予算委員会 第6号
- 発言数
- 159 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1998/10/15
会議録
○委員長(倉田寛之君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成十年度第二次補正予算案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 質疑は総括質疑方式とすること、質疑割り当て時間の総計は四十九分とし、各会派への割り当て時間は、民主党・新緑風会十六分、公明七分、日本共産党七分、社会民主党・護憲連合六分、自由党四分、二院クラブ・自由連合三分、新党さきがけ三分、改革クラブ三分とすること、質疑順位につきましてはお手元に配付いたしておりますとおりでございます。 ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 平成十年度一般会計補正予算(第2号)を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。
○国務大臣(宮澤喜一君) 平成十年度補正予算(第2号)につきまして、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その内容を申し上げます。 本補正予算は、総則において、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律及び金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律案の規定により、預金保険機構の金融再生勘定の借入金等について十八兆円、金融機能早期健全化勘定の借入金等について二十五兆円の政府保証限度額を定めること等としております。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(倉田寛之君) 以上で趣旨の説明は終了いたしました。 それでは、これより質疑に入ります。簗瀬進君。
○簗瀬進君 今国会一番多く聞けた言葉は、モラルハザードという言葉でなかったのではないか。モラルハザードは金融に始まって、どうも最後は政治のモラルハザードで終わってしまうのではないのか、このような懸念を持っております。 さて、まず冒頭に、防衛庁長官に御質問させていただきたい。 私、ことしの夏にあの「ノモンハンの夏」という本を読みました。今回の国家的な背任事件、あるいは防衛庁ぐるみと言われてもしようがないような組織的な証拠隠滅事件、私はこのような事件を見るにつけ、関東軍の秘密主義あるいは独善主義、仲間内のもたれ合い、そしてその結果の無責任体制、日本の歴史を悲劇に追いやったこのような歴史をもう一回ほうふつと思い出してしまいます。 この問題は、シビリアンコントロールの本質にかかわる問題であって、この問題について明確な責任をとったということが歴史的に残らないと、私は日本の将来に大変重大な禍根を残すのではないかと思います。 どうか防衛庁長官、その責任を明らかにする意味で、歴史を正しく導くために、勇断を持って御勇退すべきなのではないのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、簗瀬委員御指摘の四社事件に関連して、防衛庁が組織的にあるいは大量に証拠隠滅を図ったのではないかという報道が九月十二日になされまして、私は即座に内部に調査委員会を設けまして、防衛庁の自浄能力を発揮する上で、みずからの力でこの事実関係を明らかにしていくことが国民の信頼を回復する第一歩であるということから、この一カ月間、休日返上で聞き取り調査等を行ってきたところであります。 これまでに二百人余りの職員あるいは企業関係者から聞き取り調査を行いまして、昨日、中間報告をさせていただいたところであります。我々がこれまでに聞き取り調査を行って知り得た情報についてはすべて明らかにさせていただいておるところであります。 残念に思うことは、防衛庁は、本来は国民の生命、財産を守り、国家の安全と平和な国民生活を守っていくことが任務であります。それにもかかわりませず、背任事件等に襲われまして国民の期待を裏切っていることに対しましては、私は毎日毎日心の痛みを感じ、申しわけないという気持ちでいっぱいであります。 しかし、もう一つは、防衛庁の幹部が捜査直前に自宅に書類を持ち帰ったりしておったことは、国民に疑惑を招いたことも事実であり、中間報告にきちっと報告をさせていただいております。これにつきましては、私は、今後も引き続いて調査を行いまして、事実関係に基づいて厳正なる処分をし、けじめをつけて、国民の皆さん方に信頼をしてもらう第一歩を踏み出していきたいと思っております。 またさらに、こうした事態が再び起こることがないようにするためにはどうしたらいいかということが次の課題であります。 我々は、厳正なる綱紀の粛正を図ると同時に、調達本部で背任事件が発覚したわけでありますから、調達本部の組織の運営、そういったものに問題点があったのはどこなのか、そういうことを洗いざらい世間に発表をいたしまして、その上で、調本を解体するような視野を持って本格的に調達本部のシステムを改革していかなければならないというふうに思っております。 既に、私は外部の有識者をもって防衛調達検討会を発足させており、さらに内部から呼応していくために、私が本部長になりまして、調本、内部の装備局、各幕の装備部、この連関性をどういうふうにしていくかについて抜本的な見直しを行い、世間の皆さん方、国民の皆さん方の信頼をかち取るような防衛調達の仕組みを考えてまいりたい、それが私の当面の責務であると考えております。 御理解をいただきたいと思っております。
○簗瀬進君 調達本部だけに限って総括をするというのは、ある意味では大変な責任逃れなのではないのかなと。ただ、この問題は、外防委員会そして本会議等ございますから、深追いはここでは避けたいと思います。 次に、私にはたくさんの電子メールの仲間がいます。その一人、これはある銀行系のシンクタンクの主任研究員をなさっている方でありますが、けさ、予算委員会で質問するということを聞きまして、私にメールをくれました。 先ほど来の金融特の議論の中でもありましたけれども、二十兆円の貸し渋り対策、これについて特別枠ができたわけであります。実はこの貸し渋り対策、十月一日から施行されているんですが、それによってより一層の資金回収、あるいはさらにひどい貸し渋りが助長されている、逆効果だと、こういうふうな大変な危機感を持ったメールでございます。 ちょっと御紹介しますと、現在、各銀行は支店に融資回収ノルマを課しているそうです。ちなみに、一律三%とか言っていました。資金繰り対策のために入れた公的資金二十兆円が銀行に吸い取られているだけの感じがいたします。自分の不良債権を保証協会につけかえさせるために、信用保証協会枠の利用を推し進めていることは確かのようです。このようなメールでございました。 こういう問題に対して、野中官房長官は大変率直な記者会見をなさっておるようであります。その辺の御所感をまず官房長官からお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 今、簗瀬委員が御指摘のように、中小企業の深刻な経営状態を考えまして、政府は先般国会にもお願いをいたしまして、信用保証協会の保証のあり方について、この代位弁済を百分の百国が見るといったような英断を持って今回の異常な処置をしたところでございます。 けれども、委員御指摘のように、現実は旧来の債務のつけかえといったような事実関係が私どもにも出てまいりまして、私はそのことについて会見を通じて非常に厳しい発言をしたところでございます。その後、通産省、中小企業庁関係の皆さん、あるいは自治省を通じまして、都道府県、関係市等にお願いをいたしまして、ようやく金融機関におかれましてもこういうつけかえが行われない配慮が少し出てきたということを聞いて、なお一層関係省庁や府県において、この取り組みが保証協会を中心にして金融機関のモラルが確立できるように、そして中小企業の皆さんの困窮した状態が一刻も早く解消できるように取り組んでまいりたいと存じておるところでございます。
○簗瀬進君 同じ問題について、通産大臣の御所感あるいは指導方針を聞かせてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 特別の保証枠二十兆をお決めいただき、また法律改正をいたしましたのは、中小企業に対しまして実際に資金が行き渡るということを目的にしたわけでございまして、金融機関の従来の貸し出しを肩がわりするというような意図を持ってこの制度を導入したわけではありません。 現在、都道府県あるいは通産局、財務局あるいは地元の中小企業団体等を通じまして、そのようなことがないように厳重に私どもは監視していかなければなりませんし、また、保証協会の二十兆の特別枠が円滑に中小企業の方々の保証に回るように、あらゆる機関、あらゆる機会を通じて指導をしてまいりたい、そのように思っております。
○簗瀬進君 金融機関が中小企業者のための二十兆円を自分の不良債権回収のための一つの助けとして考えているようだったら、全くこれは本末転倒、まさにこれもまた一つのモラルハザードなのではないのかなと思います。 しっかりとした御指導をしていただかなければ困るので、金融監督庁長官の所見を求めたいと思います。
○政府委員(日野正晴君) お答えいたします。 いわゆる貸し渋り問題につきましては、これまで政府といたしまして、早期是正措置の運用の弾力化、それから保有株式の評価方法の変更、さらには公的資金注入による自己資本比率の向上、また、ただいま御議論いただいております信用保証協会の信用補完制度の拡充等の措置をさまざまな角度から講じてきたところでございます。 金融監督庁といたしましては、去る九月十一日に、金融取引に関する金融機関と利用者との間の苦情相談体制の一層の強化を図るために、インターネットに、金融関係団体に設けられております苦情相談窓口につきまして、財務局を通じて全国に配布するということを広報いたしました。また、各金融業界に対しましては、苦情相談窓口の存在及び連絡先につきまして広く広報を行うように要請いたしました。また、金融関係団体の苦情相談窓口における苦情相談の実施状況につきまして、金融監督庁が結果報告を求めるということにしております。 さらに、貸し渋りの問題につきましては、貸し手あるいは借り手双方の生の声をきめ細かく把握した上で、金融関係団体、中小企業団体、政府系金融機関等の融資に関係する各事業者が協力して対応することが重要であると考えますので、緊密な意見交換を図っていくこととしたいと考えております。 いずれにいたしましても、金融機関が融資態度を必要以上に萎縮させて健全な取引先に対する必要な資金供給が円滑に行われないといったような事態が生じることのないよう、これからも金融機関の融資動向につきましては、引き続き厳重に注視してまいりたいと考えております。
○簗瀬進君 次の質問に移ります。 総理、きょうの全国紙一面に、「国内金融機関の不良債権百兆円」だと、このような金額をしっかりとおっしゃられた総理の言葉が出ております。これは、どのような事実認識の中で、あるいはどのような調査結果をもとにして百兆円というお話をなさったのか、根拠を明らかにしてください。
