地方行政・警察委員会 第2号
- 発言数
- 181 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1998/09/22
会議録
○委員長(小山峰男君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る八月二十四日、竹山裕君が委員を辞任されました。また、これに伴い本委員会は一名欠員となっておりましたが、去る七日、谷林正昭君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(小山峰男君) この際、西田自治大臣・国家公安委員会委員長及び田野瀬自治政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。西田自治大臣・国家公安委員会委員長。
○国務大臣(西田司君) このたび自治大臣・国家公安委員長を仰せつかりました西田司でございます。よろしくお願いをいたします。 委員長、理事、委員各位におかれましては、平素から地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚くお礼を申し上げます。 まず、このたびの八月上旬、八月末の豪雨及び台風第五号による災害によりお亡くなりになりました方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われました多数の方々に対しお見舞いを申し上げます。被災した地方公共団体におきましては、応急対策や災害復旧などに相当の財政負担が生じることが見込まれますが、実情を十分に踏まえまして、地方交付税や地方債による財源措置を講じて、その財政運営に支障が生ずることのないよう適切に対処していく考えであります。 また、災害などから国民の生命、身体、財産を守り、災害に強い安全な町づくりを推進し、総合的な災害対応力を強化するため、地域防災計画の抜本的な見直しを初め、地域の防災機能を高めるための基盤整備の推進、消防防災の広域的な応援体制や防災情報通信体制の強化など、消防防災全般にわたる充実強化に全力を挙げて取り組んでまいります。 地方分権の推進につきましては、明治以来形成されてきた中央集権型行政システムを変革し、国、都道府県、市町村を対等、協力の関係にするものであり、新たな時代の状況と課題に的確に対応し、国民が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現していくに当たって、まず取り組むべき課題であると考えております。 政府におきましては、地方分権推進委員会の勧告を最大限に尊重して作成した地方分権推進計画の内容につきまして、その法案化の作業を進めているところであり、平成十一年の通常国会に所要の法律案を提出するなど、本計画を着実かつ速やかに実施してまいります。 私といたしましても、国、都道府県、市町村の役割分担を明確にし、住民に身近な行政はできる限り住民に身近な地方公共団体が担っていくことを基本として、地方分権の一層の推進に向けて強い決意で取り組んでいく覚悟でございます。 また、地方行革につきましては、地方行革の新たな指針に基づき、さらなる推進を強く要請し、地方公共団体の主体的な行政改革を促すための財政支援を行うなど積極的に取り組んでまいるとともに、新たな地方公共団体の役割を担うにふさわしい行政体制の整備、確立に向けて、自主的な市町村の合併や広域連合の活用につきましても積極的に推進してまいります。 住民基本台帳ネットワークシステムを構築するための住民基本台帳法の一部を改正する法律案につきましては、前国会から引き続き継続審査とされているところであり、私といたしましては、その実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、地方公務員の高齢者の新たな再任用制度を設けることについて、国家公務員の制度の動向にも留意しつつ、検討を進めてまいります。 ところで、現下の地方財政は、引き続き巨額の財源不足が生ずるとともに、平成十年度末で借入金残高が約百六十兆円に達する見込みとなるなど極めて厳しい状況にあり、その健全化を図ることが喫緊の課題となっております。 このため、国、地方を通ずる行財政の簡素効率化、限られた財源の重点的配分と行政改革の推進等による経費支出の効率化に徹するとともに、地方分権推進計画などを踏まえ、中長期的に、国と地方の税源配分のあり方についても検討しながら、必要な地方税、地方交付税などの地方一般財源の確保を図り、地方財政の運営に支障が生ずることのないよう適切に対処していく考えであります。 また、政府におきましては、税制につきましては、我が国の将来を見据えたより望ましい制度の構築に向け、抜本的な見直しを展開しつつ、景気に最大限配慮して、六兆円を相当程度上回る恒久的な減税を実施することにいたしております。減税の具体的内容につきましては、今後、政府税制調査会などにおける検討を踏まえて決定していくこととなりますが、極めて厳しい地方財政の実情や地方分権の推進に伴う地方税源の充実確保の要請などを踏まえて対応してまいりたいと考えております。 法人事業税への外形基準の導入につきましては、さまざまな議論があることは承知をいたしておりますが、引き続き政府税制調査会におきまして専門的、理論的な検討が加えられるべきものと考えております。 二十一世紀に向けて活力ある豊かな社会を実現するためには、何よりも、地域に夢がある、地域から元気が出る、そういう社会にする必要があると考えております。こうした考え方のもとに、地方公共団体がみずから知恵を出し、自主的に推進する経済活動の活性化、地域を支える人づくり、地域間のネットワークづくり、地域の情報化など地域の活力創出を目指した幅広い取り組みに対し、財政的な支援を強化していく考えであります。 続いて、警察庁関係について申し上げます。 良好な治安は国家社会発展の基盤であり、国民一人一人が豊かで安心できる生活を送るために欠くことのできないものであります。現下の治安情勢は、毒物混入事件の発生や少年犯罪の凶悪化など、まことに厳しいものがあります。私は、我が国が誇る財産とも言うべき良好な治安を維持向上させるため、全力を尽くし、国民の皆様の期待と信頼にこたえてまいる所存であります。 最近、和歌山県、新潟県、長野県などで相次いで飲食物に対する毒物混入事件が発生しております。こうした事件は、地域住民はもとより、国民全体の不安感を増大させるまことに悪質なものであります。警察におきましては、これらの事件の早期解決と類似事件の再発防止対策に万全を期し、国民の不安を一日も早く取り除くことができるよう最大限の努力を傾注しておるところであります。 また、暴力団犯罪、来日外国人による組織犯罪、銃器・薬物犯罪、オウム真理教等の組織犯罪への対応は治安上の最重要課題の一つであります。最近の状況を見ましても、大手企業による総会屋に対する利益供与事件や大規模な集団密航事件、外国人の関係する大量覚せい剤密輸事件の摘発等、依然として国民の不安を引き起こすような大きな事件が相次いで発生しているところであります。警察におきましては、こうした組織犯罪が我が国の治安に対する重大な脅威となっているとの認識のもと、今後とも捜査体制の充実、諸外国を含む関係機関との協力などに努め、犯罪組織の実態解明とその壊滅に向けた取り締まりを推進してまいります。 次に、最近の少年非行情勢を見ますと、少年による殺人などの凶悪事件が大幅に増加しているなど、依然として極めて憂慮すべき状況にあります。次の時代を担う少年を非行や犯罪の被害から守り、その健全な育成を図ることは国民すべての願いであり、社会全体として早急に取り組むべき課題であります。警察におきましても、少年サポートセンターの構築、少年事件捜査体制の充実強化、情報発信体制の充実強化、少年保護対策の確立などに努めてまいります。 また、昨今の情報通信ネットワークの発展により、我が国においてもコンピューター技術等を用いた犯罪の増加やコンピューターへの不正アクセスなどが新たな治安問題となっており、その対策は国際的にも重要課題となっております。こうしたいわゆるハイテク犯罪に対し、警察におきましても、国際的要請に対応しつつ、先般警察庁において策定されたハイテク犯罪対策重点推進プログラムに基づき、捜査力の強化とその技術的支援体制の整備を図るなど、総合的な対策を推進してまいります。 次に、警備情勢と対策についてでありますが、八月にケニアなどで発生した米国大使館爆破事件では二百五十人以上の死者が出ており、さらに米国のアフガニスタンなどへの攻撃に対する報復テロ等の発生も懸念されるところであります。警察におきましては、こうした国際テロや最近の北朝鮮をめぐる情勢などにかんがみ、引き続き情報収集活動の強化や所要の警戒警備措置の強化などに努めてまいります。 交通安全対策につきましては、平成八年以降、交通事故死者数は減少傾向にありますが、いまだに多くのとうとい命が交通事故により失われているのが現状であります。安全で快適な交通社会を実現するため、警察におきましては、国民一人一人が交通安全を身近な問題として積極的に交通安全活動に参加していただくよう、現在実施中の全国交通安全運動などを通じて、広報活動の充実を図りつつ、交通安全教育の推進、最先端の情報通信機器を活用した新交通管理システムなどの整備を進めてまいります。 以上申し上げましたような情勢に的確に対応し、治安水準を維持し向上させるためには、警察力の一層の充実強化が必要であります。警察におきましては、従来にも増して組織、人員の効率的運用など、業務の合理化を積極的に推進するとともに、警察職員一人一人が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、引き続き処遇の改善などにも取り組んでまいる考えであります。 以上、所管行政の当面する諸問題につきまして申し述べてまいりましたが、委員長、理事、委員各位におかれましては、よろしく御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして、終わります。
○委員長(小山峰男君) 田野瀬自治政務次官。
○政府委員(田野瀬良太郎君) 自治政務次官の田野瀬良太郎でございます。 地方行政・警察委員会委員長、理事初め委員各位には日ごろ我が国の地方自治の進展に格段の御尽力をいただいておりますことを心から感謝申し上げます。 我が国の地方行財政をめぐる環境には諸課題が山積いたしております。これらの問題の解決に、私も大臣をしっかりと補佐し、全力を傾けていく所存でございます。何とぞ先生方の今後とも御助言、御指導を心からお願い申し上げまして、甚だ簡単でございますが、このたびの就任のごあいさつにさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。 —————————————
○委員長(小山峰男君) 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題といたします。 海上保安庁業務概況について、政府から説明を聴取いたします。楠木海上保安庁長官。
○政府委員(楠木行雄君) 海上保安庁長官の楠木行雄でございます。 委員長初め委員の諸先生におかれましては、日ごろから海上保安行政の推進に格段の御理解と御支援をいただき、厚く御礼を申し上げます。 それでは、海上保安庁の業務概況について御説明申し上げます。 海上保安庁は、法令違反の取り締まりのみならず、領海警備、海洋汚染の防止、海上交通の安全確保、海難救助、船舶への情報提供等、幅広い業務を行っております。 特に最近では、平成八年七月の国連海洋法条約の締結に伴う排他的経済水域の設定等により拡大した水域における外国漁船の不法操業等の監視、取り締まりの強化、尖閣諸島周辺海域等における我が国の権益の確保、不法入国事犯や薬物、銃器の密輸等、悪質化、複雑化、広域化している国際的な犯罪への対応、国際条約等により我が国が担当する広大な海域における海難救助の実施等が重要な課題となっております。 このため、海上保安庁といたしましては、巡視船艇、航空機の整備、海上保安通信体制の充実等を図り、業務執行体制の強化に努めるとともに、他省庁とも密接な連携をとりながらこれらの事案に適切に対応し得るよう全力を尽くしてまいります。 また、海洋汚染の防止につきましては、昨年発生したロシア船籍タンカー・ナホトカ号油流出事故等の大規模な油流出事故を踏まえて、このような事故に迅速に対応できるよう、さきの通常国会において海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部が改正されたところですが、今後とも流出油防除体制等の強化を図ってまいります。 さらに、海上交通の安全確保につきましては、東京湾等ふくそう海域における航行船舶に対する指導の徹底のほか、ディファレンシャルGPSを初めとする航路標識の整備、航海用電子海図の刊行、普及にも取り組んでおります。今後とも、最先端の情報技術の活用も図りながら、安全対策の充実に積極的に取り組んでまいります。 本年は、昭和二十三年に開庁いたしました海上保安庁の満五十周年という記念すべき年に当たります。この機会に、来るべき二十一世紀に向け、海の安全を守るという海上保安業務の重要性を再認識し、より一層業務の充実強化を図っていく所存でありますので、委員長を初め委員の諸先生の絶大なる御支援と御指導を心からお願い申し上げます。
○委員長(小山峰男君) 以上で説明の聴取を終わります。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○松村龍二君 自由民主党の松村でございます。自民党の先輩、同僚議員の御理解をいただきまして質問をさせていただきます。 この国会は、さきの参議院選挙の後、日を置かずして、大変に不景気に見舞われておりますこの日本において特に金融システムが不安であるということが貸し渋りその他の問題を生んでいるということにおきまして、金融再生化法を初め六法案の審査ということに重点が置かれているわけでございます。しかし、そのほかの問題、例えばこの地方行政・警察委員会が所掌する国民の生活においてもいろいろ重要な問題がございます。その意味におきまして、委員長を初め理事各位の御尽力によりまして、きょうこうして一般審査の時間が持たれたということは大変に有意義なことであるというふうに敬意を表するところでございます。 私は、地方行政の問題、また警察の問題等について幾つか質問をさせていただきます。 まず第一に、私ども地元に帰りますと大変に景気が悪いということを言われます。高校時代の友人が長らく続けておった絹織物会社を畳むといった例を初め、本当に地元におきまして昨年を上回るあるいは倍増するような倒産も続いておるわけであります。銀行がこの金融の荒波の中で自己防衛に走って貸し渋りをする、そういう中にありましてこの景気の悪さ、そして中小企業が運転資金が十分借りられないといったことから大変な苦境にあえいでいるわけであります。 そうした中におきまして、このたび、先月の二十八日に政府が中小企業等貸し渋り対策大綱というのを決めまして、信用保証をしっかり手当でしょうということで各信用保証協会に二千億の資金を手当てする、合計二十兆円の資金を準備する、そして政府系金融機関が二十兆さらに資本を強化いたしましてお金を用意いたしましてこの貸し渋りに飛躍的に対応しようとするということであると承知するわけであります。 そこで自治省にお伺いいたしますけれども、各地方自治体においても本大綱のPRに努めるべく自治省として指導することが必要と考えますが、どのような指導をしておられるのかお伺いします。また、各地方自治体が貸し渋りに対応するために独自の貸付制度を創設する場合等に対し自治省としても相応の支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか、まずお伺いします。
○政府委員(香山充弘君) 中小企業等貸し渋り対策大綱におきましては、信用保証協会に対する財政支援につきましては、地方団体の財政状況等をかんがみまして、臨時異例の措置として全額国から補助をするというようなことも決定したわけでありまして、自治省といたしましては、これを受けまして、各都道府県に対しまして、九月十四日付、早速、中小企業庁長官及び自治大臣官房長連名で通知を行いまして、この決定の趣旨を踏まえて、各信用保証協会の指導あるいは支援を徹底するように要請いたしますとともに、中小企業者に対しましてこの対策が十分周知されるよう特段の協力を求めた次第でございます。 今後とも、機会をとらえまして地方団体に要請を強めまして、貸し渋り対策の実効が上がるよう全力を傾けてまいりたいと考えているところでございます。
○政府委員(二橋正弘君) 各地方団体が独自に融資制度で中小企業等に対します貸し付けを行っている場合の財政支援でございます。これまでも金融機関に対します預託あるいは中小企業に対します利子補給等についての経費につきまして特別交付税による財政支援を講じてきたところでございます。 先般の総合経済対策におきましては、いわゆる貸し渋りに対応するという意味合いで、地方団体の単独の融資枠を五千億程度拡大するように地方団体に要請をいたしました。同時に、この単独の融資枠の拡大に伴いまして必要となります利子負担に対します特別交付税の措置を拡充いたしますとか、あるいは地方債の弾力的運用を行うということにいたしているところでございまして、今後ともこういう問題について適切な地方財政措置を講じてまいりたいと考えております。
○松村龍二君 次に、地方税等について基本的な御質問をさせていただきたいと思うんですが、私ども地元からいろいろ陳情を受けますけれども、例えばこういう陳情がございます。自分の市は、長引く景気低迷により、税収の増加が期待できない厳しい状況下の中で、効果的かつ効率的な財政運営に努めています。 こうした中、国の政策が補助事業から起債事業へ転換が図られ、このため地方自治体の起債残高が増え、地方財政に占める公債費の割合が近年高くなり、地方財政を圧迫する要因となつています。 つきましては、この地方自治体の状況を理解いただき、政府系資金による地方債の下記事項の改善について、特段のご配慮を賜りますよう要望します。一、高金利債の繰上償還の承認二、償還期限の延長 と、こういう陳情をいただくわけでありますが、このお答えはまた後ほどいただくといたしまして、質問に入らせていただきます。 さきに橋本内閣は六つの改革、構造改革ということを標榜いたしまして、行政構造改革ということで昨年省庁再編等基本計画ですか、基本法の法案審議を本年夏までかかって行いまして、中央省庁を約半分に減らして一府十二省庁に二年後ですか、までに実現するというようなことを強力に展開したわけですが、これはあくまでも地方自治、地方を強化して中央をスリムにする、こういうお話であったわけです。しかし、昨年来の審議と実態を見ますと、中央の省庁を減らす、数を減らすということだけが何か焦点になりまして、果たしてその初めのもくろみの地方自治体を強化するといったことがうまくいくのかなといった危惧を持つのは私一人ではないと思います。そして、地方を強化する、地方分権を推進するということは、あくまでも地方の財政基盤をしっかりするということが裏打ちされていなければならないということかと思います。 本年五月二十九日には地方分権推進計画が閣議決定されまして、地方分権もいよいよ実施の段階となっております。この閉塞状態と言わざるを得ないような日本を打破するポイントの一つが地方分権の推進であるというふうに考えるわけですが、地方公共団体の創意工夫によって身近な行政サービス、特に介護保険が実施されるということになりますと、この身近な行政サービスというのが大変に重要な問題であります。 そういう中にありまして、地方の自主財源、中でも地方税の充実確保が極めて重要であります。もとより、地方税は地方自治の基盤をなすものでありまして極めて重要な役割を担うものでありますので、私は地方財源の充実強化を図ることに最優先に取り組むべきであると考えております。 この点につきましての自治大臣の所見をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 先ほど所信の中でも申し上げましたけれども、今御質問のあった地方分権という問題は、これはこれからの新しい地方の時代を考えたとき、不可欠のものだと考えております。 私は地方分権の柱を三つ考えております。一つは、先ほども触れましたように、国と都道府県それから市町村、こういうものが対等な立場で役割をどう分担してやっていくかということが第一点だと考えております。それから第二点の問題は、地方財政の現状を考えてどのように地方団体の税財源というものを充実強化していくかということが第二点だと考えております。あらゆる手法を講じていかなければなりません。それから第三点の問題ですが、これは単に国の考え方とかやり方とかということでなくて、地方もみずからやはりこの難しい時期に取り組んでいく、地方行革という御指摘がございましたけれども、まさにこのことは地方自体の発想、考え方から積極的に取り組んでいただかなければいけない、こう思っております。その中には、地方のいろいろな経費節減の問題もありましょう、あるいは自主的な市町村合併というものもあり得ることでしょう。そういうことが一体になって新地方の時代をつくることができるのではないか、こう考えております。 御指摘の中心であった税財源の充実強化、このことには今真剣に検討もしておりますし、私どもも取り組んでいかなければいけないことだ、このように考えております。
○松村龍二君 先ほどのごあいさつの中で自治大臣の各般にわたっての、私が今から伺いたいような問題についての御説明がもう既にあったふうにも思うわけでございますが、地方税の充実は極めて重要な課題でありますが、一つ気がかりな点があります。それは、税収の動向であります。 御承知のように、国税の一定割合で地方に還付されるわけでありますが、平成九年度の国税収入が最近の景気低迷による企業収益の減少などを反映して約二兆三千億円の減収となり、補正後予算との比較では平成四年度以来の大規模な減収となったと聞いております。また、新聞報道によれば、平成十年度の国税収入の見込みについても、引き続く景気低迷により一兆円以上の大幅な下方修正が避けられないようであります。 地方税収の動向に関しまして、平成九年度の決算の見込みと平成十年度の税収の状況についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(成瀬宣孝君) 平成九年度の地方税収入は、景気低迷によります企業収益の悪化を反映いたしまして法人関係税が落ち込みましたほか、地方消費税、不動産取得税なども伸び悩みまして、その結果、地方財政計画額に対しまして地方税収入全体として約一兆四千億円強の減収となる見込みでございます。このうち、道府県税につきましては地方財政計画額に比べまして約一兆三千八百億円、また市町村税につきましては約六百億円、それぞれ減収となる見込みでございます。 また、平成十年度の状況でございますが、六月末現在の地方財政計画ベースの調定額累計で見ますと、道府県税につきましては対前年度比マイナス二・七%、市町村税につきましては、道府県庁所在市、政令指定市などの四十九団体の抽出調査によりますれば、対前年度比マイナス五・七%となっておりまして、特別減税の実施や景気低迷の影響によりまして地方税収入も伸び悩みの状況にございます。
