期間の間でこの新制度の周知徹底ということが非常に重要な課題であると考えますが、この新制度の広報あるいは周知徹底のための作業についての具体的なお考えをお聞かせください。
○渡邊(信)政府委員 私ども、従来、新しい制度をつくりましてもなかなかその周知、広報が徹底しませんで、利用率が低いというふうなことがあったことも大変反省しているところであります。 これは新規企業の助成ということでございますから、今の情勢を考えますと、できるだけ多くの方に利用していただきたいというふうに考えているわけでありまして、大変短い期間ではありますが、マスコミを利用しました周知、広報、あるいは新制度の周知に特化をしたリーフレットの作成、配布、こういったものを行いたいと思っておりますし、日常業務におきましては、事業主団体や中小企業事業主等と接触を持ちます雇用促進センターによる説明会等の開催、あるいは県や公共職業安定所において既存の会合等の場を最大限に利用しながらPRに努めてまいりたいと思っております。 なお、そのための経費といたしまして、三次補正には約一億五千万円を計上しておりますし、十一年度におきましては約二億五千万円のPR費等の要求をしているところでございます。
○森(英)委員 知っている人はこの制度の恩恵を受けられて知らない人は受けられないので、知らない人が大勢いるというのは大変不公平なことになると思いますから、私は、この広報活動というのは極めて重要なことであると思います。ぜひ抜かりのないように、また周知徹底するように万全の対策を講じていただきたいとお願いをしておきます。 まだかなり時間を残しておりますけれども、最後に、甘利大臣に御質問をいたします。 現下の厳しい雇用失業情勢の中で政府を挙げて雇用対策に取り組む必要があると考えますし、現にそれが行われているわけでありますけれども、この点についての大臣の御決意を最後に伺います。
○甘利国務大臣 森先生御指摘のとおり、非常に重大、大事な問題でありまして、雇用の安定というのはそのまま社会の安定に直結する課題であります。 今般、緊急経済対策で、総事業規模二十四兆に及ぶ対策を政府が組みました。政府を挙げて景気の回復、雇用の安定に取り組んでいるわけでありますが、その中で、雇用対策として一兆円の規模の事業を確保いたしました。春の対策が五百億でありますから実に二十倍であります。そして、今回の緊急経済対策の総論の中に「雇用の安定」という項目を立てることができました。これはまさに、政府一丸となって取り組んでいくという証左であります。 雇用活性化総合プランを労働省が組みまして、雇用の安定あるいは創出に万全を期していく決意でありますが、各般の施策を駆使して万遺漏なきを図りたいと思っております。
○森(英)委員 大臣の大変力強い御決意を伺わせていただいたわけでありますけれども、本当に未曾有の不況の中で、労働省としても大いに、この現状を克服すべく、できることはすべてやっていただきたいと思いますし、また本法案の改正につきましては、一日も早い施行、そしてまたこれが十全の効果を発揮することを願ってやみません。 そういうことで、お集まりの各党の皆さんにも御理解、御協力を訴えまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○岩田委員長 次に、中桐伸五君。
○中桐委員 民主党の中桐伸五でございます。民主党を代表して質問をさせていただきます。 まず、緊急経済対策のことについてでございます。現在の雇用失業状況、大変厳しい状況であるということは先ほどの質疑の中でも明らかになっているわけでありますが、これが、将来の経済見通しも含めまして、一体どのような特徴を持っており、どういう見通しになっていくのか、そういう点について、まず現状を確認したいと思います。 まず、労働大臣にお伺いいたしますが、雇用失業状況の現在の特徴という点を、時間が余りありませんので、簡潔にお答えいただきたいというふうに思います。
○渡邊(信)政府委員 現在の雇用失業情勢の特徴についてのお尋ねでございますが、現在大変長引いております景気の低迷を反映いたしまして、まず有効求人倍率を見ますと、この十月には〇・四八倍と過去最低を更新しております。また、完全失業率は四・三%でございまして、依然として過去最高水準にございます。また、完全失業者のうち、倒産や解雇等による非自発的離職者が十月は九十四万人となっておりまして、これも過去最高を更新しております。こういった大変厳しい状況にあるかと思います。特に、現在の高い失業率を、景気循環的な需要不足要因によるものか、あるいは労働力需給のミスマッチによるものかについて分析をいたしますと、需要不足失業が一・三%程度、構造的、摩擦的失業が三%程度となっておりまして、この一年で失業率が一%程度上昇しておりますが、その大部分は需要不足要因であるというふうに見られます。したがいまして、現在の高失業率は、中長期的に構造的、摩擦的失業が増加していることに加えまして、短期的に需要不足失業が急速に積み上がって現在のような状況になっている、こういう状況ではないかというふうに考えております。
○中桐委員 労働大臣にお答えいただきたかったのでありますが。 きょうは経企庁の政務次官の今井さんに来ていただいております。どうも御苦労さまでございます。先ほど労働省が、構造的な要因というものもベースが上がってきている、構造的失業というものもベースが上がってきているが、しかし、今ふえてきているのは需要の不足による失業というものが特徴として出てきているという認識を示されたわけでありますが、さて、この今の日本の経済状況の中で、経済の将来見通しに極めて関連の深い雇用失業情勢というものを考えた場合に、一体いつごろの時点まで今の厳しい失業状況が続いて、そしていつごろから好転を始めるというふうに見通されておるか、経企庁の見解をお聞きしたいと思います。
○今井(宏)政府委員 今井でございます。 今、中桐委員から御質問があったわけでございますが、いずれにいたしましても大変厳しい経済状況であるわけでございます。いわゆる構造的な失業を抱えているわけでありますけれども、景気がどういう状況になって経済が再生されるかによって失業率、雇用状況というものも変わってくると思いますけれども、現時点であえて申し上げれば、設備投資につきましては、設備過剰感が依然として強い状況でございますし、回復にはしばらく時間がかかることも予想されているわけであります。 そんな状況でございますので、雇用情勢につきましても、雇用調整実施を予定する事業所の割合が高い水準となっております。来年度の学卒の内定率も前年に比べて低下している、こういう状況から、当面大変厳しい状況が続くのではないか、こういうふうに考えております。 しかし、公共投資の拡大、あるいは恒久的な減税の実施等によりまして所得の落ち込みが避けられるのではないか。民間消費は緩やかながらも回復に向かっているわけでありますし、住宅投資も底打ちするものと期待されているところでございます。また、在庫調整が終了いたしまして、徐々に生産が回復に向かうものとも思われているわけでございます。 こうした民間需要の緩やかな回復を公的需要が十分に下支えするとともに、信用収縮を起こさせることのないよう経済運営を行っていくことによって、御質問の雇用の増大といいますか、明るい気配というものも、来年、一両年には経済を再生させるという目的を持って今回の対策が実行されておりますので、期待されるものと思っておるわけでございます。
○中桐委員 製造業も非製造業も、非常に今リストラをまだやっている。製造業の場合には、オイルショックのころに一たんリストラをやっておりますが、依然としてそのリストラをまだ厳しい状況でやらなきゃいけない。非製造業は、多分今の不況が物すごいインパクトを与えて、これから非製造業へのリストラの影響が出てくるだろうと私は見ているわけでありますが、そう見ますと、失業率は果たして、四・三%で今毎月更新というふうな状況でございますけれども、これは底になったときに何%ぐらいになると見込まれているんでしょうか。
○河出政府委員 現在、来年度の経済見通しにつきましては作業をしているところでございまして、年末に予算編成方針とあわせまして明らかにしたいと思っております。その段階ではっきりした来年度の数字は明らかにしていきたいと思っております。
○中桐委員 ちょっと遅過ぎる、きょう私はそのことを質問したいと思っていたわけでありますから。いつごろ出るんでしょうか、来年度のは。
○河出政府委員 予算編成が年内でございますと、例年ですと、大体十二月二十日前後だろうと思っております。
○中桐委員 それでは、時間もございませんので、一両年ということでありますが、失業率がどの程度まだ深刻な状況になるのかも具体的にお示しいただけなかったわけでありますが、私自身は、まだもう少し失業率は厳しい状況になるだろうというふうに予測をしております。 そういう状況になってくるということを前提にして、きょう審議の対象になっております法律というのは、新規の雇用をつくり出すという点で一つの新しい政策の強化ということになろうかと思うのですが、日本の今のいわゆるマイナス成長からプラス成長へ転化させるまでの間、重点を置くべき対策という点を、労働大臣と経企庁の政務次官の今井さんにそれぞれ、簡単で結構ですから、お伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 今回の経済対策の中に雇用という大きい柱を、それこそメーンストリートに立てました。雇用というのは、将来が安心するか不安になるか、その消費マインドに与える影響も非常に大きいものでありますから、雇用の安定、創出をしっかりするということがいろいろな意味でプラスに働いてくるというふうに考えております。 この中には、雇用の場そのものをつくってしまおうということと、雇用維持をできるだけしてもらおうということと、それから、どうしても手放さなくちゃならないときに、失業というワンクッションを置かないで、そのまま次の職場に移動できるような失業なき労働移動を補完していこう、あるいはセーフティーネットとしての基金をつくろう、いろいろな構成で失業という数字をできるだけふやさないようにしていこう。 先ほどの質問と関連しますけれども、失業率というのは景気の後追い指標でありますから、景気が底をついて上昇に転じても、しばらくはその後を追いかけていく性質があります。しかし、そのカーブをできるだけ緩やかにして、後追い指標でありますけれども、後を追ってそっくりそのままの悪い数字が出ないようにしようという努力を心がけているところであります。
○今井(宏)政府委員 今回の緊急経済対策で、御案内のように、百万人規模の雇用の創出及び安定を目指しておるわけでございまして、平成十一年度に達成するべき三つの目標の一つといたしまして、失業者をこれ以上ふやさない雇用と起業の推進、こういう大きな柱を掲げて雇用対策を位置づけておるわけでございます。雇用機会が不足している現状にあっては、雇用の創出をする各種の施策の早期の実施が重要と考えておるわけでございます。 雇用対策といたしましては、雇用の維持やミスマッチの解消などを含む雇用活性化総合プラン、この迅速かつ積極的な実施が特に重要と考えているところでございます。そして、これらの対策に盛り込まれました施策を総動員いたしまして、失業者が増加しないよう、雇用の創出並びに安定を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○中桐委員 それでは、百万人の雇用創出ということについてお聞きしたいのですが、その前に、雇用失業情勢について、先ほど労働大臣は、景気が悪くなって、雇用の状況というのはさらにじわっと影響が出てきて、回復も、景気の回復にややおくれて始まるということを御答弁いただいたわけであります。 そうしますと、雇用創出あるいは雇用維持あるいは失業なき雇用移動ということを考えた場合に、雇用という観点から見て、この緊急経済対策というものが必要な期間としてどのぐらいを見通されておるか、経企庁にお伺いしたいと思います。
○今井(宏)政府委員 御案内のように、総理も、日本経済を一両年のうちに回復軌道に乗せる第一歩として、今回の緊急経済対策を策定したわけでございます。 先ほども申し上げましたけれども、雇用対策は緊急経済対策の重要な柱の一つとして位置づけられておるわけでございますので、緊急経済対策が視野に置いている期間、すなわち一両年のうちにその効果が出るものと期待しているところでございます。
○中桐委員 余り具体的なお答えになっていないのですが、私の質問はおわかりですね。 つまり、緊急経済対策ということの中には雇用の創出、あるいは失業なき人材移動、あるいは雇用の維持、そういったことが必要だということは先ほど労働大臣がお答えいただいたとおりであります。しかし、そういうことをやるためには、景気の回復の兆しが一両年のうちに見えてもなお、欧米の経験、つまり、新しいゼロ成長ベースあるいは低成長ベースの経済になったときに雇用に対して大変苦労している欧米の経験から、雇用の対策というのは、やや景気の回復が見えてもまだやらなきゃいけないということが明らかになっているわけで、そういう点で、経企庁としては、この緊急経済対策の総合的な枠組みの期間をどの程度に見積もられているかということをお聞きしたわけであります。 その点について、景気の回復の話として一両年という話でありますが、それでいいと思っていらっしゃるのでしょうか。
○今井(宏)政府委員 おっしゃるとおりだと思いますけれども、この緊急対策だけで言われている雇用問題がすべて解決がつくわけではございませんので、あらゆる施策を講じながら、官民一体となって、きめの細かい施策も講じながら、その対策に懸命な努力をしていきたいと思っております。 期間を明示できればという御質問の御趣旨かと思いますけれども、そういう意味では、いついつまでに失業率を何%にするということを現時点で申し上げられる状況ではないことを御理解賜りたいと思う次第であります。
