科学技術委員会 第2号
- 発言数
- 195 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/12/11
会議録
○大野委員長 これより会議を開きます。 科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。 政府から、使用済み燃料輸送容器のデータ問題について説明を聴取いたします。竹山国務大臣。
○竹山国務大臣 原燃輸送株式会社における使用済み燃料輸送容器のデータ問題により、原子力開発に関係する地元の皆様方を初め、国民の皆様の原子力に対する信頼を損なうことになってしまいましたことについて、極めて遺憾に思うとともに、原子力行政の責任者として深くおわび申し上げます。 この問題の状況につきましては、十月十九日に本委員会で一度御説明申し上げましたが、その後の状況と今後の対応について御説明をさせていただきます。 私は、使用済み燃料輸送の安全確保の重要性にかんがみ、今回の事態の究明等を行うため、専門的、技術的見地から検討を行う第三者から成る使用済燃料輸送容器調査検討委員会の設置を指示しましたが、この調査検討委員会においては、通商産業省及び運輸省の参画も得て、八回にわたる会合が行われ、詳細な検討が公開のもとでなされました。 去る十二月三日に、調査検討委員会における調査検討の結果が報告書として取りまとめられました。この報告書では、中性子遮へい材の製造工程、輸送容器に対する安全規制等の現状並びに今回のデータ改ざんの事実関係及びその背景について確認がなされるとともに、データの改ざんがあった輸送容器全体の遮へい性能を概括してみた安全性評価の結果が取りまとめられております。また、今後の取り組みとして、企業及び技術者のモラル向上の必要性に加え、再発防止に向けた事業者の品質管理の徹底や技術的能力の向上、国の安全審査についての見直し改善等の取り組みの必要性が指摘されております。 科学技術庁といたしまして、本報告書を受けて、輸送容器に対する安全規制について、今後、安全確保の基盤となる品質管理体制、技術的能力等の審査・検査の充実強化を図ることとしております。加えて、職務履行の姿勢を正すとともに、将来の職務の改善向上に資するため、私から原子力安全局長に対して、書面により厳重注意の処分を行いました。 また、科学技術庁は、報告書の取りまとめを受けて、原子力安全局長から原燃輸送株式会社社長に対して厳重に注意するとともに、データの改ざんのあった輸送容器の容器承認書の返却の要請、関係する輸送容器の再点検の指示を行いました。また、輸送容器の承認を受けている各事業者に対して、本報告書を受け、必要な対応をとるよう要請しております。 関係事業者は再発防止や社内の処分を公表しましたが、私としては、本報告書を受け、輸送容器に携わるすべての事業者が、今後、品質管理等の再発防止に真剣に取り組んでもらうことを切望するものであります。 原子力は、高度な科学技術の分野ですが、それに携わる人間への信頼があってこそ初めて成り立ち得るものであります。その信頼は、関係各位の日々の努力の積み重ねによって培われてきたものでありますが、今回のような一事によってたやすく損なわれてしまうものでもあります。 私としては、この際、原子力に携わるすべての人々に対し、報告書の趣旨を体し、モラルを再構築して、一日も早い信頼性の回復に当たっていただくことを心から望むものであります。また、報告書を受けた関係者の今後の取り組みが真に実を上げるものとなるよう、全力を傾けて指導監督してまいる決意であります。 ―――――――――――――
○大野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中和德さん。
○田中(和)委員 皆さんおはようございます。自由民主党の田中和德であります。 資源に恵まれない我が国が、超高齢・少子化や経済のグローバル化という二十一世紀の厳しい経済社会環境を克服するためには、唯一の資源とも言える知的資源を最大限に活用し、科学技術創造立国を実現していく必要があります。 そういう意味で、科学技術振興の重要性は今さら言うまでもなく、我が党でも科学技術創造立国・情報通信研究開発推進調査会を設け、積極的な議論を展開しております。また、私も副主査としてかかわりましたけれども、自民党のシンクタンク、総合政策研究所が「科学技術列島 日本の構想」と題する政策提言レポートを最近取りまとめたところであります。 しかしながら、一般国民については、なかなか科学技術に対する理解が伴わないのも事実でありまして、また最近では、原子力開発にかかわるたび重なる不祥事を契機に、科学技術行政に対する信頼が大きく損なわれているような気がいたします。 そこで、本日は、科学技術に対する理解増進や行政への信頼回復という視点を中心に、時間の制限はございますけれども、質問をしてまいりたいと思います。 まず初めに、ただいま大臣より説明がありました使用済み燃料輸送容器のデータ改ざん問題について伺います。 資源に乏しい我が国にとって、将来にわたり安定したエネルギーを確保するために、核燃料サイクルの確立は我々の世代に課せられた使命であり、我が国の科学技術政策の重要な柱の一つをなすものと考えます。にもかかわらず、核燃料サイクル確立への極めて重要な一歩となるはずであった青森県六ケ所村の再処理施設への試験用の使用済み燃料の搬入が行われた直後に、使用済み燃料輸送容器のデータの改ざん問題が明らかとなりました。 その後の調査結果によれば、データの改ざんが行われていても結果として輸送物の安全性には問題がなかったようであります。しかし、これまで多くの関係者がこつこつと地道に努力して築いてきた国民や地元の皆様への信頼や安心感を一瞬にして失うことになりかねない深刻な事態でありまして、言語道断、私も極めて腹立たしく思っておるところであります。 こんなことは今後絶対にやってはならないことで、大臣みずからが先頭に立たれ、再発防止はもとより、原子力に対する信頼回復に全力を挙げて努力されるべきと思います。 そこで、初めに、今回の問題をどのように考えておられるのか、また今後どのように取り組んでいかれるおつもりか、不退転の決意を重ねて大臣にお伺いをしてまいりたいと思います。細かい点については後ほど順次お尋ねをいたします。簡潔な御答弁を願えればと思います。
○竹山国務大臣 今回の問題、まさに田中委員御指摘のとおり、原子力に対する信頼や安心という観点からも、まさにあってはならない遺憾なことであり、この点を重く受けとめ、私は、本件問題発生後直ちに、使用済燃料輸送容器調査検討委員会を第三者から成る構成で設置して、同委員会も精力的に審議を続けてくれまして、五十日間に八回の会合を開きまして、十二月三日に、安全性の評価とモラルの問題を含めた今後の対応策を内容とする報告書をまとめてくれたわけでございます。 この報告書を受けて、今後、容器に携わるすべての事業者が品質管理等の再発防止等に取り組む真剣な態度を心から願っていると同時に、こうした機会に、原子力に携わるすべての人々に対して、本報告書の趣旨を体して、技術者の精神といいますかモラルを再構築してもらって、一日も早い信頼の回復に向かっていただきたいと心から望むと同時に、国としても、この報告書の指摘を受けて、今後さらに安全規制の充実強化を図っていくとともに、関係者の今後の取り組みがまさにその実を上げるように、全力を傾注して私自身も指導監督をしていきたい、こんな決意でおります。
○田中(和)委員 どうも本当に大臣、御苦労さまでございます。 今回の問題については、十月十九日に急遽閉会中の審査として開催された当委員会の議論の中で、当局より、科学技術庁に検討委員会を設置し、調査検討が行われている最中との説明がなされました。 大臣のお話を承りますと、去る十二月三日に、五十日間で八回に及ぶ会議の内容が取りまとめられたということでありますが、データの改ざんの原因がどのように調査検討の結果解明されたのか、踏み込んで、もっと詳しく御説明を願いたいと存じます。
○間宮政府委員 お答えを申し上げます。 調査検討委員会の中で議論された結論といたしまして、企業及び技術者個人に求められるモラルが欠けていたことが今般のデータ改ざんが発生したそもそもの原因ということでございます。 これに加えまして、報告書の中では、キットの製造と分析について、原電工事株式会社及び日本油脂株式会社における具体的な取り決めが明確でなくて、分析がおくれ、材料証明書の発行が間に合わない結果となったことがデータ改ざんの一因とされております。また、データ改ざんの背景には品質管理や監査の不備があったことが指摘されております。 さらに、材料仕様値の数値の意味と重要性が関係事業者に理解されていなかったこと、はたまた、原電工事株式会社における技術的能力及び材料仕様値を満たすための技術的検討が十分に行われていなかったこともデータ改ざんの背景として挙げられております。
○田中(和)委員 このところ、科学技術庁並びに関係の企業、団体等のこの種の問題が余りにもたび重なっておりまして、本当に残念に思いながらも、もう絶対にこれからはそういうふうなことが起こってはならない、また絶対に起こさない、こういうお互いの議論が続いておるわけでございまして、このような話をすることを私も大変残念に思うわけでございますけれども、再度、幾つか確認をさせていただきたいと思うのです。 ことしの十月、この問題となった輸送容器を使って青森県の六ケ所村にある再処理施設に使用済み燃料が搬入されておるわけでありますけれども、当然、六ケ所村の地元の皆さんはもちろんのことでありますけれども、全国の原子力施設が立地している地元の皆さんは、それぞれに今回の事件に注目され、輸送容器の安全性について非常に心配をしておられると思います。安全性については問題がない、このように仄聞をしておるわけでありますけれども、調査検討委員会の報告書では輸送容器の安全性についてはどのような結論が得られたのか、国民の皆様に安心していただくためにも、再度確認をし、その点についてぜひ答弁を願いたいと思います。
○間宮政府委員 お答えいたします。 十月二日に東京電力福島第二原子力発電所から青森県の日本原燃六ケ所再処理施設に搬入された使用済み燃料輸送物につきましては、搬出前に行われた輸送物確認の際の実際の計測によりまして、法令に定める線量当量率を十分に下回っていることが調査検討委員会において確認されてございます。 また、実際の輸送容器全体について、調査検討委員会の調査で信頼に足ると考えられる濃度等の測定値に基づきまして、分析誤差等を考慮して最も厳しい値を解析の入力値として、第三者機関及び事業者により別個の解析コードを使用して安全解析が行われました。その結果を踏まえまして、実際の輸送容器全体について遮へい性能を概括して見た場合、その線量当量率は法令で定める基準を十分に満たすものであるとの評価が得られたところでございます。 なお、本調査検討委員会におきましては、個別の容器の取り扱いについては、各安全規制省庁において、データの信頼性に留意しつつ、遮へい性能の妥当性について改めて審査を行うべきだとされているところでございます。
○田中(和)委員 今回の問題は、モラル欠如とあわせて、それによって事業者における品質管理がしっかりと行われていなかったということが原因の主たるものになっているようであります。しかし、今回の問題が明らかになった発端も内部告発とのことでありまして、本来、データが仕様を満たしていないというようなことはきちっと事業者が把握をして、問題が正しく解決されるような体制になっていなければならないのであります。いかに民間の業者とはいいながらも、核燃料サイクルという国家の重要政策を担う以上、極めて重大な社会的な責任を負っているのであります。 そこで伺うわけでありますが、関係団体、企業、そしてその役職員の処分など、どのような形で社会的責任をとるのかということは非常に重要でありますし、発表された処分もありますけれども、それで本当に今後大丈夫なんだろうか。中には、今の対応では軽いのではないか、こんな話もありますが、その点につきましても、監督官庁としての見解を伺っておきたいと思います。
○間宮政府委員 お答えいたします。 企業、団体の社会的責任ということでございますが、今回の使用済み燃料輸送容器のデータ問題に対しまして、御承知かと思いますが、輸送容器の申請者である原燃輸送株式会社においては、社長等の役員の減給処分を行っております。それと、今回の遮へい工事を受注した原電工事は、平成十一年夏を目途に会社を解散することを決定するとともに、会長、社長等の退任、担当課長の解職等の処分を行ってございます。また、原電工事の親会社である日本原子力発電株式会社は、会長、社長等の役員の減給処分を行っております。さらに、日本油脂におきましても、社長等の役員の減給処分、担当課長の出勤停止等の処分を行っております。このほか、電気事業連合会会長及び関係した電力会社の役員の減給処分が行われております。 このような処分に関しまして、重いか軽いかという議論はあろうかと思いますが、各関係団体、企業におきまして、本件の問題についてこういう形で責任を明らかにしたということであろうかと考えております。
○田中(和)委員 処分だけで事足りるということでは決してございませんから、軽いという話もなきにしもあらずでありますけれども、重く受けとめて、ぜひひとつ、関係の方々の特段の努力を期待をし、頑張っていただきたいと思うわけであります。 一方、監督官庁として指導監督責任が厳しく問われる科学技術庁でありますけれども、先ほど大臣より、文書で厳重注意、このようなお話もあったわけでありますけれども、この点についても、やはり国民の中には、重ねて重ねて科学技術庁としてのいろいろな問題でありますから、本当にもっと厳しい処分をという声も聞こえてくるわけでありますが、そういう意味でどのように再発防止にも向けてリーダーシップをとられるのか、重ねて大臣から、御答弁があったところでありますが、やはり国民の前にさらにひとつ明らかにしていただきたいという意味で、最後にお答えをいただきたいと思います。
○竹山国務大臣 今回のことを重く受けとめさせていただいて、科学技術庁として、事業者に対して徹底した調査の指示、現地調査はもとよりでありますが、事業者から聴取を行うとともに、先ほど申し上げた第三者構成の調査検討委員会を設置して厳正に対処してきたわけで、特にこの調査検討委員会におかれては、三つの点で集中的に審議がされた。一つは事実関係の究明、輸送容器の安全性の評価、今後の対応、こういうことで、特に今後の対応という点が今御指摘があった点だと思いますし、まさに二度とこうしたことが起きないように、再発防止に万全を期して科学技術庁としての責任を全うしていきたい。 具体的には、申請者が自己責任のもとで品質管理体制の強化を図る中で、これが適切に行われていることを国が審査の際に確認する仕組みをより一層充実することが大切である。このため、審査制度については、事業者が実施する品質管理及び品質監査、事業者の技術的能力、輸送容器の施工方法についての審査の充実強化を図ることとしたいと思っております。 また、我が役所としての責任を明らかにするということもあり、職務の履行の姿勢を正すために、将来の職務改善向上に資するため、私から今答弁に当たっております間宮原子力安全局長に対して、書面による厳重注意の処分を行ったところであります。
○田中(和)委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 時間の関係で次に移らせていただきます。 今般政府が導入を検討しておられる情報収集衛星について、大臣にお伺いしたいと思います。 情報収集衛星は、北朝鮮のテポドン発射を機に本格的な検討が開始されたものでございます。外交、国防などの安全保障、大規模災害などへの対応など、危機管理のために必要な情報の収集を主な目的として平成十四年度の打ち上げを目指す、こういうことになっております。 情報収集衛星は国益の上からも不可欠なもので、その導入は当然のことと私も考えます。しかし、昭和四十四年の国会決議もあり、宇宙開発事業団法には、平和の目的に限り、人工衛星の開発、打ち上げなどを行うこととされておりますし、これに抵触するものではないかという声も、私はそうではないと思っておりますけれども、聞こえてくるのも事実であります。 念のために確認をいたしますけれども、情報収集衛星を宇宙開発事業団が開発することは、宇宙開発事業団法や宇宙平和利用決議の「平和の目的に限り」という文言に抵触をしないかどうか、見解を確認しておきたいと思います。
○竹山国務大臣 情報収集衛星の具体的な仕様につきましては、各省庁にわたりますので、内閣官房の方で取りまとめて、その利用者側といいますか、内閣あるいは外務省、防衛庁などでございますが、そうした利用していただく側の役所の希望もあって、これに基づいて開発を行うことになっております。NASDAを中心にして開発してきた技術の活用を前提に最も早く導入できる時期を検討してきた結果として、平成十四年度というのを目途に打ち上げを行うという計画が立っております。科学技術庁として、今後も衛星技術の向上を目指して研究開発を図っていきたいという思いを強くしております。 それからまた、例の平和目的に限りという問題で、宇宙開発事業団が開発し、なお事業団法にもとらないかという御指摘でございますが、お話のありましたとおり、昭和四十四年の国会決議において、平和の目的に限り行うことという国会決議があるわけでございまして、政府としては従来、自衛隊が衛星を直接、殺傷力、破壊力として利用することを認めないことのほか、その利用が一般化しない段階における自衛隊による衛星の利用を制約する趣旨であり、その利用が一般化している衛星及びそれと同様の機能を有する衛星については自衛隊の利用が認められると考えているものでございまして、本件の情報収集衛星の機能は地表面を精密に観測することということでありまして、このような機能を有する複数の衛星が既に開発されておりますし、具体的には、来年―平成十三年にかけて順次打ち上げが行われる、観測データの広く一般的に販売が予定されている衛星もある状態でございまして、これらの民間における衛星利用の現状あるいは将来における計画を踏まえれば、本件衛星の機能が一般化している場合に限って、防衛庁といいますか、自衛隊がこの衛星を利用することは、本件の情報収集衛星の導入は政府見解の一般化の考え方に反するものではないという考えを持っております。 したがって、今回の情報収集衛星を導入することは、宇宙開発事業団がこの衛星に関する研究に取り組んでいくということと同時に、国会決議及び宇宙開発事業団法の「平和の目的に限り」という趣旨にも反するものではないという考え方を今我が方として持っております。