○松村龍二君 ここにおられる議員各位が皆さん同じ質問をしたいというふうに私想像するわけであります。 八月七日の所信表明演説におきまして小渕総理が、我が国の将来を見据えたより望ましい税制の構築に向けて抜本的な見直しを展望しつつ、景気に最大限配慮して六兆円を相当程度上回る恒久的な減税の実施を表明されたわけであります。具体的には、個人所得課税について、国民の意欲を引き出せるような税制を目指し、所得税と個人住民税を合わせた税率の最高水準を六五%から五〇%に引き下げることや、減税の規模を四兆円程度とすることとされ、法人課税については、我が国企業が国際社会の中で十分競争力が発揮できるようにするという観点から、実効税率を四〇%程度に引き下げることとされたのであります。 私は、この減税により、景気の回復に向けた足取りが確かなものとなるよう大いに期待するところではありますが、税制改正の具体的な内容は今後検討されるとのことであり、地方団体の立場から見れば心配な面もあります。 御承知のように、現在の地方財政は、先ほど説明のありましたような、税収の落ち込みや過去の景気対策としての諸事業の実施などに伴う公債費の累増等によりまして極めて厳しい状況にあります。申すまでもなく、平成十年度末の借入金の残高は約百六十兆円と多額なものとなる見込みであり、個別団体の財政状況も公債費負担比率が一五%を超える団体が半数を超えているような状態にあります。また、都道府県は、法人事業税等の法人関係税の税収に占めるシェアが大きいため、それらの税収の落ち込みにより厳しい財政運営を強いられているところであります。 したがいまして、今回の減税に関する今後の議論におきましては、このような財政状況や、先ほどの大臣からも御答弁がありましたような、地方分権の推進の観点からの地方税源の充実強化の必要性を踏まえて検討がされる必要があろうかと思います。昨年の特別減税、過去の特別減税におきましても、政府が決めて地方自治体がそれに追随せざるを得ないような方法で減税が実施されておる。しかし、このたびは今までと違った大変な六兆円を上回る減税額を国税と地方税との間でどのように振り分けるかが最大の焦点になるのではないかと考えておるわけであります。 今回の減税に対して自治大臣としてどのように対応されていくおつもりなのか、所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 政府といたしましては、当面景気に最大の配慮をして、御指摘のように六兆円を相当上回る恒久的減税を実施することとしたところであります。 今回の税制改正の具体的内容については、国税と地方税をどのように取り扱うかを含め、今後政府及び税制調査会、この間で幅広い検討をしていくべき課題だと、このように思っております。 それから、個人住民税や法人事業税、法人住民税は、これは地方税の基幹税目であるわけでございまして、その改正内容によっては地方団体の財政運営に大きな影響を及ぼすことは御指摘のとおりだと、このように思っております。 具体的な内容につきましては、今後さらに地方団体の意見も十分にお伺いをしなければいけないし、それからまた、私どもは地方財政の実情というものを十分に踏まえて世論にも訴えていかなければいけない、このように考えております。 お話のありました地方税源の充実確保の要請などを十分に踏まえて、私どもは真正面から取り組んでいく考えであります。
○松村龍二君 次に、減税の問題と直接関係がありませんが、また現今の景気の中で実施できるかどうかは別問題といたしまして、事業税の課税標準への外形基準の導入の検討の問題が挙げられます。 我が国においては、法人が赤字であれば事業税を払わなくてもいいといった仕組みが長年続いているわけでありますが、最近も、神奈川県が今月十四日に、財政再建団体へ転落しかねない財政状況を踏まえまして財政非常事態宣言を行いましたが、その主な原因は、県税収入の主力であります法人事業税の景気低迷による大幅な落ち込みがあります。 この法人事業税は景気によって左右されるということで、地方の税収も非常こ不安定であるということがあるわけでありまして、そのような意味におきまして外形基準の導入の問題があるわけでありますが、この問題につきまして自治大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(西田司君) 法人事業税への外形基準の導入についての御質問でありますが、最近の経済情勢等からさまざまな議論があることも事実であります。私といたしましては、税制のあり方としては一つの選択の方向だと、こう考えております。したがって、今後導入のタイミングとか方法とか、問題点も含めてひとつこれから詰めていく必要がある、このように思っております。 これにつきましては、引き続き政府税制調査会等において専門的、理論的な検討をお願いしたい、このように考えております。
○松村龍二君 次に、経済対策について幾つか質問をいたしたいと思います。 四月二十四日に総合経済対策が十六兆円規模ということで決められまして、過去最大規模の対策を行うこととしたわけであります。そして、それに必要な補正予算も昨通常国会におきまして可決されたわけでありますが、この総合経済対策の決定に際しまして、非常に厳しい地方財政の状況を踏まえまして、経済対策の円滑な実施を図るため、特に地方交付税について四千億円の増額という、ある意味では苦肉の措置とも言えるかつてない手厚い対応を行ったところであります。 後ほど総合経済対策についての実施見通し等についても意見を聞かせていただくことから、まずこの総合経済対策に対応して交付税の増額四千億円を図ったことにつきまして、これがどのような考え方に基づくものであったのか、確認したいと思います。また、地方公共団体、必ずしもこのありがたみを認識していない、いただけば、地方交付税が配付されたら本当にありがたく思うわけでありますが、よくちょっと認識していないという部分もあるんじゃないかと思いますので、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 御承知のように、従来、年度途中の経済対策により公共事業あるいは単独事業の追加が行われる場合には、その地方負担額は全額地方債を充当して対処することが通例としてなっておるわけであります。総合経済対策に当たっては、厳しい地方財政の現状の中で、公共事業のみならず地方単独事業の円滑な実施にも資するよう、総合経済対策における追加公共事業にかかわる普通会計分の地方負担額見込みの二〇%を目途として地方交付税の増額を図るという特に異例の措置を講じたものでございます。 さらに、この措置の決定に際しては、地方六団体の代表の方々との意見交換もやりました。種々の機会を通じて地方の実情を把握したところであり、地方公共団体におかれても、国としてできる限りの措置を講じたと理解をしていただきたい、このように思っております。
○松村龍二君 この四千億円をどのように算定したのか、公平に各地方自治体に算定いただいたというふうに承知しております。 本当はその算定基準もお聞かせいただきたいんですが、時間もございますので、先に急がせていただきます。 ただいま増額分の交付税について答弁をいただきましたが、私もこうしたかつてない措置によりまして公共事業のみならず地方単独事業の円滑な実施が図られることを願っているものでありますが、一方で地方財政は容易ならざる状況にあることも事実であります。総合経済対策の円滑な実施を図るため、交付税の税額のみならず、地方債の運用等でもかつてないような配慮をしたと聞いておりますが、それでもなお地方公共団体においては経済対策への対応に苦慮しているものもあるとの指摘も聞こえてまいります。 そこで、地方公共団体は総合経済対策に伴う補正予算への対応がおくれている、追加公共事業を受ける気がない、あるいは地方単独事業の追加要請に対して対応が困難であるとの指摘も聞かれますが、前倒し発注、公共事業、地方単独事業の追加等、総合経済対策の達成の見込みについての自治大臣の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 前倒し発注につきましては、七月末の都道府県の契約状況は現在集計中でございますが、相当実績も上がってきておる、契約はおおむね順調である、このように理解をいたしております。公共事業等の追加については、地方公共団体は厳しい財政状況ながら地域経済の状況等に応じて取り組んでいただいておるところであります。現在、九月補正の対応状況を把握しつつあるところでありますが、多くの地方公共団体で予算計上すべく準備を進めているところであり、個別に状況を把握したところを踏まえると、地方単独事業においても一兆五千億円は何とか達成できるのではないか、こういう見方をいたしておるわけであります。 引き続き、各地方公共団体に対し、補正追加分の施行促進を含め、できる限り対策を講じるよう協力を要請したい、このように考えております。
○松村龍二君 強力な総合経済対策の補正予算がまずあったわけでありますが、今後、またさらに四兆円の補正予算が組まれるということも言われているわけでありますが、地方単独事業については、地方公共団体の理解と協力を得て総合経済対策の追加要請分を何としても実施してもらうことが重要であると考えるところでありますが、またさらに、第二次補正予算においても公共事業の追加が予定されております。この二次補正予算への対応としては、総合経済対策のように交付税の増額といった対応も考えられておられるのか、自治大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 既に委員も御承知のとおりでございまして、総合経済対策における地方交付税の増額については、地方財政の厳しい状況を考えまして先ほどお答えをしたような当面の対策をいたしております。 御質問の第二次補正に伴う地方負担分の財政措置については、補正予算の規模、内容等を現在検討中でございまして、今具体的にそのことをお答えすることは控えさせていただきたい、このように思っておりますが、いずれにしても、地方財政の現状はますます厳しさを増しておるところでありますから、第一次補正予算の執行状況あるいは税収の動向等を十分に見きわめ、また関係方面の意見もお聞かせいただきながら地方財政の運営に支障がないよう最大限の努力を払っていきたい、このように考えております。
○松村龍二君 いずれにいたしましても、景気を回復しないといかぬといったことで、国も地方もぎりぎりの財政状況の中で背に腹はかえられないといった観点から経済対策を実施しているものであり、今後とも地方財政の運営に支障が生じないよう適切な対応を講じられるよう指摘しておきたいと思います。 次に、最近の豪雨災害に関連してであります。 八月の記録的な豪雨あるいはその後の台風五号によりまして大きな被害を受けたところでありますが、こうした災害への対応の経費は巨額に上っており、できる限りの財政上の手当てが必要となるところであります。自治省においても最大限の措置を講ずることをお願いしたいものでありますが、どのような対応を考えているのかについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 八月上旬及び八月末の豪雨災害並びに台風第五号災害により被災した地方団体においては、応急対策や復旧対策などに相当の財政負担が生ずることが見込まれるところであります。 そこで、自治省といたしましては、これらの被災地方団体の実情を十分お聞きして、地方交付税や地方債による財源措置を講じ、被災地方団体の財政運営に支障がないように適切に対処をしていきたい、このように思っております。また、特に大きな被害を受けた地方団体に対しましては、先ほども申し上げましたように地方交付税の繰り上げ交付を既に決定いたしました。 こういう対策を講じて、被災地方あるいは被災者の方々の一日も早い復旧、復帰に取り組んでいきたい、このように考えております。
○松村龍二君 よろしくお願いします。 先ほど、冒頭ちょっと御質問しました地方債の償還条件の改善につきまして、高金利債の繰り上げ償還の承認、償還期限の延長を願うというような陳情、要請等があるわけでございますが、これについて御答弁いただければと思います。
○政府委員(二橋正弘君) 地方公共団体の中から、政府資金によります地方債の繰り上げ償還についての要望がございますことは私どもも十分認識いたしております。しかしながら、政府資金につきましては、これは一般国民から集めました郵便貯金とかあるいは公的年金を原資として、民間金融機関では調達できないような長期低利の資金を地方団体に供給するというものでございまして、一般的に繰り上げ償還ということを認めていきますと、長期で安定した資金を地方団体に供給するという機能を損ないかねない、そういう面がございます。しかしながら、現在の非常に厳しい地方財政の状況のもとで、個々の団体によっては繰り上げ償還の必要性が極めて高い事情にあるという場合もございまして、そういう事情に応じて弾力的な対応がとり得るかどうかということにつきまして私どもも検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 なお、公的資金でございます公営企業金融公庫資金の繰り上げ償還につきましては、資本費等の著しく高い一定の地方公営企業については借換債というのを措置しておるところでございます。 それから、償還期限の問題につきましては、従来例えば政府資金で義務教育施設の一部でございますとか、公庫資金ではガス事業についての延長を図ってきたというふうな実績がございまして、引き続き努力してまいりたいというふうに考えております。
○松村龍二君 次に、国家公安委員長、警察関係の問題についてお伺いをするわけであります。 現在、小渕総理がアメリカへ行っておりまして、クリントンと日米首脳会談を行っている。テレビ等によりますと、アメリカ国内の空気は日米首脳会談どころではなくて、ジッパーゲートでもう国じゅう大わらわである、こういうお話であります。ジッパーゲートというのは日本語で言えばファスナーゲートか社会の窓ゲートかといった問題かと思うのですけれども、アメリカで大統領のそういう問題が問われているわけであります。 私は、後ほど和歌山の毒物の事件とか最近非常に多くなっている覚せい剤の問題についてちょっとお聞きしたいと思うのですが、その前に一つお伺いするわけですが、最近、週刊誌がグラビアページで大変過激な女性の裸を載せておるわけです。 先日、新聞の中づり広告を見ておりましたら、日本は全部不景気だと。元気がない中で、不況の時代、元気なのは週刊何々だけですというような中づり広告が載っておりまして、何か少しのぼせ上がっているんじゃないかなというふうに、私、率直に感じたわけであります。 日本の一流の週刊誌が、百万部近い部数を得て、それぞれ大変に立派な言論を展開しておるということには私もかねがねその役割、御努力に対して評価するわけです。 しかし、外国の雑誌を見ましても、ニューズウイークとかタイムとかあるいはそのほかの国の雑誌を見ましても、このように女性の裸があらわに載せられているという雑誌はないのではないか。読者をちょっと息抜きさせるためのアクセントということならば理解もできますけれども、ちょっと度が過ぎているのではないか。青少年に与える悪影響もあるのではないか。また、一流週刊誌がここまでやるのなら、我々はもっと大丈夫だということで、コンビニその他で売っている雑誌等にもどんどんエスカレートする口実を与えるのではないかというふうに思うわけであります。 そこで、百万部を突破したということをこの週刊誌は豪語しているわけですけれども、女性の裸のグラビアページが部数をあと何割か上乗せしているんじゃないかというふうに想像するわけです。 まず警察庁に、これらのグラビア写真を掲載することがわいせつ物陳列罪の犯罪を構成するのではないかといった観点から、取り締まりをどのように行っているのか、あるいは行うつもりなのか、もう少しエスカレートしたら取り締まるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(小林奉文君) 最近、週刊誌等に掲載されている女性のいわゆる写真ヌードが次第に過激になってきているのではないかという指摘が、一般の方々を初め各方面からあることは十分承知しておるところでございます。 警察といたしましては、週刊誌のヌード写真を含め、公刊出版物がわいせつ図画に該当するかどうかは個々具体的な事案に即して判断することとしておりますが、その場合に、最高裁の判決で示されたわいせつ性の判断基準にのっとり、わいせつ図画に該当すると認められる場合には厳正に取り締まりを行ってまいりたいと考えております。
○松村龍二君 国会におきます答弁としてはそんなところかなというふうに私も理解いたします。 そこで、私は総理府の方にお伺いしたいんですけれども、総理府で女性問題を扱う部署がございまして、男女共同参画社会の問題についていつも私、国会の中の議論も聞くわけであります。男性の裸がこういう形で載せられて、性器丸出しのものが載っておれば、男性もちょっと文句を言うのじゃないかなというふうに思うんですけれども、やっぱり男女平等という社会の中で、これは女性に対する大変な尊厳を侵しているということではないかというふうに思います。 そういう意味におきまして、法律の取り締まりもさることながら、セクハラとかいろいろな問題を扱っておられる男女平等の社会を実現するという総理府の方におきまして、この問題についてどのようにお考えなのか、また今後何らかの対応をされるのか、お伺いします。
○政府委員(佐藤正紀君) 先生御指摘の、週刊誌のグラビアあるいはテレビの映像等、非常に性の過激な表現があるということについては認識をいたしております。 男女共同参画社会の形成の促進を図るために、内閣に、総理を本部長、それから官房長官・男女共同参画担当大臣を副本部長といたしまして、全閣僚から構成されます男女共同参画推進本部というものが置かれております。この本部におきまして、平成八年の十二月に西暦二〇〇〇年までの国内行動計画であります「男女共同参画二〇〇〇年プラン」というものをまとめておりますが、その中の重点事項の一つといたしまして、「メディアにおける女性の人権の尊重」という項目を取り上げております。 ここでは、表現の自由はもとより尊重されるべきものではありますが、他方、メディアにおいて女性の性的側面のみが強調されることにつきましては、表現される側の人権も同じように尊重されなければならないということで、メディアの自主的な取り組みを促す旨が盛り込まれたところでございます。 同本部を中心に関係省庁と連携いたしまして、同プランに沿った施策の推進に努めてまいりたいと考えております。
○松村龍二君 外国人が日本へ来て駅で雑誌を買って、日本人全体に対し悪い印象を持たれないように、ひとつ出版社の自主的な判断も期待するわけでございます。 次に、毒物混入事件関係についてお伺いします。 ほかの議員の御質問もあろうかと思いますので、私は、和歌山、新潟、長野等全国で相次いで毒物混入事件が発生しておりますが、これら毒物混入事件の発生状況並びにその捜査状況、国民の方からすれば、先ほどのじゃありませんが週刊誌等にぼんぼん報道されておりまして、何で逮捕せぬのかなというようなことかと思います。また、模倣事件が続いておるといった中におきまして、早期検挙こそがこれらの根を断ち切るという重要なキーかと思いますが、警察庁としてどのように御努力しておられるのか、お伺いします。
○政府委員(佐藤英彦君) 本年七月二十五日に発生いたしました和歌山の事件以降、全国的に毒物などの混入された事案が相次いで報道されておりますけれども、これらの中には粉石けんや中性洗剤が入れられたもの、食中毒であったもの、実際には異物が何も入っていなかったものなどがかなりの数ございます。 そこで、これらを除きまして昨日までに警察庁に報告のあったもので青酸等の毒物や農薬等の有害物質が混入されていた事件について申し上げてみますと、まず青酸等の毒物混入事件でありますが、これは五件発生いたしております。和歌山市で四名の方が亡くなられた事件、新潟市でアジ化ナトリウムが混入され十名の方が負傷を負われた事件、長野県須坂市と小布施町で発生いたしました青酸が混入された二つの事件、そして埼玉県で青酸が混入された事件、この五件でございます。このうち、埼玉県の事件は捜査の結果、自作自演と判明いたしまして、業務妨害罪で届け出人を検挙いたしております。 次に、農薬等の有害物質が混入された事件は十八件でございます。このうち、鹿児島県で発生した簡易水道の施設に農薬が混入された事件、東京都港区で発生いたしました中学生等二十数名に対して消毒剤が郵送された事件、大阪府で発生した清涼飲料水等へ漂白剤が混入された二つの事件、富山県で発生した社員食堂のソース等へ殺虫剤が混入された事件、そして大阪府で発生した中学校の給食用の麦茶に漂白剤が混入された事件、この六件を検挙いたしております。なお、そのうち二件は自作自演でございました。 いずれにいたしましても、最初に申し上げました和歌山市などで発生をいたしました毒物混入事件を検挙していくことが何よりも重要であるというぐあいに考えておりまして、関係の警察におきましては捜査本部を設置し、また、毒物ということでございますので警察庁科学警察研究所と連携をとりながら、事件関係者からの事情聴取、カレー等大量の物件についての精密な鑑定、分析、毒物等の入手ルートに関する捜査など、多岐にわたる捜査事項を鋭意捜査いたしているところでございます。 御承知のことかと存じますけれども、毒物混入事件と申しますのは、いわば凶器に当たる物質が化学物質でございますので、目に見えない物質であり、通常犯行を直接裏づける物的証拠が少ないというのがこの事件の特徴でございます。したがいまして、動機の解明でありますとか、毒物の入手経路の特定でありますとか、あるいは詳細な間接的証拠を積み重ねいたしまして、そして慎重に立証していく必要がございます。 そういうようなことで、時間が多少かかってございますけれども、冒頭に申し上げましたように、関係警察におきましては着実にして精力的な捜査を推進いたしておりますので、御理解をいただきたいと存じます。