○中桐委員 どうも具体的な質疑ができないので残念なのですが、マクロ経済の観点から、雇用失業状況がどういうふうな経過をたどるかということについては、ぜひ、いろいろな日本的な雇用慣行といいますかこういうものの中で、日本で独自にシミュレーションなり予測を立てていかなきゃいけないと私は思うわけであります。 つまり、欧米の経験はもちろん重要な経験でありますが、雇用慣行が日本の場合と欧米の場合では随分違うわけでありますから、そういったことを念頭に置いたきちんとした雇用失業に関する見通しというものは、ぜひ経企庁としても、これは労働省と、あるいは通産省も入れて協力するという形でも結構ですから、きちんとやっていただきたいということを要望しておきたいと思うのであります。 さて、百万人の雇用創出について、それでは具体的にお聞きします。 日本は、高度経済成長の時期に、社会保障のインフラ整備であるとかあるいは社会資本のインフラ整備という点で、ややいびつな時期を経てしまった、そして低成長あるいはゼロ成長の段階に移行してしまった。そういう中で、いわば従来型の公共事業にウエートを置いた雇用対策というものにやや重点が偏った、そういう対策がすべて必要でないと私は言っているわけではないのですが、そういう中で、新しい雇用創出効果も大きく、そして新しい成熟社会へ転換すべき産業分野に雇用を創出すべきだということで、百万人雇用創出の対策を民主党として提案させていただいているわけであります。 そういう観点から、この緊急経済対策は、十五の分野に重点を置いて新しい雇用創出を図るという方針が書かれてあるわけですが、これがどういう産業分野にどれだけの雇用を創出するのかということについては具体的に書かれていないわけであります。その具体的な内容を経企庁からお聞きしたいと思います。
○河出政府委員 お答えをいたします。 今回の緊急経済対策では、百万人の雇用の創出、安定を目標としているわけでございます。その内訳でございますけれども、緊急経済対策におきまして、社会資本整備八・一兆円程度、所得課税の減税それから地域振興券合わせまして四・七兆円程度が盛り込まれているわけでございまして、これらの効果といたしまして、向こう一年間に実質GDPを二・三%程度押し上げる効果を持つというふうに試算をしております。 このようにGDPがふえますとそれによりまして雇用がどのくらいふえるかということでございますが、過去の平均的な雇用の弾性値、GDPが一%ふえると雇用がどのくらいふえるかということでございますが、近年これが大体〇・三から〇・七ということになっております。それでは、一番かために〇・三というケースをとりますと、向こう一年間に三十七万人以上の雇用の創出効果が見込まれるというふうに考えております。これ以外に、雇用活性化総合プランの実施によりまして六十四万人程度の雇用の創出、安定が図られるというふうに考えておりますので、これらを合わせますと百万人規模になるものというふうに見込んでいるところでございます。 具体的にどういった分野によりまして雇用の創出が図られるかということにつきましては、まだ対策の段階では明らかになっていないわけでございます。
○中桐委員 解析の順番がちょっとおかしいのじゃないかと思うのですが。せっかく貴重な公共財源を投入していくわけでありますから、その際に、最も効果が上がってしかも今の成熟社会に足らないところを充実させていくということ、二つの観点から進めなければいけないと思うわけであります。 したがいまして、例えば介護のサービスだとか保育のサービスだとか、あるいは教育の改革に関連する教員の要員配置の充実だとか、あるいは自然環境の保護という点や、あるいは保水力という点から森林整備の問題であるとか、あるいは住宅面積を倍増するとおっしゃっておりますが、では新しく高齢化社会に適したバリアフリー化の住宅を開発するとか、そういう観点からこの百万人の雇用創出というのを説明していただきたいわけであります。
○河出政府委員 具体的な雇用の業種別の目標はございませんけれども、今回の対策の大きな柱は、空間倍増計画ですとかあるいは産業再生計画の中でも、特にこれからの、今委員おっしゃいましたような新規・成長十五分野におきますところの技術開発、普及の問題ですとか、あるいは二十一世紀を見据えた社会資本の新たな展開ですとか、こういったことを今いろいろ考えているわけでございまして、こういった面で新しい分野への雇用の創出が図られていくものというふうに考えているところでございます。
○中桐委員 どうも、これ以上やっても具体的な数字が出てこないので、経企庁の皆さんには、所属委員会がちょっと違うのですが御足労いただきました。どうもありがとうございました。もう結構でございます。 それでは、次に労働大臣にお伺いしたいのですが、その前に、これは既にお示しをしている資料でございますが、日本労働研究機構というところから井口泰という人が「国際的な人の移動と労働市場」という題名で書かれている本の中に紹介をされているOECDの一九九三年のデータをもとにしながら、これからの雇用対策におけるあり方といいますか、そういう点について労働大臣と質疑を行いたいと思います。 まず、雇用対策ということで考えてみますと、積極的な雇用対策と受動的な雇用対策といいますか、別の言葉で、この著者は積極的労働市場政策と受動的労働市場政策というふうに分けて国際比較を行っております。 その中で、積極的労働市場政策というのは、いわゆる公的な職業サービスという形で行われているもの、あるいは最近では民間の職業紹介事業とかそういったものも入ってくると思いますが、一応これは公的なサービスという範晴で統計をとっているようでありますが、職業紹介だとか職業相談であるとかあるいは就職困難者に対する援助であるとか、こういったものであります。それから最近特に我が国でも重視されております職業訓練。そしてまた若年者の構造的失業の大きな要因になっております若年者を対象とするミスマッチを防ぐための対策。それから雇用の助成ということで、先ほど大臣も失業なき人材移動であるとか、あるいは雇用者の失業防止のための、雇用維持のための賃金助成であるとか、そういった政策が雇用助成という形で含まれているわけであります。それから障害者の雇用が大変深刻なので、障害者の対策として職業リハビリテーションとか雇用助成とか就労機会の増大というふうな形で挙げられている。この五つのものをこの著者は積極的労働市場政策というふうに、というよりOECDの統計がそういうふうに分けて出されている。 それに対しまして、受動的労働市場政策の中心は失業給付、失業された人に対する給付をどうするかというものが中心であるわけであります。 雇用助成という点では、日本もいろいろな助成制度を導入して、雇用維持ということでやられてきた対策が日本の場合には中心的な対策であったと思うのですが、しかし、最近では雇用状況がかなり構造的にも変わってくるというふうな中で、積極的な労働市場政策というものが必要になってきているというふうに私は認識をしているわけであります。 しかし、これまで日本の場合には欧米諸国に比べて失業率が相当よかったわけでありますから、当然このOECDの統計でGDPに占める労働市場政策の公的支出、積極的及び受動的それぞれに分けて出されている数字というものは、その絶対値そのものが、対策を十分とっていないじゃないかということではありませんが、しかしながら、日本の場合には、積極的労働市場政策というのはGDP比で〇・一三%、それに対して受動的な労働市場政策は〇・三二%で、三倍はいきませんが三倍近い差がございます。 それに対しまして、他の国ではどうなっているかということになりますと、それぞれ国によって違いますが、特に特徴的なのは、欧米の中で特徴的なのはスウェーデンという国でありますが、ここでは積極的労働市場政策が一九九〇年から九一年で一・六九に対しまして、受動的労働市場政策というのは〇・八八という形で、大体二倍ほど積極的労働市場政策が多いわけであります。 私は、スウェーデンの積極的労働市場政策というものに前から大変関心があったわけであります。つまり、日本的な雇用維持を中心とする政策に対して、スウェーデンの場合はその対極にありまして、できるだけ個人の、一人一人の労働者の自己実現を達成させるという目標もあり、産業構造の変化に柔軟に人材が移動できるという政策をしっかりとやってきたという国だと私は認識しているわけであります。そういう意味で考えてみますと、やはり日本の場合には積極的労働市場政策というものがこれまで非常に弱かったというふうに認識をしているわけであります。 そういう点から、今後、日本型労働市場政策といいますか、そういったものをどういうふうに見直していくおつもりか、労働大臣にまずお聞きしたいと思います。
○甘利国務大臣 日本も積極的な雇用政策をやってこなかったわけではありませんで、それは先生御承知のとおり、各種の雇用を維持していく、あるいは失業がなく企業間を移動できる、そのための措置、あるいは労働者の職業能力のバージョンアップを図るための職業訓練は各般に取り組まれているわけであります。 今まで日本は、新卒一括採用、終身雇用というような日本型の働く体制がありました。ですから、一回入ってしまうと、企業間を移動するということに対してのフォローをする政策はそんなに必要がなかったんだと思います。 私は、日本型の長期雇用政策というのはこれからも柱にしなければならないと思います。思いますけれども、おっしゃいますように、自己実現を図っていくために、就職してもやはり自分の能力を生かすにはもうちょっと別な職場がいいんだと思う人はたくさんふえてくるし、そういうチャンネルをつくるということも大事でありますから、労働力の移動が少なくとも本人の意思がある限りスムーズにできる、それが移動する際に失業という数字にあらわれないできちんと移動できるような対策を打っていく。その間に、企業に勤めながら、あるいは自分の時間を使いながら職業能力のバージョンアップを図っていくための施策を各般に充実させていくという方向に少し視点、重点をかけていくということになろうかと思います。 積極的雇用政策と言える政策だと胸を張っておりますが、今回の緊急経済対策の中で、本来は労働省の分野ではない、雇用の場を積極的につくっていこうということが今御審議をいただいておりますこの法律でありますから、これはまさに積極的雇用政策を先取りしている法律だというふうに考えております。
○中桐委員 それでは、時間がありませんので次に参りたいと思います。 先ほど、緊急経済対策、そして雇用活性化総合プランもその中に含まれているプランでありますが、問題は、実効性といいますか、実施体制という点に重点が一つはあろうかと思います。ここがしっかりしないとこれを成功に導けないと私は思うわけであります。 そこで、労働大臣にお聞きいたしたいのは、私は、日本の場合は、もっともっと閣僚のリーダーシップが必要な時代がもう来ている、この緊急経済対策の雇用活性化総合プランということを考えた場合に、極めて総合的なプランでありますから、これを雇用問題という形で考えた場合に、閣僚のリーダーシップをどのように推進していくかということが極めて重要ではないかと思っております。 既に産業構造転換・雇用対策本部というものが設置されているということでありますが、この本部長は内閣総理大臣で、そして副本部長に通産、労働、経企庁、大蔵、内閣官房副長官という形で、その他各省が本部員としてほとんど入っている、こういうことでありますが、この会合というのは、これまでどのぐらい開かれたものなんでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 産業構造転換・雇用対策本部でございますが、これは、そもそもの設置は平成六年十二月でございます。本年に入りましてから、雇用失業情勢が大変厳しくなったということで、六月二日に開催をされまして、このとき政府一体となった対策を打ち出したわけでございますが、この本部は、六月三十日、十月二日にも開催をされております。
○中桐委員 そうすると、今までに三回、この緊急経済対策ということからいいますと、このプランをつくるのに、六月二日と六月三十日と十月二日の三回開かれたというふうに理解してよろしいですか。
○渡邊(信)政府委員 本年の開催状況は以上のとおりでございます。
○中桐委員 これは、非常に多忙な閣僚をほとんど網羅しているわけですから、こういうものはなかなか開けないと私は思うのです。しかし、それでいいのか。先ほどの話でも、見通しはまだこれからだという話でありますが、私は、国の中で、それぞれ主な閣僚が雇用対策という点でもっと機動力を持って、大臣は忙しいのですから、ですから大臣がやるのかあるいは政務次官がやるのか、いずれにしても政治優位でやってもらいたいということであるわけですが、問題は、このプランを強力に政治のリーダーシップで進めていくためには、これではちょっと私は難しいと思うのですね。 ですから、例えば、主な、副本部長になっているところの通産、労働、経企庁にさらに若干の省庁の閣僚を配置して、もっともっと積極的に実施をする、推進の企画立案、チェック、こういったことをやるべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○甘利国務大臣 確かに先生御指摘のとおり、ほぼ全閣僚とも言える、全く全部ではありませんが、かなりの閣僚が出席をして会議を開きます。これは通常の閣議の前の時間帯を利用して開くものでありますから、御指摘のとおり、確かにその場でちょうちょうはっしの議論はなかなかできません。 そこで、ちょうど連合側から、政労使の雇用対策会議というものを持とうじゃないかというお話がありました。この構成メンバーは、私と通産大臣、そして都合がついたらという条件つきで官房長官であります。労使側から代表が出ておりまして、これはかなり時間をとって本音の議論をすることができます。 これは私が主宰をする会議でありますし、その会議の下部組織といいますか、事務局会議というのも設けました。構成するメンバーもそれぞれトップが集まっているわけでありますからそう頻繁に開くことができないものでありますから、事務局会議というのを設けまして、そこでさらに綿密に事を詰めようじゃないかということがスタートいたしました。 百万人の雇用創出、安定というのも、実は、先生御存じだと思いますが、その政労使雇用対策会議で出た話でありまして、それを私が政府にどうしてもこれをやるべきだと。そのときに、先ほどの質問にも関連しますが、細かい、百万人の積み上げはどうなっているんだということで経企庁とも大分議論をいたしました。しかし、政労使でまとまった話というのは、とにかく目標を掲げて目指すんだから、それに向かって政府が一体となって汗をかくんだという姿勢を示そうよというお話をいただきまして、そりゃそうだということでつながせていただいたわけでありまして、政府の、総理が主宰をされる対策本部で小回りがきかない部分はそこで対応していけるというふうに考えております。