○国務大臣(小渕恵三君) きょうは、午前中を利用いたしまして、ベンチャーフェアJAPAN'98、それから'98中小企業テクノフェア、二つのフェアに出席いたしました。 それは、中小企業が今困難な状況でありますが、一つは、ベンチャーとして新しいいろんな仕事に取り組んでおることでございまして、激励に上がりました。一方もう一つは、中小企業の皆さんがいろいろと下請関係で御苦労されていること、あるいは他種業種との関係においてでございまして、そうしたことで御激励に上がりました。 その折、私は、ちょっと言葉が足りなかったかと思いますけれども、いろいろ外国からも日本の金融機関の不良債権の問題についてかなり大きな額が示されておると。言わんとしたことは、そういうことの中で日本の金融機関が、いやしくもそういうことがあって、金融機関が厳しい状況だから貸し渋りの状況というようなことをしてはならぬということの趣旨で実は申し上げたつもりです。 中小企業の皆さんばかりですから、貸し渋りの問題があってはいかぬと、そういうことで金融機関自身もみずからの体質を改善していかなきゃならないけれども、額が非常に大きな不良債権があって、それがゆえにしてはいかぬということでございまして、数字を挙げたのはいささか軽薄だったかもしれませんけれども、趣旨としてはそういう趣旨を申し上げたわけでございます。 それから、私自身がそういった数字を全く掌握しておることではございませんで、大量のと言うべきところだったろうと思いますけれども、そういった意味で誤解を招いたことは大変申しわけないというふうに思っております。
○簗瀬進君 総理は、今まで政府が発表してまいりました第Ⅱ分類を含む問題債権が金額的に幾らぐらいだったか御存じですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 七十七兆と思っております。
○簗瀬進君 八十七兆円の誤りじゃなかったですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 八十七兆円と心得ております。
○簗瀬進君 まさに今の総理の御答弁の中に、十三兆円も不良債権が今までの認識よりもふえているというふうなことになるわけでありまして、そこはどのような根拠でそのようにおっしゃったんですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 申し上げましたように、私自身がその数字を確定して申し上げたわけではございません。お許しいただければ、それはアメリカあたりではもっと高い数字を挙げておるわけでございまして、したがいましてそういった点で日本の金融機関が大量の不良債権を抱えているということで、そういうことであるがゆえに、先ほど申し上げておりますように多数の中小企業の皆さんがおられましたので、不良債権がゆえに貸し渋りが起こるというような実態もこれあり、そういった意味でぜひ貸し渋りが起こることのないように最善の努力をするということを実は申し上げたわけでございます。 その点、配慮が足りなかったかもしれませんけれども、若干言葉足らずかもしれませんが、固定して、それだけの数字をしっかり把握した上で申し上げなかったことはお許しをいただきたいと思います。
○簗瀬進君 みずから御答弁の中で軽薄というふうなことをおっしゃいました。まさに私もそうだと思います。情報開示がなされていない、そういう中で一国の総理大臣がアバウトであっても挙げる数字というのは、これは国内のみならず国外にも大変な影響を及ぼすんです。 その辺についての総理としての反省の弁をもう一度聞かせていただきたい。
○国務大臣(小渕恵三君) 申し上げましたように、いろいろの数字が頭の中にございまして、外国の方ではもっと高い数字も指摘をされておりますし、それからこの不良債権の数字につきましてはⅡ分類からⅣ分類までいろいろの数字が上がっておりまして、具体的に私が十分把握しない上でこのような数字を申し上げたことは甚だもって申しわけない限りで、心からおわび申し上げたいと思います。 ただ、繰り返しますが、こういったことで、我々としてはそれがゆえに、不良債権がゆえに貸し渋りというようなことが起こってはならぬということを強調したつもりでございますけれども、重ねておわび申し上げます。
○簗瀬進君 予算が二十五兆とそれから十八兆、合わせて四十三兆というのが今回の趣旨でありますけれども、これではちょっと足らないんじゃないですか、総理、百兆円とすれば。
○国務大臣(小渕恵三君) 不良債権に対して国会で御審議をいただいております各法律がございまして、そしてそれが通過をし、それに必要な予算として予算総則でお認めいただくこの予算案の審議を今お願いしておりますので、その数字によって対処していきたいというふうに思います。
○簗瀬進君 次の質問に移ります。 今回、金融システムが危機に陥ったということで画期的な金融再生関連の法案ができ上がったわけでありますが、要点を挙げて簡潔に、金融危機に陥った原因の分析、総理として何が一番問題だったのかということを二、三点挙げていただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 種々の原因があろうかと思いますけれども、やはり今日、日本の金融機関がこれだけの不良債権なるものを抱えておるその最も大きな原因は、いわゆるバブル時におきまして貸し出しその他によった債権が不良化しつつある、こういうことだろうと思います。
○簗瀬進君 よくここでも議論になった、言うならば護送船団方式、あるいは金融と財政が大蔵省によって一元化されてしまって、そこでどうしても財政が勝った政策運営がなされてきたのではないか等の分析がありますけれども、その点についての総理の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 今申し上げましたように、金融機関が土地その他に対しての取得に対して企業に貸し出しをいたしたものが不良債権になったということでございまして、こうしたものをきちんと評価し、そしてそうした金融機関が健全な経営にあるべきということについて、銀行に対する行政、こういうものについていわゆる護送船団方式なるものを是認してきたというようなところにも大きな原因があったということは事実だろうと思います。
○簗瀬進君 総理も今お認めいただいたように、護送船団方式には大変問題があった。それを解消するために、今回の金融再生委員会を初めとする新しいシステムをつくったわけであります。 ということになりますと、金融再生委員会を早急に立ち上げる政治的な責任あるいは政治的な義務が総理にはおありであると私たちは当然に思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) そのとおりだと思っております。
○簗瀬進君 ということになりますと、委員長の人選あるいは四人の委員の選任、その選任についての国会承認というふうなスケジュールが当然予期されなければなりません。 今まさに早急に立ち上げる政治責任があるという私の質問に対して総理は御同意いただいた。それに対して政治的なスケジュールをどのようにこれから運ぼうとしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 金融再生委員会の委員につきましては、金融再生委員会設置法によりまして、国務大臣をもって充てる委員長のほか、「経済、金融又は法律に関して優れた識見と経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」こととされて、適切な人選を行ってまいらなければならぬと深く認識をいたしております。 また、金融再生委員会は、同委員会設置法の公布後二カ月以内に設立されることとされており、それまでの間、委員の人選等の準備を着実に進めてまいる所存でございますが、申し上げましたように、この人選につきましては国会の同意を得なければならぬということでございますので、その任にたえる人をこれから厳正に選んでまいりたいと思っております。
○簗瀬進君 タイムリミットについてはどうですか、特に国会召集ということで。
○国務大臣(小渕恵三君) これは国会が開かれますれば当然この人選についてお諮りをしなければならぬと思っておりまして、まず人選をし、国会で御承認いただくことのできる、またそれにたえ得るような人選を、法律でも規定されておりますので、しっかりと選ばせていただいて対応してまいりたいと思います。
○簗瀬進君 総理は、金融再生委員会を設置するための臨時国会を早期に召集するお考えはありませんか。
○国務大臣(小渕恵三君) まだ国会につきましては、明日をもって一応臨時国会は終了することに相なっておりますが、その後のことにつきましては今考えておりません。 なお、人選につきましては、国会に対しての事後承認の制度もあることも承知をいたしております。
○簗瀬進君 事後承認というのは欠けた場合のことですね。 それで、私は、法の解釈からいって、法律上臨時国会を一定期間のうちに召集しなければならないということに解釈されるのではないのかなと思っておりますが、いかがでございますか。特にこの再生法、それから言うならば再生委員会設置法、それぞれ法の施行期日について定めがあります。そのような中で一定のタイムリミットが、言うならば再生委員会の委員を選任する同意のための臨時国会を開く必要があるんではないのかな、このように思っておるんですけれども、解釈としてそうなるんではないのかな。
○国務大臣(小渕恵三君) 法律の正確な解釈のことでございますので、法制局長官から答弁させます。
○政府委員(大森政輔君) この附則の第五条の第二項におきまして、当初の任命につきまして、国会の閉会で両議院の同意を得ることができないときは、この七条第二項、第三項、これは事後承認の規定でございますが、これを準用するということが規定されております。したがいまして、この法律の解釈といたしまして、どうしても閉会中の場合に任命についての同意を得るため必ず臨時国会の召集をしなければならないということが法律上義務づけられているという解釈としてはならないんではなかろうかというふうに考えます。 なお、憲法論、憲法との関係がございますけれども、それはまたお尋ねがございましたらお答えするというふうにさせていただきたいと思います。
○簗瀬進君 もちろん、憲法の規定で国会をだれが召集するのかということは私もよく存じておるつもりでありますが、実はさきに成立をいたしました金融再生委員会設置法、これは公布の日から起算して二カ月を超えない範囲内において施行するというふうな形になっております。 それからもう一つ、問題はこちらのこの金融機能の再生のための法案でございますけれども、その法案の附則第三条を見ていただければ御理解いただけると思うんですが、金融再生委員会設置法の施行の日の前日まで内閣総理大臣は代行権を持つということになるわけです。 でありますから、二カ月以内に施行しなければならない。そして、施行のときに金融再生委員会がもし存在をしていなければ、総理御自身の金融再生委員会の代行権もないんですよ。空白状況になるんです、だれもいないんです、そういう状況になる。そういうことを考えれば、この附則第三条とそれから第一条、そしてその間この金融再生委員会の代行権を内閣総理大臣がお持ちになる。 そうしますと、空白なく金融再生行政を続けていくというふうな形になれば、当然二カ月以内に臨時国会を召集して、金融再生委員会の委員も全部そろって、金融再生委員会を存在させておくような状況をつくらなければ空白状況になるということなんです。これについてどうお考えですか。