○松村龍二君 厚生省に一問質問させていただきます。 あの事件が起きたときに、保健所長が食中毒だというような認識でいろいろな対応がおくれたというような報道がありましたが、その真偽はともかくといたしまして、昨今の日本、お医者さんも機械で診断するといったことになれて、そういうわけのわからぬものが出てきたときに危機管理の対応がおくれる、あるいは保健所においても、お祭りだからもう食中毒だというふうに頭から決め込んでしまって毒物への対応の認識が不足しておったというふうな、いわば危機管理的な点で、ベテランのお医者さんがいなくなって機械的に対応するといったことが現場であるんじゃないかというふうに思います。このようなことは、あのような事件の大々的な報道によりましてそれぞれお医者さんも自覚されているとは思いますが、厚生省としてどのような対応をされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(伊藤雅治君) 多数の地域住民の生命、健康が脅かされる事態といいますのは、今回の和歌山の毒物混入事件などのほかに、感染症なり食中毒の大量発生でございますとか水道水での微生物の発生または毒物の混入など、いろいろの事態が想定されるわけでございます。 これらの事態に的確に対応するために、保健所が地域の保健衛生行政の拠点としての役割を担っていくということは非常に重要であると認識しておりまして、そのためには、健康への危機管理という観点から現在の体制を点検していく必要があるというふうには考えているところでございます。 御指摘のこの保健所につきましては、従来から感染症でございますとか食中毒については経験があるわけでございますが、今回のような毒物の、しかもかつ犯罪というような観点になりますと、経験も余りないということで、いろいろ御批判もあったことは承知をしておるわけでございます。 そういう観点から、厚生省といたしましては、この平成十年九月七日に、健康危機管理対策に関する都道府県担当課長会議を開催いたしまして、まず第一点といたしまして、保健所等における的確な調査の実施と迅速な情報提供などの初動態勢の強化、及び二点目といたしまして、保健所と医療機関、なお検査機関及び今回の事件を考えてみますと警察との情報交換というのが極めて重要であったのではないかというふうに考えておりまして、それら警察、消防当局などとの連携などにつきまして、当該地方公共団体部内で十分検討するよう指示をし、その徹底を図ったところでございます。 厚生省といたしましては、保健所が食中毒、感染症、毒物混入等の事例におきまして、医療機関などに対しまして的確に情報提供が行えるよう平素から危機管理の対応を検討しておくことを十分今後指導してまいりたいと思います。 なお、医療機関に対します中毒事故の治療等の情報提供につきましては、これまでも財団法人日本中毒情報センターが化学物質ごとに診断、治療などにつきまして情報を二十四時間体制で医療機関に提供しているところでございますが、今回の事例にかんがみましても、こういう情報提供の機関があるということすら知らない医療機関もあったわけでございまして、これらについては保健所などを通じまして周知徹底を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○松村龍二君 最近、これらの毒物事件はオウムがやったのではないかというふうなデマというかうわさもあるようでございまして、ぜひ検挙をいただきたいと思います。本当は国家公安委員長にお考えを伺いたいんですが、先ほどのごあいさつの中でその決意がございましたので、次の問題へ移らせていただきます。 薬物関係の問題でありますが、新聞報道等によりますと、この八月には高知県沖におきまして総計約百七十キログラムもの大量の覚せい剤が発見され、都内でもコンテナ貨物を利用しての三百十キログラム、合わせて五百キログラムに近い大量の覚せい剤が工作機械に隠匿されて密輸入されております。つい先日も愛知県沖に十四キログラムの覚せい剤が漂着するなど、大型の薬物事件が相次いでおります。聞くところによりますと、これらの押収物の押収量の総計は、覚せい剤の使用回数に換算いたしますとこの押収量だけで一千七百万回分にもなる、こういう途方もない量であるようであります。 また、この一月には長崎で覚せい剤の幻覚、妄想に陥った暴力団組員が刃物などを携行してバスの車内において乗客を人質にバスジャックを敢行するという事案が発生しております。これなどはまかり間違えば多くの人の命にもかかわるとんでもない大惨事にもなりかねない事態でございます。 さらに、駅前や街角において無差別に通行人に声をかけて薬物を売りさばくイラン人の薬物密売人の跳梁ばっこも目に余るものがあるわけでありますが、一面、次代を担う青少年に対する薬物乱用の浸透も著しいということが指摘されております。 最近は覚せい剤の値段が安くなり、これらの青少年が小遣い程度で買える程度になっているため、特に中学生の女の子がやせるため、あるいは興味本位で安易に覚せい剤に手を出しているということでありますが、その罪悪感の希薄化は極めてゆゆしいものがあろうかと思います。 そこでまず、警察庁と内政審議室にお伺いしますが、現在、第三次乱用期とのことでありますが、過去二回の乱用期はどのような対策によって克服したのか。また、今回はどのような対策を行うのか。また、政府は薬物乱用防止五カ年計画を制定したようでありますが、その内容について簡潔にお答えいただきたいと思います。 ちょっと時間が迫っておりますので、簡潔にお願いします。
○政府委員(小林奉文君) 各種の薬物対策のうち、最も根本的かつ効果的な対策は、密造対策と密輸対策であると考えております。過去二次にわたる覚せい剤乱用期においてはこれらの対策が非常に大きな成果を上げた、このように思っております。 昭和二十年代の第一次乱用期においては、覚せい剤がすべて国内で密造されておりまして、密造工場の摘発を徹底した結果、昭和三十年代初頭にはほぼ完全に乱用の終息を見た状況にございます。また、五十年代から六十年代にかけての第二次乱用期においては、その密造が当初は韓国、次いで徐々に台湾に移行するという状況にありましたが、関係各国の取り締まり強化とともに密輸事犯の水際検挙を徹底することにより、深刻な情勢を鎮静化することができたという状況にございます。 今回の第三次乱用期においては、中国が最大の供給源となっているほか、ヘロインの世界最大の産地であるゴールデントライアングル及びその周辺地域においても覚せい剤の密造が活発化している状況にございます。これら供給源への対策として、外務省とも連携してこれらの地域における各国の薬物取り締まりを支援していくこととしております。あわせて、国内では海上保安庁、税関等関係機関と連携して密輸事犯の検挙を徹底してまいりたいと思っております。 また、密売対策につきましては、御指摘のとおり、暴力団、イラン人組織等の薬物密売組織の壊滅を図らなきゃいけないと考えておりまして、それらに対して徹底した取り締まりを行ってまいりたいと考えております。 また、乱用者につきましては、少年たちの薬物乱用に対する罪悪感、警戒感が低下している状況にあるということは御指摘のとおりだと思います。乱用者の早期発見、検挙を徹底するとともに、あわせて薬物の害悪についての広報啓発活動等を積極的に推進しまして、この第三次乱用期を早期に終息すべく努力してまいりたいと考えております。
○説明員(田中法昌君) 薬物乱用防止五カ年戦略について御説明をいたします。 今御説明がありましたような状況でございますので、これに対応するため、本年の五月に長期的な総合計画としてこの薬物乱用防止五カ年戦略を策定したものでございます。 内容でございますが、一番といたしまして「中・高校生を中心に薬物乱用の危険性を啓発し、青少年の薬物乱用傾向を阻止する。」、二「巧妙化する密売方法に的確に対処し、暴力団、一部不良外国人の密売組織の取締りを徹底する。」、三「密輸を水際でくい止め、薬物の密造地域における対策への支援などの国際協力を推進する。」、四「薬物依存・中毒者の治療と社会復帰を支援し、再乱用を防止する。」、この四つの目標を掲げております。 薬物乱用問題は大変重要な問題であるということで、政府内にも薬物乱用対策推進本部が置かれておるわけでございますが、この本部を中心といたしまして政府を挙げて諸対策に取り組んでまいる所存でございます。 以上であります。
○松村龍二君 密輸入あるいは海外でどういうふうに製造されておるのかという御説明は、アヘンの生産地であるタイ、ラオス、ミャンマーのゴールデントライアングル地帯でアヘンでなくて覚せい剤をつくっているというふうに時代が今変わってきているというお話でございました。 せっかく海上保安庁、税関に来ていただいておりますので、海上保安庁長官、また税関の方から密輸入の取り締まりについて一言ずつお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(楠木行雄君) ただいま内閣官房の方から御説明がありました薬物乱用対策推進本部において策定されました薬物乱用防止五カ年戦略を踏まえまして、当庁といたしましても対策をとっているところでございます。 まず、やっぱり情報が一番大事でございますので、密輸入に関与している疑いのある船舶や人物に対する情報収集活動の推進を図っております。そして、その方法といたしましては、薬物の流出するおそれのある中国、東南アジア等から入港する船舶に対する徹底した立入検査の実施、そして洋上積みかえの行われるおそれの高い沖縄、南西諸島周辺海域等における監視、警戒の強化を図っております。 また、いろいろ連携等がございますので、警察、税関等の国内取り締まり機関との連携の強化あるいは海外関係機関との情報交換の促進を図っておりますが、特に離島、地方港湾等における海事・漁業関係者等に対する不審情報の通報の協力要請、こういった点も図っておるところでございまして、何と申しましても供給の遮断、そして薬物の密輸入の水際阻止というのが重要でございますので、それに全力を挙げているところでございます。 以上でございます。
○政府委員(渡辺裕泰君) 税関におきましては、覚せい剤、麻薬等の不正薬物が国内に流入することを水際で阻止することを最重要課題の一つとして取り組んでおります。 税関の摘発実績から最近の密輸入事犯の特徴を申し上げますと、商業貨物、船舶乗組員を利用した大口事犯の摘発、それから航空機旅客による悪質、巧妙な事犯の続発、それから国際郵便を利用しました向精神薬の事犯の増加が挙げられるというふうに考えております。 このように、取り締まり対象が増加し、密輸手口が巧妙化しております中で、税関では、取り締まり体制の整備、高感度監視カメラ、麻薬探知犬の整備を図りますとともに、警察、海上保安庁を初め内外の関係取り締まり機関との連携を強化するなどの対策を講じまして、水際での取り締まりが効果的かつ効率的なものとなるよう鋭意努力をしているところであります。 ちなみに、覚せい剤、大麻、麻薬などの国内押収量に占めます水際における摘発の割合は六割から七割程度となっております。これは、警察、海上保安庁等内外取り締まり関係機関との連携を図ってきた結果とも言うことができると思っております。 また、限られた資源で効果的に取り締まりを行いますためには国際的な協力が不可欠でございます。そのため、我が国税関も国際機関や二国間等さまざまなルートを通じて、外国税関当局との密輸情報の交換に努力をしてきているところでございます。 最近におきましては、昨年六月、アメリカ関税庁との間で税関相互支援協定を締結いたしまして、情報交換を行う際のルールを定めております。また、本年三月の関税法改正におきまして、外国税関当局への情報提供を行う際の要件の明確化等の規定を設けさせていただいております。さらに、アジア・大洋州地域の二十四の税関当局間で密輸情報の交換、分析を行うための情報連絡事務所が現在香港にございます。我が国も積極的にこれへ参加しておりますが、来年一月にはこの事務所が香港から日本に移るというようなことになっております。 今後とも、不正薬物の流入阻止のため水際取り締まりの強化に努めてまいりたいと思っております。
○松村龍二君 六月の国連総会で薬物問題が取り上げられまして、薬物問題は国際的な課題であると考えられます。海外にある供給源への対策等外交上の措置も必要と考えますが、せっかく外務省が来ておられますので、一言御決意、お考えをお聞かせください。
○政府委員(上田秀明君) 御指摘のように、六月、麻薬特別総会ということでニューヨークで開かれまして、日本からは、高村当時外務政務次官、現外務大臣、それから警察庁の関口長官ほかが出席なさいまして、各国からの首脳の参加も得まして国際的な取り組みがさらに強化、継続されることになったわけでございます。 先ほど来御答弁ございます薬物乱用防止五カ年戦略におきましても国際協力の推進ということが目標の一つとして掲げられておりますけれども、今後とも関係省庁と密接に御連絡をとらせていただきまして、主として多数国間の協力、国連薬物統制計画というのがございますが、そこを中心としたその機関がやっておりますさまざまな事業への協力、それから二国間の経済協力を通じまして、主としてアジアのミャンマーを中心といたしますいわゆる麻薬の、ケシ等の作物の栽培地点でケシにかわる代替作物の栽培のためのプロジェクト等を推進してまいりたいと思っております。 なお、水際で防ぐと申しますか、日本に入ってくるルートの関連におきましては、アジアの黄金の三角地帯周辺の六カ国が覚書を結んで種々協力しておりますけれども、我が国も、その六カ国と我が国との間でまた協力関係を結んで今後とも緊密に連絡をしてまいりたいというふうに考えております。 なお、イランとの間におきましても、外務大臣のレベルにおきまして、そういうイラン人の、先ほど御指摘ありましたような活動について申し入れも行い、領事、担当の責任者同士で話し合いも行って、警察当局にもそれをフォローアップしていただくというようなことも行っております。
○松村龍二君 最後に、国家公安委員長の麻薬、薬物の撲滅に向けての御決意をお伺いしたいところでございますが、既に先ほど御決意をお伺いして、ぜひ国家公安委員長の御手腕を期待申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○輿石東君 私は、民主党を代表し質問をさせていただくわけですけれども、本委員会も初めて、質問も初めてということで御迷惑をおかけするかと思いますが、御容赦いただきたいと思います。 今、全国三千三百の地方自治体は、先ほど松村委員のお話にもありました、小渕新総理が打ち上げました六兆円を相当程度上回る減税構想に大変敏感に反応しているのではないか、また心配もしているのではないかというふうに思います。 先週十八日に、西田自治大臣のところへたしか神奈川県の岡崎知事が県の市長会長、町村会長を伴ってこの減税構想に対する問題や財政危機を訴えられた、そういうふうにお聞きをしているわけですけれども、そこで、現在の地方財政の問題やこの税制改革をめぐる問題に絞って何点か質問をさせていただきたい、こう思うわけであります。 〔委員長退席、理事山下八洲夫君着席〕 最初に、まず地方財政の状況についてでありますけれども、現在、先ほどもお話がありましたように、地方税収の落ち込みとか減税等によりまして平成十年度において既に五兆四千億の財源不足も予想されている、借入金残高も平成十年度で、もう先ほども話がありましたように百六十兆円にも上っている、そういう状況に来ている。加えて、個別の団体によってはもう破綻寸前というような指摘もあるわけであります。一方、国の方でもことし中に二十兆円の赤字国債を発行しなければならない、そんな状況も言われていますし、大変な状況だろうと思います。 こうした現在の厳しい地方財政の状況について、自治大臣としてはどんな御認識でおられるのか、まずお話をいただきたいと、こう思います。
○国務大臣(西田司君) 私は、地方財政はかつて体験をしなかったくらい今、大変厳しい状況に置かれておる、こういう基本認識を持っております。 地方財政は、多額の財源不足が続くと同時に、借入金残高が、今御指摘のように百六十兆円に達する状況でございます。また、個々の地方団体の財政状況についても、公債費の割合が非常に高まってきております。 一方で、当面の景気対策への対応、さらには、重要なことでありますけれども、さらに進んでいく高齢化社会に向けた地域福祉施策や生活関連資本整備などの問題に対処していかなければいけないわけであります。 〔理事山下八洲夫君退席、委員長着席〕 こういうことを総合的に判断いたしますと、大変地方財政は厳しい状況にある、こういう認識をいたしております。
○輿石東君 大臣からも、現状は大変厳しい、そういう御答弁であったわけですけれども、こういう厳しい状況であればこそ、最初にごあいさつをいただいたように、地方一般財源、特に地方税の拡充が最大の課題になってこようか、こう思うわけであります。 ところが、今の国の税制の仕組みと申しますか、国の租税総額に占める地方税の割合を見てみますと、よく言われる入り口、収入面では、国と地方が二対一、出口である歳出面に行くと一対二というふうに逆転をしているわけです。この乖離を何としても縮小していかなければ根本的な解決にはならないだろう、そう私は思うわけであります。 既にこのことは、地方分権推進委員会の第二次勧告等でも、地方税の充実確保をしていくんだと、そういう方向が示されているというふうに思います。今後、この地方分権をさらに実効あるものにしていくためにも、みずからの仕事はみずからの財源で行う、そんな基本に戻さなければ大変なことになるでありましょうし、自主財源であります地方税源の拡充は非常に重要な問題だと考えます。 もう一つ見てみますと、地方税から見ると、この問題、平成八年度で歳出規模が九十七・八兆円に対して、その収入の方の地方税収は三十五兆円ちょっと、こういう状況になっていますから、この乖離を何としても縮めていく、したがって、地方財源の拡充のためには、こうした税収面と支出面の二対一から一対二というこの状況を、この乖離を何としても縮小するという方向で解決を図らないといけないと私は思いますけれども、自治大臣のお考えをお聞きしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(西田司君) 基本的な考え方は私も同様であります。 御指摘のように、国と地方の歳出に占める地方の歳出の割合は約三分の二であるのに対し、租税総額に占める地方税の割合は三分の一となっており、歳出規模と地方税収入の乖離が非常にございます。地方分権推進計画では基本的にはこの地方における歳出規模と地方税収入との乖離をできるだけ縮小するという観点に立って充実確保を図ることとしております。今後、地方分権推進計画を踏まえ、歳出規模と地方税収入との乖離をできるだけ縮小するという原点に立って、地方税源の充実強化を図ってまいりたい、こう思っております。 ただ、物を読むときにはそういうことで言えるわけですけれども、現実に地方の財政構造、特に税構造、こういうものを将来に向かってどうしていくかということは、現状からすると極めて至難な問題でありますが、私は、それをやり遂げていかないと、たびたび言っておる新時代、地方の時代というものは生まれてこない、地方の活力はそこから生まれてくるわけでございますから、避けて通れないことである、こういう考えを持っております。
○輿石東君 今、大臣の方からも、先ほども、地方の時代を迎えて、この財源の問題は根本的に解決していかなければいけないと。わけても先ほど地方分権の三つの視点ということを申されたわけであります。国と都道府県は対等、協力の関係でなければいけない、そして二つ目が地方財政、この税源対策だと、三つ目が今触れられましたけれども地方税制構造自体を考えていく、地方でもどのような努力が必要なのか、それも求めていかなければならないと、こういうふうに申されたわけで、私もそのとおりだろうと、こう思います。 よくこの一対二、二対一、入り口と出口が逆転しているということを、大きな地方財政と小さな地方税、そんな表現をされている人たちもいるわけであります。そして、その税財源の仕組みが集権的分散システムだと。この意味は、すべての税制構造や徴収する権限は国が持っている、そして先ほど大臣も御指摘になりましたような三分の二に当たる仕事を地方にさせている。地方の仕事に見合う財源確保というのが何としても地方分権を進めていく上で大事だろう、こういうふうに思います。 私は、実際の仕事量に合わせて税源を埋めていく、この問題は大変至難な問題だと大臣は指摘をされましたけれども、本来、できるだけ長期、中期と言わずすぐにも取り組まなければならない問題だろう、こう認識をしております。それにもかかわりませず、最近の経済対策に関連しての議論は非常に問題があるのではないかと私は思うわけであります。 少し例を申し上げますと、地方分権推進委員会の第二次勧告では、これからの地方、我が国の姿、を分権型社会につくり上げていくんだ、そのための地方財源の充実確保が何としても必要だ、こういうことを指摘していますし、そういう観点から地方財源を拡充していかなければならない方向は分権推進委員会等で確認をされているわけであります。 政府でもそれを認識しているわけですけれども、先ほども議論がありました。小渕新総理が六兆円を相当程度上回る減税構想を発表された段階で、あたかもこの税制の大半は地方税で賄ってしまう、そんな錯覚さえ起こさせるような議論があった、経過があった。しかも、そのことを現職の新しい大蔵大臣が、先ほどからたびたび出てきています地方六団体等の意見も無視して、そういう発言をしているというところに、私は根本的な問題点を感ぜざるを得ないというふうに思うわけです。 この税制改正をめぐる一連の動きに対して地方自治体は非常に心配しております。だから、先週の金曜日の十八日に岡崎神奈川県知事も西田大臣を訪ね、ここは何とかしてくださいよ、そんな要請であったかと思うわけであります。 このように、私は、この地方分権を推進していくために、税制改正はむしろ基本的には国において負担すべき、国税を中心に考えていくべきだと思っておりますけれども、自治大臣のこの点についてのお考えをお聞きしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(西田司君) 御承知のように、当面の我が国にとって一番重要な問題は景気対策である、こういうことに焦点が絞られております。政府としても景気に最大的に配慮して、お話のあったように六兆円を相当上回る恒久的な減税を実施するとしたところであります。 今回の税制改正の具体的内容については、国税と地方税をどのように取り扱うかということが一つの大きなポイントになると考えております。もちろん政府税調等において幅広い御検討をいただいておりますし、いただかなければいけないことでありますけれども、特に地方にとってはこの問題はもう最重要な問題として、私どもの方もいろいろな御意見、要望を受けておるところでございます。自治省といたしましても、この実態は極めて重大に受けとめておるところでございます。 特に、もう皆さん、各委員の方々はおわかりでありますが、個人住民税とかあるいは法人事業税とかその他の問題というのは、これは地方団体、都道府県あるいは市町村の基幹税目でありますから、ここでその不足が生じたものをどうするかという問題、それを全部かぶっていくということは容易ならないことだと思っております。その影響もまた大なるものがあると思っております。 これから私どもも地方団体の御意見、繰り返すようでありますが、政府税調等の御意見というものを十分に踏まえながら、これらの問題に取り組んでいきたい、このように考えております。