○田中(和)委員 ありがとうございました。 情報収集衛星について、具体的には、分解能一メートルの光学センサーと分解能一メートルから三メートルの合成開口レーダーを搭載することになっておるわけでありますけれども、現在我が国が開発を進めている陸域観測技術衛星については、光学センサーの分解能が二・五メートル、合成開口レーダーの分解能が十メートルと性能に大幅な開きがあります。これからにわたる議論の中で、継続的に情報収集を行うことを考慮すると、我が国が自主開発すべきと当然思いますけれども、高度な性能を持つ情報収集衛星を平成十四年度に打ち上げることが本当に可能なのかどうか、いささか疑問に感ずるところもあるわけであります。 一方で、他国の技術開発が日進月歩であることを考えますと、巨費を投じ、いざ打ち上げたら時代おくれで全く使い物にならなかったということのないように、科学技術庁としては、もう一歩進んだ性能のものを視野に入れて、先取りの開発に取り組むべきではないか、このようにも私は考えます。 現在の日本の技術力を正しく評価した場合、今想定されている性能のものがぎりぎりなのかどうか、あるいは他国の技術開発の進捗状況によっては、もっとレベルアップしたものを目指さなければならないのか、この点についても率直な答弁をぜひ伺っておきたいと思います。
○池田政府委員 お答え申し上げます。 本件情報収集衛星につきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、緊急性等もあわせ見ながら、政府部内におきまして、むしろ需要者側、内閣でございますとか外務省、防衛庁といったニーズを踏まえましたときに、先生御指摘のように、できる限り地球表面を精密に観測するという機能が望ましいということで議論もしてきたところでございます。 ただ、先ほど先生が既に触れられましたように、我が方、今国内で技術開発に既に着手をしております衛星に、この地球観測衛星に類するものと申しますか、直接的にこれに技術成果を反映できるものとして陸域観測技術衛星というものがございます。これがちょうど平成十四年度に打ち上げすべく今開発が進められているわけでございますけれども、これには光学センサー、いわゆる地表面の写真撮影をするといった機能は、例えば分解能を申し上げますと二・五メートル、それから、曇りですとか夜間でも撮れるような合成開口レーダー、これは十メートルといった機能を持っております。 ですから、私ども、今回のニーズを踏まえましたときに、国内でこうした開発が進んでおって、宇宙開発事業団ないしはこれにこたえて一緒に取り組んでおりますメーカーの技術水準を考えましたときに、先ほど御指摘がございましたように、目下この補正予算をいただいて研究に着手しようとしております衛星につきましては、光学センサーにつきましては一メートルの分解能、それから合成開口レーダーにつきましても一メートルないし三メートルという分解能を研究開発目標として考えているわけでございます。 この内容につきましては、現在進めております国内での開発の進捗状況を踏まえれば、十分達成可能な、かつまた今現在の世界の動向、国内の技術水準を考えましたときに、これがベストなものであるといった見通しを持って取り組んでいるわけでございます。 先生御指摘のように、さらにできないかといった点につきましては、ことし補正予算をいただいて研究に着手するわけでございますし、この過程で今御指摘のような点も踏まえて取り組むべき課題かと思っております。
○田中(和)委員 我が国にとって極めて重要な施策でございますし、期待の事業でありますから、ひとつぜひ頑張っていただきたいと思っております。 もう時間があと二分ぐらいしかありませんので、少し質問が残りましたけれども、最後に一つだけ大臣にお尋ねをして終わらせていただければと思います。 実は自由民主党の総研で先日まとめた小冊子は、大臣のところにもお届けさせていただきましたけれども、数字の上で見る限り、実は非常にショッキングなものも掲載されております。それは何かと言えば、自然科学の分野のノーベル賞受賞者を見ると、四百四十八人中、我が国は五人しかいないのですね、ノーベル賞を受けた人が。アメリカは断トツでございまして、百八十四人、イギリスが六十八人、ドイツが六十一人、フランスが二十六人と続きまして、我が国の経済力というのでしょうかレベルから考えると著しく少ない数字となっておるわけであります。 そういうことで、今後二十一世紀に向けて、子供たちに、科学技術離れどころか、もっとさらにさらに関心を高めてもらうことが、世界貢献もできるし、日本のためにもなる、このような認識に立っておるわけであります。今NHKでは「サイエンスアイ」なんて、私もよく見ますけれども、すばらしい番組だと思いますけれども、過去には、手塚治虫さんだとか松本零士さんだとか、アニメの世界でも大変子供たちが関心を寄せた番組などもあったわけでありますけれども、ここで、いろいろな意味から、もっと子供たちにプレゼントできる番組対策などをぜひ科学技術庁としても真剣に、関係者協議の中で取り組んでいくべきじゃないか。民放の皆様方にも積極的にお力をいただかなければならないと思いますけれども、ひとつその点を伺って終わらせていただければと思います。
○竹山国務大臣 御指摘のありました点、若者の科学技術離れ、まことに憂うべきといいますか心配の多いことで、必ずしもそうでもないよという応援もございますし、田中先生、そういう意味では大変そういう面での御関心も高く、御研究、御審議、御提案をいただいていることをありがたく思っております。 今お話しのマスメディアを通じては、ケーブルテレビの試験放送ではありますが、現在科学技術に関する番組を放映させていただいております。 また、楽しみながら科学技術に触れ合ってもらうという意味もありまして、ロボット競技あるいは国際ロボットフォーラムなどというロボリンピック、仮称でありますが、そうしたものも計画して、まさに二十一世紀の幕あけに向けていろいろな挑戦を試みたい。 また、臨海副都心には、最先端科学技術のプロジェクトを楽しみながら、わかりやすく子供たちに伝えていこうという情報発信の拠点としての「さいえんすワールド」というような計画も、既に文部省、通商産業省と、ともに手を携えて計画を進めていこうともろもろの計画をしておりますが、どうぞ今後ともよろしく御指導、御鞭撻をいただきたいと思います。
○田中(和)委員 終わります。 ありがとうございました。
○大野委員長 近藤昭一さん。
○近藤委員 おはようございます。民主党の近藤昭一でございます。 本日は、使用済み燃料輸送容器のデータ問題について質問をさせていただきたいと思います。 私もこの科学技術委員会で何度も質問させていただきました。その中で、日本にとって科学技術振興は大変に大切なものだ、それゆえに科学技術の開発については謙虚であるべきであり、また、多くの予算を使うわけでありますから、国民の皆さんの信頼を得る中で進めていかなくてはならない、そんなお話をさせていただいてまいりました。 そんな中で、またと言わざるを得ない問題が起きて大変に残念なわけでありますが、このデータ改ざんの問題は、科学技術、特に原子力開発については大きな影響が出てくると思います。その点については、以前の委員会でも、またほかの委員の方からも御質問が出ておりますので、私は、もちろん大きな影響もある中で、当面出てきている問題があると思います。つまり、今の容器の承認が取り消される、つまりこの容器が使用できない、そうしますと、この使用済み核燃料は現在どういうふうに処理なさっているのか、このことについてお伺いをしたいと思います。
○間宮政府委員 お答えを申し上げます。 現在の輸送の状況ということでございますが、今委員の御指摘もございましたように、まず我が国の体系の中で、輸送に当たりましては、個々の輸送ごとに、国の輸送物の確認を受けて輸送するということになってございます。 その中で、今回の問題の発生によりまして、原電工事株式会社が製造した中性子遮へい材のレジンの信頼性が失われてございます。したがって、これを使用した使用済み燃料輸送容器について、個々の輸送ごとに行われる輸送物確認を行わないということとしております。したがって、現在輸送は行われておりません。 なお、当庁は、原電工事株式会社が製造した中性子遮へい材のうち、データ改ざんがなされた輸送容器の容器承認書については、返却し、関係するデータの信頼性等の再点検を要請しているところでございます。
○近藤委員 個別に輸送の承認をされる。それで、輸送の承認書を返却してもらったわけですから、輸送ができないという。これは、当面できなくても構わないのか。そしてまた、これはずっと輸送しないわけにはいかないわけでしょうから、今後どういうふうにされるのかお聞かせをいただきたいと思います。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 いずれにしましても、今の状態は、今申し上げましたとおり、輸送容器、特にデータ改ざんのあった分についてでございますけれども、承認書の返却を求めて、データの再点検等を行うようにと。これは、原燃輸送が持っているほかの容器についてもデータの再検討を指示してございますし、原燃輸送以外で輸送容器を持っているところにつきましても、本報告書を踏まえてしかるべき対応をとるようにと言っておりますので、しばらくの間はいわば総点検がなされるものと考えておりまして、それが十分なされた段階で新たな動きが起きてくるのではないかというふうに考えてございます。
○近藤委員 当面、再審査というか、チェックをされるということだと思うのですが、十分なチェックがいつごろに済むのかということ、そしてまた、それはどういうふうに期間を想定なさっているのかということと、それは、そういう当面の間は輸送をしなくて何か影響はないのでしょうか。使用済みのものを輸送しないということは、発電所、そこに保管していくということになると思うのですが、そういうことは全然問題がないのでしょうか。
○間宮政府委員 今後の見通し、影響等についてということでございますが、先ほど申し上げましたように、いずれにしましても、国民の皆さんの安心が得られるということが非常に重要でございまして、そこら辺をもちろん充足するような総点検が行われて、しかる後に新たな動きを考えるべきかと考えておりまして、その間のことに関しまして影響がないとは言えないと思いますが、こういうことが起きたということではいたし方ないところではないかと思っております。
○近藤委員 チェックをしているというのはよくわかるのですけれども、これは、やはり使用済みの燃料は輸送しなくちゃならないから輸送容器をつくって輸送してきたと思うのです。そうすると、当面の間輸送しない、ということは保管しておく。その影響。今お答えの中には、影響がないことはないかもしれないというお言葉があったと思うのですが、影響がないことはないかもしれないというと、具体的にどんな影響があるのでしょうか。
○青江政府委員 お答え申し上げます。 あくまでも現状からいたしましてということではございますけれども、発電所の使用済み燃料をポンドというものにつけておるわけでございますが、それが、一定の限界というのがございます。ということだといたしますれば、それが長期間にわたりましてポンドから取り出すことができなければ、当然のことながら、非常に大げさに申し上げますと、発電所を停止せざるを得ないというふうなことということは論理的、観念的には考えられるということでございます。
○近藤委員 論理的、観念的には考えられるということは、まさしく、普通に考えればある程度のところで限界が来るのだと思うのですが、その限界はいつごろなのかということと、その限界に対して、その容器は、再承認というのでしょうか、つくり直されるのか、あるいは今まで使っていらっしゃるものをまたチェックして使われるのかどうかわかりませんけれども、それは間に合うのでしょうか。
○青江政府委員 お答え申し上げます。 今、それぞれの発電所のサイトの今のいわゆる容量と申しましょうか、余裕と申しましょうか、それが手元に持ってございませんので、非常に厳密なことにつきましては申し上げられませんが、ある程度厳しい状況にある個別事情というものもございます。 そういうことであるわけでございますけれども、先ほど安全規制当局からの御答弁ございましたように、まず国民の御信頼というものを得るというのが恐らくすべてのことにわたっての大前提であろうということでございますので、その安全性の確認というものをきちっとなされた上での話ではないかというふうに理解をいたしておるわけでございます。
○近藤委員 いや、ですから、私が質問させていただいているのは、もちろん容器の安全性は大事なわけでありますが、置いていくことについては問題がないのか。置いていくことについての安全性ということもあるのだと思うのですが、そのことについて心配をしているということでありますが、なかなかそういったきちっとしたお答えがいただけないということでありますならば、ちょっと時間もありませんので先に進みたいと思います。 ただ、そういう中で今どういうふうに今後のことを考えていらっしゃるかをちょっとお聞きしたいわけでありますが、きちっとチェックをして安全性が確認されて輸送を再開されるということだと思うのです。 先般、新聞で、新聞の情報で大変に恐縮なわけでありますが、先般のデータ問題があった、このデータ問題があった容器を、再チェックといいますか、いわゆる成分設計値を下げるあるいは誤差を広げる。最終的には委員会でも、この容器は安全面では問題ない、ただ、データをつくる、データを提出する段階で問題があったのだ、安全そのものは問題がなかったというような報告が出ているようでありますが、そういう中で、設計値を下げる、誤差を広げる、いわゆる基準を変えることによって再審査をして承認をさせるのではないか、そんなような記事が出ていたのですが、それはいかがでありましょうか。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 当庁は、先ほど申し上げましたように、まず、改ざんが行われた容器についての承認書の返却、再点検ということを求めているわけでございますが、この総点検を踏まえまして、各輸送事業者、例えば原燃輸送がどのような対応をとるのかにつきましては、今現在で我々としては、どういうものになるかということが明確にございません。したがって、予断を持ってお答えするということは差し控えたいと思っております。
○近藤委員 今のお話は、ある意味で、矛盾ではないかもしれませんが、非常に疑問を感じざるを得ないわけですよ。 安全基準、容器の安全をきちっとチェックをする。ですから、これは、聞きようによっては、とにかくどんなに時間がかかっても、しっかりと安全がチェックされなければ、基準を満たさなければその容器を使わない、それについての問題はあるかもしれないけれども、保管しておく問題はあるかもしれないけれども、とにかくその容器についてはやるんだという中で、これは原燃輸送がやることだから、どういうものになるのか科学技術庁としては言えないと言う。これは非常に無責任ではないかと思うわけですね。 それで、そういう中で、この委員会なんかでも、あるいはまた新聞報道なんかでも出てまいりましたのは、とにかくゆゆしき問題だ、モラルの問題もあったということでありますけれども、ただ、聞こえてくるのは、そういう問題が起こった、また国民の皆さんから信頼を損なう、そういう批判がある、だから、とにかく対応として出ているのは、だれそれを処分した、何人処分をした、そういう話は出てくるけれども、対応ということでいうとどうも不明確なような気がします。 そして、ただ一点、その中で大変に明確だなと思うのは、処分と同じでありますが、原電工事が解散する。大変に問題があったから責任をとって解散させるということなのかもしれませんが、逆に言うと、原電工事が会社としてやってきたこと、いわゆる今回のレジンの問題だけではなくて、会社としてやってきたことに対する責任を、会社が全くなくなってしまうわけですから、これからどうやってとられるのかということ、その辺についてちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○間宮政府委員 お答えを申し上げます。 原電工事が解散されるということの影響でございますが、今明確にお答えすることは困難でございますが、レジンの充てん工事を行うということに関しまして、そういう能力のある会社というのは原電工事以外にも存在いたしております。 それと、原電工事が解散となった後の、同社が行ってきた業務の今後につきましては、同社におきまして検討中であると聞いております。
○近藤委員 今、原電工事のされたレジンの供給の能力についてはほかの会社にもあるんだというお答えがあったわけであります。 この原電工事株式会社は、手元の「原電工事株式会社の概要」という資料、本当に一枚の小さなペーパーなんですけれども、それを見ていますと、原子力発電の工事をする、まさしく名前のとおりの会社ではないかと思います。いわゆる現場でのいろいろな工事を請け負われているようでありますが、そうすると、そういう中で、なぜ米国のビスコ社からレジンの特許を購入して、それを容器を製造するそれぞれの会社に供給することをされたのか。大変に想像が入った質問で申しわけないんですが、なぜあえてこの原電工事がレジンの特許を取ってそれを各社に供給しなくてはならなかったのか。そしてそのレジンの問題が起きたら、責任をとって、見方によっては逃げるように解散をしてしまう。何かここには不透明なものがあるような気がするわけであります。 モラルの問題というのがありましたけれども、今回のことも、逆に言うとモラルのある人が内部告発をしたということだと思うんですが、その内部告発の中には、単に容器のデータ改ざんということだけではなくて、逆に言うと、なぜ原電工事がレジンのそういったことをやらなくてはならなかったのか、そんな思いもあるんではないか。 つまり、データ改ざんであった、容器自体は安全であったけれども、非常にその基準値というものがあいまいであったような気がするわけです。基準値をつくっておいた、でもその基準値に満たない、でもこれは安全だから大丈夫だ、適当にかえておけばいいやと。しっかりとした基準をつくって、それをクリアしなくてはならない、そのクリアすることができるのは原電工事しかないんだ、そこで原電工事にきちっとしっかり仕事をさせるというよりも、とにかく原電工事にレジンの特許を取らせて、ここからやらせればいいんじゃないか、そういうような非常にあいまいなものを感じるわけでありますが、この点、いかがでしょうか。
○間宮政府委員 我々といたしましては、原電工事の内部事情についてはよく存じ上げていないところでございますが、先ほど申し上げましたように、レジンの製造実績を有している企業はほかにもございますし、レジンの製造技術そのものにつきましても、ビスコ社のみが有するものではなかったということは事実でございます。したがいまして、我々が推測できますのは、この米国ビスコ社からの技術導入ということは原電工事自体が事業を進める方針ということでお決めになったことであろうかと思っております。