○政府委員(大森政輔君) ただいまの委員の御意見でございますが、どうも必然的に解釈としてそうなるということではないんじゃなかろうかと思う次第でございます。
○簗瀬進君 では、どうなるんですか。施行の前日まで代行権限を総理はお持ちだけれども、それ以後はないんですよ。だれが権限を持つんですか。
○政府委員(白須光美君) お答え申し上げます。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の附則の第一条におきましては、「この法律は、公布の日から起算して十日を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」というふうになっております。また、施行されました上で金融再生委員会、これは再生委員会設置法の公布後二カ月以内に設置されるわけでございますが、その設置までの間は内閣総理大臣がその権限を代行するということでございまして、再生のための緊急措置に関する法律の施行と再生委員会法の施行、すなわち再生委員会の設置の間におきましては内閣総理大臣がその権限を代行するということで、その間の空白はないというように規定されていると承知をいたしております。
○簗瀬進君 だから、速やかに再生委員会が設置されていればいいんですよ。だけれども、先ほどの御答弁の中で、いつ設置をするのか非常に不明確なお話である。法律によれば、二カ月以内に再生委員会ができていないと金融再生行政についてはだれも権限を持たないような──あえて言えば、共管がありますから大蔵省が持つかもしれない。そういうふうな形になっていいんですか、これ。金融再生委員会というのは何のためにつくったんですか。
○政府委員(白須光美君) お答え申し上げます。 先ほど御説明いたしましたとおり、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律におきましては、この法律の施行後再生委員会が設置されるまでの間、つまり二カ月以内に再生委員会が設置されるまでの間におきましては、内閣総理大臣がこの再生緊急措置法に基づきます権限を行使するということでございます。 以上でございます。
○簗瀬進君 答弁者に言いますけれども、第一条、これを読んでくださいよ。「政令で定める日から施行する。」というふうな規定と、もう一つは、言うならばこれは全部日で決まっているわけですよ。総理の権限は施行の日の前日までなんですよ。存在してから権限を失うんじゃないんです。施行の日の前の日までしか代行権限は持たないんです。だから、施行されるときには金融再生委員会を存在させておかなければならないということなんですよ。 官房長官、どうですか。──今、委員長が官房長官を指名したんだから、官房長官答えてくださいよ。
○国務大臣(野中広務君) 私は、簗瀬委員が今御指摘ございましたように、金融再生委員会が発足するまで代行は内閣総理大臣にあると思っております。けれども、それは二カ月以内であると考えております。 あと、必要とあれば、法律的には政府委員からお答えをさせていただきます。
○簗瀬進君 総理にもう一回聞きたいんですけれども、そうすると、二カ月以内に金融再生委員会を設置するための臨時国会を開いていただける、そういうふうに考えてよろしいですね。
○国務大臣(小渕恵三君) 議員立法によりまして法律を制定していただきまして、政府といたしましてはそれこそ金融再生委員会というものを一日も早く設置をしなきゃならぬ、そのためには委員の選任を行わなきゃならないと。委員は、法七条で指摘をされておりますように、「経済、金融又は法律に関して優れた識見と経験を有する者」といたしておりますので、そうした方々を選んでいきたいと思いますけれども、設置のための委員会は、これは直ちにその作業を始めさせていただいておるところでございます。
○簗瀬進君 答弁は結構です。次の質問に移ります。
○国務大臣(宮澤喜一君) 答弁させてくださいよ。
○簗瀬進君 いやいや、次の質問に移らせていただきます。 私は再生委員会の……
○国務大臣(宮澤喜一君) 答弁させてください。
○委員長(倉田寛之君) 補足答弁がありますので。
○簗瀬進君 私は聞いていませんよ、それは。今、総理の答弁で、最高責任者の答弁が出ているんですから、何で補足するんですか。(発言する者多し)いや、法の解釈であろうと……(「聞いてないのはいいよ、委員長」「何で答弁するんですか」「答弁しろ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○政府委員(白須光美君) 補足いたしまして御説明させていただきたいと存じます。 先生御指摘の金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の……(「答弁要らないと言っているじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)附則の第三条におきましては、「金融再生委員会設置法の施行の日の前日までの間におけるこの法律の適用については、」「「内閣総理大臣」とする。」と規定されておりまして、すなわち金融再生法は再生法の公布から十日以内に施行されるわけでございます。 他方、金融再生委員会設置法の方は二カ月以内に施行されるわけでございますので、その間におきましての権限は、附則第三条によりまして内閣総理大臣がこれを行うということでございます。
○簗瀬進君 今の答弁は私の質問とは全然無関係な答弁です、内容的にも全然触れていません。 時間がないので、次の質問です。 言うならば、立ち上がるまでの間、代行としての権限をお持ちになって、再生委員会のやるお仕事は内閣総理大臣がおやりになることになるわけです。法の趣旨を考えると、代行としての総理大臣の業務については一定の謙虚さと抑制が必要だと。これは当然でしょう。でありますから、金融再生委員会が正式に立ち上がるまでは、いわゆる大きな資金注入とか、そういうようなものについてはできない。むしろ突発的、緊急的、例えば長銀の問題とか、ああいう緊急性のある問題については代行しておやりになれるけれども、例えば十九行全体に資金注入をするなどというような全体的なことは、これは金融再生委員会が正式に立ち上がるまではむしろ自制すべきだ、このように考えるのは当然だと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 与えられた権限を法によって指し示した事柄において誠実に実行していくということだろうと思います。
○簗瀬進君 時間が大変なくなってまいりましたので、次の質問に移ります。 言うならば、資金注入のあり方について、任意的にやるのか強制的にやるのか、こういうお話がございますけれども、例えば総理の経済戦略会議、あそこはむしろ強制注入すべきだ等の諮問もあったように聞いております。一方、官房長官は先ほどの金融特の御答弁の中でも、強制注入については慎重にやるべきだというふうな御答弁がありました。 どうも内閣の中で見解が揺れているような感じがするのでありますけれども、金融再生委員会が立ち上がるまでの間、資金注入について総理はどのような御方針で臨もうとしているのか、聞かせてください。
○国務大臣(小渕恵三君) 資本増強制度につきましては、その規模や効果の面で十分機能を発揮し、この法案の目的である我が国金融システムの再構築と我が国経済の活性化に資するため、金融機関が公的資金を受け入れるための体制整備や投入された資本の効果的な活用をしていくことが不可欠であります。したがって、金融機関に対しては、受動的に対応するだけでなく、主体的な行動が求められると考えております。 なお、行政命令で強制資本注入を実施することは、特別公的管理やブリッジバンクなど完全に公的な管理のもとで、銀行は別として、私企業の経営戦略の根幹をなす資本政策に国が強制的かつ直接に介入することは、株主資本利益率の低下等の問題を勘案し、慎重に判断されるべき問題であると。これは本会議でも御答弁申し上げているところでございます。
○簗瀬進君 その他、例えば株の評価の問題等についてもいろいろ聞かせていただきたかった。また、きょうの新聞を見ても、金融監督庁御自身が株の含み損で時価評価をすると長銀は債務超過だと認定なさっている、こういうふうなお話もございます。まさにそういう意味では、株の評価ということで、しっかりと現実に合った評価をなさった上で資金注入をしなければならない。ところが、今回早期健全化法で出されたその内容を見てみましても、大変内容的には、先ほどの共産党の笠井さんの金融特での質問でも明らかなように、適切という言葉が躍ってはいるけれども、実際は適切じゃなくて適当なんではないのかな、こういうふうな話すら出ております。 そういう意味では、本当の意味で、国民のお金をしっかりと使う、そして金融機関もしっかりと立ち直っていただく、ただし国民にはもう最低限の負担しか与えない、こういうふうな基本姿勢をしっかりとっていただかないと、私は本当に百年の日本の歴史を今回過つのではないのかなと思っております。 どうかそういう意味で、小渕総理に対しては獅子奮迅の戦いを挑んでいただきたい、このようにお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で簗瀬進君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明の加藤でございます。 まず、私は非常にシンプルな質問を小渕総理にしたいと思います。 今回、総額六十兆円もの公的資金の枠組みを用意した以上は、この金融システムの安定化策がやはり実効あるもの、効き目のあるものにならなければならない、そうでなければ私は国民は納得しないと思うんですね。しかし、情報開示は全く不十分ですし、資本注入についても政令等にゆだねられている、そういう部分が私は非常に多いのではないかなと思っているわけです。これまで、この裁量的な面につきましてはさんざん私は批判されていると思うわけですけれども、またそういった余地を大きく裁量行政については残している。 総理、これで我が国の金融システムを本当に大丈夫である、そういうふうに言えますか。これは明確に御答弁をお願いしたいわけです。
○国務大臣(小渕恵三君) 二カ月間にわたりまして衆参両院で、日本の金融システムを何としても守らなきゃならぬという立場から、金融再生法案並びに早期健全化法案を成立させていただいたわけでございます。 政府といたしましては、その法律に基づき、国会の意思を十分承りまして、日本の金融システムの安定化のために全力を挙げてこの法の精神を守って努力をいたしてまいりたい、このように考えております。