○中桐委員 ぜひ閣僚のところが決断をして、リーダーシップを発揮して、余りたくさんの人が入り過ぎてもぐあいが悪いわけで、最終的に今の全閣僚が入っているところで確認をするというような形でこの問題については対処をしていただきたい。その際、労働大臣と通産大臣は基本的な推進閣僚としてぜひ今後やっていただきたい。そのことを要望しておきたいと思います。次に、この法律の問題と関連もいたしますが、行政の簡素化、行政サービスを効果的な行政サービスに変えるという行政改革の取り組みが既にもう行われているわけでありますが、その行政改革の中で、平成六年の十二月二十五日に「各種申請・届出等窓口の近隣化・一元化及び一つの手続で複数の事務手続きを可能とするいわゆるワンストップサービス等の事務手続の簡素化の在り方について、調査研究を進める。」というのが閣議で決定されております。 そしてさらに、平成九年の十二月二十日の閣議決定の「行政情報化推進基本計画の改定について」で、再び「ワンストップサービスの実施」ということで取り上げられておりまして、「システムの利便性を一層向上させるため、複数の機関に関連する手続について、関係機関におけるシステム間の連携を図り、手続の一括処理を推進する。」となっております。そして、「特定分野の手続を対象とするワンストップサービス」ということで、例えば雇用の分野を特定の分野の領域としますと、こういう「分野を対象とし複数の機関に関連する手続であって、業務の形態、行政客体の態様により上記①」というのは先ほど私が述べたものでありますが、これを「関係機関におけるオンラインによるシステム間の連携を図りつつ、手続の一括処理を推進する。」こうなっております。 この今審議をしている法律におきましては、通産省の新規雇用創出のプログラムと労働省のプログラムというのが直接関係があるプログラムとしてあると思うんですが、さらに、ILOの勧告でございますが、百八十九号勧告の十二項のところで、中小企業者に対するサービスの提供は、できるだけ、可能な限りその中小企業のあるところに接近をさせなさいということが言われている。そして、その次に「「窓口の一本化」の手続又は照会サービスを通じて、統合された効果的な各種サービスの利用を促進すること。」という条文もございます。それから、「サービス提供の運営において、専門性と責任能力を確保すること。」ということも言われております。さらに、「サービスの継続的監視、評価、更新のための機構を確立すること。」ということも言われております。 そこで、もう一つの問題は、これまでの法律をさらに改正をして、今度は推進員なるものを二十九名配置するということでありますが、これもいわばサービスの提供体制の強化ということになろうかと思うんです。しかし、問題は、このサービスがどのぐらい効果があるのか、公共職業紹介機関がどのような効果を上げているのかということで、これは労働省が出された資料でございますが、新規求職申込件数に対する就職件数、つまり就職率でありますが、これが平成五年、二六・八%、平成六年、二七・二%、平成七年、二六・七、平成八年、二六・九、平成九年、二五・三という形になっておりまして、大体四分の一の効果を上げているということであります。 ちなみに、外国のデータなどを見ますと、もっとこれが高いわけであります。公的な職業紹介の成功率というのは、低くても大体四割、三五%というところもございますが、大体四割から七割というふうな程度になっております。 つまり、どうもサービス提供体制が複雑な形になっているのではないか。いろいろな法律ごとに推進員や雇用管理アドバイザーやいろいろな人ができるわけでありますが、都道府県には雇用促進センターという一つの――この法律に関係するところでいえばそこが担当する。ところが、中小企業に最も身近なアクセスポイントは、公共職業安定所の方がもっと中小企業には身近なアクセスポイントでありますから、アメリカなどでは、日本でいえば公共職業安定所、そこに窓口の一本化を図って、国の情報、県の情報というものをそこに一手に集中して、専門的な能力のあるマンパワーが配置をされて、そして必要なところに、相談を受けた後の対策をしかるべき機関とネットワークを張って対処しているということであります。 したがいまして、私としては、この体制を抜本的に見直していただきたい。いろいろな法律によっていろいろな推進員やアドバイザーをつくって、それが公共職業安定所とネットワークを張っているというが、それはどうも効果の点も再考の余地があるというふうに思うのであります。その点について労働大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○甘利国務大臣 職安で紹介をするその職業紹介業務によって結びつく成果の比率がヨーロッパに比べて低いというのは幾つかの原因があろうかと思います。 日本は、縁故であるとか民間職業紹介であるとか、そして公的なものと、それぞれがあるバランスを保って求職と求人を結びつけているということもありますし。この間、スイスに行きましたときに職安を視察いたしました。ジュネーブでしたけれども、四十万都市に職安が八カ所ありまして、求職者一人一人に割く時間がマンツーマンで物すごくとってありまして、うらやましいなと思いました。あれだけ箇所数をふやして人員をふやせばそこまでできるけれども、今のスタッフ等ではそこまではなかなか難しい。ただし、民間の機関と公的機関がお互いにそれぞれ支え合って職業紹介ということをうまく織りなしているというふうには思うわけであります。 それから、先生が御指摘のワンストップサービス、行政情報がそこに行けばわかる。これは、おっしゃるとおり、御見識だというふうに思っております。職安自体も情報ネットワーク化というのをいろいろやっておりまして、私が就任して以来も、雇用情報に関して、経済団体とのネットワークを結ぶということも始めることにしておりますし、地方自治体の雇用に関する情報については、常時連携をとるということも手がけているわけであります。 さらにもっと進めて、いろいろなことをワンストップでできるようにせよというお話でありました。御承知のとおり、労働省は、省庁再編の一環といたしまして、都道府県における労働基準、女性労働、職業安定の三機関をまとめて、都道府県の労働局、これは仮称でありますが、これを設置するということを今検討いたしておりまして、それぞれの機能は強化しながら、御指摘のような労働関係の情報や相談を利用しやすい体制の整備についても、この検討の中で考えていきたいというふうに思っております。
○中桐委員 時間が参りました。それで、もう質疑はやめますが、最後にちょっと要望だけしておきます。 この中小企業新分野の事業は、もう既に行われているのを拡充するということでありますが、これは大臣御存じと思いますが、まだ始まったばかりということでありますが、八年度は中小企業の雇用環境整備奨励金というのは、予算に対する支給額が三・八%という実績でありました。それが九年度は一九・七%になっている。同じく、中小企業の新分野展開支援人材確保助成金というのは、八年度が二・三%でありましたが、九年度は実績一六・四%と、徐々に上がってはいるのですが、このあたりもどうも……。 もう一つは、雇用促進センターで最終的にはこの助成金の支給ということが決定される、認定されるということでありますが、都道府県にまず改善計画を提出して、さらにもう一度雇用促進センターに今度は実施計画というものを出さなきゃいけません。しかも、それは、アクセスをしてからまたそういう作業があるわけであります。この辺は極めて手続が複雑になっていると私は思うわけであります。これは簡素化をしていただきたい。 そういうことを最後に申し上げまして、ぜひ、そういうことをやっていただければこういういい企画が実効性が高まるのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
○岩田委員長 次に、河上覃雄君。
○河上委員 大臣、朝予算委員会から夜労働委員会まで、大変お疲れのことと思いますが、私の持ち時間は三十五分と極めて短い時間でございます。どうぞ、きょうは大臣就任以来初めての議論になると思いますが、なるべくわかりやすく私も質問をさせていただきたいと思いますので、簡潔に、明瞭に、明快にお答えをいただければ幸いでございます。まず、本法に入ります前に、本年の四月、先ほど安定局長から御説明ありましたように、我が国の失業率は戦後初めて四%台を記録いたしました。さらに、六月には過去最高の四・三%。七月には求職活動をやめた人がふえたために四・一%に低下いたしましたものの、八月には再び四・三%、過去最高の水準に達し、その後十月まで四・三%の高水準で推移をしてまいりました。一方、有効求人倍率は〇・四八と過去最低でございますし、雇用者数あるいは就業者数は引き続き減少いたしまして、労働関係のすべての指標は過去最悪の状況下にある。雇用情勢はその意味では極めて厳しい状況下にあると認識をいたしております。求職理由別に完全失業者数を見ましても、自発的な離職者は百十二万人と依然高い水準にありますけれども、倒産やリストラによる非自発的な離職者は九十四万人と、これも過去最悪の状況となっておりますし、最近のデータによりましても、企業における雇用過剰感が一層高まっている中で、今後失業情勢は一層の厳しさが予測される、私はこのように考えております。 こうした状況の中で、今回政府は緊急経済対策を決定いたしまして、雇用対策として百万人規模の雇用創出を掲げました。そして一兆円規模の予算を計上することを発表したわけでありますが、この雇用対策の柱は、活性化プランに基づいて緊急雇用創出特別基金の創設などと考えておりますが、この基金は従来の施策を一歩踏み出したと私自身は思っております。しかし、全般的には、従来の政策を総合的に盛り込んでしまっているだけだな、このような感が免れないわけであります。 私は、本年一年、労働委員会の場の論議におきまして、助成制度の整理統廃合も必要ではないのか、あるいは新分野で雇用を吸収できるような新たな制度などをつくり上げて、ある意味では将来に対応できる積極的な雇用政策というものを打ち出すべきではないのか、こういう議論をずっとしてまいりました。こうした総合経済対策あるいは雇用対策で、果たして百万人の雇用創出が可能なのかどうか、私はなお懸念が残るわけでございまして、これまでも、政府は数次にわたりまして経済対策を打ってまいりました。打ちましたが、失業率という側面から申し上げますと、その上昇に歯どめはかからなかったわけでありまして、効果はなかったと言って過言ではないと思っております。 一例を挙げましても、本年四月に講じました十六兆六千億円に及ぶ総合経済対策の中で、雇用については五百億という追加の予算を計上いたしまして、緊急雇用プログラムの発動で四十万人の雇用は確保できる、さらに経済政策全体で六十万人の雇用創出効果がある、このように、経済企画庁も含めまして、また労働省の政府委員から、あるいは大臣から御答弁がございましたが、残念ながら、失業率の歯どめは一向にかからなかったわけでございます。 当委員会でも、前大臣と議論をしてまいりました。私のこのような質問に対しまして、四%にならないように全力を挙げる、これに終始をしておりました。決意表明だけで終わってしまったというのが実感でございます。もちろん、経済全般あるいは景気動向、これらを踏まえて議論をしたと思っておりますけれども、この失業率にはさまざまな要因、要素があると考えつつも、ここで終わってしまっている。 今、最も国民の皆さん方が思っているのは、先行きに対する不安、これだと思っておりますし、特に雇用や年金、保険等々将来に対する、目に見えない、なかなか見えにくい、こうした諸問題、この不安感を除去しない限り、経済成長の六割を占めます個人消費も喚起されないでそのまま終わってしまうのではないのか。景気に与える影響、これはむしろ悪い方向で与え続ける結果でさらにこのまま引き続き続いてしまうのではないのか、このような認識でもおります。 経済企画庁の発表でもありました七―九のGDPは、前期比〇・七%、年率換算で二・六%減少して、四期連続のマイナス成長、こうなっているわけでございますが、私は、この四月に打ちました総合対策の効果は、これらによりましてもなかったのではないか、このように思っております。 そこで、新しい大臣に改めてお伺いしたいわけでありますが、厳しさを増しますこの雇用情勢の悪化の原因というものは一体どう分析をなさっているのか、何に起因していると考えていらっしゃるのか、また、今回の緊急雇用対策が想定する雇用の創出効果はどれほどと見込まれているのか、この点につきまして、まず大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 失業率が拡大をした原因、一番大きいのは、当たり前の話でありますけれども、景気が思うように回復をしないということであります。 この景気が回復しない原因は、巷間言われていますけれども、循環要因だけではなくて、バブルの後始末に手間取っている。そうした中で、金融システムを含めた経済の構造改革と真正面からぶつかってしまった。あるいは、そうした中で、マインド不況というのも加味している。先生御指摘のように、将来に対する不安というのが消費にはね返って、それが消費を湿らせて、個人消費の低下というのを招いている。経済の六割を占める個人消費が落ち込んでいるためにさらに状況は悪くなっているということに起因をしまして失業率が改善をしないということだというふうに思っております。 私が一番心配をしておりますのは、失業率が悪い数字を更新している、その中で非自発的な失業がふえているということはまさに社会不安の要因になろうかと思います。自分の意思で離職する人はともかくとして、会社の都合や倒産で職を離れる、しかも、それが中高年に深刻な数字で出てきつつあるということは社会不安の惹起要因になりますので、この点をしっかり踏まえて対策を、現在もそしてこれからもしっかりと打っていくという所存でございます。 〔委員長退席、鍵田委員長代理着席〕