○近藤委員 この問題といいますか、今私が質問させていただいた件につきましては、私自身も、原電工事がレジンを供給する必要がどうしてあったのか、何かそこには不明瞭なものがあるんではないか、その不明瞭なものが何かというのがまさしく不明瞭でして、どういうふうに質問したらいいかちょっとわからないわけであります。 ただ、どうなんですか。内部告発があったということ。その告発された方はもちろん特定はされていましたですよね。
○間宮政府委員 特定されていると思います。我々はその方から直接事情を聞きましたし、今回の処分におきましても、原電工事の方で解職処分にしていると聞いております。
○近藤委員 解職処分になっているわけですね。解職というのは解雇に近いものなんでしょうか。そうしますと、どういうことですか、内部告発をした人を解職されるというのは。
○間宮政府委員 私、早とちりしたかもしれません。 内部告発をだれがしたかということは、我々しっかり把握してございません。ただ、内部告発で、この人が改ざんの指示をしたという人については我々特定しておりましてということで、ちょっと、申しわけございません、そこは誤解がございました。
○近藤委員 済みません、質疑時間は終了いたしておりますが、ちょっと時間をいただきまして。 そうしますと、内部告発をした方、その方自身はどういうふうにされておられるのでしょうか。
○間宮政府委員 我々としては、もちろん事実確認ということでございますが、究極の目的は、再発防止ということを最重視しておりまして、その観点からこれまでの調査検討を行ってきておりまして、その内部告発者に関しては我々承知しておりません。
○近藤委員 承知をしていらっしゃらないというのはどういうことかよくわからないのですけれども、だれが内部告発をしたかがわからない、そして内部告発の内容がどういうものだったかわからないということでありましょうか。
○間宮政府委員 我々が承知しておりますのは、中日新聞から取材の申し込みがあったという段階からでございまして、それ以上となりますと、我々が把握しているという形ではございません。いろいろ仄聞はしておりますが。
○近藤委員 今、ちょっとお答えがよくわからなかったんですけれども、新聞社から取材の申請というか希望があったから……。どういうことですか。内部告発をだれがしたか、詳しいことは全然わかっていないということですか。
○間宮政府委員 正確に申し上げますと、十月六日の午後だったと思いますが、中日新聞から原燃輸送ですか原電工事に取材の申し込みがあったということで、我々は何かあるということを承知したわけでございまして、内部告発文があったから我々が何か承知したということではないということでございます。
○近藤委員 わかりました。つまり、内部告発は新聞社に対してなされた、だから、その新聞社から原燃輸送か原電工事に関してということで取材の要請があった、そのときに初めて知ったということで、内部告発者がだれか、内部告発がどんなものであったかということはまるっきり、全く承知でないということですね。 そして、先ほどの話では、とにかくこういったことが二度と起きないように、そのことが大事だから、この内部告発をだれがしたか、どんな状況であったか、そんなことは一切関係なくて、とにかく容器がこれからは安全であればいい、そういうことですか。
○間宮政府委員 内部告発というべきものかどうかは知りませんが、インターネットで流れた文書は見ました。それはその後でございます。 内部告発者の追及をするということについては、我々としては、安全確保のための再発防止対策という観点からは特段に必要ない。特に、我々がと申しますか、科学技術庁がということになろうかと思いますが、いわゆる調査検討委員会においても、安全確保のための再発防止対策にとってそれがどうしてもなければいけない、やるべしという議論がなかったのも事実でございます。
○近藤委員 質問の時間も過ぎておりますのであれですが、ただ、今後データ問題についてどうしていくかという中に、きょういただいた文書の中にも「モラルを再構築して」という言葉があるわけでありまして、まさしく、それぞれの現場の皆さん、またそれを監督されている一人一人の皆さんのモラルということだと思うのですが、そういうことでいいますと、内部告発をされた方、その方は逆に言うと先ほど申し上げたみたいにモラルがあったと私は思うわけでありまして、そういう意味では、だれが内部告発をしたのか、そういうことをきっちりとさせないとまた同じようなことが起きてしまうんではないかというふうに大変に危倶をするわけであります。 私は、内部告発をされた方、その方はやはり勇気を持ってやられたと思いますので、どういう表現がいいかわかりませんが、その方の気持ち、そしてまた、その方の行動をきちっと大切にするという意味でも、きちっと調査をなさって、そのことはやはり情報を公開するべき、そんなふうに私は思いまして、それをお願いとしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大野委員長 佐藤敬夫さん。
○佐藤(敬)委員 佐藤敬夫でございます。 まず大臣に。 前回の委員会のときに、私は最後に、大分言葉を大きく、これまでのような原子力の政策そのままの延長ではなくて、新しい、例えば二〇〇〇年問題等々で今うわさされておりますコンピューターの中身において、もしかしたら原子力発電所がとまるかもしれないというような問題まで含んだ大きな課題の中で、やはり原子力の推進と安全という機能ははっきりと分離する方向で二十一世紀に備えた方がいいということを実は大臣に質問させていただいた。 ところが、八日の朝日新聞の朝刊に、経済産業省ですか、これは新しくできる今度の行政改革の分野なんだろうと思いますが、原子力安全・保安院をつくって原子力に関する安全規制を行うというような話が出ておりました。大臣、読んでおられたと思います。これは別に大臣の発想でも何でもなく、通産省の方がこの新設構想で申している、まだまだ検討課題ということなんだろうと思いますが、しかし、やはり同じように、今度は逆に経済産業省が推進も規制も何もかも行っていくように見えるんですね。 これでは、これからの原子力政策というものを推進、チェックという立場からいくと、この間私が申し上げたこととは全く逆行する話でありまして、できればもっと安全規制の独立性を高めていくことが大事だということを私はあえて申し上げたので、むしろ原子力安全委員会の強化をしていく、あるいはその独立性を高めていくためにどうかという議論を、省庁再編の問題に当たって、科学技術庁長官としての立場でぜひそのことは強く進めていただきたいということをお願い申し上げたいのです。また、どうぞひとつ長官のお考え方を聞かせていただければありがたいと思います。
○竹山国務大臣 佐藤委員からの御指摘は常々強く承らせていただいておりまして、お話しの去る八日の朝日新聞朝刊、私ももちろん読ませていただいております。 この中で、佐藤原子力安全委員会委員長も、事務局の強化という面では、内閣府に移管されることになっている事務局のスタッフ的な強化を含めて委員長としての考え方を述べられておりますが、この原子力安全委員会は、これまで行政庁とは異なる独自の立場から原子力の安全確保のまさにかなめ的な役目、機能を果たしてきたと考えておりますし、佐藤先生御指摘のとおり、今回の行政改革における原子力安全委員会のあり方、この行革後の新しい行政組織の中では一段高い立場に位置づけられる内閣府へ移行するわけでありますので、私としましては、従来にも増して国民の皆さん方の御支持が得られるような強力な体制、またその役割を十分果たせるようなものにしていきたい。その考えは少しも変わっておらないことを申し上げさせていただきます。
○佐藤(敬)委員 どうぞひとつ強くお願いいたします。 きょうは、私は、たった一つなんです。 十二月の三日に、大変スピーディーに御努力されて、科学技術庁として使用済燃料輸送容器調査検討委員会を開催されて、大変よく読ませていただきました。簡単で結構ですが、実際にこの調査委員会で調査したこの改ざんに伴うさまざまなデータというのは、現場と役所とで、どういう日程で、だれがいつどういう目的で――ただ、例えば、原電工事や日本油脂の人たちが、もう一度原燃輸送を含めてデータを調べ直して、これが本物ですともう一回出したものを若干役所がチェックしてこの資料をつくり上げたのか、あるいは調査の検討に入ったのか、この辺のところを局長からちょっと聞かせてください。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 いずれにしましても、本件調査に関しましては、調査検討委員会の審議を中心にということで我々対応してきたわけでございますが、この審議と並行いたしまして、科学技術庁独自の動きをいろいろいたしました。 幾つか挙げますと、まず、分析会社が分析したもともとのデータ、これの確認と、そのデータがいかにして生み出されたかというのは、これは現場に委員とともに行って確認をしてまいっております。それと、中性子遮へい材の小分け作業の際に計量データをいろいろ使うわけでございますが、こういうデータに関しましては必ずしも公開されておりません。これらについても我々は我々なりに独自の調査をして、普通は見られないものを見て確認をいたしております。 それと、再発の防止という観点から、先ほども御議論ございましたが、なるべく直説改ざんに携わった人から、数人おりますが、話を聞くということで、ある場所に赴きまして我々の課長が直接こういう人たちから話を聞いておりまして、その中で、原電工事、日本油脂おのおの別々に聞くわけでございますが、合致するところとしないところ、明白にございます。これは報告書に書き分けてございますので、そういうところも確認をいたしております。 そういうことで、我々としては、単に事業者が出してくるデータを見て確認するだけでなくて、我々自身が行動して、我々が委員会に対して、これは確かである確かでない、そこを明確に御報告申し上げたところでございます。
○佐藤(敬)委員 何回ぐらい具体的にどうということで構わないので、時間がありませんのでとんとんと短い時間で繰り返しをいただきたいのです。この調査資料を全部見て、これはそうであるかどうかということの確認だけでいいです。 今回の改ざんというのは、原電工事のTという課長の指示で、日本油脂の三国工場の現場担当者らが手書きの分析結果報告書でまず数値を捏造して改ざんをした。この報告をもとに原電工事は正規の分析結果報告書及び材料証明書を作成し、この証明書は、国からの容器承認、設計承認を受ける原燃輸送に提出された。ここまでは、この調査書、皆さんの報告ゃいろいろなものを見て私はそう思うのですが、間違いありませんか。
○間宮政府委員 間違いございません。
○佐藤(敬)委員 とすると、原燃輸送、原電工事と日本油脂は、この改ざん、捏造のデータを共有する関係にあったことも間違いないわけですね。
○間宮政府委員 その点は非常に重要でございまして、調査検討委員会でもいろいろ御議論があったわけでございますが、材料証明書という書面がございまして、そこに印鑑を押す欄がございます。ここには日本油脂が押す欄と原電工事の押す欄が一緒にございます。したがいまして、どちらが最終責任者かということが非常に不分明になってございます。
○佐藤(敬)委員 この調査書の五十三ページに「核燃料物質等の輸送に係る手続きの流れ」とありますね。局長、設計承認申請というのは原燃輸送が出すのでしょう。
○間宮政府委員 今回の場合は、原燃輸送の方から設計承認申請がなされます。
○佐藤(敬)委員 その設計承認申請をした書類をお持ちですか。許可を与えた書類、今お持ちですか。
○間宮政府委員 今ここにはございません。役所には当然ございます。
○佐藤(敬)委員 社会的通念としても、確かに新聞的話題で、わずか一カ月か二カ月でこんなに新聞で取り上げているわけですから、原電工事と日本油脂のこの問題は確かに大変ショッキングな問題ではあるわけですが、社会的、公的責任からいくと申請者に対して法的関係というものはどうなっていくのかということにこの調査書の中では一切触れていないですね。 局長、いわゆる原子炉規制法の第五十九条の二、こういうものの容器、運搬等々のこの条項はもちろん御存じですね。そして、その容器承認を受けて運ぶ。総理府令の第十七条の二に基づいて申請をする。その前に設計承認を、この法律の第三十五条の部分になりますけれども、こういう手続によって、役人が責任を持ってこの判を押したわけですね。これは間違いありませんね。 それで、後で結構ですから、きょうじゃなくていいですから、認可を与えた書類一式、できれば提出をしてほしいのです。 何が問題なのか。私が申し上げたいのは、材料証明書は中性子遮へい材の品質を保証するための書類で、原子炉等規制法に基づく容器承認の前提となる資料だ。まあ、それは、その容器承認の中には中性子遮へい材の成分のデータなど数値の記載は必要ないのかもしれません。だけれども、そんなことがあるかないかは別にして、証明書による品質保証を背景に容器承認、設計承認が行われていることは間違いないわけですね。私は、この形でいくと、どうしても有印私文書偽造の疑いありと断定せざるを得ないと思うのです。 この間、菅原委員から、この件について法務省に質問があったのです。菅原先生は大変御努力されて、相当鋭くついておったのです。当時の法務省の渡邉説明員は、この問題について「一般論として、民間の文書といいますか、私文書についての刑法の規定を申し上げますと、同法の百五十九条におきましては、行使の目的で」云々というふうに、そしてまた、百六十条の、医師が公務所に提出すべき診断書等の偽造、この二つの例を挙げて罰則の対象としているところで、非常に難しい、こう申しているのです。 きょう、法務省がおいでですから、ちょっと質問をさせていただきます。 これは、百五十九条、百六十条ではなくて、百五十七条二項の「公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」この罰則というものを適用できないのかどうか。法務省、お考え方をひとつ聞かせてください。
○池上説明員 お答え申し上げます。 お尋ねは具体的な事案にかかわるものでありまして、御理解を賜りたいのでありますが、具体的事件における犯罪の成否というものは、捜査機関が収集した証拠に基づいて判断され、最終的には刑事裁判の過程で確定されるべきものでありまして、あらかじめ法務当局において申し上げるべき性格のものではないと考えております。 ただ、あくまでも一般論として申し上げますならば、御指摘のとおり、刑法百五十七条第二項のいわゆる免状等不実記載罪は、公務員に対して虚偽の申し立てをし、免状、鑑札または旅券に不実の記載をさせたことを要件としておりまして、これらの構成要件が充足されました場合には、御指摘の犯罪が成立することがあろうと考えております。 ただ、これも一般論として申し上げますと、同項に言います免状と申しますのは、特定の人に対して一定の行為を行う権利を付与する公務所または公務員の作成する証明書をいうと解されております。また、鑑札については、公務所の許可、登録があったことを証明するものであって、公務所が作成下付し、その下付を受けた者がこれを備えつけまたは携帯することを要するものをいうものと解されております。 ここで、これも一般論でございますが、免状に当たるかどうかということにつきましては、特に一定の行為を行う権利を付与するものであるかどうか、あるいは、鑑札に当たるかどうかにつきましては、その下付を受けた者がこれを備えつけまたは携帯することを要するものかどうかという点などにつきまして、御指摘の容器承認書の性質、取り扱い状況等を詳細に検討した上で判断されるべきものと考えております。
○佐藤(敬)委員 これは明治時代から続いているのかもしれないが、免状、鑑札なんという言葉はなじまないのですが、今言ったように、容器については、一度証明書を発行したものについては、これは鑑札のように持って歩かなければ容器は何回も使えないということでもありますし、これは菅原先生に答弁ありました法務省の百五十九条、百六十条ではなくて、この百五十七条二項において、この一連の関係、もう解散されるという原電工事や日本油脂の問題ではなくて、責任を持って申請をして認可を与えられた原燃輸送というものを対象に、なぜ科学技術庁が告発しないのですか。動燃のときはどうでしたか。動燃のとき告発した文章を読んでみてください。今なきゃ、どういうことで告発したか、動燃のとき。
○間宮政府委員 動燃のときについて、今手元にございませんので、申しわけございません。
○池上説明員 御指摘の件は、多分、動燃の東海事業所で発生した火災事故に関するものだと思いますが、これは、動燃の当時の御担当の方々が科学技術庁長官に対しまして、そのような事実がないのに一定の時間に消火したと判断した旨の虚偽の報告をしたという、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制等に関する法律違反、この法律で定められております虚偽報告の罪により処罰されたものと承知しております。
○佐藤(敬)委員 原電工事とか日本油脂とかというのは、孫請の孫請、多分そこで仕事もしていないでしょう。またさらにその下へおりていくわけでありますから、対象があいまいだとしても、この核燃料輸送に係る手続の流れからいって、これだけ科学技術庁が申請者に、この部分は皆さんが、免状、鑑札の部分は別にして、不実の記載をさせられたのですよ。 ですから、私は、時間がないので一方的に申し上げますが、これを読んで本当にがっかりするのは、皆さん一生懸命やられたことはわかるのです。しかし、これをぱあっと読んでしまうと、正直申し上げて、この原燃輸送が、最後の締めくくりのところの安全宣言みたいな話で、使用済燃料輸送容器調査検討委員会が十二月三日に出した、この容器の性能は許容範囲という安全宣言を唯一の根拠にして、今度、改ざん容器を合格に変えてしまうんじゃないかというふうに受けとめられるような調査結果なのですよ。だれも罰則を受けない。 今、法務省、大変丁寧な答弁をしていただいたのですが、方向も示していただいたのですが、万が一、百五十七条に当てはめて、申請者の原燃輸送が持ってきた資料、まさに間違いの、改ざんの記述があったものに皆さんが許可を与えているんですから、当然ここは相当厳しい感覚で、これは本当は犯罪行為あるいは告発に値する話であるぞというぐらいまで厳しい状況なんじゃないかと思うのですよ。ですから、どう考えてみても、安全宣言を調査委員会がしちゃった。 もう少し申し上げますが、次に、この調査書の後ろの六十八ページ。これは新聞には一切出ておりません。しかし、この測定場所、測定値(最大値)〇・〇一二八ミリシーベルト・アワー、基準値が二ミリシーベルト・アワーになっておるわけでしょう。これは、真ん中のところがいわゆる改ざんされたデータでつくった容器の外側に発生しているもの、こういう意味でしよう。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 六十八ページの表に関しましては、一番右に書いてございますのが法令の基準値でございます。測定値という欄、これは、実際に輸送に先立って測定された値でございます。