○加藤修一君 明確な中身には、当然今非常に問題になっている貸し渋りの問題、あるいは最近はもう貸し渋りどころではなくて貸してある資金まで全部回収してしまうというような、きょうの新聞にもそれが載っていたわけですけれども、こういったこともすべて解消できる、こういうふうに考えてよろしいですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 金融機関が本当に健全化していくということであれば、金融機関というものはきちんと健全な借り手に対しましても融資をしていくということに相なるわけでございますので、そういった意味で貸し渋りの状況というものもなくなっていかなければなりませんし、また貸し渋りについては、それぞれの対策は政府といたしましては当然とってまいりますけれども、この両法案を通じまして金融機関がより健全な力を持つということに相なっていけば、私は経済の動きは極めて円滑になっていくものと信じておる次第でございます。
○加藤修一君 今の答弁をそのままとらえてまいりますと、総理は、経済再生内閣という表現で内閣が発足したときに、二年ぐらいで経済を活性化させていく、そういった手順が頭の中に当然あるわけでありますけれども、これは総理としては順調にいっている状態の中に来ておりますか。どうですか、その辺は。
○国務大臣(小渕恵三君) 現在の日本の景況というものは、極めて厳しいことは経企庁のそれぞれの発表にも示されているとおりでございまして、現下は大変困難な状況であることは事実でございます。 ただ、私も内閣を組織させていただきまして以来、あらゆる手法を講じてこの景気後退を取り戻して、経済成長もこれからゼロからさらにプラスになるべく最善の努力をしていかなきゃならぬと思っておりますが、よって来るところ、そうした経済の状況になりましたのを解消するためには、やはり何といっても金融機関が健全でなければならぬ、こういう趣旨で法律が制定をされましたので、そうした金融機関の健全化と同時に、あらゆる手法を講じまして景気に対してこれが上向きになるように努力をし、冒頭申し上げましたように、一両年の間に経済を活性化する、そのための努力を傾注していきたいと思っておる次第でございます。
○加藤修一君 先ほど私が質問した中に、情報開示の徹底という関係、つまり不徹底であるというふうに私は言ったわけですけれども、今回の金融システムの不安、これは金融機関の情報開示がいわゆるグローバルスタンダードから考えても非常におくれている。私は非常にお粗末だと思うわけであります。またそれに加えて、金融機関のモラルハザード、これが生じてかなりいいかげんな経営が行われてきたところに、いわゆるこういった金融システムの不安があるというふうに考えられるわけでありますけれども、一般の企業ならいざ知らず、金融機関の社会的影響というのは非常に大きいと思うわけです。逆にそういった意味では社会的な責任も非常に重い。 これを考えれば、一般の預金者に対して十分な情報を金融機関の窓口において開示する、そういう義務を持たせるべきではないかと思うわけですけれども、この辺について、総理、どうでしょうか。
○政府委員(日野正晴君) お答えいたします。 ただいま御指摘がございましたように、金融機関の情報開示というのはさまざまな意味で大変重要な役割を担っているかと存じます。一つは、金融機関の透明性を拡大いたしまして市場規律に服させるということ。それからもう一つは、ただいまお話がありましたように、預金者自身が自己責任の原則でもってどの金融機関を選択するかといったことにも資することになるかと考えます。 そういった意味におきまして、先回の通常国会で成立させていただきました金融システム改革法によりまして、来年の四月期からは金融機関の資産につきましては連結ベースで、これは大変なことでございまして、いろいろ最近異論もあるようでございますが、連結ベースで、かつ罰則つきでこれをディスクローズするということを予定させていただいているわけでございます。 さらに、先日、法律として通過いたしました金融再生法の第七条におきましては、金融機関の自己査定の内容につきましてこれをディスクローズするということが盛り込まれております。ただ、第Ⅱ分類に属する債権などにつきましては玉石混交でございますので、中小企業の経営者などにとりましては、営々としてやっているのにかかわらずどうしても赤字である、しかし金利は払っている、そういったものについてまで今度主務省令でそれを開示されるということになりますと大変でございますので、できましたならばその辺のところは十分に配慮していただいた主務省令、あるいは金融再生委員会の規則をおつくりいただきたいと考えているところでございます。 また、今ここで御審議いただいております健全化法におきましても、金融機関が健全化計画、資本注入をした場合の計画の公表につきましても盛り込まれているところでございまして、こういったもの全部が相まちまして、これから金融機関のディスクローズにつきましては大変進展していくことになるのではないかというふうに考えている次第でございます。
○加藤修一君 今の答弁の中で、最後の方に今後進展していくことになるのではないでしょうかという話がございましたけれども、銀行法の第十二条ですか、十二条の二に、預金者等の保護に資するため、総理府令あるいは大蔵省令で定めるところにより、預金等に係る契約の内容そのほか預金者等に参考となるべき情報の提供を行わなければならない、このように書いているわけですけれども、私は具体的にその辺のことをお聞きしたいわけです。 例えば、私が先ほど窓口において開示する義務という話をいたしましたけれども、政府に提出する有価証券報告書、これを窓口に常設する、そういったことを義務化することも一つではないかと思いますけれども、総理、どうでしょうか。
○政府委員(日野正晴君) これは各金融機関において取り扱いが大変区々でございますが、金融機関の中には、店頭に非常に詳しい内容の業務あるいは財産の状況についての内容を記載した、つまり有価証券報告書に非常に近いような形のものを掲げているところもございます。 ただ、これはお客様はどちらかといいますと、銀行の店頭に参りますと待たされている間は週刊誌を読むとか、そっちの方に実際は目が行っているようでございまして、なかなかそういったかた苦しい書類には目が行かないというのが実情でございまして、余り世間には知られておりませんが、金融機関は大変立派なディスクローズ誌をそれぞれの店頭で掲示させていただいております。 ただ、有価証券報告書すべてを各金融機関に義務づけることになりますと、これはまた有価証券報告書のそもそもの性格というものが問題になりますので、これを一概に、有価証券報告書そのものではなしに、それと似たようなものといいますか、それに類するようなものを織り込んだような、業務や財産の状況を詳細に記載したようなものをこれから各金融機関が競って、自分の金融機関にはこういうメリットがあるんだということをディスクローズしていけば、おのずから金融機関の評価も高まってくるのではないかというふうに考えているところでございます。
○加藤修一君 自己責任とかそういう話が出てまいりましたけれども、率先して銀行それ自体が窓口にそういうものを置いて、なるべく目に入るような機会をふやすことも私は非常に大切だと思うんです。ですから、それはやはり義務化して、なるべくそういう機会が多くなるような形にすることも非常に大切だと思うんですけれども、もう一度重ねて義務化の件についてお聞きしたいと思います。
○政府委員(日野正晴君) 繰り返しになって恐縮でございますが、各店頭にそれぞれの金融機関が、何と申しましょうか、それぞれ競争原理が出てまいりますと、とにかく内容がよくわかるようなものが並んでいない金融機関はやはり劣後するといったような、これからそういう世界に入ってくるのではないかというふうに考えているところでございます。
○加藤修一君 それでは、次の質問に移ります。 先ほど総理が答弁の中でおっしゃっていましたように、極めて経済の状況というのは大変である。そういったことから、例えば不況を克服するという意味では、産業連関分析なんかでよく言われる話ですけれども、住宅投資あるいは自動車などの関係について投資をしていくと非常に経済波及効果が大きいという話になるわけですけれども、不況を克服する上で今の住宅需要、それを増加させることが非常に、私も同じようにそういう施策をやっていくべきであると考えるわけです。 具体的に、住宅ローン利子減税制度を創設して、新築のほか増改築のローンも含めて支払いが終わるまで全期間ローン利子分を所得控除する、こういったこともやることが非常に大切ではないかと思うわけです。これはやはり私は速やかに実行すべきだと考えておりますけれども、総理自身はどのような御見解をお持ちですか。
○国務大臣(関谷勝嗣君) 事務的に答えさせていただきたいと思うのですが、先生御指摘のように、住宅投資の低水準がずっと続いておりました。御承知のように、もう十九カ月にわたりまして対前月比で低下しておるわけでございまして、住宅税制のさらなる充実というのが大変重要だろうと思っております。これがまた景気を喚起する大きなインパクトになると私も考えておりまして、先生御指摘の住宅ローン利子所得控除制度、建設省といたしましてもその創設に向かって鋭意前向きで考えておるところでございます。 これと、現に実施しておりますけれども、先生御承知のように住宅促進税制もございますが、これは前期と言いましょうか、借りまして返済の当初は非常に負担軽減になるわけでございます。ですから、ローン利子のことになりますれば、これは長期にわたっての負担軽減措置になってくるということだろうと思いまして、この方が私は非常に効果が大きいのではないかと思っております。 ただ、この新しいものができましたら、今ございます住宅促進税制とどちらかを選択していただくという形式にしたいと私は個人的には考えております。
○加藤修一君 総理、どうですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 住宅ローン問題につきましては、非常に重要な課題だと認識をいたしております。こうした政策税制につきましては、政府及び党の税制調査会におきまして税制として適切なものについて検討していただけるものと考えておりますが、いずれにいたしましても、住宅ローンに係る政策減税につきましては、中堅所得者のローンによる住宅取得を支援することが肝要であるというふうに考えておりまして、来年度税制改正の中でしっかりとした検討を行ってまいりたい。 ここまでの答弁にさせていただきますが、ぜひひとつ住宅ローンにつきましては政府といたしましても真剣に取り組まなきゃならない課題であるという認識はいたしております。
○加藤修一君 積極的によろしくお願いしたいと思います。 小渕政権の景気対策を考えていきますと、当初からずっと眺めてまいりますと、政府は追加景気対策について、来年一月に十一年度予算と十年度補正予算を合わせた十五カ月予算として提出していきたいと言っていたわけです。ところが、その後マスコミが報じるところによりますと、補正予算を大幅に前倒しして、ことしじゅうに成立させる意向であると言われてきていたわけですけれども、そういうことから十一月に国会を召集しようという話にもなっていたわけです。 しかし、昨日の報道を見ますと、ことしじゅうに次期臨時国会は召集しない見込みであるというふうに報道されているわけであります。総理直属のいわゆる諮問機関であります経済戦略会議も追加景気対策として十兆円を超す財政出動を提言したと伝えられておりますし、この追加の補正予算は一体いつ国会に出す予定ですか。
