地方行政委員会 第1号
- 発言数
- 23 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1998/12/03
会議録
○坂井委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂井委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に鰐淵俊之君を指名いたします。 ――――◇―――――
○坂井委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国政に関する調査を行うため、本会期中 地方自治に関する事項 地方財政に関する事項 警察に関する事項 消防に関する事項 以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――◇―――――
○坂井委員長 この際、地方自治に関する件について調査を進めます。 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、理事会等において協議が行われてまいりましたが、その結果に基づき、平林鴻三君外四名から、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案により、お手元に配付いたしておりますとおりの市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。平林鴻三君。
○平林委員 提案者を代表して、本起草案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。 まず、本起草案の趣旨について申し上げます。 市町村合併に関しましては、従来から多くの議論がなされ、これまでも、交通、通信手段の発達、日常社会生活圏の拡大などの社会経済情勢の変化、広域的な行政需要の増大などの観点から、その推進の必要性が指摘されてまいりました。 最近では、このような要因に加え、地方分権の進展などの新たな情勢を背景に、市町村の行財政基盤の充実強化や行政の効率化を図るために市町村合併が必要であるとの意見が高まり、昨年七月の地方分権推進委員会の第二次勧告、本年四月の地方制度調査会の市町村の合併に関する答申及び同年五月閣議決定の地方分権推進計画等において、市町村合併の推進のためにさまざまな方策を講じることの必要性が指摘されたのであります。 御承知のとおり、町村が市となるための人口要件は、地方自治法におきまして、人口五万以上を有することと規定されておりますが、この要件は、昭和二十九年の改正により三万以上から五万以上に引き上げられたものであります。 その後、数次にわたり人口要件を緩和する特例措置が講じられた経緯がありますが、現在では、市となるためには、人口五万以上の要件が絶対的となっているのであります。 さて、現在の市の人口規模を見ますと、人口五万以上のもの四百四十九、四万以上五万未満のもの六十九、三万以上四万未満のもの八十三という状況であり、また三万未満の市も六十九存在しております。 市と町村では、議員や監査委員の定数、社会福祉関係の処理事務、福祉事務所の設置等に関し差違があることなどから、市となることについての住民の要望は強く、合併を行う際のインセンティブとなるのでありますが、現行の人口要件を満たすことが難しい場合もあると思料されます。 以上のことから、地方分権の受け皿となる市町村の基盤強化を図り、市町村合併を推進していく一助とするために、合併が行われる場合に限り、市となるための人口要件を四万以上に緩和する必要があり、本起草案を提出することとした次第であります。 次に、その内容について御説明いたします。 本案は、平成十七年三月三十一日までに市町村の合併が行われる場合に限り、合併後の普通地方公共団体が市となるべき人口に関する要件を四万以上としようとするものであります。 また、この法律の施行前に市町村の合併について地方自治法第七条第一項の規定による申請がなされ、かつ、この法律の施行の際当該合併により設置されるべき町または村が設置されていない場合においても、合併後の普通地方公共団体が市となるべき人口に関する要件について、同様に四万以上とすることといたしております。 なお、本案は、公布の日から施行することといたしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。 何とぞ速やかに御賛同賜りますようにお願いを申し上げます。 ――――――――――――― 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正 する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○坂井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 本件について発言を求められておりますので、順次これを許します。古賀一成君。
○古賀(一)委員 民主党の古賀でございます。 今回のこの法律、議員立法ということで、国会も大変日程がせわしいということで質疑抜きでという議論もございましたけれども、質問の前に簡単に私の思いを述べさせていただきたいのです。 常々申し上げるように、国会での論議というものが形骸化しているというような感じを私自身は持つわけでございまして、しかも、本件はこの数年、私が理事になってからもそうでございますが、恐らくもっと前から、市町村合併というものは地方分権の一番重要な政策課題ということで、党を超えて論議をされてきた重要問題でもあるということで、私、確認の点もございましてあえてこのお時間をいただきました。御理解に御礼を申し上げます。 それで、まずお聞きをしたいのですが、今回の法改正に当たって、私は、いずれ出るであろう政府提案の市町村合併促進に関する施策の方向性、内容というものを、ぜひともこれを機にしっかりと確認をすべきだろう、かように思うわけでございます。市町村合併特例法改正のこの機に当たりまして、政府として今後どのような方向で、どのような内容の改正を、どのタイミングで考えておられるか。とりわけ、今回のこの法改正が先行するわけでございますけれども、この改正との整合性、矛盾はないのかという点につきまして、大臣に御所信をお伺いいたしたいと思います。