○佐藤(敬)委員 これ、違うでしょう。先立ってなのですか。そうすると、間違ったデータでつくられた容器が出発する際にはかったということですか。
○間宮政府委員 そのとおりでございます。 輸送物が運搬される前に必ずある基準を満たさなければいけないということになってございまして、その中の一つに、実測値が法令の基準値を下回っていることというのがございます。輸送物が輸送される前に必ずはかります。
○佐藤(敬)委員 これはだれが確認したのですか。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 法律に基づきまして原子力安全技術センターが測定するということになってございますが、今回の場合は国も立ち会っております。
○佐藤(敬)委員 これは六ケ所に運んでいったものですか。
○間宮政府委員 正確に申し上げますと、この一号機、二号機と書いてございますのは、十月二日に実際に使用済み燃料を入れまして六ケ所の再処理施設に搬入された、そのときに使われた容器でございます。
○佐藤(敬)委員 私の勘違いかもしれませんが、このときは、もう既にこの問題が新聞紙上等々で騒がれていた時期ですか。
○間宮政府委員 先ほど申し上げましたが、我々が問題の所在を知ったのは十月六日でございまして、これが運び込まれたのは十月二日でございます。したがって、そういうことは一切承知していなかった中でのことでございます。
○佐藤(敬)委員 委員長、事このように、こういう慌ただしい国会会期末のところで、一時間、二時間の質問ではどうにもならないことがたくさんあるのですね。 原電工事が解散するとかいう事態の中で、これから最後に、あと十分ぐらいの中で申し上げますが、やはり当事者を参考人として呼んで、そこの中で本当に国会が責任を持ってこれらの信頼というものを回復し、将来、行政としてでき得ないことであるならば、国の法律、立法という精神のもとで何かしら変えていかないと、これは大変なことです。 こんなことをまた繰り返し、また繰り返ししていったら、本当に日本の原子力というものにどこかで国民は大きな不信を抱くようになる、私はこう思いますので、委員長、閉会中審査でも構いません、理事の皆さんと御相談をいただいて、関係者をきちっと、例えば動燃のとき、法案がなくても委員会を十数回やりましたね。そのときに当事者も来てもらって、みんなでお互いに時間を持ってきちっと話し合って、ああいう結果を出したじゃありませんか。そして、科学技術庁は動燃を告発したじゃありませんか。 だとすると、今、法務省の池上課長、本当に苦しいながらいい答弁をしてくれていたと思うのですよ。刑法というのは一般国民大衆という生活の中での問題でありますから、こういう限られた問題に、これは何ぼ違法性ありと思ったって、炉規法に罰則規定がない。 どんなに格好よく、こうやって書類を、本当に本気ですか、「中性子遮へい材データ改ざんに関する再発防止対策について」なんて、ここでいろいろ原燃の中島社長からこうやって出ておりますけれども、どこに明確にこれでもって阻止できるということが見えるのですか。原子力にかかわる者に今これからモラル教育をしてなんという、こんなばかなことがどこにあるのでしょうか。大臣、これは私、腹が立ってしようがないですよ。 それで、委員長、閉会中審査でも構いません、どうか十分な時間をとって、関係者を参考人招致して、そして理事会で御検討いただけませんか。
○大野委員長 佐藤委員のお申し出につきましては、理事会にて検討をさせていただきます。
○佐藤(敬)委員 それで、これは詰めていっても詰めていってもしようがないと思うのですが、なぜ原燃を対象にして告発をすべきかということは、今言ったこの核燃料物質等の輸送に係る手続の流れから見て、役所が十分にかかわっておって、百五十七条のあの鑑札あるいは免状というものを、これは明治の言葉でありましょうから、今の新しい言葉で解釈すれば、こういう認可を与え、そのことを証明書として容器を四十数個も使うという、その中の免状であり鑑札であるとするならば、当然この判断で、申請責任者は原燃輸送になるわけでありますから、動燃ができて何で原燃輸送ができないのかということを私は不思議でしようがない。 それは、もし刑法で処罰することが今の中で無理だとするならば、行政の枠組みの中で、例えば、例に取り上げるのは悪いかもしれませんが、産業廃棄物の問題だって、刑法ではできないけれども、行政が独自に罰則規定をつくることができるじゃありませんか。どうですか。
○間宮政府委員 お答え申し上げます。 罰則につきましていろいろな考えがございますが、我々といたしましては、今回の場合は、個別の輸送は輸送物の確認を行わないということでまず問題発生以来対応してきておりまして、これは、実質的には営業できないという状況でございますので、一つの罰則とみなし得るものであろうと思っておりますし、今回さらに容器承認書の返却を求めておりまして、事業者の方も応ずるということでございますので、これも考えようによっては罰則とみなし得るものであろうと思っておりまして、こういうことで、まず我々としては当面の目的は達し得るのではないかというふうに考えております。 いわゆるほかの罰則につきましては、いろいろほかの法律とのバランスもございますので、なお検討を要するかと思っております。
○佐藤(敬)委員 納得できません。本来であれば、ここで納得できる話をもらうまで質問を保留しようかと思ったのですが……。 これはもうどう考えてみたって、局長、本当にそんなことで、問題が小さいからということでもしこんなあいまいな処理をしていくのだったら、正直言って私はモラル――大臣は、心の中まで明るくするぐらい一生懸命やります、こう言って、心理的な問題までやりますということを明言されたんですよ、この委員会の中で。だけれども現場が、何とか検討してみますとか、そんなことでは、これはみんな各企業が、原電工事だって日本油脂だって自分のところで何もつくってないんですよ。ペーパーカンパニーと同じなんですよ。そうしたら、どんどん下請、孫請になっていったら、あの「もんじゅ」の温度計の問題にしたって、あるいは動燃のときの問題にしたって、あるいは何種類か、みんなこういう内部告発によって出ている安全性への信頼を失うという事件すべてが、炉規法の中でもその他の法律の中でも何の罰則規定もない。 だから、こういう容器の免許証を取り上げたと言ったって、これで許容範囲ですと安全宣言をしているのですから、必ずやるに決まっているじゃありませんか。また、原子力推進の現状の中でいつまでストップしておけるのですか。 行政庁の中でこういう問題について罰則規定に触れていくことまで考えて検討してみると一言言ってくださいよ。
○間宮政府委員 いずれにいたしましても、我々といたしましては、いわゆる事業者の方がまずしっかりしないと、個々別々でいわば対応していくということではなかなか今後立ち行かないのではないかという委員の先生方の御意見を踏まえまして、一つは品質管理体制、これも単に中でやるだけではなくて……(佐藤(敬)委員「局長、答えは短くて結構ですよ。やるかやらないか聞いているのですから」と呼ぶ)いずれにしましても検討させていただきたいということでございます。
○佐藤(敬)委員 最後に、今、検討させていただくということでありますから、この問題も含めて閉会中審査を、一度参考人を求めて十分にこの議論をすることで、私の質問を終わらせていただきます。
○大野委員長 斉藤鉄夫さん。
○斉藤(鉄)委員 公明党・改革クラブの斉藤鉄夫でございます。 きょうの議論のメーンは輸送容器データ改ざんの問題でございまして、この問題について質問させていただきますが、その前に、今週の火曜日に予算委員会で情報収集衛星のことにつきまして大臣と議論をさせていただきました。そのとき、時間が来まして議論が中途半端に終わりましたので、その質問を最初にさせていただきます。 この第三次補正予算の中に、科学技術庁予算として情報収集衛星の予算がついたわけでございます。光学センサー衛星、光で、普通の光学レンズで地表面を見る衛星を二機、それから合成開口レーダー、これは電波を発してその電波の反射波をつかまえて地上の絵をかくということで、これは夜も見えるわけですけれども、曇りでも見られるわけですけれども、これを二機。光学センサーの方が分解能一メートル、合成開口レーダーの方が分解能三メートル、そういうものを開発をして平成十四年度に四機打ち上げる、こういう計画でございます。 官房長官の方からは、その得られたデータを解析する地上施設、また地上スタッフについても考えていて、その地上スタッフは二百人規模になる、こういう答弁もございました。かなり大きなプロジェクト、その中心を科学技術庁が担うわけでございます。 私自身、この情報収集衛星について否定をするものではございませんが、先ほど田中委員の質問にもございました、昭和四十四年の、宇宙の利用については平和目的に限るという国会決議がございます。この国会決議との関連性をきちっと議論し、整理してから前に進む、これも大事ではないか、そういう観点から質問をさせていただいたわけでございます。 私が提起した問題点は大きく分けて二つございまして、一つは、政府の答弁は、昭和四十四年の国会決議の解釈として、昭和六十年に政府の正式な見解が出ます。これは、たとえ宇宙を使った技術であっても、その利用が一般化した衛星、またそういう技術であれば、自衛隊といえども、また宇宙を利用した技術といえども、これを自衛隊は使うことができるのだ、こういう見解。今回の情報収集衛星も既に一般化された衛星と考えて差し支えない、したがって、今回のこの情報収集衛星は国会決議に反しない。こういう論理でこの導入を決められたわけですけれども、私が提起した問題は二つあって、一つは、その一般化された技術というのは、大きなシステムの中の一要素技術の話なのではないか。 例えば、昭和六十年の政府見解が出てくる前の議論を見てみますと、通信衛星を使った電話、これを自衛隊が使えるかどうかという議論の中から、一般の人が衛星を使った電話をしているのに、自衛隊だけが、宇宙に関係した技術だからその電話を使えないというのはそれは確かにおかしい、常識から考えてもおかしいということで、この汎用一般性理論といいましょうか、一般化した技術は自衛隊も使えるということが導き出されたわけでございまして、電話というのは、電話をかけること自体が目的ではない、他の大きな目的の中の一要素技術、そういう場合には、宇宙を使った技術といえども一般化されたものは使っていいというのが一般化理論が出された背景でございまして、今回の情報収集衛星は、他国の軍事施設を見るということが目的ですから、目的そのものが非常に軍事性の高いものであって、そこにあの昭和六十年の政府見解を当てはめるには少々無理があるのではないか、これが第一の問題点。この第一の問題点については、予算委員会で平行線でした、議論はあるところまで行ったわけですが。 私が提起しました第二の問題点、それは、平成十四年度に打ち上げる衛星、これは先ほど言いましたけれども、光学レンズの方で分解能一メートル、合成開口レーダーで分解能三メートルということでございますが、そのレベルに達するためにはこれからかなり技術開発が必要ということでございます。 日本航空宇宙工業会が外務省に提出した報告書の中にも、三年から五年程度の開発期間がかかり、一つ一つの分解能向上のためにこういう技術開発項目が必要であるということが詳しく書かれております。今後技術開発をしなくてはいけない技術を搭載した衛星が、昭和六十年の政府見解のいわゆる一般化された技術、一般民生にも使われている技術、その一般化技術と相矛盾するのではないか。これから三年かけて、五年かけて技術開発しなきゃいけないものをもう既に一般化された技術と言うには無理があるのではないか、したがって、今回のこの情報収集衛星については、その一般化理論を当てはめるには無理があるのではないか、こういう問題提起を予算委員会でしたわけですけれども、その議論の途中で時間が来てしまいました。 この議論を、ちょっとこの時間を使わせていただいて一歩深めてみたいと思うのですけれども、大臣と、内閣調査室から来ていただいておりますので、その私の疑問に対するお答えをいただきたいと思います。
○池田政府委員 大臣からお答え申し上げます前に、ただいま先生の御指摘の点で、事実関係だけちょっと確認させていただきたいと思います。 先生は、この一般化にかかわります政府見解を引用して御質問を展開されておるわけでございますけれども、昭和六十年の政府見解で言っておりますのは、利用が一般化している衛星、このときは、自衛隊によります通信衛星の利用についてこの議論がございました。そのときに、こういう通信衛星というものが非常に一般化しているといったことであって、それはもう、民間が使えば、広く使われている状況であれば、これを自衛隊が使うということもできるんですよといったことで整理がされたわけでございます。 このときに政府見解として出しております文言を、恐縮でございますけれども引用させていただきますと、「その利用が一般化している衛星及びそれと同様の機能を有する衛星につきましては、自衛隊による利用が認められるものと考えております。」このときは、この機能ということで、衛星の通信中継機能、それについて議論をした結果、こういう整理がされているわけでございます。 そういった意味では、今回、私どもがこの情報収集衛星につきまして、これが地表面を精密に観測する機能といったことで、衛星にはいろいろな今利用がされてきているわけでございますけれども、通信衛星それから今回のような地球観測衛星を、この技術を使って情報収集衛星といった目的に使おうということでございますけれども、このときは、地表を精密に観測する機能ということで注目しましたときに、これは、それぞれ衛星にはこの目的に応じて違った種類の機器、センサー等を積むわけでございますけれども、そうした意味で、機能として着目して議論をさせていただいているといったことについての御理解をぜひ賜りたいと思っております。
○竹山国務大臣 予算委員会からの続きでございまして、いつもながら斉藤先生の高い御見識を伺わせていただいておりました。 今局長からも、一般化論といいますか、お話をさせていただいたわけでありますが、一般化理論を適用するのには無理があるではないかという御指摘でございますが、今回の情報収集衛星、地球を周回する衛星によって地表面を精密に観測する技術が急速に発展していることから、これを外交あるいは防衛等の安全保障、大規模の災害の対応に危機管理などの活用とするために利用する、自衛隊の活用もその中の一つにとどまるのではないかという考え方と、また政府として、この情報収集衛星が打ち上げられて、その利用開始時においてこの情報収集衛星の機能の利用が一般化している場合に限って自衛隊がこの衛星の機能を利用することということでありまして、これを前提とする限り、その開発に着手するということも、従来の政府見解から見て、この利用が一般化している衛星及びそれと同様の機能を有する衛星については自衛隊によって利用も認められるという考え方に反していないのではないかという見解を申し上げさせていただきます。
○小野説明員 予算委員会でも御議論を賜りまして、この一般化の論理につきましては、先ほど委員の方からもお話がありましたとおり、利用しようとする衛星の機能が一般化している、その利用が一般化している衛星及びそれと同様の機能を有する衛星については自衛隊の利用が認められるものという点での御議論でございます。 これにつきましては、今申し上げましたとおり、自衛隊の利用についての御議論でございまして、開発そのものを左右するという御議論ではないということをまず申し上げたいと思います。 また、いつの時点でかということに関しましては、衛星を利用する、まさにその時点においてその利用なり機能が一般化しているかどうかということで判断すべきものでございまして、現在、先ほどからお話あったとおりでございますが、ロシア等の衛星が、既に相当高い分解能のものを、しかも商業ベースで販売をしているという状況にございまして、光学衛星につきまして申し上げますと、既にこの高分解能衛星につきましては一般化しているという前提のもとで、それを平成十四年度までに打ち上げようということを今政府側としては考えているということを申し上げたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 お答えを要約しますと、機能が一般化しているからいいんだということと、それから、性能的にも打ち上げる平成十四年度ごろには既に一般化されているであろう、そういう予測がある、この二つのお答えだったのではないかと思うのですが、最初大臣がお答えになりました、宇宙から地球を見るという機能は、そういう機能を持った衛星はもう一般化しているんだということなんですけれども、それはわかるのですが、機能の中には、機能の一部にはやはり性能ということもあると思うのですね。宇宙から地球を見る機能といえば確かにそうですが、どの程度の分解能で見られるかによってその機能は違ってくるわけです。ですから、性能という要素も機能という概念の中に入るであろう。それで、その性能に関していえば、少なくとも日本には今その性能を実現する技術はないわけでございます。 それで、先ほど、平成十四年ごろまでにはそういう性能も開発されて一般化されるであろうということなんですけれども、そういうことなんですかね、一般化された技術は使っていいというのは。ちょっと納得しがたいところがあるのですが、この議論、平行線になるかもしれませんけれども、今の私の疑問に対して何か答えていただければ。
○池田政府委員 過去の国会におきます御議論の経緯をたどりましても、性能が格段に違っているから例えばそれは機能が違うと言えるのではないかとか、そういう御議論もあったことは事実でございます。 ただ、今回の、今私どもがこういう情報収集衛星に取り組みますときに、技術の進展の度合いというものをやはり私ども注目しているわけでございまして、これはさきに田中先生からも議論があったところでございますけれども、こういう地表面を精密に観測する技術、これ自身がもう相当に進展してきている。ですから、これは内外の技術の進展、我が方、国内におきましても、陸域観測技術衛星ということで開発を進めさせていただいておるわけでございますし、また海外におきましても、分解能その他をとりましても、今回提案しておりますような衛星に匹敵するようなものが商業衛星としてそのデータを提供されるようになりつつある。今開発に着手するわけでございますから、これが実現するまでの間には一般に広く使われるような状況になる、そういう見通しのもとに私どもこれから研究に着手しようということでございます。 そうした意味では、でき上がったものを、それは防衛庁なり自衛隊が使っていいのかどうかといったところまで、先生が御議論のときにそれは一般化しているかどうかといったところが、やはりこれまでの政府見解における整理等を気にしながら私ども取り組むわけでございますけれども、今御指摘のような技術の趨勢というものを見ましたときには、内外の状況、国内での私ども宇宙開発事業団を中心にしました開発の状況を見ましても、この地表面を精密に観測する機能を持つ情報収集衛星を考えましたときには、これは十分に一般化している状態になるというふうに評価をし、取り組んでいるところでございます。