○輿石東君 今、大臣からも、住民税それから法人税に関しては地方税の基幹的税であるから、そこにしわ寄せがいかないように自治省としても頑張るんだというお話と、地方六団体等の要請もきちんと受けとめている、そんなお話もありました。 過去、この地方六団体は既にこのような要請を四回にわたってしていると言われているわけですけれども、どんな中身でこの六団体が要請をしているか、ちょっとお尋ねをしておきたいというふうに思います。
○政府委員(成瀬宣孝君) 今回の税制改正の問題をめぐりましては、たびたび御指摘いただいておりますように地方団体にとりましても大変深刻な問題でございますので、いろいろな考え方を私どもも承っているところでございます。具体的に余りいついつということでは申し上げられませんけれども、例えば八月の初めにも地方六団体の代表者が今回の税制改正に関する緊急要望ということでお話を承っております。 内容的には、とにかく現在の地方財政というものは税収の大幅な落ち込みに加えましていろんな諸事業の実施等に伴います公債費の累増によりまして大変非常に厳しい財政状況の中にある、こういった中で減税の問題をどういうふうに受けとめなければいけないのか、いろんな面で格段の配慮をしてほしいというようなものでございまして、例えば個人住民税につきましては都道府県、市町村の基幹的な税目でありまして、その改正内容がどうなるかは財政運営に大きな影響を与えるといったようなこと、あるいは法人事業税はもう都道府県の最大の基幹税目でございますので、その改正いかんも県の財政運営に甚大な影響を与えるということで、今回の税制改正につきましてはこうした地方団体の考え方、立場を踏まえましていろんな面での慎重な配慮をお願いしたいということでの要望が参っているわけでございます。
○国務大臣(西田司君) 今、局長からお答えをいたしましたが、実はこの問題は大変重大な問題でございますので、今週中にも六団体等と私が直接お会いをしていろいろやりとりをしようと、このように思っています。
○輿石東君 ぜひその六団体の要望を謙虚に受けとめていただいて、地方財政がこれ以上緊迫してこないように善処していただきたい、そう要請をしておきたいと思います。 もう一つだけ。先ほど私が御指摘をしましたように、宮澤大蔵大臣はこの減税構想について、地方税へしわ寄せが行っても、具体的には法人事業税や住民税に手をかけてもやむを得ない、そんなニュアンスで、当時マスコミ等の報道にもありますようにそんな自分の意見を披瀝しておりますけれども、その点についてはどのように大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(西田司君) 今御質問の点については私も仄聞をいたしております。しかし、それは、御発言があった時点においてはあくまでも大蔵大臣というよりも宮澤喜一先生の個人的な見解を述べられたものだと、私はそういう理解をいたしております。 今後、いろいろなことをお互いによく腹を割って実情を打ち明けながら話し合う場も必要だと、このように思っております。
○輿石東君 個人的見解を言われたとしても、国民は国民的見解としてではなくて大蔵大臣として、今この最大の景気対策の問題ですから、その辺は自治大臣からも大蔵大臣に発言に慎重を期すようお願いをしていただきたいというふうに思います。 この問題についてもうちょっと問題を掘り下げて御質問をさせていただきたい、こう思っております。 まず、個人所得税の問題についてであります。 所得課税について、先ほど松村委員もこの問題に触れられました。小渕総理は最高税率を現行の六五%から五〇%に引き下げると表明されたわけであります。それを受けた形で、宮澤大蔵大臣は、その具体策として個人住民税を一五から一〇%に下げていく、所得税は五〇から四〇に引き下げるというふうに表明をされているわけであります。 宮澤大臣は、先ほど僕も指摘をしましたけれども、一体どのような根拠でこういう発言をされているのか、ここも個人的見解を言われたのかどうか。それは別としても、仮にこの大蔵大臣の指摘のように減税をするとしたならば、国税、地方税を含めたその地方税に影響する額や対象人数等はどういうふうになっていくのか、その点についても大臣のお考えをお伺いしたいというふうに思います。
○政府委員(成瀬宣孝君) 計数的なお話でございますので、ちょっと私の方から答弁をさせていただきます。 大蔵大臣が過日の委員会で発言されました所得税あるいは個人住民税のそれぞれの最高税率を引き下げた場合の影響額なり、あるいは対象の人数はどうなるのかといったお尋ねかと思いますけれども、まず、個人住民税の最高税率一五%が適用される納税義務者の数は、平成十年度ベースで見た場合に約二百二十万人程度の見込みでございます。そして、この税率一五%を一〇%に引き下げた場合の減収見込み額は約六千億円強となる見込みでございます。 一方、所得税の最高税率五〇%が適用されます納税義務者の数は、先ほど住民税は二百二十万人と申し上げましたが、こちらの方は七万人から八万人程度となる見込みでございまして、額でございますけれども、この所得税の最高税率五〇を四〇%に引き下げた場合の減収見込み額は二千億円程度にとどまるものでございます。 以上でございます。
○輿石東君 今、住民税と所得税のその人数と額が示されました。住民税だと二百二十万人が対象になり六千億、こう言われたわけですね。それに対して所得税の方は七、八万人ですか、そして二千億。そうしますと、住民税の方が三倍ということになるわけですね。そういうことになりますと、まさにこれが先ほどから議論をされておりますように、地方財源の基幹的な税だ、ここへこんなにも手をつけてくる、これが許されるかどうか、そういう視点から大蔵大臣の発言をどう見るかという話になろうかと思っているわけであります。 その住民税の二百二十万人、それから所得税の方の七、八万人、この税がかかる金額はどのくらい年収があればどうなっているのか、その辺もう一度お聞かせください。
○政府委員(成瀬宣孝君) 納税義務者の世帯構成等によって変わりますけれども、例えば夫婦子二人の四人世帯で考えますと、所得税の最高税率五〇%がかかってきます給与収入は三千五百六十五万円程度のところからでございます。一方、個人住民税の税率一五%が適用されます所得の始まりは、同じ夫婦子二人の四人世帯で一千百四十五万円程度のところからでございます。
○輿石東君 そうすると、この税の対象の層といいますか、そこも大分違うわけですね。所得税の方は年収三千五百六十万以上の人が対象になる、それに比べると住民税は千百四十五万以上の者だと。当然対象人数が多くなるに決まっているわけですからね、これだけ影響があるということをきちんと押さえなければいけない。 地方財源をどう拡充強化するかという点では、どちらをどういうふうにするかは大変難しい問題でしょうけれども、自治省としては、地方財源に影響がない方向で減税も行われるよう、きちんと大蔵省とも、また関係省庁とも詰めていただきたいことをお願いしておきたいというふうに思います。 次に、先ほども話が出てきました法人課税についての問題で質問をさせていただきたいと思います。 私はこの現在の法人事業税について一つの考え方も持っているわけですけれども、先ほどの松村委員の御質問の答弁の中で大臣は、この法人事業税にかかわる外形標準課税の導入問題にも触れられたように思います。これも一つの選択肢の方向で考えたい、大臣はそう申されたというふうに思います。導入の時期とタイミングは別にしても、将来的にはこの外形標準課税の導入も視野に入れている、そういうふうに私は理解をさせていただいたわけです。 今、全国に二百四十二万社も法人がある、そうした中でその六三・七%に当たる百五十四万社は赤字だ、こういう現実の中で、赤字、黒字にかかわらず、法人というのは、都道府県から、地方公共団体から多くのサービスを受けているはずであります。すなわち、自治体が法人事業に提供をしていますサービスのその対価、見返りとしてこの税をいただく、そもそもこの法人事業税というものの性格がそういうものではないか、そういう理解から私はやっぱりこの問題も考えていかなければならない一つの課題だろうと思っているのであります。 よく言われる話ですけれども、赤字を出している赤字法人の社長が、ベンツを乗り回し、すごい豪邸に住んでいるという例は余り珍しくない話でもあります。そういうものを私たち庶民が見ますと、税は薄く広く公平にという原点に立ち返ってこの問題も解決すべきだという声も多いわけであります。その問題を解決する一つの手法として外形標準課税の導入も考えていかなければいけないだろう。 それについても大蔵大臣は、減税の財源にこの外形標準課税の導入を考えていない、そういう発想は私にはない、こうも言い切っていますし、できないものを議論する必要はないとまで大蔵大臣は言い切っている面があるわけであります。 一体こういうことについて、地方税を所管される自治大臣としてはどういうふうに受けとめられ、この法人課税のあり方について、先ほども触れていただきましたけれども、再度お聞きをしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(西田司君) 先ほどからいろいろと御議論の中で一番焦点は、地方財政というものをどう見るか、さらに減税というものがそこに加わっていってどうなるのだろう、ここが一つの焦点だと私は思うんです。 それは、減税をやっていけば皆さんお喜びになるでしょう。なるでしょうけれども、一方、地方財政というものを考えた場合に、それじゃそれを補っていく、それが何であれ補っていく方法や手段というものが見出せずして地方財政の健全化とかいうようなことはほど遠い議論だ、私はこのように思っておるんです。 そういうことなどから考えますというと、今後の地方の法人課税のあり方については、今、外形基準の話になっておりますけれども、その他も含めてやっぱり検討をしていかないと、結局そのことは、地域住民、町民、県民、そういうところへかかってくるわけでありますから、私は、御指摘の外形標準課税の導入の問題については真剣に検討をしてみなきゃいけない一つである、こういう理解をいたしております。
○輿石東君 ぜひそういう方向で自治大臣には頑張っていただきたい、こう思います。 この問題は、政府の税制調査会でも既にもっと明確に、平成十年度において事業税の外形標準課税の問題を中心に議論をして結論を出すんだ、ここまで政府税調も言っているわけですけれども、これが、それどころではない、今、日本は沈没しそうだ、最大の課題は景気対策だということで埋没している感があると思います。それはそれとして、こういう日本の税制の仕組みを、自治大臣も申されましたように、きちんと議論をしていくということは、中長期的な課題ではなくて、今からすぐ取り組まなければならない課題だ、そう申し上げたいわけです。 いずれにいたしましても、今後、地方分権を進める上で中央政府はスリム化を図っていかなければいけない、それも冒頭のあいさつの中にもありました。間違っても税制改正のしわ寄せを地方に偏った形で検討するということのないように頑張っていただきたいと思います。 そこで、この問題に関連して、分権推進委員会事務局ですかこちょっと確認をしておきたいわけですけれども、省庁再編はそもそも行政改革の一環として中央省庁のスリム化を図るべきだという観点から出発しているというふうに思います。しかしながら、公共事業の見直しについてもそういう観点でもうこれは不退転の決意でやらなければならないというのに、最近のマスコミ報道によれば、この問題にかかわって地方分権推進委員会の討議をされている第五次勧告をめぐっての動きが既に出ている、そうも指摘をされているわけですけれども、中央省庁をスリム化し、地方分権をさらに推進していくという立場から、この第五次勧告をどのようにとらえ、今どのような作業が行われているのか最初にお聞きをしたいというふうに思います。
○政府委員(保坂榮次君) 地方分権推進委員会では、昨年の末に当時の橋本総理から要請がございまして、国と地方の役割分担の明確化と国の役割の重点化、国の行政組織のスリム化、市町村への権限移譲の推進といった視点から、国及び都道府県からの事務権限の移譲などの問題につきまして有識者、関係団体等からの意見を聴取、あるいは中央省庁等改革基本法を踏まえた審議、検討を進めているところであります。 特に国の直接執行事務の縮減、移譲あるいは公共事業などの国庫補助事業の範囲の見直しなどにつきましては、中央省庁のいわゆるスリム化に関する部分でございますので、本年六月に前総理から中央省庁等改革推進本部の作業に関連するものとして前倒しして検討してほしいという旨の要請がございました。これを受けまして、当委員会では十月末を目途に勧告を行うべく、関係省庁からのヒアリングを精力的に行いまして、現在鋭意検討を進めている状況でございます。
○輿石東君 第五次勧告に至る経過にも若干触れていただいたと思います。これは前総理の橋本首相が昨年の暮れに、地方分権推進委員会はもう一応の地方分権に対する作業は第四次勧告まででほぼ終わっただろう、そんな判断の中からまとめの段階へ入った。しかし、この省庁再編の問題が浮上をしてきて、世論から、あの一府十二省庁に再編をしていく、あれは単に中身を変えないでただ数合わせだけだと、そういう批判があり、当時の橋本総理もこれではいけないという形で、本当の行政改革をしなければ、財源もそして仕事も地方へ任せるべきものは任せる、きょうの自治大臣のごあいさつにもあったわけであります、国の関与はできるだけ少なくし地方公共団体にゆだねていくという方向でやっていくんだと。その決意によって第五次勧告の作業に入っているというふうに思いますけれども、最近のマスコミによれば、関係省庁等の反対に遭ってどうも十月末にはきちんとした提起がされないのではないかという心配も出ていますけれども、それはないということですか。
○政府委員(保坂榮次君) 私どもは、現在、第五次勧告は中央省庁のスリム化に寄与するべく審議を行っておりますので、そういうような目的に沿った形でできる限り現在審議をしているところでございます。
○輿石東君 ちょうどこの問題がきょうの朝日新聞に「地方分権推進委は使命を果たせ」、こんなふうな論調で出ています、社説というような形で。そこをちょっと読んでみたいと思いますが、 地方分権推進委員会は、十月末をめどに、国の直轄事業や補助事業の範囲の限定を柱とする公共事業の見直し作業を行っているが、これが立ち往生じているようである。 もともとこの作業は、昨年末、地方分権の進め方について第四次までの勧告を出して作業が一段落した推進委員会に対して、当時の橋本龍太郎首相が特に要請して始められたものである。中央省庁再編が単なる数あわせだという批判を、中央省庁の仕事を地方に移すことによってかわそうとする狙いである。 今年六月に成立した「中央省庁等改革基本法」第四六条には、国の行う公共事業は特に必要のあるものだけに限定し、その他の事業は地方にゆだねることを基本とすることが明記されている。この法律の国会審議においても、 ずっとありまして、しかしながら、 このような重要な役割を担わされているのが地方分権推進委員会なのであるが、その作業は、心配されたとおり、建設省や農水省、関係議員らの抵抗にあって難航し、十月末の第五次勧告のめどはたっていない状況のようである。 きょうの朝日ですけれども、そんな指摘もあるところですから、ぜひこのきょうの論調が否定をされるような形で取り組みを強化していただきたいというふうに思います。 さらにこの問題に関連して、先ほども出ましたけれども、財政構造改革の問題についてお願いをしたいと思いますが、つい数カ月前まで政府・与党において地方財政改革は最大の焦点だというふうに言われ、そして先般の総合経済対策を決定し、参議院選を挟んで今度は経済対策を優先課題としたというように、どうもこのスタンスがどんどん変わっていってしまう、そんなことを心配するわけであります。こういうスタンスの違いについて政府はやっぱり地方六団体を初め地方公共団体に、こういうわけだからここはもうこう変更せざるを得ませんというような説明をする必要があろうかというふうに思います。 この地方財政の厳しい状況を踏まえまして、財政構造改革の推進の必要性と先般の総合経済対策、さらには先ほどの議論にもありました第二次補正との関係について、自治大臣、どのように考えておられるかお聞きをしたいというふうに思います。
○国務大臣(西田司君) 現在の地方財政は極めて厳しい状況にあることはたびたび申し上げておるところでございます。中長期的な財政構造改革の必要性は私も非常に重要な課題だと、こういう考え方を持っておりまして、このことにどう取り組むかということはこれからの地方や日本全体の重要な課題であろうと、このように認識をいたしております。ところが一方において、先ほども申し上げましたが、我が国の経済というのが極めて深刻な状態になっておる。特に景気の問題というのはこれは重大な状況にあると考えております。 私は率直にお答えをさせていただくならば、当面やっぱり景気対策を、日本の元気を取り戻すために景気対策に、政府の方針でもあるし、そのことに集中をして対策を立てていくという必要性があるのではないか、このように思っております。 ところが一方において、これ両立しないことなんですけれども、総合経済対策であるということによって、地方に財政のみならずいろいろなことで大変荷物が背負わされるわけでございまして、こういう問題については私どもも、先ほど中長期と言いましたら直ちにやれという御指摘でございましたが、直ちにやること、あるいは将来を見越してやること、そういうことを選択しながら取り組んでいく必要があると、こう思っております。 また、第二次補正の問題について、予算などについての実施について御質問がございましたが、先ほども申し上げたように、我が国の経済を回復軌道に乗せていくということが地方にとっても非常に重要なことでございまして、私はむしろ地方からその元気を取り戻していかなければいけない、こんなことを考えております。 一方においては行政改革を徹底しながらこれを実施していく、それから地方財政の健全化を図っていく、それに必要な国の支援というものは総合的に実施をしていく、そういうことによって今日の状態というものを脱却することができるのではないか、こんなことを私は考えております。
○輿石東君 大臣、景気対策が緊急の課題で、それは皆承知をしているわけであります。総合経済対策によって地方が荷物をしょってしまう、そういう点が非常に多いわけですね。公共事業一つとってみましても、地方へ来た事業を達成するために大変な地方負担もしているところであります。それへの財源補てんということで地方交付税もあるでしょうけれども、大変その辺が、配分や地方交付税の問題が、きょうは私の質問の中身に入っていませんけれども問題点もあるわけでありまして、この第二次補正はそういう視点からきちんと裏づけられるようにぜひ配慮をしていただきたいと思いますし、先ほどもお話がありました地方六団体とはこういう点についても来週中にもきちんと話し合いをしていただきたい、それを強く要望させていただきたいと思います。 今、最後の方で、国の方で決めたことを大変地方が背負わなければならない、そういう悩みもあるというお話もありました。 最後の質問といたしまして、介護保険法の問題についてお願いをしたいと思いますけれども、この介護保険法の問題は、やはり今回の税制改正以上に地方公共団体は頭を悩ませ苦労をしているのではないかと思います。言うまでもなく、介護保険制度は全国一斉に同一内容で実施するということが法律で義務づけられているわけですから、これを受けてどういうふうにしていくのか。いずれにいたしましても、税源の拡充を含めて現在の厳しい地方財政を乗り切りながらこの問題に対処していかなければならない地方公共団体のことをまず考えていただきたいと思います。 この問題で国民の皆さんが一番心配しているのは、既に地方自治体、各団体間で介護サービスの水準が非常に地域によって格差がある。今でも相当の格差があるのにこれが入ってきたらもっと格差が出てくるのではないか。新聞の報道によれば、だからそれを受けられそうもない村から隣村へ、隣の町へ、隣の市へ住民が移動をしてしまう、そんな傾向さえこの介護保険法の問題をめぐって出てきている、そういう実態もあるわけであります。 そして、そういう意味でこの問題を考える場合に、どのように厚生省はこの介護サービスの格差という問題を考えられ、どのようにしていこうとしているのか、まず最初にお伺いをしたいというふうに思います。
○政府委員(近藤純五郎君) 先生御指摘のように,介護保険制度が円滑に導入されるためには、介護サービスの供給体制の整備、基盤整備というのが非常に重要だと考えておるわけでございまして、現在、全国の地方自治体が作成されました老人保健福祉計画を集大成したような形で新高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆる新ゴールドプランでございますが、このゴールドプランに基づきまして着実な推進を図る、こういうのが基本的な方針でございます。その達成状況を見ますと、全国平均ベースでは大体順調には推移してきているわけでございますけれども、先生御指摘のように地域差がありますし、それからサービスの種類によって差が生じているのは事実でございます。 このため、私どもといたしましては、既存施策をさらに充実する、それから既存資源の活用ということで公民館とか空き教室を利用いたしましたデイサービス事業、こういったものを活用する、それから多様な事業主体の参入ということで、これまで余り福祉と関係ないような農協でございますとかあるいは民間企業、こういったもので在宅サービス等に参入していただく。こういった地域の実情に応じまして多様な手法を活用することによりまして、各地方自治体におきまして老人保健福祉計画の達成に向けまして引き続き努力をしていただきたいと思うと同時に、私どもとしても支援を申し上げたい、こういうふうに思っているわけでございます。 いずれにいたしましても、介護保険制度が施行に当たってよく言われましたのは、保険あってサービスなし、こういう状態を絶対に避けたい、こういうふうな意気込みで私どもも各自治体もかなり機運が盛り上がってきております。そういうことで私ども精いっぱい頑張りたいと思っております。