○河上委員 大臣からの御答弁がございましたが、もう一点、雇用創出効果、これもあわせて。
○甘利国務大臣 済みません、後段を忘れてしまいました。 百万人の雇用創出、そしてその後に安定というのがついております。この百万人問題は、私が官房長官に直談判をして、政府として取り上げろ、取り上げてほしいということをねじ込んだものであります。 もともとこの百万人という話は、先ほどもちょっと触れましたが、政労使の雇用対策会議で、関係者から、ぜひ目標を掲げようよということでありました。ある出席委員からは、具体的な構成については後で考えてもいいじゃないか、とにかく政府が百万人規模の雇用の創出を図るんだという目標を掲げて、それに邁進していくという姿勢が国民に安心感を与えるんだから、そういう意見開陳もありました。 私も、目途が立たないで勝手に数字を挙げるということもどうかと思いましたものでありますから、一つは、雇用をつくり出していく効果がどれくらい持てるかということ、もう一つは、失業をこれ以上ふやさない効果をどれくらい持てるかということで考えさせていただきました。それが後段の安定という部分であります。ほっておくと失業になっちゃうかもしれないところを、きちんと雇用を維持したままでいくという効果も考えようじゃないか。 百万人の創出部分は、この緊急経済対策が全体でGDPをどれくらい押し上げることができるだろうか、その雇用弾性値ではじいております。それにプラス今回の法律、雇用の場をつくるということで、どれくらいの受け皿が持てるか。この法律で持てる受け皿は大体六万人くらいというふうに試算をいたしております。 そして、雇用の維持、安定を図る効果がその残りの数字であります。六十四万人でありますが、これは、今の産業界がリストラをしないと、構造改革をしないと企業として生き残れない、全部が倒れちゃうよという悲鳴が出ております。リストラはせざるを得ないんだろうけれども、失業を出さずにリストラはできないんだろうかということも視点の一つであります。今までの施策の中にも労働移動雇用安定助成金というのがありますが、これは使い勝手が非常に悪くて、余り使っていないのであります。これをもっと縦横に使えるようにして、基本的には雇用調整助成金で抱えていてください、その間にバージョンアップを図ってくれ、職業訓練ももっといろいろ機動的にできるようにしますよということをやりますが、それでも支え切れなくて雇用を外へ出してしまうときに数字にはね返りますから、それを防ぐためにどうするかということで、嫁入り先を見つけてきたところには持参金をつけるという仕組みが雇用安定助成金ですが、これが非常に厳格な構成要件になっておりまして、使いづらいですから、これをもっと簡単にしようじゃないかということで、とにかく一たん失業という数字に出さないというための施策も、その安定、維持政策の中で組ませていただきました。 あるいは、セーフティーネットとして、基金も御指摘のようにつくりました。その基金からの出動体制がありますよということも、後ろでキャッチャーとして構えていてくれるという安心感になるのではないかということで、創出だけじゃなくて安定、維持、ほっておけばそれは失業になっちゃうのをほっておかないという部分を加味して百万という数字をはじかせていただきました。
○河上委員 いろいろと幅広い角度から御答弁ございましたが、そうすると、百万人の雇用創出の根拠となるのは、現在百万人を超えてしまった雇用保険の失業給付者というように数字的には考えられるわけでありますが、そればかりではないと思いますが、今後これらの数字もさらに高まることが予想されるわけであります。 先ほど、今回の失業の特徴という話がありましたが、従来の不況側面を見ますと、中小企業がすべて受け皿になっておりました。第一次オイルショックの時代では、大企業が雇用を外へ出す、それを全部受け皿として中小企業が支えてきた。その数は、数字は忘れましたが、二倍にも三倍にも多分なっているはずでございますが、特に今回の不況側面は全くそれとは裏腹な関係にあって、受け皿となるべき中小企業の方がどんどん雇用を外へ出してしまうような状態、これが最大の特徴じゃないかと思う。そこに、今回の本法における中小企業等についての創業、分社化あるいは異業種等に進出する場合の施策の一端もあるものなのかな、私自身はこう思います。 そればかりか、建設業等も、ずっとこの委員会で一年間続いて指摘しましたように、どんどん雇用者数が落ちてきているわけでありまして、さらに、バブルの崩壊に伴って保険やあるいは金融関係、これらもだんだん落ちてくる、いや、逆に言えば、これからさらに出てくる可能性があるわけであります。製造業は不況時には落ちるということはある意味では定説になっておりますが、建設業あるいは非製造部門、これらがどんどん落ちているというところにやはり具体的な施策を講じなければならない重要な側面そして課題があるのではないか、私自身はこう認識しているわけでございます。 こういうことを考えつつ、今回、百万人の雇用創出、一体それではどういう分野でどの程度、いつまでにできるんだろう、この具体化が必要であると思います。 先ほど大臣は、政労使雇用対策会議でまずは目標、マインドを刺激しようという意味だと思いますが、後は具体的に今後詰めていこうというお話がありました。それでは、この具体的な分野やどの程度の雇用を生み出せるか、この問題についてはいつごろまでに結論をお出しになりますか。 先ほど、経企庁と同僚議員のやりとりを聞いておりましたら、この分野についても触れましたが、ほとんど抽象的な話で、全く回答をなしておりません。したがいまして、軸となって、中心となって運営する労働大臣に、今我が省としては、また我が労働省の大臣、トップリーダーとしてはこういう分野でこのぐらいやるんだ、これをぜひともお尋ねしておきたいと思います。
○甘利国務大臣 河上先生は労働政策のエキスパートでおられますし、質問するより答弁してもらいたいぐらいなんですが。 百万人の雇用創出、安定、そういうことに関しては先ほど申し上げたバックボーンがございます。創出部分の三十七万人については、この緊急経済対策が押し上げるGDP効果ということがありますから、これは当然一年という目標年限がつくわけであります。あわせて、雇用活性化総合プランで、ミスマッチの解消、移動がスムーズにいくようなことも含めて、情報とか労働能力も含めて六十四万人に対応していく。それ以外に実は創出効果をねらっているものが幾つかありまして、それが、先ほどの質問にもありましたけれども、産業再生計画ということであります。 私は閣議で、各省がいろいろ予算を組むときに、それがどれくらい雇用の創出に資するんだという視点を忘れないでくれということを毎回申し上げました。私個人としては、成長が期待される十五分野というのがありますから、それをどんどん前倒しでやってもらいたい。例えば介護の部分でも、ハードは整備できてもマンパワーはまだ整備できていないんじゃないのか、それを前倒しで育成していくということだってあるんじゃないのか、それで雇用創出効果が随分出てくるんじゃありませんかということを毎回申し上げてきたわけでありまして、通産省、経企庁を中心に産業再生計画というものを具体的に今組み立てているところでありますから、これからの成長を担う十五分野の施策を前倒ししてもらって、創出効果をさらに上乗せしてもらいたいというふうに考えているところであります。
○河上委員 政労使雇用対策会議の片や一方の当事者である日経連もあるいはもう一方の連合も、それぞれ、具体性がないとこれは実効、効果が上がらない、こう会合でもあるいは日経連のニュースを通じても主張なさっているわけでありまして、その意味ではぜひとも大臣のリーダーシップ、これが私は大切だと思います。 あるところでは、介護福祉関係とか小中学校の補助教員とか、住宅建設関係とか都市近郊保全整備であるとか、そんな話もこの分野の中には出ておるやに仄聞をしております。十五分野という主張はあるものの、そういうところだということもあるようでありますし、果たしてそれが一つ一つ雇用創出効果に結びつくものなのかなという論議も深める必要があると思います。いずれにしても、具体策がなければ実効性に欠けるわけでありますので、ぜひとも早く、そしてどの辺までにめどを立てるのかということ、この辺をきちっと精査をしていただきながら執行していただきたいと思っております。 それからもう一点、本法に入る前に、緊急雇用創出特別基金は、全国平均の完全失業率が一定水準に達した場合に、非自発的に離職した中高年、すなわち四十五歳から五十五歳の失業者を雇用した事業主に対して賃金の一部を助成する仕組み、このように仄聞をいたしております。 そこで、失業率の一定水準の数値、これは具体的にどの程度を想定していらっしゃるのか、あるいはその数値の根拠はどういうものに基づくものなのか、これについてお答えいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 河上先生御案内のとおり、現在でも特定求職者雇用開発助成金というのがあります。これを、さきの対策で年齢要件を四十五まで下げました。これはそれをさらに補完するといいますか、非自発的失業者についてはさらに上塗り措置がありますよ、ただしその発動要件はこうですということで設定をさせていただいたわけであります。 その具体的な数字でいいますと、発動要件といたしましては、全国におきましては連続する三カ月の各月における完全失業率が五・二%を超える場合、そして地域ブロックにおきましては、連続する二四半期の完全失業率の平均値が五・七%を超える場合というふうに予定をしております。この根拠は何かというお問い合わせでありますけれども、これは、全国につきましては、本年度の経済見通しの改定試算によります完全失業率四・二%、これを一%上回る水準を設定をしております。それから、地域ブロックにつきましては、全国の発動要件にさらにプラス〇・五%乗せて、それを発動値というふうに設定をさせていただきました。
○河上委員 そうすると、これの実施、発動は、全国平均と地域ブロック別の平均値、両方併合して実施するということになるんですね。これはどちらか一方じゃないんですね。これはどうなんですか。この二つは、全国平均とブロック別は必要十分条件なんですか。
○渡邊(信)政府委員 今大臣から申し上げましたが、全国で発動するというときは全国の率を見まして、これは五・二を超える場合、それから、ブロックだけで発動できるというのは五・七を超える場合ということで、例えばブロックで五・七を満たせばその地域において発動されるということでございます。
○河上委員 そうしますと、例えば今回の十月の失業率の調査で一番低いのは、北陸、東海の三・一%ですね。この場合は五・二は当然すぐさまいかないと思いますし、地域ブロック別は五・七だとすると、これもなかなかそれ以上はいかないと思いますが……。地域別に見ますと大分差があるわけですね。トップの近畿が現在五・二、北海道が五・二です。南関東が四・七で九州が四・六、これが地域別には平均値の四・三を上回るところでありまして、四国から東海までは四・一から三・一でありまして、平均値を下回っているわけです。失業率はこういうふうにブロック別にあるわけです。 片や、私はこの問題は失業率だけでいいのかなと思っているところもある。それは有効求人倍率が、これもかなり地域別によって格差がある。失業率が最も高い近畿や北海道は〇・三八。〇・四八が平均値ですから、それよりうんと低い実態にある。南関東、九州でも〇・四二、〇・四〇。一番いいといっても中国と北関東・甲信の〇・六九でありますから、さほど格差はないとは思うものの、地域別に見てもこういう有効求人倍率の格差等がございます。したがいまして、これらをよく認識しつつ、この基金につきましては考えていただきたい。 あわせまして、完全失業率五・二の場合に基金を発動するというと、何か五・二というのが一つの危険水域だ、世の中全般にそういうこともインセンティブとして与えてしまうのではないのか、こういう嫌いもありますので、この辺はやはり慎重に検討して、有効的に発動していくべきではないのか、私はこれだけ添えておきたいと思っております。 以上申し上げました点を踏まえまして、もうあと時間も、五十八分まで少なくなってまいりましたが、中小労確法について何点か質問をさせていただきます。当然私どもの立場も賛成でございますので、確認という意味で質問をするわけでございます。 まず、この特別助成の対象を創業等に伴う雇用管理に要する費用としていらっしゃいます。この雇用管理に要する費用というのは非常に大きい幅のあるものでありまして、私は、これが何を具体的に意味するのかわかりません。したがいまして、この雇用管理に要する費用の具体的な内容、その範囲というものは一体どういうふうにとらえればよろしいのか、また、この雇用管理に係る助成額を百万円といたした理由についてお尋ねをいたします。 〔鍵田委員長代理退席、委員長着席〕