○斉藤(鉄)委員 この議論は引き続きやっていきたいと思います。 私は、何度も申し上げますが、情報収集衛星に反対しているということではないのです。本当に日本の安全保障にとって必要なものであれば、当然持たなければいけないわけです。しかし現実に、国会決議との関連性についてかなり、私だけではなくていろいろな方から、やはり素直に読めば抵触するのではないかという意見もございます。ですから、そこら辺の議論を、本当に日本にとって必要なものであれば導入しなければいけないわけですので、もし国会決議の解釈が、やはりこれでは無理があるということであれば、それは国会で議論をして変えればいいと思うわけです。そういう議論こそすべきではないかということを申し上げておきたいと思います。 きょうは防衛庁の方に来ていていただいておりますので、一つ質問させていただきます。 第三次補正予算の中には入っていないのですが、来年度予算概算要求の中に、TMD、戦域ミサイル防衛、もっと大きな概念でいえばBMD、弾道ミサイル防衛について、米軍との共同研究という予算が十億程度盛り込まれております。これは、早期警戒衛星、静止軌道に乗せる静止衛星ですけれども、これが中心的役割を果たします。 このTMD、BMD、これまで数年、防衛庁としても独自に調査をしてこられたということですけれども、いよいよ米軍との共同研究に踏み切るということは大きなステップだと思いますので、これは宇宙の平和利用に関する国会決議には抵触しない、そういう判断をされて共同研究に入られる、もしそういう議論があったのであれば、それを教えていただきたいと思います。
○増田説明員 お答えいたします。 今先生から御指摘いただきましたように、BMDにつきましては、去る十月二十三日、防衛庁として、約十億円、追加的に概算要求をさせていただきました。実は、その事前に安全保障会議を開きまして御議論を賜りまして、その上で追加的に経費を要求させていただいたところでございます。 まさに、BMDにつきましては、引き続き、安全保障会議も含めまして、政府部内で調整を行っていくということになっているところでございます。そういう政府部内の調整に当たって、今御指摘の国会決議との関係についても念頭に置いて検討を行ってまいりたい、こういうことでございます。(斉藤(鉄)委員「そうしたら、まだ余り検討されていないということですか、国会決議との関係で」と呼ぶ)まだ予算そのものの取り扱いも固まっておらない状況でございますので、そういうことでございます。
○斉藤(鉄)委員 TMD、BMDは、この情報収集衛星に比べて格段に軍事性でありますとか宇宙空間利用ということで深いものがございますので、国会決議との関係はきちんと議論をして前に進むべきだと思いますので、その辺、よろしくお願いします。 では、国会決議の話から輸送容器データ改ざんの問題に移らせていただきます。 前回も私は質問に立たせてもらっていろいろ私の疑問点を申し述べさせていただいたのですが、前回も言ったのですけれども、私はまだよく腑に落ちない、納得できないところがありますのは、密度それから硼素濃度、水素濃度の設定値がございます。この三つのデータについて設定値をオーバーするようなデータ改ざんが行われたわけですけれども、この三つの設定値の技術的な意味というのは何なんだろうか、私は今でもよくわからないのです。 これはアメリカのビスコ社からの技術導入ということだそうでございます。そのビスコ社の技術仕様はどうなっているかといいますと、こういう材料をこういう調合でこういうふうにしなさいということが書いてあるだけで、その完成したものの中の、密度はあったらしいのですけれども、硼素濃度、水素濃度というふうなものについてはその規定がない。日本にこれが技術導入されて、原電工事の仕様の中にはこの硼素濃度、水素濃度が入ってきている。だれがどういう技術的な目的でこの設定値を置いたのか、その辺については調査をされていますでしょうか。
○間宮政府委員 お答えいたします。 レジンの成分のうちで遮へい性能に寄与するものということで硼素、水素がございまして、その密度から遮へい計算を行うということになってございます。 それで、中性子遮へい材の材料仕様値を確保する方法といたしましては、今先生おっしゃいましたように、各原料の成分あるいは配合比率を明らかにして、これらと密度から求まる硼素濃度、水素濃度が遮へい計算に用いられた材料仕様値を満足していることを確認するというやり方と、今回のように原材料の成分、配合比を明らかにせず、化学分析によって遮へい計算に用いられた材料仕様値を満足していることを確認する方法と二つございます。 これは報告書の中でも指摘されておりまして、前者が最も確実な方法ということになってございますが、今回の原電工事のレジンの場合におきましては、原電工事は原材料の成分、配合比を明らかにしておらず、化学分析によって遮へい計算に用いられた材料仕様値を満足していることを確認する方法を採用してございます。 この理由ということになりますと、我々考えられるものとしては、原材料の成分、配合比が企業ノウハウであって開示できないためではないかというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 遮へい計算をするときに実際に計算コードに入れるのは、各核種、同位体も分けて、それぞれの同位体が単位体積中にどれだけの個数あるかというのが遮へい計算のもとになるわけですから、その値を今回設定したということなわけですけれども、大体原子力の技術者であれば、密度が、単位体積中のそれぞれ核種の個数が多少変動しても、結果として出る遮へい計算の値は、いわゆるけたが違えばもちろん違ってきますけれども、数%、数十%のばらつきであれば、出てくる遮へい計算の結果はそんなに大きく変動しない。これはセンシティビティー解析と呼んでいますけれども、それぞれを大きく変動させたときに結果がどれだけの変動になって出てくるかというセンシティビティー解析がありますので、各核種の元素数がどれだけあるかということについて、最終的な結果に対して余りセンシティブではないということは、技術者は大体知っていたのかなと。 かつ、法令で定められた表面線量率に対してはかなりの安全余裕があるから、少々密度なり硼素濃度がばらついても結果としては大丈夫だ、こういう安心感といいましょうか、気の緩みといいましょうか、そういうものがあったがために今回ああいう形でデータ改ざんが起きたのではないかというふうに、私自身も技術者でございましたので、あってはならないことですけれども、そのあたりが一つの原因ではないかなというふうに私自身思ったのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○間宮政府委員 調査検討委員会で御議論いただきました中で、今先生おっしゃったような部分に関して出てきておりますのは、レジンの密度、硼素濃度、水素濃度、いわゆる材料仕様値に関しまして、関係事業者間の契約等の上では形式的に伝達はされておりましたが、法令に定められた線量当量率との関係を含めて、その数値の意味と重要性についての理解が関係事業者において十分徹底されていなかったと見られております。したがいまして、現場の技術者の理解においても必ずしも十分ではなかった、そういうことがあったのではないかと思っております。 油脂の方のいわゆる改ざんの動機の中で出てきますのは、そういう数値に対する甘い見方があったということを言っておりまして、ここら辺のところも理解度が不足していたのではないかというふうに我々考えております。
○斉藤(鉄)委員 一部技術者の指摘に、今回の数字の設定値が技術者から見ればほとんど技術的には無意味な設定である、こういう見方もある。その意味は先ほど言ったような理由です。硼素濃度また水素濃度の多少の変動というのは結果としてほとんど影響が出てこない。遮へい計算したことがあればそこら辺はわかるわけですけれども、そういう設定値の無意味さを知っていたためにこのような結果になったのではないか。 原子力の場合に、技術的に見て余りに無意味な規制、無意味な基準、そういうものが多過ぎるために、その技術者の意識が鈍感になり、今回のこの改ざんを招いたのではないか。そういう意味では、押さえるべき技術的なポイントをもう少し整理し、はっきりさせて、そうすることによって各段階の技術者にもその設計思想なり、どこが一番技術的に大事なのかということもよく理解させられるわけです。こういう観点からいうとちょっと誤解を受けそう、もっと規制を緩やかにしろというふうに言っているように聞こえるかもしれませんけれども、そうではなくて、現実問題として、技術的に無意味な規制が余りに原子力の場合肥大化して大きくなってしまった。安全、安全ということで、本当につぼを押さえた安全、技術的に大事なところを押さえればいいのですけれども、余り関係ないところをどんどん大きくしていった。そのあたりに現場の技術者のモラルの低下の原因があるのではないか、こういう指摘もありますけれども、この点については、調査をされていかがでしょうか。
○間宮政府委員 今先生最後におっしゃいました点につきましては、委員会の中でも触れられている部分がございまして、安全審査について、法令の基準を遵守するために事業者が自主的に定める今回のような仕様値、これをもう少ししっかり法令で定めろとか、そういう議論も片方であるわけでございますけれども、そういうことで過度の規制になることは適当でないというのはございます。これは今先生おっしゃった趣旨かと思っております。 ただ、十分に意味がわかっていて手を抜いたということかどうかということに関しましては、委員の先生方の中では、どうしてあんな過度なものを課してクリアできないようにしたんだろうというような議論はあったかと思いますが、今回、当事者となりました原電工事においてそういうことであったかどうかということになりますと、むしろ我々としては、そういうことも含めて材料仕様値に対する理解が薄かったのではないかというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 最後に大臣、私が今主張させていただいたような視点も含めて、これからの技術者のモラルの向上、原子力行政のモラルの向上、また再発防止についての御決意をお伺いしたいと思います。
○竹山国務大臣 いつもながらの斉藤鉄夫先生のまさに重要ポイントを押さえた示唆に富む御指摘を今しかと承らせていただきました。 一方で、こうしたものがせっかく培われた原子力の中でまた打ち砕かれる、そういうつらさを強く強く受けとめ、今回の事実関係の究明、輸送容器の安全評価、今後の対応という三点が集中的に審議されまして、今後の対応の面で先生の御指摘もしっかりと受けとめさせていただいて、今後の努力に励んでいきたいと思っております。
○斉藤(鉄)委員 終わります。
○大野委員長 菅原喜重郎さん。
○菅原委員 今回の使用済み燃料輸送容器製作についてのデータ改ざんについて、私から質問させていただきます。 このデータ改ざんということは、全くゆゆしい問題でありまして、また原子力発電への信頼に一つの傷がついた、このように思っております。昨今、こういうデータ改ざんは、原子力のみならず種々の分野でも報じられておりますので、まことに遺憾と思っております。前回の委員会でも申し上げましたように、私としては、データ改ざんということについては刑事罰の導入を図るなど、国内の倫理的な引き締めのためにも厳罰をもって対処すべきものであると考えております。 今回の輸送容器については、この容器に用いられているレジンについての技術が米国の技術であり、その情報の取り扱いに制約があるとの話を聞いており、私はそのことがデータ改ざんにつながったのではないかと思っております。 また、容器の遮へい工事には、米原子力規制委員会の型式承認にもない硼素と水素の分析値を製品の仕様書に加えていたということもささやかれたりいたしますと、まず、今回のレジンとは何だったのか、どんなものなのか質問いたします。
○間宮政府委員 レジンについてのお尋ねでございますが、レジンと申しますのは合成樹脂でございまして、含有する水素で中性子を減速させることによってまず中性子線量の低減を図るということがございます。それとともに、添加された硼素で熱中性子を吸収することによりまして二次ガンマ線の発生を低減させるということでございまして、今回問題となっている輸送容器で使用されているものでございます。
○菅原委員 それで、今回のこの容器に用いられたレジンはどのようなものか。というより、どのような成分により構成されているのか伺います。 特に、レジンの原料成分については公開されていないとの話も聞いていますが、NRCの型式承認にない分析値を加えているとなると、その事実関係についてもお伺いしたいと思います。
○間宮政府委員 お答えいたします。 今回使用済み燃料輸送容器の中性子遮へい材として用いられておりますレジンにつきましてですが、原材料ということでは、エポキシ樹脂系の主材、それと固める硬化材、水素を含んでおります三水和アルミナ及び硼素を含んでおります炭化硼素の四つを混合することで製造されているものでございます。 このレジンにつきましては、原電工事がレジンに関する技術を保有していた米国のビスコ社からその技術を一括購入したというものでございまして、原料に何が用いられているかは、今申し上げた限りでは公表されておりますが、その成分でありますとかあるいはこの四つをまぜるときの配合比率であるとか、そういう詳細な情報につきましては、現在でも原電工事が保有しておりまして、商業上の機密として公開しておりません。
○菅原委員 容器承認に係る安全審査の際には、レジンの原料成分に関するデータが必要であるのではないかと考えられるところなんですが、いずれにいたしましても、容器承認に係る安全審査に当たっては、レジンの原料成分に係る詳細情報が提出されていたのかどうか。あるいは、提出されていないとすれば、なぜそのようなレジンを使用させたのか、おかしいのですが、どのようなデータが提出され、審査を行ったのか伺います。
○間宮政府委員 審査に当たりましては、事業者が法令を守るべくみずから設定してきております材料仕様値が実際の材料で満たされているかどうかという審査を行うわけでございますが、今回の場合、いわゆるレジンの密度、それと硼素濃度、水素濃度について材料仕様値が設定されてございますので、この結果につきまして、材料証明書というものの提示を受けまして、これらの値が材料仕様値を満たしているということを確認することによって審査しているところでございます。
○菅原委員 実際に輸送された容器の線量当量率の分析データを用いても安全審査には問題なかったようでございますが、しかし原子力への危機感があおられがちな中にあっては、やはり安全の確保が肝要との観点に立てば、原料成分に係る詳細データの提供があってしかるべきであると考えられるところであります。 それで、今回の容器に用いられたレジンの他にかわる材料がないのかどうか、あるとすれば、それらについては原料成分に係る詳細データは提供されるものかどうかについて伺いたいと思います。
○間宮政府委員 お答えいたします。 使用済み燃料輸送容器の中性子遮へい材といたしましては、レジンのほかに水とかエチレングリコール水溶液がございます。これらにつきましては、汎用品でございまして、特に提供できない、公表できないデータはないものと考えております。
○菅原委員 そうであるなら、やはりこういうデータ改ざんされるような原料の使用ということは、もうここで切りかえていってしかるべきじゃないか、これは倫理的な立場からの考えでございます。 それから、そのように考えていきますと、外国の商業ベースの技術に依存していることがやはり今回のデータ改ざんの一因ではないかとも強く思えてくるところでありますから、自主技術により、堂々と詳細データを安全審査に提供できるような体制で原子力利用を進めていくことが、国民の原子力に対する理解を確立していく上で重要と考えますし、このことについて、性能的にも価格的にも自主開発できるよう配慮していくべきだと思います。 ところで、今回のデータ改ざんに関与した原電工事は来年夏をめどに解散するとされていますが、詳細を公表できない同じレジン技術を用いて、別の会社が容器製作を行うこととなるのであれば、今後についても今回同様の危倶を禁じ得ません。 そこで、ついては、今回の反省に立ち、同じことが二度と起きないように原子力技術の開発を進め、業界を指導していくという強い取り組みが必要と考えますので、この取り組みについて大臣の決意をお伺いいたします。
○竹山国務大臣 先生御指摘のとおりに、今回の問題は、原子力に対する信頼、安心という観点から、まさにあってはならないことが重なったわけでございまして、特に、今回の調査検討委員会、五十日間という速いテンポで回を重ねて御報告させていただいたような、容器の安全性の評価とモラルの問題を含めてまとめていただいて、これを受けて今後の対応をしていかなければいけない。 先生のおっしゃる自主技術の研究開発ということに力を入れることももとよりでございまして、引き続いての対応を、何としても原子力に関しての国民の皆さん方の信頼性の回復なくして先へ進み得ないわけでございますので、今後の取り組みに着実な実りが図られますように指導監督を続けていきたいと思っております。
○菅原委員 本当に、原子力の安全性よりも、むしろ危険性が強調される記事が多い日本の国内の状況でございますので、こういう点も配慮いたしまして、今答弁がありましたように、大臣の今後の強力な指導を要望して、次に移ります。 高レベル放射性廃棄物の件についてでございますが、高レベル放射性廃棄物の最終処理処分については、原子力の開発利用を進めていく上で早急に解決しなければならない極めて重要な課題であり、私もこの委員会において今まで何回か取り上げてきました。今の原子力政策は家をつくって便所をつくらない政策だというような表現もさせていただきまして、取り上げてきたところでございます。 それで、これまでの説明では、二〇〇〇年をめどに処分の実施主体を設立し、処分候補地の選定を行い、二〇四〇年代までには処分事業の開始を目指していると報告を受けています。これらは法改正の重要な問題も加わっているわけでございますが、この処分事業の具体化に向け、今、高レベル事業推進準備会においては、実施主体の設立に向けた準備もなされていると聞いています。 そこで、高レベル放射性廃棄物の最終処理処分についてのその後の進捗状況、特に事業主体の設立に向けての準備状況がどうなっているかお伺いいたします。