○輿石東君 この問題は、三井生命保険という会社がアンケート調査をした結果も出ています。 介護サービスの地域間格差を心配する人たちが七九%、約八割いる。しかも、驚いたことに二十歳未満の人たちが非常に心配をしている。八六%は、今二十歳というと、選挙を考えると選挙に行かないという人たちだと。しかし、この問題については非常な深刻な問題として受けとめておるという事実もあるわけであります。ぜひこの辺については、これからもきちんと厚生省としても対処をしていただきたいと思います。 なお、この問題をめぐって、小山委員長の出身であります長野県では、一部事務組合とか広域連合というようなものを設置してこの問題に対処をしていこうという動きがあるわけですけれども、百二十市町村ですか、長野にあるすべての市町村がそういう方向でこの問題を解決しようかという動きもあるというふうにお聞きをしているわけであります。どうか皆さん、厚生省、もう時間もなくなりましたから、自治省もこの問題は真剣に取り組んでいただきたい。 最後に、自治省としてこの問題にどう対処をしていただけるものか一言お聞きをし、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(西田司君) 特別養護老人ホームやホームヘルパーなどの介護サービス基盤の整備については、新ゴールドプランに基づき円滑に体制整備が進むよう必要な地方財政措置を講じているところであります。また、要介護度の認定などの事務処理体制の整備については、平成十年度から地方財政計画上必要な職員の増員を行うこととしたほか、市町村における介護保険事業計画の策定のための経費としても必要な地方財政措置を講ずることといたしております。 自治省といたしましては、今後とも適切な地方財政措置を講じ、地方公共団体の行財政の運営に支障がないように適切に対処をしていく考えであります。 最後に一つ、今、広域連合のお話がございましたが、私はこの介護制度というものを本当に地方に定着、充実させていこうと思えば広域連携、それが事務組合方式であろうがどうであろうが、このことは私は不可欠のものだと、こういう認識をいたしております。
○輿石東君 ちょうど時間になりましたので、以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(小山峰男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十分休憩 —————・————— 午後一時三十分開会
○委員長(小山峰男君) ただいまから地方行政・警察委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○魚住裕一郎君 公明の魚住裕一郎でございます。 きょう午前中、松村理事、また輿石理事からも質問がございましたけれども、昨今の新聞記事を見ますと、特に地方行政については地方財政の緊迫度というか、これがかなり出ている。もう既に両理事からも出た話ではございますけれども、やはりこの点について触れざるを得ないだろうというふうに思います。 先ほどの大臣の所信的あいさつの中で、百六十兆云々という話も出ましたけれども、それを何とかしなきゃいけないという趣旨でるる述べておられますが、もう現場は本当にすさまじいなということを感じます。 新聞記事ではありますけれども、特に神奈川、先ほどもちょっと例として出されましたけれども、「県民の皆様へ」という形で知事のメッセージというか、そういうのが出されている。これは、今までかつてなかったことじゃないのかなというふうに思うわけであります。 その中で述べていることは、もう来年、平成十一年度を考えると二千二百億もの財源不足が生じる見通しですというような見通しについての分析がなされております。そして、その推移の中で、税収の中心である法人事業税、また県民税は、平成十年度に至っても、ピークであった平成元年度の六割にも満たない水準であると。平成九年度に地方消費税が創設されてもずっと改善まされないという、そういう分析。また、人件費あるいは社会福祉・医療関係費、こういう経常的な支出についても全庁挙げて施策、事業の見直しに取り組んでいる。財政のスリム化に努めているけれども年々経費が増加している、県税の収入では義務的経費を賄うことができない財政状況が数年続いている、こういうようなことをアピールしております。 そんな中で、欄外の注といいますか、の中で「現在政府で法人などに対する恒久減税」、これは恒久減税という言い方になっていますが、「が論議されており、その動向如何では、さらなる財源不足の拡大も懸念されます。」と、こういうような、これは神奈川県の例でありますけれども、恐らくもっとすさまじいところもあるかもしれません。 これについて、本当に国を挙げて、特に自治省が中心になって取り組まなければならないと思いますが、これに対して具体的にどういうようなことを考えておるのか、もう少し具体的に、先ほどのあいさつの中にもございましたけれどもちょっとお聞きをしたいなと思っております。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 地方財政は多額の財源不足が続き、借入残高がたびたび申し上げておりますように平成十年度末には百六十兆円に達する見込みでございます。個々の地方団体の財政状況についても、公債費の割合が高まるなど極めて厳しい状況にあると認識をいたしております。 それから、これはいわゆるバブル崩壊後の地方税や交付税の原資となる国税収入の低迷、ここに一つ大きな原因があると思います。数次の景気対策のため地方債を増発したこと等により近年借入金が急増しておる、このように考えております。もう一つつけ加えさせていただくと、委員も御指摘になりましたが、年々末端へ行けば行くほど行政需要がふえてきておる、それにかかる経費というものが増加しておる、こういうことが考えられるわけであります。 したがって、これまた既にお答えをしたことでありますが、一つは当面の問題として経済対策を着実に執行することにより我が国経済を回復軌道に乗せていくということが最も私は必要なことだと、このように思っております。 さらに、毎年度の地方財政対策について地方財政の運営に支障が生ずることのないよう国としても適切な対処をしていかなければいけない。また一面、地方団体もそのような状況の上に立って、個々の地方団体においても思い切った徹底した行政改革、地方行革、このことにも取り組んでもらいたい。そして、一日も早く地方財政の健全的な状態をつくり出すということが当面の目標である、こういうことで総力を挙げて取り組んでいく考えであります。
○魚住裕一郎君 最後の方で、いわゆる地方の行革というお話が出ましたけれども、神奈川県を例に見るといろんなことをやっておられるようなんです。 歳出抑制のための第三セクターの合理化、百三十二団体あるようでございますけれども、その合理化をしていく。それから、役員退職金の上乗せ規定の全廃、あるいは貸付金、県が直接出していたものを民間金融機関経由に切りかえる、あるいは九九年度の予算結成では県単独の新規事業を凍結する。これ思い切ってやっているなという感じがいたします。また、理事者、知事の期末手当、ボーナスの全額返上、あるいは副知事らの特別職も五〇%カット、こういうことを決めている。また、一般職員の定期昇給凍結なども検討に入っているというようなことが出ておりますけれども、やはり地方は地方として物すごい努力をしていると思います。さらには、遊休の土地とか、いろいろ処分に入っているんだろうと思うんです。バブル期にどんどん公用のための土地を買い上げろみたいな形がありましたけれども、それが逆に負担になってきていることも、やはりそれも処分して少しでも埋めていかなきゃいけない、そういう努力を各自治体ではしているんだろうと思うんです。 そういう中で、今回ここにもぽこっと出ておりますけれども、今度の減税という論議が出てきてもう戦々恐々としているという状況ではないかと思っております。そこで、先ほど話がちょっと出ましたけれども、高金利の債務の繰り上げ償還というようなことがありました。また、上杉さんの時代にもいろいろ検討されているようでございますけれども、これはやはり大きく借りかえをすれば変わってくるんだろうと思いますが、その辺の見通しはどうなんでしょうか、可能性の見通し。
○政府委員(二橋正弘君) この繰り上げ償還、特に政府資金の繰り上げ償還ということに対する地方団体からの要望が多いわけでございますが、先ほどもお答えいたしましたように、基本的にまず政府資金というのは国民から集められました郵便貯金とか公的年金等を原資といたしております。それぞれについて予定された金利といいますか、預金者に対する約束した金利があるわけでございまして、それを原資として地方団体に長期低利の資金を貸しているということでございますので、一般的にこれを繰り上げ償還いたしますと、その地方団体の負担は軽減されますが、その負担の軽減をどこがその分を持つかと、こういう話になりまして そういう意味では長期的な資金提供ということが難しくなるという、そういう問題がございます。 しかしながら、私どもといたしましては、地方団体の強い要望も踏まえまして、こういう厳しい状況の中で個々の団体によっては繰り上げ償還等の必要性が極めて高い事情のある場合、こういう場合もありますので、その事情に応じて弾力的な対応がとり得るのかどうかということについて検討し、またこれは国庫当局、財投所管とかございますが、そういうところと検討し協議してまいりたいというふうに考えております。 まだその辺についての具体的な結果に至るような段階にはなっておりません。
○魚住裕一郎君 各自治体では、これは前にも聞いたことではございますけれども、各地元銀行、お金を借りていますけれども、それに関しては交渉をしてかなり借りかえとかいろんなことでやっていると思うんです。これは地元のおつき合いがあるから強いと思いますが、国だけはなかなかはいそうですかと言ってくれない。 話は全然飛びますけれども、国鉄の債務処理に関して資金運用部の資金、これをかなり繰り上げ償還して、そしてその金利幅というものを財源に入れていこうというようなスキームだったと思うんです。まだ衆議院の方でどうなるかちょっとわかりませんから何とも言えませんが、政府提出のスキームとしてはそういう形ではなかったかなというふうに思います。年間二千五百億ぐらい浮かすんだというようなスキームだったと思うんですが、その国鉄の二十七兆七千億の処理については、それは国の方で大蔵省も結構ですよというような形を言っていて、なぜ地方がこれだけあえいでいるのになかなか大蔵省ははいそうですかと言わないのかなということを実は疑問に思っております。今いろいろ検討されていると思いますが、具体的な交渉というか段取りとかやっていただいているんでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 先ほど申しましたように、非常に厳しい財政状況の中で、特に繰り上げ償還の必要性が高いような団体についてそういう事情を考慮する必要があるという場合もございますので、事情に応じて弾力的な対応がとり得るかどうかということについて私どもなりに検討し、また国庫当局とも相談を始めておるというところでございます。
○魚住裕一郎君 それはいつごろ結論が出るんですか、個々と言いましたからいろいろあると思いますけれども。いつごろから始めて大体いつごろの見通しであるんでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 今の段階でいつごろまでに結論を出すとかというふうなことはまだちょっと申し上げかねるところでございます。
○魚住裕一郎君 各委員の先生方のところには各地元自治体等から、今回の政府が言い出した減税についての、国の経済政策が地方に変な影響を及ぼさないようこというようないろんな陳情が来ていると思います。私、東京でございますけれども、東京都でも大変な影響があるから何とかせいという陳情、要請が緊急要望という形で来ております。その結論は、要するに減税内容については地方税に与える影響を最小限にとめること、もう一つは、地方税の減収分に対しては税源の移譲を図ることなどにより適切に財源措置を講ずること。 ですから、先ほど輿石理事からもお話がございましたけれども、この減税の内容についても、宮澤さんの言をかりれば、そのまま地方に多大な影響を与えるような形でやるやに聞こえてしまう。これについては自治大臣としてしっかり対処していただきたいと思うとともに、要するに税源の移譲、これは先ほどのごあいさつの中では中長期的というような課題としてとらえておられるように聞こえますが、そうではなくして、この減税策に対応して早急に結論を出して、この税金は地方税の方に回しますよというような対処が私は必要なんだろうというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(西田司君) 私は、この減税に伴う地方財政の対策というものは、お答えをいたしておりますように、極めて重要な問題だと考えております。 先ほども御質問がありましたが、大蔵大臣の発言と私の発言とがいささか食い違うような受け取り方をされておる嫌いがありますけれども、そうではないと思っております。 予算委員会であったと思うんですが、宮澤大蔵大臣はそのことについて発言をされて、自分のお考え方を若干修正するような御意見も発言されておりました。だから、そのことが即、今の国と地方の問題にかかわって、国の負担というものを地方へ押しつけるという考え方、これはちょっと現在はまだどういう割合にするかということは答えの出ていない問題でありますけれども、地方財政の現状というものを考えた場合に、国と地方あるいは専門家、そういう方々との話し合いによって解決をつけていかなければいけない重大問題だと私は考えておるわけでございます。 今回の減税の具体的な案については、今も申し上げましたように、国税と地方税をどのように取り扱うか、これは大変大事な問題でございますので、政府税調などの幅広い御意見、検討の結果を踏まえてできるだけ早く方向づけをしたい、このように思っております。 それから、地方が減税の一部を負担する場合の財源の問題でありますけれども、これは我々もこのことによって地方行政というものに支障を来さすことはできない、こういう考え方でございます。 以上でございます。
○魚住裕一郎君 先ほど大臣がおっしゃられたように、今の日本の状況を考えると、この景気状況を本当によくするために国、地方を挙げてやはり経済政策をきっちりやらなきゃいけない。そのためにも減税というような、さきの参議院選挙を含めて大合唱に私はなったと思いますし、自民党サイドも減税をやるようなやらないような、そんなふうな形になってしまったわけでありますが、この効果、どういうふうに見ているのか。 経企庁、来られていると思いますが、過去に昨年の補正、また今回本年度の補正、減税をやりました。その減税による消費の誘発の見通し、そしてその結果は一体どういうふうに踏んでおられるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府委員(河出英治君) 昨年十二月の二兆円特別減税でございますけれども、御承知のとおりに、所得税がこの二月以降一兆四千億円、それから住民税が六月以降六千億円の減税がなされているところでございます。 最近の消費の動向でございますけれども、収入が減少していることに加えまして、いわゆる消費者の財布のひもが非常にかたくなっているということによりまして消費は低迷を続けているところでございますが、ただ二月と六月の所得税などの非消費支出、これを見ますと前年の同月と比べまして大幅に減少しておりまして、そういった面では可処分所得の増加を通じて消費を下支えしたというふうに見ております。 また、四月の総合経済対策によりますところの二兆円の追加減税でございますけれども、所得税は八月以降、住民税はあわせて六月以降実施をされているわけでございます。これにつきましても、最近の消費の動向ではまだ明確に効果が出ているというような状況にはなっていないわけでございますけれども、今後可処分所得の増加を通じまして個人消費に下支えの効果が出てくるものというふうに期待をしているところでございます。
○魚住裕一郎君 経済の見通し、ことしの正月あるいは一月のころは、経企庁は桜の咲くころにはよくなっている、さらには五月ぐらいになったらもみじのころにはよくなっているというような話が出ていたというふうに思います。先般、堺屋さんがおっしゃった今年度はマイナス一%かというような話も出ているようでございますけれども、結局、去年十二月とまたことしになっての二兆円ずつですか、非常に小出し小出しというような形になると思うんですね。 今回は六兆円を相当上回るというようなことを言っていますが、この六兆円を相当上回る程度の減税、その見通し、消費の下支えというか、そういうことだけじゃなくて、もっと大幅な消費誘発の見通しはあるんでしょうか。
○政府委員(河出英治君) 今回の六兆円を相当上回る減税でございますけれども、所得税課税につきましては来年一月以降、法人税につきましては来年度以降、合わせて六兆円を相当上回る恒久的な減税が実施されることになっているわけでございます。 この効果でございますけれども、ことしに引き続きまして来年も個人所得税の減税を実施するということは、個人の可処分所得の増加を通じまして消費への刺激によって経済に好影響を与えますとともに、今回これが恒久的な減税ということになりまして、単年度の減税と比べましてより消費者のマインドにいい影響を与えることが期待されるところでございます。 また、法人課税の減税でございますけれども、これも企業の税引後利益の増加によりまして設備投資などに好影響を与えるものと期待をしているところでございます。さらに、中長期的にも企業にとってより魅力ある事業環境が整備されるということによりまして、我が国の経済の活性化に役立つものと期待をしているところでございます。
○魚住裕一郎君 今、役立つものというようなお言葉でございましたけれども、ぜひそうあってほしいなとは思いますが、我が公明としては、景気対策として商品券ということをずっとことしから言ってまいりました。非常に素人談義のような響きに聞こえるかもしれないけれども、実際消費マインドを刺激して効果があるのではないかということで言ってきたわけでございます。 ずっと新聞記事でぽつぽつ各地方自治体がいろんな形で商品券を利用して施策をするというようなことが出てきておりますけれども、自治省としてはその辺は、統計はないでしょうけれども、個々の事案を把握されているんでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 予算委員会等の議論を通じまして、私どもも一部の地方団体に商品券を交付するというような事業が行われているということを聞いております。 私どもが今承知いたしておりますのでは、先般も予算委員会で話題になりました京都府の園部町でそういう事業をやっていて、最初は町の主催の行事の記念品がわりに町がそれを配ったというふうなことがスタートで、今年度から今度は町民が町から商品券を購入して落成祝いとかあるいは会葬御礼とかにそれを使っているというふうなことになっているというのは承知いたしております。十年度で予算を三百万ぐらい組んでおりますが、七月末までで六十万円程度の購入実績があるというふうに聞いております。 それからもう一つは、これも先般話題になりましたが、港区の事業で、これは地方団体ではございませんで、発行主体は港区の商店街連合会だそうでございますが、そういうところで商店街の活性化を図るために商品券の交付をしている。それに対して港区が一部助成をしている、支援をしているということだそうでございまして、港区がその商店街連合会に六千万円の助成をしているというふうな、そういう例を私どもとしては承知いたしております。 把握いたしておりますのはそのぐらいの実例でございます。
○魚住裕一郎君 自治省の把握はその二つだということでございますけれども、新聞でももっといっぱい載っていまして、東京だけでいっても足立区であるとか、または台東区でもいろんな形でやり始めた、世田谷区でもやっている、板橋でも始めている。地元の商店街連合会等の共通商品券を自治体が買い上げていろんな記念品等として配るという形もやっているようですが、自治体自体が区長名あるいは市長名で物品の購入券のようなものを独自発行しているというようなものがあるようでございます。 また、足立区でいえば、新聞記事の中に書いてありますけれども、こういう表現なんです。「今年度は緊急経済対策の一環として区内の商店の三分の一に当たる約二千店舗で利用できる共通商品券」、だから、地方自治体とか区というレベルでの地元の経済対策として使われているということであります。また、東京都台東区の事例では、有効期限というものを四カ月でやってしまう、回収率、要するに使われる率は九三%に達したというような記事になっておるわけでございます。 いろんな各自治体で地元の要望等も含めて細かい施策、そして思い切った、国でしゃくし定規な議論をするだけではなくして、現場に対応したいろんな施策をやっているわけで、そういうノウハウというか、いっぱいだまっているんだろうというふうに思います。 代表質問等でこの商品券方式による戻し金、いろいろ質問をいたしましだけれども、本人確認が難しいとかそういうようなことを総理等は述べておりますけれども、しかしこれとても、この各自治体でやっている商品券でも同じような問題点はあるわけであって、それをクリアしながらやっている、その辺のノウハウは自治省として集めて、これは政府の施策に生かすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 私どもが把握といいますか承知いたしておりましたのは、先ほど申しましたような二つの事例を申し上げましたけれども、一つの京都のはまさに町が商品券の発行主体になっておりまして、そういうケースはどうも今、委員がお挙げになりました東京都の区でもちょっとなかなか例がないのではないかと思います。やっぱり商店街連合会が出すものに何らかの形で区が援助しているという事例ではないかなというふうに思っておりまして、そういう意味では、商品券の交付という仕事自体が地方団体に相当普遍的、一般的にあってそのやり方とか本人確認等を含めてノウハウが蓄積しているというところまではなかなか言えないのではないかなという感じを私どもとしては受けております。
○魚住裕一郎君 例えば東京都ではシルバーパスというのをずっとやっております。財源が厳しい中、行革をやらせながら維持したという経緯がございますけれども、これもやはり一種の商品券という形になると思うんです、要するにバスに乗れるとかそういうことでございますので。そうすると、やはりそれだって本人確認であるとかあるいは年齢の問題もあるでしょうし、あるいは寝たきり老人まで配るかというようなこともあると思いますが、そういうものがたまっているのではないかということなんです。いかがでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 委員が今お挙げになりましたような、かつて高齢者がバスに乗るときの福祉パスといったようなものがございましたけれども、ああいうのも全部ひっくるめて商品券の一種ではないかと言われれば、先ほど私が申し上げたよりはもっといろんな事例があるんだろうと思いますが、先般来予算委員会で行われておりますようなそういう議論に今のような地方団体の仕事がそのまま結びついていくかどうかということについては、ちょっとにわかに私どもとしては何とも申しかねるところがあるというのが正直なところでございます。
