内閣総理大臣の指名両院協議会 第1号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/07/30
会議録
○議長(本岡昭次君) これより内閣総理大臣の指名両院協議会を開会いたします。 抽せんにより、私が本日の両院協議会の議長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。 この際、御報告をいたします。 衆議院の協議委員議長には中川秀直君、副議長には大島理森君が、また、参議院の協議委員議長には私、本岡昭次、副議長には木庭健太郎君が選任されております。 両院協議会は、国会法第九十七条の規定により、傍聴を許さないことになっておりますので、協議委員並びに協議会の事務をとる職員以外の方は御退席を願います。 それでは、まず、各議院の議決の趣旨を御説明願いたいと存じます。 先ほどの両院の協議委員議長及び副議長の打合会における協議に基づきまして、初めに参議院の議決の趣旨について御説明を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(本岡昭次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それでは、参議院側からお願いいたします。足立良平君。
○足立良平君 それでは、参議院における内閣総理大臣の指名について御説明を申し上げます。 内閣総辞職の通知を受けまして、本日、参議院規則の定めるところによりまして内閣総理大臣の指名のための議事を行いましたが、最初の記名投票におきましては過半数を得た者がなく、引き続き上位二名について決選投票を行いました結果、投票総数二百四十七票、菅直人君百四十二票、小渕恵三君百三票となりまして、本院は菅直人君を内閣総理大臣に指名することに決しました。 今回の参議院議員選挙の結果を見ますと、これは火を見るよりも明らかなように、橋本内閣の経済政策の失敗が今日の不況をもたらし、国民生活を脅かしたため、自由民主党政権にノーの意思表示を突きつけたものと考えております。選挙の結果に対する責任を負って退陣をされました橋本内閣総理大臣の次の総理大臣を指名するに際しましては、今回の選挙に反映された国民の意思を最大限に尊重すべきであると考えております。 すなわち、衆議院が指名した小渕恵三君は、橋本内閣の重要閣僚であり、自由民主党の中で枢要な役割を果たしてきたという意味におきまして、共同責任こそあれ、到底今日の国民の意思を反映した総理大臣とは言えません。 国民は政権の移譲を求めているのであります。参議院が菅直人君を指名するに至ったのは、まさにこういった考え方の帰結でございます。 以上、簡単でありますけれども、参議院側の説明といたします。
○議長(本岡昭次君) 次に、衆議院の議決の趣旨について御説明を願います。大島理森君。
○大島理森君 衆議院といたしましては、自由民主党総裁小渕恵三君を投票総数四百九十七票中二百六十八票という圧倒的多数で指名いたしました。 小渕恵三君は、豊かな経験と卓越した調整力と決断力を兼ね備えており、十分な総合力を発揮して、現下のこの難局を乗り切り、日本経済を再生させることができる人物と確信しているところでございます。 両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ますよう御賛同いただきたいと存じます。 非常に簡にして明でございますが、以上をもちまして趣旨の説明にさせていただきます。
○議長(本岡昭次君) ありがとうございました。 以上で各議院の議決の趣旨についての説明は終わりました。 次に、協議に入ります。 参議院側からは、木庭健太郎君、吉川春子君、三重野栄子君、戸田邦司君、衆議院側からは武部勤君から、それぞれ御意見を述べていただくことにいたします。 それでは、順次お願いいたします。木庭健太郎君。
○木庭健太郎君 今、衆議院側からも御意見をお伺いいたしましたが、私どもは、やはり今回の参議院選挙は、現在のこの厳しい経済状況の中で、国民が自民党ノーという判断を下した結果の参議院選挙である、民意が極めて明確な形で出た結果だ、こう判断をしております。これを受けまして、参議院は、菅直人を最終的に指名いたしております。 私どもも、残念ながら、小渕議員はいわば経済政策を失敗した橋本内閣の重要閣僚であった、この方が引き続きやることが本来民意にこたえているかどうか、極めて疑問を呈さざるを得ないと思っております。この際、民意を受けて、ぜひとも政権を移譲し、菅直人、新しい形での内閣を発足する、これがまさに今回の参議院選挙の結果、民意にこたえるべき道だと思いますので、ぜひとも衆議院の皆さんにも御理解を賜り、お考えの変更をいただければ、こう強く願うものでございます。 一言付言いたしますが、今回のこのいわゆる投票に至るまでの間に、自民党の中でいわば閣僚名簿がひとり歩きをしている。まだ衆参でも首班を決定していない、その段階でこういう閣僚名簿がひとり歩きするような事態というのはいかがなものか。立法府の形骸にならないか、これについては、参議院としては強い懸念を持っているということだけを付言させていただきまして、意見表明といたします。 以上でございます。