○青江政府委員 お答え申し上げます。 先生御案内のとおり、高レベル放射性廃棄物の処分方策ということにつきましては、本年の五月に、原子力委員会のもとに設けられました処分懇におきましての報告書の取りまとめ、そしてそれを受けましての原子力委員会、この六月でございますけれども、委員会決定で基本的な方向づけというものがなされたわけでございますが、それを受けまして、さらに一歩進んだ調査検討というものが、三つの流れとでも申しましょうか、そういうところで具体的に進められているというところでございます。 そのまず第一は、先ほど先生、特にということでお触れになりました事業実施主体、これの設立を含めましての制度的な側面ということでございますけれども、これにつきましては、総合エネルギー調査会のもとに原子力部会というのが設けられまして、さらにその下にワーキンググループが設けられまして、そこでもちまして大変インテンシブな議論が進められている、こういう状況でございます。内容的にはまだもう少し時間がかかろうかというふうに聞いております。 それからもう一つは、RアンドDという第二の側面ということでございますけれども、RアンドDというところにつきましては、これはサイクル機構が中心になりまして、大学でございますとか地調でございますとか、そういった機関の協力を得まして今鋭意研究開発というものを進めておるという段階にございます。これの目標は、二〇〇〇年にいわゆる二〇〇〇年レポートと言われるものを取りまとめ、地層処分の技術的信頼性というものを明らかにしていくということでもって今取り進め中という段階でございます。それに先立ちまして、とりあえずまず第一段階といたしまして、この九月に一次ドラフトというものを公表いたしまして、いろいろな意見を聞いておるという段階に今来てございます。 それからもう一つは、第三の流れというのは安全規制というところでございますけれども、この六月から原子力安全委員会のもとに専門部会が設けられまして鋭意検討が進められている、こういう状況でございまして、逐次具体的な方向に向けて議論が進められているという段階でございます。 もう一つ、要するにこの問題というのは、先生先ほど御指摘になられましたとおり、国民の理解といいましょうか、そういったものの広範な理解の上に立ってということが大変重要であろうということでもちまして、私ども、放射性廃棄物のシンポジウムというものをこれから逐次各地でもって開催をしていきたいということを考えてございまして、今月の四日でございますが、第一回目を開催させていただいたというところでございまして、こういった面の活動というものも強化してまいりたい、かように考えてございます。
○菅原委員 いずれにいたしましても、二〇四〇年代までには処分事業の開始を目指すということでは何かテンポがのろいような気がするわけでございます。しかし、やはりこういう大きな問題は本当に国民の理解を得て進めないとだめなことでございますので、このことについてはさきの委員会でも申し上げてきたことでありますが、やはり一番大きな問題は最終処分地の選定であると考えます。 この処分地の選定を地元の理解と協力のもとに進めていくに当たっては、これまでの立地に見られるように、関係者間で内々話を進めていくというような方法であってはならず、事業の各段階において情報公開を徹底し、透明性を十分確保し、関係自治体や関係住民の意見を十分反映させ、むしろ地元からの誘致を促すような公募方式をとるようにすべきだと主張してきました。 そこで、このような公募方式をとるための制度準備に対する取り組みということはどうなっているのか、このことが今まだ配慮されていないのか、この点について確かめたいと思いますのでお伺いします。
○青江政府委員 お答え申し上げます。 今先生お触れになりました公募方式、これは、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、原子力委員会のもとでの高レベル放射性廃棄物処分懇談会のレポートにも言及をされてございます。そういうことでもちまして、今後の詰めるべき検討課題のうちの一つというふうに私ども受けとめてございます。 その際には、先生が今御指摘になられました、いわゆる情報公開の徹底でございますとか地域住民の方々の意見の反映等といったふうなことというのは大変重要なエレメントであるというふうに受けとめてございまして、そういったものを勘案しつつ今後どういうふうな制度設計をしていくのか、まだそこの具体的な詰めの段階にまで立ち至ってはございません。今後勉強させていただきたい、このように思ってございます。
○菅原委員 何しろ、この最終処分にかかわる費用は何千億単位を超えて兆単位になっていく問題じゃないかと思いますので、本当に地元から誘致合戦を受けられるような、そういう情報公開のもとでの進め方を検討していっていただきたいことをお願いして、次の質問に移ります。 海洋科学技術センターで建造を計画している地球深部探査船についてです。 九月十一日の委員会で建造計画等について質問しましたが、その際、私の地元釜石市が誘致したいとしている探査船の母港については、このプロジェクトの進展に合わせて、運航の形態、国際協力のあり方などさまざまな問題について検討を始めることになり、それに合わせて検討も行うことになろうと考えておりますという説明を受けました。重ねて、母港の誘致については地元からの強い要望もあることを申し述べておきますが、平成十一年度には地球深部探査船の建造に向けた取り組みに着手することになっており、五十億円ほどの建造費が要求されているところであります。自由党としても、地殻の変動、地球温暖化現象の解明その他調査を行うこの計画を積極的に支援する考えでおります。 そこで、本建造費予算が具体化された場合において、その予算の執行について万全を期して計画を進めていただきたいということは当然ですが、今後の取り組みについての概要が聞かれるなら、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
○池田政府委員 お答え申し上げます。 ただいまお尋ねの地球深部探査船でございますけれども、九月の委員会で御報告申し上げましたように、平成十一年度にその建造に着手すべく予算を要求させていただいてございます。これが建造着手できるということになりますれば、私ども、工程管理、こういったものを入念に行っていくことはまず当然でございますけれども、竣工後の運航の形態でございますとかそれから国際協力のあり方など、こういうさまざまな問題の検討を早速にも始めさせていただきまして、着実にこれを進めてまいりたいと思っております。 ちなみに、最近と申しますか近年では、こうした大きなプロジェクトになるような事業につきましては評価ということを私ども取り組んでございまして、このプロジェクトの推進につきましても、科学技術庁にございます航空・電子等技術審議会の指導をいただきまして、外部の専門家の方々にお骨折りをいただきましたけれども、外部評価を行っていただいたところでございます。この評価の記載の部分にも、探査船の建造だけでなくて、これを活用する上で研究体制の整備が極めて重要だといった旨の指摘もいただいてございます。 私ども、これは大切なプロジェクトとして取り組んでまいりたいと思っておりますし、今後とも、こうした広く各方面の御意見を承りながら取り組んでまいりたいと考えてございます。
○菅原委員 次に、クローン問題についてお伺いします。 これも何度か質問し、去る九月三十日には当委員会に有識者の方々を参考人として招致し、意見聴取及び集中的に質疑を行ったところであります。中でも、クローン技術のヒトへの応用について、その規制のあり方が論議の中心となったわけですが、以前私が質問した際の政府の答弁は、科学技術会議生命倫理委員会クローン小委員会の中間報告をもとに国民一般の意見を幅広く把握し、専門家の意見を聴取した後、こうした意見を踏まえて最終的な結論を出すとのことでありました。 そこで、この国民の意見募集を通じてどの程度の意見が寄せられたのか、また、どのような意見であったのかお伺いします。そして、その結果を政府としてどのように認識し、どのように対応していくのか、お答えできたらお願いいたします。
○池田政府委員 お答え申し上げます。 このクローンの問題につきましては、先生から御指摘のように、そのクローン小委員会の中間報告に基づきまして、この中間報告をまず学術団体ですとか社会団体、地方公共団体に対して送付いたしました。こうして、一般国民向けとして、また、並行しましてインターネットに掲載もしてございまして、意見の募集を行ってきた次第でございます。これに対してこれまでに、学術団体八十二を数えますけれども、それから百二十七件に上る意見が寄せられてございます。 また、内閣総理大臣官房の広報室の協力をいただきまして「クローンに関する有識者アンケート調査」というのを実施いたしました。これは、クローンの問題についてのこの中間報告等を御紹介申し上げると同時に、調査対象といたしまして、学識経験者、いわゆるマスコミの関係者、お医者さん、企業経営者、研究職、こういった方々を対象と選ばせていただきまして、二千七百名に上る方々にアンケートをさせていただきました。その結果、私ども大変ありがたいことだと思いましたけれども、有識者二千百余名の方から回答をいただきました。 こうした回答の重立ったものとして御紹介申し上げますと、このクローン技術のヒトへの適用に対しての考え方、それから情報公開のあり方等について非常に幅広い意見があるということでございますが、特に、大多数がクローン技術によるヒト個体の産生に反対の意見を持っているということ、その理由として人間の尊厳が侵害されるおそれがあることを挙げていること、これが明らかになった次第でございます。また一方で、有用な生物研究が抑制される可能性に対する懸念もあらわされている。それから、クローン問題を単独で扱うのではなくて、他の生命倫理問題と関連させて議論していくことが必要ではないかといったような意見もいただいてございます。 私ども、これらの調査の結果をもとにいたしまして、既にクローン小委員会に報告させていただいたところでございますし、現在、この意見を踏まえて最終的な結論を出すべくさらに検討を行っているところでございます。私ども政府といたしましては、こうした検討結果を踏まえまして、この問題に対する的確な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○菅原委員 次に、地球観測衛星についてお伺いしますが、人工衛星を用いた地球観測は、今ではいろいろな分野で幅広く活用されている技術となっています。私の専門である農業の分野においても、例えばアメリカでは、地球観測衛星ランドサットを用いて収集した情報をもとに、農作物の作柄を予想し、食糧の供給についての世界戦略を立てているのであります。米国は、このようにして世界の中での大農業国としての責務を果たしているというか、また支配権を確保していると言ってもいいところでありますが、人工衛星による地球観測データは今後ますます活用が図られていくものと考えます。 それで、どのような分野での利用が実施されているか。今後の多様な活用に対応していくためにはいろいろな技術開発が必要になると考えますが、我が国においては衛星による地球観測技術についてどのような計画があるのか。 また、これは大臣にお伺いしますが、宇宙開発はともすれば米国への追いつき型で進められています。我が国は今経済活動が不調であるにもかかわらず、平成九年度の対外資産残高は百二十四兆円という経済力を持つ立場にあることから、地球観測衛星技術の開発に積極的に取り組むことが我が国の国際貢献であるとも考えます。ついては、大臣に、地球観測衛星技術開発についての積極的取り組みを期待して、その所信をお伺いし、私の質問を終わりたいと思います。
○竹山国務大臣 前段の人工衛星の地球観測について、日本としては、宇宙開発事業団を中心にして、海洋資源の有効利用を目的とした海洋観測衛星、あるいは資源探査など陸域観測を目的とした地球資源衛星、地球環境の総合的な観測を目的とした地球観測プラットホーム技術衛星等々を開発して、衛星による地球観測技術の向上に積極的に取り組んでまいりました。 衛星が取得した観測データは、お話しのとおり、農林業はもとより、土地利用状況の把握、環境保全、資源探査、国土開発等、国民生活に密着したさまざまな分野で活用されてきていると認識しております。 今後の地球観測技術の計画といたしましては、平成十二年度の打ち上げを目指して、地球温暖化等地球規模の環境問題の解明に資するデータの取得を目標とした環境観測技術衛星を開発するとともに、平成十四年度打ち上げを目指して、地図作成、土地利用状況の把握、災害状況の把握、資源探査等に貢献することを目的として、陸域観測技術衛星、ALOSと言っておりますが、それを開発するなど、地球観測技術の向上に向けて研究開発に取り組んでいるところでございます。 しからば、科学技術庁の責任者としてどうだということでございますが、先ほども情報収集衛星の話なども出ておりました。このところ、確かにアメリカにおける衛星開発に負うところが大きいわけでありますが、我が国の国土をみずからしっかりと把握していこうという意味では、地球観測技術をさらに発展させていき、まさに農業、災害はもとよりですが、先ほどお話ししたとおり、国民生活に密着して役立つという面でも、平成十二年度の打ち上げの環境観測技術衛星あるいは十四年度のALOS等々の開発を進めていくわけでございまして、衛星による地球観測技術の開発は非常に重要な分野であると考え、今後とも積極的に推進していき、宇宙開発の成果が幅広く国民生活に役立っていくように努力をいたします。
○菅原委員 どうもありがとうございました。 ―――――――――――――
○大野委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として宇宙開発事業団理事石井敏弘さんの出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○大野委員長 吉井英勝さん。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。 私、最初に、輸送容器のデータ改ざん問題の方から質問をしたいと思います。 十二月三日に検討委員会の最終報告書が出ておりますが、その中の、私、非常に大事だなと思ったポイントの一つは、こういうことがありますね。「レジンの成分の変化による線量当量率への影響は少ないとの結論が得られた。」とあります。ですから、原子炉規制法や政令などに示す安全基準という点では、これはレジンの中のボロンと水素などの濃度、こういうものが相当変わっていても、表現としてはかなり変わっていてもと言う方が適切かもしれませんが、法令上は安全基準はクリアできるんだ、こういう意味だと思うんですが、この点は間違いありませんね。
○間宮政府委員 報告書の中にも図示してございますが、かなりの裕度はあろうかと思っております。
○吉井委員 それで、海外の再処理工場への使用済み核燃料の輸送に当たって使われたキャスクについては、これは前回も確認いたしましたが、エクセロックス―3型、4型で、このいずれも中性子遮へい材としては水を使っていた、だから、水だったらだめということはない。ほかにTN―12型、17型を使っていますが、こちらは中性子遮へい材としてレジンを使っていたわけですが、このことは皆さんも認められたところです。 それで、日本でつくる輸送容器について、一つは、中性子遮へい材として水ではだめでレジンを使えということ、二つ目に、レジンの中のボロンと水素の濃度はこの値にせよ、こういうふうにした法的な根拠や技術基準、それは科学技術庁や原子力安全委員会の側にはなかったということを確認しておきたいと思います。
○間宮政府委員 法定で出ております数字は、表面の線量当量率、一メートル離れたところのものでございまして、この二つを守るように設計し、製作すべきというのが要求でございまして、いわゆる材料に何を選ぶか、あるいはその材料の値をどういうふうにするかということは、この基準を満たす限りにおいては事業者の方が判断すべきものと思っております。
○吉井委員 ですから、レジンを使用することとボロンや水素の濃度を決定して設計承認申請を出して設計承認を受けるとなると、法令上は基準をクリアするんだが、しかし、その承認を受けた設計値を満たす遮へい材を使用する以外にこの工事を請け負うことはできない、こういうことにはなりますね。
○間宮政府委員 ちょっと文言のところで私が正確に理解しているかどうかでございますが、いずれにしましても、法令を満たす、値が満足できるということであれば、その事業者はそれを申請することができるということでございます。
○吉井委員 申請はもちろんできるわけですが、設計承認を出したときのボロンなり水素なりの濃度についての基準値、これを申請してその申請値を承認を受けた場合、このときには、法令上の基準をクリアしている以外に、承認を受けたその基準を満たす中性子遮へい材を使用して工事する、それをやらないと認められないということの確認なんです。これはこのとおりですね。
○間宮政府委員 そのとおりでございます。
○吉井委員 それで、原燃輸送が科学技術庁に提出した設計承認申請書の中で、中性子遮へい材の材質、基準値としては、適用規格、メーカー標準とあるだけで、その内容を、情報公開されているものを見てみますと白紙になっているんですね。 ですから、ほかの企業が参入しようとしても、幾らの基準を満たせば許可されるのかわからない。そういうメーカー標準とされているわけですから、まさにそのメーカーと提携した企業しか参入できない、そういう仕組みになっていたんじゃありませんか。
○間宮政府委員 材料仕様値と基準値とが混同される可能性があるわけですが、法令の方でこれを満たさなければいけないというのを我々基準値と呼んでおりまして、事業者の方でそれを満たし得ると判断して持ってくるものは材料仕様値と称しております。 今先生おっしゃいましたところに沿って申し上げますと、原電工事はレジンを採用するということを決めて、そのレジンについては、提携したアメリカの会社から導入した技術に基づいてある値を設定するわけですが、この値の設定については、向こう側としては、商業上の利益の絡む機密ということでこれまでは開示していなかったということでございまして、そのしていなかった中においては確かにその値については知り得ないということで、同様のレジンを使おうとすると、そこはなかなか難しい。しかしながら、全く違った考え方で法を満たす方法というのはございますし、しかも、レジンを用いてそれをやる方法もあるわけでございますので、完全にそれによって独占になるとは限らないと考えております。