○国務大臣(小渕恵三君) 実は、第二次でありませんで、これから第三次になるかもしれませんが、補正予算につきましても今真剣に検討をいたしておるところでございまして、昨日も経済戦略会議からもいろいろの御意見をちょうだいいたしました。また、昨日は経団連の会長からも御提言をちょうだいいたしました。 実際、補正予算としてどういうものが実はあり得るかということもこれもまた極めて重要な点でございます。一方、来年度予算についての概算要求もございましたが、その中で、新たに四兆円の公共、非公共の問題につきまして、各大臣にもどういう問題を取り上げればよろしいかということでお願いもしておるわけでございます。 したがいまして、これから政府といたしまして、それぞれ担当の大臣に、どのような補正予算、あるいはまた来年度予算もそうでございますけれども、具体的にどういうものを取り上げることが一番景気に効果的であるかということにつきまして、現在鋭意全力を挙げて検討させていただいておるところでございます。
○委員長(倉田寛之君) 加藤修一君、時間が参りました。
○加藤修一君 最後にします。 では、ことしじゅうは補正予算の提出はないということですか。
○国務大臣(小渕恵三君) したがいまして、何をなすかということにつきまして現在政府部内で全力で検討させていただいておりますので、そうしたことがまとまりますればそういうことになるかと思いますが、現在、鋭意努力をさせていただいておるということでございます。
○加藤修一君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、市田忠義君の質疑を行います。市田忠義君。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 今、多くの国民は怒り心頭に発しています。銀行支援のために公的資金を六十兆円もつぎ込むと。国民の暮らしや営業にはほとんど何の手だても講じずに、銀行にだけはなぜ湯水のように国民の税金が注ぎ込まれるのか。だれが考えても納得できないのは当然であります。 そこで、まず初めにお聞きしたい。 金融再生法第六十六条、早期健全化法第十七条では、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第三条について触れています。この第三条はどんなことを規定しているのか、御説明ください。
○政府委員(涌井洋治君) お答えいたします。 法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第三条におきましては、「政府又は地方公共団体は、会社その他の法人の債務については、保証契約をすることができない。」と定めております。この趣旨は、国庫負担の累増を防止するとともに、企業の自主的な活動を促進するということでこのような規定が定められたと承知しております。 しかしながら、公共性あるいは公益性の高い業務を行う法人の場合につきましては、その業務の執行あるいは財務会計等につきまして国の監督が十分確保でき、かつ保証債務に係る借入金等の使途のチェック及び債務の履行が確保し得る場合に限りまして、当該法人に係る法律におきまして、「法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第三条の規定にかかわらず、」と明示しまして、政府による債務保証を可能にしております。 このような立法例は数々ありまして、例えば中小企業金融公庫法だとかあるいは道路公団法等、公共性、公益性の高い業務を行う法人につきましてはそのような政府保証ができるというような規定を設けているわけでございます。 今般の金融再生法及び早期健全化法におきましても、これは預金保険機構の業務の公共性あるいは国の監督権限等を踏まえまして、同機構の借入金に対して政府保証を可能とするために、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律の特例として政府保証をすることができるという規定が定められているということでございます。
○市田忠義君 私はここに「例解立法技術」という本を持ってまいりました。これは歴代の法制局長官、林修三氏、吉國一郎氏、角田礼次郎氏、そうそうたる方々の共著によるものですが、この著書によれば、今説明された法律は、本法律に規定されている助成措置の乱発が戦後財政に悪影響を及ぼすのを防止することをねらいとして制定したと。そして、第三条の規定の趣旨は、戦前の反省の上に立って、債務保証は、当面の財政負担を伴わないということで安易に採用すると将来に思いがけない巨額の財政負担をしなければならなくなる、今の事態をまるで見越したような説明でありますが、そういう危険性があるから原則禁止と。 もちろん特例、例外があるのは知っています。したがって、もし今回のように予算総則に書く場合であっても、その額にはおのずから節度が求められる。それを今度の提起を見ますと、ことしの税収見込み額五十七兆円に匹敵する規模の金額を上限として書き込む。これは財政民主主義にももとる財政のモラルハザードともいうべきものと断ぜざるを得ません。 当時の立法者が恐れたようなずさんさが今回の公的支援枠の設定の経過に既にあらわれている。もともと自民党案では十七兆円と合わせて三十兆円、野党三党案では二十七兆円だった。ところが、これがあっという間に六十七兆円。そうなったかと思うと、翌日には何の説明も何の根拠らしい根拠も示されずに六十兆円に落ちつく。これは多くの国民が、余りにもいいかげんじゃないか、仮にも国民の税金だ、何だと、そう思うのは私は当然だと思うのです。 そこでお聞きしたい。六十兆円の公的支援は、いずれ国民に大きな負担となってはね返ってくる。特例業務勘定の十七兆円、これは支出したら戻ってこない。間違いありませんか。
○政府委員(伏屋和彦君) お答えいたします。 特例業務勘定における交付国債の七兆円分は、これは預金者保護を目的といたしまして、破綻金融機関に生じた損失等を補てんするために使用されるものでございまして、その資金が戻ってくることは想定しておりません。
○市田忠義君 新たな四十三兆円についても、きょうの金融特の質疑の中で宮澤大蔵大臣は、何がしかは返ってくるかもしれない、しかし多くは返ってこない可能性が強いということにも言及されました。返ってこない可能性もある、そういうことをおっしゃいました。 総理の認識はいかがですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 私はそう申しておらないつもりでございます。 まず、二十五兆の金額は、これは銀行に渡しきりになるのではございませんで、将来その銀行が成功して政府に返ってくる、ほとんど返ってくる金額であろうと思います。ただし、十八兆については、これはブリッジバンクであるとか公的管理とかいうところの費用でありますとか、あるいは整理回収銀行の不良債権の買い付け等々に使いますので、何がしか返ってくると考えますが、全部とは申せないと思います。
○市田忠義君 全部が返ってくるわけではないということをお認めになったわけです。 総理、どうですか。今の大蔵大臣の答弁どおりでいいですね。確認したい。
○国務大臣(小渕恵三君) そのとおりでございます。
○市田忠義君 株の専門家であるメリルリンチの証券調査部の小関シニアアナリストはこう述べておられます。資本注入に踏み切る前に、国民に注入枠のかなりの部分がロスになる可能性があることを明示する必要がある、半額程度が損失になると予想され、単純な投資とは異なるからだと。この方の説によれば、半額だってそれは三十兆円だ。大変な額であります。法人に対する政府の財政援助制限法が心配したとおり、将来に思いがけない巨額の財政負担をしなければならなくなる危険性、これが目前に迫っている。そして、これは結局途方もない国民の税金のつぎ込みになって、すべて国民の負担になってかぶさってくる、そういう危険性がある。そういう恐るべき道に踏み出したということにならざるを得ない。 そこで、私はお聞きしたい。財政のモラルハザードを引き起こして、国民に大幅な負担を強いて銀行に公的資金を投入する。では、その公的資金の投入を受けた銀行は本当に国民に責任を持つ営業を行っているか。先ほど簗瀬委員からも質問がありました。 野中官房長官にお聞きしたい。 官房長官は十月九日の閣議後の記者会見で、金融機関のモラルの欠如、はらわたが煮えくり返る思いだ、そういう見出しが躍る報道記事がございました。官房長官は、どういう事実があって、そしてそれに対してどういう措置を講じられたのか、改めてこの場でお述べいただきたい。
○国務大臣(野中広務君) 非常に不況のために苦しむ中小企業の特に資金繰りについて何らかの手配を早急にやるようにという総理の指示によりまして、通産省、大蔵省等いろいろ協議をいたしまして貸し渋り特別対策を講じたところであります。それは、御存じのように信用保証協会の保証を特別枠として措置を国会にもお願いしたわけでございます。 けれども、その後私どもに入ってくる状況を聞いてみますと、従来の債務に金融機関がつけかえるというような事例が二つほど私のところに出てまいりましたので、表現は余り適切ではなかったと思いますけれども、当時の気持ちを率直に私は披瀝したわけでございます。 その後、また関係の方から、よく言ってくれた、おかげで私の分はとまることがなかったというお返事をいただきまた。また、中小企業庁におきましてもその後点検をして若干の事実関係を把握したようでございますけれども、それが今スムーズに流れつつあるということを聞いて、素直に言ってよかったなと思っております。
○市田忠義君 大変率直な御答弁で、ありがとうございました。 私のもとにも同様の話が届いてきております。ある都銀では、企業者の手持ちの運転資金、これで貸し付けた金を返済させて、運転資金名目で信用保証協会の保証つき融資を受けさせる。こういう手の込んだやり方をやって事実上の資金回収を進めている。もう貸し渋りどころか資金の回収をやっている。 本来、信用保証枠の拡大を今度やられたのは、銀行の異常な貸し渋り、これで営業が立ち行かなくなった中小企業を救済する。ところが、この制度を悪用している。資金回収の手段として利用して、焦げついたら国庫に代位弁済させる。これは、私は、銀行甘やかし政策が行き着くところまで行った、その見本だと思うんです。 我が党は、もともと銀行に対して公的資金のつぎ込みそのものをやめるべきだ、そういう立場でありますが、少なくともこんなむちゃなことをやる、モラルに反することをやっている銀行には公的支援をやるべきでない。公的資金の投入をやるべきでない。総理、いかがですか。
○国務大臣(小渕恵三君) このようなというのがなかなか難しいと思いますけれども、少なくとも金融機関として、今回のこの法律の趣旨を踏まえて健全化をし、そのことによりましてきちんとした経営をし、そして金融を末端にまでスムーズに流していくという形のものでなきゃならぬと思いますし、モラルハザードにつきましては、経営者の責任としてこれはきちんと対処しなきゃならない問題と思っております。
○委員長(倉田寛之君) 市田忠義君、時間が参りました。
○市田忠義君 一言。 今、政府がやるべきことは、銀行を支援、救済することではなくて、消費税の減税など国民を救済することだ、そのことを強く求めて、私の質問を終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で市田忠義君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、日下部禧代子君の質疑を行います。日下部禧代子君。