○渡邊(信)政府委員 失業状態にあります雇用保険の受給資格者が創業する、事業を起こすというときに、時限的な、暫定的な助成措置といたしまして特別の措置を講ずるということにしておりますが、その際、雇用管理の改善というものをやはり知事に提出をしていただいて、その認定を受けてこれを実施するということになります。 現在、一般的なケースといたしましては、職場環境の改善と福祉施設の改善と、ハードについては二つの助成制度がございまして、いずれもこれらが雇用管理の改善に資すると認めるときに助成額を支給するということにしております。 例えば職場環境の改善ですと、冷暖房装置の設置でありますとか照明設備の設置、こういったものによるものでございますし、あるいは福祉施設の改善と申しますのは、社宅の整備ですとか託児所の設置とか、そういったものについて現在助成を行っているわけでありますが、ただ、個々の企業においてどのような雇用管理の改善を行えば労働者が集めやすいか、来ていただけるかというようなことについては、それぞれの個々の企業でやはりいろいろであろうというふうに思いまして、特にこれでなければいけないという限定は現在もつけていないわけであります。 さらに、これに加えまして、今回はソフト面の、例えば就業規則をつくりますとか賃金制度をつくるとか、そういったときにコンサルタントに依頼をするその経費、そういったソフト面の経費についても助成をするということにいたしまして、ハード面、ソフト面から雇用管理の改善をしていただきたいと思っているわけでありますが、この特別の措置につきましても、両面における経費の一部助成ということで考えておりまして、その内容は、やはりそれぞれの事業を起こす場合のケースがいろいろあるのではないかというふうに考えております。いずれにいたしましても、その計画は知事に提出をしていただくということになります。 また、額を百万円程度と申しますのは、これは具体的には運営要領等で考えていきたいと思って、現在想定している額でございます。この額の算定根拠ですが、まず、新規開業の平均的なパターンであります一・五人程度を雇い入れたときに、開業当初、大体一・五人当たり二百万円ぐらい必要であるということになっているようでありまして、その二分の一程度を助成したらどうかというふうに考えているものでございます。
○河上委員 だんだん時間がなくなってまいりました。二つぐらいまとめて質問いたします。簡潔によろしくお願いいたします。 創業等に伴う特別助成は三年間程度の暫定措置としております。三年間といたした背景は何でしょうか。そして、この特別助成は三年後に直ちに打ち切られますか、あるいは三年後の雇用失業情勢の推移によっては継続する考え方はありますでしょうか。この二点あわせましてお尋ねしておきます。
○渡邊(信)政府委員 法案上は失業情勢の続く間の暫定措置というふうに書いてありまして、具体的な期間は政令で定めることにしているわけであります。そういうことで、失業状態が続く間の暫定措置として考えたいと思っておりまして、この間に雇用情勢を改善するためにこれから政府として全力を挙げていくわけでありますから、今から例えば三年後にもう一遍継続をするというふうなことは一切考えておりません。
○河上委員 本当はもう一つ、それでは趣旨はというお尋ねもしておきたかったのです。なぜ私がこういうことを申し上げるかといいますと、もう一点、一般労働者を雇い入れた場合の賃金助成制度を、時限ではなくて恒久化をする趣旨は何なのだろうか、こういうこともちょっとお尋ねをしておきたかったのです。 この背景は、やや思い切りのいいお金の出し方だなと思うところがありまして、つまり、これらの部分は、厳しい雇用勘定の財政は果たして今後大丈夫なのだろうか、来年度の雇用勘定のストックは一体どのぐらいと見積もられているのだろうか、雇用保険の勘定が制度的に支障がないのだろうか、私はこの点を実は論議したかったわけでありまして、大丈夫なら大丈夫、いろいろ工夫をしなければならないというのだったら工夫をしなければならないとお答えいただきたい。
○渡邊(信)政府委員 失業給付の積立金も雇用安定資金の積立金も毎年減少しておりまして、これを取り崩しているというのが実情であります。決して先行き良好とは言えない状況でありますが、何とかこれからの措置によりまして、景気の回復によってこれらの財政も安定するということを期待しているところでございます。
○河上委員 ややわからなかったわけでありますが、改めてこれは通常国会とかでも議論をさせていただきたいと思っております。最後になりますが、これは要望でございますので聞いておいていただければ結構なのですが、一点だけ、私から要望をお願い申し上げたいと思っています。 それは、未払い賃金の立てかえ払いについてでございまして、平成九年度の対象企業数は一千六百三十六件で、支給者数は約二万七千五百名でございまして、過去最高になっております。立てかえ額は円高不況時の八五年が最高だったのだそうでございますが、九七年度は初の三けた台、百八億円強に上りまして、制度発足以来これは最高額でございます。十年度も、まだあと五カ月を残しておりますが、既に私は九年度を超えると考えられます。 申し上げたい点は、その立てかえ払いの圧倒的多数は一人から二十九人の小さな企業であるということ、これが千三百二十九件です。それから三十人から二百九十九人が二百九十六件、三百人以上が十一件と、中小零細企業に極めて集中をしているわけでありまして、ここにも不況の構造要因があらわれているように思っているわけであります。 この十一月、十二月、さらに中小が倒産することもささやかれておりますが、こうした景気低迷の中で、賃金不払いなど監督署に持ち込まれる相談も増加の一途をたどっているやに聞いておりますが、倒産による失業は、労働者の精神的打撃とあわせまして、当面の生活にも支障を来すわけでありますので、立てかえ払いが一日も早く労働者の手元に渡るような迅速な事務処理をぜひとも要望して、私の質問を終わりたいと思います。 以上です。
○岩田委員長 次に、青山丘君。
○青山(丘)委員 大臣、長時間にわたってお疲れですが、いましばらく御答弁をお願いいたしたいと思います。 今回の中小企業労確法の改正に当たっては、労働大臣の強い指示があったというふうに伺っております。 十月の雇用失業情勢は、資料を見ますと完全失業者数が二百九十万人。そのほかに実際は求職をあきらめている人たちも幾らかありますが、失業率は四・三%と未曾有の高い失業率の状況。こういう深刻な雇用失業情勢の中で、今回この法改正が必要だと考えられた基本的な考え方、まず労働大臣にお考えを伺っておきたいと思います。
○甘利国務大臣 失業率が高くなりますと、それはそっくりそのまま社会不安につながっていきます。ではなぜ失業は出るのかといえば、景気が悪いからだという回答が返ってくる。では、その景気がよくなるまで我々は手をこまねいているのかということになってしまいます。 そこで、労働省として何ができるんだということを問うたわけであります。労働省としては、失業を出さないようにする。これは雇調金の世界であり、あるいは労働移動雇用安定助成金の世界でもあります。さらに、もっと進んで、ならばいっそのこと職場をつくるということに雇用政策から踏み込んだらどうかというのが私の思いであります。 青山先生も大変御造詣が深いと承知をしておりますが、アメリカの失業率が改善をしたというのは、新産業分野が雇用の受け皿になって、しかも、それは創業分野でありますから中小企業、零細企業でありますけれども、そこが今伸びつつあるわけであります。 アメリカは開業率が非常に高く、日本は一九八九年から開廃業率が逆転をして、やめてしまう方が多くなりました。やめてしまう方が多くなるというのは職場がどんどん減っているということでありますから、雇用政策として職場をふやすために何ができるかというのが原点でありまして、快適な職場を確保することを中心に、労働者を雇い入れた場合にいろいろな措置を労働省側からもやっていく。もちろん、通産省は起業を担当する直接官庁でありますから、業を起こす際の通産省の施策と両々相まって雇用の場をつくっていこうということが発想の原点でございます。
○青山(丘)委員 大臣は通産政務次官も務められておりまして、通産行政と今回の中小企業の労働力確保法との絡みで、今回の法改正の中には「良好な雇用の機会」を創出するという言葉が新たに加わっております。これは法律の題名にも目的にも加わってきておる。それはそれなりに非常に意味が深いものではないかと私は思います。 これまでは、ともかく働ける場所を確保していこう。しかし、働ける場所が相当なくなってきておる段階で、新たに良好な雇用の機会を創出をしていくということが、非常に意味はあるんですけれども、それなりになかなか難しい状況。しかもそれを、雇用管理の改善をする事業所に支援をしていこう。相当踏み込んでいく政策として、そのことを私は幅広く国民の皆さんに理解してもらう必要があるというふうに思います。 そういう意味で、例えば具体的に雇用管理の改善を支援するという意味で、労働者にとっては新しく魅力のある雇用の場を確保していくんですよということをしっかりPRしていかなければならない部分があるであろうというふうに思っています。 そこで、具体的には良好な雇用の機会というのはどのようなことを意味しておられるのか、明らかにしていただく必要があると思います。
○渡邊(信)政府委員 今回の改正は、新しい雇用の場をつくり出していくという大変積極的な意義を持っておると思いますが、その新しい職場というのは、やはり労働者にとって魅力ある職場であるということが必要であろうと思います。いわば、良好な職場ということと職場をつくるということと、二つの目的を持っているということも言えるかと思います。 この良好なということの内容でございますけれども、これは、例えば職場環境を改善していきますこととか福祉施設を整備していくこととか、あるいは労働時間の問題、あるいは男女が家庭と両立できるような職場をつくっていく、いろいろなものが含まれるかというふうに思っております。 雇用改善につきましては、法律の三条で通産大臣と労働大臣が雇用管理の改善に係る指針を示すということになっておりまして、現在もこれはあるわけでございますが、この法改正ができますれば、新しい指針の策定の中におきましてそのような措置を具体的に盛り込むということを早急にやっていきたいと思っております。
○青山(丘)委員 私が明らかにしていただく必要があるのではないかと考えましたのは、中小企業者の職場は必ずしも良好な雇用の機会、美しくて快適で安全な職場というのにはまだまだ問題があるかもしれないというようなときに、雇用管理の改善をする事業所に対して支援をしていく。はっきり言うと、三K職場に対しては支援の対象とは言えないんだというようなことをはっきりしていくようなことが必要ではないかと考えたので今質問を申し上げたわけですが、そのあたりの御見解はいかがでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 今先生おっしゃいましたように、あくまで良好な雇用の機会をつくり出していくということでございますから、雇用の場があればいいというものではもちろんないというふうに考えておりまして、先ほど申しましたような具体的な措置をとっていただくことを条件にして助成をするということにしております。
○青山(丘)委員 今回の改正は第三次補正予算の関連法案だということですが、三次補正予算案の中に、具体的にはどのような経費が盛り込まれているんでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 三次補正では本法の施行経費として約九億円を計上しております。まず、新制度の円滑な運営を図るためのPR費等の事務費といたしまして約二億円、それから新設をいたしますソフト面の雇用管理の改善に係る助成、これはすぐ支出するということを考えておりますので、その経費として七億円、計約九億円を計上しております。
○青山(丘)委員 後でこの改正法案と全体の雇用創出との関係について触れたいと思いますが、今回新たな助成措置の対象となっているものに、創業及び異業種進出を行う中小企業者ということでありますが、創業及び異業種進出ということをもう少し具体的に国民に明らかにしていただく必要があるのではないか。 例えば、創業というのは例えば個人が新たに事業を起こせばそれは創業になっていくのか。それから、異業種進出というのは、これまで取り扱って、あるいは開発をしてきた商品と全く別の新たな、画期的な新商品の開発あるいは製造、そういう事業者、これは恐らくこれだけだったら通産行政の範囲になってくるが、問題は、労働行政としてそれを取り入れていくという意味合いをひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○渡邊(信)政府委員 まず創業の概念でございますが、これは、個人が新たに会社を設立した場合に加えまして、個人事業主として創業する場合、あるいは既存の企業が新分野に進出するために新たに設立した子会社が中小企業であるという場合のいずれも含むということで考えております。 また、異業種への進出ですが、これは法律上、「新たな事業の分野への進出」というふうに書いておるわけでありますが、中小企業者が既に行っている事業とは異なる事業分野への進出を行う場合でありまして、具体的には、産業分類の細分類で見て別の分類の事業分野へ進出する場合を想定しております。 少し例で具体的に申しますと、例えば製造業についていいますと、自動車用の部品メーカーがアルミの鍛造技術を応用して高級家具を製造するというようなケース、あるいはまた飲食店の例でありますと、日本料理店が西洋料理や中華料理へ進出をする、こういったものはいずれも細分類を超えた異業種への進出として、助成の対象というふうになると考えております。 さらに、御指摘のありました、画期的な新商品を開発するということは、これは平成七年の改正で、例えばそういう新商品の開発なんかを担当できる人を雇うという場合には助成をすることに現在既にしておりますので、そういったケースについては現行の法律で対応していきたいと思います。