○魚住裕一郎君 もう時間がなくなってきましたので、最後の項目になりますが、実は我が参議院地方行政・警察委員会では、ずっと暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会、こういうものをつくってまいりました。まだ現時点では継続してどうするかということを議論している最中でございますが、風俗営業法の昭和五十九年の改正に伴ってつくられたという経緯がございます。 そういう中で、やはりこの風営法の適用に当たっては、国民の基本的人権と警察責務との関係、あるいは法形式等について継続的に調査、検討していく必要があると。特に警察官のいやしくも職権乱用に当たらないように適正に運用すべきであり云々という状況からこの小委員会というものがつくられました。その後、道交法の改正に伴ってベルトを着用しなきゃいけないということになって、その点についても小委員会として扱い、さらにいわゆる暴対法、この運用に当たっては、国民の人権を侵害するおそれがある、あるいは営業の自由を侵害するおそれもある、そういうような観点も含めて、あるいは広く国民の意見を反映させるためにこの小委員会をつくったわけでございます。今まだ継続的に協議をしている段階でございますが、この附帯決議に基づいてさらに努力していくわけでございます。 先ほどの所信の中にもございました暴力団犯罪あるいは組織犯罪、さらに覚せい剤事犯、またコンピューター、いわゆるハイテク犯罪、さきにいわゆる風営法を改正してコンピューターネットワークに関することまで警察権限が及ぶというようなそういう状況の中で、やはり拡大した意味で私は継続的によく警察活動の監視をしていく必要があるというふうに実は思っているところでございますが、私たちの本委員会の問題意識というか、この決議等に込められた思いというものについての国家公安委員長の所見を承りたいと思います。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 人権の保護を全うしつつ暴対法を初めといたしまして効果的な運用を図るべきだ、こういうような御意見でありますが、これまでも警察は人権というものは大変重要に、保護の上に立って、それでいろいろな捜査その他を進めておると私は考えております。そのような趣旨に沿った法の運用はもちろんでありますけれども、個人個人の警察官を初めといたしまして人権を尊重していくということを基本に置いて、しかし捜査あるいはその他のこともありますけれども、そういうことについては勇気を持ってやっていくという姿勢がなかったら日本の治安の維持はできない、こう考えておりますので御理解をいただきたい。 それから、もう一つお話がありました風営法にかかわる附帯決議の問題でございますが、委員会なり国会なりの附帯決議、御意見、こういうものは非常に重要なものでございますので尊重をしてやっていかなければいけない、このように基本的に考えております。
○魚住裕一郎君 終わります。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。 地方財政の問題について幾つか伺いたいと思います。 大臣はきょうの所信の中で、地方財政の借入金残高が百六十兆円に達する見込み、その健全化を図ることが喫緊の課題として、地方財政の運営に支障が生じないよう適切に対処してまいりますと述べております。 現在、地方財政に対する住民の要望は、福祉、医療や教育、環境あるいは災害問題など非常に範囲も広く、その内容は極めて切実であります。しかし、地方財政の危機的な状況のもとではその要望に十分こたえられず、大変な苦労をしているというのが現状であります。しかも、その住民からの要望は人の命や人権こかかわる待ったなしの課題であります。その意味で地方財政の確保、拡充もまさに待ったなし、こういうことであります。 改めて大臣に伺いますけれども、大臣はこの待ったなしとの認識がおありなのかどうか、この点について基本認識をまず伺います。
○国務大臣(西田司君) 委員におかれましても、私の前歴というのはよく御承知のとおりでありまして、十二年という期間ではありましたが、小さい町の地方自治をやってまいりました。その中で市町村の役割、地方自治のあり方、このことは勉強をさせていただきました。そして、町民、市民、そういう人たち、さらにもう一つ大事なことは、その生活もさることですけれども、将来に向かっての夢や希望というものをどうつくっていくかということについて、短い時間ではありましたけれども勉強をさせていただきました。 御質問をいただきました趣旨につきましては、過去に私が体験をいたしましたようなことを大切にして初心に返ってやっていこう、こういう考え方でございます。
○富樫練三君 それでは、幾つか具体的な問題について伺いたいと思います。 一つは、地方自治体が行う事業の中で国からの補助がつけられるもの、いわゆる補助対象事業の範囲の拡大、そして補助率の引き上げの問題についてです。 例えば、御承知のように二〇〇〇年から実施されるのが介護保険でありますけれども、各自治体からは多くの不安が寄せられております。全国知事会からも、介護保険制度に対して地方公共団体の意見を反映させてもらいたい、こういう意見が出されております。また、自治労連が八月に行った全国調査では、施設及び在宅サービスの緊急な基盤整備のために国の十分な財政措置と補助率の引き上げを求めております。介護保険導入に関する準備及び実施のために人員の確保と経費について必要な財政措置を行ってもらいたい、こういう要望が出されておりました。 さらに、もう一つの例でありますけれども、教育の問題、学校の改築や大規模改修、これも緊急の課題であります。全国市長会から、校舎、屋内運動場などの大規模改修あるいは耐震補強などに対する補助制度の事業量と予算額確保の強い要望が出されております。 例えば、私どもの埼玉県でありますけれども、私どもが調査したところでは、築後二十年以上で改築や大規模改修が必要な校舎、屋内運動場が小学校、中学校合わせて二千棟もあるわけです。ところが、実際の改修はどうか。九五年に二十七棟、九六年に二十一棟、九七年三十一棟という状態であります。毎年五十棟ずつ改修しても四十年もかかるわけであります。実際に、外壁のモルタルが落ちてくるので子供たちは校舎の外壁のそばは通らないとか、二階、三階のベランダの手すりがさびついてもう腐っている、だかち子供たちはベランダには出ないとか、いつ事故が起きてもおかしくない、こういう学校さえあるんです。事故が発生してからでは遅いんです。 政府は規制緩和、規制緩和と言っておりますけれども、大臣、福祉や教育の現場を見れば、今必要なのはこれらの補助対象事業の枠の規制や補助率の規制こそ緩和することが急務ではありませんか。 大臣の見解を伺います。
○国務大臣(西田司君) 今、御指摘の介護問題を初めといたしまして、当面、小中学校等の改築等に対する御指摘は大変私も重く受けとめます。 ただ、内容をちょっと担当局長の方から御説明を申し上げて、国が今どういう措置をとっておるかということをひとつお聞き取りいただきたい、このように思います。
○富樫練三君 時間がないので端的にお願いします。
○政府委員(二橋正弘君) それでは、今の小中学校の改築あるいは大規模改修についての財政措置だけ御説明をいたしたいと思います。 これにつきましては、危険改築につきましては国が三分の一を国庫負担、それから大規模改造につきましても国が三分の一の補助ということになっておりまして、その地方負担分につきましては地方債と地方交付税によりまして適切な措置を講じておるところでございます。 それから、国庫補助負担制度におきますいわゆる超過負担の解消につきましては、毎年度関係省庁に申し入れてその適正化に努めておるところでございます。
○富樫練三君 この点については、なお改善の余地が多々あるというふうに思いますけれども、次の問題に移ります。 けさからの質疑の中でも出されておりますが、地方債のうち利率の高いものについて借りかえ、これは各地方団体から数多く出されております。この点についてですけれども、特に政府資金の借りかえを認めるべきだというふうに思います。 先ほど、検討について弾力的な対応ができないかと、こういう検討を始めているという答弁がありましたけれども、その中で特に問題なのは、例えば平成八年度の決算を見ますと地方の借金分が百三十九兆円、そのうち地方債が百三兆円であります。その中で政府資金が四十六兆円。その四十六兆円のうち利率が五%以上のもの、これが十五兆二千二百五十億円であります。 私ども試算をしてみました。委員の皆さんのお手元に先ほど半裁の資料をお配りいたしましたけれども、これがその試算表であります。 私どもの試算では、その利息は年間九千八百五十七億円にも達しております。現在の政府資金の利率は一・七%でありますけれども、五%以上のものを一・七%のものに借りかえるならば、その利息は年間二千五百八十二億円となります。すなわち、地方の負担軽減額は七千二百七十五億円にもなるわけであります。 民間の金融機関からの地方債は低利のものに借りかえができるのに政府資金がだめだというのは余りにも実情に合わず、政府が地方財政を圧迫している典型ではありませんか。 大臣の考え方を改めて伺います。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 地方団体の中に地方債の低利のものへの借りかえの要望があるということは認識をいたしております。しかし、一方において、政府資金については国民から集められた郵便貯金、公的年金等を原資として、民間金融機関からでは調達できない長期低利の資金を地方団体に対し供給しておるものであります。これに一般的な低利のものへの借りかえをすべて認めるということになってまいりますと、長期で安定した資金を地方団体へ供給するという機能が損なわれていきはしないかという懸念を持っております。 しかし、団体によっては低利のものへの借りかえの必要性が極めて高い事情にある場合もあり得ることでございますので、その事情に応じ弾力的に対応することができるかどうか検討をしてまいりたい、このように考えます。
○富樫練三君 検討するということでありますから、ぜひそれは前向きに進めていただきたいというふうに思うんです。 例えば、私が住んでおります埼玉県の浦和市ですけれども、減税補てん債、こういうものが平成六年から行われました。その新たな借金が三年間で、ここの市は人口四十八万でありますけれども、百七十三億円借金がふえました。市債の合計が一般会計だけで八百六十六億円。その返済が平成十年度で百六億円であります。そのうち利息分が三十七億円。その結果、公債費の比率が平成九年度段階では八%であったものが、十年度には一〇.四%、十一年度には一二%、十二年度には一四.六%と毎年公債費の比率が二%ずつ上昇するという見込みになっているわけであります。 減税をすることは当然であったとしても、その財源を地方の借金に押しつけるのでは、これは余りにも筋違いだと言わなければなりません。 大臣、これでは国が地方の借金をふやしていると言われても当然ではないでしょうか。せめて高い利率の地方債の借りかえぐらいは当たり前のこととして実行しなければならないと思うんです。しかも、先ほど大臣は、郵貯や簡保や年金など、こういうことで低利のものを長期にわたって融資をする、こういうふうにおっしゃいましたけれども、先ほどもお話がありました国鉄清算事業団の債務のうち、郵貯と簡保、年金などから借り入れた平均利率五・四%のもの、この有利子債八・一兆円であります。これはその全額を低利のものに借りかえる、こういう計画になっています。これによって年間二千五百億円の負担軽減になるわけでありますけれども、その全額を国の一般会計で補てんするということになっているではありませんか。地方債のうち、政府資金は同じ郵貯、簡保、年金などであります。清算事業団の場合は借りかえができて地方債については認めないという、これも余りにも筋が通らない話であります。 大臣、ぜひこれは閣議でも、大蔵に対してでも、地方自治を守るという立場から大臣の出番ではないかというふうに私は思うんです。ここでひとつ大臣の決意を聞かせていただきたいと思うんです。
○国務大臣(西田司君) 先ほどもお答えしたとおりでございまして、これは具体的にどういう範囲がどうできるかということをひとつ検討させていただかないと、私がここでイエス、ノーのお答えをすることはできませんので、その努力をしてまいりたいと考えております。
○富樫練三君 時間が余りありませんけれども、大臣にもう一つ伺っておきたいと思うんです。 それは、大臣がどういう立場でこの問題に取り組むか。先ほどの補助事業の枠の拡大、補助率の引き上げの問題、あるいは地方債の借りかえの問題、これもそうですけれども、大臣は地方自治体の財政を本当に守り切る、きょうの所信の中にありましたけれども、心配はかけないというふうに言うけれども、本当にそういう立場で大臣が政治に臨んでいるのかどうか、ここのところをひとつお聞かせいただきたいわけなんです。なかなか難しい問題があるというのは私もわからないわけではありません。しかしながら、大臣の立場が一体地方自治体の方を向いているのかどっちの方を向いているのか、ここのところが今求められている、こういう問題だと思うんです。 このことについて大臣の見解をお聞かせいただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(西田司君) 先ほども率直にお話をいたしましたように、私は、日本の将来というのは地方、地域の力というものがよみがえってこないとまことに暗やみだ、こう思っておりますから、財政分野だけにかかわらず諸般にわたって地域に力を持たすような方向でやっていかなければいけない、これが私に与えられた最大の使命である、こういう決意でございます。
○富樫練三君 終わります。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。続いて私の方からも質問させていただきます。 自治体の役割というのは、憲法や地方自治法に示されております、住民の安全、健康、福祉を守ることが最大の仕事であると言われておりますが、この問題をめぐって幾つか御質問をしたいと思いますが、まず地方行革についてであります。 大臣から午前中に、新たな指針に基づきさらなる推進を強く要請する、こういう表明がありました。自治省は昨年、平成九年十一月十四日に「地方自治・新時代に対応した地方公共団体の行政改革推進のための指針の策定について」というのを出しまして、行政改革大綱の策定とそれに基づく一層の行政改革を進めることを地方自治体に求めました。さらに、ことしの五月にはその指針が取り込まれました地方分権推進計画、これは午前中にも話題になっておりますが、閣議決定をされ、その第三章では必置規制の見直しについても細かく規定をされております。そしてさらに、ことしの八月二十日には行政局長名の「地方分権の推進に伴う地方公共団体の行政体制の整備・確立について」という通知が出され、定員管理の数値目標等取り組み内容についてできる限り数値化を図る、こういうのが求められております。ここには、平成十年末までのできる限り早い時期に大綱を見直し、数値化を大きく求めているわけであります。 こういうようなことが上からの行革の押しつけにつながって、住民サービスの低下につながるのではないか、こういう心配の声が上がるのも当然だと思われます。先ほども話題になっておりましたが、介護保険制度のスタート、これについて、自治体の首長からも、職員の削減、この数値化で削減をしろということですが、こういうものについての大変大きな懸念が出されています。 きょう、ここに持ってまいりましたのは、「介護保険に関する自治体首長賛同署名及び自治体の意見」というものでありますが、ここの中でも、例えば山梨県のある自治体からですが、「介護保険制度が始まると、市町村の事務量が膨大となり、現在の職員体制では大変となる。そこで職員を増やすと、国や県から抑制されるので、自治省等への働きかけをお願いしたい。」と。 まさに率直で悲痛な声でありますが、これはこの自治体ばかりではありません。もっと生々しいことを書いてこられる方もあるわけです。 こうしたことの一方で 例えば愛知県で申しますと、中部新空港の建設とか万博など、巨大プロジェクトの方は何ら再検討されることなく一路推進、先ほど大臣からもお話にあった、こういう地方に対して大変な負担が強要されております。 地方の行政改革につきましては、自治省は、また先ほど大臣も、行政改革は自主的、主体的に各自治体で進めていただくことが基本である、こういうふうに述べられているわけですけれども、今私がお示しをいたしましたこういう地方行革の方向というのは、そういう立場と全く逆のように思えるのですが、大臣の所見を求めます。
○国務大臣(西田司君) 大変多岐にわたってのお話でございましたから、お答えが絞り込めるかどうか懸念いたしますけれども、一つ地方行革という問題に焦点を絞ってお話をいたします。 御承知のように、地方分権ということが言われております。分権は天から降ってくるものじゃない、これはやはり国あるいは県、市町村、そういうものがそれぞれの責任というものを分担しながらやっていくということ、その中に私は地方行革というものもあり得ると。もちろん、いろいろな行政の需要がふえてまいりますから、確かに地方公務員も苦労をしておると思いますが、やはりみずから進んでどのように体質改善をやっていくかという姿勢がなかったら、地方行革とか分権とかといったってできるものではない、私はそのように理解をしておるわけであります。 国もできるだけのことは支援をしていかなきやなりませんが、地方もぜひひとつそういう原点に立って取り組んでいただきたい、こういう考え方でございます。
○八田ひろ子君 今の大臣のお答えでございますけれども、みずから進んでというふうに言われますけれども、実際にいろいろな、私はたまたま介護保険のことだけについての各首長の御意見を御紹介したんですけれども、人減らしをしろ合理化をしろと枠を決めて、そして仕事だけはこんなふりにどんどんきている。これはほかの自治体の議会の議事録でありますけれども、もう悲痛な声が首長からも出ているわけです。そういう上からの押しつけというような地方行革のやり方というのは、憲法や地方自治法の趣旨とは相入れないといりことを指摘して、きょうは時間がありませんので、次の質問に移らせていただきます。 これも人を本当に抑えているという中身なんですけれども、次は消防の問題であります。 消防は人、機械、水の三要素が基本だと言われ、消防力の整備のうち消防ポンプ自動車、救急自動車、消防力の基準から見ますと、私がいただきました資料では、九〇・一%、救急自動車の数、救急車は九九・九%というふうになっておりますけれども、消防職員の数はどうかといえば七一・九%になっています。これは一九八七年度の調査だそうなんですけれども、ここで消防職員といいますと、実は基準に対して七四・八%、こういうふうになっています。それが実際に現在七一・九%ですからかえって低くなっているということです。なぜこうなるのかと見ましたところ、これは十年間に消防職員数というのは、基準からの算定数では三万二千九百三十六人増加なんです。しかし、実際には五六%しかふやされていなくて一万八千六百六十七人ということだからこういう数字になっているようであります。 地方の自治体にいきますとどうなるかといいますと、例えば名古屋市では、基準では消防職員が三千四百八十五人ということになるんですけれども、充足率が六五・六%、現実に二千二百八十六人しかいません。その九七年度の救急車の出動は六万五千件に上ります。一回の勤務、朝八時四十五分から翌朝の八時四十五分までだそうですけれども、十七件、一回の勤務日に出動をした救急隊員の例で言いますと、救急車に乗っていた時間だけで八時間四十一分であります。当然、そのほか出動にかかる事務処理等も考えれば、このような少ない人員で大変な過重負担の中で日夜の激務であります。 同じ愛知県でありますけれども、この六月議会で、救急車を依頼したら待ってくれという返事で市民が大変困窮したことが論議されておりますけれども、ちなみにこの町では救急車というのは基準以上に配置されているんですが、消防職員数は基準に達しておらない。 そこで、お伺いしたいのですが、消防庁の定めた基準というのは、「必要な最少限度の施設及び人員について定める」、こういうふうに書かれておりますけれども、この基準がなぜ達成をできないのか、また、いつまでに達成されようとしているのか、大臣の明確な御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(谷合靖夫君) 消防力の基準と申しますのは、それぞれの地域における人口あるいは市街地の状況、中高層建築物の状況等を勘案しながら、消防ポンプ自動車等の消防車両とか人員の配置について定めたものでございます。数字については先ほど先生が御指摘をいただいたとおりでございますが、消防職員に関して申し上げますと、その分母となる職員数の数え方としては、基準上は例えば消防自動車一台につき五人とか、あるいは救急車一台につき三人という形で機械的に計算をしておるわけでございます。 ただ、実際の運用ということになりますと、例えば消防自動車と化学車あるいはそのほかの車両があった場合に、災害の態様に応じて市町村では乗りかえ運用でカバーをするとか、あるいは例えば同じ消防車であっても水槽つきの消防車とそれから普通の消防車が通常の火災のときにはペアで出動して、その場合、消防車の場合は水槽車について単に送水をするというのが主たる任務になるということで、いわば必要な五人というものは必ずしも現時点では要らない。このような、いわばペア運用と申しておりますが、そうした実際の運用によって効率的な消防力の確保ということに努めているわけでございます。 ただ、今の消防力の基準は、こうした実態が必ずしも十分には反映をされていないというような点があることもひとつ御理解をしていただきたいと思います。ただ、いずれにせよ、地域の実情に即した必要な消防力の確保ということは大事だといりふうに私ども考えておりますので、今後とも消防力の充実が図られますようにさらに努力をしてまいりたい、かように存じております。
○八田ひろ子君 私が今例を挙げて御質問をした中身のお答えになっていないというふうに私は思うんです。 実際に出動できない人員の配置があるという例が、これ私はたまたま二つの自治体の例だけを申し上げましたけれども、大変な事態だと私は思います。大臣はあいさつの中で消防、防災全般にわたる充実強化に全力を挙げて取り組むと御表明をいただいたわけでありますけれども、この基準が定められたのは昭和三十六年で、もう三十七年たっています。その間、見直しもあるわけですけれども、消防力の充実、とりわけ人的な充実といりことで大変危惧を持っているわけでありますので、ぜひ市町村の整備計画というのを掌握され、このようなことが各自治体で起こらないように、先ほど財政の問題も言われましたけれども、そういう問題でもあると思うんです。その点で大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(西田司君) 消防庁はもちろんでありますが、これは警察におきましても、人命の安全確保、そして一朝事あるときにはそのことをどのように救急していくか、救命していくか、このことは重大な使命であります。 所信でも申し上げましたように、やはり一番国民生活のベースになるところ、ここを無視してはいけません、そういう考え方で私は所信を申し上げました。この考え方は、今後、消防行政のみならず、全般についてやっていこうという決意でございます。