○日下部禧代子君 日本経済は今いわゆるデフレスパイラル、戦後未曾有の不況下にございます。国民はその深刻さを日々至るところで身を切られる思いで痛感させられております。金融対策と同時並行的に効果的な景気対策が早急に講じられるべきだったと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。 経済再生内閣と銘打ってスタートなさいました小渕内閣でいらっしゃいます。会期末をあすに控えまして、その自己評価、百点満点で何点、採点なさいますでしょうか。国民の採点はかなり厳しゅうございますが、いかがでございますか。総理及び経済企画庁長官にお尋ねいたします。同時に、今後の経済見通しと経済運営についてもあわせてお尋ね申し上げます。 お二人の採点が違っていらっしゃいましても内閣不一致とは申しませんので、どうぞ正直にお答えくださいますように。
○国務大臣(小渕恵三君) 採点をみずからするということは大変難しゅうございますが、私といたしましては、最善を尽くし最大の努力を傾注してきたつもりでございます。特に経済再生ということのためには日本の景気を回復しなきゃならない、景気を回復するためには何といっても現下日本の金融機関を健全化していかなきゃならない、こういうことでございまして、そのための法案も国会に出させていただきましたが、衆参におきましていろいろと各政党御議論をいただきまして、今その法律が制定された点もございますし、されようとしているところもございます。そうした中で、若干時間がかかっておるかと思いますけれども、私どもとしてはそうした意思を十分踏まえながら努力をしていきたいと思っております。 なお、当初申し上げておりました減税の問題、あるいはまた補正予算の問題等につきましても、どのような形でなすべきかということについて、現在、税制調査会あるいはまたそれぞれの各閣僚に対しましてもその考え方を取りまとめさせていただいております。この点につきましてもできる限り努力を傾注いたしまして早急に対応していきたいと思っておりますが、現下それが現実のものになっておらないという点では大変厳しい採点をされてもいたし方ない、このように思っております。
○国務大臣(堺屋太一君) 小渕内閣は、金融問題と同時に減税の問題、あるいは第二次、今度これで第三次になるかもしれませんが、補正予算の問題等を官僚機構を通じないで決定をいたしまして、これから実施に入る。非常に今スピーディーな対応をしておるわけでございますけれども、何しろ日本の制度、大きな国でございますから直ちにそれが効果をあらわし実行するというところに至っておりません。四月に決定いたしまして六月に補正予算を組んでいただいたのも、まだ実行されているのは比率でいいますとそれほど高くない状態でございます。 したがいまして、小渕内閣の採点は、小渕内閣が今答案を書いている最中で、まだちょっと採点の時間になっていない、六カ月ぐらい見てもらわないと本当の採点はできないんじゃないかと私は思っております。
○日下部禧代子君 国民は待てないのであります。緊急な、早急な、効果的な景気対策を心待ちにしているのでございます。ですから、今のお言葉はいささか悠長過ぎるのではないか。現実をきちっと見きわめていらっしゃるはずの経企庁長官だと私は信じておりましたけれども、ちょっとお言葉を訂正していただけませんか。
○国務大臣(堺屋太一君) 政策の実行は急いでやっております。私がお答えしたのは、点数をつけるのはちょっと今難しい、こういうことでございますので、御了解いただきたいと思います。
○日下部禧代子君 それでは、六カ月後の点数、御発表を心待ちにしております。お約束くださいますように。 ところで、昨日、首相の諮問機関、経済戦略会議が緊急提言を行っております。そこで、その具体化をするためのスケジュールというのはどのようにお考えでいらっしゃいますか。総理、お答えください。
○国務大臣(小渕恵三君) 昨日、緊急提言をちょうだいいたしました。内容がかなり具体的な問題もございますので、政府として近々各閣僚に対しましても、その点につきまして各閣僚の考え方をお聞きしながら実行のできるものから実行していく、こう考えております。
○日下部禧代子君 その御提言の中に、公的年金など社会保険料の引き上げを当面凍結するという項がございます。その提言を受けて政府は、来年に予定していた厚生年金の保険料引き上げを見送る方針を固めたというふうに聞いておりますけれども、保険料の引き上げというのは前回、一九九四年に月収の一七・三%から一九・五%に来年度引き上げるというふうに決定されております。その整合性につきましてはどうなのでございましょうか、総理。
○国務大臣(宮下創平君) 昨日の経済戦略会議の緊急提言は、年金に関しまして、「短期経済対策」という項目のもとで整理されております。そして、保険料引き上げの凍結を「個人消費等へのマイナス影響に十分配慮し、当面は引き上げを凍結することによって国民負担の増大を避ける。」というように記述されております。 年金制度というのは非常に中長期的なシステムの問題でございますから、どうしても短期的な経済対策という観点のみから判断することはできないと私は思っておりまして、年金制度というのはそういう意味で給付と負担の均衡を中長期的に図っていくという考え方に立って検討する必要がございます。 一方、そういう性質なものでございますから、年金審議会、これは厚生大臣の諮問機関でございますが、専門家等が集まりまして三十一回にわたって綿密な検討をしていただきました。そして、その意見書には、保険料の引き上げを凍結するとその分は将来世代の保険料が高くなりまして保険料負担の世代間の不公平が拡大するという問題があることからして、将来の現役世代の負担の軽減を図るために、適切な段階的な引き上げを行うべきとの意見が大勢とされたという記述がございます。同時に、少数意見と申しますか、それと併記されて、保険料を据え置くべきとする意見や引き下げるべきとする意見が少数意見として整理されております。 私どもは、経済戦略会議の緊急提言につきましてはそれなりに尊重すべきものとは存じておりますが、こうした短期的な経済対策の一環としてのみこれを論ずることはできませんので、これを参考としつつ、総合的に今後システムとして十分検討した上で、明年度の保険料をどうするかというような点を含めて総合的に検討してまいりたい、このように思っておるところでございます。
○日下部禧代子君 ということは、凍結をするとはまだ限らないということでございますか。
○国務大臣(宮下創平君) 先ほど経済戦略会議について、この提言と政府の施策との関係については総理から述べられました。私どもは、ここで決定されて提言されたものが即、最終的な決定であるというようには考えておりません。十分尊重すべき事柄ではございますが、それぞれの所管庁において検討して、そして成果を出してほしいというのが総理の先ほどの御答弁のように伺っておりますから、そのように理解しております。したがって、凍結ということを決定したものではございません。
○日下部禧代子君 報道ではもう決定されたような形で出されております。 そうなりますと、やはり心配になるのは後代への負担でございます。保険料のさらなる引き上げにつながる、あるいはまた給付水準の引き下げにつながるという心配がございます。その点に関しまして、どのように考えておけばよろしいのでしょうか。
○国務大臣(宮下創平君) 委員の今の御質問の中で、大変システムに御理解があるなという感じがいたしました。そういうことでありまして、私どもとしてはこういう中長期的な視点をきちっと踏まえて、国民に安心、安定できる将来像をきちっと示すことが極めて重要である、このように思っております。 なお、新聞報道等につきましては、その根拠が明らかでございません。私も詳細に読ませていただきましたが、これは新聞社のそういう推定をされた記事だというように受けとめておきます。
○日下部禧代子君 今、国民が非常に心配していることの大きなもの、将来に対してなかなか希望が持てないということの一つに、やはり自分の老後がどうなるのか、そしてその負担はどうなるのかということがございます。 したがいまして、厚生省としては、これは厚生省だけではなくて内閣全体として、希望が持てる未来像をきちっと国民に指し示すということがまさに政治の役割だというふうに申し上げておきたいと思います。その観点から、ぜひともきちんとした未来像をお示しくださいますように。 次に、総理はことし三月の二十一銀行への横並び資本注入について問題点があるとお考えだろうと私は思います。どこが問題点で、またその教訓をどのように金融機能早期健全化法案に反映させたというふうにお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(小渕恵三君) 本年三月の資本注入は、金融の危機的な状況に対応するための緊急措置として金融機能の安定化を図るとともに、いわゆる貸し渋り対策に資することも期待して行ったものでございました。 その結果、ジャパン・プレミアムの低下など危機の鎮静化には相当の効果が見られたところではありますが、しかし貸し渋り対策としての効果が十分上がっていないように見えることも、これまた事実でございます。 今般の金融機能早期健全化緊急措置法案では、新たに資本増強の制度を創設することによりまして金融システム再構築を図るとともに、現在生じつつある信用収縮を押しとどめるために、例えば資金の貸し付けその他信用供与の円滑化のための方策の実行が見込まれることを承認の要件としている等の規定がなされているものと承知をいたしております。
○日下部禧代子君 大蔵大臣、早期健全化法案の成立によって貸し渋りというのは確実に解消するとお考えになりますか。また、銀行はかえって貸し出し回収というものを強化する、そういうことになりはしないでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 前段のお尋ねで、ことしの三月に資本注入いたしましたときに、その段階でいわゆるジャパン・プレミアムが一%ございました。注入いたしました後、大体〇・二ぐらいまで下がりましたので、そういう意味では国際的な信用をかなり回復することができたと。そういう意味合いはございました。ただ、貸し渋りを押しとどめるには至らなかったということは、総理の言われたとおりでございます。 それで、今回こういう制度を設けていただきますと、銀行は今国内で資本を調達することは事実上非常に難しゅうございますから、いろいろな意味でこれを資本の強化に使われるであろう、またそれを期待いたしております。 ただ、他方で、国内で不良債権が新たに発生もいたしますし、東南アジアからの不良債権がございますから、そういう意味で不良債権そのものはなお増加傾向にある。したがいまして、前年同期、上期を対比いたしますと、マイナス二・何がしというように貸し渋りの額が大きくなっているわけでございますが、対象も大きくなっているものですから、なかなかそれを押しとどめるというところに苦労がございます。しかし、普通考えますと、これだけの資本投下をいたしますとかなり資本の増強になりますから、少なくともリストラのために貸し渋りはやむを得ませんという、そういう弁解だけは私は通らないようになるだろう、それだけの効果はきっとあるだろうと考えております。