○吉井委員 ですから、法は満たすのだけれども、アメリカの企業と提携を結んで、特許契約等を結んで、それで示された値ですね、これを設計承認申請で出しているわけだから、それで承認を受けたわけですから、それを満たすものでないとこの工事に参入することはできない、この仕掛けがつくられていたというところが非常に大事なポイントだというふうに私は思っているんです。 なるほど、伺ってみると、三井、神鋼、三菱については、原電工事以外の社も一応二社で競争入札したという形は装ってあるわけです。しかし、もともと、NFT型核燃料輸送物設計承認申請書を出した原燃輸送という会社は、これは日本原電を含む日本の十大電力会社の共同出資による会社ですし、また日本原電は九大電力会社も出資する国策会社で、原電工事というのはその日本原電の一〇〇%子会社という関係ですから、原燃輸送も原電工事も電力会社の共同子会社という性格を持っておりました。 ですから、原電工事が九三年九月にアメリカのビスコプロダクツ社より遮へい材のレジンの製造、販売、工事施工に関する技術ノウハウを一括購入した、この契約を結んでいるわけですから、遮へい材として水でなくレジンを使わせることで独占的に受注しようとして、他社がまねのできないように、密度とB4Cと水素の重量パーセントの規格を提示して、原燃輸送がその基準値でNFT型核燃料輸送物設計承認申請書、私、その部分について、公開のものと、情報公開ではブランクになっていますが、実際に提出されたもののその値の部分はいただいておりますが、備考欄としてメーカー標準のものを示しているわけですね。そうすると、その基準に合う工事ができるのは、結局、ビスコプロダクツ社の特許を得ている原電工事だけですから、日本の輸送容器の受注はすべて原電工事が独占的に獲得できたのは当たり前の話。つまり、この構図を描いてやったというのが今回の非常に大事な問題だと私は思うんですが、この点については解明をされましたか。
○間宮政府委員 今の御質問に即してでございますが、原電工事がレジンを選定し、そのレジンの材料仕様値をこのように設定するということで出してきているのはそのとおりでございまして、その値に基づいて遮へい計算をして、法令基準を満たしているかどうかという審査を我々したわけでございますが、その以前の段階でのいわば業者を選ぶプロセスにおきましては、ニチアス等は同等の条件を提示しているわけでございますので、そのいずれを選ぶかということは、選ぶ社がいろいろな技術力であるとか価格であるとかそういうものを総合判断して選ぶわけでございまして、もしニチアスがそれで選ばれたとなりますと、ニチアスがまた別な形の材料仕様値を示してきたということになろうかと思います。
○吉井委員 この設計承認申請を出したのは原燃輸送なのです。その原燃輸送の方に原電工事がビスコプロダクツ社のメーカー標準の値を示して、設計承認申請を出して、承認が出たわけですから、だからここへ仕事が行かざるを得ないという形がつくられたわけなのです。 確かに、原燃輸送のキャスク製造で、原電工事は中性子遮へい材注入工事を独占受注がこれでできたわけです。しかし、自分で他社の参入を阻止するために原燃輸送に頼んで申請図書に書き込ませたこの基準に、今度は自分が合格できなくなってしまった。だから、データの改ざん、捏造、別の証明書に差しかえるなど、九割を超える輸送容器で不正の限りを尽くすことになった。まさに自縄自縛に陥ったとはこのことだと思うのです。これは私が勝手に決めつけているだけではなしに、関係者の方から、実はこの問題、こういう力でもって電力に働きかけたりしましたとか、それから後始末の方の隠ぺい工作はどの人がどうやりましたというふうなことも関係者より語られておりますから、私は、本当にこれは自縄自縛に陥った、そういう典型的な出来事であったというふうに思うわけです。 それで、中性子遮へい材に水を使うだけだったらメーカーの手でできるのです。レジンを使うとしても、基準を法律に合格するものにしておけば、あなたが先ほどおっしゃったニチアスなど他の企業でも参入できるわけなのです。それをわざわざビスコ社のメーカー標準の仕様のレジンを充てんさせる仕組みをつくって、原電工事を関与させるという複雑なことをやってきたというところに、私は今回の問題の非常に重大性というものがあると思うのです。 だからこれは、個人のモラルの問題だとかいうことではないと思うのです。個人の良心やモラルを踏みつぶしてでも、あるいは原子力の安全よりも電力会社の利権が優先されて、結果としてデータ改ざんという深刻な事態をもたらした。ここのところがまだ議論されていない、ここをもっと究明しなければいけないと私は思うのです。 大臣には前回の閉会中の委員会でも申し上げましたが、やはり表面的な調査ではなくて、原子力の安全より利権が優先されるようなこの問題については、やはり構造的な問題を徹底的に調査をして、そして本当に何をなすべきか、その解答というものを見出していくということが、私は、我々政治の世界に生きる者としては、そこをやはりなすべきだというふうに思うのです。これは単なる官僚の皆さんの執行上の問題だけではなしに、やはりそこのところへ政治家として切り込んでいくということが大事だと思うのですが、この点だけは大臣、一言でいいですから、伺っておきたいと思います。
○竹山国務大臣 吉井委員からは、常々造詣深く原子力問題について御指摘がございますし、今回の使用済み燃料輸送容器のデータ問題につきましては、既に御報告を申し上げたとおりでございまして、今後の関係者の取り組みが実際に実を上げなければこの報告書の役目が務まらないわけでございますので、吉井先生の御指摘の面を含めて、今後の真の実効を上げるべく努力をしてまいりたいと考えております。
○吉井委員 私は、まず構造的な問題の徹底調査というものを進めていくことが必要だということを重ねて指摘をしておきたいと思います。 それで、先ほどの設計承認申請書というのは、本体はまだ非公開にされているんです。変更申請書については、一応、原子力公開資料センターで公開されております。しかし、その公開の実態というのは、肝心なところはすべて白紙という、公開の名に値しないというものです。 私は、九二年の十二月八日と九三年の二月二十三日の科学委員会で、海外から返還されてくるものについての輸送用キャスクの問題を取り上げたときに指摘しましたが、きょうも持ってきておりますが、一ページ丸々白紙というのが四割ありました。そういう四割丸々白ぼてという異常な事態から余り進化していないんですね。業者の方はデータの改ざん、捏造など不正を繰り返し、科学技術庁も、その業者の申請図書さえ、多くをブランクにしたり白ぼてで公開しない。 原子力基本法では、自主、民主、公開を原則として定めているわけですが、はなから法律を無視して非公開がまかり通っている。私は、こういうやり方がやはり今回の不正を許してきた大もとにあるんじゃないか。これまで、問題が起こると、解決策として繰り返して透明性の確保ということを言ってきたわけですが、しかし、幾らそれを言っても、実際に情報非公開ではそらぞらしい響きしか持たないわけです。 そこで大臣、私は委員会で随分議論をやりまして、動燃については、三割が丸々白ぼて、白紙という非公開から、九九%の公開が実現されるところまでいくことができたわけですよ。原燃輸送の申請図書などについてもやはり公開をさせる。実際にこの原子力情報を本当に公開することによって透明性を真の意味で高めることによって、こういうふうな今回の異常な事態を繰り返させないというところへ、これまた大臣の決断と指導というものが必要だと私は思うんですが、この情報を公開させるということについての大臣の決意というものを伺っておきたいと思います。
○間宮政府委員 まず、先ほど私、原燃輸送と申し上げるべきところを原電工事と申し上げました。謹んで訂正させていただきます。 それと、情報公開に関しましては、最近の変化を感じていただけると思いますが、もちろん「もんじゅ」、東海の事故を契機に、我々としましては、当然のことながら情報公開を原則ということで動いておりまして、会合の公開ということ、今回の調査検討委員会もすべて公開でやりましたので、今後ともその方向で努力させていただきたいと思っております。
○竹山国務大臣 原子力の開発利用を進めるに当たって、万全の安全確保を講ずるとともに、積極的な速やかな情報公開が必要であるということを十分認識しておりまして、原子力の安全に関する情報は公開することを基本として、公開することによって核物質防護、核不拡散、財産権の保護等の観点から支障が生じるおそれのある情報を除いて、平成九年一月から、原子力安全技術センターの原子力公開資料センターにおいて、安全審査等に係る書類等を可能な限り公開するように努めてきております。 原子力安全委員会においても、情報公開の推進を基本方針として、会議の公開や資料の公開などに今後とも積極的に取り組んでいく所存でございます。原子力施設の安全確保に努めるとともに、安全に関する国民の理解を深めるためにも、情報公開に一層努力してまいります。
○吉井委員 その決意を本当にやっていただきたいと思うんですが、実態は本体がまだ非公開なんです。変更申請書の方は、かなりブランクをたくさん入れて、これじゃさっぱりわからないというものを含めて出ているわけですが。ですから、業者の知的財産権保護とかそういうものについては特許によって守られるわけですし、本来やはり原子力の分野は、本当に公開をもっとやって透明度を高めないとこういうふうな不正等が繰り返される。これは、構造的な問題を改める上でもそのことが必要だということを重ねて申し上げておきたいと思います。 次に、NECがNASDAの事業に対して行った過大請求と言われるもの、私は水増し請求というふうにネーミングした方が当たっていると思いますが。 いただいた資料によると、九三年度から九七年度までの五年間に監査対象となった契約の中で、水増し件数が三十三件、四六・五%。半分近い。水増し金額は二十三億三千万円余りで、契約金額の二・九三%なんですが、水増しした三十三件の契約金額に対する水増し額の比率は一八・五六%。何と水増しした契約については、約二割も水増しで請求金額を膨らませていたというのを見て驚いたんですが、これは間違いありませんか。
○石井参考人 お答えいたします。 私ども、NECとの間で宇宙開発を進めるに当たりまして、これまでいろいろな契約を結んでまいりました。御指摘のとおり、私どものこれまでの契約の実績というものでいきますと、平成五年度から九年度までの契約金額でいきますと、七百五十四億というような数字になっております。これは、その工事の進展に応じ出来高払いをするとか、あるいは完了したときに支払うというような形で、支払い実績で見ますと七百六十五億というようなことになっております。 そして、このほど明らかになりました過大請求というものは、私ども、七十一件、これは契約の種類によりまして異なるわけですが、確定契約というものと上限つき概算契約、このようなものがございます。その上限つき概算契約、工事が完了し、契約終了後に監査を行ってチェックをしていくというものでございますが、これがこのほど過大請求がなされておったということで、この間の監査対象七十一件、約七百九十億円強でございますが、このうち過大請求が行われておったものが三十三件、金額にして二十三億円ということでございまして、今現在、私ども、この報告を受け、直ちに事業団内部にも特別チームというものをつくりまして、外部の公認会計士の協力も得ながら、現在実地に調査を進めておるというような状況でございます。
○吉井委員 ですから、私がお聞きしたとおり、間違いないことを認められたわけですが、ことしの五月二十二日の当委員会で私は、宇宙研究開発は巨大な利権と結びつく分野だ、だから業者の言い値で契約していないか、ここが問題だということを指摘しまして、当時の谷垣大臣から、契約が透明で公平、公正でなきゃならぬとか、そういう決意などが語られました。しかし、実態として業者の言い値で支払っていたから水増しが生まれていた。この事実が明らかになったわけです。 そこで、次に、あのときにも私取り上げたのですが、NASDAから、ロケットシステムという会社、これはロケットや衛星をつくっている主要七社が中心になってつくった会社ですが、そのロケットシステムへの発注は、支払い実績ベースで見れば年間大体百三十億から百四十億円台となっておりますが、NASDAの契約の大体一〇%前後を占めております。NECはそのロケットシステムの出資者であり、問題を起こしたNECの宇宙開発事業部の部長が常務取締役に入っておる。そしてNECは、ロケットシステム経由でもNASDAの仕事を請け負っているわけです。 仮に、NASDAに対するNECの契約比率とほぼ同じ、実際はもっと多くなると思いますが、とすると約一〇%ですから、十四億円ぐらいをロケットシステム経由でNECが請け負っているとみなすことができます。これにNECの水増し比率二・九三%を掛けると、四千万円余りの水増しがあったとも考えることができるわけです。 NECでは、NASDAが直接発注したものも、ロケットシステムから丸投げされてきたものについても、横浜工場と府中工場の中のNEC宇宙開発事業部の同じ施設の中で製作に当たっているんじゃありませんか。つまり、経由のものと直接契約では施設をそれぞれ分けているのですか。
○石井参考人 お答えいたします。 私どもの契約、発注につきまして、五月に先生からいろいろな御質問、御指摘をいただいておるわけでございますが、そういったことも私ども心しなければならぬ、こういうような気持ちで対応してきておるところでございます。 しかしながら、私どもの契約は、先ほども言いましたように、概算契約というような形でやらざるを得ないものがある。すなわち、技術的に非常に新しいものであるとかあるいは高度であるというようなことで……(吉井委員「同じ施設の中でつくったかどうかを聞いているのです」と呼ぶ)はい、言いなりだというような御指摘もございましたので、私ども、非常に初期の段階で、私どもの基準に従った見積もりというようなものをやりながらやって、そして最後に監査をやるというようなシステムでやっているということを御理解いただきたいということでございます。 また、宇宙開発事業団からのロケットの発注に当たりましては、ロケットシステムに発注し、そこからNECに下請で出るというような形態がございます。そして工場も、御指摘のような同じ場所でやっておるということでございます。
○吉井委員 要するに、言いなりでなかったとしたら水増しはないわけなんですから、そういう妙な言いわけよりも、どこをどう切り込んで解決するのか、私はそういう角度が必要だと思うのです。 一体、同じ工場で同じNASDAの仕事をしていて、こちらはNASDAの直接契約のものだから水増しをする、こっちはロケットシステム経由だから水増しをやめておく、そういうことになるのか。私は、これは常識的に考えて、同じように行動することになると思うのです。だから、直接契約で水増し請求をしたNECは、ロケットシステム経由で納入したものについても水増し請求があったと考えるのが普通だと思うのですよ。つまり、これはロケットシステムもNASDAに対していわば水増し請求をしていたという可能性さえ示しているわけです、間接的な形にしろ。ですから、ロケットシステムには水増しはなかった、NECに乗り込んで調査をしてそれを証明することができたのかどうか、この点を次に伺っておきたいと思います。
○石井参考人 NECにつきましては、現在、先ほど来言っていますように、七十一件の実地調査を進めておる、これはあくまでも直接契約でございます。 そして、NECがロケットシステムから受けておる分、これにつきましては、先生御指摘のように、このようなことが直接契約の中でも行われておるということを考えれば、今後さらに直接契約について水増しの方法その他を十分に把握していきたいと思っておりますが、やはり下請に出した契約というものについても調査することが必要になるであろうというような気持ちで対応しておるところでございます。
○吉井委員 次に、NEC以外の企業、ここは水増しをしていないと監査をして確認しておられますか。
○石井参考人 私どもは、先ほど来言いますように、上限つき概算契約につきましては、契約終了後必要な監査を行い確認を行ってきた、こういうような現状にあるということで御理解いただきたいと思います。
○吉井委員 それをやってこられて、水増しがあったわけなんです。それがわからなかったわけなんです。監査の前提となる原価元帳に不正があると、その原価元帳の不正そのこと自体を通常のやり方で見抜くことは極めて困難であるわけです。そして、不正な原価元帳を前提としていては、監査で水増し請求などの不正を見つけることもできない、こういうことになってまいります。 NECでは、防衛庁の水増し疑惑がさきに発覚して、汚職による逮捕者も出て、そこからNASDAの方にも調査が広がって明らかになってきたわけですが、ほかの企業の中には水増し請求をしたところはないと監査で明らかにできるのかといったら、今の御答弁の範囲ではできないわけです。 私は、さきにロケットシステムという会社を挙げましたが、ロケットメーカー四社と衛星メーカー三社を主な出資者としてつくられているわけですが、ロケットや衛星の主要メーカー七社でNASDAの仕事の大体四分の三を占めているわけです。 そこで、もう少し内実を調べてみますと、NASDAの職員が千五十七名、そのうち技術系職員は八百九十五名。これに対して、企業の側が給料を支払ってNASDAに出向させている職員が二百二十四名に上っております。大体四分の一は企業の人がNASDAの職員になっている。給料は企業から出ておる。その出向職員の中で、ロケット、衛星メーカー七社で出向職員の三五%を占めているのです。 私は、きょうは時間がないからおいておきますが、表にして整理したんですよ。そうすると、何と出向者比率の高いこの七社が契約高の約七割を占めている。つまり、企業が受注するために人件費を負担して社員をNASDAに送り込むというのは、こういうやり方は、ある意味では、わいろを贈って仕事をとるのと同じような種類のものにもなりかねないという非常に重大な問題を持っていると私は思うのです。そして、その人が見積もり計算その他をやって本社へ伝えると、契約は本当にもうゆがんだものになってしまう。 そういう点で、最後に大臣、さっきの原子力関係もそうなんですが、宇宙関係も非常に巨大な予算を使っているんです。ここにはいささかも不透明なものや不明朗なものがあってはならないので、先ほどの御答弁の範囲では、監査して金を払うといっても、監査の大もとから既にゆがめられたデータがまじっていたりしていますから、根本的なところでこういう不正やゆがみを正すという大臣としての厳しい決意を持った対応が必要になっているというふうに私は思うわけです。最後に、大臣のその点での決意を伺って、質問を終わるようにしたいと思います。