○議長(本岡昭次君) ありがとうございました。 続いて、吉川春子君。
○吉川春子君 自民党の多数が、民意とかけ離れた、いわば虚構の多数であるということが、参議院の決選投票の結果明らかになったと思います。選挙の自民党の得票率も、二五・一七%、対有権者比でいうと一四・二六%です。そのことと今度の決選投票の結果が一緒であると思います。民意とかけ隣れているという点で一緒であると思います。 そして、やはり衆議院の解散・総選挙を断行することこそ、民意とかけ離れた結果を解消する方法だと思います。そして、国民も総選挙を求めるという世論調査の結果も明らかになっておりまして、ある新聞では六割、ある新聞では五割という、早く解散・総選挙を求めるという声が多数を占めています。 私たちは、菅代表に対して第一回目での投票から投票いたしましたけれども、国会の議席と民意を一致させるために一日も早く解散・総選挙を行うべきである、そういうために菅代表に投票いたしました。その結果が国会全体の意思となることを強く表明いたしまして、私の発言を終わります。
○議長(本岡昭次君) ありがとうございました。 続いて、三重野栄子君。
○三重野栄子君 私どもは、一九八九年の参議院選挙から、民意としては政治が変わってほしいということが動き出してきた時代だというふうに思っております。 連立の時代が続きまして、私どもは、村山内閣そしてまた橋本内閣に参加をしてまいりました。社会民主主義の党といたしまして、国民の大多数が望んでおられるような政治の実現について努力をしてまいりましたけれども、連立につきまして、残念ながら五月の三十日をもって閣外協力を解消したわけでございますが、これからの時代というのは、ある一定、連立政権が続くであろうというふうに予測をしております。 そういう意味で、このたびの菅代表を推薦するに当たりましても、今幾つかの政党ございますけれども、そういう政党と一緒に新しい時代が築ければということで菅代表を支持したところでございます。
○議長(本岡昭次君) ありがとうございます。 戸田邦司君。
○戸田邦司君 いろいろ意見が出ていますので、簡潔に申し上げます。 まず第一点でありますが、まだ首班指名が終了していないという段階で閣僚名簿が出てくるというようなことにつきましては、これは参議院を軽視するということから一言申し上げておきたいと思います。 それから、さきの参議院選挙の結果というのは、これは国民の強く希求するところがあのような結果を生んだと私たちは考えております。一昨年の衆議院選挙で当初自民党が過半数に達しなかったというようなことも考え合わせますと、この際、国民の強く希求するところに従いまして、参議院での表決を衆議院の皆さんに受け入れていただきたいということを強く希望いたしまして、私の意見といたします。
○議長(本岡昭次君) ありがとうございました。 それでは、衆議院の方からお願いいたします。武部勤君。
○武部勤君 いろいろ御意見を承りました。しかしながら、私どもといたしましては、小渕恵三君の、政治の復権並びに日本経済再生にかける意気込みは大変なものだ、かように評価いたしております。したがいまして、皆様方の御意見に応ずるわけにはまいりませんので、この辺で結論をお願いしたい。 簡単でございますが、一言御発言にかえさせていただきます。以上です。
○議長(本岡昭次君) 以上で各議院の意見の表明は終わりました。 これより採決することといたします。 まず、採決の順序についてお諮りいたします。 先ほどの両院の打合会における協議に基づきまして、議決の趣旨の説明の順序に従い、まず参議院の指名の議決について採決を行い、次に衆議院の指名の議決について採決いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(本岡昭次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それでは、内閣総理大臣の指名は、参議院の指名どおり決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○議長(本岡昭次君) 起立九名。これは出席協議委員の三分の二に達しません。よって、成案となるに至りません。 次に、内閣総理大臣の指名は、衆議院の指名どおり決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○議長(本岡昭次君) 起立十名。これも出席協議委員の三分の二に達しません。よって、本協議会は成案を得るに至りませんでした。 以上をもって本協議会の議事は終了いたしました。 本日は、協議委員の皆さんの御協力により議長を無事務めさせていただきました。ありがとうございました。(拍手) これにて散会いたします。 午後四時二十七分散会