○日下部禧代子君 ぜひそのお言葉のとおりになってほしいというふうに皆さん願っていると思いますが、やはり金融機能安定化法の二の舞は絶対に繰り返してはならないということ、これはもう当たり前のことだというふうに思います。 そのためにも、公的資金の注入に際しましては、金融機関に貸出実行計画の提出ということを義務づけることを我が党は提案しております。と同時に、公的資金の注入を受けた金融機関に対しましては、決算期に貸出実績の公表を行わせる、そして公的資金注入前との対比がわかるようにする必要もあるかと存じます。また、貸し出しに増分の見られない金融機関は、なぜそうなったのかということを国会とか金融再生委員会に説明する義務があるべきだと思いますが、いかがでございましょうか、大蔵大臣。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまの点は、まことに同感でございまして、この法案の中にも「経営の健全化のための計画」の中に「資金の貸付けその他信用供与の円滑化のための方策」ということをわざわざ定めておりまして、まさに日下部委員の言われますとおり、そのときにはこういう一種の方策を出させまして、そしてそれがちゃんとできているかどうかを一定の期間を置きましてチェックするように考えております。
○日下部禧代子君 次に、金融再生委員会の果たすべき役割は非常に重要でございますが、したがいましてその人選、その決定過程の透明化というのも、これは必須条件だろうというふうに思います。その委員の人選に当たります基準、そしてまた兼任ではない専任の大臣を置くべきだというふうに思いますが、その点いかがでございましょうか。総理にお伺いいたします。
○国務大臣(小渕恵三君) お説のとおりと承知をいたしておりまして、金融再生委員会設置法によりまして、国務大臣をもって充てる委員長のほか、「経済、金融又は法律に関して優れた識見と経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」こととされております。したがいまして、御指摘の点も踏まえながら適切な人選を行ってまいる所存でございます。 特に、今回こうした法律に基づきまして再生委員会が設置をされるということでございまして、歴史的にも初めてのことでございますので、より慎重にかつ適切に人選をいたしていかなければならない、このように考えております。
○委員長(倉田寛之君) 日下部禧代子君、時間が参りました。
○日下部禧代子君 審議過程の透明化も必要だというふうに思います。佐々波委員会の議事録もまだ公表されておりません。したがいまして、金融再生委員会の議事要旨あるいは議事録の公表というものもぜひ行っていただきたいことを要望いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で日下部禧代子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、入澤肇君の質疑を行います。入澤肇君。
○入澤肇君 きょうは、午前中から六十兆円の資本注入につきましていろんな議論がございました。先ほどからも質問がありまして答弁がありましたように、一部は返ってくるんだということでございます。しかし、大事な税金でございますから、大幅に返してもらうためには、この金融二法を通した後の景気対策が極めて重要であります。そういう中で、昨日は経済戦略会議の報告書が総理に提出されたわけでございますけれども、この点について若干お聞きしたいと思います。 ことしの経済白書の解説を読んでみますと、現在の日本の経済状況をマクロベースで見ますとGDPベースで四%の需給ギャップがあると。四%というのは名目値で二十兆円だという数字があるんですが、いろんな評論家の数字を聞いてみますと、三十兆円と言う人もいれば四十兆円と言う人もいます。 この経済戦略会議の緊急提言を検討するに当たって、当然のことながら、需給ギャップの状況について業種ごとにどういう状況になっているのか、例えば基礎的な資材あるいは電気製品とか二次製品とか、あるいは不動産、マンション等、どういう状況になっているかということについて御議論があったのかどうかをまずお聞きしたい。
○国務大臣(堺屋太一君) 需給ギャップにつきましては、一般にといいますか、経済企画庁の調査では、お説のとおり二十兆円というような数字が出ております。評論家その他いろんな説がございますけれども、中でも大きいのは、九月の企業短期経済観測調査によりますと、繊維、紙・パルプ、窯業、あるいは鉄鋼、造船、重機などで著しく高まっております。 そういうようなものの構造的な問題と、それから新規産業で埋め合わせていく問題と、両方相まって景気回復を考えなきゃいけないと思っております。
○入澤肇君 今御説明がありました業種につきまして、需給ギャップが国内要因、内需の要因によるのか、あるいは外需の、海外の景気悪化に伴う輸出の減少によるのか。あるいは国全体の、国民全体のユーザーの消費者マインドが冷え切っていることによるのか。あるいは技術革新が日進月歩なものですから、新しいものを待つために今古いものは買わないとか、現在出ているものは買わないとかいうふうな要因なのか。そこら辺についての認識はいかがですか。
○国務大臣(堺屋太一君) 委員御指摘の要素すべてあると思いますが、一番大きいことを言いますと、これは国内の需要が冷え込んでいることだと思います。輸出も欧米向けは伸びておりますが、アジア向けが減っておりますので、確かに要因の一つであります。また、アジアから素材等につきましては格安のものが入っているのも事実でございますが、主として一番大きな要因を言うと、やはり景気の冷え込みによる需要減が大きいと思います。
○入澤肇君 そういう中で、先ほどから貸し渋り対策の議論が出ておりますけれども、特に深刻なのは中小企業でございます。 中小企業につきましては、従来から近代化促進法等で業種ごとの構造改善というのを進めています。しかし、これが最近の中小企業政策の中では、業種ごとにやるのではなくて、もっと違う視点から新しい法律をつくり直すべきじゃないかというふうな議論があると聞いていますけれども、中小企業の現在の近代化促進法に基づく構造改善の進捗状況というのはいかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生御承知のように、中小企業近代化促進法においては、産業構造の高度化等の観点から近代化が必要な業種として四十七業種を指定しております。また、経済事情の変化等により緊急に構造改善を図るべき特定業種として四十五業種を指定し、三十七業種については構造改善計画が実施されております。 この法律は昭和三十八年に制定されて以来三十年以上を経過しており、この間に中小企業を取り巻く環境も大きく変化しております。このため、同法を含む中小企業支援施策のあり方について中小企業近代化審議会において議論していただいております。同審議会の議論を踏まえつつ、今後の対応について検討してまいりたいと考えております。
○入澤肇君 どうもそれぞれの業種、日本の一つの文化的な風土によるんでしょうか、過当競争体質によるんでしょうか、過剰供給というのがどうも体質になっているような気がするんですけれども、これにつきまして経済企画庁長官、どういうふうにお考えになっておりますか。
○国務大臣(堺屋太一君) 日本は高度成長時期にかなり大きな投資をしてきた、その惰性といいますか、そういうものがありまして、かなり供給力は大きくなりました。ここへ来まして、成長がとまって需要が減ったというので各面に供給過剰または需要不足が起こっていることは事実でございますが、これはやはり日本の経済体質として改善していかなければならない。そういう痛みも伴うことでございますけれども、構造的改革はこれから必要だと考えております。
○入澤肇君 前回の金融・経済特別委員会で、私どうしても景気対策について一言触れなくちゃいけないという指令がございましたので質問した中で、公的狭小老齢住宅のことを申し上げました。公的というのは住宅公団とか住宅供給公社とかそういうところがつくったもの、老齢というのは一九七〇年代以前に建築されたもの、狭小というのは五十平米以下の住宅、これが東京都二十三区内だけでも二十三万戸ある。周辺を見ますともっとある。各都道府県の県庁所在地に行きましても、四階建てぐらいのRCの大体三十平米から四十平米のマンションがたくさんあります。 私は、実はきのう発表された経済戦略会議の当面の緊急的な対策の中にその解消策がうたわれるのかと思ってずっと見ていたんですけれども、うたわれていない。住宅政策、都市政策ということは言っていますけれども、抽象的に言っているだけ。私は、税制の問題も大事だと思うんです。さっきから議論されているように、住宅ローンの減税の問題もありますし、不動産関係の二十七本にも上る税制の改革も絶対必要だと思いますけれども、どうか国民にわかりやすく、本当に緊急に経済の回復、景気の回復を図るということであれば、まず一番やりやすい、土地代はただで解決されているわけですから、公的狭小老齢住宅の解消というのを、例えば五年間なら五年間の計画をつくって一気にやるんだというふうなことを盛り込んでもらいたかったのです。 具体的にこれからの予算編成の中で、補正予算の編成の中でそういうことをやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか、建設大臣。
○国務大臣(関谷勝嗣君) それは今うたわれていないところでございまして、先生御指摘の問題を急ぎ検討してみたいと思っております。
○入澤肇君 どうもありがとうございました。 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で入澤肇君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、佐藤道夫君の質疑を行います。佐藤道夫君。