○西田国務大臣 お答えをいたします。 御承知のように、実行の段階に入った地方分権の成果を十分に生かすためには、行財政基盤を強化し、市町村が自立することが極めて重要だと思っております。そのためには、市町村合併を推進することは避けることのできない重要課題だ、こういう考えを持っております。 二つ目でありますけれども、今後、国におきましては、地方分権推進計画に示した事項について、必要な法律案を次期通常国会に提出の予定でございます。具体的には、住民発議制度の充実、それから合併算定がえの期間の延長などを重立った内容とする考えであります。 次に、本日御提案されております起草案が法律として成立した場合には、他の行財政措置と相まって町村が合併をする場合のインセンティブとなり、市町村合併の推進に資することとなると私は受けとめておるわけでございます。
○古賀(一)委員 次期通常国会に出されるということでございまして、この数年の論議を振り返ってみますと、一つのステップを迎えたなということで、私もうれしく思います。 ただ、これは次期通常国会でその法案を見て審議するべきことかもしれませんけれども、きょうの新聞各紙、国、地方を通ずる長期債務残高の数字が出ておりまして、恐るべき債務の増嵩でございます。ほんのこの前までは地方債の残高はGDP比でかすかに一〇〇を超えたか超えないかという議論をしておったところが、きょうの新聞を見ますと、たった一年度で、地方債残高は今度の三次補正で何と十七兆ふえる、国、地方を合わせた長期債務は何とGDP比一一三%、一年で十数%GDP比でふえるという、もう世界に例のない、歴史上にも例のない債務残高の増嵩、つまり地方財政、国財政の破綻だと私は思うのですね。 したがいまして、そういう流れの中でこの市町村合併の話があり、また次期通常国会で出るということで、もう詳しく申し上げる時間はございませんが、本当に合併促進、強制ではないけれども、誘導だけれども、合併が促進されるような、本質を突いた、例えば議員共済の問題が本当にネックであるならば、やはりそこに目を当ててしかるべき手を打つ。その本質に手を突っ込むというか、本質に手当てを加える法改正というものをぜひ次期通常国会にお願いをしたい、これは要望でございますが、申し上げたいと思います。 二点目でございますが、今回、原則五万を四万以上という特例を設けるということでございますが、我々も地方行政委員会で視察に行ったりしたわけでございますが、全国で合併の話が多々あると思うのですね。どこをもって合併の話が動いているかということは難しいと思いますが、合併協議会設立というところまでいったところで、四万以上で、町村合併で町にしようと思っていたけれども今回の法律で市に昇格し得るもの、これは兵庫県の篠山町は別としまして、ほかにあるのでありましょうか。あるいは、四万以下なので今回のこれでも救われない、そういう合併協議案件がどのくらいあるのかの実態をちょっとお教えいただきたいと思います。
○鈴木(正)政府委員 お答えいたします。 現在、全国で法定あるいは任意の合併協議会が置かれておりますのが、十三地域で設けられております。また、全国で、新聞報道などから、県の方で私どもの方に報告をいただいているところでは、全国で百件を上回る合併の動きがあるということでございまして、合併の機運が醸成されている地域もかなり見られるという状況でございます。 二点目の人口の状況でございますが、合併協議会が設置されている地域の状況を見てみますと、かなり大きいもの、九十何万のところから何千人のところまで幅がございます。 お話しのこの起草案によります要件に該当するのは、兵庫県の多紀郡四町の一件でございます。それから、人口四万に満たない地域において協議会は四件ある、このように承知しております。 これまで人口の特例が設けられたこともございまして、そのときの状況などを勘案いたしますと、特例を生かして合併をして市制施行するということで実現した団体もございますので、今回の改正が行われますと、現在動きがある地域の中では、それでは段階的に合併に持っていこうとか、あるいは、現在考えられている地域を核にしてさらに幅広いまとまりをつくっていこうか、こういう動きも出てくるものと考えられますので、そういった意味で、今回の起草案による改正が契機となる、インセンティブになるということを考えております。
○古賀(一)委員 わかりました。 それでは、時間もちょっと超えそうでございますが、最後の質問を提案者でございます平林委員にお願いをしたいと思います。 これは単純な疑問でございますが、昭和の大合併が昭和二十八年から動いたわけでございますが、このときの町村合併促進法でございますが、これも議員立法で成立をいたしたわけであります。そのとき昭和二十九年の地方自治法改正がございまして、昭和二十九年の九月までに合併の申請があるならばこれは三万でもいいよという、一つのインセンティブを働かせた過去の経験があるわけでございますが、今回、この法律の期限というものが平成十七年まで引っ張ってあります。どうせならば、この篠山町はもちろん救わなければなりませんけれども、短期間にやりなさいよという意思を示す意味でも、もう少し期限を切ったらどうかというのを単純に過去の例から考えるわけでございますが、なぜ平成十七年まで延ばされたのか、その点、ちょっと確認をお願いしたいと思います。