○青山(丘)委員 良好な雇用の機会の創出ということでありますが、新しく助成措置の対象となっておるのは、創業及び異業種進出を行う中小企業者、中小企業者全体ではありません、創業及び異業種へ進出をしていく中小企業者に限定してきておる、その意味合いはどういう意味を持っておるのでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 これは、先ほど法改正の趣旨ということで大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、日本におきましては、近年、廃業率が開業率を上回っているというようなことで、職場が縮小してきているというふうな状況にございまして、これからの我が国の産業の活力を維持していくものは、やはり新しい中小企業がどんどん生まれまして、しかもそれが将来性のある事業を行っていく、そういったものによって日本の産業の活力を維持できれば新しい雇用の場も創出される、こういったことであろうと思いまして、新しくこれから将来性のある事業を起こしていく者、こういったものを助成の対象にしようというふうに考えているわけでございます。 なお、一般の中小企業でありましても、先ほどから議論のありました、良好な雇用環境をつくるということで職場環境の改善を行うというふうなときの費用助成、これは従来どおり継続していくわけでございます。
○青山(丘)委員 産業構造の転換、中小企業者が新たに立ち上がりを示すときはなかなか大変な苦労をする、それでいてしかし雇用の場の拡大につながっていく、そういう支援措置は私はそれなりに評価できると思います。 問題は、今回の法改正で、後で雇用活性化総合プランが全体の雇用政策の中でどういう位置づけで、その一環として今回の労確法があるというふうに私は思っておりますが、今回の労確法の改正によってどれぐらい雇用を拡大できるというふうに見積もっておられますか。
○渡邊(信)政府委員 今年度の第三次補正予算と平成十一年度の概算要求におきます予算上の見積もりでございますけれども、平年度ベースで約一万八千事業所、また、雇い入れに当たっての賃金助成の対象となります労働者数は約四万人、これに創業を行います雇用保険受給資格者の約一万人を合わせまして、今回の改正によって新たに創出される雇用は五万人と見込んでおります。 なお、従来から、例えば高度人材を雇うときに一般の労働者もあわせて雇っていただくというようなことをやっておりますから、そういったものも含めますと六万人程度になるのではないかというふうに想定をしております。
○青山(丘)委員 先ほど来の議論の中にもう既に出ておったと思いますので、通告はいたしましたが第七番目の質問は省きます。今申し上げたいと言いましたが、省きます。 これも先ほど来の議論の中で少し触れられておったかもしれませんが、今回、雇用保険の受給資格者が中小企業者として新たに事業を起こす、そして人を雇い入れる、この中小企業者に特例として新たに助成措置がなされるということでございますが、この受給資格者、失業給付者が雇用を起こすということについて、一般的にはなかなか難しいのかなと考えてもみましたが、そうではなくて、機運としては案外盛り上がってきておるのかもしれません。つまり、新しい職場を求めていってもなかなか容易な状況ではない、しかし自分には幾らか経験があって、事業を起こしていきたい、こういう意欲的な方もおられると思いますので、それに対する助成をしていくというのは効果があるのではないかと私は思います。 問題は、失業給付者、雇用保険の給付資格者に対して限定をしてきたというところにどういう意味があるのか、そのあたりをひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○渡邊(信)政府委員 現在、失業給付の受給者は、この瞬間をとってみますと約百十万人ぐらいおられますし、また年間の実数で申しますと二百万人ぐらいの方が雇用保険の受給をされております。 これはもちろん全数調査ではありませんけれども、若干の調査によりますと、失業者から自営業者になっていくという方は現在でも確かにかなりの数おられるわけであります。現在失業中の方が雇用労働者として就職されるだけでなくてみずから事業を起こしていくということは、失業保険の世界から就労の世界へ移るわけでありますし、さらにその場合にも労働者を雇うということは助成の対象にしておりますので、あわせて一般労働者の雇用の場の拡大にもなる、こういったことを考えまして、当面の厳しい雇用情勢が続く間の暫定措置として雇用保険の受給者に限って特例措置を認める、こういうことで考えておるわけでございます。
○青山(丘)委員 今暫定措置としてとおっしゃられましたし、先ほどの議論の中にも出ておりましたが、ともかく三年間暫定措置として実施していきたい。本当はもっと早く、こうした助成措置をしなくてもよい雇用環境ができてきた、つまり労働力を何としても確保していかないといけないという活性化された経済が本当は必要であろうと私は思っています。 ただ、暫定的にとなっておるその意味はどういうふうに理解しておられるのか。できれば早く打ち切りたいと考えておられるのか。雇用環境が整うまで、長くなってもこの措置は必要である、あるいは早く景気が回復して打ち切れるものであればこの暫定措置は繰り上げて停止していきたいんだということなのか。全体の雇用失業情勢の中でこの労確法の暫定措置の意味はどういうふうになっていくのか、いかがでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 具体的な期間は政令で定めるということにしているわけですが、現在は、約三年間程度考えたらどうかと思っております。これは、この一両年で景気を回復軌道に乗せるということでありますし、また、過去の経験に照らしましても、景気が回復するときに、雇用状況は少しおくれて、半年から一年間はおくれて回復していくのが、特に失業率についてはそういった傾向がずっとあるわけであります。 そういったことを考えますと、景気回復後も少し余裕を見るというようなことで三年程度は必要かというふうに思っておりますが、あくまでそれは景気回復を前提としての想定でございますから、その後さらに延長するというようなことは現時点では考えていないというところでございます。 また、この措置は、失業者の方の立ち上がり支援というふうな意味合いの強いものですから、今までの雇用保険制度におきます助成制度からするとやや異質な面もあるということでございまして、そういった面からも失業情勢の厳しい間の特例措置として設けることとしているものでございます。
○青山(丘)委員 今回の改正によって創設される助成措置、これらを受けるためには、雇用管理改善のいわゆる計画を作成して知事の認可を受けなければならない。一般に、中小企業者がいよいよ事業を立ち上げていくというときに、相当煩雑な手続が必要であろうとまず考えます。そんな大変な手続は嫌だと。一般的には、中小企業者は、特に企業の立ち上がりの段階で忙しくて大変なときに、本当に役所に誠意を持って指導してもらえるものかなという不安があるのです。そのあたりはいかがでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 事業主の雇用管理につきましては、従来から、事業団の各県の出先機関であります雇用促進センターにおいて、採用から配置あるいは労働条件といったことについて相談、指導に当たっております。この中小企業労働力確保法の体系におきましても、知事の認定を受けた後は雇用促進センターで具体的な支給の手続をする、こういうことになっておりまして、その段階では、雇用促進センターはいろいろとそういった点についてのノウハウを持っている機関でございますから、できるだけ丁寧に迅速にきめ細かに相談に乗っていただくというふうな指導は今後とも十分していきたいというふうに思っております。 また、この助成はかなり支給額も出ていくということを期待しておりますし、そういった意味では支給件数もかなり見込まれるのではないかと思っておりまして、今回新たに推進員というふうなものも大都市中心に雇用促進センターに配置をする。こういった人たちが例えば安定所に出かけていきまして、そこで相談に応じたり申請の受理をするというふうなことも考えたいと思っておるわけでございます。 いずれにいたしましても、この助成金が手続が煩雑なためになかなか使われにくいというふうなことのないように、県に対しましても、雇用促進事業団に対しましても、十分その点は留意しながら指導していきたいと思います。
○青山(丘)委員 雇用促進センターの推進員の方に、中小企業者として立ち上がりの段階で相談に来られたときに、本当に誠意を持って相談に乗り、指導していただきたい。 一般に民間の人たちは、役所というのは本当に難しいことを言って、判が一つなかったためにあしたまた書類を出してくださいとか、これは労働省の関係の、例えば職安だとかその他の関係の窓口じゃないのですけれども、私がたしか二十四歳のときに陸運局に書類の提出があって行ったときに、たしか十一時三十五分か四十分ぐらいに立っだのですが、前の人たちが並んでいて手続がなかなかおくれていたのですが、私の番になってほっと喜んで書類を出したら、ぱっと窓口を閉じまして、一時過ぎに来てくださいと書いてあるのですよ。おれは十二時前に待っておったという意味で、そこで一悶着起こしたことがあるのです。こんな失礼なやり方があるか、そのためにおれは一時間待つのか、おれは十二時前にここに来ておるのに、十三時過ぎに来てくださいと書いてあるのですね、ぱっと目の前で閉じられちゃうんです。これは失礼だなと思った記憶がありまして、やはりお役所の仕事ということに民間の人たちは一種特殊な警戒感を実は持っていまして、不親切だという印象が強くあると私は思うのです。 したがって、その意味であえてお尋ねをしたわけです。ぜひひとつ誠意を持って迅速に対応していただきたいと思います。 最後に、労働大臣、現下の雇用失業情勢は本当に厳しい状況で、冒頭にも私が申し上げたように、この状況をぜひ改善していかなければいけない。失業というのは、大臣自身がおっしゃられたように大変な問題でございます、個人にとっても、家族にとっても、社会にとっても。そういう意味で、この雇用失業情勢に対してどのように対応していかれようとしておられるのか、大臣の御所見を伺って、質問を終わりたいと思います。
○甘利国務大臣 今回、緊急経済対策を策定させていただきまして、今、補正予算の審議をしていただいているところであります。 今回の経済対策が過去の経済対策と大きく異なりますところは、今回の経済対策の中に主要な柱として雇用対策ということを正面に据えたということであります。メーンストリートに大きな柱を立てたというところが過去の経済対策と大いに異なるところであります。そして、具体的に百万人の雇用の創出、安定をとにかく目指そう、そのために政府が一丸となろうと、具体的な施策として雇用活性化総合プランというものを立てたわけであります。その構成は、新規雇用の創出であり、そして労働者の就職支援であり、あるいは労働力需給のミスマッチの解消であり、あるいは失業中のセーフティーネットの確保であり、そしてさらには、春の経済対策のときに策定をいたしました緊急雇用開発プログラムの実施期間を延長するということであります。 これらの施策をフル稼働いたしまして、一刻も早く雇用失業情勢が改善しますように、政府一丸となって取り組んでいく決意であります。
○青山(丘)委員 雇用安定のために政治も行政も積極的に取り組むという姿勢をぜひひとつ国民に示していただきたいと思います。終わります。
○岩田委員長 次に、大森猛君。
○大森委員 今回の労確法の改正による新たな雇用創出見込みについてですが、先ほど職安局長の答弁がちょっと聞き取りにくかったのですが、五万人プラス一万、合計六万人ということでしょうか。 〔委員長退席、中桐委員長代理着席〕
○渡邊(信)政府委員 今回新たに創設いたします創業等の助成に伴います雇用開発は約五万人というふうに見ておりますが、この中小企業労働力確保法で従来から、高度な人材を雇用したときに助成金を出すとか、そういった仕組みが既にありますので、そういった従来のものを合わせますと年間で約六万人というふうに見ておりますが、今回の措置で約五万人の新たな雇用創出になるのではないかというふうに見ております。