○佐藤道夫君 少しく角度を変えて日本語の勉強をしてみようか、こう思うわけであります。 今や我々の慣用語にもなっております貸し渋りという言葉、一体どこでだれが考えたのかもよくわかりませんけれども、これがあちこちで使われておる。銀行の貸し渋りに対しては、融資を断られた事業者のみならず、全国民の怨嗟の的と言ってもいい、けしからぬということが日本じゅうを渦巻いておりまして、それを受けて政府も貸し渋り対策ということに本気で取り組んで膨大な公的資金を投入した。しかし、どうも効果はさっぱり上がっていないようだ、また銀行がけしからぬという話になってくるわけであります。 ここで、実は大切なことが忘れられているような気がして仕方がない。銀行というのはもともと昔から貸し渋るものなんです。だれだって銀行に行って簡単に融資を受けられるなんて思っていなかったわけであります。銀行に行きますと、担保物件は何ですか、それじゃ不十分ですから保証人はと、この人は余り信用できませんから別な人を探してください。これは当たり前のことでもあったわけであります。それで、ようやく条件が整ったかと思うと、あなたの親戚には犯罪者がいる、やくざ者がいる、当行はとてもあなたとはおつき合いできませんということで断られもする。 これが銀行の本来であったわけで、石橋をたたいて渡らない、慎重にも慎重を期するというのが銀行であったわけですが、この壁を打ち破ったのがバブルだろうと私は思うのであります。バブル期の代表的な銀行家である磯田一郎氏、住友銀行の頭取であったあの方が、銀行家は向こう傷を恐れるな、こういうことを言いました。要するに、不良債権が少々出ても何だと、それを乗り越えてどんどん貸し込めというようなことだったんだろうと思います。それに踊らされて多くの銀行が過剰融資を行って、今日のこういう不良債権の山また山という悲劇を招いた。 その対策は、こういうことになりますと、今度は不良債権対策とあわせて貸し渋り対策という言葉が使われまして、どんどん金をつぎ込むからどんどん貸してやれということをいわば政府は言っているような気がして仕方がない。本当の意味での反省、過去の事例を教訓として生かしているのだろうか。 はっきり申し上げますけれども、銀行融資の上で貸し渋りとか貸し渋らないとか、そんなことは私一切ないと思う。基本は何だと言いますと、決まった話であって、信用があるかどうか、担保物件があるかどうか、立派な保証人がついているかどうか、これだけなんであります。もう何か今やそういうものを抜きにして、銀行が貸さない、けしからぬというだけの話になっていって、銀行もまたそれに便乗するかのように、そんなに貸せ貸せと言うのならばお貸ししましょう、いずれ責任は政府がとってくれるんでしょうねと。同じことの繰り返しをまたやろうとしている。一体これは何だろうかという気がして仕方がない。 銀行の融資の基本は何だということを今私が言いましたけれども、その三点を政府からもじきじきに国民によくわかるように、貸し渋り対策なんてそう簡単にできるものではないんだ、銀行融資の根底にあるのは信用だ、その信用をそろえて銀行に申し出てください、これが当たり前の常識なんですよということを政府が責任を持ってぜひともPRしてください。なるべくならば、余り貸し渋り貸し渋りということを少なくとも政府は使わないでください。事業家が批判するのはしようがないかもしれませんけれども、政府自体はもっと責任のある言動をしていただきたいというのが私の希望でありまして、これは総理の御感想をいただければと、こう思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 議員の御指摘のとおり、金融機関が融資を行うに当たりまして担保や信用の有無を重視することは、金融機関経営の健全性を確保する観点からのものであり、経済的合理性を有する行動であると認識をいたしております。また、金融機関にとりまして不良債権処理が喫緊の課題であり、バブル期にリスク管理体制が不十分なまま活発な融資を行われたことが今日の不良債権問題の大きな原因の一つであることを考えますと、金融機関がこのことの反省に立ち融資に慎重になるということも、これまた理解できないものでもありません。 しかしながら、金融は経済活動に必要な資金を供給するという経済全体にとりましていわば動脈とも言うべき重要な役割を担っており、政府といたしましては、健全な取引先に対しても必要な資金供給が円滑に行われない事態が生じることのないよう、金融機関の融資動向に注視していくことといたしておりますが、ただいまの佐藤委員の御指摘につきましては、これは一般的国民の側からの率直なお考えも、かなり国民の中にはそうした考え方を持っておられると思います。 したがいまして、貸し渋りというのは銀行のためでなくて、結果的には融資を受ける方々のことでございますので、そうしたことの起こらないことのために全力を尽くすというのが我々の務めかと存じております。
○佐藤道夫君 終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で佐藤道夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、奥村展三君の質疑を行います。奥村展三君。
○奥村展三君 経済再生内閣としてスタートされました小渕内閣、二カ月間この臨時国会でいろんな新しい法律もできました。そしてまた、通産省や自治省を通じて中小企業信用保険法の改正もしていただきました。 しかし、改革あるいはいろんな改正をしていただいたわけでありますけれども、仄聞をいたしておりますと、外交日程あるいはクリントン大統領がお越しになる、江沢民氏がお越しになる等々で、どうも臨時国会が開けないのではないかなというような政治スケジュールが出ておるわけでありますが、今国民が一番不安に思っていることは、まさしくずっと議論をしてまいりました不況対策でもあり、いろんな金融対策でもあろうと思います。六十兆円云々、今お話がありまして、いろんな方策を出していただく。しかし、本当にこれをやっていくからには、私は政治主導でしっかりと見きわめて方向づけをしていかなければ、フォローアップをしていかなければ実現しない、不況を克服できないというように思っておるわけであります。 ぜひ、先ほどもいろいろ御質問がありましたけれども、一日も早く、いろんな日程はあろうと思いますが、来年度の予算等もあるわけでありますが、早く臨時国会を改めて召集されて、今後、政治主導で経済対策をなされるべきと思いますが、総理のお考えをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) お説のことはよく承知をいたしておるつもりでございます。ただ、政府といたしましては、どのような対策を講ずるかということ、あるいはまたそれに至る間の手続等も決してこれを阻却してはいけないことでございまして、例えば税制の問題につきましても今政府税調にお願いをいたしておりますが、一日も早くそうした結論を出していただきたいと思っております。 また、補正予算につきましても、先ほど御答弁申し上げましたが、これからどういう補正予算が最も景気回復に必要であるかどうかという観点を含めまして検討を急いでおるわけでございまして、そういった点で、経済戦略会議でも緊急提言をちょうだいいたしておりますので、そうしたことを各閣僚にも十分検討していただきまして、一日も早く結論を出し、そしてその暁においてまた国会にお願いをする機会があろうかと思いますけれども、現時点では今その時期について明言することはできませんので、お許しをいただきたいと思います。
○奥村展三君 鳴り物入りで小渕総理みずからが提案をされて、今経済戦略会議で緊急提言をなされたわけであります。まさしく、いつも総理がおっしゃっております、迅速かつスピーディーにとおっしゃっている言葉は常に私も耳にしてまいりました。そのとおり、やはり国民は本当に不安な状況の中で、政治がとまってしまえば、政治も生き物です、経済ももちろん生き物です、これがとまってしまえば国民はだんだん不安になっていくと思うんです。しかし、そこは私は、今支持率がどうであるとかそんな問題はともかくとして、やはりそこの決断、リーダーシップというのは、小渕内閣、特に小渕総理みずからが決断されて、臨時国会を開いてそのフォローアップをしていくということの決断、勇断が今必要だと思いますが、もう一度お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) できる限り早く構想をまとめ、そして実効性のあるものを取りまとめ、そして一日も早くこうした問題につきまして国会の御判断もいただくよう努力をしていきたいと思っております。
○奥村展三君 まさしく、今何をなすべきかという御判断をぜひ早急にスピーディーにおやりをいただくことをお願いして、質問を終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で奥村展三君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(倉田寛之君) 次に、菅川健二君の質疑を行います。菅川健二君。
○菅川健二君 菅川健二です。 先ほど来話がございますけれども、金融再生の成否というのは金融再生委員会のできいかんにかかっておると思うわけでございます。組織は人なりと言われますように、組織が機能するかどうかは、再生委員会の委員と、そしてスタッフの内容いかんにかかっておるわけでございます。これまでの金融危機管理審査委員会とか金融監督庁の幹部の人事を見ていますと、まことに失礼なことでございますけれども、必ずしも当を得ておるとは思えないわけでございます。そういった中で、例えば大蔵省の出身者はだめだとか日銀と金融機関の出身者はだめだとか、排除の論理というのは一切捨てまして、広く人材を求めるべきではないかと思うわけでございます。 特に、再生委員会の委員の人選とかスタッフについてどのように考えておるのか。また、先ほど来話がございますように、再生委員会というのはできるだけ早くつくらなければならないと思うわけでございまして、その発足の時期はいつごろを考えておられるのか、総理にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 菅川委員の御指摘のとおりかと思いますし、また本法の趣旨はそこにあると思います。 金融再生委員会におきまして、まさに適切な人選を得て、この委員会が国民の信頼をかち得るようなすべての行動をとるということがこの法律の趣旨であろうと思います。政府といたしましては、それにふさわしい人材を広く求めて決定をさせていただきたいと思っております。
○菅川健二君 ぜひ、十分機能する再生委員会をつくり上げていただきたいと思います。 それから、小渕総理には、さきの閣議におきまして追加経済対策について指示されたようにお聞きいたしておるわけでございますが、私は、それ以前に、これまでなされた四月の十六兆円の総合経済対策とか、それから二月から実施されました特別減税の実施状況とか、そういった政策の実行状況を十分見きわめた上で次に有効な対策を打つべきだと思うわけでございますが、それらについて十分その過程について把握しながら総理自身、政策を進めておられるでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 御指摘にございましたように、前内閣が打ち立てました幾つかの政策につきまして、これが実効性につきまして当然のことながらフォローアップをさせていただいております。 特に、公共事業の関係につきましては、先般、公共事業等の施行促進の強化策というのを、十月二日に関係閣僚会議をいたしまして決定いたしたところでございます。 そうした状況を十分踏まえながら、それから今御指摘のありました特別減税等の効果というものも見きわめながら次の対策も講じていきたいというふうに思っておる次第でございます。
○菅川健二君 例えば、十六兆円の総合経済対策は、先般お聞きしますと、公共投資についてはまだ十数%の契約率しかないということをお聞きいたしておるわけでございまして、やっと緒についたばかりではないかというふうに思っておるわけでございます。 これらのこれまでの対策がとにかく地域の隅々まで効果あらしめるためには、地方財政措置はもちろんでございますけれども、いろいろな対策を講じて事業の促進を図っていただきたいと要望しておきたいと思います。 以上、時間になりましたので、終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(倉田寛之君) 以上で菅川健二君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。 明日は午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時十二分散会