○八田ひろ子君 消防の問題、多々ございますが、引き続いて私も次の機会にこういう問題も取り上げていきたいと思い、大臣にはそのようにお願いしたいと思います。 次に、バスの問題であります。 二十一世紀の高齢化社会の上からも、公共交通機関の確保や充実というのは本当に緊急を要するというのは論をまたないものでありますけれども、地方バス路線の休廃止問題、これは過疎地だけでなく都市部においてもバス事業の衰退というのは大変なものでございます。 統計を見ますと、一般乗り合いバス事業、これは保有車両が三十台以上というところだそうですが、九七年度の経常収支率は、民営では九二・二%で、黒字の事業者は二十一に対し赤字の事業者百七十、公営では収支率は七九・一%で、黒字の事業者はゼロという状態であります。経常収支率も年々落ちてきているのが実情でありますけれども、こういう中で、九六年度だけでも廃止が七千八百六十七キロメートル、休止が一万百八十三キロメートルに上っております。 愛知県では、昨年の夏に名鉄バスが五十路線廃止計画というのを出しました。その後大きな問題になって、今、規制という形での協議会の制度があるんですが、この協議会が持たれて、その結果、自治体が赤字の三分の二を肩がわりすることで当面五十路線全部を一遍に廃止するという事態は避けられたわけです。一方、廃止された自治体もございまして、例えば、赤字があるからということで路線バスが一つもなくなった碧南市というところでは、巡回バスを四月から市が走らせておりますが、ここは人口六万八千の市で利用者は毎月一万人を超えるとのことで、住民の足の確保がいかに市民に必要とされているかを示すものであります。 しかし、いずれにしてもバス事業の衰退は明らかであり、今の廃止に関する規制がなくなればすぐにでも廃止したいという事業者が多くいることは明らかであります。自治体や事業者、関係者の協議が必要、それでなければ勝手に廃止はできない、現在のこういう規制は地方自治体にとってなくしてはならないものと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(西田司君) 御指摘のように、規制緩和等によって乗り合いバス路線の廃止手続がどうなるかはこれからの議論であると思います。もちろん、バス事業者の経営上の観点ということもありますが、乗り合いバスというものの役割が通勤あるいは通学、地域住民の生活を支える重要な交通機関であるということも決して見落とすわけにはいかないことだと思います。そういうことを踏まえてこれから検討をしていかなければいけない、このように考えております。 以上でございます。
○八田ひろ子君 運輸政策審議会での規制緩和の中間報告、規制見直し作業の中間報告ですね、ここでも、大臣が今おっしゃったように、生活交通維持との調和、また公的補助のあり方などが検討課題とされているそうでありますけれども、地方分権推進計画でも第四章で、国庫補助負担金の整理合理化と地方税財源の充実確保について触れられているところです。 ことし三月の閣議決定になりました規制緩和推進計画でも、乗り合いバスについては生活路線の維持方策の確立を前提にということがうたわれております。閣議決定によって、自治大臣も地域社会の足を守るという立場から、今そこのところまでおっしゃらなかったんですが、バス路線の充実確保、地域の住民の足ということでの御責任があると思うんです。 各省庁との協議の中でぜひこういうものをお示しいただきたいと思いますが、私の時間がもう迫っておりますので、最後に大臣のその意味での御所見、決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 委員も御承知のとおりでありますが、規制緩和推進計画の決定を受けまして、現在、運輸大臣の諮問機関である運輸政策審議会でこの問題が検討をされております。そして、規制緩和と生活路線の維持という両面からのいろいろな検討がなされておると思います。 この考え方、動きというものを直視しまして、今後、我々もただ単に路線を廃止してそれでよいというようなことではなくて、これをどうするかということの検討に入っていきたい、このように思います。
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。 私住まず最初に警察庁長官へ何点かお伺いをいたします。 防衛庁調達実施本部、いわゆる調本の背任事件、さらに背任事件に絡む証拠隠滅事件が今大きな社会問題になっております。これはもう大変な驚きと同時に、私は許しがたい犯罪行為であるというふうに断ぜざるを得ません。 その事件の渦中にあって、石附弘調本の総務担当副本部長が警察キャリアであるということが報じられておるわけですが、石附弘のまず警察庁における経歴についてお伺いをいたします。
○政府委員(野田健君) 石附弘君の経歴でありますけれども、昭和四十四年に警察庁に採用になり、警察庁警備局外事第一課長、警察庁刑事局捜査第二課長、警察庁暴力団対策部暴力団対策第一課長、長崎県警察本部長、警察大学校国際捜査研修所長を経まして、平成八年一月九日付で防衛庁に出向し、長官官房防衛審議官の職についたところであります。その後、防衛庁内の人事異動により、平成九年七月一日付で調達実施本部副本部長に就任したと聞いております。
○照屋寛徳君 石附弘の警察庁における経歴に照らしても、例えば汚職や背任事件を担当する重要な職責を担われた、こういう経歴もある。長崎県の警察本部の本部長もやっておられた。けさの朝日新聞によると、もちろんまだ容疑の段階ですから本人御自身も取り調べを受けたり、あるいは自宅が捜索をされたり、新しい資料によると段ボール十五箱分の書類を運び出しておった、これはもうとんでもないことだというふうに私は思うわけです。しかも、昨年秋から調本の原価差異事案対策特別委員会の委員長をしておられるとかいうことであります。 さて、警察庁、その石附がいわゆる調本へ出向したのはいつなんでしょうか。
○政府委員(野田健君) 石附弘君は 先ほども申しましたように、平成八年一月九日付で防衛庁に出向し、そのときは長官官房防衛審議官の職についたのであります。その後、防衛庁内の人事異動によりまして、平成九年七月一日付で調達実施本部副本部長に就任したと聞いております。
○照屋寛徳君 通常、出向期間というのはどれぐらいなんでしょうか。と申しますのは、六月の定例の異動で異例な残留になったということも報じられておるんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(野田健君) 出向した場合に、その出向した者がどのぐらいの期間になるかというのはそれぞれ個々具体的な問題でありまして、特に何年と決まっているものではございません。
○照屋寛徳君 石附弘以外に警察庁からいわゆる調本へ出向した者はおりますか。おりましたら、何名おるか明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(野田健君) かつて警察庁から防衛庁に出向した者がその後調達実施本部に在職したという者もあると聞いておりますが、最近十年間ではそのような事例はございません。
○照屋寛徳君 次に、警察庁から防衛生産管理協会、防衛装備協会、それから防衛技術協会、防衛施設技術協会などの外郭団体に天下った者はおるでしょうか。
○政府委員(野田健君) 警察庁に勤務していた職員が退職後、財団法人の防衛生産管理協会に再就職した者が一人おりますが、それ以外の今お名前を挙げられた団体等に再就職した者はいないと承知しております。
○照屋寛徳君 それでは次に、警察庁から防衛装備品を調達する関連会社に天下った者がおるかどうかお聞かせ願いたいのでありますが、恐らく関連会社が多数ありますので、今、背任事件との関係で特に問題になっている東洋通信機、それから藤倉航装、日本工機、ニコー電子、これらの防衛装備品調達会社に天下った者がおるかどうかお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(野田健君) 警察庁に勤務していた職員が退職後、今御指摘の会社に再就職したという事例につきまして、最近十年間では一人もおりません。
○照屋寛徳君 この問題については東京地検の特捜部が鋭意捜査を進めておる段階でございますので、きょうのところはこの程度にしたいと思いますが、警察庁長官、まだ容疑の段階とはいえ、かつて警察庁の重要な職務についておって、しかも調本へ出向した石附弘総務担当の副本部長が今言われる組織的な証拠隠滅にかかわったのではないか、こういうことが報道されている、この事態。もちろんまだ容疑の段階であって具体的なことは長官としてもお答えできないと思いますけれども、こういう警察行政を担ってきた人が少なくとも容疑を受けるということ自体が国民にとってはもうたまらないことなんですね。 長官、このことについてはどういうふうな御感想をお持ちでしょうか。
○政府委員(関口祐弘君) お尋ねの件につきましては、防衛庁にかかわる問題でありまして、また現在、東京地検におきまして捜査中と承知をしております。したがいまして、現段階におきまして警察庁としてはコメントする立場にないということを御理解いただきたいというふうに思います。
○照屋寛徳君 それでは、自治大臣にお伺いをいたします。 大臣はけさの所信的あいさつの中で、六兆円を相当程度に上回る恒久的な減税の実施についてもお触れになりました。私は、この安易な恒久的減税は税制のゆがみの拡大をもたらすだけであり、税制改革に当たっては公正公平の観点や地方分権の視点を重視すべきだというふうに考えるものであります。特に、高所得者を優遇し、将来消費税率の引き上げにつながるような所得税及び個人住民税の最高税率の引き下げは、地方財源確保の観点だけではなく景気対策の対策上の効果についても疑問が多く、行うべきではないというふうに考えるものでありますが、公正公平な税制改革のあり方について、大臣の所信をお伺いいたします。
○国務大臣(西田司君) 政府は、我が国の将来を見据えたより望ましい制度の構築に向け、抜本的な見直しを展望しつつ景気に最大配慮して、六兆円を相当程度上回る恒久的な減税を実施することといたしております。 今回の税制改正の具体的内容につきましては、国税と地方税をどのように取り扱うかを含め、今後、政府税制調査会などにおける幅広い検討の結果を踏まえてこれを取り決めていかなければいけないことだと思っております。かつ、今お話もございましたが、公正公平な税制は税制に対する国民の信頼の基礎になってくるわけでございまして、税制を検討するに当たってはこうした観点に立って対応をしていきたい、このように考えております。
○照屋寛徳君 大臣は、地方分権の一層の推進に向けて強い決意で取り組んでいく、こういう所信をお述べになりました。私も、やっぱり地方分権を保障する地方税財源の充実強化というのが今求められている、こういうふうに考えております。 そこで、地方自治の強化あるいは地方分権の推進に即した地方税制の確立について大臣はいかなる所見をお持ちか、お伺いをいたします。
○国務大臣(西田司君) 私は、地方自治というのはまさに新時代を迎えた、こういうことを基本的な認識として持っております。その中で、地方分権の進展に応じて地方公共団体がより自主的、自立的な行財政運営を行えるようにするには地方自治体の財政基盤を充実強化していくことが極めて重要である、このように考えております。 去る五月に閣議決定された地方分権推進計画においても、「課税自主権を尊重しつつ」と、こういうことをうたっております。今後、地方分権推進計画を踏まえ、所得、消費、資産等の間におけるバランスのとれた地方税体系や、税源の偏在性が少なく税収の安定性を備えた地方税体系の構築などに努め、地方課税の充実確保を図ってまいりたい、こういう考え方でおるわけであります。
○照屋寛徳君 介護保険の創設、それから障害者プランあるいは新エンゼルプランの実施に伴う財源保障の問題が重要になってまいりました。同時に、地域における福祉ヒューマンパワーの養成を推進するための十分な財源保障が今強く求められておる、このように考えるものであります。 そこで、地域福祉の推進と財源保障について大臣の所信をお伺いいたします。
○国務大臣(西田司君) 要点のみのお答えで御理解をいただきたいと思います。 具体的には、自治省といたしましては、毎年度これらの経費にかかわる地方負担額を地方財政計画に計上するとともに、個別の地方団体に対しては地方債及び地方交付税により財源措置を行っていく考えであります。
○照屋寛徳君 次に、災害に強い安全な町づくりの推進についての基本的な大臣のお考えをお聞かせ願いたい。もう一つは、関連いたしまして、けさの所信的あいさつの中でお述べになっておりますが、地域防災計画の抜本的見直しにお触れになっております。この地域防災計画のどういうことが現時点で問題なのか、その見直しの視点というのはどういうところに据えておられるのか、あるいはまたその作業手順についてお聞かせを願いたいと思います。
○政府委員(谷合靖夫君) 地域防災計画の見直しの問題でございますが、これにつきましては阪神・淡路大震災後に国におきます防災基本計画が抜本的な見直しをされております。具体的には、震災対策でありますとか風水害対策等、災害の種類に応じて構成がなされ、そのそれぞれの災害ごとに、例えば予防であるとか応急対策それから復旧・復興という形で、時間を順を追った形での対策がそれぞれ具体的に、より実践的な形で定められておる、こういう改定が行われておるわけでございます。 一方、地方公共団体、都道府県、市町村レベルのそれぞれの地域防災計画については、このような国の防災基本計画の修正を踏まえ、さらにやはり阪神・淡路大震災の教訓というものをそれぞれの地域の実情に応じて消化しながら、これまでのそれぞれの計画を抜本的に見直してほしいということで私どもお願いをしてまいったわけでございます。 見直しに当たっては、したがいまして観点というお話でございましたが、具体的に、例えば被害想定でありますとか職員の動員・配備体制でありますとか情報の収集・伝達体制と、こういうような整備を個別にそれぞれ書いていただくというようなことで、より具体的、実践的な計画になるようにということでお願いをしてきております。 都道府県レベルでは既に現時点で全団体の見直しが終わっておりますが、市町村の段階ではまだ団体数で言えば三割程度の進捗にとどまっておりますので、そうした観点から、今後ともより抜本的な見直しをさらに進めていただけるように、またこれから指導してまいりたいと思っております。
○照屋寛徳君 最後に、ダイオキシン問題とかあるいは環境ホルモン問題、さらには産業廃棄物、一般廃棄物などの問題が極めて深刻になってまいりました。 このダイオキシン問題との関連で申し上げますと、一般廃棄物処理施設の新設も必要になってまいりますでしょうし、それから既存施設の改造もこれから取り組んでいかなければならないだろうと思います。環境ホルモンにいたしましても、その調査研究費の確保、あるいは学校給食の食器の交換が今緊急に取り組まなければならない課題であります。廃棄物問題では何といってもリサイクルシステムの確立がこれから取り組まねばならない大きな課題であるわけであります。 これらの環境対策の推進と財政支援措置について、大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います
○政府委員(二橋正弘君) 今、委員が御指摘になりましたようなダイオキシンの問題あるいは廃棄物の問題、さらにはリサイクルの問題、それぞれ関係いたしまして、ソフト面あるいはハード面でさまざまな財政措置が必要でございます。 これにつきましては、基本的には地方債なり交付税なりで財源措置をいたしておりますが、特に十年度から新しくダイオキシンの濃度測定等の経費、あるいは資源リサイクルの推進のための経費等を新しく織り込んでおりまして、九年度まではこれは特別交付税で算定いたしておりましたけれども、今のように一般化してまいりました状況を踏まえまして、十年度から普通交付税の中に織り込んでいくという措置をとっております。 それからハード面では、御案内のように新規に廃棄物処理施設をつくる場合、それから既存のものをいわば改造してこのダイオキシンの基準を満たす場合、それぞれにつきまして、国庫補助制度がございます場合にはその地方負担に対する財源措置、それから補助を重点化するということで百トンから下のものは単独事業でやるということに厚生省とも話し合いをいたしておりまして、それにつきましては補助のあります場合とほとんど同様の財源措置をするということで取り組んでおるところでございます。
○照屋寛徳君 時間ですので、終わります。
○高橋令則君 自由党の高橋でございます。二、三質問をさせていただきます。 まず最初に、災害について質問をさせていただきます。 先ほど大臣から所信のお話がございました。この中に、このたびの八月以降のいわゆる大雨災害の話がございました。これに対して、地方財政の上でもそれなりの対策が必要ではないかというふうに考えております。ここに一定のお話がございましたけれども、改めてこの大雨災害についての対策、対応についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。 八月の豪雨災害及び九月三日の岩手県内陸北部地震災害により被災した地方団体においては、応急対策や復旧対策などに相当の財政負担が生じることが見込まれると思います。 自治省といたしましては、これらの被災地団体の実情を十分お聞きして、地方交付税や地方債による財源措置を講じ、被災地方団体の財政運営に支障がないように適切に対処していきたい、このように考えております。 また、特に大きな被害を受けた地方団体に対しましては地方交付税の繰り上げ交付を行っているところであり、八月末の豪雨災害により大きな被害を受けました岩手県下、福島県下の四十五市町村に対しまして、九月二十五日に普通交付税の一部繰り上げ交付を行うこととして本日決定をいたしました。
○高橋令則君 当岩手県の問題についてお話をいただきまして、恐縮をいたしました。これは全体的な問題でございますので、この大雨大災については適切に対応をお願い申し上げたいと思います。 関連して、実は、岩手県の問題で恐縮なんですけれども、この九月三日に岩手県の内陸北部で大きな地震があったわけでございます。したがって、これにつきましても県の状況を見ておりますと、局地的ではありますけれども相当大きな被害が出ておるわけでございますので、この対策関係につきましての財政対策が必要かと思いますので、まずこれについてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(二橋正弘君) 九月三日の岩手県内陸北部の地震の災害の状況でございますが、先般私どもも県御当局の方からいろいろお伺いをいたしましたが、公共土木関係でかなりの災害が出ておるようでございまして、これから災害査定も本格的に行われるようでございますので、そういう状況あるいはどのくらいの財政負担になるかということを十分岩手県の方からお聞きして、それぞれその災害対策の財政措置を種類に応じて適切に対応して組み合わせていきたいというふうに思っております。
○高橋令則君 私が承知しておりますのは大体八十億ぐらいかなというふうに思っておりますが、今後さらに出てくるかもしれません。したがって、適切な対応をお願い申し上げます。 関連して、気象庁にちょっとお聞かせをいただきたいんですが、御承知のように、今回の地震について私どもが心配したのほかねてからの岩手山の火山活動についてでございます。 今回聞いた限りでは関連がないというふうに言われておりますが、まず最初に、岩手山の火山活動の現況はどうか、またこの関連、そして、今後の予測というのは非常に難しいんですけれども、今どういうふうな体制をし、そして今後どういうふうに考えているのか、それを気象庁からお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(瀧川雄壯君) 御指摘のように、岩手山周辺ではことしの二月ごろから地殻変動が観測されております。また、火山性地震も多数発生しておりまして、六月下旬から七月中旬にかけまして火山性微動が比較的多く観測されております。このように火山活動が消長を見せながら現在でも継続してきております。 それから、九月三日に発生いたしました岩手県内陸北部地震でございますけれども、これはただいま申し上げました岩手山に隣接した場所で起こったものでございますが、地震の前後で岩手山の火山活動と関連いたしております火山性地震や地殻変動に顕著な変化は認められておりません。また噴気活動等も変化は認められていないことから、今のところ直接的な関連はないものと、そういうふうに考えてございます。 それから、岩手山の今後の見通しということでございますけれども、岩手山の火山活動が消長を見せながら継続しているということから、噴火の可能性も含めまして、火山性地震の活動などの推移を今後とも注意深く監視していくこととしております。 それから、観測体制のお話がございました。岩手山の観測体制につきましては、既存の地震計ニカ所に加えまして、ことしの四月以降、新たに地震計三カ所、震度計一カ所、空振計等を増設いたしております。 そういうことで、今後とも監視体制を強くしていきたい、そういうふうに考えてございます。
○高橋令則君 関連してですけれども、岩手県からは、いわゆる常時観測対象火山としての指定を要望しているわけです。したがって、この関係についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(瀧川雄壯君) 最後にただいま申しましたように、現在地震計を五カ所設置しておりますし、震度計も新たに設置しております。さらに、空振計と申しまして、これは噴火の空気の振動をつかまえるマイクロホンのようなものでございます。こういうものも設置しております。さらに、東北大学等の関係機関からのデータも入手いたしておりまして、そういう意味では常時観測対象火山と同等以上の監視体制を現在とっております。 気象庁では、今後とも、火山活動の状況に応じまして火山機動観測班を派遣するなど対応をとることとしております。 以上でございます。