○大森委員 今回の措置では五万人ということですが、前回の法改正、一九九五年ですが、これも厳しい雇用失業情勢の中で中小企業の労働力確保を目的に行われたわけですけれども、当時の法案審議の際、我が党の吉川議員の質問ですが、「この法改正によって何人程度の雇用の創出が可能と見込んでおられますか。具体的な数字をお願いします。」こういう質問に対して、当時の征矢職安局長は、「当面の予算上の数字としましては、直接的な雇用は約一万五千人ということで積算をいたしているところでございます。」こう述べておられるわけです。 そこでお聞きしますが、前回の法改正によって直接的な雇用はこの間どのぐらい確保されたのでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 前回の改正は平成七年の改正でございましたが、これが平成七年の十一月から施行になっております。この間の実績を見てみますと、例えば平成九年度に、高度の人材に限って言いますと約五百名でございます。 ただ、このときの改正の助成の要件といたしまして、高度人材を一人雇いますと一人以上の一般労働者もあわせて雇用する、それを条件にして助成をするということにしておりまして、その五百人プラス一般労働者、それから、中小企業の職場環境の改善等に助成をします場合も労働者を新たに雇用することを条件にして助成をするということにしておりましたので、その面による効果もございます。それを合計いたしますと、平成七年の十一月から本年の十月までの累計で約六千五百人が新たに雇用されております。 なお、この制度、発足しましてまだ大変期間が短いものですから、確かにもともと数は小さいのですが、例えば平成八年度と九年度の実績を比較してみますと三倍から五倍程度に、今急速に伸びている状況にはございます。
○大森委員 私どもの調査では、これまでの三年間で高度の人材確保の助成九百三十人、加えて教育訓練等が一万数千人という数字はいただいているわけなんですけれども。しかも、これは当時の法案自体が、いわゆる雇用だけではなくて出向も含むということですね。当時の法案は、雇用に限定しないで高度の技術者を置く、こうなっていたわけですから、直接的な雇用がどれだけあるか、これははっきりしない面があるのではないかと思います。教育訓練については、雇用管理の改善というような点で、それはそれとしていいわけですけれども、直接的な雇用にはならない。そういう意味では、一万五千人に対して、先ほどの数字が全部雇用だとしても六千人。実際の雇用はそれ以下ということになるわけなんですが、今回の五万人、この数字については具体的な根拠があるでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 これは先ほどちょっと触れましたけれども、日本におきます創業率、開業率、あるいは異業種への転換率、あるいは雇用保険の受給者でみずから事業を起こされた方の割合、そういったものを基本にしながら、制度の利用率がどのくらい出るか、そういったことを総合的に加味して決めておるものでございまして、あくまで現時点における推計でございます。 〔中桐委員長代理退席、委員長着席〕
○大森委員 これまで雇用見込み等についてはいろいろありました。先ほども質問の中でありましたけれども、今、雇用活性化プラン、そして百万人の雇用創出、安定化、こう言っておりますけれども、いろいろ各方面からやはり疑問の声も出されているところであります。 四月の労働委員会、雇用失業問題の集中審議を行ったわけなんですが、このときも伊吹労働大臣は、当初予算で六十万人の雇用開発効果、補正予算、緊急雇用開発プログラム、これで四十万、こういうような話もありまして、さらに当時は、それ以外に三十万人の新たな雇用をつくることもできるかのような、そういう発言まであったわけであります。 そこでお聞きしますけれども、この間の雇用失業状況、これは、失業率は四・三%、この高水準が続いたままでありますけれども、常用労働者数の前年同月比、四月以降の推移、その数字はどう変わってきているでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 常用労働者数の推移でございますが、これは総務庁の労働力調査によりますと、本年の一月以降減少が続いておりまして、四月には〇・六%減となった後に、おおむね一%前後の減少で推移しておりまして、十月は〇・八%減というふうになっております。
○大森委員 常用労働者数の前年同月比を見ますと、特に四月以降大変多くなっているわけですね。前年同月比、四月がマイナス三十四万、六月はマイナス四十五万、七月はマイナス六十八万。とにかくマイナス数十万規模が何カ月も連続する。かつてない事態がますます深刻になる一方、こういうぐあいに指摘をしなければならないと思います。こういう点で、こうした雇用見込み、雇用創出見込み等々が、当時の労働委員会での政府の答弁というのは非常に根拠が不明瞭ではなかったか。今回の緊急雇用開発プログラム、あるいは今後の雇用活性化プラン、いろいろあるわけでありますけれども、この点で、いろいろメニューも先ほど大臣の答弁の中にもありました。この中で特に貫かれなければならないのは、現在の雇用をどれだけ維持するのか、こういう点での企業の側の努力だと私は思うのですね。 ことしの労働白書でも、雇用の安定のための課題の一つに企業の雇用維持努力、これを挙げて、その中でこういうぐあいに言っているわけです。「特に、現在のような厳しい経済情勢、雇用環境の下では、企業が雇用維持の努力を放棄するようなことになると、雇用不安がさらに強まり、消費の一層の減退を招いて、結局、我が国経済の縮小均衡を招きかねないおそれがある。」こういうぐあいに書いているのです。 この点、企業が雇用維持の努力を行う、これは厳しい経済情勢を打開していく上で本当に重要だと思うわけですね。これは先ほど大臣、答弁ありましたけれども、改めてこの点での大臣の御認識と、また、そのためにどういうような施策を展開していくか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 大森先生御指摘のように、雇用の維持努力というのは、つまり、失業が拡大をしますと勤労者、労働者本人及び家庭の不安は拡大しますし、それが大きい数字になると社会不安になります。そうしますと、それ自体でおっしゃいますように消費抑制効果が働いてしまう。つまり、あすは我が身という思いから、これはもう消費を徹底的に抑制をして万が一に備えなくてはという自己防衛に走りますから、景気の面でもよくないというふうに思っております。 ただし、企業側は、自分が立ち直らないと共倒れになってしまうんじゃないかという理屈があります。そのためにリストラをするのだというのが企業側の理屈であります。 従来の雇用調整助成金というのは、抱えながら次に備えてくれ、景気がいずれよくなるし、そのときに人材のバージョンアップもしておいてほしいという支え方でありますが、それでも支え切れなくなったときにどうするかということであります。 それでも支え切れなくなって、労働力を手放すときにも失業にしない方法はないだろうかというのが私の考え方でありまして、実は、この点については企業団体側ともちょっと打ち合わせをしました。どういう政策があれば、最終、最後で手放すときにもそれが失業にならずにリストラができるかというようなことを内々に話し合いました。 今ある制度で労働移動雇用安定助成金というのがあるけれども、しかし、これは事実上使えません、指定要件が非常に厳しくて難しい、これが緩和されれば、自分の努力として嫁ぎ先をどこかちゃんと探してきますから、そうすれば失業という数字にはね返らせなくて、事実上雇用を維持しながら、自分もリストラといいますか構造改革が図れますということでありました。そこで、そこにも思い切った緩和措置をさせていただいたところであります。 〔委員長退席、中桐委員長代理着席〕
○大森委員 大臣も、雇用維持、そのための努力の重要性をおっしゃったわけなんですが、同時に今、雇調金、雇用調整助成金等の予算額もふやされている。それはそれで大いに結構でありますけれども、今日本列島で吹きまくっておりますリストラのあらし、結局は企業がつぶれたら元も子もない、こういうかけ声のもとにずっとリストラが進められているという点で、私は、こういう大企業のリストラ、これに対して歯どめをかけることはやはり必要じゃないか。この点は九月の質問でも私は取り上げたわけなんです。 一つ事例を申し上げますけれども、電機のトップメーカー、日立です。今年度中に四千人の削減をする、こういう報道がされて、その一つの手法として、一日十五分の時間延長、さらには時間外割り増し率の五%削減、こういう七項目の労働条件切り下げを強行されております。こういうことを放置しておけば、白書の言うように、新たな雇用不安や経済の縮小均衡につながりかねないのじゃないかという点で、労働省はこういうやり方についてきちんと事情聴取等をやられたでしょうか。
○伊藤(庄)政府委員 お話ございました日立製作所の問題につきましては、私ども、そういった動きがあった段階で日立製作所の方から説明を受けております。同社の説明によれば、業績改善のためのいわば緊急対策として、一日の所定労働時間を十五分延長することなどの措置を平成十年の下期から一年半に限って実施する、こういう話でございました。 私どもといたしましては、そういった労働時間等に関する変更につきまして、これは、日立製作所等がリーディングカンパニーと申しますか、そういった非常に影響力を持つ側面もございますので、まずはそういった変更が労使間で十分話し合われて、仮にも労働基準法等の問題に触れることのないように、そこは十分注意を喚起したところでございます。 あわせまして、私ども、全国の労働基準局長会議あるいはそこの監督課長会議におきましても、こういったことにつきまして、もし就業規則等の届け出をいろいろな会社から受けた際に、そういった安易な労働条件の変更等が行われることのないように十分注意を喚起していくように指示をいたしたところでございます。
○大森委員 今いみじくも伊藤労働基準局長が答弁に立たれたように、労働省の対応としては、労働基準法上の問題点を日立の代表に述べられたということで、雇用の問題として労働省がきちんと真っ正面からこれに対応する、こういうことがやはり抜けていたんじゃないかと思います。 この点で、日立の労働者は約七万人、一人十五分、計算すると二千三百人ぐらいの雇用にこれはつながるわけですね。会社、子会社、下請関連企業等を入れますと労働者数は三十三万。さらにそれは大きくなってくるわけであります。 ですから、これだけの影響が出る問題を、雇用の問題としてやはり黙って見過ごすわけにはいかない。改めて、この点での労働省の対応をお聞きしたいと思います。
○渡邊(信)政府委員 現在、雇用対策法という法律の中で、大量の離職者が出る場合には公共職業安定機関に届け出をすることが義務づけられておりまして、その数は、企業が一時に三十人以上の離職者を出すといった場合の報告義務でございます。こういった報告がありましたときには、安定所はみずから職業紹介を積極的に行い、あるいは関係機関と連携をとって対応するというふうな措置を講ずるということになっておるわけでありまして、今後ともこういった事例についてはそういった方向で対応していきたいと思います。
○大森委員 日立は、七〇年代、八〇年代、九〇年代、ずっと黒字で来ているわけですね。今回初めて赤字の見通し。たった一回の赤字で労働時間を切り下げてしまう。職場の労働者は本当に怒りまくっているそうなんですね。ついでに言えば、何年か前に十五分短縮されたときには、それこそ多くの労働者が、職場が沸き返った、それほど希望がわくような、そういう状況が生まれたそうなんですけれども、それと全く逆のことが今職場で生まれているわけであります。 日立について言えば、とにかく内部留保は莫大なもので、一兆六千八百億円。今度の措置で人件費の節減額見込みが六百億円と言われているわけなんですが、これは内部留保の額のわずか三・五七%ぐらいなんですね。さらに、八〇年以降に内部留保がいかにため込まれてきたかという点でいえば、八〇年度と比べて九八年は、八〇年度を一〇〇として三九三、約四倍になっている。ところが、労務費の方は、同じ期間に一五九とわずか一・六倍にしかなっていない。こういうところに着目して、こういう内部留保を持ちながら雇用維持ができなかったら、こういう大企業ができなかったら、中小企業なんかもうとてもできないと思うんですね。 ことしの中小企業白書でも、大企業が人を減らし中小企業が雇用を維持している、こういう分析もしているわけですし、加えて、中小企業の中では、何年も赤字を続けながらとにかく歯を食いしばって頑張っているというところもあるわけですから、その影響からいっても、労働省の方も当初再検討を要請したということを伺っておりますけれども、改めて労使から事情を聞いて、企業の雇用維持努力、こういう社会的な責任をもっと徹底して果たしてほしい、こういう指導をすべきじゃないかと思いますが、この点は、大臣、いかがでしょうか。
○伊藤(庄)政府委員 御指摘のございました日立製作所の件につきましては、先ほど申し上げましたとおり、労使間で十分話し合われて、その結果を踏まえることが大切である旨注意を喚起したところでございますが、そうした結果も受けまして労働組合との協議も行われ、労働組合の方も各支部におろして職場段階での討議も行った結果、最終的に十月七日の段階で、緊急の措置であるということを前提に、そうした労働条件の変更についての提案について労働組合の方と正式の合意がなされた旨承っているところでございます。 したがいまして、重ねてその変更等について私どもが指示する立場にはないわけでございますが、恐らく、そうした労使間の話し合いの中では、緊急の措置として、雇用等との兼ね合いもいろいろ論議があった中で労使間の合意が成立したものと承知いたしております。 〔中桐委員長代理退席、委員長着席〕