○竹山国務大臣 本件につきましては、宇宙開発事業団が調査を実施しておる現段階でございますので、これらの調査を確実に実施してもらって、早期に事実関係を解明することがまず第一に必要なことだと強く感じております。 今後の対応につきましては、調査結果を踏まえて、契約のあり方等において改善すべき点があれば措置していくべきは当然のことと考えております。 いずれにいたしましても、今回の問題はまことに遺憾でございまして、科学技術庁としても、今後、厳正な対処を行うと同時に、宇宙開発事業団をしっかり指導していくつもりでございます。
○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。
○大野委員長 辻元清美さん。
○辻元委員 社会民主党の辻元清美です。 私は、きょうは、使用済み燃料輸送容器のデータ改ざん問題につきましてまず質問させていただきたいと思います。 今回の事件は、内部告発によって発覚したという性格の事件なのですけれども、まず最初に、内部告発で発覚した主な原子力関係の事故や不正について、七〇年代後半からどういうものがあったのかなというものを私なりにちょっと調べてみました。 そうしますと、一九七六年七月に、これは七三年四月に美浜一号炉で燃料棒の折損事故があったことが内部告発で発覚している。八二年九月には、美浜一号で蒸気発生器細管損傷に違法の施栓工事を、これは七三年から七六年まで行っていたということが発覚しています。八六年十一月には、資源エネルギー庁が敦賀原発での事故隠しを日本原電に指示。また八九年十一月には、能登原発の基礎工事にデータ改ざんの鉄筋使用をしていたことが発覚。そして、九〇年代に入りますが、九一年七月に「もんじゅ」の配管に設計ミスがあった。九二年三月、「もんじゅ」蒸気発生器の細管内で探傷装置が詰まるトラブルが九一年五月に起こっていたということが発覚しています。九五年十一月には、動燃東海事業所でプルトニウムに不明量。九七年九月には、原発の配管溶接工事で焼鈍データ捏造ということで、これは八二年以来十五年間にわたって行われていたということが発覚。そして九八年十月、使用済み燃料輸送容器遮へい材のデータ改ざんというふうに、九〇年代に入ってからも、毎年もしくは一、二年おきに発覚してきているというような現状なのです。 まずちょっと大臣にお伺いしたいのですが、モラルの問題という御発言を何回も伺いましたし、改ざんの心理まで解明するという御発言もありました。こういうような現状で、もう一度これは徹底的に、厳し過ぎるほど今回のデータ改ざん問題には取り組むべきだという姿勢はお変わりないと思いますが、いかがでしょうか。
○竹山国務大臣 いろいろな、今日までの原子力に関する起こりましたことどもについて、一つ一つ重く受けとめて伺っておりました。 特に、今回のデータ問題につきましては、調査検討委員会が五十日という速いテンポで解明をしてくれまして、今回の報告書の取りまとめになったわけでございますが、原子力に対する信頼性を失墜したという意味では、いかんともしがたい事態であるということを、この報告書を熟読玩味してまた一層強くしたわけでございまして、今後の再発防止に真剣に取り組む、まさに、この行間にまで表現できないほどの大きな指摘があることを責任者としてしっかりと受けとめておりまして、このモラル問題、今回の委員会においてももろもろの角度からの重ねての御指摘がありました。これらをしっかりと肝に銘じて、信頼性の回復に、実際に実効が上がるような取り組みをしていくために全力を傾けて指導監督をしていきたい、この思いは変わっておりません。
○辻元委員 さて、実効が上がるようなというお言葉をいただきましたが、そういう御認識の上に立って幾つか質問させていただきたいと思います。 まず、科学技術庁は今回、原燃輸送に対して、データ改ざんがなされたものの容器承認書を返却という形で、返却を求めたというふうになっています。これは私の認識では、承認の取り消しとはせずに返却という形をとらざるを得なかったのは、現行の原子力法規では取り消しという措置が適用できないから今回は返却という形をとったというふうに私は理解しているのですが、これでよろしいでしょうか。
○間宮政府委員 おっしゃるとおり、容器承認書の取り消しに関しまして、原子炉等規制法では明文の規定は定められておりません。したがいまして、我々としましては、同様の効果も当然期待して容器承認の返却ということを求めて、事業者の方も応じるということで今進んでいるところでございます。
○辻元委員 同様の効果という御発言が今ありましたが、それは、要するに今回の返却というこの措置が承認を白紙に戻したもの、要するに事実上の承認取り消しであるという理解でよろしいでしょうか。
○間宮政府委員 おっしゃるとおりでございまして、一たん白紙に戻して、総点検を指示したところでございますので、その総点検の結果を待ちたいと思っております。
○辻元委員 それでは、今回このような事故が起こったことを教訓に、再発防止のために、不正に基づいて得られた許可は無効となるような規制強化が必要だと私は思うのです。実際に、今回のこの返却という形は非常にわかりにくいし、一般には理解しにくいと思います。ですから、そういう意味では、法改正とか法整備に向けても検討していくべきであるというふうに私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○間宮政府委員 我々といたしましては、今回、報告書の中で再発防止策として指摘をされております、品質管理体制あるいは監査体制の事業者側による体制整備が進められるということ、あるいは技術導入についてしっかりした体制が組まれて、我々がその審査を十分にしていくということが非常に大事であろうと思っておりまして、その面において最大限の努力、措置をとってまいりたいと思っております。
○辻元委員 そうしますと、今の御答弁では、法改正や法整備に向けての検討は必要ないというふうな見解ですか。
○間宮政府委員 いずれにしましても、まず指摘されたことを迅速に実行していくということが我々の使命であろうと思っておりまして、その中でさらにどのような制度的な対応が必要であるかということについては十分検討してまいりたいと思っております。
○辻元委員 私は、法改正、法整備の検討に入った方がいいと考えています。 もう一つ、ちょっと違った観点からなのですけれども、虚偽のデータの提出が行われたりした場合、一般の商取引では即刻取引停止とか、普通はそういうふうに一般の人は考えます。また、公文書偽造を問われることもあるし、それに準じた措置がとられてしかるべきであるというふうにも考えられるのですが、この点についてはいかがでしょうか。
○間宮政府委員 いずれにしましても、まず我々がやるべきことは今後こういうことが起こらないようにするということでございまして、その観点から、まず現行法の中でできることはすべてやるということで考えておりまして、今回、今おっしゃいましたようなことから申し上げますと、本件が発生しましてすぐに、我々としては個別の輸送容器の輸送物の確認は行わないということをいたしておりまして、これの中では実際の事業はできないということでございまして、効果としては非常にきつい効果があったであろうと思っておりますし、今回また輸送容器承認書の返還ということになりますと、また同様に輸送ができないという状況が続くわけでございますので、効果としては十分ではないかと思っております。
○辻元委員 さて、それではもう一点御質問したいのです。 現に製造されてしまった容器の行方ということなのですが、今後この容器はどうなってしまうのかということについて御質問したいと思います。 原燃輸送に対して承認書の返却を求めた。一方で、使用済燃料輸送容器調査検討委員会では、この遮へい安全性評価の取りまとめとして、レジンの成分の変化による線量当量への影響は少なく、線量当量率は法令に定める基準を十分に満たすものであるという結論を出しています。 ただ一方で、この結論を根拠に、この容器材料の成分の設計値を下げて、誤差を広げた基準を新たに導入して原燃輸送が設計承認申請書を出し直す可能性はあるのでしょうか、ないのでしょうか。私は、出し直しても、データの改ざんのあった容器の使用を再度認めることは、これは先ほどから何回も出ている言葉ですが、モラルの問題としても認められることではないと考えますが、いかがでしょうか。
○間宮政府委員 先ほど申し上げましたように、現在輸送容器承認書の返却、まだもちろん行為としては行われておりませんが、行われますといわば白紙の状態に返るわけでございまして、それから先、まずやらなきゃいけないのは総点検ということです。 その総点検の中では、これまでのいろいろな解析をしてきた、あるいは製造をしてきた中での事実関係、データの確認ということが行われますが、我々として期待しておりますのは、今回、安全のみならず安心という面でも非常に問題が生じたわけでございますので、そこら辺を加味して、事業者の方でどういう対応をしてくるかということは十分見守りたいと思っております。 今、どういう形で出てくるかについては、予断を持って申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○辻元委員 今、総点検を指示していらっしゃるというふうにおっしゃったのですが、この総点検の内容をちょっと詳しく言っていただけますでしょうか。
○間宮政府委員 今回、いわゆる材料仕様書というところで改ざんがあったということでございますが、材料の強度であるとか、いろいろほかにも数値がございます。しかも、非常時についてもいろいろな解析を行っておりまして、そういうものについてすべて洗い直すというのが一つでございます。 あと、我々の期待するところでございますが、そういうものを踏まえて今後どういう形でこの容器について考えていくかということも含まれていると我々は理解しております。
○辻元委員 そうしますと、科学技術庁の今後の対応というのは非常に注目されていますし、その対応いかんによっては、このモラル問題でさらに信頼を失墜しかねない事態も起こるわけで、科技庁の立場をお伺いしたいのですが、仮に設計承認申請書を出し直してきて、この容器を使いたいというような話があっても、私はノーだというふうに思いますが、いかがですか。
○間宮政府委員 原子力の中で、推進、事業展開と規制と大きく二つございまして、我々規制当局の立場でございます。規制当局の立場といたしましては、法をもって、事業者の方がこういう形でやりたいと言ったものに対して、それが安全であるか、安全が確保できるかということを厳正にいわば審査するという役割でございまして、あらゆるものを我が方がどうこうできるというものではございませんので、実際に出てきたものに即して、我々としては厳正に対応してまいりたいと思っております。
○辻元委員 そうすると、今のお話ですと、もう一度出し直してきた際、先ほどの検討委員会の結果では、これは安全値に達するというような結論が出ているようなんですけれども、その基準に基づいて審査する、もう一度し直すということになるわけですか。
○間宮政府委員 いずれにいたしましても、事業者の方で今後どうするかということは真剣にお考えいただけると思っておりますので、どういう形で出てくるかによって我々厳正な対応をしていくということでございます。
○辻元委員 それでは、科学技術庁の御認識として、事業者が設定する設計値や基準というものをどのようにお考えなのでしょうか。
○間宮政府委員 繰り返して申し上げておりますが、法定という意味では、表面の線量当量率、一メートル離れたところの線量当量率、これについてこういう値以下でなければいけないということが決められておりまして、事業者の方は、その値が満足できるような材料であるとか、あるいはその材料の仕様値であるとかを自分で設定をして申請をしてくるわけでございまして、我々は、申請があったものについていわば安全解析を行いまして、そういう材料あるいは材料仕様値であれば表面、一メートルについて法令の基準を満たすということであれば、まず設計の承認を与え、それに基づいて製造が行われて、設計申請どおりに物ができ上がっていくということであればいわゆる容器承認を与える、こういうことをやるわけでございます。
○辻元委員 ということは、事業者が設定している設計値や基準というのは、その範囲内であればころころ変えてもいいということですか。
○間宮政府委員 ころころというのはいかがかと思いますが、いろいろな事情によって申請者が値を変えてくるケースというのはございます。いわゆる設計申請の変更ということはいろいろなケースでございます。それに対して、我々としては、あくまでも出てきたものが安全の基準を満たすかどうかという審査を厳正に行うということでございます。
○辻元委員 いろいろな事情でその基準などが変わる場合もあるという場合。そうしますと、いろいろな場合という中の今回の場合で、基準値や設計値を、これだけ社会問題化している中で、事業者が設定を変えて申請をし直してくるというような行為自体についてはいかがお考えですか。その場合に当てはまりますか。先ほど御回答の中で、いろいろな事情で事業主が設定値等を変える場合もあるという場合に入るのでしょうか、今回のケースは。
○間宮政府委員 繰り返して申し上げますが、我々がどうこうしろと言うことはできない仕組みになってございまして、我々としては、向こうがあらゆるものを考慮してある値で材料仕様値を持ってきますと、それについて、それで安全が担保されるかどうかということをあらゆる手段を使って厳正に審査をするということでございます。
○辻元委員 そうしましたら、原子力関係の問題は、いつも安全値に合致しているかどうかという一つの基準はありますが、安心という面で、先ほど私、幾つかの、九件にわたる今までの事故やそれから不正などの、内部告発により発覚したものというのを指摘させていただきましたけれども、一つ安心という観点からいえば、虚偽や捏造、不正が行われたことに対して、一般の市民から見たら、安全に合致しているからええやないかという体質がなかなか安心につながってこないということを再三いろいろな委員が指摘されています。 そういう意味でも、私は、今回、今後の推移を見ていきたいと思いますけれども、たとえ原燃輸送が設計の承認申請書を出し直してきても科技庁は認めるべきではないと。そうでないと、一回改ざん輸送容器を合格品に変えてしまうというふうに一般の市民から見たら見えますし、結論に事実を合わせていくというような行為になるかと思いますので、その点は今は指摘させていただきまして、今後科学技術庁がどういうふうになさるかを見ていきたいと思います。 さて、もう一点なんですが、今回のこの一連の事件、一九九六年三月以来九八年一月まで数十回にわたって続いていると私は承知しておりますが、原電工事側の担当課長と担当者一人が、データ修正、改ざんを指示、架空データを捏造というように報道された、事実はこうであると思います。試作品で、充てんするレジンの材料証明を捏造することから始まっているわけですね。 そうすると、試作品で不都合が出たら、普通は修正なり改良なりするというのが常識である、だれが考えても常識であると思いますが、試作品をつくったときからずっと捏造していたということが発覚したんですね。 この行為を、組織的な行為であるかどうかという御判断は科技庁の方はどのように考えていらっしゃるのですか。
○間宮政府委員 我々としては、再発防止を大前提に、できる限りの調査をいたしました。その中で、科学技術庁の担当課長が、原電工事の担当課長あるいは日本油脂の担当課長と直接面会いたしまして、そこら辺についての事実関係を可能な限り把握したわけでございますが、その中においては、先ほどのような組織的な関与ということは出ておりません。
○辻元委員 時間が参りました。 NASDAに対するNECの水増し請求事件についても質問したかったのですが、待機していただいていたのですが、またこの次に譲らせていただきまして、これで終わりたいと思います。 ――――◇―――――
○大野委員長 請願の審査に入ります。 今国会、本委員会に付託されました請願は一種七件であります。 請願日程第一から第七までの各請願を一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の趣旨につきましては、請願文書表等によりまして既に御承知のことと存じます。また、先ほどの理事会におきまして慎重に御検討いただきましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明聴取は省略し、直ちに採否の決定をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 採決いたします。 本日の請願日程の全部、原子力発電等に関する請願七件は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに賛成の皆さんの起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大野委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○大野委員長 この際、御報告いたします。 本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしましたとおり、原子力施設の緊急時の対処システムの確立に関する陳情書一件でございます。 ――――◇―――――
○大野委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 科学技術振興の基本施策に関する件 原子力の開発利用とその安全確保に関する件 宇宙開発に関する件 海洋開発に関する件 生命科学に関する件 新エネルギーの研究開発に関する件 以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、閉会中審査案件が付託されました場合の諸件についてお諮りいたします。 まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、派遣地その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、閉会中、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、その出席を求めることとし、日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十四分散会