○高橋令則君 大勢の状況について私も承知をしております。いずれ県の要望もございますので、十分にお聞かせをいただきたい。そして現在の体制について常時維持できるようお願いを申し上げたいと思います。 次に、実は北朝鮮のミサイルの問題でございます。びっくりしたわけですけれども、ミサイルの破片なのかどうかわかりませんが、三陸沖に飛んでしまった。それはどうも私の上を通ったんじゃないかと心配しております。 これについて、大臣から、警察活動の一環としても情報とかそういう面でやっぱり対応をすべきじゃないかというふうに記者会見でもおっしゃったように私は承知をしております。したがって、大臣のこういう問題についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(西田司君) 北朝鮮のミサイル発射に関連いたしまして、国内治安の観点からさまざまな影響が懸念されるわけであります。このため、警察においては、今お話のあった関連情報の収集に当たってまいりますとともに、所要の警戒措置を講じたところでございます。 以上でございます。
○高橋令則君 関連して、海上保安庁長官にお聞かせをいただきます。 どうも聞いた限りでは、大いに海上保安庁の方にも関連があると思うんですけれども、情報の察知とか連絡とか、そういう面でどうも納得しかねることがございます。 そこで、この問題についての経過及び今後の対応を含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(楠木行雄君) 私ども海上保安庁におきましては、八月三十一日にミサイル発射情報を入手して、直ちに巡視船、航空機を現場海域に急行させました。そして、船舶の航行あるいは漁船の操業等への被害等の調査を九月二日まで実施したわけでございます。その結果、被害等に関する情報はなく、ミサイルの破片等の漂流物も発見されなかったということでございます。さらにその後も、救難に現場で即応するという観点から、日本海及び太平洋の漁船が多数操業しております海域等に、通常業務の強化という形でございますが、巡視船、航空機を配備いたしました。 この話の問題、今、先生からも御指摘がございましたように、一歩間違えば現場で操業しております漁業とかあるいは通航しております海運に非常に被害のおそれがあったと。そもそも事前通報が国際ルールということになっております。この点をもう少し申し上げますと、このたびのミサイルの発射につきましては、IMOと申します国際海事機関、それからIHOと申します国際水路機関、これで決議された勧告がございまして、これによりますと五日前に通報しなければいけないということになっております。我が国へのそういった事前の通報及び航行警報の発出がなくて行われたものでございまして、ルールと異なっておるわけでございます。そこが問題点であると考えております。 こういった点から、早速私どもの方で、航行安全の確保の観点から、九月四日に海上保安庁長官、私の名前をもちましてこの二つの国際機関の事務局長等に対しまして、北朝鮮に対して適切な指導を行うことなどを要請する書簡を発出いたしましたところ、直ちにこれを受けて両機関から北朝鮮のそれぞれの例えば水路部長とかそういう部局に対して決議の遵守を促す書簡が発出されたわけでございます。 なお、海上保安庁といたしましては、今般のミサイル発射につきまして迅速かつ適切な対応をとってきたとは考えておりますけれども、防衛庁を初めとする関係省庁との間でも今般の事案にかかわる迅速な情報連絡体制を構築した、そういったところでございます。
○高橋令則君 経過を見る限りでは、政府全体としての動きままだどうも十分ではなかったんではないかという認識を持っております。いずれ、海上保安庁でも連絡、情報、そういう面で各省庁とも連携をとりながら適切にやっていただきたいというふうに要望を申し上げます。 次に、地方財政及び行革の問題になるわけでありますけれども、私は、既に各委員からるるございましたので、大臣にはまずその中でも市町村の合併の問題について伺いたいと思うわけでございます。 大臣は町長の経験もお持ちでございますので、この合併問題というのは非常に面倒でございます。とてもではないが、自主的というふうにおっしゃっていますけれども、なかなかこれを推進するのは難しい、したがってよほど積極的な方策、そういうことを考えなければ実現しないのではないかというふうに私は思っております。二、三私もやった経験もありますものですから、そういう反省の上にそういうことを申し上げるわけですけれども、大臣のお考えはいかがですか。
○国務大臣(西田司君) 市町村の行政の広域化については、今までいろいろと議論をされてきたところでございます。既に一部事務組合とか広域連合とか進んでおりますが、しかし先ほどから申し述べておりますように、地方自治の新時代に対応するためには私は市町村合併というのは避けて通れない課題ではないかなと、このように思っております。特に、分権時代を考えますと、このことは地方自治体の自主、自立、これがはっきりとしないというと私は本当の分権というものもできない、こういう考え方を持っておるわけであります。 確かにいろいろな難題がたくさんあることも考えられますが、私は、国においては、まず町村合併、市町村合併というものの指針を明確に示すべきだと。さらに、都道府県におきましては、さて自分の県はどういうような合併パターンが考えられるだろうかというようなこともはっきりとしていくべきだと。それから、市町村においては、市町村なりに過去の歴史、それから現在の状況、将来の見通し、そういうものも考えながら、主体的にそういうことを進めていくことが市町村合併の最も大切なことであろう、このように思っております。国としても、この一大転換期に当たって地方自治体というものは非常に重要な行政母体でありますから、ここに対してそのような市町村合併等に対する支援は積極的にしていくべきだと、このように考えております。
○高橋令則君 私も総論的にもそういうふうに考えておりますが、各論がなかなか進まないんですね。したがって、大臣あるいは自治省においてこれを推進するためのもう少し具体的な踏み込んだ方策の検討、あるいはそういうものが必要ではないかと思うんですが、そういうものについての検討はどうですか。
○政府委員(鈴木正明君) 合併の推進方策につきましては、地方制度調査会等におきましてこれまでもいろいろ御議論をいただいてきているところでございます。 合併の必要性あるいはメリットなどさらに情報提供する、あるいは地方団体に対して助言をしていくということも一つの方策でありますが、現在、合併推進特例法によります行財政措置が講じられておりますが、さらにその措置を充実するということで、必要な法律案につきまして分権計画に盛られた内容のものを盛りまして国会に提出するということで現在検討いたしているところでございます。それから、大臣からお話がございましたが、国としての合併のパターンの指針につきまして、現在、研究会を設置いたしまして実務的な検討に入っております。
○高橋令則君 最後でございますけれども、大臣、地方自治と国は車の両輪という言葉をよくずっと聞いてまいりました。私も何遍か聞いておるんですが、車が一緒に、リヤカーかあるいは普通の車のように並行していくんならいいんですけれども、どうも最近の動きを見ていると、先に国が走って、そして国はどんどん回っていく中で地方は後ろについてくるという、そういうふうな両輪ではないかというように思うんですね。 したがって、地方財政、特に税については後ろについていくんじゃだめなんで、やっぱり並行していくような形で、そういうスキームとか考え方とか哲学といったものをもう変えて積極的にやっていかないとできないんではないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(西田司君) 今、委員の御発言の中で、車の両輪的なものが地方はいつも後からというような御発言がありましたが、確かに明治以来の中央集権的な流れの中で今日までやってまいりましたから、今お話しになったようなことがないとは言えません。しかしそのことによって、それじゃあすの地方の時代というものがあるかといったらそれは考えられないわけでございまして、これは国においてもそれから地方においてもお互いに自覚をしてそのことに取り組んでいく必要がある、私はそういう認識をいたしております。 そこで、御質問になりましたポイントについて、去る五月に閣議決定された地方分権推進計画においては、国と地方公共団体との役割分担を踏まえつつ、中長期的に、国と地方の税源配分のあり方についても検討しながら、地方税の充実確保を図っていこう、こういうことが示されておるわけであります。 これは御質問にはなかったわけですけれども、法人事業税などの地方法人課税や個人住民税などの所得課税のあり方については、現在、政府税調でいろいろと議論されておるところでございまして、こういうことを尊重しながら私たちも地方分権推進計画の精神やその方針にのっとってやっていきたい、こういう考え方でおるわけでございます。
○岩瀬良三君 最後でございますけれども、地方財政関係について、一部ダブる点があるかと思いますけれども、できるだけ除外した形で御質問申し上げたいと思っております。 先ほど来、各委員からそれぞれ地方財政が非常に厳しい状況にあるということをお話しいただきましたので私からは省略させていただきますけれども、そういう中で経済対策の地方期待分と申しましょうか、地方単独事業も一兆五千億ほぼ達成するのじゃないか、こういうようなお話があったわけでございます。また、地財に対して地方税収入が非常に減ってくるのじゃないかというようなことも御質問がありましたけれども、途中経過でのお答えがございましたので、そこらは省かせていただきます。 税の関係で申し上げますと、最近の地財計画と税の決算を各年で見ますと、大体収入が足らないわけでございます。平成八年一年だけは黒になっておりますけれども、平成四年からずっと赤字なわけでございます。 地方財政は、一つこれを目印にしてと申しましょうか、目標にしていろいろ計画を立てておるわけでございます。その地方財政の見方がどうも甘いのじゃないか、こういうふうに思うわけでございますが、ここら辺の地方財政計画の立て方、これは黒になってくれば地方財政はいいんですが、赤になった場合大変なわけなんで、そういう意味で、額の問題というよりも考え方を黒に持っていかなきゃいけないのじゃないかというふうに思うわけでございます。 そういう意味で、地方財政計画における税の収入見込み額というのはどういうふうにやっておられますか、御質問したいと思います。
○政府委員(成瀬宣孝君) 平成十年度の地方財政計画に計上されました地方税収入の見込み額の算出の仕方でございますけれども、法人関係税につきましては、国の平成九年度補正予算額の見積もりの基礎となりました法人所得の見込みや、最近の課税実績などに基づきまして積算を行っております。 また、個人住民税につきましては、御案内のように、前年の所得を課税標準としているため、最近の課税実績に平成九年中の所得の動向等を勘案して積算しますなど、平成十年度の政府経済見通しに用いられておりますもろもろの指標などを基礎としながら個々の税目ごとこ最も適切と考えられる方法により見込んでいるところでございます。
○岩瀬良三君 政府の経済見通しが非常に今修正されましたけれども、なかなか全体が、一つの期待値も含めておった関係で、それがそのままあらわれてくる場合もあるわけなんで、いつも自治省の皆さんが大蔵とかけ合っていただいて、地方財源対策は十分だったというようなこともいつも発表されていただいておるわけでございまして、そういう中で、やはり対策が結果から見て十分でなかったという点も言えるわけでございますので、できるだけシビアな見方でひとつ今後ともそういう検討をしていただければと思うわけでございます。
○政府委員(成瀬宣孝君) 御指摘のように、できる限り地方税収入の見込みを立てるに当たりましては、結果として大きな開き、そごの出ないように、いろいろ工夫しながら的確な積算見積もりができるように今後とも努力してまいりたいというふうに思います。
○岩瀬良三君 それから、起債の方の問題でございますけれども、年度当初、起債発行予定額の計画を自治省の方で立てられるわけでございますが、先ほど来いろいろお話しありましたように、いろいろ税の減収、こういう問題に対する起債計上額、またはその減収補てん債、こういうものも必要になってきておるんじゃないかと思うわけでございます。これについて、地方団体から今後さらにだんだん詰まった形でそういう要望等、非常に相談があるんじゃないかと思うんですけれども、そういうものに対する自治省の方の対応、それからまた起債計画に対してどのくらいのことを考えておるのか、そういう点について、計画上の問題があれば対応と申しますか、一つの方向づけ、そういう問題をひとつお答えいただければと思うわけでございます。 地方の問題としては、減収補てん債等、いずれ皆さんのところへ相談が行くんだろうと思うわけでございます。
○政府委員(二橋正弘君) お話しございましたように、計画で見込みました税収が結果的に確保できない場合には、資金的に対応する必要がある団体につきましては、これはもちろん個別にお話をお聞きして、減収補てん債という形で対応して、後年度、元利償還を交付税に織り込むということにするわけでございまして、当初の地方債計画で足りないようなケースが当然出てまいりますので、年度の途中でそういう事態に対応しなくちゃいけないようなこと、景気対策で公共事業の追加等がございましたときも、そういうふうに年度の当初の計画で対応できないという事態がございますので、そういうことにつきましては、年度の途中でございましても、そういう地方債の発行予定額をふやす形で対応いたしておるところでございます。 それから、当該年度は何とか資金的には大丈夫だというふうに言われる団体、これは個別にいろんな事情がございますので、そう言われる団体につきましては、法人関係の税でございますと、それを後年度、今度は交付税の基準財政収入額を計算するときにその分を精算するといいますか、今ですとおおむね三年ぐらいで精算するというやり方をいたしておりまして、当該年度を減収補てん債で対応したケース、それから後年度精算で対応するケース、それぞれ損得が出ないような形で対応しているところでございます。
○岩瀬良三君 それから、先ほど単独事業が一兆五千億、今年度九月補正まで含めて何とか達成できるんだろうというふうなお話があったわけでございますけれども、今回の単独事業一兆五千億を加えますと、過去五年くらいの間では約七兆円を超える単独事業をやっておるわけでございます。これは、国の総合経済対策、これが今回の対策を含めて七十兆を超える対策をやっておるわけですから当然なわけでございまして、これに伴いまして地方債の残高というのも急増している、こういうような形になるわけでございます。これが回り回ってまた地方財政の悪化の要因になっておる、こう思うわけでございますけれども、どうも考えてみますと、地方団体の財政の悪化のところのかなりの部分については国の方の責任があるんじゃないか、こういうふうに思うわけでございます。 そういう中で、各地方団体が非常に国の方へ協力していろいろな形をやっておるわけなんで、協力したところがばかを見ないように、損を見ないような形に持っていっていただかなければならないと思うわけでございますけれども、こういう点について大臣、今後の対応の仕方としてどう思われましょうか。
○国務大臣(西田司君) 今、単独事業の問題について御質問でございますが、いろいろ議論がなされておりますように、厳しい地方財政の状況下にあって、そのことはなかなか容易ならぬことだと考えますけれども、一面、今地域経済というものをどのように元気出さすかという問題等から考えると、この単独事業の一兆五千億の問題も重要な役割をしてきておると思います。 問題は、それらによって地方団体が財政的にどうなっていくのかということが非常に重大な問題でございまして、これらのことについては、先ほども御報告したように、九月補正などでも相当これが進んでくるようでございますので、個別の状況をよく判断をいたしながら、ただ単に国からけしかけたり押しつけたりするようなことだけでなくて、全体に単独事業といいながらお互いも協力をし合ってやっていく、それらの財政支援というものも十分に考えていく、こういう姿勢で取り組まなければいけないのではないか、このように思っております。
○岩瀬良三君 それから、先ほど来各委員からもいろいろ話が出ましたけれども、国の減税に伴って地方に多くの影響が出ないように、これはもう皆さんがどなたもそのように主張をされておるわけでございますし、大臣もその点については今後地方六団体と話し合っていきたいというふうにおっしゃっておられるわけでございます。その支援という意味じゃございませんけれども、どうも減税も景気対策のためにやられるわけでございますので、これも大事だというふうに私も思います。これもやらなきゃならないことだというふうに思うわけでございますけれども、今の分権推進計画でも指摘されておりますように、国、地方のそれぞれの仕事の負担区分、こういうのも明確にしていかなきゃならないというのが今のこれからの分権推進計画だろうと思うわけでございます。 そういう中でこの景気対策、こういう問題は国、地方あわせてやっていかなきゃならないことは確かですけれども、そういう中では第一義的には国の仕事であるということを基本に置いていただければ、地方への影響というのもおのずからそこで一つの答えが出てくるんじゃないかというふうに思うわけでございまして、そういうことを基本にしながら大臣にひとつ地方六団体とも話し合っていただくし、また大蔵とも話し合っていただければと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(西田司君) 今週中に六団体と率直な意見交換をし、話をしていこうと思っております。 ちょっときざな言い方ですけれども、そういうことを積み重ねながら、私どもも御指摘のように、国の関係、大蔵省とも責任を持ってお話をしていかなければいけない、こういう重大な役目が課せられたな、こういう認識をいたしております。
○岩瀬良三君 ちょっと質問を一点外れるわけですけれども、私が日ごろ思っておりますのは、先ほど来皆さんからもいろいろお話しありましたように、自主財源の充実ということが非常に大事だろうというふうに思うわけでございます。 そういう中で、県だけ見ても半分以上の県が税よりも交付税の方が多い、こういうような実態があるわけでございます。市町村のかなりの数だろうと思うんですけれども、それはちょっとわかりませんが、県だけ見ても半分以上の県が税より交付税の方が多い。交付税も一つの自主財源であることには間違いはないわけでございますけれども、しかし税と交付税ではちょっと性格が違うわけでございます。 そういう中で、自主財源の確保といった場合、交付税も入るわけですけれども、そうじゃなくて、幾ら多くてもやはり半分くらいまでだろうと思うんですけれども、そういう中で、市民なり町民なりの負担していただいた税、こういうものでやっていくということによって、また町の、市の運営の仕方が違ってくるわけでございます。 そういう意味で、自主財源の増といった場合には、やはり交付税も含めて検討していただき、税等の自主財源の確保を図るべきじゃないかというふうに思うわけでございますけれども、この点、ちょっと技術的にもなりますから局長の方でお答えいただければと思います。
○政府委員(二橋正弘君) 確かに、地方財源の中で地方税、地方交付税ともに非常に大事な財源でございますが、中でも自主財源の中枢は何といいましても地方税でございまして、地方税でできるだけ多くの財源を賄いたいというのが地方財政を確立していくという意味でも最も基本的な課題であるというふうに思っております。 今、地方税の総額と地方交付税の総額でいきますと、地方税は倍ぐらい交付税総額に対してあるわけでありますが、何といいましても税源の偏在が非常に大きゅうございますので、おおよそ七割ぐらいの地方団体で交付税の方が税より多くなってしまうという状況にございます。これは非常に大きな偏在があるということが基本でございまして、総額で半分でありますけれども、そういう事態になっているということでございます。 したがって、地方税の充実をして、できるだけ地方税で歳出を賄っていけるような要素を大きくしなくちゃいけませんけれども、この偏在のところをどうやって克服するかというのはやっぱり地方財政固有の問題として非常に悩みの多いところでございます。例えば、交付税から税の方に振りかえていきますと、どうしても税源の多いところの方の税がずっと偏ってふえていくわけでございまして、それを何とかならせる方法をあわせて考えないと、地方税の増強というところも単純にはいかないということがございます。 しかし、そうではございますが、委員が今おっしゃいましたように、私どもとしてはやっぱり何といいましても大事なのは地方税だというふうに思っておりまして、その充実を基本に据えて、今申しましたような地方財政特有の要素というものも頭に入れながら、そういう地方税源の充実に努力していきたいというふうに思っております。
○岩瀬良三君 それでは最後になりますが、先ほど来もお話しありました毒物混入事件ということで、警察庁の方に御質問申し上げたいと存じます。 鋭意これについての対処をしておられるというお話でございますし、難しい事案でございますので、なお一層の御努力をお願いしたいわけでございますけれども、こういう事案はいつどこで行われるんだかわからないし、警察の力と申しましても限度があるわけです、人数がそんなにいるわけではないわけなので。こういうものにつきましては、私が思うには、ボランティアの皆さんなども含めた市民の皆さんの御協力を得るような形で、こういう食物に対する市民全体の安全確保という点ではだれしもみんな同意するわけでございますので、そういう幅広い協力を呼びかけていただいてはどうかな、そういうふうに思うわけでございます。 この点だけ御質問して、質問を終わりにしたいと思います。
○政府委員(小林奉文君) 毒物混入事件を初め、犯罪による被害の再発を防止するためには、議員御指摘のとおり、市民の協力が不可欠だと考えております。 警察といたしましては、これまでも各種犯罪の被害防止のため、地域の安全に関する情報を地域住民の方々に提供するとともに、日ごろから防犯協会を中心とする民間ボランティア、地域住民、自治体等と連携を密にして、地域の安全を守るための活動を実施しているところでございます。 今回の毒物混入事件につきましては、例えば市民や児童生徒に対しまして、不審飲食物に注意するように呼びかける広報を市民各層の方々と連携して行っておるところでございます。また、市民の防犯ボランティアと連携し、自動販売機への防犯パトロールを行うなどの活動も行っておるところでございます。 今後とも、事件の発生状況、不審物の見分け方、発見の際の通報要領などの情報を市民に対しまして的確かつ速やかに提供するなどして、市民の協力が得られるように努めるべく、各都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。
○岩瀬良三君 終わります。
○委員長(小山峰男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四十七分散会