○大森委員 それぞれのこうした削減計画が本当に企業努力を大いに貫いた上でやられたものかどうか、そこの見きわめをきちっと労働省として持つべきじゃないかと思うんです。一つ一つのこういう大量な人員削減計画について、やはりそれを調べ、それについて一つ一つ事情聴取を行って、そういう検討を労働省が行うべきだと思うんです。 これは私どもがいろいろ新聞に報道されたものを拾っただけでも、例えば東芝が六千人、サッポロビール千人、神戸製鋼所五百人、日本航空が千八百人から二千人、こういう形で次々と大規模な人員計画がメジロ押しになっているわけですね。こういうものの具体的な中身を一つ一つ聞き取り調査をする必要があるんじゃないか。 経済団体への要請なども大臣もやられているわけなんですが、こういう経済団体に対する一般的な要請にとどめないで、個別の要請など、こうしたリストラ計画などが報道されている企業に対しても要請等を直接行っていくべきではないかと思いますが、時間が来ましたので、この点での御答弁をぜひ大臣にお願いをして、質問を終わりたいと思います。
○甘利国務大臣 貴重な御意見として承っておきます。
○岩田委員長 次に、濱田健一君。
○濱田(健)委員 本日の審議を通して、改めて現下の厳しい雇用失業状況をお互いに確認をしたような気がいたします。そういう認識のもとに四点ほど質問させていただきたいと思います。 まず、現下の極めて厳しい雇用失業情勢の中で、中小企業における新たな雇用機会の創出を支援しようとする今回の労確法の改正、これは、社民党としても同様の提案を行ってきた立場から、時宜にかなったものとして評価をしたいというふうに思います。改めて、大臣から今回の改正の基本的なお考えをお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 失業率が悪化するのを、単に景気が回復するのを待つだけじゃなくて、雇用政策の中にも踏み込んで何とかできないものかということで、いっそのこと雇用の場をつくるために我々が何ができるかということを考えたというのがその原点であります。 先ほども申し上げましたとおり、アメリカで失業情勢が改善をしましたのは、新しい事業分野に次々と中小企業ができ上がって、そこが活発に経済活動を展開していく中で雇用の受け皿となっていったというところがありました。翻って日本での開廃業率を点検いたしますと、一九八九年以降、廃業率が開業率を上回って、つまり日本じゅうから会社の数がどんどん減っているということに至りました。 そこで、個人事業、そして企業として業を起こすことを含めて、どういう支援をしていったらこれが進んでいくか。労働省としては、人材の確保、雇用管理改善、つまり魅力的な職場をつくることとあわせて人材への支援をしていくということで、中小企業庁、通産省と連携をとろうという点に立って本法を提出をさせていただいているところであります。
○濱田(健)委員 今、大臣から述べていただきました基本的な部分でございますが、今回の改正は、単なる雇用機会の創出ではなくて、「良好な雇用の機会の創出」ということをうたっておられるようでございますけれども、その良好な雇用の機会というのは、具体的にはどのような雇用機会を描いておられるのか。
○渡邊(信)政府委員 御指摘のように、今回の改正は、単に雇用の場が拡大されればいいということではなくて、それが労働者にとって魅力のあるということが必要であろうと考えておりまして、そういったことで良好なということにしているわけでございます。 具体的には、職場環境の改善、例えば暖冷房をどうするとか環境をどうするとか、あるいは騒音をどうするとか、さらには企業内の福祉施設についてどのような改善を行うのか、こういったことが考えられようかと思いますし、そういったものについては、従来からもその改善について助成の対象にしていたわけであります。 さらに、今回はソフト面の改善といいますか、しっかりした賃金制度をつくっていく、就業規則をつくっていく、そういったことについて、例えばコンサルタントに委託をすればその経費の一部を見よう、こういったふうなことを考えていまして、そういった職場環境、福祉施設の改善、あるいは働きやすいソフト面での考慮、こういったものが考えられておりますし、最近では、男女労働者が家庭と両立しながら働けるような労働時間の制度を設置する、こういったことも含まれるかと思います。 いずれにしましても、個々の企業によってそれはいろいろだと思いますが、知事への認定計画の際にそういったことを議論するということになろうかと思います。 なお、先ほどちょっと申し上げたことですが、この良好な雇用環境ということにつきましては、通産大臣、労働大臣で基本指針を定めておりますので、今般もこの基本指針の改定によってさらに具体的な姿を明らかにしていきたいと考えております。
○濱田(健)委員 今述べていただいたあらゆる面での職場環境、労働条件を含めて、この法律が通りましたら、やはり二十一世紀に向けて本当に働きたいという意欲の出るような指針というのも、今お話しなさいましたけれども、つくっていただきたいということを要望しておきたいと思います。 三点目ですが、今回の改正によって新たに創設される助成措置のうち、特に暫定措置とされている受給資格者であった中小企業者に対する特例というものは、新たな労働者の雇い入れによる雇用機会の創出効果のみならず、受給資格者自身が失業状態から抜け出すことによる雇用安定効果も高いというふうに考えております。そういう点からして、この特例を恒久的な措置としてもよいのではないかというような論議をしたことがあるわけでございますが、その辺のお考えはいかがでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 失業状態にあります雇用保険の受給資格者が失業状態から脱却をいたしましてみずから就業の場をつくっていくということは、それ自身雇用の場の拡大でありますし、その場合の前提としましても、やはり一人以上の労働者を雇用していただくということを改善計画等で書くということも条件にしておりますから、みずからの自立それから労働者を採用する、そういった面でいろいろと効果があろうかというふうに思っております。 ただ、これは法案では、厳しい失業情勢が続く間の暫定措置として、政令で定める期間このような特例を設けるということにしております。失業者自身が事業主になること自体の支援といった面も強いこういった助成措置は、やはり従来の手法からいたしましてもやや異質なものがあると思っておりまして、雇用保険の世界における特例的な扱いとして、厳しい雇用失業情勢の間の措置というふうに考えておるわけでございます。一両年中に経済を回復軌道に乗せる、そういったことも考えまして、三年程度の措置というふうに今は考えております。
○濱田(健)委員 その点は了解しました。 次に、今回の改正が十分な効果を上げるための大きな一つのかぎというものは、中小企業者に対してこの制度をどのように周知徹底させていくか、先ほどから論議になっているわけでございますけれども、どのように周知徹底させていくかというところにあると私は思います。 助成金の支給は雇用促進センターが行うということでございますけれども、新制度を周知するための具体的な手だて、これはどのようにお考えでしょうか。
○渡邊(信)政府委員 この改正法は来年の一月一日施行を予定しておりまして、非常に期間も限られているわけでありますから、相当集中的にPRに努めることが必要であるというふうに思います。マスコミによる周知、広報の手段を利用しますことはもちろん、この制度に限ったリーフレットを大量につくりまして事業主団体等々に配布をすることを考えておりますし、さらに、雇用促進センターには常日ごろから多くの事業主団体、企業の方がお見えになっているわけですから、そういった場を通じる、あるいは商工会議所等との会合にも積極的に出かけていきましてPRに努めたいというふうに思っております。 そのための予算も、三次補正あるいは来年度の概算要求におきまして一定の額を計上するあるいは要求するということにしております。
○濱田(健)委員 来年度の学卒者の就職の展望というのは非常に厳しいということが言われております。この深刻の度を増す来春新卒者の内定状況を私たちが踏まえるならば、現行ありますインターンシップ制度の抜本的な拡充、例えば未就職卒業者にかかわる期間一年程度の有給のインターンシップ制度というような制度の新設等思い切った取り組みが必要ではないかというふうに思っておりますので、それに対する御見解をまず聞きたいと思います。 それと、かつて、平成七年にスタートして、七、八、九と三カ年しか行われませんでした同じようなねらいを持った施策として、未就職卒業者職場体験プログラム、これは思ったよりもねらった効果が上げられなかった、成果が上げられなかったいうことは承知をしているところでございます。 しかしながら、重厚長大型の産業が置かれている今の厳しい状況の中で、ベンチャー企業等の可能性、そこでのやりがい等々、学生の企業への価値観、これもドラスチックに変わってきているのではないかというふうに考えているわけでございまして、労働省においては、失敗をしたとは言われないと思いますけれども、もう一度このような政策や制度というものを有効性のあるものとして検討するというお考えはないのか、あわせてお尋ねをしたいというふうに思います。
○渡邊(信)政府委員 学生のインターンシップ制そのものは大変有効な仕組みであるというふうに思っておりまして、現在も労働、通産、文部省、一緒になりまして大学生のインターンシップ制度の普及に今努めているところであります。 また、来年からは高校生についてもこういったことを始めようというふうに思っておりまして、これは学生や生徒の就業意識、職業意識を醸成する上でも極めて重要な施策ではないかというふうに思っているわけでありますが、一たん卒業した後の例えば一年間の有給インターンシップとなるとなかなか問題があるのではないかというふうに思っております。学生にとってみますと、一年間どこかの企業で働いてもその後の雇用保障というものがないわけでありますし、また企業にとりましても、これは大変まずい状況なのでありますが、現在の雇用情勢からいいますと、むしろ大変学生を選択しやすい、新卒者をすぐ選択できるという状況にあるわけでありますから、一たん卒業した後の有給インターンシップについては、かつてもちょっとやったことが御指摘のようにあるわけでありますが、なかなか問題が多いのではないかと今は考えております。
○濱田(健)委員 過去の失敗をある程度認められたような発言をされておられるようですが、私たちは検討に値する中身だというふうに思っておりますので、この提言はそれぞれ続けさせていただきたいというふうに思います。 なお、緊急経済対策の中に、中高年の労働移動支援特別助成金制度ですとか緊急日雇い労働者の多数雇用奨励金の創設というようなものなど、役所としてもそれぞれ工夫できる取り組みというのをやっていただいていることに一応の敬意を表しながら、この前大阪に委員会視察に行ってまいりましたけれども、多面的な町づくり、雇用環境、生活環境づくりということも含めてこれから対応していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○岩田委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○岩田委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岩田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○岩田委員長 この際、本案に対し、荒井広幸君外五名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。松本惟子君。
○松本(惟)委員 私は、提出者を代表いたしまして、本動議について御説明を申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、新たな雇用機会の創出における中小企業の重要な役割にかんがみ、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 本法に基づく助成措置、融資及び税制については、その周知徹底を図るとともに、中小企業における雇用管理の改善が確実に促進されるよう適切な運用に努めること。 二 ILO勧告第一八九号一二の規定の趣旨を踏まえ、本法に基づく助成金に係る手続については、その事務の簡素化を始め、中小企業者等に対し利便を図るよう努めること。 三 ベンチャー企業等中小企業の新分野展開における労働政策を推進するに当たっては、中小企業政策と一体となった総合的な政策を講ずるとともに、地方自治体等関係行政機関との十分な連携・協力を一層強化すること。 以上でございます。 どうぞ、委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○岩田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 荒井広幸君外五名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○岩田委員長 起立総員。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付すことに決定いたしました。 この際、労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。甘利労働大臣。
○甘利国務大臣 ただいま決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存であります。 ―――――――――――――
○岩田委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岩田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○岩田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後九時五分散会 ――――◇―――――