○平林委員 古賀委員のお話で、昭和二十年代から三十年代にかけての合併のときの例を拝聴いたしたわけでございますが、当時も、確かに大きなインセンティブになり得たと思っております。今回もさようなことを考えないではありませんでしたけれども、何分、今日の時代で、今からさようなことを申しますと、一、二年でということではちょっとインセンティブになる期間が短過ぎるのではないかという感じがいたしました。当時は、もう少し前からこの合併の機運がどんどんありましたために、期限を短く切ってもよかったように思っております。 さようなこともございまして、今回は十七年までということで考えたわけでございますが、それは、この市町村の合併の特例に関する法律が平成十七年まで効力を有するということにされておりますので、それに合わせたということで御理解をいただきたいと思っております。 さきにおっしゃいましたように、これから政府が鋭意成案を得まして合併の推進に関して新たな方途を講じようとしておる時期でもございますので、どうか十七年ということで御了解を願いたいと思っております。
○古賀(一)委員 わかりました。 これで終わります。
○坂井委員長 次に、春名真章君。
○春名委員 地方自治法の第八条に規定している市の要件としては、人口のほかにも要件が幾つかあります。本改正案の直接の契機となった兵庫県多紀郡の四町ですけれども、合併してできる篠山町、これは地方自治法第八条に規定する人口要件以外の要件、これらを満たしているのかどうかをまず自治省にお伺いします。
○鈴木(正)政府委員 お答えいたします。 市となるべき要件といたしましては、今お話しのように、人口五万以上のほか、都市的形態を十分備えているということで、中心市街地の連檐戸数割合が六割以上、あるいは都市的業態人口の割合が六割以上、さらに、県条例で定める都市的施設等の要件など、これを満たすことということになっております。多紀郡四町の場合につきましては、人口要件以外の要件につきましては、詳細は県の方で現在調査中でございますが、実態的にはいずれの要件についても問題がないのではないかというふうに承知をいたしております。 法律として本草案が成立した場合には、関係の町からの申請の後、県から自治大臣に協議ということになりますので、自治省としても適切に事務を処理してまいりたいと考えております。
○春名委員 私も調べてみましたけれども、国勢調査時点の人口で四町のうち二町は二けたの人口増加を示しているということを聞いております。それからも増加が続いているという状況のようです。新しくできた町が市の人口要件となる五万人を超えるのはそう期間もかからないということもお聞きをしています。それで、ほかの要件は満たしているということですので、そういう条件の中で、最初から市として発足したいという要望はそういう意味では当然のこととして理解できるものでございます。 そこで、提案者に伺っておきたいと思います。もともと市の要件を規定しているのは、先ほどの説明にもありましたけれども、地方自治法でございます。その市の要件について特例を認めるものであるならば、地方自治法の一部改正で対応するというのが筋ではないかと考えるのですね。過去にも議員立法で市の人口要件に関連して特例措置を講じたことが三回あると聞いています。そのいずれもが地方自治法を改正して行っているということになっています。やはりこうした内容の特例措置は合併と結びつけずに自治法改正で行うべきではないかと私たちは思いますけれども、その点は提案者はどのようにお考えでしょうか。
○平林委員 委員の御指摘のように、従来、市の人口要件を改めるときには、いわば基本法であります地方自治法の改正をもって行ったという例がございます。それは私もよく承知いたしておりますが、今回は、期限を切って市町村の合併を促進するためにインセンティブを与えるというようなことで、市になる場合の特例ということで立案をいたしましたので、地方自治法で本則的に定めるよりも、ちょうどこの市町村の合併の特例法がございますから、その特例法でもって行った方が適切であろうと考えまして立案をいたしたわけでございます。 もちろん、春名委員のおっしゃるような方法も可能であるとは思いますが、比較いたしたときに、より適当な方はこちらではないかと思いまして立案をいたしましたので、どうか御了承の上、御賛同賜りますようにお願いを申し上げます。
○春名委員 これで終わりますけれども、合併について言えば、もともと市町村の合併というのはそこに住む住民が自主的に判断するものでございまして、国や都道府県があれこれ強要するということはあってはならないわけです。 今回の場合、私たちも検討してみましたが、改正を要望した方々の中からそういう要望があるというのはよくわかりました。同時に、それは、合併後の新しい町が発足することについて、最初から市として出発したいという思いだったわけでございますので、合併に絡ませて特例を認めていこうというのは少し違うような気がするのですね。そのことも私たちは思っています。 この改正が、したがって、住民の意向を無視して上から市町村合併を促進していく、そういうことに使われることはあってはならない、そのことを私たちは主張いたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○坂井委員長 これにて発言は終わりました。 お諮りいたします。 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○坂井委員長 起立総員。よって、そのように決しました。 なお、本法律案の提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、来る七日月曜日午後五時五十分理事会、午後六時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十六分散会 ――――◇―――――